JP2022012410A - 車両の上部車体構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】静粛性とデザイン性とを両立することができる車両の上部車体構造を提供する。【解決手段】ルーフパネル2に形成された開口部2aを開閉可能なガラスパネル11を有するルーフ開閉ユニット10と、このルーフ開閉ユニット10の前端縁部に沿って車幅方向に延びると共にガラスパネル11を開操作したときに開口部2aよりも上側位置に移行するデフレクタ20aとを備えた車両Vの上部車体構造において、デフレクタ20aは、複数の縦壁部21と前後方向に夫々延びる複数の凹部22を有し、複数の凹部22は、後端部に縦壁部21と略同じ高さ寸法を有すると共に後側程上方に移行する後方上り傾斜状に形成された閉塞壁部22cを夫々設けている。【選択図】 図9

Description

本発明は、車両の上部車体構造に関し、特に、ルーフ開閉ユニットの蓋部材を開操作したときに上側位置に移行するデフレクタを備えた車両の上部車体構造に関する。
従来より、車両のルーフパネルに形成された略矩形状の開口部を開閉可能なガラスパネル(蓋部材)を有するルーフ開閉ユニット(サンルーフユニット)は知られている。
このルーフ開閉ユニットは、左右1対のサイドフレームと、これら1対のサイドフレームの前端部を車幅方向に連結する前側部材と、1対のサイドフレームの後端部を車幅方向に連結する後側部材とからなる平面視にて略矩形状のユニット骨格部材を有し、このユニット骨格部材を介して車体に搭載されている。
ルーフ開閉ユニットを備えた車両では、ガラスパネルを開放した状態で走行した際、ルーフに沿う気流が室内に巻き込まれるため、渦流が発生し、発生した渦流が開口部の後側縁部に当たることにより渦流の周期性が増長され、低周波の不快振動音、所謂ウインドスロブ音が発生する。これを抑制するためにルーフ上面から突出したデフレクタブレード(以下、デフレクタと表す)をルーフ開閉ユニットの前端縁部に沿って設ける構造が知られているが、単純なバー形状のデフレクタではスロブ音抑制の効果が小さい。
そこで、スロブ音の発生原因である渦流を拡散する技術が提案されている。
特許文献1のサンルーフ装置は、ルーフパネルに形成された開口部を開閉可能なガラスパネルを有するルーフ開閉ユニットと、このルーフ開閉ユニットの前端縁部に沿って車幅方向に延びると共にガラスパネルを開操作したときに開口部よりも上側位置に移行するデフレクタとを備え、このデフレクタに車体前後方向に夫々延びる複数の凸部これら凸部に隣り合う複数の凹部とを設けている。
特開2013-216237号公報
特許文献1のサンルーフ装置は、デフレクタの前壁部を流れる気流を乱して渦流を拡散し、渦流の周期性を抑制することによりスロブ音を低減している。
しかし、特許文献1の技術では、車両のデザイン性が悪化する虞がある。
図11に示すように、特許文献1のルーフ開閉ユニット50をチルトアップ操作した場合、ガラスパネル51が後退移動すると共に後方上り傾斜状に姿勢を変化する。アーム部の後端部分を軸として回動可能なデフレクタ60は、ガラスパネル51の後退移動に連動して開口部52よりも上側位置に立ち上がる(ポップアップする)ように構成されている。
それ故、図12に示すように、デフレクタ60の凸部61及び凹部62が着座した乗員の視界に入り、乗員に対して煩雑さと共に見栄えに係る違和感を与える虞がある。
また、高速走行した場合、デフレクタ60に形成された凹部62に沿って流れる気流の勢いが強いことから、凹部62を通過した気流が開口部52の後側縁部に突き当たり、低周波の衝突音が発生することも考えられる。
即ち、ルーフ開閉ユニットとデフレクタとを備えた車両において、走行状態に拘らず静粛性とデザイン性とを両立することは容易ではない。
本発明の目的は、車両の静粛性とデザイン性とを両立可能な車両の上部車体構造等を提供することである。
請求項1の車両の上部車体構造は、ルーフパネルに形成された開口部を開閉可能な蓋部材を有するルーフ開閉ユニットと、このルーフ開閉ユニットの前端縁部に沿って車幅方向に延びると共に前記蓋部材を開操作したときに前記開口部よりも上側位置に移行するデフレクタとを備えた車両の上部車体構造において、前記デフレクタは、上端部が略同一高さの複数の縦壁部と車幅方向において前記縦壁部と交互に配置され且つ車体前後方向に夫々延びる複数の凹部を有し、前記複数の凹部は、後端部に前記縦壁部の上端部以上に突出した閉塞壁部を夫々設けたことを特徴としている。
