JP2021506250A - サンプルを分析するためのポータブル装置及び方法 - Google Patents

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Abstract

本開示は、生物学的サンプルを処理及び/又は分析するための、装置、システム及び方法を提供する。生物学的サンプルを処理及び/又は分析するための分析装置は、移動キャリッジを含み得る。この分析装置はポータブルであり得る。この分析装置は、該分析装置のハウジングの外部のモバイル電子装置から分析を実行するための命令を受信し得る。【選択図】 図2

Description

(相互参照)
本出願は、2017年12月15日に提出された米国仮特許出願第62/599,364号に基づく優先権を主張し、その全体が参照により本明細書に組み入れられる。
核酸に基づく増幅反応が、現在、遺伝的及び感染性疾患の検出のための研究及び臨床研究室において広く使用されている。しかしながら、これらの増幅反応を実施するために使用される装置及びシステムはかさばり得る。これは、当該分野におけるこれら装置及びシステムの携帯性及び使用を制限し得る。さらに、分析のためにサンプルを実験室に輸送する必要性は、取扱いからの汚染、サンプルの劣化、及び、分析の結果を得る際における遅延という結果になり得る。
生物学的サンプルを分析するためのポータブル分析装置に対する必要性が、本明細書において認識される。本開示は、実質的に実験室のない環境においてサンプルから分析物を増幅及び/又は検出するためのポータブル分析装置及び方法を提供する。このような分析の結果は、このような結果を必要とし得る被験体といったようなユーザに向けられ得る。次に、ユーザは疾患(例えば、感染症又は汚染)を識別することを含む様々な目的のために、分析の結果を使用し得る。
幾つかの態様において、本開示は、生物学的サンプルを処理するためのポータブル分析装置を提供する。幾つかの実施形態では、上記装置はハウジングを含む。幾つかの実施形態では、上記装置が上記ハウジングの内部に少なくとも1つの加熱ブロックを含む。幾つかの実施形態では、上記少なくとも1つの加熱ブロックが、上記生物学的サンプルを含む分析チューブを受け入れるように構成される凹部を含む。幾つかの実施形態では、上記少なくとも1つの加熱ブロックが、25°Cにおいて約0.5ジュール/(グラム×摂氏温度)未満の比熱容量を有する材料を含む。幾つかの実施形態では、上記装置が上記少なくとも1つの加熱ブロックに熱連通する少なくとも1つの加熱ユニットを含む。幾つかの実施形態では、上記少なくとも1つの加熱ユニットが少なくとも1つの加熱ブロックを介して上記分析チューブに熱エネルギーを提供する。幾つかの実施形態では、上記装置が励起フィルタ及び放射フィルタを含む少なくとも1つの光路を含む。幾つかの実施形態では、上記少なくとも1つの光路が励起源から上記分析チューブに励起エネルギーを提供するように構成される。幾つかの実施形態では、上記装置が上記ハウジングの内部に配置された電源を含む。幾つかの実施形態では、上記装置が、上記励起エネルギーを提供するよう上記励起源に指示するように構成される、上記ハウジングの内部の回路を具備する処理ユニットを含む。幾つかの実施形態では、上記処理ユニットが上記少なくとも1つの加熱ユニット及び上記励起源に動作可能に結合される。幾つかの実施形態では、上記処理ユニットが上記ハウジングの外部のモバイル電子装置と通信するように構成される。幾つかの実施形態では、上記処理ユニットが、分析チューブにおける生物学的サンプルを処理するために、上記ハウジングの外部の上記モバイル電子装置から命令を受信するように構成される。幾つかの実施形態では、上記処理ユニットが、命令に応答して、(i)上記少なくとも1つの加熱ブロックに熱エネルギーを提供して上記分析チューブに熱を提供するように、上記少なくとも1つの加熱ユニットに指示し、(ii)上記励起エネルギーを提供するように励起源に指示する、ように構成される。幾つかの実施形態では、上記命令が、上記少なくとも1つの加熱ユニットの温度、及び/又は、上記少なくとも1つの加熱ユニットが該温度に保持される持続時間を含む。幾つかの実施形態では、上記装置が上記処理ユニットと上記モバイル電子装置との間の無線通信を提供する通信ユニットを含む。幾つかの実施形態では、上記少なくとも1つの加熱ブロックが、複数の加熱ブロックを含み、上記少なくとも1つの加熱ユニットが複数の加熱ユニットを含み、上記複数の加熱ブロックのうちの1つの所与の加熱ブロックが上記複数の加熱ユニットのうちの1つの所与の加熱ユニットに熱連通する。幾つかの実施形態では、上記少なくとも1つの加熱ブロックが、上記励起エネルギーが上記分析チューブの内部の上記生物学的サンプルに伝達することを可能にするために、上記少なくとも1つの加熱ブロックの第1の側に配置された第1の開口部と、上記分析チューブの内部の生物学的サンプルからの放射エネルギーの光学的検出を可能にするために、上記少なくとも1つの加熱ブロックの第2の側に配置された第2の開口部と、を含む。幾つかの実施形態では、上記材料が、アルミニウム、ガラス、鉄、ニッケル、亜鉛、銅、真鍮、銀及びこれらの任意の組合せからなる群から選択される。幾つかの実施形態では、上記少なくとも1つの加熱ブロックを構成するために使用される材料の体積が約0.5立方センチメートル未満である。幾つかの実施形態では、上記少なくとも1つの加熱ユニットが抵抗加熱器を含む。幾つかの実施形態では、上記少なくとも1つの加熱ユニットが少なくとも上記1つの加熱ブロックに熱硬化される。幾つかの実施形態では、上記少なくとも1つの光路が、上記励起エネルギーを上記励起源から上記分析チューブに伝達するための1又はそれ以上の光パイプを含む。幾つかの実施形態では、上記1又はそれ以上の光パイプが、単一のパイプを含む第1の端部と、2又はそれ以上のパイプを含む第2の端部と、該第1の端部と該第2の端部との間の分岐部分と、を含む。幾つかの実施形態では、上記励起源が1又はそれ以上の発光ダイオード(LED)を含む。幾つかの実施形態では、上記1又はそれ以上のLEDが単色LEDを含む。幾つかの実施形態では、上記1又はそれ以上のLEDは複数のLEDを含み、該複数のLEDの各々は異なる波長の上記励起エネルギーを放射するように構成される。幾つかの実施形態では、上記装置が、上記分析チューブからの上記熱エネルギーを減少させる、ハウジングの内部に配置された冷却ユニットを含む。幾つかの実施形態では、上記冷却ユニットが、上記分析チューブに隣接する負圧を生成して該分析チューブに隣接する熱を上記ハウジングの外部に排出するように構成される、1つ又は複数のファンを含む。幾つかの実施形態では、上記装置が、上記分析チューブの内部の上記生物学的サンプルからの上記放射エネルギーを検出するように構成される、上記ハウジングの内部に配置される光学検出器を含む。幾つかの実施形態では、上記加熱ブロックが上記凹部を含む複数の凹部を含み、該複数の凹部は、上記分析チューブを含む複数の分析チューブを受け入れるように構成される。
幾つかの態様において、本開示は、生物学的サンプルを処理するためのポータブル分析装置を提供する。幾つかの実施形態では、装置はハウジングを含む。幾つかの実施形態では装置がハウジング内に少なくとも1つの加熱ブロックを含み、少なくとも1つの加熱ブロックは生物学的サンプルを含む分析チューブを受容するように構成された凹部を含む。幾つかの実施形態では装置が少なくとも1つの加熱ブロックと熱連通する少なくとも1つの加熱ユニットを含み、少なくとも1つの加熱ユニットは少なくとも1つの加熱ブロックを通して分析チューブに熱エネルギーを提供するように構成される。幾つかの実施形態では装置が少なくとも1つの加熱ブロックと熱連通する少なくとも1つの冷却ユニットを備え、この冷却ユニットは負圧を使用して、熱エネルギーの少なくとも一部を含む流体を加熱ブロックから離れるように導くことによって、少なくとも1つの加熱ブロックを通して分析チューブから熱エネルギーを除去するように構成される。幾つかの実施形態では装置が励起フィルタ及び発光フィルタを備える少なくとも1つの光路を備え、少なくとも1つの光路は励起源から分析チューブに励起エネルギーを提供するように構成される。幾つかの実施形態では装置が筐体内に配置された電源を備え、電源は加熱ユニット及び励起源のうちの少なくとも1つに電力を供給するように構成される。幾つかの実施形態では装置がハウジング内に回路を備える処理ユニットを備え、処理ユニットは励起エネルギーを供給するように励起源を方向付けるように構成される。幾つかの実施形態では処理ユニットが少なくとも1つの加熱ユニット及び励起源に動作可能に結合され、処理ユニットはハウジング外部の移動電子装置と通信するように構成される。幾つかの実施形態では、処理ユニットが分析チューブ内の生物学的サンプルを処理するために、ハウジングの外部のモバイル電子装置から命令を受信するように構成される。幾つかの実施形態では、処理ユニットが命令に応答して、(i)少なくとも1つの加熱ユニットに、少なくとも1つの加熱ブロックに熱エネルギーを提供するように指示して、分析チューブに熱を提供し、(ii)励起エネルギーを提供するように励起源に指示するように構成される。幾つかの実施形態では、命令が少なくとも1つの加熱ユニットの温度、及び/又は少なくとも1つの加熱ユニットがその温度に保持される持続時間を含む。幾つかの実施形態では、装置が処理ユニットとモバイル電子装置との間の無線通信を提供する通信ユニットを備える。幾つかの実施形態では少なくとも1つの加熱ブロックが複数の加熱ブロックを含み、少なくとも1つの加熱ユニットは複数の加熱ユニットを含み、複数の加熱ブロックのうちの所与の加熱ブロックは複数の加熱ユニットのうちの所与の加熱ユニットと熱連通している。幾つかの実施形態では、少なくとも1つの加熱ブロックが励起エネルギーが分析チューブ内の生物学的サンプルに通過することを可能にするために、少なくとも1つの加熱ブロックの第1の側に配置された第1の開口部と、分析チューブ内の生物学的サンプルからの放射エネルギーの光学的検出を可能にするために、少なくとも1つの加熱ブロックの第2の側に配置された第2の開口部とを備える。幾つかの実施形態では、少なくとも1つの加熱ブロックが25°Cで約1ジュール/(グラム×摂氏)未満の比熱容量を有する材料を使用して構築される。幾つかの実施形態では、材料がアルミニウム、ガラス、鉄、ニッケル、亜鉛、銅、真鍮、銀、及びそれらの任意の組合せからなる群から選択される。幾つかの実施形態では、少なくとも1つの加熱ブロックを構成するために使用される材料の体積が約0.5立方センチメートル未満である。幾つかの実施形態では、少なくとも1つの加熱ユニットが抵抗加熱器を含む。幾つかの実施形態では、少なくとも1つの加熱ユニットが少なくとも1つの加熱ブロックに熱硬化される。幾つかの実施形態では、少なくとも1つの光路が励起エネルギーを励起源から分析チューブに伝達するための1又はそれ以上の光パイプを含む。幾つかの実施形態では、1又はそれ以上の光パイプが単一のパイプを含む第1の端部と、2つ以上のパイプを含む第2の端部と、それらの間の分岐部分とを含む。幾つかの実施形態では、励起源が1又はそれ以上の発光ダイオード(LED)を含む。幾つかの実施形態では、1又はそれ以上のLEDが単色LEDを含む。幾つかの実施形態では1つ又は複数のLEDは複数のLEDを含み、複数のLEDのそれぞれは励起エネルギーの異なる波長を放射するように構成される。幾つかの実施形態では装置がハウジング内に配置された光学検出器を備え、光学検出器は分析チューブ内の生物学的サンプルからの放射エネルギーを検出するように構成される。幾つかの実施形態では加熱ブロックが凹部を含む複数の凹部を含み、複数の凹部は分析チューブを含む複数の分析チューブを受容するように構成される。幾つかの実施形態では少なくとも1つの光路が励起フィルタを含む第1の光路と、放出フィルタを含む第2の光路とを含み、第1の光路は第2の光路とは異なる。
幾つかの態様において、本開示は、生物学的サンプルを処理するためのポータブル分析装置を提供する。幾つかの実施形態では、装置はハウジングを含む。幾つかの実施形態では装置がハウジング内に少なくとも1つの加熱ブロックを含み、少なくとも1つの加熱ブロックは生物学的サンプルを含む分析チューブを受容するように構成された凹部を含む。幾つかの実施形態では装置が少なくとも1つの加熱ブロックと熱連通する少なくとも1つの加熱ユニットを含み、少なくとも1つの加熱ユニットは少なくとも1つの加熱ブロックを通して分析チューブに熱エネルギーを提供する。幾つかの実施形態では装置が光学フィルタを備える可動キャリッジを備え、可動キャリッジは励起源から分析チューブに励起エネルギーを提供する光路と光学フィルタを整列させるように並進するように構成される。幾つかの実施形態では装置が筐体内に配置された電源を備え、電源は少なくとも1つの加熱ユニット、可動キャリッジ、及び励起源のうちの少なくとも1つに電力を供給するように構成される。幾つかの実施形態では、装置がハウジング内に回路を備える処理ユニットを備え、処理ユニットは(i)可動キャリッジを並進させるように、及び/又は(ii)励起エネルギーを提供するように励起源を導くように構成される。幾つかの実施形態では処理ユニットが少なくとも1つの加熱ユニット及び/又は励起源に動作可能に結合され、処理ユニットはハウジング外部の移動電子装置と通信するように構成される。幾つかの実施形態では、処理ユニットが分析チューブ内の生物学的サンプルを処理するために、ハウジングの外部のモバイル電子装置から命令を受信するように構成される。幾つかの実施形態では、処理ユニットが命令に応答して、(i)少なくとも1つの加熱ユニットに、少なくとも1つの加熱ブロックに熱エネルギーを提供するように指示し、分析チューブに熱を提供し、(ii)励起源に、分析チューブを励起エネルギーに曝すように指示するように構成される。幾つかの実施形態では、命令が少なくとも1つの加熱ユニットの温度、及び/又は少なくとも1つの加熱ユニットがその温度に保持される持続時間を含む。幾つかの実施形態では、装置が処理ユニットとモバイル電子装置との間の無線通信を提供する通信ユニットを備える。幾つかの実施形態では少なくとも1つの加熱ブロックが複数の加熱ブロックを含み、少なくとも1つの加熱ユニットは複数の加熱ユニットを含み、複数の加熱ブロックのうちの所与の加熱ブロックは複数の加熱ユニットのうちの所与の加熱ユニットと熱連通している。幾つかの実施形態では少なくとも1つの加熱ブロックが励起エネルギーが分析チューブ内の生物学的サンプルに通過することを可能にするために、少なくとも1つの加熱ブロックの第1の側に配置された第1の開口部と、分析チューブ内の生物学的サンプルからの放射エネルギーの光学的検出を可能にするために、少なくとも1つの加熱ブロックの第2の側に配置された第2の開口部とを備え、少なくとも1つの加熱ブロックは25°Cで約1ジュール/(グラム×摂氏)未満の比熱容量を有する材料を使用して構築される。幾つかの実施形態では、材料がアルミニウム、ガラス、鉄、ニッケル、亜鉛、銅、真鍮、銀、及びそれらの任意の組合せからなる群から選択される。幾つかの実施形態では、少なくとも1つの加熱ブロックを構成するために使用される材料の体積が約0.5立方センチメートル未満である。幾つかの実施形態では、少なくとも1つの加熱ユニットが抵抗加熱器を含む。幾つかの実施形態では、少なくとも1つの加熱ユニットが少なくとも1つの加熱ブロックに熱硬化される。幾つかの実施形態では、装置が移動キャリッジを移動させるためのアクチュエータを備える。幾つかの実施形態では、アクチュエータはモータを含む。幾つかの実施形態では、1又はそれ以上の光路の各々が励起エネルギーを励起源から分析チューブに伝達するための1又はそれ以上の光パイプを含む。幾つかの実施形態では、1又はそれ以上の光パイプが単一のパイプを含む第1の端部と、2つ以上のパイプを含む第2の端部と、それらの間の分岐部分とを含む。幾つかの実施形態では、励起源が1又はそれ以上の発光ダイオード(LED)を含む。幾つかの実施形態では、1又はそれ以上のLEDが単色LEDを含む。幾つかの実施形態では1つ又は複数のLEDは複数のLEDを含み、複数のLEDのそれぞれは励起エネルギーの異なる波長を放射するように構成される。幾つかの実施形態では1つ又は複数のLEDが複数のLEDを含み、1つ又は複数の光路は複数の光路を含み、複数のLED及び複数の光路は複数のLEDのうちの所与のLEDが複数の光路のうちの所与の光路と整列するように構成及び配置される。幾つかの実施形態では装置が筐体内に配置された冷却ユニットを備え、この冷却ユニットは分析チューブからの熱エネルギーを減少させる。幾つかの実施形態では冷却ユニットが1つ又は複数のファンを含み、1つ又は複数のファンは分析チューブに隣接する負圧を生成して、分析チューブに隣接する熱をハウジングの外部に排出するように構成される。幾つかの実施形態では装置がハウジング内に配置された光学検出器を備え、光学検出器は分析チューブ内の生物学的サンプルからの放射エネルギーを検出するように構成される。一部の実施形態では、光学フィルタは発光フィルタである。一部の実施形態では、光学フィルタは励起フィルタである。幾つかの実施形態では、装置は放出フィルタを含む。
