JP2022017377A - 水分検知装置及び画像形成装置 - Google Patents

水分検知装置及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】記録材に含まれる水分量に関する値を精度よく検知できる水分検知装置を提供する。【解決手段】水分検知装置は、記録材の搬送路と、第1波長の光と、前記第1波長とは異なる第2波長の光を射出する発光手段と、前記搬送路に対して前記発光手段とは反対側において、前記発光手段が射出した前記第1波長の光と、前記第2波長の光を受光可能に配置される受光手段と、前記受光手段が受光する、前記記録材を透過した前記第1波長の光の受光量と前記記録材を透過した前記第2波長の光の受光量と、に基づき前記記録材に含まれる水分量に関する値を検知する検知手段と、前記発光手段と前記受光手段との間に設けられ、前記搬送路を搬送される前記記録材を押圧する回転体と、を備えている。【選択図】図7

Description

本発明は、記録材が有する水分量に関する値を検知する水分検知装置及び当該水分検知装置を備えた画像形成装置に関する。
複写機、レーザープリンタ等の電子写真方式の画像形成装置は、像担持体に形成したトナー像を記録材に転写し、トナー像が転写された記録材を加熱・加圧して記録材にトナー像を定着させる。転写バイアス等の転写条件や、定着処理時の定着温度及び記録材の搬送速度等の定着条件は、記録材のサイズや種類によって制御される。転写条件や定着条件といった画像形成条件の設定に考慮しなければならないパラメータの1つに、記録材に含まれる水分量がある。画像形成装置の設置環境や記録材の保管状況によって記録材に含まれる水分量は異なる。したがって、例えば、画像形成装置に設けられた湿度センサが検出する湿度に基づき、記録材に含まれる水分量を推定することが考えられる。しかしながら、湿度に基づく水分量の推定は、個々の記録材に含まれる水分量を個別に検知するものではないため、記録材に実際に含まれる水分量とは大きく異なる場合があり得る。この場合、設定される画像形成条件が適切ではなくなり、画像不良等が発生したり、記録材の変形により記録材の搬送に問題が生じたりする。
このため、特許文献1から3は、個々の記録材に含まれる水分量を検知する構成を開示している。特許文献1から3は、水の吸収波長域の光と非吸収波長域の光を、水分量の検知対象に照射し、それらの反射光量等に基づき、検知対象の水分量を検知する構成を開示している。
特開2013-57513号公報 特開平9-210902号公報 特開平9-61351号公報
画像形成装置内において搬送される記録材には、その画像形成面とは直交する方向の変動、つまり、バタつきが発生し得る。バタつきながら搬送されている記録材に光を照射すると、バタつきに伴う画像形成面の変動により、記録材に含まれる水分量に関する値を精度良く検知できなくなる。
本発明は、記録材に含まれる水分量に関する値を精度よく検知できる水分検知装置及び画像形成装置を提供するものである。
本発明の一態様によると、水分検知装置は、記録材の搬送路と、第1波長の光と、前記第1波長とは異なる第2波長の光を射出する発光手段と、前記搬送路に対して前記発光手段とは反対側において、前記発光手段が射出した前記第1波長の光と、前記第2波長の光を受光可能に配置される受光手段と、前記受光手段が受光する、前記記録材を透過した前記第1波長の光の受光量と前記記録材を透過した前記第2波長の光の受光量と、に基づき前記記録材に含まれる水分量に関する値を検知する検知手段と、前記発光手段と前記受光手段との間に設けられ、前記搬送路を搬送される前記記録材を押圧する回転体と、を備えていることを特徴とする。
本発明によると、記録材に含まれる水分量に関する値を精度よく検知することができる。
一実施形態による画像形成装置の構成図。 一実施形態による水分検知装置の斜視図。 一実施形態による水分検知装置の構成図。 一実施形態による水分検知装置の構成図。 一実施形態による水分検知装置の各構成要素の位置関係の説明図。 一実施形態による水分検知装置の動作説明図。 一実施形態による水分検知装置の動作説明図。 一実施形態による判定情報を示す図。 一実施形態による水分検知装置の動作説明図。 一実施形態による水分検知装置の動作説明図。 一実施形態による水分検知装置の構成図。 一実施形態による水分検知装置の構成図。 一実施形態による水分検知装置の動作説明図。
