JP2022019256A - インクジェットヘッドの製造方法 - Google Patents

インクジェットヘッドの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2022019256A
JP2022019256A JP2020122992A JP2020122992A JP2022019256A JP 2022019256 A JP2022019256 A JP 2022019256A JP 2020122992 A JP2020122992 A JP 2020122992A JP 2020122992 A JP2020122992 A JP 2020122992A JP 2022019256 A JP2022019256 A JP 2022019256A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
element substrate
manufacturing
inkjet head
step portion
head according
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2020122992A
Other languages
English (en)
Inventor
拓郎 稲葉
Takuro Inaba
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2020122992A priority Critical patent/JP2022019256A/ja
Publication of JP2022019256A publication Critical patent/JP2022019256A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

【課題】素子基板のサイズや形状が品種間で異なる場合であっても、素子基板の吐出口近傍に接触せずに段取り替えが容易な把持部品で素子基板を把持して支持部材と接合でき、かつインクの拭き残りに伴う印字品位低下を抑制する。【解決手段】素子基板103と、素子基板を支持する支持部材101と、を備え、素子基板は液体を吐出する吐出口が形成された吐出口形成部材117と、液体を吐出するためのエネルギーを発生するエネルギー発生素子とを有するインクジェットヘッドの製造方法であって、素子基板上103に段差部121を形成する工程(1)と、段差部121を利用して素子基板103を把持する工程(2)と、工程(2)の後に、支持部材101と素子基板103を接合する工程(3)と、素子基板上103の吐出口形成部材117表面より凸にならないように段差部121を取り去る工程(4)と、を有するインクジェットヘッドの製造方法。【選択図】図5

Description

本発明は、インクジェットヘッドの製造方法に関する。
インクジェットプリンターに搭載されるインクジェットヘッドは、一般的に吐出口と該吐出口からインク滴を吐出するための吐出エネルギー発生素子とを有する。このようなインクジェットヘッドは素子基板を備えており、前述の吐出口と、吐出エネルギー発生素子はこの素子基板に備えられている。また、素子基板には、吐出エネルギー発生素子に接続されるとともに吐出エネルギー発生素子に駆動信号及び駆動電力を伝達する電気配線部材と接続する電気配線が配置されている。また、この素子基板の裏面には、インクを供給する開口部が設けられている。
このようなインクジェットヘッドは、素子基板の裏面の開口部と対応するようにインク連通口を有する支持部材を有する。また、接合部材又は接合材料を介して、素子基板と支持部材とが接合されている。接合材料としては、一般的に熱硬化型接着剤や紫外線硬化型接着剤などが用いられる。接合は、チップマウンタと呼ばれる装置が素子基板を吸着などで把持し、接合材料が塗布された支持部材に押し付ける形で行う(例えば、特許文献1参照)。
特開2006-289820号公報
チップマウンタは素子基板を把持する際、吐出口近傍にダメージを極力あたえないように、吐出口近傍に接触しないことが求められる。素子基板表面には、インク滴が吐出口周辺に付着するのを防ぐために、撥水膜が塗布されている。接触することで撥水膜が損傷してしまうと、インク吐出方向が傾く、インク滴径及び速度にばらつきが生じるなど、インクの吐出性能が低下してしまうことが理由である。
また、素子基板は品種によってサイズが異なり、吐出口の数や位置などもそれに伴って変わる。従来、素子基板を把持するチップマウンタの部材(フィンガ)は、撥水膜との接触を回避するために、品種ごとに形状を変えることで対応させている。このため、品種変更毎にフィンガの交換等の段取り替えが必要となり、時間とコストがかかっている。
吐出口やその周囲が損傷することを回避できる方法として、例えば素子基板に段差を設け、吐出口を凹部に収容することが考えられる。段差を設けることにより、チップマウンタのフィンガが品種に応じて形状を変える必要なく、例えば平坦なフィンガで品種によらず共通に使用することができ、段取り替えが不要にできる。