幾つかの態様において、本開示は、生物学的サンプルを処理するためのポータブル分析装置を提供する。幾つかの実施形態では、装置が約1,500立方センチメートル未満の量を有するハウジングを備える。幾つかの実施形態では装置がハウジング内に少なくとも1つの加熱ブロックを含み、少なくとも1つの加熱ブロックは生物学的サンプルを含む分析チューブを受容するように構成された凹部を含む。幾つかの実施形態では装置が少なくとも1つの加熱ブロックと熱連通する少なくとも1つの加熱ユニットを含み、少なくとも1つの加熱ユニットは少なくとも1つの加熱ブロックを通して分析チューブに熱エネルギーを提供する。幾つかの実施形態では装置が励起フィルタ及び発光フィルタを備える少なくとも1つの光路を備え、少なくとも1つの光路は励起源から分析チューブに励起エネルギーを提供するように構成される。幾つかの実施形態では装置が筐体内に配置された電源を備え、電源は加熱ユニット及び励起源のうちの少なくとも1つに電力を供給するように構成される。幾つかの実施形態では装置がハウジング内に回路を備える処理ユニットを備え、処理ユニットは励起エネルギーを供給するように励起源を方向付けるように構成される。幾つかの実施形態では処理ユニットが少なくとも1つの加熱ユニット及び励起源に動作可能に結合され、処理ユニットはハウジング外部の移動電子装置と通信するように構成される。幾つかの実施形態では、処理ユニットが分析チューブ内の生物学的サンプルを処理するために、ハウジングの外部のモバイル電子装置から命令を受信するように構成される。幾つかの実施形態では、処理ユニットが命令に応答して、(i)少なくとも1つの加熱ユニットに、少なくとも1つの加熱ブロックに熱エネルギーを提供するように指示して、分析チューブに熱を提供し、(ii)励起エネルギーを提供するように励起源に指示するように構成される。幾つかの実施形態では、命令が少なくとも1つの加熱ユニットの温度、及び/又は少なくとも1つの加熱ユニットがその温度に保持される持続時間を含む。幾つかの実施形態では、装置が処理ユニットとモバイル電子装置との間の無線通信を提供する通信ユニットを備える。幾つかの実施形態では少なくとも1つの加熱ブロックが複数の加熱ブロックを含み、少なくとも1つの加熱ユニットは複数の加熱ユニットを含み、複数の加熱ブロックのうちの所与の加熱ブロックは複数の加熱ユニットのうちの所与の加熱ユニットと熱連通している。幾つかの実施形態では、少なくとも1つの加熱ブロックが励起エネルギーが分析チューブ内の生物学的サンプルに通過することを可能にするために、少なくとも1つの加熱ブロックの第1の側に配置された第1の開口部と、分析チューブ内の生物学的サンプルからの放射エネルギーの光学的検出を可能にするために、少なくとも1つの加熱ブロックの第2の側に配置された第2の開口部とを備える。幾つかの実施形態では、少なくとも1つの加熱ブロックが25°Cで約1ジュール/(グラム×摂氏)未満の比熱容量を有する材料を使用して構築される。幾つかの実施形態では、材料がアルミニウム、ガラス、鉄、ニッケル、亜鉛、銅、真鍮、銀、及びそれらの任意の組合せからなる群から選択される。幾つかの実施形態では、少なくとも1つの加熱ブロックを構成するために使用される材料の体積が約0.5立方センチメートル未満である。幾つかの実施形態では、少なくとも1つの加熱ユニットが抵抗加熱器を含む。幾つかの実施形態では、少なくとも1つの加熱ユニットが(i)少なくとも1つの加熱ブロックに熱硬化されるか、又は(ii)少なくとも1つの加熱ブロックにはんだ付けされる。幾つかの実施形態では、少なくとも1つの光路が励起エネルギーを励起源から分析チューブに伝達するための1又はそれ以上の光パイプを含む。幾つかの実施形態では、1又はそれ以上の光パイプが単一のパイプを含む第1の端部と、2つ以上のパイプを含む第2の端部と、それらの間の分岐部分とを含む。幾つかの実施形態では、励起源が1又はそれ以上の発光ダイオード(LED)を含む。幾つかの実施形態では、1又はそれ以上のLEDが単色LEDを含む。幾つかの実施形態では1つ又は複数のLEDは複数のLEDを含み、複数のLEDのそれぞれは励起エネルギーの異なる波長を放射するように構成される。幾つかの実施形態では装置が筐体内に配置された冷却ユニットを備え、この冷却ユニットは分析チューブからの熱エネルギーを減少させる。幾つかの実施形態では冷却ユニットが1つ又は複数のファンを含み、1つ又は複数のファンは分析チューブに隣接する負圧を生成して、分析チューブに隣接する熱をハウジングの外部に排出するように構成される。幾つかの実施形態では装置がハウジング内に配置された光学検出器を備え、光学検出器は分析チューブ内の生物学的サンプルからの放射エネルギーを検出するように構成される。幾つかの実施形態では加熱ブロックが凹部を含む複数の凹部を含み、複数の凹部は分析チューブを含む複数の分析チューブを受容するように構成される。
幾つかの態様において、本開示は、生物学的サンプルを分析するための方法を提供する。幾つかの実施形態では、この方法がポータブル分析装置を起動することを含む。幾つかの実施形態では、装置はハウジングを含む。幾つかの実施形態では装置がハウジング内に少なくとも1つの加熱ブロックを含み、少なくとも1つの加熱ブロックは生物学的サンプルを含む分析チューブを受容するように構成された凹部を含む。幾つかの実施形態では装置が少なくとも1つの加熱ブロックと熱連通する少なくとも1つの加熱ユニットを含み、少なくとも1つの加熱ユニットは少なくとも1つの加熱ブロックを通して分析チューブに熱エネルギーを提供する。幾つかの実施形態では、装置が励起エネルギーを提供するように構成された励起源を備える。幾つかの実施形態では装置が励起フィルタ及び放出フィルタを備える可動キャリッジを備え、可動キャリッジは励起フィルタ及び放出フィルタを、励起源から分析チューブに励起エネルギーを提供する光路と整列した第1の位置に移動させるように構成される。幾つかの実施形態では装置が筐体内に配置された電源を備え、電源は少なくとも1つの加熱ユニット、可動キャリッジ、及び励起源のうちの少なくとも1つに電力を供給するように構成される。幾つかの実施形態では装置がハウジング内の回路を含む処理ユニットを備え、処理ユニットはハウジング外部の移動電子装置と通信するように構成される。幾つかの実施形態では、この方法が分析チューブ内の生物学的サンプルを処理するために、ハウジングの外部のモバイル電子装置から命令を処理ユニットによって受信することを含む。幾つかの実施形態では、この方法が命令に応答して、少なくとも1つの加熱ユニットに、少なくとも1つの加熱ブロックに熱エネルギーを提供するように指示して、分析チューブ内の生物学的サンプルに熱を提供することを含む。幾つかの実施形態では、この方法が可動キャリッジを分析チューブに対応する第1の位置に移動させると、励起源に、分析チューブ内の生物学的サンプルを光路を通る励起エネルギーに曝露するように指示することを含む。幾つかの実施形態では、可動キャリッジを分析チューブに対応する第1の位置に移動させることは光路を分析チューブと整列させることを含む。幾つかの実施形態では、光学フィルタは発光フィルタを含む。幾つかの実施形態では、光学フィルタは励起フィルタを含む。幾つかの実施形態では、ポータブル分析装置が放射フィルタをさらに備える。幾つかの実施形態において、本方法は分析チューブ内の生物学的サンプルからの発光を検出することを含み、この発光は、生物学的サンプル内の標的分子の存在又は非存在、又は相対量を示す。幾つかの実施形態では、可動キャリッジが複数の光路を備える。幾つかの実施形態では、携帯型解析装置が可動キャリッジを第1位置から第2位置に移動させるためのアクチュエータをさらに備える。幾つかの実施形態では第1の位置において、光路は分析チューブと整列され、分析チューブ内の生物学的サンプルを第1の励起エネルギーに曝露するように励起源を方向付けることができる。幾つかの実施形態では、この方法が第2の位置において、複数の光路のうちの第2の光路が分析チューブと整列され、分析チューブ内の生物学的サンプルを第2の励起エネルギーに曝露するように励起源を方向付けることができることを含む。幾つかの実施形態では、第1励起エネルギーは第1波長を有し、第2励起エネルギーは第2波長を有する。幾つかの実施形態では方法がモバイル電子装置から処理ユニットで命令を受信することを含み、命令は少なくとも1つの加熱ブロックが維持される少なくとも1つの温度を含む。幾つかの実施形態では、この方法がサンプルから1又はそれ以上の核酸を抽出することを含む。幾つかの実施形態では、生物学的サンプルが血液サンプル、植物サンプル、水サンプル、土壌サンプル、及び組織サンプルからなる群から選択される1又はそれ以上のメンバーを含む。幾つかの実施形態において、生物学的サンプルは標的核酸分子を含むか、又は含むことが疑われ、ここで、指示書は標的核酸分子の存在又は相対量を示す増幅産物を生じるのに十分な条件下で、標的核酸分子に対して核酸増幅反応を行うための標的温度及び加熱及び冷却サイクルの数を含む。幾つかの実施形態では装置がモバイル電子装置と通信するデータ交換ユニットを備え、データ交換ユニットは(i)モバイル電子装置から命令を受信するか、又は(ii)生物学的サンプルを処理すると、結果をモバイル電子装置に提供する。
本開示の別の態様は(i)化学的又は生物学的サンプルを含む溶液、又は(ii)溶液を含むサンプルホルダを含むように構成されたサンプルチャンバを含み、サンプルチャンバは第1の開口部及び第2の開口部を含み、第1の開口部及び第2の開口部は溶液と光学的に連絡するように構成され、サンプルチャンバは溶液と光学的に連絡するように構成され、複数の異なる周波数又は周波数範囲で光を提供するように構成され、照明ユニットは第1の開口部を通して溶液と光学的に連絡する第1の光路と複数の光源を光学的に整列させるように構成され、光源は複数の異なる周波数又は周波数範囲からの周波数又は周波数範囲で光を提供するように構成される、サンプルチャンバと、第2の開口部を通して溶液と光学的に連絡する第2の光路に沿って化学的又は生物学的サンプルを含む溶液からの光信号を検出するように構成される、検出器と、を含む、化学的又は生物学的サンプルを処理するためのシステムを提供する。前記照明ユニット、前記複数の光源、及び前記検出器に動作可能に結合されたプロセッサであって、前記1又はそれ以上のコンピュータプロセッサは(i)前記光源を前記第1の光路と光学的に整列させるように前記照明ユニットを導き、(ii)前記光源を前記溶液への前記第1の光路に沿って導かれる光を提供するように導き、(iii)前記検出器を使用して、前記第2の光路に沿って前記溶液からの光信号を検出するように、個別に又は集合的にプログラムされる、プロセッサ。場合によっては、第1の開口部が第2の開口部とは異なる。場合によっては、第1の開口部は第2の開口部と同じである。場合によっては、照明ユニットが軸に沿って回転可能である。場合により、照明ユニットは軸に直交する付加的な軸に沿って平行移動可能であり、照明ユニットは付加的な軸に沿って平行移動可能であり、光路を第1の開口部との位置合わせから除去し、第1の光路を別のサンプルチャンバの第3の開口部と位置合わせさせる。場合によっては、照明ユニットの回転によって、複数の光源の個々の光源が第1の光路と光学的に整列する。場合によっては、第1の光路がフィルタ及び/又はレンズをさらに備える。場合によっては照明ユニットが複数のフィルタを備え、複数のフィルタのうちの所与のフィルタは複数の光源のうちの所与の光源に関連付けられる。場合によっては、照明ユニットが複数のフィルタのフィルタを第1の光路と光学的に整列させるように構成される。
本開示の別の態様は(1)化学的又は生物学的サンプルを含む溶液を含むサンプルチャンバ、又は(ii)溶液を含むサンプルホルダを提供することを含み、サンプルチャンバは第1の開口部及び第2の開口部を含み、第1の開口部及び第2の開口部は溶液と光学的に連絡し、(2)複数の異なる周波数又は周波数範囲で光を提供するように構成された複数の光源を含む照明ユニットであって、照明ユニットは第1の開口部を通して溶液と光学的に連絡し、光源は複数の異なる周波数又は周波数範囲からの周波数又は周波数範囲で光を提供するように構成された第1の光路と複数の光源を光学的に整列させるように構成された照明ユニットと、(3)化学的又は生物学的サンプルを含む溶液からの光信号を、第2の光路に沿って光学的に連絡した状態で検出するように構成された検出器とを含む、化学的又は生物学的サンプルを処理するための方法を提供する。第2の開口部を通して溶液を導き、光源を第1の光路と光学的に整列させるように照明ユニットを導き、第1の光路に沿って溶液に導かれる光を供給するように光源を導き、第2の光路に沿って溶液からの光信号を検出するために検出器を使用する。幾つかの場合において、この方法は(d)の前に、溶液を、化学的又は生物学的サンプルに対して化学的又は生物学的反応を行うのに十分な条件に供することをさらに含む。場合によっては、化学的又は生物学的サンプルは核酸分子を含み、化学的又は生物学的反応は核酸増幅である。場合によっては、核酸増幅はポリメラーゼ連鎖反応である。幾つかの場合において、溶液は核酸増幅に必要な試薬を含み、(d)の前に、溶液は、1又はそれ以上の加熱及び冷却サイクルに供される。
本開示の別の態様は1つ又は複数のコンピュータプロセッサによる実行時に、本明細書の上記又は他の場所の方法のいずれかを実施する機械実行可能コードを備える非一時的コンピュータ可読媒体を提供する。
本開示の別の態様は、1つ又は複数のコンピュータプロセッサと、それに結合されたコンピュータメモリとを備えるシステムを提供する。コンピュータメモリは、1又はそれ以上のコンピュータプロセッサによって実行されると、本明細書の上記又は他の場所にあるいずれかの方法を実装する、マシン実行可能コードを含む。
本開示のさらなる態様及び利点は本開示の例示的な実施形態のみが示され、説明される以下の詳細な説明から、当業者に容易に明らかになるのであろう。理解されるように、本開示は他の異なる実施形態が可能であり、その幾つかの詳細は、全て本開示から逸脱することなく、様々な明らかな点で修正が可能である。よって、図面は実際の説明のためのものであり、限定するものではない。
(参照による組み込み)
本明細書において言及される全ての刊行物、特許、及び特許出願は、あたかも各個々の刊行物、特許、又は特許出願が参照により組み込まれるように具体的かつ個々に示されたかのように、同じ程度まで、参照により本明細書に組み込まれる。本明細書に含まれる開示と矛盾する参照により組み込まれる刊行物及び特許又は特許出願の範囲において、本明細書は、そのような矛盾する材料に取って代わる及び/又は優先することが意図される。
本発明の新規な特色を、付随の特許請求の範囲に詳細に記載する。本発明の特徴及び利点のより良い理解は、本発明の原理が利用される例示的な実施形態を記載する以下の詳細な説明、及び添付の図面(また、本明細書中の「図」)を参照することによって得られるのであろう。
図1Aは、生物学的サンプルを分析するためのポータブル分析装置のためのハウジングの種々の図を示す。 図1Bは、生物学的サンプルを分析するためのポータブル分析装置のためのハウジングの種々の図を示す。 図1Cは、ポータブル分析装置のためのハウジングの蓋を示し、この蓋は、分析装置に挿入された分析チューブに圧力及び/又は熱を加えることができる屈曲可能な櫛を有する。 図1Dは、蓋を開いたポータブル分析装置用ハウジングの一例を示す図である。
図2は、生物学的サンプルを分析するためのポータブル分析装置のための内部機構の斜視図を示す。
図3Aは、ポータブル分析装置で使用するための種々の加熱ブロックを示す。 図3Bは、ポータブル分析装置で使用するための種々の加熱ブロックを示す。
図4は、回路基板を取り外し、それによって内部機構のファンを露出させた、ポータブル分析装置用の内部機構の背面図を示す。
図5Aは、回路基板及びファンを取り外し、それによって内部機構の移動キャリッジを露出させた、ポータブル分析装置用の内部機構の背面図である。 図5Bは、内部機構の移動キャリッジの分解図を示す。 図5Cは、内部機構の移動キャリッジの正面図を示し、移動キャリッジは複数の光路を有する。
図6Aは、内部機構の移動キャリッジの底面図を示し、移動キャリッジの底面は、互いにオフセットしてもよい複数の光学フィルタを有する。 図6Bは、複数の励起源(例えば、LED)を有する回路基板を示し、これらの励起源は、図6Aに示される光学フィルタのオフセットに対応するように間隔を置いて配置されている。
図7はピニオン機構を用いて回転する光学部品(例えば、発光フィルタ、励起フィルタ、LED及び/又はダイクロイックビームスプリッタ)を有する、移動キャリッジの別の例を示す。
図8は、生物学的サンプルを分析するためのポータブル分析装置のための内部機構の背面図を示す。
図9は、複数の加熱ブロックと、加熱ブロックに挿入された分析チューブとを有する例示的なポータブル分析装置を示す。
図10は、図2Aの装置などの本開示のポータブル分析装置を使用して生物学的サンプルを分析する例示的な方法のフローチャートを示す。
図11は、本明細書で提供される方法を実施するようにプログラムされるか、又は、他の方法により構成されるコンピュータシステムを示す。
図12Aは、サンプル試験のために分析装置に挿入され得る例示的なカートリッジを示す。カートリッジは核酸増幅(例えば、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR))のために使用される1又はそれ以上の試薬を含み得る。 図12Bは、分析装置のハウジングに挿入された例示的なカートリッジを示す。
図13は、複数の加熱ブロックと、加熱ブロックに挿入された分析チューブとを有する例示的なポータブル分析装置を示す。
図14Aは、一例の携帯型装置の内部の可動キャリッジの正面図を示す。 図14Bは、例示的なポータブル装置の側面図を示す。 図14Cは、ポータブル装置内部の例示的な可動キャリッジの付加的な正面図を示す図である。 図14Dは、例示的な可動キャリッジの背面図を示す。
図15は、円形(又はホイール形状)構成要素を有する例示的な可動キャリッジのズームイン図を示す。
図16は、ポータブル分析装置内部の一例の可動キャリッジの内部機構の側面図を示す図である。
図17は、ポータブル分析装置内部の一例の可動キャリッジの内部機構の側面図を示す。
図18は、可動キャリッジの一例の光学系のズームイン図を示す。
図19Aは、光学システムの代替構成を示す。 図19Bは、光学システムの別の代替構成を示す。
図20Aは、光学システムのシミュレーション結果を示す。 図20Bは、光学システムの別のシミュレーション結果を示す。 図20Cは、光学システムの別のシミュレーション結果を示す。
図21Aは、光学システムのシミュレーション結果を示す。 図21Bは、光学システムの別のシミュレーション結果を示す。 図21Cは、光学システムの別のシミュレーション結果を示す。
図22Aは、本開示のポータブル分析装置を用いた核酸増幅の実験データを示す。 図22Bは、ポータブル分析装置を用いた核酸増幅の他の実験データを示す。 図22Cは、ポータブル分析装置を用いた核酸増幅の他の実験データを示す。 図22Dは、図22A〜図22Cからの実験データのCq対LogSQプロットを示す。
本発明の様々な実施形態が本明細書に示され、説明されてきたが、そのような実施形態が単に例として提供されることは当業者には明らかであろう。本発明から逸脱することなく、多数の変形、変更、及び置換が当業者に想起され得る。本明細書に記載された本発明の実施形態に対する様々な代替形態を使用することができることを理解されたい。
本開示は、サンプル処理及び/又は分析のための装置、システム、及び方法を提供する。分析装置は、携帯型であってもよく、ハウジングと、サンプルを含むサンプル容器に熱エネルギーを提供するように構成された加熱ユニットによって加熱された加熱ブロックと、励起源からサンプルに励起エネルギーを提供する光路とを備えてもよい。分析装置は、モバイル電子装置を受け入れ、かつ/又はモバイル電子装置と通信するように構成され得る。分析装置はまた、光学フィルタと励起源とを備え、光学フィルタを光路と整列させるために平行移動するように構成された可動キャリッジを備えてもよい。可動キャリッジを含めることは、可動キャリッジの1又はそれ以上の励起源、光学フィルタ、及び光路が複数のサンプルを含む複数のサンプル容器を処理及び/又は分析するために使用され得るので、より小さい及び/又はより安価な分析装置の製造を容易にし得る。分析装置は1又はそれ以上の核酸分子の存在又は量を決定するために、1又はそれ以上の核酸分子を含む、又は含むことが疑われる生物学的サンプルを分析するために使用され得る。
