JP2022018976A - 信号検出装置、信号検出プログラムおよび信号検出方法 - Google Patents

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章宏 和田
Akihiro Wada
達也 菊月
Tatsuya Kikuzuki
郁 横尾
Iku Yokoo
耕太郎 椎▲崎▼
Kotaro Shiizaki
健介 沢田
Kensuke Sawada
照尚 二宮
Terunao Ninomiya
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Abstract

【課題】受信信号の検出精度を向上できること。【解決手段】信号検出装置100は、TDD方式でスーパーフレーム構成が定まっているsXGP等の所望信号のフレーム長に対する受信信号S1~S6の信号長の適合状態を判定する。例えば、受信信号S1は、所望信号のフレーム長の整数倍に一致せず、フレーム長Lに対し信号長lが短く所望信号の候補から除外し、所望信号ではないと判定する。次に、所望信号のフレームに対し、候補として残った検出信号S2~S6の時間的な同期状態を判定する。例えば、受信信号S2~S5は、最早時刻tsと所望信号のフレームの最早時刻tfと同期している。しかし、受信信号S6は、最早時刻tsと所望信号のフレームの最早時刻tfと差分が生じ、受信信号S6は所望信号でないと判定する。【選択図】図1

Description

本発明は、無線の受信信号を検出する信号検出装置、信号検出プログラムおよび信号検出方法に関する。
電波干渉による通信障害により、無線装置の通信性能が低下することがある。この電波干渉の原因を特定するためには、どの無線規格がどのくらいの時間・帯域を占有し、どのくらいの頻度で通信していたかを求める必要がある。電波干渉による通信障害対策として、信号検出装置を用いスペクトログラム上で信号検出し、周波数帯域、中心周波数、信号長等の信号の特徴量を基に、各信号の無線規格およびその帯域占有率を推定し、電波干渉の生じやすさを求める電波可視化技術がある。
電波可視化技術は、免許不要帯域の無線規格、例えば、WLAN(Wireless Local Area Network)やBT(Bluetooth)を対象として検討されている。今後は、プライベートLTEやローカル5G等の無線規格の出現に伴い、様々な帯域で無線干渉の影響が深刻化すると考えられるため、他の無線規格の可視化にも対応した電波可視化技術が必要となる。
従来技術として、受信信号のパワーの時間変化の受信特徴量と記憶してある時間波形変化形状との相関値を求めることで、受信信号のパワーの変化の原因を検出する技術がある(例えば、下記特許文献1参照。)。また、無線周波数帯域でのスペクトル活動情報に基づいて、無線周波数帯域での装置の動作を制御する制御信号、および特定種別の活動を記述する情報、を生成することで複数の種別の信号が発生し得る無線周波数帯域の使用を管理する技術がある(例えば、下記特許文献2参照。)。また、スペクトログラム上で信号検出した後、中心周波数と帯域幅から無線規格を推定する技術がある(例えば、下記特許文献3参照。)。
特開2008-167200号公報 特表2005-523616号公報 特開2018-050140号公報
例えば、1.9GHzの周波数帯域は、異なる複数の無線規格であるsXGP、PHS、DECTが利用している。sXGPはShared eXtended Global Platform)の略、PHSはPersonal Handy phone Systemの略、DECTはDigital Enhanced Cordless Telecommunicationsの略である。
sXGPはTD-LTE(Time Division duplex Long Term Evolution)の規格をベースとしており、5MHzの帯域幅に固定されておらず、任意の帯域幅を使用することができる。このため、sXGPの帯域幅がDECTの帯域幅(例えば、1.7MHz)と同じに設定された場合、DECTと中心周波数(F3)が酷似することとなり、スペクトルの形状に基づいた両者の判別は困難になる。
例えば、特許文献1の技術では、時間方向のフレーム同期を考慮しておらず、例えば、sXGPとDECTのフレーム長が同じ場合には、両者を判別することができない。また、特許文献2の技術では、同周波数帯域に複数の信号が混在することを想定しておらず、例えば、sXGPとDECTが混合して存在した場合、両者を判別することができない。また、特許文献3の技術では、sXGPとDECTの中心周波数および帯域幅が酷似した場合、両者を判別することができない。
このように、従来技術では、同一の周波数帯域において、異なる無線規格の受信信号の中心周波数および帯域幅が酷似して存在した場合、各受信信号を判別することができなかった。
一つの側面では、本発明は、受信信号の検出精度の向上を目的とする。
一つの案では、TDD方式の所望信号のフレーム長に対する受信信号の信号長の適合状態を判定する第1の判定処理と、前記所望信号のフレームに対する前記受信信号の時間的な同期状態に基づき、前記受信信号が前記所望信号であるか他の信号であるかを判定する第2の判定処理と、を実行する、ことを要件とする。
一つの実施形態によれば、受信信号の検出精度を向上できるという効果を奏する。
図1は、実施の形態1にかかる信号検出装置の概要の説明図である。 図2Aは、信号検出装置の配置および機能を示すブロック図である。 図2Bは、信号検出装置が保持する規格情報の例を示す図表である。 図3は、信号検出装置のハードウェア構成例を示す図である。 図4は、実施の形態1にかかる信号検出装置による所望信号の判定内容の説明図である。 図5は、実施の形態1にかかる信号検出装置による所望信号の判定処理手順のフローチャートである。 図6は、実施の形態1にかかる信号処理装置による受信信号の分離検出例を示す説明図である。 図7は、実施の形態2にかかる信号検出装置による所望信号の判定処理手順のフローチャートである。 図8は、実施の形態2にかかる信号検出装置による所望信号の判定内容の説明図である。 図9は、実施の形態2にかかる信号検出装置が参照する所望信号のスーパーフレーム構成例を示す図表である。 図10は、実施の形態3にかかる信号検出装置による所望信号の判定処理手順のフローチャートである。
