JP2022014480A - 可変圧縮比機構のアクチュエータ - Google Patents

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Masato Masako
淳一郎 鬼形
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Abstract

【課題】 耐久性を確保可能な内燃機関の可変圧縮比機構のアクチュエータを提供すること。【解決手段】 波動発生器と、可撓性外歯車と、内歯車と、制御軸と、ハウジングと、を備えた内燃機関の可変圧縮比機構のアクチュエータであって、制御軸のフランジは、外径が可撓性外歯車のボス部よりも大きく、かつ、ボス部よりも径方向の外側の部分におけるボス部とフランジとの軸方向離間距離が、径方向の外側の部分よりも内側の部分における軸方向離間距離より大きい。【選択図】 図5

Description

本発明は、内燃機関の可変圧縮比機構のアクチュエータに関する。
特許文献1には、可変圧縮比機構の制御軸と、この制御軸の回転位置を変更するアクチュエータを有し、アクチュエータには駆動モータの回転数を減速して前記制御軸へ伝達する波動歯車減速機が開示されている。このアクチュエータの第2制御軸の外周面であって、端部のX軸正方向側には、フランジが形成されている。フランジの外径は、ボス部の外径よりも小さく形成され、可撓性外歯車のボス部と当接し、可撓性外歯車のX軸正方向への移動を規制する。
特開2019-152112号公報
上記従来技術にあっては、第2制御軸のスラスト受け面であるフランジに内燃機関の振動及び減速機の弾性変形によるスラスト負荷を受けるため、座屈しない受け面設定が必要であり、面圧を低減するためにフランジの外径を大きくする必要がある。しなしながら、可撓性外歯車がカップ形状であり、断面非円形の波動発生器により可撓性外歯車が非円形に撓むと、可撓性外歯車の底部の薄肉部も軸方向に変位する。よって、スラスト受け面の径を大きくすると、スラスト受け面と薄肉部とが接触し、弾性変形負荷が大きくなることでアクチュエータの耐久性を確保することが困難であった。
本発明の目的の一つは、耐久性を確保可能な内燃機関の可変圧縮比機構のアクチュエータを提供することにある。
本発明の一つの態様において、波動発生器と、可撓性外歯車と、内歯車と、制御軸と、ハウジングと、を備えた内燃機関の可変圧縮比機構のアクチュエータであって、制御軸のフランジは、外径が可撓性外歯車のボス部よりも大きく、かつ、ボス部よりも径方向の外側の部分におけるボス部とフランジとの軸方向離間距離が、径方向の外側の部分よりも内側の部分における軸方向離間距離より大きい。
よって、本発明の好ましい態様によれば、径方向において、フランジをボス部より大きくすることで制御軸に作用する軸方向荷重を受ける面の面積を確保し、かつ、可撓性外歯車の変形に伴って底部の位置が変位したとしても、フランジと底部との接触を回避でき、アクチュエータの耐久性を確保できる。
本発明が適用される可変圧縮比機構のアクチュエータを備えた内燃機関の概略図である。 本発明が適用される可変圧縮比機構のアクチュエータの分解斜視図である。 本発明が適用される可変圧縮比機構のアクチュエータの側面図である。 実施形態1の図3のA-A断面図である。 実施形態1の可変圧縮比機構のアクチュエータにおける可撓性外歯車部分の部分拡大断面図である。 実施形態2の可変圧縮比機構のアクチュエータにおける可撓性外歯車部分の部分拡大断面図である。 第2制御軸の先端にスプラインを形成する際に使用するホブカッターの様子を表す概略図である。 実施形態3の可変圧縮比機構のアクチュエータにおける別部材で構成したフランジを表す図である。 実施形態4の可変圧縮比機構のアクチュエータにおける別部材で構成したフランジを表す図である。
〔実施形態1〕
図1は、本発明が適用される可変圧縮比機構のアクチュエータを備えた内燃機関の概略図である。基本的な構成は、特開2011-169251号公報の図1に記載されたものと同じであるため、簡単に説明する。
ピストン1は、内燃機関(ガソリンエンジン)におけるシリンダブロックのシリンダ内を往復運動する。ピストン1には、ピストンピン2を介してアッパリンク3の上端が回転可能に連結する。アッパリンク3の下端には、連結ピン6を介してロアリンク5が回転可能に連結する。ロアリンク5には、クランクピン4aを介してクランクシャフト4が回転可能に連結する。ロアリンク5には、連結ピン8を介して第1制御リンク7の上端部が回転可能に連結する。第1制御リンク7の下端部は、複数のリンクを有する連結機構9と連結する。連結機構9は、第1制御軸10、制御軸あるいは出力軸としての第2制御軸11、第2制御リンク(アクチュエータリンク)12およびアームリンク13を有する。
第1制御軸10は、内燃機関内部の気筒列方向に沿って配置されたクランクシャフト4と平行に配置されている。
