JP2021513852A - アルカン酸の抽出 - Google Patents

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Abstract

本発明は、水性媒体からアルカン酸及び/又はそのエステルを抽出する方法に関し、当該方法は以下の:(a)水性媒体中のアルカン酸及び/又はそのエステルを、水性媒体から抽出媒体中にアルカン酸及び/又はそのエステルを抽出するのに十分な時間で、少なくとも1つの抽出媒体と接触させる工程;(b)前記水性媒体から、前記抽出されたアルカン酸及び/又はそのエステルを備える前記抽出媒体を分離する工程;を含み、ここで、前記抽出媒体が以下の:−少なくとも1つのアルキルホスフィンオキシド、好ましくは、トリオクチルホスフィンオキシド(TOPO)、及び少なくとも1つのアルカンの混合物、を含み、ここで、前記アルカンは少なくとも12個の炭素原子を含む、方法。

Description

本発明は、水性媒体(medium;培地)からアルカン酸(alkanoic acid)及び/又はそのエステルを抽出する方法に関する。特に、本方法は、少なくとも1つのアルキル−ホスフィンオキシド、好ましくはトリオクチルホスフィンオキシド、及び少なくとも1つのアルカンの混合物を用いる。
アルカン酸は、酸素原子(=O)が対応するアルカン中の2個の水素原子に置換されたカルボン酸であり、OH官能基が同一炭素上のもう1個のH原子に置換される。アルカン酸は、当該技術分野においていくつかの機能がある。それは、例えば、ポリマー、医薬、溶媒、及び食品添加物の製造に用いることができる。
アルカン酸の調製及び抽出のための周知の方法は、マロン酸エステルの加水分解及び脱炭酸を含む。マロン酸エステルを、水性水酸化ナトリウムを用いてけん化すると、二ナトリウム塩とエタノールの水溶液が生成する。次いで、塩溶液を強鉱酸で処理して鉱酸ナトリウム塩を生成し、固体ジカルボン酸を沈殿させる。次いで、濾過又は抽出等の単純な分離手順を用いて、ジカルボン酸を単離する。ナトリウム塩は廃棄物として廃棄される。単離した酸をさらに乾燥し、脱炭酸を起こすのに十分な温度に加熱する。この手順は長く、多くの工程が必要であり、廃棄物が発生し、設備集約的である。
ギ酸、酢酸、プロピオン酸、乳酸、コハク酸及びクエン酸等のアルカン酸を抽出する他の方法は、塩析抽出である。この方法はエタノールと硫酸アンモニウムから構成される系を用いる。抽出効率に影響を与えるシステムパラメータとしては、タイライン長、位相体積比、酸濃度、温度、システムpH等があげられる。この方法を用いるとアルカン酸の抽出効率が高まることが示されたが、関連する種々のパラメータはこの方法を工業的に用いるには複雑すぎる。
特許文献1は、酢酸及びギ酸等のいくつかのカルボン酸を抽出又は回収する方法を開示する。しかしながら、この方法は、向流熱交換工程に高温と特殊装置の使用が必要である。
カナダ国特許出願公開第1167051号公報
したがって、当技術分野では、アルカン酸、特に工業規模で製造されるアルカン酸を抽出する、より安価でより効率的な抽出方法が望まれる。さらに、アルカン酸を製造するバイオテクノロジー的方法に関連して用いることができるアルカン酸の抽出方法にはニーズがある。
本発明は、アルカン酸及び/又はそのエステルの抽出手段を提供することにより、上記課題の解決を試みるものであり、当該技術分野で利用可能な従来の方法よりも効率的かつ安価である。本発明はまた、アルカン酸及び/又はそのエステルを製造するバイオテクノロジー的方法と共に用いることができるアルカン酸及び/又はそのエステルを抽出する手段を提供する。
本発明の一態様では、アルカン酸及び/又はそのエステルを水性媒体から抽出する方法であって、前記方法は以下の工程:
(a)水性媒体中のアルカン酸及び/又はそのエステルを、水性媒体から抽出媒体中にアルカン酸及び/又はそのエステルを抽出するのに十分な時間で、少なくとも1つの抽出媒体と接触させる工程;
(b)前記水性媒体から、前記抽出されたアルカン酸及び/又はそのエステルを備える前記抽出媒体を分離する工程;を含み、
ここで、前記抽出媒体が以下の:
−少なくとも1つのアルキルホスフィンオキシド、好ましくは、トリオクチルホスフィンオキシド(TOPO)、及び少なくとも1つのアルカンの混合物、を含み、
ここで、前記アルカンは少なくとも12個の炭素原子を含む、方法が提供される。
特に、本発明のいかなる態様による抽出方法によっても、用いられる抽出物の量に比例して、収量を高めることができる。例えば、抽出媒体が50質量%未満であっても、純粋なアルカンのみを用いた場合と同量のアルカン酸及び/又はそのエステルを抽出することができる。従って、抽出培地が少量の場合、アルカン酸及び/又はそのエステルの収率が高くなる。抽出媒体も微生物に有害ではない。従って、アルカン酸及び/又はそのエステルをバイオテクノロジー的方法に製造する場合、本発明のいかなる態様の抽出媒体も存在してよい。さらに、少なくともアルカン酸がヘキサン酸である場合、蒸留により本発明のいかなる態様の抽出媒体からも、容易に分離することができる。これは、ヘキサン酸が抽出媒体よりも著しく低い沸点で少なくとも蒸留され、蒸留分離後に抽出媒体が容易に再利用されるためである。
本発明のいかなる態様による方法も、水性媒体から少なくとも1つの単離されたアルカン酸及び/又はそのエステルを抽出する方法であってよい。単離されたアルカン酸及び/又はそのエステルは、アルカン酸及び/又はそのエステルが生成された媒体から分離されてよい、少なくとも1つのアルカン酸及び/又はそのエステルをいう。一例では、アルカン酸及び/又はそのエステルは、水性媒体(例えば、アルカン酸及び/又はそのエステルが、炭素源由来の特定の細胞により生成される発酵媒体)中で生成されることができる。単離されたアルカン酸及び/又はそのエステルは、水性媒体から抽出されたアルカン酸及び/又はそのエステルといってもよい。特に、抽出工程では、水性媒体から過剰な水分を分離でき、その結果、抽出されたアルカン酸及び/又はそのエステルを含む混合物が形成される。
抽出媒体(extracting medium)は「抽出培地(extraction medium)」ともいう。抽出媒体は、本発明のいかなる方法により生成されたアルカン酸及び/又はそのエステルをも、アルカン酸及び/又はそのエステルが最初に生成された水性媒体から抽出/単離するのに用いることができる。抽出工程の最後に、水性媒体から過剰水分を除去することができ、その結果、抽出されたアルカン酸及び/又はそのエステルを含む抽出媒体が得られる。抽出媒体は、水性媒体からアルカン酸及び/又はそのエステルを効率的に抽出する手段をもたらす化合物の組合せを含むことができる。特に、抽出媒体は、(i)少なくとも12個の炭素原子を含む少なくともアルカン、及び(ii)少なくとも1分子のアルキル−ホスフィンオキシドを含むことができる。本発明のいかなる態様による抽出媒体も、アルカン酸及び/又はそのエステルをアルカンアルキルホスフィンオキシド抽出媒体中に効率的に抽出することができる。アルキル−ホスフィンオキシドと少なくとも1種のアルカンとの混合物のこの抽出媒体は、発酵媒体の存在下で所望のアルカン酸及び/又はそのエステルを抽出する場合に混合物が効率よく作用するため、本発明のいかなる態様による方法でも適当と考えられうる。特に、アルキル−ホスフィンオキシドと少なくとも1つのアルカンとの混合物は、アルカン酸及び/又はそのエステルを抽出する当該技術分野で現在公知のいかなる方法よりも良好に機能すると考えられる。なぜなら、それは、特別な装置が必要なく、生成物の収率が高く、比較的容易に行うことができるからである。
アルカンは、少なくとも12個の炭素原子を含んでよい。特に、アルカンは12〜18個の炭素原子を含むことができる。一例では、アルカンは、ドデカン、トリデカン、テトラデカン、ペンタデカン、ヘキサデカン、ヘプタデカン及びオクタデカンからなる群より選択されてよい。さらなる例では、抽出媒体はアルカンの混合物を含んでもよい。
アルキルホスフィンオキシドは一般式OPXで表される。Xはアルキルである。本発明のいかなる態様によるアルキルホスフィンオキシドとしては、好ましくは、直鎖状、分枝状又は環状の炭化水素で構成されるアルキル基があげられ、当該炭化水素は、1〜約100個の炭素原子及び1〜約200個の水素原子から構成される。特に、本発明のいかなる態様によるアルキルホスフィンオキシドに関して用いられる「アルキル」は、炭素原子が1〜20個、しばしば4〜15個、又は6〜12個である炭化水素基をいい、直鎖、環状、分枝鎖、又はこれらの混合物から構成されてよい。アルキルホスフィンオキシドは、各リン原子上にアルキル基が1〜3個あってよい。一例では、アルキルホスフィンオキシドは、P上にアルキル基が3つある。いくつかの例では、アルキル基は、酸素原子がアルキルホスフィンオキシドのPに結合していない場合、C4−C15又はC6−C12アルキル基の1つの炭素の代わりに酸素原子を含むことができる。通常、アルキルホスフィンオキシドは、トリ−オクチルホスフィンオキシド、トリ−ブチルホスフィンオキシド、ヘキシル−ホスフィンオキシド、オクチルホスフィンオキシド及びそれらの混合物からなる群から選択される。
特に、アルキルホスフィンオキシドはトリ−オクチルホスフィンオキシドであってもよい。トリオクチルホスフィンオキシド(TOPO)は、式OP(C17を有する有機リン化合物である。少なくとも1つのアルキル−ホスフィンオキシド、好ましくはトリオクチルホスフィンオキシド(TOPO)は、少なくとも1つのアルカンと共に抽出媒体中に存在しうる。特に、少なくとも1つのアルキル−ホスフィンオキシド、好ましくはトリオクチルホスフィンオキシド(TOPO)、及び少なくとも12の炭素原子を含むアルカンの混合物は、アルカンに対する、少なくとも1つのアルキル−ホスフィンオキシド、好ましくはトリオクチルホスフィンオキシド(TOPO)の質量比を、約1:100〜1:10で含むことができる。より詳細には、本発明のいかなる態様による抽出媒体中のアルカンに対する少なくとも1つのアルキル−ホスフィンオキシド、好ましくはトリオクチルホスフィンオキシド(TOPO)の質量比は、約1:100、1:90、1:80、1:70、1:60、1:50、1:40、1:30、1:25、1:20、1:15、又は1:10であってよい。さらに詳細には、アルカンに対する少なくとも1つのアルキル−ホスフィンオキシド、好ましくはトリオクチルホスフィンオキシド(TOPO)の質量比は、1:90〜1:10、1:80〜1:10、1:70〜1:10、1:60〜1:10、1:50〜1:10、1:40〜1:10、1:30〜1:10、又は1:20〜1:10の範囲で選択することができる。少なくとも1つのアルキルホスフィンオキシド、好ましくはトリオクチルホスフィンオキシドのアルカンに対する質量比は、1:40〜1:15又は1:25〜1:15の間であってよい。一例では、アルカンに対する少なくとも1つのアルキル−ホスフィンオキシド、好ましくはトリオクチルホスフィンオキシドの質量比は、約1:15でありうる。実施例では、アルカンはヘキサデカンであってよく、従って、ヘキサデカンに対する少なくとも1つのアルキル−ホスフィンオキシド、好ましくはトリオクチルホスフィンオキシドの質量比は約1:15であってよい。
