JP2022010152A - 半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】センス用素子における損失の小さい半導体装置を提供する【解決手段】半導体基板を備える半導体装置であって、半導体基板の上面に設けられた上面電極と、半導体基板の上面に設けられ、上面電極とは分離しているセンス用電極と、半導体基板の下面に設けられた下面電極と、半導体基板に設けられ、上面電極および下面電極に接続されたメイントランジスタ部と、半導体基板に設けられ、上面電極および下面電極に接続されたメインダイオード部と、半導体基板に設けられ、センス用電極および下面電極に接続されたセンスダイオード部とを備える半導体装置を提供する。【選択図】図4

Description

本発明は、半導体装置に関する。
従来、絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(IGBT)等のメイントランジスタ素子に流れる電流を検出するべく、センス用トランジスタ素子をメイントランジスタ素子と並列に設けた半導体装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1 特開2009-99690号公報
センス用トランジスタ素子は、メイントランジスタ素子に比べて半導体基板に占める面積が非常に小さい。このため、ゲート容量等に差異が生じ、スイッチングのタイミングがずれてしまう場合がある。このため、半導体装置が通常に動作している場合でも、センス用トランジスタ素子に過大な電流が流れてしまう場合がある。
本発明の第1の態様においては、半導体基板を備える半導体装置を提供する。半導体装置は、半導体基板の上面に設けられた上面電極を備えてよい。半導体装置は、半導体基板の上面に設けられ、上面電極とは分離しているセンス用電極を備えてよい。半導体装置は、半導体基板の下面に設けられた下面電極を備えてよい。半導体装置は、半導体基板に設けられ、上面電極および下面電極に接続されたメイントランジスタ部を備えてよい。半導体装置は、半導体基板に設けられ、上面電極および下面電極に接続されたメインダイオード部を備えてよい。半導体装置は、半導体基板に設けられ、センス用電極および下面電極に接続されたセンスダイオード部を備えてよい。センスダイオード部は、半導体基板の内部に設けられた第1導電型のドリフト領域を有してよい。センスダイオード部は、ドリフト領域と半導体基板の上面との間に設けられた第2導電型のアノード領域を有してよい。センスダイオード部は、半導体基板の下面とドリフト領域との間に設けられ、且つ下面電極に接続する第1導電型のカソード領域を有してよい。
メイントランジスタ部は、半導体基板の内部に設けられた第1導電型のドリフト領域を有してよい。メイントランジスタ部は、ドリフト領域と半導体基板の上面との間に設けられ、ドリフト領域よりも不純物濃度の高い第1導電型のソース領域を有してよい。メイントランジスタ部は、ドリフト領域とソース領域との間に設けられた第2導電型のベース領域を有してよい。メイントランジスタ部は、半導体基板の上面からドリフト領域に達するまで設けられ、且つ、半導体基板の上面において予め定められた延伸方向に沿って延伸して設けられたゲートトレンチ部を有してよい。メイントランジスタ部は、半導体基板の上面においてゲートトレンチ部の延伸方向における先端部分と重なって設けられ、且つ、半導体基板の上面からゲートトレンチ部の先端部分よりも深く設けられ、ベース領域よりも不純物濃度の高い第2導電型の第1ウェル領域を有してよい。センスダイオード部は、第1ウェル領域の外側に設けられていてよい。メイントランジスタ部は、ドリフト領域と半導体基板の上面との間に設けられた第2導電型のベース領域を有してよい。メイントランジスタ部は、ベース領域と半導体基板の上面との間に選択的に設けられ、ドリフト領域よりも不純物濃度の高い第1導電型のソース領域を有してよい。メイントランジスタ部は、ベース領域と半導体基板の上面との間に選択的に設けられ、ベース領域よりも不純物濃度が高い第2導電型のコンタクト領域を有してよい。メイントランジスタ部は、半導体基板の上面からドリフト領域に達するまで設けられ、且つ、半導体基板の上面において延伸方向に沿って延伸して設けられたダミートレンチ部を有してよい。メイントランジスタ部は、半導体基板の下面とドリフト領域との間に設けられ、且つ下面電極に接続する第2導電型のコレクタ領域を有してよい。メインダイオード部は、半導体基板内部に設けられたドリフト領域を有してよい。メインダイオード部は、ドリフト領域と半導体基板の上面との間に設けられたベース領域を有してよい。メインダイオード部は、半導体基板の上面からドリフト領域に達するまで設けられ、且つ、半導体基板の上面において延伸方向に沿って延伸して設けられたダミートレンチ部を有してよい。メインダイオード部は、半導体基板の下面とドリフト領域との間に設けられ、且つ下面電極に接続する第1導電型のカソード領域を有してよい。第1ウェル領域は、半導体基板に設けられた全てのゲートトレンチ部および全てのダミートレンチ部を囲むように設けられてよい。
センスダイオード部は、半導体基板の上面において予め定められた領域を囲んで設けられ、且つ、半導体基板の上面から半導体基板の内部まで設けられた、ベース領域よりも不純物濃度の高い第2ウェル領域を有してよい。
第2ウェル領域は、第1ウェル領域よりも不純物濃度が高くてよい。第2ウェル領域は、第1ウェル領域よりも深く設けられていてよい。センスダイオード部は、ドリフト領域を有してよい。半導体基板の上面において第2ウェル領域が囲む領域には、半導体基板の上面とドリフト領域との間に設けられた、第2導電型のアノード領域が設けられていてよい。センスダイオード部は、半導体基板の上面において第2ウェル領域が囲む領域に設けられていてよい。
半導体基板の上面において、アノード領域と第2ウェル領域との間の少なくとも一部の領域には、第1導電型の領域が設けられていてよい。
半導体装置は、半導体基板の上面において、第1ウェル領域と、第2ウェル領域との間に設けられ、且つ、半導体基板の上面から半導体基板の内部まで設けられ、メイントランジスタ部およびメインダイオード部から、センスダイオード部へのキャリアの移動を抑制する素子分離部を備えてよい。
