JP2021197543A - 粘着シート貼付け方法、粘着シート貼付け装置、および半導体製品の製造方法 - Google Patents

粘着シート貼付け方法、粘着シート貼付け装置、および半導体製品の製造方法 Download PDF

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Shinya Akizuki
雅之 山本
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Abstract

【課題】環状凸部が形成されている半導体ウエハの環状凸部形成面に対して、当該半導体ウエハに損傷が発生することをより確実に回避しつつ、粘着シートを精度よく貼り付けることができる粘着シート貼付け方法、粘着シート貼付け装置、および半導体製品の製造方法を提供する。【解決手段】一方の面の外周に環状凸部Kaを有するウエハWと、粘着テープDTとをチャンバ29に収容し、チャンバ29の内部空間を減圧した状態で粘着テープDTをウエハWの環状凸部形成面に接触させることにより粘着テープDTで当該環状凸部形成面を覆う第1貼付け過程と、当該第1貼付け過程の後に、チャンバ29の内部空間の圧力を上げることにより粘着テープDTをウエハWの環状凸部形成面に貼り付ける第2貼付け過程と、を備える。【選択図】図14

Description

本発明は、半導体ウエハ(以下、適宜「ウエハ」という)または基板を例とするワークに対して、テープ状の粘着材を例とする粘着シートを貼り付けるために用いる粘着シート貼付け方法、粘着シート貼付け装置、および半導体製品の製造方法に関する。
ウエハの表面に回路パターンが形成された後、バックグラインド工程によってウエハの裏面を研削し、さらにダイシング工程によって当該ウエハを多数のチップ部品に分断する。
裏面研削の工程では、ウエハの裏面外周を残して中央部分のみを研削し、バックグラインド域を囲むようにウエハの裏面外周に環状凸部を形成させる場合がある。
この場合、ウエハの中央部を薄型化した場合であっても環状凸部によって補強されるので取り扱い時に歪み等が発生することを回避できる。バックグラインド工程の後、リングフレームの中央に環状凸部を有するウエハを載置させ、リングフレームとウエハの裏面とにわたって支持用の粘着テープ(ダイシングテープ)を貼り付ける。ダイシングテープの貼付けによってマウントフレームが作成され、ダイシング工程へと供される。
環状凸部によって段差が形成されたウエハに対し、ダイシングテープを例とする粘着シートを貼り付ける方法の一例としては、次のようなものが提案されている。すなわち、上下一対のハウジングからなるチャンバの接合部分に粘着シートを挟み込む。そしてチャンバ内を減圧し、当該粘着シートによって仕切られた2つの空間に差圧を発生させるとともに、当該粘着テープを凹入湾曲させてウエハ裏面に粘着シートを貼り付ける処理を行う。さらにチャンバにおける差圧を解消させた後、環状凸部の内側角部で接着しきれずに浮き上がっている粘着シートに第1押圧部材から気体を供給することによって2回目の貼付け処理を行っている(特許文献1を参照)。
特開2013−232582号公報
しかしながら、上記従来装置では次のような問題がある。すなわち、従来の粘着シート貼付け方法では、粘着シートを貼り付けてから時間が経過するしたがって、環状凸部の内側角部からウエハ中心に向けて粘着シートが剥がれてゆくといった問題が生じている。また、従来の粘着シート貼付け方法では、粘着シートをウエハに貼り付ける際においてウエハに割れや欠けなどの損傷が発生するという問題も発生している。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、環状凸部が形成されている半導体ウエハの環状凸部形成面に対して、当該半導体ウエハに損傷が発生することをより確実に回避しつつ、粘着シートを精度よく貼り付けることができる粘着シート貼付け方法、粘着シート貼付け装置、および半導体製品の製造方法を提供することを主たる目的とする。
上記問題を解決するために、本発明者らが検討した結果、以下のような知見が得られた。すなわち、第1押圧部材を用いて2回目の貼付け処理を行う従来の構成では、粘着シートに作用する力が小さい。そのため、ウエハと粘着シートとの密着性が十分に向上させることが困難であるので、時間の経過とともに粘着シートがウエハから剥がれていくと考えられる。
また2回目の貼付け処理において、ウエハの中央部と比べてウエハの環状凸部の内側角部に対して比較的大きい押圧力が作用する。このような押圧力の偏りに起因して、比較的大きい押圧力が作用するウエハの環状凸部の内側角部において特に高頻度で割れまたは欠けが発生すると考えられる。
そして、第1押圧部材は気体供給孔を備え、金属または樹脂などによって構成される柱状部材である。そして従来構成では、当該第1押圧部材の底面をウエハに近づけて気体を供給する。第1押圧部材を近づけることにより、薄型化処理を受けて凹状となっているウエハの中央部に第1押圧部材が接触し、ウエハの薄い凹部が損傷するという事態が発生しうる。第1押圧部材の底面の平坦性が低い場合、ウエハの環状凸部の内側角部に第1押圧部材が近接している状態であっても、ウエハの他の部分(例えば中心部)に第1押圧部材が接触し、結果としてウエハに損傷が発生すると考えられる。
この発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、本発明に係る粘着シート貼付け方法は、一方の面の外周に環状凸部を有するワークと、粘着シートとをチャンバに収容し、前記チャンバの内部空間を減圧した状態で前記粘着シートを前記ワークの環状凸部形成面に接触させることにより前記粘着シートで前記環状凸部形成面を覆う第1貼付け過程と、前記第1貼付け過程の後に、前記チャンバの内部空間の圧力を上げることにより前記粘着シートを前記環状凸部形成面に貼り付ける第2貼付け過程と、を備えることを特徴とするものである。
(作用・効果)この構成によれば、第1貼付け過程において、チャンバの内部空間を減圧した状態で粘着シートをワークの環状凸部形成面に接触させることにより粘着シートで環状凸部形成面を覆わせる。すなわちワークに搭載されるデバイスの周辺空間は減圧により抜気されるので、粘着シートがワークの環状凸部形成面を覆う際に、粘着シートとワークとの間に気体が巻き込まれることを防止できる。よって、気体の巻き込みに起因する密着力の低下を回避できる。
さらに、第2貼付け過程では、チャンバの内部空間の圧力を上げることにより、粘着シートをワークの環状凸部形成面に貼り付ける。この場合、内部空間の加圧によって、粘着シートの全体にわたって押圧力を均一に作用させることができる。従って、粘着シートに作用する力の偏りに起因してワークの環状凸部形成面に割れまたは欠けなどの損傷が発生することを確実に回避できる。
また、第2貼付け過程では、チャンバの内部空間を適宜加圧することによって、第2貼付け過程における内部空間の気圧を任意に調節できる。そのため、粘着シートに対して十分に大きい押圧力を加えることができるので、粘着シートを環状凸部形成面に精度良く密着させることができる。よって、第2貼付け過程の完了後に時間が経過しても、粘着シートがワークから剥がれることをより確実に防止できる。
また、上述した発明において、前記第1貼付け過程では、前記粘着シートを前記ワークの環状凸部形成面に向けて凸状に変形させることにより前記粘着シートを前記ワークの環状凸部形成面に接触させることが好ましい。
(作用・効果)この構成によれば、この構成によれば、粘着シートをワークの環状凸部形成面に向けて凸状に変形させるので、粘着シートは一点から放射状に広がるようにワークの環状凸部形成面に接触させることができる。そのため、粘着シートを環状凸部形成面に接触させる際に気泡が巻き込まれることを回避できる。
また、上述した発明において、前記第2貼付け過程では、前記チャンバの内部空間の圧力を大気圧以上の圧力に上げることが好ましい。
(作用・効果)この構成によれば、粘着シートとワークの環状凸部形成面との間に比較的大きい押圧力を作用させることができるので、環状凸部形成面と粘着シートとの間の密着性をより向上できる。よって、時間経過後に粘着シートがワークから剥がれるという事態をより確実に防止できる。
また、上述した発明において、前記チャンバは上ハウジングと下ハウジングとを備え、
前記第1貼付け過程は、前記上ハウジングと前記下ハウジングとによって前記粘着シートを挟み込むことにより、前記チャンバの内部空間を、前記環状凸部形成面を上向きにした状態の前記ワークが配置される下空間と、前記粘着シートを介在して前記下空間と対向する上空間とに区画する上下空間形成過程と、前記上空間と前記下空間とを減圧する上下空間減圧過程と、前記上下空間減圧過程の後に、前記上空間の圧力を前記下空間の圧力よりも高くして前記上空間と前記下空間との間に生じた差圧によって前記粘着シート状を前記環状凸部形成面に向けて凸状に変形させて、前記粘着シートを前記ワークの環状凸部形成面に接触させる接触過程とを有することが好ましい。
(作用・効果)この構成によれば、第1貼付け過程において上空間と下空間とを減圧し、さらに上空間の圧力を下空間の圧力よりも高くすることによって発生する差圧を用いて粘着シートをワークの環状凸部形成面に接触させる。すなわち、減圧により下空間が抜気されている状態で粘着シートが環状凸部形成面に接触するので、粘着シートをワークに接触させる際に粘着シートと環状凸部形成面との間に気泡が巻き込まれることをより確実に回避できる。また、差圧は粘着シートの全体にわたって均一に作用するので、作用する力の偏りに起因してワークの損傷が発生するという事態を回避できる。
