JP2021514193A - Bcma結合抗体及びその使用 - Google Patents

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Abstract

B細胞成熟抗原(BCMA)に結合する抗体種、及びそれを必要としている患者におけるBCMA発現細胞を除去する方法であって、該抗体種又はそのBCMA結合断片を含む実体の治療有効量を投与することを含む、方法が提供される。それを必要としている患者におけるBCMA発現と関連するB細胞関連障害を治療する方法であって、該患者に、該抗体種又はそのBCMA結合断片を含む実体の治療有効量を投与することを含む、方法が提供される。【選択図】図4

Description

(1.配列表)
本出願は、ASCHフォーマットで電子的に提出され、かつその全体が引用により本明細書中に組み込まれる配列表を含有する。2019年2月13日に作成された該ASCIIのコピーは、298068-00272_SL.txtと命名され、26,248バイトのサイズである。
(2.分野)
本開示は、B細胞成熟抗原(BCMA)に結合する単離された抗体又はその断片、該抗体又は断片をコードするポリヌクレオチド、該抗体又は断片を産生する宿主細胞、及び該抗体又は断片を使用する使用方法又は治療方法に関する。
(3.背景)
BCMA(B細胞成熟抗原; TNFRSF17又はCD269とも呼ばれる)は、TNF受容体スーパーファミリーに属する膜貫通タンパク質である。BCMAは、そのリガンドBAFF(TNFファミリーのB細胞活性化因子; TALL-1又はTNFSF13Bとも呼ばれる)及びAPRIL(増殖誘導リガンド)とのその相互作用のためにB細胞発生及び恒常性に不可欠であるB細胞マーカーである。
BCMA発現は、B細胞系譜に制限されていると理解されており、主に、血漿細胞及び形質芽球、並びにある程度は、メモリーB細胞上に存在するが、末梢及びナイーブB細胞上にはほとんど存在しない。そのファミリーメンバーである膜貫通活性化因子及びシクロフィリンリガンド相互作用因子(TACI)並びにTNFファミリー受容体のB細胞活性化因子(BAFF-R)とともに、BCMAは、液性免疫、B細胞発生、及び恒常性の様々な側面を調節する。
BCMAは、多発性骨髄腫(MM)細胞上にも発現される。BCMAは、多発性骨髄腫(MM)細胞の成長及び生存を支持するように思われる。MM細胞株及び新たに単離されたMM細胞は、通常、その細胞表面にBCMA及びTACIタンパク質を発現し、かつその細胞表面でのBAFF-Rタンパク質の発現にばらつきがある。多発性骨髄腫は、二番目に一般的な血液学的悪性腫瘍であり、全癌死の2%を占めている。MMは異質性疾患であり、大抵は、t(11;14)、t(4;14)、t(8;14)、del(13)、及びdel(17)を含む、染色体転座によって引き起こされる。MMに罹患した患者は、骨髄浸潤、骨破壊、腎不全、免疫不全、及び癌診断の心理的負荷による、並びにこれらを含む、種々の疾患関連症状を経験し得る。
多発性骨髄腫を治療するために使用される現在の療法は、通常、治癒的なものではない。幹細胞移植は、高齢、他の重い病気の存在、又は他の身体的制限が理由で、多くの患者のための選択肢とはなり得ない。化学療法は、部分的にしか多発性骨髄腫を制御せず、これは、稀にしか完全寛解をもたらさない。したがって、多発性骨髄腫のための、及び他の血漿細胞又はB細胞関連の疾患又は障害のための新しい革新的な治療が必要とされている。
(4.概要)
第一の態様において、本明細書に提供されるのは、それぞれ、配列番号7、配列番号8、及び配列番号9;それぞれ、配列番号10、配列番号11、及び配列番号12;それぞれ、配列番号13、配列番号14、及び配列番号15;それぞれ、配列番号18、配列番号19、及び配列番号20;それぞれ、配列番号21、配列番号22、及び配列番号23;それぞれ、配列番号24、配列番号25、及び配列番号26;それぞれ、配列番号29、配列番号30、及び配列番号31;それぞれ、配列番号32、配列番号33、及び配列番号34;それぞれ、配列番号35、配列番号36、及び配列番号37;それぞれ、配列番号40、配列番号41、及び配列番号42;それぞれ、配列番号43、配列番号44、及び配列番号45;それぞれ、配列番号46、配列番号47、及び配列番号48;それぞれ、配列番号51、配列番号52、及び配列番号53;それぞれ、配列番号54、配列番号55、及び配列番号56;又はそれぞれ、配列番号57、配列番号58、及び配列番号59:の重鎖CDR1、CDR2、又はCDR3配列を含む、B細胞成熟抗原(BCMA)に結合する抗体、又はそのBCMA結合断片である。具体的な実施態様において、該抗体は、それぞれ、配列番号2、配列番号3、又は配列番号4の軽鎖CDR1、CDR2、又はCDR3配列をさらに含む。別の具体的な実施態様において、該抗体は、それぞれ、配列番号2、配列番号3、及び配列番号4の軽鎖CDR1、CDR2、及びCDR3配列をさらに含む。
具体的な実施態様において、本明細書に提供されるのは、それぞれ、配列番号2、配列番号3、及び配列番号4のCDR1、CDR2、又はCDR3配列を含む軽鎖、並びにそれぞれ、配列番号7、配列番号8、及び配列番号9;それぞれ、配列番号10、配列番号11、及び配列番号12;又はそれぞれ、配列番号13、配列番号14、及び配列番号15の重鎖CDR1、CDR2、及びCDR3配列を含む、BCMAに結合する抗体、又はそのBCMA結合断片である。
別の具体的な実施態様において、本明細書に提供されるのは、それぞれ、配列番号2、配列番号3、及び配列番号4のCDR1、CDR2、又はCDR3配列を含む軽鎖、並びにそれぞれ、配列番号18、配列番号19、及び配列番号20;それぞれ、配列番号21、配列番号22、及び配列番号23;又はそれぞれ、配列番号24、配列番号25、及び配列番号26の重鎖CDR1、CDR2、及びCDR3配列を含む、BCMAに結合する抗体、又はそのBCMA結合断片である。
別の具体的な実施態様において、本明細書に提供されるのは、それぞれ、配列番号2、配列番号3、及び配列番号4のCDR1、CDR2、又はCDR3配列を含む軽鎖、並びにそれぞれ、配列番号29、配列番号30、及び配列番号31;それぞれ、配列番号32、配列番号33、及び配列番号34;又はそれぞれ、配列番号35、配列番号36、及び配列番号37の重鎖CDR1、CDR2、及びCDR3配列を含む、BCMAに結合する抗体、又はそのBCMA結合断片である。
別の具体的な実施態様において、本明細書に提供されるのは、それぞれ、配列番号2、配列番号3、及び配列番号4のCDR1、CDR2、又はCDR3配列を含む軽鎖、並びにそれぞれ、配列番号40、配列番号41、及び配列番号42;それぞれ、配列番号43、配列番号44、及び配列番号45;又はそれぞれ、配列番号46、配列番号47、及び配列番号48の重鎖CDR1、CDR2、及びCDR3配列を含む、BCMAに結合する抗体、又はそのBCMA結合断片である。
別の具体的な実施態様において、本明細書に提供されるのは、それぞれ、配列番号2、配列番号3、及び配列番号4のCDR1、CDR2、又はCDR3配列を含む軽鎖、並びにそれぞれ、配列番号51、配列番号52、及び配列番号53;それぞれ、配列番号54、配列番号55、及び配列番号56;又はそれぞれ、配列番号57、配列番号58、及び配列番号59の重鎖CDR1、CDR2、及びCDR3配列を含む、BCMAに結合する抗体、又はそのBCMA結合断片である。
上記の抗体又はそのBCMA結合断片のいずれかの別のより具体的な実施態様において、該抗体又はそのBCMA結合断片は、配列番号1と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%同一の軽鎖可変ドメインアミノ酸配列及び配列番号6、配列番号17、配列番号28、配列番号39、又は配列番号50と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%同一の重鎖可変ドメインアミノ酸配列を含む。
上記の抗体又はそのBCMA結合断片のいずれかのより具体的な実施態様において、該抗体又はそのBCMA結合断片は、配列番号1の軽鎖可変ドメインアミノ酸配列、又は配列番号1と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、もしくは少なくとも99%同一の軽鎖可変ドメインアミノ酸配列を含む。上記の抗体又はそのBCMA結合断片のいずれかの別のより具体的な実施態様において、該抗体又はそのBCMA結合断片は、配列番号6、配列番号17、配列番号28、配列番号39、もしくは配列番号50の重鎖可変ドメインアミノ酸配列、又は配列番号6、配列番号18、配列番号28、配列番号39、もしくは配列番号50と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、もしくは少なくとも99%同一の重鎖可変ドメインアミノ酸配列を含む。上記の抗体又はそのBCMA結合断片のいずれかの別のより具体的な実施態様において、該抗体又はそのBCMA結合断片は、配列番号1と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%同一の軽鎖可変ドメインアミノ酸配列及び配列番号6、配列番号17、配列番号28、配列番号39、又は配列番号50と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%同一の重鎖可変ドメインアミノ酸配列を含む。
上記の抗体又はそのBCMA結合断片のいずれかのより具体的な実施態様において、該抗体又はそのBCMA結合断片は、配列番号2、配列番号3、及び配列番号4のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメインアミノ酸配列を含み、かつ配列番号1と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、又は少なくとも99%同一である。上記の抗体又はそのBCMA結合断片のいずれかの他のより具体的な実施態様において、該抗体又はそのBCMA結合断片は、配列番号7〜9、10〜12、又は13〜15の重鎖可変ドメインアミノ酸配列を含み、かつ配列番号6と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、又は少なくとも99%同一であり;該抗体又はそのBCMA結合断片は、配列番号18〜20、21〜23、又は24〜26の重鎖可変ドメインアミノ酸配列を含み、かつ配列番号17と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、又は少なくとも99%同一であり;該抗体又はそのBCMA結合断片は、配列番号29〜31、32〜34、又は35〜37の重鎖可変ドメインアミノ酸配列を含み、かつ配列番号28と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、又は少なくとも99%同一であり;該抗体又はそのBCMA結合断片は、配列番号40〜42、43〜45、又は46〜48の重鎖可変ドメインアミノ酸配列を含み、かつ配列番号39と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、又は少なくとも99%同一であり;該抗体又はそのBCMA結合断片は、配列番号51〜53、54〜56、又は57〜59の重鎖可変ドメインアミノ酸配列を含み、かつ配列番号50と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、又は少なくとも99%同一である。
本明細書に提供される抗BCMA抗体又はそのBCMA結合断片のいずれかの具体的な実施態様において、該抗体は、モノクローナル抗体、キメラ抗体、ダイアボディ、Fab断片、Fab'断片、もしくはF(ab')2断片、Fv、二重特異性抗体、二重特異性Fab2、二重特異性(mab)2、ヒト化抗体、人工的に作製されたヒト抗体、二重特異性T細胞エンゲージャー、二重特異性NK細胞エンゲージャー、単鎖抗体(例えば、単鎖Fv断片もしくはscFv)、triomab、共通軽鎖を有するノブ・イントゥ・ホール(knobs-into-holes)(kih) IgG、crossmab、オルト-Fab IgG、DVD-Ig、ツー・イン・ワン(2 in 1)-IgG、IgG-scFv、sdFv2-Fc、バイ-ナノボディ、tandAb、二重親和性リターゲッティング抗体(DART)、DART-Fc、scFv-HSA-scFv(この場合、HSA=ヒト血清アルブミン)、又はドック・アンド・ロック(dock-and-lock)(DNL)-Fab3である。本明細書に提供される抗BCMA抗体又はそのBCMA結合断片のいずれかの別の具体的な実施態様において、該抗体又は断片は、抗体-薬物コンジュゲートである。
別の態様において、本明細書に提供されるのは、それぞれ、配列番号7、配列番号8、及び配列番号9;それぞれ、配列番号10、配列番号11、及び配列番号12;それぞれ、配列番号13、配列番号14、及び配列番号15;それぞれ、配列番号18、配列番号19、及び配列番号20;それぞれ、配列番号21、配列番号22、及び配列番号23;それぞれ、配列番号24、配列番号25、及び配列番号26;それぞれ、配列番号29、配列番号30、及び配列番号31;それぞれ、配列番号32、配列番号33、及び配列番号34;それぞれ、配列番号35、配列番号36、及び配列番号37;それぞれ、配列番号40、配列番号41、及び配列番号42;それぞれ、配列番号43、配列番号44、及び配列番号45;それぞれ、配列番号46、配列番号47、及び配列番号48;それぞれ、配列番号51、配列番号52、及び配列番号53;それぞれ、配列番号54、配列番号55、及び配列番号56;又はそれぞれ、配列番号57、配列番号58、及び配列番号59の重鎖CDR1、CDR2、又はCDR3配列を含むポリペプチドである。別の実施態様において、本明細書に提供されるのは、それぞれ、配列番号2、配列番号3、及び配列番号4の軽鎖CDR1、CDR2、及びCDR3配列を含むポリペプチドである。本明細書に提供されるポリペプチドのいずれかの具体的な実施態様において、該ポリペプチドは、それぞれ、配列番号2、配列番号3、又は配列番号4の軽鎖CDR1、CDR2、又はCDR3配列をさらに含む。本明細書に提供されるポリペプチドのいずれかの具体的な実施態様において、該ポリペプチドは、それぞれ、配列番号2、配列番号3、及び配列番号4の軽鎖CDR1、CDR2、又はCDR3配列をさらに含む。さらに本明細書に提供されるのは、配列番号1の軽鎖可変配列を含むポリペプチドである。さらに本明細書に提供されるのは、配列番号6、配列番号17、配列番号28、配列番号39、又は配列番号50の重鎖可変配列を含むポリペプチドである。
別の態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に提供される抗体、その結合断片、又はポリペプチドのいずれかを含む組成物である。具体的な実施態様において、該組成物は、医薬組成物である。他の具体的な実施態様において、該組成物は、静脈内、動脈内、筋肉内、皮内、皮下、硬膜内、髄腔内、又は腹腔内送達用に製剤化される。
別の態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に提供される抗体、抗体断片、又はポリペプチドのいずれかをコードするポリヌクレオチドである。一実施態様において、本明細書に提供されるのは、それぞれ、配列番号7、配列番号8、及び配列番号9;それぞれ、配列番号10、配列番号11、及び配列番号12;それぞれ、配列番号13、配列番号14、及び配列番号15;それぞれ、配列番号18、配列番号19、及び配列番号20;それぞれ、配列番号21、配列番号22、及び配列番号23;それぞれ、配列番号24、配列番号25、及び配列番号26;それぞれ、配列番号29、配列番号30、及び配列番号31;それぞれ、配列番号32、配列番号33、及び配列番号34;それぞれ、配列番号35、配列番号36、及び配列番号37;それぞれ、配列番号40、配列番号41、及び配列番号42;それぞれ、配列番号43、配列番号44、及び配列番号45;それぞれ、配列番号46、配列番号47、及び配列番号48;それぞれ、配列番号51、配列番号52、及び配列番号53;それぞれ、配列番号54、配列番号55、及び配列番号56;又はそれぞれ、配列番号57、配列番号58、及び配列番号59の重鎖CDR1、CDR2、又はCDR3配列を含む、抗BCMA抗体、BCMA結合抗体断片、又はポリペプチドをコードするポリヌクレオチドである。本明細書に提供されるポリヌクレオチドのいずれかのより具体的な実施態様において、ポリヌクレオチドは、配列番号5、配列番号16、配列番号27、配列番号38、配列番号49、又は配列番号60のヌクレオチド配列を含む。別の実施態様において、本明細書に提供されるのは、それぞれ、配列番号2、配列番号3、及び配列番号4の軽鎖CDR1、CDR2、又はCDR3配列を含む、抗BCMA抗体、BCMA結合抗体断片、又はポリペプチドをコードするポリヌクレオチドである。別の実施態様において、本明細書に提供されるのは、配列番号1の軽鎖可変配列を含む、抗BCMA抗体、BCMA結合抗体断片、又はポリペプチドをコードするポリヌクレオチドである。別の実施態様において、本明細書に提供されるのは、配列番号6、配列番号17、配列番号28、配列番号39、又は配列番号50の重鎖可変配列を含む、抗BCMA抗体、BCMA結合抗体断片、又はポリペプチドをコードするポリヌクレオチドである。具体的な実施態様において、本明細書に提供されるのは、配列番号1の軽鎖可変配列及び配列番号6、配列番号17、配列番号28、配列番号39、又は配列番号50の重鎖可変配列を含む、抗BCMA抗体、BCMA結合抗体断片、又はポリペプチドをコードするポリヌクレオチドである。
別の態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に提供されるポリヌクレオチドを含むポリヌクレオチドベクターである。具体的な実施態様において、該ベクターは、発現ベクターである。別の具体的な実施態様において、該ベクターは、レトロウイルスベクター又はレンチウイルスベクターである。
別の態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に提供されるポリヌクレオチドのいずれかを含むか、又は本明細書に提供される抗BCMA抗体、そのBCMA結合断片、もしくはポリペプチドのいずれかを発現する細胞である。具体的な実施態様において、該細胞は、本明細書に提供されるベクターのいずれかを含む。
別の態様において、本明細書に提供されるのは、ポリペプチドを産生する方法であって、本明細書に提供される細胞のいずれかに、本明細書に提供されるポリヌクレオチドを発現させ、それにより、該ポリペプチドを産生すること;及び該ポリペプチドを単離することを含む、方法である。さらに本明細書に提供されるのは、抗BCMA抗体、又はそのBCMA結合断片を産生する方法であって、本明細書に提供される細胞のいずれかに、本明細書に提供されるポリヌクレオチドを発現させ、それにより、該抗体又はその断片を産生すること;及び該抗体又はその断片を単離することを含む、方法である。
別の態様において、本明細書に提供されるのは、それを必要としている患者におけるBCMA発現細胞を除去する方法であって、該患者に、本明細書に提供される抗BCMA抗体、そのBCMA結合断片、又はポリペプチドのいずれかの治療有効量を投与することを含む、方法である。さらに本明細書に提供されるのは、それを必要としている患者におけるBCMA発現細胞を除去する方法であって、該患者に、本明細書に提供される抗BCMA抗体、そのBCMA結合断片、又はポリペプチドのいずれかの治療有効量を投与することを含む、方法である。さらに本明細書に提供されるのは、それを必要としている患者におけるBCMA発現細胞、例えば、BCMA発現血漿細胞によって引き起こされる障害を治療する方法であって、該患者に、本明細書に提供される抗BCMA抗体、そのBCMA結合断片、又はポリペプチドの治療有効量を投与することを含む、方法である。さらに本明細書に提供されるのは、それを必要としている患者におけるBCMA発現と関連するB細胞関連障害を治療する方法であって、該患者に、本明細書に提供される抗BCMA抗体、そのBCMA結合断片、又はポリペプチドのいずれかの治療有効量を投与することを含む、方法である。具体的な実施態様において、該B細胞関連障害は、多発性骨髄腫、形質細胞腫、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、濾胞性リンパ腫、小型非切れ込み核細胞性リンパ腫、風土性バーキットリンパ腫、散発性バーキットリンパ腫、辺縁帯リンパ腫、節外性粘膜関連リンパ様組織リンパ腫、節性単球様B細胞リンパ腫、脾臓リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、大細胞リンパ腫、びまん性混合細胞リンパ腫、びまん性大細胞B細胞リンパ腫(DLBCL)、緩慢性リンパ腫、リンパ形質細胞性リンパ腫、免疫芽球性リンパ腫、原発性縦隔B細胞リンパ腫、肺B細胞血管中心性リンパ腫、小リンパ球性リンパ腫、慢性リンパ球性白血病、悪性度不明のB細胞増殖、リンパ腫様肉芽腫症、移植後リンパ球増殖性障害、免疫調節性障害、関節リウマチ、重症筋無力症、特発性血小板減少性紫斑病、抗リン脂質症候群、シャーガス病、グレーブス病、ウェゲナー肉芽腫症、結節性多発動脈炎、シェーグレン症候群、尋常性天疱瘡、強皮症、多発性硬化症、抗リン脂質症候群、ANCA関連血管炎、グッドパスチャー病、川崎病、自己免疫溶血性貧血、全身エリテマトーデス、急速進行性糸球体腎炎、重鎖病、原発性もしくは免疫細胞関連アミロイド症、皮膚エリテマトーデス、意義不明の単クローン性ガンマグロブリン血症、又は膠芽腫である。
