[第1実施形態]
以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態例を詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る情報処理システム1の構成図である。図1に示すように、情報処理システム1は、設定ファイルを複製する画像形成装置(以下、「複製元装置」という。)2、設定ファイルを取得して自機に適用する画像形成装置(以下、「複製先装置」という。)3、及び情報処理装置10を備える。複製元装置2、複製先装置3、及び情報処理装置10は、ネットワークを介してお互いに接続されている。なお、本実施形態では、図1において、1台の複製元装置2、及び複製先装置3がネットワークに接続されている形態について説明した。しかし、これに限定されない。複数台の複製元装置2、及び複製先装置3がネットワークに接続されていてもよい。
複製元装置2は、ユーザ又は情報処理装置10からのリクエストに応じて、自機に設定されている設定値を含む設定ファイルと、自機の処理の実行結果が出力されたログファイルとを、情報処理装置10に送信(エクスポート)する。複製先装置3は、情報処理装置10から当該設定ファイルを受け付けて、設定ファイルの設定値を自機に設定(インポート)する。
情報処理装置10は、設定ファイルを記憶し、設定ファイルの複製の制御を行うパーソナルコンピュータ等の端末である。情報処理装置10は、複製元装置2から取得したログファイルから設定に関するエラーを抽出し、エラーに応じて設定ファイルの複製を制御する。
なお、本実施形態に係る情報処理装置10は、端末である形態について説明する。しかし、これに限定されない。情報処理装置10は、設定ファイル等を管理するサーバであってもよい。また、本実施形態に係る情報処理装置10は、複製元装置2、及び複製先装置3とは、別個の装置である形態について説明する。しかし、これに限定されない。情報処理装置10は、複製元装置2、及び複製先装置3の少なくとも一方に搭載されていてもよい。また、本実施形態に係る複製元装置2、及び複製先装置3は、例えば、プリント機能、コピー機能、スキャン機能、及びファクシミリ機能等の機能を有する画像形成装置である形態について説明する。しかし、これに限定されない。複製元装置2、及び複製先装置3は、端末、及びサーバであってもよいし、設定値を設定する装置であれば、如何なる装置であってもよい。ここで、複製元装置2は、複製元の機器の一例であり、複製先装置3は、複製先の機器の一例である。また、設定ファイルは、設定情報の一例である。また、本実施形態に係る複製とは、設定ファイルを送信する処理、設定ファイルを受け付ける処理、及び、設定ファイルを作成する処理である。
図2は、本実施形態に係る情報処理装置10のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図2に示すように、本実施形態に係る情報処理装置10は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、ストレージ14、入力部15、モニタ16、及び通信インターフェース(通信I/F)17を含んで構成されている。CPU11、ROM12、RAM13、ストレージ14、入力部15、モニタ16、及び通信I/F17の各々はバス18により相互に接続されている。ここで、CPU11は、プロセッサの一例である。
CPU11は、情報処理装置10の全体を統括し、制御する。ROM12は、本実施形態で用いる情報処理プログラムを含む各種プログラム及びデータ等を記憶している。RAM13は、各種プログラムの実行時のワークエリアとして用いられるメモリである。CPU11は、ROM12に記憶されたプログラムをRAM13に展開して実行することにより、ログファイルからエラーを抽出し、設定ファイルの複製を制御する処理を行う。ストレージ14は、一例としてHDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、又はフラッシュメモリ等である。なお、ストレージ14には、情報処理プログラム等を記憶してもよい。入力部15は、文字の入力等を受け付けるキーボード及びマウス等である。モニタ16は、画像データ等を表示する。通信I/F17は、データの送受信を行う。
次に、図3を参照して、情報処理装置10の機能構成について説明する。図3は、本実施形態に係る情報処理装置10の機能的な構成の一例を示すブロック図である。
図3に示すように、情報処理装置10は、取得部21、抽出部22、記憶部23、及び制御部24を有する。CPU11が情報処理プログラムを実行することで、取得部21、抽出部22、記憶部23、及び制御部24として機能する。
取得部21は、複製元装置2からログファイル、及び設定ファイルを取得し、複製先装置3から複製先装置3の構成を示す情報(以下、「複製先構成情報」という。)を取得する。なお、本実施形態に係る設定ファイルは、複製元装置2の構成を示す情報(以下、「複製元構成情報」という。)を含んでいる形態について説明する。しかし、これに限定されない。設定ファイルの取得とは別に複製元構成情報を取得してもよい。また、取得部21は、複製元装置2、及び複製先装置3のアドレスを取得する。
抽出部22は、複製元装置2から取得したログファイルから設定に関するエラーを示す情報(以下、「エラー情報」という。)を抽出する。エラー情報とは、例えば、複製元装置2においてエラーが発生した際にログファイルに記録されるエラーコードである。ここで、本実施形態に係るログファイルは、行毎に実行結果が出力される。つまり、エラー情報がログファイルに出力される場合、1行に1つのエラー情報が出力される。
