JP2021531309A - Il−17a結合ペプチドおよびその医学的使用 - Google Patents

Il−17a結合ペプチドおよびその医学的使用 Download PDF

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Abstract

本発明は、IL−17Aのその受容体IL−17RAとの相互作用の阻害剤である、IL−17A結合ペプチド、それのバイオコンジュゲート、二量体、薬学的組成物、および医学的使用に関する。

Description

本発明は、IL−17AのそのIL−17RA受容体との結合の阻害剤であり、かつそれにより、複合体IL−17A/IL−17RA/IL−17RCの形成の阻害剤である、IL−17A結合ペプチドに関する。本発明の目的はまた、上記のペプチドを含むバイオコンジュゲートおよび二量体、上記のペプチド、バイオコンジュゲート、および二量体の薬学的組成物、ならびに医学的使用である。
インターロイキン17(IL−17)とも名づけられた、ヒト細胞傷害性Tリンパ球関連抗原8(CTLA8)は、1993年に初めてクローニングされた。ヒトIL−17について記載された最初の生物活性は、関節リウマチ滑膜細胞からのインターロイキン6(IL−6)およびインターロイキン8(IL−8)の産生の誘導であった。この所見は、IL−6を通しての炎症およびIL−8を通しての好中球動員におけるIL−17の役割を示唆した(Xu S et al, Cell Mol Immunol. 2010, 164-74; Murcia RY et al, PLOS ONE 2016, 11(5): e0154755doi:10.1371/journal.pone.0154755)。後にIL−17Aと名づけられたこの分子が、5つの追加のメンバー、つまり、IL−17B〜Fを含むより大きいファミリーの一部であることが後で見出された。IL−17Fは、最初に発見されたIL−17、IL−17Aと最も高い相同性(約56%)を共有し、一方、IL−17Eは、最も低い配列保存(約16%)を示す。IL−17ファミリーのメンバーは、ヘテロ二量体としても作用し得るIL−17AおよびIL−17Fを例外として、ホモ二量体の形をとってそれらの受容体と結合して、それらの機能を発揮する(Goepfert A et al, Sci Rep. 2017, 7 (1), 8906)。このファミリーの最も広く調べられたサイトカインである、IL−17Aは、微生物感染に対する宿主防御において必須の役割を果たし、それは、いくつかの炎症性および自己免疫性状態の主要な駆動因子と考えられている。IL−17Aの病的産生は、過剰な炎症および明らかな組織損傷をもたらす。
特に、サイトカイン、ケモカイン、急性期タンパク質、抗菌ペプチド、ムチン、およびマトリックスメタロプロテイナーゼを含む様々な分子の誘導を通して、IL−17Aは、好中球動員、炎症、および宿主防御をもたらす事象のカスケードを増幅することができる。IL−17Aは、ヘルパーT細胞17(T helper 17)(Th17)細胞によって産生されるシグネチャーサイトカインであるが、他のIL−17ファミリーサイトカインのように、IL−17Aは、免疫細胞から非免疫細胞に渡る複数の供給源を有する。
IL−17B、IL−17C、およびIL−17Dもまた、炎症促進性サイトカインと考えられているが、それらの役割は、完全には知られていない。IL−25としても知られているIL−17Eは、最も低い相同性を有し、寄生虫およびアレルギーに対するTh2細胞応答に関与している。CCL20は、Th17および樹状細胞の炎症部位への動員を駆動する。次に、Th17細胞は活性化され、よって、炎症性メディエーターを産生して、慢性炎症を引き起こす。
IL−17ファミリーに属するサイトカインは、それらの関連した受容体を介してシグナルを伝達し、NFκB、MAPK、およびC/EBPを含む下流経路を活性化して、抗菌ペプチド、サイトカイン、およびケモカインの発現を誘導する。近位アダプターAct1は、全てのIL−17サイトカインのシグナル伝達中の共通のメディエーターであり、それは、IL−17媒介性宿主防御およびIL−17駆動性自己免疫性状態に関与する。
IL−17受容体ファミリーは、5つのメンバー、IL−17RA、RB、RC、RD、およびREからなり、それらの全ては、それらのリガンドのように、配列相同性を共有する。
IL−17RAは、幅広い組織および細胞型に遍在性に発現し、IL−17−A、C、E、およびFと結合する。受容体シグナル伝達は、共通のIL−17RAサブユニット、およびリガンドに依存し、かつシグナル伝達特異性を制御する第2のサブユニットで形成されたヘテロ二量体受容体を通して起こる。リガンドでの刺激により、IL−17RAは、IL−17RB(IL−17Eについて)、IL−17RC(IL−17AおよびIL−17Fについて)、またはIL−17RE(IL−17Cについて)とのヘテロ二量体受容体複合体を形成する。リガンドの第1のIL−17RA受容体サブユニットとの結合が、第2の結合事象を促進し、よって、ヘテロ二量体受容体複合体の形成を誘導すると提案されている。特に、IL−17AおよびIL−17Fのシグナルは、IL−17RAとIL−17RCの複合体により媒介される。IL−17Fは、IL−17RAと、IL−17Aの約1/100〜1/1000の親和性で結合するが、IL−17RCに対する結合親和性は、その2つのサイトカインの間で同等である(Onishi RM et al, Immunology 2010, 129(3), 311-321;Gu C et al, Cytokine 2013, 64(2), 477-485)。
ヒトにおけるIL−17Aは、関節リウマチ、多発性硬化症、乾癬、クローン病、全身性エリテマトーデス、喘息、ベーチェット病、および高IgE症候群などの様々な自己免疫性および炎症性状態において中心的役割を果たす(Fujino S et al Gut, 2003, 52, 65-70;Shabgah AG et al, Postepy Dermatol Allergol 2014, 31 (4), 256-261)。さらに、IL−17A遮断は、強直性脊椎炎および関節リウマチにおいて前臨床的および臨床的効力を示している(Liu S et al, Nature-Scientific Reports 2016, doi:10.1038/srep26071;Lubberts E et al, Arthritis Rheum 2004, 50, 650-659)。
また、IL−17Aは、眼疾患、特に、ドライアイ疾患(DED)、ウイルス性および細菌性角膜炎などの眼表面および角膜疾患の発生に関与することが示されている。IL−17Aを中和するために開発された抗体は、これらの疾患の重症度を低下させることにおいて有望な結果を示している(Garbutcheon-Singh KB et al, Curr Eye Res, 2018, DOI:10.1080/02713683.2018.1519834)。
DEDは、不快感、視覚障害、および涙液層機能障害を生じる涙システムおよび眼表面の炎症性および自己免疫性眼科的疾患である。DEDは、成人集団における後天性視力障害の最も多い原因の一つである(Stern ME et al, Mucosal Immunol 2010, 3(5), 425-442;Stevenson W et al, Arch Ophthalmol 2012, 130(1), 90-100;Parul Singh , Parul Singh 2012;Hah, Chung et al. 2017)。その疾患は、眼表面に影響する免疫過程および炎症過程を含み、重篤な場合、失明に至る場合がある。DEDの現在の処置は、主に、対症的であり、眼潤滑剤、ならびにコルチコステロイド、サイクロスポリンA、およびタクロリムスなどの非特異的抗炎症剤に存する。
IL−17Aは、角膜上皮バリア機能への損傷に関連しており、その損傷は、DEDの視力への脅威度が最も高い合併症である。眼表面におけるIL−6、TGF−β、IL−23、およびIL−17A濃度の増加を誘導するTh17細胞の増加が、DED患者眼組織において報告されており、加えて、実験DEDモデルの、涙中のIL−17の濃度の増加および眼表面におけるTh17細胞の数の増加が報告されている。加えて、IL−17Aのインビボでの中和が、疾患の著しく減弱した誘発および重症度を生じることもまた実証されている(De Paiva CS et al, Mucosal Immunol. 2009; 2(3): 243-253;Chauhan et al, Mucosal Immunol , 2009, 2(3), 243-253;Chauhan SK et al, Mucosal Immunol 2009, 2(4), 375-376;Chauhan, El Annan et al. 2009;De Paiva, Chotikavanich et al. 2009;de Paiva, Huang et al. 2014;Subbarayal, Chauhan et al. 2016)。
IL−17Aはまた、乾癬に結びつけられている。乾癬は、慢性炎症性疾患である。それは、銀色の鱗屑で覆われた乾燥し、隆起した赤色の皮膚病変(斑)として現れる。多数の臨床表現型(すなわち、斑、滴状、嚢胞性、逆性)が存在し、疾患重症度は数個の散在する斑から広範な体表面関与まで様々である。乾癬を有する個体は、乾癬性関節炎、メタボリックシンドローム、心血管疾患、およびうつ病などの他の慢性および重篤な疾患を発症するリスクが増加する。乾癬の病態生理におけるIL−17Aの中心的役割が実証されている(Zeichner JA et al J Clin Aesthet Dermatol 2016, 9 (6 Suppl 1), S3-S6)。乾癬において、IL−17 mRNAの発現は、非病変皮膚と比較して、病変皮膚においてより高い。追加として、IL−17Aレベルは、疾患重症度と有意に相関する(Arican Oet al. Mediators Inflamm 2005, 2005, 273-279;Takahashi K et al. Clin Exp Dermatol 2010, 35, 645-649)。IL−17Aの遮断は、ケラチノサイト過剰増殖、真皮へのT細胞浸潤、および主要な疾患伝播性遺伝子のmRNA発現を低下させることが示されている(Krueger JG et al, J Allergy Clin Immunol 2012, 130, 145-154)。
抗IL−17A抗体、セクキヌマブ(AIN457、Consentyx(商標))(完全ヒトIgG1k抗IL−17A mAb)およびイキセキズマブ(LY2439821)(ヒト化IgG4抗体)が、乾癬における臨床試験で試験され、中等度〜重度の乾癬の処置用に認可された。臨床試験中、どちらの抗体も、その疾患の重症度を、患者集団の80%において少なくとも75%(PASI75)、低下させることができた。さらに、現在の先端的臨床試験は、強直性脊椎炎および乾癬性関節炎の処置についても有望な結果を示している。他の抗体は、今、同じ適応症について臨床試験中である。
上記の証拠は、上記の病態の処置のための、IL−17Aをターゲットして、それのシグナル伝達を阻害することができる分子の開発を強く支持している。最近まで、IL−17Aおよびそれの受容体のターゲティングは、依然として、抗体のドメインのままである。抗体を好む理由は、IL−17Aのようなサイトカインが、今までのところ新薬の開発に繋がらないと考えられている、ターゲットすることが困難なタンパク質間相互作用(PPI)標的を構成することである。実際、PPI界面は、一般的に平らであり、低分子量(SMW)分子に結合するのに通常、必要である深いサブポケットおよび溝を欠く。これにも関わらず、最近、新しい研究が、IL−17Aに結合して、それのIL−17RA受容体との相互作用を阻止し、よって、IL−17A経路活性化を阻害することができる数個のSMW IL−17Aアンタゴニストを同定した(Espada A et al. J Med Chem 2016, 59(5), 2255-2260;Ting JP et al PLoS One 2018, 13(1), e0190850;Liu S et al, Scientific reports, 6:26071, doi: 10.1038/srep26071)。これらの中でも、高親和性ペプチド(HAP)と名づけられた、配列IHVTIPADLWDWINKのペプチドが記載されている(Liu S et al, Scientific reports, 6:26071, doi: 10.1038/srep26071)。
しかしながら、IL−17A/IL−17RA軸を含む障害の処置のための新しい治療選択肢の開発のために、IL−17Aと高親和性で結合して、IL−17A経路活性化を阻止することができる新しい分子を同定し、かつ特徴づける必要性がまだなお存在する。
本発明者らは、驚くべきことに、IL−17AのN末端部分の特定の部位と結合することができ、それにより、IL−17RAとの相互作用およびIL−17A/IL−17RA/IL−17RC複合体の形成を阻害することができるペプチドを見出した。
前記相互作用の阻害は、IL−17Aシグナル伝達経路を遮断する。したがって、本発明によるペプチドは、Th17細胞およびIL−17Aが中心的役割を発揮する炎症性および自己免疫性疾患において観察される、Th17関連炎症およびその後の損傷を低下させることができる。
実験セクションに示されているように、本発明のペプチドは、それらを眼科的および皮膚科的疾患の局所的処置に特に適したものにする物理化学的性質を有する。
前記ペプチドは、IL−17Aの過剰産生または活性に依存した疾患の革新的かつ特異的な局所的処置を設計するのに有用である。
本発明の目的は、IL−17AのIL−17RAとの結合を阻害することができるペプチド、二量体、およびバイオコンジュゲート、前記ペプチド、二量体、またはバイオコンジュゲートを含む薬学的組成物、ならびにIL−17Aに依存した自己免疫性および炎症性疾患の予防および/または処置における上記の使用である。
本発明による代表的なIL−17A結合ペプチドを用いて、実施例5に記載されたIL17RA−IL17RC二量体化アッセイにおいて得られたいくつかの用量反応曲線を示す図である。異なるペプチドでの処理により得られた、IL−17Aにより誘導されるIL17RA−IL17RC二量体化の阻害のパーセンテージが報告されている。 実施例6に記載されているように測定された、ヒト分化および活性化Th17細胞によるIL−6、IL−17A、およびIL−23の分泌への配列番号18のIL−17A結合ペプチドの活性を示す図である。配列番号18のペプチドありまたはなし(対照)でのTh17細胞の上清における異なるサイトカインの濃度が報告されている。 実施例6に記載されているように測定された、ヒト分化および活性化Th17細胞によるメタロプロテイナーゼ3の分泌への配列番号18のIL−17A結合ペプチドの活性を示す図である。配列番号18のペプチドありまたはなし(対照)でのTh17細胞の上清におけるメタロプロテイナーゼ3の濃度が報告されている。 実施例6に記載されているように、配列番号18のペプチドの存在下および非存在下(対照)における24時間後のヒトTh17細胞の生存率を示す。 本発明によるIL−17A結合ペプチドの、IL−17Aにおける結合部位を示す図である。 配列番号2(上方パネル)または配列番号1(下方パネル)のペプチドを用いて、実施例9の実験で得られたセンサーグラムを示す図である。 実施例9の実験で得られた、配列番号2(上方パネル)または配列番号1(下方パネル)のペプチドの異なる濃度における親和定数の値を示す図である。 処理されていない(溶媒)、または配列番号2のペプチド(パネルA)で、もしくはペプチドHAP(配列番号1)(パネルB)で処理されたHCEC細胞における、実施例10に記載されているように、リアルタイムPCRにより測定されたIL−8の発現のレベルを示す図である。エラーバーは標準偏差を表す。統計解析としてt検定を実施した。p値 <0.05、**<0.005、***<0.0005。 処理されていない(溶媒)、または配列番号2のペプチド(パネルA)で、もしくはペプチドHAP(配列番号1)(パネルB)で処理されたHCEC細胞における、実施例10に記載されているように、リアルタイムPCRにより測定されたIL−6の量を示す図である。エラーバーは標準偏差を表す。統計解析としてt検定を実施した。p値 <0.05、**<0.005、***<0.0005。 処理されていない(溶媒)、または配列番号2のペプチド(パネルA)で、もしくはペプチドHAP(配列番号1)(パネルB)で処理されたHCEC細胞における、実施例10に記載されているように、リアルタイムPCRにより測定されたTNF−αの量を示す図である。エラーバーは標準偏差を表す。統計解析としてt検定を実施した。p値 <0.05、**<0.005、***<0.0005。
定義
他に規定がない限り、本明細書で用いられる全ての技術用語、表記法、および他の科学的用語法は、本開示に関する当業者により一般的に理解されている意味をもつことを意図される。場合によっては、一般的に理解された意味をもつ用語が、明瞭さのためにおよび/または参照しやすくするために本明細書で定義される;したがって、本明細書におけるそのような定義の包含は、当技術分野において一般的に理解されているものに対する実質的な違いを表すと解釈されるべきではない。
用語「薬学的に許容される賦形剤」は、安全性について適切に評価されており、かつ薬物送達システムに意図的に含まれる、活性薬学的成分(API)以外の物質を指す。薬学的に許容される賦形剤は、先行技術においてよく知られており、例えば、参照により本明細書に含まれる、Handbook of Pharmaceutical Excipients, seventh edition 2013(Rowe, Sheskey et al. 2012)に開示されている。
