本出願は、通信分野に関し、特に、アンテナおよび端末に関する。
通信技術の発展と共に、フランクリンアンテナのような様々なタイプのアンテナが様々なネットワークデバイスに適用されており、アンテナは、無線信号を送信および受信するために用いられる。フランクリンアンテナのラジエータは、位相反転ユニットおよび鉛直放射要素を接続することによって形成される。位相反転ユニット部分は折り畳まれるので、内部電流は互いにオフセットし、位相反転ユニットは放射線を作り出さない。この場合、放射要素のみが放射線を作り出す。
実際の通信用途において、ネットワークデバイスは通常、少なくとも2つの周波数帯域における信号を放射または受信することを必要とする。少なくとも2つの周波数帯域における信号の中心周波数の比率は通常、1.5とほぼ等しい。既存の解決法において、フランクリンアンテナは、1つの周波数帯域においてのみ、信号を水平に放射することができる。1つのフランクリンアンテナは、少なくとも2つの周波数帯域を完全にカバーすることができるわけではないが、少なくとも2つの周波数帯域のうちの1つにおいてのみ、信号を放射できる。ロングタームエボリューション(Long Term Evolution, LTE)システムにおける動作周波数帯域であるBand41(2496MHzから2690MHz)およびBand42(3400MHzから3600MHz)が例として用いられる。周波数帯域Band41における水平の高利得無指向性放射をサポートしているフランクリンアンテナは、周波数帯域Band42の信号を水平に放射することができない。ネットワークデバイスが少なくとも2つの周波数帯域の信号を放射する必要があるならば、ネットワークデバイスは、1つのフランクリンアンテナを用いる場合、少なくとも2つの周波数帯域の信号を放射することができない。この場合、ネットワークデバイスは、当該少なくとも2つの周波数帯域に対応する少なくとも2つのアンテナを含む必要があり、これは、ネットワークデバイスにおいて当該少なくとも2つのアンテナの設置面積を増加させ、また、ネットワークデバイスがデータ送信用のアンテナを用いるコストも増加させる。従って、どのようにして、1つのフランクリンアンテナを用いて、少なくとも2つの周波数帯域の信号を水平に且つ無指向性で放射且つ受信するかが、至急解決されるべき問題になっている。
本出願の実施形態は、1つのアンテナを用いて少なくとも2つの周波数帯域における信号を放射するべく、アンテナおよび端末を提供し、これにより、ネットワークデバイスのサイズおよびコストを低減させる。
これを考慮し、本出願はアンテナを提供する。当該アンテナは、Band41の信号およびBand42の信号を放射し、Band41の信号の中心周波数に対応する波長はλ1であり、Band42の信号の中心周波数に対応する波長はλ2であり、当該アンテナは、媒体基板と、トップ放射要素と、位相反転ユニットと、ボトム放射要素とを備え;媒体基板は、トップ放射要素、位相反転ユニットおよびボトム放射要素のキャリアとして用いられ;トップ放射要素の端部は、位相反転ユニットの端部に接続され;位相反転ユニットの他端はボトム放射要素の端部に接続され、位相反転ユニットの長さは3λ2/2であり、位相反転ユニットの長さはλ1/2より大きく;且つ、位相反転ユニットは、少なくとも2つの電流位相反転ポイントを含み、少なくとも2つの電流位相反転ポイント間の部分は放射線を作り出さず、トップ放射要素およびボトム放射要素は、Band41の信号およびBand42の信号を水平に且つ無指向性で放射する。
本出願は更に、アンテナを提供する。当該アンテナは、第1信号および第2信号を放射し、第1信号および第2信号は異なる周波数帯域におけるものであり、第1信号は、第1半波長に対応しており、第2信号は第2半波長に対応しており、アンテナは、媒体基板、トップ放射要素、位相反転ユニットおよびボトム放射要素を備える。媒体基板は、トップ放射要素、位相反転ユニットおよびボトム放射要素のキャリアとして用いられる。トップ放射要素の端部は位相反転ユニットの端部に接続され、位相反転ユニットの他端はボトム放射要素の端部に接続され、位相反転ユニットの長さは第2半波長の第1奇数倍であり、位相反転ユニットの長さは第1半波長の第2奇数倍より大きい。位相反転ユニットは、少なくとも2つの電流位相反転ポイントを含み、少なくとも2つの電流位相反転ポイント間の部分は放射線を作り出さず、トップ放射要素およびボトム放射要素は、第1信号および第2信号を水平に且つ無指向性で放射する。
本出願の本実施形態において、アンテナの長さは変更され、これにより、アンテナの位相反転ユニットの長さは第2半波長の第1奇数倍となり、位相反転ユニットの長さは第1半波長の第2奇数倍より大きくなり;アンテナが動作している場合、位相反転ユニット部分の複数の位相反転ポイント間の部分は放射線を作り出さず、トップ放射要素およびボトム放射要素は、第1信号および第2信号を放射する。従って、本出願において提供されるアンテナについて、1つの鉛直アンテナは少なくとも2つの周波数帯域の信号を放射することができる。
実装において、トップ放射要素およびボトム放射要素が第1信号および第2信号を水平に且つ無指向性で放射することは:長さが第1半波長の第2奇数倍である、位相反転ユニットの一部分に含まれる、少なくとも2つの電流位相反転ポイント間の電流は互いにオフセットし、これにより、長さが第1半波長の第2奇数倍である、位相反転ユニットの当該一部分は、放射線を作り出さず、位相反転ユニット部分は、長さが第1半波長の奇数倍である当該一部分を除外し、トップ放射要素およびボトム放射要素は第1信号を水平に且つ無指向性で放射し;長さが第2半波長の第1奇数倍である、位相反転ユニットの一部分に含まれる少なくとも2つの電流位相反転ポイント間の電流は互いにオフセットし、これにより、位相反転ユニットは放射線を作り出さず、トップ放射要素およびボトム放射要素は第2信号を水平に且つ無指向性で放射する、ことを含む。
本出願の本実装において、アンテナが第1信号を放射する場合、電流は反対方向であって互いにオフセットするので、長さが第1半波長の第2奇数倍である、位相反転ユニットの当該一部分は放射線を作り出さず、位相反転ユニット部分は、長さが第1半波長の奇数倍である当該一部分を除外し、ボトム放射要素およびトップ放射要素は第1信号を放射し;アンテナが第1信号を放射する場合、電流は反対方向であって互いにオフセットするので、位相反転ユニットは放射線を作り出さず、ボトム放射要素およびトップ放射要素は第2信号を放射する。従って、アンテナは、第1信号および第2信号を放射することができる。本出願の本実装は、アンテナによって第1信号および第2信号を放射する、特定の実装である。
実装において、位相反転ユニットは、折目線部分および鉛直部分を有し、当該鉛直部分は第1スロットおよび第2スロットを含み、第1スロットは第2スロットに平行であり、第1スロットおよび第2スロットは、位相反転ユニットにおける、第1スロットおよび第2スロットに対応する長さ領域を、第1マイクロストリップ、第2マイクロストリップおよび第3マイクロストリップに分割する。第1マイクロストリップおよび第3マイクロストリップはそれぞれ、第2マイクロストリップの2つの側に位置する。アンテナが第2信号を放射する場合、第1マイクロストリップおよび第2マイクロストリップでの電流は反対方向であり、第2マイクロストリップおよび第3マイクロストリップでの電流は反対方向であり、これにより、第2マイクロストリップは放射線を作り出さない。
本出願の本実装において、アンテナによって放射される信号を更に水平方向により近くすべく、2つのスロットは位相反転ユニットの鉛直部分に追加される。この場合、複数のスロットの2つの側にあるマイクロストリップでの電流は、複数のスロット間のマイクロストリップでの電流とは反対方向であり、これにより、スロットの2つの側にあるマイクロストリップでの電流は、複数のスロット間のマイクロストリップでの電流とオフセットする。これは、アンテナが第2信号を放射する場合に、位相反転ユニットによって作り出される放射線を低減することができ、これにより、アンテナが第2信号を放射する場合に、アンテナサイドローブ抑制を実装することができる。
実装において、第2信号の周波数と第1信号の周波数との間の比率は、1.3から1.6の範囲に亘る。
本出願の本実装において、第2信号の周波数と第1信号の周波数との間の比率は、1.3から1.6の範囲に亘る。従って、アンテナは、本出願における少なくとも2つの周波数帯域の信号を放射することができる。
実装において、第1信号は2496MHzから2690MHzの周波数帯域に含まれ、第2信号は3400MHzから3800MHzの周波数帯域に含まれる。
実装において、アンテナの長さは99mmであり、アンテナは第1半波長の長さの3倍であり、且つ、第2半波長の長さの5倍である。
本出願の本実装において、アンテナは、第1半波長の長さの3倍であり、且つ、第2半波長の長さの5倍である。従って、実際の状態に応じて、アンテナの位相反転ユニットの長さは、第1半波長の長さであってもよく、アンテナの位相反転ユニットは、第2半波長の長さの3倍であってもよい。これは、アンテナに、第1信号および第2信号の高利得放射を実装させることができる。
実装において、第1マイクロストリップの最小幅は2mmであり、第3マイクロストリップの最小幅は2mmである。
本出願の本実装において、第1マイクロストリップおよび第3マイクロストリップの最小幅は、2mmである。この場合、第2マイクロストリップによって生成される電流はオフセットされることができ、これにより、アンテナが第2信号を放射する場合に位相反転ユニットの鉛直部分は放射線を作り出さず、アンテナによって放射される第2信号を水平の無指向性により近づける。
実装において、第1スロットの幅は0.5mmから3.8mmの範囲に亘り、第2スロットの幅は0.5mmから3.8mmの範囲に亘る。
実装において、第1スロットの長さは8mmであり、第2スロットの長さは8mmである。
実装において、ボトム放射要素は上部放射モジュールおよび下部放射モジュールを含み、上部放射モジュールは同軸線を通じて下部放射モジュールに接続され、下部放射モジュールはギャップ部を含み、当該同軸線は、下部放射モジュールのギャップ部内に位置し、当該同軸線は、アンテナに給電するように構成される。
本出願の本実装において、上部放射モジュールは同軸線を通じて下部放射モジュールに接続され、下部放射モジュールはギャップ部を含み、当該同軸線は、下部放射モジュールのギャップ部を通過してもよい。これは、アンテナ放射に対する当該同軸線の影響を低減することができる。
