JP2022014327A - 仮設足場用操作装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】足場支柱に対して横架部材を取付及び解体する際、足場支柱のホルダに対する連結強化部材の操作時にハンマー音及び火花の発生がない仮設足場用操作装置を提供する。【解決手段】仮設足場用操作装置10は、横架部材に対して着脱自在にその周面に取り付けられる取付部11と、取付部11に対して操作軸15を介して揺動自在に支持された被支持部材16とを有する。取付部11が、横架部材100に取り付けられ、かつ、被支持部材16の溝部18が連結強化部材150の突出片162と嵌合した状態で、ラチェットレンチ40を介して操作軸15を揺動操作すると、連結強化部材150の足場支柱200のホルダ210に設けられた連結孔212に対する挿入量の増減が可能である。【選択図】図6

Description

本発明は、仮設足場用操作装置に関する。
従来、仮設足場では、所定の間隔を置いて配置された足場支柱の間に、手摺り等の横架部材を仮設する。横架部材の端部には、楔部材が固着されて、該楔部材を足場支柱に設けられたホルダの連結孔に挿入されて掛止められている。しかし、単に、楔部材を掛止めただけでは、下方から加わる外力により、ホルダから抜け出やすいため、従来は、特許文献1、特許文献2に示すように、連結強化部材が設けられている。特許文献1の連結強化部材は、楔と称されており、前記連結孔及び横架部材の端部の接続シューの係合孔に挿入されて、その挿入量が多くなると、前記楔の形状等の作用により、楔とホルダの連結孔の内面との接触部位、楔と接続シュー内面の係合孔の面との接触の部位間の圧接が高まって連結が強化される。また、楔の挿入量が少なくなると、前記圧接が解除されて、横架部材のホルダからの楔部材の抜け出しが可能となっている。
また、特許文献2では、連結強化部材は、クサビ体と称されており、その挿入量が多くなると、クサビ体が前記横架部材の楔部材の内部に仕込まれた係止体に作用して該係止体をホルダの連結孔の周縁部に係止させることにより、連結が強化される。また、抜け止め体の挿入量が少なくなると、前記係止体のホルダへの係止を、クサビ体の形状の作用により、解除させることにより、横架部材のホルダからの楔部材の抜け出しが可能となっている。
このように、連結強化部材は、ホルダの連結孔に対する挿入量の増減により、横架部材の連結の強化並びに連結の解除が容易となっている。上記の連結強化部材の挿入量の増減は、実際には、作業者の直接の手自体で行うことは困難であって、現場では、連結強化部材の上部または下部を作業者がハンマーで強打することにより、連結強化部材の挿入量を操作している。
特許第4667398号公報 特許第6340483号公報
ところで、仮設足場の構築及び解体は、昼間の時間帯や、場合によっては夜間に行われている。夜間に仮設足場の構築及び解体が行われる例としては、最終列車の運行が終了してから、始発列車の運行が開始されるまでの時間帯を利用して行われる鉄道事業者による工事がある。このような夜間に行われる工事現場の周辺は、寝静まっているところもあり、できるだけ静かな作業が行われることが望ましい。また、昼間に仮設足場の構築及び解体を行う場合であっても、周辺に、病院、学校等のような施設がある環境では、やはり、静かな作業が行われることが好ましい。ところが、従来の上記連結強化部材に対してハンマーの打ち込み、打ち出しによる操作では、静かな作業を行うことは難しい問題がある。
さらに、ハンマーと、連結強化部材は金属同士であるため、ハンマーの打ち込み等により、火花が発生することがある。このため、従来は、ガスタンク、油槽等を工事するための仮設現場では、このような火花の発生があってもその火花が遠くに飛ばないように近辺を養生部材で覆ったりする必要がある。
本発明の目的は、足場支柱に対して横架部材を取付及び解体する際、足場支柱のホルダに対する連結強化部材を操作する時におけるハンマー音及び火花の発生がない仮設足場用操作装置を提供することにある。
上記問題点を解決するために、本発明の仮設足場用操作装置は、足場支柱のホルダが有して上下方向に貫通した連結孔に、横架部材の端部が有する掛止部が上方から掛止められ、かつ、前記掛止部とは独立して前記連結孔に上方から挿入されて、その挿入量の増減に応じて、前記横架部材の前記連結孔に対する連結強度を増減する連結強化部材を操作する仮設足場用操作装置であって、前記横架部材に対して着脱自在にその周面に対して取り付けられる取付部と、前記取付部に対して揺動機構を介して揺動自在または上下動機構を介して上下動自在とされた被支持部を有し、前記被支持部には、前記連結強化部材に対して係合離脱可能にした係合部を有し、前記取付部が、前記横架部材に取り付けられ、かつ、前記係合部が前記被係合部と係合した状態で、前記被支持部の揺動操作または上下動操作により、前記連結強化部材の前記連結孔に対する挿入量の増減を行うものである。
上記構成により、取付部が横架部材に取り付けられ、係合部が被係合部に係合した上で、前記被支持部の揺動操作または上下動操作により、係合部を上方へ移動させると、連結強化部材の連結孔に対する挿入量の減少が可能となる。また、前記被支持部の揺作により、係合部を下方へ移動させると、連結強化部材の連結孔に対する挿入量の増加が可能となる。この結果、連結強化部材のハンマーによる連結強化部材の連結孔に対する挿入量の増減のための打ち込み、打ち出しをなくすことができ、ハンマー音及び火花の発生がない。また、前記係合部は、前記連結強化部材の上端に有する被嵌合部に対して着脱自在に嵌合する嵌合部であって、前記取付部が、前記横架部材に取り付けられ、かつ、前記嵌合部が前記被嵌合部と嵌合した状態で、前記被支持部の操作により、前記連結強化部材の前記連結孔に対する挿入量の増減を行うものとしてもよい。
上記構成により、取付部が横架部材に取り付けられ、嵌合部が被嵌合部に嵌合した上で、前記被支持部の操作により、嵌合部を上方へ移動させると、連結強化部材の連結孔に対する挿入量の減少が可能となる。また、前記被支持部の操作により、嵌合部を下方へ移動させると、連結強化部材の連結孔に対する挿入量の増加が可能となる。この結果、連結強化部材のハンマーによる連結強化部材の連結孔に対する挿入量の増減のための打ち込み、打ち出しをなくすことができ、ハンマー音及び火花の発生がない。
また、前記揺動機構は、前記取付部に設けられた軸受と、前記軸受に揺動自在に軸支されるとともに前記被支持部と一体に連結された操作軸と含み、前記操作軸の少なくとも一端は前記軸受から突出する突出部位を有しており、前記突出部位には、操作部材が着脱可能に嵌合する操作部材嵌合部を有していてもよい。
上記構成により、作業者が、操作部材を操作部材嵌合部に嵌合させた状態で、該操作部材を作業者が操作することにより、操作軸を揺動操作できる。この操作部材としては、例えば、建設用のラチェットレンチがある。建設用のラチェットレンチは、仮設足場で作業する作業者が持つことが多い。このラチェットレンチの一端には、ラチェット機構付きのソケットが設けられており、操作部材嵌合部にこのソケットを嵌合した上で、ラチェットレンチを作業者が揺動操作することにより、操作軸を前述のように揺動操作できる。
なお、ラチェットレンチは、建設用のラチェットレンチに限定することなく、他の用途のラチェットレンチであってもよい。
また、前記操作部材嵌合部を第1操作部材嵌合部とし、前記被支持部には、さらに、操作部材が着脱可能に嵌合する第2操作部材嵌合部を備えていてもよい。
前記構成により、作業者が、操作部材を第2操作部材嵌合部に嵌合させた状態で、該操作部材を作業者が操作することにより、操作軸を揺動操作できる。
この操作部材としては、例えば、仮設足場で作業する作業者が持つことが多い建設用のラチェットレンチがある。建設用のラチェットレンチの操作端を第2操作部材嵌合部に嵌合した上で、ラチェットレンチを作業者が揺動操作することにより、操作軸を前述のように揺動操作できる。
また、前記取付部は、前記横架部材の下面及び一方の横面を囲む側面囲み部を有していてもよい。
上記構成により、取付部の側面囲み部が横架部材の下面及び一方の横面を囲むことにより、前記嵌合部が前記被嵌合部と嵌合した状態で、前記操作軸の揺動操作により、前記連結強化部材の前記連結孔に対する挿入量の増減を可能とする。
この結果、操作装置による前記連結強化部材の連結孔に対する挿入量の増減の操作が可能となり、ハンマーによる連結強化部材の挿入量の増減のための打ち込み、打ち出しをなくすことができ、ハンマー音及び火花の発生がない。
また、側面囲み部は、横架部材に対してその長さ方向に仮設足場用操作装置を移動するとき、その移動をガイドして、スムーズに移動することが可能となり、嵌合部を被嵌合部に対して容易に接近させたり、離間することができる。
