JP2022014011A - 車載電子制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の電気負荷を制御し且つ電気負荷のGNDを共通とする駆動回路において、GNDが断線したことを検知する。【解決手段】共通のグラウンドに接続された複数の電気負荷の駆動を制御する車載電子制御装置であって、電気負荷の通電量を制御する制御装置120と、当該制御装置120の指示に従い、少なくとも一つの電気負荷に駆動用の電流を流す駆動制御回路110と、電気負荷の各々に流れる電流を測定する電流測定回路114A,114Bと、を備える。当該制御装置120は、電流測定回路114A,114Bにより測定された少なくとも一つの非駆動対象の電気負荷の測定電流に基づいて、電気負荷への電流の逆流を検出し異常を診断する診断部141を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、診断機能を備えた車載電子制御装置に関する。
車両に搭載されたソレノイド等の電気負荷は、車載電子制御装置の駆動回路によりデューティ駆動される。車載電子制御装置は、電気負荷を駆動中に当該電気負荷に流れる電流をモニタし、そのモニタ電流を基に目標電流が得られるように電気負荷に与える駆動信号を生成している。車載電子制御装置は、電気負荷及び駆動回路の断線、天絡、地絡等の異常を検知する診断を常時実施し、異常を検知した際は、直ちに電気負荷への駆動信号の出力を遮断して車両搭乗者の安全を確保する。
特許文献1には、「電流検出手段が、リニアソレノイドに流れる電流を検出し、通電信号補正手段が、その検出結果と目標電流との差に基づきリニアソレノイドの通電信号を補正し、通電制御手段がその生成された通電信号に基づきリニアソレノイドを通電制御する」、及び「故障検出手段が、通電信号補正手段により生成された通電信号を予め設定された判定基準値と大小比較することにより、当該駆動装置の故障を検出する」と記載されている。
特開平7-194175号公報
ところで、複数の電気負荷を制御し、且つ電気負荷のGND(グラウンド)が共通である構成を備えた駆動回路の場合、GNDが断線した際に、通電対象の電気負荷に流れていた電流がGNDではなく別の電気負荷に流れ込む。そのため、通電対象の電気負荷では、目標電流と検出結果の乖離が発生しない。したがって、特許文献1に記載の技術では、電気負荷の通電信号の補正が行われず、通電信号と判定基準値の大小を比較しても断線を検知できない可能性がある。このように断線を検知できない場合、車載電子制御装置が意図しない電流を電気負荷に流すことになる。
本発明は、上記の状況に鑑みてなされたものであり、複数の電気負荷を制御し且つ電気負荷のGNDを共通とする駆動回路において、GNDが断線したことを検知することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様の車載電子制御装置は、共通のグラウンドに接続された複数の電気負荷の駆動を制御する車載電子制御装置であって、電気負荷の通電量を制御する制御装置と、当該制御装置の指示に従い、少なくとも一つの電気負荷に駆動用の電流を流す駆動制御回路と、電気負荷の各々に流れる電流を測定する電流測定回路と、を備える。当該制御装置は、電流測定回路により測定された少なくとも一つの非駆動対象の電気負荷の測定電流に基づいて、電気負荷への電流の逆流を検出し異常を診断する診断部を有する。
本発明の少なくとも一態様によれば、複数の電気負荷を制御し且つ電気負荷のGNDを共通とする駆動回路において、GNDが断線したことを検知することができる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の一実施形態に係る電子制御装置の一例を示す構成図である。 本発明の一実施形態に係るCPUが出力するPWM(Pulse Width Modulation)信号のデューティ比を説明する図ある。 本発明の一実施形態に係る車載電子制御装置のCPUにより実現される機能の例を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る電子制御装置の診断処理の手順例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るGND断線時に電気負荷に流れる電流の振る舞いを示す図である。