以下、本発明の例示的な実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の実施形態は例示であり、本発明を実施形態の内容に限定するものではない。また、以下の各図においては、実施形態の説明に必要ではない構成要素については図から省略する。
<第一実施形態>
図1は、本実施形態による画像形成装置1の構成図である。図において、参照符号の末尾の文字Y、M、C、Kは、それぞれ、対応する部材が形成に係るトナー像の色がイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックであることを示している。しかしながら、色を区別する必要がない場合には参照符号の末尾の文字を除いた参照符号を使用する。感光体11は、像担持体であり、画像形成時、図の時計回り方向に回転駆動される。帯電ローラ12は、回転駆動される感光体11の表面を一様な電位に帯電させる。露光部13は、帯電された感光体11の表面を露光して感光体11の表面に静電潜像を形成する。現像部14は、対応する色のトナーを有し、現像ローラ15が出力する現像バイアスにより感光体11の静電潜像にトナーを付着させ、これにより、感光体11にトナー像を形成する。一次転写ローラ16は、一次転写バイアスを出力し、感光体11のトナー像を、反時計回り方向に回転駆動される中間転写ベルト17に転写する。なお、各感光体11のトナー像を中間転写ベルト17に重ねて転写することでフルカラーのトナー像を形成することができる。
中間転写ベルト17は、駆動ローラ18、二次転写対向ローラ20及びテンションローラ25により張架され、駆動ローラ18の回転に従属して回転駆動される。これにより、中間転写ベルト17に転写されたトナー像は、二次転写ローラ19の対向位置に搬送される。一方、カセット2に格納された記録材Pは、中間転写ベルト17に転写されたトナー像が二次転写ローラ19の対向位置に搬送されるタイミングに合わせて、給送ローラ4、搬送ローラ5及び6により二次転写ローラ19の対向位置に搬送される。二次転写ローラ19は、二次転写バイアスを出力して中間転写ベルト17のトナー像を記録材Pに転写する。なお、記録材Pに転写されず中間転写ベルト17に残留したトナーは、クリーニング装置36のブレード35により中間転写ベルト17から除去される。トナー像が転写された記録材Pは、定着部21に搬送される。定着部21は、記録材Pを加熱・加圧してトナー像を記録材Pに定着させる。記録材Pの片面のみに画像を形成する場合、トナー像の定着後、記録材Pは、排紙ローラ22及びスイッチバックローラ27により排紙トレイ26に排出される。一方、記録材Pの両面に画像を形成する場合、記録材Pは、スイッチバックローラ27の逆回転と不図示のフラッパの切り替えにより、図の点線で示す搬送路に送り出され、再度、二次転写ローラ19の対向位置に搬送されて、他の面に対する画像形成が行われる。
また、画像形成装置1は、記録材Pの水分量に関する値(水分量そのものを含む)を検知する水分検知装置30を備えている。水分検知装置30は、記録材Pの搬送方向において、搬送ローラ5、6より下流側で、二次転写ローラ19より上流側に配置されている。水分検知装置30は、発光部31と、記録材Pを搬送する搬送路に対して発光部31とは反対側に配置された受光部32と、を有する。なお、発光部31は、二次転写ローラ19と共に二次転写ユニット23により保持されている。また、水分検知装置30は、記録材を安定して搬送させるため、図1では不図示の押圧回転体を有する。
画像形成装置1の制御部3は、画像形成装置全体の制御部であり、CPU80を備えている。CPU80は、制御部3の不図示の不揮発性メモリが保持するプログラムを実行し、不図示のRAMをワークエリアとして使用して画像形成装置の制御を行う。また、制御部3は、画像形成条件を設定する設定制御部40を備えている。設定制御部40は、水分検知装置30が検知した記録材Pの水分量に関する値に基づき、記録材Pにトナー像を形成する際の画像形成条件、例えば、転写条件や定着条件を設定する。