また、インクジェットヘッドは、吐出口周辺の撥水膜に加えて、素子基板表面に撥水加工が施されている場合がある。これは飛散したインクがインク吐出口周りに溜りにくくするためで、印字品位の維持に重要な加工である。
しかしながら撥水加工面にもインクが溜りはじめ、インク吐出に影響する大きさまで成長すると、吐出したインクの方向が曲がる現象や、記録媒体に着弾されない等、印字品位低下が発生することが有る。
そのため、インクジェットプリンターは、インクの吐出回数をカウントして、素子基板の撥水加工面に溜まったインクをゴム製のブレードで拭き取る構造とシーケンスを備えている。
そのようなインクジェットプリンターでは、前述のチップマウンタの利便性のために素子基板表面の高さが異なる構造とした場合、課題が生じることがある。例えば、素子基板の撥水加工面に付着したインクをブレードで拭き取る際に、段差部分にインク残りが発生し固着する場合がある。
そこで本発明は、印字品位低下を抑制しつつ、品種の変更等にも容易に対応することのできるインクジェットヘッドの製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、液体を吐出する吐出口が形成された吐出口形成部材、および液体を吐出するためのエネルギーを発生するエネルギー発生素子を有する素子基板と、前記素子基板を支持する支持部材と、を備えたインクジェットヘッドの製造方法であって、前記素子基板上に段差を形成する工程と、前記段差を利用して前記素子基板を把持する把持工程と、前記把持工程の後に、前記支持部材と前記素子基板を接合する工程と、前記基板上の前記吐出口形成部材表面より凸にならないように前記段差を取り去る工程と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、印字品位低下を抑制しつつ、品種の変更等にも容易に対応することが可能となる。
本発明の製造方法によって製造されるインクジェットヘッドの一例を表す斜視図。 図1のA-A断面図(a)及び素子基板の拡大断面図(b)。 図1の素子基板上面図。 第1の実施形態のインクジェットヘッドの製造方法を表す工程図。 第1の実施形態のインクジェットヘッドの製造方法を表す工程図。 第1の実施形態のインクジェットヘッドの製造方法を表す工程図。 第2の実施形態のインクジェットヘッドの製造方法を表す工程図。 第3の実施形態のインクジェットヘッドの製造方法を表す工程図。 第4の実施形態のインクジェットヘッドの製造方法を表す工程図。 素子基板の品種間の違いの一例を表す上面図。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
まず、本発明の製造方法により製造されるインクジェットヘッドの一例を説明する。図1は、本発明の製造方法により製造されるインクジェットヘッド100の一実施形態を表す斜視図である。また、図2(a)は図1に示す切断線A-Aに沿った断面図、図2(b)は図2(a)における素子基板103の拡大図、図3は素子基板103の上面図である。
インクジェットヘッド100は、素子基板103と支持部材101が接着剤105により接合されることによって構成されている。また、素子基板103と液体吐出装置の本体(不図示)との電気的接続を行うための部材として電気配線部材102が設けられている。素子基板103は支持部材101により支持され、この支持部材101はホルダー(不図示)に接着されている(図1)。このホルダーには、インクを貯蔵するためのインクタンク(不図示)が取り付けられている。このホルダーと、図2(a)、(b)における支持部材101の液流路B 104、液供給口B 111、素子基板103の液供給口A 112、液流路A 114、インク吐出口113を経て液滴が吐出されるようになっている。素子基板103は供給口A 112、供給口A 114及びエネルギー発生素子118の形成される半導体基板(Si基板)115と、インク吐出口113の形成される吐出口形成部材117で構成されている。また、インク吐出口113は、吐出口形成部材117で複数列をなすように形成される。さらに素子基板103は、インク吐出口113の周囲を囲うように堀116が掘られた構造となっている(図3)。吐出口形成部材117の上面領域内は撥水加工処理が施されていることが好ましい。
また、電気配線部材102のリード(不図示)と素子基板103とは電気的に接続されており、本体からの電気信号が電気配線部材102を介して素子基板103に供給される。素子基板103内に存在するエネルギー発生素子118は、この電気信号によって熱エネルギー又は圧力エネルギーを発生させて各インク吐出口113から液滴を吐出させる。さらにこの電気接続部分は、電気信頼性の観点から封止剤等によって封止されている(不図示)。
(第1の実施形態)
本発明の第1実施形態の製造方法は、以下の工程を有する。
