JP2022021178A - 操舵制御装置、および警告装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】オフセットやふらつきの発生を抑制可能な操舵制御装置を提供する。【解決手段】車両10の操舵を行う操舵部20を制御する操舵制御装置において、車両の走行時の車速を検出する車速検出部111と、車両のタイヤに作用するタイヤ作用力を検出するタイヤ作用力検出部112と、車速と、タイヤ作用力とから、車両に対して作用する合力を演算する合力演算部121と、合力によって発生するヨーレートを予測して、ヨーレートを打ち消すための目標操舵量を演算する目標操舵量演算部122と、目標操舵量となるように操舵部を制御する操舵量制御部131と、を設ける。【選択図】図1

Description

本発明は、車両の直進安定性を図る操舵制御装置、および警告装置に関するものである。
従来の操舵制御装置として、例えば、特許文献1に記載されたものが知られている。特許文献1の操舵制御装置(車両用操舵装置)では、μスプリット路における急制動の開始時における操舵角に基づいて目標ヨーレートを設定し、ヨーレート検出手段によって検出される実ヨーレートが上記の目標ヨーレートに導かれるように、舵取り機構駆動用のアクチュエータが制御されるようになっている。
また、特許文献2の操舵制御装置(横安定制御装置)では、横外乱が発生すると、ドライバの操舵角を算出し、この操舵角と車両情報を用いてターゲットとすべきターゲット回転角速度を計算する。そして、車両の回転角速度がターゲット回転角速度になるようにして、横外乱によって発生する回転モーメントが減衰するようにしている(直進安定性の向上)。
特許第3673455号公報 特許第5145128号公報
しかしながら、上記特許文献1、2では、いずれも回転角速度(ヨーレート)に基づいた制御(フィードバック制御)としているため、車両の進行方向に変化が発生してから制御することとなり、原理的に、目標軌跡からのオフセットやふらつきの発生が避けられない。例えば、μスプリット路や横外乱を受けるような道路で、走行中にヨーレートが発生して、そのヨーレートを抑えるように制御しても、またヨーレートが発生するといった繰り返しとなる。
本発明の目的は、上記問題に鑑み、オフセットやふらつきの発生を抑制可能な操舵制御装置、および警告装置を提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために、以下の技術的手段を採用する。
第1の開示では、車両(10)の操舵を行う操舵部(20)を制御する操舵制御装置であって、
車両の走行時の車速を検出する車速検出部(111)と、
車両のタイヤに作用するタイヤ作用力を検出するタイヤ作用力検出部(112)と、
車速と、タイヤ作用力とから、車両に対して作用する合力を演算する合力演算部(121)と、
合力によって発生するヨーレートを予測して、ヨーレートを打ち消すための目標操舵量を演算する目標操舵量演算部(122)と、
目標操舵量となるように操舵部を制御する操舵量制御部(131)と、を備えることを特徴としている。
本開発者らは、車両(10)のタイヤに作用するタイヤ作用力から、発生し得るヨーレートを予測できることを見出した。本開示では、車速とタイヤ作用力とから、合力を演算して、この合力によって発生するヨーレートを予測する。そして、操舵量制御部(131)は、このヨーレートを打ち消すための目標操舵量を演算して(設けて)、操舵部(20)を制御する。つまり、予測されるヨーレートに対する操舵量のフィードフォワード制御が可能となり、車両(10)のオフセットやふらつきの発生を抑制することができる。
第2の開示では、車両(10)の操舵に関する警告を乗員に対して行う警告部(140)を制御する警告装置であって、
車両の走行時の車速を検出する車速検出部(111)と、
車両のタイヤに作用するタイヤ作用力を検出するタイヤ作用力検出部(112、113)と、
車速と、タイヤ作用力とから、車両に対して作用する合力を演算する合力演算部(121)と、
合力によって発生するヨーレートを予測して、ヨーレートが予め定めた所定値を超えると、警告部を作動させるヨーレート予測演算部(123)と、を備えることを特徴としている。
これにより、乗員に対して、車両(10)のタイヤに作用する作用力から、ヨーレートの大きさに応じて操舵に関する警告(車両のふらつきやオフセット走行の可能性の注意)を行うので、安全性を向上させることができる。
尚、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
