JP2022021629A - インジェクタの故障判定システム - Google Patents
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Abstract
【課題】ソーク時間の大小によってインジェクタの故障の判定精度が悪化することを防ぐ。【解決手段】CPUは、ソーク時間Tsoakが、第1所定値T1未満である場合(S21:YES)、筒内インジェクタの故障があると判定するために、始動時間の平均値STaveが、予め定められた第1閾値L1以上であるか否かを判定する。CPUは、ソーク時間Tsoakが、第2所定値T2未満である場合(S31:YES)、筒内インジェクタの故障があると判定するために、所定回数分の始動時間のうち予め定められた第2閾値L2以上である始動時間の数が、予め定められた所定割合を超えているか否かを判定する。CPUは、ソーク時間Tsoakが、第2所定値T2以上である場合(S31:NO)、筒内インジェクタの故障があると判定するために、始動時間の最大値STmaxが第3閾値L3以上か否かを判定する。【選択図】図3
Description
本発明は、インジェクタの故障判定システムに関する。
特許文献1に記載の故障判定システムでは、車両の内燃機関のインジェクタの故障の有無を判定している。故障判定システムのサーバーは、複数の車両の内燃機関の始動時間のデータを受信している。サーバーは、各車両の始動時間を、横軸に始動時間を縦軸に頻度をとってヒストグラム化し、このヒストグラムに基づいて、対象車両の始動時間が、他車両の始動時間と比べて、長いか否かを判定している。そして、サーバーは、対象車両の始動時間が、他車両の始動時間よりも大きく離れている場合に、対象車両のインジェクタが故障していると判定する。
特許文献1に記載の故障判定システムで、ある程度の精度でもって対象車両のインジェクタの故障の有無を判定しようとすると、統計的に有意といえるだけの多数の他車両から、多数のデータを収集する必要がある。したがって、特許文献1に記載の故障判定システムは、実現するにあたって手間がかかるといわざるを得ない。
上記課題を解決するため、本発明は、内燃機関に燃料を供給するインジェクタの故障の有無を判定する故障判定システムであって、前記内燃機関の停止要求があったときから前記内燃機関の始動要求があったときまでの時間であるソーク時間を取得するソーク時間取得処理と、前記始動要求があったときから前記内燃機関の始動完了までの時間である始動時間を取得する始動時間取得処理と、前記始動時間取得処理によって取得された前記始動時間のうち最新の予め定められた所定回数分の前記始動時間の平均値、及び最新の前記所定回数分の前記始動時間のうちの最大値を算出する統計処理と、前記ソーク時間及び前記始動時間に基づいて、前記インジェクタの故障の有無を判定する故障判定処理と、を実行し、前記故障判定処理では、前記ソーク時間が予め定められた第1所定値未満の場合、前記平均値が、予め定められた第1閾値以上であることを条件として前記インジェクタが故障していると判定し、前記ソーク時間が、前記第1所定値以上であって当該第1所定値より大きい値として予め定められた第2所定値未満の場合、前記所定回数分の前記始動時間のうち、前記第1閾値より大きい値として予め設定された第2閾値以上である始動時間の数が、予め定められた所定割合を超えていることを条件として、前記インジェクタが故障していると判定し、前記ソーク時間が前記第2所定値以上の場合、前記最大値が前記第2閾値より大きく設定された第3閾値以上であることを条件として前記インジェクタが故障していると判定するインジェクタの故障判定システムである。
上記構成によれば、自車両の始動時間及びソーク時間を過去所定回数分だけ収集すればインジェクタの故障を判定できる。したがって、多数の他車両からのデータを収集するといった手間は必要ない。また、ソーク時間に応じて故障の判定基準を変えているので、ソーク時間の大小によって故障の判定精度が悪化することも防げる。
<第1実施形態>
以下、インジェクタの故障判定システムの第1実施形態について、図面を参照して説明する。先ず、インジェクタの故障判定システムが適用される車両の全体構成について説明する。
以下、インジェクタの故障判定システムの第1実施形態について、図面を参照して説明する。先ず、インジェクタの故障判定システムが適用される車両の全体構成について説明する。
図1に示すように、車両VCには、内燃機関10が搭載されている。内燃機関10は、外気を吸入するための吸気通路11を備えている。吸気通路11には、当該吸気通路11に流入する吸気中の塵などの異物をろ過するエアクリーナ12が取り付けられている。吸気通路11におけるエアクリーナ12よりも下流側には、吸気の流量を検出するエアフローメータ13が設けられている。吸気通路11におけるエアフローメータ13よりも下流側には、弁開度の変更を通じて吸入空気量を調整するスロットルバルブ14が設けられている。
吸気通路11のスロットルバルブ14よりも下流側は、吸気ポート15を介して気筒16に接続されている。気筒16の内部には、気筒16内で往復動作するピストン17が設けられている。気筒16には、排気ポート18を介して排気通路19が接続されている。排気通路19には、排気中の一酸化炭素や窒素酸化物等を浄化するための排気浄化触媒20が設けられている。
