JP2021530325A - 流れ低減ステントグラフト - Google Patents

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Abstract

本開示の様々な態様は、患者の血管内の血流を変化させるための装置、システム及び方法である。装置、システム及び方法は、第一の側枝血管内の血流を制限して、第一の側枝への流れを減少させ、かつ、第一の側枝血管の遠位の1つ以上の動脈への流れを増加させることを含むことができる。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2018年7月24日に出願された仮出願第62/702,717号の利益を主張し、あらゆる目的のためにその全体を参照により本明細書に取り込む。
本開示は、心不全及び/又は他の心血管疾患を治療するためのシステム、メディカルデバイス及び方法に関する。より具体的には、本開示は、典型的には灌流不足の腎臓に起因する過剰な体液の蓄積を除去することに関する。
心不全を経験している患者は、体内に過剰な体液が蓄積している可能性がある。過剰な体液の蓄積は、間質腔への体液の蓄積を増加させ、患者の症状及び生活の質を悪化させる可能性がある。過剰な体液(又は循環血液量増加症)は、心不全患者の入院の主な原因である(米国で年間約1,000,000件)。
過剰な体液蓄積の治療は、利尿薬(又は他の医薬剤)によって薬学的に治療することができる。しかしながら、患者は、薬剤耐性、望ましくない副作用、不適切な投薬又は薬の指示書に従わないなどの他の問題を経験することがある。腎機能に影響を与えることによって薬効に代わるものを提供する又は薬効を増強するインプラント可能なデバイスによる解決策などの非医薬的選択肢は、体内の過剰な体液の蓄積の治療におけるこれら及び他の問題を回避するために有益であることができる。同様に、慢性高血圧(高血圧症)も利尿薬(又は他の降圧薬)によって薬学的に管理することができる。さらに、他の病状は、低血圧、心拍出量の低下及び腎機能の低下をもたらすことがある。腎臓が全身血圧及び体液ホメオスタシスの調節において中心的な役割を果たす限り、腎機能に影響を与えることによって薬効に代わるものを提供する又は薬効を増強するインプラント可能なデバイスによる解決策などの非医薬的選択肢は、心不全、高血圧及びその他の病状などの慢性病状に起因する体液不均衡を管理する代替手段を提供することができる。
1つの例(「例1」)において、患者の血管内の血流を変化させる方法は、ステント要素及び該ステント要素内のステント要素の少なくとも一部に取り付けられたグラフト構成要素を含むインプラント可能なメディカルデバイスを血管内にデリバリーすること、及び、第一の側枝血管内の血流を制限して第一の側枝への流れを減らし、前記第一の側枝血管の遠位の1つ以上の動脈への流れを増加させ、患者の器官に供給するようにインプラント可能なメディカルデバイスを配置することを含む。
別の例(「例2」)において、例1の方法に加えて、前記器官は、腎臓、脳、膵臓又は肝臓のうちの1つである。
別の例(「例3」)において、例1の方法に加えて、この方法は、前記第一の側枝血管内の血流を制限するようにインプラント可能なメディカルデバイスを配置することを含み、それは、腎臓の灌流を改善するために、前記第一の側枝への流れを減少させて患者の一方又は両方の腎動脈に入る流れを増加させることを含む。
別の例(「例4」)において、例3の方法に加えて、この方法は、前記第一の側枝血管内の血流を制限するようにインプラント可能なメディカルデバイスを配置することを含み、それは、腎動脈口の近位に配置されている第一の側枝血管を覆うことを含む。
別の例(「例5」)において、例1〜4のいずれか1つの方法に加えて、この方法は、インプラント可能なデバイスを配置することを含み、それは、前記第一の側枝血管に隣接してインプラント可能なメディカルデバイスの灌流可能な部分を配置することを含む。
別の例(「例6」)において、例5の方法に加えて、この方法は、第一の側枝血管に隣接して灌流可能部分を配置することを含み、それは、前記第一の側枝血管への流れを約20%〜約30%だけ減少させる。
別の例(「例7」)において、例5〜6のいずれか1つの方法に加えて、インプラント可能なメディカルデバイスの灌流可能部分は、ステント要素及びグラフト構成要素の一方又は両方である。
別の例(「例8」)において、例7の方法に加えて、この方法は、灌流可能部分を配置することを含み、それは、前記第一の側枝血管に隣接してグラフト構成要素の灌流可能部分を配置することを含む。
別の例(「例9」)において、例7の方法に加えて、この方法は、灌流可能部分を配置することを含み、それは、前記第一の側枝血管に隣接してステント構成要素の灌流可能部分を配置することを含む。
別の例(「例10」)において、例1〜9のいずれか1つの方法に加えて、この方法は、第一の側枝血管内の血流を制限するようにインプラント可能なメディカルデバイスを配置することを含み、それは、患者の器官に供給する1つ以上の動脈の近位に配置された第一の側枝を覆うことを含む。
1つの例(「例11」)において、患者の血管内の血流を変化させるためのインプラント可能なメディカルデバイスは、ステント要素、及び、該ステント要素の少なくとも一部に取り付けられたグラフト構成要素を含んでなり、該グラフト構成要素は、腎臓の灌流及び利尿を改善するために、該グラフト構成要素に隣接して配置された第一の側枝への流れを約10%〜約30%減少させて、患者の腎動脈における流れ又は圧力を増加させるように構成された多孔性を有する。
別の例(「例12」)において、例11のデバイスに加えて、前記グラフト構成要素は、流れが血管内で約10%〜30%減少するように最小の圧力降下でフィルムを通る血流を可能にするように構成された多孔質フィルムを含む。
別の例(「例13」)において、例11のデバイスに加えて、前記グラフト構成要素は、フィルムを通る血流を可能にするように構成された穴を含む。
別の例(「例14」)において、例11のデバイスに加えて、前記穴は前記グラフト構成要素にレーザドリル開けされた穴である。
1つの例(「例15」)において、患者の血管内の血流を変化させるためのインプラント可能なメディカルデバイスは、該血管内の該血流を変化させるためにステント要素内で制限量を課すように構成されたステント要素であって、拍動流に応答して、該血管から延在している1つ以上の分枝血管への血流を増加させ、かつ、該制限量を変化させる、ステント要素、及び、該血管の血管壁と係合し、かつ、該血管内に該ステント要素を配置するように構成されたアンカー部分を含む。
別の例(「例16」)において、例15のデバイスに加えて、前記アンカー部分は、前記ステント要素の一部の周りに配置された膜構成要素を含む。
別の例(「例17」)において、例15〜16のいずれか1つのデバイスに加えて、前記デバイスはまた、前記ステント要素の一部の周りに配置された制限膜構成要素を含む制限部分を含み、前記制限膜構成要素は、前記ステント要素の一部を制限し、前記ステント要素をテーパー化させ、かつ、前記ステント要素の直径を近位端から遠位端にかけて縮小させるように構成されている。
