(実施例1)
本開示を具体的に説明する前に、概要を述べる。実施例1は、交通事業者に対する交通費と、サービス事業者に対するサービス利用額とを連携させて、最終的な交通費を決定する処理システムに関する。これまで、ユーザが交通機関を利用してサービス拠点を利用する場合、ユーザは交通機関の交通事業者に交通費を支払い、サービス拠点のサービス事業者にサービス利用額を支払っている。つまり、交通費とサービス利用額の支払いは個別になされている。サービス拠点を利用する際に利用する交通機関の交通費が安くなれば、ユーザはサービス拠点を利用する頻度が高くなる可能性がある。また、サービス拠点を利用する頻度が高くなると、サービス拠点におけるサービス利用額が増加する可能性がある。これを実現するために、ユーザが交通機関を利用してサービス拠点を利用する場合に、サービス事業者が交通費の一部を負担することが有効である。しかしながら、ユーザがサービス拠点で支払うサービス利用額が少ない場合に、サービス事業者が負担する交通費の一部が大きければ、サービス事業者の負担が大きくなるだけである。
本実施例に係る処理システムでは、ユーザが交通機関を利用してサービス拠点を利用する場合において、サービス拠点におけるサービス利用額に応じて、サービス事業者が負担する交通費の一部を増減させる。つまり、ユーザにとっては、サービス利用額が大きくなるほど、交通費の負担が小さくなる。一方、サービス事業者にとっては、サービス利用額が小さくなると交通費の負担が小さくなる。また、ユーザにおける交通費の負担が小さくなると、サービス拠点の利用が促され、サービス利用額が高くなりうる。さらに、交通事業者にとっては、ユーザとサービス事業者から交通費を受け取るので、ユーザにおける交通費の負担が小さくなっても、交通費の合計は減額されない。
図1は、処理システム1000の構成を示す。処理システム1000は、端末装置100、サービス事業者管理装置300、交通事業者管理装置500、処理装置600を含み、処理装置600は、第1取得部610、第2取得部612、処理部620を含む。処理部620は、サービス事業者負担額決定部622、ユーザ負担額決定部624を含む。端末装置100はユーザ10に所持される。端末装置100は、例えば、スマートフォンであり、非接触型ICを備える。ユーザ10は、端末装置100の代わりに非接触型ICカードを所持していてもよい。
サービス拠点200は、サービス事業者によって運営されるサービスの提供施設である。サービス拠点200は、例えば、病院、薬局、学校、塾、習い事の教室、レストラン、食事処、喫茶店、スーパーマーケット、ショッピングモール、観光スポット、観光施設、フィットネス、ジム、健康管理センタ、人間ドック、美容室、理容院、美術館、科学館、ゴルフ場、映画館、シアター、スタジアム、ホール、展示場、ボーリング、カラオケ、老人ホーム、介護施設、ホテル、旅館、宿泊施設、温泉施設、ダーツ場、コンビニ、銀行、郵便局、金融機関、遊園地、動物園、水族館、テーマパーク、カルチャーセンターである。サービス拠点200においてユーザ10がサービスの提供を受けた場合、サービス事業者は、対価であるサービス利用額20をユーザ10に請求し、ユーザ10は、サービス利用額20をサービス事業者に支払う。サービス事業者管理装置300は、サービス事業者におけるサービス利用額20を管理する。サービス事業者管理装置300は、コンピュータであってもよく、サービス拠点200の店員等によって使用されるスマートフォンであってもよい。サービス事業者管理装置300はサービス利用額20の情報を処理装置600に出力する。
交通機関400は、交通事業者によって運営される交通手段である。交通機関400は、例えば、タクシー、バス、電車、乗用車、商用車、船、飛行機、トラック、自動運転車両である。交通機関400は、交通費30の決済のために、非接触型ICリーダを備える。ユーザ10は、交通機関400を利用する際、あるいは利用した際に、端末装置100あるいは非接触型ICカードを非接触型ICリーダに近づける。その結果、ユーザ10による交通機関400の利用は、交通事業者管理装置500に記録される。交通事業者管理装置500は、ユーザ10による交通機関400の利用を記録することによって交通費30を計算し、交通機関400における交通費30を管理する。交通費30の計算には公知の技術が使用されればよいので、ここでは説明を省略する。交通事業者管理装置500は、コンピュータであってもよく、交通事業者の職員等によって使用されるスマートフォンであってもよい。交通事業者管理装置500は、交通費30の情報を処理装置600に出力する。
処理装置600は、端末装置100、サービス事業者管理装置300、交通事業者管理装置500と通信可能な装置であり、例えば、コンピュータである。処理装置600の第1取得部610は、交通事業者管理装置500から交通費30の情報を取得する。これは、ユーザ10に利用される交通機関400の交通費30の情報を取得することに相当する。第2取得部612は、サービス事業者管理装置300からサービス利用額20の情報を取得する。これは、交通機関400の利用によって利用されるサービス拠点200において、サービス拠点200のサービス事業者にユーザ10が支払ったサービス利用額の情報を取得することに相当する。
処理部620は、第2取得部612において取得したサービス利用額をもとに、第1取得部610において取得した交通費30を、サービス事業者から交通事業者に支払うべきサービス事業者負担額40と、ユーザから交通事業者に支払うべきユーザ負担額50に分割する。処理部620における処理の詳細は後述する。処理装置600は、サービス事業者負担額40をサービス事業者管理装置300に送信する。サービス拠点200のサービス事業者はサービス事業者負担額40を交通事業者に支払う。また、処理装置600は、ユーザ負担額50を端末装置100に送信する。ユーザ10はユーザ負担額50を交通事業者に支払う。サービス事業者によるサービス事業者負担額40の支払い、ユーザ10によるユーザ負担額50の支払いには公知の技術が使用されればよいので、ここでは説明を省略する。
処理部620は、サービス事業者から本処理システム1000の管理事業者に支払うべきシステム使用料を決定する。処理装置600は、システム使用料をサービス事業者管理装置300に送信し、サービス事業者はシステム使用料を管理事業者に支払う。また、処理システム1000においては、サービス事業者が交通事業者に支払ったサービス事業者負担額40に応じて、サービス事業者に対してポイントが還元される。サービス事業者は、処理システム1000における支払いにポイントを使用可能である。例えば、1ポイントは1円で換算される。ここで、サービス事業者に還元されるポイントはユーザ10によって負担される。そのため、処理装置600は、ポイントの還元額を決定する。これは、ユーザ10がサービス事業者に支払うべき還元額を決定することに相当する。処理装置600は、還元額を端末装置100に送信し、ユーザ10は還元額をサービス事業者に支払う。
図2は、処理システム1000による処理の一例の概要を示す。ここでは、第1ユーザ10aと第2ユーザ10bが自宅12からタクシー事業者410を利用してスーパーマーケット210、薬局212、美容室214を移動し、美容室214からバス事業者412を利用して自宅12に移動する状況を想定する。第1ユーザ10aと第2ユーザ10bはユーザ10と総称される。スーパーマーケット210、薬局212、美容室214が前述のサービス拠点200の一例である。つまり、互いに異なったサービス拠点200が処理システム1000に含まれる。また、スーパーマーケット210、薬局212、美容室214のそれぞれは、互いに異なったサービス事業者により運営される。スーパーマーケット210を第1サービス事業者と呼ぶ場合、薬局212は第2サービス事業者と呼ばれ、美容室214は第3サービス事業者と呼ばれる。タクシー事業者410、バス事業者412が前述の交通機関400の一例である。つまり、互いに異なった複数の交通機関400が処理システム1000に含まれる。また、タクシー事業者410、バス事業者412のそれぞれは、互いに異なった交通事業者により運営される。
ここでは、このような状況における処理装置600の処理を図3も使用しながら説明する。図3は、処理システム1000における計算の一例を示す。第1取得部610は、各交通機関400の交通費30の情報を交通事業者管理装置500から取得する。ここでは、タクシー事業者410に対して「1000円」とし、バス事業者412に対して「400円」とするので、全体の交通費30は「1400円」である。
また、第1取得部610は、スーパーマーケット210を利用するための距離の情報、薬局212を利用するための距離の情報、美容室214を利用するための距離の情報も交通事業者管理装置500から取得する。スーパーマーケット210を利用するための距離は「4」とされ、薬局212を利用するための距離は「5」とされ、美容室214を利用するための距離は「10」とされる。スーパーマーケット210を利用するための距離、薬局212を利用するための距離、美容室214を利用するための距離は、例えば、第1距離、第2距離、第3距離と呼ばれる。
サービス事業者負担額決定部622は、始点から終点、つまり自宅12から自宅12までの総走行距離全体から、各サービス事業者までの距離を「その経路に関係する事業者数」で除算する。また、最後のサービス事業者から自宅12の距離は距離で除算する。その結果、走行距離に応じて配分計算結果をサービス事業者毎に算出する。スーパーマーケット210に対する値は「2」になり、薬局212に対する値は「2.5」になり、美容室214に対する値は「7.5」になる。サービス事業者負担額決定部622は、配分割合をサービス事業者毎に算出する。具体的には、(各サービス事業者の「走行距離に応じた配分計算結果」)÷(「走行距離に応じた配分計算結果」の総和)が計算される。
サービス事業者負担額決定部622は、全体の交通費×配分割合をサービス事業者毎に計算することによって、「サービス事業者毎の交通費」を算出する。スーパーマーケット210に対する値は「233円」になり、薬局212に対する値は「292円」になり、美容室214に対する値は「875円」になる。つまり、サービス事業者負担額決定部622は、第1距離、第2距離、第3距離をもとに、交通費30を、サービス事業者毎の交通費に分割する。サービス事業者毎の交通費は、例えば、スーパーマーケット210の配分とされる第1交通費、薬局212の配分とされる第2交通費、美容室214の配分とされる第3交通費である。
第2取得部612は、交通機関400の利用によって利用されるサービス拠点200において、各サービス拠点200のサービス事業者にユーザ10が支払ったサービス利用額20の情報を取得する。ここでは、スーパーマーケット210に支払った額が「1000円」とされ、薬局212に支払った額が「3000円」とされ、美容室214に支払った額が「4000円」とされる。スーパーマーケット210に支払った額、薬局212に支払った額、美容室214に支払った額は、例えば、第1サービス利用額、第2サービス利用額、第3サービス利用額と呼ばれる。