第1制御軸10は、第1ジャーナル部10a、制御偏心軸部10b、偏心軸部10c、第1アーム部10dおよび第2アーム部10eを有する。第1ジャーナル部10aは、内燃機関本体に回転可能に支持されている。
制御偏心軸部10bは、第1制御リンク7の下端部と回転可能に連結する。偏心軸部10cは、第2制御リンク12の一端部12aと回転可能に連結する。
第1アーム部10dの一端は、第1ジャーナル部10aと連結する。第1アーム部10dの他端は、制御偏心軸部10bと連結する。制御偏心軸部10bは、第1ジャーナル部10aに対して所定量偏心した位置にある。第2アーム部10eの一端は、第1ジャーナル部10aと連結する。第2アーム部10eの他端は、偏心軸部10cと連結する。
偏心軸部10cは、第1ジャーナル部10aに対して所定量偏心した位置にある。第2制御リンク(アクチュエータリンク)12の他端部12bは、アームリンク13の一端が回転可能に連結する。アームリンク13の他端は、第2制御軸11と連結する。アームリンク13と第2制御軸11は相対移動しない。
第2制御軸11は、後述するハウジング20内に複数のジャーナル部を介して回転自在に支持されている。第2制御軸11は、軸方向第2制御リンク12側への移動を規制するフランジ11fを有する。フランジ11fは、第2制御軸11と一体成形され、径方向に向けて垂直に形成された当接面11f1と、径方向に対して傾斜して形成された傾斜面11f2と、を有する。
第2制御リンク(アクチュエータリンク)12は、レバー形状であり、偏心軸部10cに連結された一端部12aは、略直線的に形成されている。
図2は、本発明が適用される可変圧縮比機構のアクチュエータの分解斜視図であり、図3は、本発明が適用される可変圧縮比機構のアクチュエータの側面図であり、図4は、実施形態1の図3のA-A断面図である。
図2のアクチュエータの分解斜視図に示すように、アームリンク13が連結されたアクチュエータリンク12の他端部12bは、湾曲形成されている。また、一端部12aの先端部には、偏心軸部10cが回動自在に挿通される挿通孔12cが貫通形成されている。他端部12bは、先端部12dを有する。先端部12dには、連結用孔12eが貫通形成されている。また、アームリンク13の基部としての円環状部13dから外周に向けて突出して二股状に形成された第1アーム部13bと第2アーム部13b'には、それぞれ連結用孔12eと略同径の連結用孔13cが貫通形成されている。アームリンク13の二股状に形成された第1アーム部13bと第2アーム部13b'の間には、アクチュエータリンク12の先端部12dが挿通され、この状態で、連結ピン14が連結用孔12e及び13cを貫通し、連結用孔12eに圧入固定される。
アームリンク13は、図2のアクチュエータの分解斜視図に示すように、第2制御軸11とは別体として形成されている。アームリンク13は、鉄系金属材料によって形成された肉厚部材であり圧入用孔13aが貫通形成された円環状部13dと、円環状部13dから外周に向けて突出して、二股状に形成された第1アーム部13bと第2アーム部13b'と、を有する。円環状部13dに形成された圧入用孔13aは、第2制御軸11の各ジャーナル部の間に形成された固定部11bが圧入され、この圧入により第2制御軸11とアームリンク13とが固定される。円環状部13dから突出して、二股状に形成された第1アーム部13bと第2アーム部13b'のそれぞれには、連結ピン14が回動自在に支持される一対の連結用孔13cが形成されている。この連結用孔13cの軸心(連結ピン14の軸心)は、第2制御軸11の軸心から径方向に所定量偏心している。第2制御軸11の軸心には、波動歯車減速機50に潤滑油を供給する軸心油路110が形成されている。
[可変圧縮比機構のアクチュエータの構成]
アクチュエータ40は、図2~図4に示すように、駆動モータ22、波動歯車減速機50、第1ハウジング20aと第2ハウジング20bからなるハウジング20および制御軸としての第2制御軸11を有する。
なお、以後、角度センサ32側を一端側、駆動モータ22側を他端側とする。
[可変圧縮比機構のアクチュエータの作動]
可変圧縮比機構のアクチュエータ40の作動を簡単に説明する。
制御軸あるいは出力軸としての第2制御軸11は、内燃機関用リンク機構のアクチュエータの一部である波動歯車型減速機50を介して駆動モータ22から伝達されたトルクによって回転位置が変更される。第2制御軸11の回転位置が変更されると、アクチュエータリンク12の姿勢が変化して第1制御軸10が回転し、第一制御リンク7の下端部の位置を変更する。これにより、ロアリンク5の姿勢が変化し、ピストン1のシリンダ内におけるストローク位置やストローク量を変化させ、これに伴って機関圧縮比を変更する。
[駆動モータの構成]
