JP2022020374A - モータ駆動装置及びその制御方法 - Google Patents

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裕二 秋田
Yuji Akita
哲也 氷上
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嘉哉 西牧
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Abstract

【課題】新たな回路を追加することなくDCリンク電圧の上昇を抑制する。【解決手段】入力交流電圧を整流して整流電圧を生成する整流回路と、整流電圧を昇圧して昇圧電圧を生成する昇圧回路と、昇圧電圧を保持する小容量キャパシタと、小容量キャパシタに保持される昇圧電圧を、モータを駆動する出力交流電圧に変換するインバータと、モータの回転速度が目標の回転速度に近付くように制御するインバータ制御回路と、入力交流電圧の変動の度合いに応じて、インバータ制御回路で処理される、モータに流れるq軸電流の目標である目標q軸電流を補正する補正手段とを備えたモータ駆動装置。【選択図】図10

Description

本発明は、モータ駆動装置及びその制御方法に関する。
整流器が、入力AC電力を整流し、ブーストコンバータが、整流器によって整流された電力をブーストし、キャパシタが、ブーストコンバータからの脈動電圧を蓄え、複数のスイッチング素子を備えたインバータが、キャパシタ両端の電圧を用いてAC電力を変換し、変換された電力をモータに出力し、キャパシタとインバータとの間に配置された回生電力消費ユニットが、モータからの回生電力を消費し、スイッチング駆動ユニットが、キャパシタ両端の電圧が所定の電圧以上である場合に、回生電力消費ユニットのスイッチング素子にスイッチング制御信号を出力し、インバータ制御部に動作制御信号を出力する、モータ駆動装置は、知られている(例えば、特許文献1参照)。
米国特許出願公開第2015/0354880号明細書
回生電力消費ユニットでモータからの回生電力を消費することによりDCリンク電圧の上昇を抑制する構成を採用したのでは、DCリンク電圧の上昇を抑制するために新たな回路を追加する必要がある。
本発明の目的は、新たな回路を追加することなくDCリンク電圧の上昇を抑制することにある。
かかる目的のもと、本発明は、入力交流電圧を整流して整流電圧を生成する整流回路と、整流電圧を昇圧して昇圧電圧を生成する昇圧回路と、昇圧電圧を保持する小容量キャパシタと、小容量キャパシタに保持される昇圧電圧を、モータを駆動する出力交流電圧に変換するインバータと、モータの回転速度が目標の回転速度に近付くように制御するインバータ制御回路と、入力交流電圧の変動の度合いに応じて、インバータ制御回路で処理される、モータに流れるq軸電流の目標である目標q軸電流を補正する補正手段とを備えたモータ駆動装置を提供する。
補正手段は、入力交流電圧の変動の度合いとして、入力交流電圧の歪み量を用いる、ものであってよい。その場合、モータ駆動装置は、整流回路により生成された整流電圧と理想の整流電圧との差分を求めることにより、入力交流電圧の歪み量を算出する算出手段を更に備えた、ものであってよい。或いは、整流回路により生成された整流電圧と昇圧回路により生成された昇圧電圧との差分を求めることにより、入力交流電圧の歪み量を算出する算出手段を更に備えた、ものであってもよい。
また、本発明は、入力交流電圧を整流して整流電圧を生成する整流回路と、整流電圧を昇圧して昇圧電圧を生成する昇圧回路と、昇圧電圧を保持する小容量キャパシタと、小容量キャパシタに保持される昇圧電圧を、モータを駆動する出力交流電圧に変換するインバータと、モータの回転速度が目標の回転速度に近付くように制御するインバータ制御回路とを含むモータ駆動装置の制御方法であって、入力交流電圧の変動の度合いを検出するステップと、検出された変動の度合いに応じて、インバータ制御回路で処理される、モータに流れるq軸電流の目標である目標q軸電流を補正するステップとを含むモータ駆動装置の制御方法も提供する。
