JP2021197421A - 基板処理ノズル - Google Patents

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Abstract

【課題】Wet処理装置で基板と化学反応によってエッチング処理する工程において用いることができ、基板表面にある、部分的(局所的)な結晶構造単位での凸領域を容易にエッチングすることができ、基板表面の高低差をなくして均一にすることができる基板処理ノズルを提供する。【解決手段】基板処理ノズルであって、基板のエッチング対象領域に薬液を吐出する薬液吐出口と、薬液吐出口に薬液を供給する薬液供給ラインと、薬液吐出口と薬液供給ラインが設けられたノズルボディとを有しており、ノズルボディは、エッチング対象領域に吐出された薬液を吸引する薬液吸引口と、薬液吸引口から吸引された薬液を回収する薬液吸引ラインが設けられており、エッチング対象領域に吐出された薬液が吸引されて回収されることで、薬液がエッチング対象領域以外の領域にまで到達するのを防ぎつつ、エッチング対象領域のエッチング処理が可能な基板処理ノズル。【選択図】図1

Description

本発明は、薬液を用いて基板をエッチングする基板処理ノズルに関する。
電子部品製造分野において、基板表面を平坦化する技術としてCMP(化学機械研磨)やガスを使用したドライエッチング処理などが知られている。また、エッチング溶液を供給して基板表面を化学反応でエッチングするWetエッチング工程もその一つとして認識されている。
例えば特許文献1では、基板中心(回転軸線)を中心とする基板表面の円状の起伏部をエッチングするため、回転軸線周りで基板を回転させながら、上記起伏部の頂上部にエッチング液をノズルで供給しつつ、頂上部よりも回転軸線から遠い位置に別のノズルでエッチング抑制液を供給する装置が記載されている。
近年、半導体、フォトマスク、画像パネル製造等の電子部品製造分野における集積度向上に伴って、基板表面の平坦化がより高度なオーダーで要求されるようになった。特には、基板表面の高低差が結晶構造単位(結晶単位とも言う)で数える程度の数nmオーダーで平坦化の調整が求められるようになった。
ここで、結晶単位や数nmオーダーという数値の理解のため、表1に例を挙げる。表1のうち、例えばシリコンウエハの結晶は、一般的にはダイヤモンド構造を示し、結晶構造が連鎖的に続いて物質を構成している。図4にダイヤモンド構造を示す。図4中のaは格子定数を示す。結晶単位での原子間距離は5.43Å(0.543nm)となる。近年要求されている平坦化レベルは、このような結晶構造単位の数個分という高度なレベルとなっている。
Figure 2021197421
特許第3958106号
上記のように高度な基板平坦性を求める中で、基板表面には従来のようなCMP、ドライ、Wetのエッチング工程で対応できない結晶構造単位で数える程度の部分的な凹凸が発生しており、より平坦化を求めた場合には、基板表面の凸領域を部分的にエッチングする必要があった。
しかしながら、基板全体の高低差を調整するCMP処理では、基板全体の回転運動しながらエッチングを行うため、結晶構造単位での部分的な高低差を補正するような機能は無かった。
また、従来のWet処理装置において、浸漬方式では基板表面と化学薬液が全面的に接触するため部分的なエッチングは不可能である。また、従来の枚葉方式の場合も、基板表面に供給した化学溶液は液体質量や液体供給方向の影響もあるため、基板表面で化学溶液を部分的に留めて制御することは不可能であった。
特許文献1の装置も、上記のように基板の回転軸線周りの点対称の円状の起伏部のエッチングに対するものであり、例えば基板表面に点在するような凸領域には対応できず、近年求められるような部分エッチングが可能なものではない。
そこで本発明は、Wet処理装置で基板と化学反応によってエッチング処理する工程において用いることができ、基板表面にある、部分的(局所的)な結晶構造単位での凸領域を容易にエッチングすることができ、基板表面の高低差をなくして均一にすることができる基板処理ノズルを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、基板をエッチングする薬液を吐出する基板処理ノズルであって、
前記基板のエッチング対象領域に前記薬液を吐出する薬液吐出口と、該薬液吐出口に前記薬液を供給する薬液供給ラインと、前記薬液吐出口と前記薬液供給ラインが設けられたノズルボディとを有しており、
前記ノズルボディは、さらに、前記基板のエッチング対象領域以外の領域におけるエッチングを防ぐために前記基板のエッチング対象領域に吐出された前記薬液を吸引する薬液吸引口と、該薬液吸引口から吸引された前記薬液を回収する薬液吸引ラインが設けられており、