図2は、水分検知装置30の構成を示す斜視図である。記録材Pは、水分検知装置30内を矢印Tで示す方向に搬送され、その過程で、水分量に関する値が検出される。図2に示す様に、不図示の付勢機構により、押圧回転体33は、搬送路上を搬送される記録材Pを、押圧力Fで搬送路側に押圧する。また、押圧回転体33は記録材PによってR方向に回転される従動コロである。つまり、記録材Pは、押圧回転体33により狭持された状態で、搬送ローラ5、6や二次転写ローラ19により搬送され、記録材Pの搬送により回転する様に構成されている。これにより、記録材Pは水分検知装置30内においてバタつきが抑えられ、安定した状態で搬送される。
図3は、水分検知装置30を、記録材Pの搬送方向の上流側から見た図である。発光部31は、電気基板EB1上に、例えば560nmと850nmといった、異なる波長の光を射出する発光素子L1とL2を有する。受光部32は、電気基板EB2に設けられたライン受光素子LSを有する。ライン受光素子LSは、記録材Pの搬送方向と直交する方向に一列(線状)に並べて配置された複数の受光素子を有する。ライン受光素子LSは、発光素子L1とL2が射出した光の記録材Pの透過光を受光可能なように配置され、ライン受光素子の各受光素子は、受光量に応じた電気信号を出力する。ライン受光素子LSに含まれる各受光素子には、発光素子L1とL2の発光波長を含む可視光及び近赤外光領域付近(約400~1000nm)に受光感度を有する安価な素子を使用できる。したがって、水の吸収波長(1450nm、1940nmなど)に受光感度を有するInGaAsを材料とした高価な受光素子を使用する必要はない。押圧回転体33は、記録材Pを押圧する、同じ直径の2つの円柱状部材331及び332と、円柱状部材331及び332を接続する接続部材333と、を備えている。押圧回転体33は、発光素子L1及びL2が射出する光の波長を十分に透過させる部材、例えば、透明な部材で構成される。また、接続部材333の直径は、円柱状部材331及び332の直径に比べて短くなっている。これは、接続部材333と、記録材Pの搬送路の一部を形成するガラス面が直接接触しないようにして、接続部材333がガラス面を傷つけないようにするためである。ここで、ガラス面は、発光素子L1とL2から射出された光がライン受光素子LSに到達するように接続部材333と対向する位置に設けられている。ガラス面を傷つけないようにすることで、後述する水分量の検知精度の低下を抑制できる。
図4は、図3のA-A断面図であり、図5は、各部材の配置関係の説明図である。発光素子L1及びL2と、押圧回転体33の回転中心軸と、ライン受光素子Lsとは、図5に示す様に、略同一平面内(図5の平面PI内であり、図4の縦方向の1点鎖線に対応)に存在する様に設けられる。また、図5に示す様に、発光素子L1とL2を結ぶ仮想線Laと、押圧回転体33の回転中心軸Lbと、ライン受光素子LSの各素子の配置方向Lcとの3つの直線が、互いに平行、かつ、平面PI内にあるように各部材は設けられる。さらに、仮想線Laと回転中心軸Lbとの距離La-bと、回転中心軸Lbと直線Lcとの距離Lb-cは、略等しくする。
図6及び図7は、発光素子L1及びL2を発光させた状態を示している。なお、図6、図7は、それぞれ、図3及び4と同じ位置から見た図である。図6、7において、発光素子L1が射出する光をL1Lで示し、発光素子L2が射出する光をL2Lで示している。図6に示す様に、発光素子L1及びL2が射出する光L1L及び光L2Lは、記録材Pの搬送方向と直交する方向においては、広がりをもってライン受光素子LSに到達する。そして、ライン受光素子LSの各受光素子が出力する電気信号に基づき、光L1Lの受光量と、光L2Lの受光量をそれぞれ判定することができる。