また、前記側面囲み部は、前記横架部材に対して、その軸心を挟んで、少なくとも一対の側面囲み部が横架部材の一方の横面から下面、かつ、他方の横面から下面までを囲む。このことにより、操作装置の横架部材に対する装着が安定する。そして、前記嵌合部を前記被嵌合部と嵌合した上で、嵌合部を下方側へ移動するように揺動操作すると、前記連結強化部材の前記連結孔に対する挿入量の増加が可能となる。
この結果、ハンマーによる連結強化部材の挿入量を増加する打ち込み、打ち出しをすることなく、仮設足場用操作装置による操作により前記連結強化部材の連結孔に対する挿入量を増加でき、ハンマー音の発生及び火花の発生がない。
また、前記側面囲み部は、前記横架部材の一方のみの横面から下面まで延出された側面囲み部を有していてもよい。
上記構成により、側面囲み部を、一方の横面から横架部材に対して接近して装着することが可能となる。
また、前記取付部は、横断面形状が凹状の曲面を有していてもよい。
上記構成により、横架部材の上面が凹状の曲面を有する場合に、その横架部材に対して、横断面形状が凹状の曲面を有する取付部を良好に載置できる。また、凹状の曲面は、横架部材に対してその長さ方向に操作装置を移動するとき、その移動をガイドして、スムーズに移動することが可能となり、嵌合部を被嵌合部に対して容易に接近させたり、離間することができる。
また、前記嵌合部は、溝部であり、前記溝部は上下方向に延びる上下延出部と、前記上下延出部に対して交差する交差部とを有していてもよい。
上記構成により、上下延出部と交差部とに合致する被嵌合部を有する連結強化部材に対して、嵌合部が嵌合することにより、連結強化部材を操作装置により連結孔に対する挿入量を可変できる。
また、前記嵌合部は、嵌合孔としてもよい。
上記構成により、嵌合部としての嵌合孔が、被嵌合部としての被嵌合ピンを有する連結強化部材と嵌合することにより、連結強化部材を操作装置により連結孔に対する挿入量を可変できる。
また、前記嵌合部は、嵌合突部としてもよい。
上記構成により、嵌合部としての嵌合突部が、被嵌合部としての被嵌合孔を有する連結強化部材と嵌合することにより、連結強化部材を操作装置により連結孔に対する挿入量を可変できる。
また、前記上下動機構は、前記取付部に対して上下動自在に取り付けられた作動部と、前記作動部に対して設けられ、前記取付部が前記横架部材に対して取付け配置された際に、前記連結強化部材の上端の上方及び下端の下方において、該連結強化部材の上端及び下端とに相対配置される前記係合部としての上部相対部及び下部相対部と、前記取付部と前記作動部間に設けられ、前記作動部を上下動させる回転直線運動変換機構とを含み、前記回転直線運動変換機構には、操作部材嵌合部が設けられ、前記操作部材嵌合部の操作により、前記下部相対部または前記上部相対部を前記連結強化部材に当接させて該連結強化部材の前記連結孔に対する挿入量を増減させるものとしてもよい。
上記構成により、取付部が横架部材に取り付けられ、操作部材嵌合部が操作部材により操作されると、下部相対部または上部相対部が前記連結強化部材に当接されて、連結強化部材を押圧移動させることにより、該連結強化部材の前記連結孔に対する挿入量の増減が可能となる。この結果、連結強化部材のハンマーによる連結強化部材の連結孔に対する挿入量の増減のための打ち込み、打ち出しをなくすことができ、ハンマー音及び火花の発生がない。
また、前記回転直線運動変換機構は、前記取付部に設けられたピニオン及び、前記作動部に形成されるとともに、前記ピニオンと噛合するラックを含み、前記操作部材嵌合部(67)は、操作部材に着脱自在に嵌合されて、嵌合された前記操作部材の操作により、前記ピニオンを回動させるものである。
上記構成により、操作部材を操作部材嵌合部に嵌合させた状態で、操作部材にてピニオンを回動操作させると、下部相対部または上部相対部が前記連結強化部材に当接されて、連結強化部材を押圧移動させることにより、該連結強化部材の前記連結孔に対する挿入量の増減が可能となる。
本発明によれば、足場支柱に対して横架部材を取付及び解体する際、足場支柱のホルダに対する連結強化部材を操作する時におけるハンマー音及び火花の発生がない効果を奏する。
第1実施形態の仮設足場用操作装置の正面図。 第1実施形態の仮設足場用操作装置の平面図。 第1実施形態の仮設足場用操作装置の右側面図。 第1実施形態の仮設足場用操作装置の嵌合部において、図2の4-4線の拡大断面図。 第1実施形態の仮設足場用操作装置の分解斜視図。 第1実施形態の仮設足場用操作装置の作用の説明図。 第1実施形態の仮設足場用操作装置の作用の説明図。 足場支柱と横架部材の連結状態の斜視図。 連結強化部材の斜視図。 第2実施形態の仮設足場用操作装置の正面図。 第2実施形態の仮設足場用操作装置の平面図。 第2実施形態の仮設足場用操作装置の右側面図。 第2実施形態の仮設足場用操作装置の作用の説明図。 第3実施形態の仮設足場用操作装置の正面図。 第3実施形態の仮設足場用操作装置の平面図。 第3実施形態の仮設足場用操作装置の右側面図。 第4実施形態の仮設足場用操作装置の正面図。 第4実施形態の仮設足場用操作装置の右側面図。 第4実施形態の仮設足場用操作装置の平面図。 第4実施形態の仮設足場用操作装置の作用の説明図。 第4実施形態の仮設足場用操作装置の分解斜視図。 第4実施形態の仮設足場用操作装置の作用の説明図。 第5実施形態の仮設足場用操作装置の斜視図。 第5実施形態の仮設足場用操作装置の分解斜視図。 第5実施形態の仮設足場用操作装置を横架部材に取り付けられた状態の右側面図。 第5実施形態の仮設足場用操作装置を横架部材に取り付けられた状態の平面図。 横架部材が足場支柱のホルダに架設されて、連結強化部材で連結されている状態の説明図。 第5実施形態の仮設足場用操作装置の作用の説明図。 第5実施形態の仮設足場用操作装置の作用の説明図。 (a)は、連結強化部材の斜視図、(b)は、連結強化部材の被嵌合部に嵌合する他の実施形態の嵌合部の断面図。 (a)は、連結強化部材の斜視図、(b)は、連結強化部材の被嵌合部に嵌合する他の実施形態の嵌合部の断面図。
(第1実施形態)
以下、本発明を具体化した第1実施形態の仮設足場用操作装置10を図1~図9を参照して説明する。なお、本明細書では、後述する仮設足場用操作装置10が、挿入量の増減を行いたい連結強化部材へ向く方向を前方といい、反対方向を後方とし、人が前記前方を向いた状態で右側を右方とし、左側を左方とする。なお、断らない限り本実施形態の仮設足場用操作装置10を構成する各部材は、鉄等の金属製である。
図1~図3に示すように、仮設足場用操作装置10は、取付部11と、被支持部材16とを有している。
図5に示すように、本実施形態の取付部11は、略四角平板状をなしていて、その上面には上方に突出して形成された軸孔14a、14bをそれぞれ備えた一対の軸受14を有している。
被支持部材16は、両軸受14に貫通された操作軸15により上下方向に揺動自在に支持されている。すなわち、被支持部材16は、操作軸15と一体に連結されている。なお、操作軸15の被支持部材16に対する一体化は、例えば圧入、キー結合、スプライン結合、止め螺子、断面非円形物同士の嵌合等の公知の方法でよい。取付部11に設けられた両軸受14と、両軸受14に揺動自在に軸支されるとともに被支持部材16と一体に連結された操作軸15とにより、揺動機構が構成されている。
図5に示すように操作軸15は、一対の両軸受14に揺動及び摺接自在に支持される断面円形をなす一対の挿通部位15a、15b、両挿通部位15a、15b間に位置して、被支持部材16に対して挿通して連結された断面四角形をなす連結部位15cと、挿通部位15a、15bから外方へ突出した一対の突出部位15d、15eとを有する。
突出部位15e基端の周囲にはフランジ15fが張り出しされている。挿通部位15aは、挿通部位15bよりも大径となっている。挿通部位15a、15bは大径の軸孔14a及び小径の軸孔14bにそれぞれ挿通されて軸支されている。
また、連結部位15cは、被支持部材16の略中央に貫通された断面略四角形の連結孔16cに対して挿通して嵌合されている。すなわち、被支持部材16と操作軸15の両者は前述した断面非円形物同士の圧入嵌合となっていて、一体に連結されている。
フランジ15fは一方の軸受14の外側面に係止される。また、突出部位15dには、ピン孔15jが径方向に貫通されていて、抜止めピン19が圧入されている。操作軸15は、抜止めピン19及びフランジ15fにより、軸受14からの離脱が防止されている。操作軸15において、一方の突出部位15eには、フランジ15fに隣接した第1嵌合部位15gと、第1嵌合部位15gとは肉盗み部15hを間にする第2嵌合部位15iとを備えている。第1嵌合部位15g及び第2嵌合部位15iは、大きさが同一であって外形が六角ナット状に形成されている。
