JP2021521269A - 疼痛及び炎症の治療に有用なヘキサデカヒドロ−1H−シクロペンタ[a]フェナントレン誘導体 - Google Patents

疼痛及び炎症の治療に有用なヘキサデカヒドロ−1H−シクロペンタ[a]フェナントレン誘導体 Download PDF

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アキノックス ファーマシューティカルス(カナダ)インク.
アキノックス ファーマシューティカルス(カナダ)インク.
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Abstract

式(I):【化1】(式中、R1、R2、R3、R4a、R4b、及びR5は、本明細書に記載される)の化合物、又はその立体異性体、エナンチオマー、もしくは互変異性体、もしくはそれらの混合物、又はそれらの医薬として許容し得る塩もしくは溶媒和物が、他の化合物と共に、本明細書に記載される。これらの化合物は、炎症及び/又は疼痛を治療するのに有用である。また、本発明の化合物を含む組成物が開示され、該化合物を用いて炎症及び/又は疼痛を治療する方法も開示される。【選択図】なし

Description

(本発明の分野)
本発明は、概して、疼痛及び炎症を治療するのに有用であるヘキサデカヒドロ-1H-シクロペンタ[a]フェナントレン誘導体、並びにそれに関連する組成物及び方法を対象とする。
(本発明の背景)
組織傷害は、損傷の部位での発赤、腫脹、熱、及び疼痛をもたらす細胞事象の複雑なカスケードの開始をもたらす。この炎症反応は、それによって体が病原体を封じ込め除去し、かつ組織の損傷を修復する正常な機構である。これらの古典的かつ急性の炎症の徴候は、大部分は、活性化された白血球の流入及び蓄積、並びにそれに続くヒスタミン、ロイコトリエン、サブスタンスP、プロスタグランジン、サイトカイン、活性酸素種、及びプロテアーゼなどのメディエーターの放出に帰すことができる。活性化された免疫細胞及びそれらの炎症誘発性産物は、末梢の侵害受容器の感作を誘導することもでき、急性及び慢性双方の炎症性疼痛の発症の一因となる。
正常な炎症は、多くの異なる細胞種が関与するしっかりと制御された一時的なプロセスであり、最終的には、抗炎症性メディエーターの発現を特徴とし、かつ組織修復プロセスを調整する細胞サブセットが関与する消散期がそれに続く。炎症性疾患は、この正常な活性化/修復サイクルが不首尾に終わり、免疫細胞活性化の慢性的な状態がもたらされ、誤って免疫応答が宿主組織に対して向けられた場合に生じる。また、炎症性疼痛は、傷つけられた組織をさらなる損傷から保護するように設計された保護的な反応であるが、制御されていない炎症の条件下では、免疫系と神経系との間の多岐にわたる相互作用が、慢性疼痛の確立を駆動し、管理することが難しい数多くの病態を生じさせて、社会に対して大きな個人的及び経済的な重荷を生じさせることがある。
免疫細胞活性化の開始及び伝播に関与する鍵となるシグナル伝達経路の1つは、ホスホイノシチド-3-キナーゼ(PI3K)経路である。細胞外シグナルに応答して、ホスホイノシチド3-キナーゼ(PI3K)は、活性化状態となり、形質膜内のホスファチジルイノシトール-4,5-二リン酸(PI-4,5-P2)をリン酸化して、ホスファチジルイノシトール-3,4,5-三リン酸(PIP3)を生じさせる。その後、PIP3は、細胞種及び刺激に応じて細胞の活性化、機能、増殖、及び/又は生存を調節する、プロテインキナーゼB(PKB、Aktとしても知られる)などの、プレクストリン相同(PH)ドメイン含有タンパク質と相互作用することによって、下流のシグナル伝達経路のカスケードを開始させる(Deaneらの文献、Annu Rev Immunol 22, 563-598, 2004)。PIP3の細胞レベルは、通常、PI3K、イノシトール5-ホスファターゼであるSHIP1(SH2ドメイン含有イノシトールホスファターゼ)、SHIP2によって、及びイノシトール3-ホスファターゼPTENによってしっかりと調節されている。
現在までに、ペロロールなどのセスキテルペン化合物を含むいくつかの小分子SHIP1モジュレーターが、開示されている。他の報告されているSHIP1モジュレーターとしては、米国特許第8,765,994号、第7,601,874号、第9,000,050号、第9,540,353号、及び第9,765,085号、米国特許出願公報第2017/0253596号に記載される化合物が挙げられる。
疼痛は、身体の防衛システムの重要な別の構成要素である。一般的に、疼痛は、神経末端(侵害受容性受容体)によって受け取られた、身体的不快感(例えば、穿刺、拍動、又は痛みなど)を特徴とする有害な刺激によって誘導される基礎的な身体感覚であり、かつ、通常、回避行動(すなわち、自身を刺激の源から遠ざけること)に繋がる。疼痛は、通常、2つの主なカテゴリー:急性疼痛及び慢性疼痛に分類される。
急性又は侵害受容性疼痛は、検出された身体的危害を最小化するよう中枢神経系の運動ニューロンに指示する迅速な警告リレーの一部である。これは、皮膚の直下、腱内、関節内、及び体の器官内で終結している自由神経末端である侵害受容器によって媒介される。これらは、皮膚疼痛、体性疼痛、及び内臓痛を検出するのに役立つ。侵害受容は、外傷、疾患、例えば、糖尿病、帯状疱疹、過敏性腸症候群、後期がんなど、又は化学療法の有毒作用によって引き起こされる神経損傷に関連することもある。
慢性疼痛は、通常、2つの種類:炎症性侵害受容性疼痛及び神経因性疼痛に分類される。炎症性侵害受容性疼痛は、組織の損傷及び結果として生じる炎症プロセスと関連する。
神経因性疼痛は、末梢及び中枢神経系におけるニューロンの損傷及び/又はそれの炎症によってもたらされ、これらの系の感作を伴う。
研究者にとっての難題の1つは、慢性疼痛が、炎症性及び神経障害性双方の要素の混合を含み得るということである。炎症性侵害受容性疼痛において、炎症は、ニューロンに対する損傷を引き起こして、神経因性疼痛を生じさせ得る。同様に、ニューロンの損傷は、炎症性疼痛の一因となる炎症性の反応(神経原性炎症)を引き起こし得る。
著しい進展が、抗炎症剤及び鎮痛薬の分野でなされているものの、炎症及び/又は疼痛の治療に有効な小分子が、依然として必要とされている。また、そのような化合物を含有する医薬組成物、及びその使用に関連する疾患、障害、又は状態を治療する方法であって、該疾患、障害、又は状態が、そのような治療により利益を得るであろう前記方法が、必要とされている。本発明は、これらの要求を満たし、他の関連する利点を提供する。
(発明の概要)
本発明は、概して、炎症及び/又は疼痛を治療するのに有用である化合物、該化合物を含む医薬組成物、及び炎症及び/又は疼痛の治療のために本発明の化合物及び医薬組成物を使用する方法を対象とする。
従って、一態様において、本発明は、式(I):
Figure 2021521269
(式中:
Figure 2021521269
は、任意に置換された縮合した5又は6員のN-ヘテロアリールであり;
R1は、水素又は-OR6であり;
R2は、-OR6又は-N(R7)2であり;
R3は、-OR6又は-N(R7)2であり;
R4aは、水素、アルキル、アルケニル、-R8-OR6、任意に置換されたアリール、又は任意に置換されたヘテロアリールであり;
R4bは、水素、アルキル、-OR6、又は C16の炭素への直接の結合であるか;
又はR4a及びR4bは一緒になって、アルキリデンを形成し;
R5は、アルキル又はC14の炭素への直接の結合であり;
各R6は独立に、水素又はアルキルから選択され;
各R7は独立に、水素又はアルキルから選択され;かつ
R8は、直接の結合又は線状もしくは分岐状アルキレン鎖である;)
の化合物、又はその立体異性体、エナンチオマー、もしくは互変異性体、もしくはそれらの混合物、又はそれらの医薬として許容し得る塩もしくは溶媒和物を対象とする。
別の態様において、本発明は、医薬として許容し得る賦形剤、担体、及び/又は希釈剤、並びに式(I)の化合物、又はその立体異性体、エナンチオマー、もしくは互変異性体、もしくはそれらの混合物;又はそれらの医薬として許容し得る塩もしくは溶媒和物を含む組成物を対象とする。
別の態様において、本発明は、哺乳動物において炎症及び/又は疼痛を治療するための方法であって、有効量の上述の式(I)の化合物、又はその立体異性体、エナンチオマー、もしくは互変異性体、もしくはそれらの混合物;又はそれらの医薬として許容し得る塩もしくは溶媒和物を、それを必要としている該哺乳動物に投与することを含む、前記方法を対象とする。
別の態様において、本発明は、哺乳動物において炎症及び/又は疼痛を治療するための方法であって、有効量の上述の式(I)の化合物、又はその立体異性体、エナンチオマー、もしくは互変異性体、もしくはそれらの混合物;又はそれらの医薬として許容し得る塩もしくは溶媒和物を含む組成物を、それを必要としている該哺乳動物に投与することを含む、前記方法を対象とする。
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物、又はその立体異性体、エナンチオマー、もしくは互変異性体、もしくはそれらの混合物;又はそれらの医薬として許容し得る塩もしくは溶媒和物を調製する方法を対象とする。
別の態様において、本発明は、炎症及び/又は疼痛の治療のための薬品の調製における、上述の本発明の化合物、又はその立体異性体、エナンチオマー、もしくは互変異性体、もしくはそれらの混合物、又はそれらの医薬として許容し得る塩もしくは溶媒和物の使用、又は医薬として許容し得る賦形剤、及び上述の本発明の化合物、又はその立体異性体、エナンチオマー、もしくは互変異性体、もしくはそれらの混合物、又はそれらの医薬として許容し得る塩もしくは溶媒和物を含む医薬組成物の使用を対象とする。
これらの態様およびその実施態様が、以下においてより詳細に記載される。この目的のために、ある種の背景情報、手順、化合物、及び/又は組成物をより詳細に説明するさまざまな引例が、本明細書に記載され、それぞれが、その全体が引用により本明細書に組み込まれる。
(発明の詳細な説明)
(定義)
本明細書及び添付の特許請求の範囲で用いられる場合、そうではないと明記されない限り、以下の用語は、示された意味を有する:
「オキソ」は、=Oを指す。
「シアノ」は、-CNを指す。
「ニトロ」は、-NO2を指す。
「ヒドロキシ」又は「ヒドロキシル」は、-OHを指す。
「アルキル」は、炭素原子及び水素原子のみからなり、不飽和を含まず、1〜12個の炭素原子、好ましくは、1〜10個の炭素原子、より好ましくは、1〜8個の炭素原子、最も好ましくは、1〜6個の炭素原子を有し、かつ分子の残りの部分に、単結合によって結合している線状又は分岐状の炭化水素鎖ラジカル、例えば、メチル、エチル、n-プロピル、1-メチルエチル(イソプロピル)、n-ブチル、n-ペンチル、1,1-ジメチルエチル(t-ブチル)、3-メチルヘキシル、2-メチルヘキシル、6-メチルヘプタン-2-イル、5-エチル-6-メチルヘプタン-2-イルなどを指す。明細書に明確に記載されている場合、アルキル基は、以下の基:アルキル、ハロ、ハロアルキル、シアノ、ニトロ、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、オキソ、トリメチルシラニル、-OR20、-OC(O)-R20、-N(R20)2、-C(O)R20、-C(O)OR20、-C(O)N(R20)2、-N(R20)C(O)OR22、-N(R20)C(O)R22、-N(R20)S(O)pR22(式中、pは、1〜2である)、-S(O)pOR22(式中、pは、1〜2である)、-S(O)tR22(式中、tは、0〜2である)、及び-S(O)pN(R20)2(式中、pは、1〜2である)(式中、各R20は独立に、水素、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリール、又はヘテロアリールアルキルであり;かつ各R22は、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリール、又はヘテロアリールアルキルである)のうちの1つで任意に置換されていてもよい。本発明において、R4a及びR4bのアルキル基は、1〜10個の炭素を有するものと定義され、R5のアルキル基は、1〜3個の炭素を有するものと定義される。
「アルケニル」は、炭素原子及び水素原子のみからなり、少なくとも1つの二重結合を含み、2〜12個の炭素原子、好ましくは、1〜8個の炭素原子を有し、かつ単結合によって分子の残りの部分に結合している線状又は分岐状の炭化水素鎖ラジカル基、例えば、エテニル、プロパ-1-エニル、ブタ-1-エニル、ペンタ-1-エニル、ペンタ-1,4-ジエニルなどを指す。明細書に明確に記載されている場合、アルケニル基は、以下の基:アルキル、ハロ、ハロアルキル、シアノ、ニトロ、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、オキソ、トリメチルシラニル、-OR20、-OC(O)-R20、-N(R20)2、-C(O)R20、-C(O)OR20、-C(O)N(R20)2、-N(R20)C(O)OR22、-N(R20)C(O)R22、-N(R20)S(O)pR22(式中、pは、1〜2である)、-S(O)pOR22(式中、pは、1〜2である)、-S(O)tR22(式中、tは、0〜2である)、及び-S(O)pN(R20)2(式中、pは、1〜2である)(式中、各R20は、独立に、水素、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリール、又はヘテロアリールアルキルであり;かつ各R22は、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリール、又はヘテロアリールアルキルである)のうちの1つで任意に置換されていてもよい。
「アルキレン」、又は「アルキレン鎖」は、分子の残りの部分をラジカル基に連結している、炭素及び水素のみからなり、不飽和を含まず、かつ1〜12個の炭素原子を有する線状又は分岐状二価の炭化水素鎖、例えば、-CH2-、-CH2-CH2-、-CH2-CH2-CH2-などを指す。アルキレン鎖は、分子の残りの部分に単結合によって結合し、ラジカル基に単結合によって結合する。ラジカル基は、アルキレン鎖内の任意の炭素に結合させることができる。明細書に明確に記載されている場合、アルキレン鎖は、以下の基:アルキル、アルケニル、ハロ、シアノ、ニトロ、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、オキソ、トリメチルシラニル、-OR20、-OC(O)-R20、-N(R20)2、-C(O)R20、-C(O)OR20、-C(O)N(R20)2、-N(R20)C(O)OR22、-N(R20)C(O)R22、-N(R20)S(O)pR22(式中、pは、1〜2である)、-S(O)pOR22(式中、pは、1〜2である)、-S(O)tR22(式中、tは、0〜2である)、及び-S(O)pN(R20)2(式中、pは、1〜2である)(式中、各R20は、独立に、水素、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリール、又はヘテロアリールアルキルであり;かつ各R22は、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリール、又はヘテロアリールアルキルである)のうちの1つで任意に置換されていてもよい。
「アルキリデン」は、炭素及び水素のみからなり、少なくとも1つの二重結合を含み、1〜7個の炭素原子を有し、かつ分子の残りの部分に二重結合によって結合している線状又は分岐状の炭化水素ラジカル基、例えば、メチレン、エチリデン、プロピリデンなどを指す。明細書に明確に記載されている場合、アルキリデンラジカルは、以下の基:アルキル、ハロ、ハロアルキル、シアノ、ニトロ、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、オキソ、トリメチルシラニル、-OR20、-OC(O)-R20、-N(R20)2、-C(O)R20、-C(O)OR20、-C(O)N(R20)2、-N(R20)C(O)OR22、-N(R20)C(O)R22、-N(R20)S(O)pR22(式中、pは、1〜2である)、-S(O)pOR22(式中、pは、1〜2である)、-S(O)tR22(式中、tは、0〜2である)、及び-S(O)pN(R20)2(式中、pは、1〜2である)(式中、各R20は、独立に、水素、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリール、又はヘテロアリールアルキルであり;かつ各R22は、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリール、又はヘテロアリールアルキルである)のうちの1つで任意に置換されていてもよい。
「アリール」は、水素、6〜18個の炭素原子、及び少なくとも1個の芳香環を含む炭化水素環系ラジカルを指す。本発明において、アリールラジカルは、単環式、二環式、三環式、又は四環式環系であってよく、これは、縮合又は架橋した環系を含み得る。アリールラジカルとしては、アセアントリレン、アセナフチレン、アセフェナントリレン、アントラセン、アズレン、ベンゼン、クリセン、フルオランテン、フルオレン、as-インダセン、s-インダセン、インダン、インデン、ナフタレン、フェナレン、フェナントレン、プレイアデン、ピレン、及びトリフェニレンから誘導されるアリールラジカルが挙げられるが、これらに限定されない。明細書に明確に記載されている場合、アリール基は、アルキル、アルケニル、ハロ、ハロアルキル、シアノ、ニトロ、アリール、アラルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、-R21-OR20、-R21-OC(O)-R20、-R21-N(R20)2、-R21-C(O)R20、-R21-C(O)OR20、-R21-C(O)N(R20)2、-R21-N(R20)C(O)OR22、-R21-N(R20)C(O)R22、-R21-N(R20)S(O)pR22(式中、pは、1〜2である)、-R21-N=C(OR20)R20、-R21-S(O)pOR22(式中、pは、1〜2である)、-R21-S(O)tR22(式中、tは、0〜2である)、及び-R21-S(O)pN(R20)2(式中、pは、1〜2である)(式中、各R20は、独立に、水素、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリール、又はヘテロアリールアルキルであり;各R21は、独立に、直接の結合又は線状もしくは分岐状アルキレン鎖であり;かつ各R22は、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリール、又はヘテロアリールアルキルである)からなる群から独立に選択される1つ以上の置換基によって任意に置換されていてもよい。
「アラルキル」は、式-Rb-Rc(式中、Rbは、上で定義された通りのアルキレン鎖であり、かつRcは、1つ以上の上で定義された通りのアリールラジカル、例えば、ベンジル、ジフェニルメチルなどである)のラジカルを指す。明細書に明確に記載されている場合、アラルキルラジカルのアルキレン鎖部分は、任意に置換されたアルキレン鎖に対して上で説明されたように任意に置換されていてもよい。明細書に明確に記載されている場合、アラルキルラジカルのアリール部分は、任意に置換されたアリール基に対して上で説明されたように任意に置換されていてもよい。
「シクロアルキル」は、炭素原子及び水素原子のみからなり、縮合又は架橋した環系を含んでいてもよく、3〜15個の炭素原子を有し、好ましくは、3〜10個の炭素原子を有し、かつ飽和又は不飽和であり、かつ単結合によって分子の残りの部分に結合している安定な非芳香族単環式又は多環式炭化水素ラジカルを指す。単環式ラジカルとしては、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル,シクロへプチル、及びシクロオクチルが挙げられる。多環式ラジカルとしては、例えば、アダマンチル、ノルボルニル、デカリニルなどが挙げられる。明細書に明確に記載されている場合、シクロアルキル基は、アルキル、ハロ、ハロアルキル、シアノ、ニトロ、オキソ、アリール、アラルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、-R21-OR20、-R21-OC(O)-R20、-R21-N(R20)2、-R21-C(O)R20、-R21-C(O)OR20、-R21-C(O)N(R20)2、-R21-N(R20)C(O)OR22、-R21-N(R20)C(O)R22、-R21-N(R20)S(O)pR22(式中、pは、1〜2である)、-R21-N=C(OR20)R20、-R21-S(O)pOR22(式中、pは、1〜2である)、-R21-S(O)tR22(式中、tは、0〜2である)、及び-R21-S(O)pN(R20)2(式中、pは、1〜2である)(式中、各R20は、独立に、水素、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリール、又はヘテロアリールアルキルであり;各R21は、独立に、直接の結合又は線状もしくは分岐状アルキレン鎖であり;かつ各R22は、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリール、又はヘテロアリールアルキルである)からなる群から独立に選択される1つ以上の置換基によって任意に置換されていてもよい。
「シクロアルキルアルキル」は、式-RbRg(式中、Rbは、上で定義された通りのアルキレン鎖であり、Rgは、上で定義された通りのシクロアルキルラジカルである)のラジカルを指す。明細書に明確に記載されている場合、アルキレン鎖及び/又はシクロアルキルラジカルは、任意に置換されたアルキレン鎖及び任意に置換されたシクロアルキルに対して上で定義されたように任意に置換されていてもよい。
「ハロ」は、ブロモ、クロロ、フルオロ、又はヨードを指す。
「ハロアルキル」は、上で定義されたようなアルキルラジカルであって、上で定義されたような1個以上のハロラジカルによって置換された、前記アルキルラジカル、例えば、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、トリクロロメチル、2,2,2-トリフルオロエチル、1-フルオロメチル-2-フルオロエチル、3-ブロモ-2-フルオロプロピル、1-ブロモメチル-2-ブロモエチルなどを指す。ハロアルキルラジカルのアルキル部分は、アルキル基に対して上で定義されたように任意に置換されていてもよい。
「ヘテロシクリル」は、2〜12個の炭素原子及び窒素、酸素、及び硫黄からなる群から選択される1〜6個のヘテロ原子からなる安定な3〜18員の非芳香環ラジカルを指す。本明細書において明確に別段の記載がない限り、ヘテロシクリルラジカルは、スピロ、縮合、又は架橋環系を含んでもよい単環式、二環式、三環式、又は四環式環系であってよく;かつヘテロシクリルラジカル中の窒素、炭素、又は硫黄原子は、任意に酸化されていてもよく;窒素原子は、任意に四級化されていてもよく;かつヘテロシクリルラジカルは、部分的に又は完全に飽和していてもよい。そのようなヘテロシクリルラジカルの例としては、ジオキソラニル、ジオキシニル、チエニル[1,3]ジチアニル、デカヒドロイソキノリル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、イソチアゾリジニル、イソオキサゾリジニル、モルホリニル、オクタヒドロインドリル、オクタヒドロイソインドリル、2-オキソピペラジニル、2-オキソピペリジニル、2-オキソピロリジニル、オキサゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、4-ピペリドニル、ピロリジニル、ピラゾリジニル、キヌクリジニル、チアゾリジニル、1,2,4-チアジアゾール-5(4H)-イリデン、テトラヒドロフリル、トリオキサニル、トリチアニル、トリアジナニル、テトラヒドロピラニル、チオモルホリニル、チアモルホリニル、1-オキソ-チオモルホリニル、及び1、1-ジオキソ-チオモルホリニルが挙げられるが、これらに限定されない。明細書に明確に記載されている場合、ヘテロシクリル基は、アルキル、アルケニル、ハロ、ハロアルキル、シアノ、オキソ、チオキソ、ニトロ、アリール、アラルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、任意に置換されたヘテロシクリル、任意に置換されたヘテロシクリルアルキル、任意に置換されたヘテロアリール、任意に置換されたヘテロアリールアルキル、-R21-OR20、-R21-OC(O)-R20、-R21-N(R20)2、-R21-C(O)R20、-R21-C(O)OR20、-R21-C(O)N(R20)2、-R21-N(R20)C(O)OR22、-R21-N(R20)C(O)R22、-R21-N(R20)S(O)pR22(式中、pは、1〜2である)、-R21-N=C(OR20)R20、-R21-S(O)pOR22(式中、pは、1〜2である)、-R21-S(O)tR22(式中、tは、0〜2である)、及び-R21-S(O)pN(R20)2(式中、pは、1〜2である)(式中、各R20は、独立に、水素、アルキル、アルケニル、ハロアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリール、又はヘテロアリールアルキルであり;各R21は、独立に、直接の結合又は線状もしくは分岐状アルキレン鎖であり;かつ各R22は、アルキル、アルケニル、ハロアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリール、又はヘテロアリールアルキルであり、かつヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリール、及びヘテロアリールアルキル置換基上の任意の置換基は、アルキル、ハロ、又はハロアルキルから選択される)からなる群から選択される1つ以上の置換基によって任意に置換されていてもよい。
「ヘテロシクリルアルキル」は、Rbが、上で定義された通りのアルキレン鎖であり、かつRhが、上で定義された通りのヘテロシクリルラジカルであり、かつ該ヘテロシクリルが、含窒素ヘテロシクリルである場合には、該ヘテロシクリルは、窒素原子でアルキルラジカルに結合していてもよい、式-RbRhのラジカルを指す。明細書に明確に記載されている場合、ヘテロシクリルアルキルラジカルのアルキレン鎖は、任意に置換されたアルキレン鎖に対して上で定義されたように、任意に置換されていてもよい。明細書に明確に記載されている場合、ヘテロシクリルアルキルラジカルのヘテロシクリル部分は、任意に置換されたヘテロシクリル基に対して上で定義されたように、任意に置換されていてもよい。
「ヘテロアリール」は、水素原子、1〜13個の炭素原子、窒素、酸素、及び硫黄からなる群から選択される1〜6個のヘテロ原子、及び少なくとも1個の芳香環を含む5〜14員の環系ラジカルを指す。本発明において、ヘテロアリールラジカルは、縮合又は架橋した環系を含んでもよい、単環式、二環式、三環式、又は四環式環系であってよく;かつヘテロアリールラジカル中の窒素、炭素、又は硫黄原子は、任意に酸化されていてもよく;かつ窒素原子は、任意に四級化されていてもよい。例としては、アゼピニル、アクリジニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾ[d]イミダゾリル、ベンゾイミダゾピリミジニル、ベンゾ[4,5]イミダゾ[1,2-a]ピリミジニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾインドリル、ベンゾジオキソリル、ベンゾフラニル、ベンゾオキサゾリル(benzooxazolyl)、ベンゾチアゾリル、ベンゾ[d]イソオキサゾリル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾ[b][1,4]ジオキセピニル、1,4-ベンゾジオキサニル、ベンゾナフトフラニル、ベンゾオキサゾリル(benzoxazolyl)、ベンゾジオキソリル、ベンゾジオキシニル、ベンゾピラニル、ベンゾピラノノニル、ベンゾフラニル、ベンゾフラノニル、ベンゾチエニル(ベンゾチオフェニル)、ベンゾトリアゾリル、ベンゾ[4,6]イミダゾ[1,2-a]ピリジニル、ベンゾオキサゾリノニル、ベンズイミダゾールチオニル、カルバゾリル、シンノリニル、ジベンゾフラニル、ジベンゾチオフェニル、フラニル、フラノニル、イソチアゾリル、イミダゾ[1,2-a]ピリジニル、イミダゾ[1,2-a]ピリミジニル、イミダゾ[1,2-a]ピラジニル、イミダゾ[1,5-a]ピラジニル、イミダゾリル、インドリル、インダゾリル、イソインドリル、インドリニル、イソインドリニル、イソキノリル、インドリジニル、イソオキサゾリル、ナフチリジニル、オキサジアゾリル、2-オキソアゼピニル、オキサゾリル、オキシラニル、1-オキシドピリジニル、1-オキシドピリミジニル、1-オキシドピラジニル、1-オキシドピリダジニル、1-フェニル-1H-ピロリル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル、フタラジニル、プテリジニル、プテリジノニル、プリニル、ピロリル、ピラゾリル、ピリジニル、ピリジノニル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリミジノニル、ピリダジニル、ピリド[2,3-d]ピリミジノニル、ピラゾロ[1,5-a]ピリミジニル、キナゾリニル、キナゾリノニル、キノキサリニル、キノキサリノニル、キノリニル、イソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、チアゾリル、チアジアゾリル、チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-オニル、チエノ[2,3-d]ピリミジン-4-オニル、トリアゾリル、テトラゾリル、トリアジニル、及びチオフェニル(すなわち、チエニル)が挙げられるが、これらに限定されない。明細書に明確に記載されている場合、ヘテロアリール基は、アルキル、アルケニル、ハロ、ハロアルキル、シアノ、オキソ、チオキソ、ニトロ、チオキソ、アリール、アラルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、-R21-OR20、-R21-OC(O)-R20、-R21-N(R20)2、-R21-C(O)R20、-R21-C(O)OR20、-R21-C(O)N(R20)2、-R21-N(R20)C(O)OR22、-R21-N(R20)C(O)R22、-R21-N(R20)S(O)pR22(式中、pは、1〜2である)、-R21-N=C(OR20)R20、-R21-S(O)pOR22(式中、pは、1〜2である)、-R21-S(O)tR22(式中、tは、0〜2である)、及び-R21-S(O)pN(R20)2(式中、pは、1〜2である)(式中、各R20は、独立に、水素、アルキル、アルケニル、ハロアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリール、又はヘテロアリールアルキルであり;各R21は、独立に、直接の結合又は線状もしくは分岐状アルキレン鎖であり;かつ各R22は、アルキル、アルケニル、ハロアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリール、又はヘテロアリールアルキルである)からなる群から選択される1つ以上の置換基によって任意に置換されていてもよい。
「N-ヘテロアリール」は、少なくとも1個の窒素を含む上で定義されたようなヘテロアリールラジカルを指す。N-ヘテロアリールの分子の残りの部分への結合点は、N-ヘテロアリール中の窒素原子又は炭素原子を介するものとすることができる。明細書に明確に記載されている場合、N-ヘテロアリールラジカルは、任意に置換されたヘテロアリールラジカルに対して上で説明したように任意に置換されていてもよい。
「ヘテロアリールアルキル」は、式-RbRi(式中、Rbは、上で定義された通りのアルキレン鎖であり、かつRiは、上で定義された通りのヘテロアリールラジカルである)のラジカルを指す。明細書に明確に記載されている場合、ヘテロアリールアルキルラジカルのヘテロアリール部分は、任意に置換されたヘテロアリール基に対して上で定義されたように任意に置換されていてもよい。明細書に明確に記載されている場合、ヘテロアリールアルキルラジカルのアルキレン鎖部分は、任意に置換されたアルキレン鎖に対して上で定義されたように、任意に置換されていてもよい。
「縮合した」は、本発明の化合物内の既存の環構造に縮合した、本明細書に記載される任意の環構造を指す。縮合環が、ヘテロシクリル環又はヘテロアリール環である場合、縮合したヘテロシクリル環又は縮合したヘテロアリール環の一部となる既存の環構造上の任意の炭素原子を、窒素原子と置き換え得る。
