JP2022016391A - 拡張可能な椎体間固定デバイス - Google Patents

Abstract

【課題】拡張可能な固定デバイス、システム、器具、およびそれらの方法を提供する。
【解決手段】拡張可能な固定インプラント２０は、上部終板アセンブリ２６と、下部終板アセンブリ２８と、を含み得る。上部および下部終板アセンブリは、幅方向に拡張するように構成され得る。回転可能なアクチュエータは、上部ランプおよび下部ランプとそれぞれ嵌合する１つ以上の駆動ランプを動かし得る。アクチュエータは、駆動ランプのうちの１つ以上の独立した動きを引き起こし、それにより、上部および下部終板アセンブリの高さ方向の拡張を引き起こし得る。
【選択図】図１Ｃ

Description

本開示は、外科用デバイス、より具体的には、椎間板腔内に配備され、次いで、幅方向および／または高さ方向に拡張されて、椎間板間隔を維持し、脊椎の安定性を回復し、および／または椎間固定を促進することが可能な拡張可能固定デバイスに関する。

外傷または加齢などの様々な要因によって変性した椎間板に関連する疼痛に対処するための一般的な手技は、１つ以上の隣接する椎体を固定するための椎間固定デバイスの使用である。一般的に、隣接する椎体を固定するために、最初に、椎間板が部分的または完全に除去される。次いで、典型的には椎間固定デバイスが、正常な椎間板の間隔を維持して脊椎の安定性を回復し、それによって椎間固定を促進するために、隣り合った椎骨間に挿入される。

椎間板変性症および脊椎すべり症を伴う脊柱管狭窄症などの様々な脊椎疾患を治療する際に、脊柱の前柱の支持および安定性を提供するために、椎体間デバイスが使用されてきた。前椎体椎体間デバイスによる脊椎病変の臨床治療は、正常な前柱のアライメントを回復するために、椎体間デバイスを正確に配置することに依存している。医原性の病状は、椎間板腔への外科的アクセスウィンドウ、椎体の頂端輪にしばしば見られる硬い皮質骨に椎体を正確に配置できないこと、および／または正常な解剖学的脊椎アライメントを正確に制御および復元できないことに起因する可能性がある。

そのため、硬い皮質骨との椎体間接触を増加させること、および椎間板腔へのアクセスウィンドウのプロファイルを低減しながら、前柱のアライメントの正確な制御を提供することの両方を行う椎体間サポートの正確な配置が可能な固定デバイスに対するニーズが存在する。

このおよび他のニーズを満たすために、またその目的を考慮して、本出願は、椎体間インプラントを取り付け、幅および／または高さ方向に拡張するためのデバイス、システム、器具、および方法を提供する。特に、狭いプロファイルを有し、表面積接触を増加させるために幅方向に拡張し得、および／または低減された高さを有し、解剖学的脊椎アライメントを回復するために高さ方向に拡張し得る拡張可能な固定デバイスが提供される。拡張可能な固定デバイスは、椎体間の前方および後方の高さを個別に調整し、矢状面バランス矯正を調整する能力を有し得る。デバイスは、切開、半切開、または低侵襲の外科的処置で設置されてもよい。拡張可能な固定デバイスは、ガイドチューブまたはカニューレの下の椎間板腔内に配置され得、例えば、幅方向に広げられ、次いで、高さ方向に拡張されて、拡張された構成になることが可能であり得る。インプラントはまた、インプラントの長手方向軸を中心に受動的に枢動するように構成され得る。終板の受動的な調整は、挿入の傾斜角度および／または所望の矢状面角度の不一致に対処し得る。

一実施形態によれば、拡張可能インプラントは、上部終板アセンブリと、下部終板アセンブリと、アクチュエータアセンブリと、複数の駆動ランプと、駆動ランプと嵌合する上部および下部ランプと、を含む。上部終板アセンブリは、複数の上部終板を含み得る。下部終板アセンブリは、複数の下部終板を含み得る。アクチュエータアセンブリは、シャフトと、回転可能なナットと、を有する回転可能なアクチュエータを含み得る。複数の駆動ランプは、アクチュエータのシャフトに沿って位置付けられている前部ランプ、中間ランプ、および後部ランプを含み得る。上部ランプは、上部終板アセンブリに接続され、複数の駆動ランプと係合し得る。下部ランプは、下部終板アセンブリに接続され、複数の駆動ランプと係合し得る。上部および下部終板アセンブリは、幅方向に拡張するように構成され得る。アクチュエータおよび／またはナットの回転が、駆動ランプのうちの１つ以上の動きを引き起こし、この動きが上部および下部ランプに対して押圧し、それにより、上部および下部終板アセンブリの高さ方向の拡張を引き起こす。

一実施形態では、複数の上部終板は、第１の上部外側終板と、第２の上部外側終板と、第１と第２の上部外側終板との間に位置付け可能な第３の上部中央終板と、を含み得る。複数の下部終板は、第１の下部外側終板と、第２の下部外側終板と、第１と第２の下部外側終板との間に位置付け可能な第３の下部中央終板と、を含み得る。上部および下部中央終板は、それぞれの上部および下部外側終板を外側に拡張するように構成され得、それにより、インプラントの全幅を拡張する。外側終板のうちの一方は、細長い溝を含み得、他方の外側終板は、細長い溝内に受容されるように構成されたピンを保持し得、その結果、外側終板が外側に動くと、ピンが、細長い溝の経路に沿って案内される。例えば、細長い溝は、外側終板の幅方向の概して平行な拡張を可能にする線形溝であり得る。中央終板は、外側終板の間で、１つ以上の軌道上を滑動するように構成され得る。中央終板が１つ以上の軌道に沿って遠位方向に前進すると、外側終板が、幅方向に拡張する。

インプラントの高さは、作動アセンブリによって拡張され得る。アクチュエータのシャフトは、第１のねじ部と、第２のねじ部と、非ねじ部と、を含み得る。前部駆動ランプは、アクチュエータの非ねじ部上に位置付けられ得、中間ランプは、第１のねじ部上に位置付けられ得、後部ランプは、第２のねじ部上に位置付けられ得る。第１および第２のねじ部は、異なる外径、巻き方（ｈａｎｄｅｄｎｅｓｓ）、ねじ形状、ねじ山の角度、リード、ピッチなど、異なる属性を有し得る。例えば、第１のねじ部は、第２のねじ部よりも小さい外径、および第２のねじ部と異なる巻き方を有し得る。回転可能なナットは、後部ランプを中間ランプおよび前部ランプと独立して動かすように構成され得る。

上部および下部終板アセンブリは、インプラントの長手方向軸を中心に受動的に枢動するように構成され得る。例えば、上部および下部ランプの外面はそれぞれ、上部および下部中央終板の内部キャビティ上の１つ以上の対応するタブをそれぞれ案内するように構成された１つ以上のスロットを画定し得る。スロットは、インプラントの長手方向軸を中心に中央終板を案内または枢動するように構成された円形のＴスロットを含み得る。このようにして、上部および下部終板アセンブリは、挿入の傾斜角度および／または所望の矢状面角度の不一致に受動的に対処するために、長手方向軸を中心に枢動することが可能である。

別の実施形態によれば、インプラントシステムは、拡張可能なインプラントと、挿入器具と、を含み得る。インプラントは、第１の上部外側終板と、第２の上部外側終板と、第１と第２の上部外側終板との間に位置付け可能な第３の上部中央終板と、を含む上部終板アセンブリを含み得る。インプラントは、第１の下部外側終板と、第２の下部外側終板と、第１と第２の下部外側終板との間に位置付け可能な第３の下部中央終板と、を含む下部終板アセンブリを含み得る。インプラントは、シャフトと、回転可能なナットと、を有する回転可能なアクチュエータを含むアクチュエータアセンブリを含み得る。インプラントは、アクチュエータのシャフトに沿って位置付けられた前部ランプと、中間ランプと、後部ランプと、を含む複数の駆動ランプを含み得る。インプラントは、上部終板アセンブリに接続され、複数の駆動ランプと係合する上部ランプを含み得る。インプラントは、下部終板アセンブリに接続され、複数の駆動ランプと係合する下部ランプを含み得る。上部および下部終板アセンブリは、中央終板が外側終板の間で滑動すると、幅方向に拡張するように構成されており、アクチュエータおよび／またはナットの回転が、複数の駆動ランプのうちの１つ以上の独立した動きを引き起こし、それにより、上部および下部終板アセンブリの高さ方向の拡張を引き起こす。挿入器具は、インプラントを椎間板腔内に配備するように構成されたカニューレを含み得る。カニューレは、インプラントが椎間板腔内に進入しすぎるのを防止するようにインプラントと係合するように構成されている一対の対向するタブを含み得る。タブは、インプラントの側面の対応するスロットと嵌合するように構成されているＴ字型タブを含み得る。

さらに別の実施形態によれば、拡張可能なインプラントは、複数の上部終板と、複数の下部終板と、アクチュエータアセンブリと、複数の駆動ランプと、上部および下部ランプと、を含む。複数の上部終板は、概して多角形の形状に関節動作するように構成されている第１の複数のリンクを含み得る。複数の下部終板は、概して多角形の形状に関節動作するように構成されている第２の複数のリンクを含み得る。アクチュエータアセンブリは、シャフトを有する回転可能なアクチュエータを含み得る。複数の駆動ランプは、アクチュエータのシャフトに沿って位置付けられている前部ランプおよび後部ランプを含み得る。上部ランプは、複数の上部終板に接続され、複数の駆動ランプと係合し得る。下部ランプは、複数の下部終板に接続され、複数の駆動ランプと係合し得る。上部および下部終板は、幅方向に拡張するように構成され得る。アクチュエータの回転が、駆動ランプのうちの１つ以上の動きを引き起こし、この動きが上部および下部ランプに対して押圧し、それにより、上部および下部終板の高さ方向の拡張を引き起こす。