半導体装置は、半導体基板の上面において、メイントランジスタ部およびメインダイオード部を囲んで設けられた耐圧構造部を備えてよい。センスダイオード部は、半導体基板の上面において、耐圧構造部の外側に配置されていてよい。センスダイオード部は、半導体基板の上面において、半導体基板の角部に配置されていてよい。センスダイオード部は、半導体基板の上面において、耐圧構造部の内側に配置されていてよい。
半導体基板の上面において、複数のセンスダイオード部が分離して設けられていてよい。
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
本発明の一つの実施形態に係る半導体装置100の一例を示す上面図である。 半導体基板10の上面を部分的に示す図である。 図2におけるA-A断面の一例を示す図である。 図2におけるB-B断面の一例を示す図である。 半導体装置100を含む、出力装置200の一例を示す図である。 いずれかの半導体装置100の動作例を示す図である。 半導体装置100の他の例を示す上面図である。 図7に示した半導体装置100におけるYZ断面の一例を示す図である。 センスダイオード部120の他の例を示す断面図である。 センスダイオード部120の他の例を示す断面図である。 半導体装置100の他の例を示す上面図である。 半導体装置100の他の例を示す上面図である。 半導体装置100の他の例を示す上面図である。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
本明細書においては半導体基板の深さ方向と平行な方向における一方の側を「上」、他方の側を「下」と称する。基板、層またはその他の部材の2つの主面のうち、一方の面を上面、他方の面を下面と称する。「上」、「下」の方向は、重力方向または半導体装置の実装時における方向に限定されない。
本明細書では、X軸、Y軸およびZ軸の直交座標軸を用いて技術的事項を説明する。直交座標軸は、構成要素の相対位置を特定するに過ぎず、特定の方向を限定するものではない。例えば、Z軸は地面に対する高さ方向を限定して示すものではない。なお、+Z軸方向と-Z軸方向とは互いに逆向きの方向である。正負を記載せず、Z軸方向と記載した場合、+Z軸および-Z軸に平行な方向を意味する。
各実施例においては、第1導電型をN型、第2導電型をP型とした例を示しているが、第1導電型をP型、第2導電型をN型としてもよい。この場合、各実施例における基板、層、領域等の導電型は、それぞれ逆の極性となる。
図1は、本発明の一つの実施形態に係る半導体装置100の一例を示す上面図である。半導体装置100は、半導体基板10を備える。本例の半導体装置100は、半導体基板10に形成された半導体チップである。本例では、半導体基板10の上面と平行な面をXY面として、XY面と垂直な方向(すなわち、半導体基板10の深さ方向)をZ軸方向とする。本例の半導体基板10は、上面視において、X軸に平行な辺と、Y軸に平行な辺とを有する矩形形状である。
半導体装置100は、半導体基板10に設けられたメイン素子部110およびセンスダイオード部120を備える。メイン素子部110は、半導体装置100の動作時に半導体基板10の上面および下面の間で主電流が流れる領域であって、1つ以上のメイントランジスタ部70と、1つ以上のメインダイオード部80を有する。
メイントランジスタ部70には、IGBT等のトランジスタ素子が形成される。メインダイオード部80には、還流ダイオード(FWD)等のダイオード素子が形成される。メイントランジスタ部70およびメインダイオード部80は、X軸方向において交互に配置されてよい。
センスダイオード部120は、メイン素子部110におけるいずれかのノードの電圧が、所定の電圧範囲内か否かを検出する。本例のセンスダイオード部120は、メイントランジスタ部70に含まれるIGBTのコレクタ電圧が、所定の電圧範囲内か否かを検出する。本例のセンスダイオード部120は、カソード端子にIGBTのコレクタ電圧が印加される。センスダイオード部120のアノード端子には、通常動作時にはセンスダイオード部120が順バイアスとなり、IGBTのコレクタ電圧が所定値以上となった場合にセンスダイオード部120が逆バイアスとなるような電圧が印加される。センスダイオード部120の状態に基づいて、IGBTのコレクタ電圧が所定値以上となったか否かを検出できる。メイントランジスタ部70に過電流が流れるとIGBTのコレクタ電圧が上昇するので、センスダイオード部120を設けることで過電流を検出できる。
センスダイオード部120は、ゲート制御を行わないので、センス用のトランジスタ素子のように、メイントランジスタ部70とのスイッチングタイミングのずれが生じない。また、順バイアス時にセンスダイオード部120に流れる電流を小さくすることで、センスダイオード部120における損失は非常に小さくできる。
また、センスダイオード部120をメインダイオード部80と同一の半導体基板10に形成することで、メインダイオード部80と同一の工程でセンスダイオード部120を形成できる。また、半導体装置100の外部に、センス用のダイオード素子を付加しなくてよいので、部品点数を低減できる。
また、センス用のトランジスタを形成する場合、N+型のソース領域等の微細な領域を形成するので特性のバラツキが大きくなるが、センスダイオード部120は微細なソース領域等を形成しないので、特性のバラツキを低減できる。また、センスダイオード部120を微細化することが容易なので、半導体装置100を微細化しても、半導体装置100にセンスダイオード部120を内蔵することが容易となる。
本例の半導体装置100は、半導体基板10の上面に、1つ以上のパッド114を備える。それぞれのパッド114は、メイン素子部110等に電気的に接続される。例えばいずれかのパッド114は、メインダイオード部80におけるゲート電極またはエミッタ電極に電気的に接続される。また、いずれかのパッド114は、半導体基板10に設けられた温度検出用のダイオードに電気的に接続されていてもよい。