賦形剤は、通常、それらが最終薬学的組成物において有する機能に従って分類される。好ましくは、本発明による適切な賦形剤は、例えば、希釈剤、吸着剤、流動促進剤、結合剤、潤滑剤、界面活性剤、崩壊剤、保存剤、抗酸化剤、またはそれらの混合物である。
本明細書における用語「およそ」および「約」は、測定において生じる可能性がある、実験誤差の範囲を指す。
用語「含むこと(comprising)」、「有すること(having)」、「含むこと(including)」、および「含有すること(containing)」は、オープンエンドの用語(すなわち、「含むが、それらに限定されない」ことを意味する)と解釈されるべきであり、「から本質的になる(consist essentially of)」、「から本質的になること(consisting essentially of)」、「からなる(consist of)」、または「からなること(consisting of)」のような用語へもサポートすると考えられるべきである。
用語「から本質的になる(consist essentially of)」、「から本質的になること(consisting essentially of)」は、半分閉じた用語と解釈されるべきであり、本発明の基本的かつ新規な特徴に実質的に影響する他の成分が含まれない(したがって、任意の賦形剤は含まれてもよい)ことを意味する。
用語「からなる(consist of)」、「からなること(consisting of)」は、閉じた用語として解釈されるべきである。
本明細書で用いられる場合、用語「バイオコンジュゲート」は、少なくとも1つが生体分子である異なる分子、好ましくは2つの分子の間の、任意でスペーサーを用いて連結された、安定な共有結合性連結によって形成されたコンジュゲートを指す。
本明細書で用いられる場合、用語「生体分子」は、生物学的起源の分子を指す。その用語は、糖質、脂質、およびタンパク質などの高分子、または小さい天然産物を含む。本発明のために、「生体分子」は、好ましくは、アスコルビン酸、カプリン酸、カプロン酸、N−アセチル−グルコサミン(NAGとも呼ばれる)、N−アセチルムラミン酸(NAMとも呼ばれる)、ヒアルロン酸、アルギン酸、キチン、(GalNAc)、Gal−α1,3−GalNAc、またはトリガラクツロン酸から選択される。
本明細書における「保存的置換」の定義は、保存的置き換え(保存的変異または保存的置換とも呼ばれる)は、所定のアミノ酸を、類似した生化学的性質をもつ異なるアミノ酸へ変化させるアミノ酸置き換えであることを指す(Simon French 1983)。
発明の説明
本発明者らは、IL−17Aと高親和性で結合して、それのIL−RA受容体との相互作用を阻害することができるいくつかのペプチドを同定した。これらの化合物は、IL−17Aシグナル伝達の阻害剤として作用する。
したがって、本発明の第1の目的は、以下のいずれかのアミノ酸配列を有する、IL−17AのIL−RAとの結合を阻害することができるペプチドである:
式(I):
(I) X−X−X−X−X−X−X−X−X−X10−X11−X12−X13−X14−X15
(式中、互いに独立に:
が、I、V、D、K、W、A、G、L、もしくはPであり;
が、H、M、K、N、R、E、Q、W、もしくはYであり;
が、V、F、A、G、L、P、I、Y、もしくはWであり;
が、T、Q、H、S、N、もしくはYであり;
が、I、F、A、G、L、P、V、もしくはYであり;
が、P、G、A、L、V、I、もしくはNであり;
が、A、Q、G、L、P、V、I、N、もしくはEであり;
が、D、E、N、Q、もしくはYであり;
が、L、V、F、W、A、G、P、I、もしくはHであり;
10が、W、Y、F、もしくはQであり、またはそれが存在せず;
11が、D、E、もしくはNであり、またはそれが存在せず;
12が、W、F、V、H、もしくはYであり、またはそれが存在せず;
13が、I、V、F、E、K、A、G、L、P、もしくはYであり、またはそれが存在せず;
14が、N、R、E、F、Q、もしくはDであり、またはそれが存在せず;
15が、K、R、E、F、V、W、H、もしくはDであり、またはそれが存在せず;
ただし、前記配列がIHVTIPADLWDWINK(配列番号1)でも、それの12〜14アミノ酸長のC末端切り詰め型配列IHVTIPADLWDWINでも、IHVTIPADLWDWIでもIHVTIPADLWDWでもないことを条件とする);
または式(II):
(II) a−DLSAVCWAFPWDPECH−bn’
(式中、互いに独立に:
a、bが、A、R、N、D、C、E、Q、G、H、I、L、K、M、F、P、S、T、W、Y、またはVから選択され;
n=0〜3の整数であり;
n’=0〜3の整数である)。
好ましくは、式(II)において、aともbとも異なるアミノ酸のそれぞれを、保存的置換で置き換えることができる。
式(II)の好ましいペプチドは、DLSAVCWAFPWDPECH(配列番号41)である。
特に好ましいのは、式(I)のペプチドである。
好ましい実施形態によれば、前記式(I)のペプチドにおいて:
が、I、V、D、K、またはWであり;
が、H、M、K、またはNであり;
が、V、またはFであり;
が、T、Q、H、V、またはYであり;
が、I、またはFであり;
が、P、またはGであり;
が、A、またはQであり;
が、D、E、またはNであり;
が、L、V、F、またはWであり;
10が、W、Y、もしくはFであり、またはそれが存在せず;
11が、D、E、Nであり、またはそれが存在せず;
12が、W、F、Vであり、またはそれが存在せず;
13が、I、V、Fであり、またはそれが存在せず;
14が、N、R、E、Fであり、またはそれが存在せず;
15が、K、R、E、F、V、もしくはWであり、またはそれが存在せず;
ただし、前記配列がIHVTIPADLWDWINK(配列番号1)でも、それの12〜14アミノ酸長のC末端切り詰め型配列IHVTIPADLWDWINでも、IHVTIPADLWDWIでもIHVTIPADLWDWでもないことを条件とする。
代替の好ましい実施形態によれば、前記式(I)のペプチドにおいて:
が、I、V、A、G、L、またはPであり;
が、H、M、K、R、E、Q、W、またはYであり;
が、V、F、A、G、L、P、I、Y、またはWであり;
が、T、Q、S、N、またはYであり;
が、I、F、A、G、L、P、V、またはYであり;
が、P、G、A、L、V、I、またはNであり;
が、A、Q、G、L、P、V、I、N、またはEであり;
が、D、E、N、Q、またはYであり;
が、L、V、F、W、A、G、P、I、またはHであり;
10が、W、Y、F、もしくはQであり、またはそれが存在せず;
11が、D、E、もしくはNであり、またはそれが存在せず;
12が、W、F、H、もしくはYであり、またはそれが存在せず;
13が、I、V、F、E、K、A、G、L、P、もしくはYであり、またはそれが存在せず;
14が、N、R、E、Q、もしくはD、またはそれが存在せず;
15が、K、R、E、V、W、H、もしくはD、またはそれが存在せず;
ただし、前記配列がIHVTIPADLWDWINK(配列番号1)でも、それの12〜14アミノ酸長のC末端切り詰め型配列IHVTIPADLWDWINでも、IHVTIPADLWDWIでもIHVTIPADLWDWでもないことを条件とする。
好ましくは、上記の式(I)のペプチドにおいて、全てのアミノ酸X〜X15が存在し、上記の式(I)のペプチドが、15アミノ酸の配列を有する。好ましくは、15アミノ酸未満の配列を有する式(I)のペプチドにおいて、1アミノ酸が存在しない場合、前記アミノ酸のN末端側の全てのアミノ酸もまた存在しない。例えば、アミノ酸X10が存在しないならば、アミノ酸X11〜X15もまた存在しない。
式(I)の特に好ましいペプチドは、XがVであるペプチドである。
をVとして有する特に好ましいペプチドは、配列番号2のペプチドである。
実験セクションで実証されているように、本発明者らは、配列番号1のペプチドHAPにおける最初のアミノ酸イソロイシンが、バリンによって置き換えられている、配列番号2のペプチドが、驚くべきことに、HAPと比較して、著しく異なる機能的および化学物理学的性質、加えて耐容性の向上を示すことを見出した。
特に、実施例で実証されているように、そのペプチドは、対応する配列番号1のペプチドと比較して、局所的および眼科的使用に特に有利である化学物理学的性質の向上、より高い透過性、ならびにIL−17Aに対する親和性の増加を示す。また、本発明者らは、ペプチドHAPが、それのIL−17Aシグナル伝達への活性とは独立に、炎症性サイトカインの発現を誘導することにより角膜細胞への直接的毒性効果を発揮することを見出した。驚くべきことに、配列番号2のペプチドは、この効果を示さず、それゆえに、HAPと比較した、耐容性の向上によって特徴づけられる。
好ましくは、上記の式(I)のペプチドにおいて:
が、I、V、もしくはLであり;
が、H、M、R、K、もしくはEであり;
が、V、F、もしくはIであり;
が、T、Q、S、Y、もしくはNであり;
が、I、F、もしくはVであり;
が、Pであり;
が、A、Q、もしくはLであり;
が、D、E、もしくはQであり;
が、L、W、F、V、もしくはIであり;
10が、W、Y、もしくはFであり;
11が、D、E、もしくはNであり;
12が、W、もしくはFであり;
13が、I、V、F、もしくはLであり;
14が、N、R、Q、もしくはEであり;
15が、K、R、H、もしくはEであり;
ただし、前記配列が、IHVTIPADLWDWINK(配列番号1)ではないことを条件とし;
または
が、I、もしくはVであり;
が、H、M、もしくはRであり;
が、V、もしくはFであり;
が、T、もしくはQであり;
が、I、F、もしくはVであり;
が、P、もしくはGであり;
が、A、もしくはQであり;
が、D、もしくはEであり;
が、Lであり;
10が、W、もしくはYであり;
11が、D、もしくはEであり;
12が、Wであり;
13が、I、もしくはVであり;
14が、N、R、もしくはEであり;
15が、K、R、もしくはEであり;
ただし、前記配列が、IHVTIPADLWDWINK(配列番号1)ではないことを条件とし;
または
が、I、もしくはVであり;
が、H、もしくはM,
が、Vであり;
が、Tであり;
が、Iであり;
が、Pであり;
が、Aであり;
が、Dであり;
が、L、W、F、V、もしくはIであり;
10が、W、もしくはYであり;
11が、D、もしくはEであり;
12が、Wであり;
13が、I、もしくはVであり;
14が、N、R、もしくはEであり;
15が、K、R、もしくはEであり;
ただし、前記配列が、IHVTIPADLWDWINK(配列番号1)ではないことを条件とし;
または
が、I、V、A、G、L、もしくはPであり;
が、M、K、R、E、Q、W、もしくはYであり;
が、V、F、A、G、L、P、I、Y、もしくはWであり;
が、T、Q、S、N、もしくはYであり;
が、I、F、A、G、L、P、V、もしくはYであり;
が、P、G、A、L、V、I、もしくはNであり;
が、A、Q、G、L、P、V、I、N、もしくはEであり;
が、D、E、N、Q、もしくはYであり;
が、L、V、F、W、A、G、P、I、もしくはHであり;
10が、Y、F、もしくはQであり;
11が、D、E、もしくはNであり;
12が、W、F、H、もしくはYであり;
13が、I、V、F、E、K、A、G、L、もしくはPであり;
14が、N、R、E、Q、もしくはDであり;
15が、K、R、E、V、W、H、もしくはDであり;
または
が、V、A、G、L、もしくはPであり;
が、H、M、K、R、E、Q、W、もしくはYであり;
が、V、F、A、G、L、P、I、Y、もしくはWであり;
が、T、Q、S、N、もしくはYであり;
が、I、F、A、G、L、P、V、もしくはYであり;
が、P、G、A、L、V、I、もしくはNであり;
が、A、Q、G、L、P、V、I、N、もしくはEであり;
が、D、E、N、Q、もしくはYであり;
が、L、V、F、W、A、G、P、I、もしくはHであり;
10が、Y、F、もしくはQであり;
11が、D、E、もしくはNであり;
12が、W、F、H、もしくはYであり;
13が、I、V、F、E、K、A、G、L、P、もしくはYであり;
14が、N、R、E、Q、もしくはDであり;
15が、K、R、E、V、W、H、もしくはDであり;
または
が、V、A、G、L、もしくはPであり;
が、M、K、R、E、Q、W、もしくはYであり;
が、V、F、A、G、L、P、I、Y、もしくはWであり;
が、T、Q、S、N、もしくはYであり;
が、I、F、A、G、L、P、V、もしくはYであり;
が、P、G、A、L、V、I、もしくはNであり;
が、A、Q、G、L、P、V、I、N、もしくはEであり;
が、D、E、N、Q、もしくはYであり;
が、L、V、F、W、A、G、P、I、もしくはHであり;
10が、Y、F、もしくはQであり;
11が、D、E、もしくはNであり;
12が、W、F、H、もしくはYであり;
13が、I、V、F、E、K、A、G、L、P、もしくはYであり;
14が、N、R、E、Q、もしくはDであり;
15が、K、R、E、V、W、H、もしくはDであり;
または
が、V、A、G、L、もしくはPであり;
が、H、M、K、R、E、Q、W、もしくはYであり;
が、V、F、A、G、L、P、I、Y、もしくはWであり;
が、T、Q、S、N、もしくはYであり;
が、I、F、A、G、L、P、V、もしくはYであり;
が、P、G、A、L、V、I、もしくはNであり;
が、A、Q、G、L、P、V、I、N、もしくはEであり;
が、D、E、N、Q、もしくはYであり;
が、L、V、F、W、A、G、P、I、もしくはHであり;
10が、W、Y、F、もしくはQであり;
11が、D、E、もしくはNであり;
12が、W、F、H、もしくはYであり;
13が、V、F、E、K、A、G、L、P、もしくはYであり;
14が、N、R、E、Q、もしくはDであり;
15が、K、R、E、V、W、H、もしくはDであり;
または
が、I、V、A、G、L、もしくはPであり;
が、M、K、R、E、Q、W、もしくはYであり;
が、V、F、A、G、L、P、I、Y、もしくはWであり;
が、T、Q、S、N、もしくはYであり;
が、I、F、A、G、L、P、V、もしくはYであり;
が、P、G、A、L、V、I、もしくはNであり;
が、A、Q、G、L、P、V、I、N、もしくはEであり;
が、D、E、N、Q、もしくはYであり;
が、L、V、F、W、A、G、P、I、もしくはHであり;
10が、W、Y、F、もしくはQであり;
11が、D、E、もしくはNであり;
12が、W、F、H、もしくはYであり;
13が、V、F、E、K、A、G、L、P、もしくはYであり;
14が、N、R、E、Q、もしくはDであり;
15が、K、R、E、V、W、H、もしくはDであり;
または
が、I、V、A、G、L、もしくはPであり;
が、H、M、K、R、E、Q、W、もしくはYであり;
が、V、F、A、G、L、P、I、Y、もしくはWであり;
が、T、Q、S、N、もしくはYであり;
が、I、F、A、G、L、P、V、もしくはYであり;
が、P、G、A、L、V、I、もしくはNであり;
が、A、Q、G、L、P、V、I、N、もしくはEであり;
が、D、E、N、Q、もしくはYであり;
が、L、V、F、W、A、G、P、I、もしくはHであり;
10が、Y、F、もしくはQであり;
11が、D、E、もしくはNであり;
12が、W、F、H、もしくはYであり;
13が、V、F、E、K、A、G、L、P、もしくはYであり;
14が、N、R、E、Q、もしくはDであり;
15が、K、R、E、V、W、H、もしくはDであり;
または
が、I、V、A、G、L、もしくはPであり;
が、M、K、R、E、Q、W、もしくはYであり;
が、V、F、A、G、L、P、I、Y、もしくはWであり;
が、T、Q、S、N、もしくはYであり;
が、I、F、A、G、L、P、V、もしくはYであり;
が、P、G、A、L、V、I、もしくはNであり;
が、A、Q、G、L、P、V、I、N、もしくはEであり;
が、D、E、N、Q、もしくはYであり;
が、L、V、F、W、A、G、P、I、もしくはHであり;
10が、Y、F、もしくはQであり;
11が、D、E、もしくはNであり;
12が、W、F、H、もしくはYであり;
13が、V、F、E、K、A、G、L、P、もしくはYであり;
14が、N、R、E、Q、もしくはDであり;
15が、K、R、E、V、W、H、もしくはDであり;
または
が、V、A、G、L、もしくはPであり;
が、H、M、K、R、E、Q、W、もしくはYであり;
が、V、F、A、G、L、P、I、Y、もしくはWであり;
が、T、Q、S、N、もしくはYであり;
が、I、F、A、G、L、P、V、もしくはYであり;
が、P、G、A、L、V、I、もしくはNであり;
が、A、Q、G、L、P、V、I、N、もしくはEであり;
が、D、E、N、Q、もしくはYであり;
が、L、V、F、W、A、G、P、I、もしくはHであり;
10が、Y、F、もしくはQであり;
11が、D、E、もしくはNであり;
12が、W、F、H、もしくはYであり;
13が、V、F、E、K、A、G、L、P、もしくはYであり;
14が、N、R、E、Q、もしくはDであり;
15が、K、R、E、V、W、H、もしくはDであり;
または
が、V、A、G、L、もしくはPであり;
が、M、K、R、E、Q、W、もしくはYであり;
が、V、F、A、G、L、P、I、Y、もしくはWであり;
が、T、Q、S、N、もしくはYであり;
が、I、F、A、G、L、P、V、もしくはYであり;
が、P、G、A、L、V、I、もしくはNであり;
が、A、Q、G、L、P、V、I、N、もしくはEであり;
が、D、E、N、Q、もしくはYであり;
が、L、V、F、W、A、G、P、I、もしくはHであり;
10が、Y、F、もしくはQであり;
11が、D、E、もしくはNであり;
12が、W、F、H、もしくはYであり;
13が、V、F、E、K、A、G、L、P、もしくはYであり;