第１および第２の複数のリンクは、各々、それぞれ上部および下部ランプと嵌合するように構成された前部リンクと、後部リンクと、を含み得る。第１および第２の複数のリンクは、後部リンクが前部リンクに向かって移動すると、幅方向に拡張し得る。アクチュエータのシャフトは、ねじ部と、非ねじ部と、を含み得る。前部ランプは、アクチュエータの非ねじ部上に位置付けられ、後部ランプは、アクチュエータのねじ部上に位置付けられ得る。アクチュエータの回転が、後部ランプを前部ランプから離れるように動かし得、この動きが、上部および下部ランプを互いに離れるように押圧し、それにより、上部および下部終板を高さ方向に拡張する。

上部および下部終板は、インプラントの長手方向軸を中心に受動的に枢動するように構成され得る。例えば、上部および下部ランプは、各々、ランプの近位端から外側に延在する第１のタブと、それぞれのランプの遠位端から外側に延在する第２のタブと、を含み得る。第１および第２のタブはそれぞれ、終板と係合し得る。第１および第２のタブの一部は、インプラントの長手方向軸を中心とした円形であり得、これにより、インプラントの長手方向軸を中心とした終板の枢動運動が容易になる。このようにして、上部および下部終板は、長手方向軸を中心に枢動し、挿入の傾斜角度および／または所望の矢状面角度の不一致に受動的に対処し得る。

さらに別の実施形態によれば、拡張可能インプラントを取り付ける方法が提供される。後方進入路から患者の椎間板腔にアクセスして、準備することができる。潰されたインプラントが、斜方進入路からカニューレを介して椎間板腔内に位置付けられ得る。インプラントが、幅方向に拡張されて、広げられ構成になり得る。インプラントが、高さ方向に拡張されて、拡張された構成になり得る。終板が、最適な位置決めのために、インプラントの長手方向軸を中心に受動的に枢動し得る。カニューレが、患者の体から取り出され、それにより、インプラントを拡張位置に残すことができる。

また、様々なタイプおよびサイズの拡張可能な固定デバイス、ロッド、ファスナーまたはアンカー、ｋワイヤ、挿入ツール、および処置を行うための他の構成要素を含むキットも提供される。

本発明、ならびにそれに付随する利点および特徴のより完全な理解は、添付図面と併せて考慮されるときに、以下の詳細な説明の参照によって、より容易に理解されるであろう。

拡張可能なデバイスを下部脊骨上（上部隣接脊骨は明確化のために省略されている）に位置付けるためのカニューレと共に示されている、完全に潰された位置にある、一実施形態による拡張可能な固定デバイスの側面図である。 拡張可能なデバイスを下部脊骨上（上部隣接脊骨は明確化のために省略されている）に位置付けるためのカニューレと共に示されている、完全に潰された位置にある、一実施形態による拡張可能な固定デバイスの上面図である。 拡張可能なデバイスを下部脊骨上（上部隣接脊骨は明確化のために省略されている）に位置付けるためのカニューレと共に示されている、完全に潰された位置にある、一実施形態による拡張可能な固定デバイスの斜視図である。 下部椎骨上（上部隣接脊骨は明確化のために省略されている）に位置付けられている、図１Ａ～１Ｃの拡張可能な固定デバイスの側面図である。 下部椎骨上（上部隣接脊骨は明確化のために省略されている）に位置付けられている、図１Ａ～１Ｃの拡張可能な固定デバイスの上面図である。 下部椎骨上（上部隣接脊骨は明確化のために省略されている）に位置付けられている、図１Ａ～１Ｃの拡張可能な固定デバイスの斜視図である。 幅方向に拡張し始めた、図２Ａ～２Ｃの拡張可能な固定デバイスの側面図である。 幅方向に拡張し始めた、図２Ａ～２Ｃの拡張可能な固定デバイスの上面図である。 幅方向に拡張し始めた、図２Ａ～２Ｃの拡張可能な固定デバイスの斜視図である。 幅方向に完全に拡張された、図３Ａ～３Ｃの拡張可能な固定デバイスの側面図である。 幅方向に完全に拡張された、図３Ａ～３Ｃの拡張可能な固定デバイスの上面図である。 幅方向に完全に拡張された、図３Ａ～３Ｃの拡張可能な固定デバイスの斜視図である。 高さ方向に拡張し始めた、図４Ａ～４Ｃの拡張可能な固定デバイスの側面図である。 高さ方向に拡張し始めた、図４Ａ～４Ｃの拡張可能な固定デバイスの上面図である。 高さ方向に拡張し始めた、図４Ａ～４Ｃの拡張可能な固定デバイスの斜視図である。 高さ方向に完全に拡張された、図５Ａ～５Ｃの拡張可能な固定デバイスの側面図である。 高さ方向に完全に拡張された、図５Ａ～５Ｃの拡張可能な固定デバイスの上面図である。 高さ方向に完全に拡張された、図５Ａ～５Ｃの拡張可能な固定デバイスの斜視図である。 図１Ａ～図６Ｃの拡張可能な固定デバイスの分解図である。 幅方向に拡張され、高さ方向に潰された、図４Ａ～４Ｃの拡張可能な固定デバイスの背面図である。 幅方向に拡張され、高さ方向に潰された、図４Ａ～４Ｃの拡張可能な固定デバイスの上面図である。 幅方向に拡張され、高さ方向に潰された、図４Ａ～４Ｃの拡張可能な固定デバイスの断面図である。 幅方向に拡張され、かつ高さ方向に拡張された、図６Ａ～６Ｃの拡張可能な固定デバイスの背面図である。 幅方向に拡張され、かつ高さ方向に拡張された、図６Ａ～６Ｃの拡張可能な固定デバイスの上面図である。 幅方向に拡張され、かつ高さ方向に拡張された、図６Ａ～６Ｃの拡張可能な固定デバイスの断面図である。 デバイスを取り付けるためのケーブルまたはワイヤを有する、一実施形態による拡張可能な固定デバイスの側面図である。 デバイスを取り付けるためのケーブルまたはワイヤを有する、一実施形態による拡張可能な固定デバイスの断面図である。 デバイスを取り付けるためのケーブルまたはワイヤを有する、一実施形態による拡張可能な固定デバイスの斜視図である。 デバイスを取り付けるためのケーブルまたはワイヤを有する、一実施形態による拡張可能な固定デバイスの背面図である。 別の実施形態による、ケーブルまたはワイヤを有する拡張可能な固定デバイスの斜視図である。 別の実施形態による、ケーブルまたはワイヤを有する拡張可能な固定デバイスの断面図である。 さらに別の実施形態による、拡張可能な固定デバイスの幅方向に潰された正面斜視図である。 さらに別の実施形態による、拡張可能な固定デバイスの拡張された正面斜視図である。 さらに別の実施形態による、拡張可能な固定デバイスの上面図である。 別の実施形態による、複数のリンクを有する拡張可能な固定デバイスの分解図である。 完全に潰された位置の、図１３の拡張可能な固定デバイスの背面図である。 完全に潰された位置の、図１３の拡張可能な固定デバイスの斜視図である。 完全に潰された位置の、図１３の拡張可能な固定デバイスの上面図である。 完全に潰された位置の、図１３の拡張可能な固定デバイスの側面図である。 完全に潰された位置の、図１３の拡張可能な固定デバイスの正面図である。 幅方向に拡張され、高さ方向に潰された、図１４Ａ～１４Ｅの拡張可能な固定デバイスの背面図である。 幅方向に拡張され、高さ方向に潰された、図１４Ａ～１４Ｅの拡張可能な固定デバイスの斜視図である。 幅方向に拡張され、高さ方向に潰された、図１４Ａ～１４Ｅの拡張可能な固定デバイスの上面図である。 幅方向に拡張され、高さ方向に潰された、図１４Ａ～１４Ｅの拡張可能な固定デバイスの側面図である。 幅方向に拡張され、高さ方向に潰された、図１４Ａ～１４Ｅの拡張可能な固定デバイスの正面図である。 幅方向に拡張され、かつ高さ方向に拡張された、図１５Ａ～１５Ｅの拡張可能な固定デバイスの背面図である。 幅方向に拡張され、かつ高さ方向に拡張された、図１５Ａ～１５Ｅの拡張可能な固定デバイスの斜視図である。 幅方向に拡張され、かつ高さ方向に拡張された、図１５Ａ～１５Ｅの拡張可能な固定デバイスの上面図である。 幅方向に拡張され、かつ高さ方向に拡張された、図１５Ａ～１５Ｅの拡張可能な固定デバイスの側面図である。 幅方向に拡張され、かつ高さ方向に拡張された、図１５Ａ～１５Ｅの拡張可能な固定デバイスの正面図である。 図１３の拡張可能な固定デバイスの上面図である。 図１３の拡張可能な固定デバイスの潰された構成の断面図である。 図１３の拡張可能な固定デバイスの拡張された構成の断面図である。 椎間板腔内に移植された、図１３の拡張可能な固定デバイスの側面図である。 椎間板腔内に移植された、図１３の拡張可能な固定デバイスの上面図である。 椎間板腔内に移植された、図１３の拡張可能な固定デバイスの背面図である。 椎間板腔内に移植された、図１３の拡張可能な固定デバイスの斜視図である。 別の実施形態による、拡張可能な固定デバイスの背面図である。 別の実施形態による、拡張可能な固定デバイスの斜視図である。 別の実施形態による、拡張可能な固定デバイスの上面図である。 別の実施形態による、拡張可能な固定デバイスの側面図である。 椎間板腔内に移植された、図１９Ａ～１９Ｄの拡張可能な固定デバイスの側面図である。 椎間板腔内に移植された、図１９Ａ～１９Ｄの拡張可能な固定デバイスの上面図である。 椎間板腔内に移植された、図１９Ａ～１９Ｄの拡張可能な固定デバイスの背面図である。 椎間板腔内に移植された、図１９Ａ～１９Ｄの拡張可能な固定デバイスの斜視図である。

