JP2021500337A - アクチビン受容体様キナーゼの阻害剤としての置換ピロロピリジン - Google Patents

アクチビン受容体様キナーゼの阻害剤としての置換ピロロピリジン Download PDF

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Abstract

ALK2およびその突然変異体を阻害する化合物、このような化合物を含む医薬組成物、ならびにこのような化合物および組成物を使用する方法が本明細書に記載される。

Description

[0001]本開示は、アクチビン受容体様キナーゼ2(ALK2)の阻害剤に関する。
[0002]本出願は、全体が本明細書に組み込まれる、2017年10月18日に出願された米国仮特許出願第62/574200号に基づく優先権を主張する。
[0003]アクチビン受容体様キナーゼ2(ALK2)は、アクチビンA受容体、I型遺伝子(ACVR1)によってコードされる。ALK2は、骨形成タンパク質(BMP)経路のセリン/スレオニンキナーゼである(Shoreら、Nature Genetics 2006、38:525〜27)。これは、骨形成タンパク質(BMP)を含む複合体に結合し、BMPシグナルの変換を担う。ALK2の一定の突然変異は、キナーゼを構成的に活性にし、種々の疾患に関連している。進行性骨化性線維異形成症(FOP)は、骨外性部位の進行性異所性骨化を特徴とする稀な重度に衰弱性の遺伝性障害である。この疾患を有する個体は、可動性の有意な減少および短命を経験する。現在の治療法は、この疾患を特徴付ける腫脹(再燃)を改善することに限定される。
[0004]FOP患者は全員、ACVR1遺伝子にヘテロ接合性の活性化突然変異を有する。さらに、FOP患者の大部分は、同じALK2突然変異、R206Hを有する。ALK2−R206Hを発現するトランスジェニックマウスは、後肢の第1指の奇形および炎症性浸潤および筋細胞アポトーシス、引き続いて軟骨内経路を通した異所性骨の形成を含む、ヒト疾患の重要な特徴を再現する(Chakkalakalら、J Bone Miner Res.2012、27(8):1746〜1756)。筋肉で活性化ALK2−Q207D変異を発現し、ヒトFOPの重要な特徴を表現型コピーする第2の操作されたマウス系統が開発されている。これらのマウスをBMP受容体1型キナーゼの阻害剤で処置すると、SMADシグナル伝達の阻害ならびに異所性骨化および関連する機能障害の減少が得られた(Fukudaら、Genesis 2006、44、159〜167)。FOPに関連付けられているALK2の他の突然変異は、それだけに限らないが、L196P、PF197−8L、R202I、R258S、R258G、G328A、G328W、G328E、G328R、G356DおよびR375Pを含む(Kaplanら、Hum Mutat.2009、30(3):379〜390;Gregsonら、Bone 2011、48:654〜658;Kaplanら、Am J Med Genet 2015、167:2265〜2271;Petrieら、PLoS One 2009、4(3):e5005;Bocciardiら、Eur J Hum Genetics 2009、17:311〜318;PacificiおよびShore、Cytokine&Growth Factor Reviews 2016、27:93〜104)。
[0005]一定の状況では、異所性骨化(HO)が、野生型ALK2の人でも誘発され得る。これらの状況は、骨軟骨腫、大きな外科的介入、外傷(頭部もしくは爆風損傷など)、長期間の固定化または重症熱傷を含み得る。衰弱性HOは、遺伝性多発性外骨腫などの疾患で生じ得る。ALK2阻害剤は、潜在的にFOPおよびHOによって引き起こされる他の状態を処置するための有効な治療法となり得るだろう。
[0006]びまん性内在性橋グリオーマ(DIPG)は、有効な処置選択肢がない、稀な侵攻性の、典型的には致死性の小児脳幹がんである。その解剖学的位置およびびまん性の性質のために、DIPGは外科手術によって処置され得ない。DIPGは、もっぱら幼児に生じ、2年生存率はおよそ10%未満である。脳幹内のその位置のために、DIPGは脳神経に対する圧迫を引き起こし、複視、眼球運動の制御困難、咀嚼および/または嚥下困難、ならびに腕および/または脚の衰弱をもたらし、運動喪失および発話困難をもたらす。腫瘍が進行するにつれて、頭蓋の内側の圧力が増加し、重度の頭痛、悪心/嘔吐および疲労を引き起こす。他の多くの小児がんとは異なり、この数十年にわたってDIPGの処置改善における進歩が実質的にない。歴史的に、DIPGの駆動因子に関する理解の欠如が、潜在的な新規の処置選択肢の特定を妨げてきた。結果として、DIPG処置の医学的必要性は極めて高い。近年のゲノム特性評価が、DIPG腫瘍のおよそ25%が体細胞性ヘテロ接合性ALK2活性化突然変異を有することを実証した。DIPGに関連するALK2の突然変異は、それだけに限らないが、R206H、G328V、G328W、G328EおよびG356Dを含む(JonesおよびBaker、Nature Rev Cancer 2014、14:651〜661)。
[0007]特に、DIPGに見られるALK2突然変異は、FOPに見られるものと重複し、(例えば、重複スクリーニングファンネル(overlapping screening funnel)および化学努力を介した)2つの疾患のための阻害剤開発努力間の潜在的な相乗作用を示唆している。DIPGのかなりの割合が活性化ALK2突然変異を含んでいるという所見は、ALK2阻害剤がDIPG患者にとって臨床的に有益となり得ることを示唆している。
[0008]慢性疾患、炎症またはがんの貧血は、慢性炎症性、感染性または新生物疾患の状況で発症し得る。この形態の貧血では、炎症性サイトカインが、フェロポルチンを不活性化することによって鉄の生物学的利用能を負に調節するヘプシジンの肝臓発現を誘発する。ヘプシジンは、特に、骨形成タンパク質(BMP)シグナル伝達によって転写的に調節される。ALK2の阻害を通したBMPリン酸化の阻害がBMP媒介シグナル伝達を調節し、よってヘプシジン発現を低下させることができる。ヘプシジン発現低下は、慢性疾患、炎症またはがんの貧血を処置するための有効な戦略となり得る。
[0009]本開示は、ALK2およびALK2突然変異体、例えば本明細書に定義されるALK2突然変異体の阻害剤、例えば式(I)の阻害剤ならびにその薬学的に許容される塩および組成物を提供する。本開示はさらに、本開示の化合物、ならびにその薬学的に許容される塩および組成物を使用して、細胞または患者のALK2またはALK2突然変異体の活性を阻害する方法を提供する。本開示はさらに、本開示の化合物ならびにその薬学的に許容される塩および組成物を使用して、異常なALK2活性によって媒介される状態、例えば進行性骨化性線維異形成症(FOP)、または異所性骨化、またはびまん性内在性橋グリオーマ(DIPG)、または慢性疾患の貧血、または炎症の貧血、またはがんの貧血の少なくとも1つを患っている対象または患者を処置する方法を提供する。
[0010]一態様では、本開示は、式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩の少なくとも1つ:
Figure 2021500337
(式中、環A、R、R、R、Rおよびnの各々は本明細書に記載される通り定義される)
を特徴とする。
[0011]別の態様では、本開示は、式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩と、薬学的に許容される担体とを含む医薬組成物を提供する。
[0012]別の態様では、本開示は、対象の進行性骨化性線維異形成症を処置または改善する方法を提供する。いくつかの実施形態では、前記方法が、治療上有効量の式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは組成物を前記対象に投与するステップを含む。いくつかの実施形態では、対象が、L196P、PF197−8L、R202I、R206H、Q207E、R258S、R258G、G328A、G328W、G328E、G328R、G356DおよびR375Pから選択される少なくとも1つのアミノ酸改変を有するALK2酵素の発現をもたらすALK2遺伝子の突然変異を有する。
[0013]別の態様では、本開示は、対象のびまん性内在性橋グリオーマを処置または改善する方法を提供する。いくつかの実施形態では、前記方法が、治療上有効量の式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは組成物を前記対象に投与するステップを含む。いくつかの実施形態では、対象が、R206H、G328V、G328W、G328EおよびG356Dから選択される少なくとも1つのアミノ酸改変を有するALK2酵素の発現をもたらすALK2遺伝子の突然変異を有する。
[0014]別の態様では、本開示は、対象の異常なALK2活性を阻害する方法を提供する。いくつかの実施形態では、前記方法が、治療上有効量の式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは組成物を前記対象に投与するステップを含む。いくつかの実施形態では、対象が、L196P、PF197−8L、R202I、R206H、Q207E、R258S、R258G、G328A、G328V、G328W、G328E、G328R、G356DおよびR375Pから選択される少なくとも1つのアミノ酸改変を有するALK2酵素の発現をもたらすALK2遺伝子の突然変異を有する。
[0015]本明細書に記載される方法は、本開示の化合物による処置の前、間および/または後に種々の評価ステップをさらに含むことができる。いくつかの実施形態では、本開示の化合物による処置の前、間および/または後に、本方法が、対象の異所性骨化を評価する、例えば可視化するステップをさらに含む。これは、分光分析、例えば核磁気共鳴に基づく分析、例えばMRI、ポジトロン断層法(PET)、マイクロトモグラフィ(μCT)、または組織学によって達成され得る。
[0016]いくつかの実施形態では、本方法は、例えば分光分析、例えば核磁気共鳴に基づく分析、例えばMRI、ポジトロン断層法(PET)、マイクロトモグラフィ(μCT)を使用して、または組織学によって、対象の異所性骨化の処置前またはベースラインレベルを評価するステップを含む。いくつかの実施形態では、本方法が、本開示の化合物を対象に投与するステップと;例えば分光分析、例えば核磁気共鳴に基づく分析、例えばMRI、ポジトロン断層法(PET)、マイクロトモグラフィ(μCT)を使用して、または組織学によって、異所性骨化の処置後レベルを評価するステップと;対象の異所性骨化の処置後レベルを異所性骨化の処置前またはベースラインレベルと比較するステップと;例えば分光分析、例えば核磁気共鳴に基づく分析、例えばMRI、ポジトロン断層法(PET)、マイクロトモグラフィ(μCT)を使用して、または組織学によって、処置を続けるかどうかを決定するステップとを含む。
[0017]いくつかの実施形態では、異所性骨化の前に浮腫、例えば持続性浮腫が先行する。
[0018]本明細書で使用される場合、「患者」、「対象」、「個体」および「宿主」という用語は、異常なALK2活性(すなわち、アミノ酸改変を有するALK2酵素の発現をもたらすALK2遺伝子の突然変異による異常なALK2活性)または異常なALK2生物活性に関連する疾患または障害を患っているまたは患っている疑いがあるヒトまたはヒト以外の動物を指す。
[0019]本明細書で使用される場合、このような疾患または障害を「処置する」、「処置」および「処置すること」は、本明細書に記載される疾患または障害の少なくとも1つの症状を改善することを指す。これらの用語は、進行性骨化性線維異形成症などの状態に関連して使用される場合、異所性骨成長の速度を制御すること;新たな骨の発達に関連する疼痛および炎症を軽減すること;患者の予想生存期間を延長すること;異所性骨成長病変のサイズまたは数を減少させること;可動性を維持または改善すること;新たな再燃を予防または処置すること;新たな異所性骨病変の発達を阻害すること;指機能および/または可動性を回復するために既存の異所性骨化を除去するための外科手術を可能にすること;生存を延長すること;無増悪生存期間を延長すること;進行までの時間を延長すること;FOP関連傷害誘発浮腫を阻害すること、ならびに/あるいは生活の質を高めることの1つまたは複数を指す。びまん性内在性橋グリオーマなどの状態に関連して使用される場合、これらの用語は、グリオーマの成長を妨害すること、グリオーマの重量または体積を縮小させること、患者の予想生存期間を延長すること、グリア組織成長を阻害すること、グリア腫瘍量を減少させること、転移性病変のサイズまたは数を減少させること、新たな転移性病変の発達を阻害すること、生存を延長すること、無増悪生存期間を延長すること、進行までの時間を延長すること、ならびに/あるいは生活の質を高めることの1つまたは複数を指す。
[0020]本明細書で使用される場合、「治療効果」という用語は、本開示の化合物または組成物の投与によって引き起こされる、動物、特に哺乳動物、さらに特にヒトにおける有益な局所または全身効果を指す。「治療上有効量」および「薬学的有効量」という句は、互換的に使用され、合理的なベネフィット/リスク比で異常なALK2活性に関連する疾患または状態を処置するのに有効な本開示の化合物または組成物の量を意味する。このような物質の治療上有効量は、例えば、処置される対象および疾患状態、対象の体重および年齢、疾患状態の重症度、投与様式等に応じて変化し、当業者によって容易に決定され得る。
[0021]本明細書で使用される「脂肪族基」は、直鎖、分岐鎖または環状炭化水素基を指し、アルキル基、アルケニル基またはアルキニル基などの飽和および不飽和基を含む。
[0022]本明細書で使用される「アルケニル」は、少なくとも1つの二重結合を含む脂肪族基を指す。
[0023]「アルキレン」という用語は、アルキル基の二価基、例えば−CH−、−CHCH−および−CHCHCH−を指す。
[0024]本明細書で使用される「アルキニル」は、2〜12個の炭素原子を含み、1つまたは複数の三重結合を有することを特徴とする直鎖または分岐炭化水素鎖を指す。アルキニル基の例は、それだけに限らないが、エチニル、プロパルギルおよび3−ヘキシニルを含む。三重結合炭素の1つは、場合によりアルキニル置換基の結合点となり得る。
[0025]「アルキル」または「アルキル基」は、本明細書でそれぞれC〜C12アルキル、C〜C10アルキルおよびC〜Cアルキルと呼ばれる、1〜12個、1〜10個または1〜6個の炭素原子の直鎖または分岐基などの飽和直鎖または分岐炭化水素の一価基を指す。アルキル基の例は、それだけに限らないが、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、2−メチル−1−プロピル、2−メチル−2−プロピル、2−メチル−1−ブチル、3−メチル−1−ブチル、2−メチル−3−ブチル、2,2−ジメチル−1−プロピル、2−メチル−1−ペンチル、3−メチル−1−ペンチル、4−メチル−1−ペンチル、2−メチル−2−ペンチル、3−メチル−2−ペンチル、4−メチル−2−ペンチル、2,2−ジメチル−1−ブチル、3,3−ジメチル−1−ブチル、2−エチル−1−ブチル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチルおよびオクチルを含む。
[0026]「芳香族」は、環を指す場合、(4n+2π)個の電子を有する完全共役不飽和環を指し、通常、交互の二重結合と単結合を示す構造式を特徴とする。芳香環は、アリール環(例えば、ベンゼン)とヘテロアリール環(例えば、N、OおよびSから選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む環)の両方を含む。
[0027]「アリール」は、少なくとも1つの環が芳香族である単環式、二環式または多環式炭化水素環系を指す。
[0028]「ハロ」は、任意のハロゲンの基、例えば、−F、−Cl、−Brまたは−Iを指す。
[0029]「炭素環式環系」は、各環が完全飽和である、または1つもしくは複数の不飽和単位を含むが、いずれの環も芳香族ではない単環式、二環式または多環式炭化水素環系を指す。
[0030]「カルボシクリル」は、炭素環式環系の一価基を指す。代表的なカルボシクリル基は、シクロアルキル基(例えば、シクロペンチル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなど)およびシクロアルケニル基(例えば、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロペンタジエニルなど)を含む。本明細書で使用される場合、カルボシクリルは、分子の残りとのsp2結合点を有する部分飽和単環式、二環式または多環式炭化水素環系の一価基である。
[0031]「シクロアルキル」は、3〜12個の炭素を有する環式、二環式、三環式または多環式非芳香族炭化水素基を指す。いずれの置換可能な環原子も、(例えば、1つまたは複数の置換基によって)置換されていてよい。シクロアルキル基は縮合環またはスピロ環を含むことができる。縮合環は、少なくとも2つの共通の(炭素)原子を共有する環である。シクロアルキル部分の例は、それだけに限らないが、シクロプロピル、シクロヘキシル、メチルシクロヘキシル、アダマンチルおよびノルボルニルを含む。
