JP2021533099A - 哺乳動物における自然外側開口部を有する流体含有器官の上皮微生物感染の治療のためのグルココルチコイドの新規使用 - Google Patents

哺乳動物における自然外側開口部を有する流体含有器官の上皮微生物感染の治療のためのグルココルチコイドの新規使用 Download PDF

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Abstract

本発明は、哺乳動物における自然外側開口部を有する流体含有器官の上皮微生物感染の治療のためのグルココルチコイドに関する。この新たな治療的使用は、耳(外耳炎等)、乳房(乳腺炎等)及び子宮(子宮内膜炎等)の上皮微生物感染の治療において特に関心が持たれている。【選択図】なし

Description

本発明は、哺乳動物における上皮微生物感染を治療するための抗生物質を必要としない非侵襲的方法に関する。
より具体的には、本発明は、哺乳動物における自然外側開口部を有する流体含有器官の上皮微生物感染の治療のためのグルココルチコイドに関する。この新たな治療的使用は、耳(外耳炎等)、乳房(乳腺炎等)及び子宮(子宮内膜炎等)の上皮微生物感染の治療において特に関心が持たれている。
毎年多数の動物及びヒトが外耳炎、すなわち罹患組織の微生物感染を伴うことが多い耳の疼痛性炎症に罹患している。多くの犬種等の垂れ耳の動物が特に罹患しやすい。その覆われた外耳道が炎症を起こしやすい環境を与え、増殖する微生物の局部的な繁殖を支持する。様々な細菌、ウイルス、真菌及びダニが外耳炎を引き起こす原因となり得る。
殆どの耳障害は耳の感染、アレルギー反応又は外傷に対する疼痛性炎症応答の結果である。これらの耳障害は炎症に由来することが多く、細菌が有利となり、過成長する。無秩序な局部ミクロビオームは、不正確な炎症/抗炎症バランスの結果である。耳感染は細菌、真菌又はウイルスの感染と関連する可能性があり、生物の単離及び培養が困難であることが多いため、正確な病因の決定は実際的ではない。
(ヒトとは対照的に)動物における外耳炎は、最初の局在化である。その後、炎症のために鼓膜の障害が中耳(鼓室胞)に達する。鼓膜は治癒可能であるため、両方の耳炎が別々に進行する可能性がある。外耳炎(外耳感染)、中耳炎(中耳感染)及び耳漏(鼓膜破裂に起因する浸出を伴う中耳炎)が最も一般的な耳障害に含まれる。
外耳の耳道部分を冒す外耳炎は、主に高温多湿の天候において生じる、よく見られる耳科的問題である。初期段階では、症状は耳道の痒み及び疼痛、並びに外耳道の周りを圧迫するか、耳たぶを引っ張るか、又は顎を動かした場合の圧痛を含む。場合によっては、耳道内に化膿が生じ、聴力が低下する恐れがある。外耳炎の症例の90%超が細菌感染及び真菌感染と関連する炎症に起因する。
外耳炎は通常、抗微生物活性及び/又は抗真菌活性、並びに抗炎症作用を示す治療剤の組合せの局所適用によって治療される。抗細菌剤、例えばネオマイシンスルフェート、コリスチンスルフェート、ポリミキシンB又はそれらの組合せ(全て効果が広域にわたる)を含有する局所的に効果的な広域抗生物質の耳用懸濁液が病原細菌を破壊するために利用される。局所的に作用する抗真菌剤、例えばナイスタチン及びクロトリマゾールが根底にある真菌性疾患を消失させるために用いられる。加えて、抗ウイルス剤アシクロビルが帯状疱疹を含むウイルス性外耳炎の治療に利用されることもある。上に示した局所的に作用する懸濁液に含まれることが多い、例えばヒドロコルチゾン、ヒドロコルチゾンアセテート及びデキサメタゾンナトリウムホスフェートを含む抗炎症剤は、外耳炎の炎症過程の制御に用いられている。殆どの場合、抗微生物剤及び抗炎症剤が、誘因となる原因障害、例えば微生物感染、及び炎症過程自体の治療に組み合わせて利用される。これらはまた、殆どの場合、より一様かつ持続可能な耳道への送達を改善し、もたらすために懸濁液として局所投与用の滴剤形態で罹患した耳に投与される。
イヌにおける外耳炎の治療に使用される市販の製品の例は、ミコナゾール(抗真菌剤)と、プレドニゾロン(抗炎症剤)と、ポリミキシンB(抗生物質)とを組み合わせたSurolan(商標)である。
別のよく見られる上皮微生物感染は乳腺炎、特に乳牛及びヤギ等の乳を得るために飼育される家畜における乳腺炎である。乳腺炎は、動物の乳腺にブドウ球菌(例えば、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus))、レンサ球菌、大腸菌(Escherichia coli)、若しくは炎症を引き起こす別の病原性細菌が感染した疾患、又はかかる細菌と関連する疾患である。乳腺炎は、その高い発生率、並びに生じる乳量の低下、乳質の低下、及び乳牛群からの動物の淘汰(除去)の増加のために酪農業にとって非常に損害の大きい疾患である。このため、乳腺炎は家畜において非常に深刻な疾患であり、よく用いられる既知の療法は、抗微生物薬を乳腺炎に罹患している家畜の乳腺に直接注入することによる投与である。乳腺炎の殆どは、このような乳腺炎の治療のための注入によって治癒又は緩和する。しかしながら、乳腺炎の治療のための既存の抗微生物薬に対する乳腺炎を引き起こす細菌の感受性の低下のために、現在、既知の薬物による治療効果が得られない乳腺炎が増加している。
一般に上皮微生物感染を被る、ウシ等の家畜の外側開口部を有する別の器官は子宮である。子宮筋層炎及び子宮内膜炎がよく見られる子宮の感染であり、通常は分娩後の不正確な炎症バランスが微生物を発生させ、多くの子宮筋層炎の症例を生じる。コルチコイドの使用は、これまで効果が低かった。
抗微生物薬耐性は世界的負担となっており、不適切な又は過度の抗微生物剤の使用が重大な寄与因子である。これに関連して、WHOは幾つかの勧告を出し、新たな非抗生物質抗微生物剤の開発を促している。
これに関連して、本発明者らは驚くべきことに、抗炎症活性がよく知られているグルココルチコイド、特にヒドロコルチゾンアセポネートにより、炎症状態と併せた病原微生物の定着を伴う、限定されるものではないが、耳の外耳炎、乳房の乳腺炎、及び子宮の子宮内膜炎等の自然外側開口部を有する流体含有器官の上皮微生物感染を治療することができ、この驚くべき効果が抗微生物剤を全く投与しなくても観察されることを見出した。ヒドロコルチゾンアセポネート(HCA)の投与は、正常上皮微生物叢の回復を更にもたらす。この観察結果は、コルチコステロイドが免疫抑制効果を誘導することが知られているために一層驚くべきものである。
外側開口部を有する流体含有器官の炎症障害の治療のための抗炎症剤の使用が開示されている。特許文献1は、耳及び乳房の炎症性障害の治療のための両親媒性油及び微結晶蝋をベースとした特定の配合物中の抗炎症剤(特に選択的COX−2阻害薬)のかかる使用を記載している。しかしながら、微生物感染自体の治療のための抗炎症剤、特にグルココルチコイド剤の使用は、これまでに開示されていない。
本明細書で上に論考されるように、自然外側開口部を有する流体含有器官の炎症は、異常発生した不均衡な微生物叢をもたらす微生物の発生と関連し得る。
理論に束縛されるものではないが、炎症自体が実際に異常な微生物の発生の原因となる可能性がある。上皮の炎症は細菌の発生を促進し、悪循環により炎症及び感染の両方が維持される。最近では、炎症性障害及び耳炎等の上皮微生物感染は、炎症及び感染の両方に作用する一般的な治療によって治療されている。かかる治療は、抗生物質及び/又は抗真菌剤と抗炎症剤との組合せを要する。これにより頻繁な再発の前の期限内の感染の治療が可能になる。
それにもかかわらず、本発明者らにより、自然外側開口部を有する流体含有器官の上皮微生物感染において生じる炎症の治療のためのヒドロコルチゾンアセポネート(HCA)等のグルココルチコイドの使用が感染自体の治療をもたらすことが実証された。
したがって、グルココルチコイド、特にHCAは、感染に関与する微生物に影響を及ぼすだけでなく天然ミクロフローラにも影響を及ぼす抗生物質及び/又は抗真菌剤の使用とは対照的に、流体含有器官の天然微生物叢に影響を及ぼすことなく炎症及び感染の両方の治療を可能にするという利点を示す。感染の治療に対するグルココルチコイドの予期せぬ効果により、感染の治療のための他の抗微生物剤の使用が有利に減少又は回避される。HCA等のグルココルチコイドにより自然なバランスが修正され、すなわち病原体を死滅させる必要なしにミクロビオームが再び安定化し、治療後により正常な天然ミクロビオームが可能となる。