(実施の形態)
図1は、実施の形態1にかかる信号検出装置の概要の説明図である。実施の形態の信号検出装置100は、受信信号を所望信号と、所望信号以外の他の受信信号と区別する判定を行う。信号検出装置100は、例えば、受信信号の可視化装置に適用でき、判定した各受信信号は、例えばスペクトログラムでの画像表示を行う。図1では、信号検出装置100の制御部101による解析の概要、主に異なる無線規格の受信信号の判別について説明する。
実施の形態で説明する所望信号は、例えば、OFDMAのように、TDD(Time Division Duplex)であり、かつ、スーパーフレーム構成が定まっている無線規格の受信信号、例えば、sXGPである。所望信号sXGP以外の他の受信信号は、例えば、免許不要帯域の無線規格、例えば、WLANやBTである。
図1(a)は信号検出装置100が受信した受信信号の検出状態(検出信号)を示し、横軸は時間である。図1(a)には、上段に信号検出装置100が受信した検出信号を示し、下段に所望信号(sXGP)のフレームを記載している。sXGPの受信信号の信号長は、フレーム間隔(フレーム長)Lの整数倍を有する。tfは、各フレームの最早時刻を示す。
このため、信号検出装置100の制御部101は、まず、検出信号が所望信号(sXGP)の各フレームと時間的に同期するか否かを判定する。図1(a)においては、検出信号S2~S5は、いずれも最早時刻tsが各フレームの最早時刻tfに一致しフレームに同期している状態である。検出信号S1,S6については、最早時刻tsがフレームの最早時刻tfに一致していない状態である。
次に、図1(b)に示すように、制御部101は、検出信号が各フレームに適合するか判定する。図1(b)の例では、検出信号S2~S5は、それぞれの最早時刻tsがフレームの最早時刻tfに一致し、また、最早時刻tsから最遅時刻teまでの信号長lがフレーム長Lの整数倍に一致(適合)している。
しかし、検出信号S1は、最早時刻tsがフレームの最早時刻tfに一致していない。また、最遅時刻teについてもフレームの最遅時刻(次のフレームの最早時刻tf)に一致していないため、検出信号S1の信号長lは、一つのフレーム長Lよりも短い。この場合、制御部101は、検出信号S1について、フレーム長Lに信号長lが適合していない(不適合)な状態と判定する。
また、検出信号S6についても、最早時刻tsがフレームの最早時刻tfに一致していない。また、最遅時刻teについてもフレームの最遅時刻に一致していない。検出信号S6の信号長lは、フレーム長Lの整数倍(この場合5フレーム)よりも短い。この場合、制御部101は、検出信号S6に対し、フレームに対し時間的に非同期(不適合)な状態と判定する。
これにより、図1(c)に示すように、制御部101は、フレームに適合した検出信号S2~S5は、それぞれ所望信号のsXGPの受信信号であると判定する。また、検出信号S1,S6は、いずれもフレームに適合しないため、所望信号以外の他の受信信号であると判定する。
例えば、受信信号として所望信号sXGPと、所望信号以外のDECT等が所望信号と中心周波数および帯域幅が酷似した状態で受信したとする。この場合でも、所望信号対応のフレームに対する受信信号の適合の有無により、所望信号とそれ以外の信号、例えば所望信号に干渉する他の信号を判定できるようになる。
なお、制御部101は、判定後の無線規格別の受信信号の受信時刻、信号長、中心周波数、周波数幅、電力などの信号の特徴量を求め、特徴量の統計量(信号数、帯域占有率)をグラフや表(スペクトログラム)として表示部に表示出力する。
図2Aは、信号検出装置の配置および機能を示すブロック図である。信号検出装置100は、例えば、妨害電波を検出する際に、妨害電波が発生している箇所に配置される。
図2Aの例では、基地局251と無線端末252とのsXGPによる無線通信に対する妨害電波が発生したとする。この場合、信号検出装置100をsXGPの無線電波および妨害電波を検出できる箇所に運搬等により配置する。図示の例の妨害電波は、他のシステムの基地局261と無線端末262間の無線電波(例えば、DECT,BT等)である。
信号検出装置100は、受信機201と、無線解析装置202とを含む。無線解析装置202は、例えば、汎用のパーソナル・コンピューター(PC)で構成できる。また、無線解析装置202が受信機201の機能を有し一体化した構成にもできる。
受信機201は、アンテナ211を介して無線電波を受信する無線部212と、受信した無線電波をAD変換するAD変換部213とを含む。受信機201は、USRP(Universal Software Radio Peripheral)等の汎用無線機を用いることができる。無線部212は、受信信号をベースバンド信号に変換し、AD変換部213は、IQデータに変換して無線解析装置202に出力する。
無線解析装置202は、規格解析部220と、記憶部230と、を含む。規格解析部220は、電力マップ生成部221と、エッジペア特定部222と、特徴検出部223と、信号同期部224と、フレーム適合判定部225と、表示部226とを含む。
電力マップ生成部221は、受信機201が出力する受信信号(IQデータ)を高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)することにより、電力マップ(時間×周波数の電力マップ、スペクトログラム)へと変換する。
エッジペア特定部222は、電力マップ上で領域分割された各受信信号のエッジ(開始時刻と終了時刻)を電力変化量から求めて、エッジの波形の相関値などを基に、各受信信号におけるエッジ(開始時刻と終了時刻)のペア(組合せ)を求める。
特徴検出部223は、特定した受信信号の受信時刻、信号長、中心周波数、周波数幅、電力などの特徴量を求める。また、特徴検出部223は、算出した受信信号の特徴量の統計量(信号数、帯域占有率)をグラフや表の形式で作成し、表示部226に表示出力する。また、特徴検出部223は、電力マップ上のどこに受信信号が分布していたのかを表示出力する。
信号同期部224は、OFDMAのようにTDDかつフレーム構成が定まっている無線規格(sXGP等)を所望信号とし、受信機201が受信した各種無線規格の受信信号が所望信号のフレームに対する同期状態を検出する。
