JP2022014142A - 水中ポンプ装置 - Google Patents

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Masayuki Fujita
充 玉川
Mitsuru Tamagawa
大稀 山本
Daiki Yamamoto
耕司 豊田
Koji Toyoda
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Abstract

Figure 2022014142000001
【課題】部品数を削減でき、構成が複雑になることを防止できる水中ポンプ装置を提供すること。
【解決手段】水中ポンプ装置10,10Aは、槽1の外または槽1内の水没しない位置に設置され、信号を送信する信号送信装置90,90Aと、ポンプ30、ポンプ30を駆動する水中モータ40、槽1の水位がポンプ30を駆動する所定の水位より低い水位であるときに信号を受信可能な通信部86、及び通信部86での信号の受信の有無に基づいて所定の水位を検出しポンプ30を始動する制御部88を備え、槽1内に設置される水中ポンプ20と、を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、槽内に設置される水中ポンプを備える水中ポンプ装置に関する。
汚水槽等の槽に設置されて、槽内が所定の水位になると駆動して排水する水中ポンプ装置が知られている。水中ポンプ装置として、フロートスイッチを水位検出器として用いてポンプの始動及び駆動の停止を制御する技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
フロートスイッチは、水位の変化によりフロートの傾斜角度が変わることでスイッチのON/OFFがなされる構成である。この為、フロートスイッチは、稼働スペースが必要である。また、フロートスイッチを備える構成であることから、水中ポンプの部品数が多くなるという問題がある。
フロートスイッチ以外の構成により水位を検出して水中ポンプを制御する技術として、槽の底部に設置される圧力検出器により水圧を検出することで水位を検出して水中ポンプの始動及び駆動停止を制御する技術が知られている(例えば、特許文献2参照。)。
また、槽等の排水領域に設置される吸水部と、排水領域の外に設置され、通水路により吸水部に連結され、吸水部により水を吸い上げるポンプ本体部と、を備えるポンプが知られている。このポンプは、ポンプ本体部側及び吸水部側の間で通信ができなくなることに基づいて水位を検出してポンプ部本体を制御する(例えば、特許文献3参照)。
特開2003-286990号公報 特開平8-210291号公報 特開2017-207030号公報
しかしながら、上述した、槽内の水圧を検出する圧力検出器を備える水中ポンプ装置は、圧力検出器の検出値を水中ポンプ装置の電装部に送信する為のケーブルを設ける必要があり、このケーブルを設けることにより、防水が必要な箇所が増大するという問題がある。
また、ポンプ本体部を排水領域の外に配置し、吸水部を排水領域内に配置し、ポンプ本体部及び吸水部間の通信の有無に基づいて水位を検出するポンプ装置は、ポンプ本体部及び吸水部を通水路により接続する構成であり、ポンプ、及びポンプを駆動する水中モータを有して槽内に設置される水中ポンプには適用できないという問題がある。
この為、本発明は、部品数を削減でき、構成が複雑になることを防止できる自動で水位制御可能な水中ポンプ装置を提供することを目的とする。
水中ポンプ装置は、槽の外、または、槽内の水没しない位置に設置され、信号を送信する信号送信装置と、ポンプ、前記ポンプを駆動する水中モータ、前記槽の水位が前記ポンプを始動する所定の水位より低い水位であるときに前記信号を受信可能な受信部、及び前記受信部での信号の受信の有無に基づいて前記所定の水位を推定して前記ポンプを始動する制御部を備え、前記槽内に設置される水中ポンプと、を備える。
本発明によれば、部品数を削減でき、構成が複雑になることを防止できる自動で水位制御可能な水中ポンプ装置を提供できる。
本発明の第1の実施形態に係る水中ポンプ装置の構成を一部断面で示す側面図。 同水中ポンプ装置に用いられる制御基板の構成を示すブロック図。 同水中ポンプ装置の動作の一例を示す流れ図。 本発明の第2の実施形態に係る水中ポンプ装置の構成を一部断面で示す側面図。 同水中ポンプ装置に用いられる制御基板の構成を示すブロック図。 同水中ポンプ装置の交互運転時に用いられる第1の水中ポンプ及び第2の水中ポンプの動作の一例を示す流れ図。 同第1の水中ポンプ及び同第2の水中ポンプの動作の一例を示す流れ図。 同水中ポンプ装置の交互並列運転時に用いられる同第1の水中ポンプ及び同第2の水中ポンプの動作の一例を示す流れ図。 同第1の水中ポンプ及び同第2の水中ポンプの動作の一例を示す流れ図。 同第1の水中ポンプ及び同第2の水中ポンプのそれぞれに用いられるモータカバーの変形例の構成を示す説明図。
本発明の第1の実施形態に係る水中ポンプ装置10を、図1乃至図3を用いて説明する。水中ポンプ装置10は、単独運転を行うポンプ装置である。図1は、単独運転を行う水中ポンプ装置10の構成を一部断面で示す側面図である。図2は、水中ポンプ装置10に用いられる制御基板43の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、水中ポンプ装置10は、汚水槽等の槽1内に設置される水中ポンプ20と、水中ポンプ20に信号を送信可能に構成された信号送信装置90と、を備える。水中ポンプ装置10は、水中ポンプ20が信号送信装置90からの信号の受信の有無に基づいて所定の水位P1を推定すると、水中ポンプ20により槽1内の水を排水する。
水中ポンプ20は、槽1内に設置される。水中ポンプ20は、槽1内の所定の水位P1を推定して始動することで、槽1内の水を排水可能に構成される。ここで、所定の水位P1は、例えば、槽1内の排水を開始する水位であり、水中ポンプ20のポンプ30を始動する水位である。本実施形態では、一例として、所定の水位P1は、槽1内に設置された水中ポンプ20の後述する水中モータ40のモータカバー42より高い水位である。なお、所定の水位P1は、これに限定されない。
水中ポンプ20は、例えば、ポンプ30と、ポンプ30の上部に固定される水中モータ40と、ポンプ30及び水中モータ40を接続する回転軸60と、ポンプ30と回転軸60との間に設けられたメカニカルシール50と、水中モータ40の温度を検出する温度検出部70と、電装部80と、を備えている。
ポンプ30は、回転軸60に固定される羽根車31と、羽根車31を収納するポンプケーシング32と、ポンプケーシング32を覆うケーシングカバー33と、を備えている。
羽根車31は、ポンプケーシング32内に収納される。羽根車31は、ポンプケーシング32内で回転することで、水を圧送可能に形成されている。
ポンプケーシング32は、水中ポンプ20を設置面に設置した状態で下方に配置される吸込口34と、外周面の一部に形成された吐出口35と、吸込口34及び吐出口35と接続されるポンプ室36と、ポンプ室36の上方に設けられた開口部37と、を備えている。また、ポンプケーシング32は、吸込口34を覆うストレーナ38と、水中ポンプ20を設置させるための複数の脚部39と、を備えている。
吐出口35には、排水管が接続される。
ポンプ室36は、羽根車31を収納可能に形成されている。また、ポンプ室36は、羽根車31によって増圧された水を吐出口35に案内可能な流路を構成する。
開口部37は、羽根車31をポンプ室36に挿入可能な内径を有している。
ケーシングカバー33は、開口部37に固定され、開口部37を覆う。ケーシングカバー33には、水中モータ40が固定される。ケーシングカバー33は、例えば、水中モータ40の後述するモータフレーム41の下面とともに、メカニカルシール50のシール室51を構成する。
水中モータ40は、モータフレーム41と、モータフレーム41内に設けられた固定子と、固定子により回転する回転子と、モータフレーム41の上端部に設けられたモータカバー42と、を備えている。
モータカバー42は、モータフレーム41の上端に液密に固定される。モータカバー42は、信号送信装置90が送信する電波が透過する材料で構成される。モータカバー42は、例えば樹脂を材料として形成される。モータカバー42は、内部に電装部80の後述する制御基板82を収納する。
メカニカルシール50は、ケーシングカバー33と回転軸60との間、及び、モータフレーム41と回転軸60との間を密封する。
回転軸60は、水中モータ40の回転子と直接的又は間接的に接続され、回転子の回転に追従して回転可能に形成されている。回転軸60は、例えば、ケーシングカバー33又はモータフレーム41にベアリング等の軸受を介して回転自在に支持されている。回転軸60は、一端がポンプケーシング32内に配置され、羽根車31が固定される。
温度検出部70は、ポンプ30の渇水運転を判断可能な温度を検出する。温度検出部70は、例えば水中モータ40に設けられる。さらに、水中モータ40の例えばモータフレーム41に設けられる。なお、温度検出部70は、水中モータ40に設けられることに限定されない。他の例では、温度検出部70は、電装部80の後述する制御基板82の発熱部に設けられてもよい。発熱部は、例えば後述するインバータ85である。温度検出部70は、電装部80の後述する制御部88に電気的に接続される。温度検出部70は、検出した温度に応じた信号を、制御部88に送信する。