さらなる態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に提供される重鎖もしくは軽鎖CDR配列のいずれか、又は本明細書に提供される重鎖もしくは軽鎖可変配列のいずれかを含むキメラ抗原受容体(CAR)である。一実施態様において、該CARは、該重鎖CDR1、CDR2、及びCDR3配列、並びに/又は該軽鎖CDR1、CDR2、及びCDR3配列を細胞外BCMA結合ドメイン中に含む。別の実施態様において、該CARは、該軽鎖配列及び/又は該重鎖配列を細胞外BCMA結合ドメイン中に含む。別の実施態様において、該CARは、膜貫通ドメイン、一次シグナル伝達ドメイン、及び/もしくは共刺激ドメインのうちの1つもしくは複数を含むか、又はこれらをさらに含む。さらに本明細書に提供されるのは、本明細書に提供されるCARのいずれかを発現する細胞、例えば、免疫細胞である。より具体的な実施態様において、該細胞は、T細胞、ナチュラルキラー細胞(NK細胞)、又はナチュラルキラーT細胞(NKT細胞)である。さらに本明細書に提供されるのは、それを必要としている患者におけるBCMA発現細胞、例えば、血漿細胞を除去する方法であって、該患者に、本明細書に提供される抗BCMA CARを発現する細胞の治療有効量を投与することを含む、方法である。それを必要としている患者におけるBCMA発現と関連するB細胞関連障害を治療する方法であって、該患者に、請求項49〜52のいずれか一項記載の細胞の治療有効量を投与することを含む、方法。本明細書に提供される抗BCMA CARを発現する細胞を伴う方法のいずれかの具体的な実施態様において、該B細胞関連障害は、多発性骨髄腫、形質細胞腫、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、濾胞性リンパ腫、小型非切れ込み核細胞性リンパ腫、風土性バーキットリンパ腫、散発性バーキットリンパ腫、辺縁帯リンパ腫、節外性粘膜関連リンパ様組織リンパ腫、節性単球様B細胞リンパ腫、脾臓リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、大細胞リンパ腫、びまん性混合細胞リンパ腫、びまん性大細胞B細胞リンパ腫(DLBCL)、緩慢性リンパ腫、リンパ形質細胞性リンパ腫、免疫芽球性リンパ腫、原発性縦隔B細胞リンパ腫、肺B細胞血管中心性リンパ腫、小リンパ球性リンパ腫、慢性リンパ球性白血病、悪性度不明のB細胞増殖、リンパ腫様肉芽腫症、移植後リンパ球増殖性障害、免疫調節性障害、関節リウマチ、重症筋無力症、特発性血小板減少性紫斑病、抗リン脂質症候群、シャーガス病、グレーブス病、ウェゲナー肉芽腫症、結節性多発動脈炎、シェーグレン症候群、尋常性天疱瘡、強皮症、多発性硬化症、抗リン脂質症候群、ANCA関連血管炎、グッドパスチャー病、川崎病、自己免疫溶血性貧血、全身エリテマトーデス、急速進行性糸球体腎炎、重鎖病、原発性もしくは免疫細胞関連アミロイド症、皮膚エリテマトーデス、意義不明の単クローン性ガンマグロブリン血症、又は膠芽腫である。
(5.図面)
図1は、親和性(1A)及び非親和性(1B)結合の略図である。
図2は、ヒトIgG抗体の320262、319966、320111、319883、及び320199がヒトBCMAを発現するC6細胞に結合することを示すヒストグラムを表している。
図3は、ヒトIgG抗体の320262、319966、320111、319883、及び320199が、TNF受容体ファミリーメンバーのTNFRSF12Aを発現するHek293細胞に結合しなかったことを示すヒストグラムを示している。
図4は、ヒトIgG抗体の320262、319966、320111、319883、及び320199が、BCMAを内在性に発現するNCIH929ヒト多発性骨髄腫細胞に結合することを示すヒストグラムを示している。
図5は、BCMA陽性U266B1及びKMS12BMヒト多発性骨髄腫細胞に対するヒトIgG抗体の320262、319966、320111、319883、及び320199の結合についての用量応答曲線を示している。図5は、市販抗体を利用したOPM2及びNUDHL1細胞におけるTNF受容体ファミリーメンバーのBCMA、TACI、及びBAFFの発現プロファイルを示す棒グラフも示している。最後に、この図は、BCMA-/TACI+/BAFFR+ NUDHL1細胞ではなく、BCMA+/TACI-/BAFFR- OPM2細胞に対する320111及び320262結合についての用量応答曲線を示している。
(6.詳細な説明)
本明細書に提供されるのは、特異的なCDR1、CDR2、及びCDR3配列を含むポリペプチド、例えば、BCMA結合ポリペプチド、並びにそのようなCDR1、CDR2、及びCDR3配列を含むBCMA結合抗体、抗体断片、及びポリペプチドである。また本明細書に提供されるのは、そのような抗体、抗体断片、及びポリペプチドを、治療的用途に、例えば、血漿細胞又はB細胞関連の疾患又は障害を有する対象の治療に使用する方法である。
本明細書で使用される場合、「CDR」は、抗体と抗体に対する抗原又はエピトープとの結合を媒介する抗体重鎖又は軽鎖の特異的配列である相補性決定領域を意味し;これは、抗原結合部位を形成し、かつ抗原特異性の主要な決定基となる免疫グロブリンのV-領域ドメイン内にある抗体のアミノ酸残基(通常は、極度な配列可変性を有する3又は4つの短い領域)である。CDRの配列は、例えば、Kabat体系(Kabatらの文献、1983.免疫学的に関心のあるタンパク質の配列(Sequence of Proteins of Immunological Interest.)、米国立衛生研究所(National Institutes of Health)、Bethesda, Maryland.を参照); Chothia体系(Chothia及びLeskの文献、「免疫グロブリンの超可変領域の標準構造(Canonical Structures for the Hypervariable Regions of Immunoglobulins)」、J. Mol. Biol. 196, 901-917(1987)を参照);又はIMGT体系(Lefrancらの文献、「免疫グロブリン及び細胞受容体可変ドメイン及びIgスーパーファミリーV-様ドメインに対するIMGT固有の付番(IMGT Unique Numbering for Immunoglobulin and Cell Receptor Variable Domains and Ig superfamily V-like domains)」、Dev. Comp. Immunol. 27, 55-77(2003)を参照)によって決定又は付番することができる。Abhinandan及びMartinの文献、「Kabatに対する分析及び改良並びに抗体可変ドメインの構造的に正確な付番(Analysis and Improvements to Kabat and Structurally Correct Numbering of Antibody Variable Domains)」、Mol. Immunol. 45:3832(2008)も参照されたい。
(6.1.ポリペプチド)
本明細書に提供されるのは、特異的重鎖CDR1、CDR2、及びCDR3配列を含むポリペプチドである。具体的な実施態様において、そのようなポリペプチドは、単独で又は特異的軽鎖CDR1、CDR2、及びCDR3配列を含むポリペプチドとの組合せで、BCMAに結合することができる。
第一の実施態様において、本明細書に提供されるのは、それぞれ、配列番号7、8、及び9のCDR1、CDR2、及び/又はCDR3配列を含むポリペプチドである。さらに本明細書に提供されるのは、それぞれ、配列番号10、11、及び12のCDR1、CDR2、及び/又はCDR3配列を含むポリペプチドである。さらに本明細書に提供されるのは、それぞれ、配列番号13、14、及び15のCDR1、CDR2、及び/又はCDR3配列を含むポリペプチドである。これらの実施態様のいずれかの具体的な実施態様において、該ポリペプチドは、配列番号2の重鎖可変領域配列を含む。これらの実施態様のいずれかの具体的な実施態様において、該ポリペプチドは、配列番号6の重鎖可変領域配列を含むFab断片である。これらの実施態様のいずれかの別の具体的な実施態様において、該ポリペプチドは、配列番号6の重鎖可変領域配列を含むF(ab')2断片である。
別の実施態様において、本明細書に提供されるのは、それぞれ、配列番号18、19、及び20のCDR1、CDR2、及び/又はCDR3配列を含むポリペプチドである。さらに本明細書に提供されるのは、それぞれ、配列番号21、22、及び23のCDR1、CDR2、及び/又はCDR3配列を含むポリペプチドである。さらに本明細書に提供されるのは、それぞれ、配列番号24、25、及び26のCDR1、CDR2、及び/又はCDR3配列を含むポリペプチドである。これらの実施態様のいずれかの具体的な実施態様において、該ポリペプチドは、配列番号17の重鎖可変領域配列を含む。これらの実施態様のいずれかの具体的な実施態様において、該ポリペプチドは、配列番号17の重鎖可変領域配列を含むFab断片である。これらの実施態様のいずれかの別の具体的な実施態様において、該ポリペプチドは、配列番号17の重鎖可変領域配列を含むF(ab')2断片である。
別の実施態様において、本明細書に提供されるのは、それぞれ、配列番号29、30、及び31のCDR1、CDR2、及び/又はCDR3配列を含むポリペプチドである。さらに本明細書に提供されるのは、それぞれ、配列番号32、33、及び34のCDR1、CDR2、及び/又はCDR3配列を含むポリペプチドである。さらに本明細書に提供されるのは、それぞれ、配列番号35、36、及び37のCDR1、CDR2、及び/又はCDR3配列を含むポリペプチドである。これらの実施態様のいずれかの具体的な実施態様において、該ポリペプチドは、配列番号28の重鎖可変領域配列を含む。これらの実施態様のいずれかの具体的な実施態様において、該ポリペプチドは、配列番号28の重鎖可変領域配列を含むFab断片である。これらの実施態様のいずれかの別の具体的な実施態様において、該ポリペプチドは、配列番号28の重鎖可変領域配列を含むF(ab')2断片である。
別の実施態様において、本明細書に提供されるのは、それぞれ、配列番号40、41、及び42のCDR1、CDR2、及び/又はCDR3配列を含むポリペプチドである。さらに本明細書に提供されるのは、それぞれ、配列番号43、44、及び45のCDR1、CDR2、及び/又はCDR3配列を含むポリペプチドである。さらに本明細書に提供されるのは、それぞれ、配列番号46、47、及び48のCDR1、CDR2、及び/又はCDR3配列を含むポリペプチドである。これらの実施態様のいずれかの具体的な実施態様において、該ポリペプチドは、配列番号39の重鎖可変領域配列を含む。これらの実施態様のいずれかの具体的な実施態様において、該ポリペプチドは、配列番号39の重鎖可変領域配列を含むFab断片である。これらの実施態様のいずれかの別の具体的な実施態様において、該ポリペプチドは、配列番号39の重鎖可変領域配列を含むF(ab')2断片である。
別の実施態様において、本明細書に提供されるのは、それぞれ、配列番号51、52、及び53のCDR1、CDR2、及び/又はCDR3配列を含むポリペプチドである。さらに本明細書に提供されるのは、それぞれ、配列番号54、55、及び56のCDR1、CDR2、及び/又はCDR3配列を含むポリペプチドである。さらに本明細書に提供されるのは、それぞれ、配列番号57、58、及び59のCDR1、CDR2、及び/又はCDR3配列を含むポリペプチドである。これらの実施態様のいずれかの具体的な実施態様において、該ポリペプチドは、配列番号50の重鎖可変領域配列を含む。これらの実施態様のいずれかの具体的な実施態様において、該ポリペプチドは、配列番号50の重鎖可変領域配列を含むFab断片である。これらの実施態様のいずれかの別の具体的な実施態様において、該ポリペプチドは、配列番号50の重鎖可変領域配列を含むF(ab')2断片である。
また本明細書に提供されるのは、特異的軽鎖CDR1、CDR2、及びCDR3配列を含む抗体である。具体的な実施態様において、そのような抗体は、単独で又は重鎖CDR1、CDR2、及びCDR3配列との組合せで、BCMAに結合することができる。第一の実施態様において、本明細書に提供されるのは、それぞれ、配列番号2、3、及び4のCDR1、CDR2、及び/又はCDR3配列を含む抗体である。これらの実施態様のいずれかの具体的な実施態様において、該抗体は、配列番号1の軽鎖可変領域配列を含む。これらの実施態様のいずれかの具体的な実施態様において、該抗体は、配列番号1の軽鎖可変領域配列を含むFab断片である。別の具体的な実施態様において、該抗体は、配列番号1の軽鎖可変領域配列を含むF(ab)'2断片である。
本明細書に提供されるのは、特異的重鎖CDR1、CDR2、及びCDR3配列を含む抗体である。具体的な実施態様において、そのようなポリペプチドは、単独で又は特異的軽鎖CDR1、CDR2、及びCDR3配列を含むポリペプチドとの組合せで、BCMAに結合することができる。
第一の実施態様において、本明細書に提供されるのは、それぞれ、配列番号7、8、及び9のCDR1、CDR2、及び/又はCDR3配列を含む抗体である。さらに本明細書に提供されるのは、それぞれ、配列番号10、11、及び12のCDR1、CDR2、及び/又はCDR3配列を含む抗体である。さらに本明細書に提供されるのは、それぞれ、配列番号13、14、及び15のCDR1、CDR2、及び/又はCDR3配列を含む抗体である。これらの実施態様のいずれかの具体的な実施態様において、該抗体は、配列番号2の重鎖可変領域配列を含む。これらの実施態様のいずれかの具体的な実施態様において、該抗体は、配列番号6の重鎖可変領域配列を含むFab断片である。別の具体的な実施態様において、該抗体は、配列番号6の重鎖可変領域配列を含むF(ab')2断片である。
別の実施態様において、本明細書に提供されるのは、それぞれ、配列番号18、19、及び20のCDR1、CDR2、及び/又はCDR3配列を含む抗体である。さらに本明細書に提供されるのは、それぞれ、配列番号21、22、及び23のCDR1、CDR2、及び/又はCDR3配列を含む抗体である。さらに本明細書に提供されるのは、それぞれ、配列番号24、25、及び26のCDR1、CDR2、及び/又はCDR3配列を含む抗体である。これらの実施態様のいずれかの具体的な実施態様において、該抗体は、配列番号17の重鎖可変領域配列を含む。これらの実施態様のいずれかの具体的な実施態様において、該抗体は、配列番号17の重鎖可変領域配列を含むFab断片である。これらの実施態様のいずれかの別の具体的な実施態様において、該抗体は、配列番号17の重鎖可変領域配列を含むF(ab')2断片である。
別の実施態様において、本明細書に提供されるのは、それぞれ、配列番号29、30、及び31のCDR1、CDR2、及び/又はCDR3配列を含む抗体である。さらに本明細書に提供されるのは、それぞれ、配列番号32、33、及び34のCDR1、CDR2、及び/又はCDR3配列を含む抗体である。さらに本明細書に提供されるのは、それぞれ、配列番号35、36、及び37のCDR1、CDR2、及び/又はCDR3配列を含む抗体である。これらの実施態様のいずれかの具体的な実施態様において、該抗体は、配列番号28の重鎖可変領域配列を含む。これらの実施態様のいずれかの具体的な実施態様において、該抗体は、配列番号28の重鎖可変領域配列を含むFab断片である。これらの実施態様のいずれかの別の具体的な実施態様において、該抗体は、配列番号28の重鎖可変領域配列を含むF(ab')2断片である。
別の実施態様において、本明細書に提供されるのは、それぞれ、配列番号40、41、及び42のCDR1、CDR2、及び/又はCDR3配列を含む抗体である。さらに本明細書に提供されるのは、それぞれ、配列番号43、44、及び45のCDR1、CDR2、及び/又はCDR3配列を含む抗体である。さらに本明細書に提供されるのは、それぞれ、配列番号46、47、及び48のCDR1、CDR2、及び/又はCDR3配列を含む抗体である。これらの実施態様のいずれかの具体的な実施態様において、該抗体は、配列番号39の重鎖可変領域配列を含む。これらの実施態様のいずれかの具体的な実施態様において、該抗体は、配列番号39の重鎖可変領域配列を含むFab断片である。これらの実施態様のいずれかの別の具体的な実施態様において、該抗体は、配列番号39の重鎖可変領域配列を含むF(ab')2断片である。
別の実施態様において、本明細書に提供されるのは、それぞれ、配列番号51、52、及び53のCDR1、CDR2、及び/又はCDR3配列を含む抗体である。さらに本明細書に提供されるのは、それぞれ、配列番号54、55、及び56のCDR1、CDR2、及び/又はCDR3配列を含む抗体である。さらに本明細書に提供されるのは、それぞれ、配列番号57、58、及び59のCDR1、CDR2、及び/又はCDR3配列を含む抗体である。これらの実施態様のいずれかの具体的な実施態様において、該抗体は、配列番号50の重鎖可変領域配列を含む。これらの実施態様のいずれかの具体的な実施態様において、該抗体は、配列番号50の重鎖可変領域配列を含むFab断片である。これらの実施態様のいずれかの別の具体的な実施態様において、該抗体は、配列番号50の重鎖可変領域配列を含むF(ab')2断片である。
また本明細書に提供されるのは、特異的軽鎖CDR1、CDR2、及びCDR3配列を含むポリペプチドである。具体的な実施態様において、そのようなポリペプチドは、単独で又は特異的CDR1、CDR2、及びCDR3配列を含むポリペプチドとの組合せでBCMAに結合することができる。第一の実施態様において、本明細書に提供されるのは、それぞれ、配列番号2、3、及び4のCDR1、CDR2、及び/又はCDR3配列を含むポリペプチドである。これらの実施態様のいずれかの具体的な実施態様において、該ポリペプチドは、配列番号1の軽鎖可変領域配列を含む。これらの実施態様のいずれかの具体的な実施態様において、該ポリペプチドは、配列番号1の軽鎖可変領域配列を含むFab断片である。これらの実施態様のいずれかの別の具体的な実施態様において、該ポリペプチドは、配列番号1の軽鎖可変領域配列を含むF(ab')2断片である。
また本明細書に提供されるのは、特異的軽鎖CDR1、CDR2、及びCDR3配列を含む抗体である。第一の実施態様において、本明細書に提供されるのは、それぞれ、配列番号2、3、及び4のCDR1、CDR2、及び/又はCDR3配列を含む抗体である。これらの実施態様のいずれかの具体的な実施態様において、該抗体は、配列番号1の軽鎖可変領域配列を含む。これらの実施態様のいずれかの具体的な実施態様において、該抗体は、配列番号1の軽鎖可変領域配列を含むFab断片である。これらの実施態様のいずれかの別の具体的な実施態様において、該抗体は、配列番号1の軽鎖可変領域配列を含むF(ab')2断片である。
上記の抗体又はそのBCMA結合断片のいずれかのより具体的な実施態様において、該抗体又はそのBCMA結合断片は、配列番号1と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%同一の軽鎖可変ドメインアミノ酸配列、及び配列番号6、配列番号17、配列番号28、配列番号39、又は配列番号50と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%同一の重鎖可変ドメインアミノ酸配列を含む。
上記の抗体又はそのBCMA結合断片のいずれかのより具体的な実施態様において、該抗体又はそのBCMA結合断片は、配列番号1の軽鎖可変ドメインアミノ酸配列、又は配列番号1と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、もしくは少なくとも99%同一の軽鎖可変ドメインアミノ酸配列を含む。上記の抗体又はそのBCMA結合断片のいずれかの他のより具体的な実施態様において、該抗体又はそのBCMA結合断片は、配列番号6、配列番号17、配列番号28、配列番号39、もしくは配列番号50の重鎖可変ドメインアミノ酸配列、又は配列番号6、配列番号18、配列番号28、配列番号39、もしくは配列番号50と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、もしくは少なくとも99%同一の重鎖可変ドメインアミノ酸配列を含む。上記の抗体又はそのBCMA結合断片のいずれかの別のより具体的な実施態様において、該抗体又はそのBCMA結合断片は、配列番号1と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%同一の軽鎖可変ドメインアミノ酸配列、及び配列番号6、配列番号17、配列番号28、配列番号39、又は配列番号50と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%同一の重鎖可変ドメインアミノ酸配列を含む。
上記の抗体又はそのBCMA結合断片のいずれかのより具体的な実施態様において、該抗体又はそのBCMA結合断片は、配列番号2、配列番号3、及び配列番号4のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメインアミノ酸配列を含み、かつ配列番号1と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、又は少なくとも99%同一である。上記の抗体又はそのBCMA結合断片のいずれかの他のより具体的な実施態様において、該抗体又はそのBCMA結合断片は、配列番号7〜9、10〜12、又は13〜15の重鎖可変ドメインアミノ酸配列を含み、かつ配列番号6と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、又は少なくとも99%同一であり;該抗体又はそのBCMA結合断片は、配列番号18〜20、21〜23、又は24〜26の重鎖可変ドメインアミノ酸配列を含み、かつ配列番号17と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、又は少なくとも99%同一であり;該抗体又はそのBCMA結合断片は、配列番号29〜31、32〜34、又は35〜37の重鎖可変ドメインアミノ酸配列を含み、かつ配列番号28と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、又は少なくとも99%同一であり;該抗体又はそのBCMA結合断片は、配列番号40〜42、43〜45、又は46〜48の重鎖可変ドメインアミノ酸配列を含み、かつ配列番号39と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、又は少なくとも99%同一であり;該抗体又はそのBCMA結合断片は、配列番号51〜53、54〜56、又は57〜59の重鎖可変ドメインアミノ酸配列を含み、かつ配列番号50と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、又は少なくとも99%同一である。
(6.2.抗体)
さらに本明細書に提供されるのは、本明細書に提供されるCDR配列又は重鎖もしくは軽鎖可変配列であるか、或いは本明細書に提供されるCDR配列又は重鎖もしくは軽鎖可変配列を含む抗体である。