サービス事業者負担額決定部622は、「ユーザのサービス利用額(事業者の販売額)」×サービス事業者の負担率を計算することによって、サービス事業者負担額の上限値を導出する。ここで、サービス事業者の負担率は「15%」とされる。このサービス事業者の負担率は変更可能である。その結果、スーパーマーケット210に対するサービス事業者負担額の上限値は「150円」になり、薬局212に対するサービス事業者負担額の上限値は「450円」になり、美容室214に対するサービス事業者負担額の上限値は「600円」になる。スーパーマーケット210に対するサービス事業者負担額の上限値、薬局212に対するサービス事業者負担額の上限値、美容室214に対するサービス事業者負担額の上限値は、例えば、第1サービス事業者負担額の上限値、第2サービス事業者負担額の上限値、第3サービス事業者負担額の上限値と呼ばれる。
サービス事業者負担額決定部622は、サービス事業者負担額の上限値と交通費との小さい方をサービス事業者毎のサービス事業者負担額40に決定する。その結果、スーパーマーケット210に対するサービス事業者負担額40は「150円」になり、薬局212に対するサービス事業者負担額40は「292円」になり、美容室214に対するサービス事業者負担額40は「600円」になる。
サービス事業者負担額決定部622は、サービス利用額とシステム使用割合をもとに、サービス事業者から本処理装置600の管理事業者に支払うべきサービス事業者毎のシステム使用料を決定する。ここで、システム使用割合は「1%」とされる。このシステム使用割合は変更可能である。その結果、スーパーマーケット210に対するシステム使用料は「10円」になり、薬局212に対するシステム使用料は「30円」になり、美容室214に対するシステム使用料は「40円」になる。
サービス事業者負担額決定部622は、上限計算後のサービス事業者負担額40+システム使用料を計算することによって、サービス事業者負担額40を導出する。その結果、スーパーマーケット210に対するサービス事業者負担額40は「160円」になり、薬局212に対するサービス事業者負担額40は「322円」になり、美容室214に対するサービス事業者負担額40は「640円」になる。スーパーマーケット210に対するサービス事業者負担額40を第1サービス事業者負担額と呼ぶ場合、薬局212に対するサービス事業者負担額40は第2サービス事業者負担額と呼ばれ、美容室214に対するサービス事業者負担額40は第3サービス事業者負担額と呼ばれる。つまり、サービス事業者負担額決定部622は、サービス事業者負担額40として、スーパーマーケット210から交通機関400の交通事業者に支払うべき第1サービス事業者負担額と、薬局212から交通機関400の交通事業者に支払うべき第2サービス事業者負担額と、美容室214から交通機関400の交通事業者に支払うべき第3サービス事業者負担額とを決定する。
ユーザ負担額決定部624は、交通費30とサービス事業者負担額40との差異をユーザ負担額50に決定する。特に、ユーザ負担額決定部624は、第1サービス事業者負担額から第3サービス事業者負担額との和と、交通費30との差異をユーザ負担額50に決定する。その結果、ユーザ負担額50は、「275円」と「83円」との和になる。
処理部620は、サービス利用額20とポイント還元率をもとに、ユーザ10が各サービス事業者に支払うべき還元額を決定する。ここでは、ポイント還元率が「0.5%」とされる。このポイント還元率は変更可能である。その結果、スーパーマーケット210に対する還元額は「5円」になり、薬局212に対する還元額は「15円」になり、美容室214に対する還元額は「20円」になる。各サービス事業者は、還元額に対するポイントを取得すれば、当該ポイントをサービス事業者負担額40に使用できる。
処理部620は、サービス事業者への還元額(貢献した事業者)を計算する。サービス事業者の利用促進の貢献有無が〇の場合、処理部620は、ユーザ10のサービス利用額20(事業者の販売額)×ポイント還元率(貢献した事業者)をもとに、サービス事業者への還元額を導出する。一方、処理部620は、サービス事業者の利用促進の貢献有無が×の場合、還元額を「0円」にする。ここで、ポイント還元率が「0.5%」とされ、美容室214に対するサービス事業者の利用促進の貢献有無が「○」とされ、他のサービス事業者の利用促進の貢献有無が「×」とされる。その結果、美容室214に対する還元額は「20円」になり、スーパーマーケット210と薬局212に対する還元額は「0円」になる。
処理部620は、サービス事業者への還元額の総和+サービス事業者への還元額(貢献した事業者)の総和を計算することによって、ユーザ負担の還元額の合計値を導出する。その結果、ユーザ負担の還元額の合計値は「60円」とされる。ユーザ負担額決定部624は、ユーザ負担の還元額の合計値とユーザ負担額50(最終)とを加算することによって、ユーザ負担額50(全員合計)を導出する。その結果、ユーザ負担額50は「418円」となる。その際、第1ユーザ10aの走行距離は「12」であり、第2ユーザ10bの走行距離は「12」であり、走行距離より、第1ユーザ10aのユーザ負担額50は「209円」となり、第2ユーザ10bのユーザ負担額50は「209円」となる。
以上の処理の結果、タクシー事業者410の収入額が「1000円」になり、バス事業者412の収入額が「400円」になり、第1ユーザ10aの支払額が「209円」になり、第2ユーザ10bの支払額が「209円」になる。このように処理部620は、サービス利用額20をもとに、交通費30を、各サービス事業者から交通事業者に支払うべきサービス事業者負担額40と、各ユーザ10から交通事業者に支払うべきユーザ負担額50に分割する。また、サービス事業者負担額決定部622は、各サービス事業者負担額40を、各交通事業者に支払うべき額に分割し、ユーザ負担額決定部624は、ユーザ負担額50を、各交通事業者に支払うべき額に分割する。
図4は、処理システム1000における計算の別の一例を示す。これは、図3に対して、ユーザ10からサービス事業者に対するクーポンが提示される状況を示す。クーポンは、販売促進等を目的として、サービス事業者からユーザ10に予め配布される。例えば、薬局212に対するクーポン「500円」と美容室214に対するクーポン「500円」が提示される。ユーザ負担額決定部624は、「ユーザ10のサービス利用額20(事業者の販売額)」-「ユーザ10のクーポン利用金額」を計算することによって、ユーザ10のサービス利用額20(事業者の販売額、クーポン反映後)を導出する。
この構成は、ハードウエア的には、任意のコンピュータのCPU(Central Processing Unit)、メモリ、その他のLSI(Large Scale Integration)で実現でき、ソフトウエア的にはメモリにロードされたプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウエアのみ、ハードウエアとソフトウエアの組合せによっていろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
以上の構成による処理システム1000の動作を説明する。図5は、処理システム1000による処理の手順を示すシーケンス図である。交通事業者管理装置500は交通費30等を特定する(S10)。サービス事業者管理装置300はサービス利用額20を特定する(S12)。交通事業者管理装置500は交通費30の情報を処理装置600に送信する(S14)。サービス事業者管理装置300はサービス利用額20の情報を処理装置600に送信する(S16)。処理装置600は決済処理を実行する(S18)。処理装置600はサービス事業者負担額40をサービス事業者管理装置300に送信する(S20)。処理装置600はユーザ負担額50を端末装置100に送信する(S22)。
以下では、処理システム1000の適用例を具体的に説明する。
(第1適用例)
図6(a)-(b)は、処理システム1000の第1適用例を示す。図6(a)は、第1適用例の構成を示し、図6(b)は、図6(a)における装置の接続を示す。ユーザ10は病院216の患者であり、受診後に、病院216の医療事務に次回の受診を予約する。その際、ユーザ10は、今回のタクシーをコールすること、あるいは次回のタクシーを予約することを依頼する。医療事務は、病院・医療事務端末装置110を使用してタクシー事業者410にタクシーの配車を依頼する。タクシー事業者410は、タクシーのタクシー端末装置112に連絡して、ユーザ10のためにタクシーを配車する。ユーザ10はタクシーに乗車し、スーパーマーケット210を経由したり、薬局212を経由したり、バス事業者412を経由したりして、自宅12に移動する。スーパーマーケット210、薬局212、病院216が前述のサービス拠点200となり、タクシー事業者410、バス事業者412が前述の交通機関400となり、処理装置600は、サービス事業者負担額40、ユーザ負担額50等をこれまで通り導出する。
図7は、第1適用例において送受信されるデータの構成を示す。図示のごとく、ユーザ10の端末装置100、病院・医療事務端末装置110、タクシー端末装置112、処理装置600の間でデータが伝送される。図8は、第1適用例において送受信される別のデータの構成を示す。ここでは、ユーザ10が端末装置100の代わりにICカード180を所持する。ICカード180は、近距離無線により病院・医療事務端末装置110にデータを送信する。ユーザ10に関する情報の補足は、病院216の医療事務が病院・医療事務端末装置110を操作することによってなされる。また、病院・医療事務端末装置110、タクシー端末装置112、処理装置600の間でデータが伝送される。
図9は、第1適用例による処理手順を示すシーケンス図である。病院・医療事務端末装置110は入力情報を処理装置600に送信する(S100)。入力情報は、ユーザ情報、日時、出発地、目的地を含む。処理装置600は、入力情報から配車登録を実行する(S102)。処理装置600は事前連絡をタクシー端末装置112に送信する(S104)。事前連絡は、ユーザ情報、予約日時、出発地、目的地を含む。タクシー端末装置112は予約時間を表示する(S106)。タクシー端末装置112は確認通知を処理装置600に送信する(S108)。処理装置600は予約登録完了連絡を病院・医療事務端末装置110に送信する(S110)。
処理装置600は、予約時間の事前、1時間前に、経路を計算する(S112)。病院・医療事務端末装置110は予約時間を表示する(S114)。処理装置600は、事前連絡を端末装置100に事前に送信する(S116)。処理装置600は、事前連絡をタクシー端末装置112に事前に送信する(S118)。事前連絡は、ユーザ情報、予約日時、出発地、目的地、経路情報を含む。タクシー端末装置112は、地図、経路を表示する(S120)。タクシー端末装置112は出発地への到着を検出する(S122)。タクシー端末装置112はIDを表示する(S124)。端末装置100はIDを表示する(S126)。