(1)素子基板上に基板面より突出する段差部を形成する工程、
(2)素子基板上の段差を利用して素子基板を把持する工程、
(3)把持工程の後に、支持部材と素子基板を接合する工程、
(4)素子基板上の吐出口形成部材表面より凸にならないように段差を取り去る工程。
まず、工程(1)について説明する。
図4(a)は素子基板103の上面図、図4(b)は図4(a)に示すB-B線に沿った断面図である。素子基板103は、例えば厚さ0.5mm~1mm程度のSi基板115を含む。素子基板103の液供給口A 112は、Siの結晶方位を利用した異方性エッチングやサンドブラストなどの加工方法を用いて長溝状に形成される。素子基板103は、吐出口形成部材117を有し、上面でインク吐出口113が複数列をなす構造となっている。さらに吐出口形成部材117には、応力を逃がせるようにインク吐出口113の複数列の周囲を囲うように堀116が掘られた構造となっている。ここでの「応力」とは、Si基板115と吐出口形成部材117の材料の違いにより発生し得る応力を指す。特に材料の線膨張係数の違いにより、加熱・冷却時の膨張/収縮時に両者が接合されていることで係る応力を緩和する目的で堀が設けられる。なお、本実施形態では吐出口形成涼気を囲むように堀を形成しているが、これに限定されず、応力を緩和できる構成であれば、断続的な溝などの形状でもよい。この堀116は下記の段差部を形成する材料がインク吐出口113に入り込むことを抑制する機能も有している。素子基板103のインク吐出口113や堀116は、吐出口形成部材117に対して、パターニングなどのリソグラフィ技術で形成される。なお、吐出口形成部材に対して撥水加工処理を施す場合、インク吐出口113や堀116のパターニング前に行うことが好ましい。工程(1)では図4(a)、図4(b)に示すように、段差部121を、堀116の各所に形成する。段差部121を形成する材料として、耐溶剤性がありつつ、水で簡単に除去可能なポリビニルアルコール(以下、PVA)を用いている。段差部121を形成する際には、堀116の幅と同程度以下の内径を有するディスペンスノズルなどからPVAの水溶液を堀の内部に塗布して行う。このとき、段差部121として硬化させ、堀116から突出して断続的に残したいため、PVA水溶液は固形分濃度を25%から30%とした。また、ここでの堀116の幅は0.12mmであったため、ディスペンスノズルの口径はΦ0.1mm以下を用いた。ノズル先端と吐出口形成部材117とを100μmから400μmの距離をあけて、図4(a)に示すように断続的にPVA水溶液を塗布した。塗布後は加熱して水分を飛ばすことで、段差部121として形成される。形成範囲の目安として、工程(2)の吸着把持時に必要な吸着力を有するように吸着面積を形成すればよい。
例えば、吸着面積をS[mm]、吸着圧をP[kPa]、素子基板103の質量をm[kg]、重力加速度g[m/s]、吸着把持時の持ち上げ加速度をα[m/s]とした場合、
S×P ≧ mg+mα
が成り立つように吸着面積を設ければよい。さらに安全率を右辺に掛けて吸着面積を求めてもよい。ここでの素子基板103の質量は数十mg程度である。素子基板103の質量mを44mg、吸着圧Pを80[kPa]とした場合、吸着面積Sは約7×10-3[mm]以上と求められる。
図10には品種の異なる素子基板103a~103dの上面図を示す。素子基板103の品種が異なる場合、素子基板103の大きさ、インク吐出口113の数や位置などは異なってくるが、図10に示すように、インク吐出口113の形成領域周囲に堀116が形成されるという基本的な構造は変わらない。そのため、品種が異なる場合も同様に図4(a)、図4(b)のように前述の方法で、段差部121を堀116の内部の各所に形成する。
次に、工程(2)について説明する。
この工程では、工程(1)で形成した段差部121を利用して素子基板103を把持する。ここで、素子基板を把持するための部材(把持部材ともいう)としてのフィンガ131は、素子基板103と対向する面は平坦な形状をしており、例えば多孔質真空チャック構造を有し、多孔質を介して吸着把持することができる。フィンガ131が素子基板103に近づき、素子基板103上の段差部121に接触する。接触後、フィンガ131は素子基板103に対し吸着することによって素子基板103を把持し持ち上げる(図5(a))。素子基板103の品種が異なる場合も同様に、素子基板103の段差部121に対し、フィンガ131が全面吸着することで把持し持ち上げる。
次に、工程(3)について説明する。
接着剤105が塗布された支持部材101に対し、素子基板103の液供給口A 112と、液供給口B 111を位置合わせした状態で、重ね合わせる。接着剤105には、例えば、エポキシ樹脂を主成分とした熱硬化型接着剤が用いられる。重ね合わせた後は、フィンガ131は吸着を切り、素子基板103、支持部材101から退避する。その後、加熱や紫外線照射などによって接着剤を硬化させることで、素子基板103と支持部材101を接合する(図5(b))。素子基板103の品種が異なる場合も同様に行う。
