JP2022011909A - 圧縮機 - Google Patents

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将彬 足立
Masaaki Adachi
幹央 梶原
Mikio Kajiwara
洋平 西出
Yohei Nishide
直人 富岡
Naoto Tomioka
洋輔 大西
Yosuke Onishi
大輔 岡本
Daisuke Okamoto
仁 上田
Hitoshi Ueda
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Abstract

【課題】圧縮機からの潤滑油の流出を抑制する。【解決手段】上下方向に延びる円筒状の胴部(11)を有し、底部に潤滑油が貯留するケーシング(10)と、胴部(11)の内周面に沿った円環状に形成される平板状の円環部(44a)を有し、該胴部(11)に固定される固定部材(44)と、ボルト(73)により固定部材(44)と締結される圧縮機構(30)とを備え、圧縮機構(30)と接する円環部(44a)の下面が全周にわたって平坦に形成され、円環部(44a)の板厚の、固定部材(44)の外径に対する比が0.033以上である。【選択図】図4

Description

本開示は、圧縮機に関するものである。
特許文献1に記載の圧縮機は、円筒状の胴板を有するケーシングと該ケーシング内部に収納される圧縮要素とを有する。胴板の内周面には、マウンティングプレートが溶接固定されている。圧縮要素は、このマウンティングプレートにボルトにより締結される。
特開2009-47161号公報
特許文献1の圧縮機において、圧縮要素の駆動によりマウンティングプレートの上側で冷媒ガスの流れが発生する。潤滑油は、各摺動部に供給された後、冷媒ガスに混じってケーシング内の上部に巻き上げられるが、自重によりケーシング内壁を伝って落下する。
しかし、ボルトによる締結によってマウンティングプレートに歪みが生じると、該マウンティングプレートと圧縮要素との間にすきまができる。そのため、ケーシング内壁を伝って落下する潤滑油はこのすきまを通り、再び冷媒ガスの気流に乗って圧縮機の上部に巻き上げられる場合がある。このように、潤滑油は冷媒ガスともに圧縮機から流出しやすくなり、圧縮機に貯留された潤滑油の量が少なくなり過ぎるおそれがある。
本開示の目的は、圧縮機からの潤滑油の流出を抑制することにある。
本開示の第1の態様は、
上下方向に延びる円筒状の胴部(11)を有し、底部に潤滑油が貯留するケーシング(10)と、
前記胴部(11)の内周面に沿った円環状に形成される平板状の円環部(44a)を有し、該胴部(11)に固定される固定部材(44)と、
ボルト(73)により前記固定部材(44)と締結される圧縮機構(30)とを備え、
前記固定部材(44)は、該固定部材(44)の外周縁に沿った平板状の円環部(44a)を有し、
前記圧縮機構(30)と接する円環部(44a)の下面が全周にわたって平坦に形成され、
前記円環部(44a)の板厚の、前記固定部材(44)の外径に対する比が0.033以上である。
第1の態様では、円環部(44a)の板厚を、固定部材(44)の外径に対して0.033以上とすることで、ボルトで締結したときに生じ得る円環部(44a)の歪みを抑えることができる。このことにより、圧縮機構(30)と円環部(44a)との密着性が増し、圧縮機構(30)と円環部(44a)との間に隙間が生じにくくなる。その結果、潤滑油が冷媒ガスによりケーシング(10)内の上部に巻き上げられることが抑制されるため、潤滑油が圧縮機外へ流出することを抑制できる。
本開示の第2の態様は、第1の態様において、
前記圧縮機構(30)と接する円環部(44a)の下面における、前記円環部(44a)の径方向の最短長の、前記固定部材(44)の外径に対する比が0.012以上である。
第2の態様では、圧縮機構(30)と円環部(44a)とが接する部分の径方向の幅を確保できる。このことにより、固定部材(44)と圧縮機構(30)との間に隙間が生じにくくなり、固定部材(44)と圧縮機構(30)との間を潤滑油が通り抜けにくくすることができる。
本開示の第3の態様は、第1の態様または第2の態様において、
