JP2022008146A - GaAsインゴットおよびGaAsインゴットの製造方法、ならびにGaAsウエハ - Google Patents

GaAsインゴットおよびGaAsインゴットの製造方法、ならびにGaAsウエハ Download PDF

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Abstract

Figure 2022008146000001
【課題】Siと共に少量のInを添加することにより、キャリア濃度が5.5×1017cm-3以下であり、かつ平均転位密度が500個/cm以下の低転位密度なGaAsウエハが得られるGaAsインゴットが提供される。
【解決手段】GaAsインゴットの直胴部のシード側と中央部が、それぞれ、2.0×1017cm-3以上1.5×1018cm-3未満のシリコン濃度、1×1017cm-3以上6.5×1018cm-3未満のインジウム濃度、5.5×1017cm-3以下のキャリア濃度および500個/cm以下の平均転位密度を有する、GaAsインゴット。
【選択図】図2

Description

本発明は、GaAsインゴットおよびGaAsインゴットの製造方法、ならびにGaAsウエハに関する。
GaAs単結晶ウエハ(以下、GaAsウエハともいう。)を得るためのGaAs結晶(インゴット)の製造方法として、引き上げ(LEC)法、横型ボート(HB)法、または縦型温度傾斜(VGF)法もしくは縦型ブリッジマン法(VB)法が知られている。単結晶の種結晶を起点とし、これらの製造方法により結晶成長させた単結晶の直胴部を有する塊がインゴットであり、そのインゴットの直胴部からウエハが切り出される。
上記方法のうちLEC法では、GaAsウエハの転位密度を低減することが困難であった。インジウム(In)ドープを用いたLEC法による無転位化の手法が一時的に流行したが、GaAsとInとの合金ともいわれるほどの多量のInをドープするため、Inの析出が多量に発生し、製品として使用できないことが判明し、現在ではInドープを用いたLEC法は用いられなくなった。
一方、特許文献1は、VGF法やVB法を用いたn型ヒ化ガリウム基板であって、100個/cm未満の平均転位密度と、5×1016cm-3以上で5×1017cm-3未満のシリコン濃度を有する基板について記載している。
特開2011-148693号公報
近年、キャリア濃度が5.5×1017cm-3以下であり、かつ低転位密度であるGaAsウエハが、特に発光素子や受光素子などの受発光素子に使用する基板として求められるようになってきた。
特許文献1では、低いシリコン(Si)濃度と低い平均転位密度を両立させるため、過冷却状態の保持や固液界面の温度勾配の厳密な制御が重要であり、これを実現するために、GaAsインゴットの成長時に用いる種結晶として、育成単結晶胴部の25%以上の断面積を有する種結晶を用いている。このような大きな断面積を有する種結晶を用いる場合、結晶成長開始時に、種結晶の断面全体を溶解する必要があるが、そのためには、VGF法やVB法の場合、種結晶および原料を収容しているルツボ内における、種結晶付近の水平方向の温度分布の均一性を高くすることが必要である。ここで、種結晶および原料を収容しているルツボ内の温度分布は、直接測定することができず、ルツボの周囲に配置されているヒーターの温度制御を通して制御しており、また、ヒーター温度とルツボ内の温度の関係は、炉内の断熱材等の部材の劣化によっても変化しうる。このような構造上の問題により、種結晶および原料を収容しているルツボ内における、種結晶付近の水平方向の温度分布について、均一性が高い状態を再現性良く実現することは困難であり、このことは低いSi濃度と低い平均転位密度を有するGaAsインゴットを得る上での障害になると考えられる。また、この方法では使用する種結晶の重量が大きくなり、製造コスト増を招いている。
そこで、本発明では、VGF法またはVB法を用いて、断面積の小さな種結晶を使用しても、キャリア濃度が5.5×1017cm-3以下であり、平均転位密度が500個/cm以下の低転位密度なGaAsウエハが得られるGaAsインゴットを提供することを目的とする。特に、本発明は、直径が140mm以上の大口径の場合であっても、キャリア濃度が5.5×1017cm-3以下であり、平均転位密度が500個/cm以下のGaAsウエハが得られるGaAsインゴットを提供し、また、直径が140mm未満の場合には、キャリア濃度が5.0×1017cm-3以下であり、平均転位密度が200個/cm以下のGaAsウエハが得られるGaAsインゴットを提供することを目的とする。
本発明者らは、上述の課題を達成するために鋭意研究を重ねた結果、以下に述べる本発明を完成させた。
本発明の要旨構成は以下のとおりである。
[1] GaAsインゴットの直胴部のシード側と中央部が、それぞれ、2.0×1017cm-3以上1.5×1018cm-3未満のシリコン濃度、1.0×1017cm-3以上6.5×1018cm-3未満のインジウム濃度、5.5×1017cm-3以下のキャリア濃度および500個/cm以下の平均転位密度を有する、GaAsインゴット。
[2] 前記直胴部の中央部のインジウム濃度が6.0×1018cm-3以下である、[1]のGaAsインゴット。
[3] 前記直胴部のシード側と中央部のそれぞれにおけるボロン濃度が1.0×1018cm-3以上6.5×1018cm-3以下である、[1]または[2]のGaAsインゴット。
[4] 前記直胴部のシード側と中央部のそれぞれにおけるシリコン濃度に対するインジウム濃度の比が0.30以上10.00以下である、[1]~[3]のいずれかのGaAsインゴット。
[5] 前記直胴部のシード側と中央部のそれぞれにおけるアルミニウム、炭素および亜鉛の各濃度が3.0×1016cm-3以下であり、ベリリウム、マグネシウム、ゲルマニウム、錫、窒素、硫黄、セレン、テルル、カドミウム、クロムおよびアンチモンの各濃度が5.0×1015cm-3以下である、[1]~[4]のいずれかのGaAsインゴット。
[6] 直径140mm未満のGaAsインゴットであって、GaAsインゴットの直胴部のシード側と中央部が、それぞれ、2.0×1017cm-3以上1.0×1018cm-3未満のシリコン濃度、1.0×1017cm-3以上3.0×1018cm-3未満のインジウム濃度、5.0×1017cm-3以下のキャリア濃度および200個/cm以下の平均転位密度を有する、[1]~[5]のいずれかのGaAsインゴット。
[7] 前記直胴部の中央部のインジウム濃度が2.0×1018cm-3以下である、[6]のGaAsインゴット。
