JP2021521083A - 絶縁されたタックストーン - Google Patents

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Abstract

絶縁されたタックストーンであって、基礎タックストーン(20)と、ここで、上記基礎タックストーンは、20℃〜500℃で2.0W・m−1・K−1よりも低い熱伝導率を示し、自立するのに十分な剛性を示し、且つ該基礎タックストーンの絶縁された面を覆う、絶縁層(40)と、ここで、上記絶縁された面は、上記基礎タックストーンの下面(203)に含まれ、下遷移面(2014−12)内に延在し、下遷移面(2014−12)の20%超を占め、上記絶縁層は、酸化物に基づく質量パーセンテージとして、Al2O3+SiO2+ZrO2+CaO+Na2O+MgO+K2O+TiO2+Fe2O3+HfO2+P2O5+Y2O3>80%である化学組成を有する。【選択図】図2a

Description

本発明は、ガラス炉用の絶縁されたタックストーン、及びそのような絶縁されたタックストーンを含むガラス炉に関する。
数多くのガラス製品が、化合物、例えば酸化物、炭酸塩、硫酸塩及び硝酸塩、を含む原材料のガラス化可能な混合物を溶融し且つ精練することによって製造される。この2つの工程は炉内で行なわれ、その炉の主な構成要素は、これら炉内で発生する熱的且つ機械的ストレスに、特に高温に、耐えることができる耐火物である。従って、ガラス炉は一般的に、それらの特性に従って種々の場所に配置された、非常に多数の耐火製品を含む。該炉の各部品について、選択された製品は、ガラスを使用不能にする欠陥を引き起こさず(これは製造歩留まりを低減させるだろう)且つ満足のいく耐用年数を炉に与えるよう十分耐性のあるものである。
図1は、ガラス炉10の片側断面を概略的に示す。特に、タンク12、金属構造物14、及び上部構造16が見える。
溶融ガラスを収容することを意図されるタンク12は、垂直側壁22及び底部24を備えている。側壁22は慣用的に、該タンクの全体の高さにわたって上縁25に至るまで延在する側タンクブロックで構成されている。
上部構造16は慣用的に、そのベース部で、それを介して金属構造物上に載置される中段18と、該中段18上に載置される側壁26と、クラウン28とを備えている。バーナーは、図示されていないが、該側壁26に配置されており、交互に作動する。
金属構造物14は慣用的に、鋳鉄で作製され、該タンクの側壁22の外側を取り囲む。それは、該上部構造16の重みを支える。
該中段18は、図2aに示されている形状を慣用的に有する基礎タックストーン(basic tuckstones)20を備えており且つ好ましくは、該基礎タックストーン20によって構成されている。慣用的に、各基礎タックストーン20は、L字型断面のプロファイル断面の全体形状を有する。稼動中、L字の長い脚、即ち「上部構造脚」30、は、水平に延在する。L字の短い脚、即ち「タンク脚32」、は、該上部構造脚30の下に垂直に延在する。
基礎タックストーン20の外面は、
基礎タックストーン、即ちプロファイル断面、の、長さL20を区切る、それぞれ第1の端部表面20及び第2の端部表面20
稼動中に金属構造物14上に載置される水平敷設面2014、稼動中にタンク12の上縁25に面して延在する、好ましくは水平である、タンク面2012、並びに、敷設面2014とタンク面2012とを接続する下遷移面2014−12を含む、下面20
好ましくは垂直である、外側面20
動作中に側壁26が表面に、好ましくは水平に、載置される上部構造面2026、並びに上部構造面2026及び下面20、特にタンク面2012、を接続する上遷移面2026−3を含む、上面20
で構成されている。
図2bにおいて、該タンク面2012、該敷設面2014、及び該上部構造面2026は、点線によって描かれている。
基礎タックストーン20は、一般に吹込み空気による冷却のおかげで、おおよそ100度ほどの温度の環境に上部構造脚30が部分的にあり、一方、タンク脚32は、部分的に炉内にあり、約1500℃の温度にあるので、有意な熱ストレスに耐える必要がある。
その上、該基礎タックストーンは、該バーナーの交互動作と、維持動作、例えば該炉の外部冷却の停止、次に、再始動を必要とする「タンクパッチング」と呼ばれる動作、又はそうでない場合には、バーナーの停止、次に、再始動を必要とするバーナー若しくはバーナーユニットを変更する動作、に起因して、熱サイクルを受ける。
これらのストレスに耐える為に、基礎タックストーンは、耐火生成物で、特に、ジルコニア30〜45質量%を一般に備えているアルミナ−ジルコニア−シリカ型(略してAZS)生成物で、非常に高いジルコニア含量(典型的に、85質量%超のジルコニア)を有する生成物で、高いアルミナ含量(典型的に、90質量%超のアルミナ)を有する生成物で、又はジルコン生成物で、構成されている。
しかしながら、亀裂に抵抗する基礎タックストーンの能力は、炉の長い耐用年数を求めるガラス製造業者の現在の変更の必要性を満たすには不十分な場合がある。特に、基礎タックストーンの亀裂は破砕につながり、破片を溶融ガラスの浴内に落とし、従って、ガラスに欠陥を発生させうる。その上、次に、該基礎タックストーンは、金属構造物及びタンクをもはや正しく保護しない。上部構造の残りが、それ自体のバランスをとれないこともありうる。
それ故に、亀裂に対する基礎タックストーンの耐性を改善する必要がある。本発明の目的は、この必要性に対処することである。
本発明は、絶縁されたタックストーンであって、
本明細書で上記された、外面を画定する基礎タックストーン;
20℃〜500℃で2.0W・m−1・K−1よりも低い熱伝導率を示し且つ該基礎タックストーンの絶縁された面を覆う絶縁層、ここで、上記絶縁された面が、上記基礎タックストーンの下面20に含まれ、該下遷移面2014−12内に延在し、下遷移面2014−12の20%超を占める、
を備えており、
上記絶縁層が、酸化物に基づく質量パーセンテージとして、Al SiO ZrO、CaO、NaO、MgO、KO、TiO、Fe、HfO、P、及びY含量の合計、すなわち「Al+SiO+ZrO+CaO+NaO+MgO+KO+TiO+Fe+HfO+P+Y」が、>80%である化学組成を有する、
上記絶縁されたタックストーンに関する。
驚くべきことに本発明者等は、そのような絶縁層の存在が、基礎タックストーンの亀裂に対する耐性を、それ故にその寿命を、著しく改善することを見出した。
本明細書の記載の残りの部分において、基礎タックストーン及び絶縁層を含むそのようなタックストーンは、「絶縁されたタックストーン」又は「本発明に従うタックストーン」と言及される。
好適には、該絶縁層は、自立するのに十分な剛性を有する。
好適には、該絶縁層は、10MPa超の圧縮破砕強度を有し、それは、タックストーンの安定性と、その絶縁を改善する。
1つの特に有利な実施態様において、該絶縁層が、セラミックス基複合材料(ceramic matrix composite)、すなわち「CMC」、である。CMCは、熱劣化に対して特に耐性があることが証明されている。CMCは、ソーダ含有蒸気(soda-containing vapor)からの腐食に対して良好な耐性も示す。典型的に、CMCは、自立型絶縁層を形成するのに十分な剛性と、1MPa超の圧縮強度と、10MPa超の圧縮破砕強度とを有する。
本発明はまた、ガラス溶融タンク、該タンク上に延在する上部構造、及び該上部構造の側壁を支持する金属構造物を備えている炉を製造する為の方法に関し、該方法は、本発明に従う絶縁されたタックストーンを、金属構造物と上記上部構造側壁との間の中段に組み込むことを含み、
該上部構造の側壁は、基礎タックストーンの上部構造面に、直接又は他の手法で、好ましくは直接、載置され、
該基礎タックストーンの敷設面は、該金属構造物上に、直接又は他の手法で、好ましくは直接、載置され、且つ
該基礎タックストーンのタンク面は、該タンクの上縁に面している。
本発明は、最終的に、
上縁を含むタンクと、
金属構造物と、
本発明に従う絶縁されたタックストーンを含む中段を含む上部構造と
