JP2022014319A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、ベルトの寄りを調整する調整部材の機動性を維持しつつ、ベルト端部の座屈を抑制することが可能なベルト搬送装置を提供することが求められている。【解決手段】 調整部材21R、21Lは、テンションローラ7の端部を支持するテンションローラ軸受18R、18Lの外周面に対して回動可能に支持され、ベルト端部5aと対向し、中間転写ベルト5が寄った場合にベルト端部5aと接触するベルト摺擦面21cを有する。ベルト幅方向に関して、フランジ7bの端部からベルト摺擦面21cまでの間隔Gは、調整部材21R、21Lのベルト摺擦面21cから最も遠い位置における端部からベルト摺擦面21cまでの距離よりも小さい。【選択図】 図12

Description

本発明は、無端状のベルトを複数の張架部材によって張架しつつ回転移動させるベルト搬送装置及び、このベルト搬送装置を備える電子写真方式を利用したプリンタ、複写機な
どの画像形成装置に関するものである。
従来、電子写真方式を利用したプリンタや複写機などの画像形成装置の中には、無端状のベルトを複数の張架部材によって張架しつつ回転移動させるベルト搬送装置を用いたものがある。このようなベルト搬送装置においては、ベルトを回転移動させた際に、ベルトが、ベルト移動方向と直交する方向であるベルト幅方向(張架ローラの軸方向)の一端側に寄ってしまう課題が知られている。
この課題を解決するために、例えば、特許文献1には、ベルトの移動方向の力(回転トルク)を利用してベルトの寄りを調整する構成が開示されている。具体的には、特許文献1には、ベルト幅方向において一方の張架部材の両側に設けられ、ベルトから移動方向の力を受けて回転可能な第1、第2の調整部材と、第1の調整部材の移動と第2の調整部材の移動を連動させる連動手段とを備える構成が開示されている。特許文献1の構成においては、ベルトが一端側に寄ってベルト端部と第1の調整部材がベルト幅方向で接触した場合、第1の調整部材の回転移動に連動して第2の調整部材も回転移動することで、一方の張架部材が他方の張架部材に対して傾く。これにより、ベルトの寄りを調整することが可能である。
特開2014-106482号公報
特許文献1では、第1及び第2の調整部材(以下、単に調整部材と称する)の回転移動時において、ベルトから寄り力を受けた際にベルト幅方向外側に傾いてしまうことを抑制するために、軸受部による調整部材の支持長さを所定の長さ以上設けている。これにより、調整部材の傾きを抑制して安定した動作性を確保することが可能である。
しかしながら、特許文献1の構成においては、前述の所定の支持長さを設けた調整部材によって、ベルト幅方向において、ベルトを張架する張架部材の端部と調整部材のベルト端部接触面との間の距離が長くなってしまうことで以下のような課題が懸念される。即ち、端部強度の弱いベルトなどを用いた場合に、張架部材による張架力が付与されていないベルトの端部が座屈してしまいやすくなるおそれがある。ベルト端部の座屈を抑制するためには、ベルト幅方向に関する張架部材の端部から調整部材のベルト端部接触面までの距離は短い方が好ましい。
そこで、本発明は、ベルトの寄りを調整する調整部材の動作性を維持しつつ、ベルト端部の座屈を抑制することが可能なベルト搬送装置を提供することを目的とする。
本発明は、回転移動する無端状のベルトと、前記ベルトを張架する複数の張架部材と、前記ベルトの移動方向と直交するベルト幅方向における第1端側に前記ベルトが寄った場合に、前記複数の張架部材の内の一方の張架部材を他方の張架部材に対して傾けることで前記ベルトの寄りを調整する調整機構と、前記ベルト幅方向に関する前記一方の張架部材の両端側をそれぞれ支持する軸受と、を備えるベルト搬送装置において、前記調整機構は、前記ベルト幅方向に関して、前記一方の張架部材の両端側に設けられ、前記ベルトから力を受けることで回動可能な第1、第2の調整部材と、前記第1の調整部材の回動と前記第2の調整部材の回動を連動させる連動手段と、を有し、前記ベルトが前記第1端側に寄った場合に、前記第1の調整部材が前記ベルトから力を受けて回動し、前記第2の調整部材が前記連動手段によって回動することで、前記一方の張架部材を他方の張架部材に対して傾けることで前記ベルトの寄りを調整することが可能であり、前記第1、第2の調整部材は、前記軸受の外周面に回転可能に支持されており、前記張架部材によって張架されたベルトの端部と対向し、前記ベルトが寄った場合に前記ベルトの端部と接触する摺擦面を有し、前記一方の張架部材は、前記ベルトの内周面を支持し、前記ベルトの回転に伴って回転する回転部を有し、前記ベルト幅方向に関して、前記第1端側又は前記第1端側とは反対の第2端側において、前記回転部の端部であって前記摺擦面に最も近い位置における前記回転部の第1端部から前記摺擦面までの距離は、前記第1又は第2の調整部材の前記摺擦面から最も遠い位置における第2端部から前記摺擦面までの距離よりも小さいことを特徴とする。
本発明によれば、ベルトの寄りを調整する調整部材の動作性を維持しつつ、ベルト端部の座屈を抑制することが可能なベルト搬送装置を提供することが可能である。
本発明のベルト搬送装置を備えた画像形成装置の概略図 実施例1の中間転写ベルトユニットの斜視図 実施例1の中間転写ベルト5に張力を付与するテンションローラ7の端部側の斜視図 実施例1のベルト寄り調整機構の構成部品を説明する分解斜視図 実施例1のベルト寄り調整機構の部分側面図 実施例1のベルト寄り調整機構の調整部材の動作を説明する図 実施例1の調整部材の回転角度と軸受の変位量を説明する図 実施例1のベルト寄り調整機構の動作を説明する図 実施例1のベルト寄り調整機構の動作を説明する図 リンク部材に接続されていない調整部材に作用する力を説明する図 調整機構のその他の形態について説明する模式図 実施例1の調整部材の構成及び動作について説明する概略断面図 従来構成の調整部材について説明する概略断面図 実施例1の変形例の構成について説明する模式図 実施例1における、ベルト端部の座屈が発生する際の寄り力について説明する模式図及びグラフ 実施例1の変形例における、その他の形態について説明する概略断面図 実施例2の調整部材の構成及び動作について説明する概略断面図 実施例2の変形例の構成について説明する概略断面図