この車両の上部車体構造では、前記デフレクタは、上端部が略同一高さの複数の縦壁部と車幅方向において前記縦壁部と交互に配置され且つ車体前後方向に夫々延びる複数の凹部を有するため、デフレクタの前壁部を流れた気流を乱して渦流を拡散し、渦流の周期性を抑制することができる。前記複数の凹部は、後端部に前記縦壁部の上端部以上に突出した閉塞壁部を夫々設けたため、高速走行時、凹部を通過する気流を制限でき、凹部を通過した気流による開口部の後側縁部への突き当たりを回避することができる。これにより、衝突音の発生を抑制できる。また、デフレクタの凹凸形状が着座乗員の視界に入ることを防ぎ、乗員の違和感を解消することができる。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記複数の縦壁部は後端部に後壁部を夫々有し、前記閉塞壁部の上端は、前記後壁部の上端と略同じ高さ位置に設定されたことを特徴としている。この構成によれば、閉塞壁部と後壁部の上端を揃えることで乗員の違和感を一層解消することができる。
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において、前記閉塞壁部は、側面視にて離脱する走行風の流動角度が前記後壁部から離脱する走行風の流動角度よりも大きくなるように形成されたことを特徴としている。この構成によれば、閉塞壁部を流れる気流の流動角度と後壁部を流れる気流の流動角度を異ならせることができ、渦流を一層拡散することができる。
請求項4の発明は、請求項2又は3の発明において、前記閉塞壁部と後壁部の後面部は平坦状に構成されたことを特徴としている。この構成によれば、乗員が認識する煩雑さを防止することができる。
請求項5の発明は、請求項1~4の何れか1項の発明において、前記凹部が前記閉塞壁部の前側に凹部下壁部を有し、前記凹部下壁部は、後側程上方に移行する後方上り傾斜状に形成されたことを特徴としている。この構成によれば、凹部下壁部を流れた気流が閉塞壁部に衝突して生じる衝突音を抑制することができる。
請求項6の発明は、請求項1~5の何れか1項の発明において、前記閉塞壁部は、後側程上方に移行する後方上り傾斜状に形成されたことを特徴としている。この構成によれば、閉塞壁部に衝突する気流を後方に誘導して空気抵抗を低減することができる。
本発明の車両の上部車体構造によれば、凹部を通過する気流を制限する閉塞壁部を設けることにより、静粛性とデザイン性とを両立することができる。
実施例1に係る車両の上部車体構造の斜視図である。 ガラスパネルがチルトアップ操作されたときの図1相当図である。 図2の車両の側面図である。 図2の車両の開口部における前側底面図である。 デフレクタの斜視図である。 デフレクタの正面図である。 図2のVII-VII線断面図である。 図2のVIII-VIII線断面図である。 図6の要部拡大図である。 検証結果を示すグラフである。 従来技術に係る車両がチルトアップ操作されたときの正面図である。 図11の車両の開口部における前側底面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
以下の説明は、本発明を車両の上部車体構造に適用したものを例示したものであり、本発明、その適用物、或いは、その用途を制限するものではない。
以下、本発明の実施例1について図1~図10に基づいて説明する。
図1~図3に示すように、車両Vは、前後に延びる左右1対のルーフサイドレール1と、これら1対のルーフサイドレール1の間に掛け渡されたルーフパネル2と、1対のルーフサイドレール1の前端部から前側下方に夫々延びる左右1対のフロントピラー3と、1対のルーフサイドレール1の中間部から下方に夫々延びる左右1対のセンタピラー4と、1対のルーフサイドレール1の後端部から下方に夫々延びる左右1対のリヤピラー5と、ルーフパネル2に形成された開口部2aを開閉可能なルーフ開閉ユニット10等を備えた4ドアタイプの乗用車である。以下、図において、矢印F方向を車体前後方向前方とし、矢印L方向を車幅方向左方とし、矢印U方向を車体上下方向上方として説明する。