を備えているガラス炉に関し、
該上部構造の側壁は、基礎タックストーンの上部構造面に、直接又は他の手法で、好ましくは直接、載置され、
該基礎タックストーンの敷設面は、該金属構造物上に、直接又は他の手法で、好ましくは直接、載置され、且つ
該基礎タックストーンのタンク面は、該タンクの上縁に面している。
好適には、該中段は、本発明に従う絶縁されたタックストーンで構成されている。
本発明に従う絶縁されたタックストーンはさらに、下記の任意の特徴のうちの1つ以上を含みうる:
該絶縁された面が、少なくとも敷設面に至るまで延在する;
該絶縁された面が、下遷移面の60%超を示す;
該下遷移面が、該上部構造脚及びタンク脚を接続する下接合面を備えており、及び、該絶縁された面が、少なくとも上記下接合面を覆うような様式で延在する;
該下接合面が、該敷設面を含む上部構造脚の水平面と、タンク面を含む該タンク脚の水平面とを接続する;
該絶縁された面が、該上部構造脚により画定された下遷移面の、少なくとも水平部分の部分まで延在する;
該絶縁された面が、該敷設面の、少なくとも部分まで延在する;
該絶縁された面が、全敷設面上に延在する;
該絶縁された面が、該水平部分を覆うことなく、該タンク脚により画定された該下遷移面の水平部分に至るまで延在し、又は該絶縁された面が、該タンク脚により画定された下遷移面の水平部分の少なくとも部分まで延在する;
該絶縁された面が、該タンク面に至るまで延在する;
絶縁層が、該絶縁された面に付着されている;
該絶縁層が、フェルト、絶縁パネル、セラミックフォーム、セラミックス基複合材料、及びそれらの混合物から選択される;
該絶縁層が、酸化物に基づく質量パーセンテージとして、Al+SiO+ZrO+CaO+NaO+MgO+KO+TiO+Fe+HfO+P+Y>90%である化学組成を有する;
該絶縁層の質量の90%超が、酸化物で構成されている;
該絶縁層が、焼結材料で作製されている;
該絶縁層が、セラミック基材(ceramic matrix)によって互いに結合された繊維で構成されたセラミックス基複合材料を含み、好ましくは該セラミックス基複合材料で構成されており、ここで、該繊維は好ましくは、セラミックス基複合材料の体積の30%超及び/又は70%未満である;
該繊維が、酸化物に基づく質量パーセンテージとして、50%超のAl及び/又はSiO及び/又はZrOを含む酸化物材料で構成されている;
該繊維が、
質量で95%超のアルミナで構成された繊維、
質量で95%超のシリカで構成された繊維、
質量で95%超のムライトで構成された繊維、及び
質量で95%超のガラスで構成された繊維
の中から選択される;
該基材が、Al及び/又はSiOを含む;
該基材が、該基材に対する質量パーセンテージとして、65%超のAl含量、及び/又は15%超及び35%未満のSiO含量、及び/又はAl及びSiO以外の3%未満の酸化物の含量を有する;
該セラミックス基複合材料が、酸化物の合計を100質量パーセンテージとして、下記の化学分析:
SiO:47%〜67%、
Al:32%〜52%
Al及びSiO以外の酸化物種:<5%;
を示す;
該絶縁層が、20℃〜500℃で0.6W・m−1・K−1よりも低い熱伝導率を示す;
該絶縁層が、第1のセラミックス基複合材料のシート、20℃〜500℃で2.0W・m−1・K−1よりも低い熱伝導率を示す充填材料、及び第2のセラミックス基複合材料のシートを重ね合わせて含む、サンドイッチ構造を示す。
定義
明瞭化の為、「基礎」タックストーンと「絶縁された」タックストーンとは区別がなされ、ここで、該絶縁されたタックストーンは、該基礎タックストーンと、それを覆う、即ち、その下外面の部分に接触する、絶縁層とで構成されている。
横断面は、長さ方向に垂直な平面である。正中横断面は、半分の長さを通る横断面である。
「下(lower)」及び「上(upper)」、「内(interior)」及び「外(exterior)」、「水平」及び「垂直」は、該絶縁されたタックストーンが、図1にある通り、ガラス炉内のその使用位置にある場合の、向き又は位置を云う。
「水平」及び「垂直」によって意味されることは、それぞれ、完全に水平な平面及び完全に垂直な平面に対して5°未満、又はさらに2°未満、又はさらに1°未満の角度を形成する向きである。
「電鋳」(electrocast)としばしば云われる「鋳造生成物(cast product)」によって意味されることは、電気アーク炉内で適切な原材料の混合物を溶融することによって又は任意の他の適切な技法を使用することによって得られる液体状態にある組成物の、完全凝固によって得られる生成物である。
「焼結生成物(sintered product)」によって意味されることは、適切な原材料を混合し、次に、この混合物を原形のまま成形し、得られた原材料成分を、この原材料成分の焼結を得るのに十分な温度で且つ時間にわたりベークすることによって得られる生成物であり、ここで、上記ベークは、使用中にイン・シチュー(in situ)で行われることが可能である。
「セラミックス基複合材料」又は「CMC」によって意味されることは、慣用的な様式において、セラミック基材により固く互いに結合された繊維で構成された生成物である。
「セラミック」によって意味されることは、金属でも有機物でもない生成物である。本発明の文脈において、炭素はセラミック生成物であると見なされない。
「スキン」によって意味されることは、慣用的な様式において、凝固された場合に、型の壁面から5ミリメートル(mm)未満にある溶融物質から構成された溶融ブロックの周辺領域である。
表面は、上記表面から4センチメートル(cm)下の深さで測定された結晶密度の4倍超の、又はさらに6倍超の、又はさらに7倍超の、又はさらに9倍超の結晶密度を示す場合に、「スキンミクロ構造」(skin microstructure)を示す。
表面の「結晶密度」は、該表面が、1ミクロンのグレードまで研磨布で研磨された後に、この表面の顕微鏡法スクリーンショット上で目に見える結晶をカウントすることによって決定される。各結晶は、ガラス質相によって境界が定められる。12平方ミクロン超の表面積を示す結晶のみが、カウントされる。基礎タックストーンの表面がスキンミクロ構造を示すか否かを検証する為に、研磨された後にこの表面のスクリーンショット上で目に見える結晶がカウントされ、次に、該基礎タックストーンは、この表面から4cm下の深さで切り取られ、表面のスクリーンショット上で目に見える、従って露出した結晶が、この表面が研磨された後にカウントされる。
「機械加工」によって意味されることは、精密な表面幾何形状を得る為に、耐火性構成要素の表面が機械加工される研削動作である。慣用的に、且つ本発明のある特定の実施態様において、該機械加工は、少なくともスキンの除去をもたらす。
構成要素が、別の構成要素を「支持し」又は「の上に載置され」と云われる場合に、これら2つの構成要素は互いに対して支えられている。該2つの構成要素は接触しうる、又は中間要素によって、特には絶縁層によって、分離されうる。
該タンク面は、使用位置において、該タンクの上縁に「面する」表面、即ちこの縁部に実質的に平行に、この縁部の上方に及びすぐ近くに延在する表面、である。従って、該タンク面は、該タンクの縁部から最小距離にある外面上の点の集合によって画定される。それ故に、該タンク面、好ましくは水平である該タンク面、は、タンク脚の下水平面を区切る内縁35を越えて、該タンクの外側に向かって延在しない(図2b)。内縁35は、特に、直角の角部を画定しうる。
明瞭化の為、酸化物の化学式が、組成物中のこれら酸化物の内容を示す為に使用される。例えば、「ZrO」、「SiO」又は「Al」は、これらの酸化物の内容を示し、「ジルコニア」、「シリカ」及び「アルミナ」は、それぞれZrO、SiO、及びAlで構成されたこれらの酸化物の相を示す為に使用される。
他に指示されない限り、全ての酸化物の含量は、酸化物に基づく質量パーセンテージである。金属元素の酸化物の質量含量は、産業界で使用される通常の規則に従って、最も安定な酸化物の形で表される、この元素の総含量に関する。