また、上述した発明において、前記チャンバは上ハウジングと下ハウジングとを備え、前記第1貼付け過程は、前記上ハウジングと前記下ハウジングとによって前記粘着シートを挟み込むことにより、前記チャンバの内部空間を、前記環状凸部形成面を上向きにした状態の前記ワークが配置される下空間と、前記粘着シートを介在して前記下空間と対向する上空間とに区画する上下空間形成過程と、前記上空間と前記下空間とのうち前記下空間のみを減圧することによって前記上空間と前記下空間との間に生じた差圧により、前記粘着シートを前記環状凸部形成面に向けて凸状に変形させて、前記下空間が減圧されている状態で前記粘着シートを前記ワークの環状凸部形成面に接触させる減圧接触過程とを有することが好ましい。
(作用・効果)この構成によれば、第1貼付け過程において下空間のみを減圧し、発生する差圧を用いて粘着シートをワークの環状凸部形成面に接触させる。すなわち、減圧により下空間が抜気されている状態で粘着シートが環状凸部形成面に接触するので、粘着シートをワークに接触させる際に粘着シートと環状凸部形成面との間に気泡が巻き込まれることをより確実に回避できる。また、差圧は粘着シートの全体にわたって均一に作用するので、作用する力の偏りに起因してワークの損傷が発生するという事態を回避できる。また、下空間のみを減圧すればよいので、上空間を減圧させる構成が不要となる。よって、装置の複雑化および高コスト化を回避できる。
また、上述した発明において、前記粘着シートは、前記ワークの環状凸部形成面に応じた所定形状を有し、前記長尺の搬送用シートに保持されており、前記上下空間形成過程は、前記上ハウジングと前記下ハウジングとによって前記搬送用シートを挟み込むことにより、前記チャンバの内部空間を、前記環状凸部形成面を上向きにした状態の前記ワークが配置される下空間と、前記搬送用シートに保持された前記粘着シートを介在して前記下空間と対向する上空間とに区画することが好ましい。
(作用・効果)この構成によれば、粘着シートは、ワークの環状凸部形成面に応じた所定形状を予め有している。そのため、ワークの環状凸部形成面の位置および形状に応じて粘着シートを適切に環状凸部形成面へ貼り付けることができる。また、粘着シートを適切な所定形状に切断するなどの工程が不要となるので、粘着シートを貼り付ける工程を短縮化できる。
また、上述した発明において、前記上ハウジングの内部に配設されているシート状の弾性体を備え、前記上下空間形成過程において前記チャンバを形成することにより、前記粘着シートに前記シート状の弾性体が当接するように、前記シート状の弾性体は配設されることが好ましい。
(作用・効果)この構成によれば、差圧によってシート状の弾性体は全体にわたって、より均一な湾曲率で凸状に変形する。そのため、粘着シートはワークの環状凸部形成面の形状に応じて変形し易くなるので、環状凸部形成面と粘着シートとの密着性を向上できる。従って、粘着シートをより精度よく環状凸部形成面に貼り付けることができる。
また、上述した発明において、前記下空間および前記上空間のうち少なくとも一方を加温することによって前記粘着シートを加温する加温過程を備え、前記第1貼付け過程は、前記加温過程によって加温された状態の前記粘着シートを前記ワークの環状凸部形成面に接触させることが好ましい。
(作用・効果)この構成によれば、加温過程によって粘着シートを加温することにより、粘着シートはより柔らかくなる。すなわち、粘着シートはワークの環状凸部形成面の形状に応じて変形し易くなるので、環状凸部形成面と粘着シートとの密着性を向上できる。
この発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとってもよい。
すなわち、本発明に係る粘着シート貼付け装置は、一方の面の外周に環状凸部を有するワークと、粘着シートとをチャンバに収容し、前記チャンバの内部空間を減圧した状態で前記粘着シートを前記ワークの環状凸部形成面に接触させることにより前記粘着シートで前記環状凸部形成面を覆う第1貼付け機構と、
前記第1貼付け過程の後に、前記チャンバの内部空間の圧力を上げることにより前記粘着シートを前記環状凸部形成面に貼り付ける第2貼付け機構と、
を備えることを特徴とするものである。
(作用・効果)この構成によれば、第1貼付け機構は、チャンバの内部空間を減圧した状態で粘着シートをワークの環状凸部形成面に接触させることにより粘着シートで環状凸部形成面を覆わせる。すなわちワークに搭載されるデバイスの周辺空間は減圧により抜気されるので、粘着シートがワークの環状凸部形成面を覆う際に、粘着シートとワークとの間に気体が巻き込まれることを防止できる。よって、気体の巻き込みに起因する密着力の低下を回避できる。
さらに、第2貼付け機構は、チャンバの内部空間の圧力を上げることにより、粘着シートをワークの環状凸部形成面に貼り付ける。この場合、内部空間の加圧によって、粘着シートの全体にわたって押圧力を均一に作用させることができる。従って、粘着シートに作用する力の偏りに起因してワークの環状凸部形成面に割れまたは欠けなどの損傷が発生することを確実に回避できる。
また、第2貼付け機構は、チャンバの内部空間を適宜加圧することによって、第2貼付け過程における内部空間の気圧を任意に調節する。そのため、粘着シートに対して十分に大きい押圧力を加えることができるので、粘着シートを環状凸部形成面に精度良く密着させることができる。よって、第2貼付け過程の完了後に時間が経過しても、粘着シートがワークから剥がれることをより確実に防止できる。
この発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとってもよい。
すなわち、本発明に係る半導体製品の製造方法は、一方の面の外周に環状凸部を有するワークの環状凸部形成面に粘着シートが貼り付けられた状態となっている半導体製品を製造する半導体製品の製造方法であって、
前記ワークと前記粘着シートとをチャンバに収容し、前記チャンバの内部空間を減圧した状態で前記粘着シートを前記ワークの環状凸部形成面に接触させることにより前記粘着シートで前記環状凸部形成面を覆う第1貼付け過程と、
前記第1貼付け過程の後に、前記チャンバの内部空間の圧力を上げることにより前記粘着シートを前記環状凸部形成面に貼り付ける第2貼付け過程と、
を備えることを特徴とするものである。
(作用・効果)この構成によれば、一方の面の外周に環状凸部を有するワークの環状凸部形成面に粘着シートが貼り付けられた状態となっている半導体製品を好適に製造できる。すなわち第1貼付け過程において、チャンバの内部空間を減圧した状態で粘着シートをワークの環状凸部形成面に接触させることにより粘着シートで環状凸部形成面を覆わせる。第1貼付け過程ではワークに搭載されるデバイスの周辺空間は減圧により抜気されるので、粘着シートがワークの環状凸部形成面を覆う際に、粘着シートとワークとの間に気体が巻き込まれることを防止できる。よって、気体の巻き込みに起因する密着力の低下を回避できる。
さらに第2貼付け過程では、チャンバの内部空間の圧力を上げることにより、粘着シートをワークの環状凸部形成面に貼り付ける。この場合、内部空間の加圧によって、粘着シートの全体にわたって押圧力を均一に作用させることができる。従って、粘着シートに作用する力の偏りに起因してワークの環状凸部形成面に割れまたは欠けなどの損傷が発生することを確実に回避できる。
本発明に係る粘着シート貼付け方法、粘着シート貼付け装置、および半導体製品の製造方法によれば、第1貼付け過程において、チャンバの内部空間を減圧した状態で粘着シートをワークの環状凸部形成面に接触させることにより粘着シートで環状凸部形成面を覆わせる。すなわちワークに搭載されるデバイスの周辺空間は減圧により抜気されるので、粘着シートがワークの環状凸部形成面を覆う際に、粘着シートとワークとの間に気体が巻き込まれることを防止できる。よって、気体の巻き込みに起因する密着力の低下を回避できる。
さらに、第2貼付け過程では、チャンバの内部空間の圧力を上げることにより、粘着シートをワークの環状凸部形成面に貼り付ける。この場合、内部空間の加圧によって、粘着シートの全体にわたって押圧力を均一に作用させることができる。従って、粘着シートに作用する力の偏りに起因してワークの環状凸部形成面に割れまたは欠けなどの損傷が発生することを確実に回避できる。
また、第2貼付け過程では、チャンバの内部空間を適宜加圧することによって、第2貼付け過程における内部空間の気圧を任意に調節できる。そのため、粘着シートに対して十分に大きい押圧力を加えることができるので、粘着シートを環状凸部形成面に精度良く密着させることができる。よって、第2貼付け過程の完了後に時間が経過しても、粘着シートがワークから剥がれることをより確実に防止できる。