気筒16の内部において、吸気ポート15と排気ポート18との間には、燃料を点火するための点火プラグ21が設けられている。吸気ポート15には、当該吸気ポート15を開閉するための吸気弁22が設けられている。排気ポート18には、当該排気ポート18を開閉するための排気弁23が設けられている。
なお、図1では、気筒16及びこれに接続された吸気ポート15及び排気ポート18等を1組のみ図示しているが、内燃機関10には、気筒16及びこれに接続された吸気ポート15及び排気ポート18等が複数組設けられている。
上記の内燃機関10の各気筒16には、燃料を貯留する燃料タンク30から燃料が供給される。燃料タンク30の内部には、その燃料タンク30内の燃料を汲み出して低圧燃料通路32へと吐出するフィードポンプ31が設けられている。低圧燃料通路32には、制御装置50によって動作が制御される高圧燃料ポンプ35が設けられている。高圧燃料ポンプ35は、フィードポンプ31から吐出される燃料をさらに所定の圧力にまで加圧して吐出する。高圧燃料ポンプ35には、高圧燃料通路36を介して高圧燃料配管37が接続されている。高圧燃料配管37には、当該高圧燃料配管37から供給される燃料を噴射する筒内インジェクタ40が設けられている。筒内インジェクタ40は電磁式の弁である。また、高圧燃料配管37には、筒内インジェクタ40に供給する燃料の圧力を検出する燃圧センサ38が設けられている。
上記の筒内インジェクタ40による燃料噴射は、制御装置50によって制御されている。また、第1実施形態においては、制御装置50によって、インジェクタの故障判定システムが構成されている。
制御装置50は、CPU51と、ROM52と、RAM53と、周辺回路54とを備えている。これらCPU51、ROM52、RAM53、及び周辺回路54は、内部バス55を介して通信可能に接続されている。CPU51は、実行装置として機能しており、ROM52に格納された各種のプログラムを実行する。ROM52には、例えば、筒内インジェクタ40を制御するための制御プログラムP1や、筒内インジェクタ40の故障の有無を判定するための故障判定プログラムP2が格納されている。RAM53は、電気的に書き換え可能な不揮発性メモリであり、各種のプログラムを実行する際に一時的にデータが記憶される。周辺回路54は、内部の動作を規定するクロック信号を生成する回路や、電源回路、リセット回路等を含んでいる。
制御装置50には、エアフローメータ13が検出した吸気の流量値が入力される。制御装置50には、燃圧センサ38が検出した高圧燃料配管37の燃圧値が入力される。また、制御装置50には、イグニッションスイッチ61のオン又はオフを示す操作信号が入力される。イグニッションスイッチ61のオンを示す操作信号は、内燃機関10の始動要求を示す信号である。イグニッションスイッチ61のオフを示す操作信号は、内燃機関10の停止要求を示す信号である。なお、制御装置50のCPU51は、イグニッションスイッチ61のオン又はオフを示す操作信号が入力された時刻を示すデータをRAM53に一時的に記憶する。
制御装置50には、アクセルペダルの踏み込み量を検出するアクセルセンサ62からアクセルペダルの踏み込み量が入力される。制御装置50には、車両VCの外部の気温を検出する外気温センサ63から外気温値が入力される。さらに、制御装置50には、内燃機関10の冷却水の温度を検出する水温センサ64から冷却水温値が入力される。制御装置50には、ピストン17の往復動作に伴って回転するクランクシャフトの回転数を検出するクランク角センサ65からクランク角の検出値が入力される。
制御装置50のCPU51は、ROM52に格納された制御プログラムP1に基づいて、筒内インジェクタ40を開閉制御する。具体的には、CPU51は、イグニッションスイッチ61からオンを示す操作信号が入力された状態において、流量値、燃圧値、アクセルペダルの踏み込み量、外気温値及び冷却水温値等の各種パラメータに基づいて、筒内インジェクタ40を開弁するタイミングや期間等を制御する。なお、筒内インジェクタ40は、イグニッションスイッチ61からオフを示す操作信号が入力された後、オンを示す操作信号が入力されるまでは、常に閉弁状態となっている。
制御装置50のCPU51は、ROM52に格納された故障判定プログラムP2に基づいて、筒内インジェクタ40の故障の有無を判定する。CPU51は、イグニッションスイッチ61のオンを示す操作信号が制御装置50に入力されると、故障判定プログラムP2の処理を実行する。
故障判定プログラムP2における各処理について、図2に従って説明する。
ステップS11では、CPU51は、内燃機関10の停止要求があった時点から前記始動要求があった時点までの時間であるソーク時間Tsoakを取得するソーク時間取得処理を実行する。具体的には、CPU51は、RAM53に記憶していたイグニッションスイッチ61のオフを示す操作信号が制御装置50に入力された時刻と、イグニッションスイッチ61のオンを示す操作信号が制御装置50に入力された時刻との差分を、ソーク時間Tsoakとして取得する。その後、CPU51は、処理をステップS12に進める。