本出願は更に、CPEを提供する。CPEは、アンテナと、プロセッサと、メモリと、バスと、入/出力インタフェースとを備え;メモリはコードを格納し;アンテナは第1態様または第1態様の複数の実装のうちの何れか1つによるアンテナであってもよく;メモリはプログラムコードを格納し;プロセッサは、メモリにおけるプログラムコードを呼び出した場合に制御信号をアンテナに送信し、当該制御信号は、アンテナが、第1信号または第2信号を送信するよう制御するのに用いられる。
本出願は更に、端末を提供する。端末は、アンテナと、プロセッサと、メモリと、バスと、入/出力インタフェースとを備え;メモリはコードを格納し;アンテナは第1態様または第1態様の複数の実装のうちの何れか1つによるアンテナであってもよく;メモリはプログラムコードを格納し;プロセッサは、メモリにおけるプログラムコードを呼び出した場合に制御信号をアンテナに送信し、当該制御信号は、アンテナが、第1信号または第2信号を送信するよう制御するのに用いられる。
前述の技術的解決手段から、本出願の実施形態は以下の利点を有すると理解されることができる。
本出願の実施形態におけるアンテナは、媒体基板、トップ放射要素、位相反転ユニットおよびボトム放射要素を含んでもよい。位相反転ユニットの長さは第2半波長の第1奇数倍であり、位相反転ユニットの長さは第1半波長の第2奇数倍より大きい。第1半波長は、第1信号に対応する波長の半分であり、第2半波長は、第2信号に対応する波長の半分である。この場合、アンテナが動作状態にあるときに、位相反転ユニットは、少なくとも2つの電流位相反転ポイントを含んでもよく、少なくとも2つの電流位相反転ポイント間の部分は、放射線を作り出さず、トップ放射要素およびボトム放射要素は、第1信号および第2信号を水平に且つ無指向性で放射し、第1信号および第2信号は異なる周波数帯域である。従って、本出願の実施形態において提供されるアンテナは、少なくとも2つの異なる周波数帯域の信号を放射することができる。
本出願の実施形態によるシステムアーキテクチャの概略図である。
本出願の実施形態による適用シナリオの概略図である。
本出願の実施形態によるアンテナの実施形態の概略図である。
本出願の実施形態によるアンテナの別の実施形態の概略図である。
本出願の実施形態によるアンテナの別の実施形態の概略図である。
本出願の実施形態によるアンテナの別の実施形態の概略図である。
本出願の実施形態によるアンテナの別の実施形態の概略図である。
本出願の実施形態によるアンテナの別の実施形態の概略図である。
本出願の実施形態によるアンテナの電流分布図である。
本出願の実施形態によるアンテナの別の現在の分布図である。
本出願の実施形態によるアンテナの別の現在の分布図である。
本出願の実施形態によるアンテナの別の現在の分布図である。
本出願の実施形態によるアンテナの別の現在の分布図である。
本出願の実施形態によるアンテナの別の現在の分布図である。
本出願の実施形態によるアンテナの反射減衰量の概略図である。
本出願の実施形態によるアンテナの別の現在の分布図である。
本出願の実施形態によるアンテナの別の現在の分布図である。
本出願の実施形態によるアンテナの放射パターンの図である。
本出願の実施形態によるアンテナの別の現在の分布図である。
本出願の実施形態によるアンテナの別の現在の分布図である。
本出願の実施形態によるアンテナの放射パターンの別の図である。
本出願の実施形態によるアンテナの別の現在の分布図である。
本出願の実施形態によるアンテナの別の現在の分布図である。
本出願の実施形態によるアンテナの放射パターンの別の図である。
本出願の実施形態によるアンテナの放射パターンの別の図である。
本出願の実施形態によるアンテナの別の実施形態の概略図である。
本出願の実施形態によるアンテナの別の実施形態の概略図である。
本出願の実施形態によるアンテナの別の実施形態の概略図である。
本出願の実施形態によるアンテナの別の現在の分布図である。
本出願の実施形態によるアンテナの別の現在の分布図である。
本出願の実施形態によるアンテナの別の現在の分布図である。
本出願の実施形態によるアンテナの別の現在の分布図である。
本出願の実施形態によるアンテナの別の現在の分布図である。
本出願の実施形態によるアンテナの別の現在の分布図である。
本出願の実施形態によるアンテナの反射減衰量の別の模式図である。
本出願の実施形態によるアンテナの別の実施形態の概略図である。
本出願の実施形態によるアンテナの別の実施形態の概略図である。
本出願の実施形態によるアンテナの別の現在の分布図である。
本出願の実施形態によるアンテナの別の現在の分布図である。
本出願の実施形態によるアンテナの反射減衰量の別の模式図である。
本出願の実施形態によるアンテナの放射パターンの別の図である。
本出願の実施形態によるアンテナの別の実施形態の概略図である。
本出願の実施形態によるアンテナの別の実施形態の概略図である。
本出願の実施形態によるアンテナの反射減衰量の別の模式図である。
本出願の実施形態によるアンテナの反射減衰量の別の模式図である。
本出願の実施形態による加入者構内機器CPEの実施形態の概略図である。
本出願の実施形態による端末デバイスの実施形態の概略図である。
以下では、本出願の実施形態における添付の図面を参照して、本出願の実施形態における技術的解決手段を説明する。説明される実施形態は、本出願の実施形態の幾つかに過ぎず、本出願の実施形態の全てではない。当業者により、創造的な取り組みをすることなく、本出願の実施形態に基づいて取得される全ての他の実施形態は、本出願の保護範囲内に入るものとする。
図1は、本出願の実施形態によるアンテナのシステムアーキテクチャを示す。ネットワークデバイスは、アンテナを用いることによって無線信号を送信または受信してもよく、端末デバイス1、端末デバイス2、端末デバイス3および端末デバイス4は、無線信号を用いることによってネットワークデバイスに接続されてもよい。ネットワークデバイスは、加入者構内機器(customer premises equipment, CPE)、ルータ、モバイルステーション(mobile station, MS)、加入者ステーション(subscriber station, SS)、等であってもよい。CPEは、LTE、広帯域符号分割多重アクセス(wideband code division multiple access, W−CDMA)またはモバイル通信用のグローバルシステム(global system for mobile communication, GSM(登録商標))の信号のようなモバイルセルラ信号を、ワイヤレスフィデリティ(wireless fidelity, Wi−Fi(登録商標))信号または無線ローカルエリアネットワーク(wireless local area networks, WLAN)に変換するネットワークデバイスであってもよい。CPE製品は通常、長距離通信を実行する必要があり、従って、CPE製品に用いられるアンテナは通常、水平の高利得無指向性放射を実装する必要がある。通信分野における技術の発展と共に、増量するCPE製品の動作周波数帯域は、LTEシステムにおいてBand41(2496MHzから2690MHz)およびBand42(3400MHzから3600MHz)の両方を含む必要があり、これより多くの周波数帯域を含むことさえ必要とする。例えば、CPEは、Band41、Band42およびBand43(3600MHzから3800MHz)をサポートする必要がある。これに追加して、増量するルータの動作周波数帯域もまた、Band41およびBand42の両方を含む、または、Band41、Band42、Band43、等を含む必要がある。この場合、本出願の本実施形態において提供されるアンテナの動作周波数帯域は少なくとも2つの周波数帯域を含み、これにより、ネットワークデバイスは、1つのアンテナを用いて、少なくとも2つの周波数帯域の信号を放射又は受信することができ、これにより、ネットワークデバイスが、信号送信又は信号受信のためのアンテナを用いるコストを低減する。更に、1つのアンテナが少なくとも2つの周波数帯域の信号を放射又は受信するので、2つの周波数帯域の信号をそれぞれ送信して受信するために用いられる2つのアンテナと比較すると、1つのアンテナは明らかに、サイズが2つのアンテナより小さく、これにより、そのようなアンテナを用いるネットワークデバイスはより小さいサイズを有する。
具体的には、本出願の本実施形態において提供されるアンテナは、CPEに適用されることができる。図2は、本出願の実施形態による適用シナリオの概略図である。LTEシステムにおいて、次世代ノードB(evolved nodeB、eNB)がエボルブドパケットコア(evolved packet core、EPC)に接続され、且つ、音声、テキスト、ビデオおよび画像情報のような情報の迅速送信用に構成される。EPCは、MME、SGW、PGW、PCRFおよび他のネットワーク要素を含んでもよい。eNBは無線信号を放射することができ、CPE製品は、アンテナと共に配置され、eNBによって放射される無線信号を受信することで、eNBに接続されてもよい。CPEは、eNBによって放射される信号をWi−Fi信号に変換し、CPE上に配置されるアンテナは、Wi−Fi信号を放射する。コンピュータ、スマートフォンまたはノートブックコンピュータのような端末デバイスは、CPE製品に接続され、且つ、Wi−Fi信号を用いることによって通信等を実行してもよい。従って、CPE製品が、本出願の本実施形態において提供されるアンテナと共に配置されるならば、1つのアンテナは、複数の周波数帯域の信号を放射するのに、例えば、Band41、Band42およびBand43の信号を放射するのに用いられてもよい。代替的に、端末デバイス等は、RJ(登録ジャック)45インタフェースによってCPEに接続され、且つ、LTE無線アクセス機能を用いることによって、インターネットアクセス、電子メール送信/受信、ウェブページブラウジング、ファイルダウンロード、等を実行してもよい。1つのアンテナが1つの周波数帯域の信号を放射し、且つ、複数のアンテナが複数の周波数帯域の信号を放射することを要求される解決策と比較すると、本出願の本実施形態では、1つのアンテナが複数の周波数帯域の信号を放射し、これにより、アンテナの設置面積を低減し、且つ、CPE製品のサイズを低減する。
ネットワークデバイスと別のデバイスとの間の通信用の無線信号は通常、ネットワークデバイスにおけるアンテナによって送信または受信される。従って、幾つかのネットワークデバイスにおけるアンテナの動作周波数はまた、Band41およびBand42を含む、または、Band41、Band42、Band43、等を含む必要がある。本出願の本実施形態において提供されるアンテナについて、1つのアンテナが、複数の周波数帯域での送信および受信を実装することができ、且つ、水平な高利得無指向性放射を実装することができる。本出願の本実施形態において提供されるアンテナは、ルータ、CPE、MS、SSまたは携帯電話を含むネットワークデバイスに適用されることができる。図3は、本出願の実施形態によるアンテナの実施形態の概略図である。アンテナは:トップ放射要素301、位相反転ユニット302、ボトム放射要素303および媒体基板304を備え、ボトム放射要素303は、上部放射モジュール3031および下部放射モジュール3032を有する。
