JP2022001027A - 細胞分離方法及び多能性幹細胞塊の細胞懸濁液の製造方法 - Google Patents

細胞分離方法及び多能性幹細胞塊の細胞懸濁液の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】特殊な装置及び/又は試薬を使用することなく異なる分化段階の細胞集団から目的となる多能性幹細胞塊を簡便に分離する細胞分離方法と多能性幹細胞塊の細胞懸濁液の製造方法を提供する。【解決手段】多能性幹細胞の目的細胞塊及び当該多能性幹細胞とは異なる分化段階の細胞の目的外細胞塊を含む混合細胞懸濁液を用意すること、細胞接着性表面を有する固相に対する接着性の差、及び、細胞懸濁液中の比重の差に基づいて、前記混合細胞懸濁液中の目的細胞塊と目的外細胞塊を分離すること、を含む細胞分離方法と、更に混合細胞懸濁液から、目的外細胞塊と比較して、弱い固相に対する接着性を示し、且つ、大きな比重を示す目的細胞塊を、回収することを含む、多能性幹細胞塊の細胞懸濁液の製造方法。【選択図】図5

Description

細胞分離方法及び多能性幹細胞塊の細胞懸濁液の製造方法に関する。
多能性幹細胞(hPSC)つまり、誘導多能性幹細胞(iPSC)又は胚性幹細胞(ESC)の培養には、これまでにフィーダー細胞層上で培養する方法が適用されていたが、近年では、フィーダー細胞層を利用しない方法、すなわち、懸濁培養法が用いられるようになってきた。
懸濁培養法では、多能性幹細胞は細胞塊となって成育、増殖するが、培養中に、未分化を維持できず分化した細胞が一定数出現することが報告されている。このため、出現した分化した細胞塊を除去する方法が求められている。
このような特定の細胞塊のみを選別する技術としては、免疫染色法等が知られている(例えば、特許文献1〜3、非特許文献1〜2)。また、セルピッカー等の装置により、培養状態で分離する方法も知られている(非特許文献3)。
国際公開第2018/015954号パンフレット 特開2012−200181号公報 国際公開第2015/033558号パンフレット
Stem Cell Research (2010) 5, 51-64 Nature Biotechnology (2010) vol. 28 No. 24 361-365 Cancer Science. 2019 Jan;110(1):345-355
しかしながら、免疫染色法等は、抗体などの試薬を必要とする検査であり、また、細胞塊をシングルセルの状態で懸濁させるための処理が必要になることがある。セルピッカーを使用する場合には装置を購入しなければならない。このように、特殊な装置及び/又は試薬を必要としない細胞塊の分離法はこれまでに確立されるに至っていないのが現状である。
本開示は、特殊な装置及び/又は試薬を使用することなく異なる分化段階の細胞集団から目的となる多能性幹細胞塊を簡便に分離する細胞分離方法と多能性幹細胞塊の細胞懸濁液の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本開示は以下の手段を提供する。
[1] 多能性幹細胞の目的細胞塊及び当該多能性幹細胞とは異なる分化段階の細胞の目的外細胞塊を含む混合細胞懸濁液を用意すること、細胞接着性表面を有する固相に対する接着性の差、及び、細胞懸濁液中の比重の差に基づいて、前記混合細胞懸濁液中の目的細胞塊と目的外細胞塊を分離すること、を含む、細胞分離方法。
[2] 前記固相が培養容器である[1]記載の方法。
[3] 前記細胞塊の比重による分離を、密度勾配分離、遠心分離及び流速分離からなる群より選択される少なくともひとつの分離方法により行う[1]又は[2]記載の方法。
[4] 前記固相がプラスチック製である[1]〜[3]いずれか1記載の方法
[5] 前記細胞塊の比重による分離を、遠心分離で行う[1]〜[4]のいずれか1記載の方法