フレーム適合判定部225は、信号同期部224による受信信号の同期状態に基づき、所望信号のフレームに対する受信信号の適合状態を判定する。所望信号のフレームに適合した受信信号は、所望信号の無線規格(sXGP)であると判断する。また、所望信号のフレームに適合しない受信信号は、所望信号以外の他の受信信号(DECT等)であると判断する。
規格解析部220は、電力マップ生成部221で生成した電力マップ(スペクトログラム)の情報と、特徴検出部223が検出した無線規格別の特徴量の情報と、フレーム適合判定部225で判定した情報と、を統合して表示部226に表示出力する。これにより、表示部226のスペクトログラムの画像上には、無線規格別の受信信号の情報が識別可能に表示される。
記憶部230には、規格解析部220が解析した電力マップ231と、規格情報232の情報がそれぞれ格納される。電力マップ231の情報は、電力マップ生成部221が生成する電力マップ(スペクトログラム)を含む。規格情報232は、各無線規格別の情報を保持する。また、規格情報232には、特徴検出部223が求めた各受信信号の受信時刻、信号長、中心周波数、周波数幅、電力などの特徴量、およびフレーム適合判定部225が判断した受信信号別の無線規格の情報、等を保持しても良い。
図2Bは、信号検出装置が保持する規格情報の例を示す図表である。信号検出装置100が受信する各無線規格別の情報は、予め規格情報232として記憶部230に記憶保持される。規格情報232の情報は、例えば、各無線規格の帯域幅とフレームの長さを含む。図2Bの例では、規格情報232として、sXGPの帯域幅[MHz](変数名:BWsXGP,max)の値「5」、DECTの帯域幅[MHz](変数名:BWDECT,max)の値「1.728」を含む。また、PHSの帯域幅[MHz](変数名:BWPHS,max)の値「0.3」を含む。また、sXGPのフレームの長さ[μs](変数名:TsXGP)の値「1000」、DECTのフレームの長さ[μs](変数名:TDECT)の値「416.67」、PHSのフレームの長さ[μs](変数名:TPHS)の値「625」を含む。
図3は、信号検出装置のハードウェア構成例を示す図である。信号検出装置100は、例えば、CPU301、ROM302、RAM303、通信IF304、外部メモリ305を用いて構成でき、これらはバス300で接続されている。
CPU301は、ROM302に格納されたプログラムを実行し、通信IF304を介して入力される受信信号に対する処理を行い、この際、RAM303を作業用のデータ領域に使用する。これにより、CPU301は、図1に示す制御部101、および図2Aに示す信号検出装置100の無線解析装置202(主に規格解析部220)としての機能を実現する。外部メモリ305は、図2Aに示す記憶部230の機能を実現する。外部メモリ305は、例えばフラッシュROM等を用いることができる。
図4は、実施の形態1にかかる信号検出装置による所望信号の判定内容の説明図である。図4を用いて受信信号が所望信号(sXGP)であるかの判定処理の詳細について説明する。信号検出装置100の制御部101(CPU301)は、第1の判定処理として図4(a)での検出信号の信号長の判定後、第2の判定処置として図4(b)で時間的同期の判定、を行う。
図4(a)には、信号検出装置100が受信した受信信号の検出状態(検出信号)を示し、横軸は時間である。制御部101は、検出信号S1~S6の信号長をそれぞれ所望信号(sXGP)のフレーム長Lを用いて判定する。
ここで、検出信号S1の信号長lは、所望信号のフレーム長Lの整数倍でなく、フレーム長Lよりも短い状態である。この場合、制御部101は、検出信号S1は所望信号ではないと判定する。この検出信号S1については、次の図4(b)での時間的同期の判定の処理対象としない(所望信号の候補としない)。
また、検出信号S2の信号長lは、所望信号のフレーム長Lに一致するため、制御部101は、検出信号S2は所望信号(の候補)と判定する。また、検出信号S3の信号長lは、所望信号の5個分のフレーム間隔5Lに一致するため、制御部101は、検出信号S3は所望信号(の候補)と判定する。また、検出信号S4の信号長lは、所望信号の3個分のフレーム間隔3Lに一致するため、制御部101は、検出信号S4は所望信号(の候補)と判定する。検出信号S5の信号長lは、所望信号のフレーム長Lに一致するため、制御部101は、検出信号S5は所望信号(の候補)と判定する。また、検出信号S6の信号長lは、所望信号の4個分のフレーム間隔4Lに一致するため、制御部101は、検出信号S6は所望信号(の候補)と判定する。
次に、図4(b)に示すように、制御部101は、時間的同期の判定を行う。制御部101は、所望信号の候補である検出信号S2~S6に対し、所望信号(sXGP)対応のフレーム長Lを所定個(例えば20個)まとめたフレームブロックを、時間的にずらして、フレームに対する検出信号S2~S6の時間的ずれ(同期ずれ)を判定する。
制御部101は、1フレームの時間を等間隔な複数nに分割する。そして、検出信号S2~S6に対し、n分割された分割時間毎にフレームの時間をずらしていく。これによりフレーム基準時刻tf0は、フレームのずれがない時刻t0(tf0=t0)の後、一つの分割時間だけフレームをずらした状態t1(tf0=t1)、2つの分割時間だけフレームをずらした状態t2(tf0=t2)となる。この後、1フレーム長L相当だけフレームをずらした状態tn(tf0=tn)までフレーム基準時刻tf0を順次ずらしていく。これにより、フレーム基準時刻tf0は、時間をずらしたn個のパターンが用意される。
これにより、所定のタイミングで受信した検出信号S2~S6それぞれの最早時刻tsは、これらフレーム基準時刻tf0をずらしたパターンうち、いずれかのフレーム基準時刻tf0と時間的な差分総和が最も小さくなる。図4(b)の例では、時刻t0では、各検出信号S2~S6でそれぞれ検出信号の最早時刻tsとフレーム基準時刻tf0での差分が生じ、差分総和d(d0)が大きい状態である。
この後、時刻t2では、各検出信号S2~S6では、検出信号S6でのみ、この検出信号S6の最早時刻tsとフレーム基準時刻tf0での差分が生じ、差分総和d2が最も小さい状態である。図示はしていないが、時刻t3以降では、再び差分総和dが大きくなっていくと推測される。
