JP2022021166A - 列車制御装置、方法及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】駅間での走行方式によらず、鉄道車両を乗り心地よく減速させる列車制御装置を提供する。【解決手段】実施形態の列車制御装置は、列車の速度と位置を検出する列車速度位置検出部と、列車速度位置検出部の検出結果に基づいて列車の挙動を予測する列車挙動予測部と、列車の制限速度が低い側である下位制限速度となる位置に至った場合にATCによる最大ブレーキが作動せずに列車の速度が制限速度を下回るように、予め列車の減速パターンを算出する減速パターン算出部と、所定時間後の列車の挙動予測結果と減速パターンとの比較結果に基づいて、制御指令を算出する制御指令算出部と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、列車制御装置、方法及びプログラムに関する。
従来、制限速度が下がる箇所でのATO運転方法は、鉄道事業者や路線によって異なり、制限速度が下位変化する位置(制限速度変化位置)を、下がった後の制限速度(下位制限速度)よりも低速で走行させる方法(くぐり抜け運転)と、運行効率向上を狙って制限速度変化位置を下位制限速度よりも高速で走行させATCブレーキで列車を減速させる方法(当て運転)と、が知られている。
ところで、くぐり抜け運転を行うためには、制限速度変化位置までに列車の速度が下位制限速度を下回るよう、制限速度の下がる位置よりも手前から減速する必要がある。
しかしながら、減速方法によっては、加減速度の変化が大きく、乗り心地が悪化したり、運行効率が下がったり、減速が間に合わず、ATCによる保安ブレーキが短時間動作して乗り心地が悪化したりする虞があった。
また、当て運転においては、ATCによる保安ブレーキが動作することとなるので、乗り心地が悪化する虞があった。さらに減速制御開始時の速度が、上位制限速度に近かった場合は、ATC速度照査パターンに抵触して、さらに常用最大ブレーキまで動作し、さらなる乗り心地の悪化が生じるおそれがあった。
これを解決するために、駅間の走行パターンを算出しておき、列車挙動の予測結果に基づいて走行パターンに追従させることにより、早めにブレーキ指令を強くしていき、減速中の制御指令の変化(上げ下げ)を抑制して、乗り心地の悪化を抑制することが提案されている。
特開平8-140219号公報 特開2012-080645号公報 国際公開第2013/057969号 特開2016-055733号公報 特開2016-131435号公報 特開2018-007464号公報
しかし、現示信号の変化に伴う走行パターン再算出中や、走行パターン算出に失敗した場合は、一時的に適切な走行パターンのない状況が発生し、制御がうまく行われず、乗り心地が悪化する虞があった。
上記課題に鑑み、本発明はなされたものであり、駅間での走行方式によらず、鉄道車両を乗り心地よく減速させることが可能な列車制御装置を提供することを目的としている。
実施形態の列車制御装置は、列車の速度と位置を検出する列車速度位置検出部と、列車速度位置検出部の検出結果に基づいて列車の挙動を予測する列車挙動予測部と、列車の制限速度が低い側である下位制限速度となる位置に至った場合にATCによる常用最大ブレーキが作動せずに列車の速度が制限速度を下回るように、予め列車の減速パターンを算出する減速パターン算出部と、所定時間後の列車の挙動予測結果と減速パターンとの比較結果に基づいて、制御指令を算出する制御指令算出部と、を備える。
図1は、実施形態の列車制御システムの概要構成ブロック図である。 図2は、減速パターン算出部の概要構成ブロック図である。 図3は、制御指令算出部の概要構成ブロック図である。 図4は、実施形態の動作処理フローチャートである。 図5は、減速パターンの逆引き処理の処理フローチャートである。 図6は、くぐり抜け運転時の減速パターンの説明図である。 図7は、ATC速度照査パターンの説明図である。 図8は、当て運転時の減速パターンの説明図である。 図9は、減速パターンの更新後の説明図である。 図10は、列車の速度Vが下位制限速度に対する目標速度よりも低い場合の減速パターン更新後の説明図である。
