JP2021534451A - マイクロレンズアレイを含む光学要素 - Google Patents

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Abstract

マイクロレンズのアレイ、ピンホールマスク、及び波長選択フィルタを含む光学要素が記載される。ピンホールマスクは、ピンホールのアレイであって、ピンホールのアレイ内の各ピンホールが、第1のマイクロレンズのアレイ内のマイクロレンズと位置合わせされている、ピンホールのアレイを含む。波長選択フィルタは、マイクロレンズのアレイ内の第1のマイクロレンズから、第1のマイクロレンズと位置合わせされている、ピンホールのアレイ内の第1のピンホールを通って透過される、第1の波長を有する第1の光線を透過させ、かつ第1のマイクロレンズから、第1のマイクロレンズに隣接する第1のマイクロレンズのアレイ内の第2のマイクロレンズと位置合わせされている、ピンホールのアレイ内の第2のピンホールを通って透過される、第1の波長を有する第2の光線を減ずるように適合されている。

Description

ディスプレイデバイスは、指紋によって反射された光を検出する指紋センサを含み得る。
画像認識システムは、マイクロレンズアレイ、検出器アレイ、及びピンホールアレイを含み得る。
本明細書のいくつかの態様では、第1のマイクロレンズのアレイ、ピンホールマスク、及び波長選択フィルタを含む、光学要素が提供される。ピンホールマスクは、ピンホールのアレイを含み、ピンホールのアレイ内の各ピンホールは、第1のマイクロレンズのアレイ内のマイクロレンズと位置合わせされる。波長選択フィルタは、第1のマイクロレンズのアレイ内の第1のマイクロレンズから、第1のマイクロレンズと位置合わせされている、ピンホールのアレイ内の第1のピンホールを通って透過される、第1の波長を有する第1の光線を透過させ、かつ第1のマイクロレンズから、第1のマイクロレンズに隣接する第1のマイクロレンズのアレイ内の第2のマイクロレンズと位置合わせされている、ピンホールのアレイ内の第2のピンホールを通って透過される、第1の波長を有する第2の光線を減ずるように適合されている。
本明細書のいくつかの態様では、互いに反対側にある第1の主面及び第2の主面を有する第1の層であって、第1の主面が第1のマイクロレンズのアレイを含む、第1の層と、ピンホールのアレイを含む第2の層であって、ピンホールのアレイ内の各ピンホールが、第1のマイクロレンズのアレイ内の対応するマイクロレンズから光を受光するように配置されている、第2の層と、第1の層及び第2の層の少なくとも一方に隣接する多層光学フィルムとを含む、光学要素が提供される。多層光学フィルムは、所定の波長域に沿って延びるとともに可視又は近赤外波長域内の垂直入射における長波長帯域端波長を有する、垂直入射における通過帯域を有する。
本明細書のいくつかの態様では、互いに反対側にある第1の主面及び第2の主面を有する第1の層であって、第1の主面が第1のマイクロレンズのアレイを含む、第1の層と、ピンホールのアレイを含む第2の層であって、ピンホールのアレイ内の各ピンホールが、第1のマイクロレンズのアレイ内の対応するマイクロレンズから光を受光するように配置されている、第2の層と、互いに反対側にある第1の主面及び第2の主面を有する任意選択的な第3の層であって、任意選択的な第3の層の第1の主面が、第1の層の第1の主面に配置されており、任意選択的な第3の層の第2の主面ではなく第1の主面が、第1の層の第1の主面に実質的に合致する形状を有する、任意選択的な第3の層とを含む、光学要素が提供される。第1の層又は任意選択的な第3の層の少なくとも一方は、所定の第1の波長域内の垂直入射光に対する吸光度が少なくとも50%である吸収帯域をもたらす、層全体に分散した波長選択性の吸収材料を含む。
本明細書のいくつかの態様では、第1のマイクロレンズのアレイと、波長選択層であって、波長選択層内の又は波長選択層を通るピンホールのアレイを含み、ピンホールのアレイ内の各ピンホールが、第1のマイクロレンズのアレイ内のマイクロレンズと位置合わせされている、波長選択層とを含む光学要素が提供される。少なくとも1つの偏光状態について、隣接するピンホールの間の波長選択層の領域は、所定の第1の波長域内の垂直入射光の少なくとも60%を透過させ、所定の第2の波長域内の垂直入射光の少なくとも60%を遮断する。
本明細書のいくつかの態様では、互いに反対側にある第1の主面及び第2の主面を含む第1の層を含む、光学要素が提供される。第1の主面は、第1のマイクロレンズのアレイであって、各マイクロレンズが第2の主面に対して凹んでいる、第1のマイクロレンズのアレイと、ポストのアレイであって、ポストのアレイ内の少なくとも大半のポストのうちの各ポストが、第1のマイクロレンズのアレイ内の2つ以上の隣接するマイクロレンズの間に配置され、第2の主面から離れる方向で、2つ以上の隣接するマイクロレンズの上方に延びている、ポストのアレイとを含む。
本明細書のいくつかの態様では、少なくとも1つのマイクロレンズのアレイと、少なくとも1つのピンホールのアレイとを含む、光学要素が提供される。いくつかの実施形態では、各マイクロレンズのアレイは、ピンホールのアレイと所定の方法で位置合わせされる。いくつかの実施形態では、光学要素は、少なくとも1つのマイクロレンズのアレイ及び少なくとも1つのピンホールのアレイと光学的に連通している波長選択フィルタを含む。いくつかの実施形態では、光学要素は、ポストのアレイを含み、ポストのアレイの少なくとも大半のうちの各ポストが、2つ以上の隣接するマイクロレンズの間に配置される。
本明細書のいくつかの態様では、本明細書に記載する光学要素を含む電子デバイスが提供される。
マイクロレンズを含む光学要素の概略断面図である。 マイクロレンズを含む光学要素の概略断面図である。 マイクロレンズを含む光学要素の概略断面図である。 マイクロレンズを含む光学要素の概略断面図である。 干渉フィルタの概略断面図である。 光吸収フィルタ及び多層光学フィルムについての垂直入射における透過率対波長の概略プロットである。 図6Aの光吸収フィルタ及び多層光学フィルムについての斜め入射角での透過率対波長の概略プロットである。 垂直入射における多層光学フィルムの透過率に重ね合わせた光源の発光スペクトルの概略プロットである。 2つのマイクロレンズのアレイを含む光学要素の概略断面図である。 マイクロレンズとピンホールの位置合わせを概略的に示す光学要素の概略断面図である。 マイクロレンズとピンホールの位置合わせを概略的に示す光学要素の概略断面図である。 マイクロレンズとピンホールの位置合わせを概略的に示す光学要素の概略断面図である。 センサに隣接する光学要素を含む電子デバイスの概略図である。 ディスプレイパネルと光学センサとの間に配置された光学要素を含む電子ディスプレイデバイスの概略図である。 マイクロレンズのアレイと、ポストのアレイとを含む光学要素の概略断面図である。 マイクロレンズのアレイと、隣接層に取り付けられたポストのアレイとを含む光学要素の概略断面図である。 マイクロレンズの正方形アレイを含む光学要素の概略上面図である。 マイクロレンズの正方形アレイとポストの正方形アレイとを含む光学要素の概略上面図である。 マイクロレンズの六角形アレイの一部分及びポストの六角形アレイの一部分の概略上面図である。 ピンホールの概略上面図である。 ピンホールの概略上面図である。 ピンホールの概略上面図である。 ピンホールの概略上面図である。 マイクロレンズの概略上面図である。 マイクロレンズの概略上面図である。 別の層に配置されたバリア層の概略断面図である。 マイクロレンズのアレイと多層光学フィルムとを含む光学要素の概略断面図である。 第1の領域と、第2の領域とを含む光学要素の概略上面図である。 スペーサ層によって隔てられた第1のマスク層及び第2のマスク層の概略断面図である。 スペーサ層によって隔てられた第1のマスク層及び第2のマスク層の概略断面図である。
以下の説明では、本明細書の一部を構成し、様々な実施形態が実例として示される、添付図面が参照される。図面は、必ずしも正確な比率の縮尺ではない。本開示の範囲又は趣旨から逸脱することなく、他の実施形態が想到され、実施可能である点を理解されたい。したがって、以下の発明を実施するための形態は、限定的な意味では解釈されないものとする。
光学センサの分解能を向上させるために、光を光学センサへと透過させるように配置されたコリメート用光学要素を使用することが望ましい場合がある。好適なコリメート用光学要素は、マイクロレンズアレイ及びピンホールマスクを含み、マイクロレンズはピンホールに焦点を有する。マイクロレンズの表面にわたる屈折率コントラストを最大化するために、マイクロレンズアレイの表面に空隙を有することが典型的に望まれてきた。空隙が存在しない場合、マイクロレンズアレイと隣接層との間の屈折率コントラストが低減し、これにより、空隙が存在する場合にはピンホール層によって遮断されることになるマイクロレンズに入射する光の一部分が、隣接するマイクロレンズと位置合わせされている、ピンホールを通過することができる。本明細書のいくつかの実施形態によれば、隣接するピンホールにおける光学フィルタへの入射角が増加することによって帯域端がシフトすることにより、光が、マイクロレンズと位置合わせされている、ピンホールを通過できるが、隣接するピンホールを通過できない、光学フィルタが提供される。これにより、マイクロレンズのアレイとピンホールのアレイの位置合わせによってもたらされるコリメーションを実質的に犠牲にせずに、接着剤層にマイクロレンズアレイを埋め込むことができる。いくつかの実施形態では、マイクロレンズのアレイを含む層はまた、マイクロレンズの上方に空隙を残しながら、ポストによって接着剤層に層を接合することができる、ポストのアレイを含む。これにより、マイクロレンズにわたる屈折率コントラストを維持しながら、隣接層に層を接合することができるので、接合は、マイクロレンズのアレイとピンホールのアレイの位置合わせによってもたらされるコリメーションを犠牲にすることがない。