制御部101は、図4(b)に示したように、検出信号S2~S6に対し、分割時間毎にフレームの時間をずらしていった際に、検出信号S6の最早時刻tsとフレーム基準時刻tf0での差分総和d(d2)が最も小さい時刻t2を検出する。
ここで、制御部101は、時刻t2において、検出信号の最早時刻tsとフレームの最早時刻tfの差分が生じていない検出信号S2~S5は、所望信号であると判定する。一方、この時刻t2において、検出信号の最早時刻tsとフレームの最早時刻tfとで差分d2(差分総和d(t2)相当)が生じている検出信号S6については、所望信号以外の他の受信信号であると判定する。
図5は、実施の形態1にかかる信号検出装置による所望信号の判定処理手順のフローチャートである。図5は、図4の説明に対応して制御部101(CPU301)が実行する処理例である。例えば、制御部101は、フレームブロックの20個のフレーム分に対応する受信信号を対象(検出信号数j)として受信バッファ(受信機201)から読み出し、以下の処理を行う。
制御部101は、まず受信した検出信号の信号長lsj(j=1,2,…,Ns)がフレーム長Lの整数倍でないものを除外する(所望信号の候補から除外する)。次に、制御部101は、フレームの最早時刻をtfj=tf0+Li(i=1,2,…,Nf)として、検出信号の最早時刻tsj(j=1,2,…,Ns)と、この検出信号の最早時刻tsjと最も時間的距離が小さいフレームの最早時刻tfjとの差分をとる。そして、制御部101は、差分総和dsumを計算する。そして、制御部101は、差分総和dsumが最も小さくなるフレーム基準時刻tf0を求めることで検出信号の同期判定を行う。
はじめに、制御部101は、検出信号の信号長の判定(図4(a)相当)の処理を実行する。制御部101は、検出信号数jに応じたループ処理を行う(ステップS501~ステップS504)。このループ処理では、制御部101は、|lsj-nL|<dLth(dLthはフレーム長Lに対する閾値)を満たすnが存在するか判定する(ステップS502)。制御部101は、判定結果を満たせば(ステップS502:Yes)、この検出信号を所望信号の候補(候補信号)として追加し(ステップS503)、ステップS504の処理に移行する。一方、判定結果を満たさなければ(ステップS502:No)、ステップS504の処理に移行する。
ステップS504では、検出信号数j全てに対する処理が終了していなければ、次の検出信号を処理対象として、ステップS501以下の処理を再度実行し、検出信号数j全てに対する処理が終了すれば、ステップS505の処理に移行する。
次に、制御部101は、ステップS505以下の処理で時間的同期の判定(図4(b)相当)の処理を実行する。制御部101は、差分総和dsumを計算する(ステップS505)。次に、制御部101は、検出信号のフレームの最早時刻tfi=t+Liとし、下記式(1)の計算を実行する(ステップS505)。
Figure 2022018976000002
次に、制御部101は、差分総和dsumが最小となるフレーム基準時刻tf0を下記式(2)により算出する(ステップS506)。
Figure 2022018976000003
次に、制御部101は、候補信号数jに応じたループ処理を行う(ステップS507~ステップS511)。このループ処理では、制御部101は、所望信号判定の候補とされた検出信号(候補信号)の最早時刻tsjを下記式(3)により判定する(ステップS508)。ここで、tfijはtsjと時間的距離が小さいフレームの最早時刻である。
|tsj-tfij|<dTth…(3)
制御部101は、判定条件を満たせば(ステップS508:Yes)、処理対象の候補信号が所望信号であると判定する(ステップS509)。一方、判定条件を満たさなければ(ステップS508:No)、候補信号は所望信号以外の他の信号であると判定する(ステップS510)。ステップS509あるいはステップS510の処理後、制御部101は、候補信号数j全てに対する処理が終了していなければ、次の候補信号を処理対象としてステップS507以下の処理を再度実行する、そして、制御部101は、候補信号数j全てに対する処理が終了すれば、以上の処理を終了する。
図6は、実施の形態1にかかる信号処理装置による受信信号の分離検出例を示す説明図である。図6(a)に示すように、電力マップ生成部221は、受信信号の存在領域Aを示す電力マップを生成し、表示部226上に表示する。図示の例の電力マップでは、便宜上、電力の大小を段階別に図示したが、表示部226は実際には電力の大小を連続的な色の変化で表示する。
次に、図6(b)に示すように、制御部101の電力マップ生成部221は、フレーム適合判定部225でのフレーム適合の判定処理により、所望信号と、所望信号以外の他の信号の同期をとる。また、特徴検出部223の処理により、無線規格別にパケットの帯域幅が異なる特徴に基づき、帯域幅が変化した時刻で領域を分割する。この例では、2つの領域R11,R21に分割する。
ここで、エッジペア特定部222は、領域R11の受信信号の立上りPs11と立下りPe11のペアを対応付ける。また、領域R21内での受信信号の複数の立上りPs21~Ps41と、立下りPe21~Pe41についてそれぞれのペアを対応付ける。この例では、エッジペア特定部222は、領域R21内における電力変化量の相互相関の値の類似度に基づき、受信信号の立上りPs21と立下りPe21のペアを対応付ける。また、受信信号の立上りPs31と立下りPe31のペアを対応付ける。また、受信信号の立上りPs41と立下りPe41のペアを対応付ける。なお、受信信号の電力の立上り/立下りの検出の技術は、例えば、上記特許文献3等に開示されている。
次に、図6(c)に示すように、特徴検出部223は、対応付けられたエッジペアに基づき、立上りPs11と立下りPe11のペアにより領域R11を検出(分割)する。また、立上りPs21と立下りPe21のペアにより領域R21を検出する。立上りPs31と立下りPe31のペアにより領域R31を検出する。立上りPs41と立下りPe41のペアにより領域R41を検出する。ペアは、例えば、受信信号の立上りと立下りについて同じ帯域幅および中心周波数を有するもの同士を対応付ける。