まず、本発明に係る車両Vの概略構成について説明する。
ルーフサイドレール1は、ルーフレールアウタ1aと、このルーフレールアウタ1aと協働して前後に延びる閉断面を形成するルーフレールインナ(図示略)と、上端部がルーフレールアウタ1aとルーフレールインナに挟持されると共にルーフサイドレール1の閉断面を車幅方向に区分する補強部材としてのルーフレールレインフォースメント(図示略)を有している。ルーフパネル2の左右両端部は、1対のルーフレールアウタ1aの車幅方向内側端部に溶接にて接合されている。
図1~図3に示すように、1対のルーフサイドレール1は、左右に延びるフロントヘッダ6と、左右に延びるリヤヘッダ7と、左右に延びる第1,第2ルーフレインフォースメント(図示略)とによって車幅方向に連結されている。第1ルーフレインフォースメントは、ルーフサイドレール1とセンタピラー4の接続部近傍位置、所謂開口部2aの前後方向中央位置において1対のルーフサイドレール1を連結するように構成されている。第2ルーフレインフォースメントは、ルーフサイドレール1とリヤピラー5の接続部近傍位置、所謂開口部2aの前後方向後端位置において1対のルーフサイドレール1を連結するように構成されている。
図4に示すように、フロントヘッダ6は、左右両端部に1対の金属製ヘッダガセット6aを有し、これら1対のヘッダガセット6aを介して1対のルーフレールインナに夫々接続されている。フロントヘッダ6は、断面略ハット状に形成され、ルーフパネル2の前端部分と協働して左右に延びる略矩形状の閉断面を形成している。リヤヘッダ7は、フロントヘッダ6と同様に、断面略ハット状に形成され、ルーフパネル2の後端部分と協働して左右に延びる閉断面を形成している。
ルーフパネル2には、フロントヘッダ6近傍位置からルーフサイドレール1とリヤピラー5の接続部近傍位置に亙って平面視にて略矩形状の開口部2aが形成されている。開口部2aの外周近傍部分で且つルーフパネル2の下面には、左右に延びるフロントフィキシングプレート、リヤフィキシングプレート、及び左右1対のサイドフィキシングプレートが配設されている(何れも図示略)。これら鉄製のフィキシングプレートを介してルーフ開閉ユニット10が車体に対して取り付けられている。
次に、ルーフ開閉ユニット10について説明する。
ルーフ開閉ユニット10は、透明ガラスパネル11(蓋部材)を後方に開摺動させてガラスパネル11の前半部を後方上り傾斜状にポップアップ操作するチルトアップ機能と、ガラスパネル11を後方に開摺動させてガラスパネル11の前半部を後半部上に重畳するように開放操作する開放機能と、ガラスパネル11を透過する太陽光を遮断するサンシェード機能とを有している。
図1~図4に示すように、ルーフ開閉ユニット10は、前半部と後半部とからなるガラスパネル11と、左右1対のサイドフレーム12と、これら1対のサイドフレーム12の前端部を車幅方向に連結する前側部材13と、1対のサイドフレーム12の後端部を車幅方向に連結するシェード装置(図示略)と、デフレクタ機構20等を主な構成要素としている。
サイドフレーム12は、断面略U字状に構成されている。このサイドフレーム12は、アルミニウム合金材料を用いて押出成形にて形成されている。前側部材13は、断面略U字状に構成されている。この前側部材13は、合成樹脂材料を用いて成形されている。
シェード装置は、ガラスパネル11の下面を覆うシート状のシェードと、このシェードを引き出し自在に巻き取るロールシェード部と、シェード及びロールシェード部を収容する鉄製の収容部(何れも図示略)等によって略直方体状に形成されている。
次に、デフレクタ機構20について説明する。
図2~図6に示すように、デフレクタ機構20は、左右に延びる合成樹脂製のデフレクタブレード(以下、デフレクタと表す)20aと、このデフレクタ20aの左右両端部から後方に延びると共に後端部がサイドフレーム12に対して回転自在に枢支された左右1対のアーム部20bと、1対のアーム部20bの前端部をサイドフレーム12に対して揺動可能に支持するリンク機構(図示略)と、1対のアーム部20bを常時上向きに付勢する付勢手段(図示略)等を備えている。