皮質骨接触面積を最大化しながら椎体間のアクセスプロファイルを改善するために、椎体間インプラントが、幅方向に拡張して表面積接触を増大する狭いプロファイルで、椎間板腔内に位置付けされ得る。インプラントは、解剖学的脊椎アライメントを回復するために、高さ方向に拡張するように構成され得る。高さ方向に拡張しながら、インプラントの前方および／または後方の高さが、例えば、矢状面バランス矯正を調整するために、個別に調整され得る。したがって、本出願の実施形態は、一般に、椎体間インプラントを取り付け、幅および／または高さ方向に拡張するためのデバイス、システム、器具、ならびに方法に関する。インプラント、椎体間、椎体間インプラント、固定デバイス、スペーサ、および拡張可能デバイスという用語は、本明細書では交換可能に使用されることができる。

ここで図１Ａ～図９を参照すると、一実施形態による、拡張可能な椎体間固定デバイスまたはインプラント２０、および取り付け方法が示されている。拡張可能デバイス２０は、幅および高さの両方向に拡張するように構成されている。インプラント２０は、幅および高さの両方において最小寸法を画定する、潰された配向で挿入されるように構成されている。椎間板腔内に挿入されると、インプラント２０は、作動されて、増大した幅を有し、それにより、椎体２との表面接触面積を完全に最大化する拡張されたフットプリントを提供する。次いで、インプラント２０が、正常な脊椎アライメントを正確に回復し、椎骨終板４全体に均等に負荷を分散するために、拡張された配向まで高さ方向に拡張される。

インプラント２０は、挿入器具と接続するように構成された後端または近位端２２から、椎間板腔内に最初に挿入されるように構成されたノーズ端または遠位端２４まで延在する。インプラント２０は、複数の上部終板２６と、隣接する椎骨２と係合するように構成されている複数の下部終板２８と、を含む。複数の上部終板２６は、第１の上部外側終板３０と、第２の上部外側終板３２と、第１と第２の上部外側終板３０、３２との間に位置付け可能な第３の上部中央終板３４と、を含み得る。同様に、複数の下部終板２８は、第１の下部外側終板３６と、第２の下部外側終板３８と、第１と第２の下部外側終板３６、３８との間に位置付け可能な第３の下部中央終板４０と、を含み得る。中央終板３４、４０は、それぞれの外側終板３０、３２、３６、３８を外側に拡張するように構成され、それにより、インプラント２０の全幅を拡張する。

図１Ａ～１Ｃに注目すると、拡張可能な固定デバイスまたはインプラント２０は、デバイス２０を隣接する椎体２の間の椎間板腔内（明確化のために上部椎骨は省略されている）に配備するためのガイドチューブまたはカニューレ１０と共に示されている。カニューレ１０は、例えば、低侵襲外科（ＭＩＳ）処置中の使用に好適であり得る。ガイドチューブまたはカニューレ１０は、近位端１２から、椎間板腔内に位置付け可能な遠位端１４まで延在する。カニューレ１０は、インプラント２０を椎間板腔内に案内するように構成されている中央の長手方向の開口部１６を画定する。椎間板腔は、後方進入路を通ってアクセスされ得る。カニューレ１０は、Ｋａｍｂｉｎの三角形、または椎間板腔、退出根、および通過根に隣接する解剖学的領域を通って椎間板腔にドッキングされ得る。例えば、示されるように、カニューレ１０は、椎骨２に対して角度をなし得る。例えば、カニューレは、直線状の後方アクセスアプローチに対して約３０°の角度をなしてもよい。

ここで図２Ａ～２Ｃを参照すると、インプラント２０は、幅および高さの両方向に潰された、完全に潰された配向でカニューレ１０を通って最終位置まで、椎間板腔内に挿入されている。広がる拡張が、上部終板２６に関連して説明されるであろう。下部終板２８が同様に拡張することが理解されるであろう。潰された配向では、外側終板３０、３２は、互いに入れ子になっている。外側終板３０、３２は、互いに接触または近接して位置付けられ得る。インプラント２０が最終位置に到達すると、カニューレ１０上の１つ以上のタブ１８が、インプラント２０と係合して、インプラントが椎間板腔内にさらに進入することを防止する。タブ１８は、例えば、インプラント２０の反対側に設けられた一対の対向するタブ１８を含み得る。一実施形態では、タブ１８は、インプラント２０の側面の対応するスロットと嵌合するように構成されたＴ字型タブを含む。Ｔ字型タブ１８は、狭い本体と、拡大された自由端部とを有し得、それにより、カニューレ１０の遠位端１４から遠位方向に延在する実質的にＴ字型の部材を画定する。この実施形態ではＴ字型タブ１８が例示されているが、タブ１８は、インプラント２０に係合してインプラント２０を保持するように別様に形成または構成され得ることを理解されたい。

ここで図３Ａ～３Ｃを参照すると、インプラント２０は、幅方向に拡張し始めている。中央ウェッジ終板３４は、外側終板３０、３２を外側に動かすように構成されている。外側終板３０、３２が互いに離れて拡張し始めると、外側終板３０、３２の間にギャップ４２が形成される。中央終板３４は、ノーズ部４４を有する。ノーズ部４４は、外側終板３０、３２間への挿入を容易にするために、角度が付けられているか、先細りになっているか、または尖っていてもよい。ノーズ部４４が遠位方向に前進してギャップ４２内に入ると、外側終板３０、３２は、外側に広がり続ける。中央終板３４は、外側終板３０、３２の間で、１つ以上の軌道４６上を滑動するように構成され得る。軌道４６（複数可）は、例えば、１つ以上の対応するチャネルおよびレールを含み得る。中央終板３４が軌道４６に沿って遠位方向に前進し続けると、外側終板３０、３２が、幅方向に拡張する。中央終板３４は、拡張するフットプリントの終板３０、３２をくさびで押し開く。第２の外側終板３２は、細長い溝４８を含み得、第１の外側終板３０は、細長い溝４８内に受容されるように構成されたピン５０を保持し得る。外側終板３０、３２が外方に動くと、ピン５０が、溝４８の経路に沿って案内される。例えば、この実施形態に示される直線状の溝４８は、第１および第２の外側終板３０、３２の幅方向の概して平行な拡張をもたらす。溝４８は、角度付きであるか、湾曲しているか、そうでなければ所望のタイプの幅方向の拡張を提供するように構成され得ることを理解されたい。

図４Ａ～４Ｃにさらに注目すると、インプラント２０は、幅方向に完全に拡張されて示されている。中央終板３４のノーズ４４が、遠位方向に前方に移動し、中央終板３４が、外側終板３０、３２の間のギャップ４２を実質的に埋める。中央終板３４が、拡張するフットプリントの終板３０、３２の前部に係合するように完全に前進する。拡張されたフットプリントが、椎体２との終板２６の表面接触面積を完全に最大化する。示されている広げられた配向になると、インプラント２０が、高さ方向に拡張する準備が整う。

ここで図５Ａ～５Ｃを参照すると、インプラント２０は、高さ方向に拡張し始めている。インプラント２０が拡張されると、インプラント２０は、矢状面バランスを制御するために、インプラント２０の前面および／または後面を独立して調整することができる。各終板２６、２８が椎骨終板４と接触すると、上部および下部終板２６、２８は、椎骨終板４全体の力の分散を最大化するように受動的に枢動するように構成され得る。図６Ａ～６Ｃにさらに注目すると、インプラント２０は、高さおよび幅方向に拡張されている。インプラント２０は、矯正および矢状面バランスを調整するために拡張し続けることができ、受動関節は、必要に応じて、調整し続けることができる。

図７に注目すると、インプラント２０の分解図が示されている。インプラント２０は、第１のアセンブリまたは第１の複数の上部終板２６と、隣接する椎骨２に係合するように構成されている第２のアセンブリまたは第２の複数の下部終板２８と、を含む。インプラント２０は、アクチュエータ５２と、終板アセンブリ２６、２８を高さ方向に拡張する複数の内部ランプ５６を動かすように構成されたナット５４と、を含む作動機構を含む。複数のランプ５６は、前部ランプ５８と、中間ランプ６０と、後部ランプ６２と、を含む複数の駆動ランプを含み得る。前部ランプ５８は、中央長手方向ボア５９を含み得、中間ランプ６０は、中央長手方向ボア６１を含み得、後部ランプ６２は、中央長手方向ボア６３を含み得る。複数の駆動ランプ５８、６０、６２は、アクチュエータ５２の長さに沿って位置付けられ得、それぞれ上部ランプ６４および下部ランプ６６に係合するように、および上部ランプ６４および下部ランプ６６を駆動するように構成されている。上部および下部ランプ６４、６６は、上部および下部終板アセンブリ２６、２８に接続されている。駆動ランプ５８、６０、６２のうちの１つ以上が移動され、上部および下部ランプ６４、６６に対して滑動し、それらはインプラント２０の高さ方向の拡張をもたらす。拡張は、インプラント２０の前方および／または後方の高さを個別に調整する能力を含み得る。

上部終板アセンブリ２６は、第１および第２の上部外側終板３０、３２と、上部外側終板３０、３２を幅方向に拡張するために、上部外側終板３０、３２の間で滑動可能な中央ウェッジ終板３４と、を含み得る。下部終板アセンブリ２８は、第１および第２の下部外側終板３６、３８と、下部外側終板３６、３８を幅方向に拡張するために、下部外側終板３６、３８の間を滑動可能な中央ウェッジ終板４０と、を含み得る。下部終板２８は、上部終板２６と同一であり、本明細書で提供される上部終板２６の説明は、下部終板２８にも等しく当てはまることが理解されるであろう。終板３０、３２、３４のうちの１つ以上は、骨に係合するように構成されている複数の歯６８、突起、または他の摩擦増進面を含み得る。中央終板３４は、大きな中央移植片保持開口部または窓７０を含み得、外側終板３０、３２は、骨移植片または他の好適な骨成長促進材料を受容するように構成されている１つ以上の移植片開口部または窓７２を含み得る。