[8] 前記直胴部のシード側と中央部のそれぞれにおけるボロン濃度が1.0×1018cm-3以上5.0×1018cm-3以下である、[6]または[7]のGaAsインゴット。
[9] 前記直胴部のシード側と中央部のそれぞれにおけるシリコン濃度に対するインジウム濃度の比が0.30以上5.20以下である、[6]~[8]のいずれかのGaAsインゴット。
[10] 直径140mm以上のGaAsインゴットであって、GaAsインゴットの直胴部のシード側と中央部が、それぞれ、2.0×1017cm-3以上1.5×1018cm-3未満のシリコン濃度、1.0×1018cm-3以上6.5×1018cm-3未満のインジウム濃度、5.5×1017cm-3以下のキャリア濃度および500個/cm以下の平均転位密度を有する、[1]~[5]のいずれかのGaAsインゴット。
[11] 前記直胴部の中央部のインジウム濃度が6.0×1018cm-3以下である、[10]のGaAsインゴット。
[12] 前記直胴部のシード側と中央部のそれぞれにおけるボロン濃度が1.0×1018cm-3以上6.5×1018cm-3以下である、[10]または[11]に記載のGaAsインゴット。
[13] 前記直胴部のシード側と中央部のそれぞれにおけるシリコン濃度に対するインジウム濃度の比が4.50以上10.00以下である、[10]~12]のいずれかのGaAsインゴット。
[14] 縦型温度傾斜法または縦型ブリッジマン法により、ドーパントとしてシリコンを使用し、封止剤として酸化ホウ素を使用するGaAsインゴットの製造方法において、
前記ドーパントとしてシリコンと共にインジウムを使用し、
前記GaAsインゴットの直胴部のシード側と中央部が、それぞれ、2.0×1017cm-3以上1.5×1018cm-3未満のシリコン濃度および1.0×1017cm-3以上6.5×1018cm-3未満のインジウム濃度を有するGaAsインゴットとする、GaAsインゴットの製造方法。
[15] 前記ドーパントとしてシリコンとインジウムのみを使用する、[14]のGaAsインゴットの製造方法。
[16] シリコンチャージ量がGaAs原料に対して60wtppm以上130wtppm以下であり、インジウムチャージ量がGaAs原料に対して36wtppm以上2000wtppm以下である、[14]または[15]のGaAsインゴットの製造方法。
[17] 前記封止剤がシリコンを1wt%以上7wt%以下で含む酸化ホウ素であり、GaAs単結晶の成長途中で撹拌される、[14]~[16]のいずれかのGaAsインゴットの製造方法。
[18] 直径140mm未満のGaAsインゴットの製造方法であり、シリコンチャージ量がGaAs原料に対して60wtppm以上90wtppm以下、インジウムチャージ量がGaAs原料に対して36wtppm以上605wtppm以下である、[14]~[17]のいずれかのGaAsインゴットの製造方法。
[19] 直径140mm以上のGaAsインゴットの製造方法であり、シリコンチャージ量がGaAs原料に対して70wtppm以上130wtppm以下、インジウムチャージ量がGaAs原料に対して75wtppm以上2000wtppm以下である、[14]~[17]のいずれかのGaAsインゴットの製造方法。
[20] 2.0×1017cm-3以上1.5×1018cm-3未満のシリコン濃度、1.0×1017cm-3以上6.5×1018cm-3未満のインジウム濃度、5.5×1017cm-3以下のキャリア濃度および500個/cm以下の平均転位密度を有するGaAsウエハ。
[21] 直径140mm未満のGaAsウエハであって、2.0×1017cm-3以上1.0×1018cm-3未満のシリコン濃度、1.0×1017cm-3以上3.0×1018cm-3未満のインジウム濃度、5.0×1017cm-3以下のキャリア濃度および200個/cm以下の平均転位密度を有する、[20]のGaAsウエハ。
[22] 直径140mm以上のGaAsウエハであって、GaAsインゴットの直胴部のシード側と中央部が、それぞれ、2.0×1017cm-3以上1.5×1018cm-3未満のシリコン濃度、1.0×1018cm-3以上6.5×1018cm-3未満のインジウム濃度、5.5×1017cm-3以下のキャリア濃度および500個/cm以下の平均転位密度を有する、[20]のGaAsウエハ。
本発明によれば、Siと共に少量のInを添加することにより、VGF法またはVB法を用いて、断面積の小さな種結晶を使用しても、キャリア濃度が5.5×1017cm-3以下であり、かつ平均転位密度が500個/cm以下の低転位密度なGaAsウエハが得られるGaAsインゴットを提供することができる。本発明によれば、直径が140mm以上の大口径の場合であっても、キャリア濃度が5.5×1017cm-3以下であり、平均転位密度が500個/cm以下のGaAsウエハが得られるGaAsインゴットを提供することができ、また、直径が140mm未満の場合には、キャリア濃度が5.0×1017cm-3以下であり、平均転位密度が200個/cm以下のGaAsウエハが得られるGaAsインゴットを提供することができる。
本発明のGaAsインゴットの模式図である。 本発明のGaAsインゴットの製造に用いられる製造装置の断面模式図である。 本発明のGaAsインゴットの製造に用いられるルツボ3の断面模式図であり、結晶成長開始前の原料等を充填した状態に対応する。 結晶成長開始から結晶成長終了までのルツボ内の状態と温度傾斜の関係を示す図である。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態を説明する。
<GaAsインゴット>
(GaAsインゴットのシード側、中央部およびテイル側)
図1は、本発明のGaAsインゴットの模式図であり、シード側15、中央部16およびテイル側17の各位置が示されている。GaAsインゴットは種結晶6から増径する領域19(コーン部ともいう)を介して直径が略同一の直胴部18を有し、この直胴部18の種結晶6側の端部をシード側15と呼び、種結晶6の反対側の端部をテイル側17と呼び、シード側15とテイル側17までの間の半分の位置(中間位置)を中央部16と呼ぶ。GaAsインゴットは、シード側15からテイル側17に向けて固液界面が移動して結晶成長が行われる。
本発明におけるGaAsインゴットの直胴部18のシード側15、中央部16およびテイル側17のそれぞれにおける、シリコン(Si)濃度、インジウム(In)濃度、キャリア濃度および平均転位密度の各測定値は、GaAsインゴットの直胴部18を各ウエハに切断した状態で、所定のウエハに対して測定を行うことで得ることができる。すなわち、各測定においては、GaAsインゴットの直胴部18のシード側15、中央部16およびテイル側17の各ウエハの測定を行う。