一例として、図4に示すように、本実施形態に係る設定に関するエラーコードは、エラーコードの範囲が複製元装置2(機器)の構成毎に分類されている。例えば、ネットワークプロトコルに関するエラーは、エラー毎に「0x000000」から「0x001000」のエラーコードが割り振られ、給紙に関するエラーは、エラー毎に「0x001001」から「0x002000」のエラーコードが割り振られている。複製元装置2(機器)において、エラーが発生した場合、エラーの内容に応じたエラーコードがログファイルに出力される。例えば、複製元装置2(機器)に対応していないLPD(Line Printer Daemon)プロトコルの設定値(LPD機能の有効/無効等)が設定され、エラーが発生している場合、エラーコード「0x000001」がログファイルに出力される。なお、本実施形態に係る機器の構成は、予め定められており、複製元装置2、及び複製先装置3は、共通の構成を備えている形態として説明する。しかし、これに限定されない。複製元装置2、及び複製先装置3は、各々異なる構成を備えており、共通する構成に関する設定のみを複製してもよい。また、本実施形態に係る情報処理装置10は、複製元装置2、及び複製先装置3に共通の構成を予め記憶している形態について説明する。しかし、これに限定されない。複製元装置2、及び複製先装置3の構成を各々取得してもよい。
記憶部23は、取得部21が取得したログファイル、及び設定ファイルを記憶する。また、記憶部23は、取得した複製元装置2、及び複製先装置3のアドレスを設定ファイルに関連付けて記憶する。
制御部24は、抽出したエラー情報に応じて、設定情報の複製を制御する。例えば、制御部24は、複製元装置2から取得したログファイルにエラーコードが含まれている場合、設定ファイルのエクスポート、又はインポートを許可しない決定を行う。制御部24は、エクスポート、又はインポートを許可しない決定を行った場合、複製元装置2から設定ファイルを取得しない、又は複製先装置3に設定ファイルを送信しない。また、制御部24は、ログファイルにエラー情報が含まれていない場合、設定ファイルのエクスポート、又はインポートを許可する決定を行い、複製元装置2から設定ファイルを取得する、又は複製先装置3に設定ファイルを送信する。
また、制御部24は、複製元装置2、及び複製先装置3の一方からエラー情報を受け付けた場合、複製元装置2、及び複製先装置3にエラーが発生した旨を通知する。
次に、図5を参照して、本実施形態に係る情報処理装置10の作用について説明する。図5は、本実施形態に係る情報処理の一例を示すフローチャートである。CPU11がROM12又はストレージ14から情報処理プログラムを読み出し、実行することによって、図5に示す情報処理プログラムが実行される。図5に示す情報処理プログラムは、例えば、複製元装置2の機能と同じ設定を、複製先装置3に複製するための指示がユーザから入力された場合、情報処理プログラムが実行される。
ステップS101において、CPU11は、複製元装置2からログファイルを取得する。
ステップS102において、CPU11は、取得したログファイルの各行を順次参照してエラー情報を抽出する。
ステップS103において、CPU11は、ログファイルからエラー情報が抽出できたか否かの判定を行う。エラー情報が抽出できた場合(ステップS103:YES)、CPU11は、ステップS104に移行する。一方、エラー情報が抽出できなかった場合(ステップS103:NO)、CPU11は、ステップS105に移行する。
ステップS104において、CPU11は、エクスポートを許可しない決定を行う。
ステップS105において、CPU11は、エクスポートを許可する決定を行う。
ステップS106において、CPU11は、複製元装置2にエクスポート指示を送信して、設定ファイルを取得する。
ステップS107において、CPU11は、取得した設定ファイルを記憶する。
ステップS108において、CPU11は、決定に応じた通知を行う。具体的には、CPU11は、エクスポートを許可する決定をした場合、エクスポートが完了した旨を通知し、エクスポートを許可しない決定をした場合、エクスポートに失敗した旨を通知する。
次に、図6を参照して、複製元装置2と情報処理装置10とが協働する情報処理システムの作用について説明する。図6は、本実施形態のエクスポート処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
一例として、図6に示すように、複製元装置2が設定ファイルをエクスポートして、設定ファイルの複製を行う場合、複製元装置2は、自機のログファイルを取得し(ステップS201)、ログファイルを情報処理装置10に送信する(ステップS202)。
情報処理装置10は、ログファイルを取得し(ステップS203)、ログファイルからエラー情報を抽出してエクスポートを許可するか否かの判定を行う(ステップS204)。エクスポートを許可するか否かの判定は図5を用いて説明した通りである。エクスポートを許可する決定をした場合(ステップS205:YES)、情報処理装置10は、複製元装置2に対して、エクスポート指示を送信する(ステップS206)。なお、エクスポートを許可しない決定をした場合(ステップS205:NO)場合、情報処理装置10は、エクスポートに失敗した旨を複製元装置2に送信する(ステップS211)。
複製元装置2は、自機から設定ファイルを取得し(ステップS207)、情報処理装置10に設定ファイルを送信する(ステップS208)。
情報処理装置10は、設定ファイルを取得し(ステップS209)、設定ファイルを記憶する(ステップS210)。情報処理装置10は、判定の結果を複製元装置2に通知する(ステップS211)。ここで、エクスポートを許可する決定をした場合、エクスポートに成功した旨を複製元装置2に送信する。なお、通知の送信先は、複製元装置2に限定されない。ユーザが、複製元装置2の設定を複製先装置3に複製するための指示を入力した機器が複製元装置2とは別の機器である場合、当該別の機器に、判定の結果を送信し、別の機器に表示させても良い。当該別の機器は、例えば、複製先装置3又は図示しないユーザ端末である。情報処理装置10においてユーザが指示を入力した場合は、結果を他の機器に通知せず、情報処理装置10において結果を表示等しても良い。
