JP2021521780A - 合成rig−i様受容体アゴニスト - Google Patents

合成rig−i様受容体アゴニスト Download PDF

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Abstract

本開示は、特に、RIG−I様受容体(RLR)に結合し、これをアゴナイズするRNA分子(例えば、RNAヘアピンアゴニスト)、およびある障害(例えば、癌)を治療するか、またはその1つ以上の症状を改良する方法における上述の分子の使用に関する。いくつかの実施形態において、本開示のRLRアゴニストは、以下:(i)GTリピートモチーフ、(ii)GAリピートモチーフ、(iii)AUCGリピートモチーフ、(iv)AUリピートモチーフ、(v)ジピリミジンモチーフ、(vi)ジプリンモチーフ、(vii)ピリミジントリプレットモチーフ、(viii)プリントリプレットモチーフ、(ix)回文配列モチーフ、および(x)(i)〜(ix)のいずれかの組み合わせからなる群から選択される配列モチーフを含む。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2018年4月19日に出願された米国仮出願第62/659,999号の利益を主張する。上述の出願の内容全体は、この参照により本明細書に組み込まれる。
細胞に入り込んだ外因性核酸、特に、ウイルス核酸は、自然免疫応答を誘導し、特に、インターフェロン(IFN)産生および細胞死といった事象を引き起こす。ウイルスRNAを感知すると、RIG−I様受容体は、I型インターフェロン(IFN)分泌を誘導し、感染した細胞および隣接細胞において、抗ウイルス性IFN誘導タンパク質のアップレギュレーションを引き起こし、ウイルス複製を抑制する。さらなる下流の事象は、免疫細胞を引き寄せ、適応免疫応答の引き金となる。これに加え、RIG−Iリガンドは、多くの異なる種類の腫瘍細胞のアポトーシスを誘導するが、正常細胞のアポトーシスは誘導しないことが報告されている。
免疫調節タンパク質の活性を調節するためのさらなる改良された組成物および方法が依然として必要である。このような薬剤は、癌の免疫療法および他の状態(例えば、慢性感染)の治療に使用することができる。多様な治療免疫調節用途のための改良されたRIG−I様受容体リガンドを開発することが必要である。
本開示は、少なくとも部分的に、RIG−I様受容体アゴニストとして機能する合成RNA分子の発見に基づく。
いくつかの態様において、本開示は、RIG−I様受容体(RLR)に対して特異的に結合する合成RIG−I様受容体(RLR)アゴニストであって、アゴニストが、リンカーによって第2のポリヌクレオチドに接続する第1のポリヌクレオチドを含む平滑末端化されたヘアピンRNAを含み、第1のポリヌクレオチドは、第2のポリヌクレオチドに対して十分に相補性であり、二本鎖を形成し、二本鎖は、19個未満の塩基対を含み、第1のオリゴヌクレオチドの5’最末端ヌクレオチドは、5’ジホスフェートもしくはトリホスフェート部分、またはその誘導体もしくはアナログを含み、アゴニストは、配列モチーフを含み、この配列モチーフは、この配列モチーフを含まないアゴニストと比較して、RLRによって媒介される少なくとも1つの改良された生体活性を与える、合成RIG−I様受容体(RLR)アゴニストを提供する。いくつかの実施形態において、第1のポリヌクレオチドは、配列モチーフを含む。
いくつかの実施形態において、本開示のRLRアゴニストは、以下:
(i)GTリピートモチーフ、
(ii)GAリピートモチーフ、
(iii)AUCGリピートモチーフ、
(iv)AUリピートモチーフ、
(v)ジピリミジンモチーフ、
(vi)ジプリンモチーフ、
(vii)ピリミジントリプレットモチーフ、
(viii)プリントリプレットモチーフ、
(ix)回文配列モチーフ、および
(x)(i)〜(ix)のいずれかの組み合わせからなる群から選択される配列モチーフを含む。
いくつかの実施形態において、本開示のRLRアゴニストは、配列モチーフの組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、配列モチーフの組み合わせは、GTリピートモチーフとプリントリプレットモチーフである。いくつかの実施形態において、配列モチーフの組み合わせは、AUCGリピートモチーフとジピリミジンモチーフである。いくつかの実施形態において、配列モチーフの組み合わせは、AUGCリピートモチーフとジプリンモチーフである。
いくつかの実施形態において、本開示のRLRアゴニストは、配列モチーフを含み、この配列モチーフは、この配列モチーフを含まないアゴニストと比較して、RLRによって媒介される少なくとも1つの改良された生体活性を与え、少なくとも1つの改良された生体活性は、
(i)RLRによって媒介されるサイトカイン産生の増加、
(ii)インターフェロン誘導遺伝子のRLRによって媒介される発現の増加、
(iii)RLRによって媒介される細胞内シグナル伝達の増加、
(iv)RLRに対する結合アフィニティの増加、および
(v)(i)〜(iv)のいずれかの組み合わせから選択される。
いくつかの実施形態において、本開示のRLRアゴニストは、配列モチーフを含み、この配列モチーフは、この配列モチーフを含まないアゴニストと比較して、RLRによって媒介されるI型インターフェロン(例えば、IFN−α、IFN−β)産生を増加させる。いくつかの実施形態において、本開示のRLRアゴニストは、配列モチーフを含み、この配列モチーフは、この配列モチーフを含まないアゴニストと比較して、RLRによって媒介されるIL−1β産生を増加させる。いくつかの実施形態において、本開示のRLRアゴニストは、配列モチーフを含み、この配列モチーフは、この配列モチーフを含まないアゴニストと比較して、RLRによって媒介されるIP10産生を増加させる。いくつかの実施形態において、本開示のRLRアゴニストは、配列モチーフを含み、この配列モチーフは、この配列モチーフを含まないアゴニストと比較して、RLRによって媒介されるIL−6、IL−12p70、MCP−1および/またはMIP−1β産生を増加させる。
いくつかの実施形態において、本開示のRLRアゴニストは、配列モチーフを含み、配列モチーフは、19個未満、約15〜18個、約15個、約10〜15個、約10個、約5〜10個、約5個、約4個、18、17、16、15、14、13、12、11、10、9、8、7、6、5または4個のグアニンおよびチミンヌクレオチド、またはこれらの誘導体もしくはアナログの配列を含むGTリピートモチーフ(例えば、GTGTGT)である。いくつかの実施形態において、配列モチーフは、19個未満のグアニンおよびチミンヌクレオチドまたはこれらの誘導体もしくはアナログの配列を含むGTリピートモチーフである。いくつかの実施形態において、配列モチーフは、約15〜18個のグアニンおよびチミンヌクレオチドまたはこれらの誘導体もしくはアナログの配列を含むGTリピートモチーフである。いくつかの実施形態において、配列モチーフは、約15個のグアニンおよびチミンヌクレオチドまたはこれらの誘導体もしくはアナログの配列を含むGTリピートモチーフである。いくつかの実施形態において、配列モチーフは、約10〜15個未満のグアニンおよびチミンヌクレオチドまたはこれらの誘導体もしくはアナログの配列を含むGTリピートモチーフである。いくつかの実施形態において、配列モチーフは、約10個のグアニンおよびチミンヌクレオチドまたはこれらの誘導体もしくはアナログの配列を含むGTリピートモチーフである。いくつかの実施形態において、配列モチーフは、約5〜10個のグアニンおよびチミンヌクレオチドまたはこれらの誘導体もしくはアナログの配列を含むGTリピートモチーフである。いくつかの実施形態において、配列モチーフは、約5個のグアニンおよびチミンヌクレオチドまたはこれらの誘導体もしくはアナログの配列を含むGTリピートモチーフである。いくつかの実施形態において、配列モチーフは、約4個のグアニンおよびチミンヌクレオチドまたはこれらの誘導体もしくはアナログの配列を含むGTリピートモチーフである。いくつかの態様において、GTリピートモチーフは、RLRアゴニストにおいて改良された生体活性を与え、この改良された生体活性は、RLRによって媒介されるサイトカイン産生の増加、インターフェロン誘導遺伝子のRLRによって媒介される発現の増加、RLRによって媒介される細胞内シグナル伝達の増加、RLRに対する結合アフィニティの増加、および上述のいずれかの組み合わせである。
いくつかの実施形態において、本開示のRLRアゴニストは、配列モチーフを含み、配列モチーフは、18、17、16、15、14、13、12、11、10、9、8、7、6、5または4個のグアニンおよびチミンヌクレオチド、またはこれらの誘導体もしくはアナログの配列を含むGTリピートモチーフである。いくつかの実施形態において、配列モチーフは、18個のグアニンおよびチミンヌクレオチドまたはこれらの誘導体もしくはアナログの配列を含むGTリピートモチーフである。いくつかの実施形態において、配列モチーフは、16個のグアニンおよびチミンヌクレオチドまたはこれらの誘導体もしくはアナログの配列を含むGTリピートモチーフである。いくつかの実施形態において、配列モチーフは、14個のグアニンおよびチミンヌクレオチドまたはこれらの誘導体もしくはアナログの配列を含むGTリピートモチーフである。いくつかの実施形態において、配列モチーフは、12個のグアニンおよびチミンヌクレオチドまたはこれらの誘導体もしくはアナログの配列を含むGTリピートモチーフである。いくつかの実施形態において、配列モチーフは、10個のグアニンおよびチミンヌクレオチドまたはこれらの誘導体もしくはアナログの配列を含むGTリピートモチーフである。いくつかの実施形態において、配列モチーフは、8個のグアニンおよびチミンヌクレオチドまたはこれらの誘導体もしくはアナログの配列を含むGTリピートモチーフである。いくつかの実施形態において、配列モチーフは、6個のグアニンおよびチミンヌクレオチドまたはこれらの誘導体もしくはアナログの配列を含むGTリピートモチーフである。いくつかの実施形態において、配列モチーフは、4個のグアニンおよびチミンヌクレオチドまたはこれらの誘導体もしくはアナログの配列を含むGTリピートモチーフである。いくつかの実施形態において、本開示のRLRアゴニストは、配列モチーフを含み、この配列モチーフは、GTリピートモチーフであり、GTリピートモチーフは、[GT]であり、式中、n=2〜9、3〜7または4〜8である。いくつかの態様において、GTリピートモチーフは、RLRアゴニストにおいて改良された生体活性を与え、この改良された生体活性は、RLRによって媒介されるサイトカイン産生の増加、インターフェロン誘導遺伝子のRLRによって媒介される発現の増加、RLRによって媒介される細胞内シグナル伝達の増加、RLRに対する結合アフィニティの増加、および上述のいずれかの組み合わせである。
いくつかの態様において、本開示は、RLRに対して特異的に結合するRLRアゴニストであって、アゴニストが、リンカーによって第2のポリヌクレオチドに接続する(作動可能に連結する)第1のポリヌクレオチドを含む平滑末端化されたヘアピンRNAを含み、第1のポリヌクレオチドは、第2のポリヌクレオチドに対して十分に相補性であり、二本鎖を形成し、二本鎖は、19個未満の塩基対を含み、第1のオリゴヌクレオチドの5’最末端ヌクレオチドは、5’ジホスフェートもしくはトリホスフェート部分、またはその誘導体もしくはアナログを含み、アゴニストは、配列モチーフを含み、この配列モチーフは、この配列モチーフを含まないアゴニストと比較して、RLRによって媒介される少なくとも1つの改良された生体活性を与え、第1のポリヌクレオチドは、この配列モチーフを含み、この配列モチーフは、約14個のグアニンおよびチミンヌクレオチドの配列を含むGTリピートモチーフである、RLRアゴニストを提供する。いくつかの実施形態において、配列モチーフは、GTリピートモチーフであり、GTリピートモチーフは、[GT]である。いくつかの態様において、改良された生体活性は、RLRによって媒介されるサイトカイン産生の増加、インターフェロン誘導遺伝子のRLRによって媒介される発現の増加、RLRによって媒介される細胞内シグナル伝達の増加、RLRに対する結合アフィニティの増加、および上述のいずれかの組み合わせである。
いくつかの態様において、本開示は、RLRに対して特異的に結合するRLRアゴニストであって、アゴニストが、リンカーによって第2のポリヌクレオチドに接続する第1のポリヌクレオチドを含む平滑末端化されたヘアピンRNAを含み、第1のポリヌクレオチドは、第2のポリヌクレオチドに対して十分に相補性であり、二本鎖を形成し、二本鎖は、19個未満の塩基対を含み、第1のオリゴヌクレオチドの5’最末端ヌクレオチドは、5’ジホスフェートもしくはトリホスフェート部分、またはその誘導体もしくはアナログを含み、アゴニストは、配列モチーフを含み、この配列モチーフは、この配列モチーフを含まないアゴニストと比較して、RLRによって媒介される少なくとも1つの改良された生体活性を与え、第1のポリヌクレオチドは、この配列モチーフを含み、この配列モチーフは、6個のグアニンおよびチミンヌクレオチドの配列を含むGTリピートモチーフである、RLRアゴニストを提供する。いくつかの実施形態において、配列モチーフは、GTリピートモチーフであり、GTリピートモチーフは、[GT]である。いくつかの実施形態において、配列モチーフは、GTリピートモチーフであり、GTリピートモチーフは、[GT]であり、GTリピートモチーフの後が、それぞれプリントリプレットモチーフおよびUCGである。いくつかの実施形態において、プリントリプレットは、GGAである。いくつかの態様において、改良された生体活性は、RLRによって媒介されるサイトカイン産生の増加、インターフェロン誘導遺伝子のRLRによって媒介される発現の増加、RLRによって媒介される細胞内シグナル伝達の増加、RLRに対する結合アフィニティの増加、および上述のいずれかの組み合わせである。
いくつかの実施形態において、本開示のRLRアゴニストは、配列モチーフを含み、配列モチーフは、19個未満、約15〜18個、約15個、約10〜15個、約10個、約5〜10個、約5個、約4個、18、17、16、15、14、13、12、11、10、9、8、7、6、5または4個のグアニンおよびアデニンヌクレオチド、またはこれらの誘導体もしくはアナログの配列を含むGAリピートモチーフ(例えば、GAGAGA)である。いくつかの実施形態において、配列モチーフは、19個未満のグアニンおよびアデニンヌクレオチドまたはこれらの誘導体もしくはアナログの配列を含むGAリピートモチーフである。いくつかの実施形態において、配列モチーフは、約15〜18個のグアニンおよびアデニンヌクレオチドまたはこれらの誘導体もしくはアナログの配列を含むGAリピートモチーフである。いくつかの実施形態において、配列モチーフは、約15個のグアニンおよびアデニンヌクレオチドまたはこれらの誘導体もしくはアナログの配列を含むGAリピートモチーフである。いくつかの実施形態において、配列モチーフは、約10〜15個未満のグアニンおよびアデニンヌクレオチドまたはこれらの誘導体もしくはアナログの配列を含むGAリピートモチーフである。いくつかの実施形態において、配列モチーフは、約10個のグアニンおよびアデニンヌクレオチドまたはこれらの誘導体もしくはアナログの配列を含むGAリピートモチーフである。いくつかの実施形態において、配列モチーフは、約5〜10個のグアニンおよびアデニンヌクレオチドまたはこれらの誘導体もしくはアナログの配列を含むGAリピートモチーフである。いくつかの実施形態において、配列モチーフは、約5個のグアニンおよびアデニンヌクレオチドまたはこれらの誘導体もしくはアナログの配列を含むGAリピートモチーフである。いくつかの実施形態において、配列モチーフは、約4個のグアニンおよびアデニンヌクレオチドまたはこれらの誘導体もしくはアナログの配列を含むGAリピートモチーフである。いくつかの態様において、GAリピートモチーフは、RLRアゴニストにおいて改良された生体活性を与え、この改良された生体活性は、RLRによって媒介されるサイトカイン産生の増加、インターフェロン誘導遺伝子のRLRによって媒介される発現の増加、RLRによって媒介される細胞内シグナル伝達の増加、RLRに対する結合アフィニティの増加、および上述のいずれかの組み合わせである。
いくつかの実施形態において、本開示のRLRアゴニストは、配列モチーフを含み、配列モチーフは、18、17、16、15、14、13、12、11、10、9、8、7、6、5または4個のグアニンおよびアデニンヌクレオチド、またはこれらの誘導体もしくはアナログの配列を含むGAリピートモチーフである。いくつかの実施形態において、配列モチーフは、18個のグアニンおよびアデニンヌクレオチドまたはこれらの誘導体もしくはアナログの配列を含むGAリピートモチーフである。いくつかの実施形態において、配列モチーフは、16個のグアニンおよびアデニンヌクレオチドまたはこれらの誘導体もしくはアナログの配列を含むGAリピートモチーフである。いくつかの実施形態において、配列モチーフは、14個のグアニンおよびアデニンヌクレオチドまたはこれらの誘導体もしくはアナログの配列を含むGAリピートモチーフである。いくつかの実施形態において、配列モチーフは、12個のグアニンおよびアデニンヌクレオチドまたはこれらの誘導体もしくはアナログの配列を含むGAリピートモチーフである。いくつかの実施形態において、配列モチーフは、8個のグアニンおよびアデニンヌクレオチドまたはこれらの誘導体もしくはアナログの配列を含むGAリピートモチーフである。いくつかの実施形態において、配列モチーフは、6個のグアニンおよびアデニンヌクレオチドまたはこれらの誘導体もしくはアナログの配列を含むGAリピートモチーフである。いくつかの実施形態において、配列モチーフは、4個のグアニンおよびアデニンヌクレオチドまたはこれらの誘導体もしくはアナログの配列を含むGAリピートモチーフである。
いくつかの実施形態において、本開示のRLRアゴニストは、配列モチーフを含み、この配列モチーフは、GAリピートモチーフであり、GAリピートモチーフは、[GA]であり、式中、n=2〜9、3〜7または4〜8である。いくつかの態様において、GAリピートモチーフは、RLRアゴニストにおいて改良された生体活性を与え、この改良された生体活性は、RLRによって媒介されるサイトカイン産生の増加、インターフェロン誘導遺伝子のRLRによって媒介される発現の増加、RLRによって媒介される細胞内シグナル伝達の増加、RLRに対する結合アフィニティの増加、および上述のいずれかの組み合わせである。
いくつかの態様において、本開示は、RLRに対して特異的に結合するRLRアゴニストであって、アゴニストが、リンカーによって第2のポリヌクレオチドに接続する第1のポリヌクレオチドを含む平滑末端化されたヘアピンRNAを含み、第1のポリヌクレオチドは、第2のポリヌクレオチドに対して十分に相補性であり、二本鎖を形成し、二本鎖は、19個未満の塩基対を含み、第1のオリゴヌクレオチドの5’最末端ヌクレオチドは、5’ジホスフェートもしくはトリホスフェート部分、またはその誘導体もしくはアナログを含み、アゴニストは、配列モチーフを含み、この配列モチーフは、この配列モチーフを含まないアゴニストと比較して、RLRによって媒介される少なくとも1つの改良された生体活性を与え、第1のポリヌクレオチドは、この配列モチーフを含み、この配列モチーフは、約14個のグアニンおよびアデニンヌクレオチドの配列を含むGAリピートモチーフである、RLRアゴニストを提供する。いくつかの実施形態において、配列モチーフは、GAリピートモチーフであり、GAリピートモチーフは、[GA]である。いくつかの態様において、GAリピートモチーフは、RLRアゴニストにおいて改良された生体活性を与え、この改良された生体活性は、RLRによって媒介されるサイトカイン産生の増加、インターフェロン誘導遺伝子のRLRによって媒介される発現の増加、RLRによって媒介される細胞内シグナル伝達の増加、RLRに対する結合アフィニティの増加、および上述のいずれかの組み合わせである。
いくつかの実施形態において、本開示のRLRアゴニストは、配列モチーフを含み、配列モチーフは、19個未満、約16個、約12〜16個、約12個、約8〜12個、約6個、16、12、8個のアデニン、ウラシル、シトシンおよびグアニンヌクレオチド、またはこれらの誘導体もしくはアナログの配列を含むAUCGリピートモチーフ(例えば、AUCGAUCG)である。いくつかの実施形態において、配列モチーフは、19個未満のアデニン、ウラシル、シトシンおよびグアニンヌクレオチド、またはこれらの誘導体もしくはアナログの配列を含むAUCGリピートモチーフである。いくつかの実施形態において、配列モチーフは、約16個のアデニン、ウラシル、シトシンおよびグアニンヌクレオチド、またはこれらの誘導体もしくはアナログの配列を含むAUCGリピートモチーフである。いくつかの実施形態において、配列モチーフは、約12〜16個のアデニン、ウラシル、シトシンおよびグアニンヌクレオチド、またはこれらの誘導体もしくはアナログの配列を含むAUCGリピートモチーフである。いくつかの実施形態において、配列モチーフは、12個のアデニン、ウラシル、シトシンおよびグアニンヌクレオチドの配列、またはこれらの誘導体もしくはアナログの配列を含むAUCGリピートモチーフである。いくつかの実施形態において、配列モチーフは、約8〜12個のアデニン、ウラシル、シトシンおよびグアニンヌクレオチド、またはこれらの誘導体もしくはアナログの配列を含むAUCGリピートモチーフである。いくつかの実施形態において、配列モチーフは、約6個のアデニン、ウラシル、シトシンおよびグアニンヌクレオチド、またはこれらの誘導体もしくはアナログの配列を含むAUCGリピートモチーフである。いくつかの実施形態において、配列モチーフは、16個のアデニン、ウラシル、シトシンおよびグアニンヌクレオチド、またはこれらの誘導体もしくはアナログの配列を含むAUCGリピートモチーフである。いくつかの実施形態において、配列モチーフは、12個のアデニン、ウラシル、シトシンおよびグアニンヌクレオチド、またはこれらの誘導体もしくはアナログの配列を含むAUCGリピートモチーフである。いくつかの実施形態において、配列モチーフは、8個のアデニン、ウラシル、シトシンおよびグアニンヌクレオチド、またはこれらの誘導体もしくはアナログの配列を含むAUCGリピートモチーフである。いくつかの態様において、AUCGリピートモチーフは、RLRアゴニストにおいて改良された生体活性を与え、この改良された生体活性は、RLRによって媒介されるサイトカイン産生の増加、インターフェロン誘導遺伝子のRLRによって媒介される発現の増加、RLRによって媒介される細胞内シグナル伝達の増加、RLRに対する結合アフィニティの増加、および上述のいずれかの組み合わせである。
いくつかの実施形態において、本開示のRLRアゴニストは、配列モチーフを含み、この配列モチーフは、AUCGリピートモチーフであり、AUCGリピートモチーフは、[AUCG]であり、式中、n=2から4または2、3または4である。いくつかの態様において、AUCGリピートモチーフは、RLRアゴニストにおいて改良された生体活性を与え、この改良された生体活性は、RLRによって媒介されるサイトカイン産生の増加、インターフェロン誘導遺伝子のRLRによって媒介される発現の増加、RLRによって媒介される細胞内シグナル伝達の増加、RLRに対する結合アフィニティの増加、および上述のいずれかの組み合わせである。
いくつかの態様において、本開示は、RLRに対して特異的に結合するRLRアゴニストであって、アゴニストが、リンカーによって第2のポリヌクレオチドに接続する第1のポリヌクレオチドを含む平滑末端化されたヘアピンRNAを含み、第1のポリヌクレオチドは、第2のポリヌクレオチドに対して十分に相補性であり、二本鎖を形成し、二本鎖は、19個未満の塩基対を含み、第1のオリゴヌクレオチドの5’最末端ヌクレオチドは、5’ジホスフェートもしくはトリホスフェート部分、またはその誘導体もしくはアナログを含み、アゴニストは、配列モチーフを含み、この配列モチーフは、この配列モチーフを含まないアゴニストと比較して、RLRによって媒介される少なくとも1つの改良された生体活性を与え、第1のポリヌクレオチドは、この配列モチーフを含み、この配列モチーフは、約12個のグアニンおよびアデニンヌクレオチドの配列を含むAUCGリピートモチーフである、RLRアゴニストを提供する。いくつかの実施形態において、AUCGリピートモチーフは、[AUCG]である。いくつかの態様において、AUCGリピートモチーフは、RLRアゴニストにおいて改良された生体活性を与え、この改良された生体活性は、RLRによって媒介されるサイトカイン産生の増加、インターフェロン誘導遺伝子のRLRによって媒介される発現の増加、RLRによって媒介される細胞内シグナル伝達の増加、RLRに対する結合アフィニティの増加、および上述のいずれかの組み合わせである。
いくつかの実施形態において、本開示のRLRアゴニストは、AUCGリピートモチーフを含み、このモチーフの前にCGまたはジピリミジンモチーフが存在する。いくつかの実施形態において、AUCGリピートモチーフの前にCGが存在する。いくつかの実施形態において、AUCGリピートモチーフは、[AUCG]であり、このモチーフの前にCGが存在する。いくつかの実施形態において、AUCGリピートモチーフは、[AUCG]であり、このモチーフの前にジピリミジンモチーフCCが存在する。
いくつかの実施形態において、本開示のRLRアゴニストは、AUCGリピートモチーフを含み、このモチーフの前にジプリンモチーフが存在する。いくつかの実施形態において、ジプリンモチーフは、GAである。いくつかの実施形態において、AUCGリピートモチーフは、[AUCG]であり、このモチーフの前にジプリンモチーフGAが存在する。いくつかの実施形態において、AUCGリピートモチーフの前にジプリンモチーフIIが存在する。
いくつかの実施形態において、本開示のRLRアゴニストは、AUCGリピートモチーフを含み、1つ以上のウリジンヌクレオシド(U)は、改変ヌクレオシドで置換される。いくつかの実施形態において、改変ヌクレオシドは、リボチミジン(T)である。いくつかの実施形態において、AUGCリピートモチーフは、[AUCG]であり、AUCGリピートモチーフを構成する1つ以上のウリジンヌクレオシド(U)は、改変ヌクレオシドで置換され、改変ヌクレオシドは、リボチミジン(T)である。いくつかの実施形態において、AUGCリピートモチーフは、[AUCG]であり、AUCGリピートモチーフを構成する1つ以上のウリジンヌクレオシド(U)は、改変ヌクレオシドで置換され、改変ヌクレオシドは、リボチミジン(T)であり、AUGCリピートモチーフの前にGGが存在する。
いくつかの実施形態において、本開示のRLRアゴニストは、AUCGリピートモチーフを含み、1つ以上のグアノシンヌクレオシド(G)は、改変ヌクレオシドで置換される。いくつかの実施形態において、改変ヌクレオシドは、イノシン(I)である。いくつかの実施形態において、AUGCリピートモチーフは、[AUCG]であり、AUCGリピートモチーフを構成する1つ以上のグアノシンヌクレオシド(G)は、改変ヌクレオシドで置換され、改変ヌクレオシドは、リボチミジン(T)であり、AUGCリピートモチーフの前にGGが存在する。
いくつかの実施形態において、本開示のRLRアゴニストは、AUCGリピートモチーフを含み、このモチーフの前にIGが存在する。いくつかの実施形態において、AUCGリピートモチーフは、[AUCG]であり、このモチーフの前にIGが存在する。
いくつかの実施形態において、本開示のRLRアゴニストは、AUCGリピートを含み、1つ以上のグアノシンヌクレオシド(G)は、イノシン(I)で置換され、AUCGリピートの前にイノシン(I)が存在する。いくつかの実施形態において、AUCGリピートを構成するグアノシンヌクレオシド(G)は、イノシン(I)で置換され、AUCGリピートの前にイノシン(I)が存在し、第1のポリヌクレオチドの5’最末端ヌクレオチドは、イノシン(I)を含む。
いくつかの実施形態において、本開示のRLRアゴニストは、AUCGリピートモチーフを含み、AUCGリピートモチーフは、[AUCG]である。いくつかの実施形態において、配列モチーフは、AUCGリピートモチーフであり、AUCGリピートモチーフは、[AUCG]であり、AUCGリピートモチーフの前にジプリンモチーフが存在する。いくつかの実施形態において、配列モチーフは、AUCGリピートモチーフであり、AUCGリピートモチーフは、[AUCG]であり、AUCGリピートモチーフの前にジプリンモチーフが存在し、ジプリンモチーフはGGである。
いくつかの実施形態において、本開示のRLRアゴニストは、AUCGリピートモチーフを含み、AUCGリピートモチーフは、[AUCG]であり、AUCGリピートモチーフの前にプリントリプレットモチーフが存在する。いくつかの実施形態において、プリントリプレットモチーフは、GGGである。いくつかの実施形態において、配列モチーフは、AUCGリピートモチーフであり、AUCGリピートモチーフは、[AUCG]であり、AUCGリピートモチーフの前にプリントリプレットモチーフが存在し、プリントリプレットモチーフは、GGGである。いくつかの実施形態において、配列モチーフは、AUCGリピートモチーフであり、AUCGリピートモチーフは、[AUCG]であり、AUCGリピートモチーフの前にCCCCCGが存在する。いくつかの実施形態において、配列モチーフは、AUCGリピートモチーフであり、AUCGリピートモチーフは、[AUCG]であり、AUCGリピートモチーフの前にTCGUCGが存在する。
いくつかの実施形態において、本開示のRLRアゴニストは、配列モチーフを含み、配列モチーフは、19個未満、約15〜18個、約15個、約10〜15個、約10個、約18、17、16、15、14、13、12、11、10、9、8、7、6、5または4個のヌクレオチド、またはこれらの誘導体もしくはアナログの配列を含み、任意の順序で連結して回文を生成する、回文配列である。いくつかの実施形態において、配列モチーフは、19個未満のヌクレオチド、またはこれらの誘導体もしくはアナログの配列を含み、任意の順序で連結して回文を生成する、回文配列である。いくつかの実施形態において、配列モチーフは、約15〜18個のヌクレオチド、またはこれらの誘導体もしくはアナログの配列を含み、任意の順序で連結して回文を生成する、回文配列である。いくつかの実施形態において、配列モチーフは、約15個のヌクレオチド、またはこれらの誘導体もしくはアナログの配列を含み、回文を生成する任意の順序で連結した回文配列である。いくつかの実施形態において、配列モチーフは、約10〜15個のヌクレオチド、またはこれらの誘導体もしくはアナログの配列を含み、任意の順序で連結して回文を生成する、回文配列である。いくつかの実施形態において、配列モチーフは、約10個のヌクレオチド、またはこれらの誘導体もしくはアナログの配列を含み、任意の順序で連結して回文を生成する、回文配列である。いくつかの実施形態において、配列モチーフは、18個のヌクレオチド、またはこれらの誘導体もしくはアナログの配列を含み、任意の順序で連結して回文を生成する、回文配列である。いくつかの実施形態において、配列モチーフは、17個のヌクレオチド、またはこれらの誘導体もしくはアナログの配列を含み、任意の順序で連結して回文を生成する、回文配列である。いくつかの実施形態において、配列モチーフは、16個のヌクレオチド、またはこれらの誘導体もしくはアナログの配列を含み、任意の順序で連結して回文を生成する、回文配列である。いくつかの実施形態において、配列モチーフは、15個のヌクレオチド、またはこれらの誘導体もしくはアナログの配列を含み、任意の順序で連結して回文を生成する、回文配列である。いくつかの実施形態において、配列モチーフは、14個のヌクレオチド、またはこれらの誘導体もしくはアナログの配列を含み、任意の順序で連結して回文を生成する、回文配列である。いくつかの実施形態において、配列モチーフは、13個のヌクレオチド、またはこれらの誘導体もしくはアナログの配列を含み、任意の順序で連結して回文を生成する、回文配列である。いくつかの実施形態において、配列モチーフは、12個のヌクレオチド、またはこれらの誘導体もしくはアナログの配列を含み、任意の順序で連結して回文を生成する、回文配列である。いくつかの実施形態において、配列モチーフは、11個のヌクレオチド、またはこれらの誘導体もしくはアナログの配列を含み、任意の順序で連結して回文を生成する、回文配列である。いくつかの実施形態において、配列モチーフは、10個のヌクレオチド、またはこれらの誘導体もしくはアナログの配列を含み、任意の順序で連結して回文を生成する、回文配列である。いくつかの実施形態において、配列モチーフは、9個のヌクレオチド、またはこれらの誘導体もしくはアナログの配列を含み、任意の順序で連結して回文を生成する、回文配列である。いくつかの実施形態において、配列モチーフは、8個のヌクレオチド、またはこれらの誘導体もしくはアナログの配列を含み、任意の順序で連結して回文を生成する、回文配列である。いくつかの実施形態において、配列モチーフは、7個のヌクレオチド、またはこれらの誘導体もしくはアナログの配列を含み、任意の順序で連結して回文を生成する、回文配列である。いくつかの実施形態において、配列モチーフは、6個のヌクレオチド、またはこれらの誘導体もしくはアナログの配列を含み、任意の順序で連結して回文を生成する、回文配列である。いくつかの実施形態において、配列モチーフは、5個のヌクレオチド、またはこれらの誘導体もしくはアナログの配列を含み、任意の順序で連結して回文を生成する、回文配列である。いくつかの実施形態において、配列モチーフは、4個のヌクレオチド、またはこれらの誘導体もしくはアナログの配列を含み、任意の順序で連結して回文を生成する、回文配列である。
いくつかの実施形態において、本開示のRLRアゴニストは、リンカーを含み、このリンカーはAUに隣接している。いくつかの実施形態において、リンカーは、AUリピートモチーフに隣接しており、AUリピートモチーフは、[AU]であり、式中、n=2〜3である。いくつかの実施形態において、AUリピートモチーフは、[AU]である。
いくつかの態様において、本開示は、RLRに対して特異的に結合するRLRアゴニストを提供し、アゴニストは、以下の式:
5’−(N−N−X)−L−(X−N−N)−3’を含む平滑末端化されたヘアピンRNAを含み、式中、
(i)(N−N−X)は、連結したヌクレオチドN、NおよびXを含む第1のポリヌクレオチドを含み、
(ii)(X−N−N)は、連結したヌクレオチドX、NおよびNを含む第2のポリヌクレオチドを含み、
(iii)N、N、NおよびNは、それぞれ、アデノシン、グアノシン、シチジン、5−メチルウリジン、ウリジンおよびイノシンからなる群から選択されるヌクレオシドを含む単一ヌクレオチドを含み、
(iv)NはNと塩基対を形成し、
(v)NはNと塩基対を形成し、
(vi)Nは、5’ジホスフェートもしくはトリホスフェート部分、またはその誘導体もしくはアナログを含み、
(vii)XおよびXは、それぞれ、アデノシン、グアノシン、シチジン、5−メチルウリジン、ウリジンおよびイノシンからなる群から選択されるヌクレオシドを含むオリゴヌクレオチドであり、
(viii)Xは、Xに対して相補性であり、
(ix)XおよびXは、それぞれ、12ヌクレオチド長〜16ヌクレオチド長であり、同じ長さであり、
(x)Lは、第1のポリヌクレオチドと第2のポリヌクレオチドを作動可能に連結するリンカーであり、
式中、N1、N2、N3およびN4のうちの少なくとも1つはイノシンであり、および/またはX1および/またはX2のうちの少なくとも1つは、少なくとも1つのイノシンヌクレオシドを含み、イノシンヌクレオシドは、ヘアピンRNA中のシチジンと塩基対を形成する。いくつかの態様において、本開示のRLRアゴニストは、改良された生体活性を有し、この改良された生体活性は、RLRによって媒介されるサイトカイン産生の増加、インターフェロン誘導遺伝子のRLRによって媒介される発現の増加、RLRによって媒介される細胞内シグナル伝達の増加、RLRに対する結合アフィニティの増加、および上述のいずれかの組み合わせである。
いくつかの態様において、本開示は、RLRに対して特異的に結合するRLRアゴニストを提供し、アゴニストは、非ヌクレオチドリンカーを含む平滑末端化されたヘアピンRNAを含み、アゴニストは、以下の式:
5’−(N−N−X)−L−(X−N−N)−3’を含み、式中、
(i)(N−N−X)は、連結したヌクレオチドN、NおよびXを含む第1のポリヌクレオチドを含み、
(ii)(X−N−N)は、連結したヌクレオチドX、NおよびNを含む第2のポリヌクレオチドを含み、
(iii)N、N、NおよびNは、それぞれ、アデノシン、グアノシン、シチジン、5−メチルウリジン、ウリジンおよびイノシンからなる群から選択されるヌクレオシドを含む単一ヌクレオチドを含み、
(iv)NはNと塩基対を形成し、
(v)NはNと塩基対を形成し、
(vi)Nは、5’ジホスフェートもしくはトリホスフェート部分、またはその誘導体もしくはアナログを含み、
(vii)XおよびXは、それぞれ、アデノシン、グアノシン、シチジン、5−メチルウリジン、ウリジンおよびイノシンからなる群から選択されるヌクレオシドを含むオリゴヌクレオチドであり、
(viii)Xは、Xに対して相補性であり、
(ix)XおよびXは、それぞれ、12ヌクレオチド長〜16ヌクレオチド長であり、同じ長さであり、
(x)Lは、第1のポリヌクレオチドと第2のポリヌクレオチドを共有結合する非ヌクレオチドリンカーであり、
イノシンは、存在する場合、シチジンと塩基対を形成する。いくつかの態様において、本開示のRLRアゴニストは、改良された生体活性を有し、この改良された生体活性は、RLRによって媒介されるサイトカイン産生の増加、インターフェロン誘導遺伝子のRLRによって媒介される発現の増加、RLRによって媒介される細胞内シグナル伝達の増加、RLRに対する結合アフィニティの増加、および上述のいずれかの組み合わせである。
いくつかの実施形態において、N1はイノシンを含み、N4はシチジンを含む。いくつかの実施形態において、N1はイノシンを含み、N4はシチジンを含み、X1およびX2は、それぞれ12ヌクレオチド長である。いくつかの実施形態において、N1はシチジンを含み、N4はイノシンを含む。いくつかの実施形態において、N2はイノシンを含み、N3はシチジンを含む。いくつかの実施形態において、N2はシチジンを含み、N3はイノシンを含む。いくつかの実施形態において、N1はグアノシンを含む。いくつかの実施形態において、N2はグアノシンを含む。いくつかの実施形態において、N1はシチジンを含む。いくつかの実施形態において、N2はシチジンを含む。いくつかの実施形態において、N1およびN2はグアノシンを含み、N3およびN4はシチジンを含む。いくつかの実施形態において、N1およびN2はシチジンを含み、N3およびN4はグアノシンを含む。いくつかの実施形態において、N1およびN2はイノシンを含み、N3およびN4はシチジンを含む。いくつかの実施形態において、N1およびN2はシチジンを含み、N3およびN4はイノシンを含む。
いくつかの実施形態において、本開示のRLRアゴニストは、以下の式:
5’−(N−N−X)−L−(X−N−N)−3’を含み、式中、
(i)(N−N−X)は、連結したヌクレオチドN、NおよびXを含む第1のポリヌクレオチドを含み、
(ii)(X−N−N)は、連結したヌクレオチドX、NおよびNを含む第2のポリヌクレオチドを含み、
(iii)N、N、NおよびNは、それぞれ、アデノシン、グアノシン、シチジン、5−メチルウリジン、ウリジンおよびイノシンからなる群から選択されるヌクレオシドを含む単一ヌクレオチドを含み、
(iv)NはNと塩基対を形成し、
(v)NはNと塩基対を形成し、
(vi)Nは、5’ジホスフェートもしくはトリホスフェート部分、またはその誘導体もしくはアナログを含み、
(vii)XおよびXは、それぞれ、アデノシン、グアノシン、シチジン、5−メチルウリジン、ウリジンおよびイノシンからなる群から選択されるヌクレオシドを含むオリゴヌクレオチドであり、
(viii)Xは、Xに対して相補性であり、
(ix)XおよびXは、それぞれ、12ヌクレオチド長〜16ヌクレオチド長であり、同じ長さであり、
(x)Lは、第1のポリヌクレオチドと第2のポリヌクレオチドを共有結合する非ヌクレオチドリンカーであり、