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。ただし、以下の実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、それらの相対配置などは、本発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものである。従って、特に特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
(実施例1)
本発明に係るベルト搬送装置を備えた画像形成装置の実施例について説明する。図1は中間転写方式の電子写真カラー画像形成装置の断面図である。本発明に係るベルト寄り調整機構を備えたベルト搬送装置として、中間転写ベルトユニット16を有している。
[画像形成装置の全体構成]
図1は、カラー画像形成装置の一例を示す概略図であり、図1を用いて本実施例の画像形成装置の構成を説明する。画像形成装置10は、画像形成装置10に通信可能に接続されたパーソナルコンピュータなどの外部機器から送られてきた信号に従って、電子写真方式により、記録用紙、OHPシートなどの転写材Pに画像を形成することができる。
画像形成装置10内には、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナー像を形成する複数の画像形成ユニットa、b、c、dが、ここでは略水平方向に直線状に配置されている。また、各画像形成ユニットa、b、c、dに対向するようにベルト搬送装置が配置されている。本実施例のベルト搬送装置は、ベルトと他の部材がユニット化された転写ユニットである。
本実施例の転写ユニットは、張架部材(駆動ローラ6、テンションローラ7、従動ローラ8)で張架され、中間転写体としての無端状のベルト(中間転写ベルト)5を各画像形成ユニットa、b、c、dと対向して回転移動させる中間転写ベルトユニット16である。各画像形成ユニットa、b、c、dは、それぞれ形成するトナー像の色が異なることを除けば、同一の構成、作用を成すので、画像形成ユニットaの構成を代表して説明する。
画像形成ユニットaでは、周知の電子写真画像形成プロセスによってトナー像を形成する。画像形成ユニットaには、像担持体として円筒型の電子写真感光体、即ち感光ドラム1aが図中矢印方向に回転可能に設けられている。画像形成動作においては、まず回転する感光ドラム1aの表面を帯電手段である帯電ローラ2aが帯電する。次に、コンピュータから送られてきた信号に従って、露光手段としてのレーザスキャナ3が発光し、帯電した感光ドラム1a上を走査露光することによって感光ドラム1a上に静電潜像を形成する。感光ドラム1a上に形成された静電潜像は、現像手段である現像ローラ4aが現像剤としてトナーを供給し、トナー像として可視化される。感光ドラム1a上に可視化されたトナー像は、1次転写部T1においてベルト5を介して感光ドラム1aと対向配置された1次転写手段である1次転写ローラ9aの作用によってベルト5上に静電的に転写される。感光ドラム1表面に残留した一次転写残トナーは、クリーニング装置11aにより清掃、除去された後、帯電以下の画像形成プロセスに供せられる。
上記のようなプロセスによって、ベルト5の移動とタイミングをとって各画像形成ユニットa、b、c、dの感光ドラム1a上に形成されたトナー像は順次ベルト5上に重ね合わせて転写され、カラートナー像が形成される。
一方、転写材収容部から給送手段などによって送り出された転写材Pが、タイミングをとって、2次転写手段たる2次転写ローラ12とベルト5との当接部(2次転写部)T2へと搬送されてくる。こうして、ベルト5上のトナー像は2次転写部T2において2次転写ローラ12の作用によって転写材Pに静電的に転写される。
次いで、転写材Pはベルト5から分離されて定着ユニット14へと搬送され、ここで、転写材P上のトナー像は加圧、加熱され、転写材P上に強固に定着される。その後、転写材Pは搬送され、排出トレイ上に排出される。また、中間転写ベルト5の表面に残留した二次転写残トナーは、転写ベルトクリーニング手段15により清掃・除去される。
中間転写ベルトユニット16は、検知手段であるセンサユニット24を備えている。(センサユニット24の支持方法については、後述する。)本実施例では、センサユニット24は、中間転写ベルト5を介してテンションローラ7と対向する位置に設けられている。センサユニット24は、中間転写ベルト5に転写されたトナーパッチの情報を検知することが可能であり、例えば、トナーパッチの濃度を検知することが可能である。画像形成装置本体に設けられた制御部(コントローラ)は、センサユニット24の検知結果に応じて各画像形成ユニット、レーザスキャナを制御して、トナー像の濃度を制御することが可能である。
本実施例の画像形成装置10では、中間転写ベルトユニット16も画像形成装置10に対して着脱自在とされている。即ち、ベルト搬送装置が画像形成装置に対して着脱自在な構成とされている。また、各画像形成ユニット110の感光ドラム1a、b、c、d、現像ローラ4a、b、c、dは、枠体によって一体的にカートリッジ化されて画像形成装置10に対して着脱可能なプロセスカートリッジとしてもよい。
[中間転写ベルトユニットの概略構成の説明]
次に中間転写ベルトユニット16および、ベルト寄り調整機構の構成について、図2~図7を用いて説明する。中間転写ベルトユニット16は、中間転写ベルト5、中間転写ベルト5を張架する複数の張架部材(駆動ローラ6、テンションローラ7、従動ローラ8)と、複数の張架部材を支持するフレーム部材17R、Lと、を備えるユニットである。さらに、中間転写ベルトユニット16は、一次転写ローラ9a、b、c、dを備える。中間転写ベルトユニット16は、画像形成装置10の本体フレーム部材60に対して位置決めされるように構成されている。
図2は中間転写ベルトユニット16の斜視図である。内部機構の説明のため、中間転写ベルト5およびセンサユニット24は不図示としている。