タクシー端末装置112は認証信号を端末装置100に送信し(S128)、端末装置100は応答信号をタクシー端末装置112に送信する(S130)。タクシー端末装置112は、目的地到着、送迎完了を検出する(S132)。タクシー端末装置112は到着通知を処理装置600に送信する(S134)。処理装置600は到着通知を病院・医療事務端末装置110に送信する(S136)。処理装置600は決済処理を実行する(S138)。処理装置600はサービス事業者負担額40を病院・医療事務端末装置110に送信する(S140)。処理装置600はユーザ負担額50を端末装置100に送信する(S142)。処理装置600は、タクシー端末装置112に振り込みを実行する(S144)。
図10(a)-(c)は、第1適用例の変形例を示す。図10(a)では、タクシー事業者410がタクシーを病院216に配車する。タクシーは、病院216でユーザ10を乗せ、薬局212、スーパーマーケット210に移動する。ユーザ10は、バス事業者412のバスに乗り自宅12に帰宅する。図10(b)では、タクシー事業者410がタクシーを病院216に配車する。タクシーは、病院216でユーザ10を乗せ、薬局212を経由して自宅12に移動する。図10(c)では、タクシー事業者410がタクシーを病院216に配車する。タクシーは、病院216でユーザ10を乗せて移動してから、ユーザ10は、バス事業者412のバスに乗り自宅12に帰宅する。
(第2適用例)
図11(a)-(b)は、処理システム1000の第2適用例を示す。図11(a)は、第2適用例の構成を示し、図11(b)は、図11(a)における装置の接続を示す。ユーザ10は端末装置100を使用してショッピングモール218で商品を購入し、購入した商品がタクシーにより自宅12に配送される。具体的に説明すると、ユーザ10は端末装置100を操作してショッピングモール218で商品を購入する。ショッピングモール218の担当者は、ショッピングモール端末装置114を使用して、購入がなされた商品を用意するとともに、タクシー事業者410にタクシーの配車を予約する。タクシー事業者410は、タクシーのタクシー端末装置112に連絡して、ショッピングモール218にタクシーを配車する。
一方、ショッピングモール218に滞在する乗合ユーザ14は、乗合ユーザ端末装置116を使用して、タクシー事業者410にタクシーの配車を予約する。タクシーは、ショッピングモール218において商品を積載するとともに、乗合ユーザ14を乗車させる。タクシーは、乗合ユーザ宅16に移動してから、乗合ユーザ14を降車させる。タクシーは、自宅12に移動してからユーザ10に商品を渡す。ショッピングモール218が前述のサービス拠点200となり、タクシー事業者410が前述の交通機関400となり、ユーザ10と乗合ユーザ14が前述のユーザ10となり、処理装置600は、サービス事業者負担額40、ユーザ負担額50等をこれまで通り導出する。
図12は、第2適用例において送受信されるデータの構成を示す。図示のごとく、ユーザ10の端末装置100、タクシー端末装置112、ショッピングモール端末装置114、乗合ユーザ端末装置116、処理装置600の間でデータが伝送される。ここで、ユーザAはユーザ10に相当し、ユーザBは乗合ユーザ14に相当する。
図13は、第2適用例による処理手順を示すシーケンス図である。ショッピングモール端末装置114は入力情報を処理装置600に送信する(S200)。入力情報は、ユーザ情報、日時、出発地、目的地を含む。処理装置600は、入力情報から配車登録を実行する(S202)。処理装置600は事前連絡をタクシー端末装置112に送信する(S204)。事前連絡は、ユーザ情報、予約日時、出発地、目的地を含む。タクシー端末装置112は予約時間を表示する(S206)。タクシー端末装置112は確認通知を処理装置600に送信する(S208)。処理装置600は予約登録完了連絡をショッピングモール端末装置114に送信する(S210)。
処理装置600は、予約時間の事前、1時間前に、経路を計算する(S212)。ショッピングモール端末装置114は予約時間を表示する(S214)。処理装置600は、事前連絡を端末装置100に事前に送信する(S216)。処理装置600は、事前連絡をタクシー端末装置112に事前に送信する(S218)。事前連絡は、ユーザ情報、予約日時、出発地、目的地、経路情報を含む。タクシー端末装置112は、地図、経路を表示する(S220)。タクシー端末装置112は出発地への到着を検出する(S222)。タクシー端末装置112はIDを表示する(S224)。端末装置100はIDを表示する(S226)。
タクシー端末装置112は認証信号を端末装置100に送信し(S228)、端末装置100は応答信号をタクシー端末装置112に送信する(S230)。タクシー端末装置112は、目的地到着、配送完了を検出する(S232)。タクシー端末装置112は配送通知を処理装置600に送信する(S234)。処理装置600は配送通知をショッピングモール端末装置114に送信する(S236)。乗合ユーザ端末装置116は入力情報を処理装置600に送信する(S238)。入力情報は、ユーザ情報、日時、出発地、目的地を含む。
図14は、第2適用例による続きの処理手順を示すシーケンス図である。処理装置600は、入力情報から配車登録を実行する(S240)。処理装置600は事前連絡をタクシー端末装置112に送信する(S242)。タクシー端末装置112は予約時間を表示する(S244)。タクシー端末装置112は確認通知を処理装置600に送信する(S246)。処理装置600は予約登録完了連絡を乗合ユーザ端末装置116に送信する(S248)。
処理装置600は、予約時間の事前、1時間前に、経路を計算する(S250)。乗合ユーザ端末装置116は予約時間を表示する(S252)。処理装置600は、事前連絡を乗合ユーザ端末装置116に事前に送信する(S254)。タクシー端末装置112は、地図、経路を表示する(S256)。タクシー端末装置112は出発地への到着を検出する(S258)。タクシー端末装置112はIDを表示する(S260)。乗合ユーザ端末装置116はIDを表示する(S262)。処理装置600は決済処理を実行する(S264)。処理装置600はサービス事業者負担額40をショッピングモール端末装置114に送信する(S266)。処理装置600はユーザ負担額50を端末装置100に送信する(S268)。処理装置600はユーザ負担額50を乗合ユーザ端末装置116に送信する(S270)。
図15(a)-(b)は、第2適用例の変形例を示す。図15(a)では、乗合ユーザ14が乗車するタクシーにショッピングモール218から商品が積載される。タクシーは乗合ユーザ宅16に移動して乗合ユーザ14を降車させる。タクシーは、ユーザ10に移動してからユーザ10に商品を渡す。
図15(b)では、第1乗合ユーザ14aが学校220からタクシーに乗車する。タクシーはショッピングモール218に移動し、第2乗合ユーザ14bがショッピングモール218からタクシーに乗車する。タクシーは、第2乗合ユーザ宅16bに移動してから第2乗合ユーザ14bを降車させる。また、タクシーは、第1乗合ユーザ宅16aに移動してから第1乗合ユーザ14aを降車させる。
図16(a)-(b)は、第2適用例の別の変形例を示す。図16(a)では、第1乗合ユーザ14aが学校220からタクシーに乗車する。タクシーは第1ショッピングモール218aに移動し、第2乗合ユーザ14bが第1ショッピングモール218aからタクシーに乗車する。タクシーは、第2ショッピングモール218bに移動してから第1乗合ユーザ14aと第2乗合ユーザ14bを降車させる。
図16(b)では、第1乗合ユーザ14aと第2乗合ユーザ14bが学校220からタクシーに乗車する。タクシーはショッピングモール218に移動してから第1乗合ユーザ14aと第2乗合ユーザ14bを降車させる。
(第3適用例)
図17(a)-(b)は、処理システム1000の第3適用例を示す。図17(a)は、第3適用例の構成を示し、図17(b)は、図17(a)における装置の接続を示す。第1乗合ユーザ14aが第1乗合ユーザ端末装置116aを使用し、第2乗合ユーザ14bが第2乗合ユーザ端末装置116bを使用して、第1乗合ユーザ14aと第2乗合ユーザ14bとのマッチングがなされる。第1乗合ユーザ14aは第1乗合ユーザ端末装置116aを使用して、タクシー事業者410にタクシーの配車を依頼する。タクシー事業者410は、タクシーのタクシー端末装置112に連絡して、学校220にタクシーを配車する。第1乗合ユーザ14aと第2乗合ユーザ14bが学校220からタクシーに乗車する。タクシーはショッピングモール218に移動してから第1乗合ユーザ14aと第2乗合ユーザ14bを降車させる。
図18は、第3適用例において送受信されるデータの構成を示す。図示のごとく、タクシー端末装置112、ショッピングモール端末装置114、第1乗合ユーザ端末装置116a、第2乗合ユーザ端末装置116b、処理装置600の間でデータが伝送される。ここで、ユーザAは第1乗合ユーザ14aに相当し、ユーザBは第2乗合ユーザ14bに相当する。
図19(a)-(b)は、第3適用例の変形例を示す。図19(a)では、第1乗合ユーザ14aと第2乗合ユーザ14bが学校220からタクシーに乗車する。タクシーはショッピングモール218に移動してから第1乗合ユーザ14aと第2乗合ユーザ14bを降車させる。
図19(b)では、第1乗合ユーザ14aと第2乗合ユーザ14bが学校220からタクシーに乗車する。タクシーはフード店222に移動してから第1乗合ユーザ14aと第2乗合ユーザ14bを降車させる。また、タクシーは、フード店222において第1乗合ユーザ14aと第2乗合ユーザ14bを乗車させて友人宅224に移動する。タクシーは、友人宅224において第1乗合ユーザ14aと第2乗合ユーザ14bを降車させる。
本実施例によれば、サービス利用額をもとに、交通費をサービス事業者負担額とユーザ負担額とに分割するので、交通事業者とサービス事業者とを連携させることができる。また、サービス利用額が大きくなるとユーザ負担額が小さくなるので、ユーザにとってはサービス利用額を増加させると交通費の負担を節約できる。また、サービス利用額が小さくなるとサービス事業者負担額も小さくなるので、サービス事業者にとってはサービス事業者負担額の支払いによって損することを回避できる。また、複数の交通機関が含まれても、サービス事業者負担額とユーザ負担額決定部とを各交通事業者に支払うべき額に分割するので、本実施例の適用範囲を拡大できる。また、複数のサービス拠点が含まれても、サービス事業者負担額とユーザ負担額決定部とを各サービス事業者に支払うべき額に分割するので、本実施例の適用範囲を拡大できる。
