JP2021533872A - 歯科修復物用モールド - Google Patents

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Abstract

患者の口腔内で歯科修復物を形成するためのカスタム器具は、患者の少なくとも1つの歯牙の顔面側との患者固有のカスタマイズされた嵌め合いのための顔面側モールド本体であって、修復部分と、修復部分から離れるように延びている第1の係合部分と、を含む、顔面側モールド本体と、患者の歯牙の舌側との患者固有のカスタマイズされた嵌め合いのための舌側モールド本体であって、修復部分と、修復部分から離れるように延びている第1の係合部分と、を含む、舌側モールド本体と、を備え、顔面側モールド本体の第1の係合部分が、舌側モールド本体の第1の係合部分と相互連結し、顔面側モールド本体及び舌側モールド本体が、患者の歯牙と組み合わせになって、少なくとも1つの修復対象の歯牙の欠損歯牙構造を覆い囲むモールドキャビティを形成するように構成されている。

Description

歯科修復物、又は歯科充填物には、欠損した又は不正な歯牙構造の機能、完全性、及び形態を改善するために歯科修復材料が利用される。例えば、歯科修復物を、先天性の歯列不整合(congenital discrepancies)、外傷後の欠損歯牙構造の修復のため、う蝕症若しくはう歯の修復治療の一環として、又は審美的理由のために用いることができる。
修復歯科術は、感染した歯牙からう蝕部分をドリルで切削すること(一般に、歯を「整えること(preparing)」と称される)、次に、単純な器具及び高度な技能を用いて隔離し、後退させ、充填し、及び完成した修復物を外形調整することを含むことが多い。ラバーダムによる質の高い隔離は煩雑であり、多くの場合に省略され、有効性の低いコットンロールによる隔離に代えられる−これにより汚染リスクが高まり、修復物の寿命が短くなる。軟組織及び硬組織の後退は、コード、ウェッジ及びマトリックスバンドの操作を伴い、技術が不完全であると、汚染を招き、隣接歯間領域の仕上げ及び/又は研磨が困難となり、噛み合わせの適合が悪くなり得る。
「バルクフィル」修復材料及び高輝度硬化光は、深い窩洞(例えば、4〜5mm)の比較的速い充填を容易にするが、医師にとって修復材料の複数のシェード又はタイプについての正しい積層プロトコルが不確かであり得るため、多くの修復物が単一のシェードで完成される。最後に、整えられた歯牙に利用可能な幾何学的ガイダンスはほとんどなく、最終的な充填高さ及び咬合面の幾何学的形状の形成は、歯科修復材料の過剰充填と、続く麻酔下の患者に対する研削並びに歯牙の接触状態及び咬合機能の確認の繰り返しプロセスを伴い得る。このプロセスが、歯科修復において最も時間がかかるものであり得るとともに、ここで過失があると、歯牙の過敏が生じ、調整のため再受診を要することになり得る。
本発明の譲受人に譲渡された特許出願である、2015年12月7日に出願された、「Dental Restoration Molding Techniques」と題する米国特許出願公開第2018/0021113号、2016年12月15日に出願された、「One−Piece Dental Restoration Molds」と題する米国特許出願第16/061362号、2016年12月15日に出願された、「Dental Restoration Molds」と題する米国特許出願第16/061350号、2017年7月25日に出願された、「Dental Restoration Molds」と題する国際公開第2018/022616号、及び2017年9月19日に出願された、「Dental Restoration Molds」と題する米国特許仮出願第62/560457号は、すべて、患者の口腔内に位置する歯牙の上に直接歯科修復材料を成型すること組み込んだ歯科修復技術を開示している。
本開示は、歯科修復のための方法、歯科修復のために使用されるカスタム器具、及び歯科修復のためのカスタム器具を製造するための技術に関する。一実施例では、本開示は、患者の口腔内で歯科修復物を形成するためのカスタム器具に関する。カスタム器具は、患者の少なくとも1つの歯牙の顔面側との患者固有のカスタマイズされた嵌め合いのための顔面側モールド本体であって、修復部分と、修復部分から離れるように延びている第1の係合部分と、を含む、顔面側モールド本体と、患者の歯牙の舌側との患者固有のカスタマイズされた嵌め合いのための舌側モールド本体であって、修復部分と、修復部分から離れるように延びている第1の係合部分と、を含む、舌側モールド本体と、を備え、顔面側モールド本体の第1の係合部分が、舌側モールド本体の第1の係合部分と相互連結し、顔面側モールド本体及び舌側モールド本体が、患者の歯牙と組み合わせになって、少なくとも1つの修復対象の歯牙の欠損歯牙構造を覆い囲むモールドキャビティを形成するように構成されている。
別の実施例では、カスタム器具は、患者の少なくとも1つの歯牙の顔面側との患者固有のカスタマイズされた嵌め合いのための顔面側モールド本体であって、修復部分と、修復部分から離れるようにかつ咬合平面に対して概ね垂直に延びている第1の係合部分と、修復部分から離れるようにかつ咬合平面に対して概ね垂直に延びている第2の係合部分と、を含む、顔面側モールド本体と、患者の歯牙の舌側との患者固有のカスタマイズされた嵌め合いのための舌側モールド本体であって、修復部分と、修復部分から離れるように延びている第1の係合部分と、修復部分から離れるように延びている第2の係合部分と、を含む、舌側モールド本体と、顔面側モールド本体上の第1の近心位置合わせ部材及び舌側モールド本体上の第2の近心位置合わせ部材と、を備え、顔面側モールド本体の第1の係合部分が、舌側モールド本体の第1の係合部分と相互連結し、舌側モールド本体の第2の係合部分が、舌側モールド本体の第2係合部分と相互連結し、第1の近心位置合わせ部材が第2の近心位置合わせ部材と相互連結し、顔面側モールド本体及び舌側モールド本体が、患者の歯牙と組み合わせになって、少なくとも1つの修復対象の歯牙の欠損歯牙構造を覆い囲むモールドキャビティを形成するように構成されている。
別の実施例では、歯科治療に使用されるカスタム器具は、患者の少なくとも1つの歯牙の顔面側との患者固有のカスタマイズされた嵌め合いのための顔面側本体であって、顔面側モールド本体が、歯牙接触部分と、歯牙接触部分から離れるように延びている第1の係合部分と、を含む、顔面側本体と、患者の歯牙の舌側との患者固有のカスタマイズされた嵌め合いのための舌側モールド本体であって、歯牙接触部分と、歯牙接触部分から離れるように延びている第1の係合部分と、を含む舌側モールド本体と、を備え、顔面側モールド本体の第1の係合部分が、舌側モールド本体の第1の係合部分と相互連結し、相互連結部分が、顔面側本体と舌側本体との間にクランプ力を提供するように構成されている。
更に別の実施例では、本開示は、歯科治療に使用される別のカスタム器具を対象とする。このカスタム器具は、患者の少なくとも1つの歯牙の顔面側との患者固有のカスタマイズされた嵌め合いのための顔面側本体であって、顔面側モールド本体が、歯牙接触部分と、歯牙接触部分から離れるように延びている第1の係合部分と、を含む、顔面側本体と、患者の歯牙の舌側との患者固有のカスタマイズされた嵌め合いのための舌側モールド本体であって、歯牙接触部分と、歯牙接触部分から離れるように延びている第1の係合部分と、を含む舌側モールド本体と、を備え、顔面側モールド本体の第1の係合部分が、舌側モールド本体の第1の係合部分と相互連結し、係合部分同士が相互連結したときに残留着座圧力が存在するように、顔面側モールドと舌側モールドとの間に、設計された干渉が存在する。
更なる実施例では、本開示は、歯科修復物を形成する方法、及び歯牙の歯科修復物を形成するためのカスタム器具を設計する方法を対象とする。
本明細書に記載されるカスタム器具及び方法は、患者の口腔内に完全な、部分的な、又は連続した修復物を作製するために、前述の実施例のいずれかと組み合わせて使用することができる。
歯科修復物を形成するためのカスタム器具の一部であり得る顔面側モールド本体の一実施形態の正面図である。 図1の顔面側モールド本体の背面図である。 図1の顔面側モールド本体の底面図である。 歯科修復物を形成するためのカスタム器具の一部であり得る舌側モールド本体の一実施形態の正面図である。 図4の舌側モールド本体の背面図である。 図4の舌側モールド本体の底面図である。 相互連結する前の、図1の顔面側モールド本体及び図4の舌側モールド本体の斜視図である。 図1の顔面側モールド本体と図4の舌側モールド本体とがどのように相互連結して、歯科修復物を形成するためのカスタム器具の一実施形態を形成し得るかを示すのに都合が良い底面図である。 図1の顔面側モールド本体と図4の舌側モールド本体とがどのように相互連結して、歯科修復物を形成するためのカスタム器具の一実施形態を形成し得るかを示すのに都合が良い底面図である。 図8bのカスタム器具の斜視図である。 歯科患者の口腔内の図9のカスタム器具の底面図である。 歯科患者の口腔内で歯科修復物を形成するために、図9の器具を使用するための例示的なステップを示す図である。 歯科患者の口腔内で歯科修復物を形成するために、図9の器具を使用するための例示的なステップを示す図である。 歯科患者の口腔内で歯科修復物を形成するために、図9の器具を使用するための例示的なステップを示す図である。 歯科患者の口腔内で歯科修復物を形成するために、図9の器具を使用するための例示的なステップを示す図である。 歯科修復物を形成するためのカスタム器具の一部であり得る顔面側モールド本体の別の実施形態の正面図である。 図12の顔面側モールド本体の背面図である。 図12の顔面側モールド本体、及び歯科修復物を形成するためのカスタム器具の一部であり得る舌側モールド本体の一実施形態の上面図である。 歯科修復物を形成するためのカスタム器具の一部であり得る顔面側モールド本体の別の実施形態の正面図である。 図15の顔面側モールド本体の背面図である。 図15の顔面側モールド本体、及び歯科修復物を形成するためのカスタム器具を形成するための舌側モールド本体の一実施形態の底面図である。 患者の口腔内にある部分的な歯列弓から完全な歯列弓までの実施形態を示す、歯科修復物を形成するためのカスタム器具のより多くの実施形態の底面図である。 患者の口腔内にある部分的な歯列弓から完全な歯列弓までの実施形態を示す、歯科修復物を形成するためのカスタム器具のより多くの実施形態の底面図である。 患者の口腔内にある部分的な歯列弓から完全な歯列弓までの実施形態を示す、歯科修復物を形成するためのカスタム器具のより多くの実施形態の底面図である。 注入ポートを含む、歯科修復物を形成するためのカスタム器具の一実施形態の斜視図である。