本発明者らはまた、自然外側開口部を有する流体含有器官へのグルココルチコイドの改善された効率的な送達に特に適した新たな配合物を開発した。本発明によるこれらの好ましい配合物は、治療対象の領域に広がった均一な局部被膜をもたらし、したがって感染を局部的に治療する抗炎症剤のより広範な能力を与える上皮付着性の改善という利点を示す。
国際公開第2004/082588号
このため、本発明は、哺乳動物、好ましくは非ヒト哺乳動物における自然外側開口部を有する流体含有器官の上皮微生物感染の治療及び/又は予防に使用される少なくとも1つのグルココルチコイドに関する。
「治療する」("treat", "treating")、「治療」及び「制御する」等の用語は、本明細書で使用される場合、少なくとも1つの症状の軽減又は抑制、疾患の進行の遅延、疾患の発症の予防又は遅延等による病態の改善を含む、病態又は疾患を患う被験体に利益をもたらす任意の行為を指す。上皮微生物感染の治療は、上皮微生物感染の臨床症状の軽減、及び/又は病原性細菌、酵母及び/又は真菌の微生物過成長/増殖の阻害を含む。
本発明の文脈において治療を目的とする領域は、外側開口部を有する流体含有器官である。上記器官には耳、乳房、膣、子宮、口、鼻孔等の自然外側開口部を有する器官が含まれる。
本発明による自然外側開口部を有する流体含有器官には動物の耳が含まれる。例えば、ネコ又はイヌでは、耳の自然外側開口部は外耳道の開口部である。
本発明による流体含有器官には乳器、例えばウシ、ヤギ又はヒツジ等の泌乳動物の乳房も含まれる。「泌乳動物」は任意の哺乳動物種の雌であり得るが、乳を得る目的で飼育される動物、例えばウシ、ヤギ又はヒツジが好ましく、炎症性及び/又は感染性の病態の際に又は治療時に泌乳するか否かに関わらず、かかる動物を包含する。乳器の自然外側開口部は、乳頭管の開口部である。
流体含有器官には動物の膣又は子宮が更に含まれる。子宮の自然外側開口部は膣である。膣の自然外側開口部は外陰部である。
自然外側開口部を有する流体含有器官の他の例としては、消化管及び気道が挙げられる。
動物の皮膚の襞、生殖器部、腋窩又は下腿(underlegs)、指間部等の動物の身体の他の被保護皮膚又は外粘膜領域も本発明の文脈において治療され得る。
本発明による上皮微生物感染は、細菌、酵母及び/又は真菌を含む病原微生物による自然外側開口部を含む流体含有器官の皮膚、上皮又は外粘膜の感染に伴う炎症性障害を包含する。「感染」又は「感染した」という用語は、本明細書で病原性細菌、酵母及び/又は真菌の(異常な)微生物過成長/増殖によって規定され得る。
好ましくは、本発明は、哺乳動物における耳、乳房及び子宮からなる群から選択される自然外側開口部を有する流体含有器官の上皮微生物感染の治療及び/又は予防に使用されるグルココルチコイドを包含する。
好ましくは、本発明は、自然外側開口部を有する流体含有器官の上皮領域へのグルココルチコイドの局所適用又は局所投与による自然外側開口部を有する流体含有器官の上皮微生物感染の治療及び/又は予防に使用されるグルココルチコイドを包含する。
好ましい実施の形態によると、本発明は、非ヒト哺乳動物における耳の上皮微生物感染の治療及び/又は予防に使用されるヒドロコルチゾン又はその塩、好ましくはヒドロコルチゾンアセポネートに関する。その場合、上記ヒドロコルチゾン又はその塩、好ましくはヒドロコルチゾンアセポネートは、耳の上皮領域への局所投与によって使用するのが好ましい。
好ましくは、本発明は、紅斑性及び耳垢性の病態(紅斑性耳垢性(erythroceruminous)外耳炎)を含む外耳炎感染を患う被験体の治療のための使用を包含する。
特定の実施の形態では、外耳炎感染は非化膿性(non-suppurative or non purulent)耳炎であり、及び/又は鼓膜破裂等の鼓膜の異常を伴わない。
好ましくは、本発明に従って治療される耳の上皮微生物感染は細菌、真菌及び/又は酵母によって引き起こされ得る。好ましい実施の形態によると、治療される上記耳の上皮微生物感染はグラム陽性細菌、例えば黄色ブドウ球菌及びレンサ球菌属菌、並びにグラム陰性細菌である大腸菌等の細菌によって引き起こされる。別の実施の形態によると、治療される上記耳の上皮微生物感染は、真菌及び/又は酵母、例えば白癬菌属菌、小胞子菌属菌、マラセジア属菌、好ましくはマラセジア・パキデルマチス(Malassezia pachydermatis)、カンジダ属菌、特にマラセジア属菌、好ましくはマラセジア・パキデルマチスによって引き起こされる。
最も好ましい実施の形態では、本発明に従って治療される耳の上皮微生物感染はグラム陽性細菌、例えば黄色ブドウ球菌及びレンサ球菌属菌、並びにグラム陰性細菌である大腸菌、真菌及び/又は酵母、例えばマラセジア・パキデルマチス、カンジダ属菌によって引き起こされ得る。
本発明による使用は、家畜(哺乳動物)における乳腺炎の治療も可能にする。
好ましい実施の形態では、本発明による使用は、家畜(哺乳動物)における軽度の乳腺炎の治療も可能にする。
好ましい実施の形態では、本発明に従って治療される乳房の上皮微生物感染は、限定されるものではないが、ブドウ球菌属菌(黄色ブドウ球菌(S. aureus)、スタフィロコッカス・クロモゲネス(S. chromogenes)、表皮ブドウ球菌、スタフィロコッカス・ヒイカス(S. hyicus)、スタフィロコッカス・シミュランス(S. simulans)等)、大腸菌、クレブシエラ属菌、トゥルエペレラ・ピオゲネス(Trueperella pyogenes)、レンサ球菌属菌(ストレプトコッカス・アガラクティアエ(S. agalactiae)、ストレプトコッカス・ユベリス(S. uberis)、ストレプトコッカス・パラユベリス(S. parauberis)、ストレプトコッカス・サリバリウス(S. salivarius)、ストレプトコッカス・サングイニス(S. sanguinis)、ストレプトコッカス・ディスガラクティアエ(S. dysgalactiae)等)、コリネバクテリウム属菌(コリネバクテリウム・ボビス(C. bovis)等)、エンテロコッカス属菌(エンテロコッカス・フェシウム(E. faecium)、エンテロコッカス・フェカリス(E. faecalis)、エンテロコッカス・サッカロリティクス(E. saccharolyticus)等)、シュードモナス属菌、マイコプラズマ属菌(マイコプラズマ・ボビス(M. bovis)、マイコプラズマ・アルカレッセンス(M. alkalescens)、マイコプラズマ・ボビゲニタリウム(M. bovigenitalium)、マイコプラズマ・ボビリニス(M. bovirhinis)、マイコプラズマ・カリフォルニカム(M. californicum)、マイコプラズマ・カナデンス(M. canadense)等)、プロトセカ属菌、カンジダ属菌(カンジダ・ケフィール(C. kefyr)、カンジダ・フミコーラ(C. humicola)、カンジダ・ルゴサ(C. rugosa)、カンジダ・インコンスピキュア(C. inconspicua)、カンジダ・クルセイ(C. krusei)、カンジダ・ルシタニアエ(C. lusitaniae)等)、ロドトルラ属、トリコスポロン属、サッカロミセス属、ピキア属、クリプトコックス属、アスペルギルス属、ペニシリウム属、エピコッカム属、フォーマ属及びアルテルナリア属の群から選択される細菌によって引き起こされ得る。
最も好ましい実施の形態では、本発明に従って治療される乳房の上皮微生物感染はレンサ球菌属菌、黄色ブドウ球菌、大腸菌、クレブシエラ属菌、コリネバクテリウム属菌、特にコリネバクテリウム・ボビス、マイコプラズマ属菌及び/又はシュードモナス属菌によって引き起こされ得る。
別の実施の形態では、本発明による使用は、家畜(哺乳動物)における子宮筋層炎及び/又は子宮内膜炎の治療も可能にする。
好ましい実施の形態では、本発明に従って治療される子宮の上皮微生物感染は、限定されるものではないが、大腸菌、トゥルエペレラ(アルカノバクテリウム(Arcanobacterium))・ピオゲネス、グラム陰性嫌気性細菌、例えばプレボテラ・メラニノゲニカ(Prevotella melaninogenica)及びフソバクテリウム・ネクロフォーラム(Fusobacterium necrophorum)の群から選択される細菌によって引き起こされ得る。
別の実施の形態では、グルココルチコイドは、哺乳動物における自然外側開口部を有する流体含有器官の上皮微生物感染の予防に使用される。本発明に従って使用される「予防」という用語は、自然外側開口部を有する流体含有器官の上皮微生物感染の再発の予防又は再発のリスクの低減を含む。上皮微生物感染の予防は、上皮微生物感染の臨床症状の再発の予防若しくは再発のリスクの低減、及び/又は病原性細菌、酵母及び/又は真菌の微生物過成長/増殖の阻害を含む。
