以下の説明では、解釈の目的のために、本発明の完全な理解を提供するように、多くの具体的な詳細が記載される。しかしながら、当業者にとっては、それらの具体的な詳細がないか、またはその同等配置を有する場合、本発明を実施可能となることが自明である。
本明細書における各箇所では、本発明に係る化合物の置換基は、群または範囲の形態で開示される。特に、本発明は、これらの群および範囲における各々のメンバーおよび各々のサブ組合せを含むことが意図される。たとえば、「C1−6アルキル」という用語は、特に、C1アルキル(メチル)、C2アルキル(エチル)、C3アルキル、C4アルキル、C5アルキルおよびC6アルキルを含むことが意図される。本明細書で数値範囲が開示されている場合、特に説明のない限り、その範囲は、連続的であり、範囲の最小値、最大値、およびこれらの最小値と最大値の間の各々の値を含む。また、範囲とは、整数を指す場合、その範囲内の最小値から最大値(最大値を含む)までの整数のみを含む。また、複数の範囲を提供して特徴または特性を説明する場合、これらの範囲を組み合わせることができる。
2価の架橋形成基は、2つのリングメンバー原子に結合されている基として定義される。2つのリングメンバー原子は、それぞれ隣接(縮合)し、または環においてそれぞれ隣接(架橋)しなくてもよい。たとえば、本発明に係る化合物において、R3は、メチレン架橋形成基−CH2−などの2価の架橋形成基であり、2つの炭素原子などの2つのリングメンバー原子、たとえば8−((1−アセチルピペリジン−4−イル)アミノ)−2−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3,5−メタノベンゾ[c]アゼピン−1−オン(57)に結合または連結されてもよい。ただし、「3,5−メタノ」は、位置3におけるC原子と位置5におけるC原子との間の2価の架橋形成基−CH2−を示す。
種類(2):アルキル基、すなわち飽和脂肪族炭化水素であり、直鎖および分岐鎖を含む。一部の実施態様において、アルキル基は、1〜20の炭素原子、1〜10の炭素原子、1〜6の炭素原子または1〜4の炭素原子を有する。たとえば、「C1−6アルキル」という用語は、炭素原子数1〜6の直鎖または分岐鎖基(たとえば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチルまたはn−ヘキシル)を指す。アルキル基は、1つまたは複数(たとえば、1〜5)の好適な置換基で置換されていてもよい。
種類(3):アルケニル基、すなわち少なくとも1つの炭素−炭素の二重結合を有する脂肪族炭化水素であり、少なくとも1つの炭素−炭素の二重結合を有する直鎖および分岐鎖を含む。一部の実施態様において、アルケニル基は、2〜20の炭素原子、2〜10の炭素原子、2〜6の炭素原子、3〜6の炭素原子または2〜4の炭素原子を有する。たとえば、「C2−6アルケニル」という用語は、炭素原子数2〜6の直鎖または分岐鎖不飽和基(少なくとも1つの炭素−炭素の二重結合を有する)を含み、ビニル、1−プロペニル、2−プロペニル(アリル)、イソプロペニル、2−メチル−1−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニルを含んだがそれに限定されない。アルケニル基は、1つまたは複数(たとえば、1〜5)の好適な置換基で置換されていてもよい。アルケニル基は、ピュアE型、ピュアZ型またはその混合物で存在してもよい。
種類(4):アルキニル基、すなわち、少なくとも1つの炭素−炭素の三重結合を有する脂肪族炭化水素であり、少なくとも1つの炭素−炭素の三重結合を有する直鎖および分岐鎖を含む。一部の実施態様において、アルキニル基は、2〜20、2〜10、2〜6、または3〜6の炭素原子を有する。たとえば、「C2−6アルキニル」は、炭素原子数2〜6の以上のように定義された直鎖または分岐鎖を有する炭化水素鎖アルキニル基を含む。アルキニル基は、1つまたは複数(たとえば、1〜5)の好適な置換基で置換されていてもよい。
種類(5):シクロアルキル基は、飽和または不飽和、非芳香族、単環または多環(たとえば、二環)炭化水素環(たとえば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニルなどの単環、またはスピロ、縮合または架橋系を含む二環(たとえば、ビシクロ[1.1.1]ペンチル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、ビシクロ[3.2.1]ヘプチルまたはビシクロ[5.2.0]ノニル、デカヒドロナフチルなど)であってもよい。シクロアルキル基は、3〜15の炭素原子を有する。一部の実施態様において、シクロアルキルは、1つ、2つまたはより多くの非累積非芳香族二重結合または三重結合および/または1〜3のオキソ基を含有していてもよい。一部の実施態様において、ビシクロアルキルは、6〜14の炭素原子を有する。たとえば、「C3−14シクロアルキル」は、環形成炭素原子数3〜14の飽和または不飽和、非芳香族、単環または多環(たとえば、二環)炭化水素環(たとえば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ビシクロ[1.1.1]ペンチルまたはシクロデシル)を含む。シクロアルキル基は、1つまたは複数(例えば、1〜5)の好適な置換基で置換されていてもよい。
種類(6):アリール基、すなわち共役π電子系を有する全炭素単環または縮合環多環芳香族基である。アリール基は、1つまたは複数の環において6〜10の炭素原子を有する。最もよくあることは、アリール基は、環において6つの炭素原子を有する。たとえば、C6−10アリールは、炭素原子数6〜10の芳香族基、たとえばフェニルまたはナフチルである。アリール基は、1つまたは複数(例えば、1〜5)の好適な置換基で置換されていてもよい。
種類(7):ヘテロアリール基、すなわち少なくとも1つの環において1つまたは複数のヘテロ原子環メンバー(環形成原子)を有する単環または縮合環多環芳香族複素環基である。前記ヘテロ原子環メンバーは、それぞれ独立してO、SおよびNから選ばれる。ヘテロアリール基は、5〜14の環形成原子を有し、1〜13の炭素原子およびO、SおよびNから選ばれる1〜8のヘテロ原子を含む。一部の実施態様において、ヘテロアリール基は、5〜10の環形成原子を有し、1〜4のヘテロ原子を含む。ヘテロアリール基は、1〜3のオクソまたはチオカルボニル(すなわち、=S)基をさらに含有してもよい。一部の実施態様において、ヘテロアリール基は、5〜8の環形成原子を有し、1つ、2つまたは3つのヘテロ原子を含む。たとえば、5員ヘテロアリール基は、以上のように定義された単環ヘテロアリール基であり、単環ヘテロアリール環において5つの環原子を有し、6員ヘテロアリールは、以上のように定義された単環ヘテロアリール基であり、単環ヘテロアリール環において6つの環原子を有し、5〜10員ヘテロアリールは、以上のように定義された単環または二環ヘテロアリール基であり、単環または二環ヘテロアリール環において5、6、7、8、9または10の環形成原子を有する。ヘテロアリール基は、1つまたは複数(例えば、1〜5)の好適な置換基で置換されていてもよい。単環ヘテロアリールの実例は、5つの環形成原子(1〜3のヘテロ原子を含む)を有するもの、または6つの環形成原子(1つ、2つまたは3つのアザ原子を含む)を有するものを含む。縮合二環ヘテロアリールの実例は、2つの縮合された5および/または6員単環を含み、1〜4のヘテロ原子を含む。ヘテロアリール基の実例は、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、チオフェニル、フラニル、イミダゾール、ピロリル、オキサゾリル(たとえば、1,3−オキサゾリル、1,2−オキサゾリル)、チアゾール(たとえば、1,2−チアゾール、1,3−チアゾール)、ピラゾリル(たとえば、ピラゾール−1−イル、ピラゾール−3−イル、ピラゾール−4−イル)、テトラゾール、トリアゾリル(たとえば、1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリル)、オキサジアゾリル(たとえば、1,2,3−オキサジアゾリル)、チアジアゾリル(たとえば、1,3,4−チアジアゾリル)、キノリニル、イソキノリニル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、インドリル、1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジル、イミダゾール[1,2−a]ピリジル、1H−ピロロ[3,2−c]ピリジル、イミダゾ[1,2−a]ピラジニル、イミダゾ[2,1−c][1,2,4]トリアジニル、イミダゾ[1,5−a]ピラジニル、イミダゾ[1,2−a]ピリミジニル、1H−インダゾリル、9H−プリニル、イミダゾ[1,2−a]ピリミジニル、[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジニル、[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジニル、イソキサゾロ[5,4−c]ピリダジニル、イソキサゾロ[3,4−c]ピリダジニル、ピリドニル、ピリミドニル、ピラジノニル、ピリミジンジオニル、1H−イミダゾール−2(3H)−オン、1H−ピロール−2,5−ジオン、3−オクソ−2H−ピリダジニル、1H−2−オクソ−ピリミジニル、1H−2−オクソ−ピリジル、2,4(1H,3H)−ジオキソ−ピリミジニル、1H−2−オクソ−ピラジニルなど、を含む。
種類(8):ヘテロシクロアルキル基、すなわち単環または多環(2またはより多くの縮合された環を含み、スピロ、縮合または架橋系、たとえば二環系を含み)、飽和または不飽和非芳香族の4〜15員環系であり、1〜14の環形成炭素原子および1〜10の環形成ヘテロ原子を含む。前記環形成ヘテロ原子は、それぞれ独立してO、S、N、PおよびBから選ばれ。ヘテロシクロアルキル基は、1つまたは複数のオクソ(すなわち、=O)またはチオカルボニル(すなわち、=S)基を含有していてもよい。たとえば、4〜12員ヘテロシクロアルキルは、単環または多環、飽和または不飽和非芳香族の4〜12員環系であり、1つまたは複数の環形成ヘテロ原子を含む。この種類のヘテロシクロアルキル環の実例は、アゼチジニル、テトラヒドロフラニル、イミダゾリジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、オキサゾリジニル、チアゾリジニル、ピラゾリジニル、チオモルホリニル、テトラヒドロチアジニル、テトラヒドロチアジアジニル、モルホリニル、オキセタニル、テトラヒドロジアジニル、オキサジニル、オキサチアジニル、キヌクリル、クロマニル、イソクロマニル、ベンゾオキサジニル、2−オキサスピロ[3.3]ヘプチル{たとえば、2−オキサスピロ[3.3]ゲン−6−イル}、7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−イル、7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル、7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−7−イル、2−アザビシクロ[2.2.1]ゲン−3−オン−2−イル、3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキシル、3−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタンなど、を含む。ヘテロシクロアルキル環の他の実例は、テトラヒドロフラン−2−イル、テトラヒドロフラン−3−イル、テトラヒドロピラニル(たとえば、テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)、イミダゾリジン−1−イル、イミダゾリジン−2−イル、イミダゾリジン−4−イル、ピロリジン−1−イル、ピロリジン−2−イル、ピロリジン−3−イル、ピペリジン−1−イル、ピペリジン−2−イル、ピペリジン−3−イル、ピペリジン−4−イル、ピペラジン−1−イル、ピペラジン−2−イル、1,3−オキサゾリジン−3−イル、1,4−オキサゼパン−1−イル、イソチアゾリジニル、1,3−チアゾリジン−3−イル、1,2−ピラゾリジン−2−イル1,2−テトラヒドロチアジン−2−イル、1,3−チアジン−3−イル、1,2−テトラヒドロジアジン−2−イル、1,3−テトラヒドロジアジン−1−イル、1,4−オキサジン−4−イル、オキサゾリジニル、2−オクソ−ピペリジニル(たとえば、2−オクソ−ピペリジン−1−イル)、2−オキサゼピン−3−イルなど、を含む。芳香族縮合ヘテロシクロアルキル基のある実例は、インドリニル、イソインドリニル、イソインドリン−1−オン−3−イル、5,7−ジヒドロ−6H−ピロロ[3,4−b]ピリジン−6−イル、6,7−ジヒドロ−5H−ピロロ[3,4−d]ピリミジン−6−イル、4,5,6,7−テトラヒドロチエノ[2,3−c]ピリジン−5−イル、5,6−ジヒドロチエノ[2,3−c]ピリジン−7(4H)−オン−5−イル、1,4,5,6−テトラヒドロピロロ[3,4−c]ピラゾール−5−イルおよび3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン−3−イル基を含む。ヘテロシクロアルキル基は、1つまたは複数(例えば、1〜5)の好適な置換基で置換されていてもよい。ヘテロシクロアルキル基の実例は、5または6員単環および9または10員縮合二環を含む。
「非水素の1価の基」という用語は、上記8種類から選ばれる任意の数の基の組合せを含んでもよい。2種の基の組合せとは、基(G1)が他の基(G2)で置換されて新たな基−G1−G2を形成することを指す。3種の基の組合せとは、第1基(G1)が第2基(G2)で置換され、前記第2基が第3基(G3)で置換されて、新たな基−G1−G2−G3を形成することを指す。たとえば、種類(2)〜(8)からの基は、種類(1)からの基で置換されてもよい。(i)フルオロアルキルなどのハロアルキル基、すなわちFなどの1つまたは複数のハロゲン置換基を有するアルキル基(ペルハロアルキルまで、すなわちアルキル基の各水素原子がハロゲン原子で置換されること)である。たとえば、C1−6ハロアルキルは、1つまたは複数のハロゲン置換基を有するC1−6アルキル(ペルハロアルキルまで、すなわちアルキル基の各水素原子がハロゲン原子で置換されること)である。C1ハロアルキルは、1つ、2つまたは3つのハロゲン置換基を有するメチル基である。(ii)ヒドロキシアルキルまたはヒドロキシアルキル、すなわち1つまたは複数(たとえば、1、2または3个)のOH置換基を有するアルキル基である。(iii)シアンアルキル、すなわち1つまたは複数(たとえば、1、2または3)の−CN置換基を有するアルキル基である。種類(1)からの基は、種類(1)からの他の基、たとえばフルオロアルコキシなどのハロアルコキシ基、すなわち−O−ハロアルキル基で置換されてもよい。C1−6ハロアルコキシとは、−O−(C1−6ハロアルキル)基を指す。
「非水素の1価の基」という用語は、上記8種類から選ばれるあらゆる基および上記8種類から選ばれる任意の数の基の組合せであってもよい。前記基は、1つまたは複数の2価の基で置換され、すなわち同一の原子における2つの原子の水素は、=O、=S、=NNR2、=NNRC(=O)R、=NNRC(=O)OR、=NNRS(=O)2R、=NR、=NORなどの基で置換される。
通常、非水素の1価の基の結合ポイントは、任意の好適な位置に由来してもよい。たとえば、ピペリジニルは、ピペリジン−1−イル(ピペリジニルのN原子により結合されること)、ピペリジン−2−イル(ピペリジニルの位置2におけるC原子により結合されること)、ピペリジン−3−イル(ピペリジニルの位置3におけるC原子により結合されること)またはピペリジン−4−イル(ピペリジニルの位置4におけるC原子により結合されること)であってもよい。さらに、たとえば、ピリジルは、2−ピリジル(またはピリジン−2−イル)、3−ピリジル(またはピリジン−3−イル)または4−ピリジル(またはピリジン−4−イル)であってもよい。非水素の1価の基が他の部分の位置に結合するように示すために、非水素の1価の基の結合ポイントを指定してもよい。たとえば、「−C1−2アルキル−(C3−4シクロアルキル)」とは、結合ポイントが「C1−2アルキル」の部分に発生することを指す。さらに、たとえば、「(C3−4シクロアルキル)−C1−2アルキル−」とは、結合ポイントが「C1−2アルキル」の部分に発生することを指す。特に説明のない限り、或いは、文脈に従って特に示唆しない限り、置換基の結合が結合環における2つの原子の結合と交差した場合、この置換基は、この環における置換可能なあらゆる環形成原子(すなわち、1つまたは複数の水素原子)に結合されてもよい。
表1Aでは、式(I)の化合物の代表的な実施例の一部およびその本明細書全文に用いられるコードが挙げられる。これらの化合物は、実施例においてより詳細に記載されるように、PRMT5の酵素活性を効果的に阻害することができる。
本発明のより好ましい実施形態において、式(I)の化合物は、(R)−7−((1−アセチルピペリジン−4−イル)アミノ)−2−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(24a)および(R)−7−((1−アセチルピペリジン−4−イル)アミノ)−4−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−3,4−ジヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−5(2H)−オン(52a)を含む。これらの化合物は、3種の癌細胞群の増殖阻害選別に対して有効的であり、且つ、実施例においてより詳細に記載されるように、マウス、ラットおよび犬に対して所望の医薬動力学結果を示す。具体的に、(R)−7−((1−アセチルピペリジン−4−イル)アミノ)−4−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−3,4−ジヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−5(2H)−オン(52a)は、実施例においてより詳細に記載されるように、マントル細胞リンパ腫(MCL)Z−138異種移植組織の効果についての研究における所望の結果をさらに証明する。
本発明は、すべての薬学的に許容できるアイソトープで標記された式(I)の化合物またはその塩を含む。そのうち、1つまたは複数の原子は、原子番号が同一であるが、原子質量または質量部と自然中に支配的な原子質量または質量数とが異なる原子で置換される。本発明における化合物に含まれることに適するアイソトープの実例は、2Hおよび3Hなどの水素、11C、13Cおよび14Cなどの炭素、36Clなどの塩素、18Fなどのフッ素、123Iおよび125Iなどのヨウ素、13Nおよび15Nなどの窒素、15O、17Oおよび18Oなどの酸素、32Pなどのリン、および35Sなどの硫黄を含む。あるアイソトープで標記された式(I)の化合物、たとえば放射性アイソトープに合併した化合物は、医薬および/または基質組織の分布研究に適用される。放射性アイソトープとしてのトリチウム(すなわち、3H)および炭素−14(すなわち、14C)は、合併し検出しやすいことに鑑み、特にこの目的に用いられる。相対的に重い重水素などのアイソトープ(すなわち、2H)で置換されることは、相対的に大きい代謝安定性によるある治療優勢(たとえば、体内半減期の向上または用量ニーズの低減)を提供することができるため、ある情況で好ましいかもしれない。陽電子放射アイソトープ(たとえば、11C、18F、15Oおよび13N)で置換されることは、基質受容体が占める陽電子放射断層(PET)の検出研究に寄与する。アイソトープで標記された式(I)の化合物は、一般的に、当業者にとって既知の慣用技術を用いて、従来に用いられた未標記試薬の代わりにアイソトープ標記試薬を用いることで調製することができる。
異性体については、一部の式(I)の化合物は、立体異性体および互変異性体を含んでもよく、そのすべてが本発明の範囲に含まれる。式(I)の立体異性体は、式(I)の化合物のシスおよびトランス異性体、RおよびSエナンチオマーなどの光学異性体、ジアステレオマー、幾何異性体、回転異性体、アトロプ異性体、および配座異性体を含み、1種以上の異性化現象を示す化合物、およびその混合物(たとえば、ラセミ体およびジアステレオ異性体対)を含む。
式(I)の化合物は、薬学的に許容できる塩の形態、たとえばその酸付加塩および/またはアルカリ塩で存在してもよい。好適な酸付加塩は、酸により形成され、無毒塩、たとえば塩酸塩/塩化物を形成する。好適なアルカリ塩は、アルカリにより形成され、無毒塩、たとえばカルシウム塩及びナトリウム塩を形成する。さらに、酸およびアルカリのヘミ塩、たとえばヘミ硫酸塩およびヘミカルシウム塩を形成することができる。
式(I)の化合物または薬学的に許容できる塩は、式(I)の化合物またはその薬学塩のすべての形態を含み、水和物、溶媒和物、異性体(たとえば、回転立体異性体)、結晶形態および非結晶形態、同形結晶体、多結晶体、代謝物およびプロドラッグを含む。式(I)の化合物は、未溶解および溶解の形態で存在してもよい。溶媒または水が密結合したと、錯体は、湿度に依頼せずに明らかに確定された化学量を有する。しかしながら、溶媒または水が微弱結合したと(例えば、チャネル溶媒和物および吸湿性化合物の中)、水/溶媒の含有量は、湿度および乾燥条件に決められる。
式(I)の化合物は、完全非結晶から完全結晶の範囲内の固体連続体の形態で存在してもよい。「非結晶」という用語は、状態を指す。前記状態で、材料は、分子レベルでの長距離秩序が不足し、温度に応じて、固体または液体の物理的性質を示すことができる。通常、この材料は、独特なX−線回折パターンを与えず、固体の性質を示しているが、より正式に言えば、液体として記載される。加熱後に、見かけの固体から液体の性質を有する材料までの変化を発生する。前記変化の特徴は、状態の変化にあり、一般的に二級(「ガラス転移」)である。「結晶」という用語は、固相を指す。前記固相下で、材料は、分子レベルでの規則秩序内部構造を有し、特定ピークを有する独特なX−線回折パターンを与える。この材料は、十分に加熱される場合、液体の性質も示しているが、固体から液体までの変化の特徴が相転移にあり、一般的に一級(「融点」)である。好適な条件下で、本発明における化合物は、メソモルフ状態(中間相または液相)で存在してもよい。メソモルフ状態は、本当な結晶状態と本当な液体状態(溶融または溶液)との間の中間体である。
本発明は、さらに、式(I)の化合物のプロドラッグに関する。一部の式(I)の化合物自身は、薬理学活性が少ないか或いはそれがないが、身体中または身体上に投与される場合、たとえば水分解によって所要する活性を有する式(I)の化合物に転化することができる。この誘導体は、「プロドラッグ」と称される。本発明に係るプロドラッグは、たとえば、当業者にとって既知の「前駆体部分」としてのある部分で式(I)の化合物に存在する適当な官能基が置換されることにより生成される。一部の実施態様において、ある式(I)の化合物自身は、他の式(I)の化合物のプロドラッグとして作用することができる。医薬を投与した後、体内に形成した式(I)の化合物の代謝物も、本発明の範囲に属する。