本明細書で使用される「抗体」という用語は、1つ、2つ、又は3つの軽鎖CDR、及び1つ、2つ、又は3つの重鎖CDRを含む、天然に存在するか又は人工的に構築された立体配置の任意の抗原結合ポリペプチドを意味し、ここで、該ポリペプチドは、抗原に結合することができる。
ある実施態様において、本発明による抗体は、Fc部分を有するか又はFc部分を有さない抗体である。ある実施態様において、本明細書に提供される抗体は、IgG抗体、例えば、IgG1、IgG2、IgG3、又はIgG4抗体である。ある実施態様において、該抗体は、IgA抗体、IgE抗体、IgD抗体、又はIgM抗体である。ある実施態様において、該抗体は、モノクローナル抗体、例えば、モノクローナルIgG抗体である。
いくつかの実施態様において、本明細書に提供される抗体はいずれも、野生型ヒトIgG Fc領域のFc変異体を含み、ここで、該抗体は、野生型IgG Fc領域を含む抗体と比較して、ヒトFcyRIIIA及び/又はFcyRIIA及び/又はFcyRIに対する親和性の低下を示す。
ある実施態様において、該抗体は、人工的に産生された完全ヒト抗体、例えば、ヒト抗体を産生するように遺伝子改変されたマウス又はラット、例えば、OMNIRAT又はOMNIMOUSE(Ligand Pharmaceuticals)によって産生された抗体である。そのような抗体は、天然には存在しないが、ヒトフレームワーク及び定常領域を有する。ヒトBCMAは自己抗原であるので、ヒトの体は、ヒトBCMAに対する抗体を産生しない。ヒト抗BCMA抗体は、例えば、Kabatらの文献によって記載されているものを含む、当技術分野で公知のヒト生殖系列免疫グロブリン配列に実質的に対応する可変領域及び定常領域を有する抗体であることができる。本発明のヒト抗体は、ヒト生殖系列免疫グロブリン配列によってコードされないアミノ酸残基(例えば、インビトロでのランダムもしくは部位特異的な突然変異誘発によるか又はインビボでの体細胞突然変異によって導入される突然変異)を、例えば、CDR、特に、CDR3中に含むことができる。本明細書に提供されるヒト抗BCMA抗体は、ヒト生殖系列免疫グロブリン配列によってコードされないアミノ酸残基で置き換えられた少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、又はそれより多くの位置を有することができる。
ある実施態様において、本明細書に提供される抗体は、モノクローナル抗体である。本明細書で使用される「モノクローナル抗体」という用語は、実質的に均一な抗体集団から得られる抗体を指す、すなわち、該集団を含む個々の抗体は、わずかな量で存在し得るあり得る突然変異及び/又は翻訳後修飾(例えば、異性化、アミド化)を除いて、同一である。この用語は、そのような均一な抗体集団を指すために使用することができる。モノクローナル抗体は、単一の抗原性部位に対する極めて特異的なものである。さらに、通常、様々な決定基(エピトープ)に対する様々な抗体を含むポリクローナル抗体調製物とは対照的に、各々のモノクローナル抗体は、抗原上の単一の決定基に対するものである。その特異性に加えて、モノクローナル抗体は、他の免疫グロブリンが混入しないハイブリドーマ培養物によって合成され得るという点において有利である。「モノクローナル」という修飾語句は、実質的に均一な抗体集団から得られるという抗体の性格を示し、任意の特定の方法による抗体の産生を必要とするものと解釈されるべきではない。例えば、本明細書に提供されるモノクローナル抗BCMA抗体は、Kohlerらの文献、Nature, 256:495(1975)によって最初に記載されたハイブリドーマ法により作製されてもよく、又は組換えDNA法により作製されてもよい(例えば、米国特許第4,816,567号を参照)。また、「モノクローナル抗体」は、例えば、Clacksonらの文献、Nature, 352:624-628(1991)及びMarksらの文献、J. Mol. Biol., 222:581-597(1991)に記載されている技法を用いて、ファージ抗体ライブラリーから単離されてもよい。
ある実施態様において、本明細書に提供される抗体、例えば、モノクローナル抗体は、重鎖及び/又は軽鎖の一部が、特定の種に由来するか又は特定の抗体クラスもしくはサブクラスに属する抗体中の対応する配列と同一又は相同である一方で、該鎖の残りの部分が、別の種に由来するか又は別の抗体クラスもしくはサブクラスに属する抗体中の対応する配列と同一又は相同である、「キメラ」抗体(免疫グロブリン)、並びにそのような抗体の断片である。好ましくは、そのようなキメラ抗体は、所望の生物活性、例えば、BCMAに対する結合を示す(米国特許第4,816,567号; Morrisonらの文献、Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 81:6851-6855(1984))。ある実施態様において、本明細書に提供されるキメラ抗体には、非ヒト霊長類(例えば、カニクイザル、類人猿など)に由来する可変ドメイン抗原結合配列とヒト定常領域配列とを含む「霊長類化」抗体が含まれる。
ある実施態様において、本明細書におけるBCMA結合抗体は、一価である。他の実施態様において、本明細書に提供されるBCMA結合抗体は、多価、例えば、二価、三価、又は四価である。ある実施態様において、本明細書に提供されるBCMA結合抗体は、単一特異性である。他の実施態様において、本明細書に提供されるBCMA結合抗体は、多重特異性、例えば、二重特異性、三重特異性などである。ある実施態様において、多価である本明細書に提供されるBCMA結合抗体は、BCMAの2以上のエピトープに結合する。
ある他の実施態様において、本明細書に提供される抗体、例えば、モノクローナル抗体は、当技術分野で公知の組換えDNA技法を用いて産生し得るヒト化抗体であることができる。キメラ抗体を作製するための種々のアプローチが記載されている。例えば、Morrisonらの文献、Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 81:6851(1985); Takedaらの文献、Nature 314:452(1985)、Cabillyらの文献、米国特許第4,816,567号; Bossらの文献、米国特許第4,816,397号; Tanaguchiらの文献、EP 0171496号; EP 0173494号、GB 2177096号を参照されたい。
他の実施態様において、本明細書に提供される抗体は、二重特異性抗体である;すなわち、これは、BCMAに加えて、第二の抗原を標的とする。「二重特異性」又は「二重機能性」抗体又は免疫グロブリンは、2つの異なる重鎖/軽鎖対及び2つの異なる結合部位を有する人工ハイブリッド抗体又は免疫グロブリンである。二重特異性抗体は、ハイブリドーマの融合又はFab'断片の連結を含む種々の方法によって産生することができる。例えば、Songsivilai及びLachmannの文献、Clin. Exp. Immunol. 79:315-321(1990)を参照されたい。当業者に公知の多くの方法は、抗体又はその抗原結合断片を得るために利用可能である。例えば、抗体は、組換えDNA法を用いて産生することができる(例えば、米国特許第4,816,567号を参照)。多種多様な組換え二重特異性抗体フォーマットが近年になって開発されている(例えば、Kontermann REの文献、mAbs 4:2,(2012) 1-16を参照)。具体的な実施態様において、該抗体は、ダイアボディ、二重特異性抗体、ノブ・イントゥ・ホール(knobs-into-hole)技術による二重特異性抗体、例えば、1つもしくは複数のFab断片のVL及びVH又はCH1及びCLが交換されるCrossMAB技術による二重特異性抗体、二重特異性Fab2、及び/又は二重特異性(mab)2などである。具体的な実施態様において、抗BCMA Fabは、CrossMAB技術を含む。別の具体的な実施態様において、該第二の抗原はCD19である。
他の具体的な実施態様において、該抗体は、二重特異性T細胞エンゲージャーである。より具体的な実施態様において、該T細胞エンゲージャーにより標的とされる第二の抗原はCD3である。他の具体的な実施態様において、該抗体は、二重特異性NK細胞エンゲージャーである。より具体的な実施態様において、該NK細胞エンゲージャーにより標的とされる第二の抗原はNKG2Dである。
ある実施態様において、二重特異性抗体は、抗BCMA抗体の2以下のFab断片及び第二の抗体の1以下のFab断片、例えば、抗CD3抗体の1以下のFab断片(「2+1」)を、任意に1以下のFc部分とともに含む。
他の実施態様において、本明細書に提供されるのは、BCMA結合抗体断片、例えば、単鎖抗体、Fab断片、又はF'(ab)2断片である。
さらに本明細書に提供されるのは、他の立体配置のBCMA結合抗体であり、例えば、該抗体は、triomab、共通軽鎖を有するkih IgG、例えば、1以上のFab断片のVL及びVH又はCH1及びCLが交換されているCrossMAb、オルト-Fab IgG、DVD-Ig、ツー・イン・ワン-IgG、IgG-scFv、sdFv2-Fc、バイ-ナノボディ、tandAb、二重親和性リターゲッティング抗体(DART)(例えば、Creative Biolabs製のもの)、DART-Fc、scFv-HSA-scFv(ここで、HSA=ヒト血清アルブミン)、ドック・アンド・ロック(dock-and-lock)(DNL)-Fab3、ImmTAC、DAF、HSAボディ、IgG-フィノマー、及びART-Igであるか、又はこれらを含む。
(6.3.抗体-薬物コンジュゲート)
別の態様において、ある実施態様では、抗体又はそのBCMA結合断片の各々又はいずれかを、薬物、例えば、毒素もしくは毒性部分、タンパク質、多糖、又は小分子にコンジュゲートして、抗体-薬物コンジュゲートを形成させることができる。本発明の一実施態様において、薬物は、例えば、抗アポトーシス剤、有糸分裂阻害剤、抗腫瘍抗生物質、免疫調節剤、遺伝子療法用の核酸、アルキル化剤、抗血管新生剤、代謝拮抗薬、ホウ素含有薬剤、化学保護剤、ホルモン剤、抗ホルモン剤、コルチコステロイド、光活性治療剤、オリゴヌクレオチド、放射性核種剤、放射性増感剤、トポイソメラーゼ阻害剤、及びチロシンキナーゼ阻害剤のうちの1つ又は複数である。ある実施態様において、有糸分裂阻害剤は、ドラスタチン、オーリスタチン、メイタンシノイド、及び植物アルカロイドである。ある実施態様において、薬物は、ドラスタチン、オーリスタチン、メイタンシノイド、及び植物アルカロイドである。オーリスタチンの例は、モノメチルオーリスタチンF(MMAF)又はモノメチオーリスタチン(monomethyauristatin) E(MMAE)である。メイタンシノイドの例としては、DM1、DM2、DM3、及びDM4が挙げられるが、これらに限定されない。ある実施態様において、抗腫瘍抗生物質は、アクチノマイシン、アントラサイクリン、カリケアマイシン、及びデュオカルマイシンからなる群から選択される。ある実施態様において、アクチノマイシンは、ピロロベンゾジアゼピン(PBD)である。
薬物がメイタンシノイドである、ある実施態様において、メイタンシノイドは、例えば、米国特許第6,333,410号に開示されているプロセスに従って産生された、チオール含有メイタンシノイドである。具体的な実施態様において、メイタンシノイドは、DM-1(N2-デアセチル-N2-(3-メルカプト-1-オキソプロピル)-メイタンシン)である。DM-1は、メイタンシンよりも3〜10倍細胞毒性が強く、それをジスルフィド結合を介して本明細書に提供される抗BCMA抗体又はそのBCMA結合断片に連結させることにより、プロドラッグに変換することができる。これらのコンジュゲート(「腫瘍活性化プロドラッグ」(TAP)と呼ばれることもある)のうちのあるものは、標的細胞と関連したときに活性化され、内在化し、それにより、薬物を放出するので、血流中では細胞毒性がない。他の具体的な実施態様において、メイタンシノイドは、立体障害チオール結合を含有する側鎖を含み、例えば、「DM3」とも呼ばれるN2-デアセチル-N2-(4-メルカプト-1-オキソペンチル)-メイタンシン及び「DM4」とも呼ばれるN2-デアセチル-N2-(4-メチル-4-メルカプト-1-オキソペンチル)-メイタンシンというメイタンシノイドがあるが、これらに限定されない。DM4は、そのαCにメチル基を有する点で、DM1及びDM3と異なる。この結果、DM4が、リンカー、特に、限定されないが、ジスルフィド結合を含むリンカーを介して、nBT062などのターゲッティング剤に結合すると、立体障害が生じる。立体障害チオール基を有する(DM4の1つ又は2つの置換基、特に、アルキル置換基、例えば、メチル置換基を保有する)多種多様なメイタンシノイドは、引用により完全に本明細書中に組み込まれる米国特許出願公開2004/0235840号に開示されている。エフェクターがリンカーを介してターゲッティング剤に結合すると立体障害が生じる位置にアルキル基などの置換基を含む他のエフェクター分子を使用することができる。ある具体的な実施態様において、この障害は、遊離薬物のアルキル化などの化学修飾を誘導して、その全体的な安定性を増大させ、それにより、該薬物がBCMA発現腫瘍細胞における細胞死又は持続的な細胞周期停止を誘導するだけでなく、任意に、例えば、腫瘍を支持し又は薬物から保護する助細胞、特に、腫瘍間質及び腫瘍血管系の細胞に影響を及ぼし、かつ通常はBCMAを発現しない細胞がその支持又は保護機能を減少もしくは消失させることも可能にする。DNAアルキル化剤は、エフェクター分子として使用することもでき、CC-1065類似体又は誘導体を含むが、これらに限定されない。CC-1065は、ストレプトマイセス・ザレンシス(Streptomyces zelensis)の培養物から単離され、かつインビトロで並外れて細胞毒性が高いことが示されている強力な抗腫瘍抗生物質である(米国特許4,169,888号)。
ある他の具体的な実施態様において、該薬物は、タキサン、例えば、1以上のチオール又はジスルフィド基を含むタキサンである。タキサンは、チューブリンの脱重合を阻害し、微小管会合及び細胞死の速度の増加をもたらす。本明細書に提示される抗BCMA抗体又はそのBCMA結合断片とともに抗体-薬物コンジュゲート中で使用し得るタキサンは、例えば、米国特許第6,436,931号;第6,340,701号;第6,706,708号、及び米国特許公開第2004/0087649号;第2004/0024049号、及び第2003/0004210号に開示されている。使用し得る他のタキサンは、例えば、米国特許第6,002,023号、第5,998,656号、第5,892,063号、第5,763,477号、第5,705,508号、第5,703,247号、第5,367,086号、及び第6,596,757号に開示されている。
ある実施態様において、該薬物は、ポマリドマイド(4-アミノ-2-[(3RS)-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1H-イソインドール-1,3(2H)-ジオン)である。別の具体的な実施態様において、該薬物は、サリドマイド((RS)-2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1H-イソインドール-1,3(2H)-ジオン)である。別の具体的な実施態様において、該薬物は、レナリドマイド(3-(4-アミノ-1-オキソ-1,3-ジヒドロ-2H-イソインドール-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン)である。別の具体的な実施態様において、該薬物は、3-[4-(4-モルホリン-4-イルメチル-ベンジルオキシ)-1-オキソ-1,3-ジヒドロ-イソインドール-2-イル]-ピペリジン-2,6-ジオンである。別の具体的な実施態様において、本明細書に記載される方法に従って使用されるセレブロン結合化合物は、3-(4-((4-((4-(2,4-ジフルオロフェニル)ピペラジン-l-イル)メチル)ベンジル)オキシ)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオンである。例えば、これらの化合物に関連する開示については、引用により完全に本明細書中に組み込まれる、米国特許出願公開第2014/0162282号を参照されたい。
本明細書に提供される方法のための化合物としては、ある種の癌を含む、いくつかのタイプのヒト疾患を治療するために有用であり得る化合物の群である、免疫調節化合物(Celgene Corporation)が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書で使用される場合、別途示されない限り、「免疫調節化合物」という用語は、LPS誘導性の単球TNF-α、IL-1B、1L-12、IL-6、MIP-1α、MCP-1、GM-CSF、G-CSF、及びCOX-2産生を阻害するある種の小有機分子を包含することができる。これらの化合物は、合成により調製することができるか、又は市販で得ることができる。
ある実施態様において、該薬物は、米国特許第5,798,368号に記載されているテトラ置換2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン;限定されないが、米国特許第5,635,517号、第6,281,230号、第6,316,471号、第6,403,613号、第6,476,052号、及び第6,555,554号;公開WO 02/059106号に開示されているものを含む、1-オキソ及び1,3-ジオキソ-2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)イソインドリン(例えば、サリドマイドの4-メチル誘導体)、置換2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フタルイミド及び置換2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドールを含む。本明細書で特定されている特許及び特許出願の各々の内容は、引用により組み込まれている。
本明細書に開示される様々な化合物は、1以上のキラル中心を含有し、かつエナンチオマーのラセミ混合物又はジアステレオマーの混合物として存在することができる。したがって、また本明細書に提供されるのは、そのような化合物の立体異性的に純粋な形態の使用、及びそれらの形態の混合物の使用である。例えば、特定の免疫調節化合物の等量又は不等量のエナンチオマーを含む混合物を使用することができる。これらの異性体は、キラルカラム又はキラル分割剤などの標準的な技法を用いて、不斉合成又は分割することができる。例えば、Jacques, J.,らの文献、エナンチオマー、ラセミ化合物、及び分割(Enantiomers, Racemates and Resolutions)(Wiley-Interscience, New York, 1981); Wilen, S. H.,らの文献、Tetrahedron 33:2725(1977); Eliel, E. L.の文献、炭素化合物の立体化学(Stereochemistry of Carbon Compounds)(McGraw-Hill, NY, 1962);並びにWilen, S. H.の文献、分割剤及び光学分割の表(Tables of Resolving Agents and Optical Resolutions)、p. 268(E. L. Eliel編、Univ. of Notre Dame Press, Notre Dame, Ind., 1972)を参照されたい。
本明細書に提供される免疫調節化合物としては、引用により本明細書中に組み込まれる米国特許第5,635,517号に記載されているベンゾ環中のアミノと置換された1-オキソ-及び1,3ジオキソ-2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)イソインドリンが挙げられるが、これらに限定されない。
これらの化合物は、構造I:
Figure 2021514193
(ここで、X及びYのうちの1つはC=Oであり、X及びYのうちのもう1つはC=O又はCH2であり、かつR2は、水素又は低級アルキル、特に、メチルである)を有する。具体的な免疫調節化合物としては:
Figure 2021514193
及びその光学的に純粋な異性体が挙げられるが、これらに限定されない。
該化合物は、標準的な合成方法によって得ることができる(例えば、引用により本明細書中に組み込まれる米国特許第5,635,517号を参照)。該化合物は、Celgene Corporation, Warren, N.Jからも入手可能である。
本明細書に記載される組成物において有用な他の薬物は、例えば、その各々が引用により本明細書中に組み込まれる、米国特許第6,281,230号;第6,316,471号;第6,335,349号;及び第6,476,052号、並びに国際特許出願PCT/US97/13375号(国際公開WO 98/03502号)に記載されているものなどの、置換2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フタルイミド及び置換2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドールのクラスに属する。代表的な化合物は、次式のものである:
Figure 2021514193
(式中: X及びYのうちの1つはC=Oであり、かつX及びYのうちのもう1つはC=O又はCH2であり;(i) R1、R2、R3、及びR4の各々は、他のものとは独立に、ハロ、炭素原子1〜4個のアルキル、もしくは炭素原子1〜4個のアルコキシであるか、又は(ii)R1、R2、R3、及びR4のうちの1つは--NHR5であり、かつR1、R2、R3、及びR4のうちの残りは水素であり; R5は、水素又は1〜8個の炭素原子のアルキルであり; R6は、水素、1〜8個の炭素原子のアルキル、ベンジル、又はハロであり;但し、X及びYがC=Oであり、かつ(i)R1、R2、R3、及びR4の各々がフルオロであるか、又は(ii)R1、R2、R3、もしくはR4のうちの1つがアミノである場合、R6は水素以外のものである)。
このクラスを代表する化合物は、次式のものである:
Figure 2021514193