なお、本実施形態では、第1嵌合部位15gと、第2嵌合部位15iとは肉盗み部15hを間にしているが、肉盗み部15hの部位を第1嵌合部位15g及び第2嵌合部位15iと同様に外形を同じ大きさで六角ナット状に形成してもよい。すなわち、これら全体を1つの嵌合部位としてもよい。
また、本実施形態では、第1嵌合部位15g及び第2嵌合部位15iは、突出部位15eのみに設けられているが、両突出部位15d、15e、或いは、突出部位15dのみに設けられていてもよい。
また、操作軸15の一端を軸受14から突出しないようにして支持した場合には、他端が突出部位となる。この突出部位に第1嵌合部位15g、肉盗み部15h及び第2嵌合部位15iを設けたり、或いは、この突出部位全体を操作部材嵌合部として設けられていてもよい。
図5に示すように、第2嵌合部位15iの外面には、径方向に有底の収納孔15nが穿設されていて、収納孔15nの開口には抜止めリング15mが固定されている。収納孔15nには鋼球15kが摺接自在に収納されている。鋼球15kは、抜止めリング15mにより、収納孔15nからの離脱が防止されるとともに、収納孔15n内に配置された図示しない押しバネにより、抜止めリング15mを介して一部が第2嵌合部位15iの外面から突出可能とされている。
後述するラチェットレンチ40の操作バーの一端に設けられたソケット42(図3参照)が第1嵌合部位15g及び第2嵌合部位15iに嵌合された際、第2嵌合部位15iの外面から突出した鋼球15kにソケット42の外端が係止可能となっている。そして、第1嵌合部位15g及び第2嵌合部位15iに対して、鋼球15kを前記押しバネの弾性力に抗して操作しない限りソケット42の離脱が防止される。第1嵌合部位15g及び第2嵌合部位15iは操作部材嵌合部に相当する。また、被支持部材16は、被支持部に相当する。
取付部11の下面は、横架部材100の上部周面に当接可能となっている。取付部11の左端面の前部及び左端面の後部には、一対の側面囲み部12、13が一体にそれぞれ下方へ向かって形成されている。側面囲み部12は、後述する横架部材100の一方の横面から下面までを囲むことが可能に、横断面C状に形成されて、右方が開口されている。側面囲み部13は、後述する横架部材100の他方の横面から下面までを囲むことが可能に、横断面C状に形成されて、左方が開口されている。すなわち、側面囲み部12、13は、相互に反対方向が開口されていて、横架部材100の軸心を挟むように配置されている。なお、側面囲み部の数は、一対に限定するものではなく、3個以上あってもよい。
なお、側面囲み部12、13は、後述する横架部材の側方から着脱自在に取り付けることが可能な開口を有していればよいため、横断面C状に限定するものではなく、例えば横断面コ字状としてもよい。
図1及び図5に示すように、被支持部材16から前方へは前方延出部17が延出されるとともに後方へは後方延出部16aが設けられている。図5に示すように、前方延出部17は、略立方体状をなしていて、その先端部である前端部の端面からは、図4に示すように後方へ伸びる係合部及び嵌合部としての溝部18が形成されている。溝部18の内面において左右両面は、一対の突起18aが対向して形成されるとともに、後述する連結強化部材150が挿入可能に離間されている。一対の突起18aを有することにより、両突起18aを通過する溝部18の横断面形状は略T字状となっている。
図4、図5に示すように、溝部18は、両突起18a間に、上下方向に延出されて下端を開口する上下延出部18bを有するとともに、両突起18aと溝部18の天井面との間には上下延出部18bと交差する交差部18cを有する。また、図4に示すように、溝部18の前後方向において、終端は後述する連結強化部材150の突出片162が嵌合された状態で、被支持部材16とともに前方延出部17が揺動した際に、その揺動を許容する大きさの空間を有している。突出片162は、被係合部及び被嵌合部に相当する。
後方延出部16aの後端面には、シノ取付孔16bがその軸心方向に穿設されている。シノ取付孔16bは、後述するラチェットレンチ40の操作バーの他端側のシノ44が挿入離脱可能に形成されている(図6及び図7参照)。シノ取付孔16bは、第2操作部材嵌合部に相当する。
ここで、横架部材100の説明をする。図8に示すように、足場支柱200のホルダ210は4方向へ向かうように配置された4つの張出部211を有している。そして、その張出部211の連結孔212に対して、横架部材100は、その端部に有する断面コ字状の掛止部110が上方から掛止められ、掛止部110とは独立して掛止部110内に配置された連結強化部材150が連結孔212に対して上方から挿入される。なお、横架部材100としては、連結強化部材150の挿入量の増減に応じて、横架部材100の連結孔212に対する連結強度を増減するものに限定される。
横架部材としては、特許文献1に記載のものが代表例としてあげることができる。しかし、この構成に限定するものではなく、例えば、特許文献1の従来例として挙げられている構成、或いは特許文献2に記載の構成であってもよい。そして本実施形態では、上記連結強化部材として機能する部材の上端が、略T字状の横断面形状を有する溝部18に対して嵌合離脱自在に略T字状に形成されていればよい。
以下では、特許文献1に記載されている横架部材100について簡単な説明をする。図6及び図7に示すように、横架部材100は、軸心に沿った孔103を有した金属製の断面円形のパイプからなり、両端部に掛止部110が一体に固定されている。なお、横架部材100の端部の孔103の開口は、図6に示すように、蓋板102により閉塞されている。
掛止部110は、図6、図8に示すように、横架部材100の端部に対して下方へ突出するように固定されている。掛止部110は、断面凹状の溝部112を有していて、上下両端及び横架部材100側が開口されるとともに、足場支柱200側の側壁は、平板状に形成されている。また、掛止部110は、連結孔212に対して挿入離脱可能な大きさを有する。
連結強化部材150は、掛止部110の溝部112内に対して上下方向に移動自在に挿入されている。具体的には、連結強化部材150は、図6に示す待機位置(最上位置)と、図7に示す緊結位置(最下位置)間を移動可能としている。
図9に示すように、連結強化部材150は、金属製であって、平板状に形成されている。連結強化部材150において、掛止部110の溝部112の平らな底面と対向する相対面150aは、平坦面となっていて、連結強化部材150の上下方向の移動を円滑に摺接可能となっている。
図9に示すように、連結強化部材150において、相対面150aとは180度反対側の面には、下から順に、第1突出部151、第2突出部152、第3突出部153、第4突出部154を有する。また、第1突出部151と第2突出部152間、第2突出部152と第3突出部153間、第3突出部153と第4突出部154間には、それぞれ第1凹部155、第2凹部156、及び第3凹部157を有する。
連結強化部材150の上端は左右に突出する突出片162が形成されている。両突出片162は、溝部18の交差部18cに対して離脱可能に挿入可能となっている。また、図6及び図7に示すように、連結強化部材150が待機位置及び緊結位置に位置している場合、両突出片162は掛止部110の上端からいずれも上方へ離間した状態に配置される。
図6及び図7に示すように、横架部材100の端部内には、金属製の平板状の係止体170が配置されている。係止体170の連結強化部材150と相対する側部には、下から順に、第1係合突出部171、係合凹部172、及び第2係合突出部173が形成されている。また、係止体170において、連結強化部材150とは反対側の側部における中間部には、横架部材100の孔103の下部内面に摺接する第1段部175を有する。
係止体170の第1段部175から下方の部位には、横架部材100の下方外部に位置する第2段部176を有する。第2段部176は、掛止部110が、ホルダ210の連結孔212に挿入された際に、図6に示すように、ホルダ210上面に当接可能となっている。なお、図6に示すように、第2段部176がホルダ210上面に当接した際に、係止体170の上端が、孔103の上部内面に当接することにより、係止体170は上方への移動が規制されるようにされている。
係止体170の第2段部176よりも下方に位置する下端には、連結強化部材150とは反対側に延びる爪部174が形成されている。
係止体170は、係止体170と蓋板102間に配置された付勢部材101により、常時、連結強化部材150側へ付勢されている。付勢部材101は、弾性体であればよく、ゴム、バネ等で構成されている。
