JP2022010863A - 格納プレート及び格納装置 - Google Patents
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Abstract
Description
部品が格納プレート上で特定の位置に偏って集合してしまうと、部品の格納穴への収納が不充分になるので、特定の位置に偏って集合してしまった部品を再度分散させる処理が必要となってしまう。
しかしながら、本発明は、以下の構成に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において適宜変更して適用することができる。なお、以下において記載する個々の望ましい構成を2つ以上組み合わせたものもまた本発明である。
本発明の第1実施形態及びその変形例による格納装置及び格納プレートの構成について説明する。
図1及び図2に示すように、格納装置1は、格納プレート11と、主チャンバ81とを備える。さらに、格納装置1は、気体供給器82及び制御器85を備えている。
また、格納装置1は、格納プレート11を振動させるための図示しない振動機構を有しており、格納プレート11の振動により部品を格納プレート上で移動させることができる。制御器85は、気体供給器82からの気体の発生量を制御したり、振動機構における振動の程度を制御する。また、格納装置が後述する送風部を有する場合、送風部からの気体の送風速度を制御する。また、格納装置が後述する回転駆動機構を有する場合、回転駆動機構による回転速度を制御する。
一例として、格納プレート11に、格納穴13が複数の行及び複数の列を有する格子状に並べられている場合、格納穴13の矩形形状の開口14の寸法が第1主面18を平面視して、一辺が0.65mm以上、0.80mm以下の正方形形状であり、開口14の間隔が0.85mm以上であることが好ましい。このような格納穴13に対して、格納穴13の個数の約1.5倍の個数の部品101が格納プレート11の第1主面18上に置かれる。
また、格納穴13における通気性は、第1主面18の格納穴13を除く部分における通気性より低くなっている。このようになっていると、格納穴13から出る空気の第1流速が格納穴13の周囲に位置する第1主面18から出る空気の第2流速より遅くなるので、この流速の相対差により部品101が格納穴に入りやすくなる。
なお、格納プレート11は、第1主面18と第2主面19とに接続される複数の貫通孔によって構成される複数の気体経路12を有することが好ましい。さらに、多数の細孔が互いに連結された多孔質部を有する構成が好ましい。
多孔質部は、少なくとも第1主面18及び格納穴13の一部に設けられ、主チャンバ81の主空間86に接続できることが好ましい。格納プレート11が、多孔質材料によって形成されていると、構造が簡素で格納プレート11の製作が容易であるため、最も好ましい。
このような構成であると、第1主面18に載せた部品は、第1主面18の法線方向における中央領域の表面位置と周辺領域の表面位置の差に起因して、中央領域から周辺領域へ向かうこととなる。
このように、第1主面に載せた部品が第1主面の中央領域から周辺領域に向かう経路を第1の部品移動経路という。一方、第1主面に載せた部品が第1主面の周辺領域から中央領域に向かう経路を第2の部品移動経路という。
本明細書において中央領域及び周辺領域は、格納プレートの第1主面に載せた部品が移動する方向を示すために定められる領域である。
部品の移動方向を考える際に、部品が移動を開始する始点と移動した先の終点を比べて、始点が格納プレートを上面視した形状における重心に近く、終点が当該重心から遠い場合は、部品は中央領域から周辺領域へ移動すると考える。
一方、部品が移動を開始する始点と移動した先の終点を比べて、始点が格納プレートを上面視した形状における重心から遠く、終点が当該重心から近い場合は、部品は周辺領域から中央領域へ移動すると考える。
本発明の格納プレートは、第1主面の中央領域から中央領域を囲む周辺領域に向かう第1の部品移動経路を有する、又は、第1主面の周辺領域から中央領域に向かう第2の部品移動経路を有するものである。
