実施の各形態における画像形成システムについて、以下、図を参照しながら説明する。以下に説明する実施の形態において、個数、量などに言及する場合、特に記載がある場合を除き、本開示の範囲は必ずしもその個数、量などに限定されない。同一の部品、相当部品に対しては、同一の参照番号を付し、重複する説明は繰り返さない場合がある。
図面においては、実際の寸法の比率に従って図示しておらず、構造の理解を容易にするために、構造が明確となるように比率を変更して図示している箇所がある。なお、以下で説明される各変形例は、適宜選択的に組み合わされてもよい。
[実施の形態1]
<A.システム構成>
図1は、画像形成システム1の概略構成を表した図である。
図1を参照して、画像形成システム1は、情報処理装置としての管理装置100と、複数の画像形成装置801,802,803,804と、DFE(Digital Front End Processor)装置901,902,903,904とを備える。
本例では、複数の画像形成装置801,802,803,804として、プロダクションプリント機を挙げている。なお、以下では、説明の便宜上、画像形成装置801,802,803,804を区別しない場合には、単に、「画像形成装置800」と称する。
DFE装置901は、ネットワークNWを介して、画像形成装置801に通信可能に接続されている。DFE装置901は、ネットワークを介して、管理装置100に通信可能に接続されている。同様に、DFE装置902は、画像形成装置802と管理装置100とに通信可能に接続されている。DFE装置903は、画像形成装置803と管理装置100とに通信可能に接続されている。DFE装置904は、画像形成装置804と管理装置100とに通信可能に接続されている。
このように、管理装置100は、ネットワークNWを介して、各画像形成装置800と通信可能に接続されている。
管理装置100は、印刷ジョブを管理する装置である。管理装置100は、典型的にはPC(Personal Computer)である。管理装置100は、表示装置140を備える。管理装置100は、ジョブ管理者199によって操作される。
管理装置100には、印刷ジョブを管理するジョブ管理アプリケーションプログラムがインストールされている。ジョブ管理アプリケーションプログラムは、外部から管理装置100に対して入稿された原稿に対して、原稿に基づく印刷ジョブを実行する画像形成装置800を割り当てる機能を有する。
なお、管理装置100は、ジョブ管理アプリケーションプログラムを、DVD(Digital Versatile Disc)−ROM、SDメモリカード等の各種記憶媒体(一時的でない記憶媒体)から取得してもよい。あるいは、管理装置100は、ジョブ管理アプリケーションプログラムを、図示しないサーバーからダウンロードによって取得してもよい。
具体的には、ジョブ管理者199は、ジョブ管理アプリケーションプログラムによって提供されるユーザーインターフェイス(詳しくは、表示画面)を利用して、複数の画像形成装置800の中から印刷ジョブを実行する画像形成装置800を決定(指定)する。詳しくは、ジョブ管理者199は、各画像形成装置800の実行状況を見て、印刷ジョブを投入する画像形成装置800を決定する。このように、ジョブ管理者199は、画像形成装置800に対して印刷ジョブの割り当てを行なう。
DFE装置901,902,903,904は、ジョブ管理アプリケーションプログラムからの指示に基づき、原稿を画像形成装置800が処理可能なデーター形式に変換する。変換後のデーターは、画像形成装置800に送信される。
画像形成装置800は、対応するDFE装置(901,902,903,904)から、変換後のデーターを受信する。画像形成装置800は、当該データーに基づき画像を生成する。画像形成装置800は、生成された画像を用紙に転写する。画像形成装置800は、用紙をトレイに排出する。画像形成装置800は、操作装置883と、給紙ユニット884と、前扉890とを備える。操作装置883は、ディスプレイと操作キーとを含む。操作装置883は、たとえば、タッチスクリーンと操作キーとを含んで構成される。
画像形成装置801は、機械管理者891によって操作される。同様に、画像形成装置802,803,804は、それぞれ、機械管理者892,893,894によって操作される。なお、機械管理者891〜894は、印刷物の汚れ、色味等を検査する。
以下では、特に、管理装置100の表示装置140に表示されるインターフェイスに着目しつつ、画像形成システム1で実行される処理等を説明する。また、以下では、説明の便宜上、画像形成装置801を、「Machine−A」とも称する。さらに、画像形成装置802,803,804を、それぞれ、「Machine−B」、「Machine−C」、「Machine−D」とも称する。
<B.画像形成装置800>
図2は、画像形成装置800のハードウェア構成の一例を説明するためのブロック図である。なお、以下では、本例の画像形成装置800は、上下に2段のトレイ(以下、「トレイ#1」、「トレイ#2」とも称する)を有するものとして説明する。
図2を参照して、画像形成装置800は、制御部810と、固定記憶装置881と、スキャナーユニット882と、操作装置883と、給紙ユニット884と、画像形成ユニット885と、プリンタコントローラー886と、ネットワークIF887と、センサー888と、センサー889とを有する。制御部810には、各部881〜889がバス850を介して接続されている。
制御部810は、画像形成装置800の動作を制御する。制御部810は、CPU(Central Processing Unit)811と、制御プログラムの格納されたROM(Read Only Memory)812と、作業用のS−RAM(Static Random Access Memory)813と、画像形成に関わる各種の設定を記憶するバッテリバックアップされたNV−RAM(Non-Volatile RAM:不揮発性メモリ)814と、時計IC(Integrated Circuit)815とを有する。各部811〜815は、バス850を介して接続されている。また、制御部810は、典型的には、制御基盤として画像形成装置800に内蔵される。
スキャナーユニット882は、原稿(用紙)を読み取る。スキャナーユニット882は、読み取った内容を制御部810に送る。読み取られた原稿は、給紙ユニット884から搬送されてきた用紙に印刷される。
ネットワークIF887は、ネットワークNWを介して接続された管理装置100等をはじめとする外部装置との間で各種の情報を送受信する。
プリンタコントローラー886は、ネットワークIF887により受信した原稿画像でデーターから複写画像を生成する。画像形成ユニット885は、複写画像を用紙上に形成する。
固定記憶装置881は、典型的には、ハードディスク装置である。固定記憶装置881には、各種のデーターが記憶されている。なお、固定記憶装置881は、フラッシュメモリであってもよい。
センサー888は、前扉890の開閉を検知する。センサー888は、検知結果を制御部110に通知する。典型的には、センサー888は、前扉890が開いたことと、前扉890が閉まったこととを検知する。センサー888は、開閉に応じた信号を制御部110に通知する。