HfOは、ZrOから化学的に解離させることができない。しかしながら、本発明に従うと、HfOは、意図的に添加されない。HfOは、それ故に、酸化ハフニウムの微量のみを云い、この酸化物は常に、一般に5%よりも低い、一般に2%よりも低い、質量含量で、ジルコニアの供給源中に天然に存在する。基礎タックストーンにおいて、HfOの質量含量は、好ましくは5%未満、好ましくは3%未満、好ましくは2%未満、である。明瞭化の為に、酸化ジルコニア及び微量の酸化ハフニウムの総含量は、「ZrO」又は「ZrO+HfO」として区別無しに示されうる。
酸化物含量の合計は、これらの酸化物の全てが存在することを意味しない。
「含む(comprise)」又は「含む(contain)」又は「示す(exhibit)」は、非限定的に解釈されるべきである。
本発明のさらなる特徴及び利点は、以下の詳細な記載を読むことから及び添付図面を研究することから、より明らかになるであろう。
図1は、ガラス炉の片側断面を概略的に示す。 図2aは、本発明に従う絶縁されたタックストーンの実施例の概略的斜視図であり、ここで、図示されている基礎タックストーンの形状は、慣用的なタックストーンの通常の形状である。 図2bは、本発明に従う絶縁されたタックストーンの実施例の、概略的斜視図であり、ここで、図示されている基礎タックストーンの形状は、慣用的なタックストーンの通常の形状である。 図2cは、本発明に従う絶縁されたタックストーンの実施例の、概略的斜視図であり、ここで、図示されている基礎タックストーンの形状は、慣用的なタックストーンの通常の形状である。 図3は、本発明の1つの好ましい実施態様における絶縁されたタックストーンの一つの実施例の概略的斜視図である。 図4は、絶縁層の高温耐性を測定する為に用いられる装置(setup)を概略的に示す。 図5aは、実施例を試験する為に用いられるデバイス(device)を示す。 図5bは、実施例を試験する為に用いられるデバイスを示す。 図5cは、実施例を試験する為に用いられるデバイスを示す。 図5dは、実施例を試験する為に用いられるデバイスを示す。 図6aは、実施例の第2の試験後の、本発明に従うタックストーンを示す。 図6bは、実施例の第2の試験後の、本発明に従わないタックストーンを示し、ここで、亀裂は、マーカーで特定されている。
本発明に従う絶縁されたタックストーンは、基礎タックストーン20及び絶縁層40を備えている。
基礎タックストーン
図1は導入部において既に記載されているので、導入部で部分的に記載されている図2aを次に参照する。
該基礎タックストーン20の形状は、慣用的なタックストーンとして知られている形状でありうる。
該基礎タックストーン20の長さL20は好ましくは、10cm超であり且つ好ましくは100cm未満である。その幅l20は好ましくは、30cm超であり及び/又は100cm未満であり、その高さh20は好ましくは、10cm超であり及び/又は50cm未満である。
断面の横断面、即ち長さL20の方向に垂直な面、において、上面20と下面20との間の中間に延在する線は、「軸X」と云われる。該基礎タックストーンの厚さe20は、正中横断面に含有される該軸X上の点で、該点で軸Xに垂直に測定された最小寸法である。好適には、軸Xに沿った基礎タックストーンの平均厚さは10cm超であり及び/又は50cm未満である。好適には、この厚さは、該軸Xに沿って一定である。
好適には、任意の横断面で、基礎タックストーンの厚さは一定である。
基礎タックストーンは好ましくは、プロファイル断面であり、それは、横断面でのその寸法が、考慮される断面の横断面とは独立することを意味する。
図2の実施態様にある通り、上面及び/又は下面は、平坦な切子面(facets)からなりうる。
1つの好ましい実施態様(図3)において、該上面及び/又は該下面は、少なくとも1つの湾曲面を含む。
好適には、該基礎タックストーンの上遷移面2026−3は、上部構造脚とタンク脚との間に接合部を備えている部分において、湾曲した、即ち非平面の、いかなる鋭い縁部もない、且つ好適には、円形ベースの円筒の一部を含む又は該一部をも構成する、上接合面21を画定する。好適には、示されている通り、この円筒部分は90°(円筒のセグメントの4分の1)を超える角度で延在する。
好適には、この上接合面は、該上部構造脚の水平面、特に、該上部構造面を備えている水平面、及びタンク脚の水平面、特にタンク面、を接続する。
好適には、基礎タックストーンの下遷移面2014−12は、上部構造脚とタンク脚との間に接合部を備えている部分において、鋭い縁部のない且つ好適には円形ベースの円筒の一部を含む又は該一部をも構成する、湾曲下接合面23を画定する。好適には、示されている通り、この円筒部分は90°を超えた角度で延在する。
好適には、この下接合面は、上部構造脚の水平面、特に敷設面を備えている水平面、及びタンク脚の水平面、特にタンク面を備えている水平面、を接続する。
一つの実施形態において、この円筒部分は、該上遷移面の円筒部分と実質的に同軸である。
該基礎タックストーンが型内での鋳造によって得られる場合に、該型は好ましくは、3D印刷によって生成され、それは鋭い縁部のない表面、特に上遷移面及び/又は下遷移面、特にこれらの遷移面、の円筒部分を、より容易に創出することが可能になるからである。それによって、該基礎タックストーンの機械強度が改善される。
該基礎タックストーンの端面20及び20は好ましくは、平面であり、特に不連続部分がなく、好ましくは互いに実質的に平行であり、好ましくは実質的に垂直である。
その上、一つの実施態様において、該基礎タックストーンの第1の端面及び第2の端面はそれぞれ、ほぞと、該ほぞに相補的な形状のほぞ穴とを画定し、従って使用位置において、該ほぞは、第1の隣接する基礎タックストーンのほぞ穴に収容され、従って上記ほぞ穴は、第2の隣接するタックストーンのほぞを収容する(オス/メス連結)。
該基礎タックストーンの化学組成は、慣用的なタックストーンで知られている組成でありうる。
該基礎タックストーンの質量の95%超、好ましくは97%超、好ましくは99%超、好ましくは99.5%超、好ましくは99.9%超、が酸化物からなる。
好適には、該基礎タックストーンは、酸化物に基づく質量パーセンテージとして、Al+ZrO+SiO>80.0%である化学組成を示す。
一つの実施態様において、該基礎タックストーン、好ましくは鋳造される基礎タックストーン、は、酸化物に基づく質量パーセンテージとして、0.5%超であり、又はさらに1.5%超であり、又はさらに3.0%超であり、又はさらに4.0%超であり、又はさらに5.0%超であり、又はさらに6.0%超であり、及び/又は10.0%未満、又はさらに9.0%未満、又はさらに8.0%未満のジルコニア安定化剤、特にCaO及び/又はY及び/又はMgO及び/又はCeO、好ましくはY及び/又はCaO、好ましくはY、を含む化学組成を示す。
一つの実施態様において、該基礎タックストーン、好ましくは鋳造される基礎タックストーン、は、酸化物の合計を100質量パーセンテージとして、
Al+ZrO+SiO:80.0%超であり、好ましくは84.0%超であり、好ましくは86.0%超であり、及び/又は97.0%未満、若しくはさらに95.0%未満、若しくはさらに94.0%未満、
:5.0%未満、又はさらに4.0%未満、又はさらに3.0%未満、及び好ましくは0.5%超であり、又はさらに1.5%超であり、又はさらに2.0%超であり、
NaO:0.1%超であり、若しくはさらに0.2%超であり、及び/又は1.5%未満、好ましくは1%未満、好ましくは0.6%未満、好ましくは0.5%未満、若しくはさらに0.4%未満、
:0.1%超であり、又はさらに0.2%超であり、及び0.6%未満、好ましくは0.5%未満、又はさらに0.4%未満、
Al、ZrO、SiO、Y、NaO及びB以外の酸化物種:13.0%未満、好ましくは9.0%未満、好ましくは8.0%未満、好ましくは5.0%未満、又はさらに3.0%未満、又はさらに2.0%未満、又はさらに1.0%未満、又はさらに0.5%未満
である化学組成を示す。
一つの実施態様において、該基礎タックストーン、好ましくは鋳造される基礎タックストーン、は、酸化物の合計を100質量パーセンテージとして、
