JP2021536241A - 核酸を検出する方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、凝集剤および組換えタンパク質を含んでなるサンプルにおいて核酸を検出する方法であって、(a)ヘパリンおよび界面活性剤をサンプルに添加すること、(b)核酸の少なくとも一部分を増幅すること、ならびに(c)工程(b)の増幅を検出し、それにより、サンプル中の核酸を検出することを含んでなる方法に関する。本発明はまた、凝集剤および組換えタンパク質を含んでなるサンプルにおいて核酸を検出する方法であって、(a)界面活性剤および水酸化ナトリウムをサンプルに添加すること、(b)核酸の少なくとも一部分を増幅すること、ならびに(c)工程(b)の増幅を検出し、それにより、サンプル中の核酸を検出することを含んでなる方法に関する。

Description

本発明は、組換えタンパク質サンプル中の核酸を定量するためのアッセイにおいて、ヘパリンおよび界面活性剤をサンプルに添加すること、または界面活性剤および水酸化ナトリウムをサンプルに添加すること、または界面活性剤をサンプルに添加することおよびそのサンプルのpHを少なくとも約8に調整することによって干渉を軽減する方法に関する。
組換えタンパク質の大規模生産は、バイオテクノロジー産業にとって重要な課題である。組換えタンパク質は通常、宿主細胞培養または無細胞系によって生産される。いずれの場合でも、タンパク質は、不純物を含んでなるサンプルから、ヒト治療目的として使用するために十分な純度まで精製される。
典型的な方法は、まず、固体粒子を除去するための清澄化、次に、十分な純度を確保するための精製を含む。清澄化は、精製の際に、続いてのクロマトグラフィー工程での負荷を引き下げることができる。典型的な清澄化工程は、遠心分離工程、または濾過工程、またはその両方を含んでなる。清澄化の前に、サンプルをコンディショニングする方法として前処理工程が使用される場合もある。コンディショニング前処理工程の一例が、固体粒子により大きな凝集塊を形成させる凝集であり、これらはその後、清澄化により除去される。PEI(ポリエチレンイミン)は凝集剤であり、抗体精製工程で広く使用されている。
生物医薬製剤の生産の際、残留宿主細胞DNAは、それが許容可能なレベル内にあることを保証するために定量する必要がある不純物である。残留DNAのレベルは一般に、生産工程および原薬の出荷の全域で密接に監視および規制される。リアルタイム定量的PCR(qPCR)は、組換え治療用タンパク質中の残留DNAの定量のための広く認知されているアプローチである。しかしながら、サンプル(例えば、工程内または原薬サンプル)中の残留PEIは残留DNA qPCRアッセイならびに生物医薬製剤の製品品質および出荷検査に使用される他の多くのアッセイを著しく阻害する。一般に、20ppm以上の濃度でのPEIの存在によるアッセイ干渉を克服するためには、極めて高いサンプル希釈(例えば、1:10,000)が必要とされる。サンプルを希釈すれば、これはさらに、非経口用量当たりに存在する残留宿主細胞ゲノムDNAの量に関する規制要件(例えば、10ng/用量)を満たすために必要なアッセイ感度に対する重大なリスクをもたらす。
よって、組換えプロテインサンプルにおける残留宿主細胞DNAの定量におけるアッセイ感度を向上させるための方法の必要がある。
1つの側面において、組換えタンパク質および凝集剤を含んでなるサンプルにおいて核酸を検出するための方法が提供され、この方法は、
(a)界面活性剤および水酸化ナトリウム(NaOH)をサンプルに添加すること、
(b)核酸の少なくとも一部分を増幅すること、ならびに
(c)工程(b)の増幅を検出し、それにより、サンプル中の核酸を検出すること
を含んでなる。
別の側面において、組換えタンパク質および凝集剤を含んでなるサンプルにおいて核酸を検出するための方法が提供され、その方法は、
(a)界面活性剤を前記サンプルに添加すること、
(b)サンプルのpHを少なくとも約8に調整すること、
(c)核酸の少なくとも一部分を増幅すること、および
(d)工程(c)の増幅を検出し、それにより、サンプル中の核酸を検出すること
を含んでなる。
さらに別の側面において、凝集剤および組換えタンパク質を含んでなるサンプルにおいて核酸を検出するための方法が提供され、その方法は、
(a)ヘパリンおよび界面活性剤をサンプルに添加すること、
(b)核酸の少なくとも一部分を増幅すること、ならびに
(c)工程(b)の増幅を検出し、それにより、サンプル中の核酸を検出すること
を含んでなる。
図1Aは、ポリエチレンイミン(PEI)の分子構造を示す模式図であり、PEIの繰り返し単位(上)および分岐PEI断片の例(下)が示される。 図1Bは、PEI結合DNAおよび複合体の形成を示す模式図である。 図1Cは、ヘパリンの分子構造を示す模式図である。 図2は、異なる洗浄バッファーおよび溶出バッファーを用いる処理条件などの異なる条件下で得られたサンプルにおける回収率を示す表である。 図3は、アッセイ感度に対する、PEIおよびDNAを含有するサンプルにヘパリンおよびサルコシルを添加する効果を決定するための実験手順を示す模式図である。 図4Aは、ヘパリンおよびサルコシルで処理したサンプルにおける添加回収率を示す表である。 図4Bは、図4Aの表に示される結果のプロットである。 図5は、ヘパリン(80μg/mL)およびサルコシル(0.05%)で処理した、100ppm PEIを含むmAb1溶出液における添加回収率を示す表とプロットのセットである。 図6は、サルコシルまたはSDSとNaOHで処理した、20ppm PEIを含むmAb1バルク原薬(BDS)サンプルにおける添加回収率を示すプロットである。 図7は、異なる濃度のSDSおよびNaOHで処理した、20ppm PEIおよび10pg/mLチャイニーズハムスター卵巣(CHO)DNAを含むmAb2バルク原薬(BDS)サンプルにおける添加回収率を示すプロットである。 図8は、種々の濃度のNaOHで、20ppm PEIを含むmAb2バルク原薬(BDS)サンプルにおける添加回収率を示すプロットのセットである。 図9は、0.5%SDSおよび25mM NaOH、およびWako DNA抽出で処理した、20ppm PEIおよび10pg/mLチャイニーズハムスター卵巣(CHO)DNAを含むmAb1、mAb2、およびmAb3バルク原薬(BDS)サンプルにおける添加回収率を示すプロットのセットである。
発明の具体的説明
本発明は、少なくとも一部には、PEIを含有する組換えタンパク質サンプル(例えば、工程内またはバルク原薬サンプル)において残留DNAを定量するためのより高感度のアッセイが、qPCR分析を実施する前にサンプルをヘパリンおよび界面活性剤(例えば、サルコシル)、または界面活性剤(例えば、SDS)および水酸化ナトリウムで処理することにより達成され得るという発見に基づく。サンプル中の微量のPEIは、いくつかのアッセイ、特に、残留宿主細胞DNA qPCRを阻害する可能性がある。
残留宿主細胞DNA qPCRアッセイならびにプロセス開発および原薬出荷検査に使用される他のアッセイに対して、PEIを除去し、DNAを保持し、ポリエチレンイミン(PEI)の干渉を克服することは、生物医薬製剤のDNAクリアランスを実証するために必要なアッセイ感度を達成するために極めて重要である。
理論に拘束されるものではないが、サンプルをヘパリンおよび界面活性剤または界面活性剤および水酸化ナトリウムで処理することは、PEIとDNAの間の相互作用を軽減し、従って、PEIからの干渉の軽減およびqPCRアッセイ感度の向上をもたらすと考えられる。理論に拘束されるものではないが、PEIはDNAと結合すること、および負電荷を帯びた分子(例えば、ヘパリン)はPEIに競合的に結合することができ(PEIは、正電荷を帯びている)、それにより、DNAを遊離させると考えられる。
本発明は特定の方法、試薬、化合物、組成物、または生物学的システムに限定されず、当然のことながら多様であり得ると理解されるべきである。また、本明細書で使用される技術用語は限定を意図するものではないが、単に特定の実施形態を記載するために使用されるに過ぎないことも理解されるべきである。本明細書および添付の特許請求の範囲で使用する場合、単数形「1つの(“a”, “an”)」、および「その(“the”)」は、内容がそうではないことを明らかに示さない限り、複数の指示対象を含む。よって、例えば、「1つのポリペプチド」という場合には、2つ以上のポリペプチドの組合せなどを含む。
用語「を含んでなる」は、「を含む」または「からなる」を包含し、例えば、X「を含んでなる」組成物は、排他的にXからなってもよいし、または何らかの付加を含んでもよい(例えば、X+Y)。用語「から本質的になる」は、特徴の範囲を、指定された材料または工程および特許請求された特徴の基本的特性に実質的に影響を及ぼさないものに限定する。用語「からなる」は、いずれの付加的成分の存在も排除する。
「約」は、本明細書で使用する場合、量、持続時間などの測定可能な値に関して、開示されている方法を実施するためにそのような変動が適当である限り、指定の値からの±20%または±10%、例えば、±5%、±1%、および±0.1%の変動を包含することを意味する。
