JP2021531413A - 伸線ダイス - Google Patents

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Abstract

炭化タングステンおよび金属バインダを含む超硬合金材料から作製された伸線ダイス(2)が提供される。超硬合金材料は、0.15〜1.3μmの平均粒径を有する炭化タングステン、比Co/(Co+Ni)が0.6〜0.9である0.5〜5.0重量%の(Co+Ni)、0.05≦Cr/(Co+Ni)≦0.22である0.1〜1.0重量%のCr、0.02〜0.2重量%のMo、及び0〜0.04重量%のVを含有し、超硬合金材料は、η相を実質的に含まない。

Description

本発明は、超硬合金材料からなる伸線ダイス、特に鋼線を伸線加工する伸線ダイスに関する。
伸線ダイスは、いくつかの用途のために線材の製造に使用される。伸線加工用工具は、ユーザに経済的な利点をもたらすために、高い硬度と耐摩耗性を発揮しなければならない。金属材料から線材を伸線加工するための伸線ダイス、特に鋼線を伸線加工するために、炭化タングステン(WC)を主成分とする超硬合金材料から作られることが多い。超硬合金は、WC粒間の空隙がほとんどの場合においてコバルト(Co)で形成される延性金属材料で充填された複合材料である。
欧州特許第1327007号には、コバルト(Co)およびニッケル(Ni)からなる結合相を有し、微細に分布した金属相(η相)を1〜5体積%の高含有量の構造を有する超硬合金から作製された伸線ダイスが記載されている。
伸線加工の工程で生産性を向上させるために、この工程で使用される伸線ダイスは、ますます過酷な条件にさらされている。このような工具の故障モードは、機械的摩耗に限定されるものではなく、加工材料およびプロセスで使用される潤滑剤との相互作用による腐食にも関係する。また、ダイスと線材との接触領域で生じる高い局部温度も腐食機構を加速する一因となる。更に、加工材料の高い硬度が伸線加工工具に応力の臨界値をもたらす幾つかの用途において、高い値の破壊靭性が要求される。これに伴い、従来主流であった伸線ダイスの材質が高硬度であることの要求の他に、伸線ダイスの耐腐食性や靭性などの他の特性も改善したいという要求が増えてきている。炭化物グレードの耐腐食性を改善するための標準的な戦略は、しばしば様々なバインダ組成による破壊靭性の低下をもたらす。
欧州特許第1327007号明細書
本発明の目的は、高硬度と同時に改良された耐腐食性および靭性を有する超硬合金材料から作製された伸線ダイスを提供することである。
この目的は、請求項1に記載の伸線ダイスにより解決される。さらなる発展は従属クレームにおいて定義される。
伸線ダイスは、炭化タングステンおよび金属バインダを含む超硬合金材料から作製される。超硬合金材料は、平均粒径が0.15〜1.3μmである炭化タングステン、比Co/(Co+Ni)が0.6〜0.9である0.5〜5.0重量%の(Co+Ni)、0.05≦Cr/(Co+Ni)≦0.22である0.1〜1.0重量%のCr、0.02〜0.2重量% のMo及び0〜0.04重量%のVを含有する。超硬合金材料は、η相を実質的に含まない。好ましくは、超硬合金材料は、この組成物のみに不可避的不純物を加えたもの、すなわち本質的にこの組成物からなるものを含むことができる。このような超硬合金材料から作製された伸線ダイスが、驚くべきことに、高い硬度を有するだけでなく、改良された耐腐食性及び靭性を示すことを見出した。定義したようなCo/(Co+Ni)比を有するCo−Ni混合バインダは、一方で、バインダによる炭化タングステン結晶粒の濡れ性と、他方で高い耐腐食性との、特に良好なバランスを達成する。さらに、著しく改善された破壊靭性が達成され、これは、η相およびバナジウムの両方の有意な量が存在しないことに起因すると考えられる。比Co/(Co+Ni)および比Cr/(Co+Ni)は、重量%に基づいて決定される。