(式中、R1は、水素又はメチルである)。個別の実施態様において、本明細書に提供されるのは、これらの化合物の鏡像異性的に純粋な形態(例えば、光学的に純粋な(R)又は(S)エナンチオマー)の使用である。
他の具体的な免疫調節化合物は、引用により本明細書中に組み込まれる米国特許第5,798,368号に記載されているテトラ置換2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリンである。代表的な化合物は、次式のものである:
Figure 2021514193
(式中、R1、R2、R3、及びR4の各々は、他のものとは独立に、ハロ、炭素原子1〜4個のアルキル、又は炭素原子1〜4個のアルコキシである)。
他の具体的な免疫調節化合物は、引用により本明細書中に組み込まれる米国特許第6,403,613号に開示されている1-オキソ及び1,3-ジオキソ-2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)イソインドリンである。代表的な化合物は、次式のものである:
Figure 2021514193
(式中、
Yは、酸素又はH2であり、
R1及びR2のうちの第一のものは、ハロ、アルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シアノ、又はカルバモイルであり、R1及びR2のうちの第二のものは、第一のものとは独立に、水素、ハロ、アルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シアノ、又はカルバモイルであり、かつ
R3は、水素、アルキル、又はベンジルである)。
該化合物の具体的な例は、次式のものである:
Figure 2021514193
(式中、R1及びR2のうちの第一のものは、ハロ、炭素原子1〜4個のアルキル、炭素原子1〜4個のアルコキシ、各々のアルキルが炭素原子1〜4個のものであるジアルキルアミノ、シアノ、又はカルバモイルであり; R1及びR2のうちの第二のものは、第一のものとは独立に、水素、ハロ、炭素原子1〜4個のアルキル、炭素原子1〜4個のアルコキシ、アルキルが炭素原子1〜4個のものであるアルキルアミノ、各々のアルキルが炭素原子1〜4個のものであるジアルキルアミノ、シアノ、又はカルバモイルであり;かつR3は、水素、炭素原子1〜4個のアルキル、又はベンジルである)。具体的な例としては、1-オキソ-2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-4-メチルイソインドリンが挙げられるが、これに限定されない。
他の代表的な化合物は、次式のものである:
Figure 2021514193
(式中: R1及びR2のうちの第一のものは、ハロ、炭素原子1〜4個のアルキル、炭素原子1〜4個のアルコキシ、各々のアルキルが炭素原子1〜4個のものであるジアルキルアミノ、シアノ、シアノ、又はカルバモイルであり; R1及びR2のうちの第二のものは、第一のものとは独立に、水素、ハロ、炭素原子1〜4個のアルキル、炭素原子1〜4個のアルコキシ、アルキルが炭素原子1〜4個のものであるアルキルアミノ、各々のアルキルが炭素原子1〜4個のものであるジアルキルアミノ、シアノ、シアノ、又はカルバモイルであり;かつR3は、水素、炭素原子1〜4個のアルキル、又はベンジルである)。
本明細書に提供される他の具体的な化合物は、次式のもの、並びに及びその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、及び立体異性体である:
Figure 2021514193
(式中:
R1は:水素;ハロ;-(CH2)nOH; 1以上のハロで任意に置換された(C1-C6)アルキル; 1以上のハロで任意に置換された(C1-C6)アルコキシ;又は
-(CH2)nNHRaであり、ここで、Raは:
水素;
1以上のハロで任意に置換された(C1-C6)アルキル;
-(CH2)n-(6〜10員アリール);
-C(O)-(CH2)n-(6〜10員アリール)もしくは-C(O)-(CH2)n-(6〜10員ヘテロアリール)(ここで、該アリールもしくはヘテロアリールは、ハロ;-SCF3; 1以上のハロでそれ自体任意に置換された(C1-C6)アルキル;もしくは1以上のハロでそれ自体任意に置換された(C1-C6)アルコキシ:のうちの1つもしくは複数で任意に置換されている);
-C(O)-(C1-C8)アルキル(ここで、該アルキルは、1以上のハロで任意に置換されている);
-C(O)-(CH2)n-(C3-C10-シクロアルキル);
-C(O)-(CH2)n-NRbRc(ここで、Rb及びRcは、各々独立に:水素;
1以上のハロで任意に置換された(C1-C6)アルキル;
1以上のハロで任意に置換された(C1-C6)アルコキシ;又は
ハロ;
1以上のハロでそれ自体任意に置換された(C1-C6)アルキル;もしくは
1以上のハロでそれ自体任意に置換された(C1-C6)アルコキシ
:のうちの1つもしくは複数で任意に置換された6〜10員アリールである);
-C(O)--(CH2)n-O-(C1-C6)アルキル;或いは
-C(O)-(CH2)n-O-(CH2)n-(6〜10員アリール)であり;
R2は:水素;-(CH2)nOH;フェニル;-O-(C1-C6)アルキル;又は1以上のハロで任意に置換された(C1-C6)アルキルであり;
R3は:水素;又は1以上のハロで任意に置換された(C1-C6)アルキルであり;かつ
nは、0、1、又は2である)。
具体的な例としては、以下の構造:
Figure 2021514193
を有する3-(5-アミノ-2-メチル-4-オキソ-4H-キナゾリン-3-イル)-ピペリジン-2,6-ジオン(「化合物A」)、又はそのエナンチオマーもしくはエナンチオマーの混合物、或いはこれらの医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、共結晶、包摂化合物、又は多形が挙げられるが、これらに限定されない。
化合物Aは、本明細書に提供される実施例に記載されている又はその開示が引用により完全に本明細書中に組み込まれる米国特許第7,635,700号に記載されている方法に従って調製することができる。該化合物は、本明細書における教示に基づくと当業者には明らかな他の方法に従って合成することもできる。ある実施態様において、化合物Aは、引用により完全に本明細書中に組み込まれる、2011年3月11日に出願された米国仮特許出願第61/451,806号に記載されている結晶性形態のものである。いくつかの実施態様において、化合物Aの塩酸塩が本明細書に提供される方法で使用される。化合物Aを用いて、癌及び他の疾患を治療、予防、及び/又は管理する方法は、引用により完全に本明細書中に組み込まれる米国特許第8,802,685号に記載されている。
本明細書に提供される他の具体的な化合物は、次式のもの、又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、もしくは立体異性体である:
Figure 2021514193
(式中:
Xは、C=O又はCH2であり;
R1は、Y-R3であり;
R2は、H又は(C1-C6)アルキルであり;
Yは:その各々が1以上のハロゲンで任意に置換され得る、6〜10員アリール、ヘテロアリール、もしくはヘテロ環;又は結合であり;
R3は:-(CH2)n-アリール、-O-(CH2)n-アリール、又は-(CH2)n-O-アリール(ここで、該アリールは、1以上のハロゲンでそれ自体任意に置換された(C1-C6)アルキル; 1以上のハロゲンでそれ自体置換された(C1-C6)アルコキシ;オキソ;アミノ;カルボキシル;シアノ;ヒドロキシル;ハロゲン;ジュウテリウム; 1以上の(C1-C6)アルキル、(C1-C6)アルコキシ、もしくはハロゲンで任意に置換された6〜10員アリールもしくはヘテロアリール;-CONH2;又は-COO-(C1-C6)アルキル(ここで、該アルキルは、1以上のハロゲンで任意に置換され得る):のうちの1つ又は複数で任意に置換されている);
-(CH2)n-ヘテロ環、-O-(CH2)n-ヘテロ環、又は-(CH2)n-O-ヘテロ環(ここで、該ヘテロ環は、1以上のハロゲンでそれ自体任意に置換された(C1-C6)アルキル; 1以上のハロゲンでそれ自体置換された(C1-C6)アルコキシ;オキソ;アミノ;カルボキシル;シアノ;ヒドロキシル;ハロゲン;ジュウテリウム; 1以上の(C1-C6)アルキル、(C1-C6)アルコキシ、もしくはハロゲンで任意に置換された6〜10員アリールもしくはヘテロアリール;-CONH2;又は-COO-(C1-C6)アルキル(ここで、該アルキルは、1以上のハロゲンで任意に置換され得る):のうちの1つ又は複数で任意に置換されている);或いは
-(CH2)n-ヘテロアリール、-O-(CH2)n-ヘテロアリール、又は-(CH2)n-O-ヘテロアリール(ここで、該ヘテロアリールは、1以上のハロゲンでそれ自体任意に置換された(C1-C6)アルキル; 1以上のハロゲンでそれ自体置換された(C1-C6)アルコキシ;オキソ;アミノ;カルボキシル;シアノ;ヒドロキシル;ハロゲン;ジュウテリウム; 1以上の(C1-C6)アルキル、(C1-C6)アルコキシ、もしくはハロゲンで任意に置換された6〜10員アリールもしくはヘテロアリール;-CONH2;又は-COO-(C1-C6)アルキル(ここで、該アルキルは、1以上のハロゲンで任意に置換され得る):のうちの1つ又は複数で任意に置換されている)であり;かつnは、0、1、2、又は3である)。
具体的な例としては、3-(4-((4-(モルホリノメチル)ベンジル)オキシ)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,-6-ジオンが挙げられるが、これに限定されない。一実施態様において、該化合物は、例えば、本明細書に記載される方法で使用するための、3-(4-((4-(モルホリノメチル)ベンジル)オキシ)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,-6-ジオンの(S)立体異性体(「化合物B」)である。ラセミ化合物の3-(4-((4-(モルホリノメチル)ベンジル)オキシ)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン及びそれを調製する方法は、引用により完全に本明細書中に組み込まれる米国特許公開2011/0196150号に報告されている。化合物Bは、以下の構造:
Figure 2021514193
を有する。記載されている化合物は全て、市販で購入することができるか、又は本明細書に開示される特許もしくは特許公開に記載されている方法に従って調製することができるかのいずれかである。さらに、光学的に純粋な化合物は、既知の分割剤又はキラルカラム及び他の標準的な合成有機化学技法を用いて、不斉合成又は分割することができる。免疫調節化合物、その調製、及び使用に関するさらなる情報は、例えば、その各々が引用により完全に本明細書中に組み込まれる、米国特許出願公開US20060188475号、US20060205787号、及びUS20070049618号に見出すことができる。
図示された構造とその構造に与えられた名前の間に矛盾がある場合、図示された構造がより重視されるべきである。さらに、構造又は構造の部分の立体化学が、例えば、太線又は破線で示されていない場合、その構造又は構造の部分は、その全ての立体異性体を包含するものとして解釈されるべきである。
(6.4.キメラ抗原受容体)
ある実施態様において、抗BCMA抗体又はそのBCMA結合部分はいずれかも、例えば、BCMAターゲッティングドメインとして、又はBCMAターゲッティングドメインの一部として、キメラ抗原受容体に組み込まれる。具体的な実施態様において、該CARは、本明細書に提供されるBCMA結合抗体断片、例えば、単鎖Fv断片又はFab断片を含む。
ある実施態様において、キメラ抗原受容体(CAR)は、Tリンパ球又はナチュラルキラー(NK)細胞を、抗原、例えば、BCMAに向け、Tリンパ球又はNK細胞を刺激して、抗原、例えば、BCMAを提示する細胞を死滅させる、人工的な膜結合タンパク質である。例えば、Eshharの米国特許第7,741,465号を参照されたい。少なくとも、本明細書に提供されるCARは、BCMAに結合する細胞外ドメイン;膜貫通ドメイン、及び一次活性化シグナルを免疫細胞に伝達する細胞内(細胞質)シグナル伝達ドメインを含む。他の全ての条件が満たされ、CARが、例えば、Tリンパ球の表面に発現され、かつ該CARの細胞外ドメインがBCMAに結合したとき、細胞内シグナル伝達ドメインは、シグナルをTリンパ球に伝達して、活性化し、かつ/又は増殖させ、かつBCMAが細胞表面に存在する場合、BCMAを発現する細胞を死滅させる。
Tリンパ球は、完全に活性化させるために、一次活性化シグナル及び共刺激シグナルという少なくとも2つのシグナルを必要とするので、通常、CARは、細胞表面のBCMAに対する細胞外ドメインの結合が一次活性化シグナルと共刺激シグナルの両方の伝達をもたらすように、共刺激ドメインも含む。
ある実施態様において、CARの細胞内ドメインは、Tリンパ球によって発現され、かつ該Tリンパ球の活性化及び/もしくは増殖を誘発するタンパク質の細胞内ドメインもしくはモチーフであるか、又は該細胞内ドメインもしくはモチーフを含む。そのようなドメイン又はモチーフは、CARの細胞外部分に対する抗原の結合に応答したTリンパ球の活性化に必要である一次抗原結合シグナルを伝達することができる。通常、このドメイン又はモチーフは、ITAM(免疫受容体チロシンベースの活性化モチーフ)を含むか、又はITAM(免疫受容体チロシンベースの活性化モチーフ)である。CARに好適なITAM含有ポリペプチドとしては、例えば、ゼータCD3鎖(CD3ζ)又はそのITAM含有部分が挙げられる。具体的な実施態様において、細胞内ドメインは、CD3ζ細胞内シグナル伝達ドメインである。他の具体的な実施態様において、細胞内ドメインは、リンパ球受容体鎖、TCR/CD3複合体タンパク質、Fc受容体サブユニット、又はIL-2受容体サブユニット由来のものである。ある実施態様において、一次シグナル伝達ドメインは、TCRζ、FcRγ、FcRβ、CD3γ、CD3δ、CD3ε、CD5、CD22、CD79a、CD79b、CD278、FcεRI、DAP10、DAP12、もしくはCD66d由来のシグナル伝達ドメインであるか、又は該シグナル伝達ドメインを含む。
ある実施態様において、CARは、1以上の共刺激ドメイン又はモチーフを、例えば、ポリペプチドの細胞内ドメインの一部としてさらに含む。該1以上の共刺激ドメイン又はモチーフは、共刺激CD27ポリペプチド配列、共刺激CD28ポリペプチド配列、共刺激OX40(CD134)ポリペプチド配列、共刺激4-1BB(CD137)ポリペプチド配列、もしくは共刺激誘導性T細胞共刺激(ICOS)ポリペプチド配列、又は他の共刺激ドメインもしくはモチーフのうちの1つ又は複数であることができるか、或いはこれらを含むことができる。ある他の実施態様において、該共刺激ドメインは、MHCクラスI分子、TNF受容体タンパク質、免疫グロブリン様タンパク質、サイトカイン受容体、インテグリン、シグナル伝達リンパ球性活性化分子(SLAMタンパク質)、活性化NK細胞受容体、BTLA、Tollリガンド受容体、CD2、CD7、CD27、CD30、CD40、CDS、ICAM-1、LFA-1(CD11a/CD18)、B7-H3、CDS、ICAM-1、ICOS(CD278)、GITR、BAFFR、LIGHT、HVEM(LIGHTR)、KIRDS2、SLAMF7、NKp80(KLRF1)、NKp44、NKp30、NKp46、CD19、CD4、CD8aα、CD8β、IL2Rβ、IL2Rγ、IL7Rα、ITGA4、VLA1、CD49a、ITGA4、IA4、CD49D、ITGA6、VLA-6、CD49f、ITGAD、CD11d、ITGAE、CD103、ITGAL、CD11a、LFA-1、ITGAM、CD11b、ITGAX、CD11c、ITGB1、CD29、ITGB2、CD18、LFA-1、ITGB7、NKG2D、NKG2C、TNFR2、TRANCE/RANKL、DNAM1(CD226)、SLAMF4(CD244、2B4)、CD84、CD96、CEACAM1、CRTAM、Ly9(CD229)、CD160(BY55)、PSGL1、CD100(SEMA4D)、CD69、SLAMF6(NTB-A、Ly108)、SLAM(SLAMF1、CD150、IPO-3)、BLAME(SLAMF8)、SELPLG(CD162)、LTBR、LAT、GADS、SLP-76、もしくはPAG/Cbpのうちの1つもしくは複数に由来する機能的シグナル伝達ドメインであるか、又は該機能的シグナル伝達ドメインを含む。
膜貫通領域は、機能的CARに組み込むことができる任意の膜貫通領域、典型的には、CD4又はCD8分子由来の膜貫通領域であることができる。ある実施態様において、CARの膜貫通ドメインは、抑制シグナルをそのような免疫系細胞に通常伝達する免疫系タンパク質由来のもの、例えば、CTLA4(細胞傷害性T-リンパ球抗原4もしくは細胞傷害性T-リンパ球関連タンパク質4)又はPD-1(プログラム死-1)由来の膜貫通ドメインである。
ある実施態様において、複数の細胞死ポリペプチドを含む本明細書に提供されるTリンパ球はいずれも、CTLA4又はPD-1(プログラム細胞死1)由来の膜貫通ドメインを含む。具体的な実施態様において、該ポリペプチド、又は本明細書に記載されるそのようなポリペプチドのいずれかを発現するTリンパ球は、該ポリペプチドが該抗原に結合したときに、活性化又は刺激されて、増殖する。具体的な実施態様において、該ポリペプチドは、リンパ球の表面に発現したとき、該抗原を発現する細胞を死滅させるように、Tリンパ球を導く。
該ポリペプチドの膜貫通ドメインがCTLA4由来のものである本明細書における該ポリペプチドのいずれかの具体的な実施態様において、CTLA4膜貫通ドメインは、哺乳動物CTLA4、例えば、ヒト、霊長類、又は齧歯類、例えば、マウスCTLA4由来のものである。好ましくは、該膜貫通ドメインは、CTLA4又はPD-1の細胞内ドメイン、細胞外ドメイン、又は細胞内もしくは細胞外ドメインのいずれか由来のアミノ酸を含まない。CTLA4又はPD-1膜貫通ドメイン配列の具体的で非限定的な例は、以下に提供されている。
具体的な実施態様において、CTLA4膜貫通ドメインは、ヒトCTLA4遺伝子のエキソン3によってコードされるポリペプチド配列である。別の具体的な実施態様において、CTLA4膜貫通ドメインは、アミノ酸配列
Figure 2021514193
であるか、又は該アミノ酸配列を含む。別の具体的な実施態様において、CTLA4膜貫通ドメインは、GenBankアクセッション番号NM_005214.4のヌクレオチド610〜722によってコードされるポリペプチド配列であるか、又は該ポリペプチド配列を含む。別の具体的な実施態様において、CTLA4膜貫通ドメインは、アミノ酸配列
Figure 2021514193
であるか、又は該アミノ酸配列を含む。別の具体的な実施態様において、CTLA4膜貫通ドメインは、GenBankアクセッション番号NM_005214.4のヌクレオチド636〜699によってコードされるポリペプチド配列であるか、又は該ポリペプチド配列を含む。別の具体的な実施態様において、CTLA4膜貫通ドメインは、アミノ酸配列
Figure 2021514193
であるか、又は該アミノ酸配列を含む。例えば、Ensemblタンパク質参照番号ENSP00000303939.3を参照されたい。別の具体的な実施態様において、CTLA4膜貫通ドメインは、ポリペプチド配列
Figure 2021514193
であるか、又は該ポリペプチド配列を含む。例えば、UNIPROTアクセッション番号P16410を参照されたい。別の具体的な実施態様において、CTLA4膜貫通ドメインは、ポリペプチド配列
Figure 2021514193
であるか、又は該ポリペプチド配列を含む。例えば、Shinらの文献、Blood 119:5678-5687(2012)を参照されたい。別の具体的な実施態様において、PD-1膜貫通ドメインは、アミノ酸配列
Figure 2021514193
であるか、又は該アミノ酸配列を含む。Fingerらの文献、Gene 197(1-2):177-187(1997)を参照されたい。別の具体的な実施態様において、PD-1膜貫通ドメインは、アミノ酸配列
Figure 2021514193
であるか、又は該アミノ酸配列を含む。例えば、UNIPROTアクセッション番号Q15116を参照されたい。別の具体的な実施態様において、PD-1膜貫通ドメインは、アミノ酸配列
Figure 2021514193
であるか、又は該アミノ酸配列を含む。例えば、GenBankアクセッション番号NM_005018.2を参照されたい。
ある実施態様において、本明細書に開示される膜貫通ポリペプチドの1つをコードするヌクレオチド配列は、配列番号61、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、又は配列番号68に開示されるアミノ酸配列のいずれかをコードするヌクレオチド配列を含む。別の具体的な実施態様において、PD-1膜貫通ドメインは、配列番号61、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、もしくは配列番号68に開示される少なくとも10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、19個、20個、もしくは21個の連続するアミノ酸であるか、又は該アミノ酸を含む。ある実施態様において、本明細書に開示されるポリペプチドの1つをコードするヌクレオチド配列は、配列番号61、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、もしくは配列番号68に開示される少なくとも10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、19個、20個、もしくは21個の連続するアミノ酸をコードするヌクレオチド配列を含む。該ポリペプチド、例えば、CARを構築する際、ある実施態様において、ヒト配列を非ヒト配列と組み合わせることができる。例えば、ポリペプチド、例えば、ヒト細胞外及び細胞内ドメインアミノ酸配列を含むCARは、非ヒト種由来の膜貫通ドメインを含むことができ;例えば、マウスCTLA4膜貫通ドメイン又はマウスPD-1膜貫通ドメインを含むことができる。より具体的な実施態様において、該ポリペプチド、例えば、CARは、細胞外及び細胞内ドメインのヒトアミノ酸配列を含み、かつ配列番号65のアミノ酸配列を有するか又は配列番号65のアミノ酸配列からなる膜貫通ドメインを含む。