第1実施形態における操舵制御装置を示すブロック図である。 μスプリット路を走行する車両を示す説明図である。 前後力差分、および車速に対するヨーレートを示すグラフである。 操舵角、および車速に対するヨーレートを示すグラフである。 前後力による発生ヨーレートを打ち消すための操舵量制御によって、オフセットやふらつきのない走行を行うことを説明する説明図である。 検出部、演算部、および制御部が行う制御内容を示すフローチャートである。 従来制御、および本制御における車両の挙動を示すグラフである。 第1実施形態での操舵量制御によるオフセット量を示す説明図である。 第2実施形態における操舵制御装置を示すブロック図である。 横断勾配を走行する車両を示す説明図である。 横力による発生ヨーレートを打ち消すための操舵量制御によって、オフセットやふらつきのない走行を行うことを説明する説明図である。 検出部、演算部、および制御部が行う制御内容を示すフローチャートである。 第2実施形態での操舵量制御によるオフセット量を示す説明図である。 第3実施形態における警告装置を示すブロック図である。
以下に、図面を参照しながら本発明を実施するための複数の形態を説明する。各形態において先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した他の形態を適用することができる。各実施形態で具体的に組み合わせが可能であることを明示している部分同士の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても実施形態同士を部分的に組み合せることも可能である。
(第1実施形態)
本実施形態の操舵制御装置100Aについて、図1~図8を用いて説明する。図1、図2に示すように、操舵制御装置100Aは、車両10に搭載されて、車両10の操舵を行う操舵部20を制御することで、例えば、μスプリット路のような左右のタイヤにおける摩擦係数が異なる走行路を走行する際の直進性を向上させる。図2では、μスプリット路として、車両10の左側タイヤが高μ路、右側タイヤが低μ路となる例を示している。高μ路は、例えば通常のアスファルト路が想定され、低μ路は、例えば凍結路が想定される。
車両10における操舵部20は、前輪側における左右のタイヤ間に設けられた操舵軸が、後述する制御部130に設けられた操舵アクチュエータによって、軸方向に移動されることで、左右のタイヤの向きを変更して、タイヤの操舵を行う。尚、操舵軸には、ステアリングホイールが接続されており、通常走行時においては、ドライバのステアリングホイールの操作によって、タイヤの操舵が行われる。
図1に示すように、操舵制御装置100Aは、検出部110、演算部120、および制御部130等を備えている。
検出部110は、車速およびタイヤ前後力を検出する部位であり、車速検出部111、およびタイヤ前後力検出部112等を有している。
車速検出部111は、走行時の車両10の車速を検出するセンサであり、検出した車速信号を演算部120の合力演算部121(タイヤ前後力差分演算部121a)に出力する。
タイヤ前後力検出部112は、本開示のタイヤ作用力検出部に対応しており、各タイヤに作用するタイヤ作用力を検出するセンサである。本実施形態では、例えば、μスプリット路を走行する場合を例にして説明しており、ここでは、タイヤ作用は、前後方向の力(以下、前後力(図5(a))となる。
タイヤ前後力検出部112は、車両10の各タイヤに関連する所定部位(タイヤ周辺の部位)に装着されて、走行時における所定部位のひずみ量でもって、各タイヤに作用する力、つまりタイヤ前後力を検出するようになっている。所定部位は、例えば、サスペンションにおけるサスペンションメンバーとロアアームとの接合部等とすることができる。タイヤ前後力検出部112は、上記接合部に発生する変位量を用いて上記ひずみ量を推定するようにしてもよい。タイヤ前後力検出部112は、ひずみ量(あるいは変位量)のデータ、つまり各タイヤに発生する前後力のデータを演算部120の合力演算部121(タイヤ前後力差分演算部121a)に出力する。
演算部120は、左右におけるタイヤ前後力の差分によるヨーレート、および目標操舵量を演算する部位であり、合力演算部121としてのタイヤ前後力差分演算部121a、および目標操舵量演算部122等を有している。
タイヤ前後力差分演算部121aは、各タイヤにおける前後力のデータ(ひずみ量、あるいは変位量)を用いて左右のタイヤにおける前後力の差分を演算する。前後力の差分を演算するにあたっては、少なくとも左右1つずつのタイヤにおける前後力の差分を演算する。例えば、車両10が4輪車の場合、駆動される側の左右タイヤ(2つ)における前後力の差分を演算するようにしてもよいし、あるいは、すべてのタイヤ(4つ)における前後力を用いて、左右の差分を演算するようにしてもよい。