別の例(「例18」)において、例17のデバイスに加えて、前記制限膜構成要素は前記ステント要素の遠位端に配置され、前記アンカー部分は前記ステント要素の近位端にある。
別の例(「例19」)において、例15〜18のいずれか1つのデバイスに加えて、前記ステント要素は、脈動流からの圧力に応答して伸長し、かつ、該圧力の不足に応答して収縮することで、心周期全体を通して圧力を確保し、側枝への血流を増加させるように構成されている。
別の例(「例20」)において、例15〜19のいずれか1つのデバイスに加えて、前記血管は大動脈であり、前記ステント要素は、腎臓灌流及び利尿を改善するために、患者の腎動脈への流れを増加させるように構成されている。
別の例(「例21」)において、例15〜19のいずれか1つのデバイスに加えて、前記アンカー部分は、大動脈の血管壁に向かい合い、一方又は両方の腎動脈の遠位の大動脈に配置された導管内に約40%〜約80%の狭められた流れ管腔を創出し、大動脈の少なくとも1つの分枝血管への血流を変化させるように構成されている。
別の例(「例22」)において、例15〜19のいずれか1つのデバイスに加えて、前記アンカー部分は、大静脈の血管壁に向かい合い、一方又は両方の腎静脈の遠位にある大静脈に配置された導管内に約40%〜約90%の狭められた流れ管腔を創出し、一方又は両方の腎静脈を通る血流を変化させるように構成されている。
別の例(「例23」)において、例22のデバイスに加えて、前記ステント要素は、一方又は両方の腎静脈からの血圧を低下させ、腎臓を通る血流を促進するように構成されている。
別の例(「例24」)において、例15〜23のいずれか1つのデバイスに加えて、前記ステント要素は、心周期全体を通して1つ以上の分枝血管への陽圧を増加させるように構成されている。
別の例(「例25」)において、例15〜24のいずれか1つのデバイスに加えて、前記ステント要素及びアンカー部分は回収されるように構成されたスネアブルである。
上述の実施例はまさに例であり、本開示によって他の方法で提供される本発明の概念のいずれかの範囲を制限し又は他の方法で狭めるように読まれるべきではない。複数の例が開示されているが、さらに他の実施形態は、例示的な例を示しそして記載する以下の詳細な説明から当業者に明らかになるであろう。したがって、図面及び詳細な説明は、本質的に限定的なものではなく、本質的に例示的なものと考えられるべきである。
添付の図面は、本開示のさらなる理解を提供するために含まれ、本明細書に組み込まれ、その一部を構成し、実施形態を示し、記載とともに、本開示の原理を説明するのに役立つ。
図1は、本開示の様々な態様による例示的なインプラント可能なメディカルデバイスを示す。
図2は、本開示の様々な態様による例示的なインプラント可能なメディカルデバイスを示す。
図3は、本開示の様々な態様による、患者の血管にインプラントされた例示的なインプラント可能なメディカルデバイスを示す。
図4は、本開示の様々な態様による例示的なインプラント可能なメディカルデバイスの一部の拡大図を示す。
図5は、本開示の様々な態様による、制限を変化させる例示的なインプラント可能なメディカルデバイスを示す。
図6は、本開示の様々な態様による、拍動流に応答して変化された例示的なインプラント可能なメディカルデバイスを示す。
定義及び用語
本開示は、限定的な方法で読まれることを意図するものではない。例えば、本出願で使用される用語は、その分野の用語がそのような用語に帰する意味の文脈で広く読まれるべきである。
不正確さの用語に関して、「約」及び「ほぼ」という用語は、交換可能に使用され、記載された測定値及び該記載された測定値に合理的に近い測定値を含む測定値を指すことができる。記載された測定値に合理的に近い測定値は、関連技術の当業者によって理解され、容易に確認されるように、合理的に少量だけ、記載された測定値から逸脱している。このような逸脱は、測定誤差、測定及び/又は製造装置の校正の違い、測定値の読み取り及び/又は設定における人為的誤差、他の構成要素に関連する測定値の違いを考慮して性能及び/又は構造パラメータを最適化するために行われた微小な調整、特定の実装シナリオ、例えば、人又は機械による対象物の不正確な調整及び/又は操作などに起因する可能性がある。関連技術の当業者がそのような合理的に小さな差異の値を容易に確認できないと判断される場合には、「約」及び「ほぼ」という用語は、記載された値の±10%を意味すると理解することができる。
様々な実施形態の説明
当業者は、本開示の様々な態様が、意図された機能を発揮するように構成された任意の数の方法及び装置によって実現されうることを容易に理解するであろう。本明細書で参照される添付の図面は、必ずしもスケール通りに描かれているわけではなく、本開示の様々な態様を例示するために誇張されている場合があり、その点で、図面は限定として解釈されるべきではないことにも留意されたい。
本開示の様々な態様は、患者の心不全及び/又は高血圧及び低血圧などの他の心血管疾患の治療を対象とする。特定の例において、患者の状態は、体内の過剰な体液の蓄積(例えば、循環血液量増加症)によって悪化する可能性がある。体液の蓄積は、主に組織内の体液の蓄積を増加させ、様々な循環及び器官の体液及び圧力を増加させる可能性がある。体液及び圧力の増加は、それ自体で、又はすでに機能不全になっている心臓と組み合わせて、患者にさらに害を及ぼす可能性がある。以下でさらに詳細に議論されるように、本開示の様々な態様は、インプラント可能なメディカルデバイスの使用によって過剰な体液の蓄積を減らすことを対象とする。
本開示の様々な態様は、生理学的に媒介された治療応答を誘発するために腎血流血行動態を操作するように構成されたインプラント可能なメディカルデバイスを対象とする。本明細書で論じられるインプラント可能なメディカルデバイスは、特定の例において、腎臓への血流を増加させることにより、自然利尿を増加させ、過剰な体液の蓄積を減少させることが意図される。この作用により、このデバイスは、血流を腎臓に再指向させて腎臓を再灌流し、利尿を改善し(体液除去を増加)、心臓への体液過剰の影響を最小化/排除するように構成されている。腎臓の健康には、腎臓が受けた、持続し続けている損傷の量、又は健康なときの患者のベースライン腎機能と比較した機能の低下を挙げることができる。特定の例において、好中球ゼラチナーゼ関連リポカリン(NGAL)を測定することにより、腎臓損傷を定量化することができる。
インプラント可能なメディカルデバイスは、特定の例において、連続的かつ制御される流体除去を可能にする。以下でさらに詳しく説明するように、腎動脈の近くの患者の血管は複雑である。より具体的に、患者の血管は、腎動脈に加えて、大動脈からの側枝を含むことができる。インプラント可能なメディカルデバイスは、多孔性又は血流に対して灌流可能であるデバイスの部分を含むことができる。特定の例において、デバイス全体は多孔性であるか、又は、血流に対して灌流可能である。さらに、インプラント可能なメディカルデバイスのある部分は、インプラント可能なメディカルデバイスの他の部分とは異なる多孔性又は灌流性を有することができる。これらの例のそれぞれにおいて、インプラント可能なメディカルデバイスは、主血管にインプラントされ、主血管から側枝への血流を変化させるように構成されている。