本明細書に記載する光学要素は、例えば電子ディスプレイデバイスを含む、様々な電子デバイスにおいて有用である。本明細書の光学要素を含み得る様々なデバイスについては、例えば、米国特許出願公開第2007/0109438号(Duparreら)、同第2008/0005005号(Heら)、及び同第2018/00129069号(Chungら)に記載されている。
図1は、マイクロレンズのアレイ150と、ピンホールのアレイ180を含むピンホールマスク189とを含む光学要素100の概略断面図である。ピンホールマスクは、少なくとも1つの波長及び少なくとも1つの偏光状態について、ピンホール同士の間でマスクに入射する光を実質的に遮断する(例えば、吸収、反射、又はそれらの組み合わせにより、少なくとも60%の光を遮断する)。いくつかの実施形態では、ピンホールマスク189は、例えば、光学的に実質的に不透明な材料内のピンホールを含む、又は波長選択フィルタ内のピンホールを含む。光学的に実質的に不透明な材料又は層は、近紫外(例えば、400nm未満かつ少なくとも350nm)、可視(例えば、400nm〜700nm)、及び/又は赤外(700nm超かつ2500nm以下)の所定の波長域内の垂直入射無偏光に対する透過率が10%未満である材料又は層である。いくつかの実施形態では、所定の波長域は、少なくとも400nm〜700nmに沿って延びる。透過率は、材料特性(例えば、吸光度)及び材料厚さに依存し得る。いくつかの実施形態では、ピンホールマスク189は、ピンホールのアレイ180内の隣接するピンホールの間で光学的に実質的に不透明である。いくつかの実施形態では、ピンホールマスク189は、波長選択層であるか又はそれを含み、ピンホールのアレイ180は、波長選択層内の又は波長選択層を通るピンホールを含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの偏光状態について(いくつかの実施形態では、直交する2つの偏光状態のそれぞれについて)、波長選択層は、所定の第1の波長域(例えば、近紫外、可視、又は近赤外域)内の垂直入射光の少なくとも60%を透過させ、所定の第2の波長域(例えば、異なる近紫外、可視、又は近赤外域)内の垂直入射光の少なくとも60%を遮断する、隣接するピンホールの間の領域を有する。いくつかの実施形態では、波長選択層は、所定の第1の波長域内の垂直入射無偏光の少なくとも60%を透過させ、所定の第2の波長域内の垂直入射無偏光の少なくとも60%を遮断する、隣接するピンホールの間の領域を有する。波長選択層は、例えば、波長選択性のミラー又は波長選択性の反射型偏光子であってもよい。いくつかの実施形態では、波長選択層は、少なくとも1つの波長域内で光学的に実質的に不透明である。透過率、反射率、及び吸光度はそれぞれ、(例えば、偏光状態を参照するなど)特に指定しない限り又は文脈から明らかでない限り、無偏光の透過率、反射率、及び吸光度を指すものと理解することができる。
例えば可視域全体であり得る所定の波長域内の光をフィルタリングするために、光学的に実質的に不透明な材料を使用してもよい。所定の第1の波長域内ではなく、所定の第2の波長域内の光をフィルタリングするために、波長選択層を使用してもよい。所定の第1の波長域及び第2の波長域の一方が、可視域であってもよく、所定の第1の波長域及び第2の波長域の他方が、近赤外域であってもよい。可視光とは、別様に指定しない限り、波長が400nm〜700nmの範囲内の光を指す。近赤外とは、別様に指定しない限り、波長が700nm超かつ2500nmまでの光を指す。
ピンホールは、例えば、物理的ピンホール又は光学式ピンホールとすることができる。光学的に不透明な材料内又は波長選択層内の物理的ピンホールは、例えば、対応するマイクロレンズからの光が通過できる、材料又は層を通る開口部である。開口部のサイズは、マイクロレンズの平均直径Dよりも実質的に小さい(例えば、少なくとも5倍、少なくとも10倍、若しくは少なくとも20倍小さい)、及び/又はマイクロレンズの平均焦点距離よりも実質的に小さい。層内又はフィルム内の光学式ピンホールは、(例えば、ピンホールのサイズが、対応するマイクロレンズの直径又は焦点距離よりも実質的に小さい)物理的ピンホールと同様の形状寸法を有する、層内又はフィルム内の領域であり、そうでなければ遮断されることになる光を透過させることができるように層又はフィルムの材料が改変されている。例えば、光学フィルムの反射帯域の少なくとも一部分内の波長に対して、ピンホール領域が光学フィルムの他の領域よりも光学的に実質的に透明になるように、光学フィルムを局所的に加熱して、ピンホール領域内の複屈折を低減させるか又は排除することにより、複屈折多層光学フィルム内の光学式ピンホールを作り出すことができる。いくつかの実施形態では、多層光学フィルムは、ピンホールを横切って連続して物理的に延びる。多層光学フィルムの光学特性を空間的に調整することについては、例えば米国特許第9,575,233号(Merrillら)に全般的に記載されている。いくつかの実施形態では、多層ピンホールマスク内のピンホールは、例えば、マスクの1つ以上の層にピンホールを含むが、必ずしも全ての層には含まない。例えば、多層ピンホールマスクは、スペーサ層(及び任意選択的に、離れた追加のマスク層)を間に有する第1のマスク層及び第2のマスク層を含んでもよい。第1のマスク層及び第2のマスク層は、物理的又は光学式ピンホールの位置合わせされたアレイを含んでもよい。この場合、位置合わせされたピンホールの各対は、位置合わせされたピンホール同士の間に光路を提供する、位置合わせされたピンホール同士の間のスペーサ層の領域と共に、スペーサ層が第1のピンホールと第2のピンホールとの間に延びる物理的ピンホールを含むか否かにかかわらず、多層マスク内のピンホールとみなすことができる。
マイクロレンズは、1mm未満の少なくとも1つの横寸法(例えば、直径)を有するレンズである。いくつかの実施形態では、マイクロレンズの平均直径Dは、5マイクロメートル〜1000マイクロメートルの範囲内である。
いくつかの実施形態では、マイクロレンズは、直交する2つの方向に関して湾曲しており、ピンホールは、直交する2つの方向のそれぞれで、マイクロレンズの対応する横寸法よりも実質的に小さな最大横寸法を有する。他の実施形態では、マイクロレンズは、レンチキュラマイクロレンズであり、ピンホールは、レンチキュラマイクロレンズの幅よりも実質的に小さな幅と、レンチキュラマイクロレンズの長さに沿った方向に延びる長さとを(光学的又は物理的に)有するスリットである。いくつかの実施形態では、異なる方向に延びるレンチキュラマイクロレンズを有するそのような2つの光学要素を、センサデバイスに使用してもよく、又はそのような1つの光学要素を、光学センサデバイス内でレンチキュラマイクロレンズの方向とは異なる方向に延びるルーバを有するルーバフィルムと組み合わせてもよい。
光学要素100は、互いに反対側にある第1の主面162及び第2の主面164を有する第1の層160を含み、かつ第2の主面164に配置された第2の層188を含む。第1の主面162は、マイクロレンズのアレイ150を含む。第2の層188は、ピンホールマスク189及びピンホールのアレイ180を含む。第2の層188は、ピンホールマスク189と、例えば、追加のコーティング若しくは層とを含んでいてもよく、又は、第2の層188は、ピンホールマスク189からなっていてもよく、若しくはピンホールマスク189から本質的になっていてもよい。第1の層160は厚さTを有し、第2の層188は、図示した実施形態ではピンホールマスク189の厚さでもある厚さtを有する。いくつかの実施形態では、t/Tは、0.5未満、0.2未満、0.1未満、0.05未満、0.02未満、又は0.01未満である。例えば、いくつかの実施形態では、tは、0.01〜0.2マイクロメートルの範囲内であり、Tは、10〜200マイクロメートルの範囲内である。例えば、クロストーク(1つのマイクロレンズから異なるマイクロレンズと位置合わせされている、ピンホールに入射する光)を低減させるために、より厚いピンホールマスクを選択してもよく、又はピンホールを通って透過される光を増加させるために、より薄いピンホールマスクを選択してもよい。いずれの場合も、本明細書の他の箇所に更に記載するように、クロストークを低減させるか又は更に低減させるために、光学フィルタを含んでもよい。いくつかの実施形態では、ピンホールのアレイは、隣接するピンホールの間の平均中心間距離Sを有し、0.1S/T2である。いくつかの実施形態では、直径Dは、距離Sにほぼ等しい(例えば、10%以内)。いくつかの実施形態では、マイクロレンズのアレイ150は、距離Sに等しいか又はほぼ等しくてもよい(例えば、±10%又は±5%以内)、隣接するマイクロレンズの間の平均中心間距離S0を有する。図示した実施形態では、マイクロレンズのアレイ150と第2の層188又はピンホールマスク189との間の距離はT0である。いくつかの実施形態では、ピンホールのアレイ180は、T0よりも実質的に(例えば、少なくとも4倍、少なくとも8倍、又は少なくとも10倍)小さくてもよい平均ピンホール直径dを有する。いくつかの実施形態では、ピンホールマスク189又は第2の層188は、クロストーク(例えば、1つのマイクロレンズに入射し、別のマイクロレンズと位置合わせされている、ピンホールを通過する光)を低減させるために十分に厚くてもよい。ピンホールマスク189又は第2の層188は、所望の厚さを有する単一層であってもよく、又は本明細書の他の箇所に更に記載するような離れたマスク層を含んでもよい。いくつかの実施形態では、ピンホールマスク189又は第2の層188の厚さtは、0.1T0d/S0以上である。いくつかの実施形態では、10T0d/S0≧ts≧0.1T0d/S0、又は8T0d/S0≧ts≧0.2T0d/S0、又は6T0d/S0≧ts≧0.4T0d/S0、4T0d/S0≧ts≧0.5T0d/S0である。いくつかの実施形態では、ピンホールマスク189又は第2の層188は、垂直入射光を透過させるように適合されてもよい。いくつかの実施形態では、ピンホールマスク189又は第2の層188は、本明細書の他の箇所に更に記載するように、所定の斜め入射角で斜めに入射する光を透過させるように適合されてもよい。