そうではないことが定義されない限り、本明細書で使用される総ての技術用語および科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者が一般に理解しているものと同じ意味を有する。本発明の試験のための実施には、本明細書に記載されているものと類似または等価ないずれの方法および材料も使用可能であるが、好ましい材料および方法を本明細書に記載する。
組換えタンパク質
「ポリペプチド」、「ペプチド」および「タンパク質」は、アミノ酸残基のポリマーを指して本明細書において互換的に使用される。
「ペプチド」は、本明細書で使用する場合、本明細書に具体的に例示されるペプチドの保存的変種であるペプチドを含む。「保存的変種」は、本明細書で使用する場合、アミノ酸残基の、別の生物学的類似の残基による置換を表す。保存的変形形態の例としては、限定されるものではないが、イソロイシン、バリン、ロイシン、アラニン、システイン、グリシン、フェニルアラニン、プロリン、トリプトファン、チロシン、ノルロイシンまたはメチオニンなどのある疎水性残基の別のものとの置換、またはある極性残基の別のものとの置換、例えば、アルギニンのリシンとの置換、グルタミン酸のアスパラギン酸との置換、またはグルタミンのアスパラギンとの置換などが含まれる。互いに置換可能な中性親水性アミノ酸としては、アスパラギン、グルタミン、セリンおよびトレオニンが含まれる。
「保存的変種」はまた、置換ポリペプチドに対して生じた抗体も非置換ポリペプチドと免疫反応性がある限り、非置換親アミノ酸の代わりに置換アミノ酸の使用も含む。このような保存的置換は、本明細書に記載のタンパク質のクラスの定義の範囲内にある。
本明細書で使用する場合、「治療用タンパク質」は、組織、系、動物またはヒトの生物学的応答または免疫応答を惹起するために哺乳動物に投与することができるいずれのタンパク質および/またはポリペプチドも指す。組換えタンパク質は、2つ以上の生物学的応答または医学的応答を惹起し得る。さらに、用語「治療上有効な量」は、そのような量を受容しなかった対応する対象に比べて、限定されるものではないが、疾患、障害、もしくは副作用の治癒、予防、もしくは改善、または疾患もしくは障害の進行速度の低減をもたらすいずれの量も意味する。この用語はまた、その範囲内に、通常の生理機能を増進するために有効な量ならびに患者において第2の医薬剤の治療効果を増強または補助する生理機能を生じるために有効な量も含む。
「組換え」とは、タンパク質に関して使用する場合、そのタンパク質が宿主細胞において組換え発現されたことを示す。
組換えタンパク質は、抗原結合タンパク質、例えば、抗体、モノクローナル抗体、抗体フラグメント、またはドメイン抗体を含んでなり得る。組換えタンパク質は、ウイルスタンパク質、細菌毒素、細菌トキソイド、または癌抗原を含んでなり得る。1つの実施形態において組換えタンパク質はモノクローナル抗体である。
用語「抗原結合タンパク質」は、本明細書で使用する場合、抗体、抗体フラグメントおよびその他のタンパク質構築物、例えば、抗原に結合し得るドメインを指す。
用語「抗体」は、本明細書では、免疫グロブリン様ドメインを有する分子を指して、最も広い意味で使用される。本明細書で使用する場合、「免疫グロブリン様ドメイン」は、抗体分子に特徴的な免疫グロブリン折り畳みを保持するポリペプチドのファミリーを指し、これらは2つのβシートと通常は保存されたジスルフィド結合を含有する。このファミリーには、モノクローナル(例えば、IgG、IgM、IgA、IgDまたはIgE)、組換え、ポリクローナル、キメラ、ヒト化、二重特異性およびヘテロコンジュゲート抗体;単一可変ドメイン、ドメイン抗体、抗原結合フラグメント、免疫学的に有効なフラグメント、Fab、F(ab’)、Fv、ジスルフィド結合Fv、一本鎖Fv、ダイアボディ、TANDABS(商標)などが含まれる。
「単一可変ドメイン」という句は、異なる可変領域またはドメインとは独立に抗原またはエピトープと特異的に結合する抗原結合タンパク質可変ドメイン(例えば、V、VHH、V)を指す。「ドメイン抗体」または「dAb」は、抗原またはエピトープに結合し得る「単一可変ドメイン」と同じと考えられ得る。用語「エピトープ結合ドメイン」は、異なるドメインとは独立に抗原またはエピトープと特異的に結合するドメインを指す。
ドメイン抗体は、他の可変領域または可変ドメインとともに1つの形式(例えば、ホモまたはヘテロ多量体)で存在することができ、そこでは、それらの他の領域またはドメインは単一免疫グロブリン可変ドメインによる抗原結合に必要とされない(すなわち、免疫グロブリン単一可変ドメインは付加的可変ドメインとは独立に抗原と結合する)。
ドメイン抗体は、ヒト抗体可変ドメインであり得る。dAbは、ヒト起源のものであり得る。言い換えれば、dAbは、ヒトIgフレームワーク配列に基づき得る。
本明細書において使用する場合、用語「抗原結合部位」は、抗原に特異的に結合し得る抗原結合タンパク質上の部位を指し、これは単一ドメインであってもよいし、または標準的な抗体で見られるような対合したV/Vドメインであってもよい。一本鎖Fv(ScFv)ドメインもまた抗原結合部位を提供し得る。
抗原結合タンパク質は、mAbdAbのタンパク質足場形式を採ってもよい。「mAbdAb」および「dAbmAb」は互換的に使用され、本明細書で使用する場合、同じ意味を有するものとする。このような抗原結合タンパク質は、さらなる結合ドメイン、例えば、ドメイン抗体と連結される、タンパク質足場、例えば、Ig足場、例えば、IgG、例えば、モノクローナル抗体を含んでなる。mAbdAbは少なくとも2つの抗原結合部位を有し、そのうち少なくとも1つはドメイン抗体に由来し、少なくとも1つは対合したV/Vドメインに由来する。
本明細書で使用する場合、「薬物」は、個体の生物学的標的分子との結合および/またはその機能の変更を介して有益な治療効果または診断効果をもたらすためにその個体に投与され得るいずれの化合物(例えば、小有機分子、核酸、ポリペプチド)も指す。標的分子は、個体のゲノムによりコードされている内因性標的分子(例えば、個体のゲノムによりコードされている酵素、受容体、増殖因子、サイトカイン)また病原体のゲノムによりコードされている外因性標的分子であり得る。薬物はdAbまたはmAbであり得る。
「dAb複合体」は、薬物が共有結合または非共有結合的結合の手段によって化学的にコンジュゲートされたdAbを含んでなる組成物を指す。好ましくは、dAbと薬物は共有結合される。このような共有結合は、ペプチド結合のよるものでもまたは修飾側鎖を介するものなどの他の手段によるものでもよい。非共有結合的結合は直接的であっても(例えば、静電気的相互作用、疎水性相互作用)または間接的であってもよい(例えば、相補的結合相手(例えば、ビオチンおよびアビジン)の非共有結合的結合を介する、この場合、一方の結合相手が薬物に共有結合され、相補的結合相手はdAbに共有結合される)。相補的結合相手が使用される場合、その結合相手の一方は薬物に直接または好適なリンカー部分を介して共有結合させることができ、相補的結合相手はdAbに直接または好適なリンカー部分を介して共有結合させることができる。
本明細書で使用する場合、「dAb融合物」は、dAbとポリペプチド薬(ポリペプチド、dAbまたはmAbであり得る)を含んでなる融合タンパク質を指す。dAbおよびポリペプチド薬は単一の連続したポリペプチド鎖の不連続部分(成分)として存在する。
本開示の方法は、組換えタンパク質、抗原結合タンパク質、抗体、モノクローナル抗体(mAb)、ドメイン抗体(dAb)、dAb複合体、dAb融合物、mAbdAb、または上記の他のいずれかの抗原結合タンパク質のうち1以上を含有するサンプルにおいて核酸を検出するために適用することができる。
1つの実施形態において、組換えタンパク質サンプルは、治療用タンパク質を含んでなる。別の実施形態において、サンプルは、抗原結合タンパク質を含んでなる。1つの実施形態において、サンプルは、モノクローナル抗体を含んでなる。
タンパク質の発現
組換えタンパク質は、いくつかの従来技術のいずれによって作製してもよい。例えば、このタンパク質は、それらを本来発現する細胞から精製してもよいし(例えば、抗体はそれを生産するハイブリドーマから精製することができる)、または組換え発現系で生産してもよい。1つの実施形態において、組換えタンパク質は、哺乳動物細胞または細菌細胞から生産/誘導される。さらなる実施形態において、哺乳動物細胞は、ヒトまたは齧歯類(例えば、ハムスターまたはマウス)細胞から選択される。なおさらなる実施形態において、ヒト細胞はHEK細胞であり、ハムスター細胞はCHO細胞であり、またはマウス細胞はNS0細胞である。1つの実施形態において、宿主細胞はCHO細胞である。
特定の実施形態において、宿主細胞は、CHO細胞、NS0細胞、Sp2/0細胞、COS細胞、K562細胞、BHK細胞、PER.C6細胞、およびHEK細胞からなる群から選択される。あるいは、宿主細胞は、大腸菌(E. coli)(例えば、W3110、BL21)、枯草菌(B. subtilis)および/または他の好適な細菌からなる群から選択される細菌細胞;真菌または酵母細胞(例えば、ピキア・パストリス(Pichia pastoris,)、アスペルギルス(Aspergillus)種、サッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)、シゾサッカロミセス・ポムベ(Schizosaccharomyces pombe)、アカパンカビ(Neurospora crassa)などの真核細胞であり得る。