媒体基板304は、トップ放射要素301、位相反転ユニット302およびボトム放射要素303のキャリアとして用いられる。媒体基板の誘電率は、アンテナによって放射される信号に影響を与え得て、媒体基板は、実際のデバイス要件に応じて選択されることができる。トップ放射要素301の端部は、位相反転ユニット302の端部に接続され、位相反転ユニット302の他端は、上部放射モジュール3031の端部に接続される。位相反転ユニット302は、折目線部分および鉛直部分を含み、折目線部分は螺旋の形態で折り畳まれ得る。下部放射モジュール3032および上部放射モジュール3031はボトム放射要素303に含まれ、上部放射モジュール3021の他端は、同軸線を通って下部放射モジュール3032の端部に接続される。
アンテナが動作している場合、アンテナは、第1信号および第2信号を放射してもよく、第1信号は第1周波数帯域にあり、第2信号は第2周波数帯域にある。トップ放射要素301およびボトム放射要素303は、同じ電流方向を有し、アンテナの動作周波数の信号を放射または受信する。様々な部分における電流は螺旋の形態に起因して反対方向にあり、位相反転ユニット302内部の電流は互いにオフセットし、位相反転ユニット302は信号を放射しない。位相反転ユニット302によって作り出される如何なる放射線も、トップ放射要素301およびボトム放射要素301によって放射される信号への影響を低減することはできない。位相反転ユニット302の長さは第2半波長の奇数倍であってもよく、位相反転ユニット302の長さは第1半波長の奇数倍より大きい。第1半波長は、第1信号の周波数に対応する波長の半分であり、第1半波長は、第1周波数帯域の中心周波数に対応する波長の半分であってもよい。第2半波長は、第2信号の周波数に対応する波長の半分であり、第2半波長は、第2周波数帯域の中心周波数に対応する波長の半分であってもよい。第1周波数帯域および第2周波数帯域は異なる周波数帯域であり、第2周波数帯域の中心周波数と第1周波数帯域の中心周波数との間の比率は、1.3から1.6の範囲に亘ってもよい。トップ放射要素301の長さおよびボトム放射要素303の長さは、それぞれ第1半波長および第2半波長であってもよく、または、それぞれ第1半波長および第2半波長に対応する奇数倍長さであってもよい。従って、アンテナは、少なくとも2つの周波数帯域の信号を放射し、ネットワークデバイスは、1つのアンテナを用いて、少なくとも2つの周波数帯域の信号を送信且つ受信することができる。
本出願の本実施形態において提供されるアンテナの動作周波数は、第1周波数帯域および第2周波数帯域を含む少なくとも2つの周波数帯域の周波数範囲をカバーする。位相反転ユニット302の長さは、第2半波長の長さであってもよく、且つ、第1半波長の長さより大きい。従って、アンテナが動作している場合、トップ放射要素301およびボトム放射要素303は同じ電流方向を有し、水平の高利得無指向性放射を少なくとも2つの周波数帯域で実装することができる。
1×2ダイポールアレイアンテナのみが、本出願の本実施形態における説明のために、例として用いられることに留意すべきである。1はアンテナの直線配列を表し、2は2つの鉛直放射要素:トップ放射要素301およびボトム放射要素303を表す。2つの鉛直放射要素は、位相反転ユニットによって、すなわち、位相反転ユニット302によって、接続される。代替的に、アンテナは、1×4アンテナ、1×5アンテナ、または別のアンテナであってもよく、放射要素は位相反転ユニットによって接続される。少なくとも3つの放射要素が存在する場合、少なくとも2つの対応する位相反転ユニットが含まれてもよい。より多量の放射要素は、アンテナのより高い放射利得と、より高い放射信号強度とを示す。実際の設計要求に応じて特定の量を調節することができ、これは本明細書において限定されない。
アンテナの異なる動作周波数帯域について、アンテナ内部における特定の電流は、異なる方向に流れる。アンテナのカバレッジは、Band41およびBand42を含む。Band41動作モードが図4に示され得る。Band41の中心周波数に対応する波長はλ1であり、アンテナの全体長さは、Band41の中心周波数に対応する3半波長、すなわち、図中に示される3λ1/2であってもよい。半波長は、Band41の中心周波数に対応する波長の半分、すなわち、λ1の半分である。位相反転ユニット302は2つの電流位相反転ポイント:図中に示される位相反転ポイント405および位相反転ポイント406を含む。2つの位相反転ポイントにおける電流は0である。2つの位相反転ポイント間の長さは、Band41に対応する1半波長の長さ、すなわち、λ1/2である。アンテナがBand41動作モードにある場合に、アンテナは3つの部分に分割され得ることが理解できる。位相反転ポイント405および位相反転ポイント406の間の部分は折り畳まれるので、位相反転ポイント405および位相反転ポイント406の間の電流は互いにオフセットし、位相反転ポイント405および位相反転ポイント406の間の部分は放射線を作り出さない。位相反転ポイント405および位相反転ポイント406の間の部分以外の2つの部分、すなわち、トップ放射要素301およびボトム放射要素303は、信号を放射する。2つの部分の放射信号の長さはそれぞれ、Band41に対応する半波長の長さを含んでもよい。
Band42動作モードが図5に示され得る。Band42の中心周波数に対応する波長はλ2であり、アンテナの全体長さはBand42に対応する5半波長、すなわち、図中に示される5λ2/2であってもよい。半波長は、Band42の中心周波数に対応する波長の半分、すなわち、図中に示されるλ2の半分である。位相反転ユニット部分302は、4つの電流位相反転ポイント:位相反転ポイント507、位相反転ポイント508、位相反転ポイント509および位相反転ポイント510を含む。4つの電流位相反転ポイントでの電流は0である。位相反転ポイント507および位相反転ポイント510の間の長さは、Band42に対応する3半波長の長さ、すなわち、図中に示される3λ2/2である。アンテナがBand42動作モードにある場合、アンテナは3つの部分:トップ放射要素301、ボトム放射要素303および位相反転ユニット302に分割され得ることを理解できる。位相反転ユニット302は折り畳まれるので、内部電流は反対方向であって互いにオフセットし、位相反転ユニット302は放射線を作り出さない。この場合、位相反転ユニット302以外のトップ放射要素301およびボトム放射要素303は、信号を放射する。2つの部分の放射信号の長さはそれぞれ、Band42に対応する半波長の長さ、すなわち、図中に示されるλ2/2を含んでもよい。
従って、本出願の本実施形態において提供されるアンテナは、LTEシステムにおける周波数帯域Band41およびBand42を含み得る少なくとも2つの周波数帯域の信号を放射することができる。このようにして、1つのアンテナが、水平方向に、少なくとも2つの周波数帯域の信号を放射する。1つのアンテナが1つの周波数帯域の信号を放射し、且つ、少なくとも2つの周波数帯域のために少なくとも2つの対応するアンテナが要求される既存の解決法と比較して、本出願の本実施形態において提供されるアンテナは、少なくとも2つの周波数帯域での放射を実装するために、より小さいサイズを有し、当該アンテナを用いるネットワークデバイスのコストは低減される。
これに追加して、更にBand42のアンテナ放射を水平方向により近づけるべく、位相反転ユニット部分302にスロットが更に追加されてもよい。詳細が図6に示され得る。第1スロットおよび第2スロット、すなわち、スロット611およびスロット612が追加され;第1マイクロストリップ、第2マイクロストリップおよび第3マイクロストリップ、すなわち、マイクロストリップ613、マイクロストリップ614およびマイクロストリップ615が得られる。スロット611およびスロット612の存在に起因して、マイクロストリップ613およびマイクロストリップ615で生成される電流は、マイクロストリップ614での電流の方向とは反対方向であってもよい。アンテナが動作している場合、マイクロストリップ613およびマイクロストリップ615での電流は、マイクロストリップ614での電流とオフセットすることができる。換言すると、マイクロストリップ614は、アンテナがBand42動作モードであるときでさえも、放射線を作り出さない。具体的には、マイクロストリップ613およびマイクロストリップ615は、位相反転ポイント510および位相反転ポイント509の間の電流の一部分をオフセットするべく、位相反転ポイント510および位相反転ポイント509の間の電流の方向とは反対方向に電流を生成してもよい。これは、位相反転ポイント510および位相反転ポイント509の間の部分で作り出される放射線を低減し、これにより、アンテナがBand42モードで動作する場合にアンテナサイドローブ抑制を実装する。アンテナがBand41モードで動作する場合、スロット611およびスロット612が位相反転ポイント405および位相反転ポイント406の間に位置せず、従って、Band41モードへの影響が無い。
以下は、本出願の本実施形態において提供されるアンテナを具体的に説明するべく、特定の実施形態を用いる。本出願の本実施形態におけるアンテナの長さは、例を用いることによって最初に説明される。図7は、本出願の実施形態によるアンテナの別の実施形態を示す。
アンテナの長さは、アンテナの動作周波数帯域に対応する波長に基づいて決定されてもよい。特定の計算方法は、λ=v/fであってもよく、λは、動作周波数帯域の中心周波数に対応する波長であり、vは、媒体における電磁波の伝搬速度であり、fは、電流動作周波数帯域に対応する中心周波数である。従って、周波数帯域Band41および周波数帯域Band42のための計算をすることにより、アンテナの全体長さが99mmであってもよく、トップ放射要素301の長さが32mmであり、位相反転ユニット302の折目部分の長さが15mmであり、位相反転ユニット302の鉛直部分および上部放射モジュール3031の長さの和が30.75mmであり、下部放射モジュール3032の長さが19.75mmであることが理解できる。これに追加して、位相反転ユニット302がスロット611およびスロット612を含むならば、アンテナのBand42モードでの位相反転ポイント510および位相反転ポイント509の間における電流の一部分をオフセットするべく、スロット611およびスロット612の高さは、両方8mmであってもよく、位相反転ユニット302におけるスロット611およびスロット612は、位相反転ポイント510に達するには十分に深くてもよく、これにより、アンテナがBand42モードで動作する場合に、アンテナサイドローブを低減させる。