14が、N、R、E、Q、もしくはDであり;
15が、K、R、E、V、W、H、もしくはDであり;
または
が、I、V、A、G、L、もしくはPであり;
が、M、K、N、R、E、Q、W、もしくはYであり;
が、V、F、A、G、L、P、I、Y、もしくはWであり;
が、T、Q、S、N、もしくはYであり;
が、I、F、A、G、L、P、V、もしくはYであり;
が、P、G、A、L、V、I、もしくはNであり;
が、A、Q、G、L、P、V、I、N、もしくはEであり;
が、D、E、N、Q、もしくはYであり;
が、L、V、F、W、A、G、P、I、もしくはHであり;
10が、W、Y、F、もしくはQであり;
11が、E、もしくはNであり;
12が、W、F、H、もしくはYであり;
13が、I、V、F、E、K、A、G、L、P、もしくはYであり;
14が、N、R、E、Q、もしくはDであり;
15が、K、R、E、V、W、H、もしくはDであり;
または
が、I、V、A、G、L、もしくはPであり;
が、H、M、K、N、R、E、Q、W、もしくはYであり;
が、V、F、A、G、L、P、I、Y、もしくはWであり;
が、T、Q、S、N、もしくはYであり;
が、I、F、A、G、L、P、V、もしくはYであり;
が、P、G、A、L、V、I、もしくはNであり;
が、A、Q、G、L、P、V、I、N、もしくはEであり;
が、D、E、N、Q、もしくはYであり;
が、L、V、F、W、A、G、P、I、もしくはHであり;
10が、W、Y、F、もしくはQであり;
11が、E、もしくはNであり;
12が、W、F、H、もしくはYであり;
13が、I、V、F、E、K、A、G、L、P、もしくはYであり;
14が、N、R、E、Q、もしくはDであり;
15が、K、R、E、V、W、H、もしくはDであり;
または
が、V、A、G、L、もしくはPであり;
が、M、K、N、R、E、Q、W、もしくはYであり;
が、V、F、A、G、L、P、I、Y、もしくはWであり;
が、T、Q、S、N、もしくはYであり;
が、I、F、A、G、L、P、V、もしくはYであり;
が、P、G、A、L、V、I、もしくはNであり;
が、A、Q、G、L、P、V、I、N、もしくはEであり;
が、D、E、N、Q、もしくはYであり;
が、L、V、F、W、A、G、P、I、もしくはHであり;
10が、W、Y、F、もしくはQであり;
11が、E、もしくはNであり;
12が、W、F、H、もしくはYであり;
13が、I、V、F、E、K、A、G、L、P、もしくはYであり;
14が、N、R、E、Q、もしくはDであり;
15が、K、R、E、V、W、H、もしくはDであり;
または
が、I、V、A、G、L、もしくはPであり;
が、H、M、K、R、E、Q、W、もしくはYであり;
が、V、F、A、G、L、P、I、Y、もしくはWであり;
が、T、Q、S、N、もしくはYであり;
が、I、F、A、G、L、P、V、もしくはYであり;
が、P、G、A、L、V、I、もしくはNであり;
が、A、Q、G、L、P、V、I、N、もしくはEであり;
が、D、E、N、Q、もしくはYであり;
が、L、V、F、W、A、G、P、I、もしくはHであり;
10が、Y、F、もしくはQであり;
11が、E、もしくはNであり;
12が、W、F、H、もしくはYであり;
13が、I、V、F、E、K、A、G、L、P、もしくはYであり;
14が、N、R、E、Q、もしくはDであり;
15が、K、R、E、V、W、H、もしくはDであり;
または
が、I、V、A、G、L、もしくはPであり;
が、H、M、K、R、E、Q、W、もしくはYであり;
が、V、F、A、G、L、P、I、Y、もしくはWであり;
が、T、Q、S、N、もしくはYであり;
が、I、F、A、G、L、P、V、もしくはYであり;
が、P、G、A、L、V、I、もしくはNであり;
が、A、Q、G、L、P、V、I、N、もしくはEであり;
が、D、E、N、Q、もしくはYであり;
が、L、V、F、W、A、G、P、I、もしくはHであり;
10が、W、Y、F、もしくはQであり;
11が、E、もしくはNであり;
12が、W、F、H、もしくはYであり;
13が、V、F、E、K、A、G、L、P、もしくはYであり;
14が、N、R、E、Q、もしくはDであり;
15が、K、R、E、V、W、H、もしくはDであり;
または
が、I、V、A、G、L、もしくはPであり;
が、H、M、K、R、E、Q、W、もしくはYであり;
が、V、F、A、G、L、P、I、Y、もしくはWであり;
が、T、Q、S、N、もしくはYであり;
が、I、F、A、G、L、P、V、もしくはYであり;
が、P、G、A、L、V、I、もしくはNであり;
が、A、Q、G、L、P、V、I、N、もしくはEであり;
が、D、E、N、Q、もしくはYであり;
が、L、V、F、W、A、G、P、I、もしくはHであり;
10が、Y、F、もしくはQであり;
11が、E、もしくはNであり;
12が、W、F、H、もしくはYであり;
13が、V、F、E、K、A、G、L、P、もしくはYであり;
14が、N、R、E、Q、もしくはDであり;
15が、K、R、E、V、W、H、もしくはDであり;
または
が、I、V、A、G、L、もしくはPであり;
が、H、M、K、R、E、Q、W、もしくはYであり;
が、V、F、A、G、L、P、I、Y、もしくはWであり;
が、T、Q、S、N、もしくはYであり;
が、I、F、A、G、L、P、V、もしくはYであり;
が、P、G、A、L、V、I、もしくはNであり;
が、A、Q、G、L、P、V、I、N、もしくはEであり;
が、D、E、N、Q、もしくはYであり;
が、L、V、F、W、A、G、P、I、もしくはHであり;
10が、W、Y、F、もしくはQであり;
11が、D、E、もしくはNであり;
12が、W、F、H、もしくはYであり;
13が、I、V、F、E、K、A、G、L、P、もしくはYであり;
14が、R、E、Q、もしくはDであり;
15が、R、E、V、W、H、もしくはDであり;
または
が、V、A、G、L、もしくはPであり;
が、H、M、K、R、E、Q、W、もしくはYであり;
が、V、F、A、G、L、P、I、Y、もしくはWであり;
が、T、Q、S、N、もしくはYであり;
が、I、F、A、G、L、P、V、もしくはYであり;
が、P、G、A、L、V、I、もしくはNであり;
が、A、Q、G、L、P、V、I、N、もしくはEであり;
が、D、E、N、Q、もしくはYであり;
が、L、V、F、W、A、G、P、I、もしくはHであり;
10が、W、Y、F、もしくはQであり;
11が、D、E、もしくはNであり;
12が、W、F、H、もしくはYであり;
13が、I、V、F、E、K、A、G、L、P、もしくはYであり;
14が、R、E、Q、もしくはDであり;
15が、R、E、V、W、H、もしくはDであり;
または
が、I、V、A、G、L、もしくはPであり;
が、M、K、R、E、Q、W、もしくはYであり;
が、V、F、A、G、L、P、I、Y、もしくはWであり;
が、T、Q、S、N、もしくはYであり;
が、I、F、A、G、L、P、V、もしくはYであり;
が、P、G、A、L、V、I、もしくはNであり;
が、A、Q、G、L、P、V、I、N、もしくはEであり;
が、D、E、N、Q、もしくはYであり;
が、L、V、F、W、A、G、P、I、もしくはHであり;
10が、W、Y、F、もしくはQであり;
11が、D、E、もしくはNであり;
12が、W、F、H、もしくはYであり;
13が、I、V、F、E、K、A、G、L、P、もしくはYであり;
14が、R、E、Q、もしくはDであり;
15が、R、E、V、W、H、もしくはDである。
上記のものの中で式(I)の特に好ましいペプチドは、XがVであるものである。
実験セクションで実証されているように、式(I)のペプチドにおける最初のアミノ酸がバリンである場合、そのペプチドは、驚くべきことに、局所的および眼科的使用に特に有利な化学物理学的性質、ならびにIL−17Aに対する親和性の増加を示す。
好ましくは、上記の式(I)のペプチドにおいて、全てのアミノ酸X〜X15が存在する。
本発明による式(I)の好ましい個々のペプチドは、下記の表1に列挙されている。
Figure 2021531309
Figure 2021531309
Figure 2021531309
Figure 2021531309
Figure 2021531309
Figure 2021531309
Figure 2021531309
本発明によるIL−17Aの他のペプチド阻害剤は表1Aのペプチドである。
Figure 2021531309
本発明の第1の目的により、そのペプチドのN末端またはC末端にさらなるアミノ酸配列が付加され得る。
好ましい実施形態によれば、上記の式(I)または(II)のペプチドは、それらのN末端および/またはC末端で、以下の式(III)のアミノ酸配列を有するさらなるアミノ酸配列、配列Aと結合している:
(III) Y−Y−Y−Y−Y−Y−Y−Y−Y−Y10−Y11−Y12−13−Y14−Y15−Y16
(式中:
が、A、T、V、K、R、I、L、X、またはGであり;
が、R、W、P、E、Q、またはAであり;
が、K、W、G、T、I、R、またはPであり;
が、K、T、E、W、A、R、D、G、X、またはFであり;
が、A、E、T、G、W、I、R、P、またはVであり;
が、A、W、E、R、G、P、または不在であり;
が、K、S、W、T、F、R、V、G、または不在であり;
が、A、Q、W、R、G、または不在であり;
が、N、G、または不在であり;
10が、R、または不在であり;
11が、R、または不在であり;
12が、M、または不在であり;
13が、K、または不在であり;
14が、W、または不在であり;
15が、K、または不在であり;
16が、K、または不在である)。
好ましくは、式(III)の配列において、1個のアミノ酸が存在しない場合、前記アミノ酸のN末端側のアミノ酸もまた存在しない。例えば、アミノ酸Yが存在しないならば、アミノ酸Y〜Y16もまた存在しない。
本発明による式(III)の好ましい配列は、下記の表2に列挙されている。
Figure 2021531309
したがって、本発明の第2の目的は、本発明の第1の目的による式(I)または(II)のペプチドの配列、ならびに前記配列のC末端および/またはN末端における上記のような配列Aを含み、好ましくはそれらからなるアミノ酸配列を有するペプチドである。
アミノ酸配列の配列Aは、式(I)または(II)のペプチドのN末端とC末端の両方と結合し得る。そのような場合、前記ペプチドのN末端およびC末端と結合したその2つのアミノ酸配列、配列Aは、同じまたは異なり得る。
あるいは、アミノ酸配列、配列Aは、ペプチドのN末端かまたはC末端かのいずれかと結合し得る。
本発明のこの目的による好ましい個々のペプチドは、下記の表3に列挙されている。
Figure 2021531309
上記の代替となる実施形態において、本発明の第1の目的による前記式(I)または(II)のペプチドは、それらのN末端および/またはC末端で、アミノ酸配列(A)(式中、Aが、R、K、G、E、Q、またはA、好ましくはR、K、G、E、またはAから選択されるアミノ酸であり、mが1〜10の間の整数である)と結合し得る。
アミノ酸配列(A)は、式(I)または(II)のペプチドのN末端とC末端の両方と結合し得る。そのような場合、前記ペプチドのN末端およびC末端に付着したその2つのアミノ酸配列(A)は、同じまたは異なり得る。
あるいは、アミノ酸配列(A)は、前記ペプチドのN末端かまたはC末端のいずれかに付着し得る。
したがって、本発明の第3の目的は、本発明の第1の目的によるペプチドの配列、ならびに前記配列のC末端および/またはN末端における上記で定義されているような配列(A)を含み、好ましくはそれらからなるアミノ酸配列を有するペプチドである。
本発明のこの実施形態による好ましい個々のペプチドは、下記の表4に列挙されている。
Figure 2021531309
特定の実施形態において、前記式(I)または(II)のペプチドは、配列Aという配列および配列(A)の両方と結合している。この場合、前記ペプチドは、それらのN末端および/またはC末端において、上記で定義されているようなアミノ酸配列(A)と結合し、前記アミノ酸配列(A)が、それのN末端および/またはC末端において、上記のようなアミノ酸配列、配列Aと結合している。
したがって、本発明の第4の目的は、本発明の第1の目的によるペプチドの配列、前記配列のC末端および/またはN末端における上記のような配列(A)、ならびに前記配列(A)のC末端および/またはN末端における上記のような配列Aを含み、好ましくはそれらからなるアミノ酸配列を有するペプチドである。
本発明の上記の目的のいずれかによるペプチドの好ましい実施形態によれば、前記ペプチドは、C末端および/またはN末端で、分解を防ぐことができる保護的キャップ基と結合している。
当技術分野において通常の任意の保護的キャップ基が用いられ得る。
好ましくは、C末端に結合した保護的キャップ基は、アミド、好ましくはN−アルキルアミド、アルデヒド、エステル、好ましくはメチルエステルおよびエチルエステル、p−ニトロアニリド、7−アミノ−4−メチルクマリンから選択される。
好ましくは、N末端と結合した保護的キャップ基は、アセチル、ホルミル、ピログルタミル、脂肪酸、尿素、カルバメート、スルホンアミド、アルキルアミンから選択される。
好ましくは、上記ペプチドは、N末端においてのみ、保護的キャップ基と結合している。より好ましくは、前記ペプチドは、N末端においてのみ保護的キャップ基と結合し、かつその保護的キャップ基はアセチルである。
結合親和性および阻害活性を増加させるために、本発明の異なる目的のいずれかによる上記のペプチドの、好ましくは本発明の第1の目的による式(I)または(II)のペプチドの、二量体を調製することは特に有利である。
上記に従って、好ましくは、上記の本発明の異なる目的による上記のペプチド、好ましくは本発明の第1の目的による式(I)または(II)のペプチド、より好ましくは本発明の第1の目的による式(I)のペプチドが、二量体の形をとって存在する。
したがって、本発明の第5の目的は、本発明の上記の目的のいずれかによる2つのペプチドにより形成される二量体である。好ましくは、前記ペプチドは、本発明の第1の目的による式(I)または(II)のペプチドであり、より好ましくは、それらは、本発明の第1の目的による式(I)のペプチドである。
好ましくは、前記二量体は、前記二量体を形成する2つのペプチドが同一の配列を有する、ホモ二量体である。好ましくは、前記二量体において、そのペプチドは、スペーサー分子、好ましくはポリエチレングリコールスペーサーによって連結されている。
好ましくは、この実施形態によれば、ポリエチレングリコールは、本発明によるペプチドのN末端と、または式(I)の2つのペプチドのアミノ酸X、X、もしくはX14と連結している。
さらなる実施形態によれば、保護的キャップ基の非存在下において、本発明の異なる目的によるペプチドが、好ましくはそれらのC末端および/またはN末端で、生体分子と結合して、バイオコンジュゲートを形成している。好ましくは、前記生体分子は、カプリン酸、カプロン酸、アスコルビン酸、NAG−NAM、NAG、NAM、ヒアルロン酸、アルギン酸、キチン、(GalNAc)、Gal−α1,3−GalNAc、およびトリガラクツロン酸から選択される。
生体分子は、ペプチドに特定の機能を加えるためか、またはペプチドの物理化学的性質を調節するためかのいずれかで、ペプチドと結合している。例えば、アスコルビン酸は、ペプチドへ抗酸化活性を与え、カプロン酸は、ペプチドの細胞膜へのアンカリングを助ける。
したがって、本発明の第6の目的は、本発明の異なる目的によるペプチド、好ましくは本発明の第1の目的による式(I)または(II)のペプチド、より好ましくは本発明の第1の目的による式(I)のペプチド、および上記のような少なくとも1つの生体分子を含む、好ましくはそれらからなるバイオコンジュゲートである。
好ましくは、前記バイオコンジュゲートにおいて、前記生体分子は、前記ペプチドのN末端および/またはC末端と結合している。
この実施形態による好ましいバイオコンジュゲートは、下記の表5に列挙されている。
Figure 2021531309
一実施形態によれば、上記バイオコンジュゲートにおいて、上記生体分子または保護的キャップ基は、ペプチドのN末端および/またはC末端と直接的に結合している。
一実施形態によれば、前記生体分子は、ペプチドのN末端およびC末端の両方と結合している。そのような場合、前記ペプチドのN末端およびC末端と結合した2つの生体分子は、同じまたは異なり得る。
代替の実施形態によれば、前記生体分子は、ペプチドのN末端かC末端のいずれかと結合している。
代替の実施形態によれば、上記の生体分子または保護的キャップ基は、ペプチドのN末端および/またはC末端と、リンカーによって連結されている。好ましくは、前記リンカーは、4−アミノ酪酸、β−アラニン、2−アミノエトキシ−酢酸、5−アミノ吉草酸、6−アミノカプロン酸、8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸、12−アミノ−4,7,10−トリオキサドデカン酸、15−アミノ−4,7,10,13−テトラオキサペンタ−デカン酸、およびトリオキサトリデカン−スクシナミン酸から選択される。好ましくは、リンカーが1個のアミノ酸リジンに付着している場合、前記リンカーは、NHS−エステル、イソシアネート、フッ化ベンゾイル、またはカルバメートから選択される。
上記の異なる実施形態によれば、本発明は、上記の式(I)または(II)のIL−17A結合ペプチドを含み、またはそれからなり、かつ以下の式(IV)を有する化合物に関し:
(IV) [生体分子またはキャップ]−[リンカー]−(配列A)−A−[ペプチド]−A’m’−(配列A)n’−[リンカー]b’−[生体分子またはキャップ]a’
(式中、互いに独立に:
a=0または1;
b=0または1;
a’=0または1;
b’=0または1;
m=0〜10;
m’=0〜10;
n=0または5;
n’=0または5である)、