本発明によれば、新たな回路を追加することなくDCリンク電圧の上昇を抑制することができる。
本発明の実施の形態が適用されるモータ駆動装置の構成例を示した図である。 交流電源が劣悪電源である場合における交流電源からの入力電圧の波形を示したグラフである。 交流電源が劣悪電源である場合における対策前の整流電圧及びDCリンク電圧の波形を示したグラフである。 実整流電圧と理想整流電圧とを比較する様子を示したグラフである。 実整流電圧と理想整流電圧との差分を示したグラフである。 インバータ消費量調整フラグをオンするタイミングを示したグラフである。 (a)は、図6に示したグラフから得られた補正量を示したグラフであり、(b)は、目標q軸電流Iqから補正量を減算するときの様子を示したグラフである。 目標q軸電流Iqが補正された後の目標q軸電流Iq、実q軸電流Iq、目標d軸電流Id、及び、実d軸電流Idの波形を示したグラフである。 目標q軸電流Iqが補正された後の整流電圧及びDCリンク電圧の波形を示したグラフである。 本実施の形態の方法を実現するための制御装置の機能構成例を示したブロック図である。 本実施の形態の方法を実現するための制御装置の動作例を示したフローチャートである。
近年、世界各国での環境規制強化に伴う省エネルギー製品へのニーズが増大している。空調機市場においても、新興国を中心として省エネルギー製品の需要は拡大し、インバータ化率が高まっている。ここで、家電製品をインバータ化する上での課題は小型軽量化及び低コスト化である。現在のシステムは、一般的に使用されているAC/DC/ACの構成でベクトル制御された可変変速機である。このシステムの回路構成では、DCリンク部に電解キャパシタを使用する必要があり、このことがシステムの小型軽量化を妨げる。
ところで、小型軽量化を実現する方式としては、電解キャパシタを小容量フィルムキャパシタに置き換えるキャパシタレスインバータがある。電解キャパシタは寿命が短いが、キャパシタレスインバータにはそのことよる制約を受けず製品寿命が長くなるという利点もある。
しかしながら、キャパシタレスインバータには、DCリンク部が脈動することによる欠点がある。必要な運転範囲を確保できない、騒音や振動や効率の悪化が懸念される、といった欠点である。また、特に、系統インピーダンスの影響、瞬時電圧変動の影響、劣悪電源の影響等の電源の影響を受け易い、といった欠点である。
このような欠点を除去する案として、キャパシタレスインバータに昇圧機能を付加したシステムによりDCリンク部の脈動を抑制し電圧利用率を上げることが考えられる。
図1は、本実施の形態が適用されるモータ駆動装置1の構成例を示した図である。図示するように、モータ駆動装置1は、交流電源2及びモータ3に接続され、整流回路10と、昇圧回路20と、DCリンク部30と、インバータ40と、PFC(Power Factor Correction)制御回路50と、インバータ制御回路60とを含む。交流電源2は単相電源とするが、多相電源でもよい。モータ3は、例えば、永久磁石埋込型同期モータである。
整流回路10は、交流電源2から供給される単相交流(入力交流電圧)を直流に整流する。整流回路10は、ダイオードブリッジDBを備えている。ダイオードブリッジDBは、直接接続されたダイオードD11,D12と、直接接続されたダイオードD13,D14とが並列に接続されて構成されている。つまり、ダイオードD11,D12が接続点aで直列接続され、ダイオードD13,D14が接続点bで直列接続されている。そして、これらが接続点cと接続点dとの間に並列接続されている。尚、ダイオードD11~D14は、接続点dから接続点cに向かう方向に電流が流れるように接続されている。