アンテナは、同軸線を用いることによって給電されてもよい。上部放射モジュール3031は、同軸線716内部の導体に接続され、同軸線内部の導体は上部放射モジュール3031に接合されてもよい。下部放射モジュール4062は「L」型なので、同軸線716およびアンテナ本体の間の接触を低減するべく、同軸線716の本体は下部放射モジュール3032の空白部分に配置されてもよく、これにより、アンテナによって放射または受信される信号に対する同軸線716の影響を低減する。
「L」型に追加して、下部放射モジュール3032は代替的に、「W」型または別の型であってもよい。これは、本明細書において具体的に限定されない。「W」型は、図8に示される。同軸線716内部の導体は、上部放射モジュール3031に接続され、下部放射モジュール3033の近くに遮蔽層がある。同軸線716は、同軸線716およびアンテナ本体の間の接触を低減するべく、可能な限りボトムに、すなわち、下部放射モジュール3033の空白領域に配置され、これにより、アンテナによって送信または受信される信号に対する同軸線716の影響を低減する。
本出願の本実施形態は、アンテナの長さの1つの概略図のみを提供することに留意すべきである。アンテナの全体長さは、Band41の中心周波数に対応する3半波長であって、且つ、Band42の中心周波数に対応する5半波長である。これに追加して、アンテナの長さは代替的に、Band41の中心周波数に対応する5半波長や、Band42の中心周波数に対応する7半波長等であってもよい。これは、本明細書において具体的に限定されない。
具体的には、以下は、実際のシミュレーションを通じて、本出願の本実施形態において提供されるアンテナを詳細に述べる。
図9Aおよび図9Bを参照すると、図9Aは、本出願の実施形態において、アンテナの動作中心周波数が2.6GHzである場合の電流分布図であり、図9Bは、本出願の実施形態において、アンテナの動作中心周波数が2.6GHzである場合の位相反転ユニットの電流分布図である。位相反転ポイント405および位相反転ポイント406は電流位相反転ポイントであり、位相反転電流が互いにオフセットした後に得られる電流は0であることが、図9Aおよび図9Bから理解できる。トップ放射要素301およびボトム放射要素303での電流は、同じ方向である。位相反転ユニット302は折り畳まれるので、内部電流は反対方向であり、且つ、互いにオフセットし、位相反転ユニット302は放射線を作り出さない。このようにして、アンテナは、周波数帯域Band41における信号放射中のアンテナ利得を増大させることができ、スロット周りの電流は、ボトム放射要素303での電流と同じ方向にある。従って、スロットは、アンテナのBand41動作モードに対して、非常に僅かな影響を課す。
本出願の本実施形態におけるアンテナの位相反転ユニット302におけるスロットが、中心周波数が3.5GHzである周波数帯域に対して、比較的大きな影響を課すかどうかに関して、以下は、中心周波数が3.5GHzである周波数帯域に対する、本出願の本実施形態でのアンテナの位相反転ユニットにおけるスロットの影響を説明する。図10Aおよび図10Bを参照すると、図10Aは、本出願の実施形態におけるスロットを備えるアンテナの3.5GHzの中心周波数での電流分布図であり、図10Bは、本出願の実施形態におけるスロットを備えるアンテナ用の位相反転ユニットの、3.5GHzの中心周波数での電流分布図である。トップ放射要素301およびボトム放射要素303は、同じ電流方向を有し、且つ、中心周波数が3.5GHzである信号を放射することが図10Aおよび図10Bから理解できる。位相反転ユニット302は折り畳まれるので、内部電流は反対方向であり、且つ、互いにオフセットする。方向がマイクロストリップ614での電流の方向とは反対である電流が、スロットの2つの側で、すなわち、マイクロストリップ613およびマイクロストリップ615で生成される。その結果として、位相反転ポイント510上のマイクロストリップ614での位相反転電流はより狭くなり、マイクロストリップ613およびマイクロストリップ615での電流は、マイクロストリップ614での電流の方向とは反対方向にある。この場合、マイクロストリップ613およびマイクロストリップ615での電流は、方向がマイクロストリップ613およびマイクロストリップ615での電流の方向とは反対である、マイクロストリップ614の部分での電流とオフセットすることができ、これにより、マイクロストリップ615によって作り出される放射線を低減する。
前述したものは、中心周波数が3.5GHzである周波数帯域での、スロットを備えるアンテナの電流分布図を説明し、以下は、スロットによって課される影響をより詳細に比較するべく、中心周波数が3.5GHzである周波数帯域での、スロットを備えないアンテナの電流分布を説明する。図11Aおよび図11Bを参照すると、図11Aは、本出願の実施形態におけるスロットを備えないアンテナの3.5GHzの中心周波数での電流分布図であり、図11Bは、本出願の実施形態におけるスロットを備えないアンテナ用の位相反転ユニットの、3.5GHzの中心周波数での電流分布図である。スロットを備えないアンテナが、中心周波数が3.5GHzである周波数帯域にある場合、位相反転ユニット302のマイクロストリップ部、すなわち、マイクロストリップ1117が、アンテナ上での幅がスロットを備えるアンテナのマイクロストリップ部615の幅より大きい位相反転電流を有し、且つ、マイクロストリップ1117が、マイクロストリップ614の電気長より短い電気長を有し;マイクロストリップ1117が、トップ放射要素301およびボトム放射要素303の電流方向とは反対の電流方向を有することが図11Aおよび図11Bから理解できる。アンテナが、中心周波数が3.5GHzである周波数帯域用の動作モードである場合、マイクロストリップ1117は放射線を作り出し、これは、中心周波数が3.5GHzである周波数帯域の信号放射に影響を与える。
従って、図9から図11Bにおいて提供されるシミュレーション図間を比較すると、周波数帯域Band42におけるアンテナの信号放射を水平方向により近づけるべく、スロット611およびスロット612がBand42での水平な放射に対する比較的大きな影響を課しており、これにより、アンテナサイドローブを低減している。以下は、本出願の実施形態におけるアンテナに対するスロット611およびスロット612の影響を詳細に述べる。図12は、本出願の実施形態によるアンテナの反射減衰量の比較図である。
Band41、Band42およびBand43の全ての周波数帯域での、本出願の本実施形態におけるアンテナの反射減衰量が、−10dB未満であることが図12から理解できる。従って、アンテナは、Band41、Band42およびBand43の全ての周波数帯域において、動作状態にあることができる。比較によって、2.6GHzおよび3.5GHzに近い、スロットを備えるアンテナの共振周波数が、スロットを備えないアンテナの共振周波数より低いことが理解できる。スロットを備えないアンテナによってカバーされる共振周波数は、スロットを備えるアンテナの共振周波数より高く、スロットを備えないアンテナは、周波数帯域Band42をカバーできるわけではない。対照的に、スロットを備えるアンテナは、周波数帯域Band42を完全にカバーできる。従って、位相反転ユニットにスロットを追加することによって、アンテナは、周波数帯域Band42を完全にカバーできるようになる。更に本出願の本実施形態におけるアンテナの放射方向を水平方向により近づけるべく、以下は、特定のシミュレーション図を用いる図12、図13Aおよび図13Bを参照して、本出願の本実施形態における、周波数帯域Band41でのアンテナに対するスロットの影響を更に説明する。
中心周波数が2.6GHzである周波数帯域Band41での、スロットを備えるアンテナの電流分布シミュレーション図が図13Aに示され、周波数帯域Band41での、スロットを備えないアンテナの電流分布シミュレーション図が図13Bに示される。周波数帯域Band41での、スロットを備えるアンテナの電流分布、および、周波数帯域Band41での、スロットを備えないアンテナの電流分布は、図9Aおよび図9Bの電流分布と同様であることが図13Aおよび図13Bから理解できる。図13Aおよび図13Bに丸で囲んだ電流位相反転ポイントにおいて、スロットを備えるアンテナの位相反転ポイントはまた、スロットを備えないアンテナの位相反転ポイントと一致している。図14は、本出願の実施形態において鉛直方向の周波数帯域Band41での、スロットを備えるアンテナと、スロットを備えないアンテナとの間の比較を示す。鉛直方向における、スロットを備えるアンテナの放射パターンは、鉛直方向における、スロットを備えないアンテナの放射パターンと同様であることが図14から理解できる。従って、スロット611およびスロット612を位相反転ユニット302に追加することは、アンテナのBand41動作モードに対して、非常に僅かな影響を課す。
中心周波数が3.4GHzである周波数帯域Band42での、スロットを備えるアンテナの電流分布シミュレーション図が図15Aに示され、スロットを備えないアンテナの電流分布シミュレーション図が図15Bに示される。スロットを備えないアンテナのマイクロストリップ1117の幅は、スロットを備えるアンテナのマイクロストリップ614の幅より大きく、スロットを備えないアンテナのマイクロストリップ1117の電気長は、スロットを備えるアンテナのマイクロストリップ614の電気長より短いことが図15Aおよび図15Bから理解できる。図15Aおよび図15Bにおいて、丸で囲んだ部分は、電流位相反転ポイントである。スロットを備えるアンテナについて、方向がマイクロストリップ614での電流の方向とは反対である電流が、スロットの2つの側で、すなわち、マイクロストリップ613およびマイクロストリップ615で生成される。これは、位相反転ユニットのマイクロストリップ614での位相反転電流の幅をより小さくさせ、マイクロストリップ614での位相反転電流をより均等に分散させ、マイクロストリップ614の電気長を増大させ、且つ、インピーダンスをより一致させ、これにより、誘導性負荷の効果を実現する。スロットを備えないアンテナと比較すると、5半波長のモードの共振周波数は、低周波に向かってドリフトし、従って、スロットを備えるアンテナは、周波数帯域Band42を完全にカバーできる。図16は、本出願の実施形態において鉛直方向の周波数帯域Band42における、3.4GHzでの、スロットを備えるアンテナと、スロットを備えないアンテナとの間の比較を示す。鉛直方向における、スロットを備えないアンテナの放射パターンと比較すると、鉛直方向における、スロットを備えるアンテナの放射パターンは、より小さな量のアンテナサイドローブを有し、メインローブの放射は、水平方向により近づく傾向にあることが図16から理解できる。従って、スロットを備えないアンテナと比較すると、スロットを備えるアンテナは、3.4GHzの中心周波数で、水平方向により近づく傾向があるアンテナ放射方向を有し、スロットを備えるアンテナは、中心周波数が3.4GHzである周波数帯域において、より小さな量のアンテナサイドローブを有することができる。