図6に示すように連結強化部材150が、待機位置(最上位置)に位置している状態では、係止体170は、前記付勢部材101に付勢されることにより、第1係合突出部171が、第1凹部155に係入され、係合凹部172に第2突出部152が係入され、第2係合突出部173が第2凹部156内に係入される。これらの係入時に、係合関係のある各部の外形形状は略一致するように形成されている。この状態を、以下、合致状態という。
図6に示す合致状態では、爪部174は、ホルダ210の張出部211の内周面から離間配置されて、横架部材100の掛止部110を上方へ移動させた際に、掛止部110、連結強化部材150とともに連結孔212を通過可能となっている。また、図7に示すように、連結強化部材150が、待機位置(最上位置)から緊結位置(最下位置)へ移動すると、下動する第2突出部152のカム効果により、前記付勢部材101の付勢に抗して、第1係合突出部171を介して、係止体170が移動する。このことにより爪部174は、ホルダ210の張出部211に掛止められることが可能となっている。
(第1実施形態の作用)
上記のように構成された仮設足場用操作装置10の作用を図6及び図7を参照して説明する。
<横架部材100の足場支柱200への取付け>
図6に示すように、足場支柱200に対して横架部材100を取り付ける場合、連結強化部材150は、連結強化部材150と係止体170とが合致状態となる待機位置(最上位置)に位置させているものとする。
この状態で、作業者は、横架部材100の掛止部110をホルダ210の連結孔212に挿入する。そして、図6に示すように、作業者は横架部材100に対し、仮設足場用操作装置10の側面囲み部12、13を共に挿通した状態にする。さらに、待機位置に位置させた状態の連結強化部材150の突出片162を含む上端を被支持部材16の溝部18に嵌合する。
この図6の状態で、作業者は、操作部材としての建設用のラチェットレンチ40を仮設足場用操作装置10に取り付ける。具体的には、図3に示すようにラチェットレンチ40の一端部側に設けられているラチェット機構(図示しない)付きのソケット42を、操作部材嵌合部及び第1操作部材嵌合部としての第1嵌合部位15g及び第2嵌合部位15iに対して外嵌する。このソケット42の第1嵌合部位15g及び第2嵌合部位15iへ取付けるときには、ソケット42を第2嵌合部位15iの鋼球15kを図示しない押しバネの弾性力に抗して鋼球15kを収納孔15n内に埋没させて行う。ソケット42が埋没した鋼球15kを通過した後は、鋼球15kは再び抜止めリング15mからその一部が突出して、ソケット42の外端に係止することにより、ソケット42の第1嵌合部位15g及び第2嵌合部位15iからの離脱が防止される。なお、このラチェットレンチ40の第1嵌合部位15g及び第2嵌合部位15iへの取付けは、待機位置に位置させた状態の連結強化部材150の突出片162を含む上端を被支持部材16の溝部18に嵌合する以前に行ってもよい。
上記のように、ラチェットレンチ40が、仮設足場用操作装置10に取り付けられた状態で、ラチェットレンチ40の操作側の端部を上方へ操作して連結強化部材150を緊結位置(最下位置)まで移動させて、連結孔212に対する挿入量を増大させる。なお、連結強化部材150を下方へ押圧するときのラチェットレンチ40の上方への操作では、取付部11は、横架部材100から離間して浮き上がろうとするが、その動きを側面囲み部12、13が、横架部材100の下面に当接して、その動きを阻止する。
この操作により、図7に示すように、前方延出部17が下方へ揺動し、連結強化部材150が緊結位置まで下動する。このとき、下動する第2突出部152のカム効果により、前記付勢部材101の付勢に抗して、第1係合突出部171を介して、係止体170が移動することにより爪部174が、ホルダ210の張出部211に掛止められる。
この後、仮設足場用操作装置10の第1嵌合部位15g及び第2嵌合部位15iとソケット42の嵌合を外して、ラチェットレンチ40を仮設足場用操作装置10から取り外す。また、前方延出部17の溝部18から突出片162を含む連結強化部材150の上端を外した後、仮設足場用操作装置10を横架部材100から取り外す。なお、ラチェットレンチ40の仮設足場用操作装置10からの取り外しは、仮設足場用操作装置10の横架部材100からの取り外しの後に行われてもよい。
なお、上記の説明では、ラチェットレンチ40をソケット42を第1嵌合部位15g及び第2嵌合部位15iに連結して、被支持部材16を操作したが、ラチェットレンチ40のシノ44を後方延出部16aのシノ取付孔16bに挿入して被支持部材16の前方延出部17を下方へ操作してもよい。
<横架部材100の足場支柱200からの取り外し>
説明の便宜上、既に、仮設足場用操作装置10には、ラチェットレンチ40のソケット42が仮設足場用操作装置10の第1嵌合部位15g及び第2嵌合部位15iに外嵌して取り付けられているものとする。
足場支柱200から横架部材100を取り外す場合、作業者は横架部材100に対し、仮設足場用操作装置10の側面囲み部12、13を共に挿通した状態にする。さらに、緊結位置に位置した状態の連結強化部材150の突出片162を含む上端を仮設足場用操作装置10の溝部18に嵌合する。
この図7の状態で、作業者は、ラチェットレンチ40の操作側の端部を下方へ操作して連結強化部材150を待機位置(最上位置)まで移動させて、連結孔212に対する挿入量を減少させる。これにより、図6に示すように付勢部材101の付勢によって係止体170は連結強化部材150に対して合致状態となる。
この合致状態では、爪部174は、ホルダ210の張出部211の内周面から離間配置されて、掛止部110、連結強化部材150とともに連結孔212を通過可能となっている。この後、仮設足場用操作装置10の第1嵌合部位15g及び第2嵌合部位15iとソケット42の嵌合を外して、ラチェットレンチ40を仮設足場用操作装置10から取り外す。そして、作業者は横架部材100の掛止部110をホルダ210の連結孔212から離脱させる。この後、仮設足場用操作装置10を、横架部材100から取り外す。
なお、上記の説明では、ラチェットレンチ40をソケット42を第1嵌合部位15g及び第2嵌合部位15iに連結して、被支持部材16を操作したが、ラチェットレンチ40のシノ44を後方延出部16aのシノ取付孔16bに挿入して後方延出部16aを下方へ操作して被支持部材16の前方延出部17を上動してもよい。
本実施形態では、下記の特徴を有する。
(1)本実施形態の仮設足場用操作装置10は、横架部材100に対して着脱自在にその周面に対して取り付けられる取付部11を有する。被支持部材16(被支持部)には、連結強化部材150に対して係合離脱可能にした係合部としての溝部18(係合部、嵌合部)を有する。そして、取付部11が、横架部材100に取り付けられ、かつ、溝部18(係合部、嵌合部)が突出片162(被係合部)と係合した状態で、被支持部材16(被支持部)の揺動操作により、連結強化部材150の連結孔212に対する挿入量の増減が行われる。
上記構成により、連結強化部材のハンマーによる連結強化部材の連結孔に対する挿入量の増減のための打ち込み、打ち出しをなくすことができ、ハンマー音及び火花の発生がない。
(2)本実施形態では、係合部は、連結強化部材150の上端に有する突出片162(被係合部)に対して着脱自在に嵌合する嵌合部である。そして、取付部11が、横架部材100に取り付けられ、かつ、溝部18(嵌合部)が突出片162(被嵌合部)と嵌合した状態で、被支持部材16の操作により、連結強化部材150の連結孔212に対する挿入量の増減が行われる。
このため、溝部18(嵌合部)が突出片162(被嵌合部)との嵌合状態で、操作軸15の操作により、溝部18(嵌合部)を上方へ移動させると、連結強化部材150の連結孔212に対する挿入量の減少が可能となる。また、操作軸15の揺動操作により、溝部18(嵌合部)を下方へ移動させると、連結強化部材150の連結孔212に対する挿入量の増加が可能となる。この結果、連結強化部材150のハンマーによる連結強化部材の連結孔に対する挿入量の増減のための打ち込み、打ち出しをなくすことができ、ハンマー音及び火花の発生がない。
(3)本実施形態の仮設足場用操作装置10では、揺動機構は、前記取付部に設けられた軸受と、前記軸受に揺動自在に軸支されるとともに前記被支持部と一体に連結された操作軸と含み、前記操作軸の少なくとも一端は前記軸受から突出する突出部位15eを有している。そして、突出部位15eには、操作部材としての建設用のラチェットレンチ40のソケット42が着脱可能に嵌合する第1嵌合部位15g及び第2嵌合部位15i(操作部材嵌合部)を有する。
このため、作業者が、ラチェットレンチ40(操作部材)を第1嵌合部位15g及び第2嵌合部位15i(操作部材嵌合部)に嵌合させた状態で、ラチェットレンチ40を作業者が操作することにより、操作軸15を介して被支持部材16を揺動操作できる。