(分析装置)
本開示の分析装置は、生物学的サンプルのようなサンプルを処理及び/又は分析するために使用され得る。本開示の分析装置は、ポータブルであってもよい。例えば、分析装置は手持ち式であってもよい。図1A−1B 生物学的サンプルを分析するためのポータブル分析装置のためのハウジング100(A)斜視図及び(B)側面図を示す。ハウジングは、蓋101、蓋を開位置又は閉位置に固定するための固定ユニット102、及び/又はボタン又はインジケータ103〜106を有することができる。ハウジング100は、装置の電源をオン/オフするためのボタン103を備えてもよい。ハウジング100は、装置を再始動させるためのボタン104を備えることができる。筐体100はバッテリが低いことをユーザに通知するためのインジケータ105、及び/又は、分析装置とモバイル電子装置との間に無線接続(例えば、Bluetooth(登録商標)又は近距離無線通信接続)が確立されたことを示すインジケータ106を備えてもよい。
分析装置は、作動時に、分析装置の操作性に影響を及ぼす(例えば、装置の電源をオン/オフにする、又は分析装置を他の装置に接続する)ことができる少なくとも1つのボタンを備えることができる。分析装置は、1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、又はそれ以上のボタンを含むことができる。例えば、分析装置は、4つのボタンを含むことができる。各ボタンは、分析装置の異なる機能又は特徴に対応し得る。幾つかの場合において、ボタンの対は、分析装置の同じ機能又は特徴に対応し得る。例えば、分析装置は、値、ズームレベル、音量、又は他の特性を増加させるボタン、ならびに同じ値、ズームレベル、音量、又は他の特性を減少させるボタンを含み得る。
ボタン機構は、物理的な機構であってもよい。例えば、ボタンは、ボタン又はマイクロスイッチのような押し下げ可能な機構を含むことができる。あるいは、ボタンが摺動可能又は回転可能な機構を備えてもよい。2つ以上のボタンを含む分析装置の場合、各ボタンは、押し下げ可能な機構、摺動可能な機構、及び回転可能な機構からなる群から別々に選択されてもよい。
ボタンは、タッチセンシティブ機能又は機構を備えることができる。例えば、図のボタン103及び104である。1A及び1Bは、タッチセンシティブ特徴又は機構を含んでもよい。タッチセンシティブ機構はタッチセンシティブ仮想機構(例えば、仮想ボタン)であってもよい。このような仮想機構は実質的に押し下げ可能、実質的にスライド可能、又は実質的に回転可能であり、それによって物理的ボタンの錯覚を与える。例えば、分析装置は分析装置への無線接続と通信可能に結合されたモバイル電子装置を備えるか、又は受け入れるように構成されてもよく、モバイル電子装置は1つ又は複数の仮想ボタンを備えることができる。モバイル電子装置の仮想ボタンの押し下げは、モバイル電子装置から分析装置に信号を送信することができ、これにより、本明細書に記載されるように、例えばサーモサイクリングプログラム又は他のプロセスに影響を及ぼすことができる。分析装置とモバイル電子装置との間の接続は、WiFi接続、Bluetooth接続、Bluetooth LE接続、ANT+接続、又はGazell接続などの一方向又は双方向の有線又は無線接続を含むことができる。
分析装置は、分析装置の筐体の外面の任意の場所に配置された1つ又は複数のボタンを備えることができる。例えば、ボタンは、分析装置のハウジングの前面、背面、右側、左側、上側、又は下側に配置されてもよい。ボタンは分析装置の動作中に利用できない、又は隠されている場所(例えば、分析装置のハウジングの底面)に配置されてもよい。場合によっては、(例えば、分析装置が使用されていないとき、及び/又はボタンの偶発的な作動を防止するために)パネルを使用して、1つ又は複数のボタンを覆うか又は隠すことができる。
1又はそれ以上のボタンの作動又は作動により、ユーザは、複数の異なるサーモサイクリングプログラムの間を循環することができる。例えば、ボタンの作動は分析装置に、第1のサーモサイクリングプログラムの実行から第2のサーモサイクリングプログラムへの切り替えを引き起こすことができる。別の例ではボタンの作動が分析装置を「オフ」状態から第1のサーモサイクリングプログラムを実行するように切り替えさせることができる。2回目のボタンの作動が分析装置を第1のサーモサイクリングプログラムの実行から「オフ」状態に切り替えさせることができる。「オフ」状態がアイドル状態(例えば、分析装置がオンであるがサーモサイクリングプログラムが一時停止されている、又は分析装置が最小電力状態にある)又はパワーダウン状態(例えば、分析装置が電源オフである)を指すことができることを理解されたい。ボタンの作動はサーモサイクリングプログラムのパラメータに影響を及ぼすことができる。例えば、分析装置は押し下げ可能な機構を含んでもよく、押し下げ可能な機構の作動は熱サイクルプログラムを変性ステップからアニーリングステップに切り替えさせてもよい。別の例では分析装置が回転可能な機構を含んでもよく、回転可能な機構の回転はサーモサイクリング温度を上昇させてもよい。場合によっては、サーモサイクリングプログラムに影響を及ぼすために、2つ以上のボタンの作動が必要とされ得る。
入力の程度は、サーモサイクリングプログラムの状態に影響を及ぼし得る。変更され得る入力の程度の非限定的な実施例は多数の入力(例えば、ボタンが連続して作動され、放出される回数)、入力の速度(例えば、ボタンが作動及び/又は放出される速度)、入力の持続時間(例えば、ボタンが作動される時間)、入力に対して加えられる力(例えば、ボタンが作動される力)、及び入力の方向を含む。入力は、ボタンの作動を含んでもよい。一例では分析装置が押し下げ可能な機構を含むことができ、短時間(例えば、1秒の半分未満)の押し下げ及びそれに続く押し下げ可能な機構の解放はサーモサイクリングプログラムを一時停止することができる。別の例では、一時停止されたサーモサイクリングプログラムが例えば、1〜2秒間、押し下げ可能な機構を押し下げることによって再開されてもよい。
分析装置は、サンプルを含む1又はそれ以上の容器を受け入れるように構成され得る。例えば、分析装置は、1又はそれ以上の分析チューブを受容するように構成され得る。本開示の分析装置と共に使用するための分析チューブは、任意の有用なサイズ及び形状を有し得、任意の有用な材料を含み得る。例えば、分析チューブは、プラスチック、ポリマー、又はガラスを含み得る。分析装置は実質的に円筒形、実質的に長方形、又は任意の他の形状(例えば、星形)である断面を有する分析チューブを受容するように構成され得る。分析装置は分析装置内への分析チューブの配置を容易にするために、分析チューブの一端に、又は分析チューブの寸法に沿って配置された溝又は突起などの機械的キー要素を有する分析チューブを受け入れるように構成されてもよい。例えば、分析チューブはその長さに沿って実質的に長方形の突出部を備えてもよく、分析装置は特定の向きで分析チューブを受け入れるように構成された対応する窪みを備えてもよい。分析装置は、キャップ又は蓋を有する分析チューブを受容するように構成され得る。あるいは、分析装置が分析チューブが分析装置内に配置されたときに、分析チューブの開口部を覆うように構成された構成要素を備えてもよい。分析装置は、1又はそれ以上の分析チューブを受容するように構成され得る。例えば、分析装置は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又はそれ以上の分析チューブを受容するように構成され得る。
本明細書に記載される装置は、試薬チューブ又はカートリッジを受容するための表面又は支持体を有し得る。カートリッジは、試薬カートリッジであってもよい。表面又は支持体は、窪んだ表面又は支持体であり得る。表面は、突出した表面又は支持体であり得る。表面は、チャンバとすることができる。カートリッジは、表面又は支持体上に装填することができる。カートリッジを表面又は支持体上に装填すると、蓋を閉じてカートリッジを所定の位置にクリックすることができる。
図1Cに示すように、分析装置のハウジング100の蓋101の内面は、分析装置の加熱ブロック内に設置された1又はそれ以上の分析チューブに圧力を加えることができる1又はそれ以上のカンチレバー107を含んでもよい。カンチレバーは、サンプルを含む分析チューブを加熱ブロックに対して固定するために有用であり得、それによって、加熱ブロックと分析チューブとの間のエネルギー移動の効率を増加させる。カンチレバーを(例えば、加熱ブロックの温度に等しい温度で)加熱して、加熱ブロックと接触していない分析チューブの一部を加熱することができる。カンチレバーは任意の温度に加熱されてもよく、カンチレバーの温度は熱サイクルを通して変化してもよい。例えば、カンチレバーの温度は熱サイクル全体にわたって加熱ブロックの温度と調整されてもよい(例えば、同じになるように)。図1Dに示すように、分析装置のハウジング100の蓋101の内面は、装置内に挿入されたカートリッジを受け入れるか、又は収容する凹面108を備えてもよい。分析装置のハウジング100の本体109の内面は、装置に挿入されたカートリッジを受け入れるための突出表面110を備えることができる。
分析装置は、携帯型であってもよい。例えば、ハウジングを含む分析装置は、容易に運搬又は移動することができる。ハウジング及び/又は他の構成要素のサイズ、重量、及び/又は形状は、分析装置の携帯性に影響を及ぼし得る。分析装置のハウジングの容積は、約100,000立方センチメートル未満、約50,000立方センチメートル未満、約9,000立方センチメートル未満、約7,000立方センチメートル未満、約5,000立方センチメートル未満、約4,500立方センチメートル未満、約3,500立方センチメートル未満、約2,500立方センチメートル未満、約1,500立方センチメートル未満、約1,300立方センチメートル未満、約1,200立方センチメートル未満とすることができる。約1,100立方センチメートル未満、約900立方センチメートル未満、約800立方センチメートル未満、約600立方センチメートル未満又は約500立方センチメートル未満。例えば、分析装置のハウジングの容積は、約1,500立方センチメートル未満であってもよい。分析装置のハウジングの容積は、範囲内に収まることがある。例えば、分析装置のハウジングの容積は、約500立方センチメートルと約1,500立方センチメートルとの間であってもよい。ハウジングの寸法(例えば、長さ、幅、又は高さ)は、最大約50センチメートル、最大約40センチメートル、最大約25センチメートル、最大約24センチメートル、最大約23センチメートル、最大約22センチメートル、最大約20センチメートル、最大約19センチメートル、最大約18センチメートル、最大約17センチメートル、最大約16センチメートル、最大約15センチメートル、最大約14センチメートル、最大約13センチメートル、最大約12センチメートル、最大約11センチメートル、最大約10センチメートル、最大約9センチメートル、最大約8センチメートル、最大約7センチメートル、最大約6センチメートル、又は最大約5センチメートルとすることができる。
ハウジングを含む分析装置の重量は、約25キログラム未満、約20キログラム未満、約15キログラム未満、約5キログラム未満、約4.5キログラム未満、約3.5キログラム未満、約2.5キログラム未満、約2.3キログラム未満、約2.1キログラム未満、約2.1キログラム未満、約1.9キログラム未満、約1.7キログラム未満、約1.5キログラム未満、約1.4キログラム未満、約1.2キログラム未満であってもよい。約1.1キログラム未満、約0.9キログラム未満 、約0.8キログラム未満、約0.7キログラム未満、約0.6キログラム未満、約0.5キログラム未満、約0.4キログラム未満、約0.3キログラム未満、約0.2キログラム未満、又は約0.1キログラム未満。例えば、分析装置のハウジングの容積は、約1.5キログラム未満であってもよい。ハウジングを含む分析装置の重量は、重量の範囲内に収まることがある。例えば、ハウジングを含む分析装置の重量は、約0.5キログラムと約1.5キログラムとの間であってもよい。
分析装置のハウジングの形状も、分析装置の可搬性に寄与し得る。ハウジングの少なくとも1つの寸法(例えば、長さ、幅、又は高さ)はハウジングが人間の手によって容易に把持され得るように、十分に小さくてもよい。分析装置は、ユーザが分析装置を片手又は両手で保持することを可能にするサイズの人間工学的に成形されたハウジングを有する可能性がある。ハウジングは把持領域、例えば、ユーザが分析装置を保持するときにユーザによって把持されるハウジングの一部を含むことができる。ハウジングの把持領域は、ユーザの指に適合するように成形されてもよく、それによって、ユーザがハウジング上で確実な把持を維持することを可能にする。分析装置のハウジングの前面は、前面の上部又は底部よりも把持領域に関連する中央部において狭くてもよい。より狭い部分はユーザによって都合よくかつ確実に把持されてもよく、一方、比較的広い上部部分はディスプレイ装置又はスクリーンなどのその構成要素を含んでもよい。ハウジングは、人間工学的形状であってもよい格納式ハンドルを備えてもよい。分析装置のハウジングはユーザが分析装置を保持するときに、ユーザの手が鋭角ではなく丸い角に接触するように、丸い角及び/又は縁(例えば、垂直な面が合うところ)を特徴とすることができる。
図9は、サンプル分析のために装置に挿入されたサンプルカートリッジ901を有する例示的な携帯装置を示す。内部機構200の斜視図が示されている。図13は、サンプル分析のために装置に挿入されたサンプルチューブ1301を有する携帯装置1300の別の例を示す。
(サーモサイクリング)
分析装置は、分析チューブ内のサンプルを加熱又は冷却するように構成され得る。図2に示されるように、分析装置200は、サンプルを含む分析チューブがその中に配置される1又はそれ以上の加熱ブロック201を含み得る。分析装置はヒータ202(例えば、抵抗ヒータ)を使用して、個別のステップで、加熱ブロックの温度を上昇又は下降させるように構成されてもよい。
場合によっては、加熱ブロックが抵抗加熱又はジュール加熱のプロセスを通して、電気エネルギーを熱に変換することができる。加熱ブロックは、抵抗加熱器とすることができる。加熱されたブロックは電力抵抗器(例えば、サーミスタ)、熱エポキシを有して、サンプルチャンバと熱連絡をもたらすことができる。加熱ブロックは、水平かつ均一であってもよい。加熱ブロックの冷却は、ファンを介して達成又は制御することができる。
場合によっては、加熱ブロックがペルチェ加熱器とすることができる。加熱及び冷却は、ペルチェ制御装置を介して達成又は制御することができる。他の場合には、加熱ブロックがペルチェ加熱器でなくてもよく、又は加熱ブロックがペルチェ制御器によって制御されなくてもよい。
本明細書に記載される装置は、加熱された蓋を含んでも含まなくてもよい。
加熱ブロック201は、任意の有用な材料を含むことができる。加熱ブロックを構成するために使用することができる材料の非限定的な例には、アルミニウム、コンクリート、ガラス、石英、鋼、鉄、ニッケル、亜鉛、銅、真鍮、銀、錫、金、炭素、及びそれらの任意の組合せ(例えば、Zamakなどの亜鉛合金)が含まれる。例えば、加熱ブロックは図3Aに示すように、銀を用いて構成することができる。別の例では、図3Bに示すように、アルミニウムを用いて加熱ブロックを構成することができる。加熱ブロックはサンプル(例えば、生物学的サンプル)を収容するか、又は収容するように構成されたバイアルを受け入れるための第1の開口部301と、検出器又は光源(例えば、励起のための)と光学的に連通するように構成された第2の開口部302とを含むことができる。加熱ブロックは、検出器又は光源と光連通するように構成された第3の開口部(図示せず)を含んでもよい。例えば、第2の開口部302は検出器と光連通していてもよく、第3の開口部(図示せず)は励起用の光源と光連通していてもよい。加熱ブロックは、1つ又は複数のフィン303を備えることができる。
加熱ブロックは、合金から形成されてもよい。例えば、加熱ブロックは、鋼を使用して構成されてもよい。ダイカストのプロセスに適合する材料(例えば、加熱ブロックのダイカスト構造において使用され得る材料)を使用して加熱ブロックを構成することは、加熱ブロックをより大きなスケールで(例えば、より短い期間においてより高い体積で、及び/又は単位当たりの低減されたコストで)製造することを可能にし得ると考えられる。幾つかの実施形態では、加熱ブロックが材料の組み合わせを使用して構成することができる。例えば、加熱ブロックは、アルミニウムを用いて構成され、続いてニッケルでコーティングされ得る。別の例では、加熱ブロックが亜鉛を使用して構築され、銀でコーティングされ得る。加熱ブロックをコーティングすることは、幾つかの理由で有利であり得る。例えば、加熱ブロック(例えば、ニッケルで)を被覆することにより、加熱ブロックを、熱エポキシを使用するのとは対照的に、プリント回路基板(PCB)に半田付けすることができる。加熱ブロックをPCBにはんだ付けすることにより、取り外し可能な加熱ブロック(例えば、損傷の場合)で分析装置を製造することができるが、サーマルエポキシを使用すると、加熱ブロックをPCBに永久的に固着させることができる。加熱ブロックを製造するために使用される材料の選択は分析装置が電源(例えば、バッテリなどの自給式電源)を使用して受けることができる熱サイクルの数に影響を及ぼす可能性があると考えられる。特に、材料の比熱容量が高ければ高いほど、材料の温度を上昇させるためにより多くのエネルギーが必要とされ得る。したがって、ヒーティングブロックは約2J/g°C未満、約1.5J/g°C未満、約1J/g°C未満、約0.9J/g°C未満、約0.8J/g°C未満、約0.7J/g°C未満、約0.6J/g°C未満、約0.5J/g°C未満、約0.45 J/g°C未満、約0.4J/g°C未満、約0.35 J/g°C未満、約0.3J/g°C未満、約0.25 J/g°C未満、約0.2J/g°C未満、約0.15 J 例えば、ヒーティングブロックは、25°Cで約1J/g°C未満の比熱容量を有する物質を使用して構築することができる。oCが約0.1J/gC未満、約0.05 J/g°C未満、又は約0.01 J/g°C未満である。