GaAsインゴット18の直径は特に限定されず、140mm未満であっても140mm以上であってもよい。GaAsインゴット18の直径は、例えば50mm以上162mm以下とすることができる。ウエハのサイズは、GaAsインゴットの直胴部18の径により、適宜選択することができ、例えば2~8インチとすることができる。GaAsインゴット18の直径140mm未満の場合、通常、ウエハのサイズは6インチ未満であり、GaAsインゴット18の直径140mm以上の場合、ウエハのサイズは6インチ以上である。
ここで、GaAsインゴットの直胴部18のシード側15のウエハとは、GaAsインゴットの直胴部18を各ウエハに切断した際、シード側15からテイル側17に向かって、シード側15とテイル側17までの長さの20%の範囲内にあるウエハをいい、GaAsインゴットの直胴部の中央部16のウエハとは、GaAsインゴットの直胴部18を各ウエハに切断した際、中央部16を挟んで、シード側15およびテイル側17にそれぞれ向かって、シード側15とテイル側17までの長さの10%(合計20%)の範囲内にあるウエハをいい、直胴部のテイル側17のウエハとは、GaAsインゴットの直胴部18を各ウエハに切断した際、テイル側17からシード側に向かって、シード側15とテイル側17までの長さの20%の範囲内にあるウエハをいう。ウエハが範囲内にあるとは、ウエハの厚み方向の中心が範囲内にあることをいう。シード側15とテイル側17までの長さの20%の範囲内は、インゴットの製造装置とSEMI規格に従うウエハ厚さに拠るが、例えばウエハ5枚以内であり、好ましくはウエハ3枚以内である。
シード側15のウエハ、中央部16のウエハおよびテイル側17のウエハの各測定においては、シード側15のウエハに相当する任意のウエハ、中央部16のウエハに相当する任意のウエハおよびテイル側17に相当する任意のウエハを、それぞれ使用することができ、それぞれシード側15のウエハの測定値、中央部16のウエハの測定値およびテイル側17のウエハの測定値とする。また、最もシード側15のウエハとウエハ切断時に対面していた部位(切れ端部分)の測定値は、シード側15のウエハの測定値と見なし、最もテイル側15のウエハとウエハ切断時に対面していた部位(切れ端部分)の測定値は、テイル側17の測定値と見なすものとする。
測定においては、ウエハの上下2つの面のいずれも測定に使用することができる。一方、切れ端部分については、シード側15のウエハと切断時に対面していた面またはテイル側のウエハと切断時に対面していた面を測定に使用するものとする。
以下、キャリア濃度、平均転位密度、Si濃度、In濃度およびボロン(B)濃度の測定について説明する。
(キャリア濃度の測定方法)
キャリア濃度は、抜き取ったウエハからウエハ中心部の10mm×10mmのサイズを割り取り、インジウム電極を四隅に付けて330~360℃に加熱した後、Van der Pauw法によるホール測定により測定した値とする。
(平均転位密度の測定方法)
平均転位密度は、エッチピット密度(EPD:Etch Pit Density)の測定によるものであり、抜き取ったウエハの表面を硫酸系鏡面エッチング液(HSO:H:HO=3:1:1(体積比))で前処理した後、液温320℃のKOH融液中に30~40分間浸積することでエッチピットを発生させ、この数を計測することにより行う。
計測は、ウエハ上の69点に直径3mmのエリアを設定し、各エリアを顕微鏡で観察して発生させたエッチピットをカウントすることにより行う。
69点のエリアはウエハ全面にまんべんなく分布させることとし、各エリアは2インチウエハの場合は5mm間隔、4インチウエハは10mm間隔、6インチウエハの場合は15mm間隔、8インチウエハの場合は20mm間隔で均しく分散させた位置に設定する。
各エリアの観察には、視野直径1.73mmとなる10倍対物レンズを使用する。各エリアの中で最もピットが多く観察される視野を探してエッチピットをカウントし、カウントされたエッチピットの数を単位面積当たり(cm-2)に換算する。各エリアのエッチピットのカウント数を平均した値を平均転位密度とする。
(Si濃度、In濃度、B濃度の測定方法)
Si濃度、In濃度およびB濃度は、抜き取ったウエハの表面をエッチング液(NHOH:H:HO=1:1:10(体積比))により5μmの深さまでエッチングし、純水洗浄後に乾燥したウエハを二次イオン質量分析(SIMS:Secondary Ion Mass Spectrometry)により分析した値とする。
具体的には、SiとBについては、セシウムイオンによるSIMS分析により、イオンエネルギー14.5keVの設定で表面から0.5~1μmの深さまで測定する。Inについては、酸素イオンによるSIMS分析により、イオンエネルギー5.5keVの設定で表面から3μmの深さまで測定する。
以下、キャリア濃度、平均転位密度、Si濃度、In濃度、B濃度等の範囲について説明する。特段の断りがない限り、各範囲は、GaAsインゴットの直胴部18のシード側15および中央部16について適用される。
(キャリア濃度の範囲)
キャリア濃度は、5.5×1017cm-3以下である。キャリア濃度は、1.0×1017cm-3以上であることが好ましい。
本発明によれば、GaAsインゴットの直径が140mm以上の場合にも、キャリア濃度を5.5×1017cm-3以下とすることができる。
また、GaAsインゴットの直径が140mm未満の場合、キャリア濃度を5.0×1017cm-3以下とすることができる。
(平均転位密度の範囲)
平均転位密度の値はゼロに近いことが好ましく、500個/cm以下であることとする。
GaAsインゴットの直径が140mm以上の場合にも、平均転位密度を500個/cm以下とすることができる。この場合の平均転位密度は、好ましくは450個/cm以下、さらに好ましくは400個/cm以下である。
また、GaAsインゴットの直径が140mm未満の場合、平均転位密度を200個/cm以下とすることができる。この場合の平均転位密度は、好ましくは150個/cm以下、さらに好ましくは100個/cm以下である。
(Si濃度)
転位の固着効果により低EPD結晶を得るため、Si濃度は2.0×1017cm-3以上であることとする。一方、最近の受発光素子はフリーキャリア吸収を抑制する方向が好ましいとされており、過剰なSi濃度はフリーキャリア吸収の原因になる点、また、キャリア濃度の制御の点から、Si濃度は1.5×1018cm-3未満であることとする。1.5×1018cm-3以上のSiをGaAs中に含有させるとキャリア濃度を5.5×1017cm-3以下とすることが困難である。