駆動モータ22は、例えばブラシレスモータであり、モータケーシング45、入力軸としてのモータ駆動軸48、コイル46、ロータ47を有する。モータケーシング45は、有底円筒状に形成され、第2ハウジング20bに固定されている。コイル46は、モータケーシング45の内周面に固定されている。ロータ47は、コイル46の内側に回転可能に配置されている。モータ駆動軸48は、ロータ47の中心に固定されている。モータ駆動軸48は、2つのボールベアリング51、52を介して第2ハウジング20bおよびモータケーシング45に対し回転可能に設けられている。ボールベアリング51は第2ハウジング20bに固定されている。ボールベアリング52はモータケーシング45の底部に固定されている。モータ駆動軸48の一端側の先端部48aは、第2ハウジング20bを貫通し、波動歯車減速機50の波動発生器37の波動発生プラグ371と連結する。第2制御軸11はモータ駆動軸48と同軸である。つまり、第2制御軸11およびモータ駆動軸48の回転軸線Pは一致する。第2制御軸11の他端側の先端部11aは、波動歯車減速機50の可撓性外歯車36のボス部362aとスプライン結合する。
モータケーシング45を第2ハウジング20bに取り付ける際は、ボス部45aの貫通孔にボルト49を挿通し、第2ハウジング20bの駆動モータ22側に形成された雌ねじ部にボルト49を締め付ける。これにより、モータケーシング45を第2ハウジング20bに固定する。モータケーシング45及び第2ハウジング20bによって駆動モータ22を収容するモータ収容室は、シール100により、潤滑油等を供給しない乾燥室として構成する
[波動歯車減速機の構成]
波動歯車減速機50は、ハウジング20に取り付けられている。波動歯車減速機50は、剛性内歯車38、可撓性外歯車36および波動発生器37を有する。
剛性内歯車38は、内周に複数の内歯38aを有する剛体円環状部材である。剛性内歯車38は、第1ハウジング20aに固定されている。
可撓性外歯車36は、剛性内歯車38の径方向内側に配置されている。可撓性外歯車36は、金属材料によって形成され、筒状部361および底部362を有する。筒状部361は撓み変形可能な薄肉の円筒状に形成され、筒状部361のアクチュエータリンク12側である胴部第1端部および駆動モータ22側である胴部第2端部のうち、外周面の胴部第2端部側に外歯361aが形成されている。外歯361aは剛性内歯車38の内歯38aと噛み合う。外歯361aの歯数は内歯38aの歯数よりも2歯少ない。筒状部361の胴部第1端部側には底初362が形成されている。底部362は、筒状部361の軸方向一端側から径方向内側へ延びる。底部362の内周には、小径のボス部362aが形成されている。ボス部362aは、スプライン穴362bを有する。スプライン穴362bには、第2制御軸11の先端部(スプライン軸)11aが挿入されている。
波動発生器37は、外周面が可撓性外歯車36の内周面と固定される。波動発生器37は、波動発生プラグ371およびボールベアリング372(第1転がり軸受)を有する。波動発生プラグ371は、その回転軸線と直交する方向の断面が楕円状であって、回転軸線Pを中心として最も半径の大きい長軸部分および最も半径の小さい短軸部分を有する楕円状外形を有する。波動発生プラグ371は中心に貫通孔371bを有する。貫通孔371bにはモータ駆動軸48の先端部48aが圧入により固定されている。ボールベアリング372は、波動発生プラグ371の外周および可撓性外歯車36の内周間の相対回転を許容する。
波動発生プラグ371のモータ側の側面には、円環状のベアリング支持部371cが形成されている。また、第2ハウジング20bの波動歯車減速機側開口には、ベアリング収容部20b1が形成されている。
(ハウジングの構成)
図2~図4に示すように、第1ハウジング20aと第2ハウジング20bからなるハウジング20は、アルミニウム合金材料によって略立方体形状に形成されている。第1ハウジング20aの他端側には大径円環状の開口溝部20cが形成されている(図4参照)。この開口溝部20cは、第2ハウジング20bにより閉塞される。第2ハウジング20bは、中央位置にモータ出力軸48が貫通するモータ軸貫通孔20dと、径方向外周側に向けて拡径された4つのボス部20eとを有する。第1ハウジング20aと第2ハウジング20bとは、ボス部20eに貫通形成されたボルト挿通孔にボルト35を挿通することで締結固定される。
また、図3に示すように、第1ハウジング20aには、第2制御軸11から径方向に遠ざかる方向に突出して、不図示のオイルクーラが設置される台座部800が形成されている。この台座部800には、不図示のオイルフィルタを経由したオイルがオイル入口800dからオイルクーラに流入し、冷却された後、オイル出口800eからエンジン側へ供給される。台座部800の上面には、オイルクーラを固定するための固定面800gが形成され、オイル入口800d側の周囲に形成される合わせ部800cと軽量化のために肉抜きされ、中央に形成される凹部800dを有している。