また、サービス利用額に応じてシステム使用料が決定されるので、サービス事業者の利益に応じたシステム使用料を決定できる。また、サービス利用額に応じて還元額が決定されるので、サービス事業者の利益に応じた還元額を決定できる。また、サービス利用と、交通利用のポイントを共有できる。また、交通事業者管理装置が交通費の情報を処理装置に出力し、サービス事業者管理装置がサービス利用額の情報を処理装置に出力するので、処理装置がサービス事業者負担額とユーザ負担額とを決定できる。
(実施例2)
次に、実施例2を説明する。実施例2は、実施例1と同様に、交通事業者とサービス事業者とを連携させる処理システムに関する。特に、実施例2は、交通事業者からの情報とサービス事業者からの情報とをもとにオススメイベントの情報を提供することに関する。また、実施例2は、交通事業者からの情報とサービス事業者からの情報とをもとに集客予測を提供することに関する。実施例2に係る処理システム1000の構成は図1と同様のタイプである。
図20は、ユーザへのオススメ情報の提供機能の概要を示す。処理装置600は、ユーザ10の端末装置100から「A.各ユーザの実績情報」を受けつける。「A.各ユーザの実績情報」には、性別、年齢、国籍、サービス利用した日時、サービス利用した業種、購入したもの購入したものの価格、利用した交通サービス(ルート情報、移動距離、移動時間、交通費)を含む。また、処理装置600は、ユーザ10の端末装置100から「B.各ユーザの要求情報」を受けつける。「B.各ユーザの要求情報」には、性別、年齢、国籍、サービス利用予定の日時、サービス利用予定の業種、購入予定のもの予算、利用予定の交通サービス(ルート情報、移動距離、移動時間、交通費)を含む。
処理装置600は、サービス事業者の端末装置120から「C.各サービス事業者の実績情報」を受けつける。「C.各サービス事業者の実績情報」は、業種、購入したもの(価格)、利用したクーポンを含む。また、処理装置600は、サービス事業者の端末装置120から「D.各サービス事業者の最新情報」を受けつける。「D.各サービス事業者の最新情報」は、業種、販売しているもの(価格)、利用できるクーポンを含む。
処理装置600は、交通事業者の端末装置122から「E.各交通事業者の実績情報」を受けつける。「E.各交通事業者の実績情報」は、業種、利用したクーポン、利用した交通サービス(ルート情報、移動距離、移動時間、交通費)を含む。また、処理装置600は、交通事業者の端末装置122から「F.各交通事業者の最新情報」を受けつける。「F.各交通事業者の最新情報」は、業種、利用できるクーポン、空車状況を含む。
処理部620は、(1)「A.各ユーザの実績情報」の情報と「B.各ユーザの要求情報」の情報の性別、年齢、国籍を比較し、関連する「A.各ユーザの実績情報」の項目を抽出する。処理部620は、(2)(1)で抽出した情報の中から、該当する「C.各サービス事業者の実績情報」と「E.各交通事業者の実績情報」の情報を抽出する。処理部620は、(3)「C.各サービス事業者の実績情報」と関連する「D.各サービス事業者の最新情報」を抽出する。処理部620は、(4)「E.各交通事業者の実績情報」と関連する「F.各交通事業者の最新情報」を抽出する。処理部620は、(5)(3)と(4)の結果から「B.各ユーザの要求情報」に関連する、項目(「D.各サービス事業者の最新情報」と「F.各交通事業者の最新情報」の該当項目)を抽出する。これらの処理の結果が、「G.オススメのサービス事業者の情報」である。
処理装置600は、ユーザ10の端末装置100に「G.オススメのサービス事業者の情報」を出力する。「G.オススメのサービス事業者の情報」は、利用できるサービス(業種、販売しているもの価格、利用できるクーポン)、交通手段(利用できるクーポン)を含む。以上の説明において、端末装置100は、乗合ユーザ端末装置116であってもよい。端末装置120は、病院・医療事務端末装置110、ショッピングモール端末装置114を含む。端末装置122は、タクシー端末装置112を含む。
図21は、交通事業者への購買動向情報の提供機能の概要を示す。処理装置600は、ユーザ10の端末装置100から「A.各ユーザの実績情報」を受けつける。「A.各ユーザの実績情報」は、性別、年齢、国籍、サービス利用した日時、サービス利用した業種、購入したもの、購入したものの価格、利用した交通サービス(ルート情報、移動距離、移動時間、交通費)を含む。
処理装置600は、サービス事業者の端末装置120から「C.各サービス事業者の実績情報」と受けつける。「C.各サービス事業者の実績情報」は、業種、購入したもの(価格)、利用したクーポンを含む。処理装置600は、サービス事業者の端末装置120から「D.各サービス事業者の最新情報」を受けつける。「D.各サービス事業者の最新情報」は、業種、販売しているもの(価格)、利用できるクーポンを含む。
処理装置600は、交通事業者の端末装置122から「E.各交通事業者の実績情報」を受けつける。「E.各交通事業者の実績情報」は、業種、利用したクーポン、利用した交通サービス(ルート情報、移動距離、移動時間、交通費)を含む。
処理部620は、(1)「D.各サービス事業者の最新情報」の情報と「C.各サービス事業者の実績情報」の情報の業種、販売しているものを比較し、関連する「C.各サービス事業者の実績情報」の情報を抽出する。処理部620は、(2)(1)で抽出した情報の中から、該当する「A.各ユーザの実績情報」と「E.各交通事業者の実績情報」の情報を抽出する。各情報は、性別、年齢などの情報をキーにしてフィルタリングされてもよい。これらの処理の結果が、「H.事業者への購買動向情報提供」である。
処理装置600は、交通事業者の端末装置122に「H.事業者への購買動向情報提供」を出力する。「H.事業者への購買動向情報提供」は、各ユーザ情報(性別、年齢、国籍、サービス利用した日時、サービス利用した業種、購入したもの、購入したものの価格、利用した交通サービス(ルート情報、移動距離、移動時間、交通費))、各交通事業者の実績情報(業種、利用したクーポン、利用した交通サービス(ルート情報、移動距離、移動時間、交通費))を含む。
図22は、サービス事業者への購買動向情報の提供機能の概要を示す。処理装置600は、ユーザ10の端末装置100から「A.各ユーザの実績情報」を受けつける。「A.各ユーザの実績情報」は、性別、年齢、国籍、サービス利用した日時、サービス利用した業種、購入したもの、購入したものの価格、利用した交通サービス(ルート情報、移動距離、移動時間、交通費)を含む。
処理装置600は、サービス事業者の端末装置120から「C.各サービス事業者の実績情報」を受けつける。「C.各サービス事業者の実績情報」は、業種、購入したもの(価格)、利用したクーポンを含む。処理装置600は、交通事業者の端末装置122から「E.各交通事業者の実績情報」を受けつける。「E.各交通事業者の実績情報」は、業種、利用したクーポン、利用した交通サービス(ルート情報、移動距離、移動時間、交通費)を含む。処理装置600は、交通事業者の端末装置122から「F.交通事業者情報」を受けつける。「F.交通事業者情報」は、業種、利用できるクーポン、空車状況を含む。
処理部620は、(1)「E.各交通事業者の実績情報」の情報と「F.交通事業者情報」の情報の業種、空車状況を比較し、関連する「E.各交通事業者の実績情報」の情報を抽出する。処理部620は、(2)(1)で抽出した情報の中から、該当する「A.各ユーザの実績情報」と「C.各サービス事業者の実績情報」の情報を抽出する。各情報は、性別、年齢などの情報をキーにしてフィルタリングされてもよい。これらの処理の結果が、「I.事業者への購買動向情報提供」である。
処理装置600は、交通事業者の端末装置122に「I.事業者への購買動向情報提供」を出力する。各ユーザ情報(性別、年齢、国籍、サービス利用した日時、サービス利用した業種、購入したもの、購入したものの価格、利用した交通サービス(ルート情報、移動距離、移動時間、交通費))、各サービス事業者の情報(業種、購入したもの(価格)、利用したクーポン)を含む。
本実施例によれば、ユーザの端末装置とサービス事業者の端末装置と交通事業者の端末装置からの情報をもとにユーザにオススメの情報を提供するので、ユーザの利便性を向上できる。また、ユーザの端末装置とサービス事業者の端末装置と交通事業者の端末装置からの情報をもとにユーザにオススメの情報を提供するので、集客効果を向上できる。また、ユーザの端末装置とサービス事業者の端末装置と交通事業者の端末装置からの情報をもとに交通事業者への購買動向情報を提供するので、交通事業者による事業計画の作成を容易にできる。また、ユーザの端末装置とサービス事業者の端末装置と交通事業者の端末装置からの情報をもとにサービス事業者への購買動向情報を提供するので、集客効果を向上できる。
(実施例3)
実施例3では、実施例1の第1適用例から第3適用例における操作を、スマートフォン等の端末装置に表示される画面を使用しながら説明する。以下の説明において、端末装置は処理装置600との通信を実行しながら、画面への表示を実行するとともに処理を進める。ここでは、説明を明瞭にするために、端末装置から処理装置600への通信、処理装置600での処理の説明を省略する。また、実施例3における第1適用例から第3適用例は、実施例1における第1適用例から第3適用例にそれぞれ対応する。
(第1適用例)
前述のごとく、病院216の患者であるユーザ10は、受診後に、病院216の医療事務に次回の受診を予約するときに、今回のタクシーのコールを依頼する。ここでは、医療事務が、病院・医療事務端末装置110を使用してタクシー事業者410にタクシーの配車を依頼する際の処理を説明する。
図23(a)-(c)は、第1適用例において表示される画面を示す。特に、これらは病院・医療事務端末装置110に表示される。図23(a)は、患者の一覧を示す画面である。医療事務は、タクシーをコールすべき患者を選択する。図23(b)は、図23(a)において医療事務が患者を選択したときの画面であり、処理装置600にアクセスしているときの画面を示す。図23(c)は、図23(b)に続く画面であり、帰宅時の配車を予約する画面である。お客様情報には、患者一覧画面で選択された患者の情報が表示される。帰宅時配車予約には、現在時刻、出発地、到着地が表示される。入力が終了すると、医療事務は、配車予約ボタンを選択する。
図24(a)-(c)は、第1適用例において表示される別の画面を示す。図24(a)は、図23(c)に続く確認画面を示す。入力内容に問題がなければ、医療事務はOKを選択する。図24(b)は、図24(a)に続く画面であり、処理装置600にアクセスしているときの画面を示す。図24(c)は、予約が完了したときの画面を示す。帰宅時配車予約情報には、予約済みの情報が表示される。
次に、病院216の患者であるユーザ10は、受診後に、病院216の医療事務に次回の受診を予約するときに、次回のタクシーの予約を依頼する状況を想定する。ここでも、医療事務が、病院・医療事務端末装置110を使用してタクシー事業者410にタクシーの配車を依頼する際の処理を説明する。