中心周波数が3.45GHzである周波数帯域Band42での、スロットを備えるアンテナの電流分布シミュレーション図が図17Aに示され、スロットを備えないアンテナの電流分布シミュレーション図が図17Bに示される。スロットを備えないアンテナのマイクロストリップ1117はより広く、マイクロストリップ1117の電気長は、スロットを備えるアンテナのマイクロストリップ614の電気長より短いことが図17Aおよび図17Bから理解できる。図17Aおよび図17Bにおいて、丸で囲んだ部分は、電流位相反転ポイントである。スロットを備えるアンテナは、スロットの2つの側で反対方向の電流を生成する。これは、位相反転ユニットのマイクロストリップ614での位相反転電流の幅をより小さくさせ、位相反転ユニットでの位相反転電流をより均等に分散させ、電気長を増大させ、且つ、インピーダンスをより一致させ、これにより、誘導性負荷の効果を実現する。スロットを備えないアンテナと比較すると、5半波長のモードの共振周波数は、低周波に向かってドリフトし、従って、スロットを備えるアンテナは、周波数帯域Band42を完全にカバーできる。図18は、本出願の実施形態において鉛直方向の周波数帯域Band42における、3.45GHzでの、スロットを備えるアンテナと、スロットを備えないアンテナとの間の比較を示す。鉛直方向における、スロットを備えないアンテナの放射パターンと比較すると、鉛直方向における、スロットを備えるアンテナの放射パターンは、より小さな量のアンテナサイドローブを有し、メインローブの放射は、水平方向により近づく傾向にあることが図18から理解できる。従って、スロットを備えないアンテナと比較すると、スロットを備えるアンテナは、3.45GHzの中心周波数で、水平方向により近づく傾向があるアンテナ放射方向を有し、スロットを備えるアンテナは、中心周波数が3.45GHzである周波数帯域において、より小さな量のアンテナサイドローブを有することができる。
本出願の実施形態において、Band41およびBand42での、スロットを備えるアンテナの水平方向の放射パターンについて、図19を参照されたい。本出願の本実施形態において提供されるアンテナは、Band41およびBand42における、水平方向の無指向性放射を実装することができることが、図19から理解できる。本出願の本実施形態において、デュアルバンド放射、すなわち、Band41およびBand42での放射を実装するべく、1つのアンテナが用いられる。アンテナは、CPE、ルータおよび携帯電話のようなネットワークデバイスを含む、様々なネットワークデバイスに適用されることができ、これにより、ネットワークデバイスは、1つのアンテナのみを用いる場合に、複数の周波数帯域において、水平に且つ無指向性で信号を送信または受信することができる。
前述のものは、本出願の本実施形態における、スロットを備えるアンテナおよびスロットを備えないアンテナを、比較によって詳細に述べる。これに追加して、スロットを備えるアンテナのスロット幅が更に、本出願において比較される。以下は、本出願の本実施形態における、異なるスロット幅のアンテナを具体的に説明する。図20A、図20Bおよび図20Cを参照すると、図20Aは、本出願において幅が0.5mmであるスロット611およびスロット612を有するアンテナの実施形態の概略図であり、図20Bは、本出願の実施形態において幅が2.7mmであるスロット611およびスロット612を有するアンテナの実施形態の概略図であり、図20Cは、本出願の実施形態において幅が3.8mmであるスロット611およびスロット612を有するアンテナの実施形態の概略図である。本出願の本実施形態での、図20A、図20Bおよび図20Cにおけるアンテナについて、異なるスロット幅を除き、トップ放射要素301およびトップ放射要素303のような他の部分の長さは、図2から図7におけるトップ放射要素301およびトップ放射要素303のような他の部分の長さと同様であることに留意すべきである。詳細は、本明細書において再び説明されない。
図21A、図21Bおよび図21Cはそれぞれ、中心周波数が2.6GHzである周波数帯域における、スロット幅0.5mmを有するアンテナ、スロット幅2.7mmを有するアンテナ、および、スロット幅3.8mmを有するアンテナの電流分布図である。シミュレーションによって、中心周波数が2.6GHzである周波数帯域における、幅0.5mm、2.7mmおよび3.8mmを有するアンテナの電流分布が、同様のものであることが理解できる。図22A、図22Bおよび図22Cはそれぞれ、中心周波数が3.5GHzである周波数帯域における、スロット幅0.5mmを有するアンテナ、スロット幅2.7mmを有するアンテナ、および、スロット幅3.8mmを有するアンテナの電流分布図である。シミュレーションによって、中心周波数が3.5GHzである周波数帯域における、幅0.5mm、2.7mmおよび3.8mmを有するアンテナの電流分布が、同様のものであることが理解できる。
図23は、本出願の実施形態による、異なるスロット幅のアンテナの、反射減衰量の図である。複数の周波数帯域における異なるスロット幅のアンテナの反射減衰量は、本出願の本実施形態において、同様のものであることが図23から理解できる。換言すると、スロット幅は、複数の周波数帯域において、アンテナの水平方向に対し、僅かな影響を課す。更に、スロットの外側における、過剰に狭いマイクロストリップ613およびマイクロストリップ615に起因して、マイクロストリップ614で位相反転電流をオフセットする効果を失うことを避けるべく、スロットの外側におけるマイクロストリップ613およびマイクロストリップ615の幅は、過剰に狭くなることはできない。例えば、マイクロストリップ613およびマイクロストリップ615の最小幅は、2mmであってもよく、これにより、マイクロストリップ部614での位相反転電流をオフセットすることができる。
前述のものは、動作周波数帯域に対する、アンテナのスロット幅の影響を説明した。これに追加して、アンテナの放射要素および位相反転ユニットの長さもまた、アンテナの動作周波数帯域への影響を有する。例えば、位相反転ユニットの折目部分における湾曲ポイントの量は、アンテナの動作周波数帯域への影響を有する。本出願の実施形態において、5つの湾曲ポイントを有するアンテナ1が図24Aに示され、4つの湾曲ポイントを有するアンテナ2が図24Bに示される。アンテナ1の位相反転ユニットの折目部分は、図24Aにおいて5つの湾曲ポイントを含み、アンテナ2は、図24Bにおいて4つの湾曲ポイントを有する。アンテナ1およびアンテナ2の全体長さは同じである。アンテナ1のトップ放射要素の長さは32mmであり、アンテナ2のトップ放射要素の長さは34mmであり、アンテナ1およびアンテナ2のボトム放射要素の長さは同じであり、アンテナ1およびアンテナ2の位相反転ユニットのスロット部分の長さは両方8mmであり、アンテナ1およびアンテナ2の幅は両方15mmである。中心周波数が3.5GHzである周波数帯域におけるアンテナ1の電流分布図が図25Aに示され、中心周波数が3.5GHzである周波数帯域におけるアンテナ2の電流分布図が図25Bに示される。本出願の実施形態によるアンテナ1およびアンテナ2の反射減衰量の概略図を示す図26、並びに、中心周波数が3.5GHzである周波数帯域における、アンテナ1およびアンテナ2の電流分布図を示す図23Aおよび図23Bを参照すると、アンテナ2は3つだけの位相反転ポイントを有することが理解できる。この場合、アンテナ2が、中心周波数が3.5GHzである周波数帯域で動作するときは、アンテナの長さは周波数帯域に対応する4半波長である。その結果として、周波数帯域Band42におけるメインビームは水平面上にはなく、2.6GHzおよび3.5GHzでの、アンテナ1の共振の比率はより低いものである。アンテナ1およびアンテナ2が、鉛直方向において中心周波数が3.5GHzである周波数帯域にあることを図示する概略図が、図27に示される。アンテナ1は水平方向の放射を実行し、アンテナ2のメインビームは水平面上にはないことが図27から理解できる。従って、位相反転ユニットが4つの湾曲ポイントを有するアンテナと比較すると、位相反転ユニットが5つの湾曲ポイントを有するアンテナは、周波数帯域Band42における放射中に、水平方向により近づく。
これに追加して、本出願の本実施形態におけるアンテナのボトム放射要素の幅もまた、アンテナの帯域幅への影響を有する。図28Aおよび図28Bを参照すると、図28Aは、ボトム放射要素が幅14mmであるアンテナを示し、図28Bは、ボトム放射要素が幅9mmであるアンテナを示す。ボトム放射要素が幅14mmおよび9mmであるアンテナの反射減衰量は、図29に示される。ボトム放射要素が幅14mmであるアンテナの帯域幅が、明らかに、ボトム放射要素が幅9mmであるアンテナの帯域幅より大きいことが図28A、図28Bおよび図29から理解できる。従って、本出願の本実施形態におけるアンテナのボトム放射要素の幅がより大きいことは、アンテナによってカバーされる周波数帯域に対応する帯域幅がより高いことを示す。実際の設計において、ボトム放射要素の幅は、実際の設計要求に応じて調節することができる。例えば、ボトム放射要素の幅は、アンテナの全幅に基づいて設計することができ、ボトム放射要素の幅は、アンテナの全幅を超えず;または、ボトム放射要素の幅は、要求される帯域幅に基づいて設計することができ、これにより、アンテナの周波数範囲は、要求される周波数帯域をカバーする。これは、本明細書において具体的に限定されない。