また、整流回路10は、接続点cに電圧検知部11を備えている。電圧検知部11は、整流回路10の出力電圧(以下、「整流電圧」という)を検知する。
昇圧回路20は、整流電圧を昇圧する。昇圧回路20は、インダクタL1と、スイッチング素子SW1と、帰還ダイオードDf1とを備えている。
インダクタL1は、一方の端子が接続点cに、他方の端子が接続点eに接続されている。
スイッチング素子SW1は、一方の端子が接続点eに接続され、他方の端子が接続点fに接続されている。スイッチング素子SW1は、高耐圧の電力用のスイッチング素子である。スイッチング素子SW1には、例えば、電界効果トランジスタ、絶縁ゲート型バイポーラトランジタ(IGBT:Insulated Gate Bipolar Transistor)等が適用できる。スイッチング素子SW1は、3端子素子であって、オン/オフを制御する端子はゲートと呼ばれる。
帰還ダイオードDf1は、スイッチング素子SW1に並列に接続されている。帰還ダイオードDf1は、接続点fから接続点eに電流が流れる方向に接続されている。帰還ダイオードDf1の電流の流れる向きは、スイッチング素子SW1に電流が流れる向きの逆向きである。
また、昇圧回路20は、整流回路10の出力電流(以下、「整流電流」という)を検知する電流検知部21を備える。
尚、昇圧回路20は、インターリーブ方式としてもよい。
DCリンク部30は、ダイオードD2と、キャパシタC1とを備えている。ダイオードD2は、一方の端子(アノード)が接続点eに、他方の端子(カソード)が接続点gに接続されている。キャパシタC1は、小容量のフィルムキャパシタであり、一方の端子が接続点gに接続され、他方の端子が接続点hに接続されている。
また、DCリンク部30は、接続点gに電圧検知部31を備えている。電圧検知部31は、DCリンク部30の出力電圧を検知(電圧値を測定)する。尚、DCリンク部30における接続点hは基準電位であり、この基準電位に対する接続点gの電位(電圧)を、DCリンク電圧(昇圧電圧)Vdcと表記することがある。つまり、DCリンク電圧Vdcは、キャパシタC1の電圧(接続点gと接続点hとの間の電圧)である。そして、DCリンク電圧Vdcが、DCリンク部30の出力電圧としてインバータ40に供給される。
インバータ40は、DCリンク部30が供給する直流をスイッチングして、負荷であるモータ3を駆動する交流(出力交流電圧)を生成する。ここでは、インバータ40は、三相交流(U相、V相及びW相)を生成する。
インバータ40は、スイッチング素子SW21~SW26及びそれらに並列に接続された帰還ダイオード(符号なし)を備える。そして、直列接続された2個のスイッチング素子の組が、3個並列に接続されている。つまり、スイッチング素子SW21,SW22が直列接続され、スイッチング素子SW23,SW24が直列接続され、スイッチング素子SW25,SW26が直列接続されている。そして、これらがインバータ40の入力端子P,N間に並列接続されている。スイッチング素子SW21~SW26及びそれらに並列に接続された帰還ダイオード(符号なし)は、入力端子Pから入力端子Nに電流が流れる方向に接続されている。この帰還ダイオードの電流の流れる向きは、スイッチング素子SW21~SW26に電流が流れる向きに対して逆向きである。
そして、スイッチング素子SW21,SW22の接続点がU相、スイッチング素子SW23,SW24の接続点がV相、及び、スイッチング素子SW25,SW26の接続点がW相として、モータ3に接続されている。
また、インバータ40は、三相交流(U相、V相及びW相)を検知する電流検知部41を備える。電流検知部41は、例えば1シャント方式により電流を検知するとよい。
PFC制御回路50は、LPF(Low-pass filter)51と、演算器52と、PI(Proportional Integral)制御部53と、位相検出器54と、乗算器55と、演算器56と、PI制御部57と、PWM(Pulse Width Modulation)制御部58とを備えている。