さらなる進展によれば、超硬合金材料は、HV10≧2430−200重量%(Co+Ni)の式を満たす硬さHV10を有する。ビッカース硬さHV10は、DIN ISO 3878:1991(「Hardmetals−Vickers硬さ試験」)に従って決定される。金属バインダの含有量に関連してこの高い硬度は、超硬合金材料を非常に要求の厳しい伸線用途に特に適したものにする。硬さHV10は、好ましくは、HV≦2905〜200重量%(Co+Ni)の式を満たすこともできる。
さらなる進展によれば、超硬合金材料は、ISO28079:2009に従うPalmqvist方法によって決定されるように、破壊靭性Kicを有し、式:Kic≧0.45 + 1.7*(重量%(Co+Ni))を満たす。この範囲の高い破壊靭性は、伸線加工において被加工材料の高硬度の場合にも、伸線ダイスの信頼できる使用を可能にする。破壊靭性Kicは、好ましくは、Kic[MPa/√m]≦4.24+1.7*(重量%(Co+Ni))によって区切られた帯域であり得る。
さらなる進展によると、炭化タングステンは、0.4〜1.3μmの平均粒径を有する。平均粒度は0.5〜0.8μmであり得、これは硬度と靭性のバランスに関して特に有利であることが証明された。
比Co/(Co+Ni)が0.7〜0.8であれば、バインダによる炭化タングステン結晶粒の濡れ性と耐腐食性とのバランスが特に良好である。
さらなる進展によると、Mo含有量は、超硬合金の0.03〜0.08重量%である。これにより、高温の加工温度における炭化タングステン結晶粒の粒径及び超硬合金の耐腐食性を特に良好に制御することができる。
超硬合金材料が2.0〜5.0重量%の(Co+Ni)を含む場合には、伸線ダイスは、求められる伸線加工作業に特に良く適しており、脆さが高すぎること、硬度が低すぎることの両方が確実に阻止される。
更なる進展によれば、超硬合金材料は0.03重量%未満のVを含有する。これにより超硬合金材料の高いレベルの破壊靭性が確保される。
さらなる進展によると、伸線ダイスは、スチールコード延伸のための伸線ダイスである。本発明による超硬合金材料からの伸線ダイスは、この用途に特によく適していることが見出された。
さらなる進展によれば、Cr/(Co+Ni)の関係が下記式で満たされる。
0.05≦Cr/(Co+Ni)≦0.17
さらなる利点およびさらなる進展は、添付の図面を参照した以下の実施形態の説明から明らかになるであろう。
鋼製ケーシングにケーシングされた実施形態による超硬合金伸線ダイスを含む伸線ダイス工具の概略図である。 図1の伸線ダイス工具の概略上面図である。 図2のIII−IIIに沿った伸線ダイス工具の概略断面図である。 サンプルBの光学顕微鏡像である。 サンプルEの光学顕微鏡像である。
次に、図を参照して実施形態を説明する。
一実施形態による伸線ダイス工具1が図1に示されている。この伸線ダイス工具1は、鋼製ケーシング3内にケーシングされた超硬合金材料からなる伸線ダイス2を備える。伸線ダイス2(しばしば、伸線ダイスペン先と称される)は、伸線加工において形成されるワイヤの材料と直接接触する耐摩耗性の形成インサートである。特定の実施形態では、伸線ダイス工具1は、スチールコード延線のために設計される。
非常に特定の伸線ダイス工具1における伸線ダイス2の配置が図1〜図3に示されているが、ケーシング配置の他の実現も可能である。
この伸線ダイス2は、伸線加工工程中に被加工材と接触するように構成された内部形成面21を有している。また、実施形態による伸線ダイス工具1は、スチールコード延線に適している。
伸線ダイス2は、以下に説明するように、特定の組成を有する超硬合金材料から作製される。