次に図面を参照して実施形態の列車制御装置を備えた列車制御システムについて説明する。
図1は、実施形態の列車制御システムの概要構成ブロック図である。
列車制御システム10を構成する列車11には、列車11の制御を行う列車制御装置12と、列車制御装置12からの力行指令、制動(ブレーキ)指令等の制御指令に基づいてモータ13、ブレーキ装置14等を制御する駆動/制動装置15と、速度発電機(TG)16と、地上子検知情報を出力する車上子17と、軌道回路を構成しているレールRLを介してATC信号を受電する受電器18と、架線LNとの間で電力の授受を行うための集電器(パンタグラフ)19と、を備えている。
列車11は、駆動/制動装置15に制御されたモータ13とブレーキ装置14により車輪Wが駆動/制動されてレールRL上を走行する。
上記構成において、列車制御装置12は、列車11の速度及び走行位置を検出する速度位置検出部21と、列車11の自動速度制御を行うATC車上装置22と、列車11の自動運転を行うATO(Automatic Train Operation)装置23と、を備えている。
より詳細には、速度位置検出部21は、速度発電機(TG)17の出力したTGパルスや、地上子25から車上子17を介して受信する地上子検知情報に基づいて、列車の速度と位置を検出し、速度位置情報としてATC車上装置22及びATO装置23に出力する。
また、ATC車上装置22は、速度位置検出部21からの速度位置情報と、レールRL及び受電器18を介して入力されたATC地上装置26の送信したATC信号とに基づいて列車11を先行列車11Aとの間の距離を確保して走行速度を制限するために、ATC信号に基づく制限速度と、速度位置検出部21の出力した速度位置情報に対応する列車11の速度と、を比較する。
そしてATC車上装置22は、列車11の速度が制限速度を超過している場合に、駆動/制動制御装置16にブレーキ指令を出力する。ここで、ATC地上装置26は、軌道回路を構成しているレールRLを介して各閉塞区間の列車在線有無を検知し、在線状況に応じて各閉塞区間のATC信号(信号現示)を決定し、レールRLを介してATC信号をATC車上装置22に送信している。
さらにATC車上装置22は、閉塞境界を通過して進入した閉塞区間での現示速度が列車11の速度よりも低かった場合は、進出した閉塞区間で受信していた現示速度から、進入した閉塞区間で受信している現示速度までの、ATC速度照査パターンを算出し、これに抵触するまでは緩和ブレーキ、超過したら常用最大ブレーキを指令する。そして、ATC車上装置22は、列車速度が現示速度を所定速度以上(例えば1km/h以上)下回ったら、ブレーキ指令を解除する。
ATO装置23は、速度位置検出部21が出力した速度位置情報と、あらかじめ記憶していた路線情報、運行情報及び車両情報と、ATC車上装置22の受信したATC信号(信号現示)とに基づいて、列車11を制限速度と駅間の所定走行時間を守るように走行させ、列車11が所定の時刻に次駅の所定の位置に到着するように走行計画を算出する。そして、ATO装置23は、走行計画に基づいて力行指令及びブレーキ指令を駆動/制動制御装置16に出力する。
駆動/制動制御装置16は、ATC車上装置22からのブレーキ指令と、ATO装置23からの力行指令・ブレーキ指令と、図示しない運転士の操作する図示しない主幹制御器(マスコン)からの力行指令・ブレーキ指令とに基づいてモータ13とブレーキ装置14を制御する。
これらの結果、列車11は、モータ13とブレーキ装置14により車輪Wが駆動/制動されてレールRL上を走行する。
次にATO装置23の構成例について説明する。
ATO装置23は、図1に示すように、記憶部23A、車両特性推定部23B、車両特性モデル調整部23C、車両特性モデル保持部23D、走行計画算出部23E、減速パターン算出部23F、列車挙動予測部23G及び制御指令算出部23Hを備えている。
