JP2022019600A - 蛍光体 - Google Patents

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Kentaro Iwasaki
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Abstract

【課題】発光強度が高く、輝度に優れる蛍光体を提供すること。【解決手段】式MxMgaAlyOzNw (A)[式(A)中、Mは、マンガン等の金属元素を表し、xは0.001≦x≦0.3であり、aは0≦a≦1.0-xであり、yは1.2≦y≦11.3であり、zは2.8≦z≦18であり、wは0≦w≦1.0である。]で表される元素組成を有する無機化合物の結晶相からなるコア部と、ホウ素及びケイ素からなる群から選択される少なくとも一つの元素を含む、該コア部の表面の少なくとも一部に形成されたシェル部とを有する、コアシェル構造を有する蛍光体であって、該コア部は0.032以上のM1の4面体サイト占有率と、0.01~4.1m2/gの比表面積とを有し、蛍光体の断面のEDX測定を行った場合に、シェル部に存在する金属元素Mのピーク面積値Xに対するホウ素またはケイ素のピーク面積値Yの比率Y/Xが0<Y/X≦0.095である、コアシェル構造を有する蛍光体。【選択図】なし

Description

本発明は、蛍光体、特に発光強度に優れる蛍光体に関する。
白色LEDに用いられる蛍光体として、特許文献1には、Mnがドープされた、組成式:MgAl及びMgGaで表されるスピネル型構造を有する蛍光体、が開示されている。
特開2016-17125号公報
発光装置に使用される蛍光体は、発光強度に優れるものが求められている。
本発明の目的とするところは、発光強度に優れる蛍光体を提供することである。
本発明は、式
MxMgaAlyOzNw (A)
[式(A)中、Mは、マンガン、ストロンチウム、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ユウロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ツリウム、亜鉛及びイッテルビウムからなる群から選択される少なくとも一つの金属元素を表し、xは0.001≦x≦0.3であり、aは0≦a≦1.0-xであり、yは1.2≦y≦11.3であり、zは2.8≦z≦18であり、wは0≦w≦1.0である。]
で表される元素組成を有する無機化合物の結晶相からなるコア部と、
ホウ素及びケイ素からなる群から選択される少なくとも一つの元素を含む、該コア部の表面の少なくとも一部に形成されたシェル部とを有する、コアシェル構造を有する蛍光体であって、
該コア部は0.032以上のM1の4面体サイト占有率と、0.01~4.1m/gの比表面積とを有し、
蛍光体の断面のEDX測定を行った場合に、シェル部に存在する金属元素Mのピーク面積値Xに対するホウ素またはケイ素のピーク面積値Yの比率Y/Xが0<Y/X≦0.095である、コアシェル構造を有する蛍光体を提供する。
また、本発明は、式
M1M2(1-x)Al (1)
[式(1)中、M1及びM2は、それぞれ相異なる1つ以上の金属元素を表し、xは0.001≦x≦0.3であり、yは1.2≦y≦11.3であり、zは2.8≦z≦18である。]
で表される蛍光体であって、
0.032以上、0.10以下のM1の4面体サイト占有率と、
0.01~4.1m/gの比表面積と、
を有する、蛍光体を提供する。
ある一形態においては、前記蛍光体は、スピネル型結晶構造を有する。
ある一形態においては、前記蛍光体は、前記M1はマンガン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ユウロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ツリウム及びイッテルビウムからなる群から選択される少なくとも1つの金属元素であり、前記M2はマグネシウムである。
また、本発明は、式
M1x1M3x2M2(1-x1-x2)Al (2)
[式(2)中、M1、M2及びM3は、それぞれ相異なる1つ以上の金属元素を表し、x1及びx2は0.12≦x1+x2≦0.14、かつ1.4≦x1/x2≦1.8であり、yはy=2であり、zはz=4である。]
で表される蛍光体であって、
0.032以上、0.10以下のM1の4面体サイト占有率と、
0.01~4.1m/gの比表面積と、
を有する、蛍光体を提供する。
ある一形態においては、前記蛍光体は、前記M1はマンガン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ユウロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ツリウム及びイッテルビウムからなる群から選択される少なくとも1つの金属元素であり、前記M2はマグネシウムであり、前記M3は亜鉛、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ユウロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ツリウム及びイッテルビウムからなる群から選択される少なくとも1つの金属元素である。
また、本発明は、前記いずれかの蛍光体を含む、フィルムを提供する。
また、本発明は、前記いずれかの蛍光体を含む、発光素子を提供する。
また、本発明は、前記発光素子を備える、発光装置を提供する。
また、本発明は、前記発光素子を備える、ディスプレイを提供する。
また、本発明は、前記いずれかの蛍光体を含む、蛍光体ホイールを提供する。
また、本発明は、前記蛍光体ホイールを使用したプロジェクターを提供する。
また、本発明は、M1元素の原料であるM1化合物と、M2元素の原料であるM2化合物と、Al元素の原料であるAl化合物とが混合された原材料を焼成する工程を含む、前記式(1)で表される蛍光体の製造方法であって、
該Al化合物は99.9質量%以上の純度、及び0.01~4.4m/gの比表面積を有し、
該焼成は1250~1700℃の温度で行われる、製造方法を提供する。
本発明によれば、発光強度に優れる蛍光体を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
<蛍光体>
本発明の蛍光体は、
M1M2(1-x)Al (1)
[式(1)中、組成M1及びM2は、それぞれ相異なる1つ以上の金属元素を表し、xは0.001≦x≦0.3であり、yは1.2≦y≦11.3であり、zは2.8≦z≦18である。]
で表される蛍光体であって、
0.032以上のM1の4面体サイト占有率と、
0.01~4.1m/gの比表面積と、
を有する、蛍光体、である。
前記M1は、マンガン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ユウロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ツリウム及びイッテルビウムからなる群から選択される金属元素であることが好ましく、マンガン、ユウロピウム、セリウム、テルビウム及びジスプロシウムからなる群から選択される金属元素であることがより好ましく、マンガンであることが更に好ましい。前記M2は、マグネシウムであることが好ましい。
本発明の蛍光体は、M1の濃度消光を抑制し、発光強度を高める観点から、M1及びM2とは異なる2価の金属M3を含む、式(2)で表される蛍光体であってもよい。
M1x1M3x2M2(1-x1-x2)Al (2)
M3は、好ましくは、亜鉛、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ユウロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ツリウム及びイッテルビウムからなる群から選択される少なくとも1つの金属元素であり、より好ましくは、亜鉛である。
M1がマンガンであり、M2がマグネシウムである式(1)の蛍光体、またはM1がマンガンであり、M2がマグネシウムであり、M3が亜鉛である式(2)の蛍光体は、マンガンが発光中心イオンとなり、緑色発光する緑色発光蛍光体となることができる。
蛍光体は、励起光を照射すると、蛍光体中に含まれる発光中心イオンが励起光を吸収し、基底準位にある電子が励起準位へと遷移する。該励起された電子が、励起準位から基底準位へと再び戻る際、エネルギー準位の差に相当する分のエネルギーが蛍光として放出される。基底準位から励起準位への電子の遷移確率は、発光中心イオンの電子配置により異なり、遷移確率の小さい禁制遷移であれば、吸光度は小さく発光強度は見かけ上弱くなる。他方、遷移確率の大きい許容遷移であれば、吸光度は大きく発光強度は見かけ上強くなる。
マンガン(Mn2+)は3d軌道に5個の電子を持ち、光照射による励起準位への遷移は同種軌道間(d-d)での禁制遷移であり、光の吸収は小さく発光も弱い。他方、例えば、希土類であるユウロピウム(Eu2+)は4f軌道に7個の電子を持ち、光照射による励起準位への遷移は異種軌道間(f-d)での許容遷移であり、光の吸収は大きく発光も強い。
化合物の発光強度は、化合物の吸光度(吸収フォトン数)に依存して変化する。マンガンとユウロピウムのように、吸光度の異なる化合物では、見かけの発光強度を比較して、発光特性の優劣を決定することは不適切である。吸光度の異なる化合物間の発光特性は、例えば、吸光度の相違を補正した発光強度、即ち、量子効率を用いることで、適切に比較することができる。
定義:「量子効率(量子収率)=発光強度(蛍光フォトン数)/吸光度(吸収フォトン数)」
前記M1は、マンガン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ユウロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ツリウム及びイッテルビウムからなる群から選択される1つの金属元素であってもよく、2種類以上の金属元素であってもよい。前記M1は、例えば、ユウロピウム、セリウム、テルビウム及びジスプロシウムから選ばれる少なくとも1つの金属元素とマンガンとの組み合わせであってもよい。
前記式(1)中、xは、0.001≦x≦0.3であり、例えば0.005≦x≦0.2、0.01≦x≦0.1であってもよく、0.02≦x≦0.08であってもよく、0.02≦x≦0.05あってもよい。xが0.001より小さい場合には、発光中心となる元素M1が少なく、発光強度が減少する。また、xが0.3より大きい場合には、濃度消光と呼ばれる元素M1同士間の干渉現象により、発光強度が減少する。
前記式(1)中、yは、1.2≦y≦11.3であり、例えば1.3≦y≦8.5、好ましくは1.4≦y≦5.5、より好ましくは1.5≦y≦2.5、特に好ましくは1.5≦y≦2.0である。また、zは、2.8≦z≦18であり、例えば3.0≦z≦13.0、好ましくは3.3≦z≦8.5、より好ましくは3.5≦z≦4.5、特に好ましくは3.5≦z≦4.0である。y及びzの値がこれらの範囲にない場合、蛍光体の母体結晶が不安定な構造となり、また、消光過程が増加して、発光強度が減少する。
前記式(2)中、x1及びx2は、0.12≦x1+x2≦0.14であり、また、x1及びx2は、1.4≦x1/x2≦1.8である。
x、y及びzそれぞれの数値の上限及び下限は、目的の蛍光体を得るために、上記範囲の値の中から適宜組み合わせて選択することができる。
