JP2022012226A - ヘッドライト制御システム - Google Patents

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Kumiko Takenouchi
彰 貝野
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由貴 藤原
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【課題】カットオフ領域を再照射するときに、ドライバに与える負荷や注意配分の偏りを抑制する。【解決手段】ヘッドライト制御システム100は、複数のLED光源23を備えるヘッドライト20と、車両前方に存在する所定の対象物を検出するカメラ11及びレーダ12と、対象物が存在する場合に、複数のLED光源23のうちで対象物が存在する領域を照射するLED光源23を消灯し、この後に当該対象物が当該領域に存在しなくなった場合に、消灯されたLED光源23を再点灯するようにヘッドライト20を制御するよう構成されたコントローラ30と、を有する。コントローラ30は、消灯されたLED光源23を再点灯するときに、ウェーバー・フェヒナーの法則に基づき、当該LED光源23による輝度を徐々に大きくするようにヘッドライト20を制御する。【選択図】図6

Description

本発明は、複数のLED光源を備えるヘッドライトを制御するヘッドライト制御システムに関する。
従来から、自車両前方に先行車両や対向車両などの所定の対象物が存在する場合に、他車両のドライバに与えるグレアなどを抑制するために、対象物が存在する領域を照射しないようにヘッドライトを制御する技術が知られている(以下では、対象物が存在するためにヘッドライトの光を部分的に照射しないようにした領域を適宜「カットオフ領域」と呼ぶ。)。そして、この技術では、自車両や対象物の移動などに起因して、対象物がカットオフ領域に存在しなくなると、当該カットオフ領域を再照射するようにヘッドライトを制御している。
例えば、特許文献1には、車両前方に対象物が存在しなくなりカットオフ領域(遮蔽領域)を再照射するときに、カットオフ領域の大きさが徐々に小さくなる態様にてヘッドライトを制御する技術が開示されている。
特許5454523号公報
上記した特許文献1に記載の技術では、カットオフ領域を再照射するときに、カットオフ領域以外の領域(つまり既に照射されている領域)と同等の輝度の光を直ちに照射している。そのため、光が照射されておらず暗かったカットオフ領域が急に明るくなることで、眩しさや明滅などによる負荷(運転負荷)をドライバに与えてしまう。また、急に明るくなったカットオフ領域に注意が向き、他の領域に注意が向きにくくなってしまう、つまり前方領域に対するドライバの注意配分に偏りが生じてしまう。
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、カットオフ領域を再照射するときに、ドライバに与える負荷や注意配分の偏りを抑制するようにヘッドライトを適切に制御することができるヘッドライト制御システムを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明は、ヘッドライト制御システムであって、車両の前方の複数の領域をそれぞれ照射する複数のLED光源を備えるヘッドライトと、車両の前方に存在する所定の対象物を検出する対象物検出装置と、対象物検出装置によって対象物が存在することが検出されたときに、ヘッドライトの複数のLED光源のうちで対象物が存在する領域を照射するLED光源を消灯し、この後に対象物検出装置によって当該対象物が当該領域に存在しないことが検出されたときに、消灯されたLED光源を点灯するように、ヘッドライトを制御するよう構成されたコントローラと、を有し、コントローラは、対象物検出装置によって対象物が存在しないことが検出されて、消灯されたLED光源を点灯するときに、ウェーバー・フェヒナーの法則に基づき、当該LED光源による輝度を徐々に大きくするようにヘッドライトを制御するよう構成されている、ことを特徴とする。