ステップS11では、CPU51は、内燃機関10の停止要求があった時点から前記始動要求があった時点までの時間であるソーク時間Tsoakを取得するソーク時間取得処理を実行する。具体的には、CPU51は、RAM53に記憶していたイグニッションスイッチ61のオフを示す操作信号が制御装置50に入力された時刻と、イグニッションスイッチ61のオンを示す操作信号が制御装置50に入力された時刻との差分を、ソーク時間Tsoakとして取得する。その後、CPU51は、処理をステップS12に進める。
ステップS12では、CPU51は、内燃機関10が始動を完了したか否かを判定する。具体的には、CPU51は、クランク角センサ65のクランク角の検出値から、単位時間当たりのクランクシャフトの回転数である機関回転数を算出する。そして、CPU51は、機関回転数を、予め定められた規定回転数と対比することで、内燃機関10が始動を完了したか否かを判定する。なお、規定回転数は、内燃機関10が自立して運転を継続できる最小限の回転数として定められており、例えば、数百rpm程度に定められている。機関回転数が予め定められた規定回転数より小さい場合(S12:NO)、制御装置50は、ステップS12の処理を繰り返す。一方で、機関回転数が予め定められた規定回転数以上の場合(S12:YES)、制御装置50は、処理をステップS13に進める。
ステップS13では、CPU51は、内燃機関10の始動要求があったときから始動完了までの時間である始動時間STを取得する始動時間取得処理を実行する。具体的には、CPU51は、イグニッションスイッチ61のオンを示す操作信号が制御装置50に入力された時刻と、機関回転数が規定回転数以上となった時刻との差分を、始動時間STとして算出する。その後、CPU51は、処理をステップS14に進める。なお、本実施形態においては、ステップS13の始動時間取得処理において取得された始動時間STは、RAM53に記憶される。また、本実施形態では、最新の始動時間STを含め、過去の始動時間STもRAM53に記憶されている。
ステップS14では、CPU51は、始動時間STの平均値STave、標準偏差σ及び始動時間STの最大値STmaxを算出する統計処理を実行する。平均値STaveは、ステップS13の処理によって取得された始動時間STのうち、最新の始動時間STを含めた新しいものから所定回数分の始動時間STの平均値である。所定回数は、後述する故障判定処理で、ある程度の精度が確保できる最小限の回数として予め試験やシミュレーションによって定められており、本実施形態においては、20回となっている。CPU51は、RAM53に記憶されている最新の所定回数分の始動時間STの平均値STaveを算出する。なお、RAM53に記憶されている始動時間STの数が20回に満たない場合には、CPU51は、記憶されている数の始動時間STの平均値STaveを算出する。
標準偏差σは、ステップS13の処理によって取得された始動時間STのうち、最新の所定回数分の始動時間STにおける標準偏差である。CPU51は、RAM53に記憶されている最新の所定回数分の始動時間STから、標準偏差σを算出する。なお、RAM53に記憶されている始動時間STの数が20回に満たない場合には、CPU51は、記憶されている数の始動時間STの標準偏差σを算出する。
最大値STmaxは、ステップS13の処理によって取得された始動時間STのうち、最新の所定回数分の始動時間STのうちの最大値である。CPU51は、RAM53に記憶されている最新の所定回数分の始動時間STの最大値STmaxを算出する。なお、RAM53に記憶されている始動時間STの数が20回に満たない場合には、CPU51は、記憶されている数の始動時間STの中の最大値STmaxを算出する。その後、CPU51は、処理をステップS15に進める。
ステップS15では、CPU51は、ソーク時間Tsoak、及びステップS14の統計処理で算出した各値に基づいて、筒内インジェクタ40の故障の有無を判定する故障判定処理を実行する。詳細は後述するが、ステップS15では、筒内インジェクタ40に故障があると判定した場合には、筒内インジェクタ40の故障があることを示す故障フラグを立て、そうでない場合には、故障フラグを降ろす。その後、CPU51は、処理をステップS16に進める。
ステップS16では、CPU51は、ステップS15において故障ありと判定されたか否かを判定する。具体的には、故障フラグが立っているか否かを判定する。筒内インジェクタ40の故障があると判定された場合(S16:YES)、処理をステップS17に進める。
ステップS17では、CPU51は、警報を発信する。例えば、筒内インジェクタ40が故障していることを示す警報ランプを点灯させる。その後、CPU51は、一連の故障判定プログラムP2の処理を終了する。
一方で、ステップS15において故障なしと判定された場合(S16:NO)、CPU51は、処理をステップS18に進める。ステップS18では、CPU51は、警報を停止する。その後、CPU51は、一連の故障判定プログラムP2の処理を終了する。
次に、上述したS15の故障判定処理について詳述する。
図3に示すように、故障判定処理が実行されると、先ず、CPU51は、ステップS21の処理を開始する。ステップS21では、CPU51は、ソーク時間Tsoakが、予め定めれた第1所定値T1未満であるか否かを判定する。第1所定値T1は、試験やシミュレーションによって、始動時間STに影響を与えないソーク時間Tsoakの上限値として予め設定されている。本実施形態においては、第1所定値T1は、1時間である。ソーク時間Tsoakが、第1所定値T1未満である場合(S21:YES)、CPU51は、処理をステップS22に進める。
