JP2021514380A - 筋障害を処置するための化合物及び組成物 - Google Patents

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Abstract

本発明は、骨に対する傷害若しくは骨の弱化若しくは骨の喪失を改善するための、又は骨折を予防するための医薬としての化合物及び組成物並びにその利用に関する。本明細書では、骨に対する傷害若しくは骨の弱化若しくは骨の喪失を改善するための、又は骨折を予防するための、(+)エピカテキン及び/若しくは(−)エピカテキン又はエピカテキン誘導体の治療的有効用量の対照への投与が例示される。

Description

本明細書では、ヒト又は動物対象における骨格筋又は心筋の構造及び機能の異常に関連する疾患を処置する手段としての、骨格筋又は心筋に対する傷害を処置、予防又は反転するための、骨格筋又は心筋の構造及び機能に関連する疾患を処置又は予防するための、並びに骨格筋又は心筋の再生又は再構造化を誘起するための医薬としての化合物及び組成物並びにその利用を開示する。本明細書では、骨格筋又は心筋の傷害を診断するための、及び骨格筋又は心筋の傷害を処置、予防又は反転するように設計された治療法の成否を診断するための方法も開示する。
骨格筋の強度及び持久力は、把持、運搬、歩行、走行、運搬又は日常生活の多数の機能の実現に必須である。心筋の強度及び持久力は、血管を含有する全ての組織への酸素及び栄養素の最適な送達に、並びに細胞代謝の廃棄物を運び去るために必須である。骨格筋若しくは心筋に対する傷害又は骨格筋若しくは心筋の異常な構造若しくは機能に関連する疾患は、日常生活の正常な活動を困難又は不可能にする場合がある。
更に、骨格筋に対する傷害又は骨格筋の弱化は、一般に、骨格筋が付着している骨における骨密度の損失をもたらす。一般化された筋力低下の場合、骨密度の低下を一般化することができ、骨疾患の原因の1つは骨粗鬆症として既知である。骨形成又は健康的な骨密度の維持は、2つの対抗する細胞過程の最終的な結果である。骨芽細胞(Ostoblast)は骨を形成し、これらは間葉系細胞前駆細胞由来である。破骨細胞は骨を分解し、これらはマクロファージ前駆体から形成される。骨リモデリングのこれら2種類の細胞成分が不均衡であると、骨疾患が生じる。破骨細胞の過剰な活性化又は骨芽細胞の生成障害は、骨が過剰に破砕されやすくなる状態である、骨粗鬆症をもたらす(Raggatt,L et al,2010,Cellular and molecular mechanisms of bone remodeling,J Biol Chem 285:25103−25108)。骨粗鬆症の別の原因は、また筋肉を弱化させる、グルココルチコイドによる慢性抗炎症療法である。コルチコステロイドは、破骨細胞の活性化を誘発し、骨芽細胞のアポトーシスを刺激し、骨リモデリングのバランスを、病的(pahological)骨折の発生率の上昇の状態に向かって移動させる。現在の療法は、有効性に関して限定され、主にビスホスホネート及びテリパラチドなどの同化剤からなる。どちらの種類の薬物も重大な副作用及び安全上のリスクを有し、これらの薬剤に配置された患者のコンプライアンスが不十分となる。骨粗鬆症を安全かつ効果的に処置するための追加の薬剤の大きな必要性が存在する。
グルココルチコイドに加えて、破骨細胞を活性化することが既知の他の因子としては、アクチビンA及びミオスタチンを含む、トランスフォーミング成長因子βファミリのメンバーが挙げられる。フォリスタチンは、その筋再生の刺激に対するミオスタチン及びアクチビンAの天然阻害剤として作用し、そのためミオスタチン及びアクチビンAに関連する筋萎縮症を予防又は反転させるタンパク質である。フォリスタチンは、破骨細胞形成の制御因子である、NFATc1のアクチビンA媒介刺激を抑制することが示されている(Kajita,T et al,2018,Mechansisms involved in enhancement of osteoclast formation by activin−A,J Cell Biochem 119:6974−6985;Kawao,N et al,2018 Role of follistatin in muscle and bone alterations induced by gravity change in mice,J cell Physiol 233:1191−1201)。
骨格筋又は心筋に対する傷害は、他の原因の中でも、骨格筋又は心筋の構造及び機能に重要なタンパク質における遺伝子突然変異、不十分な又は中断された血流、関節炎で見られるような、関節の傷害若しくは炎症による不活動、不完全な細胞代謝又は不十分な血流の結果としての酸化損傷への過剰な曝露、高血糖、重金属若しくは炎症産物などの毒性有機若しくは無機物質への曝露、傷害若しくは活動過多による外傷、又はスタチン、コルチコステロイド若しくは化学療法などのある薬剤への曝露の結果として、発生する可能性がある。筋障害に関連する炎症性疾患の例としては、多発性筋炎、リウマチ性多発筋痛症及び全身性エリテマトーデスが挙げられる。
骨格筋に対する障害及び結果として生じる弱化又は萎縮症は、筋肉機能を担うニューロンの傷害又は障害の結果として生じることがある。適切な神経支配は、骨格筋の健康及び機能に不可欠である。筋強度及び神経筋の健康を刺激する薬剤による処置に適した神経変性疾患としては、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、パーキンソン病、ハンチントン舞踏病、脊髄傷害又は異常並びに末梢及び中枢神経障害が挙げられる。
現在の療法は、血管狭窄の領域での血流を改善するステントの使用などの予防を強化している。アミノ酸又はクレアチンなどの筋タンパク質前駆体の栄養供給などの筋肉修復自体を助けるための一般的な支持的介入が存在する。現在の療法は、筋細胞自体を直接処置せずに、心筋又は骨格筋機能不全に関連する基礎障害に対処し得る。筋肉自体に対する唯一の容認された療法は、運動である。筋細胞を通常の中程度に活性化することによって、心筋細胞及び骨格筋細胞の構造及び機能を改善できることが示されている。しかし、これは筋細胞の健康又は機能を回復するのに不十分であることが多い。
潜在的な療法が複雑化されているのは、以前に損傷又は破壊された筋細胞を置換するために、骨格筋細胞も心筋細胞も十分に成長できないということである。幹細胞が成長する能力は多少制限され得るが、これは機能的に有意な置換筋を再生するのには十分でない。骨格筋は、骨格筋組織を活性化、拡大及び分化することができる、始原衛星細胞を含有することが既知である。心臓細胞を置換する際の衛星細胞の役割は、現在十分に理解されていない。筋肉の修復は、筋前駆細胞の成熟した分化骨格筋細胞への活性化及び分化を可能にする、フォリスタチンの筋細胞発現により増強される。筋細胞の修復又は新たな分化筋細胞の生成は、ミオスタチンとして既知の負の調節因子の発現によって阻害される。
本明細書では、エピカテキン、エピカテキン誘導体、その薬学的に許容される塩若しくはプロドラッグ又はその組み合わせを投与することによる、患者における骨格筋又は心筋の機能不全、傷害又は疾患の予防的及び/又は治療的処置の方法である。本明細書に記載する方法及び組成物は、骨格筋及び心筋機能の障害の予防、骨格筋若しくは心筋の健康若しくは機能の回復、又は骨格筋若しくは心筋細胞又は機能の機能的に有意な再生を補助することができる。
ある実施形態において、本発明は、骨格筋細胞又は心筋細胞の機能、回復又は再生の刺激に有効な量で本明細書に開示する化合物又は組成物を投与することを含む。筋細胞の機能、回復又は再生の刺激は、収縮機能、調節機能、転写機能又は付着機能を有するタンパク質の1つ以上の発現の増大を含んでよい。筋細胞の機能、回復又は再生の刺激は、ミトコンドリアの数及び機能の増大を含んでよい。ある実施形態において、化合物又は組成物は、エピカテキンの(+)若しくは(−)エナンチオマーのいずれか又は両方の組み合わせ、エピカテキン誘導体又はその薬学的に許容される塩若しくはプロドラッグの治療的有効量を含む。
更なる実施形態において、本発明は、障害された骨格筋細胞又は心筋細胞の数又は機能に関連する有害事象又は疾患を予防又は処置するための方法及び組成物を提供する。本方法は、本明細書に開示される1つ以上の化合物又は組成物を必要とする対象に投与することを含む。更なる実施形態において、本方法は、障害された骨格筋細胞又は心筋細胞の数又は機能の症状を低減する。ある実施形態において、本方法は、エピカテキンの(+)若しくは(−)エナンチオマーのいずれか又はその両方の組み合わせ、エピカテキン誘導体又はその薬学的に許容される塩若しくはプロドラッグの治療的有効量を投与することを含む。
ある実施形態において、骨格筋細胞又は心筋細胞の数、機能又は正しい、最適に効率的な内部組織の喪失に関連する疾患の処置のための方法及び組成物が、本明細書に開示される。ある実施形態において、本方法は、エピカテキンの(+)若しくは(−)エナンチオマーのいずれか又はその両方の組み合わせ、エピカテキン誘導体又はその薬学的に許容される塩若しくはプロドラッグの治療的有効量を投与することを含む。
更なる実施形態において、加齢、肥満、廃用若しくは不活動、フルクトースなどの潜在的に毒性の栄養剤への曝露、又は飢餓若しくは栄養不良などの不十分な栄養への曝露に起因する、障害された骨格筋又は心筋機能の処置のための方法及び組成物が、本明細書に開示される。ある実施形態において、本方法は、エピカテキンの(+)若しくは(−)エナンチオマーのいずれか又はその両方の組み合わせ、エピカテキン誘導体又はその薬学的に許容される塩若しくはプロドラッグの治療的有効量を投与することを含む。
更なる実施形態において、痛み、痙攣、弱化、疼痛又は傷害を含む運動トレーニング又は競技の筋肉関連の副作用を処置するための方法及び組成物が、本明細書に開示される。ある実施形態において、本方法は、エピカテキンの(+)若しくは(−)エナンチオマーのいずれか又はその両方の組み合わせ、エピカテキン誘導体又はその薬学的に許容される塩若しくはプロドラッグの治療的有効量を投与することを含む。
更なる実施形態において、虚血又は血流障害若しくは血流不全に関連する骨格筋又は心筋の疾患を処置するための方法及び組成物が、本明細書に開示される。このような状態の例としては、アテローム性動脈硬化症、外傷、糖尿病、血管狭窄、末梢動脈疾患、脈管障害及び血管炎が挙げられるが、これに限定されない。ある実施形態において、本方法は、エピカテキンの(+)若しくは(−)エナンチオマーのいずれか又はその両方の組み合わせ、エピカテキン誘導体又はその薬学的に許容される塩若しくはプロドラッグの治療的有効量を投与することを含む。
更なる実施形態において、心筋細胞又は骨格筋細胞の数、構造又は機能に直接又は間接的に影響する遺伝性障害に関連する疾患の処置のための方法及び組成物が、本明細書に開示される。このような状態の例として、筋ジストロフィー及びフリードライヒ運動失調症として広く分類される一連の疾患が挙げられるが、これに限定されない。ある実施形態において、本方法は、エピカテキンの(+)若しくは(−)エナンチオマー、又はこれらの両方の組み合わせ、エピカテキン誘導体又はその薬学的に許容される塩若しくはプロドラッグの治療的有効量を投与することを含む。
更なる実施形態において、不活動、異常な収縮性又は収縮状態に起因する骨格筋の構造及び機能に結果として異常をもたらす、筋活動の神経制御障害に関連する疾患の治療的処置のための方法及び組成物が、本明細書に開示される。これらとしては、末梢除神経性症候群、外傷、筋萎縮性側索硬化症、髄膜炎及び先天性又は後天性であるかにかかわらず、脊椎の構造的異常を含む、存在しない、減少した又は異常な神経活性に関連する状態が挙げられるが、これに限定されない。ある実施形態において、本方法は、エピカテキンの(+)若しくは(−)エナンチオマーのいずれか又はその両方の組み合わせ、エピカテキン誘導体又はその薬学的に許容される塩若しくはプロドラッグの治療的有効量を投与することを含む。
ある実施形態において、骨格筋細胞又は心筋細胞の数の消失、機能の消失、又は正しい、最適に効率的な内部組織の消失に関連する疾患を処置するための方法及び組成物が、本明細書に開示される。このような疾患は、機能的に有意な筋肉消耗の状態となり得て、その最も顕著な形態はサルコペニアと呼ばれる。サルコペニアは、加齢、糖尿病又は他の異常な代謝状況、感染症、炎症、自己免疫疾患、心機能不全又は関節炎に関連する重度の廃用症候群又は不活動を含む、様々な疾患に付随し得る。このような疾患の例としては、うっ血性心不全、加齢、心筋炎、筋炎、リウマチ性多発筋痛症、多発性筋炎、HIV、癌及び/又は癌を標的とした化学療法の副作用、栄養不良、加齢、先天性代謝異常、外傷及び脳卒中又は他の種類の神経性機能障害が挙げられるが、これに限定されない。ある実施形態において、本方法は、エピカテキンの(+)若しくは(−)エナンチオマーのいずれか又はその両方の組み合わせ、エピカテキン誘導体又はその薬学的に許容される塩若しくはプロドラッグの治療的有効量を投与することを含む。