図1に示すように、ガラスパネル11が閉摺動された時、ガラスパネル11の前半部の下面がアーム部20bを付勢手段の付勢力に抗して下方に押圧する。デフレクタ20aは、ガラスパネル11の下側で且つ前側部材13の上側の空間に格納されている。
図7,図8に示すように、ガラスパネル11が開摺動された(ポップアップ操作又は開放操作)時、デフレクタ20aは、ガラスパネル11による位置規制から解放される。デフレクタ20aは、ルーフ開閉ユニット10の前端縁部(開口部2aの前側縁部)に沿って付勢手段により上方に起き上がるように付勢されて上昇位置に移動される。デフレクタ20aの上昇位置は、リンク機構によって開口部2aよりも上側位置になるように規定されている。
図5,図6に示すように、デフレクタ20aは、複数(例えば、10個)の縦壁部21と、これら縦壁部21に隣り合うように複数(例えば、9個)の凹部22とを備えている。
図7に示すように、縦壁部21は、走行風が前方から衝突する前壁部21aと、この前壁部21aの後側に一体的に設けられた後壁部21bとを有している。
前壁部21aは、下半部が鉛直状に形成され、上半部が後方上り傾斜状に形成されている。前壁部21aに沿って流れる走行風(気流)は、水平面に対して流動角度θ1で流れるように後側上方に誘導されている。後壁部21bは、前壁部21aの上端部(後端部)から前側下方に向けて平坦状に延設されている。
図8に示すように、凹部22は、走行風が前方から衝突する凹部下壁部22aと、この凹部下壁部22aの後側に一体的に設けられた凹部後壁部22bと、この凹部後壁部22bの上端部から後方上り傾斜状に延びる閉塞壁部22cとを有している。
凹部下壁部22aは、下半部が鉛直状に形成され、上半部が後方上り傾斜状に形成されている。凹部下壁部22aに沿って流れる走行風は、流動角度θ1よりも緩やかな流動角度で流れるように後側上方に誘導されている。凹部後壁部22bは、凹部下壁部22aの上端部から前側下方に向けて平坦状に延設されている。
図9に示すように、閉塞壁部22cは、その上端が後壁部21bの上端と略同じ高さ位置に設定され、隣り合う縦壁部21の間に形成された凹空間を閉塞するように構成されている。この閉塞壁部22cは、後壁部21b及び凹部後壁部22bと同一平面上になるように一体形成され、閉塞壁部22cの上端部から凹部後壁部22bの下端部に亙って平坦状に延設されている。凹部下壁部22aに誘導された走行風は、流動角度θ1よりも大きい流動角度θ2で流れるように後側上方に誘導されている。
次に、本発明の実施形態による車両Vの上部車体構造の作用効果について説明する。
作用、効果の説明に当り、実機を用いた計測を行った。
縦壁部と閉塞壁部を形成しない凹部とを備えたデフレクタ機構を有する車両モデルAと、縦壁部と閉塞壁部を形成した凹部とを備えたデフレクタ機構を有する車両モデルBとを作成し、時速100km/h、横風0m/sの条件で、前席中央位置における騒音値(dB)について夫々算出した。尚、モデルA,Bは、デフレクタ以外について同一仕様に設定されている。
図10に、検証結果を示す。
図10に示すように、閉塞壁部を形成したモデルBは、閉塞壁部を形成しないモデルAに比べて約3.3%の騒音を低減、所謂低周波のスロブ音を抑制することが確認された。
これは、閉塞壁部が凹部下壁部上を通過する走行風を後側上方に誘導することにより、凹部を通過する気流を制限して、開口部の後側縁部(ガラスパネルの前端部)に突き当たる気流を減少させたことが要因であると推測される。
実施例1に係る車両Vの上部車体構造によれば、デフレクタ20aは、上端部が略同一高さの複数の縦壁部21と車幅方向において縦壁部21と交互に配置され且つ前後方向に夫々延びる複数の凹部22を有するため、デフレクタ20aの前壁部21a等を流れた気流を乱して渦流を拡散し、渦流の周期性を抑制することができる。複数の凹部22は、後端部に縦壁部21の上端部以上に突出した閉塞壁部22cを夫々設けたため、高速走行時、凹部22を通過する気流を制限でき、凹部22を通過した気流による開口部2aの後側縁部(ガラスパネル11の前端部)への突き当たりを回避することができる。これにより、衝突音の発生を抑制できる。また、デフレクタ20aの凹凸形状が着座乗員の視界に入ることを防ぎ、乗員の違和感を解消することができる。