本発明による伸線ダイス2は、平均粒径0.15〜1.3μmの炭化タングステン(WC)と延性金属バインダとを含む微粒子超硬合金材料からなる。好ましくは、炭化タングステンは、0.4〜1.3μm、より好ましくは0.5〜0.8μmの範囲の平均粒径を有することができる。超硬合金材料は、CoとNiを主成分とする混合金属バインダを有する。超硬合金材料のCoとNiの混合量は0.5〜5.0重量%の範囲にある。好ましくは、CoとNiの混合量(すなわち(Co+Ni)含有量)は、超硬合金材料の2.0〜5.0重量%の範囲内である。CoおよびNiのそれぞれの量は、比(重量%)Co/(Co+Ni)が0.6〜0.9の範囲、すなわちCoの量が実質的にNiの量よりも多いように選択される。好ましくは、CoおよびNiの含有量は、比Co/(Co+Ni)が0.7〜0.8の範囲にあるように選択することができる。
さらに、超硬合金材料は、0.1〜1.0重量%のCr含有量を有する。特に、Crの量は、以下の関係(重量%)を満たすように選択される。
0.05≦Cr/(Co+Ni)≦0.22。
好ましくは、0.05≦Cr/(Co+Ni)≦0.17の関係を満たすことができる。そうすることで、有利な結晶微粒子効果を達成することができ、Crの望ましくない析出を確実に防止することができる。
さらに、超硬合金材料は、超硬合金材料の0.02〜0.2重量%の範囲のMo含有量を含む。前記超硬合金材料の製造工程は、前記超硬合金材料が少なくとも実質的にη相を含まないように注意深く制御される。実質的にη相を含まないとは、0〜0.5体積%未満のη相の量を意味する。η相、すなわち脆性混合(Wx、CoyzC相の存在は、硬さおよび/または破壊靭性の望ましくない低下をもたらすであろう。η相の実質的な不在は、当該技術分野で周知のように、超硬合金材料の製造プロセス中の炭素バランスを制御することによって実現することができる。
超硬合金材料は、さらに実質的にV(バナジウム)を含まず、いずれの場合も0.04重量%未満のVである。特に、超硬合金材料は、不可避的な汚染を除いて、好ましくはVを含まないものである。好ましくは、超硬合金材料は、少なくとも0.03重量%未満のVを含有する。
本発明による超硬合金材料は、粒径(フィツシャーふるい径:FSSS)がそれぞれ0.75μm、2.85μm、1.00μmおよび0.6μmの複数のWC粉末、FSSS粒径が0.8μmのCo粉末、2.25μmのFSSS粒径を有するNi粉末、1.5μmのFSSS粒径を有するCr粉末、1.5μmのFSSS粒径を有するCrN粉末、1.5μmのFSSS粒径を有するMOC粉末、および(比較例の場合)1μmのFSSS粒径を有するVC粉末を使用し、それぞれの粉末を溶媒中でボールミル/アトライター中で混合し、続いて従来の方法で噴霧乾燥することによって、粉末冶金法によって製造した。得られた造粒物を圧縮成形して所望の形状に成形し、続いて超硬合金材料を得るために従来の方法で焼結した。異なった内径を有する鋼線伸線ダイスを超硬合金材料から製造し、続いて試験した。
超硬合金材料中の炭化タングステン結晶粒の平均粒径は、「EBSD(電子後方散乱回折)像からの等価円直径(ECD)法」に従って求めた。この方法は、例えば、Fredrik Josefssonによる「EBSDを用いた粒径測定のための定量的方法の開発」、科学修士論文、ストックホルム2012に記載されている。
[実施例1]
内径が0.1〜1.2mmのスチールコード延線用の数個の伸線ダイス2を、上記のように粉末冶金製造プロセスで製造した。以下の超硬合金材料の組成を有する、サンプルBによる超硬合金伸線ダイス2を製造した。2.25重量%のCo、0.75重量%のNi、0.26重量%のCr(0.3重量%のCrN粉末に相当)、0.05重量%のMo、残りの炭化タングステンおよび不可避的不純物。この場合には、FSSS粒径0.75μmのWC粉末を使用した。製造プロセス中の炭素バランスは、超硬合金材料中にη相を検出され得ないように制御した。超硬合金材料中の炭化タングステン結晶粒の平均粒径は0.5〜0.8μmの範囲であった。ビッカース硬さHV2060を測定した。また、7.5MPa/√mの破壊靭性Kicを測定した。サンプルBの光学顕微鏡像を図4に示す。