複製元装置2は、情報処理装置10から受信した通知を表示する(ステップS212)。
以上説明したように、本実施形態によれば、エラーが発生する要因が含まれる複製元装置2の設定ファイルは、複製されない。したがって、設定エラーの発生をエクスポートする際に防止することができる。
[第2実施形態]
第1実施形態では、ログファイルにエラー情報が含まれている否かを判定して、エクスポートを制御する形態について説明した。本実施形態では、構成毎のエラー情報を抽出して、構成毎にエクスポートを制御する形態について説明する。
なお、本実施形態に係る情報処理システム構成(図1参照)、及び情報処理装置10のハードウェア構成(図2参照)は、第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。また、本実施形態に係る情報処理装置10の機能構成(図3参照)、及び構成毎のエラーコードの範囲の一例(図4参照)は、第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
図4に示したように、エラーコードは、複製元装置2の構成毎に範囲が予め定められている。つまり、情報処理装置10は、エラー情報として、エラーコードを抽出した場合、構成毎にエラーの有無を識別して、構成毎にエクスポートを制御することが可能である。
本実施形態では、図7から図9を参照して、構成毎にエクスポートを制御する手法について説明する。
まず、図7を参照して、本実施形態に係る情報処理装置10の作用について説明する。図7は、本実施形態に係る情報処理の一例を示すフローチャートである。CPU11がROM12又はストレージ14から情報処理プログラムを読み出し、実行することによって、図7に示す情報処理が実行される。図7に示す情報処理プログラムは、例えば、複製元装置2の機能と同じ設定を、複製先装置3に複製するための指示がユーザから入力された場合、情報処理プログラムが実行される。なお、図7における図5に示す情報処理プログラムと同一のステップについては、図5と同一の符号を付して、その説明を省略する。
ステップS109において、CPU11は、予め記憶している構成毎にフラグを設定する。CPU11は、初期値として、各々の構成のフラグに「許可」を設定する。
ステップS110において、CPU11は、ログファイルの行毎に、例えば、降順にエラー情報が抽出できたか否かの判定を行う。初めて、ステップS110を実行する場合には、CPU11は、ログファイルの最初の行について、エラー情報が抽出できるか否かの判定を行う。エラー情報が抽出できた場合(ステップS110:YES)、CPU11は、ステップS111に移行する。一方、エラー情報が抽出できなかった場合(ステップS110:NO)、CPU11は、ステップS113に移行する。
ステップS111において、CPU11は、抽出したエラー情報から対応する構成を識別する。
ステップS112において、CPU11は、抽出したエラー情報に対応する構成のフラグに不可を設定する。
ステップS113において、CPU11は、ログファイルの最終行まで抽出したか否かの判定を行う。ログファイルの最終行まで抽出した場合(ステップS113:YES)、CPU11は、ステップS114に移行する。一方、ログファイルの最終行まで抽出していない場合(ステップS113:NO)、CPU11は、ステップS102に移行し、ログファイルの次の行について同様の処理を繰り返す。
ステップS114において、CPU11は、全ての構成のフラグに不可が設定されているか否かの判定を行う。全ての構成のフラグに不可が設定されている場合(ステップS114:YES)、CPU11は、ステップS104に移行する。一方、構成のフラグにおいて、許可が設定されているフラグが1つ以上ある場合(ステップS114:NO)、CPU11は、ステップS105に移行する。
ステップS115において、CPU11は、複製元装置2に構成毎のフラグを送信し、構成毎のエクスポートの可否を表示させてエクスポート可能な構成をユーザに通知する。
ここで、CPU11は、図8に示す設定エクスポート表示画面50を複製元装置2に表示させる。設定エクスポート表示画面50は、ユーザにエクスポートを実行する構成を選択させる画面である。一例として、図8に示すように、設定エクスポート表示画面50は、エクスポート可否表示領域51、エクスポートボタン52、及びキャンセルボタン53を備えている。エクスポート可否表示領域51は、構成毎のフラグに「許可」が設定されている場合、選択できるように活性表示し、構成毎のフラグに「不可」が設定されている場合、選択できないように非活性表示して、選択できない旨を示すアイコンを表示する。エクスポートボタン52が押下された場合、複製元装置2は、設定ファイルを送信すると共に、ユーザによって選択された構成に関する情報を送信する。
ステップS116において、CPU11は、エクスポートを実行するか否かの判定を行う。エクスポートを実行する場合(ステップS116:YES)、CPU11は、ステップS117に移行する。一方、エクスポートを実行しない場合(ステップS116:NO)、CPU11は、ステップS108に移行する。ここで、エクスポートを実行する場合とは、設定エクスポート表示画面50において、エクスポートボタン52が押下された場合であり、エクスポートを実行しない場合とは、設定エクスポート表示画面50において、キャンセルボタン53が押下された場合である。
ステップS117において、CPU11は、複製元装置2から設定ファイルを取得する。ここで、CPU11は、設定ファイルと共に送信された選択された構成に関する情報を取得する。
