本開示のいくつかの例示的な実施形態を説明する前に、本開示は、以下の説明に記載される、構造または方法工程の詳細に限定されないことが理解されるべきである。本開示は、他の実施形態が可能であり、様々な方法で、実施または実行されることが可能である。
本開示では、機器の遠位端が患者に最も近い端であり、機器の近位端が患者から離れ、開業医または介護者に最も近い端であるという慣例に従う。
本明細書で使用される場合、雄型および雌型コネクタに関する「接続できない」という用語は、別のコネクタへの接続を妨げる形状、サイズ、寸法、または構造を有するコネクタに言及する。例えば、雌型のルアーコネクタは、雄型の非ルアーコネクタとの接続を形成することを妨げる、形状、サイズ、寸法、および/または、構造を有し、したがって、雄型の非ルアーコネクタに関して接続できない。しかしながら、そのような雌型のルアーコネクタは、雄型のルアーコネクタとの接続を可能にする、形状、サイズ、寸法、および/または構造を有し、したがって、雄型のルアーコネクタに関して接続可能である。別の例では、雌型の非ルアーコネクタは、雄型のルアーコネクタとの接続を妨げる、形状、サイズ、寸法、および/または、構造を有し、したがって、雄型のルアーコネクタに関して接続できない。そのような雌型の非ルアーコネクタは、雄型の非ルアーコネクタとの接続を可能にする形状、サイズ、寸法、および/または、構造を有し、したがって、雄型の非ルアーコネクタに関して接続可能なコネクタである。
本明細書で使用される場合、「直接接続できない」という用語は、2つのフィッティングの間に介在する機器が存在しないことを意味する。例えば、1つまたは複数の実施形態では、医療用アダプタアセンブリは、標準のルアーフィッティングに直接接続できない脊髄軸フィッティングを含む、第1端を備える。したがって、脊髄軸フィッティングと標準のルアーフィッティングの間に介在する機器は存在しない。
本明細書で使用される場合、「寸法」という用語は、本明細書に記載される、幾何学的形状または幾何学的形状の構成要素の長さ、直径、または幅を含むものとする。「断面直径」という用語は、円形または非円形の断面を有する、物体または構成要素の断面の縁上の2点間の最長距離または最大距離の測定寸法を含むものとする。
2つの点は、物体の断面の縁の内面または外面に位置づけられ得る。物体の断面の縁の内面に位置づけられる2点の断面直径は、「内側断面直径」と呼び、外側に位置する2点の断面寸法を「内側断面寸法」と呼ばれ、物体の断面の端の外面に位置づけられる2点の断面直径は、「外側断面直径」と呼ばれるものとする。円形の断面を有する物体の「断面直径」は、物体の「断面寸法」または「直径」と呼ばれ得ることが認識されるべきである。「断面寸法」、「断面直径」および「直径」という用語は、円形断面を有する物体に対して交換可能に使用され得る。
シリンジは、栄養素の経口送達、貯蔵、シリンジを経腸接続に接続することによる経腸システムへの流体の送達、および、流体または薬物の静脈内送達を含む、さまざまな医療応用のため、流体を送達するために使用される。静脈内シリンジを介した薬物の送達は、シリンジの遠位端を、ルアー接続によってカテーテルに接続することを含む。
本明細書で使用される標準のルアーコネクタは、標準のルアーコネクタを組み込んだ、ニードルハブ、シリンジ、または他の送達コンポーネントを含み得る。図1は、遠位端111および近位端119を有するシリンジバレル100を示す。シリンジバレル100は、遠位端111から近位端119まで延びる側壁112を含み、流体を保持するためのチャンバ116を画定する内面114を含む。シリンジバレル100は、また、遠位端111に隣接する遠位壁118と、シリンジバレル100の近位端119に配置されたフランジ120とを含む。ルアーコネクタ121は、遠位壁118から延在し、チャンバ116と流体接続する通路124を含む、開いた先端122の形態で提供される。開いた先端122は、雄型の標準のルアーコネクタに典型的な外側断面寸法および長さを画定する外面126を含む。