以下、本発明を実施するための形態の例について、添付図面を参照して説明する。本明細書及び添付図面において実質的に同一の機能又は構成を有する構成要素については、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
<一実施形態>
[車載電子制御装置の全体構成]
まず、本発明の一実施形態に係る車載電子制御装置の構成について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る車載電子制御装置の一例を示す構成図である。図1に示す車両システム1では、電子制御装置100は、バッテリ200やイグニッションスイッチ(図示略)などの電源、複数のアクチュエータの電気負荷301,302(SOLA,SOLB)、及びグラウンド(図中「GND」と表記)が、コネクタの各端子を介して接続されている。また、電子制御装置100には、故障表示ランプ150が端子を介して接続されている。
電子制御装置100は、車載電子制御装置の一例であり、例えばECU(Electronic Control Unit)が用いられる。本実施形態では、電気負荷301,302は、エンジンシステムのトランスミッション装置や燃料噴射装置などに用いられるソレノイド(磁気コイル)を想定しているが、この例に限らない。
電子制御装置100は、PWM信号により電気負荷301,302をデューティ駆動する駆動IC110、CPU(Central Processing Unit)120、及びメモリ130を備えている。バッテリ200の電力が、CPU120及び他の回路に供給される。駆動IC110に接続される電気負荷は、3個以上であってもよい。
メモリ130は、不揮発性の半導体メモリであり、CPU120が実行する各種コンピュータープログラム(以下、単に「プログラム」称する)を記憶している。CPU120は、制御装置の一例であり、メモリ130から電子制御装置100を診断する診断プログラムを読み出して実行する。なお、制御装置として、CPUの代わりにMPU(microprocessor)等の他のプロセッサを用いてもよい。
CPU120には、端子を介して、イグニッションスイッチ信号が入力される。電子制御装置100は、イグニッションスイッチのON信号により起動した後、CPU120内部で実行されるプログラム処理で電気負荷301,302に通電したい電流値(目標電流値)を算出して、駆動IC110に目標電流値を送信する。
駆動IC110は、電気負荷301(SOLA)を駆動するA系と、電気負荷302(SOLB)を駆動するB系の2つの系統を備える。A系は、ロジック回路111Aと、スイッチング回路110Aとを備える。スイッチング回路110Aは、PWM信号(PWMA)に基づくスイッチング動作を行い、バッテリ200から供給される電源を利用して電気負荷301へ電圧を印加する。また、B系は、ロジック回路111Bと、スイッチング回路110Bとを備える。スイッチング回路110Bは、PWM信号(PWMB)に基づくスイッチング動作を行い、バッテリ200から供給される電源を利用して電気負荷302へ電圧を印加する。
スイッチング回路110Aは、高圧側ドライバ112A(図中「High Side」)、低圧側ドライバ113A(図中「Low Side」)、及び電流モニタ回路114Aを備える。バッテリ200に接続された端子101と、GNDに接続された端子104との間には、高圧側ドライバ112Aと低圧側ドライバ113Aの直列回路が接続されている。電流モニタ回路114Aの一端は、高圧側ドライバ112Aと低圧側ドライバ113Aの接続中点に接続され、電流モニタ回路114Aの他端は、端子102を介して電気負荷301の一端に接続されている。電気負荷301の他端は、接続点303を経由してGNDに接続されている。高圧側ドライバ112A及び低圧側ドライバ113Aとして、例えばMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field Effect Transistor)等のスイッチング素子が用いられる。
