JP2021514052A - アッセイキュベット - Google Patents
アッセイキュベット Download PDFInfo
- Publication number
- JP2021514052A JP2021514052A JP2020536644A JP2020536644A JP2021514052A JP 2021514052 A JP2021514052 A JP 2021514052A JP 2020536644 A JP2020536644 A JP 2020536644A JP 2020536644 A JP2020536644 A JP 2020536644A JP 2021514052 A JP2021514052 A JP 2021514052A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cuvette
- lid
- lower lid
- reagent
- hollow body
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
- B01L—CHEMICAL OR PHYSICAL LABORATORY APPARATUS FOR GENERAL USE
- B01L3/00—Containers or dishes for laboratory use, e.g. laboratory glassware; Droppers
- B01L3/50—Containers for the purpose of retaining a material to be analysed, e.g. test tubes
- B01L3/502—Containers for the purpose of retaining a material to be analysed, e.g. test tubes with fluid transport, e.g. in multi-compartment structures
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
- B01L—CHEMICAL OR PHYSICAL LABORATORY APPARATUS FOR GENERAL USE
- B01L3/00—Containers or dishes for laboratory use, e.g. laboratory glassware; Droppers
- B01L3/52—Containers specially adapted for storing or dispensing a reagent
- B01L3/523—Containers specially adapted for storing or dispensing a reagent with means for closing or opening
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
- B01L—CHEMICAL OR PHYSICAL LABORATORY APPARATUS FOR GENERAL USE
- B01L2200/00—Solutions for specific problems relating to chemical or physical laboratory apparatus
- B01L2200/16—Reagents, handling or storing thereof
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
- B01L—CHEMICAL OR PHYSICAL LABORATORY APPARATUS FOR GENERAL USE
- B01L2300/00—Additional constructional details
- B01L2300/04—Closures and closing means
- B01L2300/041—Connecting closures to device or container
- B01L2300/042—Caps; Plugs
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
- B01L—CHEMICAL OR PHYSICAL LABORATORY APPARATUS FOR GENERAL USE
- B01L2300/00—Additional constructional details
- B01L2300/04—Closures and closing means
- B01L2300/046—Function or devices integrated in the closure
- B01L2300/047—Additional chamber, reservoir
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
- B01L—CHEMICAL OR PHYSICAL LABORATORY APPARATUS FOR GENERAL USE
- B01L2300/00—Additional constructional details
- B01L2300/08—Geometry, shape and general structure
- B01L2300/0832—Geometry, shape and general structure cylindrical, tube shaped
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
- B01L—CHEMICAL OR PHYSICAL LABORATORY APPARATUS FOR GENERAL USE
- B01L3/00—Containers or dishes for laboratory use, e.g. laboratory glassware; Droppers
- B01L3/52—Containers specially adapted for storing or dispensing a reagent
- B01L3/527—Containers specially adapted for storing or dispensing a reagent for a plurality of reagents
Landscapes
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Clinical Laboratory Science (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Analytical Chemistry (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Hematology (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Optical Measuring Cells (AREA)
- Sampling And Sample Adjustment (AREA)
- Automatic Analysis And Handling Materials Therefor (AREA)
Abstract
本出願では、複数の固体試薬の保管及び持ち運びを行なうためのアッセイキュベット並びに関連キット及び方法であって、アッセイキュベット内で保持された試薬を用いて診断アッセイを実行するためのアッセイキュベット並びに関連キット及び方法が提供される。固体試薬はキュベットの蓋の内側の別々の容器内で拘束される。容器は、液体緩衝剤、試薬又は試料溶液がキュベットに加えられるときに固体試薬が液体に溶解して、その後にキュベット内でアッセイすることが可能な混合物を生成することができるようなキュベットの内部隔室に対して開放している。【選択図】 図1A
Description
[0001]関連する出願の参照
本出願は、2018年2月15日に提出された米国仮特許出願第62/631,177号の利益を主張する。この仮出願の全体が参照によりあらゆる用途で本明細書に援用される。
本出願は、2018年2月15日に提出された米国仮特許出願第62/631,177号の利益を主張する。この仮出願の全体が参照によりあらゆる用途で本明細書に援用される。
[0002]アッセイキュベットは、比較的体積の小さいサンプル中のターゲット分析物を検出するのに用いられる様々な診断アッセイにおける重要なツールである。一般的に、キュベットには、試験されるサンプルと、使用されている特定の診断アッセイに特有の試薬とを含むアッセイ混合物を入れる。多くの場合、試薬とサンプルとが互いに相互作用して、アッセイの一部として検出される観察可能な特性が生じる。アッセイが実行される前にアッセイ混合物のこれらの成分が互いに相互作用しないようにこれらの成分を分離しておくことは、多くの従来のアッセイキュベットで困難であったり不可能であったりする。
[0003]先行技術のいくつかのキュベットは、試薬と別の試薬とを所定時間仕切ることができる1つ以上の構造要素を含む。しかし、このキュベットは、2つの異なる固形物を互いに分離し、さらに液体と分離するようには設計されていない。さらに、仕切りを形成するのに用いられる構造では、最終的に行なわれることになる混合、すなわちその後に試薬を混ぜ合わせることが阻害される場合もあり、望ましくない。たとえば、いくつかの内部のキュベット構造は、内部で十分に液体が流れることを阻害することによって大きな問題を引き起こす場合がある。これにより、キュベット内で混合が不完全になったり、利用できない領域が生じたり、液体が滞留したり、サンプルが不均一になったりする場合がある。
[0004]米国特許第4,522,923号明細書には、未知のサンプルと水とを与えるだけで済む自己完結的な密閉ユニット内で免疫化学的反応を誘導する装置及び方法が記載されている。本装置は少なくとも3つの隔室を有する試験管を備え、各隔室には球体を含む異なる薬品が入れられ、各隔室は水溶性の隔壁によって互いに隔てられている。
[0005]米国特許第5,362,654号明細書には、吸込み尖端と、外側の変形可能な容器と、容易に破れる隔壁を有する内側の容器とを備えるデバイスが記載されており、尖端及び内側の容器は、分析物を測定するためにサンプルと相互作用する試薬を備える。
[0006]米国特許出願公開第2014/0370617号明細書には、固体状態の試薬を留めておきかつ/又は診断試験用のサンプルを処理する装置が記載されている。なにも対処しなければ、サンプルを移す際にサンプル量すなわち液量のロスが生じるが、本装置によって、このロスを引き起こす液体の「流れの滞り(hang−up)」が防止される。この開示物には、本装置を用いることで、高感度かつ正確に分析物を検出する診断方法がさらに記載されている。
[0007]上記を鑑みても、キュベット内で試薬を互いに隔てておき、さらに、同じキュベット内で容易に混ぜ合わせてアッセイ混合物にすることができるように、複数の固体試薬の保管及び持ち運びに用いることができるアッセイキュベットが必要である。本出願で開示されている装置及び方法によってこれらの要求と他の要求とが実現される。