これにより、図6(c)に示すように、ある無線規格の領域R21内には、領域R31と領域R41が検出され、これら領域R31,R41は、領域R21の無線規格と異なる無線規格であることを画像表示できる。例えば、所望信号が領域R21である場合、この所望信号R21と時間(および周波数)が重複する他の受信信号を異なる領域R31,R41として表示できるようになる。
実施の形態1では、上記のように、信号検出装置100が受信した各種無線規格の受信信号について、所望信号(例えば、sXGP)のフレーム構成に対する信号長の適合性、およびフレーム時刻に対する適合性をそれぞれ判定する。これらの適合性の有無により、受信信号が所望信号であるか、それ以外の信号であるかを精度良く判定できるようになる。なお、判定後の受信信号は、受信信号の特徴量等に基づき、スペクトログラム上で判別可能な情報を付して表示できる。
(実施の形態2)
実施の形態2では、所望信号が有するスーパーフレームの構成、例えば、通信時間や休止時間の組合せ)を参照信号とし、参照信号に対する検出信号の適合性に基づき、検出信号が所望信号であるか、他の信号であるかを判定する。
図7は、実施の形態2にかかる信号検出装置による所望信号の判定処理手順のフローチャートである。
制御部101は、実施の形態1同様に、まず受信した検出信号の信号長lsj(j=1,2,…,Ns)がフレーム長Lの整数倍でないものを除外する(所望信号の候補から除外する)。次に、実施の形態2では、制御部101は、所望信号のスーパーフレームの構成、例えば、通信時間や休止時間の組合せを参照信号とし、参照信号に対する検出信号の最早時刻tfjの相関値をとる。そして制御部101は、最も相関値が高い検出信号の最早時刻tsjをフレーム基準時刻tf0とすることで検出信号の同期判定を行う。
はじめに、制御部101は、検出信号の信号長の判定(図4(a)相当)の処理を実行する。制御部101は、検出信号数jに応じたループ処理を行う(ステップS701~ステップS704)。このループ処理では、制御部101は、|lsj-nL|<dLth(dLthはフレーム長Lに対する閾値)を満たすnが存在するか判定する(ステップS702)。制御部101は、判定結果を満たせば(ステップS702:Yes)、この検出信号を所望信号の候補(候補信号)として追加し(ステップS703)、ステップS704の処理に移行する。一方、判定結果を満たさなければ(ステップS702:No)、ステップS704の処理に移行する。
ステップS704では、検出信号数j全てに対する処理が終了していなければ、次の検出信号を処理対象として、ステップS701以下の処理を再度実行し、検出信号数j全てに対する処理が終了すれば、ステップS705の処理に移行する。
次に、制御部101は、所望信号の所定のフレームの構成を参照信号とし、候補信号毎に参照信号に対する相関値coorjを算出する。ここで、相関値最大の最早時刻をtsjmaxとし、下記式(4)を計算する(ステップS705)。
フレーム基準時刻tf0=tsjmax…(4)
次に、制御部101は、候補信号数jに応じたループ処理を行う(ステップS706~ステップS710)。このループ処理では、制御部101は、所望信号判定の候補とされた検出信号(候補信号)の最早時刻tsjを下記式(5)により判定する(ステップS707)。ここで、tfijはtsjと時間的距離が小さいフレームの最早時刻である。
|tsj-tfij|<dTth…(5)
制御部101は、判定条件を満たせば(ステップS707:Yes)、処理対象の候補信号が所望信号であると判定する(ステップS708)。一方、判定条件を満たさなければ(ステップS707:No)、候補信号は所望信号以外の他の信号であると判定する(ステップS709)。ステップS708あるいはステップS709の処理後、制御部101は、候補信号数j全てに対する処理が終了していなければ、次の候補信号を処理対象としてステップS706以下の処理を再度実行する。そして、制御部101は、候補信号数j全てに対する処理が終了すれば、以上の処理を終了する。
図8は、実施の形態2にかかる信号検出装置による所望信号の判定内容の説明図である。図8を用いて受信信号が所望信号(sXGP)であるかの判定処理の詳細について説明する。信号検出装置100の制御部101(CPU301)は、図8(a)での検出信号の信号長の判定後、図8(b)で時間的同期の判定、を行う。
図8(a)の処理は、実施の形態1(図4(a))と同様である。制御部101は、検出信号S1~S6の信号長をそれぞれ所望信号(sXGP)のフレーム長Lを用いて判定する。
ここで、検出信号S1の信号長lは、所望信号のフレーム長Lの整数倍でなく、フレーム長Lよりも短い状態である。この場合、制御部101は、検出信号S1は所望信号ではないと判定する。この検出信号S1については、次の図8(b)での時間的同期の判定の処理対象としない(所望信号の候補としない)。
また、検出信号S2~S5の信号長lは、所望信号のフレーム長L、あるいはその整数倍に一致するため、制御部101は、検出信号S2~S5は所望信号(の候補)と判定する。また、検出信号S6の信号長lは、所望信号の4個分のフレーム間隔4Lに一致するため、制御部101は、検出信号S6は所望信号(の候補)と判定する。
次に、図8(b)に示すように、制御部101は、時間的同期の判定を行う。制御部101は、所望信号の候補である検出信号S2~S6に対し、所望信号(sXGP)のスーパーフレームに対する検出信号S2~S6の相関値を算出する。
所望信号(sXGP)のスーパーフレームの構成例は、後述するフレーム構成表900(図8参照)に記載した。スーパーフレームは、所定数(例えば10個)のサブフレームのサブフレーム番号毎に、通信時間のサブフレーム(電力あり)と、休止時間のサブフレーム(電力なし)が割り当てられてなる。
そして、このスーパーフレームの参照信号(電力あり/なし)に対する候補信号の検出状態の相関値を算出する。ここで、制御部101は、例えば、候補信号S2~S6に対し、スーパーフレームのフレーム基準時刻tf0を時刻軸方向で時刻t1~tnまでずらす。時刻t1のとき、参照信号と対比可能な候補信号S2~S4は、候補信号S2が参照信号の「電力あり」の1サブフレームに一致し、相関値1が得られる。候補信号S3については参照信号の「電力あり」の4サブフレームに一致し、相関値4が得られる。候補信号S4については参照信号の「電力なし」の1フレームに該当し、相関値は0である。これにより、時刻t1のとき相関値5となる。