以下の実施形態は、本開示を例示することが意図され、限定するものではない。
欠損歯牙構造又は不正な歯牙構造の機能、完全性、審美性、又は形態のうちの少なくとも1つを改善するために、修復用歯科医療を使用して、患者の歯列に、例えば既存の歯牙に、歯牙構造を追加することができる。例えば、修復用歯科医療は、例えば、歯の形状及び/又は光学特性(例えば、シェード、透光性)を変更することによって歯の外観を改善する審美的処置であってもよく、それは、ベニアを適用すること、隣接する軟組織の位置若しくは外形を管理すること、間隙(歯隙)を小さくする若しくは除去すること、及び/又は歯の位置異常の外観を解決することなどの任意の好適な技術を使用して達成することができる。別の実施例として、修復用歯科医療は、歯の咬合又は咀嚼機能を調節するため、歯の機能に影響を及ぼすため、及び/若しくは顎関節(temporomandibular joint、TMJ)障害、過剰な摩耗、歯周病変、歯肉退縮などの口腔全体の健康の他の側面に影響を及ぼすため、又は健康で安定した口腔環境を構築するためのより大きな計画の一部として、使用することができる。
いくつかの場合には、歯科修復プロセスとしては、感染した歯からう蝕をドリルで切削する、又は、望ましくない歯牙構造を除去して(例えば、歯を「整えること(preparing)」と呼ばれることがある)、次いで、器具及び技能を用いて、手作業で、隔離し、後退させ、充填し、及び完成した修復物を外形調整することによって歯を再形成すること、などが挙げられる。
歯科修復部位を隔離するために、異なる技術を使用してもよい。ラバーダムによる歯科修復部位の質の高い隔離は煩雑となる場合があり、多くの場合に省略され、有効性の低いコットンロールによる隔離に代えられるが、コットンロールでは、汚染リスクが高まったり、修復物の寿命が短くなったり、あるいはその双方となったりする。軟組織及び硬組織の後退は、コード、ウェッジ、及びマトリックスバンドの操作を伴い得る。後退技術が不完全であれば、汚染したり、適切な歯の外形及び対称性、隣接歯間領域における仕上げ及び/又は研磨を達成することが困難となったり、接触の適合が不十分となったり、又はそれらのなんらかの組み合わせが生じたりし得る。
「バルクフィル」修復材料及び高輝度硬化光は、深い窩洞(例えば、4〜5mm)の比較的速い充填を容易にし得るが、医師にとって修復材料の複数のシェード又はタイプについての正しい積層プロトコルが不確かであり得るため、多くの修復物が単一のシェードで完成され得る。更に、整えられた歯牙に利用可能な幾何学的ガイダンスはほとんどなく、最終的な充填高さ及び咬合面の幾何学的形状の形成は、歯科修復材料の過剰充填と、続く麻酔下の患者に対する研削並びに歯牙の接触状態及び咬合機能の確認の繰り返しプロセスを伴い得る。このプロセスが、歯科修復において最も時間がかかるものであり得るとともに、ここで過失があると、歯の過敏が生じ、調整のため再受診を要することになり得る。
本明細書に記載される器具は、器具の2つの主要なモールド部分と相互連結した特定の係合部分との間に干渉をもたらすように設計された機能部を含んでもよく、この機能部は、全体的にはモールド部分同士の間で複数の方向における相対的な移動を防止するのに役立ち、器具を患者の歯により良好にクランプし、2つのモールド部分を合わせて密閉するのに役立つ。このような干渉は、カスタムモールドを設計及び製造するときに、カスタムモールドにデジタル設計で組み込まれる。従来のモールドは、デジタル設計で組み込まれた干渉を有さない。2つのモールド部分を相互連結する又は互いから分離するためには、それらのモールド部分を変形又は屈曲する必要があり得る。加えて、本明細書に記載される器具は、リングクランプのような外部器具の必要性を排除することができ、代わりに自己完結型であるため、患者の歯により迅速かつ容易に取り付けられる。また、係留されたドアは、組み立てる必要がある個別の部品の低減をもたらし、個別の部品を紛失する可能性を低下させる。最後に、本明細書に記載される器具は、バリを低減し、かつ/又は、より伝統的な技能、器具、及び技術を使用する医師と比較して、修復材料の配置の制御の向上を可能にすることができる。
いくつかの実施例では、本明細書に記載される器具は、デジタル設計されてもよい。例えば、ツールは、患者の歯牙構造(例えば、患者の歯列の全部若しくは一部の口腔内スキャン、又は従来の印象若しくは模型のスキャンから得られる)の三次元(3D)モデルを使用して設計することができる。器具は、例えば、3D印刷などの加法技術、又はCAD/CAMミリングなどの減法技術を使用してデジタルデータから製造することができる。
いくつかの実施例では、歯科修復物用の器具は、患者の歯牙構造の3Dモデルに基づいて設計されたモールドを含んでも良く、単純に3Dスキャン、ろう形成モデルに基づいて形成されるモールド、又は患者の解剖学的構造及び/若しくは所望の歯牙構造の形状に単純に基づいて形成される他のモールド、にまさる利点を提供するための更なる特徴を含んでもよい。本開示の技術は、従来の歯科修復技術と比較して、品質が改善された、バリが低減された、時間的及び/又は技能的要件が低減された、高品質の歯科修復を容易にし得る。
歯科修復物用の例示的器具が、本発明の譲受人に譲渡された特許出願である、2015年12月7日に出願された、「Dental Restoration Molding Techniques」と題する米国特許出願公開第2018/0021113号、2016年12月15日に出願された、「One−Piece Dental Restoration Molds」と題する米国特許出願第16/061362号、2016年12月15日に出願された、「Dental Restoration Molds」と題する米国特許出願第16/061350号、2017年7月25日に出願された、「Dental Restoration Molds」と題する国際公開第2018/022616号、及び2017年9月19日に出願された、「Dental Restoration Molds」と題する米国特許仮出願第62/560457号に記載されており、それらの全内容が参照により組み込まれる。
図1、図2、及び図3は、本発明のカスタム器具10の顔面側部分の一実施形態を示す。図4、図5、及び図6は、本発明のカスタム器具10の舌側部分の一実施形態を示す。特許請求の範囲を含む本明細書で使用される「顔面側」は、患者の頬又は唇(すなわち頬側及び唇側)に向けられており、舌側方向とは反対の方向を指す。特許請求の範囲を含む本明細書で使用するとき、「舌側」は、患者の舌に向かって方向付けられており、顔面側方向と反対の方向を指す。図7、図8a、図8b、及び図9は、顔面側部分と舌側部分とがどのように互いに嵌まり、患者固有の歯科修復物を形成するための完全なカスタム器具10を形成するかを示している。
図1〜図3は、患者固有の歯科修復物を形成するための、カスタム器具10の顔面側モールド本体12の図である。器具10は顔面側モールド本体12を含み、この顔面側モールド本体12は、患者の少なくとも1つの歯牙とのカスタマイズされた嵌め合いを提供するように構成され得る。例えば、顔面側モールド本体12は、上記少なくとも1つの歯牙に、隣接して嵌まり、嵌合し、修復構造を提供するように特別に設計され得る。図1に示される例では、顔面側モールド本体12は、修復部分16及び係合部分18を含む。医師は、カスタム器具の修復部分16を使用して、患者の口腔内の少なくとも1つの歯牙を修復する。図示した実施形態では、修復部分16の両端部に配置された2つの係合部分18a、18bがあり、修復部分16は、係合部分18aと係合部分18bとの間に位置する。これは理想的だが、必須である。例えば、顔面側モールド本体12は、修復部分16に隣接して配置された1つの係合部分18のみを含むこともある。2つの係合部分18a、18bを有する器具では、舌側モールド本体14と顔面側モールド本体12との間に2つの相互連結点が提供される。
第1の係合部分18a及び第2の係合部分18bは両方とも、修復部分から離れるように延びている。図示した実施形態では、係合部分18は、修復部分16に対して概ね直角に延びている。概して線A−A(図2)によって示される咬合平面を含む患者の口腔と比較すると、係合部分18は、そのような咬合平面に対して概ね垂直に延びている。
係合部分18の長さは、顔面側モールド本体12の修復部分16からいくらかの距離だけ延びている。係合部分の長さは、個々の患者についてカスタマイズされ、最適化され得る。係合部分が長すぎる場合、係合部分が患者の顎を引っ張ることになり、患者にとって不快であるか又は痛みを伴う。係合部分が短すぎる場合、顔面側モールド本体12は患者の歯から係合解除されることになる。一実施形態では、係合部分の長さは、長さ1mm〜5cmであってもよい。しかしながら、これは、患者の口腔内の正確にはどこに係合部分が位置するかに依存し得る。係合部分は、切歯などの口腔の前方付近の患者の歯に取り付けられる場合には、より長くてもよい。係合部分は、大臼歯のように口腔の後方に取り付けられる場合には、より短くてもよい。また、患者の上側歯列弓と下側歯列弓との間の全体的な開口距離も考慮事項である。
図3に示すように、顔面側モールド本体12の係合部分18は、舌側モールド本体14上の係合面と適切に嵌合するように構成された様々な係合面を含み得る。顔面側モールド本体12の係合部分18a、18bは、それぞれ突出部20a、20bを含んでもよく、又は舌側モールド本体14と相互連結するための当技術分野において既知のいくつかの他の機構を含んでもよい。図示した実施形態では、突出部20は、第1の係合面24、第2の係合面26、及び第3の係合面28を含む。突出部20a、20bは、舌側モールド本体14の陥凹部30a、30bと相互連結する又はスナップ嵌めするような大きさ及び形状である。あるいは、顔面側モールド本体12の係合部分18が、一方の端部に突出部を含み、反対側の端部の陥凹部を含むこともあり、舌側モールド本体14が、一方の端部に陥凹部を含み、反対側の端部に突出部を含むこともあり、2つの本体12、14が相互連結することが可能になる。当技術分野における既知の様々な構造は、それらが顔面側モールド本体12を舌側モールド本体14にしっかりと相互連結するのを補助する限り、突出部20及び陥凹部30の代用となり得る。例えば、蟻継ぎの垂直方向スライド、又はボタン及びスナップも係合部分の相互連結機能部として使用され得る。
顔面側モールド本体12の係合部分18a、18bは、図7、図8、及び図9を参照して以下により詳細に説明されるように、舌側モールド本体14上の係合部分31、32、及び33と係合するか、又はこれらと相互連結するように構築される。