本発明の第2実施形態及びその変形例による格納装置及び格納プレートの構成について説明する。第2実施形態及び以後の実施形態並びにその変形例において、第1実施形態に示す要素に相当する要素には同様の参照符号を付し、重複する説明を省略することがある。
図3に示す格納装置2は、図1に示す格納装置1とその上面視形状は同様であるが、格納プレート21の形状が異なる。
図2に示す格納プレート21は、第1主面18の法線方向における表面位置が連続的に変化し、第1主面18の断面形状が、第1主面18の中央領域の表面位置が低く、周辺領域の表面位置が高い、凹面形状となっている。このような例も、第1主面の法線方向において、第1主面18の中央領域の表面位置と周辺領域の表面位置とに高低差があり、表面位置が高い領域から表面位置が低い領域に向かう、高低差による部品移動経路を有する構成である。
このような構成であると、第1主面18に載せた部品は、第1主面18の法線方向における中央領域の表面位置と周辺領域の表面位置の差に起因して、周辺領域から中央領域に向かうこととなる。
すなわち、この格納プレートは、第2の部品移動経路を有している。
送風部83により部品101を第1主面18上で移動させる場合、第1主面18の中央領域に対して真上から送風することによって、部品101を第1主面18の中央領域から周辺領域へ移動させるようにすることができる。
単に送風部を使用するだけであると部品が格納プレートの周辺領域に偏って集合する傾向があるが、格納プレートの第1主面に高低差を設けて、第1主面の高低差に起因して部品が周辺領域から中央領域へ移動するようにすると、特定位置に偏った部品の集合が低減され、格納プレートの全体に分布するようになるので、格納プレートに複数の部品が効率的に格納させられる。
また、第2の部品移動経路は、第1主面の周辺領域から中央領域へと放射線状に分布していることが好ましい。
本発明の第3実施形態及びその変形例による格納プレートの構成について説明する。
図4に示す格納プレート31の第1主面18には気体経路12が設けられており、気体経路12に気体を供給する気体供給器82が接続されている。
図4に示す格納装置3は、図1に示す格納装置1とその上面視形状は同様であるが、格納プレート31の形態が異なる。格納プレート31は、第1主面18の中央領域における通気性と周辺領域における通気性とに差がある構成を有している。
第1主面の中央領域における通気性、第1主面の周辺領域における通気性は、第1主面の格納穴を除く部分における通気性を意味する。
なお、図4以降の図面において、通気性が高い部分を白色に近い薄いハッチングで示しており、通気性が低い部分を黒色に近い濃いハッチングで示している。
この場合、気体供給器82から主チャンバ81を介して供給された空気の圧力は、中央領域32において相対的に高く、周辺領域33において相対的に低くなる。
すると、気体供給器から通気性が高い領域(中央領域)に供給された空気の通気性が低い領域(周辺領域)に向かう空気の流れに沿って部品は中央領域から周辺領域と移動するように方向づけられる。このような通気性差により中央領域から周辺領域に向かう部品移動経路が形成される。
すなわち、格納プレートが第1の部品移動経路を有している。
この場合、部品を第1主面の周辺領域から中央領域へ移動させるような構成(第1実施形態で説明した例の振動機構等)と組み合わせて使用することにより、特定位置に偏った部品の集合をより低減させることができる。
すなわち、この場合は格納プレートが第2の部品移動経路を有している。
この場合、部品を第1主面の中央領域から周辺領域へ移動させるような構成(第2実施形態で説明した例の送風部等)と組み合わせて使用することにより、特定位置に偏った部品の集合をより低減させることができる。
図5は、第3実施形態に係る格納装置及び格納プレートの別の一例を模式的に示す断面図である。
図5に示すように、格納プレート41の通気性は4段階に分かれており、中央領域42において最も通気性が高く、格納プレート41の最も外周に位置する周辺領域43におい最も通気性が低くなっている。すなわち、中央領域から周辺領域にかけて通気性が段階的に変化しているといえる。格納プレートの通気性に細かく差をつけることにより、部品の移動を細かく制御できるので、特定位置に偏った部品の集合をより低減させることができる。