そして、タイヤ前後力差分演算部121aは、車速値(車速信号)と、前後力の差分とを用いて、車両10に発生し得るヨーレート(γ)、つまり車両10の重心点を通る鉛直軸周りの回転角速度(図5(a))を演算(予測)する。タイヤ前後力差分演算部121aは、算出したヨーレートを目標操舵量演算部122へ出力する。
目標操舵量演算部122は、タイヤ前後力の差分によって発生し得るヨーレート(γδ)を打ち消すための目標操舵量(δ)を演算する(詳細後述)。目標操舵量演算部122は、算出した目標操舵量を制御部130の操舵量制御部131に出力する。
尚、目標操舵量演算部122は、ドライバによって、現在操作されているステアリングホイールによる操舵量を基にして、目標操舵量(δ)を演算する。
制御部130は、操舵部20を制御する部位であり、操舵量制御部131、および操舵アクチュエータ等を有している。
操舵量制御部131は、目標操舵量演算部122で算出された目標操舵量を実現するために必要なトルクを算出して、この必要トルクで操舵アクチュエータを作動させることで、操舵部20を制御する。
本実施形態の操舵制御装置100Aの構成は、以上のようになっており、以下、図3~図8を加えて、作動、および作用効果について説明する。
本開発者らは、図3に示すように、μスプリット路において、左右のタイヤにおける前後力の差分を検出することで、発生するヨーレートを予測できることを見出した。
即ち、図3に示すように、ヨーレートをγ、前後力の差分をΔF、車速に伴う補正値をG(Gは車速の関数)としたとき
(数1)
γ=G・ΔF
として表すことができる。
一方、図4に示すように、通常の操舵によっても当然ながらヨーレートが発生する。このときのヨーレートをγδ、操舵角をδ、車速に伴う補正値をGδ(Gδは車速の関数)としたとき
(数2)
γδ=Gδ・δ
として表すことができる。
したがって、図5に示すように、タイヤ前後力の差分によって発生するヨーレートγと、操舵によって発生するヨーレートγδとの和がゼロになれば、車両10は、μスプリット路のような左右で摩擦係数の異なる走行路であっても、直進できることになる。よって
(数3)
γ+γδ=G・ΔF+Gδ・δ=0
として、直進するために必要な操舵角(目標操舵量)は
(数4)
δ=-(G/Gδ)・ΔF
となる。
本実施形態では、前後力の差分ΔFに基づいてフィードフォワード的に操舵制御する。図6は、操舵制御装置100Aが実行する制御フローチャートを示している。
まず、図6のステップS100で、検出部110において、車速検出部111は、車両10の車速を取得し、また、ステップS110で、タイヤ前後力検出部112は、各タイヤの前後力を取得する。
次に、ステップS120で、演算部120において、タイヤ前後力差分演算部121aは、各タイヤの前後力から左右のタイヤにおける前後力の差分ΔFを演算する。
次に、ステップS130で、演算部120において、目標操舵量演算部122は、前後力の差分ΔFと、各補正値G、Gδとを用いて目標操舵量δ(数式4)を演算する。
そして、ステップS140で、制御部130において、操舵量制御部131は、目標操舵量δが得られるように操舵アクチュエータを作動させて操舵部20を制御する。尚、操舵量制御部131は、車両10の車速に応じて、操舵部20の制御の可否を判断する。例えば、停車中では、ヨーレートが発生しないことから、操舵部20の制御を禁止する。
本実施形態を採用しない場合のμスプリット路の走行においては、図7に示すように、車速が増加するにつれて(図7(a))、高μ路側と低μ路側とで、左右のタイヤにおける前後力の差分ΔFが発生して(図7(b)、(c))、それに伴って操舵角、ヨーレートが発生する(図7(d)、(e))。そして、車速に応じて、ヨーレートに伴う横オフセット(直進方向に対する左右のずれ)が発生する(図7(f))。
本実施形態では、車速とタイヤ前後力(タイヤ作用力)とから、左右タイヤの前後力の差分ΔF(合力)を演算して、この前後力の差分ΔFによって発生するヨーレートを予測する。そして、操舵量制御部131は、このヨーレートを打ち消すための目標操舵量δを演算して(設けて)、操舵部20を制御する。つまり、予測されるヨーレートに対する操舵量のフィードフォワード制御が可能となり、車両10のオフセットやふらつきの発生を抑制することができる(図7(f))。
図8に示すように、机上でのシミュレーション結果では、本実施例は、従来に対して、最大オフセットの低減ができた。
また、タイヤ前後力検出部112は、タイヤに作用する前後力を、車両10のタイヤに関連する所定部位でのひずみ量(あるいは変位量)を用いて把握するようにしている。これは、前後力と所定部位のひずみ量(変位量)との間に相関性があることを活用したものであり、簡易的な方法でタイヤ前後力を検出することができる。