本明細書中で用いられる用語「約」は、20パーセント以内の変動をいう。特に、本明細書で用いられる用語「約」は、所与の測定値又は当該値の+/−20%、より具体的には+/−10%、より具体的には+/5%をいう。
本発明のいかなる態様による工程(a)でも、水性媒体中のアルカン酸及び/又はそのエステルは、水性媒体から抽出媒体中にアルカン酸及び/又はそのエステルを抽出するのに十分な時間、抽出媒体と接触することができる。当業者は、抽出プロセスを最適化するのに必要でありうる、分布平衡に到達するのに必要な時間の量及び適当なバブル凝集を決定することができる。いくつかの例では、必要な時間は、抽出されうるアルカン酸及び/又はそのエステルの量に依存しうる。特に、水性媒体から抽出媒体中にアルカン酸及び/又はそのエステルを抽出するのに必要な時間は、わずか数分である。発酵が行われる例では、抽出時間は発酵時間と同等である。
抽出されるべきアルカン酸及び/又はそのエステルの量に対して用いられる抽出媒体の比率は、抽出がどれだけ迅速に行われるかに依存して変化しうる。一例では、抽出媒体量は、アルカン酸及び/又はそのエステルを含む水性媒体の量に等しい。抽出媒体を水性媒体と接触させる工程後、2つの相(水性及び有機性)は、当技術分野で公知のいかなる手段を用いても分離される。一例では、当該2相は分液漏斗を用いて分離することができる。また、当該2相は、ミキサーセトラー、パルスカラム等を用いて分離することができる。一例では、アルカン酸がヘキサン酸である場合、抽出媒体よりも著しく低い沸点でヘキサン酸が蒸留されるという事実に鑑み、蒸留を用いてヘキサン酸から抽出媒体を分離することができる。当業者は、抽出されるべき所望のアルカン酸及び/又はそのエステルの特性に応じて、工程(b)における所望のアルカン酸及び/又はそのエステルから抽出媒体を分離する最良の方法を選択することができる。特に、本発明のいかなる態様による工程(b)は、工程(a)からのアルカン酸の回収を含む。アルカン酸が有機抽出媒体と接触すると、2相が形成されて、当該2相(水性及び有機性)は、当技術分野で公知のいかなる手段を用いて分離される。一例では、分液漏斗を用いて2相を分離することができる。また、当該2相は、ミキサーセトラー、パルスカラム、熱分離などを用いて分離することができる。一例では、アルカン酸がヘキサン酸である場合、抽出媒体よりも著しく低い沸点でヘキサン酸が蒸留されるという事実に鑑み、蒸留を用いてヘキサン酸から抽出媒体を分離することができる。当業者は、回収されるべき所望のアルカン酸の特性に応じて、抽出媒体を所望のアルカン酸から分離する最良の方法を選択することができる。
工程(b)は、好ましくは、工程(0)(下記参照)で再度適用されて再利用又は再使用される有機吸収剤で終了する。
アルカン酸及び/又はそのエステルは、炭素原子が2〜16個であるアルカン酸からなる群より選択されうる。特に、アルカン酸は、エタン酸、プロピオン酸、ブタン酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ウンデカン酸、ドデカン酸、トリデカン酸、ミストリン酸、ペンタデカン酸及びヘキサデカン酸からなる群から選択されうる。より詳細には、アルカン酸は、炭素原子が、4〜16、4〜14、4〜12、4〜10、5〜16、5〜14、5〜12、5〜10、6〜16、6〜14、6〜12、又は6〜10個であるアルカン酸からなる群より選択されうる。特に、アルカン酸はヘキサン酸である。
アルカン酸のエステルのエステル部分は、好ましくは、メチル、エチル、イソプロピル、プロピル及びイソブチル及びブチルからなる群から選択される。
いくつかの例では、アルカン酸及び/又はそのエステルを生産することができる微生物は、細菌を培養するのに当該分野で一般に公知のいかなる培養培地、基質、条件、及び方法で培養することができる。これにより、バイオテクノロジー的方法を用いてアルカン酸及び/又はそのエステルを製造することができる。アルカン酸及び/又はそのエステルの製造に用いられる微生物に応じて、適当な増殖培地、pH、温度、撹拌速度、接種材料のレベル、及び/又は好気性、微好気性、又は嫌気性の条件が変化する。当業者であれば、本発明のいかなる態様により本方法を実施するのに必要な他の条件を理解するであろう。特に、容器内の条件(例えば、発酵槽)は、用いる微生物により変化してよい。微生物の最適な機能に適した条件の変化は、当業者の知識の範囲内である。
一例では、本発明のいかなる態様による方法は、pHが5〜8、又は5.5〜7の水性媒体中で行いうる。圧力は、1〜10バールの間であってよい。微生物は、約20℃〜約80℃の範囲の温度で培養でき、一例では、微生物を37℃で培養できる。
いくつかの例では、微生物の増殖、並びにそのアルカン酸及び/又はそのエステルの生産用に、水性媒体は、微生物の増殖、又はそのアルカン酸及び/又はエステルの生産の促進に適したいかなる栄養素、成分、及び/又はサプリメントを含んでよい。特に、水性媒体は、炭素源、アンモニウム塩、酵母抽出物、又はペプトン等の窒素源;ミネラル;塩;補因子;緩衝剤;ビタミン;及び細菌の増殖を促進しうるいかなる他の成分及び/又は抽出物の少なくとも1つを含んでよい。用いる培地は、具体的な菌株の必須条件に適する必要がある。各種微生物の培地は、「一般細菌学方法マニュアル」に記載される。
したがって、本発明のいかなる態様によるアルカン酸及び/又はそのエステルの抽出方法は、アルカン酸及び/又はそのエステルを製造するいかなるバイオテクノロジー的方法と共に用いることができる。これは、生物学的方法を用いてアルカン酸及び/又はそのエステルを製造する発酵プロセス中で通常のように特に有利であり、アルカン酸及び/又はそのエステルは、水性媒体中で回収され、発酵媒体中で特定濃度に達した後、その正しく標的生成物(アルカン酸及び/又はそのエステル)は、微生物の活性及び生産性を阻害しうる。したがって、これは発酵プロセスの全体収量を制限する。この抽出方法を用いると、アルカン酸及び/又はそのエステルの生成時にそれらが抽出されて、最終生成物の阻害が劇的に低下する。
本発明のいかなる態様による方法は、アルカン酸及び/又はそのエステルを回収する蒸留及び/又は沈殿に主として依存しないため、アルカン酸及び/又はそのエステルを、特にその製造時に発酵法から除去する従来の方法よりも効率がよく、費用効果も高い。蒸留又は沈殿プロセスにより、製造コストが高騰し、歩留まりが低下し、かつ廃棄物が増加する可能性があり、それによりプロセスの全体的な効率が低下する。本発明のいかなる態様による方法は、当該欠点を克服するものである。
一例では、アルカン酸はヘキサン酸である。この実施例では、ヘキサン酸は、合成ガスから生成されうる。
合成ガスは、少なくとも1つの酢酸生成細菌及び/又は水素酸化細菌の存在下でヘキサン酸に変換することができる。特に、当技術分野で公知のいかなる方法を用いることができる。ヘキサン酸は、少なくとも1つの原核生物により合成ガスから生成されうる。特に、原核生物は、大腸菌等のエスケリキア属;Clostridium ljungdahlii、Clostridium autoethogenum、Clostridium carboxidivorans又はClostridium kluyveri等のクロストリジウム属由来;グルタミン酸生産菌(Corynebacterium glutamicum)等のコリネバクテリウム属;水素細菌(Cupriavidus necator)又はCupriavidus metalidurans等のカプリアビダス(Cupriavidus)属;シュードモナス・フルオレッセンス(Pseudomonas fluoresces)、シュードモナス・プチダ(Pseudomonas putida)又はPseudomonas oleavorans等のシュードモナス(Pseudomonas)属;デルフチア・アシドボランス(Delftia acidovorans)等のバシラス属;ラクトバチルス・デルブルエッキイー(Lactobacillus delberueckii)等のラクトバシラス属;又はラクトコッカス・ラクチス(Lactococcus lactis)等のラクトコッカス属からなる群から選択されてよい。
他の例では、ヘキサン酸は、少なくとも1つの真核生物によって合成ガスから生成されうる。本発明の方法で用いられる真核生物は、Aspergillus niger等のアスペルギルス属;Saccharomyces cerevisiae等のサッカロミケス属;Pichia pastoris等のピチア属;Yarowia lipolytica等のYarrowia属;Isssathenkia orientalis等のIssathenkia属;Debaryomyces hansenii等のDebaryomyces属;Arxula adenivivorans等のArxula属;又はKluyveromyces lactis等のKluyveromyces属から選択されてよい。
より詳細には、ヘキサン酸は、Steinbusch,2011, Zhang,2013, Van Eerten-Jansen, M. C.A.,A.,2013, Ding H. et al.,2010, Barker H.A.,1949, Stadtman E.R.,1950, Bornstein B.T.et al.,1948等に開示されるいかなる方法によっても合成ガスから製造することができる。特に、ヘキサン酸は、少なくともClostridium kluyveriの存在下で合成ガスから製造することができる。