第１の外側終板３０のノーズ端または遠位端２４は、第２の外側終板３２に向かって内側に延在する第１の突起７４を含み得る。同様に、第２の外側終板３２の遠位端は、第１の外側終板３０に向かって内側に延在する第２の突起７６を含み得る。突起７６は、インプラント２０の長手方向軸Ａに対して概して垂直に延在する細長い溝または開口４８を画定し得る。突起７４は、ピン５０を受容するための開口部７８を含み得る。ピン５０は、細長い開口部４８に沿って滑動するように構成されており、それにより、外側終板３０、３２の幅方向の拡張を容易にする。ピン５０および溝４８の位置は、外側終板３０、３２内で逆にされ得ることが理解されるであろう。

第１の外側終板３０の後端または近位端２２は、角度付き部８０を含み得、第２の外側終板３２の近位端は、第２の角度付き部８２を含み得る。角度付き部８０、８２は、インプラント２０が完全に潰された位置にあるとき、中央終板３４のノーズ部４４を受容するように構成され得る。外側終板３０、３２の内面は、中央終板３４の側面に沿って位置付けられている対応する軌道４６と係合するように構成されている１つ以上の軌道４６を画定する。中央終板３４のノーズ４４に沿った軌道４６は、それぞれ外側終板３０、３２の角度付き部８０、８２に沿った対応する軌道４６と嵌合する。中央終板３４が、幅を拡張するように前進すると、中央終板３４の縁に沿った軌道４６が、外側終板３０、３２の内面に沿った対応する軌道４６と嵌合する。軌道４６は、滑動可能な接触面と嵌合するように構成されているオス型およびメス型の溝ならびに突起を含み得る。例えば、軌道４６は、中央終板３４が、外側終板３０、３２の間で滑動して外側終板３０、３２を外側に延在し、インプラント２０のフットプリントを広げることを可能にする１つ以上のメス型チャネルと、１つ以上のオス型レールと、を含み得る。

インプラント２０は、インプラント２０の高さを拡張するように構成された作動アセンブリを含む。作動アセンブリは、回転可能なアクチュエータ５２と、複数の内部ランプ５６を動かすように構成されている回転可能なナット５４と、を含む。インプラント２０は、アクチュエータ５２とインターフェースする前部ランプ５８、中間ランプ６０、および後部ランプ６２の少なくとも３つの駆動ランプを含む。アクチュエータ５２は、近位端８６から遠位端８８まで延在するシャフト８４を含む。シャフト８４は、第１のねじ部９０と、第２のねじ部９２と、非ねじ部９４と、を含む。第１および第２のねじ部９０、９２は、外径、巻き方、ねじ形状、ねじ山の角度、リード、ピッチなどを含む異なる属性を有し得る。

図８Ａ～８Ｃでは、インプラント２０は、広げられた配向で、高さ方向に潰されて示されており、図９Ａ～９Ｃでは、インプラント２０は、広げられた配向で、高さ方向に拡張されて示されている。図９Ｃに最もよく示されるように、前部駆動ランプ５８は、アクチュエータ５２の非ねじ部９４上に位置付けられている。前部駆動ランプ５８は、固定ワッシャ９６と、第１のねじ部９０と非ねじ部９４との間に画定される肩部９８と、の間に位置し得る。このようにして、前部ランプ５８が、アクチュエータシャフト８４に固定される。代替的な一実施形態では、前部ランプ５８をアクチュエータシャフト８４に沿って移動させるために、前部ランプ５８が、別のねじ部に沿って位置付けられ得る。中間ランプ６０は、第１のねじ部９０上に位置付けられており、中間ランプ６０を動かし、それにより、上部および下部ランプ６４、６６を動かしてインプラント２０を拡張するために、第１のねじ部９０の長さに沿って移動可能である。後部ランプ６２は、後部ランプ６２を動かすために、第２のねじ部９２に沿って位置付けられている。後部ランプ６２は、上部および下部ランプ６４、６６を動かしてインプラント２０を拡張するために、第２のねじ部９２の長さに沿って移動可能である。第１のねじ部９０は、第２のねじ部９２よりも小さい外径、および第２のねじ部９２と異なる巻き方を有し得る。第１のねじ部９０は、第２の肩部１００で第２のねじ部９２に移行し得る。アクチュエータシャフト８４の近位端８６は、リブ付きネック１０２などの第１の器具保持特徴を含み得る。リブ付きネック１０２は、ドライバ器具とインターフェースし、それにより、アクチュエータシャフト８４を回転させるように構成されている、ギザギザの付いたネックグリップまたは他の好適な係合面を含み得る。

作動アセンブリは、回転可能なナット５４も含み得る。回転可能なナット５４は、後部ランプ６２を中間ランプ６０および前部ランプ５８と独立して動かすように構成され得る。ナット５４は、近位端１０４から遠位端１０６まで延在し得る。遠位端１０６は、後部駆動ランプ６２を貫通するボア６３内の対応する内ねじ部と嵌合するように構成された外ねじ部１０８を含み得る。近位端１０４は、スロット付きヘッド１１０などの第２の器具保持特徴を含み得る。スロット付きヘッド１１０は、ドライバ器具とインターフェースし、それによりナット５４を回転させるように構成されたスロットまたは他の好適な係合面を含み得る。ナット５４のみが時計回りに回転されると、後部ランプ６２が前方に並進され、前部ランプ５８までの距離が減少し、後方の高さが増加し、前方の高さが減少して、スペーサの前弯角が減少する。ナット５４が静止したままで、アクチュエータ５２のみが時計回りに回転されると、中間ランプ６０が前部ランプ５８から離れて前方の高さが増加し、同時に、後部ランプ６２が、アクチュエータ５２がナット５４を通って進むにつれて、前部ランプ５８に対して離れる。後部ランプ６２と、前部ランプ５８との間のギャップが増大すると、スペーサの前弯角が増大する。アクチュエータ５２およびナット５４の両方が同時に時計回りに回転されると、後部ランプ６２および前部ランプ５８は、互いに相対的に動かない。中間ランプ６０だけが、前部ランプ５８から離れて、後部ランプ６２に向かって並進する。これにより、終板２６、２８の平行拡張が生じる。駆動ランプ５８、６０、６２の移動および結果として生じる拡張は、任意の好適な構成および機構を備えたアクチュエータ５２および／またはナット５４によって操作され得ることが理解されるであろう。

駆動ランプ５８、６０、６２は、上部ランプ６４および下部ランプ６６と係合し、それにより、上部および下部ランプ６４を高さ方向に外側に動かす。下部ランプ６６は上部ランプ６４と同一であり、本明細書の上部ランプ６４の説明は、下部ランプ６６にも等しく当てはまることが理解されるであろう。上部ランプ６４は、近位端１１２から遠位端１１４まで延在する。上部ランプ６４は、中央ランプ３４のキャビティ１１８内に受容されるように構成された外面１１６を含む。外面１１６の一部は、インプラント２０の長手方向軸Ａを中心とした終板２６の動きを容易にするために、インプラント２０の長手方向軸Ａを中心とした円形であり得る。上部ランプ６４の外面１１６は、中央終板３４の内部キャビティ１１８上の１つ以上の対応するタブ１４４を案内するように構成されている１つ以上の凹部またはスロット１４２を画定し得る。スロット１４２は、インプラント２０の長手方向軸Ａを中心に中央終板３４を案内または枢動するように構成されている円形のＴスロットを含み得る。このようにして、上部終板アセンブリ２６は、前弯および／または挿入の斜め送出角に対処するために、長手方向軸Ａを中心に受動的に枢動するように構成されている。このタイプの多軸関節がなければ、終板２６、２８は、移植されたときに椎体２に食い込む、および／または椎体２を傾ける可能性がある。

上部ランプ６４は、駆動ランプ５８、６０、６２と嵌合するように構成された内面１２０を含む。内面１２０は、１つ以上の傾斜面１２２、１２４、１２６を含み得る。示された実施形態では、内面１２０は、ランプ６４の近位端１１２の近くの第１の傾斜面１２２と、ランプ６４の遠位端１１４の近くの第２の傾斜面１２４と、第１と第２の傾斜面１２２、１２４との間の第３の傾斜面１２６と、を含む。第１の傾斜面１２２は、近位端１１２に対向し得、第２の傾斜面１２４は、近位端１１２に対向し得、第３の傾斜面１２４は、遠位端１１４に対向し得る。傾斜面１２２、１２４、１２６は、所与の角度の傾斜を有する、角度の付いた連続面であり得る。傾斜面１２２、１２４、１２６の傾斜は、互いに等しくてもよいか、または異なっていてもよいことが企図される。傾斜面１２２、１２４、１２６は、概して直線状の傾斜面であり得るか、または湾曲した傾斜面であり得る。傾斜面１２２、１２４、１２６は、オス型滑動斜面または突出斜面を含み得る。第１および第２の傾斜面１２２、１２４は、傾斜面１２２、１２４が互いに実質的に平行であるように、等距離で離間し得る。第３の傾斜面１２６は、第１および第２の傾斜面１２２、１２４に対して反対に角度が付けられてもよい。このようにして、第３のランプ１２６の頂点は、第１のランプ１２２の頂点に一致するか、またはその近くにあり得、第３のランプ１２６の基部は、第２のランプ１２４の基部に一致するか、またはその近くにあり得る。傾斜面１２２、１２４、１２６特定の配置が示されているが、傾斜面１２２、１２４、１２６の数、位置、および構成は、当業者によって変更または選択され得ることが想定される。