イノシンは、存在する場合、シチジンと塩基対を形成し、N1がイノシンを含み、N4がシチジンを含み、X1および/またはX2がそれぞれ少なくとも1つのイノシンを含む。いくつかの実施形態において、N2はイノシンを含み、N3はシチジンを含み、X1および/またはX2はそれぞれ少なくとも1つのイノシンを含む。いくつかの実施形態において、N1およびN2はグアノシンを含み、N3およびN4はシチジンを含み、X1および/またはX2はそれぞれ少なくとも1つのイノシンを含む。いくつかの実施形態において、N1およびN2はグアノシンを含み、N3およびN4はシチジンを含み、X1およびX2はそれぞれ少なくとも1つのイノシンを含む。いくつかの実施形態において、N1およびN2はグアノシンを含み、N3およびN4はシチジンを含み、X1およびX2はそれぞれ少なくとも1つのイノシンを含み、X1およびX2はそれぞれ12ヌクレオチド長である。いくつかの実施形態において、N1およびN2はシチジンを含み、N3およびN4はグアノシンを含み、X1およびX2はそれぞれ少なくとも1つのイノシンを含む。いくつかの実施形態において、N1およびN2はグアノシンを含み、N3およびN4はシチジンを含み、X1およびX2はそれぞれイノシンを含み、グアノシンヌクレオシドを含まない。いくつかの実施形態において、N1およびN2はグアノシンを含み、N3およびN4はシチジンを含み、X1およびX2はそれぞれ少なくとも1つのイノシンを含み、X1およびX2はそれぞれ12ヌクレオチド長である。いくつかの実施形態において、N1およびN2はシチジンを含み、N3およびN4はグアノシンを含み、X1およびX2はそれぞれイノシンを含み、グアノシンヌクレオシドを含まない。いくつかの態様において、本開示のRLRアゴニストは、改良された生体活性を有し、この改良された生体活性は、RLRによって媒介されるサイトカイン産生の増加、インターフェロン誘導遺伝子のRLRによって媒介される発現の増加、RLRによって媒介される細胞内シグナル伝達の増加、RLRに対する結合アフィニティの増加、および上述のいずれかの組み合わせである。
いくつかの実施形態において、本開示のRLRアゴニストは、以下の式:
5’−(N−N−X)−L−(X−N−N)−3’を含み、式中、
(i)(N−N−X)は、連結したヌクレオチドN、NおよびXを含む第1のポリヌクレオチドを含み、
(ii)(X−N−N)は、連結したヌクレオチドX、NおよびNを含む第2のポリヌクレオチドを含み、
(iii)N、N、NおよびNは、それぞれ、アデノシン、グアノシン、シチジン、5−メチルウリジン、ウリジンおよびイノシンからなる群から選択されるヌクレオシドを含む単一ヌクレオチドを含み、
(iv)NはNと塩基対を形成し、
(v)NはNと塩基対を形成し、
(vi)Nは、5’ジホスフェートもしくはトリホスフェート部分、またはその誘導体もしくはアナログを含み、
(vii)XおよびXは、それぞれ、アデノシン、グアノシン、シチジン、5−メチルウリジン、ウリジンおよびイノシンからなる群から選択されるヌクレオシドを含むオリゴヌクレオチドであり、
(viii)Xは、Xに対して相補性であり、
(ix)XおよびXは、それぞれ、12ヌクレオチド長〜16ヌクレオチド長であり、同じ長さであり、
(x)Lは、第1のポリヌクレオチドと第2のポリヌクレオチドを共有結合する非ヌクレオチドリンカーであり、
イノシンは、存在する場合、シチジンと塩基対を形成し、N1およびN2はイノシンを含み、N3およびN4はシチジンを含み、X1および/またはX2がそれぞれ少なくとも1つのイノシンを含む。いくつかの実施形態において、N1およびN2はイノシンを含み、N3およびN4はシチジンを含み、X1およびX2はそれぞれ少なくとも1つのイノシンを含み、X1およびX2はそれぞれ12ヌクレオチド長である。いくつかの実施形態において、N1およびN2はイノシンを含み、N3およびN4はシチジンを含み、X1およびX2はそれぞれ少なくとも1つのイノシンを含む。いくつかの実施形態において、N1およびN2はイノシンを含み、N3およびN4はシチジンを含み、X1およびX2はそれぞれ少なくとも1つのイノシンを含み、X1およびX2はそれぞれ12ヌクレオチド長である。いくつかの実施形態において、N1およびN2はシチジンを含み、N3およびN4はイノシンを含み、X1および/またはX2はそれぞれ少なくとも1つのイノシンを含む。いくつかの実施形態において、N1およびN2はイノシンを含み、N3およびN4はシチジンを含み、X1およびX2はイノシンを含み、グアノシンヌクレオシドを含まない。いくつかの実施形態において、N1およびN2はシチジンを含み、N3およびN4はイノシンを含み、X1およびX2はイノシンを含み、グアノシンヌクレオシドを含まない。いくつかの態様において、本開示のRLRアゴニストは、改良された生体活性を有し、この改良された生体活性は、RLRによって媒介されるサイトカイン産生の増加、インターフェロン誘導遺伝子のRLRによって媒介される発現の増加、RLRによって媒介される細胞内シグナル伝達の増加、RLRに対する結合アフィニティの増加、および上述のいずれかの組み合わせである。
いくつかの実施形態において、本開示のRLRアゴニストは、以下の式:
5’−(N−N−X)−L−(X−N−N)−3’を含み、式中、X1およびX2はそれぞれ12ヌクレオチドであり、1、2、3または4個のイノシンヌクレオシドを含む。いくつかの実施形態において、X1およびX2がそれぞれ13ヌクレオチドであり、1、2、3、4または5個のイノシンヌクレオシドを含む。いくつかの実施形態において、X1およびX2がそれぞれ14ヌクレオチドであり、1、2、3、4、5または6個のイノシンヌクレオシドを含む。いくつかの実施形態において、X1およびX2がそれぞれ15ヌクレオチドであり、1、2、3、4、5、6または7個のイノシンヌクレオシドを含む。いくつかの実施形態において、X1およびX2がそれぞれ16ヌクレオチドであり、それぞれ1、2、3、4、5、6、7または8個のイノシンヌクレオシドを含む。いくつかの実施形態において、X1およびX2がそれぞれ12ヌクレオチドであり、少なくとも10%、20%、30%または40%のイノシンヌクレオシドを含む。いくつかの態様において、本開示のRLRアゴニストは、改良された生体活性を有し、この改良された生体活性は、RLRによって媒介されるサイトカイン産生の増加、インターフェロン誘導遺伝子のRLRによって媒介される発現の増加、RLRによって媒介される細胞内シグナル伝達の増加、RLRに対する結合アフィニティの増加、および上述のいずれかの組み合わせである。
いくつかの態様において、本開示は、RLRに対して特異的に結合するRLRアゴニストを提供し、アゴニストは、以下の式:
5’−(N−N−X)−L−(X−N−N)−3’を含む平滑末端化されたヘアピンRNAを含み、式中、
(i)(N−N−X)は、連結したヌクレオチドN、NおよびXを含む第1のポリヌクレオチドを含み、
(ii)(X−N−N)は、連結したヌクレオチドX、NおよびNを含む第2のポリヌクレオチドを含み、
(iii)N、N、NおよびNは、それぞれ、アデノシン、グアノシン、シチジン、5−メチルウリジン、ウリジンおよびイノシンからなる群から選択されるヌクレオシドを含む単一ヌクレオチドを含み、
(iv)NはNと塩基対を形成し、
(v)NはNと塩基対を形成し、
(vi)Nは、5’ジホスフェートもしくはトリホスフェート部分、またはその誘導体もしくはアナログを含み、
(vii)Xは、配列モチーフ[AUCNを含み、式中、Nは、グアノシンまたはイノシンを含み、xは、その値が配列モチーフの数を示す整数であり、x=3または4であり、
(viii)Xは、配列モチーフ[CNAU]を含み、式中、N6は、グアノシンまたはイノシンを含み、yは、その値が配列モチーフの数を示す整数であり、y=3または4であり、
(ix)Lは、第1のポリヌクレオチドと第2のポリヌクレオチドを作動可能に連結するリンカーであり、
場合により、N1、N2、N3、およびN4のうちの少なくとも1つがイノシンであり、イノシンヌクレオシドが、ヘアピンRNA中のシチジンと塩基対を形成する。
いくつかの実施形態において、N5はイノシンを含み、N6はイノシンを含む。いくつかの実施形態において、N5はグアノシンを含み、N6はイノシンを含む。いくつかの実施形態において、N5はイノシンを含み、N6はグアノシンを含む。いくつかの実施形態において、N5はグアノシン(G)を含み、N6はグアノシン(G)を含む。いくつかの実施形態において、x=3およびy=3である。いくつかの実施形態において、x=4およびy=4である。いくつかの実施形態において、N1はイノシン(I)を含み、N4はシチジン(C)を含む。いくつかの実施形態において、N2はイノシン(I)を含み、N3はシチジン(C)を含む。いくつかの実施形態において、N3はイノシン(I)を含み、N2はシチジン(C)を含む。いくつかの実施形態において、N4はイノシン(I)を含み、N1はシチジン(C)を含む。いくつかの実施形態において、N1はグアノシン(G)を含む。いくつかの実施形態において、N2はグアノシン(G)を含む。いくつかの実施形態において、N1はシチジン(C)を含む。いくつかの実施形態において、N2はシチジン(C)を含む。いくつかの実施形態において、N1およびN2はグアノシン(G)を含み、N3およびN4はシチジン(C)を含む。いくつかの実施形態において、N1およびN2はシチジン(C)を含み、N3およびN4はグアノシン(G)を含む。いくつかの実施形態において、N1およびN2はイノシン(I)を含み、N3およびN4はシチジン(C)を含む。いくつかの実施形態において、N1およびN2はシチジン(C)を含み、N3およびN4はイノシン(I)を含む。いくつかの態様において、本開示のRLRアゴニストは、改良された生体活性を有し、この改良された生体活性は、RLRによって媒介されるサイトカイン産生の増加、インターフェロン誘導遺伝子のRLRによって媒介される発現の増加、RLRによって媒介される細胞内シグナル伝達の増加、RLRに対する結合アフィニティの増加、および上述のいずれかの組み合わせである。
本開示のRLRアゴニストのいくつかの実施形態において、リンカーを含み、リンカーはヌクレオチドリンカーまたは非ヌクレオチドリンカーである。いくつかの実施形態において、リンカーは、非ヌクレオチドリンカーである。いくつかの実施形態において、リンカーは、ヌクレオチドリンカーである。いくつかの実施形態において、ヌクレオチドリンカーは、テトラループを含み、テトラループのヌクレオチド配列は、以下:
(a)UNCG(式中、N=A、C、G、またはUである)、
(b)GNRA(式中、N=A、C、GまたはUであり、R=AまたはGである)、
(c)ANYA(式中、N=A、C、GまたはUであり、Y=CまたはTである)、
(d)CUYG(式中、Y=CまたはTである)、
(e)UMAC(式中、M=AまたはCである)、および
(f)CUUGからなる群から選択される。
いくつかの実施形態において、テトラループの配列は、UUCGである。いくつかの実施形態において、テトラループの配列は、GAUCである。
いくつかの実施形態において、本開示のRLRアゴニストは、ヌクレオチドリンカーを含み、ヌクレオチドリンカーは、ヌクレオチド配列UUUGAUまたはUGUUUを含む。いくつかの実施形態において、ヌクレオチドリンカーは、ヌクレオチド配列UUUGAUを含む。いくつかの実施形態において、ヌクレオチドリンカーは、ヌクレオチド配列UGUUUを含む。
いくつかの実施形態において、本開示のRLRアゴニストは、非ヌクレオチドリンカーを含み、非ヌクレオチドリンカーは、以下:
(a)エチレングリコールリンカー、および
(b)アルキルリンカーからなる群から選択される。
いくつかの実施形態において、非ヌクレオチドリンカーは、ヘキサエチレングリコールリンカーである。いくつかの実施形態において、非ヌクレオチドリンカーは、C9アルキルリンカーである。
いくつかの実施形態において、本開示のRLRアゴニストは、5’ジホスフェート部分、またはその誘導体もしくはアナログを含む。いくつかの実施形態において、アゴニストは、5’トリホスフェート部分、またはその誘導体もしくはアナログを含む。いくつかの実施形態において、その誘導体もしくはアナログは、ホスフェート生物学的等価体を含み、ホスフェート生物学的等価体は、ホスホネート、チオホスホネート、ホスホロチオエート、サルフェート、スルホネート、スルファメート、チアゾリジノン、カルボキシレート、マロネート、ボロン酸、ベンゾオキサボロール、ボラノホスフェート、スクアラミドから選択される。
いくつかの実施形態において、アゴニストは、改変ヌクレオチド、改変ヌクレオシドもしくは改変核酸塩基、またはこれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、アゴニストは、ヌクレオチド間結合またはポリヌクレオチド骨格に対する改変を含む。
いくつかの実施形態において、本開示のRLRアゴニストは、以下の特性:
(a)1つ以上のRLR(例えば、RIG−1、MDA5および/またはLGP2)に特異的に結合する、
(b)RLRによって媒介されるサイトカイン産生を増加させる、
(c)インターフェロン誘導遺伝子(ISG)のRLRによって媒介される発現を増加させる、
(d)RLR依存性細胞内シグナル伝達を増加させる、
(e)二本鎖の安定性を高める、
(f)RLRに対する結合アフィニティを増加させる、
(g)標的外結合を減らす、
(h)生物学的半減期を長くする、
(i)生体内分布とバイオアベイラビリティを高める、
(j)細胞および/または組織への取り込みを増加させ、および/または増強する、
(k)免疫原性を低下させる、および
(l)(a)〜(k)のいずれかの組み合わせのうちの1つ以上を示す。
いくつかの態様において、本開示は、RLRに対して特異的に結合するRLRアゴニストを提供し、アゴニストは、以下の式:
5’−(N−N−X)−L−(X−N−N)−3’を含む平滑末端化されたヘアピンRNAを含み、式中、
(i)(N−N−X)は、連結したヌクレオチドN、NおよびXを含む第1のポリヌクレオチドを含み、
(ii)(X−N−N)は、連結したヌクレオチドX、NおよびNを含む第2のポリヌクレオチドを含み、
(iii)N、N、NおよびNは、それぞれ、アデノシン、グアノシン、シチジン、5−メチルウリジン、ウリジンおよびイノシンからなる群から選択されるヌクレオシドを含む単一ヌクレオチドを含み、
(iv)NはNと塩基対を形成し、
(v)NはNと塩基対を形成し、
(vi)Nは、5’ジホスフェートもしくはトリホスフェート部分、またはその誘導体もしくはアナログを含み、
(vii)XおよびXは、それぞれ、アデノシン、グアノシン、シチジン、5−メチルウリジン、ウリジンおよびイノシンからなる群から選択されるヌクレオシドを含むオリゴヌクレオチドであり、
(viii)Xは、Xに対して相補性であり、
(ix)XおよびXは、それぞれ、12ヌクレオチド長〜16ヌクレオチド長であり、同じ長さであり、
(x)Lは、第1のポリヌクレオチドと第2のポリヌクレオチドを作動可能に連結するリンカーであり、
N1およびN2は、それぞれグアノシンを含み、N3およびN4はそれぞれシチジンを含み、X1およびX2はそれぞれ12ヌクレオチド長であり、X1およびX2はそれぞれ少なくとも1つのイノシンヌクレオシドを含み、イノシンヌクレオシドは、ヘアピンRNA中のシチジンと塩基対を形成し、Lは、テトラループを含むヌクレオチドリンカーを含み、テトラループのヌクレオチド配列は、UUCGである。
いくつかの態様において、本開示は、RLRに対して特異的に結合するRLRアゴニストを提供し、アゴニストは、以下の式:
5’−(N−N−X)−L−(X−N−N)−3’を含む平滑末端化されたヘアピンRNAを含み、式中、
(i)(N−N−X)は、連結したヌクレオチドN、NおよびXを含む第1のポリヌクレオチドを含み、
(ii)(X−N−N)は、連結したヌクレオチドX、NおよびNを含む第2のポリヌクレオチドを含み、
(iii)N、N、NおよびNは、それぞれ、アデノシン、グアノシン、シチジン、5−メチルウリジン、ウリジンおよびイノシンからなる群から選択されるヌクレオシドを含む単一ヌクレオチドを含み、
(iv)NはNと塩基対を形成し、
(v)NはNと塩基対を形成し、
(vi)Nは、5’ジホスフェートもしくはトリホスフェート部分、またはその誘導体もしくはアナログを含み、
(vii)XおよびXは、それぞれ、アデノシン、グアノシン、シチジン、5−メチルウリジン、ウリジンおよびイノシンからなる群から選択されるヌクレオシドを含むオリゴヌクレオチドであり、
(viii)Xは、Xに対して相補性であり、
(ix)XおよびXは、それぞれ、12ヌクレオチド長〜16ヌクレオチド長であり、同じ長さであり、
(x)Lは、第1のポリヌクレオチドと第2のポリヌクレオチドを作動可能に連結するリンカーであり、
N1はイノシンを含み、N2はグアノシンを含み、N3およびN4はそれぞれシチジンを含み、X1およびX2はそれぞれ12ヌクレオチド長であり、X1およびX2はそれぞれ少なくとも1つのイノシンヌクレオシドを含み、イノシンヌクレオシドは、ヘアピンRNA中のシチジンと塩基対を形成し、Lは、テトラループを含むヌクレオチドリンカーを含み、テトラループのヌクレオチド配列は、UUCGである。
いくつかの態様において、本開示は、RLRに対して特異的に結合するRLRアゴニストを提供し、アゴニストは、以下の式:
5’−(N−N−X)−L−(X−N−N)−3’を含む平滑末端化されたヘアピンRNAを含み、式中、
(i)(N−N−X)は、連結したヌクレオチドN、NおよびXを含む第1のポリヌクレオチドを含み、
(ii)(X−N−N)は、連結したヌクレオチドX、NおよびNを含む第2のポリヌクレオチドを含み、
(iii)N、N、NおよびNは、それぞれ、アデノシン、グアノシン、シチジン、5−メチルウリジン、ウリジンおよびイノシンからなる群から選択されるヌクレオシドを含む単一ヌクレオチドを含み、
(iv)NはNと塩基対を形成し、
(v)NはNと塩基対を形成し、
(vi)Nは、5’ジホスフェートもしくはトリホスフェート部分、またはその誘導体もしくはアナログを含み、
(vii)XおよびXは、それぞれ、アデノシン、グアノシン、シチジン、5−メチルウリジン、ウリジンおよびイノシンからなる群から選択されるヌクレオシドを含むオリゴヌクレオチドであり、
(viii)Xは、Xに対して相補性であり、
(ix)XおよびXは、それぞれ、12ヌクレオチド長〜16ヌクレオチド長であり、同じ長さであり、
(x)Lは、第1のポリヌクレオチドと第2のポリヌクレオチドを作動可能に連結するリンカーであり、
N1およびN2は、イノシンを含み、N3およびN4はシチジンを含み、X1およびX2はそれぞれ12ヌクレオチド長であり、X1およびX2はそれぞれ少なくとも1つのイノシンヌクレオシドを含み、イノシンヌクレオシドは、ヘアピンRNA中のシチジンと塩基対を形成し、Lは、テトラループを含むヌクレオチドリンカーを含み、テトラループのヌクレオチド配列は、UUCGである。
いくつかの態様において、本開示は、RLRに対して特異的に結合するRLRアゴニストを提供し、アゴニストは、非ヌクレオチドリンカーを含む平滑末端化されたヘアピンRNAを含み、アゴニストは、以下の式:
5’−(N−N−X)−L−(X−N−N)−3’を含み、式中、
(i)(N−N−X)は、連結したヌクレオチドN、NおよびXを含む第1のポリヌクレオチドを含み、
(ii)(X−N−N)は、連結したヌクレオチドX、NおよびNを含む第2のポリヌクレオチドを含み、
(iii)N、N、NおよびNは、それぞれ、アデノシン、グアノシン、シチジン、5−メチルウリジン、ウリジンおよびイノシンからなる群から選択されるヌクレオシドを含む単一ヌクレオチドを含み、
(iv)NはNと塩基対を形成し、
(v)NはNと塩基対を形成し、
(vi)Nは、5’ジホスフェートもしくはトリホスフェート部分、またはその誘導体もしくはアナログを含み、
(vii)XおよびXは、それぞれ、アデノシン、グアノシン、シチジン、5−メチルウリジン、ウリジンおよびイノシンからなる群から選択されるヌクレオシドを含むオリゴヌクレオチドであり、
(viii)Xは、Xに対して相補性であり、
(ix)XおよびXは、それぞれ、12ヌクレオチド長〜16ヌクレオチド長であり、同じ長さであり、
(x)Lは、第1のポリヌクレオチドと第2のポリヌクレオチドを共有結合する非ヌクレオチドリンカーであり、
N1およびN2はグアノシンを含み、N3およびN4はシチジンを含み、X1およびX2はそれぞれ12ヌクレオチド長であり、非ヌクレオチドリンカーは、C9アルキルリンカーである。
いくつかの態様において、本開示は、RLRに対して特異的に結合するRLRアゴニストを提供し、アゴニストは、非ヌクレオチドリンカーを含む平滑末端化されたヘアピンRNAを含み、アゴニストは、以下の式:
5’−(N−N−X)−L−(X−N−N)−3’を含み、式中、
(i)(N−N−X)は、連結したヌクレオチドN、NおよびXを含む第1のポリヌクレオチドを含み、
(ii)(X−N−N)は、連結したヌクレオチドX、NおよびNを含む第2のポリヌクレオチドを含み、
(iii)N、N、NおよびNは、それぞれ、アデノシン、グアノシン、シチジン、5−メチルウリジン、ウリジンおよびイノシンからなる群から選択されるヌクレオシドを含む単一ヌクレオチドを含み、
(iv)NはNと塩基対を形成し、
(v)NはNと塩基対を形成し、
(vi)Nは、5’ジホスフェートもしくはトリホスフェート部分、またはその誘導体もしくはアナログを含み、
(vii)XおよびXは、それぞれ、アデノシン、グアノシン、シチジン、5−メチルウリジン、ウリジンおよびイノシンからなる群から選択されるヌクレオシドを含むオリゴヌクレオチドであり、
(viii)Xは、Xに対して相補性であり、
(ix)XおよびXは、それぞれ、12ヌクレオチド長〜16ヌクレオチド長であり、同じ長さであり、
(x)Lは、第1のポリヌクレオチドと第2のポリヌクレオチドを共有結合する非ヌクレオチドリンカーであり、
N1およびN2はグアノシンを含み、N3およびN4はシチジンを含み、X1およびX2はそれぞれ12ヌクレオチド長であり、非ヌクレオチドリンカーは、ヘキサエチレングリコールリンカーである。
いくつかの態様において、本開示は、RLRに対して特異的に結合するRLRアゴニストであって、アゴニストの5’最末端ヌクレオチドは、5’ジホスフェートもしくはトリホスフェート部分、またはその誘導体もしくはアナログを含み、アゴニストは、配列番号1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35および36からなる群から選択されるヌクレオチド配列を含む、RLRアゴニストを提供する。
いくつかの態様において、本開示は、RLRに対して特異的に結合するRLRアゴニストを提供し、アゴニストが、リンカーによって第2のポリヌクレオチドに接続する第1のポリヌクレオチドを含む平滑末端化されたヘアピンRNAを含み、第1のポリヌクレオチドは、第2のポリヌクレオチドに対して十分に相補性であり、二本鎖を形成し、二本鎖は、19個未満の塩基対を含み、第1のオリゴヌクレオチドの5’最末端ヌクレオチドは、5’ジホスフェートもしくはトリホスフェート部分、またはその誘導体もしくはアナログを含み、アゴニストは、配列モチーフを含み、この配列モチーフは、この配列モチーフを含まないアゴニストと比較して、RLRによって媒介される少なくとも1つの改良された生体活性を与え、第1のポリヌクレオチドおよび第2のポリヌクレオチドは、以下:
(i)それぞれ、配列番号37および68、
(ii)それぞれ、配列番号38および69、
(iii)それぞれ、配列番号39および70、
(iv)それぞれ、配列番号40および71、
(v)それぞれ、配列番号41および72、
(vi)それぞれ、配列番号42および73、
(vii)それぞれ、配列番号43および74、
(viii)それぞれ、配列番号44および75、
(ix)それぞれ、配列番号45および76、
(x)それぞれ、配列番号46および77、
(xi)それぞれ、配列番号47および78、
(xii)それぞれ、配列番号48および79、
(xiii)それぞれ、配列番号49および80、
(xiv)それぞれ、配列番号50および81、
(xv)それぞれ、配列番号51および82、
(xvi)それぞれ、配列番号52および83、
(xvii)それぞれ、配列番号53および84、
(xviii)それぞれ、配列番号54および85、
(xix)それぞれ、配列番号55および86、
(xx)それぞれ、配列番号56および87、
(xxi)それぞれ、配列番号57および88、
(xxii)それぞれ、配列番号58および89、
(xxiii)それぞれ、配列番号59および89、
(xxiv)それぞれ、配列番号60および90、
(xxv)それぞれ、配列番号61および91、
(xxvi)それぞれ、配列番号62および92、
(xxvii)それぞれ、配列番号63および91、
(xxviii)それぞれ、配列番号64および93、
(xxix)それぞれ、配列番号65および94、
(xxx)それぞれ、配列番号66および95、
(xxxi)それぞれ、配列番号67および96、および
(xxxii)それぞれ、配列番号63および97からなる群から選択されるヌクレオチド配列を含む。
いくつかの態様において、本開示は、RLRに対して特異的に結合するRLRアゴニストであって、アゴニストが、シチジンと塩基対を形成するイノシンを含む少なくとも1つ以上のヌクレオチドを含む平滑末端化されたヘアピンRNAを含み、アゴニストが、配列番号22、23および25からなる群から選択されるヌクレオチド配列を含む、RLRアゴニストを提供する。
いくつかの態様において、本開示は、RLRに対して特異的に結合するRLRアゴニストを提供し、アゴニストは、シチジンと塩基対を形成するイノシンを含む少なくとも1つ以上のヌクレオチドを含む平滑末端化されたヘアピンRNAを含み、アゴニストは、式5’−(N−N−X)−L−(X−N−N)−3’を含み、式中、(N−N−X)は、第1のポリヌクレオチドを含み、(X−N−N)は、第2のポリヌクレオチドを含み、第1のポリヌクレオチドおよび第2のポリヌクレオチドは、以下:
(i)それぞれ、配列番号58および89、
(ii)それぞれ、配列番号59および89、および
(iii)それぞれ、配列番号61および91からなる群から選択されるヌクレオチド配列を含む。
いくつかの態様において、本開示は、RLRに対して特異的に結合するRLRアゴニストを提供し、アゴニストは、非ヌクレオチドリンカーを含む平滑末端化されたヘアピンRNAを含み、アゴニストは、式5’−(N−N−X)−L−(X−N−N)−3’を含み、式中、(N−N−X)は、第1のポリヌクレオチドを含み、(X−N−N)は、第2のポリヌクレオチドを含み、第1のポリヌクレオチドおよび第2のポリヌクレオチドは、以下:
(i)それぞれ、配列番号37および68、
(ii)それぞれ、配列番号38および69、
(iii)それぞれ、配列番号39および70、
(iv)それぞれ、配列番号40および71、
(v)それぞれ、配列番号41および72、
(vi)それぞれ、配列番号42および73、
(vii)それぞれ、配列番号43および74、
(viii)それぞれ、配列番号44および75、
(ix)それぞれ、配列番号45および76、
(x)それぞれ、配列番号46および77、
(xi)それぞれ、配列番号47および78、
(xii)それぞれ、配列番号48および79、
(xiii)それぞれ、配列番号49および80、
(xiv)それぞれ、配列番号50および81、
(xv)それぞれ、配列番号51および82、
(xvi)それぞれ、配列番号52および83、
(xvii)それぞれ、配列番号53および84、
(xviii)それぞれ、配列番号54および85、
(xix)それぞれ、配列番号55および86、
(xx)それぞれ、配列番号56および87、
(xxi)それぞれ、配列番号57および88、
(xxii)それぞれ、配列番号58および89、
(xxiii)それぞれ、配列番号59および89、
(xxiv)それぞれ、配列番号60および90、
(xxv)それぞれ、配列番号61および91、
(xxvi)それぞれ、配列番号62および92、
(xxvii)それぞれ、配列番号63および91、
(xxviii)それぞれ、配列番号64および93、
(xxix)それぞれ、配列番号65および94、
(xxx)それぞれ、配列番号66および95、
(xxxi)それぞれ、配列番号67および96、および
(xxxii)それぞれ、配列番号63および97からなる群から選択されるヌクレオチド配列を含む。
本開示によって提供されるRLRアゴニストのいくつかの実施形態において、RLRアゴニストを含むヌクレオチド配列は、ゲノムDNA配列またはmRNA配列に対して相補性ではなく、RLRアゴニストは、RNA干渉に関与せず、RLRアゴニストは、遺伝子発現をサイレンシングしない。
いくつかの態様において、本開示は、免疫応答を刺激し、癌を治療するかもしくは進行を遅らせ、または腫瘍成長を減らすか、または阻害することを必要とする対象においてそれを行うための医薬組成物であって、本開示によって提供されるRLRアゴニストと、薬学的に許容される担体とを含む、医薬組成物を提供する。いくつかの実施形態において、RLRアゴニストは、ポリエチレンイミン(PEI)担体中で製剤化される。いくつかの実施形態において、PEI担体は、JetPEI(登録商標)である。
いくつかの態様において、本開示は、細胞における1つ以上のサイトカインのRLRによって媒介される産生を増加させる方法であって、本方法が、細胞と、本開示によって提供されるRLRアゴニストとを接触させることを含み、RLRアゴニストが、細胞におけるRLRによって媒介されるサイトカイン産生を増加させる、方法を提供する。いくつかの実施形態において、RLRアゴニストは、細胞におけるRLRによって媒介されるI型インターフェロン(例えば、IFN−α、IFN−β)産生を増加させる。いくつかの実施形態において、RLRアゴニストは、細胞におけるRLRによって媒介されるIL−1β産生を増加させる。いくつかの実施形態において、RLRアゴニストは、細胞におけるRLRによって媒介されるIP−10産生を増加させる。いくつかの実施形態において、RLRアゴニストは、細胞におけるRLRによって媒介されるIL−6、IL−12p70、MCP−1および/またはMIP−1β産生を増加させる。
いくつかの態様において、本開示は、細胞における1つ以上のインターフェロン誘導遺伝子のRLRによって媒介される発現を増加させる方法であって、本方法が、細胞と、本開示によって提供されるRLRアゴニストとを接触させることを含み、アゴニストが、細胞における1つ以上のインターフェロン誘導遺伝子のRLRによって媒介される発現を増加させる、方法を提供する。
いくつかの態様において、本開示は、細胞におけるRLR依存性細胞内シグナル伝達を増加させる方法であって、本方法が、細胞と、本開示によって提供されるRLRアゴニストとを接触させることを含み、アゴニストが、RLR依存性細胞内シグナル伝達を増加させる、方法を提供する。
いくつかの態様において、本開示は、対象において免疫応答を刺激する方法であって、本方法が、対象に、有効量の本開示によって提供されるRLRアゴニストまたは医薬組成物を投与することを含む、方法を提供する。
いくつかの態様において、本開示は、対象において癌を治療するかもしくは進行を遅らせる方法であって、本方法が、対象に、有効量の本開示によって提供されるRLRアゴニストまたは医薬組成物を投与することを含む、方法を提供する。
いくつかの態様において、本開示は、腫瘍成長を減らすか、または阻害することを必要とする対象においてそれを行う方法であって、本方法が、対象に、有効量の本開示によって提供されるRLRアゴニストまたは医薬組成物を投与することを含む、方法を提供する。
いくつかの態様において、本開示は、免疫応答を刺激し、癌を治療するかもしくは進行を遅らせ、または腫瘍成長を阻害することを必要とする対象においてそれを行う方法であって、本方法が、対象に、有効量の本開示によって提供されるRLRアゴニストまたは医薬組成物を投与することを含み、アゴニストまたは医薬組成物が、細胞における1つ以上のサイトカインのRLRによって媒介される産生を増加させ、細胞における1つ以上のインターフェロン誘導遺伝子のRLRによって媒介される発現を増加させ、かつ/または細胞におけるRLR依存性細胞内シグナル伝達を増加させ、それによって、免疫応答を刺激し、癌を治療するかもしくは進行を遅らせ、または腫瘍の成長を阻害する、方法を提供する。
本開示によって提供される方法のいくつかの実施形態において、本開示によって提供されるRLRアゴニストまたは医薬組成物は、1つ以上のさらなる治療薬剤と組み合わせて投与され、1つ以上のさらなる治療薬剤は、化学療法、標的化抗癌療法、腫瘍溶解性薬、細胞死誘発剤、オプソニン化剤(例えば、オプソニン化抗体)、細胞毒性薬剤、免疫系療法、サイトカイン、共刺激分子のアクチベータまたはアゴニスト、阻害分子の阻害剤、ワクチン、細胞免疫療法、またはこれらの組み合わせからなる群から選択される。
いくつかの実施形態において、本開示によって提供されるRLRアゴニストまたは医薬組成物は、1つ以上のさらなる治療薬剤の投与の前もしくは後に投与されるか、または1つ以上のさらなる治療薬剤が、アゴニストもしくは医薬組成物の投与と同時、投与より前もしくは後に投与される。
いくつかの実施形態において、1つ以上のさらなる治療薬剤は、PD−1/PD−L1アンタゴニスト、TIM−3アンタゴニスト、VISTAアンタゴニスト、アデノシンA2ARアンタゴニスト、B7−H3アンタゴニスト、B7−H4アンタゴニスト、BTLAアンタゴニスト、CTLA−4アンタゴニスト、IDOアンタゴニスト、KIRアンタゴニスト、LAG−3アンタゴニスト、Toll様受容体3(TLR3)アゴニスト、Toll様受容体7(TLR7)アゴニスト、Toll様受容体9(TLR9)アゴニストである。
いくつかの実施形態において、1つ以上のさらなる治療薬剤は、CD137(4−1BB)に対して特異的に結合するポリペプチド(例えば、抗体、またはその抗原結合部分)を含むアゴニストである。
いくつかの実施形態において、1つ以上のさらなる治療薬剤は、CD134(OX40)に対して特異的に結合するポリペプチド(例えば、抗体、またはその抗原結合部分)を含むアゴニストである。
いくつかの実施形態において、1つ以上のさらなる治療薬剤は、PD−1/PD−L1アンタゴニストである。いくつかの実施形態において、PD−1/PD−L1アンタゴニストは、PDR001、KEYTRUDA(登録商標)(ペンブロリズマブ)、OPDIVO(登録商標)(ニボルマブ)、ピディリズマブ、MEDI0680、REGN2810、TSR−042、PF−06801591およびAMP−224からなる群から選択される。いくつかの実施形態において、PD−1/PD−L1アンタゴニストは、FAZ053、TENCENTRIQ(登録商標)(アテゾリズマブ)、BAVENCIO(登録商標)(アベルマブ)、IMFINZI(登録商標)(デュルバルマブ)およびBMS−936559からなる群から選択される。
いくつかの実施形態において、1つ以上のさらなる治療薬剤は、TIM−3アンタゴニストである。
いくつかの実施形態において、1つ以上のさらなる治療薬剤は、VISTAアンタゴニストである。
いくつかの実施形態において、1つ以上のさらなる治療薬剤は、アデノシンA2ARアンタゴニストである。
いくつかの実施形態において、1つ以上のさらなる治療薬剤は、B7−H3アンタゴニストである。
いくつかの実施形態において、1つ以上のさらなる治療薬剤は、B7−H4アンタゴニストである。
いくつかの実施形態において、1つ以上のさらなる治療薬剤は、BTLAアンタゴニストである。
いくつかの実施形態において、1つ以上のさらなる治療薬剤は、CTLA−4アンタゴニストである。
いくつかの実施形態において、1つ以上のさらなる治療薬剤は、IDOアンタゴニストである。
いくつかの実施形態において、1つ以上のさらなる治療薬剤は、KIRアンタゴニストである。
いくつかの実施形態において、1つ以上のさらなる治療薬剤は、LAG−3アンタゴニストである。
いくつかの実施形態において、1つ以上のさらなる治療薬剤は、Toll様受容体3(TLR3)アゴニストである。いくつかの実施形態において、TLR3アゴニストは、ポリイノシン酸:ポリシチジル酸(ポリI:C)である。いくつかの実施形態において、TLR3アゴニストは、HILTONOL(登録商標)(ポリICLC)である。いくつかの実施形態において、TLR3アゴニストは、ポリアデニル酸−ポリウリジル酸(ポリA:U)である。いくつかの実施形態において、TLR3アゴニストは、RIBOXXIM(登録商標)(RGIC(登録商標)100)である。いくつかの実施形態において、TLR3アゴニストは、RIBOXXON(登録商標)(RGIC(登録商標)50バイオコンジュゲート)である。いくつかの実施形態において、TLR3アゴニストは、RIBOXXOL(登録商標)(RGIC(登録商標)50)である。
いくつかの実施形態において、1つ以上のさらなる治療薬剤は、Toll様受容体7(TLR7)アゴニストである。いくつかの実施形態において、TLR7アゴニストは、GS−9620(ベサトリモド)である。いくつかの実施形態において、TLR7アゴニストは、イミキモド(ALDARA(商標))である。いくつかの実施形態において、TLR7アゴニストは、レシキモド(R−848)である。
いくつかの実施形態において、1つ以上のさらなる治療薬剤は、Toll様受容体9(TLR9)アゴニストである。いくつかの実施形態において、TLR9アゴニストは、CpGオリゴデオキシヌクレオチド(CpG ODN)である。いくつかの実施形態において、CpG ODNは、クラスA CpG ODN(CpG−A ODN)である。いくつかの実施形態において、CpG ODNは、クラスB CpG ODN(CpG−B ODN)である。いくつかの実施形態において、CpG ODNは、クラスC CpG ODN(CpG−C ODN)である。
いくつかの態様において、本開示は、免疫応答を刺激し、癌を治療するかもしくは進行を遅らせ、または腫瘍成長を阻害することを必要とする対象においてそれを行うための、場合により、1つ以上のさらなる治療薬剤と組み合わせて使用するための、本開示によって提供されるRLRアゴニストまたは医薬組成物の使用を提供する。
いくつかの態様において、本開示は、免疫応答を刺激し、癌を治療するかもしくは進行を遅らせ、または腫瘍成長を阻害することを必要とする対象においてそれを行うための、場合により、1つ以上のさらなる治療薬剤と組み合わせて使用するための医薬の製造における、本開示によって提供されるRLRアゴニストまたは医薬組成物の使用を提供する。
いくつかの態様において、本開示は、本開示によって提供されるRLRアゴニストまたは医薬組成物と、対象における免疫応答を刺激し、または癌を治療するかもしくは進行を遅らせ、または対象における腫瘍成長を阻害する際の使用のための指示書と、場合により1つ以上のさらなる治療薬剤と組み合わせて使用するための指示書とを含む、キットを提供する。
本開示によって提供される使用またはキットのいくつかの実施形態において、本開示によって提供されるRLRアゴニストまたは医薬組成物は、1つ以上のさらなる治療薬剤と組み合わせて投与され、1つ以上のさらなる治療薬剤は、化学療法、標的化抗癌療法、腫瘍溶解性薬、細胞死誘発剤、オプソニン化剤(例えば、オプソニン化抗体)、細胞毒性薬剤、免疫系療法、サイトカイン、共刺激分子のアクチベータ、阻害分子の阻害剤、ワクチン、細胞免疫療法、またはこれらの組み合わせからなる群から選択される。
本開示によって提供される使用またはキットのいくつかの実施形態において、本開示によって提供されるRLRアゴニストまたは医薬組成物は、1つ以上のさらなる治療薬剤の投与の前もしくは後に投与されるか、または1つ以上のさらなる治療薬剤が、アゴニストもしくは医薬組成物の投与と同時、投与より前もしくは後に投与される。
本開示によって提供される使用またはキットのいくつかの実施形態において、1つ以上のさらなる治療薬剤は、PD−1/PD−L1アンタゴニスト、TIM−3アンタゴニスト、VISTAアンタゴニスト、アデノシンA2ARアンタゴニスト、B7−H3アンタゴニスト、B7−H4アンタゴニスト、BTLAアンタゴニスト、CTLA−4アンタゴニスト、IDOアンタゴニスト、KIRアンタゴニスト、LAG−3アンタゴニスト、Toll様受容体3(TLR3)アゴニスト、Toll様受容体7(TLR7)アゴニスト、Toll様受容体9(TLR9)アゴニストである。
本開示によって提供される使用またはキットのいくつかの実施形態において、1つ以上のさらなる治療薬剤は、CD137(4−1BB)に対して特異的に結合するポリペプチド(例えば、抗体、またはその抗原結合部分)を含むアゴニストである。