光L1L及びL2Lは、透明な押圧回転体33の通過時、内部反射や損失等により減衰する。さらに、光L1L及びL2Lは、記録材Pの透過により大きく減衰してライン受光素子LSに到達する。ただし、図7に示す様に、円形断面を有する押圧回転体33はレンズ的な効果を有し、記録材Pの搬送方向においては、発光素子L1及びL2が照射した光の広がりを抑え、ライン受光素子LSに光を集光させることができる。また、透明な押圧回転体33により、記録材Pを狭持しながらライン受光素子LSは受光量を検知することができる。したがって、記録材Pの搬送方向の水分量の局所的な偏材の影響を抑え、記録材の面内の平均的な水分量を検知することができる。
以下では、560nmの第1波長と、第1波長とは異なる850nmの第2波長の光L2Lの受光量に基づき、記録材Pが含有する水分量(含水量)に関する値をどの様に検知するかについて説明する。まず、発光素子L1と発光素子L2の発光強度が等しいものとする。また、発光素子L1が射出し記録材Pを透過した光量を第1透過光量と呼び、発光素子L2が射出し記録材Pを透過した光量を第2透過光量と呼ぶものとする。このとき、第1透過光量と第2透過光量との差分である透過光量差分は、図8に示す様に、記録材Pの含水率に応じて変化する。なお、図8は、記録材Pとして坪量が60g/mの普通紙(60g紙)を用いた場合の、含水率と透過光量差分との測定結果を示している。なお、含水率とは、記録材Pの坪量に対する、記録材Pに含まれる水分量の比率(%)であり、記録材Pの含水量に関する値である。
以下、記録材Pの含水率に応じて透過光量の差分が変化する理由について説明する。記録材Pを透過する光量は、吸湿による記録材Pの表面性の変化と、記録材Pに含まれる水による吸光の両方の影響を受ける。つまり、記録材Pの含水量が変化すると、それに応じて透過光量は変化する。ただし、表面性の変化による透過光量の変動は、波長依存性が小さく、よって、記録材Pの含水量の変化に伴う表面性の変化による透過光量の変動量は、波長に拘らずほぼ同じであり、透過光量の差分は殆ど変化しない。一方、記録材Pに含まれる水分による吸光には波長依存性があり、波長が長くなる程、吸光量は大きくなる。よって、記録材Pの含水量の変化に伴う吸光による透過光量の変動量は波長によって異なり、透過光量の差分が変化する。したがって、記録材Pの含水量が変化することによる透過光量の変動は全体としては波長依存性があり、よって、差分は記録材Pの含水量に応じて変化することになる。
本実施形態では、図8に示す様な、含水率と透過光量の差分との関係を予め測定し、含水率と透過光量の差分との関係を示す判定情報を制御部3に格納しておく。そして、制御部3は、光L1Lと光L2Lとの透過光量の差分により判定情報を使用して記録材の含水率を求める。なお、判定情報を画像形成に使用する記録材の坪量毎に求めておく構成とすることもできる。この場合、画像形成装置1は、画像形成対象の記録材の坪量に対応する判定情報に基づき当該記録材の含水率を判定する。続いて、第1透過光量及び第2透過光量の求め方について述べる。例えば、発光素子L1と発光素子L2の発光強度が等しく、かつ、ライン受光素子LSの各受光素子の受光感度が波長に拘らず一定であると、第1透過光量及び第2透過光量は、それぞれ、記録材Pを透過した光L1L及び光L2Lの受光量として求めることができる。しかしながら、一般的に、ライン受光素子LSの各受光素子の受光感度には波長依存性があり、発光素子L1と発光素子L2の発光強度が等しくない場合もある。したがって、まず、記録材Pを透過させずにライン受光素子LSが検出する光L1Lの受光量(以下、紙無受光量)を求める。続いて、記録材Pを透過させたときにライン受光素子LSが検出する光L1Lの受光量(以下、紙有受光量)を求める。そして、紙無受光量に対する紙有受光量の比に調整係数を乗じたものを光L1Lの透過光量、つまり、第1透過光量として求めることができる。第2透過光量についても同様である。ここで、調整係数とは、ライン受光素子LSの各素子の第1波長に対する感度と第2波長に対する感度の違いや、発光素子L1と発光素子L2との発光強度の違いを補正するための係数である。