開口溝部20cの開口方向と直交する側面には、アームリンク13と連結されたアクチュエータリンク12用の開口が形成されている。この開口が形成された第1ハウジング20a内部には、アームリンク13及びアクチュエータリンク12の作動領域となる収容室29が形成されている(図4参照)。開口溝部20cと収容室29との間には、第2制御軸11の第2ジャーナル部11dが貫通する減速機側支持孔30bが形成されている。減速機側支持孔30bの減速機側開口縁部30b1は、第2制御軸11のフランジ11fの当接面11f1が当接可能に形成されている。可撓性外歯車36から軸方向アクチュエータリンク12側への力が作用した際、フランジ11fが減速機側開口縁部30b1と当接し、軸方向への移動を規制する。
開口溝部20cと収容室29との間には、開口溝部20c内に溜まった潤滑油をハウジング外部に排出する排出口が形成されている。収容室29の軸方向側面には、第2制御軸11の第1ジャーナル部11cが貫通する支持孔30aが形成されている。支持孔30aと第1ジャーナル部11cとの間には軸受301が配置され、支持孔30bと第2ジャーナル部11dとの間には軸受304が配置される。
[角度センサの構成]
角度センサ32は、ハウジング本体20の外部から閉塞するように取り付けられたセンサホルダ32aを有する。センサホルダ32aは、ボルト321により第1ハウジング20aに固定するためのフランジ部32a1を有する。センサホルダ32aと第1ハウジング20aとの間にはシールリング33が設けられ、ハウジング本体20内部と外部との間の液密性を確保する。また、センサホルダ32aの外側には、ハウジング本体20内部を閉塞するセンサカバー32cを有する。センサカバー32cとセンサホルダ32aとの間にはシールリング323が設けられ、ハウジング本体20内部と外部との間の液密性を確保するように、ボルト34にて、センサカバー32cをセンサホルダ32aに固定する。
また、第2制御軸11の回転軸線P方向の一端側端部11eには、外周にロータ32bが取り付けられている。ロータ32bは、略楕円形上の部品である。角度センサ32は、センサホルダ32aの内周とロータ32bとの間に設定された距離がロータ32bの回転により変化したことを検知コイルのインダクタンス変化により検出する。これにより、ロータ32bの回動位置、すなわち第2制御軸11の回転角度を検出する。角度センサ32は、上述したように所謂レゾルバセンサであり、機関運転状態を検出する図外のコントロールユニットに回転角度情報を出力する。
[可撓性外歯車の構成]
可撓性外歯車36は、金属材料によって形成され、筒状部361および底部362を有する。筒状部361は撓み変形可能な薄肉の円筒状に形成され、外周面の軸方向一端側に外歯361aが形成されている。外歯361aは剛性内歯車38の内歯38aと噛み合う。外歯361aの歯数は内歯38aの歯数よりも2歯少ない。底部362は、筒状部361の軸方向一端側から径方向内側へ延びる。底部362の内周には、小径のボス部362aが形成されている。ボス部362aは、スプライン穴362bを有する。スプライン穴362bには、第2制御軸11の先端部(スプライン軸)11aが挿入されている。
図5は、実施形態1の可変圧縮比機構のアクチュエータにおける可撓性外歯車部分の部分拡大断面図である。図5中の左側は、可撓性外歯車36の部分断面を示す。図5中の右側は、波動発生プラグ371の長軸における断面であって、可撓性外歯車36の変形状態を表す概略説明図を示す。上述したように、波動発生プラグ371は長軸と短軸を有する楕円形状であり、長軸における可撓性外歯車36の筒状部361は外に押し広げられるように変形する。そうすると、底部362も変形し、ボス部362aよりもアクチュエータリンク12側に向けて倒れが生じる。
ここで、フランジ11fの傾斜面11f2が底部362に沿って軽方向に向かって垂直に形成された場合、底部362が変形した際にフランジ11fと干渉し、耐久性の確保が困難となる。また、フランジ11fとの干渉を回避するために、フランジ11fの外径を小さくすることも考えられる。しかしながら、第2制御軸11に入力される軸方向の力による移動を規制するために、当接面11f1と減速機側開口縁部30b1との間での当雪面の面積を確保する必要がある。面圧を下げる必要があるからである。そうすると、フランジ11fの外径を小さくすることが困難である。また、フランジ11fの外径を小さくし、軸方向の厚みを確保することも考えられるが、その場合は装置の軸長の増大を招く。
そこで、実施形態1では、フランジ11fを、外径がボス部362aよりも大きく、かつ、ボス部362aよりも径方向の外側の部分におけるボス部362aとフランジ11fとの軸方向離間距離が、径方向の外側の部分よりも内側の部分における軸方向離間距離より大きくなるように形成した。具体的には、フランジ11の当接面11f1と軸方向に対抗する面をアクチュエータリンク12側に傾斜した傾斜面11f2(テーパ)とし、可撓性外歯車36の底部362が変形して倒れたとしても、フランジ11との干渉を回避し、かつ、フランジ11の当接面11f1の面積を確保することで、軸長の増大を招くことなく耐久性を確保することとした。