ある実施形態において、骨格筋細胞又は心筋細胞の数の消失、機能の消失又は正しい、最適に効率的な内部組織の消失に関連する疾患又は障害の予防的又は治療的処置の方法を最適化するために、運動若しくはプログラムの順序又は運動の強度と組み合わせて使用するための、方法及び組成物が、本明細書に開示される。ある実施形態において、本方法は、エピカテキンの(+)若しくは(−)エナンチオマーのいずれか又はその両方の組み合わせ、エピカテキン誘導体又はその薬学的に許容される塩若しくはプロドラッグの治療的有効量を投与することを含む。
ある実施形態において、スポーツパフォーマンス及び持久力を向上させるため、筋形状及び筋力を構築するため、並びにトレーニング又は競技の筋関連副作用、例えば痛み、弱化、痙攣、疼痛又は傷害からの回復を容易にするために使用される方法及び組成物が、本明細書に開示される。ある実施形態において、本方法は、エピカテキンの(+)若しくは(−)エナンチオマーのいずれか又はその両方の組み合わせ、エピカテキン誘導体又はその薬学的に許容される塩若しくはプロドラッグの治療的有効量を投与することを含む。
ある実施形態において、これに限定されないが、プレドニゾン、メチルプレドニゾン又はそのハロゲン化誘導体などのコルチコステロイド、ドキソルビシン又はメトトレキサートなどの化学療法薬、並びにアドビコール(商標)(ナイアシン持続放出/ロバスタチン)、アルトプレブ(商標)(ロバスタチン持続放出)、カデュエット(商標)(アムロジピン及びアトルバスタチン)、クレストール(商標)(ロスバスタチン)、ジュビシンク(商標)(シタグリプチン/シンバスタチン)、レスコール(商標)(フルバスタチン)、レスコールXL(フルバスタチン持続放出)、リピトール(商標)(アトルバスタチン)、コンパクチン(メバスタチン)、リバロ(登録商標)(ピタバスタチン)、メバコール(商標)(ロバスタチン)、プラバコール(商標)(プラバスタチン)、シムコール(商標)(ナイアシン持続放出/シンバスタチン)、ビトリン(商標)(エゼチミブ/シンバスタチン)及びゾコール(登録商標)(シンバスタチン)を含む、筋障害又はミオパチーにたびたび関連する、スタチンとして既知であるHMG co−レダクターゼの阻害剤を含む、ある薬剤の投与に関連する筋傷害、虚弱又は疼痛を予防、改善又は反転するために使用する方法及び組成物が、本明細書に開示される。ある実施形態において、本方法は、エピカテキンの(+)若しくは(−)エナンチオマーのいずれか又はその両方の組み合わせ、エピカテキン誘導体又はその薬学的に許容される塩若しくはプロドラッグの治療的有効量を投与することを含む。
ある実施形態において、ミトコンドリアを損傷し、及び/又はミオパチーを二次的な結果として引き起こす薬剤に関連する筋傷害を予防、改善又は反転するために使用する方法及び組成物が、本明細書に開示される。
ある実施形態において、対象は、対象における骨格筋又は心筋傷害又は機能不全の1つ以上の身体表出の発生に基づいて、本明細書に開示される化合物又は組成物による処置のために選択される。このような表出は、心筋又は骨格筋の傷害に関連することが既知であるバイオマーカーの上昇を含む。このようなバイオマーカーの例としては、ミオグロビン、トロポニン又はクレアチンホスホキナーゼなどの心筋又は骨格筋酵素又はタンパク質の血漿レベル上昇、乳酸アシドーシス及び血清クレアチニンの上昇が挙げられるが、これらに限定されない。
ある実施形態において、本明細書に開示される化合物又は組成物は、骨格筋細胞又は収縮筋細胞の数又は機能の増大を刺激する量で投与される。筋細胞のこのような刺激は、細胞分裂、筋細胞再生、筋衛星細胞の活性化及び成体筋細胞へのその分化、傷害からの回復、ミトコンドリアの数若しくは機能又はミトコンドリア機能を提供する過程の増大、収縮に寄与するタンパク質の発現の上昇、生化学過程又は翻訳過程の制御、有糸分裂、又はジストロフィンを介した機械エネルギーの伝達若しくは他の付着過程を含む、筋細胞機能の1つ以上の態様の刺激を含み得る。本明細書に記載する方法及び組成物は、まだ発生していない筋傷害又は機能不全の結果の予防を補助し、並びに既に生じた筋肉傷害、機能不全又は疾患の活性療法を提供することができる。
ある実施形態において、本明細書に開示される治療方法及び組成物に対する筋応答の時間及び程度を決定する診断バイオマーカーとして、本明細書に開示される化合物又は組成物の投与によって発現が刺激される筋タンパク質を利用する方法が、本明細書に開示される。このようなバイオマーカーは、タンパク質自体又はタンパク質をコードするDNAヌクレオチド又はRNAヌクレオチドを組織、血漿、血液又は尿中で測定することによって求めることができる。一実施形態において、ジストロフィンなどの有用な筋タンパク質の体内での減少又はトロンボスポンジン(thromobospondin)などの阻害タンパク質の存在を使用して、心筋の構造若しくは機能の異常の重症度又は本明細書に記載する治療方法及び組成物に対する応答の確率を診断してよい。別の実施形態において、このようなバイオマーカーの濃度の変化を使用して、用量を最適化するために、並びに治療方法及び組成物を維持又は変更するか否かを決定するために、本明細書に開示されるものを含む、ある治療様式の成否を評価してよい。
別の実施形態において、フォリスタチンの血漿レベルの上昇、又はミオスタチンの低下、又は血漿フォリスタチンの血漿ミオスタチンに対する比の上昇を、筋障害の重症度又は療法に対する応答の程度を診断する診断方法として使用してよい。
ある実施形態において、本明細書に開示される方法は、少なくとも0.1μMエピカテキン又はエピカテキン誘導体、少なくとも0.25μMエピカテキン又はエピカテキン誘導体、少なくとも0.5μMエピカテキン又はエピカテキン誘導体及び少なくとも1μMエピカテキン又はエピカテキン誘導体を細胞に投与することを含む。
更なる実施形態において、本明細書に開示される方法は、約0.1mg/kg/用量〜約100mg/kg/用量、あるいは約0.3mg/kg/用量〜約30mg/kg/用量の1日総用量での、本開示の化合物の投与を含む。別の実施形態において、用量範囲は、約0.5〜約10mg/kg/日である。あるいは、約0.5〜約1mg/kg/日が投与される。一般に、1日につき約25mg〜約1グラムを投与することができ、あるいは、約25mg〜約200mgを投与することができる。用量は、利便性のために、多くの分割用量で投与されてよい。
更なる実施形態において、本明細書に開示される方法は、当該対象の体重1kgにつき約1〜約1000mg、体重1kgにつき約1〜約50mg又は体重1kgにつき約10〜約100mgの範囲のエピカテキン、エピカテキン誘導体又はその混合物の投与を含む。
更なる実施形態において、所望の濃度は、少なくとも30分間、1時間、3時間、6時間、12時間、24時間、48時間、72時間又はそれ以上維持される。また更なる実施形態において、所望の濃度は、少なくとも24時間、48時間、72時間、1週間、1ヶ月以上にわたってそれぞれ12時間の間に少なくとも1回、又は少なくとも48時間、72時間、1週間、1ヶ月以上にわたってそれぞれ24時間の間に少なくとも1回達成される。所望の時間にわたって所望の濃度を維持するために、1種又は複数の化合物の複数の用量を使用してよい。投与間隔は、身体からの各対象化合物のクリアランス半減期に基づき決定してよい。
ある実施形態において、本明細書に開示される方法で投与されるエピカテキン又はエピカテキン誘導体の純度は、エピカテキン、エピカテキン誘導体、カテキン又はカテキン誘導体からなる群から選択される他の化合物に対して少なくとも90%である。例えば、化合物がエピカテキンである場合、エピカテキン誘導体、カテキン誘導体及びカテキン誘導体による10%以下の汚染を含有する。更なる実施形態において、選択されたエピカテキン又はエピカテキン誘導体の純度は、エピカテキン、エピカテキン誘導体、カテキン又はカテキン誘導体からなる群から選択される他の化合物に対して少なくとも95%である。このことは実質的な濃度の追加の治療剤との組み合わせを除外しないことに留意されたい。
更なる実施形態において、当該エピカテキンは、(−)エピカテキンである。
更なる実施形態において、当該エピカテキンは、(+)エピカテキンである。
更なる実施形態において、当該エピカテキンは、(−)エピカテキン及び(+)エピカテキンのラセミ混合物である。
本明細書では、投与時に、動物及びヒトの身体における循環フォリスタチンの産生を誘導する、唯一の既知の薬剤である新規クラスの化合物も開示される。フォリスタチンとその密接に相同な(80%の配列相同性)フォリスタチン様タンパク質のファミリは、筋細胞や骨細胞を含む体内の多くの細胞型によって産生される。フォリスタチンは、様々な疾患状態における筋再生を誘発することが既知である。フォリスタチン様タンパク質3は最近、骨再生を刺激し、運動中の機械的骨強度を上昇させることが示されている。J Nam et.Al.Follistatin−like 3 is a mediator of exercise−driven bone formation and strengthening.Bone 2015 78:62−70 doi:10.1016/j.bone.2015.04.038を参照されたい。筋肉及び骨の両方を強化する運動は、フォリスタチン及びその関連するフォリスタチン様タンパク質の血漿レベルの上昇を誘起する。Hansen J et al.Exercise induces a marked increase in plasma follistatin:evidence that follistatin is a contraction−induced hepatokine.2011 Endocrinology 152:164−171 Pub Med 21068158を参照されたい。フォリスタチン欠損動物は、弱い骨格骨形成及び重大な筋力低下を示す。Matzuk,MM et al.Multuple defects and perinatal death in mice deficient in follistatin.Nature 1995 374:360−3.PubMed 7885475を参照されたい。細胞外マトリックスの産生及びその石灰化は、骨芽細胞による新しい骨形成の必須成分である。フォリスタチンは、ヒト骨芽細胞の培養における両方の活性を刺激する。Eijken et al The activin A−follistatin system:potent regulator of human extracellular matrix mineralization Faseb J 2007 21:2949−60を参照されたい。骨折の治癒中、フォリスタチン及びその受容体の発現は、骨折の端部付近の骨膜において強く上昇していて、フォリスタチンが骨折治癒中の骨の形成及びリモデリングに寄与することを示している。Nagame T et al Immunochemical detection of activin A,follistatin,and activin receptors during fracture healing in the rat J Orthop Res 1998 16:314−21を参照されたい.したがって、フォリスタチン産生を刺激する任意の薬剤は、骨粗鬆症の発症及びそれに付随する骨折のリスクの増加に寄与する多数の疾患、状態、薬物の副作用及び遺伝的欠陥の状況において、治療に役立つべきである。
いくつかの実施形態は、(+)エピカテキン及び/若しくは(−)エピカテキン又は(+)エピカテキン若しくは(−)エピカテキンのいずれかのエピカテキン誘導体の治療的有効用量を対象に投与することを含む、骨に対する傷害、骨の弱化若しくは骨の喪失を反転又は改善するために、又は骨折を防止するために、フォリスタチン及びフォリスタチン様タンパク質の細胞産生又は筋産生又は体内産生を増加させる方法に関する。更なる実施形態において、(+)エピカテキン及び/若しくは(−)エピカテキン又はエピカテキン誘導体は、1日につき5mg〜2グラムが単回用量又は分割用量で、経口的に又は静脈内に又は筋肉内に投与される。他の実施形態において、(+)エピカテキン及び/又は(−)エピカテキン又はエピカテキン誘導体は、1日につき0.1mg/kg体重〜1日につき10mg/kg体重の用量にて、単回用量又は分割用量で、経口的に又は静脈内に又は筋肉内に投与される。なお他の実施形態において、方法は、骨折を防止するために、新たな骨形成若しくは追加の骨形成、又はより強度の骨形成若しくは再生を誘起する。