本開示によって提供される使用またはキットのいくつかの実施形態において、本開示1つ以上のさらなる治療薬剤は、CD134(OX40)に対して特異的に結合するポリペプチド(例えば、抗体、またはその抗原結合部分)を含むアゴニストである。
特許または出願ファイルには、カラーで作成された少なくとも1つの図面が含まれている。カラーの図面を含む、この特許または特許出願公開のコピーは、請求と必要な費用の支払いをすれば、官庁から与えられるだろう。
3つの異なる濃度の種々の改変を含むRIG−I様受容体アゴニストで処理されたヒトPBMCからのIFN−a分泌の定量化を示す棒グラフを提供する。
概要
RIG−I様受容体(RLR)は、ウイルスRNAを検出し、自然免疫応答を開始するのに不可欠な細胞質パターン認識受容体のファミリーである。RLRファミリーには、レチノイン酸誘導遺伝子I(Retinoic acid−inducible gene I:RIG−I)、メラノーマ分化関連遺伝子5(Melanoma differentiation−associated gene 5:MDA5)およびラボラトリー・オブ・ジェネティクス・アンド・フィジオロジー2(Laboratory of genetics and physiology 2:LGP2)の3種類のメンバーが含まれる。これらの受容体は、免疫細胞型および非免疫細胞型の両方で発現し、I型およびIII型のインターフェロン(IFN)のIRF3依存性発現、IRF7依存性発現、炎症性サイトカインのNF−κB依存性発現を促進するシグナル伝達経路を調節する。
3種類のRLRファミリー受容体は全て、ATPase活性を有するDExD/HボックスRNAヘリカーゼドメインを有する。このドメインは、隣接するC末端ドメインと共に、RNA結合に必要である。これに加え、RIG−IおよびLGP2のC末端ドメインは、抑制ドメインとして作用することが示されており、この受容体が活性化RNAに結合するまでは不活性な構成を維持するのを確実にする。
本開示は、二本鎖dsRNAを形成するように折り畳まれ、1つ以上の改良された生体活性を与える1つ以上の配列モチーフを含む合成RNA分子を含むRLRアゴニストを提供する。
定義
特許請求の範囲および明細書で使用される用語は、特に指定のない限り、以下に示すように定義される。親の仮特許出願で使用される用語と直接的に矛盾する場合には、本出願で使用される用語が優先する。
本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される場合、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」および「その(the)」は、その内容が明確に他の意味であることを示していない限り、複数の指示対象物を含むことを注記しなければならない。さらに、文脈で特に必要とされない限り、単数形の用語は、複数形を含み、複数形の用語は、単数形を含むものとする。
約:本明細書で使用される場合、「約」(または「およそ」)という用語は、当業者によって理解され、使用される文脈に応じて、ある程度まで変化する。使用される文脈を考慮して、当業者にとって明確ではない用語を使用する場合、「約」は、特定の値の±10%までを意味する。
アゴニスト:本明細書で使用される場合、「アゴニスト」という用語は、その最も広い意味で使用され、本明細書で開示される天然ポリペプチドの生体活性を部分的または完全に促進し、誘導し、増加させ、および/または活性化する任意の分子または化合物を包含する。本開示のアゴニスト分子は、核酸(例えば、オリゴヌクレオチド、ポリヌクレオチド)、抗体または抗原結合フラグメント、天然ポリペプチドのフラグメントまたはアミノ酸配列バリアント、ペプチド、オリゴヌクレオチド、脂質、炭水化物および低分子有機分子を含んでいてもよい。いくつかの実施形態において、アゴニスト存在下での活性化は、用量に依存する様式で観察される。いくつかの実施形態において、測定されたシグナル(例えば、生体活性)は、同等の条件下で陰性対照を用いて測定されたシグナルよりも少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%または少なくとも約100%大きい。本明細書では、本開示の方法で使用するのに適したアゴニストを特定する方法も開示される。例えば、これらの方法としては、限定されないが、酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)、Forte Bio(著作権)システム、蛍光偏光(FP)アッセイおよびラジオイムノアッセイ(RIA)などの結合アッセイが挙げられる。これらのアッセイは、アゴニストが目的のポリペプチド(例えば、受容体またはリガンド)に結合する能力を決定し、したがって、アゴニストがそのポリペプチドの活性を促進するか、増加させるか、または活性化する能力を示す。アゴニストの有効性は、機能アッセイを用いても決定することができる(例えば、アゴニストがポリペプチドの機能を活性化するか、または促進する能力)。例えば、機能アッセイは、ポリペプチドと候補アゴニスト分子とを接触させることと、そのポリペプチドに通常関連する1つ以上の生体活性の検出可能な変化を測定することとを含んでいてもよい。アゴニストの効力は、通常、そのEC50値(アゴニスト応答の50%を活性化するために必要な濃度)によって定義される。EC50値が小さいほど、アゴニストの効力は大きくなり、最大生体応答を活性化するために必要な濃度は小さくなる。
改良する:本明細書で使用される場合、「改良する(ameliorating)」という用語は、予防、重篤度または進行を軽減する、寛解または治癒を含む、ある疾患状態(例えば、癌)の治療における任意の治療に有益な結果を指す。
アミノ酸:本明細書で使用される場合、「アミノ酸」という用語は、天然に存在するアミノ酸および合成アミノ酸だけではなく、天然に存在するアミノ酸と類似した様式で機能するアミノ酸アナログおよびアミノ酸模倣物を指す。天然に存在するアミノ酸は、遺伝子コードによってコードされるものだけではなく、その後に改変されるアミノ酸、例えば、ヒドロキシプロリン、γ−カルボキシグルタミン酸およびO−ホスホセリンである。アミノ酸アナログは、天然に存在するアミノ酸と同じ基本化学構造(すなわち、水素に結合する炭素、カルボキシル基、アミノ基およびR基)を有する化合物、例えば、ホモセリン、ノルロイシン、メチオニンスルホキシド、メチオニンメチルスルホニウムを指す。このようなアナログは、改変R基(例えば、ノルロイシン)または改変ペプチド骨格を有するが、天然に存在するアミノ酸と同じ基本化学構造を保持している。アミノ酸模倣物は、アミノ酸の一般的な化学構造とは異なる構造を有するが、天然に存在するアミノ酸と同様の様式で機能する化学化合物を指す。
アミノ酸は、本明細書では、その一般的に知られている3文字の記号によって、またはIUPAC−IUB Biochemical Nomenclature Commissionによって推奨される1文字の記号のいずれかによって参照されてもよい。同様に、ヌクレオチドは、一般的に受け入れられている1文字コードによって参照されてもよい。
アミノ酸置換:本明細書で使用される場合、「アミノ酸置換」は、所定のアミノ酸配列(開始ポリペプチドのアミノ酸配列)中の少なくとも1つの存在するアミノ酸残基を、第2の異なる「置き換え」アミノ酸残基と置き換えることを指す。「アミノ酸挿入」は、所定のアミノ酸配列への少なくとも1つのさらなるアミノ酸の組み込みを指す。挿入は、通常、1個または2個のアミノ酸残基の挿入からなるが、より大きな「ペプチド挿入」、例えば、約3〜約5個、または約10、15または20個までのアミノ酸残基の挿入を行うこともできる。挿入される残基は、上に開示するように、天然に存在するものであってもよく、または天然に存在しないものであってもよい。「アミノ酸欠失」は、所定のアミノ酸配列からの少なくとも1つのさらなるアミノ酸の除去を指す。
塩基組成:本明細書で使用される場合、「塩基組成」という用語は、グアニン(またはヒポキサンチン)+シトシンおよび/またはウラシル(またはチミン)+アデニン核酸塩基からなる核酸(例えば、RNA)の全ヌクレオチドの割合を指す。
塩基対:本明細書で使用される場合、「塩基対」という用語は、特定の水素結合の形成を介して相互作用する、対向する相補的なポリヌクレオチド鎖上の2つの核酸塩基、または同じ鎖の領域を指す。本明細書で使用される場合、「ワトソンクリック塩基対形成」という用語は、「相補的な塩基対形成」と相互に置き換え可能に使用され、一連の塩基対形成規則を指し、DNA分子において、核酸塩基アデニン(A)がチミン(T)と相補的な塩基対を形成し、グアニン(G)がシトシン(C)と相補的な塩基対を形成するように、プリンは常にピリミジンと結合する。RNA分子において、チミンは、ウラシル(U)によって置き換えられ、ウラシル(U)は、チミン(T)と同様に、アデニン(A)と相補的な塩基対を形成する。相補的な塩基対は、水素結合によって結合されており、水素結合の数は、塩基対ごとに異なる。当該技術分野で知られているように、グアニン(G)−シトシン(C)塩基対は、3個の水素結合によって結合しており、アデニン(A)−チミン(T)またはウラシル(U)塩基対は、2個の水素結合によって結合している。
これらの規則に従わない塩基対形成相互作用によって、天然、非天然および合成の核酸が生じる可能性があり、これらは本明細書では「非ワトソンクリック塩基対形成」またはこれに代えて「非カノニカル塩基対形成」と呼ばれる。「ゆらぎ塩基対」は、ワトソンクリック塩基対規則に従わない、RNA分子中の2つの核酸塩基間の対形成である。例えば、イノシンは、グアノシンと構造的に類似したヌクレオシドであるが、2−アミノ基を欠いている。イノシンは、上述の4種類の核酸塩基それぞれと2個の水素結合を形成することができ(Odaら、(1991)Nucleic Acids Res 19:5263−5267)、研究者らによって「普遍的な」塩基として使用されることが多く、このことは、全ての天然に存在する塩基またはカノニカル塩基と塩基対形成が可能であることを意味している。4種類の主なゆらぎ塩基対は、グアニン−ウラシル(G−U)塩基対、ヒポキサンチン−ウラシル(I−U)塩基対、ヒポキサンチン−アデニン(I−A)塩基対およびヒポキサンチン−シトシン(I−C)塩基対である。核酸の命名法の一貫性を維持するために、ヒポキサンチンはイノシンの核酸塩基であるため、ヒポキサンチンには「I」が使用され、その他の命名法は、核酸塩基とその対応するヌクレオシドの名称に従う(例えば、グアニンおよびグアノシンだけではなく、デオキシグアノシンも「G」)。ゆらぎ塩基対の熱力学的安定性は、ワトソンクリック塩基対の熱力学的安定性と同等である。ゆらぎ塩基対は、RNA分子の二次構造の形成において、役割を果たす。
一態様において、本開示は、1つ以上のRIG−I様受容体(RLR)をアゴナイズするか、または活性化する合成RNA分子であって、イノシンを、シチジンと塩基対(I−C塩基対)を形成する位置にのみ挿入することができ、すなわち、イノシンは、グアノシンを置換することができるが、他のヌクレオシドを置換することができない、合成RNA分子を提供する。
生物学的に活性:本明細書で使用される場合、「生物学的に活性」という句は、生体系および/または生物において活性を有する任意の物質の特徴を指す。例えば、生物に投与されたときに、その生物に対して生物学的効果を有し、したがって、「生体活性」を有する物質は、生物学的に活性であるとみなされる。特定の実施形態において、核酸が生物学的に活性である場合、核酸全体の少なくとも1つの生体活性を共有するその核酸の一部は、典型的には、「生物学的に活性」な部分と呼ばれる。
共有結合する:本明細書で使用される場合、「共有結合する」(これに代えて、「コンジュゲーションする」、「連結する」、「接続する」、「融合する」または「つなぎ止められる」)という用語は、2つ以上の部分に関して使用される場合、その部分が、化学共役、組換え技術または酵素活性を含む何らかの手段によって、直接的に、または連結剤として機能する1つ以上のさらなる部分を介し、物理的に会合するか、または互いに接続して、その構造が使用される条件(例えば、生理学的条件)下でその部分が物理的に会合したままであるように十分に安定な構造を形成することを意味する。
相補的:本明細書で使用される場合、「相補的」または「相補性」という用語は、2つのポリヌクレオチド鎖を含むヌクレオチドの配列、または同じポリヌクレオチド鎖の複数の領域、およびその鎖または領域を含む二本鎖の生成の間の関係を指し、2本の鎖または領域の間の連続した塩基対形成の程度は、二本鎖構造の生成にとって十分なものである。アデニン(A)は、チミン(T)またはウラシル(U)と共に特定の水素結合または「塩基対」を形成することが知られている。同様に、シトシン(C)は、グアニン(G)と塩基対を形成することが知られている。非カノニカル核酸塩基(例えば、イノシン)は、天然の塩基と水素結合をすることができることも知られている。ポリヌクレオチドの第1の鎖、またはある領域、またはその一部もしくはフラグメントを含むヌクレオチドの配列は、同じかまたは異なる核酸の第2の鎖、またはある領域、またはその一部もしくはフラグメントを含むヌクレオチドの配列に対して、第1および第2の鎖が、逆平行の様式で整列しており、この2本の鎖間の塩基対形成の程度が、この二本鎖構造が使用される条件(例えば、細胞における生理学的条件)下で二本鎖構造を維持するものである場合、「十分に相補性」であるといわれる。ポリヌクレオチドの相補性鎖または領域は、非相補性のいくつかの塩基対を含んでいてもよいことを理解すべきである。相補性は、「部分的」であってもよく、この場合、ポリヌクレオチドを含む核酸塩基の一部のみが、塩基対形成規則に従ってマッチングされる。または、核酸間に「完全な」または「全体的な」相補性があってもよい。ポリヌクレオチド鎖または領域の間の相補性の程度は、その鎖または領域の間のハイブリダイゼーションの効率および強度に大きな影響を与えるが、2つの相補性ポリヌクレオチドが全てのヌクレオチド位置で塩基対を形成する必要はない。いくつかの実施形態において、第1のポリヌクレオチドは、第2のポリヌクレオチドに対して100%または「完全に」相補性であり、したがって、全てのヌクレオチド位置で塩基対を形成する。いくつかの実施形態において、第1のポリヌクレオチドは、100%相補性ではなく(例えば、90%、または80%または70%相補性であり)、1つ以上のヌクレオチド位置にミスマッチしたヌクレオチドを含む。完全な相補性が望まれることが多いが、いくつかの実施形態は、1個以上、ただし好ましくは6、5、4、3、2または1個のミスマッチを含んでいてもよい。
接触させる:本明細書で使用される場合、「接触させる」という用語は、2つ以上のエンティティ間の物理的な接続を確立することを意味する。例えば、細胞と、ある薬剤(例えば、RNA、脂質ナノ粒子組成物、または本開示の他の医薬組成物)とを接触させることは、その細胞と薬剤が、物理的な接続を共有するように作られることを意味する。インビボ、インビトロおよびエクスビボの全てで、細胞と外部エンティティとを接触させる方法は、生物学分野でよく知られている。本開示の例示的な実施形態において、哺乳動物細胞と、ある組成物(例えば、単離されたRNA、ナノ粒子、または本開示の医薬組成物)とを接触させる工程は、インビボで行われる。例えば、脂質ナノ粒子組成物と、生物(例えば、哺乳動物)内に配置され得る細胞(例えば、哺乳動物細胞)とを接触させることは、任意の適切な投与経路(例えば、静脈内、筋肉内、皮内および皮下投与を含む、生物に対する非経口投与)によって行われてもよい。インビトロで存在する細胞について、ある組成物(例えば、脂質ナノ粒子または単離されたRNA)と細胞は、例えば、組成物を、細胞の培地に加えることによって接触させてもよく、トランスフェクションを含んでいてもよく、または結果としてトランスフェクションしてもよい。さらに、2以上の細胞が、薬剤と接触してもよい。
変性:本明細書で使用される場合、「変性」という用語は、核酸中の塩基対を形成したヌクレオチド間の水素結合が破壊され、二次および/または三次核酸構造が失われる(例えば、既にアニーリングした鎖の分離)プロセスを指す。変性は、核酸に対する外来物質、エネルギーまたは生化学プロセスの適用によって起こることがある。
抗原提示細胞:「抗原提示細胞」または「APC」という用語は、MHCと複合体を形成する外来抗原をその表面で提示する細胞である。T細胞は、T細胞受容体(TCR)を用い、この複合体を認識する。APCの例としては、限定されないが、樹状細胞(DC)、末梢血単核細胞(PBMC)、単球(例えばTHP−1)、Bリンパ芽球細胞(例えば、C1R.A2、1518 B−LCL)および単球由来樹状細胞(DC)が挙げられる。いくつかのAPCは、食作用によって、または受容体が媒介するエンドサイトーシスによって、抗原をインターナリゼーションする。
アポトーシス:本明細書で使用される場合、「アポトーシス」という用語は、多細胞生物(例えば、ヒト)で起こるプログラムされた細胞死のプロセスを指す。アポトーシスを引き起こす高度に制御された生化学事象および分子事象は、膜ブレブ形成、細胞体積の縮小、染色体DNAの凝縮およびフラグメント化、ならびにmRNAの崩壊を含め、細胞に対して観測可能で特徴的な形態学的変化をもたらすことがある。アポトーシスを起こしている細胞(T細胞を含む)を特定する一般的な方法は、細胞を、フルオロフォアがコンジュゲーションしたタンパク質(アネキシンV)に曝露することである。アネキシンVは、原形質膜の外葉にあるホスファチジルセリンに結合する能力によってアポトーシス細胞を検出するために一般的に使用され、細胞がアポトーシスのプロセスを受けていることの初期の指標である。
平滑末端:本明細書で使用される場合、「平滑末端」、「平滑末端化された」という用語は、二重になっているかまたは二本鎖を形成する核酸の末端の構造を指し、二本鎖を含む両方の相補性鎖が、少なくとも一方の末端で、塩基対で終結する。したがって、二本鎖を構成するどちらの鎖も、もう一方よりも末端からさらに延びていない。
癌抗原:本明細書で使用される場合、「癌抗原」は、(i)腫瘍特異的抗原、例えばネオ抗原、(ii)腫瘍関連抗原、(iii)腫瘍特異的抗原を発現する細胞、(iv)腫瘍関連抗原を発現する細胞、(v)腫瘍上の胎児性抗原、(vi)自己腫瘍細胞、(vii)腫瘍特異的膜抗原、(viii)腫瘍関連膜抗原、(ix)成長因子受容体、(x)成長因子リガンド、および(xi)癌に関連する任意の他の種類の抗原または抗原提示細胞または物質を指す。
癌腫:本明細書で使用する場合、「癌腫」という用語は、当技術分野で認識されており、呼吸器系癌腫、消化器系癌腫、泌尿生殖器癌腫、精巣癌腫、乳癌腫、前立腺癌腫、内分泌系癌腫および黒色腫を含む、上皮組織または内分泌組織の悪性腫瘍を指す。本明細書に記載のRIG−I様受容体(RLR)アゴニストを使用して、腎臓癌腫または黒色腫を含む任意の種類の癌を有するか、有することが疑われるか、または癌が進行するリスクが高い可能性がある患者を治療することができる。例示的な癌腫としては、子宮頸部、肺、前立腺、乳房、頭頸部、結腸および卵巣の組織から形成されるものが挙げられる。この用語には、癌性肉腫も含まれ、癌性肉腫には、癌性組織および肉腫性組織から構成される悪性腫瘍が含まれる。「腺癌」は、腺組織に由来する癌腫、または腫瘍細胞が認識可能な腺腔構造を形成するものを指す。
細胞障害性Tリンパ球(CTL)応答:本明細書で使用される場合、「細胞障害性Tリンパ球(CTL)応答」という用語は、細胞障害性T細胞によって誘導される免疫応答を指す。CTL応答は、CD8+T細胞によって主に媒介される。
二本鎖:本明細書で使用する場合、「二本鎖」という用語は、二本鎖ポリヌクレオチドの相補性鎖、または自身で折り畳まれる一本鎖ポリヌクレオチドの相補性領域によって作られる構造を指す。核酸の二本鎖構造は、相補性ヌクレオチド配列が一緒に結合するか、または塩基対相互作用によってハイブリダイズする結果として生じる。
EC50:本明細書で使用される場合、「EC50」という用語は、インビトロアッセイまたはインビボアッセイのいずれかにおいて、最大応答の50%である、すなわち、最大応答とベースラインとの間の中間である、アゴニストの濃度を指す。
有効用量:本明細書で使用する場合、「有効用量」または「有効投薬量」という用語は、所望な効果を達成するか、または少なくとも部分的に達成するのに十分な量として定義される。
ヘアピンRNA:本明細書で使用される場合、「ヘアピンRNA」または「RNAヘアピン」という用語は、塩基対形成して、対になっていないヌクレオチドを含む、対になっていないヌクレオチドのループ(例えば、テトラループ)を含むヌクレオチドリンカーの一方の末端で、または柔軟な化学部分(例えば、エチレングリコール)を含む非ヌクレオチドリンカーで終結し、そのいずれかが相補性ヌクレオチド鎖と接続する二本鎖を形成する相補性ヌクレオチド鎖で構成される二本鎖RNA(dsRNA)ステムを含む、自己相補性RNAを指す。RNAヘアピンは、ステムの長さ、ループおよび/またはリンカーの大きさおよび/または組成、ステム内の塩基対ミスマッチの数、および実際のヌクレオチド配列が異なっている場合がある。RNAヘアピンは、限定されないが、ヘアピンを含むRNA分子の全体的な折り畳みを導くこと、リボザイム中の相互作用を決定すること、メッセンジャーRNA(例えば、mRNA)を変性から保護すること、RNA結合タンパク質についての認識モチーフまたは構造として機能すること、および酵素反応の基質として作用することを含め、1つ以上の機能を与えてもよい。RNAヘアピン構造および機能のさらなる記載は、SvobodaおよびDi Cara(2006)Cell Mol Life Sci 63(7−8):901−908、およびその中に含まれる参考文献の中に見出すことができる。いくつかの実施形態において、本開示によって提供されるRLRアゴニストを含むヘアピンRNAのステム領域は、5’トリホスフェートまたはジホスフェートを有する平滑末端で終結する。
必要とする:本明細書で使用される場合、「予防を必要とする」、「治療を必要とする」または「〜を必要とする」対象は、適切な医療従事者(例えば、ヒトの場合には医者、看護師、または看護従事者、非ヒト哺乳動物の場合には獣医)の判断によって、所与の治療(例えば、RIG−I様受容体アゴニストを含む組成物を用いた治療)から合理的に利益を受ける対象を指す。
リンカー:本明細書で使用される場合、「リンカー」(これに代えて、「テザー」または「スペーサー」)という用語は、2つのポリヌクレオチド鎖または領域を一緒に共有結合し、付着し、またはカップリングする部分を指す。本明細書中で使用される場合、ヌクレオチドを含むリンカーは、「ヌクレオチドリンカー」(例えば、テトラループ)と呼ばれる。本明細書で使用される場合、「非ヌクレオチドリンカー」という用語は、化学部分を含み、ヌクレオチドを含まないリンカーを指す。非ヌクレオチドリンカーの非限定的な例としては、エチレングリコール(例えば、ヘキサエチレングリコール)、アルキル鎖(例えば、C9アルキルリンカー)およびスチルベンジエーテルを含むリンカーが挙げられる。リンカーのさらなる記載は、Paredesら、(2011)Methods 54:251−259の中に見出すことができ、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
LGP2:本明細書で使用される場合、「LGP2」という用語は、ラボラトリー・オブ・ジェネティクス・アンド・フィジオロジー2(Laboratory of Genetics and Physiology 2)ポリペプチドを指し、RIG−I様受容体ファミリーの具体的なメンバーであり、ヒトではDHX58遺伝子によってコードされる。当該技術分野において、LGP2の代替名称および頭字語としては、DHX58、D11LGP2、D11Igp2eおよびRLR−3が挙げられる。全長ヒトLGP2の例示的なアミノ酸配列は、表4(配列番号100)およびここに示されている。
MELRSYQWEVIMPALEGKNIIIWLPTGAGKTRAAAYVAKRHLETVDGAKVVVLVNRVHLVTQHGEEFRRMLDGRWTVTTLSGDMGPRAGFGHLARCHDLLICTAELLQMALTSPEEEEHVELTVFSLIVVDECHHTHKDTVYNVIMSQYLELKLQRAQPLPQVLGLTASPGTGGASKLDGAINHVLQLCANLDTWCIMSPQNCCPQLQEHSQQPCKQYNLCHRRSQDPFGDLLKKLMDQIHDHLEMPELSRKFGTQMYEQQVVKLSEAAALAGLQEQRVYALHLRRYNDALLIHDTVRAVDALAALQDFYHREHVTKTQILCAERRLLALFDDRKNELAHLATHGPENPKLEMLEKILQRQFSSSNSPRGIIFTRTRQSAHSLLLWLQQQQGLQTVDIRAQLLIGAGNSSQSTHMTQRDQQEVIQKFQDGTLNLLVATSVAEEGLDIPHCNVVVRYGLLTNEISMVQARGRARADQSVYAFVATEGSRELKRELINEALETLMEQAVAAVQKMDQAEYQAKIRDLQQAALTKRAAQAAQRENQRQQFPVEHVQLLCINCMVAVGHGSDLRKVEGTHHVNVNPNFSNYYNVSRDPVVINKVFKDWKPGGVISCRNCGEVWGLQMIYKSVKLPVLKVRSMLLETPQGRIQAKKWSRVPFSVPDFDFLQHCAENLSDLSLD
(NCBP寄託番号:NP_077024.2)。
局所投与:本明細書で使用される場合、「局所投与」または「局所送達」は、血管系を介して組成物または薬剤をその意図する標的組織または部位に運ぶことに依存しない送達を指す。例えば、組成物は、組成物または薬剤の注射または移植によって、または組成物または薬剤を含むデバイスの注射または移植によって送達されてもよい。標的組織または部位の近傍に局所投与した後、組成物または薬剤、またはその1つ以上の成分は、意図した標的組織または部位に拡散してもよい。
MDA5:本明細書で使用される場合、「MDA5」という用語は、メラノーマ分化関連タンパク質5(Melanoma Differentiation−Associated Protein 5)ポリペプチドを指し、RIG−I様受容体ファミリーの具体的なメンバーであり、ヒトではIFIH1遺伝子によってコードされる。当該技術分野において、MDA5の代替名称および頭字語としては、AGS7、Hlcd、IDDM19、MDA−5、RLR−2、SGMRT1、およびヘリカーゼCドメイン1で誘導されたインターフェロンが挙げられる。全長ヒトMDA5の例示的なアミノ酸配列は、表4(配列番号99)およびここに示されている。
MSNGYSTDENFRYLISCFRARVKMYIQVEPVLDYLTFLPAEVKEQIQRTVATSGNMQAVELLLSTLEKGVWHLGWTREFVEALRRTGSPLAARYMNPELTDLPSPSFENAHDEYLQLLNLLQPTLVDKLLVRDVLDKCMEEELLTIEDRNRIAAAENNGNESGVRELLKRIVQKENWFSAFLNVLRQTGNNELVQELTGSDCSESNAEIENLSQVDGPQVEEQLLSTTVQPNLEKEVWGMENNSSESSFADSSVVSESDTSLAEGSVSCLDESLGHNSNMGSDSGTMGSDSDEENVAARASPEPELQLRPYQMEVAQPALEGKNIIICLPTGSGKTRVAVYIAKDHLDKKKKASEPGKVIVLVNKVLLVEQLFRKEFQPFLKKWYRVIGLSGDTQLKISFPEVVKSCDIIISTAQILENSLLNLENGEDAGVQLSDFSLIIIDECHHTNKEAVYNNIMRHYLMQKLKNNRLKKENKPVIPLPQILGLTASPGVGGATKQAKAEEHILKLCANLDAFTIKTVKENLDQLKNQIQEPCKKFAIADATREDPFKEKLLEIMTRIQTYCQMSPMSDFGTQPYEQWAIQMEKKAAKEGNRKERVCAEHLRKYNEALQINDTIRMIDAYTHLETFYNEEKDKKFAVIEDDSDEGGDDEYCDGDEDEDDLKKPLKLDETDRFLMTLFFENNKMLKRLAENPEYENEKLTKLRNTIMEQYTRTEESARGIIFTKTRQSAYALSQWITENEKFAEVGVKAHHLIGAGHSSEFKPMTQNEQKEVISKFRTGKINLLIATTVAEEGLDIKECNIVIRYGLVTNEIAMVQARGRARADESTYVLVAHSGSGVIEHETVNDFREKMMYKAIHCVQNMKPEEYAHKILELQMQSIMEKKMKTKRNIAKHYKNNPSLITFLCKNCSVLACSGEDIHVIEKMHHVNMTPEFKELYIVRENKALQKKCADYQINGEIICKCGQAWGTMMVHKGLDLPCLKIRNFVVVFKNNSTKKQYKKWVELPITFPNLDYSECCLFSDED
(NCBI寄託番号:NP_071451.2)。
改変:本明細書で使用される場合、「改変された」または「改変」は、ポリヌクレオチド(例えば、RNA)の改変から生じる構造中の変化した状態または変化を指す。ポリヌクレオチドは、化学的、構造的および/または機能的なものを含め、種々の様式で改変されてもよい。例えば、本開示のRNA分子は、機能性配列または二次構造を含む、生体活性を与える非天然塩基または配列モチーフの組み込みによって改変されてもよい。一実施形態において、RNAは、例えば、天然リボヌクレオチドA、U、GおよびCに関連するように、非天然塩基または化学改変された塩基、ヌクレオシドおよび/またはヌクレオチドの導入によって改変される。
天然に存在する:本明細書で使用される場合、ある物体に適用される「天然に存在する」という用語は、ある物体が自然界で見つけることができるという事実を指す。例えば、天然の供給源から単離することができる生物(ウイルスを含む)中に存在し、実験室で人工的に意図的に改変されていないポリペプチドまたはポリヌクレオチド配列、またはその成分、例えば、アミノ酸またはヌクレオチドは、天然に存在する。
核酸:本明細書で使用される場合、「核酸」という用語は、一本鎖または二本鎖のいずれかの形態のデオキシリボヌクレオチドまたはリボヌクレオチド、およびそれらのポリマーまたはオリゴマーを指す。特に限定しない限り、この用語は、参照核酸と同様の結合特性を有し、天然に存在するヌクレオチドと同様の方法で代謝される、天然ヌクレオチドの既知のアナログを含む核酸を包含する。ヌクレオチドのポリマーは、「ポリヌクレオチド」と呼ばれる。本開示の例示的な核酸またはポリヌクレオチドとしては、限定されないが、リボ核酸(RNA)、デオキシリボ核酸(DNA)、DNA−RNAハイブリッド、RNAi誘導剤、RNAi剤、siRNA、shRNA、miRNA、アンチセンスRNA、リボザイム、触媒DNA、三重らせん形成を誘導するRNA、トレオース核酸(TNA)、グリコール核酸(GNA)、ペプチド核酸(PNA)、ロックド核酸(LNA、β−D−リボ構成を有するLNA、α−L−リボ配置(LNAのジアステレオマー)を有するα−LNA、2’−アミノ官能基を有する2’−アミノ−LNA、および2’−アミノ官能基を有する2’−アミノ−α−LNA)、またはこれらのハイブリッドが挙げられる。
本明細書で使用されるポリヌクレオチドは、任意のポリリボヌクレオチドまたはポリデオキシリボヌクレオチドで構成されていてもよく、非改変RNAまたはDNA、または改変RNAまたはDNAであってもよい。例えば、ポリヌクレオチドは、一本鎖および二本鎖のDNA、一本鎖領域と二本鎖領域の混合物であるDNA、一本鎖および二本鎖のRNA、一本鎖領域と二本鎖領域の混合物であるRNA、一本鎖であってもよく、またはより典型的には、二本鎖、または一本鎖領域と二本鎖領域の混合物であってもよいDNAとRNAとを含むハイブリッド分子で構成されていてもよい。これに加えて、ポリヌクレオチドは、RNAまたはDNA、またはRNAとDNAの両方を含む三本鎖領域で構成されていてもよい。ポリヌクレオチドは、安定性またはその他の理由のために改変された1つ以上の改変塩基またはDNAもしくはRNA骨格も含んでいてもよい。「改変」塩基としては、例えば、トリチル化塩基が挙げられる。「改変ヌクレオシド」としては、例えば、イノシンおよびチミンが挙げられ、後者のチミンは、RNA中に見出されるか、またはRNAを構成する。種々の改変がDNAおよびRNAに対してなされていてもよく、したがって、「ポリヌクレオチド」は、化学的、酵素的または代謝的に改変された形態を包含する。
核酸構造:本明細書で使用される場合、「核酸構造」という用語は、核酸(例えば、RNA)を含む核酸塩基の原子、化学成分、要素、モチーフおよび/または配列の配置または組織化を指し、および/または核酸の二次元または三次元の状態を指していてもよい。したがって、「RNA構造」という用語は、RNA分子(例えば、mRNA)を含む核酸塩基の原子、化学成分、要素、モチーフおよび/または配列の配置または組織化を指し、および/またはRNA分子の二次元および/または三次元の状態を指していてもよい。核酸構造は、組織化の複雑さが増すことに基づいて、「分子構造」、「一次構造」、「二次構造」および「三次構造」と本明細書で呼ばれる4つの組織化カテゴリーにさらに分けることができる。
核酸塩基:本明細書で使用される場合、「核酸塩基」(これに代えて「ヌクレオチド塩基」または「窒素塩基」)という用語は、核酸またはその一部もしくはセグメントに対して改良された特性(例えば、結合アフィニティ、ヌクレアーゼ耐性、化学安定性)を付与する、天然に存在するプリンおよびピリミジンの任意の誘導体またはアナログを含む、核酸中に見出されるプリンおよびピリミジンヘテロ環化合物を指す。アデニン、シトシン、グアニン、チミンおよびウラシルは、天然の核酸中に主に見出される主要な核酸塩基または標準的な核酸塩基である。他の天然、非天然、非カノニカルおよび/または合成核酸塩基は、核酸(例えば、本明細書に開示されるもの)に組み込むことができる。
ヌクレオシド/ヌクレオチド:本明細書で使用される場合、「ヌクレオシド」という用語は、核酸塩基(例えば、プリンもしくはピリミジン)、またはその誘導体もしくはアナログ(本明細書では「核酸塩基」とも呼ばれる)に共有結合する、糖分子(例えば、RNA中のリボースもしくはDNA中のデオキシリボース)、またはその誘導体もしくはアナログを含む化合物を指す。本明細書で使用される場合、「ヌクレオチド」という用語は、リン酸基に共有結合したヌクレオシドを指す。本明細書で使用される場合、「リボヌクレオシド」という用語は、リボースおよび核酸塩基(例えば、アデノシン(A)、シチジン(C)、グアノシン(G)、5−メチルウリジン(mU)、ウリジン(U)またはイノシン(I))を含むヌクレオシドを指す。
作動可能に連結される:本明細書で使用される場合、核酸、またはそのフラグメントもしくは一部、例えば、ポリヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチドは、別の核酸配列、またはそのフラグメントもしくは一部と機能的関係におかれる場合、「作動可能に連結される」。
ポリヌクレオチド/オリゴヌクレオチド:本明細書で使用される場合、「ポリヌクレオチド」および「オリゴヌクレオチド」という用語は、相互に置き換え可能に使用され、天然に存在する塩基、糖および糖間(骨格)結合からなるヌクレオチドまたはヌクレオシドモノマーの一本鎖または二本鎖のポリマーまたはオリゴマーを指す。「ポリヌクレオチド」および「オリゴヌクレオチド」という用語は、同様に機能する、天然に存在しない塩基、糖および糖間(骨格)結合を含むポリマーおよびオリゴマー、またはその一部も含む。「ポリヌクレオチド」という用語は、任意の長さのヌクレオチドのポリマー形態を包含するため、ポリヌクレオチドは、任意の特定の長さのヌクレオチド配列に限定されない。短いポリヌクレオチドは、典型的には、当該技術分野では「オリゴヌクレオチド」と呼ばれる。本開示の内容において、このような改変または置換されたポリヌクレオチドおよびオリゴヌクレオチドは、その改変が、限定されないが、サイトカイン産生の増加、細胞への取り込みの向上および/またはヌクレアーゼ存在下での安定性の増加を含め、1つ以上の望ましいかまたは有益な生体特性または活性を高めるため、天然形態よりも好ましいことが多い。いくつかの実施形態において、本開示のアゴニストは、1つ以上の有益な特性を付与するか、または生体活性を高める(例えば、ヌクレアーゼ耐性の増加、細胞への取り込みの増加、二本鎖安定性の増加、標的ポリペプチドに対する結合アフィニティの増加)改変ヌクレオチドの少なくとも1つの領域を含むポリヌクレオチドおよびオリゴヌクレオチドを含む。
回文配列:本明細書中で使用される場合、「回文配列」(または「回文」)という用語は、自己相補性であるヌクレオチドの配列を指す。5’から3’方向へのヌクレオチドの配列は、5’から3’に読み取ったときに、相補性鎖を含むヌクレオチドの配列と同じである。例えば、配列5’−ACCTAGGT−3’は、その相補性配列3’−TGGATCCA−5’が、5’から3’方向に読み取ったときに、元々の配列と同じであるため、回文配列である。これとは対照的に、配列5’−AGTGGCTG−3’は、その相補性配列3’−TCACCGAC−5’が、5’から3’方向に読み取ったときに、元々の配列と同じではないため、回文配列ではない。
一実施形態では、アゴニストは、第1のオリゴヌクレオチドで構成され、第1のオリゴヌクレオチドの配列は、回文配列である。別の実施形態では、アゴニストは、第1のオリゴヌクレオチドで構成され、第1のオリゴヌクレオチドは、回文配列を含む。
本発明の好ましいオリゴヌクレオチドにおける回文配列は、好ましくは、オリゴヌクレオチドの5’末端とオリゴヌクレオチドの3’末端を両方とも含み、したがって、平滑末端を形成する。本発明の一実施形態において、オリゴヌクレオチドは、単一の回文配列を含み、本発明の別のより好ましい実施形態において、オリゴヌクレオチドは、平滑末端を有するヘアピン二本鎖を形成するように、1または2の異なるオリゴヌクレオチド中の2つの回文を接続する介在配列、スペーサーまたはリンカーによって中断された2個の相補性回文を含む。
非経口投与:本明細書で使用される場合、「非経口投与」、「非経口で投与される」、および他の文法的に同等の語句は、経腸および局所投与を除く他の投与態様、通常は注射によるものを指し、限定されないが、静脈内、鼻腔内、眼内、筋肉内、動脈内、髄腔内、嚢内、眼窩内、心臓内、皮内、腹腔内、経気管、皮下、表皮下、関節内、被膜下、くも膜下、脊髄内、硬膜外、脳内、頭蓋内、頸動脈内および胸骨内への注射および注入が挙げられる。
患者:本明細書で使用される場合、「患者」という用語は、予防的処置または治療的処置を受けるヒトおよび他の哺乳動物対象を含む。
同一性パーセント:本明細書で使用される場合、「同一性パーセント」という用語は、2つ以上の核酸またはポリペプチド配列の文脈において、以下に記載する配列比較アルゴリズムの1つを使用して(たとえば、BLASTPおよびBLASTNまたは当業者が利用可能な他のアルゴリズム)、または目視検査によって測定したときに、最大一致について非核し、アラインメントした場合に、同じであるヌクレオチドまたはアミノ酸残基の特定された割合を有する2つ以上の配列または部分配列を指す。その用途に応じて、「同一性パーセント」は、比較される配列の領域にわたって、例えば、機能ドメインにわたって存在していてもよく、またはこれに代えて、比較される2つの配列の全長にわたって存在していてもよい。配列比較のために、典型的には、1つの配列が参照配列として作用し、この配列に対して、試験配列が比較される。配列比較アルゴリズムを使用する場合、試験配列および参照配列がコンピュータに入力され、必要な場合には、部分配列座標が指定され、配列アルゴリズムプログラムパラメータが指定される。次に、配列比較アルゴリズムは、指定されたプログラムパラメータに基づき、参照配列に対する試験配列の配列同一性パーセントを計算する。2つの配列間の同一性パーセントは、2つの配列の最適アラインメントを導入するために必要なギャップの数および各ギャップの長さを考慮した、これらの配列が共有する同一の位置の数の関数である(すなわち、ホモロジー%=同一の位置の数/位置の合計数×100)。配列の比較および2つの配列間の同一性パーセントの決定は、以下の非限定的な例に記載されるように、数学的アルゴリズムを使用して達成することができる。