加えて、材料の熱伝導率が低いほど、材料の温度を上昇させるためにより多くのエネルギーが必要となり得る。したがって、加熱ブロックは少なくとも約500 W/mK、少なくとも約400 W/mK、少なくとも約300 W/mK、少なくとも約200 W/mK、少なくとも約175 W/mK、少なくとも約150 W/mK、少なくとも約125 W/mK、少なくとも約100 W/mK、少なくとも約75 W/mK、少なくとも約50 W/mK、少なくとも約25 W/mK、又は少なくとも約10 W/mKの熱伝導率(例えば、ケルビン当たりのワットで測定される)を有する材料を使用して構築され得る。例えば、少なくとも約75 W/mKの熱伝導率を有する材料を用いて加熱ブロックを構成することができる。別の例では、少なくとも約400 W/mKの熱伝導率を有する材料を使用して、加熱ブロックを構築することができる。
また、加熱ブロックは加熱ブロックの表面積を増加させ、加熱ブロックからのより良い放熱を提供するために、1つ又は複数のフィン303を含んでもよい。また、加熱ブロックを形成するために使用される材料の体積は分析装置が電源(例えば、バッテリなどの自給式電源)を使用して受けることができる熱サイクルの数に影響を及ぼす可能性があると考えられる。特に、加熱ブロックを構成するために使用される材料の体積が大きいほど、加熱ブロックの温度を上昇させるためにより多くのエネルギーが必要とされ得る。したがって、加熱ブロックを構成するために使用される材料の容積は、約20立方センチメートル未満、約15立方センチメートル未満、約9立方センチメートル未満、約8立方センチメートル未満、約6立方センチメートル未満、約5立方センチメートル未満、約3立方センチメートル未満、約1立方センチメートル未満、約0.9立方センチメートル未満、約0.7立方センチメートル未満、約0.5立方センチメートル未満、約0.4立方センチメートル未満、約0.3立方センチメートル未満であり得る。約0.2立方センチメートル未満又は約0.1立方センチメートル未満。例えば、加熱ブロックを構成するために使用される材料の体積は、約0.5立方センチメートル未満であってもよい。
上述のように、加熱を構成するために使用される材料及び/又は材料の体積は、ブロックを加熱又は冷却するために必要とされるエネルギーを最小化することに基づいて選択され得る。したがって、本開示の分析装置はより大きな加熱ブロックを使用する装置、又はより高い比熱容量を有する材料を使用して構成された加熱ブロックと比較して、より多くの熱サイクルを実施するために、より多くのエネルギーを提供してもよい。本開示の分析装置は、任意の数の熱サイクルを実行することができる。分析装置は電源(例えば、バッテリなどの自給式電源)の単一充電に対して所与の数の熱サイクルを実行することができる。本開示の分析装置は、少なくとも約1の熱サイクル、少なくとも約2の熱サイクル、少なくとも約3の熱サイクル、少なくとも約4の熱サイクル、少なくとも約5の熱サイクル、少なくとも約6の熱サイクル、少なくとも約7の熱サイクル、少なくとも約8の熱サイクル、少なくとも約9の熱サイクル、少なくとも約10の熱サイクル、少なくとも約11の熱サイクル、少なくとも約12の熱サイクル、少なくとも約13の熱サイクル、少なくとも約14の熱サイクル、少なくとも約15の熱サイクル、少なくとも約16の熱サイクル、少なくとも約17の熱サイクル、少なくとも約18の熱サイクル、少なくとも約19の熱サイクル、少なくとも約20の熱サイクル、少なくとも約25の熱サイクル、少なくとも約30の熱サイクル、少なくとも約35の熱サイクル、少なくとも約40の熱サイクル、少なくとも約45の熱サイクル、少なくとも約50の熱サイクル、又は少なくとも約100の熱サイクルを実行することができる。本開示の分析装置は、約1〜約10回の熱サイクル、約5〜約15回の熱サイクル、約10〜約20回の熱サイクル、又は約15〜約25回の熱サイクルを実施することができる。
本開示の分析装置はポリメラーゼ連鎖反応(PCR)などの増幅反応を実行するように構成されてもよい(例えば、分析チューブ中のサンプルの温度を循環させることによって)。PCRを実施することは、2つ又は3つの別個の温度ステップを含む各シリーズ(例えば、サイクル)で、一連の反復温度変化(例えば、熱サイクル)を行うことを含み得る。熱サイクルの前に、より高い温度(例えば、>90°C)での単一の温度ステップを行ってもよい。使用される温度及び各サイクルで適用される時間の長さは、例えば、デオキシリボ核酸(DNA)合成に使用される酵素、反応中の二価イオン及びヌクレオチド(dNTP)の濃度、ならびに1又はそれ以上のプライマーの融解温度(Tm)に基づいて変化し得る。PCRのような増幅反応の個々の工程は、初期化、変性、アニーリング、及び/又は伸長/伸長を含み得る。初期化は熱活性化(例えば、「ホットスタート」PCR)を必要とするDNAポリメラーゼについて使用され得る。初期化は約1〜10分間維持され得る高温(例えば、94〜96°C[201〜205°F]又は98°C[208°F]、熱安定性ポリメラーゼが使用される場合)にサンプル(例えば、分析チューブ中のサンプル)を加熱することを含み得る。変性はサンプル(例えば、分析チューブ中のサンプル)を、約5秒〜5分などの所定の時間、加熱すること(例えば、94〜98°C[201〜208°F]まで)を含み得る。これは、相補的塩基間の水素結合を切断することによって二本鎖DNA鋳型のDNA融解又は変性をもたらし得、2つの一本鎖核酸分子(例えば、鋳型)を生じる。アニーリングはサンプル(例えば、分析チューブ中のサンプル)の温度を、例えば、50〜65°C(122〜149°F)まで、約5秒〜5分などの所定の時間低下させ、それによって、一本鎖核酸鋳型の各々に対する1又はそれ以上のプライマーのアニーリングを可能にすることを含み得る。標的領域を含有する2つの一本鎖核酸鋳型の各々について1つを含む、少なくとも2つの異なるプライマーが、反応混合物中に含まれ得る。プライマーは、一本鎖核酸分子自体であってもよい。有効な伸長/伸長に適切な条件は、使用されるDNAポリメラーゼに依存し得る。伸長/伸長はDNAポリメラーゼの存在下で、鋳型に5’から3’方向に相補的な反応混合物から遊離dNTPを添加し、dNTPの5’−リン酸基を新生(伸長)DNA鎖の末端の3’−ヒドロキシ基と縮合させることによって、一本鎖核酸鋳型に相補的な新しいDNA鎖を合成することを含む。伸長/伸長に必要な時間は、使用されるDNAポリメラーゼ及び/又は増幅するDNA標的領域の長さに依存し得る。
変性、アニーリング、及び伸長/伸長は、単一の熱サイクルを構成してもよい。DNA標的を検出可能なレベルまで増幅するために、複数のサイクルが必要とされ得る。
加熱ブロックの温度は、任意の有用な方法で調節することができる。熱エネルギーは加熱ブロックをそれぞれ加熱又は冷却することによって、サンプル(例えば、分析チューブ中のサンプル)に提供され得るか、又はサンプル(例えば、分析チューブ中のサンプル)から除去され得る。加熱ブロックの温度は加熱ユニット(例えば、抵抗加熱器、オーム加熱器、又は可撓性加熱器を備える)及び/又は冷却ユニット(例えば、熱電冷却器又はファンを備える)を使用して制御(例えば、増加又は減少)されてもよい。サーモサイクリングの用途では、温度モニタリングが必要な場合がある。したがって、加熱又は冷却ユニットはまた、加熱ブロックの温度を調節するために、加熱又は冷却ユニットを監視及び/又はフィードバックするために、1又はそれ以上のサーミスタ及び/又は温度変換器を備えてもよい。加熱又は冷却ユニットは加熱ブロック(例えば、加熱ブロックの表面上)に隣接して配置されてもよい。あるいは、加熱又は冷却ユニットが加熱ブロックの表面に沿った凹部内に配置されてもよい。冷却ユニットは加熱ブロックから離れて(例えば、直接接触しない)配置されたファンを備えることができる。ファンを使用して、加熱ブロックに隣接する容積に陽圧又は陰圧を印加し、それによって、加熱ブロックを取り囲む領域を排気してもよい。加熱ブロックからの放射熱エネルギーを有する空気を含み得る、加熱ブロックを囲む領域を排気することによって、加熱ブロックの温度を低下させることができる。ファンを使用して真空を発生させ、加熱ブロックを囲む放射熱を排気してもよい。あるいは、ファンを使用して、加熱ブロック(例えば、加熱ブロックからの熱を含む流体)を取り囲む放射熱を分析装置から排気又は力を加えるために陽圧を生成してもよい。図に示すように。4A−4B、加熱ブロックを囲む放射熱は、分析装置上に配置された1つ又は複数の通気口401を通して分析装置から除去することができる。1つ又は複数のファン402は、加熱ブロック及び1つ又は複数の通気口を囲む空間に流体接続されてもよい。分析装置は、任意の数のファンを含むことができる。例えば、分析装置は、1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、又はそれ以上のファンを含むことができる。分析装置は、各加熱ブロックに対して1つのファンを備えることができる。
(キャリッジ)
分析装置は、キャリッジを含むことができる。キャリッジを使用して、所定の位置に保持するか、又は1又はそれ以上の光学構成要素(例えば、発光フィルタ又は励起フィルタのような光学フィルタ、光路、及び/又は光源)をシフトさせて、特定の分析チューブと整列させてもよい。図5Aに示すように、キャリッジ501は励起フィルタ(図示せず)、フィルタリングされた励起エネルギーをサンプル(例えば、分析チューブ内のサンプル)に伝達するための光路502(例えば、光パイプ)、及び検出器による検出の前に放射エネルギーをフィルタリングするための放出フィルタ503などの様々な光学構成要素を備えることができる。図5Bは、図5Aに示されたキャリッジ機構の分解図を示す。キャリッジは、1つ又は複数の経路、溝、又はレール504に沿って移動するように構成することができる。キャリッジは、任意の有用な材料を使用して構成することができる。キャリッジを構成するために使用することができる材料の非限定的な例には、ポリシロキサン、ポリホスファゼン、低密度ポリエチレン(ldpe)、ポリプロピレン(pp)、ポリ塩化ビニル(ps)、ポリスチレン、ナイロン6、ナイロン6、テフロン(ポリテトラフルオロエチレン)、熱可塑性ポリウレタン(tpu)、ベークライト、ケブラー、マイラー、ネオプレン、ナイロン、ノメックス、オルロン、リルサン、テクノラ、テフロン、ベクトラン、ビトン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリ塩化ビニリデン(pvdc)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(abs)、ポリエポキシド、ポリメチルメタクリレート、マレイミド、ポリエーテルイミド、ポリ乳酸、フランが含まれる。ポリスルホン、又は金属もしくは金属合金(例えば、アルミニウム、真鍮、銅、鉄、及び銀)。光路は、特定の幾何学的形状及び体積の開放空間を含んでもよい。空間は、パイプなどの容器又はガイドによって画定されてもよい。光路(例えば、光パイプ)は、任意の有用な材料を使用して構築されてもよい。光路(例えば、光パイプ)を構成するために使用され得る材料の非限定的な例としては、ガラス、シリカ、フルオロジルコネート、フルオロアルミネート、カルコゲニド、プラスチック、PMMA、ポリスチレン、シリコーン樹脂、及びそれらの任意の組み合わせが挙げられる。
キャリッジは、移動キャリッジであってもよい。移動キャリッジを使用して、第1の光源及び第1の分析チューブと整列する光路を第2の光源及び第2の分析チューブに移動させることができる。同様に、移動キャリッジを使用して、サンプルを第1の光路との整列から第2の光路との整列にシフトさせることができる。移動キャリッジを含む分析装置は移動キャリッジの代わりに、静止構成要素を含む分析装置と比較して、ある利点を提供し得る。例えば、移動キャリッジを含めることにより、複数の分析チューブが光路及び光学フィルタ(例えば、励起フィルタ及び発光フィルタ)などの関連する構成要素を共有することが可能になり得る。これは、(例えば、コスト高となり得る、より少ない光学フィルタ、例えば、励起フィルタ及び発光フィルタを必要とすることによって)分析装置を製造するコストを低減し得る。光路の共有はまた、(例えば、各分析チューブ中のサンプルを分析するために必要な光学構成要素の数を減少させることによって)分析装置の全体的なサイズを減少させ得、それによって、分析装置をより携帯可能にする。移動キャリッジは第1の位置又は元の位置から最終位置に移動し、元の位置と最終位置との間の指定された位置に1つ又は複数の停止を行うように構成することができる。元の位置と最終位置との間の経路は直線経路とすることができ、移動キャリッジがそれに沿って移動することができる1つ又は複数の溝、トラック、又はレールを含むことができる。元の位置と最終位置との間の経路は移動キャリッジが停止することができる1つ又は複数の指定された位置を含むことができる(例えば、本明細書で説明するように、手動又は自動制御を介して)。1つ又は複数の指定された位置は、分析装置内の1つ又は複数の分析チューブ又はそのためのシート又はハウジングの位置に対応することができる。指定された位置は指定された位置(例えば、分析チューブの下)における移動キャリッジの位置決めを容易にするためのキーのような機械的構成要素を含み得る。移動キャリッジの移動は、様々な方法を使用して達成することができる。例えば、第1の位置から第2の位置へキャリッジを移動させるために、電気モータを使用することができる。カムを有するモータを使用して、キャリッジとカムに連結されたベルトを介してキャリッジを移動させることができる。移動キャリッジの移動は、磁気浮上システムを使用して達成されてもよい。例えば、キャリッジは、1つ又は複数の通電されたレール又は溝の上又は中に摺動可能に配置されてもよく、レール又は溝内で発生する磁力を用いてキャリッジを移動させてもよい。スプリングを使用して、例えば、移動キャリッジが元の位置から、レール、トラック、又は溝の端部のような最終位置に移動した後に、元の位置に戻されてもよい。より軽量の材料を使用して移動キャリッジを構成することにより、キャリッジを移動させるのに必要なエネルギーを低減することができ、それによって、サンプルの加熱及び/又は冷却及び/又は他のプロセスに利用可能なエネルギー量を増大させることができることが企図される。
キャリッジは1つ又は複数の光学フィルタ(例えば、励起フィルタ又は発光フィルタ)及び1つ又は複数の光パイプを備えることができる。図6Aは、1又はそれ以上の励起フィルタ610a(赤色)、610b(黄色)、及び610c(青色)を備えるキャリッジを示す。キャリッジはまた、1又はそれ以上の発光フィルタを備えてもよい。光パイプは光学フィルタ(例えば、励起フィルタ)から、サンプルを含む分析チューブまで延在し得る。
分析装置は任意の有用な光学フィルタ(例えば、励起フィルタ及び/又は発光フィルタ)を含んでもよい。フィルタは(i)フルオロフォア又は染料の励起波長、及び(ii)フルオロフォア又は染料の発光波長のうちの1つ以上に最適であり得る周波数でのバンドパスを有する光学バンドパスフィルタ(例えば、光学干渉フィルム)であり得る。フィルタは好ましくない光の伝送を防止するために、非帯域通過周波数を実質的に減衰させてもよい。例えば、SYBR Green色素を使用する場合、励起フィルタ帯域通過は485nmの波長付近を中心とすることができ、発光フィルタ帯域通過は、555nmの波長付近を中心とすることができる。光学フィルタ(例えば、励起フィルタ及び/又は発光フィルタ)は光路に対して傾斜されてもよい(例えば、フィルタを含む平面は、ある角度で配置されてもよい)。
(励起源)
分析装置は、1又はそれ以上の励起源を含んでもよい。励起源はキャリッジ(例えば、本明細書中に記載されるような移動キャリッジ)上に配置され得、そして励起エネルギーを、励起フィルタ及び光路を通してサンプル(例えば、分析チューブ中のサンプル)に送達するように構成され得る。可動キャリッジを備える分析装置の場合、キャリッジ上に配置された単一の励起源は(例えば、可動キャリッジが励起源及び光路を、各サンプルを含む各分析チューブと整列させるときに)同じ励起フィルタ及び光路を通して、2つ以上のサンプル(例えば、2つ以上の分析チューブ中の2つ以上のサンプル)に励起エネルギーを送達するように構成されてもよい。図6Bに示されるように、分析装置は、各分析チューブについて、励起源611a(青色)、611b(黄色)、及び611c(赤色)の専用セット611を有し得る。
励起源は発光ダイオード(LED)又はLEDのアレイ(例えば、単色LEDのセット)を含んでもよい。LEDは、任意の有用なサイズ、形状、波長、又は他の特性を有し得る。LEDは、約1mW以上の励起エネルギーを放出することができる高出力LEDとすることができる。高出力LEDは、少なくとも約5mWの励起エネルギーを放射することができる。LED又はLEDのアレイは例えば、約50mWの励起エネルギーを発光してもよい。例えば、約10ワット以下のエネルギー、又は約10ワット以上のエネルギーを引き出す高出力LEDのアレイを使用することができる。総消費電力は、各LEDの電力及びアレイ内のLEDの数に依存することができる。例えば、LEDアレイはハロゲン光源などの他の光源よりも電力要求量の大幅な低減をもたらし得るため、励起源としての分析装置におけるLEDの使用は有益であり得る。励起源は、約1マイクロワット(μW)以下の電力を使用することができる。あるいは、励起源が約1マイクロワット(μW)、約5μW、約25μW、約50μW、約100μW、約1ミリワット(mW)、約5mW、約25mW、約50mW、約100mW、約1W、約5W、約50 W、又は約100 W以上の電力を、個々に、又はアレイで使用される場合に使用することができる。場合によってはヒートシンク又はファンなどの冷却装置を使用して、励起源又はその構成要素を冷却することができるが、これらに限定されない。
励起源は、有機LED(OLED)又はOLEDのアレイを含むことができる。OLEDは、任意の有用なサイズ、形状、波長、又は他の特性を有する可能性がある。OLEDは例えば、複数の分析チューブに同時に励起エネルギーを提供するために、広い面積にわたってルミネセンスを提供し得る。そのようなOLEDのための複数のサンプルウェル(例えば、分析チューブのためのシート又はハウジング)間の散乱光又はクロストーク光は、OLED上にマスクを重ねることによって、又はOLEDのルミネセンスを複数のサンプルウェルと動作可能に整列するようにパターン化することによって、低減され得る。OLEDは、低電力消費装置であってもよい。OLEDは、小分子OLED及び/又は発光ポリマー(LEP)としても知られるポリマーベースのOLEDを含むことができる。基板上に堆積される小分子OLEDを使用することができる。蒸着技術によって表面上に堆積されるOLEDを使用してもよい。OLEDはまた、例えばシルクスクリーニングによって表面上に堆積されてもよい。例えば、溶剤コーティングによって堆積されるLEPを使用することができる。