記憶部23Aには、路線情報として、路線の勾配と曲線(曲率半径)、恒久制限速度情報(先行列車がないときに現示される制限速度)、信号展開情報(先行列車があるときに現示される制限速度)、各閉塞区間の閉塞長(閉塞区間の距離)、線形情報(閉塞区間の並び)が記憶されている。
さらに記憶部23Aには、運行情報として、各駅の停止目標位置、運転種別毎の停車駅と各駅間の所定走行時間、路線の運転方法(制限速度の下がる箇所でくぐり抜け運転あるいは当て運転のいずれを行うか)が、記憶されている。
車両特性推定部23Bは、速度位置検出部21が検出した列車の速度及び位置と、記憶部23Aから読み出した路線情報と、車両特性モデル保持部23Dから読み出した車両情報と、制御指令算出部23Hの算出したブレーキ指令に基づいて、ブレーキの利き具合を算出する。
車両特性モデル調整部23Cは、車両特性推定部23Bで推定したブレーキの利き具合に基づいて、車両特性モデル保持部23Dに保持された車両特性モデルのパラメータを調整する。
車両特性モデル保持部23Dは、車両情報として、自列車の列車長、列車重量、力行指令・ブレーキ指令に対応した加速度・減速度の特性(加速特性モデルと減速特性モデル)、空気抵抗・勾配抵抗・曲線抵抗の特性、ATCが速度照査パターン算出に利用するパラメータ(減速度や空走時間)が記憶されている。
走行計画算出部23Eは、駅出発時、臨時速度制限の発生/解除時、走行計画に対して、列車位置、列車の速度あるいは相対時刻のずれが大きくなったとき等に、速度位置検出部16で検出した列車の速度及び位置、記憶部23Aから読み出した路線情報と運行情報、車両特性モデル保持部23Dから読み出した車両情報、ATC車上装置22から受け取った信号情報に基づいて、制限速度を守りながら駅間の所定走行時間を守って次駅に到着するための走行計画を算出する。
減速パターン算出部23Fは、速度位置検出部16で検出した列車の速度及び位置、記憶部23Aから読み出した路線情報及び運行情報、車両特性モデル保持部23Dから読み出した車両情報、ATC車上装置22から受け取った信号情報に基づいて、制限速度が下がる箇所と駅停止部分について、列車11を減速制御する際の目標とする減速パターンを算出する。
列車挙動予測部23Gは、速度位置検出部16で検出した列車11の速度及び位置、記憶部23Aから読み出した路線情報、車両特性モデル保持部23Dから読み出した車両情報、前制御周期までの力行指令とブレーキ指令の履歴に基づいて、所定時間後の列車11の位置と速度を予測する。
制御指令算出部23Hは、速度位置検出部16で検出した列車11の速度と位置、記憶部から読み出した路線情報、走行計画算出部23Eの算出した走行計画、減速パターン算出部23Fの算出した減速パターン、列車挙動予測部23Gの算出した列車挙動予測結果(所定時間後の列車11の位置及び速度)、ATC車上装置22から受け取った信号情報に基づいて、列車11を走行計画または減速パターンに従って走行させるための力行指令・ブレーキ指令を算出する。
次に減速パターン算出部23Fについて説明する。
図2は、減速パターン算出部の概要構成ブロック図である。
減速パターン算出部23Fは、くぐり抜け運転用減速パターン算出部31、当て運転用減速パターン算出部32、駅停止用減速パターン算出部33、運転方式判定部34、減速箇所判定部35を備えている。
くぐり抜け運転用減速パターン算出部31は、信号情報、車両情報、路線情報及び速度位置情報に基づいて、制限速度が下位変化する位置(制限速度変化位置)を、下がった後の制限速度(下位制限速度)よりも低速で走行させるくぐり抜け運転で走行する場合に用いられるくぐり抜け運転用減速パターンを生成して、運転方式判定部34に出力する。
当て運転用減速パターン算出部32は、信号情報、車両情報、路線情報及び速度位置情報に基づいて、運行効率向上を狙って制限速度変化位置を下位制限速度よりも高速で走行させATCブレーキで列車を減速させる当て運転で走行する場合に用いられる当て運転用減速パターンを生成して、運転方式判定部34に出力する。