センサー889は、給紙ユニット884のトレイ#1,#2の開閉を検知する。センサー889は、検知結果を制御部110に通知する。典型的には、センサー889は、トレイ#1が本体内から引き出されると、トレイ#1が開状態となったことを示す信号を制御部110に出力する。センサー889は、トレイ#1が本体内に収容されると、トレイ#1が閉状態となったことを示す信号を制御部110に出力する。同様に、センサー889は、トレイ#2が本体内から引き出されると、トレイ#2が開状態となったことを示す信号を制御部110に出力する。センサー889は、トレイ#2が本体内に収容されると、トレイ#2が閉状態となったことを示す信号を制御部110に出力する。
画像形成装置800は、画像形成装置800で実行された印刷ジョブの実行状況を印刷ログとして、画像形成装置800のメモリ(たとえば、NV−RAM814)に記憶する。たとえば、画像形成装置801は、画像形成装置801で実行された印刷ジョブの実行状況を印刷ログとして、画像形成装置801のメモリに記憶する。
画像形成装置800は、機械管理者の操作に基づく、画像形成装置800の操作ログを記憶する。たとえば、画像形成装置801は、機械管理者の操作に基づく、画像形成装置801の操作ログを記憶する。
典型的には、画像形成装置800は、機械管理者によって操作されたボタンの情報を操作ログとして記憶部に記憶する。具体的には、画像形成装置800は、操作装置883において、どのボタンが操作されたかを記憶部に操作ログとして記憶する。
また、画像形成装置800は、本体部に対する操作も操作ログとして記憶する。
たとえば、画像形成装置800は、センサー888からの出力に基づき、前扉890の開閉操作についての操作ログを記憶する。具体的には、画像形成装置800は、前扉890が開いたこと、前扉890が閉まったことを操作ログとして記憶する。
さらに、画像形成装置800は、センサー889からの出力に基づき、給紙ユニット884の開閉操作についての操作ログを記憶する。具体的には、画像形成装置800は、給紙ユニット884のトレイ(カセット)が本体内から外部へ引き出されたこと、給紙ユニット884のトレイが本体内に格納されたことを、操作ログとして記憶する。
制御部810は、管理装置100からの要求に応じて、あるいは予め定められたタイミング(たとえば、所定の曜日の所定の時刻、印刷ジョブが終了したタイミング等)で、上述した操作ログおよび印刷ログを管理装置100に送信する。
画像形成装置800を構成するハードウェアは従来知られているものであるため、ここでは繰り返し説明をしない。
<C.管理装置100>
図3は、管理装置100のハードウェア構成を表した図である。
図3を参照して、管理装置100は、CPU181と、ROM(Read Only Memory)182と、RAM(Random Access Memory)183と、HDD(Hard Disk Drive)184と、SSD(Solid State Drive)185と、表示装置140と、入力装置184と、通信装置188とを備える。
なお、通信装置188は、通信部160に対応する。CPU181がオペレーティングシステム、各種のアプリケーションプログラムを実行することにより、制御部110が実現される。
管理装置100を構成するハードウェアは従来知られているものであるため、ここでは繰り返し説明をしない。
図4は、管理装置100の機能的構成を説明するためのブロック図である。
図4を参照して、管理装置100は、制御部110と、ジョブ取得部120と、操作受付部130と、表示装置140と、スピーカー150と、通信部160と、センサー888,889とを備える。制御部110は、履歴データー取得部111と、判定部112と、判定部113と、表示制御部114と、音声制御部115とを含む。
制御部110は、管理装置100の全体的な動作を制御する。制御部110は、CPU181(図3参照)がOS(Operating System)とジョブ管理アプリケーション等の各種のアプリケーションとを実行することにより実現される。
ジョブ取得部120は、外部から印刷ジョブを取得する。ジョブ取得部120は、典型的には通信によって印刷ジョブを取得する。ジョブ取得部120は、たとえば、外部から入稿された原稿を受信する。典型的には、印刷ジョブは、受注したジョブである。ジョブ取得部120は、取得した印刷ジョブを制御部110に送る。
操作受付部130は、ジョブ管理者199による操作入力を受け付ける。操作受付部130は、受け付けた入力を制御部110に送る。操作受付部130は、キーボード、マウス等の入力デバイスに相当する。
表示制御部114は、表示装置140における表示を制御する。表示制御部114は、表示装置140に各種の画面を表示させる。
音声制御部115は、スピーカー150による音声出力を制御する。音声制御部115は、スピーカー150に、所定の音声(声以外の音を含む)を出力させる。
なお、表示制御部114と表示装置140とを含めて、「表示部」とも称する。また、表示部と、音声制御部115と、スピーカー150とを含めて、「報知部」とも称する。
通信部160は、画像形成装置800と通信するための通信インターフェイスである。通信部160は、DFE装置901〜904を介して、画像形成装置800と通信する。
履歴データー取得部111は、通信部160を介して、画像形成装置800から、上述した印刷ログ(印刷ジョブの実行状況を表した履歴データー)および操作ログ(操作履歴を表した履歴データー)を取得する。履歴データー取得部111は、たとえば予め定められたタイミングで画像形成装置800から印刷ログおよび操作ログを取得する。
また、履歴データー取得部111は、所定期間の印刷ログおよび操作ログを取得する。たとえば、履歴データー取得部111は、印刷ログおよび操作ログを前回取得した後に画像形成装置800に新たに記憶された印刷ログおよび操作ログを取得する。すなわち、履歴データー取得部111は、印刷ログの更新情報(差分情報)と、操作ログの更新情報(差分情報)とを、画像形成装置800から取得する。
判定部112は、印刷ログ(印刷ジョブの実行状況を表した履歴データー)に基づき、画像形成装置800において同一の原稿データーに基づく複数の印刷ジョブが連続して実行されたか否かを判定する。判定部112は、判定結果を判定部113に通知する。
判定部113は、判定部112によって、画像形成装置800において上記同一の原稿データーに基づく複数の印刷ジョブが連続して実行されたと判定された場合、印刷ログに基づき、上記連続する複数の印刷ジョブが予め定められた条件を満たすか否かを判定する。「予め定められた条件」については、後述する。
表示制御部114は、取得された印刷ログおよび操作ログに基づき、表示装置140に所定の事項を表示する。表示制御部114は、判定部112,113の判定結果に基づき、表示装置140に画像を表示させる。表示制御部114は、印刷ログを表示する場合、上記予め定められた条件を満たすと判定された連続する複数の印刷ジョブの実行状況に関する情報を、特定の態様(予め定められた態様)で表示する。これらの表示の具体例については、後述する。
<D.印刷ログおよび操作ログ>
図5は、画像形成装置803の印刷ログの一例を表した図である。
図5を参照して、印刷ログ50においては、日付けと、ファイル名と、白黒印刷の総ページ数と、カラー印刷の総ページ数と、開始時刻と、終了時刻とが対応付けて記憶されている。すなわち、印刷ログ50では、各印刷ジョブについての、日付情報と、原稿データーを特定する情報と、白黒印刷の総ページ数の情報と、カラー印刷の総ページ数の情報と、実行開始時刻と、実行終了時刻の情報とが含まれている。