駆動ランプ５８、６０、６２は、１つ以上の傾斜面１２８、１３０、１３２を含み得る。駆動ランプ５８、６０、６２の傾斜面１２８、１３０、１３２は、上部および下部ランプ６４、６６の対応する傾斜面１２２、１２４、１２６にそれぞれ係合するように構成および寸法決めされ得る。例えば、後部ランプ６２は、１つ以上の傾斜面１２８を含み得、中間ランプ６０は、１つ以上の傾斜面１３０を含み得、前部ランプ５８は、１つ以上の傾斜面１３２を含み得る。傾斜面１２８、１３０、１３２は、所与の角度の傾斜を有する、角度の付いた連続面であり得る。傾斜面１２８、１３０、１３２の傾斜は、互いに等しくてもよいか、または異なっていてもよいことが企図される。傾斜面１２８、１３０、１３２は、概して直線状の傾斜面であり得るか、または湾曲した傾斜面であり得る。傾斜面１２８、１３０、１３２は、上部ランプ６４のオス型傾斜面１２２、１２４、１２６を受容するように構成されたメス型滑動斜面または凹状斜面を含み得る。オス型およびメス型斜面は、逆にされ得るか、そうでなければ、斜面間に滑動可能な嵌合を提供するように構成され得ることが理解されるであろう。上部ランプ６４の第１の傾斜面１２２は、駆動後部ランプ６２の傾斜面１２８と滑動可能にインターフェースするように構成され得る。上部ランプ６４の第２の傾斜面１２４は、駆動前部ランプ５８の傾斜面１３２と滑動可能にインターフェースするように構成され得る。上部ランプ６４の第３の傾斜面１２６は、駆動中間ランプ６０の傾斜面１３０と滑動可能にインターフェースするように構成され得る。駆動ランプ５８、６０、６２のうちの１つ以上が移動すると、１つまたは複数の傾斜面１２８、１３０、１３２が、上部および下部ランプ６４、６６の対応する１つまたは複数の傾斜面１２２、１２４、１２６を押す。このようにして、個々の駆動ランプ１２８、１３０、１３２は、上部および下部ランプ６４、６６の拡張率を制御し、これにより、取り付けられた上部および下部終板２６、２８の拡張を制御する。上部および下部終板アセンブリ２６、２８が、外側に押されて、拡張された構成になる。

インプラント２０は、以下の特徴の１つ以上をさらに含み得る。駆動後部ランプ６２は、挿入器具によって保持されるように構成され得る外ねじ部１３４を近位端に含み得る。１つ以上の摩擦リングまたはワッシャ１３６を提供して、ナット５４および／または駆動ランプ５８、６０、６２に抗力またはスラスト抵抗をそれぞれ提供することができる。ナット５４をアセンブリ内に捕捉および固定するために、係止部材１３８が提供されてもよい。移動を制限し、終板２６を互いに接続された状態に維持するために、１つ以上のピン１４０が提供されてもよい。

皮質骨接触表面積を最大化しながら椎体間インプラント２０のアクセスプロファイルを改善するために、インプラント２０を取り付け、広げ、および／または拡張する方法およびシステムは、以下のうちの１つ以上を含み得る。インプラント２０は、狭いプロファイルで椎間板腔内に入り、関節動作して、前方骨端輪上の表面積接触を増加させ得る。最終的な移植位置での椎体間インプラント２０の配向および位置は、術前／術中スキャンおよび／または椎体の骨ミネラル密度マップを決定する正規母集団統計によって最適化され得る。ロボットおよび／またはナビゲーションガイダンスを使用して、椎体間２０を正しく配向することができる。ロボットおよび／またはナビゲーションシステムのさらなる詳細は、全ての目的のために、その全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許公開第２０１７／０２３９００７号に見ることができる。

一実施形態では、インプラント２０は、以下のステップのうちの１つ以上で移植され得る、（１）接触した骨／インプラント界面の骨ミネラル密度を最適化するために、最終的な最適インプラント位置について決定がなされる。（２）ロボットおよび／またはナビゲーションを使用して、この最適インプラント位置が達成されることを可能にする潜在的な軌道を判定する。（３）カニューレ１０が、Ｋａｍｂｉｎの三角形、または椎間板腔、退出根、および通過根に隣接する解剖学的領域を通って椎間板腔にドッキングされる。（４）拡張可能な椎体間２０が、関節動作しない、拡張されていない配向で挿入される。（５）拡張可能な椎体間２０が作動されて、椎体との表面接触面積を完全に最大化する拡張された、または広げられたフットプリントになる。（６）次いで、正常な脊椎アライメントを正確に復元し、負荷を椎骨終板４全体に均等に分散させるために、拡張可能な椎体間２０が、高さ方向に拡張される。

ここで図１０Ａ～１０Ｄを参照すると、別の実施形態による、拡張可能な椎体間固定デバイスまたはインプラント１５０が示されている。インプラント１５０は、インプラント２０と同様に、中央ウェッジ終板１６４で幅方向に拡張する。この実施形態では、カニューレ１０は、各終板に接続されて各終板を定位置に保持する一方で、中央ウェッジ終板１６４を前進させてインプラント１５０のフットプリントを広げる１つ以上のケーブルまたはワイヤ１９６に置き換えられている。ケーブルまたはワイヤ１９６は、終板アセンブリ１５６、１５８を通って、保持のために器具の背面に出ていって輪にされ得る。

インプラント１５０は、挿入器具と接続するように構成された後端または近位端１５２から、椎間板腔内に最初に挿入されるように構成されたノーズ端または遠位端１５４まで延在する。インプラント１５０は、第１のアセンブリまたは第１の複数の上部終板１５６と、隣接する椎骨２に係合するように構成されている第２のアセンブリまたは第２の複数の下部終板１５８と、を含む。上部終板アセンブリ１５６は、第１および第２の上部外側終板１６０、１６２を含み得、下部終板アセンブリ１５８は、第１および第２の下部外側終板１６６、１６８を含み得る。中央ウェッジ終板１６４は、外側終板１６０、１６２、１６６、１６８の間で滑動可能であり、それにより、外側終板１６０、１６２、１６６、１６８を幅方向に拡張する。中央終板１６４は、骨移植片または他の好適な骨成長促進材料を受容するように構成されている１つ以上の移植片保持開口部または窓１７０を含み得る。

インプラント１５０の遠位端１５４は、上部ノーズ部１７４と、下部ノーズ部１７６と、上部と下部ノーズ部１７４、１７６との間に位置付けられた中央ノーズ部１７８と、を含むノーズアセンブリ１７２を含み得る。上部および下部終板１５６、１５８は、１つ以上の枢動可能なリンク部材またはリンク１８０でノーズアセンブリ１７２に接続する。第１の上部終板１６０の遠位端は、第１のピボットピン１８２で第１のリンク部材１８０の端部の一方に接続し、リンク部材１８０の反対側の端部は、第２のピボットピン１８２で上部ノーズ１７４に接続する。同様に、第２の上部終板１６２の遠位端は、第３のピボットピン１８２で第２のリンク部材１８０の端部の一方に接続し、リンク部材１８０の反対側の端部は、第４のピボットピン１８２で上部ノーズ１７４に接続する。下部終板１５８は、同じ方法で、追加のリンク１８０およびピボットピン１８２を用いて下部ノーズ部１７６に接続されている。

外側終板１５６、１５８の近位端は、インプラント１５０が完全に潰された位置にあるとき、中央終板１６４のノーズ部１８６を受容するように構成された角度付き部１８４をそれぞれ含み得る。外側終板１５６、１５８の内面は、中央終板１６４の側面に沿って位置付けられている対応する軌道１８８と係合するように構成されている１つ以上の軌道１８８を画定し得る。中央終板１６４のノーズ１８６に沿った軌道１８８は、それぞれ外側終板１５６、１５８の角度付き部１８４に沿った対応する軌道１８８と嵌合する。中央終板１６４が、幅を拡張するように前進すると、中央終板１６４の縁に沿った軌道１８８が、外側終板１６０、１６２の内面に沿った対応する軌道１８８と嵌合する。軌道１８８は、滑動可能な接触面と嵌合するように構成されているオス型およびメス型の溝ならびに突起を含み得る。例えば、軌道１８８は、中央終板１６４が、外側終板１５６、１５８の間で滑動して外側終板１５６、１５８を外側に延在し、インプラント１５０のフットプリントを広げることを可能にする１つ以上のメス型チャネルと、１つ以上の対応するオス型レールと、を含み得る。１つ以上の軌道１８８は、滑動可能なダブテール構成を形成し得る。

インプラント１５０の近位端１５２は、１つ以上のケーブルまたはワイヤ１９６を固定するための後部アセンブリ１９０を含む。後部アセンブリ１９０は、リング１９２と、リング１９２と滑動可能な中央終板１６４との間に位置付けられたベース１９４と、を含み得る。後部アセンブリ１９０は、例えば、挿入器具に取り付けるように構成され得る。ケーブルまたはワイヤ１９６は、終板アセンブリ１５６、１５８を通って、保持のために器具の背面に出ていって輪にされ得る。ワイヤ１９６は、インプラント１５０の近位端１５２でリング１９２に固定され、インプラント１５０の周りを一周する。例えば、図１０Ｂに最もよく示されるように、ワイヤ１９６は、第１の位置でリング１９２に接続し、中央ウェッジ終板１６４の第１の側面に沿って延在し、中央ウェッジ終板１６４のノーズ１８６に従って内側に曲がり、外側終板１５６、１５８の内面に沿って移動し、リンク１８０の近くで内側に狭まり、ノーズアセンブリ１７２の中央ノーズ１７８の周りを一周し、リンク１８０の近くで内側に狭まり、外側終板１５６、１５８の内面に沿って移動し、中央ウェッジ終板１６４のノーズ１８６に従って外側に曲がり、中央ウェッジ終板１６４の第２の側面に沿って延在し、第１の位置と反対の第２の位置でリング１９２に再接続する。ワイヤ１９６は、中央ウェッジ終板１６４の側面に沿って延在する中央オス型軌道１８８内に埋め込まれ得る。ケーブルまたはワイヤ１９６は、広がる拡張中、インプラント１５０を保持するように構成され得る。

