JP2021524458A - 5−((5−メチル−2−((3,4,5−トリメチルフェニル)アミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)−ベンゾ[d]オキサゾール−2(3H)−オンのフマル酸塩 - Google Patents

5−((5−メチル−2−((3,4,5−トリメチルフェニル)アミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)−ベンゾ[d]オキサゾール−2(3H)−オンのフマル酸塩 Download PDF

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Abstract

5−((5−メチル−2−((3,4,5−トリメチルフェニル)アミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)−ベンゾ[d]オキサゾール−2(3H)−オン(化合物(I))のフマル酸塩、特にヘミフマル酸塩、そのような塩を含む組成物、及びそのような塩、特に化合物(I)ヘミフマル酸塩の製造の方法が記載される。塩は、JAK経路の調節又はJAKキナーゼ、特にJAK1の阻害を含む、喘息及びCORDなどの病態の治療に有用である。【化1】

Description

本開示は、以下で「化合物(I)」と呼ぶ5−((5−メチル−2−((3,4,5−トリメチルフェニル)−アミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)ベンゾ[d]オキサゾール−2(3H)−オンの塩、より詳細には化合物(I)のフマル酸塩に関する。
Figure 2021524458
フマル酸塩は、JAK1、JAK2、JAK3、及びTYK2を含む細胞質プロテインチロシンキナーゼのファミリーであるヤヌスキナーゼ(すなわちJAK)のみにより又は一部分媒介される病態の治療又は予防に有用であると期待される。JAKキナーゼのそれぞれは特定のサイトカインの受容体に選択的であるが、複数のJAKキナーゼが特定のサイトカイン又はシグナル伝達経路により影響され得る。研究により、JAK3が種々のサイトカイン受容体の共通γ鎖(γc)と会合することが示唆されている。特に、JAK3は、IL−2、IL−4、IL−7、IL−9、IL−15、及びIL−21の受容体に選択的に結合し、IL−2、IL−4、IL−7、IL−9、IL−15、及びIL−21のサイトカインシグナル伝達経路の一部である。キナーゼJAK1は、とりわけ、サイトカインIL−2、IL−4、IL−7、IL−9、及びIL−21の受容体と相互作用する。特定のサイトカインがそれらの受容体に結合すると同時に(例えば、IL−2、IL−4、IL−7、IL−9、IL−15、及びIL−21)、受容体のオリゴマー化が起こり、会合したJAKキナーゼの細胞質尾部が接近して、JAKキナーゼ上のチロシン残基のトランス−リン酸化を促進する。このトランス−リン酸化は、JAKキナーゼの活性化を起こす。
リン酸化されたJAKキナーゼは種々のシグナル伝達兼転写活性化因子(STAT)タンパク質と結合する。これらのSTATタンパク質は、チロシン残基のリン酸化により活性化されるDNA結合タンパク質であり、シグナリング分子と転写因子の両方として機能し、最終的に、サイトカイン応答遺伝子のプロモーター中に存在する特定のDNA配列に結合する(非特許文献1)。JAK/STATのシグナリングは、アレルギー、喘息、移植(同種異系移植片)拒絶、関節リウマチ、筋萎縮性側索硬化症、及び多発性硬化症などの自己免疫疾患などの多くの異常な免疫応答の媒介、並びに固形腫瘍並びに白血病及びリンパ腫などの血液系悪性腫瘍に関与している。JAK/STAT経路の薬学的介入の総説には、非特許文献2及び非特許文献3及び非特許文献4及び非特許文献5を参照されたい。
JAKキナーゼの重要性を考えると、JAK経路を調節する化合物は、リンパ球、マクロファージ、又は肥満細胞の機能が関与する疾患及び病態を治療するのに有用であり得る(非特許文献6;非特許文献7)。JAK経路の標的化又はJAKキナーゼの調節が治療上有用であることが期待される病態には、白血病、リンパ腫、移植片拒絶(例えば、膵島移植片拒絶、骨髄移植用途(例えば、移植片対宿主病)、自己免疫疾患(例えば、糖尿病)、及び炎症(例えば、喘息、アレルギー反応)がある。
JAK経路の調節を含む治療により利益を得ることが期待される多くの病態を鑑みると、JAK経路を調節する新たな化合物及び新たな形態の化合物並びにこれらの化合物を使用する方法が、多種多様な患者に多大な治療効果を与えるはずであることが明らかである。
化合物(I)は、ある種類のJAK阻害化合物及び700以上の具体的な化合物(遊離塩基形態のN2−(3,4,5−トリメチル)フェニル−5−メチル−N4−(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1,3−ベンゾオキサゾール−5−イル)−2,4−ピリミジンジアミンを含む−実施例I−365を参照)を開示する特許文献1に記載されている。N2−(3,4,5−トリメチル)−フェニル−5−メチル−N4−(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1,3−ベンゾオキサゾール−5−イル)−2,4−ピリミジンジアミンは、5−((5−メチル−2−((3,4,5−トリメチルフェニル)アミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)−ベンゾ[d]オキサゾール−2(3H)−オンとも命名され得る。特許文献2は、N2−(3,4,5−トリメチル)フェニル−5−メチル−N4−(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1,3−ベンゾオキサゾール−5−イル)−2,4−ピリミジンジアミンの種々の塩を含む、およそ250の追加のJAK阻害化合物を記載している。特許文献1にも特許文献2にも化合物(I)のフマル酸との塩の記載はない。