より具体的には、本発明は、紅斑性及び耳垢性の病態を含む耳炎等の外耳炎、乳腺炎、子宮内膜炎及び/又は子宮筋層炎の予防に有用である。
本発明による被験体は、好ましくは哺乳動物、より好ましくは非ヒト哺乳動物、例えば家畜(domesticated farm animal)(例えばウシ、ウマ、ブタ)又はペット(例えばイヌ、ネコ)である。
本発明が感染性外耳炎の治療を目的とする場合、非ヒト哺乳動物は、イヌ又はネコを含むが、これらに限定されないコンパニオンアニマルであるのが好ましい。
外耳炎にかかりやすい(frequently subjects of)イヌとしては、外耳道が覆われた垂れ耳のイヌ(例えばコッカースパニエル(cocker)、ダックスフンド等)、耳道に毛が多いイヌ(例えばプードル、ビションフリーゼ(bichon)等)、耳道が狭いイヌ(例えばシャーペイ、フレンチブルドッグ等)、耳垢が過剰に分泌されるイヌ(例えばベルジャンシェパード、ジャーマンシェパード等)が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明によるグルココルチコイドがイヌにおける外耳炎の予防に使用される特定の実施の形態では、グルココルチコイドはHCAであり、上記イヌはアトピーのイヌではないことが好ましい。上記イヌはコッカースパニエルであるのが好ましい。
本発明が乳房感染(乳腺炎)の治療を目的とする場合、哺乳動物は非ヒト泌乳哺乳動物であるのが好ましい。非ヒト泌乳哺乳動物の例としては、反芻動物、特にウシ、スイギュウ等のウシ科だけでなく、ヤギ、ヒツジ及びラクダも挙げられる。好ましくは、非ヒト泌乳哺乳動物はウシ科であり、更により好ましくは、該動物はウシ又はスイギュウである。
本発明が子宮感染及び/又は膣感染(子宮筋層炎、子宮内膜炎)の治療を目的とする場合、哺乳動物は子宮を有する哺乳動物であるのが好ましい。かかる哺乳動物の例としては、ヒト、反芻動物(例えばウシ、スイギュウを含むウシ科だけでなく、ヤギ、ヒツジ及びラクダも)及び雌ブタが挙げられるが、これらに限定されない。好ましくは、上記哺乳動物は非ヒト哺乳動物であり、更により好ましくは、該動物はウシ及びスイギュウを含むウシ科である。
別の実施の形態では、本発明による被験体は、抗生物質のような従来の治療に耐性を示す1つ以上の病原微生物による上皮微生物感染を有する哺乳動物である。
グルココルチコイド(ステロイド、コルチコステロイド又はコルチゾン類似体とも呼ばれる)は、局部適用(鼻、皮膚、眼等)に一般に使用される化合物である。上記グルココルチコイドは、モノエステル又はジエステルであり得る。本発明のグルココルチコイドはジエステルであるのが好ましい。
本発明によるグルココルチコイドは、アルクロメタゾンジプロピオネート、アルクロメタゾンプロピオネート、アムシノニド、ベクロメタゾンジプロピオネート、ベタメタゾンアセテート、ベタメタゾンジプロピオネート、ベタメタゾンナトリウムホスフェート、ベタメタゾンベンゾエート、ベタメタゾンバレレート、ブデソニド、クロベタゾールプロピオネート、クロベタゾールブチレート、クロコルトロンピバレート、デソニド、デキサメタゾンアセテート、デキサメタゾンニコチネート、デキサメタゾンプロピオネート、デキサメタゾンバレレート、デキサメタゾンナトリウムホスフェート、デソキシメタゾン、ジフロラゾンジアセテート、ジフルコルトロンバレレート、ハロベタゾールプロピオネート、フルメタゾンピバレート、フルオシノロンアセトニド、フルオシノニド、フルランドレノリド、フルチカゾンプロピオネート、ハルシノニド、ハロベタゾン(halobethasone)プロピオネート、ハロメタゾン、ヒドロコルチゾン、例えばベンゾドロコルチゾン(ヒドロコルチゾン17−ベンゾエート)、ヒドロコルタメート(ヒドロコルチゾン21−(ジエチルアミノ)アセテート)、ヒドロコルチゾンアセポネート(ヒドロコルチゾン21−アセテート17α−プロピオネート)、ヒドロコルチゾンアセテート、ヒドロコルチゾンベンダザック、ヒドロコルチゾンブテプレート(ヒドロコルチゾン17α−ブチレート21−プロピオネート)、ヒドロコルチゾンブチレート(ヒドロコルチゾン17α−ブチレート)、ヒドロコルチゾン21−ブチレート、ヒドロコルチゾンシピオネート(ヒドロコルチゾンシクロペンタンプロピオネート)、ヒドロコルチゾン水素スクシネート、ヒドロコルチゾンホスフェート、ヒドロコルチゾンナトリウムホスフェート、ヒドロコルチゾンナトリウムスクシネート、ヒドロコルチゾンスクシネート(ヒドロコルチゾンヘミスクシネート)、ヒドロコルチゾンテブテート、ヒドロコルチゾンバレレート、ヒドロコルチゾンキサントゲン酸及びヒドロコルチゾンプロブテート(probutate)、メチルプレドニゾロンアセテート、メチルプレドニゾロンナトリウムスクシネート、メチルプレドニゾロンアセポネート、モメタゾンフロエート、プレドニゾロンナトリウムホスフェート、プレドニゾロンアセテート、プレドニゾロンバレレート、プレドニカルベート、プレドニゾン、トリアムシノロンアセテート、トリアムシノロンジアセテート、トリアムシノロンアセトニドを含む群から選択することができる。
好ましくは、グルココルチコイドはヒドロコルチゾン又はその塩であり、より好ましくは、グルココルチコイドはヒドロコルチゾンジエステルである。
更により好ましくは、本発明によるグルココルチコイドはヒドロコルチゾンアセポネートである。
哺乳動物における自然外側開口部を有する流体含有器官の上皮微生物感染の治療及び/又は予防に使用する場合、少なくとも1つのグルココルチコイドは、薬学的に許容可能な液体又は固体の担体(単数又は複数)を含む医薬組成物中に配合するのが好ましい。
特定の実施の形態によると、少なくとも1つのグルココルチコイドは、医薬組成物中の唯一の活性物質である。すなわち、上記医薬組成物は抗生物質剤、抗真菌剤又は抗ウイルス剤から選択される他の活性物質を全く含有しない。
このため、本発明は、非ヒト哺乳動物における耳の上皮微生物感染の治療及び/又は予防のためのヒドロコルチゾン又はその塩、好ましくはヒドロコルチゾンアセポネートと、薬学的に許容可能な担体とを含む医薬組成物であって、抗生物質剤、抗真菌剤及び/又は抗ウイルス剤を全く含有しない、医薬組成物に関する。上記組成物は、耳の上皮領域への局所適用によって投与するのが好ましい。
本発明によると、活性物質は、治療効果を示す医薬品又は動物用(veterinary)化合物であり、かかる化合物は医薬品有効成分(API)とも称される。
別の特定の実施の形態によると、上記医薬組成物は、上記少なくとも1つのグルココルチコイド及び上記の薬学的に許容可能な液体又は固体の担体(単数又は複数)に加えて少なくとも1つの更なる活性成分を含む。この場合、医薬組成物は、当業者に既知の様々な希釈剤又は添加剤を含む、被験体への送達のための様々な薬学的に許容可能な担体の1つ以上と共に1つ以上の活性物質を含む。
特定の実施の形態では、上記少なくとも1つの更なる活性成分は、非抗生物質抗微生物剤である。
特に動物では、外耳炎は寄生虫の侵入、殆どの場合、耳ダニ症、すなわちミミヒゼンダニ(Otodectes cynotis)(耳ダニ)の侵入に関係していることが多い。耳ダニに対する局所的治療は多くの場合、例えばピレトリン含有組成物を用いる、比較的長期にわたる局所殺虫療法(insecticidal therapy)によって行われてきた。しかしながら、最近では、より短期の療法がメクチン化合物及びマイシン化合物、例えばアベルメクチン(イベルメクチン及びセラメクチン等)及びミルベマイシンを耳に(otically)、注射によって又は皮膚に投与することで達成されている。臨床的に必要であれば、かかる殺寄生虫(anti-parasiticidal)化合物を本発明の組成物内で又はそれとは別に補助として同時投与することができる。さらに、臨床的に必要であれば、アシクロビル等の抗ウイルス化合物を抗生物質化合物の代わりに又はその補助として投与することができる。
有利には、本明細書で上に開示する、グルココルチコイドと更なる活性成分とを含む本発明による医薬組成物では、グルココルチコイド自体の作用機序のために上記更なる活性成分の量を減少させることができる。本発明者らの実証によると、グルココルチコイドは単独で感染を治療することができ、したがって、自然外側開口部を有する流体含有器官の上皮微生物感染の治療に使用される典型的な活性成分と組み合わせて使用することで、感染の治療の改善が得られる。これにより、上記他の活性成分の量を減少させることができる。