「安定化合物」及び「安定構造」は、反応混合物からの有用な精製度合いまでの単離及び有効な治療薬剤への製剤化に耐え得るほどに十分に強い化合物を指すことを意味する。
「哺乳動物」は、ヒト、並びに実験動物及びペット(例えば、ネコ、イヌ、ブタ、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ウサギ)などの飼育動物、及び野生動物などの非飼育動物の双方などを含む。
「任意の」又は「任意に」は、それに続き記載される状況の事象が、発生しても発生しなくてもよいことを意味し、この記載が、該事象又は状況が発生する場合及びそれが発生しない場合を含むことを意味する。例えば、「任意に置換されたアリール」は、該アリールラジカルが、置換されていてもされていなくてもよいことを意味し、該記載が、置換されたアリールラジカル及び置換を有しない(「非置換の」)アリールラジカルの双方を含むことを意味する。官能基が、「任意に置換される」ものとして記載され、次に、該官能基上の置換基も、「任意に置換される」場合などにおいては、本発明において、そのような繰返しは、5回に制限され、好ましくは、そのような繰返しは、2回に制限される。
「医薬として許容し得る担体、希釈剤、又は賦形剤」は、限定されるものではないが、ヒト又は飼育動物における使用に許容し得るものとして米国食品医薬品局によって承認されている、任意のアジュバント、担体、賦形剤、滑剤、甘味剤、希釈剤、防腐剤、色素/着色料、風味増強剤、界面活性剤、湿潤剤、分散剤、懸濁化剤、安定化剤、等張化剤、溶媒、又は乳化剤を含む。
「医薬として許容し得る塩」は、酸付加塩及び塩基付加塩の双方を含む。
「医薬として許容し得る酸付加塩」は、遊離塩基の生物学的有効性及び性質を保持しており、生物学的又はその他の点で望ましくないものではなく、これらに限定されないが、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などの無機酸、及びこれらに限定されないが、酢酸、2,2-ジクロロ酢酸、アジピン酸、アルギン酸、アスコルビン酸、アスパラギン酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、4-アセトアミド安息香酸、樟脳酸、カンファー-10-スルホン酸、カプリン酸、カプロン酸、カプリル酸、炭酸、桂皮酸、クエン酸、シクラミン酸、ドデシル硫酸、エタン-1,2-ジスルホン酸、エタンスルホン酸、2-ヒドロキシエタンスルホン酸、ギ酸、フマル酸、ガラクタル酸、ゲンチジン酸、グルコヘプトン酸、グルコン酸、グルクロン酸、グルタミン酸、グルタル酸、2-オキソ-グルタル酸、グリセロリン酸、グリコール酸、馬尿酸、イソ酪酸、乳酸、ラクトビオン酸、ラウリン酸、マレイン酸、リンゴ酸、マロン酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、粘液酸、ナフタレン-1,5-ジスルホン酸、ナフタレン-2-スルホン酸、1-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸、ニコチン酸、オレイン酸、オロト酸、シュウ酸、パルミチン酸、パモ酸、プロピオン酸、ピログルタミン酸、ピルビン酸、サリチル酸、4-アミノサリチル酸、セバシン酸、ステアリン酸、コハク酸、酒石酸、チオシアン酸、p-トルエンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、ウンデシレン酸などの有機酸と形成される塩を指す。
「医薬として許容し得る塩基付加塩」は、遊離酸の生物学的有効性及び性質を保持しており、生物学的又はその他の点で望ましくないものではない塩を指す。これらの塩は、遊離酸への無機塩基又は有機塩基の添加によって調製される。無機塩基から誘導される塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、アンモニウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、鉄塩、亜鉛塩、銅塩、マンガン塩、アルミニウム塩などが挙げられるが、これらに限定されない。好ましい無機塩は、アンモニウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、及びマグネシウム塩である。有機塩基から誘導される塩としては、アンモニア、イソプロピルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、ジエタノールアミン、エタノールアミン、デアノール、2-ジメチルアミノエタノール、2-ジエチルアミノエタノール、ジシクロヘキシルアミン、リジン、アルギニン、ヒスチジン、カフェイン、プロカイン、ヒドラバミン、コリン、ベタイン、ベネタミン、ベンザチン、エチレンジアミン、グルコサミン、メチルグルカミン、テオブロミン、トリエタノールアミン、トロメタミン、プリン、ピペラジン、ピペリジン、N-エチルピペリジン、ポリアミン樹脂などの、一級、二級、及び三級アミン、天然に存在する置換アミンを含む置換アミン、環状アミン、及び塩基性イオン交換樹脂の塩が挙げられるが、これらに限定されない。特に好ましい有機塩基は、イソプロピルアミン、ジエチルアミン、エタノールアミン、トリメチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、コリン、及びカフェインである。
多くの場合、結晶化は、本発明の化合物の溶媒和物を生じさせる。本明細書で使用される、「溶媒和物」という用語は、1個以上の本発明の化合物の分子を1個以上の溶媒の分子と共に含む集合体を指す。溶媒は、水であってもよく、その場合、溶媒和物は、水和物であり得る。あるいは、溶媒は、有機溶媒であってもよい。従って、本発明の化合物は、一水和物、二水和物、半水和物、セスキ水和物、三水和物、四水和物などを含む水和物、及び対応する溶媒和された形態として存在し得る。本発明の化合物は、真の溶媒和物であってよいが、別の場合には、本発明の化合物は、付随的な(adventitious)水を保持していてもよく、又は水といくらかの付随的な溶媒の混合物であってもよい。更に、本発明の化合物の結晶形の一部は、多形として存在し得、これは、本発明に含まれる。
「医薬組成物」は、本発明の化合物と、哺乳動物、例えば、ヒトへの生理活性な化合物の送達のために本技術分野において一般的に受け入れられている媒体との製剤を指す。そのような媒体には、そのための医薬として許容し得る担体、希釈剤、又は賦形剤の全てが含まれる。
「治療有効量」は、哺乳動物、好ましくは、ヒトに投与された場合に、哺乳動物、好ましくは、ヒトにおける炎症及び/又は疼痛の以下に定義されるような治療を達成するのに十分な本発明の化合物の量を指す。「治療有効量」を構成する本発明の化合物の量は、化合物、炎症及び/又は疼痛及びその重症度、投与様式、並びに治療される哺乳動物の年齢に応じて変化するものであるが、自身の知識及び本件開示を考慮して当業者によりルーチンに決定することができる。
本明細書で使用される「治療すること」又は「治療」は、炎症及び/又は疼痛を有する哺乳動物、好ましくは、ヒトにおける該炎症及び/又は疼痛の治療を含み、以下:
(a)哺乳動物において炎症及び/又は疼痛が生じるのを、特に、そのような哺乳動物が、該疾病にかかりやすいが、まだそれを有すると診断されていない場合に予防すること;
(b)炎症及び/又は疼痛を阻害すること、すなわち、その進展を停止させること;
(c)炎症及び/又は疼痛を緩和させること(又は改善すること)、すなわち、炎症及び/又は疼痛の退縮を引き起こすこと;又は
(d)炎症及び/又は疼痛に起因する症状を緩和すること(又は改善すること)、例えば、基礎疾患又は状態に対処することなく炎症及び/又は疼痛を緩和することを含む。
本明細書で使用される、「疾患」及び「状態」という用語は、互換的に用いられることがあり、又は特定の疾病又は状態が、既知の原因となる主体がないがない可能性があり(したがって、病因がまだ判明しておらず)、従って、それが、疾患として未だ認識されていないが、望ましくない状態又は症候群としてのみ認識されており、ここで、多かれ少なかれ特定の組の症状が、臨床医によって確認されている点で異なることもある。
本発明の化合物、又はその医薬として許容し得る塩、又はその溶媒和物は、1つ以上の不斉中心を含んでいてもよく、従って、(R)-又は(S)-として、又は、アミノ酸については(D)-又は(L)-として絶対立体化学の観点で定義され得るエナンチオマー、ジアステレオマー、及び他の立体異性形態を生じ得る。本発明の化合物は、軸不斉を有することもあり、これは、アトロプ異性体をもたらし得る。本発明は、全てのそのような可能な異性体、並びにそれらのラセミ体及び光学的に純粋な形態を含むことを意図している。光学活性な(+)及び(-)、(R)-及び(S)-、又は(D)-及び(L)-異性体は、キラル合成素子又はキラル試薬を用いて調製し得るか、又は従来技術、例えば、クロマトグラフィー及び分別再結晶を用いて分離し得る。個々のエナンチオマーの調製/単離のための従来技術としては、適当な光学的に純粋な前駆体からのキラル合成、又は例えば、キラル高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いるラセミ化合物(又は塩又は誘導体のラセミ化合物)の分割が挙げられる。本明細書に記載される化合物が、オレフィン性の二重結合又は他の幾何不斉中心を含む場合であって、かつ別途指定されない限り、該化合物は、E及びZ幾何異性体の双方を含むことが意図される。同様に、全ての互変異性体も、含まれることが意図される。
「立体異性体」は、同じ結合で結合した同じ原子で作られるが、交換可能ではない異なる三次元構造を有する化合物を指す。本発明は、さまざまな立体異性体及びそれらの混合物を企図しており、それらの分子が、互いの重ね合わせることのできない鏡像である2つの立体異性体を指すエナンチオマーを含む。エナンチオマー及び立体異性体の構造及び性質の詳細な説明については、例えば、Smith, M.B.及びJ. Marchの文献「マーチの上級有機化学:反応、機構、及び構造(March's Advanced Organic Chemistry: Reactions, Mechanisms, and Structure)」、第6版(Wiley、2007))を参照されたい。
「互変異性体」は、分子の1つの原子から同じ分子の別の原子へのプロトンシフトを指す。本発明は、任意の上述の化合物の互変異性体を含む。
ある炭素は本発明の化合物の式中の数字によって識別される。本明細書における目的のために、式(I)中の番号14の炭素は、本明細書において、C14として示され、番号16の炭素は、本明細書においてC16として示され、他も同様である。これらの数字は、本明細書で与えられる化合物名の位置と同じであってもなくてもよい。
置換基が、置換されているものとして示される場合、例えば、-R8-OR6などの場合、該置換基が、該置換基の任意の炭素において示された置換基によって置換され得ることが理解される。したがって、例えば、-R8-OR6置換基中のR8が、アルキレン鎖である場合、該-R8-OR6基中の-OR6基は、該R8アルキレン鎖中の任意の炭素上に存在し得る。
本明細書で使用される化学命名プロトコール及び構造の図は、ChemDraw 17.0ソフトウェアプログラムを用いるI.U.P.A.C.命名法システムの改良形態であり、ここで、本発明の化合物は、本明細書において、中心的なコア構造の誘導体として命名される。本明細書において採用される複雑な化学名については、置換基は、それが結合している基の前に示される。例えば、シクロプロピルエチルは、シクロプロピル置換基と共にエチル骨格を含む。化学構造の図においては、原子価を満たすように十分な水素原子に結合していると想定される一部の炭素原子を除き、全ての結合が特定される。
したがって、例えば、
Figure 2021521269
が、縮合したピラゾリルであり、R1が、水素であり、R2が、ヒドロキシであり、R3が、ヒドロキシであり、R4aが、(2S,5R)-5-エチル-3-ヒドロキシ-6-メチルヘプタン-2-イルであり、R4bが、水素であり、かつR5が、メチルである式(I)の化合物、すなわち、以下の構造の化合物:
Figure 2021521269
は、本明細書において、(1R,3aS,3bS,4R,5R,5aS,10aR,10bS,12aR)-1-((2S,5R)-5-エチル-3-ヒドロキシ-6-メチルヘプタン-2-イル)-10a,12a-ジメチル-1,2,3,3a,3b,4,5,5a,6,7,10,10a,10b,11,12,12a-ヘキサデカヒドロシクロペンタ[5,6]ナフト[1,2-f]インダゾール-4,5-ジオールとして命名される。
(発明の実施態様)
上の発明の概要で記載した本発明のさまざまな態様のうちで、ある種の実施態様が好ましい。
上の発明の概要において説明したような式(I)の化合物、又はその立体異性体、エナンチオマー、もしくは互変異性体、もしくはそれらの混合物、又はその医薬として許容し得る塩もしくは溶媒和物のうちの、第1の実施態様は、
Figure 2021521269
が、任意に置換された縮合した5又は6員のN-ヘテロアリールであり;
R1が、水素又は-OR6であり;
R2が、-OR6であり;
R3が、-OR6であり;
R4aが、水素、アルキル、アルケニル、-R8-OR6、任意に置換されたアリール、又は任意に置換されたヘテロアリールであり;
R4bが、水素、アルキル、-OR6、又はC16の炭素への直接の結合であり;
R5が、アルキル又はC14の炭素への直接の結合であり;
各R6が独立に、水素又はアルキルから選択され;
各R7が独立に、水素又はアルキルから選択され;かつ
R8が、直接の結合又は線状もしくは分岐状アルキレン鎖である、
式(I)の化合物である。
本実施態様のうちの、一実施態様は、
Figure 2021521269
が、任意に置換された縮合した5又は6員のN-ヘテロアリールであり;
R1が、水素又は-OR6であり;
R2が、-OR6であり;
R3が、-OR6であり;
R4aが、水素、アルキル、アルケニル、又は-R8-OR6であり;
R4bが、水素、アルキル、-OR6、又はC16の炭素への直接の結合であり;
R5が、アルキル又はC14の炭素への直接の結合であり;
各R6が独立に、水素又はアルキルから選択され;
各R7が独立に、水素又はアルキルから選択され;かつ
R8が、直接の結合又は線状もしくは分岐状アルキレン鎖である、
式(I)の化合物である。
本実施態様の一実施態様は、
Figure 2021521269
が、アルキル、ハロアルキル、-C(O)OR7、-N(R7)2、-C(O)N(R7)2又は任意に置換されたアリールから選択される1つ以上の置換基によって任意に置換された縮合した5員のN-ヘテロアリールであり;
R1が、水素又は-OR6であり;
R2が、-OR6であり;
R3が、-OR6であり;
R4aが、水素、アルキル、アルケニル、又は-R8-OR6であり;
R4bが、水素、アルキル、-OR6、又はC16の炭素への直接の結合であり;
R5が、アルキル又はC14の炭素への直接の結合であり;
各R6が独立に、水素又はアルキルから選択され;
各R7が独立に、水素又はアルキルから選択され;かつ
R8が、直接の結合又は線状もしくは分岐状アルキレン鎖である、
式(I)の化合物である。
本実施態様のうちの一実施態様は、
Figure 2021521269
が、それぞれが、アルキル、ハロアルキル、-C(O)OR7、-N(R7)2、-C(O)N(R7)2又は任意に置換されたアリールから選択される1つ以上の置換基によって任意に置換されたピラゾリル、イソオキサゾリル、又はチアジアゾリルであり;
R1が、水素又は-OR6であり;
R2が、-OR6であり;
R3が、-OR6であり;
R4aが、水素、アルキル、アルケニル、又は-R8-OR6であり;
R4bが、水素、アルキル、-OR6、又はC16の炭素への直接の結合であり;
R5が、アルキル又はC14の炭素への直接の結合であり;
各R6が独立に、水素又はアルキルから選択され;
各R7が独立に、水素又はアルキルから選択され;かつ
R8が、直接の結合又は線状もしくは分岐状アルキレン鎖である、
式(I)の化合物である。
本実施態様のうちの、一実施態様は、以下:
(1R,3aS,3bS,4R,5R,5aS,10aR,10bS,12aR)-8-アミノ-10a,12a-ジメチル-1-((R)-6-メチルヘプタン-2-イル)-2,3,3a,3b,4,5,5a,6,10,10a,10b,11,12,12a-テトラデカヒドロ-1H-シクロペンタ[7,8]フェナントロ[2,3-d]チアゾール-4,5-ジオール
(1S,3aS,3bR,4R,5R,5aS,10aR,10bS,12aS)-1,10a,12a-トリメチル-1,2,3,3a,3b,4,5,5a,6,7,10,10a,10b,11,12,12a-ヘキサデカヒドロシクロペンタ[5,6]ナフト[1,2-f]インダゾール-1,4,5-トリオール;
(3aS,3bR,4R,5R,5aS,10aR,10bS,12aR)-10a,12a-ジメチル-3,3a,3b,4,5,5a,6,7,10,10a,10b,11,12,12a-テトラデカヒドロシクロペンタ[5,6]ナフト[1,2-f]インダゾール-4,5-ジオール;
(2R,4R,5R,5aS,10aR,10bS)-1,1,10a-トリメチル-1,2,3,3b,4,5,5a,6,7,10,10a,10b,11,12-テトラデカヒドロシクロペンタ[5,6]ナフト[1,2-f]インダゾール-2,4,5-トリオール;
(1R,3aS,3bS,4R,5R,5aS,10aR,10bS,12aR)-1-((2S,5R)-5-エチル-3-ヒドロキシ-6-メチルヘプタン-2-イル)-10a,12a-ジメチル-1,2,3,3a,3b,4,5,5a,6,7,10,10a,10b,11,12,12a-ヘキサデカヒドロシクロペンタ[5,6]ナフト[1,2-f]インダゾール-4,5-ジオール;
(1R,3aS,3bS,4R,5R,5aS,10aR,12aR)-10a,12a-ジメチル-1-((R)-6-メチルヘプタン-2-イル)-1,2,3,3a,3b,4,5,5a,6,7,10,10a,10b,11,12,12a-ヘキサデカヒドロシクロペンタ[5,6]ナフト[1,2-f]インダゾール-4,5-ジオール;
(1R,3aS,3bS,4R,5R,5aS,10aR,10bS,12aR)-10a,12a-ジメチル-1-((R)-6-メチルヘプタン-2-イル)-2,3,3a,3b,4,5,5a,6,10,10a,10b,11,12,12a-テトラデカヒドロ-1H-シクロペンタ[7,8]フェナントロ[2,3-d][1,2,3]チアジアゾール-4,5-ジオール;
(1R,3aS,3bS,4R,5R,5aS,10aR,10bS,12aR)-10a,12a-ジメチル-1-((R)-6-メチルヘプタン-2-イル)-2,3,3a,3b,4,5,5a,6,10,10a,10b,11,12,12a-テトラデカヒドロ-1H-シクロペンタ[7,8]フェナントロ[3,2-d]イソオキサゾール-4,5-ジオール;又は
(1R,3aS,3bS,4R,5R,5aS,10aR,10bS,12aS)-10a,12a-ジメチル-1-(プロパ-1-エン-2-イル)-1,2,3,3a,3b,4,5,5a,6,7,10,10a,10b,11,12,12a-ヘキサデカヒドロシクロペンタ[5,6]ナフト[1,2-f]インダゾール-4,5-ジオール
から選択される式(I)の化合物である。
本実施態様の別の実施態様は、
Figure 2021521269
が、アルキル、ハロアルキル、-C(O)OR7、-N(R7)2、-C(O)N(R7)2又は任意に置換されたアリールから選択される1つ以上の置換基によって任意に置換された縮合した6員のN-ヘテロアリールであり;
R1が、水素又は-OR6であり;
R2が、-OR6であり;
R3が、-OR6であり;
R4aが、水素、アルキル、アルケニル、又は-R8-OR6であり;
R4bが、水素、アルキル、-OR6、又はC16の炭素への直接の結合であり;
R5が、アルキル又はC14の炭素への直接の結合であり;
各R6が独立に、水素又はアルキルから選択され;
各R7が独立に、水素又はアルキルから選択され;かつ
R8が、直接の結合又は線状もしくは分岐状アルキレン鎖である、
式(I)の化合物である。
本実施態様のうちの、一実施態様は、
Figure 2021521269
が、それぞれが、アルキル、ハロアルキル、-C(O)OR7、-N(R7)2、-C(O)N(R7)2又は任意に置換されたアリールから選択される1つ以上の置換基によって任意に置換されたピラジニル又はピリミジニルであり;
R1が、水素又は-OR6であり;
R2が、-OR6であり;
R3が、-OR6であり;
R4aが、水素、アルキル、アルケニル、又は-R8-OR6であり;
R4bが、水素、アルキル、-OR6、又はC16の炭素への直接の結合であり;
R5が、アルキル又はC14の炭素への直接の結合であり;
各R6が独立に、水素又はアルキルから選択され;
各R7が独立に、水素又はアルキルから選択され;かつ
R8が、直接の結合又は線状もしくは分岐状アルキレン鎖である、
式(I)の化合物である。
本実施態様のうちの、一実施態様は、以下:
(1R,3aS,3bS,4R,5R,5aS,11aR,11bS,13aR)-11a,13a-ジメチル-1-((R)-6-メチルヘプタン-2-イル)-2,3,3a,3b,4,5,5a,6,11,11a,11b,12,13,13a-テトラデカヒドロ-1H-シクロペンタ[5,6]ナフト[1,2-g]キノキサリン-4,5-ジオール;
(1R,3aS,3bS,4R,5R,5aS,11aR,11bS,13aR)-8-アミノ-11a,13a-ジメチル-1-((R)-6-メチルヘプタン-2-イル)-2,3,3a,3b,4,5,5a,6,11,11a,11b,12,13,13a-テトラデカヒドロ-1H-シクロペンタ[5,6]ナフト[1,2-g]キナゾリン-4,5-ジオール;
(1R,3aS,3bS,4R,5R,5aS,11aR,11bS,13aR)-8,11a,13a-トリメチル-1-((R)-6-メチルヘプタン-2-イル)-2,3,3a,3b,4,5,5a,6,11,11a,11b,12,13,13a-テトラデカヒドロ-1H-シクロペンタ[5,6]ナフト[1,2-g]キナゾリン-4,5-ジオール;又は
(1R,3aS,3bS,4R,5R,5aS,11aR,11bS,13aR)-11a,13a-ジメチル-1-((R)-6-メチルヘプタン-2-イル)-2,3,3a,3b,4,5,5a,6,11,11a,11b,12,13,13a-テトラデカヒドロ-1H-シクロペンタ[5,6]ナフト[1,2-g]キナゾリン-4,5-ジオール
から選択される式(I)の化合物である。
上述の第1の実施態様の、別の実施態様は、
Figure 2021521269
が、任意に置換された縮合した5又は6員のN-ヘテロアリールであり;
R1が、水素又は-OR6であり;
R2が、-OR6であり;
R3が、-OR6であり;
R4aが、任意に置換されたアリール又は任意に置換されたヘテロアリールであり;
R4bが、水素、アルキル、-OR6、又はC16の炭素への直接の結合であり;
R5が、アルキル又はC14の炭素への直接の結合であり;
各R6が独立に、水素又はアルキルから選択され;かつ
各R7が独立に、水素又はアルキルから選択される、
式(I)の化合物である。
本実施態様のうちの、一実施態様は、
Figure 2021521269
が、アルキル、ハロアルキル、-C(O)OR7、-N(R7)2、-C(O)N(R7)2又は任意に置換されたアリールから選択される1つ以上の置換基によって任意に置換された縮合した5員のN-ヘテロアリールであり;
R1が、水素又は-OR6であり;
R2が、-OR6であり;
R3が、-OR6であり;
R4aが、任意に置換されたアリール又は任意に置換されたヘテロアリールであり;
R4bが、水素、アルキル、-OR6、又はC16の炭素への直接の結合であり;
R5が、アルキル又はC14の炭素への直接の結合であり;
各R6が独立に、水素又はアルキルから選択され;かつ
各R7が独立に、水素又はアルキルから選択される、
式(I)の化合物である。
本実施態様のうちの、一実施態様は、
Figure 2021521269
が、それぞれが、アルキル、ハロアルキル、-C(O)OR7、-N(R7)2、-C(O)N(R7)2又は任意に置換されたアリールから選択される1つ以上の置換基によって任意に置換されたピラゾリル又はチアジアゾリルであり;
R1が、水素又は-OR6であり;
R2が、-OR6であり;
R3が、-OR6であり;
R4aが、任意に置換されたアリール又は任意に置換されたヘテロアリールであり;
R4bが、水素、アルキル、-OR6、又はC16の炭素への直接の結合であり;
R5が、アルキル又はC14の炭素への直接の結合であり;
各R6が独立に、水素又はアルキルから選択され;かつ
各R7が独立に、水素又はアルキルから選択される、
式(I)の化合物である。
本実施態様のうちの、一実施態様は、以下:
(1S,3aS,3bR,4R,5R,5aS,10aR,10bS,12aS)-10a,12a-ジメチル-1-(チアゾール-2-イル)-1,2,3,3a,3b,4,5,5a,6,7,10,10a,10b,11,12,12a-ヘキサデカヒドロシクロペンタ[5,6]ナフト[1,2-f]インダゾール-1,4,5-トリオール;
(3aS,3bR,4R,5R,5aS,10aR,10bS,12aS)-10a,12a-ジメチル-1-フェニル-3,3a,3b,4,5,5a,6,7,10,10a,10b,11,12,12a-テトラデカヒドロシクロペンタ[5,6]ナフト[1,2-f]インダゾール-4,5-ジオール;又は
(1S,3aS,3bR,4R,5R,5aS,10aR,10bS,12aS)-10a,12a-ジメチル-1-(ピリジン-2-イル)-1,2,3,3a,3b,4,5,5a,6,7,10,10a,10b,11,12,12a-ヘキサデカヒドロシクロペンタ[5,6]ナフト[1,2-f]インダゾール-1,4,5-トリオール
から選択される式(I)の化合物である。
本実施態様のうちの、別の実施態様は、
Figure 2021521269
が、アルキル、ハロアルキル、-C(O)OR7、-N(R7)2、-C(O)N(R7)2又は任意に置換されたアリールから選択される1つ以上の置換基によって任意に置換された縮合した6員のN-ヘテロアリールであり;
R1が、水素又は-OR6であり;
R2が、-OR6であり;
R3が、-OR6であり;
R4aが、任意に置換されたアリール又は任意に置換されたヘテロアリールであり;
R4bが、水素、アルキル、-OR6、又はC16の炭素への直接の結合であり;
R5が、アルキル又はC14の炭素への直接の結合であり;
各R6が独立に、水素又はアルキルから選択され;かつ
各R7が独立に、水素又はアルキルから選択される、
式(I)の化合物である。
本実施態様のうちの、一実施態様は、
Figure 2021521269
が、それぞれが、アルキル、ハロアルキル、-C(O)OR7、-N(R7)2、-C(O)N(R7)2又は任意に置換されたアリールから選択される1つ以上の置換基によって任意に置換されたピラジニル又はピリミジニルであり;
R1が、水素又は-OR6であり;
R2が、-OR6であり;
R3が、-OR6であり;
R4aが、任意に置換されたアリール又は任意に置換されたヘテロアリールであり;
R4bが、水素、アルキル、-OR6、又はC16の炭素への直接の結合であり;
R5が、アルキル又はC14の炭素への直接の結合であり;
各R6が独立に、水素又はアルキルから選択され;かつ
各R7が独立に、水素又はアルキルから選択される、
式(I)の化合物である。
上の発明の概要で記載した式(I)の化合物の第2の実施態様は、
Figure 2021521269
が、任意に置換された縮合した5又は6員のN-ヘテロアリールであり;
R1が、水素又は-OR6であり;
R2が、-OR6であり;
R3が、-OR6であり;
R4a及びR4bが一緒になって、アルキリデンを形成し;
R5が、アルキル又はC14の炭素への直接の結合であり;
各R6が独立に、水素又はアルキルから選択され;かつ
各R7が独立に、水素又はアルキルから選択される、
式(I)の化合物である。
本実施態様のうちの、一実施態様は、
Figure 2021521269
が、アルキル、ハロアルキル、-C(O)OR7、-N(R7)2、-C(O)N(R7)2又は任意に置換されたアリールから選択される1つ以上の置換基によって任意に置換された縮合した5員のN-ヘテロアリールであり;
R1が、水素又は-OR6であり;
R2が、-OR6であり;
R3が、-OR6であり;
R4a及びR4bが一緒になって、アルキリデンを形成し;
R5が、アルキル又はC14の炭素への直接の結合であり;
各R6が独立に、水素又はアルキルから選択され;かつ
各R7が独立に、水素又はアルキルから選択される、
式(I)の化合物である。
本実施態様のうちの、一実施態様は、
Figure 2021521269
が、それぞれが、アルキル、ハロアルキル、-C(O)OR7、-N(R7)2、-C(O)N(R7)2又は任意に置換されたアリールから選択される1つ以上の置換基によって任意に置換されたピラゾリル、オキサゾリル、又はジアジアゾリルであり;
R1が、水素又は-OR6であり;
R2が、-OR6であり;
R3が、-OR6であり;
R4a及びR4bが一緒になって、アルキリデンを形成し;
R5が、アルキル又はC14の炭素への直接の結合であり;
各R6が独立に、水素又はアルキルから選択され;かつ
各R7が独立に、水素又はアルキルから選択される、
式(I)の化合物である。
本実施態様のうちの、一実施態様は、以下:
(3aS,3bR,4R,5R,5aS,10aR,10bS,12aS,E)-1-エチリデン-10a,12a-ジメチル-1,2,3,3a,3b,4,5,5a,6,7,10,10a,10b,11,12,12a-ヘキサデカヒドロシクロペンタ[5,6]ナフト[1,2-f]インダゾール-4,5-ジオール;又は
(3aS,3bR,4R,5R,5aS,10aR,10bS,12aS)-8,10a,12a-トリメチル-1-メチレン-2,3,3a,3b,4,5,5a,6,10,10a,10b,11,12,12a-テトラデカヒドロ-1H-シクロペンタ[7,8]フェナントロ[3,2-d]オキサゾール-4,5-ジオール
から選択される式(I)の化合物である。
上の発明の概要に記載した式(I)の化合物の第2の実施態様の、別の実施態様は、
Figure 2021521269
が、アルキル、ハロアルキル、-C(O)OR7、-N(R7)2、-C(O)N(R7)2又は任意に置換されたアリールから選択される1つ以上の置換基によって任意に置換された縮合した6員のN-ヘテロアリールであり;
R1が、水素又は-OR6であり;
R2が、-OR6であり;
R3が、-OR6であり;
R4a及びR4bが一緒になって、アルキリデンを形成し;
R5が、アルキル又はC14の炭素への直接の結合であり;
各R6が独立に、水素又はアルキルから選択され;かつ
各R7が独立に、水素又はアルキルから選択される、
式(I)の化合物である。
本実施態様のうちの、一実施態様は、
Figure 2021521269
が、それぞれが、アルキル、ハロアルキル、-C(O)OR7、-N(R7)2、-C(O)N(R7)2又は任意に置換されたアリールから選択される1つ以上の置換基によって任意に置換されたピラジニル又はピリミジニルであり;
R1が、水素又は-OR6であり;
R2が、-OR6であり;
R3が、-OR6であり;
R4a及びR4bが、一緒になって、アルキリデンを形成し;
R5が、アルキル又はC14の炭素への直接の結合であり;
各R6が独立に、水素又はアルキルから選択され;かつ
各R7が独立に、水素又はアルキルから選択される、
式(I)の化合物である。
本実施態様のうちの、一実施態様は、以下:
(3aS,3bR,4R,5R,5aS,11aR,11bS,13aS)-11a,13a-ジメチル-1-メチレン-2,3,3a,3b,4,5,5a,6,11,11a,11b,12,13,13a-テトラデカヒドロ-1H-シクロペンタ[5,6]ナフト[1,2-g]キノキサリン-4,5-ジオール;
(3aS,3bR,4R,5R,5aS,11aR,11bS,13aS)-8-アミノ-11a,13a-ジメチル-1-メチレン-2,3,3a,3b,4,5,5a,6,11,11a,11b,12,13,13a-テトラデカヒドロ-1H-シクロペンタ[5,6]ナフト[1,2-g]キナゾリン-4,5-ジオール;
(3aS,3bR,4R,5R,5aS,11aR,11bS,13aS)-8,11a,13a-トリメチル-1-メチレン-2,3,3a,3b,4,5,5a,6,11,11a,11b,12,13,13a-テトラデカヒドロ-1H-シクロペンタ[5,6]ナフト[1,2-g]キナゾリン-4,5-ジオール;又は
(3aS,3bR,4R,5R,5aS,11aR,11bS,13aS)-11a,13a-ジメチル-1-メチレン-2,3,3a,3b,4,5,5a,6,11,11a,11b,12,13,13a-テトラデカヒドロ-1H-シクロペンタ[5,6]ナフト[1,2-g]キナゾリン-4,5-ジオール
から選択される式(I)の化合物である。
上の発明の概要で記載した式(I)の化合物の第3の実施態様は、