ロジック回路111Aは、目標電流値に応じてCPU120が出力する電気負荷301用のPWM信号122(PWMA)と、ドライバ制御信号121とを受信する。ドライバ制御信号121は、電気負荷に対する出力指示又は遮断指示である。そして、ロジック回路111Aは、PWM信号122とドライバ制御信号121に基づいて、高圧側ドライバ112A及び低圧側ドライバ113Aにスイッチング信号(ゲート駆動信号)を出力する。高圧側ドライバ112Aと低圧側ドライバ113Aはそれぞれ、ロジック回路111Aから入力されたスイッチング信号に基づいて、オン状態(導通)又はオフ状態(非導通)を切り替える。これにより、バッテリ200を電源として電気負荷301に電圧が印加され、電気負荷301に電流が流れる。基本的には、高圧側ドライバ112Aと低圧側ドライバ113Aは交互にオンとオフを繰り返すが、詳細な動作は適宜設定される。
電流モニタ回路114A(電流測定回路の一例)は、A/D(Analog-to-Digital)変換回路を内蔵する。電流モニタ回路114Aは、高圧側ドライバ112Aと低圧側ドライバ113Aの接続中点と、電気負荷301との間の配線に流れる電流を検出し、検出した電流をモニタ電流124(MoniA)としてCPU120へ出力する。
本実施形態では、電流モニタ回路114Aは、駆動IC110から電気負荷301へ向かう正方向Dfの電流を測定する機能を有する。また、電流モニタ回路114Aは、GNDから電気負荷301へ向かう負方向の電流の場合にはその値をゼロとして出力するように構成されている。電流モニタ回路114Aはこのような機能を備えることで、負方向の電流、すなわち電気負荷における電流の逆流を検出することができる。なお、電流モニタ回路114Aが、負方向の電流の場合にはマイナスの電流値を出力する機能を備えていてもよいが、電流モニタ回路114Aのコストが上昇する。また、正方向の電流の値を測定する電流モニタ回路と、負方向の電流の値を測定する電流モニタ回路を別々に設ける構成としてもよいが、電流モニタ回路のコストが上昇するとともに、設置スペースが増大する。
スイッチング回路110Bは、高圧側ドライバ112B、低圧側ドライバ113B、及び電流モニタ回路114Bを備え、A系のスイッチング回路110Aと同様の接続形態である。電気負荷302の一端が、端子103を介して電流モニタ回路114Bに接続され、電気負荷302の他端が、接続点303を経由してGNDに接続されている。A系(電気負荷301)とB系(電気負荷302)は、接続点303からGNDの間に共通の配線が使用されている。スイッチング回路110Bを構成する各要素は、スイッチング回路110Aと同様の機能を備える。ロジック回路111Bは、CPU120が出力する電気負荷302用のPWM信号123(PWMB)と、ドライバ制御信号121とを受信し、高圧側ドライバ112B及び低圧側ドライバ113Bにスイッチング信号を出力する。
電流モニタ回路114Bは、高圧側ドライバ112Bと低圧側ドライバ113Bとの接続中点と、電気負荷302との間の配線に流れる電流を検出し、検出電流125(MoniB)をCPU120へ出力する。
本実施形態に係る電子制御装置100は、複数の電気負荷の通電量を制御するCPU120が、少なくとも一つの電気負荷(本例では電気負荷301)に対するドライバ制御信号121の内容を「出力指示」としている状態で、駆動IC110が計測するモニタ電流を監視する。そして、CPU120は、電気負荷を含む駆動回路のGND側の断線による電気負荷への逆流を検知する。本実施形態では、駆動回路は、駆動IC110、電気負荷301,302、GND、及びそれらの各部を接続する配線から構成される。駆動回路のGND側の断線として、例えば電子制御装置100と他装置を接続するハーネス(組み配線)内の接続点303からGNDにつながる配線の断線、又は、ハーネスがGNDと接触不良の状態などが考えられる。
[電気負荷(SOL A/B)の駆動方法]
図2は、CPU120が出力するPWM信号のデューティ比を説明する図である。図2では、CPU120が出力するPWM信号と、このPWM信号により電気負荷に流れる電流とを示している。CPU120は、起動後、電気負荷301,302に流す目標電流値に相当するPWM信号のデューティ比を算出する。