ならびに
ペプチドが、式(I)または式(II)によるポリペプチドであり;
AまたはA’が、m回またはm’回繰り返される、R、K、G、E、またはAから選択される1個のアミノ酸であり;
および配列Aが、上記の式(III)の配列を含み;
生体分子が、互いに独立に、カプロン酸、アスコルビン酸、NAG−NAM、NAG、NAM、ヒアルロン酸、アルギン酸、キチン、(GalNAc)、Gal−α1,3−GalNAc、またはトリガラクツロン酸であり;
キャップが、互いに独立に、アミド、アルデヒド、エステル、p−ニトロアニリド、7−アミノ−4−メチルクマリン、アセチル、ホルミル、ピログルタミル、または脂肪酸であり;
リンカーが、互いに独立に、4−アミノ酪酸、β−アラニン、2−アミノエトキシ−酢酸、5−アミノ吉草酸、6−アミノカプロン酸、8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸、12−アミノ−4,7,10−トリオキサドデカン酸、15−アミノ−4,7,10,13−テトラオキサペンタ−デカン酸、またはトリオキサトリデカン−スクシナミン酸である。
好ましい実施形態によれば、前記配列Aは、式(I)または(II)のペプチドのN末端またはC末端に付着している。
本発明による可能な化合物のいくつかの例は、本明細書の下記で報告されているが、式(IV)に含まれる全ての他の可能な組合せが存在し得る:
[生体分子またはキャップ]−[リンカー]−(配列A)−A−[ペプチド]−;
[生体分子またはキャップ]−(配列A)−A−[ペプチド]−;
[生体分子またはキャップ]−−A−[ペプチド]−;
[生体分子またはキャップ]−[ペプチド]−;
−[ペプチド]−Am’−(配列A)n’−[生体分子またはキャップ]a’
−[ペプチド]−Am’−[生体分子またはキャップ]a’
−[ペプチド]−[生体分子またはキャップ]a’
好ましい実施形態によれば、本発明の式(IV)における生体分子は、アスコルビン酸、カプロン酸、NAG、またはNAMから選択される。
さらなる好ましい実施形態によれば、本発明によるキャップは、アミド、好ましくはN−アルキルアミド、アルデヒド、エステル、好ましくはメチルエステルおよびエチルエステル、p−ニトロアニリド、7−アミノ−4−メチルクマリンから選択されるC末端修飾、またはアセチル、ホルミル、ピログルタミル、脂肪酸、好ましくはカプロン酸、尿素、カルバメート、スルホンアミド、もしくはアルキルアミンから選択されるN末端修飾であり、好ましくは、前記キャップは、アミド、カプロン酸などの脂肪酸、およびアセチルから選択される。
本発明によれば、式(IV)における前記リンカー、生体分子、またはキャップは、同じ、または互いに異なり得る。
本発明のさらなる好ましい実施形態において、式(IV)のリンカーは、4−アミノ酪酸、β−アラニン、2−アミノエトキシ−酢酸、5−アミノ吉草酸、またはトリオキサトリデカン−スクシナミン酸から選択される。
好ましくは、リンカーが1個のアミノ酸リジンに付着している場合、前記リンカーは、NHS−エステル、イソシアネート、フッ化ベンゾイル、またはカルバメートから選択される。
本発明の第7の目的は、上記のような、本発明の目的による前記ペプチド、二量体、またはバイオコンジュゲート、および少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤を含む薬学的組成物である。
本発明の薬学的組成物は、局所的または眼科的投与に適している形で製剤化され得る。
好ましくは、本発明の薬学的組成物の投与が局所的経路によって実施される場合、剤形は、クリーム、軟膏(ointment)、ゲル、軟膏(salve)、溶液、洗浄液、懸濁液、点滴剤、バッファー(バッファー溶液)、懸濁液、点眼剤、点滴剤、スプレー、ワイプ、または粉末から選択され、好ましくは、それは、クリーム、ゲル、スプレー、または軟膏(ointment)から選択される。
眼科的投与の間では、剤形は、好ましくは、点眼剤、眼科用ゲル、軟膏(ointment)、洗浄液、ワイプ、スプレー、またはクリームから選択される。
特定の実施形態によれば、本発明のペプチドまたはバイオコンジュゲートは、マイクロ粒子またはナノ粒子を用いることにより局所投与される。
本発明によれば、本発明の薬学的組成物は、成人としておよび「小児科集団」として定義された動物およびヒトに投与することができ、その用語「小児科集団」は、0歳から18歳までの集団の一部を示す。
本発明の第8の目的は、炎症性および自己免疫性疾患の処置および/または予防における使用のための本発明による上記のペプチド、二量体、またはバイオコンジュゲートである。
本発明の第9の目的は、炎症性および自己免疫性疾患の処置および/または予防のための方法であって、それを必要としている患者へ本発明による上記のペプチド、二量体、またはバイオコンジュゲートの治療的有効量を投与するステップを含む方法である。
好ましくは、前記炎症性および自己免疫性疾患は、関節リウマチ、多発性硬化症、クローン病、全身性エリテマトーデス、喘息、ベーチェット病、高IgE症候群、強直性脊椎炎、乾癬、乾癬性関節炎、関節リウマチ、乾性角結膜炎、春季角結膜炎、間質性ヘルペス性角膜炎、角膜同色移植片拒絶、角膜感染症、好ましくは、ヘルペスウイルスおよびシュードモナス・エルジーノサ(Pseudomonas aeruginosa)角膜炎、ならびにドライアイ疾患から選択される。より好ましくは、前記疾患は、自己免疫性眼科的または皮膚科的疾患であり、さらにより好ましくは、それはドライアイ疾患または乾癬である。
上記の特定の疾患および医学的状態の全ては、それらの起源および/または症状がIL−17Aおよび/またはTh−17関連であるという共通点をもつ。
後者のドライアイ疾患(DED)についてより具体的には、広範囲の眼表面障害、眼粘膜炎を含む高度に蔓延している状態が、炎症誘発性角膜潰瘍および瘢痕による、制御できない場合には視力喪失をもたらす可能性がある特異な特性である。DEDの進行において、病原性免疫細胞、主にTh17細胞は、眼粘膜表面へ持続的に遊走し、IL−17を含む炎症促進性メディエーターを分泌し、眼表面炎症および上皮症を引き起こす。
本発明のペプチド、二量体、またはバイオコンジュゲートは、便利にかつ好ましくは、点眼剤または眼科的ゲルおよび軟膏(ointment)として局所的に投与される。
さらなる実施形態において、本発明による使用のためのペプチド、二量体、またはバイオコンジュゲートは、唯一の活性成分として、またはさらなる活性成分と組み合わせて、および/もしくは非限定的にDEDを含む眼科的状態の対症療法のための医療デバイス、例えば、眼潤滑剤または「人工涙液」、局所的再上皮化剤、治療用コンタクトレンズ、および涙点プラグと組み合わせて、投与される。
好ましくは、前記さらなる活性成分は、アジュバント、免疫抑制剤、免疫調節剤、または抗炎症剤である。
例えば、本発明のIL−17A結合ペプチドは、DMSOと組み合わせて用いられ得る。
好ましい実施形態によれば、本発明のIL−17A結合ペプチドは、免疫抑制性モノクローナル抗体、例えば、MHC、CD2、CD3、CD4、CD7、CD8、CD25、CD28、CD40、CD45、CD58、CD80、CD86から選択される白血球受容体もしくはそれらのリガンドに対する親和性を有するモノクローナル抗体;他の免疫調節性化合物、好ましくは、CTLA4の細胞外ドメインまたはその変異体の少なくとも一部分を有する組換え結合分子、非CTLA4タンパク質配列と連結された、CTLA4の少なくとも細胞外部分またはその変異体、例えば、ATCC 68629と名づけられたCTLA4lgまたはその変異体、例えば、LEA29Y;接着分子阻害剤、LFA−Iアンタゴニスト、ICAM−Iまたは−3アンタゴニスト、VCAM−4アンタゴニストまたはVLA−4アンタゴニストと組み合わせて用いられ得る。
さらなる好ましい実施形態において、本発明のIL−17A結合ペプチドは、DMARD(疾患修飾性抗リウマチ薬)、好ましくは、金塩、スルファサラジン、抗マラリア薬、メトトレキサート、D−ペニシラミン、アザチオプリン、ミコフェノール酸、サイクロスポリンA、タクロリムス、シロリムス、ミノサイクリン、レフルノミド、グルココルチコイド;カルシニューリン阻害剤、好ましくは、サイクロスポリンAまたはFK 506;リンパ球再循環のモジュレーター、好ましくは、FTY720およびFTY720アナログ;mTOR阻害剤、好ましくは、ラパマイシン、40−O−(2−ヒドロキシエチル)−ラパマイシン、CCI779、ABT578、AP23573、またはTAFA−93;免疫抑制性を有するアスコマイシン、好ましくは、ABT−281、ASM981;コルチコステロイド;シクロホスファミド;アザチオプレン(azathioprene);メトトレキサート;レフルノミド;ミゾリビン;ミコフェノール酸;ミコフェノール酸モフェチル;15−デオキシスパガリンまたはそれの免疫抑制性ホモログ、アナログ、もしくは誘導体;または化学療法剤、好ましくは、パクリタキセル、ゲムシタビン、シスプラチナム、ドキソルビシンまたは5−フルオロウラシル;抗TNF剤、好ましくは、TNFに対するモノクローナル抗体、好ましくは、インフリキシマブ、アダリムマブ、CDP870、またはTNF−RIもしくはTNF−RIIに対する受容体構築物、好ましくは、エタネルセプト、PEG−TNF−RI;炎症促進性サイトカインの遮断薬、IL−1遮断薬、好ましくは、アナキンラまたはIL−1トラップ、AAL160、ACZ885、IL−6遮断薬;プロテアーゼ、好ましくはメタロプロテアーゼの阻害剤または活性剤、抗IL−15抗体、抗IL−6抗体、抗IL−23抗体、抗IL−22抗体、抗IL−21抗体、抗IL−12抗体、抗IFN−γ抗体、抗IFN−α抗体、抗CD20抗体、抗炎症剤、好ましくはアスピリン、または抗感染剤と組み合わせて用いられる。
当然ながら、同時投与のための作用物質のこのリストは、限定的でも完全でもない。
本発明のさらなる目的は、上記の炎症性および自己免疫性疾患の処置および/または予防における使用のための表6に列挙されたペプチドのうちの1つである。
Figure 2021531309
Figure 2021531309
本発明によるペプチドの投与の量およびモードは、本発明の特定のペプチド阻害剤、個々の患者群または患者、さらなる医学的活性化合物の存在、ならびに処置されることになっている状態の性質および重症度によって変わる。
好ましい実施形態によれば、予防的および/または治療的使用量は、約5〜50μg/ml、好ましくは約10〜25μg/mlである。
好ましくは、予防的および/または治療的使用のための投与の頻度は、1日約1回〜2回の適用の範囲にあり、好ましくは1回である。
本発明は、以下の実施例における実例としてさらに記載され、それらのいずれも、添付された特許請求の範囲に概要を示されているような本発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
[実施例1]
ペプチド合成および精製:
本発明者らは、入手可能な結晶学的データ(PDB 5h13、PDB 5vb9、およびPDB 4hsa)(Liu et al. Nat Commun 2013, 4, 1888、Liu et al. Sci Rep 2016, 6: 30859、Liu et al. Sci Rep 2016, 6, 26071、Ting, Tung et al. Plos One 2018, 13(1): e01908502018)の使用によりIL−17Aの相同性モデルを開発した。本発明者らのモデルにおいて、本発明者らはまた、Schrodinger Maestroマクロモデルパッケージソフトに実装されているようなDesmondソフトウェアで実施される分子動力学シミュレーションを通して、その結晶において解像されていないループおよび最適化モデルを再創造した。全ての分子シミュレーションは、システム安定性を保証するために1マイクロ秒間で実行された。
IL−17A α−ポケットの構造および性質に基づいて、i)IL−17Aに、最適化タンパク質結合部位を占有して結合する安定な二次および三次立体構造、ならびにii)眼科的および皮膚科的病態における局所的使用に適した物理化学的性質を得るように、異なるペプチド配列が設計されている(Liu et al. Nat Commun 2013, 4, 1888、Espada et al J Med Chem 2016, 59(5), 2255-2260)。
追加として、本発明者らは、水素結合の導入および疎水性相互作用の最適化によりリガンド−IL−17Aの相互作用を最適化した。
a.Fmocに基づいた固相ペプチド合成
全ての化学物質を購入し、さらなる精製なしに使用した。
表1の配列番号1〜43および111〜257のペプチドを、下記のように、固体担体としてRink Amide−MBHA樹脂において、手動または自動固相ペプチド合成により調製し、N末端アミンをアセチル基でキャップした。
Nα保護のために用いられたFmoc(9−フルオレニルメトキシカルボニル)基を、ジメチルホルムアミド(DMF)中20%ピペリジンでの8分間の処理、続いて、同じ試薬での10分間のさらなる処理により切断した。Fmoc切断後、ペプチド−樹脂複合体を、DMFで洗浄した(×6)。その後、次の残基を、1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシドヘキサフルオロホスフェート(HATU)/N,N−ジイソプロピルアミン(DIPEA)カップリングプロトコール[Fmoc−アミノ酸(3当量)、HATU(3当量)、およびDIPEA(6当量)]の使用により取り込んだ。穏やかな撹拌(1時間)およびDMFでの洗浄(×6)後、ペプチド−樹脂の一部を、Kaiser試験によって分析した。アセンブリの完了後、ペプチド−樹脂を、DMF(×3)、ジクロロメタン(DCM)(×4)で洗浄し、その後、真空中で乾燥させた。
切断および脱保護
前記ペプチドを、樹脂から切断し、必要な場合、トリフルオロ酢酸/1,2−エタンジチオール/チオアニソール/フェノール/HO/トリイソプロピルシランの68.5/10/10/5/3.5/1 v/vの比での混合物を切断溶液として用いることにより脱保護した。100mgの樹脂あたり3mlの切断溶液を用いた。完全な脱保護は、30℃で4時間の撹拌下で達成された。切断反応後、混合物におけるペプチドを、冷たいジエチルエーテル中に沈殿させ、50℃、真空中で乾燥させた。
b.ペプチド41におけるジスルフィド結合形成
表1の配列番号41のペプチドにおけるジスルフィド結合形成は、そのペプチドの混合物DMSO/H2O(20/80、v/v)におけるインキュベーションにより得られ、それは、RP−HPLC、MS、および遊離スルフヒドリル検出(DTNB方法)によりモニターされた。
c.調製用RP−HPLCによる精製および分析用HPLCによる精製評価
粗ペプチド試料を、C18カラム(10μm、100Å、50×250mm)を用いた調製用RP−HPLC(Agilent)により精製した。25mL/分の流速における溶媒A(水中0.1%TFA、2%CHCN)および溶媒B(90%CHCN/HO)からなる溶媒系を溶出のために用い、吸光度を220nmで検出した。溶媒を凍結乾燥により除去した。最終産物を、MALDI−TOF−MSにより特徴づけ、その材料の純度を分析用RP−HPLC(C18 − 250mm×4.6mm I.D.、1mL/分の流速)により評価し、吸光度を220nmで検出した。
[実施例2]
NAMおよび/またはNAGバイオコンジュゲート化ペプチドBIO−1、BIO−2、およびBIO−3の調製
バイオコンジュゲート化ペプチドBIO−1、BIO−2、およびBIO−3を、以下の手順に従って、ペプチド42または43のコンジュゲーション反応により調製した。
1.供与体および受容体の調製
全ての反応を、N雰囲気下で実施した。NMRスペクトルを、Brucker 400 MHz機器において実行した。HPLC−UV分析は、G1311B Agilent 1260クォータナリポンプ、G1329B Agilent 1260オートサンプラー、G1315C Agilent 1260ダイオードアレイ検出器、およびG1316A Agilent 1260カラムサーモスタットモジュールを備えたAgilent 1260 Infinityシステムにおいて得られた。Phenomenex GEMINI C18 150×4.6mm2(5μm)カラムを用いた。移動相Aは、1.0mL/分での流速での、0.05%TFAを含むMilliQ水であり、Bは、0.05%TFAを含むHPLCグレードのアセトニトリルであった。HPLCシステムは、ポジティブイオンモードで操作されるAgilent四重極6120 LC/MS質量分析計と連結された。イオンは、エレクトロスプレーイオン化イオン源を用いて生成された。取得データは、Agilent Chemstationソフトウェアで処理された。
a.1−(2,2,2−トリクロロアセチミン(Trichloroacetimine))2−デオキシ−3−O−アセチル−4,6−O−ベンジリデン−2−(2,2,2−トリ−クロロエトキシカルボニルアミノ)−a−D−グルコピラノシド(供与体)の合成
塩化トリクロロエトキシカルボニル(2.1mL、15.3mmol)を、水(30mL)中塩酸D−グルコサミン(3g、13.9mmol)およびNaHCO(3.5g、41.7mmol)の激しく撹拌された溶液へ室温で滴下した。その混合物を2時間、撹拌し、その後、1M HClで中和し、濃縮し、真空中で乾燥させた。2−デオキシ−2−(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルアミノ)−a−D−グルコピラノシド(中間体A)を得た。
得られた粗生成物を、さらなる精製なしで次の反応段階に直接、用いた。