本明細書に開示される追加の実施形態は、骨の弱化を反転又は改善して、これにより、これに限定されないが、プレドニゾン又はデフラザコートなどのコルチコステロイド、フェニトイン及びフェノバルビタールなどの抗痙攣剤、アロマターゼ阻害剤などの化学療法薬、及びプロゲスチンを含む、骨の弱化又は骨に対する損傷、骨生成の障害又は骨成長の障害を誘起することが既知である化合物の投与によって引き起こされる骨折を防止するための、フォリスタチン及びフォリスタチン様タンパク質の細胞産生、筋産生又は体内産生を誘発する方法に関する。更なる方法態様は、骨強度の弱化を反転又は改善し、これにより、遺伝的素因、加齢、不活性な生活スタイル又は更年期若しくは卵巣摘出術後などの低エストロゲン状態に関連する骨折を防止するために、フォリスタチン又はフォリスタチン様タンパク質の細胞産生又は筋産生又は体内産生の増大を誘起すること、骨の弱化又は骨に対する損傷、骨生成の障害、又は骨成長の障害に関連する医学的状態、例えばセリアック病、腎臓又は肝臓病及び全身性エリテマトーデス及び関節リウマチなどの炎症性疾患によって引き起こされる骨の弱化を反転又は改善するために、フォリスタチン又はフォリスタチン様タンパク質の細胞産生又は筋産生又は体内産生の増加を誘発する方法、骨折を予防するためのカルシウム、ビタミンD及びカルシトニンを含む骨粗鬆症の処置に使用される他の薬剤の投与と併せて、骨の弱化を反転又は改善するために、フォリスタチン又はフォリスタチン様タンパク質の細胞産生又は筋産生又は体内産生の増加を誘発する方法、事故、運動又は戦闘で被った骨折などの、骨折の治癒を促進する又は骨折からの回復の程度を上昇させる治療薬として、フォリスタチン又はフォリスタチン様タンパク質の細胞産生又は筋産生又は体内産生の増加を誘起する方法、並びに整形外科手術後又は骨密度低下及び筋弱化を生じることが既知である、長期の床上安静若しくは身体不活動を必要とする疾患若しくは状態の開始後の回復期の間に、骨密度の全身的損失を防止して、これにより後続の骨折を防止するために、フォリスタチン又はフォリスタチン様タンパク質の細胞産生又は筋産生又は体内産生の増加を誘起する方法に関する。
上述の方法の実施形態のいずれにおいても、(+)エピカテキン及び/若しくは(−)エピカテキン又はエピカテキン誘導体は、任意選択的に経口的又は静脈内又は筋肉内に1日につき5mg〜2グラム及び/又は単回用量若しくは分割用量で投与してよい。
図1は、種々の治療群におけるマウスの写真を示す。 図2Aは、種々の治療群における追加的なマウスの写真を示す。 図2Bは、種々の治療群における追加的なマウスの写真を示す。 図3は、種々の治療群における骨長のグラフを描写したものである。
したがって、本明細書では、エピカテキンの(+)若しくは(−)エナンチオマーのいずれか又は両方の組み合わせ、エピカテキン誘導体、その薬学的に許容される塩又はプロドラッグの治療的有効量の、それを必要とする患者への投与を含む、骨格筋又は心筋に対する傷害を処置、予防又は反転する方法が提供される。エピカテキンの(+)若しくは(−)エナンチオマーのいずれか又は両方の組み合わせ、エピカテキン誘導体、その薬学的に許容される塩又はプロドラッグの治療的有効量の、それを必要とする患者への投与を含む、骨格筋又は心筋に対する傷害を処置、予防又は反転する組成物も提供される。
エピカテキンの(+)若しくは(−)エナンチオマーのいずれか又は両方の組み合わせ、エピカテキン誘導体、その薬学的に許容される塩又はプロドラッグの治療的有効量の、それを必要とする患者への投与を含む、骨格筋若しくは心筋構造又は骨格筋若しくは心筋の機能の障害に関する疾患を処置する方法も提供される。それを必要とする患者に対する、エピカテキンの(+)若しくは(−)エナンチオマーのいずれか又は両方の組み合わせ、エピカテキン誘導体、その薬学的に許容される塩又はプロドラッグの治療的有効量を含む、骨格筋又は心筋に対する傷害を処置、予防又は反転する組成物も提供される。
ある実施形態において、当該障害は、加齢、肥満、廃用又は不活動、フルクトースなどの潜在的に毒性の栄養剤への曝露、又は飢餓若しくは栄養不良などの不適切な栄養への曝露によるものである。
本明細書では、エピカテキンの(+)若しくは(−)エナンチオマーのいずれか又は両方の組み合わせ、エピカテキン誘導体、その薬学的に許容される塩又はプロドラッグの治療的有効量の、それを必要とする患者への投与を含む、骨格筋又は心筋の再生又は再構築を誘起する方法も提供される。それを必要とする患者に対する、エピカテキンの(+)若しくは(−)エナンチオマーのいずれか又は両方の組み合わせ、エピカテキン誘導体、その薬学的に許容される塩又はプロドラッグの治療的有効量を含む、骨格筋又は心筋の再生又は再構築を誘起する組成物も提供される。
本明細書では、骨格筋又は心筋の傷害を診断する、及び骨格筋又は心筋の傷害を処置、予防又は反転するように設計された治療法の成否を診断するための方法であって、
a.対象における骨格筋又は心筋の傷害又は機能不全の1つ以上の身体表出を観察すること、
b.エピカテキンの(+)若しくは(−)エナンチオマーのいずれか又は両方の組み合わせ、エピカテキン誘導体、その薬学的に許容される塩若しくはプロドラッグ又はその組み合わせの治療的有効量を、それを必要とする患者に投与すること、及び
c.骨格筋又は心筋の傷害又は機能不全の当該身体表出におけるその変化又は欠如を観察することを含む、方法も提供される。
本明細書では、エピカテキンの(+)若しくは(−)エナンチオマーのいずれか又は両方の組み合わせ、エピカテキン誘導体、その薬学的に許容される塩又はプロドラッグの治療的有効量の、それを必要とする患者への投与を含む、筋細胞の機能、回復又は再生を改善する方法も提供される。本明細書では、それを必要とする患者に対する、エピカテキンの(+)若しくは(−)エナンチオマーのいずれか又は両方の組み合わせ、エピカテキン誘導体、その薬学的に許容される塩又はプロドラッグの治療的有効量を含む、筋細胞の機能、回復又は再生を改善するための組成物も提供される。
ある実施形態において、筋細胞の機能、回復又は再生の改善は、ミトコンドリアの数及び機能の増大を含む。
本明細書では、エピカテキンの(+)若しくは(−)エナンチオマーのいずれか又は両方の組み合わせ、エピカテキン誘導体、その薬学的に許容される塩又はプロドラッグの治療的有効量の、それを必要とする患者への投与を含む、痛み、痙攣、弱化、疼痛又は傷害を含む運動トレーニング又は競技の筋肉関連の副作用を処置する方法も提供される。本明細書では、それを必要とする患者に対するエピカテキンの(+)若しくは(−)エナンチオマーのいずれか又は両方の組み合わせ、エピカテキン誘導体、その薬学的に許容される塩又はプロドラッグの治療的有効量を含む、痛み、痙攣、弱化、疼痛又は傷害を含む運動トレーニング又は競技の筋肉関連の副作用を処置するための組成物も提供される。
本明細書では、エピカテキンの(+)若しくは(−)エナンチオマーのいずれか又は両方の組み合わせ、エピカテキン誘導体、その薬学的に許容される塩又はプロドラッグの治療的有効量の、それを必要とする患者への投与を含む、虚血又は血流障害若しくは血流不全に関連する骨格筋又は心筋の疾患を処置する方法も提供される。本明細書では、それを必要とする患者に対するエピカテキンの(+)若しくは(−)エナンチオマーのいずれか又は両方の組み合わせ、エピカテキン誘導体、その薬学的に許容される塩又はプロドラッグの治療的有効量を含む、虚血又は血流障害若しくは血流不全に関連する骨格筋又は心筋の疾患を処置するための組成物も提供される。
ある実施形態において、当該疾患は、アテローム性動脈硬化症、外傷、糖尿病、血管狭窄、末梢動脈疾患、脈管障害及び血管炎からなる群から選択される。
エピカテキンの(+)若しくは(−)エナンチオマーのいずれか又は両方の組み合わせ、エピカテキン誘導体、その薬学的に許容される塩又はプロドラッグの治療的有効量の、それを必要とする患者への投与を含む、心筋細胞又は骨格筋細胞の数、構造又は機能に直接又は間接的に影響する遺伝性障害に関連する疾患を処置する方法も提供される。それを必要とする患者に対するエピカテキンの(+)若しくは(−)エナンチオマーのいずれか又は両方の組み合わせ、エピカテキン誘導体、その薬学的に許容される塩又はプロドラッグの治療的有効量を含む、心筋細胞又は骨格筋細胞の数、構造又は機能に直接又は間接的に影響する遺伝性障害に関連する疾患を処置するための組成物も提供される。
ある実施形態において、当該疾患は、筋ジストロフィー及びフリードライヒ運動失調症からなる群から選択される。
本明細書では、エピカテキンの(+)若しくは(−)エナンチオマーのいずれか又は両方の組み合わせ、エピカテキン誘導体、その薬学的に許容される塩又はプロドラッグの治療的有効量の、それを必要とする患者への投与を含む、不活動、異常な収縮性又は収縮状態に起因する骨格筋の構造及び機能に結果として異常をもたらす、筋活動の神経制御障害に関連する疾患を処置する方法も提供される。それを必要とする患者に対するエピカテキンの(+)若しくは(−)エナンチオマーのいずれか又は両方の組み合わせ、エピカテキン誘導体、その薬学的に許容される塩又はプロドラッグの治療的有効量を含む、不活動、異常な収縮性又は収縮状態に起因する骨格筋の構造及び機能に結果として異常をもたらす、筋活動の神経制御障害に関連する疾患を処置するための組成物も提供される。
ある実施形態において、当該疾患は、末梢変性症候群、外傷、筋萎縮性側索硬化症、髄膜炎及び脊柱の構造的異常からなる群から選択される。
本明細書では、エピカテキンの(+)若しくは(−)エナンチオマーのいずれか又は両方の組み合わせ、エピカテキン誘導体、その薬学的に許容される塩又はプロドラッグの治療的有効量の、それを必要とする患者への投与を含む、骨格筋細胞又は心筋細胞の数の消失、機能の消失、又は正しい、最適に効率的な内部組織の消失に関連する疾患を処置する方法も提供される。それを必要とする患者に対するエピカテキンの(+)若しくは(−)エナンチオマーのいずれか又は両方の組み合わせ、エピカテキン誘導体、その薬学的に許容される塩又はプロドラッグの治療的有効量を含む、骨格筋細胞又は心筋細胞の数の消失、機能の消失、又は正しい、最適に効率的な内部組織の消失に関連する疾患を処置するための組成物も提供される。
ある実施形態において、当該疾患は筋消耗である。
ある実施形態において、当該疾患はサルコペニアである。
ある実施形態において、当該サルコペニアは、加齢、糖尿病、異常代謝状態、感染症、炎症、自己免疫、疾患、心機能不全、関節炎うっ血性心不全、加齢、心筋炎、筋膜炎、リウマチ性多発筋痛症、多発性筋炎、HIV、癌、化学療法の副作用、栄養不良、加齢、先天性代謝異常、外傷、脳卒中及び神経性機能障害に関連している。
ある実施形態において、骨格筋細胞又は心筋細胞の数の消失、機能の消失、又は正しい、最適に効率的な内部組織の消失に関連する疾患を処置する方法は、運動若しくはプログラムの順序又は運動の強度を更に含む。
本明細書では、エピカテキンの(+)若しくは(−)エナンチオマーのいずれか又は両方の組み合わせ、エピカテキン誘導体、その薬学的に許容される塩又はプロドラッグの治療的有効量の、それを必要とする患者への投与を含む、スポーツパフォーマンス、持久力を向上させる、筋肉の形状若しくは強度を構築する、又はトレーニング若しくは競技の影響からの回復を促進する方法も提供される。それを必要とする患者に対するエピカテキンの(+)若しくは(−)エナンチオマーのいずれか又は両方の組み合わせ、エピカテキン誘導体、その薬学的に許容される塩又はプロドラッグの治療的有効量を含む、スポーツパフォーマンス、持久力を向上させる、筋肉の形状若しくは強度を構築する、又はトレーニング若しくは競技の影響からの回復を促進するための組成物も提供される。
本明細書では、エピカテキンの(+)若しくは(−)エナンチオマーのいずれか又は両方の組み合わせ、エピカテキン誘導体、その薬学的に許容される塩又はプロドラッグの治療的有効量の、それを必要とする患者への投与を含む、薬剤の投与に関連する筋傷害、弱化又は疼痛を処置する方法も提供される。それを必要とする患者に対するエピカテキンの(+)若しくは(−)エナンチオマーのいずれか又は両方の組み合わせ、エピカテキン誘導体、その薬学的に許容される塩又はプロドラッグの治療的有効量を含む、薬剤の投与に関連する筋傷害、弱化又は疼痛を処置するための組成物も提供される。
ある実施形態において、当該薬剤は、ある実施形態において、プレドニゾン、メチルプレドニゾン又はそのハロゲン化誘導体などのコルチコステロイド、ドキソルビシン又はメトトレキサートなどの化学療法薬、並びにアドビコール(商標)(ナイアシン持続放出/ロバスタチン)、アルトプレブ(商標)(ロバスタチン持続放出)、カデュエット(商標)(アムロジピン及びアトルバスタチン)、クレストール(商標)(ロスバスタチン)、ジュビシンク(商標)(シタグリプチン/シンバスタチン)、レスコール(商標)(フルバスタチン)、レスコールXL(フルバスタチン持続放出)、リピトール(商標)(アトルバスタチン)、コンパクチン(メバスタチン)、リバロ(登録商標)(ピタバスタチン)、メバコール(商標)(ロバスタチン)、プラバコール(商標)(プラバスタチン)、シムコール(商標)(ナイアシン持続放出/シンバスタチン)、ビトリン(商標)(エゼチミブ/シンバスタチン)及びゾコール(登録商標)(シンバスタチン)を含む、筋障害又はミオパチーにたびたび関連する、スタチンとして既知であるHMG co−レダクターゼの阻害剤からなる群から選択される。
上で開示した実施形態のいずれか1つのある実施形態において、当該エピカテキンは、実質的に(−)エピカテキンである。
上で開示した実施形態のいずれか1つのある実施形態において、当該エピカテキンは、実質的に(+)エピカテキンである。