GaAsインゴットの直径が140mm以上の場合、Si濃度は2.0×1017cm-3以上1.5×1018cm-3未満であることが好ましい。
また、GaAsインゴットの直径が140mm未満の場合、Si濃度は2.0×1017cm-3以上1.0×1018cm-3未満であることが好ましい。
(In濃度の範囲)
従来、LECによる製造方法においては、転位の固着効果により低転位密度のGaAs結晶を得るには高いIn濃度が望ましいといわれていたが、本発明者らは、VGF法およびVB法において、従来の報告よりも少ないIn濃度において十分な効果が得られることを見出した。それでも、1.0×1017cm-3未満ではIn添加による転位密度低減の効果が得られにくいため、In濃度は1.0×1017cm-3以上であることとする。
GaAsインゴットの直径が140mm以上の場合、転位密度低減の効果を確実にするため、Inは1.0×1018cm-3以上とすることが好ましく、より好ましくは3.0×1018cm-3以上である。
一方、GaAsインゴットの直径が140mm未満の場合、In濃度が1.0×1017cm-3以上であれば、十分に転位密度低減の効果が得られる。
一方、InはGaAs中では中性不純物として振舞うため、フリーキャリア吸収の原因とはならないが、VGF法およびVB法において、過剰なIn濃度はGaAs結晶の格子定数やバンドギャップのズレを発生させるため、LEC法により成長されたGaAs結晶における報告とは異なり、In濃度は6.5×1018cm-3未満に抑制することとする。
GaAsインゴットの直径が140mm以上の場合、In濃度は6.0×1018cm-3以下であることが好ましい。特に、中央部16のIn濃度を6.0×1018cm-3以下とすることが好ましい。
GaAsインゴットの直径が140mm未満の場合、In濃度は2.0×1018cm-3以下であることが好ましい。特に、中央部16のIn濃度を2.0×1018cm-3以下とすることが好ましい。
結晶成長では不純物の固溶係数によって、結晶成長方向と同じ方向に不純物濃度が増加または減少することが知られており、Si濃度とIn濃度はGaAsインゴットのシード側15からテイル側17にかけて共に増加する。後述する実施例2と実施例3において示されるように、一層高い歩留が見込めることから、GaAsインゴットの直径が140mm未満の場合、シード側15と中央部16の両方が4.0×1017cm-3以上2.0×1018cm-3以下のIn濃度を有することが好ましく、この範囲であれば、平均転位密度を十分抑制することができる。
(Si濃度に対するIn濃度の比の範囲)
GaAsインゴットの直胴部18のシード側15および中央部16のそれぞれにおけるSi濃度に対するIn濃度の比(In/Si、濃度比ともいう)は0.30以上10.00以下とすることが好ましい。
GaAsインゴットの直径が140mm以上の場合、濃度比は4.50以上10.00以下が好ましい。
また、GaAsインゴットの直径が140mm未満の場合、濃度比は0.30以上5.20以下が好ましい。後述する実施例2と実施例3に示されるように、濃度比は1.00以上3.00以下とすることがより好ましい。
(B濃度の範囲)
VGF法またはVB法によるGaAsインゴットの結晶成長においては、成長中のAsの乖離を防ぐため、液体封止剤として、一般にBを使用する。5.0×1017cm-3以上のSiをドープして結晶成長する場合、SiとBの置換反応による結晶成長開始時のSi濃度の制御の点から、1.0×1018cm-3以上のBをGaAsインゴットに含めることが好ましい。B濃度はより好ましくは、3.0×1018cm-3以上である。
Si濃度を1.5×1018cm-3未満としたVGF法またはVB法によるGaAsインゴットの結晶成長においては、SiとBの置換反応によるSi濃度の制御のため、Bを6.5×1018cm-3以下でGaAsインゴットに含めることが好ましい。
(上記以外の元素およびそれらの濃度)
封止剤として使用するBによってGaAsインゴット中に混入するBおよび酸素(O)を除き、SiとIn以外の元素が、GaAs以外には添加されていないことが好ましく、ドーパントとして添加されるのはSiとInのみであり、それ以外はドーパントとして意図して添加されていないことが好ましい。
シリコンとインジウム以外のドーパントとして考えられる元素としては、ベリリウム(Be)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、炭素(C)、ゲルマニウム(Ge)、錫(Sn)、窒素(N)、硫黄(S)、セレン(Se)、テルル(Te)、さらには、亜鉛(Zn)、カドミウム(Cd)、クロム(Cr)、アンチモン(Sb)が挙げられるが、これらの元素は、不可避的に混入される量は許容されるが、意図して添加されていないことが好ましい。
例えば、SIMS分析によるGaAs中のAl、CおよびZnの各濃度は3.0×1016cm-3以下(ゼロを含む)であることが好ましい。それ以外のBe、Mg、Ge、Sn、N、S、Se、Te、Cd、CrおよびSbの各濃度は5.0×1015cm-3以下(ゼロを含む)であることが好ましい。さらにNの濃度は1.0×1015cm-3以下であることがより好ましい。
<GaAsインゴットの製造方法>
VGF法またはVB法によりシリコンドープn型GaAsインゴットを製造する場合、通常は多結晶原料融液としてSiを添加したGaAs融液と、液体封止剤としてBを使用するが、本発明のGaAsインゴットの製造ではSiの他にInを添加する。以下、図2~4を参照して説明する。
(製造装置と温度制御)
図2は、本発明のGaAsインゴットを製造するための製造装置の一例について、断面図を模式的に示したものである。図2に示す製造装置は、外部より真空排気および雰囲気ガス充填が可能な気密容器7と、気密容器7内の中央に配置されたルツボ3と、ルツボ3を収容保持するルツボ収納容器(サセプタ)2と、ルツボ収納容器(サセプタ)2を昇降および/または回転させる機構14(昇降・回転ロッドのみ図示する)と、気密容器7内においてルツボ収納容器(サセプタ)2を取り囲むように装備されたヒーター1を備えている。ルツボ3は、熱分解窒化ホウ素(PBN:Pyrolytic Boron Nitride)よりなるものを用いることができる。図2では、ルツボ3には、種結晶6、化合物半導体原料5、封止剤(B)4が充填され、気密容器7内は一例として不活性ガス8が充填された状態となっている。