励起源はLED又はOLED611a〜611c(例えば、複数の単色LED)のアレイを含んでもよい。アレイは、任意の構成で構築され、配置されてもよい。例えば、アレイ内の励起源は、移動キャリッジの移動軸に沿って直線的に配置されてもよい。あるいは図6Bに示すように、アレイ内の励起源は移動キャリッジの移動軸に対して直線的に垂直に配置されてもよい。このような構成では、光路502が移動キャリッジの基部に対してある角度で配置されてもよい。移動キャリッジの基部から延びる光路(例えば、移動キャリッジの基部に配置された励起フィルタから)はキャリッジの基部に垂直であっても、キャリッジの基部に垂直でなくてもよい(例えば、キャリッジの基部に対して90度以外の角度で)。
1又はそれ以上のレンズを使用して、励起又は放射エネルギーを方向付け、再方向付け、集束させ、分散させ、又はコリメートすることができる。例えば、レンズを使用して、励起エネルギーをサンプル(例えば、分析チューブ中のサンプル)に集束させることができる。別の例では、レンズを使用して、励起源からの励起エネルギーをコリメートすることができる。使用され得るレンズの非限定的な例は、両凸レンズ、平凸レンズ、正メニスカスレンズ、負メニスカスレンズ、平凹レンズ、両凹レンズ、フレネルレンズ、円柱レンズ、レンチキュラーレンズ、及び勾配屈折率レンズを含む。例えば、フレネルレンズを使用して、励起源からの励起エネルギーをコリメートし、励起エネルギーを光路に導くことができる。フレネルレンズは比較可能な平凸レンズよりもはるかに薄く作ることができ、場合によっては平坦なシートの形態をとることができ、これはポータブル分析装置を製造するのに有利であり得る。
図7は、励起源611、励起フィルタ610、ダイクロイックビームスプリッタ701、発光フィルタ503、及び検出器702が移動キャリッジ501上に配置される、キャリッジ501を移動させるための付加的な構成を示す。励起源611、励起フィルタ610、ダイクロイックビームスプリッタ701、及び放出フィルタ503は回転ピニオン機構703上に配置され得、その結果、移動キャリッジ501が各サンプルと整列すると、ピニオン機構は光学構成要素611、610、701、及び503を回転させて、サンプル(例えば、分析チューブ中のサンプル)に所望の励起エネルギーを提供し、そしてサンプル704からの放射エネルギーを検出するために使用され得る。
分析装置はまた、図8に示されるように、検出器801のような検出器を含んでもよい。検出器はサンプル(例えば、分析チューブ中のサンプル)から、及び場合によっては放射フィルタを介して放射エネルギーを受け取るように構成されてもよい。したがって、検出器は例えば、光検出器、光抵抗器、光電池、フォトダイオード、光電管、光電子増倍管、電荷結合素子(CCD)カメラ、相補型金属酸化膜半導体(CMOS)、又はそれらの任意の組合せなど、任意の適切な光検出器を備えることができる。放射エネルギーは例えば、分析チューブ中のサンプルの成分(例えば、励起可能なフルオロフォア)の励起によるような、任意の適切な供給源によって生成され得る。検出器はサンプルからの放射エネルギー(例えば、特定の波長又は強度のエネルギー)を選択的に受け取るように構成されてもよい。検出器は複数の検出器(例えば、各々が他の光検出器によって受光される光ビームとは異なる波長を有する光ビームを受光するように構成される一連の光検出器)を含んでもよい。
可動キャリッジはフィルタなどの1つ又は複数の光学要素を担持するために、ホイール形状(又は円形)の構成要素を備えることができる。代替として、又はそれに加えて、ホイール形状構成要素はミラー、光源(例えば、LED、単一ピクセルLED、又はマルチピクセルLED)、プリズム、レンズ、又はそれらの任意の組合せを含むことができる。可動キャリッジは直線的な経路を移動し、特定の位置で停止するように構成することができる。例えば、可動キャリッジは加熱ブロックの軸に沿って移動し、各加熱ブロックに挿入されたサンプル管からのデータ取得のために各加熱ブロックで停止するように構成することができる。可動キャリッジ内部の車輪形状構成要素は、異なるフィルタ間を切り替えるために車輪軸に沿って移動可能であってもよい。例えば、図14Aは、携帯装置1400内部の可動キャリッジ1401の正面図を示す。この例示の装置では、可動キャリッジ1401の車輪状部品1403は9対のフィルタ(一対のフィルタは励起フィルタ及び発光フィルタを含む)を搬送する。可動キャリッジは、異なる加熱ブロック1402に沿って移動することができる。図14Bは、可動キャリッジの一部の拡大図を示す。底部PCB 1404は、遮断ビームスイッチを含んでもよい。シャーシ1406は、キャリッジがシャーシ壁に当たるのを止めるためにビームスイッチをトリガするための2つのネジを備えることができる。1つのネジ1405が、図14Bに示される。図14Cは、携帯装置内部の異なる位置で停止された例示的な可動キャリッジの付加的な正面図を示す図である。図14Dは、例示的な可動キャリッジの背面図を示す。
車輪形状部品は、他の形状を有することができる。例えば、そのようなホイール形状構成要素の要素は、三角形、正方形、長方形、五角形、六角形、又は任意の他の形状もしくはそれらの形状の組み合わせである構成要素に含まれてもよい。
図15は、車輪形状構成要素1502を有する、一例の可動キャリッジ1501のズームイン図を示す。可動キャリッジの底部はリボンワイヤ1503及びアクチュエータ(例えば、ステッパモータ)1504を備えることができる。ステッパモータ1504は、サンプルステーション1506の間でガイド1505に沿って可動キャリッジを移動させるために使用されてもよい。サンプルステーション1506のうちの所与の1つは、生物学的サンプル及びサンプル処理(例えば、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR))に必要な試薬を含む溶液を有するバイアル1507を含み得る。可動キャリッジ1501はガイド1505に直交する軸に沿って可動キャリッジ1501を回転させるための別のアクチュエータ(例えば、ステッパモータ)を含んでもよい。
図16は、例示的可動キャリッジ1600の内部機構の側面図を示す。可動キャリッジは励起フィルタ1603、レンズ1604、ミラー1605、発光フィルタ1606、及び光源1607(例えば、LED)を有する光学システムを備えることができる。可動キャリッジは、1つ又は複数の磁性片1611を備えることができる。可動キャリッジは、複数の励起フィルタ、発光フィルタ、及び光源を含んでもよい。各光源は加熱ブロック1602内に挿入されたサンプル管1601からのデータ取得のために、所与の一対の励起フィルタ及び発光フィルタと共に使用されるように構成されてもよい。図16には、1つの所与の対の励起フィルタ及び発光フィルタを有する1つの光学システムの一例が示されている。車輪形状構成要素が車輪車軸の周りを移動するとき、別の一対の励起フィルタ及び発光フィルタ並びに別の光源を有する別のオプションシステムを、データ取得のためにサンプル管にラインアップすることができる。可動キャリッジは、少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20又はそれ以上のフィルタを含むことができる。可動キャリッジは、少なくとも1対、2対、3対、4対、5対、6対、7対、8対、9対、10対、11対、12対、13対、14対、15対、又はそれ以上のフィルタ対を含むことができる。可動キャリッジは、大型キャパシタ1608をさらに備えることができる。装置のシャーシ1612は、フォトインタラプタをトリガするためのフラグを備えることができる。シャーシ1612は磁気ストリップ及びリニアエンコーダ(例えば、0.4mmギャップを有するライナエンコーダ)を備えることができる。可動キャリッジは、様々な材料又は材料の組み合わせで構築することができる。例えば、図17に示すように、可動キャリッジの部品1701は金属で構築することができる。光学系1702を担持する部分は、黒染めマイクロ微細3Dプリントで構築されてもよい。検出器ボードは、EMIシールドのために完全に囲まれていてもよい。
図18は、可動キャリッジの光学系の一例の機構のズームイン図を示す。レンズ1803は様々な材料、例えば、ガラス又はポリカーボネートで作ることができる。レンズ1803は、車輪形状構成要素のハブ1806の非回転部分に取り付けられてもよい。光源(又は励起源)1805は、LED光であってもよい。フィルタ1802は、励起フィルタであり得る。フィルタ1802は、所望の励起波長の透過を提供してもよい。例えば、励起フィルタから透過される光は、少なくとも約390ナノメートル(nm)、434nm、445nm、469nm、475nm、497nm、542nm、559nm、又は565nmの中心波長を有することができる。光学システムは、折り畳みミラー1804をさらに備えることができる。光源1805と折り畳みミラー1804との間の距離は変化し得る。図18に示す、部品1801は、加熱ブロックである。加えて、光学システムは、発光フィルタを含んでもよい。発光フィルタは、所望の発光波長の透過を提供することができる。例えば、発光フィルタから透過される光は、少なくとも約460nm、479nm、510nm、525nm、530nm、535nm、620nm、又は630nmの中心波長を有することができる。場合によっては、可動キャリッジ内部の光学システムが1つ又は複数のダイクロイックフィルタを備えてもよい。
光学システムは様々な構成要素を含むことができ、様々な構成で組み立てることができる。図。19A及び19Bは、可動キャリッジの内部の光学システムの2つの追加例を示す。例えば、可動キャリッジの光学システムは、ミラー及びレンズを備えていなくてもよい。光学システムは、光源からの光が励起フィルタに到達することを可能にする光路1901を含んでもよい。例えば、光学システムは、光源からの光が励起フィルタに到達することを可能にするプリズム1902を含んでもよい。
光学システムの異なる構成はバイアルに対する電力、移動キャリッジベースライン、信号対雑音比(SNR)などのパラメータによって実証されるように、システムの異なる特性をもたらし得る。本明細書で使用されるように、SNRは、以下の式を使用して定義することができる。
SNR=検出器における全電力/検出器に到達するx度外側におけるフィルタの電力
ここで、xは光の入射角である。
典型的には、xは励起時には25度であり、放出時には15度であり得る。「バイアルへの出力」とは蛍光プローブの励起に利用可能なバイアル内への全光出力をいい、「移動キャリッジ基線」とは本明細書で使用される場合、光学系の異なる構成を比較するために使用される基線をいう。本開示に示される例示的なデータは例えば、図7及び図8に示されるように、ホイール形状の構成要素を有さない設計に対してベースライン化される。本明細書に記載のパラメータを使用して、異なる構成の特性を励起シミュレーションによって試験することができる。例えば、光学システムは、約2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%以上のバイアルに対するパワー値を有することができる。光学系は、移動キャリッジ基線よりも1倍、1.5倍、2倍、2.5倍、3倍、3.5倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、15倍、20倍、又はより効率的であり得る。光学系のSNRは、少なくとも1,000、1,500、2,000、2,500、3,000、3,500、4,000、5,000以上であり得る。場合によっては、光学系のSNRが少なくとも100、150、200、250、300、350、400、450、500以上であり得る。例えば、図16に示す構成は動くキャリッジのベースラインよりも5.8%、2〜20倍効率的なバイアルへの電力値を有し、約2,000のSNR値を有する。図。20A‐C及び21A‐Cは、光学系のシミュレーション結果の例を示す。図20Aは、折り畳みミラー構成を有する、試験されたキャリッジのバイアル値5.8%に対するパワーを示す。図20Bは、5.9%のフィルタ上の全電力を示す。図20Cは、2112であるように25度で計算されたSNRを示す。図21Aは、折り畳みミラー構成を有する、試験されたキャリッジの0.31%の検出器への電力を示す。図21Bは、0.33%のパワーオンフィルタを示す。図21Cは、15度で計算されたSNRが3067であることを示す。
図10は、図1A及び図1Bの分析装置のための例示的なプロセスフローを示す。第1の動作1001ではハウジング100の蓋101が開かれ、ユーザは各々がサンプルを含む1又はそれ以上の分析チューブを分析装置に挿入する。第2の動作1002において、ユーザは、ハウジング100上に配置された電源ボタン103を押すことによって分析装置を起動する。第3の動作1003において、ユーザは増幅反応(例えば、熱サイクル分析)を実行するための指示を提供する。指示は移動電子装置上のアプリケーション(例えば、分析装置から物理的に切り離されるか、分析装置に統合されるか、又は、分析装置内又は分析装置上に、例えば、分析装置のハウジング又は溝内に取り外し可能に配置される)を使用して提供されてもよい。次いで、アプリケーションに提供された命令は(例えば、本明細書で説明されるように、ワイヤレス接続を介して)分析装置に通信され得る。第4の操作1004では、分析装置が始動され、励起エネルギーが励起源611から励起フィルタ610を通り、光路502を通って第1の分析チューブに送達される。第5の動作1005では、第1の分析チューブ内のサンプルからの放射エネルギーがサンプルから放出フィルタ503を通って検出器801に送達される。第6の動作1006では、励起源611、励起フィルタ610、及び発光フィルタ503を備える移動キャリッジは第2の位置に移動し得る(例えば、光路502を第2の分析チューブと整列させる)。第7の動作1007において、励起エネルギーは第2の励起源から、第2の励起フィルタを通り、第2の光路を通って、第1の分析チューブに送達される。第8の動作1008では、第1の分析チューブ内のサンプルからの放射エネルギーがサンプルから第2の放出フィルタを通って検出器801に送達される。
(サンプル)
種々のサンプル(例えば、生物学的サンプル)が分析され得る。サンプルは侵襲的に(例えば、組織生検)又は非侵襲的に(例えば、静脈穿刺)得ることができる。サンプルは環境サンプルであってもよい。サンプルは水サンプル(例えば、湖、川、河川、河口、湾、又は海から得られる水サンプル)であってもよい。サンプルは、土壌サンプルであってもよい。サンプルは唾液、精液、血液(例えば、全血)、血清、滑液、涙、尿、又は血漿のような、対象からの組織又は流体サンプルであり得る。サンプルは、皮膚サンプル又は腫瘍サンプルなどの組織サンプルであってもよい。サンプルは、対象の器官の一部から得ることができる。サンプルは、細胞サンプルであってもよい。サンプルは無細胞サンプル(例えば、無細胞分析物又は核酸を含む血漿サンプル)であってもよい。サンプルは、固体サンプル又は液体サンプルであってもよい。サンプルは、生物学的サンプル又は非生物学的サンプルであり得る。サンプルは、in vitroサンプル又はex vivoサンプルを含んでもよい。サンプルの非限定的な例としては、羊水、胆汁、細菌サンプル、母乳、軟膜、細胞、脳脊髄液、クロマチンDNA、射精液、核酸、植物由来物質、RNA、唾液、精液、血液、血清、土壌、滑液、涙、組織、尿、水、全血又は血漿、及び/又はそれらの任意の組み合わせ及び/又は任意の画分が挙げられる。一例において、サンプルは、DNAを含み得る血漿サンプルであり得る。別の例では、サンプルが無細胞DNAを含むことができる細胞サンプルを含むことができる。
サンプルは哺乳動物サンプルであってもよい。例えば、サンプルはヒトサンプルであってもよい。あるいは、サンプルが非ヒト動物サンプルであってもよい。非ヒトサンプルの非限定的な例としては、ネコサンプル、イヌサンプル、ヤギサンプル、モルモットサンプル、ハムスターサンプル、マウスサンプル、ブタサンプル、非ヒト霊長類サンプル(例えば、ゴリラサンプル、類人種サンプル、オランウータンサンプル、レマサンプル、又はヒヒサンプル)、ラットサンプル、ヒツジサンプル、ウシサンプル、及びゼブラフィッシュサンプルが挙げられる。
本明細書中に開示される装置及び方法は核酸(例えば、循環及び/又は無細胞DNAフラグメント)を分析するために有用であり得、核酸は真核細胞、原核細胞、又は非細胞供給源(例えば、ウイルス粒子)に由来し得る。核酸は、その分子が長鎖で連結された多くのヌクレオチドからなる物質を指すことができる。核酸の非限定的な例としては、人工核酸アナログ(例えば、ペプチド核酸、モルホリノオリゴマー、ロックド核酸、グリコール核酸、又はトレオース核酸)、クロマチン、niRNA、cDNA、DNA、一本鎖DNA、二本鎖DNA、ゲノムDNA、プラスミドDNA、又はRNAが挙げられる。核酸は、二本鎖であっても一本鎖であってもよい。サンプルは、細胞内であり得る核酸を含み得る。あるいは、サンプルが細胞外(例えば、無細胞)であり得る核酸を含み得る。サンプルは断片化され得る核酸(例えば、クロマチン)を含み得る。
(分析)