次に、工程(4)について説明する。
工程(3)にて接合された素子基板103、支持部材101に対し、図6(a)に示すように洗浄用キャップ141が素子基板103側から当接する。当接したら、洗浄用キャップ141に通した洗浄用配管142から純水などの洗浄水を素子基板103上の段差部121に対し多量に流し込む。素子基板103上の段差部121はPVAで形成されており水溶性を有するため、水に溶解しつつ、素子基板103から密着性が失われる。その後、接合された素子基板103、支持部材101に対して当接していた洗浄用キャップ141を取り外し、図6(b)に示す吸引用キャップ151を同様に当接する。当接後、吸引用キャップ151に通した吸引用配管152から、接合された素子基板103、支持部材101に対し吸引を行う。吸引によって、洗浄時に溶かした段差部121の材料を取り去る。その後吸引用キャップ151は接合された素子基板103、支持部材101から退避する。素子基板103の品種が異なる場合も同様に行う。このように水溶性の樹脂であるPVAを用いることで、水洗により容易に段差部を除去することができる。
その結果、素子基板103上の段差部121が取り除かれ、素子基板103の吐出口形成部材117の表面は平坦な面が得られる。この後、インクジェットプリンター本体と電通をとるための電気配線部材102を素子基板103の近傍に接合し、ボンディングにより素子基板103と電気配線部材102を電気接続させる。この後、支持部材101に形成されている液流路Bをインクタンク(不図示)に接合して、最終的にインクジェットヘッドを得る(図2参照)。
上述したように、本実施形態に記載の方法により、素子基板103の上面に段差部121を形成することで、品種間共通のフィンガ131で素子基板103を把持し、支持部材101に接合することができる。これによって、品種間で異なる形状のフィンガを作成することなく、段取り替えが不要となる。さらに、素子基板103上の段差部121を後工程で取り去ることにより、素子基板表面に付着するインクをブレードで拭き取りやすい平坦な表面が得られる。
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態の製造方法は、第1の実施形態と同様の工程を有する。
工程(1)について説明する。本実施形態では、素子基板103の段差部121を形成するのに可逆性を有する材料を用いた以外は、第1の実施形態と同様である。可逆性を有する材料とは、室温で光による液化-固化を繰り返す材料であり、例えば、独立行政法人 産業技術総合研究所が開発している、糖アルコール骨格と複数のアゾベンゼン基を組み合わせた液晶性物質などが挙げられる。この材料は紫外線を照射することで液状となり、可視光を照射することで固化する。ここではアゾベンゼン系液晶性物質(単にアゾベンゼンという)を用いた例を説明する。段差部121の形成には液状のアゾベンゼンを第1の実施形態と同様にディスペンサ等で塗布し、可視光を照射して固化する。
次に、工程(2)、工程(3)についてはそれぞれ、第1の実施形態と同様にして行う。
次に、工程(4)について説明する。工程(3)にて接合された素子基板103、支持部材101にある素子基板103上の段差部121に対し、図7(a)に示すように紫外光161を照射する。紫外光は、例えば、波長365[nm]、照度80[mW/cm]、照射時間3分以上を目安に照射する。素子基板103上の段差部121はアゾベンゼンで形成されているため、紫外光照射により液化物162となる。その後は、第1の実施形態同様に、吸引用キャップ151を当接し、吸引用キャップ151に通した吸引用キャップ151から、接合された素子基板103、支持部材101に対し吸引を行う(図7(b))。吸引によって、紫外光照射時に液化した段差部121の材料(液化物162)を取り去り、その後吸引用キャップ151は接合された素子基板103、支持部材101から退避する。
また、吸引を行う前に、第1の実施形態と同様に洗浄を行ってもよい。その際、本実施形態では洗浄水として純水以外にアルコール類を用いてもよい。素子基板103の品種が異なる場合も同様に行う。その結果、素子基板103上の段差部121が取り除かれ、素子基板103の吐出口形成部材117の表面は平坦な面が得られる。この後、第1の実施形態と同様にして、最終的にインクジェットヘッドを得る。
上述したように、本実施形態に記載の方法においても、第1の実施形態と同様の効果が得られる。
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態の製造方法は、第1の実施形態、第2の実施形態と同様の工程を有する。
工程(1)~工程(3)については、第2の実施形態と同様にして行う。
次に、工程(4)について説明する。