比較のための配列の最適なアラインメントは、例えば、Smith&Waterman、Adv.Appl.Math.2:482(1981)の局所的なホモロジーアルゴリズムによって、Needleman&Wunsch、J.Mol.Biol.48:443(1970)のホモロジアラインメントアルゴリズムによって、Pearson&Lipman、Proc.Nat’l.Acad.Sci.USA 85:2444(1988)の類似法のためのサーチによって、これらのアルゴリズムのコンピュータによる実施(Wisconsin Genetics Software Package中のGAP、BESTFIT、FASTAおよびTFASTA、Genetics Computer Group、575 Science Dr.、Madison、Wis.)によって、または視覚観察(一般的に、Ausubelら、以下を参照)によって行われてもよい。
配列同一性パーセントおよび配列類似性を決定するのに適したアルゴリズムの一例は、BLASTアルゴリズムであり、Altschulら、J.Mol.Biol.215:403−410(1990)に記載されている。BLAST分析を行うためのソフトウェアは、National Center for Biotechnology Informationのウェブサイトから公的に入手可能である。2つのヌクレオチド間の同一性パーセントは、GCGソフトウェアパッケージ中のGAPプログラムを用い、NWSgapdna.CMPマトリックス、ギャップ重み付け40、50、60、70または80、および長さ重み付け1、2、3、4、5または6を用いて、決定することができる(http://www.gcg.comで入手可能)。2つのヌクレオチドまたはアミノ酸配列の間の同一性パーセントは、ALIGNアルゴリズム(バージョン2.0)に組み込まれたE.MeyersおよびW.Miller(CABIOS,4:11−17(1989))のアルゴリズムを用い、PAM120重み付け残基表、ギャップ長さペナルティ12およびギャップペナルティ4を用いても決定することができる。これに加えて、2つのアミノ酸配列間の同一性パーセントは、GCGソフトウェアパッケージ(http://www.gcg.comで入手可能)中のGAPプログラムに組み込まれたNeedlemanおよびWunsch(J.Mol.Biol.(48):444−453(1970))アルゴリズムを用い、Blossum 62マトリックスまたはPAM250マトリックス、ギャップ重み付け16、14、12、10、8、6または4および長さ重み付け1、2、3、4、5または6を用いて、決定することができる。
本開示の核酸およびタンパク質配列は、さらに、公的なデータベースに対する検索を実行するための「クエリ配列」として使用して、例えば、関連する配列を特定することができる。このような検索は、Altschulら(1990)J.Mol.Biol.215:403−10のNBLASTおよびXBLASTプログラム(バージョン2.0)を用いて行うことができる。BLASTヌクレオチド検索は、NBLASTプログラムを用い、スコア=100、ワード長さ=12で行われ、本発明の核酸分子に対して相同性のヌクレオチド配列を得ることができる。BLASTタンパク質検索は、XBLASTプログラムを用い、スコア=50、ワード長さ=3で行われ、本発明のタンパク質分子に対して相同性のアミノ酸配列を得ることができる。比較目的でギャップを加えたアラインメントを得るために、Gapped BLASTを、Altschulら、(1997)Nucleic Acids Res.25(17):3389−3402に記載されているように利用することができる。BLASTおよびGapped BLASTプログラムを利用する場合、それぞれのプログラムのデフォルトパラメータ(例えば、XBLASTおよびNBLAST)を使用することができる。http://www.ncbi.nlm.nih.gov.を参照。
薬学的に許容される:本明細書で使用される場合、「薬学的に許容される」という用語は、妥当な医学的判断の範囲内で、過剰な毒性、刺激、アレルギー反応、または合理的な利益リスク比に見合ったその他の問題または合併症がない、ヒトおよび動物の組織、臓器および/または体液と接触させて使用するのに適した、化合物、材料、組成物および/または投薬形態を指す。
薬学的に許容される担体:本明細書で使用される場合、「薬学的に許容される担体」という用語は、生理学的に適合するありとあらゆる溶媒、分散媒体、コーティング、抗菌剤および抗真菌剤、等張剤および吸収遅延剤などを指し、これらを含む。本組成物は、薬学的に許容される塩、例えば、酸付加塩または塩基付加塩を含んでいてもよい(例えば、Bergeら(1977)J Pharm Sci 66:1−19を参照)。
ホスフェート:本明細書で使用される「ホスフェート」という用語は、リン酸の塩またはエステルを意味する。ポリホスフェートは、酸素原子を共有することによって一緒に連結する四面体PO(ホスフェート)構造単位から形成されるポリマーオキシアニオンの塩またはエステルである。本明細書で使用される場合、「ジホスフェート」という用語は、2個のホスフェート構造単位を含むポリホスフェートを指す。本明細書で使用される場合、「トリホスフェート」という用語は、3個のホスフェート構造単位を含むポリホスフェートを指す。いくつかの実施形態において、本開示は、5’末端に連結したジホスフェート部分、またはその誘導体もしくはアナログを含むRIG−I様受容体アゴニストを提供する。いくつかの実施形態において、本開示は、5’末端に連結したトリホスフェート部分、またはその誘導体もしくはアナログを含むRIG−I様受容体アゴニストを提供する。いくつかの実施形態において、その誘導体もしくは類似体は、ホスフェート生物学的等価体である。
ホスフェート生物学的等価体:本明細書で使用される場合、「ホスフェート生物学的等価体」(または「ホスフェート模倣物」)という用語は、ホスフェートに類似の物理特性または化学特性を有し、ビホスフェートおよびトリホスフェート部分を含め、ホスフェートに広範囲に類似した生体特性を提供する化学置換基または基を指す。薬物設計において、ある生物学的等価体を別の生物学的等価体と置き換える目的は、化学構造に大きな変化を加えることなく、ある化合物の所望な生体特性または物理特性を向上させることである。生物学的等価体の使用は、医薬品開発で広く使用されており、例えば、親化合物またはリード化合物の毒性を下げ、バイオアベイラビリティを変えるか、または活性または代謝を変更するために使用される(例えば、Rye and Baell(2005)Curr Med Chem 12(26):3127−3141;Elliotら、(2012)MedChemCom 3(7):735−751を参照、その全体が参照により本明細書に組み込まれる)。
ポリペプチド:本明細書で使用される場合、「ポリペプチド」、「ペプチド」および「タンパク質」という用語は、アミノ酸残基のポリマーを指すために相互に置き換え可能に使用される。この用語は、1つ以上のアミノ酸残基が、対応する天然に存在するアミノ酸の人工的な化学模倣物である、アミノ酸ポリマー、ならびに天然に存在するアミノ酸ポリマーおよび天然に存在しないアミノ酸ポリマーに適用する。
予防する:本明細書で使用される場合、ある状態に関連して使用される場合、「予防する」という用語は、ある組成物を摂取しない対象と比較して、対象において、ある医学的状態の頻度を減らすか、または症状の発症を遅らせる組成物の投与を指す。
精製される:本明細書で使用される場合、本明細書に記載のタンパク質(抗体またはフラグメント)のいずれかに適用される場合、「精製される」または「単離される」という用語は、天然で伴われる成分(例えば、タンパク質または他の天然に存在する生体分子または有機分子)、例えば、そのタンパク質を発現する原核生物中の他のタンパク質、脂質および核酸から分離または精製されたペプチドを指す。典型的には、ポリペプチドは、サンプル中の総タンパク質の少なくとも60(例えば、少なくとも65、70、75、80、85、90、92、95、97または99)重量%を構成するときに、精製される。
参照リガンド:本明細書で使用される場合、「参照リガンド」(「参照アゴニスト」と相互に置き換え可能に使用される)または「参照分子」という用語は、RIG−I様受容体リガンドを指し、これを使用して、それ自体と、1つ以上の別個のRIG−I様受容体リガンドとの間の関係を確立し、この関係は、参照リガンドと1つ以上の別個のRIG−I様受容体リガンドの相対的なアゴニスト効果である。本明細書で使用される場合、この用語は、本明細書に記載されているものなどの試験またはアッセイ(例えば、IFN誘導アッセイ)に競合物質として有用なRIG−I様受容体リガンドまたはアゴニストを暗示し、このアッセイは、RIG−I様受容体に結合する1つ以上の別個のアゴニストの発見、特定または開発に有用である。
RIG−I:本明細書で使用される場合、「RIG−I」という用語は、レチノイン酸誘導遺伝子I(Retinoic Acid−Inducible Gene I polypeptide)ポリペプチドを指し、RIG−I様受容体ファミリーの特定のメンバーであり、ヒトではDDX58遺伝子によってコードされる。当該技術分野において、RIG−Iの代替名称および頭字語としては、DEADボックスポリペプチド58、RIGI、RLR−1、SGMRT2およびDEXD/H−ボックスヘリカーゼ58が挙げられる。全長ヒトRIG−Iの例示的なアミノ酸配列は、表4(配列番号98)およびここに示されている。
MTTEQRRSLQAFQDYIRKTLDPTYILSYMAPWFREEEVQYIQAEKNNKGPMEAATLFLKFLLELQEEGWFRGFLDALDHAGYSGLYEAIESWDFKKIEKLEEYRLLLKRLQPEFKTRIIPTDIISDLSECLINQECEEILQICSTKGMMAGAEKLVECLLRSDKENWPKTLKLALEKERNKFSELWIVEKGIKDVETEDLEDKMETSDIQIFYQEDPECQNLSENSCPPSEVSDTNLYSPFKPRNYQLELALPAMKGKNTIICAPTGCGKTFVSLLICEHHLKKFPQGQKGKVVFFANQIPVYEQQKSVFSKYFERHGYRVTGISGATAENVPVEQIVENNDIIILTPQILVNNLKKGTIPSLSIFTLMIFDECHNTSKQHPYNMIMFNYLDQKLGGSSGPLPQVIGLTASVGVGDAKNTDEALDYICKLCASLDASVIATVKHNLEELEQVVYKPQKFFRKVESRISDKFKYIIAQLMRDTESLAKRICKDLENLSQIQNREFGTQKYEQWIVTVQKACMVFQMPDKDEESRICKALFLYTSHLRKYNDALIISEHARMKDALDYLKDFFSNVRAAGFDEIEQDLTQRFEEKLQELESVSRDPSNENPKLEDLCFILQEEYHLNPETITILFVKTRALVDALKNWIEGNPKLSFLKPGILTGRGKTNQNTGMTLPAQKCILDAFKASGDHNILIATSVADEGIDIAQCNLVILYEYVGNVIKMIQTRGRGRARGSKCFLLTSNAGVIEKEQINMYKEKMMNDSILRLQTWDEAVFREKILHIQTHEKFIRDSQEKPKPVPDKENKKLLCRKCKALACYTADVRVIEECHYTVLGDAFKECFVSRPHPKPKQFSSFEKRAKIFCARQNCSHDWGIHVKYKTFEIPVIKIESFVVEDIATGVQTLYSKWKDFHFEKIPFDPAEMSK
(NCBI寄託番号:NP_055129.2)。
RIG−I様受容体:本明細書で使用される場合、「RIG−I様受容体」(「RLR」と略される)という用語は、典型的にはウイルスRNA中に見出される病原体関連分子パターン(PAMP)の細胞質パターン認識センサとして機能するDExD/HボックスRNAヘリカーゼのファミリーの任意のメンバーを指す。リガンドが結合すると、RLRは、下流の転写因子の活性化にシグナルを伝達し、ウイルス感染を制御するための細胞内免疫応答を誘発する1型インターフェロン(IFN)産生および抗ウイルス遺伝子発現を駆動する。RIG−I(レチノイン酸誘導遺伝子I)、MDA5(メラノーマ分化関連遺伝子5)およびLGP2(ラボラトリー・オブ・ジェネティクス・アンド・フィジオロジー2およびマウスD11lgp2のホモログ)といった3つのRLRメンバーが特定されている(LooおよびGale(2011)Immunity 34(5):680−692)。
RIG−I様受容体アゴニスト:本明細書で使用される場合、「RIG−I様受容体アゴニスト」という用語(「RLRアゴニスト」という用語と相互に置き換え可能に使用される)は、RIG−I様受容体(RLR)に結合し、生体活性、応答、および/またはRLRシグナル伝達によって媒介される下流の経路、または他のRLRが媒介する機能を部分的または完全に促進し、誘導し、増加させ、および/または活性化する核酸(例えば、RNA)を指す。RIG−I受容体アゴニストの例は、本明細書で提供される。
安定なRNA二次構造:本明細書で使用される場合、「安定なRNA二次構造」という用語は、生理学的条件で持続的に維持され、低い自由エネルギー状態を特徴とする、RNA分子によって採用される構造、折り畳みまたはコンフォメーション、またはその局所的なセグメントまたは一部を指す。安定なRNA二次構造の典型的な例としては、二重鎖、ヘアピンおよびステムループが挙げられる。安定なRNA二次構造は、種々の生体活性を示すことが当該技術分野で知られている。ポリヌクレオチド二本鎖を参照しつつ使用される「安定な」という用語は、二本鎖が、生理学的条件下で、または核酸の診断または治療用途で使用される典型的な塩および温度の条件下で、二本鎖の形態で本質的に排他的にハイブリダイズされ、構造化され、またはアニーリングされたままであることを意味する。
対象:本明細書で使用される場合、「対象」という用語には、任意のヒトまたは非ヒト動物が含まれる。例えば、本発明の方法および組成物を使用して、免疫障害を有する対象を治療することができる。「非ヒト動物」という用語は、全ての脊椎動物、例えば、哺乳動物および非哺乳動物、例えば、非ヒト霊長類、ヒツジ、イヌ、ウシ、ニワトリ、両生類、爬虫類などを含む。
T細胞:「T細胞」という用語は、細胞表面にT細胞受容体が存在することによって、他の白血球細胞から区別することができる種類の白血球細胞を指す。T細胞にはいくつかのサブセットが存在し、限定されないが、Tヘルパー細胞(TH細胞またはCD4+T細胞としても知られる)およびサブタイプ、TH1、TH2、TH3、TH17、TH9およびTFH細胞を含む、細胞障害性T細胞(TC細胞、CD8+T細胞、細胞障害性Tリンパ球、T−キラー細胞、キラーT細胞)、メモリーT細胞およびサブタイプ、セントラルメモリーT細胞(TCM細胞)、エフェクターメモリーT細胞(TEMおよびTEMRA細胞)およびレジデントメモリーT細胞(TRM細胞)を含む、制御性T細胞(Treg細胞またはサプレッサーT細胞としても知られる)およびサブタイプ、CD4+FOXP3+Treg細胞、CD4+FOXP3−Treg細胞、Tr1細胞、Th3細胞およびTreg17細胞を含み、ナチュラルキラーT細胞(NKT細胞としても知られる)、粘膜関連インバリアントT細胞(MAIT)、およびガンマデルタT細胞(γδT細胞)、Vγ9/Vδ2T細胞を含む、が挙げられる。上述のT細胞または述べられていないT細胞のいずれか1つ以上が、本発明の使用方法のための標的細胞型であってもよい。
T細胞の活性化:本明細書で使用される場合、「T細胞活性化」または「T細胞の活性化」という用語は、表面で抗原特異的T細胞受容体を発現する成熟T細胞が、その同族抗原を認識し、細胞周期に入り込み、サイトカインまたは溶解酵素を分泌し、細胞に基づくエフェクター機能の実施を開始するか、または競合物になることによって応答する細胞プロセスを指す。T細胞の活性化には、完全に活性化するために少なくとも2つのシグナルが必要である。1つ目のシグナルは、抗原主要組織適合遺伝子複合体(MHC)によるT細胞抗原特異的受容体(TCR)の関与後に発生し、2つ目のシグナルは、共刺激分子(例えば、CD28)のその後の関与によって発生する。これらのシグナルは、核に伝えられ、T細胞のクローン増殖、細胞表面での活性化マーカーのアップレギュレーション、エフェクター細胞への分化、細胞毒性の誘導またはサイトカインの分泌、アポトーシスの誘導、またはこれらの組み合わせが起こる。
T細胞が媒介する応答:本明細書で使用される場合、「T細胞が媒介する応答」という用語は、限定されないが、エフェクターT細胞(例えば、CD8+細胞)およびヘルパーT細胞(例えば、CD4+細胞)を含む、T細胞によって媒介される任意の応答を指す。T細胞が媒介する応答としては、例えば、T細胞の細胞毒性および増殖が挙げられる。
テトラループ:本明細書で使用される場合、「テトラループ」という用語は、片方の端で二本鎖をキャップし、二本鎖を構成する2つの鎖を連結し、ヘアピン構造に安定性を与える、ヘアピンまたはステムループRNA二次構造中に見出される4塩基ループモチーフの一種を指す。
治療薬剤:本明細書で使用される場合、「治療薬剤」という用語は、対象に投与されると、治療、診断および/または予防効果を有し、および/または所望な生物学的効果および/または薬理学的効果を誘発する、任意の薬剤を指す。
治療に有効な量:本明細書で使用される場合、「治療に有効な量」、「治療に有効な用量」という用語、または本明細書で使用される同様の用語は、所望な生体応答または医学的応答、例えば、疾患を既に患っている患者における、状態または疾患およびその合併症を治癒するか、または少なくとも部分的に抑えること(例えば、癌の1つ以上の症状の改善)を誘発する薬剤(例えば、合成RIG−I様受容体アゴニスト)の量を意味することを意図している。この使用に有効な量は、治療される疾患の重篤度および患者自身の免疫系の全体的な状態に依存する。
治療する:本明細書で使用される場合、「治療する」、「治療すること」および「治療」という用語は、本明細書に記載されている治療措置または予防措置を指す。「治療」の方法は、このような治療を必要とする対象に、例えば、特定の抗原に対する免疫応答を向上させる必要がある対象に、またはこのような障害を最終的に獲得し得る対象に、障害または再発性障害の1つ以上の症状を予防し、治癒し、遅らせ、重篤度を下げ、または改良するために、またはこのような治療のない状態で予想されるよりも対象の生存を延ばすために、本開示のヒト抗体を投与することを使用する。
腫瘍微小環境:本明細書で使用される場合、「腫瘍微小環境」(または「癌環境」、TMEと略される)という用語は、細胞環境、または周囲の血管、および限定されないが、免疫脂肪、線維芽細胞、骨髄由来炎症細胞およびリンパ球を含む非癌性細胞を含め、腫瘍または新生物が存在する周囲の状況を指す。シグナル伝達分子および細胞外マトリックスも、TMEを構成する。腫瘍および周囲の微小環境は、密接に関係しており、常に相互作用している。腫瘍は、細胞外シグナルを放出し、腫瘍の血管新生を促進し、末梢性免疫寛容を誘導することにより、微小環境に影響を与えることができ、一方、微小環境中の免疫細胞は、腫瘍細胞の成長および進化に影響を与えることができる。
特に定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語および科学用語は、この開示が関係する当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。好ましい方法および材料を以下に記載するが、本明細書に記載されるものと同様または均等の方法および材料は、現在開示されている方法および組成物の実施または試験においても使用することができる。本明細書で言及される全ての刊行物、特許出願、特許およびその他の参考文献は、参照によりその全体が組み込まれる。
均等物および範囲
当業者は、本明細書に記載される特定の実施形態に対する多くの均等物を認識するか、または日常的な実験を超えない実験を用いて確認することができるだろう。本開示の範囲は、上述の説明に限定されるものではなく、添付の特許請求の範囲に記載されているとおりである。
特許請求の範囲において、「1つの(a)」、「1つの(an)」および「その(the)」などの冠詞は、矛盾することが示されていない限り、または文脈から明らかでない限り、1つまたは1つより多くを意味する場合がある。ある群の1つ以上のメンバーの間に「または」を含む特許請求の範囲または説明は、矛盾することが示されていない限り、または文脈から明らかでない限り、その群のメンバーのうちの1つ、1つより多く、または全てが、所与の生成物またはプロセス中に存在するか、使用されるか、または他の様式で関連する場合に満たされているとみなされる。本開示は、その群のちょうど1つのメンバーが、所与の生成物またはプロセス中に存在するか、使用されるか、または他の様式で関連する実施形態を含む。本開示は、その群のメンバーのうちの1つより多く、または全てが、所与の生成物またはプロセス中に存在するか、使用されるか、または他の様式で関連する実施形態を含む。さらに、本開示は、列挙される請求項のうちの1つ以上からの1つ以上の制限、要素、節、記述用語などが別の請求項に導入される全ての変形、組み合わせおよび置き換えを包含することを理解すべきである。例えば、別の請求項に従属する任意の請求項は、同じ基本請求項に従属する任意の他の請求項中にみられる1つ以上の制限事項を含むように変更されてもよい。さらに、その請求項が組成物を引用する場合、他に示されない限り、または当業者に矛盾または不一致が生じることが明白でない限り、本明細書に開示される目的のいずれかのためにその組成物を使用する方法が含まれ、本明細書に開示される製造方法のいずれかまたは当該技術分野で知られている他の方法に従って、その組成物を製造する方法が含まれることを理解すべきである。
要素がリストとして、例えば、マーカッシュグループ形式で提示されている場合、その要素の各部分的な群も開示されており、任意の要素をその群から削除することができることを理解すべきである。一般に、本発明または本発明の態様が、特定の要素、特徴などを含むと称される場合、本発明の特定の実施形態または本発明の態様は、このような要素、特徴などからなるか、またはこれらから本質的になることを理解すべきである。単純化のために、これらの実施形態は、本明細書ではこれらの言葉で具体的に説明されていない。
また、「含む(comprising)」という用語は、包括的であることを意図しており、必要というわけではないが、さらなる要素または工程を含むことを許容することにも留意されたい。したがって、本明細書で「含む」という用語が使用される場合、「〜からなる(consisting of)」という用語も包含され、開示される。
範囲が与えられている場合、境界値が含まれる。さらに、特に示さない限り、または内容および当業者の理解から明白でない限り、範囲として表される値は、その内容が明確に他の内容を示していない限り、その範囲の下限の単位の10分の1まで、本発明の異なる実施形態で述べられた範囲内の任意の特定の値または部分範囲を仮定することができることを理解すべきである。
これに加えて、先行技術に含まれる本発明の任意の特定の実施形態は、請求項のいずれか1つ以上から明示的に除外され得ることを理解すべきである。このような実施形態は当業者に知られているとみなされるので、その除外が本明細書で明示的に述べられていなくても、それらは除外され得る。本発明の組成物の任意の特定の実施形態(例えば、それによりコードされる任意の核酸またはタンパク質、任意の製造方法、任意の使用方法など)は、先行技術の存在に関連しているか、関連していないかにかかわらず、何らかの理由で、任意の1つ以上の請求項から除外することができる。
本明細書で引用されているすべての出典、例えば、参考文献、刊行物、データベース、データベースエントリ、および技術は、引用で明示的に述べられていなくても、参照により本出願に組み込まれる。引用された出典と本出願の記述が矛盾する場合は、本出願の記述が優先するものとする。
RIG−I様受容体およびそのリガンド
本開示は、RIG−I様受容体(RLR)に対して特異的に結合し、RLRをアゴナイズする合成RNAリガンド(RLRアゴニスト)を提供する。いくつかの態様において、本開示は、癌の治療に有用なRLRアゴニストを提供する。いくつかの態様において、本開示は、感染症の治療に有用なRLRアゴニストを提供する。いくつかの実施形態において、RLRアゴニストは、サイトカイン産生を誘導する。いくつかの実施形態において、RLRアゴニストは、腫瘍微小環境におけるCD8+ T細胞の数を増加させる。いくつかの実施態様において、RLRアゴニストは、保護的な抗腫瘍免疫を誘導する。
RIG−I様受容体(RLR)は、病原体関連分子パターン(PAMP)の認識によって病原薬剤の存在を感知する細胞質パターン認識受容体(PRR)として機能するDExD/HボックスRNAヘリカーゼのファミリーを含む。特に、非自己(例えば、ウイルス)RNAの細胞内の存在は、RLRに対するRNAの結合によって、感染細胞によって検知され、抗ウイルス性免疫の開始および調節が起こる。ほとんどのウイルスRNAと同様に、内因性mRNAおよびRNAポリメラーゼIII転写物も、5’−三リン酸化されているが、真核生物のmRNAは、RIG−I活性化を防ぐN7でメチル化されたグアノシンに連結した5’キャップ構造を有する。ウイルスRNAと自己RNAとの間のこれらの構造差は、細胞内局在化の違いと共に、ウイルスRNAの優先的な検出によって、ウイルス感染に対する防御としてのRIG−Iの効果的な機能を可能にすると考えられる。RLRに対する非自己RNAリガンドの分子認識および結合は、1型インターフェロン(IFN)産生および抗ウイルス遺伝子発現を駆動する転写因子の活性化に至る特定の細胞内シグナル事象を進行させる。RLRが媒介するIFNの誘導および炎症性サイトカイン産生、ならびに抗ウイルス遺伝子発現は、ウイルス感染を制御する免疫応答を誘発する(Yoneyamaら、(2015)Curr Opin Immunol 32:48−53)。
最初のメンバーであり、RLRファミリーを最もよく特徴付けるRIG−I(レチノイン酸誘導遺伝子I)、MDA5(メラノーマ分化関連遺伝子5)およびLGP2(ラボラトリー・オブ・ジェネティクス・アンド・フィジオロジー2およびマウスD11lgp2のホモログ)といった3つのRLRファミリーメンバーが特定されている。RIG−Iは、自然免疫系の重要な構成要素であり、RNAウイルスによる感染に対する防御に重要な役割を果たす。免疫細胞の一部のエンドソームにおいて核酸を検出するToll様受容体TLR3、TLR7、TLR8およびTLR9とは対照的に、RIG−Iは、全ての細胞型において発現する細胞質自然免疫受容体である(Katoら、(2006)Nature 441(7089):101−105;Looら、(2008)J Virol 82(1):335−345)。2つの初期の研究は、RIG−IがウイルスRNAを特異的に検出し、ウイルスRNAによって活性化されることを独自に確立した(Hornungら、(2006)Science 314(5801):994−997;Pichlmairら、(2006)Science 314(5801):997−1001)。
RIG−I/リガンド複合体の高解像度の構造は、RNAリガンド、特に活性化リガンドである二本鎖5’−三リン酸化RNA(ppp−dsRNA)へのRIG−Iの結合の分子詳細を提供している(Civrilら、(2011)EMBO Reports 12(11):1127−1134;Jiangら、(2011)Nature 479(7373):423−427;Kowalinskiら、(2011)Cell 147(2):423−435;Luら、(2010)Structure 18(8):1032−1043;Luoら、(2011)Cell 147(2)409−422;Wangら、(2010)Nature Structural&Molecular Biology 17(7):781−787;Hornungら、(2006)Science 314(5801):994−997;Pichlmairら、(2006)Science 314(5801):997−1001;Schleeら、(2009)Immunity 31(1):25−34))。RIG−I/RNA複合体の結晶構造は、塩基ではなく骨格に対するタンパク質結合を示し、このことは、RNA配列がRIG−I結合に影響を与え得ないこと、またはRNA配列がまだ特性決定されていない効果または活性を示し得ることを示唆している。今日まで、RIG−I様受容体との配列に依存する異なる相互作用またはアフィニティおよびRIG−I様受容体の活性化の証拠は、当該技術分野で説明されていない(SchleeおよびHartmann(2010)Molecular Therapy 18(7):1254−1262)。
したがって、本開示は、天然に存在しない合成および/または操作されたRLR RNAリガンドを含む合成RIG−I様受容体(RLR)アゴニストを提供する。いくつかの態様において、本開示は、RIG−I様受容体(RLR)に対して特異的に結合するRLRアゴニストであって、アゴニストが、リンカーによって第2のポリヌクレオチドに接続する第1のポリヌクレオチドを含む平滑末端化されたヘアピンRNAを含み、第1のポリヌクレオチドは、第2のポリヌクレオチドに対して十分に相補性であり、二本鎖を形成し、二本鎖は、19個未満の塩基対を含み、第1のオリゴヌクレオチドの5’最末端ヌクレオチドは、5’ジホスフェートもしくはトリホスフェート部分、またはその誘導体もしくはアナログを含み、アゴニストは、配列モチーフを含み、この配列モチーフは、この配列モチーフを含まないアゴニストと比較して、RLRによって媒介される少なくとも1つの改良された生体活性を与える、RLRアゴニストを提供する。
いくつかの実施形態において、本開示のRLRアゴニストは、配列モチーフを含み、配列モチーフは、以下:
(i)GTリピートモチーフ、
(ii)GAリピートモチーフ、
(iii)AUCGリピートモチーフ、
(iv)AUリピートモチーフ、
(v)ジピリミジンモチーフ、
(vi)ジプリンモチーフ、
(vii)ピリミジントリプレットモチーフ、
(viii)プリントリプレットモチーフ、
(ix)回文配列モチーフ、および
(x)(i)〜(ix)のいずれかの組み合わせからなる群から選択される。
いくつかの実施形態において、本開示のRLRアゴニストは、少なくとも1つの改良された生体活性を含み、改良された生体活性は、以下:
(i)RLRによって媒介されるサイトカイン産生の増加、
(ii)インターフェロン誘導遺伝子のRLRによって媒介される発現の増加、
(iii)RLRによって媒介される細胞内シグナル伝達の増加、
(iv)RLRに対する結合アフィニティの増加、および
(v)(i)〜(iv)のいずれかの組み合わせから選択される。
いくつかの実施形態において、本開示のRLRアゴニストは、配列モチーフを含み、配列モチーフは、19個未満、約15〜18個、約15個、約10〜15個、約10個、約5〜10個、約5個、約4個、18、17、16、15、14、13、12、11、10、9、8、7、6、5または4個のグアニンおよびチミンヌクレオチド、またはこれらの誘導体もしくはアナログの配列を含むGTリピートモチーフである。いくつかの実施形態において、GTリピートモチーフは[GT]であり、式中、n=2〜9である。いくつかの実施形態において、GTリピートモチーフは、[GT]である。いくつかの実施形態において、GTリピートモチーフは、[GT]であり、GTリピートモチーフの後が、それぞれプリントリプレットおよびUCGである。いくつかの実施形態において、プリントリプレットは、GGAである。
いくつかの実施形態において、配列モチーフは、19個未満、約15〜18個、約15個、約10〜15個、約10個、約5〜10個、約5個、約4個、約18、17、16、15、14、13、12、11、10、9、8、7、6、5または4個のグアニンおよびアデニンヌクレオチド、またはこれらの誘導体もしくはアナログの配列を含むGAリピートモチーフである。いくつかの実施形態において、GAリピートモチーフは[GA]であり、式中、n=2〜9である。いくつかの実施形態において、GAリピートモチーフは、[GA]である。
いくつかの実施形態において、本開示のRLRアゴニストは、配列モチーフを含み、配列モチーフは、19個未満、約16個、約12〜16個、約12個、約8〜12個、約6個、約16、12、8個のアデニン、ウラシル、シトシンおよびグアニンヌクレオチド、またはこれらの誘導体もしくはアナログの配列を含むAUCGリピートモチーフである。
いくつかの実施形態において、AUCGリピートモチーフは、[AUCG]であり、式中、n=2〜4である。いくつかの実施形態において、AUCGリピートモチーフは、[AUCG]である。
いくつかの実施形態において、AUCGリピートモチーフの前にCGまたはジピリミジンモチーフが存在する。いくつかの実施形態において、AUCGリピートモチーフの前にCGが存在する。いくつかの実施形態において、ジピリミジンモチーフは、CCである。いくつかの実施形態において、AUCGリピートモチーフの前にジプリンモチーフが存在する。いくつかの実施形態において、ジプリンモチーフは、GAである。いくつかの実施形態において、ジプリンモチーフは、GGである。
いくつかの実施形態において、本開示のRLRアゴニストは、AUCGリピートモチーフを含み、1つ以上のウリジンヌクレオシド(U)は、改変ヌクレオシドで置換される。いくつかの実施形態において、改変ヌクレオシドは、リボチミジン(T)である。いくつかの実施形態において、AUGCリピートモチーフは、[AUCG]であり、AUCGリピートモチーフを構成する1つ以上のウリジンヌクレオシド(U)は、改変ヌクレオシドで置換され、改変ヌクレオシドは、リボチミジン(T)である。いくつかの実施形態において、AUGCリピートモチーフは、[AUCG]であり、AUCGリピートモチーフを構成する1つ以上のウリジンヌクレオシド(U)は、改変ヌクレオシドで置換され、改変ヌクレオシドは、リボチミジン(T)であり、AUGCリピートモチーフの前にGGが存在する。
いくつかの実施形態において、本開示のRLRアゴニストは、AUCGリピートモチーフを含み、1つ以上のグアノシンヌクレオシド(G)は、改変ヌクレオシドで置換される。いくつかの実施形態において、改変ヌクレオシドは、イノシン(I)である。いくつかの実施形態において、AUGCリピートモチーフは、[AUCG]であり、AUCGリピートモチーフを構成する1つ以上のグアノシンヌクレオシド(G)は、改変ヌクレオシドで置換され、改変ヌクレオシドは、リボチミジン(T)であり、AUGCリピートモチーフの前にGGが存在する。
いくつかの実施形態において、本開示のRLRアゴニストは、AUCGリピートモチーフを含み、このモチーフの前にIGが存在する。いくつかの実施形態において、AUCGリピートモチーフは、[AUCG]であり、このモチーフの前にIGが存在する。
いくつかの実施形態において、本開示のRLRアゴニストは、AUCGリピートを含み、1つ以上のグアノシンヌクレオシド(G)は、イノシン(I)で置換され、AUCGリピートの前にイノシン(I)が存在する。いくつかの実施形態において、AUCGリピートを構成するグアノシンヌクレオシド(G)は、イノシン(I)で置換され、AUCGリピートの前にイノシン(I)が存在し、第1のポリヌクレオチドの5’最末端ヌクレオチドは、イノシン(I)を含む。
いくつかの実施形態において、第1のオリゴヌクレオチドの5’最末端ヌクレオチドは、イノシン(I)を含む。
いくつかの実施形態において、本開示のRLRアゴニストは、AUCGリピート配列モチーフを含み、AUCGリピートモチーフは、[AUCG]である。いくつかの実施形態において、AUCGリピートモチーフの前にジプリンモチーフが存在する。いくつかの実施形態において、ジプリンモチーフは、GGである。いくつかの実施形態において、AUCGリピートモチーフの前にプリントリプレットが存在する。いくつかの実施形態において、プリントリプレットは、GGGである。いくつかの実施形態において、AUCGリピートモチーフの前にCCCCCGが存在する。いくつかの実施形態において、AUCGリピートモチーフの前にTCGUCGが存在する。
いくつかの実施形態において、本開示のRLRアゴニストは、回文配列を含み、回文配列は、19個未満、約15〜18個、約15個、約10〜15個、約10個、約18、17、16、15、14、13、12、11、10、9、8、7、6、5または4個のヌクレオチド、またはこれらの誘導体もしくはアナログの配列を含み、任意の順序で連結して回文を生成する。
いくつかの実施形態において、リンカーは、AUに隣接している。いくつかの実施形態において、リンカーは、AUリピートモチーフに隣接しており、AUリピートモチーフは、[AU]であり、式中、n=2〜3である。いくつかの実施形態において、AUリピートモチーフは、[AU]である。
いくつかの態様において、本開示は、RLRに対して特異的に結合するRLRアゴニストを提供し、アゴニストが、シチジンと塩基対を形成するイノシンを含む少なくとも1つ以上のヌクレオチドを含む平滑末端化されたヘアピンRNAを含み、アゴニストは、以下の式:
5’−(N−N−X)−L−(X−N−N)−3’を含み、式中、
(i)(N−N−X)は、連結したヌクレオチドN、NおよびXを含む第1のポリヌクレオチドを含み、
(ii)(X−N−N)は、連結したヌクレオチドX、NおよびNを含む第2のポリヌクレオチドを含み、
(iii)N、N、NおよびNは、それぞれ、アデノシン、グアノシン、シチジン、5−メチルウリジン、ウリジンおよびイノシンからなる群から選択されるヌクレオシドを含む単一ヌクレオチドを含み、
(iv)NはNと塩基対を形成し、
(v)NはNと塩基対を形成し、
(vi)Nは、5’ジホスフェートもしくはトリホスフェート部分、またはその誘導体もしくはアナログを含み、
(vii)XおよびXは、それぞれ、アデノシン、グアノシン、シチジン、5−メチルウリジン、ウリジンおよびイノシンからなる群から選択されるヌクレオシドを含むオリゴヌクレオチドであり、
(viii)Xは、Xに対して相補性であり、
(ix)XおよびXは、それぞれ、12ヌクレオチド長〜16ヌクレオチド長であり、同じ長さであり、
(x)Lは、第1のポリヌクレオチドと第2のポリヌクレオチドを共有結合するリンカーである。
他の態様において、本開示は、RIG−I様受容体(RLR)に対して特異的に結合する合成RIG−I様受容体(RLR)アゴニストを提供し、アゴニストが、非ヌクレオチドリンカーを含む、平滑末端化されたヘアピンRNAを含み、アゴニストが、以下の式:
5’−(N−N−X)−L−(X−N−N)−3’を含み、式中、
(i)(N−N−X)は、連結したヌクレオチドN、NおよびXを含む第1のポリヌクレオチドを含み、
(ii)(X−N−N)は、連結したヌクレオチドX、NおよびNを含む第2のポリヌクレオチドを含み、
(iii)N、N、NおよびNは、それぞれ、アデノシン、グアノシン、シチジン、5−メチルウリジン、ウリジンおよびイノシンからなる群から選択されるヌクレオシドを含む単一ヌクレオチドを含み、
(iv)NはNと塩基対を形成し、
(v)NはNと塩基対を形成し、
(vi)Nは、5’ジホスフェートもしくはトリホスフェート部分、またはその誘導体もしくはアナログを含み、
(vii)XおよびXは、それぞれ、アデノシン、グアノシン、シチジン、5−メチルウリジン、ウリジンおよびイノシンからなる群から選択されるヌクレオシドを含むオリゴヌクレオチドであり、
(viii)Xは、Xに対して相補性であり、
(ix)XおよびXは、それぞれ、12ヌクレオチド長〜16ヌクレオチド長であり、同じ長さであり、
(x)Lは、第1のポリヌクレオチドと第2のポリヌクレオチドを共有結合する非ヌクレオチドリンカーである。
いくつかの実施形態において、イノシンは、RLRアゴニスト中に存在する場合、シチジンと塩基対を形成する。
いくつかの実施形態において、リンカー(L)は、ヌクレオチドリンカーまたは非ヌクレオチドリンカーである。