[0032]「ヘテロアルキル」は、分子の残りに結合したメチレン単位以外の1つのメチレン単位が−O−、−S−または−N(R)(式中、Rは以下に定義される)で置換されている一価直鎖または分岐アルキル鎖を指す。明快にするために、部分−CH−NH−CHはヘテロアルキルであるが、−NH−CH−CHは、NH基が分子の残りに結合しているのでヘテロアルキルではない。
[0033]「ヘテロアルキレン」は、ヘテロアルキル基の二価基を指す。「複素芳香環系」は、少なくとも1つの環が芳香族であると同時に少なくとも1つのヘテロ原子(例えば、N、OまたはS)を含み、いずれの他の環もヘテロシクリル(以下に定義される)ではない単環式、二環式または多環式環系を指す。一定の例では、芳香族であり、ヘテロ原子を含む環が、このような環内に1、2、3または4個の環ヘテロ原子を含む。
[0034]「ヘテロアリール」は、複素芳香環系の一価基を指す。代表的なヘテロアリール基は、(i)各環がヘテロ原子を含み、芳香族である環系、例えばイミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、トリアゾリル、ピロリル、フラニル、チオフェニル、ピラゾリル、ピリジニル、ピラジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、インドリジニル、プリニル、ナフチリジニルおよびプテリジニル;(ii)各環が芳香族またはカルボシクリルであり、少なくとも1つの芳香環がヘテロ原子を含み、少なくとも1つの他の環が炭化水素環である環系、または例えばインドリル、イソインドリル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、ジベンゾフラニル、インダゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、キノリル、イソキノリル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、キノキサリニル、カルバゾリル、アクリジニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル、ピリド[2,3−b]−1,4−オキサジン−3(4H)−オン、5,6,7,8−テトラヒドロキノリニルおよび5,6,7,8−テトラヒドロイソキノリニル;および(iii)各環が芳香族またはカルボシクリルであり、少なくとも1つの芳香環が別の芳香環と橋頭ヘテロ原子を共有する環系、例えば4H−キノリジニルを含む。
[0035]「複素環式環系」は、少なくとも1つの環が飽和または部分不飽和(但し、芳香族でない)であり、環が少なくとも1つのヘテロ原子を含む単環式、二環式および多環式環系を指す。複素環式環系は、安定な構造をもたらす任意のヘテロ原子または炭素原子でそのペンダント基に結合され得、環原子のいずれも場合により置換されていてよい。複素環式環系は縮合環またはスピロ環であり得る。
[0036]「ヘテロシクリル」は、複素環式環系の一価基を指す。代表的なヘテロシクリルは、(i)全ての環が非芳香族であり、少なくとも1つの環がヘテロ原子を含む環系、例えばテトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチエニル、ピロリジニル、ピロリドニル、ピペリジニル、ピロリニル、デカヒドロキノリニル、オキサゾリジニル、ピペラジニル、ジオキサニル、ジオキソラニル、ジアゼピニル、オキサゼピニル、チアゼピニル、モルホリニルおよびキヌクリジニル;(ii)少なくとも1つの環が非芳香族であり、ヘテロ原子を含み、少なくとも1つの他の環が芳香炭素環である環系、例えば1,2,3,4−テトラヒドロキノリニル、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリニル;および(iii)少なくとも1つの環が非芳香族であり、ヘテロ原子を含み、少なくとも1つの他の環が芳香族であり、ヘテロ原子を含む環系、例えば3,4−ジヒドロ−1H−ピラノ[4,3−c]ピリジンおよび1,2,3,4−テトラヒドロ−2,6−ナフチリジンを含む。
[0037]「シアノ」は−CN基を指す。
[0038]「ヒドロキシ」または「ヒドロキシル」は−OHを指す。
[0039]本開示の一定の化合物は、特定の幾何異性体型または立体異性体型で存在し得る。本開示は、シス異性体とトランス異性体、R−エナンチオマーとS−エナンチオマー、ジアステレオマー、(D)−異性体、(L)−異性体、これらのラセミ混合物、および本開示の範囲に入るこれらの他の混合物を含む全てのこのような化合物を包含する。追加の不斉炭素原子が、アルキル基などの置換基中に存在してもよい。全てのこのような異性体ならびにこれらの混合物は、本開示に含まれることが意図されている。よって、開示される化合物が立体化学を指定することなく命名されるまたは構造によって示され、1つまたは複数のキラル中心を有する場合、化合物の全ての可能な立体異性体ならびにこれらのエナンチオマー混合物を表すと理解される。開示される化合物が、各キラル中心で立体化学を指定して命名されるまたは構造によって示される場合、このようなキラル中心で指定される立体化学を有する化合物のみを表すと理解される。しかしながら、開示される化合物がいくつかのキラル中心で立体化学を指定するが、全てのキラル中心では指定しない場合、化合物の指定されていないキラル中心での全ての可能な立体異性体ならびにこれらのエナンチオマー混合物を表すと理解される。
[0040]例えば、本開示の化合物の特定のエナンチオマーが望まれる場合、不斉合成またはキラル補助剤による誘導化によって調製され得、得られたジアステレオマー混合物が分離され、補助基が切断されて純粋な所望のエナンチオマーが得られる。あるいは、分子がアミノなどの塩基性官能基またはカルボキシルなどの酸性官能基を含む場合、適切な光学活性酸または塩基によってジアステレオマー塩が形成され、引き続いて分別結晶または当技術分野で周知のクロマトグラフィー手段によってこのように形成されたジアステレオマーが分割され、その後、純粋なエナンチオマーが回収される。
[0041]組成物の「エナンチオマー過剰」または「%エナンチオマー過剰」は、以下に示される式を使用して計算され得る。以下に示される例では、組成物が90%の一方のエナンチオマー、例えばSエナンチオマーおよび10%の他方のエナンチオマー、すなわちRエナンチオマーを含む。
ee=(90−10)/100=80%
[0042]よって、90%の一方のエナンチオマーおよび10%の他方のエナンチオマーを含む組成物は、80%のエナンチオマー過剰を有すると言われる。
[0043]本明細書に記載される化合物または組成物は、少なくとも50%、75%、90%、95%または99%のエナンチオマー過剰の化合物の一方の形態、例えばS−エナンチオマーを含み得る。換言すれば、このような化合物または組成物は、Rエナンチオマーを超えるエナンチオマー過剰のSエナンチオマーを含む。
[0044]本明細書に記載される化合物はまた、このような化合物を構成する原子の1つまたは複数で不自然な割合の原子同位体を含んでもよい。例えば、化合物は、例えば重水素(H)、トリチウム(H)、炭素−13(13C)または炭素−14(14C)などの放射性同位元素で放射標識され得る。本明細書に開示される化合物の全ての同位体変種が、放射性であろうとなかろうと、本開示の範囲に包含されることが意図される。さらに、本明細書に記載される化合物の全ての互変異性体型が、請求される開示の範囲内にあることが意図される。
[0045]化合物は、遊離塩基または塩として有用であり得る。代表的な塩は、臭化水素酸塩、塩酸塩、硫酸塩、重硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、酢酸塩、吉草酸塩、オレイン酸塩、パルミチン酸塩、ステアリン酸塩、ラウリン酸塩、安息香酸塩、乳酸塩、リン酸塩、トシル酸塩、クエン酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、ナフタレート、メシル酸塩、グルコヘプトン酸塩、ラクトビオン酸塩およびラウリルスルホン酸塩などを含む(例えば、Bergeら(1977)「Pharmaceutical Salts」、J.Pharm.Sci.66:1〜19参照)。
[0046]本明細書で使用される場合、本開示の化合物は、「場合により置換された」部分を含んでもよい。一般に、「置換された」という用語は、「場合により」という用語が先行しようとしまいと、指定される部分の1つまたは複数の水素が適切な置換基で置換されていることを意味する。特に指示しない限り、「場合により置換された」基は、基の各置換可能な位置で適切な置換基を有することができ、任意の所与の構造中の2つ以上の位置が指定される基から選択される2つ以上の置換基で置換され得る場合、置換基は各位置で同じであっても異なっていてもよい。本開示で想起される置換基の組み合わせは、好ましくは安定なまたは化学的に実行可能な化合物の形成をもたらすものである。本明細書で使用される「安定な」という用語は、本明細書に開示される目的の1つまたは複数のためのそれらの製造、検出および、一定の実施形態では、それらの回収、精製および使用を可能にする条件に供された場合に、実質的に変化しない化合物を指す。
[0047]場合により置換されたアルキル、アルキレン、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール基またはヘテロアリール基に適した置換基は、ハロゲン、=O、−CN、−OR、−NR、−S(O)、−NRS(O)、−S(O)NR、−C(=O)OR、−OC(=O)OR、−OC(=O)R、−OC(=S)OR、−C(=S)OR、−O(C=S)R、−C(=O)NR、−NRC(=O)R、−C(=S)NR、−NRC(=S)R、−NR(C=O)OR、−O(C=O)NR、−NR(C=S)OR、−O(C=S)NR、−NR(C=O)NR、−NR(C=S)NR、−C(=S)R、−C(=O)R、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cヘテロアルキル、カルボシクリル、(C〜Cアルキレン)−カルボシクリル、(C〜Cヘテロアルキレン)−カルボシクリル、ヘテロシクリル、(C〜Cアルキレン)−ヘテロシクリル、(C〜Cヘテロアルキレン)−ヘテロシクリル、アリール、(C〜Cアルキレン)−アリール、(C〜Cヘテロアルキレン)−アリール、ヘテロアリール、(C〜Cアルキレン)−ヘテロアリール、または(C〜Cヘテロアルキレン)−ヘテロアリールを含み、前記アルキル、アルキレン、ヘテロアルキル、ヘテロアルキレン、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールの各々は、場合によりハロゲン、OR、−NO、−CN、−NRC(=O)R、−NR、−S(O)、−C(=O)OR、−C(=O)NR、−C(=O)R、C〜Cアルキル、C〜CハロアルキルまたはC〜Cヘテロアルキルの1つまたは複数で置換されており、Rは水素、ヒドロキシ、C〜Cアルキル、C〜Cヘテロアルキル、カルボシクリル、(C〜Cアルキレン)−カルボシクリル、(C〜Cヘテロアルキレン)−カルボシクリル、ヘテロシクリル、(C〜Cアルキレン)−ヘテロシクリル、(C〜Cヘテロアルキレン)−ヘテロシクリル、アリール、(C〜Cアルキレン)−アリール、(C〜Cヘテロアルキレン)−アリール、ヘテロアリール、(C〜Cアルキレン)−ヘテロアリールまたは(C〜Cヘテロアルキレン)−ヘテロアリールであり、これらの各々は、場合によりハロゲン、ヒドロキシ、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cヘテロアルキル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリールまたはヘテロアリールの1つまたは複数で置換されており;RおよびRはそれぞれ独立に、水素、C〜CアルキルおよびC〜Cヘテロアルキルから選択され;kは0、1または2である。請求される開示は、置換基の上記の例のリストによっていかなる方法でも限定されることを意図されていない。
[0048]一態様では、本開示は、式(I)を有する化合物:
Figure 2021500337
またはその薬学的に許容される塩(式中、
環Aは単環式アリール、単環式ヘテロアリール、キノリニルおよび二環式ヘテロシクリルから選択され、前記二環式ヘテロシクリルの1つの環のみが芳香族であり;
各Rはハロ、シアノ、オキソ、C〜Cアルキル、−O−(C〜Cアルキル)、−C(O)−(C〜Cアルキル)、−C(O)−O−(C〜Cアルキル)、−C(O)−N(R)−(C〜Cアルキル)、−N(R、−N(R)−C(O)−(C〜Cアルキル)、−S(O)−(C〜Cアルキル)、−O−(C〜Cアルキレン)−C(O)−O−(C〜Cアルキル)、−O−(C〜Cアルキレン)−N(R、−O−(C〜Cアルキレン)−C(O)−N(R、−Si(R)(C〜Cアルキル)、C〜Cカルボシクリル、−C(O)−(C〜Cカルボシクリル)、−O−(C〜Cアルキレン)−(C〜Cカルボシクリル)、−O−(C〜Cアルキレン)−C(O)−(C〜Cカルボシクリル)、−(C〜Cアルキレン)−アリール、−O−(C〜Cアルキレン)−アリール、ヘテロシクリル、−C(O)−ヘテロシクリル、−O−(C〜Cアルキレン)−ヘテロシクリル、および−O−(C〜Cアルキレン)−C(O)−ヘテロシクリルから独立に選択され、
の任意の前記アルキルまたは前記アルキレン部分は、場合によりハロ、シアノ、ヒドロキシルおよび−O−(C〜Cアルキル)から独立に選択される1〜5個の置換基で置換されており;
の任意の前記カルボシクリル、前記アリールまたは前記ヘテロシクリル部分は、場合によりハロ、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、シアノ、ヒドロキシル、−O−(C〜Cアルキル)、ヘテロシクリル、−N(Rおよび−N(R)−C(O)−O−(C〜Cアルキル)から独立に選択される1〜5個の置換基で置換されており;
は結合または−O−であり;
はC〜Cアルキル、−(C〜Cアルキレン)−(C〜Cカルボシクリル)および−(C〜Cアルキレン)−(単環式O−またはS−含有ヘテロシクリル)から選択され、
前記単環式ヘテロシクリルの炭素原子は前記単環式ヘテロシクリルの結合点であり;
の任意の前記アルキルまたは前記アルキレン部分は、場合によりハロ、シアノ、ヒドロキシル、C〜Cアルキル、−O−(C〜Cアルキル)、−O−(C〜Cシクロアルキル)および−S(O)−(C〜Cアルキル)から独立に選択される1〜5個の置換基で置換されており;
の任意の前記カルボシクリルまたは前記ヘテロシクリル部分は、場合によりハロ、シアノ、オキソ、ヒドロキシル、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、−O−(C〜Cアルキル)、−O−(C〜Cハロアルキル)、−C(O)−(C〜Cアルキル)、−C(O)−O−(C〜Cアルキル)、−S(O)−(C〜Cアルキル)、−O−フェニル、−(C〜Cアルキル)−フェニルおよびモルホリン−4−イルから独立に選択される1〜5個の置換基で置換されており;
は水素、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、−C(O)−(C〜Cアルキル)、ハロおよびシアノから選択され、
の任意の前記アルキル部分は、場合によりヒドロキシルで置換されており;
各Rは水素およびC〜Cアルキルから独立に選択される、または2つのRが、これらが結合している窒素原子と一緒になって、ヘテロシクリルを形成し;
各Rは水素、C〜Cアルキルおよびヒドロキシルから独立に選択され;
nは0、1、2、3、4、5または6であり;
pは0、1または2である)
を特徴とする。
[0049]いくつかの実施形態では、pが0である。いくつかの実施形態では、pが1である。いくつかの実施形態では、pが2である。いくつかの実施形態では、pが1または2である。
[0050]いくつかの実施形態では、nが0である。いくつかの実施形態では、nが1である。いくつかの実施形態では、nが2である。いくつかの実施形態では、nが3である。いくつかの実施形態では、nが4である。いくつかの実施形態では、nが5である。いくつかの実施形態では、nが6である。いくつかの実施形態では、nが1、2または3である。
[0051]いくつかの実施形態では、Rがシアノ、メチル、クロロ、ブロモ、フルオロ、ブタ−2−イニルまたはブタン−2−オニルである。
[0052]いくつかの実施形態では、環Aが6員単環式アリール、5員ヘテロアリール、6員単環式ヘテロアリール、9員二環式ヘテロシクリルおよび10員二環式ヘテロシクリルから選択される。
[0053]例えば、いくつかの実施形態では、環Aがフェニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チオフェニル、1,2,4−チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、1,2,3−トリアゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、
Figure 2021500337