以上説明したように、実施形態1の内燃機関の可変圧縮機構のアクチュエータにおいては、以下に列挙する作用効果を奏する。
(1)内燃機関の可変圧縮比機構のアクチュエータであって、
駆動モータ22により回転され、回転軸線と直交する断面の外形が非円形である波動発生器37と、
筒状部361(胴部)と、底部362と、外歯361aと、ボス部362aと、を有する有底円筒状の可撓性外歯車36であって、筒状部361は、波動発生器37の回転により非円形に撓み変形可能な可撓性を有する筒状であり、底部362は、回転軸線に沿う方向を軸方向としたとき、軸方向において、筒状部361のアクチュエータリンク12側(胴部の両端部である胴部第1端部および胴部第2端部のうち胴部第1端部)に設けられ、外歯361aは、回転軸線の放射方向を径方向としたとき、径方向において、筒状部361の外側に設けられ、ボス部362aは、底部362から軸方向に延びる可撓性外歯車36と、
撓み変形された筒状部361の外歯361aと噛み合う内歯を有する剛性内歯車38と、
ボス部362aと軸方向に相対移動可能かつ一体回転可能に結合すると共に内燃機関の可変圧縮比機構に連係し、回転することで内燃機関の可変圧縮比機構の姿勢を変化させる第2制御軸11と、
第2制御軸11を軸支する軸受を有する第2ハウジング20bと、
を備え、
第2制御軸11は、軸方向において、第2ハウジング20bと当接することで可撓性外歯車36のアクチュエータリンク12側(胴部第2端部から前記胴部第1端部へ向かう側)への移動を規制するフランジ11fを有し、
フランジ11fは、外径がボス部362aよりも大きく、かつ、ボス部362aよりも径方向の外側の部分におけるボス部362aとフランジ11fとの軸方向離間距離が、径方向の外側の部分よりも内側の部分における軸方向離間距離より大きい。
よって、径方向において、フランジ11fをボス部362aより大きくすることで制御軸に作用する軸方向荷重を受ける面の面積を確保し、かつ、可撓性外歯車36の変形に伴って底部362の位置が変位したとしても、フランジ11fと底部362との接触を回避でき、アクチュエータの耐久性を確保できる。
(2)フランジ11fは第2制御軸11と一体成形されている。よって、部品点数を削減し、製造工程を簡略化できる。
(3)フランジ11fは、ボス部362aよりも径方向の外側の部分が底部362に対して離れるようにテーパが形成された傾斜面11f2である。よって、有効断面積をなめらかに変化させることができ、応力集中を回避できる。
〔実施形態2〕
次に、実施形態2について説明する。基本的な構成は実施形態1と同様であるため、異なる点についてのみ説明する。図6は実施形態2の可変圧縮比機構のアクチュエータにおける可撓性外歯車部分の部分拡大断面図である。実施形態1では、フランジ11fを第2制御軸11と一体成形した。これに対し、実施形態2では、フランジ11f'を別部材とした点が異なる。具体的には、フランジ11f'は、リング状の部材であり、実施形態1と同様に当接面11f'1と傾斜面11f'2と有する。また、第2制御軸11の外周であって、先端部11aのアクチュエータリンク12側端部において軸方向に隣接する位置に、先端部11aに形成されたスプラインの最外径以上の外径を有する嵌合部11gを有する。嵌合部11gの軸方向長さは、フランジ11f'の軸方向厚みよりも短い。フランジ11f'は、第2制御軸11の先端部11a側から挿入し、嵌合部11gに対して圧入により挿入固定する。このとき、フランジ11f'を圧入固定した状態において、先端部11aに形成されたスプラインとフランジ11f'とが、径方向から見てオーバーラップする位置に固定する。
すなわち、実施形態1のように第2制御軸11にフランジ11fを一体成型する場合、第2制御軸11を製造する際に大きな材料径を有する素材から製造する必要があり、投入重量や加工取り代が大きくなってしまう。これに対し、フランジ11f'を別部材とすることで、第2制御軸11を製造する際の材料径を小さくすることができ、投入重量や加工取り代を抑制できる。
ここで、可撓性外歯車36のボス部362aは、内周にスプライン溝が形成されたスプライン穴362bを有し、第2制御軸11の先端に形成されたスプラインを有する先端部11aに挿入される。図7は、第2制御軸11の先端にスプラインを形成する際に使用するホブカッターの様子を表す概略図である。ホブカッターは、第2制御軸11の軸方向に直行する方向に回転軸を有するカッターであり、軸方向に移動しながらスプライン溝を形成する。このとき、実施形態1のように第2制御軸11とフランジ11fとを一体成形すると、フランジ11fとホブカッターとが干渉するおそれがある。よって、スプライン溝のアクチュエータリンク12側端部位置とフランジ11fの軸方向位置とを離間して配置する必要があり、第2制御軸11の軸長増大を招く。これに対し、実施形態2のようにフランジ11f'を別部材で構成することで、ホブカッターがフランジと干渉することがない。よって、スプライン溝とフランジ11f'とを径方向から見て重なる位置にオーバーラップさせることができ、第2制御軸11の軸長の増大を抑制できる。