図25(a)-(c)は、第1適用例において表示されるさらに別の画面を示す。図25(a)-(b)は、図23(a)-(b)と同一である。図25(c)は、図24(b)に続く画面であり、磁界の来院時の配車を予約する画面を示す。お客様情報には、患者一覧画面で選択された患者の情報が表示される。来院時配車予約には、現在時刻、出発地、到着地が表示される。入力が終了すると、医療事務は、配車予約ボタンを選択する。
図26(a)-(c)は、第1適用例において表示されるさらに別の画面を示す。図26(a)-(b)は、図24(a)-(b)と同一である。図24(c)は、予約が完了したときの画面を示す。来院時配車予約情報には、予約済みの情報が表示される。
(第2適用例)
前述のごとく、ユーザ10が端末装置100を操作してショッピングモール218で商品を購入すると、ショッピングモール218の担当者が、ショッピングモール端末装置114を使用して、タクシー事業者410にタクシーの配車を予約する。
図27(a)-(c)は、第2適用例において表示される画面を示す。特に、これらは病院・医療事務端末装置110に表示される。特に、これらはショッピングモール端末装置114に表示される。図27(a)は、ショッピングモール218の担当者の一覧を示す画面である。担当者は、自分の名前を選択する。図27(b)は、図27(a)において担当者が自分の名前を選択したときの画面であり、処理装置600にアクセスしているときの画面を示す。図27(c)は、図27(b)に続く画面であり、顧客名の一覧を示す画面である。担当者は、商品を購入したユーザ10の名前を一覧から選択する。
図28(a)-(c)は、第2適用例において表示される別の画面を示す。図28(a)は、配車を予約する画面を示す。利用者情報には、選択された担当者の名前が表示され、顧客情報には、選択されたユーザ10の名前が表示される。配車予約情報には、出発地、到着地が表示される。入力が終了すると、担当者は、「タクシーを呼ぶ」ボタンを選択する。図28(b)は、図28(a)に続く画面であり、処理装置600にアクセスしているときの画面を示す。図28(c)は、配車が了承されて待機中の画面を示す。利用者情報と配車予約情報には、図28(a)と同一の内容が表示される。
図29(a)-(c)は、第2適用例において表示されるさらに別の画面を示す。図29(a)は、タクシーの運転者がタクシー端末装置112に了承を入力したときの画面を示す。「タクシーが向かい始めました」とのメッセージが表示される。図29(b)は、図29(a)のOKボタンが選択されたときに表示される画面を示す。図29(c)は、タクシーが到着したときに表示される画面を示す。
前述のごとく、乗合ユーザ14は、乗合ユーザ端末装置116を使用して、タクシー事業者410にタクシーの配車を予約する。タクシーは、ショッピングモール218において商品を積載している。
図30(a)-(c)は、第2適用例において表示されるさらに別の画面を示す。特に、これらは乗合ユーザ端末装置116に表示される。図30(a)は、処理装置600にアクセスしているときの画面を示す。図30(b)は、図30(a)に続く画面であり、部屋の一覧を示す画面である。部屋とは、最初にタクシーを予約したユーザ10等によって形成されるグループを示し、これは、乗合可能なタクシーに相当する。乗合ユーザ14は、いずれかの部屋を選択する。図30(c)は、選択した部屋の詳細の画面を示す。主催者情報には、部屋の主催者、例えば部屋の作成者の名前が示される。配車予約情報には、出発地、到着地が表示される。入力が終了すると、乗合ユーザ14は、「マッチング要求」ボタンを選択する。
図31(a)-(c)は、第2適用例において表示されるさらに別の画面を示す。図31(a)は、図30(c)に続く画面であり、処理装置600にアクセスしているときの画面を示す。図31(b)は、部屋への加入が認められたとき、つまりマッチングが完了したときの画面を示す。主催者情報と配車予約情報には、図30(c)と同一の内容が表示される。図31(c)は、図29(a)と同様に、タクシーの運転者がタクシー端末装置112に了承を入力したときの画面を示す。「タクシーが向かい始めました」とのメッセージが表示される。
図32(a)-(b)は、第2適用例において表示されるさらに別の画面を示す。図32(a)は、図29(b)と同様に、図31(c)のOKボタンが選択されたときに表示される画面を示す。図32(b)は、図29(c)と同様に、タクシーが到着したときに表示される画面を示す。
(第3適用例)
前述のごとく、第1乗合ユーザ14aは第1乗合ユーザ端末装置116aを使用して、タクシー事業者410にタクシーの配車を依頼する。
図33(a)-(b)は、第3適用例において表示される画面を示す。特に、これらは第1乗合ユーザ端末装置116aに表示される。図33(a)は、図30(b)と同様に、部屋の一覧を示す画面である。図33(b)は、図33(a)に示された部屋の中に加入すべき部屋が存在しない場合に、部屋を作成する画面を示す。主催者情報には、主催者である第1乗合ユーザ14aの名前が表示され、配車予約情報には、出発地、到着地が表示される。入力が終了すると、第1乗合ユーザ14aは、「タクシー呼出」ボタンを選択する。
図34(a)-(c)は、第3適用例において表示される別の画面を示す図である。図34(a)は、図33(b)に続く画面であり、処理装置600にアクセスしているときの画面を示す。図34(b)は、マッチングが完了したときの画面を示す。主催者情報と配車予約情報には、図30(c)と同一の内容が表示される。マッチング人数には、第2乗合ユーザ14bの名前「L」が表示される。図34(c)は、タクシーの運転者がタクシー端末装置112に了承を入力したときの画面を示す。「タクシーが向かい始めました」とのメッセージが表示される。
図35(a)-(b)は、第3適用例において表示されるさらに別の画面を示す。図35(a)は、タクシーが配車されているときの画面を示す。図35(b)は、タクシーが到着したときに表示される画面を示す。第2乗合ユーザ14b等による処理は、図30(a)-(c)、図31(a)-(c)、図32(a)-(b)と同様であるので、ここでは説明を省略する。
以下では、これまでの実施例において、料金を支払う場合のユーザの端末装置に表示される画面を説明する。図36(a)-(c)は、実施例3において表示される画面を示す。図36(a)は、料金を支払う場合に表示される支払い方法選択画面を示す。交通費として、これまでの実施例において計算されたユーザ負担額50が示される。ユーザは、現金決済、クーポン利用、QR(登録商標)決済、ポイント利用のいずれかを選択可能である。図36(b)は、図36(a)において現金決済を選択したときの画面を示す。図36(c)は、支払いが終了したときの画面を示す。
図37(a)-(b)は、実施例3において表示される別の画面を示す。図37(a)は、図36(a)においてクーポン利用を選択したときの画面を示す。ユーザは、クーポンQR(登録商標)読み込み、クーポン番号入力のいずれかを選択可能である。図37(b)は、図37(a)においてクーポンQR(登録商標)読み込みを選択したときの画面を示す。クーポンQR(登録商標)の読み込みが完了すると、図36(c)が表示される。
図38(a)-(b)は、実施例3において表示されるさらに別の画面を示す。図38(a)は、図36(a)においてQR(登録商標)決済を選択したときの画面を示す。決済が完了すると、図36(c)が表示される。図38(b)は、図36(a)においてポイント利用を選択したときの画面を示す。ポイント入力が完了すると、図36(c)が表示される。
本実施例によれば、端末装置に表示された画面に対して操作を行うので、利用者の処理を簡易にできる。
(実施例4)
実施例4は、実施例1、実施例3の別の実施態様を示す。実施例4に係る処理システム1000の構成は図1と同様のタイプである。ここでは、これまでとの差異を中心に説明する。
図39は、処理システム1000による処理の概要を示す。これは、サービス事業者がタクシーのマッチング操作を実行する場合であって、かつ交通費を事後確定する場合を示す。マッチングとは、1台のタクシーに乗車する複数の乗合ユーザ14を決定するための処理である。スーパーマーケット210において、第1乗合ユーザ14aと第2乗合ユーザ14bが買い物を実行することによって、スーパーマーケット210への支払いが発生する。その際、クーポン等が利用されることもある。スーパーマーケット210の店員18は、タクシー事業者410に対してマッチング操作を実行する。第1乗合ユーザ14aと第2乗合ユーザ14bは、タクシーを利用する。これは、相乗りあるいは乗り合いに相当する。第2乗合ユーザ宅16bにおいて第2乗合ユーザ14bはタクシーから降車する。第1乗合ユーザ宅16aにおいて第1乗合ユーザ14aはタクシーから降車する。その後、第1乗合ユーザ14aとタクシー事業者410との間で精算がなされ、第1乗合ユーザ14aと第2乗合ユーザ14bとの間で精算がなされる。
図40は、処理システム1000による別の処理の概要を示す。これは、ユーザがタクシーのマッチング操作を実行する場合であって、かつ交通費を事後確定する場合を示す。第1乗合ユーザ14aと第2乗合ユーザ14bは、タクシー事業者410に対してマッチング操作を実行する。第1乗合ユーザ14aと第2乗合ユーザ14bは、タクシーを利用する。これは、相乗りあるいは乗り合いに相当する。第2乗合ユーザ宅16bにおいて第2乗合ユーザ14bはタクシーから降車する。第1乗合ユーザ宅16aにおいて第1乗合ユーザ14aはタクシーから降車する。その後、第1乗合ユーザ14aとタクシー事業者410との間で精算がなされ、第1乗合ユーザ14aと第2乗合ユーザ14bとの間で精算がなされる。
図41は、処理システム1000によるさらに別の処理の概要を示す。これは、サービス事業者がタクシーのマッチング操作を実行する場合であって、かつ交通費を事前確定する場合を示す。スーパーマーケット210において、第1乗合ユーザ14aと第2乗合ユーザ14bが買い物を実行することによって、スーパーマーケット210への支払いが発生する。その際、クーポン等が利用されることもある。スーパーマーケット210の店員18は、タクシー事業者410に対してマッチング操作を実行する。タクシー事業者410は、第1乗合ユーザ14aと第2乗合ユーザ14bに対して、相乗りタクシーの運賃の金額を事前に決定する。図42は、事前決済の処理の概要を示す。例えば、1km×1kmの大きさを有するエリアM1~M9が予め規定されており、出発地700から目的地702へ至る経路において通過するエリアの数によって金額が決定される。図41に戻る。
第1乗合ユーザ14aと第2乗合ユーザ14bは、タクシーを利用する。これは、相乗りあるいは乗り合いに相当する。第2乗合ユーザ宅16bにおいて第2乗合ユーザ14bはタクシーから降車する。第1乗合ユーザ宅16aにおいて第1乗合ユーザ14aはタクシーから降車する。その後、各乗合ユーザ14とタクシー事業者410との間で精算がなされる。