ここで図１１Ａおよび１１Ｂを参照すると、別の実施形態による、拡張可能な椎体間固定デバイスまたはインプラント２００が示されている。インプラント２００は、ケーブルまたはワイヤ１９６がインプラント２００を通って中央に延在することを除いて、インプラント１５０と同様である。ワイヤ１９６は、中央終板１６４を前進させながら、外側終板１５６、１５８の各々を定位置に保持するために、ノーズアセンブリ２０２に接続し得る。ワイヤ１９６は、保持のために、器具の背面に接続し得る。この実施形態では、ノーズアセンブリ２０２は、下部ノーズ２０６に接続された上部ノーズ２０４を含み、後部アセンブリ２０８は、ピン２１０およびベース２１２を含む。ケーブルまたはワイヤ１９６の第１の端部は、遠位端１５４で上部および下部ノーズ部２０４、２０６内に固着し、ワイヤ１９６の第２の端部は、近位端１５２でピン２１０に付着する。ワイヤ１９６は、ノーズアセンブリ２０２からインプラント２００の中心長手方向軸に沿って、中央ウェッジ終板１６４を通り、ベース２１２を通り、ピン２１０内に横方向に延在し得る。中央ウェッジ終板１６４は、ワイヤ１９６に沿って滑動し得、中央終板１６４が前方に移動すると、中央終板１６４は、インプラント１５０について本明細書で説明したのと同じ方法で、外側終板１５６、１５８を拡張する。

ここで図１２Ａ～１２Ｃを参照すると、別の実施形態による、拡張可能な椎体間固定デバイスまたはインプラント２２０が示されている。インプラント２２０は、ノーズがピンアセンブリ２２２に置き換えられていることを除いて、インプラント１５０、２００と同様である。ピンアセンブリ２２２は、１つ以上の細長いピン２２４と、ピン２２４を囲んでピン２２４を中心に回転可能な第１のカラー２２６と、ピン２２４を囲んでピン２２４を中心に回転可能な第２のカラー２２８と、を含み得る。細長いピン２２４は、上部終板１５６の上面から下部終板１５８の下面まで延在し得る。第１のカラー２２６は、上部終板１５６に回転可能に連結された上部リンク１８０に接続し得、第２のカラー２２８は、下部終板１５８に回転可能に連結された下部リンク１８０に接続し得る。図１２Ａに示された潰された位置では、リンク１８０は内側に枢動し、それにより、外側終板１５６、１５８が互いに接触するか、または互いに近くに位置付けられて、インプラント２００の最小幅を提供することを可能にする。中央ウェッジ終板１６４が遠位端１５４に向かって前進すると、中央ウェッジ終板１６４の軌道１８８が、外側終板１６０、１６２、１６４、１６８の内面に沿った相手軌道１８８に沿って滑動する。この実施形態では、中央ウェッジ終板１６４に沿った軌道１８８は、オス型上部軌道１８８と、下部オス型軌道１８８と、上部と下部オス型軌道１８８との間に位置付けられた中央オス型軌道１８８と、を含む。オス型軌道１８８は、細長い溝によって分離されている。ピンアセンブリ２２２、およびリンク１８０をそれぞれの終板１６０、１６２、１６４、１６８に接続するピン１８２により、中央終板１６４が相手軌道１８８に沿って滑動するときに、終板１６０、１６２、１６４、１６８が幅方向に拡張することが可能になる。リンク１８０が外側に枢動すると、外側終板１５６、１５８が互いに離れて移動し、インプラント２００の最大幅を提供する。

ここで図１３～図１８Ｄを参照すると、一実施形態による、拡張可能な椎体間固定デバイスまたはインプラント２３０、および取り付け方法が示されている。拡張可能デバイス２３０は、幅および高さの両方向に拡張するように構成されている。インプラント２３０は、幅および高さの両方において最小寸法を画定する潰された配向で挿入されるように構成されている。椎間板腔内に挿入されると、インプラント２３０は、増大した幅を有するように作動され、それにより、椎体２との表面接触面積を完全に最大化する拡張されたフットプリントを提供する。次いで、正常な脊椎アライメントを正確に回復し、椎骨終板４全体に均等に負荷を分散するために、インプラント２３０が、高さ方向に拡張されて拡張された配向になる。

図１３には、インプラント２３０の分解図が示されている。図１４Ａ～１４Ｅは、幅および高さの両方で最小化された、潰された構成のインプラント２３０を示す。図１５Ａ～１５Ｅは、インプラント２３０が幅において増大した状態の、広げられた構成のインプラント２３０を示す。図１６Ａ～１６Ｅは、インプラント２３０が幅および高さにおいて増大した状態の、拡張された構成のインプラント２３０を示す。インプラント２３０は、挿入器具と接続するように構成された後端または近位端２３２から、椎間板腔内に最初に挿入されるように構成されたノーズ端または遠位端２３４まで延在する。インプラント２３０は、第１のアセンブリまたは第１の複数の上部終板２３６と、隣接する椎骨２に係合するように構成されている第２のアセンブリまたは第２の複数の下部終板２３８と、を含む。広げられたフットプリントに関節動作されると、インプラント２３０は、上部と下部終板２３６、２３８との間に延在する１つ以上の中央窓または開口部２４０を画定し得る。中央窓または開口部２４０は、骨移植片または骨成長誘導材料を受容するように構成され得る。骨移植片は、椎間固定をさらに促進および容易にするために、固定デバイス２３０内および／または固定デバイス２３０の周りに導入され得る。

上部および下部終板２３６、２３８はそれぞれ、複数の個別のリンクセグメントまたはリンク２４２を含み得る。下部終板２３８は、上部終板アセンブリ２３６と同一であり、本明細書で提供される上部終板２３６の説明は、下部終板２３８にも等しく当てはまることが理解されるであろう。複数のリンクセグメントまたはリンク２４２は、関節動作して、概して多角形の形状になるように構成され得る。多角形は、凸面、凹面、単純、交差、または他の適切なタイプとすることができる。多角形の形状は、インプラント２３０を構築するために使用されるセグメントまたはリンク２４２の数によって決まり得る。例えば、この実施形態に示されるように、８つのリンク２０を有するデバイス２３０は、八角形を形成し得る。デバイス２３０は、上部および下部終板２３６、２３８の各々に対して８つのリンク２４２を備え、概して八角形の形状を形成するように示されているが、デバイス２３０は、必要なだけ少ない数の、または多い数のリンク２４２を有し得ることが想定される。リンク２４２は、同じ長さを有し得るか、またはリンク２４２は、異なる長さであり得る。示された実施形態では、最後尾のリンク２４３および最前部のリンク２４５は、残りの側方リンク２４２よりも短い長さを有し、側方リンク２４２の各々は、同じ長さを有している。リンク２４２は、任意の好適な長さであり得ることが理解されるであろう。

リンク２４２の各々は、接続されて、ピボットジョイント２４４を中心に関節動作し得る。ピボットジョイント２４４は、ピンジョイントまたはヒンジジョイントなどの回転ジョイントであり得る。例えば、ピボットジョイント２４４は、例えば、１つ以上のピン２４６を中心とした単軸回転すなわち単一軸回転を提供し得る。接続されたリンク２４２は、接続されたリンク２４２間の各それぞれのピン２４６の軸を中心に自由に回転することができ得る。本明細書ではピン２４６が例示されているが、他のジョイント形状が使用され得ることが理解されるであろう。インプラント２３０は、図１４Ａ～１４Ｅに示される潰された位置で挿入される。挿入されると、インプラント２３０は、最後尾のリンク２４３に力を印加することによって広げられ、それにより、最後尾のリンク２４３を最前部のリンク２４５に向かって前進させる。最後尾のリンク２４３が遠位端２３４に向かって前進すると、インプラント２３０の側面に沿ったリンク２４２が、外側に枢動して、図１５Ａ～１５Ｅに示される広げられた構成になる。

インプラント２３０は、終板アセンブリ２３６、２３８を高さ方向に拡張する複数の内部ランプ２５０を動かすように構成されたアクチュエータ２４８を含むアクチュエータアセンブリを含む。複数のランプ２５０は、前部駆動ランプ２５２と、後部駆動ランプ２５４と、を含み得る。前部駆動ランプ２５２は、中央長手方向ボア２５３を含み得、後部駆動ランプ２５４は、中央長手方向ボア２５５を含み得る。複数の駆動ランプ２５２、２５４は、アクチュエータ２４８の長さに沿って位置付けられ得、上部ランプ２５６および下部ランプ２５８に係合し、上部ランプ２５６および下部ランプ２５８を駆動するようにそれぞれ構成されている。上部および下部ランプ２５６、２５８は、上部および下部終板アセンブリ２３６、２３８と係合し、それにより、インプラント２３０の高さ方向の拡張を提供する。