本明細書中で用いられる用語「酢酸生成細菌」は、Wood−Ljungdahl経路を実施でき、つまりCO、CO及び/又は水素を酢酸塩に変換できる微生物をいう。当該微生物には、野生型ではWood−Ljungdahl経路がないが、遺伝子修飾の結果としてこの形質を獲得した微生物が含まれる。当該微生物には、大腸菌が含まれるが、これらに限定されない。当該微生物はカルボキシドトロフィック細菌としても知られる。現在、酢酸生成細菌の21の異なる属が当該技術分野で公知であり(Drake et al.,2006)、これにはクロストリジウムがいくつか含まれうる(Drake&Kusel,2005)。当該細菌は、水素をエネルギー源とする炭素源として二酸化炭素又は一酸化炭素を利用できる(Wood,1991)。さらに、アルコール、アルデヒド、カルボン酸、並びに多数のヘキソースも、炭素源として用いることができる(Drake et al.,2004)。酢酸の生成に至る還元経路を、アセチルCoA経路又はウッド−Ljungdahl経路という。特に、Acetoanaerobium notera (ATCC 35199), Acetonema longum (DSM 6540), Acetobacterium carbinolicum (DSM 2925), Acetobacterium malicum (DSM 4132), Acetobacterium species no. 446 (Morinaga et al., 1990, J. Biotechnol., Vol. 14, p. 187-194),Acetobacterium wieringae (DSM 1911), Acetobacterium woodii (DSM 1030), Alkalibaculum bacchi (DSM 22112), Archaeoglobus fulgidus (DSM 4304), Blautia producta (DSM 2950, formerly Ruminococcus productus, formerly Peptostreptococcus productus), Butyribacterium methylotrophicum (DSM 3468), Clostridium aceticum (DSM 1496), Clostridium autoethanogenum (DSM 10061, DSM 19630 and DSM 23693), Clostridium carboxidivorans (DSM 15243), Clostridium coskatii (ATCC no. PTA-10522), Clostridium drakei (ATCC BA-623), Clostridium formicoaceticum (DSM 92), Clostridium glycolicum (DSM 1288), Clostridium ljungdahlii (DSM 13528), Clostridium ljungdahlii C-01 (ATCC 55988), Clostridium ljungdahlii ERI-2(ATCC 55380), Clostridium ljungdahlii O-52 (ATCC 55989), Clostridium mayombei (DSM 6539), Clostridium methoxybenzovorans (DSM 12182), Clostridium ragsdalei (DSM 15248), Clostridium scatologenes (DSM 757), Clostridium species ATCC 29797 (Schmidt et al., 1986, Chem. Eng. Commun., Vol. 45, p. 61-73), Desulfotomaculum kuznetsovii (DSM 6115), Desulfotomaculum thermobezoicum subsp. thermosyntrophicum (DSM 14055), Eubacterium limosum (DSM 20543), Methanosarcina acetivorans C2A (DSM 2834), Moorella sp. HUC22-1 (Sakai et al., 2004, Biotechnol. Let., Vol. 29, p. 1607-1612), Moorella thermoacetica (DSM 521, formerly Clostridium thermoaceticum), Moorella thermoautotrophica (DSM 1974), Oxobacter pfennigii (DSM 322), Sporomusa aerivorans (DSM 13326), Sporomusa ovata (DSM 2662), Sporomusa silvacetica (DSM 10669), Sporomusa sphaeroides (DSM 2875), Sporomusa termitida (DSM 4440)及びThermoanaerobacter kivui (DSM 2030, 以前の Acetogenium kivui)からなる群から選択されうる。
さらに、特に、Clostridium carboxidivoransのATCC BAA-624株を用いることができる。さらに詳細には、例えば米国特許出願公開第2007/0275447号公報及び米国特許出願公開第2008/00575544号公報に記載されているように、Clostridium carboxidivoransの「P7」及び「P11」と標識された細菌株を用いることができる。
他の特に適当な細菌は、Clostridium ljungdahliiであってよい。特に、Clostridium ljungdahlii PETC、Clostridium ljungdahlii ERI2、Clostridium ljungdahlii COL及びClostridium ljungdahlii O-52からなる群より選択される菌株を、合成ガスのヘキサン酸への変換に用いることができる。これらの株は、例えば、国際公開第98/00558号、国際公開第00/68407号、ATCC 49587、ATCC 55988及びATCC 55989に記載されている。
酢酸生成細菌は、水素酸化細菌と共に用いることができる。一例では、酢酸生成細菌及び水素酸化細菌をともに用いて、合成ガスからヘキサン酸を生成することができる。他の例では、酢酸生成細菌のみを用いて、合成ガスを代謝して合成ガスからヘキサン酸を生成することができる。さらに他の例では、水素酸化細菌のみをこの反応に用いることができる。
水素酸化細菌は、Achromobacter, Acidithiobacillus, Acidovorax, Alcaligenes, Anabena, Aquifex, Arthrobacter, Azospirillum, Bacillus, Bradyrhizobium, Cupriavidus, Derxia, Helicobacter, Herbaspirillum, Hydrogenobacter, Hydrogenobaculum, Hydrogenophaga,, Hydrogenophilus, Hydrogenothermus, Hydrogenovibrio, Ideonella sp. O1, Kyrpidia, Metallosphaera, Methanobrevibacter, Myobacterium, Nocardia, Oligotropha, Paracoccus, Pelomonas, Polaromonas, Pseudomonas, Pseudonocardia, Rhizobium, Rhodococcus, Rhodopseudomonas, Rhodospirillum, Streptomyces, Thiocapsa, Treponema,Variovorax, Xanthobacter及びWautersiaからなる群から選択されてよい。
合成ガスからヘキサン酸を製造する場合、細菌を組み合わせて用いることができる。1つ以上の水素酸化細菌と組み合わされて存在する2つ以上の酢酸生成細菌がってよい。他の例では、2種類以上の酢酸生成細菌のみが存在する場合がある。さらに他の例では、1つ以上の水素酸化細菌のみが存在する場合がある。カプロン酸としても知られるヘキサン酸は、一般式C11COOHを有する。
特に、ヘキサン酸生成方法は、以下の工程:
−合成ガスを、ウッド−Ljungdahl経路及びエタノール−カルボン酸発酵を行うことができる少なくとも1つの細菌と接触させて、ヘキサン酸を生成する工程;
を含むことができる。
本明細書で用いる用語「接触する」という用語は、工程(a)における抽出媒体と培地中のアルカン酸及び/又はそのエステルとの間の直接接触及び/又は微生物と合成ガスとの間の直接接触を意味する。例えば、細胞、及び炭素源を含む培地は、異なる区画内にあってよい。特に、炭素源は、ガス状であってよく、本発明のいかなる態様により、細胞を含む媒体に添加されてよい。
一例では、合成ガスからのヘキサン酸の生産は、エタノール−カルボン酸発酵水素酸化細菌を用いてヘキサン酸を生産することができる細菌と共に、酢酸生成細菌を用いることを含むことができる。一例では、酢酸生成細菌及び水素酸化細菌をともに用いて、合成ガスからヘキサン酸を生成することができる。例えば、Clostridium ljungdahliiは、Clostridium kluyveriと同時に用いることができる。他の例では、酢酸生成細菌のみを用いて、合成ガスを代謝して合成ガスからヘキサン酸を生成することができる。この例では、酢酸生成細菌は、エタノール−カルボン酸発酵経路及びウッド−Ljungdahl経路をともに行うことができる。一例では、酢酸生成細菌は、Wood−Ljungdahl経路及びエタノール−カルボキシレート発酵経路をともに行うことができるC. carboxidivoransであり得る。
エタノール−カルボン酸発酵経路は、少なくとも、Seedorf, H., et al., 2008に詳細に記載される。この微生物は、Clostridium kluyveri、C.carboxidivorans等からなる群から選択することができる。当該微生物には、野生型にはエタノール−カルボン酸発酵経路がないものの、遺伝子修飾の結果として当該形質を獲得した微生物が含まれる。特に、微生物はClostridium kluyveriであってもよい。
一例では、本発明のいかなる態様により用いられる細菌は、Clostridium kluyveri及びC.carboxidivoransからなる群より選択される。
特に、細胞は、単糖類(例えば、グルコース、ガラクトース、フルクトース、キシロース、アラビノース、又はキシルロース)、二糖類(例えば、ラクトース又はスクロース)、オリゴ糖、及び多糖類(例えば、デンプン又はセルロース)、一炭素基質、及び/又はそれらの混合物を含む炭素源と接触させられる。より詳細には、細胞をCO及び/又はCOを含む炭素源と接触させて、アルカン酸及び/又はそのエステルを生成する。
二酸化炭素及び/又は一酸化炭素を含む基質源に関して、当業者であれば、炭素源としてCO及び/又はCOを提供するための多くの可能な源が存在することを理解するであろう。実際には、本発明の炭素源として、酢酸生成細菌のみを用いて、十分な量の炭素を微生物に供給することができるいかなるガス又はいかなるガス混合物を用いて、酢酸塩及び/又はエタノールがCO及び/又はCO源から形成しうることができることが分かる。