本発明の蛍光体は、好ましい実施形態において、結晶構造がスピネル構造を取る。スピネル構造とは、立方晶系に属する結晶構造であり、化学式:ABで表される。スピネル構造におけるAサイトは、4つのXサイトの陰イオンに囲まれており、孤立した四面体を形成している。スピネル構造におけるBサイトは、8つの陰イオンに囲まれ、辺を共有した八面体を形成している。Aが2価の金属元素、Bが3価の金属元素、Xが酸素で表される酸化物に見られる。蛍光体の結晶構造がスピネル構造となることで、熱、イオン衝撃、及び真空紫外線照射等の外部の影響から保護され、同時に、蛍光体の発光強度を向上させることができる。
本発明の蛍光体は、M1の4面体サイト占有率が0.032以上、0.10以下である。ここで、4面体サイト占有率とは、ある原子が結晶中の特定のサイト(結晶学的に等価である格子点)に存在する場合、その特定のサイトの合計数に対する、ある原子の統計学的割合をいう。発光中心となるM1が結晶中の所定のサイトに存在することで発光中心として寄与し、発光強度が良好な蛍光体となる。M1の4面体サイト占有率が0.032未満、又は0.11以上である場合、本発明の蛍光体は発光素子に使用しうる発光強度を維持できない。
4面体サイト占有率は、粉末X線回折パターンからRietveld法による解析から算出することができる。Rietveld解析とは、実測の粉末X線回折パターンと結晶構造モデルからのシミュレーションパターンを比較し、両者の差が最小となるよう、結晶構造モデルにおける結晶構造パラメータを最適化する手法である。今回、Rietveld解析用粉末X線回折パターンは、Bruker社製XRD装置であるD8 Advanceを用いて取得し、Rietveld解析はBruker社製粉末X線解析ソフトTOPASを用い、初期構造モデルとしてスピネル型MgAl2O4を用いた。尚、Rietveld解析は上記方法によらず、各種粉末X線回折装置にて得られたパターンを用いてRietan-FP、Rietan-2000、JADE 、JANA等の各種粉末X線解析ソフトにより算出しても良い。Rietveld解析を実施することで、単位格子に関するパラメータだけでなく構造に関するパラメータ、例えば座標および占有率についても定量的に算出することができる。上記4面体サイト占有率は、Rietveld解析により算出された4面体サイト占有率を表す。また、本発明の蛍光体において、主相となる結晶構造以外の結晶構造又は非晶質構造が存在することによって、上記4面体サイト占有率は、該蛍光体の原料の仕込みの組成比の値よりも大きな値となる場合がある。
本発明の蛍光体のM1の4面体サイト占有率は、通常0.01~0.3であり、0.032~0.10であってもよく、0.042~0.076であってもよい。
本発明の蛍光体のM1の4面体サイト占有率は、好ましくは0.032~0.1、より好ましくは0.042~0.076、最も好ましくは0.049~0.076である。
本発明の蛍光体の比表面積は、例えばBET法により測定することができる。BET法とは、気相吸着法による粉体の表面積測定法の1つである。吸着等温線から試料1g当たりの総表面積、すなわち比表面積を求めることができる。吸着気体としては、通常窒素ガスが用いられ、被吸着気体の圧力又は容積の変化から吸着量を測定する。吸着量はBET式に基づいて求め、吸着分子1個が表面で占める面積を乗じて表面積を得ることができる。
本発明の蛍光体は、比表面積が0.01~4.1m/gである。蛍光体の比表面積が小さい場合、蛍光体の量に対して励起光を受け得る面積が小さくなり、励起光の吸収及び発光過程を経る分子の割合が減少して、発光強度が減少する。本発明の蛍光体の比表面積が0.01m/g未満である場合には、発光強度が減少し、蛍光体の比表面積が4.1m/gより大きい場合にも、蛍光体の表面に起因する欠陥が増加するため、発光強度が減少する。
本発明の蛍光体の比表面積は、好ましくは0.05~4.0m/g、より好ましくは0.05~2.5m/g、さらに好ましくは0.05~1.0m/g、特に好ましくは0.05~0.8m/g、より特に好ましくは0.1~0.8m/gである。
本発明に係る蛍光体は、好ましい実施形態において、450nm付近に励起波長を示す。励起波長λex=450nmで励起して発光スペクトルを測定することで、510nm~550nmの範囲に緑色発光の発光スペクトルを得ることができる。
本発明の蛍光体の製造方法について、以下説明する。
<製造方法>
本発明の蛍光体の原料としてはM1元素の原料であるM1化合物と、M2元素の原料であるM2化合物と、Al元素の原料であるAl化合物を用いる。M1元素の原料であるM1化合物としては、M1を含む酸化物、M1を含む炭酸塩、M1を含む硝酸塩、M1を含む酢酸塩、M1を含むフッ化物及びM1を含む塩化物が挙げられる。M2元素の原料であるM2化合物としては、M2を含む酸化物、M2を含む炭酸塩、M2を含む硝酸塩、M2を含む酢酸塩、M2を含むフッ化物及びM2を含む塩化物が挙げられる。M3元素の原料であるM3化合物としては、M3を含む酸化物、M3を含む炭酸塩、M3を含む硝酸塩、M3を含む酢酸塩、M3を含むフッ化物及びM3を含む塩化物が挙げられる。
これら化合物の具体例としては、M1化合物として、酸化マンガン、炭酸マンガン、硝酸マンガン、酢酸マンガン、フッ化マンガン及び塩化マンガン等が挙げられる。M2化合物として、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、硝酸マグネシウム、酢酸マグネシウム、フッ化マグネシウム及び塩化マグネシウム等が挙げられる。M3化合物として、酸化亜鉛、炭酸亜鉛、硝酸亜鉛、酢酸亜鉛、フッ化亜鉛及び塩化亜鉛が挙げられる。Al化合物として、酸化アルミニウム、炭酸アルミニウム及び硝酸アルミニウム等が挙げられる。
原料は、できるだけ高純度のものを使用する。純度が低い原料を使用すると、得られる蛍光体のM1の4面体サイト占有率が低下することがある。特に、蛍光体の主成分になるAl化合物は、純度99.8質量%以上、好ましくは純度99.9質量%以上、より好ましくは純度99.99質量%以上のものを使用する。
また、酸化アルミニウム原料は、得られる蛍光体の比表面積を最適化する観点から、比表面積は0.01~4.4m/gであるもの、好ましくは0.05~4.4m/g、より好ましくは0.05~3.0m/g、さらに好ましくは0.05~0.8m/g、よりさらに好ましくは0.05~0.1m/gであるものを使用する。
まず、M1化合物と、M2化合物と、Al化合物と、要すれば、M3化合物とを、M1、M2、M3、Al、Oが所定の比率になるように秤量、配合及び混合する。配合物の混合は、混合装置、例えばボールミル、サンドミル、ピコミル等を用いて行うことができる。
次いで、混合された原材料を焼成する。焼成は、1250~1700℃の温度範囲で行う。焼成温度が1700℃以下である場合には、蛍光体の母体結晶が崩壊することなく、所望の結晶構造を得ることができる。焼成温度は、好ましくは1300℃~1650℃、より好ましくは1350℃~1600℃、さらに好ましくは1400℃~1600℃である。高温で焼成することで固溶体の反応性が向上し、得られる蛍光体のM1の4面体サイト占有率を向上させることができる。
焼成雰囲気は、好ましくは水素と窒素の混合雰囲気である。焼成雰囲気に使用する混合雰囲気は、好ましくは水素と窒素の比が1:99~100:0であり、より好ましくは水素と窒素の比が5:95~10:90である。
焼成時間は、工業的に現実的な時間であれば問題ないが、たとえば焼成温度が上記範囲にある場合、1~10時間、好ましくは2~8時間である。焼成時間がこの範囲にあることで、蛍光体の母体結晶が崩壊することなく、所望の結晶構造を得ることができる。本発明の蛍光体は、前記固相反応法を用いて製造してもよいし、他の製造方法、例えば溶液法、溶融合成法等を用いて合成してもよい。
上記混合及び焼成からなる一連の工程を経て、本発明の蛍光体を製造することができる。
以下に、本発明の一形態であるコアシェル構造を有する蛍光体について、説明する。コア部の元素組成を示した式(A)中、金属元素Mとしては、例えば、マンガン、ストロンチウム、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ユウロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ツリウム、亜鉛及びイッテルビウムからなる群から選択される少なくとも一つの金属元素が挙げられ、マンガン、ストロンチウム、ユウロピウム、亜鉛及びテルビウムからなる群から選択される少なくとも一つの金属元素が好ましく、マンガン及びストロンチウム、亜鉛から選択される少なくとも一つの金属元素がより好ましく、マンガンがさらに好ましい。
金属元素Mがマンガンの場合には、マンガンが発光中心イオンを構成し、緑色発光する緑色発光蛍光体となることができる。
金属元素Mの組成比率xは、0.001≦x≦0.3、例えば0.005≦x≦0.3、好ましくは0.01≦x≦0.2、より好ましくは0.05≦x≦0.15、さらに好ましくは0.05≦x≦0.1、特に好ましくは0.05≦x≦0.08である。xが0.001より小さい場合には、発光中心イオンを構成する金属元素Mが少なく、発光強度が減少し易くなる。また、xが0.3より大きい場合には、濃度消光と呼ばれる金属元素M同士の干渉現象により、発光強度が減少し易くなる。Mgの組成比率aは、0≦a≦1.0-x、例えば0≦a≦0.95である。
Alの組成比率yは、1.2≦y≦11.3、例えば1.3≦y≦8.5、好ましくは1.4≦y≦5.5、より好ましくは1.5≦y≦2.5、特に好ましくは1.5≦y≦2.3である。Oの組成比率zは、2.8≦z≦18、例えば3.0≦z≦13.0、好ましくは3.3≦z≦8.5、より好ましくは3.5≦z≦4.5、特に好ましくは3.5≦z≦4.0である。Nの組成比率wは、0≦w≦1.0である。組成比率y、z及びwがこれらの範囲にない場合、蛍光体の母体結晶が不安定な構造となり、また、消光過程が増加して、発光強度が減少し易くなる。
ある一形態において、Mgの組成比率aは、0.1≦a≦0.98、例えば0.3≦a≦0.95、好ましくは0.5≦a≦0.94、より好ましくは0.7≦a≦0.93、さらに好ましくは0.8≦a≦0.93、特に好ましくは0.85≦a≦0.93であり、Alの組成比率yは、1.25≦y≦10.3、例えば1.35≦y≦7.0、好ましくは1.45≦y≦3.5、より好ましくは1.65≦y≦2.4、さらに好ましくは1.85≦y≦2.2、特に好ましくは1.95≦y≦2.1であり、Oの組成比率zは、2.9≦z≦15.0、例えば3.15≦z≦10.5、好ましくは3.4≦z≦6.5、より好ましくは3.6≦z≦4.0、さらに好ましくは3.7≦z≦4.0である。
前記x、a、y及びzのそれぞれの数値の上限及び下限は、所望の蛍光体を得るために、前記範囲の値の中から適宜組み合わせて選択することができる。
本発明のコアシェル構造を有する蛍光体において、コア部は0.032以上、0.10以下のM1の4面体サイト占有率と、0.01~4.1m/gの比表面積とを有する。コア部のM1の4面体サイト占有率及び比表面積は、上述の本発明の蛍光体と同様にして調節することができる。シェル部は、一般に、ホウ素及びケイ素からなる群から選択される少なくとも一つの元素を含む酸化物である。本発明の蛍光体は、好ましい実施形態において、シェル部は金属元素Mを含む。