から選択される。
[0054]例えば、いくつかの実施形態では、環Aが、
Figure 2021500337
(式中、
XはO、NおよびS(O)から選択され;
YはCHまたはNであり;
WはCH、N、SおよびOから選択され;
ZはCH、NH、SおよびOから選択され;
pは0、1または2である)
から選択される。
[0055]いくつかの実施形態では、環Aが、
Figure 2021500337
(式中、
1Bは水素、ハロ、シアノ、C〜Cアルキル、−O−(C〜Cアルキル)、−C(O)−(C〜Cアルキル)、−C(O)−(C〜Cシクロアルキル)、−C(O)−O−(C〜Cアルキル)、−N(R)−C(O)−(C〜Cアルキル)、−S(O)−(C〜Cアルキル)、C〜Cシクロアルキルおよび3〜6員ヘテロシクリルから選択され、
1Bの任意の前記アルキル部分は、場合によりハロおよびシアノから独立に選択される1〜5個の置換基で置換されており;
1Bの任意の前記シクロアルキルまたは前記ヘテロシクリル部分は、場合によりハロ、−N(R、C〜Cアルキル、ヘテロシクリルおよびC〜Cハロアルキルから独立に選択される1〜5個の置換基で置換されており;
pは0、1または2であり;
1Bが水素である場合、n1は0、1、2、3、4、5または6であり、R1Bが水素でない場合、n1は0、1、2、3、4または5である)
から選択される。
[0056]いくつかの実施形態では、環Aが、
Figure 2021500337
(式中、
1BはC〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、−(C〜Cアルキレン)−アリール、ヘテロシクリルおよび−S(O)−(C〜Cアルキル)から選択され、
1Bの任意の前記アルキル部分は、場合によりハロおよびシアノから独立に選択される1〜5個の置換基で置換されており;
pは0、1または2であり;
各RはC〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、ハロ、シアノおよび−N(Rから独立に選択され、
1Bの任意の前記アルキル部分は、場合によりハロおよびシアノから独立に選択される1〜5個の置換基で置換されており;
各RはC〜Cアルキルから独立に選択され;
1Bが水素である場合、n1は0、1、2、3、4、5または6であり、R1Bが水素でない場合、n1は0、1、2、3、4または5である)
から選択される。
[0057]いくつかの実施形態では、環Aが、
Figure 2021500337
から選択される。いくつかの非限定的な実施形態では、各RがC〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、−O−(C〜Cアルキル)、−C(O)−ヘテロシクリルおよびシアノから独立に選択され、Rの任意の前記アルキル部分が、場合によりハロ、ヒドロキシルおよびシアノから独立に選択される1〜5個の置換基で置換されている。
[0058]いくつかの実施形態では、環Aが、
Figure 2021500337
から選択される。いくつかの非限定的な実施形態では、各Rが、場合によりハロ、ヒドロキシルおよびシアノから独立に選択される1〜5個の置換基で置換されたC〜Cアルキルから独立に選択される。
[0059]いくつかの実施形態では、環Aが、
Figure 2021500337
から選択される。いくつかの非限定的な実施形態では、各RがC〜Cアルキルおよびシアノから独立に選択され、Rの任意の前記アルキル部分が、場合によりハロ、ヒドロキシルおよびシアノから独立に選択される1〜5個の置換基で置換されている。
[0060]いくつかの実施形態では、各Rがテトラヒドロピラニル、テトラヒドロフラニル、3,6−ジヒドロ−2H−ピラニル、ピペリジニル、ピペラジニル、オキセタニル、シアノ、C〜Cアルキル、−S(O)−(C〜Cアルキル)、−S(O)−(C〜Cアルキル)、−C(O)−(C〜Cアルキル)、−C(O)−ヘテロシクリル、−O−(C〜Cアルキル)、ハロ、C〜Cシクロアルキル、−O−(C〜Cシクロアルキル)、−N(CH、Si(CHOH、−NH−C(O)−CH、−O−(C〜Cアルキレン)−アリールおよびモルホリニルから独立に選択され、
前記ピペリジニルが、場合によりモルホリニル、−O−(C〜Cアルキル)、C〜CアルキルおよびC〜Cハロアルキルまたはハロから独立に選択される1つもしくは複数の置換基から選択される1つの置換基で置換されており;
前記テトラヒドロピラニルまたはテトラヒドロフラニルが、場合によりヒドロキシルおよび−O−(C〜Cアルキル)から選択される1つの置換基で置換されており;
前記オキセタニルが、場合によりC〜Cアルキルから選択される1つの置換基で置換されており;
前記ピペラジニルが、場合によりC〜Cアルキルおよびハロから選択される1つの置換基で置換されており;
の任意の前記シクロアルキル部分が、場合によりシアノおよびヒドロキシルから選択される1つの置換基で置換されており;
の任意の前記アルキル部分が、場合によりハロ、シアノ、ヒドロキシルおよび−O−(C〜Cアルキル)から独立に選択される1〜5個の置換基で置換されている。
[0061]いくつかの実施形態では、RがC〜Cアルキル、−(C〜Cアルキレン)−(C〜Cカルボシクリル)および−(C〜Cアルキレン)−(単環式O−またはS−含有ヘテロシクリル)から選択され、
の任意の前記アルキルまたは前記アルキレン部分が、場合によりハロ、シアノおよびヒドロキシルから独立に選択される1〜5個の置換基で置換されており;
の任意の前記カルボシクリルまたは前記ヘテロシクリル部分が、場合によりハロ、シアノ、ヒドロキシル、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、−O−(C〜Cアルキル)、−O−(C〜Cハロアルキル)、−C(O)−(C〜Cアルキル)、−C(O)−O−(C〜Cアルキル)、−S(O)−(C〜Cアルキル)、−O−フェニル、−(C〜Cアルキル)−フェニルおよびモルホリン−4−イルから独立に選択される1〜4個の置換基で置換されている。
[0062]例えば、いくつかの実施形態では、Rがシクロブチル、シクロプロピル、シクロヘキサニル、オキセタニル、チエタニル、テトラヒドロフラニルおよびテトラヒドロピラニルから選択される。いくつかの実施形態では、Rが−(Cアルキレン)−テトラヒドロピラニル、−(Cアルキレン)−テトラヒドロフラニル、−(CまたはCアルキレン)−オキセタニル、−(CまたはCアルキレン)−シクロプロピル、−(CまたはCアルキレン)−シクロブチルおよび−(CまたはCアルキレン)−シクロヘキサニルから選択される。いくつかの実施形態では、前記シクロプロピル、前記シクロブチルまたは前記シクロヘキサニル基が、ハロ、ヒドロキシルおよびシアノから独立に選択される1〜4個の置換基によって独立に選択されている。
[0063]いくつかの実施形態では、Rがシクロブチル、シクロプロピルおよびシクロヘキサニルから選択され、前記シクロブチル、前記シクロプロピルまたは前記シクロヘキサニルが1〜4個のハロ基によって独立に置換されている。いくつかの実施形態では、Rがシクロブチル、シクロプロピルおよびシクロヘキサニルから選択され、前記シクロブチル、前記シクロプロピルまたは前記シクロヘキサニルが1つのシアノまたはヒドロキシル基によって置換されている。いくつかの実施形態では、Rがオキセタニルおよび−(Cアルキレン)−オキセタニルから選択され、Rの前記オキセタニル部分がC〜Cアルキルで置換されている。
[0064]いくつかの実施形態では、RがC〜Cアルキルである。いくつかの実施形態では、Rが1〜4個のハロ基で独立に置換されたC〜Cアルキルである。
[0065]いくつかの実施形態では、化合物が、表1の化合物から選択される式(I)の化合物である。
[0066]別の態様では、本開示は、式(I)の化合物(例えば、表1の化合物)またはその薬学的に許容される塩と、薬学的に許容される担体とを含む医薬組成物を特徴とする。
[0067]以下の表1は、本明細書に記載される化合物の構造を示す。
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[0068]別の態様では、本開示は、対象の進行性骨化性線維異形成症を処置または改善する方法であって、薬学的有効量の本明細書に記載される化合物(例えば、表1の化合物)、またはその薬学的に許容される塩、またはその医薬組成物を対象に投与するステップを含む方法を特徴とする。
[0069]別の態様では、本開示は、対象のびまん性内在性橋グリオーマを処置または改善する方法であって、薬学的有効量の本明細書に記載される化合物(例えば、表1の化合物)、またはその薬学的に許容される塩、またはその医薬組成物を対象に投与するステップを含む方法を特徴とする。
[0070]別の態様では、本開示は、対象の異常なALK2活性を阻害する方法であって、治療上有効量の本明細書に記載される化合物(例えば、表1の化合物)、またはその薬学的に許容される塩、またはその医薬組成物を対象に投与するステップを含む方法を特徴とする。
[0071]これらの化合物の薬学的に許容される塩も本明細書に記載される使用に企図される。
[0072]「薬学的に許容される塩」は、生物特性を保持し、毒性でなく、医薬使用にとって望ましくないこともない本開示の化合物の任意の塩を指す。薬学的に許容される塩は、種々の有機および無機対イオンから誘導され得る。このような塩は、(1)塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、スルファミン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸、プロピオン酸、ヘキサン酸、シクロペンチルプロピオン酸、グリコール酸、グルタル酸、ピルビン酸、乳酸、マロン酸、コハク酸、ソルビン酸、アスコルビン酸、リンゴ酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、3−(4−ヒドロキシベンゾイル)安息香酸、ピクリン酸、桂皮酸、マンデル酸、フタル酸、ラウリン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、1,2−エタン二スルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、4−クロロベンゼンスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸、4−トルエンスルホン酸、樟脳酸、カンファースルホン酸、4−メチルビシクロ[2.2.2]−オクタ−2−エン−1−カルボン酸、グルコヘプトン酸、3−フェニルプロピオン酸、トリメチル酢酸、tert−ブチル酢酸、ラウリル硫酸、グルコン酸、安息香酸、グルタミン酸、ヒドロキシナフトエ酸、サリチル酸、ステアリン酸、シクロヘキシルスルファミン酸、キナ酸、ムコン酸および同様の酸などの有機もしくは無機酸によって形成される酸付加塩;あるいは(2)親化合物中に存在する酸性プロトンが(a)金属イオン、例えばアルカリ金属イオン、アルカリ土類イオンもしくはアルミニウムイオン、またはアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属水酸化物、例えばナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム、リチウム、亜鉛およびバリウム水酸化物、アンモニアによって置換される、または(b)有機塩基、例えば脂肪族、脂環式もしくは芳香族有機アミン、例えばアンモニア、メチルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ピコリン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、エチレンジアミン、リジン、アルギニン、オルニチン、コリン、N,N’−ジベンジルエチレン−ジアミン、クロロプロカイン、ジエタノールアミン、プロカイン、N−ベンジルフェニルアミン、N−メチルグルカミンピペラジン、トリス(ヒドロキシメチル)−アミノメタン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドなどと配位すると、形成される塩の1つまたは複数を含む。薬学的に許容される塩はさらに、単なる例として、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アンモニウム、テトラアルキルアンモニウムなどを含み、化合物が塩基性官能基を含む場合、非毒性有機または無機酸の塩、例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、酒石酸塩、メシル酸塩、ベシル酸塩、酢酸塩、マレイン酸塩、シュウ酸塩などを含む。本開示による薬学的に許容される塩は少なくとも1つの塩を含み、2つ以上の塩の混合物であってもよい。
[0073]本開示の医薬組成物は、1つまたは複数の本開示の化合物と、1つまたは複数の薬学的に許容される担体とを含む。「薬学的に許容される担体」という用語は、任意の本組成物またはその成分を保有するまたは輸送するのに関与する、液体もしくは固体充填剤、希釈剤、賦形剤、溶媒またはカプセル化材料などの薬学的に許容される材料、組成物またはビヒクルを指す。各担体は、本組成物およびその成分と適合性であり、患者に有害ではないという意味で「許容される」ものでなければならない。薬学的に許容される担体として役立ち得る材料のいくつかの例は、(1)糖、例えばラクトース、グルコースおよびスクロース;(2)デンプン、例えばコーンスターチおよびジャガイモデンプン;(3)セルロースおよびその誘導体、例えばカルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロースおよび酢酸セルロース;(4)粉末状トラガント;(5)麦芽;(6)ゼラチン;(7)タルク;(8)賦形剤、例えばカカオ脂および坐剤ワックス;(9)油、例えば落花生油、綿実油、ベニバナ油、ゴマ油、オリーブ油、トウモロコシ油および大豆油;(10)グリコール、例えばプロピレングリコール;(11)ポリオール、例えばグリセリン、ソルビトール、マンニトールおよびポリエチレングリコール;(12)エステル、例えばオレイン酸エチルおよびラウリン酸エチル;(13)寒天;(14)緩衝化剤、例えば水酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウム;(15)アルギン酸;(16)パイロジェンフリー水(pyrogen−free water);(17)等張食塩水;(18)リンゲル液;(19)エチルアルコール;(20)リン酸緩衝液;および(21)医薬製剤に使用される他の非毒性適合性物質を含む。
[0074]本開示の組成物は、経口、非経口、吸入スプレーにより、局所、直腸、経鼻、頬側、経膣、または埋め込み型リザーバーを介して投与され得る。本明細書で使用される「非経口」という用語は、皮下、静脈内、筋肉内、関節内、関節滑液嚢内、胸骨内、髄腔内、肝内、病巣内および頭蓋内注射または注入技術を含む。いくつかの実施形態では、本開示の組成物が、経口、腹腔内または静脈内投与される。本開示の組成物の滅菌注射形態は水性または油性懸濁液であり得る。これらの懸濁液は、適切な分散または湿潤剤および懸濁化剤を使用して、当技術分野で既知の技術によって製剤化され得る。滅菌注射調製物はまた、非毒性の非経口的に許容される希釈剤または溶媒中の滅菌注射溶液または懸濁液、例えば1,3−ブタンジオール中溶液としてであってもよい。使用され得る許容されるビヒクルおよび溶媒の中には、水、リンゲル液および等張塩化ナトリウム溶液がある。さらに、滅菌不揮発性油が溶媒または懸濁化媒体として慣用的に使用される。
[0075]この目的のために、合成モノ−およびジ−グリセリドを含む任意の無刺激不揮発性油が使用され得る。オレイン酸およびそのグリセリド誘導体などの脂肪酸が注射剤の調製に有用であり、特にポリオキシエチル化バージョンのオリーブ油またはヒマシ油などの天然の薬学的に許容される油も同様である。これらの油溶液または懸濁液はまた、長鎖アルコール希釈剤または分散剤、例えば乳剤および懸濁剤を含む薬学的に許容される剤形の製剤に一般的に使用されるカルボキシメチルセルロースまたは同様の分散化剤も含有し得る。薬学的に許容される固体、液体または他の剤形の製造に一般的に使用される、他の一般的に使用される界面活性剤、例えばTween、Spansおよび他の乳化剤または生物学的利用能力増強剤も製剤化の目的に使用され得る。
[0076]本開示の薬学的に許容される組成物は、それだけに限らないが、カプセル剤、錠剤、水性懸濁剤または液剤を含む任意の経口的に許容される剤形で経口投与され得る。経口使用のための錠剤の場合、一般的に使用される担体は、ラクトースおよびコーンスターチを含む。ステアリン酸マグネシウムなどの潤滑剤も典型的に添加される。カプセル形態での経口投与では、有用な希釈剤は、ラクトースおよび乾燥コーンスターチを含む。水性懸濁剤が経口使用に必要とされる場合、有効成分が乳化剤および懸濁化剤と組み合わせられる。所望であれば、一定の甘味剤、香味剤または着色剤も添加され得る。
[0077]あるいは、本開示の薬学的に許容される組成物は、直腸投与用の坐剤の形態で投与され得る。これらは、薬剤を、室温で固体であるが、直腸温度で液体であり、そのため、直腸内で融解して薬物を放出する適切な非刺激性賦形剤と混合することによって調製され得る。このような材料は、カカオ脂、蜜蝋およびポリエチレングリコールを含む。