[0008]キュベットに設けられるものには、開放隔室上部を有する内部隔室を取り囲む中空本体が含まれる。キュベットが、内壁、外壁、開放蓋上部及び開放蓋下部を有する下蓋をさらに備える。下蓋の少なくとも一部が、開放隔室上部の近傍で内部隔室の内側に嵌合するように構成される。下蓋が、内壁に接続されている1つ以上(たとえば2つ以上)の容器を備え、容器の各々が開放容器上部を有する。いくつかの態様では、下蓋が2つ以上のこのような容器を備える。下蓋が中空本体に接続される固定手段をさらに備える。上蓋であって、上蓋の少なくとも一部が、開放蓋上部の近傍で下蓋の内側に嵌合するように構成される、上蓋をキュベットがさらに備える。
[0009]いくつかの実施形態では、下蓋の中空本体への挿入の際に下蓋外壁と中空本体との間に外側液密封止部が形成される。いくつかの実施形態では、上蓋の下蓋への挿入の際に上蓋と下蓋内壁との間に内側液密封止部が形成される。いくつかの実施形態では、固定手段がヒンジを備える。いくつかの実施形態では、固定手段がテザーを備える。
[0010]いくつかの実施形態では、内壁に接続されているストラップに沿って1つ以上(たとえば2つ以上)の容器が配置される。いくつかの実施形態では、ストラップが2箇所を超えない箇所で内壁に接続されている。いくつかの実施形態では、1つ以上(たとえば2つ以上)の容器の各々が個々に熱可塑性エラストマを含む。
[0011]いくつかの実施形態では、中空本体が、内側窓面及び外側窓面を有する光学窓をさらに備える。いくつかの実施形態では、内側面と外側面とが互いに略平行である。いくつかの実施形態では、内側面及び外側面の各々の抜き勾配角度の大きさが個々に5度未満である。いくつかの実施形態では、光学窓が可視光を通す。いくつかの実施形態では、光学窓が紫外光を通す。
[0012]いくつかの実施形態では、中空本体が、開放隔室上部から外方に延びる上面をさらに備え、下蓋が、蓋の外壁から外方に延びるフランジをさらに備え、キュベットが、下蓋が内部隔室に挿入されるときに上面とフランジとの間に配置されてこれらに当接するスペーサをさらに備える。いくつかの実施形態では、スペーサが、中空本体から外方に延びるタブを備える。いくつかの実施形態では、下蓋が熱可塑性エラストマを含む。
[0013]いくつかの実施形態では、中空本体が、直立姿勢でキュベットを支持するように構成される2つ以上の支持部(たとえば脚)を備える。いくつかの実施形態では、キュベットが、2つ以上の脚の各々と内部隔室との間の水平方向のエアギャップをさらに備える。いくつかの実施形態では、中空本体の一部が略円柱形の外面を備え、中空本体の一部が略平坦な矩形の外面を備える。いくつかの実施形態では、略平坦な矩形の外面が印字を備える。いくつかの実施形態では、印字がバーコードを備える。いくつかの実施形態では、1つ以上(たとえば2つ以上)の容器の各々が開放容器下部をさらに有する。
[0014]いくつかの実施形態では、第1の試薬を含む第1の固体組成物であって、1つ以上(たとえば2つ以上)の容器のうちの1つに入る第1の固体組成物をキュベットがさらに含む。いくつかの実施形態では、第1の固体組成物がビーズ又はペレットである。いくつかの実施形態では、ビーズ又はペレットが、凍結乾燥形態の試薬を含む。いくつかの実施形態では、ビーズ又はペレットが、第1の試薬で被覆された固体担体を備える。いくつかの実施形態では、ビーズ又はペレットが、第1の試薬を包含する固体担体を備える。いくつかの実施形態では、第1の試薬が、発色団、フルオロフォア又は消光剤を含む。いくつかの実施形態では、第1の試薬がクリプテート色素を含む。
[0015]いくつかの実施形態では、第2の試薬を含む第2の固体組成物であって、第1及び第2の固体組成物の各々が個々に2つ以上の容器の別々の容器に入る、第2の固体組成物をキュベットがさらに含む。いくつかの実施形態では、第1の固体組成物がドナー分子を含み、第2の固体組成物がアクセプタ分子を含む。いくつかの実施形態では、ドナー分子がクリプテート色素を含み、アクセプタ分子が、発色団、フルオロフォア又は消光剤を含む。いくつかの実施形態では、第1の固体組成物がプライマを含み、第2の固体組成物がプローブを含む。
[0016]診断アッセイを実行するためのキットも提供され、キットが、提供されている実施形態のいずれかに係るキュベットを備える。第1の試薬を溶解させるのに適する緩衝剤であって、緩衝剤が診断アッセイに適合する、緩衝剤をキットがさらに含む。いくつかの実施形態では、第1の試薬が、発色団、フルオロフォア又は消光剤を含む。
[0017]サンプル中の分析物を検出する方法も提供され、方法が、キュベットを用意するステップを含む。キュベットが、開放隔室上部を有する内部隔室を取り囲む中空本体を備える。キュベットが、内壁、外壁、開放蓋頂部及び開放蓋下部を有する下蓋をさらに備える。下蓋の少なくとも一部が開放隔室上部の近傍で内部隔室の内側に嵌合する。下蓋が、内壁に接続されている1つ以上(たとえば2つ以上)の容器を備える。容器の各々が開放容器上部を有する。下蓋が、中空本体に接続されるヒンジをさらに備える。上蓋であって、上蓋の少なくとも一部が開放蓋上部の近傍で下蓋の内側に嵌合する、上蓋をキュベットがさらに備える。試薬を含む固体組成物であって、1つ以上(たとえば2つ以上)の容器のうちの1つに入る固体組成物をキュベットがさらに含む。方法が、試薬を溶解させるのに適する緩衝剤を用意するステップをさらに含む。方法が、内部隔室内から下蓋を取り外すステップをさらに含む。方法が、内部隔室に緩衝剤を投入するステップをさらに含む。方法が、内部隔室にサンプルを加えるステップをさらに含む。方法が、下蓋の少なくとも一部を開放隔室上部の近傍で内部隔室の内側に挿入するステップをさらに含む。方法が、固体組成物、緩衝剤及びサンプルが混ざり合うようにキュベットを混合することで、アッセイ混合物を形成するステップをさらに含む。方法が、アッセイ混合物中の分析物を検出するステップをさらに含む。
[0018]いくつかの実施形態では、アッセイ混合物中の分析物を検出するステップが、光を用いてアッセイ混合物を励起させてアッセイ混合物からの蛍光発光を分析するステップを含む。いくつかの実施形態では、キュベットがスペーサをさらに備え、方法が、内部隔室内から下蓋を取り外した後、かつ下蓋の少なくとも一部を内部隔室の内側に挿入する前に、スペーサをキュベットから分離するステップをさらに含む。いくつかの実施形態では、下蓋外壁と中空本体との間に外側液密封止部が形成される。いくつかの実施形態では、上蓋と下蓋内壁との間に内側液密封止部が形成される。いくつかの実施形態では、固定手段がヒンジを備える。いくつかの実施形態では、固定手段がテザーを備える。いくつかの実施形態では、試薬が、発色団、フルオロフォア又は消光剤を含む。いくつかの実施形態では、試薬がクリプテート色素を含む。いくつかの実施形態では、サンプルを動物から得る。いくつかの実施形態では、サンプルをヒトから得る。いくつかの実施形態では、サンプルが血液又は尿を含む。
[0019]試薬を保持するデバイスも提供される。デバイスが、内壁、外壁、開放蓋上部及び開放蓋下部を有する下蓋を備える。試薬を保持する1つ以上(たとえば2つ以上)の容器を下蓋が備え、容器の各々が内壁に接続され、容器の各々が開放容器上部を有する。上蓋であって、上蓋の少なくとも一部が、開放蓋上部の近傍で下蓋の内側に嵌合するように構成される、上蓋をデバイスがさらに備える。
[0020]いくつかの実施形態では、上蓋の下蓋への挿入の際に上蓋と下蓋内壁との間に内側液密封止部が形成される。いくつかの実施形態では、下蓋が、中空本体に接続される固定手段をさらに備える。いくつかの実施形態では、固定手段がヒンジを備える。いくつかの実施形態では、固定手段がテザーを備える。いくつかの実施形態では、1つ以上(たとえば2つ以上)の容器の各々が開放容器下部をさらに有する。
[0021]いくつかの実施形態では、第1の試薬を含む第1の固体組成物であって、1つ以上(たとえば2つ以上)の容器のうちの1つに入る第1の固体組成物をデバイスがさらに含む。いくつかの実施形態では、第1の固体組成物がビーズ又はペレットである。いくつかの実施形態では、ビーズ又はペレットが、凍結乾燥形態の第1試薬を含む。いくつかの実施形態では、ビーズ又はペレットが、第1の試薬で被覆された固体担体を備える。
[0022]上記の実施形態及び他の実施形態は、以下の詳細な説明及び図とともに読まれれば、より明らかになる。
[0031]本開示の保護対象の態様が様々な形態で実施形態されている場合があるが、以下の説明及び添付の図面は、保護対象の特定の例としてこれらの形態の一部を開示することを意図しているにすぎない。したがって、本開示の保護対象は、このように説明及び図示されている形態又は実施形態に限定することを意図していない。
[0032]別に定義されていない限り、本出願で用いられているすべての技術用語、表記及び他の科学用語又は専門用語は、本開示が属する技術分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を持つ。必要に応じて、市販のキット及び試薬の使用をともなう手順は、多くの場合、特に明記されていない限り、製造元が定めたプロトコル及び/又はパラメータにしたがって実行される。
[0033]本開示は、概して、診断用機器及びアッセイに関して用いることができるキュベットに関する。当該キュベットは、たとえば、アッセイ混合物を形成しようとするときまで、アッセイ試薬を互いに隔てておくことができるなど、有効な機能を提供するように設計されている。たとえば、固体試薬同士が接触したり相互作用したりすることを防止することが有益である場合があるし、なんらかの他の液体試薬も存在する可能性がある場合に、その液体試薬と接触したり相互作用したりすることを防止することが有益である場合がある。これは、たとえば、複数の試薬のうちの1つ以上の成分について、当該複数の試薬のうちの別の試薬に関連する条件が揃ったりその別の試薬に関連する合成が起こる場合に、劣化、変化や消耗が起こる例となり得る。上述されている既存のキュベットでこのような試薬の分離を実現することは困難であった。
[0034]ほとんどの従来のキュベットは、内部空所の形態をとる単一の容器を含む。一般的には、アッセイ混合物やサンプルは、分析機器によって測定されたり検出されたりする混合物やサンプルの1つ以上の特性が得られる前に、この空所に加えられる。このような従来のキュベットでは、アッセイ混合物やサンプルはキュベット外で調製された後にキュベットに加えられたり、異なる混合物成分がキュベットに導入される際に混合物がキュベット内で調製されたりする。いずれにせよ、キュベット内に複数の試薬を別々に保管する構造又は手段は一切なく、アッセイや測定の直前にだけキュベット内でこれらの試薬を混ぜ合わせる。
[0035]ところで、発明者は、特定のキュベット設計を用いることで、ユーザが所望するときにだけ試薬が互いに混ぜ合わされるように、単一のデバイス内で複数の固体試薬及び/又は液体試薬の保管及び持ち運びを行なうことができることを発見した。特定の実施形態では、開示されているキュベットは、2つ以上の固体試薬を別々に保持するように構成されている2つ以上の容器を含む。これらの容器は、着脱可能なキュベットの蓋の内部に容器を接続する1つのストラップ又は任意の適切な接続部によって結合し合わせることができることで、取り付けられた蓋内で固体試薬を隔てておきつつ、蓋を取り外すことによって液体をキュベット内部に加えることができる。キュベットに蓋を再挿入すれば、たとえば反転によって簡単に混合することを利用して液体と固体試薬とを混ぜ合わせることができる。固体試薬容器を1つの細いストラップのみで蓋に接続することができるので、好適にはキュベット内の液体が蓋の空間内に当該ストラップの周囲で容易にかつ自由に流れて、キュベット内で保持されているどの固形物とも接触してこれと混合することができる。