本発明における化合物(化合物を含む塩)は、既知の有機合成技術により調製され、且つ多くの可能な合成経路のうちのいずれか1者により合成されることができる。本発明における化合物の調製反応は、有機合成分野の当業者により容易に選択可能な好適な溶媒中で行うことができる。好適な溶媒は、実質的に、反応が所在する温度(たとえば、溶媒の冷凍温度から溶媒の沸騰温度の範囲以内の温度)で、原料(反応物)、中間体または生成物と反応しなくてもよい。既定反応は、1種の溶媒または1種以上の溶媒の混合物の中で行われることができる。特定の反応工程に応じて、特定の反応工程に適する溶媒は、当業者により選択可能である。
本発明における化合物の調製は、各種の化学基の保護及び脱保護に関する。保護及び脱保護のニーズ及び適当な保護基の選択は、当業者により容易に確定可能である。たとえば、−CN基を加水分解してアミド基を提供することができる。カルボン酸がアミドに転移可能であり、カルボン酸がエステルに転移可能であり、エステルがさらにアルコールに還元可能であり、アルコールがさらに変性可能である。また、たとえば、OH基は、メシレートなどのより良い脱離基に転移可能であり、シアン化物イオンによる求核置換に適する。また、たとえば、−S−は、−S(=O)−および/または−S(=O)2−に酸化可能である。さらに、たとえば、C−C二重結合またはC−C三重結合などの不飽和結合は、水素化によって飽和結合に還元可能である。
適当な場合、および/または必要があれば、官能基(反応性)は、合成方案の過程において保護/脱保護できる。たとえば、OH基は、ベンジル、メチルまたはアセチルにより保護され、合成過程の後期において脱保護されてOH基へ転化可能である。また、たとえば、NH2基は、ベンジルオキシカルボニル基(Cbz)またはBOC基により保護され、NH2基への転化は、合成過程の後期に脱保護により行われることができる。
一部の実施態様において、化合物は、アトロプ異性体、ラセミ体、エナンチオマーまたはジアステレオマーなどの立体異性体として存在してもよい。単一のエナンチオマーを調製/分離するための慣用技術は、好適な光学的に純粋な前駆体からキラル合成するか、或いは、たとえばキラル高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いてラセミ体を分離することを含む。代替的に、ラセミ体(またはラセミ前駆体)は、好適な光学活性化合物(たとえば、エタノール)と反応し、或いは、化合物に酸性またはアルカリ性部分が含まれる場合、酸またはアルカリ(たとえば、酒石酸または1−フェニルエチルアミン)と反応できる。得たジアステレオマー混合物は、クロマトグラフィーおよび/または分別結晶により分離されるとともに、ジアステレオマーのうちの1者または両者は、当業者にとって熟知した手段により1種または複数種の対応するピュアエナンチオマーに転化されることができる。キラル化合物(およびそのキラル前駆体)は、クロマトグラフィー(一般的にHPLCである)により、流動相を有する非対称樹脂においてエナンチオマーの濃縮形態で得られることができる。前記流動相は、炭化水素(一般的に、ヘプタンまたはヘキサン)からなり、0%〜50%の2−プロパノール(一般的に2%〜20%であり)および0%〜5%のアルキルアミン(一般的に0.1%のジエチルアミンである)を含有する。溶離液を濃縮させて、濃縮した混合物を得た。立体異性体凝集体は、当業者にとって既知の慣用技術により分離される。好適な立体選択性技術は、当業者にとって熟知したものである。
アルケニルまたはアルケニレン基を含有する式(I)の化合物に対して、幾何シス/トランス(またはZ/E)異性体は、可能である。シス/トランス異性体は、当業者にとって熟知した慣用技術、たとえばクロマトグラフィーおよび分別結晶により分離されることができる。
本発明は、治療上有効量の、あらゆる結晶形または非結晶形である、式(I)の化合物または薬学的に許容できる塩、エステル、プロドラッグ、錯体、溶媒和物、異性体または水和物、薬学的に許容できる担体または賦形剤を含み、且つ少なくとも1種の医薬または薬剤を含む、医薬組成物をさらに提供する。
薬学的に許容できる担体または賦形剤は、あらゆる慣用医薬担体または賦形剤を含んでもよい。好適な医薬担体は、不活性希釈剤または充填剤、水、および水和物、溶媒などの各種の有機溶媒を含む。必要があれば、医薬組成物は、調味剤、接着剤、賦形剤などの他の成分を含有してもよい。
本明細書に用いられるように、「治療上有効量」という用語は、投与した化合物(薬学的に許容できる塩を含む)の量を指し、ある程度で、治療する病症の一種又は複数種の症状を緩和する。PRMT5により媒介される疾患または病症の治療について、治療上有効量とは、ある程度でPRMT5により媒介される疾患または病症に関連する1種または複数種の症状を緩和するか又は解消する役割を担う量を指す。特に説明のない限り、本明細書に用いられるような「治療」という用語は、このような用語が適用する病症や病状の進行、またはこのような病症や病状の1種または複数種の症状を逆転し、軽減し、阻害するか、或いは、前記進行、または前記1種または複数種の症状を予防することを指す。「治療」という用語は、被験体への支援および新支援治療をさらに含む。
式(I)の化合物(その塩を含む)の投与は、化合物を作用点に伝送することができるというあらゆる方法により実現できる。これらの方法は、たとえば、腸管ルート(たとえば、経口ルート、口腔ルート、唇下ルートおよび舌下ルート)、経口ルート、鼻内ルート、吸入ルート、十二指腸内ルート、腸胃外注射(静脈内、皮下、筋肉内、血管内または輸液を含む)、鞘内ルート、硬膜外ルート、脳内ルート、脳室内ルート、局部および直腸投与を含む。本発明の一実施態様において、式(I)の化合物は、腸胃外注射ルート(たとえば、静脈内注射ルート)により投与/実現できる。本発明の一実施態様において、式(I)の化合物は、経口ルートにより投与/実現できる。
必要となる反応を提供するために、式(I)の化合物の用量を制御することができる。用量の値は、軽減した病状のタイプおよび重症度に伴って変化することができ、単一の用量または複数の用量を含んでもよいことを注意すべきである。
本発明は、あらゆる結晶形または非結晶形である、式(I)の化合物、または薬学的に許容できる塩、エステル、プロドラッグ、錯体、溶媒和物、異性体または水和物、およびその使用説明書を含むキットまたは包装された医薬をさらに提供する。
前記キット(たとえば、医薬包装)は、提供される医薬組成物または化合物および容器(たとえば、バイアル、アンプル、ボトル、注射器および/または配分器包装、または他の好適な容器)を含んでもよい。一部の実施態様において、前記キットは、前記医薬組成物又は化合物の希釈または懸濁に用いられる医薬賦形剤を含む第2容器をさらに含んでいてもよい。一部の実施態様において、医薬組成物または化合物は、2つの容器に提供され、必要がある場合、2つの容器における内容物を組み合わせて1つの単位剤型を形成する。
本発明は、PRMT5酵素を、有効量のあらゆる結晶形または非結晶形である、式(I)の化合物または薬学的に許容できる塩、エステル、プロドラッグ、錯体、溶媒和物、異性体または水和物と接触させることを含む、タンパク質アルギニンメチルトランスフェラーゼ5(PRMT5)酵素を阻害する方法を提供する。
阻害工程は、体外や体内に行われることができる。「体外」とは、人工環境(たとえば、試験管または培地を含んだが、それに限定されない)で実行される工程を指す。「体内」とは、生きている生体(ヒト、マウス、犬、ラットまたはウサギを含んだがそれに限定されない)内に実行される工程を指す。
本明細書に用いられるように、「IC50」という用語は、阻害剤が生物学または生化学機能を阻害する半値最大阻害濃度を指す。この定量測定は、半分の既定された生物過程(または過程における成分、すなわち酵素、細胞、細胞受容体または微生物)を阻害するために、幾つかの特定の阻害剤が必要となるかを示す。換言すれば、それは、物質の半値最大(50%)阻害濃度(IC)(50%ICまたはIC50)である。EC50とは、体内に、50%以上の最大効果を取得するために必要となる血漿濃度を指す。
一部の実施態様において、本発明に係る方法は、所定値以下のIC50値を有する式(I)のPRMT5阻害剤、たとえば体外の測定において確定されるものを利用する。一部の実施態様において、PRMT5阻害剤は、下記のIC50値でPRMT5を阻害する。約10nM以下、20nM以下、30nM以下、40nM以下、50nM以下、60nM以下、70nM以下、80nM以下、90nM以下、100nM以下、150nM以下、200nM以下、300nM以下、400nM以下、500nM以下、600nM以下、700nM以下、800nM以下、900nM以下、1000nM以下、1500nM以下、2000nM以下または2500nM以下(或いは、上記のいずれか2つの数字により限定され、且つ上記のいずれか2つの数字を含む範囲以内の数字)。
本発明は、体外または被験体内に、細胞を、有効量の、あらゆる結晶形または非結晶形である、式(I)の化合物または薬学的に許容できる塩、エステル、プロドラッグ、錯体、溶媒和物、異性体または水和物と接触させることを含む、遺伝子発現または転写を改変する方法を提供する。一部の実施態様において、前記細胞は、体外培養物に存在する。一部の実施態様において、前記細胞は、動物、たとえばヒトに存在する。一部の実施態様において、前記細胞は、必要とする被験体に存在する。
一部の実施態様において、式(I)の化合物は、たとえば、体細胞を幹細胞にリプログラミングするという体細胞リプログラミングに用いられる。一部の実施態様において、式(I)の化合物は、生殖細胞の成長に用いられるため、生殖技術および再生医学分野に用いられることができることが期待される。
本発明は、必要とする被験体に対して、治療上有効量の、あらゆる結晶形または非結晶形である、式(I)の化合物または薬学的に許容できる塩、エステル、プロドラッグ、錯体、溶媒和物、異性体または水和物、またはその医薬組成物を投与する、PRMT5により媒介されるか、または異常PRMT5活性に関連する病症又は疾患を治療する方法を提供する。
本明細書に用いられるように、「PRMT5により媒介される病症」という用語は、PRMT5がその中に作用を果たしたことを既知するあらゆる疾患、病症または他の病理病状を指す。そのため、一部の実施態様において、本発明は、PRMT5がその中に作用を果たしたことを既知する1種または複数種の疾患の重症度を治療又は軽減することに関する。本発明に係る方法は、PRMT5に関連する疾患病状を治療するために用いられる。直接または間接的にPRMT5の異常活性または発現レベルに起因したあらゆる疾患病状は、予測可能な疾患病状である。PRMT5に関連する異なる疾患病状が報道されている。たとえば、PRMT5は、複数種のヒト癌および複数種のヘモグロビン病症に関する。
前記病症又は疾患は、癌などの増殖性疾患、糖尿病または肥満などの代謝障害、ヘモグロビン病などの血液疾患、たとえば鎌状赤血球貧血またはβ−サラセミア、自己免疫疾患、または炎症性疾患である。
たとえば、あらゆる特定の理論に制約されないが、脂肪生成中にPRMT5の作用が認められている。脂肪生成のための複数種の細胞培養モデルにおいてPRMT5発現を阻害して脂肪形成遺伝子が活性化されることを予防するが、PRMT5の過剰発現は、脂肪生成遺伝子発現および分化を補強する。また、脂肪生成は、糖尿病および肥満の病因学および進行において重要な役割を担うことが示されている。そのため、一部の実施態様において、式(I)の化合物は、PRMT5を阻害して糖尿病および/または肥満の治療に用いられることができる。一部の実施態様において、式(I)の化合物は、糖尿病の発病、その進行の緩和、その症状の改善に用いられることができる。一部の実施態様において、前記糖尿病は、1型糖尿病である。一部の実施態様において、前記糖尿病は、2型糖尿病である。一部の実施態様において、式(I)の化合物は、肥満の発病の遅延、その進行の緩和、またはその症状の改善に用いられることができる。一部の実施態様において、式(I)の化合物は、被験体の体重の軽減に役に立つことができる。一部の実施態様において、式(I)の化合物は、糖尿病および/または肥満を治療するために、他の化合物、医薬または治療剤(たとえば、メトホルミンおよびインスリン)と組み合わせて用いることができる。
一部の実施態様において、式(I)の化合物は、血液疾患、たとえば鎌状赤血球症またはβ−サラセミアなどのヘモグロビン病を治療するために用いられる。たとえば、あらゆる特定の理論により制約されないが、PRMT5は、γ−グロビン遺伝子発現の既知のリプレッサーであり、且つ成人期に増加した胎児γ−グロブリン(HbF)レベルは、鎌状赤血球症およびP3−サラセミアの症状の改善に関連する。そのため、一部の実施態様において、式(I)の化合物でPRMT5を阻害することにより、血液疾患、たとえば鎌状赤血球症またはβ−サラセミアなどのヘモグロビン病を治療するために用いられる。一部の実施態様において、式(I)の化合物は、鎌状赤血球症の発病の遅延、その進行の緩和、またはその症状の改善に用いられることができる。一部の実施態様において、式(I)の化合物は、β−サラセミアの発病の遅延、その進行の緩和、またはその症状の改善に用いられることができる。一部の実施態様において、式(I)の化合物は、ヘモグロビン病、たとえば鎌状赤血球症またはβ−サラセミアを治療するために、他の化合物、医薬または治療剤と組み合わせて用いることができる。
一部の実施態様において、式(I)の化合物は、炎症および自己免疫疾患を治療するために用いられる。報道によれば、PRMT5は、p65のメチル化により、NFkB信号伝送ルートを活性化させる。報道によれば、PRMT5は、死受容体4および死受容体5と互いに作用して、TRAILにより誘導される阻害剤またはkBキナーゼ(IKK)および核因子−kB(NF−kB)の活性化を促進する。「炎症性疾患」という用語は、痛み現象(有害物質の生成および神経刺激による痛み)、発熱(血管拡張による赤熱)、発赤(血管拡張および血液流動の増加による皮膚の発赤)、腫れ(体液の過量の流入および流出の制限による腫瘍)および/または機能喪失などの特徴を有する疾患、病症や病状を指す。炎症は、複数種の形態を有し、急性、接着性、萎縮性、カタル性、慢性、肝硬変性、びまん性、滲出性、繊維素性、線維化性、限局性、肉芽腫性、増殖性、肥厚性、間質性、転移性、壊死性、閉塞性、実質性、可塑性、繁殖性、増殖性、偽膜性、膿性、硬化性、漿液性線維素性、漿液性、簡単性、特異性、亜急性、化膿性、毒性、外傷性および/または潰瘍性の炎症を含んだが、それに限定されない。
好ましい実施形態において、式(I)の化合物は、癌または良性腫瘍などの増殖性疾患を治療するために用いられる。たとえば、あらゆる特定の理論により制約されないが、PRMT5は、サイクリンD1無制御癌に関与することが示されている。増加したPRMT5活性は、CUL4阻害、CDT1過剰発現およびDNA再コピーを含むサイクリンD1依存性腫瘍成長に関連する重要なイベントを媒介する。また、Fbx4(サイクリンD1 E3リガーゼ)に突然変異を有するヒト癌は、核サイクリンD1の累積、およびPRMT5活性の増加を示す。また、PRMT5は、さらにG1期における細胞周期の進行の促進およびG1の調節剤の調節に関する。たとえば、PRMT5は、サイクリン依存性キナーゼ(CDK)4、CDK6、サイクリンD1、D2およびE1を向上することができる。また、PRMT5は、スホイノシチド3−キナーゼ(PI3K)/AKT信号伝送を活性化させることができる。
前記病症又は疾患は、乳癌、肺癌、膵臓癌、前立腺癌、結腸癌、卵巣癌、皮膚癌、精巣癌、子宮癌、子宮頸癌、食道癌、膀胱癌、胃癌、肝臓癌、類表皮癌、脳癌、造血細胞癌、急性骨髄性白血病(AML)、急性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、ヘアリー・セル白血病などの白血病、髄異形成、骨髄増殖性疾患、急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄性白血病(CML)、肥満細胞症、慢性リンパ性白血病(CLL)、多発性骨髄腫(MM)、脊髄異形成症候群(MDS)、βサラセミアおよび鎌状赤血球症(SCD)などのヘモグロビン病、リンパ腫、髄芽腫、直腸腺癌、結腸腺癌、腺様嚢胞癌、肺腺癌、頭頸部の扁平上皮癌、肝細胞癌、腎細胞癌、乏突起神経膠腫、卵巣明細胞癌、卵巣漿液性嚢胞腺癌、黒色腫またはこれらの組合せを含む。
前記病症又は疾患は、Raji、SU−DHL4およびZ138などの細胞株で代表可能なリンパ腫、またはU87mg、U251およびT98Gなどの細胞株で代表可能な神経膠腫を含む。
前記病症又は疾患は、600MPE、AU565、BT−20、BT−474、BT−483、BT−549、Evsa−T、Hs578T、MCF−7、MDA−MB−231、MDA−MB−453、MDA−MB−468、SkBr3およびT−47Dなどの細胞株で代表可能な乳癌、Hepg2、Huh1、Huh7、SNU398、SNU475およびMHCC−97Hなどの細胞株で代表可能な肝癌、またはA−549、EBC−1およびHCC827などの細胞株で代表可能な肺癌である。
上述したいずれかの疾患を治療するために、独立して、或いは医学療法と組み合わせて式(I)の化合物およびそれらの医薬組成物を投与することができる。医学療法は、たとえば、手術、および放射療法(たとえば、γ線放射、中性子線放射線治療、電子線放射線治療、陽子線治療、近接照射療法、全身放射性同位元素療法)である。
本発明は、特定の実施形態によってより詳細に記載される。以下の実施例は、説明の目的のために提供され、あらゆる形態で本発明を限定するものではない。当業者にとっては、改変または修正により、結果が基本的に同様な複数種の非決定的なパラメータを生成可能となることを容易に想到できる。これらの実施例に記載される方法、または当該分野における周知の技術を独立して使用することにより、本発明の範囲内の他の化合物を調製することができる。
以下は、本発明における各化合物の合成について説明する。これらの実施例における方法を独立に用いるか、或いは当該分野における公知技術と組み合わせて用いることにより、本発明の範囲以内の他の化合物を調製することができる。
実施例1:2−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−7−(オキセタン−3−イルアミノ)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(1)
工程1:1−クロロ−3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)プロパン−2−オール
1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン(10.00g、75.1mmol、1.0当量)および2−(クロロメチル)−エチレンオキシド(6.98g、75.5mmol、1.0当量)のイソプロパノール(100mL)における混合物を、環境温度で一晩撹拌した。反応混合物を乾燥までに濃縮させた後、得た残留物をカラム・クロマトグラフィー(200〜300メッシュのシリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル(PE/EA=1/1)で精製して、黄色の油状物である1−クロロ−3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)プロパン−2−オール(10.00g、収率59%)を得た。1HNMR(400MHz,重水素化クロロホルム(CDCl3))δ(ppm)7.13−7.20(m,3H),7.03−7.05(m,1H),4.03−4.09(m,1H),4.85(d,J=14.8Hz,1H),3.61−3.69(m,3H),2.93−2.99(m,3H),2.67−2.84(m,3H)。
工程2:7−ブロモ−2−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(I−1)
水素化ナトリウム(NaH)(60%油中、115mg、2.83mmol、1.2当量)のジメチルホルムアミド(DMF、5mL)における撹拌懸濁液に、7−ブロモ−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(500mg、2.36mmol、1.0当量)のDMF(5mL)における溶液を添加した後、得た混合物を環境温度で1時間撹拌した。1−クロロ−3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)プロパン−2−オール(650mg、2.83mmol、1.2当量)のDMF(5mL)における溶液を添加した後、得た混合物を70℃までに加熱し、更なる3時間持続した。水およびEAで反応混合物を処理し、有機相を分離した。水で有機相を洗浄し、Na2SO4で乾燥し、乾燥までに濃縮させた。粗生成物(crude material)を、カラム・クロマトグラフィー(200〜300メッシュのシリカゲル、PE/EA=2/1)で精製して浅い黄色の油状物である7−ブロモ−2−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(270mg、収率28%)を得た。
工程3:2−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−7−(オキセタン−3−イルアミノ)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(1)
7−ブロモ−2−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(I−1)(270mg、0.65mmol、1.0当量)およびオキセタン−3−アミン(95mg、1.30mmol、2.0当量)の1,4−ジオキサン(50mL)における撹拌溶液に、固体Cs2CO3(423mg、1.30mmol、2.0当量)、触媒量の4,5−ビス(ジフェニルホスフィン)−9,9−ジメチルキサンテン(XantPhos)およびトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(Pd2(dba)3)を添加した。得た混合物を窒素ガスの環境下で、6時間還流するまで加熱した。水およびEAで反応混合物を処理して有機相を分離した。水で有機相を洗浄し、Na2SO4で乾燥し、乾燥までに濃縮させた。粗生成物を、カラム・クロマトグラフィー(200〜300メッシュのシリカゲル、塩化メチレン/メタノール(DCM/MeOH=40/1)で精製して浅い黄色の固体である2−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−7−(オキセタン−3−イルアミノ)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(1)(150mg、収率57%)を得た。1HNMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm)6.98−7.09(m,6H),6.58(dd,J=2.1Hz,8.0Hz,1H),6.41(d,J=6.4Hz,1H),4.81−4.85(m,3H),4.49−4.53(m,1H),4.38(t,J=5.9Hz,2H),4.01(brs,1H),3.76(dd,J=3.8Hz,13.5Hz,1H),3.50−3.62(m,4H),3.20(dd,J=7.6Hz,13.5Hz,1H),2.71−2.79(m,6H),2.47−2.50(m,2H);LC−MS(m/z):408[M+H]+。