図3は、本発明のGaAsインゴットを製造するためのルツボの一例について、断面図を模式的に示したものであり、結晶成長開始前の原料等を充填した状態に対応する。図3に示すルツボ3の中には、種結晶6とGaAs多結晶原料9と一般的なシリコンドープn型GaAsインゴットであればドーパント(シリコン)10、封止剤(B)4が充填される。封止剤(B)4は、Asの飛散や結晶成長開始時のSi濃度を制御する目的で使用され、GaAsよりも密度が低く、GaAsの融点(1238℃)よりもかなり低い融点(480℃)を有するため、単結晶を成長する際に原料融液の上面を覆うことができる。本発明においては、ドーパントとして、ドーパント(シリコン)10の他に、ドーパント(インジウム)11が原料として充填される。
これらの充填が終了した後、不活性ガスを充填した成長炉内において、種結晶6が溶解しないように、種結晶6側の温度が低くなるようにPID制御されたヒーターにより温度傾斜をかけながら、GaAs多結晶原料9をGaAsの融点の1238℃以上まで昇温させて、GaAs多結晶原料9、ドーパント(シリコン)およびドーパント(インジウム)11、封止剤(B)4の全てを溶解させる。次いで、種結晶6付近の温度を上昇させ種結晶6の上部が溶解したところで、温度傾斜をかけながら全体の温度を徐々に下げることで、GaAsインゴットを得ることができる。この際、降温速度は10℃/h以下とする。図4に、結晶成長開始から結晶成長終了までのルツボ内の模式的な状態と温度傾斜の関係を示す。
(種結晶)
種結晶6のサイズは、特許文献1のように育成単結晶胴部の25%以上の断面積を有するサイズとする必要はなく、ルツボ3の内径を径とする断面積に対して、例えば1~20%の断面積を有していればよく、3~17%の断面積を有していることが好ましい。成長しようとする結晶の径が140mm以上の場合には、種結晶6の断面積は、ルツボ内径を径とする断面積に対して2~10%とすることができる。
種結晶6のサイズが小さくても、本発明のようにSiとInの両方を特定範囲で含有させることで、キャリア濃度が5.5×1017cm-3以下であり、かつ低転位密度なGaAsインゴットを得ることができる。ルツボ3の内径は、目的とするウエハサイズよりも僅かに大きいことが好ましい。目的とするウエハサイズは、例えば2~8インチの中から適宜選択することができる。
(ドーパント)
ドーパント(シリコン)10は、高純度Siのショットや高純度Si基板を破砕するなどして所望の濃度となる重量をGaAs多結晶原料9中に添加する。また、ドーパント(インジウム)は、高純度In、インジウム化合物(例えば、高純度ヒ化インジウム(InAs)等)を使って所望の濃度となる重量をGaAs多結晶原料9中に添加する。例えば、Siを添加する場合、GaAs多結晶原料に対して、シリコンチャージ量を60wtppm以上130wtppm以下とすることができ、InAsを添加する場合、GaAs多結晶原料に対して、インジウムチャージ量を36wtppm以上2000wtppm以下とすることが挙げられるが、これらに限定されない。
GaAsインゴットの直径が140mm以上の場合、シリコンチャージ量は70wtppm以上130wtppm以下が好ましく、インジウムチャージ量は75wtppm以上2000wtppm以下が好ましい。インジウムチャージ量は、InAsとして約125wtppm以上約3300wtppm以下程度に相当する。
また、GaAsインゴットの直径が140mm未満の場合、シリコンチャージ量は60wtppm以上90wtppm以下が好ましく、インジウムチャージ量は36wtppm以上605wtppm以下が好ましい。インジウムチャージ量は、InAsとして60wtppm以上1000wtppm以下程度に相当する。
Inの融点は156℃、InAsの融点は942℃であるため、GaAsの融点である1238℃よりかなり低い。GaAs結晶成長開始前に、先に溶けたInが種結晶6の周りに付着すると単結晶化を阻害するため、図3のように、ドーパント(インジウム)11は種結晶6から離れた位置に入れるか、あるいはGaAs多結晶原料9の配置を工夫して容易に種結晶6の周りに付着しないようにする工夫が必要である。
前記の工夫としては、以下のうち1つ以上を用いることが好ましい。
ドーパント(インジウム)11を、ルツボの中央(インゴットの中央部に相当する位置)よりも上に配置する。
ドーパント(インジウム)11を、GaAs結晶またはGaAs多結晶により製造された容器(GaAs容器)の中に入れて、GaAs容器が溶ける温度まで中のドーパントが容器の外に出ないようにする。
なお、ドーパント(シリコン)10は、ルツボの中央(インゴットの中央部に相当する位置)よりも下(種結晶側)に配置することが好ましい。ドーパント(シリコン)10をGaAs容器に入れて、GaAs容器が溶ける温度まで中のドーパントが容器の外に出ないようにしてもよい。シリコンはGaAsよりも密度が低いため、融液中、ドーパント(シリコン)が浮き上がってしまい、種結晶側のGaAs融液中のシリコン濃度が低くなって、GaAsインゴットのシード側のシリコン濃度が低くなるおそれがあるが、GaAs容器の使用は、そのような事態を回避する上で有効である。
さらに、Inが容易に種結晶6の周りに付着しないようにするためにも、種結晶6のサイズは小さいことが好ましく、種結晶6のサイズは上記の範囲内とすることが好ましい。
(封止剤(B))
封止剤(B)4として、シリコン含有のものを使用することができる。シリコン濃度は10wt%以下とすることができる。シリコンは、Si酸化物の形態で封止剤(B)4に含まれていてもよい。
例えば、シリコン濃度が1wt%以上7wt%以下の封止剤(B)4を用いることができる。この場合、GaAs結晶成長中に、封止剤(B)4を撹拌することが好ましい。撹拌処理により、GaAsインゴット内のSi濃度の変動が抑制され、キャリア濃度を低下させることができる。この処理は、特に直径140mm以上の直径のGaAsインゴットの製造において有効である。
撹拌処理は特に限定されないが、例えば、GaAs多結晶原料9の上に封止剤(B)4を配置した後、撹拌手段(例えば、回転軸に所定枚数の板状の撹拌板を取り付けたもの)を封止剤(B)4中に設置して、封止剤(B)4を回転撹拌しながら結晶成長を行うことができる。撹拌の際、GaAs多結晶原料9の融液と封止剤(B)4の界面に、撹拌手段が接しないようにすることが好ましい。
上記の製造方法は一例であり、結晶成長中にSi、In、BがGaAsインゴット中へ取り込まれる濃度を調整するために、従来公知な方法を追加してもよい。
<GaAsウエハ>