図2に示したように、駆動ローラ6、従動ローラ8はフレーム部材17L、17Rに対して軸受けを介して位置決めされている。駆動ローラ6、従動ローラ8の回転軸は、各々軸受けに軸支され回転可能に支持されている。テンションローラ7は、後に説明する調整部材21L、21Rによってフレーム部材17R、17Lに対して回動可能に支持されている。駆動ローラ6は不図示の駆動手段により回転駆動され、中間転写ベルト5を搬送する。テンションローラ7および従動ローラ8は、中間転写ベルト5に接触して従動する。
図3と図4を用いて、中間転写ベルト5に対し張力を付与する構成について説明する。図3は、中間転写ベルト5に張力を付与するテンションローラ7の端部側の斜視図である。また、図4は、ベルト寄り調整機構の構成部品を説明する分解斜視図である。
図3に示すように、テンションローラ軸受18L(18R)は、テンションローラ軸受ホルダ19L(19R)に対して、各々矢印A方向に摺動可能に係合している。テンションローラ軸受ホルダ19L(19R)との間に設けられた第1の付勢部材(テンションバネ20)が設けられている。テンションローラ軸受18L(18R)は、テンションバネ20により中間転写ベルト5に張力を付与するようにテンションローラの回転軸50を介してテンションローラ7を付勢している。
図4に示すように、テンションローラ7は、回転軸50と、中間転写ベルト10の内周面を支持し、中間転写ベルト10の移動に伴って回転する回転部としてのスリーブ7aとフランジ7bと、を備え、一体で回転するよう構成される。テンションローラの回転軸50は、両端が軸受支持部材であるテンションローラ軸受18L、18Rに軸支されている。
[ベルト寄り調整機構の説明]
次に、ベルトが移動する方向と直交するベルト幅方向における一端側に寄った場合に機能するベルト寄り調整機構について説明する。本実施例のベルト寄り調整機構は、少なくとも、寄り調整張架部材としてのテンションローラ7、第1の調整部材、第2の調整部材として調整部材21L、21Rを備える。ここで、調整部材21L、21Rの構成は同じであるので、中間転写ベルト5が寄った際にベルトと接触する調整部材を第1の調整部材、もう一方を第2の調整部材と定義する。
調整部材21L、21Rは、ベルトに接触しベルトから力を受けることで移動可能な構成になっており、図4に示すようにテンションローラ7の両端側にそれぞれ設けられている。具体的には、調整部材21L、21Rは、カム形状を備え、ベルトがベルト幅方向に寄った場合に、ベルトと接触することでベルトの移動方向と同方向に回転する。調整部材21L、21Rのカム曲面21bは、本体フレーム部材60(図1参照)に形成された摺擦面22に接触する。また、調整部材21L、21Rは、テンションローラ軸受18L、18Rに支持され、テンションローラ軸受18L、18Rに対して回転可能に係合している。よって、調整部材21L、21Rの回転軸は、テンションローラ7の回転軸と同軸である。
図5は、ベルト寄り調整機構のL側(ベルト幅方向に関する他端側)の部分側面図である。尚、R側(ベルト幅方向に関する一端側)も各部材の関係は図5と同じあるので説明を省略する。
図5に示すように、テンションローラ軸受18、テンションローラの回転軸50および不図示のテンションローラ7のZ方向(以後、Z方向を高さ方向と呼ぶ)の位置は、摺擦面22と調整部材21L、21Rによって決定されている。
また、テンションローラ軸受ホルダ19Lは、フレーム部材17Lに対して、軸受ホルダ支点19aを中心に各々所定角度だけ揺動可能に保持されている。軸受ホルダ支点19aは寄り調整張架部材の揺動軸である。すなわち、テンションローラ軸受ホルダ19Lは、テンションバネ20を保持した状態で、調整部材21Lによって規定されるテンションローラ7の高さに追従可能に構成されている。
図6は、調整部材21Lの動作とテンションローラ7の動作の関係を示した図である。前述のように、調整部材21Lの一部に形成されたカム曲面21bは、固定面である摺擦面22に当接している。さらに、カム形状は、調整部材21Lの回転位相によってテンションローラ軸受18Lの高さが連続的に変化するような形状である。具体的には、図6(b)において、調整部材21Lが中間転写ベルト5の搬送方向に回転(C方向)した場合、テンションローラ軸受18Lを下げるよう動作する(図6(c)の状態)。図6(b)において、調整部材21Lがベルト移動方向と逆方向(-C方向)に回転した場合、テンションローラ軸受18Lを持上げるよう動作する(図6(a)の状態)。
図7は、調整部材の回転角度と軸受の変位量(揺動量)を説明する図である。調整部材21L、21Rの回転角度と、テンションローラ軸受18L、18Rの変位量の関係はおよそ図7のようになる。テンションローラ軸受18L、18Rに支持されたテンションローラの回転軸50、テンションローラ7も、テンションローラ軸受18L、18Rに追従し、変位する。
調整部材21L、21Rは、中間転写ベルト5がベルト幅方向に寄った際に、どちらか一方が中間転写ベルト5の回転方向に回動すると、他方が逆方向に連動して回動するものである。
実施例では、調整部材21L、21Rは、図4に示したように、連動手段として設けられた連結部材(リンク部材23)によって連結されている。リンク部材23のリンク部材支点軸23aは、中間転写ベルト5の幅方向において中央領域に配置され、リンク部材23は、フレーム部材17Cに揺動可能に支持される。また、リンク部材23は、調整部材係合部23b-L、23b-Rを備え、調整部材係合部23b-L、23b-Rは、調整部材21L、21Rのリンク部材係合部21dと各々係合している。調整部材21L、21Rのリンク部材係合部21dは、ベルトの移動方向において、テンションローラの回転軸よりも上流側に設けられている。連結部材により、調整部材21L、21Rの一方がある方向(C方向)に回転した場合、リンク部材23を介して、他方が逆方向(-C方向)に略同一角度回転するよう構成している。
[ベルト寄り補正動作の概略説明]