国際公開第2010/085684号パンフレット 国際公開第2012/15972号パンフレット
Leonard et al.,(2000),J.Allergy Clin.Immunol.105:877−888 Frank,(1999),Mol.Med.5:432:456 Seidel et al.,(2000),Oncogene 19:2645−2656 Vijayakriishnan et al,Trends Pharmacol.Sci 2011,32,25−34 Flanagan et al,J.Med.Chem.2014,57,5023−5038 Kudlacz et al.,(2004)Am.J.Transplant 4:51−57 Changelian(2003)Science 302:875−878
発明者らは、いまや、JAK経路の標的化又はJAKキナーゼ、特にJAK1の阻害が治療上有用である病態の治療において有用であるフマル酸塩として、特にヘミフマル酸塩として化合物(I)を調製できることを見出した。
Figure 2021524458
化合物(I)ヘミフマル酸塩は、化合物(I):フマル酸の1:2の化学量論を有する(上記に示される通り)。他の化合物(I)フマル酸塩の化学量論、例えば化合物(I):フマル酸の1:1の比率が可能であり、本開示が化合物(I):フマル酸のそのような化学量論の全てを包含することが理解されるべきである。
発明者らは、特に化合物(I)のヘミフマル酸塩が、化合物(I)遊離塩基に比べて好都合な性質を有することを見出した。例えば、化合物(I)ヘミフマル酸塩は、高い水溶解度及び良好な固有溶出速度を示す好都合な溶出プロファイルを有する。
本開示の第1の態様によると、化合物(I)フマル酸塩、特に化合物(I)のヘミフマル酸塩が提供される。
好適には、化合物(I)ヘミフマル酸塩は結晶性である。本開示のさらなる態様によると、結晶性の化合物(I)ヘミフマル酸塩が提供される。
化合物(I)フマル酸塩、特に化合物(I)ヘミフマル酸塩は、例えば水和された形態など、溶媒和された形態でも、溶媒和されていない形態でも存在し得る。本開示が、化合物(I)フマル酸塩、特に化合物(I)ヘミフマル酸塩のそのような溶媒和された形態及び溶媒和されていない形態を全て包含することが理解されるべきである。
発明者らは、以下で「形態A」とする化合物(I)ヘミフマル酸塩の特定の結晶形が、実質的に図1に示される通りのX線粉末回折(XRPD)パターンを与えることを特徴とすることを見出した。形態Aの最も顕著なピークは表1に示される(実施例1参照)。
本開示のさらなる態様によると、約11.3、16.9、27.2°2θの特異的ピークを有するX線粉末回折パターンを有する形態Aが提供される。
本開示のさらなる態様によると、約11.3、14.5、16.9、22.6、27.2°2θの特異的ピークを有するX線粉末回折パターンを有する形態Aが提供される。
本開示の別の態様によると、図1に示されるX線粉末回折パターンと実質的に同じX線粉末回折パターンを有する形態Aが提供される。
化合物(I)ヘミフマル酸塩の示差走査熱量測定(図2)は、307℃のオンセット温度を有する吸熱融解を示す。
好適には、形態Aは、他の形態の化合物(I)ヘミフマル酸塩を実質的に含まない。例えば、少なくとも80%の化合物(I)ヘミフマル酸塩が形態Aの形態であり、特に少なくとも90%、より特に少なくとも95%、さらにより特に少なくとも99%の化合物(I)ヘミフマル酸塩が形態Aの形態である。特定の実施形態において、少なくとも98%の化合物(I)ヘミフマル酸塩が形態Aの形態である。例えば、80%の化合物(I)ヘミフマル酸塩が形態Aの形態であることへの本明細書での言及は、化合物(I)ヘミフマル酸塩の重量による%を指す。
本明細書に記載の化合物(I)ヘミフマル酸塩は結晶性である。好適には、X線粉末回折データにより測定される結晶化度は、約80%超、特に約90%超、より特に約95%超など、例えば約60%超である。本開示の実施形態において、X線粉末回折データにより測定される結晶化度は約98%超であり、ここで、%結晶性は、結晶性である全試料塊(sample mass)の重量による%を指す。
化合物(I)の結晶形のX線粉末回折ピークを定義する先行する段落及び請求項において、用語「約〜で」は、当業者により認識される通り、ピークの精密な位置(すなわち列挙される2−θ角度値)が、測定装置の間で、試料によって、又は利用される測定条件のわずかな変動の結果としてわずかに変わり得るので、ピークの精密な位置が絶対値であると解釈されるべきではないことを示すように使用される。先行する段落中に、化合物(I)ヘミフマル酸塩形態Aが、図1に示されるX線粉末回折パターンと「実質的に」同じX線粉末回折パターンを与え、表1に示される実質的に最も顕著なピーク(2−シータ角度値)を有することも述べられている。この状況での用語「実質的に」の使用が、X線粉末回折パターンの2−シータ角度値が、装置により、試料により、又は利用される測定条件のわずかな変動の結果としてわずかに変わり得ることを示すことを意図し、そのため、図に示されるか引用されるピーク位置がやはり絶対値であると解釈されるべきではないことが理解されるべきである。