図2に示されるように、雄型の標準のルアーチップまたは標準の雄型コネクタは、ISO80369−7で定義される、国際標準化機構(ISO)によって提供された仕様を有し、開いた遠位端から近位端に向かって増加する6%のテーパーと、剛性材料の場合は約0.1545インチ(3.925mm)から約0.1570インチ(3.990mm)の間の、半合成材料の場合は約0.1545インチ(3.925mm)から約0.1585インチ(4.027mm)の間の、チップの遠位端での外側断面寸法を含む。雌型の標準ルアーハブまたは雌型の標準ルアーコネクタは、開いた近位端から遠位端に向かって減少する6%のテーパーと、開いた近位端での約0.168インチ(4.270mm)から0.170インチ(4.315mm)の間の内側断面寸法を有し得る。対応する雄型のルアーロックコネクタへの接続のためのタブまたはラグを組み込んだ、雌型の標準のルアーコネクタを有する機器において、ラグを含む雌型の標準のルアーコネクタの外側断面直径は、約0.307インチ(7.80mm)から約0.308インチ(7.83mm)の範囲である。対応する雄型のルアーロックコネクタに接続するためのタブまたはラグが組み込まれていない雌型の標準のルアーコネクタを有する機器において、外側断面寸法は、ISO 80369−7の、ラグの基部での雌型の標準のルアーコネクタの最大外径に基づいて、剛性コネクタの場合は、約0.224インチ(5.700mm)で、半剛性コネクタの場合は、約0.265インチ(6.730mm)であり得る。ISO 80369−7に準拠した、標準のルアーチップおよび/または標準のルアーハブの最小長さは、0.295インチ(7.500mm)である。本明細書で使用される場合、「雄型の標準のルアーコネクタ」、「雄型の標準のルアーチップ」、「雌型の標準のルアーハブ」および「雌型の標準のルアーコネクタ」という句は、上記の寸法を有するコネクタを指すものとする。
図3は、脊髄軸シリンジ322とISO 80369−7に準拠する雌型の標準のルアーアダプタ306との間の不適合な接続を示す、採血セット300の斜視図である。示される実施形態における採血セット300は、カテーテルアセンブリ302の両端に、ニードルカニューレ304と、雌型の標準のルアーアダプタ306とを含む、カテーテルアセンブリ302を含む。カテーテルアセンブリは、ニードルカニューレ304がカテーテルハブ遠位端312から延びるカテーテルハブ本体320を含む。カテーテルアセンブリ302は、採血処置中にカテーテルハブ本体320を患者に接着するために使用され得る、一対の翼部308を含む。示される実施形態では、雌型の標準のルアーアダプタ306を含む標準ルアーコネクタ310は、チューブ318によって、カテーテルハブ本体320に流体的に接続される。脊髄軸シリンジ322は、ISO 80369−6に準拠する雄型の脊髄軸コネクタ324を含み、これは、脊髄軸コネクタ324と雌型の標準のルアーアダプタとの間のXによって示されるように、カテーテルアセンブリの雌型の標準のルアーアダプタ306に直接接続できない。
図4は、シリンジバレル426を有するシリンジ422と、ISO 80369−7に準拠する雌型の標準のルアーアダプタ406との間の適合する接続を含む、採血セット400の斜視図である。示される実施形態における採血セット400は、カテーテルアセンブリ402の両端に、ニードルカニューレ404と雌型の標準のルアーアダプタ406とを含む、カテーテルアセンブリ402を含む。カテーテルアセンブリ402は、ニードルカニューレ404が、カテーテルハブ遠位端412から延びる、カテーテルハブ本体420を含む。カテーテルアセンブリ402は、採血処置中にカテーテルハブ本体420を患者に接着するために使用され得る一対の翼部408を含む。示される実施形態では、雌型の標準のルアーアダプタ406を含む標準のルアーコネクタ410は、チューブ418によってカテーテルハブ本体420に流体的に接続される。シリンジバレル426の遠位端は、ISO 80369−7に準拠する雄型の標準のルアーコネクタ424を含む。