たとえば、ファイル名が「AAA.PDF」の原稿データーの印刷に着目すると、白黒の試し印刷(1ページの印刷)とカラーの試し印刷(1ページの印刷)とが、2019年6月4日の16時1分から16時3分の間で行なわれている。その後、白黒およびカラーの試し印刷(各々1ページの印刷)が、2019年6月4日の18時4分から18時5分の間で行なわれている。そして、白黒の本番印刷とカラーの本番印刷とが2019年6月4日の18時7から18時22分の間で行なわれている。
なお、他の画像形成装置801,802,803でも同形式の印刷ログが記録される。
図6は、画像形成装置803の操作ログの一例を表した図である。
図6を参照して、操作ログ60では、識別番号に対応付けて、イベントと、日付と、時間と、詳細情報とが記憶されている。
たとえば、イベントして、給紙ユニット884のトレイが開いたこと(トレイオープン)、トレイが閉まったこと(トレイクローズ)、操作装置883が操作されたこと(パネル操作)、前扉890が開いたこと(前扉オープン)、前扉890が閉まったこと(前扉クローズ)等が操作ログ60に記録される。詳細情報として、トレイの識別情報、操作装置883の具体的な操作内容等が、操作ログ60として記録される。
なお、他の画像形成装置801,802,803でも同形式の操作ログが記録される。
<E.操作および処理の具体例>
図7は、ある局面において管理装置100の表示装置140に表示される画面1100を表した図である。
図7を参照して、画面1100は、画像形成システム1に含まれる画像形成装置800の稼働状況を表示させるためのボタン1101を含む。
ボタン1101がマウス等によって選択されると、管理装置100は、画面を遷移させる。また、ボタン1101の選択をトリガーとして、管理装置100は、印刷ログの更新情報の取得と、操作ログの更新情報の取得とを開始する。
図8は、図7に示したボタン1101がマウス等による操作によって選択された場合に表示される画面1200を表した図である。
図8を参照して、画面1200は、タブ1210と、チェックボックス1220,1230,1240,1250と、表示領域1260と、折れ線グラフ1270と、棒グラフ1280と、散布図1290とを含む。表示領域1260には、ボタン1269と、チェックボックス1261〜1264とが表示されている。
折れ線グラフ1270は、単位時間当たりの印刷量(印刷ページ数)を画像形成装置800毎に表している。棒グラフ1280は、画像形成装置800の非稼働時間を画像形成装置800毎に表している。散布図1290は、処理に要した時間と印刷量との関係を表している。
タブ1210は、解析画面を表示させるためのタブである。画面1200は、タブ1210が選択されたときの画面である。
画面1200では、チェックボックス1220,1230,1240,1250にチェックが入った状態となっている。このため、画面1200では、画像形成装置801(「Machine−A」として表記)と、画像形成装置802(Machine−B)と、画像形成装置803(Machine−C)と、画像形成装置804(Machine−D)との稼働状況の解析結果が表示される。当該解析は、管理装置100によって実行される。
棒グラフ1280に含まれるの4つのデーター(「スタックバー」とも称する)は、マウス等によって選択可能となっている。たとえば、ジョブ管理者199がMachine−Cのスタックバー1281を選択すると、管理装置100は、表示画面を、画面1200から、Machine−Cの印刷状況の詳細を示した詳細画面に遷移する。
このような画面遷移は、他の方法によっても実行できる。たとえば、ジョブ管理者199は、チェックボックス1261〜1264のうち、チェックボックス1263のみにチェックを入れる。この状態にて、ジョブ管理者199は、ジョブ表示のボタン1269を選択する。これにより、管理装置100は、表示画面を、画面1200から、Machine−Cの印刷状況の詳細を示した詳細画面に遷移する。
なお、チェックボックス1261〜1264のうち複数のチェックボックスにチェックが入った状態にて、ジョブ管理者199がボタン1269を選択することも可能である。この場合、管理装置100は、表示画面を、画面1200から、チェックの入ったチェックボックスに対応する複数の画像形成装置800の印刷状況の詳細を示した詳細画面に遷移する。
画像形成装置800の印刷状況の詳細を示した詳細画面への遷移のさせ方は、これらに限定されるものではない。たとえば、管理装置100は、タブ1210以外の所定のタブが選択されることによって示された画面に、当該詳細画面への遷移を行なうボタン等を表示させてもよい。
ジョブ管理者199は、画面1200に基づき、各画像形成装置800の印刷パフォーマンスを確認する。ジョブ管理者199は、画面1200に基づき、生産性を向上させる要素の有無を確認する。たとえば、ジョブ管理者199は、非稼働時間の合計が一番長い画像形成装置800について詳細情報を確認するために、画面を詳細画面に切り換える操作を行う。
本例の場合には、画像形成装置803(Machine−C)の非稼働時間の合計が、他の画像形成装置801,802,804(Machine−A,B,D)の非稼働時間の合計よりも長い。そこで、ジョブ管理者199は、Machine−Cのスタックバー1281を選択することにより、表示画面を、画面1200から、Machine−Cの印刷状況の詳細を示した詳細画面に切り換える操作を行なう。
図9は、図8のMachine−Cのスタックバー1281が選択されたときに表示される画面1300を表した図である。
図9を参照して、画面1300は、画像形成装置803(Machine−C)の日毎の稼働状況の詳細情報1301を表している。詳細情報1301は、非稼働時間の項目を含む。非稼働時間の項目は、要素別の非稼働時間の情報を含む。たとえば、非稼働時間の項目は、給紙トレイの非稼働時間の情報を含む。
本例では、2019年6月4日(火)の給紙トレイの非稼働時間が最も大きな値(280分)となっている。このため、ジョブ管理者199は、2019年6月4日(火)の行1310をマウス等で選択する操作を行なう。管理装置100は、このような操作を受け付けると、表示画面を、画面1300から、2019年6月4日(火)の詳細を表した画面に遷移する。
図10は、図9において2019年6月4日(火)の行がマウス等で選択された後に表示される画面1400を表した図である。
図10を参照して、画面1400は、図9に示した詳細情報1301と、印刷ジョブのリスト1401とを含む。本例では、管理装置100は、図9に示した詳細情報の下方に印刷ジョブのリスト1401を表示する。詳しくは、管理装置100は、印刷ログ50(図5)に基づき、印刷ジョブのリスト1401を表示装置140に表示させる。
管理装置100は、詳細情報中の選択された日付けの行1310の表示態様をデフォルトの表示態様から変更する。これにより、ジョブ管理者199は、表示態様が変更された行1310についての印刷ジョブのリスト1401が、詳細情報の下段に表示されていることを容易に知ることができる。
以下、判定部112,113(図4)による判定結果を用いた、印刷ジョブのリスト表示手法について説明する。