一般に、本発明の細胞について、炭素源は、少なくとも50質量%、少なくとも70質量%、特に少なくとも90質量%のCO及び/又はCOを含み、ここで、質量%は、本発明のいかなる態様による細胞に利用可能な全ての炭素源に関する。炭素材料源が提供されてもよい。
ガス形態中の炭素源の例としては、合成ガス、煙道ガス及び酵母発酵又はクロストリジウム発酵によって生成される石油精製ガス等の排気ガスが挙げられる。当該排気ガスは、セルロース含有材料のガス化又は石炭ガス化から形成される。一例では、当該排気ガスは、必ずしも他のプロセスの副産物として生成されるわけではなく、本発明の混合培養物と共に用いるために特に生成されうる。
本発明のいかなる態様では、工程(0)で用いられるアセテート及び/又はエタノールの製造用炭素源もまた、合成ガスであり得る。合成ガスは、例えば、石炭ガス化の副産物として製造することができる。従って、本発明のいかなる態様による微生物であっても、老廃物である物質を貴重な資源に変換することができる。
他の例では、合成ガスは、広く利用可能な低コストの農業原料のガス化の副産物であってよく、本発明の混合培養物と共に使用して置換及び非置換有機化合物を製造しうる。
合成ガスに変換できる原料例は数多くあり、ほとんどすべての植生がこの目的に利用できる。特に、原料は、ミスカンザス等の多年草、トウモロコシ残渣、おがくず等の加工廃棄物などからなる群から選択される。
一般に、合成ガスは、乾燥バイオマスのガス化装置にて、主として熱分解、部分酸化及び水蒸気改質により獲得でき、合成ガスの一次生成物はCO、H及びCOである。シンガーはまた、COの電気分解産物であってよい。当業者であれば、COを含む合成ガスを所望の量で生成するCOの電気分解を行うのに適した条件を理解するであろう。
通常、まずはガス化プロセスから得られた合成ガスの一部を処理して、生成物の収率を最適化し、タールの生成を回避する。合成ガス中の望ましくないタール及びCOのクラックは、石灰及び/又はドロマイトを用いて行うことができる。当該プロセスは、例えば、Reed, 1981に詳述される。
本発明の方法の全体的な効率、アルカン酸及び/又はそのエステルの生産性、及び/又は全体的な炭素捕捉は、連続ガス流中のCO、CO、及びHの化学量論に依存し得る。適用される連続ガス流は、CO及びHの組成とすることができる。特に、連続ガス流において、COの濃度範囲は約10〜50質量%、特に3質量%であり、Hは44〜84質量%、特に64〜66.04質量%の範囲である。他の例では、連続ガス流は、N等の不活性ガスを、最大50質量%のN濃度まで含むこともできる。
発生源の混合物を炭素源として用いることができる。
本発明のいかなる態様でも、還元剤、例えば水素を炭素源と共に供給することができる。特に、この水素は、C及び/又はCOが供給及び/又は用いられる場合に供給されうる。一例では、水素ガスは、本発明のいかなる態様により存在する合成ガスの一部である。他の例では、合成ガス中の水素ガスが本発明の方法に不十分である場合、水素ガスが追加供給されてもよい。
一例では、アルカン酸はヘキサン酸である。より詳細には、CO及び/又はCOを含む炭素源は、連続的なガス流中で細胞と接触する。特に、連続ガス流は、合成ガスを含む。当該ガスは、例えば、水性媒体、フリット、パイプ内の膜に開口するノズルを用いて、ガスを水性媒体に供給することができる。
当業者であれば、関連する間隔でストリームの組成及び流速をモニターする必要があり得ることを理解するであろう。ストリームの組成の制御は、標的又は望ましい組成を達成する構成ストリームの比率を変化させて達成することができる。混合ストリームの組成及び流速は、当技術分野で公知のいかなる手段でもモニターすることができる。一実施形態では、システムは、少なくとも2つのストリームの流速及び組成を連続的にモニターし、それらを組み合わせて、最適組成の連続的なガスストリーム中で単一混合基質ストリームを生成し、最適化された基質ストリームを発酵器に通す手段を生成するように適合される。
用語「水溶液」又は「媒体」は、本発明のいかなる態様による細胞を代謝的に活性及び/又は生存可能な状態に維持するために少なくとも一時的に用いられうる溶媒としての水、主として水を含むいかなる溶液をも含み、必要であれば、いかなる追加の基質を含む。当業者であれば、通常、細胞を維持及び/又は培養するのに用いうる培地という多数の水溶液の調製、例えば、大腸菌の場合はLB培地を、ATCC1754−培地をC.ljungdahliiに用いうる。水溶液として、最小限の媒体、すなわち、細胞を代謝的に活性及び/又は生存可能な状態に維持するために不可欠な最小限の組成の塩及び栄養のみを含む合理的に単純な組成の媒体を用いることが、望ましくない副生成物による生成物の不必要な汚染を避けるのに有利である。例えば、M9培地を最小培地として用いることができる。細胞を、炭素源と共に所望の生成物を生成するのに十分な時間、例えば、少なくとも1、2、4、5、10又は20時間インキュベートする。選択される温度は、細胞がC.ljungdahlii細胞である場合、本発明のいかなる態様による細胞が、触媒的にコンピテント及び/又は代謝活性が維持されたまま、例えば10〜42℃、好ましくは30〜40℃、特に32〜38℃でなければならない。また、本発明のいずれかの態様の水性媒体は、アルカン酸及び/又はそのエステルが生成される媒体を含む。主として、溶液が実質的に水を含む媒体をいう。一例では、アルカン酸及び/又はそのエステルを生成する細胞を用いる水性媒体は、アルカン酸及び/又はそのエステルの抽出用の抽出媒体と接触するまさにその媒体である。
特に、本発明のいかなる態様による微生物及び炭素源の混合物は、本発明のいかなる態様を実施するにも、いかなる既知のバイオリアクター又は発酵槽に用いることができる。一例では、アルカン酸及び/又はそのエステルの製造から始まり、アルカン酸及び/又はそのエステルの抽出で終わる、本発明のいかなる態様による完全な方法は、単一の容器内で行われる。従って、アルカン酸及び/又はそのエステルを製造する工程と、アルカン酸及び/又はそのエステルを抽出する工程との間には分離工程がなくてもよい。これにより、時間と費用が節約される。特に、発酵プロセスでは、微生物を水性媒体中及び抽出媒体の存在下で増殖させることができる。従って、本発明のいかなる態様による方法は、アルカン酸及び/又はそのエステルを製造する1つのポット手段を提供する。また、アルカン酸及び/又はそのエステルが生成されると抽出されるため、最終生成物は阻害されず、アルカン酸及び/又はそのエステルの収率が確実に維持される。さらなる分離工程を実施して、アルカン酸及び/又はそのエステルを除去することができる。漏斗、カラム、蒸留等を用いるような、当技術分野で公知のいかなる分離方法を用いることができる。その後、残存する抽出媒体及び/又は細胞は、再利用されうる。
他の実施例では、抽出プロセスは、他の工程として、及び/又は他のポットで行われてよい。発酵後、抽出されるべき所望のアルカン酸及び/又はそのエステルが既に生成されている場合、本発明のいかなる態様の抽出媒体を発酵媒体に添加してよく、又は発酵媒体を、抽出媒体を含むポットに添加してよい。その後、所望のアルカン酸及び/又はそのエステルを、漏斗、カラム、蒸留などを用いる等、当技術分野で公知のいかなる分離方法によって抽出することができる。その後、残存する抽出媒体は、再利用されうる。
この方法の他の利点は、抽出媒体を再利用できることである。従って、抽出媒体からアルカン酸及び/又はそのエステルが分離されると、抽出媒体は、再利用及び再使用されることができ、廃棄物が削減される。
本発明の他の態様は、少なくとも1つのアルキル−ホスフィンオキシド、好ましくはトリオクチルホスフィンオキシド(TOPO)とアルカンとの混合物の、水性媒体からアルカン酸及び/又はそのエステルを抽出するための使用であって、前記アルカンが少なくとも12個の炭素原子を含む。特に、アルカンは12〜18個の炭素原子を含むことができる。特に、アルカンはヘキサデカンであってもよい。さらに詳細には、アルカン酸及び/又はそのエステルは、炭素原子が4〜16個のアルカン酸からなる群より選択される。一例では、アルカン酸はヘキサン酸であってよい。
本発明の好ましい方法では、出発物質としてエタノール及び/又はアセテートを用いる。
本発明のこの好ましい方法は、エタノール及び/又はアセテートから生成されたアルカン酸及び/又はそのエステルを抽出し、工程(a)の前に以下の工程(0):
(0)エタノール及び/又は酢酸塩を、水性媒体中で炭素鎖伸長を行うことができる少なくとも1つの微生物と接触させて、エタノール及び/又は酢酸塩からアルカン酸及び/又はそのエステルを生成する工程;
を含む。
本発明の好ましい方法によれば、アルカン酸及び/又はそのエステルを分離する工程(b)後の水性媒体は、工程(0)に戻して再循環させることができる。この再利用の工程は、本発明による抽出培地が微生物に対して毒性でない場合、微生物を再利用し再使用しうる。本発明の方法における水性媒体を再利用するこの工程は、アルカン酸及び/又はそのエステルの残留物(最初のサイクルで工程(a)及び(b)から抽出されたものではない)を、水性媒体が再利用される時間又は回数を長引かせる機会をもたらしうるというさらなる利点がある。
(0)の微生物は、炭素鎖伸長を行ってアルカン酸を生成することができるものであれば、炭素鎖伸長しうるいかなる微生物であってもよい(Jeon et al. Biotechnol Biofuels (2016) 9:129を比較)。炭素鎖伸長経路もまた、Seedorf, H.ら、2008に開示されている。また、本発明のいかなる態様による微生物も、野生型形態では炭素鎖伸長はできないが、遺伝子修飾の結果としてこの特性を獲得した微生物を含んでよい。特に、(0)の微生物は、Clostridium carboxidivorans、Clostridium kluyveri及びC.pharusからなる群より選択されうる。特に、本発明のいかなる態様による微生物も、Clostridium kluyveriであってよい。
本発明のいかなる態様による工程(0)において、エタノール及び/又は酢酸塩を、炭素鎖伸長を行うことができる少なくとも1つの微生物と接触させて、エタノール及び/又は酢酸塩からアルカン酸及び/又はそのエステルを生成する。一例では、炭素源は、酢酸塩、プロピオン酸塩、酪酸塩、イソ酪酸塩、吉草酸塩及びヘキサン酸塩からなる群から選択される少なくとも1つの他の炭素源と組み合わせたエタノールであってよい。特に、炭素源は、エタノール及び酢酸塩であってよい。他の例では、炭素源は、プロピオン酸とエタノール、酢酸とエタノール、イソ酪酸とエタノール、又は酪酸とエタノールの組み合わせであり得る。一例では、炭素基質はエタノール単独であってよい。他の例では、炭素基質は、アセテートのみであってよい。