[0078]本開示の薬学的に許容される組成物はまた、特に処置の標的が、眼、皮膚または下部腸管の疾患を含む、局所施用によって容易にアクセス可能な領域または器官を含む場合に、局所投与され得る。適切な局所製剤は、これらの領域または器官の各々のために容易に調製される。下部腸管用の局所施用は、直腸坐剤製剤(上記参照)または適切な浣腸製剤で行われ得る。局所的経皮パッチも使用され得る。
[0079]局所施用では、薬学的に許容される組成物が、1つまたは複数の担体に懸濁または溶解された活性成分を含有する適切な軟膏に製剤化され得る。本開示の化合物の局所投与用の担体は、それだけに限らないが、鉱油、流動パラフィン、白色ワセリン、プロピレングリコール、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン化合物、乳化蝋および水を含む。あるいは、薬学的に許容される組成物は、1つまたは複数の薬学的に許容される担体に懸濁または溶解された活性成分を含有する適切なローションまたはクリームに製剤化され得る。適切な担体は、それだけに限らないが、鉱油、ソルビタンモノステアレート、ポリソルベート60、セチルエステルワックス、セチルアルコール、2−オクチルドデカノール、ベンジルアルコールおよび水を含む。
[0080]本開示の薬学的に許容される組成物はまた、鼻エアロゾルまたは吸入によって投与され得る。このような組成物は、医薬製剤の分野で周知の技術によって調製され、ベンジルアルコールもしくは他の適切な保存剤、生物学的利用能を増強するための吸収促進剤、フルオロカーボン、および/または他の慣用的な可溶化剤もしくは分散剤を使用して、生理食塩水中溶液として調製され得る。
[0081]単一剤形の組成物を製造するために担体と組み合わせられ得る本開示の化合物の量は、処置される宿主、特定の投与様式、および単一剤形を投与する人によって決定される他の因子に応じて変化するだろう。
[0082]薬学的に許容される塩および重水素化変種を含む、本開示の化合物の毒性および治療有効性は、細胞培養物または実験動物で標準的な医薬手順によって決定され得る。LD50は集団の50%に致死性の用量である。ED50は集団の50%で治療上有効な用量である。毒性効果と治療効果の用量比(LD50/ED50)が治療指数である。大きな治療指数を示す化合物が好ましい。毒性副作用を示す化合物も使用され得るが、非感染細胞への潜在的な損傷を最小化し、それによって、副作用を減少させるために、このような化合物を罹患組織の部位に標的化する送達システムを設計するよう留意すべきである。
[0083]細胞培養アッセイおよび動物試験から得られるデータが、ヒトに使用するための範囲の投与量を製剤化するのに使用され得る。このような化合物の投与量は、ほとんどまたは全く毒性のないED50を含む循環濃度の範囲内にあり得る。投与量は、使用される剤形および利用される投与経路に応じてこの範囲内で変化し得る。いずれの化合物についても、治療上有効用量が、細胞培養アッセイから最初に推定され得る。用量は、細胞培養で決定されるIC50(すなわち、症状の半数最大阻害を達成する試験化合物の濃度)を含む循環血漿濃度範囲を達成するよう動物モデルで製剤化され得る。このような情報は、ヒトで有用な用量をより正確に決定するために使用され得る。血漿中のレベルは、例えば高速液体クロマトグラフィーによって測定され得る。
[0084]任意の特定の患者のための具体的な投与量および処置レジメンは、それだけに限らないが、使用される具体的な化合物の活性、年齢、体重、健康全般、性別、食餌、投与時間、排出率、薬物組み合わせ、および処置する医師の判断、および処置される特定の疾患の重症度を含む種々の因子に依存することも理解されるべきである。組成物中の本開示の化合物の量も、組成物中の特定の化合物に依存する。
[0085]ALK2の突然変異は、キナーゼを不適切に活性にし、種々の疾患に関連している。本開示は、突然変異ALK2遺伝子、例えばアミノ酸改変を有するALK2酵素の発現をもたらす突然変異ALK2遺伝子を阻害する化合物を提供する。別の態様では、本開示は、野生型(WT)ALK2タンパク質とALK2タンパク質の突然変異型の両方を阻害する化合物を提供する。本開示の目的のために、ALK2についての配列情報は、国立生物工学情報センター(NCBI)ウェブページ(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/)上に、ACVR1アクチビンA受容体1型[ホモ・サピエンス(Homo sapiens)(ヒト)];Entrez Gene ID(NCBI):90で見出される。これはまた、FOP;ALK2;SKR1;TSRI;ACTRI;ACVR1A;ACVRLK2としても知られており、前記配列情報は参照により本明細書に組み込まれる。
[0086]いくつかの実施形態では、本開示は、対象の異常なALK2活性を阻害する方法であって、薬学的有効量の少なくとも1つの本明細書に記載される化合物または医薬組成物を、それを必要とする対象に投与するステップを含む方法を提供する。いくつかの実施形態では、異常なALK2活性が、L196P、PF197−8L、R202I、R206H、Q207E、R258S、R258G、G328A、G328V、G328W、G328E、G328R、G356DおよびR375Pの1つまたは複数から選択されるアミノ酸改変を有するALK2酵素の発現をもたらすALK2遺伝子の突然変異によって引き起こされる。いくつかの実施形態では、ALK2酵素がアミノ酸改変R206Hを有する。
[0087]ALK2に対するその活性のために、本明細書に記載される化合物は、異常なALK2活性に関連する状態を有する患者を処置するために使用され得る。いくつかの実施形態では、異常なALK2活性に関連する状態が、進行性骨化性線維異形成症である。FOP診断は、母趾の先天性奇形(外反母趾)の存在および軟組織の線維性小結節の形成に基づく。小結節は異所性骨に変化してもしなくてもよい。これらの軟組織病変は通常、最初に頭部、頸部、背中に認められる。FOP患者のおよそ97%が、ACVR1(Alk2)遺伝子中に同じc.617G>A;R206H突然変異を有する。遺伝子検査がペンシルバニア大学(Kaplanら、Pediatrics 2008、121(5):e1295〜e1300)を通して利用可能である。
[0088]他の一般的な先天性異常は、親指の奇形、短く広い大腿骨頸部、脛骨の骨軟骨種および頸椎の癒着椎間関節を含む。頸部の癒着椎間関節により、通常、幼児が這うよりもむしろ臀部で駆けだすようになる。FOPは一般的に誤診断され(およそ80%;がんまたは線維腫症)、患者は頻繁に、疾患を悪化させ、恒久的障害を引き起こす生検などの不適切な診断手順に供される。
[0089]いくつかの実施形態では、本開示は、対象の進行性骨化性線維異形成症を処置または改善する方法であって、薬学的有効量の本明細書に記載される化合物または医薬組成物を、それを必要とする前記対象に投与するステップを含む方法を提供する。
[0090]いくつかの実施形態では、異常なALK2活性に関連する状態が進行性骨化性線維異形成症(FOP)であり、対象が、L196P、PF197−8L、R202I、R206H、Q207E、R258S、R258G、G328A、G328W、G328E、G328R、G356DおよびR375Pの1つまたは複数から選択されるアミノ酸改変を有するALK2酵素の発現をもたらすALK2遺伝子の突然変異を有する。いくつかの実施形態では、ALK2酵素がアミノ酸改変R206Hを有する。
[0091]本開示は、1つまたは複数の本明細書に記載される化合物または医薬組成物による処置のために患者を特定および/または診断する方法を含む。いくつかの実施形態では、本開示は、対象の異常なALK2活性に関連する状態、例えばFOBを検出する方法であって、(a)対象、例えばヒト患者から試料、例えば血漿を得るステップと;(b)1つまたは複数の本明細書に記載されるALK2遺伝子の突然変異が試料中に存在するかどうかを検出するステップとを含む方法を提供する。別の実施形態では、本開示は、対象の異常なALK2活性に関連する状態を診断する方法であって、(a)対象から試料を得るステップと;(b)本明細書に記載される検出方法を使用して、1つまたは複数の本明細書に記載されるALK2遺伝子の突然変異が試料中に存在するかどうかを検出するステップと;(c)1つまたは複数の突然変異の存在が検出された場合、状態を有する対象を診断するステップとを含む方法を提供する。突然変異を検出する方法は、それだけに限らないが、ハイブリダイゼーションに基づく方法、増幅に基づく方法、マイクロアレイ分析、フローサイトメトリー分析、DNA配列決定、次世代シーケンシング(NGS)、プライマー伸長、PCR、インサイツハイブリダイゼーション、ドットブロットおよびサザンブロットを含む。いくつかの実施形態では、本開示は、対象の異常なALK2活性に関連する状態を診断および処置する方法であって、(a)対象から試料を得るステップと;(b)1つまたは複数の本明細書に記載されるALK2遺伝子の突然変異が試料中に存在するかどうかを検出するステップと;(c)試料中の1つまたは複数の突然変異が検出された場合、状態を有する対象を診断するステップと;(d)有効量の1つまたは複数の本明細書に記載される化合物または医薬組成物を診断された患者に投与するステップとを含む方法を提供する。いくつかの実施形態では、本開示は、対象の異常なALK2活性に関連する状態を処置する方法であって、a.前記対象が1つまたは複数の本明細書に記載されるALK2遺伝子の突然変異を有するかどうかを決定する、決定したまたは情報を受け取るステップと;(b)対象を、1つまたは複数の本明細書に記載される化合物または医薬組成物に反応すると特定するステップと;(c)有効量の1つまたは複数の化合物または医薬組成物を対象に投与するステップとを含む方法を提供する。
[0092]いくつかの実施形態では、異常なALK2活性に関連する状態が脳腫瘍、例えばグリア系腫瘍である。いくつかの実施形態では、グリア系腫瘍がびまん性内在性橋グリオーマ(DIPG)である。いくつかの実施形態では、本開示は、それを必要とする対象のびまん性内在性橋グリオーマを処置または改善する方法であって、薬学的有効量の本明細書に記載される化合物または医薬組成物を前記対象に投与するステップを含む方法を提供する。
[0093]いくつかの実施形態では、異常なALK2活性に関連する状態がびまん性内在性橋グリオーマであり、対象が、R206H、G328V、G328W、G328EおよびG356Dから選択される少なくとも1つのアミノ酸改変を有するALK2酵素の発現をもたらすALK2遺伝子の突然変異を有する。いくつかの実施形態では、ALK2酵素がアミノ酸改変R206Hを有する。
[0094]いくつかの実施形態では、異常なALK2活性に関連する状態が、炎症、がんまたは慢性疾患に関連する貧血である。
[0095]いくつかの実施形態では、異常なALK2活性に関連する状態が、外傷−または外科手術−誘発性異所性骨化である。
[0096]いくつかの実施形態では、本開示の化合物が、処置される疾患、例えばFOPの処置に有用な第2の治療剤と同時投与(組み合わせ剤形の一部として、または投与の前、順次にもしくは後に投与される別個の剤形として)される。いくつかの実施形態では、本開示の化合物が、ステロイド(例えば、プレドニゾン)または他の抗アレルギー剤、例えばオマリズマブと同時投与される。
[0097]いくつかの実施形態では、本開示の化合物が、RAR−γアゴニストまたは処置される疾患、例えばFOPを処置するためのアクチビンAに対する抗体と同時投与される。いくつかの実施形態では、同時投与されるRAR−γアゴニストがパロバロテンである。いくつかの実施形態では、同時投与されるアクチビン−に対する抗体がREGN2477である。
[0098]いくつかの実施形態では、本開示の化合物が、FOPの処置に有用な肥満細胞を標的とする治療薬と同時投与される。いくつかの実施形態では、本開示の化合物が、それだけに限らないが、KIT阻害剤を含む肥満細胞阻害剤と同時投与される。いくつかの実施形態では、同時投与される肥満細胞阻害剤が、クロモリンナトリウム(もしくはクロモグリク酸ナトリウム)、ブレンツキシマブ(ADCETRIS(登録商標))、イブルチニブ(IMBRUVICA(登録商標))、オマリズマブ(XOLAIR(登録商標))、抗ロイコトリエン薬(例えば、モンテルカスト(SINGULAIR(登録商標))またはジレウトン(ZYFLO(登録商標)もしくはZYFLO CR(登録商標))、およびKIT阻害剤(例えば、イマチニブ(GLEEVEC(登録商標)、ミドスタウリン(PKC412A)、マシチニブ(MASIVET(登録商標)もしくはKINAVET(登録商標))、BLU−285、DCC−2618、PLX9486)から選択される。
[0099]その塩およびN−オキシドを含む本開示の化合物は、既知の有機合成技術を使用して調製され得、多数の可能な合成経路のいずれか、例えば以下のスキームのものによって合成され得る。本開示の化合物を調製するための反応は、有機合成の分野の当業者によって容易に選択され得る適切な溶媒中で行われ得る。適切な溶媒は、反応が行われる温度、例えば溶媒の凍結温度から溶媒の沸騰温度に及び得る温度で出発材料(反応物質)、中間体または生成物と実質的に非反応性であり得る。所与の反応は、1つの溶媒または2つ以上の溶媒の混合物中で行われ得る。特定の反応ステップに応じて、特定の反応ステップに適した溶媒が当業者によって選択され得る。
[00100]本開示の化合物の調製は、種々の化学基の保護および脱保護を伴うことができる。保護および脱保護の必要性、ならびに適切な保護基の選択は、当業者によって容易に決定され得る。保護基の化学は、例えば全体が参照により本明細書に組み込まれる、WutsおよびGreene、Protective Groups in Organic Synthesis、第4版、John Wiley&Sons:ニュージャージー、(2006)に見出され得る。
[00101]反応は、当技術分野で既知の任意の適切な方法によって監視され得る。例えば、生成物形成は、分光手段、例えば核磁気共鳴(NMR)分光法(例えば、Hもしくは13C)、赤外(IR)分光法、分光光度法(例えば、UV−可視)、質量分析(MS)によって、またはクロマトグラフィー法、例えば高速液体クロマトグラフィー(HPLC)もしくは薄層クロマトグラフィー(TLC)によって監視され得る。
[00102]LC−MS/HPLC:特に指示しない限り、全ての液体クロマトグラフィー−質量分析(LC−MS)データ(試料は純度および同一性について分析された)は、以下の機器および移動相の1つを使用して得られた:
[00103]摂氏22.4℃で、Agilent Poroshel 120(EC−C18、粒径2.7μm、寸法3.0×50mm)を取り付けたES−APIイオン化を利用するAgilentモデル6120(または1956)質量分析計を使用したAgilentモデル1260LCシステム(または1200モデル)。移動相は、溶媒、水中0.1%ギ酸とアセトニトリル中0.1%ギ酸の混合物からなっていた。4分間の過程にわたって、95%水性/5%有機から5%水性/95%有機移動相の一定勾配を利用した。流量は1mL/分で一定であった。
[00104]LC−MS:塩基性移動相:A:水(10mM NHHCO)B:ACN;勾配:5%Bが1.2分以内に95%Bまで増加、1.3分間95%B、0.01分以内に5%Bに戻る;流量:2mL/分;カラム:XBridge、3.5μm、504.6mm;オーブン温度:50℃。酸性移動相:A:水(0.01%TFA)B:CAN(0.01%TFA);勾配:5%Bが1.2分以内に95%Bまで増加、1.3分間95%B、0.01分以内に5%Bに戻る;流量:2mL/分;カラム:Sunfire、3.5μm、504.6mm;オーブン温度:50℃
[00105]HPLC:塩基性移動相:A:水(10mM NHHCO)B:ACN;勾配:5%Bが1.2分以内に95%Bまで増加、1.3分間95%B、0.01分以内に5%Bに戻る;流量:2mL/分;カラム:XBridge、3.5μm、504.6mm;オーブン温度:50℃。酸性移動相:A:水(0.01%TFA)B:ACN(0.01%TFA);勾配:0分5%B、3分5%B、10分95%B、15分95%B;流量:1.2mL/分、カラム:Eclipse XDB−C18、4.6150mm、5μm;オーブン温度:40℃
[00106]分取LC−MS方法1:分取HPLCを、摂氏22.4℃でLuna 5u C18(2)100A、AXIA充填、250×21.2mm逆相カラムを取り付けたShimadzu Discovery VP(登録商標)分取システムで実施した。移動相は、溶媒、水中0.1%ギ酸とアセトニトリル中0.1%ギ酸の混合物からなっていた。25分間の過程にわたって95%水性/5%有機から5%水性/95%有機移動相の一定勾配を利用した。流量は20mL/分で一定であった。マイクロ波中で行われる反応をBiotage Initiatorマイクロ波ユニットで行った。
[00107]分取LC−MS方法2:
[00108]MS方法:キャピラリー(kv):3.5;コーン(v):20;エクストラクタ(v)3;RFレンズ(v):0.5;ソース温度(℃):100;デソレーション温度(Desolation Temp)(℃):400