また、嵌合部11gの外径は、先端部11aの最外径以上の径を有するため、別部材であるフランジ11f'を先端部11aに挿入する際に、フランジ11f'の内周によって先端部11aのスプラインが損傷することを回避する。
言い換えると、第2制御軸11の先端部11aにスプラインを形成する工程と、スプラインを形成した後、第2制御軸11の軸方向移動を規制し、かつ、可撓性外歯車36の底部362のボス部362aよりも径方向外側と当接しないフランジ11f'を先端部11aの外周を通して第2制御軸11に固定する工程とを有する。よって、第2制御軸11の軸長の増大を抑制しつつ、フランジ11f'の固定時に、スプラインが損傷することを回避できる。
尚、実施形態2では、フランジ11f'を圧入固定する例を示したが、溶接固定としてもよい。
以上説明したように、実施形態2の内燃機関の可変圧縮機構のアクチュエータにおいては、以下に列挙する作用効果を奏する。
(4)フランジ11f'は第2制御軸11に対して別部材であって、第2制御軸11に固定されている。よって、第2制御軸11を製造する際の材料径を小さくすることができ、投入重量や加工取り代を抑制できる。
(5)ボス部362aは、内周にスプライン溝(溝部)が設けられたスプライン穴362b(貫通孔)を有し、
第2制御軸11は、スプライン穴362bに挿通する先端部11a(挿通部)を有し、
先端部11aは外周にスプライン溝と嵌合可能な複数のスプライン(突起部)を有する。
このように、スプライン嵌合する要素が隣接する場合であっても、フランジ11f'を第2制御軸11と別部材で構成することで、第2制御軸11の軸長の増大を抑制できる。
(6)先端部11aは、スプラインが形成されている先端部11aと、フランジ11f'が固定されている嵌合部11gと、を有し、先端部11aの外径よりも嵌合部11gの外径が大きい。
よって、別部材であるフランジ11f'を先端部11aに挿入する際に、フランジ11f'の内周によって先端部11aのスプラインが損傷することを回避できる。
〔実施形態3〕
次に、実施形態3について説明する。基本的な構成は実施形態2と同じであるため、異なる点についてのみ説明する。図8は実施形態3の可変圧縮比機構のアクチュエータにおける別部材で構成したフランジを表す図である。図8中の左側が、実施形態3のフランジ11f''をアクチュエータリンク12側から見た正面図、図8中の右側が、フランジ11f''のA-A断面図である。実施形態2では、別部材のフランジ11f'を圧入固定した。これに対し、実施形態3では、ロックナット方式により固定する点が異なる。別部材のフランジ11f''は、内周に雌ネジ11f''3が形成され、外周に締め込み治具が噛み合う切り欠き部11f''4が形成されている。また、フランジ位11f''には、実施形態2と同様に、当接面11f''1と傾斜面11f''2が形成されている。また、第2制御軸11の嵌合部11gの外周には雄ネジが形成され、フランジ11f''をロックナットとして締め込み固定する。これにより、フランジ11f''の締め付け力を管理することで、フランジ11f''の耐抜け性を向上できる。
(7)フランジ11f''は内周に雌ネジを11f''3有し、第2制御軸11の外周に形成された雄ネジに対して締結する。よって、フランジ11f''の耐抜け性を向上できる。
〔実施形態4〕
次に、実施形態4について説明する。基本的な構成は実施形態2と同じであるため、異なる点についてのみ説明する。図9は実施形態4の可変圧縮比機構のアクチュエータにおける別部材で構成したフランジを表す図である。実施形態2では、テーパが形成された傾斜面11f'2を備えた。これに対し、実施形態4では、テーパ形状に代えて、段差形状のフランジ11f'''を備えた点が異なる。フランジ11f'''は、第2制御軸11の嵌合部11g外周と嵌め合う円筒部11f'''3と、円筒部11f'''3に接続され、円筒部11f'''3よりも大径であって当接面を有する円盤部11f'''1とを有する。円筒部11f'''3の減速機側端面11f'''2がボス部362aと当接し、可撓性外歯車36の軸方向移動を規制する。尚、円筒部11f'''3の肉厚が薄いとしても、可撓性外歯車36から作用する力は圧縮応力のため、十分な強度を確保できる。
このとき、フランジ11f'''の円筒部11f'''3の最外径位置は、ボス部362aの最外径位置よりも内側に位置しているため、ボス部362aよりも径方向外側の部分が底部362に対して離れるように段差が形成され、底部362と円盤部11f'''1との間に空間を確保できる。よって、肉厚のフランジを別部材として形成する場合に比べて、フランジを製造する際の材料の投入重量を低減できる。