前述のものは、本出願の本実施形態における複数のアンテナを、比較によって詳細に述べる。本出願の実施形態において提供されるアンテナの反射減衰量が、図30に示される。アンテナが、共振周波数が0.94GHz、2.12GHz、2.65GHz、3.0GHz、3.42GHzおよび3.94GHzである6つの共振を生成し、電流モードが、1半波長、2半波長、3半波長、4半波長、5半波長および6半波長に対応するモードであることが図30から理解できる。それぞれの共振周波数に対応する半波長が、共振周波数に対応する波長の半分であることが理解されるべきである。半波長モードは、中心周波数が0.94GHzである低周波数帯域に対応するモードであり、LTE Band8(880MHzから960MHz)の受信周波数帯域(925MHzから960MHz)は、そのようなモードにおいてカバーされることができる。調和のとれたキャパシタまたはインダクタがアンテナに接続されるならば、Band8信号放射もまた実装されることができる。具体的には、実際の設計要求に応じて調節を行うことができる。2半波長は、中心周波数が2.12GHzである周波数帯域での動作モードに対応しており、LTE Band1(1920MHzから2170MHz)の受信周波数帯域(2110MHzから2170MHz)は、そのようなモードでカバーされることができる。調和のとれたキャパシタまたはインダクタがアンテナに接続されるならば、Band1信号放射もまた実装されることができる。具体的には、実際の設計要求に応じて調節を行うことができる。3半波長に対応する動作モードにおいて、周波数帯域Band41は完全にカバーされ、水平高利得無指向性の特徴が存在する。5半波長に対応する帯域幅は、3.4GHzから3.8GHzの比較的高いカバレッジを有し、LTEシステムにおけるBand42およびBand43に対応していてもよく、且つ、水平高利得無指向性の特徴を有する。従って、本出願の本実施形態において提供されるアンテナについて、1つのアンテナ本体は、複数のLTE周波数帯域の信号を放射または受信することができ、且つ、様々なネットワークデバイスに適用されることができ、これにより、ネットワークデバイスは、1つのアンテナを用いて、複数の周波数帯域の信号を放射および受信する。これは、ネットワークデバイスのサイズを低減することができ、且つ、ネットワークデバイスのコストを低減することができる。
これに追加して、実際の設計では、本出願の本実施形態において提供されるアンテナがCPEで用いられるならば、低周波および高周波の分離を伴うアンテナ設計がCPE製品用に用いられる。高周波アンテナ用の、すなわち、本出願の本実施形態において提供されるアンテナ用の2半波長に対応する動作周波数帯域は、1GHzの低周波をカバーし、且つ、結果的に、LTE低周波アンテナの効率性は減少するかもしれない。この場合、フィルタで低周波信号を除くべく、高周波アンテナの給電経路にハイパスフィルタ回路が追加されてもよく、これにより、LTE低周波アンテナへの影響を低減する。
更に、本出願の本実施形態において提供されるアンテナは、端部給電アンテナまたは中心給電アンテナであってもよい。アンテナが中心給電アンテナである場合、アンテナの上部分は、端部給電アンテナの上部分と同様であり、下部分および当該上部分は形状が対称である。中心給電アンテナの特定の動作原理は、端部給電アンテナの動作原理と同様である。詳細は、本明細書において再び説明されない。
前述のものは、本出願の本実施形態において提供されるアンテナを詳細に述べる。これに追加して、本実施形態において提供されるアンテナは、更に、CPE、ルータまたは端末デバイスのようなネットワークデバイスに適用されることができる。以下は、本出願の実施形態において提供されるデバイスを説明する。図30は、本出願の実施形態によるCPEの実施形態の概略図である。
図31は、本出願によるCPEのハードウェア装置の概略構造図である。CPE3100は、プロセッサ3110、メモリ3120、ベースバンド回路3130、無線周波数回路3140、アンテナ3150およびバス3160を備える。プロセッサ3110、メモリ3120、ベースバンド回路3130、無線周波数回路3140およびアンテナ3150は、バス3160を通じて接続される。メモリ3120は、対応する動作命令を格納する。プロセッサ3110は、動作命令を実行して、対応する動作を実行するべく、無線周波数回路3140、ベースバンド回路3130およびアンテナ3150が動作するのを制御する。例えば、プロセッサ3110は、無線周波数回路を制御して、組み合わせ信号を生成し、次に、アンテナを用いることによって、第1周波数帯域の第1信号および第2周波数帯域の第2信号を放射してもよい。
CPEに追加して、本出願の実施形態は更に、図32に示されるように、端末デバイスを提供する。説明を容易にするべく、本出願の本実施形態に関連付けられる部分のみが示される。開示されていない特定の技術的詳細について、本発明の方法の実施形態を参照する。端末は、携帯電話、タブレット、コンピュータ、PDA(Personal Digital Assistant、パーソナルデジタルアシスタント)、POS(Point of Sales、販売時点情報管理システム)、車載コンピュータ、等を含む任意の端末デバイスであってもよい。例えば、端末は携帯電話である。
図32は、本発明の実施形態による端末に関連付けられる、携帯電話の部分的構造のブロック図である。図32を参照すると、携帯電話は、無線周波数(Radio Frequency、RF)回路3210、メモリ3220、入力ユニット3230、表示ユニット3240、センサ3250、オーディオ回路3260、ワイヤレスフィデリティ(wireless fidelity、WiFi)モジュール3270、プロセッサ3280および電力源3290のようなコンポーネントを含む。当業者であれば、図32に示される携帯電話の構造は、携帯電話に対する如何なる限定も構成しておらず、図中に示されるコンポーネントより多い又は少ないコンポーネント、幾つかのコンポーネントの組み合わせ、又は、異なって配置されたコンポーネントを含んでもよいことを理解できるであろう。
以下は、具体的に、図32を参照して、携帯電話の構成部分を説明する。
RF回路3210は、情報受信/送信処理または呼び出し処理で信号を受信および送信するように構成されてもよい。特に、RF回路3210は、ベースステーションのダウンリンク情報を受信し、且つ、ダウンリンク情報を処理用にプロセッサ3280に送信し;アップリンクデータをベースステーションに送信する。概して、RF回路3210は、アンテナに限定されないが、少なくとも1つの増幅器、送受信機、結合器、低ノイズ増幅器(Low Noise Amplifier、LNA)およびデュプレクサを含む。アンテナは、少なくとも2つの周波数帯域の信号を放射することができる。例えば、アンテナは、LTEシステムにおいて、周波数帯域Band41、Band42およびBand43の全ての信号を放射することができる。これに追加して、RF回路3210はまた、無線通信によってネットワークおよび他デバイスと通信してもよい。無線通信について、これに限定されないが、モバイル通信のグローバルシステム(Global System of Mobile communication、GSM(登録商標))、汎用パケット無線サービス(General Packet Radio Service、GPRS)、符号分割多重アクセス(Code Division Multiple Access、CDMA)、広帯域符号分割多重アクセス(Wideband Code Division Multiple Access、WCDMA(登録商標))、ロングタームエボリューション(Long Term Evolution, LTE)、電子メール、および、ショートメッセージサービス(Short Messaging Service、SMS)を含む、任意の通信規格またはプロトコルが用いられてもよい。
メモリ3220は、ソフトウェアプログラムおよびモジュールを格納するように構成されてもよい。プロセッサ3280は、メモリ3220に格納されているソフトウェアプログラムおよびモジュールを走らせることによって、携帯電話の様々な機能用途およびデータ処理を実行する。メモリ3220は主に、プログラム格納領域およびデータ格納領域を含んでもよい。プログラム格納領域は、動作システム、少なくとも1つの機能によって要求されるアプリケーションプログラム(音声再生機能および画像表示機能)、等を格納してもよい。データ格納領域は、携帯電話等の使用に基づいて生成される(オーディオデータおよび電話帳のような)データを格納してもよい。これに追加して、メモリ3220は、高速ランダムアクセスメモリを含んでもよく、更に、少なくとも1つの磁気ディスク格納デバイス、フラッシュメモリデバイス、または、別の揮発性ソリッドステート格納デバイスのような不揮発性メモリを含んでもよい。
入力ユニット3230は、入力デジタル情報または文字情報を受信し、携帯電話のユーザ設定および機能制御に関連付けられるキー信号入力を生成するように構成されてもよい。具体的には、入力ユニット3230は、タッチパネル3231および他の入力デバイス3232を含んでもよい。タッチパネル3231は、タッチスクリーンとも称され、タッチパネル3231上またはその近くで、ユーザによって実行されるタッチ動作(例えば、ユーザが、指またはスタイラスのような任意の適切な物体または付属品を用いることによって、タッチパネル3231上で、または、タッチパネル3231の近くで実行する動作)を収集し、予め設定されたプログラムに従って、対応する接続装置を駆動してもよい。任意選択で、タッチパネル3231は、2つの部分:タッチ検出装置およびタッチコントローラを含んでもよい。タッチ検出装置は、ユーザのタッチ位置を検出し、タッチ動作によって生成される信号を検出し、信号をタッチコントローラに送信する。タッチコントローラは、タッチ検出装置からタッチ情報を受信し、タッチ情報を接触座標に変換し、且つ、接触座標をプロセッサ3280に送信し、そしてまた、プロセッサ3280によって送信されるコマンドを受信および実行することもできる。これに追加して、タッチパネル3231は、抵抗タイプ、容量タイプ、赤外線タイプ、および、表面音響波タイプのような、複数のタイプを用いることによって実装されてもよい。タッチパネル3231に追加して、入力ユニット3230もまた更に、他の入力デバイス3232を含んでもよい。具体的には、他の入力デバイス3232は、これに限定されないが、物理キーボード、(音量制御キーおよびオン/オフキーのような)ファンクションキー、トラックボール、マウス、および、ジョイスティックのうちの1または複数を含んでもよい。
表示ユニット3240は、ユーザによって入力される情報、ユーザ用に提供される情報、および、携帯電話の様々なメニューを表示するように構成されてもよい。表示ユニット3240は、表示パネル3241を含んでもよい。任意選択で、表示パネル3241は、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display、LCD)、有機発光ダイオード(Organic Light−Emitting Diode、OLED)、等の形式で構成されてもよい。更に、タッチパネル3231は、表示パネル3241をカバーしてもよい。タッチパネル3231上またはその近くでタッチ動作を検出した後、タッチパネル3241は、タッチイベントの種類を判断すべく、タッチ動作に関する情報をプロセッサ3280に送信し、次に、プロセッサ3280は、タッチイベントの種類に基づいて、対応する視覚的出力を表示パネル3241に提供する。図32において、タッチパネル3231および表示パネル3241は、携帯電話の入力および出力機能を実装する2つの独立コンポーネントとして用いられる。しかしながら、幾つかの実施形態において、タッチパネル3231および表示パネル3241は、携帯電話の入力および出力機能を実装するべく統合されてもよい。