電装部80は、電源ケーブル81と、制御基板82と、を備えている。電源ケーブル81は、外部の電源に接続される。電源ケーブル81は、制御基板82に電気的に接続される。電源ケーブル81の一部は、モータカバー42内に配置される。例えば単層100V電源で使用する場合、電源ケーブル81の他部は、モータカバー42の外に露出している。電源ケーブル81は、例えば、ケーブル本体81aと、ケーブル本体81aの端部に設けられる器具用プラグ81bと、を備える。
ケーブル本体81aの一部は、モータカバー42内に配置され、ケーブル本体81aの他部は、モータカバー42の外に配置される。
器具用プラグ81bは、刃81b1と、接続部81b2と、を備えている。刃81b1は、接続部81b2から一部が露出する。刃81b1は、外部電源の器具用プラグ受けに差し込まれる。刃81b1が器具用プラグ受けに差し込まれることで、電源ケーブル81は、制御基板82に電力を供給する。
接続部81b2は、ケーブル本体81aの一端に設けられる。接続部81b2は、絶縁部材で形成される。接続部81b2は、例えば、刃81b1を器具用プラグ受けに対して抜き差しする際に、作業者により把持される。このように構成される。
制御基板82は、図2に示すように、電流検出部83と、記憶部84と、インバータ85と、通信部86と、タイマ87と、制御部88と、を備えている。通信部86は、外部からの信号を受信する受信部、及び、外部に信号を送信する送信部を備える。通信部86の受信部は、槽1の水位がンプを始動する所定の水位P1より低い水位であるときに信号送信装置90からの信号を受信可能な受信部の一例である。
電流検出部83は、水中モータ40の電流を測定可能に構成される。電流検出部83は、例えば、水中モータ40の電流値を測定する回路である。
記憶部84には、槽1内の所定の水位P1の推定を行う第1の閾値が記憶されている。第1の閾値は、例えば、信号送信装置90から信号を通信部86で受信しない時間あって、信号を受信しない時間が第1の閾値以上となると、所定の水位P1以上であると判断できる時間である。第1の閾値は、例えば、信号送信装置90が所定の一定時間間隔で信号を送信する構成である場合は、この所定の一定時間より長い時間に設定される。
また、記憶部84には、ポンプ30の駆動を停止するか否かの判断を行う閾値が記憶されている。この閾値は、例えば、ポンプ30の渇水運転を判断する閾値である。この閾値は、例えば、第2の閾値、及び、第3の閾値を含む。
第2の閾値は、水中モータ40の電流値と比較される閾値であって、水中モータ40の電流値が第2の閾値以下となると渇水運転を判断できる値である。第2の閾値は、例えば、水中モータ40が渇水転運電をしているときの水中モータ40の電流値である。
第3の閾値は、水中モータ40の温度比較される閾値であって、水中モータ40の温度が第3の閾値以上であると渇水運転を判断できる値である。第3の閾値は、例えば、水中モータ40が渇水運転しているときの水中モータ40の温度である。
さらに、ポンプ30の渇水運転を判断閾値は、第4の閾値、及び、第5の閾値を含む。第4の閾値は、通信部86の、信号送信装置90からの信号を受信する受信状態の継続時間と比較される閾値である。通信部86の、信号送信装置90からの信号を受信する受信状態の継続時間が第4の閾値を経過すると、渇水運転であると判断できる。
第5の閾値は、後述するインバータ85の運転周波数と比較される閾値であって、インバータ85の運転周波数が第5の閾値以上であると渇水運転を判断できる閾値である。第5の閾値は、例えば、水中モータ40が渇水運転しているときのインバータ85の出力周波数である。
インバータ85は、制御部88からの水中モータ40の駆動及び停止の指令に基づいて、水中モータ40への電力の供給及び供給停止を行う。インバータ85は、水中モータ40へ供給する電流値が可変である。
通信部86は、槽1内の水位が所定の水位P1未満であると、信号送信装置90からの信号を受信可能であり、槽1内の水位が所定の水位P1となると、槽1内の水により信号送信装置90からの信号を受信不能に構成される。通信部86は、具体的には、槽1内の所定の水位P1の水により、信号送信装置90からの信号が遮断される高さ位置に配置される。
タイマ87は、制御部88の制御によって時間の計測を可能に構成される。
制御部88は、タイマ87により、通信部86で信号送信装置90からの信号を受信しなくなってからの経過時間を計測する。制御部88は、通信部86で信号送信装置90からの信号を受信しなくなってからの経過時間が第1の閾値以上であると、槽1内の水位が所定の水位P1以上であると推定して、インバータ85により水中モータ40に電力を供給する。
制御部88は、水中ポンプ20の停止制御として、水中ポンプ20の駆動時に渇水運転を判断すると、水中ポンプ20を停止する。制御部88は、渇水運転の判断として、例えば、水中ポンプ20の駆動持に通信部86により信号送信装置90からの信号を受信し、かつ、信号送信装置90からの信号を継続して受信する時間が第4の閾値を経過すると、渇水運転であると判断してインバータ85に水中モータ40の駆動の停止指令を行う。制御部88は、通信部86により信号送信装置90からの信号を受信する時間をタイマ87により計測する。
制御部88は、渇水運転の判断の他の例として、水中ポンプ20の駆動時に通信部86により信号送信装置90からの信号を受信し、かつ温度検出部70による検出温度が、記憶部84に記憶されている第3の閾値以上となったことを判断すると、渇水運転であると判断する。制御部88は、渇水運転を判断すると、インバータ85に水中モータ40の駆動の停止指令を行う。
なお、温度検出部70による検出温度は、温度検出部70が水中モータ40に設けられる構成では、水中モータ40の温度であり、温度検出部70が電装部80に設けられる構成では、電装部80の温度である。
制御部88は、渇水運転の判断の更に他の例として、水中ポンプ20の駆動時に通信部86により信号送信装置90からの信号を受信し、電流検出部83により水中モータ40の電流が記憶部84に記憶されている第2の閾値以下であり、かつインバータ85の運転周波数が記憶部84に記憶されている第5の閾値以下と判断すると、渇水運転であると判断する。制御部88は、渇水運転を判断すると、インバータ85に水中モータ40の駆動の停止指令を行う。
制御部88は、渇水運転の判断の更に他の例として、水中ポンプ20の駆動時に通信部86により信号送信装置90からの信号を受信し、水中モータ40の電流値がある一定間隔で上下脈動し、かつインバータ85の運転周波数が記憶部84に記憶されている第5の閾値以下と判断すると、渇水運転であると判断する。制御部88は、渇水運転を判断すると、インバータ85に水中モータ40の駆動の停止指令を行う。
信号送信装置90は、図1に示すように、槽1の外、または、槽1内であって水没しない位置に設置される。槽1内であって水没しない位置は、例えば、槽1の内面を構成する側面の所定水位P1より高い位置であって、水が達しない高さ位置である。または、槽1が蓋等により上部が覆われる構成である場合は、槽1内であって水没しない位置は、例えば、槽1の内部空間を規定する内面の一部を構成する内面であってもある。
信号送信装置90は、所定の一定時間間隔で、信号を送信する。信号送信装置90は、水により遮断されない周波数の信号を送信する。信号送信装置90は、例えば、380MHz~3GHzの周波数の電波により信号を送信する。信号送信装置90は、例えば、ビーコンである。
次に、水中ポンプ装置10の動作の一例を、図3を用いて説明する。
信号送信装置90は、電源が投入されると、所定の一定時間間隔で、信号を送信する。水中ポンプ20の電源が投入されると、制御部88は、ポンプ30の停止を確認し、待機する(ステップST11)。制御部88は、タイマ87により、通信部86にて信号送信装置90から信号を受信が終了してから、次に信号送信装置90からの信号を受信するまでの時間を計測する。換言すると、制御部88は、タイマ87により、信号送信装置90からの信号を通信部86で受信しない時間を計測する。
次に、制御部88は、タイマ87の計測結果及び第1の閾値に基づいて、信号送信装置90からの信号を受信しない時間、すなわち信号送信装置90からの信号の前回受信が終了してからの経過時間が、第1の閾値以上であるか否かを判断する。制御部88は、信号送信装置90から信号を受信しない時間が第1の閾値以上であると、槽1内の水位が所定の水位P1以上であると推定する(ステップST12)。
次に、制御部88は、インバータ85より水中モータ40に電力を供給し、ポンプ30を始動する(ステップST13)。ポンプ30が駆動されることで、槽1内の水が排水される。