特定の例において、本明細書で論じられるインプラント可能なメディカルデバイスは、他の血管にインプラントされうる。インプラント可能なメディカルデバイスは、血圧の低下又は血管系内の抵抗を治療するために末梢抵抗の増加を促進することができる。以下でさらに議論されるように、これは、動静脈(AV)瘻の治療のためのインプラント可能なメディカルデバイスのインプラント処置を含むことができる。
図1は、本開示の様々な態様による例示的なインプラント可能なメディカルデバイス100を示す。インプラント可能なメディカルデバイス100は、患者の血管系内に配置されて示されている。図1に示される患者の血管系は、患者の心臓102、大動脈根104、上大静脈106、大動脈弓108、肺動脈幹110、下行大動脈112、腹腔動脈114、上腸間膜動脈116、腎動脈118、120、下腸間膜動脈122、腹部大動脈124及び腸骨動脈126、128を含む。インプラント可能なメディカルデバイス100は、示されるように、腎動脈118、120の近位の大動脈内に配置することができる。さらに、インプラント可能なメディカルデバイス100は、腎動脈118、120の近位の大動脈内の実質的に制限されない血流を維持しながら、腎動脈118、120の少なくとも1つへの血流を増加するように構成されうる。示されるように、インプラント可能なメディカルデバイス100は、上腸間膜動脈116へのより少ない流れを可能にしながら、腎動脈118、120への血流を増加させるように、上腸間膜動脈116を覆う。特定の例において、インプラント可能なメディカルデバイス100は、増加した血流を目標とする動脈の近位にある動脈への流れを制限するように配置されうる。
特定の例において、インプラント可能なメディカルデバイス100は、大動脈を元にする分枝血管(例えば、腎動脈118、120又は腸骨動脈126、128)の灌流を増強するためのものであることができる。インプラント可能なメディカルデバイス100は、インプラント可能なメディカルデバイス100を通る血流に対する抵抗を増加させて、大動脈内の圧力を増加させ、分枝血管への血流を増加させることによって調整されうる。さらに、インプラント可能なメディカルデバイス100は、灌流を継続的に増大させるために大動脈内に留まるように構成されうる。
腎動脈118、120の少なくとも1つへの血流を増加させるように構成されているインプラント可能なメディカルデバイス100は、腎臓によってろ過される血液の量を増加させることによって、体液の蓄積を減少させることができる。心不全を患っている患者において、心拍出量の低下及び静脈うっ血に起因する腎臓を通る血流の不足によって、体液過剰が(少なくとも部分的に)引き起こされることがある。腎動脈118、120の少なくとも1つへの血流を増加させるためのインプラント可能なメディカルデバイス100の使用は、薬学的ではなく血行動態的に腎臓灌流を増加させることができる。腎臓灌流の増加は腎ろ過を強化し、したがって体液体積を除去する。さらに、インプラント可能なメディカルデバイス100は、それと組み合わせて行われる薬理学的治療の性能を高めるために使用されうる。例えば、薬理学的治療(例えば、利尿薬及び/又は高血圧薬)は、患者の腎臓機能をさらに高めることによって増強されうる。
特定の例において、腎動脈118、120の近位の大動脈内の実質的に制限されない血流を維持しながら、腎動脈118、120の少なくとも1つへの血流を増加させるように構成されたインプラント可能なメディカルデバイス100は、腎動脈118、120の一方又は両方への血流を集束させることができる。腎動脈118、120の近位の制限は、血流を、腹腔動脈114、上腸間膜動脈116などの大動脈又は脳によって供給される血流を他の領域に指向させることができる。したがって、特定の例において、インプラント可能なメディカルデバイス100は、腎動脈118、120の近位の(又はオーバーラッピングする)の動脈の近位の患者の大動脈内に配置されうる。その結果、腎動脈118、120の一方又は両方への増加した血流によって、腎臓の少なくとも1つへの血流が増加することができ、これは、循環からの流体の除去を増加させ、様々な循環及び器官における体液及び圧力の蓄積を軽減しうる。
インプラント可能なメディカルデバイス100は、尿産生(利尿)を増加させ、及び/又は全身血圧を変更させるための非医薬的アプローチを提供する。患者は、薬剤耐性、不正確な投薬又は望ましくない副作用を経験することがある。薬が効かないときに、アクアフェレーシス又は血液透析を使用して血液から直接液体をろ過することができるが、これらの解決策は比較的に侵襲的であり、患者のライフスタイル及び可動性を混乱させる。さらに、アクアフェレーシス又は血液透析はまた、関連する心血管合併症、腎臓損傷、感染を伴う血行動態的不安定性を引き起こし、及び/又は、資本設備を必要としうる。
インプラント可能なメディカルデバイス100は、経皮的又は外科的に、一時的又は恒久的にインプラントされたときに末梢抵抗を変化させることができ、患者のニーズを満たすように調整可能であることができる。インプラント可能なメディカルデバイス100は、患者が介入を必要とする限り、インプラント処置後も体内に留まることができる。インプラント可能なメディカルデバイス100は、数時間、数日又は数年さえもインプラントされうる。
大動脈から分離される対の分枝血管は、角度を付けられるか、又は、大動脈に垂直ではないことができる。さらに、対になっていない大動脈から生じる分枝血管は、常に同じ角度で分枝するとは限らない(例えば、大動脈から延在している血管は患者の解剖学的構造に固有である)。以下でさらに詳細に論じられるように、論じられるインプラント可能なメディカルデバイスは、腎動脈118、120の近位の動脈に少なくとも部分的にオーバーラッピングするように配置されうる。本明細書で論じられるインプラント可能なメディカルデバイスは、インプラント可能なメディカルデバイスが動脈への血流を減らすようにオーバーラッピングしている動脈への側方血流を可能にする。その結果、腎動脈の一方又は両方への血流が増加することにより、少なくとも一方の腎臓への血流が増加することができ、これにより、循環からの体液の除去が増加し、様々な循環及び器官での体液及び圧力の蓄積が軽減される。インプラント可能なメディカルデバイスは、特定の患者の解剖学的構造内の分枝血管幾何形状に起因するインプラント可能性の困難さに対処するために、デバイスの長さにわたって横方向の血液灌流を可能にする。
図1に示される例示的なインプラント可能なメディカルデバイス100は、本明細書全体に開示された本開示の実施形態の使用範囲又は機能性に関する制限を示唆することを意図するものではない。例示的なインプラント可能なメディカルデバイス100は、本明細書に示される任意の単一の構成要素又は構成要素の組み合わせに関連する依存性又は要件を有するものと解釈されるべきではない。さらに、図1に示される構成要素のうちの任意の1つ以上は、実施形態において、そこに示されている他の構成要素(及び/又は例示されていない構成要素)の様々なものと統合することができる。