上で開示した実施形態のいずれか1つのある実施形態において、当該エピカテキンは、(−)エピカテキン及び(+)エピカテキンのラセミ混合物である。
上で開示した実施形態のいずれか1つのある実施形態において、当該患者は、対象における骨格筋又は心筋傷害又は機能不全の1つ以上の身体表出の発生に基づく処置のために選択される。
更なる実施形態において、当該表出は、ミオグロビン、トロポニン又はクレアチンホスホキナーゼの血漿レベル上昇、乳酸アシドーシス及びクレアチニンからなる群から選択されるバイオマーカーの上昇である。
上で開示した実施形態のいずれか1つのある実施形態において、診断バイオマーカーを使用して、筋応答の時間及び程度を決定する。
更なる実施形態において、当該診断バイオマーカーは、ジストロフィン又はトロンボスポンジン(thromobospondin)である。
上で開示した実施形態のいずれか1つのある実施形態において、エピカテキンが投与される。
上で開示した実施形態のいずれか1つのある実施形態において、エピカテキン誘導体が投与される。
更なる実施形態において、当該エピカテキン、エピカテキン誘導体、その薬学的に許容される塩及びプロドラッグ又はその組み合わせが、経口的に投与される。
他の実施形態において、当該エピカテキン、エピカテキン誘導体、その薬学的に許容される塩及びプロドラッグ又はその組み合わせが、非経口的に投与される。
他の実施形態において、当該エピカテキン、エピカテキン誘導体、その薬学的に許容される塩及びプロドラッグ又はその組み合わせが、ニュートラシューティカルとして投与される。
更なる実施形態において、当該エピカテキン、エピカテキン誘導体、その薬学的に許容される塩及びプロドラッグ又はその組み合わせが、追加の治療剤と組み合わせて投与される。当該追加の治療剤は、筋細胞の成長を刺激するホルモン、γ−アミノ酪酸又はその誘導体、食事タンパク質サプリメント、タンパク質同化ステロイド、骨格筋若しくは心筋の成長、強度、持久力若しくは代謝又は傷害若しくは弱化からの骨格筋若しくは心筋の回復を向上させることが既知である生物学的因子、筋肉を通る血流を促進する一酸化窒素の増加に関連することが既知である化合物筋肉の強度又は持久力を促進することが既知である天然生成物の抽出物、ミオスタチンの阻害剤、並びにフォリスタチン発現の刺激剤からなる群から選択される。
フォリスタチン、ミオスタチンの血漿レベル又はフォリスタチンのミオスタチンに対する比を測定するステップを含む、筋障害の重症度を診断する方法も提供される。
本明細書では、筋障害に対する治療への応答の程度を測定する方法であって、
a)フォリスタチン、ミオスタチンの処置前血漿レベル又はフォリスタチンのミオスタチンに対する比を測定すること、
b)フォリスタチン、ミオスタチンの処置後血漿レベル又はフォリスタチンのミオスタチンに対する比を測定すること、及び
c)フォリスタチン、ミオスタチンの処置前レベル及び処置後レベル又はフォリスタチンのミオスタチンに対する比を比較すること、を含む方法も提供される。
本明細書では、筋障害の処置方法であって、
a)フォリスタチン、ミオスタチンの血漿レベル又はフォリスタチンのミオスタチンに対する比を最初に測定すること、
b)第1の量のエピカテキン((+)若しくは(−)エナンチオマーのいずれか又は両方の組み合わせ)、エピカテキン誘導体又はその薬学的に許容される塩若しくはプロドラッグの第1の量を投与すること、
c)フォリスタチン、ミオスタチンの処置後血漿レベル又はフォリスタチンのミオスタチンに対する比を測定すること、
d)フォリスタチン、ミオスタチンの処置前レベル及び処置後レベル又はフォリスタチンのミオスタチンに対する比を比較すること、並びに
e)
i)対象における測定ミオスタチンが低下したとき又は血漿フォリスタチンの血漿ミオスタチンに対する比が上昇したときに、エピカテキン((+)若しくは(−)エナンチオマーのいずれか又は両方の組み合わせ)、エピカテキン誘導体又はその薬学的に許容される塩若しくはプロドラッグの用量を増加すること、又は
ii)対象におけるミオスタチン濃度が上昇したとき又は血漿フォリスタチンの血漿ミオスタチンに対する比が低下したときに、エピカテキン((+)若しくは(−)エナンチオマーのいずれか又は両方の組み合わせ)、エピカテキン誘導体又はその薬学的に許容される塩若しくはプロドラッグのいずれか)の用量を低減若しくは維持することのどちらかを含む方法も提供される。
上で開示した実施形態のいずれか1つのある実施形態において、当該エピカテキンは、50%の(−)エピカテキン及び50%未満の(+)エピカテキン未満のラセミ混合物である。
上で開示した実施形態のいずれか1つのある実施形態において、当該ラセミ混合物は、75%(−)エピカテキンよりも大きい。
上で開示した実施形態のいずれか1つのある実施形態において、当該ラセミ混合物は、90%(−)エピカテキンよりも大きい。
上で開示した実施形態のいずれか1つのある実施形態において、当該ラセミ混合物は、75%(+)エピカテキンよりも大きい。
上で開示した実施形態のいずれか1つのある実施形態において、当該ラセミ混合物は、90%(+)エピカテキンを超える。
本明細書では、本明細書に開示されるような、疾患のいずれかの処置のための薬剤の製造における、又は任意の治療エンドポイント若しくは機能エンドポイントの達成のための、エピカテキン、(+)エピカテキン、(−)エピカテキン、(+)−及び(−)エピカテキン、エピカテキン誘導体、上記のいずれかの薬学的に許容される塩若しくはプロドラッグプロドラッグ、又は上記のいずれかの組み合わせの使用も開示される。
本明細書で使用する場合、以下の用語は、示した意味を有する。
値の範囲が開示されており、「nからnまで」又は「nとnの間」という表記が用いられており、そのnとn2が数値である場合は、別途規定しない限り、この表記は、その数値自体及びその数値の間の範囲を含むことを意図している。この範囲は、限界値間かつ限界値を含む整数又は連続的な値であってよい。一例として、炭素の単位は整数であるので、「炭素数2〜6」という範囲は、2個、3個、4個、5個、及び6個の炭素を含むことを意図している。一例として、1μM、3μM、及び、その間のいずれかの有効数字桁数のあらゆる値(例えば1.255μM、2.1μM、2.9999μMなど)を含むことを意図している「1〜3μM(マイクロモル)」という範囲と比較されたい。
本明細書で使用する場合、「約」という用語は、これによって修飾された数値の表現を弱めることを意図しており、かかる値が誤差の範囲内で変動し得ることを示す。データのチャート又は表に示された平均値に対する標準偏差などの、特定の誤差の範囲が示されていない場合、「約」という用語は、記載の値が包含する範囲と、有効数字を考慮してこの数字に対する切り上げ又は切り捨てによって含まれる範囲もまた意味していると理解されるべきである。
「疾患」という用語は、本明細書で使用する場合、正常機能をそこない、典型的には、特徴的な徴候及び症状によって表出され、ヒト又は動物に生活の継続又は質を低減させる、ヒト又は動物の身体の又はその部分のうちの1つの異常な状態を反映するという点で、「障害」、「症候群」及び(医学的状態におけるような)「状態」という用語と概して同義であることが意図され、これらと互換的に使用される。
「筋疾患」という用語は、障害された骨格筋細胞又は心筋細胞の数又は機能に関連する疾患を示す。
「併用療法」という用語は、本開示に記載される治療的状態又は障害を処置する2つ以上の治療剤の投与を意味する。このような投与は、活性成分の固定比を有する単一カプセル又は各活性成分のための複数の別個のカプセルなどの、実質的に同時の方法でのこれらの治療剤の同時投与を含む。加えて、このような投与は、連続的な方法でのそれぞれの種類の治療剤の使用も含む。いずれの場合でも、処置レジメンは、本明細書に記載する状態又は障害の処置における薬物の組み合わせの有益効果を提供する。ある実施形態において、化合物の組み合わせは、身体からの各化合物のクリアランス半減期が少なくとも部分的に互いに重複するように投与される。例えば、第1の医薬は、1時間のクリアランス半減期を有し、時間=0にて投与され、第2の医薬は、1時間のクリアランス半減期を有し、時間=45分にて投与される。
「治療的有効」は、疾患若しくは障害の処置又は臨床エンドポイントの達成に使用される活性成分の量を制限することを意図している。
「治療的に許容される」という用語は、過度な毒性、刺激及びアレルギー反応なしに患者の組織と接触して使用するのに好適であり、妥当なベネフィット/リスク比に相応し、その意図される用途に有効である化合物(又は塩、プロドラッグ、互変異性体、双極性イオン形態など)を示す。
本明細書で使用する場合、患者の「処置」への言及は、予防を含むことが意図される。処置は、本質的に予防的であってもよく、即ち疾患の予防を含んでもよい。疾患の予防は、例えば病原体による感染の予防の場合と同様に、疾患からの完全な保護を含んでよく、又は疾患の進行の予防を含んでよい。例えば、疾患の予防は、任意のレベルの疾患に関連する任意の効果の完全な除外を意味しない場合があるが、代わりに、臨床的に有意又は検出可能なレベルへの疾患の症状の予防を意味し得る。疾患の予防は、疾患の後期への疾患の進行の予防も意味してもよい。
「患者」という用語は、「対象」という用語と概して同義であり、ヒトを含む全ての哺乳動物を含む。患者の例としては、ヒト、ウシ、ヤギ、ヒツジ、ブタ及びウサギなどの家畜並びにイヌ、ネコ、ウサギ及びウマなどのコンパニオンアニマルが挙げられる。好ましくは、患者はヒトである。
本明細書で使用する場合、「エピカテキン」という用語は、(+)エピカテキン(2R−3R)、(−)エピカテキン(2S−3S)又はその混合物を示す。ある実施形態において、「エピカテキン」は、(+)エピカテキンを示す。更なる実施形態において、「エピカテキン」は、(−)エピカテキンを示す。更なる実施形態において、「エピカテキン」は、(+)エピカテキン及び(−)エピカテキンのラセミ混合物を示す。
本明細書で使用する場合、「エピカテキン誘導体」という用語は、エピカテキン自体の環構造及び立体配置を保持するが、エピカテキンに対する1つ以上の置換基を含有する任意の化合物を示す。(−)エピガロカテキン(EGC)、(−)エピカテキン−3−ガレート(ECG)、(−)エピガロカテキン−3−ガレート(EGCG)、(+)エピガロカテキン(EGC)、(+)エピカテキン−3−ガレート(ECG)及び(+)エピガロカテキン−3−ガレート(EGCG)など、ある天然型エピカテキン誘導体が既知である。この用語は、対象への投与時に、エピカテキン又はその誘導体を放出する、組み合わせ分子又はプロドラッグも含む。このような組み合わせ分子としては、例えばエピカテキン及び加水分解性リンカー基によって結合された薬剤を含んでよい。
エピカテキン及びその誘導体は、合成により作製されてよく、又はチョコレート、茶及びナッツなどの、これらの化合物を含有する天然源から単離されてよい。本明細書で使用する場合、「チョコレート」という用語は、固体又は半可塑性食品を示し、脂肪相内に固体の分散体を含有する、全てのチョコレート又はチョコレート様組成物を示すことを意図する。この用語は、U.S.Standards of Identity(米国識別規格)(SOl)、CODEX Alimentarius及び/又は他の国際規格に従う組成物並びにU.S.Standards of Identity又は他の国際規格に従わない組成物を含むことを意図する。「チョコレート」という用語は、別途特に明記しない限り、スイートチョコレート、ビタースイート又はセミスイートチョコレート、ミルクチョコレート、バターミルクチョコレート、スキムミルクチョコレート、乳製品混合チョコレート、スイートココア及び植物性脂肪コーティング、スイートチョコレート及び植物性脂肪コーティング、ミルクチョコレート及び植物性脂肪コーティング、植物性脂肪ベースコーティング、カカオ脂若しくは植物性脂肪又はその組み合わせで作製したコーティングを含むパステル、栄養調整チョコレート様組成物(低カロリー成分で作製したチョコレート又はコーティング)及び低脂肪チョコレートを含む。例えば、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第6,312,753号を参照されたい。例として、エピカテキン及びその誘導体は、茶抽出物、ココア成分、部分脱脂及び完全脱脂ココア固形物、カカオニブ及びそれから誘導した画分、ココアポリフェノール抽出物、カカオバター、チョコレート液及びその混合物を投与することによって送達してよい。