本実施形態では、目標電流値に関わらず、電気負荷301,302に出力するPWM信号401のデューティ比を常に最小規定値以上とする。すなわちPWM信号401のパルス幅は、PWM信号のデューティ比が最小規定値となる最小パルス幅Wmin以上である。これにより、電気負荷301,302の目標電流が0mAであっても一定の微少電流402が電気負荷301,302に流れるようにする。ただし、CPU120は、PWM信号401のデューティ比が、最小規定値以上、且つ非駆動対象の電気負荷を利用するシステムが動作しない所定値未満となるようにする。システムが動作しないデューティ比は、予め実験等により求めてメモリ130に記憶しておく。
CPU120は、駆動IC110に対し、前述のとおり決定したデューティ比に基づいて、各電気負荷301,302に対しPWM信号122,123を出力する。駆動IC110は、CPU120からのPWM信号122,123に基づいて、ロジック回路111A、111Bを介して、高圧側ドライバ112A,112Bと低圧側ドライバ113A,113Bを駆動し、電気負荷301,302に電流を流す。
[電気負荷(SOL A/B)のモニタ電流計測方法]
駆動IC110は、電流モニタ回路114A,114Bにより電気負荷301,302の正方向(駆動IC110側から電気負荷側に流れる方向)のモニタ電流を計測し、負方向(GND側から電気負荷側に流れる方向)に逆流する電流は計測レンジ外とし、逆流する電流を0mAとする。駆動IC110は、CPU120に各電気負荷301,302のモニタ電流124,125(MoniA,MoniB)の値を通知する。CPU120は、モニタ電流124,125の値と目標電流値から電流フィードバック制御を行い、PWM信号のデューティ比を決定し、駆動IC110により各電気負荷301,302を駆動する。
[CPUによる機能]
次に、CPU120により実現される機能について図3を参照して説明する。
図3は、CPU120により実現される機能の例を示すブロック図である。図3に示すように、CPU120は、診断部141、フェールセーフ処理部142、及び通知部143を備える。
診断部141は、電流モニタ回路114A,114Bが測定した電気負荷301,302に流れる電流(以下「測定電流」)に基づいて、電気負荷301,302への電流の逆流を検出することでGND側の断線異常を診断する。そして、診断部141は、診断結果をフェールセーフ処理部142及び通知部143へ出力する。
フェールセーフ処理部142(遮断部の一例)は、診断部141の診断結果から電子制御装置100に異常が発生したと判断した場合、電子制御装置100の一部又は全部の機能を停止したり、故障情報をメモリ130に記憶したりする。例えば、フェールセーフ処理部142は、診断部141において電気負荷301,302への電流の逆流が検知された場合には、遮断指示を出力し、直ちに駆動IC110から電気負荷301,302への電流出力を遮断する。
(電気負荷(SOL A/B)への出力遮断方法)
CPU120は、駆動IC110に対し、各電気負荷301,302の出力/遮断を制御することが可能である。具体的には、駆動IC110は、CPU120のドライバ制御信号121が「出力指示」の場合は、ロジック回路111A,111Bを介して、高圧側ドライバ112A,112Bと低圧側ドライバ113A,113Bを駆動し、電気負荷301,302に電流を流す。
また、駆動IC110は、CPU120のドライバ制御信号121が「遮断指示」の場合は、ロジック回路111A,111Bを介して、高圧側ドライバ112A,112Bと低圧側ドライバ113A,113Bをオフし、電気負荷301,302に電流が流れないようにする。
図3の説明に戻る。通知部143は、診断部141において電気負荷301,302への電流の逆流が検知された場合には、車両に設置されているインストルメントパネルの故障表示ランプ150(図1参照)を点灯して、車両の搭乗者に修理を促す。
[電気負荷への断線異常診断処理]
次に、GND側の断線による各電気負荷301,302への逆流検知処理について図4を参照して説明する。