組換えタンパク質をコードする組換え核酸分子を含んでなるベクターもまた本明細書に記載される。ベクターは、1以上の発現制御エレメントまたは組換え核酸に機能的に連結された配列を含んでなる発現ベクターであり得る。ベクターの例としては。プラスミドおよびファージミドが含まれる。
好適な発現ベクターは、いくつかの成分、例えば、複製起点、選択マーカー遺伝子、1以上の発現制御エレメント、例えば、転写制御エレメント(例えば、プロモーター、エンハンサー、ターミネーター)および/または1以上の翻訳シグナル、シグナル配列またはリーダー配列を含有し得る。発現制御エレメントおよびシグナル配列は、存在する場合、ベクターまたは他の供給源により提供することができる。例えば、抗体鎖をコードするクローニング核酸の転写および/または翻訳制御配列を、発現を指示するために使用することができる。プロモーターは所望の細胞で発現を提供することができる。プロモーターは、構成的または誘導型であり得る。例えば、プロモーターは、それが核酸の転写を指示するように、抗体、抗体鎖またはその一部をコードする核酸と機能的に連結することができる。
宿主細胞は、上記の組換え核酸分子またはベクターを含んでなる。
組換えタンパク質は、細胞内で発現させることができる。別の実施形態において、発現された組換えタンパク質は、タンパク質を細胞の分泌経路に向けるシグナル配列(シグナルペプチドとしても知られる)を有する。
宿主細胞は、組換えタンパク質の発現に好適な条件下で増殖させる。宿主細胞培養物は、宿主細胞の増殖および組換えタンパク質の発現を支持するいずれの培地で培養してもよい。このような培地は当業者に周知である。組換えタンパク質の発現は宿主細胞の細胞質で起こるが、その組換えタンパク質の最終的な場所は、組換えタンパク質の性質、使用する宿主細胞、および使用する発酵条件によって、細胞質、原形質周辺または細胞外であり得る。
発酵槽の容量は、
(i)約10,000リットル;約5,000リットル;約2,000リットル;約1,000リットル;約500リットル;約125リットル;約50リットル;約20リットル;約10リットル;約5リットル;または
(ii)5〜10,000リットル;10〜5,000リットル;20〜2,000リットル;50〜1,000リットル
であり得る。
収穫は発酵の終了である。収穫は、発酵工程が終了し、発現された組換えタンパク質を回収するのに十分であると考えられる発酵中のいずれの時点であってもよい。収穫は、細胞および細胞外培地(すなわち、細胞培養物または培養液)の発酵槽を空にする任意選択の工程を含み得る。
タンパク質の精製
典型的な精製工程は、まず、固体粒子を除去するための清澄化、次に、組換えタンパク質の十分な純度を確保するための精製を含む。清澄化は、精製の際に、続いてのクロマトグラフィー工程での負荷を引き下げることができる。典型的な清澄化工程は、沈降工程―沈澱としても知られる(例えば、重力による)、および/または遠心分離工程、および/または濾過工程を含んでなる。清澄化の前に、サンプルをコンディショニングする方法として前処理工程が使用される場合もある。コンディショニング前処理工程の一例が、固体粒子により大きな凝集塊を形成させる凝集であり、これらはその後、清澄化により除去される。
精製においては1以上のクロマトグラフィー工程、例えば、1以上のクロマトグラフィー樹脂;および/または1以上の濾過工程が使用され得る。例えば、プロテインAまたはLなどの樹脂を用いたアフィニティークロマトグラフィーを組換えタンパク質の精製に使用してもよい。その代わりに、またはそれに加えて、陽イオン交換樹脂などのイオン交換樹脂を組換えタンパク質の精製に使用してもよい。
精製された組換えタンパク質は、薬学上許容可能な組成物として調剤してもよい。
サンプル
本明細書で使用する場合、「バルク原薬」サンプルまたは「BDS」サンプルは、高濃度の組換えタンパク質を含有するサンプルである。一般に、バルク原薬サンプルは、約50mg/mL〜約250mg/mLのタンパク質濃度を有する。1つの実施形態において、バルク原薬サンプルは、約100mg/mL〜約120mg/mLのタンパク質濃度を有する。
1つの実施形態において、BDSサンプルは、なくとも約50mg/mLの組換えタンパク質、少なくとも約100mg/mLの組換えタンパク質、少なくとも約105mg/mLの組換えタンパク質、少なくとも約110mg/mLの組換えタンパク質、少なくとも約115mg/mLの組換えタンパク質、少なくとも約120mg/mLの組換えタンパク質、少なくとも約125mg/mLの組換えタンパク質、少なくとも約150mg/mLの組換えタンパク質、少なくとも約200mg/mLの組換えタンパク質、または少なくとも約250mg/mLの組換えタンパク質を含んでなる。1つの実施形態において、BDSサンプルは、約50mg/mL〜約250mg/mLの組換えタンパク質を含んでなる。別の実施形態において、BDSサンプルは、約100mg/mL〜約200mg/mLの組換えタンパク質を含んでなる。別の実施形態において、BDSサンプルは、約100mg/mL〜約150mg/mLの組換えタンパク質を含んでなる。別の実施形態において、BDSサンプルは、約100mg/mL〜約120mg/mLの組換えタンパク質を含んでなる。1つの実施形態において、組換えタンパク質は、モノクローナル抗体である。
本明細書で使用する場合、「工程内」サンプルは、低濃度の組換えタンパク質を含有するサンプルである。例えば、工程内サンプルは一般に、約0.1mg/mL〜約20mg/mLのタンパク質濃度を有する。1つの実施形態において、工程内サンプルは、約1mg/mL〜約15mg/mLのタンパク質濃度を有する。
1つの実施形態において、工程内サンプルは、約0.1mg/mLの組換えタンパク質〜約20mg/mLを含んでなる。1つの実施形態において、工程内サンプルは、約0.5mg/mL〜約20mg/mLの組換えタンパク質を含んでなる。別の実施形態において、工程内サンプルは、約1mg/mL〜約20mg/mLの組換えタンパク質を含んでなる。別の実施形態において、工程内サンプルは、約1mg/mL〜約15mg/mLの組換えタンパク質を含んでなる。1つの実施形態において、組換えタンパク質は、モノクローナル抗体である。
分析方法
本明細書に記載の方法は、サンプルからポリエチレンイミン(PEI)を除去するために使用することができ、それにより、様々な分析方法におけるアッセイ感度を向上させる。このような分析方法としては、限定されるものではないが、リアルタイム定量的PCR(qPCR)、キャピラリーゲル電気泳動(CGE)、表面プラズモン共鳴(例えば、Biacore(商標)),および逆相HPLCが含まれる。
凝集剤を含んでなるサンプルにおいて分析物を検出するためのアッセイにおいて干渉を軽減する、および/または感度を高める方法であって、ヘパリンおよび界面活性剤をサンプルに添加し、それにより、サンプル中の分析物を検出するためのアッセイにおいて干渉を軽減する、および/または感度を高めることを含んでなる方法が提供される。1つの実施形態において、凝集剤はPEIである。1つの実施形態において、分析物は核酸である。1つの実施形態において、サンプルは、組換えタンパク質をさらにを含んでなる。1つの実施形態において、界面活性剤はサルコシルまたはSDSである。1つの実施形態において、アッセイは生物薬剤学的分析方法である。別の実施形態において、アッセイは、核酸を検出するための増幅に基づくアッセイである。1つの実施形態において、アッセイはqPCRである。別の実施形態において、アッセイはキャピラリーゲル電気泳動(CGE)である。別の実施形態において、アッセイは表面プラズモン共鳴である。別の実施形態において、アッセイは逆相HPLCである。1つの実施形態において、ヘパリンは終濃度が約50μg/mL〜約1000μg/mLとなるようにサンプルに添加される。1つの実施形態において、サルコシルは終濃度が約0.01%〜約2.0%となるようにサンプルに添加される。
凝集剤を含んでなるサンプルにおいて分析物を検出するためのアッセイにおいて、干渉を軽減する、および/または感度を高めるための方法であって、(a)サンプルの界面活性剤および水酸化ナトリウム(NaOH)を添加し、それにより、サンプルにおいて分析物を検出するためのアッセイにおいて、干渉を軽減する、および/または感度を高めることを含んでなる方法が提供される。1つの実施形態において、凝集剤はPEIである。1つの実施形態において、分析物は核酸である。1つの実施形態において、サンプルは組換えタンパク質をさらに含んでなる。1つの実施形態において、界面活性剤はサルコシルまたはSDSである。1つの実施形態において、アッセイは、生物薬剤学的分析方法である。別の実施形態において、アッセイは、核酸を検出するための増幅に基づくアッセイである。1つの実施形態において、アッセイはqPCRである。別の実施形態において、アッセイはキャピラリーゲル電気泳動(CGE)である。別の実施形態において、アッセイは表面プラズモン共鳴である。別の実施形態において、アッセイは逆相HPLCである。1つの実施形態において、SDSは終濃度が約0.01%〜約2.0%となるようにサンプルに添加される。1つの実施形態において、NaOHは終濃度が約0.1mM〜約100mMとなるようにサンプルに添加される。