「プロドラッグ」という用語は、インビボでより活性になる化合物を示す。本明細書に開示するある化合物は、Hydrolysis in Drug and Prodrug Metabolism:Chemistry,Biochemistry,and Enzymology (Testa,Bernard and Mayer,Joachim M.Wiley− VHCA,Zurich,Switzerland 2003)に記載されているように、プロドラッグとして存在していてもよい。本明細書に記載する化合物のプロドラッグは、生理学的条件下で化学的変化を容易に受けて化合物を提供する、化合物の構造修飾形態である。更にプロドラッグは、エクスビボ環境において化学的方法又は生化学的方法によって化合物に変換することができる。例えば、プロドラッグは、好適な酵素又は化学試薬を用いて経皮パッチリザーバ内に配置した場合に、化合物に低速で変換させることができる。プロドラッグは、いくつかの状況において、化合物又は親薬物よりも容易に投与され得るため、有用であることが多い。これらは例えば経口投与によって生物学的に利用可能であり得るが、親薬物は生物学的に利用可能ではない。プロドラッグは、医薬組成物中で親薬物よりも向上した溶解度を有してもよい。プロドラッグの加水分解開裂又は酸化活性化に依存するものなど、多種多様なプロドラッグ誘導体が当該技術分野において既知である。プロドラッグの例は、制限なく、エステル(「プロドラッグ」)として投与されるが、次いで活性体であるカルボン酸に代謝的に加水分解される化合物である。更なる例としては、化合物のペプチジル誘導体が挙げられる。
本明細書に開示される化合物は、治療的に許容される塩として存在することができる。本発明は、酸付加塩を含む塩の形態で上に列挙した化合物を含む。好適な塩としては、有機酸及び無機酸の両方で形成された塩が挙げられる。このような酸付加塩は、通常、薬学的に許容される。しかし、薬学的に許容されない塩の塩は、問題の化合物の調製及び精製において有用であり得る。塩基性付加塩もまた形成されて、薬学的に許容されてよい。塩の調製及び選択のより完全な考察については、Pharmaceutical Salts:Properties,Selection,and se (Stahl,P.Heinrich.Wiley−VCHA,Zurich,Switzerland,2002)を参照されたい。
本明細書で使用する場合、「治療的に許容される塩」という用語は、本明細書で定義するように、水水溶性又は油溶性又は分散性であり、治療的に許容される、本明細書に開示される化合物の塩又は双極性イオン形態を表す。塩は、化合物の最終的な単離及び精製の間に、又は個別に、遊離塩基の形態の適切な化合物に好適な酸と反応させることによって調製することができる。代表的な酸付加塩としては、酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、L−アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩(ベシル酸塩)、重硫酸塩、酪酸塩、ショウノウ酸塩、ショウノウスルホン酸塩、クエン酸塩、ジグルコン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、ゲンチシン酸塩、グルタル酸塩、グリセロリン酸塩、グリコール酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、馬尿酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素塩、2−ヒドロキシエチルスルホン酸塩(イセチオン酸塩)、乳酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、DL−マンデル酸塩、メシチレンスルホン酸塩、メタンスルホン酸塩、ナフチルレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、シュウ酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、ホスホン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、ピログルタミン酸塩、コハク酸塩、スルホン酸塩、酒石酸塩、L−酒石酸塩、トリクロロ酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、リン酸塩、グルタミン酸塩、重炭酸塩、パラ−トルエンスルホン酸塩(p−トシル酸塩)及びウンデカン酸塩が挙げられる。また、本明細書に開示される化合物中の塩基性基は、塩化メチル、塩化エチル、塩化プロピル及び塩化ブチル、臭化メチル、臭化エチル、臭化プロピル及び臭化ブチル、ヨウ化メチル、ヨウ化エチル、ヨウ化プロピル及びヨウ化ブチル、硫酸ジメチル、硫酸ジエチル、硫酸ジブチル及び硫酸ジアミル、塩化デシル、塩化ラウリル、塩化ミリスチル及び塩化ステリル、臭化デシル、臭化ラウリル、臭化ミリスチル及び臭化ステリル、ヨウ化デシル、ヨウ化ラウリル、ヨウ化ミリスチル及びヨウ化ステリル並びに臭化ベンジル及び臭化フェネチルで4級化することができる。治療的に許容される付加塩を形成するために用いることができる酸の例としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸及びリン酸などの無機酸並びにシュウ酸、マレイン酸、コハク酸及びクエン酸などの有機酸が挙げられる。塩は、化合物にアルカリ金属又はアルカリ土類イオンを配位させることによっても形成することができる。したがって、本発明は、本明細書に開示される化合物のナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩及びカルシウム塩なども企図している。
塩基性付加塩は、化合物の最終分離及び精製中にカルボキシル基を、金属カチオンの水酸化物、炭酸塩若しくは重炭酸塩などの好適な塩基又はアンモニア又は有機第1級アミン、有機第2級アミン若しくは有機第3級アミンと反応させることによって調製することができる。治療的に許容される塩のカチオンとしては、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、及びアルミニウム並びにアンモニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジエチルアミン、エチルアミン、トリブチルアミン、ピリジン、N,N−ジメチルアニリン、N−メチルピペリジン、N−メチルモルホリン、ジシクロヘキシルアミン、プロカイン、ジベンジルアミン、N,N−ジベンジルフェネチルアミン、1−エフェンアミン及びN,N−ジベンジルエチレンジアミンなどの非毒性第4級アミンカチオンが挙げられる。塩基性付加塩の形成に有用な他の代表的な有機アミンとしては、エチレンジアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、ピペリジン及びピペラジンが挙げられる。
化合物の塩は、遊離塩基の形態の適切な化合物を適切な酸と反応させることによって作製することができる。
本発明の化合物を原料として投与することが可能であり得るが、医薬製剤としてそれらを提示することも可能である。したがって、本明細書では、本明細書に開示されるある化合物の1つ以上、又はその1つ以上の薬学的に許容される塩、エステル、プロドラッグ、アミド若しくは溶媒和物を、その1つ以上の薬学的に許容される担体及び任意に1つ以上の他の治療成分と共に含む医薬製剤が提供される。担体は、製剤の他の成分と適合し、そのレシピエントとって有害ではないという意味で「許容され」なければならない。適切な製剤は、選択した投与経路に応じて変わる。周知の技術、担体及び賦形剤のいずれも、好適に及び技術分野において理解されるように、例えばRemington’s Pharmaceutical Sciencesにおけるように使用してよい。本明細書に開示される医薬組成物は、技術分野において既知の任意の方法、例えば従来の混合、溶解、造粒、糖衣錠製造、湿式粉砕、乳化、カプセル化、封入又は圧縮工程によって製造してよい。
製剤としては、経口投与、非経口投与(皮下投与、皮内投与、筋肉内投与、静脈内投与、関節内投与及び髄内投与を含む)、腹腔内投与、経粘膜投与、経皮投与、直腸投与並びに局所投与(経皮投与、口腔投与、舌下投与及び眼内投与を含む)に好適な投与が挙げられるが、最も好適な経路は、例えばレシピエントの状態及び障害によって変わってよい。製剤は、利便的に単位投与形態で提供してもよく、かつ、薬学技術分野において周知のいずれかの方法によって調製してよい。典型的には、これらの方法は、本発明の化合物又はその薬学的に許容される塩、エステル、アミド、プロドラッグ若しくは溶媒和物(「活性成分」)と、1つ以上の副成分を構成する担体とを会合させるステップを含む。一般に、製剤は、活性成分を液体担体若しくは微粒子固体担体又はその両方と均一かつ密接に会合させて、次いで、必要に応じて、その生成物を所望の製剤に成形することによって調製する。
経口投与に好適な、本明細書に開示される化合物の製剤は、それぞれ所定量の活性成分を含有するカプセル剤、カシェ剤又は錠剤などの別個の単位として、粉末若しくは顆粒として、水性液体又は非水性液体中の液剤若しくは懸濁液として、又は水中油型液体エマルジョン若しくは水中油型液体エマルジョンとして提示されてよい。活性成分はまた、ボーラス、砥剤、又はペーストとして提示されてよい。
経口使用することができる医薬製剤としては、錠剤、ゼラチンで作られたプッシュフィット型カプセル剤並びにゼラチン及びグリセロール又はソルビトールなどの可塑剤で作製された密閉軟カプセル剤が挙げられる。錠剤は、圧縮又は成型によって、任意追加的に1つ以上の副成分を使用して作製されてよい。圧縮錠剤は、結合剤、不活性希釈剤若しくは潤滑剤、界面活性剤又は分散剤と任意に混合された、粉末又は顆粒などの自由流動形態の活性成分を好適な機械で圧縮することによって調製してよい。成形錠剤は、好適な機械内で不活性液体希釈剤に浸した粉末状化合物の混合物を成形することによって作製されてよい。錠剤は、任意にコーティング又は分割してよく、錠剤中の活性成分が持続放出又は制御放出されるように調合してよい。経口投与用製剤は全て、経口投与に好適な用量にすべきである。プッシュフィット型カプセル剤は、ラクトースなどの充填剤、デンプンなどの結合剤及び/又はタルク若しくはステアリン酸マグネシウムなどの潤滑剤並びに任意に安定剤と混合して、活性成分を含有することができる。軟カプセルでは、活性化合物を脂肪油、流動パラフィン又は液体ポリエチレングリコールなどの好適な液体に溶解又は懸濁させてよい。加えて、安定剤を添加してよい。糖剤のコアには、好適なコーティングを施してよい。この目的のために、任意にアラビアゴム、タルク、ポリビニルピロリドン、カルボポールゲル、ポリエチレングリコール並びに/又は二酸化チタン、ラッカー溶液及び好適な有機溶媒又は溶媒混合物を任意に含有してよい濃縮糖溶液を使用してよい。活性化合物の用量の各種の組み合わせを特定又は特徴化するために、染料又は色素を錠剤又は糖剤コーティングに添加してよい。
本明細書に開示される化合物の具体的な持続放出製剤は、参照により本明細書に組入れられている米国特許第6,410,052号に記載されている。
化合物は、注射によって、例えばボーラス注射又は連続注入によって非経口投与用に製剤化してよい。注射用製剤は、単位投与形態で、例えばアンプルで又は複数回投与用の容器で、保存料を添加して提示してよい。組成物は、油性又は水性ビヒクル中の懸濁液、溶剤又はエマルジョンなどの形態をとってよく、懸濁化剤、安定化剤及び/又は分散化剤などの配合剤を含有してよい。この製剤は、例えば封止アンプル及びバイアルなど単位用量又は多用量容器内で提示されてよく、使用直前に無菌液体媒体、例えば塩水又は無菌発熱性物質除去水の添加のみを必要とする、粉末形態又は凍結乾燥(凍結乾燥された)状態で保管されてよい。即時注射液及び懸濁液は、前述した種類の無菌粉末剤、粒剤、及び錠剤から調製されてよい。
非経口投与用の製剤としては、抗酸化剤、緩衝剤、静菌薬及び対象レシピエントの血液と等張の製剤を与える溶質を含有してよい、活性化合物の水性及び非水性(油性)無菌注射液、並び懸濁化剤及び増粘剤を含んでよい、水性及び非水性無菌懸濁液が挙げられる。好適な親油性溶媒又はビヒクルとしては、ゴマ油などの脂肪油又はオレイン酸エチル若しくはトリグリセリドなどの合成脂肪酸エステル又はリポソームが挙げられる。水性注射用懸濁液は、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、ソルビトール又はデキストランなどの懸濁液の粘度を向上させる物質を含有してよい。懸濁液は、好適な安定剤又は高濃度溶液の調製を可能にするために化合物の溶解度を向上させる薬剤も含有してもよい。
上記の製剤に加えて、化合物は、デポー製剤として調合してもよい。このような長時間作用型製剤は、埋入(例えば皮下若しくは筋内埋入)又は筋内注射によって投与してよい。したがって、例えば化合物は、好適なポリマー若しくは疎水性材料(例えば、許容可能な油中のエマルジョンとして)又はイオン交換樹脂、又は難溶性誘導体として、例えば難溶性塩として配合されてよい。したがって、例えば化合物は、好適なポリマー材料若しくは疎水性材料と共に(例えば許容される油中のエマルジョンとして)、又はイオン交換樹脂と共に、又は難溶性誘導体、例えば難溶性塩と調合してよい。
口腔投与又は舌下投与では、組成物は、従来の方法で調合した錠剤、ロゼンジ、トローチ又はゲルの形態をとってよい。このような組成物は、スクロース及びアカシア又はトラガカントなどの矯味基剤中に活性成分を含んでよい。