ステップS118において、CPU11は、選択された構成に関する情報に応じて、設定ファイルに係る設定を記憶する。例えば、選択されなかった構成は、設定ファイルから削除して、設定ファイルを設定する。なお、本実施形態では、選択されなかった構成に係る設定は、削除する形態について説明した。しかし、これに限定されない。選択されなかった構成に係る設定は、インポートする際に、送信しない形態であってもよい。
次に、図9を参照して、複製元装置2と情報処理装置10とが協働する情報処理システムの作用について説明する。図9は、本実施形態のエクスポート処理の流れの一例を示すシーケンス図である。なお、図9における図6に示すエクスポート処理と同一のステップについては、図6と同一の符号を付して、その説明を省略する。
情報処理装置10は、構成毎のフラグにおいて、許可が設定されているフラグが1つ以上か否かの判定を行う(ステップS213)。許可が設定されているフラグが1つ以上ある場合(ステップS213:YES)、情報処理装置10は、エクスポート指示と共に、構成毎のフラグを複製元装置2に送信する(ステップS214)。なお、許可が設定されているフラグがない場合(ステップS213:NO)、情報処理装置10は、エクスポートに失敗した旨を複製元装置2に送信する(ステップS211)。
複製元装置2は、設定エクスポート表示画面50を表示して、情報処理装置10から送信された構成毎の実行判定を表示する(ステップS215)。複製元装置2は、設定ファイルを取得し(ステップS216)、設定ファイルと共にユーザによって選択された構成に関する情報を送信する(ステップS217)。
情報処理装置10は、設定ファイルと共に、ユーザによって選択された構成に関する情報を取得し(ステップS218)、設定ファイルに関連付けて、ユーザによって選択された構成に関する情報を記憶する(ステップS218)。ここで、情報処理装置10は、ユーザによって選択されなかった構成、及びフラグに不可が設定された構成に関する設定は、記憶しない。
以上説明したように、本実施形態によれば、複製元装置2の構成毎に設定が複製される。したがって、複製元の機器の設定を複製する場合、機器の構成毎に設定エラーの発生を防止することができる。
なお、本実施形態では、構成毎に設定されたエラーコードを抽出して、設定の複製を制御する形態について説明した。しかし、これに限定されない。エラーコードに応じて、設定の複製を制御してもよい。具体的には、各々のエラーコードの予め定められた位置(例えば、7桁目)に複製を許可するか否かのフラグを設定し、予め定められた位置(7桁目)が「0」である場合、複製を許可し、「1」である場合、複製を許可しないように制御する。例えば、エラーコード「0x0000001」を抽出した場合、7桁目が「0」であるため、エラーコードが抽出されてもエクスポート、又はインポートを行う。一方、エラーコード「0x1000002」を抽出した場合、7桁目はが「1」であるため、エクスポート、又はインポートを行わない。ここで、エラーコードに付与するフラグは、エラーの内容に応じて、エラー毎に予め設定される。したがって、エラーコード毎にフラグを設定することによって、エラーの内容に応じて設定の複製が行われる。
[第3実施形態]
第1実施形態、及び第2実施形態では、設定ファイルのエクスポートを制御する形態について説明した。本実施形態では、設定ファイルのインポートを制御する形態について説明する。
なお、本実施形態に係る情報処理システム構成(図1参照)、及び情報処理装置10のハードウェア構成(図2参照)は、第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。また、本実施形態に係る情報処理装置10の機能構成(図3参照)、構成毎のエラーコードの範囲の一例(図4参照)、及び設定エクスポート表示画面(図8参照)は、第1実施形態、及び第2実施形態と同様であるため、説明を省略する。
本実施形態では、図10、及び図11を参照して、設定ファイルのインポートを制御する手法について説明する。
まず、図10を参照して、本実施形態に係る情報処理装置10の作用について説明する。図10は、本実施形態に係る情報処理の一例を示すフローチャートである。CPU11がROM12又はストレージ14から情報処理プログラムを読み出し、実行することによって、図10に示す情報処理プログラムが実行される。図10に示す情報処理プログラムは、例えば、複製元装置2の機能と同じ設定を、複製先装置3に複製するための指示がユーザから入力された場合、情報処理プログラムが実行される。
ステップS301において、CPU11は、複製元装置2からログファイル、及び設定ファイルを取得する。
ステップS302において、CPU11は、取得したログファイル、及び設定ファイルを記憶する。
ステップS303において、CPU11は、複製先装置3から設定ファイルを要求されたか否かの判定を行う。設定ファイルを要求された場合(ステップS303:YES)、CPU11は、ステップS304に移行する。一方、設定ファイルを要求されていない場合(ステップS303:NO)、CPU11は、設定ファイルが要求されるまで待機する。
ステップS304において、CPU11は、記憶したログファイルを取得する。
ステップS305において、CPU11は、取得したログファイルからエラー情報を抽出する。
ステップS306において、CPU11は、ログファイルからエラー情報が抽出できたか否かの判定を行う。エラー情報が抽出できた場合(ステップS306:YES)、CPU11は、ステップS307に移行する。一方、エラー情報が抽出できなかった場合(ステップS306:NO)、CPU11は、ステップS308に移行する。
ステップS307において、CPU11は、インポートを許可しない決定を行う。
ステップS308において、CPU11は、インポートを許可する決定を行う。
ステップS309において、CPU11は、記憶された設定ファイルを取得する。