シェル部の量は、コア部を基準にして、30重量%以下、好ましくは0.01~20重量%、より好ましくは0.05~10重量%である。シェル部の量がコア部を基準にして30重量%より大きくなると、蛍光体全重量に対するコア部の割合が少なくなり、蛍光体として発光強度が減少し易くなる。
結晶相表面は結晶構造が崩れやすいため、発光性を有さない欠陥部が形成される。たとえば金属元素Mが発光中心イオンを構成する場合、結晶相表面の金属元素Mは欠陥部を形成して発光強度を低下させると考えられる。一方、結晶相表面をシェル部で被覆した場合、結晶層表面において欠陥部を形成している金属元素Mがシェル部に移行することで結晶相の欠陥部が減少し、発光強度が増大すると考えられる。
結晶相表面にシェル部を形成することによる蛍光体の発光強度向上効果は、発生した光が結晶子の外部に出る効率を向上する機構によるものである。この機構は、結晶相の元素組成を最適化することで光の発生量を増大させるものではない。それゆえ、上記本発明の効果は、結晶相の元素組成にかかわらず達成されると考えられる。
本発明の蛍光体に含まれる結晶相表面に存在するシェル部は、X線光電子分光分析(XPS:X-ray Photoelectron Spectroscopy)やエネルギー分散型X線分析(EDX:Energy dispersive X-ray spectroscopy)、誘導結合プラズマ発光分析(ICP-AES:Inductively coupled plasma atomic emission spectroscopy)などの組成分析によって、シェル部を構成するホウ素または/かつケイ素が検出されることで確認することができる。
本発明の蛍光体のコアシェル構造は、蛍光体の断面のEDX測定を行い、元素マッピング像を得ることで確認することができる。元素マッピング像において、金属元素Mと、ホウ素または/かつケイ素が共存する領域がシェル部となる。EDX測定の結果から、シェル部に存在する金属元素Mのピーク面積値Xに対するホウ素またはケイ素のピーク面積値Yの比率Y/Xを計算することができる。シェル部にホウ素及びケイ素をともに含む場合は、ホウ素のピーク面積値Y(B)とケイ素のピーク面積値Y(Si)を基にして計算した、比率Y(B)/Xもしくは比率Y(Si)/Xのいずれか一方を比率Y/Xとして用いる。
EDX測定の結果から各元素のピーク面積値を算出する方法について述べる。着目する元素において特性X線の強度が最も高くなるピーク、すなわち、着目する元素に由来するピークのうち、最も強度が高く検出されるピークを選ぶ。当該ピークにおいて、エネルギーの高い側、低い側それぞれにおいて、ピークが立ち上がる点を定める。ピークが立ち上がる点とは、ピークトップに向かって単調増加し続ける始点のことを指す。この2つの始点のうち強度の低い点を選び、その点の強度をバックグラウンド、つまり0として、ピークが立ち上がる2点間でバックグラウンドを基準にピークを積算する。算出された積分値をその元素のピーク面積値とする。特に、マンガンは5.66keVと6.15keVの2点をピークが立ち上がる点とし、この2点のうち強度の低い点を0として、2点間でピークを積算する。この積分値をマンガンのピーク面積値とする。ホウ素は0.14keVと0.23keVの2点をピークが立ち上がる点とし、この2点のうち強度の低い点を0として、2点間でピークを積算する。この積分値をホウ素のピーク面積値とする。ケイ素は1.60keVと1.95keVの2点をピークが立ち上がる点とし、この2点のうち強度の低い点を0として、2点間でピークを積算する。この積分値をケイ素のピーク面積値とする。
本発明の蛍光体におけるY/Xは、例えば0<Y/X≦0.095、好ましくは0<Y/X≦0.06、より好ましくは0<Y/X≦0.05である。Y/Xが0である場合、結晶相表面の金属元素Mが欠陥部を形成して発光強度が低下し易くなる。また、Y/Xが0.095より大きい場合、シェル部に金属元素Mが過剰に移行することでコア部の金属元素が減少し、発光強度が低下し易くなる。
本発明の蛍光体はシェル部の原料が液化する際に、金属元素Mがシェル部を構成する元素と中間体を形成する。そのため、コアシェル構造のシェル部には金属元素Mが存在し、Xは0にはならない。つまり、本発明の蛍光体は、シェル部から金属元素Mが検出されないことはない。ホウ素及びケイ素がともに検出されない場合は、Y/X=0と定義する。
EDX測定は、測定する試料の厚さに応じて、適した測定方法を選択することができる。測定方法としては、例えば、SEM-EDXやTEM-EDX、STEM-EDX等が挙げられる。なお、EDX測定でホウ素を正確に検出するためには、ウィンドウレス型EDXを用いることが好ましい。
空間分解能が高く、かつ、一度に多くの蛍光体の断面を観察できる観点から、蛍光体をイオンミリング装置で加工して蛍光体の断面を得て、その後、得られた蛍光体の断面をSEM-EDX測定する方法が好ましい。なお、本手法を用いたY/Xの算出では、精度を高める観点から、20ヶ所以上のシェル部について解析を行い、その平均値を用いることが好ましい。また、スペクトルの形状を良くする観点から、SEMの加速電圧は20kVに設定することが好ましい。
<組成物>
本発明の蛍光体は、モノマー中、樹脂中、又はモノマーと樹脂との混合物中に分散させて、組成物として使用することができる。組成物の樹脂成分は、モノマーを重合させたポリマーでもよい。
前記組成物に使用するモノマーとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、n-プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert-ブチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2-メチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、プロパルギル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ナフチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ノニルフェニルカルビトル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシルカルビトル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,7-ヘプタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,8-オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9-ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10-デカンジオールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのビス[(メタ)アクリロイルオキシエチル]エーテル、3-エチルペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールオクタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘプタ(メタ)アクリレート、テトラペンタエリスリトールデカ(メタ)アクリレート、テトラペンタエリスリトールノナ(メタ)アクリレート、エチレングリコール変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロピレングリコール変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレングリコール変性ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、プロピレングリコール変性ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、エチレングリコール変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、プロピレングリコール変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートコハク酸モノエステル、トリス(2-(メタ)アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
耐熱性、耐水性、耐光性や発光強度を向上させる観点から、好ましい(メタ)アクリレートとしては、イソボルニル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレートが挙げられる。
これらのモノマーは単独で使用しても複数種類を混合して使用してもよい。
前記組成物に使用する樹脂としては、特に制限はないが、(メタ)アクリル樹脂、スチレン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂及びシリコーン樹脂等が挙げられる。
シリコーン樹脂としては、特に制限はないが、シリル基とビニル基の付加重合反応で重合する付加重合性シリコーンや、アルコキシシランの縮合重合で重合する縮合重合性のシリコーンが挙げられ、耐熱性、耐水性、耐光性や発光強度を向上させる観点から、付加重合性のシリコーンが好ましい。
シリコーン樹脂としては、シリコーン中のSi元素に有機基が結合しているものが好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基、フェニル基、エポキシ基等の官能基が挙げられ、耐熱性、耐水性、耐光性や発光強度を向上させる観点から、フェニル基が好ましい。
シリコーン樹脂としては、KE-108(信越化学工業株式会社製)、KE-1031(信越化学工業株式会社製)、KE-109E(信越化学工業株式会社製)、KE-255(信越化学工業株式会社製)、KR-112(信越化学工業株式会社製)、KR-251(信越化学工業株式会社製)、KR-300(信越化学工業株式会社製)が挙げられる。
これらのシリコーンは単独で使用しても複数種類を混合して使用してもよい。
前記組成物中に含まれるモノマー成分及び/又は樹脂成分の割合としては、特に制限はないが、10wt%以上、99wt%以下であり、好ましくは、20wt%以上、80wt%以下であり、より好ましくは、30wt%以上、70wt%以下である。
前記組成物は、モノマー成分及び/又は樹脂成分を硬化させ、耐熱性、耐水性、耐光性や発光強度を向上させる観点から、硬化剤を含んでいてもよい。硬化剤としては、複数の官能基を有する硬化剤が挙げられる。複数の官能基を有する硬化剤としては、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、チオール基を含有するメルカプト化合物等が挙げられる。
前記組成物中に含まれる硬化剤の割合としては、特に制限はないが、0.1wt%以上、20wt%以下であり、好ましくは、1wt%以上、10wt%以下であり、より好ましくは、2wt%以上、7wt%以下である。
前記組成物は、モノマー成分及び/又は樹脂成分を重合させて、耐熱性、耐水性、耐光性や発光強度を向上させる観点から、開始剤を含んでいてもよい。開始剤としては、光重合性の開始剤でもよく、熱重合性の開始剤でもよい。
本発明に用いられる熱重合開始剤としては特に制限はないが、アゾ系開始剤、過酸化物、過硫酸酸、及びレドックス開始剤が挙げられる。