分析は、核酸増幅を含み得る。例えば、任意のタイプの核酸増幅反応を使用して、標的核酸を増幅し、増幅産物を生成することができる。さらに、核酸の増幅は、線形、指数関数、又はそれらの組み合わせであり得る。増幅はエマルジョンベースであってもよいし、非エマルジョンベースであってもよい。核酸増幅方法の非限定的な例としては、逆転写、プライマー伸長、ポリメラーゼ連鎖反応、リガーゼ連鎖反応、非対称増幅、ローリングサークル増幅、及び多重置換増幅(MDA)が挙げられる。増幅産物はDNAであってもよい。標的RNAが増幅される場合、DNAはRNAの逆転写によって得られ得、その後のDNAの増幅は増幅されたDNA産物を生成するために使用され得る。増幅されたDNA産物は、生物学的サンプル中の標的RNAの存在を示し得る。DNAを増幅する場合には、種々のDNA増幅法を用いることができる。DNA増幅方法の非限定的な例としては、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、PCRの変異体(例えば、リアルタイムPCR、対立遺伝子特異的PCR、アセンブリ、非対称PCR、デジタルPCR、エマルジョンPCR、ダイヤルアウトPCR、ヘリカーゼ依存性PCR、ネステッドPCR、ホットスタートPCR、インバースPCR、メチル化特異的PCR、ミニプライマーPCR、マルチプレックスPCR、ネステッドPCR、オーバーラップ伸長PCR、熱非対称インターレースPCR、タッチダウンPCR)、及びリガーゼ連鎖反応(LCR)が挙げられる。DNA増幅は線形であってもよい。あるいは、DNA増幅が指数関数的であり得る。DNA増幅は、増幅されたDNA産物を検出する感度を改善し得るネステッドPCRを用いて達成され得る。核酸増幅は等温であってもよい。等温核酸増幅法の非限定的な例には、ヘリカーゼ依存性増幅、ニッキング酵素増幅、リコンビナーゼポリメラーゼ増幅、ループ媒介等温増幅、及び核酸配列に基づく増幅が含まれる。
核酸増幅反応は、並行して分析チューブ中で行うことができる。核酸増幅反応は例えば、反応容器内に各核酸増幅反応に必要な試薬を含めて反応混合物を得、各核酸増幅反応に必要な条件に反応混合物を供することにより行うことができる。逆転写増幅及びDNA増幅は例えば、相補的DNA(cDNA)を生成するためにRNA上で逆転写増幅を行い、続いてcDNAをDNA増幅(例えば、PCR)に供してcDNAを増幅するなど、連続的に行うことができる。
核酸サンプルは例えば、標的配列と相補性の配列を有するプライマーなどの、所与の標的に向けられた試薬を使用して増幅され得る。複数の加熱及び冷却サイクルの後、任意の増幅産物が、フルオロフォアを使用するなどして、光学的に検出され得る。DNAに結合するフルオロフォア標識プライマー又はハイブリダイゼーションプローブ及び/又は蛍光色素は、励起され得、そして放出された蛍光が検出される。検出は、色素からの蛍光発光を分析すること、及び色素発光に対するフルオロフォア発光の比を計算することを含み得る。プライマーは、フルオロフォア及び消光剤を含み得る。幾つかの場合において、非結合プライマーの三次構造は、消光剤がフルオロフォアの励起及び/又はフルオロフォアからの発光シグナルの検出を防ぐためにフルオロフォアに十分に近接し得るようなものであり得る。
一例では、SYBR Green Iなどの蛍光DNA色素を、標的核酸及び少なくとも1つの増幅プライマーを含有する混合物に添加することができる。他の例では、増幅プライマーがDNAポリメラーゼによって伸長可能であり、励起可能なフルオロフォアで標識された直鎖一本鎖オリゴヌクレオチドであってもよい。アニーリング及び標識プライマーの伸長を含む増幅反応(例えば、PCR)を実施すると、フルオロフォアが励起され得、得られた発光が増幅反応(例えば、リアルタイム検出)の間、又は増幅反応の完了後に検出され得る(例えば、増幅反応の終了時又はその後の熱分析(融解曲線)の間の終点検出)。組み込まれていないプライマーは、蛍光を発し得ない。
広範囲のフルオロフォア及び/又は染料が、本開示によるプライマーにおいて使用され得る。利用可能なフルオロフォアには、クマリン;フルオレセイン;ヘキサクロロフルオレセイン;ルシファーイエロー;ローダミン;テトラメチルローダミン; Cy3; Cy5;エオシン;テキサスレッド; SYBR Green I; SYBR Gold; 5−FAM(5−カルボキシフルオレセインとも呼ばれる;スピロ(イソベンゾフラン−1(3H)、9’−(9H)キサンテン)−5−カルボン酸とも呼ばれる)が含まれる。3’,6’−ジヒドロキシ−3’,4’−カルボキシフルオレセイン; 5−ヘキサクロロ−(3’,7’−ヘキサクロロ−(3’,6’−ジピバロイル−フルオレセイン)−6−カルボン酸);6−ヘキサクロロ−フルオレセイン([4,7,2’,7’−テトラクロロ−(3’,6’−ジピバロイルフルオレセイン)−5−カルボン酸];6−テトラクロロ−フルオレセイン([4,7,2’,7’−テトラクロロ−(3’,6’)− ジピバロイルフルオレセニル−6−カルボン酸];5-TAMRA(5−カルボキシテトラメチルローダミン;キサンチリウム、9−(2,4−ジカルボキシフェニル)−3,6−ビス(ジメチル−アミノ);6-TAMRA(6−カルボキシテトラメチルローダミン;キサンチリウム)。9−(2,5−ジカルボキシフェニル)−3,6−ビス(ジメチルアミノ)−1−スルホン酸; EDANS(5−(2−イオドアセチル)アミノ)ナフタレン−1−スルホン酸); DABCYL(4−(ジメチルアミノ)フェニル)アゾ安息香酸)Cy5(インドジカルボシアニン−5)Cy3(インドジカルボシアニン−3); BODIPY FL(2,6−ジブロモ−4,4−ジフルオロ−7−ジメチル−4−ボラ−3a,4a−ジアザ−s−インダセン−3−プロプリオン酸); Quasar−670(Bioreseach Technologies); CalOrange(Bioresearch Technologies);Rox及びその適切な誘導体。フルオレセイン−ローダミン二量体のような組み合わせフルオロフォアもまた適切であり得る。フルオロフォアは可視スペクトル又は可視スペクトル外(例えば、紫外線又は赤外線範囲)で吸収及び放出するように選択され得る。適切なクエンチャーはまた、DABCYL及びその変異体、例えばDABSYL、DABMI及びMethyl Redを含み得る。フルオロフォアは、特定の他のフルオロフォアに接触すると蛍光を消光する傾向があるため、消光剤として使用することもできる。好ましいクエンチャーは、DABCYL又はマラカイトグリーンなどの発色団、又はプローブが開放コンホメーションにある場合に検出範囲で蛍光を発しないことがあるフルオロフォアであってもよい。
本発明に従って有用な対立遺伝子識別プローブはまた、標的配列と比較して、標的様配列にあまり効果的に結合しないプローブを含む。標的様配列の存在又は非存在下での蛍光レベルの変化と比較した、標的配列の存在又は非存在下での蛍光レベルの変化は、標的又は標的様配列へのプローブの結合の有効性の尺度を提供し得る。
RNAの逆転写から生成されたDNAを増幅して、増幅されたDNA産物を生成することができる。任意の適切な数の核酸増幅反応を行うことができる。場合によっては、少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20又はそれ以上の核酸増幅反応が行われる。
例えば、標的核酸(例えば、標的RNA、標的DNA)は核酸増幅の加熱段階の間に、生物学的サンプルから抽出又は放出され得る。標的RNAの場合、例えば、標的RNAを含む生物学的サンプルは加熱され得、標的RNAは生物学的サンプルから放出され得る。放出された標的RNAは(逆転写増幅を介して)逆転写を開始し、相補的なDNAを産生する。次いで、相補的DNAを増幅することができる。
標的核酸に向けられたプライマーセットは、核酸増幅反応を行うために利用され得る。プライマーセットは、1又はそれ以上のプライマーを含み得る。例えば、プライマーセットは、少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、又はそれ以上のプライマーを含み得る。プライマーセットは、異なる増幅産物又は異なる核酸増幅反応に向けられたプライマーを含み得る。例えば、プライマーセットは、標的核酸の少なくとも一部に相補的な核酸産物の第1の鎖を生成するのに必要な第1のプライマー、及び核酸産物の第1の鎖の少なくとも一部に相補的な核酸産物の第2の鎖を生成するのに必要な核酸鎖産物に相補的な第2のプライマーを含み得る。
複数の分析チューブが使用される場合、複数の分析チューブは、同じプライマーもしくはプライマーセット、又は異なるプライマーもしくはプライマーセットを含み得る。各分析チューブは異なる標的に向けられてもよく、又は分析チューブの少なくともサブセットは同じ標的に向けられてもよい。
例えば、プライマーセットを標的RNAに向けることができる。プライマーセットは、標的RNAの少なくとも一部に相補的である核酸産物の第1の鎖を生成するために使用され得る第1のプライマーを含み得る。逆転写反応の場合、核酸産物の第1鎖はDNAであってもよい。プライマーセットはまた、核酸産物の第1の鎖の少なくとも一部に相補的である核酸産物の第2の鎖を生成するために使用され得る第2のプライマーを含み得る。DNA増幅を用いて行われる逆転写反応の場合、核酸産物の第2の鎖はRNA鋳型から生成されるDNAの鎖に相補的な核酸(例えば、DNA)産物の鎖であり得る。
任意の適切な数のプライマーセットが使用され得る。例えば、少なくとも約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、又はそれ以上のプライマーセットが使用され得る。複数のプライマーセットが使用される場合、1又はそれ以上のプライマーセットは、それぞれ、特定の核酸増幅反応又は増幅産物に対応し得る。
DNAポリメラーゼも使用することができる。市販のDNAポリメラーゼを含む、任意の適切なDNAポリメラーゼが使用され得る。DNAポリメラーゼは、鋳型結合様式でDNA鎖にヌクレオチドを組み込むことができる酵素を指すことができる。DNAポリメラーゼの非限定的な例としては、Taqポリメラーゼ、Tthポリメラーゼ、Tliポリメラーゼ、Pfuポリメラーゼ、VENTポリメラーゼ、DEEPVENTポリメラーゼ、EX−Taqポリメラーゼ、LA−Taqポリメラーゼ、Expandポリメラーゼ、Ssoポリメラーゼ、Pocポリメラーゼ、Pabポリメラーゼ、Mthポリメラーゼ、Phoポリメラーゼ、ES4ポリメラーゼ、Truポリメラーゼ、Tacポリメラーゼ、Tneポリメラーゼ、Tmaポリメラーゼ、Thポリメラーゼ、Tfiポリメラーゼ、Platinum Taqポリメラーゼ、Hi−Fiポリメラーゼ、Tbrポリメラーゼ、Tflポリメラーゼ、Pfutuboポリメラーゼ、Pyrobestポリメラーゼ、Pwoポリメラーゼ、KODポリメラーゼ、Bstポリメラーゼ、Sacポリメラーゼ、「ホットスタート」ポリメラーゼは例えば、増幅反応において使用され得、特定の「ホットスタート」ポリメラーゼについて、約94°C〜95°Cで約2分間〜10分間の変性工程が必要とされ得、これは、異なるポリメラーゼに基づいて熱プロフィールを変化させ得る。
分析(例えば、サーモサイクリング反応又は核酸増幅)に使用される試薬は、試薬カートリッジ中に提供され得る。試薬カートリッジは予め混合されていてもよいし、予め充填されていてもよい。試薬カートリッジは、予め包装され、使用の準備ができている。試薬カートリッジは例えば、所与の標的又は所与の標的に特異的なプライマーを含有することによって、異なる標的のために設計することができる。例えば、試薬カートリッジは、疾患を引き起こす微生物を標的とするように設計することができる。幾つかの実施形態では、試薬カートリッジが発熱又はインフルエンザを引き起こす1又はそれ以上の微生物由来の核酸を標的とするように設計される。幾つかの実施形態では、試薬カートリッジが発熱又はインフルエンザを引き起こす1又はそれ以上のウイルス由来の核酸を標的とするように設計される。幾つかの実施形態では、試薬カートリッジが感染症を引き起こす1又はそれ以上の微生物由来の核酸を標的とするように設計される。幾つかの実施形態では、試薬カートリッジがサンプル中に存在する1又はそれ以上の微生物を標的とするように設計される。幾つかの実施形態では、試薬カートリッジが環境サンプル中に存在する1又はそれ以上の微生物を標的とするように設計される。試薬カートリッジは、サンプル装填のためのチャンバを備えることができる。カートリッジの一例を図12Aに示す。例示的なカートリッジ1201は例えば、図12Bに示されるように、分析装置のハウジング1200に挿入され得る。
試薬カートリッジは安定であり、長い貯蔵寿命を有することができる。例えば、試薬カートリッジは、周囲条件で安定であり得るか、又は少なくとも約1日、2日、3日、4日、5日、6日、1週間、2週間、1週間、2ヶ月、3ヶ月、4ヶ月、5ヶ月、6ヶ月、7ヶ月、8ヶ月、9ヶ月、10ヶ月、11ヶ月、12ヶ月、13ヶ月、14ヶ月、15ヶ月、16ヶ月、17ヶ月、18ヶ月、19ヶ月、20ヶ月、21ヶ月、22ヶ月、23ヶ月、24ヶ月、25ヶ月、26ヶ月、27ヶ月、28ヶ月、別の例として、試薬カートリッジは、周囲条件で安定であり得るか、又は少なくとも1年、1.5年、2年、2.5年、3年、4年、5年、又はそれ以上の貯蔵寿命を有し得る。
幾つかの場合において、分析に使用される試薬は2つの部分、すなわち乾燥部分及び湿潤(例えば、液体)部分に分けることができる。乾燥部分は、本明細書中に記載されるような試薬カートリッジ中に提供され得る。湿潤部分は、分析中に装置内に提供することができる。乾燥部分及び湿潤部分は、分析を行う際に装置内で混合することができる。
ある態様において、湿潤部分は、本明細書に記載されるような試薬カートリッジ中に提供され得る。乾燥部分は、分析の間、装置中に提供され得る。乾燥部分及び湿潤部分は、分析を行う際に装置内で混合することができる。
幾つかの実施形態では、乾燥部分及び湿潤部分の両方を、互いに接触又は混合することなく、試薬カートリッジ内に提供することができる。幾つかの実施形態では、乾燥部分及び部分の両方を、別個の試薬カートリッジ内に提供することができる。
幾つかの実施形態では、乾燥部分及び湿潤部分が装置に挿入する前に予備混合することができる。幾つかの実施形態では、乾燥部分及び湿潤部分が装置内に挿入され、次いで、装置内で混合され得る。
湿潤試薬が試薬カートリッジ内に提供される場合、試薬カートリッジは密閉され得る。幾つかの実施形態では、湿潤試薬を含む試薬カートリッジがレーザ溶接によって封止することができる。試薬カートリッジをシールするための他の方法としてはホイル、膜、フィルム、又はバルブを使用することが挙げられるが、これらに限定されない。
本開示に記載の装置及び試薬を使用して、分析を種々の条件で行うことができる。例えば、分析は、様々な振動条件、ダストレベル、湿度レベル、又は高度で行うことができる。幾つかの実施形態では、分析が通常の周囲条件で行うことができる。例えば、通常の周囲条件は、約25°Cの温度及び約100キロパスカル(kPa)の圧力を有することができる。幾つかの他の実施形態では、分析が通常の周囲条件から逸脱した条件で行うことができる。場合によっては、分析が少なくとも10kPa、20kPa、30kPa、40kPa、50kPa、60kPa、70kPa、80kPa、90kPa、100kPa、105kPa、110kPa、120kPa、130kPa、又はそれ以上の圧力で行うことができる。場合によっては、分析が最大で70kPa、60kPa、50kPa、40kPa、30kPa、20kPa、又は10kPaの圧力で行うことができる。場合によっては、分析が海面より高い高度で行うことができる。海面より上の高度は、少なくとも500フィート、1000フィート、1500フィート、2000フィート、2500フィート、3000フィート、3500フィート、4000フィート、4500フィート、5000フィート、6000フィート、7000フィート、8000フィート、9000フィート、10000フィート、15000フィート、20000フィート、30000フィート、40000フィート、50000フィート、又はそれ以上とすることができる。本明細書中に記載される分析は、空間中で実施され得る。
本明細書に記載の分析は、様々な湿度レベルで行うことができる。本明細書で使用されるように、絶対湿度(単位は、空気の体積あたりの水蒸気グラムである)が空気の温度にかかわらず、空気中の実際の水蒸気量の尺度である。水蒸気の量が多いほど、絶対湿度は高くなる。例えば、最大約30グラムの水蒸気が、約85°Fの温度を有する立方メートル体積の空気中に存在することができる。本明細書で使用されるように、パーセントとして表される相対湿度は、空気が特定の温度で保持することができる量と比較した、空気が保持している水蒸気の量の尺度である。温風は、冷風よりも多くの水蒸気(水分)を有することができる。例えば、50%の相対湿度は、空気が飽和するのに必要な水分の約50%を当日(比温で)保持することを手段する。飽和空気の相対湿度は100%である。幾つかの実施形態では、分析が少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、80%、70%、90%、95%、98%、又はそれ以上の相対湿度を有する湿度レベルで行うことができる。
図22A〜Dは、本明細書中に記載されるポータブル分析装置を使用して得られた例示的な核酸増幅データを示す。図22Aは、Texas Red−Xを使用して、50,000、10,000及び5,000コピー/反応で合成DNA標的を使用する多重化反応からの、本明細書中に記載されるポータブル分析装置上の増幅プロットを示す。図22Bは、FAMを使用して、50,000、10,000及び5,000コピー/反応で合成DNA標的を使用する多重化反応からの、本明細書中に記載されるポータブル分析装置上の増幅プロットを示す。図22Cは、ATTO647nを使用して、50,000、10,000及び5,000コピー/反応で合成DNA標的を使用する多重化反応からの、本明細書中に記載されるポータブル分析装置上の増幅プロットを示す。システム中の9つのウェル全てを、各濃度で4回実行し、濃度当たり合計n=36(フルオロフォア当たりn = 108)とした。図22Dは、Cq対Cqの線形回帰曲線を示す。合成DNA標的を50,000、10,000及び5,000コピー/反応[n=36/濃度(4ラン×9ウェル/濃度)、n= 108/フルオロフォア]で用いたLog(SQ)(Sq =開始量)。カーブAは、図22Aで得られたデーター(R = 0.995)を用いたグラフを示す。カーブBは、図22Bで得られたデーター(R= 0.996)を用いたグラフを示す。カーブCは、図22Cで得られたデーター(R2 = 0.996)を用いたグラフを示す。
(コンピュータシステム)
本開示は、本開示の方法を実施するようにプログラムされたコンピュータシステムを提供する。図11は、サンプルを分析するようにプログラムされるか、又は他の方法によりf構成されるコンピュータシステム1101を示す。コンピュータシステム1101は例えば、移動キャリッジの移動、加熱ブロックの加熱又は冷却、及び/又は励起源又は検出器の起動/停止など、本開示の分析装置の幾つかの態様を調整することができる。コンピュータシステムは(例えば、抵抗ヒータ又はファンの起動を通して)加熱ブロックの温度を制御することができる。コンピュータシステム1101は本開示の分析装置に統合されてもよく、及び/又は電子装置に対して遠隔に位置するユーザの電子装置又はコンピュータシステムを含んでもよい。電子装置は、モバイル電子装置であってもよい。