化合物は、例えばカカオ脂、ポリエチレングリコール又は他のグリセリドなどの従来の坐剤基剤を含有する坐剤又は保持浣腸などの直腸組成物中に調合してもよい。
本明細書に開示されるある化合物は、局所的に、即ち全身投与によらずに投与してよい。これは、本明細書に開示される化合物が血流に有意に入らないように、このような化合物を表皮又は口腔に外部から適用すること、並びに化合物を耳、目及び鼻に滴注することを含む。これに対して、全身投与とは、経口投与、静脈内投与、腹腔内投与及び筋内投与を示す。
局所投与に好適な製剤としては、ゲル、リニメント、ローション、クリーム、軟膏又はペーストなどの、皮膚を通じた炎症部位への浸透に好適な液体又は半液体製剤、並びに目、耳又は鼻への投与に好適な滴剤が挙げられる。局所投与用の活性成分は、例えば製剤の0.001%〜10%w/w(重量)を占めてよい。ある実施形態において、活性成分は、10%w/wをも占めてよい。他の実施形態において、活性成分は、5%w/w未満を占めてよい。ある実施形態において、活性成分は、2%w/w〜5%w/wを占めてよい。他の実施形態において、活性成分は、製剤の0.1%〜1w/wを占めてよい。
吸入投与では、化合物は、注入器、ネブライザ、加圧パック又はエアロゾルスプレーを送達する他の利便的手段から利便的に送達してよい。加圧パックは、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、二酸化炭素又は他の好適なガスなどの好適な噴射剤を含んでもよい。加圧エアロゾルの場合、投薬単位は、定量を送達するための弁を設けることによって投与単位を定めてよい。あるいは、吸入投与又は吹送投与では、本発明による化合物は、乾燥粉末組成物、例えば化合物と、ラクトース又はデンプンなどの好適な粉末基材との粉末混合物の形態をとってよい。粉末組成物は、吸入器又は注入器の補助によって粉末が投与され得る、例えばカプセル、カートリッジ、ゼラチン又はブリスターパックにおいて、単位投与形態粉末で提示してよい。
好ましい単位投与製剤は、活性成分を本明細書に後掲されているような有効用量で、又はその適切な割合で含有する製剤である。
上記の製剤が、上で詳細に述べた成分に加えて、問題の製剤の種類を考慮して、技術分野における従来の他の薬剤を含んでよいこと、例えば経口投与に好適な製剤が香味料を含有してよいことを理解されたい。
化合物は、1日につき0.1〜500mg/kgの用量で経口投与又は注射投与してよい。成人に対する用量範囲は一般に、成人に対する用量範囲は一般に、5mg〜2g/日である。個別単位で提供される錠剤又は他の提示形態は、そのような投薬量にて又は複数回の投薬量、例えば5mg〜500mg、通常約10mg〜200mgを含有する単位として有効である1つ以上の化合物の量を利便的に含有してよい。
単回投与形態を生成するために担体材料と組み合わされ得る活性成分の量は、処置される宿主と、特定の投与方法に応じて異なる。
化合物は、様々な様式、例えば経口的に、局所的に又は注射によって投与することができる。患者に投与される化合物の正確な量は、主治医が責任を負う。いかなる特定の患者の具体的な用量レベルも、用いられる具体的な化合物の活性、年齢、体重、全身健康状態、性別、食餌、投与時間、投与経路、排泄速度、薬物の併用、処置される正確な障害、及び処置される適応症又は状態の重症度を含む、様々な因子によって変わる。投与経路は、状態及びその重症度に応じて変化することもある。
ある場合において、本明細書に記載の化合物(又はその薬学的に許容される塩、エステル若しくはプロドラッグ)のうちの少なくとも1つを、別の治療剤と併せて投与することが適切な場合がある。あくまで一例として、本明細書の化合物のうちの1つを投与された際に患者が経験する副作用の1つが高血圧である場合、初期治療剤と併せて抗高血圧剤を投与することが適切な場合がある。又は、あくまで一例として、本明細書に記載される化合物のうちの1つの治療有効性は、アジュバントの投与によって増強されることがある(即ち、アジュバント単独では、最小限の治療効果のみを有し得るが、別の治療剤と併せると、患者に対する治療効果全体が増強される)。又は、あくまで一例として、本明細書に記載される化合物のうちの1つを、同様に治療効果を有する別の治療剤(治療レジメンも含む)と併せて投与することによって、患者が経験する利益が増大されることがある。あくまで一例として、本明細書に記載される化合物のうちの1つを投与することを含む糖尿病の処置において、患者に別の糖尿病治療剤を投与することによって治療効果の増大が生じることがある。いずれの場合も、処置される疾患、障害又は状態にかかわらず、患者が経験し得る全体的な利益が単に2つの治療剤の相加である場合もあれば、又は患者が相乗効果を経験する場合もある。
考えられる併用療法の具体的な非限定的な例としては、本発明のある化合物を、骨格筋細胞又は心筋細胞の数、構造又は機能の改善を可能にする又は向上させる薬剤と共に使用することが挙げられる。
更なる実施形態において、このような薬剤としては、筋細胞の成長を刺激するホルモン、酪酸又はその誘導体、ダイエタリータンパク質サプリメント、タンパク質同化ステロイド、骨格筋若しくは心筋の成長、強度、持久力若しくは代謝又は傷害若しくは弱化からの骨格筋若しくは心筋の回復を向上させることが既知である生物学的因子、筋肉を通る血流を促進する一酸化窒素の増加に関連することが既知である化合物、筋肉の強度又は持久力を促進することが既知である天然生成物の抽出物、ミオスタチンの阻害剤、並びにフォリスタチン発現の刺激剤が挙げられる。
更なる実施形態において、筋細胞成長を刺激するホルモンとしては、成長ホルモン、成長ホルモン類似体、成長ホルモン放出ペプチド若しくはその類似体、成長ホルモン分泌促進物質又はソマトロピン(somatatropin)若しくはメカノ成長因子などの他のホルモンが挙げられるが、これに限定されない。
更なる実施形態において、酪酸誘導体は、下垂体腺を調節することによって筋肉に恩恵を与える神経伝達物質を含む。
更なる実施形態において、栄養タンパク質補助食品としては、ロイシン、バリン、イソバリン、ベータアラニン、グルタミン、グルタミンジペプチド又はグリコシルアミンなどの筋成長を増強する既知の属性を有するカゼイン、アミノ酸前駆体又はその誘導体が挙げられるが、これに限定されない。
更なる実施形態において、同化ステロイドとしては、テストステロン又は筋成長誘起特性を有する関連するステロイド化合物、例えばシクロスタゾール又はメタドロステノール、プロホルモン(prohomones)又はその誘導体、エストロゲンのモジュレータ及び選択アンドロゲン受容体モジュレータ(SARMS)が挙げられるが、これに限定されない。
更なる実施形態において、骨格筋若しくは心筋の成長、強度、持久力若しくは代謝又は傷害若しくは弱化からの骨格筋若しくは心筋の回復を強化することが既知である生物学的因子としては、α−リポ酸、タウリン、カフェイン、マグネシウム、ナイアシン、葉酸、オルニチン、ビタミンB6、B12又はD、アスパラギン酸塩、クレアチン及びその多様な塩、例えばクレアチン一水和物、ベタイン、N−アセチルシステイン、β−ヒドロキシルメチル酪酸、レシチン、コリン、リン脂質混合物、ホスファチジルセリン、カルニチン、L−カルニチン及びグリシンプロピオニル(proprionyl)−Lカルニチンが挙げられるが、これに限定されない。
更なる実施形態において、筋肉を通る血流を促進する一酸化窒素産生の増加に関連することが既知である化合物としては、アルギニン及びシトルリンが挙げられるが、これらに限定されない。
更なる実施形態において、筋力又は持久力を促進することが既知である天然生成物の抽出物としては、ガラナ、ヒメフウロ(geranium Robertianum)、ノハラアザミ(Cirsium ologophyllum)、カリウムオロフィロムム(Cirsium ologophyllum)、ムラサキソシンカ(Bauhinia purpureae)、ヨヒンベ、オトメアゼナ(Bacopa monniera)、ビーツ粉末、イワベンケイ(rhodiola)又は茶抽出物が挙げられるが、これに限定されない。
更なる実施形態において、ミオスタチンの阻害剤は、タンパク質、抗体、ペプチド又は小分子である。
更なる実施形態において、フォレスタチン発現又は機能の刺激因子は、タンパク質、ペプチド又は小分子である。
いずれの場合も、(少なくとも1つが本明細書に開示される化合物である)複数の治療剤は、任意の順序で又は同時にさえ投与されてよい。同時の場合、複数の治療剤は単一の統一形態又は複数の形態で(あくまで一例として、単一の丸剤として又は2個の別個の丸剤として)提供されてよい。治療剤の一方は、複数回の用量で与えられてよく、又はどちらも複数回の用量として与えられてよい。同時でない場合、複数回の用量の間のタイミングは、2、3分〜4週間の範囲に及ぶ任意の持続時間であってよい。
したがって、別の態様において、ある実施形態は、このような処置を必要とするヒト又は動物対象における筋疾患を処置するための方法であって、当該対象に、対象における当該障害を低減又は予防するのに有効な本明細書で開示する化合物の量を、技術分野において既知である当該障害の処置のための少なくとも1つの追加の薬剤と組み合わせて投与することを含む、方法を提供する。関連する態様において、ある実施形態は、筋疾患の処置のための1つ以上の追加の薬剤と組み合わせて、本明細書に開示される少なくとも1つの化合物を含む、治療組成物を提供する。
本発明の組成物は、ニュートラシューティカル組成物として調合されてもよい。「ニュートラシューティカル組成物」という用語は、本明細書で使用する場合、食品、食料品、ダイエタリーサプリメント、栄養サプリメント若しくは食品用サプリメント組成物、又は外部添加したカテキン及び/若しくはエピカテキンを含む食料品を示す。このような組成物の製剤及び投与の技術の詳細は、Remington,The Science and Practice of Pharmacy 21st Edition (Mack Publishing Co.,Easton,PA)及びNielloud and Marti−Mestres,Pharmaceutical Emulsions and Suspensions:2nd Edition (Marcel Dekker,Inc,New York)に見出され得る。
本明細書で使用する場合、食品という用語は、ヒト又は動物による摂取に好適な任意の食物又は飼料を指す。食品は、調製及び包装された食物(例えばマヨネーズ、サラダドレッシング、パン、グレインバー、飲料など)又は動物用飼料(例えば押出及びペレット化された動物用飼料、粗混合飼料又はペットフード組成物)であってよい。本明細書で使用する場合、食料品という用語は、ヒト又は動物の摂取に適合する任意の物質を示す。
食品又は食料品は、例えば非アルコール性及びアルコール性飲料などの飲料、並びに飲用水及び液体食品に添加される液体調製物であり、非アルコール性飲料は、例えばソフトドリンク、スポーツドリンク、果汁、例えばオレンジジュース、リンゴジュース及びグレープフルーツジュース、レモネード、茶、ニアウォーター飲料並びに牛乳、及び他の乳製品飲料、例えばヨーグルト飲料、並びにダイエット飲料である。別の実施形態において、食品又は食料品は、本発明による組成物を含む固体又は半固体の食物を示す。これらの形態としては、ケーキやクッキーなどの焼菓子、プリン、乳製品、菓子、スナック食品、又は冷凍菓子及びノベルティ(例えばアイスクリーム、ミルクシェイク)、調理済み冷凍食品、キャンディ、スナック製品(例えばチップス)、液体食品、例えばスープ、スプレッド、ソース、サラダドレッシング、調理済み肉製品、チーズ、ヨーグルト及びその他の油脂含有食品、並びに食品成分(例えば小麦粉)を挙げることができるが、これに限定されない。
ペットフード組成物を含む動物用飼料としては、必要な食餌要件を供給することを目的とした食品並びにとトリーツ(例えばドッグビスケット)又は他の食品サプリメントを有利に挙げられる。本発明による組成物を含む動物用飼料は、ドライ組成物(例えばキブル)、セミモイスト組成物、ウェット組成物又はその任意の混合物の形態であってよい。代替的に又は追加的に、動物用飼料は、サプリメント、例えばグレイビー、飲用水、ヨーグルト、粉末、懸濁物、チュー、トリーツ(例えばビスケット)又は他の任意の送達形態である。
「ダイエタリーサプリメント」という用語は、単回又は複数回用量単位で包装されたヒト食餌又は動物用飼料を補給するための少量の化合物を示す。
ダイエタリーサプリメントは、概して有効量のカロリーを提供しないが、他の微量栄養素(例えばビタミン又はミネラル)を含有してよい。食品又は食料品という用語は、ヒトが消費するための機能性食品及び事前包装された調理済み食品も含む。
栄養サプリメントという用語は、カロリー源と組み合わせたダイエタリーサプリメントを含む組成物を示す。いくつかの実施形態において、栄養サプリメントは、食事代替物又はサプリメント(例えば栄養バー若しくはエネルギーバー又は栄養飲料若しくは濃縮物)である。