アゾ系開始剤としては、特に制限はないが、2,2’-アゾビス(4-メトキシ-2,4-ジメチルバレロニトリル)、2,2’-アゾビス(2-アミジノプロパン)二塩酸塩、2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)、2,2’-アゾビス(イソブチロニトリル)、2,2’-アゾビス-2-メチルブチロニトリル、1,1-アゾビス(1-シクロヘキサンカルボニトリル)、2,2’-アゾビス(2-シクロプロピルプロピオニトリル)、及び2,2’-アゾビス(メチルイソブチレ-ト)等が挙げられる。
過酸化物開始剤としては、特に制限はないが、過酸化ベンゾイル、過酸化アセチル、過酸化ラウロイル、過酸化デカノイル、過酸化ジクミル、ジセチルパーオキシジカーボネート、t-ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、ジ(4-t-ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジ(2-エチルヘキシル)パーオキシジカーボネート、t-ブチルパーオキシピバレート、t-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート等が挙げられる。
過硫酸塩開始剤としては、特に制限はないが、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、及び過硫酸アンモニウムが挙げられる。
レドックス(酸化還元)開始剤としては、特に制限はないが、上記過硫酸塩開始剤のメタ亜硫酸水素ナトリウム及び亜硫酸水素ナトリウムのような還元剤との組み合わせ;有機過酸化物と第3級アミンに基づく系、例えば過酸化ベンゾイルとジメチルアニリンに基づく系;並びに有機ヒドロパーオキシドと遷移金属に基づく系、例えばクメンヒドロパーオキシドとコバルトナフテートに基づく系等が挙げられる。
他の開始剤としては、特に制限はないが、テトラフェニル1,1,2,2-エタンジオールのようなピナコール等が挙げられる。
熱重合開始剤としては、アゾ系開始剤、過酸化物系開始剤が好ましく、より好ましくは、2,2′-アゾビス(メチルイソブチレ-ト)、t-ブチルパーオキシピバレート、及びジ(4-t-ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、t-ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、過酸化ベンゾイルが挙げられる。
光重合開始剤としては、特に制限されないが、O-アシルオキシム化合物等のオキシム系化合物、アルキルフェノン化合物、アシルホスフィンオキサイド化合物等が挙げられる。
O-アシルオキシム化合物としては、N-ベンゾイルオキシ-1-(4-フェニルスルファニルフェニル)ブタン-1-オン-2-イミン、N-ベンゾイルオキシ-1-(4-フェニルスルファニルフェニル)オクタン-1-オン-2-イミン、N-ベンゾイルオキシ-1-(4-フェニルスルファニルフェニル)-3-シクロペンチルプロパン-1-オン-2-イミン、N-アセトキシ-1-[9-エチル-6-(2-メチルベンゾイル)-9H-カルバゾール-3-イル]エタン-1-イミン、N-アセトキシ-1-[9-エチル-6-{2-メチル-4-(3,3-ジメチル-2,4-ジオキサシクロペンタニルメチルオキシ)ベンゾイル}-9H-カルバゾール-3-イル]エタン-1-イミン、N-アセトキシ-1-[9-エチル-6-(2-メチルベンゾイル)-9H-カルバゾール-3-イル]-3-シクロペンチルプロパン-1-イミン、N-ベンゾイルオキシ-1-[9-エチル-6-(2-メチルベンゾイル)-9H-カルバゾール-3-イル]-3-シクロペンチルプロパン-1-オン-2-イミン、N-アセチルオキシ-1-[4-(2-ヒドロキシエチルオキシ)フェニルスルファニルフェニル]プロパン-1-オン-2-イミン、N-アセチルオキシ-1-[4-(1-メチル-2-メトキシエトキシ)-2-メチルフェニル]-1-(9-エチル-6-ニトロ-9H-カルバゾール-3-イル)メタン-1-イミン等が挙げられる。
イルガキュア(商品名)OXE01、同OXE02、同OXE03(以上、BASF社製)、N-1919、NCI-930、NCI-831(以上、ADEKA社製)等の市販品を用いてもよい。
アルキルフェノン化合物としては、2-メチル-2-モルホリノ-1-(4-メチルスルファニルフェニル)プロパン-1-オン、2-ジメチルアミノ-1-(4-モルホリノフェニル)-2-ベンジルブタン-1-オン、2-(ジメチルアミノ)-2-[(4-メチルフェニル)メチル]-1-[4-(4-モルホリニル)フェニル]ブタン-1-オン、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニルプロパン-1-オン、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-〔4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル〕プロパン-1-オン、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-(4-イソプロペニルフェニル)プロパン-1-オンのオリゴマー、α,α-ジエトキシアセトフェノン、ベンジルジメチルケタール等が挙げられる。
Omnirad(商品名)369、同907、同379(以上、IGM Resins B.V.社製)等の市販品を用いてもよい。
アシルホスフィンオキサイド化合物としては、フェニルビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキサイド(例えば、商品名「omnirad 819」(IGM Resins B.V.社製))、2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド等が挙げられる。光重合開始剤のさらなる例としては、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾイン化合物;ベンゾフェノン、o-ベンゾイル安息香酸メチル、4-フェニルベンゾフェノン、4-ベンゾイル-4’-メチルジフェニルサルファイド、3,3’,4,4’-テトラ(tert-ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、2,4,6-トリメチルベンゾフェノン、4,4’-ジ(N,N’-ジメチルアミノ)-ベンゾフェノン等のベンゾフェノン化合物;2-イソプロピルチオキサントン、2,4-ジエチルチオキサントン等のキサントン化合物;9,10-ジメトキシアントラセン、2-エチル-9,10-ジメトキシアントラセン、9,10-ジエトキシアントラセン、2-エチル-9,10-ジエトキシアントラセン等のアントラセン化合物;9,10-フェナンスレンキノン、2-エチルアントラキノン、カンファーキノン等のキノン化合物;ベンジル、フェニルグリオキシル酸メチル、チタノセン化合物等が挙げられる。
前記組成物は、組成物の酸化を抑制し、耐熱性、耐水性、耐光性や発光強度を向上させる観点から、酸化防止剤を含んでいてもよい。酸化防止剤としては、例えば、アミン系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、リン-フェノール系酸化防止剤、金属化合物系酸化防止剤等が挙げられ、好ましくは、アミン系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、フェノール系酸化防止剤及びリン系酸化防止剤からなる群より選ばれる少なくとも一種を含み、より好ましくは、硫黄系酸化防止剤、フェノール系酸化防止剤及びリン系酸化防止剤からなる群より選ばれる少なくとも一種を含む。
アミン系酸化防止剤とは、分子内にアミノ基を有する酸化防止剤である。アミン系酸化防止剤としては、例えば、1-ナフチルアミン、フェニル-1-ナフチルアミン、p-オクチルフェニル-1-ナフチルアミン、p-ノニルフェニル-1-ナフチルアミン、p-ドデシルフェニル-1-ナフチルアミン、フェニル-2-ナフチルアミン等のナフチルアミン系酸化防止剤;N,N’-ジイソプロピル-p-フェニレンジアミン、N,N’-ジイソブチル-p-フェニレンジアミン、N,N’-ジフェニル-p-フェニレンジアミン、N,N’-ジ-β-ナフチル-p-フェニレンジアミン、N-フェニル-N’-イソプロピル-p-フェニレンジアミン、N-シクロヘキシル-N’-フェニル-p-フェニレンジアミン、N-1,3-ジメチルブチル-N’-フェニル-p-フェニレンジアミン、ジオクチル-p-フェニレンジアミン、フェニルヘキシル-p-フェニレンジアミン、フェニルオクチル-p-フェニレンジアミン等のフェニレンジアミン系酸化防止剤;ジピリジルアミン、ジフェニルアミン、p,p’-ジ-n-ブチルジフェニルアミン、p,p’-ジ-tert-ブチルジフェニルアミン、p,p’-ジ-tert-ペンチルジフェニルアミン、p,p’-ジオクチルジフェニルアミン、p,p’-ジノニルジフェニルアミン、p,p’-ジデシルジフェニルアミン、p,p’-ジドデシルジフェニルアミン、p,p’-ジスチリルジフェニルアミン、p,p’-ジメトキシジフェニルアミン、4,4’-ビス(4-α,α-ジメチルベンゾイル)ジフェニルアミン、p-イソプロポキシジフェニルアミン、ジピリジルアミン等のジフェニルアミン系酸化防止剤;フェノチアジン、N-メチルフェノチアジン、N-エチルフェノチアジン、3,7-ジオクチルフェノチアジン、フェノチアジンカルボン酸エステル、フェノセレナジン等のフェノチアジン系酸化防止剤;セバシン酸ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)(BASF社製 商品名「Tinuvin 770」);マロン酸[(4-メトキシフェニル)-メチレン]-ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジニル)(クラリアント社製 商品名「Hostavin PR31」)等が挙げられる。
硫黄系酸化防止剤とは、分子内に硫黄原子を有する酸化防止剤である。硫黄系酸化防止剤としては、例えば、チオジプロピオン酸ジラウリル、ジミリスチル又はジステアリル等のジアルキルチオジプロピオネート化合物(「スミライザー TPM」(商品名、住友化学(株)製)等)、テトラキス[メチレン(3-ドデシルチオ)プロピオネート]メタン、テトラキス[メチレン(3-ラウリルチオ)プロピオネート]メタン等のポリオールのβ-アルキルメルカプトプロピオン酸エステル化合物、2-メルカプトベンズイミダゾール等が挙げられる。