詳細には、塩化亜鉛(1.9g、13.9mmol)を、ベンズアルデヒド(24ml)中の中間体A(4.9g、13.9mmol)の溶液およびモレキュラーシーブ4Å(4Å MS、600mg)に加えた。室温で一晩、撹拌後、飽和NaHCO溶液(30mL)およびジエチルエーテル(90mL)を加え、その反応混合物を15分間、撹拌した。形成された沈殿物を濾過し、水、ジエチルエーテルで洗浄し、乾燥させた。その残留物をピリジン(13mL)中に溶解し、0℃へ冷却し、無水酢酸(6.4mL、68mmol)で処理し、室温で一晩、撹拌し、その後、その溶液をトルエンで濃縮し、0℃へ冷却し、DCMおよび飽和NaHCO水溶液で抽出し(3×)、その後、飽和NaCl溶液で洗浄した。合わせた有機層を乾燥させ、濃縮し、その粗生成物を、Isolera(EtPet/EtOAc)により精製して、白色固体として1,3−ジ−O−アセチル 2−デオキシ−4,6−O−ベンジリデン−2−(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルアミノ)−a−D−グルコピラノシド(中間体B)(3.05g、41.7%収率)を得た。
その後、モルホリン(1.2mL、13.9mmol)を、乾燥酢酸エチル(EtOAc)(12.2mL)中の中間体B(3.05g、5.8mmol)の溶液に加えた。室温で一晩、撹拌後、その反応混合物を、3N HCl溶液(3.5mL)で急冷し、その後、20分間、撹拌し、EtOAcで抽出し、水、飽和NaHCO水溶液、および飽和NaCl溶液で洗浄し、乾燥させ、濃縮した。その粗生成物を、Isolera(EtPet/EtOAc)により精製して、白色固体として2−デオキシ−3−O−アセチル−4,6−O−ベンジリデン−2−(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルアミノ)−a−D−グルコピラノシド(中間体C)を得た(2.2g、78.4%)。dry DCM(44ml)中の中間体C(2.2g、4.54mmol)の溶液へ、CsCO(680mg、2.1mmol)およびCClCN(4.4mL、43.8mmol)を加えた。その反応混合物を、室温で2時間、撹拌し、その後、セライトに通して濾過し、濃縮して、淡黄色固体として1−(2,2,2−トリクロロアセチミン)2−デオキシ−3−O−アセチル−4,6−O−ベンジリデン−2−(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルアミノ)−a−D−グルコピラノシド(供与体)を得た(2.2g、77%)。
b.1,6−ジ−O−ベンジル 2−デオキシ−3−O−((R)−10−エトキシカルボニルエチル)−2−(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルアミノ)−a−D−グルコピラノシド(受容体)の合成
クロロギ酸アリル(6.6mL、62.2mmol)を、水(61mL)中塩酸D−グルコサミン(12.2g、56.6mmol)およびNaHCO(14.3g、169.7mmol)の激しく撹拌された溶液に室温で滴下した。その混合物を、2時間、撹拌し、その後、1M HClで中和し、濃縮し、真空中で乾燥させた。粗2−デオキシ−2−(アリルオキシカルボニルアミノ)−a−D−グルコピラノシド(中間体D)が得られた。その生成物を、さらなる精製なしで次の反応段階に用いた。中間体D(14.9g、56.6mmol)を、ベンジルアルコール(89mL)中に溶解し、塩化アセチル(15.4mL、215.2mmol)を、0℃で滴下した。80℃で3時間の撹拌後、その反応混合物を、冷たい飽和NaHCO水溶液(20ml)で急冷し、さらに30分間、撹拌した。冷たい水およびジエチルエーテルを加え、その反応混合物を、30分間、撹拌した。その2つの相を分離させ、水相を濃縮し、真空中で乾燥させた。30mlの水および200mlのエチルエーテルを、沈殿物の形成まで加え、その沈殿物を、濾過し、冷たいジエチルエーテルで数回、洗浄した(ベンジルアルコールの痕跡が全く検出されなくなるまで)。ベンジル 2−デオキシ−2−(アリルオキシカルボニルアミノ)−a−D−グルコピラノシド(中間体E)が白色固体として得られ(11g、55%)、さらなる精製なしで次の反応段階に直接、用いた。塩化亜鉛(4.2g、31.1mmol)を、ベンズアルデヒド(55mL)中の中間体E(11g、31.1mmol)の溶液および4Å MS(4.9g)に加えた。2時間後、さらに塩化亜鉛(4.2g、31.1mmol)を加えた。室温で一晩、撹拌後、その反応混合物を、飽和NaHCO水溶液(70mL)、石油エーテル(420mL)で処理し、10分間、撹拌した。その沈殿物を濾過し、石油エーテルで洗浄し、DCM中に溶解した。その有機溶液を、飽和NaHCO水溶液、水、および飽和NaCl溶液で抽出し、乾燥させ、濃縮した。その粗生成物をIsolera(DCM/EtOAc)により精製して、白色固体としてベンジル 2−デオキシ−4,6−O−ベンジリデン−2−(アリルオキシカルボニルアミノ)−a−D−グルコピラノシド(中間体F)を得た(2.75g、20%)。
0℃に冷却されたdry DCM(40.6mL)中の中間体F(2.75g、6.2mmol)の溶液へ、水素化ナトリウム(NaH、348.8mg、8.7mmol、60%油分散)を加え、その混合物を、室温で30分間、撹拌した。その後、その混合物を、原液の(−)−エチル (S)−2−トリフルオロメタンスルホニルプロピオネートの滴下で処理し、室温で2時間、撹拌した。その反応混合物を、氷の添加により急冷し、DCMで抽出した。有機溶液を、飽和NaHCO水溶液、飽和NaCl溶液で洗浄し、乾燥させ、濃縮した。その残留物を、Isolera(DCM/EtOAc)により精製して、白色固体としてベンジル 2−デオキシ−3−O−((R)−10−エトキシカルボニルエチル)−4,6−O−ベンジリデン−2−(アリルオキシ−カルボニルアミノ)−a−D−グルコピラノシド(中間体G)を得た(2.35g、69.7%)。
テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(1.5g、1.3mmol)および酢酸(AcOH、0.385mL、6.725mmol)を、dry DCM(42.7mL)中の中間体G(2.35g、4.34mmol)の溶液に加えた。その反応混合物を、室温で15分間、撹拌し、その後、クロロギ酸2,2,2−トリクロロエチル(TrocCl、1.224mL、8.895mmol)を滴下し、生じた溶液を、室温で1時間、撹拌した。その反応混合物を、飽和NaHCO水溶液で急冷し、DCMで抽出し、HOおよび飽和NaCl溶液で洗浄した。真空中での濃縮後、その残留物を、ジエチルエーテル(100ml)中に溶解し、不溶性材料を濾過して取り除いた。有機層を乾燥させ、濃縮し、Isolera(シクロヘキサン/AcOEt)により精製して、白色固体としてベンジル 2−デオキシ−3−O−((R)−10−エトキシカルボニルエチル)−4,6−O−ベンジリデン−2−(2,2,2−トリ−クロロエトキシカルボニルアミノ)−a−D−グルコピラノシド(中間体H)を得た(2.3g、83.7%)。
0℃でのdry CHCN(38mL)中の中間体H(2.4g、3.8mmol)の溶液に、CHCN(2.2mL)中のMeN−BH(332mg、4.55mmol)の溶液を加え、続いて、CHCN(8mL)中のBF−OEt(2.89mL、23.4mmol)の溶液を滴下した。0℃で3時間の撹拌後、その混合物を、冷たい飽和NaHCO水溶液(30mL)で急冷し、EtOAc(350ml)で希釈し、飽和NaHCO水溶液(100ml)、5%クエン酸(4×50ml)、飽和NaHCO(50mL)、および飽和NaCl溶液(40mL)で洗浄した。有機層を乾燥させ、濃縮し、その粗生成物をIsolera(シクロヘキサン/AcOEt)で精製して、無色の泡として、1,6−ジ−O−ベンジル 2−デオキシ−3−O−((R)−10−エトキシカルボニルエチル)−2−(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルアミノ)−a−D−グルコピラノシド(受容体)を得た(1.2g、49.8%)。
2.NAG−NAMコンジュゲート化ペプチドBIO−3の合成
4Åモレキュラーシーブ(200mg)と共にdry DCM(55mL)中に懸濁した、供与体(1.6g、2.6mmol)および受容体(1.1g、1.73mmol)を、−15℃において、トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリル(TMSOTf、188μL、1.04mmol)で処理した。20分間の撹拌後、さらに0.75当量の供与体および0.3当量のTMSOTfを加えた。20分間の撹拌後、さらに0.75当量の供与体および0.3当量のTMSOTfを加えた。その後、その混合物を、NaHCOの冷たい飽和溶液(15mL)で急冷し、DCM(60mL)で抽出した。有機層を、飽和NaHCO水溶液および飽和NaCl溶液で洗浄し、乾燥させ、濃縮した。その残留物を、Isolera逆相(HO/ACN中性相)により精製して、白色の泡として、ベンジル 6−O−ベンジル−4−O−[2−デオキシ−3−O−アセチル−4,6−O−ベンジリデン−2−(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルアミノ)−b−D−グルコピラノシル]−2−デオキシ−3−O−[(R)−1’−エトキシカルボニルエチル]−2−(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルアミノ)−a−D−グルコピラノシド(中間体L)を得た(1.2g、62.9%)。
混合物AcOH/Ac2O/THF 1:1:1(12mL)中の中間体L(1.2g、1.09mmol)および亜鉛−銅カップル(3.12g、24.2mmol)の溶液を室温で4時間、撹拌した。その反応混合物をセライトに通して濾過し、EtOAcで洗浄し、濃縮した。その粗生成物を、濃縮し、カラムクロマトグラフィー(シクロヘキサン/AcOEt)により精製して、白色固体として、ベンジル 6−O−ベンジル−4−O−[2−デオキシ−3−O−アセチル−4,6−O−ベンジリデン−2−アセチルアミノ−b−D−グルコピラノシル]−2−デオキシ−3−O−[(R)−10−エトキシカルボニルエチル]−2−アセチルアミノ−a−D−グルコピラノシド(中間体M)を得た(560mg、0.67mmol、61.6%)。HPLC−MS(ESI+) m/z:C445414+Na:857.3472。実測値:857.6124。
THF/1,4−ジオキサン/HO 4:2:1(2.8mL)中の中間体M(91mg、0.109mmol)の溶液に、LiOH・HO(56mg、1.34mmol)を加えた。室温で2時間の撹拌後、その反応混合物を(1N HClで新鮮に活性化された)Dowex H+に通して濾過した。その残留物を、水、MeOH、および水で予め洗浄されたdiaion HP−20カラムクロマトグラフィー(2×7cm)により精製した。カラムを、最初、HO(50mL)で、その後、MeOH(30mL)で溶出した。アルコール画分を濃縮して、白色固体として、ベンジル 6−O−ベンジル−4−O−[2−デオキシ−4,6−O−ベンジリデン−2−アセチルアミノ−b−D−グルコピラノシル]−2−デオキシ−3−O−[(R)−10−エトキシカルボニルエチル]−2−アセチルアミノ−a−D−グルコピラノシド(中間体N)を得た(57.4mg、69%)。Mp 102〜105℃、1HNMR(600 MHz,CDOD) δH 7.51〜7.27(m,15H,ArH)、5.59(s,1H,CHPh)、5.36(d,J 3.1Hz,H−1)、4.85(m)HO、H−10、1/2 CHPh)、4.66〜4.57(m,3H,J 12.1Hz,CHCH,CH−Ph)、4.46(d,1H,J 12.2Hz,1/2CHPh)、4.29(dd,1H,J 10.3Hz,J 5.0Hz,H−60b)、4.07(t,1H,J 9.6Hz,H−30)、3.95(t,1H,J 9.1Hz,H−4)、3.82〜3.77(m,2H,H−6b,H−3)、3.72〜3.62(m,3H,H−60a,H−5,H−6a)、3.55〜3.40(m,3H,H−20,H−40,H−2)、3.30〜3.27(m,1H,H−50)、1.98(s,3H,COCH)、1.96(s,3H,COCH)、1.37(d,J 6.9Hz,3H,CHCH)。HPLC−MS(ESI+) m/z:C404813+Na:787.3054 実測値:787.7830。
配列番号42のペプチドを、アミノ酸カップリングに用いられる条件において、化合物Nとカップリングさせ、生じたバイオコンジュゲートを固体担体からトリフルオロ酢酸(DCM中1%溶液)での処理により切断した。生じたバイオコンジュゲート(0.026mmol)を酢酸(8mL)に溶解し、Pd(OH)2/C(58mg)を加えた。生じた混合物を、水素雰囲気下、室温で6時間、撹拌した。その混合物をセライトに通して濾過し、濃縮して、定量的収率でバイオコンジュゲートBIO−3を得た。
切断溶液として68.5/10/10/5/3.5/1、v/vの比でのトリフルオロ酢酸/1,2−エタンジチオール/チオアニソール/フェノール/HO/トリイソプロピルシランの混合物を用いることにより、そのバイオコンジュゲートを樹脂から切断し、最後の残基を脱保護した。樹脂の100mgあたり3mlの切断溶液を用いた。完全な脱保護は、30℃において4時間後、達成された。切断反応後、その粗ペプチドを、冷たいジエチルエーテルの添加により沈殿させ、50℃、真空中で乾燥させた。
その粗バイオコンジュゲートを、C18カラム(10μm、100Å、50×250mm)を用いた調製用RP−HPLC(Agilent)により精製した。25mL/分の流速での、溶媒A(HO中0.1%TFA、2%CHCN)および溶媒B(90%CHCN/HO)からなる溶媒混合物を溶出に用い、吸光度を220nmで検出した。その溶媒を凍結乾燥により除去し、最終生成物をMALDI−TOF−MSにより特徴づけた。その精製された材料の純度を、分析用RP−HPLC(C18 − 250mm×4.6mm I.D.、1mL/分の流速)により評価し、吸光度を、220nmで検出した。
3.NAGおよびNAMバイオコンジュゲートBIO−1およびBIO−2の合成
Swaminathan et al., Proc Natl Acad Sci USA. 2006, 17;103 (3):684-9に記載された手順により、NAM−ペプチドおよびペプチド−NAGの合成を、ペプチドアンカリング化樹脂から開始して実施し(実施例1)、そのペプチドは、それぞれ、配列番号42のペプチド(BIO−1について)または配列番号43のペプチド(BIO−2について)であり、供与体および受容体は上記の分子であった。
[実施例3]
カプリン酸バイオコンジュゲートBIO−4の合成
カプリン酸でキャップされたペプチドを、カプリン酸でキャップされたN末端アミンを用いることにより実施例1に記載された手順に従って合成した。
[実施例4]
アスコルビン酸バイオコンジュゲートBIO−5の合成
5,6−O−イソプロピリデン−L−アスコルビン酸(iASA)を、Jungの方法(Jung, M. E.; Shaw, T. J. J. Am. Chem. Soc. 1980, 102, 6304)により合成した。活性化のために、CDI(10当量)を、ペプチドアンカリング化樹脂に2時間、加えた。樹脂からの切断後のペプチドのN末端アミンの活性化を、以下の条件を用いるRP−HPLCにより、確認した:AからBへ(A:HO中0.1%TFA、B:CHCN中0.1%TFA;30分間に渡って0%から60%へのB、1.0mL/分の流速);検出、UV 230nm。次に、iASAを、その活性化ペプチドアンカリング化樹脂に導入した。その生成物を50%TFA/DCM(v/v)で1時間処理することにより樹脂から分離した。樹脂を濾過し、濾液を、高真空中で濃縮し、冷たいジエチルエーテルで沈殿させた。生じたバイオコンジュゲートBIO−5の構造を、溶出剤として0.1%ギ酸/メタノールを250μL/分の流速で30分間に渡って用いるLC/MSにより確認し、230nmにおいてモニターした。
[実施例5]
IL−17Aに対する応答におけるIL−17RA/IL−17RC二量体化アッセイ
表7のペプチドを、IL−17Aのそれの受容体への結合およびその後のIL−17RAとIL−17RCの相互作用を阻害する能力について試験した。
インターロイキン受容体RAとRCの二量体化アッセイ(DiscoverX)を用いて、表7のペプチドの非存在下または存在下におけるIL−17Aによる活性化での受容体鎖IL−17RAとIL−17RCの相互作用を測定した。
PathHunter(登録商標)サイトカイン受容体アッセイにおいて、一方のサイトカイン受容体鎖が、小さいペプチドエピトープProLink(PK)でタグ付けされ、他方の鎖が酵素受容体(Enzyme Acceptor)(EA)でタグ付けされる。リガンド結合は、その2つの受容体の二量体化を誘導し、PK断片とEA断片の相補を促進する。この相互作用は、活性ユニットのb−ガラクトシダーゼを生じ、そのb−ガラクトシダーゼが、化学発光基質を用いて検出される。PathHunter細胞株を、フリーザーストックから標準手順に従って増殖させた。細胞を、白色壁面の384ウェルマイクロプレートへ総体積20μLで播種し、試験前に適切な時間の間、インキュベートした。アゴニスト活性阻害について、細胞を、試料とインキュベートして、応答を誘導した。アッセイバッファーにおける5×試料を作製するために、試料ストックの中間希釈を行った。5×試料の5μLを細胞へ加え、37℃または室温で60分間、インキュベートした。溶媒濃度は1%であった。アッセイバッファー中の6× EC80アゴニスト(IL−17A)の5μLを細胞へ加え、37℃で、アッセイに依存して6〜16時間、インキュベートした。アゴニスト(IL−17A)および(表7のペプチド)アッセイ、それぞれについてのPathHunter検出試薬カクテルの12.5μLまたは15μL(50% v/v)の単一の添加、続いて、室温での1時間のインキュベーションによってアッセイシグナルを発生させた。いくつかのアッセイについては、活性を、アッセイ性能を向上させるために高感度検出試薬(PathHunter Flashキット)を用いて検出した。これらのアッセイにおいて、同体積の検出試薬(25μLまたは30μL)をウェルに加え、続いて、室温で1時間、インキュベートした。マイクロプレートを、シグナル発生後、化学発光シグナル検出用のPerkinElmer Envision(商標)機器を用いて読み取った。化合物活性を、CBISデータ分析パッケージソフト(ChemInnovation、CA)を用いて分析した。%阻害=100%×(1−(試験試料の平均RLU−溶媒対照の平均RLU)/(EC80対照の平均RLU−溶媒対照の平均RLU))。