コンピュータシステム1101は中央処理装置1105を含み、これは、単一コア又はマルチコアプロセッサであってもよく、あるいは並列処理のための複数のプロセッサであってもよい。コンピュータシステム1101はまた、メモリ又はメモリ位置1110(例えば、ランダムアクセスメモリ、リードオンリーメモリ、フラッシュメモリ)、電子記憶ユニット1115(例えば、ハードディスク)、1又はそれ以上の他のシステムと通信するための通信インターフェース1120(例えば、ネットワークアダプタ)、及びキャッシュ、他のメモリ、データ記憶及び/又は電子表示アダプタなどの周辺装置1125を含む。メモリ1110、記憶ユニット1115、インターフェース1120及び周辺装置1125は、マザーボードなどの通信バス(実線)を介してCPU 1105と通信している。記憶部1115は、データを記憶するためのデータ記憶部(又はデータリポジトリ)であってもよい。コンピュータシステム1101は、通信インターフェース1120を用いてコンピュータネットワーク(「ネットワーク」)1130に動作可能に結合することができる。ネットワーク1130は、インターネット、インターネット及び/又はエクストラネット、又はインターネットと通信しているイントラネット及び/又はエクストラネットであってもよい。ネットワーク1130は、場合によっては電気通信及び/又はデータネットワークである。ネットワーク1130は、クラウドコンピューティングのような分散コンピューティングを可能にする1又はそれ以上のコンピュータサーバを含んでもよい。ネットワーク1130は場合によってはコンピュータシステム1101の補助を得て、ピアツーピアネットワークを実現することができ、これにより、コンピュータシステム1101に結合された装置は、クライアント又はサーバとして動作することができる。
CPU 1105は一連の機械可読命令を実行することができ、これは、プログラム又はソフトウェアで実施することができる。命令は、メモリ1110のようなメモリ位置に記憶することができる。指示はCPU 1105に向けられることがあり、その後プログラムされるか、又は、本開示の方法を実施するためにCPU 1105を構成することがある。CPU 1105によって実行される動作の例は、フェッチ、デコード、実行、及びライトバックを含み得る。
CPU 1105は、集積回路などの回路の一部であってもよい。システム1101の1つ又は複数の他の構成要素を回路に含めることができる。場合によっては、回路は特定用途向け集積回路(ASIC)である。
記憶ユニット1115は、ドライバ、ライブラリ、保存されたプログラムなどのファイルを記憶することができる。記憶ユニット1115はユーザデータ、例えば、ユーザプリファレンス及びユーザプログラムを記憶することができる。場合によっては、コンピュータシステム1101がイントラネット又はインターネットを介してコンピュータシステム1101と通信する遠隔サーバ上に配置されるような、コンピュータシステム1101の外部にある1又はそれ以上の追加のデータ記憶ユニットを含むことができる。
コンピュータシステム1101は、ネットワーク1130を介して1又はそれ以上の遠隔コンピュータシステムと通信することができる。例えば、コンピュータシステム1101は、ユーザの遠隔コンピュータシステムと通信することができる。リモートコンピュータシステムの例には、パーソナルコンピュータ(例えば、ポータブルPC)、スレート又はタブレットPC(例えば、Apple(登録商標)iPad、Samsung(登録商標)Galaxy Tab)、電話、スマートフォン(例えば、Apple(登録商標)iPhone、Android対応装置、Blackberry(登録商標))、又はパーソナルデジタルアシスタントが含まれる。ユーザは、ネットワーク1130を介してコンピュータシステム1101にアクセスすることができる。
本明細書で説明する方法は例えば、メモリ1110又は電子記憶ユニット1115などのコンピュータシステム1101の電子記憶場所に記憶された機械(例えば、コンピュータプロセッサ)実行可能コードによって実施することができる。機械実行可能又は機械可読コードは、ソフトウェアの形態で提供されてもよい。使用中、コードはプロセッサ1105によって実行されてもよい。場合によっては、コードが記憶ユニット1115から取り出され、プロセッサ1105による準備完了アクセスのためにメモリ1110に記憶されてもよい。幾つかの状況では、電子記憶ユニット1115は除外されてもよく、機械実行可能命令はメモリ1110に記憶される。
コードはコードを実行するように構成されたプロセッサを有するマシンと共に使用するために、予めコンパイル及び構成されてもよく、又は実行時にコンパイルされてもよい。コードは、コンパイル済み又はコンパイル済みの方法でコードを実行できるように選択できるプログラミング言語で供給することができる。
コンピュータシステム1101など、本明細書で提供されるシステム及び方法の態様は、プログラミングで実施することができる。本技術の様々な態様は典型的には機械(又はプロセッサ)実行可能コード及び/又は機械可読媒体のタイプで搬送又は具現化される関連データの形態の「製品」又は「製品」と考えることができる。機械実行可能コードがメモリ(例えば、読み出し専用メモリ、ランダムアクセスメモリ、フラッシュメモリ)又はハードディスクなどの電子記憶ユニットに記憶することができる。「記憶」タイプの媒体は、コンピュータ、プロセッサなどの有形メモリ、又はソフトウェアプログラミングのためにいつでも非一時的記憶を提供することができる様々な半導体メモリ、テープドライブ、ディスクドライブなどのその関連モジュールのいずれか又はすべてを含むことができる。ソフトウェアの全部又は一部は、インターネット又は様々な他の電気通信ネットワークを介して時間通信することができる。このような通信は例えば、あるコンピュータ又はプロセッサから別のコンピュータへの、例えば、管理サーバ又はホストコンピュータからアプリケーションサーバのコンピュータプラットフォームへのソフトウェアのロードを可能にしてもよい。したがって、ソフトウェア要素を担持することができる別のタイプの媒体は、有線及び光陸線ネットワークを介して、ならびに様々なエアリンクを介して、ローカル装置間の物理インターフェースにわたって使用されるような、光波、電気波、及び電磁波を含む。有線又は無線リンク、光リンクなどのような波を搬送する物理的要素も、ソフトウェアを担持する媒体と見なすことができる。本明細書で使用されるように、非一時的で有形の「記憶」媒体に限定されない限り、コンピュータ又は機械「可読媒体」などの用語は、実行のためにプロセッサに命令を提供することに関与する任意の媒体を指す。
したがって、コンピュータ実行可能コードなどの機械可読媒体は有形記憶媒体、搬送波媒体、又は物理的伝送媒体を含むがこれらに限定されない、多くの形態をとることができる。不揮発性記憶媒体は例えば、図面に示されるデータベース等を実装するために使用され得るような、任意のコンピュータ等における記憶装置のいずれかのような、光ディスク又は磁気ディスクを含む。揮発性記憶媒体は、そのようなコンピュータプラットフォームのメインメモリのようなダイナミックメモリを含む。タンジブル伝送媒体には同軸ケーブル、銅線及び光ファイバが含まれ、これらにはコンピュータシステム内のバスを構成するワイヤが含まれる。搬送波伝送媒体は、無線周波数(RF)及び赤外線(IR)データ通信中に生成されるような、電気信号又は電磁信号、あるいは音響波又は光波の形態をとることができる。したがって、コンピュータ可読媒体の一般的な形態は例えば、フロッピーディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、その他の磁気媒体、CD−ROM、DVD又はDVD−ROM、その他の光学媒体、穴のパターンを有するパンチカード紙テープ、RAM、ROM、PROM及びEPROM、FLASH−EPROM、その他のメモリチップ又はカートリッジ、搬送波データ又は命令、搬送波を運ぶケーブル又はリンク、又はコンピュータがプログラミングコード及び/又はデータを読み取ることができるその他の媒体を含む。これらの形式のコンピュータ可読媒体の多くは、実行のために1又はそれ以上の命令の1又はそれ以上のシーケンスをプロセッサに運ぶことに関与してもよい。
コンピュータシステム1101は例えば、サンプルの処理の現在の段階(例えば、実行されている溶解ステップなどの特定のステップ)を提供するための電子ディスプレイ1135(UI)1140を含むか、又はそれと通信することができる。UI の例にはグラフィカルユーザインタフェース(GUI)及びweb ベースのユーザインタフェースが含まれるが、これらに限定されない。
本開示の方法及びシステムは、1つ又は複数のアルゴリズムによって実装され得る。アルゴリズムは、中央処理装置1105による実行時にソフトウェアによって実施することができる。
本開示の方法及びシステムは例えば、参照により全体が本明細書に組み込まれる米国特許第9,579,655号に記載されているような、他の方法又はシステムと組み合わされてもよく、又は他の方法又はシステムによって修正されてもよい。
本明細書における特定の発明の実施形態は、数値範囲を意図する。範囲が存在する場合、範囲は範囲終点を含む。さらに、範囲内のすべてのサブ範囲及び値は、あたかも明示的に書き出されたかのように存在する。用語「約」又は「およそ」は特定の値の許容誤差範囲内を意味し得、これはその値がどのように測定又は決定されるかに部分的に依存し、例えば、測定システムの限界(例えば、測定システムの限界)に依存する。例えば、「約」は当技術分野での実施により、1標準偏差以内を意味し得る。あるいは「約」が所与の値の20%まで、10%まで、5%まで、又は1%までの範囲を意味し得る。あるいは特に、生物学的システム又はプロセスに関して、その用語は値の5倍以内、又は2倍以内の大きさのオーダー内を意味し得る。特定の値が出願及び特許請求の範囲に記載される場合、特に記載されない限り、特定の値の許容誤差範囲内を意味する用語「約」が仮定され得る。
用語「少なくとも」、「より大きい」、又は「より大きい又は等しい」が一連の2つ以上の数値の中の第1の数値に先行するときはいつでも、用語「少なくとも」、「より大きい」、又は「より大きい又は等しい」は、その一連の数値の中の数値のそれぞれに適用される。例えば、1以上、2以上、又は3以上は、1以上、2以上、又は3以上と同等である。
「より多くない」、「より少ない」、又は「より少ない」、又は「より少ない」という用語が一連の2つ以上の数値において第1の数値に先行するときはいつでも、「より多くない」、「より少ない」、又は「より少ない」、又は「より少ない、又は等しい」という用語は、その一連の数値における数値のそれぞれに適用される。例えば、3以下、2以下、又は1は、3以下、2以下、又は1以下と同等である。本発明の好ましい実施形態をここに公開/説明したが、当然ながら、当業者はこれらの実施形態は例示に過ぎないと考えている。発明が仕様書の中で提供されている具体例によって制限されることを意図したものではない。本発明を前述の明細書を参照して説明してきたが、本明細書の実施形態の説明及び例示は限定的な意味で解釈されることを意味しない。当業者は本発明を逸脱しない範囲で、数々の変化、変更、置き換えを実施する。さらに、本発明のすべての態様は、様々な条件及び変数に依存する、本明細書に記載される特定の描写、構成、又は相対的比率に限定されないことを理解されたい。本願で説明した本発明の実施形態の様々な代替物を採用して本発明を実施することができることは明らかである。したがって、本発明は、任意のそのような代替物、修正物、変形物、又は均等物も包含するものとする。添付の請求項が本発明の範囲を定義し、それにより、これらの請求項及びその等価物の範囲内の方法及び構成をカバーすることを目的としている。

Claims (87)

  1. 生物学的サンプルを処理するためのポータブル分析装置であって、
    ハウジングと、
    前記生物学的サンプルを含む分析チューブを受け入れるように構成される凹部を含み、25°Cにおいて約0.5ジュール/(グラム×摂氏度)未満の比熱容量を有する材料を含む、前記ハウジングの内部にある少なくとも1つの加熱ブロックと、
    該少なくとも1つの加熱ブロックに熱連通し、熱エネルギーを該少なくとも1つの加熱ブロックを介して前記分析チューブに供給する、少なくとも1つの加熱ユニットと、
    励起フィルタ及び放射フィルタを含み、励起源から前記分析チューブに励起エネルギーを供給するように構成される、少なくとも1つの光路と、
    前記ハウジングの内部に配置され、前記加熱ユニット及び前記励起源のうちの少なくとも一方に電力を供給するように構成される電源と、
    を具備する、ポータブル分析装置。
  2. 前記ハウジングの内部にある回路を含む処理ユニットをさらに具備し、該処理ユニットが、前記励起エネルギーを提供するよう前記励起源に指示するように構成される、請求項1に記載のポータブル分析装置。
  3. 前記処理ユニットが、前記少なくとも1つの加熱ユニット及び前記励起源に動作可能に結合され、前記ハウジングの外部のモバイル電子装置と通信するように構成される、請求項2に記載のポータブル分析装置。
  4. 前記処理ユニットが、
    前記分析チューブにおける前記生物学的サンプルを処理するために前記ハウジングの外部の前記モバイル電子装置から命令を受信し、
    該命令に応答して、(i)前記少なくとも1つの加熱ブロックに熱エネルギーを供給して前記分析チューブに熱を供給するよう、前記少なくとも1つの加熱ユニットに指示し、(ii)前記励起エネルギーを供給するよう前記励起源に指示する、
    ように構成される、請求項3に記載のポータブル分析装置。
  5. 前記命令が、前記少なくとも1つの加熱ユニットの温度、及び/又は、該少なくとも1つの加熱ユニットが該温度に保持される持続時間を含む、請求項4に記載のポータブル分析装置。
  6. 前記処理ユニットと前記モバイル電子装置との間の無線通信を提供する通信ユニットをさらに具備する、請求項3に記載のポータブル分析装置。
  7. 前記少なくとも1つの加熱ブロックが複数の加熱ブロックを含み、
    前記少なくとも1つの加熱ユニットが複数の加熱ユニットを含み、
    前記複数の加熱ブロックのうちの1つの所与の加熱ブロックが、前記複数の加熱ユニットのうちの1つの所与の加熱ユニットに熱連通する、請求項1に記載のポータブル分析装置。
  8. 前記少なくとも1つの加熱ブロックが、前記励起エネルギーが前記分析チューブの内部の前記生物学的サンプルに伝達することを可能にするために、前記少なくとも1つの加熱ブロックの第1の側に配置された第1の開口部と、前記分析チューブの内部の前記生物学的サンプルからの放射エネルギーの光学的検出を可能にするために、前記少なくとも1つの加熱ブロックの第2の側にある第2の開口部と、を含む、請求項1に記載のポータブル分析装置。
  9. 前記材料が、アルミニウム、ガラス、鉄、ニッケル、亜鉛、銅、真鍮、銀及びこれらの任意の組み合わせからなる群から選択される、請求項1に記載のポータブル分析装置。
  10. 前記少なくとも1つの加熱ブロックを構成するために使用される前記材料の体積が、約0.5立方センチメートル未満である、請求項1に記載のポータブル分析装置。
  11. 前記少なくとも1つの加熱ユニットが抵抗加熱器を含む、請求項1に記載のポータブル分析装置。
  12. 前記少なくとも1つの加熱ユニットが、(i)前記少なくとも1つの加熱ブロックに熱硬化されるか、又は、(ii)前記少なくとも1つの加熱ブロックにはんだ付けされる、請求項1に記載のポータブル分析装置。
  13. 前記少なくとも1つの光路が、1又はそれ以上の光パイプを含んで、前記励起エネルギーを前記励起源から前記分析チューブに伝達する、請求項1に記載のポータブル分析装置。
  14. 前記1又はそれ以上の光パイプが、単一のパイプを含む第1の端部と、2又はそれ以上のパイプを含む第2の端部と、前記第1の端部と該第2の端部との間の分岐部分と、を含む、請求項13に記載のポータブル分析装置。
  15. 前記励起源が、1又はそれ以上の発光ダイオード(LED)を含む、請求項1に記載のポータブル分析装置。
  16. 前記1又はそれ以上のLEDが単色LEDを含む、請求項15に記載のポータブル分析装置。
  17. 前記1又はそれ以上のLEDが複数のLEDを含み、該複数のLEDの各々が、異なる波長の前記励起エネルギーを放射するように構成される、請求項15に記載のポータブル分析装置。
  18. 前記ハウジングの内部に配置され、前記分析チューブからの前記熱エネルギーを低減する冷却ユニットをさらに具備する、請求項1に記載のポータブル分析装置。
  19. 前記冷却ユニットが、前記分析チューブに隣接した負圧を生成して前記分析チューブに隣接する熱を前記ハウジングの外部に排出するように構成される、1又はそれ以上のファンを含む、請求項18に記載のポータブル分析装置。
  20. 前記ハウジングの内部に配置され、前記分析チューブの内部の前記生物学的サンプルからの放射エネルギーを検出するように構成される、光学検出器をさらに含む、請求項1に記載のポータブル分析装置。
  21. 前記加熱ブロックが前記凹部を含む複数の凹部を含み、
    該複数の凹部が、前記分析チューブを含む複数の分析チューブを受け入れるように構成される、請求項1に記載のポータブル分析装置。
  22. 前記材料が、少なくとも約100[W/mK]の熱伝導率を有する、請求項1に記載のポータブル分析装置。
  23. 生物学的サンプルを処理するためのポータブル分析装置であって、
    ハウジングと、
    前記生物学的サンプルを含む分析チューブを受け入れるように構成される凹部を含む、前記ハウジングの内部にある少なくとも1つの加熱ブロックと、
    該少なくとも1つの加熱ブロックに熱連通し、熱エネルギーを該少なくとも1つの加熱ブロックを介して前記分析チューブに供給する、ように構成される少なくとも1つの加熱ユニットと、
    前記少なくとも1つの加熱ブロックを通して前記分析チューブから熱エネルギーを除去することを、負圧を用いて前記熱エネルギーの少なくとも一部を含む流体を、前記少なくとも1つの加熱ブロックから離れるよう導くことにより、行うように構成される、前記少なくとも1つの加熱ブロックに熱連通する少なくとも1つの冷却ユニットと、
    励起フィルタ及び放射フィルタを含み、励起源から前記分析チューブに励起エネルギーを供給するように構成される、少なくとも1つの光路と、