図示した実施形態では、修復用モールド本体16は、患者の前方歯と嵌合するような大きさ及び形状である。係合部分18は、後方歯に隣接するような大きさ及び形状である。しかしながら、他の実施形態(図示せず)では、係合部分18が前方歯に隣接することもあり、修復部分16が後方歯に隣接することもある。
図1に示される例では、顔面側本体12は、1つ以上の開口部34を含み、開口部34はそれぞれ、患者の修復対象の対応する歯牙の顔面側表面の部分と位置が合うように構成され得る。いくつかの例では、その部分は、修復対象の歯牙の顔面側表面の大部分である。例えば、開口部34aは、1つの歯牙の顔面側表面の大部分を含む部分と位置が合うように構成されてもよく、開口部34bは、別の歯牙の顔面側表面の大部分を含む部分と位置が合うように構成されてもよい。修復対象でありかつ開口部34との位置合わせ対象である歯牙の表面は、例えば、既存の歯牙構造によって画定されてもよく、又は顔面側モールド本体12及び舌側モールド本体14を使用して形成された歯科修復物によって画定されてもよい。
開口部34のそれぞれは、ドア40の内表面42及び内部モールド面64(図4に示される)によって画定されるモールドキャビティ内に修復材料を導入し、修復対象の歯牙の表面の一部分を覆うための好適な構成(例えば、形状及び/又はサイズ)を有し、ここで、両方の内表面42、64は、1つ以上の修復対象の歯牙に面する表面である。ドア40が対応する開口部34と嵌合すると、ドア40の表面42及び患者の歯牙構造は、例えば、修復対象の歯牙の表面を画定するために、モールドキャビティ内に配置された修復材料を成形するのに役立ち得る。
いくつかの実施形態では、1つ以上の開口部34の形状は、修復対象の歯牙及び/又は歯牙の部分の形状と実質的に一致するように設計されてもよい。例えば、開口部34は、実質的に非円形であってもよい。しかしながら、他の例では、1つ以上の開口部34の形状は円形であってもよい。
開口部34は、歯科用カプセルの先端部、又はモールド本体12、14によって画定されるモールドキャビティ内に歯科修復材料を導入するために使用される注射器の先端部よりも大きい大きさにすることができる。開口部34は、修復材料の配置及び流れが修復中の歯牙の表面の一部分を覆うのを可能にするほど十分に大きくてもよい。更に、又はあるいは、開口部34は、開口部34内でのカプセルの先端部又は注射器先端部の移動を可能にするほど十分に大きくてもよい。
顔面側モールド本体12は、対応する開口部34とぴったりと嵌まり合う大きさの個別のドア40を有してもよい。各ドア40は、一方の端部にヒンジ48及びヒンジピン46で示されるように、また他方の端部に取り付け機構44で示されるように、顔面側モールド本体12に取り付けられ得る。この場合の取り付け機構44は、クリップ44であり、このクリップ44は、舌側モールド本体14上の係合面43(図5及び図6に示す)の上にクリップ留めする又はパチンと閉まるように設計されている。このように、ヒンジ48及びヒンジピン46は、患者の歯牙の歯肉に隣接し、クリップ44及び係合面43は、患者の歯牙の咬合面に隣接する、又は1つ以上の修復対象の歯牙の切歯縁部に近接して位置する。この配置は、クリップが、患者の歯牙の咬合面又は切歯縁部の下で、舌から間隔を空けてパチンと閉まるのに都合が良い。しかしながら、図示されていない他の実施形態では、それらの相対位置は、反転されてもよく、クリップ44及び係合面43が、患者の歯牙の歯肉に隣接し、ヒンジ48及びヒンジピン46が、患者の歯牙の切歯面又は咬合面に隣接してもよい。
図示した実施形態では、ドア本体40及び顔面側モールド本体12は、ヒンジ48及びヒンジピンを使用することによって互いに機械的に接続されている。この構成は、カスタム器具10の使用中にドア本体40と対応する開口部34との間の適切な位置合わせを維持するのに役立つ。しかしながら、ドア本体40及び顔面側モールド本体12は、スナップ式ヒンジ、一体成形ヒンジ、バレルヒンジ、ピン接合ヒンジ、又は任意の他の好適な種類のヒンジによって接続されてもよい。ドアヒンジ48及びヒンジピン46は、ドア本体40及び/又は顔面側モールド本体12とは別個に形成されてもよく、あるいは、ドアヒンジ48及びヒンジピン46は、ドア本体40及び/又は顔面側モールド本体12の一体部分として形成されてもよい。
顔面側モールド本体12は、第1の位置合わせ部材52を含んでもよく、この第1の位置合わせ部材52は、顔面側モールド本体12と舌側モールド本体14とを相互連結する前に、それらを適切に位置合わせするのを補助するものである。図示した実施形態では、第1の位置合わせ部材52は、ポストであり、このポストは、図4〜図6にスロット55として示される舌側モールド本体14の第2の位置合わせ部材54に嵌まる大きさである。
顔面側モールド本体12及び舌側モールド本体14は、患者の少なくとも1つの歯牙と組み合わせになって、1つ以上の修復対象の歯の所望の歯牙構造の少なくとも一部分を覆い囲むモールドキャビティを画定するように構成することができる。例えば、図示された例では、顔面側モールド本体12及び舌側モールド本体14は、患者の歯牙と組み合わせになって、開口部34a及び34bと位置合わせされた顔面側部分を有する歯牙のそれぞれについて所望の歯牙構造の少なくとも一部分を覆い囲むモールドキャビティを画定することができる。いくつかの実施例では、歯科修復物は、1つ以上の修復対象の歯牙上の歯科用ベニア修復物を含んでもよく、開口部34a及び34bは、従前のモールドと比較して、医師がモールドキャビティ内の修復材料の配置をより良好に制御することを可能にし得る。例えば、ある歯牙の舌側面又は顔面側面の表面の大部分と位置が合う開口部34は、医師が、修復材料の最終表面テクスチャ、シェーディング、及び層化を含む、その表面の最終的な外観をより良好に制御することを可能にし得る。
図示された例では、ドア本体40は、ベント50を含む。このベント50は、余分な修復材料がモールドキャビティから流出するのを可能にするように構成されてもよく、この修復材料は、(例えばスカラー装置で)硬化前に除去されてもよく、バリはより簡単に除去されることになる。あるいは又はそれに加えて、ベント50は、空気がモールドキャビティから流出することを可能にするように構成されてもよい。
顔面側モールド本体12は、歯肉に合致するが歯肉に係合しないように概ね輪郭付けされたカスタム歯肉面36を含んでもよい。これにより、余分な修復材料をきれいに除去することができる。顔面側モールド本体12はまた、顔面側モールド本体に全体的な強度をもたらすための顔面側リブ38を含んでもよい。
カスタム器具10は、舌側モールド本体14を含んでもよく、この舌側モールド本体14も、患者の少なくとも1つの歯牙とのカスタマイズされた嵌め合いを提供するように構成され得る。図4、図5、及び図6は、舌側モールド本体14の一実施形態の図を示す。顔面側モールド本体12及び舌側モールド本体14は、患者の少なくとも1つの歯牙と組み合わせになってモールドキャビティを形成するように構成され得る。例えば、顔面側モールド本体12及び舌側モールド本体14は、互いに嵌合するように、かつ/又は少なくとも1つの歯牙に取り付けられてモールドキャビティを形成するように構成され得る。いくつかの実施例では、舌側モールド本体14は、顔面側モールド本体12に対して分離可能、係合可能でありながら、それらの係合部分18、19を使用することによって、それぞれのモールド本体は完全性を維持する。
図4〜図6に示される例では、舌側モールド本体14は、修復部分17及び係合部分19を含む。医師は、カスタム器具の修復部分17を使用して、患者の口腔内の少なくとも1つの歯牙を修復する。図示した実施形態では、修復部分17の両端部に配置された2つの係合部分19a、19bがあり、修復部分17は、係合部分19aと係合部分19bとの間に位置する。これは理想的だが、必須ではない。例えば、舌側モールド本体14は、修復部分17に隣接して配置された係合部分19を1つだけ含むこともある。2つの係合部分19a、19bを有する器具では、それぞれ顔面側モールド本体12と舌側モールド本体14との間に2つの相互連結点が提供される。
舌側モールド本体14は、第1の係合部分19a及び第2の係合部分19bを含む。舌側モールド本体14の係合部分19a、19bは、図7、図8、及び図9を参照して以下により詳細に説明されるように、顔面側モールド本体12上の係合部分18a、18bと係合するか、又はこれらと相互連結するように構築される。
第1の係合部分19a及び第2の係合部分19bは両方とも、修復部分から離れるように延びている。図示した実施形態では、係合部分19は、修復部分17に対して概ね直角に延びている。基準線A−A(図6に示される)として示される咬合平面を含む患者の口腔と比較すると、係合部分19は、咬合平面に対して概ね垂直に延びている。
図6に示すように、舌側モールド本体14の係合部分19は、顔面側モールド本体12上の係合面24、26、28と適切に嵌合するように構成された様々な係合面を含み得る。舌側モールド本体14の係合部分19a、19bは、それぞれ陥凹部30a、30bを含んでもよく、又は顔面側モールド本体12と相互連結するための当技術分野において既知のいくつかの他の機構を含んでもよい。図示した実施形態では、陥凹部30は、第1の係合面31、第2の係合面32、及び第3の係合面33を含む。陥凹部30a、30bは、顔面側モールド本体12の突出部20a、20bと相互連結又はスナップ嵌めするような大きさ及び形状である。当技術分野における既知の様々な構造は、それらが舌側モールド本体14を顔面側モールド本体12にしっかりと相互連結するのを補助する限り、陥凹部30及び突出部20の代用となり得る。
図示した実施形態では、修復部分17は、患者の前方歯と嵌合するような大きさ及び形状である。係合部分19は、後方歯に隣接するような大きさ及び形状である。しかしながら、他の実施形態(図示せず)では、係合部分19が前方歯に隣接することもあり、修復部分17が後方歯と嵌合する。
舌側モールド本体14は、患者の歯牙の咬合面に隣接する、又は1つ以上の修復対象の歯牙の切歯縁部に近接して位置する、複数の係合面43を含む。この配置は、クリップ44(図1〜図3に示される)が、患者の歯牙の咬合面又は切歯縁部の下で、舌から間隔を空けてパチンと閉まるのに都合が良い。しかしながら、図示されていない他の実施形態では、係合面43は、代わりに患者の歯牙の歯肉に隣接してもよく、クリップ44も同様に同じ位置となる。
舌側本体14は、モールド面64を含み、このモールド面64は、ドア40の内表面42(図1〜図3に示される)と共に、かつ/又は患者の歯牙構造と組み合わさって、適切なモールドキャビティを作成するような大きさであり、1つ以上の修復対象の歯牙の表面を画定するために、モールドキャビティ内に配置された修復材料を成形するのに役立つ。