ZrO:12.0%超であり、好ましくは20.0%超であり、好ましくは25.0%超であり、好ましくは30.0%超であり、及び/又は46.0%未満、好ましくは42.0%未満、並びに
SiO:8.0%超であり、好ましくは10.0%超であり、及び/又は24.0%未満、好ましくは20.0%未満、好ましくは17.0%未満、並びに
Al:35.0%超であり、好ましくは40.0%超であり、及び/又は60.0%未満、好ましくは55.0%未満、好ましくは50.0%未満、並びに
Al、ZrO及びSiO以外の酸化物種:10.0%未満、好ましくは8.0%未満、好ましくは6.0%未満、又はさらに4.0%未満、又はさらに3.0%未満
である、
或いは、
ZrO:80.0%超であり、好ましくは85.0%超であり、及び/又は97.0%未満、好ましくは96.0%未満;並びに
SiO:0.5%超であり、好ましくは1.0%超であり、好ましくは2.0%超であり、好ましくは3.0%超であり、及び/又は15.0%未満、好ましくは12.0%未満、好ましくは10.0%未満、並びに
Al:0.2%超であり、及び/又は3.0%未満、好ましくは2.0%未満、並びに
Al、ZrO及びSiO以外の酸化物種:8.0%未満、好ましくは6.0%未満、好ましくは4.0%未満
である、
或いは、
Al:90.0%超であり、好ましくは91.0%超であり、及び/又は98.0%未満、好ましくは97.0%未満、並びに
SiO:0.2%超であり、及び/又は7.0%未満、好ましくは6.0%未満、若しくはさらに4.0%未満、若しくはさらに3.0%未満、並びに
Al及びSiO以外の酸化物種:8.0%未満、好ましくは6.0%未満、好ましくは5.0%未満
である、
或いは、
ZrO:62.0%超であり、好ましくは64.0%超であり、及び/又は71.0%未満、好ましくは69.0%未満、並びに
SiO:26.0%超であり、好ましくは28.0%超であり、及び/又は36.0%未満、好ましくは34.0%未満、並びに
ZrO及びSiO以外の酸化物種:6.0%未満、好ましくは4.0%未満、好ましくは3.0%未満
である、
或いは、
SiO:90.0%超であり、好ましくは93.0%超であり、並びに
SiO以外の酸化物種:10.0%未満、好ましくは7.0%未満
である、
化学組成を好ましくは示す。
該タックストーンのミクロ構造は、慣用的なタックストーンで知られているミクロ構造でありうる。
好適には、該タックストーンは、鋳造生成物であり且つ下記の任意の特徴の1つ以上をさらに含みうる:
該タックストーンの下遷移面の少なくとも部分、好ましくは全て、が、スキンミクロ構造を示す;
炉内の環境に曝されることが意図されるタックストーンの表面の少なくとも部分、好ましくは全体、が、スキンミクロ構造を示す。特に、好ましくはタンク面及び/又は上遷移面の少なくとも部分、好ましくは全て、が、スキンミクロ構造を示す;
該基礎タックストーンの敷設面2014の少なくとも部分、好ましくは全て、好ましくは下面20の全て及び/又は上遷移面2026−3の全て若しくは部分、好ましくは上遷移面2026−3の少なくとも非水平部分、及び/又は外側面20の全て若しくは部分が、スキンミクロ構造を示す。従って、亀裂に対する耐性及び機械加工時間が改善される:
該基礎タックストーンの少なくとも上部構造面及び端面が、スキンミクロ構造を示さない;
スキンミクロ構造を持つ表面が、上記表面から4cm下の深さで測定された結晶密度の30倍未満、又はさらに25倍未満、又はさらに20倍未満の結晶密度を示す;
該スキンミクロ構造を持つ表面、特に下遷移面の少なくとも部分は、平方ミリメートル(mm)当たり130個超の結晶、好ましくはmm当たり150個超の結晶、好ましくはmm当たり180個超の結晶、好ましくはmm当たり200個超の結晶、mm当たり230個超の結晶、又はさらにmm当たり250個超の結晶、の結晶密度を示す;
該基礎タックストーンは、酸化物に基づく質量パーセンテージとして、80.0%超のZrO含量を有し、該スキンミクロ構造を持つ表面は、特に下遷移面の少なくとも一部で、mm当たり600個超の結晶、好ましくはmm当たり650個超の結晶、好ましくはmm当たり700個超の結晶、好ましくはmm当たり800個超の結晶、mm当たり900個超の結晶、mm当たり1000個超の結晶、又はmm当たり1100個超の結晶、の結晶密度を示す;
該タックストーンは、酸化物に基づく質量パーセンテージとして、80.0%超のZrO含量を有し、スキンミクロ構造を持つ表面の上記結晶の平均等価直径は、特に下遷移面の少なくとも一部で、45μm未満、好ましくは40μm未満、及び/又は好ましくは20μm超、若しくは30μm超、である。
鋳造タックストーン、即ち、鋳造生成物として作製されたもの、の表面でスキンミクロ構造を得ることは、当業者に特に困難でない。特に、当業者は、溶融材料が凝固する速度を増加させることによって、ミクロ構造が該表面をより微細にされることができることを知っている。
溶融材料の浴が型内に注がれる場合に、該型の特性及び該型の温度は特に、スキンミクロ構造を得るのに十分速い冷却を確実にするように適合されうる。例えば、該型が最初に周囲温度にある場合に、該スキンミクロ構造は、該型の壁に接触した又は該型の壁の近傍にある表面に形成される。従って、通常の実施の一部として行われる場合とは異なり、このスキンが機械加工動作中に排除されない場合、スキンミクロ構造は、機械加工されていない基礎タックストーンの表面に従って得られる。
しかしながら、限られた機械加工(表面形成)は、該スキンミクロ構造が保持されることを可能にする。
一つの実施態様において、該基礎タックストーンは、ガラス炉の金属鋳造で固着させる為の固着デバイス42を備えている。この固着デバイスは例えば、ネジ、フック、金属板、又は切欠きからなる。該固着デバイスは好ましくは、上部構造面から20cm未満、好ましくは10cm未満、好ましくは5cm未満、に付着され、又はさらに上部構造面に付着されている(図3)。
該基礎タックストーンは、焼結生成物でありうる。
勿論、本明細書で上記された寸法、形状及びミクロ構造は、非限定的である。
絶縁層
好適には、該絶縁層40は、酸化物に基づく質量パーセンテージとして、Al+SiO+ZrO+CaO+NaO+MgO+KO+TiO+Fe+HfO+P+Y>85%である、好ましくは90%超、又はさらに95%超、である、化学組成を示す。
好適には、該絶縁層40は、酸化物に基づく質量パーセンテージとして、Al+SiO+ZrO+CaO+NaO+MgO+KO+TiO+Fe+HfO>80%である、好ましくは85%超、好ましくは90%超、又はさらに95%超、である、化学組成を示す。
好適には、該絶縁層は、酸化物に基づく質量パーセンテージとして、Al+SiO+ZrO+CaO+HfO>80%である、好ましくは85%超、好ましくは90%超、又はさらに95%超、である、化学組成を示す。
一つの実施態様において、該絶縁層は、酸化物に基づく質量パーセンテージとして、Al+SiO>80%である、好ましくは85%超、好ましくは90%超、又はさらに95%超、である、化学組成を示す。
好適には、該絶縁層の質量の90%超、好ましくは質量の95%超、好ましくは質量の98%超、好ましくは質量の99%超、好ましくは質量の99.5%超が、酸化物からなる。
好適には、該絶縁層40は、
フェルト、好ましくはセラミック繊維で作製されたフェルト、であって、好ましくは80質量%超、又はさらに85質量%超、又はさらに90質量%超、である、Al+SiO含量を示す上記フェルト、
絶縁パネル又は剛性のある繊維状絶縁パネル、
セラミックフォームであって、80質量%超、又はさらに85質量%超、又はさらに90質量%超、である、Al+SiO含量を好ましくは示す上記セラミックフォーム、
セラミックス基複合材料(CMC)であって、好ましくは、酸化物で構成されている、その質量の90%超、好ましくはその質量の95%超、好ましくはその質量の98%超、好ましくはその質量の99%超、好ましくはその質量の99.5%超、を有する上記セラミックス基複合材料(CMC)、