シリンジ422およびカテーテルアセンブリ402の両方の標準のルアーコネクタは、互いに、締まり嵌め接続および/または液密係合を形成するようなサイズおよび形状にされる。具体的には、雄型の標準のルアーコネクタ424の外面は、上述のように、雄型の標準のルアーコネクタに典型的なテーパー、長さ、および形状を有し、これにより、シリンジ422は、また、上述のように、雌型の標準のルアーコネクタに典型的なテーパー、長さ、および形状を、また、有する、雌型の標準のルアーアダプタ406の内面と締まり嵌め接続を形成することを可能にする。1つまたは複数の代替の実施形態では、シリンジバレル426は、例えば、図4に示されるように、カテーテルアセンブリ402の協働構造と係合するねじ部分を含む、ルアーロックコネクタ(図示せず)の形態の、雄型の標準のルアーコネクタを含み得る。
小口径コネクタの新しい規格、たとえば、脊髄軸応用のISO 80369−6は、標準のルアーコネクタ要件に準拠しない適切なコネクタ、つまり非ルアーコネクタに対する必要性をもたらした。上記のように、これらの新しい規格は、現在、標準のルアーコネクタで使用されている6%のテーパーではなく、5%のテーパーを有するコネクタを含む。さらに、新しい規格は、標準のルアーコネクタよりも内側断面直径と外側断面直径が小さく、長さが長いコネクタを提案する。具体的には、ISO 80369−6の下で、ヘルスケア応用での、液体および気体用の小口径コネクタに対して、雄型コネクタと雌型コネクタのテーパーは、近位端から遠位端まで、既存のISOルアー規格の6%から、5%に変更されるであろう。雄型コネクタの場合、新しい5%テーパーは、近位端から開いた遠位端まで、コネクタの外側断面寸法におけるより緩やかな減少を提供する。雌型コネクタの場合、新しい5%のテーパーは、図2に示されるように、開いた近位端から遠位端まで、コネクタの内側断面寸法のより緩やかな減少を提供する。さらに、雄型コネクタの開いた遠位端での外側断面寸法は、現在のISOルアー規格である0.1545インチから0.1585インチの範囲よりも小さくなるであろう。具体的には、現在提案されているISO規格は、約.1306インチから約.1326インチの範囲であるよう、開いた遠位端での、雄型コネクタの外側断面寸法を規定するであろう。開いた近位端での雌型コネクタの内側断面寸法は、0.168インチから0.170インチの現在のISOルアー規格の範囲よりも小さくなるであろう。具体的には、現在提案されているISO規格は、約0.1417インチから約0.1437インチの範囲であるよう、開いた近位端での雌型コネクタの内部断面寸法を規定するであろう。脊髄軸応用の雄型コネクタの長さは、また、0.295インチから約0.300インチに増大されるであろう。脊髄軸応用の雌型コネクタの長さも、0.295インチから約0.303インチに増大されるであろう。
雄型コネクタと雌型コネクタの両方に対する、脊髄軸応用のための新しいISO規格における、より緩やかなテーパーと、雄型コネクタと雌型コネクタのそれぞれの、より小さい外側断面寸法と内側断面寸法は、雌型の標準のルアーコネクタとの、脊髄軸応用の雄型コネクタの液密接続と、雄型の標準のルアーコネクタとの、脊髄軸応用の雌型コネクタの液密接続を防止することを意図する。しかしながら、その遠位端での脊髄軸応用の雄型コネクタのより小さな外側断面寸法は、ユーザが、脊髄軸応用の雄型コネクタのより小さな外側断面寸法に適合できる、その遠位端での内側断面寸法を有し得る、雌型の標準のルアーコネクタに、不注意にまたは意図的に取り付けることを可能にし得る。脊髄軸応用の雄型コネクタを雌型の標準のルアーコネクタに取り付ける能力は、理想的ではなくても、意図しない流体または液体を誤った送達部位で患者に送達するのに十分な、少なくとも部分的な液密係合を可能にするであろう。
1つまたは複数の実施形態は、ISO 80369−6の誤接続要件を満たすであろう医療用アダプタアセンブリを提供する。本明細書で使用される場合、用語「医療用アダプタアセンブリ」は、二次的な脊髄軸機器との接続を行うことができる、脊髄軸機器の一部である任意の構造を含むと理解される。1つまたは複数の実施形態では、医療アダプタアセンブリは、一体化された医療機器を含み得る。他の実施形態では、医療用アダプタアセンブリは、機器部品の集合を含み得る。