本例の半導体装置100は、半導体基板10の上面においてメイン素子部110を囲んで設けられた耐圧構造部112を備える。耐圧構造部112は、ガードリングまたはフィールドプレート等を有しており、半導体基板10の内部の空乏層を半導体基板10の端部まで延伸させる。これにより、半導体装置100の耐圧を向上させている。
本例においてそれぞれのパッド114は、半導体基板10の上面において耐圧構造部112が囲む領域に配置される。センスダイオード部120は、半導体基板10の上面において耐圧構造部112が囲む領域に配置されてよく、耐圧構造部112の外側に配置されてもよい。図1の例では、センスダイオード部120は、半導体基板10の上面において耐圧構造部112が囲む領域に配置されている。
図2は、半導体基板10の上面を部分的に示す図である。本例の半導体装置100は、メイン素子部110において、半導体基板10の内部に設けられたゲートトレンチ部40、ダミートレンチ部30、ソース領域12、ベース領域14、コンタクト領域15および第1ウェル領域17を備える。また、本例の半導体装置100は、半導体基板10の上面の上方に設けられたエミッタ電極52およびゲート配線部51を備える。エミッタ電極52は、アルミニウム等の導電材料で形成されている。ゲート配線部51は、不純物がドープされたポリシリコン等の導電材料で形成されている。
エミッタ電極52とゲート配線部51との間、および、エミッタ電極52と半導体基板10の上面との間には絶縁膜が設けられるが、図2では省略している。本例では、コンタクトホール54およびコンタクトホール56が、当該絶縁膜を貫通して設けられる。
エミッタ電極52は、コンタクトホール54等を通って、半導体基板10の上面におけるソース領域12、コンタクト領域15、ベース領域14および第1ウェル領域17と接触する。本例のコンタクトホール54は、X軸方向に沿って配列されたそれぞれのトレンチ部の間に設けられている。また、エミッタ電極52は、コンタクトホール56を通って、ダミートレンチ部30内のダミー導電部と接続される。エミッタ電極52とダミー導電部との間には、不純物がドープされたポリシリコン等の、導電性を有する材料で形成された接続部57が設けられてよい。接続部57は、熱酸化膜等の絶縁膜を挟んで、半導体基板10の上面に設けられる。本例においてコンタクトホール56は、Y軸方向におけるダミートレンチ部30の先端に配置される。
ゲート配線部51と半導体基板10との間には、熱酸化膜等の絶縁膜が設けられる。ゲート配線部51は、半導体基板10の上面において、ゲートトレンチ部40内のゲート導電部と接続される。ゲート配線部51は、ダミートレンチ部30内のダミー導電部とは接続されない。
1つ以上のゲートトレンチ部40および1つ以上のダミートレンチ部30は、半導体基板10の上面においてX軸方向に沿って所定の間隔で配列される。メイントランジスタ部70においては、1つ以上のゲートトレンチ部40および1つ以上のダミートレンチ部30が、X軸方向に沿って交互に配置されている。メインダイオード部80においては、1つ以上のダミートレンチ部30が、X軸方向に沿って配置されている。
本例のゲートトレンチ部40は、Y軸方向に沿って直線形状に延伸する直線部分41と、直線部分41の先端において2つの直線部分41を接続する先端部分43を有してよい。先端部分43の少なくとも一部は、半導体基板10の上面において曲線状に形成されることが好ましい。ゲートトレンチ部40の2つの直線部分41の先端を先端部分43で接続することで、直線部分41の端部における電界集中を緩和できる。
ゲートトレンチ部40のそれぞれの直線部分41の間には、1つ以上のダミートレンチ部30が設けられる。ダミートレンチ部30は、ゲートトレンチ部40と同様に、2つの直線部分と先端部分を有するU字形状であってよく、先端部分を有さずに直線部分だけの直線形状であってもよく、U字形状と直線形状が混在していてもよい。ダミートレンチ部30は、ゲート配線部51とは重ならない位置に設けられる。
半導体基板10の上面において、それぞれのトレンチ部の直線部分に挟まれた領域には、第2導電型のベース領域14が設けられる。本例のベース領域14はP-型である。ベース領域14の上面には、ベース領域14よりもドーピング濃度の高い第2導電型(本例ではP+型)のコンタクト領域15が選択的に設けられる。
メイントランジスタ部70におけるベース領域14の上面には、第1導電型のソース領域12が選択的に形成される。本例のソース領域12はN+型である。本例において、メイントランジスタ部70のコンタクト領域15およびソース領域12は、Y軸方向に沿って交互に半導体基板10の上面に露出するように設けられる。ただし、コンタクト領域15およびソース領域12の配置はこれに限定されない。ソース領域12が、ゲートトレンチ部40の直線部分41に沿って配置されていてもよい。メインダイオード部80には、ソース領域12が形成されていない。
第1ウェル領域17は、半導体基板10の上面において、ゲートトレンチ部40の先端部分43と重って設けられる。つまり、半導体基板10の上面と平行な面において、第1ウェル領域17が設けられた領域内に、ゲートトレンチ部40の先端部分43が配置されている。先端部分43のうち、少なくともY軸方向における最端部が、第1ウェル領域17と重なって配置される。本例の第1ウェル領域17は、ベース領域14よりも不純物濃度の高いP+型の領域である。
第1ウェル領域17は、半導体基板10の上面において、全てのゲートトレンチ部40および全てのダミートレンチ部30を囲むように設けられてよい。半導体基板10の上面において第1ウェル領域17が囲む領域内に、全てのソース領域12が配置されてよい。
本例のセンスダイオード部120は、半導体基板10の上面において、第1ウェル領域17の外側に設けられている。第1ウェル領域17の外側とは、半導体基板10の上面において、第1ウェル領域17を挟んで、ソース領域12とは逆側の領域を指してよい。半導体基板10の上面において第1ウェル領域17が所定の領域を囲んで設けられている場合、第1ウェル領域17の外側とは、第1ウェル領域17が囲んでいない領域を指してもよい。