本発明のGaAsインゴットは、シード側と中央部のそれぞれが、2.0×1017cm-3以上1.5×1018cm-3未満のシリコン濃度、1.0×1017cm-3以上6.5×1018cm-3未満のインジウム濃度、5.5×1017cm-3以下のキャリア濃度および500個/cm以下の平均転位密度を有しているため、このGaAsインゴットの少なくともシード側から中央部までの間からウエハを切り出すことにより、2.0×1017cm-3以上1.5×1018cm-3未満のシリコン濃度、1.0×1017cm-3以上6.5×1018cm-3未満のインジウム濃度、5.5×1017cm-3以下のキャリア濃度および500個/cm以下の平均転位密度を有するGaAsウエハを得ることができる。
本発明によれば、直径140mm未満のGaAsインゴットから、2.0×1017cm-3以上1.0×1018cm-3未満のシリコン濃度、1.0×1017cm-3以上3.0×1018cm-3未満のインジウム濃度、5.0×1017cm-3以下のキャリア濃度および200個/cm以下の平均転位密度を有するGaAsウエハを得ることができる。
また、本発明によれば、直径140mm以上のGaAsインゴットから、GaAsインゴットの直胴部のシード側と中央部が、それぞれ、2.0×1017cm-3以上1.5×1018cm-3未満のシリコン濃度、1.0×1018cm-3以上6.5×1018cm-3未満のインジウム濃度、5.5×1017cm-3以下のキャリア濃度および500個/cm以下の平均転位密度を有するGaAsウエハを得ることができる。
上述したところは、本発明の代表的な実施形態の例を示したものであって、本発明はこれらに限定されるものではない。以下、実施例により、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例によって何ら限定されるものではない。
(実施例1)
図2に示す構成を有する製造装置を用いて、GaAsインゴットの製造を行った。
<ルツボへの原料の充填>
ルツボとしてルツボ内径58.8mm、シード部内径6.3mmのPBN製のルツボを準備した。ルツボには、図3に示すように、6N(純度99.9999%以上)のGaと6NのAsを合成して作成したGaAs多結晶を破砕した3200gのGaAs多結晶原料と(100)面が結晶成長面となるように切り出したGaAs種結晶を充填した。GaAs種結晶は直径6.0mmの大きさのものを用いた。GaAs多結晶を充填する途中で、ドーパント(シリコン)として高純度SiのショットをGaAs多結晶原料に対して80wtppm、ドーパント(インジウム)として高純度InAsをGaAs多結晶原料に対して125wtppm(Inとして76wtppm)充填した。SiとIn以外に、意図して添加した不純物元素はない。
なお、粒状のドーパント(シリコン)とドーパント(インジウム)はそれぞれ、円筒状のGaAs多結晶の上下を円板状のGaAs多結晶で挟んだGaAs容器の中に入れた状態で充填し、GaAs容器が溶ける温度までは中のドーパントがGaAs容器の外に出ないようにした。ドーパント(インジウム)はルツボの中央よりも上に配置し、ドーパント(シリコン)は、ルツボの中央よりも下の種結晶に近いところに配置した。
<結晶成長>
これらの原料を充填した後、封止剤であるB(Si濃度7wt%)を125g充填した。充填後のルツボをルツボ収納容器(サセプタ)にセットした。図2に示す製造装置の内部を真空排気およびArガス置換を繰り返して不活性ガス雰囲気とした後、VGF法により単結晶を成長させた。
結晶成長工程では、まずGaAs種結晶が溶解しないように、種結晶側の温度が低くなるようにPID制御されたヒーターにより温度傾斜をかけながらルツボ内の原料をGaAsの融点の1238℃以上まで昇温させて融液とした。その後、種結晶の上部が溶解するように種結晶付近の温度を上昇させた後、温度傾斜をかけながら炉内全体の温度をヒーター制御により10℃/h以下の速度で降温していくことでSiとInをドーパントとしたn型のGaAsインゴットを成長させた。
<評価>
成長させたGaAsインゴットの直胴部をワイヤーソーでスライスしてウエハ状にした。ウエハサイズは2インチ相当である。
GaAsインゴット直胴部の最もシード側で得られた1枚目、および当該1枚目のシード側の面と対面していた面を有するコーン部の一部を含む切れ端部分を円盤状としたもの(0枚目ともいう)をシード側(seed)として評価した。
GaAsインゴットの直胴部を各ウエハに切断した際の、図1に示すシード側からテイル側までの間の半分の位置に当たるウエハ(その位置が切断面に当たる場合はその断面を有する2枚のウエハの両方)を中央部(middle)として評価した。
GaAsインゴット直胴部の上記1枚目から数えて最終枚目の、最もテイル側で得られたウエハ、および当該最終枚目のシード側の面を介して対面していた面を有するウエハをテイル側(tail)として評価した。なお、最後の切断面は、インゴットの種結晶側と反対の端から(シード方向に)20mmの位置であり、図1のテイル側17に当たる位置である。
スライスしたウエハまたは切れ端部分の結晶の中心を含む領域(ウエハ中心部)から、(110)面のへき開性を利用して、10mm×10mmのサイズを割り取り、前述のとおりにVan der Pauw 法によるホール測定によりキャリア濃度を測定した。
ホール測定に用いたウエハまたは切れ端部分の残部を用いて、前述のとおりに前処理を行った後、CAMECA社製の装置を使ってSIMS分析によりSi濃度、In濃度およびB濃度の測定を行った。
上記ホール測定に用いたウエハまたは切れ端部分と隣り合う(同じ切断面を介して隣り合う)ウエハの表面に対し、前述のとおりにEPDを測定し、平均転位密度として評価した。
得られたGaAsインゴットにおいて、シード側のウエハと中央部のウエハがいずれもキャリア濃度が5.0×1017cm-3以下であり、平均転位密度が200個/cm以下の低転位密度であれば、シード側と中央部との間の全てのウエハ(全ウエハのうち50%のウエハ)はキャリア濃度が5.0×1017cm-3以下であり、かつ平均転位密度が200個/cm以下である。
(実施例2)
GaAs多結晶原料を充填する途中で高純度InAsを300wtppm、高純度シリコンのショットを80wtppm充填した以外は実施例1と同様として、実施例2のGaAsインゴットを得て評価を行った。
また、シード側(seed)、中央部(middle)、テイル側(tail)に加えて、中央部とテイル側との間(シード側から78%)の位置のウエハについても同様の評価を行った。
(実施例3)
GaAs多結晶原料を充填する途中で高純度InAsを500wtppm、高純度シリコンのショットを80wtppm充填した以外は実施例1と同様として、実施例3のGaAsインゴットを得て評価を行った。