実施例1に係る半導体ウエハの構成を示す図である。(a)は半導体ウエハの一部破断斜視図であり、(b)は半導体ウエハの裏面側の斜視図であり、(c)は半導体ウエハの部分縦断面図である。 実施例1に係る粘着シートの構成を示す断面図である。 実施例1に係る粘着シート貼付け装置の平面図である。 実施例1に係る粘着シート貼付け装置の正面図である。 実施例1に係る貼付けユニットの正面図である。 実施例1に係るチャンバの縦断面図である。 実施例に係る粘着シート貼付け装置の動作を示すフローチャートである。 実施例1に係るマウントフレームの斜視図である。 実施例1に係るステップS2を説明する図である。 実施例1に係るステップS3を説明する図である。 実施例1に係るステップS3を説明する図である。 実施例1に係るステップS4を説明する図である。 実施例1に係るステップS4を説明する図である。 実施例1に係るステップS5を説明する図である。 実施例1に係るステップS6を説明する図である。 実施例1に係るステップS6を説明する図である。 実施例に係るステップS7を説明する図である。 実施例2に係る粘着シートおよび搬送用シートの構成を示す図である。(a)は粘着シートおよび搬送用シートの裏面側の斜視図であり、(b)は粘着シートおよび搬送用シートの縦断面図である。 実施例2に係る粘着シート貼付け装置の動作を示すフローチャートである。 実施例2に係るステップS2を説明する図である。 実施例2に係るステップS2を説明する図である。 実施例2に係るステップS3を説明する図である。 実施例2に係るステップS3を説明する図である。 実施例2に係るステップS4を説明する図である。 実施例2に係るステップS5を説明する図である。 実施例2に係るステップS6を説明する図である。 実施例2に係るステップS6を説明する図である。 変形例に係る構成を説明する図である。 変形例に係る構成を説明する図である。(a)は変形例に係る粘着テープおよび搬送用シートの構成を示す縦断面図であり、(b)は変形例に係るシート切断装置の構成を説明する縦断面図である。 変形例に係る構成を説明する図である。(a)は変形例に係る弾性体を備える構成を示す縦断面図であり、(b)は弾性体を有しない構成において発生しうる問題点を説明する図であり、(c)は弾性体を有する構成における利点を説明する図である。 変形例に係る構成を説明する図である。(a)は変形例に係る加温機構を備える構成を示す縦断面図であり、(b)は加温機構によって粘着テープを加温する工程の一例を説明する縦断面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施例1を説明する。実施例1に係る粘着シート貼付け装置1では、支持用の粘着テープDT(ダイシングテープ)を粘着シートとして用い、粘着シートを貼り付ける対象であるワークとして半導体ウエハW(以下、「ウエハW」とする)、およびリングフレームfを用いるものとする。すなわち実施例1に係る粘着シート貼付け装置1では、ウエハWおよびリングフレームfにわたって粘着テープDTを貼り付けることにより、マウントフレームMFが作成される。
ウエハWは図1(a)ないし図1(c)に示すように、回路パターンが形成された表面に、回路保護用の保護テープPTが貼り付けられている状態でバックグラインド処理されたものである。ウエハWの裏面は、外周部を径方向に約3mmを残して研削(バックグラインド)されている。すなわち、裏面に扁平凹部Heが形成されるとともに、その外周に沿って環状凸部Kaが残存された形状に加工されたものが使用される。一例として、扁平凹部Heにおいて研削される深さdが数百μm、扁平凹部Heのウエハ厚さJが30μmないし50μmになるよう加工されている。したがって、裏面外周に形成された環状凸部Kaは、ウエハWの剛性を高める環状リブとして機能し、ハンドリングやその他の処理工程におけるウエハWの撓み変形を抑止する。なお、環状凸部Kaの内側角部について、符号Kfを用いて示している。内側角部Kfは、環状凸部Kaと扁平凹部Heとの境界に相当する。ウエハWの裏面は、本発明におけるワークの環状凸部形成面に相当する。
本実施例に用いられる粘着テープDTは図2に示すように、非粘着性の基材Taと、粘着性を有する粘着材Tbとが積層した長尺状の構造を備えている。粘着材TbにはセパレータSが添設されている。すなわち粘着テープDTの粘着面にセパレータSが添設されており、セパレータSを粘着テープDTから剥離することによって粘着テープDTの粘着面が露出する。
基材Taを構成する材料の例として、ポリオレフィン、ポリエチレン、エチレン−ビニル酢酸共重合体、ポリエステル、ポリイミド、ポリウレタン、塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレナフタレート、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレンメタアクリル酸共重合体、ポリプロピレン、メタアクリル酸テレフタレート、ポリアミドイミド、ポリウレタンエラストマーなどが挙げられる。なお、上述した材料を複数組み合わせたものを基材Taとして用いてもよい。また、基材Taは単層でもよいし、複数の層を積層させた構成でもよい。
粘着材Tbは、粘着テープDTがウエハWおよびリングフレームfに粘着する状態を保持できる機能と、後のダイシング工程においてチップ部品の飛散を防止する機能とを担保できる材料で構成されることが好ましい。粘着材Tbを構成する材料の例として、アクリル酸エステル共重合体などが挙げられる。セパレータSの例として、長尺状の紙材やプラスチックなどが挙げられる。なお、粘着材Tbの代わりに接着材または粘接着材を用いてもよい。
<全体構成の説明>
ここで、実施例1に係る粘着シート貼付け装置1の全体構成について説明する。図3は、実施例1に係る粘着シート貼付け装置1の基本構成を示す平面図である。粘着シート貼付け装置1は、横長の矩形部1aと、突出部1bとを備えた構成になっている。突出部1bは、矩形部1aの中央部で連接して上側に突出する構成になっている。なお、以後の説明において、矩形部1aの長手方向を左右方向(x方向)、これと直交する水平方向(y方向)を前後方向と呼称する。
矩形部1aの右側にはウエハ搬送機構3が配備されている。矩形部1aの下側右寄りの位置には、ウエハWを収容した2個の容器5が並列に載置されている。容器5の内部には、表面に保護テープPTが貼り付けられているウエハWが、表面側を下向きにした状態で多段に収納されている。矩形部1aの左端には、ウエハWのマウントを完了した図8に示すマウントフレームMFを回収するフレーム回収部6が配備されている。
矩形部1aの上側の右からアライナ7、保持テーブル9、およびフレーム供給部12の順に配備されている。突出部1bには、支持用の粘着テープDT(ダイシングテープ)をウエハWの裏面とリングフレームfとにわたって貼り付ける貼付けユニット13が配備されている。
ウエハ搬送機構3は図4に示すように、矩形部2aの上部に左右水平に架設された案内レール15の右側に左右往復移動可能に支持されたウエハ搬送装置16が備えられている。また、案内レール15の左側には左右移動可能に支持されたフレーム搬送装置17が備えられている。
ウエハ搬送装置16は、容器5のいずれか一方から取り出したウエハWを左右および前後に搬送できるよう構成されている。ウエハ搬送装置16は、左右移動可動台18と前後移動可動台19とが装備されている。
左右移動可動台18は、案内レール15に沿って左右方向へ往復移動可能となるように構成されている。前後移動可動台19は、左右移動可動台18に備えられた案内レール20に沿って前後方向へ往復移動可能となるように構成されている。
さらに、前後移動可動台19の下部には、ウエハWを保持する保持ユニット21が装備されている。保持ユニット21は縦方向に延伸する昇降レール22に沿って上下方向(z方向)に往復移動可能となるよう構成されている。また保持ユニット21は図示しない回転軸により、z方向の軸周りに旋回可能となっている。
保持ユニット21の下部には、馬蹄形の保持アーム23が装備されている。保持アーム23の保持面には、僅かに突出した複数個の吸着パッドが設けられており、当該吸着パッドを介してウエハWを吸着保持する。また、保持アーム23は、その内部に形成された流路と、この流路の基端側で連接された接続流路を介して圧空装置に連通接続されている。
上記した可動構造を利用することで、吸着保持したウエハWを保持アーム23によって前後移動、左右移動、および、z方向軸周りの旋回移動を行うことができるようになっている。
フレーム搬送装置17は、左右移動可動台24と、前後移動可動台25と、左右移動可動台24の下部に連結された屈伸リンク機構26と、屈伸リンク機構26の下端に装備された吸着プレート27などを備えている。吸着プレート27はウエハWを吸着保持する。吸着プレート27の周りには、リングフレームfを吸着保持する複数個の吸着パッド28が配備されている。従って、フレーム搬送装置17は、保持テーブル9に載置保持されたリングフレームfまたはマウントフレームMFを吸着保持して、昇降および前後左右に搬送することができる。吸着パッド28は、リングフレームfのサイズに対応して水平方向にスライド調節可能になっている。
保持テーブル9は、図5および図6などに示すように、ウエハWと同形状以上の大きさを有する金属製のチャックテーブルであり、外部に配備されている真空装置31および加圧装置32の各々と連通接続されている。真空装置31および加圧装置32の動作は、制御部33によって制御される。
実施例1において、保持テーブル9は外周部に環状の突起部9aを備えており全体として中空となっている。突起部9aは平面視においてウエハWの環状凸部Kaの配置と略一致する位置に構成されており、突起部9aがウエハWの環状凸部Kaを支持することによって、保持テーブル9は薄い扁平凹部Heに接触することなくウエハWを保持できる。
また図5に示すように、保持テーブル9は、チャンバ29を構成する下ハウジング29Aに収納されており、下ハウジング29Aを貫通するロッド35の一端と連結されている。ロッド35の他端はモータなどを備えるアクチュエータ37に駆動連結されている。そのため、保持テーブル9はチャンバ29の内部で昇降移動が可能となっている。