[0036]いくつかの態様では、キュベットは、鍵と鍵孔のように、特定の向きに外部装置や分析器に挿入されるように成形及び構成されている。一実施態様では、キュベットは矩形の側部と3つの円柱形の側部とを有する。この構成により、キュベットの装置への不適切な挿入を妨げるように、キュベットの外部装置への挿入を唯一の構成で行なうことを可能にすることができる。
[0037]I.アッセイキュベット
図1A及び図1Bは、固体試薬及び/又は液体試薬を別々に保持して実施形態に係る診断アッセイを実行するキュベットを示す。図1Aは開放構成のキュベットの図であり、図1Bは閉鎖構成の同じキュベットの図である。図には、中空本体(101)、下蓋(104)及び上蓋(112)を含むキュベット(100)が示されている。中空本体(101)は、開放隔室上部(103)でその上部が開放されている内部隔室(102)を取り囲んでいる。開放隔室上部(103)から外方に延びている上面(115)によって開放隔室上部(103)が形成されている。中空本体(101)の一部は、略円柱形の外面(118)を含み、中空本体(101)の別の部分は略矩形の外面(119)を含む。
図1A及び図1Bは、固体試薬及び/又は液体試薬を別々に保持して実施形態に係る診断アッセイを実行するキュベットを示す。図1Aは開放構成のキュベットの図であり、図1Bは閉鎖構成の同じキュベットの図である。図には、中空本体(101)、下蓋(104)及び上蓋(112)を含むキュベット(100)が示されている。中空本体(101)は、開放隔室上部(103)でその上部が開放されている内部隔室(102)を取り囲んでいる。開放隔室上部(103)から外方に延びている上面(115)によって開放隔室上部(103)が形成されている。中空本体(101)の一部は、略円柱形の外面(118)を含み、中空本体(101)の別の部分は略矩形の外面(119)を含む。
[0038]図示されている実施形態では、キュベットが開放構成(図1A)にあるときにも閉鎖構成(図1B)にあるときにも下蓋(104)が中空本体(101)に取り付けられた状態を維持するように、下蓋(104)がヒンジ(111)を介して中空本体(101)に接続される。下蓋(104)は、内壁(105)と外壁(106)とを有し、それぞれ、開放蓋上部(107)で下蓋(104)の上部が開放されており、開放蓋下部(108)で下蓋(104)の下部が開放されている。キュベット(100)が閉鎖されたときに下蓋(104)の少なくとも一部が開放隔室上部(103)の近傍で内部隔室(102)の内側に嵌合して外壁(106)と中空本体(101)との間に液密封止部を形成するように下蓋(104)が構成されている。本出願で用いられる場合、用語「液密封止部」は、デバイスの2つ以上の要素間の封止部を指し、封止部はデバイスの一般的な動作圧力下での液体の通過を制限する。フランジ(116)が外壁(106)から外方に延び、これにより、下蓋(104)が中空本体(101)の内部隔室(102)に挿入されたときにフランジ(116)が中空本体(101)の上面(115)に面して位置する。下蓋は、内壁(105)に接続(たとえば機械的接続や成型による接続)されている2つの容器(109)も含む。容器(109)の各々は開放容器上部(110)でその上部が開放されている。
[0039]さらに、図示されている実施形態では、キュベット(100)が閉鎖されたときに上蓋(112)の少なくとも一部が開放蓋上部(107)の近傍で下蓋(104)の内側に嵌合して上蓋(112)と下蓋(104)の内壁(105)との間に液密封止部を形成するように上蓋(112)が構成されている。このようにして、キュベット(100)が図1Bに示されているように閉鎖されるとき、中空本体(101)によって内部隔室(102)の側部及び下部が形成され、上蓋(112)によって内部隔室(102)の上部が形成される。すなわち、言い換えれば、内部隔室(102)は中空本体(101)と上蓋(112)との間に配置される。
[0040]A.中空本体
図2は図1A及び図1Bのキュベット(100)の中空本体(101)の断面側面図を示す。図2には開放隔室上部(103)を有する内部隔室(102)が示されている。いくつかの実施形態では、図2に示されているように、内部隔室の断面領域は開放隔室上部(102)から内部隔室下部に向かって縮小することができる。図示されている実施形態では、下蓋(104)の挿入に対応するように、内部隔室(102)の断面領域は開放隔室上部(102)の近傍で広い。図示されている実施形態では、内部隔室(102)の断面領域は、分析されるアッセイ混合物を保持するように構成されている下側部分で狭い。この狭い下側部分は、ターゲット検出のためにアッセイ混合物を調べることができる光学窓(121)として機能する中空本体(101)の構造によって形成されることが可能である。各光学窓(121)は内側窓面(122)と外側窓面(123)とを有する。
図2は図1A及び図1Bのキュベット(100)の中空本体(101)の断面側面図を示す。図2には開放隔室上部(103)を有する内部隔室(102)が示されている。いくつかの実施形態では、図2に示されているように、内部隔室の断面領域は開放隔室上部(102)から内部隔室下部に向かって縮小することができる。図示されている実施形態では、下蓋(104)の挿入に対応するように、内部隔室(102)の断面領域は開放隔室上部(102)の近傍で広い。図示されている実施形態では、内部隔室(102)の断面領域は、分析されるアッセイ混合物を保持するように構成されている下側部分で狭い。この狭い下側部分は、ターゲット検出のためにアッセイ混合物を調べることができる光学窓(121)として機能する中空本体(101)の構造によって形成されることが可能である。各光学窓(121)は内側窓面(122)と外側窓面(123)とを有する。
[0041]いくつかの実施形態では、図1A、図1B及び図2に示されているように、中空本体(101)は直立姿勢でキュベット(100)を支持するように構成されている4つの脚(116)又はその他支持特徴部を含む。これの代わりに、中空本体(101)は、2つ、3つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、10個又は10個を超える脚(116)を含むことができる。脚の各々を内部隔室(102)から水平方向のエアギャップ(117)によって隔てることができる。アーチによって脚(116)を互いに離すこともできるし、その他には中空本体の周囲に沿う隙間によって脚(116)を互いに離すこともできる。このようにして、脚(116)の間を通るが、脚(116)内部を通らない1つ以上の光線の光路に光学窓(121)の1つ以上を配置することができる。
[0042]いくつかの実施形態では、図2に示されているように、中空本体(101)は開放隔室上部(103)から外方に延びている上面(115)を含むこともできる。また、図2に示されているように、上面を中空本体(101)の外壁の内側に陥没させることができ、これにより、内部隔室(102)の上側の外周の周囲に陥没リムが形成される。
[0043]たとえば、開放隔室上部の近傍での中空本体の外径は0.7インチ〜1.5インチの範囲にあることが可能であり、たとえば、0.7インチ〜1.18インチ、0.78インチ〜1.26インチ、0.86インチ〜1.34インチ、0.94インチ〜1.42インチ又は1.02インチ〜1.5インチであることが可能である。上限に関しては、中空本体の外径は、1.5インチ未満であることが可能であり、たとえば、1.42インチ未満、1.34インチ未満、1.26インチ未満、1.18インチ未満、1.1インチ未満、1.02インチ未満、0.94インチ未満、0.86インチ未満又は0.78インチ未満であることが可能である。下限に関しては、中空本体の外径は、0.7インチを超えることが可能であり、たとえば、0.78インチを超える、0.86インチを超える、0.94インチを超える、1.02インチを超える、1.1インチを超える、1.18インチを超える、1.26インチを超える、1.34インチを超える又は1.42インチを超えることが可能である。
[0044]たとえば、開放隔室上部の近傍での中空本体の外径に対する開放隔室上部の近傍での中空本体の内径の比率は40%〜90%の範囲にあることが可能であり、たとえば、40%〜70%、45%〜75%、50%〜80%、55%〜85%又は60%〜90%であることが可能である。上限に関しては、外径に対する内径の比率は90%未満であることが可能であり、たとえば、85%未満、80%未満、75%未満、70%未満、65%未満、60%未満、55%未満、50%未満又は45%未満であることが可能である。下限に関しては、外径に対する内径の比率は40%を超えることが可能であり、たとえば、45%を超える、50%を超える、55%を超える、60%を超える、65%を超える、70%を超える、75%を超える、80%を超える又は85%を超えることが可能である。
[0045]たとえば、中空本体の高さは1インチ〜2インチの範囲にあることが可能であり、たとえば、1インチ〜1.6インチ、1.1インチ〜1.7インチ、1.2インチ〜1.8インチ、1.3インチ〜1.9インチ又は1.4インチ〜2インチであることが可能である。上限に関しては、中空本体の高さは2インチ未満であることが可能であり、たとえば、1.9インチ未満、1.8インチ未満、1.7インチ未満、1.6インチ未満、1.5インチ未満、1.4インチ未満、1.3インチ未満、1.2インチ未満又は1.1インチ未満であることが可能である。下限に関しては、中空本体の高さは1インチを超えることが可能であり、たとえば、1.1インチを超える、1.2インチを超える、1.3インチを超える、1.4インチを超える、1.5インチを超える、1.6インチを超える、1.7インチを超える、1.8インチを超える又は1.9インチを超えることが可能である。
[0046]中空本体を構成するのに用いられる材料を、低密度、高透明度、低複屈折率、低吸水率、高剛性、及び血液、尿、血漿、排泄物又はその他生体サンプルとの良好な適合性を含む特性を得るように選択することができる。いくつかの実施形態では、中空本体は1以上の環状オレフィンコポリマを含む材料から成型される。いくつかの実施形態では、中空本体材料は1以上又はそれを超える環状オレフィンコポリマからなる。好適な市販の環状オレフィンコポリマには、たとえば、Topas Advanced Polymers(ドイツ国フランクフルト)から入手可能なTOPAS(登録商標)8007X10が含まれる。
[0047]いくつかの実施形態では、中空本体の内部隔室の下側部分の直径すなわち幅は、内部隔室の上側部分よりも小さい。いくつかの実施形態では、内部隔室の上側部分は比較的大きい円柱形の空所の概形を持ち、内部隔室の下側部分は比較的小さい矩形の空所の概形を持つ。この下側部分の近傍の内部隔室の壁は、光の1つ以上のビームが矩形の空所の1つ以上の面を透過することができるように、光学窓として構成されることが可能である。概して、光学窓は、所望の波長で光学的に透明であるように選択された材料を含む。光学窓は、たとえば、可視光、紫外光又は両方を通すことが可能である。