判定部112は、印刷ログ50(図5)に基づき、画像形成装置800において同一の原稿データーに基づく複数の印刷ジョブが連続して実行されたか否かを判定する。判定部112は、たとえば、画像形成装置800において同一の原稿データーに基づく複数の印刷ジョブが連続して所定回数(本例では、3回とする)以上実行されたか否かを判定する。
印刷ログ50では、ファイル名が「AAAA.PDF」である原稿データーの印刷ジョブが3回連続して実行されている。また、ファイル名が「FFFF.PDF」である原稿データーの印刷ジョブが3回連続して実行されている。さらに、ファイル名が「EEEE.PDF」である原稿データーの印刷ジョブが4回連続して実行されている。
このため、判定部112は、印刷ログ50に関しては、同一の原稿データー“AAAA.PDF”に基づく複数の印刷ジョブが連続して実行されたと判定する。また、判定部112は、同一の原稿データー“FFFF.PDF”に基づく複数の印刷ジョブが連続して実行されたと判定する。さらに、判定部112は、同一の原稿データー“EEEE.PDF”に基づく複数の印刷ジョブが連続して実行されたと判定する。
判定部113は、判定部112によって、画像形成装置800において上記同一の原稿データーに基づく複数の印刷ジョブが連続して実行されたと判定された場合、印刷ログ50に基づき、上記連続する複数の印刷ジョブが予め定められた条件を満たすか否かを判定する。
本例では、予め定められた条件を、「連続する複数の印刷ジョブのうちの第1の印刷ジョブの実行終了時刻と、第1の印刷ジョブに続く第2の印刷ジョブの実行開始時刻との時間差が予め定められた時間(たとえば、30分)以上であること」とする。
原稿データー“FFFF.PDF”に基づく、連続する印刷ジョブ同士の時間間隔(3つの印刷ジョブが連続しているため2つの時間間隔)は30分以下である。また、原稿データー“EEEE.PDF”に基づく、連続する印刷ジョブ同士の時間間隔(4つの印刷ジョブが連続しているため3つの時間間隔)は30分以下である。
一方、原稿データー“AAAA.PDF”に基づく、連続する印刷ジョブ同士の時間間隔は、121分と2分とである。このため、連続する3つの印刷ジョブのうちの最初の印刷ジョブの実行終了時刻と、2番目の印刷ジョブの実行開始時刻との時間差が30分となっている。
したがって、判定部113は、原稿データー“AAAA.PDF”に基づく、連続する3つの印刷ジョブが予め定められた条件を満たしていると判定する。判定部113は、当該判定結果を表示制御部114に通知する。
表示制御部114は、図10に示すように、印刷ログ50を印刷ジョブのリスト1401として表示する場合、上記予め定められた条件を満たすと判定された連続する複数の印刷ジョブの実行状況に関する情報を、特定の態様で表示する。
本例の場合、表示制御部114は、原稿データー“AAAA.PDF”に関する複数行を太線の枠1420で囲んで表示する。また、表示制御部114は、連続する3つの印刷ジョブのうちの最初の印刷ジョブの行と、2番目の印刷ジョブの行との間に新たに行を挿入する。表示制御部114は、挿入された行1421に、時間差である121分の表記を行なう。さらに、表示制御部114は、挿入された行1421の表示態様をデフォルトの表示態様から変更する。たとえば、表示制御部114は、挿入された行1421を所定の色でハイライト表示する。なお、表示制御部114は、ハイライト表示の代わりに、点滅表示を行なってもよい。
枠を用いた表示、ハイライト表示、点滅表示等の強調表示が、上記の「特定の態様での表示」の一例である。
次に、図10の画面1400の表示により得られる利点を説明する。
同一の原稿データーに基づく複数の印刷ジョブの印刷ジョブ同士の間が30分以上開いているときには、画像形成装置800に何らのトラブルがあったと考えられる。
本例の場合、画像形成装置803(Machine−C)の給紙ユニット884への給紙にトラブルが生じており、トラブルに対処するため、機械管理者893(図1参照)は、次の印刷ジョブを始められない可能性がある。あるいは、機械管理者893は、給紙ユニット884のトレイを開けたまま、対処のアドバイスを求めて有識者を探している可能性も考えられる。このように、画像形成装置803において、作業効率の悪い作業があった可能性がある。また、上記では給紙ユニット884のトレイ開閉の時間に注目したが、トレイとは無関係の問題が生じていいた可能もある。
いずれにしても、画像形成装置803において、非効率な運用(オペレーション)になっていた可能性がある。
本例では、原稿データー“AAAA.PDF”に基づく連続する印刷ジョブを実施するにあたり、どのような状態だったのかを機械管理者893に問い合わせることにより、ジョブ管理者199は機械管理者893に助言することができる。このように、一覧表示だけでは分かり難い、問題となった印刷ジョブの実行状況に関する情報を、所定の条件に応じて強調して表示することにより、ジョブ管理者199は、どの印刷ジョブについて注目すべきかが容易に分かる。つまり、ジョブ管理者199は、どのような局面で画像形成装置800の生産性を低下させる運用がなされのかを把握することが可能となる。
それゆえ、ジョブ管理者199は、生産性向上のためのヒントを得ることができる。ジョブ管理者199は、得たヒントをアドバイスとして、機械管理者893に知らせることができる。
<F.制御構造>
(f1.印刷ログ)
図11は、画像形成装置800における印刷ジョブの保存処理を説明するフロー図である。
図11を参照して、ステップS1において、画像形成装置800は、印刷ジョブの実行を開始する。ステップS2において、画像形成装置800は、印刷ジョブが終了したか否かを判断する。画像形成装置800は、印刷ジョブが終了したと判断した場合(ステップS2においてYES)、ステップS3において印刷ジョブの実行状況を印刷ログとして保存する。画像形成装置800は、印刷ジョブが終了していないと判断した場合(ステップS2においてNO)、処理をステップS2に進め、印刷ジョブが終了するまで待つ。
(f2.操作ログ)
図12は、画像形成装置800の操作装置883(図1参照)に対する操作に基づく操作ログの保存処理を説明するフロー図である。
図12を参照して、ステップS11において、画像形成装置800は、操作装置883に対する操作を受け付けたか否かを判断する。操作を受け付けたと判断された場合(ステップS11においてYES)、ステップS12において、画像形成装置800は操作されたボタンの情報を操作ログとして保存する。操作を受け付けていないと判断された場合(ステップS11においてNO)、画像形成装置800は、処理をステップS11に戻す。
図13は、画像形成装置800の前扉890(図1参照)に対する操作に基づく操作ログの保存処理を説明するフロー図である。
図13を参照して、ステップS21において、画像形成装置800は、センサー888からの出力に基づき、前扉890が開状態となったか否かを判断する。すなわち、画像形成装置800は、前扉890が閉状態から開状態に遷移したか否かを判断する。
前扉890が開状態となったと判断された場合(ステップS21においてYES)、ステップS22において、画像形成装置800は、前扉890が開状態となったことを表す情報を操作ログとして保存する。前扉890が開状態となっていないと判断された場合(ステップS21においてNO)、画像形成装置800は、処理をステップS21に戻す。
ステップS23において、画像形成装置800は、センサー888からの出力に基づき、前扉890が閉状態となったか否かを判断する。すなわち、画像形成装置800は、前扉890が開状態から閉状態に遷移したか否かを判断する。