この場合において、当て運転用減速パターン算出部32は、照査パターン算出部41と、減速パターン更新要否判断部42と、減速パターン算出/更新部43と、を備えている。
照査パターン算出部41は、制限速度変化位置及び上位制限速度から、下位制限速度まで、ATC速度照査パターンを算出して減速パターン算出/更新部43に出力する。
減速パターン更新要否判断部42は、運行情報から走行中の路線が当て運転をする路線だと判定され、かつ、制限速度変化位置での減速パターン速度が列車11の速度よりも高い場合に減速パターンの更新が必要と判断し、判断結果を減速パターン算出/更新部43に出力する。
これらの結果、減速パターン算出/更新部43は、制限速度変化位置で列車速度と等しくなるように減速パターンを更新する。この場合において、列車速度が下位制限速度に対する目標速度よりも低い場合は、減速パターン算出/更新部43は、制限速度変化位置で下位制限速度に対する目標速度と等しくなるように減速パターンを更新する。
駅停止用減速パターン算出部33は、信号情報、車両情報、路線情報及び速度位置情報に基づいて、駅において、停止するための駅停止用減速パターンを減速箇所判定部35に出力する。
運転方式判定部34は、入力された運行情報に基づく実際の運行状態に基づいて、くぐり抜け運転用減速パターンあるいは当て運転用減速パターンを下位現示箇所減速パターンとして減速箇所判定部35に出力する。
これらの結果、減速箇所判定部35は、速度位置情報及び路線情報に基づいて下位現示箇所減速パターンあるいは駅停止用減速パターンを減速パターンとして制御指令算出部23Hに出力する。
次に制御指令算出部23Hについて説明する。
図3は、制御指令算出部の概要構成ブロック図である。
制御指令算出部23Hは、駅間走行制御部51、減速制御部52及び制御切替部53を備えている。
駅間走行制御部51は、走行計画算出部23Eが出力した走行計画、記憶部23Aから読み出した路線情報、ATC車上装置22からの信号情報及び列車挙動予測部23Gの列車挙動予測結果に基づいて、駅間走行時の力行指令/ブレーキ指令を制御切替部53に出力する。
減速制御部52は、下位現示箇所減速制御部61及び駅停止減速制御部62を備えている。
減速制御部52は、減速制御を行うための力行指令/ブレーキ指令を制御切替部53に出力する。
より詳細には、減速制御部52の下位現示箇所減速制御部61は、下位現示箇所における減速制御を行うための力行指令/ブレーキ指令を制御切替部53に出力する。
また、減速制御部52の駅停止減速制御部62は、駅停止時における減速制御を行うための力行指令/ブレーキ指令を制御切替部53に出力する。
これらの結果、制御切替部53は、列車挙動予測部23Gの出力した列車挙動予測結果、減速パターン算出部23Fの出力した減速パターン及び速度位置検出部21の出力した速度位置情報に基づいて、駅間走行制御部51が出力した力行指令/ブレーキ指令、減速制御部52の下位現示箇所減速制御部が出力した力行指令/ブレーキ指令あるいは減速制御部52の駅停止減速制御部62が出力した力行指令/ブレーキ指令のいずれかを選択して力行指令/ブレーキ指令として駆動/制動装置15に出力する。
次に実施形態の動作を説明する。
図4は、実施形態の動作処理フローチャートである。
減速パターン算出部23Fは、まず、記憶部23Aから読み出した路線情報と、ATC車上装置22から受け取った信号情報(現示速度)に基づいて、現在の制限速度(下がる前の制限速度=上位制限速度)と、次の閉塞の制限速度(下がった後の制限速度=下位制限速度)、下位制限速度に対する目標速度を抽出する(ステップS11)。
ここで、上位制限速度は、路線条件に含まれる制限速度情報から抽出した現在の閉塞区間の恒久制限速度及びATC車上装置22から受け取った現示速度のうち、より低い方の速度とされる。
そして、現示速度が恒久制限速度と等しい場合は、下位制限速度は次の閉塞区間の恒久制限速度として得られる。