及びそれらの混合物
の中から選択される。
該絶縁層40は、2.0W・m−1・K−1未満、好ましくは1.8W・m−1・K−1未満、好ましくは1.5W・m−1・K−1未満、好ましくは1.3W・m−1・K−1未満、好ましくは1W・m−1・K−1未満、好ましくは0.9W・m−1・K−1未満、好ましくは0.8W・m−1・K−1未満、好ましくは0.7W・m−1・K−1未満、好ましくは0.6W・m−1・K−1未満、好ましくは0.5W・m−1・K−1未満、の熱伝導率を、20℃〜500℃、好ましくは20℃〜600℃、好ましくは20℃〜700℃、好ましくは20℃〜800℃、好ましくは20℃〜900℃、好ましくは20℃〜1000℃、で示す。
好適には、該絶縁層40は、下遷移面2014−12の40%超、60%超、70%超、80%超、90%超、又はさらに100%、を覆う。
下面に含まれ且つ絶縁層によって覆われる、即ちその層に接触する、基礎タックストーンの表面は、「絶縁された面」と呼ばれる。
該絶縁された面は、該基礎タックストーンの敷設面2014及びタンク面2012を接続する、下遷移面2014−12の少なくとも一部の上に、好ましくは下遷移面2014−12全体に、延在する。
図2cに示されている通り、該絶縁層は、下遷移面2014−12の敷設面に至るまで必ずしも延在しない。しかしながら、好適には、絶縁層は、敷設面から30mm未満、好ましくは20mm未満、好ましくは10mm未満まで、好ましくは延在する。好適には、絶縁された面は、敷設面に至るまで、即ち、少なくとも、図2a、図2b及び図3に示されている線44に至るまで延在する。
このように、示されている実施態様において、該絶縁された面は、上部構造脚によって画定された下遷移面2014−12の水平部分の少なくとも一部の上に、少なくとも敷設面2014に達するまで、延在する。
一つの実施形態において、該絶縁された面は、敷設面を部分的にも覆うまでは延在しない(図2a及び図2b)。
一つの実施態様において、該絶縁された面は、図3に示されている通り、敷設面まで部分的に又は全体的にさえも延在する。従って、使用位置において(図1)、それは、敷設面2014と金属構造物14との間に挟まれる。該絶縁層が剛性である場合に、該敷設面と該金属構造物との間に該絶縁層が挟まれることは、この絶縁層が、該基礎タックストーンに付着させる必要なしに、該絶縁された面に対して有利に保持されることを可能にする。
該絶縁された面は、特に、敷設面の50%、60%、70%、80%、90%、を超えて、又はさらには100%、にわたり延在しうる。
好適には、該絶縁された面は、図2aに示されている通り、上部構造脚及びタンク脚を接続する少なくとも下接合面23に延在する。
好適には、該絶縁された面は、少なくとも敷設面に至るまで及び少なくとも接合面に至るまで延在する。この実施態様は、使用中に、亀裂が出現するのを防止する為に特に有効である。
一つの実施態様において、該絶縁された面は、タンク脚の側の下接合面23を越えて、タンク脚の側に延在しない。従って、図2bにおいて、該絶縁された面は、タンク脚の下水平面に、即ち下縁35を越えて、延在せず、そして、このことが、絶縁プレートブロックの実現を容易にする。
1つの好ましい実施形態において、該絶縁された面は、敷設面の全体にわたって且つ下縁35に至るまで延在する。
別の実施形態において、該絶縁された面は、タンク脚の側に、下接合面23を越えて延在する。従って、図2aに示されている実施形態において、該絶縁された面は、タンク脚の下水平面を部分的に覆う。
好適には、図2aに示されている通り、該絶縁された面は、タンク面に至るまで延在する。しかしながら、好適には該、絶縁された面は、タンク面を部分的にも覆う限り、即ち図2a、図2b及び図3に示されている線46を越えて、タンク脚の側に延在しない。
1つの好ましい実施態様において(図2a)、該絶縁された面は、該基礎タックストーンの下遷移面2014−12の全てに延在する。
1つの好ましい実施態様において、該絶縁された面は、敷設面の全体の上に、且つ該基礎タックストーンの下遷移面2014−12の全てに延在する。
好適には、該絶縁された面は、連続的な、即ち1つの単一片、である。
該絶縁層は、従来技術の任意の既知の手段によって、該絶縁された面上で保持されうる。
好適には、該絶縁層は、該基礎タックストーンに固く付着され、即ちそれと共にモノリシックホールを形成し、炉の製造中の取扱いを容易にする。該絶縁層は好ましくは、図2aの通り、該絶縁された面に結合される。
好適には、該絶縁された面に絶縁層を付着する為に使用される接着剤は、好ましくは液体の形で適用される、セラミック粉末及び結合剤の混合物の中から選択される。
好適には、該粉末は、粉末化されたアルミナ及び/又はシリカ及び/又はムライトである。好適には、該結合剤は、コロイド状シリカ、ケイ酸ナトリウム、有機樹脂、有機接着剤、及びそれらの混合物の中から選択される。使用される接着剤はまた、市販の接着剤、例えばUnifrax社からのFixwool FX接着剤、でありうる。
一つの実施形態において、該絶縁された面は、絶縁層40の付着が改善されるよう、局所的に構成されている。例えば、1つ以上の付着ゾーンを創出する為に、それ自体が閉じている1つ以上のスコアリング、例えば円形が、形成されうる。
絶縁された面はまた、固定具を用いて、例えば、敷設面2014と内縁35との間に含まれる下遷移面2014−12を画定するリセス部に収容されるブラケットを用いて、該絶縁層を上記面と挟むように、付着されうる。
好適には、該絶縁層40は、好ましくは一定である、40mm未満、好ましくは32mm未満、好ましくは28mm未満、好ましくは22mm未満、若しくはさらに18mm未満、若しくは15mm未満、及び/又は好ましくは3mm超、好ましくは5mm超、好ましくは10mm超、の平均厚さを示す。
好適には、該絶縁層40は、自立する為に、即ち周囲温度で取り扱われるときにその形状を維持する為に、十分な剛性を示す。好適には、該絶縁された面の形状を補完する形状を有する。
該絶縁層40は好ましくは、セラミック繊維、特にアルミナ及び/又はシリカ及び/又はジルコニア及び/又はガラス繊維、好ましくは浸出ガラス繊維、を含む。
好適には、該絶縁層は、CMCを含み、好ましくはCMCで構成されている。有利には、CMCは、衝撃に耐えるのに十分な機械強度、並びに容易に取り扱われるのに及び変形することなく基礎タックストーンと組み立てられるのに十分な剛性を有する。
好適には、CMCは、下記の任意の特徴の1つ以上を含む:
好適には、CMCは焼結される;
CMCは、アルキメデスの推力の原理に従う吸水法によって測定された、25%超、好ましくは30%超、且つ45%未満、好ましくは35%未満の、開放多孔度を示す;
CMCの質量の90%超、好ましくは質量の95%超、好ましくは質量の98%超、好ましくは質量の99%超、好ましくは質量の99.5%超、が酸化物からなる;
好適には、CMCは、繊維を30体積%超、好ましくは40体積%超、好ましくは50体積%超、好ましくは60体積%超、及び/又は70体積%未満を含む;
繊維は、Al及び/又はSiO及び/又はZrOを好ましくは50質量%超、好ましくは60質量%超、又はさらに70質量%超、又はさらに80質量%超、又はさらに90質量%超、含む、酸化物材料で構成される;
繊維は、アルミナが95質量%超、好ましくは98質量%超、好ましくは99質量%超、好ましくは実質的に100質量%で構成された繊維、シリカが95質量%超、好ましくは98質量%超、好ましくは99質量%超、好ましくは実質的に100質量%、好ましくは非晶質シリカが95質量%超、好ましくは98質量%超、好ましくは99質量%超、好ましくは実質的に100質量%で構成された繊維、ムライトが95質量%超、好ましくは98質量%超、好ましくは99質量%超、好ましくは実質的に100質量%で構成された繊維、ガラス、好ましくは浸出ガラスが95質量%超、好ましくは98質量%超、好ましくは99質量%超、好ましくは実質的に100質量%、で構成された繊維から選択される繊維である;