[6] 多能性幹細胞の目的細胞塊と、多能性幹細胞とは異なる分化段階の細胞の目的外細胞塊とを含む混合細胞懸濁液を用意すること、細胞接着性表面を有する固相に対する接着性の差、及び、細胞懸濁液中での比重の差に基づいて、前記混合細胞懸濁液中の目的細胞塊と目的外細胞塊とを分離すること、混合細胞懸濁液から、目的外細胞塊と比較して、弱い固相に対する接着性を示し、且つ、大きな比重を示す目的細胞塊を、回収すること、を含む、多能性幹細胞塊の細胞懸濁液の製造方法。
本開示によれば、特殊な装置及び/又は試薬を使用することなく異なる分化段階の細胞集団から目的となる多能性幹細胞塊を簡便に分離する細胞分離方法と多能性幹細胞塊の細胞懸濁液の製造方法が提供される。
図1は、実施例2における分化段階にあるヒトiPS細胞塊の顕微鏡写真像である(20倍)。 図2は、実施例2における接着性の高い細胞塊の顕微鏡写真像である(10倍)。 図3は、実施例3における比重の小さい細胞塊の顕微鏡写真像である(20倍)。 図4は、実施例3における沈降細胞塊と浮遊細胞塊とを未分化マーカー発現量で比較したグラフである。 図5は、実施例4における接着性分化細胞塊と浮遊性分化細胞塊とiPS細胞塊とを未分化マーカー発現量で比較したグラフである。
本開示に係る細胞分離方法は、多能性幹細胞の目的細胞塊及び多能性幹細胞とは異なる分化段階の細胞の目的外細胞塊を含む混合細胞懸濁液を用意すること、細胞接着性表面を有する固相に対する接着性の差、及び、細胞懸濁液中の比重の差に基づいて、前記混合細胞懸濁液中の目的細胞塊と目的外細胞塊を分離すること、を含む。
本開示にかかる多能性幹細胞塊の細胞懸濁液の製造方法は、多能性幹細胞の目的細胞塊と、多能性幹細胞とは異なる分化段階の細胞の目的外細胞塊とを含む混合細胞懸濁液を用意すること、細胞接着性表面を有する固相に対する接着性の差、及び、細胞懸濁液中での比重の差に基づいて、前記混合細胞懸濁液中の目的細胞塊と目的外細胞塊とを分離すること、混合細胞懸濁液から、目的外細胞塊と比較して、弱い固相に対する接着性を示し、且つ、大きな比重を示す目的細胞塊を、回収すること、を含む。
本細胞分離方法によれば、特別な試薬を用いることなく、また特定細胞を採取するための特別な装置を用いることなく、細胞塊の接着性の差及び比重の差に基づいて、特定の分化段階にある細胞塊を簡便に選別することができる。本多能性幹細胞塊の細胞懸濁液の製造方法によれば、細胞塊の接着性の差及び比重の差に基づいて目的とする多能性幹細胞塊を回収するので、特別な試薬を用いることなく、また特定細胞を採取するための特別な装置を用いることなく、多能性幹細胞塊を純度高く含む細胞懸濁液を製造することができる。
これを更に説明すれば、多能性幹細胞の培養を行うと、複数の多能性幹細胞から細胞塊が形成される。このようにして樹立された未分化能を示す細胞塊は、培養容器の培養表面のような細胞接着性表面を有する固相に接着することなく浮遊した状態に維持することができる。一方で、多能性幹細胞を維持している間に、多能性幹細胞の分化が生じることがある。この場合、浮遊した細胞塊を含む細胞懸濁液中に、分化段階が異なる細胞塊が混在することとなる。
この分化した細胞又は細胞塊には、細胞接着性表面を有する固相に接着し、浮遊した状態を維持しないものが存在することがある。また、分化した細胞が複数集まって形成される細胞塊には、内部に空隙、すなわち内腔を有するものも存在することがある。内腔を有する細胞塊は、このような内腔を有しない多能性幹細胞の細胞塊よりも、細胞懸濁液中での比重が小さくなる傾向がある。すなわち、本開示の細胞の分離方法によれば、細胞接着性表面を有する固相への接着性と細胞懸濁液中での比重という、懸濁培養に普通に適用可能な環境、又は細胞培養に通常用いられる装置等によって、未分化状態の細胞と分化段階が進んだ細胞とを分離することができ、未分化状態を維持する多能性幹細胞の細胞塊を高純度に含む細胞懸濁液を得ることができる。ただし、この理論に拘束されない。