第2の層は、互いに反対側にある第1の主面及び第2の主面を有する第1の層の第2の主面に配置されてもよく、この配置は、第2の主面に直接配置することによるか、又は、第1の層の第2の主面が第1の層の第1の主面と第2の層との間に配置された状態で、1つ以上の介在層によって第2の主面に間接的に配置することによる。隣接する第1の層及び第2の層は、直接隣接してもよく、又は隣接する第1の層及び第2の層は、1つ以上の介在層によって隔てられてもよい。
層は、単層であってもよく、又は互いに接合された副層を含んでもよい。いくつかの実施形態では、第1の層160は、モノリシック又は一体である。いくつかの実施形態では、第1の層160は、互いに接合された1つ以上の副層を含む。いくつかの実施形態では、第1の層160は、ポリマーフィルム基材と、基材に配置されたマイクロレンズ150を含むモノリシックな又は一体の層とを含む。
光学要素100は、注型及び紫外線(UV)硬化処理を用いて、マイクロレンズのアレイを高精細化する(micro-replicating)ことによって作製することができ、この場合、例えば、米国特許第5,175,030号(Luら)、同第5,183,597号(Lu)、及び同第9,919,339号(Johnsonら)、並びに米国特許出願公開第2012/0064296号(Walker,JRら)に全般的に記載されているように、例えば、基材に樹脂が注型され、複製ツールの表面と接触して硬化される。ピンホールマスク189は、次いで、例えば、第2の主面164に、実質的に不透明な材料をコーティングすることによって形成することができる。例えば、実質的に不透明な材料は、厚さ100nm〜150nmのアルミニウムであってもよく、例えば、標準的なマグネトロンスパッタリングを用いてコーティングされてもよい。ピンホール180は、次いで、例えば、マイクロレンズを通じたレーザアブレーションによって形成することができる。好適なレーザとしては、例えば、1070nmの波長を操作する40Wパルスのファイバレーザなどのファイバレーザが挙げられる。いくつかの実施形態では、ピンホールマスク189は、波長選択性の多層光学フィルムを第2の主面164に適用することによって形成される。次いで、マイクロレンズを通じてレーザを照射することにより、光学フィルム内に物理的又は光学式ピンホールを形成することができる。任意選択的に、吸収性オーバーコートを光学フィルムに適用して、レーザからのエネルギー吸収を増加させることができる。マイクロレンズアレイを通じてレーザを使用して層にアパーチャを形成することについては、例えば米国特許出願公開第2007/0258149号(Gardnerら)に全般的に記載されている。
図2は、マイクロレンズのアレイ250と、ピンホールのアレイ280を含むピンホールマスク289と、波長選択フィルタ210とを含む光学要素200の概略断面図である。光学要素200は、波長選択フィルタ210の追加を除いて、光学要素100に相当し得る。いくつかの実施形態では、波長選択フィルタ210は、第1のマイクロレンズのアレイ250内の第1のマイクロレンズ251から、第1のマイクロレンズ251と位置合わせされている、ピンホールのアレイ280内の第1のピンホール281を通って透過される、第1の波長を有する第1の光線233を透過させ、かつ第1のマイクロレンズ251から、第1のマイクロレンズ251に隣接する第1のマイクロレンズのアレイ250内の第2のマイクロレンズ252と位置合わせされている、ピンホールのアレイ280内の第2のピンホール282を通って透過される、第1の波長を有する第2の光線234を減ずるように適合される。第1の波長は、例えば、350nm〜400nm、又は400nm〜700nm、又は700nm〜2500nmの範囲内とすることができる。いくつかの実施形態では、第1の光線233と第2の光線234は、同じ第1の偏光状態を有する。いくつかの実施形態では、第1の光線233及び第2の光線234は、偏光されていない。フィルタ210は、フィルタ210を通って透過される入射光の量を吸収、反射、又はそれらの組み合わせによって低減させることにより、入射光234を減ずることができる。いくつかの実施形態では、フィルタ210は、入射光234の50%超又は70%超を吸収及び/又は反射する。いくつかの実施形態では、フィルタ210は、入射光234を遮断する。いくつかの実施形態では、フィルタ210は、(例えば、直交する2つの偏光状態のそれぞれについて反射帯域内の垂直入射光の少なくとも70%を反射する)波長選択性のミラーであるか又はそれを含む。いくつかの実施形態では、フィルタ210は、(例えば、第1の偏光状態について反射帯域の波長域内の垂直入射光の少なくとも70%を反射し、直交する第2の偏光状態について同じ波長域内の垂直入射光の少なくとも60%を透過させる)波長選択性の反射型偏光子であるか又はそれを含む。いくつかの実施形態では、フィルタ210は、第1の波長及び第1の偏光状態を有する垂直入射光に対する透過率が70%超又は80%超である。いくつかの実施形態では、フィルタ210は、第1の波長及び第1の偏光状態を有する、垂直に対して60度で入射する光に対する透過率が30%未満又は20%未満である。いくつかの実施形態では、フィルタ210は、第1の波長を有する、垂直入射する無偏光に対する透過率が70%超又は80%超である。いくつかの実施形態では、フィルタ210は、第1の波長を有する、垂直に対して60度で入射する無偏光に対する透過率が30%未満又は20%未満である。
いくつかの実施形態では、波長選択フィルタ210は、干渉フィルタ、吸収フィルタ、又はそれらの組み合わせを含む。例えば、波長選択フィルタ210は、本明細書の他の箇所に更に記載するような、多層光学フィルムであり得る又はそれを含み得る、干渉フィルタを含んでもよい。いくつかの実施形態では、互いに反対側にある第1の主面及び第2の主面を有する第1の層260は、第1の主面上のマイクロレンズのアレイ250を含み、第2の層288は、ピンホール(例えば、光学的に実質的に不透明な材料内のピンホール又は波長選択フィルタ内のピンホール)のアレイ280を含むピンホールマスク289を含み、ピンホールのアレイ280内の各ピンホールは、マイクロレンズのアレイ250内の対応するマイクロレンズから光を受光するように配置される。波長選択フィルタ210は、フィルタ210がマイクロレンズのアレイ250及びピンホールのアレイ280と光学的に連通するような、光学要素200内の他の場所に配置されてもよい。2つの物体に適用される「光学的に連通する」という用語は、光学的方法(例えば、反射、回折、屈折)を用いて、直接に又は間接的に、のいずれかで、一方から他方に光を透過できることを意味する。いくつかの実施形態では、干渉フィルタであり得る又はそれを含み得る、フィルタ210は、第1の層260及び第2の層268の少なくとも一方に隣接して配置され、所定の波長域に沿って延びるとともに可視又は近赤外波長域内の長波長帯域端波長(例えば、長波長帯域端波長は、400nm〜2500nmの範囲内、500nm〜2000nmの範囲内、又は600nm〜1500nmの範囲内であり得る)を有する、垂直入射における通過帯域を有する。好適な干渉フィルタとしては、交互する無機層、交互する有機層(例えば、等方性若しくは複屈折ポリマー多層光学フィルム)、又は交互する有機層及び無機層が挙げられ得る。
いくつかの実施形態では、光学要素は、互いに直接隣接し得る又は1つ以上の層によって隔てられ得る、2つ以上の構成要素を含む波長選択フィルタを含む。例えば、波長選択フィルタは、光吸収層と、吸収層に直接隣接し得る又は1つ以上の層によって隔てられ得る、多層光学フィルムとを含んでもよい。いくつかの実施形態では、第1の層260は光吸収層であり、いくつかの実施形態では、光吸収層は、第1の層260とは反対側でマイクロレンズのアレイに隣接して配置された追加の層である。多層光学フィルムは、吸収層に隣接して配置されてもよく、及び/又は第1の層260のいずれの側に配置されてもよい。
図3は、第1の主面362及び第2の主面364を有する第1の層360であって、第1の主面がマイクロレンズのアレイ350を含む、第1の層と、第2の層388内のピンホールのアレイ380と、いくつかの実施形態では任意選択的に省略される第3の層323とを含む、光学要素300の概略断面図である。光学要素300は、第3の層323の追加を除いて、光学要素100に相当し得る。光学要素200について記載したような波長選択フィルタが含まれてもよい。第3の層323は、互いに反対側にある第1の主面324及び第2の主面325を有する。第3の層323の第1の主面324は、第1の層360の第1の主面362に配置される。第3の層323の第2の主面325ではなく第1の主面324が、第1の層360の第1の主面362に実質的に合致する形状を有する。いくつかの実施形態では、第1の層360又は任意選択的な第3の層323の少なくとも一方は、所定の第1の波長域内の垂直入射光に対する吸光度が少なくとも50%、少なくとも60%、又は少なくとも70%である吸収帯域をもたらす、層全体に分散した波長選択性の吸収材料(例えば、染料、顔料、又はそれらの組み合わせ)を含む。所定の第1の波長域は、所与の用途において好適な任意の範囲であってもよく、又は、可視及び/若しくは近赤外及び/若しくは近紫外波長を含んでもよい。いくつかの実施形態では、任意選択的な第3の層323が含まれ、第1の層360及び第3の層323はそれぞれ、波長選択性の吸収材料を含む。いくつかの実施形態では、第1の層360ではなく第3の層323が、波長選択性の吸収材料を含む。いくつかの実施形態では、第3の層323ではなく第1の層360が、波長選択性の吸収材料を含む。