次に、制御部88は、ポンプ30を駆動すると、ポンプ30を停止する停止条件の第1段階として、槽1内の所定の水位P1未満の水位を推定する。制御部88は、具体的には、ポンプ30の駆動時に通信部86により信号送信装置90からの信号を受信したか否かを判断する(ステップST14)。制御部88は、通信部86により信号送信装置90からの信号を受信すると、槽1内の水位が所定の水位P1未満であると推定する。
次に、制御部88は、ポンプ30を停止する停止条件の第2段階として、所定の条件が満たされているか否かを判断する。この所定の条件について、3つの例を示す。
1つ目の例は、制御部88は、ポンプ30を停止する停止条件の第2段階として、第1段階の信号受信をしている状態が継続しており、かつ、信号受信の継続時間が第4の閾値を経過したか否かを判断する(ステップST15)。なお、信号受信の継続時間は、タイマ87により計測される。制御部88は、信号受信状態の継続時間が第4の閾値を経過すると、渇水運転であると判断して、インバータ85による水中モータ40への電力供給を停止する(ステップST19)。
このように、制御部88は、第1段階の停止条件、及び、第2段階の停止条件が満たされることで、渇水運転であると判断する。
2つ目の例は、制御部88は、ポンプ30を停止する停止条件の第2段階として、第1段階の信号受信をしている状態が継続しており、かつ、温度検出部70の検出温度が第3の閾値以上であるか否かを判断する(ステップST16)。なお、温度検出部70が水中モータ40に設けられる構成では、温度検出部70は水中モータ40の温度を検出し、温度検出部70が電装部80に設けられる構成では、温度検出部70は電装部80の温度を検出する。
制御部88は、水中モータ40または電装部80の温度が第3の閾値以上であると判断すると(ステップST16のYES)、渇水運転であると判断して、インバータ85による水中モータ40への電力供給を停止する(ステップST19)。
制御部88は、渇水運転を判断するまで(ステップST16のNO)は、水中モータ40または電装部80の温度を監視する。
3つ目の例は、制御部88は、ポンプ30を停止する停止条件の第2段階として、第1段階の信号受信をしている状態が継続しており、かつ、電流検出部83の検出値が第2の閾値以下であるか否か、または、水中モータ40の電流値が一定間隔で上下脈動しているか否かを判断する(ステップST17)。
なお、3つの目の例では、ポンプ30を停止する第2段階の停止条件が満たされると、さらに、ポンプ30を停止する第3段階の停止条件が満たされたか否かを判断する。制御部88は、第3段階の停止条件として、インバータ85の出力周波数の検出値及び第5の閾値に基づいて、水中モータ40に印加する電源の周波数が第5の閾値以上であるか否かを判断する(ステップST18)。
制御部88は、水中モータ40に印加する電源の周波数が第5の閾値以上であると判断すると(ステップST18のYES)、渇水運転であると判断して、インバータ85による水中モータ40への電力供給を停止する(ステップST19)。このように、制御部88は、3つの目の例では、第1段階及び第2段階及び第3段階の停止条件が満たされることで、渇水運転であると判断する。
制御部88は、渇水運転を判断するまでは(ステップST17のNO、または、ステップST18のNO)、水中モータ40の電流値、または、インバータ85の周波数を監視する。
なお、上述の、ポンプ30を停止する停止条件の第2段階の3つの例は、あらかじめ、いずれか1つまたは複数の例が設定されており、ステップST14の次に、ステップST15、ステップST16、または、ステップST17にすすむように、プログラムが設定されている。
例えば、使用状況によって、出荷前や客先にて、ポンプ30を停止する停止条件の第2段階の3つの例のいずれか、または、複数が設定されてもよい。複数が設定されると、すなわち、ステップST15、ステップST16、ステップST17の少なくとも2つが設定されると、設定された複数のステップでの条件の達成が判断されるとステップST19に進む。
制御部88は、ポンプ30の駆動を停止すると(ステップST19)、ステップST11に戻る。
このように構成された水中ポンプ装置10によれば、水中ポンプ20が信号送信装置90からの信号の受信の有無に基づいて所定の水位P1を推定できる。この為、フロートスイッチを備える必要がないことから、部品数の削減や、故障原因にもなる可動部を無くすことができる。さらに、圧力検出部等の、水位を検出する為の装置を要しないことから、これら水位を検出する為の装置に起因して生じる防水構造が不要となるので、構成を簡素にすることが可能となる。すなわち、部品数を削減でき、構成が複雑になることを防止できる自動で水位制御可能な水中ポンプ装置10を提供できる。
また、水中ポンプ装置10は、信号送信装置90からの信号を、第1の閾値以上となる時間受信しないことで所定の水位P1を推定する構成である。この為、所定の水位P1の推定の精度を高めることが可能となる。
また、水中ポンプ装置10は、信号送信装置90が所定の水位P1の水により遮断される周波数の電波を送信する構成であり、通信部86が同周波数の電波を受信可能な構成であることで、簡素な構成で、所定の水位P1を推定することが可能となる。
次に、第2の実施形態に係る水中ポンプ装置10Aを、図4乃至図9を用いて説明する。なお、第1の実施形態と同様の機能を有する構成は、第1の実施形態と同一の符号を付して説明を省略する。
図4は、水中ポンプ装置10Aの構成を一部断面で示す側面図である。図5は、水中ポンプ装置10Aに用いられる水中ポンプ20Aの制御基板82Aの構成を示すブロック図である。
図4に示すように、水中ポンプ装置10Aは、槽1内に設置される複数の水中ポンプ20Aと、槽1の外または槽1内の水没しない位置に設置される信号送信装置90Aと、を備える。水中ポンプ装置10Aは、槽1内の所定の水位P1を推定すると、複数の水中ポンプ20Aにより排水する。
複数の水中ポンプ20Aは、例えば2つの水中ポンプ20Aである。ここで、一方の水中ポンプ20Aを、第1の水中ポンプ20A1と、他方の水中ポンプ20Aを第2の水中ポンプ20A2とする。水中ポンプ20A1,20A2の構成は、水中ポンプ20と同様である。
水中ポンプ20Aは、ポンプ30と、水中モータ40と、メカニカルシール50と、回転軸60と、温度検出部70と、電装部80Aと、を備えている。
電装部80Aは、電源ケーブル81と、制御基板82Aと、を含む。電源ケーブル81は、制御基板82Aに電力を供給する。
図5に示すように、制御基板82Aは、電流検出部83と、記憶部84Aと、インバータ85と、通信部86と、タイマ87と、制御部88と、を備えている。
記憶部84Aには、第1の閾値、第2の閾値、第3の閾値、第4の閾値、第5の閾値、及び、第6の閾値が記憶されている。第6の閾値は、第1の水中ポンプ20A1のポンプ30及び第2の水中ポンプ20A2のポンプ30のうち従機に設定された場合に用いられる閾値であり、所定水位P1を推定後、ポンプ30の始動が制限される時間である。具体的には、所定の水位P1を推定後、所定の水位P1と推定される時間が第6の閾値以上維持されるまで、ポンプ30の始動が制限される。
また、記憶部84Aには、交互運転を行う際に用いられるプログラム、及び並列運転を行う際に用いられるプログラムが記憶記されている。また、記憶部84Aには、タイマ87が計測する時間が記憶される。
また、記憶部84Aには、信号送信装置90Aから受信した、電源投入後に最初に駆動される水中ポンプである主機、及びその次に駆動される従機の情報と、交互運転または並列運転の選択された運転の情報と、が記憶される。
また、記憶部84Aには、他の水中ポンプと製造順番を比較できる情報が記憶されている。この情報は、例えば製造番号である。
通信部86は、槽1内の水位が信号送信装置90からの信号を受信不能となる所定の水位P1以上であると、他の水中ポンプ20と通信が不能に構成される。すなわち、通信部86は、槽1内の水位がモータカバー42を上回る所定の水位P1以上であると、信号送信装置90からの信号だけでなく、2つの水中ポンプ20Aのそれぞれの通信部86間の通信信号も受信不能となるよう構成される。
制御部88Aは、タイマ87により計測された、信号送信装置90Aからの信号の前回受信時からの経過時間が第1の閾値以上であると、槽1内の水位が所定の水位P1以上であると推定して、インバータ85により水中モータ40へ電力を供給する。
制御部88Aは、ポンプ30の停止制御として、ポンプ30の駆動時に渇水運転を判断すると、ポンプ30の駆動を停止する。制御部88Aは、渇水運転の判断として、例えば、ポンプ30の駆動持に通信部86により信号送信装置90Aからの信号を受信し、かつ、信号の受信の継続時間が第4の閾値を経過したと判断すると、渇水運転であると判断する。そして、制御部88Aは、渇水運転を判断すると、インバータ85に水中モータ40の駆動停止指令を行う。なお、通信部86による、信号の受信の継続時間は、タイマ87により計測される。
また、制御部88Aは、渇水運転の判断の他の例として、ポンプ30の駆動時に通信部86により信号送信装置90からの信号を受信し、かつ、温度検出部70による検出温度が記憶部84Aに記憶されている第3の閾値以上となったことを判断すると、渇水運転であると判断する。そして、制御部88Aは、渇水運転を判断すると、してインバータ85に水中モータ40の駆動に停止指令を行う。なお、温度検出部70が水中モータ40に設けられる構成では、温度検出部70は水中モータ40の温度を検出し、温度検出部70が電装部80に設けられる構成では、温度検出部70は電装部80の温度を検出する。