測定条件(装置、試料調製、又は使用される機械など)によって1種以上の測定誤差を有するX線粉末回折パターンが得られ得ることが当技術分野に公知である。特に、X線粉末回折パターンの強度が、測定条件及び試料調製により変動し得ることが一般に知られている。例えば、X線粉末回折の分野の当業者は、ピークの相対強度が、試験している試料の向き並びに使用している装置の種類及び設定により変動し得ることに気づくだろう。当業者は、反射の位置が、試料が回折計内で位置している正確な高さ及び回折計のゼロ較正により影響され得ることにも気づくだろう。試料の表面平面性も小さな影響を有し得る。そのため、当業者は、本明細書に提示される回折パターンデータが絶対的なものであると解釈されるべきではなく、本明細書に開示のものと実質的に同一な力回折パターンを与えるあらゆる結晶形が、本開示の範囲内にあることを認識するだろう(さらなる情報に関して、Jenkins,R & Snyder,R.L.‘Introduction to X−Ray Powder Diffractometry’John Wiley & Sons,1996を参照されたい)。
一般に、X線粉末ディフラクトグラムにおける回折角の測定誤差は、およそプラス又はマイナス0.1°2−シータであり得るが、そのような程度の測定誤差(すなわちプラス又はマイナス0.1°)を、本明細書のX線粉末回折データを考察する際に考慮に入れるべきである。さらに、強度が実験条件及び試料調製(例えば好ましい向き)により変動し得ることが理解されるべきである。
融点オンセット温度が、不純物含量、粒径、試料調製、及び測定条件(例えば加熱速度)などのいくつかのパラメーターにより影響され得ることが知られている。融点の代替の測定値が、他の種類の装置によっても、本明細書に(hereinar)記載のものと異なる条件の利用によっても与えられ得ることが認識されるだろう。そのため、本明細書に引用される融点及び吸熱図は、絶対値として理解されるべきではなく、DSCデータを解釈する際に、そのような測定誤差を考慮に入れるべきである。典型的には、融点は、±0.5℃以下変動し得る。
本開示による形態Aなど、化合物(I)ヘミフマル酸塩の結晶形は、他の好適な分析技法、例えばNIR分光法又は固体状態核磁気共鳴分光法を利用して、特性化し、且つ/又は他の物理的形態から区別することができる。
本開示の化合物(I)フマル酸塩の、特に化合物(I)ヘミフマル酸塩の化学構造は、定型的な方法、例えばプロトン核磁気共鳴(NMR)分析により確認できる。
5−((5−メチル−2−((3,4,5−トリメチルフェニル)アミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)−ベンゾ[d]オキサゾール−2(3H)−オンヘミフマル酸塩のX線粉末回折パターン(XRPD)を示す。 5−((5−メチル−2−((3,4,5−トリメチルフェニル)アミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)−ベンゾ[d]オキサゾール−2(3H)−オンヘミフマル酸塩の示差走査熱量測定トレースを示す。図にある文は吸熱のオンセット温度を示す。 微粒子化された5−((5−メチル−2−((3,4,5−トリメチルフェニル)アミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)−ベンゾ[d]オキサゾール−2(3H)−オンヘミフマル酸塩(A)、遊離塩基(B)、及びHBr塩(C)の溶出プロファイルを示す。
化合物(I)遊離塩基の合成
化合物(I)は、国際公開第2010/085684号パンフレットに記載の方法を利用して、又は本明細書の実施例に説明される通りに合成できる。
化合物(I)遊離塩基は、反応スキーム1に説明されるプロセスに従っても調製され、スキーム中で、中間体1がメタノールと共に反応器に入れられ、それに続いて炭酸水素ナトリウム及び水が入れられて、中間体2と反応する。
Figure 2021524458
中間体3及び4を、実施例に記載の通り反応させる。
さらに、DMSOなどの特定の溶媒からの化合物(I)遊離塩基の再結晶化は、化合物(I)を高純度で与える。さらに、化合物(I)遊離塩基のDMSOへの溶解により、以下に概説される化合物(I)ヘミフマル酸塩の調製のプロセスが与えられ、それは化合物(I)ヘミフマル酸塩の大規模製造に好適であり得る。
化合物(I)フマル酸塩、特に化合物(I)ヘミフマル酸塩の合成
本開示のさらなる態様によると、化合物(I)フマル酸塩、特に化合物(I)ヘミフマル酸塩の調製のプロセスであって:
(i)化合物(I)遊離塩基を好適な溶媒に溶解させること;
(ii)フマル酸を好適な溶媒に溶解させること;
(iii)2つの溶液を混合すること;
(iv)任意選択で、化合物(I)(ヘミ)フマル酸塩の種結晶を加えること;
(v)任意選択で、メタノール又はエタノールなどの貧溶媒を加えること;
(vi)化合物(I)(ヘミ)フマル酸塩を結晶化させること;
(vii)任意選択で、結晶を、水及び/又はメタノールなどの溶媒で洗浄すること;及び