図4は、マイクロレンズのアレイ450を含む主面462を有する第1の層460と、第2の層488内のピンホールのアレイ480と、第3の層423と、第1の層460とは反対側で第3の層434に配置された接着剤層(例えば、光学的に透明な接着剤層)と、第2の層488に配置された光学フィルタ410(例えば、波長選択フィルタ)と、光学フィルタ410に配置されたバリア層466とを含む、光学要素400の概略断面図である。要素480、488、460、450、424、425、462、及び423はそれぞれ、要素380、388、360、350、324、325、362、及び323について記載したものと同じであってもよい。バリア層466は、好適な任意の種類のバリア層とすることができる。例示的なバリア層については、本明細書の他の箇所に更に記載する。いくつかの実施形態では、第3の層423は、屈折率が1.3以下(例えば、1.1〜1.3の範囲内)である低屈折率層であり、第1の層460の第1の主面462に配置され、第1の主面462に実質的に合致する主面424を有する。屈折率は、特に指定しない限り、633nmでの屈折率を指す。屈折率が1.3以下である層は、例えば、国際公開第2013/0011608号(Wolkら)及び同第2013/0235614号(Wolkら)に記載されているようなナノボイド層であってもよい。
いくつかの実施形態では、光学フィルタ410は、2つのフィルタ412及び414を含み、2つのフィルタ412及び414の一方は吸収フィルタであり、他方は干渉フィルタ(例えば、交互する干渉層を有する多層光学フィルム)である。吸収フィルタは典型的に、入射角によって実質的にシフトしない吸収帯域を有するが、干渉フィルタは典型的に、入射角の増加によってシフトする透過帯域及び/又は反射帯域を有する。吸収フィルタと干渉フィルタの組み合わせを利用することで、フィルタの帯域端の相対的なシフトにより、クロストーク(1つのマイクロレンズから異なるマイクロレンズと位置合わせされている、ピンホールに入射する光)の低減をもたらすことができる。多層光学フィルムの干渉フィルタ及び吸収光学フィルタを使用する光学フィルタについては、国際公開第2018/013363号(Wheatleyら)及び同第2017/213911号(Wheatleyら)に記載されている。
図5は、交互する第1の層504及び第2の層506を含む干渉フィルタ510の概略断面図である。いくつかの実施形態では、干渉フィルタ510は多層光学フィルムであり、交互する第1の層504及び第2の層506は、交互するポリマー層であり、第1の層504及び第2の層506の少なくとも一方は、配向された複屈折ポリマー層である。いくつかの実施形態では、干渉フィルタ510は、波長選択性のミラー又は反射型偏光子である。そのようなポリマーフィルタ(例えば、ミラー又は反射型偏光子)については、例えば、米国特許第5,882,774号(Jonzaら)、同第5,962,114号(Jonzaら)、同第5,965,247号(Jonzaら)、同第6,939,499号(Merrillら)、同第6,916,440号(Jacksonら)、同第6,949,212号(Merrillら)、及び同第6,936,209号(Jacksonら)に全般的に記載されている。要約すると、ポリマー多層光学フィルムは、交互する複数のポリマー層(例えば数百層)を共押出し、偏光子の場合には、(直線形又は放物形の幅出機において)押出したフィルムを一軸又は実質的に一軸に延伸してフィルムを配向させることによって、又はミラーの場合には、フィルムを二軸延伸して配向させることによって作ることができる。
多層光学フィルムは、交互する干渉層を保護するために、外面にスキン層を含むことができる。いくつかの実施形態では、例えば、吸収フィルタを提供するために、スキン層に吸収性の染料及び/又は顔料が含まれる。他の実施形態では、吸収層は、別個に形成され、多層光学フィルムに取り付けられるか、又は光学要素を通る光路内の他の場所に配置される。
図6Aは、長波長帯域端波長λ1を有する吸収帯域694、及び通過帯域又は透過帯域696を有する吸収フィルタと、長波長帯域端λ2を有する通過帯域又は透過帯域690、及び反射帯域692を有する多層光学フィルムとについての、垂直入射における透過率対波長の概略プロットである。長波長帯域端は、より低い波長の短波長帯域端又は左側の帯域端も有し得る、帯域のより長い波長帯域端又は右側の帯域端である。図6Bは、図6Aの吸収フィルタ及び多層光学フィルムについての斜め入射角(例えば、垂直に対して45度又は60度)での透過率対波長の概略プロットである。吸収帯域694の長波長帯域端は、依然として波長λ1であるが、透過帯域690の長波長帯域端は、λ2からλ3にシフトしている。いくつかの実施形態では、吸収帯域694の長波長帯域端λ1は、垂直入射における通過帯域690の長波長帯域端λ2とは、200nm以下だけ異なる(すなわち、|λ1−λ2|200nm)。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの斜め入射角について、λ3<λ1である。いくつかの実施形態では、多層光学フィルムは、直交偏光状態ではなく、1つの偏光状態について反射帯域692を有する。他の実施形態では、多層光学フィルムは、直交する2つの偏光状態のそれぞれについて反射帯域692を有する。
いくつかの実施形態では、光学アセンブリは、本明細書の光学要素を含み、光学要素と光学的に連通している光源を更に含む。例えば、図12では、ディスプレイ1290及び光学要素1200は、ディスプレイ1290が光源であるか又は光源を含む、光学アセンブリと見なされてもよい。別の例として、図11の光学要素1100を有する光源1102は、光学アセンブリと見なすことができる。図6Cは、垂直入射における多層光学フィルムの透過率に重ね合わされた光源の発光スペクトル698を概略的に示す。いくつかの実施形態では、発光スペクトルは、垂直入射における多層光学フィルムの通過帯域の長波長帯域端波長λ2とは200nm以下だけ異なる短波長帯域端波長λ0を有する(すなわち、|λ0−λ2|200nm)。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの斜め入射角について、λ3<λ0である。いくつかの実施形態では、光源の発光スペクトル698は、長波長帯域端波長λ4を有する。いくつかの実施形態では、λ4−λ0は、100nm未満、50nm未満、又は10nm〜45nmの範囲内である。いくつかの実施形態では、光源は、半値全幅がλ4−λ0である発光スペクトルを有する。
関連する量(例えば、透過率、反射率、吸光度、発光)が帯域端の両側にあるそのベースライン値の中間にある波長を帯域端波長とすることができる。
光学要素は、光学要素を通る光路内に好適な任意の数のマイクロレンズのアレイを含んでもよい。いくつかの実施形態では、光学要素は、第1のマイクロレンズのアレイのみを含む。他の実施形態では、光学要素は、複数のマイクロレンズのアレイを含み、かつ複数のマイクロレンズのアレイ内の各マイクロレンズのアレイと位置合わせされている、ピンホールのアレイとを含む。いくつかの実施形態では、複数のマイクロレンズのアレイは、第1のマイクロレンズのアレイ及び第2のマイクロレンズのアレイを含み、第1のマイクロレンズのアレイと第2のマイクロレンズのアレイとの間にピンホールのアレイが配置される。
図7は、第1のマイクロレンズのアレイ750を含む第1のマイクロレンズ層760と、第2のマイクロレンズのアレイ757を含む第2のマイクロレンズ層767と、ピンホールのアレイ780を含むピンホールマスク788とを含む、光学要素700の概略断面図である。ピンホールマスク788は、第1のマイクロレンズ層760と第2のマイクロレンズ層757との間に配置される。ピンホールマスク788は、実質的に不透明な材料の層を含んでもよく、又は本明細書の他の箇所に更に記載するような波長選択層を含んでもよい。
いくつかの実施形態では、第1のマイクロレンズのアレイ内の各マイクロレンズは、第1の焦点距離f1を有し、第2のマイクロレンズのアレイ内の各マイクロレンズは、第2の焦点距離f2を有する。いくつかの実施形態では、f2は、f1に実質的に等しい(例えば、5%以内)。いくつかの実施形態では、f2は、f1とは異なる(例えば、5%超又は10%超異なる)。
いくつかの実施形態では、マイクロレンズのアレイ内の各マイクロレンズは、ピンホールのアレイ内の対応するピンホール(例えば、ピンホール内又はピンホールの上部若しくは下部)に焦点を有する。いくつかの実施形態では、第1のマイクロレンズのアレイ及び第2のマイクロレンズのアレイが含まれ、第1のマイクロレンズのアレイ及び第2のマイクロレンズのアレイのそれぞれ内の各マイクロレンズは、ピンホールのアレイ内の対応するピンホールに焦点を有する。例えば、f1とf2は同じであってもよく、マイクロレンズ層760及び767の厚さは同じであってもよく、又は、各レンズが対応するピンホールに焦点を有するように、f2はf1よりも大きくてもよく、層767の厚さは層760の厚さよりも大きくてもよい。