実施例2:2−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−7−(ピリミジン−5−イル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(14)
7−ブロモ−2−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(I−1)(160mg、0.38mmol、1.0当量)のエタノール(15mL)における撹拌溶液に、ピリミジン−5−イルボロン酸(57mg、0.46mmol、1.2当量)、触媒量のジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(Pd(PPh3)2Cl2)およびK2CO3(105mg、0.76mmol、2.0当量)のH2O(5mL)における溶液を添加した後、得た混合物を窒素ガスの環境下で、6時間還流するまで加熱した。反応混合物を水で処理し、EAで抽出した。有機相を塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、乾燥までに濃縮させた。粗生成物を、カラム・クロマトグラフィー(200〜300メッシュのシリカゲル、DCM/MeOH=30/1)で精製して、黄色の油状物である2−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−7−(ピリミジン−5−イル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(14)(30mg、収率20%)を得た。1HNMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm)9.20(s,1H),9.13(s,2H),8.20(s,1H),7.88(d,J=7.6Hz,1H),7.45(d,J=7.7Hz,1H),7.03−7.07(m,4H),4.88(brs,1H),4.09(brs,1H),3.63−3.87(m,5H),3.25−3.31(m,1H),3.02−3.03(m,2H),2.67−2.79(m,6H);LC−MS(m/z):415[M+H]+。
実施例3:2−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−4,4−ジメチル−7−(オキセタン−3−イルアミノ)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(15)
工程1:2−(4−ブロモフェニル)−2−メチルプロピオニトリル
NaH(60%油中、8.98g、224.4mmol、2.2当量)のテトラヒドロフラン(THF、300mL)における撹拌溶液に、2−(4−ブロモフェニル)アセトニトリル(20.00g、102.0mmol、1.0当量)のTHF(100mL)における溶液を添加した後、得た反応物を環境温度で1時間撹拌した。CH3I(31.85g、224.4mmol、2.2当量)を滴下した後、得た混合物を環境温度で一晩撹拌した。反応混合物を冷水でクエンチし、EAで抽出した。有機相を塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、乾燥までに濃縮させた。粗生成物をカラム・クロマトグラフィー(200〜300メッシュのシリカゲル、PE)で精製して、黄色の液体である2−(4−ブロモフェニル)−2−メチルプロピオニトリル(20.88g、収率91%)を得た。1HNMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm)1.73(s,6H),7.35−7.27(m,2H),7.52−7.54(m,2H)。
工程2:2−(4−ブロモフェニル)−2−メチルプロパン−1−アミン
氷水浴の温度下で、2−(4−ブロモフェニル)−2−メチルプロピオニトリル(11.88g、53.0mmol、1.0当量)のTHF(150mL)における撹拌溶液に、BH3のTHF(1.0N、159mL、159.0mmol、3.0当量)における溶液を滴下した後、得た混合物を4時間還流するまで加熱した。反応混合物を環境温度までに冷却させ、乾燥までに濃縮させた。得た残留物をメタノールに溶解させ、還流するまで加熱し、更なる1時間持続した。反応混合物を再度と乾燥までに濃縮させ、水で処理した。液相をEAで抽出し、塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、乾燥までに濃縮させた。粗生成物2−(4−ブロモフェニル)−2−メチルプロパン−1−アミンをさらに精製せずにそのまま次の工程に用いた。
工程3:(2−(4−ブロモフェニル)−2−メチルプロピル)カルバミン酸メチル
粗生成物2−(4−ブロモフェニル)−2−メチルプロパン−1−アミンのDMF(60mL)における撹拌溶液に、トリエチルアミン(6.44g、63.6mmol、1.2当量)を添加した。次に、クロロギ酸メチル(6.01g、63.6mmol、1.2当量)を滴下し、得た混合物を環境温度で一晩撹拌した。反応混合物を水でクエンチし、ろ過して沈殿物を収集した。得た固体を、さらにカラム・クロマトグラフィー(200〜300メッシュのシリカゲル、PE/EA=1/1)で精製して、白色の固体である(2−(4−ブロモフェニル)−2−メチルプロピル)カルバミン酸メチル(3.03g、収率19%、2工程経由)を得た。
工程4:7−ブロモ−4,4−ジメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン
(2−(4−ブロモフェニル)−2−メチルプロピル)カルバミン酸メチル(3.03g、10.6mmol、1.0当量)のトリフルオロメタンスルホン酸(TfOH、30mL)における溶液を100℃までに加熱し、更なる10時間持続した。反応混合物を環境温度までに冷却させ、冷水に投入した。得た水相をEAで抽出し、塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、乾燥までに濃縮させた。粗生成物をカラム・クロマトグラフィー(200〜300メッシュのシリカゲル、PE/EA=2/1−1/1)で精製して、白色の固体である7−ブロモ−4,4−ジメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(0.25g、収率10%)を得た。
工程5:7−ブロモ−4,4−ジメチル−2−(エチレンオキシド−2−イルメチル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン
7−ブロモ−4,4−ジメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(150mg、0.59mmol、1.0当量)および2−(クロロメチル)−エチレンオキシド(82mg、0.88mmol、1.5当量)のDMF(5mL)における撹拌溶液に固体Cs2CO3(577mg、1.77mmol、3.0当量)を添加した後、得た混合物を90℃までに加熱し、3時間持続した。反応混合物を環境音出までに冷却させて水でクエンチした。得た水相をEAで抽出し、塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、乾燥までに濃縮させた。粗生成物をさらに精製せずにそのまま次の工程に用いた。
工程6:7−ブロモ−2−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−4,4−ジメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン
7−ブロモ−4,4−ジメチル−2−(エチレンオキシド−2−イルメチル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オンのエタノール(10mL)における撹拌溶液に1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン(236mg、1.77mmol、3.0当量)を添加した。得た混合物を、2時間還流するまで加熱した。反応混合物を乾燥までに濃縮させた後、粗生成物をカラム・クロマトグラフィー(200〜300メッシュのシリカゲル、DCM)で精製して、黄色の油状物である7−ブロモ−2−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−4,4−ジメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(262mg、収率>100%)を得た。
工程7:2−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−4,4−ジメチル−7−(オキセタン−3−イルアミノ)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(15)
7−ブロモ−2−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−4,4−ジメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(262mg、0.59mmol、1.0当量)およびオキセタン−3−アミン(216mg、2.93mmol、5.0当量)の1,4−ジオキサン(10mL)における撹拌溶液に、固体Cs2CO3(577mg、1.77mmol、3.0当量)、触媒量のXantPhosおよびPd2(dba)3を添加した。得た混合物を窒素ガスの環境下で、6時間還流するまで加熱した。水およびEAで反応混合物を処理して有機相を分離した。水で有機相を洗浄し、Na2SO4で乾燥し、乾燥までに濃縮させた。粗生成物をカラム・クロマトグラフィー(200〜300メッシュのシリカゲル、DCM/MeOH=40/1)で精製して、黄色の固体である2−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−4,4−ジメチル−7−(オキセタン−3−イルアミノ)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(15)(60mg、収率20%)を得た。1HNMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm)6.99−7.11(m,6H),6.64−6.66(m,1H),6.42−6.44(m,1H),4.81−4.84(m,2H),4.71−4.72(m,1H),4.45−4.52(m,1H),4.37−4.40(m,2H),4.02(brs,1H),3.73−3.80(m,1H),3.61(s,2H),3.32−3.41(m,2H),3.15−3.21(m,1H),2.71−2.80(m,4H),2.49−2.51(m,2H),1.20(s,6H);LC−MS(m/z):436[M+H]+。
実施例4:6−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−3−(オキセタン−3−イルアミノ)−7,8−ジヒドロ−1,6−ナフチリジン−5(6H)−オン(16)
工程1:3−ブロモ−7,8−ジヒドロ−1,6−ナフチリジン−6(5H)−カルボン酸tert−ブチル
3−ブロモ−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジン(5.00g、23.4mmol、1.0当量)およびジ−tert−ブチルピロカーボネート(Boc2O、6.14g、28.1mmol、1.2当量)のジクロロメタン(50mL)における撹拌溶液にトリエチルアミン(2.30g、23.4mmol、1.0当量)を添加した。得た混合物を環境温度で一晩撹拌した。反応混合物を乾燥までに濃縮させた後、粗生成物をカラム・クロマトグラフィー(200〜300メッシュのシリカゲル、PE/EA=5/1)で精製して、無色の油状物である3−ブロモ−7,8−ジヒドロ−1,6−ナフチリジン−6(5H)−カルボン酸tert−ブチル(5.50g、収率75%)を得た。1HNMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm)8.48(d,1H),7.57(d,1H),4.59(s,2H),3.75(t,2H),2.96(t,2H),1.50(s,9H)。
工程2:3−ブロモ−5−オクソ−7,8−ジヒドロ−1,6−ナフチリジン−6(5H)−カルボン酸tert−ブチル
RuCl
3(0.40g、1.91mmol、0.15当量)およびNaIO
4(12.84g、60.0mmol、4.7当量)のH
2O/EA(80mL/80mL)における撹拌溶液に3−ブロモ−7,8−ジヒドロ−1,6−ナフチリジン−6(5H)−カルボン酸tert−ブチル(4.00g、12.8mmol、1.0当量)のEA(40mL)における溶液に添加した。得た混合物を環境温度で一晩撹拌した。有機相を分離し、塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、乾燥までに濃縮させた。粗生成物をカラム・クロマトグラフィー(200〜300メッシュのシリカゲル、PE/EA=5/1)で精製して、白色の固体である3−ブロモ−5−オクソ−7,8−ジヒドロ−1,6−ナフチリジン−6(5H)−カルボン酸tert−ブチル(3.70g、収率84%)を得た。
1HNMR(400MHz,CDCl
3)δ(ppm)8.71(d,1H),8.54(d,1H),4.07(t,2H),3.17(t,2H),1.59(s,9H)。
工程3:3−ブロモ−7,8−ジヒドロ−1,6−ナフチリジン−5(6H)−オン
3−ブロモ−5−オクソ−7,8−ジヒドロ−1,6−ナフチリジン−6(5H)−カルボン酸tert−ブチル(4.40g、13.4mmol、1.0当量)のジクロロメタン(60mL)における溶液にトリフルオロ酢酸(TFA、20mL)を添加した。得た混合物を環境温度で3時間撹拌した。反応混合物を乾燥までに濃縮させて水で処理した。得た水溶液をpH=9〜10までに15%のNaOHで処理し、ろ過して沈殿物を収集した。得た固体を乾燥させて、浅い黄色の固体である3−ブロモ−7,8−ジヒドロ−1,6−ナフチリジン−5(6H)−オン(2.60g、収率86%)を得た。
工程4:3−ブロモ−6−(エチレンオキシド−2−イルメチル)−7,8−ジヒドロ−1,6−ナフチリジン−5(6H)−オン
3−ブロモ−7,8−ジヒドロ−1,6−ナフチリジン−5(6H)−オン(1.12g、4.93mmol、1.0当量)のDMF(20mL)における撹拌溶液にNaH(60%油中、0.24g、5.92mmol、1.5当量)を添加した後、得た混合物を環境温度で30min撹拌した。2−(クロロメチル)−エチレンオキシド(0.68g、7.40mmol、1.5当量)を添加した後、得た混合物を80℃までに加熱し、更なる3時間持続した。反応を水でクエンチしてEAで抽出した。有機相を水で2回洗浄した後、塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、乾燥までに濃縮させた。得た粗生成物3−ブロモ−6−(エチレンオキシド−2−イルメチル)−7,8−ジヒドロ−1,6−ナフチリジン−5(6H)−オンをさらに精製せずにそのまま次の工程に用いた。
工程5:3−ブロモ−6−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−7,8−ジヒドロ−1,6−ナフチリジン−5(6H)−オン(I−2)
粗生成物3−ブロモ−6−(エチレンオキシド−2−イルメチル)−7,8−ジヒドロ−1,6−ナフチリジン−5(6H)−オンのエタノール(25mL)における溶液に1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン(1.97g、14.79mmol、3.0当量)を添加した後、得た混合物を、5時間還流するまで加熱した。反応混合物を乾燥までに濃縮させた後、粗生成物をカラム・クロマトグラフィー(200〜300メッシュのシリカゲル、DCM/MeOH=50/1)で精製して、浅い黄色の油状物である3−ブロモ−6−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−7,8−ジヒドロ−1,6−ナフチリジン−5(6H)−オン(1.00g、収率50%、2工程経由)を得た。
工程6:6−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−3−(オキセタン−3−イルアミノ)−7,8−ジヒドロ−1,6−ナフチリジン−5(6H)−オン(16)
3−ブロモ−6−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−7,8−ジヒドロ−1,6−ナフチリジン−5(6H)−オン(I−2)(200mg、0.48mmol、1.0当量)、オキセタン−3−アミン(175mg、2.40mmol、5.0当量)、Cs2CO3(469mg、1.44mmol、3.0当量)、触媒量のXantPhosおよび触媒量のPd2(dba)3の1,4−ジオキサン(20mL)における混合物を窒素ガスの環境下で5時間還流するまで加熱した。水およびEAで反応混合物を処理して有機相を分離した。水で有機相を洗浄し、Na2SO4で乾燥し、乾燥までに濃縮させた。粗生成物をカラム・クロマトグラフィー(200〜300メッシュのシリカゲル、DCM/MeOH=20/1)で精製して、黄色の粉末である6−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−3−(オキセタン−3−イルアミノ)−7,8−ジヒドロ−1,6−ナフチリジン−5(6H)−オン(16)(50mg、収率25%)を得た。1HNMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm)7.91(d,J=2.8Hz,1H),7.21(d,J=2.8Hz,1H),7.03−7.10(m,4H),6.69(d,J=6.6Hz,1H),4.83−4.87(m,3H),4.55−4.60(m,1H),4.39(t,J=6.0Hz,1H),4.03(brs,1H),3.60−3.77(m,5H),3.22−3.27(m,1H),2.80−2.92(m,6H),2.49−2.50(m,2H);LC−MS(m/z):409[M+H]+。
実施例5:2−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−3−メチル−7−(オキセタン−3−イルアミノ)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(21)
工程1:1−ブロモ−4−(2−ニトロプロパン−1−エネ−1−イル)ベンゼン
氷水浴の温度下で4−ブロモベンズアルデヒド(41.00g、222mmol、1.0当量)、ニトロメタン(66.54g、886mmol、4.0当量)およびギ酸(44.96g、977mmol、4.4当量)の撹拌混合物に2−アミノエタン−1−オール(42.04g、688mmol、3.1当量)を添加した後、得た混合物を60℃までに加熱し、4時間持続した。反応混合物を冷水(500mL)に投入した後、得た混合物をさらに10min撹拌した。ろ過して固体を収集し、水で洗浄し、乾燥させて黄色の固体である1−ブロモ−4−(2−ニトロプロパン−1−エネ−1−イル)ベンゼン(40.82g、収率76%)を得た。1HNMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm)8.02(s,1H),7.60(d,J=8.3Hz,2H),7.31(d,J=8.3Hz,2H),2.44(s,3H)。
工程2:1−(4−ブロモフェニル)プロパン−2−アミン
氷水浴の温度下でNaBH4(10.78g、285mmol、4.6当量)のTHF(100mL)における撹拌懸濁液にBH3/THF(1.0N、345mL、345mmol、5.5当量)の溶液を滴下した後、1−ブロモ−4−(2−ニトロプロパン−1−エネ−1−イル)ベンゼン(15.00g、62.0mmol、1.0当量)のTHF(100mL)における溶液を滴下した。得た混合物を65℃までに加熱し、6時間持続した。反応混合物を徐々に冷水に添加してDCMで抽出した。有機相をNa2SO4で乾燥し、乾燥までに濃縮させた。得た残留物を濃HCl(水溶液)を有するメタノールに溶解させ、混合物を還流するまで加熱し、更なる2時間持続した。反応混合物を乾燥までに濃縮させて水で処理した。混合物を、pH=9〜10までに1NのNaOHで処理し、DCMで抽出した。有機相をNa2SO4で乾燥し、乾燥までに濃縮させた。得た残留物をさらに精製せずにそのまま次の工程に用いた。
工程3:(1−(4−ブロモフェニル)プロパン−2−イル)カルバミン酸メチル
氷水浴の温度下で粗生成物1−(4−ブロモフェニル)プロパン−2−アミン(5.60g、26.0mmol、1.0当量)およびトリエチルアミン(3.95g、39.0mmol、1.5当量)のDMF(50mL)における撹拌溶液に、クロロギ酸メチル(3.70g、39.0mmol、1.5当量)を添加した後、得た混合物を環境温度で4時間撹拌した。反応混合物を冷水に投入した後、DCMで抽出した。有機相をNa2SO4で乾燥し、乾燥までに濃縮させた。残留物をカラム・クロマトグラフィーで精製して、浅い黄色の固体である(1−(4−ブロモフェニル)プロパン−2−イル)カルバミン酸メチル(3.00g、収率18%)を得た。1HNMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm)7.42(d,J=8.0Hz,2H),7.06(d,J=8.0Hz,2H),4.51(brs,1H),3.94(brs,1H),3.65(s,3H),2.63−2.81(m,2H),1.11(d,J=6.6Hz,3H)。
工程4:7−ブロモ−3−ジメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン
(1−(4−ブロモフェニル)プロパン−2−イル)カルバミン酸メチル(3.00g、11.0mmol、1.0当量)のTfOH(30mL)における混合物を100℃までに加熱し、10時間持続した。反応混合物を環境温度までに冷却させた後、冷水に投入した。ろ過して固体を収集し、tert−ブチルメチルエーテル(TBME)で洗浄し、乾燥させて浅い黄色の固体である7−ブロモ−3−メチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(1.00g、収率38%)を得た。1HNMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm)8.08(s,1H),7.90(s,1H),7.66(d,J=8.1Hz,1H),7.27(d,J=8.1Hz,1H),3.66−3.71(m,1H),2.93(dd,J=4.3,15.8Hz,1H),2.62(dd,J=10.1,15.8Hz,1H),1.17(d,J=6.6Hz,3H)。