フェノール系酸化防止剤とは、分子内にフェノール性ヒドロキシ基を有する酸化防止剤である。本明細書では、フェノール性ヒドロキシ基とリン酸エステル構造又は亜リン酸エステル構造とをともに有するリン-フェノール系酸化防止剤は、フェノール系酸化防止剤として分類する。フェノール系酸化防止剤としては、例えば、1,1,3-トリス(2-メチル-4-ヒドロキシ-5-tert-ブチルフェニル)ブタン、4、4’-ブチリデン-ビス(3-メチル-6-tert-ブチルフェノール)、1,3,5-トリメチル-2,4,6-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)ベンゼン、2-tert-ブチル-6-(3-tert-ブチル-2-ヒドロキシ-5-メチルベンジル)-4-メチルフェニルアクリレート、(テトラキス[メチレン-3-(3,5-ジ゛-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、ペンタエリスリトールテトラキス[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル-3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート(「Irganox 1076」(商品名、BASF社製))、3,3’,3’’,5,5’,5’’-ヘキサ-tert-ブチル-a,a’,a’’-(メシチレン-2,4,6-トリイル)トリ-p-クレゾール、1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-1,3,5-トリアジン-2,4,6(1H,3H,5H)-トリオン、1,3,5-トリス((4-tert-ブチル-3-ヒドロキシ-2,6-キシリル)メチル)-1,3,5-トリアジン-2,4,6(1H,3H,5H)-トリオン、チオジエチレンビス[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、ベンゼンプロパン酸、3,5-ビス(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシC7-C9側鎖アルキルエステル、4,6-ビス(オクチルチオメチル)-o-クレゾール、2,4-ビス(n-オクチルチオ)-6-(4-ヒドロキシ3’,5’-ジ-tert-ブチルアニリノ)-1,3,5-トリアジン、3,9-ビス(2-(3-(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)プロピオニルオキシ)-1,1-ジメチルエチル)-2,4,8,10-テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン((株)ADEKA製 商品名「アデカスタブ AO-80」)、トリエチレングリコール-ビス[3-(3-tert-ブチル-5-メチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、4,4’-チオビス(6-tert-ブチル-3-メチルフェノール)、トリス-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-イソシアヌレート、1,3,5-トリス(4-tert-ブチル-3-ヒドロキシ-2,6-ジメチルベンジル)-イソシアヌレート、1,6-ヘキサンジオール-ビス[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、N,N’-ヘキサメチレンビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-ヒドロシンナムアミド)、1,3,5-トリメチル-2,4,6-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)ベンゼン、1,6-ヘキサンジオール-ビス-[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,2’-メチレンビス(4-メチル-6-tert-ブチルフェノール)、1,3,5-トリス(4-ヒドロキシベンジル)ベンゼン、6,6’-ジ-tert-ブチル-4,4’-ブチリデンジ-m-クレゾール((株)ADEKA製 商品名「アデカスタブ AO-40」)、「Irganox 3125」(商品名、BASF社製)、「スミライザー BHT」(商品名、住友化学(株)製)、「スミライザー GA-80」(商品名、住友化学(株)製)、「スミライザー GS」(商品名、住友化学(株)製)、「シアノックス 1790」(商品名、(株)サイテック製)、ビタミンE(エーザイ(株)製)等が挙げられる。
リン-フェノール系酸化防止剤としては、例えば、2,10-ジメチル-4,8-ジ-tert-ブチ-6-[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロポキシ]-12H-ジベンゾ[d,g][1,3,2]ジオキサホスホシン、2,4,8,10-テトラ-tert-ブチル-6-[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロポキシ]ジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン、2,4,8,10-テトラ-tert-ブチル-6-[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ]-ジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン(住友化学(株)製 商品名「スミライザー GP」)等が挙げられる。
リン系酸化防止剤とは、リン酸エステル構造又は亜リン酸エステル構造を有する酸化防止剤である。リン系酸化防止剤としては、例えば、ジフェニルイソオクチルフォスファイト、2,2’-メチレンビス(4,6-ジ-tert-ブチルフェニル)オクチルフォスファイト、ジフェニルイソデシルフォスファイト、ジフェニルイソデシルフォスファイト、トリフェニルフォスフェート、トリブチルフォスフェート、ジイソデシルペンタエリスリトールジフォスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジフォスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)フォスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,6-ジ-tert-ブチルフェニル)フォスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェニル)フォスファイト、6-[3-(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)プロポキシ]-2,4,8,10-テトラ-tert-ブチルベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサフォスフェピン、トリス(ノニルフェニル)フォスファイト((株)ADEKA製 商品名「アデカスタブ 1178」)、トリス(モノ-&ジノニルフェニルミックスド)フォスファイト、ジフェニルモノ(トリデシル)フォスファイト、2,2’-エチリデンビス(4,6-ジ-tert-ブチルフェノール)フルオロフォスファイト、フェニルジイソデシルフォスファイト、トリス(2-エチルヘキシル)フォスファイト、トリス(イソデシル)フォスファイト、トリス(トリデシル)フォスファイト、トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)フォスファイト、テトラキス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)-4,4’-ビフェニレン-ジ-フォスフォナイト、4,4’-イソプロピリデンジフェニルテトラアルキル(C12-C15)ジフォスファイト、4,4’-ブチリデンビス(3-メチル-6-tert-ブチルフェニル)-ジトリデシルフォスファイト、ビス(ノニルフェニル)ペンタエリトリトールジフォスファイト、ビス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ペンタエリトリトール-ジ-フォスファイト、シクリックネオペンタンテトライルビス(2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェニル-フォスファイト)、1,1,3-トリス(2-メチル-4-ジトリデシルフォスファイト-5-tert-ブチルフェニル)ブタン、テトラキス(2,4-ジ-tert-ブチル-5-メチルフェニル)-4,4’-ビフェニルエンジフォスフォナイト、トリ-2-エチルヘキシルフォスファイト、トリイソデシルフォスファイト、トリステアリルフォスファイト、フェニルジイソデシルフォスファイト、トリラウリルトリチオフォスファイト、ジステアリルペンタエリトリトールジフォスファイト、トリス(ノニルアテドフェニル)フォスファイトトリス[2-[[2,4,8,10-テトラ-tert-ブチルジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサフォスフィン-6-イル]オキシ]エチル]アミン、ビス(2,4-ビス(1,1-ジメチルエチル)-6-メチルフェニル)エチルエステル亜リン酸、3,9-ビス(2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェノキシ)-2,4,8,10-テトラオキサ-3,9-ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン、ビス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、2,2’-メチレンビス(4,6-ジ-tert-ブチル-1-フェニルオキシ)(2-エチルヘキシルオキシ)ホスホラス、トリフェニルホスファイト、4,4’-ブチリデン-ビス(3-メチル-6-tert-ブチルフェニルジトリデシル)ホスファイト、オクタデシルホスファイト、9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-ホスファフェナントレン-10-オキサイド、10-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-ホスファフェナントレン-10-オキサイド、10-デシルオキシ-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-ホスファフェナントレン-10-オキサイド、2,2-メチレンビス(4,6-ジ-tert-ブチルフェニル)オクチルホスファイト、テトラキス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)[1,1-ビフェニル]-4,4’-ジイルビスホスホナイト、ビス[2,4-ビス(1,1-ジメチルエチル)-6-メチルフェニル]エチルエステル、ホスホン酸、「アデカスタブ 329K」(商品名、(株)ADEKA製)、「アデカスタブ PEP36」(商品名、(株)ADEKA製)、「アデカスタブ PEP-8」(商品名、(株)ADEKA製)、「Sandstab P-EPQ」(商品名、クラリアント社製)、「ウェストン 618」(商品名、GE社製)、「ウェストン 619G」(商品名、GE社製)、「ウルトラノックス 626」(商品名、GE社製)等が挙げられる。
前記組成物中に含まれる酸化防止剤の割合としては、特に制限はないが、0.1wt%以上、20wt%以下であり、好ましくは、1wt%以上、10wt%以下であり、より好ましくは、2wt%以上、7wt%以下である。
前記組成物は、組成物中を通過した光を散乱させて組成物の光の吸収量を向上させ、発光強度を向上させる観点から、光散乱材を含んでいてもよい。光散乱材としては、特に制限はないが、ポリマー微粒子や無機微粒子が挙げられる。ポリマー微粒子に使用されるポリマーとしては、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂が挙げられる。
光散乱材に使用される無機微粒子としては、酸化物、水酸化物、硫化物、窒化物、炭化物、塩化物、臭化物、ヨウ化物及びフッ化物などの公知の無機化合物を含む微粒子が挙げられる。