(viii)化合物(I)(ヘミ)フマル酸塩を単離すること
を含むプロセスが提供される。
工程(i)及び(ii)の備考
簡便には、化合物(I)遊離塩基を、DMSO(ジメチルスルホキシド)などの好適な溶媒に溶解させる。簡便には、フマル酸を、DMSOなどの好適な溶媒に溶解させる。
結晶化は、溶液からの化合物の結晶化の公知の方法を利用して、例えば、種結晶を加えることにより、又は(ヘミ)フマル酸塩を含む溶液の過飽和を起こすことにより実施できる。過飽和は、例えば、溶液を冷却すること、溶媒を溶液から蒸発させることにより、又は好適な貧溶媒の溶液への添加により達成できる。
結晶性の化合物(I)ヘミフマル酸塩は、例えば、本明細書で実施例に記載の方法により調製できる。明細書及び/又は実施例のプロセスのいずれかにより得られる生成物は、本開示のさらなる態様である。
医薬組成物
化合物(I)フマル酸塩、特に化合物(I)ヘミフマル酸塩は、追加の賦形剤、希釈剤、又は担体なしに微粒子化された(miconised)固体粒子として吸入により投与できる。化合物(I)フマル酸塩、特に化合物(I)ヘミフマル酸塩は、好適な医薬組成物で投与することもできる。
本開示のさらなる態様によると、化合物(I)フマル酸塩、特に化合物(I)ヘミフマル酸塩を、薬学的に許容できる希釈剤又は担体と共に含む医薬組成物が提供される。化合物(I)ヘミフマル酸塩は、組成物中で、本明細書に記載の任意の形態で、例えば形態Aで使用され得る。
本開示の組成物は、吸入による投与に(例えば、微粉砕された散剤又は液体エアゾールとして)、又は好適な装置を使用する吹送による投与に(例えば微粉砕された散剤として)好適な形態であり得る。
本開示の組成物は、当技術分野に周知である従来の医薬賦形剤を使用する従来の手順により得ることができる。そのため、吸入向け組成物は、例えば、微粒子化されたラクトース又は他の好適な賦形剤を、例えば組成物の90w/w%までの量で含み得る。
必要な場合、化合物(I)フマル酸塩、特に化合物(I)ヘミフマル酸塩は、製剤の前に粉砕又は微粒子化されて、化合物(I)ヘミフマル酸塩の均一な粒径分布が与えられ得る。例えば、化合物(I)ヘミフマル酸塩は粉砕されて、約1μm〜3μmの平均粒径を与え得る。好適な粉砕及び微粒子化方法は周知である。
1種以上の賦形剤と組み合わされて単一の剤形を生み出す有効成分の量は、治療される宿主及び特定の投与経路に応じて必然的に様々になるだろう。例えば、ヒトの吸入向け製剤は、一般的に、例えば、適切で簡便な量の賦形剤と混ぜられたおよそ0.005mg〜10mgの活性薬剤を含むだろうが、それは、全組成物の約5〜約95重量パーセントで変動し得る。
化合物(I)フマル酸塩、特に化合物(I)ヘミフマル酸塩の治療目的又は予防目的の投与量の大きさは、当然、医薬の周知の原理により、病態の性質及び重症度、動物又は患者の年齢及び性別、並びに投与経路に応じて様々になるだろう。
吸入による投与には、例えば、0.1μg/kg〜0.1mg/kg体重の範囲の投与量、例えば5μg/kgが典型的に使用される。
化合物(I)フマル酸塩、特に化合物(I)ヘミフマル酸塩は、水性媒体中で、国際公開第2010/085684号パンフレットに記載の試験及びアッセイにより評価される生物学的活性を有する遊離塩基化合物(I)に解離する(例えば、細胞系アッセイにおいて、実施例I−365が0.5μM未満のJAK活性IC50を有することを示す314ページを参照されたい)。
したがって、本開示の化合物(I)フマル酸塩、特に化合物(I)ヘミフマル酸塩は、JAK、特にJAK1により単独で又は一部分媒介される疾患又は病状の治療において有用であることが期待され、すなわち化合物(I)フマル酸塩、特に化合物(I)ヘミフマル酸塩を使用して、そのような治療を必要とする温血動物においてJAK阻害効果を生み出すことができる。
重要なことには、本開示の化合物(I)フマル酸塩、特に化合物(I)ヘミフマル酸塩を使用して、全体的又は部分的にJAKキナーゼ活性により媒介される疾患(本明細書において、「JAKキナーゼ媒介性疾患」と称される)の治療又は予防に向かう治療手法としてJAKキナーゼをインビボで阻害できる。治療又は予防できるJAKキナーゼ媒介性疾患の非限定的な例としては、アレルギー及び喘息など、国際公開第10/085684号パンフレットに言及されているものがある。
先に列記された障害に加えて、化合物(I)フマル酸塩、特に化合物(I)ヘミフマル酸塩は、種類、原因、又は病因を問わない閉塞性、拘束性、又は炎症性気道疾患、特に、上述の通り、喘息、特にアトピー性喘息、アレルギー性喘息、非アトピー性喘息、気管支喘息、非アレルギー性喘息、肺気腫性喘息、運動誘発性喘息、感情誘発性喘息(emotion−induced asthma)、環境因子により起こされる外因性喘息、細菌、真菌、原生動物、及び/又はウイルス感染と関連する感染型喘息、細気管支炎、咳喘息、薬剤誘発性喘息など、非限定的に、季節性アレルギー性鼻炎、通年性アレルギー性鼻炎、血管運動性鼻炎、急性、慢性、篩骨洞、前頭洞・上顎洞(frontal maxillary)又は蝶形骨洞炎を含む副鼻腔炎を含む、病因が異なる鼻炎又は副鼻腔炎;非限定的に、慢性気管支炎、肺気腫、気管支拡張症、嚢胞性線維症、閉塞性細気管支炎を含む慢性閉塞性肺疾患(COPD)、慢性閉塞性肺疾患(COLD)、慢性閉塞性気道疾患(COAD)又は小気道閉塞;特に、急性気管支炎、急性喉頭気管気管支炎、慢性気管支炎、乾性気管支炎、湿性気管支炎(productive bronchitis)、感染性喘息性気管支炎、ブドウ球菌又は連鎖球菌気管支炎及び肺胞性気管支炎(vesicular bronchitis)を含む気管支炎を含む閉塞性、拘束性、又は炎症性気道疾患の治療に有用であり得る。