(6.5.医薬組成物)
別の態様において、本明細書に提供されるのは、抗BCMA抗体又はそのBCMA結合断片のいずれかを含む医薬組成物である。ある実施態様において、該医薬組成物は、医薬として許容し得るビヒクルを含む。
ある実施態様において、本明細書に提供される抗BCMA抗体又はそのBCMA結合断片の製剤は、本発明の精製された結合剤を医薬として許容し得るビヒクル(例えば、担体又は賦形剤)と組み合わせることにより、貯蔵及び使用のために調製される。好適な医薬として許容し得るビヒクルとしては、リン酸塩、クエン酸塩、及び他の有機酸などの無毒な緩衝剤;塩化ナトリウムなどの塩;アスコルビン酸及びメチオニンを含む抗酸化剤;オクタデシルジメチルベンジルアンモニウムクロリド、塩化ヘキサメトニウム、塩化ベンザルコニウム、ベンゼトニウム塩化物、フェノール、ブチル又はベンジルアルコール、アルキルパラベン、例えば、メチル又はプロピルパラベン、カテコール、レゾルシノール、シクロヘキサノール、3-ペンタノール、及びm-クレゾールなどの防腐剤;低分子量ポリペプチド(例えば、約10個未満のアミノ酸残基);血清アルブミン、ゼラチン、又は免疫グロブリンなどのタンパク質;ポリビニルピロリドンなどの親水性ポリマー;グリシン、グルタミン、アスパラギン、ヒスチジン、アルギニン、又はリジンなどのアミノ酸;単糖、二糖、グルコース、マンノース、又はデキストリンなどの炭水化物; EDTAなどのキレート剤;スクロース、マンニトール、トレハロース、又はソルビトールなどの糖;ナトリウムなどの塩形成対イオン; Zn-タンパク質錯体などの金属錯体;並びにTWEEN又はポリエチレングリコール(PEG)などの非イオン性界面活性剤が挙げられるが、これらに限定されない(例えば、レミントン:調剤の科学及び実践(Remington: The Science and Practice of Pharmacy)、第22版、2012, Pharmaceutical Press, Londonを参照)。
本明細書に提供される医薬組成物は、局所治療又は全身治療のいずれかのためのいくつもの方法での投与のために製剤化することができる。本明細書に提供される医薬製剤は、例えば、表皮又は経皮パッチ、軟膏、ローション、クリーム、もしくはジェルによる局所投与のために;或いは点滴、坐剤、スプレー、液体及び粉末の形態で;ネブライザーによるものを含む吸入もしくは吹送による肺投与、又は気管内もしくは鼻腔内投与のために;或いは静脈内、動脈内、腫瘍内、皮下、腹腔内、筋肉内(例えば、注射もしくは注入)、又は頭蓋内(例えば、髄腔内もしくは脳室内)投与を含む非経口投与のために製剤化することができる。
本明細書に提示される抗BCMA抗体又はそのBCMA結合断片の治療用製剤は、単位剤形のものであることができる。そのような製剤としては、錠剤、丸剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤、水もしくは非水性媒体中の液剤もしくは懸濁剤、又は坐剤、或いは例えば、単一用量静脈内又は動脈内投与に好適なプラスチック血液バッグなどが挙げられる。
ある実施態様において、本明細書に提示される抗BCMA抗体又はそのBCMA結合断片は、マイクロカプセルに封入される。そのようなマイクロカプセルは、例えば、コアセルベーション技法によるか又は界面重合によって調製され、これには、例えば、それぞれ、コロイド状薬物送達系(例えば、リポソーム、アルブミンマイクロスフェア、マイクロエマルジョン、ナノ粒子、及びナノカプセル)中又はレミントン:調剤の科学及び実践(Remington: The Science and Practice of Pharmacy)、第22版、2012, Pharmaceutical Press, Londonに記載されているマクロエマルジョン中のヒドロキシメチルセルロース又はゼラチンマイクロカプセル及びポリ-(メチルメタシレート(methylmethacylate))マイクロカプセルがある。
ある実施態様において、本明細書に提供される医薬製剤は、リポソームと複合体を形成した本明細書に提供される1以上の抗BCMA抗体又はそのBCMA結合断片を含む。リポソームを産生する方法は、当業者に公知である。例えば、いくつかのリポソームは、ホスファチジルコリン、コレステロール、及びPEG誘導体化ホスファチジルエタノールアミン(PEG-PE)を含む脂質組成物との逆相蒸発によって作製することができる。リポソームを規定の孔径のフィルターから押し出して、所望の直径を有するリポソームを生じさせることができる。
(6.6.ポリヌクレオチド並びにポリペプチド及び抗体を産生する方法)
別の態様において、本明細書に提供されるのは、重鎖もしくは軽鎖、及び/又は各々についてのCDR配列を含む、抗BCMA抗体又はそのBCMA結合断片のいずれかをコードするポリヌクレオチド、例えば、ポリヌクレオチド配列である。ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、BCMAに特異的に結合するポリペプチド(又はポリペプチドの断片)をコードするポリヌクレオチドを含むポリヌクレオチドである。「ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド」という用語は、該ポリペプチドのコード配列のみを含むポリヌクレオチド、並びに追加のコード及び/又は非コード配列を含むポリヌクレオチドを包含する。例えば、いくつかの実施態様において、本発明は、ヒトBCMAに対する抗体をコードするか、又はそのような抗体の断片(例えば、BCMA結合部位を含む断片)をコードするポリヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチドを提供する。本発明のポリヌクレオチドは、RNAの形態のもの又はDNAの形態のものであることができる。具体的な実施態様において、DNAは、例えば、cDNA、ゲノムDNA、及び合成DNAであることができ;かつ二本鎖又は一本鎖であることができ、一本鎖の場合、コード鎖又は非コード(アンチセンス)鎖であることができる。
具体的な実施態様において、本明細書に提供されるポリヌクレオチドは、配列番号5のヌクレオチド配列を含むか、配列番号5のヌクレオチド配列から本質的になるか、又は配列番号5のヌクレオチド配列からなる抗体軽鎖可変領域をコードする。
他の具体的な実施態様において、本明細書に提供されるポリヌクレオチドは、配列番号16、配列番号27、配列番号38、配列番号49、又は配列番号60のヌクレオチド配列を含むか、該ヌクレオチド配列から本質的になるか、又は該ヌクレオチド配列からなる抗体重鎖可変領域鎖をコードする。
他の具体的な実施態様において、本明細書に提供されるポリヌクレオチドは、配列番号5のヌクレオチド配列を含むか、配列番号5のヌクレオチド配列から本質的になるか、又は配列番号5のヌクレオチド配列からなる抗体軽鎖可変領域をコードし、かつ配列番号16のヌクレオチド配列を含むか、配列番号16のヌクレオチド配列から本質的になるか、又は配列番号16のヌクレオチド配列からなる抗体重鎖可変領域鎖をコードする。他の具体的な実施態様において、本明細書に提供されるポリヌクレオチドは、配列番号5のヌクレオチド配列を含むか、配列番号5のヌクレオチド配列から本質的になるか、又は配列番号5のヌクレオチド配列からなる抗体軽鎖可変領域をコードし、かつ配列番号27のヌクレオチド配列を含むか、配列番号27のヌクレオチド配列から本質的になるか、又は配列番号27のヌクレオチド配列からなる抗体重鎖可変領域鎖をコードする。他の具体的な実施態様において、本明細書に提供されるポリヌクレオチドは、配列番号5のヌクレオチド配列を含むか、配列番号5のヌクレオチド配列から本質的になるか、又は配列番号5のヌクレオチド配列からなる抗体軽鎖可変領域をコードし、かつ配列番号38のヌクレオチド配列を含むか、配列番号38のヌクレオチド配列から本質的になるか、又は配列番号38のヌクレオチド配列からなる抗体重鎖可変領域鎖をコードする。他の具体的な実施態様において、本明細書に提供されるポリヌクレオチドは、配列番号5のヌクレオチド配列を含むか、配列番号5のヌクレオチド配列から本質的になるか、又は配列番号5のヌクレオチド配列からなる抗体軽鎖可変領域をコードし、かつ配列番号49のヌクレオチド配列を含むか、配列番号49のヌクレオチド配列から本質的になるか、又は配列番号49のヌクレオチド配列からなる抗体重鎖可変領域鎖をコードする。他の具体的な実施態様において、本明細書に提供されるポリヌクレオチドは、配列番号5のヌクレオチド配列を含むか、配列番号5のヌクレオチド配列から本質的になるか、又は配列番号5のヌクレオチド配列からなる抗体軽鎖可変領域をコードし、かつ配列番号60のヌクレオチド配列を含むか、配列番号60のヌクレオチド配列から本質的になるか、又は配列番号60のヌクレオチド配列からなるからなる抗体重鎖可変領域鎖をコードする。
本明細書に提供されるポリヌクレオチドはいずれも、ポリヌクレオチドベクター内に含める、及び/又はポリヌクレオチドベクターによって発現されることができる。ある実施態様において、該ベクターは、宿主細胞内に含まれる。そのような宿主細胞は、本明細書に提供されるベクターによる形質転換又はトランスフェクションの後、本明細書に提供されるBCMA抗体をコードするポリヌクレオチド配列を発現するか、又は該ポリヌクレオチド配列を発現することができる。ある実施態様において、本明細書に提供されるポリヌクレオチドは、BCMA結合抗体の発現を容易にするように、ベクター中の1以上の制御配列と機能的に連結される。
本明細書で使用される「ベクター」という用語は、遺伝物質を細胞に移入するためのビヒクルとして使用される核酸分子を意味し、かつ限定されないが、プラスミド、ウイルスゲノム(複製能力のないウイルスゲノム及び複数のセグメントのウイルスゲノムを含む)、コスミド、並びに人工染色体を包含する。一般に、改変ベクターは、複製起点、マルチクローニング部位、及び選択マーカーを含む。ベクターそれ自体は、通常、挿入物(導入遺伝子、例えば、本明細書に記載されるBCMA抗体コード配列のいずれか)とベクターの骨格として機能するより大きな配列とを含むヌクレオチド配列、一般に、DNA配列である。ベクターは、導入遺伝子挿入物及び骨格以外の追加の特徴:プロモーター、遺伝子マーカー、抗生物質耐性、レポーター遺伝子、ターゲッティング配列、タンパク質精製タグを包含することができる。発現ベクターと呼ばれるベクターは、標的細胞における導入遺伝子の発現を可能にし、通常、導入遺伝子の発現を駆動するプロモーター配列などの制御配列を有する。標的細胞へのベクターの挿入は、通常、細菌細胞の場合は「形質転換」、真核細胞の場合は「トランスフェクション」と呼ばれ;哺乳動物細胞へのウイルスベクターの挿入は、「形質導入」とも呼ばれる。
本明細書で使用される場合、「宿主細胞」という用語は、本明細書に提供されるBCMA結合抗体をコードするポリヌクレオチドが、形質転換、トランスフェクションなどによって導入される細胞を指す。この用語は、トランスフェクト、形質転換、又は形質導入される特定の細胞だけでなく、子孫のそのような細胞も指す。突然変異又は環境的影響のいずれかのために、ある種の修飾が後続世代で起こり得るので、そのような子孫は、親細胞と同一でない可能性があるが、それでもやはり、本明細書で使用される用語の範囲内に含まれる。
本明細書で使用される場合、「発現」という用語は、限定されないが、転写(例えば、本明細書に提供されるポリヌクレオチド又は本明細書に提供されるBCMA結合抗体もしくはそのBCMA結合断片をコードするポリヌクレオチドからのもの)、及びある実施態様において、例えば、本明細書に提供されるBCMA結合抗体又はそのBCMA結合断片の転写後修飾、翻訳、翻訳後修飾、分泌を含む、本発明の結合分子の産生に関与する任意の工程を含む。
「制御配列」という用語は、特定の宿主生物における機能的に連結されたコード配列の発現に必要な核酸配列を指す。原核生物に好適である制御配列は、例えば、プロモーター、任意に、オペレーター配列及びリボソーム結合部位を含む。真核細胞は、プロモーター、ポリアデニル化シグナル、及びエンハンサーを利用することが知られており、ベクターは、これらを含むことができる。
本明細書で使用される場合、核酸又はポリヌクレオチドは、それが別の核酸配列との機能的関係性の中に置かれたとき、「機能的に連結されている」。例えば、プロモーター核酸配列は、該プロモーターがBCMA結合抗体もしくはそのBCMA結合断片の発現を駆動する場合、BCMA結合抗体もしくはそのBCMA結合断片をコードする核酸配列に機能的に連結されており;又は別の例として、プレ配列又は分泌リーダーの核酸配列は、それがポリペプチドの分泌に関与するプレタンパク質として発現される場合、ポリペプチドをコードする核酸に機能的に連結されており;プロモーターもしくはエンハンサーは、それが該配列の転写に影響を及ぼす場合、コード配列に機能的に連結されており;又はリボソーム結合部位は、それが翻訳を容易にするように位置付けられる場合、コード配列に機能的に連結されている。通常、「機能的に連結されている」は、連結されている核酸配列が隣接していること、及び分泌リーダーの場合、隣接し、かつ同じリーディングフレーム中にあることを意味する。しかしながら、エンハンサーは、隣接している必要はない。連結は、例えば、好都合な制限部位でのライゲーションによって達成することができる。そのような部位が存在しない場合、合成オリゴヌクレオチドアダプター又はリンカーを慣例的実務に従って使用する。
「宿主細胞」、「標的細胞」、又は「レシピエント細胞」という用語は、ベクターのための又は外因性核酸分子、ポリヌクレオチド、及び/もしくはタンパク質の組込みのためのレシピエントであることができるか、或いは該レシピエントであった任意の個々の細胞又は細胞培養物を含む。これは、単一の細胞の子孫を含むことも意図され、該子孫は、天然の、偶然の、又は故意の突然変異のために、もとの親細胞と(形態に関して又はゲノムもしくは全DNA相補体に関して)必ずしも完全に同一である必要はない。該細胞は、原核生物であっても真核生物であってもよく、これには、細菌細胞、酵母細胞、動物細胞、及び哺乳動物細胞、例えば、マウス、ラット、マカク、又はヒトが含まれるが、これらに限定されない。好適な宿主細胞には、原核生物、並びに酵母、真菌、昆虫細胞、及び哺乳動物細胞を含む、真核宿主細胞が含まれる。
抗体又はその断片は、細菌で産生することができる。発現後、本発明の結合分子、好ましくは、結合分子は、可溶性画分中の大腸菌細胞ペーストから単離し、例えば、親和性クロマトグラフィー及び/又はサイズ排除によって精製することができる。最終精製は、例えば、CHO細胞で発現された抗体を精製するためのプロセスと同様に実施することができる。
原核生物の他に、糸状菌又は酵母などの真核微生物が本発明の結合分子の好適なクローニング又は発現宿主である。出芽酵母(Saccharomyces cerevisiae)、又は一般的なパン酵母は、下等真核宿主微生物の中で最もよく使用される。しかしながら、分裂酵母(Schizosaccharomyces pombe)、例えば、K.ラクティス(K.lactis)、K.フラギリス(K.fragilis)(ATCC 12424)、K.ブルガリクス(K.bulgaricus)(ATCC 16045)、K.ウィケラミ(K.wickeramii)(ATCC 24178)、K.ワルティ(K.waltii)(ATCC 56500)、K.ドロソフィラルム(K.drosophilarum)(ATCC 36906)、K.テルモトレランス(K.thermotolerans)、及びK.マルキシアヌス(K.marxianus)などのクルイベロマイセス(Kluyveromyces)宿主;ヤロウィア(Yarrowia)(EP 402 226号);ピキア・パストリス(Pichia pastoris)(EP 183 070号);カンジダ(Candida);トリコデルマ・リージア(Trichoderma reesia)(EP 244 234);アカパンカビ(Neurospora crassa);シュワニオマイセス・オシデンタリス(Schwanniomyces occidentalis)などのシュワニオマイセス(Schwanniomyces);並びに例えば、アカパンカビ属(Neurospora)、ペニシリウム属(Penicillium)、トリポクラジウム属(Tolypocladium)などの糸状菌、並びにA.ニデュランス(A.nidulans)及びA.ニガー(A.niger)などのアスペルギルス宿主などの、いくつかの他の属、種、及び株が一般に利用可能であり、かつ本明細書において有用である。
本発明のグリコシル化結合分子、好ましくは、抗体由来結合分子の発現のための好適な宿主細胞は、多細胞生物に由来する。無脊椎細胞の例としては、植物及び昆虫細胞が挙げられる。多くのバキュロウイルス株及び変異体、並びにツマジロクサヨトウ(Spodoptera frugiperda)(毛虫)、ネッタイシマカ(Aedes aegypti)(蚊)、ヒトスジシマカ(Aedes albopictus)(蚊)、キイロショウジョウバエ(Drosophila melanogaster)(ショウジョウバエ)、及びカイコ(Bombyx mori)などの宿主由来の対応する許容性昆虫宿主細胞が同定されている。トランスフェクション用の種々のウイルス株、例えば、キンウワバ(Autographa californica) NPVのL-1変異体及びカイコNPVのBm-5株は、公的に利用可能であり、そのようなウイルスは、特に、ツマジロクサヨトウ細胞のトランスフェクションのために、本発明に従って本明細書におけるウイルスとして使用することができる。
綿、トウモロコシ、ジャガイモ、大豆、ペチュニア、トマト、アラビドプシス(Arabidopsis)、又はタバコの植物細胞培養物を宿主として利用することもできる。植物細胞培養物中でのタンパク質の産生において有用なクローニング及び発現ベクターは当業者に公知である。例えば、Hiattらの文献、Nature(1989) 342: 76-78、Owenらの文献(1992) Bio/Technology 10: 790-794、Artsaenkoらの文献(1995) The Plant J. 8: 745-750、及びFeckerらの文献(1996) Plant Mol. Biol. 32: 979-986を参照されたい。
培養(組織培養)下の脊椎動物細胞の増殖、及びそれからのタンパク質の発現は、ルーチンの手順になっている。有用な哺乳動物宿主細胞株の例は、SV40によって形質転換されたサル腎臓CV1株(COS-7、ATCC CRL 1651);ヒト胎児腎臓株(懸濁培養での増殖用にサブクローニングされた293又は293細胞、Grahamらの文献、J. Gen Virol. 36:59(1977));ベビーハムスター腎臓細胞(BHK、ATCC CCL 10);チャイニーズハムスター卵巣細胞/-DHFR(CHO、Urlaubらの文献、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 77: 4216(1980));マウスセルトリ細胞(TM4、Matherの文献、Biol. Reprod. 23: 243-251(1980));サル腎臓細胞(CV1 ATCC CCL 70);アフリカミドリザル腎臓細胞(VERO-76、ATCC CRL1587);ヒト子宮頸癌細胞(HELA、ATCC CCL 2);イヌ腎臓細胞(MDCK、ATCC CCL 34);バッファローラット肝臓細胞(BRL 3A、ATCC CRL 1442);ヒト肺細胞(W138、ATCC CCL 75);ヒト肝臓細胞(Hep G2、1413 8065);マウス乳腺腫瘍(MMT 060562、ATCC CCL5 1); TRI細胞(Matherらの文献、Annals N.Y. Acad. Sci. 383:44-68(1982)); MRC 5細胞; FS4細胞;及びヒト肝癌株(Hep G2)である。
組換え技法を使用すると、本明細書に提供されるBCMA結合抗体又はその断片を、細胞内で、ペリプラズム空間で産生するか、又は培地中に直接分泌させることができる。結合分子を細胞内で産生する場合、第一段階として、宿主細胞又は溶解断片のいずれかの微粒子破片を、例えば、遠心分離又は限外濾過により除去する。Carterらの文献、Bio/Technology 10: 163-167(1992)には、大腸菌のペリプラズム空間に分泌される抗体を単離するための手順が記載されている。簡潔に述べると、細胞ペーストを酢酸ナトリウム(pH 3.5)、EDTA、及びフェニルメチルスルホニルフルオリド(PMSF)の存在下で約30分間かけて解凍する。細胞破片は、遠心分離により除去することができる。該抗体が培地中に分泌されると、そのような発現系由来の上清を、通常、最初に、市販のタンパク質濃縮フィルター、例えば、Amicon又はMillipore Pellicon限外濾過ユニットを用いて濃縮する。PMSFなどのプロテアーゼ阻害剤を上述の工程のいずれかに含めて、タンパク質分解を阻害することができ、かつ抗生物質を含めて、付随的汚染物質の増加を予防することができる。
宿主細胞から調製されるBCMA抗体又はそのBCMA結合断片は、例えば、ヒドロキシルアパタイトクロマトグラフィー、ゲル電気泳動、透析、及び親和性クロマトグラフィーを用いて精製することができ、親和性クロマトグラフィーが好ましい精製技法である。親和性リガンドを付着させるマトリックスは、ほとんどの場合、アガロースであるが、他のマトリックスが利用可能である。制御された多孔質ガラス又はポリ(スチレンジビニル)ベンゼンなどの機械的に安定なマトリックスは、アガロースで達成することができるよりも速い流速及び短い処理時間を可能にする。本発明の結合分子がCH3ドメインを含む場合、Bakerbond ABXMresin(J. T. Baker, Phillipsburg, N.J.)を精製に使用することができる。標準的な手順による、イオン交換カラム上での分画、エタノール沈殿、逆相HPLC、シリカ上でのクロマトグラフィー、ヘパリンSEPHAROSE(商標)上でのクロマトグラフィー、陰イオン又は陽イオン交換樹脂(例えば、ポリアスパラギン酸カラム)上でのクロマトグラフィー、クロマトフォーカシング、SDS-PAGE、及び硫酸アンモニウム沈殿などのタンパク質精製の他の技法を、回収されるべき抗体に応じて使用することができる。