また、時刻t2のとき、参照信号と対比可能な候補信号S3~S4は、候補信号S3が参照信号の「電力あり」の5サブフレームに一致し、相関値5が得られる。候補信号S3については参照信号の「電力あり」の3サブフレームに一致し、相関値3が得られる。また、候補信号S3とS4の間で参照信号の一つのサブフレームが「電力なし」で相関値1が得られる。また、候補信号S4の後の参照信号の一つのサブフレームが「電力なし」で相関値1が得られる。これにより、時刻t2のとき候補信号の相関値10となる。
また、時刻t3のとき、参照信号と対比可能な候補信号S4~S6は、候補信号S4が参照信号の「電力あり」の3サブフレームに一致し、相関値3が得られる。候補信号S4,S5間については参照信号が「電力あり」であるため相関値は0である。また、候補信号S5が参照信号の「電力なし」であるため、相関値は0である。候補信号S5とS6の間で参照信号の一つのサブフレームが「電力あり」のため相関値0である。また、候補信号S6は参照信号の一つのサブフレームのみ「電力あり」で相関値1が得られる。候補信号S6の最早時刻ts部分は、参照信号のサブフレーム「電力あり」に重なっているものの時刻ずれが生じており相関値は0である。これにより、時刻t3のとき候補信号の相関値4となる。
そして、制御部101は、上記例では、相関値が最大10となる時刻t2をフレーム基準時刻tf0として選択する。この後、制御部101は、信号最早時刻の判定(図7のステップS707)の処理を行い、所望信号とそれ以外の他の受信信号を判定する。
図9は、実施の形態2にかかる信号検出装置が参照する所望信号のスーパーフレーム構成例を示す図表である。3GPPの規格で定義されているフレーム構成表900の例を示す。フレーム構成表900は、例えば、規格情報232の一部として記憶部230に記憶保持される。
フレーム構成表900には、UL/DL構成番号(「0」~「6」の計7パターン)は、パターン別にサブフレーム番号#0~#9にU(上りサブフレーム)、D(下りサブフレーム)、S(スペシャルサブフレーム)が割り当てられている。U,Lは通信時間(電力あり)、Sは休止時間(電力なし)に相当する。sXGPでは、UL/DL構成番号「1」を採用予定であり、UとDがそれぞれ同数の4サブフレーム、Sが2サブフレームである。例えば、所望信号がsXGPの場合、図9のUL/DL構成番号「1」のフレーム構成を上記参照信号として用いれば良い。
実施の形態2では、上記のように、信号検出装置100が受信した各種無線規格の受信信号について、所望信号(例えば、sXGP)のスーパーフレーム構成に対する信号長の適合性、およびフレーム時刻に対する適合性をそれぞれ判定する。これらの適合性の有無により、受信信号が所望信号であるか、それ以外の信号であるかを精度良く判定できるようになる。なお、適合性の判定後の受信信号は、受信信号の特徴量等に基づき、スペクトログラム上で判別可能な情報を付して表示できる。
(実施の形態3)
実施の形態3は、上述した実施の形態1、あるいは実施の形態2により受信信号の同期を検出し、所望信号と他の信号とを判定した後、さらに、判定後の各受信信号について参照信号との相関値をとって所望信号と他の信号を再度判定する構成である。
参照信号は、事前に記憶部230(規格情報232)に用意しておいても良いほか、制御部101が受信した所望信号の統計値を用いても良い。参照信号は、所望信号(sXGP)が有する信号長およびフレームタイミングのレプリカである。
図10は、実施の形態3にかかる信号検出装置による所望信号の判定処理手順のフローチャートである。はじめに、制御部101は、第1の判定処理として(a)検出信号の信号長の判定を行い(ステップS1001)、次に、第2の判定処理として(b)時間的同期の判定(信号最早時刻の判定)を行う(ステップS1002)。
ステップS1001は、実施の形態1で説明した図5のステップS501~ステップS504の処理、あるいは実施の形態2で説明した図7のステップS701~ステップS704の処理を行う。ステップS1002は、実施の形態1で説明した図5のステップS505~ステップS511の処理、あるいは実施の形態2で説明した図7のステップS705~ステップS710の処理を行う。そして、制御部101は、判定した各検出信号について、候補数jの候補信号とする。
この後、制御部101は、第3の判定処理として、候補信号数jに対する分類判定のループ処理を行う(ステップS1003~ステップS1007)。このループ処理では、制御部101は、候補信号について参照信号との相関値を算出し、相関値に対する所定の閾値と比較する(ステップS1004)。これにより、候補信号と参照信号との同期状態を検出する。
ステップS1004の判定結果、候補信号について参照信号との相関値が閾値を超えた場合(ステップS1004:Yes)、候補信号が参照信号と同期し、この候補信号が所望信号(sXGP)であると判定する(ステップS1005)。一方、候補信号について参照信号との相関値が閾値未満であれば(ステップS1004:No)、候補信号は所望信号(sXGP)以外の他の信号であると判定する(ステップS1006)。
ステップS1005またはステップS1006の処理後、制御部101は、候補信号数j全てに対する処理が終了していなければ、次の候補信号を処理対象として、ステップS1003以下の処理を再度実行する、そして、制御部101は、候補信号数j全てに対する処理が終了すれば、以上の処理を終了する。
実施の形態3によれば、受信信号が所望信号であるか他の信号であるかを判定した後、所望信号のレプリカとの同期状態を相関値で判定する。これにより、実施の形態3によれば、受信信号が所望信号の信号長およびフレームタイミングと同じ場合でも、この受信信号が所望信号以外の他の信号であると判定でき、より判定精度を向上できるようになる。
以上説明した実施の形態によれば、信号検出装置100は、TDD方式の所望信号のフレーム長に対する受信信号の信号長の適合状態を判定する第1の判定処理を行う。また、所望信号のフレームに対する受信信号の時間的な同期状態に基づき、受信信号が所望信号であるか他の信号であるかを判定する第2の判定処理と、を実行する。これにより、所望信号と他の信号とが帯域幅および中心周波数が酷似した場合でも、これら所望信号と他の信号を分離判定できるようになる。