携帯電話は更に、光センサ、モーションセンサまたは別のセンサのような少なくとも1つのセンサ3250を含んでもよい。具体的には、光センサは、周辺光センサおよび近接センサを含んでもよい。周辺光センサは、周辺光の輝度に基づいて表示パネル3241の輝度を調節してもよい。近接センサは、携帯電話が耳の近くに移動するときに表示パネル3241および/またはバックライトをオフにしてもよい。モーションセンサのタイプとして、加速度計センサが、様々な方向(通常、3軸が存在する)の加速度値を検出してもよく、静的状態で、重力値および方向を検出してもよく、携帯電話の姿勢を認識する用途(例えば、ランドスケープモードおよびポートレートモードの間のスクリーン切り替え、関連付けられるゲーム、および、磁力計姿勢キャリブレーション)、振動認識に関連付けられる機能(例えば、歩数計およびタップ)、等のために用いられてもよい。ジャイロスコープ、気圧計、湿度計、温度計および赤外線センサのような、携帯電話上で構成されることができる他のセンサは、本明細書において説明されない。
オーディオ回路3260、ラウドスピーカ3261およびマイク3262は、ユーザおよび携帯電話の間のオーディオインタフェースを提供してもよい。オーディオ回路3260は、ラウドスピーカ3261に対して、受信オーディオデータから変換される電気信号を送信してもよく、ラウドスピーカ3261は、電気信号を音声信号に変換し、且つ、音声信号を出力する。これに追加して、マイク3262は、収集された音声信号を電気信号に変換し、オーディオ回路3260は電気信号を受信して電気信号をオーディオデータに変換し、且つ、オーディオデータを処理用にプロセッサ3280に出力し;次に、処理されたオーディオデータは、RF回路3210を用いることによって、例えば、別の携帯電話に送信され、または、オーディオデータは、更に処理するため、メモリ3220に出力される。
Wi−Fi(登録商標)は、近距離無線伝送技術である。Wi−Fiモジュール3270を用いることによって、携帯電話は、ユーザが、電子メールを送信および受信すること、ウェブページをブラウズすること、ストリーミング媒体にアクセスすること、等に役立ってもよい。Wi−Fiモジュール3270は、ユーザ用に、無線ブロードバンドインターネットアクセスを提供する。図32はWi−Fiモジュール3270を示すが、Wi−Fiモジュール3270は、携帯電話の必須構成ではなく、要件に応じて、本発明の本質範囲を変更することなく、全て省略されてもよいことが理解できる。
プロセッサ3280は、携帯電話のコントロールセンタであり、様々なインタフェースおよびラインを用いることによって、携帯電話全体の全ての部分に接続され、携帯電話上の全体モニタリングを実行するべく、メモリ3220に格納されているソフトウェアプログラムおよび/またはモジュールを走らせ又は実行することにより、且つ、メモリ3220に格納されているデータを呼び出すことにより、携帯電話の様々な機能およびデータ処理を実行する。任意選択で、プロセッサ3280は、1または複数の処理ユニットを含んでもよい。好ましくは、アプリケーションプロセッサおよびモデムプロセッサが、プロセッサ3280に統合されてもよい。アプリケーションプロセッサは主に、動作システム、ユーザインタフェース、アプリケーションプログラム、等を処理し、モデムプロセッサは主に、無線通信を処理する。代替的に、モデムプロセッサはプロセッサ3280に統合されなくてもよいことが理解できる。
携帯電話は更に、電力を全てのコンポーネントに供給する電力源3290(例えば、バッテリ)を含む。好ましくは、電力源は、電力管理システムを用いることによって、プロセッサ3280に論理的に接続されてもよく、これにより、電力管理システムを用いることによって、充電および放電管理、並びに、電力消費管理のような機能が実装される。
示されないが、携帯電話は更に、カメラ、ブルートゥース(登録商標)モジュール、等を含んでもよい。詳細は、本明細書において再び説明されない。
結論として、前述の実施形態は、単に本出願の技術的解決手段を説明することを意図されているに過ぎず、本出願を限定するものではない。本出願は前述の実施形態を参照して詳細に説明されるが、当業者は、本出願の実施形態の技術的解決手段の範囲を逸脱することなく、前述の実施形態で説明した技術的解決手段に対し修正をさらに加え得ること、または、技術的解決手段のうちの幾つかの技術的特徴に対する同等の置き換えをなし得ることを理解されたい。
本出願の本実装において、アンテナが第1信号を放射する場合、電流は反対方向であって互いにオフセットするので、長さが第1半波長の第2奇数倍である、位相反転ユニットの当該一部分は放射線を作り出さず、位相反転ユニット部分は、長さが第1半波長の奇数倍である当該一部分を除外し、ボトム放射要素およびトップ放射要素は第1信号を放射し;アンテナが第2信号を放射する場合、電流は反対方向であって互いにオフセットするので、位相反転ユニットは放射線を作り出さず、ボトム放射要素およびトップ放射要素は第2信号を放射する。従って、アンテナは、第1信号および第2信号を放射することができる。本出願の本実装は、アンテナによって第1信号および第2信号を放射する、特定の実装である。
本出願の本実装において、アンテナは、第1半波長の長さの3倍であり、且つ、第2半波長の長さの5倍である。従って、実際の状態に応じて、アンテナの位相反転ユニットの長さは、第1半波長の長さであってもよく、アンテナの位相反転ユニットの長さは、第2半波長の長さの3倍であってもよい。これは、アンテナに、第1信号および第2信号の高利得放射を実装させることができる。
媒体基板304は、トップ放射要素301、位相反転ユニット302およびボトム放射要素303のキャリアとして用いられる。媒体基板の誘電率は、アンテナによって放射される信号に影響を与え得て、媒体基板は、実際のデバイス要件に応じて選択されることができる。トップ放射要素301の端部は、位相反転ユニット302の端部に接続され、位相反転ユニット302の他端は、上部放射モジュール3031の端部に接続される。位相反転ユニット302は、折目線部分および鉛直部分を含み、折目線部分は螺旋の形態で折り畳まれ得る。下部放射モジュール3032および上部放射モジュール3031はボトム放射要素303に含まれ、上部放射モジュール3031の他端は、同軸線を通って下部放射モジュール3032の端部に接続される。
アンテナが動作している場合、アンテナは、第1信号および第2信号を放射してもよく、第1信号は第1周波数帯域にあり、第2信号は第2周波数帯域にある。トップ放射要素301およびボトム放射要素303は、同じ電流方向を有し、アンテナの動作周波数の信号を放射または受信する。様々な部分における電流は螺旋の形態に起因して反対方向にあり、位相反転ユニット302内部の電流は互いにオフセットし、位相反転ユニット302は信号を放射しない。位相反転ユニット302によって作り出される如何なる放射線も、トップ放射要素301およびボトム放射要素303によって放射される信号への影響を低減することはできない。位相反転ユニット302の長さは第2半波長の奇数倍であってもよく、位相反転ユニット302の長さは第1半波長の奇数倍より大きい。第1半波長は、第1信号の周波数に対応する波長の半分であり、第1半波長は、第1周波数帯域の中心周波数に対応する波長の半分であってもよい。第2半波長は、第2信号の周波数に対応する波長の半分であり、第2半波長は、第2周波数帯域の中心周波数に対応する波長の半分であってもよい。第1周波数帯域および第2周波数帯域は異なる周波数帯域であり、第2周波数帯域の中心周波数と第1周波数帯域の中心周波数との間の比率は、1.3から1.6の範囲に亘ってもよい。トップ放射要素301の長さおよびボトム放射要素303の長さは、それぞれ第1半波長および第2半波長であってもよく、または、それぞれ第1半波長および第2半波長に対応する奇数倍長さであってもよい。従って、アンテナは、少なくとも2つの周波数帯域の信号を放射し、ネットワークデバイスは、1つのアンテナを用いて、少なくとも2つの周波数帯域の信号を送信且つ受信することができる。
アンテナは、同軸線を用いることによって給電されてもよい。上部放射モジュール3031は、同軸線716内部の導体に接続され、同軸線内部の導体は上部放射モジュール3031に接合されてもよい。下部放射モジュール3032は「L」型なので、同軸線716およびアンテナ本体の間の接触を低減するべく、同軸線716の本体は下部放射モジュール3032の空白部分に配置されてもよく、これにより、アンテナによって放射または受信される信号に対する同軸線716の影響を低減する。
本出願の本実施形態におけるアンテナの位相反転ユニット302におけるスロットが、中心周波数が3.5GHzである周波数帯域に対して、比較的大きな影響を課すかどうかに関して、以下は、中心周波数が3.5GHzである周波数帯域に対する、本出願の本実施形態でのアンテナの位相反転ユニットにおけるスロットの影響を説明する。図10Aおよび図10Bを参照すると、図10Aは、本出願の実施形態におけるスロットを備えるアンテナの3.5GHzの中心周波数での電流分布図であり、図10Bは、本出願の実施形態におけるスロットを備えるアンテナ用の位相反転ユニットの、3.5GHzの中心周波数での電流分布図である。トップ放射要素301およびボトム放射要素303は、同じ電流方向を有し、且つ、中心周波数が3.5GHzである信号を放射することが図10Aおよび図10Bから理解できる。位相反転ユニット302は折り畳まれるので、内部電流は反対方向であり、且つ、互いにオフセットする。方向がマイクロストリップ614での電流の方向とは反対である電流が、スロットの2つの側で、すなわち、マイクロストリップ613およびマイクロストリップ615で生成される。その結果として、位相反転ポイント510上のマイクロストリップ614での位相反転電流はより狭くなり、マイクロストリップ613およびマイクロストリップ615での電流は、マイクロストリップ614での電流の方向とは反対方向にある。この場合、マイクロストリップ613およびマイクロストリップ615での電流は、方向がマイクロストリップ613およびマイクロストリップ615での電流の方向とは反対である、マイクロストリップ614の部分での電流とオフセットすることができ、これにより、マイクロストリップ614によって作り出される放射線を低減する。