前扉890が閉状態となったと判断された場合(ステップS23においてYES)、ステップS24において、画像形成装置800は、前扉890が閉状態となったことを表す情報を操作ログとして保存する。前扉890が閉状態となっていないと判断された場合(ステップS23においてNO)、画像形成装置800は、処理をステップS23に戻す。
図14は、画像形成装置800の給紙ユニット884のトレイに対する操作に基づく操作ログの保存処理を説明するフロー図である。
図14を参照して、ステップS31において、画像形成装置800は、センサー889からの出力に基づき、給紙ユニット884のトレイが開状態となったか否かを判断する。すなわち、画像形成装置800は、トレイが閉状態から開状態に遷移したか否かを判断する。
トレイが開状態となったと判断された場合(ステップS31においてYES)、ステップS32において、画像形成装置800は、トレイが開状態となったことを表す情報を操作ログとして保存する。トレイが開状態となっていないと判断された場合(ステップS31においてNO)、画像形成装置800は、処理をステップS31に戻す。
ステップS33において、画像形成装置800は、センサー889からの出力に基づき、トレイが閉状態となったか否かを判断する。すなわち、画像形成装置800は、トレイが開状態から閉状態に遷移したか否かを判断する。
トレイが閉状態となったと判断された場合(ステップS33においてYES)、ステップS34において、画像形成装置800は、トレイが閉状態となったことを表す情報を操作ログとして保存する。前扉890が閉状態となっていないと判断された場合(ステップS23においてNO)、画像形成装置800は、処理をステップS23に戻す。
(f3.シーケンス)
図15は、印刷ログと操作ログとの管理装置100への送信処理の一例を説明するためのシーケンス図である。
図15を参照して、ステップS41において、画像形成装置800は、印刷ログの更新情報と操作ログの更新情報とを送信してから所定の時間が経過したか否かを判断する。所定の時間が経過したと判断された場合(ステップS41においてYES)、ステップS42において、画像形成装置800は、印刷ログの更新情報と、操作ログの更新情報とを送信する。所定時間が経過していないと判断された場合(ステップS41においてNO)、画像形成装置800は処理をステップS41に戻す。
ステップS43において、管理装置100は、印刷ログの更新情報と、操作ログの更新情報とを画像形成装置800から受信(取得)する。ステップS44において、管理装置100は、印刷ログの更新情報と操作ログの更新情報とを用いて、印刷ログと操作ログとを更新する。
図16は、稼働状況を表示させるボタン1101(図5)が選択されたときに実行される処理を説明するためのシーケンス図である。
図16を参照して、ステップS51において、管理装置100は、稼働状況を表示させるボタン1101を選択する操作を受け付ける。ステップS52において、管理装置100は、画像形成装置800に対して、印刷ログの更新情報と操作ログの更新情報との送信を要求する。画像形成システム1は、複数の画像形成装置800(801〜804)を含むため、管理装置100は、画像形成装置800毎に、印刷ログの更新情報と操作ログの更新情報との送信を要求する。
ステップS61において、画像形成装置800は、管理装置100から送信要求を受信する。ステップS62において、画像形成装置800は、印刷ログの更新情報と、操作ログの更新情報とを管理装置100に送信する。これらの更新情報の送信は、画像形成装置800毎に行なわれる。なお、印刷ログと操作ログとには、画像形成装置800を識別する情報が付加されている。
ステップS53において、印刷ログの更新情報と操作ログの更新情報とを受信する。ステップS54において、管理装置100は、印刷ログの更新情報と操作ログの更新情報とを用いて、印刷ログと操作ログとを更新する。ステップS55において、管理装置100は、稼働状況を表示装置140に表示させる(図8の画面1200参照)。
ステップS56において、管理装置100は、日毎の稼働状況の詳細情報を表示する操作を受け付けたか否かを判断する。操作を受け付けたと判断された場合(ステップS56においてYES)、ステップS57において、管理装置100は、日毎の稼働状況の詳細情報を表示装置140に表示させる(図9の画面1300参照)。操作を受け付けていないと判断された場合(ステップS56においてNO)、管理装置100は、処理をステップS56に戻す。
ステップS58において、管理装置100は、詳細情報が表示された画面において、日にちが指定された判断する。具体的には、管理装置100は、詳細情報における行(図9の例の場合、行1310)が選択されたか否かを判断する。
指定されたと判断された場合(ステップS58においてYES)、ステップS59において、管理装置100は、指定された日の印刷ジョブのリスト1401を表示する(図10参照)。指定されていないと判断された場合(ステップS58においてNO)、管理装置100は、処理をステップS58に戻す。
図17は、ステップS59の詳細を説明するためのフロー図である。
図17を参照して、ステップS591において、管理装置100は、同一の原稿データーに基づく複数の印刷ジョブが連続して実行されたか否かを判断する。連続して実行されたと判断された場合(ステップS591においてYES)、ステップS592において、管理装置100は、連続する複数の印刷ジョブが予め定められた条件を満たすか否かを判断する。
予め定められた条件を満たすと判断された場合(ステップS592においてYES)、ステップS593において、管理装置100は、連続する複数の印刷ジョブの実行状況の箇所を強調表示した態様で、指定された日の印刷ジョブのリストを表示する。
連続して実行されていない判断された場合(ステップS591においてNO)、または予め定められた条件を満たしてないと判断された場合(ステップS592においてNO)、ステップS594において、管理装置100は、通常の表示態様で、指定された日の印刷ジョブのリストを表示する。
<G.小括>
以下、複数の画像形成装置800のうち画像形成装置803に着目して、上述した処理の一部を小括する。ただし、以下の内容は画像形成装置803に限定されるものではなく、他の画像形成装置801,802,804にも当てはまる。
(1)管理装置100は、画像形成装置803の印刷ログ50(印刷ジョブの実行状況を表した履歴データー)を取得する履歴データー取得部111と、画像形成装置803において同一の原稿データー(第1の原稿データー)に基づく複数の印刷ジョブが連続して実行された場合、印刷ログ50に基づき、連続する複数の印刷ジョブが予め定められた条件を満たすか否かを判定する判定部113と、管理装置100が印刷ログ50を表示する場合、予め定められた条件を満たすと判定された連続する複数の印刷ジョブの実行状況に関する情報を、特定の態様で表示する表示部(図4参照)とを備える。
(2)管理装置100は、印刷ログ50に基づき、画像形成装置803において同一の原稿データー(第1の原稿データー)に基づく複数の印刷ジョブが連続して実行されたか否かを判定する判定部112をさらに備える。