[00109]入口方法:溶媒:CHOH、HO、0.001TFA/5〜95NH3/CAN/5〜95TFA/CAN;勾配:10〜70;実行時間:3.5分;流量:60mL/分
[00110]分画方法:分画トリガー:質量;分割/コレクター減衰(秒):10.5:最大管充填(%)85;陽イオン検出−分。強度閾値(mit):2000000;カラムid:X−bridge、C18、20mm50mm、10μm
[00111]キラルHPLC:キラル混合物を分割するための分取HPLCを、以下に列挙されるカラムの1つおよび一般的な条件のセットを使用して以下の機器で実施した。
[00112]SFC詳細:
[00113]機器:SFC−80(Thar、Waters)またはSFC−200(Thar、Waters)
カラム:AD−H 20250mm、5μm(Daicel)
カラム温度:35℃
移動相:CO/メタノール(0.1%NHOH)=40/60〜90/10
流量:80〜180g/分
背圧:100bar
検出波長:214〜360nm
[00114]HPLC詳細:
[00115]機器:Gilson−281
カラム:AD−H 20250、10μm(Daicel)
移動相:ヘキサン(0.1%DEA):EtOH(0.1%DEA)=0/100〜100/0
[00116]カラム温度:40℃
注入:1mL
検出波長:214〜360nm
[00117]カラム
Figure 2021500337
[00118]シリカゲルクロマトグラフィー:シリカゲルクロマトグラフィーをTeledyne Isco CombiFlash(登録商標)RfユニットまたはBiotage(登録商標)Isolera Fourユニットで実施した。
[00119]プロトンNMR:特に指示しない限り、全てのH NMRスペクトルをVarian 400MHz Unity Inova 400MHz NMR機器(取得時間=1秒遅延で3.5秒;16〜64回スキャン)、Bruker、Avance III 500MHz UltraShield−PlusデジタルNMR分光計、またはBruker、AVANCE III 400MHz UltraShield−PlusデジタルNMR分光計で得た。特徴付ける場合、全てのプロトンを、残留DMSO(2.50ppm)に対する百万分率(ppm)としてDMSO−d溶媒中で報告した。
[00120]以下の実施例は、例示的であることを意図しており、限定することを何ら意図していない。
[00121]以下のスキームは、本発明の化合物の調製に関する一般的なガイダンスを提供することを意図している。当業者であれば、スキームに示される調製が、本発明の種々の化合物を調製するために、有機化学の一般的な知識を使用して修正または最適化され得ることを理解するだろう。
合成プロトコルA
Figure 2021500337
[00122]ピロロピリジンAをスルホニル基で保護して中間体Bを得ることができる。中間体Bを、置換反応を介してピペラジンCで官能化して中間体Dを得ることができる。中間体DをBocなどの基で保護し(中間体E)、次いで、特異的にハロゲン化して中間体Fを得ることができる。中間体Fがハロゲン−金属交換反応を受けて、ボロネートまたはスズ含有中間体としての中間体Gを得ることができる。中間体Fを、パラジウム媒介カップリング反応、例えばSuzuki、StilleまたはNegishiカップリングを介してボロネート、ボロネートエステル、トリアルキルスズまたはアルキル亜鉛試薬とカップリングして中間体Hを得ることもできる。これらの変換を中間体Gが受けて中間体Hを得ることも可能である。Hの脱保護(脱Boc)、引き続いてアミド結合形成またはカルバメート形成などのキャッピング反応によって、中間体Iが得られる。最終化合物Jは、中間体Iの脱保護(スルホニル基)によって達成され得る。以下に示されるように、表1、2および3の化合物20、262および410を、合成プロトコルAを使用して調製した。
実施例1.tert−ブチル4−(2−ヨード−1−(フェニルスルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレートの合成
Figure 2021500337
[00123]ステップ1.4−クロロ−1−(フェニルスルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンの合成
Figure 2021500337
化合物A(50g、0.3276mol、1当量)、ジクロロメタン(DCM)500mL、トリエチルアミン(TEA)(50g、0.4941mol、1.5当量)およびジメチルアミノピリジン(DMAP)(4g、0.0327mol、0.1当量)を20℃で、1L丸底(RBF)フラスコ中で合わせた。次いで、混合物を10℃に冷却し、引き続いて10〜20℃でBsCl(70g、0.3963mol、1.2当量)を滴加した。20℃で18時間攪拌した後、LC−MSは、A/BsCl/B=0/8/84の比を示した。反応混合物を水250mLに希釈した。有機相を分離し、飽和NaCO 250mL、水250mLおよびブライン250mLで洗浄した。有機層をNaSO上で乾燥させ、濃縮し、石油エーテルでスラリー化して、標記生成物83g(純度99%、収率86%)を得た。
[00124]ステップ2および3.tert−ブチル4−(1−(フェニルスルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレートの合成
Figure 2021500337
[00125]化合物B(27g、0.0631mol、1.0当量)、化合物C(24g、0.2786mol、3.0当量)およびN−メチルピロリドン(NMP)190mLを、RBF500mLに15℃で添加した。混合物を140℃に加熱し、3時間攪拌した。LC−MSは、B/Dの比が0/83であることを示した。混合物を15℃に冷却し、さらに18時間攪拌した。次いで、不溶性固体を濾別し、BocO(85g、0.3895mol、4.2当量)を10〜25℃で滴加した。混合物を15℃で18時間攪拌した;LS−MSは、D/E比が0/81であることを示した。次いで、酢酸エチル540mLを混合物に添加し、引き続いて濾過した。濾液を水200mLで3回洗浄し、得られた有機相をNaHSO水溶液(水150mL中12.5g)および水(200mL)で洗浄した。有機層をNaSO上で乾燥させ、濃縮して粗生成物を得た。粗生成物をDCM150mLで溶解し、引き続いて30分間にわたって15℃で石油エーテル750mLを滴加した。次いで、溶液を15℃で30分間攪拌して沈殿を形成した。白色固体としての標記生成物21gが濾過後に得られた(純度99%、収率51%(2段階))。
[00126]ステップ4.tert−ブチル4−(2−ヨード−1−(フェニルスルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレートの合成
Figure 2021500337
[00127]リチウムジイソプロピルアミド(LDA)(2M、62mL、124mmol)を、THF(600mL)中tert−ブチル4−(1−(フェニルスルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレート(50g、113mmol)の混合物に−78℃で滴加した。混合物を−78℃で1時間攪拌した。THF(100mL)中I(31g、122mmol)を−78℃で添加し、混合物を−78℃で1時間攪拌した。混合物を0℃に加温し、0.5時間攪拌した。反応物をNa水溶液およびNHCl水溶液でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)によって精製して、標記生成物(45g、70%)を淡黄色固体として得た。MS(ES+)C2225INS必要値:568、実測値:569[M+H]
実施例2.オキセタン−3−イル4−(2−(4−(トリフルオロメチル)チアゾール−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレートの合成
Figure 2021500337
[00128]ステップ1.オキセタン−3−イル4−(1−(フェニルスルホニル)−2−(トリブチルスタンニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレートの合成
Figure 2021500337
[00129]n−BuLi(21.2mmol、2.5M)を、オキセタン−3−イル4−(2−ヨード−1−(フェニルスルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレート(10g、17.6mmol)のTHF(150mL)中溶液に−78℃で添加した。−78℃で1時間攪拌した後、BuSnCl(6.9g、21.2mmol)を添加した。反応物を−78℃でさらに1時間攪拌し、次いで、室温で一晩攪拌した。反応混合物を酢酸エチル(200mL)で抽出し、ブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=10:3)によって精製して、標記生成物(5g、92%)、収率:39%を得た。MS(ES+)C3348SSn必要値:731、実測値732[M+H]
[00130]ステップ2.オキセタン−3−イル4−(1−(フェニルスルホニル)−2−(4−(トリフルオロメチル)チアゾール−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレートの合成
Figure 2021500337
[00131]トルエン(10mL)中オキセタン−3−イル4−(1−(フェニルスルホニル)−2−(トリブチルスタンニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレート(250mg、342μmol)、2−ブロモ−4−(トリフルオロメチル)チアゾール(120mg、513μmol)、CuI(65mg、342mmol)およびPd(PPh(197mg、171μmol)の混合物をNで脱気し、次いで、N下100℃で16時間攪拌した。混合物を室温に冷却し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:石油エーテル=3:10)によって直接精製して、標記生成物(70mg、収率35%)を淡黄色固体として得た。MS(ES+)C2522必要値:593、実測値:594[M+H]
[00132]ステップ3.オキセタン−3−イル4−(2−(4−(トリフルオロメチル)チアゾール−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレートの合成
Figure 2021500337
[00133]テトラブチルアンモニウムフルオリド水和物(TBAF)(2mL、1M、2.0mmol)を、オキセタン−3−イル4−(1−(フェニルスルホニル)−2−(4−(トリフルオロメチル)チアゾール−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレート(70mg、118μmol)のTHF(5mL)中溶液に添加した。反応混合物を60℃で6時間攪拌した。LC−MSは反応が完了していることを示した。混合物をDCMで希釈し、水およびブラインで洗浄し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラム(MeOH:DCM=1:15)および分取HPLCによって直接精製して、標記生成物(13.9mg、収率26%)を白色固体として得た。MS(ES+)C1918S必要値:453、実測値454[M+H]
実施例3.2,2−ジフルオロシクロブチル4−(2−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレートの合成
Figure 2021500337
[00134]ステップ1.2−(ベンジルオキシ)シクロブタノンの合成
Figure 2021500337
[00135]1,2−ビス((トリメチルシリル)オキシ)シクロブタ−1−エン(1g、4.33mmol)を、フェニルメタノール(561mg、5.19mmol)の4M HCl/ジオキサン(2mL)中溶液に室温で添加した。反応物を4時間80℃に加熱した。濃縮した後、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=10:1)によって精製して、標記生成物(0.3g、39%)を無色油として得た。
[00136]ステップ2.((2,2−ジフルオロシクロブトキシ)メチル)ベンゼンの合成
Figure 2021500337
[00137]DCM中2−(ベンジルオキシ)シクロブタノン(0.3g、1.70mmol)の混合物を0℃に冷却し、ジエチルアミノ硫黄トリフルオリド(DAST)(548mg、3.40mmol)を添加した。室温で4時間攪拌した後、反応混合物をDCMで希釈し、NaHCO水溶液およびブラインで洗浄した。有機抽出物を乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を、シリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=20:1)によって精製して、標記生成物(60mg、18%)を無色油として得た。
[00138]ステップ3.2,2−ジフルオロシクロブタノールの合成
Figure 2021500337
[00139]((2,2−ジフルオロシクロブトキシ)メチル)ベンゼン(60mg、0.3027mmol)および10%Pd/C(100mg)のジエチルエーテル中懸濁液混合物を、H雰囲気下で15時間攪拌した。濾過した後、残渣を次のステップにエーテルの溶液として使用した。
[00140]ステップ4.2,2−ジフルオロシクロブチル1H−イミダゾール−1−カルボキシレートの合成
Figure 2021500337
[00141]DCM中2,2−ジフルオロシクロブタノール(上記エーテル溶液、0.3027mmolと仮定)およびCDI(50mg、0.305mmol)の混合物を室温で4時間攪拌した。得られた溶液をさらに精製することなく次のステップに使用した。MS(ES+)C必要値:202、実測値:203[M+H]
[00142]ステップ5.2,2−ジフルオロシクロブチル4−(2−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレートの合成
Figure 2021500337
[00143]トリエチルアミン(60.0mg、0.5934mmol)を、DCM中2−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−4−(ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン塩酸塩(94.5mg、0.2967mmol)の混合物に添加し、室温で10分間攪拌し、引き続いて2,2−ジフルオロシクロブチル1H−イミダゾール−1−カルボキシレート(60mg、0.2967mmol)のDCM中溶液を添加した。室温で15時間攪拌した後、反応混合物をDCMで希釈し、水で洗浄した。有機層を乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(DCM:MeOH=10:1)によって精製し、次いで、分取HPLCによって精製して、標記生成物(14.4mg、12%)を白色固体として得た。MS(ES+)C2022必要値:416、実測値417[M+H]
実施例4.シクロブチル(4−(2−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)ピペラジン−1−イル)メタノンの合成
Figure 2021500337
[00144]ステップ1.2−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1−(フェニルスルホニル)−4−(ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンの合成
Figure 2021500337
[00145]化合物1(200mg、0.45mmol)にMeOH/HCl(5ml)を添加した。混合物を30℃で5時間攪拌した。混合物を真空下で濃縮して標的化合物を得た。
[00146]ステップ2.シクロブチル(4−(2−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1−(フェニルスルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)ピペラジン−1−イル)メタノンの合成
Figure 2021500337
[00147]シクロブタンカルボン酸(14mg、0.14mmol)、N−メチルモルホリン(NMM)(61mg、0.60mmol)およびHBTU(49mg、0.13mmol)を、DMF(1.5mL)中化合物2(50mg、0.12mmol)の混合物に添加した。混合物を25℃で5時間攪拌した。混合物を次のステップに直接使用した。
[00148]ステップ3.シクロブチル(4−(2−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)ピペラジン−1−イル)メタノンの合成
Figure 2021500337
