JP2022020263A - 超音波流量計および受信強度信頼性判定方法 - Google Patents
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Abstract
Description
図13は、ノイズによって異常が発生するときの超音波受信信号の例を示す波形図である。Vinは超音波受信信号、Nはノイズを示している。図13の例では、T1の期間で超音波受信信号とノイズが重なり、T2の期間では超音波受信信号とノイズの重なりが無い正常な期間となっている。一定時間内の超音波受信信号の最大値と最小値との差が受信強度として検出されるため、ノイズと超音波受信信号とが重なると、受信強度が変わる。
一方、1回の計測で受信強度を取得しようとすると、受信強度の信頼性が低くなるという課題があった。
また、本発明の超音波流量計の1構成例は、前記順方向の伝搬時間と前記逆方向の伝搬時間とに基づいて音速を算出して、この音速と前記流体の温度とに基づいて前記流体の種別を判定するように構成された流体種別判定部をさらに備え、前記閾値設定部は、前記流体の種別に対応する前記閾値を前記信頼性判定部に対して設定することを特徴とするものである。
また、本発明の超音波流量計の1構成例において、前記閾値設定部は、前記流体の種別と前記流量算出部が算出した流量計測値とに対応する前記閾値を前記信頼性判定部に対して設定することを特徴とするものである。
また、本発明の受信強度信頼性判定方法の1構成例は、前記第5のステップの前に、前記順方向の伝搬時間と前記逆方向の伝搬時間とに基づいて音速を算出して、この音速と前記流体の温度とに基づいて前記流体の種別を判定する第6のステップをさらに含み、前記第5のステップは、前記流体の種別に対応する前記閾値を設定するステップを含むことを特徴とするものである。
また、本発明の受信強度信頼性判定方法の1構成例において、前記第5のステップは、前記流体の種別と前記第2のステップで算出した流量計測値とに対応する前記閾値を設定するステップを含むことを特徴とするものである。
超音波流量計において、受信強度が変わる理由としては、以下の(I)、(II)の2つの理由が考えられる。
(I)温度、ガス種、水侵入などによる変動。
(II)電気ノイズによる一時的な変動。
本発明では、以上の特性を利用して受信強度の信頼性をリアルタイムで判定することができる。
以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。図3は、本発明の第1の実施例に係る超音波流量計の構成を示すブロック図である。超音波流量計は、測定対象の流体が流れる配管10と、配管10の上流と下流に配置された1対の超音波振動子11,12と、一方の超音波振動子から超音波を送信させる送信部13と、他方の超音波振動子で受信された超音波受信信号を増幅する受信部14と、超音波振動子11,12と送信部13と受信部14との接続を切り替える切替部15と、超音波振動子11から超音波を送信して超音波振動子12で受信する順方向の計測回のときの超音波の伝搬時間、および超音波振動子12から超音波を送信して超音波振動子11で受信する逆方向の計測回のときの超音波の伝搬時間を、計測回毎および順逆の方向毎に計測する伝搬時間計測部16と、順方向の伝搬時間と逆方向の伝搬時間とに基づいて順方向と逆方向の超音波の伝搬時間差を算出して、この伝搬時間差から流体の流量計測値を算出する流量算出部17と、流量計測値を上位装置へ送信する流量出力部18と、一定時間(パケット)当たり所定回数の順方向の計測回の各超音波受信信号に基づいて順方向の受信強度を検出し、一定時間当たり所定回数の逆方向の計測回の各超音波受信信号に基づいて逆方向の受信強度を検出する受信強度検出部19と、順方向の受信強度と逆方向の受信強度との差に基づいて受信強度の信頼性を判定する信頼性判定部20と、受信強度の信頼性判定のための閾値を設定する閾値設定部21と、信頼性判定部20の判定結果を出力する判定結果出力部22とを備えている。
超音波振動子11または12は、送信部13からの送信パルスに応じて、配管10内を流れる流体に対して超音波を送信する(図4ステップS101)。上記のとおり、順方向の場合は超音波振動子11から超音波を送信し、逆方向の場合は超音波振動子12から超音波を送信する。本実施例では、順方向から計測を開始するものとする。
本実施例においても、伝搬時間と受信強度の計測タイミングは図15と同様になる。
以上のような図4の処理がパケット(本実施例では1秒)毎に行われる。