(8)フランジ11f'''は、ボス部362aよりも径方向の外側の部分が底部362に対して離れるように段差が形成されている。よって、フランジ11f'''を製造する際の投入重量を低減できる。
以上、本発明を実施形態に基づいて説明したが、本発明の範囲内にある限り上記実施形態に限定されるものではない。
以上説明した実施態様から把握しうる技術的思想について、以下に記載する。
内燃機関の可変圧縮比機構のアクチュエータであって、
駆動モータにより回転され、回転軸線と直交する断面の外形が非円形である波動発生器と、
胴部と、底部と、外歯と、ボス部と、を有する有底円筒状の可撓性外歯車であって、前記胴部は、前記波動発生器の回転により非円形に撓み変形可能な可撓性を有する筒状であり、前記底部は、前記回転軸線に沿う方向を軸方向としたとき、前記軸方向において、前記胴部の両端部である胴部第1端部および胴部第2端部のうち前記胴部第1端部に設けられ、前記外歯は、前記回転軸線の放射方向を径方向としたとき、前記径方向において、前記胴部の外側に設けられ、前記ボス部は、前記底部から前記軸方向に延びる、前記可撓性外歯車と、
撓み変形された前記胴部の前記外歯と噛み合う内歯を有する内歯車と、
前記ボス部と軸方向に相対移動可能かつ一体回転可能に結合すると共に前記内燃機関の可変圧縮比機構に連係し、回転することで前記内燃機関の可変圧縮比機構の姿勢を変化させる制御軸と、
前記制御軸を軸支する軸受を有するハウジングと、
を備え、
前記制御軸は、前記軸方向において、前記ハウジングと当接することで前記可撓性外歯車の前記胴部第2端部から前記胴部第1端部へ向かう側への移動を規制するフランジを有し、
前記フランジは、外径が前記ボス部よりも大きく、かつ、前記ボス部よりも径方向の外側の部分における前記ボス部と前記フランジとの前記軸方向離間距離が、前記径方向の外側の部分よりも内側の部分における前記軸方向離間距離より大きい。
より好ましい態様では、上記態様において、前記フランジは前記制御軸と一体成形されている。
さらに別の好ましい態様では、上記態様において、前記フランジは、前記ボス部よりも径方向の外側の部分が前記底部に対して離れるようにテーパが形成されている。
さらに別の好ましい態様では、上記態様において、前記フランジは前記制御軸に対して別部材であって、前記制御軸に固定されている。
さらに別の好ましい態様では、上記態様において、前記ボス部は、内周に溝部が設けられた貫通孔を有し、
前記制御軸は、前記貫通孔に挿通する挿通部を有し、
前記挿通部は前記外周に前記溝部と嵌合可能な複数の突起部を有する。
より好ましい態様では、上記態様において、前記ボス部は、内周に溝部が設けられた貫通孔を有し、
前記制御軸は、前記貫通孔に挿通する挿通部を有し、
前記挿通部は前記外周に前記溝部と嵌合可能な複数の突起部を有する。
より好ましい態様では、上記態様において、前記挿通部は、前記突起部が形成されている嵌合部と、前記フランジが固定されている固定部と、を有し、前記嵌合部の外径よりも前記固定部の外径が大きい。
より好ましい態様では、上記態様において、前記フランジは前記制御軸に圧入されている。
より好ましい態様では、上記態様において、前記フランジは前記ボス部よりも径方向の外側の部分が前記底部に対して離れるようにテーパが形成されている。
さらに別の好ましい態様では、上記態様において、前記フランジは、前記ボス部よりも径方向の外側の部分が前記底部に対して離れるように段差が形成されている。
さらに別の好ましい態様では、上記態様において、前記フランジは内周に雌ネジを有し、前記制御軸の外周に形成された雄ネジに対して締結する。
また、他の観点から、本技術的思想の可変圧縮比機構のアクチュエータの製造方法は、その1つの態様において、
内歯車と、前記内歯車と外歯車が部分的に噛み合うように配置される有底円筒状の可撓性外歯車と、を備えた波動歯車減速機と、前記可撓性外歯車の底部に設けられたボス部の内周に設けられた溝部と嵌合する突起を有する嵌合軸部を有し、回転することで内燃機関の可変圧縮比機構の姿勢を変化させる制御軸と、
を備えた内燃機関の可変圧縮比機構のアクチュエータの製造方法であって、
前記嵌合軸部の外周に前記突起を形成する工程と、
前記突起を形成した後に、前記制御軸の軸方向移動を規制し、かつ、前記可撓性外歯車の底部のボス部よりも径方向外側と当接しないフランジを前記嵌合軸部の外周を通して、前記制御軸に固定する工程と、
を有する。
11 第2制御軸
11f,11f',11f'' フランジ
11g 嵌合部
50 波動歯車減速機
22 駆動モータ
37 波動発生器
38 剛性内歯車
38a 内歯
36 可撓性外歯車
361 筒状部
362 底部
362a ボス部
361a 外歯
371 波動発生プラグ
48 モータ駆動軸

Claims (11)