また、現示速度が恒久制限速度より低い場合は、列車11が先行列車に接近しているということなので、信号展開情報に基づいて次の閉塞区間の現示速度を推測する。
さらに下位制限速度に対する目標速度は、下位制限速度よりも一定の余裕速度だけ低い速度とされる。
次に減速パターン算出部23Fは、記憶部23Aから読み出した路線情報及び車両特性モデル保持部23Dから読み出した車両情報に基づいて、下位制限速度に対する目標速度から上位制限速度まで、所定の減速度または所定のブレーキノッチで減速パターンを逆引きする(ステップS12)。
すなわち、減速箇所判定部35が、路線情報に含まれる制限速度の情報と、列車11の検出位置と検出速度から、制限速度の下がる下位現示箇所であると判定すると、下位制限速度まで減速するための減速パターンを算出する。
図5は、減速パターンの逆引き処理の処理フローチャートである。
運転方式判定部34は、運行情報に基づいて走行中の路線がくぐり抜け運転をする路線であるか否かを判定する(ステップS31)。
図6は、くぐり抜け運転時の減速パターンの説明図である。
運転方式判定部34により走行中の路線がくぐり抜け運転をする路線であると判定された場合には(ステップS31;Yes)、減速パターン算出部23Fが、制限速度変化位置及び下位制限速度に対する目標速度から上位制限速度まで、常用最大ブレーキより弱い減速度あるいはブレーキ指令により、減速パターンを逆引きする(ステップS32)。
具体的には、図6に示すように、制限速度変化位置PL1において、列車11の速度が制限速度変化後の下位制限速度VLM2未満となるように減速パターンPDCを下回るように減速パターンPDCを逆引きして、予測開始位置における列車11の速度となるようにする。
運転方式判定部34により走行中の路線がくぐり抜け運転をする路線ではないと判定された場合、すなわち、当て運転をする路線だと判定される場合は(ステップS31;No)、減速パターン算出部23Fは、まず、制限速度変化位置及び上位制限速度から下位制限速度まで、ATC速度照査パターンを算出する(ステップS33)。
図7は、ATC速度照査パターンの説明図である。
ここで、ATC速度照査パターンACPは、図7に示すように非常ブレーキの減速度で引いた減速パターンBEPを、空走距離(図7中、矢印で示す)の分だけ手前側に移動させたものである。
図8は、当て運転時の減速パターンの説明図である。
そして、ATC速度照査パターンACPが下位制限速度VLM2となる位置及び下位制限速度VLM2に対する目標速度から上位制限速度VLM1まで、常用最大ブレーキより弱い減速度あるいはブレーキ指令により、減速パターンを逆引きする(ステップS34)。
続いて減速パターン算出部23Fは、列車11が上位制限速度に達した位置から上位制限速度で所定時間に走行する距離Lだけ手前を、予測開始位置とする(ステップS13)。
続いて、列車11の走行位置が設定した予測開始位置に達したか否かを判断する(ステップS14)。
ステップS14の判断において列車11の走行位置が設定した予測開始位置に達していない場合には(ステップS14;No)、列車挙動予測部23Gが所定時間後の列車位置と速度を予測し制御指令算出部23Hに出力する(ステップS15)。
すなわち、列車挙動予測部23Gは、加減速度の過渡応答を考慮して、加減速度、速度、位置の予測値を算出する。
これにより制御指令算出部23Hの制御切替部53は、駅間走行制御部51が出力した力行指令/ブレーキ指令を選択して駆動/制動制御装置15に出力する。
したがって、駆動/制動制御装置15は、駅間走行制御に基づく力行指令/ブレーキ指令に基づく制御を行うこととなる(ステップS16)。
すなわち、制御指令算出部23Hの駅間走行制御部51は、走行計画機能が算出した走行計画から走行モードを読み出し、対応する制御指令(力行モードなら力行指令、惰行モードなら惰行指令)を読み出し、予測速度が現在位置での制限速度に対する目標速度を許容誤差以上超えないように、定速走行モードなら走行計画で指定した速度から許容誤差以内で走行するように必要な力行指令/ブレーキ指令を出力し、駆動/制動制御装置15は、駅間走行制御部51の出力した力行指令/ブレーキ指令に基づく制御を行うこととなる。