下ハウジング29Aは、当該下ハウジング29Aを外囲するフレーム保持部38を備えている。フレーム保持部38は、リングフレームfを載置したとき、リングフレームfの上面と下ハウジング29Aの円筒頂部とが面一になるように構成されている。また、下ハウジング29Aの円筒頂部は離型処理が施されていることが好ましい。
なお図3に示すように、保持テーブル9は下ハウジング29Aとともに、前後方向に付設されているレール40に沿って、初期位置と貼付け位置との間を往復移動可能に構成されている。初期位置は矩形部1aの内部にあり、図3において保持テーブル9が実線で示されている位置である。当該初期位置において、ウエハWおよびリングフレームfが保持テーブル9に載置される。
貼付け位置は突出部1bの内部にあり、図3において保持テーブル9が点線で示されている位置である。貼付け位置へ保持テーブル9が移動することにより、保持テーブル9に載置されているウエハWに対して粘着テープDTを貼り付ける貼付け工程を実行することが可能となる。
フレーム供給部12は、所定枚数のリングフレームfを積層収納した引き出し式のカセットを収納する。
貼付けユニット13は、図5に示すように、シート供給部71、セパレータ回収部72、シート貼付け部73およびシート回収部74などから構成されている。シート供給部71は、支持用の粘着テープDTが巻回された原反ロールの装填された供給ボビンを備えている。そして、シート供給部71の供給ボビンから粘着テープDTを貼付け位置に供給する過程で剥離ローラ75によってセパレータSを剥離するよう構成されている。なお、シート供給部71に設けられている供給ボビンは、電磁ブレーキに連動連結されて適度の回転抵抗がかけられている。したがって、供給ボビンから過剰なテープの繰り出しが防止されている。
セパレータ回収部72は、粘着テープDTから剥離されたセパレータSを巻き取る回収ボビンが備えられている。この回収ボビンは、モータよって正逆に回転駆動制御されるようになっている。
シート貼付け部73は、チャンバ29、シート貼付け機構81およびシート切断機構82などから構成されている。
チャンバ29は、下ハウジング29Aと上ハウジング29Bとによって構成される。下ハウジング29Aは保持テーブル9を囲繞するように配設されており、保持テーブル9とともに初期位置と貼付け位置との間を前後方向に往復移動する。上ハウジング29Bは突出部1bに配備されており、昇降可能に構成される。
下ハウジング29Aおよび上ハウジング29Bには、図6に示すように、流路101を介して真空装置31および加圧装置32の各々と連通接続されている。なお、上ハウジング29B側の流路101には、電磁バルブ103が備えられている。また、両ハウジング29A、29Bには、大気開放用の電磁バルブ105、107を備えた流路109がそれぞれ連通接続されている。
さらに、上ハウジング29Bには、一旦減圧した内圧をリークにより調整する電磁バルブ110を備えた流路111が連通接続されている。なお、これら電磁バルブ103、105、107、110の開閉操作、真空装置31の作動、加圧装置32の作動は、制御部33によって行われている。
すなわち真空装置31は、下ハウジング29A側の空間の気圧と上ハウジング29B側の空間の気圧とを独立して減圧調節できるように構成されている。そして加圧装置32は、下ハウジング29A側の空間の気圧と上ハウジング29B側の空間の気圧とを独立して加圧調節できるように構成されている。
シート貼付け機構81は、可動台84、貼付けローラ85、ニップローラ86などを備えている。可動台84は、左右方向に架設された案内レール88に沿って左右水平に移動する。貼付けローラ85は、可動台84に備わったシリンダの先端に連結されたブラケットに軸支されている。ニップローラ86はシート回収部74側に配備されており、モータにより駆動する送りローラ89とシリンダによって昇降するピンチローラ90とを備えている。
シート切断機構82は、上ハウジング29Bを昇降させる昇降駆動台91に配備されており、z方向に延びる支軸92と、支軸92の周りに回転するボス部93を備えている。ボス部93は、径方向に延伸する複数の支持アーム94を備えている。少なくとも1つの支持アーム94の先端には、粘着テープDTをリングフレームfに沿って切断する円板形のカッタ95が上下移動可能となるように配備されている。他の支持アーム94の先端には、押圧ローラ96が上下移動可能となるように配備されている
シート回収部74は、切断後に剥離された不要な粘着テープDTを巻き取る回収ボビンを備えている。この回収ボビンは、図示されていないモータよって正逆に回転駆動制御されるようになっている。
フレーム回収部6は、図4に示すように、マウントフレームMFを積載して回収するカセット41が配備されている。このカセット41は、装置フレーム43に連結固定された縦レール45と、この縦レール45に沿ってモータ47でネジ送り昇降される昇降台49が備えられている。したがって、フレーム回収部6は、マウントフレームMFを昇降台49に載置してピッチ送り下降するよう構成されている。
<動作の概要>
ここで、実施例1に係る粘着シート貼付け装置1の基本動作を説明する。図7は、粘着シート貼付け装置1を用いて、ウエハWに粘着テープDTを貼り付ける一連の工程を説明するフローチャートである。
ステップS1(ワークの供給)
貼付け指令が出されると、フレーム供給部12から下ハウジング29Aのフレーム保持部38へリングフレームfが搬送されるとともに、容器5から保持テーブル9へウエハWが搬送される。
すなわち、フレーム搬送装置17はフレーム供給部12からリングフレームfを吸着してフレーム保持部38に移載する。フレーム搬送装置17がリングフレームfの吸着を解除して上昇すると、リングフレームfの位置合わせを行う。当該位置合わせは、一例としてフレーム保持部38を囲繞するように立設された複数の支持ピンを中央方向へ同期的に移動させることによって行われる。リングフレームfは、フレーム保持部38にセットされた状態で、ウエハWが搬送されてくるまで待機している。
フレーム搬送装置17がリングフレームfを搬送する一方、ウエハ搬送装置16は、容器5の内部で多段に収納されているウエハWの同士の間に保持アーム23を挿入する。保持アーム23は、ウエハWを吸着保持して搬出し、アライナ7に搬送する。アライナ7は、その中央から突出した吸着パッドによりウエハWの中央を吸着する。同時に、ウエハ搬送装置16は、ウエハWの吸着を解除して上方に退避する。アライナ7は、吸着パッドでウエハWを保持して回転させながらノッチなどに基づいて位置合わせを行う。
位置合わせが完了すると、ウエハWを吸着した吸着パッドをアライナ7の面から突出させる。その位置にウエハ搬送装置16が移動し、ウエハWを吸着保持する。吸着パッドは、吸着を解除して下降する。
ウエハ搬送装置16は保持テーブル9の上方に移動し、保護テープPTが貼り付けられている表面側を下向きにした状態で、ウエハWを保持テーブル9に載置させる。保持テーブル9がウエハWを吸着保持し、フレーム保持部38がリングフレームfを吸着保持すると、下ハウジング29Aはレール40に沿って初期位置からシート貼付け機構81側の貼付け位置へと移動する。保持テーブル9にウエハWが供給され、貼付け位置へと移動した状態は図9に示されている。
ステップS2(粘着シートの供給)
ウエハ搬送装置16などによるワークの供給が行われると、貼付けユニット13において粘着テープDTの供給を行う。すなわち、シート供給部71から所定量の粘着テープDTがセパレータSを剥離されながら繰り出される。全体として長尺状である粘着テープDTは、所定の搬送経路に沿って貼付け位置の上方へと案内される。
ステップS3(チャンバの形成)
ワークおよび粘着テープDTが供給されると、図10に示すように、貼付けローラ85が下降する。そして、粘着テープDTの上を転動しながらリングフレームfと下ハウジング29Aの頂部とにわたって粘着テープDTを貼り付ける。この貼付けローラ85の移動に連動して、シート供給部71から所定量の粘着テープDTがセパレータSを剥離されながら繰り出される。
リングフレームfに粘着テープDTが貼り付けられると、貼付けローラ85を初期位置へと復帰させるとともに、上ハウジング29Bを下降させる。上ハウジング29Bの下降に伴って、図11に示すように、下ハウジング29Aの頂部に貼り付けられている部分の粘着テープDTは上ハウジング29Bと下ハウジング29Aによって挟持され、チャンバ29が構成される。
このとき、粘着テープDTがシール材として機能するとともに、チャンバ29は粘着テープDTによって2つの空間に分割される。すなわち、粘着テープDTを挟んで下ハウジング29A側の下空間H1と上ハウジング29B側の上空間H2とに分割される。下ハウジング29A内に位置するウエハWは、粘着テープDTと所定のクリアランスを有して近接対向している。
ステップS4(第1貼付け過程)
チャンバ29を形成させた後、第1貼付け過程を開始する。まず、制御部33は、図6に示す電磁バルブ105、107、110を閉じた状態で、真空装置31を作動させて下空間H1内の気圧と上空間H2内の気圧とを所定値まで減圧する。所定値の例として、10Pa〜100Paが挙げられる。このとき、下空間H1および上空間H2が同じ速度で減圧してゆくように、電磁バルブ103の開度を調整する。
下空間H1および上空間H2の気圧が所定値まで減圧されると、制御部33は、電磁バルブ103を閉じるとともに、真空装置31の作動を停止する。そして制御部33は、下空間H1の気圧より上空間H2の気圧の方が高くなるよう、電磁バルブ103、105、107、110の各々の開度を調整してリークさせる。下空間H1の気圧より上空間H2の気圧の方が高くなることにより、図12に示すように、両空間の間に差圧Faが発生する。差圧Faが発生することにより、粘着テープDTは中心部分から下ハウジング29Aの側へ引き込まれていき、凸状に変形していく。