下記の表7に報告されているように、全ての試験された分子は、中間のナノモル濃度範囲でのIC50値を示し、IL−17RA/IL−17RC二量体化を阻害し、よって、IL−17A経路活性化を阻害することにおいて活性があることが見出された。
Figure 2021531309
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図1において、例示的なペプチドについての用量反応プロファイルが報告されている。
[実施例6]
ヒト分化型Th17細胞における表現型アッセイおよび生死判別アッセイ
本発明のペプチドの、眼科的または皮膚科的病態における炎症の原因である標的細胞への効果を評価するために、本発明者らは、配列番号18のペプチドの、ヒトTh17細胞による炎症促進性サイトカインおよびメタロプロテイナーゼ分泌をインビトロで阻害する能力を試験した。
ヒト初代CD4 T細胞を、インビトロで、その細胞をTh17分化培地中で10日間、培養することにより、Th17細胞へ分化させた。詳細には、精製されたヒト末梢血CD4 T細胞を、Th−17分化培地(CellXVivoヒトTh17、Tocris)中で、製造会社の使用説明書の通り、培養した。簡単に述べれば:96ウェル組織培養プレートを、抗CD3およびCD28アゴニスト抗体でコーティングした。細胞を、トリパンブルー排除によってカウントし、Th17分化培地中に1E5細胞/mlの濃度で懸濁した。この懸濁液の0.2mLを、96ウェルプレートの個々のウェルへプレーティングした。細胞を、37℃、5%COで10日間、インキュベートし、必要に応じて培地を交換した。10日間の細胞分化後、実施例1で合成されたペプチド、例えば、配列番号18のペプチドを、CGM(細胞成長培地、XVivo−15、Lonza)中、適切な濃度に希釈した。細胞プレートを、300xgで5分間、遠心分離し、Th17分化培地を除去した。
分化後、細胞を、様々な濃度の試験品目の存在下でホルボール12−ミリステート13−アセテートおよびイオノマイシンを含有する活性化カクテルで刺激した。
刺激後24時間目において、培養上清を、IL−17、IL−6、IL−23、MMP3の発現について分析し、蛍光生死判別色素、アラマーブルーを用いて生死判別について調べた。CD4細胞は、活性化カクテルでの刺激に応答して高レベルのIL−17Aを分泌し、Th17細胞への分化の成功を示した。追加として、刺激された細胞は、IL−6、IL23、およびMMP3を分泌した。
適切な群において、上清を除去し、200μLの希釈されたペプチドまたは溶媒(TI濃度と同様に希釈されたCGM+DMSO)に置き換えた。細胞を、刺激前の1時間、ペプチド試験項目とインキュベートした。以下の刺激溶液を作製した:10× 細胞活性化カクテル:CGM中500×から10×までのワーキング溶液に希釈される。22μLの適切な刺激物質を、TI添加から1時間後、ウェルに加えた。最後に、刺激物質から20時間後(24時間目の血清収集の4時間前)、25μLのアラマーブルー試薬(10×)を各ウェルに加えて、細胞生存率を決定した。刺激物質から24時間後、アラマーブルー蛍光を、製造会社の使用説明書の通り、測定した。残りの上清を次の多重タンパク質分析のために収集した。24時間目の刺激された培養上清中のIL−6、IL−17、およびIL−23、加えてMMP3の発現レベルを、MAGPIX機器におけるLuminex Multiplex Platformを用いて評価した。
図2および3は、配列番号18のペプチドの効果を示す。図に見られるように、このペプチドは、IL−17A、IL−6、およびIL−23の分泌、加えてMMP3の分泌を有意に低下させることができる。図4に示されているように、配列番号18のペプチドでの11日間の細胞処理は細胞生存能を損なわなかったため、サイトカインおよびメタロプロテイナーゼ分泌の阻害は、細胞生存能問題のせいではない。
[実施例7]
ペプチドの物理化学的分析
先行技術のペプチドHAPおよび本発明によるいくつかのペプチド(表8参照)の物理化学的性質は、下記のように試験されている。
i.方法
a.等電点IP、logD,およびlogP
下記の表8のペプチドの主要な物理化学的性質(等電点(IP)、logD(7.4)、およびlogP)を、Ag/AgClダブルジャンクション参照pH電極、Sirius D−PAS分光計、および濁度検知デバイスを備えたSiriusT3装置(Sirius Analytical Instruments Ltd.、East Sussex、UK)を用いることにより決定した。pH電極は、pH範囲1.8〜12.2において滴定法で較正された。オーバーヘッドスターラーが用いられ、温度プローブ(ペルチェコントローラー)が、滴定の過程の間、温度をモニターした。滴定実験を、0.15M KClイオン強度調整溶液(ISA水)中、窒素雰囲気下、25±1℃の温度で行った。全ての試験を、滴定試薬として標準化0.5M KOHおよび0.5M HClを用いて実施し、分配係数試験について、ISA水中飽和オクタノール(ISA水の5%)を分配溶媒として用いた。pKasを、pH計量滴定による電位差測定法により決定した。粉末(約0.5mg)を1.5mlのISA水に溶解し、滴定をpH範囲2.0〜12.0において3連で実施した。各LogPを、粉末(約1mg)を1mlのISA水に溶解し、続いて、3つの異なるパーセンテージのオクタノール(一般的に、50%、60%、70%)におけるpH計量滴定により、3連で実施した。
b.水溶性および安定性
ストック溶液の調製のための一般的な手順
各凍結乾燥したペプチドの重量を琥珀色バイアルにおいて測定した。10mMストック溶液を直接得るために、pH7.8におけるリン酸緩衝溶液の計算された体積を加えた。回収された懸濁液を、37℃でオービタルシェーカーインキュベーターにより30分間、撹拌した。溶解性がより低い化合物について希釈度のより高いストック溶液を得るために、その後の希釈を実施した。
安定性および溶解性を評価するために、全てのストック溶液を25℃で保存した。前記見出しを、3時点:T0、3日目、1週間目において、標準溶液と比較したUHPLC−MS分析により評価した。
クロマトグラフィープロファイルを、定量アッセイのために評価し、MSスペクトルを、安定性研究におけるサポートとして検出した。
標準溶液調製のための一般的な手順
各ペプチドを重量測定し、pH7.8におけるリン酸バッファーで100μMに直接希釈した。その溶液を、ボルテックスにより5分間、撹拌し、37℃で20分間、加熱した。得られた標準溶液を、暗闇中、管理温度下、25℃で保存した。
試料調製のための一般的な手順
ストック溶液の一部分を琥珀色バイアルに収集し、pH7.8におけるリン酸バッファーにより100μMに希釈した(希釈係数、1:100)。
機器方法
逆相UHPLCを、0.3ml/分の流速で、Luna Omega Polar C18カラム(ポアサイズ1.6μm、2.1×100mm)を用いて実施した。溶媒Aは水中0.5%ギ酸であり、溶媒Bはアセトニトリル中0.5%ギ酸であった。まず、試料をカラムに負荷し、10%Bで均一濃度的に3分間、洗浄した。その後、10〜95%の勾配のBを22分間に渡って流し、95%で2分間、保ち、その後、1分間に渡って10%へ減少させ、圧力安定化のために、5分間、保った。UV吸収をDAD(220〜400nm)によりモニターした。TICのモニタリングのために、ESI−MSイオントラップを用いた。
ii.結果
試験された全てのペプチドは、クロマトグラフィープロファイルにも質量スペクトルにも有意な変動が見出されなかったため、1週間目まで25℃において安定性を示した。
試験されたペプチドの物理化学的性質は、下記の表8に示されている。
Figure 2021531309
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上記からわかるように、本発明によるペプチドの大部分は、最適な物理化学的性質を有し、溶解性と親油性の良いバランスを示している。本ペプチドのLogDの平均は、−2.64±2.06であり、一方、本ペプチドの大部分について、水中で観察された溶解性は非常に良かった(>10mM)。その観察された性質は、それらを、眼科的および皮膚科的適用に特に適したものにし、皮膚および眼の表面に疎水性成分と親水性成分の両方が存在するからである。それらはまた、ペプチドにより観察された良い透過性(実施例8参照)を説明している。
[実施例8]
透過性試験
試験されるペプチドは、配列番号1、配列番号2、配列番号7、配列番号11、配列番号14、配列番号38、配列番号111、配列番号113、配列番号115、および配列番号121のペプチドであった。それらを、10mMストック溶液を用意するために、細胞培養グレード水(Coming、Manassas、VA、USA)に溶解した。
i.方法
インビトロモデル
I−HCEC、不死化ヒト角膜上皮細胞株(Immortalized Human Corneal Epithelial cell line)は、初代ヒト角膜上皮細胞に由来した(>99%純度)。これらの細胞は、健康および疾患におけるヒト角膜の研究に適している。その細胞を、プロトコールに従い、Innoprot、Bizkaia、Spainにより提案される培地(IM−角膜上皮細胞培地 参照番号P60131)を用いて培養した。
免疫蛍光
薬物試験を進める前にまず、バリア完全性を確認し、かつ定量化するために、定性的および定量的技術を開発した。最初、本発明者らは、タイトジャンクションの特性を示すタンパク質(ZO−1)についての免疫蛍光を実施した(Sugrue SP et al., (1997) Exp Eye Res. Jan;64 (1): 11-20)。その細胞を、コラーゲンI 50μg/ml(ストック溶液3mg/ml Gibco、NY、USA社製)でコーティングされたカバースリップにおいて1×10細胞/cmの密度で播種し、14日間(14 DIV)培養し、コンフルエンシー後、培地を毎日、リフレッシュした。細胞を、メタノール中、−20℃で10分間、固定し、リン酸緩衝液(PBS)ですすぎ、4%ウシ血清アルブミン(BSA;Sigma−Aldrich)を含有するPBS中、室温(RT)で10分間、インキュベートし、一次抗体および二次抗体と各60分間、室温(RT)で連続的にインキュベートした。一次抗体はヤギ抗ヒトZO−1(1:100、Thermo Fisher)であり、それと4℃で一晩、インキュベートし、続いて、抗ヤギAlexafluor 488(1:10000)とインキュベートした。最後に、細胞をDAPI(0.5mg/ml)(Sigma−Aldrich)で室温、5分間、対比染色し、Vectashield封入剤(Mounting Medium)(Vector Laboratories Inc、Burlingame、CA)と共にマウントし、共焦点レーザー走査顕微鏡(Leica TCS SP5、Wetzlar、Germany)において観察した。
MTSアッセイ
細胞生存率を、24時間目に、細胞力価一溶液細胞増殖アッセイ(Cell Titer One Solution Cell Proliferation Assay)(Promega Corporation Madison、WI、USA)、3−(4,5−ジメチルチアゾール−2−イル)−5−(3−カルボキシメトキシフェニル)−2−(4−スルホフェニル)−2H−テトラゾリウム(MTS)に基づいた比色法を用いて決定した。生存率の関数として、形成されたホルマザンの量を、ELISAプレートリーダー、Infinite F200(Tecan、Mannedorf、Swiss)を用いて492nmにおいて測定した。そのアッセイは、50μMおよび100μMにおいて実施した(N=9)。結果を492nmにおける吸光度として表した。
TEERアッセイ
角膜上皮培養物のバリア完全性を、TEER(経上皮/経内皮電気抵抗(TransEpithelial/TransEndothelial Electrical Resistance))および傍細胞浸透性物質(例えば、マンニトール、6−カルボキシフルオレセイン)の透過性の測定を用いて検証した(Ronkko S et al., (2016) Drug Deliv Transl Res 6: 660-675)。TEERは、内皮および上皮の単層の細胞培養モデルにおけるタイトジャンクション動態の完全性を測定するための広く受け入れられている定量技術である。TEER値は、細胞バリアが薬物または化学物質の輸送について評価される前の、細胞バリアの完全性の指標である。TEER測定は、細胞損傷なしにリアルタイムで実施することができ、一般的に、広範囲の周波数に渡ってオーム抵抗を測定すること、またはインピーダンスを測定することに基づいている(Snirivasan et al., 2015 J Lab Autom. 20(2): 107-126)。このアッセイを実施するために、Millicell ERS−2、EMD Millipore(Burlington、MA、USA)による電気抵抗システムを、製造会社の使用説明書に従って用いた。アッセイを、50μMおよび100μMにおいて実施した(N=9)。結果を抵抗(Q/cm2)として表した。
透過性試験
この研究の目的は、重層ヒト角膜上皮細胞に渡る本ペプチドの見かけの透過係数(Papp)値を評価することであった。全てのペプチドを、50μMにおいて2連で試験した。
特に、ヒト角膜上皮細胞(hCEPIC)を、Transwell細胞培養インサート(Coming、NY、USA)上に重層化させた。透過実験を、5分間目、30分間目、60分間目の時点においてレシーバーチャンバーから、および同じ時点においてドナーチャンバーから試料を採取することにより実施した。収集された各アリコートを、40℃にサーモスタット制御された、C18 Vertex Plusカラム(Knauer)を備えたHPLC機器(Knauer)により分析した。研究化合物の速度(見かけの透過係数、Papp)を計算し、低透過性および高透過性マーカー、それぞれ、6−カルボキシフルオレセインおよびローダミンBのPapp値と比較した。
見かけの透過係数(Papp)を、以下の方程式により計算した:
Papp=(l/A*C0)(dM/dt)
式中、dM/dtは、細胞層に渡る流束(1秒あたりのナノモル)であり;
A(平方センチメートル)は、インサート膜の曝露された表面積であり;
C0は、t=0におけるドナーコンパートメント内の最初の薬物濃度(マイクロモル濃度)である(Xiang et al., Drug Metab Dispos. 2009 May;37(5):992-8)。
統計
全ての群(研究された化合物およびローダミン)を、低透過性対照と比較した。全ての他の実験を、平均値±S.E.として表し、有意性を、対照細胞に対するスチューデントt検定により計算した。スチューデントt検定により決定された場合、差は、統計的に有意である(p<0.05)とみなされた。
ii.結果
MTSおよびTEERアッセイ
本発明者らの実験条件において、考慮されたペプチドは、50μMおよび100μMの試験濃度において、細胞生存率にもTEERにも有意な影響を及ぼさなかった。
透過性試験
各ペプチドについて得られた結果は下記の表9に示されている。
Figure 2021531309
HCE細胞培養物が、本ペプチドをスクリーニングするのに有用であることを検証するために、親油性経細胞マーカー、ローダミンBの透過性を決定した。予想通り、ローダミンBは、HCE細胞培養物の高い透過性を示した(51.26±5.44 10−6cm/秒)。その後、6−カルボキシフルオレセインの透過性がアッセイされ、文献と一致した(0.61±0.33 10−6cm/秒)。このマーカーは非常に低い親油性を有し、それは、細胞間隙を通してのみ生体膜を透過する。
試験されたペプチドは、高透過性標準、ローダミンBと比較して、不死化ヒト角膜上皮への非常に良い透過性を示した。明らかに、HCE透過性モデルは、角膜実質も内皮も含んでいないが、これらの層は、角膜の薬物吸収に必須のバリアではない。本発明者らは、良い透過性を有するペプチド(配列番号2)、およびローダミンBと比較してより高い透過性を有するペプチド(配列番号115、配列番号113、および配列番号111)を見出した。
[実施例9]
ペプチド−IL−17A親和性試験
先行技術HAP(配列番号1)のペプチド、および配列番号2のペプチドを、下記のように、mIL−17Aに対する親和性について試験した。
a.mIL−17Aの固定化
マウスIL−17Aタンパク質の固定化のために、アミンカップリング化学作用を用いた。センサーチップ表面において、反応性スクシンイミドエステルを得るために、デキストランマトリックスを、最初、1−エチル−3−カルボジイミド(EDC)とN−ヒドロキシスクシンイミド(NHS)の混合物で活性化した。10μg/mlのIL−17を、pH=5.0における10mM酢酸バッファー中に希釈し、その後、前記リガンドを表面の上を通過させて、前記エステルが非荷電アミノ基と自発的に反応するようにさせた。このようにして、前記リガンドは、デキストランと共有結合性に連結する。mIL−17の共有結合性固定化は、リガンドのその表面との3000RUの安定な付着を生じる。