繊維は好ましくは、フィラメントの形に束ねられ、フィラメントは典型的には、数百本〜数千本の繊維を含む;
繊維、好ましくはフィラメント、は、好ましくは連続的であり、50mm超の又はさらに100mm超の長さを示す。
一つの実施態様において、繊維、好ましくはフィラメント、は、織布(横フィラメント及び縦フィラメントを有する)の又はマット(不織)の形に配置される。好適には、織布及び/又はマットは、基礎タックストーンの絶縁された面に実質的に平行に延在するような手法でCMCに配置される;
該基材は、質量パーセンテージとして、90%超、好ましくは95%超、好ましくは99%超の酸化物で構成され;好適には、該基材は酸化物でほぼ全体が構成されている;
該基材は、Al及び/又はSiOを含む;
好適には、該基材はAl及びSiOを含む;
好適には、該基材中のAl含量は、該基材に対する質量パーセンテージとして、65%超であり、好ましくは70%超、である;
好適には、該基材中のSiO含量は、該基材に対する質量パーセンテージとして、15%超であり、好ましくは20%超であり、及び/又は35%未満であり、好ましくは30%未満である;
好適には、該基材中のAl及びSiO以外の酸化物の含量は、該基材に対する質量パーセンテージとして、3%未満、好ましくは2%未満、好ましくは1%未満、である;
好適には、Al含量は、60%超であり、好ましくは65%超である;
一つの実施形態において、Al及びSiOの総含量は、酸化物に基づく基材の質量パーセンテージとして、80%超であり、好ましくは85%超であり、好ましくは90%超であり、好ましくは95%超である;
一つの実施態様において、該基材中のシリカは非晶質である;
一つの実施態様において、CMCは、酸化物の合計を100質量パーセンテージとして、下記の化学分析を示す:
SiO:47%〜67%、
Al:32%〜52%、
Al及びSiO以外の酸化物種:<5%、好ましくは<4%、好ましくは<3%、好ましくは2%;
CMCは、20℃〜500℃、好ましくは20℃〜600℃、で、1.3W・m−1・K−1未満、好ましくは1W・m−1・K−1未満、好ましくは0.9W・m−1・K−1未満、好ましくは0.8W・m−1・K−1未満、好ましくは0.7W・m−1・K−1未満、好ましくは0.6W・m−1・K−1未満、好ましくは0.5W・m−1・K−1未満、の熱伝導率を有する;
CMCは、1.4g/cm超の、又はさらに1.50g/cm超の、及び/又は2g/cm未満の、好ましくは1.9g/cm未満の、好ましくは1.80g/cm未満の、見掛けの密度を有する。
一つの実施態様において、該絶縁層は、第1のシート、充填材料、及び第2のシートを重ね合わせて含む、サンドイッチ構造を示す。
該第1のシート及び該第2のシートは、好ましくは両端に管開口を、又はその端部の1つにスリーブ開口を、又は封止されたシェルを形成するような手法で、互いに付着されうる。
該第1のシート及び該第2のシートの少なくとも1つ、好ましくはそれぞれ、は、CMCで作製される。
該第1のシート及び該第2のシートの少なくとも1つ、好ましくはそれぞれ、は、2mm超の、好ましくは3mm超の、好ましくは5mm超の、厚さを示す。
該充填材料は好ましくは、20℃〜500℃、好ましくは20℃〜600℃、好ましくは20℃〜700℃、好ましくは20℃〜800℃、好ましくは20℃〜900℃、好ましくは20℃〜1000℃、で、2.0W・m−1・K−1未満、好ましくは1.8W・m−1・K−1未満、好ましくは1.5W・m−1・K−1未満、好ましくは1.3W・m−1・K−1未満、好ましくは1W・m−1・K−1未満、好ましくは0.9W・m−1・K−1未満、好ましくは0.8W・m−1・K−1未満、好ましくは0.7W・m−1・K−1未満、好ましくは0.6W・m−1・K−1未満、好ましくは0.5W・m−1・K−1未満、の熱伝導率を示す。好適には、該充填材料は、該第1のシート及び該第2のシートの場合よりも低い熱伝導率を示す。
該充填材料は、固く又はばらの、例えば、中空アルミナビーズ、繊維ウール、例えばアルミナウール、の形をとりうる。
好適には、該絶縁層40は、3MPa超の、好ましくは6MPa超の、好ましくは10MPa超の、規格ASTM C1341−13に従い測定された3点曲げ降伏強度を示すような手法で構成されている。有利には、該絶縁層の機械強度、特にその衝撃強さ、は、それによって改善される。
好適には、これは絶縁層40が該基礎タックストーンのタンク脚の下面(図中、タンク脚の下水平面)の少なくとも一部の上に配置されたときに必須であるが、絶縁層は、400℃よりも高い、好ましくは600℃よりも高い、好ましくは800℃よりも高い、好ましくは1000℃よりも高い、高温耐性を有するような手法で構成されている。有利には、該絶縁されたタックストーンの安定性がそれによって改善される。
温度Tに対する、該絶縁されたタックストーンの厚さeの絶縁層の高温耐性は、下記の方法を使用して決定される:500mmに等しい長さa、400mmに等しい幅b、及び厚さeの、上記絶縁層の試験片が、図4に示されている装置に従い、電気炉内で、60mmに等しい厚さのRI34で作製された、寸法χが250mmに等しいレンガ48上に置かれる。この装置において、RI34レンガの1つは、該絶縁されたタックストーンが使用位置にあるときの金属構造物のように、絶縁層に対して向きを定められる。
次に、下記の熱サイクルが行われる:
周囲温度が、50℃/時に等しい速度で温度Tまで上昇させられ、
温度Tが24時間維持され、
且つ、次に、50℃/時に等しい速度で周囲温度まで低下させられる。
完全冷却後、プレートの、各対角線に沿って測定された撓みを用いて推定された、それ自体の重量下での変形が決定される。該絶縁層は、シートのそれ自体の重量下の変形が5mm未満又はそれに等しい場合、温度Tを超えて、高温耐性を示すと見なされる。
該絶縁されたタックストーンの厚さeの絶縁層の圧縮強度を測定する為に、50×50×10mmに等しい寸法の試験片をこのタックストーンの絶縁層から得るが、10mmの厚さは厚さeの方向にある。
次に、試験片の50×50mmの表面積の全体に、周囲温度で、厚さの方向に、0.1mm/分の変位速度で負荷がかけられる。この負荷は、試験片が曲がるまで増大させられる。圧縮強度は、ニュートンを、上記負荷がかけられる表面積(この場合、25cm)で割った値で表される上記負荷に等しい。
好適には、該絶縁層40は、5MPa超の、好ましくは10MPa超の、例えばこれまでに記載されているように測定される圧縮強度を、示す通りの手法で構成されている。
厚さeの絶縁層の圧縮破砕強度を測定する為に、50×50×10mmに等しい寸法の試験片が抽出され、厚さ10mmは、厚さeの方向にある。
次に、負荷が、周囲温度で、試験片の50×50mmの表面積全体に、厚さ方向に、0.1mm/分に等しい変位速度でかけられる。負荷は、試験片の厚さが半分に低減されるまで(又は言い換えれば、5mm)、増大させられる。圧縮破砕強度は、ニュートンを、上記負荷がかけられる表面積(この場合、25cm)で割った値で表される、得られた負荷に等しい。
慣用的に、金属構造物のタックストーンを絶縁する為に、繊維のマット(「絶縁マット」)からなる絶縁層を使用する。これらの層とは異なり、絶縁層40は好ましくは、例えばこれまでに記載されているように測定された、10MPa超の圧縮破砕強度を有し、それによって上部構造の安定性が改善される。
好適には、該絶縁層40は、例えばこれまでに記載されるように測定された、20MPa超の、好ましくは30MPa超の、好ましくは50MPa超の圧縮破砕強度を示すような手法で構成され、それによって上部構造の安定性が改善する。
従って、該絶縁層40は、慣用的にタックストーンと金属構造物との間に置かれた繊維のマット(「絶縁マット」)からなる絶縁層の場合超の圧縮破砕強度を示す。
好適には、該絶縁層40は、熱衝撃に対して高い耐性を示すような手法で構成されている。
好適には、該絶縁層40は、ソーダ含有蒸気からの腐食に対して高い耐性を示すような手法で構成されている。有利には、ガラス炉内でのその耐用年数が、それによって延ばされる。