別の態様において、本発明の結合分子を産生するためのプロセスであって、本明細書で定義される宿主細胞を結合分子の発現を可能にする条件下で培養すること及び産生された結合分子を培養物から回収することを含む、プロセスが提供される。
「培養する」という用語は、培地中、好適な条件下での、細胞のインビトロでの維持、分化、成長、増殖、及び/又は繁殖を指す。
(6.7.使用方法)
別の態様において、本明細書に提供されるのは、抗BCMA抗体又はそのBCMA結合断片の使用方法、例えば、そのような抗体又は抗体断片を使用する治療方法である。
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、BCMA関連疾患又は障害を有する対象を治療する方法であって、抗BCMA抗体又はそのBCMA結合断片のうちの1つ又は複数の治療有効量を該対象に投与することを含む、方法である。また本明細書に提供されるのは、血漿細胞関連疾患又は障害を有する対象を治療する方法であって、抗BCMA抗体又はそのBCMA結合断片のうちの1つ又は複数の治療有効量を該対象に投与することを含む、方法である。また本明細書に提供されるのは、B細胞関連疾患又は障害を有する対象を治療する方法であって、抗BCMA抗体又はそのBCMA結合断片のうちの1つ又は複数の治療有効量を該対象に投与することを含む、方法である。具体的な実施態様において、該BCMA関連障害は、多発性骨髄腫、形質細胞腫、形質細胞白血病、マクログロブリン血症、アミロイド症、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、孤立性骨形質細胞腫、髄外性形質細胞腫、骨硬化性骨髄腫、重鎖病、意義不明の単クローン性ガンマグロブリン血症、及びくすぶり型多発性骨髄腫である。
また本明細書に提供されるのは、多発性骨髄腫細胞の成長を抑制する方法であって、該多発性骨髄腫細胞を本明細書に提供される抗BCMA抗体又はそのBCMA結合断片のうちの1つ又は複数と接触させることを含む、方法である。さらに本明細書に提供されるのは、多発性骨髄腫細胞の成長の速度を低下させる方法であって、該多発性骨髄腫細胞を本明細書に提供される抗BCMA抗体又はそのBCMA結合断片のうちの1つ又は複数と接触させることを含む、方法である。
本明細書に提供される方法、例えば、治療方法のいずれかにおいて、該抗体又はそのBCMA結合断片は、裸の抗体又は断片である、すなわち、該抗体又は断片は、毒性部分を含むように修飾されていない。本明細書に提供される方法、例えば、治療方法のいずれかにおいて、該抗体又はそのBCMA結合断片は、抗体-薬物-コンジュゲート(ADC)、例えば、上の第5.3節に記載されているADCの一部である。
本明細書に提供される治療方法のいずれかにおいて、抗BCMA抗体又はそのBCMA結合断片は、治療有効量で提供又は投与される。様々な実施態様において、治療有効量は、1×105〜5×105、5×105〜1×106、1×106〜5×106、5×106〜1×107、1×107〜5×107、5×107〜1×108、1×108〜5×108、5×108〜1×109ナノモルの該抗体又は断片である。様々な他の実施態様において、治療有効量は、1×105〜5×105、5×105〜1×106、1×106〜5×106、5×106〜1×107、1×107〜5×107、5×107〜1×108、1×108〜5×108、5×108〜1×109ナノモルの該抗体又は断片である。
抗BCMA抗体又はBCMA結合断片を、主治医又は臨床医によって好適とみなされる任意の投与スケジュールで、例えば、1、2、3、4、5、6、もしくは7日に1回、又は1、2、3、4、5、6、7、8、9、もしくは10週間に1回、それを必要としている患者に投与することができる。抗BCMA抗体又はそのBCMA結合断片を、一定期間、例えば、1、2、3、又は4週間投与し、その後、該抗体又は抗体断片の投与なしで休止することができる。そのような投与-休止サイクルを、2、3、4、又は5回繰り返すことができる。
ある実施態様において、BCMA抗体又はそのBCMA結合断片が投与される患者は、第1、第2、第3、又はそれより多くの治療を以前に受けたことがあり、該以前の治療は、レナリドマイド(REVLIMID)、ポマリドマイド(POMALYST)、サリドマイド(THALOMID)、ボルテゾミブ(VELCADE)、デキサメタゾン、シクロホスファミド、ドキソルビシン(ADRIAMYCIN、RUBEX)、カルフィルゾミブ(KRYPOLIS)、イアキシゾミブ(iaxizomib)(NINLARO)、シスプラチン(PLATINOL)、ドキソルビシン(ADRIAMYCIN)、エトポシド(ETOPOPHOS)、抗CD38抗体、例えば、ダラツムマブ(DARZALEX);パノビノスタット;又はエロツズマブ(EMPLICITI)のうちの1つ又は複数の投与を伴うことができる。具体的な実施態様において、そのような患者は、ボルテゾミブ、レナリドマイド及びデキサメタゾン(RVD);ボルテゾミブ、シクロホスファミド及びデキサメタゾン(BCD);ボルテゾミブ、ドキソルビシン及びデキサメタゾン;カルフィルゾミブ、レナリドマイド及びデキサメタゾン(CRD);イキサゾミブ、レナリドマイド及びデキサメタゾン;ボルテゾミブ及びデキサメタゾン;ボルテゾミブ、サリドマイド及びデキサメタゾン;レナリドマイド及びデキサメタゾン;デキサメタゾン、サリドマイド、シスプラチン、ドキソルビシン、シクロホスファミド、エトポシド及びボルテゾミブ(VTD-PACE);レナリドマイド及び低用量デキサメタゾン;ボルテゾミブ、シクロホスファミド及びデキサメタゾン;カルフィルゾミブ及びデキサメタゾン;レナリドマイドのみ;ボルテゾミブのみ;ダラツムマブのみ;ボルテゾミブ、レナリドマイド及びデキサメタゾン;ダラツムマブ、ボルテゾミブ及びデキサメタゾン;ダラツムマブ、レナリドマイド及びデキサメタゾン;エロツズマブ、レナリドマイド、及びデキサメタゾン;エロツズマブ、レナリドマイド及びデキサメタゾン;ベンダムスチン、ボルテゾミブ及びデキサメタゾン;ベンダムスチン、レナリドマイド、及びデキサメタゾン;ポマリドマイド及びデキサメタゾン;ポマリドマイド、ボルテゾミブ及びデキサメタゾン;ポマリドマイド、カルフィルゾミブ及びデキサメタゾン;ボルテゾミブ及びリポソーム性ドキソルビシン;シクロホスファミド、レナリドマイド、及びデキサメタゾン;エロツズマブ、ボルテゾミブ及びデキサメタゾン;イキサゾミブ及びデキサメタゾン;パノビノスタット、ボルテゾミブ及びデキサメタゾン;パノビノスタット及びカルフィルゾミブ;又はポマリドマイド、シクロホスファミド及びデキサメタゾンによる治療を受けたことがある。
それを必要としている患者へのBCMA抗体又はそのBCMA結合断片の投与は、1以上の追加の療法の投与によって達成することができる。ある種の癌、例えば、多発性骨髄腫について、該1以上の追加の療法は、単独か、上記の組合せのうちの1つか、又は任意の他の組合せかのいずれかの、レナリドマイド、ポマリドマイド、サリドマイド、ボルテゾミブ、デキサメタゾン、シクロホスファミド、ドキソルビシン、カルフィルゾミブ、イアキシゾミブ(iaxizomib)、シスプラチン、ドキソルビシン、エトポシド、抗CD38抗体、例えば、ダラツムマブ;パノビノスタット;及び/又はエロツズマブのうちの1つ又は複数であることができる。
ある実施態様において、それを必要としている患者は、本明細書に提供される抗BCMA抗体のうちの1つ又は複数を、上の第5.3節に開示されている化合物のうちの1つ又は複数と組み合わせて、例えば、レナリドマイド又はポマリドマイドと組み合わせて投与される。
ある他の実施態様において、それを必要としている患者は、本明細書に提供される抗BCMA抗体のうちの1つ又は複数を、以下の化合物のうちの1つ又は複数と組み合わせて投与される。
例示的な化合物としては、N-{[2-(2,6-ジオキソ(3-ピペリジル)-1,3-ジオキソイソインドリン-4-イル]メチル}シクロプロピル--カルボキサミド; 3-[2-(2,6-ジオキソ-ピペリジン-3-イル)-1,3-ジオキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-4-イルメチル]-1,1-ジメチル-尿素;(-)-3-(3,4-ジメトキシ-フェニル)-3-(1-オキソ-1,3-ジヒドロ-イソインドール-2-イル)-プロピオンアミド;(+)-3-(3,4-ジメトキシ-フェニル)-3-(1-オキソ-1,3-ジヒドロ-イソインドール-2-イル)-プロピオンアミド;(-)-{2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノイソインドリン-1,3-ジオン};(+)-{2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-メチルスルホニルエチル]-4-アセチルアミノ-イソインドリン-1,3-ジオン};ジフルオロメトキシSelCIDs; 1-フタルイミド-1-(3,4-ジエトキシフェニル)エタン; 3-(3,4-ジメトキシフェニル)-3-(3,5-ジメトキシフェニル)アクリロニトリル; 1-オキソ-2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-4-アミノイソインドリン; 1,3-ジオキソ-2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-4-アミノイソインドリン; 4-アミノ-2-(3-メチル-2,6-ジオキソ-ピペリジン-3-イル)-イソインドール-1,3-ジオン; 3-(3-アセトアミドフタルイミド)-3-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-N-ヒドロキシプロピオンアミド; 1-オキソ-2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-4-メチルイソインドリン;シクロプロピル-N-{2-[(1S)-1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-(メチルスルホニル)エチル]-3-オキソイソインドリン-4-イル}カルボキサミド;置換2-(3-ヒドロキシ-2,6-ジオキソピペリジン-5-イル)イソインドリン; N-[2-(2,6-ジオキソ-ピペリジン-3-イル)-1,3-ジオキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イルメチル]-4-トリフルオロメトキシベンズアミド;(S)-4-クロロ-N-((2-(3-メチル-2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン--5-イル)メチル)ベンズアミド;ピリジン-2-カルボン酸[2-[(3S)-3-メチル-2,6-ジオキソ-ピペリジン-3-イル]-1,3-ジオキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イルメチル]-アミド;(S)--N-((2-(3-メチル-2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-5-イル)メチル)-4-(トリフルオロメチル)ベンズアミド; 3-(2,5-ジメチル-4-オキソ-4H-キナゾリン-3-イル)-ピペリジン-2,6-ジオンなどが挙げられるが、これらに限定されない。
ある実施態様において、それを必要としている患者は、本明細書に提供される抗BCMA抗体のうちの1つ又は複数を、置換スチレンの1以上のシアノ及びカルボキシ誘導体、例えば、米国特許第5,929,117号に開示されているもの; 1-オキソ-2-(2,6-ジオキソ-3-フルオロピペリジン-3イル)イソインドリン及び1,3-ジオキソ-2-(2,6-ジオキソ-3-フルオロピペリジン-3-イル)イソインドリン、例えば、米国特許第5,874,448号及び第5,955,476号に記載されているもの;米国特許第6,380,239号に記載されているインドリン環の4-又は5-位で置換された1-オキソ及び1,3-ジオキソイソインドリン(例えば、4-(4-アミノ-1,3-ジオキソイソインドリン-2-イル)-4-カルバモイルブタン酸);米国特許第6,458,810号に記載されている2,6-ジオキソ-3-ヒドロキシピペリジン-5-イルの2-位で置換されたイソインドリン-1-オン及びイソインドリン-1,3-ジオン(例えば、2-(2,6-ジオキソ-3-ヒドロキシ-5-フルオロピペリジン-5-イル)-4-アミノイソインドリン-1--オン);米国特許第5,698,579号及び第5,877,200号に開示されている非ポリペプチド環状アミドのクラス;並びにイソインドールイミド化合物、例えば、米国特許公開第2003/0045552号、米国特許公開第2003/0096841号、及び国際出願PCT/US01/50401号(国際公開WO 02/059106号)に記載されているものと組み合わせて投与される。米国特許公開第2006/0205787号には、4-アミノ-2-(3-メチル-2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-イソインドール-1,3-ジオン組成物が記載されている。米国特許公開第2007/0049618号には、イソインドールイミド化合物が記載されている。
ある実施態様において、それを必要としている患者は、本明細書に提供される抗BCMA抗体のうちの1つ又は複数を、その各々が引用により本明細書中に組み込まれる、米国特許第7,091,353号、米国特許公開第2003/0045552号、及び国際出願PCT/US01/50401号(国際公開WO 02/059106号)に開示されているイソインドールイミドのクラスの1以上のメンバーと組み合わせて投与される。代表的な化合物は、式IIのもの、並びにその医薬として許容し得る塩、水和物、溶媒和物、包摂化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー、ラセミ化合物、及び立体異性体の混合物である:
Figure 2021514193
(式中: X及びYのうちの1つはC=Oであり、もう1つはCH2又はC=Oであり; R1は、H、(C1-C8)アルキル、(C3-C7)シクロアルキル、(C2-C8)アルケニル、(C2-C8)アルキニル、ベンジル、アリール、(C0-C4)アルキル-(C1-C6)ヘテロシクロアルキル、(C0-C4)アルキル-(C2-C5)ヘテロアリール、C(O)R3、C(S)R3、C(O)OR4、(C1-C8)アルキル-N(R6)2、(C1-C8)アルキル-OR5、(C1-C8)アルキル-C(O)ORS、C(O)NHR3、C(S)NHR3、C(O)NR3R3'、C(S)NR3R3'、又は(C1-C8)アルキル-O(CO)R5であり; R2は、H、F、ベンジル、(C1-C8)アルキル、(C2-C8)アルケニル、又は(C2-C8)アルキニルであり; R3及びR3'は、独立に、(C1-C8)アルキル、(C3-C7)シクロアルキル、(C2-C8)アルケニル、(C2-Cs)アルキニル、ベンジル、アリール、(C0-C4)アルキル-(C1-C6)ヘテロシクロアルキル、(C0-C4)アルキル-(C2-C5)ヘテロアリール、(C0-C8)アルキル-N(R6)2、(C1-C8)アルキル-OR5、(C1-C8)アルキル-C(O)OR5、(C1-C8)アルキル-O(CO)R5、又はC(O)OR5であり; R4は、(C1-C8)アルキル、(C2-C8)アルケニル、(C2-C8)アルキニル、(C1-C4)アルキル-OR5、ベンジル、アリール、(C0-C4)アルキル-(C1-C6)ヘテロシクロアルキル、又は(C0-C4)アルキル-(C2-C5)ヘテロアリールであり; R5は、(C1-C8)アルキル、(C2-C8)アルケニル、(C2-C8)アルキニル、ベンジル、アリール、又は(C2-C5)ヘテロアリールであり;各々の出現するR6は、独立に、H、(C1-C8)アルキル、(C2-C8)アルケニル、(C2-C8)アルキニル、ベンジル、アリール、(C2-C5)ヘテロアリール、もしくは(C0-C8)アルキル-C(O)O--R5であるか、又はR6基は、結合して、ヘテロシクロアルキル基を形成することができ; nは、0又は1であり;かつ*は、不斉炭素中心を表す)。
式IIの具体的な化合物において、nが0である場合、R1は、(C3-C7)シクロアルキル、(C2-C8)アルケニル、(C2-C8)アルキニル、ベンジル、アリール、(C0-C4)アルキル-(C1-C6)ヘテロシクロアルキル、(C0-C4)アルキル-(C2-C5)ヘテロアリール、C(O)R3、C(O)OR4、(C1-C8)アルキル-N(R6)2、(C1-C8)アルキル-OR5、(C1-C8)アルキル-C(O)OR5、C(S)NHR3、又は(C1-C8)アルキル-O(CO)R5である。
R2は、H又は(C1-C8)アルキルであり;かつR3は、(C1-C8)アルキル、(C3-C7)シクロアルキル、(C2-C8)アルケニル、(C2-C8)アルキニル、ベンジル、アリール、(C0-C4)アルキル-(C1-C6)ヘテロシクロアルキル、(C0-C4)アルキル-(C2-C5)ヘテロアリール、(C5-C8)アルキル-N(R6)2;(C0-C8)アルキル-NH--C(O)O--R5;(C1-C8)アルキル-OR5、(C1-C8)アルキル-C(O)OR5、(C1-C8)アルキル-O(CO)R5、又はC(O)OR5であり;かつ他の変数は、同じ定義を有する。
式IIの他の具体的な化合物において、R2は、H又は(C1-C4)アルキルである。
式IIの他の具体的な化合物において、R1は、(C1-C8)アルキル又はベンジルである。
式IIの他の具体的な化合物において、R1は、H、(C1-C8)アルキル、ベンジル、CH2OCH3、CH2CH2OCH3、又は
Figure 2021514193
である。
式IIの化合物の別の実施態様において、R1は、
Figure 2021514193
であり、ここで、Qは、O又はSであり、かつ各々の出現するR7は、独立に、H、(C1-C8)アルキル、(C3-C7)シクロアルキル、(C2-C8)アルケニル、(C2-C8)アルキニル、ベンジル、アリール、ハロゲン、(C0-C4)アルキル-(C1-C6)ヘテロシクロアルキル、(C0-C4)アルキル-(C2-C5)ヘテロアリール、(C0-C8)アルキル-N(R6)2、(C1-C8)アルキル-OR5、(C1-C8)アルキル-C(O)OR5、(C1-C8)アルキル-O(CO)R5、もしくはC(O)OR5であるか、又は隣接して出現するR7は、一緒になって、二環状アルキルもしくはアリール環を形成することができる。
式IIの他の具体的な化合物において、R1は、C(O)R3である。
式IIの他の具体的な化合物において、R3は、(C0-C4)アルキル-(C2-C5)ヘテロアリール、(C1-C8)アルキル、アリール、又は(C0-C4)アルキル-OR5である。
式IIの他の具体的な化合物において、ヘテロアリールは、ピリジル、フリル、又はチエニルである。
式IIの他の具体的な化合物において、R1は、C(O)OR4である。
式IIの他の具体的な化合物において、C(O)NHC(O)のHは、(C1-C4)アルキル、アリール、又はベンジルと置き換えることができる。
このクラスの化合物のさらなる例としては:[2-(2,6-ジオキソ-ピペリジン-3-イル)-1,3-ジオキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-4-イルメチル]-アミド;(2-(2,6-ジオキソ-ピペリジン-3-イル)-1,3-ジオキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール--4-イルメチル)-カルバミン酸 tert-ブチルエステル; 4-(アミノメチル)-2-(2,6-ジオキソ(3-ピペリジル))-イソインドリン-1,3-ジオン; N-(2-(2,6-ジオキソ-ピペリジン-3-イル)-1,3-ジオキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-4-イルメチル)-アセトアミド; N-{(2-(2,6-ジオキソ(3-ピペリジル)-1,3-ジオキソイソインドリン-4-イル)メチル}シクロプロピル-カルボキサミド; 2-クロロ-N-{(2-(2,6-ジオキソ(3-ピペリジル))-1,3-ジオキソイソインドリン-4-イル)メチル}アセトアミド; N-(2-(2,6-ジオキソ(3-ピペリジル))-1,3-ジオキソイソインドリン-4-イル)-3-ピリジルカルボキサミド; 3-{1-オキソ-4-(ベンジルアミノ)イソインドリン-2-イル}ピペリジン-2,6-ジオン; 2-(2,6-ジオキソ(3-ピペリジル))-4-(ベンジルアミノ)イソインドリン-1,3-ジオン; N-{(2-(2,6-ジオキソ(3-ピペリジル))-1,3-ジオキソイソインドリン-4-イル)メチル}プロパンアミド; N-{(2-(2,6-ジオキソ(3-ピペリジル))-1,3-ジオキソイソインドリン-4-イル)メチル}-3-ピリジルカルボキサミド; N-{(2-(2,6-ジオキソ(3-ピペリジル))-1,3-ジオキソイソインドリン-4-イル)メチル}ヘプタンアミド; N-{(2-(2,6-ジオキソ(3-ピペリジル))-1,3-ジオキソイソインドリン-4-イル)メチル}-2-フリルカルボキサミド;酢酸{N-(2-(2,6-ジオキソ(3-ピペリジル))-1,3-ジオキソイソインドリン-4-イル)カルバモイル}メチル; N-(2-(2,6-ジオキソ(3-ピペリジル))-1,3-ジオキソイソインドリン-4-イル)ペンタンアミド; N-(2-(2,6-ジオキソ(3-ピペリジル))-1,3-ジオキソイソインドリン-4-イル)-2-チエニルカルボキサミド; N-{[2-(2,6-ジオキソ(3-ピペリジル))-1,3-ジオキソイソインドリン-4-イル]メチル}(ブチル-アミノ)カルボキサミド; N-{[2-(2,6-ジオキソ(3-ピペリジル))-1,3-ジオキソイソインドリン-4-イル]メチル}(オクチルアミノ)カルボキサミド;及びN-{[2-(2,6-ジオキソ(3-ピペリジル))-1,3-ジオキソイソインドリン-4-イル]メチル}(ベンジルアミノ)カルボキサミドが挙げられるが、これらに限定されない。