工程5:2−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−3−メチル−7−(オキセタン−3−イルアミノ)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(21)
実施例3において化合物15の合成方法と類似する合成方法を用いて、浅い黄色の固体である2−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−3−メチル−7−(オキセタン−3−イルアミノ)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(21)を得た。1HNMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm)6.97−7.08(m,6H),6.58(d,J=7.8Hz,1H),6.41(d,J=7.8Hz,1H),4.81−4.84(m,3H),4.50−4.51(m,1H),4.38−4.41(m,2H),3.84−4.13(m,3H),3.56−3.67(m,2H),3.07−3.21(m,2H),2.72−2.79(m,5H),2.47−2.50(m,2H),0.99(t,J=6.8Hz,3H);LC−MS(m/z):422[M+H]+。
実施例6:(R)−7−((1−アセチルピペリジン−4−イル)アミノ)−2−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(24a)および(S)−7−((1−アセチルピペリジン−4−イル)アミノ)−2−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(24b)
工程1:7−ブロモ−2−(2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)プロピル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン
7−ブロモ−2−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(I−1)(12.00g、29.0mmol、1.0当量)およびイミダゾール(5.92g、35.0mmol、3.0当量)のDMF(120mL)における撹拌溶液に、固体tert−ブチル(クロロ)ジメチルシラン(TBSCl、5.23g、35.0mmol、1.2当量)をパッチで添加した後、得た混合物を環境温度で一晩撹拌した。反応混合物を冷水で希釈してEAで抽出した。有機相を水で2回洗浄した後、塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、乾燥までに濃縮させた。残留物をカラム・クロマトグラフィーで精製して、浅い黄色の油状物である7−ブロモ−2−(2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)プロピル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(10.00g、収率67%)を得た。
工程2:7−((1−アセチルピペリジン−4−イル)アミノ)−2−(2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)プロピル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン
7−ブロモ−2−(2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)プロピル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(1.00g、1.89mmol、1.0当量の1,4−ジオキサン(20mL)における撹拌溶液に、1−(4−アミノピペリジン−1−イル)エタン−1−オン(1.10g、7.74mmol、4.1当量)、固体Cs2CO3(1.83g、5.67mmol、3.0当量)、触媒Pd2(dba)3およびXantPhosを添加した後、得た混合物を窒素ガスの環境下で3時間還流するまで加熱した。反応混合物を乾燥までに濃縮させた後、残留物を水/EAで処理した。有機相をMgSO4で乾燥し、乾燥までに濃縮させた。残留物をカラム・クロマトグラフィー(DCM/MeOH=20/1−10/1)で精製して、黄色の固体である7−((1−アセチルピペリジン−4−イル)アミノ)−2−(2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)プロピル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(0.51g、収率46%)を得た。
工程3:(R)−7−((1−アセチルピペリジン−4−イル)アミノ)−2−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(24a)および(S)−7−((1−アセチルピペリジン−4−イル)アミノ)−2−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(24b)
7−((1−アセチルピペリジン−4−イル)アミノ)−2−(2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)プロピル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(0.51g、0.86mmol、1.0当量)のMeOH(10mL)における撹拌溶液にフッ化テトラブチルアンモニウム水和物(TBAF、0.54g、1.73mmol、2.0当量)を添加した後、得た混合物を環境温度で一晩撹拌した。反応混合物を乾燥までに濃縮させた後、得た残留物をカラム・クロマトグラフィーで精製して、7−((1−アセチルピペリジン−4−イル)アミノ)−2−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オンを得た。ラセミ体をキラルSFCにより2種のエナンチオマー24aおよび24bに分離した。1HNMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm)6.96−7.12(m,6H),6.70(d,J=6.5Hz,1H),5.57(d,J=8.1Hz,1H),4.79(brs,1H),4.18−4.21(m,1H),4.01(brs,1H),3.75−3.78(m,2H),3.46−3.62(m,5H),3.15−3.23(m,2H),2.72−2.80(m,7H),2.50(m,2H),1.99(s,3H),1.84−1.93(m,2H),1.29−1.33(m,2H);LC−MS(m/z):477[M+H]+。
調製型分離方法:計器:水SFC200;カラム:DAICEL ChiralPak OD、250×30MmI.D.、5μm;流動相:AがCO2であり、Bがメタノール(0.1%のNH3H2O)である;勾配:B 30%;流速:80mL/min;背圧100バール;カラム温度:38℃;波長:220nm;循環時間:20min。
実施例7:(R)−4−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−7−(ピリダジン−4−イルアミノ)−3,4−ジヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−5(2H)−オン(30a)および(S)−4−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−7−(ピリダジン−4−イルアミノ)−3,4−ジヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−5(2H)−オン(30b)
工程1:7−ブロモ−4−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−3,4−ジヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−5(2H)−オン
氷水浴の温度下で、NaH(60%、1.20g、29.9mmol、1.2当量)のDMF(50mL)における撹拌懸濁液に、7−ブロモ−3,4−ジヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−5(2H)−オン(6.00g、25.0mmol、1.0当量)を添加した後、反応混合物を同じ温度で1時間撹拌した。2−(クロロメチル)−エチレンオキシド(3.47g、37.0mmol、1.5当量)を添加した後、得た混合物を90℃までに加熱し、更なる3時間持続した。反応混合物を冷水中に投入してEAで抽出した。有機相を水で2回洗浄した後、塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、乾燥までに濃縮させた。残留物をエタノール(100mL)に溶解させた後、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン(5.27g、46.6mmol、2.0当量)を添加した。得た混合物を1時間還流するまで加熱した。反応を乾燥までに濃縮させ、カラム・クロマトグラフィーで精製して、黄色の油状物である7−ブロモ−4−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−3,4−ジヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−5(2H)−オン(4.30g、収率43%)を得た。1HNMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm)7.74(d,J=2.4Hz,1H),7.60(dd,J=2.4Hz,8.6Hz,1H),6.96−7.09(m,5H),4.87(br,1H),4.40(t,J=4.5Hz,2H),4.02(q,J=6.9Hz,1H),3.87(dd,J=3.3Hz,13.5Hz,1H),3.62(m,4H),3.25−3.33(m,3H),2.71−2.80(m,4H),2.47−2.49(m,2H)。
工程2:(R)−4−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−7−(ピリダジン−4−イルアミノ)−3,4−ジヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−5(2H)−オン(30a)および(S)−4−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−7−(ピリダジン−4−イルアミノ)−3,4−ジヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−5(2H)−オン(30b)
7−ブロモ−4−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−3,4−ジヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−5(2H)−オン(1.51g、3.5mmol、1.0当量)の1,4−ジオキサン(20mL)における撹拌溶液に、ピリダジン−4−アミン(1.00g、10.5mmol、3.0当量)、固体Cs2CO3(3.42g、10.5mmol、3.0当量)、触媒Pd2(dba)3およびXantPhosを添加した後、得た混合物を窒素ガスの環境下で5時間還流するまで加熱した。反応混合物を乾燥までに濃縮させた後、残留物を水/EAで処理した。有機相をMgSO4で乾燥し、乾燥までに濃縮させた。残留物をカラム・クロマトグラフィー(DCM/MeOH=50/1−20/1)で精製して、浅い黄色の粉末である4−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−7−(ピリダジン−4−イルアミノ)−3,4−ジヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−5(2H)−オン(300mg、収率20%)を得た。ラセミ体をキラルSFCにより2種のエナンチオマー30aおよび30bに分離した。1HNMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm)9.11(s,1H),8.79(d,J=2.4Hz,1H),8.64(d,J=6.1Hz,1H),7.45(d,J=2.8Hz,1H),7.34(dd,J=2.8Hz,8.6,1H),7.03−7.11(m,5H),6.97(dd,J=3.0Hz,6.1,1H),4.87(d,J=4.9Hz,1H),4.38(t,J=4.9Hz,1H),4.01−4.06(m,1H),3.89(dd,J=3.6Hz,13.6,1H),3.64(m,3H),3.34(m,2H),2.71−2.83(m,4H),2.50(m,2H);LC−MS(m/z):446[M+H]+。
調製型分離方法:計器:水SFC200;カラム:DAICEL ChiralPak OD、250×50MmI.D.、10μm;流動相:AがCO2であり、Bがエタノール(0.1%のNH3H2O)である;勾配:B 40%;流速:60mL/min;背圧:100バール;カラム温度:38℃;波長:210nm;循環時間:50min。
実施例8:3−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−6−(オキセタン−3−イルアミノ)キナゾリン−4(3H)−オン(3)
化合物(3)は、6−ブロモ−3,4−ジヒドロキナゾリン−4−オンを原料としてを原料として、実施例1における化合物1に対する方法と類似する方法で合成された。1HNMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm)7.98(s,1H),7.45(d,J=8.8Hz,1H),7.04−7.12(m,5H),6.92−6.95(m,2H),5.06(d,J=5.5Hz,1H),4.88−4.91(m,2H),4.59−4.62(m,1H),4.35−4.45(m,3H),4.04−4.06(m,1H),3.55−3.69(m,3H),2.68−2.82(m,4H),2.53−2.55(m,2H);LC−MS(m/z):407[M+H]+。
実施例9:2−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−7−(オキセタン−3−イルアミノ)イソキノリン−1(2H)−オン(4)
化合物4は、7−ブロモ−1,2−ジヒドロイソキノリン−1−オンを原料として、実施例1における化合物1に対する方法と類似する方法で合成された。1HNMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm)7.41(d,J=8.6Hz,1H),7.00−7.12(m,7H),6.79(d,J=6.2Hz,1H),6.41(d,J=7.3Hz,1H),4.88−4.91(m,3H),4.59−4.63(m,1H),4.44(t,J=6.0Hz,1H),4.36(dd,J=3.2Hz,13.2Hz,1H),4.10(brs,1H),3.53−3.69(m,3H),2.69−2.83(m,4H),2.50−2.52(m,2H);LC−MS(m/z):406[M+H]+。
実施例10:6−クロロ−2−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−7−((1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(26)
化合物26は、7−ブロモ−6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−1−オンおよび1−メチル−1H−ピラゾール−4−アミンを原料として、実施例1における化合物1に対する方法と類似する方法で合成された。1HNMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm)7.66(s,1H),7.35(s,1H),7.25(s,2H),7.02−7.09(m,5H),4.79(brs,1H),4.00−4.03(m,1H),3.84(s,3H),3.72−3.76(m,1H),3.54−3.64(m,4H),3.13−3.18(m,1H),2.71−2.82(m,6H),2.45−2.49(m,2H);LC−MS(m/z):466[M+H]+。
実施例11:(R)−2−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−7−((1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(12a)および(S)−2−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−7−((1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(12b)
化合物12aおよび12bは、7−ブロモ−2−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(I−1)および1−メチル−1H−ピラゾール−4−アミンを原料として、実施例7における化合物30aおよび30bに対する方法と類似する方法で合成された。1HNMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm)7.60(s,1H),7.53(s,1H),7.26−7.28(m,2H),7.01−7.10(m,5H),6.83−6.86(m,1H),4.81(brs,1H),4.02(brs,1H),3.78(s,3H),3.74−3.77(m,1H),3.52−3.65(m,5H),3.18−3.24(m,2H),2.67−2.81(m,6H),2.50−2.51(m,2H);LC−MS(m/z):432[M+H]+。
実施例12:(R)−2−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−7−(ピリダジン−4−イルアミノ)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(28a)および(S)−2−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−7−(ピリダジン−4−イルアミノ)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(28b)
化合物28aおよび28bは、7−ブロモ−2−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(I−1)およびピリダジン−4−アミンを原料として、実施例7における化合物30aおよび30bに対する方法と類似する方法で合成された。1HNMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm)9.22(s,1H),8.81(d,J=2.9Hz,1H),8.68(d,J=6.1Hz,1H),7.70(d,J=2.2Hz,1H),7.29−7.37(m,2H),7.02−7.10(m,5H),4.83(d,J=5.0Hz,1H),4.05(m,1H),3.77−3.82(m,1H),3.61−3.72(m,4H),3.24−3.29(m,2H),2.92−2.99(m,2H),2.69−2.80(m,5H);LC−MS(m/z):430[M+H]+。
実施例13:(R)−4−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−7−((1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ)−3,4−ジヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−5(2H)−オン(29a)および(S)−4−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−7−((1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ)−3,4−ジヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−5(2H)−オン(29b)
化合物29aおよび29bは、1−メチル−1H−ピラゾール−4−アミンを原料として、実施例7における化合物30aおよび30bに対する方法と類似する方法で合成された。1HNMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm)7.59(s,1H),7.44(s,1H),7.27(s,1H),7.02−7.09(m,4H),6.81−6.90(m,3H),4.84(s,1H),4.20−4.22(m,2H),3.99−4.03(m,1H),3.79−2.87(m,4H),3.62(s,2H),3.51−3.52(m,1H),3.21−3.27(m,2H),2.72−2.80(m,4H),2.55(m,2H);LC−MS(m/z):448[M+H]+。
実施例14:(R)−7−ブロモ−4−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−3,4−ジヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−5(2H)−オン、および(S)−7−ブロモ−4−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−3,4−ジヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−5(2H)−オン
下記の方法では、キラルSFCにより2種のエナンチオマーを分離し、Mosher法で各種のエナンチオマーの絶対構成を確定する。
分析型分離方法:計器:水UPLC;カラム:Daicel ChiralcelIC、2.1×150MmI.D.、3μm;流動相:AがCO2であり、Bがエタノール(0.1% DEA)である;勾配:B 30%;流速:1mL/min;背圧:1500 psi;カラム温度:40℃;波長:220nm。
調製型分離方法:計器:水SFC200;カラム:Daicel ChiralcelIC、250×30MmI.D.、5μm;流動相:AがCO2であり、Bがエタノール(0.1%nH3H20)である;勾配:B 35%;流速:70mL/min;背圧:100バール;カラム温度:38℃;波長:210nm;循環時間:14min。
実施例15:7−((1−アセチルアゼチジン−3−イル)アミノ)−2−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(6)
化合物6は、1−(3−アミノアゼチジン−1−イル)エタン−1−オンを原料として、実施例1における化合物1に対する方法と類似する方法で合成された。LC−MS(m/z):449[M+H]+。
実施例16:7−(シクロブチルアミノ)−2−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(7)