図3に示すように、故障判定処理が実行されると、先ず、CPU51は、ステップS21の処理を開始する。ステップS21では、CPU51は、ソーク時間Tsoakが、予め定めれた第1所定値T1未満であるか否かを判定する。第1所定値T1は、試験やシミュレーションによって、始動時間STに影響を与えないソーク時間Tsoakの上限値として予め設定されている。本実施形態においては、第1所定値T1は、1時間である。ソーク時間Tsoakが、第1所定値T1未満である場合(S21:YES)、CPU51は、処理をステップS22に進める。
ステップS22では、CPU51は、始動時間STの平均値STaveが、予め定められた第1閾値L1以上であるか否かを判定する。第1閾値L1は、試験やシミュレーションによって、始動時間STの平均値STaveの大小によって、筒内インジェクタ40が故障しているか否かを判定できる値に設定されている。本実施形態では、第1閾値L1は1000ミリ秒である。始動時間STの平均値STaveが、第1閾値L1以上である場合(S22:YES)、CPU51は、処理をステップS23に進める。
ステップS23では、CPU51は、筒内インジェクタ40の故障があると判定する。具体的には、ステップS23では、CPU51は、筒内インジェクタ40の故障があることを示す故障フラグを立てる。また、CPU51は、既に故障フラグが立った状態である場合には、その状態を維持する。
なお、本実施形態において検出しようとする筒内インジェクタ40の故障は、例えば、開閉弁の先端部分が摩耗したり、開閉弁の先端部分に異物が凝着したりすることで、燃料を封止できなくなり燃料が筒内インジェクタ40から漏れ出してしまうような故障である。
一方で、始動時間STの平均値STaveが、第1閾値L1未満である場合(S22:NO)、CPU51は、処理をステップS24に進める。ステップS24では、CPU51は、筒内インジェクタ40の故障がないと判定する。具体的には、ステップS24では、CPU51は、筒内インジェクタ40の故障フラグを降ろす。また、CPU51は、既に故障フラグが降ろされた状態である場合には、その状態を維持する。
さて、ステップS21でソーク時間Tsoakが第1所定値T1以上である場合(S21:NO)、CPU51は、処理をステップS31に進める。ステップS31では、CPU51は、ソーク時間Tsoakが、予め定められた第2所定値T2未満であるか否かを判定する。第2所定値T2は、試験やシミュレーションによって、ソーク時間Tsoakが始動時間STに与える影響が無視できなくなる時間の最小の時間として予め設定されている。したがって、第2所定値T2は、第1所定値T1よりも大きな値になる。本実施形態においては、第2所定値T2は、8時間である。ソーク時間Tsoakが、第2所定値T2未満である場合(S31:YES)、CPU51は、処理をステップS32に進める。
ステップS32では、CPU51は、所定回数分の始動時間STのうち、予め定められた第2閾値L2以上である始動時間STの数が、予め定められた所定割合を超えているか否かを判定する。具体的には、CPU51は、ステップS14において算出した始動時間STの平均値STaveに、標準偏差σを2倍した値を加算して、判定変数Yを算出する。そして、CPU51は、このように算出した判定変数Yが、第2閾値L2以上であるか否かを判定する。第2閾値L2は、第1閾値L1より大きい値として設定されており、本実施形態においては、第2閾値L2は1500ミリ秒である。なお、判定変数Yが第2閾値L2を超えているということは、統計上は、始動時間STの母集団のうちの約2.3%以上が第2閾値L2以上になっているということである。したがって、本実施形態では、平均値STave及び標準偏差σを用いて、20回分の始動時間のうち第2閾値L2以上である始動時間STの数が、約2.3%を超えているか否かを判定している。
判定変数Yが、第2閾値L2以上であると判定する場合(S32:YES)、CPU51は、処理をステップS23に進める。ステップS23では、上述したように、CPU51は、筒内インジェクタ40の故障があると判定し、故障フラグを立てる。
一方で、判定変数Yが、第2閾値L2未満である場合(S32:NO)、CPU51は、処理をステップS24に進める。ステップS24では、上述したように、CPU51は、筒内インジェクタ40の故障がないと判定し、故障フラグを降ろす。
一方、ステップS31でソーク時間Tsoakが、第2所定値T2以上である場合(S31:NO)、CPU51は、処理をステップS41に進める。ステップS41では、始動時間STの最大値STmaxが第3閾値L3以上か否かを判定する。第3閾値L3は、第2閾値L2より大きい値として設定されている。本実施形態においては、第3閾値L3は、2000ミリ秒である。始動時間STの最大値STmaxが第3閾値L3以上である場合(S41:YES)、CPU51は、処理をステップS23に進める。ステップS23では、上述したように、CPU51は、筒内インジェクタ40の故障があると判定し、故障フラグを立てる。
一方で、始動時間STの最大値STmaxが、第3閾値L3未満である場合(S41:NO)、CPU51は、処理をステップS24に進める。ステップS24では、上述したように、CPU51は、筒内インジェクタ40の故障がないと判定し、故障フラグを降ろす。