前記ケーシング(10)に収容され、前記圧縮機構(30)を駆動する電動機(20)をさらに備え、
前記電動機(20)のステータ(21)は、該ステータ(21)の外周に形成されて該ステータ(21)の軸方向に延びるコアカット(23)と、該コアカット(23)の上方に配置され、前記電動機(20)の上面視においてコアカット(23)を覆う板部材(74)とを有する。
第3の態様では、コアカット(23)内を上方に流れる潤滑油混じりの冷媒ガスは板部材(74)に衝突するため、冷媒ガスから潤滑油が分離されやすくなる。このことにより、潤滑油がケーシング(10)上部に巻き上げられることが抑制される。
図1は、実施形態の圧縮機の縦断面図である。 図2は、ピストンの平面図である。 図3は、図1の圧縮機構の一部を拡大した断面図である。 図4は、図1のIV-IV線断面を示す圧縮機の断面図である。 図5は、マウンティングプレートの斜視図である。 図6は、圧縮機構の動作を示す図である。 図7は、潤滑油と冷媒の流れを示す図である。 図8は、変形例の圧縮機の電動機を拡大した斜視図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
《実施形態》
本実施形態の圧縮機(1)は、ロータリ圧縮機である。圧縮機(1)は、冷媒が循環して冷凍サイクルを行う冷媒回路(図示省略)に接続され、冷媒を圧縮するものである。図1に示すように、圧縮機(1)は、ケーシング(10)、電動機(20)、および圧縮機構(30)を有している。電動機(20)および圧縮機構(30)は、ケーシング(10)内に収納されている。圧縮機(1)は、圧縮機構(30)において圧縮された冷媒がケーシング(10)の内部空間(S)に吐出され、内部空間(S)が高圧となる所謂高圧ドーム型に構成されている。
ケーシング(10)は、上下方向に延びる円筒状の胴部(11)と、該胴部(11)の上端を閉塞する上部鏡板(12)と、該胴部(11)の下端を閉塞する下部鏡板(13)とを備えている。上部鏡板(12)および下部鏡板は、比較的肉厚に形成されている。胴部(11)の下部には、吸入管(14)が設けられる。上部鏡板(12)には、吐出管(15)と電動機(20)へ電力を供給するためのターミナル(16)とが設けられている。ケーシング(10)に底部には、油貯まり部(17)が形成されている。油貯まり部(17)には、圧縮機構(30)の各摺動部を潤滑するための潤滑油が貯留される。
電動機(20)は、ケーシング(10)内において、胴部(11)の上部に配置される。電動機が(20)が配置されることにより、内部空間(S)は、電動機(20)の下側の第1内部空間(S1)と、電動機(20)の上側の第2内部空間(S2)とに区分される。電動機(20)は、胴部(11)の内周面に沿って固定された筒状のステータ(21)と、該ステータ(21)の内側に配置されたロータ(22)とを備えている。ステータ(21)の外周面には、複数のコアカット(23)が形成される。コアカット(23)は、第1内部空間(S1)と第2内部空間(S2)とを連通する。具体的に、コアカット(23)は、ステータ(21)の周方向に複数並んで形成される。コアカット(23)は、ステータ(21)の軸方向に延びている。この構成により、第1内部空間(S1)に吐出された冷媒ガスは、コアカット(23)を通って第2内部空間(S2)へ流入する。
圧縮機構(30)は、ケーシング(10)内において、電動機(20)の下方に配置されている。圧縮機構(30)は、後述するマウンティングプレート(44)とボルト(73)により締結される。圧縮機構(30)は、駆動軸(31)、第1シリンダ(34a)、第2シリンダ(34b)、フロントヘッド(41)、ミドルプレート(42)、リアヘッド(43)、第1ピストン(35a)、及び第2ピストン(35b)を備えている。
駆動軸(31)は、ケーシング(10)内において、上下方向に延びるように配置されている。駆動軸(31)の上部は、電動機(20)のロータ(22)に連結されている。駆動軸(31)の下部は、上から下に向かって順に、上側軸部(31a)、第1偏心部(32a)、中軸部(31b)、第2偏心部(32b)、及び下側軸部(31c)を有している。第1偏心部(32a)と第2偏心部(32b)とは、回転位相差が互いに180度となるように駆動軸(31)の軸心に対して偏心している。第1偏心部(32a)および第2偏心部(32b)は、上側軸部(31a)、中軸部(31b)、及び下側軸部(31c)よりも大径に形成されている。