工程(3)にて接合された素子基板103、支持部材101にある素子基板103上の段差部121に対し、図8(a)に示すように紫外光161を第2の実施形態と同様に照射する。素子基板103上の段差部121はアゾベンゼンで形成されているため、紫外光照射により液化(液化物162)する。ここまでは第2の実施形態と同様にして行う。その後は、図8(b)に示すように接合された素子基板103、支持部材101にある素子基板103上の段差部121に対し、可視光171を照射する。可視光としては、波長450[nm]、照度40[mW/cm]、照射時間3分以上を目安に照射する。素子基板103上の段差部121の材料であるアゾベンゼンの可逆性を用いることで、可視光照射により再固化(再固化物172)する。なお、液化に伴って、アゾベンゼンは堀116内に広がることから、素子基板103上の段差部121の材料であるアゾベンゼンの固化(凝固)は、素子基板103の堀116の内部などで行う。その際、元の段差部121の高さは解消され、素子基板103の吐出口形成部材117の表面は平坦な面が得られる。素子基板103の品種が異なる場合も同様に行う。この後、第1の実施形態と同様にして、最終的にインクジェットヘッドを得る。本実施形態では堀の内部に液化物を流し込んで固化させているが、素子基板内の空間に流し込む構成、その後に可視光照射による固化が可能であれば、この堀への流し込みに限定されない。
上述したように、本実施形態に記載の方法においても、第1の実施形態と同様の効果が得られる。
(第4の実施形態)
本発明の第4の実施形態の製造方法は、第1の実施形態、第2の実施形態、第3の実施形態と同様の工程を有する。
工程(1)について説明する。図9(a)は素子基板103の上面図、図9(b)は図9(a)に示すB-B線に沿った断面図である。工程(1)では、図9(a)、図9(b)に示すように、素子基板103上に形成する段差部121を、素子基板103の堀116の外部(外側)、長手方向(Y方向)に連続的に配置している。段差部121の形成方法については、第1の実施形態もしくは第2の実施形態と同様にして行う。また、段差部121を形成する場所は、第1の実施形態で説明した吸着面積を確保できれば、素子基板103の堀116の短手方向でもよいし、堀116の内側でもよい。また、図9(a)に示したような連続的に形成する以外に、断続したドット形状に形成してもよい。
その後、工程(2)~工程(4)については、段差部121に使用する材料に応じて第1の実施形態または第2及び第3の実施形態と同様にして行う。その後、第1の実施形態と同様にして、最終的にインクジェットヘッドを得る。
上述したように、本実施形態に記載の方法においても、第1の実施形態と同様の効果が得られる。
101 支持部材
102 電気配線部材
103 素子基板
104 液流路B
105 接着剤
111 液供給口B
112 液供給口A
113 インク吐出口
114 液流路A
115 半導体基板(Si基板)
116 堀
117 吐出口形成部材
118 エネルギー発生素子
121 段差部
131 フィンガ
141 洗浄用キャップ
142 洗浄用配管
151 吸引用キャップ
152 吸引用配管
161 紫外光
162 液化した可逆性材料(液化物)
171 可視光
172 再固化した可逆性材料(再固化物)

Claims (13)

  1. 素子基板と、前記素子基板を支持する支持部材と、を備え、前記素子基板が液体を吐出する吐出口が形成された吐出口形成部材、及び液体を吐出するためのエネルギーを発生するエネルギー発生素子とを有する、インクジェットヘッドの製造方法であって、
    (1)前記素子基板上に前記吐出口形成部材表面より凸となる段差部を形成する工程と、
    (2)前記段差部を利用して前記素子基板を把持する工程と、
    (3)前記工程(2)の後に、前記支持部材と前記素子基板を接合する工程と、
    (4)前記素子基板上の前記吐出口形成部材表面より凸にならないように前記段差部を取り去る工程と、
    を有することを特徴とするインクジェットヘッドの製造方法。
  2. 前記工程(1)の前に、前記吐出口形成部材に、前記吐出口の形成される領域を囲む堀を形成する工程を有する、請求項1に記載のインクジェットヘッドの製造方法。
  3. 前記段差部は、前記堀の内部に断続的に形成される、請求項2に記載のインクジェットヘッドの製造方法。
  4. 前記段差部は、前記堀の外部に断続的または連続的に形成される、請求項2に記載のインクジェットヘッドの製造方法。
  5. 前記段差部は、ポリビニルアルコールによって形成する、請求項1~4のいずれか1項に記載のインクジェットヘッドの製造方法。
  6. 前記工程(4)は、水洗によって前記段差部を取り去る、請求項5に記載のインクジェットヘッドの製造方法。
  7. 前記段差部は、液化-固化を繰り返す可逆性の材料によって形成する、請求項1~4のいずれか1項に記載のインクジェットヘッドの製造方法。
  8. 前記工程(4)は、前記段差部の可逆性の材料を液化したのち、該液化した材料を吸引によって取り去る、請求項7に記載のインクジェットヘッドの製造方法。