本実施例では、下空間H1に接続されている電磁バルブ103、107を閉じたまま、上空間H2に接続されている電磁バルブ110の開度を調整してリークさせ、最終的には全開になるよう制御する。当該調整により、下空間H1の気圧は所定値に減圧された状態を維持しつつ、上空間H2の気圧は当該所定の値から徐々に上昇して大気圧にまで戻るので、差圧Faが発生する。
差圧Faを発生させた後、図13に示すように、アクチュエータ37を駆動させて保持テーブル9を上昇させる。差圧Faによる粘着テープDTの変形と保持テーブル9の上昇とによって、抜気されている下空間H1の内部におい粘着テープDTは中心部から外周部に向けて放射状にウエハWの裏面に接触していく。当該接触により、ウエハWの裏面は粘着テープDTによって覆われる。
ウエハWの裏面が粘着テープDTによって覆われると、制御部33は電磁バルブ103、105、107、110を全開にして上空間H2および下空間H1を大気開放させる。当該大気開放により、第1貼付け過程は完了する。このように、第1貼付け過程ではチャンバ29の内部空間を減圧した状態で粘着テープDTをウエハWの裏面に接触させることにより粘着テープDTでウエハWの裏面側を覆わせる操作を行う。
ステップS5(第2貼付け過程)
粘着テープDTによってウエハWの裏面が覆われるように貼付られた後、第2貼付け過程を開始する。まず、制御部33はアクチュエータ37を制御して保持テーブル9を初期位置へと下降させる。次に、制御部33は、図6に示す電磁バルブ105、107、110を閉じた状態で、加圧装置32を作動させて下空間H1および上空間H2に気体を供給し、下空間H1および上空間H2を特定値にまで加圧する。特定値の例として0.3MPa〜0.5MPaが挙げられる。加圧装置32が加圧操作を行うことにより、下空間H1の気圧および上空間H2の気圧はいずれも大気圧より高くなる。
上空間H2の加圧により、図14に示すように、上空間H2から粘着テープDTに向けて押圧力V1が作用する。なお、上空間H2の全体が加圧されるので、押圧力V1は粘着テープDTの全体にわたって均一に作用する。また、下空間H1の全体が加圧されることにより、下空間H1からウエハWの下向きの面に対して押圧力V2が均一に作用する。すなわち、押圧力V1および押圧力V2の作用によって、粘着テープDTがウエハWの裏面に精度良く貼り付けられていく。その結果、ウエハWと粘着テープDTとの密着性が向上するので、時間の経過によって粘着テープDTがウエハWの裏面から剥がれる、という事態が発生することを回避できる。
下空間H1および上空間H2を大気圧より高い気圧に加圧した状態で、粘着テープDTとウエハWとの間に押圧力を所定時間作用させた後、制御部33は加圧装置32を停止させる。そして制御部33は電磁バルブ103、105、107、110を全開にして下空間H1および上空間H2を大気開放させる。制御部33は上ハウジング29Bを上昇させてチャンバ29を開放するとともに、保持テーブル9を上昇させてウエハWの表面を保持テーブル9のウエハ保持面に当接させる。
ステップS6(シートの切断)
なお、チャンバ29内においてステップS4およびステップS5に係る工程を行っている間に、シート切断機構82を作動させて粘着テープDTの切断を行う。このとき、図15に示すように、リングフレームfに貼り付けられた粘着テープDTをカッタ95がリングフレームfの形状に切断するとともに、押圧ローラ96がカッタ95に追従してリングフレームf上のシート切断部位を転動しながら押圧してゆく。
上ハウジング29Bを上昇させた時点でステップS4に係る第1貼付け過程およびステップS5に係る第2貼付け過程は完了しているので、ピンチローラ90を上昇させて粘着テープDTのニップを解除する。その後、図16に示すように、ニップローラ86を移動させてシート回収部74に向けて切断後の不要な粘着テープDTを巻き取り回収してゆくとともに、シート供給部71から所定量の粘着テープDTを繰り出す。ステップS6までの各工程により、粘着テープDTを介してリングフレームfおよびウエハWが一体化されたマウントフレームMFが形成される。
不要な粘着テープDTが巻き取り回収されると、ニップローラ86および貼付けローラ85は初期位置に復帰する。そしてマウントフレームMFを保持している状態で保持テーブル9は貼付け位置から初期位置へと移動する。
ステップS7(マウントフレームの回収)
保持テーブル9が初期位置に復帰すると、図17に示すように、フレーム搬送装置17に設けられている吸着パッド28がマウントフレームMFを吸着保持し、下ハウジング29AからマウントフレームMFを離脱させる。マウントフレームMFを吸着保持したフレーム搬送装置17は、マウントフレームMFをフレーム回収部6へと搬送する。搬送されたマウントフレームMFは、カセット41に積載収納される。
以上で、ウエハWに粘着テープDTを貼り付ける一巡の動作が終了する。以後、マウントフレームMFが所定数に達するまで上記処理が繰り返される。このように、粘着テープDTがウエハWに密着して貼り付けられた状態となっているマウントフレームMFが、粘着シート貼付け装置1によって製造される。第2貼付け過程によって粘着テープDTがウエハWに貼り付けられた状態となっているマウントフレームMFは、本発明における半導体装置に相当する。
なお実施例1ではリングフレームfを用いて、粘着テープDTがウエハWに貼りつけられた状態となっているマウントフレームMFを製造する場合を例示しているが、粘着シート貼付け装置1を用いて半導体装置を製造する工程はリングフレームfを用いる場合に限られない。すなわち、リングフレームfを操作する各構成が省略された粘着シート貼付け装置1を用いて粘着テープDTをウエハWに貼りつけてもよい。この場合、実施例1の各ステップに係る各工程を行うことにより、ウエハWに対して粘着テープDTが密着して貼りつけられる。この場合、第2貼付け過程の完了によって、粘着テープDTが貼りつけられた状態となっているウエハWが、本発明における半導体装置に相当する。
<実施例1の構成による効果>
上記実施例1に係る装置によれば、チャンバを用いて第1貼付け過程および第2貼付け過程を行う。すなわち、第1貼付け過程によって粘着テープDTをウエハWに貼り付けた後、第2貼付け過程を行うことにより、粘着テープDTをウエハWに対してさらに精度良く密着するように貼り付ける。このような構成により、環状凸部Kaを一方の面に有するウエハWに対し、ウエハWが破損する事態を回避しつつ、粘着テープDTを精度良く貼り付けることができる。
本発明に係る第1貼付け過程では、チャンバ29の内部において、ウエハWが配置される下空間H1の内部が減圧される。すなわち粘着テープDTおよびウエハWの周辺空間は減圧により抜気されるので、粘着テープDTがウエハWに接触してウエハWの裏面を覆う際に、粘着テープDTとウエハWとの間に気体が巻き込まれることを防止できる。よって、気体の巻き込みに起因する密着力の低下を回避できる。
また、本発明に係る第2貼付け過程では、下空間H1および上空間H2の気圧を大気圧より大きくなるように加圧させることにより、粘着テープDTを精度良くウエハWの裏面に貼り付ける。
真空装置を用いてチャンバの内部を減圧することによって差圧Faを発生させる場合、大気圧状態からの減圧によって発生する差圧Faの大きさは、大気圧以下となる。すなわち差圧Faを用いて粘着テープDTをウエハWに押圧させる場合、ウエハWの裏面に対して粘着テープDTを押圧させる力の大きさに上限が存在する。
従って、減圧による差圧Faによって粘着テープDTをウエハWに接触させた状態において、粘着テープDTとウエハWとの密着性は低い。また、第1押圧部材を用いる従来の構成では、粘着テープDTのうち限られた部分にしか押圧力を作用させることができない。また、当該押圧力の大きさも不十分であるので、粘着テープDTとウエハWとの密着性を向上させることが困難である。
これに対し、本発明では加圧装置32を用いてチャンバ29内の上空間H1および下空間H2を大気圧より大きい気圧となるように加圧する。すなわち第2貼付け過程では差圧Faより十分に大きい押圧力V1、V2を粘着テープDTおよびウエハWに作用させることができる。また、押圧力V1、V2はウエハWに貼り付けられる粘着テープDTの全面にわたって作用する。従って、第2貼付け過程を行うことによって、粘着テープDTとウエハWとの密着性を大きく向上できるので、一連の貼付け処理が完了した後に時間が経過しても、粘着テープDTがウエハWから剥がれることを回避できる。
また、第2貼付け過程では加圧装置32を適宜制御することにより、押圧力V1およびV2の大きさを任意の値に調節できる。従って、粘着材Tbの構成材料、またはウエハWのサイズおよび環状凸部Kaの厚みを例とする各種条件が変更される場合であっても、押圧力V1およびV2の大きさを適宜調節することにより、確実に粘着テープDTをウエハWの環状凸部形成面に貼り付けることができる。さらに、適切な大きさの押圧力V1およびV2が粘着テープDTの全体にわたって均一に作用するので、過剰な押圧力の作用または押圧力の偏りに起因してウエハWが破損という事態を回避できる。
以下、図面を参照して本発明の実施例2を説明する。実施例1では長尺状の粘着テープDTをウエハWの裏面とリングフレームfとにわたって貼り付けた後、ワークの形状(ここでは、ウエハWまたはリングフレームfの形状)に応じた所定の形状に切断する構成を例にとって説明した。実施例2では、予めワークの形状に応じた所定の形状を有する粘着テープを、当該ワークに貼り付ける構成を例にとって説明する。なお、実施例1に係る粘着シート貼付け装置1と同一構成については同一符号を付すに留め、異なる構成部分について詳述する。