また、制御部88Aは、渇水運転の判断の更に他の例として、ポンプ30の駆動時に通信部86により信号送信装置90からの信号を受信し、電流検出部83により水中モータ40の電流が記憶部84Aに記憶されている第2の閾値以下であり、かつ、インバータ85の運転周波数が記憶部84Aに記憶されている第5の閾値以下であると判断すると、渇水運転であると判断する。そして、制御部88Aは、渇水運転を判断すると、インバータ85に水中モータ40の駆動の停止指令を行う。
また、制御部88Aは、渇水運転の判断の更に他の例として、ポンプ30の駆動時に通信部86により信号送信装置90からの信号を受信し、電流検出部83により水中モータ40の電流値が一定間隔で上下脈動することを検出し、かつ、インバータ85の運転周波数が記憶部84Aに記憶されている第5の閾値以下であると判断すると、渇水運転であると判断する。そして、制御部88Aは、渇水運転を判断すると、インバータ85に水中モータ40の駆動の停止指令を行う。
また、制御部88Aは、タイマ87によりポンプ30の駆動時間を計測する。さらに、制御部88A計測するポンプ30の駆動時間の積算値を算出して記憶部84Aに記憶する。
また、制御部88Aは、記憶部84Aに記憶された主機及び従機の設定を、他の水中ポンプ20Aと通信をすることで、再設定可能に構成される。
制御部88Aは、例えば、交互運転が選択された場合、主機及び従機の設定を、信号送信装置90Aから受信した信号による初期設定のまま維持する。
制御部88Aは、例えば、並列運転が選択された場合は、電源投入後全ての水中ポンプ20Aが駆動するまでは、主機及び従機を、信号送信装置90Aから送信された信号による初期設定のまま維持し、全ての水中ポンプ20Aが駆動すると、通信部86により他の水中ポンプ20Aとの通信をし、例えば、製造順番、または、駆動時間の積算値に基づいて主機、従機の再設定を行う。駆動時間の積算値に基づいて主機及び従機を設定する場合は、例えば、駆動時間の積算値が少ない順番に、主機及び従機に設定する。
信号送信装置90Aは、槽1の外または槽1内の水没しない位置に設置される。信号送信装置90Aは、電源投入後、所定の時間間隔で、信号を送信する。
信号送信装置90Aは、水により遮断される周波数の信号を送信する。信号送信装置90Aは、例えば、380MHz~3GHzの周波数の電波により信号を送信する。信号送信装置90Aは、例えば、所定の時間間隔で信号を送信するビーコンである。信号送信装置90Aが送信する信号は、主機及び従機の情報と、交互運転または交互並列運転のうち選択された運転情報と、を示す信号である。
なお、信号送信装置90Aは、交互運転を示す信号のパルス幅、及び、交互並列運転を示す信号のパルス幅を異ならせている。
制御部88Aは、信号送信装置90Aから受信した信号のパルス幅に基づいて、交互運転であるのか、または、交互並列運転であるのかを判断して交互運転または交互並列運転を行う。換言すると、制御部88Aは、信号送信装置から受信する信号のパルス幅に基づいて、交互運転または交互並列運転を自動的に判断し、交互運転または交互並列運転を自動的に行う。
この様に信号のパルス幅にて信号を分けることで、送信側は常に同じ信号を送信し続けており、水位が減って受信側が受信可能となった時点で、受信側も交互運転と交互並列運転(または3台以上の複数運転)を容易に区別判断することができる。
次に、水中ポンプ装置10Aの動作として、第1の水中ポンプ20A1及び第2の水中ポンプ20A2の交互運転の一例を、図6及び図7を用いて説明する。交互運転は、第1の水中ポンプ20A1または第2の水中ポンプ20A2のうちの一方が主機に設定され、他方が従機に設定され、主機の駆動が停止された後、従機が所定の水位P1を推定すると始動する運転である。なお、第1の水中ポンプ20A1の制御部88Aを、制御部88A1とし、第2の水中ポンプ20A2の制御部88Aを、制御部88A2とする。
信号送信装置90Aは、電源が投入されると、交互運転を行うこと、及び、例えば第1の水中ポンプ20A1が主機であり第2の水中ポンプ20A2が従機であることを示す信号を、所定の一定時間間隔で送信する。
なお、主機及び従機は、すなわち、第1の水中ポンプ20A1及び第2の水中ポンプ20A2の駆動の順番は、適宜決めることができる。主機及び従機は、上述の通り、第1の水中ポンプ20A1及び第2の水中ポンプ20A2が互いに通信をして設定可能である。例えば、主機は、積算運転時間を比較し、短い方としてもよい。あるいは、主機は、交互に切り替わってもよい。勿論、主機の設定は、ランダムであってもよく、適宜定めることが可能である。
使用者が電源を投入にすると、制御部88A1,88A2が起動する(ステップST20,ST40)。制御部88A1及び制御部88A2は、通信部86を介して互いに通信を開始し、初期設定を行う(ステップST21,ST41)。
また、信号送信装置90Aは、電源が投入されると、交互運転を行うこと、及び、例えば第1の水中ポンプ20A1が主機であり第2の水中ポンプ20A2が従機であることを示す信号を、所定の一定時間間隔で送信する。なお、交互運転か交互並列運転かの指示は、上記信号送信装置90Aからの設定指示に限らず、初期出荷設定、または、外部装置による設定指示であってもよい。ここで、外部装置は、例えば、スマートフォンやタブレットである。初期出荷設定とは、水中ポンプ装置10Aの出荷時に設定することである。
制御部88A1,88A2は、信号送信装置90Aからの信号を受信する。制御部88A1,88A2は、信号を受信すると、主機及び従機の情報を記憶部84Aに記憶する。
制御部88A1,88A2は、記憶部84Aに記憶された交互運転のプログラムにしたがって、インバータ85及び通信部86を制御する。
具体的には、制御部88A1は、ポンプ30の動作の停止を確認する(ステップST22)。これにより、制御部88A1は、ポンプ30を運転許可とする。
制御部88A1は、信号送信装置90からの信号の受信があるか否か、すなわち、タイマ87で計測する、信号送信装置90Aからの信号を受信しない時間が第1の閾値以上であるか否かを判定する(ステップST23)。制御部88A1は、信号送信装置90Aからの信号の前回受信時からの経過時間が第1の閾値以上であると判定すると、槽1の水位が所定水位P1であると推定する。制御部88A1は、所定の水位P1を推定すると、ポンプ30を始動することを示す情報を、通信部86を介して第2の水中ポンプ20A2の制御部88A2に送信する。
槽1内の水位が所定水位P1以上であると、制御部88A1の通信部86は信号送信装置90からの信号を受信することができないため、ポンプ30を始動することを示す情報は、第1の水中ポンプ20A1が運転している間、継続または予め設定した一定時間ごとに断続して送信する。制御部88A1は、所定水位P1を推定すると、インバータ85から水中モータ40に電流を供給することでポンプ30を始動する(ステップST24)。
次に、制御部88A1は、停止条件の第1段階として、ポンプ30の駆動時に、通信部86にて信号送信装置90Aからの信号の受信があるか否かを判定する(ステップST25)。制御部88A1は、通信部86により信号送信装置90からの信号を受信すると、槽1内の水位が所定の水位P1未満であると推定する。
次に、制御部88A1は、ポンプ30を停止する停止条件の第2段階を検出したか否かを判定する(ステップST26)。ステップST26における判定フローについては図7に示すステップST26a~ステップST26dにより3つの例について説明する。
1番目の例は、制御部88A1は、ポンプ30を停止する停止条件の第2段階として、第1段階の信号受信をしている状態が継続しており、かつ、信号受信の継続時間が第4の閾値を経過したか否かを判断する(ステップST26a)。なお、信号受信の継続時間は、タイマ87により計測される。制御部88は、信号受信状態の継続時間が第4の閾値を経過すると、渇水運転であると判断して、インバータ85による水中モータ40への電力供給を停止する(ステップST27)。
このように、制御部88は、第1段階の停止条件、及び、第2段階の停止条件が満たされることで、渇水運転であると判断する。
2番目の例は、制御部88A1は、ポンプ30を停止する停止条件の第2段階として、第1段階の信号受信をしている状態が継続しており、かつ、温度検出部70の検出値及び第3の閾値の比較により、温度検出部70の検出値が第3の閾値以上であるか否かを判断する(ステップST26b)。なお、温度検出部70が水中モータ40に設けられる構成では、温度検出部70は水中モータ40の温度を検出し、温度検出部70が電装部80に設けられる構成では、温度検出部70は電装部80の温度を検出する。制御部88A1は、水中モータ40または電装部80の温度が第3の閾値以上であると判断すると(ステップST26bのYES)、渇水運転であると判断する。制御部88A1は、渇水運転を判断するとインバータ85による水中モータ40への電力供給を停止する(ステップST27)。