[00149]KOH(10当量)を、MeOH2mL中化合物3(1.0当量)に添加した。混合物を室温で3時間攪拌した。酢酸を混合物に添加してpHを7に調整し、混合物を分取HPLCによって精製して標的化合物を得た。
合成プロトコルB
Figure 2021500337
[00150]中間体Hを、合成プロトコルAに記載される方法を使用して調製した。中間体Hをハロゲン化、ハロゲン化に続いてパラジウム媒介カップリング反応(例えば、Suzuki、Stille、SonogashiraまたはNegishiカップリング)またはメタレーションに続いて求電子試薬との反応を介してさらに官能化して中間体Kを得ることができる。Kの脱保護(脱Boc)、引き続いてキャッピング反応、例えばアミド結合形成またはカルバメート形成によって、中間体Lが得られる。最終化合物Mを、中間体Lの脱保護(スルホニル基)によって達成することができる。以下に示されるように、表1、2および3の化合物132、258および267を、合成プロトコルBを使用して調製した。
実施例5.(1r,3r)−3−フルオロシクロブチル4−(3−フルオロ−2−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレートの合成
Figure 2021500337
[00151]ステップ1.(tert−ブチル4−(3−フルオロ−2−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレートの合成
Figure 2021500337
[00152]N−フルオロ−N−(フェニルスルホニル)ベンゼンスルホンアミド(82.4mg、0.2614mmol)を、tert−ブチル4−(2−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレート(100mg、0.2614mmol)のDCM中溶液に添加した。室温で15時間攪拌した後、反応混合物をDCMで希釈し、NaHCO水溶液で洗浄した。有機層を乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(DCM:MeOH=20:1)によって精製して、標記生成物(30mg、純度40%、12%)を黄色固体として得た。MS(ES+)C2025FN必要値:400、実測値401[M+H]
[00153]ステップ2.3−フルオロ−2−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−4−(ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンの合成
Figure 2021500337
[00154]4M HCl/ジオキサンを、tert−ブチル4−(3−フルオロ−2−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレート(60mg、0.1498mmol)のDCM中溶液に添加した。室温で3時間攪拌した後、反応混合物を濃縮して、標記生成物(粗HCl塩、45mg、定量的)を黄色固体として得た。MS(ES+)C1517FN必要値:300、実測値301[M+H]
[00155]ステップ3.(1r,3r)−3−フルオロシクロブチル4−(3−フルオロ−2−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレートの合成
Figure 2021500337
[00156]CDI(72.8mg、0.4494mmol)を、(1r,3r)−3−フルオロシクロブタノール(40.4mg、0.4494mmol)のDCM(3mL)中溶液に添加した。室温で6時間攪拌した後、得られた溶液を、DCM中3−フルオロ−2−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−4−(ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(45mg、0.1498mmol)およびTEA(30mg、0.30mmol)の混合物に添加した。室温でさらに15時間攪拌した後、反応混合物をDCMで希釈し、水で洗浄した。有機層を乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた沈殿をMeOHで洗浄して、標記生成物(34.8mg、56%)を黄色固体として得た。MS(ES+)C2022必要値:416、実測値417[M+H]
実施例6.エチル4−(3−シアノ−2−(1−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレートの合成
Figure 2021500337
[00157]ステップ1.tert−ブチル4−(2−(1−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾール−4−イル)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレートの合成
Figure 2021500337
[00158]THF(20mL)/HO(2mL)中1−(ジフルオロメチル)−4−ヨード−1H−ピラゾール(200mg、819μmol)および(4−(4−(tert−ブトキシカルボニル)ピペラジン−1−イル)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)ボロン酸(390mg、819μmol)、NaCO(259mg、2.45mmol)およびPd(dppf)Cl(60mg、82μmol)の混合物を、N下75℃で1時間攪拌した。LC−MSは反応が完了していることを示した。反応混合物を冷却し、濃縮し、シリカゲルカラム(酢酸エチル/石油エーテル=1/5〜5/1)によって直接精製して、標記化合物(312mg、収率69%)を無色油として得た。MS(ES+)C2638Si必要値:548、実測値549[M+H]
[00159]ステップ2.tert−ブチル4−(3−ブロモ−2−(1−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾール−4−イル)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレートの合成
Figure 2021500337
[00160]N−ブロモスクシンイミド(NBS)(101mg、568μmol)を、tert−ブチル4−(2−(1−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾール−4−イル)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレート(312mg、568μmol)のDCM(20mL)中溶液に室温で添加し、次いで、室温で1時間攪拌した。LC−MSは反応が完了していることを示した。反応混合物を濃縮し、残渣をシリカゲルカラム(酢酸エチル/石油エーテル=1/5〜5/1)によって直接精製して、標記化合物(281mg、収率79%)を無色油として得た。MS(ES+)C2637BrFSi必要値:626、628、実測値627、629[M+H]
[00161]ステップ3.tert−ブチル4−(3−シアノ−2−(1−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾール−4−イル)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレートの合成
Figure 2021500337
[00162]DMA(2mL)中tert−ブチル4−(3−ブロモ−2−(1−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾール−4−イル)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレート(281mg、447μmol)、ジシアノ亜鉛(104mg、894μmol)およびPd(PPh(51.6mg、44.7μmol)の混合物を120℃で1時間攪拌した。LC−MSは反応が完了していることを示した。反応混合物を冷却し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラム(酢酸エチル/石油エーテル=3/10〜3:1)によって精製して、標記化合物(223mg、収率86%)を白色固体として得た。MS(ES+)C2737Si必要値:573、実測値574[M+H]
[00163]ステップ4.2−(1−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾール−4−イル)−4−(ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−カルボニトリルの合成
Figure 2021500337
[00164]TFA(1mL)を、tert−ブチル4−(3−シアノ−2−(1−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾール−4−イル)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレート(225mg、392μmol)のDCM(2mL)中溶液に室温で添加し、次いで、16時間攪拌した。LC−MSは反応が完了していることを示した。反応混合物を濃縮して、粗生成物(130mg)を黄色油として得た。MS(ES+)C1615必要値:343、実測値344[M+H]
[00165]ステップ5.エチル4−(3−シアノ−2−(1−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレートの合成
Figure 2021500337
[00166]クロロギ酸エチル(38mg、348μmol)を、2−(1−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾール−4−イル)−4−(ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−カルボニトリル(60mg、174μmol)およびトリエチルアミン(522mg、522μmol)のDMF(2mL)中溶液に添加し、次いで、室温で1時間攪拌した。LC−MSは反応が完了していることを示した。反応混合物を濃縮し、分取HPLCによって精製して、標記化合物(33.1mg、45%)を白色固体として得た。MS(ES+)C1919必要値:415、実測値416[M+H]
実施例7.エチル4−(2−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−3−(プロパ−1−イン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレートの合成
Figure 2021500337
[00167]ステップ1.tert−ブチル4−(2−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1−(フェニルスルホニル)−3−(プロパ−1−イン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレートの合成
Figure 2021500337
[00168]DMF(10mL)中tert−ブチル4−(3−ブロモ−2−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1−(フェニルスルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレート(600mg、1.0mmol)、トリメチル(プロパ−1−イン−1−イル)シラン(560mg、5.0mmol)、Pd(t−BuP)(100mg、0.20mmol)、CuI(38mg、0.20mmol)、トリエチルアミン(500mg、5.0mmol)およびKCO(408mg、3.0mmol)の混合物を窒素で脱気し、次いで、100℃で3時間攪拌した。反応混合物を蒸発乾固した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=10:1〜1:5)によって精製して、標記化合物(200mg、収率35%)を黄色固体として得た。MS(ES+)C2932S必要値:560、実測値561[M+H]
[00169]ステップ2.2−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1−(フェニルスルホニル)−4−(ピペラジン−1−イル)−3−(プロパ−1−イン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンの合成
Figure 2021500337
[00170]TFA(1mL)を、tert−ブチル4−(2−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1−(フェニルスルホニル)−3−(プロパ−1−イン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレート(200mg、0.35mmol)のDCM(3mL)中溶液に添加し、次いで、室温で4時間攪拌した。LC−MSは出発材料が完全に消費されていることを示した。反応混合物を蒸発乾固して、さらに精製することなく粗生成物を得た。MS(ES+)C2424S必要値:460、実測値461[M+H]
[00171]ステップ3.エチル4−(2−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1−(フェニルスルホニル)−3−(プロパ−1−イン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレートの合成
Figure 2021500337
[00172]クロロギ酸エチル(57mg、0.53mmol)を、2−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1−(フェニルスルホニル)−4−(ピペラジン−1−イル)−3−(プロパ−1−イン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(粗、0.35mmol)およびトリエチルアミン(350mg、3.5mmol)のDCM(3mL)中溶液に添加し、次いで、室温で2時間攪拌した。反応混合物をDCMで希釈し、水およびブラインで洗浄した。有機層を蒸発乾固して、さらに精製することなく粗生成物を得た。MS(ES+)C2728S必要値:532、実測値533[M+H]
[00173]ステップ4.エチル4−(2−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−3−(プロパ−1−イン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレートの合成
Figure 2021500337
[00174]TBAF(THF中1.0M、1.0mL、1.0mmol)を、エチル4−(2−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1−(フェニルスルホニル)−3−(プロパ−1−イン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレート(粗、0.35mmolと仮定)のTHF(2mL)中溶液に添加し、次いで、60℃で2時間攪拌した。反応混合物を冷却し、濃縮し、分取HPLCによって直接精製して、標記化合物(23mg、収率16%)を白色固体として得た。MS(ES+)C2124必要値:392、実測値:393[M+H]
合成プロトコルC
Figure 2021500337
[00175]中間体Eを、合成プロトコルAに記載される方法を使用して調製した。中間体Eを選択的に脱保護して中間体Nを得て、引き続いて再保護して中間体Pを得ることができる。中間体Pを、メタレーション/ホウ素化反応を介してさらに官能化して、ボロン酸/エステル中間体Qを得ることができる。中間体Qをパラジウム媒介カップリング反応(例えば、Suzuki、Stille、SonogashiraまたはNegishiカップリング)によって官能化して、中間体Rを得ることができる。Rの二重脱保護、引き続いてキャッピング反応、例えばアミド結合形成またはカルバメート形成によって、中間体Iが得られる。最終化合物Jを、中間体Iの置換、ハロゲン化または他のキャッピング反応によって達成することができる。以下に示されるように、表1、2および3の化合物205を、合成プロトコルCを使用して調製した。
実施例8.(1r,3r)−3−(4−(2−(2−メチルチアゾール−4−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボニル)シクロブタンカルボニトリルの合成
Figure 2021500337
[00176]ステップ1.tert−ブチルtert−ブチル4−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレートの合成
Figure 2021500337