b.ペプチド/IL−17相互作用の特徴づけ
配列番号1(HAP)および配列番号2のペプチドを、固定化mIL−17Aに結合するそれらの能力について分析した。それらの分子を、HBS−EPバッファー中に異なる濃度(62.5nMから1000nMまで)で希釈し、センサーチップ上に4分間、注入し、5分間、解離させた。各実行後、センサーチップを、2M NaCl注入により再生した。センサーグラム(図1、パネルA)に基づいて、かつBIAevaluationソフトウェアを用いて、平衡状態におけるRU値のスキャッチャード分析により、溶液中の分析物濃度の関数として親和定数を決定することができた(図6、パネルB)。得られた結果は下記の表10に示されている。
Figure 2021531309
表8に示されているように、配列番号2のペプチドは、IL−17Aと、130nMに等しい親和性の値で結合し、一方、配列番号1のペプチドは、IL−17Aと、非常に低い親和性値(3700nM)で結合する。
実施例8および9で得られた結果を考慮すれば、配列番号2のペプチドにおいてのように、先行技術のHAPペプチドにおける位置1におけるイソロイシンのバリンでの改変が、物理化学的性質、透過性、およびリガンドに対する親和性に関する著しい違いをもたらす。
本発明者らは、その2つのペプチドの性質を本明細書の下記に要約している。
Figure 2021531309
表11は、ペプチド配列番号1と配列番号2の間での比較データを示す。
本発明者らは、logPおよびlogDに関して大きな差(それぞれ、6−logおよび3−logの差)を見出した:これは、配列番号1と比較して配列番号2に関して観察されたより高い透過性(19.3に対して28.8)を説明した。マウスIL−17Aで実施された表面プラズモン共鳴(SPR)アッセイにおいて測定されたKd(nM)は、配列番号2が配列番号1より28倍高い親和性を有することを示した。
さらに、分子動力学シミュレーション研究もまた行い、それは、イソロイシン(HAP)の代わりのバリン(配列番号2)が、折り畳み構造を大いに安定化させることを示している:配列番号2は安定性が80%高いことが予測された。
[実施例10]
炎症性サイトカインの発現のインビトロでの評価
ペプチドHAP(配列番号1)および配列番号2のペプチドを、それらの角膜における炎症性サイトカインの発現への直接的影響の評価についてインビトロで試験した。
試験を、不死化ヒト角膜上皮細胞株(I−HCEC)(Innoprot、Bizkaia、Spain、参照番号P10871)において行った。これは、初代ヒト角膜上皮細胞に由来し(>99%純度)、健康および疾患におけるヒト角膜の研究に適している。その細胞を、プロトコールに従い、Innoprotにより提案される培地(IM−角膜上皮細胞培地 参照番号P60131)を用いて培養した。その細胞培地に、5%ウシ胎仔血清(FBS)を追加した。
細胞を、320000細胞/6ウェルプレートのウェル、および15000細胞/96ウェルプレートのウェルで播種した。80%のコンフルエンスに達した細胞を、用量曲線(0.01〜500μM)における配列番号1および配列番号2の化合物で24時間、処理した。
全RNAを、6ウェルプレートからQuick−Start RNeasyミニキット(Qiagen、カタログ番号74104)を用いて製造会社の使用説明書に従って単離した。逆転写を、SuperScript Vilo(参照番号11755050、Life technologies)、およびCFX96リアルタイムシステムに適応したTaqManプロトコール(参照番号4444557、Applied Biosystem)を用いるリアルタイムPCRを用いて実施した。実験を、3回、各回2連で実施した。用いられたThermo Fisher Scientific社製のプローブは以下であった:ヒトCXCL8(Hs00174103_m1)、ヒトIL6(Hs00174131_m1)、ヒトTNFα(Hs99999043_m1)。ハウスキーピング遺伝子として、GAPDH(プローブHs02758991_g1)を用いた。
I−HCECにおけるIL−8、IL−6、およびTNF−α発現を、配列番号1または配列番号2のペプチドの異なる濃度(0.01μM、0.1μM、1μM、10μM、100μM、500μM)での24時間の処理後、評価した。未処理のI−HCECを陰性対照(溶媒)として用いた。
結果は、化合物配列番号2が、測定された炎症性サイトカインのいずれの発現も変化させず(図8A、9A、および10A)、一方、化合物配列番号1の500μMでの処理が、2つの炎症性サイトカインIL−6およびTNFαの発現を有意に誘導する(図9Bおよび10B)ことを示している。
得られたデータは、配列番号1のペプチドが、直接的な炎症促進活性を有し、HCECによるIL−6およびTNF−α炎症性サイトカインの発現を、それぞれ、10倍および8倍の増加を以て、有意に誘導することを実証している。その反対に、配列番号2のペプチドは、サイトカインの発現への効果を少しも示していない。
上記を考慮すれば、配列番号2のペプチドが、驚くべきことに、配列番号1のペプチドHAPと比較して有意に、より良い耐容性および毒性の欠如を示していると結論づけることができる。

Claims (17)

  1. 以下のいずれかのアミノ酸配列を有する、IL−17AのIL−RAとの結合を阻害することができるペプチド:
    式(I):
    (I) X−X−X−X−X−X−X−X−X−X10−X11−X12−X13−X14−X15
    (式中、互いに独立に:
    が、I、V、D、K、W、A、G、L、もしくはPであり;
    が、H、M、K、N、R、E、Q、W、もしくはYであり;
    が、V、F、A、G、L、P、I、Y、もしくはWであり;
    が、T、Q、H、S、N、もしくはYであり;
    が、I、F、A、G、L、P、V、もしくはYであり;
    が、P、G、A、L、V、I、もしくはNであり;
    が、A、Q、G、L、P、V、I、N、もしくはEであり;
    が、D、E、N、Q、もしくはYであり;
    が、L、V、F、W、A、G、P、I、もしくはHであり;
    10が、W、Y、F、もしくはQであり、またはそれが存在せず;
    11が、D、E、もしくはNであり、またはそれが存在せず;
    12が、W、F、V、H、もしくはYであり、またはそれが存在せず;
    13が、I、V、F、E、K、A、G、L、P、もしくはYであり、またはそれが存在せず;
    14が、N、R、E、F、Q、もしくはDであり、またはそれが存在せず;
    15が、K、R、E、F、V、W、H、もしくはDであり、またはそれが存在せず;
    ただし、前記配列がIHVTIPADLWDWINK(配列番号1)でもIHVTIPADLWDWINでもIHVTIPADLWDWIでもIHVTIPADLWDWでもないことを条件とする);
    または式(II):
    (II) a−DLSAVCWAFPWDPECH−bn’
    (式中、互いに独立に:
    a、bが、A、R、N、D、C、E、Q、G、H、I、L、K、M、F、P、S、T、W、Y、またはVから選択され;
    n=0〜3の整数であり;
    n’=0〜3の整数である)。
  2. 前記式(I)において:
    が、I、V、A、G、L、またはPであり;
    が、H、M、K、R、E、Q、W、またはYであり;
    が、V、F、A、G、L、P、I、Y、またはWであり;
    が、T、Q、S、N、またはYであり;
    が、I、F、A、G、L、P、V、またはYであり;
    が、P、G、A、L、V、I、またはNであり;
    が、A、Q、G、L、P、V、I、N、またはEであり;
    が、D、E、N、Q、またはYであり;
    が、L、V、F、W、A、G、P、I、またはHであり;
    10が、W、Y、F、もしくはQであり、またはそれが存在せず;
    11が、D、E、もしくはNであり、またはそれが存在せず;
    12が、W、F、H、もしくはYであり、またはそれが存在せず;
    13が、I、V、F、E、K、A、G、L、P、もしくはYであり、またはそれが存在せず;
    14が、N、R、E、Q、もしくはDであり、またはそれが存在せず;
    15が、K、R、E、V、W、H、もしくはDであり、またはそれが存在せず;
    ただし、前記配列がIHVTIPADLWDWINK(配列番号1)でもIHVTIPADLWDWINでもIHVTIPADLWDWIでもIHVTIPADLWDWでもないことを条件とする、
    請求項1に記載のペプチド。
  3. 15アミノ酸の配列を有する、請求項1または2に記載のペプチド。
  4. 前記式(I)において:
    が、I、V、もしくはLであり;
    が、H、M、R、K、もしくはEであり;
    が、V、F、もしくはIであり;
    が、T、Q、S、Y、もしくはNであり;
    が、I、F、もしくはVであり;
    が、Pであり;
    が、A、Q、もしくはLであり;
    が、D、E、もしくはQであり;
    が、L、W、F、V、もしくはIであり;
    10が、W、Y、もしくはFであり;
    11が、D、E、もしくはNであり;
    12が、W、もしくはFであり;
    13が、I、V、F、もしくはLであり;
    14が、N、R、Q、もしくはEであり;
    15が、K、R、H、もしくはEであり;
    ただし、前記配列が、IHVTIPADLWDWINK(配列番号1)ではないことを条件とし;
    または
    が、I、もしくはVであり;
    が、H、M、もしくはRであり;
    が、V、もしくはFであり;
    が、T、もしくはQであり;
    が、I、F、もしくはVであり;
    が、P、もしくはGであり;
    が、A、もしくはQであり;
    が、D、もしくはEであり;
    が、Lであり;
    10が、W、もしくはYであり;
    11が、D、もしくはEであり;
    12が、Wであり;
    13が、I、もしくはVであり;
    14が、N、R、もしくはEであり;
    15が、K、R、もしくはEであり;
    ただし、前記配列が、IHVTIPADLWDWINK(配列番号1)ではないことを条件とし;
    または
    が、I、もしくはVであり;
    が、H、もしくはM,
    が、Vであり;
    が、Tであり;
    が、Iであり;
    が、Pであり;
    が、Aであり;
    が、Dであり;
    が、L、W、F、V、もしくはIであり;
    10が、W、もしくはYであり;
    11が、D、もしくはEであり;
    12が、Wであり;
    13が、I、もしくはVであり;
    14が、N、R、もしくはEであり;
    15が、K、R、もしくはEであり;
    ただし、前記配列が、IHVTIPADLWDWINK(配列番号1)ではないことを条件とし;
    または
    が、I、V、A、G、L、もしくはPであり;
    が、M、K、R、E、Q、W、もしくはYであり;
    が、V、F、A、G、L、P、I、Y、もしくはWであり;
    が、T、Q、S、N、もしくはYであり;
    が、I、F、A、G、L、P、V、もしくはYであり;
    が、P、G、A、L、V、I、もしくはNであり;
    が、A、Q、G、L、P、V、I、N、もしくはEであり;
    が、D、E、N、Q、もしくはYであり;
    が、L、V、F、W、A、G、P、I、もしくはHであり;
    10が、Y、F、もしくはQであり;
    11が、D、E、もしくはNであり;
    12が、W、F、H、もしくはYであり;
    13が、I、V、F、E、K、A、G、L、もしくはPであり;
    14が、N、R、E、Q、もしくはDであり;
    15が、K、R、E、V、W、H、もしくはDであり;
    または
    が、V、A、G、L、もしくはPであり;
    が、H、M、K、R、E、Q、W、もしくはYであり;
    が、V、F、A、G、L、P、I、Y、もしくはWであり;
    が、T、Q、S、N、もしくはYであり;
    が、I、F、A、G、L、P、V、もしくはYであり;
    が、P、G、A、L、V、I、もしくはNであり;
    が、A、Q、G、L、P、V、I、N、もしくはEであり;
    が、D、E、N、Q、もしくはYであり;
    が、L、V、F、W、A、G、P、I、もしくはHであり;
    10が、Y、F、もしくはQであり;
    11が、D、E、もしくはNであり;
    12が、W、F、H、もしくはYであり;
    13が、I、V、F、E、K、A、G、L、P、もしくはYであり;
    14が、N、R、E、Q、もしくはDであり;
    15が、K、R、E、V、W、H、もしくはDであり;
    または
    が、V、A、G、L、もしくはPであり;
    が、M、K、R、E、Q、W、もしくはYであり;
    が、V、F、A、G、L、P、I、Y、もしくはWであり;
    が、T、Q、S、N、もしくはYであり;
    が、I、F、A、G、L、P、V、もしくはYであり;
    が、P、G、A、L、V、I、もしくはNであり;
    が、A、Q、G、L、P、V、I、N、もしくはEであり;
    が、D、E、N、Q、もしくはYであり;
    が、L、V、F、W、A、G、P、I、もしくはHであり;
    10が、Y、F、もしくはQであり;
    11が、D、E、もしくはNであり;
    12が、W、F、H、もしくはYであり;
    13が、I、V、F、E、K、A、G、L、P、もしくはYであり;
    14が、N、R、E、Q、もしくはDであり;
    15が、K、R、E、V、W、H、もしくはDであり;
    または
    が、V、A、G、L、もしくはPであり;
    が、H、M、K、R、E、Q、W、もしくはYであり;
    が、V、F、A、G、L、P、I、Y、もしくはWであり;
    が、T、Q、S、N、もしくはYであり;
    が、I、F、A、G、L、P、V、もしくはYであり;
    が、P、G、A、L、V、I、もしくはNであり;
    が、A、Q、G、L、P、V、I、N、もしくはEであり;
    が、D、E、N、Q、もしくはYであり;
    が、L、V、F、W、A、G、P、I、もしくはHであり;
    10が、W、Y、F、もしくはQであり;
    11が、D、E、もしくはNであり;
    12が、W、F、H、もしくはYであり;
    13が、V、F、E、K、A、G、L、P、もしくはYであり;
    14が、N、R、E、Q、もしくはDであり;
    15が、K、R、E、V、W、H、もしくはDであり;
    または
    が、I、V、A、G、L、もしくはPであり;
    が、M、K、R、E、Q、W、もしくはYであり;
    が、V、F、A、G、L、P、I、Y、もしくはWであり;
    が、T、Q、S、N、もしくはYであり;
    が、I、F、A、G、L、P、V、もしくはYであり;
    が、P、G、A、L、V、I、もしくはNであり;
    が、A、Q、G、L、P、V、I、N、もしくはEであり;
    が、D、E、N、Q、もしくはYであり;
    が、L、V、F、W、A、G、P、I、もしくはHであり;
    10が、W、Y、F、もしくはQであり;
    11が、D、E、もしくはNであり;
    12が、W、F、H、もしくはYであり;
    13が、V、F、E、K、A、G、L、P、もしくはYであり;
    14が、N、R、E、Q、もしくはDであり;
    15が、K、R、E、V、W、H、もしくはDであり;
    または
    が、I、V、A、G、L、もしくはPであり;
    が、H、M、K、R、E、Q、W、もしくはYであり;
    が、V、F、A、G、L、P、I、Y、もしくはWであり;
    が、T、Q、S、N、もしくはYであり;
    が、I、F、A、G、L、P、V、もしくはYであり;
    が、P、G、A、L、V、I、もしくはNであり;
    が、A、Q、G、L、P、V、I、N、もしくはEであり;
    が、D、E、N、Q、もしくはYであり;
    が、L、V、F、W、A、G、P、I、もしくはHであり;
    10が、Y、F、もしくはQであり;
    11が、D、E、もしくはNであり;
    12が、W、F、H、もしくはYであり;
    13が、V、F、E、K、A、G、L、P、もしくはYであり;
    14が、N、R、E、Q、もしくはDであり;
    15が、K、R、E、V、W、H、もしくはDであり;
    または
    が、I、V、A、G、L、もしくはPであり;
    が、M、K、R、E、Q、W、もしくはYであり;
    が、V、F、A、G、L、P、I、Y、もしくはWであり;
    が、T、Q、S、N、もしくはYであり;
    が、I、F、A、G、L、P、V、もしくはYであり;
    が、P、G、A、L、V、I、もしくはNであり;
    が、A、Q、G、L、P、V、I、N、もしくはEであり;
    が、D、E、N、Q、もしくはYであり;
    が、L、V、F、W、A、G、P、I、もしくはHであり;
    10が、Y、F、もしくはQであり;
    11が、D、E、もしくはNであり;
    12が、W、F、H、もしくはYであり;
    13が、V、F、E、K、A、G、L、P、もしくはYであり;
    14が、N、R、E、Q、もしくはDであり;
    15が、K、R、E、V、W、H、もしくはDであり;
    または
    が、V、A、G、L、もしくはPであり;