以上、本実施形態では、透明な押圧回転体33により記録材を押圧して、記録材のバタつきを抑える。そして、この透明な押圧回転体33を介して記録材を照射し、その透過光量により記録材の水分量に関する値を検知する。したがって、記録材のバタつきにより透過光量が変動することを抑えることができ、精度よく、記録材の水分量に関する値を検知することができる。なお、押圧回転体33のすべてを透明な部材で構成するのではなく、光L1L及びL2Lが通過する領域のみを透明な部材とする構成であっても良い。また、本実施形態では、水の吸収波長(1450nm、1940nmなど)に受光感度を有する高価な受光素子を使用することなく記録材の水分量に関する値を検知することができる。なお、本発明は、水の吸収波長を使用しての水分量の検知にも使用できる。また、精度よく、水分量を検知できるため、個々の記録材の水分量に適した画像形成条件を設定することができる。例えば、画像形成装置の制御部3は、検出した記録材の水分量に関する値に基づき、記録材に画像を転写する際の転写電圧(転写バイアス)や、転写電流等の転写条件を適切に設定することができる。また、画像形成装置の制御部3は、検出した記録材の水分量に関する値に基づき、記録材に画像を定着させる際の、定着温度や、記録材の搬送速度といった定着条件を適切に設定することができる。
<第二実施形態>
続いて、第二実施形態について第一実施形態との相違点を中心に説明する。図9及び10は、本実施形態による水分検知装置30の構成図であり、第一実施形態の図6及び7に対応する図である。なお、第一実施形態の水分検知装置30と同様の構成要素については同じ参照符号を付与してその説明は省略する。本実施形態では、第一実施形態の押圧回転体33に代えて押圧回転体34を使用する。押圧回転体34は、第一実施形態と同様に、記録材を押圧する同じ直径の2つの円柱状部材331及び332と、円柱状部材331と332とを接続する接続部材343と、を備えている。2つの円柱状部材331及び332は、記録材の搬送方向と直交する方向の異なる位置に配置され、接続部材343は、記録材の搬送方向と直交する方向に伸びた部材であり、押圧回転体34の回転軸を含んでいる。ただし、接続部材343の太さを、第一実施形態の接続部材333より細くする。つまり、接続部材343の回転軸と直交する断面の面積を、円柱状部材331と332の回転軸と直交する断面の面積よりも小さくする。さらに、第一実施形態では、押圧回転33の回転中心は、記録材の搬送方向において、発光素子L1、L2とライン受光素子LSとを結ぶ線上に位置していた。本実施形態では、図10に示す様に、押圧回転体34の回転中心の記録材の搬送方向における位置38を、第一実施形態の位置37から所定距離だけ記録材の搬送方向の上流側にシフトさせる。
よって、ライン受光素子LSが受光する光L1L及びL2Lは、接続部材343を通過したものではなくなる。なお、図9に示す様に、ライン受光素子LSが受光する光L1L及びL2Lには、円柱状部材331及び332を通過したものが含まれている。しかしながら、ライン受光素子LSの配置領域を調整して、ライン受光素子LSが、押圧回転体34を通過しない光L1L及びL2Lのみを受光する構成とすることもできる。これにより、ライン受光素子LSは、押圧回転体34による光の減衰が抑えられた光を受光することができる。ライン受光素子LSの受光量が大きくなるため、記録材Pに含まれる水分量を精度よく検知することができる。
なお、回転中心の、記録材搬送方向の上流側へのシフト量は、発光素子L1、L2からライン受光素子LSへの光路における記録材Pのバタつきを抑えることができる範囲で決定する。一例としてシフト量は5mm以下とする。或いは、図10に示す様に、発光素子L1及びL2と受光素子LSを結ぶ線が円柱状部材331と332を貫く範囲内において、押圧回転体の回転中心をシフトさせる構成とすることもできる。また、回転中心をシフトさせる方向は記録材搬送方向の下流側であってもよい。
以上、押圧回転体34の回転軸を含む接続部材343を、発光素子L1及びL2からライン受光素子LSに至る光路に干渉しない位置に配置する。この構成により、押圧回転体34による光の減衰を抑え、よって、記録材の水分量に関する値を精度よく検知することが可能になる。なお、本実施形態において、押圧回転体34は、透明な部材でなくともよい。
<第三実施形態>