光学要素700は、本明細書の他の箇所に更に記載するような波長選択性の光学フィルタを含んでもよい。光学フィルタは、光路内の任意の場所に含めることができる。例えば、(例えば、マイクロレンズのアレイ750又は757のいずれかに隣接して)外側主面に配置することができ、又は光学フィルタは第1のマイクロレンズ層760と第2のマイクロレンズ層767との間に配置することができる。いくつかの実施形態では、光学フィルタは、2つ以上のフィルタ(例えば、吸収フィルタ及び干渉フィルタ)を含む。2つ以上のフィルタは、互いに直接隣接することができ、又は光路内の異なる場所に(例えば、一方が一方のマイクロレンズのアレイに隣接し、他方が他方のマイクロレンズのアレイに隣接するか、又は2つのマイクロレンズ層の間にある)配置することができる。
いくつかの実施形態では、マイクロレンズのアレイとピンホールのアレイは、アレイ750内のマイクロレンズの光軸と、アレイ757内のマイクロレンズの光軸が、互いに一致し、ピンホールのアレイ780内の対応するピンホールを通過する状態に位置合わせされる。いくつかの実施形態では、マイクロレンズのアレイとピンホールのアレイは、光学要素700が斜めに入射する光(光学要素700の主面(例えば、ピンホールマスク788の平面)に対して斜めの方向に沿って光学要素700に入射する光)を透過させるべく適合されるように、ずらして位置合わせされる。
ピンホールのアレイ内の各ピンホールが、マイクロレンズのアレイ内の対応するマイクロレンズからの(例えば、一定方向からマイクロレンズに入射する)光を受光するように配置される場合、ピンホールのアレイはマイクロレンズのアレイと位置合わせされていると見なすことができる。いくつかの実施形態では、一定方向からの光は、マイクロレンズのアレイ内の各マイクロレンズによって主にピンホールのアレイ内の対応するピンホールに向けられる(例えば、マイクロレンズに入射する光の50%超又は70%超が、マイクロレンズの表面とピンホールマスクとの間の任意選択的ないかなる吸収材料によっても吸収されずに、対応するピンホールへと透過される)。いくつかの実施形態では、マイクロレンズのアレイ内の各レンズは光軸を有し、ピンホールのアレイ内の各ピンホールは、対応するマイクロレンズの光軸に沿って配置される。いくつかの実施形態では、各マイクロレンズは、(例えば、マイクロレンズの中心を通る光軸を中心に)対称であり、各ピンホールはマイクロレンズの中心の直下に配置される。いくつかの実施形態では、マイクロレンズのアレイは、第1の周期格子に配置され、ピンホールのアレイは、第1の周期格子と同じ対称性、ピッチ及び向きを有する第2の周期格子に配置される。いくつかの実施形態では、第2の周期格子は、所定の方向に沿って所定の一定距離だけ第1の周期格子から横方向にずらされる。
図8は、マイクロレンズのアレイ850及びピンホールのアレイ880を含む光学要素800の概略断面図である。光805は、所定の一定方向809に沿ってマイクロレンズのアレイ850に入射する。マイクロレンズのアレイ850内の各マイクロレンズ851は、主にピンホールのアレイ880内の対応するピンホール881に光805を向ける。ピンホールのアレイ880内の各ピンホールは、マイクロレンズのアレイ850内のマイクロレンズと位置合わせされる。ピンホール880は、マイクロレンズ850の中心から横方向に一定距離だけずらされる。いくつかの実施形態では、マイクロレンズ850は対称レンズである。
図9は、非対称マイクロレンズのアレイ950及びピンホールのアレイ980を含む光学要素900の概略断面図である。光905は、所定の一定方向909に沿ってマイクロレンズのアレイ950に入射する。マイクロレンズのアレイ950内の各マイクロレンズ951は、主にピンホールのアレイ980内の対応するピンホール981に光905を向ける。ピンホールのアレイ980内の各ピンホールは、マイクロレンズのアレイ950内のマイクロレンズと位置合わせされる。ピンホール980は、マイクロレンズ950の中心の直下に配置されてもよい。
図10は、マイクロレンズのアレイ1050及びピンホールのアレイ1080を含む光学要素1000の概略断面図である。光1005は、所定の一定方向1009に沿ってマイクロレンズのアレイ1050に入射する(例えば、垂直入射する)。マイクロレンズのアレイ1050内の各マイクロレンズ1051は、主にピンホールのアレイ1080内の対応するピンホール1081に光1005を向ける。ピンホールのアレイ1080内の各ピンホールは、マイクロレンズのアレイ1050内のマイクロレンズと位置合わせされる。ピンホール1080は、マイクロレンズ1050の中心から横方向に一定距離だけずらされてもよく、マイクロレンズ1050は非対称レンズであってもよい。
いくつかの実施形態では、電子デバイスは、光学センサと、光学センサに隣接して配置された、本明細書の光学要素とを含む。図11は、センサ1199と、光学要素1100とを含む電子デバイスであって、光学要素が、マイクロレンズのアレイ1150を含む主面を有する第1の層1160と、(例えば、光学的に実質的に不透明な材料内又は波長選択層内の)ピンホールのアレイ1180を含むピンホールマスク層である第2の層1188と、光学フィルタ1110とを含む、電子デバイス1101の概略断面図である。ピンホールのアレイ1180内の各ピンホールは、マイクロレンズのアレイ1150内の対応するマイクロレンズから光を受光するように配置される。光学フィルタ1110は、本明細書の他の箇所に更に記載するように、所定の波長域に沿って延びるとともに可視又は近赤外波長域内の垂直入射における長波長帯域端波長を有する通過帯域を有する多層光学フィルムであってもよい。光学フィルタは、例えば接着剤層によって、第2の層1188に取り付けられてもよく、及び/又は、例えば接着剤層によって、センサ1199に取り付けられてもよい。
センサ1199にほぼ垂直(例えば、図11に示すx−y−z座標系を基準とするx−y平面にほぼ垂直)な方向でデバイス1101に入射する光線1105は、マイクロレンズ、対応するピンホール、及びフィルタ1110を通ってセンサ1199へと透過される。デバイス1101に斜めに入射する光線1107は、第2の層1188によって遮断される。光線1107よりも大きな入射角(z方向に対する角度)でデバイス1101に入射する光線1108は、マイクロレンズを通って、隣接するマイクロレンズと位置合わせされたピンホールを通過し、フィルタ1110によって遮断される。いくつかの実施形態では、マイクロレンズのアレイ1150は、例えば、接着剤層に埋め込まれ、これにより、マイクロレンズにわたる屈折率コントラストが低減し、このことは、光線1108などの光線が、光学フィルタ1110又は光学要素1100の別の波長選択層によって遮断されなければ多くの用途にとっての問題となる。光線1108は、入射角θでフィルタ1110に入射する。いくつかの実施形態では、フィルタ1110は、入射角θの場合に光線1108が通過帯域の外側となり遮断される十分に小さな波長にシフトする長波長帯域端波長を有する通過帯域を有する干渉フィルタを含む。
いくつかの実施形態では、デバイス1101は、少なくとも1つの光源又は少なくとも1つの光源アレイを更に含む。光源は、例えば、1つ以上の発光ダイオード(LED)、1つ以上のレーザ、又は1つ以上のレーザダイオード(例えば、垂直共振器面発光レーザ(vertical cavity surface emitting laser;VCSEL))を含んでもよい。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの光源は第1の光源1102を含む。いくつかの実施形態では、光源1102は、例えば、半値全幅が100nm未満、50nm未満、又は10nm〜45nmの範囲内である発光スペクトルを有する。いくつかの実施形態では、光源1102は、少なくとも部分的にコリメートされる。少なくとも部分的にコリメートされた光源を利用することで、例えば、クロストーク(1つのマイクロレンズから異なるマイクロレンズと位置合わせされている、ピンホールに入射する光)の低減をもたらすことができる。
デバイス1101は、様々な異なる用途において使用することができる。例えば、光学センサを利用する生体測定、生体分析、及び分子分析デバイスが、当該技術分野において知られており、本明細書の光学要素は、そのようなデバイスに使用することができる。いくつかの実施形態では、デバイス1101は、(例えば、指紋を検出する)生体認証デバイス、(例えば、ヘモグロビン濃度を光学的に決定する)生体分析デバイス、及び/又は(例えば、血糖値を光学的に決定する)分子分析デバイスである。
いくつかの実施形態では、電子デバイス1101は、ディスプレイと光学センサ1199との間に配置された光学要素1100を有するディスプレイを更に含む。
図12は、ディスプレイ又はディスプレイパネル1290と、光学センサ1299と、ディスプレイパネル1290と光学センサ1299との間に配置された光学要素1200とを含む、電子ディスプレイデバイス1201の概略図である。光学要素1200は、本明細書の任意の光学要素であってもよい。ディスプレイパネル1290は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)パネル又は有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイパネルであってもよい。ディスプレイパネル1290は、少なくとも一部の光をディスプレイパネル1290を通して光学センサ1299へと透過できる半透明ディスプレイパネルであってもよい。いくつかの実施形態では、光学センサ1299は、指紋を検出するように構成され、電子ディスプレイデバイス1201は、検出された指紋が権限を付与されたユーザの指紋と一致するかどうかを判定するように構成される。