図8~11を用いて、本実施例のベルト搬送装置の寄り調整動作について説明する。図8は、ベルト寄り調整機構の動作を説明する図である。また図11は、図3の矢印B方向から見たベルト寄り調整機構の断面図である。
図8(a)に示すように、中間転写ベルト5は、駆動ローラ6によって、K方向に搬送されている。ここで、中間転写ベルト5がF方向に寄った場合の調整動作について説明する。
図11(b)に示すように、中間転写ベルト5が矢印F方向に寄った場合、ベルト端部5aが調整部材21Rのベルト摺擦面21c‐Rに接触し、中間転写ベルト5のF方向への寄りが調整される。ベルトの寄りが調整されることで、ベルト端部5aとベルト摺擦面21cとの間に接触圧が生じる。この接触圧を寄り力と呼ぶ。ベルト寄り調整機構を備えていない場合、この寄り力が大きくなるとベルト端部への負荷が増大し、中間転写ベルト5の破損につながる恐れがある。
ベルト搬送装置は、ベルト端部5aが調整部材21Rのベルト摺擦面21cに接触すると、ベルト端部5aは、寄り力に起因する摩擦力によって調整部材21Rを、図8(b)に示すように中間転写ベルト5の回転方向(矢印C方向)に回転させる。調整部材21RのC方向の回転に伴い、中間転写ベルト5が寄った側(R側)のテンションローラ7端部は下方に下がる。これと同時に、調整部材21Rは、連結されたリンク部材23をリンク部材支点軸23a中心に揺動させ、さらに、リンク部材23が逆側の調整部材21Lをベルト移動方向と逆方向(-C方向)に回転させる。調整部材21Lの回転に伴い、中間転写ベルト5が寄った側と逆側(L側)のテンションローラ7端部は上方に上がる動作をする。
以上の動作によって、テンションローラ7は、駆動ローラ6に対して、傾きを生じたことになる。テンションローラ7の両端部はリンク部材23によって各々逆方向に略同量変位する、すなわち、テンションローラ7は、ベルト幅方向において、リンク部材支点軸23aに対して対称に傾いた状態となる。
本実施例のベルト搬送装置は、このテンションローラ7の傾きによって中間転写ベルト5を初期の寄り方向(F方向)と反対方向に移動させようとするので、中間転写ベルト5の寄りを調整し、寄り力を低減させる。中間転写ベルト5の寄り力が十分に小さくなるとベルト端部5aは調整部材21Rを回転させる力を失い、調整部材21Rは回転を停止する。調整部材21Rが回転を停止すると同時に、調整部材21Lも回転を停止する。調整部材21Rと調整部材21Lは、回転を停止後、その位置(位相)を維持する。
このように、本実施例のベルト寄り調整機構は、ベルトの寄りが発生した際に、調整部材21L、21Rが連動して、互い逆方向に移動してテンションローラ7を傾ける構成であり、一つの調整部材のみで傾ける構成よりもより傾け易い構成である。
図9は、リンク部材23に接続されていない調整部材21Rに作用する力を示している。点Iは、調整部材21Rと摺擦面22の接触点であり、Lwは水平方向における軸21aとIの間の距離を示している。ここで、軸21aは調整部材21Rの回転中心である。
調整部材21Rは、点Iで摺擦面22と接しており、Lwだけずれた軸21aの位置にテンションローラ7の自重W(R)が作用している。よって、調整部材21RにはJ方向に回転する力が作用する。反対側の調整部材21Lにおいても同様である。すなわち、調整部材21R、21Lは、自由に回転できる状態では、互いにJ方向に回転してしまい、テンションローラ軸受18R、18Lは、自重のみでは共に図6(c)のように回転してしまう。そのため、テンションローラ軸受18R、18Lの位置を―J方向に回転させるためには、テンションローラ軸受18R、18Lを引っ張るバネ等の付勢部材の付勢力が必要になる。
しかしながら、本実施例においては、引っ張りバネ等の付勢手段を設けていない。図10に示すように、リンク部材支点軸23aを中心にして略対称の位置に調整部材21L、21Rが設けられている。調整部材21L、21Rには、各々テンションローラ7の自重がほぼ均等に作用し、その回転モーメントもほぼ均等である。これは、中間転写ベルト5に寄り力が発生していない状態で、両側の調整部材21L、21Rにかかる回転モーメントがリンク部材23を介してつり合い、静止状態を維持できることを表している。すなわち、本実施例は、中間転写ベルト5から受ける力や引っ張りバネ等の付勢手段の力に頼ることなく、自立してテンションローラ7の傾きを維持することが可能である。
さらに、リンク部材23によって、一方の調整部材の回転量と他方の調整部材の逆回転量がほぼ同等であり、調整部材21L、21Rの回転モーメントがつり合っている状態を維持し続けることが可能である。
また、本実施例は、付勢部材の付勢力に抗して調整部材21L、21Rを回転させる必要がないので、小さな負荷で調整部材21L、21Rを回転させることが可能である。
なお、上記のように、本実施例では引っ張りバネ等の付勢手段を設けず、リンク部材を用いた構成を説明したが、後述する本実施例の特徴となる構成による効果は、この構成に限ったものではない。例えば、図11(a)および(b)に示すように、調整部材31L(不図示のR側も同じ構成)を引っ張りバネ32等の付勢手段によって付勢し、常に初期位置に戻す力を与える構成でも良い。このような構成においては、図11(b)に示すように、調整部材31Lがベルトの寄り力によってJ方向に回転すると、引っ張りバネ32によって図11(a)に示す初期位置に戻す-J方向の力が働くことで、寄りを調整することができる。
[調整部材の支持構成]
図12(a)は、中間転写ベルト5に寄りが発生していない状態の調整部材21L及び21Rの周辺構成について説明する模式図である。図12(b)は、中間転写ベルト5に寄りが発生した状態の調整部材21L及び21Rの周辺構成について説明する模式図である。また、図13(a)は、従来構成における、中間転写ベルト5に寄りが発生していない状態の調整部材91L及び91Rの周辺構成について説明する模式図である。図13(b)は、従来構成における、中間転写ベルト5に寄りが発生した状態の調整部材91L及び91Rの周辺構成について説明する模式図である。以下の説明においては、ベルト幅方向に関する両端側の各種部材に関して、その構成及び動作が両端側で特に区別が必要ない場合は一端側であるR側の構成のみについて説明し、他端側であるL側の構成については説明を省略する。