図5には中央領域において最も通気性が高い場合の例を示したが、中央領域において最も通気性が低くてもよい。
また、格納プレートの気体経路となる穴自体は格納プレートに一様に設けておき、穴の一部をコーティング剤で埋める等の処理により一部の領域において穴の密度を下げて通気性を低くする構成も可能である。
この場合は、第1主面において通気性が低い部分が、複数ある気体経路の穴の一部が被覆されることにより気体経路の穴の数が少なくなっている形態であるといえる。
また、格納プレートが、格納穴の側面を構成する貫通孔が形成される上板部と、格納穴の底面を構成する下板部を組み合わせた構造であり、上板部と下板部の間の一部の領域に、通気性を阻害するマスクパターンを有することにより、第1主面における通気性が低い部分が設けられていてもよい。
本発明の第4実施形態及びその変形例による格納装置及び格納プレートの構成について説明する。
図6に示す格納装置5は、図1に示す格納装置1とその上面視形状は同様であるが、格納プレート51の形状及び形態が異なる。
格納プレート51は、図2に示す格納プレート11と同様に、第1主面18の中央領域の表面位置が高く、周辺領域の表面位置が低い、凸面形状となっている。また、第1主面18の中央領域における通気性と周辺領域における通気性とに差がある構成を有している。格納プレートの通気性に関しては、図4に示す格納プレート31とは逆に、中央領域52の通気性が周辺領域53の通気性より低くなっている。
第1主面18に載せた部品は、高低差により、第1主面18の中央領域から周辺領域へ移動する。すなわち、高低差による移動経路が第1の部品移動経路である。
一方、第1主面18に載せた部品は、通気性の差により、第1主面18の周辺領域から中央領域へ移動する。すなわち、通気性差による移動経路が第2の部品移動経路である。
図7に示す格納装置6は、図1に示す格納装置1とその上面視形状は同様であるが、格納プレート61の形状及び形態が異なる。
格納プレート61は、図3に示す格納プレート21と同様に、第1主面18の中央領域の表面位置が低く、周辺領域の表面位置が高い、凹面形状となっている。また、第1主面18の中央領域における通気性と周辺領域における通気性とに差がある構成を有している。格納プレートの通気性に関しては、図4に示す格納プレート31と同様に、中央領域62の通気性が周辺領域63の通気性より高くなっている。
第1主面18に載せた部品は、高低差により、第1主面18の周辺領域から中央領域へ移動する。すなわち、高低差による移動経路が第2の部品移動経路である。
一方、第1主面18に載せた部品は、通気性の差により、第1主面18の中央領域から周辺領域へ移動する。すなわち、通気性差による移動経路が第2の部品移動経路である。
本発明の第5実施形態及びその変形例による格納装置及び格納プレートの構成について説明する。
図8は、第5実施形態に係る格納装置及び格納プレートの一例を模式的に示す上面図である。
図8に示す格納装置7は、第1主面18の周辺領域から中央領域に向かう第2位の部品移動経路を有する格納プレート71を備える。
さらに、格納装置7は、格納プレート71の中央領域に位置する回転軸を中心にして格納プレート71を回転させる回転駆動機構84を備えている。
格納プレート71の第1主面18に部品を載せて、回転駆動機構84を駆動させて格納プレート71を回転させると、部品を遠心力により第1主面18の中央領域から周辺領域へ移動させることができる。
このような格納プレートの構成としては、図3に示す格納プレート21と同様に、第1主面18の中央領域の表面位置が低く、周辺領域の表面位置が高い、凹面形状となっているものが挙げられる。また、図4に示す格納プレート31とは逆に、中央領域の通気性が周辺領域の通気性より低いものも挙げられる。
11、21、31、41、51、61、71 格納プレート
12 気体経路
13 格納穴
14 開口
15 底面
16 側面
18 第1主面
19 第2主面
32、42、52、62 中央領域
33、43、53、63 周辺領域
81 主チャンバ
82 気体供給器
83 送風部
84 回転駆動機構