Figure 2021521269
が、任意に置換された縮合した5又は6員のN-ヘテロアリールであり;
R1、R4a及びR4bが一緒になって、縮合した任意に置換されたヘテロアリールを形成し;
R2が、-OR6又は-N(R7)2であり;
R3が、-OR6又は-N(R7)2であり;
R5が、アルキル又はC14の炭素への直接の結合であり;
各R6が独立に、水素又はアルキルから選択され;かつ
各R7が独立に、水素又はアルキルから選択される、
式(I)の化合物である。
本実施態様のうちの一実施態様は、
Figure 2021521269
が、アルキル、ハロアルキル、-C(O)OR7、-N(R7)2、-C(O)N(R7)2又は任意に置換されたアリールから選択される1つ以上の置換基によって任意に置換された縮合した5員のN-ヘテロアリールであり;
R1、R4a、及びR4bが一緒になって、縮合した任意に置換されたヘテロアリールを形成し;
R2が、-OR6であり;
R3が、-OR6であり;
R5が、アルキル又はC14の炭素への直接の結合であり;
各R6が独立に、水素又はアルキルから選択され;かつ
各R7が独立に、水素又はアルキルから選択される、
式(I)の化合物である。
本実施態様のうちの、一実施態様は、
Figure 2021521269
が、それぞれが、アルキル、ハロアルキル、-C(O)OR7、-N(R7)2、-C(O)N(R7)2又は任意に置換されたアリールから選択される1つ以上の置換基によって任意に置換されたピラゾリル、オキサゾリル、又はチアジアゾリルであり;
R1、R4a及びR4bが一緒になって、縮合した任意に置換されたヘテロアリールを形成し;
R2が、-OR6であり;
R3が、-OR6であり;
R5が、アルキル又はC14の炭素への直接の結合であり;
各R6が独立に、水素又はアルキルから選択され;かつ
各R7が独立に、水素又はアルキルから選択される、
式(I)の化合物である。
本実施態様のうちの、一実施態様は、
Figure 2021521269
が、それぞれが、アルキル、ハロアルキル、-C(O)OR7、-N(R7)2、-C(O)N(R7)2又は任意に置換されたアリールから選択される1つ以上の置換基によって任意に置換されたピラゾリル、オキサゾリル、又はチアジアゾリルであり;
R1、R4a及びR4bが一緒になって、縮合した任意に置換されたピリジニルを形成し;
R2が、-OR6であり;
R3が、-OR6であり;
R5が、アルキル又はC14の炭素への直接の結合であり;
各R6が独立に、水素又はアルキルから選択され;かつ
各R7が独立に、水素又はアルキルから選択される、
式(I)の化合物である。
本実施態様のうちの、一実施態様は、以下:
(5aS,5bR,6R,7R,7aS,12aR,12bS,14aS)-2-クロロ-12a,14a-ジメチル-5,5a,5b,6,7,7a,8,9,12,12a,12b,13,14,14a-テトラデカヒドロピリド[2'',3'':3',4']シクロ-ペンタ[1',2':5,6]ナフト[1,2-f]インダゾール-6,7-ジオール;及び
(5aS,5bR,6R,7R,7aS,12aR,12bS,14aS)-12a,14a-ジメチル-5,5a,5b,6,7,7a,8,9,12,12a,12b,13,14,14a-テトラデカヒドロピリド[2'',3'':3',4']シクロ-ペンタ[1',2':5,6]ナフト[1,2-f]インダゾール-6,7-ジオール
から選択される式(I)の化合物である。
上述のような本発明の化合物の任意の実施態様、及び上述のような本発明の化合物における特定のR基について本明細書で記載される任意の特定の置換基を独立に、本発明の化合物の別の実施態様及び/又は置換基と組み合わせて、上で具体的に記載していない発明の実施態様を形成し得ることが理解される。また、置換基のリストが、特定の実施態様及び/又は請求項において、任意の特定のR基に対して記載されている場合には、各個の置換基を、特定の実施態様及び/又は請求項から削除し得ること、及び残った置換基のリストが、本発明の範囲内であるとみなされることが理解される。
本発明の別の実施態様は、それを必要としている哺乳動物において疼痛の存在下又は非存在下で炎症を治療するための方法であって、該炎症が、自己免疫性の疾患、障害、又は状態、炎症性の疾患、障害、又は状態、又は腫瘍性又は細胞増殖性の疾患、障害、又は状態である、前記方法である。
それを必要としている哺乳動物において疼痛の存在下又は非存在下で炎症を治療するための方法の別の実施態様は、該炎症が、特発性肺線維症、炎症性腸疾患、関節リウマチ、変形性関節炎、スチル病、シェーグレン症候群、全身性エリテマトーデス、多発性硬化症、乾癬及び全身性硬化症から選択される自己免疫性の疾患、障害、又は状態であるものである。
それを必要としている哺乳動物において疼痛の存在下又は非存在下で炎症を治療するための方法の別の実施態様は、該炎症が、クローン病及び潰瘍性大腸炎から選択される炎症性腸疾患であるものである。
それを必要としている哺乳動物において疼痛の存在下又は非存在下で炎症を治療するための方法の別の実施態様は、該炎症が、急性呼吸窮迫症候群、アレルギー性鼻炎、アルツハイマー病、喘息、眼部の炎症性疾患、アトピー性皮膚炎、膀胱痛症候群/間質性膀胱炎、慢性前立腺炎/慢性骨盤痛症候群(CP/CPPS)、気腫性のもの、気管支炎性のもの、及びα1抗トリプシン欠乏関連のものを含む慢性閉塞性肺疾患(COPD);皮膚の接触過敏症、湿疹、好酸球性消化管障害、線維筋痛症、痛風、肝線維症、過敏性腸症候群、虚血再灌流疾患、腎線維症、膵炎、パーキンソン病、術後炎症、血清陰性の脊椎関節症又は血管炎から選択される炎症性の疾患、障害、又は状態であるものである。
それを必要としている哺乳動物において疼痛の存在下又は非存在下で炎症を治療するための方法の別の実施態様は、該炎症が、アレルギー性結膜炎、ドライアイ、及びブドウ膜炎から選択される眼部の炎症性疾患であるものである。
それを必要としている哺乳動物において疼痛の存在下又は非存在下で炎症を治療するための方法の別の実施態様は、該炎症が、強直性脊椎炎、乾癬性関節炎、及びライター症候群から選択される血清陰性の脊椎関節症であるものである。
それを必要としている哺乳動物において疼痛の存在下又は非存在下で炎症を治療するための方法の別の実施態様は、該炎症が、ウェゲナー肉芽腫症、結節性多発動脈炎、白血球破壊性血管炎、チャーグ・ストラウス症候群、クリオグロブリン血症性血管炎、及び巨細胞動脈炎から選択される血管炎であるものである。
それを必要としている哺乳動物において疼痛の存在下又は非存在下で炎症を治療するための方法の別の実施態様は、該炎症が、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、急性リンパ球性白血病、慢性リンパ球性白血病、好塩基球性白血病、皮膚T細胞リンパ腫、セザリー症候群、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、多発性骨髄腫、好酸球増加症候群、マスト細胞症、及び血小板血症から選択される腫瘍性又は細胞増殖性の疾患、障害、又は状態であるものである。
それを必要としている哺乳動物において疼痛を治療するための方法の別の実施態様は、該疼痛が、急性疼痛、慢性疼痛、炎症性疼痛、侵害受容性疼痛、炎症性侵害受容性疼痛、神経因性疼痛、及びそれらの任意の組合せであるものである。
それを必要としている哺乳動物において疼痛を治療するための方法の別の実施態様は、該疼痛が、炎症の非存在下又は存在下で存在するものである。
本発明の別の実施態様は、炎症及び/又は疼痛の治療における試験化合物の有効性を決定する際のインビトロ又はインビボアッセイにおける標準又は対照として本発明の化合物を使用する方法である。
本発明の別の実施態様において、本発明の化合物は、その中に異なる原子質量又は質量数を有する原子によって置き換えられた1つ以上の原子を有することによって同位体標識される。そのような同位体標識された(すなわち、放射標識された)本発明の化合物は、本発明の範囲内であると考えられる。本発明の化合物に組み込むことができる同位体の例としては、水素、炭素、窒素、酸素、リン、硫黄、フッ素、塩素、及びヨウ素の同位体、例えば、これらに限定されないが、それぞれ、2H、3H、11C、13C、14C、13N、15N、15O、17O、18O、31P、32P、35S、18F、36Cl、123I、及び125Iなどが挙げられる。これらの同位体標識された化合物は、例えば、調節のための作用部位もしくは作用様式、又は薬理学的に重要な調節のための作用部位に対する結合親和性を特性評価することによって化合物の有効性を決定又は測定するのを助けるのに有用であろう。ある種の同位体標識された本発明の化合物、例えば、放射性同位元素を組み込んだものは、薬物及び/又は基質組織分布研究に有用である。放射性同位元素であるトリチウム、すなわち3H、及び炭素-14、すなわち、14Cは、それらの組み込みの容易さ及び容易な検出手段を考慮すれば、この目的のために特に有用である。
重水素、すなわち、2Hなどのより重たい同位体での置換は、より高い代謝的安定性、例えば、増加したインビボ半減期、又は減少した必要用量に起因するある種の治療的利点を生むことがあり、従って、ある状況では好ましいことがある。
11C、18F、15O、及び13Nなどの陽電子放出性同位体での置換は、基質受容体占有率を調査するための陽電子放出組織分布(PET)研究において有用となり得る。同位体標識された本発明の化合物は、一般に、当業者に公知の従来技術によってか、又は以前に採用された非標識試薬の代わりに適切な同位体標識された試薬を用いて、以下に記載される合成実施例に記載されているものと類似のプロセスによって調製することができる。
本明細書で開示される発明は、開示される化合物のインビボ代謝的産物も包含するように意図されている。そのような産物は、主に、酵素プロセスを原因とする、投与された化合物の、例えば、酸化、還元、加水分解、アミド化、エステル化などの結果として生じ得る。従って、本発明は、本発明の化合物を、哺乳動物と、その代謝的産物を生じさせるのに十分な一定期間接触させることを含むプロセスによって生じた化合物を含む。そのような産物は、通常、放射標識された本発明の化合物を、検出可能な用量で、ラット、マウス、モルモット、サルなどの動物、又はヒトに投与し、代謝が起こるのに十分な時間を経過させ、尿、血液、又はその他の生体試料からその変換産物を単離することによって確認することができる。
別の実施態様において、式(I)の化合物の好適な立体化学が、以下に示される:
Figure 2021521269
本発明の化合物の具体的な実施態様が、以下の本発明の化合物の調製においてより詳細に記載される。
(本発明の化合物の有用性及び試験)
本発明の化合物及び組成物は、炎症及び/又は疼痛を治療するのに有用である。特に、本発明の化合物及び組成物を、疼痛の非存在下での炎症、疼痛の存在下での炎症、又は炎症の非存在下での疼痛、好ましくは、見てわかる炎症の非存在下で疼痛を治療するのに用いてもよい。
いかなる理論にも縛られることなく、かつ本発明を唯一の目的として、「炎症」という用語は、これらに限定されないが、自己免疫性の疾患、障害、又は状態、炎症性の疾患、障害、又は状態、又は腫瘍性又は細胞増殖性の疾患、障害、又は状態;特発性肺線維症、炎症性腸疾患、関節リウマチ、変形性関節炎、スチル病、シェーグレン症候群、全身性エリテマトーデス、多発性硬化症、乾癬及び全身性硬化症;クローン病又は潰瘍性大腸炎;急性呼吸窮迫症候群、アレルギー性鼻炎、アルツハイマー病、喘息、眼部の炎症性疾患、アトピー性皮膚炎、膀胱痛症候群/間質性膀胱炎、慢性前立腺炎/慢性骨盤痛症候群(CP/CPPS)、気腫性COPD、気管支炎性COPD、及びα1抗トリプシン欠乏関連COPDを含む慢性閉塞性肺疾患(COPD);皮膚の接触過敏症、湿疹、好酸球性消化管障害、線維筋痛症、痛風、肝線維症、過敏性腸症候群、虚血再灌流疾患、腎線維症、膵炎、パーキンソン病、術後炎症、血清陰性の脊椎関節症又は血管炎;アレルギー性結膜炎、ドライアイ又はブドウ膜炎;強直性脊椎炎、乾癬性関節炎又はライター症候群;ウェゲナー肉芽腫症、結節性多発動脈炎、白血球破壊性血管炎、チャーグ・ストラウス症候群、クリオグロブリン血症性血管炎、又は巨細胞動脈炎から選択される血管炎;急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、急性リンパ球性白血病、慢性リンパ球性白血病、好塩基球性白血病、皮膚T細胞リンパ腫、セザリー症候群、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、多発性骨髄腫、好酸球増加症候群、マスト細胞症、及び血小板血症から選択される腫瘍性又は細胞増殖性の疾患、障害、又は状態を含むことが意図される。
本発明を唯一の目的として、「疼痛」という用語は、急性疼痛、慢性疼痛、炎症性疼痛、侵害受容性疼痛、炎症性侵害受容性疼痛、神経因性疼痛、及びそれらの任意の組合せを含むことが意図される。本発明の化合物によって治療されることが意図される疼痛の種類としては、上で開示された炎症性疾患、障害、及び状態のいずれかに伴う疼痛、熱傷痛、慢性骨痛、腰痛、頚部痛、腹痛、体性疼痛、内臓痛、筋筋膜痛、歯痛、がん性疼痛、化学療法痛、側頭下顎関節痛、外傷痛、術時痛(surgical pain)、術後痛、陣痛、膀胱痛、筋骨格痛、末梢媒介性疼痛、中枢媒介性疼痛(centrally mediated pain)、頭痛、片頭痛、幻肢痛、末梢神経損傷疼痛、帯状疱疹後痛、非心臓性胸痛、過敏性腸症候群痛、線維筋痛症、及びそれらの組合せが挙げられるが、これらに限定されない。
炎症及び/又は疼痛の治療における本発明の化合物の有効性は、以下で生物学的実施例1〜15において記載されるアッセイを含む任意の数の公知のインビトロ及びインビボアッセイによって決定され得る。
例えば、本発明の化合物は、以下のインビトロアッセイで試験され得る:
A. ラット又はヒト後根神経節興奮性アッセイ(例えば、Young, G.T.らの文献、Mol. Ther. 22, 1530-43 (2014)、及びTams, D.らの文献Nature Methods 14 (2017)を参照されたい):
本アッセイは、ラット又はヒト後根神経節細胞の興奮性に対する電場刺激の作用を測定する。本アッセイで試験された場合に細胞の興奮性反応を低減させる能力を示す化合物は、神経因性疼痛を治療するのに有用である可能性がある。
B. T細胞増殖及びサイトカイン放出アッセイ:
本アッセイは、炎症反応を測定する。
C. 代謝(ミクロソーム安定性)(例えば、Chiba, Mらの文献AAPS J. 2009 11(2) 262を参照されたい:
本アッセイは、主要な代謝経路であるミクロソーム代謝に対する化合物の安定性を測定する:本アッセイで試験され、他のものよりも比較的安定な化合物は、炎症又は疼痛の治療においてより有効である可能性がある。
更に、炎症及び疼痛の治療における本発明の化合物の一般的な価値は、炎症及び疼痛の治療における化合物の有効性を実証するための業界標準動物モデルにおいて証明され得る。こういった動物モデルの例は、以下の通りである:
A. マウスLPS曝露(例えば、Kabir, K.らの文献、Shock, 2002, 17(4), 300-3を参照されたい):
これは、周知の炎症の動物モデルである。
B. マウスホルマリン痛(例えば、Le Bars, D.らの文献、Pharmacol. Rev. 2001, 53(4), 597-652を参照されたい):
これは、周知の炎症性及び神経因性疼痛のモデルである。
C. ラットTNBS大腸炎(例えば、Antoniou, E.らの文献、Ann Med Surg (Lond), 2016, 11、9-15を参照されたい):
これは、炎症性大腸炎のモデルであり、炎症反応を測定する。
D. ラットCYP膀胱炎(例えば、Golubeva, A.V.らの文献、Physiol. Rev.,2014, 2(3), e00260及びKeay, S.らの文献、BMC Urol. 2012, 12, 17を参照されたい):
これは、内臓痛/腹痛/骨盤痛に対する作用を測定するシクロホスファミド誘発性膀胱炎モデルである。これは、侵害受容性疼痛を治療するための化合物の使用を直接的に支持するものである。
E. ラットケタミン膀胱炎(例えば、Jang、M.-Y.らの文献、Urological Science、28(3)、123-7、2017を参照されたい):
これは、疼痛の泌尿生殖器(上部及び下部)モデルである。
F. ラット慢性前立腺炎/慢性骨盤痛(例えば、Radhakrishnan, R.及びNallu, R.S.らの文献、2009, Inflammopharmacology, 17: 23-28を参照されたい):
これは、化合物の前立腺炎及び前立腺炎症性疼痛を治療する能力を評価するためのモデルである。
G. ラットMIA誘発性変形性関節炎(例えば、Guingamp, C.らの文献、Arthritis and Rheumatism, 40(9), 1997, 1670-9を参照されたい):
これは、炎症性成分及び侵害受容性成分の双方を有する慢性侵害受容性関節痛のモデルである。
H. ラットカラゲナン誘発性痛覚過敏及び足浮腫(例えば、Morris, C.Jの文献、Methods Mol. Biol., 2003, 225, 115-21を参照されたい):
これは、炎症反応モデルである。これは、炎症性反応及び疼痛反応の双方を測定する。
I. 炎症性疼痛のラットフロイント完全アジュバントモデル(例えば、Fehrenbacher, J.C.らの文献、Curr. Protoc. Pharmacol., 2012 Mar、チャプター5、ユニット5.4を参照されたい):
これは、炎症性疼痛、特に、関節におけるものの周知のモデルである。
J. 神経因性疼痛のラット脊髄神経結紮モデル(例えば、Chung, J.M.らの文献、Methods in Molecular Medicine, 2004, 99, 35-45を参照されたい):
これは、神経因性疼痛のモデルである。
K. マウスブレオマイシン肺線維症モデル(例えば、Moore, B.B.らの文献Am J Respir Cell Mol Biol, 2013, 49(2), 167-79を参照されたい):
これは、炎症反応モデルである。
(本発明の医薬組成物及び投与)
投与の目的のために、本発明の化合物を、医薬組成物として製剤化し得る。医薬組成物は、1つ以上の本発明の化合物を、医薬として許容し得る担体及び/又は希釈剤と組み合わせて含む。化合物は、炎症及び/又は疼痛を治療するのに有効な量で、かつ、好ましくは、患者にとって許容し得る毒性で組成物中に存在する。通常、本発明の医薬組成物は、投与の経路に応じて、化合物を1回の投薬量あたり0.1mg〜250mgの量で含み得、より典型的には、1mg〜60mgの量で含み得る。適切な濃度及び投薬量は、当業者が容易に決定することができる。
医薬として許容し得る担体及び/又は希釈剤は、当業者によく知られている。溶液として製剤化された組成物に対して、許容し得る担体及び/又は希釈剤としては、生理食塩水及び滅菌水が挙げられ、任意に、抗酸化剤、緩衝剤、静菌剤、及び他の良く用いられる添加剤を含み得る。組成物は、本発明の化合物に加えて、希釈剤、分散及び界面活性剤、結合剤、及び滑沢剤を含有する丸剤、カプセル剤、顆粒剤、又は錠剤として製剤化することもできる。さらに、当業者は、化合物を適切な様式でかつ「レミントンの薬科学(Remington's Pharmaceutical Sciences)」(Mack Pub. Co., N.J. 最新版)に開示されているものなどの受け入れられている実践に従って製剤化し得るであろう。
別の実施態様において、本発明は、一般に炎症及び/又は疼痛を治療するための方法、より詳細には、上で述べたような疾患、障害、及び状態を治療するための方法を提供する。そのような方法は、本発明の化合物を、哺乳動物、好ましくは、ヒトに、該炎症及び/又は疼痛を治療するのに十分な量で投与することを含む。この文脈において、「治療する(treat)」は、予防的投与を含む。そのような方法は、本発明の化合物の全身投与を、好ましくは、上で述べたような医薬組成物の形態で含む。本明細書で使用される、全身投与は、経口及び非経口の投与方法を含む。経口投与については、好適な医薬組成物としては、散剤、顆粒剤、丸剤、錠剤、及びカプセル剤、並びに液剤、シロップ剤、懸濁剤、及び乳剤が挙げられる。また、これらの組成物は、香料、防腐剤、懸濁、増粘、乳化剤、並びに他の医薬として許容し得る添加剤を含み得る。非経口投与については、本発明の化合物を、緩衝剤、抗酸化剤、静菌剤、及びそのような溶液に通常採用される他の添加剤を含有していてもよい注射水溶液中に調製することができる。
(本発明の化合物の調製)
以下の一般反応スキームは、本発明の中間体及び化合物、すなわち、上の発明の概要で述べたような式(I)の化合物を作る方法を図示する。
本発明の化合物は、合成実施例でより詳細に説明される方法を含む公知の有機合成技術によって調製され得る。一般に、式(I)の化合物は、別途指示されない限り、全ての置換基が、上の発明の概要で定義された通りである以下の一般反応スキームに従って作られ得る。以下のスキームでは一般的に図示されないものの、当業者は、適切な保護基戦略が、式(I)の化合物の調製において有用であり得ることを理解するであろう。保護基の方法体系は、当業者に周知である(例えば、Greene, T.W.及びWuts, P.G.M.の文献「有機合成におけるGreeneの保護基(Greene's Protective Groups in Organic Synthesis)」(最新版)を参照されたい)。特に、酸素原子に好適な保護基(「酸素保護基」)としては、アセチル、トリアルキルシリル又はジアリールアルキルシリル(例えば、t-ブチルジメチルシリル、t-ブチルジフェニルシリル、又はトリメチルシリル)、テトラヒドロピラニル、ベンジルなどが挙げられるが、これらに限定されない。窒素原子の好適な保護基(「窒素保護基」)としては、ベンズヒドリル(ジフェニルメチル)、t-ブトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、トリフルオロアセテートなどが挙げられるが、これらに限定されない。
また、当業者が、類似の方法によって、当業者に公知の方法によって、又は米国特許第6,635,629号、第7,601,874号、及び第9,765,085号、並びに米国特許出願公報第2017/0253596号に開示される方法に類似の方法によって本発明の化合物を作ることができるであろうことも理解される。また、当業者が、以下に示されるものと類似の様式で、適当な出発成分を用いかつ必要に応じて合成のパラメーターを変更することによって、以下で具体的には例示されていない他の本発明の化合物を作ることができるであろうことも理解される。一般に、出発成分は、Sigma Aldrich、Lancaster Synthesis社、Maybridge、Matrix Scientific、TCI、及びFluorochem USAなどの供給業者から入手し得るか、又は当業者に公知の情報源(例えば、Smith, M.B.及びJ. Marchの文献「マーチの上級有機化学:反応、機構、及び構造(March's Advanced Organic Chemistry: Reactions, Mechanisms, and Structure)」、第6版(Wiley、2007)を参照されたい)に従い合成され得るか、又は本明細書に記載されるように調製され得る。特定の出発材料又はそれらの塩は、米国特許第6,635,629号、第7,601,874号、及び第9,765,085号、並びに米国特許出願公報第2017/0253596号(その中の関連性のある開示は、本明細書に組み込まれる)に開示される方法に従って又は当業者に公知の方法によって調製され得る。
また、以下の説明において、示された式の置換基及び/又は変数の組合せが、そのような寄与(contribution)が安定化合物をもたらす場合にのみ許容されることも理解される。
また、本発明の化合物の保護された誘導体は、それ自体は薬理活性を有しないことがあるものの、それらが、哺乳動物に投与されて、その後、体内で代謝されて、薬理学的に活性な本発明の化合物を形成し得ることが、当業者によって認識されるであろう。従って、そのような誘導体は、「プロドラッグ」として記載され得る。本発明の化合物の全てのプロドラッグは、本発明の範囲内に含まれる。
本発明の化合物が、立体化学を伴わずに以下の一般反応スキームに示される場合、当業者は、立体選択的試薬、キラルな出発材料、及び相間移動触媒の使用などの当業者に公知の方法を利用して、そのような化合物を、光学的に純粋な形態で調製することもできることを容易に認識するであろうことが理解される。
(略語)
以下の略語を、本明細書の以下の一般反応スキーム及び合成実施例において用いることがある。略語が、以下に含まれていない場合、それは、それが関連する分野で受け入れられている意味を持つものと理解される。
Acは、アセチルを意味し;
Ac2Oは、無水酢酸を意味し;
ACNは、アセトニトリルを意味し;
AcOHは、酢酸を意味し;
BALFは、気管支肺胞洗浄液を意味し;
BH3・THFは、ボランテトラヒドロフラン錯体を意味し;
n-BuLiは、n-ブチルリチウムを意味し;
t-BuOOH又はTBHPは、tert-ブチルヒドロペルオキシドを意味し;
CFAは、フロイント完全アジュバントを意味し;
CP/CPPSは、慢性前立腺炎/慢性骨盤痛症候群を意味し;
CSAは、カンファースルホン酸を意味し;
DCMは、ジクロロメタンを意味し;
DMAPは、4-N,N-ジメチルアミノピリジンを意味し;
DMFは、N,N-ジメチルホルムアミドを意味し;
DMSOは、ジメチルスルホキシドを意味し;
DMPは、デス・マーチンペルヨージナンを意味し;
DRGは、後根神経節を意味し;
EFSは、電場刺激を意味し;
ELISAは、酵素結合免疫吸着アッセイを意味し;
ELSDは、蒸発光散乱検出を意味し;
EtOAcは、酢酸エチルを意味し;
EtOHは、エタノールを意味し;
Eqは、当量を意味し;
Fluo 8-AMは、ビス(アセトキシメチル) 2,2'-((4-(6-(アセトキシメトキシ)-3-オキソ-3H-キサンテン-9-イル)-2-(2-(ビス(2-アセトキシメトキシ)-2-オキソエチル)アミノ)フェノキシ)エトキシ)フェニル)アザンジイル)ジアセテートを意味し;
hは、時間を意味し;
HCO2Etは、ギ酸エチルを意味し;
HPLCは、高圧液体クロマトグラフィーを意味し;
IPは、腹腔内を意味し;
KOtBuは、カリウムtert-ブトキシドを意味し;
LCMSは、液体クロマトグラフィー/質量分析を意味し;
LC-MS/MSは、液体クロマトグラフィー/質量分析/質量分析を意味し;
LiHMDSは、リチウムビス(トリメチルシリル)アミドを意味し;
LPSは、リポ多糖を意味し;
m-CPBA又はMCPBAは、メタ-クロロペルオキシ安息香酸を意味し;
m又はminは、分を意味し;
mCPBAは、メタ-クロロペルオキシ安息香酸を意味し;
MeLiは、メチルリチウムを意味し;
MeOHは、メタノールを意味し;
MIAは、ヨード酢酸モノナトリウムを意味し;
MnOAc3は、酢酸マンガン(III)を意味し;
MnOAc3.2H2Oは、酢酸マンガン(III)二水和物を意味し;
MRMは、多重反応モニタリングを意味し;
MSは、質量分析を意味し;
NBSは、N-ブロモコハク酸イミドを意味し;
NADPHは、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸を意味し;
NaOAcは、酢酸ナトリウムを意味し;
NaOMeは、ナトリウムメトキシドを意味し;
NH4OAcは、酢酸アンモニウムを意味し;
NMOは、N-メチルモルホリンN-オキシドを意味し;
NMRは、核磁気共鳴を意味し;
pTsNHNH2は、パラ-トルエンスルホニルヒドラジドを意味し;
NNHTsは、トシルヒドラジドを意味し;
Petエーテルは、石油エーテルを意味し;
Phは、フェニルを意味し;
Ph3PMeBrは、メチルトリフェニルホスホニウムブロミドを意味し;
PhMe又はPhCH3は、トルエンを意味し;
PhN(Tf)2は、N-フェニル-ビス(トリフルオロメタンスルホンイミド)を意味し;
PhB(OH)2は、フェニルボロン酸を意味し;
Pd(PPh3)4は、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)を意味し;
POCl3は、ホスホリルクロリドを意味し;
pTsNHNH2は、パラ-トルエンスルホニルヒドラジドを意味し;
Pyrは、ピリジンを意味し;
RBは、丸底を意味し;
RTは、室温を意味し;
sは、秒を意味し;
Tfは、トリフリルを意味し;
TBAFは、テトラブチルアンモニウムフルオリドを意味し;
TBDPSは、tert-ブチルジフェニルシリルを意味し;
TBHPは、tert-ブチルヒドロペルオキシドを意味し;
TBS又はTBDMSは、tert-ブチルジメチルシリルを意味し;
TBSCl又はTBDMSClは、tert-ブチルジメチルシリルクロリドを意味し;
TFAは、トリフルオロ酢酸を意味し;
THFは、テトラヒドロフランを意味し;
TLCは、薄層クロマトグラフィーを意味し;
TNBSは、2,4,6-トリニトロベンゼンスルホン酸を意味し;
TPAPは、過ルテニウム酸テトラプロピルアンモニウムを意味し;
TTXは、テトロドトキシンを意味し;
UHPLCは、超高圧液体クロマトグラフィーを意味し;かつ
UVは、紫外を意味する。
以下の一般方法及び手順を、個々の本発明の化合物を調製、分離、又は特性評価するのに用いた。以下の一般方法において、試薬レベル及び相対量又は試薬/中間体を、期待される結果に著しい変化をもたらすことなく、合成される特定の化合物に合うように、最大で50%まで増加又は減少させて変更することができることが認識されるであろう。
(1 一般的LC/MS分析方法)
Figure 2021521269
カラムの詳細: A: Atlantis dC18 (50×4.6、5μm)、B: XBridge C8 (50×4.6mm、3.5μm)、C: Zorbax XDB C18 (50×4.6mm、3.5μm)、D: Zorbax C18 (50×4.6mm、5μm)、E: Zorbax Extend C18 (50×4.6mm、5μm),
(2. 一般的HPLC分析方法)
Figure 2021521269
カラムの詳細: A: Atlantis dC18 (50×4.6、5μm)、B: XBridge C8 (50×4.6mm、3.5μm)、C: Zorbax XDB C18 (50×4.6mm、3.5μm)、F: Phenomenex Gemini C18 (150×4.6mm、3.0μm)、G: Atlantis dC18 (250×4.6mm、5μm)。
(3. 一般的分取HPLC方法)
Figure 2021521269
カラムの詳細: H: Sunfire C18 (19×150mm、5μm)、I: YMC-triart C18 (30x250mm、5μm)。
(一般手順A)
(Ac2Oによるアセチル化)
0℃のピリジン中のアルコール(1当量)の撹拌溶液に、DMAP(0.05当量)及びAc2O(1当量)を加え、得られた溶液を、周囲温度で撹拌した。標準的な後処理では、混合物を、減圧下濃縮し、EtOAcで希釈し、水及びブラインで順次洗浄した。合わせた有機抽出物を、乾燥し(Na2SO4又はMgSO4)、濾過し、減圧下濃縮した。粗物質を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製した。
(一般手順B)
(アルコールのTBS保護)
周囲温度のDMF中のアルコール(1当量)の撹拌溶液に、イミダゾール(2当量)を加え、それに続き、TBSCl(1当量)を0℃で加えた。得られた混合物を、周囲温度で撹拌した。標準的な後処理では、混合物を、減圧下濃縮し、CH2Cl2で希釈し、水及びブラインで順次洗浄した。合わせた有機抽出物を、乾燥し(Na2SO4又はMgSO4)、濾過し、減圧下濃縮した。粗物質を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製した。
(一般手順C)
(TBHP/catを用いるアリル酸化)
(1. ヨウ化銅(I)(CuI)を用いる選択肢)
0℃のCH2Cl2:ACN(1:1)中のアルケン(1当量)の撹拌溶液に、デカン中のTBHP(5当量)及びヨウ化銅(I)(CuI、0.1当量)を加え、得られた混合物を、周囲温度で12時間撹拌した。標準的な後処理では、混合物を、減圧下濃縮し、EtOAcで希釈し、水及びブラインで順次洗浄した。合わせた有機抽出物を、乾燥し(Na2SO4又はMgSO4)、濾過し、減圧下濃縮した。粗物質を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製した。
(2. 酢酸マンガン二水和物を用いる選択肢:)
室温のCH2Cl2:ACN:EtOAc(1:1:1)中のアルケン(1当量)の撹拌溶液に、デカン中のTBHP(5.2当量)及び4Åモレキュラーシーブを加え、得られた混合物を、室温で0.5時間撹拌した。この時点で、Mn(OAc)3 2H2O(0.1当量)を加え、撹拌環を周囲温度で1晩続けた。標準的な後処理では、混合物を、セライト(登録商標)のベッドで濾過し、濾液を、減圧下濃縮した。粗物質を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製した。