凝集剤を含んでなるサンプルにおいて分析物を検出するためのアッセイにおいて、干渉を軽減する、および/または感度を高めるための方法であって、(a)サンプルに界面活性剤を添加すること、および(b)前記サンプルのpHを少なくとも約8に調整し、それにより、サンプルにおいて分析物を検出するためのアッセイにおいて、干渉を軽減する、および/または感度を高めることを含んでなる方法が提供される。1つの実施形態において、凝集剤はPEIである。1つの実施形態において、分析物は核酸である。1つの実施形態において、サンプルは組換えタンパク質をさらに含んでなる。1つの実施形態において、界面活性剤はサルコシルまたはSDSである。1つの実施形態において、アッセイは生物薬剤学的分析方法である。別の実施形態において、アッセイは、核酸を検出するための増幅に基づくアッセイである。1つの実施形態において、アッセイはqPCRである。別の実施形態において、アッセイはキャピラリーゲル電気泳動(CGE)である。別の実施形態において、アッセイは表面プラズモン共鳴である。別の実施形態において、アッセイは逆相HPLCである。1つの実施形態において、pHは約9に調整される。いくつかの実施形態において、SDSは終濃度が約0.01%〜2.0%となるようにサンプルに添加される。1つの側面において、組換えタンパク質および凝集剤を含んでなるサンプルにおいて核酸を検出するための方法であって、(a)界面活性剤および水酸化ナトリウム(NaOH)をサンプルに添加すること;(b)核酸の少なくとも一部分を増幅すること;ならびに(c)工程(b)の増幅を検出し、それにより、サンプル中の核酸を検出することを含んでなる方法が提供される。
1つの一側面において、凝集剤および組換えタンパク質を含んでなるサンプルにおいて核酸を検出するためのアッセイにおいて、干渉を軽減する、および/または感度を高める方法であって、(a)ヘパリンおよび界面活性剤をサンプルに添加することを含んでなり、工程(a)は、アッセイ中に核酸の増幅を阻害する核酸と凝集剤の間の相互作用を軽減し、それにより、サンプルにおいて核酸を検出するためのアッセイにおいて干渉を軽減する、および/または感度を高める方法が提供される。1つの側面において、組換えタンパク質および凝集剤を含んでなるサンプルにおいて核酸を検出するための方法であって、(a)ヘパリンおよび界面活性剤をサンプルに添加すること;(b)核酸の少なくとも一部分を増幅すること;ならびに(c)工程(b)の増幅を検出し、それにより、サンプル中の核酸を検出することを含んでなり;工程(a)は、アッセイ中に核酸の増幅を阻害する核酸と凝集剤の間の相互作用を軽減し、それにより、サンプルにおいて核酸を検出するためのアッセイにおいて干渉を軽減する、および/または感度を高める方法が提供される。いくつかの実施形態において、アッセイはqPCRである。1つの実施形態において、ヘパリンは、終濃度が約50μg/mL〜約1000μg/mLとなるようにサンプルに添加される。1つの実施形態において、界面活性剤がサルコシルである。1つの実施形態において、サルコシルは、終濃度が約0.01%〜約2.0%となるようにサンプルに添加される。
1つの側面において、組換えタンパク質および凝集剤を含んでなるサンプルにおいてqPCRを用いて核酸を検出するための方法であって、(a)ヘパリンおよび界面活性剤をサンプルに添加すること;(b)核酸の少なくとも一部分を増幅すること;ならびに(c)工程(b)の増幅を検出し、それにより前記サンプル中の核酸を検出することを含んでなり;工程(a)は、アッセイ中に核酸の増幅を阻害する核酸と凝集剤の間の相互作用を軽減し、それにより、サンプルにおいて核酸を検出するためのアッセイにおいて干渉を軽減する、および/または感度を高める方法が提供される。
1つの側面において、組換えタンパク質および凝集剤を含んでなるサンプルにおいてqPCRを用いて核酸を検出するための方法であって、(a)ヘパリンおよび界面活性剤をサンプルに添加すること、ここで、ヘパリンは、終濃度が約50μg/mL〜約1000μg/mLとなるようにサンプルに添加される;(b)核酸の少なくとも一部分を増幅すること;ならびに(c)工程(b)の増幅を検出し、それにより前記サンプル中の核酸を検出することを含んでなり;工程(a)は、アッセイ中に核酸の増幅を阻害する核酸と凝集剤の間の相互作用を軽減し、それにより、サンプルにおいて核酸を検出するためのアッセイにおいて干渉を軽減する、および/または感度を高める方法が提供される。
1つの側面において、組換えタンパク質および凝集剤を含んでなるサンプルにおいてqPCRを用いて核酸を検出するための方法であって、(a)ヘパリンおよび界面活性剤をサンプルに添加すること、ここで、界面活性剤はサルコシルであり、かつ、終濃度が約0.01%〜約2%となるようにサンプルに添加される;(b)核酸の少なくとも一部分を増幅すること;ならびに(c)工程(b)の増幅を検出し、それにより前記サンプル中の核酸を検出することを含んでなり;工程(a)は、アッセイ中に核酸の増幅を阻害する核酸と凝集剤の間の相互作用を軽減し、それにより、サンプルにおいて核酸を検出するためのアッセイにおいて干渉を軽減する、および/または感度を高める方法が提供される。
1つの側面において、組換えタンパク質および凝集剤を含んでなるサンプルにおいてqPCRを用いて核酸を検出するための方法であって、(a)ヘパリンおよび界面活性剤をサンプルに添加すること、ここで、界面活性剤はSDSであり、かつ、終濃度が約0.01%〜約2%となるようにサンプルに添加される;(b)核酸の少なくとも一部分を増幅すること;ならびに(c)工程(b)の増幅を検出し、それにより前記サンプル中の核酸を検出することを含んでなり;工程(a)は、アッセイ中に核酸の増幅を阻害する核酸と凝集剤の間の相互作用を軽減し、それにより、サンプルにおいて核酸を検出するためのアッセイにおいて干渉を軽減する、および/または感度を高める方法が提供される。
別の側面において、組換えタンパク質および凝集剤を含んでなるサンプルにおいて核酸を検出ための増幅に基づくアッセイにおいて干渉を軽減する、および/または感度を高めるための方法であって、サンプルに界面活性剤および水酸化ナトリウム(NaOH)を添加することを含んでなり、工程(a)は、アッセイ中に核酸の増幅を阻害する核酸−凝集剤相互作用を軽減し、それにより、サンプルにおいて核酸を検出するためのアッセイにおいて干渉を軽減する、および/または感度を高める方法が提供される。1つの実施形態において、アッセイはqPCRである。1つの実施形態において、界面活性剤はSDSである。1つの実施形態において、SDSは、終濃度が約0.01%〜約2.0%となるようにサンプルに添加される。1つの実施形態において、NaOHは、終濃度が約0.1mM〜約100mMとなるようにサンプルに添加される。
さらに別の側面において、組換えタンパク質および凝集剤を含んでなるサンプルにおいて核酸を検出ための増幅に基づくアッセイにおいて干渉を軽減する、および/または感度を高めるための方法であって、(a)界面活性剤をサンプルに添加すること、および(b)サンプルのpHを少なくとも約8に調整することを含んでなり、工程(a)および(b)は、アッセイ中に核酸の増幅を阻害する核酸−凝集剤相互作用を軽減し、それにより、サンプルにおいて核酸を検出するためのアッセイにおいて干渉を軽減する、および/または感度を高める方法が提供される。1つの実施形態において、アッセイはqPCRである。1つの実施形態において、pHは約9に調整される。1つの実施形態において、SDSは、終濃度が約0.01%〜2.0%となるようにサンプルに添加される。
1つの実施形態において、本方法によるサンプルの処理は、アッセイの感度に非処理サンプルを用いるアッセイの感度の約5倍〜200倍の増加をもたらす。1つの実施形態において、アッセイの感度は、非処理サンプルを用いるアッセイの感度の約5倍、約10倍、約15倍、約20倍、約30倍、約40倍、約50倍、約60倍、約70倍、約80倍、約90倍、約100倍、約120倍、約140倍、約160倍、約180倍、または約200倍の増加である。
1つの実施形態において、アッセイは、核酸を検出するための増幅に基づくアッセイである。1つの実施形態において、アッセイはqPCRである。1つの実施形態において、本方法によるサンプルの処理は、非処理サンプルを用いる場合の約1:2000〜1:10000という希釈倍率に比べ、約1:200〜約1:500の希釈倍率でサンプルが希釈される場合に許容可能な回収率をもたらす。
核酸を検出または定量するための方法
ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)は、DNA融解およびDNAポリメラーゼを用いるDNAの酵素的複製のための反応の加熱および冷却の反復サイクルからなるDNAを増幅するための、一般的なサーマルサイクリング依存性核酸増幅技術である。リアルタイム定量的PCR(qPCR)は、生体サンプル中の所与の核酸配列のコピー数を定量するために使用される技術である。現在、qPCRは、反応中、リアルタイムで反応生成物の検出を利用し、その増幅プロフィールを各反応の初めに既知量の核酸を含有する対照の増幅(または未知の試験核酸に対する核酸の相対比)と比較する。対照の結果を用い、一般に標準反応増幅曲線の対数部分に基づいて標準曲線を作成する。これらの値は、それらの増幅曲線がどこで標準対照量に匹敵したかに基づいて未知の量を外挿するために使用される。
