JP5253445B2 - ロータリ圧縮機 - Google Patents

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Description

本発明は、空調や冷房に用いられるロータリ圧縮機に関するものである。
従来より、モータと、このモータによる回転力がクランク軸によって伝達され、冷媒ガスを圧縮する回転圧縮要素とを備えるロータリ圧縮機が用いられている。まず、従来から用いられているロータリ圧縮機200の構造および動作を図9〜図16を用いて説明する。このロータリ圧縮機200は、図9に示すように、ケーシング1の内部に設けられた固定子2と回転子3とを有するモータの駆動に伴って回転するクランク軸4が設けられている。また、シリンダ7と、シリンダ7を上下から挟むフロントヘッド5およびリアヘッド6とにより、冷媒を圧縮するためのシリンダ室10が形成されている。クランク軸4の回転に伴って、クランク軸4に偏心して設けられたピストン部8がシリンダ室10内において回転する。それにより、図10〜図13に示すように、吸入ポート11から吸入口11aを経て吸入された矢印300で示す冷媒ガスが、シリンダ室10内で圧縮される。それによって、図9で示すように、シリンダ室10内で圧縮された冷媒ガスが吐出弁18を押し上げ、シリンダ室10から、矢印400で示す冷媒ガスが吐出される。
また、図10〜図13に示すように、圧縮工程においてシリンダ室10を圧縮室10aと吸入室10bとを仕切るために、ローラ9の外周において径方向に、ブレード9aが、シリンダ7内で回動可能に設けられた一対の半円形のブッシュ20の間で往復摺動可能に設けられている。また、ブレード9の近傍のフロントヘッド5には、シリンダ室10の上側面に面する吐出口17aを有する吐出ポート17が設けられている。
実願昭55−151597号(実開昭57−73391号)のマイクロフィルム 特開平9−324778号公報 特開昭62−63191号公報 実願昭61−168358号(実開昭63−73594号)のマイクロフィルム 特開昭63−124887号公報 特開平9−184494号公報 実願平2−24346号(実開平3−114589号)のマイクロフィルム
上記ロータリ圧縮機200では、吸入口11aをローラ9の外周面が閉塞した後、圧縮工程が開始した図13の状態から、図10に示す冷媒を圧縮している途中の状態までは、高圧状態を維持している油溜り8aとシリンダ室10内のローラ9外側の空間が吐出口17aを介して連通することはない。また、図10に示す状態から徐々に図11に示す状態へとピストン部8が回転すると、吐出口17aの一部がローラ9の内周より内側の領域に位置する状態となり、吐出口17aを介してローラ9の内周側空間と外周側の圧縮室10aとが連通した状態となる。このような図11に示す状態においては、ローラ9の内周側のピストン部8上側の油溜り8aの圧力と圧縮室10aの圧力とが均衡しているため、油溜り8aの油は、ローラ9の内周側空間と外周側空間とが吐出口17aを介して連通しても、ローラ9の外周側に誘引されない。
しかしながら、圧縮工程終了直後において、図12に示す状態から図13に示す状態へローラ9が公転すると、シリンダ室10内において、吐出口17aがシリンダ7の内周より内側に設けられている場合、ピストン部8の上側の油溜り8aとシリンダ室10の吸入室10bとが、図12の状態でのE−E線断面を示した図14から分かるように、吐出口17aのローラ9内周側、吐出口17aのローラ9外周側および吐出ポート17を介して連通する状態が生じる。