(4)本実施形態の仮設足場用操作装置10では、第1嵌合部位15g及び第2嵌合部位15iを第1操作部材嵌合部とし、被支持部材16(被支持部)には、さらに、操作部材としての建設用のラチェットレンチ40のシノ44を着脱可能に嵌合するシノ取付孔16b(第2操作部材嵌合部)を備える。
このため、作業者が、ラチェットレンチ40(操作部材)のシノ44をシノ取付孔16bに嵌合させた状態で、ラチェットレンチ40を作業者が操作することにより、被支持部材16を揺動操作できる。
(5)本実施形態の仮設足場用操作装置10では、取付部11は、横架部材100の下面及び一方の横面を囲む側面囲み部12、13を有している。
上記構成により、取付部11の側面囲み部12、13が横架部材100の下面及び一方の横面を囲むことにより、溝部18(嵌合部)が突出片162(被嵌合部)と嵌合した状態で、操作軸15の揺動操作により、連結強化部材150の連結孔212に対する挿入量の増減を可能とする。
上記構成により、取付部11が、横架部材100の上部周面に当接し、かつ、側面囲み部12、13が横架部材100の一方及び他方の横面から下面までを囲むことにより、溝部18が突出片162と嵌合した状態で、ラチェットレンチ40の揺動操作により、連結強化部材150の連結孔に対する挿入量を増加させる。このとき、取付部11は、横架部材100から離間して浮き上がろうとするが、その動きを側面囲み部12、13が、横架部材100の下面に当接して、その動きを阻止する。この結果、仮設足場用操作装置による連結強化部材の連結孔に対する挿入量の増加ができ、連結強化部材のハンマーによる挿入量を増加する打ち込み、打ち出しをなくすことができ、ハンマー音及び火花の発生がない。
また、側面囲み部12、13は、横架部材に対してその長さ方向に仮設足場用操作装置を移動するとき、その移動をガイドして、スムーズに移動することが可能となり、溝部18を突出片162に対して容易に接近させたり、離間することができる。
(6)本実施形態の仮設足場用操作装置10では、一対の側面囲み部12、13は、横架部材100に対して、その軸心を挟んで配置されている。
上記構成により、一対の側面囲み部が横架部材の一方の横面から下面、かつ、他方の横面から下面までを囲む。このことにより、仮設足場用操作装置の横架部材に対する装着が安定する。
また、一対の側面囲み部12、13が横架部材100の一方の横面から下面、かつ、他方の横面から下面までを囲む。このことにより、仮設足場用操作装置の横架部材に対する装着が安定する。
そして、溝部18を突出片162と嵌合した上で、溝部18を作用点として第1嵌合部位15g及び第2嵌合部位15iに嵌合したラチェットレンチ40の作業者が持つ部位を力点にして溝部18を下方側へ移動するように揺動操作すると、連結強化部材150の連結孔212に対する挿入量の増加が可能となる。
反対に、溝部18を突出片162と嵌合した上で、溝部18を作用点として第1嵌合部位15g及び第2嵌合部位15iに嵌合したラチェットレンチ40の作業者が持つ部位を力点にして溝部18を上方側へ移動するように揺動操作すると、連結強化部材150の連結孔212に対する挿入量の減少が可能となる。
この結果、連結強化部材のハンマーによる打ち込み、打ち出しをすることなく、仮設足場用操作装置による操作により連結強化部材の連結孔に対する挿入量の増減ができ、ハンマー音及び火花の発生がない。
(7)本実施形態の仮設足場用操作装置10では、嵌合部は、溝部18であり、溝部18は上下方向に延びる上下延出部18bと、上下延出部18bに対して交差する交差部18cとを有している。
上記構成により、上下延出部18bと交差部18cとに合致する連結強化部材150の上端及び被嵌合部としての突出片162を有する連結強化部材150に対して、溝部18が嵌合することにより、連結強化部材150を仮設足場用操作装置により連結孔212に対する挿入量を可変できる。
(第2実施形態)
次に仮設足場用操作装置10の第2実施形態を図10~図13を参照して説明する。なお、第2実施形態を含めた以下の各実施形態では、第1実施形態の仮設足場用操作装置10の各部と同一構成または相当する構成については第1実施形態に付した符号を付してその説明を省略し、異なる構成について説明する。
第2実施形態の仮設足場用操作装置10は、取付部11に設けられた側面囲み部12の構成が異なっていて、他の構成は第1実施形態の仮設足場用操作装置10と同一構成である。具体的には、側面囲み部12が省略されていて、側面囲み部13のみが設けられている。このような構成であっても、第1実施形態の作用効果の(1)~(4)及び(7)と同様の作用効果を有する。
図13は、横架部材100に仮設足場用操作装置10が取付けられるとともに、第1嵌合部位15g及び第2嵌合部位15iにラチェットレンチ40のソケット42が嵌合された状態が図示されている。この例で示されているように、ラチェットレンチ40のシノ44は、下方へ向かって配置可能となる。ラチェットレンチ40が下方へ向かって配置される場合の利点については、後述する第4実施形態で詳説する。
(第3実施形態)
次に仮設足場用操作装置10の第3実施形態を図14~図16を参照して説明する。
第3実施形態の仮設足場用操作装置10は、第1実施形態の仮設足場用操作装置10の構成中、取付部11に設けられた側面囲み部12、13が省略されており、その代わりに、取付部11が前後方向に一対設けられていて、一対の軸受14がそれぞれ一対の取付部を相互に一体に連結した構成となっている。そして、一対の取付部11の下面11aは、横架部材100の上部周面が円弧状となっていることに合わせて、断面が凹状の曲面となっている。他の構成は第1実施形態の仮設足場用操作装置10と同一構成である。
上記構成により、第1実施形態の作用効果の(1)~(4)及び(7)と同様の作用効果を有する。
(第4実施形態)
次に仮設足場用操作装置10の第4実施形態を図17~図22を参照して説明する。図17、図21に示すように、本実施形態の仮設足場用操作装置10は、取付部11、一対の軸受14、軸受14に貫通された操作軸15により上下方向に揺動自在に支持された被支持部としての被支持部材16、被支持部材16と一体に前方へ延出された前方延出部17、及び被支持部材16に連結された嵌合部材21を備える。両軸受14及び操作軸15とにより揺動機構が構成されている。また、被支持部材16と、嵌合部材21及びガイド部材28とにより、スライダリンク機構が構成されている。
取付部11は、略平板状に形成されている。取付部11の右端面において、前部及び後部には、一対の側面囲み部13が一体に形成されている。側面囲み部13は、横架部材100の一方の横面から下面までを囲むことが可能に、横断面C状に形成されて、左方が開口されている。また、一対の側面囲み部13の下部間は、連結板13aにより一体に連結されている。
また、取付部11の前部に設けられた側面囲み部13には、ガイド部材28が一体に形成されている。ガイド部材28の内面には、上下方向に延出されたガイド溝29を有するとともに、ガイド溝29の底面には、上下に延出されたピン移動孔30が透設されている。
図21に示すように、被支持部材16の前端に設けられた前方延出部17の前端には、前後方向に延出された長孔20が透設されている。前方延出部17の前端には、上部に一対の軸受23を有する嵌合部材21が配置されている。嵌合部材21は、軸受23及び長孔20を貫通した図17、図20に示す軸24により、軸24に対して揺動自在に支持されている。また、被支持部材16及び前方延出部17が操作軸15の回りで揺動する際に、軸24は、長孔20の長さ方向において移動自在となっている。すなわち、軸24の長孔20の長さ方向において移動可能とされていることにより、嵌合部材21の上下動を許容する。
図21に示すように、嵌合部材21は、ブロック状の本体25と、本体25の上面に形成された前記軸受23と、本体25の右側部から下方へ延出された被ガイド板26とを有している。
図21に示すように、被ガイド板26は、ピン取付孔27が透設されている。被ガイド板26は、ガイド溝29に対して上下方向に摺接自在に嵌合されている。また、被ガイド板26のピン取付孔27には、ピン移動孔30に遊挿された図17、図20に示すピン35が取付け固定されている。
図18、図21に示すように、本体25の前端面には、第1実施形態の溝部18と同様の一対の突起18a、上下延出部18b、及び交差部18cを有する溝部18が形成されている。