図12(a)~(b)に示すように、テンションローラ7は、スリーブ7aとフランジ7bと回転軸50を備える。回転軸50は、ベルト幅方向に関する両端が軸受支持部材であるテンションローラ軸受18L及び18Rに軸支されている。中間転写ベルト5の回転に伴い、回転軸50、スリーブ7a及びフランジ7bは一体で回転する。なお、本実施例のテンションローラ7は、スリーブ7aとフランジ7bが別体で構成されているが、これに限らず、スリーブとフランジは一体で構成されていてもよい。また、スリーブ7aとフランジ7bと回転軸50は全て一体で構成されてもよい。
ベルト幅方向に関して、テンションローラ7の外側に備える調整部材21Rは、前述したように、ベルト端部5aが調整部材21Rのベルト摺擦面21cに接触することで、ベルト端部5aから寄り力に起因する摩擦力をうけて回転する。この際、寄り力によって調整部材21Rがテンションローラ軸受18Rに対してベルト幅方向外側に傾くと、調整部材21Rによる寄り調整の回転が阻害されてしまう。そのため、本実施例においては、調整部材21R(21Lも同様)は、テンションローラ軸受18Rの外周面に対して回転可能に支持されており、且つ、テンションローラ軸受18Rによって支持される長さとして、一定の支持長さL1を設けている。
フランジ7bは、ベルト幅方向に関する内側に凹む凹部7rを有しており、凹部7rにテンションローラ軸受18Rの一部、及び調整部材21Rの一部が内包されている。ここで、ベルト幅方向に関するフランジ7bの外側端面7b1(第1端部)は、ベルト端部5aに最も近い位置に設けられる端部の面であり、且つ、ベルト摺擦面21cに最も近い位置における端部の面であり、調整部材21Rと対向する端部の面である。また、ベルト幅方向に関する調整部材21Rの内側端面21d(第2端部)は、凹部7rに内包されている端部の面であり、調整部材21Rのベルト摺擦面21cから最も遠い位置に設けられる端部の面である。本実施例の構成においては、ベルト幅方向に関して、外側端面7b1よりも内側、即ち、外側端面7b1よりもテンションローラ7の中心に向かう側に、調整部材21Rの内側端面21dが設けられている。
本実施例においては、調整部材21Rの一部を凹部7rに内包させる構成とすることによって、調整部材21Rの支持長さL1を一定の距離分確保しつつ、フランジ7bの外側端面7b1とベルト摺擦面21cとの間の間隔Gを狭くすることが可能である。
図12(b)に示すように、中間転写ベルト5が寄り力によって図示矢印F方向に寄った場合、テンションローラ7には反作用の力が働き、各部品は、その部品に設けられたガタの範囲で図示矢印F方向とは反対側に寄っていく。すると、調整部材21L側において、フランジ7bの凹部7rの面がテンションローラ軸受18Lの端部と接触する。なお、テンションローラ7が図示矢印F方向とは反対側に寄った場合、フランジ7bの一部が調整部材21Lと接触すると寄り調整の回転を阻害する要因となってしまう。したがって、本実施例においては、テンションローラ7が寄った場合に、フランジ7bをテンションローラ軸受18Lに突き当てる構成とし、調整部材21Lとは接触しないようにしている。
調整部材21L側のフランジ7bがテンションローラ軸受18Lと接触した状態において、調整部材21R側では、外側端面7b1とベルト摺擦面21cとの間に間隔Gmaxが生じている。この間隔Gmaxは、中間転写ベルト5の回転に伴ってスリーブ7b1とベルト摺擦面21cとの間に生じ得る間隔のうち最大の間隔である。本実施例においては、図12(b)に示すように、ベルト幅方向における間隔Gmaxの長さは、調整部材21Rの内側端面21dからベルト摺擦面21cまでの距離L1eよりも短い。詳細は後述するが、中間転写ベルト5の端部の座屈を抑制するためには、間隔Gmaxは可能な限り狭い方が好ましく、本実施例においては間隔Gmaxは1.5mmである。
次に、従来構成について図13(a)~(b)を用いて説明する。図13(a)~(b)に示すように、従来構成のテンションローラ90は、スリーブ90aと、フランジ90bと、テンションローラ90の回転軸50を有し、これらの部材は中間転写ベルト5の回転に伴って一体で回転する。また、従来構成は、本実施例における調整部材21L及び調整部材21Rと同様の機能を有する調整部材91Lと調整部材91Rを有する。なお、以下の説明においては、本実施例と従来構成とで構成が異なる調整部材91L及び91Rとフランジ90bについて主に説明し、その他の部材及び動作に関しては本実施例と同一の符号を付して説明を省略する。
従来構成においては、図13(a)に示すように、ベルト幅方向に関するフランジ90bの外側端面90b1は、ベルト端部5aに最も近い位置に設けられる端部の面であって、調整部材91Rと対向する端部の面である。また、ベルト幅方向に関する調整部材91Rの内側端面91dは、フランジ90bの外側端面90b1と対向する端部の面であり、調整部材91Rのベルト摺擦面91cから最も遠い位置に設けられる端部の面である。従来構成においては、調整部材91Rは、ベルト幅方向に関して外側端面90b1よりも外側、即ち、外側端面90b1よりもテンションローラ軸受18R側に設けられている。ここで、従来構成においても、寄り力によって調整部材91Rがテンションローラ軸受18Rに対してベルト幅方向外側に傾くことを抑制するために、調整部材91Rは、テンションローラ軸受18Rに対して一定の長さの支持長さL2を設けている。
このように、従来構成においては、ベルト幅方向に関してフランジ90bよりも外側に支持長さL2を有する調整部材91Rを設けているため、内側端面91dからベルト摺擦面91cの距離よりも間隔Gの距離が長くなる。ここで、従来構成における間隔Gは、本実施例と同様に定義され、具体的にはベルト幅方向に関して外側端面90b1から調整部材91Rのベルト摺擦面91cまでの間の間隔を指す。図13(a)に示すように、従来構成では、フランジ90bよりもベルト幅方向に関する外側にて、テンションローラ軸受18Rによって調整部材91Rを支持する構成としていることから、従来構成における間隔Gは本実施例の構成で説明した間隔Gよりも広い。