CMCの使用、特にこれまでに記載されるタイプのCMCの使用は、これらの性質を実現する為に特に十分適している。
製造
タックストーンを製造する為の慣用的な方法の全てが用いられることができる。
CMCを得ることが可能な製造方法の全てが用いられることができる。
製造する方法は、特に下記の工程、
乾燥及び/又は焼結後、織布又はマットの集合体、好ましくはフィラメントの織布又はマットの集合体に、基材を形成することが可能なスラリーを含浸させること;
上記織布及び/又はマットを層状化すること、ここで、上記層状化は、加圧、又は真空形成によって生成できるものである、
を含みうる。
織布又はマットは、様々な織布又はマットのフィラメントの実質的に全てが、特に所望の機械的性質に従い、同じ方向、又は異なる方向、例えば45°、を示すように、層状化されうる。該層状化は、タックストーンの絶縁された面のプロファイルを示す固い支持体上で、上記絶縁された面の場合に近いプロファイルを有するCMCが得られるように、行われることができる。
絶縁層が固い場合に、その形状は好ましくは、絶縁された面に併せて調整される。この形状は、絶縁層を製造する為に使用される方法の結果となりうるものであり、又は引き続き、例えば機械加工によって又は変形によって得られるものになりうる。
一つの実施態様において、該基礎タックストーン及び/又は該絶縁層は、原材料のままにある間、即ち焼結される前に、使用位置に配置される。該基礎タックストーンは、好ましくはコンクリートの形をとる。次に、該基礎タックストーン及び/又は該絶縁層の焼結は、イン・シチュー(in situ)で炉内で行われる。
実施例
使用中に受ける応力負荷を再現する為に、L字形断面のプロファイル断面の形を示す、270mmに等しい長さL20、625mmに等しい幅l20、230mmに等しい高さh20、及び170mmに等しい厚さe20(図2a)を有する基礎タックストーンが、図5a、図5b、図5c及び図5dに示されている通り、動作条件が再創出される炉内に置かれる。図5a及び図5bは、本発明に従うものではないタックストーン及び本発明に従うタックストーンをそれぞれ、上記タックストーンの正中横断面で試験する為の試験装置の、断面を示す。寸法t、u、w、y及びzはそれぞれ、440mm、160mm、160mm、330mm及び500mmに等しい。図5c及び図5dは、タックストーン用の装置の斜視図を示す。
断続的に、圧力4bar及び周囲温度(20℃)の空気が、その一端が閉じられている25mmに等しい内径の且つ幅4.5mm及び長さ270mmのスロットを含むアルミナダクトを介して、タックストーンの下遷移面に吹き付けられ、この空気は、図5a及び図5bの矢印56によって示される方向に逃げることが可能である。
各タックストーンの敷設面は、RI34レンガの2列50及び50上に載置され、そのタンク面はRI34レンガの列52上に載置され、これらのレンガは、60mmに等しい厚さを示す。RI34レンガ54及び54は、各列が60mmに等しい厚さを有する2列のRI30レンガ上に載置される。
タックストーンの端面のみが機械加工される。他の表面は、鋳造されたままであり、スキンミクロ構造を示す。端面は、RI28レンガの1層及びRI30レンガの2層で作製された垂直壁(2つの壁の1つのみが、図5cに示されている)であって、レンガの各層が60mmに等しい厚さを有するものによって断熱される。
12mmに等しい厚さを示し且つUnifrax社により販売されているInsulfrax(商標)フェルト55、それに続く60mmに等しい厚さを示すRI30レンガの列57は、各基礎タックストーンの上部構造面に置かれる。
RI28、RI30、及びRI34レンガは、Saint−Gobain Performance Ceramics & Refractories社により販売されている。
試験は、Saint−Gobain SEFPRO社により販売されるものと全く同一の材料から作製された、並べられた2つの基礎タックストーンに関して実行され、これらの基礎タックストーンの1つは、絶縁層がなく且つ参照として働き、基礎タックストーンの1つは絶縁層で覆われ、該絶縁された面は、敷設面の全体を経て下遷移面の全てに延在して、絶縁されたタックストーンを構成するようになる。絶縁層は、12mmに等しい一定の厚さ及び20℃〜1000℃で0.5W・m−1・K−1未満の熱伝導率を示す、Unifrax社により販売されているInsulfrax(商標)フェルトで作製される。Unifrax社により販売されているFixwool(商標)FXを使用して所定位置に結合される。
その場所が図5cにおいて示されている熱電対Tは、2つのタックストーンの上遷移面の側の温度が調節されることができるように、ガスバーナーを制御する為に使用される。
実施される試験は下記の通りであり、温度は熱電対Tを使用して制御される:
温度が、空気の吹付けなしに、周囲から1400℃に、25℃/時の速度で上昇させられる、
温度が、空気の吹付けなしに、1400℃で1時間維持される、
温度が、空気の吹付けと共に、1400℃で6時間維持される、
温度が、空気の吹付けなしに、1400℃で6時間維持される、
2つの直前のフェーズが続けて5回繰り返される、
温度が、25℃/時の速度で周囲まで低下させられる。
タックストーンに対する損傷が、目視検査によって評価される。試験の前後に行われるこの検査は、存在しうる任意の亀裂の存在を明らかにすることが可能である。
生成物のミクロ構造の分析及び特徴付けは、画像解析ソフトウェアimageJに連結されたRichert Polyvar 2型の光学顕微鏡を使用して、好ましくは×5の倍率を使用して、行われることができる。該画像解析ソフトウェアは、独立した結晶(即ち、ガラス質相によって取り囲まれた結晶)を単離させ、それらの表面積を決定することができる。特に、遊離ジルコニアの又はアルミナ−ジルコニア共晶体の結晶を区別することが可能である。その表面積が12平方ミクロン超の結晶のみが保持される。
スキンミクロ構造を持つmm表面積当たりの結晶の数(Nc:number of crystals)(Nc−表面:Nc-surface)及び試験片の内部4cmに位置する表面での結晶の数(Nc−内部:Nc-internal)が、評価される。所与の値は、4組の測定値の平均に該当する。Nc−表面とNc−内部との比が計算される。4よりも高い比は、スキンミクロ構造であることを示す。
生成物の化学分析は、その量が0.5%を超えない元素並びにホウ素及びリチウムに関して、分析がなされる材料が1000℃で1時間か焼された後に「誘導結合プラズマ」又はICPを使用して測定する。他の元素の含量を決定する為に、分析される材料のビーズは、材料を溶融することによって製造され、次に、化学分析が、X線蛍光を使用して行われる。
絶縁層の熱伝導率は、熱拡散率、見掛けの密度、及び質量−比熱容量の積によって慣用的に与えられる。
絶縁層の拡散率は、電力1000Wのハロゲンランプを使用するフラッシュ法を使用して測定される。
見掛けの密度は、絶縁層の既知の見掛けの体積を計量することによって決定され、ここで、見掛けの密度は、上記計量の結果と上記見掛けの体積との比である。
質量比熱容量は、示差走査熱量測定(すなわち、DSC:differential scanning calorimetry)によって測定される。
実行される試験は、参照タックストーンが試験後に、下遷移面及びタンク面に位置付けられた2つの亀裂を示し、その長さは100mmよりも長く、開口が0.5〜1mmであることを示している。本発明に従う絶縁されたタックストーンは、亀裂を示さない。
第2の試験は、Saint−Gobain SEFPRO社により販売されるものと全く同一の材料ER1681から作製された、並んで位置決めされた2つの基礎タックストーンで行われる。
基礎タックストーンの第1には絶縁層がなく、参照として働く。
基礎タックストーンの第2は絶縁層で覆われ、絶縁された面は敷設面全体及び下遷移面全体に延在し、従って、本発明に従う絶縁されたタックストーンを構成するようになる。