駆動軸(31)の下端部には、油ポンプ(61)が固定される。油ポンプ(61)は、油貯まり部(17)の潤滑油を吸引する。駆動軸(31)の内部には、給油通路(62)が形成される。給油通路(62)は、油ポンプ(61)によって吸引された潤滑油が流通する通路である。給油通路(62)は、主給油路(62a)と複数の給油口(62b)とを有する。主給油路(62a)は、上下方向に延び、その下端が油ポンプ(61)に連通する。複数の給油口(62b)は、該主給油路(62a)の途中で径方向外方へ延び、その外周端が駆動軸(31)の側面に開口する。この構成により、油貯まり部(17)の潤滑油は、駆動軸(31)やピストン(35a,35b)の各摺動部へ供給される。
図2に示すように、第1シリンダ(34a)および第2シリンダ(34b)は、共に、略円筒状に形成される。第1シリンダ(34a)の軸および第2シリンダ(34b)の軸は、上下方向に延びるように配置される。第2シリンダ(34b)は、第1シリンダ(34a)の下方に配置されている。第1シリンダ(34a)には、駆動軸(31)の第1偏心部(32a)が挿入され、第2シリンダ(34b)には、駆動軸(31)の第2偏心部(32b)が挿入されている。
第1ピストン(35a)は、第1シリンダ(34a)に収容される。第1ピストン(35a)は、上側のフロントヘッド(41)と下側のミドルプレート(42)の双方に摺動するように構成されている。第1ピストン(35a)は、第1ピストン本体(36a)と第1ブレード(37a)とを有している。
第1ピストン本体(36a)は、環状に形成される。具体的に、第1ピストン本体(36a)は、やや厚肉の円筒状に形成されている。駆動軸(31)の第1偏心部(32a)が摺動可能に挿入されている。第1ピストン本体(36a)は、駆動軸(31)が回転すると、第1シリンダ(34a)の内周面に沿って公転するように構成されている。第1ピストン本体(36a)と第1シリンダ(34a)との間には、第1圧縮室(50a)が形成されている。
第1ブレード(37a)は、第1ピストン本体(36a)と一体に形成される。第1ブレード(37a)は、第1ピストン本体(36a)の外周面から径方向外方へ突出している。第1ブレード(37a)は、第1シリンダ(34a)の内周面から径方向外方へ延びる第1ブッシュ溝(53a)に設けられた一対の第1揺動ブッシュ(54a,54b)に挟み込まれている。第1ブレード(37a)は、第1ピストン本体(36a)の公転時に、第1ピストン本体(36a)の自転を規制するように構成されている。また、第1ブレード(37a)は、第1圧縮室(50a)を第1低圧室(51a)と第1高圧室(52a)とに区画している。
第1シリンダ(34a)には、第1吸入ポート(55a)が径方向に貫通形成されている。第1吸入ポート(55a)は、内周端が第1低圧室(51a)に連通し、外周端が第1吸入管(14a)に接続されている。
第2ピストン(35b)は、第2シリンダ(34b)に収容され、上側のミドルプレート(42)と下側のリアヘッド(43)の双方に摺動するように構成されている。図2に示すように、第2ピストン(35b)は、第1ピストン(35a)と同じ構成である。具体的に、第2ピストン(35b)は、第2ピストン本体(36b)と第2ブレード(37b)とを有している。
第2ピストン本体(36b)は、環状に形成される。具体的に、第2ピストン本体(36b)は、やや厚肉の円筒状に形成されている。駆動軸(31)の第2偏心部(32b)が摺動可能に挿入されている。第2ピストン本体(36b)は、駆動軸(31)が回転すると、第2シリンダ(34b)の内周面に沿って公転するように構成されている。第2ピストン本体(36b)と第2シリンダ(34b)との間には、第2圧縮室(50b)が形成されている。