本例のセンスダイオード部120は、半導体基板10の上面に露出する第2導電型(本例ではP-型)のアノード領域126を有する。アノード領域126と、半導体基板10の内部に形成された第1導電型のドリフト領域とがPN接合を形成する。他の例では、センスダイオード部120は、ショットキーダイオードであってもよい。
半導体基板10の上面には、アノード領域126と接触するセンス用電極124が、エミッタ電極52とは分離して設けられる。センス用電極124は、アルミニウム等の導電材料で形成される。センスダイオード部120は、半導体基板10の上面において、アノード領域126を囲んで設けられた第2ウェル領域122を有してよい。第2ウェル領域122は、アノード領域126およびベース領域14のいずれよりも不純物濃度の高い第2導電型(本例ではP+型)である。
図3は、図2におけるA-A断面の一例を示す図である。本例のA-A断面は、メイン素子部110におけるソース領域12を通過するXZ面である。本例の半導体装置100は、当該断面において、半導体基板10、絶縁膜26、エミッタ電極52およびコレクタ電極58を有する。コレクタ電極58は、エミッタ電極52と同一の材料で形成されてよい。エミッタ電極52は上面電極の一例であり、コレクタ電極58は下面電極の一例である。半導体基板10に形成されたメイントランジスタ部70およびメインダイオード部80は、エミッタ電極52およびコレクタ電極58に接続されている。
絶縁膜26は、例えばボロンおよびリン等の不純物が添加されたシリケートガラスである。絶縁膜26は、半導体基板10の上面21において選択的に形成される。エミッタ電極52は、半導体基板10の上面の上方に設けられる。エミッタ電極52および半導体基板10の間には絶縁膜26が設けられる。エミッタ電極52は、絶縁膜26に設けられた貫通孔を介して半導体基板10と接触する。コレクタ電極58は、半導体基板10の下面23に設けられる。コレクタ電極58は、半導体基板10の下面23と接して設けられてよい。コレクタ電極58は、半導体基板10の下面23全体に設けられてよい。
半導体基板10は、シリコン基板であってよく、炭化シリコン基板であってよく、窒化ガリウム等の窒化物半導体基板等であってもよい。本例の半導体基板10はシリコン基板である。
半導体基板10の内部には、N-型のドリフト領域18が設けられる。当該断面においてドリフト領域18と半導体基板10の上面21との間には、ドリフト領域18よりも不純物濃度の高いN+型のソース領域12が設けられる。当該断面においてソース領域12とドリフト領域18との間には、P-型のベース領域14が設けられる。当該断面におけるドリフト領域18は、半導体基板10のうち、ソース領域12、ベース領域14、バッファ領域20、コレクタ領域22およびカソード領域82が形成されずに残存した領域である。
ベース領域14は、半導体基板10の上面からボロン等のP型の不純物を注入することで形成されてよい。ソース領域12は、半導体基板10の上面からリンや砒素等のN型の不純物を注入することで形成されてよい。
ゲートトレンチ部40は、半導体基板10の上面21から半導体基板10の内部まで形成され、側壁においてソース領域12およびベース領域14と接している。本例のゲートトレンチ部40は、半導体基板10の上面21から、ソース領域12およびベース領域14を貫通して設けられる。
ダミートレンチ部30は、半導体基板10の上面21から半導体基板10の内部まで形成され、側壁においてベース領域14と接している。ダミートレンチ部30の側壁のうち、ゲートトレンチ部40と対向する側壁は、ソース領域12およびベース領域14と接していてよい。
バッファ領域20は、ドリフト領域18の下面側に形成される。バッファ領域20のドーピング濃度は、ドリフト領域18のドーピング濃度よりも高い。バッファ領域20は、ベース領域14の下面側から広がる空乏層が、P+型のコレクタ領域22に到達することを防ぐフィールドストップ層として機能してよい。
メイントランジスタ部70においてバッファ領域20の下面側には、P+型のコレクタ領域22が形成される。メインダイオード部80においてバッファ領域20の下面側には、N+型のカソード領域82が形成される。
ゲートトレンチ部40は、ゲート絶縁膜42およびゲート導電部44を有する。ゲート絶縁膜42は、ゲートトレンチの内壁を覆って形成される。ゲート絶縁膜42は、ゲートトレンチの内壁の半導体を酸化または窒化して形成してよい。ゲート導電部44は、ゲートトレンチの内部においてゲート絶縁膜42に覆われている。つまりゲート絶縁膜42は、ゲート導電部44と半導体基板10とを絶縁する。ゲート導電部44は、ポリシリコン等の導電材料で形成される。
ゲート導電部44は、深さ方向において、ゲート絶縁膜42を挟んで、少なくとも隣接するベース領域14と対向する領域を含む。当該断面におけるゲートトレンチ部40は、半導体基板10の上面において絶縁膜26により覆われる。ゲート導電部44に所定の電圧が印加されると、ベース領域14のうちゲートトレンチ部40に接する界面の表層に電子の反転層によるチャネルが形成される。
本例のダミートレンチ部30は、ダミー絶縁膜32およびダミー導電部34を有する。ダミー絶縁膜32は、ダミートレンチの内壁を覆って形成される。ダミー導電部34は、ダミートレンチ部30の内部に形成され、且つ、ダミー絶縁膜32により覆われている。ダミー絶縁膜32は、ダミー導電部34と半導体基板10とを絶縁する。ダミー導電部34は、ゲート導電部44と同一の材料で形成されてよい。当該断面におけるダミートレンチ部30は、半導体基板10の上面において絶縁膜26により覆われる。
ダミートレンチ部30を設けることで、キャリアの蓄積効果を高めて伝導度変調を促進し、オン電圧を低下させることができる。また、ゲートトレンチ部40に対するダミートレンチ部30の割合を調整することで、半導体装置100のスイッチング速度を調整することができる。
図4は、図2におけるB-B断面の一例を示す図である。本例のB-B断面は、センスダイオード部120の全体と、メイントランジスタ部70の一部を横切る、YZ面に平行な断面である。