ステップS310において、CPU11は、取得した設定ファイルを複製先装置3に送信する。
ステップS311において、CPU11は、複製先装置3に決定に応じた通知を行う。具体的には、インポートを許可する決定をした場合、インポートが完了した旨を通知し、インポートを許可しない決定をした場合、インポートに失敗した旨を通知する。
次に、図11を参照して、複製元装置2と複製先装置3と情報処理装置10とが協働する情報処理システムの作用について説明する。図11は、本実施形態のインポート処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
複製元装置2は、ログファイル、及び設定ファイルを取得し(ステップS401)、ログファイル、及び設定ファイルを情報処理装置10に送信する(ステップS402)。
情報処理装置10は、ログファイル、及び設定ファイルを取得して、記憶する(ステップS403)。
複製先装置3は、設定ファイルを取得して、設定の複製を行う場合、情報処理装置10に設定ファイルの要求を送信する(ステップS404)。
情報処理装置10は、設定ファイルの要求を取得した場合(ステップS405)、記憶されたログファイルを取得し(ステップS406)、ログファイルからエラー情報を抽出してインポートを許可するか否かの判定を行う(ステップS407)。インポートを許可するか否の判定は、図10を用いて説明した通りである。インポートを許可する決定をした場合(ステップS408:YES)、情報処理装置10は、記憶された設定ファイルを取得し(ステップS409)、複製先装置3に設定ファイルを送信する(ステップS410)。なお、インポートを許可しない決定をした(ステップS408:NO)場合、情報処理装置10は、インポートに失敗した旨を複製先装置3に通知する(ステップS412)。
複製先装置3は、情報処理装置10から設定ファイルを取得する(ステップS411)。
情報処理装置10は、判定の結果を複製先装置3に送信する(ステップS412)。ここで、インポートを許可する決定をした場合、インポートに成功した旨を通知する。
複製先装置3は、情報処理装置10から受信した通知をモニタに表示する(ステップS413)。
以上説明したように、本実施形態によれば、エラーが発生する要因が含まれる複製元装置2の設定ファイルは、複製されない。したがって、複製先の機器が設定ファイルをインポートして、複製元の機器の設定を複製する場合、設定エラーの発生を防止することができる。
[第4実施形態]
第3実施形態では、ログファイルにエラー情報が含まれている否かを判定して、インポートを制御する形態について説明した。本実施形態では、複製元装置2、及び複製先装置3の構成に応じて、インポートを制御する形態について説明する。
なお、本実施形態に係る情報処理システム構成(図1参照)、及び情報処理装置10のハードウェア構成(図2参照)は、第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。また、本実施形態に係る情報処理装置10の機能構成(図3参照)、構成毎のエラーコードの範囲の一例(図4参照)、及び設定エクスポート表示画面(図8参照)は、第1実施形態、及び第2実施形態と同様であるため、説明を省略する。
本実施形態では、図12から図16を参照して、複製元装置2、及び複製先装置3の構成に応じて、インポートを制御する手法について説明する。
例えば、複製元構成情報には、複製元装置2の構成毎の対応可能な個別設定が含まれており、複製先構成情報には、複製先装置3の構成毎の対応可能な個別設定が含まれている。図12に示すように、複製元装置2は、プリント言語において「PDL1」、及び「PDL2」が対応可能であり、複製元装置2は、プリント言語において「PDL1」が対応可能である。このように、複製元装置2、及び複製先装置3には、対応可能な個別設定が各々の構成毎に定められている。ここで、構成毎の対応可能な個別設定は、個別設定情報の一例である。
本実施形態では、複製元装置2、及び複製先装置3の設定において、必須設定は、情報処理装置10に予め記憶されており、複製元装置2、及び複製先装置3が必須設定に対応可能であるか否かに応じて、構成毎のインポートの可否を判定する形態について説明する。
具体的には、図12において、プリント言語の必須設定として「PDL1」が定められている場合、複製元装置2、及び複製先装置3は、共に「PDL1」に対応可能であるため、情報処理装置10は、インポート可否に「許可」を設定する。一方、給紙トレイの必須設定として「A4」が定められている場合、複製元装置2では「A4」に対応可能であるが、複製先装置3では「A4」に対応できないため、情報処理装置10は、給紙トレイの構成に対して、インポート可否に「不可」を設定する。また、カラープリントの必須設定として「対応可」が設定されている場合、複製元装置2、及び複製先装置3は、共に「対応不可」であるため、情報処理装置10は、カラープリントの構成に対して、インポート可否に「許可」を設定する。
情報処理装置10は、対応可能な個別設定において、必須設定を複製元装置2、及び複製先装置3が共に満たす場合、又は複製元装置2、及び複製先装置3が共に満たさない場合、設定に関する構成に対して、インポートの許可判定を行う。一方、情報処理装置10は、複製元装置2、及び複製先装置3の対応可能な設定において、必須設定を複製元装置2、又は複製先装置3の一方だけが満たす場合、当該設定に関する構成について、インポートの不可判定を行う。つまり、情報処理装置10は、複製先構成情報が示す構成と、複製元構成情報が示す構成との間で、共通する構成に関する個別設定を含めた設定ファイルを作成し、複製先装置3に送信する。
