JP2022019640A - コークスの粉化量の推定方法、コークスの粉化量と粒子径の推定方法、高炉の通気性の推定方法および高炉の操業方法 - Google Patents

コークスの粉化量の推定方法、コークスの粉化量と粒子径の推定方法、高炉の通気性の推定方法および高炉の操業方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 任意の粒度、冷間強度、反応性、反応後強度の塊コークスを高炉内に装入した場合に、高炉内の任意の位置でのコークスの粉化量を算出する方法を提供する。【解決手段】 本発明に係るコークスの粉化量の推定方法は、下記の(1)式および下記の(2)式を用いて、高炉内の任意の位置におけるコークスの粉化量(W)を算出する。ここで、W1はコークス粒子の1接触点あたりの粉化量、λiはポアソン比、Eiは弾性係数(Pa)、hは塊コークス内の脆化層における気孔率変化の傾きである。【数1】TIFF2022019640000022.tif30169【選択図】 図13

Description

本発明は、高炉内におけるコークスの粉化量の推定方法、コークスの粉化量と粒子径の推定方法、高炉の通気性の推定方法および当該高炉の通気性の推定方法を用いて高炉内の通気性が向上するようにコークスを装入する高炉の操業方法に関する。
銑鉄を生産する高炉操業は、炉頂より、原料である鉱石と還元材であるコークスとを、それぞれ交互に層状になるように装入する、あるいは、鉱石にコークスを混合した混合原料とコークスとを、それぞれ交互に層状になるように装入して実施される。図1は、高炉の概略断面図である。高炉操業では、高炉10の炉半径方向(炉口径方向)の鉱石層12とコークス層14との堆積後の形状および厚み等の分布を調整することで、高炉内でのガスの流れを制御している。
近年の二酸化炭素の排出量削減要求の高まりから、二酸化炭素の多量排出産業である鉄鋼業においても、二酸化炭素の排出量低減技術の開発が余儀なくされている。特に、製銑工程からの排出量は鉄鋼業の排出量のうちの約7割を占めるため、製銑工程における二酸化炭素排出量の低減は喫緊の課題であり、銑鉄1トンを生産する際のコークスの使用量(以後、「コークス比」と記載する)の更なる低減が強く求められている。
コークス比を低減させるためには高炉10の安定操業が不可欠であり、高炉10の安定操業を維持するには、高炉内の通気性を確保し、炉下部の羽口16から高炉内部に供給される高温ガスのガス流れ18を安定化させることが重要である。高炉10の通気性は、装入されるコークスの性状、粒度に大きく影響を受ける。また、コークスが高炉内を降下するに伴い、コークスに与えられる高炉炉壁との摩擦やコークス同士の摩擦により、コークス自身から生じる細粒粉(以後、「コークス粉」と記載する)も、高炉の通気性に影響を及ぼす。これは、コークス層14に存在する塊状のコークス(以後、「塊コークス」と記載する)間の空隙にコークス粉が入り込むことで、コークス層14の空隙率が低下し、これにより、高炉内の通気性が悪化するからである。このことから、通気性の確保には高炉内の塊コークスの粒子径変化および劣化・破壊挙動を把握することが重要であることがわかる。
特許文献1には、コークスの反応劣化に伴う粉化量の予測方法として、反応後コークスの気孔率分布と粉化に耐えうる限界の気孔率である臨界気孔率とから、粉化量を予測する技術が開示されている。特許文献2には、離散要素法を用いたコークスの粉率の推定方法が開示されている。また、非特許文献1には、コークスの反応性の違いを考慮した高炉内における塊コークスの粒子径変化を推定する技術が開示されている。
特開2005-89617号公報 特開2019-123934号公報
羽田野道春、外2名、「コークスの性状変化を考慮した高炉モデル」、鉄と鋼、1979年、Vol.65、p.1365-1374 藤本英和、外4名、「コークス気孔構造の反応粉化に及ぼす影響」、鉄と鋼、2003年、Vol.89、p.1198-1204 川上正博、外4名、「コークスのCO2との反応性と反応後強度の評価」、鉄と鋼、2001年、Vol.87、p.252-258 E.N.Lightfoot、外2名、「多成分系拡散について」、化学工学、1964年、Vol.28、No.6、p.480-490
しかしながら、上記従来技術には以下の問題がある。
特許文献1に開示された方法は、コークスの反応劣化に伴う粉化量を簡易に予測することができるものの、コークスの強度や反応性と、コークスの粉化量との関係が考慮されていないという課題があった。
特許文献2に開示された方法は、コークスのガス化反応による強度劣化が考慮されておらず、その適用には限界があるという課題があった。
また、非特許文献1に開示された方法は、高炉内における塊コークスの粒子径変化を推定できるものの、塊コークスの反応性が異なることによる高炉内での反応形態の差異やコークス粉の存在が考慮されていないため、その適用には限界があるという課題があった。
本発明は、前記課題を解決すべくなされたものであり、その目的は、任意の粒度、冷間強度、反応性、反応後強度の塊コークスを高炉内に装入した場合に、高炉内における任意の位置のコークスの粉化量を算出できるコークスの粉化量の推定方法、高炉内における任意の位置のコークスの粉化量およびコークスの粉化発生後の粒子径を算出できるコークスの粉化量と粒子径の推定方法、高炉の通気性の推定方法、および当該高炉の通気性の推定方法を用いた高炉の操業方法を提供することにある。
上記課題を解決するための本発明の要旨は以下のとおりである。
[1]高炉内の任意の位置におけるコークスの粉化量を推定するコークスの粉化量の推定方法であって、下記の(1)式および下記の(2)式を用いて、高炉内の任意の位置におけるコークスの粉化量を算出する、コークスの粉化量の推定方法。
Figure 2022019640000002
上記の(1)式において、Wはコークスの強度および力学的条件を考慮したコークス粒子の1接触点あたりの粉化量(kg)であり、λはポアソン比(-)であり、Eは弾性係数(Pa)であり、rはコークス粒子の半径(m)であり、Pは荷重(N)であり、Lはせん断距離(m)であり、DIはコークスのドラム強度指数(-)であり、εはコークスの気孔率(-)であり、
上記の(2)式において、Wはコークスの強度、力学的条件、反応性、反応条件を考慮したコークスの粉化量(kg)であり、hは塊コークス内の脆化層における気孔率変化の傾き(m-1)であり、RRはコークスのCOによる反応率(-)であり、CRIはコークスの反応性指数(-)であり、Tはコークスの反応温度(℃)であり、