このように構成された本発明によれば、カットオフ領域の再照射時に、ウェーバー・フェヒナーの法則に基づき、消灯されたLED光源による輝度を徐々に大きくするので、ドライバに与える負荷及び注意配分の偏りを抑制することができる。具体的には、本発明によれば、暗かったカットオフ領域が急に明るくなることで、眩しさや明滅などによる負荷(運転負荷)をドライバに与えることを抑制できる。また、本発明によれば、急に明るくなったカットオフ領域に注意が向き、他の領域に注意が向きにくくなってしまうことを抑制できる。
なお、上記の「対象物検出装置によって当該対象物が当該領域に存在しないことが検出されたとき」には、対象物検出装置によって当該領域内の対象物の不存在が検出された場合だけでなく、対象物検出装置によって当該領域内に対象物が検出されない場合も含む。
本発明において、好ましくは、コントローラは、ウェーバー・フェヒナーの法則に基づき、人に知覚される輝度の変化が一定になるように、LED光源による輝度を徐々に大きくするようにヘッドライトを制御するよう構成されている。
このように構成された本発明によれば、人に知覚される輝度の変化が一定になるように、つまり人の輝度に対する感覚量が一定に変化するように、LED光源による輝度を徐々に大きくするので、ドライバに与える負荷及び注意配分の偏りを確実に抑制することができる。
本発明において、好ましくは、コントローラは、ウェーバー・フェヒナーの法則として、LED光源による所定時間前の輝度に対する、LED光源による所定時間後の輝度の変化量の割合を一定にするという条件を用いて、LED光源による輝度を徐々に大きくするようにヘッドライトを制御するよう構成されている。
このように構成された本発明によれば、カットオフ領域の再照射時に、人に知覚される輝度を効果的に一定に変化させることができる、つまり人の輝度に対する感覚量を線形に変化させることができる。
本発明において、好ましくは、コントローラは、0.2秒~0.6秒の間に、消灯されたLED光源による輝度を徐々に大きくして当該LED光源の点灯を完了させるように、ヘッドライトを制御するよう構成されている。
このように構成された本発明によれば、LED光源の点灯を0.2秒~0.6秒の間に完了させるので、消灯されたLED光源を速やかに再点灯させることによるカットオフ領域における安全性確保を実現しつつ、ドライバに与える負荷及び注意配分の偏りを抑制することができる。
本発明のヘッドライト制御システムによれば、カットオフ領域を再照射するときに、ドライバに与える負荷や注意配分の偏りを抑制するようにヘッドライトを適切に制御することができる。
本発明の実施形態によるヘッドライト制御システムの概略構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態によるヘッドライトの概略構成図である。 本発明の実施形態によるヘッドライトのLED光源の概略構成図である。 本発明の実施形態におけるヘッドライトの基本制御を説明するための図である。 比較例2に係るヘッドライトの制御を説明するための図である。 本発明の実施形態に係るヘッドライトの制御を説明するための図である。 本発明の実施形態による作用及び効果を説明するための図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態によるヘッドライト制御システムについて説明する。
[システム構成]
図1乃至図3を参照して、本発明の実施形態によるヘッドライト制御システムの構成について説明する。図1は、本発明の実施形態によるヘッドライト制御システムの概略構成を示すブロック図である。図2は、本発明の実施形態によるヘッドライトの概略構成図である。図3は、本発明の実施形態によるヘッドライトのLED光源の概略構成図である。
図1に示すように、ヘッドライト制御システム100は、車両の前方に存在する所定の対象物(先行車両や対向車両など)を検出する対象物検出装置として機能するカメラ11及びレーダ12と、車両の前方を照射するヘッドライト20と、カメラ11及びレーダ12から入力された信号に基づきヘッドライト20を制御するための信号を出力するコントローラ30と、を有する。
カメラ11は、主に車両の前方を撮影し、画像データを出力する。コントローラ30は、カメラ11から受信した画像データに基づいて、車両の前方に存在する対象物の種類や位置(相対位置)などを特定する。なお、コントローラ30は、交通インフラや車々間通信等により、外部から対象物の情報を取得してもよい。