ある他の実施態様において、それを必要としている患者は、本明細書に提供される抗BCMA抗体のうちの1つ又は複数を、その各々が引用により本明細書中に組み込まれる、米国特許出願公開US 2002/0045643号、国際公開WO 98/54170号、及び米国特許第6,395,754号に開示されているイソインドール-イミドのクラスの1以上のメンバーと組み合わせて投与される。代表的な化合物は、式IIIのもの、並びにその医薬として許容し得る塩、水和物、溶媒和物、包摂化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー、ラセミ化合物、及び立体異性体の混合物である:
Figure 2021514193
(式中: X及びYのうちの1つはC=Oであり、かつもう1つはCH2又はC=Oであり;
Rは、H又はCH2OCOR'であり;
(i)R1、R2、R3、もしくはR4の各々は、他のものとは独立に、ハロ、炭素原子1〜4個のアルキル、又は炭素原子1〜4個のアルコキシであるか、又は(ii)R1、R2、R3、もしくはR4のうちの1つは、ニトロもしくは-NHR5であり、かつR1、R2、R3、もしくはR4のうちの残りは、水素であり; R5は、水素又は炭素1〜8個のアルキルであり、R6は、水素、炭素原子1〜8個のアルキル、ベンゾ、クロロ、又はフルオロであり;
R'は、R7-CHR10-N(R8R9)である)。
R7は、m-フェニレン又はp-フェニレン又は-(CnH2n)-(ここで、nは、0〜4の値を有する)であり; R8及びR9の各々は、もう一方のものとは独立に、水素もしくは炭素原子1〜8個のアルキルであるか、又はR8及びR9は、一緒になって、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、もしくは-CH2CH2X1CH2CH2-(ここで、X1は、-O-、-S-、もしくは-NH-である); R10は、水素、炭素原子〜8個のアルキル、もしくはフェニルであり;かつ
*は、不斉炭素中心を表す。
他の代表的な化合物は、次式のものである:
Figure 2021514193
(式中: X及びYのうちの1つはC=Oであり、かつX及びYのうちのもう1つはC=O又はCH2であり;
(i)R1、R2、R3、もしくはR4の各々は、他のものとは独立に、ハロ、炭素原子1〜4個のアルキル、もしくは炭素原子1〜4個のアルコキシであるか、又は(ii)R1、R2、R3、及びR4のうちの1つは-NHR5であり、かつR1、R2、R3、及びR4のうちの残りは水素であり;
R5は、水素又は1〜8個の炭素原子のアルキルであり;
R6は、水素、炭素原子1〜8個のアルキル、ベンゾ、クロロ、又はフルオロであり;
R7は、m-フェニレン又はp-フェニレン又は-(CnH2n)-(ここで、nは、0〜4の値を有する)であり;
R8及びR9の各々は、もう一方とは独立に、水素もしくは炭素原子1〜8個のアルキルであるか、又はR8及びR9は、一緒になって、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、もしくは-CH2CH2X1CH2CH2-(ここで、X1は、-O-、-S-、もしくは-NH-である)であり;かつ
R10は、水素、炭素原子〜8個のアルキル、又はフェニルである)。
他の代表的な化合物は、次式のものである:
Figure 2021514193
(式中、
X及びYのうちの1つはC=Oであり、かつX及びYのうちのもう1つはC=O又はCH2であり;
R1、R2、R3、及びR4の各々は、他のものとは独立に、ハロ、炭素原子1〜4個のアルキル、もしくは炭素原子1〜4個のアルコキシであるか、又は(ii)R1、R2、R3、及びR4のうちの1つはニトロもしくは保護アミノであり、かつR1、R2、R3、及びR4のうちの残りは水素であり;かつ
R6は、水素、炭素原子1〜8個のアルキル、ベンゾ、クロロ、又はフルオロである)。
他の代表的な化合物は、次式のものである:
Figure 2021514193
(式中:
X及びYのうちの1つはC=Oであり、かつX及びYのうちのもう1つはC=O又はCH2であり;
(i)R1、R2、R3、及びR4の各々は、他のものとは独立に、ハロ、炭素原子1〜4個のアルキル、もしくは炭素原子1〜4個のアルコキシであるか、又は(ii)R1、R2、R3、及びR4のうちの1つは-NHR5であり、かつR1、R2、R3、及びR4のうちの残りは水素であり;
R5は、水素、炭素原子1〜8個のアルキル、又はCO-R7-CH(R10)NR8R9(ここで、R7、R8、R9、及びR10の各々は、本明細書に定義されている通りである)でありかつ
R6は、炭素原子1〜8個のアルキル、ベンゾ、クロロ、又はフルオロである)。
該化合物の具体的な例は、次式のもの
Figure 2021514193
であり、
X及びYのうちの1つはC=Oであり、かつX及びYのうちのもう1つはC=O又はCH2であり;
R6は、水素、炭素原子1〜8個のアルキル、ベンジル、クロロ、又はフルオロであり;
R7は、m-フェニレン、p-フェニレン、又は-(CnH2n)-(ここで、nは、0〜4の値を有する)であり;
R8及びR9の各々は、他方とは独立に、水素もしくは炭素原子1〜8個のアルキルであるか、又はR8及びR9は、一緒になって、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、もしくは-CH2CH2X1CH2CH2-(ここで、X1は、-O-、-S-、もしくは-NH-である)であり;かつ
R10は、水素、炭素原子1〜8個のアルキル、又はフェニルである。
他の具体的な免疫調節化合物は、1-オキソ-2-(2,6-ジオキソ-3-フルオロピペリジン-3イル)イソインドリン及び1,3-ジオキソ-2-(2,6-ジオキソ-3-フルオロピペリジン-3-イル)イソインドリン、例えば、その各々が引用により本明細書中に組み込まれる米国特許第5,874,448号及び第5,955,476号に記載されているものである。代表的な化合物は、次式のものである:
Figure 2021514193
(式中: Yは、酸素又はH2であり、かつR1、R2、R3、及びR4の各々は、他のものとは独立に、水素、ハロ、炭素原子1〜4個のアルキル、炭素原子1〜4個のアルコキシ、又はアミノである)。
本明細書に開示される他の具体的な免疫調節化合物は、その両方が引用により本明細書中に組み込まれる米国特許第6,380,239号及び米国特許第7,244,759号に記載されているインドリン環の4-又は5-位で置換された1-オキソ及び1,3-ジオキソイソインドリンである。代表的な化合物は、次式のもの及びその塩である:
Figure 2021514193
(式中、C*と表された炭素原子は、キラリティの中心を構成し(nが0ではなく、かつR1がR2と同じでない場合); X1及びX2のうちの1つは、アミノ、ニトロ、炭素1〜6個のアルキル、又はNH-Zであり、かつX1又はX2のうちのもう1つは水素であり; R1及びR2の各々は、他方とは独立に、ヒドロキシ又はNH-Zであり; R3は、水素、炭素1〜6個のアルキル、ハロ、又はハロアルキルであり; Zは、水素、アリール、炭素1〜6個のアルキル、ホルミル、又は炭素1〜6個のアシルであり;かつnは、0、1、又は2の値を有し;但し、X1がアミノであり、かつnが1又は2である場合、R1とR2は両方ともヒドロキシではない)。
さらなる代表的な化合物は、次式のものである:
Figure 2021514193
(式中、nが0ではなく、かつR1がR2でない場合、C*と表された炭素原子は、キラリティの中心を構成し; X1及びX2のうちの1つは、アミノ、ニトロ、炭素1〜6個のアルキル、又はNH-Zであり、かつX1又はX2のうちのもう1つは水素であり; R1及びR2の各々は、他方とは独立に、ヒドロキシ又はNH-Zであり; R3は、炭素1〜6個のアルキル、ハロ、又は水素であり; Zは、水素、アリール、又は炭素1〜6個のアルキルもしくはアシルであり;かつnは、0、1、又は2の値を有する)。
具体的な例としては、それぞれ、以下の構造:
Figure 2021514193
を有する2-(4-アミノ-1-オキソ-1,3-ジヒドロ-イソインドール-2-イル)-4-カルバモイル-酪酸及び4-(4-アミノ-1-オキソ-1,3-ジヒドロ-イソインドール-2-イル)-4-カルバモイル-酪酸、並びにこれらの医薬として許容し得る塩、溶媒和物、プロドラッグ、及び立体異性体が挙げられるが、これらに限定されない。
他の代表的な化合物は、次式のもの及びその塩である:
Figure 2021514193
(式中、nが0ではなく、かつR1がR2でない場合、C*と表された炭素原子は、キラリティの中心を構成し; X1及びX2のうちの1つは、アミノ、ニトロ、炭素1〜6個のアルキル、又はNH-Zであり、かつX1又はX2のうちのもう1つは水素であり; R1及びR2の各々は、他方とは独立に、ヒドロキシ又はNH-Zであり; R3は、炭素1〜6個のアルキル、ハロ、又は水素であり; Zは、水素、アリール、又は炭素1〜6個のアルキルもしくはアシルであり;かつnは、0、1、又は2の値を有する)。
具体的な例としては、それぞれ、以下の構造:
Figure 2021514193
を有する4-カルバモイル-4-{4-[(フラン-2-イル-メチル)-アミノ]-1,3-ジオキソ-1,3-ジヒドロ-イソインドール-2-イル}-酪酸、4-カルバモイル-2-{4-[(フラン-2-イル-メチル)-アミノ]-1,3-ジオキソ-1,3-ジヒドロ-イソインドール-2-イル}-酪酸、2-{4-[(フラン-2-イル-メチル)-アミノ]-1,3-ジオキソ-1,3-ジヒドロ-イソインドール-2-イル}-4-フェニルカルバモイル-酪酸、及び2-{4-[(フラン-2-イル-メチル)-アミノ]-1,3-ジオキソ-1,3-ジヒドロ-イソインドール-2-イル}-ペンタン二酸、並びにこれらの医薬として許容し得る塩、溶媒和物、プロドラッグ、及び立体異性体が挙げられるが、これらに限定されない。
該化合物の他の具体的な例は、次式のものである:
Figure 2021514193
(式中
X1及びX2のうちの1つは、ニトロ又はNH-Zであり、かつX1又はX2のうちのもう1つは水素であり;
R1及びR2の各々は、他方とは独立に、ヒドロキシ又はNH-Zであり;
R3は、炭素1〜6個のアルキル、ハロ、又は水素であり;
Zは、水素、フェニル、炭素1〜6個のアシル、又は炭素1〜6個のアルキルであり;かつ
nは、0、1、又は2の値を有し;かつ
-COR2と-(CH2)nCOR1が異なる場合、C*と表された炭素原子は、キラリティの中心を構成する)。
他の代表的な化合物は、次式のものである:
Figure 2021514193
(式中:
X1及びX2のうちの1つは、炭素1〜6個のアルキルであり;
R1及びR2の各々は、他方とは独立に、ヒドロキシ又はNH-Zであり;
R3は、炭素1〜6個のアルキル、ハロ、又は水素であり;
Zは、水素、フェニル、炭素1〜6個のアシル、又は炭素1〜6個のアルキルであり;かつ
nは、0、1、又は2の値を有し;かつ
-COR2と-(CH2)nCOR1が異なる場合、C*と表された炭素原子は、キラリティの中心を構成する)。
さらに他の具体的な免疫調節化合物は、引用により本明細書中に組み込まれる米国特許第6,458,810号に記載されている2,6-ジオキソ-3-ヒドロキシピペリジン-5-イルと2-位で置換されたイソインドリン-1-オン及びイソインドリン-1,3-ジオンである。
代表的な化合物は、次式のものである:
Figure 2021514193
(式中:
*と表された炭素原子は、キラリティの中心を構成し;
Xは、-C(O)-又は-CH2-であり;
R1は、炭素原子1〜8個のアルキル又は-NHR3であり;
R2は、水素、炭素原子1〜8個のアルキル、又はハロゲンであり;かつ
R3は、水素、
置換されていないか、又は炭素原子1〜8個のアルコキシ、ハロ、アミノ、もしくは炭素原子1〜4個のアルキルアミノで置換された、炭素原子1〜8個のアルキル、
炭素原子3〜18個のシクロアルキル、
置換されていないか、又は炭素原子1〜8個のアルキル、炭素原子1〜8個のアルコキシ、ハロ、アミノ、もしくは炭素原子1〜4個のアルキルアミノで置換された、フェニル
置換されていないか、又は炭素原子1〜8個のアルキル、炭素原子1〜8個のアルコキシ、ハロ、アミノ、もしくは炭素原子1〜4個のアルキルアミノで置換された、ベンジル、或いは-COR4(ここで、R4は、水素、
置換されていないか、又は炭素原子1〜8個のアルコキシ、ハロ、アミノ、もしくは炭素原子1〜4個のアルキルアミノで置換された、炭素原子1〜8個のアルキル、炭素原子3〜18個のシクロアルキル、
置換されていないか、又は炭素原子1〜8個のアルキル、炭素原子1〜8個のアルコキシ、ハロ、アミノ、もしくは炭素原子1〜4個のアルキルアミノで置換されたフェニル、或いは
置換されていないか、又は炭素原子1〜8個のアルキル、炭素原子1〜8個のアルコキシ、ハロ、アミノ、もしくは炭素原子1〜4個のアルキルアミノで置換された、ベンジルである)である)。
(7.実施例)
以下の材料及び方法を実施例1〜3に記載されている実験で利用した。
細胞培養: Hek293細胞を10%胎仔ウシ血清(FBS)が補充されたDMEM(ThermoFisher)中で増殖させた。C6細胞を10%FBSが補充されたHam's F12 Nutrient Mixture(ThermoFisher)中で維持した。NCIH929、U266B1、KMS12BM、OPM2、及びNUDHL1細胞を10%FBSが補充されたRPMI-1640培地中で培養した。
プラスミド:全長ヒトBCMA(UniProtKB-Q02223; TNFRSF17)をコードするcDNAを発現ベクターSF#10008にクローニングし、C6細胞にトランスフェクトした。ヒトTNFRSF12A(TWEAKR; NP_057723.1)をコードする全長cDNAをpCDNA3.1(+)発現ベクターにサブクローニングし、その後、これをHek293細胞にトランスフェクトした。トランスフェクタントをピューロマイシン又はネオマイシンを用いて選択し、クローン集団を作製し、フローサイトメトリーによりスクリーニングした。
FACS解析:本研究で使用したFACs抗体には:1)ヒトTNFRSF12Aに対するLS-C106982-100マウスモノクローナル-R-フィコエリスリン(PE)(LifeSpan BioSciences社); 2)BCMA結合抗体として以前に特徴付けられたEM901(Mab42;国際出願番号WO2017/021450号); 3)PEで標識された、Ebiosciencesの抗ヒトIgG Fcγ特異的; 4)ヒトIgGアイソタイプ対照; 5)抗TACI抗体[1A1](Abcam); 6)BAFF受容体抗体8A7(ThermoFisher); 7)BCMA抗体19F2(BioLegend)が含まれる。各々の細胞型(75,000細胞/ウェル)を、96ウェルプレート中で25分間、FACsバッファー(0.2%BSAを含有するPBS)中の一次抗体とともにインキュベートした。細胞をFACsバッファーで1回洗浄し、1:100希釈の二次抗体とともに25分間インキュベートした。1回洗浄した後、細胞を1%パラホルムアルデヒドで10分間固定し、FACsバッファーで洗浄し、100μL FACsバッファーに再懸濁した。標識された細胞をAttune NxT Flow Cytometerを用いて解析し、データを、製造元の指示に従って、FlowJo 10.0.8r1(FLOWJO LLC)を用いて処理した。
(7.1.実施例1)
腫瘍壊死因子受容体スーパーファミリーメンバー17(TNFRSF17)としても知られるB細胞成熟抗原(BCMA)は、多くの異なるタイプの癌で示されるタンパク質である。
抗BCMA抗体作製:ヒトBCMAに対する抗体を、BCMA-(a.a.1〜54)から構成されるDNAベクター及びAcroBiosystem(Newark, DE 19711)から購入した組換えヒトBCMA細胞外ドメインタンパク質(aa.1〜54)の複数回適用により、Aldevron Freiburg(Freiburg, Germany)で行われたOmniFlic(Ligand Pharmaceuticals)動物×RAT5Lew動物の免疫から得た。免疫反応性動物由来のリンパ節を回収し、全RNAをTeneobio社(Palo Alto, California)で初代リンパ球から抽出した。IgG可変領域を各々の試料中で増幅させた後、ペアードエンド次世代シークエンシングを行い、その後、順位分析を行って、各々の固有のヒトIgG可変領域の発現レベルを定量した。高度に発現されるIgG配列系統をタンパク質発現用のpTT5発現ベクター(NRC Toronto, Ontario, Canada)へのクローニングのために選択した。
抗BCMA抗体の発現:先に記載された5つのVH領域を、推定BCMA反応性VHのパネルと一緒に、標準的なIgG1/カッパ抗体フォーマットの単一の共通VLと各々コトランスフェクトした。全ての抗体配列をpTT5哺乳動物タンパク質発現ベクター(NRC-CNRC, Ottawa, Ontario, Canada)にサブクローニングした。該抗体を、製造元のプロトコルに従って、24ディープウェルプレート(Cat.# P-DW-10ML-24-C-S, Axygen, Tewksbury, MA)中のExpi293又はExpiCHO-S細胞(Thermo Fisher Scientific, Waltham, MA)に一過性にトランスフェクトした。各々の抗体について、1:1のLC:HCのDNA比を0.5μg/mL DNA/mL発現培地での発現に使用し、培養物を3mM orbit振盪プラットフォームを用いて、37℃で5%CO2雰囲気で500RPMで振盪させた。トランスフェクションから6〜7日後、プレートを遠心分離(3724 RCF、4℃、30分)により清澄化し、上清を新しいマルチウェルプレートに移し、プロテインAバイオセンサーをOctet Red 384(Pall ForteBio, Freemont, CA)上で用いて、力価について評価し、活性についてスクリーニングした。
ヒットを同定した後、抗BCMAリード分子を、製造元の指示に従って、Erlenmeyerの250mLフラスコ(Cat#:431144, Corning, Tewksbury, MA)中、60mLスケールでExpiCHO-S細胞に一過性にトランスフェクトし、25mM orbitの振盪プラットフォーム上で、37℃、120RPMで撹拌した。1週間培養した後、上清を、遠心分離(3724 RCF、4℃、30分)、次いで、濾過(Cat.# 89220-720, VWR, Radnor, PA)により回収し、その後、精製した。
抗BCMA抗体の精製:濾過した上清をAKTA Pureクロマトグラフィーシステム(Cat # 29046694, GE Healthcare)で5mL Mab Select Sure Lx樹脂(Cat # 29157185, GE healthcare)を用いて精製した。これらの試料をクエン酸ナトリウム、pH 3.0を用いてカラムから溶出させ、3M Tris-HClでpH 5.5に中性化した。最終試料を本発明者らの汎用バッファー(10mM酢酸ナトリウムpH 5.2及び9%(w/v)スクロース)中に透析した。濃度及び純度(凝集の評価)は、SECカラム(Cat# PL 1580-3301, Agilent USA)を利用することにより測定した。
抗BCMA抗体の表面プラズモン共鳴結合アッセイ:本アッセイで使用した泳動バッファーは、HBS-EP(150mM NaCl、10mM Hepes pH7.4、3mM EDTA、及び0.005%界面活性剤P20)であった。非親和性測定のために、抗体320199及び319883を2μg/mLの濃度でプロテインAチップ(GE Healthcare)上に捕捉させる一方、Acro Biosystems製の組換えHu-BCMA(BCA-H522y)及びFc切断Cyno-BCMAを、50nMの最大濃度から始め、その後、3倍希釈で0.6nMまで流した(50nM、16.66nM、5.55nM、1.85nM、0.6nM、及び0nM)。アッセイは、25℃及び37℃で10μLの流速で実施した。
Teniobio製の6つのBCMAクローン(320199、319883、319952、320262、319966、320111)を、293細胞で発現させたヒト-BCMA、Cyno-BCMA、及びCyno-TACI(膜貫通活性化因子及びCAML相互作用因子)に対する結合について、Biacore-8K装置(GE Healthcare)を用いてマウスFcタグで試験した。親和性(図1A)及び非親和性(図1B)測定を試験した。
親和性測定のために、抗原を2μg/mLの濃度で抗マウス表面上に捕捉させる一方、抗体を、50nMの最大濃度から始め、その後、3倍希釈で0.6nMまで流した(50nM、16.66nM、5.55nM、1.85nM、0.6nM、及び0nM)。アッセイは、捕捉については、25℃で10μLの流速で、3分間の会合及び5分間の解離については、30μL/分で実施した。捕捉については毎分後、次いで、3分の会合及び5分の解離については30μL/分で、表面を再生した。10mMグリシン、pH 1.5による1分間の各サイクルの後に、表面を再生した。本アッセイで使用した泳動バッファーは、HBS-EP(150mM NaCl、10mM Hepes pH7.4、3mM EDTA、及び0.005%界面活性剤P20)であった。
二重参照データを考察し、フィットに1:1 Langmuirモデルを使用することにより、Biacore 8K解析ソフトウェア(GE Healthcare)を利用して、データ解析を行った。EngMab製の抗BCMA抗体を陽性対照として使用する一方、抗RSV1-IgG1を陰性対照として使用した。
免疫組織化学:正常ヒト及びウサギ(Abcam, ab172730) IgGをアイソタイプ対照として用いる、ヒトIgG骨格中又はウサギIgG骨格中のいずれかのバインダーのDAB単色免疫組織化学(IHC)染色を、Bondポリマーリファイン検出キット(Leica, DS9800)を用いて、Bond-III Autostainer(Leica Microsystems)で実施した。細胞ペレットのホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)切片(4μm)を、100℃で20分間、エピトープ賦活化溶液1(Leica, AR9961)により抗原露出させ(antigen-unmasked)、過酸化物ブロッキング剤で5分間ブロッキングした。切片をバインダーとともに適当な希釈で15分間インキュベートした。ヒトIgG骨格中のバインダーについては、二次ウサギ抗ヒトIgG抗体(Abcam, ab2410, 1:100)を8分間適用した。この工程は、ウサギIgG骨格中のバインダーには必要でなかった。その後、切片をポリマー中で8分間インキュベートし、DAB中で10分間顕色させ、ヘマトキシリンで5分間対比染色し、Sakura Finetekを用いて、カバーガラスをかけた。