このように、制御部88A1は、第1段階の停止条件、及び、第2段階の停止条件が満たされることで、渇水運転であると判断する。制御部88A1は、渇水運転を判断するまでは(ステップST26bのNO)、水中モータ40または電装部80の温度を監視する。
3番目の例は、制御部88A1は、ポンプ30を停止する停止条件の第2段階として、第1段階の信号受信をしている状態が継続しており、かつ、電流検出部83の検出及び第2の閾値に基づいて電流検出部83の検出値が第2の閾値以下であるか否かを判断する。または、制御部88は、ポンプ30を停止する停止条件の第2段階として、第1段階の信号受信をしている状態が継続しており、かつ、電流検出部83の検出値による電流脈動の有無に基づいて水中モータ40の電流値が脈動しているか否かを判断する(ステップST26c)。
なお、3つの目の例では、制御部88A1は、ポンプ30を停止する第2段階の停止条件が満たされると(ステップST26cのYES)、さらに、ポンプ30を停止する第3段階の停止条件が満たされたか否かを判断する。制御部88A1は、第3段階の停止条件として、インバータ85の出力周波数の検出値及び第5の閾値に基づいて、水中モータ40に印加する電源の周波数が第5の閾値以上であるか否かを判断する(ステップST26d)。
制御部88A1は、水中モータ40に印加する電源の周波数が第5の閾値以上であると判断すると(ステップST26dのYES)、渇水運転であると判断して、インバータ85による水中モータ40への電力供給を停止する(ステップST27)。このように、制御部88は、3番目の例では、第1段階及び第2段階及び第3段階の停止条件が満たされることで、渇水運転であると判断する。
制御部88A1は、渇水運転を判断するまでは(ステップST26cのNO、または、ステップST26dのNO)、水中モータ40の電流値、または、インバータ85の周波数を監視する。
なお、上述の、ポンプ30を停止する停止条件の第2段階の3つの例は、あらかじめ、いずれか1つまたは複数の例が設定されており、ステップST25の次に、ステップST26a、ステップST26b、または、ステップST26cにすすむように、プログラムが設定されている。
例えば、使用状況によって、出荷前や客先にて、ポンプ30を停止する停止条件の第2段階の3つの例のいずれか、または、複数が設定されてもよい。複数が設定されると、すなわち、ステップST26a、ステップST26b、ステップST26cの少なくとも2つが設定されると、設定された複数のステップでの条件の達成が判断されるとステップST27に進む。
図6の説明に戻る。
ステップST27では、制御部88A1は、ポンプ30を停止する。これにより、制御部88A1は、ポンプ30を運転禁止とする。制御部88A1は、ポンプ30が停止した情報を、通信部86を介して制御部88A2へと送信する(ステップST28)。制御部88A1は、ポンプ30の停止を確認して待機する。
制御部88A1は、次に、信号送信装置90Aからの信号の受信が無くなるまで待機し、すなわち、タイマ87が計測する、信号送信装置90Aからの信号を受信しない時間の継続時間が第1の閾値以上であると判定するまで待機する(ステップST29)。
また、水位が高い場合、制御部88A1の通信部86は、制御部88A2の通信部86からの送信信号を受け取ることができないが、制御部88A2の通信部86は、第2の水中ポンプ20A2が運転している間、継続または予め設定した一定時間ごとに断続して送信し続けるため、水位が低くなると、制御部88A1の通信部86は、制御部88A2の通信部86からの送信信号を受信する。
さらに信号送信装置90Aからの信号の受信を再開するまで待機する(ステップST30)。信号送信装置90Aからの信号の受信が再開されると、制御部88A1は、ポンプ30の動作の停止を確認(ステップST31)する。そして、制御部88A1は、通信部86を介して制御部88A2から、後述するステップST51にて第2の水中ポンプ20A2のポンプ30の停止の情報を受信すると運転許可状態となり、ステップST22に戻る。
一方、第2の水中ポンプ20A2の制御部88A2は、第1の水中ポンプ20A1の制御部88A1と通信を行い、初期設定を行う(ステップST41)。制御部88A2は、ポンプ30の動作の停止を確認する(ステップST42)。これにより、制御部88A2は、ポンプ30を運転禁止とする。
制御部88A2は、通信部86にて信号送信装置90Aからの信号の受信が行われているか否かを判定する、すなわち、タイマ87により計測される、信号送信装置90Aからの信号を受信しない状態の経過時間が第1の閾値以上であるか否かを判定する(ステップST43)。制御部88A2は、タイマ87が計測する、信号送信装置90Aからの信号の前回受信時からの経過時間が第1の閾値以上であると判定すると、槽1の所定水位P1を推定する。また、水位が高い場合、制御部88A2の通信部86は、制御部88A1の通信部86からの送信信号を受け取ることはできないが、制御部88A1の通信部86は、第1の水中ポンプ20A1が運転している間、継続または予め設定した一定時間ごとに断続して送信し続けるため、水位が低くなると、制御部88A2の通信部86は、制御部88A1の通信部86からの送信信号を受信する。
第2の水中ポンプ20A2の制御部88Aは、信号送信装置90Aからの信号の受信が開始されると、すなわち、信号送信装置90Aからの信号の受信の間隔が第1の閾値未満であると判定すると(ステップST44)、槽1の水位が所定水位P1未満であると推定する。
そして、第2の水中ポンプ20A2の制御部88Aは、上述したように、第1の水中ポンプ20A1の制御部88A1からステップST28で送信された、第1の水中ポンプ20A1のポンプ30を停止した情報を受信する(ステップST45)。そして、制御部88A2は、ポンプ30を運転許可とする。これにより、運転対象となるポンプが第1の水中ポンプ20A1のポンプ30から第2の水中ポンプ20A2のポンプ30に切り替わる。
次に、制御部88A2は、通信部86で信号送信装置90Aからの信号の受信が行われているか否かを判定する、換言すると、タイマ87により計測される、信号送信装置90Aからの信号を受信しない状態の継続時間が第1の閾値以上であるか否かを判定する(ステップST46)。
制御部88A2は、信号送信装置90Aからの信号を受信しない状態の経過時間が第1の閾値以上であると推定すると、槽1の水位が所定水位P1であると推定する。制御部88A2は、所定の水位P1を推定すると、ポンプ30を始動することを示す情報を、通信部86を介して第1の水中ポンプ20A1の制御部88A1に送信する。水位が高い場合、制御部88A2の通信部86は信号送信装置からの信号を受け取ることができないため、ポンプ30を始動することを示す情報は第2の水中ポンプ20A2が運転している間、継続または予め設定した一定時間ごとに断続して送信する。制御部88A2は、所定水位P1を推定すると、インバータ85から水中モータ40に電流を供給することでポンプ30を始動する(ステップST47)。
次に、制御部88A2は、停止条件の第1段階として、ポンプ30の駆動時に、通信部86にて信号送信装置90Aからの信号の受信があるか否かを判定する(ステップST48)。制御部88A2は、通信部86により信号送信装置90からの信号を受信すると、槽1内の水位が所定の水位P1未満であると推定する。
次に、制御部88A2は、停止条件の第2段階を検出したか否かを判定し(ステップST49)、停止条件の第2段階を満たしたらステップST50に進む。なお、ステップST49は、上述したステップST26と同じ動作であるため、詳細は省略する。
制御部88A2は、停止条件の第2段階が満たされたと判定すると、ポンプ30を停止する(ステップST50)。これにより、制御部88A2は、ポンプ30を運転禁止とする。制御部88A2は、ポンプ30が停止した情報を、通信部86を介して第1の水中ポンプ20A1の制御部88A1へと送信し(ステップST51)、ステップST42に戻る。これにより、運転対象となるポンプが、第2の水中ポンプ20A2のポンプ30から、第1の水中ポンプ20A1のポンプ30に切り替わる。
水中ポンプ装置10Aでは、このような制御が行われると、主機に設定された例えば第1の水中ポンプ20A1のポンプ30が始動条件を満たして始動した後、停止条件が満たされると、第1の水中ポンプ20A1のポンプ30は運転禁止となり、第2の水中ポンプ20A2のポンプ30の運転が許可となる。そして、第2の水中ポンプ20A2のポンプ30が始動条件を満たして始動した後、停止条件が満たされると、第2の水中ポンプ20A2のポンプ30は運転禁止となり、第1の水中ポンプ20A1のポンプ30運転が許可となる。このようなサイクルが繰り返されることで、第1の水中ポンプ20A1のポンプ30及び第2の水中ポンプ20A2のポンプ30は交互運転することになる。
なお、交互運転では、第1の水中ポンプ20A1の制御部88A1、及び第2の水中ポンプ20A2の制御部88A2は、互いのポンプ30の運転状況や製造順番の情報を通信することで、主機及び従機の再設定を行ってもよい。ここで言う運転状況は、ポンプ30の駆動時間の積算値を含む。