前記エッチング対象領域に吐出された前記薬液が前記薬液吸引口から吸引されて回収されることで、前記薬液が前記エッチング対象領域以外の領域にまで到達するのを防ぎつつ、前記エッチング対象領域のエッチング処理が可能なものであることを特徴とする基板処理ノズルを提供する。
このような本発明の基板処理ノズルであれば、ノズルボディに、薬液吐出口の他に薬液吸引口および薬液吸引ラインがあることで、一旦吐出された薬液を処理後に吸引して回収することができる。エッチングに寄与する薬液が吐出されて供給される領域と吸引によって薬液が到達しない領域を意図的に発生させることができる。そのため、意図して局所的なエッチング処理が可能である。基板表面の凸領域となっている領域(エッチング対象領域)の座標情報を基にするなどして、凸領域上方に配置した本発明の基板処理ノズルを起動してエッチング処理する事で基板表面を所望のエッチング対象領域のみ部分的にエッチング処理し、エッチング対象領域以外の領域ではエッチングを防ぐことができるものであり、その結果、基板表面を均一にする事が可能である。しかもこの均一化を結晶構造単位レベルで容易に行うことができるものである。
このとき、前記ノズルボディにおいて、前記薬液吸引口が前記薬液吐出口を中心として周囲に設けられているか、または、前記薬液吐出口が前記薬液吸引口を中心として周囲に設けられているものとすることができる。
このように薬液吐出口と薬液吸引口の位置関係としては、一方を中心として他方がその周囲に設けられている態様とすることができ、どちらが中心に設けられている場合でも、局所的なエッチング処理が可能である。
このとき、前記ノズルボディは、フッ素系樹脂、PEEK、PPS、PP、およびPEのうちのいずれかの材料からなるものとすることができる。
このようなものであれば、薬液による腐食を効果的に防ぐことができる。
このとき、前記基板が、フォトマスク、ガラスディスク、Siウエハ、Geウエハ、GaAsウエハ、およびSiCウエハのうちのいずれか、または、フラットパネル、および多層セラミックスのうちのいずれかの製造工程に使用される基板であるものとすることができる。
これらの基板は表面の部分エッチングにより高い平坦度が求められるものであり、部分エッチングを可能にする本発明は好適である。
このとき、前記薬液が、無機酸溶液、無機アルカリ溶液、有機酸溶液、有機アルカリ溶液、オゾン水、および電解水のうちのいずれかであるか、または、これらのうち2種類以上を混合した溶液であるものとすることができる。
このようなものであれば、基板のエッチングを効果的に行うことができる。
さらに、本発明は、基板を保持する保持テーブルと、該保持テーブルに保持された前記基板をエッチングする薬液を吐出する基板処理ノズルと、該基板処理ノズルを保持するアームを有する基板処理装置であって、
前記基板のエッチング対象領域に前記薬液を吐出する前記基板処理ノズルが、上記本発明の基板処理ノズルであることを特徴とする基板処理装置を提供する。
このような本発明の基板処理装置であれば、本発明の基板処理ノズルにより局所的なエッチング処理を簡便に行うことができる。
このとき、前記薬液を吸引して回収するためのポンプと、
前記回収された薬液から気体を分離する気液分離器をさらに有するものとすることができる。
このようなものであれば、ポンプにより薬液を吸引した際に、ポンプが薬液により腐食されるのを効果的に防ぐことができる。
このとき、前記ポンプは、前記回収された薬液と接液する部分がPTFE、PFA、PVDF、PCTFE、PP、およびPEのうちのいずれかの材料からなるものとすることができる。
このようなものであれば、薬液による腐食をより効果的に防ぐことができる。
このとき、前記ポンプは、ベローズポンプ、ダイヤフラムポンプ、およびマグネットポンプのうちのいずれかであるものとすることができる。
このようなものであれば、薬液をより効果的に吸引することができる。
このとき、前記基板のエッチング対象領域以外の領域に純水を供給する純水ノズルをさらに有するものとすることができる。
このようなものであれば、エッチング対象領域以外の領域を純水で保護することができるため、エッチング対象領域以外の領域のエッチングをより確実に防ぐことができる。
さらに、本発明は、基板処理ノズルを有する基板処理装置を用いて、前記基板処理ノズルから基板に薬液を吐出してエッチングを行う基板処理方法であって、
前記基板処理装置として上記本発明の基板処理装置を用いて、前記基板のエッチング対象領域に前記薬液を吐出してエッチングすることを特徴とする基板処理方法を提供する。