上記の(1)式および上記の(2)式において、c(i=1~13)は定数である。
[2]高炉内の任意の各位置におけるコークスの粉化量およびコークスの粉化発生後の粒子径を推定するコークスの粉化量と粒子径の推定方法であって、
前記粉化量を、下記の(1)式および下記の(2)式を用いて算出し、
前記コークスの粉化発生後の粒子径を、下記の(3)式を用いて算出する、
コークスの粉化量と粒子径の推定方法。
Figure 2022019640000003
上記の(1)式において、Wはコークスの強度および力学的条件を考慮したコークス粒子の1接触点あたりの粉化量(kg)であり、λはポアソン比(-)であり、Eは弾性係数(Pa)であり、rはコークス粒子の半径(m)であり、Pは荷重(N)であり、Lはせん断距離(m)であり、DIはコークスのドラム強度指数(-)であり、εはコークスの気孔率(-)であり、
上記の(2)式において、Wはコークスの強度、力学的条件、反応性、反応条件を考慮したコークスの粉化量(kg)であり、hは塊コークス内の脆化層における気孔率変化の傾き(m-1)であり、RRはコークスのCOによる反応率(-)であり、CRIはコークスの反応性指数(-)であり、Tはコークスの反応温度(℃)であり、
上記の(1)式および上記の(2)式において、c(i=1~13)は定数である。
上記の(3)式において、dc,afは粉化発生後のコークスの粒子径(m)であり、πは円周率であり、Wp,beは粉化発生前のコークス粒子の質量(kg)であり、Wはコークスの粉化量(kg)であり、ρはコークス粒子およびコークス粉の見掛け密度(kg/m)である。
[3]高炉内の任意の各位置における通気性を推定する高炉の通気性の推定方法であって、
高炉内の各位置におけるコークスの反応率を推定するステップと、
高炉内の応力分布を推定するステップと、
推定した前記コークスの反応率および推定した前記高炉内の応力分布から、高炉内各位置におけるコークスの粉化量およびコークスの粉化発生後の粒子径を推定するステップと、
推定した前記コークスの粉化量およびコークスの粉化発生後の粒子径から、高炉内の各位置における空隙率を推定するステップと、
推定した前記空隙率から高炉内の圧力損失を推定するステップと、
から構成される、高炉の通気性の推定方法。
[4]前記コークスの粉化量およびコークスの粉化発生後の粒子径を推定するステップでは、コークスの粉化量およびコークスの粉化発生後の粒子径を、高炉に装入するコークスの粒子径、冷間強度、反応性、反応後強度のいずれか1つ以上を考慮した式を用いて推定する、上記[3]に記載の高炉の通気性の推定方法。
[5]前記コークスの粉化量およびコークスの粉化発生後の粒子径を推定するステップでは、コークスの粉化量を、下記の(1)式および下記の(2)式を用いて算出する、上記[3]に記載の高炉の通気性の推定方法。
Figure 2022019640000004
上記の(1)式において、Wはコークスの強度および力学的条件を考慮したコークス粒子の1接触点あたりの粉化量(kg)であり、λはポアソン比(-)であり、Eは弾性係数(Pa)であり、rはコークス粒子の半径(m)であり、Pは荷重(N)であり、Lはせん断距離(m)であり、DIはコークスのドラム強度指数(-)であり、εはコークスの気孔率(-)であり、
上記の(2)式において、Wはコークスの強度、力学的条件、反応性、反応条件を考慮したコークスの粉化量(kg)であり、hは塊コークス内の脆化層における気孔率変化の傾き(m-1)であり、RRはコークスのCOによる反応率(-)であり、CRIはコークスの反応性指数(-)であり、Tはコークスの反応温度(℃)であり、
上記の(1)式および上記の(2)式において、c(i=1~13)は定数である。
[6]前記コークスの粉化量およびコークスの粉化発生後の粒子径を推定するステップでは、コークスの粉化発生後の粒子径を、下記の(3)式を用いて算出する、上記[3]または上記[5]に記載の高炉の通気性の推定方法。
Figure 2022019640000005
上記の(3)式において、dc,afは粉化発生後のコークスの粒子径(m)であり、πは円周率であり、Wp,beは粉化発生前のコークス粒子の質量(kg)であり、Wはコークスの粉化量(kg)であり、ρはコークス粒子およびコークス粉の見掛け密度(kg/m)である。
[7]高炉内の温度分布、ガス成分分布、コークス反応率分布、応力分布、コークスの装入位置のいずれか1つ以上と、
高炉に装入するコークスの粒子径、冷間強度、反応性、反応後強度のいずれか1つ以上とから、
上記[3]から上記[6]のいずれかに記載の高炉の通気性の推定方法を用いて、高炉内の各位置における粉化率および高炉内の圧力損失を推定し、
高炉に装入するコークスの粒子径、コークスの冷間強度、コークスの反応性、コークスの反応後強度、高炉の送風量、コークス比、コークスの装入位置のうちのいずれか1つまたは2つ以上を変更する、高炉の操業方法。
[8]高炉操業可能な一種類のコークスを用いて高炉の操業を行う条件を基準条件と定め、
前記基準条件で用いるコークスとは品質が異なる複数のコークスであって、その平均強度が前記基準条件で用いるコークスの強度以下である前記複数のコークスを、高炉の半径方向の異なる位置に装入する条件下で、上記[3]から上記[6]のいずれかに記載の高炉の通気性の推定方法によって高炉内の圧力損失を求め、
求めた高炉内の圧力損失が、前記基準条件のもとで求められる高炉内の圧力損失よりも小さくなるように、前記複数のコークスの装入位置を決定し、
決定された装入位置に前記複数のコークスを装入する、高炉の操業方法。
[9]前記高炉の半径方向に異なる品質のコークスを装入する、上記[8]に記載の高炉の操業方法。
本発明によれば、任意の粒子径、冷間強度、反応性、反応後強度の塊コークスを高炉内に装入した場合の高炉内の任意の位置における塊コークスの粉化量および高炉の通気性が推定できる。また、品質の異なる塊コークスの装入位置を変化させながら高炉内の塊コークスの粉化量、粉化率および高炉の通気性を推定することで、高炉の通気性を維持あるいは改善できる塊コークスの装入位置を特定でき、当該装入位置になるように品質の異なる塊コークスを高炉に装入することで、高炉内の通気性が向上し、これにより、高炉操業におけるコークス比の低減が実現できる。