まず、実施例2に係る粘着テープDTの構成について説明する。図18(a)は搬送用シートPおよび粘着テープDTの裏面側を示す斜視図であり、図18(b)は搬送用シートPおよび粘着テープDTの縦断面図である。
実施例2に係る粘着テープDTは、図18(a)に示すように、長尺状の搬送用シートPに保持されている。すなわち、長尺状の搬送用シートPの一方の面に、所定形状の粘着テープDTが所定のピッチで貼付け保持されている。粘着テープDTはウエハWにおける環状凸部Kaの形成面(本実施例では裏面)の形状に応じた所定の形状に予め切断されている。実施例2において、粘着テープDTは予め円形状に切断されているものとする。
搬送用シートPは図18(b)に示すように、非粘着性の基材Paと、粘着性を有する粘着材Pbとが積層した構造を備えている。基材Paを構成する材料の例として、ポリオレフィン、ポリエチレンなどが挙げられる。粘着材Pbを構成する材料の例として、アクリル酸エステル共重合体などが挙げられる。粘着テープDTの基材Taが搬送用シートPの粘着材Tbに貼付けられることにより、搬送用シートPは粘着テープDTを保持する。本実施例において粘着テープDTの形状は円形状であるが、ウエハWの形状に応じて適宜変更可能である。
実施例2に係る粘着シート貼付け装置1は、図3ないし図6に示す実施例1に係る装置と基本的構成が共通する。但し、シート供給部71には所定形状に予め成型された粘着テープDTを複数保持している搬送用シートPが装填される。シート切断機構82は、リングフレームfに貼り付けられている部分の搬送用シートPを切断する。シート回収部74は、シート切断機構82によって搬送用シートPが切断された後、マウントフレームMFの周囲に残る不要となった搬送用シートPを回収する構成となっている。
<実施例2における動作>
ここで、実施例2に係る粘着シート貼付け装置1の動作を説明する。図19は、実施例2に係る粘着シート貼付け装置1を用いて、ウエハWに粘着テープDTを貼り付ける一連の工程を説明するフローチャートである。実施例1に係る粘着シート貼付け装置1の動作と同一の工程については説明を簡略化し、異なる工程について詳述する。
ステップS1(ワークの供給)
貼付け指令が出されると、実施例1と同様にウエハWおよびリングフレームfの供給を行う。すなわち、フレーム供給部12に収納されているリングフレームfはフレーム搬送装置17によってフレーム保持部38に移載される。そして容器5に収納されているウエハWは、ウエハ搬送装置16によってアライナ7を経由して保持テーブル9に移載される。リングフレームfおよびウエハWが移載されると、下ハウジング29Aはレール40に沿って初期位置から貼付け位置へと移動する。保持テーブル9が貼付け位置へと移動した状態は図20に示されている。
ステップS2(粘着シートの供給)
ウエハ搬送装置16などによるワークの供給が行われると、貼付けユニット13において粘着テープDTの供給を行う。すなわち、シート供給部71から所定量の粘着テープDTが、セパレータSを剥離されながら搬送用シートPとともに繰り出される。全体として長尺状である搬送用シートPは、所定の搬送経路に沿って貼付け位置の上方へと案内される。このとき図21に示すように、搬送用シートPに保持されている粘着テープDTは、保持テーブル9に載置されているウエハWの上方に位置するようにポジショニングが行われる。
ステップS3(チャンバの形成)
粘着テープDTが保持テーブル9の上方に供給されると、チャンバ29を形成させる。すなわち図22に示すように、貼付けローラ85が下降する。そして、搬送用シートPの上を転動しながらリングフレームfと下ハウジング29Aの頂部とにわたって搬送用シートPを貼り付ける。この貼付けローラ85の移動に連動して、シート供給部71から所定量の粘着テープDTがセパレータSを剥離されながら搬送用シートPとともに繰り出される。
リングフレームfに粘着テープDTが貼り付けられると、貼付けローラ85を初期位置へと復帰させるとともに、上ハウジング29Bを下降させる。上ハウジング29Bの下降に伴って、図23に示すように、下ハウジング29Aの頂部に貼り付けられている部分の搬送用シートPは上ハウジング29Bと下ハウジング29Aによって挟持され、チャンバ29が構成される。このとき、搬送用シートPがシール材として機能するとともに、チャンバ29は粘着テープDTによって下空間H1と上空間H2とに分割される。
ステップS4(第1貼付け過程)
チャンバ29を形成させた後、実施例1と同様に第1貼付け過程を開始する。制御部33は、真空装置31を作動させて下空間H1内の気圧と上空間H2内の気圧とを所定値まで減圧させ、さらに下空間H1の気圧より上空間H2の気圧を高くさせる。当該気圧の制御により、下空間H1と上空間H2との間で差圧Faが発生する。差圧Faによる粘着テープDTの変形と保持テーブル9の上昇とによって、図24に示すように、粘着テープDTは中心部から外周部に向けて放射状にウエハWの裏面に接触していき、ウエハWの裏面は粘着テープDTによって覆われる。
ステップS5(第2貼付け過程)
真空装置31を用いて粘着テープDTでウエハWの裏面を覆わせた後、実施例1と同様に第2貼付け過程を実行させる。まず、制御部33は保持テーブル9を下降させるとともに、加圧装置32を作動させて下空間H1および上空間H2に気体を供給し、下空間H1および上空間H2を特定値にまで加圧する。加圧装置32が加圧操作を行うことにより、下空間H1の気圧および上空間H2の気圧はいずれも大気圧より高くなる。
上空間H2の加圧により、図25に示すように、上空間H2から粘着テープDTに向けて押圧力V1が作用する。また、下空間H1の全体が加圧されることにより、下空間H1からウエハWの下向きの面に対して押圧力V2が作用する。すなわち、十分に大きな力である押圧力V1および押圧力V2の作用によって、粘着テープDTがウエハWの裏面に精度良く貼り付けられていき、ウエハWと粘着テープDTとの密着性が向上する。
下空間H1および上空間H2を大気圧より高い気圧に加圧した状態で、粘着テープDTとウエハWとの間に押圧力を所定時間作用させた後、制御部33は加圧装置32を停止させる。そして制御部33は電磁バルブ103、105、107、110を全開にして下空間H1および上空間H2を大気開放させる。制御部33は上ハウジング29Bを上昇させてチャンバ29を開放するとともに、保持テーブル9を上昇させてウエハWの表面を保持テーブル9のウエハ保持面に当接させる。
ステップS6(搬送用シートの切断)
なお、チャンバ29内においてステップS4およびステップS5に係る工程を行っている間に、シート切断機構82を作動させる。実施例2において、シート切断機構82は搬送用シートPを切断するという点で実施例1の工程と異なる。すなわち図26に示すように、リングフレームfに貼り付けられた搬送用シートPをカッタ95がリングフレームfの形状に切断するとともに、押圧ローラ96がカッタ95に追従してリングフレームf上のシート切断部位を転動しながら押圧してゆく。
搬送用シートPを円形に切断した後、上ハウジング29Bを上昇させる。上ハウジング29Bを上昇させた時点でステップS4およびステップS5に係る過程は完了しているので、ピンチローラ90を上昇させて粘着テープDTのニップを解除する。その後、ニップローラ86を移動させてシート回収部74に向けて切断後の不要な搬送用シートPを巻き取り回収してゆくとともに、シート供給部71から所定量の粘着テープDTを搬送用シートPとともに繰り出す。
ステップS6までの各工程により、マウントフレームMFが形成される。実施例2に係るマウントフレームMFにおいて、粘着テープDTおよび搬送用シートPを介してリングフレームfおよびウエハWが一体化されている。不要な搬送用シートPが巻き取り回収されると、ニップローラ86および貼付けローラ85は初期位置に復帰する。そしてマウントフレームMFを保持している状態で保持テーブル9は貼付け位置から初期位置へと移動する。
ステップS7(マウントフレームの回収)
保持テーブル9が初期位置に復帰すると、実施例1と同様に、フレーム搬送装置17に設けられている吸着パッド28がマウントフレームMFを吸着保持し、下ハウジング29AからマウントフレームMFを離脱させる。マウントフレームMFを吸着保持したフレーム搬送装置17は、マウントフレームMFをフレーム回収部6へと搬送する。搬送されたマウントフレームMFは、カセット41に積載収納される。
以上で、ウエハWに粘着テープDTを貼り付ける一巡の動作が終了する。以後、マウントフレームMFが所定数に達するまで上記処理が繰り返される。実施例2に係る粘着シート貼付け装置1を用いることにより、予め所定の形状に切断されている粘着テープDTを用いる場合であっても、実施例1と同様の効果を得ることができる。すなわち、環状凸部を有するウエハWの環状凸部形成面に粘着テープDTを貼り付ける場合において、ウエハに損傷が発生することを回避しつつ、粘着テープDTを精度よくウエハWに貼り付けることができる
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。例として、本発明は下記のように変形実施することができる。