また、シード側(seed)、中央部(middle)、テイル側(tail)に加えて、中央部とテイル側との間(シード側から78%)の位置のウエハについても同様の評価を行った。
(実施例4)
ルツボとしてルツボ内径159.9mm、シード部内径6.0~6.5mmのPBN製のルツボを用い、GaAs多結晶原料を20,000g、高純度SiのショットをGaAs多結晶原料に対して80wtppm、高純度InAsをGaAs多結晶原料に対して2000wtppm(Inとして1210wtppm)、封止剤であるB(Si濃度7wt%)965g、直径6.0mmの大きさのGaAs種結晶を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてSiとInをドーパントとしたn型のGaAsインゴットを成長させた。
成長させたGaAsインゴットの直胴部をワイヤーソーでスライスして、6インチ相当のウエハ状にしたこと以外は、実施例1と同様にして評価を行った。
(比較例1)
GaAs多結晶原料を充填する途中で高純度シリコンのショットによりシリコンを60wtppm充填し、高純度InAsを添加しなかった以外は実施例4と同様として、GaAsインゴットを得て評価を行った。
(比較例2)
GaAs多結晶原料を充填する途中で高純度シリコンのショットによりシリコンを100wtppm充填し、高純度InAsを添加しなかった以外は実施例4と同様として、GaAsインゴットを得て評価を行った。
(比較例3)
GaAs多結晶原料を充填する途中で高純度シリコンのショットによりシリコンを220wtppm充填し、高純度InAsを添加しなかった以外は実施例4と同様として、GaAsインゴットを得て評価を行った。
(比較例4)
GaAs多結晶原料を充填する途中で高純度シリコンのショットによりシリコンを240wtppm充填し、高純度InAsを添加しなかった以外は実施例4と同様として、GaAs結晶を得て評価を行った。
(比較例5)
GaAs多結晶原料を充填する途中で高純度シリコンのショットによりシリコンを80wtppm充填し、高純度InAsを5000wtppm(インジウムとして3026wtppm)充填したこと以外は実施例4と同様として、GaAs結晶を得て評価を行った。
実施例1~5、比較例1~5の結果を表1に示す。
Figure 2022008146000002
得られたGaAsインゴットは、導電型としてはn型である。
実施例1~3は、直径140mm未満のGaAsインゴットを製造した例であり、GaAsインゴットの直胴部のシード側のウエハと中央部のウエハの両方の測定において、各ウエハが、2.0×1017cm-3以上1.0×1018cm-3未満のシリコン濃度、1.0×1017cm-3以上3.0×1018cm-3未満のインジウム濃度を有していれば、キャリア濃度が5.0×1017cm-3以下、平均転位密度が200個/cm以下であるGaAsウエハ(2インチウエハ)を得ることができることが分かった。
なお、実施例1では中央部のキャリア濃度が4.8×1017であるのに対し、実施例2及び3では中央部のウエハのキャリア濃度が、それぞれ、3.2×1017、3.3×1017であり、上記のウエハを得る上で、一層高い歩留まりが見込まれる。
実施例4は、直径140mm以上のGaAsインゴットを製造した例であり、GaAsインゴットの直胴部のシード側のウエハと中央部のウエハの両方の測定において、各ウエハが、2.0×1017cm-3以上1.5×1018cm-3未満のシリコン濃度、1.0×1017cm-3以上6.0×1018cm-3未満のインジウム濃度を有していれば、キャリア濃度が5.5×1017cm-3以下、平均転位密度が500個/cm以下であるGaAsウエハ(6インチウエハ)を得ることができることが分かった。
(実施例5)
GaAs多結晶原料を充填する途中で高純度シリコンのショットによりシリコンを100wtppm充填し、高純度InAsを2000wtppm(インジウムとして1210wtppm)充填し、封止剤としてB(Si濃度5wt%)を用い、GaAs単結晶成長中に封止剤を撹拌したこと以外は実施例4と同様として、GaAs結晶を得て評価を行った。封止剤の撹拌は、GaAs多結晶原料の上に封止剤を配置した後、回転軸に4枚の板状の撹拌板を取り付けた撹拌手段を封止剤中に設置し、撹拌手段の下端がGaAs多結晶原料の融液と封止剤の界面面に接触しないようにしながら、撹拌手段によって回転撹拌することにより行った。
(実施例6)
GaAs多結晶原料を充填する途中で高純度シリコンのショットによりシリコンを100wtppm充填し、高純度InAsを2000wtppm(インジウムとして1210wtppm)充填し、封止剤としてB(Si濃度2wt%)を用いたこと以外は実施例5と同様として、GaAs結晶を得て評価を行った。
(実施例7)
GaAs多結晶原料を充填する途中で高純度シリコンのショットによりシリコンを100wtppm充填し、高純度InAsを2500wtppm(インジウムとして1513wtppm)充填し、封止剤としてB(Si濃度5wt%)を用いたこと以外は実施例5と同様として、GaAs結晶を得て評価を行った。
実施例5~7の結果を表2に示す。表2には、実施例4の結果も再掲する。
Figure 2022008146000003
得られたGaAsインゴットは、導電型としてはn型である。
表2に示されるように、シリコンを含むBを封止剤として使用し、GaAs単結晶成長中に封止剤を撹拌することにより、インゴット内のSi濃度の変動を抑制し、キャリア濃度の低下を図ることができることが分かった。
本発明によれば、Siと共に少量のInを添加することにより、キャリア濃度が5.5×1017cm-3以下であり、かつ平均転位密度が500個/cm以下の低転位密度なGaAsウエハが得られるGaAsインゴットが提供される。また、本発明によれば、直径が140mm以上の大口径の場合であっても、キャリア濃度が5.5×1017cm-3以下であり、平均転位密度が500個/cm以下のGaAsウエハが得られるGaAsインゴットを提供することができ、また、直径が140mm未満の場合には、キャリア濃度が5.0×1017cm-3以下であり、平均転位密度が200個/cm以下のGaAsウエハが得られるGaAsインゴットを提供することができる。
1 ヒーター
2 ルツボ収納容器(サセプタ)
3 ルツボ
4 封止剤(B
5 化合物半導体原料
6 種結晶
7 気密容器
8 不活性ガス
9 GaAs多結晶原料
10 ドーパント(シリコン)
11 ドーパント(インジウム)
12 原料融液
13 凝固中のGaAs結晶
14 ルツボの昇降・回転機構
15 GaAsインゴットのシード側
16 GaAsインゴットの中央部