この場合において、駅間走行制御部51による駅間走行制御は、上述した方法に限定する必要はない。
例えば、制限速度より一定速度だけ低い速度を目標として走行したり、制限速度区間ごとに調整された目標速度に追従して走行したり、走行パターン速度に追従して走行したりする等の方法を利用してもよい。
ステップS14の判断において、列車11の走行位置が設定した予測開始位置に達した場合には(ステップS14;Yes)、制御指令算出部23Hは、駅間走行制御中であるか否かを判断する(ステップS17)。
ステップS17の判断において、駅間走行制御中である場合には(ステップS17;Yes)、制御指令算出部23Hは、当該走行区間が当て運転の区間であり、かつ、制限速度変化位置における減速パターンに対応する速度が、現在の列車速度よりも高いか否かを判断する(ステップS18)。
図9は、減速パターンの更新後の説明図である。
ステップS18の判断において、当該走行区間が当て運転の区間であり、かつ、制限速度変化位置における減速パターンに対応する速度が、現在の列車速度よりも高い場合には(ステップS18;Yes)、減速パターン算出/更新部43は、図9に示すように、制限速度変化位置PL1における減速パターンPDC2上の速度が、列車速度VTRと等しくなるように減速パターンPDC1を減速パターンPDC2となるように更新する(ステップS19)。
図10は、列車の速度Vが下位制限速度に対する目標速度よりも低い場合の減速パターン更新後の説明図である。
図10に示すように、列車11の速度VTRが、下位制限速度VLM2に対する目標速度よりも低い場合は、制限速度変化位置PL1で下位制限速度VLM2に対する目標速度VTGと等しくなるように減速パターンを更新する。
また、減速パターンの更新は、列車11の速度から減速を行うのに必要な減速距離を算出し、制限速度変化位置から減速距離だけ先の位置から、減速パターンを逆引きしなおしたり、算出済みの減速パターンを手前に移動させたりする、等の方法で行えばよい。
なお、くぐり抜け運転をする路線の場合、あるいは、当て運転をする路線でも制限速度変化位置での減速パターン速度が列車速度以下である場合は、減速パターンの更新は必要ない。
次に列車挙動予測部23は、所定時間後の列車11の位置と速度を予測する(ステップS20)。
続いて、制御指令算出部23Hは、列車挙動予測部23により予測された列車11の速度が減速パターン+許容誤差以下であるか否かを判断する(ステップS21)。
ステップS21の判断において、列車挙動予測部23により予測された列車11の速度が減速パターン+許容誤差以下である場合には(ステップS21;Yes)、制御指令算出部23Hの制御切替部53は、駅間走行制御部51が出力した力行指令/ブレーキ指令を選択して駆動/制動制御装置15に出力するので、駆動/制動制御装置15は、駅間走行制御に基づく力行指令/ブレーキ指令に基づく制御を行うこととなる(ステップS22)。
ステップS21の判断において、車挙動予測部23により予測された列車11の速度が減速パターン+許容誤差を超えている場合には(ステップS21;No)、制御指令算出部23Hの制御切替部53は、減速制御部52が出力した力行指令/ブレーキ指令を選択して駆動/制動制御装置15に出力する。
したがって、駆動/制動制御装置15は、減速制御に対応する力行指令/ブレーキ指令に基づく制御を行うこととなる(ステップS23)。
すなわち、減速制御部52により、予測速度と減速パターン速度との差が許容範囲となるように、制御指令を算出して出力する。
その後、再びステップS17の判断により、駅間走行制御中ではないと判断された場合には(ステップS17;No)、列車挙動予測部23Gが所定時間後の列車11の位置と速度を予測し、制御指令算出部23Hに出力する(ステップS24)。