PCRに加え、非サーマルサイクリング依存性増幅システムまたは等温核酸増幅技術が存在し、限定されるものではないが、ニッキング増幅反応、ローリングサークル型増幅(RCA)、ヘリカーゼ依存性増幅(HDA)、ループ媒介増幅(LAMP)、鎖置換増幅(SDA)、転写媒介増幅(TMA)、自家持続配列複製(3SR)、核酸配列に基づく増幅(NASBA)、シングルプライマー等温増幅(SPIA)、Q−βレプリカーゼシステム、およびリコンビナーゼポリメラーゼ増幅(RPA)が含まれる。他の増幅技術としては、リガーゼ連鎖反応(LCR)、多重置換増幅(MDA)、ヘリカーゼ依存性増幅(HDA)、および分枝依存性増幅(RAM)が含まれる。
TaqMan qPCRシステムは、残留宿主細胞DNAの定量に広く使用されている。TaqMan qPCRシステムは、2つのプライマーの間に蛍光標識プローブを付加し、PCR中にDNAフラグメントを合成し、ポリメラーゼはプローブをつかみ、リポーター色素はクエンチャー色素からの制御を失い、PCRにより合成されたDNAフラグメントの数に比例して蛍光シグナルを生じる。ハイスループットを伴う96ウェル形式は、従来のPCRである第一世代のPCRよりも効率および定量力を劇的に高めた。qPCR法は、感度および特異度に関しては優れているが、サンプル基質からの干渉には弱い。通常、残留DNA宿主細胞DNA qPCRアッセイは、サンプル希釈、DNA抽出および陽性対照DNAの添加を必要とし、添加回収率を評価する。
1つの実施形態において、サンプル中の核酸がリアルタイム定量的PCR(qPCR)により検出または定量される。1つの実施形態において、サンプル中の宿主細胞DNAがリアルタイム定量的PCR(qPCR)により検出または定量される。
界面活性剤
界面活性剤が組換えタンパク質サンプルに添加される。1つの実施形態において、界面活性剤はサルコシルである。サルコシルは陰イオン性界面活性剤である。サルコシルは、細胞溶解およびタンパク質の可溶化に使用することができる。サルコシルの構造を以下に示す。
Figure 2021536241
別の実施形態において、界面活性剤はドデシル硫酸ナトリウム(SDS)である。SDSの構造を以下に示す。
Figure 2021536241
他のいくつかの実施形態において、界面活性剤は、コール酸ナトリウム、デオキシコール酸ナトリウム、トリトンX100、またはツィーン20である。
1つの実施形態において、界面活性剤は、サンプル中の界面活性剤の濃度が約0.01%〜約2.0%となるように組換えタンパク質サンプルに添加される。別の実施形態において、サンプル中の界面活性剤の濃度は、約0.05%〜約1.0%である。1つの実施形態において、サンプル中の界面活性剤の濃度は、少なくとも約0.01%、少なくとも約0.05%、少なくとも約0.1%、少なくとも約0.5%、少なくとも約1.0%、少なくとも約1.5%、または少なくとも約2.0%である。別の実施形態において、サンプル中の界面活性剤の濃度は、約0.01%、約0.05%、約0.1%、約0.2%、約0.3%、約0.4%、約0.5%、約0.6%、約0.7%、約0.8%、約0.9%、約1.0%、約1.1%、約1.2%、約1.3%、約1.4%、約1.5%、約1.6%、約1.7%、約1.8%、約1.9%または約2.0%である。
1つの実施形態において、サルコシルは、サンプル中のサルコシルの濃度が約0.01%〜約2.0%となるように組換えタンパク質サンプルに添加される。別の実施形態において、サンプル中のサルコシルの濃度は、約0.05%〜約1.0%である。1つの実施形態において、サンプル中のサルコシルの濃度は、少なくとも約0.01%、少なくとも約0.05%、少なくとも約0.1%、少なくとも約0.5%、少なくとも約1.0%、少なくとも約1.5%、または少なくとも約2.0%である。別の実施形態において、サンプル中のサルコシルの濃度は、約0.01%、約0.05%、約0.1%、約0.2%、約0.3%、約0.4%、約0.5%、約0.6%、約0.7%、約0.8%、約0.9%、約1.0%、約1.1%、約1.2%、約1.3%、約1.4%、約1.5%、約1.6%、約1.7%、約1.8%、約1.9%、または約2.0%である。
1つの実施形態において、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)は、サンプル中のSDSの濃度が約0.01%〜2.0%となるように組換えタンパク質サンプルに添加される。別の実施形態において、サンプル中のSDSの濃度は、約0.05%〜約1.0%である。1つの実施形態において、サンプル中のSDSの濃度は、少なくとも約0.01%、少なくとも約0.05%、少なくとも約0.1%、少なくとも約0.5%、少なくとも約1.0%、少なくとも約1.5%、または少なくとも約2.0%である。別の実施形態において、サンプル中のSDSの濃度は、約0.01%、約0.05%、約0.1%、約0.2%、約0.3%、約0.4%、約0.5%、約0.6%、約0.7%、約0.8%、約0.9%、約1.0%、約1.1%、約1.2%、約1.3%、約1.4%、約1.5%、約1.6%、約1.7%、約1.8%、約1.9%、または約2.0%である。
1つの実施形態において、サンプルのpHは、少なくとも約8である。別の実施形態において、サンプルのpHは、約8〜約11、or約9〜約11である。1つの実施形態において、サンプルのpHは、少なくとも約8、少なくとも約9、少なくとも約10、または少なくとも約11である。別の実施形態において、サンプルのpHは、約8、約8.5、約9、約9.5、約10、約10.5、または約11である。
水酸化ナトリウム
1つの実施形態において、水酸化ナトリウム(NaOH)が組換えタンパク質サンプルに添加される。1つの実施形態において、NaOHは、サンプル中のNaOHの濃度が約0.1mM〜約100mMとなるようにサンプルに添加される。1つの実施形態において、サンプル中のNaOHの濃度は、約0.1mM、約0.5mM、約1mM、約5mM、約10mM、約15mM、約20mM、約25mM、約30mM、約35mM、約40mM、約50mM、約60mM、約70mM、約80mM、約90mM、または約100mMである。
1つの実施形態において、サンプルにNaOHを添加した後、サンプルのpHは、少なくとも約8、少なくとも約9、少なくとも約10、または少なくとも約11である。別の実施形態において、サンプルのpHは、約8〜約11、または約9〜約11である。1つの実施形態において、サンプルのpHは、約8、約8.5、約9、約9.5、約10、約10.5、または約11である。
ヘパリン
ヘパリンは、強い負電荷を有する分子である。それは抗凝固剤(血液希釈剤)として使用することができる。ヘパリンの構造は図1Cに示されている。
1つの実施形態において、ヘパリンが組換えタンパク質サンプルに添加される。1つの実施形態において、ヘパリンは、サンプル中のヘパリンの濃度が約50μg/mL〜約1000μg/mLとなるようにサンプルに添加される。別の実施形態において、ヘパリンの濃度は、約80μg/mL〜約750μg/mLである。1つの実施形態において、サンプル中のヘパリンの濃度は、少なくとも約50μg/mL、少なくとも約60μg/mL、少なくとも約70μg/mL、少なくとも約80μg/mL、少なくとも約90μg/mL、少なくとも約100μg/mL、少なくとも約200μg/mL、少なくとも約250μg/mL、少なくとも約300μg/mL、少なくとも約400μg/mL、少なくとも約500μg/mL、少なくとも約600μg/mL、少なくとも約700μg/mL、少なくとも約750μg/mL、少なくとも約800μg/mL、少なくとも約900μg/mL、または少なくとも約1000μg/mLである。1つの実施形態において、サンプル中のヘパリンの濃度は、約50μg/mL、約60μg/mL、約70μg/mL、約80μg/mL、約90μg/mL、約100μg/mL、約200μg/mL、約250μg/mL、約300μg/mL、約400μg/mL、約500μg/mL、約600μg/mL、約700μg/mL、約750μg/mL、約800μg/mL、約900μg/mL、または約1000μg/mLである。
凝集剤
凝集剤は、不溶性または固体の材料の凝集を生じ、従って、可溶性の組換えタンパク質は溶液中に留まる。
凝集剤としては、無機または植物ヒドロコロイド;陽イオンポリ電解質(例えば、ポリエチレンイミン(PEI)、陽イオンポリアクリルアミド);ポリ(塩化ジアリルジメチルアンモニウム(PDADMAC);ポリアミン;ポリアミノ酸;ポリアクリルアミド;ポリアリルアミン;ポリビニルアミン;ポリ−N−メチルビニルアミン(PMVA);微生物由来天然ポリマー(例えば、キトサン);および化学凝集剤、例えば、硫酸アルミニウム、合成および非合成ポリマーが含まれる。凝集剤の具体例としては、PEI、ポリ(塩化ジアリルジメチルアンモニウム)(PDADMAC)(低分子量型MW:100kDa〜200kDa;または高分子量型400kDa〜500kDa)、酸沈澱CaCl、キトサン(MW:110kDa)が含まれる。