[00177]水酸化ナトリウム(170mL、2.0M)を、tert−ブチル4−(1−(フェニルスルホニル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレート(50g、112.0mmol)のMeOH(170mL)中溶液に添加した。次いで、得られた混合物を70℃で16時間加熱した。室温に冷却した後、沈殿固体を濾過によって回収し、次いで、これを乾燥させて、標記化合物(30.0g、89%)を白色固体として得た。MS(ES+)C1622必要値:302、実測値:303[M+H]
[00178]ステップ2.tert−ブチル4−(1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレートの合成
Figure 2021500337
[00179]水素化ナトリウム(1.18g、49.5mmol)を、tert−ブチル4−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレート(10g、33mmol)のDMF(150mL)中溶液にゆっくり添加し、0℃で30分間攪拌した。2−(トリメチルシリル)エトキシメチルクロリド(SEMCl)(5.5g、33mmol)を添加し、次いで、さらに2時間攪拌した。LC−MSは、反応が十分にクリーンであることを示した。反応物をHOでクエンチし、EtOAcで抽出した。有機層をHOおよびブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、次いで、濃縮して粗生成物を得て、これを、石油エーテル/酢酸エチル(3:1)で溶出するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、標記化合物(12.0g、84%)を黄色固体として得た。MS(ES+)C2236Si必要値:432、実測値:433[M+H]
[00180]ステップ3.4−(4−(tert−ブトキシカルボニル)ピペラジン−1−イル)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イルボロン酸の合成
Figure 2021500337
[00181]LDA(29.5g、276mmol、2.0M)を、tert−ブチル4−(1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレート(23g、53.1mmol)の無水THF(300mL)中溶液に−7℃で滴加し、次いで、−78℃で30分間攪拌した。次いで、トリイソプロピルボレート(64.8g、345.0mmol)を−78℃で滴加した。その後、反応物を−78℃でさらに1時間攪拌すると、LC−MSは反応が完了していることを示した。冷浴を除去した。反応物をNHCl水溶液によってクエンチし、EAで抽出した。有機層を水およびブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、次いで、濃縮して、標記化合物(17.66g、70%)を黄色固体として得た。MS(ES+)C2237BNSi必要値:476、実測値:477[M+H]
[00182]ステップ4.tert−ブチル4−(2−(2−メチルチアゾール−4−イル)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレートの合成
Figure 2021500337
[00183]ジオキサン(20mL)およびHO(5mL)中4−ブロモ−2−メチルチアゾール(600mg、3.36mmol)、(4−(4−(エトキシカルボニル)ピペラジン−1−イル)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)ボロン酸(1.60g、3.36mmol)、Pd(dppf)Cl(245mg、336μmol)およびトリエチルアミン(1.01g、10.0mmol)の混合物を70℃で2時間攪拌した。その後、反応混合物を冷却し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラム(石油エーテル/酢酸エチル=2/1)によって精製して、標記化合物を黄色固体(1.5g、84%)として得た。MS(ES+)C2639SSi必要値:529、実測値:530[M+H]
[00184]ステップ5.2−メチル−4−(4−(ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)チアゾールの合成
Figure 2021500337
[00185]TFA(5mL)を、tert−ブチル4−(2−(2−メチルチアゾール−4−イル)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレート(1.5g、2.83mmol)のDCM(5mL)中溶液に添加し、次いで、溶液を40℃で12時間攪拌した。次に、溶液を40〜50℃で濃縮した。残渣を逆相カラムによって精製し、次いで、CHOH(15mL)で研和して、標記化合物を白色固体(620mg、73%)として得た。MS(ES+)C1517S必要値:299、実測値:300[M+H]
[00186]ステップ6.(1s,3s)−3−(4−(2−(2−メチルチアゾール−4−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボニル)シクロブチル4−メチルベンゼンスルホネートの合成
Figure 2021500337
[00187]HATU(306mg、805μmol)を、DMF(5mL)中2−メチル−4−(4−(ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)チアゾール(201mg、671μmol)、(1s,3s)−3−(トシルオキシ)シクロブタンカルボン酸(200mg、738μmol)およびDIEA(260mg、2.01mmol)の混合物に添加し、次いで、室温で16時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、水およびブラインで洗浄した。有機層を乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラム(MeOH/EtOAc=1/10)によって精製して、標記化合物(226mg、55%)を無色油として得た。MS(ES+)C2729必要値:551、実測値552[M+H]
[00188]ステップ7.(1r,3r)−3−(4−(2−(2−メチルチアゾール−4−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボニル)シクロブタンカルボニトリルの合成
Figure 2021500337
テトラエチルアンモニウムシアニド(32mg、2.05μmol)を、CHCN(10mL)中(1s,3s)−3−(4−(2−(2−メチルチアゾール−4−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボニル)シクロブチル4−メチルベンゼンスルホネート(226mg、409μmol)の混合物に添加し、次いで、80℃で16時間攪拌した。反応混合物を冷却し、濃縮した。残渣を分取HPLCによって直接精製して、標記化合物(44.3mg、36%)を白色固体として得た。MS(ES+)C2122OS必要値:406、実測値407[M+H]
実施例9.他の実施例化合物の合成.
[00189]表2は、本開示に記載される合成プロトコルA、BまたはCのどれが本明細書に記載される種々の化合物を合成するために使用されたかを示す。ブランク値は、合成プロトコルA、BまたはCの1つ以外の合成スキームが使用され、このような化合物の合成スキームは実施例に示されることを示している。
Figure 2021500337
Figure 2021500337
Figure 2021500337
Figure 2021500337
Figure 2021500337
Figure 2021500337
Figure 2021500337
Figure 2021500337
実施例10 ALK結合アッセイ
[00190]LANTHASCREEN(登録商標)技術(ThermoFisher Scientific)を使用して、結合アッセイを行った。LANTHASCREEN(登録商標)は、競合的結合置換アッセイであり、蛍光トレーサーと目的のキナーゼまたは発現タグ(例えば、GST)に特異的なユーロピウム(Eu)タグ付き抗体との間の時間分解蛍光エネルギー移動(TR−FRET)読出しを使用して、結合部位の仮定される定常状態占有率が測定される。本開示の化合物によるトレーサーの置換は減少し、トレーサーと抗体との間のTR−FRETに正比例する。トレーサーを、キナーゼのKdと等しいまたはこれに近い濃度で使用した。Euタグ付き抗体を典型的には過剰に使用して、トレーサーに結合することができる全ての適格性タンパク質のサンプリングを保証した。
[00191]これらのアッセイのために、GST(ALK2 R206H Carna Bioscience(09−148)またはALK2 R206H ThermoFisher(PV6232));Euタグ付き抗GST抗体(ThermoFisher)およびKinase Tracer 178(ThermoFisher)でN末端をタグ付けした突然変異ALK2を使用した。
[00192]全ての場合で、キナーゼ(2〜5nM)をEuタグ付き抗体(4〜10nM)ミックスと混合し、トレーサー(50nM)を100%DMSO(最終1%DMSO)中に調製した試験化合物滴定と室温で30分間インキュベートした。全ての試薬および化合物をKinase Buffer A(ThermoFisher)に溶解して、最終濃度を達成した。プレートをPerkinElmer EnVision(登録商標)マルチラベルプレートリーダーまたはBioTek Synergy Neoプレートリーダーで読み取り、アッセイシグナルをTR−FRET放射(λex330nm、λem662nmおよびλem665nm)の比として表した。この読出しを0%に正規化し、100%は対照ウェルを阻害し、阻害剤濃度に対してプロットし、4パラメータ対数用量反応曲線に当てはめた。
[00193]このアッセイの結果は表3に示され、「結合アッセイ」と標識された列中、「A」は10nM以下のIC50を表し;「B」は10nM超50nM以下のIC50を表し;「C」は50nM超のIC50を表す。表中のブランク値は、特定の化合物がこのアッセイで試験されなかったことを示している。
実施例11.細胞ベースのALK2−R206H細胞活性アッセイ
A.細胞株HEK293−ALK2−R206H
[00194]レンチウイルス形質導入およびその後の2週間超の10μg/mlのブラストサイジン(Life Technologies、カタログ番号A1113902)選択によって、ヒトALK2 R206H cDNA(GeneScript、Piscataway、NJによって合成)およびC末端でFLAGタグを発現するHEK293(ATCC、カタログ番号CRL1573)に基づく安定な細胞株を作製した。この細胞株をHEK293−ALK2−R206Hと命名した。
B.AlphaLISAによるSmad1−Ser463/Ser465リン酸化の測定
[00195]HEK293−ALK2−R206H細胞を培養し、収集し、次いで、無血清フェノールレッドフリーDMEM高グルコース培地(Life Technologies、カタログ番号31053)に再懸濁した。培地はまた、50ユニット/mlペニシリンおよび50μg/mlストレプトマイシン(Life Technologies、カタログ番号15070−063)も含有していた。次いで、HEK293−ALK2−R206H細胞を、白色不透明384ウェルマイクロプレート(2×104/ウェル)(OptiPlate−384、PerkinElmer、Waltham、MA、カタログ番号6007299)に、アッセイに使用するため37℃、5%CO2で一晩(16時間超)蒔いた。
[00196]試験化合物を最初に、4mMまたは0.4mMに希釈し、次いで、DMSOを使用して3倍段階希釈して10の異なる濃度にした。各濃度の化合物をフェノールレッドフリーDMEM(Life Technologies、カタログ番号31053)でさらに40倍希釈した。次いで、希釈化合物2μlを、マイクロプレートのHEK293−ALK2−R206H細胞含有ウェルに二連で分注した。このようにして、各化合物を10用量(10μMまたは1μMである最高濃度で3倍段階希釈)で試験した。Bravo Automated Liquid Handling Platform(Agilent Technologies)を使用して、液体取り扱いを達成した。化合物を含まないDMSOを陰性対照として使用した。陽性対照は、1μMのLDN193189、既知の骨形成タンパク質(BMP阻害剤)とした。
[00197]試験化合物または対照との2〜3時間のインキュベーション後、細胞を溶解し、製造業者の推奨プロトコルに従って、ALPHASCREEN(登録商標)SUREFIRE(登録商標)SMAD1(p−Ser463/465)細胞キナーゼアッセイキット(PerkinElmer、カタログ番号TGRSM1S10K)を使用してシグナルを発生させた。Perkin Elmer ENVISION(登録商標)プレートリーダー(放射520〜620nM)を使用してマイクロプレートを読み取った。シグナルは可溶化液中のホスホ−Ser/463/465−Smad1のレベルを反映していた。それぞれ0%阻害および100%阻害としてのDMSO陰性対照およびLDN193189陽性対照を使用して、生データをプロットした。10点用量反応曲線を使用してIC50値を計算した。
[00198]このアッセイの結果は表3に示され、「細胞アッセイ」と標識された列中、「A」は100nM以下のIC50を表し;「B」は100nM超500nM以下のIC50を表し;「C」は500nM超のIC50を表す。表中のブランク値は、特定の化合物がこのアッセイで試験されなかったことを示す。
[00199]表3では、以下の名称が使用される:
[00200]「結合アッセイ」データについて:10nM以下=A;10以上〜50nM=B;50nM超=C;および表中のブランク値は、特定の化合物がこのアッセイで試験されなかったことを示す。
[00201]「細胞株」データについて:100nM以下=A;100以上〜500nM=B;500nM超=C;および表中のブランク値は、特定の化合物がこのアッセイで試験されなかったことを示す。
Figure 2021500337
Figure 2021500337
Figure 2021500337
Figure 2021500337
Figure 2021500337
Figure 2021500337
Figure 2021500337
Figure 2021500337
Figure 2021500337
Figure 2021500337
Figure 2021500337
参照による組み込み
[00202]本明細書に言及される全ての刊行物および特許は、あたかも各個々の刊行物または特許が具体的かつ個別的に参照により組み込まれることが示されているように、全体が参照により本明細書に組み込まれる。
等価物
[00203]請求項において、「1つの(a)」、「1つの(an)」および「該(the)」などの冠詞は、反対のことを指示しない限りまたは文脈から他が自明でない限り、1つまたは2つ以上を意味し得る。反対のことを指示しない限りまたは文脈から他が自明でない限り、群のメンバーの1つ、2つ以上または全てが所与の生成物またはプロセスに存在する、使用されるまたは関連する場合に、群の1つまたは複数のメンバーの間で「または(or)」を含む請求項または明細書が満足するとみなされる。本開示は、群の正確に1つのメンバーが所与の生成物またはプロセスに存在する、使用されるまたは関連する実施形態を含む。本開示は、群のメンバーの2つ以上または全てが所与の生成物またはプロセスに存在する、使用されるまたは関連する実施形態を含む。
[00204]さらに、本開示は、列挙される請求項の1つまたは複数からの1つまたは複数の限定、要素、条項および記述用語が別の請求項に導入される全ての変形、組み合わせおよび順列を包含する。例えば、別の請求項に従属するいずれの請求項も、同じベース請求項に従属する他の請求項に見られる1つまたは複数の限定を含むよう修正され得る。要素がリストとして、例えばマーカッシュ群形式で提示される場合、要素の各サブグループも開示され、いずれの要素(複数可)も群から除去され得る。一般に、本開示または本開示の態様が特定の要素および/または特徴を含むと言及される場合、本開示または本開示の態様の一定の実施形態が、このような要素および/または特徴からなる、またはから本質的になると理解されるべきである。簡素化のために、これらの実施形態は、本明細書においてこれらの言葉で具体的に示されていない。範囲が与えられる場合、終点が含まれる。さらに、特に指示しない限りまたは文脈および当業者の理解から他が自明でない限り、範囲として表される値は、文脈上別段の解釈を必要としない限り、範囲の下限の単位の10分の1までの本開示の様々な実施形態で明言される範囲内の具体的な値または部分範囲を想定することができる。
[00205]当業者であれば、日常的な実験に過ぎないものを使用して、本明細書に記載および請求される本開示の具体的な実施形態の多くの等価物を認識する、または確認することができるだろう。このような等価物は、以下の特許請求の範囲によって包含されることが意図される。