また、目標操舵量演算部122は、現在操舵されている操舵量を基にして、目標操舵量δを演算するようにしており、これにより、例えば、旋回中であると、このときの操舵量をもとに前後力に対応する目標操舵量δが加味されて、精度の高い制御が可能となる。
また、操舵量制御部131は、車速に応じて、操舵部20の制御の可否を判断する。例えば、車両10が停車しているときであれば、ヨーレートは発生しないため、不要な制御動作をなくすことができる。
(第2実施形態)
第2実施形態の操舵制御装置100Bを図9~図13に示す。第2実施形態は、例えば、横断勾配のある走行路を走行する際の直進性を向上させる。図10では、横断勾配のある路面の上下方向の高さ位置として、車両10の左側がより高い位置となり、右側がより低い位置となる横断勾配を示している。
第1実施形態に対して、操舵制御装置100Bでは、図9に示すように、タイヤ前後力検出部112に代えて、タイヤ横力検出部113が設けられている。また、合力演算部121として、タイヤ前後力差分演算部121aに代えて、タイヤ合力演算部121bが設けられている。
タイヤ横力検出部113は、本開示のタイヤ作用力検出部に対応しており、例えば、車両10が横断勾配を走行する場合、あるいは旋回する場合、あるいは横風を受ける場合等に、タイヤの横方向に作用するタイヤ横力を検出する。タイヤ横力検出部113は、検出したタイヤ横力のデータをタイヤ合力演算部121bに出力する。タイヤ横力は、例えば、横断勾配のある走行路においては、路面位置が低い側から高い側に向けて作用する(図11(a))。
尚、タイヤ横力検出部113は、上記第1実施形態のタイヤ前後力検出部112と同様に、タイヤに関連する車両10の所定部位のひずみ量、あるいは変位量から把握する。
タイヤ合力演算部121bは、車速値(車速信号)と、各タイヤにおける横力のデータ(ひずみ量、変位量)とを用いて各タイヤにおける横力の合力を演算する。そして、タイヤ合力演算部121bは、横力の合力を用いて、車両10に発生し得るヨーレート(γ)、(図11(a))を演算(予測)する。タイヤ合力演算部121bは、算出したヨーレートを目標操舵量演算部122へ出力する。
目標操舵量演算部122は、タイヤ横力の合力によって発生し得るヨーレートを打ち消すための目標操舵量(δt)を演算する(詳細後述)。目標操舵量演算部122は、算出した目標操舵量を制御部130の操舵量制御部131に出力する。
本実施形態では、以下のようにして、横断勾配のある走行路において、各タイヤにおける横力(横力の合力)を検出することで、発生するヨーレートを予測し、更に、ヨーレートをもとに目標操舵量δtを演算する。
即ち、左前輪の横力をFfl、右前輪の横力をFfr、左後輪の横力をFrl、右後輪の横力をFrr、前輪の横力をFf、後輪の横力をFrとしたとき
(数5)
Ff=Ffl+Ffr
(数6)
Fr=Frl+Frr
である。
また、車両10の重心から前輪車軸までの距離をlf、車両10の重心から後輪車軸までの距離をlr、車速に伴う補正値をGとしたときに、横力の合力によって発生するヨーレートγは
(数7)
γ=G(lf・Ff-lr・Fr)
である。
一方、通常の操舵によっても当然ながらヨーレートが発生する。このときのヨーレートをγδ、操舵角をδ、車速に伴う補正値をGδとしたとき
(数8)
γδ=Gδ・δ
として表すことができる。
したがって、図11に示すように、タイヤ横力の合力によって発生するヨーレートγと、操舵によって発生するヨーレートγδとの和がゼロになれば、車両10は、横断勾配路のような横力を受ける走行路であっても、直進できることになる。よって
(数9)
γF+γδ=G(lf・Ff-lr・Fr)+Gδ・δ=0
として、直進するために必要な操舵角(目標操舵量δt)は
(数10)
δt=-(G/Gδ)・(lf・Ff-lr・Fr)
となる。
本実施形態では、横力(横力の合力)に基づいてフィードフォワード的に操舵制御する。図12は、操舵制御装置100Bが実行する制御フローチャートを示している。
まず、図12のステップS100で、検出部110において、車速検出部111は、車両10の車速を取得し、また、ステップS111で、タイヤ横力検出部113は、各タイヤの横力を取得する。
次に、ステップS121で、演算部120において、タイヤ合力演算部121bは、各タイヤの横力から横力の合力を演算する。
次に、ステップS130で、演算部120において、目標操舵量演算部122は、横力の合力と、各補正値G、Gδとを用いて目標操舵量δt(数式10)を演算する。