前記光散乱材において、無機微粒子に含まれる酸化物としては、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化ニオブ、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化セリウム、酸化イットリウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウム、酸化カルシウム、酸化タングステン、酸化インジウム及び酸化ガリウム、酸化チタンなどの公知の酸化物、又はそれらの混合物が挙げられ、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化ニオブが好ましく、酸化アルミニウム、酸化ニオブがさらに好ましい、酸化ニオブがもっとも好ましい。
前記光散乱材において、無機微粒子に含まれる酸化アルミニウムとしては、αアルミナ、γアルミナ、θアルミナ、δアルミナ、ηアルミナ、κアルミナ及びχアルミナなどの公知の酸化アルミニウムが挙げられ、αアルミナ、γアルミナが好ましく、αアルミナがより好ましい。
前記光散乱材において、酸化アルミニウムは、市販品であってよく、硝酸アルミニウム、塩化アルミニウム、及びアルミニウムアルコキシド等の原料を焼成して、アルミナを得てもよい。市販品の酸化アルミニウムとしては、AKP-20(住友化学社製)、AKP-30(住友化学社製)、AKP-50(住友化学社製)、AKP-53(住友化学社製)、AKP-3000(住友化学社製)、AA-02(住友化学社製)、AA-03(住友化学社製)、AA-04(住友化学社製)、AA-05(住友化学社製)、AA-07(住友化学社製)、AA-1.5(住友化学社製)、AA-3(住友化学社製)、及びAA-18(住友化学社製)が挙がられ、吸光度の観点から、AA-02(住友化学社製)、AA-3(住友化学社製)、AA-18(住友化学社製)、AKP-20(住友化学社製)、AKP-3000(住友化学社製)、AKP-53(住友化学社製)、AKP-30(住友化学社製)、AKP-50(住友化学社製)、が好ましく、AA-02(住友化学社製)、AA-3(住友化学社製)、AKP-53(住友化学社製)、AKP-3000(住友化学社製)、AKP-30(住友化学社製)、AKP-50(住友化学社製)、がさらに好ましい。
前記光散乱材において、無機微粒子に含まれる水酸化物としては、水酸化アルミニウム、水酸化亜鉛、水酸化マグネシウム、水酸化セリウム、水酸化イットリウム、水酸化ストロンチウム、水酸化バリウム、水酸化カルシウム、水酸化インジウム及び水酸化ガリウムなどの公知の酸化物、又はそれらの混合物が挙げられ、水酸化アルミニウム、水酸化亜鉛が好ましい。
前記光散乱材において、無機微粒子に含まれる硫化物としては、硫化ケイ素、硫化アルミニウム、硫化亜鉛、硫化ニオブ、硫化ジルコニウム、硫化チタン、硫化マグネシウム、硫化セリウム、硫化イットリウム、硫化ストロンチウム、硫化バリウム、硫化カルシウム、硫化タングステン、硫化インジウム、及び硫化ガリウムなどの公知の硫化物、又はそれらの混合物が挙げられ、硫化アルミニウム、硫化亜鉛、硫化ニオブが好ましく、硫化亜鉛、硫化ニオブがさらに好ましく、硫化ニオブがもっとも好ましい。
前記光散乱材において、無機微粒子に含まれる窒化物としては、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、窒化亜鉛、窒化ニオブ、窒化ジルコニウム、窒化チタン、窒化マグネシウム、窒化セリウム、窒化イットリウム、窒化ストロンチウム、窒化バリウム、窒化カルシウム、窒化タングステン、窒化インジウム、及び窒化ガリウムなどの公知の窒化物、又はそれらの混合物が挙げられ、窒化アルミニウム、窒化亜鉛、窒化ニオブが好ましく、窒化アルミニウム、窒化ニオブがさらに好ましく、窒化ニオブがもっとも好ましい。
前記光散乱材において、無機微粒子に含まれる炭化物としては、炭化ケイ素、炭化アルミニウム、炭化亜鉛、炭化ニオブ、炭化ジルコニウム、炭化チタン、炭化マグネシウム、炭化セリウム、炭化イットリウム、炭化ストロンチウム、炭化バリウム、炭化カルシウム、炭化タングステン、炭化インジウム、及び炭化ガリウムなどの公知の硫化物、又はそれらの混合物が挙げられ、炭化アルミニウム、炭化亜鉛、炭化ニオブが好ましく、炭化アルミニウム、炭化ニオブがさらに好ましく、炭化ニオブがもっとも好ましい。
前記光散乱材において、無機微粒子に含まれる塩化物としては、塩化ケイ素、塩化アルミニウム、塩化亜鉛、塩化ニオブ、塩化ジルコニウム、塩化チタン、塩化マグネシウム、塩化セリウム、塩化イットリウム、塩化ストロンチウム、塩化バリウム、塩化カルシウム、塩化タングステン、塩化インジウム及び塩化ガリウムなどの公知の塩化物、又はそれらの混合物が挙げられ、塩化アルミニウム、塩化亜鉛、塩化ニオブが好ましく、塩化アルミニウム、塩化ニオブがさらに好ましく、塩化ニオブがもっとも好ましい。
前記光散乱材において、無機微粒子に含まれる臭化物としては、臭化ケイ素、臭化アルミニウム、臭化亜鉛、臭化ニオブ、臭化ジルコニウム、臭化チタン、臭化マグネシウム、臭化セリウム、臭化イットリウム、臭化ストロンチウム、臭化バリウム、臭化カルシウム、臭化タングステン、臭化インジウム及び臭化ガリウムなどの公知の臭化物、又はそれらの混合物が挙げられ、臭化アルミニウム、臭化亜鉛、臭化ニオブが好ましく、臭化アルミニウム、臭化ニオブがさらに好ましく、臭化ニオブがもっとも好ましい。
前記光散乱材において、無機微粒子に含まれるヨウ化物としては、ヨウ化ケイ素、ヨウ化アルミニウム、ヨウ化亜鉛、ヨウ化ニオブ、ヨウ化ジルコニウム、ヨウ化チタン、ヨウ化マグネシウム、及びヨウ化ガリウム、ヨウ化セリウム、ヨウ化イットリウム、ヨウ化ストロンチウム、ヨウ化バリウム、ヨウ化カルシウム、ヨウ化タングステン、ヨウ化インジウムなどの公知のヨウ化物、又はその混合物が挙げられ、ヨウ化アルミニウム、ヨウ化亜鉛、ヨウ化ニオブが好ましく、ヨウ化アルミニウム、ヨウ化ニオブがさらに好ましく、ヨウ化ニオブがもっとも好ましい。
前記光散乱材において、無機微粒子に含まれるフッ化物としては、フッ化ケイ素、フッ化アルミニウム、フッ化亜鉛、フッ化ニオブ、フッ化ジルコニウム、フッ化チタン、フッ化マグネシウム、フッ化セリウム、フッ化イットリウム、フッ化ストロンチウム、フッ化バリウム、フッ化カルシウム、フッ化タングステン、フッ化インジウム、及びフッ化ガリウムなどの公知のフッ化物、又はそれらの混合物が挙げられ、フッ化アルミニウム、フッ化亜鉛、フッ化ニオブが好ましく、フッ化アルミニウム、フッ化ニオブがさらに好ましく、フッ化ニオブがもっとも好ましい。
光散乱材としては、組成物中を通過した光を散乱させて組成物の光の吸収量を向上させ、発光強度を向上させる観点から、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化ニオブ、酸化ジルコニウムが好ましく、酸化アルミニウムが好ましい。
前記組成物中に含まれる光散乱材の粒径としては、特に制限はないが、0.1μm以上、50μm以下であり、好ましくは、0.3μm以上、10μm以下であり、より好ましくは、0.5μm以上、5μm以下である。
前記組成物中に含まれる光散乱材の割合としては、特に制限はないが、0.1wt%以上、20wt%以下であり、好ましくは、1wt%以上、10wt%以下であり、より好ましくは、2wt%以上、7wt%以下である。
前記組成物は、組成物が発する発光色を調整し、高色域化を図る得る観点から、本発明の蛍光体以外に別の発光材料を含んでいてもよい。前記組成物に含まれる本発明の蛍光体以外の別の発光材料としては、本発明の蛍光体以外の蛍光体や量子ドットが挙げられる。
前記組成物中に含まれる量子ドットは、可視光波長領域において蛍光を発することができる量子ドット粒子であれば特に限定されず、例えば、II-VI族半導体化合物;III-V族半導体化合物;IV-VI族半導体化合物;IV族元素又はこれを含む化合物;及びこれらの組み合わせからなる群より選択できる。これらは、単独又は2種以上を混合して使用することができる。
II-VI族半導体化合物は、CdS、CdSe、CdTe、ZnS、ZnSe、ZnTe、ZnO、HgS、HgSe、HgTe及びこれらの混合物からなる群より選ばれる二元化合物;CdSeS、CdSeTe、CdSTe、ZnSeS、ZnSeTe、ZnSTe、HgSeS、HgSeTe、HgSTe、CdZnS、CdZnSe、CdZnTe、CdHgS、CdHgSe、CdHgTe、HgZnS、HgZnSe、HgZnTe及びこれらの混合物からなる群より選ばれる三元化合物;並びにCdZnSeS、CdZnSeTe、CdZnSTe、CdHgSeS、CdHgSeTe、CdHgSTe、HgZnSeS、HgZnSeTe、HgZnSTe及びこれらの混合物からなる群より選ばれる四元化合物からなる群より選択されることができる。
前記III-V族半導体化合物は、GaN、GaP、GaAs、GaSb、AlN、AlP、AlAs、AlSb、InN、InP、InAs、InSb及びこれらの混合物からなる群より選ばれる二元化合物;GaNP、GaNAs、GaNSb、GaPAs、GaPSb、AlNP、AlNAs、AlNSb、AlPAs、AlPSb、InNP、InNAs、InNSb、InPAs、InPSb、GaAlNP及びこれらの混合物からなる群より選ばれる三元化合物;並びにGaAlNAs、GaAlNSb、GaAlPAs、GaAlPSb、GaInNP、GaInNAs、GaInNSb、GaInPAs、GaInPSb、InAlNP、InAlNAs、InAlNSb、InAlPAs、InAlPSb及びこれらの混合物からなる群より選ばれる四元化合物からなる群より選択されることができる。
前記IV-VI族半導体化合物は、SnS、SnSe、SnTe、PbS、PbSe、PbTe及びこれらの混合物からなる群より選ばれる二元化合物;SnSeS、SnSeTe、SnSTe、PbSeS、PbSeTe、PbSTe、SnPbS、SnPbSe、SnPbTe及びこれらの混合物からなる群より選ばれる三元化合物;並びにSnPbSSe、SnPbSeTe、SnPbSTe及びこれらの混合物からなる群より選ばれる四元化合物からなる群より選択されることができる。
前記IV族元素又はこれを含む化合物は、Si、Ge及びこれらの混合物からなる群より選ばれる元素化合物;並びにSiC、SiGe及びこれらの混合物からなる群より選ばれる二元化合物からなる群より選択されることができる。
量子ドットは、均質の(homogeneous)単一構造;コア-シェル(core-shell)、勾配(gradient)構造等のような二重構造;又はこれらの混合構造であることができる。
コア-シェル(core-shell)の二重構造において、各々のコア(core)とシェル(shell)を構成する物質は、前記言及された互いに相異なっている半導体化合物からなることができる。例えば、前記コアは、CdSe、CdS、ZnS、ZnSe、ZnTe、CdTe、CdSeTe、CdZnS、PbSe、AgInZnS、HgS、HgSe、HgTe、GaN、GaP、GaAs、InP、InAs及びZnOからなる群より選ばれる一つ以上の物質を含むことができるが、これに限定されるものではない。例えば、前記シェルは、CdSe、ZnSe、ZnS、ZnTe、CdTe、PbS、TiO、SrSe及びHgSeからなる群より選ばれる一つ以上の物質を含むことができるが、これに限定されるものではない。