これにより、油溜り8aから圧縮工程終了直後のシリンダ室10の吸入室10bに油が誘引されて漏れることがある。また、高圧状態であった油溜り8aの油が低圧になることにより、油が冷媒ガスを含むため、油の減圧発泡が生じる。そのため、ローラ9の内周面とピストン部8の外周面との接触面に油が供給されにくくなるという給油阻害が生じる。それにより、ピストン部8の回転摺動特性が劣化するため、冷媒ガスを圧縮する能力が低下する。そのため、冷媒ガスは所望の吐出圧力が得られないという不都合な現象が生じる。その結果、シリンダ室10からの矢印400で示す冷媒ガスの吐出量が減少するため、ロータリ圧縮機の冷媒供給能力が低下する。
上記のような、シリンダ室10内の油溜り8aより圧力が低い空間と、油溜り8aとが連通する状態の発生の防止を図る手段として、図15に示すように、吐出ポート17を、平面的に見て常にシリンダ7の内周よりも外側に位置するように配置することが考えられる。この場合、吐出口17aの開口面積を維持するために、図16に示すように、シリンダ7の側壁の一部を切欠いて拡張することが必要になる。
このような対処では、切欠き部分7aとローラ9の外周面とで形成される空間は、最大圧縮状態において容積が残る死容積部分となるため、シリンダ室10内の冷媒ガスの圧縮効率が劣化し、ロータリ圧縮機の冷媒供給能力が低下する。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、シリンダ室の死容積部分の形成を抑制することにより、冷媒供給能力の高いロータリ圧縮機を提供することである。
本発明の実施例のロータリ圧縮機は、シリンダ室に内装され、このシリンダ室内を公転するローラおよびシリンダ室を圧縮室と吸入室とに区画するブレードを備え、吸入口から吸入した冷媒ガスを圧縮して吐出口に吐出するようにしたロータリ圧縮機において、シリンダ室の軸方向から圧縮室に開口する吐出口と対向するローラの対向面に、この吐出口を閉塞する吐出口閉塞部を設けたことを特徴とする。
このような構造にすることにより、吐出口閉塞部が、ローラの内周より内側の領域に位置する状態において、ブレードおよびローラの外周面により仕切られているシリンダ室内の油溜りより低い圧力の空間とローラの内周側である油溜りとが連通することが防止される。その結果、高圧状態となった油溜りの油が、急激に低圧となることが防止されるため、油の減圧発泡が発生しない。また、シリンダ内周面よりも内側の領域内に、冷媒ガスの吐出口を設けることにより、シリンダ側壁を切り欠く必要がないため、最大圧縮状態において容積が残る死容積空間が増加することが抑制される。それにより、シリンダ室内で、冷媒ガスの圧縮効率を改善することができるため、シリンダ室容積を大きくすることなく、ロータリ圧縮機の冷媒供給能力を向上させることが可能となる。
本発明の実施例のロータリ圧縮機は、回転軸に偏心して設けられたピストン部の外周に回転周動可能にローラが配置され、このローラの外周をシリンダ室の内周に沿わせながら公転することによってシリンダ室内の冷媒ガスを圧縮するロータリ圧縮機であって、シリンダ室の側端面外縁から内側にかけての領域内に、圧縮された冷媒ガスを吐出する吐出口が配設され、吐出口の位置におけるローラの外周側の圧力が内周側の圧力よりも低い状態において、吐出口のうちのローラの内周側の部分を遮蔽するように、ローラの前記吐出口側の側端面内周から内側に拡張された吐出口閉塞部が設けられている。
このような構造にすることにより、吐出口閉塞部が、圧縮工程終了直後から、少なくともローラの内周側と外周側との間の圧力が略等しくなるまでの間、吐出口を介してローラの内周側と外周側との連通を遮断することができる吐出口閉塞部を設けることで、上記効果と同様の効果を達成できる。
本発明の実施例のロータリ圧縮機は、上記実施例のロータリ圧縮機において、ブレードは、ローラの径方向外方に突出するようにローラと一体的に形成されるとともに、吐出口を閉塞する吐出口閉塞部は、ローラにおける対向面の一部に形成されていてもよい。