少なくとも1つのグルココルチコイドをグリコアミノグリカン(glycoaminoglycan)、セラミド、キトサン等の膜再構成タンパク質と共に投与することもできる。
本発明の別の態様は、哺乳動物における自然外側開口部を有する流体含有器官の上皮微生物感染の治療のための活性成分と薬学的に許容可能な担体とを含む組成物であって、上記活性成分がグルココルチコイド、好ましくはヒドロコルチゾン又はその塩、更により好ましくはヒドロコルチゾンアセポネートである、組成物である。
本発明の別の態様は、哺乳動物、好ましくは非ヒト哺乳動物における自然外側開口部を有する流体含有器官、好ましくは耳の上皮微生物感染の治療及び/又は予防のためのグルココルチコイド、好ましくはヒドロコルチゾン又はその塩、更により好ましくはヒドロコルチゾンアセポネートと、薬学的に許容可能な担体とからなる医薬組成物である。
特に好ましい薬学的に許容可能な担体は、メチルエーテルプロピレングリコールである。
投与される組成物は添加物、添加剤、増粘剤、及びより効果的な投与を可能にする他の物質を付加的に含んでいてもよい。例としては、油、皮膚軟化剤、又は点耳薬、鼻腔用スプレー及び吸入用組成物の有効性及び快適性を高める他の物質が挙げられる。これには匂い又は味を改善する物質も含まれ得る。
本発明による好ましい組成物及び配合物は、局部的に治療される自然外側開口部を有する器官を全体的にカバーする。
好ましい添加剤は殺菌活性を示すものであり、アルコール(アルコールベンゾエート、ベンジルアルコール、エタノール等)、溶媒(例えばプロピレングリコール、グリセリン)、界面活性剤、皮膚軟化剤(マクロゴールセトステアリルエーテル、アジピン酸ジイソプロピル等)、分散剤(nikkol so−15 VLセスキオレイン酸ソルビタン等)、着香料(例えばバニリン)、キレート剤(例えばEDTA二ナトリウム塩)、油(例えばオリーブ油(オレイン酸、リノレン酸及びリノール酸を含む)、ヤシ油、カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド、カプリル酸/カプリン酸ヤシアルキル(Coco-Caprylate/Caprate))、抽出物(精油又は精油でない)(ウコン油、メラレウカ油、カレンデュラ(calendula)、オレゴングレープ(oregon grape)、タイム、ニンニク、セージ、レモングラス、ニオイヒバ、ペパーミント、キャットニップ、ティーツリー、オトギリソウ、ローズマリー、柑橘類、ユーカリ、シルバーファーの油等)、添加物(例えば一酸化窒素、安息香酸ナトリウム、二酸化ケイ素、二酸化チタン、タンニン酸、クルクミン(ウコン))、ポリゴジアール、チモール、ナイシン、ポリヘキサニド、クロロブタノール、過酸化水素、塩化ベンゼトニウム、銀(硝酸銀、塩化銀又はコロイド状銀等)、銀塩、ヨウ素又はヨウ素誘導体(ポビドン(PVP)ヨウ素等)、殺菌剤(例えばクロルヘキシジン、クロラミンT、過マンガン酸カリウム)、防腐剤(例えばブロノポール、E−280(プロピオン酸)、E281(プロピオン酸ナトリウム)、E282(プロピオン酸カルシウム)、E36(ギ酸)、フェノキシエタノール、チメロサール、ソルビン酸カリウム、ポリリシン、クエン酸、クエン酸(25%)及びソルビン酸(16.7%)の混合物、チオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム五水和物)、甘味料(例えばハチミツ)を含む群から選択することができるが、これらに限定されない。
好ましい実施の形態では、殺菌活性を有する添加剤は、カプリル酸/カプリン酸ヤシアルキル、アジピン酸ジイソプロピル、ヤシ油、ナイシン、PVPヨウ素、アルコールベンゾエート、カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド、グリセリン、オリーブ油(オレイン酸、リノレン酸及びリノール酸を含む)、ポリリシン、ハチミツ、プロピレングリコール、マクロゴールセトステアリルエーテル、nikkol so−15 VLセスキオレイン酸ソルビタン、二酸化ケイ素を含む群から選択される。
より好ましい実施の形態では、殺菌活性を有する添加剤はPVPヨウ素、カプリル酸/カプリン酸ヤシアルキル、アジピン酸ジイソプロピル、ヤシ油及びナイシンである。
特に好ましい薬学的に許容可能な担体は、メチルエーテルプロピレングリコールである。
耳への投与に特に適したHCA等のグルココルチコイドの局所適用のための配合物の他の例としては、
少なくとも1つの脂質と、好ましくは少なくとも1つの乳化剤とを含む、固体マトリックスを有する脂質ベースの粒子、好ましくは固体脂質ナノ粒子(SLN)及びナノ構造脂質担体(NLC)の懸濁液が挙げられる。脂質粒子は室温で固体であるため、単一の固体脂質、又は少なくとも1つの固体脂質を部分的に含有し得る脂質の混合物を含むことができる。
好適な固体脂質は、例えば、
固形パラフィン等の炭化水素、
ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸等の脂肪酸、
モノステアリン酸グリセリル、ヒドロキシステアリン酸グリセリル、ベヘン酸グリセリル等のモノグリセリド、
パルミトステアリン酸グリセリル等のジグリセリド、
トリステアリン酸グリセリル、トリミリスチン酸グリセリル、水添ヒマシ油、水添ヤシ油等のトリグリセリド、
蜜蝋、カルナウバ蝋、パルミチン酸セチル等の蝋である。
好ましい固体脂質は、パルミトステアリン酸グリセリルである。
好適な非固体脂質は、例えば、
流動パラフィン、スクアレン(不飽和炭化水素)等の炭化水素、
ダイズ油、ヒマシ油等の植物油、
ミリスチン酸イソプロピル等の脂肪酸エステル、
カプリル酸−カプリン酸トリグリセリド等の中鎖トリグリセリド、
オレイン酸、リノール酸等の脂肪酸、
プロピレングリコールジカプリロカプレート等のプロピレングリコール脂肪酸エステル、
ビタミンEである。
固体脂質の融点範囲は好ましくは30℃〜100℃、より好ましくは40℃〜90℃である。非固体脂質と併用する場合、固体脂質は30℃〜100℃の範囲よりも低い又は高い融点を有し得る。
概して、少なくとも1つの界面活性剤が、固体マトリックスを有する脂質ベースの粒子の懸濁液を形成し、冷却後の脂質粒子分散液を安定化させるのに必要な加熱した水相への融解脂質(複数の場合もある)の分散プロセスを助けるために必要とされる。
以下のような多くの種類の親油性又は親水性界面活性剤を脂質粒子懸濁液の調製及び安定化に使用することができる:
ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ソルビタンエステル、ヒドロキシステアリン酸マクロゴール15、モノステアリン酸グリセリル、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体、ポリオキシルグリセリド、ステアリン酸グリセリル及びステアリン酸PEG−75、セチルアルコール及びセテス−20及びステアレス−20等の非イオン界面活性剤、
ドデシル硫酸ナトリウム、デオキシコール酸ナトリウム、グリココール酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム等の陰イオン界面活性剤、
塩化ベンザルコニウム、セトリミド、ステアリルアミン等の陽イオン界面活性剤、
卵レシチン、大豆レシチン、ホスファチジルコリン、卵リン脂質、大豆リン脂質、ホスファチジルエタノールアミン等の両性界面活性剤、
ポロキサマー等のブロックコポリマー。
界面活性剤の組合せを使用することができ、界面活性剤(複数の場合もある)の選択は、使用する脂質(複数の場合もある)によって決まる。
好ましくは、非イオン界面活性剤が使用され、より好ましくは、界面活性剤はポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルの群から選ばれる。好ましい界面活性剤は、ポリソルベート80である。
増粘剤、皮膚軟化剤、補助界面活性剤、緩衝剤、pH調整剤、塩、酸化防止剤及び保存料等の他の添加剤を組成物の安定性、より効果的な投与及び組成物の快適性のために使用することができる。
固体マトリックスを有する脂質ベースの粒子の懸濁液は、様々な標準方法に従って調製することができる。好ましい方法は、高剪断均質化に続く超音波処理である。少なくとも界面活性剤(複数の場合もある)を含有し得る脂質相を融解する。グルココルチコイドを融解脂質中に溶解又は分散させるのが好ましい。少なくとも界面活性剤(複数の場合もある)を含有し得る、融解脂質相と同じ温度の水相を脂質相に添加する。それにもかかわらず、APIは水相中に存在し得る。次いで、混合物を高剪断ミキサーに通して粗エマルションを生成した後、超音波処理を行う。プロセスパラメーターの選択は、装置及び組成物によって決まる。