酢酸塩及び/又はエタノールの供給源は、利用可能性によって異なる。一例では、エタノール及び/又はアセテートは、合成ガス又は当該技術分野で公知のいかなる炭水化物の発酵の生成物であり得る。特に、酢酸及び/又はエタノール生産用炭素源は、アルコール、アルデヒド、グルコース、ショ糖、フルクトース、デキストロース、ラクトース、キシロース、ペントース、ポリオール、ヘキソース、エタノール及び合成ガスからなる群から選択されうる。発生源の混合物を炭素源として用いることができる。
特に、炭素源は合成ガスであってもよい。合成ガスは、少なくとも1つの酢酸生成細菌の存在下でエタノール及び/又は酢酸に変換されうる。
一例では、アルカン酸及び/又はそのエステルの製造は、合成ガスからの酢酸及び/又はエタノール由来であり、炭素鎖伸長が可能な微生物と共に酢酸生成細菌を用いることを含み得る。例えば、Clostridium ljungdahliiは、Clostridium kluyveriと同時に用いることができる。他の例では、単一の酢酸生成細菌は、両方の生物の活性を有することができる。例えば、酢酸生成細菌は、Wood−Ljungdahl経路及び炭素鎖伸長経路のともに行うことができるC. carboxidivoransであり得る。
本発明のいかなる態様による工程(0)で用いられるエタノール及び/又は酢酸塩も、合成ガスの発酵生成物であってよく、又は他の手段によって得ることもできる。その後、エタノール及び/又は酢酸塩は、工程(0)において微生物と接触させることができる。
本明細書中で用いられる用語「接触する」とは、微生物とエタノール及び/又は酢酸塩との間に直接接触をもたらすことを意味する。一例では、エタノールは炭素源であり、ステップ(0)における接触は、エタノールをステップ(0)の微生物と接触させることを含む。接触は、直接接触であってもよいし、細胞をエタノールから分離する膜等を含んでもよいし、細胞及びエタノールを2つの異なる区画等に保持してもよい間接接触であってもよい。例えば、工程(a)において、アルカン酸及び/又はそのエステル、及び抽出媒体は、異なる区画内にあってもよい。
本発明のいずれかの態様では、ステップ(a)では、ステップ(0)において発酵が行われるように抽出を行う場合、抽出時間は、発酵時間と等価であってもよい。
〔実施例〕上記の好ましい実施形態は、当業者には理解されるように、特許請求の範囲から逸脱することなく、設計、構造、又は動作における変更又は修正の対象となり得る。これらの変形例は、例えば、特許請求の範囲によってカバーされることが意図される。
〔酢酸とエタノールから酪酸を生成するClostridium kluyveri〕
エタノールと酢酸の酪酸への生体内変換に、細菌Clostridium kluyveriを用いた。全ての培養工程は、ブチルゴム栓で密閉することができる耐圧ガラスボトル内で、嫌気的条件下で行った。
前培養として、100mlのDMSZ52培地(pH = 7.0; 10g/L K-酢酸, 0.31g/L K2HPO4, 0.23g/L KH2PO4, 0.25g/l NH4Cl, 0.20g/l MgSO4x7 H2O, 1g/L 酵母エキス, 0.50mg/L レザズリン, 10μl/l HCl (25%, 7.7M), 1.5mg/L FeCl2x4H2O, 7μg/L ZnCl2x7H2O, 100μg/L MnCl2x4H2O, 6μg/L H3BO3, 190μg/L CoCl2x6H2O, 2μg/L CuCl2x6H2O, 24μg/L NiCl2x6H2O, 36μg/L Na2MO4x2H2O, 0.5mg/L NaOH, 3μg/L Na2SeO3x5H2O, 4μg/L Na2WO4x2H2O,100μg/L ビタミンB12、80μg/L p−アミノ安息香酸、20μg/L(+)ビオチン、200μg/Lニコチン酸、100μg/LD−Ca−パントテン酸塩、300μg/Lピリドキシン塩酸塩、200μg/Lチアミン-HClx2H2O、20ml/Lエタノール、2.5g/L NaHCO3、0.25g/Lシステイン−HClxH2O、0.25g/L Na2Sx9H2O)を250mlボトルに入れて、5mlのClostridium kluyveri凍結培養物を接種し、37℃で144時間、OD600nm>0.2までインキュベートして行った。
主培養は、500mlボトルに入れた200mlの新鮮なDMSZ52培地に、前培養由来の細胞を遠心分離し、OD600nmを0.1にして、接種して行った。この増殖培養物を37℃で27時間インキュベートし、OD600nm>0.6とした。次いで、細胞懸濁液を遠心分離し、生産用緩衝液(pH6.0;8.32g/L酢酸K−アセテート、0.5g/Lエタノール)で洗浄し、再度遠心分離した。
生産培養では、500mlボトルに生産緩衝液を200ml入れて、主培養物からOD600nmが0.2になるように洗浄した細胞を接種した。培養物をブチルゴム栓で蓋をし、開放水振盪浴中で37℃及び100rpmで71時間インキュベートした。培養期間の開始時と終了時に試料を採取した。これらを光学濃度、pH、及び種々の分析物(NMRにより試験)について試験した。
その結果、製造段階では、酢酸塩量は5.5g/Lから5.0g/Lに、エタノール量は0.5g/Lから0.0g/Lに減少した。また、酪酸濃度は0.05g/Lから0.8g/Lに、ヘキサン酸濃度は0.005g/Lから0.1g/Lに増加した。
〔酢酸とエタノールからヘキサン酸を生成するClostridium kluyveri〕
エタノールと酢酸の酪酸への生体内変換に、細菌Clostridium kluyveriを用いた。全ての培養工程は、ブチルゴム栓で密閉することができる耐圧ガラスボトル中で、嫌気的条件下で行った。
前培養には、100mlのDMSZ52培地 (pH = 7.0; 10g/L K-酢酸, 0.31g/L K2HPO4, 0.23g/L KH2PO4, 0.25g/l NH4Cl, 0.20g/l MgSO4x7 H2O, 1g/L 酵母エキス, 0.50mg/L レザズリン, 10μl/l HCl (25%, 7.7M), 1.5mg/L FeCl2x4H2O, 7μg/L ZnCl2x7H2O, 100 μg/L MnCl2x4H2O, 6μg/L H3BO3, 190μg/L CoCl2x6H2O, 2μg/L CuCl2x6H2O, 24μg/L NiCl2x6H2O, 36μg/L Na2MO4x2H2O, 0.5mg/L NaOH, 3μg/L Na2SeO3x5H2O, 4μg/L Na2WO4x2H2O,100μg/L ビタミンB12、80μg/L p−アミノ安息香酸、20μg/L(+)ビオチン、200μg/Lニコチン酸、100μg/LD−Ca−パントテン酸塩、300μg/Lピリドキシン塩酸塩、200μg/Lチアミン-HClx2H2O、20ml/Lエタノール、2.5g/L NaHCO3、0.25g/Lシステイン−HClxH2 O、0.25g/L Na2 Sx9H2O)を250mlボトルに入れて、5mlのClostridium kluyveri凍結培養物を接種し、37℃で144時間、OD600nm>0.2までインキュベートして行った。
主培養は、500mlボトルに200mlの新鮮なDMSZ52培地を入れて、前培養由来の細胞を遠心分離してOD600nmを0.1にして、接種して行った。この増殖培養物を37℃で27時間インキュベートし、OD600nm>0.6とした。次いで、細胞懸濁液を遠心分離し、生産緩衝液(pH6.0;0.832g/L酢酸K−アセテート、5.0g/Lエタノール)で洗浄し、再度遠心分離した。
生産培養は、500mlボトルに生産緩衝液を200ml入れて、主培養物からOD600nmが0.2になるように洗浄した細胞を接種した。培養物をブチルゴム栓でキャップし、開放水振盪浴中で37℃及び100rpmで71時間インキュベートした。培養期間の開始時と終了時に試料を採取した。これらを光学濃度、pH、及び種々の分析物(NMRにより試験)について試験した。
その結果、製造段階では、酢酸塩量は0.54g/Lから0.03g/Lに、エタノール量は5.6g/Lから4.9g/Lに減少した。また、酪酸濃度は0.05g/Lから0.28g/Lに、ヘキサン酸濃度は0.03g/Lから0.79g/Lに増加した。
〔酢酸とエタノールからヘキサン酸を生成するClostridium kluyveri〕
エタノールと酢酸の酪酸への生体内変換に、細菌Clostridium kluyveriを用いた。全ての培養工程は、ブチルゴム栓で密閉することができる耐圧ガラスボトル中で、嫌気的条件下で行った。
前培養は、100mlのDMSZ52培地 (pH = 7.0; 10g/L K-酢酸, 0.31g/L K2HPO4, 0.23g/L KH2PO4, 0.25g/l NH4Cl, 0.20g/l MgSO4x7 H2O, 1g/L 酵母エキス, 0.50mg/L レザズリン, 10μl/l HCl (25%, 7.7M), 1.5mg/L FeCl2x4H2O, 7μg/L ZnCl2x7H2O, 100 μg/L MnCl2x4H2O, 6μg/L H3BO3, 190μg/L CoCl2x6H2O, 2μg/L CuCl2x6H2O, 24μg/L NiCl2x6H2O, 36μg/L Na2MO4x2H2O, 0.5mg/L NaOH, 3μg/L Na2SeO3x5H2O, 4μg/L Na2WO4x2H2O,100μg/L ビタミンB12、80μg/L p−アミノ安息香酸、20μg/L(+)ビオチン、200μg/Lニコチン酸、100μg/LD−Ca−パントテン酸塩、300μg/Lピリドキシン塩酸塩、200μg/Lチアミン-HClx2H2O、20ml/Lエタノール、2.5g/L NaHCO3、0.25g/Lシステイン−HClxH2O、0.25g/L Na2 Sx9H2O)を250mlボトルに入れて、5mlのClostridium kluyveri凍結培養物を接種し、37℃で144時間、OD600nm>0.3までインキュベートして行った。
主培養は、500mlボトルに200mlの新鮮なDMSZ52培地を入れて、前培養由来の細胞を遠心分離してOD600nmを0.1にして、接種して行った。この増殖培養物を37℃で25時間、OD600nm>0.4までインキュベートした。次いで、細胞懸濁液を遠心分離し、生産緩衝液(pH6.16;4.16g/L酢酸K−アセテート、10.0g/Lエタノール)で洗浄し、再度遠心分離した。
生産培養物は、500mlボトルに生産緩衝液を200ml入れて、主培養物由来の細胞を洗浄してOD600nmを0.2にして、接種した。第1培養では、最初に1.0g/Lの酪酸を生産緩衝液に添加したが、第2培養では、酪酸を生産緩衝液に添加しなかった。培養物をブチルゴム栓でキャップし、開放水振盪浴中で37℃及び100rpmで71時間インキュベートした。培養期間の開始時と終了時に試料を採取した。これらを光学濃度、pH、及び種々の分析物(NMRにより試験)について試験した。