図13(b)に示すように、従来構成において、中間転写ベルト5が寄り力によって図示矢印F方向に寄った場合、まずは本実施例と同様にテンションローラ7がそのガタの範囲で図示矢印F方向とは反対側に寄っていく。すると、調整部材91L側において、フランジ91bの外側端面90b1がテンションローラ軸受18Lの端部と接触する。このとき、調整部材91R側では、外側端面90b1とベルト摺擦面91cとの間に間隔Gmaxが生じる。この間隔Gmaxは、中間転写ベルト5の回転に伴ってスリーブ90b1とベルト摺擦面91cとの間に生じ得る間隔のうち最大の間隔である。また、従来構成においては、間隔Gmaxの長さは、図13(b)に示すように、ベルト幅方向における調整部材91Rの内側端面91dからベルト摺擦面91cまでの距離L2eよりも長い。
[変形例]
本実施例の変形例として、ベルト幅方向に関する中間転写ベルト105の両端側に、中間転写ベルト105の端部を保護するためのシート状の保護部材である補強用のテープを設けてもよい。図14(a)は、変形例における中間転写ベルト105の構成について説明する模式的な斜視図である。また、図14(b)は、変形例の構成において中間転写ベルト105に寄りが発生した状態について説明する模式図である。なお、以下の説明においては、本実施例と変形例で共通する構成や動作については同一の符号を付して説明を省略する。
図14(a)に示すように、変形例においては、中間転写ベルト105の両端部の外周面側に、中間転写ベルト105の移動方向に関して延在する補強用のテープ25R及び25Lを設けている。なお、テープの材質は特に問わないが、本変形例では、ポリエステル基材の粘着テープを使用した。
図14(b)に示すように、テープ25R及び25Lは、中間転写ベルト105の両端部に所定の幅Tを有して配置されている。中間転写ベルト105の両端部それぞれにおいて寄りが発生する可能性があることから、テープ25R及び25Lの幅Tは、中間転写ベルト105が寄った際にフランジ7bと調整部材21Rとの間で生じる間隔Gmaxよりも大きく設定することが好ましい。本変形例では、間隔Gmaxが1.5mmであったことから、幅Tは3mmに設定した。このように、中間転写ベルト105の両端部に所定の幅を有する補強用のテープを設けることで、テープを設けない構成よりも中間転写ベルト105の強度を向上させ、ベルトの寄り調整動作時におけるベルト端部の座屈をより抑制することが可能である。
[間隔Gmaxとベルト端部の座屈との関係]
次に、フランジの外側端面とベルト摺擦面との間の間隔Gmaxと、ベルト端部が座屈してしまう寄り力の関係を測定によって評価した。図15(a)は、調整部材によってテンションローラが傾いた際の中間転写ベルトのねじれ量について説明する模式図である。また、図15(b)は、この度の評価測定においてベルト端部に座屈が発生した際の寄り力を示すグラフである。
図15(a)に示すように、本測定においては、テンションローラ7を点線の位置から片側だけ傾けた際のテンションローラ7のローラ端部の高さPをねじれ量と定義する。中間転写ベルトの寄り力の測定は、中間転写ベルトが寄った際に、中間転写ベルトが調整部材を押す力をロードセル(型式:LMA-A-20N M81、共和電業)で測定した。
また、測定においては、中間転写ベルトの寄りを解消するための寄り調整機構を働かせないようにし、図15(a)に示すねじれ料Pを増加させてベルト端部への負荷を高めていき、中間転写ベルトのベルト端部が座屈する際の寄り力を測定した。評価としては、間隔Gmaxの値を、8mm、6mm、3mm、1.5mmにそれぞれ設定した4つの構成と、間隔Gmaxを1.5mmに設定し、且つ、幅Tが3mmの補強用のテープを設けた構成の5つの構成を用意し、測定と評価を行った。
図15(b)の測定結果のグラフに示すように、間隔Gmaxを8mmに設定した構成においては約2.5Nでベルト端部に座屈が発生したのに対し、間隔Gmaxの距離を狭くするにつれて、ベルト端部の座屈が発生する寄り力が上昇していくことが分かった。そして、間隔Gmaxを1.5mmに設定した本実施例の構成においては、約8Nの寄り力が発生するまでベルト端部の座屈がみられなかった。また、幅Tが3mmの補強用のテープ25R及び25Lを設けた変形例の構成においては、約16Nの寄り力が発生するまでベルト端部の座屈が見られなかった。
この評価により、中間転写ベルトに張架力を付与するテンションローラのフランジの端部からベルト摺擦面までの間隔Gmaxが小さい値になるほど、ベルト端部の座屈が抑制されることが分かった。
以上説明したように、本実施例においては、調整部材21Rの一部を凹部7rに内包させる構成とすることで、間隔G及び間隔Gmaxの長さを、調整部材21Rの内側端面21dからベルト摺擦面21cまでの距離L1eよりも短くなるように設定している。これにより、調整部材21R(21Lも同様)の支持長さL1を一定の距離分確保することで調整部材21Rの動作性を維持しつつ、間隔G及び間隔Gmaxを従来構成よりも狭く設定することで従来構成よりもベルト端部の座屈を抑制することができる。
なお、本実施例の変形例の説明では、中間転写ベルト105の外周面側に補強用のテープ25R及び25Lを貼付する構成としたが、これに限らず、図16に示すように、中間転写ベルト5の内周面側にテープ25R及び25Lを巻き付け貼付してもよい。この場合、補強用のテープ25R及び25Lとテンションローラ70が接触する領域について、スリーブ70aとフランジ70bの外径を補強テープの厚み分だけベルト張架部の外径よりも小径化する必要がある。
本実施例においては、ベルト幅方向に関する両端側の調整部材21R及び21Lのそれぞれに関して、フランジ7bの凹部7rに内側端面21dを内包させる構成とした。しかし、これに限らず、ベルト幅方向に関する一端側もしくは他端側のみにおいて本実施例の構成を採用し、本実施例の構成を採用しない側に関して従来構成を採用してもよい。ただし、ベルト幅方向に関して両端側において本実施例の構成を採用することで、本実施例において説明した効果をより効果的得られる。
(実施例2)