本明細書で使用される場合、「接続タイプ」という用語は、医療用アダプタアセンブリが別の医療用コンポーネントに接続するメカニズムを指す。接続タイプは、スリップタイプの接続とロックタイプの接続を含むが、これらに限定されない。スリップタイプの接続は、医療用機器を医療アダプタアセンブリに固定するために、名目上直線運動を使用する接続である。ロックタイプの接続は、医療用機器を医療用アダプタアセンブリに固定するために、主に、捩り、または、回転動作を使用する接続である。医療用アダプタアセンブリが接続され得る他の医療用コンポーネントは、クモ膜下穿刺ニードルアセンブリ、硬膜外ニードルアセンブリ、クモ膜下ニードルアセンブリと硬膜外(CSE)ニードルアセンブリの組み合わせ、流体フィルタ、チューブのアダプタなどが含まれるが、これらに限定されない。
1つまたは複数の実施形態では、医療用アダプタアセンブリは、2つの対向する端部を有する。医療用アダプタアセンブリの一端は、脊髄軸医療用機器に接続する構造を備えた非ルアーテーパーフィッティングであり、医療用アダプタアセンブリの反対側の端は、標準のルアー医療用機器に接続する構造を備えた標準のルアーフィッティングである。非ルアー脊髄軸フィティングは、標準のルアーフィッティングに直接接続できない。1つまたは複数の実施形態では、医療用アダプタアセンブリは、標準ルアー端から脊髄軸端への流体の流れを可能にする一方で、脊髄軸端から標準ルアー端への流体の流れを防止する逆止弁を含む。
1つまたは複数の実施形態では、逆止弁は、非ルアー脊髄軸端とルアー端との間に配置される。1つまたは複数の実施形態では、逆止弁は、医療用アダプタアセンブリの第1端および第2端と一体的に形成される。脊髄軸フィッティングと標準のルアーフィッティングは、逆止弁から突出し得る。
1つまたは複数の実施形態によれば、医療用アダプタアセンブリは、ISO80369−6に準拠し、脊髄軸応用に利用され得るであろう。本明細書で使用される場合、「脊髄軸応用」という用語は、脊髄軸部位、創傷浸潤麻酔送達、および、他の局所麻酔処置のために薬物を投与すること、または、治療または診断目的で脳脊髄液を監視または除去することを意図された、医療用機器の使用を含む。脊髄軸応用の部位は、脊椎、クモ膜下腔またはくも膜下、脳室、エピデュラル、エクストラデュラル、ペリデュアル腔を含む。脊髄軸応用麻酔は、局所的に投与され得、例えば、四肢などの体の大部分に影響を及ぼし、神経叢ブロックまたは単一神経ブロックを含む。脊髄軸応用処置は、局所麻酔薬による創傷の連続注入を含む。
1つまたは複数の実施形態によれば、医療用アダプタアセンブリは、硬膜外血液パッチ処置に利用されるであろう。本明細書で使用される場合、「硬膜外血液パッチ処置」という句は、通常、以前の腰椎穿刺の結果としての、脊髄の硬膜の1つまたは複数の穴を閉じるために、自家血液(すなわち、患者自身の血液)を使用する外科的処置を指す。硬膜外血液パッチ処置は、腰椎穿刺(すなわち、脊椎穿刺)によって引き起こされる硬膜穿刺後頭痛を和らげるために使用され得る。硬膜外血液パッチ処置中に、少量の患者の血液が、最初の穿刺部位の近くの硬膜外腔に注入され、血液の凝固因子が硬膜の穴を塞ぐ血餅をもたらし、したがって、髄膜の漏れを停止する。硬膜外血液パッチ処理は、硬膜外穿刺に関連するリスクを伴う。
1つまたは複数の実施形態は、脊髄軸フィッティングに接続され得る医療用アダプタアセンブリを提供する。本明細書で使用される場合、「脊髄軸フィッティング」という用語は、ISO 80369−6に準拠する小口径の非ルアーコネクタを指す。業界では、脊髄軸フィッティングは、NRFit(登録商標)と呼ばれる。これらの小口径コネクタは、実装されると、誤接続や誤注入を防ぐのに役立つ。
図5〜図8を参照すると、1つまたは複数の実施形態では、医療用アダプタアセンブリ500は、標準のルアーフィッティングに直接接続できない脊髄軸フィッティング504を含む、第1端502と、第1端502の反対側の第2端506であって、第2端506は、静脈内医療用機器の標準のルアーフィッティングに接続可能な標準のルアーフィッティング508を備える、第2端506と、第2端506から第1端502への流体の流れを可能にし、第1端502から第2端506への流体の流れを防止する、逆止弁510を備える。