    が、H、M、K、R、E、Q、W、もしくはYであり;
    が、V、F、A、G、L、P、I、Y、もしくはWであり;
    が、T、Q、S、N、もしくはYであり;
    が、I、F、A、G、L、P、V、もしくはYであり;
    が、P、G、A、L、V、I、もしくはNであり;
    が、A、Q、G、L、P、V、I、N、もしくはEであり;
    が、D、E、N、Q、もしくはYであり;
    が、L、V、F、W、A、G、P、I、もしくはHであり;
    10が、Y、F、もしくはQであり;
    11が、D、E、もしくはNであり;
    12が、W、F、H、もしくはYであり;
    13が、V、F、E、K、A、G、L、P、もしくはYであり;
    14が、N、R、E、Q、もしくはDであり;
    15が、K、R、E、V、W、H、もしくはDであり;
    または
    が、V、A、G、L、もしくはPであり;
    が、M、K、R、E、Q、W、もしくはYであり;
    が、V、F、A、G、L、P、I、Y、もしくはWであり;
    が、T、Q、S、N、もしくはYであり;
    が、I、F、A、G、L、P、V、もしくはYであり;
    が、P、G、A、L、V、I、もしくはNであり;
    が、A、Q、G、L、P、V、I、N、もしくはEであり;
    が、D、E、N、Q、もしくはYであり;
    が、L、V、F、W、A、G、P、I、もしくはHであり;
    10が、Y、F、もしくはQであり;
    11が、D、E、もしくはNであり;
    12が、W、F、H、もしくはYであり;
    13が、V、F、E、K、A、G、L、P、もしくはYであり;
    14が、N、R、E、Q、もしくはDであり;
    15が、K、R、E、V、W、H、もしくはDであり;
    または
    が、I、V、A、G、L、もしくはPであり;
    が、M、K、N、R、E、Q、W、もしくはYであり;
    が、V、F、A、G、L、P、I、Y、もしくはWであり;
    が、T、Q、S、N、もしくはYであり;
    が、I、F、A、G、L、P、V、もしくはYであり;
    が、P、G、A、L、V、I、もしくはNであり;
    が、A、Q、G、L、P、V、I、N、もしくはEであり;
    が、D、E、N、Q、もしくはYであり;
    が、L、V、F、W、A、G、P、I、もしくはHであり;
    10が、W、Y、F、もしくはQであり;
    11が、E、もしくはNであり;
    12が、W、F、H、もしくはYであり;
    13が、I、V、F、E、K、A、G、L、P、もしくはYであり;
    14が、N、R、E、Q、もしくはDであり;
    15が、K、R、E、V、W、H、もしくはDであり;
    または
    が、I、V、A、G、L、もしくはPであり;
    が、H、M、K、N、R、E、Q、W、もしくはYであり;
    が、V、F、A、G、L、P、I、Y、もしくはWであり;
    が、T、Q、S、N、もしくはYであり;
    が、I、F、A、G、L、P、V、もしくはYであり;
    が、P、G、A、L、V、I、もしくはNであり;
    が、A、Q、G、L、P、V、I、N、もしくはEであり;
    が、D、E、N、Q、もしくはYであり;
    が、L、V、F、W、A、G、P、I、もしくはHであり;
    10が、W、Y、F、もしくはQであり;
    11が、E、もしくはNであり;
    12が、W、F、H、もしくはYであり;
    13が、I、V、F、E、K、A、G、L、P、もしくはYであり;
    14が、N、R、E、Q、もしくはDであり;
    15が、K、R、E、V、W、H、もしくはDであり;
    または
    が、V、A、G、L、もしくはPであり;
    が、M、K、N、R、E、Q、W、もしくはYであり;
    が、V、F、A、G、L、P、I、Y、もしくはWであり;
    が、T、Q、S、N、もしくはYであり;
    が、I、F、A、G、L、P、V、もしくはYであり;
    が、P、G、A、L、V、I、もしくはNであり;
    が、A、Q、G、L、P、V、I、N、もしくはEであり;
    が、D、E、N、Q、もしくはYであり;
    が、L、V、F、W、A、G、P、I、もしくはHであり;
    10が、W、Y、F、もしくはQであり;
    11が、E、もしくはNであり;
    12が、W、F、H、もしくはYであり;
    13が、I、V、F、E、K、A、G、L、P、もしくはYであり;
    14が、N、R、E、Q、もしくはDであり;
    15が、K、R、E、V、W、H、もしくはDであり;
    または
    が、I、V、A、G、L、もしくはPであり;
    が、H、M、K、R、E、Q、W、もしくはYであり;
    が、V、F、A、G、L、P、I、Y、もしくはWであり;
    が、T、Q、S、N、もしくはYであり;
    が、I、F、A、G、L、P、V、もしくはYであり;
    が、P、G、A、L、V、I、もしくはNであり;
    が、A、Q、G、L、P、V、I、N、もしくはEであり;
    が、D、E、N、Q、もしくはYであり;
    が、L、V、F、W、A、G、P、I、もしくはHであり;
    10が、Y、F、もしくはQであり;
    11が、E、もしくはNであり;
    12が、W、F、H、もしくはYであり;
    13が、I、V、F、E、K、A、G、L、P、もしくはYであり;
    14が、N、R、E、Q、もしくはDであり;
    15が、K、R、E、V、W、H、もしくはDであり;
    または
    が、I、V、A、G、L、もしくはPであり;
    が、H、M、K、R、E、Q、W、もしくはYであり;
    が、V、F、A、G、L、P、I、Y、もしくはWであり;
    が、T、Q、S、N、もしくはYであり;
    が、I、F、A、G、L、P、V、もしくはYであり;
    が、P、G、A、L、V、I、もしくはNであり;
    が、A、Q、G、L、P、V、I、N、もしくはEであり;
    が、D、E、N、Q、もしくはYであり;
    が、L、V、F、W、A、G、P、I、もしくはHであり;
    10が、W、Y、F、もしくはQであり;
    11が、E、もしくはNであり;
    12が、W、F、H、もしくはYであり;
    13が、V、F、E、K、A、G、L、P、もしくはYであり;
    14が、N、R、E、Q、もしくはDであり;
    15が、K、R、E、V、W、H、もしくはDであり;
    または
    が、I、V、A、G、L、もしくはPであり;
    が、H、M、K、R、E、Q、W、もしくはYであり;
    が、V、F、A、G、L、P、I、Y、もしくはWであり;
    が、T、Q、S、N、もしくはYであり;
    が、I、F、A、G、L、P、V、もしくはYであり;
    が、P、G、A、L、V、I、もしくはNであり;
    が、A、Q、G、L、P、V、I、N、もしくはEであり;
    が、D、E、N、Q、もしくはYであり;
    が、L、V、F、W、A、G、P、I、もしくはHであり;
    10が、Y、F、もしくはQであり;
    11が、E、もしくはNであり;
    12が、W、F、H、もしくはYであり;
    13が、V、F、E、K、A、G、L、P、もしくはYであり;
    14が、N、R、E、Q、もしくはDであり;
    15が、K、R、E、V、W、H、もしくはDであり;
    または
    が、I、V、A、G、L、もしくはPであり;
    が、H、M、K、R、E、Q、W、もしくはYであり;
    が、V、F、A、G、L、P、I、Y、もしくはWであり;
    が、T、Q、S、N、もしくはYであり;
    が、I、F、A、G、L、P、V、もしくはYであり;
    が、P、G、A、L、V、I、もしくはNであり;
    が、A、Q、G、L、P、V、I、N、もしくはEであり;
    が、D、E、N、Q、もしくはYであり;
    が、L、V、F、W、A、G、P、I、もしくはHであり;
    10が、W、Y、F、もしくはQであり;
    11が、D、E、もしくはNであり;
    12が、W、F、H、もしくはYであり;
    13が、I、V、F、E、K、A、G、L、P、もしくはYであり;
    14が、R、E、Q、もしくはDであり;
    15が、R、E、V、W、H、もしくはDであり;
    または
    が、V、A、G、L、もしくはPであり;
    が、H、M、K、R、E、Q、W、もしくはYであり;
    が、V、F、A、G、L、P、I、Y、もしくはWであり;
    が、T、Q、S、N、もしくはYであり;
    が、I、F、A、G、L、P、V、もしくはYであり;
    が、P、G、A、L、V、I、もしくはNであり;
    が、A、Q、G、L、P、V、I、N、もしくはEであり;
    が、D、E、N、Q、もしくはYであり;
    が、L、V、F、W、A、G、P、I、もしくはHであり;
    10が、W、Y、F、もしくはQであり;
    11が、D、E、もしくはNであり;
    12が、W、F、H、もしくはYであり;
    13が、I、V、F、E、K、A、G、L、P、もしくはYであり;
    14が、R、E、Q、もしくはDであり;
    15が、R、E、V、W、H、もしくはDであり;
    または
    が、I、V、A、G、L、もしくはPであり;
    が、M、K、R、E、Q、W、もしくはYであり;
    が、V、F、A、G、L、P、I、Y、もしくはWであり;
    が、T、Q、S、N、もしくはYであり;
    が、I、F、A、G、L、P、V、もしくはYであり;
    が、P、G、A、L、V、I、もしくはNであり;
    が、A、Q、G、L、P、V、I、N、もしくはEであり;
    が、D、E、N、Q、もしくはYであり;
    が、L、V、F、W、A、G、P、I、もしくはHであり;
    10が、W、Y、F、もしくはQであり;
    11が、D、E、もしくはNであり;
    12が、W、F、H、もしくはYであり;
    13が、I、V、F、E、K、A、G、L、P、もしくはYであり;
    14が、R、E、Q、もしくはDであり;
    15が、R、E、V、W、H、もしくはDである、
    請求項1〜3のいずれか一項に記載のペプチド。
  5. 式(I)において、XがVである、請求項1〜4のいずれか一項に記載のペプチド。
  6. 配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号42、配列番号111、配列番号112、配列番号113、配列番号114、配列番号115、配列番号116、配列番号117、配列番号118、配列番号119、配列番号120、配列番号121、配列番号122、配列番号123、配列番号124、配列番号125、配列番号126、配列番号127、配列番号128、配列番号129、配列番号130、配列番号131、配列番号132、配列番号133、配列番号134、配列番号135、配列番号136、配列番号137、配列番号138、配列番号139、配列番号140、配列番号141、配列番号142、配列番号143、配列番号144、配列番号145、配列番号146、配列番号147、配列番号148、配列番号149、配列番号150、配列番号151、配列番号152、配列番号153、配列番号154、配列番号155、配列番号158、配列番号159、配列番号160、配列番号161、配列番号162、配列番号163、配列番号164、配列番号165、配列番号166、配列番号167、配列番号168、配列番号169、配列番号170、配列番号171、配列番号172、配列番号173、配列番号174、配列番号175、配列番号176、配列番号177、配列番号178、配列番号179、配列番号180、配列番号181、配列番号182、配列番号183、配列番号184、配列番号185、配列番号186、配列番号187、配列番号188、配列番号189、配列番号190、配列番号191、配列番号192、配列番号193、配列番号194、配列番号195、配列番号196、配列番号197、配列番号198、配列番号200、配列番号201、配列番号202、配列番号203、配列番号204、配列番号205、配列番号206、配列番号207、配列番号208、配列番号209、配列番号210、配列番号211、配列番号212、配列番号213、配列番号214、配列番号215、配列番号216、配列番号217、配列番号218、配列番号219、配列番号220、配列番号221、配列番号222、配列番号223、配列番号224、配列番号225、配列番号226、配列番号227、配列番号228、配列番号229、配列番号230、配列番号231、配列番号232、配列番号233、配列番号234、配列番号235、配列番号236、配列番号237、配列番号238、配列番号239、配列番号240、配列番号241、配列番号242、配列番号243、配列番号244、配列番号245、配列番号246、配列番号247、配列番号248、配列番号249、配列番号250、配列番号251、配列番号252、配列番号253、配列番号254、配列番号255、配列番号256、および配列番号257から選択されるアミノ酸配列を有する、請求項1または2に記載の式(I)のペプチド。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載のペプチドの配列、ならびに前記配列のC末端および/またはN末端における、以下の式(III)のアミノ酸配列を有する配列Aという配列からなるアミノ酸配列を有するペプチド:
    (III) Y−Y−Y−Y−Y−Y−Y−Y−Y−Y10−Y11−Y12−13−Y14−Y15−Y16
    (式中:
    が、A、T、V、K、R、I、L、X、またはGであり;
    が、R、W、P、E、Q、またはAであり;
    が、K、W、G、T、I、R、またはPであり;
    が、K、T、E、W、A、R、D、G、X、またはFであり;
    が、A、E、T、G、W、I、R、P、またはVであり;
    が、A、W、E、R、G、P、または不在であり;
    が、K、S、W、T、F、R、V、G、または不在であり;
    が、A、Q、W、R、G、または不在であり;
    が、N、G、または不在であり;
    10が、R、または不在であり;
    11が、R、または不在であり;
    12が、M、または不在であり;
    13が、K、または不在であり;
    14が、W、または不在であり;
    15が、K、または不在であり;
    16が、K、または不在である)。
  8. 配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39、または配列番号40の配列を有する、請求項7に記載のペプチド。
  9. 請求項1〜6のいずれか一項に記載のペプチドの配列、ならびに前記配列のC末端および/またはN末端における、配列(A)(式中、Aが、R、K、G、E、Q、またはA、好ましくはR、K、G、E、またはAから選択されるアミノ酸であり、mが1〜10の間の整数である)からなるアミノ酸配列を有するペプチド。
  10. 配列番号19、配列番号20、配列番号29、配列番号30、配列番号43の配列を有する、請求項9に記載のペプチド。
  11. 前記ペプチドがC末端および/またはN末端において保護的キャップ基と結合しており、好ましくは、C末端と結合した前記保護的キャップ基が、アミド、アルデヒド、エステル、p−ニトロアニリド、7−アミノ−4−メチルクマリンから選択され、N末端と結合した前記保護的キャップ基が、アセチル、ホルミル、ピログルタミル、脂肪酸、尿素、カルバメート、スルホンアミド、アルキルアミンから選択される、請求項1〜10のいずれか一項に記載のペプチド。
  12. 請求項1〜11のいずれか一項に記載の2つのペプチドにより形成された二量体。
  13. 前記ペプチドがポリエチレンスペーサーによって連結されている、請求項12に記載の二量体。
  14. 請求項1〜10のいずれか一項に記載のペプチドおよび生体分子を含むバイオコンジュゲートであって、好ましくは、前記分子が前記ペプチドのN末端および/またはC末端と結合している、バイオコンジュゲート。
  15. 前記生体分子が、好ましくは、カプリン酸、カプロン酸、アスコルビン酸、NAG−NAM、NAG、NAM、ヒアルロン酸、アルギン酸、キチン、(GalNAc)、Gal−α1,3−GalNAc、およびトリガラクツロン酸から選択される、請求項14に記載のバイオコンジュゲート。
  16. 請求項1〜11のいずれか一項に記載のペプチド、請求項12または13に記載の二量体、あるいは請求項14または15に記載のバイオコンジュゲート、および少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤を含む、薬学的組成物。
  17. 関節リウマチ、多発性硬化症、クローン病、全身性エリテマトーデス、喘息、ベーチェット病、高IgE症候群、強直性脊椎炎、乾癬、乾癬性関節炎、関節リウマチ、乾性角結膜炎、春季角結膜炎、間質性ヘルペス性角膜炎、角膜同色移植片拒絶、角膜感染症、ヘルペスウイルスまたはシュードモナス・エルジーノサ(Pseudomonas aeruginosa)角膜炎、およびドライアイ疾患から選択される疾患、好ましくは乾癬またはドライアイ疾患の処置および/または予防における使用のための、請求項1〜11のいずれか一項に記載のペプチド、請求項12もしくは13に記載の二量体、または請求項14もしくは15に記載のバイオコンジュゲート。
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