操作軸15は、第1実施形態と同様に挿通部位15a、15b、連結部位15c、フランジ15f、及び突出部位15d、15eを有している。連結部位15cは、第1実施形態と同様に被支持部材16と一体に連結されている。突出部位15eには、第1実施形態と同様に操作部材嵌合部としての第1嵌合部位15g、第2嵌合部位15i及び肉盗み部15hが形成されている。なお、第1嵌合部位15g、第2嵌合部位15iの代わりにナットを螺合して、当該ナットが抜け止めされていてもよい。このナットの抜け止め方法は、割りピンとしたり、或いは、ロックワッシャを使用する等の他の公知方法でよい。本実施形態では、第1実施形態とは異なり、ラチェットレンチ40は、ソケット42が第1嵌合部位15g及び第2嵌合部位15iに嵌合された場合、図22に示すように取付部11よりも下方へ延出されることが可能である。
(第4実施形態の作用)
上記のように構成された仮設足場用操作装置10は、図22に示すように、足場300に載った作業者が、該足場よりも高く配置される横架部材100を足場支柱200に対して取り付ける場合及び解体する場合において使用される。
なお、説明の便宜上、既に、仮設足場用操作装置10には、ラチェットレンチ40のソケット42が仮設足場用操作装置10の第1嵌合部位15g及び第2嵌合部位15iに嵌合して取り付けられているものとする。同図に示すように、横架部材100に対して、仮設足場用操作装置10を取り付けすると、ラチェットレンチ40の操作端側は、横架部材100よりも下方に向かって配置される。この状態で、嵌合部材21の溝部18を連結強化部材150の上端部に嵌合して、ラチェットレンチ40を揺動操作すれば、連結強化部材150を上方又は下方へ操作することができる。
本実施形態では、図22においては、ラチェットレンチ40を作業者Mが手前に向かって操作すると、連結強化部材150の挿入量が増加し、反対方向に揺動操作すると、連結強化部材150の挿入量が減少する。このようにラチェットレンチ40が横架部材100よりも下方に位置する作業者Mは、ラチェットレンチ40を操作する手をそれほど挙げなくても楽に操作ができる利点がある。
なお、第1実施形態から第3実施形態においても、説明はしていないが、横架部材100に取付けた仮設足場用操作装置10に対してラチェットレンチ40を下方に向けて、取付けが可能であり、ラチェットレンチ40をこのように取り付けた場合には、同様の利点がある。
(第5実施形態)
次に第5実施形態の仮設足場用操作装置10を図23~図26、図28及び図29を参照して説明する。
<連結強化部材250について>
まず、本実施形態の仮設足場用操作装置10を説明する前に、本実施形態で例示する連結強化部材250の構成を図27及び図29を参照して説明する。
図27に示すように、円筒状の横架部材100の端部には円筒状をなす顎金具120の基端が同軸状に嵌合固定されている。また、顎金具120の先端開口内には、板状の蓋126が固定されている。図27に示すように、顎金具120の先端は上顎部121と下顎部122とに挿入溝123により分画されるとともに、蓋126も上下に分割されている。そして、上顎部121、及び下顎部122の分画、及び蓋126の分割により、足場支柱200のホルダ210が、挿入溝123に対してその終端まで挿入が許容されていて、この状態で上顎部121と下顎部122とが足場支柱200の外周面に当接可能となっている。
図27に示すように、上顎部121と下顎部122には、それぞれ上側挿通溝124と下側挿通溝125が形成されている。これにより、顎金具120を足場支柱200に向けて移動ざせてホルダ210を挿入溝123に挿入させたとき、ホルダ210の連結孔212と、上側挿通溝124及び下側挿通溝125に対して連結強化部材250が、上下方向に挿入可能となっている。
連結強化部材250は、上側挿通溝124、連結孔212、及び下側挿通溝125に挿通自在な厚さの盤状体より形成され、その腹部251と背部252の間の幅寸法を下方に向けて次第に幅狭とするように形成されている。
ここで、図29の左右一対の連結強化部材250のうち、右側の連結強化部材250は、上顎部121の上側挿通溝124とホルダ210の連結孔212と下顎部122の下側挿通溝125に挿通させた状態であって、この位置を待機位置とする。この待機位置から、連結強化部材250を、図27で示す緊結位置まで下動させる。
この緊結位置では、連結強化部材250は、連結孔212の内面縁部と、蓋126の内面の間に圧入される。蓋126を足場支柱200に向けて押圧することにより、上顎部121の先端を足場支柱200に圧接状態で当接させる。同時に、連結強化部材250は、下側の蓋126の内面を押圧することにより、下顎部122の先端を足場支柱200に圧接状態で当接させる。これにより、ホルダ210と連結強化部材250と顎金具120と足場支柱200の相互における緊結状態が得られる。
また、反対に、下顎部122から下方へ突出している緊結状態の連結強化部材250の下端部を上動させて、待機位置へ移動させると、緊結状態が解除される。
<仮設足場用操作装置10について>
図23及び図24に示すように仮設足場用操作装置10は、取付部としての取付部材60と、取付部材60に対して上下動自在に取り付けられた作動部としての作動部材70と、取付部材60と作動部材70との間に設けられた回転直線運動変換機構80、及び回転直線運動変換機構80を操作する操作部材嵌合部としての筒部材67とを備えている。
図23に示すように、取付部材60は、略平板状をなして上下方向に延びていて、その上下両端には、上部覆い部61及び下部覆い部62を有している。上部覆い部61及び下部覆い部62は、それぞれ横架部材100の外周面上部及び外周面下部を覆うことが可能に延出されていて、両覆い部61、62間に、横架部材100が挿入可能な間隙が形成されている。
また、上部覆い部61、下部覆い部62及び取付部材60の内側面は、円柱状をなす横架部材100の外周面に面接触可能な湾曲面となっている。この構成により、取付部材60は、横架部材100に取付可能となっている。両覆い部61、62間に、横架部材100が挿入された際、上部覆い部61の下面は、横架部材100に載る面となる。
図23に示すように、取付部材60において、右側面には、ガイド筒部64を有している。ガイド筒部64は、上下方向にガイド孔65が貫通されている。ガイド孔65の断面形状は、本実施形態では、四角形としているが、四角形に限定するものではなく、他の形状、例えば、円形であってもよい。
図23、図24に示すように、ガイド筒部64には、作動部材70が取付けられている。作動部材70は、ガイド筒部64のガイド孔65に摺動自在に挿通された被ガイド部72と、被ガイド部72の上端に設けられた上部相対部73と、被ガイド部72の下端に設けられた下部相対部74とを有している。被ガイド部72は、ガイド筒部64のガイド孔65の内面の断面形状に合わせた断面形状を有することにより、ガイド孔65に対して摺接自在となっている。上部相対部73、及び下部相対部74は係合部に相当する。
上部相対部73は、柱状をなしていて基端が被ガイド部72と一体に連結されるとともに先端が上部覆い部61の上方に延出された連結部73aと、連結部73aの先端に対して一体に連結されて前方へ延出された上部延長部73bとを有する。本実施形態では、連結部73aは被ガイド部72に対して直交するように連結され、連結部73aと上部延長部73bとはL字状に屈曲されている。
本実施形態では、連結部73aと上部延長部73bとからなる上部相対部73は、被ガイド部72とは、別体で形成されていて、ボルト等により、被ガイド部72の上端に対して一体に固定されている。
なお、連結部73aと上部延長部73bとはL字状に屈曲することに限定するものではなく、鈍角等の角度で屈曲したり、直線状に連結してもよい。仮設足場用操作装置10が横架部材100に取付られた際に、上部延長部73bの先端が、足場支柱200のホルダ210の連結孔212に挿通された連結強化部材250の上方に位置すればよい。
例えば、連結部73aと上部延長部73bとを直線状に連結した場合は、仮設足場用操作装置10が横架部材100に取付られて横架部材100の上方に上部延長部73bが配置された場合、連結部73aと上部延長部73bとが、ともに横架部材100に対しては、斜状に配置される。
下部相対部74は、柱状をなしていて基端が被ガイド部72と一体に連結されるとともに先端が下部覆い部62の下方に延出された連結部74aと、連結部74aの先端に対して一体に連結されて前方へ延出された下部延長部74bとを有する。本実施形態では、連結部74aは被ガイド部72に対して直交するように連結され、連結部74aと下部延長部74bとはL字状に屈曲されている。
なお、連結部74aと下部延長部74bとはL字状に屈曲することに限定するものではなく、鈍角等の角度で屈曲したり、直線状に連結してもよい。仮設足場用操作装置10が横架部材100に取付られた際に、下部延長部74bの先端が、足場支柱200のホルダ210の連結孔212に挿通された連結強化部材250の下方に位置すればよい。