例えば、ステップST31,ST51において、制御部88A1,88A2が互いに運転状況を通信し、ポンプ30の駆動時間の積算値等に基づいて、主機及び従機を設定してもよい。
次に、交互並列運転動作の一例を、図8及び図9を用いて説明する。交互並列運転は、第1の水中ポンプ20A1または第2の水中ポンプ20A2のうちの一方が主機に設定され、他方が従機に設定され、主機が駆動しているときに従機が所定の水位P1を推定すると従機が始動する運転である。主機と従機は、後述するように、積算運転時間やランダム、交互など、適宜定めることが可能である。
使用者が電源を投入すると、制御部88A1,88A2が起動する(ステップST60,ST80)。ここでは、一例として、第1の水中ポンプ20A1のポンプ30を主機とし、第2の水中ポンプ20A2のポンプ30を従機とする。
制御部88A1,88A2は、通信部86により通信を開始し、初期設定を行う(ステップST61,ST81)。初期設定は、例えば、ポンプ30の主機及び従機の設定(自動設定を含む)や、交互運転・交互並列運転の設定である。
信号送信装置90Aは、交互並列運転が選択されたこと、及び例えば第1の水中ポンプ20A1が主機に設定されて第2の水中ポンプ20A2が従機に設定されたことを示す信号を、所定の一定時間間隔で、送信する。交互並列運転を示す信号は、交互運転を示す信号とは、信号のパルス幅が異なる。
なお、交互運転か交互並列運転かの指示は、上記信号送信装置90Aからの設定指示に限らず、初期出荷設定やスマートフォンやタブレットからの設定指示であっても問題は無い。制御部88A1,88A2は、通信部86により信号送信装置90Aからの信号を受信する。
制御部88A1,88A2は、電源が投入されると、信号送信装置90Aからの信号を受信する。なお、制御部88A1,88A2は、信号パルスの幅に基づいて、交互運転または交互並列運転を自動的に判断する。制御部88A1,88A2は、この説明では、交互並列運転を自動的に判断する。制御部88A1,88A2は、信号を受信すると、主機及び従機の情報を記憶部84Aに記憶する。制御部88A1,88A2は、記憶部84Aに記憶された、交互並列運転のプログラムに従って、ポンプ30を制御する。
制御部88A1は、ポンプ30の動作の停止を確認する(ステップST62)。これにより、制御部88A1は、主機であるポンプ30を運転許可(始動優先件有り)とする。
制御部88A1は、通信部86にて信号送信装置90Aからの信号の受信が行われているか否かを判定する、すなわち、制御部88A1は、タイマ87により計測される、信号送信装置90Aからの信号を受信しない状態の継続時間が第1の閾値以上であるか否かを判定する(ステップST63)。
制御部88A1は、信号送信装置90Aからの信号を受信しない状態の継続時間が第1の閾値以上であると、槽1の水位が所定水位P1であると推定する。また、制御部88A1は、所定の水位P1を推定すると、ポンプ30を始動することを示す信号を、通信部86を介して第2の水中ポンプ20A2の制御部88A2に送信する。水位が高い場合、制御部88A1の通信部86は信号送信装置90からの信号を受け取ることができないため、ポンプ30を始動することを示す情報は第1の水中ポンプ20A1が運転している間、継続または予め設定した一定時間ごとに断続して送信する。制御部88A1は、槽1の所定水位P1を推定すると、インバータ85により水中モータ40に電力を供給することで、ポンプ30を始動する(ステップST64)。また、水位が高い場合、制御部88A1の通信部86は、制御部88A2の通信部86からの送信信号を受け取ることはできないが、制御部88A2の通信部86は、第2の水中ポンプ20A2が運転している間、継続または予め設定した一定時間ごとに断続して送信し続けるため、水位が低くなると、制御部88A1の通信部86は、制御部88A2の通信部86からの送信信号を受信する。
次に、制御部88A1は、停止条件の第1段階として、槽1の水位が所定水位P1未満であるか否かを推定する。制御部88A1は、具体的には、ポンプ30の駆動時に信号送信装置90Aからの信号を受信しているか否かを判定する(ステップST65)。制御部88A1は、通信部86により信号送信装置90Aからの信号を受信していると、槽1の水位が所定水位P1未満であると推定する。
次に、制御部88A1は、停止条件の第2段階を検出したか否かを判定する(ステップST66)。ステップST66における判定フローについては図9に示すステップST66a~ステップST66dにより3つの例について説明する。
1番目の例は、制御部88A1は、ポンプ30を停止する停止条件の第2段階として、第1段階の信号受信をしている状態が継続しており、かつ、信号受信の継続時間が第4の閾値を経過したか否かを判断する(ステップST66a)。なお、信号受信の継続時間は、タイマ87により計測される。制御部88A1は、信号受信状態の継続時間が第4の閾値を経過すると、渇水運転であると判断して、インバータ85による水中モータ40への電力供給を停止する(ステップST66a)。
このように、制御部88は、第1段階の停止条件、及び、第2段階の停止条件が満たされることで、渇水運転であると判断する。
2番目の例は、制御部88A1は、ポンプ30を停止する停止条件の第2段階として、第1段階の信号受信をしている状態が継続しており、かつ、温度検出部70の検出値及び第3の閾値の比較により、温度検出部70の検出値が第3の閾値以上であるか否かを判断する(ステップST66b)。なお、温度検出部70が水中モータ40に設けられる構成では、温度検出部70は水中モータ40の温度を検出し、温度検出部70が電装部80に設けられる構成では、温度検出部70は電装部80の温度を検出する。制御部88A1は、水中モータ40または電装部80の温度が第3の閾値以上であると判断すると(ステップST66bのYES)、渇水運転であると判断する。制御部88A1は、渇水運転を判断するとインバータ85による水中モータ40への電力供給を停止する(ステップST67)。
このように、制御部88A1は、第1段階の停止条件、及び、第2段階の停止条件が満たされることで、渇水運転であると判断する。制御部88A1は、渇水運転を判断するまでは(ステップST66bのNO)、水中モータ40または電装部80の温度を監視する。
3番目の例は、制御部88A1は、ポンプ30を停止する停止条件の第2段階として、第1段階の信号受信をしている状態が継続しており、かつ、電流検出部83の検出及び第2の閾値に基づいて電流検出部83の検出値が第2の閾値以下であるか否かを判断する。または、制御部88は、ポンプ30を停止する停止条件の第2段階として、第1段階の信号受信をしている状態が継続しており、かつ、電流検出部83の検出値による電流脈動の有無に基づいて水中モータ40の電流値が脈動しているか否かを判断する(ステップST66c)。
なお、3つの目の例では、制御部88A1は、ポンプ30を停止する第2段階の停止条件が満たされると(ステップST66cのYES)、さらに、ポンプ30を停止する第3段階の停止条件が満たされたか否かを判断する。制御部88A1は、第3段階の停止条件として、インバータ85の出力周波数の検出値及び第5の閾値に基づいて、水中モータ40に印加する電源の周波数が第5の閾値以上であるか否かを判断する(ステップST66d)。
制御部88A1は、水中モータ40に印加する電源の周波数が第5の閾値以上であると判断すると(ステップST66dのYES)、渇水運転であると判断して、インバータ85による水中モータ40への電力供給を停止する(ステップST67)。このように、制御部88は、3番目の例では、第1段階及び第2段階及び第3段階の停止条件が満たされることで、渇水運転であると判断する。
制御部88A1は、渇水運転を判断するまでは(ステップST66cのNO、または、ステップST66dのNO)、水中モータ40の電流値、または、インバータ85の周波数を監視する。
なお、上述の、ポンプ30を停止する停止条件の第2段階の3つの例は、あらかじめ、いずれか1つまたは複数の例が設定されており、ステップST65の次に、ステップST66a、ステップST66b、または、ステップST66cにすすむように、プログラムが設定されている。
例えば、使用状況によって、出荷前や客先にて、ポンプ30を停止する停止条件の第2段階の3つの例のいずれか、または、複数が設定されてもよい。複数が設定されると、すなわち、ステップST66a、ステップST66b、ステップST66cの少なくとも2つが設定されると、設定された複数のステップでの条件の達成が判断されるとステップST67に進む。
図9の説明に戻る。
制御部88A1は、停止条件が満たされたことを判定すると、ポンプ30を停止する(ステップST67)。これにより、制御部88A1は、ポンプ30を始動優先権の無い運転許可とする。制御部88A1は、信号送信装置90Aからの信号の受信が有りと判断して待機する(ステップST68)。このとき、制御部88A1,88A2は、通信部86を介して、互いの製造順番や運転状況を送受信する(第2の水中ポンプ20A2では、後述するステップST89)。ここで言う運転状況は、ポンプ30の駆動時間の積算値や、ポンプ30の運転を停止していること、使用優先権の有無を示す情報、等である。