図43は、処理システム1000によるさらに別の処理の概要を示す。これは、ユーザがタクシーのマッチング操作を実行する場合であって、かつ交通費を事前確定する場合を示す。第1乗合ユーザ14aと第2乗合ユーザ14bは、タクシー事業者410に対してマッチング操作を実行する。タクシー事業者410は、第1乗合ユーザ14aと第2乗合ユーザ14bに対して、相乗りタクシーの運賃の金額を事前に決定する。第1乗合ユーザ14aと第2乗合ユーザ14bは、タクシーを利用する。これは、相乗りあるいは乗り合いに相当する。第2乗合ユーザ宅16bにおいて第2乗合ユーザ14bはタクシーから降車する。第1乗合ユーザ宅16aにおいて第1乗合ユーザ14aはタクシーから降車する。その後、各乗合ユーザ14とタクシー事業者410との間で精算がなされる。
図44は、事前決済および事後決裁の結果を示す。図示のごとく、事前決済および事後決裁のそれぞれにおいて第1乗合ユーザ14aと第2乗合ユーザ14bが支払うべき料金が示される。
図45(a)-(d)は、表示される画面を示す。特に、これらは乗合ユーザ14に使用される端末装置100に表示される。図45(a)は、行き先(方面)と時間を選択させるための画面を示す。図45(b)は、図45(a)において行き先(方面)と時間が選択された後に、タクシーの降車地点を選択させるための画面を示す。図45(c)は、図45(b)においてタクシーの降車地点が選択された後、相乗りする希望人数を選択させるための画面を示す。図45(d)は、図45(c)において相乗りする希望人数が選択された後に、選択内容を確認するための画面を示す。この画面において「はい」が選択されると、端末装置100は、図45(a)から図45(c)において選択された情報(以下、「予約情報」という)が含まれた信号を処理装置600に送信する。
図46(a)-(d)は、表示される別の画面を示す。図46(a)は、予約情報が処理装置600に送信されたときに表示される画面を示す。このときに、処理装置600においてマッチング処理がなされる。マッチング処理には公知の技術が使用されればよいので、ここでは説明を省略する。図46(b)は、処理装置600においてマッチング処理が成功し、処理装置600からマッチング結果を端末装置100が受信したときに表示される画面を示す。図46(c)は、図46(b)における「OK」が選択されたときに表示される画面を示す。マッチング結果に含まれたタクシー情報と送迎情報とが示される。図46(d)は、タクシーが到着したときに表示される画面を示す。
図47(a)-(d)は、表示されるさらに別の画面を示す。図47(a)は、乗合ユーザ14がタクシーに乗車して移動している場合に表示される画面を示し、図47(b)は、タクシーが目的地に到着したときに表示される画面を示す。図47(c)は、図47(b)に続いて表示される決済のための画面を示す。決済は、例えば処理装置600においてなされる。図47(d)は、決済が完了した場合に表示される画面を示す。
図48(a)-(c)は、表示されるさらに別の画面を示す。図48(a)は、図45(b)において「登録済みの地点から選ぶ」がときに表示される画面を示す。降車地点は、登録済みの地点あるいは履歴から選択される。図48(b)は、図46(c)の別の例の画面を示す。図48(c)は、図47(d)の決済完了後に表示される画面を示す。
図49は、表示されるさらに別の画面を示す。これは、予約をキャンセルするための画面を示す。予約のキャンセルも処理装置600においてなされる。
以下では、図50(a)-(c)、図51(a)-(b)を使用して、さまざまな画面を説明する。図50(a)-(c)は、表示されるさらに別の画面を示す。図50(a)は、決済/送金に関するメニュー画面を示す。図50(b)は、ギフトカードによるチャージ画面を示す。図50(c)は、ユーザのタクシー料金支払い画面を示す。図51(a)-(b)は、表示されるさらに別の画面を示す。図51(a)は、送金画面を示す。図51(b)は、決済履歴画面を示す。
本実施例によれば、タクシーを乗り合うための処理が簡易になされるので、乗合タクシーの利用を促進できる。また、タクシーを乗り合うための処理が簡易になされるので、乗合ユーザ14の利便性を向上できる。
(実施例5)
実施例5は、実施例1から4における処理システム1000に対する追加機能に関する。実施例5に係る処理システム1000の構成は図1と同様のタイプである。ここでは、これまでとの差異を中心に説明する。
図52は、処理システム1000による処理の概要を示す。これは、ユーザ10に対して、タクシー利用推奨を通知するための処理である。タクシー利用推奨通知とは、ユーザ10におけるタクシーの利用履歴に応じて、ユーザ10の端末装置100(図示せず)に対して処理装置600からなされる通知である。タクシー利用推奨通知については、オンあるいはオフが予め設定可能である。この設定は、ユーザ10が端末装置100を送信することによって、処理装置600においてなされる。
ユーザ10がタクシーを利用すると、日時、曜日、出発地、目的地等に関する情報(以下、「ユーザ利用履歴」という)が処理装置600に蓄積される。処理装置600は、蓄積した履歴をもとに、同じ出発地、同じ目的、同じ曜日(0:00~23:59)に2回以上利用されている場合、端末装置100に対してタクシー利用推奨通知を同じ曜日に送信する。同じ出発地および同じ目的地は、例えば、緯度経度で100m以内に含まれる場合に該当する。また、処理装置600は、対象日の前日、当日2時間前にタクシー利用推奨通知を送信してもよい。通知日程、通知回数は設定で変更可能である。
図53は、送受信されるデータの構成を示す。前述のユーザ10が、第1乗合ユーザ14a、第2乗合ユーザ14bと示され、端末装置100が第1乗合ユーザ端末装置116a、第2乗合ユーザ端末装置116bと示される。また、タクシーの管制の担当者において使用される端末装置100がタクシー管制端末装置118として示される。
図54(a)-(b)は、処理システム1000による別の処理の概要を示す。別の処理では、乗合ユーザ14にマッチングすべきタクシー60が乗合ユーザ14との距離に応じて選択される。図54(a)において、乗合ユーザ14は、乗合ユーザ端末装置116を操作することによって、マッチングの要求が示された信号(以下、「マッチング要求信号」という)を処理装置600に送信する。マッチング要求信号には、乗合ユーザ端末装置116の位置情報、つまり乗合ユーザ14の位置情報が含まれる。位置情報は、例えば緯度と経度によって示される。一方、タクシー60において使用されるタクシー端末装置112は、タクシー端末装置112の位置情報、つまりタクシー60の位置情報を処理装置600に定期的に送信する。
処理装置600は、マッチング要求信号を受信すると、図54(b)のように、各タクシー60と乗合ユーザ14との距離を計算する。処理装置600は、距離が最も短いタクシー60を選択し、選択したタクシー60のタクシー端末装置112に通知を送信する。図54(b)では、第1タクシー60aへ通知が送信される。通知を受信したタクシー60が配車、受付できない場合、処理装置600は、次に距離が近いタクシー60を選択し、選択したタクシー60のタクシー端末装置112に通知を送信する。配車、受付が完了するまで、処理装置600は、次に距離が近いタクシー60を選択することを繰り返し、選択したタクシー60のタクシー端末装置112に通知を送信する。
本実施例によれば、ユーザ10によるタクシーの利用履歴に応じてタクシー利用推奨通知を端末装置100に送信するので、ユーザ10によるタクシーの利用を促進できる。また、マッチングを要求するユーザ10の近くを走行するタクシーを優先的に選択するので、タクシーの配車効率を向上できる。
(実施例6)
実施例6では、実施例1から5における処理システム1000において、清掃事業で得たポイントが利用可能とされる。つまり、清掃事業で得たポイントが交通機関等のサービス事業者において利用可能とされる。また、清掃事業に加えて、除雪、道路メンテナンス、高齢福祉で得たポイントも処理システム1000において利用可能とされてもよい。実施例6に係る処理システム1000の構成は図1と同様のタイプである。ここでは、これまでとの差異を中心に説明する。
図55は、処理システム1000による処理の概要を示す。清掃事業ドライバ800は、ゴミの収集車を運転し、ゴミを収集する。清掃事業ドライバ800が使用するドライバ端末装置820は、清掃事業ドライバ800によるゴミの収集によって、ポイントである電子マネーを受けつける。例えば、清掃事業において助け合いを実施した度合いに応じてポイントが付与される。助け合いを実施した度合いに応じたポイントとは、1ゴミステーションを助けると10ポイントである。電子マネーは、例えば、スーパーマーケット210において利用可能である。また、電子マネーは、スーパーマーケット210に限定されず、交通機関400、タクシー事業者410、バス事業者412、および、サービス拠点200、病院、薬局、学校、塾、習い事の教室、レストラン、食事処、喫茶店、スーパーマーケット、ショッピングモール、観光スポット、観光施設、フィットネス、ジム、健康管理センタ、人間ドック、美容室、理容院、美術館、科学館、ゴルフ場、映画館、シアター、スタジアム、ホール、展示場、ボーリング、カラオケ、老人ホーム、介護施設、ホテル、旅館、宿泊施設、温泉施設、ダーツ場、コンビニ、銀行、郵便局、金融機関、遊園地、動物園、水族館、テーマパーク、カルチャーセンター、においても利用可能である。
図56は、処理システム1000の構成を示す。処理システム1000における前述の処理装置600は、ネットワーク812に接続され、ネットワーク812は、サーバ810に接続される。そのため、処理装置600とサーバ810はネットワーク812を介して通信可能である。サーバ810は、ネットワーク812を介して図55のドライバ端末装置820とも通信可能であり、清掃事業の管理を実行する。清掃事業の管理については後述する。
図57は、送受信されるデータの構成を示す。図示されたデータがサーバ810と処理装置600との間で送受信される。
以下では、清掃事業を説明する。図58は、処理システム1000による別の処理の概要を示す。第1清掃事業ドライバ800aがゴミの収集を完了し、第2清掃事業ドライバ800bはゴミを収集している途中である。第1清掃事業ドライバ800aは第2清掃事業ドライバ800bを助けると、助けたゴミステーション数に応じて、ポイントである電子マネーを得る。これを実現するために、清掃事業において、清掃事業ドライバ800と管制担当とが、ゴミの未回収、回収済を表示可能なナビゲーションシステムを利用する。