CPU51は、上述したステップS23又はステップS24の処理を終えると、今回のインジェクタの故障判定処理を終了する。
上記第1実施形態における作用を説明する。
上記第1実施形態における作用を説明する。
筒内インジェクタ40は、内燃機関10の始動の回数が増えるにつれて、開閉弁の先端部分が摩耗したり、開閉弁の先端部分に異物が凝着したりする。そして、筒内インジェクタ40が閉弁した状態においても、ごく僅かな隙間が生じてしまって、燃料が筒内インジェクタ40から漏れ出してしまう。
内燃機関10の始動の回数が比較的に少ない場合、筒内インジェクタ40における開閉弁の先端部分はほとんど摩耗しておらず、筒内インジェクタ40は故障していない。この場合、例えばソーク時間Tsoakの大小に拘わらず、筒内インジェクタ40からの燃料の漏れ量はほとんどなく、始動時間STは大きく変動しない。そのため、図4に示すように、平均値STaveに対して、始動時間STのばらつきはさほど大きくならない。さらに、最大値STmaxは、平均値STaveに対してさほど大きくならない。
内燃機関10の始動の回数が増加していくと、筒内インジェクタ40における開閉弁の先端部分に摩耗が生じ始める。このような場合、図5に示すように、最大値STmaxは、第3閾値L3未満であるものの、ソーク時間Tsoakの大小によって、始動時間STのばらつきが大きくなっていく。
筒内インジェクタ40における開閉弁の先端部分の摩耗が大きくなり、筒内インジェクタ40が故障したとする。この場合、筒内インジェクタ40の故障があったとしても、ソーク時間Tsoakが小さければ、ソーク中の筒内インジェクタ40からの燃料の漏れ量はわずかですむ。そのため、図6に示すように、ソーク時間Tsoakが小さい場合の始動時間STは、筒内インジェクタ40の故障がない場合と比べてほとんど変わらない。一方、ソーク時間Tsoakが大きい場合には、燃料の漏れが無視できない量になるため、始動時間STが第3閾値L3を超えるほど大きくなる。
上記第1実施形態における効果を説明する。
(1-1)上記実施形態では、車両VC、すなわち自車両の始動時間ST及びソーク時間Tsoakを過去所定回数分だけ収集すれば筒内インジェクタ40の故障を判定できる。したがって、多数の他車両からのデータを収集するといった手間は必要ない。
(1-1)上記実施形態では、車両VC、すなわち自車両の始動時間ST及びソーク時間Tsoakを過去所定回数分だけ収集すれば筒内インジェクタ40の故障を判定できる。したがって、多数の他車両からのデータを収集するといった手間は必要ない。
(1-2)上記実施形態においては、ソーク時間Tsoakが小さければ、筒内インジェクタ40に故障が生じていたとしても、ソーク中の筒内インジェクタ40からの燃料の漏れ量はわずかですむ。そのため、図4~図6に示すように、ソーク時間Tsoakが小さい場合の始動時間STは、筒内インジェクタ40の故障の有無によってばらつきにくい。そこで、故障の判定基準としての第1閾値L1~第3閾値L3のうち、最も小さい第1閾値L1と比較することで、筒内インジェクタ40の故障を感度よく判定できる。また、始動時間STの平均値STaveを第1閾値L1と比較しているため、筒内インジェクタ40の故障に寄らずに偶発的に始動時間STが長くなったときにまで筒内インジェクタ40が故障していると判定されることは防げる。
(1-3)上記実施形態において、仮に筒内インジェクタ40に故障が発生していると、ソーク時間Tsoakが大きい場合のソーク中における筒内インジェクタ40からの燃料の漏れ量は、相応に多くなる。そのため、図4~図6に示すように、筒内インジェクタ40に故障が発生した場合、ソーク時間Tsoakが大きい場合の始動時間STは非常に大きくなる。そこで、故障の判定基準としての第1閾値L1~第3閾値L3のうち、最も大きい第3閾値L3と比較することで、筒内インジェクタ40の故障の誤検出を抑えつつ、正確に故障を判定できる。
また、所定回数分の始動時間STのうちの最大値STmaxを第3閾値L3と比較している。そのため、始動時間STが第3閾値L3を超えると、その後、少なくとも始動が20回行われる間は、筒内インジェクタ40の故障が判定され続ける。上記のとおり、始動時間STが第3閾値L3を超えているということは、筒内インジェクタ40が実際に故障している可能性が極めて高く、誤検出の可能性は低い。そのため、その後、始動時間STが偶発的に短くなったとしても、故障が治ったことによるものだとは考えにくい。本実施形態では、このような場合に、一時的に筒内インジェクタ40が故障していないと判定されることは防げる。
(1-4)上記実施形態において、仮に筒内インジェクタ40に故障が発生していると、ソーク時間Tsoakが中程度である場合のソーク中の筒内インジェクタ40からの燃料の漏れ量は、それほど多くはないものの、無視できるほどではない。そのため、図4~図6に示すように、筒内インジェクタ40に故障が発生したと発生していない場合とで、始動時間STの差が、ある程度ばらつく。そこで、所定回数の始動時間STのうちの第2閾値L2を超えている始動時間STの割合、すなわち始動時間STのばらつき度合いを根拠に、筒内インジェクタ40の故障を判定する。したがって、筒内インジェクタ40の故障の有無によって始動時間STに顕著な違いが生じない状況下でも、正確に筒内インジェクタ40の故障を判定できる。