次に、本発明の第2の実施例について説明する。図7は、本発明の第2の実施例に係る超音波流量計の構成を示すブロック図であり、図3と同一の構成には同一の符号を付してある。本実施例の超音波流量計は、配管10と、超音波振動子11,12と、送信部13と、受信部14と、切替部15と、伝搬時間計測部16と、流量算出部17と、流量出力部18と、受信強度検出部19と、信頼性判定部20と、閾値設定部21aと、判定結果出力部22と、流体の種別を判定する流体種別判定部23とを備えている。
図8は、本実施例の超音波流量計の動作を説明するフローチャートである。図8のステップS100~S113の処理は第1の実測例で説明したとおりである。
流体の種別と流量と閾値THとの関係は、予め閾値設定部21aに登録されている。流体の種別と流量と閾値THとの関係は、事前の流量試験で得られた実測データから決定することができる。
Claims (8)
- 測定対象の流体が流れるように構成された配管と、
この配管の上流と下流に配置された1対の超音波振動子と、
一方の前記超音波振動子から超音波を送信させるように構成された送信部と、
上流側の前記超音波振動子から超音波を送信して下流側の前記超音波振動子で受信する順方向の計測回のときの超音波の伝搬時間、および下流側の前記超音波振動子から超音波を送信して上流側の前記超音波振動子で受信する逆方向の計測回のときの超音波の伝搬時間を、計測回毎および順逆の方向毎に計測するように構成された伝搬時間計測部と、
順方向と逆方向の超音波の伝搬時間差に基づいて前記流体の流量計測値を算出するように構成された流量算出部と、
一定時間当たり所定回数の順方向の計測回の各超音波受信信号に基づいて順方向の受信強度を検出し、一定時間当たり所定回数の逆方向の計測回の各超音波受信信号に基づいて逆方向の受信強度を検出するように構成された受信強度検出部と、
前記順方向の受信強度と前記逆方向の受信強度との差に基づいて受信強度の信頼性を判定するように構成された信頼性判定部とを備えることを特徴とする超音波流量計。 - 請求項1記載の超音波流量計において、
前記信頼性判定部に対して閾値を設定するように構成された閾値設定部をさらに備え、
前記信頼性判定部は、前記順方向の受信強度と前記逆方向の受信強度との差と、前記閾値とを比較することにより受信強度の信頼性を判定することを特徴とする超音波流量計。 - 請求項2記載の超音波流量計において、
前記順方向の伝搬時間と前記逆方向の伝搬時間とに基づいて音速を算出して、この音速と前記流体の温度とに基づいて前記流体の種別を判定するように構成された流体種別判定部をさらに備え、
前記閾値設定部は、前記流体の種別に対応する前記閾値を前記信頼性判定部に対して設定することを特徴とする超音波流量計。 - 請求項3記載の超音波流量計において、
前記閾値設定部は、前記流体の種別と前記流量算出部が算出した流量計測値とに対応する前記閾値を前記信頼性判定部に対して設定することを特徴とする超音波流量計。 - 測定対象の流体が流れる配管の上流側の超音波振動子から超音波を送信して前記配管の下流側の超音波振動子で受信する順方向の計測回のときの超音波の伝搬時間、および前記下流側の超音波振動子から超音波を送信して前記上流側の超音波振動子で受信する逆方向の計測回のときの超音波の伝搬時間を、計測回毎および順逆の方向毎に計測する第1のステップと、
順方向と逆方向の超音波の伝搬時間差に基づいて前記流体の流量計測値を算出する第2のステップと、
一定時間当たり所定回数の順方向の計測回の各超音波受信信号に基づいて順方向の受信強度を検出し、一定時間当たり所定回数の逆方向の計測回の各超音波受信信号に基づいて逆方向の受信強度を検出する第3のステップと、
前記順方向の受信強度と前記逆方向の受信強度との差に基づいて受信強度の信頼性を判定する第4のステップとを含むことを特徴とする受信強度信頼性判定方法。 - 請求項5記載の受信強度信頼性判定方法において、
前記第4のステップの前に、受信強度の信頼性判定のための閾値を設定する第5のステップをさらに含み、
前記第4のステップは、前記順方向の受信強度と前記逆方向の受信強度との差と、前記閾値とを比較することにより受信強度の信頼性を判定するステップを含むことを特徴とする受信強度信頼性判定方法。 - 請求項6記載の受信強度信頼性判定方法において、
前記第5のステップの前に、前記順方向の伝搬時間と前記逆方向の伝搬時間とに基づいて音速を算出して、この音速と前記流体の温度とに基づいて前記流体の種別を判定する第6のステップをさらに含み、
前記第5のステップは、前記流体の種別に対応する前記閾値を設定するステップを含むことを特徴とする受信強度信頼性判定方法。 - 請求項7記載の受信強度信頼性判定方法において、
前記第5のステップは、前記流体の種別と前記第2のステップで算出した流量計測値とに対応する前記閾値を設定するステップを含むことを特徴とする受信強度信頼性判定方法。
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