そして、ステップS140で、制御部130において、操舵量制御部131は、目標操舵量δtが得られるように操舵アクチュエータを作動させて操舵部20を制御する。尚、操舵量制御部131は、車両10の車速に応じて、操舵部20の制御の可否を判断する。例えば、停車中では、ヨーレートが発生しないことから、操舵部20の制御を禁止する。
本実施形態では、車速とタイヤ横力(タイヤ作用力)とから、タイヤの横力(横力の合力)を演算して、この横力の合力によって発生するヨーレートを予測する。そして、操舵量制御部131は、このヨーレートを打ち消すための目標操舵量δtを演算して(設けて)、操舵部20を制御する。つまり、予測されるヨーレートに対する操舵量のフィードフォワード制御が可能となり、車両10のオフセットやふらつきの発生を抑制することができる。
図13に示すように、机上でのシミュレーション結果では、本実施例は、従来に対して、最大オフセットの低減ができた。
また、タイヤ横力検出部113は、タイヤに作用する横力を、車両10のタイヤに関連する所定部位でのひずみ量(あるいは変位量)を用いて把握するようにしている。これは、横力と所定部位のひずみ量(変位量)との間に相関性があることを活用したものであり、簡易的な方法でタイヤ横力を検出することができる。
(第3実施形態)
第3実施形態の警告装置101を図14に示す。警告装置101は、警告部140によって、車両10の操舵に関する警告をドライバ(乗員)に対して行う。警告装置101は、検出部110としての車速検出部111、タイヤ作用力検出部、演算部120としての合力演算部121、ヨーレート予測演算部123等を備えている。
車速検出部111については、上記第1実施形態と同じである。タイヤ作用力検出部は、例えば、上記第1実施形態で説明したタイヤ前後力検出部112、あるいは上記第2実施形態で説明したタイヤ横力検出部113である。合力演算部121は、タイヤに作用する合力(タイヤ作用力)を検出する。合力演算部121は、上記第1実施形態のタイヤ前後力差分演算部121a、あるいは上記第2実施形態のタイヤ合力演算部121bとすることができ、例えば、タイヤ前後力の差分ΔF、あるいは横合力等のタイヤに作用する合力を演算する。
ヨーレート予測演算部123は、上記第1、第2実施形態のように、タイヤに作用する合力から車両10に発生するヨーレートを予測する。そして、予測したヨーレートが予め定めた所定値を超えると、警告部140を作動させる。警告部140は、例えば、音声や画像等によって、ドライバに操舵に関する警告を行う。操舵に関する警告というのは、例えば、ヨーレートの発生に伴って、直進走行路に対する車両10のふらつきやオフセット走行の可能性を注意するものである。
これにより、ドライバに対して、車両10のタイヤに作用する作用力から、ヨーレートの大きさに応じて操舵に関する警告を行うので、安全性を向上させることができる。
(その他の実施形態)
上記各実施形態では、タイヤ作用力を検出するためのタイヤ前後力検出部112、あるいはタイヤ横力検出部113は、各タイヤに関連する所定部位(タイヤ周辺の部位)として、例えば、サスペンションメンバーとロアアームとの接合部に装着されるものとした。しかしながら、これに限定されることなく、他の部位でも対応可能である。タイヤ前後力検出部112、あるいはタイヤ横力検出部113は、例えば、タイヤのトレッド部、あるいはタイヤのサイドウォール部、あるいはタイヤのホイール車軸部、あるいはタイヤのアクスルハブ部等に装着されるようにしてもよい。
この明細書および図面等における開示は、例示された実施形態に制限されない。開示は、例示された実施形態と、それらに基づく当業者による変形態様を包含する。例えば、開示は、実施形態において示された部品および/または要素の組み合わせに限定されない。開示は、多様な組み合わせによって実施可能である。開示は、実施形態に追加可能な追加的な部分をもつことができる。開示は、実施形態の部品および/または要素が省略されたものを包含する。開示は、ひとつの実施形態と他の実施形態との間における部品および/または要素の置き換え、または組み合わせを包含する。開示される技術的範囲は、実施形態の記載に限定されない。開示されるいくつかの技術的範囲は、請求の範囲の記載によって示され、更に請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内での全ての変更を含むものと解されるべきである。
本開示に記載の制御部およびその手法は、コンピュータプログラムにより具体化された一つないしは複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ、およびメモリーを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。