本発明のダイエタリーサプリメントは、任意の好適な形式で送達されてよい。ある実施形態において、ダイエタリーサプリメントは、経口送達用に調合される。本発明のダイエタリーサプリメントの成分は、経口摂取のために許容される賦形剤及び/又は担体中に含有される。担体の実際の形態、したがってダイエタリーサプリメント自体は重要ではない。担体は、液体、ゲル、ゲルキャップ、カプセル、粉末、固形錠剤(コーティング済み又は未コーティング)、茶などであってよい。
ある実施形態において、ダイエタリーサプリメントは、錠剤又はカプセルの形態であり、更なる実施形態において、硬(シェル)カプセルの形態である。好適な賦形剤及び/又は担体としては、マルトデキストリン、炭酸カルシウム、リン酸二カルシウム、リン酸三カルシウム、微結晶セルロース、デキストロース、米粉、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、クロスカルメロースナトリウム、デンプングリコール酸ナトリウム、クロスポビドン、スクロース、植物ガム、ラクトース、メチルセルロース、ポビドン、カルボキシメチルセルロース、コーンスターチなど(その混合物を含む)が挙げられる。ある実施形態において、担体としては、炭酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、マルトデキストリン、及びその混合物が挙げられる。従来の技術を用いて、様々な成分並びに賦形剤及び/又は担体を混合して所望の形態に形成する。本発明の錠剤又はカプセルは、約6.0〜7.0のpHで溶解する腸溶性コーティングでコーティングしてよい。小腸内で溶解するが胃内では溶解しない好適な腸溶性コーティングは、酢酸フタル酸セルロースである。
他の実施形態において、ダイエタリーサプリメントは、消費者が食品又は飲料に添加するのに好適な粉末又は液体として提供される。例えば、いくつかの実施形態において、ダイエタリーサプリメントは、例えば飲料に混合することによって、又は例えばプリン、トッピング、ソース、ピュレ、加熱済みシリアル又はサラダドレッシングなどの半固形食品中に撹拌することによって、又はさもなければ例えば消費直前に放出するための食品若しくは飲料容器のキャップに封入された食品若しくはダイエタリーサプリメントに添加することによって、粉末の形態で個体に投与することができる。ダイエタリーサプリメントは、特にダイエタリーサプリメントによって食餌に添加されるカロリー数を制限することが望ましい場合、1つ以上の不活性成分を含んでよい。例えば、本発明のダイエタリーサプリメントは、例えばハーブ、ビタミン、ミネラル、エンハンサ、着色剤、甘味料、香味剤、不活性成分などを含む任意成分を含有してもよい。
いくつかの実施形態において、ダイエタリーサプリメントは、三塩基性リン酸カルシウム又は酢酸カルシウム、二塩基性リン酸カリウム、硫酸マグネシウム又は酸化マグネシウム、塩(塩化ナトリウム)、塩化カリウム又は酢酸カリウム、アスコルビン酸、オルトリン酸第二鉄、ナイアシンアミド、硫酸亜鉛又は酸化亜鉛、パントテン酸カルシウム、グルコン酸銅、リボフラビン、Β−カロテン、塩酸ピリドキシン、硝酸チアミン、葉酸、ビオチン、塩化クロム又はピコリン酸クロム、ヨウ化カリウム、セレン酸ナトリウム、モリブデン酸ナトリウム、フィロキノン、ビタミンD3、シアノコバラミン、亜セレン酸ナトリウム、硫酸銅、ビタミンA、ビタミンC、イノシトール、ヨウ化カリウムを含むが、これに限定されない、ビタミン及びミネラルを更に含む。ビタミン及びミネラルに好適な投与量は、例えばU.S.RDA guidelinesを参照することによって得られる。
他の実施形態において、本発明は、本発明による組成物を含む栄養サプリメント(例えばエネルギーバー又は食事代替用バー若しくは飲料)を提供する。栄養サプリメントは、食事又はスナック代替物として機能し、一般に栄養カロリーを提供し得る。ある実施形態において、栄養サプリメントは、炭水化物、タンパク質及び脂肪をバランスのとれた量で提供する。栄養サプリメントは、炭水化物、単糖、中鎖長糖若しくは多糖類又はその組み合わせを更に含むことができる。単糖は、所望の官能特性について選択することができる。未調理コーンスターチは、複合炭水化物の一例である。熱は複合炭水化物を単糖又は二糖である単純炭水化物へ分解するため、未調理コーンスターチは、その高分子量構造を維持すべきことが望まれる場合、調理も熱加工もされない食品製剤又はその部分の中にのみ含めるべきである。栄養サプリメントは、一実施形態において、3つの鎖長レベル(単鎖、中鎖、複合鎖、例えばスクロース、マルトデキストリン及び未調理コーンスターチ)の炭水化物源の組み合わせを含む。
本発明の栄養サプリメントに包含されるタンパク質源は、栄養製剤に利用される任意の好適なタンパク質であることができ、ホエイタンパク質、ホエイタンパク質濃縮物、ホエイ粉末、卵、大豆粉、豆乳大豆タンパク、大豆タンパク単離物、カゼイン酸塩(例えばカゼイン酸ナトリウム、カゼイン酸カルシウムナトリウム、カゼイン酸カルシウム、カゼイン酸カリウム)、動物及び植物性タンパク質並びにその加水分解物又は混合物を挙げることができる。タンパク質供給源を選択する際には、タンパク質の生物価をまず考慮すべきであり、最高の生物価はカゼイン酸塩、ホエイ、ラクトアルブミン、卵アルブミン及び全卵タンパク質中に見出される。一実施形態において、タンパク質は、ホエイタンパク質濃縮物とカゼイン酸カルシウムとの組み合わせである。これらのタンパク質は、高い生物価を有し、即ち、これらは必須アミノ酸の割合が高い。Modern Nutrition in Health and Disease,8th ed.,Lea & Febiger,1986,especially Volume 1,pages 30−32を参照のこと。
栄養サプリメントは他の成分、例えば他のビタミン、ミネラル、抗酸化剤、繊維及び他のダイエタリーサプリメント(例えばタンパク質、アミノ酸、コリン、レシチン)の1つ又は組み合わせも含有することができる。これらの成分の1つ又は複数の選択は、製剤、設計、消費者の嗜好及びエンドユーザの問題である。本発明のダイエタリーサプリメントに添加されるこれらの成分の量は、当業者にただちに理解される。このような量の指針は、小児及び成人についてのU.S.RDA用量によって提供することができる。添加可能な更なるビタミン及びミネラルとしては、三塩基性リン酸カルシウム又は酢酸カルシウム、二塩基性リン酸カリウム、硫酸マグネシウム又は酸化マグネシウム、塩(塩化ナトリウム)、塩化カリウム又は酢酸カリウム、アスコルビン酸、オルトリン酸第二鉄、ナイアシンアミド、硫酸亜鉛又は酸化亜鉛、パントテン酸カルシウム、グルコン酸銅、リボフラビン、Β−カロテン、塩酸ピリドキシン、硝酸チアミン、葉酸、ビオチン、塩化クロム又はピコリン酸クロム、ヨウ化カリウム、セレン酸ナトリウム、モリブデン酸ナトリウム、フィロキノン、ビタミンD3、シアノコバラミン、亜セレン酸ナトリウム、硫酸銅、ビタミンA、ビタミンC、イノシトール、ヨウ化カリウムを含むが、これに限定されない、ビタミン及びミネラルを更に含む。
栄養サプリメントは、様々な形態で及び様々な作製方法によって提供することができる。一実施形態において、食品バーを製造するために、液体成分が調理され、乾燥成分は液体成分と共にミキサーに添加され、生地相に達するまで混合されて、生地は押出機に投入されて、押出成形され、押出成形生地は適切な長さに切断され、製品は冷却される。バーは、本明細書中で具体的に列挙した成分に加えて、味を増強するための他の栄養素と充填剤を含有してよい。
栄養サプリメントの加工又は製造のために、他の成分、例えば充填剤、乳化剤、保存料などを本明細書に記載されているものに添加できることが、当業者に理解される。
更に着香剤、着色剤、スパイス、ナッツなどをニュートラシューティカル組成物に包含させてよい。香味料は、風味抽出物、揮発性油、チョコレート香味料、ピーナッツバター香味料、クッキークラム、クリスプライス、バニラ又は任意の市販の香味料の形態をとることができる。有用な香味料の例としては、純粋アニス抽出物、人造バナナ抽出物、人造チェリー抽出物、チョコレート抽出物、純粋レモン抽出物、純粋オレンジ抽出物、純粋ペパーミント抽出物、人造パイナップル抽出物、人造ラム抽出物、人造ストロベリー抽出物若しくは純粋バニラ抽出物、又は揮発性油、例えばバーム油、ベイ油、ベルガモット油、セダー油、クルミ油、チェリー油、シナモン油、クローブ油若しくはペパーミント油、ピーナッツバター、チョコレート香味料、バニラクッキークラム、バタースコッチ若しくはタフィーが挙げられるが、これに限定されない。一実施形態において、ダイエタリーサプリメントは、ココア又はチョコレートを含有する。
ニュートラシューティカル組成物の安定性のために、乳化剤を添加してよい。好適な乳化剤の例としては、レシチン(例えば卵又は大豆由来)並びに/又はモノグリセリド及びジグリセリドが挙げられるが、これに限定されない。他の乳化剤は当業者にはただちに明らかであり、好適な乳化剤の選択は、一部には製剤及び最終製品によって変わる。製品の貯蔵寿命を延ばすために、栄養サプリメントに保存料を添加してもよい。ある実施形態において、ソルビン酸カリウム、ソルビン酸ナトリウム、安息香酸カリウム、安息香酸ナトリウム又はEDTAカルシウム二ナトリウムなどの保存料が使用される。
上記の炭水化物に加えて、ニュートラシューティカル組成物は、天然又は人工(好ましくは低カロリー)甘味料、例えば糖類、シクラメート、アスパルタミン、アスパルテーム、アセスルファムK及び/又はソルビトールを含有することができる。このような人工甘味料は、栄養サプリメントが過体重若しくは肥満の個体又は高血糖症となりがちなII型糖尿病を有する個体によって消費されるように意図されている場合に、望ましい可能性がある。
更に、マルチビタミン及びミネラルサプリメントを本発明のニュートラシューティカル組成物に添加して、一部の食餌に不足している必須栄養素の適切量を得ることができる。マルチビタミン及びミネラルサプリメントは、ライフスタイルのパターンによる栄養損失及び欠乏に対する疾患の予防及び保護にも有用であり得る。
ニュートラシューティカルによって投与されるカテキン及び/又はエピカテキン並びに追加成分の投与量は、既知の因子、例えば特定の組成物の薬学的特性並びにその投与方法及び投与経路、レシピエントの年齢、健康状態及び体重、症状の性質及び程度、同時処置の種類、処置の頻度、及び通常の治験又はニュートラシューティカルの製剤に関する通常の考慮事項により、その分野の専門家によって判定することができる所望の効果に応じて変わる。
しかし、任意の特定の患者に対する具体的な用量レベルは、当業者にはよく理解されるように、用いられる具体的な化合物の活性、処置される個体の年齢、体重、全身健康状態、性別及び食餌、投与時間及び投与経路、排泄速度、以前に投与された他の薬物並びに処置される特定の疾患の重症度を含む、様々な因子に応じて異なることが理解されるであろう。
本明細書に開示される化合物、組成物及び方法によって処置される具体的なとしては、骨格筋及び心筋機能の障害の予防、骨格筋若しくは心筋の健康若しくは機能の回復、又は骨格筋若しくは心筋細胞又は機能の機能的に有意な再生、並びに本明細書に開示される他の任意の疾患が挙げられる。
ヒト処置に有用である以外に、本明細書に開示される特定の化合物及び製剤は、コンパニオンアニマル、エキゾチックアニマル及び哺乳動物、げっ歯類などを含む家畜の獣医学的処置にも有用であり得る。より好ましい動物としては、ウマ、イヌ及びネコが挙げられる。
生物活性アッセイ
ウエスタンブロットアッセイ:
細胞又は骨格筋組織サンプルを、1mmol/L PMSF、2mmol/L Na3V04及び1mmol/L NaPを添加したプロテアーゼ及びホスファターゼ阻害剤カクテルを含む、50μLの溶解緩衝剤(1%トリトンX−100、20mmol/Lトリス、140mmol/L NaCI、2mmol/L EDTA及び0.1% SDS)中でホモジナイズした。ホモジネートをインスリン注射器に5回通過させて、4℃にて30分間超音波処理し、10分間遠心分離した(12,000×g)。総タンパク質含量を上清中で測定した。タンパク質合計40μgを5%又は10% SDS−PAGEに投入して、電気泳動転写し、ブロッキング溶液(TBS中の5%の無脂肪乾燥乳及び0.1%ツイン20[TBS−T])中で1時間インキュベートした後、一次抗体を用いて、室温にて3時間インキュベートするか又は4℃にて一晩インキュベートした。一次抗体は、典型的には、TBS−T及び5%ウシ血清アルブミンで1:1000又は1:2000に希釈した。膜をTBS−T中で洗浄して(5分間、3回)、ブロッキング溶液中1:10,000に希釈したHRP標識二次抗体の存在下で、室温にて1時間インキュベートした。膜を再びTBS−Tで3回洗浄し、増強化学発光検出キットを使用して免疫ブロットを発現させた。バンド強度をデジタル定量化した。全ての一次抗体は市販されている。
マウス筋芽細胞アッセイ