化合物7は、シクロブチルアミンを原料として、実施例1における化合物1に対する方法と類似する方法で合成された。LC−MS(m/z):407[M+H]+。
実施例17:(S)−2−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−7−((1−(メチルスルホニル)アゼチジン−3−イル)アミノ)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(8)
化合物8は、1−メタンスルホニルアゼチジン−3−アミンおよび(S)−7−ブロモ−2−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オンを原料として、実施例1における化合物1に対する方法と類似する方法で合成された。1HNMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm)7.02−7.09(m,6H),6.65(d,J=6.2Hz,1H),6.37(d,J=6.8Hz,1H),4.82(brs,1H),4.16−4.26(m,3H),4.03(brs,1H),3.53−3.79(m,7H),3.19−3.25(m,1H),3.03(s,3H),2.72−2.97(m,6H),2.48−2.49(m,2H);LC−MS(m/z):485[M+H]+。
実施例18:(S)−2−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−7−((1−メチルアゼチジン−3−イル)アミノ)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(9)
化合物9は、1−メチルアゼチジン−3−アミンおよび(S)−7−ブロモ−2−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オンを原料として、実施例1における化合物1に対する方法と類似する方法で合成された。LC−MS(m/z):421[M+H]+。
実施例19:2−((S)−3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−7−(((S)−テトラヒドロフラン−3−イル)アミノ)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(10)
化合物10は、(3S)−オキソラン−3−アミンおよび(S)−7−ブロモ−2−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オンを原料として、実施例1における化合物1に対する方法と類似する方法で合成された。1HNMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm)6.98−7.10(m,6H),6.68(dd,J=2.4Hz,8.1Hz,1H),5.89(d,J=6.3Hz,1H),4.83(brs,1H),3.96−4.02(m,2H),3.57−3.89(m,9H),3.21−3.24(m,1H),2.73−2.80(m,6H),2.48−2.50(m,2H),2.13−2.18(m,1H),1.65−1.74(m,1H);LC−MS(m/z):422[M+H]+。
実施例20:2−((S)−3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−7−(((R)−テトラヒドロフラン−3−イル)アミノ)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(11)
化合物11は、(3R)−オキソラン−3−アミンおよび(S)−7−ブロモ−2−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オンを原料として、実施例1における化合物1に対する方法と類似する方法で合成された。1HNMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm)6.98−7.10(m,6H),6.68(dd,J=2.4Hz,8.2Hz,1H),5.89(d,J=6.4Hz,1H),4.82(brs,1H),3.96−4.02(m,2H),3.49−3.89(m,9H),3.21−3.24(m,1H),2.73−2.80(m,6H),2.48−2.50(m,2H),2.13−2.18(m,1H),1.73−1.74(m,1H);LC−MS(m/z):422[M+H]+。
実施例21:2−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−7−((1−(オキセタン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(22)
化合物22は、1−(オキセタン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−アミンを原料として、実施例1における化合物1に対する方法と類似する方法で合成された。1HNMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm)7.80(s,1H),7.65(s,1H),7.47(s,1H),7.31(s,1H),7.04−7.09(m,5H),6.90(s,1H),5.54(brs,1H),4.80−4.91(m,5H),4.03(brs,1H),3.62−3.75(m,5H),3.24−3.33(m,2H),2.72−2.80(m,5H),2.50(brs,2H);LC−MS(m/z):474[M+H]+。
実施例22:2−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−7−((1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(23)
化合物23は、1−メチル−1H−ピラゾール−3−アミンを原料として、実施例1における化合物1に対する方法と類似する方法で合成された。1HNMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm)8.45(s,1H),7.79(s,1H),7.59(m,2H),7.10(m,5H),5.75(s,1H),4.85(brs,1H),4.05(brs,1H),3.65−3.74(m,8H),3.34(m,1H),2.82(m,6H),2.51(m,2H);LC−MS(m/z):432[M+H]+。
実施例23:2−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−7−((1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(25)
化合物25は、1−(オキサン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−アミンを原料として、実施例1における化合物1に対する方法と類似する方法で合成された。1HNMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm)7.69(s,1H),7.54(s,1H),7.33(s,1H),7.28(s,1H),7.02−7.08(m,5H),6.85−6.86(m,1H),4.81(brs,1H),4.34(brs,1H),3.94−4.01(m,3H),3.73−3.76(m,1H),3.45−3.63(m,6H),3.22−3.23(m,1H),2.72−2.79(m,6H),2.49(m,2H),1.95(brs,4H);LC−MS(m/z):502[M+H]+。
実施例24:2−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−7−((1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)アミノ)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(27)
化合物27は、4−アミノ−1−メチル−1,2−ジヒドロピリジン−2−オンを原料として、実施例1における化合物1に対する方法と類似する方法で合成された。1HNMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm)8.73(s,1H),7.68(s,1H),7.45(d,J=7.4Hz,1H),7.06−7.26(m,6H),5.89−5.91(m,1H),5.72(s,1H),4.94(brs,1H),4.09(brs,1H),3.59−3.79(m,5H),3.26−3.29(m,4H),2.79−2.94(m,7H),2.50−2.58(m,1H);LC−MS(m/z):459[M+H]+。
実施例25:6−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−3−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)−7,8−ジヒドロ−1,6−ナフチリジン−5(6H)−オン(18)
化合物18は、オキサン−4−アミンを原料として、実施例4における化合物16に対する方法と類似する方法で合成された。1HNMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm)8.59(s,1H),8.16(s,1H),8.01(s,1H),7.35(m,4H),4.85(brs,1H),4.04(brs,2H),3.30−3.76(m,10H),2.72−3.08(m,6H),2.50(brs,2H),1.85(brm,2H),1.36(brs,2H);LC−MS(m/z):437[M+H]+。
実施例26:3−((1−アセチルピペリジン−4−イル)アミノ)−6−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−7,8−ジヒドロ−1,6−ナフチリジン−5(6H)−オン(19)
化合物19は、1−(4−アミノピペリジン−1−イル)エタン−1−オンを原料として、実施例4における化合物16に対する方法と類似する方法で合成された。LC−MS(m/z):478[M+H]+。
実施例27:6−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−3−((1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ)−7,8−ジヒドロ−1,6−ナフチリジン−5(6H)−オン(20)
化合物20は、1−メチル−1H−ピラゾール−4−アミンを原料として、実施例4における化合物16に対する方法と類似する方法で合成された。1HNMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm)8.11(d,J=2.9Hz,1H),7.68(s,1H),7.44(d,J=2.8Hz,1H),7.32(s,1H),7.01−7.12(m,5H),4.81(d,J=4.9Hz,1H),3.91−4.01(m,1H),3.77(s,3H),3.63−3.75(m,4H),3.20−3.25(m,1H),3.00−3.02(m,1H),2.90−2.94(m,2H),2.67−2.80(m,4H),2.46−2.50(m,2H);LC−MS(m/z):433[M+H]+。
実施例28:4−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−7−(オキセタン−3−イルアミノ)−3,4−ジヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−5(2H)−オン(5)
化合物5は、オキセタン−3−アミンを原料として、実施例7における化合物30aおよび30bに対する方法と類似する方法で合成された。1HNMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm)7.03−7.12(m,4H),6.80(d,J=8.6Hz,1H),6.64(d,J=2.8Hz,1H),6.56(dd,J=2.8Hz,8.6Hz,1H),6.33(d,J=6.6Hz,1H),4.81−4.84(m,3H),4.46−4.51(m,1H),4.37−4.40(m,2H),4.19−4.22(m,2H),4.00−4.04(m,1H),3.86(dd,J=3.5Hz,13.6Hz,1H),3.51−3.57(m,2H),3.50−3.51(m,1H),3.22−3.28(m,1H),2.73−2.81(m,4H),2.50(m,2H);LC−MS(m/z):424[M+H]+。
実施例29:(S)−2−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(13)
化合物13は、1−メチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾール、および(S)−7−ブロモ−2−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オンを原料として、実施例2における化合物14に対する方法と類似する方法で合成された。1HNMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm)8.18(s,1H),8.01(s,1H),7.87(s,1H),7.65(dd,J=1.7Hz,7.8Hz,1H),7.26(d,J=7.9Hz,1H),5.76(brs,1H),4.86(brs,1H),3.81−3.87(m,4H),3.60−3.72(m,4H),3.23−3.28(m,1H),2.91−2.95(m,2H),2.71−2.81(m,4H),2.50−2.51(m,2H);LC−MS(m/z):417[M+H]+。
実施例30:3−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−6−(ピリダジン−4−イルアミノ)キナゾリン−4(3H)−オン(31)
化合物31は、ピリダジン−4−アミンを原料として、実施例8における化合物3に対する方法と類似する方法で合成された。1HNMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm)9.48(s,1H),8.90(d,J=2.4Hz,1H),8.76(d,J=6.1Hz,1H),8.20(s,1H),7.92(s,1H),7.69(s,2H),7.18(dd,J=3.0Hz,6.1Hz,1H),7.03−7.12(m,4H),5.11(d,J=5.5Hz,1H),4.39(dd,J=3.0Hz,13.4Hz,1H),4.09−4.10(m,1H),3.59−3.71(m,3H),2.67−2.81(m,4H),2.57−2.58(m,2H);LC−MS(m/z):429[M+H]+。
実施例31:2−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−7−(ピリダジン−4−イルアミノ)イソキノリン−1(2H)−オン(32)
化合物32は、ピリダジン−4−アミンを原料として、実施例9における化合物4に対する方法と類似する方法で合成された。1HNMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm)9.48(s,1H),8.90(d,J=2.4Hz,1H),8.73(d,J=6.1Hz,1H),8.02(d,J=2.3Hz,1H),7.68(d,J=8.6Hz,1H),7.59(dd,J=2.4Hz,8.5Hz,1H),7.34(d,J=7.4Hz,1H),7.15(dd,J=3.0Hz,6.1Hz,1H),7.03−7.12(m,4H),6.58(d,J=7.4Hz,1H),4.95(d,J=5.5Hz,1H),4.39(dd,J=3.0Hz,13.4Hz,1H),4.13(m,1H),3.57−3.70(m,3H),2.73−2.83(m,4H),2.54−2.55(m,2H);LC−MS(m/z):428[M+H]+。
実施例32:2−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−7−(ピリダジン−4−イルアミノ)フタラジン−1(2H)−オン(33)
工程1:3,6−ジブロモイソベンゾフラン−1(3H)−オン
6−ブロモイソベンゾフラン−1(3H)−オン(2.00g、9.40mmol、1.0当量)のクロロホルム(20mL)における撹拌溶液にN−ブロモスクシンイミド(NBS、1.92g、10.8mmol、1.15当量)および2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)(AIBN、154mg、0.94mmol、0.1当量)を添加した後、得た混合物を60℃までに加熱し、2.5時間持続した。反応混合物を飽和NaHCO3で洗浄した後、塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、乾燥までに濃縮させた。残留物をカラム・クロマトグラフィー(PE/EtOAc=10/1)で精製して、白色の固体である3,6−ジブロモイソベンゾフラン−1(3H)−オン(2.00g、収率73%)を得た。
工程2:7−ブロモフタラジン−1(2H)−オン
氷水浴の温度下で、3,6−ジブロモイソベンゾフラン−1(3H)−オン(2.00g、6.85mmol、1.0当量)のエタノール(20mL)における撹拌溶液に、ヒドラジン水和物(85%、1.71g、34.2mmol、5.0当量)を添加した後、得た混合物を、2時間還流するまで加熱した。反応混合物を環境温度までに冷却させ、冷水で希釈した。ろ過して沈殿物を収集して、白色の固体である7−ブロモフタラジン−1(2H)−オン(1.50g、収率97%)を得た。
工程3:7−ブロモ−2−(エチレンオキシド−2−イルメチル)フタラジン−1(2H)−オン
7−ブロモフタラジン−1(2H)−オン(1.00g、4.44mmol、1.0当量)のDMF(10mL)における撹拌溶液に、2−(クロロメチル)−エチレンオキシド(1.24g、13.3mmol、3.0当量)およびCs2CO3(4.35g、13.3mmol、3.0当量)を添加した後、得た混合物を90℃までに加熱し、0.5時間持続した。反応混合物を冷水で希釈してEAで抽出した。有機相を水で2回洗浄した後、塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、乾燥までに濃縮させた。得た残留物をさらに精製せずにそのまま次の工程に用いた。
工程4:7−ブロモ−2−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)フタラジン−1(2H)−オン
7−ブロモ−2−(エチレンオキシド−2−イルメチル)フタラジン−1(2H)−オン(1.25g、4.44mmol、1.0当量)のエタノール(20mL)における撹拌溶液に、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン(0.89g、6.66mmol、1.5当量)を添加した後、得た混合物を4時間還流するまで加熱した。反応混合物を乾燥までに濃縮させた後、残留物をカラム・クロマトグラフィー(DCM/MeOH=100/1−50/1)で精製して、浅い黄色の油状物である7−ブロモ−2−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−フタラジン−1(2H)−オン(1.00g、収率56%)を得た。
工程5:2−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−7−(ピリダジン−4−イルアミノ)フタラジン−1(2H)−オン(33)
化合物33は、ピリダジン−4−アミンおよび7−ブロモ−2−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)フタラジン−1(2H)−オンを原料として、実施例1における化合物1に対する方法と類似する方法で合成された。1HNMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm)9.74(s,1H),8.98(d,J=2.7Hz,1H),8.85(d,J=6.0Hz,1H),8.34(s,1H),7.95(d,J=2.1Hz,1H),7.90(d,J=8.6Hz,1H),7.74(dd,J=2.3Hz,8.6Hz,1H),7.33(dd,J=3.0Hz,6.1Hz,1H),7.00−7.08(m,4H),4.84(d,J=5.0Hz,1H),4.12−4.28(m,3H),3.60(m,2H),2.57−2.74(m,6H);LC−MS(m/z):429[M+H]+。
実施例33:2−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−4,4−ジメチル−7−(ピリダジン−4−イルアミノ)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(34)
化合物34は、ピリダジン−4−アミンを原料として、実施例3における化合物15に対する方法と類似する方法で合成された。1HNMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm)9.24(s,1H),8.82(d,J=2.4Hz,1H),8.68(d,J=6.1Hz,1H),7.73(s,1H),7.41(s,2H),7.02−7.11(m,5H),4.76(d,J=4.0Hz,1H),4.04−4.06(m,1H),3.82(dd,J=4.2Hz,13.5Hz,1H),3.64(s,2H),3.53(d,J=12.6Hz,1H),3.42(d,J=12.6Hz,1H),3.24−3.29(m,1H),2.73−2.81(m,4H),2.55(m,2H),1.28(s,6H);LC−MS(m/z):458[M+H]+。
実施例34:2’−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−7’−(ピリダジン−4−イルアミノ)−2’,3’−ジヒドロ−1’H−スピロ[シクロプロパン−1,4’−イソキノリン]−1’−オン(35)
工程1:(1−(4−ブロモフェニル)シクロプロピル)メチルアミン
氷水浴の温度下で、1−(4−ブロモフェニル)シクロプロパン−1−ホルモニトリル(1.00g、4.50mmol、1.0当量)のトルエン(10mL)における撹拌溶液に、BH3のTHF(1n、22.5mmol、5.0当量)における溶液を添加した後、得た混合物を4時間還流するまで加熱した。反応混合物を乾燥までに濃縮させ、メタノールで処理した。得た混合物を還流するまで加熱し、更なる0.5時間持続した。反応混合物を乾燥までに濃縮させ、DCMおよび水で処理した。有機相を分離し、水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、乾燥までに濃縮させた。残留物をカラム・クロマトグラフィー(DCM/MeOH=20/1)で精製して、浅い黄色の油状物である(1−(4−ブロモフェニル)シクロプロピル)メチルアミン(0.70g、収率69%)を得た。