例えば、連結部74aと下部延長部74bとを直線状に連結した場合は、仮設足場用操作装置10が横架部材100に取付られて横架部材100の下方に下部延長部74bが配置された場合、連結部74aと下部延長部74bとが、ともに横架部材100に対しては、斜状に配置される。
図23及び図24に示すように回転直線運動変換機構80は、本実施形態では、ラック・アンド・ピニオン機構からなる。具体的には、ラック・アンド・ピニオン機構は、取付部材60の右側面から突出した固定軸63に対して回動自在に支持されたピニオン66と、被ガイド部72の後面に形成されたラック72aとからなる。本家実施形態の上下動機構は、作動部材70、上部相対部73、下部相対部74、及び前記回転直線運動変換機構を含む。
固定軸63に対して筒部材67が相対回動自在に挿通されている。筒部材67は、外周面が六角ナット状をなしている。筒部材67の形状は、六角ナット状に限定されるものではない、例えば、六角を除く他の多角形状であってもよい。筒部材67はピニオン66の端面に対して、例えば、図示しないピンにより相対回動不能に連結されている。また、抜け防止ピン68が固定軸63が径方向に貫通止着されていて、筒部材67及びピニオン66の固定軸63からの抜け防止が不能になっている。筒部材67は、操作部及び操作部材嵌合部に相当する。図26に示すように筒部材67は、ガイド筒部64よりもさらに右方に位置するように配置されていて、操作部材としての建設用のラチェットレンチ40のソケット42が着脱自在に嵌合可能となっている。
(第5実施形態の作用)
次に第5実施形態の作用を図26~図29を参照して説明する。なお、図27~図29においては、左右一対の連結強化部材250が図示されているが、以後の説明では、説明の便宜上、右側の連結強化部材250について説明を行っているものと理解されたい。
<横架部材100の足場支柱200への取付け>
足場支柱200に対して横架部材100を取り付ける場合、図29に示すように、連結強化部材250は、上顎部121の上側挿通溝124(図27参照)とホルダ210の連結孔212と下顎部122の下側挿通溝125(図27参照)に挿通させた状態の待機位置に位置している。
また、仮設足場用操作装置10は、図29に示すように、筒部材67が回動操作されることにより、ピニオン66及びラック72aを介して作動部材70が上動されて最上位置に位置しているものとする。
この状態において、仮設足場用操作装置10は、図26、図29に示すように横架部材100に取り付けられる。図26、図29は、仮設足場用操作装置10が横架部材100に取り付けられた状態が図示されている。
この状態は、上部相対部73の上部延長部73bが待機位置の連結強化部材250の上端よりも上方へ配置されて、上部延長部73bの先端が連結強化部材250の上端と相対した状態となっている。なお、下部相対部74の下部延長部74bが緊結位置の連結強化部材250の下端よりも下方へ配置されて、下部延長部74bの先端が連結強化部材250の下端と相対した状態ともなっている。
上記のように仮設足場用操作装置10が、横架部材100に取り付けられた後、図26に示すようにラチェットレンチ40のソケット42に筒部材67を嵌合させる。そして、ラチェットレンチ40を揺動させて、筒部材67と一体に連結されたピニオン66を回動させて、ピニオン66に噛合するラック72aを介して作動部材70を最上位置から下動させる。
この下動により、上部延長部73bは、連結強化部材250の上端に当接すると、待機位置から、連結強化部材250を下方へ押圧して図28で示す緊結位置まで下動させる。この緊結位置では、連結強化部材250は、連結孔212の内面縁部と、蓋126の内面の間に圧入されて蓋126を足場支柱200に向けて押圧することにより、上顎部121の先端を足場支柱200に圧接状態で当接させる。同時に、連結強化部材250は、下側の蓋126の内面を押圧することにより、下顎部122の先端を足場支柱200に圧接状態で当接させる。
これにより、ホルダ210と連結強化部材250と顎金具120と足場支柱200の相互における緊結状態が得られる。この後、ラチェットレンチ40のソケット42が筒部材67から取り外され、その後、横架部材100から仮設足場用操作装置10が取り外される。
<横架部材100の足場支柱200からの取り外し>
図28に示すように、足場支柱200に対して横架部材100を取り外す場合、連結強化部材250は、上顎部121の上側挿通溝124(図27参照)とホルダ210の連結孔212と下顎部122の下側挿通溝125(図27参照)に挿通させた状態の緊結位置に位置している。また、仮設足場用操作装置10は、図28に示すように、筒部材67が回動操作されることにより、ピニオン66及びラック72aを介して作動部材70が下動されて最下位置に位置しているものとする。
この状態において、仮設足場用操作装置10は、図28に示すように横架部材100に取り付けられる。図28は、仮設足場用操作装置10が横架部材100に取り付けられた状態が図示されている。この状態は、下部相対部74の下部延長部74bが緊結位置の連結強化部材250の下端よりも下方へ配置されて、下部延長部74bの先端が連結強化部材250の下端と相対した状態となっている。なお、上部相対部73の上部延長部73bが待機位置の連結強化部材250の上端よりも上方へ配置されて、上部延長部73bの先端が連結強化部材250の上端と相対した状態ともなっている。
上記のように仮設足場用操作装置10が、横架部材100に取り付けられた後、図26に示すようにラチェットレンチ40のソケット42に筒部材67を嵌合させる。そして、ラチェットレンチ40を揺動させて、筒部材67と一体に連結されたピニオン66を回動させて、ピニオン66に噛合するラック72aを介して作動部材70を最下位置から上動させる。この上動により、下部延長部74bは、連結強化部材250の下端に当接すると、緊結位置から、連結強化部材250を上方へ押圧して図29で示す待機位置まで上動させる。
この待機位置では、連結強化部材250は、連結孔212の内面縁部と、蓋126の内面の間の圧入が解除されるとともに蓋126の足場支柱200に向けての押圧が解除される。このことにより、上顎部121の先端は足場支柱200への圧接状態が解除される。同時に、連結強化部材250による、下側の蓋126の内面の押圧が解除されることにより、下顎部122の先端は足場支柱200への圧接状態が解除される。
これにより、ホルダ210と連結強化部材250と顎金具120と足場支柱200の相互における緊結状態が解除される。この後、ラチェットレンチ40のソケット42が筒部材67から取り外され、その後、横架部材100から仮設足場用操作装置10が取り外される。
本実施形態では、下記の特徴を有する。
(1)本実施形態の仮設足場用操作装置10では、上下動機構は、作動部材70(作動部)と、取付部材60が横架部材100に対して取付け配置された際に、連結強化部材250の上端の上方及び下端の下方において、連結強化部材250の上端及び下端とに相対配置される係合部としての上部相対部73及び下部相対部74を備える。また、上下動機構は、取付部材60と作動部材70間に設けられ、作動部材70を上下動させる回転直線運動変換機構80を備える。回転直線運動変換機構80には、筒部材67(操作部材嵌合部)が設けられ、筒部材67の操作により、下部相対部74または上部相対部73を連結強化部材250に当接させて該連結強化部材250の連結孔212に対する挿入量を増減させる。
この結果、取付部材60が横架部材100に取り付けられ、操作部材嵌合部としての筒部材67が操作されると、下部相対部74または上部相対部73が連結強化部材250に当接されて、連結強化部材250を押圧移動させることにより、該連結強化部材250の連結孔212に対する挿入量の増減が可能となる。このため、ハンマーによる連結強化部材の連結孔に対する挿入量の増減のための打ち込み、打ち出しをなくすことができ、ハンマー音及び火花の発生がない。
(2)また、回転直線運動変換機構80は、取付部材60に設けられたピニオン66及び、作動部材70に形成されるとともに、ピニオン66と噛合するラック72aを含む。そして、筒部材67は、操作部材としてのラチェットレンチ40に着脱自在に嵌合されて、嵌合されたラチェットレンチ40の操作により、ピニオン66を回動させる操作部材嵌合部としている。
このため、操作部材としてのラチェットレンチ40を操作部としての操作部材嵌合部に嵌合させた状態で、操作部材にてピニオンを回動操作させると、下部相対部または前記上部相対部が連結強化部材に当接されて、連結強化部材を押圧移動させることにより、該連結強化部材の前記連結孔に対する挿入量の増減が可能となる。