このような本発明の基板処理方法であれば、本発明の基板処理装置を用いて局所的なエッチング処理を簡便に行うことができ、基板表面を均一にする事が可能である。しかもこの均一化を結晶構造単位レベルで容易に行うことができる。
そして、前記薬液を吐出して前記基板をエッチングするとき、前記基板処理ノズルの前記薬液吐出口からの前記薬液の吐出流量を0.3L/min以下とし、かつ、前記薬液吐出口および前記薬液吸引口と前記基板との距離を3mm以下とすることができる。
このようにすれば、薬液の吸引効率が向上するため、薬液がエッチング対象領域以外の領域に到達するのをより確実に防ぐことができる。
以上のように、本発明の基板処理ノズルであれば、基板表面の部分的な凸領域のみをエッチング処理することができ、基板表面の結晶構造単位レベルの高低差を容易に均一化することができる。
本発明の基板処理装置及び基板処理ノズルの一例を示す概略図である。 本発明の基板処理ノズルの別の一例を示す上面図、縦断面図及び下面図である。 実施例におけるSOI層の面内のエッチング量を示す測定図である。 ダイヤモンド構造を示す説明図である。
以下、本発明について図面を参照して実施の形態を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(第一の実施態様)
図1は本発明における基板処理装置1及び基板処理ノズル2の一例を示す概略図である。
まず、本発明の基板処理装置1のうち、エッチング処理を行う処理室内に設置された基板処理ノズル(単に、ノズルとも言う)2の主な構成について述べる。図1に示すように、ノズル2の本体であるノズルボディ3には基板Wのエッチング対象領域(エッチング対象領域TR)に薬液を吐出する薬液吐出口4、薬液吐出口4に薬液を供給する薬液供給ライン5、薬液供給ライン5へ薬液を供給する薬液供給口6が設けられている。また、この他、ノズルボディ3には基板Wのエッチング対象領域以外の領域(非エッチング対象領域NR)におけるエッチングを防ぐために、エッチング対象領域に吐出された薬液を吸引する薬液吸引口7、薬液吸引口7から吸引された薬液を回収する薬液吸引ライン8が設けられている。薬液吸引ライン8は、微細流路吸引ライン9と通常吸引ライン10で構成される。図1では薬液供給ライン5及び薬液吸引ライン8に網掛けが施されている。
以下、本発明のノズル2の各構成について詳述する。
薬液吐出口4と薬液吸引口7の形成位置については特に限定されないが、図1に示すように薬液吸引口7が薬液吐出口4を中心として周囲に設けられているものとすることができる。すなわち、横断面では、1つの薬液吐出口4を囲うようにリング状の薬液吸引口7が形成されている。このようなものであれば、薬液が非エッチング対象領域NRに到達するのをより確実に防ぐことができる。
また、ノズルボディ3の材質は特に限定されないが、例えば、フッ素系樹脂、PEEK、PPS、PP、およびPEのうちのいずれかの材料からなるものとすることができる。このようなものであれば、薬液による腐食を効果的に防ぐことができる。
なお、薬液としては、例えば、無機酸溶液、無機アルカリ溶液、有機酸溶液、有機アルカリ溶液、オゾン水、および電解水のうちのいずれかであるか、または、これらのうち2種類以上を混合した溶液であるものとすることができる。これらであれば、基板Wのエッチングを効果的に行うことができる。
また、基板Wの例としては、フォトマスク、ガラスディスク、Siウエハ、Geウエハ、GaAsウエハ、およびSiCウエハのうちのいずれか、または、フラットパネル、および多層セラミックスのうちのいずれかの製造工程に使用される基板が挙げられる。これらは表面の部分エッチングにより高い平坦度が求められるものである。本発明を用いた部分エッチング対象として好適である。
次に、ノズル2以外の構成について述べる。基板処理装置1は、基板Wを保持する保持テーブル21と、ノズル2を保持するアーム22を有している。
また、図1に示すように、非エッチング対象領域NRに純水11を供給する純水ノズル12を有するものとすることができる。純水ノズル12から純水11を供給することで、非エッチング対象領域NRがエッチングされるのをより確実に防ぐことができる。このような純水11によるエッチング防止は、基板Wが親水性基板(基板と水の接触角度が約40°以下のもの)の場合に特に好適である。
また、図1に示すように、薬液を吸引して回収するためのポンプ13と、回収された薬液から気体を分離する気液分離器14をさらに有するものとすることができる。このようなものであれば、ポンプ13により薬液を吸引した際に、ポンプ13には気体のみが吸引されることになるので、ポンプ13が薬液により腐食するのを効果的に防ぐことができる。なお、ポンプ13及び気液分離器14は、ここではエッチング処理を行う処理室の外に設置しているが、これに限定されない。