(3. 二酸化セレン(SeO2)を用いる選択肢:)
0℃のCH2Cl2中のアルケン(1当量)の撹拌溶液に、デカン中のTBHP(5当量)及び二酸化セレン(0.5当量)を加え、得られた混合物を、周囲温度で12時間撹拌した。標準的な後処理では、混合物をCH2Cl2で希釈し、水及びブラインで順次洗浄した。合わせた有機抽出物を、乾燥し(Na2SO4又はMgSO4)、濾過し、減圧下濃縮した。粗物質を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製した。
(一般手順D)
(ヒドロホウ素化の手順)
0℃のテトラヒドロフラン(THF)中のケトン(1当量)の撹拌溶液に、THF中のボラン(1M、2.23当量)を加えた。得られた混合物を、同じ温度で12時間撹拌した。混合物を、冷却精製水の滴加でクエンチし、15分撹拌した。得られた混合物に、過ホウ酸ナトリウム四水和物を周囲温度で加え、3時間撹拌した。標準的な後処理では、混合物を、EtOAcで希釈し、水及びブラインで順次洗浄した。合わせた有機抽出物を、乾燥し(Na2SO4又はMgSO4)、濾過し、減圧下濃縮した。粗物質を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製した。
(一般手順E)
(AcOHでのケタール/アセタール脱保護)
ケタール/アセタールで保護された部分(1当量)を、80%AcOH水に溶解させ、得られた混合物を、65℃に加熱し、1時間撹拌した。標準的な後処理では、混合物を、減圧下濃縮し、飽和NaHCO3水で希釈した。水層を、CH2Cl2で抽出した。合わせた有機抽出物を、ブラインで洗浄し、乾燥し(Na2SO4又はMgSO4)、濾過し、減圧下濃縮した。粗物質を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製した。
(一般手順F)
(2,2-ジメトキシプロパンを用いるアセトニド形成)
0℃の2,2-ジメトキシプロパン中のジオール(1当量)の撹拌溶液に、カンファースルホン酸(0.1当量)を加えた。得られた混合物を、周囲温度で2〜4時間撹拌した。標準的な後処理では、混合物を、減圧下濃縮し、EtOAcで希釈し、飽和NaHCO3水及びブラインで順次洗浄した。合わせた有機抽出物を、乾燥し(Na2SO4又はMgSO4)、濾過し、減圧下濃縮した。粗物質を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製した。
(一般手順G)
(ウィティッヒ反応)
0℃のTHF中のメチルトリフェニルホスホニウムブロミド(ウィティッヒ試薬、3当量)の撹拌溶液に、カリウムtert-ブトキシド(2.9当量)を加え、混合物を、周囲温度で2時間撹拌した。得られた溶液に、テトラヒドロフラン(THF)中のケトン(1当量)を室温で加え、1晩撹拌した。標準的な後処理では、混合物を、EtOAcで希釈し、飽和NaHCO3水及びブラインで順次洗浄した。合わせた有機抽出物を、乾燥し(Na2SO4又はMgSO4)、濾過し、減圧下濃縮した。粗物質を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製した。
(一般手順H)
(TPAP/NMO酸化)
0℃のCH2Cl2中のアルコール(1当量)の撹拌溶液に、N-メチルモルホリンN-オキシド(NMO・H2O(2当量)、4Åモレキュラーシーブ、及び過ルテニウム酸テトラプロピルアンモニウム(TPAP、0.1当量)を加えた。得られた混合物を、周囲温度で2時間撹拌した。標準的な後処理では、混合物を、CH2Cl2で希釈し、セライト(登録商標)のベッドで濾過し、濾液を、減圧下濃縮した。粗物質を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製した。
(一般手順I)
(デス・マーチンペルヨージナン酸化)
0℃のCH2Cl2中のアルコール(1当量)の撹拌溶液に、デス・マーチンペルヨージナン(2当量)を加えた。得られた混合物を、周囲温度で2時間撹拌した。標準的な後処理では、混合物を、CH2Cl2で希釈し、飽和NaHCO3水及びブラインで順次洗浄した。合わせた有機抽出物を、乾燥し(Na2SO4又はMgSO4)、濾過し、減圧下濃縮した。粗物質を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製した。
(一般手順J)
(クネーフェナーゲル縮合)
0℃のTHF中の水素化ナトリウム(鉱油中60%分散)(4当量)の撹拌溶液に、THF中のケトン(1当量)を滴加した。得られた混合物を、同じ温度で2時間撹拌した。得られた混合物に、0℃でギ酸エチル(6当量)を加え、周囲温度で8時間撹拌した。標準的な後処理では、混合物を、NH4Clの飽和水溶液でクエンチし、水層を、EtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物を、ブラインで洗浄し、乾燥し(Na2SO4又はMgSO4)、濾過し、減圧下濃縮した。粗物質を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製した。クネーフェナーゲル縮合の代替条件は、以下を含む:
0℃のトルエン中のケトンの撹拌溶液に、ナトリウムメトキシド溶液(MeOH中25%wt.、1.5〜3当量)及び、ギ酸エチル(5〜6当量)を滴加し、得られた溶液を、周囲温度で16時間撹拌した。標準的な後処理では、混合物を、減圧下濃縮し、冷却した水で希釈した。水層を、EtOAcで抽出し、ブラインで洗浄し、有機層を、乾燥し(Na2SO4又はMgSO4)、濾過し、濃縮し、必要な場合には、シリカゲルクロマトグラフィーで精製した。
(一般手順K)
(ピラゾールを形成するヒドラジン縮合)
(ピラゾールを形成するヒドラジン縮合)
周囲温度のEtOH中のケトン(1当量)の撹拌溶液に、ヒドラジン水和物(2当量)を滴加した。得られた混合物を、70℃に加熱し、2時間撹拌した。標準的な後処理では、混合物を、減圧下濃縮し、EtOAcで希釈し、水及びブラインで順次洗浄した。合わせた有機抽出物を、乾燥し(Na2SO4又はMgSO4)、濾過し、減圧下濃縮した。粗物質を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製した。
(一般手順L)
(TBAFでのTBS脱保護)
TBSシリルエーテル(1当量)を、THFに溶解させ、TBAF(THF中1M、2当量)を、周囲温度で加えた。混合物を、65℃に加熱し、2時間撹拌した。標準的な後処理では、混合物を、EtOAcで希釈し、水及びブラインで順次洗浄した。合わせた有機抽出物を、乾燥し(Na2SO4又はMgSO4)、濾過し、減圧下濃縮した。粗物質を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製した。
(一般反応スキーム)
以下の一般反応スキームは、上の発明の概要で述べたような、式(I)の化合物、又はその立体異性体、エナンチオマー、もしくは互変異性体、もしくはそれらの混合物、又はその医薬として許容し得る塩もしくは溶媒和物を作る方法を説明する。
(一般反応スキーム1)
式(I-1)の化合物は、上の発明の概要において記載したような式(I)の化合物であり、以下の一般反応スキーム1に従い調製し得る。ここで、R1及びR5は、上の発明の概要において説明した通りであり、Pg1は、tert-ブチルジメチルシリル又はtert-ブチルジフェニルシリルなどの酸素保護基であり、かつXは、ハロ、好ましくは、クロロである:
(一般反応スキーム1)
Figure 2021521269
式(A)の化合物は、米国特許第6,046,185号に開示される方法によって又は当業者に公知の方法によって調製され得る。
一般に、式(I-1)の化合物は、先ず、式(A)の化合物を適当な一般手順Bの条件下処理して、式(B)の化合物を得て、その後、それを、適当な条件下でp-トルエンスルホニルヒドラジドで処理して、式(C)の化合物を得て、その後、それを、適当な塩基性条件(例えば、n-ブチルリチウムなどの有機リチウム試薬条件)下で処理して、式(D)の化合物を得て、その後、それを、適当な一般手順Lの条件下で処理して、式(E)の化合物を得て、その後、それを、適当な一般手順Iの条件下で処理して、式(F)の化合物を得て、その後、それを、適当な一般手順Jの条件下で処理して、式(G)の化合物を得て、その後、それを、適当な一般手順Kの条件下で処理して、式(H)の化合物を得て、その後、それを、適当な一般手順Eの条件下で処理して、式(I-1)の化合物を得ることによって調製される。
一般反応スキーム1の実施態様は、以下の合成例1でより詳細に説明される。
(一般反応スキーム2)
式(I-2)の化合物は、上の発明の概要において記載したような式(I)の化合物であり、以下の一般反応スキーム2に従い調製し得る。ここで、R1及びR5は、上の発明の概要において説明した通りであり、R4aは、水素、アルキル、アルケニル、任意に置換されたアリール、又は任意に置換されたヘテロアリールであり、R4bは、水素又はアルキルであり、Pg1は、tert-ブチルジメチルシリル又はtert-ブチルジフェニルシリルなどの酸素保護基であり、かつXは、ハロ、好ましくは、クロロである:
(一般反応スキーム2)
Figure 2021521269
式(J)の化合物は、コレステロールなどの商業的に入手できるものであるか、又は当業者に公知の方法に合わせて調製することができる。
一般に、式(I-2)の化合物は、先ず、式(J)の化合物を適当な一般手順Bの条件下で処理して、式(K)の化合物を得て、その後、それを、適当な一般手順Cの条件下で処理して、式(L)の化合物を得て、その後、それを、適当な一般手順Dの条件下で処理して、式(M)の化合物を得て、その後、それを、適当な一般手順Fの条件下で2,2-ジメトキシプロパンで処理して、式(N)の化合物を得て、その後、それを、適当な一般手順Lの条件下で処理して、式(O)の化合物を得て、その後、それを、適当な一般手順Hの条件下で酸化して、式(P)の化合物を得て、その後、それを、適当な一般手順Jの条件下で処理して、式(Q)の化合物を得て、その後、それを、適当な一般手順(K)の条件下でヒドラジン水和物で処理して、式(R)の化合物を得て、その後、それを、適当な一般手順Eの条件下で処理して、式(I-2)の化合物を得ることによって調製される。
一般反応スキーム2の実施態様は、以下の合成例2でより詳細に説明される。
(一般反応スキーム3)
式(I-3)の化合物は、上の発明の概要において記載したような式(I)の化合物であり、以下の一般反応スキーム3に従い調製し得る。ここで、R1は、水素であり、R5は、アルキルであり、R4aは、アルキル、アルケニル、任意に置換されたアリール、又は任意に置換されたヘテロアリールであり、R4bは、アルキルであり、Pg1は、tert-ブチルジメチルシリル又はtert-ブチルジフェニルシリルなどの酸素保護基である:
(一般反応スキーム3)
Figure 2021521269
式(S)の化合物は、本明細書に記載される方法に合わせて又は当業者に公知の方法によって調製され得る。
一般に、式(I-3)の化合物は、標準的な還元条件下でのR4aLiを用いる式(S)の化合物への求核付加によって、式(T)の化合物を得て、その後、それを、適当な一般手順Lの条件下で処理して、式(U)の化合物を得て、その後、それを、適当な一般手順Iの条件下で処理して、式(V)の化合物を得て、その後、それを、適当な一般手順Jの条件下で処理して、式(W)の化合物を得て、その後、それを、適当な一般手順Kの条件下で処理して、式(X)の化合物を得て、その後、それを、適切な脱水の条件下で処理して、式(Y)の化合物を得て、その後、それを、適当なエポキシ化の条件下で処理して、式(Z)の化合物を得て、その後、それを、適当な一般手順Eの条件下で処理して、式(I-3)の化合物を得ることによって調製される。
一般反応スキーム3の実施態様は、以下の合成例3でより詳細に説明される。
あるいは、上で調製される式(X)の化合物を、適当な一般手順Eの条件下で処理して、式(I-3a):
Figure 2021521269
(式中、R1、R4a、及びR5は、式(I-3)の化合物に対して上述した通りである)
の化合物を得ることができる。
式(I-3a)の化合物を調製する実施態様は、以下の合成例7並びに合成例9及び9.1でより詳細に記載される。
(一般反応スキーム4)
式(I-4)の化合物は、上の発明の概要において記載したような式(I)の化合物であり、以下の一般反応スキーム4に従い調製し得る。ここで、R1は、水素であり、R5は、メチルであり、かつPg1は、tert-ブチルジメチルシリル又はtert-ブチルジフェニルシリルなどの酸素保護基である:
(一般反応スキーム4)
Figure 2021521269
式(S)の化合物は、本明細書に記載される方法に従って又は当業者に公知の方法によって調製され得る。
一般に、式(I-4)の化合物は、先ず、式(S)の化合物を適当な一般手順Gの条件下で処理して、式(AA)の化合物を得て、その後、それを、標準的なヒドロホウ素化の条件下で処理して、式(BB)の化合物を得て、その後、それを、適当な一般手順Hの条件下で処理して、式(CC)の化合物を得て、その後、それを、適当な一般手順Gの条件下で処理して、式(DD)の化合物を得て、その後、それを、適当な一般手順Lの条件下で処理して、式(EE)の化合物を得て、その後、それを、適当な一般手順Hの条件下で処理して、式(FF)の化合物を得て、その後、それを、適当な一般手順Jの条件下で処理して、式(GG)の化合物を得て、その後、それを、適当な一般手順Kの条件下で処理して、式(HH)の化合物を得て、その後、それを、適当な一般手順E条件下で処理して式(I-4)の化合物を得ることによって調製される。
一般反応スキーム4の実施態様は、以下の合成例4でより詳細に説明される。
(一般反応スキーム5)
式(I-5)の化合物は、上の発明の概要において記載したような式(I)の化合物であり、以下の一般反応スキーム5に従い調製し得る。ここで、R1及びR5は、上の発明の概要において説明した通りであり、かつPg1は、tert-ブチルジメチルシリル又はtert-ブチルジフェニルシリルなどの酸素保護基である:
(一般反応スキーム5)
Figure 2021521269
式(AA)の化合物は、本明細書に記載される方法によって又は当業者に公知の方法によって調製され得る。
一般に、式(I-5)の化合物は、先ず、式(AA)の化合物を適当な一般手順Lの条件下で処理して、式(II)の化合物を得て、その後、それを、適当な一般手順Hの条件下で処理して、式(JJ)の化合物を得て、その後、それを、適当な一般手順Jの条件下で処理して、式(KK)の化合物を得て、その後、それを、適当な一般手順Kの条件下で処理して、式(LL)の化合物を得て、その後、それを、適当な一般手順E条件下で処理して、式(I-5)の化合物を得ることによって調製される。
一般反応スキーム5の実施態様は、以下の合成例5でより詳細に説明される。
(一般反応スキーム6)
式(I-6)の化合物は、上の発明の概要において記載したような式(I)の化合物であり、以下の一般反応スキーム6に従い調製し得る。ここで、R1は、水素であり、R5は、上の発明の概要において説明した通りであり、R4aは、任意に置換されたアリール又は任意に置換されたヘテロアリールであり、かつPg1は、tert-ブチルジメチルシリル又はtert-ブチルジフェニルシリルなどの酸素保護基である:
(一般反応スキーム6)
Figure 2021521269
式(S)の化合物は、本明細書に記載される方法によって又は当業者に公知の方法によって調製され得る。
一般に、式(I-6)の化合物は、先ず、式(S)の化合物を適当なエノールトリフレート形成の条件下で処理して、式(MM)の化合物を得て、その後、それを、適当な条件下でR4aB(OH)で処理して、式(NN)の化合物を得て、その後、それを、適当な一般手順Lの条件下で処理して、式(OO)の化合物を得て、その後、それを、適当な一般手順Hの条件下で処理して、式(PP)の化合物を得て、その後、それを、適当な一般手順Jの条件下で処理して、式(QQ)の化合物を得て、その後、それを、適当な一般手順Kの条件下で処理して、式(RR)の化合物を得て、その後、それを、適当な一般手順Eの条件下で処理して、式(I-6)の化合物を得ることによって調製される。
一般反応スキーム6の実施態様は、以下の合成例6でより詳細に説明される。
(一般反応スキーム7)
式(I-7)の化合物は、上の発明の概要において記載したような式(I)の化合物であり、以下の一般反応スキーム7に従い調製し得る。ここで、R1及びR5は、上の発明の概要で定義されたとおりであり、Pg1は、tert-ブチルジメチルシリル又はtert-ブチルジフェニルシリルなどの酸素保護基であり、かつXは、ハロ、好ましくは、クロロである:
(一般反応スキーム7)
Figure 2021521269
スチグマステロールなどの式(SS)の化合物は、商業的に入手できる又は当業者に公知の方法に合わせて調製することができる。
一般に、式(I-7)の化合物は、先ず、式(SS)の化合物を適当な一般手順Bの条件下で処理して、式(TT)の化合物を得て、その後、それを、適当な一般手順Cの条件下で処理して、式(UU)の化合物を得て、その後、それを、適当な一般手順Dの条件下で処理して、式(VV)の化合物を得て、その後、それを、適当な一般手順Fの条件下で処理して、式(WW)の化合物を得て、その後、それを、適当な一般手順Aの条件下で処理して、式(XX)の化合物を得て、その後、それを、適当な一般手順Lの条件下で処理して、式(YY)の化合物を得て、その後、それを、適当な一般手順Hの条件下で処理して、式(ZZ)の化合物を得て、その後、それを、適当な一般手順Jの条件下で処理して、式(AAA)の化合物を得て、その後、それを、適当な一般手順Kの条件下で処理して、式(BBB)の化合物を得て、その後、それを、適当な一般手順E条件下で処理して、式(I-7)の化合物を得ることによって調製される。
一般反応スキーム7の実施態様は、以下の合成例8でより詳細に説明される。
(一般反応スキーム8)
式(I-8)の化合物は、上の発明の概要において記載したような式(I)の化合物であり、以下の一般反応スキーム8に従い調製し得る。ここで、R1及びR5は、上の発明の概要において定義された通りである:
(一般反応スキーム8)
Figure 2021521269
式(CCC)の化合物は、米国特許第9,765,085号に開示される方法によって又は当業者に公知の方法によって調製され得る。
一般に、式(I-8)の化合物は、先ず、適当な環化の条件下で式(CCC)の化合物を1,2-エタンジアミンで処理して、式(DDD)の化合物を得て、その後、それを、適当な一般手順E条件下で処理して、式(I-8)の化合物を得ることによって調製される。
一般反応スキーム8の実施態様は、以下の合成例10でより詳細に説明される。
(一般反応スキーム9)
式(I-9)の化合物は、上の発明の概要において記載したような式(I)の化合物であり、以下の一般反応スキーム9に従い調製し得る。ここで、R1及びR5は、上の発明の概要において説明した通りであり、R4aは、水素、アルキル、アルケニル、任意に置換されたアリール、又は任意に置換されたヘテロアリールであり、かつR4bは、水素又はアルキルである:
(一般反応スキーム9)
Figure 2021521269
式(Q)の化合物は、本明細書において開示される方法によって又は当業者に公知の方法によって調製することができる。
一般に、式(I-9)の化合物は、先ず、適切なエナミン形成の条件下で式(Q)の化合物をピペリジンで処理して、式(EEE)の化合物を得て、その後、それを、適当な縮合/環化条件下でアセトアミジンで処理して、式(FFF)の化合物を得て、その後、それを、適当な一般手順Eの条件下で処理して、式(I-9)の化合物を得ることによって調製される。
一般反応スキーム9の実施態様は、以下の合成例11でより詳細に説明される。
(一般反応スキーム10)
式(I-10)の化合物は、上の発明の概要において記載したような式(I)の化合物であり、以下の一般反応スキーム10に従い調製し得る。ここで、R1及びR5は、上の発明の概要において説明した通りであり、R4aは、水素、アルキル、アルケニル、任意に置換されたアリール、又は任意に置換されたヘテロアリールであり、かつR4bは、水素又はアルキルである:
(一般反応スキーム10)
Figure 2021521269
式(P)の化合物は、本明細書において開示される方法によって又は当業者に公知の方法によって調製され得る。
一般に、式(I-10)の化合物は、先ず、適当な縮合条件下で式(P)の化合物をセミカルバジドで処理して、式(GGG)の化合物を得て、その後、それを、適当な環化条件下でスルホニルクロリドで処理して、式(I-10)の化合物を得ることによって調製される。
一般反応スキーム10の実施態様は、以下の合成例12でより詳細に説明される。
(一般反応スキーム11)
式(I-11)の化合物は、上の発明の概要において記載したような式(I)の化合物であり、以下の一般反応スキーム11に従い調製し得る。ここで、R1及びR5は、上の発明の概要において説明した通りであり、R4aは、水素、アルキル、アルケニル、任意に置換されたアリール、又は任意に置換されたヘテロアリールであり、かつR4bは、水素又はアルキルである:
(一般反応スキーム11)
Figure 2021521269
式(Q)の化合物は、本明細書において開示される方法によって又は当業者に公知の方法によって調製され得る。
一般に、式(I-11)の化合物は、適当な縮合/環化の条件下で式(Q)の化合物をヒドロキシルアミンで処理して、式(I-11)の化合物を得ることによって調製される。
一般反応スキーム11の実施態様は、以下の合成例13でより詳細に説明される。
(一般反応スキーム12)
式(I-12)の化合物は、上の発明の概要において記載したような式(I)の化合物であり、以下の一般反応スキーム12に従い調製し得る。ここで、R1及びR5は、上の発明の概要で定義された通りである:
(一般反応スキーム12)
Figure 2021521269
式(HHH)の化合物は、米国特許第9,765,085号に開示される方法に類似の方法によって又は当業者に公知の方法によって調製され得る。
一般に、式(I-12)の化合物は、先ず、適当なオキシム形成の条件下で式(HHH)の化合物を処理して、式(III)の化合物を得て、その後、それを、適当なオキシム還元及びそれに続くアセチル化の条件下で処理して、式(JJJ)の化合物を得て、その後、それを、適当な環化条件下で処理して、それに続き一般手順Eで処理して、式(I-12)の化合物を得ることによって調製される。
一般反応スキーム12の実施態様は、以下の合成例14でより詳細に説明される。
(一般反応スキーム13)
式(I-13)の化合物は、上の発明の概要において記載したような式(I)の化合物であり、以下の一般反応スキーム13に従い調製し得る。ここで、R1及びR5は、上の発明の概要で定義された通りである:
(一般反応スキーム13)
Figure 2021521269
式(Q)の化合物は、本明細書において開示される方法によって又は当業者に公知の方法によって調製され得る。
一般に、式(I-13)の化合物は、先ず、式(Q)の化合物を適当な臭素化条件下で処理して、式(KKK)の化合物を得て、その後、それを、適当な環化条件下でチオ尿素で処理して、式(LLL)の化合物を得て、その後、それを、適当な一般手順Eの条件下で処理して、式(I-13)の化合物を得ることによって調製される。
一般反応スキーム13の実施態様は、以下の合成例15でより詳細に説明される。
(一般反応スキーム14)
式(I-14a)及び式(I-14b)の化合物は、上の発明の概要において記載したような式(I)の化合物であり、以下の一般反応スキーム14に従い調製し得る。ここで、R1及びR5は、上の発明の概要で定義された通りであり、かつPg1は、tert-ブチルジメチルシリル又はtert-ブチルジフェニルシリルなどの酸素保護基である:
(一般反応スキーム14)
Figure 2021521269
式(S)の化合物は、本明細書に開示される方法によって又は当業者に公知の方法によって調製され得る。
一般に、式(I-14a)及び(I-14b)の化合物は、先ず、式(S)の化合物を標準的なオキシム形成の条件下で処理して、式(MMM)の化合物を得て、その後、それを、適当な一般手順Eの条件下で処理して、式(NNN)の化合物を得て、その後、それを、適当な一般手順Aの条件下で処理して、式(OOO)の化合物を得て、その後、それを、適当な還元的アシル化の条件下で処理して、式(PPP)の化合物を得て、その後、それを、環化の条件下で処理して、式(QQQ)の化合物を得て、その後、それを、適当な一般手順Hの条件下で処理して、式(RRR)の化合物を得て、その後、それを、適当な一般手順Jの条件下で処理して、式(SSS)の化合物を得て、その後、それを、適当な一般手順Kの条件下で処理して、式(I-14a)の化合物を得て、その後、それを、標準的な還元的脱ハロゲン化の条件下で処理して、式(I-14b)の化合物を得ることによって調製される。
一般反応スキーム14の実施態様は、以下の合成例16でより詳細に説明される。
一般反応スキーム1〜13において上述のように調製された式(I-1)、(I-2)、(I-3)、(I-4)、(I-5)、(I-6)、(I-7)、(I-8)、(I-9)、(I-10)、(I-11)、(I-12)、(I-13)、(I-14a)及び(I-14b)の化合物は、当業者に公知の方法によってR2及びR3が、-N(R7)2である式(I)の化合物に変換させ得る。
遊離塩基又は酸の形態で存在し得る、本明細書で調製されるものとして記載される化合物は全て、適当な無機又は有機の塩基又は酸で処理することによってそれらの医薬として許容し得る塩に変換させ得る。以下で調製される化合物の塩は、標準的な技術によってそれらの遊離塩基又は酸形態に変換させ得る。更に、酸又はエステル基を含む本発明の化合物は全て、それぞれ、当業者に公知の方法によって又は本明細書に記載される方法によって、対応するエステル又は酸に変換することができる。
本明細書で開示される方法によって調製された本発明の代表的な化合物としては、以下の表1に列挙される化合物が挙げられる(しかしながら、これらに限定されない)。この表中の化合物(Cpd)番号は、以下の合成実施例1〜16の化合物番号に対応する。
(表1)
Figure 2021521269
Figure 2021521269
Figure 2021521269
Figure 2021521269
本発明の化合物の合成を対象とする以下の合成実施例;及び本発明の化合物の代表的な生物学的アッセイを対象とする以下の生物学的実施例は、本発明の実践を支援する指針を与えるものとして提供されるものであり、本発明の範囲に対する限定を意図するものではない。
(合成実施例1)
((3aS,3bR,4R,5R,5aS,10aR,10bS,12aR)-10a,12a-ジメチル-3,3a,3b,4,5,5a,6,7,10,10a,10b,11,12,12a-テトラデカヒドロシクロペンタ[5,6]ナフト[1,2-f]インダゾール-4,5-ジオール(化合物Ia-1)の合成)
Figure 2021521269
A. (2S,4aR,4bS,6aS,9aS,9bR,9cR,12aR,12bS)-2-ヒドロキシ-4a,6a,11,11-テトラメチルヘキサデカヒドロ-7H-シクロペンタ[1,2]フェナントロ[9,10-d][1,3]ジオキソール-7-オン(化合物1、米国特許第6,046,185号と同様に調製、15g、41.43mmol、1当量)、TBSCl(6.24g、41.43mmol、1当量)、イミダゾール(8.46g、124.31mmol、3当量)、及びジクロロメタン(150mL)と上述のような一般手順Bを用いて、所望のシリルエーテルである(2S,4aR,4bS,6aS,9aS,9bR,9cR,12aR,12bS)-2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-4a,6a,11,11-テトラメチルヘキサデカヒドロ-7H-シクロペンタ[1,2]フェナントロ[9,10-d][1,3]ジオキソール-7-オン(化合物2、12g、61%)を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(230〜400メッシュのシリカゲル、0〜10%の石油エーテル/酢酸エチルで溶出)による精製後に、白色固体として得た。
B. 500mLの三つ口丸底フラスコに入れたTHF(100mL)中の化合物2(12g、25.19mmol、1当量)の溶液に、硫酸マグネシウム(7.57g、62.98mmol、2.5当量)及びp-トルエンスルホニル ヒドラジド(7.03g、37.78mmol、1.5当量)を加えた。反応物を、マグネチックスターラーによって撹拌し、反応を、窒素雰囲気下で行った。反応物を、室温で4時間撹拌した。反応の完了を、TLC分析によってモニタリングした。反応物を、冷却し、氷冷水(100mL)でクエンチし、その後、酢酸エチル(2×100mL)で抽出した。有機相を、食塩水(2×100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ロータリーエバポレーターで45℃で濃縮して、無色のゴム状粗生成物を得た。それを、カラムクロマトグラフィー(230〜400メッシュのシリカゲル、0〜40%の石油エーテル/酢酸エチルで溶出)によってさらに精製して、N'-((2S,4aR,4bS,6aS,9aS,9bR,9cR,12aR,12bS,Z)-2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-4a,6a,11,11-テトラメチルヘキサデカヒドロ-7H-シクロペンタ[1,2]フェナントロ[9,10-d][1,3]ジオキソール-7-イリデン)-4-メチルベンゼンスルホノヒドラジド(化合物3、12g、74%)を、白色固体として得た。
C. 500mLの三つ口丸底フラスコに入れたTHF(100mL)中の化合物3(12g、18.63mmol、1当量)の溶液に、n-ブチルリチウム(ヘキサン中2M、93.2mL、186.3mmol、10当量)を-78℃でゆっくりと滴加した。反応物を、ドライアイス浴を用いて外部から冷却した。反応物を、マグネチックスターラーによって撹拌し、反応を、窒素雰囲気下で行った。反応物を、ゆっくりと室温まで温め、12時間撹拌した。反応の完了を、TLC分析によってモニタリングした。反応物を、-78℃まで冷却し、飽和NH4Cl水溶液(150mL)でクエンチし、酢酸エチル(2×200mL)で抽出した。有機相を、食塩水溶液(2×200mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ロータリーエバポレーターで45℃で濃縮して、無色のゴム状粗生成物を得た。それを、カラムクロマトグラフィー(230〜400メッシュのシリカゲル、0〜30%の石油エーテル/酢酸エチルで溶出)によってさらに精製して、tert-ブチルジメチル(((2S,4aR,4bS,6aR,9aS,9bR,9cR,12aR,12bS)-4a,6a,11,11-テトラメチル-2,3,4,4a,4b,5,6,6a,9,9a,9b,9c,12a,12b-テトラデカヒドロ-1H-シクロペンタ[1,2]フェナントロ[9,10-d][1,3]ジオキソール-2-イル)オキシ)シラン(化合物4、5g、58%)を、白色固体として得た。
D. 化合物4(5g、10.86mmol,1当量)、TBAF溶液(THF中1M、21.7mL、21.72mmol、2当量)、及びTHF(50mL)と上述のような一般手順Lを用いて、所望のアルコールである(2S,4aR,4bS,6aR,9aS,9bR,9cR,12aR,12bS)-4a,6a,11,11-テトラメチル-2,3,4,4a,4b,5,6,6a,9,9a,9b,9c,12a,12b-テトラデカヒドロ-1H-シクロペンタ[1,2]フェナントロ[9,10-d][1,3]ジオキソール-2-オール(化合物5、3.2g、85%)を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(230〜400メッシュのシリカゲル、0〜60%の石油エーテル/酢酸エチルで溶出)による精製後に、淡黄色の固体として得た。
E. 化合物5(3.2g、9.24mmol、1当量)、デス・マーチン ペルヨージナン( 4.74g、11.09mmol、1.2当量)、及びジクロロメタン(32mL)と一般手順Iを用いて、所望のケトンである(4aR,4bS,6aR,9aS,9bR,9cR,12aR,12bS)-4a,6a,11,11-テトラメチル-1,3,4,4a,4b,5,6,6a,9,9a,9b,9c,12a,12b-テトラデカヒドロ-2H-シクロペンタ[1,2]フェナントロ[9,10-d][1,3]ジオキソール-2-オン(化合物6、2.3g、72%)を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(230〜400メッシュのシリカゲル、0〜30%の石油エーテル/酢酸エチルで溶出)による精製後に、白色固体として得た。