本明細書において「目的細胞塊」とは、複数の多能性幹細胞により構成される細胞塊を意味する。「目的外細胞塊」とは、多能性幹細胞とは異なる分化段階の複数の細胞により構成される細胞塊を意味し、目的外細胞塊は、1種又は、互いに異なる分化段階の細胞により各々構成される2種類以上の細胞塊であってもよい。本明細書において、「細胞懸濁液」とは、液中で浮遊状態の細胞塊を含有する液体を意味する。細胞懸濁液は、細胞塊に加えて単一細胞を含んでいてもよい。本明細書において、「混合細胞懸濁液」とは、2種類以上の細胞塊を含む細胞懸濁液を意味する。
本実施の形態に係る細胞分離方法は、多能性幹細胞の目的細胞塊及び多能性幹細胞とは異なる分化段階の細胞の目的外細胞塊を含む混合細胞懸濁液を用意すること(準備工程)、細胞接着性表面を有する固相に対する接着性の差、及び、細胞懸濁液中の比重の差に基づいて、前記混合細胞懸濁液中の目的細胞塊と目的外細胞塊を分離すること(分離工程)、を含む。
準備工程では、多能性幹細胞の細胞塊及び多能性幹細胞とは異なる分化段階の細胞の目的外細胞塊を含む混合細胞懸濁液が用意される。用意される細胞懸濁液は、別途用意したものであってもよく、細胞塊を浮遊培養することによって得るものであってもよい。
多能性幹細胞とは、接着性の細胞のひとつであり、複数の細胞への分化能と自己複製能を有する未分化細胞を意味し、胚性幹細胞(ES細胞)、誘導多能性幹細胞(iPS細胞)、間葉系幹細胞(MSC)等を挙げることができ、中でも、内胚葉、中胚葉及び外胚葉の三胚葉系列すべてに分化できるES細胞、及び、人工的に多能性を誘導されたiPS細胞を挙げることができる。これらの多能性幹細胞の由来については特に制限はなく、例えば、ヒト、サル、マウス、ラット、ブタ、イヌ等を挙げることができる。一実施形態では、ヒト誘導多能性幹細胞又はヒト胚性幹細胞とすることができ、特に、ヒト誘導多能性幹細胞とすることができる。
多能性幹細胞の細胞塊は、例えば、平面条件で培養(以下、平面培養ともいう)し、培養によって培養表面に形成されたコロニーを、形状を保持して培養表面から剥離することによって得ることができる。多能性幹細胞の細胞塊を得るために用いられる平面培養用の培養容器としては、特に制限はなく、多能性幹細胞の培養に通常用いられるものを選択することができ、例えば、フラスコ、ディッシュ、プレート等を挙げることができる。培養容器の材質としては、特に制限はなく、多能性幹細胞の培養に通常用いられるものを選択することができ、例えば、ポリスチレン、ポリエチレン、ガラス等が挙げられる。
平面培養では、多能性幹細胞を効果的に増殖させるために、多能性幹細胞の増殖の足場となる足場材料上で培養してもよい。足場材料としては、フィーダー細胞と呼ばれる足場となる細胞及び細胞外基質(ECM)から選択される少なくともひとつを挙げることができる。フィーダー細胞の例としては、ヒト包皮繊維芽細胞(HFF)やマウス胚性繊維芽細胞(MEF等)を挙げることができる。細胞外基質の例としては、Laminin、Matrigel(登録商標、コーニング社、以下、省略)、Fibronectin、Collagen、Vitronectin等を挙げることができる。足場材料としてマトリゲルを使用する場合には、DMEMで50%(質量/体積基準)に希釈して用いることができる。
多能性幹細胞を培養するために用いられる培地としては、多能性幹細胞の未分化能を維持する効果のあることが知られている培地が挙げられる。このような培地としては、種々のものが市販されており、当業者によく知られているものであれば、特に制限なく使用することができる。例としては、mTeSR1(STEMCELL Technologies社)、StemFitシリーズ(タカラバイオ株式会社)、StemFlex(Thermo Fisher Scientific社)である。
多能性幹細胞のコロニーを培養表面から剥離する際に使用可能な薬剤としては、この目的のために通常用いられる酵素等であれば特に制限はなく、ReLeSR(STEMCELL Technologies社)、TrypLE(Thermo Fisher Scientific社)、トリプシン、コラゲナーゼ等が挙げられる。剥離は、ReLeSRを用いて行うことが最も好ましい。