図2は、本開示の様々な態様による例示的なインプラント可能なメディカルデバイス200を示す。インプラント可能なメディカルデバイス200は、上記で詳細に述べたように、患者の血管内の血流を変化させるように構成されている。インプラント可能なメディカルデバイス200は、ステント要素202と、該ステント要素202の少なくとも一部に取り付けられたグラフト構成要素204とを含む。
特定の例において、グラフト構成要素204は、血管を通る流れを維持しながら、側枝への流れを可能にするために少なくとも部分的に灌流可能である。グラフト構成要素204は、図4を参照して以下でさらに詳細に記載されるように、細孔を含むことができ、これらは、グラフト構成要素204を通る血流を可能にするように構成されている。特定の例において、グラフト構成要素204は、血管内の圧力降下を最小限に抑えたフィルムを通る血流を可能にするように構成される多孔質フィルムを含む。
上記のように、そして図3を参照して以下でさらに詳細に記載されるように、インプラント可能なメディカルデバイス200は、患者の大動脈内にインプラントされ、又は、腹腔動脈、肝動脈及び腸間膜動脈のうちの少なくとも1つへの流れを制限又は増加するように構成されうる。特定の例において、インプラント可能なメディカルデバイス200は、胃動脈、脾動脈、副腎動脈(対)、横隔動脈(対)、性腺動脈(対)、腰動脈(対)及び仙骨動脈(対になっていない)を含みうる分枝血管(又は血管対)への流れを増加又は減少させうる。
大動脈にインプラントされるときに、デバイス200は、大動脈内の流体を迂回させることによって、血流を腎動脈の少なくとも1つに再指向させるように構成されている。腎臓灌流の増加を達成するために、腎動脈の遠位の血流に対する抵抗を増加させることができ、これにより遠位灌流が減少する。腎臓灌流の増加は腎臓産生を促進し、したがって体液体積を除去する。特定の例において、デバイス200は、腎動脈の少なくとも部分的に遠位の患者の大動脈の導管内に約40%〜約80%の狭められた流れ管腔を創出し、大動脈の少なくとも1つの分枝血管(例えば、腎動脈の一方又は両方)への血流を変化させるように構成されている。特定の例において、誘発される制限は、公称流量の約50%〜約70%である。
大静脈にインプラントされるときに、デバイス200は、大静脈内の圧力を変化させて大静脈の支流血管からの血流を変化させることによって、大静脈で終結する支流血管(例えば、腎静脈)からの灌流を増強することができる。特定の例において、デバイス200は、少なくとも1つの支流血管の遠位の大静脈に位置する導管内に約40%〜約90%の狭められた流れ管腔を創出するように構成されうる。腎静脈内の圧力を下げることによる、以下でさらに詳細に議論される流量制限デバイスの使用は、薬学的ではなく血行動態的に腎臓灌流を増加させることができる。
特定の例において、デバイス200は、大動脈又は静脈洞以外の血管内に配置される。これらの例において、デバイス200は、管腔を通る血流を変化させて、血管内の血流を制限し、患者に生理学的に媒介された治療応答を誘発するように構成されうる。特定の例において、デバイス200は、血管内の末梢抵抗の増加を含むように生理学的に媒介された治療応答を誘発するように構成されている。デバイス200は、以下でさらに詳細に記載されるように、血管内の瘻を治療し、血管内の末梢抵抗を増加させるように構成されうる。
図3は、本開示の様々な態様による、患者の血管300にインプラントされた例示的なインプラント可能なメディカルデバイス200を示す。特定の例において、インプラント可能なメディカルデバイス200は、患者の血管内の血流314を変化させる方法で使用することができる。図3に示されるように、インプラント可能なメディカルデバイス200は大動脈内にインプラントされる。ステント要素202及び該ステント要素202の少なくとも一部に取り付けられたグラフト構成要素204を含むインプラント可能なメディカルデバイス200は、血管(例えば、大動脈)内の標的位置にデリバリーされうる。インプラント可能なメディカルデバイス200は、血管(大動脈)300からの1つ以上の側枝308、310、312に流れを少なくとも部分的に指向させるように配置されている。
血管300内の血流を変化させる際に、インプラント可能なメディカルデバイス200は、血管内でデリバリーされ、1つ以上の第一の分枝血管308、310への血流を制限して、第一の分枝308、310の一方又は両方への流れを低減し、患者の器官に供給する1つ以上の動脈(血管312など)への流れを増加させるように構成されている。特定の例において、器官は、患者の副腎、精巣又は卵巣、膵臓、腸、虫垂、肝臓、胃、胆嚢、十二指腸、脾臓、脊椎、膀胱又は筋肉のうちの1つである。以下で詳細に説明されるように、インプラント可能なメディカルデバイス200は、患者の器官に供給する1つ以上の動脈312の近位にある1つ以上の第一の側枝血管308、310への血流を制限するように配置されている。
器官が腎臓である例において、より大きな流れが意図される分枝は、1つ以上の腎動脈である。このようにインプラント可能なメディカルデバイス200を配置することにより、グラフト構成要素204及び/又はステント構成要素202は、1つ以上の分枝308、310内の血流を制限して、1つ以上の動脈(血管312など)への流れを増加させる。特定の例において、血管312は、患者の一方又は両方の腎動脈への流入が増加した腎動脈であることができ、それにより、腎臓灌流を改善する。特定の例において、グラフト構成要素204及び/又はステント構成要素202は、腎動脈口の近位に配置された1つ以上の第一の側枝血管308、310を覆うことによって、前記1つ以上の第一の側枝血管308、310への血流を制限するように構成されている。
1つ以上の側枝血管308、310への血流を減少させるために、インプラント可能なメディカルデバイス200の灌流可能部分は1つ以上の第一の側枝血管308、310に隣接して配置されている。特定の例において、インプラント可能なメディカルデバイス200全体は灌流可能であり、横方向の血流を可能にする。インプラント可能なメディカルデバイス200が血管壁300に接触しているために、血流は、インプラント可能なデバイス200から部分的に横方向に流れない。灌流可能な部分、すなわち、1つ以上の第一の側枝血管308、310に隣接して配置された部分は、1つ以上の第一の側方血管308、310への流れを約10%〜約20%、約20%〜約30%、約30%〜約40%又はその間の任意の数値だけ減少させる。特定の例において、グラフト構成要素204は灌流可能であり、したがって、1つ以上の分枝血管308、310への血流量を制御する。グラフト構成要素204の多孔性は、1つ以上の血管308、310への所望の量の流れ減少を達成するように調整されうる。他の例において、ステント構成要素202は灌流可能であり、1つ以上の血管308、310への流れの量を制御する。ステント構成要素202は、1つ以上の血管308、310への所望の量の流れの減少を達成するように織られ又は配置されることができる。さらに、他の例において、グラフト構成要素204及びステント要素202の組み合わせは、1つ以上の血管308、310への流れの量を制御することができる。特定の例において、グラフト構成要素204の多孔性及びステント構成要素202の織り又は配置は、1つ以上の血管308、310への所望の量の流れの減少を達成するように調整されている。ステント構成要素202は、巻かれたワイヤ構造であるか、又は、チューブからレーザ切断されうる。