いくつかの実施形態では、光学要素は、クロストークを低減させる光学フィルタを含む。いくつかの実施形態では、光学的に透明な接着剤層にマイクロレンズアレイを埋め込んでもよく、マイクロレンズにわたる屈折率コントラストの低減から生じるクロストークを低減させるために光学フィルタを使用してもよい。他の実施形態では、マイクロレンズ層には、隣接層に接合されたときにマイクロレンズ層に隣接して空隙を設ける追加の構造が含まれてもよい。この場合、空隙により、低いクロストークが実現され得る。いくつかの実施形態では、クロストークを更に低減させるために光学フィルタが含まれる。
図13Aは、互いに反対側にある第1の主面1362及び第2の主面1364aを有する層1360aを含む光学要素1300aの概略断面図である。第1の主面1362は、マイクロレンズのアレイ1350及びポストのアレイ1355を含む。マイクロレンズのアレイ1350内の各マイクロレンズは、第2の主面1364aに対して凹んでいる。ポストのアレイ1355内の少なくとも大半のポストのうちの各ポスト1357は、マイクロレンズのアレイ1350内の2つ以上の隣接するマイクロレンズ1351と1352との間に配置され、第2の主面1364aから離れる方向(例えば、図13Aに示すx−y−z座標系を基準とするz方向)で、2つ以上の隣接するマイクロレンズ1351及び1352の上方に延びる。例えば、ポストのアレイ1355内の全てのポスト又はマイクロレンズのアレイ1350のコーナー付近のポストを除く全てのポストは、マイクロレンズのアレイ1350内の2つ以上の隣接するマイクロレンズの間に配置されてもよい。
いくつかの実施形態では、層1360aはモノリシック層である。他の実施形態では、ポスト1355は、印刷されたポストの層及びマイクロレンズ層が層1360aの副層となるように、マイクロレンズ層に印刷される。
いくつかの実施形態では、ポストのアレイ1355は、光学要素1300aに斜めに入射する光を実質的に発散、拡散、反射、又は吸収するように適合される。このことは、例えば、印刷されたポストに拡散性粒子を加えることにより、又はポストの形状(例えば、側面の曲率)を適切に選択することにより、又はポストにコーティング(例えば、反射コーティング)を適用することにより、実現することができる。このことは、隣接するマイクロレンズの間のクロストークの低減をもたらすことができる。例えば、斜めに入射する光線1303が、ポストを通り、かつ第1のマイクロレンズを通って、隣接するマイクロレンズと位置合わせされている、ピンホールマスク内のピンホールへと透過される場合がある(例えば、図13Bを参照)。ポストが斜めに入射する光を実質的に発散、拡散、反射、又は吸収する場合、このクロストークを実質的に低減させることができる。このことは、ポストのアレイ1355内のポストによって拡散されることにより潜在的なクロストークを低減させる光線1308について概略的に示されている。
ポストは、隣接層がマイクロレンズに接触しないように、隣接層に取り付けるためにマイクロレンズを越えて突出する任意の物体とすることができる。ポストは、円柱形ポストとすることができ、又は非円形断面(例えば、長方形、正方形、楕円形、又は三角形の断面)を有することができる。ポストは、一定の断面を有することができ、又は、断面は、厚さ方向に変化することができる(例えば、ポストは、ポストの上部付近でより薄くなるようにテーパ状にすることができる)。ポストは、光学分離構造と呼ばれることがある。いくつかの実施形態では、ポスト又は光学分離構造は、テーパ状の楕円形断面を有する。例えば、光学分離構造は、「Optical Film Assemblies」と題する2018年1月8日に出願された米国仮特許出願第62/614709号に記載された光学分離構造の形状寸法のいずれかを有することができる。いくつかの実施形態では、ポストは、マイクロレンズのアレイのベースから延びる。いくつかの実施形態では、少なくとも一部のポストは、少なくとも一部のマイクロレンズの上部に配置される。
図13Bは、光学要素1300aを含み、層1360bを更に含む、光学要素1300bの概略断面図である。層1360a及び1360bは、第1の主面1362及び反対側の第2の主面1364bを有する第1の層を共に画定する。光学要素1300bは、第2の主面1364bに配置された第2の層1388を更に含む。第2の層1388もまた、第2の主面1364aに間接的に配置される。
第2の層1388は、本明細書の他の箇所に更に記載するようなピンホールのアレイ1380を含む。光学要素1300bは、第1の主面1362に隣接する接着剤層1343を更に含む。各ポスト1355は、接着剤層1343に少なくとも部分的に進入し、各マイクロレンズ1350は、空隙1344によって接着剤層1343から完全に隔てられる。図示した実施形態では、接着剤層1343は、ディスプレイ1390に取り付けられる。
光学要素1300bは、光学フィルタと、本明細書の他の箇所に更に記載するような追加のマイクロレンズのアレイとを更に含んでもよい。
マイクロレンズのアレイと、含まれる場合のポストは、好適な任意の形状寸法を有することができる。アレイは、規則的(例えば、正方格子又は六方格子)であってもよく、不規則(例えば、ランダム又は擬似ランダム)であってもよい。図14は、正方格子に配置されたマイクロレンズのアレイ1450を含む光学要素1400の概略上面図である。図15は、正方格子に配置されたマイクロレンズのアレイ1550と、正方格子に配置されたポストのアレイ1555とを含む、光学要素1500の概略上面図である。図16は、六方格子に配置されたマイクロレンズのアレイ1650の一部分、及び六方格子に配置されたポストのアレイ1655の一部分の概略上面図である。擬似ランダムなマイクロレンズのアレイの例としては、一連の制約条件(例えば、隣接するマイクロレンズの間の指定された最小及び/若しくは最大中心間距離)を満たすランダムな場所にあるマイクロレンズ、又は(例えば、50マイクロメートル〜100マイクロメートルの繰り返し距離を有する)繰り返し単位セル内のランダムな場所にあるマイクロレンズが挙げられる。いくつかの実施形態では、不規則なアレイは、モアレ及び/又は望ましくない回折を低減させるのに有用である。
本明細書に記載する実施形態のいずれかに使用されるピンホールは、好適な任意の形状を有することができる。いくつかの実施形態では、ピンホールのアレイは、楕円形ピンホール、円形ピンホール、長方形ピンホール、正方形ピンホール、三角形ピンホール、及び不規則ピンホールのうちの少なくとも1つを含む。ピンホールのアレイは、これらのピンホール形状の任意の組み合わせであってもよい。図17A〜図17Dは、ピンホール1780a〜1780dの概略上面図である。ピンホール1780aは、円形ピンホール(円は楕円の特殊な場合である)であり得る又は短軸よりも長い長軸を有し得る、楕円形ピンホールであり、ピンホール1780bは、正方形ピンホール(正方形は長方形の特殊な場合である)であり得る又は幅よりも大きな長さを有し得る、長方形ピンホールであり、ピンホール1780cは三角形ピンホールであり、ピンホール1780dは不規則ピンホールである。
本明細書に記載する実施形態のいずれかに使用されるマイクロレンズは、好適な任意の種類のマイクロレンズとすることができる。いくつかの実施形態では、マイクロレンズのアレイは、屈折レンズ、回折レンズ、メタレンズ(例えば、ナノ構造を用いて光を集束させる面)、フレネルレンズ、球面レンズ、非球面レンズ、対称レンズ(例えば、光軸を中心として回転対称)、非対称レンズ(例えば、光軸を中心として回転対称ではない)、又はそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つを含む。例えば、図18Aは、フレネルレンズ1850aの概略上面図であり、図18Bは、メタレンズ1850bの概略上面図である。
本明細書の光学要素のいずれかは、図4に示されるバリア層466などのバリア層を含むことができる。バリア層は、最も外側の主面に含まれてもよく、光学要素がOLEDディスプレイなどの湿気又は酸素に敏感なデバイスに取り付けられるときに、バリアがデバイスを保護するのに役立つように含まれてもよい。バリア層は、好適な任意の種類のバリア層とすることができる。有用なバリア層については、例えば、米国特許第6,218,004号(Shawら)、同第7,186,465号(Bright)、及び同第10,199,603号(Pieperら)に記載されている。いくつかの実施形態では、バリア層は、(例えば、欠陥を生じることなく無機層を堆積させ得る平滑面をもたらす)平滑化ポリマー層と、平滑化ポリマー層に配置された無機層と、無機層に配置されたポリマー保護層とを含む。いくつかの実施形態では、バリア層は、複数の無機層及びポリマー保護層を含む。
図19は、例えば光学フィルタであってもよい層1910に配置され、例えばバリア層466に相当し得る、バリア層1966の概略図である。バリア層1966は、平滑化ポリマー層1961と、平滑化ポリマー層1961に配置された無機層1963aと、無機層1963aに配置されたポリマー保護層1965aとを含む。図示した実施形態では、バリア層1966は、複数の無機層1963a及び1963bと、複数のポリマー保護層1965a及び1965bとを含む。
いくつかの実施形態では、光学要素は、ピンホールのアレイを含む波長選択フィルタを含み、波長選択フィルタはポリマー多層光学フィルムであり、ピンホールのアレイは光学式ピンホールのアレイである。いくつかの実施形態では、多層光学フィルムは、光学式ピンホールにわたって連続して延び、光学フィルムの隣接領域に対して光学式ピンホールにおける複屈折が低減されている。