第2ブレード(37b)は、第2ピストン本体(36b)と一体に形成される。第2ブレード(37b)は、第2ピストン本体(36b)の外周面から径方向外方へ突出している。第2ブレード(37b)は、第2シリンダ(34b)の内周面から径方向外方へ延びる第2ブッシュ溝(53b)に設けられた一対の第2揺動ブッシュ(54c,54d)に挟み込まれている。第2ブレード(37b)は、第2ピストン本体(36b)の公転時に、第2ピストン本体(36b)の自転を規制するように構成されている。また、第2ブレード(37b)は、第2圧縮室(50b)を第1低圧室(51a)と第1高圧室(52a)とに区画している。
第2シリンダ(34b)には、第2吸入ポート(55b)が径方向に貫通形成されている。第2吸入ポート(55b)は、内周端が第2低圧室(51b)に連通し、外周端が第2吸入管(14b)に接続されている。
図1、図3および図4に示すように、フロントヘッド(41)は、第1円板部(41b)と、第1円板部(41b)の中心から上方に延びる第1ボス部(41c)とを有する。フロントヘッド(41)には、上側軸受部(41a)が形成される。上側軸受部(41a)は、駆動軸(31)の上側軸部(31a)を回転自在に支持する。
第1円板部(41b)は、縦断面が凸状に形成される。具体的に、第1円板部(41b)は、第1ボス部(41c)を中心に形成された段差部(41d)を有する。第1円板部(41b)の上面は、径方向内側寄りに形成される第1上面(41e)と、径方向外側寄りに形成される第2上面(41f)と、第1上面(41e)と第2上面(41f)とを連結する周面(41g)とを有する。第1上面(41e)および第2上面(41f)は平坦に形成される。第1上面(41e)は段差部(41d)の上面でもある。第1円板部(41b)の下面は、平坦に形成される。第1円板部(41b)の下面は、第1シリンダ(34a)の上端を塞ぐ。
第1円板部(41b)は、6つの締結孔(41h)と、第1吐出弁(41i)とを有する。締結孔(41h)は、マウンティングプレート(44)と締結固定するためのボルト(73)を挿し通すための孔である。6つの締結孔(41h)は、第1円板部(41b)の周方向に概ね等間隔に配置される。具体的には、第1円板部(41b)の外周縁には、径方向外方に突出した突出部(45)が6個形成されており、各締結孔(41h)は、各突出部(45)の上端面から下側に向かって形成されている。第1吐出弁(41i)は、第1高圧室(52a)と後述する第1マフラ室(R1)とを連通する吐出ポート(図示省略)に設けられる弁である。第1吐出弁(41i)は、第1高圧室(52a)の冷媒の圧力が所定値以上になったときに開くように構成されている。
フロントヘッド(41)には、フロントマフラ(71)が固定される。フロントマフラ(71)は、第1吐出弁(41i)を覆うようにフロントヘッド(41)の上面に固定される。フロントマフラ(71)には、第1ボス部(41c)が挿通している。フロントマフラ(71)とフロントヘッド(41)との間には、第1マフラ室(R1)が形成される。第1マフラ室(R1)は、第1高圧室(52a)および第2高圧室(52b)に連通している。フロントマフラ(71)には、第1マフラ室(R1)と第1内部空間(S1)とを連通する連通孔(75)が形成されている。
ミドルプレート(42)は、第1シリンダ(34a)の下端と第2シリンダ(34b)の上端とに固定され、第1シリンダ(34a)の下端と第2シリンダ(34b)の上端とを塞ぐ。このミドルプレート(42)には、駆動軸(31)の中軸部(31b)が挿入されている。
リアヘッド(43)は、第2円板部(43b)と、第2円板部(43b)の中心から下方に延びる第2ボス部(43c)と、第2円板部(43b)の外縁から下方に延びる筒状の筒部(43e)とから構成される。リアヘッド(43)の第2円板部(43b)の上面は、第2シリンダ(34b)の下端を塞ぐ。リアヘッド(43)には、下側軸受部(43a)が形成されている。下側軸受部(43a)は、駆動軸(31)の下側軸部(31c)を回転自在に支持する。第2円板部(43b)には、第2吐出弁(43d)が設けられる。第2吐出弁(43d)は、第2高圧室(52b)と後述する第2マフラ室(R2)とを連通する吐出ポート(図示省略)に設けられる弁である。第2吐出弁(43d)は、第2高圧室(52b)の冷媒の圧力が所定値以上になったときに開くように構成されている。