特定の例において、インプラント可能なメディカルデバイス200のグラフト構成要素204は、1つ以上の多孔性又は灌流可能部分を含む。インプラント可能なメディカルデバイス200は、インプラント可能なメディカルデバイス200のグラフト構成要素204の多孔性又は灌流可能部分が1つ以上の側枝308、310、312に隣接して配置されて、インプラント可能なメディカルデバイス200が配置される分枝血管308、310、312の遠位にある1つ以上の側枝308、310、312に流れを指向させるように配置されうる。インプラント可能なメディカルデバイス200は、大動脈内の圧力を変化させて、側枝308、310、312(腎動脈など)への血流314を増加又は減少させることができる。インプラント可能なメディカルデバイス200(図1の上方に示される)による腎動脈118、120又は腸骨動脈126、128などの標的分枝における又はその遠位の圧力の増加は、遠位領域(例えば、インプラント可能なメディカルデバイス200の配置に応じて、腎動脈118、120及び/又は腸骨動脈126、128)への血流314を増加させうる。
特定の例において、インプラント可能なメディカルデバイス200は、患者に長期的又は慢性的な生理学的変化をもたらすことができる。インプラント可能なメディカルデバイス200は腎臓への流れを変化させ、正常な腎臓機能に移行するように患者に変化をもたらす神経ホルモン応答を生成することができる。腎臓は、患者の体を通る全身圧のフィードバックレギュレータである。インプラント可能なメディカルデバイス200は、腎臓への流れを変化させ、全身圧を調節するための腎臓の自然なフィードバックメカニズムに影響を与える非薬剤的手段を提供する。
腎臓灌流の血行動態的変化の程度を調整することにより、血圧を調節するための患者に特異的な調整を行うことができる。インプラント可能なメディカルデバイス200によって与えられる大動脈流体流速を調整することは、腎動脈の圧力及び/又は流速に影響を与えることができ、これは、次に、全身血圧の一時的又は長期的な変化として現れることができる。インプラント可能なメディカルデバイス200によって誘発される、腎臓介在性血圧レベルの変化は、それ自体で治療上の利益をもたらすことができる。同様に、インプラント可能なメディカルデバイス200によって腎臓介在性血圧レベルに誘発される変化を、様々な血圧薬と組み合わせて使用して、個別に血圧管理を最適化することができる。
インプラント可能なメディカルデバイス200は、腎臓への血流314を増加させるために、側枝308、310(例えば、腎動脈)の近位の分枝を約5%〜約30%閉塞することができる。インプラント可能なメディカルデバイス200の多孔性は、腎臓への血流314の増加を約5%〜約30%で達成するように調整することができる。以下で図4を参照してさらに詳細に説明されるように、細孔のサイズ、位置、数及び灌流性は、所望の血流を達成するために変化されうる。
図4は、本開示の様々な態様による、例示的なインプラント可能なメディカルデバイス200の一部の拡大図を示している。図4に示されるように、ステント構成要素202に結合されたグラフト構成要素204は、フィルムを通る血流を可能にするように構成された細孔414を含むことができる。細孔414は、グラフト構成要素204の穿孔又はレーザドリル開けされた穴であることができる。グラフト構成要素204の開口部又は細孔414は、側枝血管に灌流をさらに提供することができる。例えば、グラフト構成要素204は、細孔414を含む灌流領域と、実質的に細孔414を含まない除外領域とを有することができる。
図4に示されるように、グラフト構成要素204は、細孔414とは異なる多孔性を有する追加の細孔416を含むことができる。追加の細孔416及び細孔414は、異なるサイズ、形状及び/又は位置であることができる。結果として、特定の例において、グラフト構成要素404は、腎臓の灌流及び利尿を改善するために、血管からの1つ以上の側枝に流れを約10%〜約20%、約20%〜約30%、約30%〜40%又はそれらの間の任意の数値だけ指向させるように構成された多孔性を有する第一の部分、及び、非多孔性である第二の構成要素であって、第二の構成要素を半径方向に通る血流を阻害するように構成された第二の構成要素を含む。さらに、グラフト構成要素204は、異なる多孔性を有する複数の層を含むことができる。
図5は、本開示の様々な態様による、制限を変化させる例示的なインプラント可能なメディカルデバイス500を示している。インプラント可能なメディカルデバイス500は、ステント要素506及びアンカー部分502を含む。インプラント可能なメディカルデバイス500は、患者の血管300内に配置されて示されている。
ステント要素506は、図6に示されそしてそれを参照してさらに詳細に議論されるように、血管内の血流を変化させ、血管300から延在している1つ以上の分枝血管308、310への血流を増加させるように制限量を課し、そして拍動流に応答してその制限量を変化させるように構成されている。ステント要素506は、拍動流からの圧力に応答して伸長し、かつ、該圧力の不足に応答して収縮するように、構成されている。さらに、血管300は大動脈であり、ステント要素506は、腎臓灌流及び利尿を改善するために、患者の腎動脈への流れを増加させるように構成されている。特定の例において、ステント要素506は、拍動流からの圧力に応答して伸長し、かつ、該圧力の不足に応答して収縮することで、心周期全体を通して圧力及び増加した側枝への血流を確保にするように構成されている。
インプラント可能なメディカルデバイス500のアンカー部分502は、血管300の血管壁と係合しそして血管300内にステント要素500を配置するように構成されている。アンカー部分502は、血栓症の機会を低減する膜又はグラフト構成要素508を含むことができる。アンカー部分520の膜又はグラフト構成要素508は血管壁に接触することができる。
特定の例において、インプラント可能なメディカルデバイス500は、ステント要素506の一部の周りに配置された制限膜構成要素510を含む制限部分504を含む。制限膜構成要素510は、ステント要素506の一部を制限しそしてステント要素をテーパー化させ、そしてステント要素506の直径を近位端から遠位端まで減少させるように構成されている。示されるように、制限膜構成要素510は、ステント要素506の遠位端に配置され、アンカー部分502はステント要素506の近位端にある。
特定の例において、そして示されるように、ステント要素506は、腎臓への血流を増加させるために、側枝(例えば、腎動脈の近位)308、310を約5%〜約30%で部分的に閉塞することができる。インプラント可能なメディカルデバイス500は、側方灌流を有し、腎動脈の近位の1つ以上の動脈308、310(又は器官に供給する他の動脈)への血流を制限して、インプラント可能なメディカルデバイス500の位置に対して遠位にある腎動脈(又は器官に供給する他の動脈)への血流を増加させるようにインプラントされうる。これらの例において、ステント要素506は、上で詳細に論じたように灌流可能である。