あるいは、本開示に記載の制御部およびその手法は、一つ以上の専用ハードウエア理論回路によってプロセッサを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。
もしくは、本開示に記載の制御部およびその手法は、一つないしは複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサおよびメモリーと、一つ以上のハードウエア論理回路によって構成されたプロセッサとの組み合せにより構成された一つ以上の専用コンピュータにより、実現されてもよい。
また、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に記憶されていてもよい。
ここで、本実施形態に記載されるフローチャート、あるいはフローチャートの処理は、複数のセクション(あるいはステップと言及される)から構成され、各セクションは、たとえば、S110と表現される。更に、各セクションは、複数のサブセクションに分割されることができる、一方、複数のセクションが合わさって一つのセクションにすることも可能である。また、このように構成される各セクションは、デバイス、モジュール、ミーンズとして言及されることができる。
10 車両
20 操舵部
100A、100B 操舵制御装置
101 警告装置
111 車速検出部
112 タイヤ前後力検出部(タイヤ作用力検出部)
113 タイヤ横力検出部(タイヤ作用力検出部)
121 合力演算部
122 目標操舵量演算部
123 ヨーレート予測演算部
131 操舵量制御部
140 警告部

Claims (11)

  1. 車両(10)の操舵を行う操舵部(20)を制御する操舵制御装置であって、
    前記車両の走行時の車速を検出する車速検出部(111)と、
    前記車両のタイヤに作用するタイヤ作用力を検出するタイヤ作用力検出部(112)と、
    前記車速と、前記タイヤ作用力とから、前記車両に対して作用する合力を演算する合力演算部(121)と、
    前記合力によって発生するヨーレートを予測して、前記ヨーレートを打ち消すための目標操舵量を演算する目標操舵量演算部(122)と、
    前記目標操舵量となるように前記操舵部を制御する操舵量制御部(131)と、を備える操舵制御装置。
  2. 前記タイヤ作用力は、前記タイヤの前後方向に作用するタイヤ前後力であり、
    前記合力は、左右の前記タイヤにおける前記タイヤ前後力の差分である請求項1に記載の操舵制御装置。
  3. 前記合力演算部は、少なくとも左右1つずつの前記タイヤにおける前記タイヤ前後力の差分を演算する請求項2に記載の操舵制御装置。
  4. 前記タイヤ作用力検出部は、前記タイヤに関連する部位におけるひずみ量から前記タイヤ作用力を推定する請求項2または請求項3に記載の操舵制御装置。
  5. 前記タイヤ作用力検出部は、前記ひずみ量を前記タイヤに関連する部位における変位を用いて推定する請求項4に記載の操舵制御装置。
  6. 前記タイヤ作用力は、前記タイヤの横方向に作用するタイヤ横力であり、
    前記合力は、前記タイヤ横力の合力である請求項1に記載の操舵制御装置。
  7. 前記タイヤ作用力検出部は、前記タイヤに関連する部位におけるひずみ量から前記タイヤ作用力を推定する請求項6に記載の操舵制御装置。
  8. 前記タイヤ作用力検出部は、前記ひずみ量を前記タイヤに関連する部位における変位を用いて推定する請求項7に記載の操舵制御装置。
  9. 前記目標操舵量演算部は、現在操舵されている操舵量を基にして、前記目標操舵量を演算する請求項1~請求項8のいずれか1つに記載の操舵制御装置。
  10. 前記操舵量制御部は、前記車速に応じて、前記操舵部の制御の可否を判断する請求項1~請求項9のいずれか1つに記載の操舵制御装置。
  11. 車両(10)の操舵に関する警告を乗員に対して行う警告部(140)を制御する警告装置であって、
    前記車両の走行時の車速を検出する車速検出部(111)と、
    前記車両のタイヤに作用するタイヤ作用力を検出するタイヤ作用力検出部(112、113)と、
    前記車速と、前記タイヤ作用力とから、前記車両に対して作用する合力を演算する合力演算部(121)と、
    前記合力によって発生するヨーレートを予測して、前記ヨーレートが予め定めた所定値を超えると、前記警告部を作動させるヨーレート予測演算部(123)と、を備える警告装置。
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