コロニー状に剥離した細胞は、細胞塊の形態を保持するために適する液体に懸濁することによって、混合細胞懸濁液を得ることができる。混合細胞懸濁液を構成する液体としては、多能性幹細胞の培養に用いられる培地であってもよく、他の液体、例えば、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)等であってもよい。培地を用いる場合には、多能性幹細胞の細胞塊を含む培地をそのまま用いてもよく、培養容器内の多能性幹細胞の細胞塊を含む培地を回収したものであってもよい。他の液体を用いる場合には、培養容器内の多能性幹細胞の細胞塊を含む培地を回収し、細胞塊のみを当該他の液体に懸濁させたものであってもよい。平面培養から懸濁培養までの過程で、多能性幹細胞の細胞集団の一部で、分化段階が進行することがある。このため、得られた細胞懸濁液は、多能性幹細胞とは異なる分化段階の細胞の細胞塊が含まれ得るため、結果的に混合細胞懸濁液となり得る。
分離工程では、細胞接着性表面を有する固相に対する接着性の差、及び、細胞懸濁液中の比重の差に基づいて、前記細胞懸濁液中の目的細胞塊と目的外細胞塊とを分離する。この工程は、細胞塊が示す接着性の差を利用して固相に細胞塊を接着させ、選別を行うこと(以下、接着分離工程という)と、細胞懸濁液においてそれぞれの細胞塊が示す比重の差を利用して選別を行うこと(以下、比重分離工程という)を含む。
接着分離工程で用いられる固相は、細胞接着性表面を有する固相である。細胞接着性表面を有する固相とは、多能性幹細胞以外の細胞に対して細胞接着性を示す表面を有する固相を意味し、上述した多能性幹細胞塊の増殖のための足場材料を表面に有する固相は含まれない。細胞接着性表面を有する固相としては、フラスコ、ディッシュ、プレート等の培養容器として通常用いられる形態のもの、メッシュ、シート等の形態のものなどを使用することができる。細胞接着性表面を有する固相の材質としては、ポリスチレン、ポリエチレン等の樹脂、ガラスなどが挙げられ、中でも、ポリスチレン、ポリエチレン等の樹脂とすることができる。細胞接着性表面を有する固相として最も好ましい態様は、ポリエチレン製培養容器である。
接着分離工程は、混合細胞懸濁液を、細胞接着性表面を有する固相に、細胞塊が培養面に十分に接着可能な期間にわたって接触させることによって行われる。
接着分離工程の期間は、培養条件、多能性幹細胞の種類、選択された培地、用いられる培養容器の素材等によって異なる。例えば、接着分離工程の期間は、細胞塊を樹立及び継代により培養容器に播種してから3〜96時間、6〜48時間、又は12〜36時間とすることができる。接着分離工程では、通常の培養に適用される条件がそのまま適用可能であり、接着分離工程は、一般に、37℃に設定されたCOインキュベーター内に静置することによって実施できる。好ましい態様としては、6〜48時間の静置、又は12〜36時間の静置とすることができる。
接着分離工程を行うことによって、静置後の培養容器の培養面に接着した細胞塊と、培養容器の培養面に接着せず、培地の上清部に浮遊する細胞塊とに分離できる。足場材料でコーティングされていない培養容器のような前記固相に播種された多能性幹細胞は、培養容器の培養面に接着せず、培地中で細胞塊の状態で浮遊する。このため、上清部に含まれる接着性を示さない細胞塊のみを、培養上清と共に回収することにより、未分化能が維持された多能性幹細胞の細胞塊を含む細胞懸濁液を取得することができる。
比重分離工程では、細胞塊の示す比重の差により細胞塊を懸濁液内で分離する。具体的には、比重分離工程は、懸濁液を重力環境下に置くことによって実施される。このとき、細胞塊は、細胞塊が有する比重に従って、懸濁液中で層状化する。
比重分離工程で用いられる分離方法としては、細胞懸濁液中の細胞塊に対して重力を付与することが可能な方法であればよく、例えば、密度勾配分離、遠心分離及び流速分離からなる群より選択される少なくともひとつの方法を挙げることができる。流速分離としては、例えば、WO2017/153974等に開示された装置、条件等を適用することができる。本開示の一態様としては、比重分離工程で用いられる分離方法として、遠心分離方法を用いてもよい。