ポロキサマー等の熱可逆性ゲル化特性を示す少なくとも1つのポリマーを含む、室温で液体又は粘性であり、体温でゲル化を起こすin situゲル化系。
熱可逆性ゲル化特性を示す好ましいポリマーは、ポロキサマー407である。
増粘剤、溶媒、皮膚軟化剤、補助界面活性剤、緩衝剤、pH調整剤、塩、酸化防止剤及び保存料等の他の添加剤を組成物の安定性、より効果的な投与及び組成物の快適性のために使用することができる。
in situゲル化系懸濁液は、様々な方法に従って調製することができる。ポロキサマー(複数の場合もある)を除く全ての成分を水に溶解又は分散させることが好ましい。次いで、ポロキサマー(複数の場合もある)をおよそ5℃の予め冷却した水性混合物(mixing)に溶解する。活性成分は、単独で又は他の添加剤(複数の場合もある)と組み合わせて5℃のポロキサマー(複数の場合もある)等のポリマーを含有する水相に添加することができる。
in situリン脂質ゲル化系:上記系は流体であり、水と接触するとゲル化を起こす。これは、治療の実施前に耳を清浄にした後の耳への投与に特に適している。上記ゲル化系は、局部的に製品のより良好な滞留を可能にする。かかる系は、ホスファチジルコリン誘導体等の少なくとも1つのリン脂質を含み得る。
好ましいゲル化剤(jellifying agent)は、Phospholipon 90Gである。
増粘剤、溶媒、皮膚軟化剤、補助界面活性剤、緩衝剤、pH調整剤、塩、酸化防止剤及び保存料等の他の添加剤を組成物の安定性、より効果的な投与及び組成物の快適性のために使用することができる。
好ましい溶媒の例としては、ミリスチン酸イソプロピル及びエタノールが挙げられる。
改善された粘度を示し、したがって耳における製品の滞留の改善を可能にするゲル化(Jellified)配合物。かかる配合物は、増粘剤を含み得る。増粘剤の例には、ポビドンK90、グリセロール、PEG400、カルボマー(Acrypol(商標) 971)/アクリルポリマー、ヒプロメロース(ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910 60HD6)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース及び他の一般的な増粘剤(ガム、ポロキサマー)が含まれる。好ましい増粘剤は、ポビドンK90及びグリセロールである。
溶媒、皮膚軟化剤、補助界面活性剤、緩衝剤、pH調整剤、塩、酸化防止剤及び保存料等の他の添加剤を組成物の安定性、より効果的な投与及び組成物の快適性のために使用することができる。
少なくとも1つの分散した界面活性剤を含むミセル溶液。少なくとも1つの非固体脂質を添加することができる。
好適な界面活性剤は、好ましくは親水性であり、高い親水性−親油性バランス値を示し、水溶性であり、親油性物質をミセル溶液中に維持することにより親油性物質の可溶化剤として作用する。より好ましくは、界面活性剤はポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体、ヒドロキシステアリン酸マクロゴール15、ポリオキシルグリセリド及びポロキサマー等の非イオン界面活性剤である。
好ましい界面活性剤は、ポリソルベート80である。
増粘剤、溶媒、皮膚軟化剤、補助界面活性剤、緩衝剤、pH調整剤、塩、酸化防止剤及び保存料等の他の添加剤を組成物の安定性、より効果的な投与及び組成物の快適性のために使用することができる。
ミセル溶液は、ミセル溶液を形成するのに十分な濃度の界面活性剤を液体培地に添加することによって調製する。界面活性剤(複数の場合もある)の濃度は、殆どがミセルを形成するように臨界ミセル濃度を超えるものとする。次いで、親油性物質(複数の場合もある)を添加し、穏やかな撹拌下でミセル溶液に可溶化する。
親油性物質を可溶化シクロデキストリン分子の疎水性の内部空洞に封入して維持することにより親油性物質の可溶化剤として作用する少なくとも1つのシクロデキストリンを含むシクロデキストリン包接錯体。
増粘剤、溶媒、皮膚軟化剤、補助界面活性剤、緩衝剤、pH調整剤、塩、酸化防止剤及び保存料等の他の添加剤を組成物の安定性、より効果的な投与及び組成物の快適性のために使用することができる。
好ましいシクロデキストリンは、ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリンである。
水性シクロデキストリン包接錯体は、シクロデキストリン(複数の場合もある)を水性媒体に添加することによって調製する。次いで、親油性物質(複数の場合もある)を添加し、穏やかな撹拌下でシクロデキストリン(複数の場合もある)分子に可溶化する。
増粘剤、溶媒、皮膚軟化剤、補助界面活性剤、緩衝剤、pH調整剤、塩、酸化防止剤及び保存料等の他の添加剤を組成物の安定性、より効果的な投与及び組成物の快適性のために使用することができる。
水中油型又は油中水型エマルション:少なくとも1つの脂質と、少なくとも1つの乳化剤と、少なくとも水とを含むエマルション。
好適な脂質は、例えば、
固形パラフィン、流動パラフィン、スクアレン(不飽和炭化水素)等の炭化水素、
ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸等の脂肪酸、
モノステアリン酸グリセリル、ヒドロキシステアリン酸グリセリル、ベヘン酸グリセリル等のモノグリセリド、
パルミトステアリン酸グリセリル等のジグリセリド、
トリステアリン酸グリセリル、トリミリスチン酸グリセリル、水添ヒマシ油、水添ヤシ油、ダイズ油、ヒマシ油、カプリル酸−カプリン酸トリグリセリド等のトリグリセリド、
蜜蝋、カルナウバ蝋、パルミチン酸セチル等の蝋、
ミリスチン酸イソプロピル等の脂肪酸エステル、
オレイン酸、リノール酸等の脂肪酸、
プロピレングリコールジカプリロカプレート等のプロピレングリコール脂肪酸エステル、
ビタミンEである。
概して、少なくとも1つの界面活性剤が分散プロセスを助け、エマルションを安定化させるために必要とされる。界面活性剤の組合せを使用することができる。
以下のような多くの種類の親油性又は親水性界面活性剤を使用することができる:
ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ソルビタンエステル、ヒドロキシステアリン酸マクロゴール15、モノステアリン酸グリセリル、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体、ポリオキシルグリセリド、ステアリン酸グリセリル及びステアリン酸PEG−75、セチルアルコール及びセテス−20及びステアレス−20等の非イオン界面活性剤、
ドデシル硫酸ナトリウム、デオキシコール酸ナトリウム、グリココール酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム等の陰イオン界面活性剤、
塩化ベンザルコニウム、セトリミド、ステアリルアミン等の陽イオン界面活性剤、
卵レシチン、大豆レシチン、ホスファチジルコリン、卵リン脂質、大豆リン脂質、ホスファチジルエタノールアミン等の両性界面活性剤、
ポロキサマー等のブロックコポリマー。
非イオン界面活性剤を使用するのが好ましい。
増粘剤、皮膚軟化剤、補助界面活性剤、緩衝剤、pH調整剤、塩、酸化防止剤及び保存料等の他の添加剤を組成物の安定性、より効果的な投与及び組成物の快適性のために使用することができる。
乳房内注入物とも呼ばれる、非ヒト動物の乳腺炎の治療に特に適した配合物は、通常は活性成分と併せたビヒクル又は担体から構成される。乳房内配合物(formula)は溶液、懸濁液、ペースト、ゲル又はクリーム配合物等の液体製品、半固体又はチキソトロープ性の製品の形態であり得る。
好ましい実施の形態では、本発明による組成物は、薬学的に許容可能な担体に可溶化した、上記のような少なくとも1つのグルココルチコイドを含む。別の好ましい実施の形態では、本発明によるグルココルチコイドは、乳房内配合物中で粒子の形態である。