  1. 内燃機関の可変圧縮比機構のアクチュエータであって、
    駆動モータにより回転され、回転軸線と直交する断面の外形が非円形である波動発生器と、
    胴部と、底部と、外歯と、ボス部と、を有する有底円筒状の可撓性外歯車であって、前記胴部は、前記波動発生器の回転により非円形に撓み変形可能な可撓性を有する筒状であり、前記底部は、前記回転軸線に沿う方向を軸方向としたとき、前記軸方向において、前記胴部の両端部である胴部第1端部および胴部第2端部のうち前記胴部第1端部に設けられ、前記外歯は、前記回転軸線の放射方向を径方向としたとき、前記径方向において、前記胴部の外側に設けられ、前記ボス部は、前記底部から前記軸方向に延びる、前記可撓性外歯車と、
    撓み変形された前記胴部の前記外歯と噛み合う内歯を有する内歯車と、
    前記ボス部と軸方向に相対移動可能かつ一体回転可能に結合すると共に前記内燃機関の可変圧縮比機構に連係し、回転することで前記内燃機関の可変圧縮比機構の姿勢を変化させる制御軸と、
    前記制御軸を軸支する軸受を有するハウジングと、
    を備え、
    前記制御軸は、前記軸方向において、前記ハウジングと当接することで前記可撓性外歯車の前記胴部第2端部から前記胴部第1端部へ向かう側への移動を規制するフランジを有し、
    前記フランジは、外径が前記ボス部よりも大きく、かつ、前記ボス部よりも径方向の外側の部分における前記ボス部と前記フランジとの前記軸方向離間距離が、前記径方向の外側の部分よりも内側の部分における前記軸方向離間距離より大きい
    ことを特徴とする内燃機関の可変圧縮比機構のアクチュエータ。
  2. 請求項1に記載の可変圧縮比機構のアクチュエータであって、
    前記フランジは前記制御軸と一体成形されていることを特徴とする内燃機関の可変圧縮比機構のアクチュエータ。
  3. 請求項2に記載の可変圧縮比機構のアクチュエータであって、
    前記フランジは、前記ボス部よりも径方向の外側の部分が前記底部に対して離れるようにテーパが形成されていることを特徴とする内燃機関の可変圧縮比機構のアクチュエータ。
  4. 請求項1に記載の可変圧縮比機構のアクチュエータであって、
    前記フランジは前記制御軸に対して別部材であって、前記制御軸に固定されていることを特徴とする内燃機関の可変圧縮比機構のアクチュエータ。
  5. 請求項4に記載の可変圧縮比機構のアクチュエータであって、
    前記ボス部は、内周に溝部が設けられた貫通孔を有し、
    前記制御軸は、前記貫通孔に挿通する挿通部を有し、
    前記挿通部は前記外周に前記溝部と嵌合可能な複数の突起部を有することを特徴とする可変圧縮比機構のアクチュエータ。
  6. 請求項5に記載の可変圧縮比機構のアクチュエータであって、
    前記挿通部は、前記突起部が形成されている嵌合部と、前記フランジが固定されている固定部と、を有し、前記嵌合部の外径よりも前記固定部の外径が大きいことを特徴とする可変圧縮比機構のアクチュエータ。
  7. 請求項4に記載の可変圧縮比機構のアクチュエータであって、
    前記フランジは前記制御軸に圧入されていることを特徴とする可変圧縮比機構のアクチュエータ。
  8. 請求項7に記載の可変圧縮比機構のアクチュエータであって、
    前記フランジは前記ボス部よりも径方向の外側の部分が前記底部に対して離れるようにテーパが形成されていることを特徴とする可変圧縮比機構のアクチュエータ。
  9. 請求項7に記載の可変圧縮比機構のアクチュエータであって、
    前記フランジは、前記ボス部よりも径方向の外側の部分が前記底部に対して離れるように段差が形成されていることを特徴とする可変圧縮比機構のアクチュエータ。
  10. 請求項4に記載の可変圧縮比機構のアクチュエータであって、
    前記フランジは内周に雌ネジを有し、前記制御軸の外周に形成された雄ネジに対して締結することを特徴とする可変圧縮比機構のアクチュエータ。
  11. 内歯車と、前記内歯車と外歯車が部分的に噛み合うように配置される有底円筒状の可撓性外歯車と、を備えた波動歯車減速機と、前記可撓性外歯車の底部に設けられたボス部の内周に設けられた溝部と嵌合する突起を有する嵌合軸部を有し、回転することで内燃機関の可変圧縮比機構の姿勢を変化させる制御軸と、
    を備えた内燃機関の可変圧縮比機構のアクチュエータの製造方法であって、
    前記嵌合軸部の外周に前記突起を形成する工程と、
    前記突起を形成した後に、前記制御軸の軸方向移動を規制し、かつ、前記可撓性外歯車の底部のボス部よりも径方向外側と当接しないフランジを前記嵌合軸部の外周を通して、前記制御軸に固定する工程と、
    を有することを特徴とする内燃機関の可変圧縮比機構のアクチュエータの製造方法。
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