したがって、医薬品として使用するための、化合物(I)フマル酸塩、特に化合物(I)ヘミフマル酸塩が提供される。
さらなる態様によると、ヒトなどの温血動物におけるJAK阻害効果の産出に使用するための、化合物(I)フマル酸塩、特に化合物(I)ヘミフマル酸塩が提供される。
そのため、この態様によると、ヒトなどの温血動物におけるJAK阻害効果の産出に使用するための医薬品の製造における、化合物(I)フマル酸塩、特に化合物(I)ヘミフマル酸塩の使用が提供される。
この態様のさらなる特徴によると、そのような治療を必要とするヒトなどの温血動物においてJAK阻害効果を生みだす方法であって、前記動物に、有効量の化合物(I)フマル酸塩、特に化合物(I)ヘミフマル酸塩を投与することを含む方法が提供される。
さらなる態様によると、喘息又はCOPDの予防又は治療に使用するための、化合物(I)フマル酸塩、特に化合物(I)ヘミフマル酸塩が提供される。
さらなる態様によると、喘息又はCOPDの予防又は治療に使用するための医薬品の製造における、化合物(I)フマル酸塩、特に化合物(I)ヘミフマル酸塩の使用が提供される。
この態様のさらなる特徴によると、そのような治療を必要とするヒトなどの温血動物における喘息又はCOPDを予防又は治療する方法であって、前記動物に、有効量の化合物(I)フマル酸塩、特に化合物(I)ヘミフマル酸塩を投与することを含む方法が提供される。
本開示の化合物(I)フマル酸塩、特に化合物(I)ヘミフマル酸塩は、同時の、他の又は連続的な投与により、他の有効成分と組み合わせて使用され得る。本開示の一態様において、「組合せ」は同時の投与を指す。本開示の別の態様において、「組合せ」は別な投与を指す。本開示のさらなる態様において、「組合せ」は連続的な投与を指す。投与が連続的又は別である場合、第2の成分を投与する遅延は、組合せの有益な効果を失うようなものであってはいけない。
そのような組合せに使用できる他の有効成分の例としては、以下の段落のa)からk)で言及されるものがある。
さらなる態様において、化合物(I)フマル酸塩、特に化合物(I)ヘミフマル酸塩及び下記から選択される少なくとも1種の有効成分を含む(例えば、COPD又は喘息など、本明細書に列記される疾患及び病態の1つの治療のための医薬品として使用するための)医薬組成物が提供される:
a)β−アドレナリン受容体アゴニスト;
b)ムスカリン受容体アンタゴニスト;
c)ジョイント(joint)ムスカリン受容体アンタゴニスト及びβ−アドレナリン受容体アゴニスト;
d)トル様受容体アゴニスト(TLR7又はTLR9アゴニストなど)
e)アデノシンアンタゴニスト;
f)グルココルチコイド受容体アゴニスト(ステロイド性又は非ステロイド性);
g)p38アンタゴニスト;
h)IKK2アンタゴニスト;
i)PDE4アンタゴニスト;
j)ケモカイン受容体機能の調節物質(CCR1、CCR2B、CCR5、CXCR2、又はCXCR3受容体アンタゴニストなど);又は
k)CRTh2アンタゴニスト。
本開示は、実施例によりさらに説明されるが、それは、本開示のいくつかの実施形態を詳述することを意図する。これらの実施例は、本開示の範囲を限定することを意図せず、本開示の範囲を限定すると解釈されるべきではない。本開示が、本明細書に詳述されるものとは別な方法で実施され得ることが明らかだろう。本明細書の教示を鑑みると本開示の多くの改変及び変形体が可能であり、したがって、それらは本開示の範囲内にある。
実施例において、特記されない限り:
(i)収率は、説明のためにのみ与えられ、必ずしも達成可能な最大値ではない;
(ii)与えられる場合、NMRデータは、特記されない限り、全重水素化ジメチルスルホキシド(DMSO−d)を溶媒として使用して百万分率(ppm)で与えられる主な診断用プロトン(diagnostic protons)のデルタ値の形態である;以下の略語を使用した:s、シングレット;d、ダブレット;t、トリプレット;q、カルテット;m、マルチプレット;br、ブロード;
(iii)化学記号はその通常の意味を有する;SI単位及び記号を使用する;
(iv)溶媒比は体積:体積(v/v)の表現で与えられる;
(v)X線粉末回折分析は、実施例に記載の通り実施した。
(vi)以下の実施例において、述べられるモル数及び収率は、100%w/wの原材料及び試薬を指し、それにより、使用した材料の純度を考慮に入れた。
実施例1
MeOH(6.8μmol)中のフマル酸の溶液(80mMの84.9μL)を、固体の化合物(I)遊離塩基(5.4mg、14μmol−以下に記載の通り調製)に加えた。懸濁液を、ボルテックススターラーを使用して2分間激しく撹拌した。懸濁液は濃くなり、追加量(200μL)の純粋なMeOHを加えた。懸濁液を、周囲温度で磁気撹拌子スターラーを使用してさらに2時間撹拌した。塩形成及び結晶性をX線粉末回折測定により確認した(表1参照)。塩の化学量論をNMRにより決定した。
H NMR(600MHz,DMSO)δ2.00(s,3H),2.02(s,6H),2.09(s,3H),6.63(s,1H),7.22−7.24(m,3H),7.31−7.32(m,2H),7.85(s,1H),8.34(s,1H),8.77(s,1H),11.60(s,1H).