リアヘッド(43)には、リアマフラ(72)が固定される。リアマフラ(72)は平板に形成される。リアマフラ(72)は、第2吐出弁(43d)を覆うように設けられる。具体的に、リアマフラ(72)は、第2ボス部(43c)の下端と筒部(43e)の下端とに接続される。この構成により、リアヘッド(43)とリアマフラ(72)との間には、第2マフラ室(R2)が形成される。第2マフラ室(R2)は、図示しない連通路により第1マフラ室(R1)と連通している。
-マウンティングプレート-
図3~図5に示すように、マウンティングプレート(44)は、本開示の固定部材(44)である。マウンティングプレート(44)は、胴部(11)に固定されている。マウンティングプレート(44)は、フロントヘッド(41)の上側から被さるように配置される。マウンティングプレート(44)は、円環部(44a)と、周縁部(44b)と、油戻し通路(44d)とを有している。
円環部(44a)は、胴部(11)の内周面に沿った円環状に形成される。円環部(44a)は、マウンティングプレート(44)の外周縁に沿った部分である。マウンティングプレート(44)は、円環部(44a)の板厚Hの、マウンティングプレート(44)の外径(言い換えると、円環部(44a)の外径D)に対する比(H/D)が、0.033以上となるように形成される。また、マウンティングプレート(44)は、円環部(44a)の板厚Hの、円環部(44a)の外径Dに対する比(H/D)が、0.06以下となるように形成される。
円環部(44a)の中心には、開口(44e)が形成される。該開口(44e)を塞ぐように、フロントヘッド(41)が挿入される。具体的に、フロントヘッド(41)の段差部(41d)の周面(41g)が開口(44e)の内側面と向かい合うように、フロントヘッド(41)が挿入される。円環部(44a)の下面は、全周にわたって平坦に形成されている。円環部(44a)の下面は、フロントヘッド(41)の第1円板部(41b)の第2上面(41f)に接する。言い換えると、円環部(44a)の下面全面が、第2上面と密着する。
円環部(44a)には、6つの貫通孔(44c)が形成される。貫通孔(44c)は、マウンティングプレート(44)とフロントヘッド(41)とを締結するボルト(73,73,…,73)を挿し通すための孔である。6つの貫通孔(44c)は、円環部(44a)の周方向に概ね等間隔に配置される。貫通孔(44c)は、第1円板部(41b)の締結孔(41h)に対応する位置に形成される。6本のボルト(73,73,…,73)が、マウンティングプレート(44)の上側から挿し通すことによって、マウンティングプレート(44)がフロントヘッド(41)に固定される。
周縁部(44b)は、円環部(44a)の周縁に連続して形成された円筒状の部分である。周縁部(44b)の外周面は、ケーシング(10)の胴部(11)の内周面と密着している。また、マウンティングプレート(44)は、周縁部(44b)がケーシング(10)の胴部(11)と溶接によって接合されている。
油戻し通路(44d)は、潤滑油をケーシング(10)の底部の油貯まり部(17)に戻すための通路である。油戻し通路(44d)は、マウンティングプレート(44)の外周縁に沿って複数形成される。具体的に、油戻し通路(44d)は、円環部(44a)の外周縁の一部と周縁部(44b)の上端の一部とを切り欠くことにより形成される。油戻し通路(44d)は、周方向に隣り合う貫通孔(44c)の間に形成される。
ここで、マウンティングプレート(44)は、圧縮機構(30)と接する円環部(44a)の径方向の最短長の、マウンティングプレート(44)の外径に対する比が0.012以上となるように形成される。具体的に、円環部(44a)の下面の径方向の長さのうち、油戻し通路(44d)を通る長さLが最も短い。マウンティングプレート(44)は、この長さLの、円環部(44a)の外径Dに対する比(L/D)が0.012以上となるように形成される。マウンティングプレート(44)は、長さLの、円環部(44a)の外径Dに対する比(L/D)が0.068以下となるように形成される。
-運転動作-