比重分離工程において懸濁液に付与される重力としては、1×gを下回らず、且つ、細胞傷害性を示さない限り特に制限はなく、例としては、1×g〜1500×g、10×g〜1000×g、100×g〜700×g、又は200×g〜500×gである。懸濁液に付与する重力が1×gであれば、常温常圧下で静置させればよく、それ以上の重力を付与する場合には、適度な重力を付与するために用いられる通常の装置、例えば、遠心機を用いることできる。
比重分離工程の時間としては、特に制限はなく、細胞塊が懸濁液中で沈降を示すことができる時間であれば特に問わない。例えば300×gの重力環境下で遠心分離を行う場合、5分間以下、例えば4分間又は3分間の作用時間が好適である。
細胞塊を沈降させる際に用いる容器の形態は特に問わず、例としては、遠沈管、チューブ、フラスコ、バイアルである。培養容器の材質としては、ポリエチレン、ポリスチレン、ガラス等が挙げられる。最も好ましい態様としてはポリエチレン製培養容器である。
比重分離工程を行うことによって、比重の小さな細胞塊と比重の大きな細胞塊とを分離できる。分化済み細胞で構成された細胞塊は内腔を有することがあるため、未分化な多能性幹細胞塊よりも比重が小さくなる傾向がある。このため、比重が大きな細胞塊のみを回収することにより、未分化能が維持された多能性幹細胞の細胞塊を効率よく取得することができる。
接着分離工程と比重分離工程の双方を行うことによって、多能性幹細胞塊を、混合細胞懸濁液中に混在する他の分霞細胞の細胞塊、すなわち、細胞接着性表面を有する固相に対して接着性を示す分化済み細胞の細胞塊、及び、内腔を含む分化済み細胞の細胞塊から、分離することができる。
分離工程における接着分離工程と比重分離工程とを実施する順序については特に制限はなく、いずれを先に行うこともでき、これらの工程を同時に行うこともできる。
分離工程は、混合細胞懸濁液中の細胞塊に対して接着分離工程及び比重分離工程を実施可能であれば、いかなる装置を用いて実施してもよい。例えば、接着分離工程を実施可能な装置と比重分離工程を実施可能な装置をそれぞれ用いてもよく、接着分離工程及び比重分離工程を共に実施可能な装置を用いてもよい。
本開示にかかる細胞分離方法は、多能性幹細胞による細胞塊を目的細胞塊として含有する細胞懸濁液の製造方法に用いることができる。
すなわち、本開示にかかる多能性幹細胞塊の細胞懸濁液の製造方法は、多能性幹細胞の目的細胞塊と、多能性幹細胞とは異なる分化段階の細胞の目的外細胞塊とを含む混合細胞塊含有組成物を用意すること(準備工程1、細胞接着性表面を有する固相に対する接着性の差、及び、混合細胞塊含有組成物中での比重の差に基づいて、前記混合細胞塊含有組成物中の目的細胞塊と目的外細胞塊とを分離すること(分離工程)、混合細胞塊含有組成物から、目的外細胞塊と比較して、弱い前記固相に対する接着性を示し、且つ、大きな比重を示す目的細胞塊を、回収すること(回収工程)、を含む。
本製造方法における準備工程及び分離工程は、本開示の細胞分離方法における準備工程及び分離工程をそのまま適用する。
回収工程では、分離工程において分離された目的細胞塊を回収する工程であって、混合細胞懸濁液から、目的外細胞塊と比較して、弱い前記固相に対する接着性を示し、且つ、大きな比重を示す目的細胞塊が回収される。「弱い前記固相に対する接着性を示す」とは、細胞接着性表面を有する固相に対して、目的外細胞塊と比較して接着性が弱ければよく、固相に対して接着性を示すが目的外細胞塊と比較して弱く接着する場合に加えて、固相に対して接着性を示さないものも含まれる。なお、「細胞接着性表面を有する固相」については、足場材料をコーティングしていないことを含め、本開示の細胞分離方法において適用される細胞接着性表面を有する固相をそのまま用いることができる。