第1の比較サンプルAとして、組成が3.3重量%のCo、0.35重量%のCr(0.4重量%のCrNに相当)、0.12重量%のV(0.15重量%のVCに相当)、残りの炭化タングステンおよび不可避的不純物を有する超硬合金材料から伸線ダイスを製造した。この場合、FSSS粒径が1.0μmのWC粉末を使用した。得られた超硬合金材料中の炭化タングステン結晶粒の平均粒径は0.5〜0.8μmの範囲であった。ここでも、超硬合金材料中にη相が検出され得ないように炭素バランスを制御した。2020のビッカース硬さHV10を測定し、6.5MPa/√mの破壊靭性Kicを得た。
サンプルBは比較サンプルAに比べて破壊靭性Kicが著しく高いことが分かる。腐食試験を実施したところ、比較サンプルAに比べてサンプルBには実質的に高い耐腐食性が見られた。
伸線ダイスは、以下の条件で試験した。
- 被削材:高炭素鋼線(0.75重量%のC)、引張強さ2500−3500MPa、黄銅被覆
- 伸線速度:10−20m/s
サンプルBおよび第1の比較サンプルAによる複数の伸線ダイスを通って延伸された塊の長さとしてのワイヤの量に関する性能係数を、以下の結果で決定した。
- 比較サンプルAの性能係数:1.0
- サンプルBの性能係数:2.5
このように、比較サンプルAと比較して、サンプルBで著しく改善された性能が達成されたことが分かる。
[実施例2]
第2の比較サンプルDとして、組成が6.5重量%のCo、0.26重量%のCr (0.3重量%のCrに相当)、0.36重量%のV(0.45重量%のVCに相当)、残りの炭化タングステンおよび不可避的不純物を有する超硬合金材料から伸線ダイスを製造した。この場合には、FSSS粒径0.6μmのWC粉末を用い、得られた炭化タングステン結晶粒の平均粒径は0.2〜0.5μmの範囲であった。ここでも、炭素バランスを制御して、超硬合金材料中にη相が検出され得ないようにした。2030のビッカース硬さHV10を測定し、破壊靭性Kicを7.2MPa/√mとした。
比較サンプルDは、上記のサンプルBに比べて破壊靭性がより低いことが分かる。腐食試験を実施したところ、上記サンプルBは著しく高い耐腐食性を示していることがわかった。
第2比較サンプルDに係る伸線ダイス、及び、上記からのサンプルBに係る伸線ダイスについて、以下の条件で試験を行った。
-被削材:高炭素鋼線(0.75重量%のC)、引張強さ2500−3500MPa、黄銅被覆
-伸線速度:10−20m/s
性能因子は、以下の結果で、上記実施例1と同様に決定した。
-比較サンプルDの性能係数:1.0
-サンプルBの性能係数:3.0
このように、比較サンプルDと比較して、サンプルBで著しく改善された性能が達成されたことが分かる。
[実施例3]
内径0.8〜2.5mmの鋼線伸線加工用ダイスを製作した。
以下の超硬合金材料の組成を有する、サンプルEによる超硬合金伸線ダイス2を製造した。3重量%のCo;1重量%のNi;0.35重量%のCr(0.4重量%のCrNに相当);0.05重量%のMo、残りの炭化タングステンおよび不可避的不純物。この場合には、FSSS粒径2.85μmのWC粉末を使用した。製造プロセス中の炭素バランスは、超硬合金材料中にη相が検出され得ないように制御した。超硬合金材料中の炭化タングステン結晶粒の平均粒径は0.8〜1.3μmの範囲であった。ビッカース硬さHV1780を測定した。また、10.1MPa/√mの破壊靭性Kicを測定した。サンプルEの光学顕微鏡像を図5に示す。