1つの実施形態において、凝集剤は、陽イオンポリマーである。1つの実施形態において、凝集剤は、ポリ塩化ジアリルジメチルアンモニウム(pDADMAC)、ポリアミン、ポリアミノ酸、ポリアクリルアミド、キトサン、ポリアリルアミン、ポリビニルアミン、ポリエチレンイミン(PEI)、またはポリ−N−メチルビニルアミン(PMVA)である。
1つの実施形態において、凝集剤は、ポリエチレンイミン(polytheyleneimine)(PEI)である。ポリエチレンイミン(PEI)は、有機ポリ陽イオン(正電荷ポリマー)である。PEIは、直鎖、分岐型(低分岐、高分岐)であり得、強い正電荷を有する(図1A)。PEIは、DNAと強固に結合する(図1B)。PEIは、下流精製工程で宿主細胞DNAおよびHCPを除去するために凝集剤として使用することができる。PEIは、微生物の細胞培養およびCHOプラットフォーム下流精製工程で使用することができる。PEIはまた、遺伝子療法およびトランスフェクションのための非ウイルスベクターとしても広く使用されている。一般に、下流精製で使用されるPEIは高分岐型で、750kDaの分子量を有する。
1つの実施形態において、凝集剤は陽イオン性である。1つの実施形態において、凝集剤は、ポリエチレンイミン(PEI)である。1つの実施形態において、PEIは高分岐型である。1つの実施形態において、PEIは、750kDaの分子量を有する。
1つの実施形態において、組換えタンパク質サンプルは、約0〜約1000ppm、または約10〜約1000ppm、または約20〜1000ppm、または約100〜約1000ppm、または約20〜約200ppmの凝集剤を含有する。1つの実施形態において、サンプルは、少なくとも約0.001ppmの凝集剤、少なくとも約0.01ppmの凝集剤、少なくとも約0.1ppmの凝集剤、少なくとも約1ppmの凝集剤、少なくとも約10ppmの凝集剤、少なくとも約20ppmの凝集剤、少なくとも約50ppmの凝集剤、少なくとも約100ppmの凝集剤、少なくとも約200ppmの凝集剤、少なくとも約500ppmの凝集剤、または少なくとも約1000ppmの凝集剤を含有する。1つの実施形態において、サンプルは、約50ppm〜約1000ppmの凝集剤を含有する。1つの実施形態において、サンプルは、約100ppm〜約1000ppmの凝集剤を含有する。1つの実施形態において、サンプルは、約10ppm〜約500ppmの凝集剤を含有する。1つの実施形態において、サンプルは、約20ppm〜約200ppmの凝集剤を含有する。
1つの実施形態において、サンプルは、約0〜約1000ppmのポリエチレンイミン(PEI)を含有する。1つの実施形態において、サンプルは、少なくとも約0.001ppmのPEI、少なくとも約0.01ppmのPEI、少なくとも約0.1ppmのPEI、少なくとも約1ppmのPEI、少なくとも約10ppmのPEI、少なくとも約20ppmのPEI、少なくとも約50ppmのPEI、少なくとも約100ppmのPEI、少なくとも約200ppmのPEI、少なくとも約500ppmのPEI、または少なくとも約1000ppmのPEIを含有する。1つの実施形態において、サンプルは、約50ppm〜約1000ppmのPEIを含有する。1つの実施形態において、サンプルは、約100ppm〜約1000ppmのPEIを含有する。1つの実施形態において、サンプルは、約10ppm〜約500ppmのPEIを含有する。1つの実施形態において、サンプルは、約20ppm〜約200ppmのPEIを含有する。
1つの実施形態において、ヘパリンおよびサルコシルは、サンプルがPEI、ヘパリン、およびサルコシルを約1000ppm PEI:750μg/mLヘパリン:1%サルコシルの比率で含有するように組換えタンパク質サンプルに添加される。
1つの実施形態において、SDSおよび水酸化ナトリウム(NaOH)がサンプルに添加され、サンプル中のSDSの濃度は約0.5%であり、サンプル中のNaOHの濃度は約25mMである。
1つの実施形態において、サルコシルおよびヘパリンがサンプルに添加され、サンプル中のサルコシルの濃度は約1.0%であり、サンプル中のヘパリンの濃度は約750μg/mLであり、サンプルは約1000ppmのPEIを含んでなり、サンプルは約1mg/mL〜約15mg/mLの組換えタンパク質を含んでなる。別の実施形態において、サルコシルおよびヘパリンがサンプルに添加され、サンプル中のサルコシルの濃度は約0.05%であり、サンプル中のヘパリンの濃度は約80μg/mLであり、サンプルは約100ppmのPEIを含んでなり、サンプルは約1mg/mL〜約15mg/mLの組換えタンパク質を含んでなる。
1つの実施形態において、約1mg/mL〜約15mg/mLの組換えタンパク質および約100ppm〜約1000ppmのポリエチレンイミン(PEI)を含んでなるサンプルにおいて宿主細胞のDNAを検出するための方法であって、
(a)サンプルにヘパリンおよびサルコシルを添加すること、このヘパリンの濃度は約80μg/mL〜約750μg/mLであり、サルコシルの濃度は約0.05%〜約1.0%である、
(b)宿主細胞のDNAの少なくとも一部分を増幅すること、ならびに
(c)工程(b)の増幅を検出し、それにより、サンプルにおいて宿主細胞のDNAを検出すること
を含んでなる方法が提供される。
1つの実施形態において、約1mg/mL〜約15mg/mLの組換えタンパク質を含んでなるサンプルにおいて宿主細胞のDNAを検出するための方法であって、
(a)サンプルにヘパリンおよびサルコシルを添加すること、このヘパリンの濃度は約80μg/mL〜約750μg/mLであり、サルコシルの濃度は約0.05%〜約1.0%である、
(b)宿主細胞のDNAの少なくとも一部分を増幅すること、ならびに
(c)工程(b)の増幅を検出し、それにより、サンプルにおいて宿主細胞のDNAを検出すること
を含んでなる方法が提供される。
1つの実施形態において、約100mg/mL〜約120mg/mLの組換えタンパク質および約20ppm〜約200ppmのポリエチレンイミン(PEI)を含んでなるサンプルにおいて宿主細胞のDNAを検出するための方法であって、
(a)サンプルにドデシル硫酸ナトリウム(SDS)および水酸化ナトリウム(NaOH)を添加すること、このサンプルのpHは少なくとも約8であり、サンプル中のSDSの濃度は約0.5%であり、サンプル中のNaOHの濃度は約25mMである、
(b)宿主細胞のDNAの少なくとも一部分を増幅すること、ならびに
(c)工程(b)の増幅を検出し、それにより、サンプルにおいて宿主細胞のDNAを検出すること
を含んでなる方法が提供される。
1つの実施形態において、約100mg/mL〜約120mg/mLの組換えタンパク質を含んでなるサンプルにおいて宿主細胞のDNAを検出するための方法であって、
(a)サンプルにドデシル硫酸ナトリウム(SDS)および水酸化ナトリウム(NaOH)を添加すること、このサンプルのpHは少なくとも約8であり、サンプル中のSDSの濃度は約0.5%であり、サンプル中のNaOHの濃度は約25mMである、
(b)宿主細胞のDNAの少なくとも一部分を増幅すること、ならびに
(c)工程(b)の増幅を検出し、それにより、サンプルにおいて宿主細胞のDNAを検出すること
を含んでなる方法が提供される。
1つの実施形態において、約100mg/mL〜約120mg/mLの組換えタンパク質および約20ppm〜約200ppmのポリエチレンイミン(PEI)を含んでなるサンプルにおいて宿主細胞のDNAを検出するための方法であって、
(a)サンプルにドデシル硫酸ナトリウム(SDS)を添加すること、このサンプル中のSDSの濃度は約0.5%である、
(b)サンプルのpHを少なくとも約8に調整すること、
(c)宿主細胞のDNAの少なくとも一部分を増幅すること、および
(d)工程(b)の増幅を検出し、それにより、サンプルにおいて宿主細胞のDNAを検出すること
を含んでなる方法が提供される。
1つの実施形態において、約100mg/mL〜約120mg/mLの組換えタンパク質を含んでなるサンプルにおいて宿主細胞のDNAを検出するための方法であって、
(a)サンプルにドデシル硫酸ナトリウム(SDS)を添加すること、このサンプル中のSDSの濃度は約0.5%である、
(b)サンプルのpHを少なくとも約8に調整すること、
(c)宿主細胞のDNAの少なくとも一部分を増幅すること、および
(d)工程(b)の増幅を検出し、それにより、サンプルにおいて宿主細胞のDNAを検出すること
を含んでなる方法が提供される。
1つの実施形態において、サンプル中の核酸の濃度は、約10pg/mL〜約10pg/mLである。1つの実施形態において、サンプル中の核酸の濃度は、約10pg/mL、約10pg/mL、約10pg/mL、約10pg/mL、約10pg/mL、約10pg/mL、または約10pg/mLである。1つの実施形態において、サンプル中の核酸はDNAである。1つの実施形態において、サンプル中の核酸は宿主細胞DNAである。