6.63のピークは、フマル酸対イオンによるものである。面積(1H)は、化合物(I):フマル酸の1:2の化学量論、すなわちヘミフマル酸塩を示す。
XRPDのために、試料をシリコン単結晶(SSC)ウェハーマウントに載せ、粉末X線回折を、Theta−Theta PANalytical X’Pert PRO(X線の波長1.5418ÅニッケルフィルタリングされたCu線、電圧45kV、フィラメント放出40mA)で記録した。自動可変発散及び散乱防止スリットを使用し、測定の間、試料を回転させた。試料を、0.013°ステップ幅及び233秒のステップ測定時間を使用して2〜50°2シータで、PIXCEL検出器(有効長(active length)3.35°2シータ)を使用してスキャンした。
Figure 2021524458
化合物(I)遊離塩基
化合物(I)遊離塩基は、国際公開第2010/085684号パンフレットに記載の通り、又は以下の実施例3に記載の通り得ることができる。化合物(I)遊離塩基は、以下に記載の通り使用前に再結晶化できる。
遊離塩基の再結晶化
DMSO(30mL、7.1mL/g)を、5−((5−メチル−2−((3,4,5−トリメチルフェニル)−アミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)ベンゾ[d]オキサゾール−2(3H)−オン(4.2g、11.19mmol)に加え、混合物を90℃に加熱した。不溶性物質を濾去し、撹拌しながら熱を除いて、混合物を徐々に周囲温度にした。混合物を、周囲温度で一晩撹拌し、固形の物質を濾去した。フィルターケーキをMeOHにより充分に洗浄すると、周囲温度で真空乾燥させた後におよそ2.7g(64%)の固体が生じた。
或いは、5−((5−メチル−2−((3,4,5−トリメチルフェニル)−アミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)ベンゾ[d]オキサゾール−2(3H)−オン(2.7g)を、90℃のおよそ24mlのDMSOを使用して溶解させた。MeOH(およそ5ml)をゆっくりと加え、混合物をゆっくりと周囲温度にした。混合物を一晩周囲温度で撹拌し、濾過し、フィルターケーキをMeOHにより充分に洗浄すると、2.27g(84%)の固体の化合物(I)遊離塩基が生じた。
実施例2
化合物(I)(50mg、0.13mmol−本明細書に記載の通り調製)を、60℃のDMSO(1mL)に撹拌しながら溶解させた。フマル酸(8mg、0.7mmol)を60℃のEtOH(1mL)に溶解させ、生じた溶液を、60℃の化合物(I)DMSO溶液に滴加した。沈殿は起こらなかった。加熱を停止し、およそ55℃で沈殿が溶液から始まった。懸濁液を、撹拌しながら一晩周囲温度に放冷した。固体を濾過により単離し、固体形態をX線粉末回折測定により特定した。
化合物(I)ヘミフマル酸塩の熱事象を、TA DSC Q2000装置での変調示差走査熱量測定(DSC)により分析した。ピンホールのある標準的なアルミニウムクローズドカップに収容された2.7mgの物質を、毎分5℃の一定の加熱速度で20℃〜380℃の温度範囲にわたり、変調間隔45秒で0.6℃の重ね合わされた変調(overlayed modulation)で測定した。窒素を使用するパージガスを使用した(流量毎分50mL)。
化合物(I)ヘミフマル酸塩の示差走査熱量測定(図2)は、307℃のオンセット融解温度を有する吸熱融解を示す。
実施例3
化合物(I)遊離塩基(およそ1.25kg−以下に記載の通り調製)を、DMSO(およそ15.7L)に、70〜75℃への加熱と同時に溶解させた。フマル酸(およそ190g)を、別な容器中のDMSO(600mL)に溶解させ、次いで、化合物(I)遊離塩基の溶液に入れた。フマル酸の溶液が移送ラインを通った後にライン洗浄を適用して、フマル酸が化合物(I)の溶液に完全に加えられたことを確実にした。化合物(I)ヘミフマル酸塩の種結晶(例えば、実施例2の通りに調製)を、およそ70〜75℃のバッチ温度で入れて、塩の結晶化を開始した。さらなる結晶化は、およそ25Lのエタノールを長時間にわたって加えることにより起こった。その後に、バッチの内容物を、制御しながら5℃に冷却した。最後に、バッチの内容物を濾過し、エタノールで洗浄し、乾燥させた(例えば、真空下55〜60℃)。
化合物(I)遊離塩基
5−((5−メチル−2−((3,4,5−トリメチルフェニル)−アミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)ベンゾ[d]オキサゾール−2(3H)−オン(化合物(I))遊離塩基を、以下に記載の通りに得た。
実施例3−A
2−クロロ−5−メチル−N4−(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1,3−ベンゾオキサゾール−5−イル)−4−ピリミジンアミン(94.3g、0.34mol)及び3,4,5−トリメチルアニリン塩酸塩(69.2g、0.40mol)を、イソプロパノール(700ml)及び2,2,2−トリフルオロ酢酸(TFA)(75.5mL、0.98mol)に懸濁させた。溶液を、密閉したオートクレーブ内で、約107℃で(外部ジャケット)一晩加熱した。およそ36時間後に、いくらかの追加のTFA(3.8ml)を入れ、反応物を、約1.4バールの圧力下、少なくとも66時間にわたり125℃(外部ジャケット)にさらに保った。生じた反応混合物を別の反応器に放出した。メタノール中7Nアンモニア(265ml)及びメタノール(510ml)を反応混合物に入れ、次いで、それを少なくとも2時間保った。次いで、反応器の内容物を濾過し、スラリーをメタノール(1L)で洗浄し、オーブン中で乾燥させた(湿重量290.1g)。粗製の固体の分析により、73.4%の純度が示された。純度を上げるために、生じた固体を乳棒及び乳鉢により粉砕し、超音波浴中のメタノール(2L)に入れ、少なくとも1時間保った。容器の内容物を濾過し、次いで50℃で真空下で乾燥させると、5−((5−メチル−2−((3,4,5−トリメチルフェニル)−アミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)ベンゾ[d]オキサゾール−2(3H)−オンを与えた(その純度が80.4%に上昇したことが観察された)。