LPF51は、電圧検知部31が検出したDCリンク電圧Vdcの高周波成分を遮断し、低周波成分を通過させる。
演算器52は、予め定められた目標のDCリンク電圧(以下、「目標DCリンク電圧」という)Vdcと、LPF51が出力するDCリンク電圧Vdcとの差分を演算し、その結果を出力する。
PI制御部53は、演算器52が出力する差分をゼロに近付けるための電流値AをPI制御によって演算し、その結果を出力する。以下では、PI制御部53を「AVR」と称し、このAVRにおけるPI制御で用いるゲインを「AVRゲイン」と称する。
位相検出器54は、交流電源2の位相θを検出し、検出した位相θの余弦波の絶対値|cosθ|を出力する。
乗算器55は、PI制御部53が出力した電流値Aと、位相検出器54が出力した余弦波の絶対値|cosθ|とを乗算し、その結果A×|cosθ|を出力する。
演算器56は、乗算器55が出力した乗算結果A×|cosθ|を目標の整流電流とし、この目標の整流電流と、電流検知部21が検知した整流電流との差分を演算し、その結果を出力する。
PI制御部57は、演算器56が出力する差分をゼロに近付けるためのデューティをPI制御によって演算し、その結果を出力する。以下では、PI制御部57を「ACR」と称し、このACRにおけるPI制御で用いるゲインを「ACRゲイン」と称する。
PWM制御部58は、PI制御部57が出力したデューティに応じて、スイッチング素子SW1のオン/オフを切り替えるタイミングを制御する。
インバータ制御回路60は、速度推定部71と、角度推定部72と、三相二相変換部73と、演算器74と、PI制御部75と、乗算器76とを備えている。また、インバータ制御回路60は、演算器81と、PI制御部82と、演算器83と、PI制御部84と、二相三相変換部85と、PWM制御部86とを備えている。
速度推定部71は、モータ3の実際の角速度ωrmを推定し、その結果を出力する。ここで、モータ3の実際の角速度ωrmは、公知の手法を用いて推定すればよい。
角度推定部72は、速度推定部71が推定したモータ3の実際の角速度ωrmに基づいて、モータ3の角度を推定し、その結果を出力する。
三相二相変換部73は、電流検知部41が検知した三相交流(U相、V相及びW相)と、角度推定部72が出力したモータ3の角度とに基づいて、実際のd軸電流(以下、「実d軸電流」という)Idと、実際のq軸電流(以下、「実q軸電流」という)Iqとを生成し、出力する。
演算器74は、予め定められたモータ3の目標の角速度ωrmと、速度推定部71が出力したモータ3の実際の角速度ωrmとの差分を演算し、その結果を出力する。
PI制御部75は、演算器74が出力する差分をゼロに近付けるための電流値BをPI制御によって演算し、その結果を出力する。
乗算器76は、PI制御部75が出力した電流値Bと、位相検出器54が出力した余弦波の絶対値|cosθ|とを乗算し、その結果B×|cosθ|を出力する。
演算器81は、乗算器76が出力した乗算結果B×|cosθ|を目標のq軸電流(以下、「目標q軸電流」という)Iqとし、この目標q軸電流Iqと、三相二相変換部73が出力した実q軸電流Iqとの差分を演算し、その結果を出力する。
PI制御部82は、演算器81が出力する差分をゼロに近付けるためのモータ3に印加するq軸の電圧をPI制御によって演算し、その結果を出力する。
演算器83は、予め定められた目標のd軸電流(以下、「目標d軸電流」という)Idと、三相二相変換部73が出力した実d軸電流Idとの差分を演算し、その結果を出力する。
PI制御部84は、演算器83が出力する差分をゼロに近付けるためのモータ3に印加するd軸の電圧をPI制御によって演算し、その結果を出力する。
二相三相変換部85は、PI制御部82が出力したモータ3に印加するq軸の電圧と、PI制御部84が出力したモータ3に印加するd軸の電圧と、角度推定部72が出力したモータ3の角度とに基づいて、三相(U相、V相及びW相)の電圧を演算し、その結果を出力する。