(3)印刷ログ50は、各印刷ジョブの実行開始時刻と実行終了時刻との情報を含む。予め定められた条件とは、連続する複数の印刷ジョブのうちの第1の印刷ジョブの実行終了時刻と、第1の印刷ジョブに続く第2の印刷ジョブの実行開始時刻との時間差が予め定められた時間以上であることである。
(4)連続する複数の印刷ジョブの実行状況に関する情報は、表示された印刷ログ50における、当該連続する複数の印刷ジョブの実行状況を示した箇所である(図10の太線の枠1420参照)。
(5)連続する複数の印刷ジョブの実行状況に関する情報は、上記第1の印刷ジョブの実行終了時刻と上記第2の印刷ジョブの実行開始時刻との時間差である(図10の挿入された行1421内のStop timeの値を参照)。
(6)連続する複数の印刷ジョブの実行状況に関する情報は、表示された印刷ログ50における、当該連続する複数の印刷ジョブの実行状況を示した箇所である。表示部は、当該連続する複数の印刷ジョブの実行状況を示した箇所を、強調表示する(図10の太線の枠1420による強調表示、行1421のハイライト表示による強調表示)。
[実施の形態2]
以下では、実施の形態1と異なる点を説明し、同じ点については説明を繰り返さない。
同一の原稿データーに基づく少数枚数の印刷ジョブが連続して実行された場合、機械管理者が、色調整、画像の形成位置の調整等を試し印刷を繰り返している可能性がある。たとえば、機械管理者が初心者の場合には、画像形成装置800の操作に慣れていないため、必要な設定を行なっていない状態で、試し印刷を繰り返している可能性がある。
そこで、本実施形態では、効率化の観点から、同一の原稿データーに基づく少数枚数の印刷ジョブが連続して実行された場合における処理を説明する。
図18は、図9において2019年6月4日(火)の行1310がマウス等で選択された後に表示される画面1500を表した図である。
図18を参照して、画面1500は、詳細情報1301と、印刷ジョブのリスト1501とを含む。
以下、本実施の形態における判定部112,113(図4)による判定結果を用いた、印刷ジョブのリスト表示手法について説明する。
判定部112は、印刷ログ50(図5)に基づき、画像形成装置800において同一の原稿データーに基づく複数の印刷ジョブが連続して実行されたか否かを判定する。判定部112は、たとえば、画像形成装置800において同一の原稿データーに基づく複数の印刷ジョブが連続して所定回数(本例では、3回とする)以上実行されたか否かを判定する。
印刷ログ50では、ファイル名が「FFFF.PDF」である原稿データーの印刷ジョブが3回連続して実行されている。また、ファイル名が「EEEE.PDF」である原稿データーの印刷ジョブが4回連続して実行されている。
このため、判定部112は、印刷ログ50に関しては、同一の原稿データー“FFFF.PDF”に基づく複数の印刷ジョブが連続して実行されたと判定する。また、判定部112は、同一の原稿データー“EEEE.PDF”に基づく複数の印刷ジョブが連続して実行されたと判定する。
判定部113は、判定部112によって、画像形成装置800において上記同一の原稿データーに基づく複数の印刷ジョブが連続して実行されたと判定された場合、印刷ログ50に基づき、上記連続する複数の印刷ジョブが予め定められた条件を満たすか否かを判定する。
本例では、予め定められた条件を、「連続する複数の印刷ジョブの少なくとも2つの印刷ジョブの印刷枚数が第1の閾値(たとえば、3枚)以下であり、かつ当該連続する複数の印刷ジョブの印刷枚数(総印刷枚数)が第1の閾値よりも大きい第2の閾値(たとえば、100枚)以上」とする。なお、典型的には、第1の閾値は、たとえば1桁の枚数とし、第2の閾値は2桁(あるいは3桁)以上の枚数である。
原稿データー“FFFF.PDF”に基づく連続する印刷ジョブは、2つの印刷ジョブの印刷枚数が1枚である。また、当該連続する複数の印刷ジョブの印刷枚数が469(=1+1+467)枚である。
原稿データー“EEEE.PDF”に基づく連続する印刷ジョブは、1つの印刷ジョブの印刷枚数が2枚であり、2つの印刷ジョブの印刷枚数が3枚である。さらに、当該連続する複数の印刷ジョブの印刷枚数が908(=2+3+3+900)枚である。
したがって、判定部113は、原稿データー“FFFF.PDF”に基づく、連続する3つの印刷ジョブが予め定められた条件を満たしていると判定する。さらに、判定部113は、原稿データー“EEEE.PDF”に基づく、連続する4つの印刷ジョブが予め定められた条件を満たしていると判定する。判定部113は、これらの判定結果を表示制御部114に通知する。
表示制御部114は、図10に示すように、印刷ログ50を印刷ジョブのリストとして表示する場合、上記予め定められた条件を満たすと判定された連続する複数の印刷ジョブの実行状況に関する情報を、特定の態様で表示する。
本例の場合、表示制御部114は、原稿データー“FFFF.PDF”に関する複数行1530(具体的には3行)の表示態様と、原稿データー“EEEE.PDF”に関する複数行1540(具体的には4行)の表示態様とをデフォルトの表示態様から変更する。たとえば、表示制御部114は、原稿データー“FFFF.PDF”に関する複数行1530を所定の第1の色でハイライト表示する。表示制御部114は、原稿データー“EEEE.PDF”に関する複数行1540を、第1の色とは異なる所定の第2の色でハイライト表示する。
なお、管理装置100は、原稿データー“EEEE.PDF”に関する複数行1540を、第1の色でハイライト表示してもよい。また、管理装置100は、ハイライト表示の代わりに、原稿データー“FFFF.PDF”に関する複数行1530と、原稿データー“EEEE.PDF”に関する複数行1540とを点滅表示させてもよい。
管理装置100が、このような強調表示を行うことにより、ジョブ管理者199は、どの印刷ジョブについて注目すべきかが容易に分かる。つまり、ジョブ管理者199は、どのような局面で画像形成装置800の生産性を低下させる運用がなされのかを把握することが可能となる。
したがって、ジョブ管理者199は、生産性向上のためのヒントを得ることができる。ジョブ管理者199は、得たヒントをアドバイスとして、機械管理者893に知らせることができる。
<小括>
以下、複数の画像形成装置800のうち画像形成装置803に着目して、上述した処理の一部を小括する。ただし、以下の内容は画像形成装置803に限定されるものではなく、他の画像形成装置801,802,804にも当てはまる。
(1)実施の形態1でも説明したように、管理装置100は、画像形成装置803の印刷ログ50(印刷ジョブの実行状況を表した履歴データー)を取得する履歴データー取得部111と、画像形成装置803において同一の原稿データー(第1の原稿データー)に基づく複数の印刷ジョブが連続して実行された場合、印刷ログ50に基づき、連続する複数の印刷ジョブが予め定められた条件を満たすか否かを判定する判定部113と、管理装置100が印刷ログ50を表示する場合、予め定められた条件を満たすと判定された連続する複数の印刷ジョブの実行状況に関する情報を、特定の態様で表示する表示部(図4参照)とを備える。
また、管理装置100は、印刷ログ50に基づき、画像形成装置803において同一の原稿データー(第1の原稿データー)に基づく複数の印刷ジョブが連続して実行されたか否かを判定する判定部112をさらに備える。
(2)予め定められた条件は、連続する複数の印刷ジョブの少なくとも2つの印刷ジョブの印刷枚数が第1の閾値以下であり、かつ当該連続する複数の印刷ジョブの印刷枚数が第1の閾値よりも大きい第2の閾値以上であることである。