上記のようにローラに固定されたブレードを用いた、いわゆる、スイング型のロータリ圧縮機においては、ローラはピストン部に対して所定の回転角の範囲内を往復して回動するため、ローラは常に吐出口に対して相対的に一定の範囲の位置を揺動する。したがって、上記の本発明の実施例のロータリ圧縮機のように、ローラの対向面の一部に、小さなプレート状の吐出口閉塞部を取付けるだけで、上記の効果と同様の効果を達成することができる。
本発明の実施例のロータリ圧縮機は、上記の実施例のロータリ圧縮機において、ローラの外周面とシリンダ室の内面との間の空間を圧縮室と吸入室とに仕切るために、ローラの外周面から径方向に、ローラに固定して設けられたブレードを備え、吐出口閉塞部が、ローラの側端部内周の、ブレードの近傍のみに設けられていてもよい。
通常、ロータリ圧縮機においては、ブレードの近傍に吐出口が設けられているため、ローラの側端部内周の、ブレードの近傍のみに吐出口閉塞部を設けるだけで、上記の効果を達成できる。
本発明の実施例のロータリ圧縮機は、上記のロータリ圧縮機において、ブレードは、ローラと分離され、このローラの外周面に摺動するように構成されるとともに、吐出口を閉塞する吐出口閉塞部は、ローラにおける対向面の全周部にわたって形成されていてもよい。
上記のように、吐出口閉塞部が、ローラ内周側の全周にわたって設けられていることにより、ローラとブレードとが固定されていないために、ローラがピストン部の周りを任意に自転しても、シリンダ室内のローラの外周側の油溜りより低い圧力の空間とローラの内周側である油溜りとが吐出口を介して連通することが防止される。その結果、ローラとブレードとが固定されていないタイプのロータリ圧縮機においても、上記の効果と同様の効果を得ることができる。
本発明の実施例のロータリ圧縮機は、上記のロータリ圧縮機において、ローラの外周面とシリンダ室の内面との間の空間を圧縮室と吸入室とに仕切るために、ローラの外周面と摺動可能に設けられたブレードを備え、吐出閉塞部が、ローラの側端部内周の全周にわたって設けられていてもよい。
上記のように、吐出口閉塞部が、ローラの側端部内周の全周にわたって設けられていることにより、ローラとブレードとが固定されていないために、ローラがピストン部の周りを任意に自転しても、シリンダ室内のローラの外周側の低圧空間とローラの内周側である油溜りとが吐出口を介して連通することが防止される。その結果、ローラとブレードとが固定されていないタイプのロータリ圧縮機においても、上記請求項2の効果を得ることができる。
本発明の実施の形態1のロータリ圧縮機の、ピストン部、ブレード、ローラ、および、ローラに設けられた吐出口閉塞用プレート部を示す平面図である。 本発明の実施の形態1のロータリ圧縮機の、ピストン部、ブレード、ローラ、および、ローラに設けられた吐出口閉塞用プレート部を示す、図1のA−A線断面図である。 本発明の実施の形態1のロータリ圧縮機の、シリンダ室内でローラが冷媒ガスを圧縮している途中の状態を示す、図9のD−D線に相当する線で切ったときの部分平断面図である。 本発明の実施の形態1のロータリ圧縮機の、シリンダ室内でローラが冷媒ガスを圧縮し終った直後の状態を示す、図9のD−D線に相当する線で切ったときの部分平断面図である。 本発明の実施の形態1のロータリ圧縮機の、シリンダ室内でローラが冷媒ガスの圧縮を開始した直後の状態を示す、図9のD−D線で切ったときの部分平断面図である。 本発明の実施の形態1のロータリ圧縮機の、シリンダ室内でローラが冷媒ガスを圧縮し終った直後の状態を示す、図4のB−B線で切ったときの部分断面図である。 本発明の実施の形態2のロータリ圧縮機の、ピストン部、ブレード、ローラ、および、ローラに設けられた吐出口閉塞用プレート部を示す平面図である。 本発明の実施の形態2のロータリ圧縮機の、ピストン部、ブレード、ローラ、および、ローラに設けられた吐出口閉塞用プレート部を示す、図7のC−C線断面図である。 従来または本発明のロータリ圧縮機の全体構造を示す断面図である。 