PWM制御部86は、二相三相変換部85が出力した三相(U相、V相及びW相)の電圧をモータ3に印加できるように、スイッチング素子SW21~SW26のオン/オフを切り替えるタイミングを制御する信号を生成し、出力する。
尚、以上のモータ駆動装置1の構成は一般的なものであり、その動作も一般的なものであるので、その動作の詳細な説明は省略する。
以上、キャパシタレスインバータに昇圧機能を付加したシステムによりDCリンク部30の脈動を抑制することについて述べたが、これだけでは、DCリンク部30の脈動を完全に抑制することはできない。
そのため、ここでは、交流電源2の電圧変動が発生した場合の対策を考える。交流電源2の電圧変動には、例えば、瞬時の電圧変動や、交流電源2が劣悪電源である場合の電圧変動がある。
図2は、交流電源2が劣悪電源である場合における交流電源2からの入力電圧の波形を示したグラフである。このグラフでは、入力電圧に電圧変動が発生し、入力電圧の最大値が約410Vになっている。
図1のモータ駆動装置1では、キャパシタC1として小容量のフィルムキャパシタを使用しているため、交流電源2の電圧変動が発生すると、DCリンク電圧が跳ね上がる可能性がある。また、昇圧回路20による昇圧制御が悪影響を与えて跳ね上がりを増加させる可能性もある。DCリンク電圧が跳ね上がると、素子を保護するために運転を停止させる必要がある。
図3は、交流電源2が劣悪電源である場合における対策前の整流電圧及びDCリンク電圧の波形を示したグラフである。図中、細線が整流電圧を示し、太線がDCリンク電圧を示す。例えば、DCリンク電圧が430V以上を継続した場合に過電圧エラーが発生して運転が停止するものとすると、このグラフでは、DCリンク電圧の最大値は約435Vとなっているので、過電圧エラーが発生して運転が停止する。
ところが、モータ駆動装置1としては、運転を継続することが顧客に対するメリットとなる。そこで、本実施の形態では、DCリンク電圧の上昇を抑制する方法を提案する。
具体的には、交流電源2の電圧変動を検出した場合に、電圧変動の度合いに応じて、目標q軸電流Iqを補正する方法である。例えば、目標q軸電流Iqから補正量を減算することで、一時的にインバータ40の消費電力を低減することができ、これにより、DCリンク電圧Vdcの上昇を抑制する。ここで、交流電源2の電圧変動の度合いとしては、例えば、交流電源2の電圧の歪み量を用いるとよい。また、交流電源2の歪み量の算出方法には、実整流電圧と理想整流電圧との差分の大きさ(周波数ごとの歪み量)を求める第1の方法や、実整流電圧とDCリンク電圧との差分の大きさ(周波数ごとの歪み量)を求める第2の方法がある。
以下、第1の方法を例にとって、その具体的な内容について説明する。
図4は、実整流電圧と理想整流電圧とを比較する様子を示したグラフである。図中、細線が実整流電圧の波形を示し、太線が理想整流電圧の波形を示す。
この第1の方法では、次に、実整流電圧と理想整流電圧との差分が計算される。
図5は、実整流電圧と理想整流電圧との差分を示したグラフである。図中、細線が実整流電圧の波形から理想整流電圧の波形を減算して得られた差分の波形を示し、太線がその差分の波形からローパスフィルタで低周波成分のみを取り出した後のローパス後差分の波形を示す。
この第1の方法では、次いで、インバータ消費量調整フラグをオンするタイミングが計算される。