高炉の概略断面図である。 接触面積と荷重との関係を表すグラフである。 塊コークスの粉化量の定量化に使用した装置を示す模式図である。 コークス試験片の粉化量とせん断距離との関係を示すグラフである。 コークス試験片の粉化量と荷重との関係を示すグラフである。 コークス試験片の気孔率と単位せん断距離当たりの粉化量との関係を塊コークスのドラム強度ごとに示すグラフである。 反応率が15%のコークスにおいて、各反応温度における反応試験後のコークス試験片の粉化量とCRIとの関係を示すグラフである。 反応率が30%のコークスにおいて、各反応温度における反応試験後のコークス試験片の粉化量とCRIとの関係を示すグラフである。 反応試験後のコークス試験片の粉化量を、(1)式を用いて推定したコークスの粉化量で除した値と脆化層における気孔率変化の傾きhとの関係を示すグラフである。 離散要素法で計算対象とした高炉の寸法を示す模式図である。 通気抵抗指数の計算における高炉内の分割領域を示す模式図である。 強度および反応性の異なる塊コークスを高炉に装入した場合の粉化率分布の計算結果を示す図である。 高炉内の塊コークスの粉化率を推定した結果を示す図である。 高炉シャフト部の半径方向各位置におけるガス流速の推定結果を表すグラフである。
本発明に係る高炉の通気性の推定方法は、高炉内各位置におけるコークスの反応率を推定するステップと、高炉内の応力分布を推定するステップと、推定したコークスの反応率および推定した応力分布から、高炉内各位置におけるコークスの粉化量およびコークスの粉化発生後の粒子径を推定するステップと、推定したコークスの粉化量およびコークスの粉化発生後の粒子径から、高炉内各位置における空隙率を推定するステップと、推定した空隙率から高炉内の圧力損失を推定するステップとから構成される。
以下の実施形態に示す内容では、高炉内各位置におけるコークスの反応率は、高炉二次元モデルを用いて推定した。高炉内の応力分布は、離散要素法モデルを使用した数値シミュレーションを用いて推定した。高炉内各位置におけるコークスの粉化量およびコークスの粉化発生後の粒子径は、高炉に装入するコークスの粒子径、冷間強度、反応性、反応後強度、せん断状態、反応状態とコークス粉発生量との関係式を用いて推定した。高炉内の圧力損失は、コークスの粉化量およびコークスの粉化発生後の粒子径の推定結果から、高炉内各位置におけるコークスの調和平均径と空隙率とを計算し、Ergun式を用いて推定した。
高炉二次元モデルは、高炉内の諸現象に対応した複数のサブモデルから構成され、定常状態における高炉内のガス流れ分布、ガス成分分布、温度分布、コークス反応率分布等が得られる。また、離散要素法とは、個々の粒子の並進運動が接触力および重力、回転運動が接触力によりそれぞれ決定されると仮定し、個々の粒子にかかる荷重および全粒子の軌跡を算出できるシミュレーション手法である。
高炉内の塊コークスの粉化量を推定するべく、本発明に係るコークスの粉化量の推定方法を以下のようにして規定した。
まず、塊コークスの粉化量と荷重との関係、塊コークスの粉化量とせん断距離との関係、塊コークスの粉化量とコークス強度との関係、および、塊コークスの粉化量とコークスの気孔率との関係を求めて、塊コークスの粉化量を推定する下記(1)式を構築した。次いで、塊コークスの粉化量とコークス反応性との関係、塊コークスの粉化量と反応温度との関係、および、塊コークスの粉化量と反応率との関係を求めて、塊コークスの粉化量を推定する下記(2)式を構築した。その後、高炉二次元モデルを用いて、高炉内の各位置におけるガス組成、温度およびコークスの反応率を計算し、塊コークス内の気孔率分布に反映させた。即ち、本発明に係るコークスの粉化量の推定方法は、下記の(1)式および下記の(2)式を用いて、高炉内の任意の位置におけるコークスの粉化量を算出する推定方法である。ここで、「高炉内の任意の位置」とは、高炉の半径方向及び高さ方向の任意の位置である。
Figure 2022019640000006
上記の(1)式において、Wはコークスの強度および力学的条件を考慮したコークス粒子の1接触点あたりの粉化量(kg)であり、λはポアソン比(-)であり、Eは弾性係数(Pa)であり、rはコークス粒子の半径(m)であり、Pは荷重(N)であり、Lはせん断距離(m)であり、DIはコークスのドラム強度指数(-)であり、εはコークスの気孔率(-)であり、上記の(2)式において、Wはコークスの強度、力学的条件、反応性、反応条件を考慮したコークスの粉化量(kg)であり、hは塊コークス内の脆化層における気孔率変化の傾き(m-1)であり、RRはコークスのCOによる反応率(-)であり、CRIはコークスの反応性指数(-)であり、Tはコークスの反応温度(℃)であり、上記の(1)式および上記の(2)式において、c(i=1~13)は定数である。
更に、離散要素法モデルを用いて、高炉内の任意の位置における塊コークスに負荷される荷重およびせん断距離を算出し、上記(1)式および上記(2)式を用いて、任意の強度および反応性の塊コークスから発生するコークス粉を定量化した。これにより、高炉内の任意の位置におけるコークスの粉化量およびコークスの粉化発生後の粒子径、並びに、塊コークスの粉化率を算出できることを見出した。
また更に、コークスの粉化量およびコークスの粉化発生後の粒子径の計算結果、並びに、塊コークスの粉化率の計算結果から、高炉内各位置における塊コークスとコークス粉との調和平均径および空隙率を計算することで、Ergun式を用いた通気抵抗の評価が可能となることを見出し、本発明を完成させた。以下、本発明を、発明の実施形態を通じて説明する。
一般に摩耗に伴う材料の粉化量は、材料に負荷される荷重、材料と摩耗面との接触面積、材料と摩耗面とのせん断距離の積として表わされる。そこで、接触するコークスの二粒子間の法線方向に荷重P(N)が加えられた際の接触面積をA(m)、せん断距離をL(m)とすると、摩耗により発生する塊コークスの粉化量W(kg)は下記の(4)式で表されると仮定した。
Figure 2022019640000007
上記(4)式において、c、α、β、γは定数であり、fは、摩耗へのコークス性状の影響を表す値である。
摩耗に影響を与えるコークスの性状として、代表的なコークス性状であるコークスの強度と気孔率とを用いる。高炉に装入される塊コークスの強度としては、通常、ドラム試験で測定されるドラム強度指数が用いられる。ドラム試験とは、ドラム試験機と呼ばれる円筒形の回転ドラムに所定量の塊コークスを充填し、当該回転ドラムを、例えば、150回転させて塊コークスに衝撃を加え、その後の塊コークス中に含まれる粒子径が15mm以上のコークスの質量割合の百分率(DI150 15指数)を測定する試験である。測定されたDI150 15指数(ドラム強度)が大きいほど、塊コークスの強度が高く、高品位であるとされる。