17 GaAsインゴットのテイル側
18 GaAsインゴットの直胴部
19 GaAsインゴットのコーン部

Claims (22)

  1. GaAsインゴットの直胴部のシード側と中央部が、それぞれ、2.0×1017cm-3以上1.5×1018cm-3未満のシリコン濃度、1.0×1017cm-3以上6.5×1018cm-3未満のインジウム濃度、5.5×1017cm-3以下のキャリア濃度および500個/cm以下の平均転位密度を有する、GaAsインゴット。
  2. 前記直胴部の中央部のインジウム濃度が6.0×1018cm-3以下である、請求項1に記載のGaAsインゴット。
  3. 前記直胴部のシード側と中央部のそれぞれにおけるボロン濃度が1.0×1018cm-3以上6.5×1018cm-3以下である、請求項1または2に記載のGaAsインゴット。
  4. 前記直胴部のシード側と中央部のそれぞれにおけるシリコン濃度に対するインジウム濃度の比が0.30以上10.00以下である、請求項1~3のいずれか一項に記載のGaAsインゴット。
  5. 前記直胴部のシード側と中央部のそれぞれにおけるアルミニウム、炭素および亜鉛の各濃度が3.0×1016cm-3以下であり、ベリリウム、マグネシウム、ゲルマニウム、錫、窒素、硫黄、セレン、テルル、カドミウム、クロムおよびアンチモンの各濃度が5.0×1015cm-3以下である、請求項1~4のいずれか一項に記載のGaAsインゴット。
  6. 直径140mm未満のGaAsインゴットであって、GaAsインゴットの直胴部のシード側と中央部が、それぞれ、2.0×1017cm-3以上1.0×1018cm-3未満のシリコン濃度、1.0×1017cm-3以上3.0×1018cm-3未満のインジウム濃度、5.0×1017cm-3以下のキャリア濃度および200個/cm以下の平均転位密度を有する、請求項1~5のいずれか一項に記載のGaAsインゴット。
  7. 前記直胴部の中央部のインジウム濃度が2.0×1018cm-3以下である、請求項6に記載のGaAsインゴット。
  8. 前記直胴部のシード側と中央部のそれぞれにおけるボロン濃度が1.0×1018cm-3以上5.0×1018cm-3以下である、請求項6または7に記載のGaAsインゴット。
  9. 前記直胴部のシード側と中央部のそれぞれにおけるシリコン濃度に対するインジウム濃度の比が0.30以上5.20以下である、請求項6~8のいずれか一項に記載のGaAsインゴット。
  10. 直径140mm以上のGaAsインゴットであって、GaAsインゴットの直胴部のシード側と中央部が、それぞれ、2.0×1017cm-3以上1.5×1018cm-3未満のシリコン濃度、1.0×1018cm-3以上6.5×1018cm-3未満のインジウム濃度、5.5×1017cm-3以下のキャリア濃度および500個/cm以下の平均転位密度を有する、請求項1~5のいずれか一項に記載のGaAsインゴット。
  11. 前記直胴部の中央部のインジウム濃度が6.0×1018cm-3以下である、請求項10に記載のGaAsインゴット。
  12. 前記直胴部のシード側と中央部のそれぞれにおけるボロン濃度が1.0×1018cm-3以上6.5×1018cm-3以下である、請求項10または11に記載のGaAsインゴット。
  13. 前記直胴部のシード側と中央部のそれぞれにおけるシリコン濃度に対するインジウム濃度の比が4.50以上10.00以下である、請求項10~12のいずれか一項に記載のGaAsインゴット。
  14. 縦型温度傾斜法または縦型ブリッジマン法により、ドーパントとしてシリコンを使用し、封止剤として酸化ホウ素を使用するGaAsインゴットの製造方法において、
    前記ドーパントとしてシリコンと共にインジウムを使用し、
    前記GaAsインゴットの直胴部のシード側と中央部が、それぞれ、2.0×1017cm-3以上1.5×1018cm-3未満のシリコン濃度および1.0×1017cm-3以上6.5×1018cm-3未満のインジウム濃度を有するGaAsインゴットとする、GaAsインゴットの製造方法。
  15. 前記ドーパントとしてシリコンとインジウムのみを使用する、請求項14に記載のGaAsインゴットの製造方法。
  16. シリコンチャージ量がGaAs原料に対して60wtppm以上130wtppm以下であり、インジウムチャージ量がGaAs原料に対して36wtppm以上2000wtppm以下である、請求項14または15に記載のGaAsインゴットの製造方法。
  17. 前記封止剤がシリコンを1wt%以上7wt%以下で含む酸化ホウ素であり、GaAs単結晶の成長途中で撹拌される、請求項14~16のいずれか一項に記載のGaAsインゴットの製造方法。
  18. 直径140mm未満のGaAsインゴットの製造方法であり、シリコンチャージ量がGaAs原料に対して60wtppm以上90wtppm以下、インジウムチャージ量がGaAs原料に対して36wtppm以上605wtppm以下である、請求項14~17のいずれか一項に記載のGaAsインゴットの製造方法。
  19. 直径140mm以上のGaAsインゴットの製造方法であり、シリコンチャージ量がGaAs原料に対して70wtppm以上130wtppm以下、インジウムチャージ量がGaAs原料に対して75wtppm以上2000wtppm以下である、請求項14~17のいずれか一項に記載のGaAsインゴットの製造方法。
  20. 2.0×1017cm-3以上1.5×1018cm-3未満のシリコン濃度、1.0×1017cm-3以上6.5×1018cm-3未満のインジウム濃度、5.5×1017cm-3以下のキャリア濃度および500個/cm以下の平均転位密度を有するGaAsウエハ。
  21. 直径140mm未満のGaAsウエハであって、2.0×1017cm-3以上1.0×1018cm-3未満のシリコン濃度、1.0×1017cm-3以上3.0×1018cm-3未満のインジウム濃度、5.0×1017cm-3以下のキャリア濃度および200個/cm以下の平均転位密度を有する、請求項20記載のGaAsウエハ。
  22. 直径140mm以上のGaAsウエハであって、GaAsインゴットの直胴部のシード側と中央部が、それぞれ、2.0×1017cm-3以上1.5×1018cm-3未満のシリコン濃度、1.0×1018cm-3以上6.5×1018cm-3未満のインジウム濃度、5.5×1017cm-3以下のキャリア濃度および500個/cm以下の平均転位密度を有する、請求項20記載のGaAsウエハ。
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