レーダ12は、車両の前方に存在する対象物の位置及び速度を測定する。レーダ12として、例えばミリ波レーダを用いることができる。レーダ12は、車両の進行方向に電波を送信し、対象物により送信波が反射されて生じた反射波を受信する。そして、レーダ12は、送信波と受信波に基づいて、車両と対象物との間の距離や、車両に対する対象物の相対速度を測定する。なお、レーダ12に代えて、レーザレーダや超音波センサ等を用いて対象物との距離や相対速度を測定してもよい。また、複数のセンサ類を用いて、位置及び速度測定装置を構成してもよい。
ヘッドライト20は、左右一対で用いられ、車両の前部の左側及び右側に設けられる。図2に示すように、ヘッドライト20は、ロービームユニット21a及びハイビームユニット21bを有する。ロービームユニット21aは、車両前方のやや下方に指向するロービームを発する。ロービームは、ヘッドライト20が照射する光のうち車両近傍側の部分の光を形成する。ハイビームユニット21bは、車両前方にほぼ水平方向に指向するハイビームを発する。ハイビームは、ヘッドライト20が照射する光のうち車両遠方側の部分の光を形成する。
ロービームユニット21aは、ロービームを発するLEDアレイ22aを有し、ハイビームユニット21bは、ハイビームを発するLEDアレイ22bを有する(以下ではLEDアレイ22a、22bを区別しない場合には「LEDアレイ22」と表記する。)。図3に示すように、LEDアレイ22は、上下方向に複数個並んだLED光源23の列が、横方向(車幅方向)に複数列に並んで形成されている。各LED光源23は、それぞれ独立して輝度を調整することができるように構成されている。
なお、LED光源23の列数は特に制限されない。また、2個以上のLED光源23があれば、各列のLED光源23の数は特に限定されない。特に、各列においてLED光源23の個数が異なっていてもよい。また、ロービームユニット21aのLEDアレイ22aのLED光源23の配列と、ハイビームユニット21bのLEDアレイ22bのLED光源23の配列とは、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
コントローラ30は、回路により構成されており、周知のマイクロコンピュータをベースとする制御器である。図1に示すように、コントローラ30は、プログラムを実行する中央演算処理装置(Central Processing Unit:CPU)としての1以上のマイクロプロセッサ30aと、例えばRAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)により構成されてプログラム及びデータを格納するメモリ30bと、電気信号の入出力をする入出力バス等を備えている。例えば、コントローラ30は、ECU(Electronic Control Unit)などにより構成される。
本実施形態では、コントローラ30は、カメラ11及びレーダ12から入力された信号に基づき、車両前方における所定の対象物の存在の有無を判定して、その判定結果に応じて、ヘッドライト20を制御するための信号を出力する。なお、所定の対象物とは、ヘッドライト20の光を照射しないようにする車両前方に存在する物体、例えば先行車両や対向車両である。
[制御内容]
以下では、本発明の実施形態におけるコントローラ30によるヘッドライト20の制御内容について説明する。
まず、図4を参照して、本発明の実施形態におけるヘッドライト20の基本制御について説明する。図4(A)~(C)は、車両1(以下では適宜「自車両1」と呼ぶ。)のヘッドライト20による照射パターンの具体例を示す模式図である。具体的には、図4(A)~(C)は、ハイビームユニット21bの複数のLED光源23による照射範囲(一点鎖線で表す)を上から見た図を示している。
図4(A)に示すように、コントローラ30は、自車両1の前方に対象物(先行車両や対向車両など)が存在しない場合には、自車両1の前方が隈無く照射されるように、ハイビームユニット21bの複数のLED光源23(典型的には全てのLED光源23)を点灯する。この場合には、ハイビームユニット21bの複数のLED光源23によって、例えば符号L1~L8で示すような照射範囲が形成される。
他方で、図4(B)に示すように、コントローラ30は、自車両1の前方に先行車両1aが存在する場合には、ハイビームユニット21bの複数のLED光源23のうちで、先行車両1aが存在する領域を照射するLED光源23を消灯する。具体的には、コントローラ30は、先行車両1aが含まれる照射範囲L4、L5(図4(A)参照)を照射するLED光源23を消灯する。これにより、ハイビームユニット21bの複数のLED光源23によって、照射範囲L4、L5は形成されずに、照射範囲L1~L3、L6~L8のみが形成される。この場合には、照射範囲L4、L5に対応する領域は、カットオフ領域となる。