絶縁層は、13mmに等しい一定の厚さ、20℃〜500℃で0.6W・m−1・K−1未満の熱伝導率を示す、セラミックス基複合材料(CMC)で構成されている。このCMCは、その質量の44%が、90質量%超であるシリカ含量を有する浸出ガラス繊維、並びに補完の為にアルミナ及びシリカ基材で作製された、織布で構成されている。このCMCは、38%に等しい開口多孔度、1.65g/cmに等しい見掛けの密度、42%に等しいAl含量、57%に等しいSiO含量、及び1%に等しい他の酸化物の含量を示し、Al、SiO、及び他の酸化物の含量は、上記セラミックス基複合材料の酸化物に基づく質量パーセンテージとして表される。
試験後、本発明に従う絶縁されたタックストーン(図6a)は実質的に亀裂を示さず、それに対して参照タックストーン(図6b)は亀裂だらけになり、該亀裂は、図中、より目に見えるようにそれらを黒色マーカーで識別されている。
ここで明らかである通り、本発明は、亀裂に対する耐性を改善することを可能にし、従って、炉の寿命を延ばす。
当然ながら、本発明は、単なる例として与えられた実施例によって制限されるものではない。また、記載される実施形態は単なる例であり、特に、それによって本発明の範囲から逸脱することなく技術的均等物で置き換えることにより修正されることができることは、言うまでもない。

Claims (19)

  1. 上縁(25)を含むタンク(12)と、
    金属構造物(14)と、
    側壁(26)及び中段(18)を含む上部構造(16)と
    を備えているガラス炉(10)の、該中段に配置されることが意図される絶縁されたタックストーンであって、
    上記絶縁されたタックストーンは、
    上部構造脚(30)及びタンク脚(32)を含むL字形断面のプロファイル断面の形をとる、鋳造又は焼結された基礎タックストーン(20)と、ここで、上記基礎タックストーンは、
    該基礎タックストーンの長さ(L20)を区切る第1及び第2の端面(20;20)、
    金属構造物(14)上に載置することが意図される水平敷設面(2014)、該タンク(12)の上縁(25)に面して延在することが意図されるタンク面(2012)、並びに該敷設面(2014)及び該タンク面(2012)を接続する下遷移面(2014−12)を含む、下面(20)、
    外側面(20)、
    上部に該側壁(26)が載置されることが意図される上部構造面(2026)、並びに該上部構造面2026及び該下面(20)を接続する上遷移面(2026−3)を含む、上面(20
    で構成されている外面を画定する、
    20℃〜500℃で2.0W・m−1・K−1よりも低い熱伝導率を示し、自立するのに十分な剛性を示し、且つ該基礎タックストーンの絶縁された面を覆う、絶縁層(40)と
    を含み、
    上記絶縁された面は、上記基礎タックストーンの下面(20)に含まれ、該下遷移面(2014−12)内に延在し、該下遷移面(2014−12)の20%超を占め、
    上記絶縁層は、酸化物に基づく質量パーセンテージとして、Al+SiO+ZrO+CaO+NaO+MgO+KO+TiO+Fe+HfO+P+Y>80%である化学組成を有する、前記絶縁されたタックストーン。
  2. 下遷移面(2014−12)が、上記上部構造脚(30)及びタンク脚(32)を接続する下接合面(23)を含み、該絶縁された面が、少なくとも上記下接合面(23)を覆うように延在し、該下接合面(23)が好ましくは、該敷設面(2014)を含む該上部構造脚(30)の水平面及び該タンク面(2012)を含むタンク脚(32)の水平面を接続する、請求項1に記載の、絶縁されたタックストーン。
  3. 絶縁層(40)が、10MPa超の圧縮破砕強度を有する、請求項1又は2に記載の、絶縁されたタックストーン。
  4. 絶縁層(40)が、セラミック基材によって互いに結合された繊維で構成されているセラミックス基複合材料を含む、好ましくは該セラミックス基複合材料で構成されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の、絶縁されたタックストーン。
  5. 該繊維が、酸化物に基づく質量パーセンテージとして、50%超のAl及び/又はSiO及び/又はZrOを含む酸化物材料で構成され、及び/又は該繊維が、該セラミックス基複合材料の体積の30%超及び好ましくは70%未満を占める、請求項4に記載の、絶縁されたタックストーン。
  6. 該繊維が、
    95質量%超のアルミナで構成された繊維、
    95質量%超のシリカで構成された繊維、
    95質量%超のムライトで構成された繊維、及び
    95質量%超のガラスで構成された繊維
    の中から選択される、請求項5に記載の、絶縁されたタックストーン。
  7. 該基材が、Al及び/又はSiOを備えている、請求項4〜6のいずれか1項に記載の、絶縁されたタックストーン。
  8. 該基材が、該基材に対する質量パーセンテージとして、65%超のAl含量、及び/又は15%超であり35%未満のSiO含量、及び/又はAl及びSiO以外の3%未満の酸化物の含量を有する、請求項4〜7のいずれか1項に記載の、絶縁されたタックストーン。
  9. 該セラミックス基複合材料が、該酸化物の合計を100質量パーセンテージとして、下記の化学分析:
    SiO:47%〜67%、
    Al:32%〜52%、
    Al及びSiO以外の酸化物種:<5%
    を示す、請求項4〜8のいずれか1項に記載の、絶縁されたタックストーン。
  10. 絶縁層(40)が、該絶縁された面に付着されている、請求項1〜9のいずれか1項に記載の、絶縁されたタックストーン。
  11. 該絶縁された面が、少なくとも該敷設面に至るまで及び/又は該タンク面(2012)に至るまで延在する、請求項1〜10のいずれか1項に記載の、絶縁されたタックストーン。
  12. 該絶縁された面が、該下遷移面(2014−12)の60%超を占める、請求項1〜11のいずれか1項に記載の、絶縁されたタックストーン。
  13. 該絶縁された面が、該上部構造脚によって画定される該下遷移面(2014−12)の水平部分の少なくとも一部まで延在する、請求項1〜12のいずれか1項に記載の、絶縁されたタックストーン。
  14. 該絶縁された面が、該敷設面(2014)の少なくとも一部まで延在する、請求項1〜13のいずれか1項に記載の、絶縁されたタックストーン。
  15. 該絶縁された面が、上記水平部分を覆うことなく、該タンク脚によって画定される該下遷移面(2014−12)の水平部分に至るまで延在する、請求項1〜14のいずれか1項に記載の、絶縁されたタックストーン。
  16. 該絶縁された面が、該タンク脚によって画定される該下遷移面(2014−12)の水平部分の少なくとも一部まで延在する、請求項1〜13のいずれか1項に記載の、絶縁されたタックストーン。
  17. 絶縁層(40)が、焼結材料で作製され、及び/又は20℃〜500℃で0.6W・m−1・K−1よりも低い熱伝導率を示す、請求項1〜16のいずれか1項に記載の、絶縁されたタックストーン。
  18. 絶縁層(40)が、セラミックス基複合材料の第1のシート、20℃〜500℃で2.0W・m−1・K−1よりも低い熱伝導率を示す充填材料、及びセラミックス基複合材料の第2のシートを重ね合わせて含むサンドイッチ構造を示す、請求項1〜17のいずれか1項に記載の、絶縁されたタックストーン。
  19. ガラス炉(10)であって、
    上縁(25)を含むタンク(12)、
    金属構造物(14)、及び
    側壁(26)と、請求項1〜18のいずれか1項に記載の、絶縁されたタックストーンを含む中段(18)とを含む、上部構造(16)
    を備えており、
    該上部構造の該側壁が、該基礎タックストーンの該上部構造面上に載置され、
    該基礎タックストーンの該敷設面が、該金属構造物上に載置され、
    該基礎タックストーンの該タンク面が、該タンクの上縁に面する、
    前記ガラス炉(10)。
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