図6は、インバータ消費量調整フラグをオンするタイミングを示したグラフである。図中、細い実線が、実整流電圧の波形から理想整流電圧の波形を減算して得られた差分の波形からローパスフィルタで低周波成分のみを取り出したローパス後差分の波形を示す。また、細い破線が、インバータ消費量調整フラグをオンするための閾値を示し、太い実線が、インバータ消費量調整フラグをオンした状態を示す。例えば、時刻S1から時刻T2の区間について見ると、時刻S1でローパス後差分は閾値を下回っているが、この時点ですぐにインバータ消費量調整フラグをオンとせずに、ローパス後差分が閾値を下回った状態が一定時間続いた時刻T1においてインバータ消費量調整フラグをオンにする。また、時刻S2でローパス後差分は閾値を上回っているが、この時点ですぐにインバータ消費量調整フラグをオフとせずに、ローパス後差分が閾値を上回った状態が一定時間続いた時刻T22においてインバータ消費量調整フラグをオフにする。
図7(a)は、図6に示したグラフから得られた補正量を示したグラフである。図中、実線の曲線が、補正量を示す。図6でインバータ消費量調整フラグがオンとなっていた時刻T1から時刻T2までの区間、時刻T3から時刻T4までの区間等に補正量が設定されている。
図7(b)は、目標q軸電流Iqから補正量を減算するときの様子を示したグラフである。図中、細線が、目標q軸電流Iqの波形を示し、太線が、目標q軸電流Iqから補正量を減算した後の波形を示す。このように整流電圧が低くなっているときに目標q軸電流Iqを小さくすることで、一時的にインバータ40の消費電力を低減し、これにより、キャパシタC1に蓄積された電力をできるだけ消費しないようにしている。
図8は、図7(b)で目標q軸電流Iqが補正された後の目標q軸電流Iq、実q軸電流Iq、目標d軸電流Id、及び、実d軸電流Idの波形を示したグラフである。図中、細い実線が、目標q軸電流Iqの波形を示し、太い実線が実q軸電流Iqの波形を示し、細い破線が、目標d軸電流Idの波形を示し、太い破線が実d軸電流Idの波形を示す。
図9は、図7(b)で目標q軸電流Iqが補正された後の整流電圧及びDCリンク電圧の波形を示したグラフである。図中、細線が整流電圧を示し、太線がDCリンク電圧を示す。例えば、DCリンク電圧が430V以上を継続した場合に過電圧エラーが発生して運転が停止するものとすると、このグラフでは、DCリンク電圧の最大値は約423Vとなっているので、運転継続可能である。
尚、上記では、整流電圧が低くなっているときに目標q軸電流Iqから補正量を減算するようにしたが、これには限らない。整流電圧が高くなっているときに目標q軸電流Iqに補正量を加算するようにしてもよい。
また、第2の方法は、理想整流電圧に代えてDCリンク電圧を用いる点でのみ第1の方法と異なっているので、詳細な説明は省略する。
図10は、本実施の形態の方法を実現するための制御装置90の機能構成例を示したブロック図である。図示するように、制御装置90は、整流電圧受信部91と、電圧変動量算出部92と、目標q軸電流補正部93とを備えている。
整流電圧受信部91は、電圧検知部11(図1参照)から整流電圧を受信する。
電圧変動量算出部92は、整流電圧受信部91が受信した整流電圧に基づいて、交流電源2の電圧の変動量を算出する。具体的には、実整流電圧と理想整流電圧との差分を求めることにより、交流電源2の周波数ごとの歪み量を算出する。或いは、実整流電圧とDCリンク電圧との差分を求めることにより、交流電源2の周波数ごとの歪み量を算出してもよい。後者の場合、制御装置90は、電圧検知部31(図1参照)からDCリンク電圧を受信するものとする。本実施の形態では、整流回路により生成された整流電圧と理想の整流電圧との差分を求めることにより、入力交流電圧の歪み量を算出する算出手段の一例として、また、整流回路により生成された整流電圧と昇圧回路により生成された昇圧電圧との差分を求めることにより、入力交流電圧の歪み量を算出する算出手段の一例として、電圧変動量算出部92を設けている。
目標q軸電流補正部93は、電圧変動量算出部92が算出した交流電源2の電圧の変動量に応じて、演算器81で算出される目標q軸電流Iqを補正する。具体的には、交流電源2の電圧の変動量に応じて、補正量を決定する。そして、算出した目標q軸電流Iqを、決定した補正量で補正するように、演算器81に指示する。本実施の形態では、入力交流電圧の変動の度合いに応じて、インバータ制御回路で処理される、モータに流れるq軸電流の目標である目標q軸電流を補正する補正手段の一例として、目標q軸電流補正部93を設けている。