実施例1では、フランジ7bに設けた凹部7rに、テンションローラ軸受18Rによって支持される調整部材21R(21Lも同様)の一部を内包させることで、間隔Gを従来構成に対して狭くする構成について説明した。これに対し、実施例2は、図17に示すように、調整部材121R及び121Lの支持構成が実施例1と異なる。なお、以下の説明においては、前述の差異点を除いて実施例1と実施例2で共通する構成に関しては同一の符号を付して説明を省略する。
図17(a)は、本実施例における、中間転写ベルト5に寄りが発生していない状態の調整部材121R及び121Lの周辺構成について説明する模式図である。図17(b)は、中間転写ベルト5に寄りが発生した状態の調整部材121R及び121Lの周辺構成について説明する模式図である。以下の説明においては、ベルト幅方向に関する両端側の各種部材に関して、その構成及び動作が両端側で特に区別が必要ない場合は一端側であるR側の構成のみについて説明し、他端側であるL側の構成については説明を省略する。
図17(a)~(b)に示すように、本実施例においては、テンションローラ7の回転軸50は、ベルト幅方向に関する両端が軸受支持部材であるテンションローラ軸受118L及び118Rに軸支されている。テンションローラ軸受118L及び118Rは、テンションローラ軸受ホルダ119L及び119Rに対してそれぞれ係合されている。ここで、テンションローラ軸受ホルダ119L及び119Rの構成及び機能は、その大きさを除いて実施例1におけるテンションローラ軸受ホルダ19L及び19Rと実質同一であるため、詳細な説明を省略する。中間転写ベルト5の回転に伴い、回転軸50、スリーブ7a及びフランジ7bは一体で回転する。
実施例1において説明したように、ベルト幅方向に関して、テンションローラ7の外側に備える調整部材121Rは、ベルト端部5aが調整部材121Rのベルト摺擦面121cに接触することで、ベルト端部5aから寄り力に起因する摩擦力をうけて回転する。この際、寄り力によって調整部材121Rがテンションローラ軸受118Rに対してベルト幅方向外側に傾くと、調整部材121Rによる寄り調整の回転が阻害されてしまう。そのため、本実施例においても、図17(a)に示すように、調整部材121R(121Lも同様)がテンションローラ軸受18によって支持される長さとして一定の支持長さL11を有するようにしている。
図17(a)に示すように、調整部材121Rは、ベルト摺擦面121cと内側端面121dとの距離Laが短い。一方で、調整部材121Rは、ベルト幅方向に関してフランジ7bから離れる方向に向かって突出することで、テンションローラ軸受118Rによって支持される支持長さL11を確保している。ここで、ベルト幅方向に関するベルト摺擦面121cの端面から調整部材121Rの外側端面121eまでの距離は、距離Lbである。支持長さL11の長さは、距離Laと距離Lbとの和である。
なお、図17(a)~(b)におけるベルト幅方向に関する外側端面7b1(第1端部)は、ベルト端部5aに最も近い位置に設けられる端面であり、ベルト摺擦面21cに最も近い位置における端部の面であり、調整部材121Rと対向する端面である。また、ベルト幅方向に関して、調整部材121Rの内側端面121dはフランジ7bの外側端面7b1と対向する端面である。また、調整部材121Rの外側端面121e(第2端部)は、調整部材121Rにおいてベルト摺擦面121cから最も遠い位置に設けられる端部の面である。
このように、本実施例の構成とすることで、調整部材121Rの支持長さL11を一定の距離分確保しつつ、フランジ7bの外側端面7b1とベルト摺擦面121cとの間の間隔Gを従来構成の間隔よりも狭くすることが可能である。
図17(b)に示すように、中間転写ベルト5が寄り力によって図示矢印F方向に寄った場合、テンションローラ7には反作用の力が働き、各部品は、その部品に設けられたガタの範囲で図示矢印F方向とは反対側に寄っていく。すると、調整部材121L側において、フランジ7bの外側端面7b1がテンションローラ軸受118Lの端部と接触する。なお、テンションローラ7が図示矢印F方向とは反対側に寄った場合、フランジ7bの一部が調整部材121Lと接触すると寄り調整の回転を阻害する要因となってしまう。したがって、本実施例においても、テンションローラ7が寄った場合に、フランジ7bをテンションローラ軸受118Lに突き当てる構成とし、調整部材121Lとは接触しないようにしている。
調整部材121L側のフランジ7bがテンションローラ軸受118Lと接触した状態において、調整部材121R側では、外側端面7b1とベルト摺擦面121cとの間に間隔Gmaxが生じている。この間隔Gmaxは、中間転写ベルト5の回転に伴ってスリーブ7b1とベルト摺擦面121cとの間に生じ得る間隔のうち最大の間隔である。本実施例においては、図17(b)に示すように、ベルト幅方向における間隔Gmaxの長さは、調整部材121Rの外側端面121eからベルト摺擦面121cまでの距離L11eよりも短い。
このように、本実施例においては、調整部材121Rのテンションローラ軸受118Rによる支持部の一部をテンションローラ軸受ホルダ119R側に突出させて構成することによって、間隔G及び間隔Gmaxの長さを従来構成よりも短く設定している。これにより、調整部材121R(121Lも同様)の支持長さL11を一定の距離分確保することで調整部材121Rの動作性を維持しつつ、間隔G及び間隔Gmaxを従来構成よりも狭く設定することで従来構成よりもベルト端部の座屈を抑制することができる。
図18は、本実施例の変形例について説明する模式図である。本実施例では、図17(a)~(b)に示すように、調整部材121Rの内側端面121dと、ベルト摺擦面121cとがベルト幅方向に関して異なる位置に設けられる面である構成について説明した。しかし、これに限らず、図18に示すように、調整部材210Rの内側端面が、ベルト摺擦面210cと同一面の延長上に形成されている構成としてもよい。これにより、スリーブ7b1と調整部材210Rのベルト摺擦面210cとの間の隙間Gをさらに狭くすることが可能である。なお、図18に示す変形例は、調整部材210R及び調整部材210Lの構成が本実施例の調整部材121R及び調整部材121Lの構成と異なる点を除いてその他の構成及び動作は本実施例と実質同一である。