1つまたは複数の実施形態では、脊髄軸フィッティング504は、雌型の脊髄軸フィッティングである。
1つまたは複数の実施形態では、標準のルアーフィッティング508は、雄型のルアーフィッティングである。本明細書で使用される場合、「雄型のルアーフィッティング」という用語は、細長いノズルおよびノズルの周りに取り付けられた、雌ねじロックリングを有する医療用機器フィッティングを指す。
新しいISO 80369−6規格は、ルアーとNRFit(登録商標)システム間の誤接続/誤注入の可能性を排除することを意図する。一部のメーカーは、着色やパッケージングなどの、ルアーフィッティングからNRFit(登録商標)を簡単に区別するのに役立つ態様を組み込んでいる。医療業界では、黄色は、脊髄軸ルートを示すために一般的に使用されている。したがって、1つまたは複数の実施形態では、医療用アダプタアセンブリ500は黄色である。
図6は、図5に示される医療用アダプタアセンブリの正面図である。1つまたは複数の実施形態では、医療用アダプタアセンブリ500は、標準のルアーフィッティングに直接接続できない脊髄軸フィッティング504を含む、第1端502を備える。図7は、図5に示される医療用アダプタアセンブリ500の背面図であり、医療用アダプタアセンブリ500は、第1端502の反対側の第2端506を含む。1つまたは複数の実施形態では、第2端506は、80369−7に準拠する静脈内医療用機器の標準のルアーフィッティングに接続可能な標準のルアーフィッティング508を備える。
図8は、図5に示される医療用アダプタアセンブリ500の8−8線による断面斜視図800を示す。1つまたは複数の実施形態では、医療用アダプタアセンブリ500は、標準のルアーフィッティングに直接接続できない脊髄軸フィッティング504を含む、第1端502と、第1端502の反対側にあり、静脈内医療用機器の標準のルアーフィッティングに接続可能な標準のルアーフィッティング508を含む、第2端506と、チャネル512を介して第2端506から第1端502への流体の流れを可能にし、第1端502から第2端506への流体の流れを防ぐ、逆止弁510を備える。逆止弁510は、模式的に示される。本明細書で使用される場合、「逆止弁」という用語は、弁の本体に2つの開口部を有する2ポート弁を指し、一方は、流体が入るための開口部であり、他方は、流体が出るための開口部である。逆止弁は、自動的に機能し、患者、医療提供者、または、介護者によって制御されない。1つまたは複数の実施形態では、逆止弁は、一方向にのみ流体が流れることを可能にする一方向弁である。1つまたは複数の実施形態では、逆止弁は、医療用アダプタアセンブリの第2端506(すなわち、標準のルアーフィッティング508を有する端部)から、第1端502(すなわち、脊髄軸フィッティング504を有する端部)への流体の流れを可能にする一方で、医療用アダプタアセンブリの第1端502から、第2端506への流体の流れを防止する。1つまたは複数の実施形態では、流体は、逆止弁510を通って、第2端506から第1端502に流れる。逆止弁510は、流体が一方向にのみ流れることを可能にするために医療用機器で使用される任意の適切なタイプの逆止弁であり得る。適切な逆止弁の例は、ダックビル弁、アンブレラ弁、ボール逆止め弁、ダイヤフラム逆止弁、スイング逆止弁、逆止付き止め弁、リフト逆止め弁などを含むが、これらに限定されない。特定の実施形態では、逆止弁は、ボール逆止め弁、ダイヤフラムチ逆止弁、スイング逆止弁、逆止付き止め弁、リフト逆止め弁などのうちの1つまたは複数から選択される。
1つまたは複数の実施形態では、逆止弁510は、第1端502と第2端506の間に配置される。
1つまたは複数の実施形態では、逆止弁510は、第1端502および第2端506と一体的に形成される。1つまたは複数の実施形態では、脊髄軸フィッティング504および標準のルアーフィッティング508は、逆止弁510から突出する。