その結果、酪酸添加培養の生産段階では、酢酸量は3.1g/Lから1.1g/Lに、エタノールの量10.6g/Lから7.5g/Lに、減少した。また、酪酸濃度が1.2g/Lから2.2g/Lに、ヘキサン酸濃度が0.04g/Lから2.30g/Lに増加した。
非添加培養物の生産段階では、酢酸塩量は3.0g/Lから1.3g/Lに、エタノール量は10.2g/Lから8.2g/Lに減少した。また、酪酸濃度は0.1g/Lから1.7g/Lに、ヘキサン酸濃度は0.01g/Lから1.40g/Lに増加した。
〔デカン及びTOPOの存在下でのClostridium kluyveriの培養〕
細菌Clostridium kluyveri DSM555(German DSMZ)を培養し、エタノールと酢酸のヘキサン酸への生体内変換を行った。デカンとトリオクチルホスフィンオキシド(TOPO)の混合物を培養に添加して、生成したヘキサン酸をinSitu抽出した。全ての培養工程は、ブチルゴム栓で密閉することができる耐圧ガラスボトル中で、嫌気的条件下で行った。
前培養は、250mlのVeri01培地(pH 7.0; 10g/L 酢酸カリウム, 0.31g/L K2HPO4, 0.23g/L KH2PO4, 0.25g/L NH4Cl, 0.20g/L MgSO4 X 7H2O, 10μl /L HCl (7.7 M), 1.5mg/L FeCl2 X 4H2O, 36μg/L ZnCl2, 64μg/L MnCl2 X 4H2O, 6μg/L H3BO3, 190μg/L CoCl2 X 6H2O, 1.2μg/L CuCl2 X 6H2O, 24μg/L NiCl2 X 6H2O, 36μg/L Na2MO4 X 2H2O, 0.5mg/L NaOH, 3μg/L Na2SeO3 X 5H2O, 4μg/L Na2WO4 X 2H2O, 100μg/L ビタミンB12, 80μg/L p-アミノ安息香酸, 20μg/L D(+)ビオチン, 200μg/L ニコチン酸, 100μg/L D-Ca-パントテン酸塩, 300μg/L ピリドキシン塩酸塩, 200μg/l チアミン-HCl x 2H2O, 20ml/L エタノール, 2.5g/L NaHCO3, 65mg/L グリシン, 24mg/L ヒスチジン, 64.6mg/Lイソロイシン, 93.8mg/Lロイシン, 103mg/L リジン, 60.4mg/Lアルギニン, 21.64mg/L L-システイン-HCl, 21mg/L メチオニン, 52mg/L プロリン, 56.8mg/L セリン, 59mg/L スレオニン, 75.8mg/L バリン)に、10mlのClostridium kluyveriの生体培養物を、開始OD600nmが0.1になるように、接種して行った。
培養は、1000mL耐圧ガラスボトルで、37℃、150rpm、換気速度1L/h、100% CO、671時間、開放水浴振盪器内で行った。ガスは反応器のヘッドスペースに放出された。pHは、100g/LのNaOH溶液の自動添加により6.2に保持した。新鮮な培地を、希釈速度2.0d−1で反応器に連続的に供給し、発酵ブロスを、孔径0.2μmのKrosFlo(登録商標)中空繊維ポリエーテルスルホン膜(Spectrumlabs、Rancho Dominguez、USA)を通して反応器から連続的に除去して、細胞を反応器内で保持した。
主培養は、250mlボトルに新鮮なVeri01培地100mlを入れて、前培養由来の細胞を遠心分離してOD600nmを0.1にして、接種して行った。さらにデカン中の6%(w/w)TOPOの混合物1mlを添加した。当該培養物をブチルゴム栓でキャップし、100%CO雰囲気下で43時間、開放水浴振盪器中で37℃及び150rpmでインキュベートした。
培養中、数mLの試料を採取し、OD600nm、pH及び生成物形成を測定した。生成物濃度の測定は半定量的1H‐NMR分光法により行った。内部定量標準としてトリメチルシリルプロピオン酸ナトリウム(T(M)SP)を用いた。
主培養中の酪酸濃度は0.14g/Lから2.12g/Lに増加し、ヘキサン酸濃度は0.22g/Lから0.91g/Lに増加したが、エタノール濃度は15.04から11.98g/Lに、酢酸濃度は6.01から4.23g/Lに減少した。
この間にOD600nmは0.111から0.076に減少した。
〔テトラデカン及びTOPOの存在下でのClostridium kluyveriの培養〕
細菌Clostridium kluyveriを培養し、エタノールと酢酸のヘキサン酸への生体内変換を行った。テトラデカンとトリオクチルホスフィンオキシド(TOPO)の混合物を培養に添加して、生成したヘキサン酸をinSitu抽出した。全培養工程は、ブチルゴム栓で密閉することができる耐圧ガラスボトル中、嫌気的条件下で行った。
Clostridium kluyveriの前培養は、1000mL耐圧ガラスボトルに250mLのEvoDM24培地(pH 5.5; 0.429g/L 酢酸マグネシウム, 0.164g/l 酢酸ナトリウム, 0.016g/L 酢酸カルシウム, 2.454g/l 酢酸カリウム, 0.107mL/L H3PO4 (8.5%), 0.7g/L 酢酸NH4, 0.35mg/L Co-酢酸, 1.245mg/L Ni-酢酸, 20μg/L d-ビオチン, 20μg/L葉酸,10μg/Lピリドキシン-HCl, 50μg/L チアミン-HCl, 50μg/L リボフラビン, 50μg/L ニコチン酸, 50μg/L パントテン酸Ca, 50μg/L ビタミンB12, 50μg/L p-アミノ安息香酸, 50μg/L リポ酸, 0.702mg/L (NH4)2Fe(SO4)2 x 4H2O, 1ml/L KS-酢酸(93,5 mM), 20mL/L エタノール, 0.37g/L 酢酸)を入れて、25%CO及び75%Nの混合物を開放水浴振盪器内で行った。ガスを反応器のヘッドスペースに放出した。pHは、2.5MのNH溶液を自動添加して5.5に維持した。新鮮な培地を希釈速度2.0d−1で反応器に連続供給し、発酵ブロスを孔径0.2μmのKrosFlo(登録商標)中空繊維ポリエーテルスルホン膜(Spectrumlabs、Rancho Dominguez、USA)を通して反応器から連続的に除去し、反応器内の細胞のOD600nmを〜1.5に保持した。
主培養は、100mlのVeri01培地 (pH 6.5; 10g/L 酢酸カリウム, 0.31g/L K2HPO4, 0.23g/L KH2PO4, 0.25g/L NH4Cl, 0.20g/L MgSO4 X 7H2O, 10μl /L HCl (7.7 M), 1.5mg/L FeCl2 X 4H2O, 36μg/L ZnCl2, 64μg/L MnCl2 X 4H2O, 6μg/L H3BO3, 190μg/L CoCl2 X 6H2O, 1.2μg/L CuCl2 X 6H2O, 24μg/L NiCl2 X 6H2O, 36μg/L Na2MO4 X 2H2O, 0.5 mg/L NaOH, 3μg/L Na2SeO3 X 5H2O, 4μg/L Na2WO4 X 2H2O, 100μg/L ビタミンB12, 80μg/L p-アミノ安息香酸, 20μg/L D(+)ビオチン, 200μg/L ニコチン酸, 100μg/L D-Ca-パントテン酸塩, 300μg/L ピリドキシン塩酸塩, 200μg/l チアミン-HCl x 2H2O, 20ml/L エタノール, 2.5g/L NaHCO3, 65mg/L グリシン, 24mg/L ヒスチジン, 64.6mg/L イソロイシン, 93.8mg/L ロイシン, 103mg/Lリジン, 60.4mg/L アルギニン, 21.64mg/L L-システイン-HCl, 21mg/L メチオニン, 52mg/L プロリン, 56.8mg/L セリン, 59mg/L スレオニン, 75.8mg/L バリン, 2.5mL/L HCL 25 %)を250mlボトルに入れて、前培養由来の細胞を遠心分離して、OD600nmを0.1にして、接種した。テトラデカン中の6%(w/w)TOPOの混合物1mlをさらに添加した。培養物をブチルゴム栓でキャップし、100%CO雰囲気下、37℃及び150rpmの開放水振盪浴中で47時間インキュベートした。
培養中、何回か5mLの試料を採取し、OD600nm、pH及び生成物形成を測定した。生成物濃度の測定は半定量的1H‐NMR分光法により行った。内部定量標準としてトリメチルシリルプロピオン酸ナトリウム(T(M)SP)を用いた。
主培養中の酪酸濃度は0.05g/Lから3.78g/Lに増加し、ヘキサン酸濃度は0.09g/Lから4.93g/Lに増加したが、エタノール濃度は15.52から9.36g/Lに減少し、酢酸濃度は6.36から2.49g/Lに減少した。
この間、OD600nmは0.095〜0.685に増加した。
〔ヘキサデカン及びTOPOの存在下でのClostridium kluyveriの培養〕
細菌Clostridium kluyveriを培養して、エタノールと酢酸のヘキサン酸への生体内変換を行った。ヘキサデカンとトリオクチルホスフィンオキシド(TOPO)の混合物を培養に添加して、生成したヘキサン酸をinSitu抽出した。全ての培養工程は、ブチルゴム栓で密閉することができる耐圧ガラスボトル中で、嫌気的条件下で行った。
前培養は、250mlのVeri01培地(pH 7.0; 10g/L 酢酸カリウム, 0.31g/L K2HPO4, 0.23g/L KH2PO4, 0.25g/L NH4Cl, 0.20g/L MgSO4 X 7H2O, 10μl /L HCl (7.7 M), 1.5mg/L FeCl2 X 4H2O, 36μg/L ZnCl2, 64μg/L MnCl2 X 4H2O, 6μg/L H3BO3, 190μg/L CoCl2 X 6H2O, 1.2μg/L CuCl2 X 6H2O, 24μg/L NiCl2 X 6H2O, 36μg/L Na2MO4 X 2H2O, 0.5mg/L NaOH, 3μg/L Na2SeO3 X 5H2O, 4μg/L Na2WO4 X 2H2O, 100μg/LビタミンB12, 80μg/L p-アミノ安息香酸, 20μg/L D(+) ビオチン, 200μg/L ニコチン酸, 100μg/L D-Ca-パントテン酸塩, 300μg/L ピリドキシン塩酸塩, 200μg/l チアミン-HCl x 2H2O, 20 ml/L エタノール, 2.5g/L NaHCO3, 65mg/L グリシン, 24mg/L ヒスチジン, 64.6mg/L イソロイシン, 93.8mg/Lロイシン, 103mg/Lリジン, 60.4mg/L アルギニン, 21.64mg/L L-システイン-HCl, 21mg/L メチオニン, 52mg/L プロリン, 56.8mg/L セリン, 59mg/L スレオニン, 75.8mg/L バリン)に、10mlのClostridium kluyveriの生体培養物を開始OD600nmを0.1にして、接種して行った。