個々の患者の口腔への更なるクランプ又は嵌合をもたらすために、舌側モールド本体14は、カスタム舌側リブ39を含んでもよい。
舌側モールド本体14は、第1の位置合わせ部材52と嵌まり合う大きさ及び形状である第2の位置合わせ部材54を含んでもよい。図示した実施形態では、第2の位置合わせ部材54は、近心位置合わせ受容器であってもよい。具体的には、第2の位置合わせ部材は、顔面側モールド本体12上のポスト52を受け入れるような大きさのスロット55であってもよい。
図8a、図8b、図9、及び図10は、カスタム器具10を形成するために顔面側モールド本体12及び舌側モールド本体14がどのように患者の歯牙の周りで一緒に組み立てられるかを説明するのに有用である。この設計の主要な利点の1つは、組み立てられると、顔面側モールド本体と舌側モールド本体との間の移動が、複数の方向及び複数の回転において制限されることである。結果として、医師は、患者にとってより正確な修復物を作製することができる。
図8a及び図8bを参照として、医師は、まず、第2の位置合わせ部材54を患者の歯の咬合面に隣接して中心においた状態で、舌側モールド本体14を患者の歯牙の後ろに配置することができる。次いで、医師は、顔面側モールド本体12を歯牙の前部を覆うように配置し、第1の位置合わせ部材52、すなわちポストを、第2の位置合わせ部材54、すなわち穴に嵌め込んで位置合わせすることができる。しかしながら、他の実施形態では、モールド本体12、14は、医師が顔面側モールド本体12及び舌側モールド本体14を互いに適切に位置合わせして、容易に係合させるのに役立つよう、しるし又は位置合わせ機能部(例えば、視覚的インジケータ、他の形態の機械的嵌合機能部、キーホール、ノッチなど)を含むこともある。
顔面側モールド本体12及び舌側モールド本体14は、図8a及び図8bに示されるように、好ましくは、それらを特定の半径において曲げて、互いにうまく相互連結させるために、可撓性材料で作製されている。医師は、突出部20a、20bを、対応する陥凹部30a、30b内に配置することによって、モールド本体12、14を相互連結することになる。突出部20a、20bを陥凹部30a、30bに嵌め込みやすくするために、離型タブ22a、22bを、任意選択で使用してもよい。カスタム器具は、ある特定の所望の強度、可撓性、透光性、又は色を有する、一連の3D印刷材料、成型されたポリマー材料、又はCAD/CAM成形されたポリマー材料から作製することができる。例えば、モールド材料は、透明、半透明、又は不透明であり得るポリマー材料とすることができる。いくつかの実施形態では、透明又は実質的に透明なポリマー材料は、例えば、非晶質熱可塑性ポリマー、半結晶性熱可塑性ポリマー、透明熱可塑性ポリマー、及び熱硬化性ポリマーのうちの1つ以上を含み得る。熱可塑性樹脂は、ポリカーボネート、熱可塑性ポリウレタン、アクリル、ポリスルホン、ポリプロリレン、ポリプロピレン/エチレンコポリマー、環状オレフィンポリマー/コポリマー、ポリ−4−メチル−1−ペンテン又はポリエステル/ポリカーボネートコポリマー、スチレン系高分子材料、ポリアミド、ポリメチルペンテン、ポリエーテルエーテルケトン、及びこれらの組み合わせから選択されてもよい。別の実施形態では、モールドは、透明又は実質的に透明な半結晶性熱可塑性樹脂、結晶性熱可塑性樹脂、及び複合材、例えば、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエステル/ポリカーボネートコポリマー、ポリオレフィン、環状オレフィンポリマー、スチレン系コポリマー、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリトリメチレンテレフタレート、並びにこれらの混合物及び組み合わせから選択されてもよい。いくつかの実施形態では、モールドは、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートグリコール、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレートグリコール、並びにこれらの混合物及び組み合わせから選択されるポリマー材料である。更なる実施形態では、熱硬化性ポリマーとして、アクリル、ウレタン、エステル、シリコーン、チオレン、エポキシ、オレフィンメタセシス、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
カスタム器具10は、モールド本体12、14の2つが互いに嵌合する縁部に沿って生じるバリを低減又は排除しやすくしながら、モールド本体12とモールド本体14との間の比較的緊密な嵌め合いを確実にするように設計され、正確かつ精密に成形された修復物を保証する。発生するバリは、切歯縁部に沿って非常に薄くなり得、歯科用器具で簡単に除去することができる。モールド本体12、14の切歯縁部又は別の縁部に沿って比較的緊密な嵌め合いを提供することにより、余分な修復材料がベント50に向かって優先的に流れやすくすることができ、ベント50において、バリは、比較的見つけやすく、修復の仕上げ中に除去することができる。
図8bは、顔面側モールド本体12と舌側モールド本体14との間に生成され得るクランプ力を説明するのに都合が良い。顔面側モールド本体12はある特定の歯列弓長(Cを有し、舌側モールド本体14はある特定の歯列弓長(D)を有する。カスタム器具10が作製されるとき、顔面側モールド本体12及び/又は舌側モールド本体14の形状が変更される。例えば、舌側モールド本体の歯列弓長Dを維持しながら、顔面側モールド本体12の歯列弓長Cを短縮することができ、この構成は、モールド本体12、14が組み立てられるときに、それら2つのモールド本体12、14の間にクランプ力を生成する。また、モールド本体12、14は、破断又は座屈しないように十分に強いものであり、突出部20と陥凹部30とを、患者の口内で過度の圧力を生じることなく相互連結させることができる。クランプ力は、舌側モールド本体14の曲率半径を維持しながら、顔面側モールド本体12の曲率半径をわずかに減少させることによっても生成することができる。角度θは、歯列弓の接線に対するラッチ面を示す。
顔面側本体12と舌側本体14との間のクランプ力の程度は、患者の歯牙の周りに取り付けられた器具10の安全性と、器具10を患者の口腔内に容易に設置したりそこから取り外したりしながら、器具10を歯肉組織に接触するように密閉することとのバランスをとるように調整されるべきである。クランプ力の程度は、顔面側モールド本体12の材料、形状、短縮量、及び/又は顔面側モールド本体12の曲率半径の減少によってモールド本体12、14の剛性を増加させることによって増加させることができる。モールド本体12、14に対する修正は、例えば、適切な収縮率を適用することによってモールド本体全体に適用することができ、あるいは、修正は、モールド本体及び/又は2つのモールド本体間のラッチ機構の様々な領域に局所的に適用することができる。ラッチ固定並びに係合及び取り外しの容易さは、ラッチ角度、ラッチ面(係合面)31、32、33の長さ、及び表面24、26、28のトポグラフィを調節して、性能の最良バランスを得ることによって調整することができる。有限要素モデリングなどのツールを使用して、以前に試験した症例の試験結果に基づいて、所与のカスタム器具についての適切なパラメータを予測することができる。機械学習(医師からの臨床業績に関するフィードバックを含む)を適用して、経時的な予測能力を改善することができる。3D印刷又はCNC加工などのデジタル設計及び製造は、能動的なクランプ力を有するカスタム器具モールドを作製するのに特に有用である。
図10は、患者の口腔70内の患者の歯牙72の周りに適切にクランプされたカスタム歯科修復器具10を示す。顔面側モールド本体12及び舌側モールド本体14の第1の係合部分18a、19bは、口腔内で相互連結され、小臼歯の咬合面からオフセットされており、患者の舌(図示せず)の方向に延びている。同様に、顔面側モールド本体12及び舌側モールド本体14の第2の係合部分18b、19bが、相互連結されている。例示した実施形態では、患者は5本の歯が修復されているところである。
図11a〜図11dは、カスタム器具が患者の口腔70内に適切に適用された後に、本発明のカスタム器具10を使用するための方法のステップを示すのに都合が良い。図11aは、修復対象の歯牙へのアクセスを可能にするために開放された、ドア40のうちのいくつかを示す。図11bは、修復対象の歯牙に適用された修復材料80を示す。図11cは、カスタム器具10内で修復材料80を硬化させること示す。図11dは、患者の口腔70の歯牙72が修復されたことを示す。
いくつかの実施例では、器具10の開口部34は、医師が修復対象の歯に修復材料80を直接適用することを可能にし得る。しかしながら、他の実施例では、医師は、モールド本体12、14を患者の歯牙72の上に適用する前に、修復対象の歯牙又はモールド本体12、14に修復材料80を適用してもよい。
医師は、モールド本体12、14と、周りにモールド本体12、14が配置された歯とによって画定されるモールドキャビティを、開口部34のうちの1つ以上を通して修復材料80をモールドキャビティ内に導入すること(図11b)によって、修復材料80で充填することができる。いくつかの実施例では、医師は様々な器具を使用して、修復材料をモールドキャビティ内に配置してもよい。いくつかの実施例では、修復材料80は、複数の開口部34を通してモールドキャビティ内に配置されてもよい。1つの好ましい歯科修復材料は、3M Company(St.Paul,Minnesota)から市販されているFiltek(商標)Supreme Universal(商標)である。少なくともいくらかの修復材料80がモールドキャビティ内に導入された後、医師は、次に、ドア本体40を対応する開口部34内に閉じてもよい(図11c)。ドア本体40の内表面42及びモールド面64を使用して、歯牙72の顔面側表面又は舌側表面上に修復材料80の1つ以上の層を成形してもよく、モールドキャビティ内の修復材料80を圧縮してもよく、又はこれらの任意の組み合わせを行ってもよい。