1つの実施形態において、本方法は、サンプル中の核酸を変性させる工程をさらに含んでなる。1つの実施形態において、核酸を変性させる工程は、核酸の熱変性を含んでなる。1つの実施形態において、核酸を変性させる工程は、サンプルを約85℃、約90℃、または約95℃の温度でインキュベートすることを含んでなる。1つの実施形態において、核酸を変性させる工程は、サンプルを約85℃、約90℃、または約95℃で約5分、約10分、または約15分間インキュベートすることを含んでなる。1つの実施形態において、核酸を変性させる工程は、サンプルに界面活性剤を添加する工程の後に行われる。1つの実施形態において、核酸を変性させる工程は、サンプルに界面活性剤およびNaOHを添加する工程の後に行われる。別の実施形態において、核酸を変性させる工程は、サンプルに界面活性剤を添加する工程およびサンプルのpHを少なくとも約8に調整する工程の後に行われる。別の実施形態において、核酸を変性させる工程は、サンプルにヘパリンおよび界面活性剤を添加する工程の後に行われる。1つの実施形態において、核酸はDNAである。
1つの実施形態において、本方法は、サンプルを遠心分離する工程をさらに含んでなる。1つの実施形態において、サンプルを遠心分離する工程は、サンプルを約10000rpm〜約16000rpmで遠心分離することを含んでなる。1つの実施形態において、サンプルは、約10000rpm、約11000rpm、約12000rpm、約13000rpm、約14000rpm、約15000rpm、または約16000rpmで遠心分離される。1つの実施形態において、サンプルを遠心分離する工程は、サンプルを約10000rpm、約11000rpm、約12000rpm、約13000rpm、約14000rpm、約15000rpm、または約16000rpmで約5分、約10分、または約15分間遠心分離することを含んでなる。1つの実施形態において、サンプルを遠心分離する工程は、サンプルに界面活性剤を添加する工程の後に行われる。1つの実施形態において、サンプルを遠心分離する工程は、サンプルに界面活性剤およびNaOHを添加する工程の後に行われる。別の実施形態において、サンプルを遠心分離する工程は、サンプルに界面活性剤を添加する工程およびサンプルのpHを少なくとも約8に調整する工程の後に行われる。別の実施形態において、サンプルを遠心分離する工程は、サンプルにヘパリンおよび界面活性剤を添加する工程の後に行われる。別の実施形態において、サンプルを遠心分離する工程は、核酸を変性させる工程の後に行われる。1つの実施形態において、核酸はDNAである。
1つの実施形態において、組換えタンパク質および凝集剤を含んでなるサンプルにおいて核酸を検出するための方法であって、
(a)界面活性剤および水酸化ナトリウム(NaOH)をサンプルに添加すること、
(b)核酸を変性させること、
(c)サンプルを遠心分離すること、
(d)核酸の少なくとも一部分を増幅すること、ならびに
(e)工程(d)の増幅を検出し、それにより、サンプル中の核酸を検出すること
を含んでなる方法が提供される。
別の実施形態において、組換えタンパク質および凝集剤を含んでなるサンプルにおいて核酸を検出するための方法であって、
(a)界面活性剤をサンプルに添加すること、
(b)サンプルのpHを少なくとも約8に調整すること、
(c)核酸を変性させること、
(d)サンプルを遠心分離すること、
(e)核酸の少なくとも一部分を増幅すること、および
(f)工程(e)の増幅を検出し、それにより前記サンプル中の核酸を検出すること
を含んでなる方法が提供される。
さらに別の実施形態において、凝集剤および組換えタンパク質を含んでなるサンプルにおいて核酸を検出するための方法であって、
(a)ヘパリンおよび界面活性剤をサンプルに添加すること、
(b)核酸を変性させること、
(c)サンプルを遠心分離すること、
(d)核酸の少なくとも一部分を増幅すること、ならびに
(e)工程(d)の増幅を検出し、それにより前記サンプル中の核酸を検出すること
を含んでなる方法が提供される。
本発明者らは、残留DNA qPCRアッセイに関してPEIによる干渉作用を克服する能力を実証したサンプル調製プロトコールを考案した。開発されたサンプル調製は、加熱変性および遠心分離の前にサンプルに添加される陰イオン薬剤(ヘパリン)と界面活性剤(サルコシル)の新規な混合物を用いる。開発した他のサンプル調製では、サンプルに添加される界面活性剤(SDS)および水酸化ナトリウムを用いた。いくつかのサンプル調製において、PEIとDNAをヘパリン/サルコシルで分離し、サンプルを遠心分離してPEI/ヘパリン/サルコシル複合体を、遠心分離後に溶液中に留まったDNAから分離することにより、PEIを分離および除去した(部分的または完全に)。これらのサンプルの少なくとも一部は、mAb1、mAb2、またはmAb3を含有する工程内サンプルまたはバルク原薬サンプルであった。mAb1、mAb2、およびmAb3はモノクローナル抗体であり、それぞれ異なる標的に結合する。
実施例1
qPCRに対するPEIの干渉
一般に、工程内サンプル中には100ppm(0.01%)のPEIおよびBDS(バルク原薬)サンプル中には20ppm(0.002%)のPEIが存在する。これらのサンプルはqPCRにより許容可能なDNAの回収率を得るために2000倍〜10000倍希釈を行う必要があった(図2)。これは2つの問題を招く。第1に、アッセイ感度の低下があり、結果が定量限界(LOQ)×希釈倍率未満と報告される場合、希釈倍率は10000であり、LOQは1pg/mLであり、結果が10000pg/mL未満である。第2に、残留DNAのFDA要件(10ng/用量)を満たすことができない重大なリスクがある。
ヘパリンおよびサルコシルで処理したサンプルに関するWako DNA/qPCRの結果
図4は、PEI 0.1%(1000ppm)+終濃度10pg/mLのチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞DNAを含有するサンプルの回収を示す。PEI単独(無処理)をヘパリンおよびサルコシル処理と比べた場合、大きな干渉がある。10000倍希釈でのPEI単独(無処理)では、第1水準の添加によってDNAは検出されず、第2水準の添加回収率は25%であった。1:100のヘパリンおよびサルコシル処理では、第1水準の添加は76.5%の回収率を示し、第2水準の添加回収率は62.7%であった。アッセイ感度は少なくとも100倍改善された。
図5は、ヘパリン(80μg/mL)およびサルコシル(0.05%)で処理した100ppmのPEIでmAb1液体フェニル溶出液サンプルの回収率を示す。
バルク原薬(BDS)サンプルに関する結果
本発明者らは、ヘパリンおよびサルコシルで処理したBDSサンプルがサンプルを加熱し遠心分離した後であっても固体様の粘稠度を有することを見出した。
ヘパリンおよびサルコシルの代わりに、BDSサンプルをドデシル硫酸ナトリウム(SDS)および水酸化ナトリウム(NaOH)で処理した。図6は、20ppm PEIおよび10pg/mL CHO細胞DNAを含むmAb1バルク原薬(BDS)サンプルをSDSおよびNaOHで処処理したものの回収率を示す。図6の結果は、SDSとNaOHがサルコシルよりも良好に働いたことを示す。図7および8は、20ppm PEIおよび10pg/mL CHO細胞DNAを含むmAb2 BDSをSDSおよびNaOHで処理したものの回収率を示す。結果は0.5%SDS+25mM NaOHが、BDSサンプルからPEIを除去することを示す。図7の結果はまた、0.5%SDSが最良のアッセイ条件であり、10mM NaOHが5mM NaOHよりも良好に働いたことも示す。SDSおよびNaOHで処理したサンプルは、約9〜11のpHであった。
図9は、20ppm PEIおよび10pg/mL CHO細胞DNAを有するmAb1 BDS、mAb2 BDS、およびmAb3 BDSサンプルを0.5%SDSおよび25mM NaOHで処理したものの回収率を示す。処理無しでは、20ppm PEIを有するBDSは、60%を超える添加回収率にT達するために1:2000希釈を必要とした。0.5%SDS+25mM NaOH処理は、アッセイ感度を約10媒改善した。1:200希釈により、qPCR結果は残留DNA qPCRアッセイのFDA要件を容易に満たすことができた。
結果の要約
要約すると、これらの結果は、サンプル中0.5%SDSおよび25mM NaOH(終濃度)の使用は、サンプルから効果的にPEIを除去し、BDSサンプル(20ppm PEI)に関してアッセイ感度を10倍にしたことを示す。これらの結果はまた、1000ppm PEIに関しては750μg/mLヘパリン+1%サルコシルが、および100ppm PEIに関しては80μg/mLヘパリン+0.05%サルコシルが、工程内サンプルのqPCRアッセイ感度を20〜100倍にしたことも示す。
実施例1に記載の結果は、以下の材料および方法を用いて得たものである。
材料および方法
化学物質およびサンプル
ヘパリンナトリウム塩は、Sigma−Aldrichから購入した(H3149)。N−ラウロイルサルコシン(サルコシル)ナトリウム塩は、Sigma−Aldrichから購入した(L9150)。10%SDS、すなわち、ドデシル硫酸ナトリウム溶液は、Life technologyによりgibcoから購入された(24730)。水酸化ナトリウムは、Sigma−Aldrichから購入した(S8045)。ポリエチレンイミン750kDa(PEI)は、Aldrich Chemistryカタログ番号181878、ロット番号MKBW9508VからのHO中50重量%であった。デオキシコール酸ナトリウムはSigma−Aldrich(D5670)から。Wako DNA抽出キットは和光から(295−50201)。Kingfisher flex自動DNA 抽出試薬:EasyMag試薬はBioMerieuxから、EasyMagバッファー1#280130、EasyMagバッファー2#280131、EasyMagバッファー3#280132、EasyMag溶解バッファー#280134、EasyMag Magnetic Silica #280133。CHO細胞で生産された5つの異なる抗体のBDS(バルク原薬)サンプルおよび工程内サンプルを本試験に使用した。