培養は、1000mL耐圧ガラスボトル、37℃、150rpm、換気速度1L/h、100%COで、671時間、開放水浴振盪器中で行った。ガスを反応器のヘッドスペースに放出した。pHは、100g/LのNaOH溶液を自動添加して、6.2に維持した。新鮮な培地を、希釈速度2.0d−1で反応器に連続供給し、発酵ブロスを、孔径0.2μmのKrosFlo(登録商標)中空繊維ポリエーテルスルホン膜(Spectrumlabs、Rancho Dominguez、USA)を通して反応器から連続的に除去して、細胞を反応器内に保持した。
主培養は、250mlボトルに新鮮なVeri01培地100mlを入れて、前培養由来の細胞を遠心分離して、OD600nmを0.1にして、接種して行った。さらにヘキサデカン中の6%(w/w)TOPOの混合物1mlを添加した。培養物をブチルゴム栓でキャップし、100%CO雰囲気下で43時間、開放水浴振盪器内で37℃及び150rpmでインキュベートした。
培養中、何回か5mLの試料を採取し、OD600nm、pH及び生成物形成を測定した。生成物濃度の測定は半定量的1H‐NMR分光法により行った。内部定量標準としてトリメチルシリルプロピオン酸ナトリウム(T(M)SP)を用いた。
主培養中の酪酸濃度は0.14g/Lから2.86g/Lに増加し、ヘキサン酸濃度は0.20g/Lから2.37g/Lに増加したが、エタノール濃度は14.59から10.24g/Lに、酢酸濃度は5.87から3.32g/Lに減少した。
この間、OD600nmは0.091から0.256に増加した。
〔ヘプタデカン及びTOPOの存在下でのClostridium kluyveriの培養〕
細菌Clostridium kluyveriを培養し、エタノールと酢酸のヘキサン酸への生体内変換を行った。ヘキサデカンとトリオクチルホスフィンオキシド(TOPO)の混合物を培養に添加して、生成したヘキサン酸をinSitu抽出した。全ての培養工程は、ブチルゴム栓で密閉することができる耐圧ガラスボトル中で、嫌気的条件下で行った。
前培養は、250mlのVeri01培地(pH 7.0; 10g/L 酢酸カリウム, 0.31g/L K2HPO4, 0.23g/L KH2PO4, 0.25g/L NH4Cl, 0.20g/L MgSO4 X 7H2O, 10μl /L HCl (7.7 M), 1.5mg/L FeCl2 X 4H2O, 36μg/L ZnCl2, 64μg/L MnCl2 X 4H2O, 6μg/L H3BO3, 190μg/L CoCl2 X 6H2O, 1.2μg/L CuCl2 X 6H2O, 24μg/L NiCl2 X 6H2O, 36μg/L Na2MO4 X 2H2O, 0.5mg/L NaOH, 3μg/L Na2SeO3 X 5H2O, 4μg/L Na2WO4 X 2H2O, 100μg/L ビタミンB12, 80μg/L p-アミノ安息香酸, 20μg/L D(+) ビオチン, 200μg/L ニコチン酸, 100μg/L D-Ca-パントテン酸塩, 300μg/L ピリドキシン塩酸塩, 200μg/l チアミン-HCl x 2H2O, 20ml/L エタノール, 2.5g/L NaHCO3, 65mg/L グリシン, 24mg/L ヒスチジン, 64.6mg/L イソロイシン, 93.8mg/L ロイシン, 103mg/L リジン, 60.4mg/L アルギニン, 21.64mg/L L-システイン-HCl, 21mg/L メチオニン, 52mg/L プロリン, 56.8mg/L セリン, 59mg/L スレオニン, 75.8mg/L バリン)に、10mlのClostridium kluyveriの生体培養物を、開始OD600nmを0.1にして、接種して行った。
培養は、1000mL耐圧ガラスボトルで、37℃、150rpm、換気速度1L/h、100%COで、671時間、開放水浴振盪器内で行った。ガスを反応器のヘッドスペースに放出した。pHは、100g/LのNaOH溶液の自動添加により6.2に維持した。新鮮な培地を希釈率2.0d−1で反応器に連続供給し、孔径0.2μmのKrosFlo(登録商標)中空繊維ポリエーテルスルホン膜(Spectrumlabs、Rancho Dominguez、USA)を通して反応器から発酵ブロスを連続的に除去し、細胞を反応器内で保持した。
主培養は、250mlボトルに新鮮なVeri01培地100mlに入れて、前培養由来の細胞を遠心分離してからOD600nmが0.1になるように、接種して行った。ヘプタデカン中6%(w/w)TOPOの混合物1mlを追加添加した。培養物をブチルゴム栓でキャップし、100%CO雰囲気下で43時間、開放水浴振盪器内で37℃及び150rpmでインキュベートした。
培養中、何回か5mLの試料を採取し、OD600nm、pH及び生成物形成を測定した。生成物濃度の測定は半定量的1H‐NMR分光法により行った。内部定量標準としてトリメチルシリルプロピオン酸ナトリウム(T(M)SP)を用いた。
主培養中の酪酸濃度は0.15g/Lから2.82g/Lに、ヘキサン酸濃度は0.19g/Lから2.85g/Lに増加したが、エタノール濃度は14.34から9.58g/Lに、酢酸濃度は5.88から3.20g/Lに減少した。
この間にOD600nmは0.083から0.363に増加した。
〔ドデカン及びTOPOの存在下でのClostridium kluyveriの培養〕
細菌Clostridium kluyveriを培養し、エタノールと酢酸のヘキサン酸への生体内変換を行った。ヘキサデカンとトリオクチルホスフィンオキシド(TOPO)の混合物を培養に添加して、生成したヘキサン酸をinSitu抽出した。全ての培養工程は、ブチルゴム栓で密閉することができる耐圧ガラスボトル中で、嫌気的条件下で行った。
前培養は、250mlのVeri01培地(pH 7.0; 10g/L 酢酸カリウム, 0.31g/L K2HPO4, 0.23g/L KH2PO4, 0.25g/L NH4Cl, 0.20g/L MgSO4 X 7H2O, 10μl /L HCl (7.7 M), 1.5mg/L FeCl2 X 4H2O, 36μg/L ZnCl2, 64μg/L MnCl2 X 4H2O, 6μg/L H3BO3, 190μg/L CoCl2 X 6H2O, 1.2μg/L CuCl2 X 6H2O, 24μg/L NiCl2 X 6H2O, 36μg/L Na2MO4 X 2H2O, 0.5mg/L NaOH, 3μg/L Na2SeO3 X 5H2O, 4μg/L Na2WO4 X 2H2O, 100μg/L ビタミンB12, 80μg/L p-アミノ安息香酸, 20μg/L D(+) ビオチン, 200μg/L ニコチン酸, 100μg/L D-Ca-パントテン酸塩, 300μg/L ピリドキシン塩酸塩, 200μg/l チアミン-HCl x 2H2O, 20ml/L エタノール, 2.5g/L NaHCO3, 65mg/L グリシン, 24mg/L ヒスチジン, 64.6mg/L イソロイシン, 93.8mg/L ロイシン, 103mg/L リジン, 60.4mg/L アルギニン, 21.64mg/L L-システイン-HCl, 21mg/L メチオニン, 52mg/L プロリン, 56.8mg/L セリン, 59mg/L スレオニン, 75.8mg/L バリン)に、10mlのClostridium kluyveriの生体培養物を、開始OD600nmを0.1にして、接種して行った。
培養は、1000mL耐圧ガラスボトルで、37℃、150rpm、換気速度1L/h、100%COで、671時間、開放水浴振盪器内で行った。ガスを反応器のヘッドスペースに放出した。pHは、100g/LのNaOH溶液の自動添加により6.2に維持した。新鮮な培地を希釈率2.0d−1で反応器に連続供給し、孔径0.2μmのKrosFlo(登録商標)中空繊維ポリエーテルスルホン膜(Spectrumlabs、Rancho Dominguez、USA)を通して反応器から発酵ブロスを連続的に除去し、細胞を反応器内で保持した。
主培養は、250mlボトルに新鮮なVeri01培地100mlに入れて、前培養由来の細胞を遠心分離してからOD600nmが0.1になるように、接種して行った。ヘプタデカン中6%(w/w)TOPOの混合物1mlを追加添加した。培養物をブチルゴム栓でキャップし、100%CO雰囲気下で43時間、開放水浴振盪器内で37℃及び150rpmでインキュベートした。
培養中、何回か5mLの試料を採取し、OD600nm、pH及び生成物形成を測定した。生成物濃度の測定は半定量的1H‐NMR分光法により行った。内部定量標準としてトリメチルシリルプロピオン酸ナトリウム(T(M)SP)を用いた。
主培養中の酪酸濃度は0.14g/Lから2.62g/Lに増加し、ヘキサン酸濃度は0.22g/Lから2.05g/Lに増加したが、エタノール濃度は14.62から10.64g/Lに減少し、酢酸濃度は5.92から3.54g/Lに減少した。
この間にOD600nmは0.091から0.259に増加した。
〔水分とヘキサデカン及びTOPOの混合物との間のヘキサン酸の分配係数の測定〕
実験の全段階において、両相から試料を採取して、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によるヘキサン酸のpH及び濃度を測定した。ヘキサン酸5g/kgの水溶液100g及びヘキサデカン中の6%トリオクチルホスフィノキシド(TOPO)の混合物33gを分液漏斗に充填し、37℃で1分間混合した。次いで、漏斗を三脚リング内に配置し、エマルジョンを放置して、自発的に分離させた。水相のpHを測定した。次いで、1M NaOH溶液を漏斗に添加し、混合した。水相中のpHが6.2に達するまで、分離及びサンプリング工程を繰り返した。この時点で、両相から試料を採取し、その後の解析を行った。水相はHPLCで直接分析することができた。有機相の分析には、希釈ヘキサン酸をまず水に再抽出した(1M NaOHの添加によりpH12.0)後、HPLCにより分析した。水中のヘキサン酸とヘキサデカン中の6%TOPOの分配係数KDは、両相のヘキサン酸の濃度から計算した。
Figure 2021513852

pH6.2における水中のヘキサン酸とヘキサデカン中の6%TOPOのKDは、4.7であった。
〔水分とヘプタデカン及びTOPOの混合物との間のヘキサン酸の分配係数の測定〕