85 制御器
86 主空間
101 部品
Claims (13)
- 第1主面を有し、部品を格納できる複数の格納穴と、気体を通す複数の気体経路とが前記第1主面に設けられている格納プレートであって、
前記格納穴における通気性が、前記第1主面の前記格納穴を除く部分における通気性より低く、
前記第1主面は、前記第1主面の中央領域から前記中央領域を囲む周辺領域に向かう第1の部品移動経路を有する、又は、前記第1主面の前記周辺領域から前記中央領域に向かう第2の部品移動経路を有する、格納プレート。 - 前記第1の部品移動経路、又は前記第2の部品移動経路は、前記第1主面の中央領域から前記周辺領域へと放射線状に分布している、請求項1に記載の格納プレート。
- 前記第1主面の法線方向において、前記第1主面の前記中央領域の表面位置と前記周辺領域の表面位置とに差があり、表面位置が高い領域から表面位置が低い領域に向かう、高低差による部品移動経路を有する請求項1又は2に記載の格納プレート。
- 前記第1主面の法線方向における表面位置が連続的に変化し、
前記第1主面の断面形状が、前記中央領域の表面位置が高く、前記周辺領域の表面位置が低い凸面形状であり、前記第1主面の中央領域から前記周辺領域に向かう第1の部品移動経路を有する請求項1~3のいずれかに記載の格納プレート。 - 前記第1主面の法線方向における表面位置が連続的に変化し、
前記第1主面の断面形状が、前記中央領域の表面位置が低く、前記周辺領域の表面位置が高い凹面形状であり、前記第1主面の周辺領域から前記中央領域に向かう第2の部品移動経路を有する請求項1~3のいずれかに記載の格納プレート。 - 前記第1主面に設けられた前記気体経路に気体を供給する気体供給器が接続されており、
前記第1主面の前記中央領域における通気性と前記周辺領域における通気性とに差があり、前記気体供給器から通気性が高い領域に供給された空気の通気性が低い領域に向かう空気の流れに沿った、通気性差による部品移動経路を有する請求項1~5のいずれかに記載の格納プレート。 - 前記第1主面において通気性が低い部分は、通気性が高い部分と比較して、前記気体経路の穴が小さい請求項6に記載の格納プレート。
- 前記第1主面において通気性が低い部分は、通気性が高い部分と比較して、前記気体経路の穴の数が少ない請求項6又は7に記載の格納プレート。
- 前記第1主面において通気性が低い部分は、複数ある前記気体経路の穴の一部が被覆されることにより前記気体経路の穴の数が少なくなっている請求項8に記載の格納プレート。
- 格納プレートは、前記格納穴の側面を構成する貫通孔が形成される上板部と、前記格納穴の底面を構成する下板部を組み合わせた構造であり、前記上板部と前記下板部の間の一部の領域に、通気性を阻害するマスクパターンを有することにより、前記第1主面における通気性が低い部分が設けられる請求項6~9のいずれかに記載の格納プレート。
- 前記中央領域から前記周辺領域にかけて通気性が段階的に変化する請求項6~10のいずれかに記載の格納プレート。
- 前記第1主面の法線方向において、前記第1主面の前記中央領域の表面位置と前記周辺領域の表面位置とに差があり、表面位置が高い領域から表面位置が低い領域に向かう、高低差による部品移動経路を有し、さらに、
前記第1主面に設けられた前記気体経路に気体を供給する気体供給器が接続されており、
前記第1主面の前記中央領域における通気性と前記周辺領域における通気性とに差があり、前記気体供給器から通気性の高い領域に供給された空気が通気性の低い領域へと向かう空気の流れに沿った、通気性差による部品移動経路を有し、
前記高低差による部品移動経路と前記通気性差による部品移動経路のうちの一方が前記第1の部品移動経路であり、他方が前記第2の部品移動経路である、請求項1又は2に記載の格納プレート。 - 前記第1主面に載せた部品が、前記第2の部品移動経路を有する請求項1~11のいずれかに記載の格納プレートと、
前記格納プレートの中央領域に位置する回転軸を中心にして前記格納プレートを回転させる回転駆動機構と、を備えることを特徴とする格納装置。
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