(3)印刷ログでは、各印刷ジョブに対して画像形成装置800の操作者を表す操作者情報が対応付けて記録されている。予め定められた条件は、連続する複数の印刷ジョブに対応付けられた操作者情報が同一の操作者を表していることをさらに含む。
<変形例>
印刷ログにおいて、各印刷ジョブに対して画像形成装置800の操作者を表す操作者情報が対応付けて記録されている場合には、上記予め定められた条件に、「連続する複数の印刷ジョブに対応付けられた操作者情報が同一の操作者(機械管理者)を表している」といった条件を付加してもよい。すなわち、「同じ機械管理者が少数枚数の印刷ジョブが連続して実行していたこと」を要件として付加してもよい。
このような構成によれば、同一の原稿データーに基づく複数の印刷ジョブを連続して実行している途中で機械管理者が交代した場合には、強調表示がなされない。このような交代のケースとして、問題が生じたために、初心者から熟練者に代わった場合などが考えられる。このような場合、初心者は熟練者からアドバイスを得ていることも考えられるので、ジョブ管理者199は初心者の機械管理者にアドバイスをする必要がない場合もある。
したがって、同一の機械管理者といった条件を付加することにより、ジョブ管理者199が検討を要する印刷ジョブの数を低減できる。
[実施の形態3]
以下では、実施の形態1と異なる点を説明し、同じ点については説明を繰り返さない。実施の形態1においては、ジョブ管理者199がMachine−Cのスタックバー1281(図8)を選択することにより、管理装置100が、Machine−Cの印刷状況の詳細を表示する構成を説明した。すなわち、上記においては、管理装置100が、1台の画像形成装置800の印刷状況の詳細を表示する局面を説明した。
本実施形態では、表示領域1260内のボタン1269とチェックボックス1261〜1264とを用いて、複数台の画像形成装置800の印刷状況の詳細を表示する局面を説明する。
また、本実施の形態では、実施の形態2と同様に、予め定められた条件を、「連続する複数の印刷ジョブの少なくとも2つの印刷ジョブの印刷枚数が第1の閾値(たとえば、3枚)以下であり、かつ当該連続する複数の印刷ジョブの印刷枚数(総印刷枚数)が第1の閾値よりも大きい第2の閾値(たとえば、100枚)以上」とする。
図19は、管理装置100に表示される印刷ジョブのリスト1601を表した図である。
図19を参照して、印刷ジョブのリスト1601は、印刷ジョブを実行した画像形成装置800の識別情報を、ファイル名に対応付けて記憶している。当該識別情報は、リスト1601の「Machine」の欄に表示される。これにより、管理装置100は、原稿データーがどの画像形成装置800で実行されたかを識別できる。
本例では、判定部112は、同一の原稿データー“FFFF.PDF”に基づく複数の印刷ジョブが連続して実行されたと判定する。また、判定部112は、同一の原稿データー“JJJJ.PDF”に基づく複数の印刷ジョブが連続して実行されたと判定する。
原稿データー“FFFF.PDF”に基づく連続する印刷ジョブは、2つの印刷ジョブの印刷枚数が1枚である。また、当該連続する複数の印刷ジョブの印刷枚数が469(=1+1+467)枚である。
原稿データー“JJJJ.PDF”に基づく連続する印刷ジョブは、2つの印刷ジョブの印刷枚数が3枚である。さらに、当該連続する複数の印刷ジョブの印刷枚数が906(=3+3+900)枚である。
したがって、判定部113は、原稿データー“FFFF.PDF”に基づく、連続する3つの印刷ジョブが予め定められた条件を満たしていると判定する。さらに、判定部113は、原稿データー“JJJJ.PDF”に基づく、連続する3つの印刷ジョブが予め定められた条件を満たしていると判定する。判定部113は、これらの判定結果を表示制御部114に通知する。
表示制御部114は、印刷ログを印刷ジョブのリストとして表示する場合、上記予め定められた条件を満たすと判定された連続する複数の印刷ジョブの実行状況に関する情報を、特定の態様で表示する。
本例の場合、表示制御部114は、原稿データー“FFFF.PDF”に関する複数行1630(具体的には3行)の表示態様と、原稿データー“JJJJ.PDF”に関する複数行1640(具体的には4行)の表示態様とをデフォルトの表示態様から変更する。たとえば、表示制御部114は、原稿データー“FFFF.PDF”に関する複数行1630を所定の第1の色でハイライト表示する。表示制御部114は、原稿データー“JJJJ.PDF”に関する複数行1640を、第1の色とは異なる所定の第2の色でハイライト表示する。
なお、管理装置100は、原稿データー“JJJJ.PDF”に関する複数行1640を、第1の色でハイライト表示してもよい。また、管理装置100は、ハイライト表示の代わりに、原稿データー“FFFF.PDF”に関する複数行1630と、原稿データー“JJJJ.PDF”に関する複数行1640とを点滅表示させてもよい。
管理装置100が、このような強調表示を行うことにより、ジョブ管理者199は、どの印刷ジョブについて注目すべきかが容易に分かる。つまり、ジョブ管理者199は、どのような局面で画像形成装置800の生産性を低下させる運用がなされのかを把握することが可能となる。
したがって、ジョブ管理者199は、生産性向上のためのヒントを得ることができる。ジョブ管理者199は、得たヒントをアドバイスとして、機械管理者893に知らせることができる。
<小括>
以下、複数の画像形成装置800のうち画像形成装置803,801に着目して、上述した処理の一部を小括する。ただし、以下の内容は画像形成装置803,801に限定されるものではなく、他の画像形成装置802,804にも当てはまる。
(1)実施の形態1,2でも説明したように、管理装置100は、画像形成装置803の印刷ログ50(印刷ジョブの実行状況を表した履歴データー)を取得する履歴データー取得部111と、画像形成装置803において同一の原稿データー(第1の原稿データー)に基づく複数の印刷ジョブが連続して実行された場合、印刷ログ50に基づき、連続する複数の印刷ジョブが予め定められた条件を満たすか否かを判定する判定部113と、管理装置100が印刷ログ50を表示する場合、予め定められた条件を満たすと判定された連続する複数の印刷ジョブの実行状況に関する情報を、特定の態様で表示する表示部(図4参照)とを備える。
また、管理装置100は、印刷ログ50に基づき、画像形成装置803において同一の原稿データー(第1の原稿データー)に基づく複数の印刷ジョブが連続して実行されたか否かを判定する判定部112をさらに備える。
(2)履歴データー取得部111は、画像形成装置801の印刷ログ(印刷ジョブの実行状況を表した履歴データー)をさらに取得する。判定部112は、画像形成装置801の印刷ログに基づき、同一の原稿データ(第2の原稿データー)に基づく複数の印刷ジョブが連続して実行されたか否かをさらに判定する。判定部113は、画像形成装置801において複数の印刷ジョブが連続して実行されたと判定された場合、画像形成装置801の印刷ログに基づき、当該連続する複数の印刷ジョブが予め定められた条件を満たすか否かをさらに判定する。管理装置100が画像形成装置801の印刷ログを表示する場合、表示部は、画像形成装置801の印刷ログに基づき上記予め定められた条件を満たすと判定された連続する複数の印刷ジョブに関する表示を実行する。