実験の全段階において、両相から試料を採取して、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によるヘキサン酸のpH及び濃度を測定した。ヘキサン酸5g/kgの水溶液100g及びヘプタデカン中の6%トリオクチルホスフィノキシド(TOPO)の混合物33gを分液漏斗に充填し、37℃で1分間混合した。次いで、漏斗を三脚リング内に配置し、エマルジョンを放置して、自発的に分離させた。水相のpHを測定した。1M NaOH溶液を漏斗に添加し、混合した。水相中のpHが6.2に達するまで、分離及びサンプリング工程を繰り返した。この時点で、両相から試料を採取し、その後の解析を行った。水相はHPLCで直接分析することができた。有機相の分析には、希釈ヘキサン酸をまず水に再抽出した(1M NaOHの添加によりpH12.0)後、HPLCにより分析した。水中のヘキサン酸及びヘプタデカン中の6%TOPOの分配係数KDは、両相のヘキサン酸の濃度から計算した。
Figure 2021513852

pH6.2における水中のヘキサン酸とヘプタデカン中の6%TOPOのKDは、5.0であった。
〔水分とテトラデカン及びTOPOの混合物との間のヘキサン酸の分配係数の測定〕
実験の全段階において、両相から試料を採取して、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によるヘキサン酸のpH及び濃度を測定した。ヘキサン酸5g/kg+酢酸0.5g/kgの水溶液130g及びテトラデカン中の6%トリオクチルホスフィノキシド(TOPO)の混合物15gを分液漏斗に充填し、37℃で1分間混合した。次いで、漏斗を三脚リング内に配置し、エマルジョンを放置して、自発的に分離させた。水相のpHを測定した。1M NaOH溶液を漏斗に添加し、混合した。水相中のpHが6.2に達するまで、分離及びサンプリング工程を繰り返した。この時点で、両相から試料を採取し、その後の解析を行った。水相はHPLCで直接分析することができた。有機相の分析には、希釈ヘキサン酸をまず水に再抽出した(1M NaOHの添加によりpH12.0)後、HPLCにより分析した。水系中のヘキサン酸とテトラデカン中の6%TOPOの分配係数KDは、両相のヘキサン酸の濃度から計算した。
Figure 2021513852

pH6.9における水系中のヘキサン酸とテトラデカン中の6%TOPOのKDは、1.3であった。
〔ヘキサン酸のin situ抽出によるClostridium kluyveriの培養〕
細菌Clostridium kluyveriを培養し、エタノールと酢酸のヘキサン酸への生体内変換を行った。ヘキサデカンとトリオクチルホスフィンオキシド(TOPO)の混合物を培養に添加して、生成したヘキサン酸をinSitu抽出した。全ての培養工程は、ブチルゴム栓で密閉することができる耐圧ガラスボトル中で、嫌気的条件下で行った。
前培養は、1000mL耐圧ガラスボトルに、250mLのEvoDM45培地(pH 5.5; 0.004g/L 酢酸マグネシウム, 0.164g/l 酢酸ナトリウム, 0.016g/L 酢酸カルシウム, 0.25g/l 酢酸カリウム, 0.107mL/L H3PO4 (8.5%), 2.92g/L 酢酸NH4, 0.35mg/L 酢酸Co, 1.245mg/L 酢酸Ni, 20μg/L d−ビオチン, 20μg/L 葉酸,10μg/L ピリドキシン-HCl, 50μg/L チアミン-HCl, 50μg/L リボフラビン, 50μg/L ニコチン酸, 50μg/L パントテン酸Ca, 50μg/L ビタミンB12, 50μg/L p-アミノ安息香酸, 50μg/L リポ酸, 0.702mg/L (NH4)2Fe(SO4)2 x 4H2O, 1ml/L KS-酢酸 (93,5 mM), 20mL/L エタノール, 0.37g/L酢酸)に、37℃、150rpm、1L/hの換気速度で、開放水浴振盪器内で25%COと75%Nの混合物の存在下で行った。ガスを反応器のヘッドスペースに放出した。pHは、2.5MのNH溶液を自動添加することにより、5.5に維持した。新鮮な培地を希釈率2.0d−1で反応器に連続供給し、孔径0.2μmのKrosFlo(登録商標)中空繊維ポリエーテルスルホン膜(Spectrumlabs、Rancho Dominguez、USA)を通して反応器から発酵ブロスを連続的に除去し、細胞のOD600nmを反応器内で〜1.5に保持した。
主培養は、1000mlボトルに、150mLのEvoDM39培地(pH 5.8; 0.429g/L 酢酸マグネシウム, 0.164g/l 酢酸ナトリウム, 0.016g/L 酢酸カルシウム, 2.454g/l 酢酸カリウム, 0.107mL/L H3PO4 (8.5%), 1.01 mL/L 酢酸, 0.35mg/L 酢酸Co, 1.245mg/L 酢酸Ni, 20μg/L d−ビオチン, 20μg/L 葉酸,10μg/L ピリドキシン-HCl, 50μg/Lチアミン-HCl, 50μg/L リボフラビン, 50μg/L ニコチン酸, 50μg/L パントテン酸Ca, 50μg/L ビタミンB12, 50μg/L p-アミノ安息香酸, 50μg/L リポ酸, 0.702mg/L (NH4)2Fe(SO4)2 x 4H2O, 1 ml/L KS-酢酸 (93,5 mM), 20mL/L エタノール, 8.8mL NH3 溶液 (2,5 mol/L), 27.75ml/L 酢酸 (144 g/L))を入れて、前培養由来の100mlの細胞培養液をOD600nmが0.71になるように接種して行った。
培養は37℃、150rpm、換気速度1L/hで行い、25%COと75%Nの混合物を開放水浴振盪器内で65時間振盪した。ガスを反応器のヘッドスペースに放出した。pHは、2.5MのNH溶液を自動添加することにより5.5に維持した。新鮮な培地を希釈率2.0d−1で反応器に連続供給し、孔径0.2μmのKrosFlo(登録商標)中空繊維ポリエーテルスルホン膜(Spectrumlabs、Rancho Dominguez、USA)を通して反応器から発酵ブロスを連続的に除去し、細胞をOD600nmが反応器内で〜0.5になるように保持した。テトラデカン中6%(w/w)TOPOの混合物120gを発酵ブロスに加えた。次いで、この有機混合物を連続的に反応器に供給し、有機相も1d−1の希釈速度で反応器から連続的に除去した。
培養中、水相及び有機相からともに何回か5mLの試料を採取し、OD600nm、pH及び生成物形成を測定した。生成物濃度の測定は半定量的1H‐NMR分光法により行った。内部定量標準としてトリメチルシリルプロピオン酸ナトリウム(T(M)SP)を用いた。
水相での主培養では、エタノール8.18g/L、酢酸3.20g/L、酪酸1.81g/L、ヘキサン酸0.81g/Lの定常状態濃度に達した。OD600nmは0.5で安定していた。有機相では、0.43g/kgエタノール、0.08g/kg酢酸、1.13g/kg酪酸、8.09g/kgヘキサン酸の定常状態濃度に達した。実験後、細胞は、さらなる培養に移行しながらも生存していた。
両相の濃度から、系水性媒体中の基質と生成物の分配係数KDとテトラデカン中の6%TOPOを算出した。
Figure 2021513852

定常状態でのKDはエタノールが0.05、酢酸が0.03、酪酸が0.62、ヘキサン酸が9.99であった。

Claims (15)

  1. 水性媒体からアルカン酸及び/又はそのエステルを抽出する方法であって、以下の工程:
    (a)水性媒体中のアルカン酸及び/又はそのエステルを、水性媒体から抽出媒体中にアルカン酸及び/又はそのエステルを抽出するのに十分な時間で、少なくとも1つの抽出媒体と接触させる工程;
    (b)前記水性媒体から、前記抽出されたアルカン酸及び/又はそのエステルを備える前記抽出媒体を分離する工程;を含み、
    ここで、前記抽出媒体が以下の:
    −少なくとも1つのアルキルホスフィンオキシド、好ましくは、トリオクチルホスフィンオキシド(TOPO)、及び少なくとも1つのアルカンの混合物、を含み、
    ここで、前記アルカンは少なくとも12個の炭素原子を含む、
    方法。
  2. 前記アルカンが12〜18個の炭素原子を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記アルカンがヘキサデカンである、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記アルカン酸及び/又はそのエステルが、炭素原子が4〜16個であるアルカン酸からなる群より選択される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記アルカン酸がヘキサン酸である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記ヘキサン酸が合成ガスから生成され、前記ヘキサン酸の生成方法が以下の工程:
    −合成ガスを、ウッド−Ljungdahl経路及びエタノール−カルボン酸発酵を行うことができる少なくとも1つの細菌と接触させて、ヘキサン酸を生成する工程;
    を含む、請求項5に記載の方法。
  7. 前記細菌が、Clostridium kluyveri及びC.Carboxidivoransからなる群より選択される、請求項6に記載の方法。
  8. 少なくとも1つのアルキルホスフィンオキシド、好ましくはトリオクチルホスフィンオキシド(TOPO)のアルカンに対する質量比が1:100〜1:10である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記水性媒体のpHが5.5〜7の間に維持される、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記抽出媒体は、再利用される、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 少なくとも1つのアルキル−ホスフィンオキシド、好ましくはトリオクチルホスフィンオキシド(TOPO)とアルカンとの混合物の、水性媒体からアルカン酸及び/又はそのエステルを抽出するための使用であって、前記アルカンが少なくとも12個の炭素原子を含む、使用。
  12. 前記アルカンが、12〜18個の炭素原子を含む、請求項11に記載の使用。
  13. 前記アルカンが、ヘキサデカンである、請求項11又は12に記載の使用。
  14. 前記アルカン酸及び/又はそのエステルが、炭素原子が4〜16個であるアルカン酸からなる群より選択される、請求項11〜13のいずれか一項に記載の使用。
  15. 前記アルカン酸が、ヘキサン酸である、請求項11〜14のいずれか一項に記載の使用。
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