いくつかの態様において、本開示は、RLRに対して特異的に結合するRLRアゴニストであって、アゴニストが、ヌクレオチドリンカーまたは非ヌクレオチドリンカーを含む平滑末端化されたヘアピンRNAを含む、RLRアゴニストを提供する。RNAヘアピンは、最も一般的なRNA二次構造要素の1つであり、ヘアピンのハイブリダイズされた部分または「ステム」は、RNAテトラループによって覆われていることが多い。RNAテトラループは、圧縮された安定な構造を形成する特徴的な4つのループヌクレオチドで構成されている。RNAテトラループは、多くの異なるヌクレオチド配列によって形成され得るが、UNCG(N=A、C、GまたはU)、GNRA(R=AまたはG)およびCUUGテトラループが、最も頻繁に見出される。テトラループは、通常、RNA折り畳みプロセスを開始するのに役立ち、RNA内またはRNA間の三次接触のための部位およびタンパク質結合のための部位を与え、それによって、リボ核タンパク質粒子の集合を促進する。テトラループのさらなる記載は、Cheong,H.、Kim,N.およびCheong,C.(2015).RNA Structure:Tetraloops.In eLS、John Wiley&Sons,Ltd(編集)の中に見出すことができ、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
したがって、いくつかの実施形態において、本開示のRLRアゴニストは、テトラループを含むヌクレオチドリンカーを含む。いくつかの実施形態において、テトラループのヌクレオチド配列は、以下:
(a)UNCG(式中、N=A、C、G、またはUである)、
(b)GNRA(式中、N=A、C、GまたはUであり、R=AまたはGである)、
(c)ANYA(式中、N=A、C、GまたはUであり、Y=CまたはTである)、
(d)CUYG(式中、Y=CまたはTである)、
(e)UMAC(式中、M=AまたはCである)、および
(f)CUUGからなる群から選択される。
いくつかの実施形態において、ヌクレオチドリンカーは、ヌクレオチド配列UUUGAUまたはUGUUUを含む。いくつかの実施形態において、テトラループの配列は、UUCGである。いくつかの実施形態において、テトラループの配列は、GAUCである。いくつかの実施形態において、ヌクレオチドリンカーは、ヌクレオチド配列UUUGAUを含む。いくつかの実施形態において、ヌクレオチドリンカーは、ヌクレオチド配列UGUUUを含む。
他の態様において、本開示のRLRアゴニストは、非ヌクレオチドリンカーを含む。本明細書に記載されるように、核酸ループ(例えば、テトラループ)は、核酸二次構造にみられる一般的な要素である。ヌクレオチドループは、鎖内二本鎖で発生する折り畳まれたドメイン中で生じる。非ヌクレオチド連結基(例えば、非ヌクレオチドリンカー)を含むヘアピンループを含むように設計された合成核酸は、折り畳まれた二本鎖構造を架橋するいくつかのヌクレオチドと置き換えることができる。非ヌクレオチド基は、折り畳まれていない構造中のリンカーとしても同様に使用されてきた。このような連結基は、天然のヌクレオチドリンカー(例えば、テトラループ)の有用な置き換え物であり得る。例えば、このような連結基は、1つの比較的長い非ヌクレオチド連結基を、天然でループを構成し得るいくつかの個々のヌクレオチドと置き換えるため、いくつかの工程による所望な二次構造を有する核酸の合成を短縮することができる。このような非天然ループまたはリンカー(例えば、非ヌクレオチドリンカー)は、生物学的状況(例えば、投与時の対象の細胞中または循環中)で天然のループ構造に対して通常作用するヌクレアーゼによる分解に対する耐性を与えることができる。非ヌクレオチド連結基は、ヌクレオチドループおよび/またはリンカーを用いて生じるものよりも安定した折り畳まれた構造を与える可能性も有する。非ヌクレオチドリンカーのさらなる記載は、RumneyおよびKool(1995)J Am Chem Soc 117:5635−5646の中に見出すことができ、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
したがって、いくつかの実施形態において、本開示のRLRアゴニストは、以下:
(a)エチレングリコールリンカー、および
(b)アルキルリンカーからなる群から選択される非ヌクレオチドリンカーを含む。
いくつかの実施形態において、非ヌクレオチドリンカーは、ヘキサエチレングリコールリンカーである。いくつかの実施形態において、非ヌクレオチドリンカーは、C9アルキルリンカーである。
いくつかの実施形態において、RLRアゴニストは、5’ジホスフェート部分、またはその誘導体もしくはアナログを含む。いくつかの実施形態において、アゴニストは、5’トリホスフェート部分、またはその誘導体もしくはアナログを含む。いくつかの実施形態において、その誘導体もしくはアナログは、ホスフェート生物学的等価体を含み、ホスフェート生物学的等価体は、ホスホネート、チオホスホネート、ホスホロチオエート、サルフェート、スルホネート、スルファメート、チアゾリジノン、カルボキシレート、マロネート、ボロン酸、ベンゾオキサボロール、ボラノホスフェート、スクアラミドから選択される。
いくつかの実施形態において、アゴニストは、改変ヌクレオチド、改変ヌクレオシドもしくは改変核酸塩基、またはこれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、アゴニストは、ヌクレオチド間結合またはポリヌクレオチド骨格に対する改変を含む。
いくつかの態様では、本開示のRLRアゴニストは、以下の特性:
(a)1つ以上のRLR(例えば、RIG−1、MDA5および/またはLGP2)に特異的に結合する、
(b)RLRによって媒介されるサイトカイン産生を増加させる、
(c)インターフェロン誘導遺伝子(ISG)のRLRによって媒介される発現を増加させる、
(d)RLR依存性細胞内シグナル伝達を増加させる、
(e)二本鎖の安定性を高める、
(f)RLRに対する結合アフィニティを増加させる、
(g)標的外結合を減らす、
(h)生物学的半減期を長くする、
(i)生体内分布とバイオアベイラビリティを高める、
(j)細胞および/または組織への取り込みを増加させ、および/または増強する、
(k)免疫原性を低下させる、および
(l)(a)〜(k)のいずれかの組み合わせのうちの少なくとも1つ以上を示す。
いくつかの態様において、本開示は、RIG−I様受容体(RLR)に対して特異的に結合する合成RIG−I様受容体(RLR)アゴニストを提供し、アゴニストが、以下の式:
5’−(N−N−X)−L−(X−N−N)−3’を含む平滑末端化されたヘアピンRNAを含み、式中、
(i)(N−N−X)は、連結したヌクレオチドN、NおよびXを含む第1のポリヌクレオチドを含み、
(ii)(X−N−N)は、連結したヌクレオチドX、NおよびNを含む第2のポリヌクレオチドを含み、
(iii)N、N、NおよびNは、それぞれ、アデノシン、グアノシン、シチジン、5−メチルウリジン、ウリジンおよびイノシンからなる群から選択されるヌクレオシドを含む単一ヌクレオチドを含み、
(iv)NはNと塩基対を形成し、
(v)NはNと塩基対を形成し、
(vi)Nは、5’ジホスフェートもしくはトリホスフェート部分、またはその誘導体もしくはアナログを含み、
(vii)XおよびXは、それぞれ、アデノシン、グアノシン、シチジン、5−メチルウリジン、ウリジンおよびイノシンからなる群から選択されるヌクレオシドを含むオリゴヌクレオチドであり、
(viii)Xは、Xに対して相補性であり、
(ix)XおよびXは、それぞれ、12ヌクレオチド長〜16ヌクレオチド長であり、同じ長さであり、
(x)Lは、第1のポリヌクレオチドと第2のポリヌクレオチドを作動可能に連結するリンカーであり、
式中、N1、N2、N3およびN4のうちの少なくとも1つはイノシンであり、および/またはX1および/またはX2のうちの少なくとも1つは、少なくとも1つのイノシンヌクレオシドを含み、イノシンヌクレオシドは、ヘアピンRNA中のシチジンと塩基対を形成する。
いくつかの実施形態において、N1はイノシンを含み、N4はシチジンを含む。いくつかの実施形態において、N1はシチジンを含み、N4はイノシンを含む。いくつかの実施形態において、N2はイノシンを含み、N3はシチジンを含む。いくつかの実施形態において、N2はシチジンを含み、N3はイノシンを含む。いくつかの実施形態において、N1はグアノシンを含む。いくつかの実施形態において、N2はグアノシンを含む。いくつかの実施形態において、N1はシチジンを含む。いくつかの実施形態において、N2はシチジンを含む。いくつかの実施形態において、N1およびN2はグアノシンを含み、N3およびN4はシチジンを含む。いくつかの実施形態において、N1およびN2はシチジンを含み、N3およびN4はグアノシンを含む。いくつかの実施形態において、N1およびN2はイノシンを含み、N3およびN4はシチジンを含む。いくつかの実施形態において、N1およびN2はシチジンを含み、N3およびN4はイノシンを含む。いくつかの実施形態において、N1はイノシンを含み、N4はシチジンを含み、X1および/またはX2はそれぞれ少なくとも1つのイノシンを含む。いくつかの実施形態において、N2はイノシンを含み、N3はシチジンを含み、X1および/またはX2はそれぞれ少なくとも1つのイノシンを含む。いくつかの実施形態において、N1およびN2はグアノシンを含み、N3およびN4はシチジンを含み、X1および/またはX2はそれぞれ少なくとも1つのイノシンを含む。いくつかの実施形態において、N1およびN2はグアノシンを含み、N3およびN4はシチジンを含み、X1およびX2はそれぞれ少なくとも1つのイノシンを含む。いくつかの実施形態において、N1およびN2はシチジンを含み、N3およびN4はグアノシンを含み、X1およびX2はそれぞれ少なくとも1つのイノシンを含む。いくつかの実施形態において、N1およびN2はグアノシンを含み、N3およびN4はシチジンを含み、X1およびX2はそれぞれイノシンを含み、グアノシンヌクレオシドを含まない。いくつかの実施形態において、N1およびN2はシチジンを含み、N3およびN4はグアノシンを含み、X1およびX2はそれぞれイノシンを含み、グアノシンヌクレオシドを含まない。いくつかの実施形態において、N1およびN2はイノシンを含み、N3およびN4はシチジンを含み、X1および/またはX2はそれぞれ少なくとも1つのイノシンを含む。いくつかの実施形態において、N1およびN2はイノシンを含み、N3およびN4はシチジンを含み、X1およびX2はそれぞれ少なくとも1つのイノシンを含む。いくつかの実施形態において、N1およびN2はシチジンを含み、N3およびN4はイノシンを含み、X1および/またはX2はそれぞれ少なくとも1つのイノシンを含む。いくつかの実施形態において、N1およびN2はイノシンを含み、N3およびN4はシチジンを含み、X1およびX2はイノシンを含み、グアノシンヌクレオシドを含まない。いくつかの実施形態において、N1およびN2はシチジンを含み、N3およびN4はイノシンを含み、X1およびX2はイノシンを含み、グアノシンヌクレオシドを含まない。いくつかの実施形態において、X1およびX2がそれぞれ12ヌクレオチドであり、1、2、3、4個のイノシンヌクレオシドを含む。いくつかの実施形態において、X1およびX2がそれぞれ13ヌクレオチドであり、1、2、3、4または5個のイノシンヌクレオシドを含む。いくつかの実施形態において、X1およびX2がそれぞれ14ヌクレオチドであり、1、2、3、4、5または6個のイノシンヌクレオシドを含む。いくつかの実施形態において、X1およびX2がそれぞれ15ヌクレオチドであり、1、2、3、4、5、6または7個のイノシンヌクレオシドを含む。いくつかの実施形態において、X1およびX2がそれぞれ16ヌクレオチドであり、それぞれ1、2、3、4、5、6、7または8個のイノシンヌクレオシドを含む。いくつかの実施形態において、X1およびX2がそれぞれ12ヌクレオチドであり、少なくとも10%、20%、30%または40%のイノシンヌクレオシドを含む。
いくつかの態様において、本開示は、RIG−I様受容体(RLR)に対して特異的に結合する合成RIG−I様受容体(RLR)アゴニストを提供し、アゴニストが、以下の式:
5’−(N−N−X)−L−(X−N−N)−3’を含む平滑末端化されたヘアピンRNAを含み、式中、
(i)(N−N−X)は、連結したヌクレオチドN、NおよびXを含む第1のポリヌクレオチドを含み、
(ii)(X−N−N)は、連結したヌクレオチドX、NおよびNを含む第2のポリヌクレオチドを含み、
(iii)N、N、NおよびNは、それぞれ、アデノシン、グアノシン、シチジン、5−メチルウリジン、ウリジンおよびイノシンからなる群から選択されるヌクレオシドを含む単一ヌクレオチドを含み、
(iv)NはNと塩基対を形成し、
(v)NはNと塩基対を形成し、
(vi)Nは、5’ジホスフェートもしくはトリホスフェート部分、またはその誘導体もしくはアナログを含み、
(vii)Xは、配列モチーフ[AUCNを含み、ここで、Nは、グアノシンまたはイノシンを含み、xは、その値が配列モチーフの数を示す整数であり、x=3または4であり、
(viii)Xは、配列モチーフ[CNAU]を含み、式中、N6は、グアノシンまたはイノシンを含み、yは、その値が配列モチーフの数を示す整数であり、y=3または4であり、
(ix)Lは、第1のポリヌクレオチドと第2のポリヌクレオチドを作動可能に連結するリンカーであり、
場合により、N1、N2、N3、およびN4のうちの少なくとも1つがイノシンであり、イノシンヌクレオシドが、ヘアピンRNA中のシチジンと塩基対を形成する。いくつかの実施形態において、N5はイノシンを含み、N6はイノシンを含む。いくつかの実施形態において、N5はグアノシンを含み、N6はイノシンを含む。いくつかの実施形態において、N5はイノシンを含み、N6はグアノシンを含む。いくつかの実施形態において、N5はグアノシン(G)を含み、N6はグアノシン(G)を含む。いくつかの実施形態において、x=3およびy=3である。いくつかの実施形態において、x=4およびy=4である。いくつかの実施形態において、N1はイノシン(I)を含み、N4はシチジン(C)を含む。いくつかの実施形態において、N2はイノシン(I)を含み、N3はシチジン(C)を含む。いくつかの実施形態において、N3はイノシン(I)を含み、N2はシチジン(C)を含む。いくつかの実施形態において、N4はイノシン(I)を含み、N1はシチジン(C)を含む。いくつかの実施形態において、N1はグアノシン(G)を含む。いくつかの実施形態において、N2はグアノシン(G)を含む。いくつかの実施形態において、N1はシチジン(C)を含む。いくつかの実施形態において、N2はシチジン(C)を含む。いくつかの実施形態において、N1およびN2はグアノシン(G)を含み、N3およびN4はシチジン(C)を含む。いくつかの実施形態において、N1およびN2はシチジン(C)を含み、N3およびN4はグアノシン(G)を含む。いくつかの実施形態において、N1およびN2はイノシン(I)を含み、N3およびN4はシチジン(C)を含む。いくつかの実施形態において、N1およびN2はシチジン(C)を含み、N3およびN4はイノシン(I)を含む。
いくつかの実施形態において、リンカー(L)は、ヌクレオチドリンカーまたは非ヌクレオチドリンカーである。いくつかの実施形態において、リンカー(L)は、テトラループを含むヌクレオチドリンカーであり、テトラループのヌクレオチド配列は、以下:
(a)UNCG(式中、N=A、C、G、またはUである)、
(b)GNRA(式中、N=A、C、GまたはUであり、R=AまたはGである)、
(c)ANYA(式中、N=A、C、GまたはUであり、Y=CまたはTである)、
(d)CUYG(式中、Y=CまたはTである)、
(e)UMAC(式中、M=AまたはCである)、および
(f)CUUGからなる群から選択される。
いくつかの実施形態において、リンカー(L)は、ヌクレオチド配列UUUGAUまたはUGUUUを含むヌクレオチドリンカーである。いくつかの実施形態において、ヌクレオチドリンカーは、ヌクレオチド配列UUUGAUを含む。いくつかの実施形態において、ヌクレオチドリンカーは、ヌクレオチド配列UGUUUを含む。
いくつかの実施形態において、リンカー(L)は、テトラループを含むヌクレオチドリンカーであり、テトラループの配列はUUCGである。いくつかの実施形態において、テトラループの配列は、GAUCである。
いくつかの実施形態において、リンカー(L)は、以下:
(a)エチレングリコールリンカー、および
(b)アルキルリンカーからなる群から選択される非ヌクレオチドリンカーである。
いくつかの実施形態において、非ヌクレオチドリンカーは、ヘキサエチレングリコールリンカーである。いくつかの実施形態において、非ヌクレオチドリンカーは、C9アルキルリンカーである。
いくつかの実施形態において、RLRアゴニストは、5’ジホスフェート部分、またはその誘導体もしくはアナログを含む。いくつかの実施形態において、アゴニストは、5’トリホスフェート部分、またはその誘導体もしくはアナログを含む。いくつかの実施形態において、その誘導体もしくはアナログは、ホスフェート生物学的等価体を含み、ホスフェート生物学的等価体は、ホスホネート、チオホスホネート、ホスホロチオエート、サルフェート、スルホネート、スルファメート、チアゾリジノン、カルボキシレート、マロネート、ボロン酸、ベンゾオキサボロール、ボラノホスフェート、スクアラミドから選択される。
いくつかの実施形態において、RLRアゴニストは、改変ヌクレオチド、改変ヌクレオシドもしくは改変核酸塩基、またはこれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、アゴニストは、ヌクレオチド間結合またはポリヌクレオチド骨格に対する改変を含む。
いくつかの態様では、本開示のRLRアゴニストは、以下の特性:
(a)1つ以上のRLR(例えば、RIG−1、MDA5および/またはLGP2)に特異的に結合する、
(b)RLRによって媒介されるサイトカイン産生を増加させる、
(c)インターフェロン誘導遺伝子(ISG)のRLRによって媒介される発現を増加させる、
(d)RLR依存性細胞内シグナル伝達を増加させる、
(e)二本鎖の安定性を高める、
(f)RLRに対する結合アフィニティを増加させる、
(g)標的外結合を減らす、
(h)生物学的半減期を長くする、
(i)生体内分布とバイオアベイラビリティを高める、
(j)細胞および/または組織への取り込みを増加させ、および/または増強する、
(k)免疫原性を低下させる、および
(l)(a)〜(k)のいずれかの組み合わせのうちの少なくとも1つ以上を示す。
いくつかの態様において、本開示は、RIG−I様受容体(RLR)に対して特異的に結合する合成RIG−I様受容体(RLR)アゴニストであって、アゴニストが、リンカーによって第2のポリヌクレオチドに接続する第1のポリヌクレオチドを含む平滑末端化されたヘアピンRNAを含み、第1のポリヌクレオチドは、第2のポリヌクレオチドに対して十分に相補性であり、二本鎖を形成し、二本鎖は、19個未満の塩基対を含み、第1のオリゴヌクレオチドの5’最末端ヌクレオチドは、5’ジホスフェートもしくはトリホスフェート部分、またはその誘導体もしくはアナログを含み、アゴニストは、配列モチーフを含み、この配列モチーフは、この配列モチーフを含まないアゴニストと比較して、RLRによって媒介される少なくとも1つの改良された生体活性を与え、アゴニストは、配列番号1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35および36からなる群から選択されるヌクレオチド配列を含む、合成RIG−I様受容体(RLR)アゴニストを提供する。
いくつかの態様において、本開示は、RIG−I様受容体(RLR)に対して特異的に結合する合成RIG−I様受容体(RLR)アゴニストを提供し、アゴニストが、リンカーによって第2のポリヌクレオチドに接続する第1のポリヌクレオチドを含む平滑末端化されたヘアピンRNAを含み、第1のポリヌクレオチドは、第2のポリヌクレオチドに対して十分に相補性であり、二本鎖を形成し、二本鎖は、19個未満の塩基対を含み、第1のオリゴヌクレオチドの5’最末端ヌクレオチドは、5’ジホスフェートもしくはトリホスフェート部分、またはその誘導体もしくはアナログを含み、アゴニストは、配列モチーフを含み、この配列モチーフは、この配列モチーフを含まないアゴニストと比較して、RLRによって媒介される少なくとも1つの改良された生体活性を与え、第1のポリヌクレオチドおよび前記第2のポリヌクレオチドは、以下:
(i)それぞれ、配列番号37および68、
(ii)それぞれ、配列番号38および69、
(iii)それぞれ、配列番号39および70、
(iv)それぞれ、配列番号40および71、
(v)それぞれ、配列番号41および72、
(vi)それぞれ、配列番号42および73、
(vii)それぞれ、配列番号43および74、
(viii)それぞれ、配列番号44および75、
(ix)それぞれ、配列番号45および76、
(x)それぞれ、配列番号46および77、
(xi)それぞれ、配列番号47および78、
(xii)それぞれ、配列番号48および79、
(xiii)それぞれ、配列番号49および80、
(xiv)それぞれ、配列番号50および81、
(xv)それぞれ、配列番号51および82、
(xvi)それぞれ、配列番号52および83、
(xvii)それぞれ、配列番号53および84、
(xviii)それぞれ、配列番号54および85、
(xix)それぞれ、配列番号55および86、
(xx)それぞれ、配列番号56および87、
(xxi)それぞれ、配列番号57および88、
(xxii)それぞれ、配列番号58および89、
(xxiii)それぞれ、配列番号59および89、
(xxiv)それぞれ、配列番号60および90、
(xxv)それぞれ、配列番号61および91、
(xxvi)それぞれ、配列番号62および92、
(xxvii)それぞれ、配列番号63および91、
(xxviii)それぞれ、配列番号64および93、
(xxix)それぞれ、配列番号65および94、
(xxx)それぞれ、配列番号66および95、
(xxxi)それぞれ、配列番号67および96、および
(xxxii)それぞれ、配列番号63および97からなる群から選択されるヌクレオチド配列を含む。
いくつかの態様において、本開示は、RIG−I様受容体(RLR)に対して特異的に結合する合成RIG−I様受容体(RLR)アゴニストであって、アゴニストが、シチジンと塩基対を形成するイノシンを含む少なくとも1つ以上のヌクレオチドを含む平滑末端化されたヘアピンRNAを含み、アゴニストが、配列番号22、23および25からなる群から選択されるヌクレオチド配列を含む、合成RIG−I様受容体(RLR)アゴニストを提供する。
いくつかの態様において、本開示は、RIG−I様受容体(RLR)に対して特異的に結合する合成RIG−I様受容体(RLR)アゴニストを提供し、アゴニストは、シチジンと塩基対を形成するイノシンを含む少なくとも1つ以上のヌクレオチドを含む平滑末端化されたヘアピンRNAを含み、アゴニストは、式5’−(N−N−X)−L−(X−N−N)−3’を含み、式中、(N−N−X)は、第1のポリヌクレオチドを含み、(X−N−N)は、第2のポリヌクレオチドを含み、第1のポリヌクレオチドおよび第2のポリヌクレオチドは、以下:
(i)それぞれ、配列番号58および89、
(ii)それぞれ、配列番号59および89、および
(iii)それぞれ、配列番号61および91からなる群から選択されるヌクレオチド配列を含む。
いくつかの態様において、本開示は、RIG−I様受容体(RLR)に対して特異的に結合する合成RIG−I様受容体(RLR)アゴニストを提供し、アゴニストは、非ヌクレオチドリンカーを含む平滑末端化されたヘアピンRNAを含み、アゴニストは、式5’−(N−N−X)−L−(X−N−N)−3’を含み、式中、(N−N−X)は、第1のポリヌクレオチドを含み、(X−N−N)は、第2のポリヌクレオチドを含み、第1のポリヌクレオチドおよび第2のポリヌクレオチドは、以下:
(i)それぞれ、配列番号37および68、
(ii)それぞれ、配列番号38および69、
(iii)それぞれ、配列番号39および70、
(iv)それぞれ、配列番号40および71、
(v)それぞれ、配列番号41および72、
(vi)それぞれ、配列番号42および73、
(vii)それぞれ、配列番号43および74、
(viii)それぞれ、配列番号44および75、
(ix)それぞれ、配列番号45および76、
(x)それぞれ、配列番号46および77、
(xi)それぞれ、配列番号47および78、
(xii)それぞれ、配列番号48および79、
(xiii)それぞれ、配列番号49および80、
(xiv)それぞれ、配列番号50および81、
(xv)それぞれ、配列番号51および82、
(xvi)それぞれ、配列番号52および83、
(xvii)それぞれ、配列番号53および84、
(xviii)それぞれ、配列番号54および85、
(xix)それぞれ、配列番号55および86、
(xx)それぞれ、配列番号56および87、
(xxi)それぞれ、配列番号57および88、
(xxii)それぞれ、配列番号58および89、
(xxiii)それぞれ、配列番号59および89、
(xxiv)それぞれ、配列番号60および90、
(xxv)それぞれ、配列番号61および91、
(xxvi)それぞれ、配列番号62および92、
(xxvii)それぞれ、配列番号63および91、
(xxviii)それぞれ、配列番号64および93、
(xxix)それぞれ、配列番号65および94、
(xxx)それぞれ、配列番号66および95、
(xxxi)それぞれ、配列番号67および96、および
(xxxii)それぞれ、配列番号63および97からなる群から選択されるヌクレオチド配列を含む。
いくつかの態様において、本開示は、RLRアゴニストであって、アゴニストを含むヌクレオチド配列が、ゲノムDNA配列またはmRNA配列に対して相補性ではなく、RLRアゴニストが、RNA干渉に関与せず、RLRアゴニストが、遺伝子発現をサイレンシングしない、RLRアゴニストを提供する。
改変核酸塩基、ヌクレオシドまたはヌクレオチドを含むRLRアゴニスト
いくつかの実施形態において、本開示のRLRアゴニストは、1つ以上の改変核酸塩基、ヌクレオシドまたはヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態において、改変RLRアゴニストは、参照となる非改変RLRアゴニストと比較して、RLRアゴニストが導入される細胞の安定性の向上、細胞内保持、標的結合の向上および/または自然免疫応答の増加を含め、有用な特性を有していてもよい。したがって、改変RLRアゴニストの使用は、低下した免疫原性を有するだけではなく、標的結合、核酸の細胞内保持の効率を高め得る。一実施形態において、本開示によって提供されるアゴニストは、標的結合アフィニティを高めるように改変された少なくとも1つの領域を含む、1つ以上のオリゴヌクレオチドで構成される。標的ポリペプチド(例えば、RLR受容体)に対するオリゴヌクレオチドのアフィニティは、例えば、蛍光標識されたオリゴヌクレオチドがその標的に結合したときの蛍光偏光(FP)の程度を測定することによって決定することができる(Moerke(2009)Curr Protoc Chem Biol 1(1):1−15)。
別の実施形態において、本開示によって提供されるRLRアゴニストは、二本鎖の安定性を高める少なくとも1つの改変核酸塩基、ヌクレオシドまたはヌクレオチドを含む少なくとも1つの領域を含む、少なくとも1つのオリゴヌクレオチドで構成される。二重鎖の安定性は、二本鎖を構成する2つのオリゴヌクレオチド鎖が解離する温度である二本鎖のTmを測定することによって、日常的に決定することができ、解離は、分光光度法で検出される。Tmが高いほど、二本鎖の安定性は高い。
一実施形態において、二本鎖の安定性を高めるために改変されるオリゴヌクレオチドの領域は、糖の2’位に改変された少なくとも1つのヌクレオチドを含み、最も好ましくは、2’−O−アルキル、2’−O−アルキル−O−アルキルまたは2’−フルオロ改変されたヌクレオチドを含む。別の実施形態において、RLRアゴニストを構成するオリゴヌクレオチドはまた、ヌクレアーゼ耐性を向上させるために改変される。細胞は、核酸を分解し得るさまざまなエキソヌクレアーゼおよびエンドヌクレアーゼを含む。多くのヌクレオチドおよびヌクレオシドの改変は、組み込まれるオリゴヌクレオチドを、非改変オリゴヌクレオチドよりもヌクレアーゼ消化への耐性を高くすることが示されている。ヌクレアーゼ耐性は、細胞抽出物または単離されたヌクレアーゼ溶液と共にオリゴヌクレオチドをインキュベートし、通常はゲル電気泳動によって経時的に残った無傷のオリゴヌクレオチドの程度を測定することによって、日常的に測定される。ヌクレアーゼ耐性を向上させるように改変されたオリゴヌクレオチドは、非改変オリゴヌクレオチドよりも長時間にわたり、無傷で存続する。ヌクレアーゼ耐性を向上させるか、または付与する種々のオリゴヌクレオチド改変が示されている。現在、少なくとも1つのホスホロチオエート改変を含むオリゴヌクレオチドが、より好ましい。ある場合に、標的結合アフィニティを向上させるオリゴヌクレオチド改変は、独立して、ヌクレアーゼ耐性を向上させることもできる(De Mesmaekerら、1995、Acc.Chem.Res.28:366−374)。
本発明について想定されるいくつかの好ましいオリゴヌクレオチドの具体例としては、例えば、ホスホロチオエート、ホスホトリエステル、メチルホスホネート、短鎖アルキルまたはシクロアルキル糖間結合または短鎖ヘテロ原子またはヘテロ環糖間結合などの改変骨格を含むものが挙げられる。最も好ましいのは、ホスホロチオエート骨格を有するオリゴヌクレオチド(立体特異的な様式で合成されたものを含む)およびヘテロ原子骨格を有するもの、特に、CH2−NH−O−CH2、CH2−N(CH3)−O−CH2[メチレン(メチルイミノ)またはMMI骨格として知られている]、CH2−O−N(CH3)−CH2、CH2−N(CH3)−N(CH3)−CH2およびO−N(CH3)−CH2−CH2骨格(式中、天然のホスホジエステル骨格はO−P−O−CH2として表される)が挙げられる。De Mesmaekerら(1995、Acc.Chem.Res.28:366−374)によって開示されるアミド骨格も好ましい。オリゴヌクレオチドは、1つ以上の置換糖部分も含んでいてもよい。好ましいオリゴヌクレオチドは、2’位に以下のうちの1つを含む。OH、SH、SCH3、F、OCN、OCH3OCH3、OCH3O(CH2)nCH3、O(CH2)nNH2またはO(CH2)nCH3(式中、nは1〜約10である);C1〜C10低級アルキル、アルコキシアルコキシ(当該技術分野ではO−アルキル−O−アルキルとしても知られている)、置換低級アルキル、アルカリールまたはアラルキル;Cl;Br;CN;CF3;OCF3;O−、S−またはN−アルキル;O−、S−またはN−アルケニル;SOCH3;SO2CH3;ONO2;NO2;N3;NH2;ヘテロシクロアルキル;ヘテロシクロアルカリール;アミノアルキルアミノ;ポリアルキルアミノ;置換シリル;RNA開裂基;レポーター基;インターカレーター;オリゴヌクレオチドの薬物動態特性を改善するための基;またはオリゴヌクレオチドの薬力学的特性を改善するための基および同様の特性を有する他の置換基。好ましい改変としては、2’−メトキシエトキシ[2’−O−CH2CH2OCH3、2’−O−(2−メトキシエチル)または2’−MOEとしても知られている]が挙げられる(Martinら、Helv.Chim.Acta、1995、78、486)。他の好ましい改変としては、2’−メトキシ(2’−O−CH3)、2’−プロポキシ(2’−OCH2CH2CH3)および2’−フルオロ(2’−F)が挙げられる。同様の改変も、オリゴヌクレオチド上の他の位置、特に、3’末端ヌクレオチド上の糖の3’位および5’末端ヌクレオチドの5’位で行われてもよい。オリゴヌクレオチドは、ペントフラノシル基の代わりに、シクロブチルなどの糖模倣物も有していてもよい。
オリゴヌクレオチドは、これに加えて、またはこれに代えて、核酸塩基(当該技術分野では単に「塩基」と呼ばれることが多い)の改変または置換も含んでいてもよい。本明細書で使用される場合、「非改変」または「天然」の核酸塩基は、アデニン(A)、グアニン(G)、チミン(T)、シトシン(C)およびウラシル(U)を含む。改変核酸塩基としては、天然核酸中に稀に、または一時的にしかみられない核酸塩基、例えば、ヒポキサンチン、6−メチルアデニン、5−meピリミジン、特に、5−メチルシトシン(5−メチル−2’−デオキシシトシンとも呼ばれ、当該技術分野では5−me−Cと呼ばれることが多い)、5−ヒドロキシメチルシトシン(HMC)、グリコシルHMCおよびゲントビオシルHMC、ならびに合成核酸塩基、例えば、2−アミノアデニン、2−チオウラシル、2−チオチミン、5−ブロモウラシル、5−ヒドロキシメチルウラシル、8−アザグアニン、7−デアザグアニン、N6(6−アミノヘキシル)アデニンおよび2,6−ジアミノプリンが挙げられる。Kornberg,A.、DNA Replication、W.H.Freeman&Co.、San Francisco、1980、pp75−77;Gebeyehu,G.ら、1987、Nucl.Acids Res.15:4513)。当該技術分野で知られている「普遍的な」塩基、例えば、イノシンが含まれていてもよい。5−me−C置換は、核酸二本鎖の安定性を0.6〜1.2℃高めることが示されており(Sanghvi,Y.S.、Crooke,S.T.およびLebleu,B.編集、Antisense Research and Applications、CRC Press、Boca Raton、1993、pp.276−278)、現時点で好ましい塩基置換である。
本発明のオリゴヌクレオチドの別の改変は、オリゴヌクレオチドの活性または細胞への取り込みを向上させる1つ以上の部分またはコンジュゲートをオリゴヌクレオチドに化学的に連結することを伴う。このような部分としては、限定されないが、脂質部分、例えば、コレステロール部分、コレステリル部分(Letsingerら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、1989、86、6553)、コール酸(Manoharanら、Bioorg.Med.Chem.Let.、1994、4、1053)、チオエーテル、例えば、ヘキシル−S−トリチルチオール(Manoharanら、Ann.N.Y.Acad.Sci.、1992、660、306;Manoharanら、Bioorg.Med.Chem.Let.、1993、3、2765)、チオコレステロール(Oberhauserら、Nucl.Acids Res.、1992、20、533)、脂肪族鎖、例えば、ドデカンジオールまたはウンデシル残基(Saison−Behmoarasら、EMBO J.、1991、10、111;Kabanovら、FEBS Lett.、1990、259、327;Svinarchukら、Biochimie、1993、75、49)、リン脂質、ポリアミドまたはポリエチレングリコール鎖(Manoharanら、Nucleosides&Nucleotides、1995、14、969)、またはアダマンタン酢酸(Manoharanら、Tetrahedron Lett.、1995、36、3651)が挙げられる。親油性部分を含むオリゴヌクレオチド、およびこのようなオリゴヌクレオチドを調製するための方法は、当該技術分野で、例えば、米国特許第5,138,045号、同第5,218,105号および同第5,459,255号で知られている。
本発明のオリゴヌクレオチドは、プロドラッグとして提供されてもよく、プロドラッグは、一般的には体内で切断され、活性なオリゴヌクレオチドを生成する1つ以上の部分を含む。プロドラッグ手法の一例は、Imbachらにより、WO公開第94/26764号に記載されている。
所与のオリゴヌクレオチド中の全ての位置について均一に改変される必要はなく、実際には、上述の改変の1つより多くが、単一のオリゴヌクレオチドに組み込まれてもよく、またはあるオリゴヌクレオチド中の単一ヌクレオシド内に組み込まれる場合さえある。
本発明のオリゴヌクレオチドは、好ましくは、約8〜約50ヌクレオチド長である。本発明の内容において、このことは、本明細書で上に記載した、8〜50個のモノマーを含む天然に存在しないオリゴマーを包含することが理解される。
本発明に従って使用されるオリゴヌクレオチドは、簡便かつ日常的に、固相合成のよく知られた技術によって製造されてもよい。このような合成のための機器は、Applied Biosystemsを含む数社の供給業者によって販売される。このような合成のための任意の他の手段も使用可能であり、オリゴヌクレオチドの実際の合成は、十分に当業者の知識および能力の範囲内である。同様の技術を使用して、ホスホロチオエートおよびアルキル化誘導体などの他のオリゴヌクレオチドを調製することもよく知られている。同様の技術および市販の改変アミダイトおよび孔径が制御されたガラス(CPG)製品、例えば、ビオチン、フルオレセイン、アクリジンまたはソラレン改変されたアミダイトおよび/またはCPG(Glen Research、スターリング Va.から入手可能)を使用して、蛍光標識され、ビオチン化されるか、または他の改変オリゴヌクレオチド、例えば、コレステロール改変オリゴヌクレオチドを合成することもよく知られている。
いくつかの実施形態において、RLRアゴニストは、1つ以上(例えば、1、2、3または4個)の異なる改変核酸塩基、ヌクレオシドまたはヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態において、RLRアゴニストは、1つ以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100個、またはもっと多く)の異なる改変核酸塩基、ヌクレオシドまたはヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態において、改変RLRアゴニストは、対応する非改変RLRアゴニストと比較して、RLRアゴニストが導入される細胞における分解を減らし得る。
いくつかの実施形態において、改変核酸塩基は、改変ウラシルである。改変ウラシルを有する例示的な核酸塩基およびヌクレオシドとしては、プソイドウリジン(ψ)、ピリジン−4−オンリボヌクレオシド、5−アザ−ウリジン、6−アザ−ウリジン、2−チオ−5−アザ−ウリジン、2−チオ−ウリジン(sU)、4−チオ−ウリジン(sU)、4−チオ−プソイドウリジン、2−チオ−プソイドウリジン、5−ヒドロキシ−ウリジン(hoU)、5−アミノアリル−ウリジン、5−ハロ−ウリジン(例えば、5−ヨード−ウリジンまたは5−ブロモ−ウリジン)、3−メチル−ウリジン(mU)、5−メトキシ−ウリジン(moU)、ウリジン 5−オキシ酢酸(cmoU)、ウリジン 5−オキシ酢酸メチルエステル(mcmoU)、5−カルボキシメチル−ウリジン(cmU)、1−カルボキシメチル−プソイドウリジン、5−カルボキシヒドロキシメチル−ウリジン(chmU)、5−カルボキシヒドロキシメチル−ウリジンメチルエステル(mchmU)、5−メトキシカルボニルメチル−ウリジン(mcmU)、5−メトキシカルボニルメチル−2−チオ−ウリジン(mcmU)、5−アミノメチル−2−チオ−ウリジン(nmU)、5−メチルアミノメチル−ウリジン(mnmU)、5−メチルアミノメチル−2−チオ−ウリジン(mnmU)、5−メチルアミノメチル−2−セレノ−ウリジン(mnmseU)、5−カルバモイルメチル−ウリジン(ncmU)、5−カルボキシメチルアミノメチル−ウリジン(cmnmU)、5−カルボキシメチルアミノメチル−2−チオ−ウリジン(cmnmU)、5−プロピニル−ウリジン、1−プロピニル−プソイドウリジン、5−タウリノメチル−ウリジン(τmU)、1−タウリノメチル−プソイドウリジン、5−タウリノメチル−2−チオ−ウリジン(τmU)、1−タウリノメチル−4−チオ−プソイドウリジン、5−メチル−ウリジン(mU、すなわち、核酸塩基デオキシチミンを有する)、1−メチル−プソイドウリジン(mψ)、5−メチル−2−チオ−ウリジン(mU)、1−メチル−4−チオ−プソイドウリジン(mψ)、4−チオ−1−メチル−プソイドウリジン、3−メチル−プソイドウリジン(mψ)、2−チオ−1−メチル−プソイドウリジン、1−メチル−1−デアザ−プソイドウリジン、2−チオ−1−メチル−1−デアザ−プソイドウリジン、ジヒドロウリジン(D)、ジヒドロプソイドウリジン、5,6−ジヒドロウリジン、5−メチル−ジヒドロウリジン(mD)、2−チオ−ジヒドロウリジン、2−チオ−ジヒドロプソイドウリジン、2−メトキシ−ウリジン、2−メトキシ−4−チオ−ウリジン、4−メトキシ−プソイドウリジン、4−メトキシ−2−チオ−プソイドウリジン、N1−メチル−プソイドウリジン、3−(3−アミノ−3−カルボキシプロピル)ウリジン(acpU)、1−メチル−3−(3−アミノ−3−カルボキシプロピル)プソイドウリジン(acp ψ)、5−(イソペンテニルアミノメチル)ウリジン(inmU)、5−(イソペンテニルアミノメチル)−2−チオ−ウリジン(inmU)、α−チオ−ウリジン、2’−O−メチル−ウリジン(Um)、5,2’−O−ジメチル−ウリジン(mUm)、2’−O−メチル−プソイドウリジン(ψm)、2−チオ−2’−O−メチル−ウリジン(sUm)、5−メトキシカルボニルメチル−2’−O−メチル−ウリジン(mcmUm)、5−カルバモイルメチル−2’−O−メチル−ウリジン(ncmUm)、5−カルボキシメチルアミノメチル−2’−O−メチル−ウリジン(cmnmUm)、3,2’−O−ジメチル−ウリジン(mUm)および5−(イソペンテニルアミノメチル)−2’−O−メチル−ウリジン(inmUm)、1−チオ−ウリジン、デオキシチミジン、2’−F−アラ−ウリジン、2’−F−ウリジン、2’−OH−アラ−ウリジン、5−(2−カルボメトキシビニル)ウリジン、および5−[3−(1−E−プロペニルアミノ)]ウリジンが挙げられる。