次に、図13を参照して、本実施形態に係る情報処理装置10の作用について説明する。図13は、本実施形態に係る情報処理の一例を示すフローチャートである。CPU11がROM12又はストレージ14から情報処理プログラムを読み出し、実行することによって、図13に示す情報処理プログラムが実行される。図13に示す情報処理プログラムは、例えば、複製元装置2の機能と同じ設定を、複製先装置3に複製するための指示がユーザから入力された場合、情報処理プログラムが実行される。なお、図13における図10に示す情報処理プログラムと同一のステップについては、図10と同一の符号を付して、その説明を省略する。
ステップS312において、CPU11は、複製先元成情報を設定ファイルから取得する。
ステップS313において、CPU11は、取得した複製元構成情報を記憶する。
ステップS314において、CPU11は、複製先装置3から複製先構成情報を取得する。
ステップS315において、CPU11は、複製元装置2、及び複製先装置3が必須設定を満たすか否かの対応判定を行う。なお、対応判定処理は、後述する図15にて詳細に説明する。
ステップS316において、CPU11は、対応判定処理によって判定された構成毎のインポート可否を送信して、ユーザに対してインポート可能な構成を通知する。
ここで、CPU11は、図14に示す設定インポート表示画面60を複製先装置3に表示させる。設定インポート表示画面60は、ユーザにインポートする構成を選択させる画面である。一例として、図14に示すように、設定インポート表示画面60は、インポート可否表示領域61、インポートボタン62、及びキャンセルボタン63を備えている。インポート可否表示領域61では、インポートが可能である場合は、選択済みの状態で表示され、インポート不可である場合は、未選択の状態で表示される。また、インポート不可である構成を示す表示は、該当する構成の箇所にインポートする際に注意を促す表示が付される。インポートボタン62が押下された場合、情報処理装置10は、ユーザによって選択された構成に関する情報を送信する。
ステップS317において、CPU11は、インポートを実行するか否かの判定を行う。インポートを実行する場合(ステップS317:YES)、CPU11は、ステップS309に移行する。一方、インポートを実行しない場合(ステップS317:NO)、CPU11は、ステップS311に移行する。ここで、インポートを実行する場合とは、図14において、インポートボタン62が押下された場合であり、インポートを実行しない場合とは、図14において、キャンセルボタン63が押下された場合である。
ステップS318において、CPU11は、図14で選択された構成の設定を設定ファイルに出力し、複製先装置3に送信する。
次に、図15を参照して、本実施形態に係る対応判定処理プログラムの作用について説明する。図15は、本実施形態に係る対応判定処理の一例を示すフローチャートである。CPU11がROM12又はストレージ14から対応判定処理プログラムを読み出し、実行することによって、図15に示す対応判定処理が実行される。図15に示す情報処理は、例えば、対応判定処理プログラムの実行指示が入力された場合、対応判定処理が実行される。
ステップS501において、CPU11は、構成に関する必須設定を取得する。
ステップS502において、CPU11は、初期値として、構成毎のインポート可否に許可を設定する。
ステップS503において、CPU11は、取得した複製元装置2における対応可能な個別設定、及び必須設定を比較して、複製元装置2の構成が必須設定を満たしているかを判定する。
ステップS504において、CPU11は、取得した複製先装置3における対応可能な個別設定、及び必須設定を比較して、複製先装置3の構成が必須設定を満たしているかを判定する。
ステップS505において、CPU11は、複製元装置2における比較結果と、複製先装置3における比較結果と、が相違するか否かの判定を行う。比較結果が相違する場合(ステップS505:YES)、CPU11は、ステップS506に移行する。一方、比較結果が相違しない場合(ステップS505:NO)、CPU11は、ステップS507に移行する。
ステップS506において、CPU11は、比較した構成に係るインポート可否に不可を設定する。
ステップS507において、CPU11は、全ての構成を比較したか否かの判定を行う。全ての構成を比較した場合(ステップS507:YES)、CPU11は、対応判定処理を終了する。一方、全ての構成を比較していない場合(ステップS507:NO)、CPU11は、ステップS503に移行する。
次に、図16を参照して、複製元装置2と複製先装置3と情報処理装置10とが協働する情報処理システムの作用について説明する。図16は、本実施形態のインポート処理の流れの一例を示すシーケンス図である。なお、図16における図11に示すインポート処理と同一のステップについては、図11と同一の符号を付して、その説明を省略する。
複製元装置2は、ログファイル、及び複製元構成情報を含む設定ファイルを取得し(ステップS414)、ログファイル、及び設定ファイルを情報処理装置10に送信する(ステップS415)。
情報処理装置10は、取得したログファイル、及び設定ファイルを記憶する(ステップS416)。
複製先装置3は、複製先構成情報を取得し(ステップS417)、設定ファイルの要求と共に、複製先構成情報を情報処理装置10に送信する(ステップS418)。
情報処理装置10は、設定ファイルの要求と共に、複製先構成情報を取得する(ステップS419)。情報処理装置10は、ログファイルからエラー情報を抽出して、インポートを実行するか否かの判定、及び構成毎のインポート可否の判定する(ステップS420)。情報処理装置10は、構成毎のインポート可否を複製先装置3に送信する(ステップS421)
複製先装置3は、設定インポート表示画面60を表示して、情報処理装置10から送信された構成毎のインポートの実行可否を表示する(ステップS422)。複製先装置3は、ユーザによって選択された構成に関する情報の選択結果を送信する(ステップS423)。