図20は、第1のマイクロレンズのアレイ2050と、波長選択層2088とを含む光学要素2000であって、波長選択層2088は、波長選択層2088内の又は波長選択層2088を通るピンホールのアレイを含み、ピンホールのアレイ2088内の各ピンホールが、第1のマイクロレンズのアレイ2050内のマイクロレンズと位置合わせされている、光学要素2000の概略断面図である。第1の層2060は、互いに反対側にある第1の主面2062及び第2の主面2064を含み、第1の主面2062は、第1のマイクロレンズのアレイ2050を含む。図示した実施形態では、波長選択層2088は多層光学フィルムである。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの偏光状態について、隣接するピンホールの間の波長選択層の領域は、所定の第1の波長域内の垂直入射光の少なくとも60%を透過させ、所定の第2の波長域内の垂直入射光の少なくとも60%を遮断する。ほぼ垂直に入射する光線2005は、マイクロレンズ及びピンホールを通って透過され、斜めに入射する光線2007は、波長選択層2088によって反射される。
いくつかの実施形態では、ピンホール2080の少なくとも大半(例えば、ピンホール2080の全て)は、光学式ピンホールである。いくつかの実施形態では、波長選択層2088は複屈折多層光学フィルムであり、光学式ピンホールは、例えば米国特許第9,575,233号(Merrillら)に全般的に記載されているように、フィルム内の複屈折を低減させることによって形成され、多層光学フィルムは、ピンホールの少なくとも大半にわたって連続している。他の実施形態では、ピンホール2080の少なくとも大半(例えば、ピンホール2080の全て)は、物理的ピンホールである。
波長選択層2088は、第2の主面2064に配置される。吸収材料であり得る任意選択的な介在層2011が、波長選択層2088と第2の主面2064との間に配置される。いくつかの実施形態では、任意選択的な介在層2011は、ピンホール2080を形成するために使用されるレーザによる熱の吸収を向上させるために、波長選択層2088に適用されるか、又は第2の主面2064に適用される吸収性オーバーコートである。
いくつかの実施形態では、光学要素200を作製する方法は、互いに反対側にある第1の主面2062及び第2の主面2064を有する第1の層2060を提供することであって、第1の主面2062が第1のマイクロレンズのアレイ2050を含む、提供することと、波長選択層2088を第2の主面に(直接又は間接的に)取り付けることと、第1のマイクロレンズのアレイを通じて波長選択層を(例えばレーザで)照射してピンホールのアレイを形成することと、を含む。いくつかの実施形態では、方法は、第1の層2060の第2の主面2064と波長選択層2088との間に吸収材料(例えば、吸収性オーバーコート)を配置することを更に含む。いくつかの実施形態では、照射工程は、波長選択層を実質的に除去しない。いくつかの実施形態では、このことは、波長選択層がピンホール2080にわたって連続している光学式ピンホール2080をもたらす。
いくつかの実施形態では、マイクロレンズのアレイ、ピンホールのアレイ、又は波長選択フィルタ(例えば、多層光学フィルム)のうちの少なくとも1つは、空間的に変化する。空間的に変化するという用語は、例えば、マイクロレンズの形状による微視的な変化とは異なる、マイクロレンズの直径よりも実質的に大きな長さスケールでの光学特性の空間変化を指す。いくつかの実施形態では、空間的に変化する量は、光学特性の平均値が主面の第1の領域及び第2の領域で異なるように、光学要素の主面(例えば、図21に示すx−y平面)で変化し、第1の領域及び第2の領域がそれぞれ、第1の領域及び第2の領域それぞれにおけるマイクロレンズの平均直径よりも少なくとも5倍大きい。図21は、第1の領域2191及び第2の領域2192を含む光学要素2100の概略上面図である。いくつかの実施形態では、マイクロレンズのアレイ、ピンホールのアレイ、又は波長選択フィルタ(例えば、多層光学フィルム)のうちの少なくとも1つが、第1の領域2191と第2の領域2192で異なる。例えば、第1の領域2191のマイクロレンズ及びピンホールは、第1の領域に入射する光を第1の方向に沿って透過させるように配置されてもよく、第2の領域2192のマイクロレンズ及びピンホールは、第2の領域に入射する光を異なる第2の方向に沿って透過させるように配置されてもよい。例えば、第1の領域2191は、断面において図9及び図10のいずれか一方のようであってもよく、第2の領域2192は、断面において図9及び図10のいずれか他方のようであってもよい。いくつかの実施形態では、光学要素2100は、空間的に変化する多層光学フィルムを含む。空間的に変化する多層光学フィルムは、例えば米国特許第9,575,233号(Merrillら)に記載されているように調製することができる。
空間的に変化する光学要素は、例えばセンサ用途において有用である。いくつかの実施形態では、電子デバイスは、センサ、光源、及び光学要素を含み、外部光は、光学要素の1つの領域では第1の方向に沿って光学要素を通ってセンサへと透過されてもよく、光学要素の別の領域では、第1の方向と平行ではない第2の方向に沿って光源から光学要素を通って透過されてもよい。マイクロレンズ及びピンホールは、異なる第1の方向及び第2の方向のための所望の光学部品を設けるために、2つの領域で異なるように配置されてもよい。
いくつかの実施形態では、ピンホールのアレイを含むピンホールマスクのいずれか、又はピンホールのアレイを含む第2の層のいずれかについて、ピンホールマスク又は第2の層は、スペーサ層(及び任意選択的な離れた追加のマスク層)によって隔てられた第1のマスク層及び第2のマスク層を含むことができ、ピンホールのアレイ内の各ピンホールは、第1のマスク層内の第1のピンホールと、第1のピンホールと位置合わせされた(任意選択的な追加のマスク層が含まれる場合、任意選択的な離れた追加のマスク層のピンホールとも位置合わせされた)第2のマスク層内の第2のピンホールとを含む。このことは、スペーサ層2277によって隔てられた第1のマスク層2289a及び第2のマスク層2289bを含む、第2の層又はピンホールマスク2289の概略図である図22に概略的に示されている。ピンホールのアレイ内の各ピンホール2280は、第1のマスク層2289a内の第1のピンホール2280aと、第1のピンホール2280aと位置合わせされた第2のマスク層2289b内の第2のピンホール2280bとを含む。例えば、(例えば、スペーサ層2277の主面に垂直な)所定の方向に沿った直線が、第1のピンホール2280a及び第2のピンホール2280bを通過し、結果として、図示した実施形態では、ピンホールのアレイ2280が、垂直入射光2205を透過させるように適合される。
離れた第1のマスク層2289a及び第2のマスク層2289bを使用することで、クロストークの低減の向上がもたらされることが分かっている。例えば、図11の第2の層1188を第2の層又はピンホールマスク2289で置き換えることで、光学フィルタ1110を任意選択的に省略できるように、光線1108を第2の層又はピンホールマスク2289によって遮断することがもたらされ得る。第1のマスク層2289aと第2のマスク層2289bは、そのようなクロストークを顕著に低減させるために十分に離れていることが好ましい。例えば、いくつかの実施形態では、光学要素は、第1のマスク層2289aとの間の距離がT0である第1のマイクロレンズのアレイを含み(図1の距離T0は、第2の層又はピンホールマスク2289が第2の層188内又はピンホールマスク189として使用されるときの、マイクロレンズのアレイ150と第1のマスク層2289aとの間の距離に対応する)、第1のマイクロレンズのアレイは、隣接するマイクロレンズの間の平均中心間距離S0を有し、ピンホールのアレイは、平均ピンホール直径dを有し、第1のマスク層2289aと第2のマスク層2289bとの間の距離ts(図示した実施形態では、tsがスペーサ層2277の厚さに等しい)は、0.1T0d/S0以上である。いくつかの実施形態では、10T0d/S0≧ts≧0.1T0d/S0、又は8T0d/S0≧ts≧0.2T0d/S0、又は6T0d/S0≧ts≧0.4T0d/S0、4T0d/S0≧ts≧0.5T0d/S0である。いくつかの実施形態では、第1のマスク層2289a及び第2のマスク層2289bはそれぞれ、スペーサ層2277の厚さの0.2倍未満、0.1倍未満、又は0.05倍未満の厚さを有する。
ピンホールマスク2289の第2の層は、例えば、マイクロレンズを通じた照射(例えば、レーザアブレーション)により、形成することができる。第1のマスク層2289a内のピンホールと第2のマスク層2289b内のピンホールは、同じレーザアブレーション工程で形成することができ、これにより、第1のマスク層2289aと第2のマスク層2289bを別個に形成した後に、第1のマスク層2289aと第2のマスク層2289bとの間のスペーサ層2277と共に積層(laminated)する実施形態と比較して、第1のマスク層2289aと第2のマスク層2289bとの間の位置合わせ精度が向上することが分かっている。
いくつかの実施形態では、第1のマスク層2289a及び第2のマスク層2289bはそれぞれ、隣接するピンホールの間で光学的に実質的に不透明である(例えば、第1のマスク層2289a及び第2のマスク層2289bは、アルミニウム層にピンホールを形成することによって形成され得る)。いくつかの実施形態では、第1のマスク層2289a及び第2のマスク層2289bの一方又は両方は、本明細書の他の箇所に更に記載するような波長選択層である。いくつかの実施形態では、スペーサ層2277は実質的に透明である。実質的に透明な層は、近紫外(例えば、400nm未満かつ少なくとも350nm)、可視(例えば、400nm〜700nm)、及び/又は赤外(700nm超かつ2500nm以下)の所定の波長域内の垂直入射無偏光に対する透過率が少なくとも70%、又は少なくとも80%、又は少なくとも85%である。いくつかの実施形態では、スペーサ層は光吸収材料を含む。光吸収材料(例えば、染料及び/又は顔料)は、クロストークを更に低減させるために含まれてもよい。