(1)各実施例に係るステップS4において、下空間H1および上空間H2の気圧を所定値にまで減圧させた後、上空間H2の気圧を大気圧に戻すことによって差圧Faを発生させたが、ステップS4における気圧の調整はこれに限られない。すなわち、下空間H1および上空間H2の気圧を所定値にまで減圧させた後、下空間H1の気圧を当該所定値に維持しつつ、電磁バルブ105の開度を適宜調整してリークさせてもよい。
この場合、上空間H2の気圧は所定値から上昇して大気圧より低い特定の値となるように制御され、当該制御によって差圧Faが発生する。差圧Faによって粘着テープDTでウエハWの環状凸部形成面を覆わせた後、制御部33は電磁バルブ103、105、107、110を全開にして上空間H2および下空間H1を大気開放させる。当該大気開放により、第1貼付け過程は完了する。
各実施例のように上空間H2の気圧を大気圧にまで戻して差圧Faを発生させる構成では、差圧Faをより大きくできるので、粘着テープDTを変形させてウエハWの環状凸部形成面を粘着テープDTで覆わせる過程をより速やかに完了できる。一方、(2)に係る変形例のように上空間H2の気圧を下空間H1の気圧より高くかつ大気圧より低い特定値に調整して差圧Faを発生させる構成では、粘着テープDTの変形速度が低く抑えられる。よって、下空間H1の抜気が完了しないうちに粘着テープDTが尚早にウエハWの環状凸部形成面を覆うという事態を回避できるので、粘着テープDTとウエハWとの間にボイドが発生することを防止できる。
(2)各実施例に係るステップS5において、加圧装置32は下空間H1および上空間H2の両方の内部を加圧したが、これに限られない。すなわち、加圧装置32は上空間H2のみを大気圧より高い気圧になるまで加圧し、押圧力V1によって粘着テープDTをより精度良く貼り付けてもよい。
上空間H2のみを加圧する構成のさらなる変形例として、下空間H1の内部を大気圧より低い気圧となるように減圧された状態を維持しつつ、上空間H2の内部を大気圧より高い気圧となるように加圧することによって粘着テープDTを貼り付ける構成であってもよい。当該構成では、ステップS4において差圧Faによる第1貼付け過程を行った後、下空間H1の気圧が所定値に減圧された状態を維持しつつ、上空間H2に接続されている電磁バルブ105を開放して上空間H2のみを大気開放する。そしてステップS5において、加圧装置32を作動させ、上空間H2の内部を加圧して大気圧より高くする。
当該変形例では、ステップS5において、保持テーブル9を上昇させてウエハWの裏面に保持テーブル9を当接させた状態で、上空間H2の内部を加圧して第2貼付け過程を行う。保持テーブル9によってウエハWを保持した状態で上空間H2を加圧して押圧力V1を発生させることにより、下空間H1が大気圧より低く減圧されている状態であっても押圧力V1を粘着テープDTおよびウエハWの全面にわたって均等に作用させることができる。
(3)各実施例に係るステップS4において、真空装置31を用いてチャンバ29の内部に差圧Faを発生させることにより、粘着テープDTを凸状に変形させてウエハWの環状凸部形成面に接触させているが、粘着テープDTを凸状に変形させる方法は差圧Faを発生させる構成に限られない。すなわち図28に示すように、上ハウジング29Bの内部に押圧部材141を備える構成であってもよい。
押圧部材141は、底面が凸状(一例として半球状)となっており、粘着テープDTの上方に位置するように配設される。そのため、押圧部材141を下降させることにより、凸状となっている押圧部材141の底面が粘着テープDTを押圧し、粘着テープDTは凸状に変形してウエハWに接触することができる。この場合、差圧Faの発生に必要な構成を省略できる。また、粘着テープDTを凸状に変形させる他の構成として、ローラなどを用いて粘着テープDTを上方から押圧させる構成なども挙げられる。
(4)各実施例において、支持用の粘着テープDTをウエハWに貼り付ける構成を例として説明したが、ウエハWに貼り付ける粘着シートはこれに限ることはない。回路保護用の粘着テープを例とするシート状の粘着材を貼り付ける構成であれば、各実施例に係る構成を適用できる。
(5)各実施例において、粘着シートを貼りつける対象となるワークとして、ウエハWおよびリングフレームfを例示したが、ワークはこれに限られない。一例として、リングフレームfを省略し、ウエハWのみに粘着シートを貼り付けてもよい。また、本実施例に係る構成は、基板、パネル、など各種半導体用部材をワークとして適用することができる。さらにワークの形状としては円形状の他、矩形状、多角形状、略円形状などであってもよい。
(6)各実施例において、保持テーブル9を所定のタイミングで昇降移動させて粘着テープDTをウエハWに貼り付けているが、保持テーブル9の昇降移動は適宜変更してもよい。一例として、ステップS5に係る加圧処理は保持テーブル9を下降させた後に行う構成に限られず、上昇状態を維持しつつ加圧処理を行ってもよい。
(7)各実施例において、フレーム保持部38は下ハウジング29Aの外部に配設されているが、下ハウジング29Aの内部にフレーム保持部38を設けてもよい。この場合、ステップS4以降の過程は、リングフレームfおよびウエハWの各々をチャンバ29の内部に収納した状態で行われる。
(8)実施例2において、粘着テープDTは、ウエハWの環状凸部形成面の形状に応じた所定の形状となるように予め成型されているがこれに限られない。すなわちシート供給部71は、長尺状の搬送用シートPが添設されている長尺状の粘着テープDTを装填してもよい。長尺状の搬送用シートPが添設されている長尺状の粘着テープDTの構成は、図29(a)に示す通りである。この場合、粘着シート貼付け装置1はチャンバ29の上流にシート切断装置201を備えており、シート切断装置201が長尺状の粘着テープDTを所定の形状に成型する。
シート切断装置201の構成は、図29(b)に示す通りである。シート切断装置201は、支持テーブル203と、カッタ205と、粘着シート回収部207とを備えている。なお、シート供給部71から繰り出される粘着テープDTおよび搬送用シートPは、図示しない反転装置によって反転し、粘着テープDTが搬送用シートPの上側となるような状態でシート切断装置201へと供給される。
支持テーブル203は、シート供給部71から方向Lに沿って繰り出し供給された長尺状の粘着テープDTおよび搬送用シートPのうち、下側となっている搬送用シートPを水平に受け止めるように配設されている。カッタ205は支持テーブル203の上方に配設されており、図示しない可動台によって昇降移動可能となっている。カッタ205の一例として円環状のトムソン刃が用いられる。
カッタ205が下降することにより、粘着テープDTと搬送用シートPとのうち、粘着テープDTの層が円環状の軌跡Kの形状に切り抜かれる。カッタ205が粘着テープDTを切断する構成はこれに限られず、他の例として、ナイフ状のカッタ205を円形状の軌道に沿って移動させ、粘着テープDTを円形状に切り抜く構成などが挙げられる。
粘着シート回収部207は、円形状に切断された粘着テープDTの周囲に残される不要な粘着テープDTnを回収する。不要な部分の粘着テープDTnは、送りローラ208の直後に搬送用シートPから剥離される。剥離された粘着テープDTnは案内ローラ209によって回収ボビン210へと案内される。回収ボビン201は、搬送用シートPから剥離された粘着テープDTnを巻き取り回収する。従って、シート切断装置201によって、カッタ205によって円形に成型された粘着テープDTが搬送用シートPの上に残された状態となる。
円形に切断された粘着テープDTは搬送用シートPとともに、チャンバ29へと案内される。なお、粘着テープDTおよび搬送用シートPは、シート切断装置201の下流において図示しない反転装置によって再度反転し、粘着テープDTが搬送用シートPの下側となるような状態でチャンバ29へ案内される。
(9)各実施例において、図30(a)に示すように、チャンバ29はシート状の弾性体Dsを備えていてもよい。以下、実施例2の構成を例示して本変形例について説明する。
弾性体Dsは上ハウジング29Bの内部に配設されており、上ハウジング29Bの内径に接するように構成されている。また、弾性体Dsの下面と上ハウジング29Bの円筒底部とが面一となるように構成される。従って、下ハウジング29Aと上ハウジング29Bとが搬送用シートPを挟み込んでチャンバ29を形成すると、弾性体Dsは搬送用シートPと当接する。具体的には、搬送用シートPにおいて、粘着テープDTを保持する面とは逆の側(図では上面側)に弾性体Dsが当接される。弾性体Dsを下ハウジング29Aの内径に接するように配設することにより、チャンバ29を形成する際に弾性体Dsが挟み込まれることがないので、チャンバ29の密閉性が弾性体Dsによって低下することを防止できる。弾性体Dsを構成する材料の例として、ゴム、エラストマー、またはゲル状の高分子材料などが挙げられる。
チャンバ29が弾性体Dsを備えることにより、ステップS4において粘着テープDTを凸状に変形させる際に、粘着テープDTの屈曲率をより均一にすることができる。ここで弾性体Dsを備える構成の効果について説明する。一例として、粘着テープDTが比較的硬い材料で構成されている場合、図30(b)に示すように、粘着テープDTの屈曲率が不均一になりやすい。
すなわち、搬送用シートPのうち、粘着テープDTが搬送用シートPに保持されている領域P1においては、硬い粘着テープDTが存在しているので差圧Faによる搬送用シートPの屈曲率が小さい。一方、搬送用シートPのうち粘着テープDTが搬送用シートPに保持されていない領域P2においては、差圧Faによる搬送用シートPの屈曲率が比較的大きい。すなわち差圧Faによって領域P2の方が容易に変形することによって、領域P1における搬送用シートPの屈曲率がさらに低下する。