図59は、処理システム1000の別の構成を示す。処理システム1000は、サーバ810、ネットワーク812、ドライバ端末装置820と総称される第1ドライバ端末装置820a、第2ドライバ端末装置820b、管制端末装置830を含む。処理システム1000に含まれるドライバ端末装置820の数は「2」に限定されない。ドライバ端末装置820は、回収車を運転する清掃事業ドライバ800に使用される端末装置であり、管制端末装置830は、清掃事業の管制の担当者によって使用される端末装置である。ドライバ端末装置820と管制端末装置830は、ナビゲーションシステムのアプリケーションを実行可能である。ナビゲーションシステムのアプリケーションは、サーバ810との通信により実行される。
図60は、送受信されるデータの構成を示す。図示されたデータがサーバ810とドライバ端末装置820と管制端末装置830との間で送受信される。
以下では、清掃事業を(1)エリアの再配置処理、(2)ルートの最適化処理、(3)「助ける」処理、(4)ルートと担当分のステーションを自動作成するための表示処理(ドライバ端末装置820)、(5)未回収ルートと、走行済ルートと、次の収集対象のステーションの表示処理(ドライバ端末装置820)、(6)自車両の状況を表示、ゴミの回収状況を入力するための表示処理(ドライバ端末装置820)、(7)未回収ルートと、走行済ルートと、次の収集対象のステーションの表示処理(自動表示/手動表示)(ドライバ端末装置820)、(8)管制端末装置830での表示処理の順に説明する。
(1)エリアの再配置処理
エリアの再配置処理は、サーバ810においてなされる。図61は、処理システム1000によるさらに別の処理の概要を示す。サーバ810は、「全エリア」のゴミの量から、収集車860の必要台数を算出する。サーバ810は、各収集車860に対して、ゴミステーションを等分に近くなるように割り当てることによって、大エリア862を決定する。例えば、第1収集車860aに対して第1大エリア862aが割り当てられ、第2収集車860bに対して第2大エリア862bが割り当てられ、第3収集車860cに対して第3大エリア862cが割り当てられ、第4収集車860dに対して第4大エリア862dが割り当てられる。
図62は、処理システム1000によるさらに別の処理の概要を示す。サーバ810は、大エリア862の大きさを調節する場合、隣接する2つの大エリア862の間において、各大エリア862の大きさを増減する。また、収集車860の台数を減らす場合、サーバ810は、減らす収集車860に割り当てた大エリア862(以下、「再配分対象の大エリア862」という)に隣接する大エリア862の収集車860から優先的に再配分対象の大エリア862を割り当てる。
(2)ルートの最適化処理
ルートの最適化処理は、サーバ810においてなされる。ルートとは、ゴミを収集するために収集車860が走行する順路である。図63は、処理システム1000によるさらに別の処理の概要を示す。大エリア864は、1台の収集車860が1日あたりに担当するエリアである。大エリア864を、縦1/5、横1/5に分割したエリアが「中エリア」である。「中エリア」は、20m四方のサイズの「最小エリア」になるまで分割を繰り返す。そのため、「中エリア」は、複数層存在することもある。「最小エリア」のサイズは20m四方に限定されない。このような「大エリア864」、「中エリア」、「最小エリア」に対して、始点から終点方向に収集が進められる。
図64は、処理システム1000によるさらに別の処理の概要を示す。サーバ810は、始点から、「中エリア」および「最小エリア」をすべて収集するルートを複数パターン生成し、各パターンの道のり距離を算出する。サーバ810は、道のり距離が「最短距離のルート」を選択する。サーバ810は、「最短距離のルート」と「蓄積した収集ルートの中で、以下の4つの条件を満たすルート」の中から、最短収集時間となるルートを選択する。
1.前回運搬量 ≧ 過去運搬量の平均値
2.前回収集したステーション数 ≧ 過去収集したステーション数の平均値
3.前回走行した道のり距離 ≧ 過去走行した道のり距離の平均値
4.前回の収集時間 ≧ 過去の収集時間の平均値
サーバ810は、「前回のルート」が「最短収集時間となるルート」となった場合、対象の清掃事業ドライバ800と助手にポイント(電子マネー)を付与してもよい。
図65は、処理システム1000によるさらに別の処理の概要を示す。サーバ810は、図64の処理を、最小エリアの20m×20mになるまで繰り返す
図66は、処理システム1000によるさらに別の処理の概要を示す。サーバ810は、収集するルートの全パターンの道のり距離を算出する。助手は、ゴミステーション到着後、収集車860へゴミを運搬する。その際、ゴミステーションと収集車860との間の移動は徒歩によりなされる。サーバ810は、ゴミステーション位置(半径5m)に、助手が接近した場合にゴミの「収集済」と判定する。この判定のために、助手が携帯する端末装置100は位置情報をサーバ810に送信する。サーバ810は、カメラ映像での物体検知、重量計での重量検知、手入力で収集済と判定してもよい。
(3)「助ける」処理
助ける処理は、サーバ810または管制端末装置830においてなされる。図67は、処理システム1000によるさらに別の処理の概要を示す。サーバ810または管制端末装置830は、収集完了している収集車860であって、かつ未収集のエリアに道のり距離で最も近い収集車860を「助ける」対象に選択する。サーバ810または管制端末装置830は、選択した助ける側の収集車860におけるドライバ端末装置820に、「助ける」対象に選択されたことを通知する。サーバ810または管制端末装置830は、助ける側の収集車860におけるドライバ端末装置820からOKの通知を受けつけた場合、助ける側の収集車860におけるドライバ端末装置820にルートを通知する。ドライバ端末装置820は、受けつけたルートを表示する。また、サーバ810または管制端末装置830は、「助けられる」収集車860におけるドライバ端末装置820に、変更になったルートを通知する。
(4)ルートと担当分のステーションを自動作成するための表示処理(ドライバ端末装置820)
ルートと担当分のステーションを自動作成は、ドライバ端末装置820との通信によりサーバ810においてなされる。図68(a)-(d)は、ドライバ端末装置820において表示される画面を示す。図68(a)では、地図上に第1ステーション840a、第2ステーション840b、第3ステーション840cが配置される。清掃事業ドライバ800が第1ステーション840aをタッチすることによって、第1ステーション840aが選択される。選択された第1ステーション840aの情報は、ドライバ端末装置820からサーバ810に送信される。
図68(b)は、図68(a)に続く画面を示す。サーバ810から受信した情報をもとに、図68(a)の第1ステーション840aが第1選択済みステーション842aに変更される。選択済みステーション842は、清掃事業ドライバ800により選択されたステーション840を示す。また、第1選択済みステーション842aから延びるルート候補850も示される。清掃事業ドライバ800が第2ステーション840bと第3ステーション840cをタッチすることによって、第2ステーション840bと第3ステーション840cが選択される。選択された第2ステーション840bと第3ステーション840cの情報は、ドライバ端末装置820からサーバ810に送信される。
図68(c)は、図68(b)に続く画面を示す。サーバ810から受信した情報をもとに、図68(b)の第2ステーション840bと第3ステーション840cが第2選択済みステーション842bと第3選択済みステーション842cに変更される。また、第1選択済みステーション842aから第2選択済みステーション842bを経由して第3選択済みステーション842cに延びるルート候補850も示される。
図68(d)は、図68(c)に続く画面を示す。サーバ810は、ルート候補850と前週の走行履歴から次週のルート852を作成する。ドライバ端末装置820は、ルート852を表示する。
(5)未回収ルートと、走行済ルートと、次の収集対象のステーションの表示処理(ドライバ端末装置820)
当該表示処理は、ドライバ端末装置820との通信によりサーバ810においてなされる。図69は、ドライバ端末装置820において表示される別の画面を示す。収集車860がルート852に沿って移動する場合に、ドライバ端末装置820は位置情報をサーバ810に送信する。サーバ810は、受信した位置情報をもとに、収集車860が走行したルートを特定し、特定したルートをドライバ端末装置820に送信する。ドライバ端末装置820は、サーバ810から受信したルートを走行済みルート854として表示する。そのため、ルート852は、未回収ルートに相当する。
(6)自車両の状況を表示、ゴミの回収状況を入力するための表示処理(ドライバ端末装置820)
当該表示処理は、ドライバ端末装置820との通信によりサーバ810においてなされる。図70(a)-(c)は、ドライバ端末装置820において表示されるさらに別の画面を示す。図70(a)では、地図上に第1未回収ステーション844a、第2未回収ステーション844b、第3未回収ステーション844cが配置される。未回収ステーション844は、ゴミが未回収の選択済みステーション842である。清掃事業ドライバ800あるいは助手が第1未回収ステーション844aにおいてゴミを回収した場合、清掃事業ドライバ800が第1未回収ステーション844aをタッチすることによって、第1未回収ステーション844aが選択される。
図70(b)は、図70(a)に続く画面を示す。第1未回収ステーション844aが選択されると、ドライバ端末装置820は、ポップアップ848を表示する。ポップアップ848には、収集車860の状況、ゴミの回収状況が表示可能である。また、選択された第1未回収ステーション844aの情報は、ドライバ端末装置820からサーバ810に送信される。
図70(c)は、図70(b)に続く画面を示す。サーバ810から受信した情報をもとに、図70(a)の第1未回収ステーション844aが第1回収済みステーション846aに変更される。回収済みステーション846は、ゴミの回収が済んだ選択済みステーション842である。
(7)未回収ルートと、走行済ルートと、次の収集対象のステーションの表示処理(自動表示/手動表示)(ドライバ端末装置820)
当該表示処理は、ドライバ端末装置820との通信によりサーバ810においてなされる。図71(a)-(c)は、ドライバ端末装置820において表示されるさらに別の画面を示す。図70(a)-(c)の処理がすべての未回収ステーション844に対してなされると、図71(a)のように、第1回収済みステーション846aから第3回収済みステーション846cが表示される。また、第1回収済みステーション846aから第2回収済みステーション846bを経由して第3回収済みステーション846cに延びる走行済みルート854も表示される。このような状態において、サーバ810は、全てのゴミが回収されたことを認識する。