以下、ポンプ13及び気液分離器14の各構成について詳述する。
気液分離器14は、吸引口15、排出口16、及び使用済薬液17をトラップして外部に排出するためのバルブ18を有しており、ポンプ13は排出口16に接続されている。吸引口15は吸引配管19を介して、ノズル2の吸引接続部20で薬液吸引ライン8に接続されている。
ポンプ13については特に限定されないが、液体吸引力を維持するために、例えば、到達圧力が2000Pa以下、特には1000Pa以下の真空ポンプであることが好ましい。
なお、ポンプ13の材質は特に限定されないが、例えば、回収された薬液と接液し得る部分がPTFE、PFA、PVDF、PCTFE、PP、およびPEのうちのいずれかの材料からなるものとすることができる。このようなものであれば、薬液による腐食を効果的に防ぐことができる。
また、ポンプ13の種類は特に限定されないが、例えば、ベローズポンプ、ダイヤフラムポンプ、およびマグネットポンプのうちのいずれかとすることができる。このようなものであれば、薬液をより効果的に吸引することができる。
以上のような本発明の基板処理ノズル2及びこれを有する基板処理装置1であれば、基板Wのエッチング対象領域TRのみを極めて効果的にエッチング処理することができる。近年求められてきている、基板表面の局所的な結晶構造単位での僅かな凸領域のみを容易にエッチングすることが可能であり、基板表面の高低差を高精度に均一にして平坦なものとすることができる。
(第二の実施態様)
図1の第一の実施態様では薬液吸引口7が薬液吐出口4を中心として周囲に設けられているものを例に挙げて説明したが、これとは別の実施態様の例を以下に説明する。
図2は本発明における基板処理装置の基板処理ノズル102の別の一例を示す上面図、縦断面図及び下面図である。上段が上面図、中段が縦断面図、下段が下面図をそれぞれ示す。
なお、ポンプや純水ノズル等の基板処理ノズル以外の構成については、図1の第一の実施態様と同様であるため、図2では省略されている。
ノズル102の主な構成は、ノズルボディ103、薬液吐出口104、薬液供給ライン105(微細流路供給ライン109及び通常供給ライン110)、薬液供給口106、薬液吸引口107、薬液吸引ライン108、吸引接続部120である。図2では薬液供給ライン105及び薬液吸引ライン108に網掛けが施されている。
以下、本発明のノズル102の各構成について詳述するが、第一の実施態様と主に違う点である、薬液吐出口104と薬液吸引口107の配置について説明する。その他の点については、基本的に第一の実施態様と同様とすることができる。
薬液吐出口104が薬液吸引口107を中心として周囲に設けられており、それに伴い薬液供給ライン105と薬液吸引ライン108、薬液供給口106と吸引接続部120の配置もそれぞれ第一の実施態様とは逆となっている。これらは両者の役割が入れ替わっただけのものであり、例えば、ノズルの構造、上面図及び下面図の形状については、第一の実施態様と同一のものとすることができる。
ただし、薬液吐出口104が外側にあるため、薬液が第一の実施態様よりも広範囲に供給されるものとなり、より広範囲のエッチング対象領域TRをエッチングする場合に特に好適である。
以上のような本発明の基板処理ノズル102及びこれを有する基板処理装置であっても、薬液が非エッチング対象領域NRに到達するのを防ぎつつ、エッチング対象領域TR、すなわち、基板表面の局所的な僅かな凸領域のみを容易にエッチングして、平坦化することが可能である。
次に、図1のノズル2を備えた基板処理装置1を用いたエッチングによる基板処理方法について説明する。ただし、図2のようなノズル102を備えた基板処理装置の場合も実質的に同様の基板処理方法とすることが可能である。
まず、部分エッチングを必要とする基板Wを用意する。そして、光干渉式膜厚計や分光干渉レーザー変位計などで、基板Wの表面での結晶構造単位で数える程度の凸領域(エッチング対象領域TR)の位置の座標を認識する。
この座標情報をもとに、基板Wの凸領域上方にアーム22を用いたり保持テーブル21の回転等により、基板処理ノズル2を移動して配置する。
基板Wは回転させずに、ノズルボディ3の薬液供給口6に薬液を供給し、薬液供給ライン5を経由して薬液吐出口4から吐出し、薬液を基板Wのエッチング対象領域TRに向けて供給する。
水平に置かれた基板上でエッチング対象領域TR上にノズル2を配置して基板W上に供給した薬液は、回転運動の遠心力等の外部応力が与えられないため供給位置での表面張力作用により、一定の厚みで留まろうとする。
薬液供給と同時に、非エッチング対象領域NRに向けて純水ノズル12から純水11を供給する。