本実施例においては、ベルト幅方向に関する両端側の調整部材121R及び121Lのそれぞれに関して、調整部材121R(121Lも同様)のテンションローラ軸受118Rによる支持部の一部をテンションローラ軸受ホルダ119R側に突出させる構成とした。しかし、これに限らず、ベルト幅方向に関する一端側もしくは他端側のみにおいて本実施例の構成を採用し、本実施例の構成を採用しない側に関して従来構成を採用してもよい。ただし、ベルト幅方向に関して両端側において本実施例の構成を採用することで、本実施例において説明した効果をより効果的に得られる。
実施例1~2においては、中間転写ベルトを張架するベルト搬送装置において、中間転写ベルトの寄りを調整するための調整部材について説明したが、本発明の調整部材を適用することが可能なベルト搬送装置はこれに限らない。転写材を静電的に担持して搬送するベルト搬送装置に関しても本発明を適用することで同様の効果を得ることが可能である。即ち、像担持体としての感光ドラムから、ベルト搬送装置によって搬送された転写材にトナー像を転写する直接転写方式の画像形成装置においても、本発明を適用することで同様の効果を得ることが可能である。
5 中間転写ベルト
7 テンションローラ
7a スリーブ
7b フランジ
16 中間転写ベルトユニット
18 テンションローラ軸受
21 調整部材
23 リンク部材

Claims (10)

  1. 回転移動する無端状のベルトと、前記ベルトを張架する複数の張架部材と、前記ベルトの移動方向と直交するベルト幅方向における第1端側に前記ベルトが寄った場合に、前記複数の張架部材の内の一方の張架部材を他方の張架部材に対して傾けることで前記ベルトの寄りを調整する調整機構と、前記ベルト幅方向に関する前記一方の張架部材の両端側をそれぞれ支持する軸受と、を備えるベルト搬送装置において、
    前記調整機構は、前記ベルト幅方向に関して、前記一方の張架部材の両端側に設けられ、前記ベルトから力を受けることで回動可能な第1、第2の調整部材と、前記第1の調整部材の回動と前記第2の調整部材の回動を連動させる連動手段と、を有し、前記ベルトが前記第1端側に寄った場合に、前記第1の調整部材が前記ベルトから力を受けて回動し、前記第2の調整部材が前記連動手段によって回動することで、前記一方の張架部材を他方の張架部材に対して傾けることで前記ベルトの寄りを調整することが可能であり、
    前記第1、第2の調整部材は、前記軸受の外周面に回転可能に支持されており、前記張架部材によって張架されたベルトの端部と対向し、前記ベルトが寄った場合に前記ベルトの端部と接触する摺擦面を有し、
    前記一方の張架部材は、前記ベルトの内周面を支持し、前記ベルトの回転に伴って回転する回転部を有し、
    前記ベルト幅方向に関して、前記第1端側又は前記第1端側とは反対の第2端側において、前記回転部の端部であって前記摺擦面に最も近い位置における前記回転部の第1端部から前記摺擦面までの距離は、前記第1又は第2の調整部材の前記摺擦面から最も遠い位置における第2端部から前記摺擦面までの距離よりも小さいことを特徴とするベルト搬送装置。
  2. 前記回転部は、前記ベルトの回転に伴って回転するスリーブと、前記ベルト幅方向に関して前記スリーブの端部に設けられるフランジと、を有し、
    前記ベルト幅方向に関して、前記第1端側又は前記第2端側の少なくとも一方において、前記フランジは、前記軸受から前記スリーブに向かう方向に凹んだ凹部を有し、前記凹部が設けられている側に配置された前記第1又は第2の調整部材は、前記第2端部が前記凹部の内側に内包される位置に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記ベルト幅方向に関する両端側に設けられる前記軸受をそれぞれ保持する軸受ホルダを備え、
    前記ベルト幅方向に関して、前記第1端側又は前記第2端側の少なくとも一方において、前記第1又は第2の調整部材の前記第2端部は、前記摺擦面よりも前記軸受ホルダ側に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のベルト搬送装置。
  4. 前記ベルト幅方向に関して、前記第1又は第2の調整部材の、前記第2端部とは反対側の端部の面は、前記摺擦面と同一面であることを特徴とする請求項3に記載のベルト搬送装置。
  5. 前記ベルトは、前記ベルトの幅方向に関する両端部の外周面側に、シート状の保護部材が貼付されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のベルト搬送装置。
  6. 前記ベルトは、前記ベルトの幅方向に関する両端部の内周面側に、シート状の保護部材が貼付されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のベルト搬送装置。
  7. 前記ベルト幅方向に関して、前記保護部材の幅は、前記保護部材が設けられている側における前記回転部の前記第1端部から前記摺擦面までの距離よりも長いことを特徴とする請求項5又は6に記載のベルト搬送装置。
  8. 前記保護部材は、ポリエステル基材から構成される粘着テープであることを特徴とする請求項5乃至7のいずれか1項に記載のベルト搬送装置。
  9. トナー像を担持する像担持体と、請求項1乃至8のいずれか1項に記載のベルト搬送装置と、を備え、
    前記像担持体から前記ベルト搬送装置の前記ベルトにトナー像を転写した後に、前記ベルトから転写材にトナー像を転写することで画像形成を行うことを特徴とする画像形成装置。
  10. トナー像を担持する像担持体と、請求項1乃至8のいずれか1項に記載のベルト搬送装置と、を備え、
    前記像担持体から前記ベルト搬送装置によって静電的に担持され搬送される転写材にトナー像を転写することで画像形成を行うことを特徴とする画像形成装置。
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