これにより、制御指令算出部23Hは、列車11の予測位置が、減速パターンの終端に達したか否かを判断する(ステップS25)。
ステップS25の判断において、予測位置が減速パターン終端に達した場合には、制御指令算出部23Hは、再び、駅間走行制御に移行し、走行計画に従って制御指令を算出する(ステップS27)。
ステップS25の判断において、未だ予測位置が減速パターン終端に達していない場合には(ステップS25;No)、制御指令算出部23Hの制御切替部53は、減速制御部52が出力した力行指令/ブレーキ指令を選択して駆動/制動制御装置15に出力し、駆動/制動制御装置15は、減速制御に対応する力行指令/ブレーキ指令に基づく制御を行うこととなる(ステップS26)。
以上の説明のように、本実施形態によれば、制限速度が下位変化する箇所で減速する際、減速パターンを設定し、列車挙動の予測結果に基づいて追従制御を行うようにしている。
したがって、駅間走行制御の方式(くぐり抜け運転方式あるいは当て運転方式)によらず、減速開始時にブレーキ指令を急に強くすることがなく、乗り心地よく、下位制限速度まで減速することができる。
より詳細には、くぐり抜け運転を行う場合は、制限速度が下位変化する位置で下位制限速度を下回るように減速するので、乗り心地よく、下位制限速度まで減速できる。
また、当て運転を行う場合は、保安装置の緩和ブレーキが動作する前にブレーキを滑らかに立ち上げ、保安装置の常用最大ブレーキが動作しない範囲で減速するので、運行効率を落とすことなく、乗り心地よく、下位制限速度まで減速することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
本実施形態の列車制御装置は、MPUなどの制御装置と、ROM(Read Only Memory)やRAMなどの記憶装置と、HDD、CDドライブ装置などの外部記憶装置と、表示装置と、各種入力装置と、を備えており、通常のコンピュータを利用したハードウェア構成となっている。
本実施形態の列車制御装置で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、USBメモリ等の半導体メモリ装置、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
また、本実施形態の列車制御装置で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本実施形態の補正情報算出装置11で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
また、本実施形態の列車制御装置のプログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。
10 列車制御システム
11 列車
11P 先行列車
12 列車制御装置
13 モータ
14 ブレーキ装置
15 駆動/制動装置
16 速度発電機(TG)
17 車上子
18 受電器
21 速度位置検出部
22 ATC車上装置
23 ATO装置
23A 記憶部
23B 車両特性推定部
23C 車両特性モデル調整部
23D 車両特性モデル保持部
23E 走行計画算出部
23F 減速パターン算出部
23G 列車挙動予測部
23H 制御指令算出部
25 地上子
26 ATC地上装置
31 くぐり抜け運転用減速パターン算出部
32 当て運転用減速パターン算出部
33 駅停止用減速パターン算出部
34 運転方式判定部
35 減速箇所判定部
41 照査パターン算出部
42 減速パターン更新要否判断部
43 減速パターン算出/更新部
51 駅間走行制御部
52 減速制御部
53 制御切替部
61 下位現示箇所減速制御部
62 駅停止減速制御部
ACP ATC速度照査パターン
BEP 減速パターン
L 距離
LN 架線
W 車輪
PDC、PDC1~PDC3 減速パターン
VTG 目標速度
VTR 列車速度
PL1 制限速度変化位置