[0048]たとえば、光学窓の近傍での中空本体の内部隔室の幅は0.1インチ〜0.2インチの範囲にあることが可能であり、たとえば、0.1インチ〜0.16インチ、0.11インチ〜0.17インチ、0.12インチ〜0.18インチ、0.13インチ〜0.19インチ又は0.14インチ〜0.2インチであることが可能である。上限に関しては、光学窓の近傍での内部隔室の幅は0.2インチ未満であることが可能であり、たとえば、0.19インチ未満、0.18インチ未満、0.17インチ未満、0.16インチ未満、0.15インチ未満、0.14インチ未満、0.13インチ未満、0.12インチ未満又は0.11インチ未満であることが可能である。下限に関しては、光学窓の近傍での内部隔室の幅は0.1インチを超えることが可能であり、たとえば、0.11インチを超える、0.12インチを超える、0.13インチを超える、0.14インチを超える、0.15インチを超える、0.16インチを超える、0.17インチを超える、0.18インチを超える又は0.19インチを超えることが可能である。
[0049]いくつかの実施形態では、各光学窓の内側窓面と外側窓面とは略平坦であり、互いに略平行である。本出願で用いられる場合、用語「略平行」は、2つの面を最大限近い構成とした(best approximate the two surfaces)2つの平面によって形成される夾角が5度未満、たとえば、4度未満、3度未満、2度未満、1度未満、0.9度未満、0.8度未満、0.7度未満、0.6度未満、0.5度未満、0.4度未満、0.3度未満、0.2度未満又は0.1度未満であるような2つの面の関係を指す。互いに略平行である内側窓面と外側窓面とを用いて、光学窓を透過する光のディストーションを最小にするのを容易にすることができる。
[0050]内側窓面及び外側窓面の抜き勾配角度を小さくすることによっても光学窓のディストーションを最小にすることができる。本出願で用いられる場合、用語「抜き勾配角度」は表面のテーパの量の測定値を指す。たとえば、内側窓面及び外側窓面の抜き勾配角度の各々は個々に5度未満であることが可能であり、たとえば、4度未満、3度未満、2度未満、1度未満、0.9度未満、0.8度未満、0.7度未満、0.6度未満、0.5度未満、0.4度未満、0.3度未満、0.2度未満又は0.1度未満であることが可能である。
[0051]いくつかの実施形態では、中空本体の外面の少なくとも一部の形状は略円柱形である。いくつかの実施形態では、中空本体の外面の大部分は略円柱形である。いくつかの実施形態では、中空本体の外面の少なくとも一部の形状は略矩形である。略矩形形状の外面の一部に印字することができる。印字は1つ以上の英数字を含むことができる。印字は1つ以上の図形又はロゴを含むことができる。印字は1つ以上の1次元バーコードや2次元バーコードを含むことができる。バーコードは、特定のキュベットに詰め込まれたり、別の仕方で特定のキュベットを用いて提供されたりする1つ以上の試薬又はサンプルを識別するのに用いることができる。
[0052]B.下蓋
図3A及び図3Bは図1A及び図1Bのキュベット(100)の下蓋(104)を示す。図には、下蓋(104)の外壁(106)、内壁(105)、開放蓋上部(107)及び開放蓋下部(108)が示されている。いくつかの実施形態では、図1A、図3A及び図3Bに示されているように、内壁及び外壁並びに開放蓋上部及び開放蓋下部の構成はまとまって下蓋に略環状形状を与える。また、図1A、図3A及び図3Bには2つの容器(109)が示されており、各々は開放容器上部(110)を有する。いくつかの実施形態では、図1A、図3A及び図3Bに示されているように、下蓋(104)の容器は、下蓋(104)の内壁(105)に2箇所で接続されているストラップに沿って配置されている。下蓋(104)の一端はヒンジ(111)に接続されており、そのヒンジは中空本体(101)に接続されており、これにより、下蓋(104)が中空本体(101)に取り付けられる。図3Aは容器(109)が空き状態である下蓋(104)の図であり、図3Bは2つの略球形のビーズやペレットが容器(109)に挿入される下蓋(104)の図である。2つの容器(109)の一方に第1のビーズ(113)が挿入されている様子が示されており、また、2つの容器(109)の他方に挿入するプロセス中に第2のビーズ(114)がある様子が示されている。
図3A及び図3Bは図1A及び図1Bのキュベット(100)の下蓋(104)を示す。図には、下蓋(104)の外壁(106)、内壁(105)、開放蓋上部(107)及び開放蓋下部(108)が示されている。いくつかの実施形態では、図1A、図3A及び図3Bに示されているように、内壁及び外壁並びに開放蓋上部及び開放蓋下部の構成はまとまって下蓋に略環状形状を与える。また、図1A、図3A及び図3Bには2つの容器(109)が示されており、各々は開放容器上部(110)を有する。いくつかの実施形態では、図1A、図3A及び図3Bに示されているように、下蓋(104)の容器は、下蓋(104)の内壁(105)に2箇所で接続されているストラップに沿って配置されている。下蓋(104)の一端はヒンジ(111)に接続されており、そのヒンジは中空本体(101)に接続されており、これにより、下蓋(104)が中空本体(101)に取り付けられる。図3Aは容器(109)が空き状態である下蓋(104)の図であり、図3Bは2つの略球形のビーズやペレットが容器(109)に挿入される下蓋(104)の図である。2つの容器(109)の一方に第1のビーズ(113)が挿入されている様子が示されており、また、2つの容器(109)の他方に挿入するプロセス中に第2のビーズ(114)がある様子が示されている。
[0053]図1A、図3A及び図3Bには2つの容器が示されているが、1つ以上の容器が考えられる。下蓋内の容器の個数は、たとえば、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、10個又は10個を超えることが可能である。2つ以上の容器の形状が同一であったり、異なったりすることが可能である。2つ以上の容器の寸法が同一であったり、異なったりすることが可能である。いくつかの実施形態では、容器のうちの2つ以上の、形状及び/又は寸法が同一であり、1つ以上の容器の、形状及び/又は寸法が当該2つ以上の同一の容器と異なる。当業者であれば、容器が任意の幾何学的形状であることが可能であり、所定の個数又は幾何学的形状に限定されないことを理解する。球形の容器が示されているが、幾何学的形状は限定されない。
[0054]いくつかの実施形態では、2つ以上の容器の各々の形状は円錐台形である。円錐台形の容器の上部及び/又は下部が開放されており、側部が閉鎖されていることが可能である。このようにして、連続した側部は各容器内の固形物を保持することができ、各容器の開放されている上部及び/又は下部により、保持されている固形物に流体が接触することを許容することができる。たとえば、円錐台形の容器の各々の頂角(cone angle)は個々に20度〜50度の範囲にあることが可能であり、たとえば、20度〜38度、23度〜41度、26度〜44度、29度〜47度又は32度〜50度であることが可能である。上限に関しては、各円錐台形の容器の頂角は個々に50度未満であることが可能であり、たとえば、47度未満、44度未満、41度未満、38度未満、35度未満、32度未満、29度未満、26度未満又は23度未満であることが可能である。下限に関しては、各円錐台形の容器の頂角は個々に20度を超えることが可能であり、たとえば、23度を超える、26度を超える、29度を超える、32度を超える、35度を超える、38度を超える、41度を超える、44度を超える又は47度を超えることが可能である。
[0055]たとえば、下蓋の高さは0.25インチ〜0.55インチの範囲にあることが可能であり、たとえば、0.25インチ〜0.43インチ、0.28インチ〜0.46インチ、0.31インチ〜0.49インチ、0.34インチ〜0.52インチ又は0.37インチ〜0.55インチであることが可能である。上限に関しては、下蓋の高さは0.55インチ未満であることが可能であり、たとえば、0.52インチ未満、0.49インチ未満、0.46インチ未満、0.43インチ未満、0.4インチ未満、0.37インチ未満、0.34インチ未満、0.31インチ未満又は0.28インチ未満であることが可能である。下限に関しては、下蓋の高さは0.25インチを超えることが可能であり、たとえば、0.28インチを超える、0.31インチを超える、0.34インチを超える、0.37インチを超える、0.4インチを超える、0.43インチを超える、0.46インチを超える、0.49インチを超える又は0.52インチを超えることが可能である。
[0056]いくつかの実施形態では、上蓋が下蓋に挿入されるとき、開放容器上部と上蓋とのクリアランスは容器内で保持される固体試薬ビーズの公称直径未満である。この小さいクリアランスにより、保管及び持ち運び中にビーズを拘束するのを補助することができ、ビーズを診断アッセイに用いる前にビーズに生じる損傷のおそれを軽減することができる。一般的に、固体試薬ビーズが適切に拘束されないと、固体試薬ビーズに破砕、摩砕、その他摩滅が起こり易くなる場合がある。
[0057]いくつかの実施形態では、図1A、図3A及び図3Bに示されているように、ストラップが2箇所だけで下蓋の内壁に接続されている。これの代わりに、ストラップを、1つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、10個又は10個を超える箇所で内壁に接続することができる。一般的には、より多くの箇所で壁にストラップを接続することで、容器を接続することによって、安定性及び剛性が得られる。しかし、接続の数を増やすと、下蓋内の流体流の塞き止めがより大規模に生じる場合がある。これは、異なるアッセイ試薬を十分に混合することに対する障害を引き起こす場合がある。2箇所でストラップを下蓋に接続することによって、安定性と流体流とのバランスをとることができる。
[0058]いくつかの実施形態では、ヒンジの代わりにテザーによって下蓋がキュベットの中空本体に接続される。テザーは比較的長い、すなわち、下蓋の直径よりも長いことが可能であり、可撓性の材料を含むことができる。テザー、ヒンジ又はその他固定手段を用いて下蓋を中空本体に接続することにより、下蓋内で保持されている任意のビーズをこの接続により中空本体に関連づけることができる。このことは、たとえば、中空本体に印刷されたバーコード又はその他識別記号が、特定の中空本体に接続された特定の下蓋内に入れられたビーズの含有物も指すことができることによってアッセイの管理を可能にすることに有用である場合がある。
[0059]いくつかの実施形態では、図1A、図3A及び図3Bに示されているように、下蓋は、外壁上側部分に配置され、外壁から外方に延びるフランジを含む。下蓋が中空本体の内部隔室に挿入されるとき、内部隔室の開放隔室上部を形成する上面にフランジが載りかかった状態で、中空本体の上側部分にある陥没リム内に下蓋をフランジによって配置することができる。