続いて、第三実施形態について第一実施形態との相違点を中心に説明する。図11及び図12は、本実施形態による水分検知装置の構成図である。なお、図11は、記録材Pの搬送方向の上流側から見た図であり、図12は、図11のA-A断面図である。なお、第一実施形態で説明した構成要素と同様の構成要素には同じ参照符号を付与してその説明は省略する。図11に示す様に、本実施形態では、発光素子L1とL2の配置位置を、第一実施形態の構成と比較して搬送方向と直交する方向にシフトさせる。図11では、右側にシフトさせているが左側であっても良い。また、押圧回転体33に代えて、透明部材36Aと黒色部材36B(網掛け部)とで構成される押圧回転体36を使用する。黒色部材36Bは、発光素子L1とL2をシフトさせた側とは異なる側に位置する様に設ける。また、ライン受光素子LSと同じ基板上に、発光素子L3と、発光素子L3が射出する光を記録材Pに案内するライトガイドLGを設ける。
この、発光素子L3及びライトガイドLGは、記録材の表面性を判別するために設けられる。表面性の判定の原理は、例えば、特開2014-114131号公報に記載されている。簡単に述べると、発光要素L3が射出する光は、ライトガイドLGを介して記録材Pの表面を照射し、その反射光がライン受光素子LSで受光される。記録材Pの表面の凹凸の程度と反射光量には相関がある。したがって、凹凸の程度と反射光量との関係を示すテーブルを予め画像形成装置に設定しておき、制御部3は、当該テーブルと、発光素子L3が照射した光の反射光のライン受光素子LSによる受光量とに基づき記録材の表面性を判定する。
図13は、発光素子L1、L2及びL3を発光させた状態を示し、第一実施形態の図6に対応する。発光素子L1及びL2が射出する光は、押圧回転体36の、透明部材36Aを介して、第一実施形態と同様にライン受光素子LSで受光される。ただし、本実施形態では、発光素子L1及びL2を図中の右側にシフトさせているため、ライン受光素子LSの図中の右半分の受光素子で、光L1L及び光L2Lは受光される。一方、発光素子L3が射出した光は、ライトガイドLGを介して、記録材Pの表面を図中の下側から照射する。ライン受光素子LSの、光L1L及びL2Lを受光する領域とは異なる領域の受光素子は、この発光素子L3が射出した光の反射光を受光する。発光素子L3が射出した光のライン受光素子LSでの受光領域の上側には、押圧回転体36の黒色部材36Bが位置している。つまり、発光素子L3が射出した光のライン受光素子LSでの受光領域に記録材Pを介して対向する位置には、押圧回転体36の黒色部材36Bが配置されている。黒色部材36Bは、透明部材36Aより透過させる光量が弱い。したがって、この黒色部材36Bにより、発光素子L3が射出した光の反射光を受光するライン受光素子LSの受光素子に、発光素子L1及びL2が射出した記録材Pからの透過光や、外光が入射することを抑えることができる。よって、記録材Pの表面性の判定精度が劣化することを抑えることができる。
以上、本実施形態では、水分検知装置に記録材表面性を判別する機能を設けることができ、画像形成装置に記録材表面性を判別する機能を別途設ける必要がなくなり、画像形成層を小型化できる。
[その他の実施形態]
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
31:発光部、32:受光部、3:制御部、33:押圧回転体

Claims (1)

  1. 記録材の搬送路と、
    第1波長の光と、前記第1波長とは異なる第2波長の光と、を射出する発光手段と、
    前記搬送路に対して前記発光手段とは反対側において、前記発光手段が射出した前記第1波長の光と前記第2波長の光と、を受光する受光手段と、
    前記受光手段が受光する、前記記録材を透過した前記第1波長の光の受光量と前記記録材を透過した前記第2波長の光の受光量と、に基づき前記記録材に含まれる水分量に関する値を検知する検知手段と、
    前記発光手段と前記受光手段との間に設けられ、前記搬送路を搬送される前記記録材を押圧する回転体と、
    を備えていることを特徴とする水分検知装置。
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