尚、制御装置90は、モータ駆動装置1に含まれ、例えばマイクロコンピュータによって実現されるとよい。この場合、CPU(図示せず)がROM(図示せず)に格納されたプログラムをRAM(図示せず)に読み込んで実行することにより、整流電圧受信部91、電圧変動量算出部92、目標q軸電流補正部93は実現される。
図12は、制御装置90の動作例を示したフローチャートである。
図示するように、制御装置90では、まず、整流電圧受信部91が、電圧検知部11(図1参照)から整流電圧を受信する(ステップ901)。
次に、電圧変動量算出部92が、ステップ901で受信された整流電圧に基づいて、交流電源2の電圧の変動量を算出する(ステップ902)。
最後に、目標q軸電流補正部93が、ステップ902で算出された交流電源2の電圧の変動量に応じて、演算器81で設定される目標q軸電流Iqを補正する(ステップ903)。
このように、本実施の形態では、制御装置90が交流電源2の電圧の歪み量に応じてインバータ制御回路60で処理される目標q軸電流Iqを補正するようにした。これにより、新たな回路を追加することなくDCリンク電圧の上昇を抑制することができるようになった。
1…モータ駆動装置、10…整流回路、11…電圧検知部、20…昇圧回路、30…DCリンク部、40…インバータ、50…PFC制御回路、60…インバータ制御回路、81…演算器、90…制御装置、91…整流電圧受信部、92…電圧変動量算出部、93…目標q軸電流補正部

Claims (5)

  1. 入力交流電圧を整流して整流電圧を生成する整流回路と、
    前記整流電圧を昇圧して昇圧電圧を生成する昇圧回路と、
    前記昇圧電圧を保持する小容量キャパシタと、
    前記小容量キャパシタに保持される前記昇圧電圧を、モータを駆動する出力交流電圧に変換するインバータと、
    前記モータの回転速度が目標の回転速度に近付くように制御するインバータ制御回路と、
    前記入力交流電圧の変動の度合いに応じて、前記インバータ制御回路で処理される、前記モータに流れるq軸電流の目標である目標q軸電流を補正する補正手段と
    を備えたことを特徴とするモータ駆動装置。
  2. 前記補正手段は、前記入力交流電圧の変動の度合いとして、前記入力交流電圧の歪み量を用いることを特徴とする請求項1に記載のモータ駆動装置。
  3. 前記整流回路により生成された整流電圧と理想の整流電圧との差分を求めることにより、前記入力交流電圧の歪み量を算出する算出手段を更に備えたことを特徴とする請求項2に記載のモータ駆動装置。
  4. 前記整流回路により生成された整流電圧と前記昇圧回路により生成された前記昇圧電圧との差分を求めることにより、前記入力交流電圧の歪み量を算出する算出手段を更に備えたことを特徴とする請求項2に記載のモータ駆動装置。
  5. 入力交流電圧を整流して整流電圧を生成する整流回路と、当該整流電圧を昇圧して昇圧電圧を生成する昇圧回路と、当該昇圧電圧を保持する小容量キャパシタと、当該小容量キャパシタに保持される当該昇圧電圧を、モータを駆動する出力交流電圧に変換するインバータと、当該モータの回転速度が目標の回転速度に近付くように制御するインバータ制御回路とを含むモータ駆動装置の制御方法であって、
    前記入力交流電圧の変動の度合いを検出するステップと、
    検出された前記変動の度合いに応じて、前記インバータ制御回路で処理される、前記モータに流れるq軸電流の目標である目標q軸電流を補正するステップと
    を含むことを特徴とするモータ駆動装置の制御方法。
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