従来のロータリ圧縮機の、吐出口をシリンダの内側に設けた場合の、シリンダ室内でローラが冷媒ガスを圧縮している途中の状態を示す、図9のD−D線に相当する線で切ったときの部分平断面図である。 従来のロータリ圧縮機の、吐出口をシリンダの内側に設けた場合の、シリンダ室内でローラが冷媒ガスを圧縮している途中において、吐出口がローラの外周側と内周側とを連通させた状態を示す、図9のD−D線に相当する線で切ったときの部分平断面図である。 従来のロータリ圧縮機の、吐出口をシリンダの内側に設けた場合の、シリンダ室内でローラが冷媒ガスを圧縮し終わった直後の状態を示す、図9のD−D線で切ったときの部分平断面図である。 従来のロータリ圧縮機の、吐出口をシリンダの内側に設けた場合の、シリンダ室内でローラが冷媒ガスの圧縮を開始した直後の状態を示す、図9のD−D線で切ったときの部分平断面図である。 従来のロータリ圧縮機の、吐出口をシリンダの内側に設けた場合の、シリンダ室内でローラが冷媒ガスを圧縮し終わった直後の状態を示す、図12のE−E線で切ったときの部分断面図である。 従来のロータリ圧縮機の、吐出口をシリンダを切り欠いて設けた場合の、シリンダ室内でローラが冷媒ガスを圧縮し終った直後の状態を示す、図9のD−D線に相当する線で切ったときの部分平断面図である。 従来のロータリ圧縮機の、吐出口をシリンダを切り欠いて設けた場合の、シリンダ室内でローラが冷媒ガスを圧縮し終った直後の状態を示す、図15のF−F線で切ったときの部分断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1のロータリ圧縮機を図1〜図6を用いて説明する。本実施の形態のロータリ圧縮機は、その全体構造においては、図9に示した従来のロータリ圧縮機と同様である。
本実施の形態のロータリ圧縮機が従来のロータリ圧縮機と異なるのは、ローラ9の構造においてのみである。具体的には、本実施の形態においては、図1および図2に示すように、吐出口17aがシリンダ7の内周よりも内側に設けられ、圧縮工程終了直後からローラ9の外周面が吸入口11aを閉塞し、圧縮工程が開始されるまでの間において、吐出口17aを遮蔽するように、作動中に、ローラ9の内周面側のクランク軸4とに干渉しない領域に、本発明の吐出口閉塞部としての吐出口閉塞用プレート部9bが設けられている。
また、本実施の形態のロータリ圧縮機のピストン部8およびローラ9の、駆動中のシリンダ室内での状態は、従来技術と同様に、冷媒ガスの圧縮工程の途中の段階におけるシリンダ7内部の平断面を示す図3の状態から、ピストン部8が回転して、圧縮工程の最終段階におけるシリンダ内部の平断面を示す図4の状態を経て、ローラ9の外周面が吸入口11aを通過し、圧縮工程を開始する図5の状態へと変化する。
本実施の形態のロータリ圧縮機は、図3の状態から図4の状態を経て図5の状態へと変化する間においてのみ、吐出口17aが、ローラ9の内周より内側に面する部分を有する状態となるが、この状態においては、吐出口17aのローラ9の内周側部分は、常に、吐出口閉塞用プレート部9bにより遮蔽されているような構造となっている。
そのため、図6に示すように、シリンダ7内周面よりも内側に、冷媒ガスの吐出口17aを設けても、シリンダ室10内の油溜り8aよりも低い圧力の冷媒圧縮空間と油溜り8aとが吐出口17aを介して連通することが防止される。そのため、油溜り8aの油が減圧発泡することが防止される。それにより、ローラ9の内周面とピストン部8の外周面との間に、油が供給されない油供給阻害が抑制される。そのため、ピストン部8の潤滑特性の劣化が低下することが抑制される。
また、本実施の形態の構造によれば、シリンダ7内周面よりも内側に、冷媒ガスの吐出口17aを設けていることから、シリンダ7の側壁を切り欠く必要がない。そのため、従来技術において図16で示したような、切欠き部7aにより生じる死容積部分が形成されない。その結果、ピストン部8とローラ9との間の潤滑特性が向上し、かつ、所望の圧力の冷媒ガスが吐出ポート17から効率よく吐出されるため、ロータリ圧縮機の冷媒供給能力は向上する。