さらに、薬液供給と同時にポンプ13を起動し、エッチング対象領域TRに供給された薬液を基板に到達直後に薬液吸引口7から吸引して回収する。
回収された薬液は、薬液吸引ライン8(微細流路吸引ライン9及び通常吸引ライン10)を経由して吸引接続部20に接続された吸引配管19へと送られ、吸引口15を通って気液分離器14内に送られる。
気液分離器14では、薬液から気体が分離され、使用済薬液17は気液分離器14に貯留し、気体は排出口16を通ってポンプ13へと送られる。
規定時間エッチング処理を行い、薬液供給終了後は純水供給を停止し、気液分離器14のバルブ18を開放して使用済薬液17を排出する。
以上の工程により、非エッチング対象領域NRでのエッチング処理を防ぎつつ、凸領域であるエッチング対象領域TRのみエッチング処理を行うことができ平坦化することができる。
なお、薬液を吐出して基板をエッチングするとき、基板処理ノズル2の薬液吐出口4からの薬液の吐出流量を0.3L/min以下とし、かつ、薬液吐出口4および薬液吸引口7と基板Wとの距離を3mm以下とすることができる。このようにすれば、薬液の吸引効率が向上するため、薬液が非エッチング対象領域NRに到達するのをより確実に防ぐことができる。
以下、本発明の実施例及び比較例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例)
図1に示す本発明の基板処理装置1を用いて、以下に示す手順1〜9でSOIウエハの表面層であるSi層(SOI層)の部分エッチングを行い、エッチング量の測定を行った。
1.ウエハ断面がSi基板、SiO膜、Si層(SOI層)で形成されたSOIウエハ(直径200mm)を用意し、表面のSOI層について光干渉方式センサーを使用して基板面内の厚み分布を測定した。
2.基板処理装置1に、厚み分布を測定済みのSOI層を上にしてSOIウエハを保持テーブル21上に水平置きにした。
3.基板処理ノズル2をSOIウエハの直上の所定位置に移動させて、基板とノズル末端の距離が1mmとなる位置で固定した(薬液吐出口と基板の距離:2mm、薬液吸引口と基板の距離:1mm)。
4.SOIウエハを回転数150rpmで回転させて、SOIウエハに向けてオゾン水を供給してSOIウエハの表面上に薄い酸化膜を形成させた。
5.回転及びオゾン水の供給を停止し、純水ノズル12から純水11をSOIウエハ外周部(非エッチング対象領域NR)に向けて供給した。
また、同時に、薬液供給口6にフッ酸(HF)を供給し、エッチング対象領域TR(部分的な凸領域)に向けて、薬液吐出口4より0.15L/minでの吐出と、ポンプ13の起動を行った。ポンプ13は、到達圧力1000Paの真空ポンプを使用した。ポンプ13の起動によって、SOIウエハに供給されたHFはエッチング対象領域TRにおいてエッチング反応しながら薬液吸引口7に向かって吸引された。所定時間供給した後にHFと純水11を供給停止し、ポンプ13を停止した。
6.4−5の操作を5回繰り返して、SOIウエハの表面層であるSOI層に対し、わずかなエッチング処理を行った。
7.6の操作・処理後にリンス溶液を供給し、その後SOIウエハを乾燥した。
8.処理後のSOI層について、面内厚み分布を光干渉方式センサーを使用して確認した。
9.処理前と処理後のSOI層の膜厚を差し引きして、面内のエッチング量を図3に算出した。
図3に示す膜厚の差分データから、ノズルからHFを供給した位置(エッチング対象領域:点線で囲まれた領域)では、約2.6nmのエッチング処理がされ、それ以外の位置ではエッチングがされていない事が確認できた。
このように、本発明の基板処理ノズル2を用いれば、薬液吸引口を有するノズルの設置位置を変更することで意図した局所的なエッチング処理が可能である。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
1…本発明の基板処理装置、 2、102…本発明の基板処理ノズル、
3、103…ノズルボディ、 4、104…薬液吐出口、
5、105…薬液供給ライン、 6、106…薬液供給口、
7、107…薬液吸引口、 8、108…薬液吸引ライン、
9…微細流路吸引ライン、 10…通常吸引ライン、 11…純水、
12…純水ノズル、 13…ポンプ、 14…気液分離器、 15…吸引口、
16…排出口、 17…使用済薬液、 18…バルブ、 19…吸引配管、
20、120…吸引接続部、 21…保持テーブル、 22…アーム、
109…微細流路供給ライン、 110…通常供給ライン、
TR…エッチング対象領域、
NR…エッチング対象領域以外の領域(非エッチング対象領域)、 W…基板。

Claims (12)