本発明の乳房内組成物は油、中鎖トリグリセリド、蝋(例えば微結晶)、脂肪酸、脂肪酸誘導体、粘度調整剤又は増粘剤(ステアリン酸塩、二酸化ケイ素、セルロース);顔料、乳白剤、分散剤;乳化剤;安定化剤;界面活性剤、湿潤剤;酸化防止剤;抗細菌剤、抗真菌剤、保存料、皮膚軟化剤、ポリマー、官能特性を与える任意の化合物(香味料、染料、香料等)、水及びそれらの組合せからなる群から選択される、医薬分野で既知の任意の好適な薬学的に許容可能な成分を更に含み得る。使用する油は、植物起源(例えば天然植物油)又は鉱物起源(例えばパラフィン、白色ワセリン、黄色ワセリン等)から選択される。脂肪酸誘導体はステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸、水添植物油等の有機化合物又は無機化合物である。シリカ、クレイ、炭酸カルシウム等(それらだけではない)の鉱物粒子が増粘剤として使用することができる最終的な添加剤である。配合物は、非毒性の重金属も含み得る。
薬学的に許容可能な担体中に封入され得る粒子の形態の本発明によるグルココルチコイドを含む乳房内注入物は、長期にわたる効果による保護を目的とし、所望の治療時間及び有効性を保証する。
本発明による組成物は、特に標的が消化管及び腸管上皮である場合、限定されるものではないが、局所投与又は経口投与を含む様々な投与経路によって投与することができる。
本発明による組成物は、自然外側開口部を有する流体含有器官の上皮領域に局所適用又は局所投与によって投与するのが好ましい。特に、上記組成物は、自然外側開口部を有する流体含有器官に、すなわち、その腔内に、すなわち該流体含有器官の開口部を介して、また微生物障害を患う該流体含有器官の上皮領域に局所適用又は局所投与によって投与される。
好ましくは、本発明は、自然外側開口部を有する流体含有器官の上皮への、特に自然外側開口部を有する流体含有器官への、すなわち、その腔内への、すなわち該流体含有器官の開口部を介した、また微生物障害を患う該流体含有器官の上皮領域へのグルココルチコイドの局所投与により上皮微生物感染を局所的に治療する方法も提供する。
「局所投与」とは、本発明に従って使用される少なくとも1つのグルココルチコイドを、微生物障害を患っている(治療)又は微生物障害を患ったことがある(再発の予防)、上皮領域に適用することを意味する。
特定の実施の形態では、本発明に従って使用される少なくとも1つのグルココルチコイド、好ましくはヒドロコルチゾン又はその塩、更により好ましくはヒドロコルチゾンアセポネートを外耳道、すなわち鼓膜(tympanic membrane (eardrum))の外耳側に適用する。外耳道への局所投与は、例えば本発明の組成物を任意の医学的に許容可能な手段により外耳道に導入すること、例えば無針注射器、スポイト又は綿棒を耳道に挿入して担体組成物を膜に適用することによって達成される。投与を必要に応じて繰り返し、所与のグルココルチコイド化合物の治療上効果的な投与量レベルを達成する。
本発明の方法が乳頭管を介した乳房への又は膣を介した子宮への少なくとも1つのグルココルチコイドの注射又は注入を含む場合、それぞれ乳腺炎及び子宮筋層炎/子宮内膜炎の効果的な治療がもたらされ得る。「乳房内注入」は、関与する時間スケールに関わらず、乳頭管を介して液体組成物を乳房(乳頭槽及び/又は乳腺槽)内に流入させる行為である。「子宮内(Uterus)注入」は、関与する時間スケールに関わらず、膣を介して液体組成物を子宮内に流入させる行為である。本文脈では、「注入」及び「注射」は実質的に同義である。
特定の実施の形態では、少なくとも1つのグルココルチコイドは、乳腺炎用注射器のカニューレノズルを泌乳動物の乳房の乳頭管の外側開口部に挿入し、少なくとも1つのグルココルチコイドを乳房に注入することによって乳腺炎の治療のために投与することができる。
特定の実施の形態では、少なくとも1つのグルココルチコイドは、注射器のカニューレノズルを、子宮を有する哺乳動物の膣に挿入し、少なくとも1つのグルココルチコイドを上記動物の膣及び/又は子宮に注入することによって子宮筋層炎及び/又は子宮内膜炎の治療のために投与することができる。
本発明に包含される自然外側開口部を有する流体含有器官の上皮微生物感染の治療及び予防のために、各投与につき0.01mg〜150mgの量のグルココルチコイドを投与する。したがって、本発明の医薬組成物は、上記医薬組成物の一回量が所要量のグルココルチコイドを含むように選ばれた含有量のグルココルチコイドを含む。
かかるグルココルチコイドは、1日〜20日間にわたって1日1回又は2回投与することができる。感染の重要性に応じて、グルココルチコイドを1日、2日、3日、4日、5日、6日、7日、8日、9日、10日、11日、12日、13日、14日、15日、16日、17日、18日、19日又は20日間(すなわち最長20日間)にわたって投与することができる。
外耳炎の治療の特定の事例では、適用されるグルココルチコイド、好ましくはヒドロコルチゾン又はその塩、更により好ましくはヒドロコルチゾンアセポネートの量は、0.01mg〜10mgに含まれるのが好ましい。かかるグルココルチコイドは、2日〜20日間にわたって1日1回又は2回投与することができる。感染の重要性に応じて、グルココルチコイドを2日、3日、4日、5日、6日、7日、8日、9日、10日、11日、12日、13日、14日、15日、16日、17日、18日、19日又は20日間にわたって投与することができる。
外耳炎の治療では、投与されるグルココルチコイド、好ましくはヒドロコルチゾン又はその塩、更により好ましくはヒドロコルチゾンアセポネートの量は0.05mg〜5mg、更により好ましくは0.1mg〜1.2mgに含まれるのが好ましい。更により好ましくは、グルココルチコイドの量は0.1mg〜0.5mgに含まれる。最も好ましい実施の形態では、上記量は0.25mg〜0.3mgに含まれる。
例えば、0.5mlの本発明による医薬組成物を使用するが、該医薬組成物中のグルココルチコイドの含有量は0.584mg/mlである。
別の好ましい実施の形態では、外耳炎の治療に使用される上記グルココルチコイド、好ましくはヒドロコルチゾン又はその塩、更により好ましくはヒドロコルチゾンアセポネートを1日〜14日間、好ましくは7日〜14日間にわたって耳内に1日1回又は2回適用する。最も好ましい実施の形態では、外耳炎の治療に使用される上記グルココルチコイドを7日〜14日間にわたって1日1回投与する。
外耳炎の治療に関連した好ましい実施の形態によると、投与されるグルココルチコイド、好ましくはヒドロコルチゾン又はその塩、更により好ましくはヒドロコルチゾンアセポネートの量は、0.1mg〜0.5mgに含まれ、7日〜14日間、好ましくは7日間にわたって1日1回投与される。
外耳炎の治療に関連した、より好ましい実施の形態によると、上記医薬組成物はHCAを含む。動物はイヌであるのが好ましい。上記イヌはアトピーのイヌではないことが好ましい。上記イヌはコッカースパニエルであるのが好ましい。
別の実施の形態によると、治療は連続して行うことができる。「連続して」又は「連続治療」という用語は、第1の治療期間にわたるグルココルチコイドの投与、続いて治療を中止した第2の期間、続いて付加的な治療期間に相当する。連続治療は必要な限り繰り返すことができる。
外耳炎の予防に関連した別の実施の形態によると、投与されるグルココルチコイド、好ましくはヒドロコルチゾン又はその塩、更により好ましくはヒドロコルチゾンアセポネートの量は、0.01mg〜10mgに含まれ、10週〜20週間にわたって少なくとも週1回耳内に投与される。
外耳炎の予防では、投与されるグルココルチコイド、好ましくはヒドロコルチゾン又はその塩、更により好ましくはヒドロコルチゾンアセポネートの量は0.05mg〜5mg、更により好ましくは0.1mg〜1.2mgに含まれるのが好ましい。更により好ましくは、グルココルチコイドの量は、0.1mg〜0.5mgに含まれる。最も好ましい実施の形態では、上記量は0.25mg〜0.3mgである。
上記グルココルチコイドはHCAであるのが好ましい。動物はイヌであるのが好ましい。上記イヌはアトピーのイヌではないことが好ましい。上記イヌはコッカースパニエルであるのが好ましい。
別の好ましい実施の形態では、外耳炎の予防に使用されるグルココルチコイド、好ましくはヒドロコルチゾン又はその塩、更により好ましくはヒドロコルチゾンアセポネートを含む上記医薬組成物を10週〜20週間、好ましくは12週〜18週間、更により好ましくは16週間にわたって少なくとも週1回、好ましくは週2回耳内に適用する。組成物を1週間に2日連続で投与するのが好ましい。
外耳炎の治療に関連した好ましい実施の形態によると、投与されるグルココルチコイド、好ましくはヒドロコルチゾン又はその塩、更により好ましくはヒドロコルチゾンアセポネートの量は、0.1mg〜0.5mgに含まれ、16週間にわたって週2回耳内に投与される。