図4は、電子制御装置100の診断処理の手順例を示すフローチャートである。始めに、ステップS1において、CPU120(診断部141)は、駆動IC110から電気負荷301,302の制御状態(出力/遮断)を示す情報を取得する。例えばCPU120は、駆動IC110を構成するASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の集積回路から電気負荷301,302に対する現在の動作状態(出力/遮断)を示す信号をSPI(Serial Peripheral Interface)通信で受信し、電気負荷301,302の制御状態を判断する。
次いで、ステップS2において、CPU120(診断部141)は、駆動IC110の電流モニタ回路114A,114Bから電気負荷301,302のモニタ電流124,125(MoniA,MoniB)を取得する。
次いで、ステップS3において、CPU120(診断部141)は、電気負荷301,302の制御状態が“出力”且つ、電気負荷301,302のモニタ電流124,125が“0mA”であるかを判定する。CPU120は、電気負荷の制御状態が“出力”且つ、電気負荷のモニタ電流124,125が“0mA”の場合は(S3のYES)、ステップS4に進む。一方、CPU120は、電気負荷の制御状態が“遮断”又はモニタ電流が“0mAではない”場合は(S3のNO)、本フローチャートの処理を終了する。
次いで、ステップS4において、CPU120(診断部141)は、内部レジスタ(図示略)又はメモリ130に、駆動回路のGND側に断線異常が発生したことを示すGND断線異常フラグをセットする。
次いで、ステップS5において、CPU120(フェールセーフ処理部142)は、駆動IC110に対して電気負荷301,302の制御状態が”遮断”となるように指示する。
CPU120(通知部143)は、GND断線異常フラグがセットされている場合、故障表示ランプ150を表示したりインジケータ等に警告を表示したりして、車両の搭乗者に通知する。
[GND断線時の電気負荷の電流挙動]
次に、GND断線時に電気負荷301,302に流れる電流の挙動について図5を参照して説明する。
図5は、GND断線時に電気負荷301,302に流れる電流の挙動の例を示す。横軸は時間、縦軸は電気負荷に流れる電流を表す。ここでは、電気負荷301(SOLA)を駆動対象として電気負荷301に駆動電流を流し、電気負荷302(SOLB)には微少電流のみを流す。図5には、逆流発生後に電気負荷への電流出力を遮断しない場合の電流波形の例が示されている。
SOLA,SOLBがGNDに正常に接続された状態では、破線で示すように、SOLAの実電流501は200mAである。一方、SOLBでは目標電流0mAに対し、実電流502は二重線で示すように微少電流(数mA)である。この状態でGND断線が発生すると(時刻t1)、駆動電流が供給されていたSOLAのGND側から、電流が小さいSOLBに向かって駆動電流が流れ込み、SLOBに逆流の現象が発生する。
GND断線が発生後、SOLBの実電流502は負方向に流れる。上述したように駆動IC110の電流モニタ回路114Aは、SOLAの正方向Df(駆動IC110側から電気負荷側に流れる方向)の実電流501を計測する。そして、電流モニタ回路114Bは、負方向(GND側から電気負荷側に流れる方向)に逆流する電流については計測レンジ外とし、逆流する電流は0mAとする。すなわち、電流モニタ回路114Bは、SOLBに通電を開始してからGND断線が発生する時刻t1まで微少電流(数mA)を検出し、時刻t1後は0mAの駆動ICモニタ電流503を出力する。
この電流モニタ回路114Bが出力する0mAの駆動ICモニタ電流503により、CPU120は、SOLB(電気負荷302)への電流の逆流を検知することができる。そして、CPU120は、SOLAとSOLBとの接続点303と、GNDとの間に断線異常が発生したことを検知することができる。
以上のとおり、上述した一実施形態に係る車載電子制御装置(電子制御装置100)は、共通のグラウンド(GND)に接続された複数の電気負荷(電気負荷301,302)の駆動を制御する車載電子制御装置である。この車載電子制御装置は、電気負荷の通電量を制御する制御装置(CPU120)と、当該制御装置の指示に従い、少なくとも一つの電気負荷(例えば電気負荷301)に駆動用の電流を流す駆動制御回路(駆動IC110)と、電気負荷の各々に流れる電流を測定する電流測定回路(電流モニタ回路114A,114B)と、を備える。上記制御装置は、電流測定回路により測定された少なくとも一つの非駆動対象の電気負荷(例えば電気負荷302)の測定電流に基づいて、電気負荷への電流の逆流を検出し異常を診断する診断部(診断部141)を有する。