CHO DNA qPCR法
TaqMan Universal PCR MasterミックスはApplied Biosystems(カタログ番号4304437)から購入した。Applied Biosystemsからの7500リアルタイムPCRシステムを使用した。このアッセイのために選択したプライマーおよびプローブは、CHO Alu−2等価配列を標的とする。アンプリコンサイズは107bpである。CHO DNA標準は、CHO DG44ヌル細胞株から単離されたゲノムDNAである。DNA濃度を分光光度計(Agilent 8453)を用いてOD260/280により決定した。ヌクレアーゼ不含水はAmbion(AM9932)から。TaqMan標準プログラム45サイクルを実施し、DNA抽出は2反復で行い、qPCRは無添加4反復および添加4反復で行った。CHO DNA qPCRのLODおよびLOQは、0.3および1.0pg/mLである。添加回収率は、添加サンプルの濃度の平均−無添加サンプルの平均濃度/10000pg/mLにより算出した。添加回収率の承認基準は60%〜140%である。
Wako DNA抽出/qPCRは時間と労力がかかり得るので、Direct Droplet Digital PCR(ddPCR)もまた、異なるアッセイ条件を比較するために使用した。Bio−Rad ddPCRシステム(Qx200 Droplet Generator、PX1 PCRプレートシーラー、T100 Thermal Cycler、QX200 Droplet Reader)。ddPCR試薬はBio−Radから購入した、プローブ用ddPCR Suppermix(カタログ番号1863010)、プローブ用Droplet Generation Oil(カタログ番号1863005)、Droplet Reader Oil(カタログ番号1863031)。プライマーおよびプローブは、リアルタイムPCRにより使用されたものと同じであり、μL当たりのコピー数としてのCHO DNA標準のpg/mLへの変換もリアルタイムPCRにより使用されたものと同じである。
サンプル調製
下記のサンプル調製の流れ図を図3に示す。
1)PEIをサンプルまたは水に終濃度20ppm(0.002%)〜2000ppm(0.2%)で添加する。PEIを含有する50μLのサンプルまたは水をエッペンドルフ管に移す。10μLのCHO DNA標準(10pg/mLまたは10pg/mL)を加える。これを第1水準添加とする。ボルテックスにかけて混合し、室温で10分間置く。PEIはDNAにすぐに強く結合する。
2)ヘパリンを終濃度80〜750μg/mL、サルコシルを終濃度0.05〜1%で添加する。総容量は100μLである。ボルテックスにかけて混合し、室温で10分間置く。
3)ヒートブロックにより90℃で10分間インキュベートする。
4)室温、14000rpmで10分遠心分離する。
5)サンプルをヌクレアーゼ不含水で1:50〜10000希釈し、サンプルにCHO DNAを添加し最終10pg/mL、5μLの10pg/mL CHO DNAを500μLの希釈サンプルに添加)、これを第2水準添加とする。ddPCRまたはWako DNA抽出/qPCRを行う。

Claims (29)

  1. 組換えタンパク質および凝集剤を含んでなるサンプルにおいて核酸を検出するための方法であって、
    (a)界面活性剤および水酸化ナトリウム(NaOH)を前記サンプルに添加すること、
    (b)前記核酸の少なくとも一部分を増幅すること、ならびに
    (c)工程(b)の増幅を検出し、それにより、前記サンプル中の核酸を検出すること
    を含んでなる、方法。
  2. 前記界面活性剤がSDSである、請求項1に記載の方法。
  3. 前記凝集剤がPEIである、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記サンプルが凝集剤を約20ppm〜約200ppmの濃度で含んでなる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記サンプルが組換えタンパク質を約50mg/mL〜約250mg/mLの濃度で含んでなる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記界面活性剤がSDSであり、前記サンプル中のSDSの濃度が約0.01%〜約2.0%である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記サンプル中のNaOHの濃度が約0.1mM〜約100mMである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 工程(c)の増幅がポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を含んでなる、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記核酸が宿主細胞のDNAである、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記組換えタンパク質が抗体、例えば、モノクローナル抗体である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 組換えタンパク質および凝集剤を含んでなるサンプルにおいて核酸を検出するための方法であって、
    (a)界面活性剤を前記サンプルに添加すること、
    (b)前記サンプルのpHを少なくとも約8に調整すること、
    (c)前記核酸の少なくとも一部分を増幅すること、および
    (d)工程(c)の増幅を検出し、それにより、前記サンプル中の核酸を検出すること
    を含んでなる、方法。
  12. 前記界面活性剤がSDSである、請求項11に記載の方法。
  13. 前記凝集剤がPEIである、請求項11または12に記載の方法。
  14. 前記サンプルが凝集剤を約20ppm〜約200ppmの濃度で含んでなる、請求項11〜13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 前記サンプルが組換えタンパク質を約50mg/mL〜約250mg/mLの濃度で含んでなる、請求項11〜14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 前記界面活性剤がSDSであり、前記サンプル中のSDSの濃度が約0.1%〜約2.0%である、請求項11〜15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 工程(c)の増幅がポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を含んでなる、請求項11〜16のいずれか一項に記載の方法。
  18. 前記核酸が宿主細胞のDNAである、請求項11〜17のいずれか一項に記載の方法。
  19. 前記組換えタンパク質が抗体、例えば、モノクローナル抗体である、請求項11〜18のいずれか一項に記載の方法。
  20. 凝集剤および組換えタンパク質を含んでなるサンプルにおいて核酸を検出するための方法であって、
    (a)ヘパリンおよび界面活性剤を前記サンプルに添加すること、
    (b)前記核酸の少なくとも一部分を増幅すること、ならびに
    (c)工程(b)の増幅を検出し、それにより、前記サンプル中の核酸を検出すること
    を含んでなる、方法。
  21. 前記界面活性剤がサルコシルである、請求項20に記載の方法。
  22. 前記凝集剤がPEIである、請求項20または21に記載の方法。
  23. 前記凝集剤が前記サンプル中に約100ppm〜約1000ppmの濃度で存在する、請求項20〜22のいずれか一項に記載の方法。
  24. 前記組換えタンパク質が前記サンプル中に約0.1mg/mL〜約20mg/mLの濃度で存在する、請求項20〜23のいずれか一項に記載の方法。
  25. 前記界面活性剤がサルコシルであり、前記サンプル中のサルコシルの濃度が約0.01%〜約2.0%である、請求項20〜24のいずれか一項に記載の方法。
  26. 前記サンプル中のヘパリンの濃度が約50μg/mL〜約1000μg/mLである、請求項20〜25のいずれか一項に記載の方法。
  27. 工程(b)の増幅がポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を含んでなる、請求項20〜26のいずれか一項に記載の方法。
  28. 前記核酸が宿主細胞のDNAである、請求項20〜27のいずれか一項に記載の方法。
  29. 前記組換えタンパク質が抗体、例えば、モノクローナル抗体である、請求項20〜28のいずれか一項に記載の方法。
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