情報処理装置10は、設定ファイルからユーザによって選択された構成に関する情報に応じて、設定を設定ファイルに出力して、複製先装置3に送信する(ステップS424)。
複製先装置3は、情報処理装置10から送信された設定ファイルを取得する(ステップS425)。
以上説明したように、本実施形態によれば、複製元装置2、及び複製先装置3の構成の対応関係が相違している場合、当該構成の設定ファイルに関する設定は複製されない。したがって、複製先の機器が設定ファイルをインポートして、複製元の機器の設定を複製する場合、構成の相違によるエラーの発生を防止することができる。
[第5実施形態]
第1実施形態から第4実施形態では、情報処理装置10が複製元装置2より取得したログファイルからエラー情報を抽出した場合、設定ファイルの複製を制御する形態について説明した。本実施形態では、設定が複製された後に複製元装置2、又は複製先装置3においてエラーが検知された場合、エラーを検知した旨を通知する形態について説明する。
なお、本実施形態に係る情報処理システム構成(図1参照)、及び情報処理装置10のハードウェア構成(図2参照)は、第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。また、本実施形態に係る情報処理装置10の機能構成(図3参照)、及び構成毎のエラーコードの範囲の一例(図4参照)は、第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。また、本実施形態に係る設定エクスポート表示画面50(図8参照)、及び設定インポート表示画面60は、第2実施形態、及び第4実施形態と同様であるため、説明を省略する。
本実施形態では、図17、及び図18を参照して、エラーを検知した旨を通知する手法について説明する。
一例として、図17に示すように、情報処理装置10は、各々の設定ファイルに関連する複製元装置2、及び複製先装置3の情報(以下、「複製情報」という。)を記憶した複製情報データベース(以下、「複製情報DB」という。)70を備えている。
複製情報DB70は、ファイル名、複製元装置2の連絡先、及び複製先装置3の連絡先を有している。ファイル名は、複製元装置2から取得した設定ファイルの名称であり、複製元装置2の連絡先は、複製元装置2のメールアドレスであり、複製先装置3の連絡先は、複製先装置3のメールアドレスである。なお、本実施形態では、連絡先として、メールアドレスを記憶している形態について説明する。しかし、これに限定されない。連絡先として、IPアドレスを記憶してもよい。
情報処理装置10は、複製元装置2から設定ファイルを取得した場合に、複製元装置2のメールアドレスを取得して、取得した設定ファイルと関連付けて複製情報DB70の複製元装置の連絡先に記憶する。また、情報処理装置10は、複製先装置3に設定ファイルを送信した場合に、複製先装置3のメールアドレスを取得して、送信した設定ファイルと関連付けて複製情報DB70の複製先装置の連絡先に記憶する。
情報処理装置10は、複製元装置2、又は複製先装置3からエラーを検知した旨の通知を受け付けた場合、複製情報DB70の連絡先を参照して、通知を送信した複製元装置2、又は複製先装置3のメールアドレスから関連する設定ファイルを特定する。情報処理装置10は、特定した設定ファイルに関連する複製元装置2、及び複製先装置3のメールアドレスを取得して、エラーが発生した旨を通知する。
次に、図18を参照して、複製元装置2と複製先装置3と情報処理装置10とが協働する情報処理システムの作用について説明する。図18は、本実施形態のインポート処理の流れの一例を示すシーケンス図である。なお、図18における図11に示すインポート処理と同一のステップについては、図11と同一の符号を付して、その説明を省略する。
情報処理装置10は、複製元装置2、及び複製先装置3において、設定に関するエラーが発生したことを検知した場合(ステップS430:YES)、複製情報DB70を参照し(ステップS431)、複製元装置2、及び複製先装置3の連絡先を取得する(ステップS432)。情報処理装置10は、複製元装置2、及び複製先装置3に設定に関するエラーが発生した旨を送信する(ステップS433)。なお、複製元装置2、及び複製先装置3において、設定に関するエラーが発生したことを検知していない場合(ステップS430:NO)、情報処理装置10は、エラーが発生したことを検知するまで待機する。
複製元装置2、及び複製先装置3は、設定に関するエラーが発生した旨を表示する(ステップS434)。
ここで、情報処理装置10は、複製元装置2、及び複製先装置3においてエラーが発生したことを検知する手段として、複製元装置2、及び複製先装置3からエラー情報を受け付ける。例えば、複製元装置2は、設定に関するエラーが発生した場合、エラー情報を情報処理装置10に通知し、情報処理装置10は、エラー情報を受け付けた場合、複製先装置3に複製元装置2でエラーが発生した旨を通知する。また、複製先装置3は、設定に関するエラーが発生した場合、エラー情報を情報処理装置10に通知し、情報処理装置10は、エラー情報を受け付けた場合、複製元装置2に複製先装置3でエラーが発生した旨を通知する。また、情報処理装置10は、複製先装置3からエラー情報を受け付けた場合、エラーが発生した複製先装置3以外の他の複製先装置3にエラーが発生した旨を通知する。つまり、情報処理装置10は、複製元装置2、及び複製先装置3においてエラーが発生したことを検知した場合、関連する設定ファイルを特定し、設定ファイルに係る複製元装置2、及び複製先装置3に、エラーが発生した旨を通知する。これにより、設定の複製が行われた後に発生した設定に関するエラーの状況が共有される。