いくつかの実施形態において、改変核酸塩基は、改変シトシンである。改変シトシンを有する例示的な核酸塩基およびヌクレオシドとしては、5−アザ−シチジン、6−アザ−シチジン、プソイドイソシチジン、3−メチル−シチジン(mC)、N4−アセチル−シチジン(acC)、5−ホルミル−シチジン(fC)、N4−メチル−シチジン(mC)、5−メチル−シチジン(mC)、5−ハロ−シチジン(例えば、5−ヨード−シチジン)、5−ヒドロキシメチル−シチジン(hmC)、1−メチル−プソイドイソシチジン、ピロロ−シチジン、ピロロ−プソイドイソシチジン、2−チオ−シチジン(sC)、2−チオ−5−メチル−シチジン、4−チオ−プソイドイソシチジン、4−チオ−1−メチル−プソイドイソシチジン、4−チオ−1−メチル−1−デアザ−プソイドイソシチジン、1−メチル−1−デアザ−プソイドイソシチジン、ゼブラリン、5−アザ−ゼブラリン、5−メチル−ゼブラリン、5−アザ−2−チオ−ゼブラリン、2−チオ−ゼブラリン、2−メトキシ−シチジン、2−メトキシ−5−メチル−シチジン、4−メトキシ−プソイドイソシチジン、4−メトキシ−1−メチル−プソイドイソシチジン、リシジン(kC)、α−チオ−シチジン、2’−O−メチル−シチジン(Cm)、5,2’−O−ジメチル−シチジン(mCm)、N4−アセチル−2’−O−メチル−シチジン(acCm)、N4,2’−O−ジメチル−シチジン(mCm)、5−ホルミル−2’−O−メチル−シチジン(fCm)、N4,N4,2’−O−トリメチル−シチジン(m Cm)、1−チオ−シチジン、2’−F−アラ−シチジン、2’−F−シチジンおよび2’−OH−アラ−シチジンが挙げられる。
いくつかの実施形態において、改変核酸塩基は、改変アデニンである。改変アデニンを有する例示的な核酸塩基およびヌクレオシドとしては、α−チオ−アデノシン、2−アミノ−プリン、2,6−ジアミノプリン、2−アミノ−6−ハロ−プリン(例えば、2−アミノ−6−クロロ−プリン)、6−ハロ−プリン(例えば、6−クロロ−プリン)、2−アミノ−6−メチル−プリン、8−アジド−アデノシン、7−デアザ−アデニン、7−デアザ−8−アザ−アデニン、7−デアザ−2−アミノ−プリン、7−デアザ−8−アザ−2−アミノ−プリン、7−デアザ−2,6−ジアミノプリン、7−デアザ−8−アザ−2,6−ジアミノプリン、1−メチル−アデノシン(mA)、2−メチル−アデニン(mA)、N6−メチル−アデノシン(mA)、2−メチルチオ−N6−メチル−アデノシン(msA)、N6−イソペンテニル−アデノシン(iA)、2−メチルチオ−N6−イソペンテニル−アデノシン(msA)、N6−(cis−ヒドロキシイソペンテニル)アデノシン(ioA)、2−メチルチオ−N6−(cis−ヒドロキシイソペンテニル)アデノシン(msioA)、N6−グリシニルカルバモイル−アデノシン(gA)、N6−トレオニルカルバモイル−アデノシン(tA)、N6−メチル−N6−トレオニルカルバモイル−アデノシン(mA)、2−メチルチオ−N6−トレオニルカルバモイル−アデノシン(msA)、N6,N6−ジメチル−アデノシン(m A)、N6−ヒドロキシノバリルカルバモイル−アデノシン(hnA)、2−メチルチオ−N6−ヒドロキシノバリルカルバモイル−アデノシン(mshnA)、N6−アセチル−アデノシン(acA)、7−メチル−アデニン、2−メチルチオ−アデニン、2−メトキシ−アデニン、α−チオ−アデノシン、2’−O−メチル−アデノシン(Am)、N6,2’−O−ジメチル−アデノシン(mAm)、N6,N6,2’−O−トリメチル−アデノシン(m Am)、1,2’−O−ジメチル−アデノシン(mAm)、2’−O−リボシルアデノシン(ホスフェート)(Ar(p))、2−アミノ−N6−メチル−プリン、1−チオ−アデノシン、8−アジド−アデノシン、2’−F−アラ−アデノシン、2’−F−アデノシン、2’−OH−アラ−アデノシンおよびN6−(19−アミノ−ペンタオキサノナデシル)−アデノシンが挙げられる。
いくつかの実施形態において、改変核酸塩基は、改変グアニンである。改変グアニンを有する例示的な核酸塩基およびヌクレオシドとしては、α−チオ−グアノシン、イノシン(I)、1−メチル−イノシン(mI)、ワイオシン(imG)、メチルワイオシン(mimG)、4−デメチル−ワイオシン(imG−14)、イソワイオシン(imG2)、ワイブトシン(yW)、ペルオキシワイブトシン(oyW)、ヒドロキシワイブトシン(OhyW)、非改変ヒドロキシワイブトシン(OhyW*)、7−デアザ−グアノシン、クオシン(Q)、エポキシクオシン(oQ)、ガラクトシル−クオシン(galQ)、マンノシル−クオシン(manQ)、7−シアノ−7−デアザ−グアノシン(preQ)、7−アミノメチル−7−デアザ−グアノシン(preQ)、アルケオシン(G)、7−デアザ−8−アザ−グアノシン、6−チオ−グアノシン、6−チオ−7−デアザ−グアノシン、6−チオ−7−デアザ−8−アザ−グアノシン、7−メチル−グアノシン(mG)、6−チオ−7−メチル−グアノシン、7−メチル−イノシン、6−メトキシ−グアノシン、1−メチル−グアノシン(mG)、N2−メチル−グアノシン(mG)、N2,N2−ジメチル−グアノシン(m G)、N2,7−ジメチル−グアノシン(m2,7G)、N2,N2,7−ジメチル−グアノシン(m2,2,7G)、8−オキソ−グアノシン、7−メチル−8−オキソ−グアノシン、1−メチル−6−チオ−グアノシン、N2−メチル−6−チオ−グアノシン、N2,N2−ジメチル−6−チオ−グアノシン、α−チオ−グアノシン、2’−O−メチル−グアノシン(Gm)、N2−メチル−2’−O−メチル−グアノシン(mGm)、N2,N2−ジメチル−2’−O−メチル−グアノシン(m Gm)、1−メチル−2’−O−メチル−グアノシン(mGm)、N2,7−ジメチル−2’−O−メチル−グアノシン(m2,7Gm)、2’−O−メチル−イノシン(Im)、1,2’−O−ジメチル−イノシン(mIm)、2’−O−リボシルグアノシン(ホスフェート)(Gr(p))、1−チオ−グアノシン、O6−メチル−グアノシン、2’−F−アラ−グアノシンおよび2’−F−グアノシンが挙げられる。
いくつかの実施形態において、本開示のRLRアゴニストは、上述の改変核酸塩基の1個以上の組み合わせ(例えば、上述の改変核酸塩基のうちの2、3または4個の組み合わせ)を含む。
特定の実施形態において、本開示のRLRアゴニストは、特定の改変について、均一に改変される(すなわち、完全に改変され、配列全体にわたって改変される)。例えば、RLRアゴニストは、5−メチル−シチジン(mC)で均一に改変されてもよく、このことは、mRNA配列中の全てのシトシン残基が、5−メチル−シチジン(mC)で置き換えられることを意味する。同様に、本開示のRLRアゴニストは、上に記載したものなどの改変残基と置き換えることによって、その配列中に存在する任意の種類のヌクレオシド残基について均一に改変されてもよい。
本開示のRLRアゴニスト中に存在し得るヌクレオシド改変およびその組み合わせの例としては、限定されないが、PCT特許出願公開第2012/045075号、第2014/081507号、第2014/093924号、第2014/164253号および第2014/159813号に記載されるものが挙げられる。
本開示のRLRアゴニストは、糖、核酸塩基および/またはヌクレオシド間結合に対する改変の組み合わせを含んでいてもよい。これらの組み合わせは、本明細書に記載される任意の1つ以上の改変を含んでいてもよい。
改変ヌクレオシドと、改変ヌクレオシドの組み合わせの例を、以下の表1および表2に示す。改変ヌクレオチドのこれらの組み合わせを使用して、本開示のRLRアゴニストを形成することができる。特定の実施形態において、改変ヌクレオシドは、本開示のRLRアゴニストの天然ヌクレオチドを部分的または完全に置換してもよい。非限定的な例として、天然ヌクレオチドであるウリジンは、本明細書に記載される改変ヌクレオシドで置換されてもよい。別の非限定的な例において、天然ヌクレオシドであるウリジンは、本明細書に開示される改変ヌクレオシドのうちの少なくとも1つを用い、部分的に置換されてもよい(例えば、天然ウリジンの約0.1%、1%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%または99.9%)。
Figure 2021521780
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Figure 2021521780
本開示によれば、本開示のポリヌクレオチドは、表1または表2の組み合わせまたは単一の改変を含むように合成されてもよい。
単一の改変が列挙されている場合、その列挙されているヌクレオシドまたはヌクレオチドは、改変されたA、U、GまたはCヌクレオチドまたはヌクレオシドが100%であることを表す。割合が列挙されている場合、それらは、存在するA、U、GまたはCトリホスフェートの合計量に対する特定のA、U、GまたはC核酸塩基トリホスフェートの割合を表す。例えば、以下の組み合わせ:25%5−アミノアリル−CTP+75%CTP/25%5−メトキシ−UTP+75%UTPは、シトシントリホスフェートの25%が5−アミノアリル−CTPである一方、シトシンの75%がCTPであり、一方、ウラシルの25%が5−メトキシ−UTPである一方、ウラシルの75%がUTPである、ポリヌクレオチドを指す。改変UTPが列挙されていない場合、ポリヌクレオチド中でみられるヌクレオチドの部位の100%で、天然に存在するATP、UTP、GTPおよび/またはCTPが使用される。この例において、GTPとATPヌクレオチドは全て、改変されないままである。
RLRアゴニストを製造する方法
本開示のRLRアゴニストは、限定されないが、インビトロ転写(IVT)および合成方法を含む、当技術分野で利用可能な手段によって生成されてもよい。酵素(IVT)、固相、液相、合成法の組み合わせ、小領域合成およびライゲーション方法を利用してもよい。一実施形態において、RLRアゴニストは、IVT酵素合成方法を使用して作製される。IVTによってポリヌクレオチドを作製する方法は、当該技術分野で知られており、国際出願第PCT/US2013/30062号に記載されており、その内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。したがって、本開示は、本明細書に記載のRLRアゴニストをインビトロで転写するために使用可能なポリヌクレオチド、例えば、DNA、構築物およびベクターも含む。
非天然改変核酸塩基は、合成中または合成後に、ポリヌクレオチド(例えば、RNA)に導入されてもよい。特定の実施形態において、改変は、ヌクレオシド間結合、プリンまたはピリミジン塩基、または糖に対してなされてもよい。特定の実施形態において、改変は、化学合成またはポリメラーゼ酵素を用い、ポリヌクレオチド鎖の末端またはポリヌクレオチド鎖中の他のどこかに導入されてもよい。改変核酸およびそれらの合成の例は、PCT出願第PCT/US2012/058519号に開示される。改変ポリヌクレオチドの合成は、VermaおよびEckstein、Annual Review of Biochemistry、vol.76、99−134(1998)にも記載される。
酵素または化学的なライゲーション方法のいずれかを用いて、ポリヌクレオチドまたはその領域を、異なる機能性部分、例えば、標的化剤または送達剤、蛍光標識、脂質、ナノ粒子などとコンジュゲーションしてもよい。ポリヌクレオチドおよび改変ポリヌクレオチドのコンジュゲートは、Goodchild、Bioconjugate Chemistry、vol.1(3)、165−187(1990)にまとめられている。
オリゴヌクレオチド、ポリヌクレオチドの合成、およびこれらのコンジュゲーションおよびライゲーションは、Taskovaら、(2017)Chembiochem 18(17):1671−1682;Goodingら、(2016)Eur J Pharm Biopharm 107:321−40;Menziら、(2015)Future Med Chem 7(13):1733−49;Winkler J.、(2013)Ther Deliv.(7):791−809;Singhら、(2010)Chem Soc Rev 39(6):2054−70;およびLuら、(2010)Bioconjug Chem 21(2):187−202にさらに記載される。
医薬組成物および製剤
特定の実施形態において、本発明は、薬学的に許容される希釈剤、担体、可溶化剤、乳化剤、保存剤および/またはアジュバントと共にRLRアゴニストを含む医薬組成物を提供する。
特定の実施形態において、許容される製剤材料は、好ましくは、使用される投薬量および濃度で、レシピエントに対して無毒である。特定の実施形態において、製剤材料は、皮下投与および/または静脈内投与のためのものである。特定の実施形態において、医薬組成物は、例えば、組成物のpH、浸透圧、粘度、透明度、色、等張性、臭気、無菌性、安定性、溶解または放出の速度、吸着または浸透を改変し、維持するか、または保存するための製剤材料を含んでいてもよい。特定の実施形態において、適切な製剤材料としては、限定されないが、アミノ酸(例えば、グリシン、グルタミン、アスパラギン、アルギニンまたはリジン);抗菌剤;酸化防止剤(例えば、アスコルビン酸、亜硫酸ナトリウムまたは亜硫酸水素ナトリウム);バッファー(例えば、ホウ酸塩、重炭酸塩、Tris−HCl、クエン酸塩、リン酸塩、その他の有機酸);増量剤(例えば、マンニトールまたはグリシン);キレート剤(例えば、エチレンジアミン四酢酸(EDTA));錯化剤(例えば、カフェイン、ポリビニルピロリドン、β−シクロデキストリンまたはヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン);フィラー;単糖類;二糖類;および他の炭水化物(例えば、グルコース、マンノースまたはデキストリン);タンパク質(例えば、血清アルブミン、ゼラチンまたは免疫グロブリン);着色剤、香味剤および希釈剤;乳化剤;親水性ポリマー(例えば、ポリビニルピロリドン);低分子量ポリペプチド;塩を形成する対イオン(例えば、ナトリウム);保存料(例えば、塩化ベンザルコニウム、安息香酸、サリチル酸、チメロサール、フェネチルアルコール、メチルパラベン、プロピルパラベン、クロルヘキシジン、ソルビン酸または過酸化水素);溶媒(例えば、グリセリン、プロピレングリコールまたはポリエチレングリコール);糖アルコール(例えば、マンニトールまたはソルビトール);懸濁剤;界面活性剤または湿潤剤(例えば、プルロニック(登録商標)、PEG、ソルビタンエステル、ポリソルベート、例えば、ポリソルベート20、ポリソルベート80、トリトン、トロメタミン、レシチン、コレステロール、チロキサパル);安定性向上剤(例えば、スクロースまたはソルビトール);張性向上剤(例えば、アルカリ金属ハロゲン化物、好ましくは塩化ナトリウムまたは塩化カリウム、マンニトールソルビトール);送達ビヒクル;希釈剤;賦形剤および/または医薬品アジュバントが挙げられる。(Remington’s Pharmaceutical Sciences、18th Edition、A.R.Gennaro編集、Mack Publishing Company(1995)。特定の実施形態において、製剤は、PBS;20mM NaOAC、pH5.2、50mM NaCl;および/または10mM NAOAC、pH5.2、9%スクロースを含む。特定の実施形態において、最適な医薬組成物は、例えば、意図した投与経路、送達形式および所望な投薬量に基づいて、当業者によって決定されるだろう。例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences(前出)を参照。特定の実施形態において、このような組成物は、RLRアゴニストの物理的状態、安定性、インビボでの放出速度および/またはインビボでの排泄速度に影響を及ぼす場合がある。
特定の実施形態において、医薬組成物中の主要なビヒクルまたは担体は、本質的に水性または非水性のいずれかであってもよい。例えば、特定の実施形態において、適切なビヒクルまたは担体は、注射用水、生理食塩水溶液または人工脳脊髄液であってもよく、おそらく、非経口投与用の組成物に一般的な他の物質が追加されている。特定の実施形態において、生理食塩水は、等張リン酸緩衝生理食塩水を含む。特定の実施態様において、中性緩衝生理食塩水または血清アルブミンと混合された生理食塩水は、さらなる例示的なビヒクルである。特定の実施形態において、医薬組成物は、pH約7.0〜8.5のTrisバッファー、またはpH約4.0〜5.5の酢酸バッファーを含み、これらはさらに、ソルビトールまたはそのための適切な代替物質を含んでいてもよい。特定の実施形態において、RLRアゴニストを含む組成物は、所望な純度を有する選択された組成物と、最適な製剤化薬剤(Remington’s Pharmaceutical Sciences、前出)とを凍結乾燥ケーキまたは水溶液の形態で混合することによって、貯蔵のために調製することができる。さらに、特定の実施形態において、RLRアゴニストを含む組成物は、スクロースなどの適切な賦形剤を使用して、凍結乾燥物として製剤化されてもよい。
特定の実施形態において、医薬組成物は、非経口送達のために選択することができる。特定の実施形態において、本組成物は、吸入用または経口などの消化管を介した送達用に選択することができる。このような薬学的に許容される組成物の調製は、当業者の能力の範囲内である。
特定の実施形態において、製剤成分は、投与部位に許容される濃度で存在する。特定の実施形態において、バッファーを使用して、組成物を生理学的pHまたはわずかに低いpH、典型的には約5〜約8のpH範囲内に維持する。
特定の実施形態において、非経口投与が想定される場合、治療組成物は、薬学的に許容されるビヒクル中にRLRアゴニストを含む、発熱物質を含まない非経口的に許容される水溶液の形態であってもよい。特定の実施形態において、非経口注射用のビヒクルは、RLRアゴニストが無菌等張溶液として製剤化され、適切に保存される、無菌蒸留水である。特定の実施形態において、調製は、送達ビヒクルまたは薬剤、例えば、その後にデポー注射を介して送達可能な製品の制御放出または徐放を行うことができる、注射可能なミクロスフェア、生体内分解性粒子、ポリマー化合物(例えば、ポリ乳酸、ポリグリコール酸またはポリエチレンイミン(例えば、JetPEI(登録商標)))、ビーズまたはリポソームを用いた、所望な分子の製剤化を伴っていてもよい。特定の実施形態において、ヒアルロン酸も使用することができ、循環中の持続期間を促進する効果を有することができる。特定の実施形態において、移植可能な薬物送達デバイスを使用して、所望な分子を導入することができる。
特定の実施形態において、医薬組成物は、吸入のために製剤化することができる。特定の実施形態において、RLRアゴニストは、吸入のための乾燥粉末として製剤化することができる。特定の実施形態において、RLRアゴニストを含む吸入溶液は、エアロゾル送達用の噴射剤と共に製剤化されてもよい。特定の実施形態において、溶液を噴霧してもよい。肺投与は、PCT出願第PCT/US94/001875号にさらに記載されており、化学修飾されたタンパク質の肺送達が記載されている。
特定の実施形態において、製剤を経口投与してもよいことが想定される。特定の実施形態において、この様式で投与されるRLRアゴニストは、錠剤およびカプセルなどの固体剤形の配合において慣習的に使用される担体を用いて、または用いずに製剤化されてもよい。特定の実施形態において、カプセルは、バイオアベイラビリティが最大化され、前全身性分解が最小化されるときに、胃腸管中、ある時点で製剤の活性部分を放出するように設計することができる。特定の実施形態において、RLRアゴニストの吸収を促進するために、少なくとも1つのさらなる薬剤を含んでいてもよい。特定の実施形態において、希釈剤、香味料、低融点ワックス、植物油、滑沢剤、懸濁剤、錠剤崩壊剤およびバインダーも使用することができる。
特定の実施形態において、医薬組成物は、錠剤の製造に適した非毒性の賦形剤との混合物中に有効量のRLRアゴニストを含むことができる。特定の実施形態において、錠剤を滅菌水または別の適切なビヒクルに溶解することにより、溶液を単位用量形態で調製することができる。特定の実施形態において、適切な賦形剤としては、限定されないが、不活性希釈剤、例えば、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウムまたは炭酸水素ナトリウム、ラクトース、またはリン酸カルシウム;または結合剤、例えば、デンプン、ゼラチンまたはアカシア;または潤滑剤、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸またはタルクが挙げられる。
徐放性製剤または制御送達製剤にRLRアゴニストを含む製剤を含め、さらなる医薬組成物が当業者には明らかであろう。特定の実施形態において、種々の他の徐放手段または制御送達手段を製剤化するための技術、例えば、リポソーム担体、生体侵食性微粒子または多孔性ビーズおよびデポー注射も、当業者に知られている。例えば、医薬組成物を送達するための多孔質ポリマー微粒子の制御放出を記載するPCT出願番号第PCT/US93/00829号を参照。特定の実施形態において、徐放性調製物は、成形品、例えばフィルムまたはマイクロカプセルの形態の半透過性ポリマーマトリックスを含んでいてもよい。徐放性マトリックスとしては、ポリエステル、ヒドロゲル、ポリラクチド(米国特許第3,773,919号およびEP058,481)、L−グルタミン酸およびガンマエチル−L−グルタメートのコポリマー(Sidmanら、Biopolymers、22:547−556(1983))、ポリ(2−ヒドロキシエチル−メタクリレート)(Langerら、J.Biomed.Mater.Res.、15:167−277(1981)およびLanger、Chem.Tech.、12:98−105(1982))、エチレン酢酸ビニル(Langerら、前出)またはポリ−D(−)−3−ヒドロキシ酪酸(EP133,988)を挙げることができる。特定の実施形態において、徐放性組成物は、当該技術分野で公知のいくつかの方法のいずれかによって調製され得るリポソームも含んでいてもよい。例えば、Eppsteinら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、82:3688−3692(1985);EP 036,676;EP 088,046およびEP 143,949を参照。
インビボ投与に使用される医薬組成物は、典型的には、無菌である。特定の実施形態において、このことは、滅菌濾過膜による濾過によって達成することができる。特定の実施形態において、組成物が凍結乾燥される場合、この方法を使用する滅菌は、凍結乾燥および再構成の前または後のいずれかに行うことができる。特定の実施形態において、非経口投与用の組成物は、凍結乾燥形態または溶液で保存することができる。特定の実施形態において、非経口組成物は、一般に、無菌アクセスポートを有する容器、例えば、皮下注射針によって貫通可能なストッパーを有する静脈内溶液バッグまたはバイアルに入れられる。
特定の実施形態において、医薬組成物が製剤化されると、溶液、懸濁液、ゲル、エマルション、固体として、または脱水粉末もしくは凍結乾燥粉末として無菌バイアル中で保存することができる。特定の実施形態において、このような製剤は、すぐに使用できる形態または投与前に再構成される形態(例えば、凍結乾燥されたもの)のいずれかで保存することができる。
特定の実施形態において、単回投薬の投与単位を製造するためのキットが提供される。特定の実施形態において、キットは、乾燥タンパク質を有する第1の容器および水性製剤を有する第2の容器の両方を含んでいてもよい。特定の実施形態において、シングルチャンバおよびマルチチャンバのあらかじめ充填されたシリンジ(例えば、液体シリンジおよびリオシリンジ(lyosyringe))を含むキットが含まれる。
特定の実施形態において、治療的に使用されるRLRアゴニストを含む医薬組成物の有効な量は、例えば、治療の内容および目的に依存するだろう。当業者は、特定の実施形態に従って、治療のための適切な投薬量レベルが、部分的に、送達される分子、RLRアゴニストが使用される適応症、投与経路、および患者の体格(体重、体表または臓器の大きさ)および/または状態(年齢および全体的な健康状態)に応じて変わり得ることを理解するだろう。特定の実施形態において、臨床医は、投薬量を滴定し、投与経路を変更して、最適な治療効果を得ることができる。
特定の実施形態において、投薬頻度は、使用される製剤中のRLRアゴニストの薬物動態パラメータを考慮するだろう。特定の実施形態において、臨床医は、所望の効果を達成する投与量に到達するまで、組成物を投与する。したがって、特定の実施形態において、本組成物は、単回投与または2回以上の投与(同じ量の所望な分子を含んでいてもよく、または含まなくてもよい)として経時的に、または移植デバイスまたはカテーテルを介した持続注入として投与されてもよい。適切な投薬量のさらなる微調整は、当業者によって日常的に行われ、それらによって日常的に実行される作業の範囲内である。特定の実施形態において、適切な用量反応データを使用することにより、適切な投薬量を確認することができる。
特定の実施形態において、医薬組成物の投与経路は、既知の方法、例えば、経口によって、静脈内、腹腔内、脳内(実質内)、脳室内、筋肉内、皮下、眼内、動脈内、門脈内または病変内経路による注射によって、徐放システムによって、または移植デバイスによるものである。特定の実施形態において、本組成物は、ボーラス注射によって、または注入によって連続的に、または移植デバイスによって投与することができる。特定の実施形態において、併用療法の個々の要素は、異なる経路によって投与されてもよい。
特定の実施形態において、本組成物は、所望な分子が吸収またはカプセル化されている膜、スポンジまたは別の適切な材料の移植によって、局所的に投与されてもよい。特定の実施形態において、移植デバイスが使用される場合、このデバイスは、任意の適切な組織または器官に移植されてもよく、所望な分子の送達は、拡散、時限放出型ボーラス、または連続投与によるものであってもよい。特定の実施形態において、RLRアゴニストを含む医薬組成物をエキソビボで使用することが望ましい場合がある。このような例では、患者から取り出された細胞、組織、および/または器官は、RLRアゴニストを含む医薬組成物に曝露され、その後、その細胞、組織および/または器官が、続いて患者に移植により戻される。
特定の実施形態において、RLRアゴニストは、アゴニストを発現し、分泌するために、本明細書に記載されるような方法を使用して、遺伝子操作された特定の細胞を移植することにより送達されてもよい。特定の実施形態において、このような細胞は、動物またはヒトの細胞であってもよく、自己、自己由来の異種、または異種であってもよい。特定の実施形態において、細胞は、不死化することができる。特定の実施形態において、免疫学的応答の機会を減少させるために、細胞をカプセル化して、周囲の組織の浸潤を回避することができる。特定の実施形態において、封入材料は、典型的には、タンパク質産物の放出を可能にするが、患者の免疫系による、または周囲組織からの他の有害な因子による細胞の破壊を防ぐ、生体適合性、半透過性のポリマー包接物または膜である。
いくつかの態様において、本開示は、免疫応答を刺激し、癌を治療するかもしくは進行を遅らせ、または腫瘍成長を減らすか、または阻害することを必要とする対象においてそれを行うための医薬組成物であって、本開示によって提供されるRLRアゴニストと、薬学的に許容される担体とを含む、医薬組成物を提供する。いくつかの実施形態において、RLRアゴニストは、ポリエチレンイミン(PEI)担体中で製剤化される。いくつかの実施形態において、PEI担体は、JetPEI(登録商標)である。
用途
本明細書に記載の組成物は、診断および治療用途で使用することができる。例えば、検出可能に標識されたRLRアゴニストは、サンプル(例えば、生体サンプル)中の標的タンパク質の存在または量を検出するためのアッセイに使用することができる。本組成物は、標的機能(例えば、RLRが媒介する細胞シグナル伝達または応答)の阻害を研究するためのインビトロアッセイで使用することができる。いくつかの実施形態において、例えば、本組成物が、標的(例えばタンパク質またはポリペプチド)に結合し、標的を活性化する場合、本組成物は、標的タンパク質またはポリペプチドの活性も誘導するさらなる新規化合物を特定するように設計されたアッセイにおいて陽性対照として使用することができ、および/またはその他、標的タンパク質またはポリペプチドと関連する障害の治療にも有用である。例えば、RLRを活性化する組成物は、RLR機能を誘導し、増加させ、または刺激するさらなる化合物(例えば、低分子、アプタマーまたは抗体)を特定するためのアッセイにおいて陽性対照として使用することができる。本組成物は、以下に詳述されるように、治療方法に使用することもできる。
キット
キットは、本明細書に開示されるRLRアゴニストと、使用のための指示書とを含んでいてもよい。キットは、適切な容器中に、RLRアゴニストと、1つ以上の対照と、種々のバッファー、試薬、酵素および当該技術分野でよく知られている他の標準的な成分を含んでいてもよい。
容器は、少なくとも1つのバイアル、ウェル、試験管、フラスコ、瓶、シリンジ、または他の容器手段を含んでいてもよく、その中に、RLRアゴニストが入れられ、ある場合には、適切に等分されていてもよい。さらなる構成要素が与えられる場合、キットは、この構成要素を入れることが可能なさらなる容器を含んでいてもよい。キットは、商業的に販売するために厳重に封じ込めた状態で、RLRアゴニストおよび任意の他の試薬容器を含むための手段も含んでいてもよい。このような容器は、射出成形またはブロー成形されたプラスチック容器を含んでいてもよく、その中に所望なバイアルが保持される。容器および/またはキットには、使用のための指示書および/または警告が記載されたラベルを含んでいてもよい。
いくつかの態様において、本開示は、本開示によって提供されるRLRアゴニスト、または本開示によって提供される医薬組成物と、対象における免疫応答を刺激し、または癌を治療するかもしくは進行を遅らせ、または対象における腫瘍成長を阻害する際の使用のための指示書と、場合により1つ以上のさらなる治療薬剤と組み合わせて使用するための指示書とを含む、キットを提供する。
いくつかの実施形態において、アゴニストまたは医薬組成物は、1つ以上のさらなる治療薬剤と組み合わせて投与され、1つ以上のさらなる治療薬剤は、化学療法、標的化抗癌療法、腫瘍溶解性薬、細胞死誘発剤、オプソニン化剤(例えば、オプソニン化抗体)、細胞毒性薬剤、免疫系療法、サイトカイン、共刺激分子のアクチベータ、阻害分子の阻害剤、ワクチン、細胞免疫療法、またはこれらの組み合わせからなる群から選択される。
いくつかの実施形態において、RLRアゴニストまたは医薬組成物は、1つ以上のさらなる治療薬剤の投与の前または後に投与されるか、または1つ以上のさらなる治療薬剤が、RLRアゴニストもしくは医薬組成物の投与と同時、投与より前または後に投与される。
いくつかの実施形態において、1つ以上のさらなる治療薬剤は、PD−1/PD−L1アンタゴニスト、TIM−3アンタゴニスト、VISTAアンタゴニスト、アデノシンA2ARアンタゴニスト、B7−H3アンタゴニスト、B7−H4アンタゴニスト、BTLAアンタゴニスト、CTLA−4アンタゴニスト、IDOアンタゴニスト、KIRアンタゴニスト、LAG−3アンタゴニスト、Toll様受容体3(TLR3)アゴニスト、Toll様受容体7(TLR7)アゴニスト、Toll様受容体9(TLR9)アゴニストである。
いくつかの実施形態において、1つ以上のさらなる治療薬剤は、CD137(4−1BB)に対して特異的に結合するポリペプチド(例えば、抗体、またはその抗原結合部分)を含むアゴニストである。
いくつかの実施形態において、1つ以上のさらなる治療薬剤は、CD134(OX40)に対して特異的に結合するポリペプチド(例えば、抗体、またはその抗原結合部分)を含むアゴニストである。
使用方法
本発明の組成物は、RLRの検出および/または定量化、および/またはRLR機能のアゴニズムを含む多数のインビトロおよびインビボでの有用性を有する。
上述の組成物は、特に、対象における様々な癌または感染症を治療または予防するための方法において有用である。本組成物は、投与経路に部分的に依存する様々な方法を使用して、対象(例えば、ヒト対象)に投与することができる。経路は、例えば、静脈内注射または注入(IV)、皮下注射(SC)、皮内注射(ID)、腹腔内(IP)注射、筋肉内注射(IM)、腫瘍内注射(IT)または髄腔内注射であってもよい。注射は、ボーラスまたは連続注入で行われてもよい。
投与は、例えば、局所注入、注射によって、またはインプラントによって達成することができる。インプラントは、多孔性、非多孔性、またはゼラチン状の材料で作られていてもよく、これには、弾性膜などの膜、または繊維が含まれる。インプラントは、対象への組成物の持続的または周期的な放出のために構成されてもよい。例えば、米国特許出願公開第20080241223号、米国特許第5,501,856号、同第4,863,457号および同第3,710,795号、EP488401およびEP430539を参照、それぞれの開示内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。本組成物は、例えば、拡散、侵食または対流システム、例えば、浸透圧ポンプ、生分解性インプラント、電気拡散システム、電気浸透システム、蒸気圧ポンプ、電解ポンプ、発泡性ポンプ、圧電ポンプ、侵食に基づくシステム、または電気機械システムに基づく移植可能なデバイスによって、対象に送達することができる。
いくつかの実施形態において、RLRアゴニストは、局所投与によって対象に治療的に送達される。
本明細書に記載されるRLRアゴニストの適切な用量であって、対象の癌を治療または予防することができる用量は、例えば、治療される対象の年齢、性別および体重、ならびに使用される特定の阻害剤化合物を含め、種々の因子に基づいていてもよい。対象に投与される用量に影響を与える他の要因としては、例えば、癌または感染症の種類または重症度が挙げられる。例えば、転移性黒色腫を有する対象は、膠芽腫を有する対象とは異なる投薬量のRLRアゴニストの投与を必要とする場合がある。他の要因としては、例えば、対象が現在影響を受けているか、または以前影響を受けていた他の医学的障害、対象の全体的な健康状態、対象の遺伝的素質、食事、投与時間、排泄速度、薬物の組み合わせ、および被験体に行われる任意の他のさらなる療法を挙げることができる。任意の特定の対象に対する特定の投薬量および治療レジメンも、治療する医療従事者(例えば、医者または看護師)の判断に基づくことも理解されるべきである。適切な投薬量は、本明細書に記載されている。
医薬組成物は、治療に有効な量の本明細書に記載のRLRアゴニストを含んでいてもよい。このような有効な量は、部分的には、投与されるRLRアゴニストの効果、または1種類より多い薬剤が使用される場合には、RLRアゴニストと1つ以上のさらなる活性薬剤を組み合わせた効果に基づいて、当業者によって容易に決定され得る。本明細書に記載のRLRアゴニストの治療に有効な量は、個体の疾患の状態、年齢、性別および体重、アゴニスト(および1つ以上のさらなる活性薬剤)が個体において所望な応答を誘発する能力、例えば、腫瘍増殖の減少などの因子に従って変動し得る。例えば、治療に有効な量のRLRアゴニストは、特定の障害、および/または当該技術分野で知られているか、本明細書に記載の特定の障害の症状のうちのいずれか1つを抑制する(重篤度を下げるか、または発症をなくす)か、および/または防ぐことができる。治療に有効な量は、組成物の毒性または有害な影響よりも、治療に有益な効果が上回る量でもある。
本明細書に記載されるRLRアゴニストのいずれかの適切なヒト用量は、例えば、第I相の用量漸増研究において、さらに評価されてもよい。例えば、van Gurpら(2008)Am J Transplantation 8(8):1711−1718;Hanouskaら(2007)Clin Cancer Res 13(2、part 1):523−531;およびHetheringtonら(2006)Antimicrobial Agents and Chemotherapy 50(10):3499−3500を参照。
いくつかの実施形態において、本組成物が全体として治療に有効であるように、本組成物は、本明細書に記載のRLRアゴニストのいずれかと、1つ以上(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、10または11、またはもっと多い)さらなる治療薬剤とを含む。例えば、組成物は、本明細書に記載のRLRアゴニストとアルキル化剤とを含んでいてもよく、このアゴニストとアルキル化剤は、それぞれ、組み合わされたときに対象における癌(例えば、黒色腫)を治療または予防するための治療に有効である濃度である。
このような組成物の毒性および治療有効性は、細胞培養物または実験動物(例えば、本明細書に記載のいずれかの癌の動物モデル)における既知の医薬手順によって決定することができる。これらの手順は、例えば、LD50(集合体の50%に致命的な用量)およびED50(集合体の50%において治療に有効な用量)を決定するために使用されてもよい。毒性と治療有効性との間の用量比は、治療指数であり、比率LD50/ED50として表すことができる。高い治療指数を示すRLRアゴニストが好ましい。毒性の副作用を示す組成物を使用してもよいが、このような化合物が罹患した組織の部位を標的とする送達系を設計し、正常細胞に対する損傷の可能性を最小限に抑え、それによって副作用を減らすことに注意をはらうべきである。
細胞培養アッセイおよび動物実験から得られたデータは、ヒトで使用するための投薬量の範囲を考える際に使用することができる。本明細書に記載されるRLRアゴニストについて、治療に有効な用量は、細胞培養アッセイから最初に推定することができる。細胞培養物で決定されるEC50(すなわち、症状の最大の半分の阻害を達成するアゴニストの濃度)を含む循環血漿濃度範囲を達成するために、動物モデルにおいて、ある用量を処方することができる。このような情報を使用して、ヒトにおける有用な用量をより正確に決定することができる。血漿中のレベルは、例えば、高速液体クロマトグラフィーによって測定することができる。いくつかの実施形態において、例えば、局所投与(例えば、眼または関節への投与)が望ましい場合、細胞培養または動物モデリングを使用して、局所部位内で治療に有効な濃度を達成するのに必要な用量を決定することができる。
いくつかの実施形態において、本方法は、癌または感染症のための他の療法と併せて実施することができる。例えば、本組成物は、放射線、手術、標的化または細胞傷害性化学療法、化学放射線療法、ホルモン療法、免疫療法、遺伝子療法、細胞移植療法、精密医療、ゲノム編集療法、または他の薬物療法と同時に、その前または後に、対象に投与することができる。