白色光を得る観点から、量子ドットはInPやCdSeが好ましい。
量子ドットの直径は、特に限定されないが、赤色、緑色及び青色の量子ドット粒子は、粒径によって分類されることができ、赤色、緑色、青色の順に粒径が小さくなる。具体的には、赤色量子ドット粒子は、粒径が5nm以上10nm以下、緑色量子ドット粒子は、粒径が3nm超5nm以下、青色量子ドット粒子は、粒径が1nm以上3nm以下であることができる。光の照射時に、赤色量子ドット粒子は赤色光を放出し、緑色量子ドット粒子は緑色光を放出し、青色量子ドット粒子は青色光を放出する。
前記組成物に含まれる本発明の蛍光体以外の蛍光体としては、特に制限はないが、例えば、硫化物系蛍光体、酸化物系蛍光体、窒化物系蛍光体、フッ化物系蛍光体、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記硫化物系蛍光体としては、例えば、CaS:Eu、SrS:Eu、SrGa:Eu、CaGa:Eu、YS:Eu、LaS:Eu、GdS:Eu、などが挙げられる。
前記酸化物系蛍光体の具体例としては、例えば、(Ba,Sr)SiO:Eu、(Ba,Sr)SiO:Eu、TbAl12:Ce、CaScSi12:Ce、などが挙げられる。
前記窒化物系蛍光体の具体例としては、例えば、CaSi:Eu、SrSi:Eu、BaSi:Eu、(Ca,Sr,Ba)Si:Eu、Cax(Al,Si)12(O,N)16:Eu(0<x≦1.5)、CaSi:Eu、SrSi:Eu、BaSi:Eu、(Ca,Sr,Ba)Si:Eu、CaAlSi:Eu、CaSiN:Eu、CaAlSiN:Eu、(Sr,Ca)AlSiN:Eu、などが挙げられる。
前記フッ化物系蛍光体の具体例としては、特に制限はなく、例えば、KTiF:Mn4+、BaTiF:Mn4+、NaTiF:Mn4+、KZrF:Mn4+、KSiF:Mn4+、などが挙げられる。
前記その他の蛍光体の具体例としては、特に制限はなく、例えば、(Y,Gd)(Al,Ga)12:Ce(YAG:Ce)等のYAG系蛍光体;Lu(Si,Al)12(O,N)16:Eu等のサイアロン系蛍光体;ペロブスカイト構造も持つペロブスカイト蛍光体などが挙げられる。
前記組成物に含まれる本発明の蛍光体以外の蛍光体としては、白色光を得る観点から、赤色蛍光体であることが好ましく、KSiF:Mn4+が好ましい。
前記組成物中に含まれる本発明の蛍光体以外の発光材料の割合としては、特に制限はないが、0.1wt%以上、90wt%以下であり、好ましくは、1wt%以上、80wt%以下であり、より好ましくは、5wt%以上、60wt%以下である。
<フィルム>
本発明の蛍光体は、樹脂中に分散させ、フィルム形状として使用することができる。フィルム形状は特に限定されるものではなく、シート状、バー状等の任意の形状であることができる。本明細書において「バー状の形状」とは、例えば、一方向に延在する平面視帯状の形状を意味する。平面視帯状の形状としては、例えば各辺の長さが異なる板状の形状が挙げられる。フィルムの厚さは、0.01μm~1000mmであってよく、0.1μm~10mmであってよく、1μm~1mmであってもよい。本明細書においてフィルムの厚さは、フィルムの縦、横、高さの中で最も値の小さい辺を「厚さ方向」としたときの、フィルムの厚さ方向の表面と裏面との間の距離を指す。具体的には、マイクロメータを用い、フィルムの任意の3点においてフィルムの厚さを測定し、3点の測定値の平均値を、フィルムの厚さとする。また、フィルムは、単層であってよく、複層であってもよい。複層の場合、各層は同一の種類の実施形態の組成物から構成されていてよく、互いに異なる種類の実施形態の組成物から構成されていてもよい。
<ガラス成型体>
本発明の蛍光体は、ガラス中に分散させ、ガラス成型体として使用することができる。ガラス組成物に使用するガラス成分は特に制限はないが、SiO、P、GeO、BeF、As、SiSe、GeS、TiO、TeO、Al、Bi、V、Sb、PbO、CuO、ZrF、AlF、InF、ZnCl、ZnBr、LiO、NaO、KO、MgO、BaO、CaO、SrO、LiCl、BaCl、BaF及びLaFが挙げられる。中でも耐久性、耐熱性、耐光性を向上させる観点から、SiO、又はBiをガラス成分として含む事が好ましい。ガラス成分は1種でもよく、2種以上でもよい。
ガラス成型体中に含まれるガラス成分の割合としては、特に制限はないが、10wt%以上、99wt%以下であり、好ましくは、20wt%以上、80wt%以下であり、より好ましくは、30wt%以上、70wt%以下である。
ガラス成型体は、成型体中を通過した光を散乱させてガラス成型体の光の吸収量を向上させ、発光強度を向上させる観点から、光散乱材を含んでいてもよい。光散乱材としては、前記樹脂組成物に使用される光散乱材の無機微粒子と同様のものを使用することができる。
ガラス成型体に添加する光散乱材の添加量としては、前記樹脂組成物に使用される光散乱材と同様の添加量で使用することができる。
ガラス成型体は、ガラス成型体が発する発光色を調整し、高色域化を図る得る観点から、本発明の蛍光体以外に別の発光材料を含んでいてもよい。前記ガラス成型体に含まれる本発明の蛍光体以外の別の発光材料としては、前記樹脂組成物に使用される発光材料と同様のものが使用できる。
ガラス成型体に添加する発光材料の添加量としては、前記樹脂組成物に使用される発光材料と同様の添加量で使用することができる。
ガラス成型体の形状は、特に制限はないが、板状、棒状、円柱状、ホイール状の形状などが挙げられる。
<発光素子>
本発明の蛍光体は、光源と併せて、発光素子を構成することができる。光源としては、特に350nm~500nmの波長を含む紫外光又は可視光を放射するLEDが用いることができる。本発明の蛍光体に上記波長の光を照射すると、蛍光体は波長510nm~550nmにピークを有する緑色光を発する。このため、本発明の蛍光体は、例えば紫外LEDや青色LEDを光源として用い、他の赤色蛍光体とも組み合わせて、白色発光素子を構成することができる。
<発光装置>
本発明の蛍光体は、上記のように、白色発光素子を構成することができ、該白色発光素子は、発光装置の部材として使用することができる。発光装置では、光源からの光は発光素子に照射され、照射された発光素子は発光して、該光が取り出される。
<ディスプレイ>
本発明の蛍光体と光源とを含む発光素子は、ディスプレイに使用することができる。かかるディスプレイの例としては、発光素子由来の光の透過率を液晶でコントロールし、カラーフィルタにより透過光を赤色光、青色光、及び緑色光と選択して取り出すことができる、液晶ディスプレイ等が挙げられる。
<蛍光体ホイール>
本発明の蛍光体は、蛍光体ホイールの製造に使用することができる。蛍光体ホイールは円板状基盤と、その表面に形成され蛍光体層とを有する部材である。蛍光体ホイールは、光源から照射された励起光を吸収し、励起して波長の異なる変換光を射出する。例えば、蛍光体ホイールは、青色の励起光を吸収し、蛍光体層で変換された青色の励起光とは異なる変換光を放射させるとともに、青色の励起光を反射させて、変換光と合わせて、または変換光のみを利用して、様々な色の光に変換できる。
<プロジェクター>
本発明の蛍光体は、上記蛍光体ホイールを使用したプロジェクターを構成する部材として使用することができる。プロジェクターは光源、蛍光体ホイール、ミラーデバイス、投射光学系を備える表示装置である。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
本発明の蛍光体の原料として、酸化アルミニウム粉末(グレードAA18(純度99.99%、比表面積0.1m/g)、住友化学株式会社製)、酸化マグネシウム粉末(MgO(純度4N)、関東化学社製)、炭酸マンガン粉末(MnCO(純度99.9%、アルドリッチ社製)を用い、焼成後に炭酸マンガン中の炭酸が二酸化炭素(CO)として脱離することを考慮して、焼成後の蛍光体の組成がMn:Mg:Al:O=0.05:0.95:2:4のモル比となるよう各原料を秤量して、3分間乾式混合した。次に、混合後の原料をアルミナ製容器に充填した。続いて、アルミナ製容器を電気炉内にセットし、水素:窒素=10:90の混合ガスを導入した。1550℃まで昇温し、4時間焼成を行い、その後放冷した。容器から焼成品を回収し、実施例1の蛍光体を得た。
<実施例2>
混合した原料を1350℃で焼成した以外は、実施例1と同様にして、実施例2の蛍光体を作製した。
<実施例3>
本発明の蛍光体の原料として、酸化アルミニウム粉末(グレードAA3(純度99.99%、比表面積0.5m/g)、住友化学株式会社製)、酸化マグネシウム粉末(MgO(純度4N)、関東化学社製)、炭酸マンガン粉末(MnCO(純度99.9%、アルドリッチ社製)を用い、焼成後に炭酸マンガン中の炭酸が二酸化炭素(CO)として脱離することを考慮して、焼成後の蛍光体の組成がMn:Mg:Al:O=0.05:0.95:2:4のモル比となるよう各原料を秤量して、3分間乾式混合した。次に、混合後の原料をアルミナ製容器に充填した。続いて、アルミナ製容器を電気炉内にセットし、水素:窒素=10:90の混合ガスを導入した。1550℃まで昇温し、4時間焼成を行い、その後放冷した。容器から焼成品を回収し、実施例3の蛍光体を得た。
<実施例4>
混合した原料を1350℃で焼成した以外は、実施例3と同様にして、実施例4の蛍光体を作製した。
<比較例1>
酸化アルミニウム粉末としてグレードAKP3000(純度99.99%、比表面積4.5m/g、住友化学株式会社製)を使用し、混合した原料を1350℃で焼成した以外は、実施例1と同様にして、比較例1の蛍光体を作製した。
<比較例2>
酸化アルミニウム粉末としてグレードAA03(純度99.99%、比表面積5.2m/g、住友化学株式会社製)を使用し、混合した原料を1350℃で焼成した以外は、実施例1と同様にして、比較例2の蛍光体を作製した。
<実施例5>
焼成後に炭酸マンガン中の炭酸が二酸化炭素(CO)として脱離することを考慮して、焼成後の蛍光体の組成がMn:Mg:Al:O=0.1:0.90:2:4のモル比となるよう各原料を混合した以外は、実施例1と同様にして、実施例5の蛍光体を作製した。
<実施例6>
焼成後に炭酸マンガン中の炭酸が二酸化炭素(CO)として脱離することを考慮して、焼成後の蛍光体の組成がMn:Mg:Al:O=0.12:0.88:2:4のモル比となるよう各原料を混合した以外は、実施例1と同様にして、実施例6の蛍光体を作製した。
<比較例3>
焼成後に炭酸マンガン中の炭酸が二酸化炭素(CO)として脱離することを考慮して、焼成後の蛍光体の組成がMn:Mg:Al:O=0.3:0.7:2:4のモル比となるよう各原料を混合した以外は、実施例1と同様にして、比較例3の蛍光体を作製した。
<実施例7>
本発明の蛍光体の原料として、酸化アルミニウム粉末(グレードAA18(純度99.99%)、比表面積0.1m/g)、住友化学株式会社製)、酸化マグネシウム粉末(MgO(純度99.99%)、高純度化学社製)、酸化亜鉛粉末(ZnO(純度99.99%)、高純度化学社製)、炭酸マンガン粉末(MnCO(純度99.9%)、高純度化学社製)を用い、焼成後に炭酸マンガン中の炭酸が二酸化炭素(CO)として脱離することを考慮して、焼成後の蛍光体の組成がMn:Mg:Zn:Al:O=0.09:0.86:0.05:2:4のモル比であり、モル比Mn/Zn=1.8となるよう各原料を秤量して、3分間乾式混合した。次に、混合後の原料をアルミナ製容器に充填した。続いて、アルミナ製容器を電気炉内にセットし、水素:窒素=10:90の混合ガスを導入した。1550℃まで昇温し、4時間焼成を行い、その後放冷した。容器から焼成品を回収し、実施例7の蛍光体を得た。