本実施形態では、まず、接触面積と荷重との関係を定量化すべく、コークスの圧縮試験を行った。接触面積と荷重との関係の定量化は、コークスを直径10mm、高さ10mmの円柱状に成形した試験片を感圧紙上に設置し、圧縮試験機を用いて所定の荷重を負荷して2分間保持することで得られた圧痕の接触面積を算出した。圧痕の接触面積は、得られた圧痕を画像処理することで算出した。
図2は、接触面積と荷重との関係を表すグラフである。図2において、横軸は荷重(N)であり、縦軸は接触面積(mm)である。図2に示すように、接触面積は荷重が大きくなるにつれて非線形的に大きくなった。接触面積と荷重との関係が、弾性体間の接触現象を表すHertzの接触理論により導かれる接触面積と荷重との関係に類似することから、接触面積と荷重との関係を表す式にHertzの接触理論を採用した。
次に、前述した(4)式で表される、塊コークスの粉化量とせん断距離との関係、塊コークスの粉化量と荷重との関係、塊コークスの粉化量とコークス強度との関係、塊コークスの粉化量と気孔率との関係を定量化するために実施した摩耗粉化試験の結果について説明する。
図3は、塊コークスから発生するコークス粉の定量化に使用した装置(以後、「摩耗粉化試験装置」と記載する)を示す模式図である。摩耗粉化試験装置20は、可動部22と試験片固定部24とから構成される。試験片26は、直径10mmのボーリングマシンを使用して円柱状にくり抜き、ダイヤモンドカッターを使用して底部を平面に加工したコークス片である。当該試験片26を試験片固定部24のパイプ28に挿入し、試験片26の上側におもり30を設置して荷重を加えた。水平方向に往復運動を行うアクチュエータ34を有する可動部22の上面に研磨紙32を貼付して摩耗面とし、試験片26の下面と接触させながら摩耗面を往復運動させることで試験片26にせん断を加える。この摩耗粉化試験装置20を使用して、上述した塊コークスの粉化量と荷重との関係、塊コークスの粉化量とせん断距離との関係、塊コークスの粉化量とコークス強度との関係および塊コークスの粉化量と気孔率との関係を調査した。ここで、塊コークスは粒子径30mm以上のコークスであり、粒子径1mm以下に粉化したコークスを粉とした。
図4は、コークス試験片の粉化量とせん断距離との関係を示すグラフである。図4において、横軸はせん断距離(m)であり、縦軸は粉化量(kg)である。縦軸の粉化量は、摩耗粉化試験前後における試験片の質量減少量である。図4に示すように、粉化量とせん断距離との関係には線形性が認められたので、(4)式におけるγを1とした。また、以後の説明では、粉化量を単位せん断距離当たりの粉化量に換算している。
図5は、コークス試験片の粉化量と荷重との関係を示すグラフである。図5において、横軸は負荷した荷重(N)であり、縦軸は単位せん断距離あたりの粉化量(kg/m)である。図5に示すように、単位せん断距離あたりの粉化量は荷重が大きくなるにしたがって大きくなった。ここで、図2に示した接触面積と荷重の関係を用いて、荷重P(N)から接触面積A(m)を求め、荷重P(N)を接触面積A(m)で除して圧縮応力(N/m)を算出し、粉化量と荷重との関係を粉化量と圧縮応力との関係として整理することで、(4)式のPα×Aβ部分に相当する式を構築した。
図6は、コークス試験片の気孔率と単位せん断距離当たりの粉化量との関係をコークスのドラム強度ごとに示すグラフである。図6において、横軸は気孔率(無次元)であり、縦軸は単位せん断距離当たりの粉化量(kg/m)である。図6に示すように、気孔率の上昇に伴って単位せん断距離当たりの粉化量が増加し、この傾向はドラム強度が低下するにしたがって顕著に大きくなった。図6の結果を用いて、(4)式のf部分に相当する、ドラム強度と気孔率とを変数にした式を構築した。図2と、図4と、図5と、図6とから構築した式を用いて、(4)式を整理することで下記の(1)式が得られる。(1)式を用いることで、任意の強度を持った塊コークスに所定の荷重およびせん断距離が与えられた場合について、コークス粒子の1接触点あたりの粉化量を算出できる。
Figure 2022019640000008
上記の(1)式において、Wはコークスの強度、力学的条件を考慮したコークスの粒子の1接触点あたり粉化量(kg)であり、λはコークスのポアソン比(-)、Eはコークスの弾性係数(Pa)であり、rはコークスの粒子半径(m)であり、Pはコークスが接触点で受ける荷重(N)であり、Lはせん断距離(m)であり、DIはコークスのドラム強度(-)であり、εはコークスの気孔率(-)である。本実施形態では、高炉内におけるコークスの粉化要因として重要な、コークス相互の接触点における粉化を想定している。
また、上記(1)式の定数c=3.729×10-16であり、c=-1.460であり、c=1.459であり、c=2.672×10-4であり、c=-1.366×10-2であり、c=-3.441であり、c=4.681×10-2である。この定数は、(1)式を図2、図4、図5、図6の実験結果にフィッティングさせて求めた。
次に、COとの反応によるコークスの劣化が塊コークスの粉化に影響を及ぼすことを考慮して、上記(1)式をコークスの反応に関する因子で補正した。コークスの反応に関する因子として、コークスの反応性指数(以後、「CRI」と記載する)、反応温度および反応率を用いた。コークスの反応性はCRIによって評価される。CRIは所定量のコークスを100%CO雰囲気下において1100℃で2時間反応させ、反応前のコークス質量に対する反応後のコークス質量の割合の百分率で表される。CRIが大きいほどコークスの反応性がよいとされる。
縦型反応炉を使用し、コークスの反応試験を実施した。縦型反応炉にコークス試料を装入し、Nガスを流通させながら所定の温度まで加熱した。所定の温度で一定時間保持し、流通ガスをNからCOに変更してコークス試料を所定の反応率になるまで反応させた。反応後のコークス試料を直径10mmのボーリングを使用して円柱状にくり抜き、ダイヤモンドカッターを使用して底部を平面に加工して試験片とし、図3に示した摩耗粉化試験装置20を用いて摩耗粉化試験を実施した。
図7および図8は、各反応温度における反応試験後のコークス試験片の粉化量とCRIとの関係を反応温度ごとに示すグラフであり、図7は反応率が15%のコークスで、図8は反応率が30%のコークスである。図7、8において、横軸はコークスのCRI(%)であり、縦軸は単位せん断距離当たりの粉化量(kg/m)である。図7に示すように、反応率が15%の時点ではCRIおよび反応温度の上昇に伴う塊コークスの粉化量の差は小さいが、図8に示すように、反応率が30%になると、CRIが低いほど反応温度による塊コークスの粉化量の差が大きくなった。