また、図4(C)に示すように、コントローラ30は、自車両1の前方に対向車両1bが存在する場合には、ハイビームユニット21bの複数のLED光源23のうちで、対向車両1bが存在する領域を照射するLED光源23を消灯する。具体的には、コントローラ30は、対向車両1bが含まれる照射範囲L7、L8(図4(A)参照)を照射するLED光源23を消灯する。これにより、ハイビームユニット21bの複数のLED光源23によって、照射範囲L7、L8は形成されずに、照射範囲L1~L6のみが形成される。この場合には、照射範囲L7、L8に対応する領域は、カットオフ領域となる。
次いで、コントローラ30は、上記のように対象物(先行車両1aや対向車両1bなど)が存在する領域を照射するLED光源23を消灯した後、自車両1や対象物の移動などによって、当該対象物が当該領域(カットオフ領域に対応する)に存在しなくなった場合に、消灯されたLED光源23を再点灯する。つまり、コントローラ30は、対象物が存在しなくなったカットオフ領域の部分を再照射する。この場合、上述したように、カットオフ領域を再照射するときに、カットオフ領域以外の領域(つまり既に照射されている領域)と同等の輝度の光を直ちに照射すると、ドライバに負荷を与えたり、注意配分に偏りが生じたりする。すなわち、消灯されたLED光源23の輝度をステップ状に変化させて再点灯すると(以下では、このようにヘッドライト20を制御する構成を適宜「比較例1」と呼ぶ。)、暗かったカットオフ領域が急に明るくなることで、眩しさや明滅などによる負荷(運転負荷)をドライバに与えてしまい、また、急に明るくなったカットオフ領域に注意が向き、他の領域に注意が向きにくくなってしまう。
ここで、上記の比較例1による問題を解決すべく、消灯されたLED光源23の輝度を徐々に線形に変化させて再点灯する比較例2による制御について検討する。図5は、比較例2に係るヘッドライト20の制御を説明するための図である。図5の上の図は、比較例2に係る制御によるLED光源23の輝度の変化を示し、図5の下の図は、比較例2に係る制御による、人に知覚される輝度の変化量(感覚量)を示している。図5の上の図に示すように、比較例2では、カットオフ領域を再照射するときに、当該カットオフ領域に対応する、消灯されたLED光源23の輝度を線形に大きくする。
図5の下の図に示すように、比較例2のようにLED光源23の輝度を線形に変化させても、人の感覚量は線形に変化しないことがわかる。具体的には、比較例2によれば、輝度変化の初期段階において、感覚量が大きく上昇していることがわかる。そのため、比較例2によれば、カットオフ領域の再照射時に、眩しさや明滅などによる負荷をドライバに与えてしまう。
以上述べたことを勘案して、本実施形態では、カットオフ領域を再照射するときに、ドライバに与える負荷や注意配分の偏りを抑制すべく、コントローラ30は、ウェーバー・フェヒナーの法則(以下では単に「フェヒナーの法則」とも呼ぶ。)に基づき、消灯されたLED光源23の輝度を徐々に変化させて再点灯する。このフェヒナーの法則は、人の心理的な感覚量が、刺激の強度ではなく、その対数に比例して知覚されるという法則である。具体的には、本実施形態では、コントローラ30は、このようなフェヒナーの法則に基づき、人に知覚される輝度の変化が一定になるように、つまり感覚量が一定に変化するように、LED光源23の輝度を徐々に大きくする。
図6は、本発明の実施形態に係るヘッドライト20の制御を説明するための図である。図6の上の図は、本実施形態に係る制御によるLED光源23の輝度の変化を示し、図6の下の図は、本実施形態に係る制御による、人に知覚される輝度の変化量(感覚量)を示している。図6の上の図に示すように、本実施形態では、コントローラ30は、フェヒナーの法則として、LED光源23による所定時間(単位時間)前の輝度A1(太実線で示す)に対する、LED光源23による所定時間(単位時間)後の輝度の変化量A2(破線で示す)の割合を一定にするという条件を用いて、カットオフ領域の再照射時にLED光源23の輝度を徐々に大きくする。すなわち、コントローラ30は、「輝度の変化量A2/変化前の輝度A1=a(一定)」という式(以下では単に「フェヒナーの式」と呼ぶ。)に基づき、LED光源23の輝度を変化させる。なお、このフェヒナーの式中の「a」は、実験やシミュレーションなどにより適宜設定される固定値である。