上記構成の一実施形態に係る車載電子制御装置によれば、複数の電気負荷を制御し且つ電気負荷のグラウンドを共通とする駆動回路において、駆動用の電流が供給された電気負荷のグラウンド側から非駆動対象の電気負荷へ逆流する電流を検出する。本実施形態の車載電子制御装置は、電気負荷への電流の逆流を検出することにより、電気負荷のグラウンド側で断線異常が発生したことを診断することができる。
また、上述した一実施形態に係る車載電子制御装置(電子制御装置100)では、電流測定回路(電流モニタ回路114A,114B)は、駆動制御回路(駆動IC110)から電気負荷へ向かう正方向の電流を測定する機能を有し、グラウンド(GND)から電気負荷へ向かう負方向の電流の場合にはその値をゼロとして測定する。
上記構成の車載電子制御装置によれば、グラウンド断線により電気負荷に逆流が発生した場合に、電流測定回路がゼロの電流値を出力するので、複数の電気負荷がグラウンドに正常に接続された状態と、複数の電気負荷の接続点とグラウンドとの間が断線した状態とを、明確に区別できる。
また、上述した一実施形態に係る車載電子制御装置(電子制御装置100)では、制御装置(CPU120)は、駆動制御回路(駆動IC110)に対し、電気負荷(電気負荷301,302)の目標電流に関わらず、最小規定値以上のデューティ比(最小パルス幅Wmin以上)のPWM信号を出力するように構成されている。
上記構成の車載電子制御装置によれば、グラウンド断線発生前に制御装置が、最小規定値以上のデューティ比のPWM信号を駆動制御回路へ出力することで、電流測定回路は、グラウンド断線発生前では正方向の電流を測定し、グラウンド断線発生後では電流値ゼロを出力する。これにより、制御装置は、グラウンド断線が発生したタイミングを検知できる。
また、上述した一実施形態に係る車載電子制御装置(電子制御装置100)では、制御装置(CPU120)は、駆動制御回路(駆動IC110)が備える非駆動対象の電気負荷(例えば電気負荷302)に接続されたスイッチング回路(スイッチング回路110B)に対し、最小規定値以上、且つ非駆動対象の電気負荷を利用するシステムが動作しない所定値未満のデューティ比のPWM信号を出力するように構成されている。
上記構成の車載電子制御装置によれば、制御装置が、最小規定値以上且つ非駆動対象の電気負荷を利用するシステムが動作しない所定値未満のデューティ比のPWM信号を、駆動制御回路のスイッチング回路へ出力する。これにより、制御装置は、駆動対象の電気負荷を駆動中に、非駆動対象の電気負荷の駆動を防止しつつ、グラウンド断線の診断が可能である。
また、上述した一実施形態に係る車載電子制御装置(電子制御装置100)では、制御装置(CPU120)は、診断部(診断部141)により非駆動対象の電気負荷(電気負荷302)への電流の逆流を検知した場合には、駆動制御回路(駆動IC110)から複数の電気負荷への電流出力を遮断する遮断部(フェールセーフ処理部142)を有する。
上記構成の車載電子制御装置によれば、診断部により非駆動対象の電気負荷の逆流が検知された場合には、遮断部が電気負荷への電流出力を遮断することで、車両として安全な状態(搭乗者の安全)を確保することができる。
また、上述した一実施形態に係る車載電子制御装置(電子制御装置100)では、制御装置(CPU120)は、診断部(診断部141)により非駆動対象の電気負荷(電気負荷302)への電流の逆流を検知した場合には、異常が発生したことを通知する通知部(通知部143)を有する。
上記構成の車載電子制御装置によれば、異常の発生を車両の搭乗者に知らせることで、車両の搭乗者は、車両の修理を依頼する、車両の運転を控えるなどの適切な対応をとることが可能となる。
<変形例>
さらに、本発明は上述した一実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限りにおいて、その他種々の応用例、変形例を取り得ることは勿論である。