上述のように、本明細書に記載の組成物(例えば、RLRアゴニスト組成物)を使用して、種々の癌を治療することができ、種々の癌は、例えば、限定されないが、カポジ肉腫、白血病、急性リンパ性白血病、急性骨髄性白血病、骨髄芽球前骨髄球骨髄単球性赤血球性白血病、慢性白血病、慢性骨髄性(顆粒球)白血病、慢性リンパ性白血病、マントル細胞リンパ腫、原発性中枢神経系リンパ腫、バーキットリンパ腫、辺縁帯B細胞リンパ腫、真性多血症、ホジキン病、非ホジキン病、多発性骨髄腫、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、重鎖病、固形腫瘍、肉腫および癌腫、線維肉腫、粘液肉腫、脂肪肉腫、軟骨肉腫、骨原性肉腫、骨肉腫、脊索腫、血管肉腫、内皮肉腫、リンパ管肉腫、リンパ管内皮肉腫、滑膜腫、中皮腫、ユーイング腫瘍、平滑筋肉腫、横紋筋肉腫、結腸肉腫、大腸癌腫、膵臓癌、乳癌、卵巣癌、前立腺癌、扁平上皮癌腫、基底細胞癌腫、腺癌、汗腺癌腫、皮脂腺癌腫、乳頭癌腫、乳頭腺癌、嚢胞腺癌、髄様癌腫、気管支癌腫、腎細胞癌腫、肝細胞癌、胆管癌腫、絨毛癌、セミノーマ、胚性癌腫、ウィルムス腫瘍、子宮頸癌、子宮癌、精巣腫瘍、肺癌腫、小細胞肺癌腫、非小細胞肺癌腫、膀胱癌腫、上皮性癌腫、神経膠腫、星状細胞腫、髄芽腫、頭蓋咽頭腫、上衣腫、松果体腫、血管芽腫、聴神経腫、乏突起神経膠腫、メナンギオーマ、黒色腫、神経芽細胞腫、網膜芽細胞腫、上咽頭癌腫、食道癌腫、基底細胞癌、胆道癌、膀胱癌、骨癌、脳および中枢神経系(CNS)の癌、子宮頸癌、絨毛癌、大腸癌、結合組織癌、消化器系の癌、子宮内膜癌、食道癌、眼癌、頭頸部癌、胃癌、上皮内新生物、腎臓癌、喉頭癌、肝臓癌、肺癌(小細胞、大細胞)、黒色腫、神経芽細胞腫、口腔癌(例えば、唇、舌、口および咽頭)、卵巣癌、膵臓癌、直腸癌、呼吸器系の癌、肉腫、皮膚癌、胃癌、精巣癌、甲状腺癌、子宮癌および泌尿器系の癌が挙げられる。
いくつかの態様において、本開示は、細胞における1つ以上のサイトカインのRLRによって媒介される産生を増加させる方法であって、本方法が、細胞と、本開示によって提供されるRLRアゴニストとを接触させることを含み、アゴニストが、細胞におけるRLRによって媒介されるサイトカイン産生を増加させる、方法を提供する。
いくつかの態様において、本開示は、細胞における1つ以上のインターフェロン誘導遺伝子のRLRによって媒介される発現を増加させる方法であって、本方法が、細胞と、本開示によって提供されるRLRアゴニストとを接触させることを含み、アゴニストが、細胞における1つ以上のインターフェロン誘導遺伝子のRLRによって媒介される発現を増加させる、方法を提供する。
いくつかの態様において、本開示は、細胞におけるRLR依存性細胞内シグナル伝達を増加させる方法であって、本方法が、細胞と、本開示によって提供されるRLRアゴニストとを接触させることを含み、アゴニストが、RLR依存性細胞内シグナル伝達を増加させる、方法を提供する。
いくつかの態様において、本開示は、対象において免疫応答を刺激する方法であって、本方法が、対象に、有効量の本開示によって提供されるRLRアゴニストまたは本開示によって提供される医薬組成物を投与することを含む、方法を提供する。
いくつかの態様において、本開示は、対象において癌を治療するかもしくは進行を遅らせる方法であって、本方法が、対象に、有効量の本開示によって提供されるRLRアゴニストまたは本開示によって提供される医薬組成物を投与することを含む、方法を提供する。
いくつかの態様において、本開示は、腫瘍成長を減らすか、または阻害することを必要とする対象においてそれを行う方法であって、本方法が、対象に、有効量の本開示によって提供されるRLRアゴニストまたは本開示によって提供される医薬組成物を投与することを含む、方法を提供する。
いくつかの態様において、本開示は、免疫応答を刺激し、癌を治療するかもしくは進行を遅らせ、または腫瘍成長を阻害することを必要とする対象においてそれを行う方法であって、本方法が、対象に、有効量の本開示によって提供されるRLRアゴニストまたは本開示によって提供される医薬組成物を投与することを含み、アゴニストまたは医薬組成物が、細胞における1つ以上のサイトカインのRLRによって媒介される産生を増加させ、細胞における1つ以上のインターフェロン誘導遺伝子のRLRによって媒介される発現を増加させ、かつ/または細胞におけるRLR依存性細胞内シグナル伝達を増加させ、それによって、免疫応答を刺激し、癌を治療するかもしくは進行を遅らせ、または腫瘍の成長を阻害する、方法を提供する。
RLRアゴニストとさらなる治療薬剤との組み合わせ
いくつかの実施形態において、本明細書に記載のRLRアゴニストは、単剤療法として対象に投与することができる。これに代えて、RLRアゴニストは、別の治療、例えば、癌のための別の治療との併用療法として対象に投与することができる。例えば、併用療法は、対象(例えば、ヒト患者)に、癌を有するか、または癌を発症するリスクがある対象に治療的利益を提供する1つ以上のさらなる薬剤を投与することを含んでいてもよい。
本開示によって提供される方法のいくつかの実施形態において、RLRアゴニストまたは医薬組成物は、1つ以上のさらなる治療薬剤と組み合わせて投与され、1つ以上のさらなる治療薬剤は、化学療法、標的化抗癌療法、腫瘍溶解性薬、細胞死誘発剤、オプソニン化剤(例えば、オプソニン化抗体)、細胞毒性薬剤、免疫系療法、サイトカイン、共刺激分子のアクチベータまたはアゴニスト、阻害分子の阻害剤、ワクチン、細胞免疫療法、またはこれらの組み合わせからなる群から選択される。
いくつかの実施形態において、RLRアゴニストまたは医薬組成物は、1つ以上のさらなる治療薬剤の投与の前もしくは後に投与されるか、または1つ以上のさらなる治療薬剤が、アゴニストもしくは医薬組成物の投与と同時、投与より前もしくは後に投与される。
いくつかの実施形態において、1つ以上のさらなる治療薬剤は、PD−1/PD−L1アンタゴニスト、TIM−3アンタゴニスト、VISTAアンタゴニスト、アデノシンA2ARアンタゴニスト、B7−H3アンタゴニスト、B7−H4アンタゴニスト、BTLAアンタゴニスト、CTLA−4アンタゴニスト、IDOアンタゴニスト、KIRアンタゴニスト、LAG−3アンタゴニスト、Toll様受容体3(TLR3)アゴニスト、Toll様受容体7(TLR7)アゴニスト、Toll様受容体9(TLR9)アゴニストである。
化学療法薬との組み合わせ
本発明の組成物との組み合わせおよび/または同時投与に適した化学療法剤としては、例えば、タキソール、サイトカラシンB、グラミシジンD、臭化エチジウム、エメチン、マイトマイシン、エトポシド、テノポシド、ビンクリスチン、ビンブラスチン、コルヒチン、ドキソルビシン、ダウノルビシン、ジヒドロキシアントランシンジオン、ミトキサントロン、ミトラマイシン、アクチノマイシンD、1−デヒドロテストステロン、グルココルチコイド、プロカイン、テトラカイン、リドカイン、プロプラノロールおよびピューロマイシン、ならびにそれらのアナログまたはホモログが挙げられる。さらなる薬剤としては、例えば、代謝拮抗剤(例えば、メトトレキサート、6−メルカプトプリン、6−チオグアニン、シタラビン、5−フルオロウラシルデカルバジン)、アルキル化剤(例えば、メクロレタミン、チオTEPA、クロラムブシル、メルファラン、カルムスチン(BSNU)、ロムスチン(CCNU)、シクロホスファミド、ブスルファン、ジブロモマンニトール、ストレプトゾトシン、マイトマイシンC、cis−ジクロロジアミン白金(II)(DDP)、プロカルバジン、アルトレタミン、シスプラチン、カルボプラチン、オキサリプラチン、ネダプラチン、サトラプラチンまたはトリプラチン四硝酸塩)、アントラサイクリン(例えば、ダウノルビシン(以前はダウノマイシン)およびドキソルビシン)、抗生物質(例えば、ダクチノミシン(以前はアクチノマイシン)、ブレオマイシン、ミトラマイシンおよびアントラマイシン(AMC))、および抗有糸分裂剤(例えば、ビンクリスチンおよびビンブラスチン)およびテモゾロミドが挙げられる。
PD−1/PD−L1アンタゴニストとの組み合わせ
いくつかの実施形態において、本開示によって提供されるRLRアゴニストまたはその医薬組成物は、ヒトPD−1またはPD−L1に対して特異的に結合し、PD−1/PD−L1の生体活性および/または下流の経路および/またはヒトPD−1/PD−L1シグナル伝達によって媒介され細胞プロセスまたは他のヒトPD−1/PD−L1が媒介する機能を阻害する1つ以上のPD−1/PD−L1アンタゴニストと組み合わされる(例えば、組み合わせて投与される)。
したがって、下流の経路および/またはPD−1/PD−L1シグナル伝達によって媒介され細胞プロセス、例えば、PD−1/PD−L1に対する受容体の結合および/またはこれに対する細胞応答の誘発を含め、PD−1/PD−L1生体活性を直接的またはアロステリックに遮断し、アンタゴナイズし、抑制し、阻害し、または減らすPD−1/PD−L1アンタゴニストが本明細書で提供される。細胞または対象によって作られるヒトPD−1/PD−L1の数値または量を減らすPD−1/PD−L1アンタゴニストも本明細書で提供される。
いくつかの実施形態において、本開示は、ヒトPD−1に結合し、PD−1へのPD−L1の結合を防止し、阻害するか、または低減するPD−1/PD−L1アンタゴニストを提供する。いくつかの態様において、PD−1/PD−L1アンタゴニストは、PD−1またはPD−L1をコードするmRNAに結合し、翻訳を防ぐ。いくつかの実施形態において、PD−1/PD−L1アンタゴニストは、PD−1またはPD−L1をコードするmRNAに結合し、分解および/またはターンオーバーを引き起こす。
いくつかの実施形態において、PD−1/PD−L1アンタゴニストは、PD−1シグナル伝達または機能を阻害する。いくつかの実施形態において、PD−1/PD−L1アンタゴニストは、PD−L1、PD−L2、またはPD−L1およびPD−L2両方に対するPD−1の結合を遮断する。いくつかの実施形態において、PD−1/PD−L1アンタゴニストは、PD−L1に対するPD−1の結合を遮断する。いくつかの実施形態において、PD−1/PD−L1アンタゴニストは、PD−L2に対するPD−1の結合を遮断する。いくつかの実施形態において、PD−1/PD−L1アンタゴニストは、PD−L1およびPD−L2に対するPD−1の結合を遮断する。いくつかの実施形態において、PD−1/PD−L1アンタゴニストは、PD−1に特異的に結合する。いくつかの実施形態において、PD−1/PD−L1アンタゴニストは、PD−L1に特異的に結合する。いくつかの実施形態において、PD−1/PD−L1アンタゴニストは、PD−L2に特異的に結合する。
いくつかの実施形態において、PD−1/PD−L1アンタゴニストは、同族リガンドに対するPD−1の結合を阻害する。いくつかの実施形態において、PD−1/PD−L1アンタゴニストは、PD−L1に対するPD−1の結合、PD−L2に対するPD−1の結合、またはPD−L1およびPD−L2両方に対するPD−1の結合を阻害する。いくつかの実施形態において、PD−1/PD−L1アンタゴニストは、同族リガンドに対するPD−1の結合を阻害しない。
いくつかの実施形態において、PD−1/PD−L1アンタゴニストは、PD−1またはPD−L1に対して特異的に結合する単離されたモノクローナル抗体(mAb)またはその抗原結合フラグメントである。いくつかの実施形態において、PD−1/PD−L1アンタゴニストは、ヒトPD−1に対して特異的に結合する抗体またはその抗原結合フラグメントである。いくつかの実施形態において、PD−1/PD−L1アンタゴニストは、ヒトPD−L1に対して特異的に結合する抗体またはその抗原結合フラグメントである。いくつかの実施形態において、PD−1/PD−L1アンタゴニストは、ヒトPD−L1に結合し、PD−1に対するPD−L1の結合を阻害する抗体またはその抗原結合フラグメントである。いくつかの実施形態において、PD−1/PD−L1アンタゴニストは、ヒトPD−1に結合し、PD−1に対するPD−L1の結合を阻害する抗体またはその抗原結合フラグメントである。
PD−1と、そのリガンドPD−L1およびPD−L2の片方または両方のいずれかとの間の相互作用を阻害または破壊するいくつかの免疫チェックポイントアンタゴニストは、臨床開発中であるか、または癌を治療するために臨床医が現在利用可能である。
本開示によって提供される組成物、方法および使用のいずれかにおいてPD−1/PD−L1アンタゴニストを含んでいてもよい抗ヒトPD−1モノクローナル抗体、またはその抗原結合フラグメントの例としては、限定されないが、KEYTRUDA(登録商標)(ペンブロリズマブ、MK−3475、h409A11;US8952136、US8354509、US8900587およびEP2170959を参照、その全てが、その全体が参照により本明細書に含まれる;Merck)、OPDIVO(登録商標)(ニボルマブ、BMS−936558、MDX−1106、ONO−4538;US7595048、US8728474、US9073994、US9067999、EP1537878、US8008449、US8779105およびEP2161336を参照、その全てが、その全体が参照により本明細書に含まれる;Bristol Myers Squibb)、MEDI0680(AMP−514)、BGB−A317およびBGB−108(BeiGene)、244C8および388D4(WO2016/106159を参照、その全体が参照により本明細書に組み込まれる;Enumeral Biomedical)、PDR001(Novartis)およびREGN2810(Regeneron)が挙げられる。したがって、いくつかの実施形態において、PD−1/PD−L1アンタゴニストは、ペンブロリズマブである。いくつかの実施形態において、PD−1/PD−L1アンタゴニストは、ニボルマブである。
本開示によって提供される組成物、方法および使用のいずれかにおいてPD−1/PD−L1アンタゴニストを含んでいてもよい抗ヒトPD−L1モノクローナル抗体、またはその抗原結合フラグメントの例としては、限定されないが、BAVENCIO(登録商標)(アベルマブ、MSB0010718C、WO2013/79174を参照、その全体が参照により本明細書に組み込まれる;Merck/Pfizer)、IMFINZI(登録商標)(デュルバルマブ、MEDI4736)、TECENTRIQ(登録商標)(アテゾリズマブ、MPDL3280A、RG7446;WO2010/077634を参照、その全体が参照により本明細書に組み込まれる;Roche)、MDX−1105(BMS−936559、12A4;US7943743およびWO2013/173223を参照、その両方が、その全体が参照により本明細書に組み込まれる;Medarex/BMS)、およびFAZ053(Novartis)が挙げられる。したがって、いくつかの実施形態において、PD−1/PD−L1アンタゴニストは、アベルマブである。いくつかの実施形態において、PD−1/PD−L1アンタゴニストは、デュルバルマブである。いくつかの実施形態において、PD−1/PD−L1アンタゴニストは、アテゾリズマブである。
いくつかの実施形態において、PD−1/PD−L1アンタゴニストは、ヒトPD−1またはヒトPD−L1に対して特異的に結合するイムノアドヘシンであり、例えば、免疫グロブリン分子のFc領域などの定常領域に融合するPD−L1またはPD−L2の細胞外またはPD−1結合部分を含む融合タンパク質である。PD−1に対して特異的に結合するイムノアドヘシン分子の例は、WO2010/027827およびWO2011/066342に記載されており、その両方が、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態において、PD−1/PD−L1アンタゴニストは、AMP−224(B7−DCIgとしても知られる)であり、ヒトPD−1に対して特異的に結合するPD−L2−FC融合タンパク質である。
PD−1またはPD−L1に対して結合し、PD−1/PD−L1シグナル伝達経路を破壊する任意のPD−1/PD−L1アンタゴニストは、本明細書に開示される組成物、方法および使用に適していることが、当業者によって理解されるだろう。
いくつかの実施形態において、PD−1/PD−L1アンタゴニストは、低分子、核酸、ペプチド、ペプチド模倣物、タンパク質、炭水化物、炭水化物誘導体、または糖ポリマーである。例示的な低分子PD−1阻害剤は、Zhanら、(2016)Drug Discov Today 21(6):1027−1036に記載されている。
本開示によって提供される方法のいくつかの実施形態において、RLRアゴニストは、PD−1/PD−L1アンタゴニストと組み合わされ、PD−1/PD−L1アンタゴニストは、PDR001、KEYTRUDA(登録商標)(ペンブロリズマブ)、OPDIVO(登録商標)(ニボルマブ)、ピディリズマブ、MEDI0680、REGN2810、TSR−042、PF−06801591およびAMP−224からなる群から選択される。いくつかの実施形態において、PD−1/PD−L1アンタゴニストは、FAZ053、TENCENTRIQ(登録商標)(アテゾリズマブ)、BAVENCIO(登録商標)(アベルマブ)、IMFINZI(登録商標)(デュルバルマブ)およびBMS−936559からなる群から選択される。
TIM−3アンタゴニストとの組み合わせ
いくつかの実施形態において、本開示によって提供されるRLRアゴニストまたはその医薬組成物は、TIM−3アンタゴニストと組み合わされる(例えば、組み合わせて投与される)。TIM−3アンタゴニストは、抗体、その抗原結合フラグメント、イムノアドヘシン、融合タンパク質またはオリゴペプチドであってもよい。いくつかの実施形態において、TIM−3アンタゴニストは、MGB453(Novartis)、TSR−022(Tesaro)またはLY3321367(Eli Lilly)から選択される。
LAG−3アンタゴニストとの組み合わせ
いくつかの実施形態において、本開示によって提供されるRLRアゴニストまたはその医薬組成物は、LAG−3アンタゴニストと組み合わされる(例えば、組み合わせて投与される)。LAG−3アンタゴニストは、抗体、その抗原結合フラグメント、イムノアドヘシン、融合タンパク質またはオリゴペプチドであってもよい。いくつかの実施形態において、LAG−3阻害剤は、LAG525(Novartis)、BMS−986016(Bristol−Myers Squibb)、TSR−033(Tesaro)、MK−4280(Merck&Co)またはREGN3767 (Regeneron)から選択される。
Toll様受容体(TLR)アゴニストとの組み合わせ
いくつかの実施形態において、本開示によって提供されるRLRアゴニストまたはその医薬組成物は、TLRアンタゴニストと組み合わされる(例えば、組み合わせて投与される)。
Toll様受容体(TLR)は、病原体の認識および自然免疫系の活性化を容易にする、生殖系列にコードされた膜貫通タンパク質のファミリーである。(Hoffmannら、(1999)Science 284:1313−1318;Rockら、(1998)Proc Natl Acad Sci USA 95:588−593)。TLRは、パターン認識受容体(PRR)であり、自然免疫系の細胞によって発現される。TLRの既知のリガンドの例としては、グラム陽性菌(TLR−2)、細菌内毒素(TLR−4)、フラジェリンタンパク質(TLR−5)、細菌DNA(TLR−9)、二本鎖RNAおよびポリI:C(TLR−3)および酵母(TLR−2)が挙げられる。TLRのインビボでの活性化は、特定のサイトカイン、ケモカインおよび成長因子を伴う自然免疫応答を開始する。全てのTLRは、特定の細胞内シグナル伝達分子、例えば、核因子カッパベータ(NF−κB)および分裂促進因子活性化タンパク質キナーゼ(MAPキナーゼ)を活性化することができるが、放出される特定のサイトカインおよびケモカインのセットは、各TLRについて固有のようである。TLR7、8および9は、樹状細胞および単球などの免疫細胞のエンドソームまたはリソソームコンパートメントに位置するTLRのサブファミリーを含む。形質細胞様樹状細胞(pDC)で高度に発現するTLR7および9とは対照的に、TLR8は、主に骨髄DC(mDC)および単球で発現される。このサブファミリーは、一本鎖RNAなどの微生物核酸の認識を媒介する。
プリンヌクレオチドのアデノシンおよびグアノシンに似ている、小さな低分子量(400ダルトン未満)の合成イミダゾキノリン化合物は、特定された最初のTLR7およびTLR8アゴニストであった。これらの化合物の多くは、抗ウイルス特性および抗癌特性を示す。例えば、TLR7アゴニストであるイミキモド(ALDARA(商標)は、特定の株のヒトパピローマウイルスによって引き起こされる皮膚病変の治療のための局所薬剤として米国食品医薬品局によって承認された。イミキモドは、原発性皮膚癌および皮膚腫瘍、例えば、基底細胞癌、角化棘細胞腫、光線性角化症およびボーエン病の治療にも有用な場合がある。TLR7/8アゴニストであるレシキモド(R−848)は、ヒト性器ヘルペスの治療のための局所薬剤として評価されている。
本開示のTLRアゴニストは、任意のTLRアゴニストであってもよい。例えば、TLRアゴニストは、天然または合成のTLRリガンド、TLRリガンドのムテインまたは誘導体、TLRリガンドのペプチド模倣物、TLRリガンドの生体機能を模倣する低分子、またはTLR受容体を刺激する抗体を包含していてもよい。TLRリガンドは、TLRに結合する任意の分子である。
いくつかの実施形態において、本開示によって提供されるRLRアゴニストまたはその医薬組成物は、TLRアゴニストと組み合わされ、TLRアゴニストは、TLR1アゴニスト、TLR2アゴニスト、TLR3アゴニスト、TLR4アゴニスト、TLR5アゴニスト、TLR6アゴニスト、TLR7アゴニスト、TLR8アゴニスト、TLR9アゴニスト、TLR10アゴニストおよびTLR11アゴニストからなる群から選択される。
いくつかの実施形態において、本開示によって提供されるRLRアゴニストは、TLR3アゴニストと組み合わせられる。TLR3アゴニストは、TLR3を介してシグナル伝達応答を引き起こすアゴニストである。例示的なTLR3アゴニストとしては、限定されないが、ポリイノシン酸:ポリシチジル酸(ポリI:C)、HILTONOL(登録商標)(ポリICLC)、ポリアデニル酸−ポリウリジル酸(ポリA:U)、RIBOXXIM(登録商標)(RGIC(登録商標)100)、RIBOXXON(登録商標)(RGIC(登録商標)50バイオコンジュゲート)およびRIBOXXOL(登録商標)(RGIC(登録商標)50)が挙げられる。
いくつかの実施形態において、本開示によって提供されるRLRアゴニストは、ポリイノシン酸:ポリシチジル酸(ポリI:C)と組み合わせられる。いくつかの実施形態において、RLRアゴニストは、HILTONOL(登録商標)(ポリICLC)と組み合わされる。いくつかの実施形態において、RLRアゴニストは、ポリアデニル酸−ポリウリジル酸(ポリA:U)と組み合わされる。いくつかの実施形態において、RLRアゴニストは、RIBOXXIM(登録商標)(RGIC(登録商標)100)と組み合わされる。いくつかの実施形態において、RLRアゴニストは、RIBOXXON(登録商標)(RGIC(登録商標)50バイオコンジュゲート)と組み合わされる。いくつかの実施形態において、RLRアゴニストは、RIBOXXOL(登録商標)(RGIC(登録商標)50)と組み合わされる。
いくつかの実施形態において、本開示によって提供されるRLRアゴニストは、TLR7アゴニストと組み合わせられる。TLR7アゴニストは、TLR7を介してシグナル伝達応答を引き起こすアゴニストである。TLR7アゴニストの非限定的な例としては、一本鎖RNA(ssRNA)、ロキソリビン(N7位およびC8位で誘導体化されたグアノシンアナログ)、イミダゾキノリン化合物(例えば、イミキモドおよびレシキモド)、またはそれらの誘導体が含まれる。さらなる例示的なTLR7アゴニストとしては、限定されないが、GS−9620(ベサトリモド)、イミキモド(ALDARA(商標))およびレシキモド(R−848)が挙げられる。
いくつかの実施形態において、本開示によって提供されるRLRアゴニストは、GS−9620(ベサトリモド)と組み合わせられる。いくつかの実施形態において、本開示によって提供されるRLRアゴニストは、イミキモド(ALDARA(商標))と組み合わされる。いくつかの実施形態において、RLRアゴニストは、レシキモド(R−848)と組み合わされる。
いくつかの実施形態において、本開示によって提供されるRLRアゴニストは、TLR9アゴニストと組み合わせられる。TLR9アゴニストは、TLR9を介してシグナル伝達応答を引き起こすアゴニストである。例示的なTLR9アゴニストとしては、限定されないが、CpGオリゴデオキシヌクレオチド(GpG ODN)が挙げられる。いくつかの実施形態において、CpG ODNは、クラスA CpG ODN(CpG−A ODN)、クラスB CpG ODN(CpG−B ODN)、またはクラスC CpG ODN(CpG−C ODN)である。
いくつかの実施形態において、本開示によって提供されるRLRアゴニストは、CpGオリゴデオキシヌクレオチド(CpG ODN)と組み合わせられる。いくつかの実施形態において、CpG ODNは、クラスA CpG ODN(CpG−A ODN)である。いくつかの実施形態において、CpG ODNは、クラスB CpG ODN(CpG−B ODN)である。いくつかの実施形態において、CpG ODNは、クラスC CpG ODN(CpG−C ODN)である。
その他の組み合わせ
いくつかの実施形態において、本開示によって提供されるRLRアゴニストまたはその医薬組成物は、VISTAアンタゴニスト、アデノシンA2ARアンタゴニスト、B7−H3アンタゴニスト、B7−H4アンタゴニスト、BTLAアンタゴニスト、CTLA−4アンタゴニスト、IDOアンタゴニスト、またはKIRアンタゴニストと組み合わされる(例えば、組み合わせて投与される)。
いくつかの実施形態において、本開示によって提供されるRLRアゴニストまたはその医薬組成物は、CD137(4−1BB)に対して特異的に結合するポリペプチド(例えば、抗体、またはその抗原結合部分)を含むアゴニストと組み合わされる(例えば、組み合わせて投与される)。
いくつかの実施形態において、本開示によって提供されるRLRアゴニストまたはその医薬組成物は、CD134(OX40)に対して特異的に結合するポリペプチド(例えば、抗体、またはその抗原結合部分)を含むアゴニストと組み合わされる(例えば、組み合わせて投与される)。
本明細書に記載されるRLRアゴニストは、以前に、または現在行われている療法を置き換えることができ、または強化することができる。例えば、RLRアゴニストで治療すると、1つ以上のさらなる活性薬剤の投与は、停止するか、または減らすことができ、例えば、より低いレベルまたは投薬量で投与することができる。いくつかの実施形態において、以前の治療の投与を維持することができる。いくつかの実施形態において、RLRアゴニストのレベルが治療効果を提供するのに十分なレベルに達するまで、以前の治療が維持される。2つの療法を組み合わせて投与してもよい。
癌の改善について対象(例えば、ヒト患者)をモニタリングすることは、本明細書で定義されるように、疾患パラメータの変化、例えば、腫瘍増殖の減少について対象を評価することを意味する。いくつかの実施形態において、評価は、投与の後、少なくとも1時間、例えば、少なくとも2、4、6、8、12、24または48時間、または少なくとも1日間、2日間、4日間、10日間、13日間、20日間、またはもっと長く、または少なくとも1週間、2週間、4週間、10週間、13週間、20週間、またはもっと長く行われる。対象は、以下の1つ以上の期間で評価することができる。治療が始まる前、治療中、または治療のうちの1つ以上の要素が投与された後。評価は、さらなる治療の必要性を評価すること、例えば、投与の投薬量、頻度、または治療の持続期間を変えるべきかどうかを評価することを含んでいてもよい。選択された治療法を追加するか、または削除する必要性を評価すること、例えば、本明細書に記載の癌の治療のいずれかを追加するか、または削除することも含んでいてもよい。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載のRLRアゴニストは、例えば、T細胞の活性化および/または増殖を増加させることにより、患者のT細胞応答を調節するために投与される。T細胞の増殖、IFN産生および分泌、および/またはT細胞の細胞溶解活性の向上は、ある疾患または状態を治療するためにT細胞の増殖、IFN産生および分泌、および/またはT細胞の細胞溶解活性の向上を必要とする患者にとって、有益である可能性がある。したがって、いくつかの実施形態において、本開示のRLRアゴニストは、T細胞活性化を誘導するか、または増加させ、T細胞増殖を向上し、IFNの産生および/または分泌を誘導し、および/または細胞溶解性T細胞応答を誘導するために、これらを必要とする患者に投与される。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載のRLRアゴニストは、生体サンプル中のヒトRLRの検出および/または定量化の方法で使用することができる。したがって、RLRアゴニストは、本明細書に記載される通り、患者における疾患(例えば、癌)の診断、予後および/または進行を決定するために使用される。
本開示は、その特定の実施形態を参照して説明されたが、本開示の真の趣旨および範囲から逸脱することなく、様々な変更が行われてもよく、均等物が代用されてもよいことが当業者によって理解されるべきである。これに加えて、特定の状況、材料、物質の組成、プロセス、プロセスの1つ以上の工程を、本開示の目的、趣旨および範囲に適合させるために、多くの改変を行うことができる。このような改変は全て、本開示の範囲内にあることが意図されている。
本開示は、以下の実施例を参照することにより、より完全に理解されるであろう。しかし、以下の実施例は、開示の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。本明細書に記載されている例および実施形態は、単に例示のためのものであり、その観点での種々の改変または変更が当業者に示唆され、本出願の趣旨および範囲と、添付の特許請求の範囲とに含まれることが理解される。
実施例1:RLRアゴニストを用いてHuPBMCをトランスフェクションすると、インビトロでサイトカイン産生を誘導する。
種々の改変を含むRLRアゴニストがサイトカイン誘導に及ぼす効果を決定するために、RLRアゴニストがサイトカイン産生を誘導する能力をインビトロで評価した。ヒト末梢血単核細胞(huPBMC)は、2人の健康なドナーから調製され、ウシ胎児血清(FCS)、L−グルタミンおよびペニシリン/ストレプトアビジンを補充した100μLのRPMI1640細胞培地中、標準96ウェル組織培養プレートに、2×10細胞/ウェルの密度で播種された。図1に示すように、RLRアゴニストを用いたhuPBMCの独立したトランスフェクションは、トランスフェクション試薬としてLipofectamine2000を用いて行われた(直接的なインキュベーションが適用され、データが示されていないG10およびODN2216を除く)。加湿したインキュベータ内で、細胞を37℃で24時間インキュベートした後、細胞培養上清を回収した。上清をすぐに凍結し、−20℃で保存した。U−Plex MSDプラットフォームを用い、製造業者の指示に従って、サイトカインIFN−α2a(図1)、およびIL−1β、IP−10、IL−6、IL−12p70、MCP−1およびMIP−1β(データは示していない)の分析のためにサンプルを一度解凍した。図1は、種々の改変および/または配列モチーフを含む新規な候補RLRアゴニストで処理されたヒトPBMCからのIFN−a分泌の用量に依存する誘導を示す。RLRアゴニストは、10nM、2nMまたは0.4nMのいずれかで加えた。RLRアゴニストのトランスフェクションに応答して細胞によって放出されるIFN−α2aの量は、pg/mLで表示される。
表3および表4は、各RLRアゴニストの配列を示す。表3は、図1で試験された各化合物に対応する配列と番号も示す。例えば、図1の化合物X25224は、「RIG7」に対応し、配列番号73を含む第2のオリゴヌクレオチドにリンカー「UUCG」を介して接続する配列番号42を含む第1のオリゴヌクレオチドを含み、5’ジホスフェート部分を有する。RIG7の配列は、表4に配列6としても示されている。
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Claims (195)

  1. RIG−I様受容体(RLR)に対して特異的に結合する合成RIG−I様受容体(RLR)アゴニストであって、前記アゴニストが、リンカーによって第2のポリヌクレオチドに接続する第1のポリヌクレオチドを含む平滑末端化されたヘアピンRNAを含み、前記第1のポリヌクレオチドは、前記第2のポリヌクレオチドに対して十分に相補性であり、二本鎖を形成し、前記二本鎖は、19個未満の塩基対を含み、第1のオリゴヌクレオチドの5’最末端ヌクレオチドは、5’ジホスフェートもしくはトリホスフェート部分、またはその誘導体もしくはアナログを含み、前記アゴニストは、配列モチーフを含み、前記配列モチーフは、前記配列モチーフを含まないアゴニストと比較して、前記RLRによって媒介される少なくとも1つの改良された生体活性を与える、合成RIG−I様受容体(RLR)アゴニスト。
  2. 前記配列モチーフが、
    (i)GTリピートモチーフ、
    (ii)GAリピートモチーフ、
    (iii)AUCGリピートモチーフ、
    (iv)AUリピートモチーフ、
    (v)ジピリミジンモチーフ、
    (vi)ジプリンモチーフ、
    (vii)ピリミジントリプレットモチーフ、
    (viii)プリントリプレットモチーフ、
    (ix)回文配列モチーフ、および
    (x)(i)〜(ix)のいずれかの組み合わせからなる群から選択される、請求項1に記載のアゴニスト。
  3. 前記少なくとも1つの改良された生体活性が、
    (i)RLRによって媒介されるサイトカイン産生の増加、
    (ii)インターフェロン誘導遺伝子のRLRによって媒介される発現の増加、
    (iii)RLRによって媒介される細胞内シグナル伝達の増加、
    (iv)RLRに対する結合アフィニティの増加、および
    (v)(i)〜(iv)のいずれかの組み合わせから選択される、請求項1および2に記載のアゴニスト。
  4. 前記配列モチーフが、19個未満、約15〜18個、約15個、約10〜15個、約10個、約5〜10個、約5個、約4個、18、17、16、15、14、13、12、11、10、9、8、7、6、5または4個のグアニンおよびチミンヌクレオチド、またはこれらの誘導体もしくはアナログの配列を含むGTリピートモチーフである、請求項1〜3に記載のアゴニスト。
  5. 前記GTリピートモチーフが[GT]であり、式中、n=2〜9である、請求項4に記載のアゴニスト。
  6. 前記GTリピートモチーフが[GT]である、請求項4および5に記載のアゴニスト。
  7. 前記GTリピートモチーフが[GT]であり、前記GTリピートモチーフの後に、プリントリプレットモチーフおよびUCGのそれぞれが続く、請求項4および5に記載のアゴニスト。
  8. 前記プリントリプレットモチーフがGGAである、請求項7に記載のアゴニスト。
  9. 前記配列モチーフが、19個未満、約15〜18個、約15個、約10〜15個、約10個、約5〜10個、約5個、約4個、18、17、16、15、14、13、12、11、10、9、8、7、6、5または4個のグアニンおよびアデニンヌクレオチド、またはこれらの誘導体もしくはアナログの配列を含むGAリピートモチーフである、請求項1〜3に記載のアゴニスト。
  10. 前記GAリピートモチーフが[GA]であり、式中、n=2〜9である、請求項9に記載のアゴニスト。
  11. 前記GAリピートモチーフが[GA]である、請求項10に記載のアゴニスト。
  12. 前記配列モチーフが、19個未満、約16個、約12〜16個、約12個、約8〜12個、約6個、16、12、8個のアデニン、ウラシル、シトシンおよびグアニンヌクレオチド、またはこれらの誘導体もしくはアナログの配列を含むAUCGリピートモチーフである、請求項1〜3に記載のアゴニスト。
  13. 前記AUCGリピートモチーフが[AUCG]であり、式中、n=2〜4である、請求項12に記載のアゴニスト。
  14. 前記AUCGリピートモチーフが[AUCG]である、請求項13に記載のアゴニスト。
  15. 前記AUCGリピートモチーフの前にCGまたはジピリミジンモチーフが存在する、請求項12〜14に記載のアゴニスト。
  16. 前記AUCGリピートモチーフの前にCGが存在する、請求項15に記載のアゴニスト。
  17. 前記ジピリミジンモチーフがCCである、請求項15に記載のアゴニスト。
  18. 前記AUCGリピートモチーフの前にジプリンモチーフが存在する、請求項12〜14に記載のアゴニスト。
  19. 前記ジプリンモチーフがGAである、請求項18に記載のアゴニスト。
  20. 前記ジプリンモチーフがIIである、請求項18に記載のアゴニスト。
  21. 前記AUCGリピートモチーフを構成するUが、改変ヌクレオシドで置換されている、請求項12〜20のいずれか一項に記載のアゴニスト。
  22. 前記改変ヌクレオシドがリボチミジン(T)である、請求項21に記載のアゴニスト。
  23. 前記AUCGリピートモチーフを構成するGが、改変ヌクレオシドで置換されている、請求項12〜20のいずれか一項に記載のアゴニスト。
  24. 前記改変ヌクレオシドがイノシン(I)である、請求項23に記載のアゴニスト。
  25. 前記AUCGリピートモチーフの前にIGが存在する、請求項12〜14に記載のアゴニスト。
  26. 前記AUCGリピートモチーフを構成するGがイノシン(I)で置換され、前記AUCGリピートの前にイノシン(I)が存在する、請求項12〜14に記載のアゴニスト。
  27. 前記第1のポリヌクレオチドの5’最末端ヌクレオチドがイノシン(I)である、請求項26に記載のアゴニスト。
  28. 前記AUCGリピートモチーフが[AUCG]である、請求項12および13に記載のアゴニスト。
  29. 前記AUCGリピートモチーフの前にジプリンモチーフが存在する、請求項28に記載のアゴニスト。
  30. 前記ジプリンモチーフがGGである、請求項29に記載のアゴニスト。
  31. 前記AUCGリピートモチーフの前にプリントリプレットが存在する、請求項28に記載のアゴニスト。
  32. 前記プリントリプレットがGGGである、請求項31に記載のアゴニスト。
  33. 前記AUCGリピートモチーフの前にCCCCCGが存在する、請求項28に記載のアゴニスト。
  34. 前記AUCGリピートモチーフの前にTCGUCGが存在する、請求項28に記載のアゴニスト。
  35. 前記配列モチーフが、19個未満、約15〜18個、約15個、約10〜15個、約10個、18、17、16、15、14、13、12、11、10、9、8、7、6、5もしくは4個のヌクレオチド、またはこれらの誘導体もしくはアナログの配列を含み、回文を生成する任意の順序で連結した回文配列である、請求項1〜3に記載のアゴニスト。
  36. 前記リンカーがAUに隣接している、請求項1〜35のいずれか一項に記載のアゴニスト。
  37. 前記リンカーが、AUリピートモチーフに隣接しており、前記AUリピートモチーフが[AU]であり、式中、n=2〜3である、請求項1〜36のいずれか一項に記載のアゴニスト。
  38. 前記AUリピートモチーフが[AU]である、請求項37に記載のアゴニスト。
  39. RIG−I様受容体(RLR)に対して特異的に結合する合成RIG−I様受容体(RLR)アゴニストであって、前記アゴニストが、以下の式:
    5’−(N−N−X)−L−(X−N−N)−3’を含む平滑末端化されたヘアピンRNAを含み、式中、
    (i)(N−N−X)は、連結したヌクレオチドN、NおよびXを含む第1のポリヌクレオチドを含み、
    (ii)(X−N−N)は、連結したヌクレオチドX、NおよびNを含む第2のポリヌクレオチドを含み、
    (iii)N、N、NおよびNは、それぞれ、アデノシン、グアノシン、シチジン、5−メチルウリジン、ウリジンおよびイノシンからなる群から選択されるヌクレオシドを含む単一ヌクレオチドを含み、