回収の方法としては、接着分離工程及び比重分離工程において分離された細胞塊を混合することなく回収可能な方法であれば、いずれも適用することができ、目的外細胞塊のみを混合細胞懸濁液から除去する方法、及び、混合細胞懸濁液から目的細胞塊のみを抜き取る方法のいずれであってもよい。回収後に得られる多能性幹細胞塊の細胞懸濁液は、目的外細胞塊が除去された細胞懸濁液であってもよく、回収された目的細胞塊を更に他の液体に懸濁して調製された細胞懸濁液であってもよい。本製造方法によって得られる多能性幹細胞塊の細胞懸濁液は、未分化能が維持された多能性幹細胞で構成される細胞塊を高濃度で含むものである。多能性幹細胞であることは、形態観察、分化段階特異的なRNAの発現量、タンパク質の生成量等、従来公知の方法によって確認することができる。高濃度に多能性幹細胞塊を含む細胞懸濁液は、例えば、細胞懸濁液中の全細胞数の50%以上、60%以上、70%以上、75%以上、80%以上、90%以上、95%以上、98%以上、又はそれ以上の割合で多能性幹細胞を含むことができる。細胞懸濁液中の全細胞における多能性幹細胞の割合は、例えば、フローサイトメトリーにより計測することができる。
本製造方法で得られた多能性幹細胞塊の細胞懸濁液は、種々の用途に用いることができ、例えば、多能性幹細胞塊の追加的培養用の原料、保存用多能性幹細胞の原料、医薬品又は化粧品原料などを挙げることができる。多能性幹細胞塊の細胞懸濁液には、目的とする用途に応じて加工処理を行うことができる。加工処理としては、例えば、粘度調整処理、ゲル化処理、凍結乾燥処理等を挙げることができる。
本製造方法は、多能性幹細胞の培養により得られる培養物中の多能性幹細胞塊の純度を評価するために評価方法、多能性幹細胞の培養により得られる培養物中の多能性幹細胞塊を精製するための精製方法などに適用することができる。
本明細書において、「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。本明細書に段階的に記載されている数値範囲において、ある段階の数値範囲の上限値又は下限値は、他の段階の数値範囲の上限値又は下限値と任意に組み合わせることができる。本明細書において「工程」との語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の作用が達成されれば、本用語に含まれる。
[実施例1:iPS細胞塊作製工程]
ヒトiPS細胞1383D2株(継代数:77)をmTeSR1培地にて維持し、その後、培地を除去して、ReLeSR(STEMCELL Technologies社)を各ウェルに添加することによって、細胞をコロニー状に剥離した。剥離後、再度、mTeSR1培地を各ウェルに添加して、コロニーを細胞塊として懸濁させて回収した。懸濁液を、6cmディッシュに播種し、懸濁後にY27632を10μMの濃度で添加して24時間培養し、その後、培地交換によりY27632を除去した。
継代処理として細胞塊の直径が200μmを超過するものが5割を超えた段階で、1.5mLのTrypLE(Thermo Fisher Scientific社)中に細胞塊を懸濁して、37℃、1分間処理した。処理した細胞塊に培地を添加し、300×g、3分間遠心した。上清を回収し、再度培地に懸濁した細胞塊を6cmのポリスチレン製ディッシュ(Greiner Bio社)に播種した。
[実施例2:接着性を利用した細胞塊選別法]
実施例1により樹立された細胞塊(継代数:6)を用いて、細胞塊の選別を実施した。
継代直後の細胞塊を新たなポリスチレン製ディッシュ(Greiner Bio社)に播種し、37℃で24時間静置した。静置後24時間後にディッシュを顕微鏡下で観察し、接着性を示す細胞が存在することを確認した(図1参照)。培地を回収し、接着性を示さない細胞塊のみを新しい6cmディッシュに移した。ディッシュに接着した細胞塊を顕微鏡にて撮影した。ディッシュに接着した細胞の顕微鏡像を図2に示す(10倍)。