いくつかの実施例では、医師は、ドア本体40が顔面側モールド本体12の開口部34内に閉じている間に、修復材料80を硬化させることができる。例えば、修復材料が光硬化性である場合、医師は、硬化光に対して透明な材料から形成され得るモールド本体12、14の一方又は両方を通して、修復材料を硬化光(例えば青色光)に曝すことができる。医師は、歯牙72(既に修復材料によって画定された修復された構造を有する)(図11d)から顔面側モールド本体12及び舌側モールド本体14を取り外すことができる。モールド本体12、14を口腔70から取り外すことは、顔面側モールド本体12を舌側モールド本体14から分離することを含んでもよく、これは、例えば、モールド本体12、14の第1の係合部分18a、19aの1つ以上をモールド本体12、14の第2の係合部分19a、19bから係合解除することを含み得る。いくつかの実施例では、ドア本体40のうちの1つ以上は、歯の舌側表面又は顔面側表面に「目印」を残す場合があるが、このようなマークは、比較的薄いため、比較的簡単に除去可能であり得る。いくつかの実施例では、医師は歯牙(既に修復材料によって画定された修復された歯科構造を含む)を研磨などによって仕上げて、バリ又は他の望ましくない表面欠陥を除去することができる。
いくつかの実施例では、医師は、ドア40をそのそれぞれの開口部34内に配置する前に、ドア40の表面42の少なくとも一部分上に離型フィルムを配置してもよい。離型フィルムは、修復材料80をドアでスタンピングする間にモールドキャビティ内に空気を閉じ込める可能性を低減することができ、かつ/又は修復材料40がドア40の表面42から容易に離れるようにすることができる。
離型フィルムに加えて、又はその代わりに、いくつかの実施例では、デバイス製造業者又は医師は、ドア40をそれぞれの開口部34内に配置する前に、ドア40及び/又はドア本体の表面42の少なくとも一部分にコーティングを適用してもよい。コーティングは、修復材料をドアでスタンピングする間にモールドキャビティ内に空気を閉じ込める可能性を低減することができ、かつ/又は修復材料がドアの表面から容易に離れるようにすることができる。離型コーティングはまた、製造プロセス中にモールド構成要素のいずれかに適用されてもよい。
修復材料80のモールドキャビティ内への導入は、モールド本体12、14の一部を互いから分離させるのに十分な力を有し得、それにより、顔面側モールド本体12と舌側モールド本体14との間の係合が弱まり、かつ/又は1つ以上の歯牙とのカスタマイズされた嵌め合いが弱まる。しかしながら、係合部分18、19は、モールド本体12、14が互いに自己整合し、互いに対してしっかりと固定されたままにするのに役立つ。
図12〜図14は、本発明のカスタム器具110の別の実施形態を示す。カスタム器具110は、図1〜図11に関して詳細に上述したカスタム器具10と同じように構成されているが、カスタム器具110は、2つの開口部142を覆う少なくとも1つのドア140を有する。
図12及び図13は、本発明のカスタム器具110の顔面側モールド本体112の一実施形態を示す。図13は、顔面側モールド本体112の背面図を示す。図14は、顔面側モールド本体112と組み合わせになった、本発明のカスタム器具110の舌側部分114の一実施形態を示し、これら2つの本体がどのように嵌まり合って患者固有の歯科修復物を形成するための完全なカスタム器具110を形成するかを示す。
図1に示される例示的顔面側モールド本体12のように、顔面側モールド本体112は、修復部分116及び係合部分118を含む。しかし、近心切歯のいずれかの側にある歯牙を修復するために使用される2つの修復部分116が存在している。図示した実施形態では、修復部分116の両端部に配置された2つの係合部分118a、118bが存在する。カスタム器具10と同様に、カスタム器具110は、第1の係合部分118a、119a及び第2の係合部分118b、119bを有し、これが、それぞれ顔面側モールド本体112と舌側モールド本体114との間に2つの相互連結点を提供する。
第1の係合部分118a及び第2の係合部分118bは両方とも、修復部分から離れるように延びている。図示した実施形態では、係合部分118は、修復部分に対して概ね直角に延びている。上側歯列弓及び下側歯列弓内の全ての歯牙の切歯面及び咬合面によって確立される咬合平面B−Bを含む患者の口腔と比較すると、係合部分118は、咬合平面に対して概ね垂直に延びている。
図13に示すように、顔面側モールド本体112の係合部分118は、舌側モールド本体114上の係合面と適切に嵌合するように構成された様々な係合面を含み得る。顔面側モールド本体112の係合部分118a、118bは、それぞれ突出部120a、120bを含んでもよく、又は舌側モールド本体114と相互連結するための当技術分野において既知のいくつかの他の機構を含んでもよい。図示した実施形態では、突出部120は、上述したように、第1の係合面124、第2の係合面126、及び第3の係合面128を含む。突出部120a、120bは、舌側モールド本体114の陥凹部130a、130bと相互連結する又はスナップ嵌めするような大きさ及び形状である。当技術分野における既知の様々な構造は、それらが顔面側モールド本体112を舌側モールド本体114にしっかりと相互連結するのを補助する限り、突出部120及び陥凹部130の代用となり得る。
顔面側モールド本体112の係合部分118a、118bは、図7、図8、及び図9の顔面側モールド本体12及び舌側モールド本体14を参照してより詳細に上述されたように、舌側モールド本体114上の係合部分と係合するか、又はこれらと相互連結するように構築される。
図示した実施形態では、修復用モールド本体116は、患者の前方歯と嵌合するような大きさ及び形状である。係合部分118は、後方歯に隣接する。しかしながら、他の実施形態(図示せず)では、係合部分118が前方歯に隣接することもあり、修復部分116が、後方歯と嵌合するような大きさ及び形状であることもある。
図12及び図13に示される例では、顔面側本体112は、1つ以上の開口部134を含み、開口部134はそれぞれ、患者の修復対象の対応する歯牙の顔面側表面の部分と位置が合うように構成され得る。いくつかの例では、その部分は、修復対象の歯牙の顔面側表面の大部分である。図12〜図14に示されるこの実施形態では、2つの開口部134を覆う二重ドア140が存在する。このように、ドア140は、2つの歯牙の顔面側表面の大部分を含む部分と位置が合うように構成され、2つの開口部134は、2つの歯牙の顔面側表面の大部分を含む部分と位置が合うように構成される。修復対象でありかつそれぞれの開口部134との位置合わせ対象である歯牙の表面は、例えば、既存の歯牙構造によって画定されてもよく、又は顔面側モールド本体112及び舌側モールド本体114を使用して形成された歯科修復物によって画定されてもよい。
図15及び図16は、本発明のカスタム器具200の顔面側モールド本体212の一実施形態を示す。図17は、顔面側モールド本体212と組み合わせになった、本発明のカスタム器具200の舌側部分214の一実施形態を示し、これら2つの本体がどのように嵌まり合って患者固有の歯科修復物を形成するための完全なカスタム器具200を形成するかを示す。図15〜図17に示される実施形態は、ヒンジ148及びドア140の相対位置が入れ替わっていることを除いて、図11〜図13に示される実施形態と非常に類似している。
図1に示される例示的顔面側モールド本体12のように、顔面側モールド本体212は、修復部分216及び係合部分218を含む。しかし、近心切歯のいずれかの側にある歯牙を修復するために使用される2つの修復部分216が存在している。図示した実施形態では、修復部分216の両端部に配置された2つの係合部分218a、218bが存在する。カスタム器具10と同様に、カスタム器具200は、第1の係合部分218a、219a及び第2の係合部分218b、219bを有し、これが、顔面側モールド本体212と舌側モールド本体214との間に2つの相互連結点を提供する。
第1の係合部分218a及び第2の係合部分218bは両方とも、修復部分から離れるように延びている。図示した実施形態では、係合部分218は、修復部分に対して概ね直角に延びている。上側歯列弓及び下側歯列弓内の全ての歯牙の切歯面及び咬合面によって確立される咬合平面Cを含む患者の口腔と比較すると、係合部分218は、咬合平面に対して概ね垂直に延びている。
顔面側モールド本体212の係合部分218は、舌側モールド本体214上の係合面と適切に嵌合するように構成された様々な係合面を含み得る。顔面側モールド本体212の係合部分218a、218bは、それぞれ突出部220a、220bを含んでもよく、又は舌側モールド本体214と相互連結するための当技術分野において既知のいくつかの他の機構を含んでもよい。図示した実施形態では、突出部220は、第1の係合面224、第2の係合面226、及び第3の係合面228を含む。突出部220a、220bは、舌側モールド本体214の陥凹部230a、230bと相互連結する又はスナップ嵌めするような大きさ及び形状である。当技術分野における既知の様々な構造は、それらが顔面側モールド本体212を舌側モールド本体214にしっかりと相互連結するのを補助する限り、突出部220及び陥凹部230の代用となり得る。
顔面側モールド本体212の係合部分218a、218bは、図7、図8、及び図9の顔面側モールド本体12及び舌側モールド本体14を参照してより詳細に上述されたように、舌側モールド本体214上の係合部分と係合するか、又はこれらと相互連結するように構築される。
図示した実施形態では、修復用モールド本体216は、患者の前方歯と嵌合するような大きさ及び形状である。係合部分218は、後方歯に隣接する。しかしながら、他の実施形態(図示せず)では、係合部分218が前方歯に隣接することもあり、修復部分216が、後方歯と嵌合するような大きさ及び形状であることもある。図18a〜図18cは、本開示のカスタム器具の更なる実施形態を示す。
図16に示される例では、顔面側本体212は、1つ以上の開口部234を含み、開口部234はそれぞれ、患者の修復対象の対応する歯牙の顔面側表面の部分と位置が合うように構成され得る。いくつかの例では、その部分は、修復対象の歯牙の顔面側表面の大部分である。図15〜図17に示されるこの実施形態では、2つの開口部234を覆う二重ドア240が存在する。このように、ドア240は、2つの歯牙の顔面側表面の大部分を含む部分と位置が合うように構成され、2つの開口部234は、2つの歯牙の顔面側表面の大部分を含む部分と位置が合うように構成される。修復対象でありかつそれぞれの開口部234との位置合わせ対象である歯牙の表面は、例えば、既存の歯牙構造によって画定されてもよく、又は顔面側モールド本体212及び舌側モールド本体214を使用して形成された歯科修復物によって画定されてもよい。
図18a〜図18cは、本発明のカスタム器具300、302、304の追加の実施形態を示しており、ヒンジ144は、患者の歯肉に隣接して枢動する。図18a〜図18cに示される実施形態は、それらが患者の口腔の別々の部分と係合していることを除いて、他の図に示される実施形態と非常に類似している。