エミッタ電極52は、メイン素子部110の上方に配置される。エミッタ電極52と半導体基板10との間には、絶縁膜26が設けられる。絶縁膜26には貫通孔が形成されており、当該貫通孔を介してエミッタ電極52と半導体基板10とが接触する。当該断面において、エミッタ電極52と、第1ウェル領域17とが接触する。第1ウェル領域17においてエミッタ電極52と接触する領域には、第1ウェル領域17よりも高濃度のp型のオーミック領域128が設けられてよい。オーミック領域128は、後述する第2ウェル領域122にも設けられてよい。
図2に示したように、第1ウェル領域17は、XY面においてゲートトレンチ部40の先端部分43を囲んで設けられる。また、図4に示すようにYZ面においても、第1ウェル領域17は、ゲートトレンチ部40の先端部分43を囲んで設けられる。第1ウェル領域17は、ゲートトレンチ部40の先端部分43よりもZ軸方向において深くまで形成されている。
第1ウェル領域17の内側(本例ではY軸正側)には、ベース領域14が形成されている。当該断面において、ベース領域14の上面には、コンタクト領域15およびソース領域12が交互に形成されている。
センスダイオード部120における半導体基板10の上面21には、エミッタ電極52とは分離したセンス用電極124が設けられている。センス用電極124は、アルミニウム等の導電材料で形成されている。センス用電極124は、半導体基板10の上面21と接して設けられてよい。本例のセンス用電極124は、センスダイオード部120の第2ウェル領域122およびアノード領域126と電気的に接続されている。アノード領域126は、半導体基板10の上面21と、ドリフト領域18との間に設けられている。
センスダイオード部120においては、半導体基板10の下面23に露出するカソード領域82が設けられている。センスダイオード部120におけるカソード領域82は、メインダイオード部80におけるカソード領域82と同一の不純物濃度を有し、同一の深さ位置に設けられてよい。
カソード領域82は、コレクタ電極58と電気的に接続されている。つまり本例のセンスダイオード部120は、メイン素子部110と共通のコレクタ電極58に接続されている。
本例のセンスダイオード部120は、コレクタ電極58におけるコレクタ電圧が、センス用電極124に印加されている電圧を超えた場合に逆バイアス状態となる。これにより、メイントランジスタ部70のコレクタ電圧が、所定の閾値電圧を超えたか否かを検出できる。
また、センスダイオード部120のアノード領域126を囲むように、第2ウェル領域122を設けることで、メイントランジスタ部70のコレクタ領域22等からのホールが、アノード領域126に到達するのを抑制できる。これにより、センスダイオード部120の耐圧を向上させることができる。第2ウェル領域122は、半導体基板10の上面21から半導体基板10の内部まで設けられる。
センスダイオード部120の耐圧が、メイントランジスタ部70の耐圧よりもわずかに大きくなるように、第2ウェル領域122の不純物濃度および深さD2、および幅W2を設定することが好ましい。これにより、メイントランジスタ部70よりもセンスダイオード部120が先に降伏することを抑制して、比較的に面積の小さいセンスダイオード部120に電流が集中することを抑制できる。センスダイオード部120内に第2ウェル領域122よりも外側に第3、第4のウェル領域を設ければさらに良い。
センスダイオード部120およびメイントランジスタ部70は、同一の半導体基板10に形成されるので、耐圧はほぼ同一となる。これに対して、第2ウェル領域122を設けることで、センスダイオード部120の耐圧を向上させることができる。第2ウェル領域122と第1ウェル領域17の距離W1を離すほど耐圧が向上する。
また、第2ウェル領域122の深さD2は、第1ウェル領域17の深さD1よりも深くてよいし同じでよい。各領域の深さとは、半導体基板10の上面21から、各領域の最下端までのZ軸方向の距離を指す。
第2ウェル領域122を深く形成することで、メイン素子部110からアノード領域126にキャリアが流れることを抑制できる。これにより、メイン素子部110の動作が、センスダイオード部120の動作に与える影響を低減できる。
また、第2ウェル領域122の不純物濃度は、第1ウェル領域17の不純物濃度と同一であってよく、低くてよく、高くてもよい。第2ウェル領域122の不純物濃度を高くすることで、メイン素子部110の動作が、センスダイオード部120の動作に与える影響を低減できる。
また、第2ウェル領域122の不純物濃度は、アノード領域126の不純物濃度よりも高い。一例として第2ウェル領域122の不純物濃度は、1.0×1013/cm以上、1.0×1017/cm以下である。アノード領域の不純物濃度は、1.0×1013/cm以上、1.0×1016/cm以下である。
図5は、半導体装置100を含む、出力装置200の一例を示す図である。本例の出力装置200は、半導体装置100-1および半導体装置100-2、保護回路210、ハイサイド駆動回路220、ならびに、ローサイド駆動回路230を備える。
それぞれの半導体装置100は、コレクタ端子C、エミッタ端子E、ゲート端子Gおよびセンス端子Vfを備える。コレクタ端子Cはコレクタ電極58に電気的に接続され、エミッタ端子Eはエミッタ電極52に電気的に接続され、ゲート端子Gはゲートトレンチ部40のゲート導電部44に電気的に接続され、センス端子Vfはセンス用電極124に電気的に接続される。
半導体装置100-1のコレクタ端子Cには、所定の高電圧HVが印加されている。半導体装置100-1のエミッタ端子Eは、半導体装置100-2のコレクタ端子Cに接続されている。半導体装置100-2のエミッタ端子Eは、所定の基準電圧(本例ではグランド電圧)が印加されている。半導体装置100-1のエミッタ端子Eは負荷に接続される。
ハイサイド駆動回路220は、半導体装置100-1のゲート端子Gと接続されており、半導体装置100-1を制御する。ローサイド駆動回路230は、半導体装置100-2のゲート端子Gと接続されており、半導体装置100-2を制御する。一例として、半導体装置100-1および半導体装置100-2のメイントランジスタ部70の一方がオン状態に制御され、他方がオフ状態に制御される。これにより、負荷に所定の電圧および電流を供給する。