また、本実施の形態に記載したような、ローラ9にブレード9aが固定されているスイング型のロータリ圧縮機においては、ローラ9はピストン部8に対して所定の回転角の範囲内を往復して回動する。そのため、ローラ9内側を移動する吐出口17aの軌跡はブレード9aに対して略一定範囲となる。それにより、吐出口17aとブレード9bとは接近した位置関係にあるため、吐出口17aが、ローラ9の内周から最も内側の位置にあるときよりもわずかに内側まで、ローラ9の側端面を拡張するように、吐出口閉塞用プレート部9bを、ブレード9a近傍のローラ9の内周面にのみ設けるだけで、上記の効果を達成することができる。その結果、図1〜図6に示すような、小さなプレート状の吐出口閉塞用プレート部9bをローラ9の内周側面側の所定の位置に取付けるだけで目的が達成できるため、組み立て時における取付けが簡単となる。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2のロータリ圧縮機を図7および図8を用いて説明する。本実施の形態のロータリ圧縮機は、その全体構造においては、図9に示した従来のロータリ圧縮機および実施の形態1のロータリ圧縮機と同様である。
本実施の形態のロータリ圧縮機が従来のロータリ圧縮機および実施の形態1に記載のロータリ圧縮機と異なるのは、クランク軸4に偏心して設けられたピストン部8の外周に設けられたローラ9が、ブレード9aと分離された方式である点である。また、図7および図8に示すように、ローラ9の内周面側に設けられた吐出口閉塞用プレート部9bが、ローラ9の内周と略同心円状の開口を有する形状である点において実施の形態1と異なる。また、本実施の形態のロータリ圧縮機において、ローラ9は、実施の形態1で示した図3〜図5で示した動作と同じ動作をする。
本実施の形態のローラリ圧縮機によれば、吐出口閉塞用プレート部9bは、ローラ9の上側端面のどの位置においても、吐出口17aが、ローラ9の内周面から最も内側の位置にあるときよりもわずかに内側まで、一定の幅で、ローラ9の上側端面をローラ9内周から内側に拡張している。そのため、ローラ9がピストン部8の周りを自転しても、図3に示すような圧縮工程の途中の段階から、ローラ9の外周面が吸入口11aを塞いで圧縮工程が開始した直後の図5に示す状態までの間において、吐出口閉塞用プレート部9bは、ローラ9の内周側の吐出口17aを常に遮蔽する。すなわち、油溜り8aより圧力が低い空間と油溜り8aとが連通することが防止される。その結果、ローラ9とブレード9aとが分離されているため、ローラ9がピストン部8の周りを任意に自転するタイプのロータリ圧縮機においても、上記実施の形態1に記載のロータリ圧縮機と同様の効果を得ることができる。
なお、上記実施の形態に記載の構造は、単なる例示にすぎないものであって、本発明はこれらの構造に限られるものではない。たとえば、本実施の形態では、吐出口17aを閉塞するために、吐出口閉塞部を、プレート状の吐出口閉塞用プレート部9bとしたが、吐出口17aを閉塞する機能を有しているものであれば、断面が直三角形の小片のようなものを、吐出口17aを塞ぐようにローラ9の内周面に設けてもよい。
上記のロータリ圧縮機によれば、シリンダ内周よりも内側の領域内に冷媒ガスの吐出口を配し、かつ、ローラに吐出口閉塞部を設けたことにより、吐出口を設けるためにシリンダに切欠きを形成することなく、ローラ外周側の低圧空間とローラ内周側の高圧空間である油溜りとが連通することが防止される。それにより、シリンダ室内の死容積部分が増大しないため、冷媒ガスは所望の吐出圧力が得られ、また、油溜りの油の減圧発泡が抑制されるため、ピストン部への給油阻害が抑制される。その結果、冷媒ガスの吐出量を維持したままで、ピストン部とローラとの摺動部の潤滑特性を良好にすることによって、ロータリ圧縮機の冷媒供給能力を向上させることができる。