また、信号検出装置100は、第1の判定処理では、所望信号のフレーム長の整数倍に一致しない受信信号を判定候補から除外する。また、第2の判定処理では、所望信号のフレーム長の整数倍に一致した判定候補の受信信号の最早時刻と、所望信号のフレームの最早時刻との差分に基づき、受信信号が所望信号であるか他の信号であるかを判定する。これにより、所望信号と他の信号とを精度良く分離判定できるようになる。
また、信号検出装置100は、第2の判定処理では、所望信号のフレームを時間的にずらし、ずらした各時刻における判定候補の受信信号の最早時刻と、所望信号のフレームの最早時刻との差分の総和が最小となる時刻を選択する。そして、当該選択した時刻を用いて受信信号が所望信号であるか他の信号であるかを判定してもよい。これにより、OFDMAのようなTDD方式でかつスーパーフレーム構成が定まっている規格の所望信号のフレームに対する受信信号の適合性に基づき、受信信号が所望信号であるか否かを簡単な処理で精度良く分離判定できるようになる。
また、信号検出装置100は、第1の判定処理では、所望信号のフレーム長の整数倍に一致しない受信信号を判定候補から除外する。第2の判定処理では、所望信号のフレーム長の整数倍に一致した判定候補の受信信号を、所望信号に対応して定められたフレーム構成を時間的にずらす。そして、ずらした各時刻においてフレーム構成に含まれる通信または休止のサブフレームとの相関値を求め、当該相関値が最大となる時刻を選択し、当該選択した時刻を用いて受信信号が所望信号であるか他の信号であるかを判定してもよい。これにより、所望信号が有するフレーム構成に対する受信信号の適合性により、受信信号が所望信号であるか否かを簡単な処理で精度よく分離判定できるようになる。
また、信号検出装置100は、さらに、所望信号のレプリカを参照信号とし、第1の判定処理および第2の判定処理による判定後の受信信号について、参照信号との相関値を求め、相関値に基づき受信信号が所望信号であるか他の信号であるかを再判定してもよい。これは第3の判定処理に相当する。この第3の判定処理により、上記の第1の判定処理と第2の判定処理の処理結果に対し、所望信号のレプリカを参照信号として受信信号との相関値を求めることで、受信信号が所望信号であるか否かをさらに精度よく分離判定できるようになる。例えば、信号長とフレームタイミングが同じ他の信号を所望信号と分離判定できるようになる。
また、信号検出装置100は、判定後の所望信号および他の信号についての特徴量を求め、当該特徴量に基づき、所望信号および他の信号を識別してもよい。また、所望信号および他の信号をスペクトログラム上に識別可能に表示してもよい。従来、スペクトログラム上では、周波数帯域、中心周波数および電力を基に受信信号を判別し、各受信信号の帯域占有率を推定し、電波干渉の生じやすさを求めている。ここで、例えば、所望信号のsXGPに対し他の信号であるDECTの中心周波数と帯域幅が酷似する状態が生じた場合、従来のスペクトログラム上では両者を判別できない。これに対し、実施の形態では、上記のように判別後の所望信号と他の信号とについてそれぞれ特徴量を求めることで、スペクトログラム上で識別可能に表示できるようになる。
これらにより、実施の形態によれば、通信の周波数帯域が同一の所望信号に対し他の信号が電波干渉する場合、所望信号と他の信号とを判別できるため、適切な電波干渉対策を施すことができるようになる。そして、スペクトログラム上で所望信号と他の信号とを判別可能に表示でき、所望する無線電波の通信に干渉する他の通信方式の無線電波を可視化できるようになる。これにより、所望信号が電波干渉を受けた場合等に、電波干渉の原因を特定できるようになり、通信障害対策を効率的に行えるようになる。
上述した実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)TDD方式の所望信号のフレーム長に対する受信信号の信号長の適合状態を判定する第1の判定処理と、
前記所望信号のフレームに対する前記受信信号の時間的な同期状態に基づき、前記受信信号が前記所望信号であるか他の信号であるかを判定する第2の判定処理と、を実行する制御部、
を備えたことを特徴とする信号検出装置。
(付記2)前記制御部は、
前記第1の判定処理では、前記所望信号のフレーム長の整数倍に一致しない前記受信信号を判定候補から除外し、
前記第2の判定処理では、前記所望信号のフレーム長の整数倍に一致した前記判定候補の前記受信信号の最早時刻と、前記所望信号の前記フレームの最早時刻との差分に基づき、前記受信信号が前記所望信号であるか他の信号であるかを判定する、
ことを特徴とする付記1に記載の信号検出装置。
(付記3)前記制御部は、
前記第2の判定処理では、前記所望信号の前記フレームを時間的にずらし、ずらした各時刻における前記判定候補の前記受信信号の最早時刻と、前記所望信号の前記フレームの最早時刻との差分の総和が最小となる時刻を選択し、当該選択した時刻を用いて前記受信信号が前記所望信号であるか他の信号であるかを判定する、
ことを特徴とする付記2に記載の信号検出装置。
(付記4)前記制御部は、
前記第1の判定処理では、前記所望信号のフレーム長の整数倍に一致しない前記受信信号を判定候補から除外し、
前記第2の判定処理では、前記所望信号のフレーム長の整数倍に一致した前記判定候補の前記受信信号を、前記所望信号に対応して定められたフレーム構成を時間的にずらし、ずらした各時刻において前記フレーム構成に含まれる通信または休止のサブフレームとの相関値を求め、当該相関値が最大となる時刻を選択し、当該選択した時刻を用いて前記受信信号が前記所望信号であるか他の信号であるかを判定する、
ことを特徴とする付記1に記載の信号検出装置。
(付記5)前記制御部は、
さらに、前記所望信号のレプリカを参照信号とし、前記第1の判定処理および前記第2の判定処理による判定後の前記受信信号について、前記参照信号との相関値を求め、当該相関値に基づき、前記受信信号が前記所望信号であるか他の信号であるかを再判定する第3の判定処理を実行する、
ことを特徴とする付記1~4のいずれか一つに記載の信号検出装置。
(付記6)前記制御部は、