図6に示すように、上記ロータリ圧縮機(1)では、電動機(20)を起動してロータ(22)を回転させると、駆動軸(31)が回転し、2つの偏心部(32a,32b)が180度の回転位相差を維持しながら偏心回転する。そして、これら偏心部(32a,32b)の偏心回転に伴って、2つのピストン(34a,35b)が自転を規制しながら各シリンダ(34a,34b)の内周面に沿って公転する。
第1圧縮室(50a)へ冷媒を吸入する吸入行程について説明する。図5に示すように、駆動軸(31)が回転角0°の状態(図5(A)の状態)から僅かに回転すると、第1ピストン(35a)と第1シリンダ(34a)の接触位置が第1吸入ポート(55a)の内周端を通過する。このとき、第1低圧室(51a)への冷媒の吸入が開始される。
冷媒の吸入は、第1吸入管(14a)から第1吸入ポート(55a)を介して行われる。そして、駆動軸(31)の回転角が大きくなると、次第に、第1低圧室(51a)の容積が増大し、第1低圧室(51a)へ吸入される冷媒量が増加する(図5(B)~(H)の状態)。そして、この冷媒の吸入行程は、駆動軸(31)の回転角が360°になるまで続き、その後、吐出行程へと移行する。第2圧縮室(50b)における冷媒の吸入工程は、第1圧縮室(50a)における吸入工程と同じである。
続いて、第1圧縮室(50a)で冷媒を圧縮して吐出する吐出行程について説明する。駆動軸(31)が回転角0°の状態(図5(A)の状態)から僅かに回転すると、第1ピストン(35a)と第1シリンダ(34a)の接触位置が再び第1吸入ポート(55a)の内周端を通過する。このとき、第1低圧室(51a)における冷媒の閉じ込みが完了する。
第1吸入ポート(55a)に繋がっていた第1低圧室(51a)が、吐出ポート(図示省略)だけに繋がる第1高圧室(52a)となる。この状態から、第1高圧室(52a)における冷媒の圧縮が開始される。駆動軸(31)の回転角が大きくなると、第1高圧室(52a)の容積が減少し、第1高圧室(52a)の圧力が上昇する。第1高圧室(52a)の圧力が所定圧力を上回ると、第1吐出弁(41i)が開く。このとき、第1高圧室(52a)の冷媒が、吐出ポートを介して第1マフラ室(R1)へ吐出される。第2圧縮室(50b)においても、第1圧縮室(50a)と同様の吐出工程が行われる。第2高圧室(52b)の冷媒は、吐出ポートを介して第2マフラ室(R2)へ吐出される。第2マフラ室(R2)に吐出された冷媒は、図示しない連通路を通過して、第1マフラ室(R1)内の冷媒と合流する。
第1マフラ室(R1)内の冷媒は、フロントマフラ(71)の連通孔(75)を通って第1内部空間(S1)に吐出される。この冷媒は、コアカット(23)、およびステータ(21)とロータ(22)との間を通って、第2内部空間(S2)に流入する。第2内部空間(S2)に流入したガス冷媒は、吐出管(15)を介して圧縮機(1)の外部へと吐出される。この冷媒の吐出行程は、駆動軸(31)の回転角が360°になるまで続き、その後、吸入行程へと移行する。
このように、ロータリ圧縮機(1)では、各圧縮室(50a,50b)において、吸入行程と吐出行程とが交互に繰り返されることによって、冷媒の圧縮動作が連続的に行われる。
-潤滑油の流れ-
上述したように、圧縮機構(30a,30b)において圧縮された冷媒は、第1マフラ室(R1)から内部空間(S1)へ吐出される。このため、ケーシング(10)の油貯まり部(17)に貯留された潤滑油の圧力は、圧縮機構(30)からケーシング(10)の内部空間(S1)へ吐出された高圧冷媒の圧力と実質的に等しい。
油貯まり部(17)の高圧の潤滑油は、駆動軸(31)の給油通路(62)を通って圧縮機構(30)へ供給される。圧縮機構(30)へ供給された高圧の潤滑油は、上側軸部(31a)及び下側軸部(31c)と駆動軸(31)との隙間、第1偏心部(32a)と第1ピストン(35a)との隙間、第2偏心部(32b)と第2ピストン(35b)との隙間に流入する。また、圧縮機構(30)へ供給された高圧の潤滑油は、第1ピストン(35a)の上端面とフロントヘッド(41)との隙間と、第2ピストン(35b)の下端面とリアヘッド(43)の隙間にも流入する。