[0060]図4は、下蓋が内部隔室に挿入される際に下蓋フランジと中空本体上面との間にこれらに面して位置するように構成されているスペーサ(124)をキュベットが含む実施形態を示す。その後スペーサは、下蓋が内部隔室に挿入されるのを、別の機会に挿入が可能になるまで妨げるように機能する。いくつかの実施形態では、下蓋フランジが中空本体上面に載りかかった状態で配置されるとき、ユーザが挿入された下蓋を取り外すことが困難である程度に十分深く下蓋が内部隔室に嵌入される。いくつかの態様では、このように困難にしているのは意図的に加えた設計上の特徴であり、一旦アッセイ混合物のすべての成分が加えられれば、キュベット内容物に不正に手を加えることができることが最小限に抑えられることを意図している。このアッセイ混合物成分が加えられる前にスペーサが存在することが可能であり、これにより、下蓋が内部隔室に完全に挿入されることが妨げられ、ユーザが着脱可能に下蓋を挿入することが可能になる。いくつかの実施形態では、スペーサは、ユーザによってつかまれて、中空本体内からスペーサ及び下蓋を取り外すのを補助することができる外方に延びるタブを含む。すべてのアッセイ混合物成分をキュベットに加える際、スペーサを取り外して下蓋と付属の上蓋とを内部隔室に完全に挿入してキュベットを封止することができる。いくつかの実施形態では、初期状態でスペーサによって下蓋が取り囲まれており、スペーサの除去には、スペーサが下蓋をもはや完全には取り囲まないようにスペーサを破ったり切断したりすることが必要になっている。スペーサは、たとえば、容易に破ったり切断したりすることができる紙、ボール紙又はプラスチック材料を含むことができる。
[0061]下蓋の内壁及び外壁を構成するのに用いられる材料を、中空本体よりも高い可撓性を含む特性を得るように選択することができる。材料の可撓性がより高いと、中空本体の内部隔室に挿入されるときに下蓋が僅かに圧縮されることを可能にすることができ、液密封止部の形成を十分に行なうことができる。いくつかの実施形態では、下蓋は1以上の熱可塑性エラストマを含む。
[0062]下蓋の容器を構成するのに用いられる材料を、中空本体よりも高い可撓性を含む特性を得るように選択することができる。材料の可撓性がより高いと、固体ビーズを容器に挿入するときに容器が僅かに圧縮されることを可能にすることができ、容器がビーズを拘束することを十分に行なうことができ、保持されているビーズが容器によって摩滅される可能性が下がる。いくつかの実施形態では、2つ以上の容器の各々が1以上の熱可塑性エラストマを含む。いくつかの実施形態では、下蓋の材料は、中空本体及び上げられた蓋よりも小さいデュロメータ値を持つように選択される。
[0063]C.上蓋
図5は、図1A及び図1Bのキュベット(100)の上蓋(112)を示す。網目設計(cross−hatch design)が示されているが、任意の適当な幾何学的形状を用いることができる。たとえば、上蓋の高さは0.1インチ〜0.2インチの範囲にあることが可能であり、たとえば、0.1インチ〜0.16インチ、0.11インチ〜0.17インチ、0.12インチ〜0.18インチ、0.13インチ〜0.19インチ又は0.14インチ〜0.2インチであることが可能である。上限に関しては、上蓋の高さは0.2インチ未満であることが可能であり、たとえば、0.19インチ未満、0.18インチ未満、0.17インチ未満、0.16インチ未満、0.15インチ未満、0.14インチ未満、0.13インチ未満、0.12インチ未満又は0.11インチ未満であることが可能である。下限に関しては、上蓋の高さは0.1インチを超えることが可能であり、たとえば、0.11インチを超える、0.12インチを超える、0.13インチを超える、0.14インチを超える、0.15インチを超える、0.16インチを超える、0.17インチを超える、0.18インチを超える又は0.19インチを超えることが可能である。
図5は、図1A及び図1Bのキュベット(100)の上蓋(112)を示す。網目設計(cross−hatch design)が示されているが、任意の適当な幾何学的形状を用いることができる。たとえば、上蓋の高さは0.1インチ〜0.2インチの範囲にあることが可能であり、たとえば、0.1インチ〜0.16インチ、0.11インチ〜0.17インチ、0.12インチ〜0.18インチ、0.13インチ〜0.19インチ又は0.14インチ〜0.2インチであることが可能である。上限に関しては、上蓋の高さは0.2インチ未満であることが可能であり、たとえば、0.19インチ未満、0.18インチ未満、0.17インチ未満、0.16インチ未満、0.15インチ未満、0.14インチ未満、0.13インチ未満、0.12インチ未満又は0.11インチ未満であることが可能である。下限に関しては、上蓋の高さは0.1インチを超えることが可能であり、たとえば、0.11インチを超える、0.12インチを超える、0.13インチを超える、0.14インチを超える、0.15インチを超える、0.16インチを超える、0.17インチを超える、0.18インチを超える又は0.19インチを超えることが可能である。
[0064]上蓋を構成するのに用いられる材料を、中空本体及び/又は下蓋の内壁よりも高い可撓性を含む特性を得るように選択することができる。材料の可撓性がより高いと、下蓋に挿入されるときに上蓋が僅かに圧縮されることを可能にすることができ、液密封止部の形成を十分に行なうことができる。いくつかの実施形態では、上蓋は1以上の熱可塑性エラストマなどの成型されたポリマを含む。いくつかの実施形態では、上蓋の材料は、下蓋よりも大きいデュロメータ値を持つように選択される。いくつかの実施形態では、上蓋はポリプロピレンを含む。
[0065]いくつかの実施形態では、上蓋は、上蓋の底部分から下方に延びる1つ以上の突起を備える。この突起は上蓋が過剰に深く下蓋に挿入されるのを防止するように機能することができ、これにより、下蓋内で保持されているどのビーズにも破砕又はその他損傷が起こらない。
[0066]D.固体試薬組成物
いくつかの実施形態では、図3Bに示されているように、下蓋(104)は、容器(109)の1つに入れられる第1の固体組成物(113)を含む。第1の固体組成物はビーズやペレットの形態をとることができる。第1の固体組成物の形状は略球形であることが可能である。典型的には、第1の固体組成物は、キュベットを用いて実行される診断アッセイの第1の試薬を含む。第1の固体組成物は診断アッセイの、2つ以上の試薬を含むこともできる。いくつかの実施形態では、第1の固体組成物は、第1の試薬を含む溶液の凍結乾燥によって形成されるビーズやペレットである。いくつかの実施形態では、第1の固体組成物は、第1の試薬で被覆された固体担体を含む。いくつかの実施形態では、第1の固体組成物は、第1の試薬を包含する固体担体を含む。いくつかの実施形態では、第1の固体組成物は固体担体中の第1の試薬の分散物を含む。第1の固体組成物は、1つ以上の結合剤(binding agent)、塩又は緩衝剤などの追加成分を含むことができる。
いくつかの実施形態では、図3Bに示されているように、下蓋(104)は、容器(109)の1つに入れられる第1の固体組成物(113)を含む。第1の固体組成物はビーズやペレットの形態をとることができる。第1の固体組成物の形状は略球形であることが可能である。典型的には、第1の固体組成物は、キュベットを用いて実行される診断アッセイの第1の試薬を含む。第1の固体組成物は診断アッセイの、2つ以上の試薬を含むこともできる。いくつかの実施形態では、第1の固体組成物は、第1の試薬を含む溶液の凍結乾燥によって形成されるビーズやペレットである。いくつかの実施形態では、第1の固体組成物は、第1の試薬で被覆された固体担体を含む。いくつかの実施形態では、第1の固体組成物は、第1の試薬を包含する固体担体を含む。いくつかの実施形態では、第1の固体組成物は固体担体中の第1の試薬の分散物を含む。第1の固体組成物は、1つ以上の結合剤(binding agent)、塩又は緩衝剤などの追加成分を含むことができる。
[0067]いくつかの実施形態では、図3Bに示されているように、下蓋(104)は、容器(109)のうちの別の容器に入れられる第2の固体組成物(114)も含む。第2の固体組成物もビーズやペレットの形態をとることができる。第2の固体組成物の形状も略球形であることが可能である。典型的には、第2の固体組成物は、キュベットを用いて実行される診断アッセイの第2の試薬を含む。第2の固体組成物は診断アッセイの、2つ以上の試薬を含むこともできる。いくつかの実施形態では、第2の固体組成物は、第2の試薬を含む溶液の凍結乾燥によって形成されるビーズやペレットである。いくつかの実施形態では、第2の固体組成物は、第2の試薬で被覆された固体担体を含む。いくつかの実施形態では、第2の固体組成物は、第2の試薬を包含する固体担体を含む。いくつかの実施形態では、第2の固体組成物は固体担体中の第2の試薬の分散物を含む。第2の固体組成物は、1つ以上の結合剤、塩又は緩衝剤などの追加成分を含むことができる。
[0068]第1及び第2の試薬は注目するアッセイ対象の任意の成分であることが可能である。試薬は、たとえば、酵素、無機触媒、色素、結合剤、タグ、抗体、核酸プライマ、プローブ又はその他核酸構築物、補因子又はリガンドであることが可能である。いくつかの実施形態では、試薬は1以上の標識を含む。本出願で用いられる場合、用語「標識(label)」は、分光手段、光化学的手段、生化学的手段、免疫化学的手段、化学的手段又はその他物理的手段によって検出可能な組成物を指す。有用な標識には、蛍光色素(フルオロフォア)、蛍光消光剤、発光剤(luminescent agent)、高電子密度試薬、酵素(たとえば、ELISAに一般的に用いられるもの)、ビオチン、ジゴキシゲニン、32P及びその他同位体、ハプテン、タンパク質、核酸、又はたとえば、ターゲット分子と特異的に反応するオリゴヌクレオチド、ペプチド又は抗体に標識を組み込んだり標識を結合したりすることによって検出可能にされ得るその他の物質が含まれる。この用語は、単一の標識剤の組み合わせ、たとえば、特定の波長又は組み合わせた波長で固有の検出可能な表示(signature)を提供するフルオロフォアの組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、試薬の1つ以上は1以上の発色団を含む。いくつかの実施形態では、試薬の1つ以上は1以上のフルオロフォアを含む。いくつかの実施形態では、試薬の1つ以上は1以上の消光剤を含む。
[0069]いくつかの実施形態では、試薬の1つ以上は1以上のクリプテート色素を含む。クリプテートは、テルビウムやユーロピウムなどのランタニドイオンを堅固に埋め込んだりキレート化したりした巨大環を含む錯体である。このカゴ様構造は、照射されたエネルギーを集め、集めたエネルギーをランタニドイオンに移動させるのに有用である。ランタニドイオンは特徴的な蛍光のエネルギーを放つことができる。米国特許第6,406,297号明細書、米国特許第6,515,113号明細書、米国特許第6,864,103号明細書、米国特許第8,507,199号明細書及び米国特許第8,173,800号明細書並びに国際特許出願第WO2015/157057号にはクリプテート色素が開示されている。これらは参照により本明細書に援用される。