制御部88A1は、次に信号送信装置90Aからの信号の受信が無くなるまで、すなわち、タイマ87により計測される、信号送信装置90Aからの信号の前回受信時からの経過時間が第1の閾値以上であると判定するまで、待機する(ステップST69)。
また、水位が高い場合、制御部88A1の通信部86は、制御部88A2の通信部86からの送信信号を受け取ることはできないが、制御部88A2の通信部86は、第2の水中ポンプ20A2が運転している間、継続または予め設定した一定時間ごとに断続して送信し続けるため、水位が低くなると、制御部88A1の通信部86は、制御部88A2の通信部86からの送信信号を受信する。
制御部88A1は、信号送信装置90Aからの信号の前回受信からの経過時間が第1の閾値以上であると判定すると、タイマ87により、信号送信装置90Aからの信号を受信しない時間の計測を継続する。
制御部88A1は、信号送信装置90Aからの信号を受信しない状態の継続時間が、第1の閾値及び第6の閾値の合計時間以上と判定すると、すなわち、信号送信装置90Aからの信号を受信しない状態が第1の閾値を経過し、さらにその後、第6の閾値が経過したと判定すると(ステップST70)、ポンプ30を始動し、並列運転を開始する(ステップST71)。水位が高い場合、制御部88A1の通信部86は信号送信装置からの信号を受け取ることができないため、ポンプ30を始動することを示す情報は第1の水中ポンプ20A1が運転している間、継続または予め設定した一定時間ごとに断続して送信する。
次に、制御部88A1は、停止条件の第1段階として、ポンプ30の駆動時に信号送信装置90Aからの信号の受信があるか否かを判定する(ステップST72)。
制御部88A1は、ポンプ30の駆動時に信号送信装置90Aから信号を受信すると、槽1の水位が所定水位P1未満であると推定する(ステップST72)。
次に、制御部88A1は、停止条件の第2段階を検出したか否かを判定する(ステップST73)。なお、ステップST73は、上述したステップST66と同じ動作であるため、詳細は省略する。
制御部88A1は、停止条件が満たされと判定すると、ポンプ30を停止する(ステップST74)。これにより、制御部88A1は、ポンプ30を始動優先権の有る運転許可とする。制御部88A1は、信号送信装置90Aからの信号受信が有りと判断して待機する(ステップST75)。
このとき、制御部88A1,88A2は、通信部86を介して、互いの製造順番や運転状況を送受信する。そして、第1の水中ポンプ20A1の制御部88AはステップST62に戻る。ここで言う運転状況は、ポンプ30の駆動時間の積算時間や、ポンプ30が停止していること、使用優先の有無を示す情報、等である。
一方、第2の水中ポンプ20A2の制御部88A2は、ポンプ30の動作の停止を確認する(ステップST82)。これにより、制御部88A2は、従機であるポンプ30を始動優先権の無い運転許可とする。
制御部88A2は、槽1の水位が所定水位P1であるか否かを推定する。制御部88A2は、具体的には、信号送信装置90Aからの信号を受信しない状態の継続時間が第1の閾値以上であるか否かを判定する(ステップST83)。また、水位が高い場合、制御部88A2の通信部86は、制御部88A1の通信部86からの送信信号を受け取ることはできないが、制御部88A1の通信部86は、第1の水中ポンプ20A1が運転している間、継続または予め設定した一定時間ごとに断続して送信し続けるため、水位が低くなると、制御部88A2の通信部86は、制御部88A1の通信部86からの送信信号を受信する。
制御部88A2は、信号送信装置90Aからの信号の受信の前回受信時からの経過時間が第1の閾値以上であると、タイマ87による、信号送信装置90Aからの信号を受信しない時間の計測を継続する。
制御部88A2は、信号送信装置90Aから信号を受信しない状態の継続時間が、第1の閾値及び第6の閾値の合計時間以上と判定すると、すなわち、信号送信装置90Aからの信号の前回受信終了時から第1の閾値が経過し、さらにその後、第6の閾値が経過したと判定すると(ステップST84)、ポンプ30を始動し、並列運転を開始する(ステップST85)。水位が高い場合、制御部88A2の通信部86は信号送信装置からの信号を受け取ることができないため、ポンプ30を始動することを示す情報は第2の水中ポンプ20A2が運転している間、継続または予め設定した一定時間ごとに断続して送信する。
次に、制御部88A2は、停止条件の第1段階として、槽1の水位が所定の水位P1未満であるか否かを推定する。制御部88A2は、具体的には、ポンプ30の駆動時に信号送信装置90からの信号の受信が行われているか否かを判定する(ステップST86)。制御部88A2は、ポンプ30の駆動時に信号送信装置90Aからの信号を受信すると、槽1の水位が所定水位P1未満であると推定する。
次に、制御部88A2は、停止条件の第2段階を検出したか否かを判定する(ステップST87)。なお、ステップST87は、上述したステップST66と同じ動作であるため、詳細は省略する。
制御部88A2は、停止条件が満たされと判定すると、ポンプ30を停止する(ステップST88)。これにより、制御部88A2は、ポンプ30を始動優先権の有る運転許可とする。制御部88A2は、信号送信装置90Aからの信号の受信が有りと判断して待機する(ステップST89)。このとき、制御部88A1,88A2は、通信部86を介して、互いの製造順番や運転状況を送受信する(第1の水中ポンプ20A1では、ステップST68)。ここで言う運転状況は、ポンプ30の駆動時間の積算値や、ポンプ30の運転を停止していること、使用優先権の有無を示す情報、等である。
制御部88A2は、次に信号送信装置90Aからの信号の受信が無くなるまで、すなわち、タイマ87により計測される、信号送信装置90Aからの信号の前回受信時からの経過時間が第1の閾値以上となるまで待機する(ステップST90)。水位が高い場合、制御部88A2の通信部86は信号送信装置からの信号を受け取ることができないため、ポンプ30を始動することを示す情報は第2の水中ポンプ20A2が運転している間、継続または予め設定した一定時間ごとに断続して送信する。制御部88A2は、タイマ87により計測される、信号送信装置90Aからの信号の前回受信時からの経過が第1の閾値以上であると判定すると、槽1の所定水位P1を推定する。制御部88A2は、所定水位P1を推定すると、ポンプ30を始動することを示す情報を、通信部86を介して第1の水中ポンプ20A1の制御部88A1に送信する。制御部88A2は、次に、ポンプ30を始動する(ステップST91)。また、水位が高い場合、制御部88A2の通信部86は、制御部88A1の通信部86からの送信信号を受け取ることはできないが、制御部88A1の通信部86は、第1の水中ポンプ20A1が運転している間、継続または予め設定した一定時間ごとに断続して送信し続けるため、水位が低くなると、制御部88A2の通信部86は、制御部88A1の通信部86からの送信信号を受信する。
次に、制御部88A2は、停止条件の第1段階として、槽1の水位が所定水位P1未満であるか否かを判定する。制御部88A2は、具体的には、ポンプ30の駆動時に信号送信装置90Aから信号を受信すると、槽1の水位が所定水位P1未満であると推定する(ステップST92)。
次に、制御部88A2は、停止条件の第2段階を満たしたか否かを判定する(ステップST93)。なお、ステップST93は、上述したステップST66と同じ動作であるため、詳細は省略する。
制御部88A2は、停止条件が満たされたと判定すると、ポンプ30を停止する(ステップST94)。これにより、制御部88A2は、ポンプ30を始動優先権の無い運転許可とする。制御部88A2は、信号送信装置90Aからの信号の受信が有りと判断して待機する(ステップST95)。このとき、制御部88A2は、第1の水中ポンプ20A1の制御部88A1と、通信部86を介して、互いの製造順番や、運転状況を送受信する。ここで言う運転状況は、ポンプ30の駆動時間の積算値や、ポンプ30が駆動を停止していること、使用優先権の有無、等の情報である。そして、制御部88A2は、ステップST82に戻る。
なお、交互並列運転では、制御部88A1,88A2は、互いのポンプ30の運転状況や製造順番の情報を通信することで、主機及び従機の再設定を行ってもよい。ここで言う運転状況は、ポンプ30の駆動時間の積算値を含む。
例えば、制御部88A1,88A2は、ステップST75,ST95で行われる互いに通信により得られるポンプ30の駆動時間の積算値等に基づいて、主機及び従機を設定してもよい。
このように構成される水中ポンプ装置10Aは、第1の実施形態と同様の効果が得られる。さらに、水中ポンプ装置10Aの複数の水中ポンプ20Aは、槽1の所定の水位P1で他の水中ポンプ20Aと通信が可能な通信部86を備える為、交互運転または交互並列運転を行うことが可能である。
さらに、主機に設定された水中ポンプ20Aは、ポンプ30の駆動停止後、従機に設定された水中ポンプ20Aに停止したことを示す信号を送信する。そして、従機に設定された水中ポンプ20Aは、この信号を受信することで、その後に所定の水位P1を推定すると始動可能となる。この為、交互運転の精度を向上できる。