図6の下の図に示すように、本実施形態のようにLED光源23の輝度をフェヒナーの法則に基づき変化させると、人の感覚量が線形に変化することがわかる。これにより、本実施形態によれば、暗かったカットオフ領域が急に明るくなることで、眩しさや明滅などによる負荷をドライバに与えることを適切に抑制できる。また、本実施形態によれば、急に明るくなったカットオフ領域に注意が向き、他の領域に注意が向きにくくなってしまうことを抑制できる、つまり注意配分の偏りを適切に抑制できる。
なお、フェヒナーの式中の「a」の値は、LED光源23の輝度の変化速度に影響を与えるものである。したがって、「a」の値を調整することで、LED光源23の輝度の変化速度を調整できる(具体的には「a」の値を大きくすると輝度の変化速度が速くなる)。すなわち、「a」の値を適宜設定することで、消灯されたLED光源23の再点灯を完了させるまでの時間、詳しくは消灯されたLED光源23の輝度を所望の輝度に達するまで変化させる時間(以下では「輝度変化時間」と呼ぶ。)を調整することができる。本願発明者による実験やシミュレーションなどの結果によれば、消灯されたLED光源23の輝度を0.2秒以上かけて所望の輝度まで変化させれば、カットオフ領域の再照射時にドライバに与える負荷や注意配分の偏りを適切に抑制できることがわかった。他方で、消灯されたLED光源23を再点灯させて、カットオフ領域の視認性を速やかに確保するためには、つまり安全性を確保するためには、消灯されたLED光源23の輝度を0.6秒以内に所望の輝度まで変化させるのが望ましいことがわかった。以上より、輝度変化時間を0.2秒~0.6秒以下にするようにフェヒナーの式中の「a」の値を設定しておき、コントローラ30は、この式に基づき、カットオフ領域の再照射時にLED光源23の輝度を徐々に大きくする制御を行うのがよい。
また、フェヒナーの式を規定する輝度は、LED光源23により照射された物体からの反射光の輝度を適用するのがよい。したがって、好適な実施形態では、コントローラ30は、LED光源23により照射された物体からの反射光の輝度をカメラ11により検出し、この検出された輝度をフェヒナーの式に適用して、カットオフ領域の再照射時にLED光源23の輝度を徐々に大きくする制御を行うのがよい。なお、このようにカメラ11により検出された輝度を用いる代わりに、LED光源23により照射された物体からの反射光の輝度の代表的な値を事前に規定しておき、この値を固定値としてフェヒナーの式に適用して、カットオフ領域の再照射時にLED光源23の輝度を徐々に大きくする制御を行ってもよい。
また、上記した本実施形態によるカットオフ領域の再照射時における輝度の制御は、ハイビームユニット21bのLED光源23への適用に限定はされず、ロービームユニット21aのLED光源23に適用してもよい。
[作用及び効果]
次に、図7を参照して、本発明の実施形態によるヘッドライト制御システム100の作用及び効果について説明する。図7には、カットオフ領域の再照射時にLED光源23の輝度をステップ状に変化させる比較例1による結果(図7の左側)と、カットオフ領域の再照射時にLED光源23の輝度を線形に変化させる比較例2による結果(図7の左右方向における中央)と、カットオフ領域の再照射時にLED光源23の輝度をフェヒナーの法則に基づき変化させる本実施形態による結果(図7の右側)と、を示している。
また、図7の上段には、比較例1、2及び本実施形態によるLED光源23の輝度の変化を示している。比較例2及び本実施形態では、輝度変化時間T1を0.6秒(600msec)に設定したものとする。また、図7の中段には、比較例1、2及び本実施形態による注意配分の結果を示し、図7の下段には、比較例1、2及び本実施形態による、手の発汗により変化する抵抗値に相当するSCR(Skin Conductive Resistance)の変化量(μS)を示している。このSCRは、緊張度合い(人が感じる負荷に相当する)を表す指標であり、ステアリングに設けられた発汗センサにより検出される。