    前記ハウジングの内部に配置され、前記加熱ユニット及び前記励起源のうちの少なくとも一方に電力を供給するように構成される電源と、
    を具備する、ポータブル分析装置。
  24. 前記ハウジングの内部にある回路を含む処理ユニットをさらに具備し、該処理ユニットは、前記励起エネルギーを提供するよう前記励起源に指示するように構成される、請求項23に記載のポータブル分析装置。
  25. 前記処理ユニットが前記少なくとも1つの加熱ユニット及び前記励起源に動作可能に結合され、前記処理ユニットが前記ハウジングの外部のモバイル電子装置と通信するように構成される、請求項24に記載のポータブル分析装置。
  26. 前記処理ユニットが、
    前記分析チューブにおける前記生物学的サンプルを処理するために前記ハウジングの外部の前記モバイル電子装置から命令を受信し、
    該命令に応答して、(i)前記少なくとも1つの加熱ブロックに熱エネルギーを供給して前記分析チューブに熱を供給するよう、前記少なくとも1つの加熱ユニットに指示し、(ii)前記励起エネルギーを供給するよう前記励起源に指示する、
    ように構成される、請求項24に記載のポータブル分析装置。
  27. 前記命令が、前記少なくとも1つの加熱ユニットの温度、及び/又は、該少なくとも1つの加熱ユニットが該温度に保持される持続時間を含む、請求項26に記載のポータブル分析装置。
  28. 前記処理ユニットと前記モバイル電子装置との間の無線通信を提供する通信ユニットをさらに具備する、請求項25に記載のポータブル分析装置。
  29. 前記少なくとも1つの加熱ブロックが、25°Cにおいて約1ジュール/(グラム×摂氏度)未満の比熱容量を有する材料を用いて構成される、請求項23に記載のポータブル分析装置。
  30. 前記少なくとも1つの加熱ブロックが、少なくとも約100[W/mK]の熱伝導率を有する材料を用いて構成される、請求項23に記載のポータブル分析装置。
  31. 前記材料が、アルミニウム、ガラス、鉄、ニッケル、亜鉛、銅、真鍮、銀及びこれらの任意の組み合わせからなる群から選択される、請求項29に記載のポータブル分析装置。
  32. 前記少なくとも1つの加熱ブロックを構成するために使用される前記材料の体積が、約0.5立方センチメートル未満である、請求項29に記載のポータブル分析装置。
  33. 前記少なくとも1つの加熱ユニットが抵抗加熱器を含む、請求項23に記載のポータブル分析装置。
  34. 前記少なくとも1つの加熱ユニットが、(i)前記少なくとも1つの加熱ブロックに熱硬化されるか、又は、(ii)前記少なくとも1つの加熱ブロックにはんだ付けされる、請求項23に記載のポータブル分析装置。
  35. 前記ハウジングの内部に配置され、前記分析チューブの内部の前記生物学的サンプルからの放射エネルギーを検出するように構成される、光学検出器をさらに含む、請求項23に記載のポータブル分析装置。
  36. 前記少なくとも1つの光路が、前記励起フィルタを含む第1の光路と、前記放射フィルタを含む第2の光路と、を含み、
    前記第1の光路が前記第2の光路と異なる、請求項23に記載のポータブル分析装置。
  37. 生物学的サンプルを処理するためのポータブル分析装置であって、
    ハウジングと、
    前記生物学的サンプルを含む分析チューブを受け入れるように構成される凹部を含む、前記ハウジングの内部にある少なくとも1つの加熱ブロックと、
    該少なくとも1つの加熱ブロックに熱連通し、熱エネルギーを該少なくとも1つの加熱ブロックを介して前記分析チューブに供給する、少なくとも1つの加熱ユニットと、
    移動して、光学フィルタを、励起源から前記分析チューブに励起エネルギーを提供する光路に整列させて搬送する、ように構成される、前記光学フィルタを含む移動可能なキャリッジと、
    前記ハウジングの内部に配置され、前記加熱ユニット、前記移動可能なキャリッジ及び前記励起源のうちの少なくとも1つに電力を供給するように構成される電源と、
    を具備する、ポータブル分析装置。
  38. 前記ハウジングの内部にある回路を含む処理ユニットをさらに具備し、
    該処理ユニットが、(i)移動するよう前記移動可能なキャリッジに指示し、(ii)前記励起エネルギーを提供するよう前記励起源に指示する、ように構成される、請求項37に記載のポータブル分析装置。
  39. 前記処理ユニットが、前記少なくとも1つの加熱ユニット及び/又は前記励起源に動作可能に結合され、前記ハウジングの外部のモバイル電子装置と通信するように構成される、請求項38に記載のポータブル分析装置。
  40. 前記処理ユニットが、
    前記分析チューブにおける前記生物学的サンプルを処理するために前記ハウジングの外部の前記モバイル電子装置から命令を受信し、
    該命令に応答して、(i)前記少なくとも1つの加熱ブロックに熱エネルギーを供給して前記分析チューブに熱を供給するよう、前記少なくとも1つの加熱ユニットに指示し、(ii)前記分析チューブを前記励起エネルギーにさらすよう前記励起源に指示する、
    ように構成される、請求項39に記載のポータブル分析装置。
  41. 前記命令が、前記少なくとも1つの加熱ユニットの温度、及び/又は、該少なくとも1つの加熱ユニットが該温度に保持される持続時間を含む、請求項40に記載のポータブル分析装置。
  42. 前記処理ユニットと前記モバイル電子装置との間の無線通信を提供する通信ユニットをさらに具備する、請求項39に記載のポータブル分析装置。
  43. アクチュエータがモータを含む、請求項37に記載のポータブル分析装置。
  44. 前記1又はそれ以上の光路の各々が、1又はそれ以上のパイプを含んで、前記励起エネルギーを前記励起源から前記分析チューブに搬送する、請求項37に記載のポータブル分析装置。
  45. 前記1又はそれ以上のパイプが単一のパイプを含む第1の端部と、2又はそれ以上のパイプを含む第2の端部と、該第1の端部と該第2の端部との間の分岐部分と、を含む、請求項44に記載のポータブル分析装置。
  46. 前記ハウジングの内部に配置され、前記分析チューブからの前記熱エネルギーを低減する冷却ユニットをさらに具備する、請求項37に記載のポータブル分析装置。
  47. 前記冷却ユニットが、前記分析チューブに隣接した負圧を生成して前記分析チューブに隣接する熱を前記ハウジングの外部に排出するように構成される、1又はそれ以上のファンを含む、請求項46に記載のポータブル分析装置。
  48. 前記ハウジングの内部に配置され、前記分析チューブの内部の前記生物学的サンプルからの放射エネルギーを検出するように構成される、光学検出器をさらに含む、請求項37に記載のポータブル分析装置。
  49. 前記光学フィルタが放射フィルタである、請求項37に記載のポータブル分析装置。
  50. 前記光学フィルタが励起フィルタである、請求項37に記載のポータブル分析装置。
  51. 放射フィルタをさらに具備する請求項50に記載のポータブル分析装置。
  52. 生物学的サンプルを処理するためのポータブル分析装置であって、
    約1,500立方センチメートル未満の体積を有するハウジングと、
    前記生物学的サンプルを含む分析チューブを受け入れるように構成される凹部を含む、前記ハウジングの内部にある少なくとも1つの加熱ブロックと、
    該少なくとも1つの加熱ブロックに熱連通し、熱エネルギーを該少なくとも1つの加熱ブロックを介して前記分析チューブに供給する、少なくとも1つの加熱ユニットと、
    励起フィルタ及び放射フィルタを含み、励起源から前記分析チューブに励起エネルギーを供給するように構成される、少なくとも1つの光路と、
    前記ハウジングの内部に配置され、前記加熱ユニット及び前記励起源のうちの少なくとも一方に電力を供給するように構成される電源と、
    を具備する、ポータブル分析装置。
  53. 前記ハウジングの内部にある回路を含む処理ユニットをさらに具備し、該処理ユニットは、前記励起エネルギーを提供するよう前記励起源に指示するように構成される、請求項52に記載のポータブル分析装置。
  54. 前記少なくとも1つの加熱ユニットが抵抗加熱器を含む、請求項52に記載のポータブル分析装置。
  55. 前記少なくとも1つの加熱ユニットが、(i)前記少なくとも1つの加熱ブロックに熱硬化されるか、又は、(ii)前記少なくとも1つの加熱ブロックにはんだ付けされる、請求項52に記載のポータブル分析装置。
  56. 前記少なくとも1つの光路が、1又はそれ以上のパイプを含んで、前記励起エネルギーを前記励起源から前記分析チューブに搬送する、請求項52に記載のポータブル分析装置。
  57. 前記ハウジングの内部に配置され、前記分析チューブからの前記熱エネルギーを低減する冷却ユニットをさらに具備する、請求項52に記載のポータブル分析装置。
  58. 前記ハウジングの内部に配置され、前記分析チューブの内部の前記生物学的サンプルからの放射エネルギーを検出するように構成される、光学検出器をさらに含む、請求項52に記載のポータブル分析装置。
  59. 生物学的サンプルを分析するための方法であって、
    (a)ポータブル分析装置であって、
    (i)ハウジングと、
    (ii)前記生物学的サンプルを含む分析チューブを受け入れるように構成される凹部を含む、前記ハウジングの内部にある少なくとも1つの加熱ブロックと、
    (iii)該少なくとも1つの加熱ブロックに熱連通し、熱エネルギーを該少なくとも1つの加熱ブロックを介して前記分析チューブに供給する、少なくとも1つの加熱ユニットと、
    (iv)励起エネルギーを供給するように構成される励起源と、
    (v)励起フィルタ及び放射フィルタを含み、移動して、該励起フィルタ及び該放射フィルタを、前記励起源から前記分析チューブに励起エネルギーを提供する光路に整列させて搬送する、ように構成される、移動可能なキャリッジと、
    (vi)前記ハウジングの内部に配置され、前記加熱ユニット、前記移動可能なキャリッジ及び前記励起源のうちの少なくとも1つに電力を供給するように構成される電源と、
    (vii)前記ハウジングの外部のモバイル電子装置と通信するように構成される、該ハウジングの内部にある回路を含む処理ユニットと、
    を具備するポータブル分析装置をアクティベートする段階と、
    (b)前記分析チューブにおける前記生物学的サンプルを処理するために、前記処理ユニットが、前記ハウジングの外部の前記モバイル電子装置から命令を受信する段階と、
    (c)前記命令に応答して、前記少なくとも1つの加熱ブロックに熱エネルギーを供給して前記分析チューブの内部の前記生物学的サンプルに熱を供給するように、前記少なくとも1つの加熱ユニットに指示する段階と、
    (d)前記分析チューブに対応する第1の位置に前記移動可能なキャリッジを移動させたときに、前記分析チューブの内部の前記生物学的サンプルを、前記光路を介して励起エネルギーにさらすように、前記励起源に指示する段階と、
    を含む方法。
  60. 前記分析チューブに対応する前記第1の位置に前記移動可能なキャリッジを移動させることが、前記光路を前記分析チューブに整列させることを含む、請求項59に記載の方法。
  61. 前記光学フィルタが放射フィルタを含む、請求項59に記載の方法。
  62. 前記光学フィルタが励起フィルタを含む、請求項59に記載の方法。
  63. 前記ポータブル分析装置がさらに放射フィルタを含む、請求項62に記載の方法。
  64. (d)に続いて、前記分析チューブの内部の前記生物学的サンプルからの、該生物学的サンプルの内部のターゲット分子の有無又は相対量を示す放射を検出する段階をさらに含む、請求項59に記載の方法。
  65. 前記移動可能なキャリッジが複数の光路を含む、請求項59に記載の方法。
  66. 前記ポータブル分析装置が、前記第1の位置から第2の位置に前記移動可能なキャリッジを移動させるためのアクチュエータをさらに含む、請求項59に記載の方法。
  67. (a)前記第1の位置において、前記光路が、前記分析チューブに整列して、該分析チューブの内部の前記生物学的サンプルを第1の励起エネルギーにさらすように前記励起源を導き、
    (b)前記第2の位置において、複数の光路のうちの第2の光路が、前記分析チューブに整列して、該分析チューブの内部の前記生物学的サンプルを第2の励起エネルギーにさらすように前記励起源を導く、請求項66に記載の方法。
  68. 前記第1の励起エネルギーが第1の波長を有し、前記第2の励起エネルギーが第2の波長を有する、請求項67に記載の方法。
  69. 前記処理ユニットが、前記モバイル電子装置から、前記少なくとも1つの加熱ブロックが維持される少なくとも1つの温度を含む命令を受信する段階をさらに含む、請求項67に記載の方法。
  70. 前記サンプルから1又はそれ以上の核酸を抽出する段階をさらに含む、請求項59に記載の方法。
  71. 前記生物学的サンプルが、血液サンプル、植物サンプル、水サンプル、土壌サンプル及び組織サンプルからなる群から選択される1又はそれ以上のメンバーを含む、請求項59に記載の方法。
  72. 前記生物学的サンプルが、ターゲット核酸分子を含むもの又は含む疑いのあるものであり、
    前記命令が、前記ターゲット核酸分子の存在又は相対量を示す増幅産物を生じさせるのに十分な条件下において、前記ターゲット核酸分子に対して核酸増幅反応を行うためのターゲット温度並びに加熱及び冷却サイクルの数を含む、請求項59に記載の方法。
  73. 前記モバイル電子装置と通信するデータ交換ユニットをさらに含み、
    該データ交換ユニットが、(i)前記モバイル電子装置から前記命令を受信し、(ii)前記生物学的サンプルを処理するときに、前記モバイル電子装置に結果を提供する、請求項59に記載の方法。
  74. 化学的又は生物学的サンプルを処理するためのシステムであって、
    (i)前記化学的又は生物学的サンプルを含む溶液、又は、(ii)前記溶液を含むサンプルホルダを収容するように構成され、前記溶液と光学的に連通するように構成される第1の開口部及び第2の開口部を含む、サンプルチャンバと、
    複数の異なる周波数又は周波数範囲において光を提供するように構成される複数の光源を含み、前記複数の異なる周波数又は周波数範囲からの1つの周波数又は周波数範囲において光を提供するように構成される、前記複数の光源のうちの1つの光源を、前記第1の開口部を介して前記溶液に光学的に連通する第1の光路に光学的に整列させる、ように構成される、照明ユニットと、
    前記第2の開口部を介して前記溶液に光学的に連通する第2の光路に沿って、前記化学的又は生物学的サンプルを含む前記溶液からの光信号を検出するように構成される検出器と、
    前記照明ユニット、前記複数の光源及び前記検出器に動作可能に結合され、
    (i)前記光源を前記第1の光路に光学的に整列させるように前記照明ユニットに指示し、(ii)前記第1の光路に沿って前記溶液に導かれる前記光を提供するように前記光源に指示し、(iii)前記検出器を使用して、前記第2の光路に沿って前記溶液からの前記光信号を検出する、ように個別に又はまとめてプログラムされる、1又はそれ以上のコンピュータプロセッサと、
    を具備するシステム。
  75. 前記第1の開口部が前記第2の開口部とは異なる、請求項74に記載のシステム。
  76. 前記第1の開口部が前記第2の開口部と同一である、請求項74に記載のシステム。
  77. 前記照明ユニットが軸に沿って回転可能である、請求項74に記載のシステム。
  78. 前記照明ユニットが、
    前記軸に直交する追加の軸に沿って移動可能であり、
    前記第1の開口部との整列から前記光路を除去し、かつ、別のサンプルチャンバの第3の開口部に前記第1の光路を整列させるために、前記追加の軸に沿って移動可能である、請求項77に記載のシステム。
  79. 前記照明ユニットの回転が、前記第1の光路に前記複数の光源のうちの個々の光源を光学的に整列させる、請求項77に記載のシステム。
  80. 前記第1の光路が、フィルタ及び/又はレンズをさらに含む、請求項74に記載のシステム。
  81. 前記照明ユニットが複数のフィルタを含み、該複数のフィルタのうちの1つの所与のフィルタが、前記複数の光源のうちの1つの所与の光源に関連付けられる、請求項74に記載のシステム。
  82. 前記照明ユニットが、前記第1の光路に前記複数のフィルタのうちの1つのフィルタを光学的に整列させるように構成される、請求項81に記載のシステム。
  83. 化学的又は生物学的サンプルを処理するための方法であって、
    (1)(i)前記化学的又は生物学的サンプルを含む溶液、又は、(ii)前記溶液を含むサンプルホルダを含み、前記溶液に光学的に連通する第1の開口部及び第2の開口部を含む、サンプルチャンバと、
    (2)複数の異なる周波数又は周波数範囲において光を提供するように構成される複数の光源を含み、該複数の異なる周波数又は周波数範囲からの1つの周波数又は周波数範囲において光を提供するように構成される、該複数の光源のうちの1つの光源を、前記第1の開口部を介して前記溶液に光学的に連通する第1の光路と光学的に整列させるように構成される、照明ユニットと、
    (3)前記第2の開口部を介して前記溶液に光学的に連通する第2の光路に沿って前記化学的又は生物学的サンプルを含む前記溶液からの光信号を検出するように構成される検出器と、
    を含む、
    (a)検出システムを提供する段階と、
    (b)前記1つの光源を前記第1の光路に光学的に整列させるように、前記照明ユニットを導く段階と、
    (c)前記第1の光路に沿って前記溶液に導かれる前記光を提供するように、前記光源を導く段階と、
    (d)前記検出器を使用して前記第2の光路に沿って前記溶液からの前記光信号を検出する段階と、
    を含む方法。
  84. (d)の前に、前記溶液を前記化学的又は生物学的サンプルに対して化学的又は生物学的反応を行うのに十分な条件にさらす段階、をさらに含む、請求項83に記載の方法。
  85. 前記化学的又は生物学的サンプルが核酸分子を含み、前記化学的又は生物学的反応が核酸増幅である、請求項84に記載の方法。
  86. 前記核酸増幅がポリメラーゼ連鎖反応である、請求項85に記載の方法。
  87. 前記溶液が前記核酸増幅に必要な試薬を含み、(d)の前に、前記溶液が1又はそれ以上の加熱及び冷却サイクルに供される、請求項85に記載の方法。
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