工程2:2−((((1−(4−ブロモフェニル)シクロプロピル)メチル)カルバモイル)オキシ)安息香酸メチル
(1−(4−ブロモフェニル)シクロプロピル)メチルアミン(0.70g、3.10mmol、1.2当量)のTHF(10mL)における撹拌溶液に、2,2’−(カルボニルビス(オキシ))ジ安息香酸ジメチル(0.85g、2.58mmol、1.0当量)を添加した後、得た混合物を環境温度で5時間撹拌した。反応混合物を乾燥までに濃縮させた後、残留物をカラム・クロマトグラフィー(PE/EA=5/1−3/1)で精製して、無色の油状物である2−((((1−(4−ブロモフェニル)シクロプロピル)メチル)カルバモイル)オキシ)安息香酸メチル(1.00g、収率96%)を得た。
工程3:7’−ブロモ−2’,3’−ジヒドロ−1’H−スピロ[シクロプロパン−1,4’−イソキノリン]−1’−オン
氷水浴の温度下で、2−((((1−(4−ブロモフェニル)シクロプロピル)メチル)カルバモイル)オキシ)安息香酸エステル(1.00g、2.47mmol、1.0当量)のDCM(20mL)における撹拌溶液に、TfOH(1.81g、12.4mmol、5.0当量)を添加した後、得た混合物をさらに0.5時間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、pH=7〜8までに飽和Na2CO3で処理した。混合物をDCMで抽出し、MgSO4で乾燥し、乾燥までに濃縮させた。残留物をカラム・クロマトグラフィー(PE/EA=1/1)で精製して、白色の固体である7’−ブロモ−2’,3’−ジヒドロ−1’H−スピロ[シクロプロパン−1,4’−イソキノリン]−1’−オン(285mg、収率46%)を得た。
工程4:2’−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−7’−(ピリダジン−4−イルアミノ)−2’,3’−ジヒドロ−1’H−スピロ[シクロプロパン−1,4’−イソキノリン]−1’−オン(35)
化合物35は、ピリダジン−4−アミンを原料として、実施例3における化合物15に対する方法と類似する方法で合成された。1HNMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm)9.21(s,1H),8.81(d,J=2.6Hz,1H),8.68(d,J=6.1Hz,1H),7.75(d,J=2.4Hz,1H),7.34(dd,J=2.4Hz,8.3Hz,1H),7.02−7.11(m,6H),4.79(d,J=4.5Hz,1H),4.04−4.06(m,1H),3.81(dd,J=4.1Hz,13.6Hz,1H),3.64(s,2H),3.52(dd,J=12.8Hz,38.4Hz,2H),3.21−3.27(m,1H),2.73−2.81(m,4H),2.50(m,2H),1.03(d,J=4.7Hz,4H);LC−MS(m/z):456[M+H]+。
実施例35:(R)−4−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−7−(ピリミジン−5−イルアミノ)−3,4−ジヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−5(2H)−オン(36)
化合物36は、ピリミジン−5−アミンおよび(R)−7−ブロモ−4−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−3,4−ジヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−5(2H)−オンを原料として、実施例7における化合物30aに対する方法と類似する方法で合成された。1HNMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm)8.63(s,1H),8.52(s,1H),8.49(s,2H),7.35(d,J=2.8Hz,1H),7.26(dd,J=2.9Hz,8.6Hz,1H),7.03−7.10(m,4H),6.99(d,J=8.6Hz,1H),4.86(d,J=5.5Hz,1H),4.34(t,J=5.0Hz,2H),4.02−4.04(m,1H),3.88(dd,J=3.5Hz,13.5Hz,1H),3.61−3.63(m,4H),2.67−2.81(m,4H),2.54−2.55(m,2H);LC−MS(m/z):446[M+H]+。
実施例36:(R)−4−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−7−(ピリミジン−4−イルアミノ)−3,4−ジヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−5(2H)−オン(37)
化合物37は、ピリミジン−4−アミンおよび(R)−7−ブロモ−4−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−3,4−ジヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−5(2H)−オンを原料として、実施例7における化合物30aに対する方法と類似する方法で合成された。1HNMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm)9.62(s,1H),8.60(s,1H),8.25(d,J=5.9Hz,1H),7.91(d,J=2.6Hz,1H),7.75(dd,J=2.7Hz,8.6Hz,1H),7.04−7.10(m,4H),7.00(d,J=8.7Hz,1H),6.74(d,J=5.9Hz,1H),4.88(brs,1H),4.33−4.36(m,2H),4.01−4.06(m,1H),3.85−4.95(m,1H),3.61−3.63(m,4H),2.67−2.81(m,4H),2.54−2.55(m,2H);LC−MS(m/z):446[M+H]+。
実施例37:(R)−4−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−7−(ピラジン−2−イルアミノ)−3,4−ジヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−5(2H)−オン(38)
化合物38は、ピラジン−2−アミン、および(R)−7−ブロモ−4−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−3,4−ジヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−5(2H)−オンを原料として、実施例7における化合物30aに対する方法と類似する方法で合成された。1HNMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm)9.53(s,1H),8.19(dd,J=1.4Hz,1H),8.10(dd,J=1.4Hz,2.8Hz,1H),7.96(d,J=2.8Hz,1H),7.90(d,J=2.8Hz,1H),7.75(dd,J=2.8Hz,8.8Hz,1H),7.04−7.11(m,4H),6.99(d,J=8.7Hz,1H),4.87(d,J=4.7Hz,1H),4.32(t,J=5.1Hz,2H),4.01−4.06(m,1H),3.85−4.95(m,1H),3.61−3.63(m,4H),2.67−2.81(m,4H),2.55(m,2H);LC−MS(m/z):446[M+H]+。
実施例38:(R)−4−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−7−(ピリダジン−3−イルアミノ)−3,4−ジヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−5(2H)−オン(39)
化合物39は、ピリダジン−3−アミン、および(R)−7−ブロモ−4−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−3,4−ジヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−5(2H)−オンを原料として、実施例7における化合物30aに対する方法と類似する方法で合成された。
1HNMR(400MHz,DMSO−d
6)δ(ppm)9.30(s,1H),8.65(dd,J=1.3Hz,4.4Hz,1H),8.04(d,J=2.8Hz,1H),7.89(dd,J=2.8Hz,8.8Hz,1H),7.42(dd,J=4.4Hz,9.0Hz,1H),7.04−7.10(m,5H),7.00(d,J=8.7Hz,1H),4.87(d,J=4.6Hz,1H),4.33(t,J=5.6Hz,2H),4.04−4.05(m,1H),3.85−4.95(m,1H),3.61−3.63(m,4H),2.67−2.81(m,4H),2.55(m,2H);LC−MS(m/z):446[M+H]
+。
実施例39:(R)−4−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−7−((1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)アミノ)−3,4−ジヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−5(2H)−オン(40)
化合物40は、4−アミノ−1−メチルピリジン−2(1H)−オン、および(R)−7−ブロモ−4−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−3,4−ジヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−5(2H)−オンを原料として、実施例7における化合物30aに対する方法と類似する方法で合成された。1HNMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm)8.59(s,1H),7.43(d,J=7.5Hz,1H),7.40(d,J=2.8Hz,1H),7.23(dd,J=2.8Hz,8.6Hz,1H),7.00−7.10(m,5H),5.86(dd,J=2.6Hz,7.5Hz,1H),5.65(d,J=2.4Hz,1H),4.86(d,J=4.6Hz,1H),4.36(t,J=4.9Hz,2H),4.03−4.08(m,1H),3.87−3.90(m,1H),3.63(m,4H),3.28(s,3H),2.80−2.81(m,4H);LC−MS(m/z):475[M+H]+。
実施例40:(R)−4−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−7−((1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)アミノ)−3,4−ジヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−5(2H)−オン(41)
化合物41は、1−メチル−1H−ピラゾール−5−アミン、および(R)−7−ブロモ−4−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−3,4−ジヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−5(2H)−オンを原料として、実施例7における化合物30aに対する方法と類似する方法で合成された。1HNMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm)7.97(s,1H),7.34(s,1H),7.05−7.10(m,4H),6.88−6.92(m,2H),5.94(s,1H),4.83(s,1H),4.27(m,2H),4.01−4.04(m,1H),3.84−3.88(m,1H),3.65(s,3H),3.56(m,2H),3.25(m,1H),2.67−2.81(m,4H),2.55(m,2H);LC−MS(m/z):448[M+H]+。
実施例41:(R)−4−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−7−((5−メチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)アミノ)−3,4−ジヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−5(2H)−オン(42)
化合物42は、5−メチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−アミン、および(R)−7−ブロモ−4−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−3,4−ジヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−5(2H)−オンを原料として、実施例7における化合物30aに対する方法と類似する方法で合成された。1HNMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm)10.33(s,1H),7.80(d,J=2.6Hz,1H),7.61(dd,J=2.7Hz,8.7Hz,1H),7.00−7.10(m,5H),4.88(m,1H),4.32(m,2H),4.02−4.04(m,1H),3.87−3.91(m,1H),3.58−3.65(m,4H),2.74−2.82(m,4H),2.40(s,3H);LC−MS(m/z):450[M+H]+。
実施例42:4−((R)−3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−7−((1−メチル−5−オキソピロリジン−3−イル)アミノ)−3,4−ジヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−5(2H)−オン(43)
化合物43は、4−アミノ−1−メチルピロリジン−2−オン、および(R)−7−ブロモ−4−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−3,4−ジヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−5(2H)−オンを原料として、実施例7における化合物30aに対する方法と類似する方法で合成された。
1HNMR(400MHz,DMSO−d
6)δ(ppm)7.05−7.10(m,4H),6.81(d,J=8.0Hz,1H),6.73(s,1H),6.67(d,J=8.0Hz,1H),5.96(brs,1H),4.87(brs,1H),4.21(m,2H),4.01(m,2H),3.88(m,1H);LC−MS(m/z):465[M+H]
+。
実施例43:4−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−1−メチル−7−(ピリダジン−4−イルアミノ)−3,4−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−2,5−ジオン(44)
工程1:6−ブロモ−2H−ベンゾ[d][1,3]オキサジン−2,4(1H)−ジオン
2−アミノ−5−ブロモ安息香酸(2.16g、10.0mmol、3.0当量)のTHF(20mL)における撹拌溶液に、トリホスゲン(1.04g、3.50mmol、1.05当量)のTHF(10mL)における溶液を添加した後、得た混合物を環境温度で4時間撹拌した。反応混合物を冷水で希釈し、ろ過して沈殿物を収集した。得た固体をDCMで洗浄し、乾燥させて、灰白色の固体である6−ブロモ−2H−ベンゾ[d][1,3]オキサジン−2,4(1H)−ジオン(1.63g、収率68%)を得た。
工程2:6−ブロモ−1−メチル−2H−ベンゾ[d][1,3]オキサジン−2,4(1H)−ジオン
氷水浴の温度下で、6−ブロモ−2H−ベンゾ[d][1,3]オキサジン−2,4(1H)−ジオン(1.63g、6.73mmol、1.0当量)のDMF(15mL)における撹拌溶液に、NaH(60%、0.82g、8.07mmol、1.2当量)を添加した後、得た混合物をさらに15min撹拌した。MeI(0.5mL、7.41mmol、1.1当量)を添加した後、得た混合物を環境温度で2時間撹拌した。反応混合物を冷水で希釈し、濾過して沈殿物を収集した。得た固体を水で洗浄した後、混合PE/EtOAc(10/1)で洗浄し、乾燥させて、灰白色の固体である6−ブロモ−1−メチル−2H−ベンゾ[d][1,3]オキサジン−2,4(1H)−ジオン(1.50g、収率84%)を得た。
工程3:7−ブロモ−1−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−2,5−ジオン
6−ブロモ−1−メチル−2H−ベンゾ[d][1,3]オキサジン−2,4(1H)−ジオン(1.50g、5.86mmol、1.0当量)およびグリシン(0.48g、6.45mmol、1.1当量)のDME(12mL)と水(4mL)の混合溶媒における撹拌溶液に、TEA(2.4mL、17.6mmol、3.0当量)を添加した後、得た混合物を60℃までに加熱し、4時間持続した。反応混合物を乾燥までに濃縮させ、AcOH(15mL)で処理した後、得た混合物を還流するまで加熱し、更なる4時間持続した。反応混合物を乾燥までに濃縮させた後、残留物をDCMおよび水で処理した。有機相を塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、乾燥までに濃縮させた。残留物をカラム・クロマトグラフィー(DCM/MeOH=20/1)で精製して、白色の固体である7−ブロモ−1−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−2,5−ジオン(0.64g、収率41%)を得た。
工程4:4−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−1−メチル−7−(ピリダジン−4−イルアミノ)−3,4−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−2,5−ジオン(44)
化合物44は、ピリダジン−4−アミンおよび7−ブロモ−1−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−2,5−ジオンを原料として、実施例7における化合物30aに対する方法と類似する方法で合成された。1HNMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm)8.94(s,1H),8.77(d,J=6.1Hz,1H),7.74(d,J=2.6Hz,1H),7.42−7.46(m,2H),7.24(d,J=8.7Hz,1H),7.01−7.15(m,5H),4.07−4.22(m,3H),3.82−3.85(m,2H),3.63−3.67(m,1H),3.38−3.41(m,4H),2.91−2.96(m,3H),2.75−2.77(m,1H),2.52−2.64(m,2H);LC−MS(m/z):473[M+H]+。
実施例44:4−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−1−メチル−7−(ピリダジン−4−イルアミノ)−1,2,3,4−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−5−オン(45)
工程1:(2−(5−ブロモ−2−フルオロベンゾイルアミノ)エチル)(メチル)tert−ブチルカルバメート
5−ブロモ−2−フルオロ安息香酸(6.37g、29.1mmol、1.0当量)および(2−アミノエチル)(メチル)tert−ブチルカルバメート(7.60g、43.7mmol、1.5当量)のDCM(100mL)における撹拌溶液に、EDCI(11.12g、58.2mmol、2.0当量)を添加してから、DIPEA(11.27g、87.2mmol、3.0当量)を添加した後、得た混合物を環境温度で3時間撹拌した。反応混合物を水で洗浄し、0.1NのNHCl溶液で洗浄し、塩水で洗浄した後、MgSO4で乾燥させ、乾燥までに濾過した。残留物をカラム・クロマトグラフィー(PE/EtOAc=3/1)で精製して、灰白色の固体である(2−(5−ブロモ−2−フルオロベンゾイルアミノ)エチル)(メチル)tert−ブチルカルバメート(4.20g、収率38%)を得た。
工程2:5−ブロモ−2−フルオロ−N−(2−(メチルアミノ)エチル)ベンズアミド
氷水浴の温度下で、(2−(5−ブロモ−2−フルオロベンゾイルアミノ)エチル)(メチル)tert−ブチルカルバメート(4.25g、11.3mmol、1.0当量)のDCM(40mL)における撹拌溶液にTFA(10mL)を添加した後、得た混合物を環境温度で3時間撹拌した。反応混合物を乾燥までに濃縮させ、并をDCMおよび水で処理した。pH=7〜8までに、混合物を1NのNaOH溶液で処理した。有機相を塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、乾燥までに濃縮させて、浅い黄色の油状物である5−ブロモ−2−フルオロ−N−(2−(メチルアミノ)エチル)ベンズアミド(3.00g、収率97%)を得た。
工程3:7−ブロモ−1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−5−オン
5−ブロモ−2−フルオロ−N−(2−(メチルアミノ)エチル)ベンズアミド(1.40g、5.10mmol、1.0当量)のDMSO(30mL)における撹拌溶液に、固体K2CO3(2.11g、15.3mmol、3.0当量)を添加した後、得た混合物を110℃までに加熱し、24時間持続した。反応を冷水で希釈し、EtOAcで抽出した。水で有機相を洗浄してから、塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、乾燥までに濃縮させた。残留物をカラム・クロマトグラフィー(DCM/MeOH=100/1)で精製して、黄色の油状物である7−ブロモ−1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−5−オン(270mg、収率21%)を得た。
工程4:4−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−1−メチル−7−(ピリダジン−4−イルアミノ)−1,2,3,4−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−5−オン(45)