(7.2.BCMA抗体結合研究。実施例2)
本実施例は、ヒトIgGの320262、319966、320111、319883、及び320199がヒトBCMAタンパク質を発現するC6細胞を認識することを示している。ヒトBCMAで安定にトランスフェクトされたC6細胞又は模擬トランスフェクトされたC6細胞を0.4μg/mlのEM901、320262、319966、320111、319883、又は320199とともにインキュベートした。各々の抗体の反応性をFACsによりモニタリングした。BCMAを検出することが以前に示されている抗体であるEM901(特許番号WO2017021450号)は、C6-BCMAトランスフェクタントに強く結合し、これらの細胞によるBCMA発現が確認された。トランスフェクトされていないC6細胞(各々のフレーム中の左のヒストグラム(青)曲線)と比べて、320262、319966、320111、319883、及び320199に対応するヒストグラム(各々のフレーム中の右のヒストグラム(赤)曲線)は、右方向へのかなりの移動を示した(図2)。これらの結果は、320262、319966、320111、319883、及び320199が表面に発現したヒトBCMAと反応することを示している。これらの結合相互作用を定量する幾何平均値が含まれている(図2)。
(7.3.BCMA抗体結合研究。実施例3)
本実施例は、320262、319966、320111、319883、及び320199がBCMAに関連するTNF受容体ファミリーのメンバーである全長ヒトTNFRSF12A/TWEAKRを発現するHek293細胞に結合しないことを示している。ヒトTNFRSF12Aで安定にトランスフェクトされたHek293細胞を0.4ug/mlのヒトIgGアイソタイプ対照、320262、319966、320111、319883、又は320199とともにインキュベートした。各々の抗体の反応性をFACsによりモニタリングした。抗TNFRSF12A抗体は、Hek293-TNFRSF12A細胞を染色し、TNFRSF12A発現を示した。アイソタイプ対照(青のヒストグラム)と比べて、320262、319966、320111、319883、及び320199(赤で示されている)に対応するヒストグラムの右方向への移動を検出することができなかった(図3)。これらの結果は、320262、319966、320111、319883、及び320199がヒトTNFRSF12Aに対する有意な結合活性を示さなかったことを示している。これらの結合相互作用を定量する幾何平均値が示されている(図3)。
(7.4.BCMA抗体結合研究。実施例4)
本実施例は、320262、319966、320111、319883、及び320199がヒトBCMAを内在性に発現するNCIH929多発性骨髄腫細胞を認識することを示している。NCIH929細胞を1.0ug/mlのヒトIgGアイソタイプ対照、EM901、320262、319966、320111、319883、又は320199とともにインキュベートした。各々のmAbの反応性をFACsによりモニタリングした。BCMAを認識するEM901抗体は、NCIH929細胞に強く結合した。アイソタイプ対照(各々のフレーム中の左のヒストグラム(青)曲線)と比べて、320262、319966、320111、319883、及び320199(各々のフレーム中の右のヒストグラム(赤)曲線)に対応するヒストグラムは、右方向へのかなりの移動を示した(図4)。これらの結果は、320262、319966、320111、319883、及び320199がNCIH929細胞と反応したことを示している。これらの結合相互作用を定量する幾何平均値が示されている(図4)。
(7.5 BCMA抗体結合研究。実施例5)
本実施例は、320262、319966、320111、319883、及び320199が、図5に示されているように、0.016〜10ug/mlのヒトIgGアイソタイプ対照、EM901、320262、319966、320111、319883、又は320199とともにインキュベートされた、BCMA+多発性骨髄腫細胞U266B1及びKMS12BMを認識することを示している。各々のmAbの反応性は、FACsによりモニタリングした。EM901、320262、319966、320111、319883、及び320199は、アイソタイプ対照と比べて、用量応答性の様式でU266B1及びKMS12BMに結合した(図5)。さらに、320262及び320111は、BCMAを発現するOPM2多発性骨髄腫細胞を認識したが、BCMAと関連する他のTNF受容体ファミリーメンバーのTACI又はBAFF受容体を発現するOPM2多発性骨髄腫細胞を認識しなかった(用量応答曲線及び棒グラフ、図5)。対照的に、320262及び320111は、BCMA-/TACI+/BAFFR+であるNUDHL1細胞に結合しなかった(用量応答曲線及び棒グラフ、図5)。これらの結果は、320262、319966、320111、319883、及び320199がBCMA依存的で用量応答性の細胞結合を示すことを示している。これらの結合相互作用を定量する幾何平均値が示されている(図5)。
Figure 2021514193
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Claims (57)

  1. a.それぞれ、配列番号7、配列番号8、及び配列番号9;
    b.それぞれ、配列番号10、配列番号11、及び配列番号12;
    c.それぞれ、配列番号13、配列番号14、及び配列番号15;
    d.それぞれ、配列番号18、配列番号19、及び配列番号20;
    e.それぞれ、配列番号21、配列番号22、及び配列番号23;
    f.それぞれ、配列番号24、配列番号25、及び配列番号26;
    g.それぞれ、配列番号29、配列番号30、及び配列番号31;
    h.それぞれ、配列番号32、配列番号33、及び配列番号34;
    i.それぞれ、配列番号35、配列番号36、及び配列番号37;
    j.それぞれ、配列番号40、配列番号41、及び配列番号42;
    k.それぞれ、配列番号43、配列番号44、及び配列番号45;
    l.それぞれ、配列番号46、配列番号47、及び配列番号48;
    m.それぞれ、配列番号51、配列番号52、及び配列番号53;
    n.それぞれ、配列番号54、配列番号55、及び配列番号56;又は
    o.それぞれ、配列番号57、配列番号58、及び配列番号59
    :の重鎖CDR1、CDR2、又はCDR3配列を含む、B細胞成熟抗原(BCMA)に結合する抗体、又はそのBCMA結合断片。
  2. 前記抗体が、それぞれ、配列番号2、配列番号3、又は配列番号4の軽鎖CDR1、CDR2、又はCDR3配列をさらに含む、請求項1記載の抗体又はそのBCMA結合断片。
  3. 前記抗体が、それぞれ、配列番号2、配列番号3、及び配列番号4の軽鎖CDR1、CDR2、及びCDR3配列をさらに含む、請求項1記載の抗体又はそのBCMA結合断片。
  4. それぞれ、配列番号2、配列番号3、及び配列番号4のCDR1、CDR2、又はCDR3配列を含む軽鎖、並びに
    a.それぞれ、配列番号7、配列番号8、及び配列番号9;
    b.それぞれ、配列番号10、配列番号11、及び配列番号12;又は
    c.それぞれ、配列番号13、配列番号14、及び配列番号15
    :の重鎖CDR1、CDR2、及びCDR3配列を含む、BCMAに結合する抗体、又はそのBCMA結合断片。
  5. それぞれ、配列番号2、配列番号3、及び配列番号4のCDR1、CDR2、又はCDR3配列を含む軽鎖、並びに
    a.それぞれ、配列番号18、配列番号19、及び配列番号20;
    b.それぞれ、配列番号21、配列番号22、及び配列番号23;又は
    c.それぞれ、配列番号24、配列番号25、及び配列番号26
    :の重鎖CDR1、CDR2、及びCDR3配列を含む、BCMAに結合する抗体、又はそのBCMA結合断片。
  6. それぞれ、配列番号2、配列番号3、及び配列番号4のCDR1、CDR2、又はCDR3配列を含む軽鎖、並びに
    a.それぞれ、配列番号29、配列番号30、及び配列番号31;
    b.それぞれ、配列番号32、配列番号33、及び配列番号34;又は
    c.それぞれ、配列番号35、配列番号36、及び配列番号37
    :の重鎖CDR1、CDR2、及びCDR3配列を含む、BCMAに結合する抗体、又はそのBCMA結合断片。
  7. それぞれ、配列番号2、配列番号3、及び配列番号4のCDR1、CDR2、又はCDR3配列を含む軽鎖、並びに
    a.それぞれ、配列番号40、配列番号41、及び配列番号42;
    b.それぞれ、配列番号43、配列番号44、及び配列番号45;又は
    c.それぞれ、配列番号46、配列番号47、及び配列番号48
    :の重鎖CDR1、CDR2、及びCDR3配列を含む、BCMAに結合する抗体、又はそのBCMA結合断片。
  8. それぞれ、配列番号2、配列番号3、及び配列番号4のCDR1、CDR2、又はCDR3配列を含む軽鎖、並びに
    a.それぞれ、配列番号51、配列番号52、及び配列番号53;
    b.それぞれ、配列番号54、配列番号55、及び配列番号56;又は
    c.それぞれ、配列番号57、配列番号58、及び配列番号59
    :の重鎖CDR1、CDR2、及びCDR3配列を含む、BCMAに結合する抗体、又はそのBCMA結合断片。
  9. 配列番号1の軽鎖可変配列を含む、請求項1〜6のいずれか一項記載の抗体又はその結合断片。
  10. 配列番号6、配列番号17、配列番号28、配列番号39、又は配列番号50の重鎖可変配列を含む、請求項1〜6のいずれか一項記載の抗体又はその結合断片。
  11. 前記抗体が、モノクローナル抗体、キメラ抗体、ダイアボディ、二重特異性抗体、二重特異性Fab2、二重特異性(mab)2、ヒト化抗体、人工的に作製されたヒト抗体、二重特異性T細胞エンゲージャー、二重特異性NK細胞エンゲージャー、又は単鎖抗体である、請求項1〜8のいずれか一項記載の抗体。
  12. 前記抗体が、triomab、共通軽鎖を有するノブ・イン・ホール(kih) IgG、crossmab、オルト-Fab IgG、DVD-Ig、ツー・イン・ワン-IgG、IgG-scFv、sdFv2-Fc、バイ-ナノボディ、tandAb、DART、DART-Fc、scFv-HAS-scFv、又はDNL-Fab3である、請求項1〜8のいずれか一項記載の抗体。
  13. 前記抗体が抗体-薬物コンジュゲートである、請求項1〜10のいずれか一項記載の抗体。
  14. 単鎖可変断片(scFv)、Fab断片、又はF(ab')2断片である、請求項1〜8のいずれか一項記載の結合断片。
  15. a.それぞれ、配列番号7、配列番号8、及び配列番号9;
    b.それぞれ、配列番号10、配列番号11、及び配列番号12;
    c.それぞれ、配列番号13、配列番号14、及び配列番号15;
    d.それぞれ、配列番号18、配列番号19、及び配列番号20;
    e.それぞれ、配列番号21、配列番号22、及び配列番号23;
    f.それぞれ、配列番号24、配列番号25、及び配列番号26;
    g.それぞれ、配列番号29、配列番号30、及び配列番号31;
    h.それぞれ、配列番号32、配列番号33、及び配列番号34;
    i.それぞれ、配列番号35、配列番号36、及び配列番号37;
    j.それぞれ、配列番号40、配列番号41、及び配列番号42;
    k.それぞれ、配列番号43、配列番号44、及び配列番号45;
    l.それぞれ、配列番号46、配列番号47、及び配列番号48;
    m.それぞれ、配列番号51、配列番号52、及び配列番号53;
    n.それぞれ、配列番号54、配列番号55、及び配列番号56;又は
    o.それぞれ、配列番号57、配列番号58、及び配列番号59
    :の重鎖CDR1、CDR2、又はCDR3配列を含むポリペプチド。
  16. 前記ポリペプチドが、それぞれ、配列番号2、配列番号3、及び配列番号4の軽鎖CDR1、CDR2、又はCDR3配列をさらに含む、請求項1記載のポリペプチド。
  17. 前記ポリペプチドが、それぞれ、配列番号2、配列番号3、及び配列番号4の軽鎖CDR1、CDR2、及びCDR3配列をさらに含む、請求項1記載のポリペプチド。
  18. それぞれ、配列番号2、配列番号3、及び配列番号4の軽鎖CDR1、CDR2、及びCDR3配列を含む、ポリペプチド。
  19. 配列番号1の軽鎖可変配列を含む、ポリペプチド。
  20. 配列番号6、配列番号17、配列番号28、配列番号39、又は配列番号50の重鎖可変配列を含む、ポリペプチド。
  21. 請求項1〜20のいずれか一項記載の抗体、その結合断片、又はポリペプチドを含む組成物。
  22. 前記組成物が医薬組成物である、請求項21記載の組成物。
  23. 前記組成物が、静脈内、動脈内、筋肉内、皮下、硬膜内、髄腔内、又は腹腔内送達用に製剤化されている、請求項22記載の組成物。
  24. 請求項1〜20のいずれか一項記載の抗体、抗体断片、又はポリペプチドをコードするポリヌクレオチド。
  25. a.それぞれ、配列番号7、配列番号8、及び配列番号9;
    b.それぞれ、配列番号10、配列番号11、及び配列番号12;
    c.それぞれ、配列番号13、配列番号14、及び配列番号15;
    d.それぞれ、配列番号18、配列番号19、及び配列番号20;
    e.それぞれ、配列番号21、配列番号22、及び配列番号23;
    f.それぞれ、配列番号24、配列番号25、及び配列番号26;
    g.それぞれ、配列番号29、配列番号30、及び配列番号31;
    h.それぞれ、配列番号32、配列番号33、及び配列番号34;
    i.それぞれ、配列番号35、配列番号36、及び配列番号37;
    j.それぞれ、配列番号40、配列番号41、及び配列番号42;
    k.それぞれ、配列番号43、配列番号44、及び配列番号45;
    l.それぞれ、配列番号46、配列番号47、及び配列番号48;
    m.それぞれ、配列番号51、配列番号52、及び配列番号53;
    n.それぞれ、配列番号54、配列番号55、及び配列番号56;又は
    o.それぞれ、配列番号57、配列番号58、及び配列番号59
    :の重鎖CDR1、CDR2、又はCDR3配列を含むポリペプチドをコードするポリヌクレオチド。
  26. それぞれ、配列番号2、配列番号3、及び配列番号4の軽鎖CDR1、CDR2、又はCDR3配列を含むポリペプチドをコードするポリヌクレオチド。
  27. 前記ポリヌクレオチドが、配列番号5、配列番号16、配列番号27、配列番号38、配列番号49、又は配列番号60のヌクレオチド配列を含む、請求項25記載のポリヌクレオチド。
  28. 配列番号1記載の軽鎖可変配列を含むポリペプチドをコードするポリヌクレオチド。
  29. 配列番号6、配列番号17、配列番号28、配列番号39、又は配列番号50の重鎖可変配列を含むポリペプチドをコードするポリヌクレオチド。
  30. 請求項24〜28のいずれか一項記載のポリヌクレオチドを含むポリヌクレオチドベクター。
  31. 前記ベクターが発現ベクターである、請求項30記載のベクター。
  32. 前記ベクターがレトロウイルスベクター又はレンチウイルスベクターである、請求項30記載のベクター。
  33. 請求項24〜28のいずれか一項記載のポリヌクレオチドを含む細胞。
  34. 請求項31又は請求項32記載のベクターを含む細胞。
  35. 前記細胞が、前記抗体、その結合断片、又はポリペプチドを発現する、請求項33又は請求項34記載の細胞。
  36. ポリペプチドを産生する方法であって、請求項35記載の細胞に該ポリヌクレオチドを発現させ、それにより、該ポリペプチドを産生すること;及び該ポリペプチドを単離することを含む、前記方法。
  37. BCMAに結合する抗体、又はそのBCMA結合断片を産生する方法であって、請求項35記載の細胞に該ポリヌクレオチドを発現させ、それにより、該抗体を産生すること;及び該抗体を単離することを含む、前記方法。
  38. それを必要としている患者におけるBCMA発現細胞を除去する方法であって、該患者に、請求項1〜20のいずれか一項記載の抗体又はそのBCMA結合断片又はポリペプチドの治療有効量を投与することを含む、前記方法。
  39. それを必要としている患者におけるBCMA発現血漿細胞を除去する方法であって、該患者に、請求項1〜20のいずれか一項記載の抗体又はそのBCMA結合断片又はポリペプチドの治療有効量を投与することを含む、前記方法。
  40. それを必要としている患者におけるBCMA発現細胞によって引き起こされる障害を治療する方法であって、該患者に、請求項1〜20のいずれか一項記載の抗体又はそのBCMA結合断片又はポリペプチドの治療有効量を投与することを含む、前記方法。
  41. それを必要としている患者におけるBCMA発現血漿細胞によって引き起こされる障害を治療する方法であって、該患者に、請求項1〜20のいずれか一項記載の抗体又はそのBCMA結合断片又はポリペプチドの治療有効量を投与することを含む、前記方法。
  42. それを必要としている患者におけるBCMA発現と関連するB細胞関連障害を治療する方法であって、該患者に、請求項1〜20のいずれか一項記載の抗体又はそのBCMA結合断片又はポリペプチドの治療有効量を投与することを含む、前記方法。
  43. 前記B細胞関連障害が、形質細胞腫、ホジキンリンパ腫、濾胞性リンパ腫、小型非切れ込み核細胞性リンパ腫、風土性バーキットリンパ腫、散発性バーキットリンパ腫、辺縁帯リンパ腫、節外性粘膜関連リンパ様組織リンパ腫、節性単球様B細胞リンパ腫、脾臓リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、大細胞リンパ腫、びまん性混合細胞リンパ腫、免疫芽球性リンパ腫、原発性縦隔B細胞リンパ腫、肺B細胞血管中心性リンパ腫、小リンパ球性リンパ腫、悪性度不明のB細胞増殖、リンパ腫様肉芽腫症、移植後リンパ球増殖性障害、免疫調節性障害、関節リウマチ、重症筋無力症、特発性血小板減少性紫斑病、抗リン脂質症候群、シャーガス病、グレーブス病、ウェゲナー肉芽腫症、結節性多発動脈炎、シェーグレン症候群、尋常性天疱瘡、強皮症、多発性硬化症、抗リン脂質症候群、ANCA関連血管炎、グッドパスチャー病、川崎病、自己免疫溶血性貧血、及び急速進行性糸球体腎炎、重鎖病、原発性もしくは免疫細胞関連アミロイド症、又は意義不明の単クローン性ガンマグロブリン血症である、請求項38〜42のいずれか一項記載の方法。
  44. 前記ポリペプチドがキメラ抗原受容体(CAR)である、請求項15〜18のいずれか一項記載のポリペプチド。
  45. 前記CARが、前記重鎖CDR1、CDR2、及びCDR3配列、並びに/又は前記軽鎖CDR1、CDR2、及びCDR3配列を細胞外BCMA結合ドメインに含む、請求項15〜18のいずれか一項記載のポリペプチド。
  46. 前記CARが、前記軽鎖配列及び/又は前記重鎖配列を細胞外BCMA結合ドメインに含む、請求項19又は請求項20記載のポリペプチド。
  47. 前記CARが、膜貫通ドメイン、一次シグナル伝達ドメイン、又は共刺激ドメインのうちの1つ又は複数を含む、請求項44記載のポリペプチド。
  48. 前記CARが、膜貫通ドメイン、一次シグナル伝達ドメイン、又は共刺激ドメインを含む、請求項44記載のポリペプチド。
  49. 請求項44〜48のいずれか一項記載のポリペプチドを発現する細胞。
  50. 前記細胞が免疫細胞である、請求項49記載の細胞。
  51. 前記免疫細胞が、T細胞、ナチュラルキラー細胞(NK細胞)、又はナチュラルキラーT細胞(NK T細胞)である、請求項50記載の細胞。
  52. それを必要としている患者におけるBCMA発現細胞を除去する方法であって、該患者に、請求項49〜52のいずれか一項記載の細胞の治療有効量を投与することを含む、前記方法。
  53. それを必要としている患者におけるBCMA発現血漿細胞を除去する方法であって、該患者に、請求項49〜52のいずれか一項記載の細胞の治療有効量を投与することを含む、前記方法。
  54. それを必要としている患者におけるBCMA発現細胞によって引き起こされる障害を治療する方法であって、該患者に、請求項49〜52のいずれか一項記載の細胞の治療有効量を投与することを含む、前記方法。
  55. それを必要としている患者におけるBCMA発現血漿細胞によって引き起こされる障害を治療する方法であって、該患者に、請求項49〜52のいずれか一項記載の細胞の治療有効量を投与することを含む、前記方法。
  56. それを必要としている患者におけるBCMA発現と関連するB細胞関連障害を治療する方法であって、該患者に、請求項49〜52のいずれか一項記載の細胞の治療有効量を投与することを含む、前記方法。
  57. 前記B細胞関連障害が、形質細胞腫、ホジキンリンパ腫、濾胞性リンパ腫、小型非切れ込み核細胞性リンパ腫、風土性バーキットリンパ腫、散発性バーキットリンパ腫、辺縁帯リンパ腫、節外性粘膜関連リンパ様組織リンパ腫、節性単球様B細胞リンパ腫、脾臓リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、大細胞リンパ腫、びまん性混合細胞リンパ腫、免疫芽球性リンパ腫、原発性縦隔B細胞リンパ腫、肺B細胞血管中心性リンパ腫、小リンパ球性リンパ腫、悪性度不明のB細胞増殖、リンパ腫様肉芽腫症、移植後リンパ球増殖性障害、免疫調節性障害、関節リウマチ、重症筋無力症、特発性血小板減少性紫斑病、抗リン脂質症候群、シャーガス病、グレーブス病、ウェゲナー肉芽腫症、結節性多発動脈炎、シェーグレン症候群、尋常性天疱瘡、強皮症、多発性硬化症、抗リン脂質症候群、ANCA関連血管炎、グッドパスチャー病、川崎病、自己免疫溶血性貧血、及び急速進行性糸球体腎炎、重鎖病、原発性もしくは免疫細胞関連アミロイド症、又は意義不明の単クローン性ガンマグロブリン血症である、請求項52〜56のいずれか一項記載の方法。
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