<各種測定及び評価>
実施例及び比較例で作製した蛍光体について、下記項目を測定した。
(a)結晶構造
実施例1~7及び比較例1~3の蛍光体について、X線回折装置(PANalytical社製「X’Pert Pro」(商品名))を用いて、CuKα線を用いた粉末X線回折を行った。得られたX線回折パターンは、全てのサンプルにおいて、スピネル結晶と同一の回折パターンが認められた。主結晶相がスピネル結晶と同一の結晶構造を有することが確認された。
(b)マンガンの4面体サイト占有率
実施例1~7及び比較例1~3の蛍光体について、第0039段落で示す方法にてRietveld解析を実施し4面体サイト占有率を求めた。結晶構造モデルとしては、マンガンが四面体サイトに入ったスピネル型MgAl2O4構造を用いた。
(c)比表面積
実施例1~7及び比較例1~3の蛍光体について、BET法による比表面積を、全自動比表面積測定装置(Mountec社製「MacsorbHM-1208」(商品名))を用いて測定した。
(d)発光強度
実施例1~7及び比較例1~3の蛍光体について、分光蛍光光度計(日本分光社製「FP-6500」(商品名))を用いて発光スペクトルを測定した。測定は、光度計に付属の固体試料ホルダーを使用し、励起波長450nmでの発光スペクトルを測定した。いずれの蛍光体も緑色発光を示した。測定したスペクトルからピーク波長のスペクトル面積を計算し、発光強度として評価した。各蛍光体の発光強度を、発光素子に使用しうる水準にあるかどうかを基準にして評価した。即ち、評価が可以上の蛍光体は、その発光強度が発光素子に使用することができる水準にある。
実施例2の蛍光体の発光強度を100%とし、
AA:発光強度が170%以上(最良)、
A:発光強度が100%以上(良好)、
B:発光強度が50%以上(可)、
C:発光強度が50%未満(不可)。
各実施例及び比較例の測定結果及び上記評価を表1~表3に示す。
Figure 2022019600000001
※:焼成後に炭酸マンガン中の炭酸が二酸化炭素(CO)として脱離することを考慮した焼成後の蛍光体の組成
表1より、マンガンの4面体サイト占有率が0.032以上、0.10以下、比表面積が4.1m/g以下の蛍光体は発光強度に優れることがわかる。












Figure 2022019600000002
表2より、マンガンの4面体サイト占有率が0.032以上、0.10以下、比表面積が4.1m/g以下の蛍光体は発光強度に優れることがわかる。
Figure 2022019600000003
表3より、Mg-Alスピネル型結晶に対し、マンガン及び亜鉛をドープすることで、発光強度は更に向上することがわかる。
<参考例1>
実施例1~7に記載の蛍光体を樹脂と複合化して、ガラスチューブ等の中に入れて封止した後に、これを光源である青色発光ダイオードと導光板の間に配置することで、青色発光ダイオードの青色光を緑色光や赤色光に変換することができるバックライトを製造する。
<参考例2>
実施例1~7に記載の蛍光体を樹脂と複合化してシート化する事で樹脂組成物を得ることができ、これを2枚のバリアーフィルムで挟んで封止したフィルムを導光板の上に設置することで、導光板の端面(側面)に置かれた青色発光ダイオードから導光板を通して前記シートに照射される青色の光を緑色光や赤色光に変換することができるバックライトを製造する。
<参考例3>
実施例1~7に記載の蛍光体を、青色発光ダイオードの発光部近傍に設置することで照射される青色の光を緑色光や赤色光に変換することができるバックライトを製造する。
<参考例4>
実施例1~7に記載の蛍光体とレジストを混合した後に、溶媒を除去する事で波長変換材料を得ることができる。得られた波長変換材料を光源である青色発光ダイオードと導光板の間や、光源であるOLEDの後段に配置することで、光源の青色光を緑色光や赤色光に変換することができるバックライトを製造する。
<参考例5>
実施例1~7に記載の蛍光体をZnSなどの導電性粒子を混合して成膜し、片面にn型輸送層を積層し、もう片面をp型輸送層で積層することでLEDを得る。電流を流すことによりp型半導体の正孔と、n型半導体の電子が接合面のペロブスカイト化合物中で電荷を打ち消されることで発光させることができる。
<参考例6>
フッ素ドープされた酸化スズ(FTO)基板の表面上に、酸化チタン緻密層を積層させ、その上から多孔質酸化アルミニウム層を積層し、その上に実施例1~7に記載の蛍光体を積層し、溶媒を除去した後にその上から2,2’,7,7’-tetrakis-(N,N’-di-p-methoxyphenylamine)-9,9’-spirobifluorene(Spiro-OMeTAD)などのホール輸送層を積層し、その上に銀(Ag)層を積層し、太陽電池を作製する。
<参考例7>
実施例1~7に記載の蛍光体と樹脂を複合化して成形する事で本実施形態の組成物を得ることができ、これを青色発光ダイオードの後段に設置することで、青色発光ダイオードから組成物に照射される青色の光を緑色光や赤色光に変換して白色光を発するレーザーダイオード照明を製造する。
<参考例8>
実施例1~7に記載の蛍光体を樹脂と複合化して成形する事で本実施形態の組成物を得ることができる。得られた組成物を光電変換層の一部とすることで、光を検知する検出部に使用する含まれる光電変換素子(光検出素子)材料を製造する。光電変換素子材料は、X線撮像装置及びCMOSイメージセンサーなどの固体撮像装置用のイメージ検出部(イメージセンサー)、指紋検出部、顔検出部、静脈検出部及び虹彩検出部などの生体の一部分の所定の特徴を検出する検出部、パルスオキシメーターなどの光学バイオセンサーに用いられる。
<参考例9>
実施例1~7に記載の蛍光体を樹脂と複合化して成形する事で本実施形態の組成物を得ることができる。得られた組成物を太陽電池の光変換効率を向上するフィルムとして用いることができる。前記、変換効率向上シートの形態としては、特に限定されないが、基材に塗布する形で利用する。基材に関しては特に限定されず、透明性の高い基材であればよい。例えば、PETフィルムやモスアイフィルムなどが望ましい。太陽電池変換効率向上シートを用いる太陽電池は特に限定せず、変換効率向上シートは、太陽電池の感度が低い波長領域から、感度の高い波長領域へと変換機能を有する。
<参考例10>
実施例1~7に記載の蛍光体を樹脂と複合化して成形する事で本実施形態の組成物を得ることができる。得られた組成物を量子コンピュータ、量子テレポーテーションおよび量子暗号通信などの単一光子発生用光源として利用することができる。

Claims (13)


  1. MxMgaAlyOzNw (A)
    [式(A)中、Mは、マンガン、ストロンチウム、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ユウロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ツリウム及びイッテルビウムからなる群から選択される少なくとも一つの金属元素を表し、xは0.001≦x≦0.3であり、aは0≦a≦1.0-xであり、yは1.2≦y≦11.3であり、zは2.8≦z≦18であり、wは0≦w≦1.0である。]
    で表される元素組成を有する無機化合物の結晶相からなるコア部と、
    ホウ素及びケイ素からなる群から選択される少なくとも一つの元素を含む、該コア部の表面の少なくとも一部に形成されたシェル部とを有する、コアシェル構造を有する蛍光体であって、
    該コア部は0.032以上のM1の4面体サイト占有率と、0.01~4.1m/gの比表面積とを有し、
    蛍光体の断面のEDX測定を行った場合に、シェル部に存在する金属元素Mのピーク面積値Xに対するホウ素またはケイ素のピーク面積値Yの比率Y/Xが0<Y/X≦0.095である、コアシェル構造を有する蛍光体。
  2. 式(1)
    M1M2(1-x)Al (1)
    [式(1)中、M1及びM2は、それぞれ相異なる1つ以上の金属元素を表し、xは0.001≦x≦0.3であり、yは1.2≦y≦11.3であり、zは2.8≦z≦18である。]
    で表される蛍光体であって、
    0.032以上のM1の4面体サイト占有率と、
    0.01~4.1m/gの比表面積と、
    を有する蛍光体。
  3. スピネル型結晶構造を有する、請求項2に記載の蛍光体。
  4. 前記M1はマンガン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ユウロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ツリウム及びイッテルビウムからなる群から選択される少なくとも1つの金属元素であり、前記M2はマグネシウムである、請求項2又は3に記載の蛍光体。

  5. M1x1M3x2M2(1-x1-x2)Al (2)
    [式(2)中、M1、M2及びM3は、それぞれ相異なる1つ以上の金属元素を表し、x1及びx2は0.12≦x1+x2≦0.14かつ1.4≦x1/x2≦1.8であり、yはy=2であり、zはz=4である。]
    で表される蛍光体であって、
    0.032以上のM1の4面体サイト占有率と、
    0.01~4.1m/gの比表面積と、
    を有する蛍光体。
  6. 前記M1はマンガン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ユウロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ツリウム及びイッテルビウムからなる群から選択される少なくとも1つの金属元素であり、前記M2はマグネシウムであり、前記M3は亜鉛、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ユウロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ツリウム及びイッテルビウムからなる群から選択される少なくとも1つの金属元素である、請求項5に記載の蛍光体。
  7. 請求項1~6のいずれか一項に記載の蛍光体を含む、フィルム。
  8. 請求項1~6のいずれか一項に記載の蛍光体を含む、発光素子。
  9. 請求項8に記載の発光素子を備える、発光装置。
  10. 請求項8に記載の発光素子を備える、ディスプレイ。
  11. 請求項1~6のいずれか一項に記載の蛍光体を含む、蛍光体ホイール。
  12. 請求項11に記載の蛍光体ホイールを使用したプロジェクター。
  13. M1元素の原料であるM1化合物と、M2元素の原料であるM2化合物と、Al元素の原料であるAl化合物とが混合された原材料を焼成する工程を含む、

    M1M2(1-x)Al (1)
    [式(1)中、M1及びM2は、それぞれ相異なる1つ以上の金属元素を表し、xは0.001≦x≦0.3であり、yは1.2≦y≦11.3であり、zは2.8≦z≦18である。]
    で表される蛍光体の製造方法であって、
    該Al化合物は99.9質量%以上の純度、及び0.01~4.4m/gの比表面積を有し、
    該焼成は1250~1700℃の温度で行われる、製造方法。
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