5−((5−メチル−2−((3,4,5−トリメチルフェニル)−アミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)ベンゾ[d]オキサゾール−2(3H)−オンの別の調製において、2−クロロ−5−メチル−N4−(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1,3−ベンゾオキサゾール−5−イル)−4−ピリミジンアミン(94.3g、0.34mol)及び3,4,5−トリメチルアニリン塩酸塩(69.4g、0.40mol)を、イソプロパノール(760ml)及び2,2,2−トリフルオロ酢酸(TFA)(76mL、0.98mol)に懸濁させた。溶液を、密閉されたオートクレーブ内で125℃(外部ジャケット)に終夜少なくとも72時間加熱した。生じた反応混合物を別の反応器に放出した。メタノール中7Nアンモニア(265ml)及びメタノール(510ml)を反応混合物に入れ、それを少なくとも2時間保ち、それに続いて1時間超音波浴中に保った。次いで、反応器の内容物を濾過し、メタノール(3L)で洗浄し、50℃でオーブン乾燥させた。
5−((5−メチル−2−((3,4,5−トリメチルフェニル)−アミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)ベンゾ[d]オキサゾール−2(3H)−オン(362g、0.96mol)及びメタノール(6.5L)を10Lフラスコに入れた。懸濁液に、窒素下で、ベンゼンスルホン酸(184.9g、1.17mol)を入れた。溶液が形成され、それを少なくとも16時間保った。形成した生じた懸濁液を濾過し、メタノール(1.0L)及び酢酸エチル(1.0L)により洗浄し、最後に、50℃で一定重量まで乾燥させると、5−((5−メチル−2−((3,4,5−トリメチルフェニル)−アミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)ベンゾ[d]オキサゾール−2(3H)−オンベンゼンスルホン酸塩を与えた。
最後に、5−((5−メチル−2−((3,4,5−トリメチルフェニル)−アミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)ベンゾ[d]オキサゾール−2(3H)−オンベンゼンスルホン酸塩(396.2g)、酢酸エチル(11.0L)、及び2M水酸化ナトリウム(2.0L)を20Lフラスコに入れた。最初に、溶液が形成され、その後固体が沈殿した。容器の内容物を少なくとも1時間保ち、濾過し、メタノール(約3L)で洗浄し、真空下50℃で一定重量まで乾燥させると、5−((5−メチル−2−((3,4,5−トリメチルフェニル)−アミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)ベンゾ[d]オキサゾール−2(3H)−オン(化合物(I))遊離塩基を与えた。
実施例3−B
2−クロロ−5−メチル−N4−(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1,3−ベンゾオキサゾール−5−イル)−4−ピリミジンアミン(1.0当量)、3,4,5−トリメチルアニリン(1.2当量)及びジメチルスルホキシド(DMSO)(10相対体積(rel.vol))の懸濁液を、約85〜100℃に約16〜24時間加熱した。反応の完了後に(HPLC分析によりモニターした;IPT:6%未満のピリミジンアミン出発物質)、混合物を約35℃に冷却した。メタノール(30相対体積)を入れ、容器の内容物を5〜7℃に冷却し、約45〜60分間保った。生じた固体を濾去し、メタノールで洗浄した。湿った固体を、トリエチルアミン(TEA)(2.0当量)及びジメチルスルホキシド(DMSO)(5相対体積)と共に反応器に戻した。容器の内容物を約75〜80℃に加熱し、次いで、約45℃に冷却した。メタノール(20相対体積)を容器に入れ、容器の内容物を少なくとも2〜3時間保った。沈殿した固体を濾去し、水で洗浄し、次いでメタノールで洗浄した。固体を約55〜60℃のオーブンで真空下で乾燥させると、5−((5−メチル−2−((3,4,5−トリメチルフェニル)−アミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)ベンゾ[d]オキサゾール−2(3H)−オン(化合物(I))遊離塩基を与えた。
実施例4:溶出測定
異なる形態の化合物(I)の溶出プロファイルを、インサイチュで200〜700nmの吸光度を走査するためのフォトダイオードアレイ検出器に接続された光ファイバーディッププローブを利用する小型化溶出試験装置、μ−DISS Profiler(pION、MA)を使用して調査した。一般に、0.5mgの微粒子化された物質を、撹拌されている溶出媒体(20mL 0.1M酢酸緩衝液、pH4.5、200rpm、37℃)に加えた。溶出プロファイルは、280nm波長でのUV吸光度を測定することにより生成した。対象の物質を三連で評価した。
化合物(I)遊離塩基及び化合物(I)ヘミフマル酸塩を記載の通り調製した。
化合物(I)HBr塩を下記の通り調製した:
HBrのMeOH溶液(80mMの179.8μL、14.4μmol)を、化合物(I)(5.1mg、13.6μmol)に加えた。懸濁液を、ボルテックススターラーを使用して2分間激しく撹拌した。懸濁液が濃くなり、追加量の純粋なMeOH(200μL)を加えた。懸濁液を、磁気撹拌子スターラーを使用して周囲温度でさらに2時間撹拌した。塩形成及び結晶性をX線粉末回折測定により確認した。
物質の粒径は、下記の通り、2インチスパイラルジェットミル又は1インチMCOne流体ジェットミルを使用する微粒子化により減少させ、それに続いてその後の粒径分布(PSD)測定をした。
試験物質を、ベンチュリフィードシステムを介して、振動フィーダーによりジェットミルチャンバーに供給した。微粒子化は、ジェットミルチャンバー中の角度付きノズルを通って押し進む圧縮ガス(窒素)によりもたらされた粒子衝突により達成された。異なるサイズの粒子は、異なる速度及び運動量を発生させ、粒径が減少するにつれ、粒子はジェットミルの中心に向かってらせん状に進み、排気により出て回収瓶に入る。微粒子化すべき化合物の固有の性質に加えて、粒径を制御するプロセスパラメーターは、供給速度、粉砕圧力、及びベンチュリ圧力であり、これらを以下の表2にまとめる。
Figure 2021524458
PSDは、Scirocco 2000ドライセル(dry cell)を備えたMalvern Mastersizer 2000レーザー回折装置を使用して測定した。
散乱モデル:フラウンホーファー
分析モデル:汎用(微粉(fine))
感度:通常
粒径RI:0.0
分散剤RI:1.0
吸収:0.0
振動供給速度:70%
分散圧力:2.75バール
測定時間:3,105秒
測定スナップ(Measurement snaps):3105
バックグラウンド時間:10秒
バックグラウンドスナップ:10000
代表的な溶出プロファイルを、微粒子化された遊離塩基、微粒子化されたHBr塩、及び微粒子化されたヘミフマル酸塩に関して図3に描写する。