[0070]様々な診断アッセイにクリプテートを用いることができる。いくつかのアッセイは、2つのフルオロフォアを用いる時間分解蛍光共鳴エネルギー移動(TR−FRET(time−resolved fluorescence resonance energy transfer))機構に依存する。これらのアッセイでは、2つのフルオロフォアが互いに近接する場合にドナーフルオロフォアとアクセプタフルオロフォアとの間でエネルギーが移動する。2つのフルオロフォアが所定の近さ以内にある場合に、エネルギー源(たとえば紫外線)によってドナー(クリプテート)が励起されると、アクセプタへのエネルギー移動が起こる。その後、アクセプタはその特徴を示す波長で発光する。TR−FRETが起こるためには、ドナー分子の蛍光発光スペクトルは、アクセプタ発色団の吸収スペクトル又は励起スペクトルと重ならなければならない。さらに、ドナー分子の蛍光寿命は、TR−FRETが起こるのを可能にするのに十分な長さの寿命でなければならない。いくつかの実施形態では、第1の固体組成物は、クリプテート色素であるドナー分子を含み、第2の固体組成物は、発色団、フルオロフォア又は消光剤を含むアクセプタ分子を含む。
[0071]II.キット
実現されるアッセイキュベットを用いて診断アッセイを実行するためのキットも提供される。キットは、本出願で説明されているキュベットと、液体緩衝剤とのいずれかを含む。典型的な実施形態では、液体緩衝剤は、第1の固体組成物及び第1の試薬を溶解させるのに適するように選択される。液体緩衝剤は、診断アッセイに適合するようにも選択される。たとえば、液体緩衝剤のpH及び/又は容量オスモル濃度は診断アッセイを実行するのに適する。いくつかの実施形態では、液体緩衝剤は診断アッセイの1以上の試薬を含む。試薬は、本出願で説明されている種類のいずれかであることが可能である。
実現されるアッセイキュベットを用いて診断アッセイを実行するためのキットも提供される。キットは、本出願で説明されているキュベットと、液体緩衝剤とのいずれかを含む。典型的な実施形態では、液体緩衝剤は、第1の固体組成物及び第1の試薬を溶解させるのに適するように選択される。液体緩衝剤は、診断アッセイに適合するようにも選択される。たとえば、液体緩衝剤のpH及び/又は容量オスモル濃度は診断アッセイを実行するのに適する。いくつかの実施形態では、液体緩衝剤は診断アッセイの1以上の試薬を含む。試薬は、本出願で説明されている種類のいずれかであることが可能である。
[0072]キットを用いて実行される診断アッセイは、サンプルの、1つ以上の特性を評価したり測定したりするのに用いられる任意の小規模の実験法であることが可能である。たとえば、ターゲット分析物の存在、量又は活性を検出するのにアッセイを用いることができる。アッセイ混合物による吸光度、透過率又は発光の1つ以上をアッセイによって定量化することができる。いくつかの実施形態では、アッセイは蛍光共鳴エネルギー移動(FRET(fluorescence resonance energy transfer))アッセイである。FRETは、ドナー分子(たとえばクリプテート色素)が光を吸収して励起状態になるプロセスである。発光以外では、第1の分子がその励起状態を他の特性を持つアクセプタ分子(たとえば、異なる波長で蛍光発光する色素や消光剤)に移し、アクセプタが蛍光発光したり励起に対するクエンチングを行なったりする。移動の効率が2つの分子近さの近さに依存するので、分子錯体形成や生体分子構造に関する情報をこの信号によって得ることができる。いくつかの実施形態では、診断アッセイがFRETアッセイであり、第1の固体組成物がドナー分子を含み、第2の固体組成物がアクセプタ分子を含む。
[0073]本出願で用いられる場合、「サンプル(sample)」は、対象から得られる任意の生体標本又はサンプルを指す場合がある。サンプルは、全血、血漿、血清、赤血球、白血球(たとえば、末梢血単核細胞)、管腔洗浄液、乳頭吸引液、リンパ液(たとえば、リンパ節の播種性腫瘍細胞)、骨髄穿刺液、唾液、尿、便(すなわち排泄物)、痰、気管支洗浄液、涙液、穿刺吸引物(たとえば、ランダム乳輪周囲穿刺吸引細胞診によって収集されるもの)、その他任意の体液、腫瘍の生検(たとえば針生検)やリンパ節の生検(たとえば、センチネルリンパ節生検)などの組織サンプル(たとえば、腫瘍組織)、腫瘍の外科的切除物などの組織サンプル(たとえば、腫瘍組織)、及びこれらの細胞抽出物を含むが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、サンプルは、全血や、血漿、血清などの全血の一部の成分や、細胞ペレットである。
[0074]本出願で用いられる場合、「対象(subject)」は、霊長動物(たとえばヒト)、牛、羊、ヤギ、馬、犬、猫、ウサギ、ラット、マウスなどを含む(ただし、これらに限定されない)哺乳動物などの動物を指す。いくつかの実施形態では、対象はヒトである。
[0075]本出願で用いられる場合、用語「分析物(analyte)」は、存在、量、発現レベル、活性状態及び/又は同定が判断される注目する任意の分子、合成物又は錯体を指す。判断は、結合剤による特異的な認識を通じた判断であることが可能である。注目する分子、合成物又は錯体は、ポリペプチド又はタンパク質などの高分子、多糖類、毒素、細胞壁、細胞被包部(cell capsule)、ウイルス被包部(viral capsule)、ウイルス被覆部(viral coat)、鞭毛、フィムブリエ又はピリ線毛、微生物、タンパク質又は多糖類に錯化させた核酸、脂質、タンパク質又は多糖類に錯化させた脂質、ポリヌクレオチド、ポリペプチド、炭水化物、化学部分又はこれらの組み合わせ(たとえば、リン酸化やグリコシル化したポリペプチドなど)であることが可能である。
[0076]いくつかの実施形態では、キットがサンプルを含む。いくつかの実施形態では、キットはサンプルを含まず、代わりにサンプルはキットのユーザによって用意される。緩衝剤と、適宜用意されるサンプルとの各々が別々の装置に存在することが可能である。たとえば、緩衝剤及び/又はサンプルの各々を別々のビン、アンプル又はシリンジに入れることができる。キットの緩衝剤、サンプル及びキュベットを、たとえば、箱、バッグや、フォイル製やプラスチック製の小袋に入れてまとめて包装することができる。キットの個々の構成要素やキット全体の包装を、改竄の形跡を明らかにするように密封することができる。
[0077]III.方法
図6は、サンプル中の分析物を検出するための実施形態に係る方法(600)のフローチャートを示す。動作601で、開放隔室上部を有する内部隔室を取り囲む中空本体と、内壁、外壁、開放蓋上部及び開放蓋下部を有する下蓋であって、下蓋の少なくとも一部が開放隔室上部の近傍で内部隔室の内側に嵌合し、下蓋は、内壁に接続されている2つ以上の容器を備え、容器の各々は開放容器上部を有し、下蓋は、中空本体に接続されるヒンジをさらに備える、下蓋と、上蓋であって、上蓋の少なくとも一部が開放蓋上部の近傍で下蓋の内側に嵌合する、上蓋と、試薬を含む固体組成物であって、2つ以上の容器のうちの1つに入る固体組成物とを備えるキュベットを用意する。本方法で用意されるキュベットは上記で説明されているキュベットのいずれかであることが可能である。本出願で説明されているキットのいずれかの構成要素としてキュベットを用意することができる。
図6は、サンプル中の分析物を検出するための実施形態に係る方法(600)のフローチャートを示す。動作601で、開放隔室上部を有する内部隔室を取り囲む中空本体と、内壁、外壁、開放蓋上部及び開放蓋下部を有する下蓋であって、下蓋の少なくとも一部が開放隔室上部の近傍で内部隔室の内側に嵌合し、下蓋は、内壁に接続されている2つ以上の容器を備え、容器の各々は開放容器上部を有し、下蓋は、中空本体に接続されるヒンジをさらに備える、下蓋と、上蓋であって、上蓋の少なくとも一部が開放蓋上部の近傍で下蓋の内側に嵌合する、上蓋と、試薬を含む固体組成物であって、2つ以上の容器のうちの1つに入る固体組成物とを備えるキュベットを用意する。本方法で用意されるキュベットは上記で説明されているキュベットのいずれかであることが可能である。本出願で説明されているキットのいずれかの構成要素としてキュベットを用意することができる。
[0078]動作602で、試薬を溶解させるのに適する緩衝剤を用意する。本方法で用意される緩衝剤は、本出願で説明されている液体緩衝剤のいずれかであることが可能である。上記のキットのいずれかの構成要素として液体緩衝剤を用意することができる。
[0079]動作603で、内部隔室内から下蓋を取り外す。いくつかの実施形態では、下蓋と中空本体との間に、タブを適宜有するスペーサを配置し、下蓋を取り外すことは、スペーサ及び下蓋を中空本体から持ち上げることを含む。
[0080]動作604で、内部隔室に緩衝剤を投入する。いくつかの実施形態では、緩衝剤は、ちぎり易く可撓性を持つプラスチックアンプルに入れた液体溶液である。たとえば、アンプルのキャップをねじることによってちぎることができ、アンプルの本体を押しつぶして液体緩衝剤をアンプルからキュベットの中空本体の内部隔室に投入することができる。
[0081]動作605で、内部隔室にサンプルを加える。本方法で用意されるサンプルは本出願で説明されているサンプルのいずれかであることが可能である。特定の実施形態では、本出願で説明されているキットのいずれかの構成要素としてサンプルを用意することもできる。他の実施形態では、キットとは別にユーザによってサンプルを用意することができる。いくつかの実施形態では、サンプルを動物から得る。いくつかの実施形態では、サンプルをヒトから得る。いくつかの実施形態では、サンプルは血液を含む。いくつかの実施形態では、サンプルは尿を含む。いくつかの実施形態では、サンプルはシリンジに入れられ、内部隔室にサンプルを加えることは、シリンジのプランジャを押してサンプルをシリンジからキュベットの中空本体の内部隔室に射出することを含む。
[0082]動作606で、下蓋の少なくとも一部を開放隔室上部の近傍で内部隔室の内側に挿入する。いくつかの実施形態では、下蓋の全体を内部隔室の内側に挿入する。いくつかの実施形態では、下蓋を挿入することは、下蓋及び上蓋の全体が中空本体の陥没リムに入るまで、堅固に組み合った下蓋及び上蓋をキュベットの中空本体の内部隔室に圧入することを含む。この仕方では、一旦挿入されると、内部隔室内から下蓋を取り外すのは困難である。これにより、診断アッセイの成分が加えられた後にユーザが隔室を再び開放することでアッセイに干渉したり、その他悪影響を及ぼしたりする可能性が下がる。
[0083]動作607で、固体組成物、緩衝剤及びサンプルが混ざり合うようにキュベットを混合することで、アッセイ混合物を形成する。いくつかの実施形態では、混合は穏やかに1回以上キュベットを反転させることを含む。いくつかの実施形態では、混合はキュベットを振盪することを含む。いくつかの実施形態では、混合はキュベットにボルテックス攪拌を行なうこと(vortexing)を含む。典型的には、下蓋内の固体試薬組成物が液体緩衝剤に完全に溶解するまで、混合を繰り返す。いくつかの態様では、キュベットの混合は自動化した装置や器具によって実行される。
[0084]動作608で、アッセイ混合物中の分析物を検出する。分析物の検出は、刺激に対するアッセイ混合物の光学応答を検出することを含むことができる。検出可能な光学応答は、観察によって検出可能であるか、機器を用いて検出可能であるかする光学信号の変化や光学信号の発生を含むことができる。典型的には、検出可能な応答は、光すなわち蛍光の変化、たとえば、強度、寿命、偏光、蛍光の励起波長分布や発光波長分布又はこれらの組み合わせの変化である。一部のアッセイ混合物の合成物はほとんど蛍光発光を示さないが、消光剤又は発色団色素として有用である。このような発色団はFRET用途におけるエネルギーアクセプタとして有用であるし、所望の色をサンプル又はサンプルの一部に与えるのに有用である。