保護回路210は、通常動作時にセンスダイオード部120が順バイアスとなり、コレクタ端子Cの電圧が所定値以上となった場合にセンスダイオード部120が逆バイアスとなる電圧を、センス端子Vfに印加する。つまり、保護回路210は、センスダイオード部120の通常動作時におけるコレクタ電圧より大きい電圧を、センス端子Vfに印加する。保護回路210は、抵抗240を介してセンス端子Vfに接続されてよい。抵抗240を設けることで、センスダイオード部120に流れる電流を微小にできる。また、保護回路210とセンス端子Vfとを接続する経路には、容量242が接続されている。
図6は、いずれかの半導体装置100の動作例を示す図である。通常動作時においては、センスダイオード部120が順バイアスされており、保護回路210からセンスダイオード部120に微小な電流が流れる。当該電流は、例えば数mA程度であり、半導体装置100のコレクタ電流に比べて無視できる程度に小さい。このため、センスダイオード部120における損失は非常に小さくなる。
誤信号等により半導体装置100-1および半導体装置100-2の双方においてメイントランジスタ部70がオンになる短絡状態になると、それぞれのメイントランジスタ部70には大きなコレクタ電流が流れる。大きなコレクタ電流が流れると、それぞれのメイントランジスタ部70のコレクタ電圧が上昇する。
コレクタ電圧が所定電圧以上になると、センスダイオード部120が逆バイアス状態となり、センスダイオード部120には電流が流れなくなる。このため、保護回路210が出力する電流は容量242に流れ始め、容量242が充電される。これにより、センス端子Vfの電圧が、通常動作時の電圧よりも上昇する。
保護回路210は、いずれかのセンス端子Vfにおける電圧が、それぞれのセンス端子Vfに対して定められた所定の閾値電圧Vthを超えた場合に、対応する半導体装置100のメイントランジスタ部70をオフ状態に制御する。本例の保護回路210は、ハイサイド駆動回路220およびローサイド駆動回路230に、メイントランジスタ部70をオフ状態に制御させるための信号を出力する。当該信号に応じて、ゲート端子Gの電圧が降下して、メイントランジスタ部70がオフ状態となる。このため過電流を遮断して半導体装置100を保護できる。
図7は、半導体装置100の他の例を示す上面図である。本例の半導体装置100は、図1から図6において説明した半導体装置100の構成に加えて、素子分離部130を更に備える。他の構成は、図1から図6において説明したいずれかの態様の半導体装置100と同一である。
素子分離部130は、半導体基板10の上面において、メイン素子部110と、センスダイオード部120との間に設けられ、メイン素子部110とセンスダイオード部120との間におけるキャリアの移動を抑制する。図7の例では、半導体基板10の上面において素子分離部130がセンスダイオード部120を囲んで設けられているが、素子分離部130は、センスダイオード部120を囲まなくともよい。素子分離部130は、半導体基板10の上面において、メイン素子部110とセンスダイオード部120との間に、X軸方向に延びる直線状に設けられてもよい。この場合、素子分離部130のX軸方向の長さは、センスダイオード部120のX軸方向の長さより長いことが好ましい。
図8は、図7に示した半導体装置100におけるYZ断面の一例を示す図である。図8におけるYZ断面は、メイントランジスタ部70の一部、素子分離部130、センスダイオード部120および耐圧構造部112を横切る断面である。
本例の素子分離部130は、第1ウェル領域17と、第2ウェル領域122との間に設けられる。本例の素子分離部130は、1つ以上のガードリング132を有する。ガードリング132は、半導体基板10の上面21から半導体基板10の内部まで設けられる。なお、素子分離部130が半導体基板10の上面において直線状に形成される場合、ガードリング132はリング状に形成されない。
ガードリング132は、メイン素子部110と、センスダイオード部120との間のキャリアの移動を抑制する。ガードリング132は、P型の領域であってよい。また、ガードリング132は、絶縁材料が充填されたトレンチであってもよい。ガードリング132は、第2ウェル領域122よりも深くまで形成されてよい。
本例の耐圧構造部112は、1つ以上のガードリング142と、1つ以上のフィールドプレート140とを有する。ガードリング142は、半導体基板10の上面21から半導体基板10の内部まで設けられた、P型の領域である。フィールドプレート140は、半導体基板10の上面21に設けられ、ガードリング142の上端と接続される。フィールドプレート140は、導電材料で形成されている。また、半導体基板10の上面21には、ガードリング132の上端と接続され、導電材料で形成されたフィールドプレート134が設けられてもよい。
素子分離部130のガードリング132が形成されている深さD3は、耐圧構造部112のガードリング142が形成されている深さD4と同一であってよく、深くてもよい。ガードリング132を深く形成することで、メイン素子部110と、センスダイオード部120とをより分離できる。ただし、センスダイオード部120の耐圧がメイントランジスタ部70の耐圧と同等でよいならばD3はD4より浅くても構わない。
また、素子分離部130のガードリング132の個数は、耐圧構造部112のガードリング142の個数より少なくてよい。素子分離部130においては、空乏層をY軸方向に伸ばさなくともよいので、Y軸方向に配列されるガードリング132の個数は少なくてもよい。ガードリング132の個数を少なくすることで、半導体装置100を小型化できる。
図9は、センスダイオード部120の他の例を示す断面図である。本例のセンスダイオード部120においては、半導体基板10の上面21において、アノード領域126と第2ウェル領域122との間の少なくとも一部の領域に、N型の領域129が設けられている。つまり、半導体基板10の上面21におけるアノード領域126の面積は、第2ウェル領域122が囲む面積よりも小さい。アノード領域126を小さくすることで、センスダイオード部120の動作を高速化できる。