特定の例において、アンカー部分502は腎動脈の上流に配置され、ここで、着陸ゾーン、すなわち、アンカー部分502と制限膜構成要素510との間のステント要素506の部分は閉塞されている。他の例において、アンカー部分502は、同じ臨床効果で腎臓の下方に配置されうる。インプラント可能なメディカルデバイス500は、通常、疾患又は急性動脈角形成に悩まされる多くの配置を行うように構成されている。さらに、制限膜構成要素510は、ステント要素506の拡張及び収縮を容易にする。
特定の例において、増加した流れがインプラント可能なメディカルデバイス500に遭遇するときに、インプラント可能なメディカルデバイス500による流れの妨害のために、上流側血管への流れがより多量になる。インプラント可能なメディカルデバイス500が伸長するにつれて、腎臓(又は他の分枝血管)への流れは、制限膜構成要素510が流れを制限することに起因して増加する。インプラント可能なメディカルデバイス500が収縮して上流にスナップバックするときに、インプラント可能なメディカルデバイス500はまた、インプラント可能なメディカルデバイス500がインプラント可能なメディカルデバイス500を備えた上流に少量の血液を引き戻すことに起因して、血液を腎臓(又は他の側枝)に押し入れる。その結果、インプラント可能なメディカルデバイス500は、心周期全体を通して、腎臓(又は側枝)への陽圧を増加させる。特定の例において、インプラント可能なメディカルデバイス500は、処置中又は後日、臨床医によってスネアブル又は回収可能である。
他の例において、ステント要素506は灌流可能ではなく、インプラント可能なメディカルデバイス500は、示されるように配置されていない。これらの例において、ステント要素506は、側枝(例えば、腎動脈)308、310の遠位の血管(大動脈)300内で、通常の流れと比較して約5%〜約30%だけ流体流速を増加又は減少させることができる。特定の例において、ステント要素506は、側枝(例えば、腎動脈)308、310の少なくとも部分的に遠位の患者の大動脈の狭窄を約40%〜約80%で誘発し、1つ以上の側枝(例えば、腎動脈)308、310の近位の血管(大動脈)300内の実質的に制限されない血流を維持しながら、1つ以上の側枝(例えば、腎動脈)308、310への血流を変化させるように構成されている。特定の例において、誘発される狭窄は約50%〜約70%である。臨床的に、足首圧、ドップラー超音波速度、足首上腕血圧比又は下肢の他の血行動態的パラメータの測定を使用して、適切な四肢灌流を確保しながら、誘発される狭窄の大きさを最適化することができる。
大動脈にインプラントされるときに、デバイス500は、大動脈内の流体を迂回させることによって、血流を腎動脈の少なくとも1つに再指向させるように構成されている。腎臓灌流の増加を達成するために、腎動脈の遠位の血流に対する抵抗を増加させることができ、これにより遠位灌流が減少する。腎臓灌流の増加は腎臓産生を促進し、したがって体液体積を除去する。特定の例において、デバイス500は、腎動脈の少なくとも部分的に遠位の患者の大動脈の導管内に約40%〜約80%の狭められた流れ管腔を創出し、大動脈の少なくとも1つの分枝血管(例えば、腎動脈の一方又は両方)への血流を変化させるように構成されている。特定の例において、誘発される制限は、公称流量の約50%〜約70%である。
大静脈にインプラントされるときに、デバイス500は、大静脈内の圧力を変化させて大静脈の支流血管からの血流を変化させることによって、大静脈で終結する支流血管(例えば、腎静脈)からの灌流を増強しうる。特定の例において、デバイス500は、少なくとも1つの支流血管の遠位の大静脈に位置する導管内に約40%〜約90%の狭められた流れ管腔を創出するように構成されうる。腎静脈内の圧力を下げることによる、以下でさらに詳細に議論される流量制限デバイスの使用は、薬学的ではなく血行動態的に腎臓灌流を増加させることができる。
図6は、本開示の様々な態様による、拍動流に応答して変化される例示的なインプラント可能なメディカルデバイス500を示している。EKGのR波によって表される拍動流は、収縮及び伸長するインプラント可能なメディカルデバイス500に隣接して示されている。インプラント可能なメディカルデバイス500のステント要素506は、図6に示されるように、拍動流からの圧力に応答して伸長し、かつ、該圧力の不足に応答して収縮するように構成されている。ステント要素506は、伸長構成においてさらなる制限を課し、増加した血流が望まれる動脈の近位の側枝血管への血流を制限する。
特定の例において、心不全(後期心不全など)の患者は、心拍出量(腎臓の一方又は両方の血圧及び流れ)の低下に部分的に起因して、交感神経系の状態が亢進することがある。この状態の1つの代償出量は、心拍出量を維持しようとする信号を生成することであり、これにより、心臓にさらなる負担(心筋の酸素需要)がかかる。本明細書で論じられるインプラント可能なメディカルデバイス、及びインプラント可能なメディカルデバイスを含む方法は、神経ホルモン応答の刺激を低減する(例えば、交感神経活性化神経系の低下)ために腎臓の圧力(平均又は最高収縮期)を増加させることを対象とする。インプラント可能なメディカルデバイス又はインプラント可能なメディカルデバイスを含む方法による交感神経系の活性化の低下の結果として、安静時の心拍速度及び血圧を低下させることができる。
さらに、特定の例において、心不全(後期心不全など)の患者は、部分的に心拍出量の低下により腎臓への血流障害を引き起こすレニン-アンギオテンシン-アルドステロン系(RAAS)の活性化を有することがある。上昇したRAASの結果は、有害な心筋構造変化を刺激する信号を生成することである。本明細書で論じられるインプラント可能なメディカルデバイス、及びインプラント可能なメディカルデバイスを含む方法は、RAASの刺激を低減するために腎臓内の圧力(平均又は最高収縮期)を増加させることを対象とする。インプラント可能なメディカルデバイス又はインプラント可能なメディカルデバイスを含む方法によるRAASの活性化の低下の結果として、交感神経系の活性化を低下及び有害な心臓リモデリングを減衰させることができる。
大動脈にインプラントされるインプラント可能なメディカルデバイスの以前の研究は、誘発された心不全(約30%の駆出率をもたらす冠状微小塞栓形成)を伴うイヌの応答を評価するために使用されてきた。対照群と比較して試験群で観察された血行動態的状態は、心機能の改善及び交感神経系の緊張の低下を示した。例えば、心拍速度及び平均動脈圧は低下したが、対照群と比較して収縮性は増加した。これらの比較結果は、対照群と比較した、proBNP及びNGALなどのバイオマーカーの正シフトによって裏付けられた。例として、インプラントを装着した動物は、クレアチニン含有量が約21%高く、尿の生成量が約35%増加し、利尿剤投与の結果としての血清クレアチニンの増加が約52%減少した。これらの結果は、インプラント可能なメディカルデバイス、例えば、血液を腎臓に指向させ又は腎動脈の遠位の大動脈内の血流を制限するインプラント可能なメディカルデバイスが心不全に関連する体液過剰及び心臓負荷の症状を軽減するのに役立つ可能性があることを示す。デバイスは、狭窄の近位の血圧を上昇させ、そうすることで、腎臓灌流圧を上昇させ、したがって腎臓灌流を増加させることが示されている。このデバイスの二次的な効果は、RAAS系の活性化の減少である。デバイスの有効性は、中枢血行動態、左心室(LV)機能及び腎機能の評価に基づいた。