  1. 基板をエッチングする薬液を吐出する基板処理ノズルであって、
    前記基板のエッチング対象領域に前記薬液を吐出する薬液吐出口と、該薬液吐出口に前記薬液を供給する薬液供給ラインと、前記薬液吐出口と前記薬液供給ラインが設けられたノズルボディとを有しており、
    前記ノズルボディは、さらに、前記基板のエッチング対象領域以外の領域におけるエッチングを防ぐために前記基板のエッチング対象領域に吐出された前記薬液を吸引する薬液吸引口と、該薬液吸引口から吸引された前記薬液を回収する薬液吸引ラインが設けられており、
    前記エッチング対象領域に吐出された前記薬液が前記薬液吸引口から吸引されて回収されることで、前記薬液が前記エッチング対象領域以外の領域にまで到達するのを防ぎつつ、前記エッチング対象領域のエッチング処理が可能なものであることを特徴とする基板処理ノズル。
  2. 前記ノズルボディにおいて、前記薬液吸引口が前記薬液吐出口を中心として周囲に設けられているか、または、前記薬液吐出口が前記薬液吸引口を中心として周囲に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の基板処理ノズル。
  3. 前記ノズルボディは、フッ素系樹脂、PEEK、PPS、PP、およびPEのうちのいずれかの材料からなるものであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の基板処理ノズル。
  4. 前記基板が、フォトマスク、ガラスディスク、Siウエハ、Geウエハ、GaAsウエハ、およびSiCウエハのうちのいずれか、または、フラットパネル、および多層セラミックスのうちのいずれかの製造工程に使用される基板であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の基板処理ノズル。
  5. 前記薬液が、無機酸溶液、無機アルカリ溶液、有機酸溶液、有機アルカリ溶液、オゾン水、および電解水のうちのいずれかであるか、または、これらのうち2種類以上を混合した溶液であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の基板処理ノズル。
  6. 基板を保持する保持テーブルと、該保持テーブルに保持された前記基板をエッチングする薬液を吐出する基板処理ノズルと、該基板処理ノズルを保持するアームを有する基板処理装置であって、
    前記基板のエッチング対象領域に前記薬液を吐出する前記基板処理ノズルが、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の基板処理ノズルであることを特徴とする基板処理装置。
  7. 前記薬液を吸引して回収するためのポンプと、
    前記回収された薬液から気体を分離する気液分離器をさらに有するものであることを特徴とする請求項6に記載の基板処理装置。
  8. 前記ポンプは、前記回収された薬液と接液する部分がPTFE、PFA、PVDF、PCTFE、PP、およびPEのうちのいずれかの材料からなるものであることを特徴とする請求項7に記載の基板処理装置。
  9. 前記ポンプは、ベローズポンプ、ダイヤフラムポンプ、およびマグネットポンプのうちのいずれかであることを特徴とする請求項7または請求項8に記載の基板処理装置。
  10. 前記基板のエッチング対象領域以外の領域に純水を供給する純水ノズルをさらに有するものであることを特徴とする請求項6から請求項9のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  11. 基板処理ノズルを有する基板処理装置を用いて、前記基板処理ノズルから基板に薬液を吐出してエッチングを行う基板処理方法であって、
    前記基板処理装置として請求項6から請求項10のいずれか一項に記載の基板処理装置を用いて、前記基板のエッチング対象領域に前記薬液を吐出してエッチングすることを特徴とする基板処理方法。
  12. 前記薬液を吐出して前記基板をエッチングするとき、前記基板処理ノズルの前記薬液吐出口からの前記薬液の吐出流量を0.3L/min以下とし、かつ、前記薬液吐出口および前記薬液吸引口と前記基板との距離を3mm以下とすることを特徴とする請求項11に記載の基板処理方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102401419B1 (ko) * 2021-08-18 2022-05-24 김은숙 반도체 웨이퍼용 분사 노즐

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