塊コークスがCOと反応する場合、CRIが高いほど、あるいは、反応温度が高いほど、塊コークス表面でのCOとの反応が顕著になるので、表面の脆化の度合いが大きくなる。この現象を粉化量推定式に導入するため、次の方法により表面の脆化の度合いを表す変数を構築した。非特許文献2に記載されている下記の(5)式を用いて、半径rの塊コークス内の、中心からの任意の位置rにおける反応率Xを計算し、塊コークス内の反応率分布を求めた。次に、反応前の塊コークスの気孔率と塊コークス内の反応率分布とから、塊コークス内の各半径位置における反応後の気孔率を計算し、気孔率分布を推定した。ある範囲の気孔率の領域を脆化層と定義して、脆化層内における気孔率変化の傾きh(m-1)を粉化量推定式の変数として用いた。なお、ここでは気孔率が0.635から0.84までの領域を脆化層と定義した。
Figure 2022019640000009
上記(5)式において、Xは反応率(-)であり、kは反応速度定数(s-1)であり、rは反応前の塊コークス粒子の半径(m)であり、rは塊コークス粒子の半径方向の任意の位置(m)、Cはr=rにおけるCO濃度(mоl/m)、CB0は反応前における塊コークス中のカーボン濃度(mоl/m)であり、Dはガス拡散係数(m/s)であり、tは反応時間(s)である。なお、反応速度定数kはアレニウスの式k=Aexp(-E/RT)により計算した。アレニウスの式において、Aは頻度因子、Eは活性化エネルギー(J/mol)、Rは気体定数(J/K・mol)、Tは絶対温度(K)である。頻度因子Aおよび活性化エネルギーEは、CRIを変数とした式であり、非特許文献3の文献データから構築した。
ガス拡散係数Dは、下記の(6)式および(7)式により計算した。
Figure 2022019640000010
上記(6)式、(7)式において、εは反応前の塊コークスの気孔率(-)、εはガス拡散に寄与しない閉気孔を考慮した補正項(-)、qは屈曲度(-)、DKAはKnudsen拡散係数(m/s)、DAAはCOの自己拡散係数(m/s)、πは円周率、Rは気体定数(J/K・mol)、Tは絶対温度(K)、Mは分子量である。COの自己拡散係数DAAは、非特許文献4をもとにN-CO-CO三成分系を想定して計算した。
図9は、反応試験後のコークス試験片の粉化量を、(1)式を用いて推定したコークスの粉化量で除した値と脆化層における気孔率変化の傾きhとの関係を示すグラフである。図9において、横軸は脆化層における気孔率変化の傾きh(m-1)であり、縦軸は反応試験後の塊コークス試験片の粉化量を、(1)式を用いて推定された塊コークスの粉化量で除した値(無次元)であり、この値は反応による塊コークスの粉化量の増減を示している。図9に示すように、反応試験後の塊コークスの粉化量は、傾きhの増大に伴って反応試験前の塊コークスの粉化量に対して増加する傾向が見られた。
図7と、図8と、図9の結果を用いて、(1)式を補正することで下記の(2)式が得られる。(2)式は以下の手順によって求めた。まず、図9の結果を用いて、定数項と変数hとからなるhと粉化量との関係式を構築した。次に、hと粉化量との関係式の定数項を、CRI、反応率、反応温度を変数とする式として扱い、粉化量の実験値と計算値とが合致するように式の構造と定数をフィッティングした。この(2)式を用いることで、任意の強度および反応性を持った塊コークスが任意の反応温度でCOと反応し、その後、荷重およびせん断距離が与えられた場合の塊コークスの粉化量を算出できる。
Figure 2022019640000011
上記(2)式において、Wはコークスの強度、力学的条件、反応性、反応条件を考慮したコークス粉の発生量(g)であり、hは、塊コークス内の脆化層における気孔率変化の傾き(m-1)であり、RRはコークスのCOによる反応率(-)であり、CRIはコークスの反応性指数(-)であり、Tはコークスの反応温度(℃)である。
また、上記(2)式において、定数c=1.966×10であり、c=3.253であり、c10=-0.3393であり、c11=-0.1150であり、c12=1.161×10-4であり、c13=-4.973×10-3である。これらの定数は、(2)式を図7、図8、図9の実験結果にフィッティングさせて求めた。
次に、数値シミュレーションを用いた高炉内におけるコークスの粉化量推定の手順を説明する。まず、高炉二次元モデルを用いて、高炉内の各位置におけるガス組成、温度、塊コークスの反応率を計算し、塊コークス内の気孔率に反映させる方法について説明する。
高炉二次元モデルおよび離散要素法モデルについて同一の計算格子(メッシュ)を用意し、高炉二次元モデルを用いて、ある操業条件における高炉炉内の各メッシュのガス組成、温度、塊コークスの反応率を計算する。次に、計算対象の塊コークスに対して(5)式を用いて高炉内各メッシュにおける塊コークスの反応率分布を計算し、当該反応率分布と塊コークスの反応前の気孔率分布とから塊コークスの反応後の気孔率分布を算出して、脆化層における気孔率変化の傾きh(m-1)と反応後の塊コークス内平均気孔率ε(‐)とを算出した。
次に、数値シミュレーションである離散要素法を用いて、高炉の上部から装入され、高炉内を降下する塊コークスに負荷される荷重とせん断距離を算出する方法について説明する。
図10は、離散要素法で計算対象とした高炉の寸法を示す模式図である。高炉は円筒形状の構造物であり、実形状である円筒形状を離散要素法で計算対象とすべきであるが、本実施形態では、計算負荷を軽減させるために、中心角度を20°とした断面を扇型の筒形領域を計算対象とした。
計算条件を下記の表1に示す。離散要素法では、羽口から吹き込まれる熱風により塊コークスが燃焼消失する状況を模擬し、レースウェイ部に降下した装入物粒子は消失するよう設定し、各粒子の降下距離(せん断距離)と負荷される荷重を計算する。この計算結果を(1)式および(2)式に代入し、装入物粒子の各接触点における粉化量を計算することで、高炉内における任意の位置における塊コークスの粉化量および塊コークスの粉化率を算出できる。ここで、粉化により発生した粉は、塊コークスに随伴して塊コークスとともに次の計算領域に移動するものとしている。したがって、高炉内のある位置でのコークスの粉化量は、コークスが炉頂から装入されてその位置に至るまでに発生した粉の合計量となる。
Figure 2022019640000012
次に、Ergun式を用いて、高炉内の通気抵抗を算出する方法について説明する。Ergun式は製銑分野において、向流充填層の圧力損失の評価に一般的に用いられている式であり、下記の(8)式によって表される。