Claims (33)

  1. 式(I)の化合物:
    Figure 2021500337
    またはその薬学的に許容される塩(式中、
    環Aは単環式アリール、単環式ヘテロアリール、キノリニルおよび二環式ヘテロシクリルから選択され、前記二環式ヘテロシクリルの1つの環のみが芳香族であり;
    各Rはハロ、シアノ、オキソ、C〜Cアルキル、−O−(C〜Cアルキル)、−C(O)−(C〜Cアルキル)、−C(O)−O−(C〜Cアルキル)、−C(O)−N(R)−(C〜Cアルキル)、−N(R、−N(R)−C(O)−(C〜Cアルキル)、−S(O)−(C〜Cアルキル)、−O−(C〜Cアルキレン)−C(O)−O−(C〜Cアルキル)、−O−(C〜Cアルキレン)−N(R、−O−(C〜Cアルキレン)−C(O)−N(R、−Si(R)(C〜Cアルキル)、C〜Cカルボシクリル、−C(O)−(C〜Cカルボシクリル)、−O−(C〜Cアルキレン)−(C〜Cカルボシクリル)、−O−(C〜Cアルキレン)−C(O)−(C〜Cカルボシクリル)、−(C〜Cアルキレン)−アリール、−O−(C〜Cアルキレン)−アリール、ヘテロシクリル、−C(O)−ヘテロシクリル、−O−(C〜Cアルキレン)−ヘテロシクリル、および−O−(C〜Cアルキレン)−C(O)−ヘテロシクリルから独立に選択され、
    の任意の前記アルキルまたは前記アルキレン部分は、場合によりハロ、シアノ、ヒドロキシルおよび−O−(C〜Cアルキル)から独立に選択される1〜5個の置換基で置換されており;
    の任意の前記カルボシクリル、前記アリールまたは前記ヘテロシクリル部分は、場合によりハロ、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、シアノ、ヒドロキシル、−O−(C〜Cアルキル)、ヘテロシクリル、−N(Rおよび−N(R)−C(O)−O−(C〜Cアルキル)から独立に選択される1〜5個の置換基で置換されており;
    は結合または−O−であり;
    はC〜Cアルキル、−(C〜Cアルキレン)−(C〜Cカルボシクリル)および−(C〜Cアルキレン)−(単環式O−またはS−含有ヘテロシクリル)から選択され、
    前記単環式ヘテロシクリルの炭素原子は前記単環式ヘテロシクリルの結合点であり;
    の任意の前記アルキルまたは前記アルキレン部分は、場合によりハロ、シアノ、ヒドロキシル、C〜Cアルキル、−O−(C〜Cアルキル)、−O−(C〜Cシクロアルキル)および−S(O)−(C〜Cアルキル)から独立に選択される1〜5個の置換基で置換されており;
    の任意の前記カルボシクリルまたは前記ヘテロシクリル部分は、場合によりハロ、シアノ、オキソ、ヒドロキシル、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、−O−(C〜Cアルキル)、−O−(C〜Cハロアルキル)、−C(O)−(C〜Cアルキル)、−C(O)−O−(C〜Cアルキル)、−S(O)−(C〜Cアルキル)、−O−フェニル、−(C〜Cアルキル)−フェニルおよびモルホリン−4−イルから独立に選択される1〜5個の置換基で置換されており;
    は水素、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、−C(O)−(C〜Cアルキル)、ハロおよびシアノから選択され、
    の任意の前記アルキル部分は、場合によりヒドロキシルで置換されており;
    各Rは水素およびC〜Cアルキルから独立に選択される、または2つのRが、これらが結合している窒素原子と一緒になって、ヘテロシクリルを形成し;
    各Rは水素、C〜Cアルキルおよびヒドロキシルから独立に選択され;
    nは0、1、2、3、4、5または6であり;
    pは0、1または2である)。
  2. 環Aが6員単環式アリール、5員ヘテロアリール、6員単環式ヘテロアリール、9員二環式ヘテロシクリルおよび10員二環式ヘテロシクリルから選択される、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  3. 環Aがフェニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チオフェニル、1,2,4−チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、1,2,3−トリアゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、
    Figure 2021500337
    から選択される、請求項1または2に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  4. 環Aが、
    Figure 2021500337
    (式中、
    XはO、NおよびS(O)から選択され;
    YはCHまたはNであり;
    WはCH、N、SおよびOから選択され;
    ZはCH、NH、SおよびOから選択され;
    pは0、1または2である)
    から選択される、請求項1または2に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  5. 環Aが、
    Figure 2021500337
    (式中、
    1Bは水素、ハロ、シアノ、C〜Cアルキル、−O−(C〜Cアルキル)、−C(O)−(C〜Cアルキル)、−C(O)−(C〜Cシクロアルキル)、−C(O)−O−(C〜Cアルキル)、−N(R)−C(O)−(C〜Cアルキル)、−S(O)−(C〜Cアルキル)、C〜Cシクロアルキルおよび3〜6員ヘテロシクリルから選択され、
    1Bの任意の前記アルキル部分は、場合によりハロおよびシアノから独立に選択される1〜5個の置換基で置換されており;
    1Bの任意の前記シクロアルキルまたは前記ヘテロシクリル部分は、場合によりハロ、−N(R、C〜Cアルキル、ヘテロシクリルおよびC〜Cハロアルキルから独立に選択される1〜5個の置換基で置換されており;
    pは0、1または2であり;
    1Bが水素である場合、n1は0、1、2、3、4、5または6であり、R1Bが水素でない場合、n1は0、1、2、3、4または5である)
    から選択される、請求項1または2に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  6. 環Aが、
    Figure 2021500337
    (式中、
    1BはC〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、−(C〜Cアルキレン)−アリール、ヘテロシクリルおよび−S(O)−(C〜Cアルキル)から選択され、
    1Bの任意の前記アルキル部分は、場合によりハロおよびシアノから独立に選択される1〜5個の置換基で置換されており;
    pは0、1または2であり;
    各RはC〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、ハロ、シアノおよび−N(Rから独立に選択され、
    1Bの任意の前記アルキル部分は、場合によりハロおよびシアノから独立に選択される1〜5個の置換基で置換されており;
    各RはC〜Cアルキルから独立に選択され;
    1Bが水素である場合、n1は0、1、2、3、4、5または6であり、R1Bが水素でない場合、n1は0、1、2、3、4または5である)
    から選択される、請求項1または2に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  7. 環Aが、
    Figure 2021500337
    (式中、
    各RはC〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、−O−(C〜Cアルキル)、−C(O)−ヘテロシクリルおよびシアノから独立に選択され、
    の任意の前記アルキル部分は、場合によりハロ、ヒドロキシルおよびシアノから独立に選択される1〜5個の置換基で置換されている)
    から選択される、請求項1または2に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  8. 環Aが、
    Figure 2021500337
    (式中、
    各Rは、場合によりハロ、ヒドロキシルおよびシアノから独立に選択される1〜5個の置換基で置換されたC〜Cアルキルから独立に選択される)
    から選択される、請求項1または2に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  9. 環Aが、
    Figure 2021500337
    (式中、
    各RはC〜Cアルキルおよびシアノから独立に選択され、
    の任意の前記アルキル部分は、場合によりハロ、ヒドロキシルおよびシアノから独立に選択される1〜5個の置換基で置換されている)
    から選択される、請求項1または2に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  10. 各Rがテトラヒドロピラニル、テトラヒドロフラニル、3,6−ジヒドロ−2H−ピラニル、ピペリジニル、ピペラジニル、オキセタニル、シアノ、C〜Cアルキル、−S(O)−(C〜Cアルキル)、−S(O)−(C〜Cアルキル)、−C(O)−(C〜Cアルキル)、−C(O)−ヘテロシクリル、−O−(C〜Cアルキル)、ハロ、C〜Cシクロアルキル、−O−(C〜Cシクロアルキル)、−N(CH、Si(CHOH、−NH−C(O)−CH、−O−(C〜Cアルキレン)−アリールおよびモルホリニルから独立に選択され、
    前記ピペリジニルが、場合によりモルホリニル、−O−(C〜Cアルキル)、C〜CアルキルおよびC〜Cハロアルキルから選択される1つの置換基またはハロから独立に選択される1つもしくは2つの置換基で置換されており;
    前記テトラヒドロピラニルまたはテトラヒドロフラニルが、場合によりヒドロキシルおよび−O−(C〜Cアルキル)から選択される1つの置換基で置換されており;
    前記オキセタニルが、場合によりC〜Cアルキルから選択される1つの置換基で置換されており;
    前記ピペラジニルが、場合によりC〜Cアルキルおよびハロから選択される1つの置換基で置換されており;
    の任意の前記シクロアルキル部分が、場合によりシアノおよびヒドロキシルから選択される1つの置換基で置換されており;
    の任意の前記アルキル部分が、場合によりハロ、シアノ、ヒドロキシルおよび−O−(C〜Cアルキル)から独立に選択される1〜5個の置換基で置換されている、
    請求項1から4のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  11. がC〜Cアルキル、−(C〜Cアルキレン)−(C〜Cカルボシクリル)および−(C〜Cアルキレン)−(単環式O−またはS−含有ヘテロシクリル)から選択され、
    の任意の前記アルキルまたは前記アルキレン部分が、場合によりハロ、シアノおよびヒドロキシルから独立に選択される1〜5個の置換基で置換されており;
    の任意の前記カルボシクリルまたは前記ヘテロシクリル部分が、場合によりハロ、シアノ、ヒドロキシル、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、−O−(C〜Cアルキル)、−O−(C〜Cハロアルキル)、−C(O)−(C〜Cアルキル)、−C(O)−O−(C〜Cアルキル)、−S(O)−(C〜Cアルキル)、−O−フェニル、−(C〜Cアルキル)−フェニルおよびモルホリン−4−イルから独立に選択される1〜4個の置換基で置換されている、
    請求項1から4または10のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  12. 表1の化合物のいずれか1つから選択される化合物。
  13. 請求項1から12のいずれか一項に記載の化合物およびその薬学的に許容される塩から選択される少なくとも1つの化合物と、少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤とを含む医薬組成物。
  14. それを必要とする対象の進行性骨化性線維異形成症を処置または改善する方法であって、請求項1から12のいずれか一項に記載の化合物およびその薬学的に許容される塩から選択される少なくとも1つの化合物の薬学的有効量を前記対象に投与するステップを含む方法。
  15. 前記対象が、L196P、PF197−8L、R202I、R206H、Q207E、R258S、R258G、G328A、G328W、G328E、G328R、G356DおよびR375Pから選択される少なくとも1つのアミノ酸改変を有するALK2酵素の発現をもたらすALK2遺伝子の突然変異を有する、請求項14に記載の方法。
  16. 前記ALK2酵素がアミノ酸改変R206Hを有する、請求項15に記載の方法。
  17. それを必要とする対象のびまん性内在性橋グリオーマを処置または改善する方法であって、請求項1から12のいずれか一項に記載の化合物およびその薬学的に許容される塩から選択される少なくとも1つの化合物の薬学的有効量を前記対象に投与するステップを含む方法。
  18. 前記対象が、R206H、G328V、G328W、G328EおよびG356Dから選択される少なくとも1つのアミノ酸改変を有するALK2酵素の発現をもたらすALK2遺伝子の突然変異を有する、請求項17に記載の方法。
  19. 前記ALK2酵素がアミノ酸改変R206Hを有する、請求項18に記載の方法。
  20. それを必要とする対象の異常なALK2活性を阻害する方法であって、請求項1から12のいずれか一項に記載の化合物およびその薬学的に許容される塩から選択される少なくとも1つの化合物の薬学的有効量を前記対象に投与するステップを含む方法。
  21. 前記異常なALK2活性が、L196P、PF197−8L、R202I、R206H、Q207E、R258S、R258G、G328A、G328V、G328W、G328E、G328R、G356DおよびR375Pから選択される少なくとも1つのアミノ酸改変を有するALK2酵素の発現をもたらすALK2遺伝子の突然変異によって引き起こされる、請求項20に記載の方法。
  22. 前記ALK2酵素がアミノ酸改変R206Hを有する、請求項21に記載の方法。
  23. 前記対象が進行性骨化性線維異形成症またはびまん性内在性橋グリオーマを患っている、請求項14から22のいずれか一項に記載の方法。
  24. それを必要とする対象の進行性骨化性線維異形成症を処置または改善する方法であって、請求項1から12のいずれか一項に記載の化合物から選択される少なくとも1つの化合物の薬学的有効量を前記対象に投与するステップを含む方法に使用するための化合物。
  25. 前記対象が、L196P、PF197−8L、R202I、R206H、Q207E、R258S、R258G、G328A、G328W、G328E、G328R、G356DおよびR375Pから選択される少なくとも1つのアミノ酸改変を有するALK2酵素の発現をもたらすALK2遺伝子の突然変異を有する、請求項24に記載の使用するための化合物。
  26. 前記ALK2酵素がアミノ酸改変R206Hを有する、請求項25に記載の使用するための化合物。
  27. それを必要とする対象のびまん性内在性橋グリオーマを処置または改善する方法であって、請求項1から12のいずれか一項に記載の化合物およびその薬学的に許容される塩から選択される少なくとも1つの化合物の薬学的有効量を前記対象に投与するステップを含む方法に使用するための化合物。
  28. 前記対象が、R206H、G328V、G328W、G328EおよびG356Dから選択される少なくとも1つのアミノ酸改変を有するALK2酵素の発現をもたらすALK2遺伝子の突然変異を有する、請求項27に記載の使用するための化合物。
  29. 前記ALK2酵素がアミノ酸改変R206Hを有する、請求項28に記載の使用するための化合物。
  30. それを必要とする対象の異常なALK2活性を阻害する方法であって、請求項1から12のいずれか一項に記載の化合物およびその薬学的に許容される塩から選択される少なくとも1つの化合物の薬学的有効量を前記対象に投与するステップを含む方法に使用するための化合物。
  31. 前記異常なALK2活性が、L196P、PF197−8L、R202I、R206H、Q207E、R258S、R258G、G328A、G328V、G328W、G328E、G328R、G356DおよびR375Pから選択される少なくとも1つのアミノ酸改変を有するALK2酵素の発現をもたらすALK2遺伝子の突然変異によって引き起こされる、請求項30に記載の使用するための化合物。
  32. 前記ALK2酵素がアミノ酸改変R206Hを有する、請求項31に記載の使用するための化合物。
  33. 前記対象が進行性骨化性線維異形成症またはびまん性内在性橋グリオーマを患っている、請求項32に記載の使用するための化合物。
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