図18aは、カスタム器具300の実施形態を示しており、カスタム器具300は、患者の口腔70の歯列弓の一部分、具体的には、患者の歯列弓のうち大臼歯と切歯との間に延びた部分と係合している。舌側モールド本体114の係合部分119は、顔面側モールド本体112の係合部分118と組み合わさって、患者固有の歯科修復物を形成するための完全なカスタム器具300を形成する。係合部分119aは、係合部分118aの突出部120aと組み合わせになり、患者の切歯のうちの隣接する1つと相互連結する。係合部分119bは、係合部分118bの突出部120bと組み合わせになり、患者の大臼歯うちの隣接する1つと相互連結する。突出部120a、120bを陥凹部130a、130bに嵌め込みやすくするために、離型タブ122a、122bを、任意選択で使用してもよい。個々の患者の口腔への更なるクランプ又は嵌合をもたらすために、舌側モールド本体114は、カスタム舌側リブ139を含んでもよい。
図18bは、カスタム器具302の実施形態を示しており、カスタム器具302は、患者の口腔70の完全な歯列弓、具体的には、患者の歯列弓のうちある大臼歯と別の大臼歯との間に延びた部分と係合している。舌側モールド本体114の係合部分119は、顔面側モールド本体112の係合部分118と組み合わさって、患者固有の歯科修復物を形成するための完全なカスタム器具302を形成する。係合部分119aは、係合部分118aの突出部120aと組み合わせになり、患者の切歯のうちの隣接する1つと相互連結する。係合部分119bは、係合部分118bの突出部120bと組み合わせになり、患者の大臼歯うちの隣接する1つと相互連結する。突出部120a、120bを陥凹部130a、130bに嵌め込みやすくするために、離型タブ122a、122bを、任意選択で使用してもよい。個々の患者の口腔への更なるクランプ又は嵌合をもたらすために、舌側モールド本体114は、カスタム舌側リブ139を含んでもよい。
図18cは、カスタム器具304の実施形態を示しており、カスタム器具304は、患者の口腔70の歯列弓の一部分、具体的には、患者の歯列弓のうち大臼歯と小臼歯との間に延びた部分と係合している。舌側モールド本体114の係合部分119は、顔面側モールド本体112の係合部分118と組み合わさって、患者固有の歯科修復物を形成するための完全なカスタム器具300を形成する。係合部分119aは、係合部分118aの突出部120aと組み合わせになり、患者の切歯のうちの隣接する1つと相互連結する。係合部分119bは、係合部分188bの突出部120bと組み合わせになり、患者の大臼歯うちの隣接する1つと相互連結する。突出部120a、120bを陥凹部130a、130bに嵌め込みやすくするために、離型タブ122a、122bを、任意選択で使用してもよい。個々の患者の口腔への更なるクランプ又は嵌合をもたらすために、舌側モールド本体114は、カスタム舌側リブ139を含んでもよい。
図19は、歯科修復物を形成するためのカスタム器具500の実施形態を示し、カスタム器具500は、注入ポート520、及び係合部分519a、519bの2つの異なる実施形態を含む。カスタム器具520は、顔面側モールド本体512と舌側モールド本体514との間に形成されたモールドキャビティ内に歯科修復材料を送達するための注入ポート520を含む。この実施形態では、ポート520は、顔面側モールド本体512と舌側モールド本体514とが互いに嵌まり、患者固有の歯科修復物を形成するための完全なカスタム器具500を形成するときに、形成される。任意選択で、カスタム器具500は、歯科修復材料のモールドキャビティへの注入後にポート520内に配置するためのプラグ(図示せず)を含んでもよい。
顔面側モールド本体512は、第1の位置合わせ部材552a、552bを含んでもよく、舌側モールド本体514は、第2の位置合わせ部材554a、554bを含んでもよく、これらは全て、顔面側モールド本体512と舌側モールド本体514とを相互連結する前に、それらを適切に位置合わせするのを補助する。第1の位置合わせ部材552aは、第2の位置合わせ部材554aと相互連結する。第1の位置合わせ部材552bは、第2の位置合わせ部材554bと相互連結する。この実施形態では、注入ポート520はそれぞれ、位置合わせ部材552a、554a、552b、554bの間に配置されるが、これは必須ではない。
舌側モールド本体514は、図示されるように係合部分519a又は519bを含んでもよい。しかしながら、上述のように、他の係合部分が使用されてもよい。
本発明のカスタムモールドは、従来技術のものより有利である。一実施例として、米国特許第8,366,445号(Vuillemot)は、図4及び図5に、頬側モールド部分と舌側モールド部分とを位置合わせするための位置合わせ機能部を示している。位置合わせ機能部は、頬側モールドと舌側モールドとの間の界面上に配置される。位置合わせ機能部は、組み立てられたモールドを固定するためにいくらかの摩擦抵抗をもたらすように許容されてもよい。これは、相互連結する、間隔が空けられた係合部分同士に比べていくつかの欠点を有する。例えば、Vuillemotに示されるような保持機能部は、モールドの着座及び硬化を複雑にする。保持機能部のための空間を作製するために、モールド境界面の面積を拡大しなければならず、より嵩高な設計となる。摩擦力を使用してモールドを固定する場合、モールドを着座させるには、これらの同じ摩擦力を克服しなければならず、モールド半体同士がいつ完全に着座したか知ることは困難である。モールドが完全に着座していないと、使用中に複合材が間隙内に流れ込むため、バリにつながる。嵌合面上に保持機能部があると、硬化プロセス中に複合材がモールドに結合し、モールドの取り外しが極めて困難になる。
対照的に、本発明の相互連結係合部分は、境界面に沿って配置されず、むしろ界面から離れて別々に位置する。これは、いくつかの利点をもたらす。舌側モールドと顔面側モールドとの間の境界面は、細かい位置合わせ機能部によって拡大又は複雑化されることはなく、むしろ滑らかであり、閉じた状態で着座しやすく、着座していることを確認することが容易である。境界面で硬化したバリがあればその保持力を最小限に抑えるために、滑らかな界面がある。本ラッチ機構(相互連結係合部)は、充填中にバリが発現することがある領域から物理的に分離されている。本ラッチ機構(相互連結係合部分)は、握りやすいタブによって、顔面側モールド及び舌側モールドの着座及び離型とは別に作動される。最後に、本ラッチ機構(相互連結係合部分)は、顔面側モールドと舌側モールドが閉じているときでも、係合部分が相互連結されているときには残留着座圧力が存在するように、顔面側モールドと舌側モールドとの間に設計された干渉をもたらすように構成することができる。この着座圧力は、カスタム器具を複合材充填の圧力下でも確実に閉じたままに保つのに役立つ。
本明細書に記載のカスタム器具は、個別の患者の歯牙及び口腔のデジタルモデルに基づき形成することができ、このデジタルモデルは、口腔内スキャナなど、口内三次元スキャンから作製し得るものである。1つの具体的な例では、カスタム器具は、計画され修復された歯列のデジタルモデルに基づくソリッドモデリングソフトウェアなど、CADソフトウェアを使用してデジタル設計してもよい。カスタム器具は、1つ以上の修復対象の歯牙(修復部分)及び隣の歯牙の一部(係合部分)を覆うように嵌まるように設計した。その後、修復後の歯牙の歯牙構造モデルをモールドブロックからデジタル的に減じて器具を作製することができる。あるいは、ソフトウェア上で歯牙構造の反転像を反転させて、モールドブロックを画定してもよい。係合部分は、歯牙がそこから延びることになる歯牙の領域に対応する領域に位置してもよい。
デジタルモデル内で、モールドブロック設計は、2つのセクション(顔面側モールド本体及び舌側モールド本体)に分割され、上述したように、所望のクランプ力をもたらすために歯列弓長に関連して選択された特定の幾何学的干渉を有する、歯牙の上での器具構成要素の最終的な組み立てを容易にする。デジタルモデル内で、上記でより詳細に説明したように、係合部分が患者の口腔内のどこに配置されるかに基づいて、係合部分の全体的な高さを選択して、ある特定の相互連結幾何形状を有する係合部分が設計される。
例示的実施形態
実施形態1は、患者の口腔内で歯科修復物を形成するためのカスタム器具であって、患者の少なくとも1つの歯牙の顔面側との患者固有のカスタマイズされた嵌め合いのための顔面側モールド本体であって、修復部分と、修復部分から離れるように延びている第1の係合部分と、を含む、顔面側モールド本体と、患者の歯牙の舌側との患者固有のカスタマイズされた嵌め合いのための舌側モールド本体であって、修復部分と、修復部分から離れるように延びている第1の係合部分と、を含む、舌側モールド本体と、を備え、顔面側モールド本体の第1の係合部分が、舌側モールド本体の第1の係合部分と相互連結し、顔面側モールド本体及び舌側モールド本体が、患者の歯牙と組み合わせになって、少なくとも1つの修復対象の歯牙の欠損歯牙構造を覆い囲むモールドキャビティを形成するように構成されている、カスタム器具である。
実施形態2は、顔面側モールド本体が、修復部分から離れるように延びている第2の係合部分を含み、舌側モールド本体が、修復部分から離れるように延びている第2の係合部分を含み、顔面側モールド本体の第2の部分が、舌側モールド本体の第2の部分と相互連結する、実施形態1に記載のカスタム器具である。
実施形態3は、患者の口腔が咬合平面を含み、顔面側モールド本体の第1の係合部分及び舌側モールド本体の第1の係合部分が、咬合平面に対して概ね垂直に延びている、実施形態1及び2に記載のカスタム器具である。
実施形態4は、第1の係合部分が、患者の前方歯に近接し、第2の係合部分が、患者の後方歯に近接しており、顔面側モールド本体の修復部分及び舌側モールド本体の修復部分が、前方歯又は後方歯のいずれかと嵌合する、実施形態1及び2に記載のカスタム器具である。
実施形態5は、患者の口腔が咬合平面を含み、顔面側モールド本体の第1の係合部分及び第2の係合部分が、咬合平面に対して概ね垂直に延びており、舌側モールド本体の第1の係合部分及び第2の係合部分が、咬合平面に対して概ね垂直に延びている、実施形態1及び2に記載のカスタム器具である。
実施形態6は、顔面側モールド本体上の第1の近心位置合わせ部材及び舌側モールド本体上の第2の近心位置合わせ部材を更に含む、前述の実施形態のいずれかに記載のカスタム器具である。
実施形態7は、顔面側モールド本体の修復部分及び舌側モールド本体の修復部分が、患者の前方歯と嵌合し、係合部分が、患者の後方歯に近接している、前述の実施形態のいずれかに記載のカスタム器具である。