領域129は、半導体基板10の上面21において、アノード領域126を囲むように設けられてよい。領域129は、ドリフト領域18と同一の不純物濃度を有してよい。また、半導体基板10の上面21には、領域129とセンス用電極124とを絶縁する絶縁膜26が設けられる。Y軸方向におけるアノード領域126の幅は、第2ウェル領域122の間隔の半分以下であってよい。
図10は、センスダイオード部120の他の例を示す断面図である。本例のセンスダイオード部120は、P型のアノード領域126を有さない。半導体基板10の上面21において第2ウェル領域122が囲む領域には、ドリフト領域18が露出している。センス用電極124は、ドリフト領域18とショットキー接触する。つまり、センスダイオード部120は、ショットキーダイオードとして機能する。
図11は、半導体装置100の他の例を示す上面図である。図11においては、パッド114を省略している。図1に示した半導体装置100においては、半導体基板10の上面においてセンスダイオード部120が耐圧構造部112の内側に配置されていたが、本例においては、半導体基板10の上面においてセンスダイオード部120が耐圧構造部112の外側に配置されている。なお、耐圧構造部112の内側とは、耐圧構造部112が囲む領域を指し、耐圧構造部112の外側とは、耐圧構造部112が囲んでいない領域を指す。耐圧構造部112の外側とは、耐圧構造部112を挟んで、メイン素子部110が設けられた領域とは逆側の領域を指してもよい。
センスダイオード部120は、半導体基板10の上面において、半導体基板10の角部127に設けられてよい。耐圧構造部112と、半導体基板10の端部との間には、メイン素子部110等が設けられていない領域が存在する。センスダイオード部120を耐圧構造部112の外側に配置することで、メイン素子部110の面積を小さくせずに、センスダイオード部120を設けることができる。
特に、耐圧構造部112は、半導体基板10の角部127において曲線状に形成されるので、半導体基板10の角部127においては、耐圧構造部112と半導体基板10の端部との間の領域が大きくなる。このため、センスダイオード部120を角部127に配置することで、センスダイオード部120を容易に半導体基板10に配置できる。
図12は、半導体装置100の他の例を示す上面図である。図12においては、パッド114を省略している。本例の半導体装置100は、図11に示した半導体装置100に対して、素子分離部130を更に備える。素子分離部130は、耐圧構造部112と、センスダイオード部120との間に設けられる。素子分離部130は、半導体基板10の上面において、センスダイオード部120を囲んで設けられてよい。
図13は、半導体装置100の他の例を示す上面図である。図13においては、パッド114を省略している。本例の半導体装置100は、半導体基板10の上面において互いに分離した複数のセンスダイオード部120を備える。それぞれのセンスダイオード部120は、半導体基板10のそれぞれの角部127に配置されてよい。また、それぞれのセンスダイオード部120に対して、素子分離部130を更に設けてもよい。
それぞれのセンスダイオード部120のセンス用電極124は、電気的に接続されていてよい。つまり、それぞれのセンスダイオード部120は、互いに並列に接続されてよい。センスダイオード部120を複数設けても、センスダイオード部120に流れる電流は非常に微小なので、損失はそれほど増大しない。複数のセンスダイオード部120を設けることで、センスダイオード部120の特性のバラツキの影響を低減して、メイン素子部110における過電流を精度よく検出できる。
また、それぞれのセンスダイオード部120のセンス用電極124は、互いに電気的に分離していてもよい。この場合、いずれの1つ以上のセンスダイオード部120を保護回路210に接続するかを、半導体装置100の実装時等において選択できる。例えば、応答速度等の特性が異なる複数のセンスダイオード部120を設けておくことで、半導体装置100の実装時等において、いずれかの特性のセンスダイオード部120を選択して保護回路210に接続することができる。
また、センスダイオード部120を耐圧構造部112の外側に配置した場合、半導体基板10を半導体ウエハから切り出すときに、センスダイオード部120の一部の領域が欠けてしまうことも考えられる。センスダイオード部120を分離して配置することで、一部のセンスダイオード部120が機能しない場合であっても、他のセンスダイオード部120が機能するので、過電流を検出することができる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
10・・・半導体基板、12・・・ソース領域、14・・・ベース領域、15・・・コンタクト領域、17・・・第1ウェル領域、18・・・ドリフト領域、20・・・バッファ領域、21・・・上面、22・・・コレクタ領域、23・・・下面、26・・・絶縁膜、30・・・ダミートレンチ部、32・・・ダミー絶縁膜、34・・・ダミー導電部、40・・・ゲートトレンチ部、41・・・直線部分、42・・・ゲート絶縁膜、43・・・先端部分、44・・・ゲート導電部、51・・・ゲート配線部、52・・・エミッタ電極、54・・・コンタクトホール、56・・・コンタクトホール、57・・・接続部、58・・・コレクタ電極、70・・・メイントランジスタ部、80・・・メインダイオード部、82・・・カソード領域、100・・・半導体装置、110・・・メイン素子部、112・・・耐圧構造部、114・・・パッド、120・・・センスダイオード部、122・・・第2ウェル領域、124・・・センス用電極、126・・・アノード領域、127・・・角部、128・・・オーミック領域、129・・・領域、130・・・素子分離部、132・・・ガードリング、134・・・フィールドプレート、140・・・フィールドプレート、142・・・ガードリング、200・・・出力装置、210・・・保護回路、220・・・ハイサイド駆動回路、230・・・ローサイド駆動回路、240・・・抵抗、242・・・容量

Claims (12)

  1. 半導体基板を備える半導体装置であって、
    前記半導体基板の上面に設けられた上面電極と、