F. 化合物6(4g、6.68mmol、1当量)、水素化ナトリウム(パラフィンオイル中60%、1.1g、26.74mmol、4当量)、ギ酸エチル(3.26mL、40.11mmol、6当量)、及びTHF(30mL)と一般手順Jを用いて、所望のケトンである(4aR,4bS,6aR,9aS,9bR,9cR,12aR,12bS,Z)-3-(ヒドロキシメチレン)-4a,6a,11,11-テトラメチル-1,3,4,4a,4b,5,6,6a,9,9a,9b,9c,12a,12b-テトラデカヒドロ-2H-シクロペンタ[1,2]フェナントロ[9,10-d][1,3]ジオキソール-2-オン(化合物7、2g、81%)を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(230〜400メッシュのシリカゲル、0〜15%の石油エーテル/酢酸エチルで溶出)による精製後に、黄色固体として得た。
G. 化合物7(2g、5.37mmol,1当量)、ヒドラジン水和物(0.4g、8.06mmol,1.5当量)、及びエタノール(20mL)と一般手順Kを用いて、所望のピラゾールである(3aS,3bR,3cR,6aR,6bS,11aR,11bS,13aR)-5,5,11a,13a-テトラメチル-3,3a,3b,3c,6a,6b,7,8,11,11a,11b,12,13,13a-テトラデカヒドロシクロペンタ[5,6][1,3]ジオキソロ[4',5':3,4]ナフト[1,2-f]インダゾール(化合物8、1.8g、92%)を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(230〜400メッシュのシリカゲル、0〜60%の石油エーテル/酢酸エチルで溶出)による精製後に、淡黄色の固体として得た。
H. 化合物8(1.8g、4.89mmol、1当量)及び酢酸(80%水溶液、20mL)と一般手順Eを用いて、所望のジオールである(3aS,3bR,4R,5R,5aS,10aR,10bS,12aR)-10a,12a-ジメチル-3,3a,3b,4,5,5a,6,7,10,10a,10b,11,12,12a-テトラデカヒドロシクロペンタ[5,6]ナフト[1,2-f]インダゾール-4,5-ジオール(化合物Ia-1、1.5g、89%)を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(230〜400メッシュのシリカゲル、0〜10%のジクロロメタン/メタノールで溶出)による精製後に、淡黄色の固体として得た。
LCMS: (方法1a) MS m/z: 329.2 (M+1)、tR: 2.351分、純度: 99.87% (ELSD);
Figure 2021521269
(合成実施例2)
((1R,3aS,3bS,4R,5R,5aS,10aR,12aR)-10a,12a-ジメチル-1-((R)-6-メチルヘプタン-2-イル)-1,2,3,3a,3b,4,5,5a,6,7,10,10a,10b,11,12,12a-ヘキサデカヒドロシクロペンタ[5,6]ナフト[1,2-f]インダゾール-4,5-ジオール(化合物Ia-2)の合成)
Figure 2021521269
A. コレステロール(化合物9、25g、64mmol、1当量)、イミダゾール(6.61g、97mmol、1.5当量)、TBSCl(10g、71mmol、1.1当量)、及びDMF(200mL)と一般手順Bを用いて、所望のシリルエーテルであるtert-ブチル(((3S,8S,9S,10R,13R,14S,17R)-10,13-ジメチル-17-((R)-6-メチルヘプタン-2-イル)-2,3,4,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17-テトラデカヒドロ-1H-シクロペンタ[a]フェナントレン-3-イル)オキシ)ジメチルシラン(化合物10、27g、84%)を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(60〜120メッシュのシリカゲル、0〜40%の石油エーテル/酢酸エチルで溶出)による精製後に、オフホワイトの固体として得た。
B. 化合物10(20g、40mmol、1当量)、イミダゾール(6.61g、97mmol、1.5当量)、デカン中のTBHP(36mL、20mol、5当量)、酢酸マンガン(III)二水和物(1.0g、4mmol、0.1当量)、モレキュラーシーブ(4Å、6g)、アセトニトリル(100mL)、及びジクロロメタン(100mL)と一般手順Cを用いて、所望のエノンである(3S,9S,10R,13R,14S,17R)-3-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-10,13-ジメチル-17-((R)-6-メチルヘプタン-2-イル)-1,2,3,4,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17-テトラデカヒドロ-7H-シクロペンタ[a]フェナントレン-7-オン(化合物11、16g、78%)を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(230〜400メッシュのシリカゲル、0〜50%の石油エーテル/酢酸エチルで溶出)による精製後に、オフホワイトの固体として得た。
C. 化合物11(16g、31.1mmol、1当量)、THF中のボラン(1M、5.3g、62ml、62mmol、2当量)、過ホウ酸ナトリウム四水和物(14g、93mmol、3当量)、及びTHF(150mL)と一般手順Dを用いて、所望のエノンである(3S,5S,6R,7R,8S,9S,10R,13R,14S,17R)-3-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-10,13-ジメチル-17-((R)-6-メチルヘプタン-2-イル)ヘキサデカヒドロ-1H-シクロペンタ[a]フェナントレン-6,7-ジオール(化合物12、14g、84%)を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(230〜400メッシュのシリカゲル、0〜50%の石油エーテル/酢酸エチルで溶出)による精製後に、オフホワイトの固体として得た。
D. 化合物12(70.0g、130.86mmol)、カンファースルホン酸(3.04g、13.09mmol)、及び2,2-ジメトキシプロパン(642mL、5234.4mmol)と一般手順Fを用い、それに続き、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(60〜120メッシュ、10〜15%の石油エーテル/酢酸エチル)による精製を行って、tert-ブチルジメチル(((2S,4aR,4bS,6aR,7R,9aS,9bS,12aR,12bS)-4a,6a,11,11-テトラメチル-7-((R)-6-メチルヘプタン-2-イル)ヘキサデカヒドロ-1H-シクロペンタ[1,2]フェナントロ[9,10-d][1,3]ジオキソール-2-イル)オキシ)シラン(化合物13、56.0g、75%)を白色固体として得た。
E. 化合物13(56.0g、97.39mmol)、TBAF(THF中1M、195mL、195mmol)、及びTHF(560mL)を用いて一般手順Lに従って、所望のアルコールである(2S,4aR,4bS,6aR,7R,9aS,9bS,9cR,12aR,12bS)-4a,6a,11,11-テトラメチル-7-((R)-6-メチルヘプタン-2-イル)ヘキサデカヒドロ-1H-シクロペンタ[1,2]フェナントロ[9,10-d][1,3]ジオキソール-2-オール(化合物14、27.0g、60%)を、カラムクロマトグラフィー(60〜120メッシュのシリカゲル、30〜50%の石油エーテル/酢酸エチルで溶出)による精製後に、白色固体として得た。
F. 一般手順H、化合物14(27.0g、58.60mmol)、NMO(8.92g、76.18mmol)、4Åモレキュラーシーブ(27.0g)、TPAP(6.18g、17.58mmol)、及びCH2Cl2(270mL)を用いて、所望のケトンである(4aR,4bS,6aR,7R,9aS,9bS,9cR,12aR,12bS)-4a,6a,11,11-テトラメチル-7-((R)-6-メチルヘプタン-2-イル)ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[1,2]フェナントロ[9,10-d][1,3]ジオキソール-2-オン(化合物15、20.0g、66%)を、カラムクロマトグラフィー(60〜120メッシュのシリカゲル、10〜15%の石油エーテル/酢酸エチルで溶出)による精製後に、オフホワイトの固体として得た。
G. 化合物15(20.0g、43.60mmol)、NaH(パラフィンオイル中60%、8.72g、217.99mmol)、ギ酸エチル(7.04mL、87.20mmol)、及びTHF(200mL)と一般手順Jを用いて、所望のケトンである(4aR,4bS,6aR,7R,9aS,9bS,9cR,12aR)-3-(ヒドロキシメチレン)-4a,6a,11,11-テトラメチル-7-((R)-6-メチルヘプタン-2-イル)ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[1,2]フェナントロ[9,10-d][1,3]ジオキソール-2-オン(化合物16、15g、71%)を、白色固体として得て、それを、精製することなく次の工程で用いた。
H. EtOH(120mL)中の化合物16(12.0g、24.65mmol)及びヒドラジン水和物(2.42mL、49.31mmol)と一般手順Kを用いて、所望のピラゾールである(1R,3aS,3bS,3cR,6aR,6bS,11aR,11bS,13aR)-5,5,11a,13a-テトラメチル-1-((R)-6-メチルヘプタン-2-イル)-1,2,3,3a,3b,3c,6a,6b,7,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロシクロペンタ[5,6][1,3]ジオキソロ[4',5':3,4]ナフト[1,2-f]インダゾール(化合物17、6.0g、52%)を、カラムクロマトグラフィー(230〜400メッシュのシリカゲル、50〜60%の石油エーテル/酢酸エチルで溶出)による精製後に、オフホワイトの固体として得た。
I. AcOH(80%、60mL)中の化合物17(6.0g、12.43mmol)と一般手順Eを用いて、所望のジアルコールである(1R,3aS,3bS,4R,5R,5aS,10aR,10bS,12aR)-10a,12a-ジメチル-1-((R)-6-メチルヘプタン-2-イル)-1,2,3,3a,3b,4,5,5a,6,7,10,10a,10b,11,12,12a-ヘキサデカヒドロシクロペンタ[5,6]ナフト[1,2-f]インダゾール-4,5-ジオール(化合物Ia-2、6.0g)を、黄色ゴム状固体として得た。
LCMS: (方法1f) MS m/z: 443.5 (M+1)、tR: 4.203分、純度: 95.44% (ELSD).
(合成実施例3)
((2R,3bR,4R,5R,5aS,10aR,10bS)-1,1,10a-トリメチル-1,2,3,3b,4,5,5a,6,7,10,10a,10b,11,12-テトラデカヒドロシクロペンタ[5,6]ナフト[1,2-f]インダゾール-2,4,5-トリオール(化合物Ia-3)の合成)
Figure 2021521269
A. THF(100mL)中の化合物2(実施例1由来、10.0g、21.0mmol)の撹拌溶液に、メチルリチウム(エーテル中1.6M、39.33mL、62.92mmol)を-78℃で滴加した。反応混合物を0℃で4時間撹拌した。反応混合物を、Na2SO4の飽和水溶液(50gを100mLの水に溶解)で希釈し、水層を、EtOAc(2×100mL)で抽出し、その後、水(1×100mL)及び食塩水(1×100mL)で順次洗浄した。有機層を、Na2SO4で乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(230〜400メッシュ、30〜40%のEtOAc/石油エーテル)によって精製して、(2S,4aR,4bS,6aS,7S,9aS,9bR,9cR,12aR,12bS)-2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-4a,6a,7,11,11-ペンタメチルヘキサデカヒドロ-1H-シクロペンタ[1,2]フェナントロ[9,10-d][1,3]ジオキソール-7-オール(化合物18、8.0g、77%)を、白色固体として得た。
B.化合物18(8.0g、16.23mmol)、TBAF(THF中1M、32.47mL、32.47mmol)、及びTHF(80mL)を用いて一般手順Lに従って、(2S,4aR,4bS,6aS,7S,9aS,9bR,9cR,12aR,12bS)-4a,6a,7,11,11-ペンタメチルヘキサデカヒドロ-1H-シクロペンタ[1,2]フェナントロ[9,10-d][1,3]ジオキソール-2,7-ジオール(化合物19、4.9g、79%)を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(230〜400メッシュ、70〜80%のEtOAc/石油エーテル)による精製後に、白色固体として得た。
C. 化合物19(4.9g、12.94mmol)、デス・マーチン・ペルヨージナン(Dess-Martin periodane)(8.24g、19.42mmol)、及びDCM(50mL)を用いて一般手順Iに従って、(4aR,4bS,6aS,7S,9aS,9bR,9cR,12aR,12bS)-7-ヒドロキシ-4a,6a,7,11,11-ペンタメチルヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[1,2]フェナントロ[9,10-d][1,3]ジオキソール-2-オン(化合物20、3.3g、67%)を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(230〜400メッシュ、20〜30%のEtOAc/石油エーテル)による精製後に、白色固体として得た。
D. 化合物20(3.3g、8.76mmol)、NaH(パラフィンオイル中60%、1.4g、35.06mmol)、ギ酸エチル(4.25mL、52.58mmol)、及びTHF(30mL)を用いて一般手順Jに従って、(4aR,4bS,6aS,7S,9aS,9bR,9cR,12aR,12bS)-7-ヒドロキシ-3-(ヒドロキシメチレン)-4a,6a,7,11,11-ペンタメチルヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[1,2]フェナントロ[9,10-d][1,3]ジオキソール-2-オン(化合物21、3.1g、88%)を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(230〜400メッシュ、20〜30%のEtOAc/石油エーテル)による精製後に、白色固体として得た。
E. 化合物21(3.1g、7.66mmol)、ヒドラジン水和物(0.56mL、11.49mmol)、及びエタノール(30mL)を用いて一般手順Kに従って、(1S,3aS,3bR,3cR,6aR,6bS,11aR,11bS,13aS)-1,5,5,11a,13a-ペンタメチル-1,2,3,3a,3b,3c,6a,6b,7,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロシクロペンタ[5,6][1,3]ジオキソロ[4',5':3,4]ナフト[1,2-f]インダゾール-1-オール(化合物22、2.8g、91%)を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(230〜400メッシュ、0〜5%のMeOH/CH2Cl2)による精製後に、白色固体として得た。
F. ピリジン:DCM(1:1、30mL)中の化合物22(2.8g、6.99mmol)の撹拌溶液に、POCl3(1.96mL、20.97mmol)を0℃で滴加した。得られた溶液を、室温で12時間撹拌した。反応混合物を、減圧下エバポレートし、残渣を、NaHCO3の飽和溶液(15gを30mLの水に溶解)で希釈した。水層を、EtOAc(2×30mL)で抽出し、それを、その後、水(1×30mL)及び食塩水(1×30mL)で順次洗浄した。有機層を、Na2SO4で乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(230〜400メッシュ、0〜5%のMeOH/CH2Cl2)によって精製して、(3aS,3bR,3cR,6aR,6bS,11aR,11bS,13aS)-1,5,5,11a,13a-ペンタメチル-3,3a,3b,3c,6a,6b,7,8,11,11a,11b,12,13,13a-テトラデカヒドロシクロペンタ[5,6][1,3]ジオキソロ[4',5':3,4]ナフト[1,2-f]インダゾールの固体(化合物23、0.85g、32%)を、オフホワイトの固体として得た。
G. CH2Cl2(10ml)中の化合物23(0.85g、2.22mmol)の撹拌溶液に、メタ-クロロ過安息香酸(1.15g、6.67mmol)を0℃で分割添加した。得られた混合物を、室温で2時間撹拌した。反応混合物を、減圧下エバポレートし、残渣を、NaHCO3の飽和溶液(5gを10mLの水に溶解)で希釈した。水層を、CH2Cl2(2×10mL)で抽出し、その後、水(1×10mL)及び食塩水(1×10mL)で順次洗浄した。有機層を、Na2SO4で乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(230〜400メッシュ、5〜10%のMeOH/CH2Cl2)によって精製して、(3aR,3bS,8aR,8bS,10aS,10bS,11aR,12aS,12bR,12cR)-2,2,8a,10a,10b-ペンタメチル-3a,3b,4,5,8,8a,8b,9,10,10a,10b,11a,12,12a,12b,12c-ヘキサデカヒドロ-[1,3]ジオキソロ[4',5':3,4]オキシレノ[2'',3'':3',4']シクロペンタ[1',2':5,6]ナフト[1,2-f]インダゾール(化合物24、0.5g、57%)を、白色固体として得た。
H. 化合物24(0.5g、1.25mmol)及びAcOH(80%、5mL)を用いて一般手順Eに従って、(2R,3bR,4R,5R,5aS,10aR,10bS)-1,1,10a-トリメチル-1,2,3,3b,4,5,5a,6,7,10,10a,10b,11,12-テトラデカヒドロシクロペンタ[5,6]ナフト[1,2-f]インダゾール-2,4,5-トリオール(化合物Ia-3、0.23g、51%)を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(230〜400メッシュ、10〜20%のMeOH/CH2Cl2)による精製後に、白色固体として得た。
LCMS: (方法1a) MS m/z: 359.2 (M+1)、tR: 2.026分、純度: 85.83% (ELSD).
(合成実施例4)
((1R,3aS,3bS,4R,5R,5aS,10aR,10bS,12aS)-10a,12a-ジメチル-1-(プロパ-1-エン-2-イル)-1,2,3,3a,3b,4,5,5a,6,7,10,10a,10b,11,12,12a-ヘキサデカヒドロシクロペンタ[5,6]ナフト[1,2-f]インダゾール-4,5-ジオール(化合物Ia-4)の合成)
Figure 2021521269
A. (2S,4aR,4bS,6aS,9aS,9bR,9cR,12aR,12bS)-2-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-4a,6a,11,11-テトラメチルヘキサデカヒドロ-7H-シクロペンタ[1,2]フェナントロ[9,10-d][1,3]ジオキソール-7-オン(化合物25、米国特許第9,765,085号と同様に調製、5.0g、8.32mmol)、エチルトリフェニルホスホニウムブロミド(15.44g、41.60mmol)、カリウム-tert-ブトキシド(4.66g、41.60mmol)、及びトルエン(50mL)を用いて一般手順Gに従って、所望のアルケンであるtert-ブチル(((2S,4aR,4bS,6aS,9aS,9bR,9cR,12aR,12bS,E)-7-エチリデン-4a,6a,11,11-テトラメチルヘキサデカヒドロ-1H-シクロペンタ[1,2]フェナントロ[9,10-d][1,3]ジオキソール-2-イル)オキシ)ジフェニルシラン(化合物26、4.0g、79%)を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(230〜400メッシュ、0〜20%の石油エーテル/酢酸エチル)による精製後に、黄色固体として得た。
B. 0℃のTHF(40mL)中の化合物26(4.0g、6.53mmol)の撹拌溶液に、THF中のボラン(1M、13.05mL、13.05mmol)を滴加した。反応混合物を、室温で1時間撹拌した。混合物を、0℃まで冷却し、水酸化ナトリウム溶液(10%、水性、45.94mL)を滴加し、それに続き、過酸化水素(30%、30.63mL)を滴加した。得られた溶液を、室温で2時間撹拌した。水層を、EtOAc(2×40mL)で抽出し、水(1×40mL)及び食塩水(1×40mL)で順次洗浄した。有機層を、Na2SO4で乾燥し、濾過し、濃縮した。粗生成物を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(230〜400メッシュ、0〜30%の石油エーテル/酢酸エチル)によって精製して、1-((2S,4aR,4bS,6aS,9aS,9bS,9cR,12aR,12bS)-2-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-4a,6a,11,11-テトラメチルヘキサデカヒドロ-1H-シクロペンタ[1,2]フェナントロ[9,10-d][1,3]ジオキソール-7-イル)エタン-1-オール(化合物27、3.3g、80%)を、オフホワイトの固体として得た。
C. CH2Cl2(30mL)中の化合物27(3.0g、4.75mmol)、NMO(1.29g、11.01mmol)、4Åモレキュラーシーブ(3.0g)、及びTPAP(0.17g、0.48mmol)と一般手順Hを用いて、所望のケトンである1-((2S,4aR,4bS,6aS,9aS,9bR,9cR,12aR,12bS)-2-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-4a,6a,11,11-テトラメチルヘキサデカヒドロ-1H-シクロペンタ[1,2]フェナントロ[9,10-d][1,3]ジオキソール-7-イル)エタン-1-オン(化合物28、2.5g、36%)を、カラムクロマトグラフィー(230〜400メッシュのシリカゲル、15〜20%の石油エーテル/酢酸エチルで溶出)による精製後に、オフホワイトの固体として得た。
D. 化合物28(2.5g、3.97mmol)、メチルトリフェニルホスホニウムブロミド(7.10g、19.87mmol)、カリウム-tert-ブトキシド(2.23g、19.87mmol)、及びトルエン(30mL)を用いて一般手順Gに従って、所望のアルケンであるtert-ブチルジフェニル(((2S,4aR,4bS,6aS,9aS,9bS,9cR,12aR,12bS)-4a,6a,11,11-テトラメチル-7-(プロパ-1-エン-2-イル)ヘキサデカヒドロ-1H-シクロペンタ[1,2]フェナントロ[9,10-d][1,3]ジオキソール-2-イル)オキシ)シラン(化合物29、2.2g、88%)を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(230〜400メッシュ、0〜10%の石油エーテル/酢酸エチル)による精製後に、淡黄色の固体として得た。
E. THF(20ml)中の化合物29(2.2g、3.51mmol)及びTBAF(THF中1M、7.02mL、7.02mmol)を用いて一般手順Lに従って、所望のアルコールである(2S,4aR,4bS,6aS,9aS,9bS,9cR,12aR,12bS)-4a,6a,11,11-テトラメチル-7-(プロパ-1-エン-2-イル)ヘキサデカヒドロ-1H-シクロペンタ[1,2]フェナントロ[9,10-d][1,3]ジオキソール-2-オール(化合物30、1.0g、73%)を、カラムクロマトグラフィー(230〜400メッシュのシリカゲル、0〜30%の石油エーテル/酢酸エチルで溶出)による精製後に、白色固体として得た。
F. CH2Cl2(10mL)中の化合物30(1.0g、2.57mmol)、NMO(0.69g、5.15mmol)、4Åモレキュラーシーブ(1.0g)、及びTPAP(0.09g、0.26mmol)と一般手順Hを用いて、所望のケトンである(4aR,4bS,6aS,9aS,9bS,9cR,12aR,12bS)-4a,6a,11,11-テトラメチル-7-(プロパ-1-エン-2-イル)ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[1,2]フェナントロ[9,10-d][1,3]ジオキソール-2-オン(化合物31、0.90g、91%)を、カラムクロマトグラフィー(230〜400メッシュのシリカゲル、15〜25%の石油エーテル/酢酸エチルで溶出)による精製後に、オフホワイトの固体として得た。
G. 0℃のトルエン(10mL)中の化合物31(0.90g、2.33mmol)の撹拌溶液に、ナトリウムメトキシド溶液(MeOH中25%wt.、1.51mL、6.60mmol)及びギ酸エチル(0.94mL、11.65mmol)を滴加した。得られた溶液を、室温で16時間撹拌した。混合物を、減圧下エバポレートし、残渣を、氷冷水(1×10mL)で希釈した。水層を、EtOAc(2×10mL)で抽出し、食塩水(1×10mL)で洗浄した。有機層を、Na2SO4で乾燥し、濾過し、濃縮し、(4aR,4bS,6aS,9aS,9bS,9cR,12aR,12bS)-3-(ヒドロキシメチレン)-4a,6a,11,11-テトラメチル-7-(プロパ-1-エン-2-イル)ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[1,2]フェナントロ[9,10-d][1,3]ジオキソール-2-オン(化合物32、0.9g、93%)を、褐色のゴム状固体として得て、それを、精製することなく次の工程で用いた。
H. EtOH(10mL)中の化合物32(0.9g、2.17mmol)及びヒドラジン水和物(0.53mL、10.86mmol)と一般手順Kを用いて、所望のピラゾールである(3aS,3bS,3cR,6aR,6bS,11aR,11bS,13aS)-5,5,11a,13a-テトラメチル-1-(プロパ-1-エン-2-イル)-1,2,3,3a,3b,3c,6a,6b,7,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロシクロペンタ[5,6][1,3]ジオキソロ[4',5':3,4]ナフト[1,2-f]インダゾール(化合物33、0.8g、90%)を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(230〜400メッシュ、0〜10%のジクロロメタン/メタノール)による精製後に、オフホワイトの固体として得た。
I. AcOH(80%、10mL)中の化合物33(0.8g、1.95mmol)と一般手順Eを用いて、所望のジアルコールである(1R,3aS,3bS,4R,5R,5aS,10aR,10bS,12aS)-10a,12a-ジメチル-1-(プロパ-1-エン-2-イル)-1,2,3,3a,3b,4,5,5a,6,7,10,10a,10b,11,12,12a-ヘキサデカヒドロシクロペンタ[5,6]ナフト[1,2-f]インダゾール-4,5-ジオール(化合物Ia-4、0.7g、97%)を、カラムクロマトグラフィー(230〜400メッシュのシリカゲル、10〜15%のメタノール/ジクロロメタンで溶出)による精製後に、オフホワイトの固体として得た。
LCMS: (方法1e) MS m/z: 371.2 (M+1)、tR: 3.182分、純度: 94.99% (UV).
HPLC: (方法2e) tR: 6.876分、純度: 98.00% (UV).
Figure 2021521269
(合成実施例5)
((3aS,3bR,4R,5R,5aS,10aR,10bS,12aS,E)-1-エチリデン-10a,12a-ジメチル-1,2,3,3a,3b,4,5,5a,6,7,10,10a,10b,11,12,12a-ヘキサデカヒドロシクロペンタ[5,6]ナフト[1,2-f]インダゾール-4,5-ジオール(化合物Ia-5)の合成)
Figure 2021521269
A. THF(40mL)中の化合物26(実施例4由来、4.0g、6.53mmol)及びTBAF(THF中1M、13.05mL、13.05mmol)を用いて一般手順Lに従って、所望のアルコールである(2S,4aR,4bS,6aS,9aS,9bR,9cR,12aR,12bS,E)-7-エチリデン-4a,6a,11,11-テトラメチルヘキサデカヒドロ-1H-シクロペンタ[1,2]フェナントロ[9,10-d][1,3]ジオキソール-2-オール(化合物34、2.3g、94%)を、カラムクロマトグラフィー(230〜400メッシュのシリカゲル、0〜30%の石油エーテル/酢酸エチルで溶出)による精製後に、オフホワイトの固体として得た。
B. CH2Cl2(20mL)中の化合物34(2.3g、6.14mmol)、NMO(1.44g、10.65mmol)、4Åモレキュラーシーブ(2.0g)、及びTPAP(0.22g、0.61mmol)と一般手順Hを用いて、所望のケトンである(4aR,4bS,6aS,9aS,9bR,9cR,12aR,12bS,E)-7-エチリデン-4a,6a,11,11-テトラメチルヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[1,2]フェナントロ[9,10-d][1,3]ジオキソール-2-オン(化合物35、2.0g、88%)を、カラムクロマトグラフィー(230〜400メッシュのシリカゲル、15〜25%の石油エーテル/酢酸エチルで溶出)による精製後に、オフホワイトの固体として得た。
C. 化合物35(2.0g、5.37mmol)、NaH(パラフィンオイル中60%、0.64g、16.11mmol)、ギ酸エチル(2.17mL、26.85mmol)、及びTHF(20mL)を用いて一般手順Jに従って、所望のケトンである(3Z,4aR,4bS,6aS,7E,9aS,9bR,9cR,12aR,12bS,E)-7-エチリデン-3-(ヒドロキシメチレン)-4a,6a,11,11-テトラメチルヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[1,2]フェナントロ[9,10-d][1,3]ジオキソール-2-オン(化合物36、2.0g、93%)を、褐色のゴム状物質として得て、それを、精製することなく次の工程で用いた。
D. EtOH(20mL)中の化合物36(2.0g、4.99mmol)及びヒドラジン水和物(0.98mL、19.97mmol)と一般手順Kを用いて、所望のピラゾールである(3aS,3bR,3cR,6aR,6bS,11aR,11bS,13aS,E)-1-エチリデン-5,5,11a,13a-テトラメチル-1,2,3,3a,3b,3c,6a,6b,7,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロシクロペンタ[5,6][1,3]ジオキソロ[4',5':3,4]ナフト[1,2-f]インダゾール(化合物37、1.5g、76%)を、カラムクロマトグラフィー(230〜400メッシュのシリカゲル、30〜40%の石油エーテル/酢酸エチルで溶出)による精製後に、オフホワイトの固体として得た。
E. AcOH(80%、15mL)中の化合物37(1.5g、3.78mmol)と一般手順Eを用いて、所望のジアルコールである(3aS,3bR,4R,5R,5aS,10aR,10bS,12aS,E)-1-エチリデン-10a,12a-ジメチル-1,2,3,3a,3b,4,5,5a,6,7,10,10a,10b,11,12,12a-ヘキサデカヒドロシクロペンタ[5,6]ナフト[1,2-f]インダゾール-4,5-ジオール(化合物Ia-5、1.3g、97%)を、カラムクロマトグラフィー(230〜400メッシュのシリカゲル、0〜5%のメタノール/ジクロロメタンで溶出)による精製後に、オフホワイトの固体として得た。
LCMS: (方法1e) MS m/z: 357.2 (M+1)、tR: 3.077分、純度: 96.18% (UV).
HPLC: (方法2e) tR: 5.605分、純度: 99.61% (UV).