さらに、主機に設定された水中ポンプ20Aは、始動することを示す信号を、従機に設定された水中ポンプ20Aに送信する。そして、従機に設定された水中ポンプ20Aは、この信号を受信後、所定の水位P1を推定することで、始動可能となる。この為、並列運転の精度を向上できる。
さらに、従機に設定された水中ポンプ20Aは、所定の水位P1を推定後、所定の水位P1が第6の閾値以上となる時間維持されると、始動する。この為、不要に主機及び従機が同時に駆動されることを防止できるので、消費電力を抑制できる。
また、第1の実施形態及び第2の実施形態では、モータカバー42は、通信部86の通信で用いられる周波数の電波が透過可能な材料で形成される構成が一例として説明されたが、これに限定されない。他の例では、図10に示すように、モータカバー42は、部分的に、信号送信装置90,90Aが送信する電波を通過可能な材料で形成され、他の部分が、信号送信装置90,90Aが送信する電波を透過しない材料で形成されることで、所定の水位P1を任意に設定することが可能となる。
すなわち、第1の実施形態及び第2の実施形態の例では、所定水位P1は、モータカバー42が水没する水位であるが、例えば図10に示すように、モータカバー42の下部が信号送信装置90,90Aが送信する電波を透過する材料で形成される透過部42aに構成されることで、所定の水位P1を、透過部42aの高さ位置に応じて設定することが可能となる。または、モータカバー42に、信号送信装置90Aが送信する電波を透過しない材料で形成されるシールド部材が設けられることで、透過部42aを形成してもよい。
また、第1の実施形態及び第2の実施形態では、複数の水中ポンプの一例として、2台の水中ポンプが用いられる構成が一例として説明されたが、これに限定されない。水中ポンプの台数は、3台以上であってもよい。
また、第1の実施形態及び第2の実施形態では、信号送信装置90,90Aとして、ビーコンが用いられる構成が一例として説明されたが、これに限定されない。他の例では、信号送信装置90,90Aは、パソコン、タブレット、スマートフォン、携帯電話、ゲーム機のいずれか1つであってもよい。
また、第1の実施形態及び第2の実施形態では、信号送信装置90,90Aは、図1及び図4に示すように、槽1の外、または、槽1内であって水没しない位置に設置される構成が一例として説明されたが、これに限定されない。
他の例では、信号送信装置90は、水中ポンプ20,20Aの電源ケーブル81の先端に設けられる器具用プラグ81b、または、電源ケーブル81のケーブル本体81aに設けられてもよい。複数の水中ポンプ20Aを備える構成では、信号送信装置90Aは、いずれか1つの水中ポンプ20Aの電源ケーブル81の器具用プラグ81bまたはケーブル本体81aに設けられてもよい。
信号送信装置90、90Aは、器具用プラグ81bに設けられる場合では、接続部81b2に設けられる。信号送信装置90、90Aは、接続部81b2に設けられる構成の場合、例えば、接続部81b2の外面に設けられる。また、信号送信装置90、90Aは、モールドされる。ここで、モールドされるとは、信号送信装置90、90Aを所定の材料で覆うことでシールすることである。材料は、例えば、樹脂、ゴム、エラストマー、接着剤、または、シール材が用いられる。
信号送信装置90、90Aは、ケーブル本体81aに設けられる構成の場合では、信号送信装置90、90Aは、ケーブル本体81aの水没しない位置に設けられる。すなわち、信号送信装置90、90Aは、ケーブル本体81aのポンプ30を始動する所定の水位P1より高い位置に設けられる。また、信号送信装置90、90Aは、ケーブル本体81aに設けられる構成の場合、例えば、ケーブル本体81aの外面に設けられる。また、信号送信装置90、90Aは、モールドされる。
このように、信号送信装置90、90Aがケーブル本体81aまたは器具用プラグ81bに設けられる構成において、信号送信装置90、90Aをモールドすることで、信号送信装置90、90Aが腐食することを防止できる。
また、第1の実施形態及び第2の実施形態では、第1の水中ポンプ20A1及び第2の水中ポンプ20A2は、1つの槽1内に設置される構成が一例として説明されたが、これに限定されない。他の例では、複数の水中ポンプのそれぞれが、互いに流体的に接続される異なる槽に設置される構成であってもよい。
また、第1の実施形態及び第2の実施形態において、制御部88、88A1,88A2は、ポンプ30を駆動しても水位が下がらない場合は、インバータ85により水中モータ40に供給される電流を増大することでポンプ30の能力を増大してもよい。このように、インバータ85によりポンプ30の能力を増大することが可能となる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。更に、上記実施形態には種々の発明が含まれており、開示される複数の構成要件から選択された組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、課題が解決でき、効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
1…槽、10…水中ポンプ装置、10A…水中ポンプ装置、20…水中ポンプ、20A…水中ポンプ、20A1…第1の水中ポンプ、20A2…第2の水中ポンプ、30…ポンプ、31…羽根車、32…ポンプケーシング、33…ケーシングカバー、34…吸込口、35…吐出口、36…ポンプ室、37…開口部、38…ストレーナ、39…脚部、40…水中モータ、41…モータフレーム、42…モータカバー、42a…透過部、70…温度検出部、80…電装部、80A…電装部、82…制御基板、82A…制御基板、83…電流検出部、84…記憶部、86…通信部、87…タイマ、88…制御部、88A…制御部、90…信号送信装置、90A…信号送信装置。

Claims (10)

  1. 槽の外、または、槽内の水没しない位置に設置され、信号を送信する信号送信装置と、
    ポンプ、前記ポンプを駆動する水中モータ、前記槽の水位が前記ポンプを始動する所定の水位より低い水位であるときに前記信号を受信可能な受信部、及び前記受信部での信号の受信の有無に基づいて前記所定の水位を推定して前記ポンプを始動する制御部を備え、前記槽内に設置される水中ポンプと、
    を具備する水中ポンプ装置。
  2. 前記制御部は、前記信号を所定時間受信しないと、前記所定の水位を推定して前記ポンプを始動し、前記ポンプの駆動時に前記信号を受信して前記所定の水位未満を推定し、かつ、予め設定した時間を経過後、または、前記ポンプの駆動時に前記信号を受信して前記所定の水位未満を推定し、かつ、前記水中モータに流れる電流が所定の電流以下であることまたは電流脈動であることを検出後、または、前記ポンプの駆動時に前記信号を受信して前記所定の水位未満を推定し、かつ、前記水中モータまたは電装部の温度が所定の温度以上であることを検出後、前記ポンプの渇水運転であると判断して前記ポンプの駆動を停止する、
    請求項1に記載の水中ポンプ装置。
  3. 前記信号送信装置は、前記所定の水位の水により遮断される周波数の電波を送信可能に構成され、
    前記受信部は、前記所定の水位の水により遮断される前記周波数の電波を受信可能に構成される、
    請求項1に記載の水中ポンプ装置。
  4. 前記所定の水位で通信が可能な送信と受信の双方ができる通信部をそれぞれ備える複数の前記水中ポンプを具備する、請求項1に記載の水中ポンプ装置。
  5. 前記複数の水中ポンプのうち駆動している水中ポンプは、駆動停止後、他の水中ポンプに停止したことを示す信号を前記通信部により送信し、
    前記他の水中ポンプは、前記停止したことを示す信号を前記通信部により受信後、前記所定の水位を推定すると、前記ポンプを始動する、
    請求項4に記載の水中ポンプ装置。
  6. 前記複数の水中ポンプのうち始動する水中ポンプは、始動することを示す信号を他の水中ポンプに前記通信部により送信し、
    前記他の水中ポンプは、前記通信部により前記始動することを示す信号を受信後、前記所定の水位を推定すると、前記ポンプを始動する、
    請求項4に記載の水中ポンプ装置。
  7. 前記複数の水中ポンプが自動交互運転するのか自動交互並列運転するのかを,前記信号送信装置から送信する信号のパルス幅を変えることで、受信側の水中ポンプ側通信部で自動的に判断し、自動交互運転または自動交互並列運転する、請求項5または請求項6に記載の水中ポンプ装置。
  8. 前記水中モータに供給する電流を可変なインバータを備える、請求項1に記載の水中ポンプ装置。
  9. 前記信号送信装置にビーコンを用いる、請求項1に記載の水中ポンプ装置。
  10. 前記信号送信装置を電源ケーブルのプラグ部、または、電源ケーブルのケーブル本体に設置し、樹脂、または、ゴム、または、エラストマー、または、接着剤、または、シール材にてモールドする、請求項1に記載の水中ポンプ装置。
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