<第2実施形態>
以下、第2実施形態について、第1実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
以下、第2実施形態について、第1実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図7に示すように、第2実施形態における故障判定システムの構成を示す。なお、第2実施形態において、第1実施形態と同様の構成については、同一の符号を付してその説明を簡略又は省略する。
図7に示すように、車両VCの制御装置50は、通信機56を備えている。通信機56は、内部バス55を介して、CPU51、ROM52、RAM53、及び周辺回路54と通信可能となっている。また、通信機56は、外部のネットワーク70を介して、車両VC外のデータ解析センター80と通信可能となっている。なお、ROM52には、故障判定サブプログラムP13が格納されている。
データ解析センター80は、複数の車両から送信されるデータを解析する。データ解析センター80は、CPU81と、ROM82と、RAM83と、周辺回路84と、通信機86とを備えている。CPU81、ROM82、RAM83、周辺回路84、及び通信機86は、内部バス85を介して通信可能になっている。なお、ROM82には、故障判定メインプログラムP12が格納されている。第2実施形態においては、制御装置50のCPU51及びデータ解析センター80のCPU81が、協調して実行装置として機能している。
図8に示すように、第2実施形態における筒内インジェクタ40の故障の有無を判定する一連の処理は、ROM52に格納されている故障判定サブプログラムP13をCPU51が実行するとともに、ROM82に格納されている故障判定メインプログラムP12をCPU81が実行することにより実現される。第2実施形態においては、制御装置50とデータ解析センター80とによって、インジェクタの故障判定システムが構成されている。なお、第2実施形態において、第1実施形態と同一の処理については、同一の符号を付してその説明を簡略する。
故障判定サブプログラムP13及び故障判定メインプログラムP12における各処理について、図8に従って説明する。
CPU51は、イグニッションスイッチ61のオンを示す操作信号が制御装置50に入力されると、図8(a)に示す故障判定サブプログラムP13の処理を実行する。図8(a)に示す一連の処理において、制御装置50のCPU51は、先ず、ステップS11を実行する。ステップS11では、ソーク時間Tsoakを取得するソーク時間取得処理を実行する。その後、CPU51は、処理をステップS12に進める。ステップS12では、CPU51は、内燃機関10が始動を完了したか否かを判定する。機関回転数が予め定められた規定回転数より小さい場合(S12:NO)、制御装置50は、ステップS12の処理を繰り返す。一方で、機関回転数が予め定められた規定回転数以上の場合(S12:YES)、制御装置50は、処理をステップS13に進める。ステップS13では、CPU51は、始動時間STを取得する始動時間取得処理を実行する。その後、CPU51は、処理をステップS51に進める。
CPU51は、イグニッションスイッチ61のオンを示す操作信号が制御装置50に入力されると、図8(a)に示す故障判定サブプログラムP13の処理を実行する。図8(a)に示す一連の処理において、制御装置50のCPU51は、先ず、ステップS11を実行する。ステップS11では、ソーク時間Tsoakを取得するソーク時間取得処理を実行する。その後、CPU51は、処理をステップS12に進める。ステップS12では、CPU51は、内燃機関10が始動を完了したか否かを判定する。機関回転数が予め定められた規定回転数より小さい場合(S12:NO)、制御装置50は、ステップS12の処理を繰り返す。一方で、機関回転数が予め定められた規定回転数以上の場合(S12:YES)、制御装置50は、処理をステップS13に進める。ステップS13では、CPU51は、始動時間STを取得する始動時間取得処理を実行する。その後、CPU51は、処理をステップS51に進める。
ステップS51では、CPU51は、通信機56を操作して、ステップS11で取得したソーク時間Tsoak及びステップS13で取得した始動時間STを示すデータをデータ解析センター80へ送信する。
これに対して、図8(b)に示すように、ステップS61では、データ解析センター80のCPU81は、ソーク時間Tsoak及び始動時間STを示すデータを受信する。そして、CPU81は、受信したデータに基づき、ステップS14の処理を実行する。ステップS14では、CPU81は、同一の車両VCから受信した過去20回分の始動時間STに基づき、平均値STave、標準偏差σ及び最大値STmaxを算出する統計処理を実行する。その後、CPU81は、処理をステップS15に進める。ステップS15では、CPU81は、ソーク時間Tsoak、及びステップS14の統計処理で算出した各値に基づいて、筒内インジェクタ40の故障の有無を判定する故障判定処理を実行する。その後、CPU81は、処理をステップS62に進める。
ステップS62では、CPU81は、故障フラグの状態を示す信号を車両VCへ送信する。これにより、CPU81は、一連の筒内インジェクタ40の故障の有無を判定する処理を終了する。