その後、圧縮機構(30)に供給された潤滑油の一部は、内部空間(S1)に吐出された冷媒ガスに混じって、内部空間(S1)の上部へ巻き上げられる。巻き上げられた一部の潤滑油は、冷媒ガスと共に吐出管(15)から圧縮機外へ流出するが、一部の潤滑油は、油貯まり部(17)に落下する。具体的に、電動機(20)の上側(第2内部空間(S2))まで巻き上げられた潤滑油は、コアカット(23)および油戻し通路(44d)を通過して油貯まり部(17)に戻る。
-実施形態の効果-
〈圧縮機からの潤滑油の流出〉
マウンティングプレート(44)とフロントヘッド(41)とをボルト(73)で締結すると、マウンティングプレート(44)の円環部(44a)に歪みが生じる場合がある。円環部(44a)に歪みが生じると、マウンティングプレート(44)とフロントヘッド(41)との間に隙間が生じる。
図7では、実線矢印を潤滑油の移動する向きを示し、破線矢印は冷媒ガスの移動する向きを示す。以下、図7を用いて冷媒ガスと潤滑油の移動について説明する。第1マフラ室(R1)から第1内部空間(S1)に吐出された冷媒ガスの一部は、比較的高い流速でマウンティングプレート(44)の円環部(44a)の上面付近を径方向外側に向かって流れる。一方、マウンティングプレート(44)の下側では、冷媒ガスはそれほど高速で流れない。従って、マウンティングプレート(44)の上側の静圧が、マウンティングプレート(44)の下側の静圧よりも若干低くなる。
そのため、ボルト(73)の締結力によってマウンティングプレート(44)が歪み、マウンティングプレート(44)とフロントヘッド(41)との間に隙間が生じると、図7に実線の矢印で示すように、周縁部(44b)の下端付近に存在する潤滑油が、マウンティングプレート(44)とフロントヘッド(41)との隙間に吸い込まれる。この潤滑油は、マウンティングプレート(44)とフロントヘッド(41)との隙間を流れ、円環部(44a)の内周面とフロントヘッド(41)の隙間から流出する。この隙間から流出した潤滑油は、円環部(44a)の上面付近を比較的高い流速で流れる冷媒ガスと共に、コアカット(23)を通って第2内部空間(S2)へ流入する。その結果、第2内部空間(S2)から吐出管(15)を通って冷媒と共に流出する潤滑油の量が増大し、油貯まり部(17)に貯留される潤滑油の量が不足するおそれがある。
〈潤滑油の流出量を低減する効果〉
上述した問題を解決するため、本実施形態の圧縮機(1)では、圧縮機構(30)と接するマウンティングプレート(44)の円環部(44a)の下面を全周にわたって平坦に形成し、円環部(44a)の板厚の、固定部材(44)の外径に対する比を0.033以上にしている。このことにより、円環部(44a)の下面と、圧縮機構(30)のフロントヘッド(41)上面とが、互いに全周にわたって密着する。さらに、円環部(44a)の板厚をマウンティングプレート(44)の外径に対する比が0.033以上とすることで、円環部(44a)の剛性を保持できるため、ボルト(73)の締結力に起因する円環部(44a)の歪みが抑制される。その結果、マウンティングプレート(44)とフロントヘッド(41)との間の隙間を実質的になくすことができる。従って、油貯まり(17)に戻らずに再び冷媒ガスにより内部空間(S)に巻き上げられる潤滑油の量を削減でき、冷媒ガスと共に圧縮機(1)外へ流出する潤滑油の量を削減できる。
本実施形態の圧縮機(1)では、圧縮機構(30)と接する円環部(44a)の下面における、円環部(44a)の径方向の最短長の、マウンティングプレート(44)の外径に対する比が0.012以上である。このことにより、マウンティングプレート(44)とフロントヘッド(41)とが接する径方向の最も短い部分においても、フロントヘッド(41)とマウンティングプレート(44)との密着性を確保できる。このことにより、フロントヘッド(41)とマウンティングプレート(44)との間を潤滑油が通り抜けることを抑制できる。
《変形例》
変形例の圧縮機(1)では、上記実施形態の電動機(20)の構成が異なる。以下では、本変形例の電動機(20)について説明する。