ピンホールのアレイ内のピンホールは、第2の層又はピンホールマスク2289を通過して物理的に延びていても、延びていなくてもよい。いくつかの実施形態では、ピンホールのアレイ内の各ピンホール2280について、第1のマスク層2289a内の第1のピンホール2280a、及び第2のマスク層2289b内の第2のピンホール2280bは、物理的ピンホールである。いくつかの実施形態では、ピンホールのアレイ内の各ピンホールについて、スペーサ層2277内の物理的ピンホールは、第1のピンホールと第2のピンホールとの間に延びている。他の実施形態では、ピンホールのアレイ内の各ピンホールについて、スペーサ層内の物理的ピンホールは、第1のピンホールと第2のピンホールとの間に延びていない。すなわち、いくつかの実施形態では、スペーサ層2277には物理的ピンホールが存在しない。
図23は、スペーサ層2377によって隔てられた第1のマスク層2389a及び第2のマスク層2389bを含む、第2の層又はピンホールマスク2389の概略図である。ピンホールのアレイ内の各ピンホール2380は、第1のマスク層2389a内の第1のピンホール2380aと、第1のピンホール2380aと位置合わせされた第2のマスク層2389b内の第2のピンホール2380bとを含む。第2の層又はピンホールマスク2389は、第1のピンホール2380aと第2のピンホール2380bの位置合わせを除いて、第2の層又はピンホールマスク2280に相当し得る。図示した実施形態では、(例えば、スペーサ層2377の主面に対して斜めの)所定の方向に沿った直線が、第1のピンホール2380a及び第2のピンホール2380bを通過し、結果として、ピンホールのアレイ2380が斜めに入射する光2308を透過させるように適合される。他の実施形態では、単一の厚いピンホール層が、所定の斜め入射角で角度付けされたピンホールと共に利用される。単層のピンホール又は離れた第1のマスク層及び第2のマスク層を通るピンホールは、例えば、本明細書の他の箇所に更に記載するように、マイクロレンズのアレイを通じた照射(例えば、レーザアブレーション)によって形成されてもよい。
前述の参照文献、特許、又は特許出願はいずれも一貫した方法でそれらの全体を参照することにより本明細書に組み込まれる。組み込まれた参照文献の一部と本出願との間に不一致又は矛盾がある場合、前述の記載における情報が優先するものとする。
図中の要素の説明は、特に指定しない限り、他の図中の対応する要素に等しく適用されるものと理解されたい。具体的な実施形態を本明細書において例示し記述したが、様々な代替及び/又は同等の実施により、図示及び記載した具体的な実施形態を、本開示の範囲を逸脱することなく置き換え可能であることが、当業者には理解されるであろう。本出願は、本明細書において説明した具体的な実施形態のあらゆる適合例又は変形例を包含することを意図する。したがって、本開示は、特許請求の範囲及びその同等物によってのみ限定されるものとする。

Claims (15)

  1. 光学要素であって、
    第1のマイクロレンズのアレイと、
    ピンホールのアレイを含むピンホールマスクであって、前記ピンホールのアレイ内の各ピンホールが、前記第1のマイクロレンズのアレイ内のマイクロレンズと位置合わせされている、ピンホールマスクと、
    波長選択フィルタであって、
    前記第1のマイクロレンズのアレイ内の第1のマイクロレンズから、前記第1のマイクロレンズと位置合わせされている、前記ピンホールのアレイ内の第1のピンホールを通って透過される、第1の波長を有する第1の光線を透過させ、かつ
    前記第1のマイクロレンズから、前記第1のマイクロレンズに隣接する前記第1のマイクロレンズのアレイ内の第2のマイクロレンズと位置合わせされている、前記ピンホールのアレイ内の第2のピンホールを通って透過される、前記第1の波長を有する第2の光線を減ずるように適合された波長選択フィルタと、
    を備える、光学要素。
  2. 互いに反対側にある第1の主面及び第2の主面を含む第1の層を更に備え、前記第1の主面が、前記第1のマイクロレンズのアレイを含み、前記ピンホールマスクが、前記第1の層の前記第2の主面に配置されている、請求項1に記載の光学要素。
  3. 複数のマイクロレンズのアレイを更に備え、前記複数のマイクロレンズのアレイが、前記第1のマイクロレンズのアレイを含み、前記ピンホールのアレイが、前記複数のマイクロレンズのアレイ内の各マイクロレンズのアレイと位置合わせされている、請求項1又は2に記載の光学要素。
  4. 前記波長選択フィルタが、通過帯域を有する多層光学フィルムであって、前記通過帯域が、所定の波長域に沿って延びるとともに可視又は近赤外波長域内の長波長帯域端を有する、多層光学フィルムを含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の光学要素。
  5. 前記波長選択フィルタが、光吸収フィルタを含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の光学要素。
  6. 前記第1のマイクロレンズのアレイが、斜めに入射する光を前記ピンホールのアレイへと透過させるように適合されている、請求項1〜5のいずれか一項に記載の光学要素。
  7. 第1の主面及び第2の主面を含む第1の層を更に備え、前記第1の主面が、前記第1のマイクロレンズのアレイ及びポストのアレイを含み、前記ポストのアレイ内の少なくとも大半のポストのうちの各ポストが、前記第1のマイクロレンズのアレイ内の2つ以上の隣接するマイクロレンズの間に配置され、前記第2の主面から離れる方向で、前記2つ以上の隣接するマイクロレンズの上方に延びている、請求項1〜6のいずれか一項に記載の光学要素。
  8. 光学要素であって、
    互いに反対側にある第1の主面及び第2の主面を有する第1の層であって、前記第1の主面が第1のマイクロレンズのアレイを含む、第1の層と、
    ピンホールのアレイを含む第2の層であって、前記ピンホールのアレイ内の各ピンホールが、前記第1のマイクロレンズのアレイ内の対応するマイクロレンズから光を受光するように配置されている、第2の層と、
    前記第1の層及び前記第2の層の少なくとも一方に隣接するとともに垂直入射における通過帯域を有する多層光学フィルムであって、前記通過帯域が、所定の波長域に沿って延びるとともに可視又は近赤外波長域内の垂直入射における長波長帯域端波長を有する、多層光学フィルムと、
    を備える、光学要素。
  9. 前記多層光学フィルムと光学的に連通するとともに吸収帯域を有する光吸収層であって、前記吸収帯域が、垂直入射における前記多層光学フィルムの前記通過帯域の前記長波長帯域端波長とは200nm以下だけ異なる長波長帯域端波長を有する、光吸収層を更に備える、請求項8に記載の光学要素。
  10. 前記第2の層が波長選択層を含み、前記ピンホールのアレイが、前記波長選択層内の又は前記波長選択層を通るピンホールを含む、請求項8又は9に記載の光学要素。
  11. 請求項8〜10のいずれか一項に記載の光学要素を備える光学アセンブリであって、前記光学要素と光学的に連通している光源を更に備え、前記光源が、垂直入射における前記多層光学フィルムの前記通過帯域の前記長波長帯域端波長から200nm以下だけ異なる短波長帯域端波長を含む発光スペクトルを有する、光学アセンブリ。
  12. 光学要素であって、
    第1のマイクロレンズのアレイと、
    波長選択層であって、前記波長選択層内の又は前記波長選択層を通るピンホールのアレイを含み、前記ピンホールのアレイ内の各ピンホールが、前記第1のマイクロレンズのアレイ内のマイクロレンズと位置合わせされている、波長選択層とを備え、
    少なくとも1つの偏光状態について、隣接するピンホールの間の前記波長選択層の領域が、所定の第1の波長域内の垂直入射光の少なくとも60%を透過させ、所定の第2の波長域内の垂直入射光の少なくとも60%を遮断する、光学要素。
  13. 互いに反対側にある第1の主面及び第2の主面を含む第1の層を更に備え、前記第2の主面が、前記波長選択層に配置されており、前記第1の主面が、前記第1のマイクロレンズのアレイ及びポストのアレイを含み、前記ポストのアレイ内の少なくとも大半のポストのうちの各ポストが、前記第1のマイクロレンズのアレイ内の2つ以上の隣接するマイクロレンズの間に配置され、前記第2の主面から離れる方向で、前記2つ以上の隣接するマイクロレンズの上方に延びている、請求項12に記載の光学要素。
  14. 光学要素であって、
    互いに反対側にある第1の主面及び第2の主面を含む第1の層を備え、前記第1の主面が、
    第1のマイクロレンズのアレイであって、各マイクロレンズが前記第2の主面に対して凹んでいる、第1のマイクロレンズのアレイと、
    ポストのアレイであって、前記ポストのアレイ内の少なくとも大半のポストのうちの各ポストが、前記第1のマイクロレンズのアレイ内の2つ以上の隣接するマイクロレンズの間に配置され、前記第2の主面から離れる方向で、前記2つ以上の隣接するマイクロレンズの上方に延びている、ポストのアレイと、
    を含む、光学要素。
  15. 前記第1の層の前記第2の主面に配置された第2の層を更に備え、前記第2の層が、前記マイクロレンズのアレイと位置合わせされたピンホールのアレイを含む、請求項14に記載の光学要素。
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