    前記半導体基板の上面に設けられ、前記上面電極とは分離しているセンス用電極と、
    前記半導体基板の下面に設けられた下面電極と、
    前記半導体基板に設けられ、前記上面電極および前記下面電極に接続されたメイントランジスタ部と、
    前記半導体基板に設けられ、前記上面電極および前記下面電極に接続されたメインダイオード部と、
    前記半導体基板に設けられ、前記センス用電極および前記下面電極に接続されたセンスダイオード部と
    を備え、
    前記センスダイオード部は、
    前記半導体基板の内部に設けられた第1導電型のドリフト領域と、
    前記ドリフト領域と前記半導体基板の上面との間に設けられた第2導電型のアノード領域と、
    前記半導体基板の下面と前記ドリフト領域との間に設けられ、且つ前記下面電極に接続する第1導電型のカソード領域と
    を有し、
    前記メイントランジスタ部は、
    前記半導体基板の内部に設けられた前記ドリフト領域と、
    前記ドリフト領域と前記半導体基板の上面との間に設けられた第2導電型のベース領域と、
    前記ベース領域と前記半導体基板の上面との間に選択的に設けられ、前記ドリフト領域よりも不純物濃度の高い第1導電型のソース領域と、
    前記ベース領域と前記半導体基板の上面との間に選択的に設けられ、前記ベース領域よりも不純物濃度が高い第2導電型のコンタクト領域と、
    前記半導体基板の上面から前記ドリフト領域に達するまで設けられ、且つ、前記半導体基板の上面において予め定められた延伸方向に沿って延伸して設けられたゲートトレンチ部と、
    前記半導体基板の上面から前記ドリフト領域に達するまで設けられ、且つ、前記半導体基板の上面において前記延伸方向に沿って延伸して設けられたダミートレンチ部と、
    前記半導体基板の下面と前記ドリフト領域との間に設けられ、且つ前記下面電極に接続する第2導電型のコレクタ領域と、
    前記半導体基板の上面において前記ゲートトレンチ部の前記延伸方向における先端部分と重なって設けられ、且つ、前記半導体基板の上面から前記ゲートトレンチ部の前記先端部分よりも深く設けられ、前記ベース領域よりも不純物濃度の高い第2導電型の第1ウェル領域と
    を有し、
    前記センスダイオード部は、前記第1ウェル領域の外側に設けられていて、
    前記第1ウェル領域は、前記半導体基板に設けられた全ての前記ゲートトレンチ部および全ての前記ダミートレンチ部を囲むように設けられる半導体装置。
  2. 前記メインダイオード部は、
    前記半導体基板内部に設けられた前記ドリフト領域と、
    前記ドリフト領域と前記半導体基板の上面との間に設けられた前記ベース領域と、
    前記半導体基板の上面から前記ドリフト領域に達するまで設けられ、且つ、前記半導体基板の上面において前記延伸方向に沿って延伸して設けられた前記ダミートレンチ部と、
    前記半導体基板の下面と前記ドリフト領域との間に設けられ、且つ前記下面電極に接続する第1導電型のカソード領域と
    を有する
    請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記センスダイオード部は、前記半導体基板の上面において予め定められた領域を囲んで設けられ、且つ、前記半導体基板の上面から前記半導体基板の内部まで設けられた、前記ベース領域よりも不純物濃度の高い第2ウェル領域を有する
    請求項1または2に記載の半導体装置。
  4. 前記第2ウェル領域は、前記第1ウェル領域よりも不純物濃度が高い
    請求項3に記載の半導体装置。
  5. 前記第2ウェル領域は、前記第1ウェル領域よりも深く設けられている
    請求項3または4に記載の半導体装置。
  6. 前記センスダイオード部は、
    前記半導体基板の上面において前記第2ウェル領域が囲む領域に設けられている
    請求項3から5のいずれか一項に記載の半導体装置。
  7. 前記半導体基板の上面において、前記アノード領域と前記第2ウェル領域との間の少なくとも一部の領域には、第1導電型の領域が設けられている
    請求項6に記載の半導体装置。
  8. 前記半導体基板の上面において、前記第1ウェル領域と、前記第2ウェル領域との間に設けられ、且つ、前記半導体基板の上面から前記半導体基板の内部まで設けられ、前記メイントランジスタ部および前記メインダイオード部から、前記センスダイオード部へのキャリアの移動を抑制する素子分離部を更に備える
    請求項3から7のいずれか一項に記載の半導体装置。
  9. 前記半導体基板の上面において、前記メイントランジスタ部および前記メインダイオード部を囲んで設けられた耐圧構造部を更に備え、
    前記センスダイオード部は、前記半導体基板の上面において、前記耐圧構造部の外側に配置されている
    請求項1から8のいずれか一項に記載の半導体装置。
  10. 前記センスダイオード部は、前記半導体基板の上面において、前記半導体基板の角部に配置されている
    請求項9に記載の半導体装置。
  11. 前記半導体基板の上面において、前記メイントランジスタ部および前記メインダイオード部を囲んで設けられた耐圧構造部を更に備え、
    前記センスダイオード部は、前記半導体基板の上面において、前記耐圧構造部の内側に配置されている
    請求項1から8のいずれか一項に記載の半導体装置。
  12. 前記半導体基板の上面において、複数の前記センスダイオード部が分離して設けられている
    請求項1から11のいずれか一項に記載の半導体装置。
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WO2011138832A1 (ja) * 2010-05-07 2011-11-10 トヨタ自動車株式会社 半導体装置
WO2017010393A1 (ja) * 2015-07-16 2017-01-19 富士電機株式会社 半導体装置および半導体装置の製造方法

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