Figure 2021521269
(合成実施例6)
(((3aS,3bR,4R,5R,5aS,10aR,10bS,12aS)-10a,12a-ジメチル-1-フェニル-3,3a,3b,4,5,5a,6,7,10,10a,10b,11,12,12a-テトラデカヒドロシクロペンタ[5,6]ナフト[1,2-f]インダゾール-4,5-ジオール(化合物Ia-6)の合成)
Figure 2021521269
A. 0℃のTHF(50mL)中の化合物25(実施例4由来、5.0g、8.32mmol)の撹拌溶液に、N-フェニル-ビス(トリフルオロメタンスルホンイミド)(5.95g、16.64mmol)及びリチウム ビス(トリメチルシリル)アミド(THF中1M、24.96mL、24.96mmol)を滴加した。得られた溶液を、室温で2.5時間撹拌した。混合物を、氷冷水(1×50mL)で希釈し、水層を、EtOAc(2×50mL)で抽出し、食塩水(1×50mL)で洗浄した。有機層を、Na2SO4で乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(230〜400メッシュ、0〜5%の石油エーテル/酢酸エチル)によって精製して、(2S,4aR,4bS,6aS,9aS,9bR,9cR,12aR,12bS)-2-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-4a,6a,11,11-テトラメチル-2,3,4,4a,4b,5,6,6a,9,9a,9b,9c,12a,12b-テトラデカヒドロ-1H-シクロペンタ[1,2]フェナントロ[9,10-d][1,3]ジオキソール-7-イル トリフルオロメタンスルホネート(化合物38、5.1g、84%)を、オフホワイトの固体として得た。
B. DMF(50mL)中の化合物38(5.1g、6.96mmol)の撹拌溶液に、フェニルボロン酸(1.02g、8.35mmol)及び炭酸カリウム(1.92g、13.92mmol)を、室温で加えた。反応混合物を、窒素で20分間脱気した。この溶液に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.80g、0.70mmol)を加えた、反応を、80℃に加熱し、3時間撹拌した。反応混合物を、セライト(登録商標)のベッドで濾過し、濾液を、減圧下エバポレートした。残渣を、EtOAc(2×50mL)で希釈し、その後、水(1×10mL)及び食塩水(1×10mL)で順次洗浄した。有機層を、Na2SO4で乾燥し、濾過し、濃縮した。粗体物質を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(230〜400メッシュ、0〜10%の石油エーテル/酢酸エチル)によって精製して、tert-ブチルジフェニル(((2S,4aR,4bS,6aS,9aS,9bR,9cR,12aR,12bS)-4a,6a,11,11-テトラメチル-7-フェニル-2,3,4,4a,4b,5,6,6a,9,9a,9b,9c,12a,12b-テトラデカヒドロ-1H-シクロペンタ[1,2]フェナントロ[9,10-d][1,3]ジオキソール-2-イル)オキシ)シラン(化合物39、3.1g、67%)を、オフホワイトの固体として得た。
C. THF(30mL)中の化合物39(3.0g、4.54mmol)及びTBAF(THF中1M、9.08mL、9.08mmol)を用いて一般手順Lに従って、所望のアルコールである(2S,4aR,4bS,6aS,9aS,9bR,9cR,12aR,12bS)-4a,6a,11,11-テトラメチル-7-フェニル-2,3,4,4a,4b,5,6,6a,9,9a,9b,9c,12a,12b-テトラデカヒドロ-1H-シクロペンタ[1,2]フェナントロ[9,10-d][1,3]ジオキソール-2-オール(化合物40、1.6g、84%)を、カラムクロマトグラフィー(230〜400メッシュのシリカゲル、0〜50%の石油エーテル/酢酸エチルで溶出)による精製後に、白色固体として得た。
D. CH2Cl2(15mL)中の化合物40(1.6g、3.79mmol)、NMO(0.89g、6.58mmol)、4Åモレキュラーシーブ(1.6g)、及びTPAP(0.13g、0.38mmol)と一般手順Hを用いて、所望のケトンである(4aR,4bS,6aS,9aS,9bR,9cR,12aR,12bS)-4a,6a,11,11-テトラメチル-7-フェニル-1,3,4,4a,4b,5,6,6a,9,9a,9b,9c,12a,12b-テトラデカヒドロ-2H-シクロペンタ[1,2]フェナントロ[9,10-d][1,3]ジオキソール-2-オン(化合物41、1.5g、94%)を、カラムクロマトグラフィー(230〜400メッシュのシリカゲル、0〜20%の石油エーテル/酢酸エチルで溶出)による精製後に、白色固体として得た。
E. 0℃のトルエン(15ml)中の化合物41(1.5g、3.57mmol)の撹拌溶液に、ナトリウムメトキシド溶液(MeOH中25%wt.、1.54mL、5.64mmol)及びギ酸エチル(1.44mL、17.85mmol)を滴加した。得られた溶液を、室温で3.5時間撹拌した。混合物を、減圧下エバポレートし、残渣を、氷冷水(1×15mL)で希釈した。水層を、EtOAc(2×15mL)で抽出し、食塩水(1×15mL)で洗浄した。有機層を、Na2SO4で乾燥し、濾過し、濃縮して、所望のケトンである(4aR,4bS,6aS,9aS,9bR,9cR,12aR,12bS)-3-(ヒドロキシメチレン)-4a,6a,11,11-テトラメチル-7-フェニル-1,3,4,4a,4b,5,6,6a,9,9a,9b,9c,12a,12b-テトラデカヒドロ-2H-シクロペンタ[1,2]フェナントロ[9,10-d][1,3]ジオキソール-2-オン(化合物42、1.5g、94%)を、褐色のゴム状固体として得て、それを、精製することなく次の工程に用いた。
F. EtOH(15mL)中の化合物42(1.5g、3.34mmol)及びヒドラジン水和物(0.33mL、6.69mmol)と一般手順Kを用いて、所望のピラゾールである(3aS,3bR,3cR,6aR,6bS,11aR,11bS,13aS)-5,5,11a,13a-テトラメチル-1-フェニル-3,3a,3b,3c,6a,6b,7,8,11,11a,11b,12,13,13a-テトラデカヒドロシクロペンタ[5,6][1,3]ジオキソロ[4',5':3,4]ナフト[1,2-f]インダゾール(化合物43、1.3g、88%)を、カラムクロマトグラフィー(230〜400メッシュのシリカゲル、40〜50%の石油エーテル/酢酸エチルで溶出)による精製後に、オフホワイトの固体として得た。
G. AcOH(80%、10mL)中の化合物43(1.3g、2.92mmol)と一般手順Eを用いて、所望のジアルコールである(3aS,3bR,4R,5R,5aS,10aR,10bS,12aS)-10a,12a-ジメチル-1-フェニル-3,3a,3b,4,5,5a,6,7,10,10a,10b,11,12,12a-テトラデカヒドロシクロペンタ[5,6]ナフト[1,2-f]インダゾール-4,5-ジオール(化合物Ia-6、0.8g、68%)を、カラムクロマトグラフィー(230〜400メッシュのシリカゲル、0〜5%のメタノール/ジクロロメタンで溶出)による精製後に、オフホワイトの固体として得た。
LCMS: (方法1d) MS m/z: 405.2 (M+1)、tR: 2.106分、純度: 93.14% (UV).
HPLC: (方法2b) tR: 11.323分、純度: 94.81% (UV).
Figure 2021521269
(合成実施例7)
((1S,3aS,3bR,4R,5R,5aS,10aR,10bS,12aS)-1,10a,12a-トリメチル-1,2,3,3a,3b,4,5,5a,6,7,10,10a,10b,11,12,12a-ヘキサデカヒドロシクロペンタ[5,6]ナフト[1,2-f]インダゾール-1,4,5-トリオール(化合物Ia-7)の合成)
Figure 2021521269
化合物22(実施例3由来、3.7g、9.24mmol、1当量)及び酢酸(80%水性、20mL)と一般手順Eを用いて、所望のトリオールである(1S,3aS,3bR,4R,5R,5aS,10aR,10bS,12aS)-1,10a,12a-トリメチル-1,2,3,3a,3b,4,5,5a,6,7,10,10a,10b,11,12,12a-ヘキサデカヒドロシクロペンタ[5,6]ナフト[1,2-f]インダゾール-1,4,5-トリオール(化合物Ia-7、3.2g)を、褐色粗固体として得た。
LCMS: (方法1b) MS m/z: 361.2 (M+1)、tR: 1.957分、純度: 98.84% (ELSD).
Figure 2021521269
(合成実施例8)
((1R,3aS,3bS,4R,5R,5aS,10aR,10bS,12aR)-1-((2S,5R)-5-エチル-3-ヒドロキシ-6-メチルヘプタン-2-イル)-10a,12a-ジメチル-1,2,3,3a,3b,4,5,5a,6,7,10,10a,10b,11,12,12a-ヘキサデカヒドロシクロペンタ[5,6]ナフト[1,2-f]インダゾール-4,5-ジオール(化合物Ia-8)の合成)
Figure 2021521269
A. DMF(300mL)中のスチグマステロール(化合物44、30.0g、72.75mmol)、イミダゾール(12.37g、181.73mmol)、及びTBSCl(16.43g、109.04mmol)と一般手順Bを用い、それに続き、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(230〜400メッシュ、0〜5%の石油エーテル/酢酸エチル)による精製を行って、tert-ブチル(((3S,8S,9S,10R,13R,14S,17R)-17-((2R,5S,E)-5-エチル-6-メチルヘプタ-3-エン-2-イル)-10,13-ジメチル-2,3,4,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17-テトラデカヒドロ-1H-シクロペンタ[a]フェナントレン-3-イル)オキシ)ジメチルシラン(化合物45、38.0g、99%)を、無色のゴム状固体として得た。
B. CH2Cl2:ACN:EtOAc(2:1:1、380mL)中の化合物45(38.0g、72.11mmol)、TBHP(デカン中5M、75.0mL、374.97mmol)、4Åモレキュラーシーブ(38.0g)、及び酢酸マンガン(III)二水和物(1.93g、7.21mmol)と一般手順Cを用いて、所望のケトンである(3S,8S,9S,10R,13R,14S,17R)-3-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-17-((2R,5S,E)-5-エチル-6-メチルヘプタ-3-エン-2-イル)-10,13-ジメチル-1,2,3,4,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17-テトラデカヒドロ-7H-シクロペンタ[a]フェナントレン-7-オン(化合物46、22.5g、58%)を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(230〜400メッシュ、0〜5%の石油エーテル/酢酸エチル)による精製後に、オフホワイトの固体として得た。
C. THF(200mL)中の化合物46(22.5g、41.59mmol)、THF中のボラン(1M、92.75mL、92.75mmol)、及び過ホウ酸ナトリウム四水和物(19.20g、124.78mmol)と一般手順Dを用いて、所望のジアルコールである(3S,5S,6R,7R,8S,9S,10R,13R,14S,17R)-3-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-17-((2S,5R)-5-エチル-3-ヒドロキシ-6-メチルヘプタン-2-イル)-10,13-ジメチルヘキサデカヒドロ-1H-シクロペンタ[a]フェナントレン-6,7-ジオール(化合物47、24.0g)を、白色固体として得て、それを、精製することなく次の工程で用いた。
D. 2,2-ジメトキシプロパン(203mL)中の化合物47(24.0g、41.45mmol)及びカンファースルホン酸(0.96g、4.15mmol)と一般手順Fを用いて、それに続き、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(230〜400メッシュ、10〜15%の石油エーテル/酢酸エチル)による精製を行って、(2S,5R)-2-((2S,4aR,4bS,6aR,7R,9aS,9bS,9cR,12aR,12bS)-2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-4a,6a,11,11-テトラメチルヘキサデカヒドロ-1H-シクロペンタ[1,2]フェナントロ[9,10-d][1,3]ジオキソール-7-イル)-5-エチル-6-メチルヘプタン-3-オール(化合物48、12.0g、47%)を、白色固体として得た。
E. ピリジン(pyidine)(100mL)中の化合物48(12.0g、19.38mmol)、DMAP(0.24g、1.94mmol)、及びAc2O(5.42mL、57.34mmol)と一般手順Aを用いて、所望のエステルである(2S,5R)-2-((2S,4aR,4bS,6aR,7R,9aS,9bS,9cR,12aR,12bS)-2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-4a,6a,11,11-テトラメチルヘキサデカヒドロ-1H-シクロペンタ[1,2]フェナントロ[9,10-d][1,3]ジオキソール-7-イル)-5-エチル-6-メチルヘプタン-3-イル アセテート(化合物49、11.0g、86%)を、黄色ゴム状固体として得て、それを、精製することなく次の工程で用いた。
F. THF(100mL)中の化合物49(11.0g、16.64mmol)及びTBAF(THF中1M、33.28mL、33.28mmol)を用いて一般手順Lに従って、所望のアルコールである(2S,5R)-5-エチル-2-((2S,4aR,4bS,6aR,7R,9aS,9bS,9cR,12aR,12bS)-2-ヒドロキシ-4a,6a,11,11-テトラメチルヘキサデカヒドロ-1H-シクロペンタ[1,2]フェナントロ[9,10-d][1,3]ジオキソール-7-イル)-6-メチルヘプタン-3-イル アセテートを、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(230〜400メッシュ、40〜45%の石油エーテル/酢酸エチル)による精製後に、白色固体として得た(化合物50、5.0g、55%)。
G. CH2Cl2(50mL)中の化合物50(5.0g、9.14mmol)、NMO(2.14g、18.29mmol)、4Åモレキュラーシーブ(5.0g)、及びTPAP(0.32g、0.914mmol)と一般手順Hを用いて、所望のケトンである(2S,5R)-5-エチル-6-メチル-2-((4aR,4bS,6aR,7R,9aS,9bS,9cR,12aR,12bS)-4a,6a,11,11-テトラメチル-2-オキソヘキサデカヒドロ-1H-シクロペンタ[1,2]フェナントロ[9,10-d][1,3]ジオキソール-7-イル)ヘプタン-3-イル アセテート(化合物51、3.8g、76%)を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(230〜400メッシュ、5〜10%の石油エーテル/酢酸エチル)による精製後に、オフホワイトの固体として得た。
H. THF(40mL)中の化合物51(3.8g、6.97mmol)、水素化ナトリウム(パラフィンオイル中60%、1.39g、34.87mmol)、及びギ酸エチル(3.94mL、48.82mmol)と一般手順Jを用いて、所望のケトンである(4aR,4bS,6aR,7R,9aS,9bS,9cR,12aR,12bS)-7-((2S,5R)-5-エチル-3-ヒドロキシ-6-メチルヘプタン-2-イル)-3-(ヒドロキシメチレン)-4a,6a,11,11-テトラメチルヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[1,2]フェナントロ[9,10-d][1,3]ジオキソール-2-オン(化合物52、3.0g、81%)を、褐色のゴム状固体として得て、それを、精製することなく次の工程で用いた。
I. EtOH(30mL)中の化合物52(3.0g、5.65mmol)及びヒドラジン水和物(0.55mL、11.30mmol)と一般手順Kを用いて、所望のピラゾールである(2S,5R)-5-エチル-6-メチル-2-((1R,3aS,3bS,3cR,6aR,6bS,11aR,11bS,13aR)-5,5,11a,13a-テトラメチル-1,2,3,3a,3b,3c,6a,6b,7,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロシクロペンタ[5,6][1,3]ジオキソロ[4',5':3,4]ナフト[1,2-f]インダゾール-1-イル)ヘプタン-3-オール(化合物53、1.1g、37%)を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(230〜400メッシュ、40〜50%の石油エーテル/酢酸エチル)による精製後に、オフホワイトの固体として得た。
J. AcOH(80%、10mL)中の化合物53(1.1g、2.09mmol)と一般手順Eを用いて、所望のジアルコールである(1R,3aS,3bS,4R,5R,5aS,10aR,10bS,12aR)-1-((2S,5R)-5-エチル-3-ヒドロキシ-6-メチルヘプタン-2-イル)-10a,12a-ジメチル-1,2,3,3a,3b,4,5,5a,6,7,10,10a,10b,11,12,12a-ヘキサデカヒドロシクロペンタ[5,6]ナフト[1,2-f]インダゾール-4,5-ジオール(化合物1a-8、0.9g、89%)を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(230〜400メッシュ、10〜15%のメタノール/ジクロロメタン)による精製後に、オフホワイトの固体として得た。
(合成実施例9)
((1S,3aS,3bR,4R,5R,5aS,10aR,10bS,12aS)-10a,12a-ジメチル-1-(チアゾール-2-イル)-1,2,3,3a,3b,4,5,5a,6,7,10,10a,10b,11,12,12a-ヘキサデカヒドロシクロペンタ[5,6]ナフト[1,2-f]インダゾール-1,4,5-トリオール(化合物Ia-9)の合成)
Figure 2021521269
A. (2S,4aR,4bS,6aS,7S,9aS,9bR,9cR,12aR,12bS)-2-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-4a,6a,11,11-テトラメチル-7-(チアゾール-2-イル)ヘキサデカヒドロ-1H-シクロペンタ[1,2]フェナントロ[9,10-d][1,3]ジオキソール-7-オール(化合物54、米国特許第9,765,085号と同様に調製、3.8g、5.54mmol)、TBAF溶液(THF中1M、11.07mL、11.07mmol)、及びTHF(35mL)と一般手順Lを用いて、所望のアルコールである(2S,4aR,4bS,6aS,7S,9aS,9bR,9cR,12aR,12bS)-4a,6a,11,11-テトラメチル-7-(チアゾール-2-イル)ヘキサデカヒドロ-1H-シクロペンタ[1,2]フェナントロ[9,10-d][1,3]ジオキソール-2,7-ジオール(化合物55、3.16g)を、黄色ゴム状固体として得て、それを、精製することなく次の工程で用いた。
B. DCM(30mL)中の化合物55(3.16g、7.06mmol)及びデス・マーチン・ペリオダン(periodane)(5.99g、14.12mmol)を用いて一般手順Iに従って、所望のケトンである(4aR,4bS,6aS,7S,9aS,9bR,9cR,12aR,12bS)-7-ヒドロキシ-4a,6a,11,11-テトラメチル-7-(チアゾール-2-イル)ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[1,2]フェナントロ[9,10-d][1,3]ジオキソール-2-オン(化合物56、2.23g、71%)を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(230〜400メッシュ、20〜30%の石油エーテル/酢酸エチル)による精製後に、白色固体として得た。
C. 化合物56(2.23g、5.00mmol)、NaH(パラフィンオイル中60%、0.80g、20.02mmol)、ギ酸エチル(2.43mL、30.03mmol)、及びTHF(20mL)と一般手順Jを用いて、所望のケトンである(4aR,4bS,6aS,7S,9aS,9bR,9cR,12aR,12bS)-7-ヒドロキシ-3-(ヒドロキシメチレン)-4a,6a,11,11-テトラメチル-7-(チアゾール-2-イル)ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[1,2]フェナントロ[9,10-d][1,3]ジオキソール-2-オン(化合物57、2.28g、96%)を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(230〜400メッシュ、20〜30%の石油エーテル/酢酸エチル)による精製後に、白色固体として得た。
D. EtOH(20mL)中の化合物57(2.28g、4.81mmol)及びヒドラジン水和物(0.94mL、19.26mmol)と一般手順Kを用いて、所望のピラゾールである(1S,3aS,3bR,3cR,6aR,6bS,11aR,11bS,13aS)-5,5,11a,13a-テトラメチル-1-(チアゾール-2-イル)-1,2,3,3a,3b,3c,6a,6b,7,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロシクロペンタ[5,6][1,3]ジオキソロ[4',5':3,4]ナフト[1,2-f]インダゾール-1-オール(化合物58、2.16g、96%)を、カラムクロマトグラフィー(230〜400メッシュのシリカゲル、50〜60%の石油エーテル/酢酸エチルで溶出)による精製後に、オフホワイトの固体として得た。
E. AcOH(80%、20mL)中の化合物58(2.16g、4.60mmol)と一般手順Eを用いて、所望のトリアルコールである(1S,3aS,3bR,4R,5R,5aS,10aR,10bS,12aS)-10a,12a-ジメチル-1-(チアゾール-2-イル)-1,2,3,3a,3b,4,5,5a,6,7,10,10a,10b,11,12,12a-ヘキサデカヒドロシクロペンタ[5,6]ナフト[1,2-f]インダゾール-1,4,5-トリオール(化合物Ia-9、1.3g、66%)を、カラムクロマトグラフィー(230〜400メッシュのシリカゲル、0〜10%のジクロロメタン/メタノールで溶出)による精製後に、オフホワイトの固体として得た。
LCMS: (方法1d) MS m/z: 430.2 (M+1)、tR: 1.242分、純度: 95.91% (UV).
HPLC: (方法2b) tR: 6.987分、純度: 95.07% (UV).
Figure 2021521269
(合成実施例9.1)
((1S,3aS,3bR,4R,5R,5aS,10aR,10bS,12aS)-10a,12a-ジメチル-1-(ピリジン-2-イル)-1,2,3,3a,3b,4,5,5a,6,7,10,10a,10b,11,12,12a-ヘキサデカヒドロシクロペンタ[5,6]ナフト[1,2-f]インダゾール-1,4,5-トリオール(化合物Ia-10)の合成)
合成実施例9に記載されたものと同様な手順に従いかつ大きな変更を加えずに、a)化合物54に代えて(2S,4aR,4bS,6aS,7S,9aS,9bR,9cR,12aR,12bS)-2-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-4a,6a,11,11-テトラメチル-7-(ピリジン-2-イル)ヘキサデカヒドロ-1H-シクロペンタ[1,2]フェナントロ[9,10-d][1,3]ジオキソール-7-オール(化合物59、米国特許第9,765,085号と同様に調製)を用い、b)化合物55を56へ変換するための条件を、TPAP及びNMO・H2Oでの処理に変更し、かつc)化合物56を57へ変換するための条件を、トルエン中でのナトリウムメトキシド及びギ酸エチルでの処理に変更して、表題化合物(1S,3aS,3bR,4R,5R,5aS,10aR,10bS,12aS)-10a,12a-ジメチル-1-(ピリジン-2-イル)-1,2,3,3a,3b,4,5,5a,6,7,10,10a,10b,11,12,12a-ヘキサデカヒドロシクロペンタ[5,6]ナフト[1,2-f]インダゾール-1,4,5-トリオール(化合物Ia-10、2.0g、88%)を、カラムクロマトグラフィー(230〜400メッシュのシリカゲル、10〜15%のメタノール/ジクロロメタンで溶出)による精製後に、オフホワイトの固体として得た。
LCMS: (方法1e) MS m/z: 424.1 (M+1)、tR: 2.185分、純度: 92.18% (UV).
HPLC: (方法2e) tR: 5.464分、純度: 91.32% (UV).
Figure 2021521269
(合成実施例10)
((3aS,3bR,4R,5R,5aS,11aR,11bS,13aS)-11a,13a-ジメチル-1-メチレン-2,3,3a,3b,4,5,5a,6,11,11a,11b,12,13,13a-テトラデカヒドロ-1H-シクロペンタ[5,6]ナフト[1,2-g]キノキサリン-4,5-ジオール(化合物Ib-1)の合成)
Figure 2021521269
A. モルホリン(100mL)中の化合物60(米国特許第9,765,085号と同様に調製、10.0g、27.89mmol)の撹拌溶液に、硫黄(S8、8.93g、278.92mmol)及び1,2-エタンジアミン(16.76g、278.92mmol)を加えた。反応混合物を、16時間還流させた。混合物を、氷冷水(1×100mL)で希釈し、水層を、EtOAc(2×100mL)で抽出し、食塩水(1×100mL)で洗浄した。有機層を、Na2SO4で乾燥し、濾過し、濃縮した。粗体を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(60〜120メッシュ、0〜10%の石油エーテル/酢酸エチル)によって精製して、(3aS,3bR,3cR,6aR,6bS,12aR,12bS,14aS)-5,5,12a,14a-テトラメチル-1-メチレン-2,3,3a,3b,3c,6a,6b,7,12,12a,12b,13,14,14a-テトラデカヒドロ-1H-シクロペンタ[5,6][1,3]ジオキソロ[4',5':3,4]ナフト[1,2-g]キノキサリン(化合物61、4.08g、37%)を、黄色固体として得た。
B. AcOH(80%、40mL)中の化合物61(4.0g、10.14mmol)と一般手順Eを用いて、所望のジアルコールである(3aS,3bR,4R,5R,5aS,11aR,11bS,13aS)-11a,13a-ジメチル-1-メチレン-2,3,3a,3b,4,5,5a,6,11,11a,11b,12,13,13a-テトラデカヒドロ-1H-シクロペンタ[5,6]ナフト[1,2-g]キノキサリン-4,5-ジオール(化合物Ib-1、2.79g、78%)を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(230〜400メッシュ、0〜5%のジクロロメタン/メタノール)による精製後に、オフホワイトの固体として得た。
LCMS: (方法1e) MS m/z: 355.2 (M+1)、tR: 2.749分、純度: 96.92% (UV).
HPLC: (方法2e) tR: 6.616分、純度: 95.28% (UV).
Figure 2021521269
(合成実施例10.1)
((1R,3aS,3bS,4R,5R,5aS,11aR,11bS,13aR)-11a,13a-ジメチル-1-((R)-6-メチルヘプタン-2-イル)-2,3,3a,3b,4,5,5a,6,11,11a,11b,12,13,13a-テトラデカヒドロ-1H-シクロペンタ[5,6]ナフト[1,2-g]キノキサリン-4,5-ジオール(化合物Ib-2)の合成)
合成実施例10に記載されたものと同様な手順に従いかつ大きな変更を加えずに、化合物60に代えて(4aR,4bS,6aR,7R,9aS,9bS,9cR,12aR,12bS)-4a,6a,11,11-テトラメチル-7-((R)-6-メチルヘプタン-2-イル)ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[1,2]フェナントロ[9,10-d][1,3]ジオキソール-2-オン(化合物15、実施例2由来)を用いて、表題化合物(1R,3aS,3bS,4R,5R,5aS,11aR,11bS,13aR)-11a,13a-ジメチル-1-((R)-6-メチルヘプタン-2-イル)-2,3,3a,3b,4,5,5a,6,11,11a,11b,12,13,13a-テトラデカヒドロ-1H-シクロペンタ[5,6]ナフト[1,2-g]キノキサリン-4,5-ジオール(Ib-2、1.6g、88%)を、カラムクロマトグラフィー(230〜400メッシュのシリカゲル、5〜10%のメタノール/ジクロロメタンで溶出)による精製後に、オフホワイトの固体として得た。
LCMS: (方法1f) MS m/z: 455.3 (M+1)、tR: 2.577分、純度: 99.94% (ELSD).
HPLC: (方法2b) tR: 18.463分、純度: 96.86% (UV).
Figure 2021521269
(合成実施例11)
((1R,3aS,3bS,4R,5R,5aS,11aR,11bS,13aR)-8,11a,13a-トリメチル-1-((R)-6-メチルヘプタン-2-イル)-2,3,3a,3b,4,5,5a,6,11,11a,11b,12,13,13a-テトラデカヒドロ-1H-シクロペンタ[5,6]ナフト[1,2-g]キナゾリン-4,5-ジオール(化合物Ic-1)の合成)
Figure 2021521269
A. EtOH(60mL)中の化合物16(実施例2由来、6g、12.37mmol)の撹拌溶液に、室温でピペリジン(1.46mL、14.79mmol)を滴加した。得られた溶液を、2時間還流させた。混合物を、減圧下エバポレートして、所望のケトンである(4aR,4bS,6aR,7R,9aS,9bS,9cR,12aR,12bS)-4a,6a,11,11-テトラメチル-7-((R)-6-メチルヘプタン-2-イル)-3-(ピペリジン-1-イルメチレン)ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[1,2]フェナントロ[9,10-d][1,3]ジオキソール-2-オン(化合物62、6.1g、89%)を、褐色のゴム状固体として得て、それを、精製することなく次の工程に用いた。
B. EtOH(10mL)中のナトリウムメトキシド(0.66g、12.22mmol)及びアセトアミジン塩酸塩(0.58g、6.14mmol)の撹拌溶液に、EtOH(25mL)中の化合物62(3.4g、6.13mmol)を室温で滴加した。反応混合物を、12時間還流させた。混合物を、減圧下エバポレートし、残渣を、EtOAc(2×30mL)で希釈し、水(1×30mL)及び食塩水(1×30mL)で順次洗浄した。有機層を、Na2SO4で乾燥し、濾過し、濃縮した。粗体を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(230〜400メッシュ、30〜40%の石油エーテル/酢酸エチル)によって精製して、(1R,3aS,3bS,3cR,6aR,6bS,12aR,12bS,14aR)-5,5,9,12a,14a-ペンタメチル-1-((R)-6-メチルヘプタン-2-イル)-2,3,3a,3b,3c,6a,6b,7,12,12a,12b,13,14,14a-テトラデカヒドロ-1H-シクロペンタ[5,6][1,3]ジオキソロ[4',5':3,4]ナフト[1,2-g]キナゾリン(化合物63、2.6g、83%)を、オフホワイトの固体として得た。
C. AcOH(80%、25mL)中の化合物63(2.6g、5.11mmol)と一般手順Eを用いて、所望のジアルコールである(1R,3aS,3bS,4R,5R,5aS,11aR,11bS,13aR)-8,11a,13a-トリメチル-1-((R)-6-メチルヘプタン-2-イル)-2,3,3a,3b,4,5,5a,6,11,11a,11b,12,13,13a-テトラデカヒドロ-1H-シクロペンタ[5,6]ナフト[1,2-g]キナゾリン-4,5-ジオール(化合物Ic-1、2.2g、92%)を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(230〜400メッシュ、0〜10%のジクロロメタン/メタノール)による精製後に、オフホワイトの固体として得た。
LCMS: (方法1d) MS m/z: 469.4 (M+1)、tR: 2.584分、純度: 97.92% (ELSD).
HPLC: (方法2a) tR: 5.383分、純度: 93.51% (UV).
Figure 2021521269
(合成実施例11.1)
((1R,3aS,3bS,4R,5R,5aS,11aR,11bS,13aR)-8-アミノ-11a,13a-ジメチル-1-((R)-6-メチルヘプタン-2-イル)-2,3,3a,3b,4,5,5a,6,11,11a,11b,12,13,13a-テトラデカヒドロ-1H-シクロペンタ[5,6]ナフト[1,2-g]キナゾリン-4,5-ジオール(化合物Ic-2)の合成)
合成実施例11に記載されたものと同様な手順に従いかつ大きな変更を加えずに、化合物62の化合物63への変換におけるアセトアミジン・HClに代えてグアニジン・HClを用いて、表題化合物(1R,3aS,3bS,4R,5R,5aS,11aR,11bS,13aR)-8-アミノ-11a,13a-ジメチル-1-((R)-6-メチルヘプタン-2-イル)-2,3,3a,3b,4,5,5a,6,11,11a,11b,12,13,13a-テトラデカヒドロ-1H-シクロペンタ[5,6]ナフト[1,2-g]キナゾリン-4,5-ジオール(化合物Ic-2、0.40g、14%)を、分取HPLC(方法3a)による精製の後に、オフホワイトの固体として得た。
LCMS: (方法1c) MS m/z: 470.3 (M+1)、tR: 1.675分、純度: 95.33% (UV).
(合成実施例11.2)
((1R,3aS,3bS,4R,5R,5aS,11aR,11bS,13aR)-11a,13a-ジメチル-1-((R)-6-メチルヘプタン-2-イル)-2,3,3a,3b,4,5,5a,6,11,11a,11b,12,13,13a-テトラデカヒドロ-1H-シクロペンタ[5,6]ナフト[1,2-g]キナゾリン-4,5-ジオール(化合物Ic-3)の合成)
合成実施例11に記載されたものと同様な手順に従いかつ大きな変更を加えずに、化合物62の化合物63への変換におけるアセトアミジン・HClに代えてホルムアミジン・HClを用いて、表題化合物(1R,3aS,3bS,4R,5R,5aS,11aR,11bS,13aR)-11a,13a-ジメチル-1-((R)-6-メチルヘプタン-2-イル)-2,3,3a,3b,4,5,5a,6,11,11a,11b,12,13,13a-テトラデカヒドロ-1H-シクロペンタ[5,6]ナフト[1,2-g]キナゾリン-4,5-ジオール(化合物Ic-3、2.3g、93%)を、褐色固体として得た。
LCMS: (方法1b) MS m/z: 455.4 (M+1)、tR: 5.828分、純度: 98.62% (UV).