さらに、以前の研究は、誘発される狭窄は、それが約40%に達するまでは流れ又は圧力にほとんど効果を有せず、その後、影響は動脈の直径及び血流速度に依存することを発見した。しかしながら、上記の動物実験に基づいて、超えると影響が劇的に増加するしきい値があることが発見された。これらの結果に基づく狭窄のレジームは、約40%〜約80%、より具体的には約50%〜約70%である。臨床的に、足首の圧力、ドップラー超音波速度又は下肢の他の血行動態的パラメータの測定を使用して、適切な四肢の灌流を確保しながら、誘発される狭窄の大きさを最適化することができる。
さらに、特定の例において、上記のデバイスは、大動脈又は大静脈の直径方向の制限を記載しているが、制限部分の長さもまた、大動脈又は大静脈の制限の量に影響を及ぼすことができる。したがって、制限部分の長さ及び制限部分の直径又は周囲を変化させて、所望の狭窄又は制限パーセンテージを達成することができる。
さらに、本明細書で論じられるデバイスは、動静脈(AV)瘻の治療のために血管内にインプラントされうる。AV瘻の形成は、血管系内の末梢抵抗の低下につながる可能性がある。AV瘻で又はそれに隣接して、本明細書で論じられるデバイスをインプラント処置することで、流れ抵抗を公称レベルまで増加させ、AV瘻に起因する末梢抵抗の減少を打ち消すことができる。特定の例において、デバイスは、AV瘻の遠位、AV瘻の近位又はAV瘻を横切ってインプラントされる。
合成ポリマー(グラフト構成要素として使用されうる)の例としては、限定するわけではないが、ナイロン、ポリアクリルアミド、ポリカーボネート、ポリホルムアルデヒド、ポリメチルメタクリレート、ポリテトラフルオロエチレン、ポリトリフルオロクロロエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、エラストマーオルガノシリコンポリマー、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリグリコール酸、ポリエステル、ポリアミド、それらの混合物、ブレンド及びコポリマーが挙げられ、それらは、グラフト材料として適している。1つの実施形態において、前記グラフトは、DACRON(登録商標)及びMYLAR(登録商標)を含むポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル及びKEVLAR(登録商標)などのポリアラミド、共重合ヘキサフルオロプロピレンを含む又は含まないポリテトラフルオロエチレン(PTFE)(TEFLON(登録商標)又はGORE-TEX(登録商標))などのポリフルオロカーボン、及び、多孔質又は非多孔質ポリウレタンのクラスから製造される。特定の例において、グラフトは、英国特許第1,355,373号、同第1,506,432号又は同第1,506,432号又は米国特許第3,953,566号、同第4,187,390号又は同第5,276,276号明細書に記載されている延伸フルオロカーボンポリマー(特にPTFE)材料を含み、これらの全体を参照により取り込む。好ましいフルオロポリマーのクラスとしては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)、テトラフルオロエチレン(TFE)とペルフルオロ(プロピルビニルエーテル)(PFA)のコポリマー、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)のホモポリマー及びTFEとのそのコポリマー、エチレン-クロロトリフルオロエチレン(ECTFE)、エチレン-テトラフルオロエチレン(ETFE)とポリフッ化ビニリデン(PVDF)とポリフッ化ビニリド(PVF)とのコポリマーが挙げられる。血管プロテーゼで広く使用されているために特に好ましいのはePTFEである。特定の例において、グラフトは、上記に列挙された前記材料の組み合わせを含む。特定の例において、グラフトは、体液に対して実質的に不透過性である。前記実質的に不透過性のグラフトは、体液に対して実質的に不透過性である材料から作製することができ、又は、(例えば、上記又は当該技術分野で知られている異なるタイプの材料を層状化することによって)体液に対して実質的に不透過性であるように処理又は製造された透過性材料から構築することができる。
グラフト材料の追加の例としては、限定するわけではないが、フッ化ビニリジン/ヘキサフルオロプロピレンヘキサフルオロプロピレン(HFP)、テトラフルオロエチレン(TFE)、フッ化ビニリデン、1−ヒドロペンタフルオロプロピレン、ペルフルオロ(メチルビニルエーテル)、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)、ペンタフルオロプロペン、トリフルオロエチレン、ヘキサフルオロアセトン、ヘキサフルオロイソブチレン、フッ素化ポリ(エチレン-コ-プロピレン)(FPEP)、ポリ(ヘキサフルオロプロペン)(PHFP)、ポリ(クロロトリフルオロエチレン)(PCTFE)、ポリ(フッ化ビニリデン(PVDF)、ポリ(フッ化ビニリデン-コ-テトラフルオロエチレン)(PVDF-TFE)、ポリ(フッ化ビニリデン-コ-ヘキサフルオロプロペン)(PVDF-HFP)、ポリ(テトラフルオロエチレン-コ-ヘキサフルオロプロペン)(PTFE-HFP)、ポリ(テトラフルオロエチレン-コ-ビニルアルコール)(PTFE-VAL)、ポリ(テトラフルオロエチレン-コ-ビニルアセテート)(PTFE-VAC)、ポリ(テトラフルオロエチレン-コ-プロペン)(PTFEP)、ポリ(ヘキサフルオロプロペン-コ-ビニルアルコール)(PHFP-VAL)、ポリ(エチレン-コ-テトラフルオロエチレン)( PETFE)、ポリ(エチレン-コ-ヘキサフルオロプロペン)(PEHFP)、ポリ(フッ化ビニリデン-コ-クロロトリフルオロエチレン)(PVDF-CTFE)及びそれらの組み合わせ、ならびに米国特許公開第2004/0063805号明細書に記載されている追加のポリマー及びコポリマー(参照によりその全体がすべての目的のために本明細書に取り込まれる)が挙げられる。追加のポリフルオロコポリマーとしては、テトラフルオロエチレン(TFE)/ペルフルオロアルキルビニルエーテル(PAVE)が挙げられる。 PAVEは、本質的に米国公開第2006/0198866号及び米国特許第7,049,380号明細書(これらの両方の全体をすべての目的のために参照により本明細書に取り込む)に記載されているように、ペルフルオロメチルビニルエーテル(PMVE)、ペルフルオロエチルビニルエーテル(PEVE)又はペルフルオロプロピルビニルエーテル(PPVE)であることができる。他のポリマー及びコポリマーとしては、ポリラクチド、ポリカプロラクトン-グリコリド、ポリオルトエステル、ポリ無水物、ポリアミノ酸、多糖類、ポリホスファゼン、ポリ(エーテル-エステル)コポリマー、例えば、PEO-PLLA又はそれらのブレンド、ポリジメチル-シロキサン、ポリ(エチレン-ビニルセテート)、アクリレート系ポリマー又はコポリマー、例えば、ポリ(ヒドロキシエチルメチルメタクリレート、ポリビニルピロリジノン、ポリテトラフルオロエチレンなどのフッ素化ポリマー、セルロースエステル及び米国刊行物2004/0063805号明細書(その全体を参照により本明細書に取り込む)に記載の任意のポリマー及びコポリマーが挙げられる。