[0085]「第1の」構成要素と記載されている場合に、第2の構成要素が設けられることを必ず必要とするということにはならない。さらに、「第1の」構成要素や「第2の」構成要素や「第3の」構成要素と記載されている場合、明記されていない限り、記載対象の構成要素は特定の位置に限定されない。要素又は特性に関して本出願で用いられている場合の用語「第1」、「第2」及び「第3」は、2つ以上の要素又は特性をより明確に区別するものにすぎず、別段記載されていない限り、順序を示すことを意図していない。本出願で用いられる場合、“a”又は“an”は「少なくとも1つ」又は「1つ以上」を意味する。
[0086]上記の発明は理解を明確にする目的で図示例及び例としてある程度詳細に説明されているが、当業者であれば、添付の請求項の範囲でいくつかの変形及び修正を実施することができることを理解する。さらに、本明細書に記載されている各参考文献は、各参考文献が個別に参照により援用されているかのようであるのと同程度に、その全体が参照により援用される。本出願と、本明細書に記載されている参考文献との間に矛盾が存在する場合、本出願を優先するものとする。
Claims (57)
- 診断アッセイの固体試薬及び/又は液体試薬を別々に保持するキュベット(100)であって、
開放隔室上部(103)を有する内部隔室(102)を取り囲む中空本体(101)と、
内壁(105)、外壁(106)、開放蓋上部(107)及び開放蓋下部(108)を有する下蓋(104)であって、前記下蓋(104)の少なくとも一部が、前記開放隔室上部(103)の近傍で前記内部隔室(102)の内側に嵌合するように構成されており、前記下蓋(104)が、前記内壁(105)に接続されている1つ以上の容器(109)を備え、前記容器(109)の各々が開放容器上部(110)を有し、前記下蓋(104)が、前記中空本体(101)に接続される固定手段をさらに備える、下蓋(104)と、
上蓋(112)であって、前記上蓋(112)の少なくとも一部が、前記開放蓋上部(107)の近傍で前記下蓋(104)の内側に嵌合するように構成されている、上蓋(112)と
を備えるキュベット(100)。 - 前記下蓋(104)の前記中空本体(101)への挿入の際に前記下蓋外壁(106)と前記中空本体(101)との間に外側液密封止部が形成される、請求項1に記載のキュベット(100)。
- 前記上蓋(112)の前記下蓋(104)への挿入の際に前記上蓋(112)と前記下蓋内壁(105)との間に内側液密封止部が形成される、請求項1又は2に記載のキュベット(100)。
- 前記固定手段がヒンジ(111)を備える、請求項1〜3のいずれか一項に記載のキュベット(100)。
- 前記固定手段がテザーを備える、請求項1〜3のいずれか一項に記載のキュベット(100)。
- 前記内壁(105)に接続されているストラップ(120)に沿って前記1つ以上の容器(109)が配置されている、請求項1〜5のいずれか一項に記載のキュベット(100)。
- 前記ストラップ(120)が、2箇所を超えない箇所で前記内壁(105)に接続されている、請求項6に記載のキュベット(100)。
- 前記中空本体が、内側窓面(122)及び外側窓面(123)を有する光学窓(121)をさらに備え、前記内側窓面(122)と前記外側窓面(123)とが互いに略平行である、請求項1〜7のいずれか一項に記載のキュベット(100)。
- 前記内側窓面(122)及び前記外側窓面(123)の各々の抜き勾配角度の大きさが、個々に5度未満である、請求項8に記載のキュベット(100)。
- 前記光学窓(121)が可視光を通す、請求項8又は9に記載のキュベット(100)。
- 前記中空本体(101)の少なくとも一部が紫外光を通す、請求項8〜10のいずれか一項に記載のキュベット(100)。
- 前記1つ以上の容器(109)の各々が、個々に熱可塑性エラストマを含む、請求項1〜11のいずれか一項に記載のキュベット(100)。
- 前記下蓋(104)が熱可塑性エラストマを含む、請求項1〜12のいずれか一項に記載のキュベット(100)。
- 前記中空本体(101)が、前記開放隔室上部(103)から外方に延びる上面(115)をさらに有し、前記下蓋(104)が、前記下蓋(104)の前記外壁(106)から外方に延びるフランジ(116)をさらに備え、前記キュベット(100)が、
前記下蓋(104)が前記内部隔室(102)に挿入されるときに前記上面(115)と前記フランジ(116)との間に配置されてこれらに当接するスペーサ
をさらに備える、請求項1〜13のいずれか一項に記載のキュベット(100)。 - 前記スペーサが、前記中空本体(101)から外方に延びるタブを備える、請求項14に記載のキュベット(100)。
- 前記中空本体が、直立姿勢で前記キュベットを支持するように構成される2つ以上の脚(116)を備える、請求項1〜15のいずれか一項に記載のキュベット(100)。
- 前記2つ以上の脚の各々と前記内部隔室(102)との間の水平方向のエアギャップ(117)
をさらに備える、請求項16に記載のキュベット(100)。 - 前記中空本体の一部が、略円柱形の外面(118)を有し、前記中空本体(101)の一部が、略平坦な矩形の外面(119)を有する、請求項1〜17のいずれか一項に記載のキュベット(100)。
- 前記略平坦な矩形の外面(119)が印字を備える、請求項18に記載のキュベット(100)。
- 前記印字がバーコードを備える、請求項19に記載のキュベット(100)。
- 前記1つ以上の容器(109)の各々が開放容器下部をさらに有する、請求項1〜20のいずれか一項に記載のキュベット(100)。
- 第1の試薬を含む第1の固体組成物(113)であって、前記1つ以上の容器(109)のうちの1つに入る第1の固体組成物(113)
をさらに含む、請求項1〜21のいずれか一項に記載のキュベット(100)。 - 前記第1の固体組成物(113)がビーズ又はペレットである、請求項22に記載のキュベット(100)。
- 前記ビーズ又はペレットが、凍結乾燥形態の前記第1の試薬を含む、請求項23に記載のキュベット(100)。
- 前記ビーズ又はペレットが、前記第1の試薬で被覆された固体担体を備える、請求項23に記載のキュベット(100)。
- 前記ビーズ又はペレットが、前記第1の試薬を包含する固体担体を備える、請求項23に記載のキュベット(100)。
- 前記第1の試薬が、発色団、フルオロフォア又は消光剤を含む、請求項22〜26のいずれか一項に記載のキュベット(100)。
- 前記第1の試薬がクリプテート色素を含む、請求項27に記載のキュベット(100)。
- 前記下蓋(104)が2つ以上の容器(109)を備え、前記キュベット(100)が、
第2の試薬を含む第2の固体組成物(114)であって、前記第1及び第2の固体組成物の各々が、個々に前記2つ以上の容器(109)のうちの別々の容器に入る、第2の固体組成物(114)
をさらに含む、請求項22〜28のいずれか一項に記載のキュベット(100)。 - 前記第1の固体組成物(113)がドナー分子を含み、前記第2の固体組成物(114)がアクセプタ分子を含む、請求項29に記載のキュベット(100)。
- 前記ドナー分子がクリプテート色素を含み、前記アクセプタ分子が、発色団、フルオロフォア又は消光剤を含む、請求項30に記載のキュベット(100)。
- 前記第1の固体組成物(113)がプライマを含み、前記第2の固体組成物(114)がプローブを含む、請求項29に記載のキュベット(100)。
- 診断アッセイを実行するためのキットであって、
請求項22〜32のいずれか一項に記載のキュベット(100)であって、前記第1の試薬が前記診断アッセイの試薬である、キュベット(100)と、
前記第1の試薬を溶解させるのに適する緩衝剤であって、前記診断アッセイに適合する緩衝剤と
を備えるキット。 - 前記第1の試薬が、発色団、フルオロフォア又は消光剤を含む、請求項33に記載のキット。
- 前記第1の試薬がクリプテート色素を含む、請求項34に記載のキュベット(100)。
- サンプル中の分析物を検出する方法であって、
開放隔室上部(103)を有する内部隔室(102)を取り囲む中空本体(101)と、
内壁(105)、外壁(106)、開放蓋上部(107)及び開放蓋下部(108)を有する下蓋(104)であって、前記下蓋(104)の少なくとも一部が、前記開放隔室上部(103)の近傍で前記内部隔室(102)の内側に嵌合し、前記下蓋(104)が、前記内壁(105)に接続されている1つ以上の容器(109)を備え、前記容器の各々が開放容器上部(110)を有し、前記下蓋(104)が、前記中空本体(101)に接続される固定手段をさらに備える、下蓋(104)と、
上蓋(112)であって、前記上蓋(112)の少なくとも一部が、前記開放蓋上部(107)の近傍で前記下蓋(104)の内側に嵌合する、上蓋(112)と
試薬を含む固体組成物(113)であって、前記1つ以上の容器(109)のうちの1つに入る固体組成物(113)と
を備えるキュベット(100)を用意するステップと、
前記試薬を溶解させるのに適する緩衝剤を用意するステップと、
前記内部隔室(102)内から前記下蓋(104)を取り外すステップと、
前記内部隔室(102)に前記緩衝剤を投入するステップと、
前記内部隔室(102)に前記サンプルを加えるステップと、
前記下蓋(104)の少なくとも一部を前記開放隔室上部(103)の近傍で前記内部隔室(102)の内側に挿入するステップと、
前記固体組成物(113)、前記緩衝剤及び前記サンプルが混ざり合うように前記キュベット(100)を混合することで、アッセイ混合物を形成するステップと、
前記アッセイ混合物中の前記分析物を検出するステップと
を含む方法。 - 前記アッセイ混合物中の前記分析物を検出する前記ステップが、光を用いて前記アッセイ混合物を励起させて前記アッセイ混合物からの蛍光発光を分析するステップを含む、請求項36に記載の方法。
- 前記キュベット(100)がスペーサをさらに備え、前記方法が、
前記内部隔室(102)内から前記下蓋(104)を取り外した後、かつ前記下蓋(104)の少なくとも一部を前記内部隔室(102)の内側に挿入する前に、前記スペーサを前記キュベット(100)から分離するステップ
をさらに含む、請求項36又は37に記載の方法。 - 前記下蓋外壁(106)と前記中空本体(101)との間に外側液密封止部が形成される、請求項36〜38のいずれか一項に記載の方法。
- 前記上蓋(112)と前記下蓋内壁(105)との間に内側液密封止部が形成される、請求項36〜39のいずれか一項に記載の方法。
- 前記固定手段がヒンジ(111)を備える、請求項36〜40のいずれか一項に記載の方法。
- 前記固定手段がテザーを備える、請求項36〜40のいずれか一項に記載の方法。
- 前記試薬が、発色団、フルオロフォア又は消光剤を含む、請求項36〜42のいずれか一項に記載の方法。
- 前記試薬がクリプテート色素を含む、請求項43に記載の方法。
- 前記サンプルを動物から得る、請求項36〜44のいずれか一項に記載の方法。
- 前記サンプルをヒトから得る、請求項36〜45のいずれか一項に記載の方法。
- 前記サンプルが血液又は尿を含む、請求項36〜46のいずれか一項に記載のサンプル。
- 試薬を保持するためのデバイスであって、