上述した一実施形態は本発明を分かりやすく説明するために電子制御装置の構成を詳細かつ具体的に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成要素を備えるものに限定されない。また、一実施形態の構成の一部について、他の構成要素の追加又は置換、削除をすることも可能である。例えば、駆動IC110が電子制御装置100の外部に設けられていてもよい。
また、上記の各構成、機能、処理部等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計するなどによりハードウェアで実現してもよい。ハードウェアとして、FPGA(Field Programmable Gate Array)やASICなどを用いてもよい。
また、図4に示すフローチャートにおいて、処理結果に影響を及ぼさない範囲で、複数の処理を並列的に実行したり、処理順序を変更したりしてもよい。例えば、ステップS4とステップS5の処理の順番を逆にしてもよい。
また、上述した実施形態において、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成要素が相互に接続されていると考えてもよい。
100…電子制御装置、 110…駆動IC、 110A,110B…スイッチング回路、 111A,111B…ロジック回路、 112A,112B…高圧側ドライバ、 113A,113B…低圧側ドライバ、 114A,114B…電流モニタ回路、 120…CPU、 121…ドライバ制御(出力/遮断)、 122…PWM信号(PWMA)、 123…PWM信号(PWMB)、 124…SOLAモニタ電流(MoniA)、 125…SOLBモニタ電流(MoniB)、 141…診断部、 142…フェールセーフ処理部、 143…通知部、 200…バッテリ、 301…電気負荷(SOLA)、 302…電気負荷(SOLB)、 401…PWM信号のパルス幅、 402…微少電流、 501…SOLA実電流、 502…SOLB実電流、 503…SOLB駆動ICモニタ電流

Claims (6)

  1. 共通のグラウンドに接続された複数の電気負荷の駆動を制御する車載電子制御装置であって、
    前記電気負荷の通電量を制御する制御装置と、
    前記制御装置の指示に従い、少なくとも一つの前記電気負荷に駆動用の電流を流す駆動制御回路と、
    前記電気負荷の各々に流れる電流を測定する電流測定回路と、を備え、
    前記制御装置は、前記電流測定回路により測定された少なくとも一つの非駆動対象の前記電気負荷の測定電流に基づいて、前記電気負荷への電流の逆流を検出し異常を診断する診断部を有する
    車載電子制御装置。
  2. 前記電流測定回路は、前記駆動制御回路から前記電気負荷へ向かう正方向の電流を測定する機能を有し、前記グラウンドから前記電気負荷へ向かう負方向の電流の場合にはその値をゼロとして測定する
    請求項1に記載の車載電子制御装置。
  3. 前記制御装置は、前記駆動制御回路に対し、前記電気負荷の目標電流に関わらず、最小規定値以上のデューティ比のPWM信号を出力するように構成されている
    請求項2に記載の車載電子制御装置。
  4. 前記制御装置は、前記駆動制御回路が備える非駆動対象の前記電気負荷に接続されたスイッチング回路に対し、前記最小規定値以上、且つ非駆動対象の前記電気負荷を利用するシステムが動作しない所定値未満のデューティ比のPWM信号を出力するように構成されている
    請求項3に記載の車載電子制御装置。
  5. 前記制御装置は、前記診断部により非駆動対象の前記電気負荷への電流の逆流を検知した場合には、前記駆動制御回路から複数の前記電気負荷への電流出力を遮断する遮断部、を有する
    請求項1乃至4のいずれか一項に記載の車載電子制御装置。
  6. 前記制御装置は、前記診断部により非駆動対象の前記電気負荷への電流の逆流を検知した場合には、異常が発生したことを通知する通知部、を有する
    請求項5に記載の車載電子制御装置。
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