VLM1 上位制限速度
VLM2 下位制限速度

Claims (9)

  1. 列車の速度と位置を検出する列車速度位置検出部と、
    前記列車速度位置検出部の検出結果に基づいて前記列車の挙動を予測する列車挙動予測部と、
    前記列車の制限速度が低い側である下位制限速度となる位置に至った場合にATCによる最大ブレーキが作動せずに前記列車の速度が前記制限速度を下回るように、予め前記列車の減速パターンを算出する減速パターン算出部と、
    所定時間後の前記列車の挙動予測結果と減速パターンとの比較結果に基づいて、制御指令を算出する制御指令算出部と、
    を備える列車制御装置。
  2. 前記減速パターン算出部は、くぐり抜け運転の減速パターンを算出するものであり、
    前記列車の制限速度が前記下位制限速度となる位置に至った場合に、前記列車の速度が前記制限速度を下回り、かつ、常用最大ブレーキより弱い減速度となるように前記列車の減速パターンを算出する、
    請求項1に記載の列車制御装置。
  3. 前記減速パターン算出部は、当て運転の減速パターンを算出するものであり、
    ATC速度照査パターンが前記下位制限速度に達する位置で前記下位制限速度を下回る前記列車の減速パターンを算出する、
    請求項1記載の列車制御装置。
  4. 減速パターン算出部は、前記列車の制限速度が前記下位制限速度となる位置において、前記列車の速度が減速制御開始前の列車速度を上回らないように、前記減速パターンを更新する、
    請求項3記載の列車制御装置。
  5. 減速パターン算出部は、前記列車の制限速度が前記下位制限速度となる位置における前記減速パターンに対応する前記列車の速度が前記下位制限速度を所定速度以上下回らないように、前記減速パターンを更新する、
    請求項3記載の列車制御装置。
  6. 前記列車挙動予測部は、前記減速パターンの始端位置よりも、前記列車の制限速度が前記下位制限速度に至るまでの上位制限速度で予測長の間に走行する距離だけ手前の予測開始位置から予測を開始し、
    前記制御指令算出部は、所定時間後の列車速度予測値が前記減速パターンに抵触したら前記減速パターンによる減速制御を開始する、
    請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の列車制御装置。
  7. 前記制御指令算出部は、減速制御を行わないときは、列車の挙動予測結果と、制限速度ないし走行計画に基づく目標速度との比較結果に基づいて、制御指令を算出し、
    減速制御中は、前記挙動予測結果による予測位置が減速パターン終端に達したら、減速制御を終了する、
    請求項6に記載の列車制御装置。
  8. 列車の速度と位置を検出する過程と、
    前記速度と前記位置の検出結果に基づいて前記列車の挙動を予測する過程と、
    前記列車の制限速度が低い側である下位制限速度となる位置に至った場合に、ATCによる最大ブレーキが作動せずに前記列車の速度が前記制限速度を下回ように前記列車の減速パターンを算出する過程と、
    所定時間後の前記列車の挙動予測結果と減速パターンとの比較結果に基づいて、制御指令を算出する過程と、
    を備える方法。
  9. 列車制御装置をコンピュータにより制御するためのプログラムであって、
    前記コンピュータを、
    列車の速度と位置を検出する手段と、
    前記速度と前記位置の検出結果に基づいて前記列車の挙動を予測する手段と、
    前記列車の制限速度が低い側である下位制限速度となる位置に至った場合に、ATCによる最大ブレーキが作動せずに前記列車の速度が前記制限速度を下回ように前記列車の減速パターンを算出する手段と、
    所定時間後の前記列車の挙動予測結果と減速パターンとの比較結果に基づいて、制御指令を算出する手段と、
    して機能させるプログラム。
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