内壁(105)、外壁(106)、開放蓋上部(107)及び開放蓋下部(108)を有する下蓋(104)であって、前記下蓋(104)が、試薬を保持するための1つ以上の容器(109)を備え、前記容器(109)の各々が前記内壁(105)に接続され、前記容器(109)の各々が開放容器上部(110)を有する、下蓋(104)と、
上蓋(112)であって、前記上蓋(112)の少なくとも一部が、前記開放蓋上部(107)の近傍で前記下蓋(104)の内側に嵌合するように構成されている、上蓋(112)と
を備えるデバイス。 - 前記上蓋(112)の前記下蓋(104)への挿入の際に前記上蓋(112)と前記下蓋内壁(105)との間に内側液密封止部が形成される、請求項48に記載のデバイス。
- 前記下蓋(104)が、中空本体(101)に接続される固定手段をさらに備える、請求項48又は49に記載のデバイス。
- 前記固定手段がヒンジ(111)を備える、請求項50に記載のデバイス。
- 前記固定手段がテザーを備える、請求項50に記載のデバイス。
- 前記1つ以上の容器(109)の各々が開放容器下部をさらに有する、請求項48〜52のいずれか一項に記載のデバイス。
- 第1の試薬を含む第1の固体組成物(113)であって、前記1つ以上の容器(109)のうちの1つに入る第1の固体組成物(113)
をさらに含む、請求項48〜53のいずれか一項に記載のデバイス。 - 前記第1の固体組成物(113)がビーズ又はペレットである、請求項54に記載のデバイス。
- 前記ビーズ又はペレットが、凍結乾燥形態の前記第1の試薬を含む、請求項55に記載のデバイス。
- 前記ビーズ又はペレットが、前記第1の試薬で被覆された固体担体を備える、請求項55に記載のデバイス。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US201862631177P | 2018-02-15 | 2018-02-15 | |
US62/631,177 | 2018-02-15 | ||
PCT/IB2019/051215 WO2019159111A1 (en) | 2018-02-15 | 2019-02-14 | Assay cuvette |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2021514052A true JP2021514052A (ja) | 2021-06-03 |
JPWO2019159111A5 JPWO2019159111A5 (ja) | 2022-02-18 |
Family
ID=65763688
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2020536644A Withdrawn JP2021514052A (ja) | 2018-02-15 | 2019-02-14 | アッセイキュベット |
Country Status (4)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US20200222896A1 (ja) |
EP (1) | EP3752289A1 (ja) |
JP (1) | JP2021514052A (ja) |
WO (1) | WO2019159111A1 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2022538169A (ja) | 2019-06-28 | 2022-08-31 | プロサイセデクス インコーポレイティド | 光測定アッセイにおける試料マトリックス効果に対処するための方法 |
USD985767S1 (en) * | 2020-03-25 | 2023-05-09 | Gen-Probe Incorporated | Fluid vial |
CA3176069A1 (en) | 2020-03-25 | 2021-09-30 | Gen-Probe Incorporated | Fluid container |
Family Cites Families (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4522923A (en) | 1983-10-03 | 1985-06-11 | Genetic Diagnostics Corporation | Self-contained assay method and kit |
US5362654A (en) | 1984-07-20 | 1994-11-08 | Sangstat Medical Corporation | Self-contained quantitative assay |
AU762754B2 (en) | 1999-02-18 | 2003-07-03 | Regents Of The University Of California, The | Salicylamide-lanthanide complexes for use as luminescent markers |
US6515113B2 (en) | 1999-02-18 | 2003-02-04 | The Regents Of The University Of California | Phthalamide lanthanide complexes for use as luminescent markers |
CN1989409A (zh) * | 2004-05-27 | 2007-06-27 | 荣研化学株式会社 | 用于采出生物试样的工具和用于采出生物试样的方法 |
CA2660800C (en) | 2006-08-15 | 2016-03-01 | The Regents Of The University Of California | Luminescent macrocyclic lanthanide complexes |
EP2114905B1 (en) | 2007-01-25 | 2015-04-15 | Lumiphore, Inc. | Multi-color time resolved fluorophores based on macrocyclic lanthanide complexes |
EP2737090B1 (en) | 2011-07-27 | 2018-08-22 | Nexus Dx, Inc. | Apparatus and methods for detecting analytes |
ES2898633T3 (es) | 2014-04-09 | 2022-03-08 | Lumiphore Inc | Macrociclos |
WO2015177004A1 (en) * | 2014-05-21 | 2015-11-26 | Orion Diagnostica Oy | Sampling and assay kit, sample holder and method |
JP2016113193A (ja) * | 2014-12-17 | 2016-06-23 | アークレイ株式会社 | 混合容器 |
-
2019
- 2019-02-14 JP JP2020536644A patent/JP2021514052A/ja not_active Withdrawn
- 2019-02-14 EP EP19710789.9A patent/EP3752289A1/en not_active Withdrawn
- 2019-02-14 WO PCT/IB2019/051215 patent/WO2019159111A1/en unknown
-
2020
- 2020-03-30 US US16/834,751 patent/US20200222896A1/en not_active Abandoned
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
EP3752289A1 (en) | 2020-12-23 |
WO2019159111A1 (en) | 2019-08-22 |
US20200222896A1 (en) | 2020-07-16 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US10620095B2 (en) | Apparatus and methods for detecting analytes | |
CN101454653B (zh) | 用于分析荧光标记颗粒的基于芯片的流式细胞器类系统 | |
CN102224260B (zh) | 用于检测分析物的试剂盒和装置 | |
US20200222896A1 (en) | Assay cuvette | |
ES2879245T3 (es) | Sistema para el procesamiento de dispositivos de ensayo de flujo lateral | |
US8906697B2 (en) | Method for the assessment of particles and a system and device for use in the method | |
JP2011527753A (ja) | 試薬カートリッジ、該カートリッジを含む微細流動装置、該微細流動装置の製造方法、及び該微細流動装置を用いた生化学的試料分析方法 | |
JP2007518994A (ja) | 試料採取およびアッセイ用のデバイス | |
SK14992003A3 (sk) | Testovací prístroj, testovacia náplň, testovacie zariadenie, jeho použitie a spôsob testovania | |
US20080274451A1 (en) | Body for flow-through cells and the use thereof | |
CN203759014U (zh) | 一种试条卡 | |
CN103675269A (zh) | 一种试条卡 | |
CN103645313A (zh) | 一种试条卡 | |
CN102985828B (zh) | 用于选择性处理样本的自动化系统 | |
AU2023303372A1 (en) | Apparatus and method for testing of a biological or environmental sample | |
WO2024173411A2 (en) | Centrifugal micro-fluidic disk for detecting the presence and concentration of an analyte of interest | |
JP2021530695A (ja) | マイクロアルブミンクレアチニンアッセイ検出フラグおよびそれに関連する製造および使用方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711 Effective date: 20200925 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20220209 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20220209 |
|
A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20220621 |