図1に示されるように、24時間培養した後のディッシュ上は、接着細胞と非接着細胞が混在するヘテロな状態であった。このうちの接着細胞は、図2に示されるように、ディッシュの表面に強い接着性を示していた。したがって、iPS細胞の培養中では、iPS細胞とは異なる分化段階の細胞集団が出現する可能性があることがわかった。
[実施例3:比重を利用した細胞塊選別法]
実施例1により樹立された細胞塊(継代数:6)を用いて、細胞塊の選別を実施した。
6cmディッシュ中に播種された細胞塊を回収して得られた懸濁液6mLを、15mL遠沈管に全量移し、300×g、3分間遠心分離を行った。上清を別の6cmディッシュに移し、一方、細胞塊のペレットを再度培地で懸濁して元の6cmディッシュに播種した。上清中には、ペレットとして回収された細胞塊に対して比重の小さい細胞塊が含まれていた。この比較的比重の小さい細胞塊を顕微鏡にて撮影した。上清中の細胞塊の顕微鏡写真像を図3に示す(20倍)。
次いで、実施例3によって選別された比重の異なる2つの細胞塊について、RT−qPCR(Real Time-quantitative Polymeric Reaction Chain)法により、未分化iPS細胞内で特異的に合成(発現)しているRNAを定量して、iPS細胞の多能性を評価した。
それぞれの細胞塊から、RNeasy Mini Kit(QIAGEN社)を用いてRNAを精製した。NanoDrop(Thermo Fisher Scientific社)を用いてRNA量の定量を行い、TaqManTM Advanced miRNA cDNA Synthesis Kit(Thermo Fisher Scientific社)を用いて50ngのRNAから、25℃10分間、37℃120分間、85℃5分間、4℃∞のプログラムに従ってcDNAを合成した。
合成したcDNAから、TaqMan Master Mix(Thermo Fisher Scientific社)7.5μL、TaqMan Probe&Pimer 0.75μL、HO3.75μL、cDNA3μLの総量15μLで50℃2分間、95℃10分間、[95℃15秒間、60℃1分間]×45repeatでRT−qPCRを実施した。使用したTaqMan Probe&Pimerの一覧を下表1に示す。
Figure 2022001027
RT−qPCRの結果から細胞塊選別によって得られた2つの集団のヒトiPS細胞について、一般的に知られている未分化マーカーであるNanog、Oct4、及びSOX2の発現量を、ハウスキーピング遺伝子であるGAPDHで補正した値に基づいて比較した。結果を図4に示す。なお、図4の縦軸は、コントロールの発現量を1としたときの相対値を表す。コントロールは、平面培養を行ったヒトiPS細胞(2D)である。
比重の小さい細胞塊の形態は、図3に示されるように、細胞塊内部に内腔構造を有する低密度な細胞塊であることがわかった。このような内腔構造は、正常なiPS細胞の細胞塊には確認できないものであった。
また、図4に示されるように、比重の小さい細胞塊では、iPS細胞に広く知られているNanog、Oct4、SOX2において発現量が低下していることが確認された。これらのことから、低比重の細胞塊は、分化した細胞による細胞塊であることがわかった。
実施例2及び実施例3の結果から、細胞接着性と比重を用いた選別方法を組み合わせることによって、分化段階が異なる細胞集団となった場合であっても、抗体などの特殊な試薬やセルピッカーなどの装置を必要とすることなく、且つ簡便な方法で、適切に未分化能を示すiPS細胞を選別できることがわかった。
[実施例4]
実施例1により樹立された細胞塊(継代数6)を、新たなポリスチレン製ディッシュ(Greiner Bio社)に播種し、37℃で24時間静置した。静置後24時間後にディッシュを顕微鏡下で観察し、接着性を示す細胞と接着性を示さない細胞塊が存在することを確認し、接着性を示さない細胞塊のみを回収して、懸濁液6mLを得た。この懸濁液を、15mL遠沈管に全量移し、300×g、3分間遠心分離を行った。上清と上清中に存在する比重の小さい細胞塊を取り除き、ペレットとして回収された比重の大きい細胞塊を、再度培地に懸濁して、6cmディッシュに播種した。