Figure 2022019640000013
上記(8)式において、Δp/Lは充填層における単位高さ当たりの圧力損失(Pa/m)であり、εpは充填層空隙率(-)であり、μはガス粘度(Pa・m)であり、Dは塊コークスと粉との調和平均径(m)であり、uはガス速度(m/s)であり、ρはガス密度(kg/m)である。ガス粘度およびガス密度は、高炉二次元モデルの計算結果として得られた高炉内各位置のガス温度およびガス組成のデータより算出した。
高炉内各位置における調和平均径Dおよび充填層平均空隙率εpの算出方法を以下に示す。調和平均径Dは、鉱石温度が1400℃以下の領域においては、コークス粒子、コークス粉および鉱石の調和平均径とし、鉱石温度が1400℃以上の領域においては、鉱石は全量滴下したと判断してコークス粒子およびコークス粉のみの調和平均径を用いた。コークス粉の粒子径は1.5mmと設定した。
コークス粒子の粒子径については、せん断に伴って発生した粉の体積の分だけコークス粒子の体積を減じることにより粉化発生後のコークス粒子の体積を求め、コークス粒子は球形であると仮定した上で前記コークス粒子の体積に対応する球相当径を算出し、これを粉化発生後のコークス粒子の粒子径とした。粉化発生後のコークス粒子の粒子径の算出に用いた(3)式を以下に示す。
Figure 2022019640000014
上記の(3)式において、dc,afは粉化発生後のコークスの粒子径(m)であり、πは円周率であり、Wp,beは粉化発生前のコークス粒子の質量(kg)であり、Wはコークスの粉化量(kg)であり、ρはコークス粒子およびコークス粉の見掛け密度(kg/m)である。
充填層平均空隙率εpは、高炉装入時のコークス層空隙率を0.448、鉱石層空隙率を0.400と設定した上で、鉱石温度が1200℃未満の領域においては、粉発生量に応じて補正したコークス層空隙率と鉱石層空隙率との加重平均値を使用し、鉱石温度が1200℃以上1400℃以下の領域においては、粉発生量に応じて補正したコークス層空隙率と鉱石の軟化融着を考慮した鉱石層空隙率0.100との加重平均値を使用し、鉱石温度が1400℃よりも高い領域においては、粉発生量に応じて補正したコークス層空隙率から、融液の滴下を考慮して設定した融液充填率Frを減じた値を使用した。
粉発生に伴うコークス層空隙率の補正については、前述の通り1.5mmに設定したコークス粉がコークス粒子間の空隙に存在することによるものを想定したものであり、各計算領域の全体積からコークス粒子の占有体積およびコークス粉の占有体積を減じ、各計算領域の全体積で除した値である。なお、融液充填率Frは、1日あたりの出銑量Prpig(t/day)の体積および1日あたりの出滓量Prslag(t/day)の体積の合計を変数とした値であり、出銑量体積および出滓量体積が大きいほど高炉内に多量の融液が存在し充填層空隙率が低下することを想定して設定したものである。融液充填率Frを表す(9)式を以下に示す。
Figure 2022019640000015
計算時間の短縮のために、計算領域の分割数は高炉の高さ方向および半径方向でそれぞれ3分割とした。図11は分割領域を示す図である。高炉の高さ方向の分割(シャフト部、ベリー部、ボッシュ部)は、高炉内での降下に伴う鉱石の粒子径および鉱石層の空隙率の急激な低下を考慮したものであり、高炉の半径方向の分割(中心、中間、周辺)は、通気性が異なることによるガスの分配を考慮したものである。高炉二次元モデルおよび高炉内のコークス粉化量の計算結果のデータの平均値を各分割領域で求め、(8)式から単位高さ当たりの圧力損失Δp/Lを算出し、圧力損失Δpが半径方向で等しくなるように、かつ、Nガス流量が高さ方向各位置で等しくなるようにガス流速uを調整した。
高炉の通気性の評価には、高炉の実操業において通気性の良否を判断する指標である通気抵抗指数Kを用いた。通気抵抗指数Kは下記の(10)式により求められ、通気抵抗指数Kの値が大きいほど高炉内の通気性が悪化傾向にあると判定される。
Figure 2022019640000016
上記(10)式において、Pは送風圧(kPa)であり、Pは炉頂圧(kPa)であり、Vは送風量(Nm/min)である。
(10)式で算出される通気抵抗指数Kが小さいほど、炉内の圧力損失が小さく通気性が良好であることを意味する。炉頂圧Pおよび送風量Vには高炉二次元モデルの計算に用いた入力値を使用し、送風圧Pには、炉頂圧P、高炉内高さ方向の全圧力損失ΣΔp(kPa)、および、送風が羽口先に到達するまでに生じた圧力損失Δpt(kPa)の合計値を使用した。
図12は、ドラム強度の異なる塊コークスを高炉に装入した場合の粉化率分布の計算結果を示す図である。なお、図12中の[%]は質量%を意味する。図12(a)は、ドラム強度(DI)が85.0、CRIが30.0の塊コークスを高炉に装入した場合の粉化率分布である。図12(b)は、ドラム強度(DI)が83.0、CRIが30.0の塊コークスを高炉に装入した場合の粉化率分布である。図12(c)は、ドラム強度(DI)が85.0、CRIが25.0の塊コークスを高炉に装入した場合の粉化率分布である。塊コークスの粉化率は、各メッシュ内における摩耗後の塊コークスの質量と、塊コークスの粉化量との合計値で、塊コークスの粉化量を除することで算出した。
図12に示すように、高炉内に装入する塊コークスの強度が上昇すると高炉内全体の塊コークスの粉化率が低下した。これは、高強度の塊コークスを用いると、塊コークスの粉化率が低下して高炉の通気性が向上し、高炉操業におけるコークス比が低減するという実際の高炉操業の知見と一致する。加えて、高炉内に装入する塊コークスの反応性が低下すると、高炉内全体の塊コークスの粉化率が低下した。これは、低反応性の塊コークスを用いると、塊コークスの粉化率が低下して高炉の通気性が向上するという実際の高炉操業の知見と一致する。このことから、本実施形態に係るコークス粉化量の予測方法は、実際の高炉内におけるコークスの粉化挙動を再現できていると考えられる。
また、強度の異なる複数の塊コークスの装入位置を変化させながら、高炉内のコークスの粉化率を推定することで、コークスの粉化率を低減できる塊コークスの装入条件を特定できる。そして、粉化率が低減するように塊コークスを装入することで、高炉内の通気性が向上し、これにより、高炉操業におけるコークス比の低減が実現できる。以下、高炉内における塊コークスの粉化量を推定し、塊コークスの装入条件を制御する高炉の操業方法の一例について説明する。