上記グルココルチコイドはHCAであるのが好ましい。動物はイヌであるのが好ましい。上記イヌはアトピーのイヌではないことが好ましい。上記イヌはコッカースパニエルであるのが好ましい。
乳腺炎の治療の特定の事例では、乳頭管を介して乳房に適用されるグルココルチコイドの量は、1mg〜50mgに含まれるのが好ましい。かかるグルココルチコイドは、1日〜10日間にわたって少なくとも1日1回投与することができる。感染の重要性に応じて、グルココルチコイドは1日、2日、3日、4日、5日、6日、7日、8日、9日又は10日間にわたって投与することができる。
投与されるグルココルチコイドの量は10mg〜40mg、更により好ましくは15mg〜25mgに含まれるのが好ましい。最も好ましい実施の形態は、20mgというグルココルチコイドの用量である。
例えば、本発明によるグルココルチコイドを含む容量10mlの医薬組成物を、乳頭管を介して乳房に投与し、上記医薬組成物中の上記グルココルチコイドの濃度は0.05%〜1%(w/w)に含まれるのが好ましく、好ましくは0.2%である。
本発明によるグルココルチコイドを含む乳腺炎の治療のための医薬組成物を1日〜10日間、好ましくは1日〜5日間、更により好ましくは1日〜最長2日間にわたって1日1回又は2回、好ましくは1日2回乳頭管を介して乳房に投与するのが好ましい。
最も好ましい実施の形態では、本発明によるグルココルチコイドを10mg〜40mgに含まれるグルココルチコイド量で最長2日間にわたって1日2回乳頭管を介して乳房に投与する。
好ましい実施の形態では、哺乳動物の乳房の各乳頭を本発明による医薬組成物で処理する。上記グルココルチコイドはHCAであるのが好ましい。動物はウシであるのが好ましい。
乳腺炎の予防に関連した別の実施の形態によると、投与されるグルココルチコイドの量は0.01mg〜50mg、好ましくは10mg〜40mg、更により好ましくは15mg〜25mgに含まれ、少なくとも週1回乳頭管を介して乳房に投与される。上記グルココルチコイドはHCAであるのが好ましい。動物はウシであるのが好ましい。
子宮筋層炎/子宮内膜炎の治療の特定の事例では、子宮に適用されるグルココルチコイドの量は1mg〜150mg、好ましくは10mg〜120mg、更により好ましくは30mg〜120mgに含まれるのが好ましい。
子宮筋層炎/子宮内膜炎の治療に関連した一実施の形態によると、上記グルココルチコイドは1回又は数回投与することができる。好ましい実施の形態では、上記グルココルチコイドを1回投与する。上記グルココルチコイドはHCAであるのが好ましい。
子宮筋層炎/子宮内膜炎の予防に関連した別の実施の形態によると、グルココルチコイドの量は1mg〜150mg、好ましくは10mg〜120mg、更により好ましくは30mg〜120mgに含まれ、1回又は数回子宮に投与される。
本発明は、自然外側開口部を有する流体含有器官、好ましくは耳の上皮微生物感染を予防又は治療する方法であって、上記微生物感染を患う上記上皮に少なくとも1つのグルココルチコイド、好ましくはヒドロコルチゾン又はその塩、更により好ましくはヒドロコルチゾンアセポネートを局所的に投与することを含む、方法を更に提供する。
本発明の別の態様は、
a)本発明による医薬組成物と、
b)製品の使用上の注意書きと、
c)任意の投与デバイスと、
を備えるキットである。
本発明によるキット中の上記医薬組成物は、使用準備済の投与デバイス内で提供してもよく、又は投与デバイスとは別個に提供してもよい。
投与デバイスの例としては、ポンプスプレー、注射器、チューブが挙げられるが、これらに限定されない。
外耳炎の治療及び/又は予防に特に適した投与デバイスは、カニューレを有するポンプである。
乳腺炎、子宮筋層炎及び/又は子宮内膜炎の治療及び/又は予防に特に適した投与デバイスは注射器である。
実施例1−イヌにおける外耳炎の治療に対するヒドロコルチゾンアセポネート(HCA)配合物(Cortavance(商標))の有効性の評価
目的:紅斑性耳垢性耳炎は主に炎症に起因し、微生物増殖は、この疾患の二次的症状にすぎない。単独の療法としてのヒドロコルチゾンアセポネート(HCA)を用いた局部コルチコステロイド療法(corticotherapy)の有効性は、アレルギー性耳炎の再発の予防について以前に評価されているが、外耳炎の急性再燃(acute flare)の治療への使用に関して獣医学において説得力のあるデータはない。本研究の主な目的は、耳道へのHCA単独の使用がイヌにおける外耳炎の治療に効果的であり得るかを評価することであった。
Cortavance(商標)製品は、プロピレングリコールメチルエーテル(QSP 100%)中0.0584%のヒドロコルチゾンアセポネートから構成される。
材料及び方法:外耳炎(紅斑性耳垢性、非寄生性)の急性発症の臨床兆候(OTIS3スコア≧4)及び細胞学的兆候(スコア>1)を有するイヌが、この二重盲検無作為化対照多施設臨床現場試験に含まれていた。イヌを2つの群に割り当て、耳道を7日間又は症状が持続する場合には14日間にわたって0.5mLのHCA(Cortavance(商標)群)で1日1回、又は抗真菌剤、抗炎症剤及び抗生物質剤の組合せ(ミコナゾール、プレドニゾロン及びポリミキシンB)を含む0.5mLの動物用医薬治療剤Surolan(商標)(Surolan(商標)群)で1日2回処理した。D7、D14及びD28に、臨床OTIS3スコア(Nuttal and Bensignor, Vet dermatol, 2014による)、細胞学的スコア(Budach and Mueller, Vet Derm, 2012による)及び掻痒(Rybnicek and al, Vet Derm, 2008による)をベースラインと比較した。D7又はD14に寛解が起こり、D28に再発が見られない場合に治療を成功とみなした。
結果:片側性又は両側性の外耳炎を有する53匹のイヌを本臨床現場試験に登録したが、プロトコルへの不適合のために4匹のイヌを分析から除外した(初回又は最初の2回しか追跡調査来院しなかったイヌ)。分析を49匹のイヌ(73個の耳)について行い、23匹のイヌ(34個の耳)及び26匹のイヌ(39個の耳)をそれぞれCortavance(商標)群及びSurolan(商標)群に割り当てた。
ベースライン時には、体重(21.42kg±13.61対19.05kg±16.11、ウィルコクソン検定p=0.37)、片側性又は両側性の耳炎(52.2%対50.0%の片側性又は47.8%対50.0%の両側性、カイ二乗検定p=0.88)、臨床スコアOTIS3(6.2±0.9対6.0±1.4、ウィルコクソン検定p=0.35)、全細胞学的スコア(4.0±1.6対4.5±1.7、ウィルコクソン検定p=0.24)、耳炎のタイプ(細菌:5.9%対5.1%、細菌及びマラセジア:61.8%対74.4%、マラセジア:32.3%対20.5%、フィッシャーの直接確率検定p=0.47)、及び掻痒スコア(5.9±1.8対5.7±2.2、スチューデント検定p=0.72)のそれぞれについてCortavance(商標)群対Surolan(商標)群の均一性に考慮した。イヌは、それぞれSurolan(商標)群に対してCortavance(商標)群で有意に若かった(4.24歳±3.26対6.16歳±3.30、ウィルコクソン検定p=0.02)。
D7では、どちらの処理でも臨床兆候、細胞学的兆候及び掻痒兆候が改善し、成功率は、それぞれSurolan(商標)に対してCortavance(商標)で有意には高くなかった(50.0%対30.8%、カイ二乗検定p=0.09)。全細胞学的スコアの低下は群間で同様であり(61.5%±23.4対61.7%±22.7、ウィルコクソン検定p=0.89)、臨床スコアの低下(62.7%±22.6対46.3%±20.8、スチューデント検定p=0.002)及び掻痒の低下(70.0%±17.5対57.1%±25.3、スチューデント検定p=0.047)は、それぞれSurolan(商標)に対してCortavance(商標)で有意に高かった。
D14では、成功率は同様であり(74.1%対73.5%、カイ二乗検定p=0.96)、臨床スコアの低下(82.3%±15.4対77.6%±18.5、ウィルコクソン検定p=0.27)、全細胞学的スコアの低下(82.2%±26.7対76.2%±28.3、ウィルコクソン検定p=0.31)及び掻痒の低下(88.9%±9.8対80.5%±19.2、ウィルコクソン検定p=0.15)は、それぞれSurolan(商標)に対してCortavance(商標)で有意には高くなかった。