1 ケーシング、2 固定子、3 回転子、4 クランク軸、5 フロントヘッド、6 リアヘッド、7 シリンダ、8 ピストン部(クランク軸)、8a 油溜り、9 ローラ、9a ブレード、9b 吐出口閉塞用プレート部、10 シリンダ室、10a 圧縮室、10b 吸入室、11 冷媒ガス吸入管、11a 冷媒ガス吸入口、17 吐出ポート、17a 吐出口、18 吐出弁、20 ブッシュ。

Claims (2)

  1. シリンダ室(10)に内装され、該シリンダ室(10)内を公転するローラ(9)および前記シリンダ室(10)を圧縮室(10a)と吸入室(10b)とに区画するブレード(9a)を備え、吸入口(11a)から吸入した冷媒ガスを圧縮して吐出口(17a)に吐出するようにしたロータリ圧縮機において、
    前記吐出口(17a)は、前記ローラ(9)の回転軸に垂直な平面視において、その一部が前記ローラ(9)の内周面よりも内側の領域に位置し、かつ、その他の一部が前記ローラ(9)の外周面よりも外側の領域に位置する状態になり得るものであり、
    前記シリンダ室(10)を構成するシリンダ側壁を切り欠くことなく、かつ、前記シリンダ室(10)の軸方向から前記圧縮室(10a)に開口する吐出口(17a)と対向するローラ(9)の対向面に、前記ローラ(9)の側端面が内側へ拡張された前記吐出口(17a)を閉塞する吐出口閉塞部(9b)を設け、
    前記ブレード(9a)は、前記ローラ(9)の径方向外方に突出するように前記ローラ(9)と一体的に形成されるとともに、
    前記吐出口(17a)を閉塞する前記吐出口閉塞部(9b)は、前記ローラ(9)における対向面の一部に、前記ローラ(9)の外周面側の空間と前記ローラの(9)の内周面側の空間とが前記吐出口(17a)を介して連通することを防止し得るように形成されていることを特徴とする、ロータリ圧縮機。
  2. 回転軸に偏心して設けられたピストン部(8)の外周に回転周動可能にローラ(9)が配置され、該ローラ(9)の外周をシリンダ室(10)の内周に沿わせながら公転することによってシリンダ室(10)内の冷媒ガスを圧縮するロータリ圧縮機であって、
    前記シリンダ室(10)を構成するシリンダ側壁を切り欠くことなく、かつ、前記シリンダ室(10)の側端面外縁から内側にかけての領域内に、圧縮された冷媒ガスを吐出する吐出口(17a)が配設され、前記吐出口(17a)は、前記ローラ(9)の前記回転軸に垂直な平面視において、その一部が前記ローラ(9)の内周面よりも内側の領域に位置し、かつ、その他の一部が前記ローラ(9)の外周面よりも外側の領域に位置する状態になり得るものであり、
    前記吐出口(17a)の位置における前記ローラ(9)の外周側の圧力が内周側の圧力よりも低い状態において、前記吐出口(17a)のうちの前記ローラ(9)の内周側の部分を遮蔽するように、前記ローラ(9)の前記吐出口(17a)側の側端面内周から内側に拡張された吐出口閉塞部(9b)が設けられ、
    前記ローラ(9)の外周面と前記シリンダ室(10)の内面との間の空間を圧縮室(10a)と吸入室(10b)とに仕切るために、前記ローラ(9)の前記外周面から径方向に、前記ローラ(9)に固定して設けられたブレード(9a)を備え、
    前記吐出口閉塞部(9b)が、前記ローラ(9)の側端部内周の、前記ブレードの近傍のみに、前記ローラ(9)の外周面側の空間と前記ローラの(9)の内周面側の空間とが前記吐出口(17a)を介して連通することを防止し得るように設けられた、ロータリ圧縮機。
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