図71(b)は、図71(a)に続く画面を示す。全てのゴミが回収されたことを認識したサーバ810から受信した情報をもとに、ドライバ端末装置820は、ポップアップ848を表示する。ポップアップ848には、助けに行くかを尋ねるためのメッセージが表示される。清掃事業ドライバ800は、「はい」と「いいえ」のいずれか一方をタッチする。ドライバ端末装置820は、選択結果をサーバ810に送信する。
図71(c)は、図71(b)に続く画面を示す。サーバ810は、「はい」の選択結果を受信した場合、他の収集車860に対する未回収のルート852と、未回収ステーション844が示された情報をドライバ端末装置820に送信する。ドライバ端末装置820は、未回収のルート852と、第4未回収ステーション844dから第6未回収ステーション844fを表示する。
(8)管制端末装置830での表示処理
当該表示処理は、管制端末装置830との通信によりサーバ810においてなされる。図72(a)-(c)は、管制端末装置830において表示される画面を示す。図72(a)-(b)は、地図上に各収集車860の位置が示される。管制の担当者が管制端末装置830をタッチすると、ポップアップ848が表示される。ポップアップ848には、収集車860の稼働状況が表示される。図72(c)にもポップアップ848が表示される。ポップアップ848を使用して、助け合いの指示を管制端末装置830からサーバ810経由でドライバ端末装置820に送信する。
図73は、ドライバ端末装置820において表示されるさらに別の画面を示す。ドライバ端末装置820は、サーバ810からの助け合いの指示を受信すると、ポップアップ848を表示する。ポップアップ848には、メッセージが存在することが示される。これに続いて、図71(c)の画面が表示されてもよい。
本実施例によれば、清掃事業で得たポイントがサービス事業者において利用可能とされるので、清掃事業の助け合いを促進できる。また、清掃事業で得たポイントがサービス事業者において利用可能とされるので、サービス事業者の利用を促すことができる。また、未回収ステーション844が存在する場合に他の収集車860にゴミの回収をさせるので、ゴミを回収するための時間を短縮できる。また、ゴミを回収するための時間が短縮されるので、ゴミを効率的に回収できる。また、ゴミの回収を助けることによって、ポイントが付与されるので、利益を得ることができる。
本開示の一態様の概要は、次の通りである。本開示のある態様の処理装置は、ユーザに利用される交通機関の交通費の情報を取得する第1取得部と、交通機関の利用によって利用されるサービス拠点において、サービス拠点のサービス事業者にユーザが支払ったサービス利用額の情報を取得する第2取得部と、第2取得部において取得したサービス利用額をもとに、第1取得部において取得した交通費を、サービス事業者から交通機関の交通事業者に支払うべきサービス事業者負担額と、ユーザから交通事業者に支払うべきユーザ負担額に分割する処理部とを備える。処理部は、サービス利用額と、サービス事業者の負担率をもとに、サービス事業者負担額の上限値を導出し、サービス事業者負担額の上限値と交通費との小さい方をサービス事業者負担額に決定するサービス事業者負担額決定部と、交通費とサービス事業者負担額との差異をユーザ負担額に決定するユーザ負担額決定部とを備える。
この態様によると、サービス利用額をもとに、交通費をサービス事業者負担額とユーザ負担額とに分割するので、交通事業者とサービス事業者とを連携させることができる。
交通機関は、互いに異なった第1交通機関と第2交通機関を含んでもよい。交通事業者は、第1交通機関の第1交通事業者と、第2交通機関の第2交通事業者とを含んでもよい。サービス事業者負担額決定部は、サービス事業者負担額を、第1交通事業者に支払うべき額と、第2交通事業者に支払うべき額に分割し、ユーザ負担額決定部は、ユーザ負担額を、第1交通事業者に支払うべき額と、第2交通事業者に支払うべき額に分割してもよい。この場合、複数の交通機関が含まれても、サービス事業者負担額とユーザ負担額決定部とを各交通事業者に支払うべき額に分割するので、適用範囲を拡大できる。
サービス拠点は、互いに異なった第1サービス拠点と第2サービス拠点を含んでもよい。サービス事業者は、第1サービス拠点の第1サービス事業者と、第2サービス拠点の第2サービス事業者とを含んでもよい。第1取得部は、第1サービス拠点を利用するための第1距離の情報と、第2サービス拠点を利用するための第2距離の情報も取得し、第2取得部は、サービス利用額の情報として、ユーザが第1サービス事業者に支払った第1サービス利用額の情報と、ユーザが第2サービス事業者に支払った第2サービス利用額の情報とを取得し、処理部は、サービス事業者負担額として、第1サービス事業者から交通機関の交通事業者に支払うべき第1サービス事業者負担額と、第2サービス事業者から交通機関の交通事業者に支払うべき第2サービス事業者負担額を決定し、サービス事業者負担額決定部は、(1)第1距離と第2距離をもとに、交通費を、第1サービス事業者の配分とされる第1交通費と、第2サービス事業者の配分とされる第2交通費に分割し、(2)第1サービス利用額と負担率をもとに、第1サービス事業者負担額の上限値を導出し、第1サービス事業者負担額の上限値と第1交通費との小さい方を第1サービス事業者負担額に決定し、(3)第2サービス利用額と負担率をもとに、第2サービス事業者負担額の上限値を導出し、第2サービス事業者負担額の上限値と第2交通費との小さい方を第2サービス事業者負担額に決定し、ユーザ負担額決定部は、第1サービス事業者負担額と第2サービス事業者負担額との和と、交通費との差異をユーザ負担額に決定してもよい。この場合、複数のサービス拠点が含まれても、サービス事業者負担額とユーザ負担額決定部とを各サービス事業者に支払うべき額に分割するので、適用範囲を拡大できる。
交通機関は、互いに異なった第1交通機関と第2交通機関を含んでもよい。交通事業者は、第1交通機関の第1交通事業者と、第2交通機関の第2交通事業者とを含んでもよい。サービス事業者負担額決定部は、第1サービス事業者負担額を、第1交通事業者に支払うべき額と、第2交通事業者に支払うべき額に分割し、第2サービス事業者負担額を、第1交通事業者に支払うべき額と、第2交通事業者に支払うべき額に分割し、ユーザ負担額決定部は、ユーザ負担額を、第1交通事業者に支払うべき額と、第2交通事業者に支払うべき額に分割してもよい。この場合、複数の交通機関が含まれても、サービス事業者負担額とユーザ負担額決定部とを各交通事業者に支払うべき額に分割するので、適用範囲を拡大できる。
処理部は、サービス利用額とシステム使用割合をもとに、サービス事業者から本処理装置の管理事業者に支払うべきシステム使用料を決定してもよい。この場合、サービス利用額に応じてシステム使用料が決定されるので、サービス事業者の利益に応じたシステム使用料を決定できる。
処理部は、サービス利用額とポイント還元率をもとに、ユーザからサービス事業者に支払うべき還元額を決定してもよい。この場合、サービス利用額に応じて還元額が決定されるので、サービス事業者の利益に応じた還元額を決定できる。
処理装置と、交通機関における交通費が管理される交通事業者管理装置と、サービス事業者におけるサービス利用額が管理されるサービス事業者管理装置とを備えてもよい。交通事業者管理装置は、交通費の情報を処理装置に出力し、サービス事業者管理装置は、サービス利用額の情報を処理装置に出力してもよい。この場合、交通事業者管理装置が交通費の情報を処理装置に出力し、サービス事業者管理装置がサービス利用額の情報を処理装置に出力するので、処理装置がサービス事業者負担額とユーザ負担額とを決定できる。
以上、本開示を実施例をもとに説明した。この実施例は例示であり、それらの各構成要素あるいは各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本開示の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
本実施例において、交通機関400の一例としてタクシー事業者410が使用される。しかしながらこれに限らず例えば、車両のみをタクシー事業者410から借り、車両を持たない人が運転者として参加してもよい。その際、処理装置600は、車両と運転者とのマッチングを実行する。本変形例によれば、構成の自由度を向上できる。
本実施例において、ボランティア活動で得たポイントを処理システム1000で利用可能であってもよい。例えば、寄附、クーポン、割引を提供すると、利益に応じて、ポイントが還元されたり、寄附、クーポン、割引の金額に応じて、還元率が変動したりする。また、ユーザ10の地域サービスや、ボランティアの参加に対して、ポイントが付与されてもよい。本変形例によれば、構成の自由度を向上できる。
本実施例において、対象とする交通サービスは、タクシー、バス、乗用車、商用車としている。しかしながらこれに限らず例えば、対象とする交通サービスが、タクシー、バス、乗用車、商用車の他に、ドローン(小型無人飛行機)、小型有人飛行機、トラック(小型/中型/大型)、バイク、自転車であってもよい。その際、1つの配送業者(タクシーやバス)だけではなく、2つの配送業者(タクシーとドローン)で配送がなされてもよい。本変形例によれば、本実施例の適用範囲を拡大できる。
出発地と目的地のうちの少なくとも1つに、交通機関の停留所(バス停)が含まれてもよい。本変形例によれば、本実施例の適用範囲を拡大できる。
ユーザ10は端末装置100のアプリケーションによって、タクシードライバを評価可能であってもよい。その際、評価は公開され、ユーザ10は評価を利用可能である。本変形例によれば、本実施例の適用範囲を拡大できる。
ユーザ10等は、音声での操作が可能であってもよい。本変形例によれば、構成の自由度を向上できる。
処理システム1000は、ブロックチェーンを使用し、ブロックチェーンによってデータを受け渡してもよい。本変形例によれば、セキュリティを向上できる。
実施例4では、タクシーに乗車する場合の決済処理を一例として説明している。しかしながらこれに限らず例えば、タクシーではなく、バスにおいても同様の処理がなされてもよい。図74は、処理システム1000による処理の概要を示す。これは、第1乗合ユーザ14aがバスを利用する場合である。第1乗合ユーザ14aは、バス乗車後、現金決済、クーポン利用、QR(登録商標)決済、ポイント利用のいずれかを選択して決済を実行する。
図75は、処理システム1000による別の処理の概要を示す。これは、第1乗合ユーザ14aが買い物を実行することによって、スーパーマーケット210への支払いを実行してから、バスを利用する場合である。その際、クーポン等が利用されることもある。スーパーマーケット210の店員18は、クーポンを発行する。クーポンはカード形式、または、ポイント、いずれかで発行される。クーポンは、バスの精算時に利用可能である。
図76は、処理システム1000によるさらに別の処理の概要を示す。これは、第1乗合ユーザ14aがバスカードまたはポイントを購入する場合である。第1乗合ユーザ14aは、バスカード販売所で、バスカード、またはポイントのいずれかを購入可能である。本変形例によれば、本実施例の適用範囲を拡大できる。