HPLC: (方法2a) tR: 5.997分、純度: 97.11% (UV)
Figure 2021521269
(合成実施例11.3)
((3aS,3bR,4R,5R,5aS,11aR,11bS,13aS)-8,11a,13a-トリメチル-1-メチレン-2,3,3a,3b,4,5,5a,6,11,11a,11b,12,13,13a-テトラデカヒドロ-1H-シクロペンタ[5,6]ナフト[1,2-g]キナゾリン-4,5-ジオール(化合物Ic-4)の合成)
合成実施例11に記載されたものと同様な手順に従いかつ大きな変更を加えずに、出発物質としての化合物16に代えて(4aR,4bS,6aS,9aS,9bR,9cR,12aR,12bS)-3-(ヒドロキシメチレン)-4a,6a,11,11-テトラメチル-7-メチレンヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[1,2]フェナントロ[9,10-d][1,3]ジオキソール-2-オン(化合物64、米国特許第9,765,085号と同様に調製)を用いて、表題化合物(3aS,3bR,4R,5R,5aS,11aR,11bS,13aS)-8,11a,13a-トリメチル-1-メチレン-2,3,3a,3b,4,5,5a,6,11,11a,11b,12,13,13a-テトラデカヒドロ-1H-シクロペンタ[5,6]ナフト[1,2-g]キナゾリン-4,5-ジオール(化合物Ic-4、29mg、4%)を、分取HPLC(方法3a)による精製の後に、オフホワイトの固体として得た。
LCMS: (方法1c) MS m/z: 369.2 (M+1)、tR: 2.254分、純度: 76.94% (UV).
HPLC: (方法2d) tR: 8.105分、純度: 97.55% (ELSD).
Figure 2021521269
(合成実施例11.4)
((3aS,3bR,4R,5R,5aS,11aR,11bS,13aS)-11a,13a-ジメチル-1-メチレン-2,3,3a,3b,4,5,5a,6,11,11a,11b,12,13,13a-テトラデカヒドロ-1H-シクロペンタ[5,6]ナフト[1,2-g]キナゾリン-4,5-ジオール(化合物Ic-5)の合成)
合成実施例11に記載されたものと同様な手順に従いかつ大きな変更を加えずに、a)出発物質としての化合物16に代えて化合物64(実施例11.3由来)を用い、かつb)化合物62の化合物63への変換におけるアセトアミジン・HClに代えてホルムアミジン・HClを用いて、表題化合物(3aS,3bR,4R,5R,5aS,11aR,11bS,13aS)-11a,13a-ジメチル-1-メチレン-2,3,3a,3b,4,5,5a,6,11,11a,11b,12,13,13a-テトラデカヒドロ-1H-シクロペンタ[5,6]ナフト[1,2-g]キナゾリン-4,5-ジオール(化合物Ic-5、26mg、4%)を、分取HPLC(方法3a)による精製の後に、オフホワイトの固体として得た。
LCMS: (方法1e) MS m/z: 355.2 (M+1)、tR: 2.747分、純度: 90.30% (UV).
HPLC: (方法2d) tR: 9.650分、純度: 85.17% (UV).
Figure 2021521269
(合成実施例11.5)
((3aS,3bR,4R,5R,5aS,11aR,11bS,13aS)-8-アミノ-11a,13a-ジメチル-1-メチレン-2,3,3a,3b,4,5,5a,6,11,11a,11b,12,13,13a-テトラデカヒドロ-1H-シクロペンタ[5,6]ナフト[1,2-g]キナゾリン-4,5-ジオール(化合物Ic-6)の合成)
合成実施例11に記載されたものと同様な手順に従いかつ大きな変更を加えずに、a)出発物質としての化合物16に代えて化合物64(実施例11.3由来)を用い、かつb)化合物62の化合物63への変換におけるアセトアミジン・HClに代えてグアニジン・HClを用いて、表題化合物(3aS,3bR,4R,5R,5aS,11aR,11bS,13aS)-8-アミノ-11a,13a-ジメチル-1-メチレン-2,3,3a,3b,4,5,5a,6,11,11a,11b,12,13,13a-テトラデカヒドロ-1H-シクロペンタ[5,6]ナフト[1,2-g]キナゾリン-4,5-ジオール(化合物Ic-6)を得た。
LCMS: (方法1c) MS m/z: 370.2 (M+1)、tR: 1.807分、純度: 90.55% (UV).
(合成実施例12)
((1R,3aS,3bS,4R,5R,5aS,10aR,10bS,12aR)-10a,12a-ジメチル-1-((R)-6-メチルヘプタン-2-イル)-2,3,3a,3b,4,5,5a,6,10,10a,10b,11,12,12a-テトラデカヒドロ-1H-シクロペンタ[7,8]フェナントロ[2,3-d][1,2,3]チアジアゾール-4,5-ジオール(化合物Id-1)の合成)
Figure 2021521269
A. MeOH(10mL)中の酢酸ナトリウム(1.61g、19.62mmol)及びセミカルバジド・HCl(1.75g、15.70mmol)の撹拌溶液に、MeOH(50mL)中の化合物15(実施例2由来、6.0g、13.08mmol)を室温で滴加した。反応混合物を、室温で16時間撹拌した。混合物を、減圧下エバポレートし、残渣を、EtOAc(2×60mL)で希釈し、水(1×60mL)及び食塩水(1×60ml)で順次洗浄した。有機層を、Na2SO4で乾燥し、濾過し、濃縮した。粗生成物を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(230〜400メッシュ、40〜50%の石油エーテル/酢酸エチル)によって精製して、2-((4aR,4bS,6aR,7R,9aS,9bS,9cR,12aR,12bS)-4a,6a,11,11-テトラメチル-7-((R)-6-メチルヘプタン-2-イル)ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[1,2]フェナントロ[9,10-d][1,3]ジオキソール-2-イリデン)ヒドラジン-1-カルボキサミド(化合物65、6.5g、96%)を、白色のゴム状固体として得た。
B. 0℃のCH2Cl2(60ml)中の化合物65(6.5g、12.60mmol)の撹拌溶液に、塩化チオニル (18.28mL、252.05mmol)を滴加した。反応混合物を、室温で16時間撹拌した。混合物を、減圧下エバポレートし、残渣を、飽和NaHCO3水溶液(1×60mL)で希釈し、CH2Cl2(2×60mL)で抽出し、水(1×60mL)及び食塩水(1×60mL)で順次洗浄した。有機層を、Na2SO4で乾燥し、濾過し、濃縮した。粗生成物を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(230〜400メッシュ、40〜50%の石油エーテル/酢酸エチル)によって精製して、(1R,3aS,3bS,4R,5R,5aS,10aR,10bS,12aR)-10a,12a-ジメチル-1-((R)-6-メチルヘプタン-2-イル)-2,3,3a,3b,4,5,5a,6,10,10a,10b,11,12,12a-テトラデカヒドロ-1H-シクロペンタ[7,8]フェナントロ[2,3-d][1,2,3]チアジアゾール-4,5-ジオール(化合物Id-1、4.0g、69%)を、白色固体として得た。
LCMS: (方法1f) MS m/z: 461.4 (M+1)、tR: 4.567分、純度: 98.74% (UV).
HPLC: (方法2d) tR: 20.953分、純度: 95.26% (UV).
Figure 2021521269
(合成実施例13)
((1R,3aS,3bS,4R,5R,5aS,10aR,10bS,12aR)-10a,12a-ジメチル-1-((R)-6-メチルヘプタン-2-イル)-2,3,3a,3b,4,5,5a,6,10,10a,10b,11,12,12a-テトラデカヒドロ-1H-シクロペンタ[7,8]フェナントロ[3,2-d]イソオキサゾール-4,5-ジオール(化合物Ie-1)の合成)
Figure 2021521269
エタノール(20mL)中の化合物16(実施例2由来、2.0g、4.10mmol)の撹拌溶液に、ヒドロキシルアミン塩酸塩(0.42g、6.04mmol)を室温で加えた。得られた溶液を、還流させて2時間加熱した。反応混合物を、減圧下エバポレートした。残渣を、EtOAc(40mL)で希釈し、水(1×20mL)及び食塩水(1×20mL)で順次洗浄した。有機層を、Na2SO4で乾燥し、濾過し、濃縮して、所望のイソオキサゾールである(1R,3aS,3bS,4R,5R,5aS,10aR,10bS,12aR)-10a,12a-ジメチル-1-((R)-6-メチルヘプタン-2-イル)-2,3,3a,3b,4,5,5a,6,10,10a,10b,11,12,12a-テトラデカヒドロ-1H-シクロペンタ[7,8]フェナントロ[3,2-d]イソオキサゾール-4,5-ジオール(化合物Ie-1、0.88g、48%)を、カラムクロマトグラフィー(230〜400メッシュのシリカゲル、80〜95%の石油エーテル/酢酸エチルで溶出)による精製後に、淡黄色の液体として得た。
LCMS: (方法1c) MS m/z: 444.3 (M+1)、tR: 3.738分、純度: 88.84% (UV).
HPLC (方法2a) tR: 6.949分、純度: 94.10% (UV)
Figure 2021521269
(合成実施例14)
((3aS,3bR,4R,5R,5aS,10aR,10bS,12aS)-8,10a,12a-トリメチル-1-メチレン-2,3,3a,3b,4,5,5a,6,10,10a,10b,11,12,12a-テトラデカヒドロ-1H-シクロペンタ[7,8]フェナントロ[3,2-d]オキサゾール-4,5-ジオール(化合物If-1)の合成)
Figure 2021521269
表題化合物(3aS,3bR,4R,5R,5aS,10aR,10bS,12aS)-8,10a,12a-トリメチル-1-メチレン-2,3,3a,3b,4,5,5a,6,10,10a,10b,11,12,12a-テトラデカヒドロ-1H-シクロペンタ[7,8]フェナントロ[3,2-d]オキサゾール-4,5-ジオール(化合物If-1)を、化合物64(実施例11.3由来)を用い、それに続き、オキシム形成によって化合物66を得て、オキシム還元及びアセチル化によって化合物67を得て、最後に環化及びそれに続く脱保護を行って得た。
LCMS: (方法1c) MS m/z: 358.2 (M+1)、tR: 2.410分、純度: 93.86% (UV).
(合成実施例15)
((1R,3aS,3bS,4R,5R,5aS,10aR,10bS,12aR)-8-アミノ-10a,12a-ジメチル-1-((R)-6-メチルヘプタン-2-イル)-2,3,3a,3b,4,5,5a,6,10,10a,10b,11,12,12a-テトラデカヒドロ-1H-シクロペンタ[7,8]フェナントロ[2,3-d]チアゾール-4,5-ジオール(化合物Ig-1)の合成)
Figure 2021521269
表題化合物(1R,3aS,3bS,4R,5R,5aS,10aR,10bS,12aR)-8-アミノ-10a,12a-ジメチル-1-((R)-6-メチルヘプタン-2-イル)-2,3,3a,3b,4,5,5a,6,10,10a,10b,11,12,12a-テトラデカヒドロ-1H-シクロペンタ[7,8]フェナントロ[2,3-d]チアゾール-4,5-ジオール(化合物Ig-1)を、化合物16(実施例2由来)のNBS処理によって化合物68を得て、それに続き、チオウレアの添加及び環化によって化合物69を得て、最後に脱保護を行うことによって得た。
LCMS: (方法1c) MS m/z: 475.3 (M+1)、tR: 3.115分、純度: 99.07% (UV).
(合成実施例16)
((5aS,5bR,6R,7R,7aS,12aR,12bS,14aS)-2-クロロ-12a,14a-ジメチル-5,5a,5b,6,7,7a,8,9,12,12a,12b,13,14,14a-テトラデカヒドロピリド[2'',3'':3',4']シクロ-ペンタ[1',2':5,6]ナフト[1,2-f]インダゾール-6,7-ジオール(化合物1h-1)及び(5aS,5bR,6R,7R,7aS,12aR,12bS,14aS)-12a,14a-ジメチル-5,5a,5b,6,7,7a,8,9,12,12a,12b,13,14,14a-テトラデカヒドロピリド[2'',3'':3',4']シクロ-ペンタ[1',2':5,6]ナフト[1,2-f]インダゾール-6,7-ジオール(化合物1h-2)の合成)
Figure 2021521269
A. 化合物25(米国特許第9,765,085号と同様に調製)を、オキシム形成によって、(2S,4aR,4bS,6aS,9aS,9bR,9cR,12aR,12bS)-2-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-4a,6a,11,11-テトラメチルヘキサデカヒドロ-7H-シクロペンタ[1,2]フェナントロ[9,10-d][1,3]ジオキソール-7-オン オキシム(化合物70)に変換した。
B. 化合物70を、酸性条件下脱保護して、(3S,5S,6R,7R,8R,9S,10R,13S,14S)-3-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-6,7-ジヒドロキシ-10,13-ジメチルヘキサデカヒドロ-17H-シクロペンタ[a]フェナントレン-17-オン オキシム(化合物71)を形成させた。
C. 化合物71をアセチル化することによって、(3S,5S,6R,7R,8R,9S,10R,13S,14S)-3-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-17-(ヒドロキシイミノ)-10,13-ジメチルヘキサデカヒドロ-1H-シクロペンタ[a]フェナントレン-6,7-ジイル ジアセテート(化合物72)を調製した。
D. 化合物72を、塩基性条件下無水酢酸を用いて、(3S,5S,6R,7R,8R,9S,10R,13S,14S)-17-アセトアミド-3-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-10,13-ジメチル-2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15-テトラデカヒドロ-1H-シクロペンタ[a]フェナントレン-6,7-ジイル ジアセテート(化合物73)に変換した。
E. 化合物73を、POCl3で処理して、環化させて、クロロピリジンを形成させる一方で、同時に、TBDPSアルコール保護基を除去して、(1R,2R,2aS,4S,6aR,6bS,8aS,13aS,13bR)-10-クロロ-4-ヒドロキシ-6a,8a-ジメチル-2,2a,3,4,5,6,6a,6b,7,8,8a,13,13a,13b-テトラデカヒドロ-1H-ナフト[2',1':4,5]インデノ[1,2-b]ピリジン-1,2-ジイル ジアセテート(化合物74)を形成させた。
F. 化合物74を酸化して、ケトンである(1R,2R,2aS,6aR,6bS,8aS,13aS,13bR)-10-クロロ-6a,8a-ジメチル-4-オキソ-2,2a,3,4,5,6,6a,6b,7,8,8a,13,13a,13b-テトラデカヒドロ-1H-ナフト[2',1':4,5]インデノ[1,2-b]ピリジン-1,2-ジイル ジアセテート(化合物75)を形成させた。
G. 化合物75に対して、クネーフェナーゲル縮合を行って、(1R,2R,2aS,6aR,6bS,8aS,13aS,13bR)-10-クロロ-1,2-ジヒドロキシ-5-(ヒドロキシメチレン)-6a,8a-ジメチル-1,2,2a,3,5,6,6a,6b,7,8,8a,13,13a,13b-テトラデカヒドロ-4H-ナフト[2',1':4,5]インデノ[1,2-b]ピリジン-4-オン(化合物76)を形成させた。
H. 表題化合物(5aS,5bR,6R,7R,7aS,12aR,12bS,14aS)-2-クロロ-12a,14a-ジメチル-5,5a,5b,6,7,7a,8,9,12,12a,12b,13,14,14a-テトラデカヒドロピリド[2'',3'':3',4']シクロペンタ[1',2':5,6]ナフト[1,2-f]インダゾール-6,7-ジオール(化合物77)を、化合物76をヒドラジンで処理することによって得た。
LCMS: (方法1e) MS m/z: 414.2 (M+1)、tR: 2.682分、純度: 76.30% (UV)
Figure 2021521269
I. 表題化合物(5aS,5bR,6R,7R,7aS,12aR,12bS,14aS)-12a,14a-ジメチル-5,5a,5b,6,7,7a,8,9,12,12a,12b,13,14,14a-テトラデカヒドロピリド[2'',3'':3',4']シクロペンタ[1',2':5,6]ナフト[1,2-f]インダゾール-6,7-ジオール(化合物78)を、化合物77の還元によって得た。
LCMS: (方法1e) MS m/z: 380.2 (M+1)、tR: 2.140分、純度: 97.24% (UV)
HPLC: (方法2e) tR: 4.135分、純度: 99.95% (UV).
Figure 2021521269
(生物学的実施例1)
(代表的な化合物のラット後根神経節興奮性反応)
後根神経節(DRG)を、成体ラットから切り出す。組織を処理し、細胞を、細胞培養プレート(384ウェルプレート内の四半部の48個の中央ウェル)内に播種し、2日間培養してから電場刺激(EFS)する。ニューロンの興奮性反応を可視化するために、細胞内Ca+2トランジェントを、Ca+2指示薬Ca5を用いてモニタリングする。Ca5は、EFSの1時間前に培養物に加えられる。本発明の代表的な化合物(すなわち、試験化合物)及び参照化合物テトラカインを、2連で行われる6種の濃度を含む濃度-反応形式で加えることができる。試験される最高濃度は、通常30μMであり、3倍希釈で後続の濃度を調製する。
試験化合物及び標準化合物によるDRG興奮性に対する作用を、表2に開示される4種のEFSプロトコールを用いて評価する。
(表2: EFSプロトコールパラメーター)
Figure 2021521269
実験結果は、別々の2組のプレートを用い、別々の試験化合物及び標準化合物の希釈物を用いて行い、n=2とする。1組目の実験では、化合物を、EFSの24時間前に加え、より長期的な化合物の作用も検出する可能性を増加させる。2組目の実験では、化合物を、EFSの直前に加える。EFSに対する興奮性反応を、ウェルごとに平均蛍光比(ピーク/ベースライン)変化として分析する。全てのプレートを、EFS後ハイコンテントイメージング機器を用いて評価して、Ca5バックグラウンド染色をイメージングして、化合物に関連している可能性のある全ての毒性作用を検出する。
本発明の化合物を、本アッセイで試験して、それらのニューロン興奮性を調節する能力を決定し得る。
(生物学的実施例2)
(代表的な化合物のT細胞増殖及びサイトカイン放出活性)
脾臓を、約8週齢の6頭の雄CD-1非近交系マウスから得る。各脾臓を細胞フィルター(孔径:直径100μm)に強制的に通すことによって、細胞を無菌条件下回収する。均質な細胞懸濁液を、前記細胞を新鮮な培地中で洗浄し、細胞をより小さい細胞フィルター(孔径:70μm)を通すことによって得る。
無傷のT細胞を、汎T細胞単離キット(Miltenyi Biotech)を用いて単離する。簡単に述べると、細胞を計数し、必要とされる体積の抗体カクテルと共に5分間4℃でインキュベートしてから、マイクロビーズを添加し、4℃で10分間インキュベーションする。標識細胞を、磁気カラムに保持する一方で、非標識細胞(T細胞)はカラムを通過させ、アッセイでの使用のために保持する。
細胞生存率を、トリパンブルー排除によって評価して、プレートへの移送前に>99%であることを確認する。単離されたT細胞を、96ウェルプレート内に1ウェルあたり50,000細胞の密度で播種し、加湿細胞培養(37℃、5% CO2)インキュベーター内で60分間インキュベートしてから、化合物で処理する。本アッセイに使用される培地(TexMACS, Miltenyi Biotech)は、T細胞の増殖のために無血清状態に前もって最適化される。
本発明の代表的な化合物(即ち、試験化合物)を、30mMストックとして100%DMSO中に調製する。先ず、試験化合物を、培地中に希釈し、3mMストックを得てから、培地への追加の1:10希釈を行って、300μM(1% DMSO)の作業ストックを得る。後続の希釈を、培地(1% DMSOを追加)中に行う。アッセイプレートに添加されたときに(1:10希釈)、これらは、アッセイプレート内に0.1% DMSOの終濃度を与える。参照化合物であるシクロスポリンAを、上述のものと同じやり方で調製する。
刺激されていない及び刺激された対照ウェルには、同じ体積のTexMACS培地/1% DMSOをこの時点で加え、プレート全体にわたって0.1% DMSOの終濃度を得る。マウス抗CD3/抗CD28ダイナビーズを、TexMACS培地中に調製し(製造業者の説明書に従う)、適当なウェルに添加して、細胞1個あたりビーズ1個の終濃度を達成する。その後、刺激されていない対照ウェルに、同体積のTexMACSを加える。ダイナビーズを添加してから72時間後に、プレートを遠心分離して(300×g、3分間)、細胞をペレット化し、上清の60%を、ELISAによる分析のために新鮮なプレートに移動させる。後のELISA用に60%の上清を移動させた後に、細胞増殖を、CCK-8アッセイを用いて評価する。
本発明の化合物を、本アッセイで試験して、それらの抗炎症活性およびそれらのT細胞活性化を阻害する能力を決定し得る。
(生物学的実施例3)
(代表的な化合物のヒト後根神経節(DRG)興奮性反応)
ヒトDRGを、冷たい(4℃)新鮮な市販の(proprietary)切開溶液を含有する切開血管中に移送する。DRGは、切開溶液中に完全に沈められて維持され、それに続き、適当な方法で切開される。
細胞は、96ウェルプレート中にプレーティングされる。温度を周囲温度に維持しつつ、カルシウム染料(Fluo 8-AM)が、20〜25分間各ウェル内に入れられる。細胞のベースライン興奮性プロファイル(活動電位を発火させる能力)が、光学的EFSを用いて低及び高閾値刺激の双方で評価される。ベースラインプロファイリング後に、細胞は、試験化合物にさらされる。
本発明の代表的な化合物(即ち、試験化合物)を、細胞に添加し、細胞を、表3に概略が示されるパラメーターに従い刺激(EFSを用いる)して、規則的な間隔で活動電位を誘導する。各化合物の4種の濃度を利用し、別々のウェル内に直接注入して、用量反応(IC50)の決定を可能とする。プロトコールの最後に、侵害受容器陽性対照化合物(カプサイシン)を、200nMで細胞内に灌流し、シグナルを記録する。また、TTX(300nM)を、別のウェルにおいて本プロトコールを用いて試験する。
(表3: EFSプロトコール及び記録シーケンス)
Figure 2021521269
記録は、上記プロトコールのEFS部分についてはストリームモードで100Hzで、カプサイシンを用いる最終ステップについてはタイムラプスモデルで0.2Hzで行われる。試験される各濃度について、ベースラインに対するブロッキングされた細胞の数が、異なる閾値で計数されるものとする。
本発明の化合物を、本アッセイで試験して、それらのヒトDRG興奮性を調節する能力を決定し得る。
(生物学的実施例4)
(マウスにおける代表的な化合物の肺リポ多糖(LPS)曝露アッセイ)
実験の開始前の約7日間マウス(雄、C57Bl/6)を順化させ、処置の前日に無作為化する。マウスは、ビヒクル又は本発明の代表的な化合物(すなわち、試験化合物)を、1日1回3日間強制経口投与によって、第-2日、第-1日、及び第0日(最終投与は、LPS投与の1時間前である)に与えられる。マウスの1つの群は、第0日のLPS投与の1時間前に腹腔内投与(IP)で1回、参照標準であるデキサメタゾンを与えられる。肺の炎症が、50μlの生理食塩水中動物1頭あたり20μgのLPSの気管内点滴注入によって、シャム対照動物を除く全ての動物で誘導される。シャム対照動物は、50μlの生理食塩水のみを与えられる。
LPS投与の24時間後、動物を安楽死させ、気管に、カニューレを挿入する。冷たいハンクス平衡塩溶液(HBSS)(SIGMA;カタログ番号:H1387)、pH 7.2を、肺の中に注入し、気管支肺胞洗浄液(BALF)を集める。
総白血球数を、小型のフローサイトメーターを用いて集めたBALFから実施し、白血球分画(differential count)を、手作業でリーシュマン染色で染色されたサイトスピン塗抹標本において行う。ELISAキットを、BALF中のサイトカイン(TNFα、IL-1β、IL-6、及びKC)の定量のために使用する。試薬、試料、及び標準品は、キットの説明書のとおりに調製する。BALF試料中の総蛋白分析を、Bioradタンパク質アッセイ試薬を用いて行う。
本発明の化合物を、本アッセイで試験して、それらのBALF中の炎症マーカーを調節する能力を決定し、LPS誘発性炎症に対するそれらの有効性を示し得る。
(生物学的実施例5)
(マウスにおける代表的な化合物のホルマリン疼痛アッセイ)
マウス(雄、C57BL/6)を、連続する3日間に約30分間Perspexチャンバー内に単独で入れて、順化させ、それにより、ストレス誘導性の挙動を低減させる。第4日に、実験動物は、29ゲージのシリンジを用いる左足底皮膚の下への25μlの2.5%ホルマリンの注射を受ける。ホルマリン注射の前に、動物は、ビヒクル、参照標準トラマドール、又は本発明の代表的な化合物(すなわち、試験化合物)を投与される。後足を縮めること/なめること/かむことに費やされた総時間を、5分毎の期間/インターバルで、60分の総観察期間の間、初期段階(0〜5分)及び後期段階(15〜40分)の2つの段階において、目視観察によって記録する。観察者には、処置群の割り当ては知らされない。
本発明の化合物を、本アッセイで試験して、それらの侵害受容性疼痛及び/又は炎症性疼痛を軽減する能力を決定し得る。
(生物学的実施例6)
(ラットにおける代表的な化合物のTNBS大腸炎アッセイ)
本発明の代表的な化合物(即ち、試験化合物)の経口投薬の1時間後に、ラット(雄、Sprague-Dawley)を、麻酔し、エタノール中のTNBSの溶液(48mg/kg)を、直腸内に点滴注入して、大腸炎を誘導する。試験化合物は、プレドニゾロンを参照標準として用いて、PO(口から、経口で)、QD(1日1回)で7日間投薬される。ラットは、体重減少及び糞便の排出量に関して観察される。第7日に、ラットを安楽死させ、結腸を、長さ、重量、壁厚、潰瘍の数及び長さ、並びに癒着及び狭搾の存在に関して評価する。結腸スコアを、結腸パラメーターの重症度に基づいて計算する。
本発明の化合物を、本アッセイで試験して、それらの結腸パラメーターを調節する能力を決定して、大腸炎に対するそれらの有効性を示し得る。
(生物学的実施例7)
(ラットにおけるシクロホスファミド誘発性膀胱炎(内臓痛))
本発明の代表的な化合物(即ち、試験化合物)を、雌のSprague-Dawleyラットに、4日間、0.9%の生理食塩水中の強制経口投与によって投与する。4回目の投与の2時間後、ラットに、シクロホスファミド(150mg/kg)の腹腔内投与による曝露を行う。言及された機械刺激感受性を、4時間後に、下腹部に、一連の8つのvon Freyフィラメントを3回、それぞれ、1〜2秒間押し付けることによって測定する。各押しつけの間には、5秒の間隔を置く。反応を、採点し(0-無反応;1-反応、2-反応及び位置の変化、及び3-反応、位置の変化、及び部位をなめること又は発声)、総計し、最大可能侵害受容性スコアのパーセントを計算する。イブプロフェンを、参照標準として使用する。
本発明の化合物を、本アッセイで試験して、それらの侵害受容性疼痛を調節する能力を決定して、膀胱炎に対する有効性を示し得る。
(生物学的実施例8)
(ラットケタミン膀胱炎(内臓痛))
ラット(雌、Sprague-Dawley)は、生理食塩水(シャム対照)又はケタミン(50mg/kg)の腹腔内注射を14日間毎日受ける。本発明の代表的な化合物(即ち、試験化合物)を、第0日に開始して10、3、又は1mg/kgの用量で経口(PO)、1日1回(QD)で投与し、トラマドールを、参照対照化合物として10mg/kgで使用する。言及された機械刺激感受性を、一連のvon Freyフィラメントを下腹部に押し当てることによって第7日及び第14日に評価し、侵害受容性閾値を採点する。
本発明の化合物を、本アッセイで試験して、それらの侵害受容性疼痛及び/又は炎症を調節する能力を決定し、膀胱炎に対する有効性を示し得る。
(生物学的実施例9)
(ラット慢性前立腺炎/慢性骨盤痛(骨盤痛))
本発明の代表的な化合物(即ち、試験化合物)を、11日間、0.9%生理食塩水中の強制経口投与(3、10、又は30mg/kg 1日1回(QD);5mL/kg投与体積)によって、雄Sprague-Dawleyラットへ投与する。カラゲナン媒介性慢性前立腺炎/慢性骨盤痛(CP/CPPS)を、第0日の双方の腹側前立腺葉中へのカラゲナンの前立腺注射(30mg/mL溶液の約12.5μL/葉)の実施によって、ラット(1群あたり10頭)に定着させる。言及された機械刺激感受性を、第0日、第1日、第3日、及び第7日に、試験化合物又はビヒクル(生理食塩水)投与の2時間後に、6本のvon Freyフィラメントを0.16〜2gで増加する力で陰嚢皮膚領域に、3回、それぞれ1〜2秒間押し当てることによって測定する。各押しつけの間には、5秒の間隔を置く。反応を採点し(0-無反応;1-動物が反応、2-跳び上がる、及び3-部位をなめる)、各評価日についての侵害受容性閾値として表す。イブプロフェンを、参照標準として使用する。
本発明の化合物を、本アッセイで試験して、それらの侵害受容性疼痛を調節する能力を決定し、それらの慢性前立腺炎/慢性骨盤痛に対する有効性を示し得る。
(生物学的実施例10)
(ラットのヨード酢酸モノナトリウム誘導性変形性関節炎(変形性関節炎/炎症性疼痛))
本発明の代表的な化合物(即ち、試験化合物)を、本試験の第0日から開始して第21日まで経口(PO)、1日1回(QD)で、3又は30mg/kgで、ラット(雄、Wistar)に投与する。変形性関節炎のモデルは、右膝に3mgのヨード酢酸モノナトリウム(MIA)の関節内注射によって得る。膝の腫脹、足引っ込め閾値(機械的アロディニア)、及び荷重負荷の差を、第0日(誘導前)及びMlA注射後の第3日、第7日、第14日、及び第21日に測定する。トラマドールを、参照標準として使用する。
本発明の化合物を、本アッセイで試験して、それらの膝の腫脹、足引っ込め閾値、及び荷重負荷の差を調節する能力を決定し、変形性関節炎に対する有効性を示し得る。
(生物学的実施例11)
(ラットにおける炎症性疼痛の完全フロイントアジュバント(CFA)モデル(炎症性疼痛))
本発明の代表的な化合物(即ち、試験化合物)を、この炎症性疼痛のモデルで試験する。ラット(雄、Wistar)を、試験の開始前の連続する2日に機器(足底試験表面[Hargreaves法]及び動的足底触覚計)に慣らす。第0日に、基礎足引込め潜時及び足引っ込め閾値を測定し、動物を、異なる群に無作為化させる。1mg/mLの完全フロイントアジュバント(CFA)(0.1ml)を、右後足の足底表面内に注射した。試験化合物(3又は30mg/kg)を、経口(PO)で、2回(第0日及び第1日)又は第1日に1回(CFAの24時間後)投与する。熱的な痛覚過敏及び機械的アロディニアを、第1日の試験化合物の投与の0(ベースライン)、1、3、及び6時間後に評価する。ジクロフェナクを、第1日に1回与えられる参照化合物として使用する。
本発明の化合物を、本アッセイで試験して、それらの炎症性疼痛を調節する能力を決定し得る。
(生物学的実施例12)
(ラットのカラゲナン誘発性痛覚過敏及び足の浮腫(炎症性疼痛))
本発明の代表的な化合物(即ち、試験化合物)を、経口(PO)、1日1回(QD)でカラゲナン注射の前に3日間、カラゲナンの1時間前、又は曝露の5分もしくは1時間後に1回、ラット(雄、Sprague-Dawley)に投与する。ラットは、右後足に生理食塩水(シャム)又はカラゲナン(0.1mLの2%溶液[w/v])のいずれかの足底内注射を受ける。機械痛覚過敏(無痛覚計を用いる)及び足体積(デジタル体積測定装置を用いる)を、全ての動物についてベースライン(0時間)、カラゲナン注射後2、4、及び6時間において測定する。カラゲナン曝露の1時間前に与えられるセレコキシブを、参照標準として使用する。
本発明の化合物を、本アッセイで試験して、それらの機械痛覚過敏及び足体積を調節する能力を決定して、痛覚過敏に対するそれらの有効性を示し得る。