(3)管理装置100が画像形成装置803の印刷ログ50と画像形成装置801の印刷ログとを表示する場合、表示部は、画像形成装置803の印刷ログ50に基づき上記予め定められた条件を満たすと判定された連続する複数の印刷ジョブに関する表示と、画像形成装置801の印刷ログに基づき上記予め定められた条件を満たすと判定された連続する複数の印刷ジョブに関する表示とを実行する。
[実施の形態4]
以下では、実施の形態1と異なる点を説明し、同じ点については説明を繰り返さない。
本実施の形態では、同一の原稿データーに基づく連続する複数の印刷ジョブの実行主体が、途中で他の画像形成装置800に変更された場合を説明する。
一例として、画像形成装置803が原稿データー“FFFF.PDF”を実行した後に、画像形成装置803の不具合等により、原稿データー“FFFF.PDF”を画像形成装置801が画像形成装置803の代わりに引き続き実行した場合を説明する。なお、画像形成装置803の不具合としては、たとえば、用紙切れ、ジャムが挙げられる。
また、本実施の形態では、実施の形態2,3と同様に、予め定められた条件を、「連続する複数の印刷ジョブの少なくとも2つの印刷ジョブの印刷枚数が第1の閾値(たとえば、3枚)以下であり、かつ当該連続する複数の印刷ジョブの印刷枚数(総印刷枚数)が第1の閾値よりも大きい第2の閾値(たとえば、100枚)以上」とする。
図20は、管理装置100に表示される印刷ジョブのリスト1701を表した図である。
図20を参照して、印刷ジョブのリスト1701は、リスト1601(図19)と同様、印刷ジョブを実行した画像形成装置800の識別情報を、ファイル名に対応付けて記憶している。当該識別情報は、リスト1701の「Machine」の欄に表示される。これにより、管理装置100は、原稿データーがどの画像形成装置800で実行されたかを識別できる。
リスト1701に示されているように、画像形成装置803(Machine−C)は、3枚の試し印刷を2回行っている。その後、画像形成装置803は、900枚の本番印刷を行っている。この段階で、原稿データー“FFFF.PDF”の実行主体が、画像形成装置803から画像形成装置801(Machine−A)に変更されている。管理装置100は、このような実行主体の変更を、リスト1701のMachineの欄に表示する。本例では、実行主体の変更が、「C→A」として表記されている。その後、画像形成装置801は、2回の試し印刷を行った後、467枚の本番印刷を行っている。
本例では、判定部112は、同一の原稿データー“FFFF.PDF”に基づく複数の印刷ジョブが連続して実行されたと判定する。原稿データー“FFFF.PDF”に基づく連続する印刷ジョブは、2つの印刷ジョブの印刷枚数が3枚である。また、2つの印刷ジョブの印刷枚数が1枚である。さらに、当該連続する複数の印刷ジョブの印刷枚数が1375(=3+3+900+1+1+467)枚である。
したがって、判定部113は、原稿データー“FFFF.PDF”に基づく、連続する6つの印刷ジョブが予め定められた条件を満たしていると判定する。判定部113は、これらの判定結果を表示制御部114に通知する。
表示制御部114は、印刷ログを印刷ジョブのリストとして表示する場合、上記予め定められた条件を満たすと判定された連続する複数の印刷ジョブの実行状況に関する情報を、特定の態様で表示する。
本例の場合、表示制御部114は、原稿データー“FFFF.PDF”に関する複数行を太線の枠1730で囲んで表示する。また、表示制御部114は、原稿データー“FFFF.PDF”に関する連続する6つの印刷ジョブのうち、当該原稿データーの実行主体が変更される契機となった印刷ジョブの行1731の表示態様をデフォルトの表示態様から変更する。換言すれば、画像形成装置800の変更(本例では、「C→A」)を表すセルを含む行1731の表示態様をデフォルトの表示態様から変更する。たとえば、表示制御部114は、行1731を所定の色でハイライト表示する。なお、表示制御部114は、ハイライト表示の代わりに、点滅表示を行なってもよい。
本実施の形態では、実施の形態1と同様に、枠を用いた表示、ハイライト表示、点滅表示等の強調表示が、上述した「特定の態様での表示」の一例である。
本実施の形態においても、他の実施の形態と同様に、ジョブ管理者199は、どのような局面で画像形成装置800の生産性を低下させる運用がなされのかを把握することが可能となる。
<小括>
以下、複数の画像形成装置800のうち画像形成装置803,801に着目して、上述した処理の一部を小括する。ただし、以下の内容は画像形成装置803,801に限定されるものではなく、他の画像形成装置802,804にも当てはまる。
(1)管理装置100は、複数の画像形成装置801〜804を含む画像形成装置群80(図1参照)における印刷ログ(印刷ジョブの実行状況を表した履歴データー)を取得する履歴データー取得部111と、画像形成装置群80において同一の原稿データーに基づく複数の印刷ジョブが連続して実行された場合、当該印刷ログに基づき、当該連続する複数の印刷ジョブが予め定められた条件を満たすか否かを判定する判定部113と、管理装置100が当該印刷ログを表示する場合、予め定められた条件を満たすと判定された連続する複数の印刷ジョブの実行状況に関する情報を、特定の態様で表示する表示部とを備える。
(2)管理装置100は、画像形成装置群80における印刷ログに基づき、画像形成装置群80において同一の原稿データーに基づく複数の印刷ジョブが連続して実行されたか否かを判定する判定部112をさらに備える。
(3)上記予め定められた条件は、連続する複数の印刷ジョブのいずれか1つの印刷ジョブが途中まで複数の画像形成装置のうちの第1の画像形成装置(図20の例では画像形成装置803)で実行された後に、当該途中から前記複数の画像形成装置のうちの第2の画像形成装置(図20の例では画像形成装置801)で実行されたことである。
(4)連続する複数の印刷ジョブの実行状況に関する情報は、途中まで上記第1の画像形成装置(図20の例では画像形成装置803)で実行された印刷ジョブの実行状況を示した箇所である。
<<実施形態1〜4に共通の変形例>>
(1)上記の各実施の形態において、枠を用いた強調、ハイライト表示による強調、点滅による強調を例に挙げて説明したが、これに限定されるものではない。たとえば、色を変更することによる強調、字体を変更する強調、文字を太文字にする強調等を行ってもよい。
(2)上記においては、予め定められた条件を満たすと判定された連続する複数の印刷ジョブの実行状況に関する情報を、特定の態様で表示する例を示したが、これに限定されるものではない。表示以外の報知あってもよい。たとえば、音声による報知であってもよい。
たとえば、図10の例の場合、管理装置100は、「原稿データー“AAAA.PDF”の実行中に装置が停止していた時間が121分存在します」といった内容を音声にて報知してもよい。管理装置100は、報知のひな型を記憶しており、当該ひな型を用いて状況に応じた報知を実行する。
(3)表示部は、上述した連続する複数の印刷ジョブの実行状況に関する情報を、印刷ログ(印刷ジョブの実行状況を表した履歴データー)とは別に表示してもよい。たとえば、特定の態様の一例として、表示部は、ポップアップ形式等で連続する複数の印刷ジョブの実行状況に関する情報を文字表示してもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。