アクチュエータ２４８は、近位端２６２から遠位端２６４まで延在するシャフト２６０を含み得る。シャフト２６０は、ねじ部２６６と、非ねじ部２６８と、を含み得る。図１７Ｂには、図１７ＡのラインＡ－Ａに沿ったインプラント２３０の断面図が、広げられた配向で、高さ方向に潰されて示されている。図１７Ｃには、ラインＡ－Ａに沿ったインプラント２３０の断面図が、広げられた配向で、高さ方向に拡張されて示されている。図１７Ｃに最もよく示されるように、前部駆動ランプ２５２は、アクチュエータ２４８の非ねじ部２６８上に位置付けられている。前部駆動ランプ２５２は、非ねじ部２６８に沿って、固定ワッシャ２７０と、肩部２７２との間に位置し得る。このようにして、前部駆動ランプ２５２が、アクチュエータシャフト２４８に固定される。後部駆動ランプ２５４は、シャフト２６０が回転されると後部ランプ２５４を動かすために、シャフト２６０のねじ部２６６に沿って位置付けられている。後部ランプ２５４は、上部および下部ランプ２５６、２５８を動かして、インプラント２３０を拡張するように、ねじ部２６６の長さに沿って移動可能である。例えば、図１７Ｂに示されるように、後部ランプ２５４は、ねじ部２６６の遠位端の近くに位置付けられている。インプラント２３０が拡張されると、図１７Ｃに示されるように、後部ランプ２５４が、ねじ部２６６の近位端に向かって移動する。アクチュエータ２４８が前方に移動すると、前部ランプ２５２が前方に移動し得、後部ランプ２５４が後方に移動し得、それにより前部ランプ２５２から離れて、インプラント２３０を高さ方向に拡張する。アクチュエータシャフト２６０の近位端２６２は、リブ付きネック２７４などの器具保持特徴を含み得る。リブ付きネック２７４は、ドライバ器具とインターフェースしてアクチュエータシャフト２６０を回転させるように構成されている、ギザギザの付いたネックグリップまたは他の好適な係合面を含み得る。

駆動ランプ２５２、２５４は、上部ランプ２５６および下部ランプ２５８と係合して、上部ランプおよび下部ランプ２５６、２５８を高さ方向に外側に移動させる。下部ランプ２５８は上部ランプ２５６と同一であり、本明細書の上部ランプ２５６の説明は、下部ランプ２５８にも等しく当てはまることが理解されるであろう。上部ランプ２５６は、上部終板２３６と係合するように構成されている、近位端２７６から遠位端２７８まで延在する。特に、第１のタブ２８０は、ランプ２５６の近位端２７６から外側に延在し得、第２のタブ２８２は、ランプ２５６の遠位端２７８から反対方向に外側に延在し得る。第１および第２のタブ２８０、２８２の一部は、インプラント２３０の長手方向軸Ａを中心とした円形であり得る。例えば、上部ランプ２５６の丸みを帯びた部分２８３は、上部終板２３６と嵌合するように構成された上面を含み得、下部ランプ２５８の丸みを帯びた部分２８３は、下部終板２３８と嵌合するように構成された下面を含み得る。丸みを帯びた部分２８３は、インプラント２３０の長手方向軸Ａを中心とした終板２３６の動きを容易にし得る。丸みを帯びた部分２８３は、最後尾のリンク２４３内に画定されている丸みを帯びた嵌合凹部２９４内に受容され得る。同様の丸みを帯びた嵌合接触面が、最前部リンク２４５の開口部２４７内に提供され得る。このようにして、上部終板アセンブリ２３６は、インプラント２３０が、挿入の傾斜角度および所望の矢状面角度の不一致に受動的に対処し得るように、長手方向軸Ａを中心に枢動するように構成されている。このタイプの多軸関節がなければ、終板２３６、２３８は、移植されたときに椎体２に食い込む、および／または椎体２を傾ける可能性がある。

上部ランプ２５６は、駆動ランプ２５２、２５４と嵌合するように構成された内面２８４を含む。内面２８４は、１つ以上の傾斜面２８６、２８８を含み得る。示された実施形態では、内面２８４は、上部ランプ２５６の近位端２７６の近くに少なくとも第１の傾斜面２８６と、上部ランプ２５６の遠位端２７８の近くに少なくとも第２の傾斜面２８８と、を含む。第１の傾斜面２８６は、第１の対の傾斜面２８６を含み得、第２の傾斜面２８８は、第２の対の傾斜面２８８を含み得る。傾斜面２８６、２８８は、所与の角度の傾斜を有する角度の付いた連続面であり得る。傾斜面２８６、２８８は、オス型滑動斜面または突出斜面を含み得る。第１および第２の傾斜面２８６、２８８は、傾斜面２８６、２８８が互いに対向し得るように、互いに対して反対に角度が付けられ得る。例えば、第１の傾斜面２８６は、近位端２７６の近くに頂点を有し得、第２の傾斜面２８８は、ランプ２５６の遠位端２７８の近くに頂点を有し得る。傾斜面２８６、２８８の特定の配置が示されているが、傾斜面２８６、２８８の数、位置、および構成は、当業者によって変更または選択され得ることが想定される。

駆動ランプ２５２、２５４は、上部および下部ランプ２５６、２５８の対応する傾斜面２８６、２８８と嵌合するように構成されている１つ以上の傾斜面２９０、２９２を含む。例えば、後部駆動ランプ２５４は、１つ以上の傾斜面２９０を含み得、前面駆動ランプ２５２は、１つ以上の傾斜面２９２を含み得る。傾斜面２９０、２９２は、所与の角度の傾斜を有する角度の付いた連続面であり得る。傾斜面２９０、２９２は、上部および下部ランプ２５６、２５８のオス型傾斜面２８６、２８８を受容するように構成されているメス型滑動斜面または凹状斜面を含み得る。オス型およびメス型斜面は、逆にされ得るか、そうでなければ、斜面間に滑動可能な嵌合を提供するように構成され得ることが理解されるであろう。上部ランプ２５６の第１の傾斜面２８６は、後部駆動ランプ２５４の傾斜面２９０と滑動可能にインターフェースするように構成され得る。上部ランプ２５６の第２の傾斜面２８８は、前部駆動ランプ２５２の傾斜面２９２と滑動可能にインターフェースするように構成され得る。このようにして、個々の駆動ランプ２５２、２５４は、上部および下部ランプ２５６、２５８の拡張率を制御し、それにより、取り付けられた上部および下部終板アセンブリ２３６、２３８の拡張を制御する。

図１８Ａ～１８Ｃに示されるように、インプラント２３０は、インプラント２０と同様に、斜方進入路から移植され得る。脊椎骨は、後方からアクセスされ得る。カニューレは、Ｋａｍｂｉｎの三角形、または椎間板腔、退出根、および通過根に隣接する解剖学的領域を通って椎間板腔にドッキングされ得る。アプローチは、直線状の後方アクセス経路に対して、例えば、約３０°の角度で傾いていてもよい。拡張可能な椎体間２３０は、関節動作しない、潰された配向で挿入される。拡張可能な椎体間２３０が、作動されて、椎体２との表面接触面積を完全に最大化する拡張されたフットプリントになる。次いで、正常な脊椎アライメントを正確に復元し、負荷を椎骨終板全体に均等に分散させるために、拡張可能な椎体間２３０が、高さ方向に拡張される。受動的長手方向軸により、インプラント終板２３６、２３８が、椎体終板の角度に適合し、任意のエッジ負荷を最小限に抑えるように枢動することが可能になる。

ここで図１９Ａ～図２０Ｄを参照すると、別の実施形態による、拡張可能な椎体間固定デバイスまたはインプラント３００が示されている。拡張可能デバイス３００は、インプラント２３０と同様であるが、高さ方向にのみ拡張するように構成されている。インプラント３００は、最小の高さを画定する潰された配向で挿入されるように構成されている。椎間板腔内に挿入されると、インプラント３００は、高さ方向に拡張されて、拡張された配向になる。インプラント２３０と同様に、インプラント３００は、インプラント３００が、挿入の傾斜角度および／または所望の矢状面角度の不一致に受動的に対処し得るように、インプラント３００の長手方向軸Ａを中心に枢動するように構成され得る。

図１９Ａ～１９Ｄに最もよく示されるように、インプラント３００は、挿入器具と接続するように構成された後端または近位端３０２から、椎間板腔内に最初に挿入されるように構成されたノーズ端または遠位端３０４まで延在する。インプラント３００の近位端３０２は、挿入器具と螺合するように構成された外ねじ部３１０を含み得る。

インプラント３００は、隣接する椎骨２と係合するように構成されている、第１のもしくは上部終板３０６と、第２のもしくは下部終板３０８と、を含む。上部終板３０６は、対向する側壁３１２、３１４を含み得、下部終板３０８は、対向する側壁３１６、３１８を含み得る。側壁３１２、３１４、３１６、３１８は、インプラント３００が潰された構成にあるとき、内部拡張機構を完全に隠し得るか、またはほとんど隠し得る。図示されていないが、終板３０６、３０８は、必要に応じて、歯または摩擦増進面および／または移植材料を受容するための１つ以上の移植窓を有し得る。

上部および下部終板３０６、３０８は、上部および下部ランプ２５６、２５８とそれぞれ嵌合する。拡張機構は、インプラント２３０について説明したのと同様に機能する。前部および後部駆動ランプ２５２、２５４は、上部および下部ランプ２５６、２５８と滑動可能にインターフェースする。アクチュエータ２４８が回転されると、駆動ランプ２５２、２５４が、上部および下部ランプ２５６、２５８を互いに離し、それにより、上部および下部終板３０６、３０８を高さ方向に拡張する。例えば、アクチュエータ２４８が前方に移動すると、前部駆動ランプ２５２が、前方に移動し得、後部駆動ランプ２５４が、アクチュエータ２４８のシャフト２６０のねじ部２６６に沿って後方に移動し得る。駆動ランプ２５２、２５４が互いに離れるにつれて、インプラント３００の高さが増大する。

上部および下部終板３０６、３０８は、終板３０６、３０８が、椎体終板の角度に受動的に適合し、エッジ負荷を最小限に抑えることができるように、インプラント３００の長手方向軸Ａを中心に受動的に枢動し得る。インプラント２３０と同様に、上部ランプ２５６は、上部終板３０６と嵌合するように構成された上面に沿った丸みを帯びた部分２８３と、下部終板３０８と嵌合するように構成された下部ランプ２５８の下面に沿った丸みを帯びた部分２８３と、を含み得る。丸みを帯びた部分２８３は、上部および下部終板３０６、３０８内に画定されている丸みを帯びた嵌合凹部２９４内に受容され得る。このようにして、上部および下部終板アセンブリ３０６、３０８は、インプラント３００が、挿入の傾斜角度および所望の矢状面角度の不一致に受動的に対処し得るように、長手方向軸Ａを中心に枢動するように構成されている。