図9は、1つまたは複数の実施形態による医療用アダプタアセンブリを含む採血セット900の分解図を示す。示される実施形態における採血セット900は、カテーテルアセンブリ902の両端に、ニードルカニューレ904を含むカテーテルアセンブリ902と、雌型の標準のルアーアダプタ906を含む。カテーテルアセンブリは、ニードルカニューレ904が、カテーテルハブ遠位端912から延びる、カテーテルハブ本体920を含む。カテーテルアセンブリ902は、採血処置中にカテーテルハブ本体920を患者に接着するために使用され得る、一対の翼部908を含む。示される実施形態では、雌型の標準のルアーアダプタ906を含む標準のルアーコネクタ910は、チューブ918によって、カテーテルハブ本体920に流体的に接続される。脊髄軸シリンジ922は、シリンジバレル926と、ISO 80369−6に準拠する雄型の脊髄軸コネクタ924を含み、雄型の脊髄軸コネクタ924は、カテーテルアセンブリ902の雌型の標準のルアーアダプタ906に直接接続され得ない。
雄型の脊髄軸コネクタ924の雌型の標準のルアーアダプタ906への接続は、図5〜図8に関して示される、医療用アダプタアセンブリ500によって可能とされる。医療用アダプタアセンブリ500は、脊髄軸フィッティング504を含む、第1端502と、第1端502の反対側の、脊髄軸フィッティングに直接接続できない標準のルアーフィッティング508を含む、第2端506と、第1端502から第2端506への流体の流れを防ぐ、逆止弁(図8に示される)を含む。図9に示されるように、医療用アダプタアセンブリ500の、脊髄軸フィッティング504を有する第1端502は、シリンジバレル926の、ISO 80369−6に準拠する雄型の脊髄軸コネクタ924に、直接、接続可能である。したがって、示されるように、カテーテルアセンブリ902は、本開示の医療用アダプタアセンブリ500なしで、図示された採血セット900の脊髄軸シリンジ922と適合しない。
図10は、1つまたは複数の実施形態による組み立てられた構成の、図9に示される採血セットを示す。示される実施形態における採血セット900は、カテーテルアセンブリ902の両端に、ニードルカニューレ904を含むカテーテルアセンブリ902と、雌型の標準のルアーアダプタ906を含む。カテーテルアセンブリ902は、ニードルカニューレ904がカテーテルハブ遠位端912から延びる、カテーテルハブ本体920を含む。カテーテルアセンブリ902は、採血処置中に、カテーテルハブ本体920を患者に接着するために使用され得る、一対の翼部908を含む。示される実施形態では、雌型の標準のルアーアダプタ906を含む標準のルアーコネクタ910は、チューブ918によって、カテーテルハブ本体920に流体的に接続される。脊髄軸シリンジ922は、シリンジバレル926と、ISO 80369−6に準拠する雄型の脊髄軸コネクタ924を含み、雄型の脊髄軸コネクタ924は、カテーテルアセンブリ902の雌型の標準のルアーアダプタ906に、直接、接続され得ない。
雄型の脊髄軸コネクタ924の雌型の標準のルアーアダプタ906への接続は、図5〜図8に関して示される、医療用アダプタアセンブリ500によって可能とされる。医療用アダプタアセンブリ500は、脊髄軸フィッティング504を含む、第1端502と、第1端502の反対側の、脊髄軸フィッティングに直接接続され得ない標準のルアーフィッティング508を含む、第2端506と、第1端502から第2端506への流体の流れを妨げる、逆止弁(図8に示される)を含む。図10に示されるように、医療用アダプタアセンブリ500の脊髄軸フィッティング504を有する第1端502は、シリンジバレル926のISO 80369−6に準拠する雄型の脊髄軸コネクタ924に接続される。
本開示の第2の態様は、方法に向けられる。図10を参照すると、1つまたは複数の実施形態では、方法は、シリンジバレル926と、雌型の標準のルアーアダプタ906を含む標準のルアーコネクタ910に、直接接続できない(すなわち、ISO80369−6に準拠する)、雄型の脊髄軸コネクタ924を含む、脊髄軸シリンジ922を、医療用アダプタアセンブリ500に接続することを含む。医療用アダプタアセンブリ500は、脊髄軸フィッティング504を含む、第1端502と、第1端502の反対側の、脊髄軸フィッティングに直接接続できない標準のルアーフィッティング508を含む、第2端506と、破線の矢印によって示されるように、第1端502から第2端506への流体の流れを防止するが、矢印503の方向(図8に示される)への流体の流れを可能にする、逆止弁510(図8に示される)を有する。さらに、方法は、医療用アダプタアセンブリ500を脊髄軸シリンジ922から切り離し、医療用アダプタアセンブリ500の脊髄軸フィッティング504を脊髄軸ニードル(図示せず)に接続することを含む。