それぞれ回収できた3つの細胞塊、すなわち、ディッシュに対して接着性を示す細胞塊(接着性分化細胞塊)と、比重の小さい細胞塊(浮遊性分化細胞)と、ペレットとして回収され且つ比重の大きい細胞塊(iPS細胞塊)に対して、実施例3と同様にNanog、Oct4及びSOX2の発現量を確認した。結果を図5に示す。それぞれの発現量が1に近いほど、コントロール(2D)のiPS細胞に近いことを意味する。図5に示されるように、細胞接着性表面を有するディッシュに対して接着しない細胞塊のうち比重の小さい細胞塊として、iPS細胞を他の分化した細胞から分離できることが示された。
この一連の操作によって、培養中に発生した2種類の分化済み細胞と、iPS細胞とを簡便に分離できる。また、ペレットとして回収され、培地に再懸濁されて得られた細胞懸濁液は、高濃度にiPS細胞塊を含有する細胞懸濁液であり、フローサイトメトリーによって細胞の約95%以上がiPS細胞による細胞であると確認できた。
[実施例5]
実施例1により樹立された細胞塊(継代数6)を、15mL遠沈管に全量移し、300×g、3分間遠心分離を行った。上清を別の6cmディッシュに移し、一方、細胞塊のペレットを再度培地で懸濁して、新たなポリスチレン製ディッシュ(Greiner Bio社)に播種し、37℃で24時間静置した。静置後24時間後にディッシュを顕微鏡下で観察し、接着性を示す細胞と接着性を示さない細胞塊が存在することを確認し、接着性を示さない細胞塊のみを回収した。ディッシュに対して接着性を示す細胞塊(接着性分化細胞塊)と、比重の小さい細胞塊(浮遊性分化細胞)と、ペレットとして回収され且つ比重の大きい細胞塊(iPS細胞塊)に対して、実施例3と同様にNanog、Oct4及びSOX2の発現量を確認し、iPS細胞を他の分化した細胞から分離できたことを確認した。
この一連の操作によって、培養中に発生した2種類の分化済み細胞と、iPS細胞とを簡便に分離できる。また、接着性を示さない細胞塊のみを回収して得られた細胞懸濁液は、高濃度にiPS細胞塊を含有する細胞懸濁液であり、フローサイトメトリーによって細胞の約95%以上がiPS細胞による細胞であると確認できた。
本開示の方法によって、異なる分化段階の細胞集団から、多能性幹細胞の細胞塊を簡便に選別することができる。また、本開示の方法によって、高濃度に多能性幹細胞塊を含む細胞懸濁液を得ることができる。

Claims (6)

  1. 多能性幹細胞の目的細胞塊及び多能性幹細胞とは異なる分化段階の細胞の目的外細胞塊を含む混合細胞懸濁液を用意すること、
    細胞接着性表面を有する固相に対する接着性の差、及び、細胞懸濁液中の比重の差に基づいて、前記混合細胞懸濁液中の目的細胞塊と目的外細胞塊を分離すること、
    を含む、細胞分離方法。
  2. 前記固相が培養容器である請求項1記載の方法。
  3. 前記細胞塊の比重による分離を、密度勾配分離、遠心分離及び流速分離からなる群より選択される少なくともひとつの分離方法により行う請求項1又は請求項2記載の方法。
  4. 前記固相がプラスチック製である請求項1〜請求項3のいずれか1項記載の方法。
  5. 前記細胞塊の比重による分離を、遠心分離で行う請求項1〜請求項4のいずれか1項記載の方法。
  6. 多能性幹細胞の目的細胞塊と、多能性幹細胞とは異なる分化段階の細胞の目的外細胞塊とを含む混合細胞懸濁液を用意すること、
    細胞接着性表面を有する固相に対する接着性の差、及び、細胞懸濁液中での比重の差に基づいて、前記混合細胞懸濁液中の目的細胞塊と目的外細胞塊とを分離すること、
    混合細胞懸濁液から、目的外細胞塊と比較して、弱い前記固相に対する接着性を示し、且つ、大きな比重を示す目的細胞塊を、回収すること、
    を含む、多能性幹細胞塊の細胞懸濁液の製造方法。
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