これに対して、図8(a)に示すように、ステップS52では、制御装置50のCPU51は、故障フラグの状態を示す信号を受信する。その後、CPU51は、処理をステップS16に進める。
ステップS16では、CPU51は、ステップS15において故障ありと判定されたか否かを判定する。具体的には、ステップS52において受信した故障フラグの状態を示す信号に基づいて、故障フラグが経っているか否かを判定する。筒内インジェクタ40の故障があると判定された場合(S16:YES)、CPU51は、処理をステップS17に進める。
ステップS17では、CPU51は、警報を発信する。例えば、筒内インジェクタ40が故障していることを示す警報ランプを点灯させる。その後、CPU51は、一連の故障判定サブプログラムP13の処理を終了する。
一方で、ステップS15において故障なしと判定された場合(S16:NO)、CPU51は、処理をステップS18に進める。ステップS18では、CPU51は、警報を停止する。その後、CPU51は、一連の故障判定メインプログラムP12の処理を終了する。
上記第2実施形態における作用及び効果を説明する。
(2-1)上記第2実施形態によれば、統計処理及び故障判定処理を車両VCの外部で行うことから、制御装置50の演算負荷を軽減できる。
(2-1)上記第2実施形態によれば、統計処理及び故障判定処理を車両VCの外部で行うことから、制御装置50の演算負荷を軽減できる。
上記各実施形態は以下のように変更して実施することができる。上記各実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で組み合わせて実施することができる。
・上記各実施形態において、故障の有無を判定する対象は、筒内インジェクタ40に限られない。例えば、内燃機関10の吸気ポート15に燃料を噴射するインジェクタが備わっている場合、当該インジェクタの故障の有無を判定してもよい。
・上記各実施形態において、故障の有無を判定する対象は、筒内インジェクタ40に限られない。例えば、内燃機関10の吸気ポート15に燃料を噴射するインジェクタが備わっている場合、当該インジェクタの故障の有無を判定してもよい。
・上記各実施形態において、ソーク時間Tsoakの取得方法は、上記各実施形態の例に限られない。例えば、ソーク時間Tsoakを算出するために、内燃機関10の冷却水の温度を用いてもよい。内燃機関10の停止要求があった時点では、内燃機関の冷却水の温度は、外気温よりも高くなっている。そして、内燃機関10が停止すると、冷却水の温度は、徐々に外気温に近づいていく。そこで、直近の内燃機関10の停止要求があったときに水温センサ64によって検出された冷却水温値と、内燃機関10の始動要求があったときに水温センサ64によって検出された冷却水温値と、外気温センサ63によって検出される外気温とを検出する。そして、始動要求があったときの冷却水温値が停止要求があったときの冷却水温値に等しい場合にソーク時間Tsoakがゼロで、始動要求があったときの冷却水温値が外気温に近づくほどソーク時間Tsoakが大きくなるように、ソーク時間Tsoakを算出してもよい。
・同一のソーク時間Tsoakであっても燃圧値が大きければ、当該ソーク時間Tsoakでの燃料の漏れ量は、燃圧値が小さい場合よりも多くなる。そのため、燃圧値が大きいほど、始動時間STが大きくなる。そこで、例えば、ソーク時間Tsoakを、燃圧センサ38が検出した高圧燃料配管37の燃圧値に基づいて、補正してもよい。この場合、燃圧値が基準値よりも大きいほど、基準値の場合のソーク時間Tsoakと比べてソーク時間Tsoakが大きくなるように補正されればよい。
・また、同一のソーク時間Tsoakであっても燃料の温度が高いほど、当該ソーク時間Tsoakでの燃料の漏れ量は、燃料の温度が低い場合よりも多くなる。そのため、燃料の温度が高いほど、始動時間STが大きくなる。そこで、例えば、ソーク時間Tsoakを、燃料の温度に基づいて、補正してもよい。この場合、燃料の温度が基準温度よりも高いほど、基準温度の場合のソーク時間Tsoakと比べてソーク時間Tsoakが大きくなるように補正されればよい。
・上記各実施形態において、判定変数Yの定め方は、始動時間STの平均値STaveに、標準偏差σを2倍した値を加算することに限られない。例えば、平均値STaveに標準偏差σを加算した変数を判定変数として定めてもよいし、平均値STaveに標準偏差σを3倍した値を加算した変数を判定変数として定めてもよい。
・上記各実施形態において、所定回数分の始動時間STのうち、予め定められている第2閾値L2以上である始動時間STの数をカウントしてもよい。このように、判定変数Yを用いずに、所定回数分の始動時間STのうち第2閾値L2以上である始動時間STの数を取得してもよい。
・上記各実施形態において、所定回数は20回に限られない。また、第1実施形態において、内燃機関10の始動ごとに故障判定プログラムP2を実行しなくてもよい。例えば、内燃機関10の始動のうち、複数回に1回の頻度で故障判定プログラムP2を実行してもよい。
・上記各実施形態において、各所定値は、上記各実施形態の例に限られない。第2所定値は、第1所定値よりも大きくなるように、実験やシミュレーションによって、適宜定めればよい。