複数の縦壁部21は後端部に後壁部21bを夫々有し、閉塞壁部22cの上端は、後壁部21bの上端と略同じ高さ位置に設定されたため、閉塞壁部22cと後壁部21bの上端を揃えることで乗員の違和感を一層解消することができる。
閉塞壁部22cは、側面視にて離脱する走行風の流動角度θ2が後壁部21bから離脱する走行風の流動角度θ1よりも大きくなるように形成されたため、閉塞壁部22cを流れる気流の流動角度θ2と後壁部21bを流れる気流の流動角度θ1を異ならせることができ、渦流を一層拡散することができる。
閉塞壁部22cと後壁部21bの後面部は平坦状に構成されているため、乗員が認識する煩雑さを防止することができる。
凹部22が閉塞壁部22cの前側に凹部下壁部22aを有し、凹部下壁部22aは、後側程上方に移行する後方上り傾斜状に形成されているため、凹部下壁部22aを流れた気流が閉塞壁部22cに衝突して生じる衝突音を抑制することができる。
閉塞壁部22cは、後側程上方に移行する後方上り傾斜状に形成されているため、閉塞壁部22cに衝突する気流を後方に誘導して空気抵抗を低減することができる。
次に、前記実施形態を部分的に変更した変形例について説明する。
1〕前記実施形態においては、開口部2aがフロントヘッダ6近傍位置からルーフサイドレール1とリヤピラー5の接続部近傍位置に亙って形成された例について説明したが、開口部2aの大きさに拘りなく適用可能である。例えば、開口部2aがフロントヘッダ6近傍位置からルーフサイドレール1とセンタピラー4の接続部近傍位置に亙って形成されても本発明の効果を奏することができる。
2〕前記実施形態においては、閉塞壁部22cの上端と後壁部21bの上端とが略同じ高さ位置の例について説明したが、少なくとも閉塞壁部22cの上端が後壁部21bの上端以上の高さ位置であれば良い。
3〕前記実施形態においては、ガラスパネル11が開摺動された時、付勢手段により上方に起き上がるデフレクタ20aの例について説明したが、デフレクタ20aの駆動機構については特に条件はない。例えば、ガラスパネル11が開摺動された時、電動モータによって上方に起き上がるデフレクタ20aに適用しても良い。
4〕その他、当業者であれば、本発明の趣旨を逸脱することなく、前記実施形態に種々の変更を付加した形態や各実施形態を組み合わせた形態で実施可能であり、本発明はそのような変更形態も包含するものである。
2 ルーフパネル
2a 開口部
10 ルーフ開閉ユニット
11 ガラスパネル
20 デフレクタ機構
20a デフレクタ
21 縦壁部
21b 後壁部
22 凹部
22a 凹部下壁部
22c 閉塞壁部
V 車両

Claims (6)

  1. ルーフパネルに形成された開口部を開閉可能な蓋部材を有するルーフ開閉ユニットと、このルーフ開閉ユニットの前端縁部に沿って車幅方向に延びると共に前記蓋部材を開操作したときに前記開口部よりも上側位置に移行するデフレクタとを備えた車両の上部車体構造において、
    前記デフレクタは、上端部が略同一高さの複数の縦壁部と車幅方向において前記縦壁部と交互に配置され且つ車体前後方向に夫々延びる複数の凹部を有し、
    前記複数の凹部は、後端部に前記縦壁部の上端部以上に突出した閉塞壁部を夫々設けたことを特徴とする車両の上部車体構造。
  2. 前記複数の縦壁部は後端部に後壁部を夫々有し、
    前記閉塞壁部の上端は、前記後壁部の上端と略同じ高さ位置に設定されたことを特徴とする請求項1に記載の車両の上部車体構造。
  3. 前記閉塞壁部は、側面視にて離脱する走行風の流動角度が前記後壁部から離脱する走行風の流動角度よりも大きくなるように形成されたことを特徴とする請求項1又は2に記載の車両の上部車体構造。
  4. 前記閉塞壁部と後壁部の後面部は平坦状に構成されたことを特徴とする請求項2又は3に記載の車両の上部車体構造。
  5. 前記凹部が前記閉塞壁部の前側に凹部下壁部を有し、
    前記凹部下壁部は、後側程上方に移行する後方上り傾斜状に形成されたことを特徴とする請求項1~4の何れか1項に記載の車両の上部車体構造。
  6. 前記閉塞壁部は、後側程上方に移行する後方上り傾斜状に形成されたことを特徴とする請求項1~5の何れか1項に記載の車両の上部車体構造。
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