本発明に係る高炉の操業方法(本発明例)では、前記の方法を用いて推定した通気抵抗指数が小さくなるように、高炉の径方向に異なるドラム強度のコークスを装入した。具体的には、高炉の無次元半径が0.0から0.7までの領域にドラム強度が86.0の塊コークスを装入し、高炉の無次元半径が0.7から1.0までの領域にドラム強度が84.0の塊コークスを装入した。ドラム強度が84.0の塊コークスの装入割合は、全コークス質量に対して51質量%であり、平均ドラム強度は85.0である。
一方、塊コークスの装入条件を制御しない操業方法(比較例)では、高炉の径方向に同じ強度の塊コークス(平均ドラム強度85.0)を装入した。なお、無次元半径とは、高炉のある高さ(この場合は羽口高さ)における高炉の中心からの距離を、当該高さにおける炉半径で除した値である。
本実施形態に係るコークスの粉化量の推定方法および高炉の通気性の推定方法を用いて、高炉内の塊コークスの粉化率および高炉の通気抵抗指数を算出した。図13は、高炉内の塊コークスの粉化率を推定した結果を示す図であり、図13(a)は比較例の結果を示し、図13(b)は本発明例の結果を示す。また、図13中の[%]は質量%を意味する。
比較例における高炉内羽口上の平均粉化率は18.6質量%であり、本発明例における高炉内羽口上の平均粉化率は18.7質量%と同程度であった。これに対して、比較例における通気抵抗指数は3.25である一方、本発明例における通気抵抗指数は3.20であり、比較例よりも低くなった。この結果は、炉周辺部に低強度の塊コークスを装入することで生じる炉周辺部の通気性悪化効果よりも、炉中心部と中間部に高強度の塊コークスを装入することで生じる、中心部と中間部の通気性改善効果の方が大きいことを表したものと考えられる。
図14は、シャフト部の半径方向各位置におけるガス流速u(m/s)の推定結果を示す図である。図14に示すように、本発明例では、比較例よりも中心側および中間側のガス流速が大きくなり、周辺側のガス流速が小さくなった。このように、高炉半径方向のガス分配が変化することで、前述の通気抵抗指数の低減効果が表れたものと考えられる。
このように、平均ドラム強度が同程度の塊コークスを用いた場合であっても、塊コークスの装入を制御することで高炉の通気性を改善できることがわかる。なお、高炉原料として用いられる塊コークスには、強度の異なる複数種類の塊コークスが混合されて用いられることが一般的であるので、高炉の径方向に強度の異なる塊コークスを装入したとしても、大きなコスト負荷が生じることはない。
即ち、本発明においては、高炉操業可能な一種類のコークスを用いて高炉の操業を行う条件を基準条件と定め、当該基準条件で用いるコークスとは品質が異なる複数のコークスであって、その平均強度が基準条件で用いるコークスの強度以下である複数のコークスを、高炉の半径方向の異なる位置に装入する条件下で、本実施形態で説明した高炉の通気性の推定方法によって高炉内の圧力損失を求め、求めた高炉内の圧力損失が、基準条件のもとで求められる高炉内の圧力損失よりも小さくなるように、上記複数のコークスの装入位置を決定し、決定された装入位置に複数のコークスを装入する、高炉の操業方法を実施することができる。これにより、塊コークスの粉化率の上昇を抑制でき、高炉操業の安定化が実現できる。
また、強度以外のコークス品質(例えば、粒子径や反応性等)が異なるコークスを装入するようにしてもよい。更に、本実施形態で説明した例では、本発明例と比較例とで平均のコークス強度はほぼ同一としたが、コークスの平均強度が比較例の強度以下であっても、羽口高さにおける粉化率の最大値が比較例よりも小さくなるように、異なる品質のコークスを装入すれば、比較例よりも高炉の操業が安定化する。
このように、塊コークスの装入を制御することで、塊コークスの粉化率の上昇を抑制できることが確認されたことから、実高炉を用いた操業試験を実施した。
内容積が4300mの高炉内に旋回シュートを用いて、塊コークス(粒子径40~70mm)と、小塊コークス(粒子径10~40mm)と鉱石を混合した混合原料とを、交互に装入し、コークス層と混合原料層とからなる装入物構造を形成させた。本発明例では、コークス層として高炉の無次元半径で0.7までの領域にドラム強度が86.0の塊コークスを装入し、0.7から1.0までの領域にドラム強度が84.0の塊コークスを装入して高炉操業を実施し、上記の(10)式を用いて通気抵抗指数Kを算出した。また、比較例では、すべての領域にドラム強度85.0の塊コークスを装入して高炉操業を実施し、同様に(10)式を用いて通気抵抗指数Kを算出した。
表2に、本発明例および比較例の操業条件と通気抵抗指数Kの結果を示す。表2において、塊コークス比、小塊コークス比および微粉炭比は、溶銑1トンを製造するのに要した塊コークス、小塊コークスおよび微粉炭の使用量である。
Figure 2022019640000017
表2に示すように、高炉内における塊コークスの羽口上平均粉率は同程度であるにもかかわらず、通気抵抗指数Kが低減すると推定された本発明例の通気抵抗指数Kの操業値は比較例の通気抵抗指数Kの操業値よりも小さくなった。このように、上述した高炉の通気性の推定結果と傾向とが一致したことから、本実施形態に係るコークスの粉化量の推定方法および高炉の通気性の推定方法には妥当性があると考えられる。
以上の結果から、本実施形態に係るコークスの粉化量の推定方法を用いることで高炉内の塊コークスの粉化率を推定でき、高炉の通気性を推定できることが確認された。更に、塊コークスの粉化率を低減できる塊コークスの装入位置を特定し、当該装入位置に異なる品質の塊コークスを装入することで、当該塊コークスの粉化を抑制して高炉内の通気性が向上し、これにより、高炉操業におけるコークス比を低減できることが確認された。
10 高炉
12 鉱石層
14 コークス層
16 羽口
18 高温ガスのガス流れ
20 摩耗粉化試験装置
22 可動部
24 試験片固定部
26 試験片
28 パイプ
30 おもり
32 研磨紙
34 アクチュエータ

Claims (9)

  1. 高炉内の任意の位置におけるコークスの粉化量を推定するコークスの粉化量の推定方法であって、下記の(1)式および下記の(2)式を用いて、高炉内の任意の位置におけるコークスの粉化量を算出する、コークスの粉化量の推定方法。
    Figure 2022019640000018
    上記の(1)式において、Wはコークスの強度および力学的条件を考慮したコークス粒子の1接触点あたりの粉化量(kg)であり、λはポアソン比(-)であり、Eは弾性係数(Pa)であり、rはコークス粒子の半径(m)であり、Pは荷重(N)であり、Lはせん断距離(m)であり、DIはコークスのドラム強度指数(-)であり、εはコークスの気孔率(-)であり、