前記第2の判定処理あるいは前記第3の判定処理により判定後の前記所望信号および前記他の信号についての特徴量を求め、当該特徴量に基づき、前記所望信号および前記他の信号を識別する、
ことを特徴とする付記1~5のいずれか一つに記載の信号検出装置。
(付記7)前記制御部は、
前記所望信号および前記他の信号をスペクトログラム上に識別可能に表示する、
ことを特徴とする付記6に記載の信号検出装置。
(付記8)TDD方式の所望信号のフレーム長に対する受信信号の信号長の適合状態を判定する第1の判定処理と、
前記所望信号のフレームに対する前記受信信号の時間的な同期状態に基づき、前記受信信号が前記所望信号であるか他の信号であるかを判定する第2の判定処理と、
をコンピュータに実行させることを特徴とする信号検出プログラム。
(付記9)さらに、前記所望信号のレプリカを参照信号とし、前記第1の判定処理および前記第2の判定処理による判定後の前記受信信号について、前記参照信号との相関値を求め、当該相関値に基づき、前記受信信号が前記所望信号であるか他の信号であるかを再判定する第3の判定処理、
を含むことを特徴とする付記8に記載の信号検出プログラム。
(付記10)TDD方式の所望信号のフレーム長に対する受信信号の信号長の適合状態を判定する第1の判定処理と、
前記所望信号のフレームに対する前記受信信号の時間的な同期状態に基づき、前記受信信号が前記所望信号であるか他の信号であるかを判定する第2の判定処理と、
をコンピュータが実行することを特徴とする信号検出方法。
100 信号検出装置
101 制御部
201 受信機
202 無線解析装置
220 規格解析部
221 電力マップ生成部
222 エッジペア特定部
223 特徴検出部
224 信号同期部
225 フレーム適合判定部
226 表示部
230 記憶部
231 電力マップ
232 規格情報
251,261 基地局
252,262 無線端末
301 CPU
302 ROM
303 RAM
304 通信IF
305 外部メモリ
900 フレーム構成表
L フレーム長
S1~S6 受信信号(検出信号)
l 信号長
tf0 フレーム基準時刻
ts 検出信号の最早時刻

Claims (9)

  1. TDD方式の所望信号のフレーム長に対する受信信号の信号長の適合状態を判定する第1の判定処理と、
    前記所望信号のフレームに対する前記受信信号の時間的な同期状態に基づき、前記受信信号が前記所望信号であるか他の信号であるかを判定する第2の判定処理と、を実行する制御部、
    を備えたことを特徴とする信号検出装置。
  2. 前記制御部は、
    前記第1の判定処理では、前記所望信号のフレーム長の整数倍に一致しない前記受信信号を判定候補から除外し、
    前記第2の判定処理では、前記所望信号のフレーム長の整数倍に一致した前記判定候補の前記受信信号の最早時刻と、前記所望信号の前記フレームの最早時刻との差分に基づき、前記受信信号が前記所望信号であるか他の信号であるかを判定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の信号検出装置。
  3. 前記制御部は、
    前記第2の判定処理では、前記所望信号の前記フレームを時間的にずらし、ずらした各時刻における前記判定候補の前記受信信号の最早時刻と、前記所望信号の前記フレームの最早時刻との差分の総和が最小となる時刻を選択し、当該選択した時刻を用いて前記受信信号が前記所望信号であるか他の信号であるかを判定する、
    ことを特徴とする請求項2に記載の信号検出装置。
  4. 前記制御部は、
    前記第1の判定処理では、前記所望信号のフレーム長の整数倍に一致しない前記受信信号を判定候補から除外し、
    前記第2の判定処理では、前記所望信号のフレーム長の整数倍に一致した前記判定候補の前記受信信号を、前記所望信号に対応して定められたフレーム構成を時間的にずらし、ずらした各時刻において前記フレーム構成に含まれる通信または休止のサブフレームとの相関値を求め、当該相関値が最大となる時刻を選択し、当該選択した時刻を用いて前記受信信号が前記所望信号であるか他の信号であるかを判定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の信号検出装置。
  5. 前記制御部は、
    さらに、前記所望信号のレプリカを参照信号とし、前記第1の判定処理および前記第2の判定処理による判定後の前記受信信号について、前記参照信号との相関値を求め、当該相関値に基づき、前記受信信号が前記所望信号であるか他の信号であるかを再判定する第3の判定処理を実行する、
    ことを特徴とする請求項1~4のいずれか一つに記載の信号検出装置。
  6. 前記制御部は、
    前記第2の判定処理あるいは前記第3の判定処理により判定後の前記所望信号および前記他の信号についての特徴量を求め、当該特徴量に基づき、前記所望信号および前記他の信号を識別する、
    ことを特徴とする請求項1~5のいずれか一つに記載の信号検出装置。
  7. TDD方式の所望信号のフレーム長に対する受信信号の信号長の適合状態を判定する第1の判定処理と、
    前記所望信号のフレームに対する前記受信信号の時間的な同期状態に基づき、前記受信信号が前記所望信号であるか他の信号であるかを判定する第2の判定処理と、
    をコンピュータに実行させることを特徴とする信号検出プログラム。
  8. さらに、前記所望信号のレプリカを参照信号とし、前記第1の判定処理および前記第2の判定処理による判定後の前記受信信号について、前記参照信号との相関値を求め、当該相関値に基づき、前記受信信号が前記所望信号であるか他の信号であるかを再判定する第3の判定処理、
    を含むことを特徴とする請求項7に記載の信号検出プログラム。
  9. TDD方式の所望信号のフレーム長に対する受信信号の信号長の適合状態を判定する第1の判定処理と、
    前記所望信号のフレームに対する前記受信信号の時間的な同期状態に基づき、前記受信信号が前記所望信号であるか他の信号であるかを判定する第2の判定処理と、
    をコンピュータが実行することを特徴とする信号検出方法。
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