図8に示すように、電動機(20)は、コアカット(23)の上方に配置され、電動機(20)の上面視においてコアカット(23)を覆う板部材(74)を複数有する。具体的に、複数の板部材(74)は、ステータ(21)の上端から径方向外方に延びるように設けられる。板部材(74)の縁の一部は胴部の内周面に沿うように円弧状に形成される。
圧縮機(1)が運転されると、高圧の冷媒ガスが第1マフラ室(R1)から内部空間へ吐出される。吐出されて冷媒ガスの一部は、潤滑油が混じった状態でコアカット(23)内を上昇する。この冷媒ガスがコアカット(23)から電動機(20)の上部の第1内部空間(S1)へ流入する時、コアカット(23)の上方に配置された板部材(74)に衝突する。このとき、冷媒ガスより比重の大きい潤滑油は、冷媒ガスから分離されやすくなる。冷媒ガスから分離された潤滑油は、再びコアカット(23)内および胴部(11)内壁を流れ落ち、油戻し通路(44d)を介して油貯まり部(17)に戻る。
この変形例の圧縮機(1)では、板部材(74)により潤滑油が第2内部空間(S2)に巻き上げられることが抑制される。そのため、冷媒ガスに混じった潤滑油はコアカット(23)を通って再び油貯まり部(17)に戻りやすくなり、吐出管(15)から冷媒ガスに混じった潤滑油が圧縮機(1)から流出することを抑制できる。
《その他の実施形態》
上記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
圧縮機(1)の圧縮機構は、一組のシリンダおよびピストンを有する一気筒の圧縮機構であってもよい。
圧縮機(1)は、スクロール圧縮機であってもよい。
マウンティングプレート(44)は、周縁部(44b)を備えていなくてもよい。この場合、マウンティングプレート(44)は円環部(44a)が胴部(11)の内周面に固定される。
マウンティングプレート(44)は、円環状に形成されていなくてもよい。マウンティングプレート(44)の外周縁の一部が胴部(11)の内周面に固定されていればよい。
以上、実施形態および変形例を説明したが、特許請求の範囲の趣旨および範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。また、以上の実施形態および変形例は、本開示の対象の機能を損なわない限り、適宜組み合わせたり、置換したりしてもよい。以上に述べた「第1」、「第2」、という記載は、これらの記載が付与された語句を区別するために用いられており、その語句の数や順序までも限定するものではない。
以上説明したように、本開示は、圧縮機について有用である。
1 圧縮機
10 ケーシング
11 胴部
20 電動機
21 ステータ
23 コアカット
30 圧縮機構
44 固定部材
44a 円環部
73 ボルト
74 板部材

Claims (3)

  1. 上下方向に延びる円筒状の胴部(11)を有し、底部に潤滑油が貯留するケーシング(10)と、
    前記胴部(11)の内周面に沿った円環状に形成される平板状の円環部(44a)を有し、該胴部(11)に固定される固定部材(44)と、
    ボルト(73)により前記固定部材(44)と締結される圧縮機構(30)とを備え、
    前記圧縮機構(30)と接する円環部(44a)の下面が全周にわたって平坦に形成され、
    前記円環部(44a)の板厚の、前記固定部材(44)の外径に対する比が0.033以上である
    ことを特徴とする圧縮機。
  2. 請求項1において、
    前記圧縮機構(30)と接する円環部(44a)の下面における、前記円環部(44a)の径方向の最短長の、前記固定部材(44)の外径に対する比が0.012以上である
    ことを特徴とする圧縮機。
  3. 請求項1または2において、
    前記ケーシング(10)に収容され、前記圧縮機構(30)を駆動する電動機(20)をさらに備え、
    前記電動機(20)のステータ(21)は、該ステータ(21)の外周に形成されて該ステータ(21)の軸方向に延びるコアカット(23)と、該コアカット(23)の上方に配置され、前記電動機(20)の上面視においてコアカット(23)を覆う板部材(74)とを有する
    ことを特徴とする圧縮機。
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