D28では、無再発率は有意には低くなく(83.3%対95.2%、フィッシャーの直接確率検定p=0.35)、臨床スコアの低下(80.2%±24.3対71.1%±22.7、ウィルコクソン検定p=0.07)、細胞学的スコアの低下(84.1%±19.7対73.5%±26.1、ウィルコクソン検定p=0.09)及び掻痒の低下(86.1%±20.0対76.3%±21.4、ウィルコクソン検定p=0.08)は、それぞれSurolan(商標)に対してCortavance(商標)で有意には高くなかった。
細菌、マラセジア及び好中球について細胞学的スコアを個別に検討することによって補完的分析を行った。ベースラインと比較した細菌のスコアは、それぞれCortavance(商標)対Surolan(商標)についてD7に58.7%±35.1対49.7%±34.5(ウィルコクソン検定p=0.45)、D14に84.4%±30.1対69.9%±39.2(ウィルコクソン検定p=0.22)、D28に80.3%±22.8対70.8%±34.4(ウィルコクソン検定p=0.44)低下した。ベースラインと比較したマラセジアのスコアは、それぞれCortavance(商標)対Surolan(商標)についてD7に58.6%±31.9対63.1%±26.8(ウィルコクソン検定p=0.64)、D14に79.2%±31.4対77.8%±41.3(ウィルコクソン検定p=0.87)、D28に84.1%±23.6対72.8%±37.5(ウィルコクソン検定p=0.28)低下した。研究の過程で1つの耳のマラセジアスコアのみが増大し、その耳がSurolan(商標)群であったことに留意されたい。ベースラインと比較した好中球のスコアは、それぞれCortavance(商標)対Surolan(商標)についてD7に75.0%±46.3対58.3%±46.9(ウィルコクソン検定p=0.41)、D14に100%±0.0対81.8%±40.5(ウィルコクソン検定p=0.28)、D28に100%対100%低下した。
全成功率は、それぞれSurolan(商標)と比較してCortavance(商標)について有意には高くなかった(60.6%対57.1%、カイ二乗検定p=0.77)。さらに、統計分析により、D7からのCortavance(商標)の作用のより良好な発現が更に強調され、掻痒スコア及び臨床スコアの両方がSurolan(商標)と比較して有意に低い。
試験中に有害事象は記録されなかった。
結論:この臨床現場研究により、HCAがイヌの紅斑性耳垢性外耳炎の治療において少なくとも抗炎症剤、抗生物質及び抗真菌剤を含む参照治療と同様に効果的であり、細菌及び真菌の増殖を制御することが強調される。
実施例2−泌乳ウシ及び未経産ウシにおける乳腺炎の乳房内治療に対するヒドロコルチゾンアセポネート(HCA)配合物の有効性の評価
この多施設臨床現場研究の目的は、泌乳ウシの軽度の臨床乳腺炎の乳房内治療における10mlのワセリン油(Vaseline oil)ベースの配合物中20mgの投与量でのHCAの有効性及び安全性を12±2時間(h hours)毎(最低1回及び最高4回の処理)に評価すること、より具体的には乳房炎症(軽度の臨床乳腺炎)の治療におけるHCA単独の有効性(臨床治癒率)を現場条件下で評定すると共に、安全性並びにHCA単独での治療中及び治療後の悪化又は再発のリスクを評定することである。
動物(乳腺炎の臨床症状を呈する50頭の泌乳ウシ及び未経産ウシ)を、12±2時間の間隔で最低1回及び最高4回の処理の各時点(それぞれ毎朝又は毎晩の搾乳時間)で20mgのHCAを含有する1本の注射器(10mL)を用いて乳房内処理した。臨床検査及び臨床状態分類の結果に応じて、動物が臨床的に治癒した、不成功と分類されるか又は最高4回の処理に達するまで動物を処理した。
治療の試験の前に各動物の乳サンプルを採取し、標準的な病原性細菌の細菌学について試験した。50頭の動物のうち、34頭が病原性細菌を含有する乳を出し、残りの16頭の動物の乳中に病原性細菌は検出されなかったが、これら16頭の動物に試験しない病原性細菌が感染している可能性を排除することはできない。
結果:治療の有害作用は観察されず、耐容性良好であった。
50頭中16頭の動物が3回又は4回のHCAの投与後に治癒し(32%)、これらの動物のうち、D0で細菌学的に陽性であった(治療開始前に細菌学のために採取した乳サンプルにおいて評定)34頭中7頭の動物が治癒し(20.6%)、D0で細菌学的に陰性であった16頭中9頭の動物が治癒した(56.3%)。
結論:この臨床現場研究により、HCAが感染性乳腺炎を治療可能であるため、一次治療として用いて、抗生物質の使用及び抗微生物耐性の発現を可能な限り制限することができることが強調される。
実施例3−固体脂質ナノ粒子配合物
Figure 2021533099
実施例4−in situゲル化系
Figure 2021533099
実施例5−ミセル溶液
Figure 2021533099
実施例6−シクロデキストリン包接錯体配合物
Figure 2021533099
実施例7−エマルション
Figure 2021533099
Figure 2021533099
Figure 2021533099
実施例8:乳房内配合物
Figure 2021533099
Figure 2021533099
実施例9:抗生物質を伴う乳房内配合物
Figure 2021533099
実施例10:耳への投与のためのin situゲル化リン脂質系
Figure 2021533099
実施例11:耳への投与のためのゲル化配合物
Figure 2021533099
上記配合物は、Cortavance(商標)と比較して7の粘度の改善をもたらした。
Figure 2021533099
上記配合物は、Cortavance(商標)配合物と比較して12の粘度の改善をもたらした。
このような粘度が増大した配合物は、耳内での製品の滞留時間を延ばし、したがって製品の活性の持続時間を延ばすことができる。これにより投与回数を減らすことができるという利点が示される。
上記系1及び系2をイヌにおけるin vivo耐容性について試験した。配合物を1mlの用量で連続3日間にわたって1日1回イヌの耳内に投与したところ、耐容性は良好であった。

Claims (12)

  1. 非ヒト哺乳動物における耳の上皮微生物感染の局所適用又は局所投与による治療及び/又は予防に使用されるヒドロコルチゾンアセポネート。
  2. 外耳炎の治療用及び/又は予防用の、請求項1に記載のヒドロコルチゾンアセポネート。
  3. 前記耳の上皮微生物感染が細菌、真菌及び/又は酵母によって引き起こされる、請求項1又は2に記載のヒドロコルチゾンアセポネート。
  4. 前記耳の上皮微生物感染が細菌によって引き起こされる、請求項1〜3のいずれか一項に記載のヒドロコルチゾンアセポネート。
  5. 前記細菌がグラム陽性細菌、好ましくは黄色ブドウ球菌及びレンサ球菌属菌、及び/又はグラム陰性細菌、好ましくは大腸菌を含む群から選択される、請求項4に記載のヒドロコルチゾンアセポネート。
  6. 前記耳の上皮微生物感染が真菌及び/又は酵母によって引き起こされる、請求項1〜3のいずれか一項に記載のヒドロコルチゾンアセポネート。
  7. 前記非ヒト哺乳動物がイヌ又はネコである、請求項1〜6のいずれか一項に記載のヒドロコルチゾンアセポネート。
  8. 外耳炎の治療用の、耳内に適用されるヒドロコルチゾンアセポネートの量が0.01mg〜10mg、好ましくは0.1mg〜0.5mgに含まれ、最長で連続20日間にわたって1日1回又は2回投与される、請求項1〜7のいずれか一項に記載のヒドロコルチゾンアセポネート。
  9. 外耳炎の予防用の、耳内に適用されるヒドロコルチゾンアセポネートの量が0.01mg〜10mgに含まれ、10週〜20週間にわたって少なくとも週1回、好ましくは週1回又は2回投与される、請求項1〜7のいずれか一項に記載のヒドロコルチゾンアセポネート。
  10. 抗生物質剤、抗真菌剤及び/又は抗ウイルス剤を全く含有しない、非ヒト哺乳動物における耳の上皮微生物感染の治療用及び/又は予防用のヒドロコルチゾンアセポネートと薬学的に許容可能な担体とを含む医薬組成物。
  11. 耳内の上皮領域に局所適用によって投与されるように用いられる、請求項10に記載の組成物。
  12. 前記耳の微生物感染が細菌によって引き起こされる、請求項10又は11に記載の組成物。
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