エピカテキンは、フォリスタチン発現を誘発し、ミオスタチン発現を抑制し、培養マウス筋芽細胞の筋管への分化を促進する。これらの現象は、筋分化のバイオマーカー、例えばミオゲニン及びmyoDの発現上昇に関連している。マウス筋芽細胞株C2C12を6ウェル組織培養プレート内でセミコンフルエントまで成長させ、次いで、文献で標準化されている分化誘導培地:2%ウマ血清を添加したDMEMを用いて、エピカテキン(100nM)に3日間曝露した。タンパク質を抽出し、従来のゲル電気泳動により分離し、筋細胞の成長及び分化のマーカーに特異的な市販の抗体と反応させることによってウエスタンブロットとして染色した。筋細胞に対する(−)及び(+)エピカテキンエナンチオマーの比較効果を調べる実験において、細胞を6ウェルプレート内でセミコンフルエントまで成長させ、ウマ血清を含有する、文献で標準化された分化培地に投入し、次いで(−)又は(+)エピカテキンエナンチオマーを10nM〜1000nMの範囲の濃度で用いて24時間刺激した。次いで、細胞を上記のように採取し、市販の特定の一次抗体を使用してウエスタンブロットを調製して、PGC1α及びフォリスタチンの相対発現を求めた。
エピカテキンに富むココア製品による糖尿病患者の処置
2型糖尿病及び心不全の患者5名に、エピカテキンに富むココア製品(1日につきエピカテキン100mgを提供)を3ヶ月間提供した。
エピカテキンに富むココアは、骨格筋成長の刺激因子であるフォリスタチン、筋分化のマーカー(ミオゲニン、myoD)のタンパク質レベルを上昇させ、3ヶ月間の処置後のヒト骨格筋の生検サンプル中の抑制タンパク質であるミオスタチンの発現を抑制した。患者は、処置完了の前後に、それらの四頭筋の生検を受けた。筋タンパク質含量の分析のために、生検材料をウエスタンブロットにより分析した。
3ヶ月間の処置前後に得た四頭筋生検サンプルの電子顕微鏡写真は、サルコペニアと一致する、心不全の糖尿病患者のヒト骨格筋におけるサルコメア超構造の重篤な破壊及び歪みを示している。処置により、骨格筋のサルコメア組織がほぼ正常に回復した。この現象は、平均組織学スコアが有意に改善したため、患者5名全員で明らかとなった。
エピカテキンによる処置は、患者の四頭筋において、筋肉の修復と再生並びにミトコンドリア生合成転写調節因子である、PGC1αの(脱アセチル化)活性化形態の発現上昇を誘起した。処置によって、サルコメア形態で認められた改善と一致して、ジストロフィン、ジスフェリン及びウトロフィンを含むサルコグリカンタンパク質ファミリの要素の発現も上昇した。処置によって、四頭筋組織1mg当たりの電子伝達複合体タンパク質の増加によって証明されるように、ミトコンドリアの生合成も増加した。
(Cayman社のグルタチオン(gluthatione)アッセイキットを使用することによって)心不全の糖尿病患者におけるベースライン骨格筋チオレベルは、正常な筋肉と比較して有意な組織酸化ストレスを証明する顕著な減少を示した。エピカテキンに豊富むココアを用いた処置によって、総チオレベルが回復し、このことは組織酸化ストレスレベルの正常化を示す。エピカテキン処置によって、酸化性筋傷害から保護する重要な酵素であるスーパーオキシドジスムターゼ及びカタラーゼの四頭筋発現も上昇した。
野生マウス及び筋ジストロフィーのマウスモデルにおけるインビボ研究
筋ジストロフィーを発症する野生型(即ち正常)及びデルタサルコグリカン(8−SG)ヌルマウスに、Sigma−Aldrichから入手したエピカテキン1mg/kgを1日2回又は水のみ(対照)を、30日間強制経口投与した。四頭筋タンパク質サンプルをウエスタンブロットにより分析して、ミトコンドリアタンパク質であるポーリン、マイトジェンフィルム、複合体V(CV)、スーパーオキシドジスムターゼ2(SOD2)及びカタラーゼのタンパク質レベルの変化を評価した。エピカテキン処置によって、野生型マウスではミトコンドリアタンパク質の消失が増大し、8−SGヌルマウスではミトコンドリアタンパク質の消失が防止される。筋ジストロフィーマウスでは、エピカテキンによって、酸化損傷の重症度を低下させることによって酸化損傷の損傷効果に対抗する重要な酵素である、心筋及び四頭筋中のカタラーゼ及びスーパーオキシドジスムターゼ2の両方のタンパク質発現を増加した。
デルタサルコグリカン(8−SG)筋ジストロフィーマウスは、四頭筋中の還元型グルタチオン含量(GSH、Cayman社のグルタチオン(gluthatione)アッセイキットを使用することにより)の減少を示し、組織酸化ストレスの上昇を証明した。エピカテキン処置によって、野生型マウス及びデルタサルコグリカンノックアウトマウスの両方において、筋GSHレベルが著しく上昇した。
デルタサルコグリカンノックアウト筋ジストロフィーマウスは、経口エピカテキン1mg/kgで1日2回、4週間処置した後、骨格筋において、筋肉の修復及び再生を調節し、ミトコンドリアの生合成を調節する転写因子である、PGC1αの著しい増加を示した。
1つの実験では、高齢筋障害を有する高齢の野生型マウス(26月齢)を、エピカテキン1mg/kgで1日2回、2週間処置した。これらのマウスも、骨格筋におけるPGC1αの有意な増加を、ミトコンドリアタンパク質発現の相関的増加と共に示した。
1つの実験では、デュシェンヌ型筋ジストロフィーで認められるのと同じジストロフィン変異を特徴とするmdxマウスに、エピカテキン1mg/kgを用いて1日2回、4週間にわたって経口処置を行った。これらのマウスは、標準時限逆吊り下げ試験によって求められるように、水で処置した対照と比較して、筋力の上昇を示した。
マウス筋細胞細胞株C2C12において、(−)及び(+)エピカテキンエナンチオマーのどちらも、筋栄養ホルモンであるフォリスタチンの筋肉の再生及び発現を調節する転写経路の活性化と一致して、24時間以内にPGC1α及びフォリスタチンの発現を刺激した。
バイオマーカー
インビトロ及びインビボでのエピカテキンによる、筋成長ホルモンであるフォリスタチンの誘起及び筋成長の阻害剤であるミオスタチンの抑制によって、これらのタンパク質が、インビボでのエピカテキンの効果を監視する際に有用なバイオマーカーであり得ることが示唆されている。心不全の糖尿病患者では、エピカテキンに豊むココアでの処置前後に、フォリスタチンのミオスタチンに対する比を測定及び計算した。処置に関連するフォレスタチン/ミオスタチン比の統計的に有意な上昇が存在し、このことはフォリスタチンの増加及びその天然アンタゴニストであるミオスタチンの減少を示している。
身体成長に対する効果
体重50〜60g及び3〜4週齢のSDラットを4グループに分けた。グループAの動物は、ビヒクル対照群の部分であり、グループBの動物にはデキサメタゾンを毎日投与した。グループCの動物には、エピカテキン3mg/kgを投与し、続いてデキサメタゾンを投与した。グループDの動物には、エピカテキン10mg/kgを投与し、続いてデキサメタゾンを投与した。全ての投与は、皮下(SC)投与方式であった。動物への投与を36日間継続した。体重を1日おきに測定し、全長を毎週測定した。動物を定期的に撮影して、更にデータを維持した。飼料摂取、全身健康状態及び運動を日常的に評価した。37日目の動物を犠死させて、大腿骨長及び脛骨長をノギスを使用して測定した。血液を採取して保存した。
フォリスタチンは、以下の表1に示すように、コルチコステロイドの毒性に続発する骨形成の阻害に関連する身体成長の減少に対して、有益な改善効果を有し得ることが確認された。
Figure 2021514380
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Claims (22)

  1. 必要とする対象において、骨に対する傷害若しくは骨の喪失を反転若しくは改善する、又は骨折を予防する方法であって、(+)エピカテキン及び/若しくは(−)エピカテキン又はエピカテキン誘導体の治療的有効用量を対象に投与することを含む、方法。
  2. 前記(+)エピカテキン及び/若しくは(−)エピカテキン又はエピカテキン誘導体が1日につき5mg〜2グラム、単回用量又は分割用量で経口投与、静脈内投与又は筋肉内投与される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記(+)エピカテキン及び/若しくは前記(−)エピカテキン又はエピカテキン誘導体が、1日につき0.1mg/kg体重〜1日につき10mg/kg体重の用量にて、単回用量又は分割用量で、経口投与又は静脈内投与又は筋肉内投与される、請求項1に記載の方法。
  4. 前記方法が、骨折を防止するために、新たな骨形成若しくは追加の骨形成、又はより強度の骨形成若しくは再生を誘起する、請求項1に記載の方法。
  5. 前記方法が、骨の弱化を反転又は改善し、これにより、骨の弱化又は骨に対する損傷、骨生成の障害、又は骨成長の障害を誘起することが既知である化合物の投与によって引き起こされる骨折を防止し、前記化合物が、コルチコステロイド抗痙攣剤、化学療法薬からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  6. 前記骨の弱化が、骨の弱化若しくは骨に対する損傷、骨生成の障害又は骨成長の障害に関連することが既知である医学的状態によって引き起こされる、請求項1に記載の方法。
  7. 前記(+)エピカテキン及び/又は(−)エピカテキンが、カルシウム、ビタミンD又はカルシトニンと同時投与される、請求項1に記載の方法。
  8. 前記(+)エピカテキン及び/若しくは(−)エピカテキン又はエピカテキン誘導体が、1日につき5mg〜2グラム、単回用量又は分割用量で経口投与、静脈内投与又は筋肉内投与される、請求項4に記載の方法。
  9. 前記(+)エピカテキン及び/若しくは(−)エピカテキン又はエピカテキン誘導体が、1日につき5mg〜2グラム、単回用量又は分割用量で経口投与、静脈内投与又は筋肉内投与される、請求項5に記載の方法。
  10. 前記(+)エピカテキン及び/若しくは(−)エピカテキン又はエピカテキン誘導体が、1日につき5mg〜2グラム、単回用量又は分割用量で経口投与、静脈内投与又は筋肉内投与される、請求項6に記載の方法。
  11. 前記(+)エピカテキン及び/若しくは(−)エピカテキン又はエピカテキン誘導体が、1日につき5mg〜2グラム、単回用量又は分割用量で経口投与、静脈内投与又は筋肉内投与される、請求項7に記載の方法。
  12. (+)エピカテキン、(−)エピカテキン又は両方の混合物又はその薬学的に許容される塩若しくはプロドラッグを含む、又は(+)エピカテキン、(−)エピカテキン又は両方の混合物又はその薬学的に許容される塩若しくはプロドラッグからなる組成物であって、
    (a)骨に対する傷害若しくは骨の喪失を反転若しくは改善する、又は骨折を防止する、及び/又は
    (b)骨粗鬆症を予防、処置若しくは治癒する、薬剤として使用するための、組成物。
  13. 前記(+)エピカテキン、(−)エピカテキン若しくはその両方の混合物又はその薬学的に許容される塩若しくはプロドラッグが、経口投与又は静脈内投与又は筋肉内投与されることを特徴とする、請求項12に記載の組成物。
  14. 前記(+)エピカテキン、(−)エピカテキン若しくはその両方の混合物又はその薬学的に許容される塩若しくはプロドラッグが、1日につき5mg〜2グラム、単回用量又は分割用量で投与されることを特徴とする、請求項12及び/又は13に記載の組成物。
  15. 前記(+)エピカテキン、(−)エピカテキン若しくはその両方の混合物又はその薬学的に許容される塩若しくはプロドラッグが、1日につき0.1mg/kg体重〜1日につき10mg/kg体重の用量にて、単回用量又は分割用量で、1日につき10mg/kg体重の用量にて、経口投与又は静脈内投与又は筋肉内投与されることを特徴とする、請求項12〜14のいずれかに記載の組成物。
  16. 前記組成物が、骨折を防止するために、新たな骨形成若しくは追加の骨形成、又はより強度の骨形成若しくは再生を誘起することを特徴とする、請求項12〜15のいずれか一項に記載の組成物。
  17. 前記骨の弱化又は喪失が、骨の弱化又は骨に対する損傷、骨生成の障害、又は骨成長の障害を誘起することが既知である化合物の投与によって引き起こされ、前記化合物が、コルチコステロイド抗痙攣剤及び化学療法薬又はその混合物からなる群から選択されることを特徴とする、請求項12〜16のいずれかに記載の組成物。
  18. 前記骨の弱化が、骨の弱化若しくは骨に対する損傷、骨生成の障害又は骨成長の障害に関連することが既知である医学的状態によって引き起こされることを特徴とする、請求項12〜17のいずれかに記載の組成物。
  19. 前記組成物が、カルシウム、ビタミンD若しくはカルシトニン又はその混合物を更に含むことを特徴とする、請求項12〜18のいずれかに記載の組成物。
  20. 前記組成物が、コルチコステロイド抗痙攣剤、化学療法薬又はその混合物を更に含むことを特徴とする、請求項12〜19のいずれか一項に記載の組成物。
  21. 前記組成物が、フォリスタチン及びフォリスタチン様タンパク質の細胞産生又は筋産生又は体内産生を増加させることを特徴とする、請求項12〜20のいずれかに記載の組成物。
  22. 前記治療用量が、フォリスタチン及びフォリスタチン様タンパク質の細胞産生又は筋肉産生又は身体産生を増加させる、請求項1に記載の方法。
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