また、粘着テープDTのうち領域P2に近い側は粘着テープDTの屈曲率が大きく、粘着テープDTの中央部では粘着テープDTの屈曲率が小さくなる。このように、粘着テープDTおよび搬送用シートPの各々において、差圧Faによる屈曲率が不均一となる。その結果、ウエハWに貼り付けられた粘着テープDTについて、粘着テープDTとウエハWとの密着性が低下する。
一方で弾性体Dsを備える場合、図30(c)に示すように、差圧Faによって弾性体Dsの全体が均一に凸状変形する。そのため、領域P1における搬送用シートPの屈曲率が向上して領域P2における屈曲率との差が小さくなるので、搬送用シートPおよび粘着テープDTの屈曲率は全体的に均一となる。すなわち、粘着テープDTはウエハWの環状凸部形成面の形状に応じて変形し易くなるので、粘着テープDTとウエハWとの密着性をさらに向上できる。
(10)各実施例において、粘着テープDTを加温する構成をさらに備えてもよい。粘着テープDTを加温する構成の一例として、シート貼付け機構81は図31(a)に示すように、上ハウジング29Bの内部に加温機構120を有している。加温機構120はシリンダ121および加温部材123を備えている。シリンダ121は加温部材123の上部に連結されており、シリンダ121の動作によって加温部材123はチャンバ29の内部で昇降できる。なお、加温部材123は粘着テープDTを加温可能であれば、昇降移動可能な構成でなくともよい。
加温部材123の内部には粘着テープDTを加温するヒータ125が埋設されている。ヒータ125による加温の温度は粘着テープDTが柔らかくなる温度となるように調整される。当該加温の温度の一例として、50℃〜70℃程度が挙げられる。加温部材123の底面の形状はウエハWの形状に応じて変更してよい。一例として、加温部材123は全体として円柱状となっている。
なお、ステップS4を開始する前に予め、加温機構120を用いて上空間H2を加温させておくことが好ましい。すなわち、制御部33はヒータ125を作動させて加温装置123を所定の温度に加温させる。加温装置123が加温されることにより、熱伝導効果によって上空間H2が加温され、さらに粘着テープDTが加温される。
粘着テープDTは加温されることによって柔らかくなるので、差圧Faによる粘着テープDTの変形性が向上する。すなわち、粘着テープDTでウエハWを覆わせる際に、ウエハWに対する粘着テープDTの追従性をより高めることができる。なお図31(b)に示すように、粘着テープDTに近接または当接するように加温部材123を下降させ、粘着テープDTを加温部材123で直接加温してもよい。
(11)実施例において、加温機構120はチャンバ29における上空間H2の側に配設され、上空間H2を加温する構成であったがこれに限られない。すなわち加温機構120は下空間H1を加温する構成であってもよい。一例として、ヒータ125を保持テーブル9の内部に配設し、ヒータ125が下空間H1を加温することによって粘着テープDTを加温する構成が挙げられる。また、加温機構120は上空間H1および下空間H2の両方を加温する構成であってもよい。
1 … 粘着シート貼付け装置
3 … ウエハ搬送機構
5 … 容器
6 … フレーム回収部
7 … アライナ
9 … 保持テーブル
12 … フレーム供給部
13 … 貼付けユニット
16 … ウエハ搬送装置
17 … フレーム搬送装置
23 … 保持アーム
27 … 吸着プレート
28 … 吸着パッド
31 … 真空装置
32 … 加圧装置
33 … 制御部
38 … フレーム保持部
71 … シート供給部
72 … セパレータ回収部
73 … シート貼付け部
74 … シート回収部
81 … シート貼付け機構
82 … シート切断機構
85 … 貼付けローラ
86 … ニップローラ
95 … カッタ
f … リングフレーム
DT … 粘着テープ
P … 搬送用シート
MF … マウントフレーム
Ta … 基材
Tb … 粘着材
Pa … 基材
Pb … 粘着材

Claims (10)

  1. 一方の面の外周に環状凸部を有するワークと、粘着シートとをチャンバに収容し、前記チャンバの内部空間を減圧した状態で前記粘着シートを前記ワークの環状凸部形成面に接触させることにより前記粘着シートで前記環状凸部形成面を覆う第1貼付け過程と、
    前記第1貼付け過程の後に、前記チャンバの内部空間の圧力を上げることにより前記粘着シートを前記環状凸部形成面に貼り付ける第2貼付け過程と、
    を備えることを特徴とする粘着シート貼付け方法。
  2. 請求項1に記載の粘着シート貼付け方法において、
    前記第1貼付け過程では、前記粘着シートを前記ワークの環状凸部形成面に向けて凸状に変形させることにより前記粘着シートを前記ワークの環状凸部形成面に接触させる
    ことを特徴とする粘着シート貼付け方法。
  3. 請求項1に記載の粘着シート貼付け方法において、
    前記第2貼付け過程では、前記チャンバの内部空間の圧力を大気圧以上の圧力に上げる
    ことを特徴とする粘着シート貼付け方法。
  4. 請求項2に記載の粘着シート貼付け方法において、
    前記チャンバは上ハウジングと下ハウジングとを備え、
    前記第1貼付け過程は、
    前記上ハウジングと前記下ハウジングとによって前記粘着シートを挟み込むことにより、前記チャンバの内部空間を、前記環状凸部形成面を上向きにした状態の前記ワークが配置される下空間と、前記粘着シートを介在して前記下空間と対向する上空間とに区画する上下空間形成過程と、
    前記上空間と前記下空間とを減圧する上下空間減圧過程と、
    前記上下空間減圧過程の後に、前記上空間の圧力を前記下空間の圧力よりも高くして前記上空間と前記下空間との間に生じた差圧によって前記粘着シートを前記環状凸部形成面に向けて凸状に変形させて、前記粘着シートを前記ワークの環状凸部形成面に接触させる接触過程とを有する
    ことを特徴とする粘着シート貼付け方法。
  5. 請求項2に記載の粘着シート貼付け方法において、
    前記チャンバは上ハウジングと下ハウジングとを備え、
    前記第1貼付け過程は、
    前記上ハウジングと前記下ハウジングとによって前記粘着シートを挟み込むことにより、前記チャンバの内部空間を、前記環状凸部形成面を上向きにした状態の前記ワークが配置される下空間と、前記粘着シートを介在して前記下空間と対向する上空間とに区画する上下空間形成過程と、
    前記上空間と前記下空間とのうち前記下空間のみを減圧することによって前記上空間と前記下空間との間に生じた差圧により、前記粘着シートを前記環状凸部形成面に向けて凸状に変形させて、前記下空間が減圧されている状態で前記粘着シートを前記ワークの環状凸部形成面に接触させる減圧接触過程とを有する
    ことを特徴とする粘着シート貼付け方法。
  6. 請求項4または請求項5に記載の粘着シート貼付け方法において、
    前記粘着シートは、前記ワークの環状凸部形成面に応じた所定形状を有し、前記長尺の搬送用シートに保持されており、
    前記上下空間形成過程は、前記上ハウジングと前記下ハウジングとによって前記搬送用シートを挟み込むことにより、前記チャンバの内部空間を、前記環状凸部形成面を上向きにした状態の前記ワークが配置される下空間と、前記搬送用シートに保持された前記粘着シートを介在して前記下空間と対向する上空間とに区画する
    ことを特徴とする粘着シート貼付け方法。
  7. 請求項4または請求項5に記載の粘着シート貼付け方法において、
    前記上ハウジングの内部に配設されているシート状の弾性体を備え、
    前記上下空間形成過程において前記チャンバを形成することにより、前記粘着シートに前記シート状の弾性体が当接するように、前記シート状の弾性体は配設される
    ことを特徴とする粘着シート貼付け方法。
  8. 請求項4または請求項5に記載の粘着シート貼付け方法において、
    前記下空間および前記上空間のうち少なくとも一方を加温することによって前記粘着シートを加温する加温過程を備え、
    前記第1貼付け過程は、前記加温過程によって加温された状態の前記粘着シートを前記ワークの環状凸部形成面に接触させる
    ことを特徴とする粘着シート貼付け方法。
  9. 一方の面の外周に環状凸部を有するワークと、粘着シートとをチャンバに収容し、前記チャンバの内部空間を減圧した状態で前記粘着シートを前記ワークの環状凸部形成面に接触させることにより前記粘着シートで前記環状凸部形成面を覆う第1貼付け機構と、
    前記第1貼付け過程の後に、前記チャンバの内部空間の圧力を上げることにより前記粘着シートを前記環状凸部形成面に貼り付ける第2貼付け機構と、
    を備えることを特徴とする粘着シート貼付け装置。
  10. 一方の面の外周に環状凸部を有するワークの環状凸部形成面に粘着シートが貼り付けられた状態となっている半導体製品を製造する半導体製品の製造方法であって、
    前記ワークと前記粘着シートとをチャンバに収容し、前記チャンバの内部空間を減圧した状態で前記粘着シートを前記ワークの環状凸部形成面に接触させることにより前記粘着シートで前記環状凸部形成面を覆う第1貼付け過程と、
    前記第1貼付け過程の後に、前記チャンバの内部空間の圧力を上げることにより前記粘着シートを前記環状凸部形成面に貼り付ける第2貼付け過程と、
    を備えることを特徴とする半導体製品の製造方法。
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