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。
本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・第1実施形態から第4実施形態では、第1嵌合部位15g及び第2嵌合部位15iを操作部材嵌合部として、六角ナット状としたが、六角ナット状に限定するものではなく、ラチェットレンチ40のソケット42が着脱自在に嵌合可能な形状であって、ソケット42が嵌合された際、ラチェットレンチ40の操作が可能な形状であればよい。
・第1~第4実施形態では、嵌合部としての溝部18は、横断面形状を略T字状としたが、この形状に限定するものではない。溝部の断面形状において、上下延出部と交差部とを有する形状としては、他に断面逆L字状、断面Y字状、十字状等の形状がある。
・第1~第4実施形態では、溝部18を嵌合部としたが、嵌合部は、溝部に限定するものではない。図30(b)に示すように、溝部18の代わりに前方延出部17の側面に嵌合部及び嵌合突部としての断面円形の突部17aを形成してもよい。この場合、連結強化部材150の被嵌合部は、図30(a)、及び図30(b)に示すように、連結強化部材150の上端部の側面に穿設された断面円形の孔部160とする。孔部160は、突部17aに対して嵌合離脱可能な大きさとされている。孔部160は、被嵌合部に相当する。
また、図31(b)に示すように、溝部18の代わりに前方延出部17の側面に嵌合部及び嵌合孔としての断面円形の孔17bを形成してもよい。この場合、連結強化部材150の被嵌合部は、図31(a)、及び図31(b)に示すように、連結強化部材150の上端部の側面から突出した断面円形の突部180とする。突部180は、孔17bに対して嵌合離脱可能な大きさとされている。
・図24に示すように第5実施形態では、連結部73aと上部延長部73bとからなる上部相対部73は、被ガイド部72とは、別体で形成されていて、ボルト等により、被ガイド部72の上端に対して一体に固定されている。しかし、この構成に限定するものではなく、連結部74aと下部延長部74bとからなる下部相対部74を、被ガイド部72とは、別体で形成し、ボルト等により、被ガイド部72の下端に対して一体に固定されていてもよい。また、上部相対部73、及び下部相対部74の両方を、被ガイド部72とし別体に形成して、その両方を被ガイド部72の上下両端に対してボルト等により、一体に固定してもよい。
・第5実施形態の回転直線運動変換機構80は、ラック・アンド・ピニオン機構に限定するものではなく、スライダリンク機構等の他の機構に変更してもよい。
・前記実施形態において、被支持部材16のシノ取付孔16bを省略してもよい。
10…仮設足場用操作装置
11…取付部
12、13…側面囲み部
14…軸受
15…操作軸
15a、15b…挿通部位
15c…連結部位
15d、15e…突出部位
15g…第1嵌合部位(操作部材嵌合部、第1操作部材嵌合部)
15i…第2嵌合部位(操作部材嵌合部、第1操作部材嵌合部)
16…被支持部材(被支持部)
16a…後方延出部
16b…シノ取付孔(第2操作部材嵌合部)
17…前方延出部
17a…突部(嵌合突部)
17b…孔(嵌合部、嵌合孔)
18…溝部(嵌合部)
21…嵌合部材
40…ラチェットレンチ(操作部材)
42…ソケット
44…シノ
60…取付部材
67…筒部材(操作部及び操作部材嵌合部)
70…作動部材(作動部)
73…上部相対部(係合部)
74…下部相対部(係合部)
80…回転直線運動変換機構
100…横架部材
150…連結強化部材
160…孔部(被嵌合部)
162…突出片(被係合部、被嵌合部)
170…係止体
171…第1係合突出部
172…係合凹部
173…第2係合突出部
175…第1段部
176…第2段部
180…突部(被嵌合部)
200…足場支柱
210…ホルダ
211…リング部
212…連結孔、
250…連結強化部材
300…足場

Claims (13)

  1. 足場支柱のホルダが有して上下方向に貫通した連結孔に、横架部材の端部が有する掛止部が上方から掛止められ、かつ、前記掛止部とは独立して前記連結孔に上方から挿入されて、その挿入量の増減に応じて、前記横架部材の前記連結孔に対する連結強度を増減する連結強化部材を操作する仮設足場用操作装置であって、
    前記横架部材に対して着脱自在にその周面に対して取り付けられる取付部(11)と、
    前記取付部(11)に対して揺動機構を介して揺動自在または上下動機構を介して上下動自在とされた被支持部(16)を有し、
    前記被支持部(16)には、前記連結強化部材が有する被係合部に対して係合離脱可能にした係合部(18、73、74)を有し、
    前記取付部(11)が、前記横架部材に取り付けられ、かつ、前記係合部(18、73、74)が前記被係合部(162)と係合した状態で、前記被支持部(16)の揺動操作または上下動操作により、前記連結強化部材の前記連結孔に対する挿入量の増減を行う仮設足場用操作装置。
  2. 前記係合部は、
    前記連結強化部材の上端に有する被嵌合部(162)に対して着脱自在に嵌合する嵌合部(18)であって、
    前記取付部(11)が、前記横架部材に取り付けられ、かつ、前記嵌合部(18)が前記被嵌合部(162)と嵌合した状態で、前記被支持部(16)の操作により、前記連結強化部材の前記連結孔に対する挿入量の増減を行う請求項1に記載の仮設足場用操作装置。
  3. 前記揺動機構は、前記取付部(11)に設けられた軸受(14)と、前記軸受(14)に揺動自在に軸支されるとともに前記被支持部(16)と一体に連結された操作軸(15)と含み、
    前記操作軸(15)の少なくとも一端は前記軸受(14)から突出する突出部位(15d、15e)を有しており、前記突出部位(15e)には、操作部材が着脱可能に嵌合する操作部材嵌合部(15g、15i)を有する請求項2に記載の仮設足場用操作装置。
  4. 前記操作部材嵌合部(15g、15i)を第1操作部材嵌合部とし、
    前記被支持部(16)には、さらに、操作部材が着脱可能に嵌合する第2操作部材嵌合部を備えている請求項3に記載の仮設足場用操作装置。
  5. 前記取付部は、前記横架部材の下面及び一方の横面を囲む側面囲み部を有している請求項2乃至請求項4のうちいずれか1項に記載の仮設足場用操作装置。
  6. 前記側面囲み部は、前記横架部材に対して、その軸心を挟んで、少なくとも一対の側面囲み部を含む請求項5に記載の仮設足場用操作装置。
  7. 前記側面囲み部は、前記横架部材の一方のみの横面から下面まで延出された側面囲み部を有する請求項5に記載の仮設足場用操作装置。
  8. 前記取付部は、横断面形状が凹状の曲面を有する請求項2乃至請求項7のうちいずれか1項に記載の仮設足場用操作装置。
  9. 前記嵌合部は、溝部であり、前記溝部は上下方向に延びる上下延出部と、前記上下延出部に対して交差する交差部とを有している請求項2乃至請求項8のいずれか1項に記載の仮設足場用操作装置。
  10. 前記嵌合部は、嵌合孔(17b)である請求項2乃至請求項8のいずれか1項に記載の仮設足場用操作装置。
  11. 前記嵌合部は、嵌合突部(17a)である請求項2乃至請求項8のいずれか1項に記載の仮設足場用操作装置。
  12. 前記上下動機構は、
    前記取付部(60)に対して上下動自在に取り付けられた作動部(70)と、
    前記作動部(70)に対して設けられ、前記取付部(60)が前記横架部材に対して取付け配置された際に、前記連結強化部材の上端の上方及び下端の下方において、該連結強化部材の上端及び下端とに相対配置される前記係合部としての上部相対部(73)及び下部相対部(74)と、
    前記取付部(60)と前記作動部(70)間に設けられ、前記作動部(70)を上下動させる回転直線運動変換機構(80)とを含み、
    前記回転直線運動変換機構(80)には、操作部材嵌合部(67)が設けられ、
    前記操作部材嵌合部(67)の操作により、前記下部相対部(74)または前記上部相対部(73)を前記連結強化部材に当接させて該連結強化部材の前記連結孔に対する挿入量を増減させる請求項1に記載の仮設足場用操作装置。
  13. 前記回転直線運動変換機構は、前記取付部に設けられたピニオン(66)及び、前記作動部(70)に形成されるとともに、前記ピニオン(66)と噛合するラック(72a)を含み、
    前記操作部材嵌合部(67)は、操作部材に着脱自在に嵌合されて、嵌合された前記操作部材の操作により、前記ピニオン(66)を回動させるものである請求項12に記載の仮設足場用操作装置。
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