化合物45は、ピリダジン−4−アミン、および7−ブロモ−1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−5−オンを原料として、実施例7における化合物30aに対する方法と類似する方法で合成された。1HNMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm)8.98(s,1H),8.75(d,J=2.5Hz,1H),8.62(d,J=6.1Hz,1H),7.25−7.31(m,2H),7.03−7.13(m,4H),6.85−6.96(m,2H),4.83(d,J=4.4Hz,1H),4.02−4.03(m,1H),3.84(dd,J=4.0Hz,13.4Hz,1H),3.64(s,2H),3.49−3.52(m,2H),3.26−3.29(m,3H),2.73−2.81(m,7H),2.50(m,2H);LC−MS(m/z):459[M+H]+。
実施例45:4−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−7−(ピリダジン−4−イルアミノ)−3,4−ジヒドロピリド[3,2−f][1,4]オキサゼピン−5(2H)−オン(47)
工程1:2−((4−メトキシベンジル)アミノ)エタン−1−オール
4−メトキシベンズアルデヒド(93.00g、0.68Mol、1.0当量)のメタノール(930mL)における撹拌溶液に、2−アミノエタン−1−オール(45.69g、0.75Mol、1.1当量)および触媒MgSO4を添加した後、得た混合物を環境温度で1時間撹拌した。氷水浴の温度下で固体naBH3CN(85.46g、1.36mmol、2.0当量)をパッチで添加した後、得た混合物を環境温度で一晩撹拌した。反応混合物を乾燥までに濃縮させた後、残留物を水で処理した。混合物をDCMで3回抽出し、MgSO4で乾燥し、乾燥までに濃縮させた。残留物をカラム・クロマトグラフィー(DCM/MeOH=5/1)で精製して、無色の油状物である2−((4−メトキシベンジル)アミノ)エタン−1−オール(32.00g、収率26%)を得た。
工程2:5−ブロモ−2−フルオロ−N−(2−ヒドロキシエチル)−N−(4−メトキシベンジル)ニコチンアミド
5−ブロモ−2−フルニコチン酸(14.56g、66.2mmol、1.2当量)、および2−((4−メトキシベンジル)アミノ)エタン−1−オール(10.00g、55.2mmol、1.0当量)のDCM(200mL)における撹拌溶液に、EDCI(12.66g、66.2mmol、1.2当量)を添加した後、得た混合物を環境温度で5時間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、DCMで抽出した。有機相をMgSO4で乾燥し、乾燥までに濃縮させた。残留物をカラム・クロマトグラフィー(PE/EA=3/1)で精製して、無色の油状物である5−ブロモ−2−フルオロ−N−(2−ヒドロキシエチル)−N−(4−メトキシベンジル)ニコチンアミド(7.00g、収率33%)を得た。
工程3:7−ブロモ−4−(4−メトキシベンジル)−3,4−ジヒドロピリド[3,2−f][1,4]オキサゼピン−5(2H)−オン
氷水浴の温度下で、5−ブロモ−2−フルオロ−N−(2−ヒドロキシエチル)−N−(4−メトキシベンジル)ニコチンアミド(7.00g、18.3mmol、1.0当量)のDMF(40mL)における撹拌溶液に、NaH(60%、1.46g、36.5mmol、2.0当量)を添加した後、得た混合物を環境温度で一晩撹拌した。反応混合物を冷水でクエンチし、EAで抽出した。水で有機相を洗浄し、MgSO4で乾燥し、乾燥までに濃縮させた。残留物をカラム・クロマトグラフィー(PE/EA=6/1)で精製して、黄色の油状物である7−ブロモ−4−(4−メトキシベンジル)−3,4−ジヒドロピリド[3,2−f][1,4]オキサゼピン−5(2H)−オン(2.00g、収率30%)を得た。
工程4:7−ブロモ−3,4−ジヒドロピリド[3,2−f][1,4]オキサゼピン−5(2H)−オン
氷水浴の温度下で、7−ブロモ−4−(4−メトキシベンジル)−3,4−ジヒドロピリド[3,2−f][1,4]オキサゼピン−5(2H)−オン(2.00g、5.49mmol、1.0当量)のMeCN(10mL)と(10mL)の混合溶媒における撹拌溶液に、固体CAN(9.03g、16.5mmol、3.0当量)を添加した後、得た混合物をさらに1時間撹拌した。反応混合物を飽和NaClで希釈し、EAで抽出した。水で有機相を洗浄し、MgSO4で乾燥し、乾燥までに濃縮させた。残留物をカラム・クロマトグラフィー(PE/EA=1/1)で精製して、黄色の油状物である7−ブロモ−3,4−ジヒドロピリド[3,2−f][1,4]オキサゼピン−5(2H)−オン(300mg、収率23%)を得た。
工程5:4−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−7−(ピリダジン−4−イルアミノ)−3,4−ジヒドロピリド[3,2−f][1,4]オキサゼピン−5(2H)−オン(47)
化合物47は、ピリダジン−4−アミン、および7−ブロモ−3,4−ジヒドロピリド[3,2−f][1,4]オキサゼピン−5(2H)−オンを原料として、実施例7における化合物30aに対する方法と類似する方法で合成された。1HNMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm)9.29(s,1H),8.83(d,J=2.6Hz,1H),8.68(d,J=6.0Hz,1H),8.33(d,J=2.9Hz,1H),8.03(d,J=2.9Hz,1H),6.98−7.11(m,5H),4.92(brs,1H),4.53(t,J=4.5Hz,2H),4.06(m,1H),3.90(dd,J=3.5Hz,13.6Hz,1H),3.75−3.77(m,2H),3.63−3.64(m,2H),2.71−2.81(m,4H);LC−MS(m/z):447[M+H]+。
実施例46:4−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−7−(ピリダジン−4−イルアミノ)−3,4−ジヒドロピリド[4,3−f][1,4]オキサゼピン−5(2H)−オン(48)
化合物48は、2−ブロモ−5−フルイソニコチンを原料として、実施例45における化合物47に対する方法と類似する方法で合成された。1HNMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm)9.91(s,1H),9.19(d,J=2.1Hz,1H),8.82(d,J=6.0Hz,1H),8.13(s,1H),8.02(dd,J=2.9Hz,6.1Hz,1H),7.24(s,1H),7.03−7.12(m,4H),4.91(d,J=4.8Hz,1H),4.40(t,J=4.9Hz,2H),4.04(m,1H),3.88(dd,J=3.4Hz,13.5Hz,1H),3.64−3.68(m,4H),3.40(m,1H),2.73−2.82(m,4H),2.50(m,2H);LC−MS(m/z):447[M+H]+。
実施例47:4−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−7−(ピリダジン−4−イルアミノ)−3,4−ジヒドロピリド[2,3−f][1,4]オキサゼピン−5(2H)−オン(49)
化合物49は、6−クロロ−3−フルピコリン酸を原料として、実施例45における化合物47に対する方法と類似する方法で合成された。1HNMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm)9.96(s,1H),9.31(d,J=2.4Hz,1H),8.84(d,J=6.0Hz,1H),8.24(dd,J=2.8Hz,6.0Hz,1H),7.50(d,J=8.8Hz,1H),7.04−7.11(m,5H),4.93(d,J=3.6Hz,1H),4.38(t,J=4.9Hz,2H),4.07(brs,1H),3.94(dd,J=3.3Hz,13.6Hz,1H),3.63−3.66(m,4H),3.30−3.35(m,1H),2.75−2.83(m,4H),2.50−2.54(m,2H);LC−MS(m/z):447[M+H]+。
実施例48:4−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−8−フルオロ−7−(ピリダジン−4−イルアミノ)−3,4−ジヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−5(2H)−オン(50)
化合物50は、5−ブロモ−2,4−二フルオロ安息香酸を原料として、実施例45における化合物47に対する方法と類似する方法で合成された。1HNMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm)8.94(s,1H),8.75(d,J=2.8Hz,1H),8.67(d,J=6.0Hz,1H),7.65(d,J=9.4Hz,1H),7.02−7.11(m,5H),6.70−6.71(m,1H),4.87(d,J=4.8Hz,1H),4.45(t,J=4.7Hz,2H),4.03(m,1H),3.86−3.90(m,1H),3.65−3.75(m,4H),3.31(m,1H),2.79−2.82(m,4H),2.45−2.50(m,2H);LC−MS(m/z):464[M+H]+。
実施例49:4−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−9−フルオロ−7−(ピリダジン−4−イルアミノ)−3,4−ジヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−5(2H)−オン(51)
工程1:9−フルオロ−3,4−ジヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−5(2H)−オン
9−フルオロ−3,4−ジヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−5(2H)−オンは、2,3−二フルオロ安息香酸を原料として、実施例45における7−ブロモ−3,4−ジヒドロピリド[3,2−f][1,4]オキサゼピン−5(2H)−オンと類似する方法で合成された。
工程2:7−ブロモ−9−フルオロ−3,4−ジヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−5(2H)−オン
氷水浴の温度下で、7−ブロモ−3,4−ジヒドロピリド[3,2−f][1,4]オキサゼピン−5(2H)−オン(350mg、1.93mmol、1.0当量)の濃H2SO4(5mL)における撹拌溶液にNBS(344mg、1.93mmol、1.0当量)を添加した後、得た混合物を3時間撹拌した。反応混合物を冷水に投入し、ろ過して沈殿物を収集した。固体を飽和NaHCO3で洗浄し、乾燥させて、灰白色の固体である7−ブロモ−9−フルオロ−3,4−ジヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−5(2H)−オン(400mg、収率80%)を得た。
工程3:4−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−9−フルオロ−7−(ピリダジン−4−イルアミノ)−3,4−ジヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−5(2H)−オン(51)
化合物51は、上述した一般的な工程により合成された。1HNMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm)9.23(s,1H),8.81(d,J=2.6Hz,1H),8.70(d,J=6.0Hz,1H),7.35(dd,J=2.7Hz,11.6Hz,1H),7.23(s,1H),7.03−7.11(m,5H),4.89(d,J=4.4Hz,1H),4.44(t,J=4.9Hz,1H),4.03(brs,1H),3.89(dd,J=3.5Hz,13.6Hz,1H),3.64−3.68(m,4H),3.31(m,1H),2.73−2.81(m,4H),2.50(m,2H);LC−MS(m/z):464[M+H]+。
実施例50:7−((1−アセチルピペリジン−4−イル)アミノ)−4−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−3,4−ジヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−5(2H)−オン(52)
化合物52は、7−ブロモ−4−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−3,4−ジヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−5(2H)−オン(実施例7)を中間体として、実施例6における化合物24a/24bに対する方法と類似する方法で合成された。1HNMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm)7.03−7.12(m,4H),6.77−6.79(m,2H),6.68−6.71(m,1H),5.47(d,J=8.3Hz,1H),4.82(d,J=4.1Hz,1H),4.18−4.21(m,3H),4.00(m,1H),3.86(dd,J=3.6Hz,13.6Hz,1H),3.77(d,J=13.2Hz,1H),3.64(s,2H),3.41−3.53(m,3H),3.17−3.31(m,2H),2.73−2.83(m,5H),2.00(s,3H),1.84−1.89(m,2H),1.27−1.29(m,2H);LC−MS(m/z):493[M+H]+。
化合物52aおよび化合物52bは、化合物52のキラル分離により調製された。1HNMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm)7.03−7.12(m,4H),6.77−6.79(m,2H),6.68−6.71(m,1H),5.47(d,J=8.3Hz,1H),4.82(d,J=4.1Hz,1H),4.18−4.21(m,3H),4.00(m,1H),3.86(dd,J=3.6Hz,13.6Hz,1H),3.77(d,J=13.2Hz,1H),3.64(s,2H),3.41−3.53(m,3H),3.17−3.31(m,2H),2.73−2.83(m,5H),2.00(s,3H),1.84−1.89(m,2H),1.27−1.29(m,2H);LC−MS(m/z):493[M+H]+。
実施例51:7’−((1−アセチルピペリジン−4−イル)アミノ)−2’−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−2’,3’−ジヒドロ−1’H−スピロ[シクロプロパン−1,4’−イソキノリン]−1’−オン(53)
化合物53は、7’−ブロモ−2’,3’−ジヒドロ−1’H−スピロ[シクロプロパン−1,4’−イソキノリン]−1’−オン(実施例34)を中間体として、実施例6における化合物24a/24bに対する方法と類似する方法で合成された。1HNMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm)7.18(s,1H),7.02−7.11(m,4H),6.71(s,1H),5.58(d,J=8.3Hz,1H),4.76(d,J=3.8Hz,1H),4.19(d,J=13.5Hz,1H),4.03(m,1H),3.75−3.81(m,2H),3.63(s,2H),3.36−3.50(m,3H),3.16−3.21(m,2H),2.72−2.82(m,5H),2.47−2.51(m,2H),2.00(s,3H),1.84−1.89(m,2H),1.28−1.30(m,2H),0.88(s,4H);LC−MS(m/z):503[M+H]+。
化合物53aおよび化合物53bは、化合物53のキラル分離により調製された。1HNMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm)7.18(s,1H),7.02−7.11(m,4H),6.71(s,1H),5.58(d,J=8.3Hz,1H),4.76(d,J=3.8Hz,1H),4.19(d,J=13.5Hz,1H),4.03(m,1H),3.75−3.81(m,2H),3.63(s,2H),3.36−3.50(m,3H),3.16−3.21(m,2H),2.72−2.82(m,5H),2.47−2.51(m,2H),2.00(s,3H),1.84−1.89(m,2H),1.28−1.30(m,2H),0.88(s,4H);LC−MS(m/z):503[M+H]+。
実施例52:(R)−7−((1−アセチルピペリジン−4−イル)アミノ)−4−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−9−フルオロ−3,4−ジヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−5(2H)−オン(2a)和(S)−7−(((1−アセチルピペリジン−4−4−IL)アミノ)−4−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−9−フルオロ−3,4−ジヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−5(2H)−オン(2b)
化合物2aおよび2bは、実施例49における化合物51に対する方法と類似する方法で合成され、キラルカラム・クロマトグラフィーにより分離された。1HNMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm)7.03−7.11(m,4H),6.58−6.65(m,2H),5.79(d,J=8.2Hz,1H),4.87(s,1H),4.18−4.25(m,3H),4.00(m,1H),3.75−3.88(m,2H),3.43−3.64(m,5H),3.17−3.29(m,2H),2.73−2.82(m,5H),2.50−2.51(m,2H),2.00(s,3H),1.84−1.88(m,2H),1.25−1.28(m,2H);LC−MS(m/z):511[M+H]+。
実施例53:(R)−7−((1−アセチルピペリジン−4−イル)アミノ)−4−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−8−フルオロ−3,4−ジヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−5(2H)−オン(17a)および(S)−7−((1−アセチルピペリジン−4−イル)アミノ)−4−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−8−フルオロ−3,4−ジヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−5(2H)−オン(17b)
化合物17aおよび17bは、実施例49における化合物51に対する方法と類似する方法で合成され、キラルカラム・クロマトグラフィーにより分離された。1HNMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm)7.03−7.12(m,4H),6.95(d,J=10.0Hz,1H),6.79(d,J=12.2Hz,1H),5.11(d,J=7.4Hz,1H),4.85(d,J=4.8Hz,1H),4.26−4.32(m,3H),4.01−4.04(m,1H),3.79−3.90(m,2H),3.50−3.63(m,5H),3.15−3.26(m,2H),2.68−2.81(m,5H),2.48−2.50(m,2H),2.00(s,3H),1.84−1.99(m,2H),1.25−1.28(m,2H);LC−MS(m/z):511[M+H]+。
実施例54:7−((1−アセチルピペリジン−4−イル)アミノ)−4−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−6−フルオロ−3,4−ジヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−5(2H)−オン(46)
化合物46は、7−ブロモ−6−フルオロ−3,4−ジヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−5(2H)−オンを中間体として、実施例6における化合物24a/24bに対する方法と類似する方法で合成された。1HNMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm)7.04−7.09(m,4H),6.87(t,J=8.4Hz,1H),6.71(d,J=8.5Hz,1H),5.07(d,J=6.7Hz,1H),4.86(brs,1H),4.32(d,J=12.0Hz,1H),4.16(s,2H),3.99(s,1H),3.82(t,J=14.3Hz,2H),3.52−3.63(m,5H),3.07−3.31(m,3H),2.67−2.81(m,5H),2.50(m,2H),1.99(s,3H),1.84−1.92(m,2H),1.20−1.40(m,2H);LC−MS(m/z):511[M+H]+。
化合物46aおよび化合物46bは、化合物46のキラル分離により調製された。1HNMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm)7.04−7.09(m,4H),6.87(t,J=8.4Hz,1H),6.71(d,J=8.5Hz,1H),5.07(d,J=6.7Hz,1H),4.86(brs,1H),4.32(d,J=12.0Hz,1H),4.16(s,2H),3.99(s,1H),3.82(t,J=14.3Hz,2H),3.52−3.63(m,5H),3.07−3.31(m,3H),2.67−2.81(m,5H),2.50(m,2H),1.99(s,3H),1.84−1.92(m,2H),1.20−1.40(m,2H);LC−MS(m/z):511[M+H]+。
実施例55:7−((2−アセチル−2−アザスピロ[3.3]ヘプタン−6−イル)アミノ)−4−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−3,4−ジヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−5(2H)−オン(54)
化合物54は、(6−アミノ−2−アザスピロ[3.3]ヘプタン−2−イル)エタン−1−オンを原料として、実施例6における化合物24a/24bに対する方法と類似する方法で合成された。1HNMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm)7.03−7.11(m,4H),6.78(d,J=8.6Hz,1H),6.66(d,J=2.8Hz,1H),6.57(dd,J=2.9Hz,8.6Hz,1H),5.81(dd,J=2.0Hz,6.6Hz,1H),4.82(d,J=4.7Hz,1H),4.16−4.21(m,3H),4.01−4.04(m,2H),3.85−3.88(m,2H),3.76(s,1H),3.63(m,3H),3.50−3.52(m,2H),3.26−3.30(m,1H),2.80−2.81(m,2H),2.73−2.74(m,2H),2.56−2.60(m,2H),2.50(m,2H),1.95−1.99(m,2H),1.71−1.73(m,3H);LC−MS(m/z):505[M+H]+。