    (iv)NはNと塩基対を形成し、
    (v)NはNと塩基対を形成し、
    (vi)Nは、5’ジホスフェートもしくはトリホスフェート部分、またはその誘導体もしくはアナログを含み、
    (vii)XおよびXは、それぞれ、アデノシン、グアノシン、シチジン、5−メチルウリジン、ウリジンおよびイノシンからなる群から選択されるヌクレオシドを含むオリゴヌクレオチドであり、
    (viii)Xは、Xに対して相補性であり、
    (ix)XおよびXは、それぞれ、12ヌクレオチド長〜16ヌクレオチド長であり、同じ長さであり、
    (x)Lは、前記第1のポリヌクレオチドと前記第2のポリヌクレオチドを作動可能に連結するリンカーであり、
    式中、N1、N2、N3およびN4のうちの少なくとも1つはイノシンであり、および/またはX1および/またはX2のうちの少なくとも1つは、少なくとも1つのイノシンヌクレオシドを含み、前記イノシンヌクレオシドは、前記ヘアピンRNA中のシチジンと塩基対を形成する、合成RIG−I様受容体(RLR)アゴニスト。
  40. N1がイノシンを含み、N4がシチジンを含む、請求項39に記載のアゴニスト。
  41. N1がシチジンを含み、N4がイノシンを含む、請求項39に記載のアゴニスト。
  42. N2がイノシンを含み、N3がシチジンを含む、請求項39に記載のアゴニスト。
  43. N2がシチジンを含み、N3がイノシンを含む、請求項39に記載のアゴニスト。
  44. N1がグアノシンを含む、請求項39に記載のアゴニスト。
  45. N2がグアノシンを含む、請求項39に記載のアゴニスト。
  46. N1がシチジンを含む、請求項39に記載のアゴニスト。
  47. N2がシチジンを含む、請求項39に記載のアゴニスト。
  48. N1およびN2がグアノシンを含み、N3およびN4がシチジンを含む、請求項39に記載のアゴニスト。
  49. N1およびN2がシチジンを含み、N3およびN4がグアノシンを含む、請求項39に記載のアゴニスト。
  50. N1およびN2がイノシンを含み、N3およびN4がシチジンを含む、請求項39に記載のアゴニスト。
  51. N1およびN2がシチジンを含み、N3およびN4がイノシンを含む、請求項39に記載のアゴニスト。
  52. N1がイノシンを含み、N4がシチジンを含み、X1および/またはX2がそれぞれ少なくとも1つのイノシンを含む、請求項39に記載のアゴニスト。
  53. N2がイノシンを含み、N3がシチジンを含み、X1および/またはX2がそれぞれ少なくとも1つのイノシンを含む、請求項39に記載のアゴニスト。
  54. N1およびN2がグアノシンを含み、N3およびN4がシチジンを含み、X1および/またはX2がそれぞれ少なくとも1つのイノシンを含む、請求項39に記載のアゴニスト。
  55. N1およびN2がグアノシンを含み、N3およびN4がシチジンを含み、X1およびX2がそれぞれ少なくとも1つのイノシンを含む、請求項39に記載のアゴニスト。
  56. N1およびN2がシチジンを含み、N3およびN4がグアノシンを含み、X1およびX2がそれぞれ少なくとも1つのイノシンを含む、請求項39に記載のアゴニスト。
  57. N1およびN2がグアノシンを含み、N3およびN4がシチジンを含み、X1およびX2がそれぞれイノシンを含み、グアノシンヌクレオシドを含まない、請求項39に記載のアゴニスト。
  58. N1およびN2がシチジンを含み、N3およびN4がグアノシンを含み、X1およびX2がそれぞれイノシンを含み、グアノシンヌクレオシドを含まない、請求項39に記載のアゴニスト。
  59. N1およびN2がイノシンを含み、N3およびN4がシチジンを含み、X1および/またはX2がそれぞれ少なくとも1つのイノシンを含む、請求項39に記載のアゴニスト。
  60. N1およびN2がイノシンを含み、N3およびN4がシチジンを含み、X1およびX2がそれぞれ少なくとも1つのイノシンを含む、請求項39に記載のアゴニスト。
  61. N1およびN2がシチジンを含み、N3およびN4がイノシンを含み、X1および/またはX2がそれぞれ少なくとも1つのイノシンを含む、請求項39に記載のアゴニスト。
  62. N1およびN2がイノシンを含み、N3およびN4がシチジンを含み、X1およびX2がイノシンを含み、グアノシンヌクレオシドを含まない、請求項39に記載のアゴニスト。
  63. N1およびN2がシチジンを含み、N3およびN4がイノシンを含み、X1およびX2がイノシンを含み、グアノシンヌクレオシドを含まない、請求項39に記載のアゴニスト。
  64. X1およびX2がそれぞれ12ヌクレオチドであり、1、2、3または4個のイノシンヌクレオシドを含む、請求項39に記載のアゴニスト。
  65. X1およびX2がそれぞれ13ヌクレオチドであり、1、2、3、4または5個のイノシンヌクレオシドを含む、請求項39に記載のアゴニスト。
  66. X1およびX2がそれぞれ14ヌクレオチドであり、1、2、3、4、5または6個のイノシンヌクレオシドを含む、請求項39に記載のアゴニスト。
  67. X1およびX2がそれぞれ15ヌクレオチドであり、1、2、3、4、5、6または7個のイノシンヌクレオシドを含む、請求項39に記載のアゴニスト。
  68. X1およびX2がそれぞれ16ヌクレオチドであり、それぞれが1、2、3、4、5、6、7または8個のイノシンヌクレオシドを含む、請求項39に記載のアゴニスト。
  69. X1およびX2がそれぞれ12ヌクレオチドであり、少なくとも10%、20%、30%または40%のイノシンヌクレオシドを含む、請求項39に記載のアゴニスト。
  70. RIG−I様受容体(RLR)に対して特異的に結合する合成RIG−I様受容体(RLR)アゴニストであって、前記アゴニストが、以下の式:
    5’−(N−N−X)−L−(X−N−N)−3’を含む平滑末端化されたヘアピンRNAを含み、式中、
    (i)(N−N−X)は、連結したヌクレオチドN、NおよびXを含む第1のポリヌクレオチドを含み、
    (ii)(X−N−N)は、連結したヌクレオチドX、NおよびNを含む第2のポリヌクレオチドを含み、
    (iii)N、N、NおよびNは、それぞれ、アデノシン、グアノシン、シチジン、5−メチルウリジン、ウリジンおよびイノシンからなる群から選択されるヌクレオシドを含む単一ヌクレオチドを含み、
    (iv)NはNと塩基対を形成し、
    (v)NはNと塩基対を形成し、
    (vi)Nは、5’ジホスフェートもしくはトリホスフェート部分、またはその誘導体もしくはアナログを含み、
    (vii)Xは、配列モチーフ[AUCNを含み、式中、Nは、グアノシンまたはイノシンを含み、xは、その値が配列モチーフの数を示す整数であり、x=3または4であり、
    (viii)Xは、配列モチーフ[CNAU]を含み、式中、N6は、グアノシンまたはイノシンを含み、yは、その値が配列モチーフの数を示す整数であり、y=3または4であり、
    (ix)Lは、前記第1のポリヌクレオチドと前記第2のポリヌクレオチドを作動可能に連結するリンカーであり、
    場合により、N1、N2、N3、およびN4のうちの少なくとも1つがイノシンであり、前記イノシンヌクレオシドが、前記ヘアピンRNA中のシチジンと塩基対を形成する、合成RIG−I様受容体(RLR)アゴニスト。
  71. N5がイノシンを含み、N6がイノシンを含む、請求項70に記載のアゴニスト。
  72. N5がグアノシンを含み、N6がイノシンを含む、請求項71に記載のアゴニスト。
  73. N5がイノシンを含み、N6がグアノシンを含む、請求項72に記載のアゴニスト。
  74. N5がグアノシン(G)を含み、N6がグアノシン(G)を含む、請求項73に記載のアゴニスト。
  75. x=3およびy=3である、請求項70〜74のいずれか一項に記載のアゴニスト。
  76. x=4およびy=4である、請求項70〜74のいずれか一項に記載のアゴニスト。
  77. N1がイノシン(I)を含み、N4がシチジン(C)を含む、請求項70〜74のいずれか一項に記載のアゴニスト。
  78. N2がイノシン(I)を含み、N3がシチジン(C)を含む、請求項70〜74のいずれか一項に記載のアゴニスト。
  79. N3がイノシン(I)を含み、N2がシチジン(C)を含む、請求項70〜74のいずれか一項に記載のアゴニスト。
  80. N4がイノシン(I)を含み、N1がシチジン(C)を含む、請求項70〜74のいずれか一項に記載のアゴニスト。
  81. N1がグアノシン(G)を含む、請求項70〜74のいずれか一項に記載のアゴニスト。
  82. N2がグアノシン(G)を含む、請求項70〜74のいずれか一項に記載のアゴニスト。
  83. N1がシチジン(C)を含む、請求項70〜74のいずれか一項に記載のアゴニスト。
  84. N2がシチジン(C)を含む、請求項70〜74のいずれか一項に記載のアゴニスト。
  85. N1およびN2がグアノシン(G)を含み、N3およびN4がシチジン(C)を含む、請求項70〜74のいずれか一項に記載のアゴニスト。
  86. N1およびN2がシチジン(C)を含み、N3およびN4がグアノシン(G)を含む、請求項70〜74のいずれか一項に記載のアゴニスト。
  87. N1およびN2がイノシン(I)を含み、N3およびN4がシチジン(C)を含む、請求項70〜74のいずれか一項に記載のアゴニスト。
  88. N1およびN2がシチジン(C)を含み、N3およびN4がイノシン(I)を含む、請求項70〜74のいずれか一項に記載のアゴニスト。
  89. RIG−I様受容体(RLR)に対して特異的に結合する合成RIG−I様受容体(RLR)アゴニストであって、前記アゴニストが、非ヌクレオチドリンカーを含む、平滑末端化されたヘアピンRNAを含み、前記アゴニストが、以下の式:
    5’−(N−N−X)−L−(X−N−N)−3’を含み、式中、
    (i)(N−N−X)は、連結したヌクレオチドN、NおよびXを含む第1のポリヌクレオチドを含み、
    (ii)(X−N−N)は、連結したヌクレオチドX、NおよびNを含む第2のポリヌクレオチドを含み、
    (iii)N、N、NおよびNは、それぞれ、アデノシン、グアノシン、シチジン、5−メチルウリジン、ウリジンおよびイノシンからなる群から選択されるヌクレオシドを含む単一ヌクレオチドを含み、
    (iv)NはNと塩基対を形成し、
    (v)NはNと塩基対を形成し、
    (vi)Nは、5’ジホスフェートもしくはトリホスフェート部分、またはその誘導体もしくはアナログを含み、
    (vii)XおよびXは、それぞれ、アデノシン、グアノシン、シチジン、5−メチルウリジン、ウリジンおよびイノシンからなる群から選択されるヌクレオシドを含むオリゴヌクレオチドであり、
    (viii)Xは、Xに対して相補性であり、
    (ix)XおよびXは、それぞれ、12ヌクレオチド長〜16ヌクレオチド長であり、同じ長さであり、
    (x)Lは、前記第1のポリヌクレオチドと前記第2のポリヌクレオチドを共有結合する非ヌクレオチドリンカーであり、
    イノシンは、存在する場合、シチジンと塩基対を形成する、合成RIG−I様受容体(RLR)アゴニスト。
  90. N1がイノシンを含み、N4がシチジンを含む、請求項89に記載のアゴニスト。
  91. N1がシチジンを含み、N4がイノシンを含む、請求項89に記載のアゴニスト。
  92. N2がイノシンを含み、N3がシチジンを含む、請求項89に記載のアゴニスト。
  93. N2がシチジンを含み、N3がイノシンを含む、請求項89に記載のアゴニスト。
  94. N1がグアノシンを含む、請求項89に記載のアゴニスト。
  95. N2がグアノシンを含む、請求項89に記載のアゴニスト。
  96. N1がシチジンを含む、請求項89に記載のアゴニスト。
  97. N2がシチジンを含む、請求項89に記載のアゴニスト。
  98. N1およびN2がグアノシンを含み、N3およびN4がシチジンを含む、請求項89に記載のアゴニスト。
  99. N1およびN2がシチジンを含み、N3およびN4がグアノシンを含む、請求項89に記載のアゴニスト。
  100. N1およびN2がイノシンを含み、N3およびN4がシチジンを含む、請求項89に記載のアゴニスト。
  101. N1およびN2がシチジンを含み、N3およびN4がイノシンを含む、請求項89に記載のアゴニスト。
  102. N1がイノシンを含み、N4がシチジンを含み、X1および/またはX2がそれぞれ少なくとも1つのイノシンを含む、請求項89に記載のアゴニスト。
  103. N2がイノシンを含み、N3がシチジンを含み、X1および/またはX2がそれぞれ少なくとも1つのイノシンを含む、請求項89に記載のアゴニスト。
  104. N1およびN2がグアノシンを含み、N3およびN4がシチジンを含み、X1および/またはX2がそれぞれ少なくとも1つのイノシンを含む、請求項89に記載のアゴニスト。
  105. N1およびN2がグアノシンを含み、N3およびN4がシチジンを含み、X1およびX2がそれぞれ少なくとも1つのイノシンを含む、請求項89に記載のアゴニスト。
  106. N1およびN2がシチジンを含み、N3およびN4がグアノシンを含み、X1およびX2がそれぞれ少なくとも1つのイノシンを含む、請求項89に記載のアゴニスト。
  107. N1およびN2がグアノシンを含み、N3およびN4がシチジンを含み、X1およびX2がそれぞれイノシンを含み、グアノシンヌクレオシドを含まない、請求項89に記載のアゴニスト。
  108. N1およびN2がシチジンを含み、N3およびN4がグアノシンを含み、X1およびX2がそれぞれイノシンを含み、グアノシンヌクレオシドを含まない、請求項89に記載のアゴニスト。
  109. N1およびN2がイノシンを含み、N3およびN4がシチジンを含み、X1および/またはX2がそれぞれ少なくとも1つのイノシンを含む、請求項89に記載のアゴニスト。
  110. N1およびN2がイノシンを含み、N3およびN4がシチジンを含み、X1およびX2がそれぞれ少なくとも1つのイノシンを含む、請求項89に記載のアゴニスト。
  111. N1およびN2がシチジンを含み、N3およびN4がイノシンを含み、X1および/またはX2がそれぞれ少なくとも1つのイノシンを含む、請求項89に記載のアゴニスト。
  112. N1およびN2がイノシンを含み、N3およびN4がシチジンを含み、X1およびX2がイノシンを含み、グアノシンヌクレオシドを含まない、請求項89に記載のアゴニスト。
  113. N1およびN2がシチジンを含み、N3およびN4がイノシンを含み、X1およびX2がイノシンを含み、グアノシンヌクレオシドを含まない、請求項89に記載のアゴニスト。
  114. X1およびX2がそれぞれ12ヌクレオチドであり、1、2、3または4個のイノシンヌクレオシドを含む、請求項89に記載のアゴニスト。
  115. X1およびX2がそれぞれ13ヌクレオチドであり、1、2、3、4または5個のイノシンヌクレオシドを含む、請求項89に記載のアゴニスト。
  116. X1およびX2がそれぞれ14ヌクレオチドであり、1、2、3、4、5または6個のイノシンヌクレオシドを含む、請求項89に記載のアゴニスト。
  117. X1およびX2がそれぞれ15ヌクレオチドであり、1、2、3、4、5、6または7個のイノシンヌクレオシドを含む、請求項89に記載のアゴニスト。
  118. X1およびX2がそれぞれ16ヌクレオチドであり、それぞれが1、2、3、4、5、6、7または8個のイノシンヌクレオシドを含む、請求項89に記載のアゴニスト。
  119. X1およびX2がそれぞれ12ヌクレオチドであり、少なくとも10%、20%、30%または40%のイノシンヌクレオシドを含む、請求項89に記載のアゴニスト。
  120. 前記リンカーが、ヌクレオチドリンカーまたは非ヌクレオチドリンカーである、請求項1〜88のいずれか一項に記載のアゴニスト。
  121. 前記リンカーが、非ヌクレオチドリンカーである、請求項120に記載のアゴニスト。
  122. 前記リンカーが、ヌクレオチドリンカーである、請求項120に記載のアゴニスト。
  123. 前記ヌクレオチドリンカーが、テトラループを含み、前記テトラループのヌクレオチド配列が、以下:
    (a)UNCG(式中、N=A、C、G、またはUである)、
    (b)GNRA(式中、N=A、C、GまたはUであり、R=AまたはGである)、
    (c)ANYA(式中、N=A、C、GまたはUであり、Y=CまたはTである)、
    (d)CUYG(式中、Y=CまたはTである)、
    (e)UMAC(式中、M=AまたはCである)、および
    (f)CUUGからなる群から選択される、請求項122に記載のアゴニスト。
  124. 前記ヌクレオチドリンカーが、ヌクレオチド配列UUUGAUまたはUGUUUを含む、請求項122に記載のアゴニスト。
  125. 前記テトラループの配列がUUCGである、請求項123に記載のアゴニスト。
  126. 前記テトラループの配列がGAUCである、請求項123に記載のアゴニスト。
  127. 前記ヌクレオチドリンカーが、ヌクレオチド配列UUUGAUを含む、請求項124に記載のアゴニスト。
  128. 前記ヌクレオチドリンカーが、ヌクレオチド配列UGUUUを含む、請求項124に記載のアゴニスト。
  129. 前記非ヌクレオチドリンカーが、
    (a)エチレングリコールリンカー、および
    (b)アルキルリンカーからなる群から選択される、請求項121または請求項89〜119のいずれか一項に記載のアゴニスト。
  130. 前記非ヌクレオチドリンカーが、ヘキサエチレングリコールリンカーである、請求項129に記載のアゴニスト。
  131. 前記非ヌクレオチドリンカーが、C9アルキルリンカーである、請求項129に記載のアゴニスト。
  132. 前記アゴニストが、5’ジホスフェート部分、またはその誘導体もしくはアナログを含む、請求項1〜131のいずれか一項に記載のアゴニスト。
  133. 前記アゴニストが、5’トリホスフェート部分、またはその誘導体もしくはアナログを含む、請求項1〜131のいずれか一項に記載のアゴニスト。
  134. 前記その誘導体もしくはアナログが、ホスフェート生物学的等価体を含み、前記ホスフェート生物学的等価体が、ホスホネート、チオホスホネート、ホスホロチオエート、サルフェート、スルホネート、スルファメート、チアゾリジノン、カルボキシレート、マロネート、ボロン酸、ベンゾオキサボロール、ボラノホスフェート、スクアラミドから選択される、請求項132または133に記載のアゴニスト。
  135. 前記アゴニストが、改変ヌクレオチド、改変ヌクレオシドもしくは改変核酸塩基、またはこれらの組み合わせを含む、請求項1〜134のいずれか一項に記載のアゴニスト。
  136. 前記アゴニストが、ヌクレオチド間結合またはポリヌクレオチド骨格に対する改変を含む、請求項1〜135のいずれか一項に記載のアゴニスト。
  137. 前記アゴニストが、以下の特性:
    (a)1つ以上のRLR(例えば、RIG−1、MDA5および/またはLGP2)に対して特異的に結合する、
    (b)RLRによって媒介されるサイトカイン産生を増加させる、
    (c)インターフェロン誘導遺伝子(ISG)のRLRによって媒介される発現を増加させる、
    (d)RLR依存性細胞内シグナル伝達を増加させる、
    (e)二本鎖の安定性を高める、
    (f)RLRに対する結合アフィニティを増加させる、
    (g)標的外結合を減らす、
    (h)生物学的半減期を長くする、
    (i)生体内分布とバイオアベイラビリティを高める、
    (j)細胞および/または組織への取り込みを増加させ、および/または増強する、
    (k)免疫原性を低下させる、および
    (l)(a)〜(k)のいずれかの組み合わせのうちの少なくとも1つ以上を示す、請求項1〜136のいずれか一項に記載のアゴニスト。
  138. RIG−I様受容体(RLR)に対して特異的に結合する合成RIG−I様受容体(RLR)アゴニストであって、前記アゴニストの5’最末端ヌクレオチドは、5’ジホスフェートもしくはトリホスフェート部分、またはその誘導体もしくはアナログを含み、前記アゴニストは、配列番号1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35および36からなる群から選択されるヌクレオチド配列を含む、合成RIG−I様受容体(RLR)アゴニスト。
  139. RIG−I様受容体(RLR)に対して特異的に結合する合成RIG−I様受容体(RLR)アゴニストであって、前記アゴニストが、リンカーによって第2のポリヌクレオチドに接続する第1のポリヌクレオチドを含む平滑末端化されたヘアピンRNAを含み、前記第1のポリヌクレオチドは、前記第2のポリヌクレオチドに対して十分に相補性であり、二本鎖を形成し、前記二本鎖は、19個未満の塩基対を含み、第1のオリゴヌクレオチドの5’最末端ヌクレオチドは、5’ジホスフェートもしくはトリホスフェート部分、またはその誘導体もしくはアナログを含み、前記アゴニストは、配列モチーフを含み、前記配列モチーフは、前記配列モチーフを含まないアゴニストと比較して、前記RLRによって媒介される少なくとも1つの改良された生体活性を与え、前記第1のポリヌクレオチドおよび前記第2のポリヌクレオチドは、以下:
    (i)それぞれ、配列番号37および68、
    (ii)それぞれ、配列番号38および69、
    (iii)それぞれ、配列番号39および70、
    (iv)それぞれ、配列番号40および71、
    (v)それぞれ、配列番号41および72、
    (vi)それぞれ、配列番号42および73、
    (vii)それぞれ、配列番号43および74、
    (viii)それぞれ、配列番号44および75、
    (ix)それぞれ、配列番号45および76、
    (x)それぞれ、配列番号46および77、
    (xi)それぞれ、配列番号47および78、
    (xii)それぞれ、配列番号48および79、
    (xiii)それぞれ、配列番号49および80、
    (xiv)それぞれ、配列番号50および81、
    (xv)それぞれ、配列番号51および82、
    (xvi)それぞれ、配列番号52および83、
    (xvii)それぞれ、配列番号53および84、
    (xviii)それぞれ、配列番号54および85、
    (xix)それぞれ、配列番号55および86、
    (xx)それぞれ、配列番号56および87、
    (xxi)それぞれ、配列番号57および88、
    (xxii)それぞれ、配列番号58および89、
    (xxiii)それぞれ、配列番号59および89、
    (xxiv)それぞれ、配列番号60および90、
    (xxv)それぞれ、配列番号61および91、
    (xxvi)それぞれ、配列番号62および92、
    (xxvii)それぞれ、配列番号63および91、
    (xxviii)それぞれ、配列番号64および93、
    (xxix)それぞれ、配列番号65および94、
    (xxx)それぞれ、配列番号66および95、
    (xxxi)それぞれ、配列番号67および96、および
    (xxxii)それぞれ、配列番号63および97からなる群から選択されるヌクレオチド配列を含む、合成RIG−I様受容体(RLR)アゴニスト。
  140. RIG−I様受容体(RLR)に対して特異的に結合する合成RIG−I様受容体(RLR)アゴニストであって、前記アゴニストが、シチジンと塩基対を形成するイノシンを含む少なくとも1つ以上のヌクレオチドを含む平滑末端化されたヘアピンRNAを含み、前記アゴニストが、配列番号22、23および25からなる群から選択されるヌクレオチド配列を含む、合成RIG−I様受容体(RLR)アゴニスト。
  141. RIG−I様受容体(RLR)に対して特異的に結合する合成RIG−I様受容体(RLR)アゴニストであって、前記アゴニストは、シチジンと塩基対を形成するイノシンを含む少なくとも1つ以上のヌクレオチドを含む平滑末端化されたヘアピンRNAを含み、前記アゴニストは、式5’−(N−N−X)−L−(X−N−N)−3’を含み、式中、(N−N−X)は、第1のポリヌクレオチドを含み、(X−N−N)は、第2のポリヌクレオチドを含み、前記第1のポリヌクレオチドおよび前記第2のポリヌクレオチドは、以下:
    (i)それぞれ、配列番号58および89、
    (ii)それぞれ、配列番号59および89、および
    (iii)それぞれ、配列番号61および91からなる群から選択されるヌクレオチド配列を含む、合成RIG−I様受容体(RLR)アゴニスト。
  142. RIG−I様受容体(RLR)に対して特異的に結合する合成RIG−I様受容体(RLR)アゴニストであって、前記アゴニストは、非ヌクレオチドリンカーを含む平滑末端化されたヘアピンRNAを含み、前記アゴニストは、式5’−(N−N−X)−L−(X−N−N)−3’を含み、式中、(N−N−X)は、第1のポリヌクレオチドを含み、(X−N−N)は、第2のポリヌクレオチドを含み、前記第1のポリヌクレオチドおよび前記第2のポリヌクレオチドは、以下:
    (i)それぞれ、配列番号37および68、
    (ii)それぞれ、配列番号38および69、
    (iii)それぞれ、配列番号39および70、
    (iv)それぞれ、配列番号40および71、
    (v)それぞれ、配列番号41および72、
    (vi)それぞれ、配列番号42および73、
    (vii)それぞれ、配列番号43および74、
    (viii)それぞれ、配列番号44および75、
    (ix)それぞれ、配列番号45および76、
    (x)それぞれ、配列番号46および77、
    (xi)それぞれ、配列番号47および78、
    (xii)それぞれ、配列番号48および79、
    (xiii)それぞれ、配列番号49および80、
    (xiv)それぞれ、配列番号50および81、
    (xv)それぞれ、配列番号51および82、
    (xvi)それぞれ、配列番号52および83、
    (xvii)それぞれ、配列番号53および84、
    (xviii)それぞれ、配列番号54および85、
    (xix)それぞれ、配列番号55および86、
    (xx)それぞれ、配列番号56および87、
    (xxi)それぞれ、配列番号57および88、
    (xxii)それぞれ、配列番号58および89、
    (xxiii)それぞれ、配列番号59および89、
    (xxiv)それぞれ、配列番号60および90、
    (xxv)それぞれ、配列番号61および91、
    (xxvi)それぞれ、配列番号62および92、
    (xxvii)それぞれ、配列番号63および91、
    (xxviii)それぞれ、配列番号64および93、
    (xxix)それぞれ、配列番号65および94、
    (xxx)それぞれ、配列番号66および95、
    (xxxi)それぞれ、配列番号67および96、および
    (xxxii)それぞれ、配列番号63および97からなる群から選択されるヌクレオチド配列を含む、合成RIG−I様受容体(RLR)アゴニスト。
  143. 前記アゴニストは、前記アゴニストを含む前記ヌクレオチド配列は、ゲノムDNA配列またはmRNA配列に対して相補性ではなく、前記RLRアゴニストは、RNA干渉に関与せず、前記RLRアゴニストは、遺伝子発現をサイレンシングしない、請求項1〜142のいずれか一項に記載のアゴニスト。
  144. 免疫応答を刺激し、癌を治療するかもしくは進行を遅らせ、または腫瘍成長を減らすか、または阻害することを必要とする対象においてそれを行うための医薬組成物であって、請求項1〜143のいずれか一項に記載のアゴニストと、薬学的に許容される担体とを含む、医薬組成物。
  145. 前記アゴニストが、ポリエチレンイミン(PEI)担体中で製剤化される、請求項144に記載の医薬組成物。
  146. 前記PEI担体が、JetPEI(登録商標)である、請求項145に記載の医薬組成物。
  147. 細胞における1つ以上のサイトカインのRLRによって媒介される産生を増加させる方法であって、前記方法が、前記細胞と、請求項1〜143のいずれか一項に記載のアゴニストとを接触させることを含み、前記アゴニストが、細胞におけるRLRによって媒介されるサイトカイン産生を増加させる、方法。
  148. 細胞における1つ以上のインターフェロン誘導遺伝子のRLRによって媒介される発現を増加させる方法であって、前記方法が、前記細胞と、請求項1〜143のいずれか一項に記載のアゴニストとを接触させることを含み、前記アゴニストが、細胞における1つ以上のインターフェロン誘導遺伝子のRLRによって媒介される発現を増加させる、方法。
  149. 細胞におけるRLR依存性細胞内シグナル伝達を増加させる方法であって、前記方法が、前記細胞と、請求項1〜143のいずれか一項に記載のアゴニストとを接触させることを含み、前記アゴニストが、RLR依存性細胞内シグナル伝達を増加させる、方法。
  150. 対象において免疫応答を刺激する方法であって、前記方法が、前記対象に、有効量の請求項1〜143のいずれか一項に記載のアゴニストまたは請求項144〜146のいずれか一項に記載の医薬組成物を投与することを含む、方法。
  151. 対象において癌を治療するかまたは進行を遅らせる方法であって、前記方法が、前記対象に、有効量の請求項1〜143のいずれか一項に記載のアゴニストまたは請求項144〜146のいずれか一項に記載の医薬組成物を投与することを含む、方法。
  152. 腫瘍成長を減らすか、または阻害することを必要とする対象においてそれを行う方法であって、前記方法が、前記対象に、有効量の請求項1〜143のいずれか一項に記載のアゴニストまたは請求項144〜146のいずれか一項に記載の医薬組成物を投与することを含む、方法。
  153. 免疫応答を刺激し、癌を治療するかもしくは進行を遅らせ、または腫瘍成長を阻害することを必要とする対象においてそれを行う方法であって、前記方法が、前記対象に、有効量の請求項1〜143のいずれか一項に記載のアゴニストまたは請求項144〜146のいずれか一項に記載の医薬組成物を投与することを含み、前記アゴニストまたは前記医薬組成物が、細胞における1つ以上のサイトカインのRLRによって媒介される産生を増加させ、細胞における1つ以上のインターフェロン誘導遺伝子のRLRによって媒介される発現を増加させ、かつ/または細胞におけるRLR依存性細胞内シグナル伝達を増加させ、それによって、前記免疫応答を刺激し、前記癌を治療するかもしくは進行を遅らせ、または前記腫瘍の成長を阻害する、方法。
  154. 前記アゴニストまたは医薬組成物が、1つ以上のさらなる治療薬剤と組み合わせて投与され、前記1つ以上のさらなる治療薬剤は、化学療法、標的化抗癌療法、腫瘍溶解性薬、細胞死誘発剤、オプソニン化剤(例えば、オプソニン化抗体)、細胞毒性薬剤、免疫系療法、サイトカイン、共刺激分子のアクチベータまたはアゴニスト、阻害分子の阻害剤、ワクチン、細胞免疫療法、またはこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項150〜153のいずれか一項に記載の方法。
  155. 前記アゴニストまたは医薬組成物が、前記1つ以上のさらなる治療薬剤の投与の前もしくは後に投与されるか、または前記1つ以上のさらなる治療薬剤が、前記アゴニストもしくは医薬組成物の投与と同時、投与より前もしくは後に投与される、請求項154に記載の方法。
  156. 前記1つ以上のさらなる治療薬剤が、PD−1/PD−L1アンタゴニスト、TIM−3アンタゴニスト、VISTAアンタゴニスト、アデノシンA2ARアンタゴニスト、B7−H3アンタゴニスト、B7−H4アンタゴニスト、BTLAアンタゴニスト、CTLA−4アンタゴニスト、IDOアンタゴニスト、KIRアンタゴニスト、LAG−3アンタゴニスト、Toll様受容体3(TLR3)アゴニスト、Toll様受容体7(TLR7)アゴニスト、Toll様受容体9(TLR9)アゴニストである、請求項154または155に記載の方法。
  157. 前記1つ以上のさらなる治療薬剤は、CD137(4−1BB)に対して特異的に結合するポリペプチド(例えば、抗体、またはその抗原結合部分)を含むアゴニストである、請求項154または155に記載の方法。
  158. 前記1つ以上のさらなる治療薬剤は、CD134(OX40)に対して特異的に結合するポリペプチド(例えば、抗体、またはその抗原結合部分)を含むアゴニストである、請求項154または155に記載の方法。
  159. 前記1つ以上のさらなる治療薬剤が、PD−1/PD−L1アンタゴニストである、請求項156に記載の方法。
  160. 前記PD−1/PD−L1アンタゴニストが、PDR001、KEYTRUDA(登録商標)(ペンブロリズマブ)、OPDIVO(登録商標)(ニボルマブ)、ピディリズマブ、MEDI0680、REGN2810、TSR−042、PF−06801591およびAMP−224からなる群から選択される、請求項159に記載の方法。
  161. 前記PD−1/PD−L1アンタゴニストが、FAZ053、TENCENTRIQ(登録商標)(アテゾリズマブ)、BAVENCIO(登録商標)(アベルマブ)、IMFINZI(登録商標)(デュルバルマブ)およびBMS−936559からなる群から選択される、請求項159に記載の方法。
  162. 前記1つ以上のさらなる治療薬剤が、TIM−3アンタゴニストである、請求項156に記載の方法。
  163. 前記1つ以上のさらなる治療薬剤が、VISTAアンタゴニストである、請求項156に記載の方法。
  164. 前記1つ以上のさらなる治療薬剤が、アデノシンA2ARアンタゴニストである、請求項156に記載の方法。
  165. 前記1つ以上のさらなる治療薬剤が、B7−H3アンタゴニストである、請求項156に記載の方法。
  166. 前記1つ以上のさらなる治療薬剤が、B7−H4アンタゴニストである、請求項156に記載の方法。
  167. 前記1つ以上のさらなる治療薬剤が、BTLAアンタゴニストである、請求項156に記載の方法。
  168. 前記1つ以上のさらなる治療薬剤が、CTLA−4アンタゴニストである、請求項156に記載の方法。
  169. 前記1つ以上のさらなる治療薬剤が、IDOアンタゴニストである、請求項156に記載の方法。
  170. 前記1つ以上のさらなる治療薬剤が、KIRアンタゴニストである、請求項156に記載の方法。
  171. 前記1つ以上のさらなる治療薬剤が、LAG−3アンタゴニストである、請求項156に記載の方法。
  172. 前記1つ以上のさらなる治療薬剤が、Toll様受容体3(TLR3)アゴニストである、請求項156に記載の方法。
  173. 前記TLR3アゴニストは、ポリイノシン酸:ポリシチジル酸(ポリI:C)である、請求項172に記載の方法。
  174. 前記TLR3アゴニストは、HILTONOL(登録商標)(ポリICLC)である、請求項172に記載の方法。
  175. 前記TLR3アゴニストは、ポリアデニル酸−ポリウリジル酸(ポリA:U)である、請求項172に記載の方法。
  176. 前記TLR3アゴニストは、RIBOXXIM(登録商標)(RGIC(登録商標)100)である、請求項172に記載の方法。
  177. 前記TLR3アゴニストは、RIBOXXON(登録商標)(RGIC(登録商標)50バイオコンジュゲート)である、請求項172に記載の方法。
  178. 前記TLR3アゴニストは、RIBOXXOL(登録商標)(RGIC(登録商標)50)である、請求項172に記載の方法。
  179. 前記1つ以上のさらなる治療薬剤が、Toll様受容体7(TLR7)アゴニストである、請求項156に記載の方法。
  180. 前記TLR7アゴニストは、GS−9620(ベサトリモド)である、請求項179に記載の方法。
  181. 前記TLR7アゴニストは、イミキモド(ALDARA(商標))である、請求項179に記載の方法。
  182. 前記TLR7アゴニストは、レシキモド(R−848)である、請求項179に記載の方法。
  183. 前記1つ以上のさらなる治療薬剤が、Toll様受容体9(TLR9)アゴニストである、請求項156に記載の方法。
  184. 前記TLR9アゴニストは、CpGオリゴデオキシヌクレオチド(CpG ODN)である、請求項183に記載の方法。
  185. 前記CpG ODNが、クラスA CpG ODN(CpG−A ODN)である、請求項184に記載の方法。
  186. 前記CpG ODNが、クラスB CpG ODN(CpG−B ODN)である、請求項184に記載の方法。
  187. 前記CpG ODNが、クラスC CpG ODN(CpG−C ODN)である、請求項184に記載の方法。
  188. 免疫応答を刺激し、癌を治療するかもしくは進行を遅らせ、または腫瘍成長を阻害することを必要とする対象においてそれを行うための、場合により、1つ以上のさらなる治療薬剤と組み合わせて使用するための、請求項1〜143のいずれか一項に記載のアゴニストまたは請求項144〜146のいずれか一項に記載の医薬組成物の使用。
  189. 免疫応答を刺激し、癌を治療するかもしくは進行を遅らせ、または腫瘍成長を阻害することを必要とする対象においてそれを行うための、場合により、1つ以上のさらなる治療薬剤と組み合わせて使用するための医薬の製造における、請求項1〜143のいずれか一項に記載のアゴニストまたは請求項144〜146のいずれか一項に記載の医薬組成物の使用。
  190. 請求項1〜143のいずれか一項に記載のアゴニストまたは請求項144〜146のいずれか一項に記載の医薬組成物と、対象における免疫応答を刺激し、または癌を治療するかもしくは進行を遅らせ、または対象における腫瘍成長を阻害する際の使用のための指示書と、場合により1つ以上のさらなる治療薬剤と組み合わせて使用するための指示書とを含む、キット。
  191. 前記アゴニストまたは医薬組成物が、1つ以上のさらなる治療薬剤と組み合わせて投与され、前記1つ以上のさらなる治療薬剤は、化学療法、標的化抗癌療法、腫瘍溶解性薬、細胞死誘発剤、オプソニン化剤(例えば、オプソニン化抗体)、細胞毒性薬剤、免疫系療法、サイトカイン、共刺激分子のアクチベータ、阻害分子の阻害剤、ワクチン、細胞免疫療法、またはこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項188に記載の使用または請求項190に記載のキット。
  192. 前記アゴニストまたは医薬組成物が、前記1つ以上のさらなる治療薬剤の投与の前もしくは後に投与されるか、または前記1つ以上のさらなる治療薬剤が、前記アゴニストもしくは医薬組成物の投与と同時、投与より前もしくは後に投与される、請求項191に記載の使用またはキット。
  193. 前記1つ以上のさらなる治療薬剤が、PD−1/PD−L1アンタゴニスト、TIM−3アンタゴニスト、VISTAアンタゴニスト、アデノシンA2ARアンタゴニスト、B7−H3アンタゴニスト、B7−H4アンタゴニスト、BTLAアンタゴニスト、CTLA−4アンタゴニスト、IDOアンタゴニスト、KIRアンタゴニスト、LAG−3アンタゴニスト、Toll様受容体3(TLR3)アゴニスト、Toll様受容体7(TLR7)アゴニスト、Toll様受容体9(TLR9)アゴニストである、請求項188、189、191または192のいずれか一項に記載の使用または請求項190〜192に記載のキット。
  194. 前記1つ以上のさらなる治療薬剤は、CD137(4−1BB)に対して特異的に結合するポリペプチド(例えば、抗体、またはその抗原結合部分)を含むアゴニストである、請求項188、189、191または192のいずれか一項に記載の使用または請求項190〜192に記載のキット。
  195. 前記1つ以上のさらなる治療薬剤は、CD134(OX40)に対して特異的に結合するポリペプチド(例えば、抗体、またはその抗原結合部分)を含むアゴニストである、請求項188、189、191または192のいずれか一項に記載の使用または請求項190〜192に記載のキット。
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