    上記の(2)式において、Wはコークスの強度、力学的条件、反応性、反応条件を考慮したコークスの粉化量(kg)であり、hは塊コークス内の脆化層における気孔率変化の傾き(m-1)であり、RRはコークスのCOによる反応率(-)であり、CRIはコークスの反応性指数(-)であり、Tはコークスの反応温度(℃)であり、
    上記の(1)式および上記の(2)式において、c(i=1~13)は定数である。
  2. 高炉内の任意の各位置におけるコークスの粉化量およびコークスの粉化発生後の粒子径を推定するコークスの粉化量と粒子径の推定方法であって、
    前記粉化量を、下記の(1)式および下記の(2)式を用いて算出し、
    前記コークスの粉化発生後の粒子径を、下記の(3)式を用いて算出する、
    コークスの粉化量と粒子径の推定方法。
    Figure 2022019640000019
    上記の(1)式において、Wはコークスの強度および力学的条件を考慮したコークス粒子の1接触点あたりの粉化量(kg)であり、λはポアソン比(-)であり、Eは弾性係数(Pa)であり、rはコークス粒子の半径(m)であり、Pは荷重(N)であり、Lはせん断距離(m)であり、DIはコークスのドラム強度指数(-)であり、εはコークスの気孔率(-)であり、
    上記の(2)式において、Wはコークスの強度、力学的条件、反応性、反応条件を考慮したコークスの粉化量(kg)であり、hは塊コークス内の脆化層における気孔率変化の傾き(m-1)であり、RRはコークスのCOによる反応率(-)であり、CRIはコークスの反応性指数(-)であり、Tはコークスの反応温度(℃)であり、
    上記の(1)式および上記の(2)式において、c(i=1~13)は定数である。
    上記の(3)式において、dc,afは粉化発生後のコークスの粒子径(m)であり、πは円周率であり、Wp,beは粉化発生前のコークス粒子の質量(kg)であり、Wはコークスの粉化量(kg)であり、ρはコークス粒子およびコークス粉の見掛け密度(kg/m)である。
  3. 高炉内の任意の各位置における通気性を推定する高炉の通気性の推定方法であって、
    高炉内の各位置におけるコークスの反応率を推定するステップと、
    高炉内の応力分布を推定するステップと、
    推定した前記コークスの反応率および推定した前記高炉内の応力分布から、高炉内各位置におけるコークスの粉化量およびコークスの粉化発生後の粒子径を推定するステップと、
    推定した前記コークスの粉化量およびコークスの粉化発生後の粒子径から、高炉内の各位置における空隙率を推定するステップと、
    推定した前記空隙率から高炉内の圧力損失を推定するステップと、
    から構成される、高炉の通気性の推定方法。
  4. 前記コークスの粉化量およびコークスの粉化発生後の粒子径を推定するステップでは、コークスの粉化量およびコークスの粉化発生後の粒子径を、高炉に装入するコークスの粒子径、冷間強度、反応性、反応後強度のいずれか1つ以上を考慮した式を用いて推定する、請求項3に記載の高炉の通気性の推定方法。
  5. 前記コークスの粉化量およびコークスの粉化発生後の粒子径を推定するステップでは、コークスの粉化量を、下記の(1)式および下記の(2)式を用いて算出する、請求項3に記載の高炉の通気性の推定方法。
    Figure 2022019640000020
    上記の(1)式において、Wはコークスの強度および力学的条件を考慮したコークス粒子の1接触点あたりの粉化量(kg)であり、λはポアソン比(-)であり、Eは弾性係数(Pa)であり、rはコークス粒子の半径(m)であり、Pは荷重(N)であり、Lはせん断距離(m)であり、DIはコークスのドラム強度指数(-)であり、εはコークスの気孔率(-)であり、
    上記の(2)式において、Wはコークスの強度、力学的条件、反応性、反応条件を考慮したコークスの粉化量(kg)であり、hは塊コークス内の脆化層における気孔率変化の傾き(m-1)であり、RRはコークスのCOによる反応率(-)であり、CRIはコークスの反応性指数(-)であり、Tはコークスの反応温度(℃)であり、
    上記の(1)式および上記の(2)式において、c(i=1~13)は定数である。
  6. 前記コークスの粉化量およびコークスの粉化発生後の粒子径を推定するステップでは、コークスの粉化発生後の粒子径を、下記の(3)式を用いて算出する、請求項3または請求項5に記載の高炉の通気性の推定方法。
    Figure 2022019640000021
    上記の(3)式において、dc,afは粉化発生後のコークスの粒子径(m)であり、πは円周率であり、Wp,beは粉化発生前のコークス粒子の質量(kg)であり、Wはコークスの粉化量(kg)であり、ρはコークス粒子およびコークス粉の見掛け密度(kg/m)である。
  7. 高炉内の温度分布、ガス成分分布、コークス反応率分布、応力分布、コークスの装入位置のいずれか1つ以上と、
    高炉に装入するコークスの粒子径、冷間強度、反応性、反応後強度のいずれか1つ以上とから、
    請求項3から請求項6のいずれか1項に記載の高炉の通気性の推定方法を用いて、高炉内の各位置における粉化率および高炉内の圧力損失を推定し、
    高炉に装入するコークスの粒子径、コークスの冷間強度、コークスの反応性、コークスの反応後強度、高炉の送風量、コークス比、コークスの装入位置のうちのいずれか1つまたは2つ以上を変更する、高炉の操業方法。
  8. 高炉操業可能な一種類のコークスを用いて高炉の操業を行う条件を基準条件と定め、
    前記基準条件で用いるコークスとは品質が異なる複数のコークスであって、その平均強度が前記基準条件で用いるコークスの強度以下である前記複数のコークスを、高炉の半径方向の異なる位置に装入する条件下で、請求項3から請求項6のいずれか1項に記載の高炉の通気性の推定方法によって高炉内の圧力損失を求め、
    求めた高炉内の圧力損失が、前記基準条件のもとで求められる高炉内の圧力損失よりも小さくなるように、前記複数のコークスの装入位置を決定し、
    決定された装入位置に前記複数のコークスを装入する、高炉の操業方法。
  9. 前記高炉の半径方向に異なる品質のコークスを装入する、請求項8に記載の高炉の操業方法。
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