なお、本実施形態では、エラーが発生した場合、複製元装置2、及び複製先装置3に通知する形態について説明した。しかし、これに限定されない。例えば、エラーが発生した構成を識別し、構成に応じて通知を行うか否かを制御してもよいし、エラーコードにフラグを設定して、エラーの内容に応じて通知を行うか否かを制御してもよい。また、本実施形態では、エラーが発生した旨を受け付けた場合、複製元装置2、及び複製先装置3に通知する形態について説明した。しかし、これに限定されない。例えば、設定ファイルが更新された更新日時、及び複製先装置3に送信した送信日時を記憶し、送信日時が更新日時より新しい場合、通知を行ってもよい。つまり、更新が反映された設定ファイルをインポートした複製先装置3にエラーが発生した旨を通知してもよい。
[第6実施形態]
第1実施形態から第5実施形態では、情報処理装置10が複製元装置2、及び複製先装置3とは別個である形態について説明した。本実施形態では、複製元装置2に情報処理装置10が搭載されている形態について説明する。
なお、本実施形態に係る情報処理システム構成(図1参照)、及び情報処理装置10のハードウェア構成(図2参照)は、第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。また、本実施形態に係る情報処理装置10の機能構成(図3参照)、及び構成毎のエラーコードの範囲の一例(図4参照)は、第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。また、本実施形態に係る設定エクスポート表示画面50(図8参照)、及び設定インポート表示画面60は、第2実施形態、及び第4実施形態と同様であるため、説明を省略する。また、本実施形態に係る複製情報DB70(図18参照)は、第5実施形態と同様であるため、説明を省略する。
本実施形態では、図19を参照して、情報処理装置10を搭載した複製元装置2がエクスポートを制御する手法について説明する。なお、本実施形態では、情報処理装置10を複製元装置2として説明する。
図19を参照して、複製元装置2(情報処理装置10)と複製先装置3とが協働する情報処理システムの作用について説明する。図19は、本実施形態のエクスポート処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
複製先装置3は、設定ファイルの要求を複製元装置2に送信する(ステップS601)。
複製元装置2は、自機からログファイルを取得し(ステップS602)、ログファイルからエラー情報を抽出してエクスポートを許可するか否かの判定を行う(ステップS603)。エクスポートを許可するか否の判定は、図5を用いて説明した通りである。エクスポートを許可する決定をした場合(ステップS604:YES)、複製元装置2は、自機から設定ファイルを取得し(ステップS605)、複製先装置3に設定ファイルを送信する(ステップS606)。なお、エクスポートを許可しない決定をした場合、複製元装置2は、エクスポートに失敗した旨を複製先装置3に送信する(ステップS608)。
複製先装置3は、設定ファイルを取得する(ステップS607)。
複製元装置2は、エクスポート結果を複製先装置3に送信する(ステップS608)。
複製先装置3は、複製元装置2から送信されたエクスポート結果を表示する(ステップS609)。
以上説明したように、本実施形態によれば、複製元装置2において、設定ファイルの複製が制御される。したがって、複製元の機器の設定を複製する場合、複製元装置2によってエラーの発生を防止することができる。
なお、本実施形態では、複製元装置2に情報処理装置10が搭載されている形態について説明した。しかし、これに限定されない。複製先装置3に情報処理装置が搭載されていてもよい。また、複製元装置2から複製先装置3に設定ファイルを送信する形態について説明した。しかし、これに限定されない。ログファイル、及び設定ファイルを外部の記憶装置に複製してもよい。例えば、複製元装置2がエクスポートする場合、複製元装置2は、外部の記録装置に設定ファイルを送信してもよいし、複製先装置3がインポートを行う場合、複製先装置3は、外部の記録装置からログファイル、及び設定ファイルを取得してもよい。
以上、各実施形態を用いて本発明について説明したが、本発明は各実施形態に記載の範囲には限定されない。本発明の要旨を逸脱しない範囲で各実施形態に多様な変更または改良を加えることができ、当該変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
なお、本実施形態において、プロセッサとは、広義的なプロセッサを指し、例えばCPU(Central Processing Unit)等の汎用的なプロセッサや、例えばGPU(Graphics Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、及びプログラマブル論理デバイス等の専用のプロセッサを含むものである。
また、上記各実施形態におけるプロセッサの動作は、1つのプロセッサによって成すのみでなく、物理的に離れた位置に存在する複数のプロセッサが協働して成すものであってもよい。また、プロセッサの各動作の順序は上記各実施形態において記載した順序のみに限定されるものではなく、適宜変更してもよい。
また、本実施形態では、情報処理プログラムがストレージ14にインストールされている形態を説明したが、これに限定されるものではない。本実施形態に係る情報処理プログラムを、コンピュータ読取可能な記憶媒体に記録した形態で提供してもよい。例えば、本発明に係る情報処理プログラムを、CD(Compact Disc)−ROM及びDVD(Digital Versatile Disc)−ROM等の光ディスクに記録した形態で提供してもよい。本発明に係る情報処理プログラムを、USB(Universal Serial Bus)メモリ及びメモリカード等の半導体メモリに記録した形態で提供してもよい。また、本実施形態に係る情報処理プログラムを、通信I/F17に接続された通信回線を介して外部装置から取得するようにしてもよい。