1つまたは複数の実施形態では、方法は、さらに、患者の硬膜外腔からシリンジバレル926に血液を引き込むことを含む。1つまたは複数の実施形態では、方法は、さらに、硬膜外血液パッチ処置を実行することを含む。
1つまたは複数の実施形態では、方法は、さらに、脊髄軸シリンジ922の遠位先端930を脊髄軸ニードルの脊髄軸フィッティングに接続する前に、脊髄軸シリンジ922の遠位先端930を消毒することを含む。1つまたは複数の実施形態では、脊髄軸ニードルは、脊椎穿刺ニードルまたは硬膜外ニードルから選択される。
本開示の第3の態様は、キットに向けられる。1つまたは複数の実施形態では、キットは、医療用アダプタアセンブリ、シリンジ、および、ニードルを含む。1つまたは複数の実施形態では、キット内の医療用アダプタアセンブリは、標準のルアーフィッティングに直接接続できない脊髄軸フィッティングを含む、第1端と、第1端の反対側の、静脈内医療用機器の標準のルアーフィッティングに接続可能な標準のルアーフィッティングを含む、第2端と、第2端から第1端への流体の流れを可能にし、第1端から第2端への流体の流れを防止する、逆止弁を含む。1つまたは複数の実施形態では、キット内のシリンジは、標準のルアーフィッティングに直接接続できない脊髄軸フィッティングを備えた遠位先端を備える。1つまたは複数の実施形態では、キット内のニードルは、硬膜外腔に薬物を送達するように適合される。
医療用アダプタアセンブリの構成要素、および、1つまたは複数の実施形態のキットは、医療およびヘルスケア応用に適した様々な材料で製造され得る。例えば、医療用アダプタアセンブリは、限定されないが、ナイロン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリフッ化ビニリデン、アクリロニトリルブタジエンスチレン、および、ポリ塩化ビニルなどの、医療グレードの材料から製造され得る。シリンジは、限定されないが、ナイロン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリフッ化ビニリデン、アクリロニトリルブタジエンスチレン、および、ポリ塩化ビニルなどの、医療グレードの材料から製造され得る。特定の実施形態では、シリンジは、1つまたは複数の、ポリプロピレンまたはポリカーボネートから製造される。
1つまたは複数の実施形態では、キットは、さらに、硬膜外カテーテルを含む。1つまたは複数の実施形態では、キットは、さらに、スレッドアシストガイドを含む。1つまたは複数の実施形態では、キットは、さらに、硬膜外平板状フィルタを含む。1つまたは複数の実施形態では、キットは硬膜外キットである。
本明細書全体を通して、「一実施形態」、「ある実施形態」、「1つまたは複数の実施形態」または「実施形態」への言及は、実施形態に関連して説明される特定の特徴、構造、材料、または特性が、本開示の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書全体の様々な場所での「1つまたは複数の実施形態において」、「ある実施形態において」、「一実施形態において」または「実施形態において」などの句の出現は、必ずしも本開示の同じ実施形態を指すとは限らない。さらに、1つまたは複数の実施形態では、特定の特徴、構造、材料、または特性は、任意の適切な方法で組み合わせられ得る。
本明細書における開示は、特定の実施形態を参照して説明されたが、これらの実施形態は、本開示の原理および応用の単なる例示であることが理解されるべきである。本開示の精神および範囲から逸脱することなく、本開示の方法および装置に、様々な修正および変形が行われ得ることは、当業者には明らかであろう。したがって、本開示は、添付の特許請求の範囲およびそれらの均等物の範囲内にある修正および変形を含むことが、意図される。