本明細書で論じられるように、グラフト構成要素は、少なくとも1つのほぼ平坦な表面を有するほぼ平坦なリボン又はテープである結合部材を使用することによって、自己拡張型ステント要素に取り付けられることができる。特定の例において、テープ部材は接着剤でコーティングされた延伸PTFE(ePTFE)から作られている。接着剤は熱可塑性接着剤であることができる。特定の例において、熱可塑性接着剤は、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)であることができる。より具体的には、ePTFEのFEPコーティングされた側は、自己拡張型ステント及びグラフト構成要素の外面に向けて接触され、このようにして、自己拡張型ステントをグラフト構成要素に取り付けることができる。ステントをグラフトに取り付ける材料及び方法は、マーティンの米国特許第6,042,602号明細書に記載されており、それをあらゆる目的のために参照により本明細書に取り込む。
本明細書で論じられるステント要素は、様々な生体適合性材料から製造することができる。これらの材料としては、316Lステンレス鋼、コバルト-クロム-ニッケル-モリブデン-鉄合金(「コバルト-クロム」)、L605などの他のコバルト合金、タンタル、ニッケル-チタン合金(ニチノールなど)又は他の生体適合性金属を挙げることができる。特定の例において、上記で詳細に論じたように、ステント(及びグラフト)は自己拡張型であることができる。プロテーゼはバルーン拡張可能であることができる。
ニチノールなどの様々な金属の超弾性合金の様々な材料は、これらのステントでの使用に適している。材料の主な要件は、非常に薄いシート又は小径のワイヤに加工されたときにも、適切に弾力性があることである。高い弾力性を生じるように物理的、化学的又は他の方法で処理された様々なステンレス鋼は、コバルトクロム合金(例:ELGILOY(登録商標))、プラチナ/タングステン合金、特にニッケル-チタン合金(例えば、ニチノール)などの他の合金と同様に適切である。
本発明の範囲から逸脱することなく、議論された例示的な実施形態に様々な変更及び追加を行うことができる。例えば、上記の実施形態は特定の特徴に言及しているが、本発明の範囲はまた、特徴の異なる組み合わせを有する実施形態及び記載された特徴のすべてを含むわけではない実施形態を含む。したがって、本発明の範囲は、特許請求の範囲内に該当するすべてのそのような代替、変更及び変形を、それらのすべての均等形態とともに包含することが意図される。

Claims (15)

  1. 患者の血管内の血流を変化させるためのインプラント可能なメディカルデバイスであって、
    ステント要素、及び
    該ステント要素の少なくとも一部に取り付けられたグラフト構成要素
    を含んでなり、該グラフト構成要素は、腎臓の灌流及び利尿を改善するために、該グラフト構成要素に隣接して配置された第一の側枝への流れを約10%〜約30%減少させて、患者の腎動脈における流れ又は圧力を増加させるように構成された多孔性を有することを特徴とするデバイス。
  2. 前記グラフト構成要素は、流れが血管内で約10%〜30%減少するように最小の圧力降下でフィルムを通る血流を可能にするように構成された多孔質フィルムを含む、請求項1記載のデバイス。
  3. 前記グラフト構成要素は、フィルムを通る血流を可能にするように構成された穴を含む、請求項1記載のデバイス。
  4. 前記穴は前記グラフト構成要素にレーザドリル開けされた穴である、請求項1記載のデバイス。
  5. 患者の血管内の血流を変化させるためのインプラント可能なメディカルデバイスであって、
    該血管内の該血流を変化させるためにステント要素内で制限量を課すように構成されたステント要素であって、拍動流に応答して、該血管から延在している1つ以上の分枝血管への血流を増加させ、かつ、該制限量を変化させる、ステント要素、及び
    該血管の血管壁と係合し、かつ、該血管内に該ステント要素を配置するように構成されたアンカー部分
    を含んでなるデバイス。
  6. 前記アンカー部分は、前記ステント要素の一部の周りに配置された膜構成要素を含む、請求項5記載のデバイス。
  7. 前記ステント要素の一部の周りに配置された制限膜構成要素を含む制限部分をさらに含み、前記制限膜構成要素は、前記ステント要素の一部を制限し、前記ステント要素をテーパー化させ、かつ、前記ステント要素の直径を近位端から遠位端にかけて縮小させるように構成されている、請求項5〜6のいずれか1項記載のデバイス。
  8. 前記制限膜構成要素は前記ステント要素の遠位端に配置され、前記アンカー部分は前記ステント要素の近位端にある、請求項7記載のデバイス。
  9. 前記ステント要素は、脈動流からの圧力に応答して伸長し、かつ、該圧力の不足に応答して収縮することで、心周期全体を通して圧力を確保し、側枝への血流を増加させるように構成されている、請求項5〜8のいずれか1項記載のデバイス。
  10. 前記血管は大動脈であり、前記ステント要素は、腎臓灌流及び利尿を改善するために、患者の腎動脈への流れを増加させるように構成されている、請求項5〜9のいずれか1項記載のデバイス。
  11. 前記アンカー部分は、大動脈の血管壁に向かい合い、一方又は両方の腎動脈の遠位の大動脈に配置された導管内に約40%〜約80%の狭められた流れ管腔を創出し、大動脈の少なくとも1つの分枝血管への血流を変化させるように構成されている、請求項5〜10のいずれか1項記載のデバイス。
  12. 前記アンカー部分は、大静脈の血管壁に向かい合い、一方又は両方の腎静脈の遠位にある大静脈に配置された導管内に約40%〜約90%の狭められた流れ管腔を創出し、一方又は両方の腎静脈を通る血流を変化させるように構成されている、請求項5〜10のいずれか1項記載のデバイス。
  13. 前記ステント要素は、一方又は両方の腎静脈からの血圧を低下させ、腎臓を通る血流を促進するように構成されている、請求項12記載のデバイス。
  14. 前記ステント要素は、心周期全体を通して1つ以上の分枝血管への陽圧を増加させるように構成されている、請求項5〜13のいずれか1項記載のデバイス。
  15. 前記ステント要素及びアンカー部分は回収されるように構成されたスネアブルである、請求項5〜14のいずれか1項記載のデバイス。
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