実施形態8は、顔面側モールド本体の修復部分及び舌側モールド本体の修復部分が、患者の後方歯と嵌合し、係合部分が、患者の前方歯に近接している、前述の実施形態のいずれかに記載のカスタム器具である。
実施形態9は、顔面側モールド本体の第1の係合部分が、突出部を含み、舌側モールド本体の第1の係合部分が、陥凹部を含み、顔面側モールド本体の突出部が、舌側モールド本体の陥凹部と、患者の口腔の咬合平面に隣接して相互連結する、前述の実施形態のいずれかに記載のカスタム器具。
実施形態10は、舌側モールド本体の第1の係合部分が、突出部を含み、顔面側モールド本体の第1の係合部分が、陥凹部を含み、舌側モールド本体の突出部が、顔面側モールド本体の陥凹部と、患者の口腔の咬合面に隣接して相互連結する、前述の実施形態のいずれかに記載のカスタム器具。
実施形態11は、顔面側モールド本体が、患者の複数の歯牙の顔面側とのカスタマイズされた嵌め合いを有し、舌側モールド本体が、患者の複数の歯牙の舌側とのカスタマイズされた嵌め合いを有する、前述の実施形態のいずれかに記載のカスタム器具である。
実施形態12は、患者の口腔が咬合平面を含み、顔面側モールド本体の第1の係合部分及び舌側モールド本体の第1の係合部分が、咬合平面に関して顔面側方向に延びている、前述の実施形態のいずれかに記載のカスタム器具である。
実施形態13は、患者の口腔が咬合平面を含み、顔面側モールド本体の第1の係合部分及び舌側モールド本体の第1の係合部分が、咬合平面に関して舌側方向に延びている、前述の実施形態のいずれかに記載のカスタム器具である。
実施形態14は、患者の口腔内で歯科修復物を形成するためのカスタム器具であって、患者の口腔が咬合平面を含み、カスタム器具は、患者の少なくとも1つの歯牙の顔面側との患者固有のカスタマイズされた嵌め合いのための顔面側モールド本体であって、修復部分と、修復部分から離れるようにかつ咬合平面に対して概ね垂直に延びている第1の係合部分と、修復部分から離れるようにかつ咬合平面に対して概ね垂直に延びている第2の係合部分と、を含む、顔面側モールド本体と、患者の歯牙の舌側との患者固有のカスタマイズされた嵌め合いのための舌側モールド本体であって、修復部分と、修復部分から離れるように延びている第1の係合部分と、修復部分から離れるように延びている第2の係合部分と、を含む、舌側モールド本体と、顔面側モールド本体上の第1の近心位置合わせ部材及び舌側モールド本体上の第2の近心位置合わせ部材と、を備え、顔面側モールド本体の第1の係合部分が、舌側モールド本体の第1の係合部分と相互連結し、舌側モールド本体の第2の係合部分が、舌側モールド本体の第2係合部分と相互連結し、第1の近心位置合わせ部材が第2の近心位置合わせ部材と相互連結し、顔面側モールド本体及び舌側モールド本体が、患者の歯牙と組み合わせになって、少なくとも1つの修復対象の歯牙の欠損歯牙構造を覆い囲むモールドキャビティを形成するように構成されている、カスタム器具である。
実施形態15は、歯科治療に使用されるカスタム器具であって、患者の少なくとも1つの歯牙の顔面側との患者固有のカスタマイズされた嵌め合いのための顔面側本体であって、顔面側モールド本体が、歯牙接触部分と、歯牙接触部分から離れるように延びている第1の係合部分と、を含む、顔面側本体と、患者の歯牙の舌側との患者固有のカスタマイズされた嵌め合いのための舌側モールド本体であって、歯牙接触部分と、歯牙接触部分から離れるように延びている第1の係合部分と、を含む舌側モールド本体と、を備え、顔面側モールド本体の第1の係合部分が、舌側モールド本体の第1の係合部分と相互連結し、相互連結部分が、顔面側本体と舌側本体との間にクランプ力を提供するように構成されている、カスタム器具である。
実施形態16は、歯科修復物を形成する方法であって、患者の少なくとも1つの修復対象の歯牙を覆うように患者固有の顔面側モールド本体を配置するステップであって、顔面側モールド本体が、患者の少なくとも1つの歯牙の顔面側とのカスタマイズされた嵌め合いを有し、顔面側モールド本体が、修復部分と、修復部分から離れるように延びている第1の係合部分と、を含む、患者固有の顔面側モールド本体を配置するステップと、少なくとも1つの修復対象の歯牙を覆うように患者固有の舌側モールド本体を配置するステップであって、舌側モールド本体が、患者の少なくとも1つの歯牙の舌側とのカスタマイズされた嵌め合いを有し、舌側モールド本体が、修復部分と、修復部分から離れるように延びている第1の係合部分と、を含む、患者固有の舌側モールド本体を配置するステップと、顔面側モールド本体の第1の係合部分を舌側モールド本体の第1の係合部分と相互連結して、患者の歯牙と組み合わせて、少なくとも1つの修復対象の歯牙の欠損歯牙構造を覆い囲むモールドキャビティを形成するステップと、修復材料をモールドキャビティに導入するステップと、修復材料を硬化させるステップと、少なくとも1つの歯牙から顔面側モールド本体及び舌側モールド本体を取り外すステップと、を含む、方法である。
実施形態17は、導入するステップが、相互連結するステップの前に行われる、実施形態16に記載の方法である。
実施形態18は、歯科修復物を形成する方法であって、歯科修復材料を、患者の少なくとも1つの修復対象の歯牙を覆うように表面上に適用するステップと、少なくとも1つの修復対象の歯牙及び歯科修復材料を覆うように患者固有の顔面側モールド本体を配置するステップであって、顔面側モールド本体が、患者の少なくとも1つの歯牙の顔面側とのカスタマイズされた嵌め合いを有し、顔面側モールド本体が、修復部分と、修復部分から離れるように延びている第1の係合部分と、を含む、患者固有の顔面側モールド本体を配置するステップと、少なくとも1つの修復対象の歯牙及び歯科修復材料を覆うように患者固有の舌側モールド本体を配置するステップであって、舌側モールド本体が、患者の歯牙の舌側とのカスタマイズされた嵌め合いを有し、舌側モールド本体が、修復部分と、修復部分から離れるように延びている第1の係合部分と、を含む、患者固有の舌側モールド本体を配置するステップと、顔面側モールド本体の第1の係合部分を舌側モールド本体の第1の係合部分と相互連結して、患者の歯牙と組み合わせて、少なくとも1つの修復対象の歯牙の欠損歯牙構造を覆い囲むモールドキャビティを形成するステップであって、歯科修復材料が、モールドキャビティ内に収容される、モールドキャビティを形成するステップと、修復材料を硬化させるステップと、少なくとも1つの歯牙から顔面側モールド本体及び舌側モールド本体を取り外すステップと、を含む、方法である。
実施形態19は、歯牙の歯科修復物を形成するためのカスタム器具の設計方法であって、1つ以上のプロセッサによって、患者の歯肉縁上歯牙構造の三次元スキャンデータを受信するステップと、1つ以上のプロセッサによって、患者の歯肉縁上歯牙構造の三次元スキャンデータと、患者の少なくとも1つの修復対象の歯牙の所望の歯牙構造とに基づいて、歯牙の歯科修復物を形成するためのカスタム器具を設計するステップと、を含み、器具が、患者の少なくとも1つの歯牙の顔面側との患者固有のカスタマイズされた嵌め合いのための顔面側モールド本体であって、修復部分と、修復部分から離れるように延びている第1の係合部分と、を含む、顔面側モールド本体と、患者の歯牙の舌側との患者固有のカスタマイズされた嵌め合いのための舌側モールド本体であって、修復部分と、修復部分から離れるように延びている第1の係合部分と、を含む舌側モールド本体と、を備え、顔面側モールド本体の第1の係合部分が、舌側モールド本体の第1の係合部分と相互連結し、顔面側モールド本体及び舌側モールド本体が、患者の歯牙と組み合わせになって、少なくとも1つの修復対象の歯牙の欠損歯牙構造を覆い囲むモールドキャビティを形成するように構成されている、方法である。
実施形態20は、顔面側モールド本体及び舌側モールド本体が、三次元印刷によって製造される、実施形態19に記載の方法である。
実施形態21は、顔面側モールド本体及び舌側モールド本体が、CAD/CAMミリングプロセスによって製造される、実施形態19及び20に記載の方法である。
実施形態22は、1つ以上のプロセッサによって、患者の歯肉縁下歯牙構造に関する情報を受信するステップを更に含む、実施形態19〜21に記載の方法である。
実施形態23は、歯科治療に使用されるカスタム器具であって、患者の少なくとも1つの歯牙の顔面側との患者固有のカスタマイズされた嵌め合いのための顔面側本体であって、顔面側モールド本体が、歯牙接触部分と、歯牙接触部分から離れるように延びている第1の係合部分と、を含む、顔面側本体と、患者の歯牙の舌側との患者固有のカスタマイズされた嵌め合いのための舌側モールド本体であって、歯牙接触部分と、歯牙接触部分から離れるように延びている第1の係合部分と、を含む舌側モールド本体と、を備え、顔面側モールド本体の第1の係合部分が、舌側モールド本体の第1の係合部分と相互連結し、係合部分同士が相互連結したときに残留着座圧力が存在するように、顔面側モールドと舌側モールドとの間に、設計された干渉が存在する、カスタム器具である。
実施形態24は、カスタム器具が、患者の歯列弓のうち大臼歯と切歯との間に延びた部分と組み合わせになるように構成されている、実施形態1に記載のカスタム器具である。
実施形態25は、カスタム器具が、患者の歯列弓のうちある大臼歯と別の大臼歯との間に延びた部分と組み合わせになるように構成されている、実施形態1に記載のカスタム器具である。
実施形態26は、カスタム器具が、患者の歯列弓のうち大臼歯と小臼歯との間に延びた部分と組み合わせになるように構成されている、実施形態1に記載のカスタム器具である。
実施形態27は、ポートを更に含み、歯科修復材料が、ポートを通してモールドキャビティ内に注入されることができる、実施形態1に記載のカスタム器具である。

Claims (23)

  1. 患者の口腔内で歯科修復物を形成するためのカスタム器具であって、
    前記患者の少なくとも1つの歯牙の顔面側との患者固有のカスタマイズされた嵌め合いのための顔面側モールド本体であって、修復部分と、前記修復部分から離れるように延びている第1の係合部分と、を含む、顔面側モールド本体と、
    前記患者の前記歯牙の舌側との患者固有のカスタマイズされた嵌め合いのための舌側モールド本体であって、修復部分と、前記修復部分から離れるように延びている第1の係合部分と、を含む、舌側モールド本体と、を備え、
    前記顔面側モールド本体の前記第1の係合部分が、前記舌側モールド本体の前記第1の係合部分と相互連結し、
    前記顔面側モールド本体及び前記舌側モールド本体が、前記患者の前記歯牙と組み合わせになって、少なくとも1つの修復対象の歯牙の欠損歯牙構造を覆い囲むモールドキャビティを形成するように構成されている、カスタム器具。