従って、図9Aから図11Bにおいて提供されるシミュレーション図間を比較すると、周波数帯域Band42におけるアンテナの信号放射を水平方向により近づけるべく、スロット611およびスロット612がBand42での水平な放射に対する比較的大きな影響を課しており、これにより、アンテナサイドローブを低減している。以下は、本出願の実施形態におけるアンテナに対するスロット611およびスロット612の影響を詳細に述べる。図12は、本出願の実施形態によるアンテナの反射減衰量の比較図である。
前述のものは、本出願の本実施形態における、スロットを備えるアンテナおよびスロットを備えないアンテナを、比較によって詳細に述べる。これに追加して、スロットを備えるアンテナのスロット幅が更に、本出願において比較される。以下は、本出願の本実施形態における、異なるスロット幅のアンテナを具体的に説明する。図20A、図20Bおよび図20Cを参照すると、図20Aは、本出願において幅が0.5mmであるスロット611およびスロット612を有するアンテナの実施形態の概略図であり、図20Bは、本出願の実施形態において幅が2.7mmであるスロット611およびスロット612を有するアンテナの実施形態の概略図であり、図20Cは、本出願の実施形態において幅が3.8mmであるスロット611およびスロット612を有するアンテナの実施形態の概略図である。本出願の本実施形態での、図20A、図20Bおよび図20Cにおけるアンテナについて、異なるスロット幅を除き、トップ放射要素301およびボトム放射要素303のような他の部分の長さは、図2から図7におけるトップ放射要素301およびボトム放射要素303のような他の部分の長さと同様であることに留意すべきである。詳細は、本明細書において再び説明されない。
前述のものは、動作周波数帯域に対する、アンテナのスロット幅の影響を説明した。これに追加して、アンテナの放射要素および位相反転ユニットの長さもまた、アンテナの動作周波数帯域への影響を有する。例えば、位相反転ユニットの折目部分における湾曲ポイントの量は、アンテナの動作周波数帯域への影響を有する。本出願の実施形態において、5つの湾曲ポイントを有するアンテナ1が図24Aに示され、4つの湾曲ポイントを有するアンテナ2が図24Bに示される。アンテナ1の位相反転ユニットの折目部分は、図24Aにおいて5つの湾曲ポイントを含み、アンテナ2は、図24Bにおいて4つの湾曲ポイントを有する。アンテナ1およびアンテナ2の全体長さは同じである。アンテナ1のトップ放射要素の長さは32mmであり、アンテナ2のトップ放射要素の長さは34mmであり、アンテナ1およびアンテナ2のボトム放射要素の長さは同じであり、アンテナ1およびアンテナ2の位相反転ユニットのスロット部分の長さは両方8mmであり、アンテナ1およびアンテナ2の幅は両方15mmである。中心周波数が3.5GHzである周波数帯域におけるアンテナ1の電流分布図が図25Aに示され、中心周波数が3.5GHzである周波数帯域におけるアンテナ2の電流分布図が図25Bに示される。本出願の実施形態によるアンテナ1およびアンテナ2の反射減衰量の概略図を示す図26、並びに、中心周波数が3.5GHzである周波数帯域における、アンテナ1およびアンテナ2の電流分布図を示す図25Aおよび図25Bを参照すると、アンテナ2は3つだけの位相反転ポイントを有することが理解できる。この場合、アンテナ2が、中心周波数が3.5GHzである周波数帯域で動作するときは、アンテナの長さは周波数帯域に対応する4半波長である。その結果として、周波数帯域Band42におけるメインビームは水平面上にはなく、2.6GHzおよび3.5GHzでの、アンテナ1の共振の比率はより低いものである。アンテナ1およびアンテナ2が、鉛直方向において中心周波数が3.5GHzである周波数帯域にあることを図示する概略図が、図27に示される。アンテナ1は水平方向の放射を実行し、アンテナ2のメインビームは水平面上にはないことが図27から理解できる。従って、位相反転ユニットが4つの湾曲ポイントを有するアンテナと比較すると、位相反転ユニットが5つの湾曲ポイントを有するアンテナは、周波数帯域Band42における放射中に、水平方向により近づく。
結論として、前述の実施形態は、単に本出願の技術的解決手段を説明することを意図されているに過ぎず、本出願を限定するものではない。本出願は前述の実施形態を参照して詳細に説明されるが、当業者は、本出願の実施形態の技術的解決手段の範囲を逸脱することなく、前述の実施形態で説明した技術的解決手段に対し修正をさらに加え得ること、または、技術的解決手段のうちの幾つかの技術的特徴に対する同等の置き換えをなし得ることを理解されたい。
[項目1]
アンテナであって、
前記アンテナは、Band41の信号およびBand42の信号を放射し、前記Band41の前記信号の中心周波数に対応する波長はλ 1 であり、前記Band42の前記信号の中心周波数に対応する波長はλ 2 であり、前記アンテナは、媒体基板と、トップ放射要素と、位相反転ユニットと、ボトム放射要素とを備え、
前記媒体基板は、前記トップ放射要素、前記位相反転ユニットおよび前記ボトム放射要素のキャリアとして用いられ、
前記トップ放射要素の端部は、前記位相反転ユニットの端部に接続され、
前記位相反転ユニットの他端は前記ボトム放射要素の端部に接続され、前記位相反転ユニットの長さは3λ 2 /2であり、前記位相反転ユニットの長さはλ 1 /2より大きく、
前記位相反転ユニットは、少なくとも2つの電流位相反転ポイントを含み、前記少なくとも2つの電流位相反転ポイント間の部分は放射線を作り出さず、前記トップ放射要素および前記ボトム放射要素は、前記Band41の前記信号および前記Band42の前記信号を水平に且つ無指向性で放射する、
アンテナ。
[項目2]
アンテナであって、
前記アンテナは、第1信号および第2信号を放射し、前記第1信号および前記第2信号は異なる周波数帯域におけるものであり、第1半波長は前記第1信号に対応する波長の半分であり、第2半波長は前記第2信号に対応する波長の半分であり、前記アンテナは、媒体基板と、トップ放射要素と、位相反転ユニットと、ボトム放射要素とを備え、
前記媒体基板は、前記トップ放射要素、前記位相反転ユニットおよび前記ボトム放射要素のキャリアとして用いられ、
前記トップ放射要素の端部は、前記位相反転ユニットの端部に接続され、
前記位相反転ユニットの他端は前記ボトム放射要素の端部に接続され、前記位相反転ユニットの長さは前記第2半波長の第1奇数倍であり、前記位相反転ユニットの前記長さは前記第1半波長の第2奇数倍より大きく、
前記位相反転ユニットは、少なくとも2つの電流位相反転ポイントを含み、前記少なくとも2つの電流位相反転ポイント間の部分は放射線を作り出さず、前記トップ放射要素および前記ボトム放射要素は、前記第1信号および前記第2信号を水平に且つ無指向性で放射する、
アンテナ。
[項目3]
前記トップ放射要素および前記ボトム放射要素が前記第1信号および前記第2信号を水平に且つ無指向性で放射することは、
長さが前記第1半波長の前記第2奇数倍である、前記位相反転ユニットの一部分に含まれる、少なくとも2つの電流位相反転ポイント間の電流は互いにオフセットし、これにより、長さが前記第1半波長の前記第2奇数倍である、前記位相反転ユニットの前記一部分は、放射線を作り出さず、前記位相反転ユニット部分は、長さが前記第1半波長の前記奇数倍である前記一部分を除外し、前記トップ放射要素および前記ボトム放射要素は前記第1信号を水平に且つ無指向性で放射し、
長さが前記第2半波長の前記第1奇数倍である、前記位相反転ユニットの一部分に含まれる少なくとも2つの電流位相反転ポイント間の電流は互いにオフセットし、これにより、前記位相反転ユニットは放射線を作り出さず、前記トップ放射要素および前記ボトム放射要素は前記第2信号を水平に且つ無指向性で放射する、
ことを含む、項目2に記載のアンテナ。
[項目4]
前記位相反転ユニットは、折目線部分および鉛直部分を有し、前記鉛直部分は、第1スロットおよび第2スロットを含み、前記第1スロットは、前記第2スロットに平行であり、前記第1スロットおよび前記第2スロットは、前記位相反転ユニットにおいて、前記第1スロットおよび前記第2スロットに対応する長さ領域を、第1マイクロストリップ、第2マイクロストリップおよび第3マイクロストリップに分割し、前記第1マイクロストリップおよび前記第3マイクロストリップはそれぞれ、前記第2マイクロストリップの2つの側に位置し、前記アンテナが前記第2信号を放射する場合、前記第1マイクロストリップおよび前記第2マイクロストリップにおける電流は反対方向であり、前記第2マイクロストリップおよび前記第3マイクロストリップにおける電流は反対方向であり、これにより、前記第2マイクロストリップは放射線を作り出さない、
項目3に記載のアンテナ。
[項目5]
前記第2信号の周波数および前記第1信号の周波数の間の比率は、1.3から1.6の範囲に亘る、
項目4に記載のアンテナ。
[項目6]
前記第1信号は、2496MHzから2690MHzの周波数帯域にあり、前記第2信号は、3400MHzから3800MHzの周波数帯域にある、
項目5に記載のアンテナ。
[項目7]
前記アンテナの長さは99mmであり、前記アンテナは前記第1半波長の前記長さの3倍であり、且つ、前記第2半波長の前記長さの5倍である、
項目6に記載のアンテナ。
[項目8]
前記第1マイクロストリップの最小幅は2mmであり、前記第3マイクロストリップの最小幅は2mmである、
項目7に記載の方法。
[項目9]
前記第1スロットの幅は0.5mmから3.8mmの範囲に亘り、前記第2スロットの幅は0.5mmから3.8mmの範囲に亘る、
項目4から8の何れか一項に記載のアンテナ。
[項目10]
前記第1スロットの長さは8mmであり、前記第2スロットの長さは8mmである、
項目4から9の何れか一項に記載のアンテナ。
[項目11]
前記ボトム放射要素は上部放射モジュールおよび下部放射モジュールを含み、前記上部放射モジュールは同軸線を通じて前記下部放射モジュールに接続され、前記下部放射モジュールはギャップ部を含み、前記同軸線は、前記下部放射モジュールの前記ギャップ部内に位置し、前記同軸線は、前記アンテナに電力を供給するように構成される、
項目2から10の何れか一項に記載のアンテナ。
[項目12]
端末デバイスであって、
アンテナと、プロセッサと、メモリと、バスと、入/出力インタフェースとを備え、
前記アンテナは、項目1から11の何れか一項に記載のアンテナを含み、
前記メモリはプログラムコードを格納し、
前記プロセッサは、前記メモリにおける前記プログラムコードを呼び出した場合に、制御信号を前記アンテナに送信し、前記制御信号は、前記アンテナが、第1信号または第2信号を送信するよう制御するのに用いられる、
端末デバイス。