第3の比較サンプルFとして、組成が6重量%のCo、0.53重量%のCr(0.6重量%のCrNに相当)、0.15重量%のV(0.18重量%のVCに相当)、残りの炭化タングステンおよび不可避的不純物を有する超硬合金材料から伸線ダイスを作製した。この場合には、FSSS粒径が1.0μmのWC粉末を使用した。得られた超硬合金材料中の炭化タングステン結晶粒の平均粒径は0.5〜0.8μmの範囲であった。ここでも、超硬合金材料中にη相が検出され得ないように炭素バランスを制御した。1820のビッカース硬さHV10を測定し、破壊靭性Kicは8.2MPa/√mであった。
比較サンプルFはサンプルEに比べて低い破壊靭性を示すことが分かる。腐食試験を実施したところ、サンプルEは比較サンプルFに比べて著しく高い耐腐食性を示すことが分かった。
サンプルEによる伸線ダイス、及び比較サンプルFによる伸線ダイスについて、以下の条件で試験を行った。
-被加工材:快削炭素鋼線(1.0重量%のC、0.2重量%のPb)、引張強さ950MPa、
-伸線速度:5m/s
性能因子は、以下の結果で、上記実施例1と同様に決定した。
-比較サンプルFの性能係数:1.0
-サンプルEの性能係数:1.8
このように、比較サンプルFと比較して、サンプルEで著しく改善された性能が達成されたことが分かる。















Claims (10)

  1. 炭化タングステンおよび金属バインダを含む超硬合金材料からなる伸線ダイス(2)
    であって、
    前記超硬合金材料は、平均粒径が0.15〜1.3μmの炭化タングステン、比Co/(Co+Ni)が0.6〜0.9である0.5〜5.0重量%の(Co+Ni)、0.05≦Cr/(Co+Ni)≦0.22である0.1〜1.0重量%のCr、0.02〜0.2重量%のMo、及び0〜0.04重量%のVを含有し、前記超硬合金材料が、η相を実質的に含まない、伸線ダイス(2)。
  2. 前記超硬合金材料が、下記式を満たす硬さHV10を有する、請求項1に記載の伸線ダイス。
    HV10≧2430−200*重量%(Co+Ni)
  3. 前記超硬合金材料が、下記式を満たすISO28079:2009に従ったPalmqvist方法によって決定される破壊靭性Kicを有する、請求項1または2に記載の伸線ダイス。
    Kic[MPa/√m]≧0.45+1.7*(重量%(Co+Ni))
  4. 前記炭化タングステンが、0.4〜1.3μm、好ましくは0.5〜0.8μmの平均粒径を有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の伸線ダイス。
  5. 前記比Co/(Co+Ni)が、0.7〜0.8である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の伸線ダイス。
  6. 前記Mo含有量が、0.03〜0.08重量%である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の伸線ダイス。
  7. 前記超硬合金材料が、2.0〜5.0重量%の(Co+Ni)を含有する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の伸線ダイス。
  8. 前記超硬合金材料が、0.03重量%未満のVを含有する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の伸線ダイス。
  9. 前記伸線ダイスが、スチールコード延伸用の伸線ダイスである、請求項1〜8のいずれか1項に記載の伸線ダイス。
  10. 0.05≦Cr/(Co+Ni)≦0.17である、請求項1〜9のいずれか1項に記載の伸線ダイス。
































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