実施例56:7−((8−アセチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)アミノ)−4−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−3,4−ジヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−5(2H)−オン(55)
化合物55は、1−(3−アミノ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)エタン−1−オンを原料として、実施例6における化合物24a/24bに対する方法と類似する方法で合成された。1HNMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm)7.03−7.10(m,4H),6.70−6.78(m,3H),5.29(d,J=9.0Hz,1H),4.83(d,J=4.8Hz,1H),4.44(m,1H),4.18−4.22(m,3H),4.00−4.04(m,1H),3.84−3.88(m,1H),3.70−3.80(m,1H),3.63(s,2H),3.50−3.52(m,2H),3.26−3.28(m,2H),2.72−2.83(m,4H),2.50(m,2H),1.97−1.99(m,4H),1.78−1.88(m,4H),1.34−1.37(m,2H);LC−MS(m/z):519[M+H]+。
実施例57:7−((3−アセチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−イル)アミノ)−4−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−3,4−ジヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−5(2H)−オン(56)
化合物56は、1−(6−アミノ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イル)エタン−1−オンを原料として、実施例6における化合物24a/24bに対する方法と類似する方法で合成された。1HNMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm)7.13−7.17(m,3H),7.03−7.05(m,2H),6.91(d,J=8.6Hz,1H),6.77(dd,J=2.9Hz,8.6Hz,1H),4.35(m,2H),4.11−4.15(m,2H),3.53−3.95(m,10H),2.62−2.99(m,7H),2.23(s,1H),2.05(s,3H);LC−MS(m/z):491[M+H]+。
実施例58:(R)−8−((1−アセチルピペリジン−4−イル)アミノ)−2−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3,5−メタノベンゾ[c]アゼピン−1−オン(57a)および(S)−8−((1−アセチルピペリジン−4−イル)アミノ)−2−(3−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−ヒドロキシプロピル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3,5−メタノベンゾ[c]アゼピン−1−オン(57b)
化合物57aおよび57bは、特許WO2013120980に開示されている工程により調製された8−ブロモ−2,3,4,5−テトラヒドロ−3,5−メタノ−1H−2−ベンズアゼピン−1−オンを原料として、実施例50における化合物52aおよび52bに対する方法と類似する方法で合成された。1HNMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm)7.79(d,J=2.4Hz,1H),7.02−7.10(m,3H),6.95(d,J=8.1Hz,1H),6.60(dd,J=2.5Hz,8.1Hz,1H),5.60(d,1H),4.71(d,J=4.7Hz,1H),4.18−4.22(m,2H),3.94−4.00(m,2H),3.76(m,1H),3.60(s,2H),3.46−3.48(m,1H),3.18−3.28(m,3H),2.70−2.84(m,5H),2.43−2.45(m,2H),2.01(s,3H),1.85−1.93(m,2H),1.53−1.60(m,2H),1.18−1.31(m,4H);LC−MS(m/z):503[M+H]+。
実施例59:PRMT5の生化学阻害測定
昆虫細胞/バキュロウイルス発現系において共発現された、ヒト組換えMEP50と複合したヒト組換えPRMT5は、Reaction Biology(Malvern,PA)から購入された。ビオテンで標記されたヒストンH4ペプチド(1−21)基質は、Anaspec(Fremont,CA)から購入された。アンチH4R3−Me AlphaLISA受容体ビーズ、およびストレプトアビジンで標記されたAlphaLISAドナービーズは、PerkinElmer(Waltham,MA)から取得された。S−アデノシルメチオニン(SAM)、Tween20、ジメチルスルホキシド(DMSO)およびTris緩衝液は、取得可能な最高純度でSigmaから取得された。
PRMT5/MEP50 AlphaLISA酵素阻害測定の一般的な工程は、測定前に、0.01%のTween20および1MMのDTTを添加し、50mMのTris、pH8.5、5mMのmgCl2、および50mMのNaClからなる緩衝液中で測定を実行した。4%のDMSOを有する測定緩衝液における2.5μLの化合物溶液と、30分間予めインキュベートした測定緩衝液における5μLのPRMT5/MRP50錯体/SAM混合物溶液とを、白色の低体積384ウェルマイクロタイタープレートに添加した。室温で、僅かな振動下で、混合物溶液を15分間インキュベートした。測定緩衝液に2.5μLのビオテン−H4(1−21)ペプチド基質溶液を添加することにより、メチル遷移反応を誘発した。PRMT5/MEP50、SAM、ビオテン−H4ペプチド基質およびDMSOの最終濃度は、それぞれ25nM、10μM、30nMおよび1%である。暗い環境、わずかな振動下、および室温で、反応を120分間実行した後、メーカーからの検出緩衝液における5μLのアンチH4R3−Me AlphaLISA受容体ビーズを、反応混合物に添加して、60分間インキュベートした。検出緩衝液における10μLのストレプトアビジンで標記されたAlphaLISAドナービーズを混合物に添加して、30分間インキュベートした。最後、受容体およびドナービーズは、10μg/mLとなった。PerkinElmer(WalthamMA,USA)からのEnvisionマルチモードボードリーダーにおいて読み取った。そのうち、励起波長が680nmであり、且つ放射波長が615nmである。Prism 7(La Jolla,CA)を用いてS字型容量反応曲線において蛍光の強度と阻害剤の濃度を合わせることにより、阻害剤のIC50値を取得した。本明細書に記載される代表的化合物の結果を、表2に示した。そのうち、C1は、参照1(EPZ−015666a)、C2は、EPZ−015666b、C3は、参照2(EPZ−015938a)を表す。
実施例60:細胞増殖阻害測定
材料および細胞株
Z−138、U251およびMIA PaCa2細胞は、ATCC(American Type Culture Collection,Manassas,VA)および中国科学院(Shanghai,China)から購入された。Iscoveにより改良されたDulbecco培地(IMDM)、Dulbeccoにより改良されたEagle培地(DMEM)、ペニシリン−ストレプトマイシン、熱不活化ウシ胎児血清(FBS)および馬血清は、ThermoFisher、Waltham、MA、USAから購入された。Corning 96ウェルおよび384ウェルの細胞培養プレートは、ThermoFisher、Waltham、MA、USAから購入された。Cell−Titerglo(登録商標)は、Promega Corporation、Madison、WI、USAから購入された。
マントル細胞リンパ腫Z−138の細胞増殖に対する合成した化合物の阻害能力の評価のために、指数関数的に成長している細胞を、100ul/ウェルで、96ウェルプレート中で、30000個の細胞/mLの濃度で、10%の馬血清および1%のペニシリン−ストレプトマイシンを有するIMDM培地に接種し、37℃で、5%のCO2インキュベーターに一晩インキュベートした。化合物を、DMSO中で、6MMから開始し、10点、3倍の連続希釈液に調製した。化合物ストックプレートからの1μlのDMSO溶液を99ulの細胞培地に添加した(測定中、化合物の最終的な最高濃度は、30uMであり、DMSOの最終濃度は、0.5%であった)。培地中の100μLの化合物溶液をZ−138細胞プレートの各ウェルに添加した。化合物溶液を添加した後、アッセイプレートを、37℃、5%のCO2下で4日間インキュベートした。中国上海Beyotime Biotehnologyからの細胞計数キット−8(CCK8)を用いて細胞の生存率を測定した。20ulのCCK8試薬をZ−138アッセイプレートの各ウェルに添加して、それを37℃で2時間インキュベートした。FlexStation 3マイクロプレートリーダー(Molecular Devices,Sunnyvale,CA 94089 USA)を用いて450nmにおけるO.D.を読み取った。Prism 7(La Jolla,CA)においてS字型用量反応モデル(可変勾配、4つのパラメータ)を用いて化合物が細胞生存率を50%に阻害した濃度(IC50値)を確定した。
膠芽腫U−251細胞増殖に対する合成した化合物の阻害能力の評価のために、指数関数的に成長している細胞を、20ul/ウェルで、384ウェルプレート中で10000個の細胞/mLの濃度で10%のFBSおよび1%のペニシリン−ストレプトマイシンを有するDMEM細胞培地に接種し、37℃で、5%のCO2下でインキュベーター中で一晩インキュベートした。化合物をDMSO中で6MMから開始し、10点、3倍の連続希釈液に調製した。化合物ストックプレートからの1μlのDMSO溶液を99ulの細胞培地に添加した(測定中、化合物の最終的な最高濃度が30uMであり、DMSOの最終濃度が0.5%であった)。培地中の20μLの化合物溶液をU−251細胞プレートの各ウェルに添加した。化合物溶液を添加した後、アッセイプレートを37℃、5%のCO2下で12日間インキュベートした。このインキュベート期間、新に溶解したテスト化合物を有する細胞培地を4日当たり交換した。細胞プレートから旧い培地を除去した後、1ulの化合物DMSO連続溶液を199ulの培地に添加することにより、溶解したテスト化合物を有する40ul培地を調製し、それを、初期調製と同様な工程でアッセイプレートに添加した。8や12日後、細胞培養物中に存在したATPの定量化によって、Promega(Madison,WI,USA)からのCellTiter−Gloアッセイキットを用いて細胞生存率を測定した。20μLのCellTiter−Glo試薬を細胞プレートのそれぞれのウェルに添加した。10分間インキュベートした後、PerkinElmer(Waltham,MA,USA)からのEnvisionマルチプレートリーダーで光学的数値を読み取った。Prism 7(La Jolla,CA,USA)においてS字型用量反応モデル(可変勾配、4つのパラメータ)を用いて化合物が細胞生存率を50%に阻害した濃度(IC50値)を確定した。
膵臓癌MIA PaCa−2細胞増殖に対する合成した化合物の阻害能力の評価のために、指数関数的に成長している細胞を、20ul/ウェルで、384ウェルプレート中で、2500この細胞/mLの濃度で、10%のFBS、2.5%の馬血清、1mMのピルビン酸ナトリウムおよび1%のペニシリン−ストレプトマイシンを有するDMEM培地に接種し、37℃で、5%のCO2のインキュベーターで一晩インキュベートした。化合物を、DMSO中で6MMから開始し、10点、3倍の連続希釈液に調製した。化合物ストックプレートからの1μlのDMSO溶液を99ulの細胞培地に添加した(測定中、化合物の最終的な最高濃度が30uMであり、DMSOの最終濃度が0.5%であった)。培地中の20μLの化合物溶液をMIA PaCa−2細胞プレートのそれぞれのウェルに添加した。化合物溶液を添加した後、アッセイプレートを37℃、5%のCO2下で12日間インキュベートした。このインキュベート期間、細胞培地を4日当たり交換した。細胞プレートから旧い培地を除去した後、1ulの化合物のDMSO連続溶液を199ulの培地に添加することにより、溶解したテスト化合物を有する40ulの培地を調製し、それを、初期調製と同様な工程でアッセイプレートに添加した。8や12日後、細胞培養物中に存在したATPの定量化によって、Promega(Madison,WI,USA)からのCellTiter−Gloアッセイキットを用いて細胞生存率を測定した。20μLのCellTiter−Glo試薬を細胞プレートのそれぞれのウェルに添加した。10分間インキュベートした後、PerkinElmer(Waltham,MA,USA)からのEnvisionマルチプレートリーダーで光学的数値を読み取った。Prism 7(La Jolla,CA,USA)においてS字型用量反応モデル(可変勾配、4つのパラメータ)を用いて化合物が細胞生存率を50%に阻害した濃度(IC50値)を確定した。本明細書に記載される代表的化合物についての結果が表3に示される。
実施例61:乳癌、肝臓癌および肺癌の細胞株グループに対する細胞増殖阻害活性選別
3グループの癌の細胞株(5つの乳癌、6つの肝臓癌および3つの肺癌の細胞株を含む)に対する合成した化合物の増殖の阻害能力を評価した。指数関数的に成長している細胞を、20ul/ウェルで384ウェルプレート中で、各種の細胞密度で、選択された培地に接種し、37℃で5%のCO2のインキュベーター中で一晩インキュベートした。各種の個別細胞株の精確な細胞培地および細胞密度を表4に示した。化合物を、DMSO中で6MMから開始し、10点、3倍の連続希釈液に調製した。化合物ストックプレートからの1μlのDMSO溶液を99ulの細胞培地に添加した(測定中、化合物の最終的な最高濃度が30uMであり、DMSOの最終濃度が0.5%であった)。培地中の20μLの化合物溶液を細胞が接種されたプレートのそれぞれのウェルに添加した。化合物溶液を添加した後、アッセイプレートを37℃、5%のCO2下でそれぞれ8および12日間インキュベートした。このインキュベート期間、細胞培地を4日当たり交換した。細胞プレートから旧い培地を除去した後、1ulの化合物のDMSO連続溶液を199ulの培地に添加することにより、溶解したテスト化合物を有する40ul培地を調製し、それを、初期調製と同様な工程でアッセイプレートに添加した。8や12日後、細胞培養物中に存在したATPの定量化によって、Promega(Madison,WI,USA)からのCellTiter−Gloアッセイキットを用いて細胞生存率を測定した。20μLのCellTiter−Glo試薬を細胞プレートのそれぞれのウェルに添加した。10分間インキュベートした後、PerkinElmer(Waltham,MA,USA)からのEnvisionマルチプレートリーダーで光学的数値を読み取った。Prism 7(La Jolla,CA,USA)においてS字型用量反応モデル(可変勾配、4つのパラメータ)を用いて化合物が細胞生存率を50%に阻害した濃度(IC50値)を確定した。
本明細書に記載される代表的化合物についての結果が、下記の表5に示される。
実施例62:マウス、ラットおよび犬の医薬動力学研究
単一用量のテスト化合物を用いて、雄CD−1マウス(16−24g、6−8周、Shanghai SLAC laboratory animal CO.LTDから購入、n=18、時間点あたり3匹)を、静脈内尾静脈注射により2mg/kgで処理し、経口投与により10mg/kgで処理し、そのうちの2つの用量は、いずれも水における20%のN,N−ジメチルアセトアミド中で調製された。経口投与後、動物は、一晩禁食し、投薬の4時間後に給食した。静脈内投与後、動物は、自由に食物および水を取得することができる。前記研究は、試験動物管理評価および認可協会(国際AAALAC)、およびアメリカ国立衛生研究の指針と標準によれば実行されている。
所定の時間点で、イソフルランを用いて動物を麻酔し、眼窩後方穿刺または心臓穿刺によりイソフルラン吸入麻酔下でEDTA−2Kチューブに交差して流入させて、約110μLの血液サンプルを収集した。まず、血液サンプルをぬれた氷に保持し、サンプリング後の15分間以内に遠心して血漿(2000g、4℃、5min)を得た。分析するまで、血漿サンプルを約−70℃で保存した。未希釈の血漿サンプルに対して、20μLのサンプルの等分試薬を、ACNにおける200μのLIS(プロプラノロール(Propranolol)、100ng/mL)に添加した。混合物を10min旋回して5800rpmで10min遠心した。LC−MS/MS分析のために、0.5μLの上澄液の等分試薬を注射した。10倍の希釈の血漿サンプルに対して、2μLのサンプルの等分試薬に18μLのブランク希釈血漿を添加し、希釈因子が10であった。その後の操作は、未希釈の血漿サンプルと同様であった。標準構成曲線は、内部標準として、プロプラノロール(100ng/mL)および1.0−3,000ng/mLのテスト化合物を含有する一連の対照血漿の等分試薬を分析することにより作成された。UPLC−MS/MS−33(Triple QuadTM 6500 Plus)により、化合物の濃度を確定した。
単一用量のテスト化合物を用いて、雄SDラット(185−265g;Shanghai SLAC laboratory animal CO.LTDから購入;n=18、化合物当たり3匹)を、静脈内尾静脈注射により2mg/kgで処理し、経口投与により10mg/kgで処理し、そのうちの2つの用量は、いずれも水における5%のDMSO+45%のPEG400で調製された。経口投与後、動物は、一晩禁食し、投薬の4時間後に給食した。静脈内投与後、動物は、自由に食物および水を取得することができる。前記研究は、試験動物管理評価および認可協会(国際AAALAC)、およびアメリカ国立衛生研究の指針と標準によれば実行されている。
人工で動物を約束した。尾静脈を介してK2EDTAチューブで約150μLの全血/時間点を収集した。血液サンプルを氷上に置き、2000gで5分間遠心して15分以内に血漿サンプルを得た。分析するまで、血漿サンプルを約−70℃で保存した。20μLのサンプルの等分試薬に、ACNにおける200μLのIS(ジクロフェナク、100ng/mL)を添加した。混合物を10min旋回して5800rpmで10min遠心した。LC−MS/MS分析のために、1μLの上澄液の等分試薬を注射した。10倍の希釈のサンプルに対して、2μLのサンプルの等分試薬を18μLのブランク血漿を添加した。サンプルの調製工程は、未希釈のサンプルと同様であった。標準構成曲線は、内部標準として、ジクロフェナク(100ng/mL)および1.0−3,000ng/mLのテスト化合物を含有する一連の対照血漿の等分試薬を分析することにより作成された。UPLC−MS/MS−22(Triple QuadTM 6500)により、化合物の濃度を確定した。
単一用量のテスト化合物を用いて、非幼犬の雄ビーグル犬(8−10kg;BeijingMarshall Biotechnology Co.LTDから購入;n=18、化合物当たり3匹)を、静脈内尾静脈注射により2mg/kgで処理し、経口投与により10mg/kgで処理し、そのうちの2つの用量は、いずれも水における5%のDMSO+45%のPEG400で調製される。経口投与後、動物は、一晩禁食し、投薬の4時間後に給食した。静脈内投与後、動物は、自由に食物および水を取得することができる。前記研究は、試験動物管理評価および認可協会(国際AAALAC)、およびアメリカ国立衛生研究の指針と標準によれば実行されている。
所定の時間点で、人工で動物を約束するとともに、頭部性脈を介して約500μLの各血液/時間点を収集してぬれた氷に置いた後、サンプリング後の15分以内に2000gで5min(4℃)遠心した。分析するまで、血漿サンプルを約−70℃で保存した。20μLのサンプルの等分試薬に、ACNにおける200μLのIS(ジクロフェナク、100ng/mL)を添加した。混合物を10min旋回して5800rpmで10min遠心した。LC−MS/MS分析のために、1μLの上澄液の等分試薬を注射した。10xの希釈のサンプルに対して、2μLのサンプルの等分試薬に、18μLのブランク血漿を添加した。サンプルの調製工程は、未希釈のサンプルと同様であった。標準構成曲線は、内部標準としてジクロフェナク(100ng/mL)および3−3,000ng/mLのテスト化合物を含有する一連の対照血漿の等分試薬を分析することにより作成された。UPLC−MS/MS−22(Triple QuadTM 6500)により、化合物の濃度を確定した。本明細書に記載される代表的化合物についての結果が表6a−6cに示される。
実施例63:マントル細胞リンパ腫(MCL)Z−138異種移植組織の効果についての研究
この研究では、動物の処理、看護および治療に関するすべての工程は、いずれもAAALACの指導に準拠し、Shanghai Chempartnerの試験動物管理および使用委員会(IACUC)により批准された指針によれば、実行されている。
体内効果についての研究では、CB−17雌SCIDマウス(19−21g;10−12周)は、Shanghai SLAC laboratory animal CO.LTD.から購入された。腫瘍成長のために、各マウスの右脇腹の皮下に、0.2mLの基礎培地とマトリゲルの混合物(RPMI:マトリゲル、1:1)におけるZ−138腫瘍細胞(5×106個の細胞/マウス、50%のマトリゲル)を接種した。平均腫瘍サイズが121.55Mm3に達した場合(接種後の11日目)、治療が開始した。マウスをランダムにグループ化した。テスト化合物または媒体(5%DMSO+45%PEG400+50%H2O)を1日1回経口投与し、21日間持続した。研究期間全体において、体重測定を1週3回実施した。キャリパーを用いて、同じスケジュールで2つの次元で腫瘍サイズを測定し、立方ミリメートルで体積を示した。21日目の最後の投薬の6時間後に、動物に対して安楽死を実施した。この際に、分析のために腫瘍を収集した。本明細書に記載される代表的化合物についての結果が図1に示される。図1は、化合物(52a)を用いて処理した後の腫瘍体積の変化を示す。
上述したように、多くの具体的な詳細を参照して本発明における実施態様について説明したが、前記詳細は、実現形態に応じて変化することができる。本明細書および図面は、例示的であるが限定的な意味ではないと理解すべきである。本発明の範囲内の一義的、排他的な指標、および出願人が本発明の範囲とすることを意図する内容は、本願における、この特許請求の範囲を公開する特定の形態で公開された特許請求の範囲の集合の字面および均等範囲であり、あらゆる後続修正を含む。