ヘミフマル酸塩の溶出プロファイルは、初期溶出速度並びにこの実験条件の間の測定された溶解度に関して、微粒子化された遊離塩基とは著しく異なる。ヘミフマル酸塩は、遊離塩基と比べて増大した溶出速度並びに増大した溶解度(例えば、50分でおよそ6倍の増加)を示す。さらに、この増大は、実験全体の継続期間にわたって観測された。比較すると、HBr塩は、1時間で微粒子化された遊離塩基と比べて溶解度の増加を全く示さない非常に異なる溶出プロファイルを示した。図3に描写される両方の塩は、遊離塩基と比べて変化した溶出プロファイルを示す。他の塩も試験したが、しかし、ヘミフマル酸塩のみが好適な溶出プロファイルを生み出した。このプロファイルは、良好な(増加した)溶解度と、遊離塩基と比べた塩溶出の適切な速度の間の適切なバランスを表す。したがって、物質は、肺内に好適な期間の間のみとどまり(安全性を支援する)、適切な濃度の活性遊離塩基物質を送達して、効能を支援する。

Claims (12)

  1. 5−((5−メチル−2−((3,4,5−トリメチルフェニル)アミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)−ベンゾ[d]オキサゾール−2(3H)−オン(化合物(I))のフマル酸塩。
    Figure 2021524458
  2. 5−((5−メチル−2−((3,4,5−トリメチルフェニル)アミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)−ベンゾ[d]オキサゾール−2(3H)−オンのヘミフマル酸塩である、請求項1に記載の塩。
  3. 結晶形である5−((5−メチル−2−((3,4,5−トリメチルフェニル)アミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)−ベンゾ[d]オキサゾール−2(3H)−オンのヘミフマル酸塩である、請求項2に記載の塩。
  4. 11.3、16.9、及び27.2°2θ(±0.1°)の特異的ピークを有するX線粉末回折パターンを特徴とする、請求項3に記載の塩。
  5. 約11.3、14.5、16.9、22.6、及び27.2°2θ(±0.1°)の特異的ピークを有するX線粉末回折パターンを特徴とする、請求項3又は4に記載の塩。
  6. 307℃±0.5℃のオンセット温度を有する吸熱融解を有する示差走査熱量測定トレースを特徴とする、請求項3〜5のいずれか一項に記載の塩。
  7. 請求項2〜6のいずれか一項に記載の5−((5−メチル−2−((3,4,5−トリメチルフェニル)アミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)−ベンゾ[d]オキサゾール−2(3H)−オンのヘミフマル酸塩の調製の方法であって:
    (i)5−((5−メチル−2−((3,4,5−トリメチルフェニル)アミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)−ベンゾ[d]オキサゾール−2(3H)−オン遊離塩基を、DMSOなどの好適な溶媒に溶解させること;
    (ii)フマル酸を、DMSOなどの好適な溶媒に溶解させること;
    (iii)前記2種の溶液を混合すること;
    (iv)任意選択で、前記5−((5−メチル−2−((3,4,5−トリメチルフェニル)アミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)−ベンゾ[d]オキサゾール−2(3H)−オンのヘミフマル酸塩の種結晶を加えること;
    (v)前記5−((5−メチル−2−((3,4,5−トリメチルフェニル)アミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)−ベンゾ[d]オキサゾール−2(3H)−オンのヘミフマル酸塩を結晶化させること;及び
    (vi)前記5−((5−メチル−2−((3,4,5−トリメチルフェニル)アミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)−ベンゾ[d]オキサゾール−2(3H)−オンのヘミフマル酸塩を単離すること
    を含む方法。
  8. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の5−((5−メチル−2−((3,4,5−トリメチルフェニル)アミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)−ベンゾ[d]オキサゾール−2(3H)−オンのフマル酸塩を、薬学的に許容できる賦形剤、希釈剤、又は担体と共に含む医薬組成物。
  9. 医薬品として使用するための、請求項1〜6のいずれか一項に記載の5−((5−メチル−2−((3,4,5−トリメチルフェニル)アミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)−ベンゾ[d]オキサゾール−2(3H)−オンのフマル酸塩。
  10. 喘息又はCOPDの治療に使用するための医薬品の製造における、請求項1〜6のいずれか一項に記載の5−((5−メチル−2−((3,4,5−トリメチルフェニル)アミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)−ベンゾ[d]オキサゾール−2(3H)−オンのフマル酸塩の使用。
  11. 喘息又はCOPDの治療に使用するための、請求項1〜6のいずれか一項に記載の5−((5−メチル−2−((3,4,5−トリメチルフェニル)アミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)−ベンゾ[d]オキサゾール−2(3H)−オンのフマル酸塩。
  12. 喘息又はCOPDの治療を必要とするヒトなどの温血動物における喘息又はCOPDを治療する方法であって、前記動物に、請求項1〜6のいずれか一項に記載の、有効量の5−((5−メチル−2−((3,4,5−トリメチルフェニル)アミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)−ベンゾ[d]オキサゾール−2(3H)−オンのフマル酸塩を投与することを含む方法。
JP2020564718A 2018-05-24 2019-05-20 5−((5−メチル−2−((3,4,5−トリメチルフェニル)アミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)−ベンゾ[d]オキサゾール−2(3H)−オンのフマル酸塩 Pending JP2021524458A (ja)

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