(生物学的実施例13)
(脊髄神経結紮(神経因性疼痛))
ラット(雄、Sprague-Dawley)を麻酔し、伏臥位に配置し、左傍脊柱筋群を、L6-S2レベルで棘突起から分離する。L6横突起を慎重に取り外し、L4-L6脊髄神経を目視で確認する。左L5脊髄神経を単離し、6-0絹糸でしっかりと結紮する。皮膚を縫合して、開放組織を閉じ、動物を、1週間回復させてから、疼痛評価を行う。外科手術の前に、機械的アロディニア及び熱的な痛覚過敏の基礎読み取りを、それぞれ動的足底触覚計及び足底試験表面を用いて行う。外科手術後第7日に、機械的アロディニア及び熱的な痛覚過敏を評価し、動物を、これらのベースライン読み取り値に基づいて処置群に無作為化する。第7日から第14日まで、ラットは、ビヒクル、トラマドール(参照標準)、又は本発明の代表的な化合物(すなわち、試験化合物)のいずれかを与えられる。熱的な痛覚過敏及び機械的アロディニアを、第7日及び第14日の化合物の投与の0、60、及び120分後に試験する。
本発明の化合物を、本アッセイで試験して、それらの神経因性疼痛を調節する能力を決定し得る。
(生物学的実施例14)
(ブレオマイシン肺線維症)
マウス(雄、C57BL/6)を、処置群に無作為化し、線維症をブレオマイシンの気管内投与によって誘導する。本発明の代表的な化合物(すなわち、試験化合物)又は参照標準(ピルフェニドン)での処置を、第-1日に開始させ、第7日又は第21日まで毎日投与する。気管支肺胞洗浄(BAL)を受ける群に対しては、気管にカニューレが挿入され、氷冷ハンクス平衡塩溶液(HBSS、pH 7.2)が注入される。集めた洗浄液を、細胞数(総計数及び白血球百分率(differential count))並びに可溶性TGFβ及びコラーゲンのレベルに関して分析する。他の群については、さらなる分析のために、肺を、急速冷凍するか又はホルマリン固定する。
本発明の化合物を、本アッセイで試験して、それらの肺の炎症及び線維症を調節する能力を決定し得る。
(生物学的実施例15)
(ヒト肝臓ミクロソームによる代謝)
本発明の代表的な化合物(即ち、試験化合物)及び陽性対照である7-エトキシクマリンを、ストック溶液としてDMSO中に10mMで調製し、試験プレート内で適当な量のアセトニトリル及びトリスHClバッファーで最終的に10μMまで希釈する。最終のDMSO及びアセトニトリル濃度は、それぞれ、0.01%及び0.5%である。NADPHを、トリスHClバッファー中に10mMのストックまで調製する。凍結した一定分量の肝臓ミクロソームを、冷凍装置(-80℃)から回収し、チューブを湿った氷の上に置くことによって解凍する。解凍した後に、チューブを穏やかに混合し、必要量を、トリスHClバッファーに移す。試験化合物及び陽性対照を、別々に、pH 7.5の100mMトリスHCl中、37℃で、肝臓ミクロソーム(1mg/mLタンパク質)と共に10分間プレインキュベートする。プレインキュベーション後、1mMのNADPH(30℃に前もって平衡化させたもの)を加えることによって反応を開始させ、反応を60分間進行させる。60分の時点で、50μLの一定分量を取り出し、内部標準の混合物(トルブタミド(500ng/mL)及びテルミスタルタン(Telmistartan)(500ng/mL))を含有する200μLのアセトニトリルでクエンチし、ボルテックスし、その後、4000rpmで10分間遠心分離する(Eppendorf 5810R)。上清を、LC-MS/MS分析のために96ウェルプレートに移す。
LC-MS/MS法は、試験化合物及び対照用に工夫されたものであり、NEXAR(商標) UHPLC (Shimadzu)システムに連結されたAB Sciex API 4000システムを用いる。分析対象を、MILLI-Q(商標)水中0.1%のギ酸(A)及びアセトニトリル中0.1%のギ酸(B)の移動相を利用する、1ml/分の流速の、各化合物に適したグラジエントを用いて、Phenomenex Kinetex C18カラム(50×2.1mm、5μm)で分離した。MS機器は、正のモード(ESI+)/負(ESI-)で運転した。代表化合物及び対照化合物の多重反応モニタリング(MRM)遷移を、LC-MS/MS分析に使用した。対照化合物である7-エトキシクマリンmのMRM遷移は、5Vのカーテンガス設定、5500Vのイオンスプレー電圧、50℃の温度、及びそれぞれ30及び40psi(207及び276kPa)に設定されたネブライザー及び補助用のガス設定を用いて、四極子1: 191.0、四極子3: 163.0、滞留時間:75m秒とする。インターフェイスヒーターは、オンに保たれる。入口電位及び衝突セル出口電位を変化させて、特定の化合物用に調整する。
適当なLC-MS/MS法を用いて、60分の時点で残存する試験化合物の百分率(PCR60)を、5〜10μLの試料注入から得た百分率としての60分時点での平均分析対象対内部標準面積比を、0時間対照での平均分析対象対内部標準面積比と比較することによって評価した。
本発明の化合物を、本アッセイで試験して、それらのミクロソーム代謝に対する安定性を決定し得る。
本明細書で触れられた及び/又は出願データシートに列挙された米国特許、米国特許出願公報、米国特許出願、米国以外の特許、米国以外の特許出願、及び非特許刊行物は全て、それらの全体が引用により本明細書に組み込まれる。
前述の発明は、理解を容易にするようある程度詳細に説明されているが、ある種の変更及び修正が、添付の特許請求の範囲の範囲内で実施し得ることが明らかであろう。従って、説明された実施態様は、限定するものとしてではなく例示的なものとしてみなされるべきであり、本発明は、本明細書で記載される詳細に限定されるべきではなく、添付の特許請求の範囲の範囲及び等価物の範囲内で変更され得る。

Claims (29)

  1. 式(I):
    Figure 2021521269
    (式中:
    Figure 2021521269
    は、任意に置換された縮合した5又は6員のN-ヘテロアリールであり;
    R1は、水素又は-OR6であり;
    R2は、-OR6又は-N(R7)2であり;
    R3は、-OR6又は-N(R7)2であり;
    R4aは、水素、アルキル、アルケニル、-R8-OR6、任意に置換されたアリール、又は任意に置換されたヘテロアリールであり;
    R4bは、水素、アルキル、-OR6、又はC16の炭素への直接の結合であるか;
    又はR4a及びR4bは一緒になって、アルキリデンを形成するか;
    又はR1、R4a及びR4bは一緒になって、縮合した任意に置換されたヘテロアリールを形成し;
    R5は、アルキル又はC14の炭素への直接の結合であり;
    各R6は独立に、水素又はアルキルから選択され;
    各R7は独立に、水素又はアルキルから選択され;かつ
    R8は、直接の結合又は線状もしくは分岐状アルキレン鎖である)
    の化合物、又はその立体異性体、エナンチオマー、もしくは互変異性体、もしくはそれらの混合物、又はその医薬として許容し得る塩もしくは溶媒和物。
  2. Figure 2021521269
    が、任意に置換された縮合した5又は6員のN-ヘテロアリールであり;
    R1が、水素又は-OR6であり;
    R2が、-OR6であり;
    R3が、-OR6であり;
    R4aが、水素、アルキル、アルケニル、-R8-OR6、任意に置換されたアリール、又は任意に置換されたヘテロアリールであり;
    R4bが、水素、アルキル、-OR6、又はC16の炭素への直接の結合であり;
    R5が、アルキル又はC14の炭素への直接の結合であり;
    各R6が独立に、水素又はアルキルから選択され;
    各R7が独立に、水素又はアルキルから選択され;かつ
    R8が、直接の結合又は線状もしくは分岐状アルキレン鎖である、
    請求項1記載の化合物。
  3. Figure 2021521269
    が、任意に置換された縮合した5又は6員のN-ヘテロアリールであり;
    R1が、水素又は-OR6であり;
    R2が、-OR6であり;
    R3が、-OR6であり;
    R4aが、水素、アルキル、アルケニル、又は-R8-OR6であり;
    R4bが、水素、アルキル、-OR6、又はC16の炭素への直接の結合であり;
    R5が、アルキル又はC14の炭素への直接の結合であり;
    各R6が独立に、水素又はアルキルから選択され;
    各R7が独立に、水素又はアルキルから選択され;かつ
    R8が、直接の結合又は線状もしくは分岐状アルキレン鎖である、
    請求項2記載の化合物。
  4. Figure 2021521269
    が、アルキル、ハロアルキル、-C(O)OR7、-N(R7)2、-C(O)N(R7)2又は任意に置換されたアリールから選択される1つ以上の置換基によって任意に置換された縮合した5員のN-ヘテロアリールであり;
    R1が、水素又は-OR6であり;
    R2が、-OR6であり;
    R3が、-OR6であり;
    R4aが、水素、アルキル、アルケニル、又は-R8-OR6であり;
    R4bが、水素、アルキル、-OR6、又はC16の炭素への直接の結合であり;
    R5が、アルキル又はC14の炭素への直接の結合であり;
    各R6が独立に、水素又はアルキルから選択され;
    各R7が独立に、水素又はアルキルから選択され;かつ
    R8が、直接の結合又は線状もしくは分岐状アルキレン鎖である、
    請求項3記載の化合物。
  5. Figure 2021521269
    が、それぞれが、アルキル、ハロアルキル、-C(O)OR7、-N(R7)2、-C(O)N(R7)2、又は任意に置換されたアリールから選択される1つ以上の置換基によって任意に置換されたピラゾリル、イソオキサゾリル、又はチアジアゾリルであり;
    R1が、水素又は-OR6であり;
    R2が、-OR6であり;
    R3が、-OR6であり;
    R4aが、水素、アルキル、アルケニル、又は-R8-OR6であり;
    R4bが、水素、アルキル、-OR6、又はC16の炭素への直接の結合であり;
    R5が、アルキル又はC14の炭素への直接の結合であり;
    各R6が独立に、水素又はアルキルから選択され;
    各R7が独立に、水素又はアルキルから選択され;かつ
    R8が、直接の結合又は線状もしくは分岐状アルキレン鎖である、
    請求項4記載の化合物。
  6. 以下:
    (1R,3aS,3bS,4R,5R,5aS,10aR,10bS,12aR)-8-アミノ-10a,12a-ジメチル-1-((R)-6-メチルヘプタン-2-イル)-2,3,3a,3b,4,5,5a,6,10,10a,10b,11,12,12a-テトラデカヒドロ-1H-シクロペンタ[7,8]フェナントロ[2,3-d]チアゾール-4,5-ジオール
    (1S,3aS,3bR,4R,5R,5aS,10aR,10bS,12aS)-1,10a,12a-トリメチル-1,2,3,3a,3b,4,5,5a,6,7,10,10a,10b,11,12,12a-ヘキサデカヒドロシクロペンタ[5,6]ナフト[1,2-f]インダゾール-1,4,5-トリオール;
    (3aS,3bR,4R,5R,5aS,10aR,10bS,12aR)-10a,12a-ジメチル-3,3a,3b,4,5,5a,6,7,10,10a,10b,11,12,12a-テトラデカヒドロシクロペンタ[5,6]ナフト[1,2-f]インダゾール-4,5-ジオール;
    (2R,3bR,4R,5R,5aS,10aR,10bS)-1,1,10a-トリメチル-1,2,3,3b,4,5,5a,6,7,10,10a,10b,11,12-テトラデカヒドロシクロペンタ[5,6]ナフト[1,2-f]インダゾール-2,4,5-トリオール;
    (1R,3aS,3bS,4R,5R,5aS,10aR,10bS,12aR)-1-((2S,5R)-5-エチル-3-ヒドロキシ-6-メチルヘプタン-2-イル)-10a,12a-ジメチル-1,2,3,3a,3b,4,5,5a,6,7,10,10a,10b,11,12,12a-ヘキサデカヒドロシクロペンタ[5,6]ナフト[1,2-f]インダゾール-4,5-ジオール;
    (1R,3aS,3bS,4R,5R,5aS,10aR,12aR)-10a,12a-ジメチル-1-((R)-6-メチルヘプタン-2-イル)-1,2,3,3a,3b,4,5,5a,6,7,10,10a,10b,11,12,12a-ヘキサデカヒドロシクロペンタ[5,6]ナフト[1,2-f]インダゾール-4,5-ジオール;
    (1R,3aS,3bS,4R,5R,5aS,10aR,10bS,12aR)-10a,12a-ジメチル-1-((R)-6-メチルヘプタン-2-イル)-2,3,3a,3b,4,5,5a,6,10,10a,10b,11,12,12a-テトラデカヒドロ-1H-シクロペンタ[7,8]フェナントロ[2,3-d][1,2,3]チアジアゾール-4,5-ジオール;
    (1R,3aS,3bS,4R,5R,5aS,10aR,10bS,12aR)-10a,12a-ジメチル-1-((R)-6-メチルヘプタン-2-イル)-2,3,3a,3b,4,5,5a,6,10,10a,10b,11,12,12a-テトラデカヒドロ-1H-シクロペンタ[7,8]フェナントロ[3,2-d]イソオキサゾール-4,5-ジオール;又は
    (1R,3aS,3bS,4R,5R,5aS,10aR,10bS,12aS)-10a,12a-ジメチル-1-(プロパ-1-エン-2-イル)-1,2,3,3a,3b,4,5,5a,6,7,10,10a,10b,11,12,12a-ヘキサデカヒドロシクロペンタ[5,6]ナフト[1,2-f]インダゾール-4,5-ジオール
    から選択される、請求項5記載の化合物。
  7. Figure 2021521269
    が、アルキル、ハロアルキル、-C(O)OR7、-N(R7)2、-C(O)N(R7)2又は任意に置換されたアリールから選択される1つ以上の置換基によって任意に置換された縮合した6員のN-ヘテロアリールであり;
    R1が、水素又は-OR6であり;
    R2が、-OR6であり;
    R3が、-OR6であり;
    R4aが、水素、アルキル、アルケニル、又は-R8-OR6であり;
    R4bが、水素、アルキル、-OR6、又はC16の炭素への直接の結合であり;
    R5が、アルキル又はC14の炭素への直接の結合であり;
    各R6が独立に、水素又はアルキルから選択され;
    各R7が独立に、水素又はアルキルから選択され;かつ
    R8が、直接の結合又は線状もしくは分岐状アルキレン鎖である、
    請求項3記載の化合物。
  8. Figure 2021521269
    が、それぞれが、アルキル、ハロアルキル、-C(O)OR7、-N(R7)2、-C(O)N(R7)2、又は任意に置換されたアリールから選択される1つ以上の置換基によって任意に置換されたピラジニル又はピリミジニルであり;
    R1が、水素又は-OR6であり;
    R2が、-OR6であり;
    R3が、-OR6であり;
    R4aが、水素、アルキル、アルケニル、又は-R8-OR6であり;
    R4bが、水素、アルキル、-OR6、又はC16の炭素への直接の結合であり;
    R5が、アルキル又はC14の炭素への直接の結合であり;
    各R6が独立に、水素又はアルキルから選択され;
    各R7が独立に、水素又はアルキルから選択され;かつ
    R8が、直接の結合又は線状もしくは分岐状アルキレン鎖である、
    請求項7記載の化合物。
  9. 以下:
    (1R,3aS,3bS,4R,5R,5aS,11aR,11bS,13aR)-11a,13a-ジメチル-1-((R)-6-メチルヘプタン-2-イル)-2,3,3a,3b,4,5,5a,6,11,11a,11b,12,13,13a-テトラデカヒドロ-1H-シクロペンタ[5,6]ナフト[1,2-g]キノキサリン-4,5-ジオール;
    (1R,3aS,3bS,4R,5R,5aS,11aR,11bS,13aR)-8-アミノ-11a,13a-ジメチル-1-((R)-6-メチルヘプタン-2-イル)-2,3,3a,3b,4,5,5a,6,11,11a,11b,12,13,13a-テトラデカヒドロ-1H-シクロペンタ[5,6]ナフト[1,2-g]キナゾリン-4,5-ジオール;
    (1R,3aS,3bS,4R,5R,5aS,11aR,11bS,13aR)-8,11a,13a-トリメチル-1-((R)-6-メチルヘプタン-2-イル)-2,3,3a,3b,4,5,5a,6,11,11a,11b,12,13,13a-テトラデカヒドロ-1H-シクロペンタ[5,6]ナフト[1,2-g]キナゾリン-4,5-ジオール;又は
    (1R,3aS,3bS,4R,5R,5aS,11aR,11bS,13aR)-11a,13a-ジメチル-1-((R)-6-メチルヘプタン-2-イル)-2,3,3a,3b,4,5,5a,6,11,11a,11b,12,13,13a-テトラデカヒドロ-1H-シクロペンタ[5,6]ナフト[1,2-g]キナゾリン-4,5-ジオール
    から選択される、請求項8記載の化合物。
  10. Figure 2021521269
    が、任意に置換された縮合した5又は6員のN-ヘテロアリールであり;
    R1が、水素又は-OR6であり;
    R2が、-OR6であり;
    R3が、-OR6であり;
    R4aが、任意に置換されたアリール又は任意に置換されたヘテロアリールであり;
    R4bが、水素、アルキル、-OR6、又はC16の炭素への直接の結合であり;
    R5が、アルキル又はC14の炭素への直接の結合であり;
    各R6が独立に、水素又はアルキルから選択され;かつ
    各R7が独立に、水素又はアルキルから選択される、
    請求項2記載の化合物。
  11. Figure 2021521269
    が、アルキル、ハロアルキル、-C(O)OR7、-N(R7)2、-C(O)N(R7)2、又は任意に置換されたアリールから選択される1つ以上の置換基によって任意に置換された縮合した5員のN-ヘテロアリールであり;
    R1が、水素又は-OR6であり;
    R2が、-OR6であり;
    R3が、-OR6であり;
    R4aが、任意に置換されたアリール又は任意に置換されたヘテロアリールであり;
    R4bが、水素、アルキル、-OR6、又はC16の炭素への直接の結合であり;
    R5が、アルキル又はC14の炭素への直接の結合であり;
    各R6が独立に、水素又はアルキルから選択され;かつ
    各R7が独立に、水素又はアルキルから選択される、
    請求項10記載の化合物。
  12. Figure 2021521269
    が、それぞれが、アルキル、ハロアルキル、-C(O)OR7、-N(R7)2、-C(O)N(R7)2又は任意に置換されたアリールから選択される1つ以上の置換基によって任意に置換されたピラゾリル又はチアジアゾリルであり;
    R1が、水素又は-OR6であり;
    R2が、-OR6であり;
    R3が、-OR6であり;
    R4aが、任意に置換されたアリール又は任意に置換されたヘテロアリールであり;
    R4bが、水素、アルキル、-OR6、又はC16の炭素への直接の結合であり;
    R5が、アルキル又はC14の炭素への直接の結合であり;
    各R6が独立に、水素又はアルキルから選択され;かつ
    各R7が独立に、水素又はアルキルから選択される、
    請求項11記載の化合物。
  13. 以下:
    (1S,3aS,3bR,4R,5R,5aS,10aR,10bS,12aS)-10a,12a-ジメチル-1-(チアゾール-2-イル)-1,2,3,3a,3b,4,5,5a,6,7,10,10a,10b,11,12,12a-ヘキサデカヒドロシクロペンタ[5,6]ナフト[1,2-f]インダゾール-1,4,5-トリオール;
    (3aS,3bR,4R,5R,5aS,10aR,10bS,12aS)-10a,12a-ジメチル-1-フェニル-3,3a,3b,4,5,5a,6,7,10,10a,10b,11,12,12a-テトラデカヒドロシクロペンタ[5,6]ナフト[1,2-f]インダゾール-4,5-ジオール;又は
    (1S,3aS,3bR,4R,5R,5aS,10aR,10bS,12aS)-10a,12a-ジメチル-1-(ピリジン-2-イル)-1,2,3,3a,3b,4,5,5a,6,7,10,10a,10b,11,12,12a-ヘキサデカヒドロシクロペンタ[5,6]ナフト[1,2-f]インダゾール-1,4,5-トリオール
    から選択される、請求項12記載の化合物。
  14. Figure 2021521269
    が、アルキル、ハロアルキル、-C(O)OR7、-N(R7)2、-C(O)N(R7)2又は任意に置換されたアリールから選択される1つ以上の置換基によって任意に置換された縮合した6員のN-ヘテロアリールであり;
    R1が、水素又は-OR6であり;
    R2が、-OR6であり;
    R3が、-OR6であり;
    R4aが、任意に置換されたアリール又は任意に置換されたヘテロアリールであり;
    R4bが、水素、アルキル、-OR6、又はC16の炭素への直接の結合であり;
    R5が、アルキル又はC14の炭素への直接の結合であり;
    各R6が独立に、水素又はアルキルから選択され;かつ
    各R7が独立に、水素又はアルキルから選択される、
    請求項10記載の化合物。
  15. Figure 2021521269
    が、それぞれが、アルキル、ハロアルキル、-C(O)OR7、-N(R7)2、-C(O)N(R7)2又は任意に置換されたアリールから選択される1つ以上の置換基によって任意に置換されたピラジニル又はピリミジニルであり;
    R1が、水素又は-OR6であり;
    R2が、-OR6であり;
    R3が、-OR6であり;
    R4aが、任意に置換されたアリール又は任意に置換されたヘテロアリールであり;
    R4bが、水素、アルキル、-OR6、又はC16の炭素への直接の結合であり;
    R5が、アルキル又はC14の炭素への直接の結合であり;
    各R6が独立に、水素又はアルキルから選択され;かつ
    各R7が独立に、水素又はアルキルから選択される、
    請求項14記載の化合物。
  16. Figure 2021521269
    が、任意に置換された縮合した5又は6員のN-ヘテロアリールであり;
    R1が、水素又は-OR6であり;
    R2が、-OR6であり;
    R3が、-OR6であり;
    R4a及びR4bが一緒になって、アルキリデンを形成し;
    R5が、アルキル又はC14の炭素への直接の結合であり;
    各R6が独立に、水素又はアルキルから選択され;かつ
    各R7が独立に、水素又はアルキルから選択される、
    請求項1記載の化合物。
  17. Figure 2021521269
    が、アルキル、ハロアルキル、-C(O)OR7、-N(R7)2、-C(O)N(R7)2又は任意に置換されたアリールから選択される1つ以上の置換基によって任意に置換された縮合した5員のN-ヘテロアリールであり;
    R1が、水素又は-OR6であり;
    R2が、-OR6であり;
    R3が、-OR6であり;
    R4a及びR4bが一緒になって、アルキリデンを形成し;
    R5が、アルキル又はC14の炭素への直接の結合であり;
    各R6が独立に、水素又はアルキルから選択され;かつ
    各R7が独立に、水素又はアルキルから選択される、
    請求項16記載の化合物。
  18. Figure 2021521269
    が、それぞれが、アルキル、ハロアルキル、-C(O)OR7、-N(R7)2、-C(O)N(R7)2又は任意に置換されたアリールから選択される1つ以上の置換基によって任意に置換されたピラゾリル、オキサゾリル、又はチアジアゾリルであり;
    R1が、水素又は-OR6であり;
    R2が、-OR6であり;
    R3が、-OR6であり;
    R4a及びR4bが一緒になって、アルキリデンを形成し;
    R5が、アルキル又はC14の炭素への直接の結合であり;
    各R6が独立に、水素又はアルキルから選択され;かつ
    各R7が独立に、水素又はアルキルから選択される、
    請求項17記載の化合物。
  19. 以下:
    (3aS,3bR,4R,5R,5aS,10aR,10bS,12aS,E)-1-エチリデン-10a,12a-ジメチル-1,2,3,3a,3b,4,5,5a,6,7,10,10a,10b,11,12,12a-ヘキサデカヒドロシクロペンタ[5,6]ナフト[1,2-f]インダゾール-4,5-ジオール;又は
    (3aS,3bR,4R,5R,5aS,10aR,10bS,12aS)-8,10a,12a-トリメチル-1-メチレン-2,3,3a,3b,4,5,5a,6,10,10a,10b,11,12,12a-テトラデカヒドロ-1H-シクロペンタ[7,8]フェナントロ[3,2-d]オキサゾール-4,5-ジオール
    から選択される、請求項18記載の化合物。
  20. Figure 2021521269
    が、アルキル、ハロアルキル、-C(O)OR7、-N(R7)2、-C(O)N(R7)2又は任意に置換されたアリールから選択される1つ以上の置換基によって任意に置換された縮合した6員のN-ヘテロアリールであり;
    R1が、水素又は-OR6であり;
    R2が、-OR6であり;
    R3が、-OR6であり;
    R4a及びR4bが一緒になって、アルキリデンを形成し;
    R5が、アルキル又はC14の炭素への直接の結合であり;
    各R6が独立に、水素又はアルキルから選択され;かつ
    各R7が独立に、水素又はアルキルから選択される、
    請求項16記載の化合物。
  21. Figure 2021521269
    が、それぞれが、アルキル、ハロアルキル、-C(O)OR7、-N(R7)2、-C(O)N(R7)2、又は任意に置換されたアリールから選択される1つ以上の置換基によって任意に置換されたピラジニル又はピリミジニルであり;
    R1が、水素又は-OR6であり;
    R2が、-OR6であり;
    R3が、-OR6であり;
    R4a及びR4bが一緒になって、アルキリデンを形成し;
    R5が、アルキル又はC14の炭素への直接の結合であり;
    各R6が独立に、水素又はアルキルから選択され;かつ
    各R7が独立に、水素又はアルキルから選択される、
    請求項20記載の化合物。
  22. 以下:
    (3aS,3bR,4R,5R,5aS,11aR,11bS,13aS)-11a,13a-ジメチル-1-メチレン-2,3,3a,3b,4,5,5a,6,11,11a,11b,12,13,13a-テトラデカヒドロ-1H-シクロペンタ[5,6]ナフト[1,2-g]キノキサリン-4,5-ジオール;
    (3aS,3bR,4R,5R,5aS,11aR,11bS,13aS)-8-アミノ-11a,13a-ジメチル-1-メチレン-2,3,3a,3b,4,5,5a,6,11,11a,11b,12,13,13a-テトラデカヒドロ-1H-シクロペンタ[5,6]ナフト[1,2-g]キナゾリン-4,5-ジオール;
    (3aS,3bR,4R,5R,5aS,11aR,11bS,13aS)-8,11a,13a-トリメチル-1-メチレン-2,3,3a,3b,4,5,5a,6,11,11a,11b,12,13,13a-テトラデカヒドロ-1H-シクロペンタ[5,6]ナフト[1,2-g]キナゾリン-4,5-ジオール;又は
    (3aS,3bR,4R,5R,5aS,11aR,11bS,13aS)-11a,13a-ジメチル-1-メチレン-2,3,3a,3b,4,5,5a,6,11,11a,11b,12,13,13a-テトラデカヒドロ-1H-シクロペンタ[5,6]ナフト[1,2-g]キナゾリン-4,5-ジオール
    から選択される、請求項21記載の化合物。
  23. Figure 2021521269
    が、任意に置換された縮合した5又は6員のN-ヘテロアリールであり;
    R1、R4a及びR4bが一緒になって、縮合した任意に置換されたヘテロアリールを形成し;
    R2が、-OR6又は-N(R7)2であり;
    R3が、-OR6又は-N(R7)2であり;
    R5が、アルキル又はC14の炭素への直接の結合であり;
    各R6が独立に、水素又はアルキルから選択され;かつ
    各R7が独立に、水素又はアルキルから選択される、
    請求項1記載の化合物。
  24. Figure 2021521269
    が、アルキル、ハロアルキル、-C(O)OR7、-N(R7)2、-C(O)N(R7)2又は任意に置換されたアリールから選択される1つ以上の置換基によって任意に置換された縮合した5員のN-ヘテロアリールであり;
    R1、R4a及びR4bが一緒になって、縮合した任意に置換されたヘテロアリールを形成し;
    R2が、-OR6であり;
    R3が、-OR6であり;
    R5が、アルキル又はC14の炭素への直接の結合であり;
    各R6が独立に、水素又はアルキルから選択され;かつ
    各R7が独立に、水素又はアルキルから選択される、
    請求項23記載の化合物。
  25. Figure 2021521269
    が、それぞれが、アルキル、ハロアルキル、-C(O)OR7、-N(R7)2、-C(O)N(R7)2又は任意に置換されたアリールから選択される1つ以上の置換基によって任意に置換されたピラゾリル、オキサゾリル、又はチアジアゾリルであり;
    R1、R4a及びR4bが一緒になって、縮合した任意に置換されたヘテロアリールを形成し;
    R2が、-OR6であり;
    R3が、-OR6であり;
    R5が、アルキル又はC14の炭素への直接の結合であり;
    各R6が独立に、水素又はアルキルから選択され;かつ
    各R7が独立に、水素又はアルキルから選択される、
    請求項24記載の化合物。
  26. Figure 2021521269
    が、それぞれが、アルキル、ハロアルキル、-C(O)OR7、-N(R7)2、-C(O)N(R7)2又は任意に置換されたアリールから選択される1つ以上の置換基によって任意に置換されたピラゾリル、オキサゾリル、又はチアジアゾリルであり;
    R1、R4a及びR4bが一緒になって、縮合した任意に置換されたピリジニルを形成し;
    R2が、-OR6であり;
    R3が、-OR6であり;
    R5が、アルキル又はC14の炭素への直接の結合であり;
    各R6が独立に、水素又はアルキルから選択され;かつ
    各R7が独立に、水素又はアルキルから選択される、
    請求項25記載の化合物。
  27. 以下:
    (5aS,5bR,6R,7R,7aS,12aR,12bS,14aS)-2-クロロ-12a,14a-ジメチル-5,5a,5b,6,7,7a,8,9,12,12a,12b,13,14,14a-テトラデカヒドロピリド[2'',3'':3',4']シクロ-ペンタ[1',2':5,6]ナフト[1,2-f]インダゾール-6,7-ジオール;及び
    (5aS,5bR,6R,7R,7aS,12aR,12bS,14aS)-12a,14a-ジメチル-5,5a,5b,6,7,7a,8,9,12,12a,12b,13,14,14a-テトラデカヒドロピリド[2'',3'':3',4']シクロ-ペンタ[1',2':5,6]ナフト[1,2-f]インダゾール-6,7-ジオール
    から選択される、請求項26記載の化合物。
  28. 請求項1記載の化合物、又はその立体異性体、エナンチオマー、もしくは互変異性体、もしくはそれらの混合物、又はその医薬として許容し得る塩もしくは溶媒和物、及び医薬として許容し得る賦形剤を含む組成物。
  29. 有効量の請求項1記載の化合物、もしくはその立体異性体、エナンチオマー、もしくは互変異性体、もしくはそれらの混合物、もしくはそれらの医薬として許容し得る塩もしくは溶媒和物、又は請求項28記載の組成物を、それを必要としている哺乳動物に投与することを含む、炎症及び/又は疼痛を治療するための方法。
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