  9. 前記段差部は、液化-固化を繰り返す可逆性の材料によって形成され、前記工程(4)は、前記段差部の可逆性の材料を液化し、前記吐出口形成部材表面より低い前記素子基板内の空間に前記可逆性の材料を流し込んだあとに、前記材料の可逆性を用いて固化させる、請求項1に記載のインクジェットヘッドの製造方法。
  10. 前記空間は、前記工程(1)の前に形成された、前記吐出口形成部材に、前記吐出口の形成される領域を囲む堀である、請求項9に記載のインクジェットヘッドの製造方法。
  11. 前記段差部は、前記堀の内部に断続的に形成される、請求項11に記載のインクジェットヘッドの製造方法。
  12. 前記工程(2)が、多孔質真空チャック構造を有するフィンガを前記段差部に当接し、吸着把持する、請求項1~11のいずれか1項に記載のインクジェットヘッドの製造方法。
  13. 前記工程(2)は、前記段差部における前記フィンガでの吸着面積をS[mm]、吸着圧をP[kPa]、素子基板の質量をm[kg]、重力加速度g[m/s]、吸着把持時の持ち上げ加速度をα[m/s]とした場合、
    S×P ≧ mg+mα
    が成り立つように実施する請求項12に記載のインクジェットヘッドの製造方法。
JP2020122992A 2020-07-17 2020-07-17 インクジェットヘッドの製造方法 Pending JP2022019256A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020122992A JP2022019256A (ja) 2020-07-17 2020-07-17 インクジェットヘッドの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020122992A JP2022019256A (ja) 2020-07-17 2020-07-17 インクジェットヘッドの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2022019256A true JP2022019256A (ja) 2022-01-27

Family

ID=80204084

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020122992A Pending JP2022019256A (ja) 2020-07-17 2020-07-17 インクジェットヘッドの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2022019256A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7536785B2 (en) Method for manufacturing a droplet ejection head
JP2005212486A (ja) インクジェットプリントヘッドを作製する方法
JP2007175902A (ja) 液滴吐出ヘッド及びその製造方法並びに液滴吐出装置
CN100406259C (zh) 液体喷射元件及其制造方法
JP6353554B2 (ja) オーバーモールドされたインク供給デバイス
CN102837501B (zh) 用于形成喷墨打印头的设备
JP3963837B2 (ja) インクジェット印字ヘッドパッケージ
JP2022019256A (ja) インクジェットヘッドの製造方法
JP2009143139A (ja) 液体吐出ヘッド
JPWO2011021475A1 (ja) ノズルプレート保持装置及びインクジェットヘッドの製造方法
JP5112868B2 (ja) 補助媒体として液体を使用するレーザ微細加工方法及びシステム
JP2019031091A (ja) 液体噴射ヘッド及び液体噴射システム
JP2003170590A (ja) 液体噴射ヘッド、及び、その製造方法
JP2000351217A5 (ja)
JP4408582B2 (ja) インクジェットヘッド及びインクジェット記録装置
JP2010194801A (ja) インクジェットヘッド
JP4517360B2 (ja) 液滴吐出ヘッドの製造方法
JP2007294520A (ja) 半導体装置の実装方法
CN108470790B (zh) 将多个太阳能电池装配于载体上的设备及其装配线与方法
JP2011062895A (ja) インクジェットヘッド
JP2009006501A (ja) ノズル基板の製造方法、液滴吐出ヘッドの製造方法及び基板剥離装置
JP2004025657A (ja) インクジェットヘッド
JP4099753B2 (ja) インクジェットプリントヘッドの製造方法
JP2015168143A (ja) 貫通孔の形成方法、部材、インクジェットヘッド、インクジェットヘッドユニットおよびインクジェット式記録装置
JP2024058748A (ja) 液体吐出ヘッドの製造方法及び液体吐出ヘッド