図２０Ａ～２０Ｄに示されるように、インプラント３００は、インプラント２０、２３０と同様の斜方進入路から移植され得る。脊椎骨は、後方からアクセスされ得る。カニューレは、Ｋａｍｂｉｎの三角形、または椎間板腔、退出根、および通過根に隣接する解剖学的領域を通って椎間板腔に位置付けられ得る。アプローチは、直線状の後方アクセスに対して、例えば、約３０°の角度で傾いていてもよい。拡張可能な椎体間３００は、潰された配向で挿入される。次いで、正常な脊椎アライメントを正確に復元するために、拡張可能な椎体間体２３０が、高さ方向に拡張される。受動的長手方向軸により、インプラント終板３０６、３０８が、椎体終板の角度に適合し、任意のエッジ負荷を最小限に抑えるように枢動することが可能になる。

本明細書に記載の拡張可能な固定デバイスは、以下に限定されないが、チタン、ステンレス鋼、チタン合金、非チタン金属合金、高分子材料、プラスチック、プラスチック複合材、ＰＥＥＫ、セラミック、および弾性材料など、多くの生体適合材料から製造され得る。

本明細書に記載の実施形態の特徴は、以下の利点のうちの１つ以上を提供することができる。椎間板腔内への１０ｍｍの挿入幅などの小さな挿入プロファイルは、皮膚、筋膜、筋肉、および／または靭帯の破壊を低減し得る。制御された脊柱前弯は、前方骨端輪上の関節位置に椎体間を配置することで達成され得る。椎体間は、椎体間の拡張中、継続的に脊柱前弯を増加させ得る。インプラントの拡張プロファイルにより、終板の断裂が低減される可能性があり、終板の断裂に寄与する可能性のある椎体間インプラントの従来の試行の必要性が低減され得る。インプラントは、負荷分散を最大化し、エッジ負荷および関連する沈下を最小限に抑えるために、終板プロファイルに受動的に適応し得る。本明細書の開示に基づいて、異なるまたは追加の利点も達成されることができることが理解されるであろう。

本発明の性質を説明するために記載され、かつ図示された部品の詳細、材料、および配置の様々な変更は、特許請求の範囲に明示されるように、本発明の範囲から逸脱することなく当業者によってなされ得ることがさらに理解されるだろう。当業者は、上述の実施形態が非限定的であることを理解するであろう。一実施形態の１つ以上の特徴が、本明細書で記載される１つ以上の他の実施形態に部分的に、または完全に組み込まれ得ることも理解されよう。

Claims (20)

1. 拡張可能インプラントであって、
   複数の上部終板を含む上部終板アセンブリと、
   複数の下部終板を含む下部終板アセンブリと、
   シャフトと、回転可能なナットと、を有する回転可能なアクチュエータを含むアクチュエータアセンブリと、
   前記アクチュエータの前記シャフトに沿って位置付けられている前部ランプ、中間ランプ、および後部ランプを含む複数の駆動ランプと、
   前記上部終板アセンブリに接続され、前記複数の駆動ランプと係合する上部ランプと、
   前記下部終板アセンブリに接続され、前記複数の駆動ランプと係合する下部ランプと、を備え、
   前記上部および下部終板アセンブリが、幅方向に拡張するように構成されており、
   前記アクチュエータおよび／または前記ナットの回転が、前記駆動ランプのうちの１つ以上の動きを引き起こし、それにより、前記上部および下部終板アセンブリの高さ方向の拡張を引き起こす、拡張可能インプラント。
2. 前記複数の上部終板が、第１の上部外側終板と、第２の上部外側終板と、前記第１と第２の上部外側終板との間に位置付け可能な第３の上部中央終板と、を含み、前記複数の下部終板が、第１の下部外側終板と、第２の下部外側終板と、前記第１と第２の下部外側終板との間に位置付け可能な第３の下部中央終板と、を含む、請求項１に記載の拡張可能インプラント。
3. 前記上部および下部中央終板が、前記それぞれの上部および下部外側終板を外側に拡張するように構成されており、それにより、前記インプラントの全幅を拡張する、請求項２に記載の拡張可能インプラント。
4. 前記外側終板のうちの一方が、細長い溝を含み、他方の外側終板が、前記細長い溝内に受容されるように構成されたピンを保持し、前記外側終板が外側に動くとき、前記ピンが、前記細長い溝の経路に沿って案内される、請求項２に記載の拡張可能インプラント。
5. 前記細長い溝が、前記外側終板の幅方向に概して平行な拡張を可能にする線形溝である、請求項４に記載の拡張可能インプラント。
6. 前記中央終板が、前記外側終板の間で、１つ以上の軌道上を滑動するように構成されている、請求項２に記載の拡張可能インプラント。
7. 前記中央終板が前記１つ以上の軌道に沿って遠位方向に前進すると、前記外側終板が、幅方向に拡張する、請求項６に記載の拡張可能インプラント。
8. 前記アクチュエータの前記シャフトが、第１のねじ部と、第２のねじ部と、非ねじ部と、を含む、請求項１に記載の拡張可能インプラント。
9. 前記前部ランプが、前記アクチュエータの前記非ねじ部上に位置付けられ、前記中間ランプが、前記第１のねじ部上に位置付けられ、前記後部ランプが、前記第２のねじ部上に位置付けられている、請求項８に記載の拡張可能インプラント。
10. 前記第１のねじ部が、前記第２のねじ部よりも小さい外径、および前記第２のねじ部と異なる巻き方を有する、請求項８に記載の拡張可能インプラント。
11. 前記回転可能なナットが、前記後部ランプを前記中間ランプおよび前部ランプと独立して動かすように構成されている、請求項１に記載の拡張可能インプラント。
12. 前記上部および下部終板アセンブリが、前記インプラントの長手方向軸を中心に受動的に枢動するように構成されている、請求項１記載の拡張可能インプラント。
13. 移植可能なシステムであって、
    拡張可能インプラントであって、前記インプラントが、第１の上部外側終板と、第２の上部外側終板と、前記第１と第２の上部外側終板との間に位置付け可能な第３の上部中央終板と、を含む上部終板アセンブリと、
    第１の下部外側終板と、第２の下部外側終板と、前記第１と第２の下部外側終板との間に位置付け可能な第３の下部中央終板と、を含む下部終板アセンブリと、
    シャフトと、回転可能なナットと、を有する回転可能なアクチュエータを含むアクチュエータアセンブリと、
    前記アクチュエータの前記シャフトに沿って位置付けられている前部ランプと、中間ランプと、後部ランプと、を含む複数の駆動ランプと、
    前記上部終板アセンブリに接続され、前記複数の駆動ランプと係合する上部ランプと、
    前記下部終板アセンブリに接続され、前記複数の駆動ランプと係合する下部ランプと、を備え、
    前記上部および下部終板アセンブリが、前記中央終板が前記外側終板の間で滑動すると、幅方向に拡張するように構成されており、
    前記アクチュエータおよび／または前記ナットの回転が、前記駆動ランプのうちの１つ以上の動きを引き起こし、それにより、前記上部および下部終板アセンブリの高さ方向の拡張を引き起こす、拡張可能インプラントと、
    前記インプラントを椎間板腔内に配備するように構成されたカニューレを有する挿入器具と、を備え、前記カニューレが、前記インプラントが前記椎間板腔内に進入しすぎるのを防止するようにインプラントと係合するように構成されている一対の対向するタブを含む、移植可能なシステム。
14. 前記一対の対向するタブが、前記インプラントの側面の対応するスロットと嵌合するように構成されているＴ字型タブを含む、請求項１３に記載の移植可能なシステム。
15. 拡張可能インプラントであって、
    概して多角形の形状に関節動作するように構成されている第１の複数のリンクを含む複数の上部終板と、
    前記概して多角形の形状に関節動作するように構成されている第２の複数のリンクを含む複数の下部終板と、
    シャフトを有する回転可能なアクチュエータを含むアクチュエータアセンブリと、
    前記アクチュエータの前記シャフトに沿って位置付けられている前部ランプと、後部ランプと、を含む複数の駆動ランプと、
    前記複数の上部終板に接続され、前記複数の駆動ランプと係合する上部ランプと、
    前記複数の下部終板に接続され、前記複数の駆動ランプと係合する下部ランプと、を備え、
    前記複数の上部および下部終板が、幅方向に拡張するように構成されており、
    前記アクチュエータの回転が、前記駆動ランプのうちの１つ以上の動きを引き起こし、それにより、前記上部および下部終板の高さ方向の拡張を引き起こす、拡張可能インプラント。
16. 前記第１および第２の複数のリンクがそれぞれ、前記上部および下部ランプと嵌合するようにそれぞれ構成された前部リンクおよび後部リンクを含む、請求項１５に記載の拡張可能インプラント。
17. 前記後部リンクが前部リンクに向かって移動すると、前記第１および第２の複数のリンクが、幅方向に拡張する、請求項１６に記載の拡張可能インプラント。
18. 前記アクチュエータの前記シャフトが、ねじ部と、非ねじ部と、を含み、前記前部駆動ランプが、前記アクチュエータの前記非ねじ部上に位置付けられ、前記後部ランプが、前記アクチュエータの前記ねじ部上に位置付けられている、請求項１５に記載の拡張可能インプラント。
19. 前記アクチュエータの回転が、前記後部ランプを前記前部ランプから離れるように動かし、この動きが、前記上部および下部ランプを互いに離れるように押圧し、それにより、前記上部および下部終板を高さ方向に拡張する、請求項１８に記載の拡張可能インプラント。
20. 前記複数の上部および下部終板が、前記インプラントの長手方向軸を中心に受動的に枢動するように構成されている、請求項１５に記載の拡張可能インプラント。
    
    

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