・上記各実施形態において、各閾値は、上記各実施形態の例に限られない。例えば、第2実施形態において、データ解析センター80が、複数の車両のデータを基に定めてもよい。
・上記各実施形態において、特許文献1に記載されているようなヒストグラムを用いた故障判定を組み合わせてもよい。この場合、ヒストグラムを用いた故障判定及び上記各実施形態の故障判定の両方で故障と判定されること、又は一方で故障と判定されることを条件として故障を判定してもよい。例えば、ヒストグラムを用いた故障判定の故障の条件を満たし、且つソーク時間Tsoakが第1所定値T1未満の場合には平均値STaveが第1閾値L1以上であることを条件として、筒内インジェクタ40の故障があると判定してもよい。
また、特許文献1に記載されているようなヒストグラムを用いた故障判定を組み合わせる場合には、異なる程度の故障を判定できるように、各閾値を定めてもよい。この場合例えば、ヒストグラムを用いた故障判定では、特定の制御の際の始動時間STの変化を検出でき、上記各実施形態の故障判定処理では、発生頻度の少ない始動時間STの変化を敏感に検出できる。
・第2実施形態において、データ解析センター80のCPU81が行う処理は、故障判定処理のみでもよいし、統計処理のみでもよい。また、データ解析センター80のCPU81が、制御装置50のCPU51に代わって、始動時間STを取得してもよい。
・第2実施形態において、ステップS51の処理は、内燃機関10の始動ごとに、始動時間STを送信しなくてもよい。例えば、ステップS51の処理において、制御装置50のCPU51は、20回分の始動時間STをデータ解析センター80に送信してもよい。この場合、データ解析センター80のCPU81は、ステップS61において受信したデータから、ステップS14の統計処理を実行すればよい。
・制御装置50はCPU51とROM52とを備えており、ソフトウェア処理を実行するものに限らない。例えば、上記各実施形態において実行されるソフトウェア処理の少なくとも一部を処理する専用のハードウェア回路(たとえばASIC等)を備えてもよい。すなわち、制御装置50は、以下の(a)~(c)のいずれかの構成であればよい。(a)上記処理の全てをプログラムに従って実行する処理装置と、プログラムを記憶するメモリ等のプログラム格納装置とを備える。(b)上記処理の一部をプログラムに従って実行する処理装置及びプログラム格納装置と、残りの処理を実行する専用のハードウェア回路とを備える。(c)上記処理の全てを実行する専用のハードウェア回路を備える。ここで、処理装置及びプログラム格納装置を備えたソフトウェア処理回路や、専用のハードウェア回路は複数であってもよい。すなわち、上記処理は、1または複数のソフトウェア処理回路及び1または複数の専用のハードウェア回路の少なくとも一方を備えた処理回路によって実行されればよい。この点、データ解析センター80についても同様である。
10…内燃機関
40…筒内インジェクタ
50…制御装置
51…CPU
52…ROM
80…データ解析センター
81…CPU
82…ROM
ST…始動時間
STave…平均値
STmax…最大値
Tsoak…ソーク時間
40…筒内インジェクタ
50…制御装置
51…CPU
52…ROM
80…データ解析センター
81…CPU
82…ROM
ST…始動時間
STave…平均値
STmax…最大値
Tsoak…ソーク時間
Claims (1)
- 内燃機関に燃料を供給するインジェクタの故障の有無を判定する故障判定システムであって、
前記内燃機関の停止要求があったときから前記内燃機関の始動要求があったときまでの時間であるソーク時間を取得するソーク時間取得処理と、
前記始動要求があったときから前記内燃機関の始動完了までの時間である始動時間を取得する始動時間取得処理と、
前記始動時間取得処理によって取得された前記始動時間のうち最新の予め定められた所定回数分の前記始動時間の平均値、及び最新の前記所定回数分の前記始動時間のうちの最大値を算出する統計処理と、
前記ソーク時間及び前記始動時間に基づいて、前記インジェクタの故障の有無を判定する故障判定処理と、を実行し、
前記故障判定処理では、
前記ソーク時間が予め定められた第1所定値未満の場合、前記平均値が、予め定められた第1閾値以上であることを条件として前記インジェクタが故障していると判定し、
前記ソーク時間が、前記第1所定値以上であって当該第1所定値より大きい値として予め定められた第2所定値未満の場合、前記所定回数分の前記始動時間のうち、前記第1閾値より大きい値として予め設定された第2閾値以上である始動時間の数が、予め定められた所定割合を超えていることを条件として、前記インジェクタが故障していると判定し、
前記ソーク時間が前記第2所定値以上の場合、前記最大値が前記第2閾値より大きく設定された第3閾値以上であることを条件として前記インジェクタが故障していると判定する
インジェクタの故障判定システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2020125323A JP2022021629A (ja) | 2020-07-22 | 2020-07-22 | インジェクタの故障判定システム |
Applications Claiming Priority (1)
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