ここで、注意配分及びSCRの結果は、ディスプレイを用いたドライビングシミュレータを被験者に実行させているときに(車速100km/h程度で、被験者はステアリング操作のみを行う)、比較例1、2及び本実施形態のそれぞれによるLED光源23の制御に応じた画像をディスプレイに提示した場合に得られたものである。特に、注意配分の結果は、このようなドライビングシミュレータの実行中において、ディスプレイの中央に提示された固視点を被験者に注視させている状態で、ディスプレイ上のランダムな位置に所定の指標を提示したときの被験者の当該指標に対する反応時間(図7において色の濃淡で反応時間の大小を示す)を計測することで得られたものである。指標に対する反応時間が当該指標を提示した位置によりばらついている場合には(特にディスプレイの中央から離れた位置での反応時間がディスプレイの中央付近での反応時間よりもかなり遅い場合)、注意配分の偏りが大きいことに相当する。
図7の中段に示す結果より、比較例1によれば、注意配分の偏りが大きいが、比較例2及び本実施形態によれば、比較例1に比べて、注意配分の偏りが非常に小さくなっていることがわかる。また、図7の下段に示す結果より、比較例1、2によれば、SCRの変化量が大きい、つまり負荷が高いが、本実施形態によれば、比較例1、2に比べて、SCRの変化量が非常に小さくなっている、つまり負荷が非常に低くなっていることがわかる。
以上より、本実施形態によれば、カットオフ領域の再照射時にLED光源23の輝度をフェヒナーの法則に基づき変化させるので、特に人に知覚される輝度の変化が一定になるようにLED光源23の輝度を徐々に大きくするので、ドライバに与える負荷及び注意配分の偏りを適切に抑制することができる。具体的には、本実施形態によれば、暗かったカットオフ領域が急に明るくなることで、眩しさや明滅などによる視覚的な負荷をドライバに与えることを抑制できる。また、本実施形態によれば、急に明るくなったカットオフ領域に注意が向き、他の領域に注意が向きにくくなってしまうことを抑制できる。
1 車両(自車両)
11 カメラ
12 レーダ
20 ヘッドライト
21a ロービームユニット
21b ハイビームユニット
22a、22b LEDアレイ
23 LED光源
30 コントローラ
100 ヘッドライト制御システム

Claims (4)

  1. ヘッドライト制御システムであって、
    車両の前方の複数の領域をそれぞれ照射する複数のLED光源を備えるヘッドライトと、
    前記車両の前方に存在する所定の対象物を検出する対象物検出装置と、
    前記対象物検出装置によって前記対象物が存在することが検出されたときに、前記ヘッドライトの前記複数のLED光源のうちで前記対象物が存在する領域を照射するLED光源を消灯し、この後に前記対象物検出装置によって当該対象物が当該領域に存在しないことが検出されたときに、消灯された前記LED光源を点灯するように、前記ヘッドライトを制御するよう構成されたコントローラと、
    を有し、
    前記コントローラは、前記対象物検出装置によって前記対象物が存在しないことが検出されて、消灯された前記LED光源を点灯するときに、ウェーバー・フェヒナーの法則に基づき、当該LED光源による輝度を徐々に大きくするように前記ヘッドライトを制御するよう構成されている、ことを特徴とするヘッドライト制御システム。
  2. 前記コントローラは、前記ウェーバー・フェヒナーの法則に基づき、人に知覚される輝度の変化が一定になるように、前記LED光源による輝度を徐々に大きくするように前記ヘッドライトを制御するよう構成されている、請求項1に記載のヘッドライト制御システム。
  3. 前記コントローラは、前記ウェーバー・フェヒナーの法則として、前記LED光源による所定時間前の輝度に対する、前記LED光源による前記所定時間後の輝度の変化量の割合を一定にするという条件を用いて、前記LED光源による輝度を徐々に大きくするように前記ヘッドライトを制御するよう構成されている、請求項1又は2に記載のヘッドライト制御システム。
  4. 前記コントローラは、0.2秒~0.6秒の間に、消灯された前記LED光源による輝度を徐々に大きくして当該LED光源の点灯を完了させるように、前記ヘッドライトを制御するよう構成されている、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のヘッドライト制御システム。
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