  2. 前記顔面側モールド本体が、前記修復部分から離れるように延びている第2の係合部分を含み、前記舌側モールド本体が、前記修復部分から離れるように延びている第2の係合部分を含み、前記顔面側モールド本体の前記第2の部分が、前記舌側モールド本体の前記第2の部分と相互連結する、請求項1に記載のカスタム器具。
  3. 前記患者の前記口腔が咬合平面を含み、前記顔面側モールド本体の前記第1の係合部分及び前記舌側モールド本体の前記第1の係合部分が、前記咬合平面に対して概ね垂直に延びている、請求項1に記載のカスタム器具。
  4. 前記第1の係合部分が、前記患者の前方歯に近接し、前記第2の係合部分が、前記患者の後方歯に近接しており、前記顔面側モールド本体の前記修復部分及び前記舌側モールド本体の前記修復部分が、前記前方歯又は前記後方歯のいずれかと嵌合する、請求項2に記載のカスタム器具。
  5. 前記顔面側モールド本体上の第1の近心位置合わせ部材及び前記舌側モールド本体上の第2の近心位置合わせ部材を更に含む、請求項1に記載のカスタム器具。
  6. 前記顔面側モールド本体の前記修復部分及び前記舌側モールド本体の前記修復部分が、前記患者の前方歯と嵌合し、係合部分が、前記患者の後方歯に近接している、請求項1に記載のカスタム器具。
  7. 前記顔面側モールド本体の前記修復部分及び前記舌側モールド本体の前記修復部分が、前記患者の後方歯と嵌合し、係合部分が、前記患者の前方歯に近接している、請求項1に記載のカスタム器具。
  8. 前記顔面側モールド本体の前記第1の係合部分が、突出部を含み、前記舌側モールド本体の前記第1の係合部分が、陥凹部を含み、前記顔面側モールド本体の前記突出部が、前記舌側モールド本体の前記陥凹部と、患者の口腔の咬合平面に隣接して相互連結する、請求項1に記載のカスタム器具。
  9. 前記舌側モールド本体の前記第1の係合部分が、突出部を含み、前記顔面側モールド本体の前記第1の係合部分が、陥凹部を含み、前記舌側モールド本体の前記突出部が、前記顔面側モールド本体の前記陥凹部と、患者の口腔の咬合面に隣接して相互連結する、請求項1に記載のカスタム器具。
  10. 前記顔面側モールド本体が、前記患者の複数の歯牙の前記顔面側とのカスタマイズされた嵌め合いを有し、前記舌側モールド本体が、前記患者の複数の歯牙の前記舌側とのカスタマイズされた嵌め合いを有する、請求項1に記載のカスタム器具。
  11. 前記患者の前記口腔が咬合平面を含み、前記顔面側モールド本体の前記第1の係合部分及び前記舌側モールド本体の前記第1の係合部分が、前記咬合平面に関して顔面側方向に延びている、請求項1に記載のカスタム器具。
  12. 前記患者の前記口腔が咬合平面を含み、前記顔面側モールド本体の前記第1の係合部分及び前記舌側モールド本体の前記第1の係合部分が、前記咬合平面に関して舌側方向に延びている、請求項1に記載のカスタム器具。
  13. 前記カスタム器具が、前記患者の歯列弓のうち大臼歯と切歯との間に延びた部分と組み合わせになるように構成されている、請求項1に記載のカスタム器具。
  14. 前記カスタム器具が、前記患者の歯列弓のうちある大臼歯と別の大臼歯との間に延びた部分と組み合わせになるように構成されている、請求項1に記載のカスタム器具。
  15. 前記カスタム器具が、前記患者の歯列弓のうち大臼歯と小臼歯との間に延びた部分と組み合わせになるように構成されている、請求項1に記載のカスタム器具。
  16. ポートを更に含み、歯科修復材料が、前記ポートを通して前記モールドキャビティ内に注入されることができる、請求項1に記載のカスタム器具。
  17. 患者の口腔内で歯科修復物を形成するためのカスタム器具であって、前記患者の前記口腔が咬合平面を含み、前記カスタム器具は、
    前記患者の少なくとも1つの歯牙の顔面側との患者固有のカスタマイズされた嵌め合いのための顔面側モールド本体であって、修復部分と、前記修復部分から離れるようにかつ前記咬合平面に対して概ね垂直に延びている第1の係合部分と、前記修復部分から離れるようにかつ前記咬合平面に対して概ね垂直に延びている第2の係合部分と、を含む、顔面側モールド本体と、
    前記患者の前記歯牙の舌側との患者固有のカスタマイズされた嵌め合いのための舌側モールド本体であって、修復部分と、前記修復部分から離れるように延びている第1の係合部分と、前記修復部分から離れるように延びている第2の係合部分と、を含む、舌側モールド本体と、
    前記顔面側モールド本体上の第1の近心位置合わせ部材及び前記舌側モールド本体上の第2の近心位置合わせ部材と、を備え、
    前記顔面側モールド本体の前記第1の係合部分が、前記舌側モールド本体の前記第1の係合部分と相互連結し、
    前記舌側モールド本体の前記第2の係合部分が、前記舌側モールド本体の前記第2係合部分と相互連結し、
    前記第1の近心位置合わせ部材が前記第2の近心位置合わせ部材と相互連結し、
    前記顔面側モールド本体及び前記舌側モールド本体が、前記患者の前記歯牙と組み合わせになって、少なくとも1つの修復対象の歯牙の欠損歯牙構造を覆い囲むモールドキャビティを形成するように構成されている、カスタム器具。
  18. 歯科治療に使用されるカスタム器具であって、
    患者の少なくとも1つの歯牙の顔面側との患者固有のカスタマイズされた嵌め合いのための顔面側本体であって、顔面側モールド本体が、歯牙接触部分と、前記歯牙接触部分から離れるように延びている第1の係合部分と、を含む、顔面側本体と、
    前記患者の前記歯牙の舌側との患者固有のカスタマイズされた嵌め合いのための舌側モールド本体であって、歯牙接触部分と、前記歯牙接触部分から離れるように延びている第1の係合部分と、を含む舌側モールド本体と、を備え、
    前記顔面側モールド本体の前記第1の係合部分が、前記舌側モールド本体の前記第1の係合部分と相互連結し、
    相互連結部分が、前記顔面側本体と前記舌側本体との間にクランプ力を提供するように構成されている、カスタム器具。
  19. 歯科修復物を形成する方法であって、
    少なくとも1つの修復対象の歯牙を覆うように患者固有の舌側モールド本体を配置するステップであって、前記舌側モールド本体が、前記患者の前記歯牙の前記舌側とのカスタマイズされた嵌め合いを有し、前記舌側モールド本体が、修復部分と、前記修復部分から離れるように延びている第1の係合部分と、を含む、患者固有の舌側モールド本体を配置するステップと、
    患者の少なくとも1つの修復対象の歯牙を覆うように患者固有の顔面側モールド本体を配置するステップであって、前記顔面側モールド本体が、前記患者の少なくとも1つの歯牙の顔面側とのカスタマイズされた嵌め合いを有し、前記顔面側モールド本体が、修復部分と、前記修復部分から離れるように延びている第1の係合部分と、を含む、患者固有の顔面側モールド本体を配置するステップと、
    前記顔面側モールド本体の前記第1の係合部分を前記舌側モールド本体の前記第1の係合部分と相互連結して、前記患者の前記歯牙と組み合わせて、少なくとも1つの修復対象の歯牙の欠損歯牙構造を覆い囲むモールドキャビティを形成するステップと、
    修復材料を前記モールドキャビティに導入するステップと、
    前記修復材料を硬化させるステップと、
    前記少なくとも1つの歯牙から前記顔面側モールド本体及び前記舌側モールド本体を取り外すステップと、を含む、方法。
  20. 前記導入するステップが、前記相互連結するステップの前に行われる、請求項19に記載の方法。
  21. 歯科修復物を形成する方法であって、
    歯科修復材料を、患者の少なくとも1つの修復対象の歯牙を覆うように表面上に適用するステップと、
    前記少なくとも1つの修復対象の歯牙及び前記歯科修復材料を覆うように患者固有の顔面側モールド本体を配置するステップであって、前記顔面側モールド本体が、前記患者の少なくとも1つの歯牙の前記顔面側とのカスタマイズされた嵌め合いを有し、前記顔面側モールド本体が、修復部分と、前記修復部分から離れるように延びている第1の係合部分と、を含む、患者固有の顔面側モールド本体を配置するステップと、
    前記少なくとも1つの修復対象の歯牙及び前記歯科修復材料を覆うように患者固有の舌側モールド本体を配置するステップであって、前記舌側モールド本体が、前記患者の前記歯牙の前記舌側とのカスタマイズされた嵌め合いを有し、前記舌側モールド本体が、修復部分と、前記修復部分から離れるように延びている第1の係合部分と、を含む、患者固有の舌側モールド本体を配置するステップと、
    前記顔面側モールド本体の前記第1の係合部分を前記舌側モールド本体の前記第1の係合部分と相互連結して、前記患者の前記歯牙と組み合わせて、少なくとも1つの修復対象の歯牙の欠損歯牙構造を覆い囲むモールドキャビティを形成するステップであって、前記歯科修復材料が、前記モールドキャビティ内に収容される、モールドキャビティを形成するステップと、
    前記修復材料を硬化させるステップと、
    前記少なくとも1つの歯牙から前記顔面側モールド本体及び前記舌側モールド本体を取り外すステップと、を含む、方法。
  22. 歯牙の歯科修復物を形成するためのカスタム器具の設計方法であって、
    1つ以上のプロセッサによって、患者の歯肉縁上歯牙構造の三次元スキャンデータを受信するステップと、
    前記1つ以上のプロセッサによって、前記患者の前記歯肉縁上歯牙構造の前記三次元スキャンデータと、前記患者の前記少なくとも1つの修復対象の歯牙の所望の歯牙構造とに基づいて、前記歯牙の前記歯科修復物を形成するためのカスタム器具を設計するステップと、を含み、前記器具が、
    前記患者の少なくとも1つの歯牙の顔面側との患者固有のカスタマイズされた嵌め合いのための顔面側モールド本体であって、修復部分と、前記修復部分から離れるように延びている第1の係合部分と、を含む、顔面側モールド本体と、
    前記患者の前記歯牙の舌側との患者固有のカスタマイズされた嵌め合いのための舌側モールド本体であって、修復部分と、前記修復部分から離れるように延びている第1の係合部分と、を含む舌側モールド本体と、を備え、
    前記顔面側モールド本体の前記第1の係合部分が、前記舌側モールド本体の前記第1の係合部分と相互連結し、
    前記顔面側モールド本体及び前記舌側モールド本体が、前記患者の前記歯牙と組み合わせになって、少なくとも1つの修復対象の歯牙の欠損歯牙構造を覆い囲むモールドキャビティを形成するように構成されている、方法。
  23. 1つ以上のプロセッサによって、前記患者の歯肉縁下歯牙構造に関する情報を受信するステップを更に含む、請求項22に記載の方法。
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