JP2021196360A - 風力発電機ブレード点検装置、風力発電機ブレード点検システム及び風力発電機ブレード点検方法 - Google Patents

風力発電機ブレード点検装置、風力発電機ブレード点検システム及び風力発電機ブレード点検方法 Download PDF

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Abstract

【課題】飛行体に搭載した高性能の撮影装置によって、ブレードが回転している状態で撮影を行いブレードの点検に必要な精度を得ることができる風力発電機のブレード点検装置及びシステムを提供すること。【解決手段】風力発電機ブレード点検装置であって、飛行体と、飛行体に取り付けた、風力発電機のブレードをブレードが回転している状態で撮影するブレード点検用撮影部と、ブレードの回転速度に合わせてブレード点検用撮影部を追随させるブレード点検用撮影部追随手段を有すること。【選択図】図1

Description

本発明は、風力発電機のブレード(羽根部分)の損傷・劣化などを点検するための装置、特に飛行体に取り付けた撮影部を用いた風力発電機ブレード点検装置、同点検システム及び同点検方法に関する。
近年、風力発電機は、再生可能エネルギーの活用の意味から、設置が拡大しているが、陸上のほか洋上にも設置がなされ、また、ブレード部分は高所になることから、下方からの人による点検は困難で、危険も伴う作業となる。
そこで、有人のヘリコプターあるいは無人のドローンからのカメラなどの撮像機器によって撮影された静止画や動画の画像から、損傷部分を検出することが行われている。
大手ゼネコンなどはこのような装置を利用して高精細な静止画像を撮影し、橋梁やトンネルなどのひび割れ等点検を既に行っている。
同様に、風力発電機のブレードの点検についても、静止画の利用の研究が進んでおり、現在の状況では、ブレードを停止した状態において撮影し、その画像でブレードの損傷個所を確認できることがわかっている。
一方、ブレードが回転している状態で撮影をし、ブレードの損傷個所を確認できる技術があれば、より効率的であり、特に台数の多い洋上風力発電機は、ブレードを止めて点検することの非効率性が大きく、ブレードを回転している状態での撮影が期待されている。
しかし、ブレードが回転している状態で撮影する場合、速いシャッタースピードが求められる。現在の多くの一般カメラは、シャッタースピードを速めてもブレードの画像にブレが生じてしまうという問題点があった。
また、撮影方法についても、例えば特許文献1及び特許文献2に記載されたように、ドローンなど無人航空機やヘリコプターなど有人航空機から撮影することは、特に洋上風力発電機のブレードの点検では大きな効果を得られると考える。
特開2018−181235号公報 特表2019−515272号公報
解決しようとする課題は、飛行体(有人または無人、航空機またはヘリコプター、ドローンなどを含む)に搭載した高性能の撮影装置によって、ブレードが回転している状態で撮影を行いブレードの点検に必要な精度を得ることができる風力発電機のブレード点検装置、システム、及び方法を提供することである。
本発明の第1の態様は、風力発電機ブレード点検装置であって、
−飛行体と、
−前記飛行体に取り付けた、前記風力発電機のブレードを前記ブレードが回転している状態で撮影するブレード点検用撮影部と、
−前記ブレードの回転速度に合わせて前記ブレード点検用撮影部を追随させるブレード点検用撮影部追随手段と
を有することを特徴とする。
ここで、飛行体は、有人・無人を問わず、風力発電機の近傍まで飛行して、好適にはブレード点検用撮影部が正面からブレードに向き合うことができるものであればよい。
また、ブレードが回転している状態で撮影するブレード点検用撮影部としては、可視光を利用する可視カメラで、高速のシャッタースピードで高解像度の撮影部であることが好適である。
なお、撮影部としては、可視カメラのほか、レーザー光を照明源とするレーザーカメラや、赤外線を利用する赤外線カメラなども、夜間や霧などの場合には有効な場合も多く、また、これらのカメラを併用する撮影部であってもよい。
このようにすると、風力発電機の近傍まで陸上を移動して接近する必要がなく、また、風力発電機を停止させなくてもブレードの損傷などの点検が可能となり、経済的効果は大きい。
また、ブレード点検用撮影部追随手段としては種々の方式やメカニズムがあり、例えば飛行体自身の飛行速度を高めて追随するなどの手段も考えられるが、それも含め、どのようなものであってもよい。
このブレード点検用撮影部追随手段によって、ブレードの回転速度(周速度あるいは角速度)とブレード点検用撮影部の移動速度との差をゼロまたは少なくすることによって、より精密なブレード点検用の画像(動画も含むが、特に静止画)を撮影することができる。
次に、本発明の第2の態様は、第1の態様の風力発電機ブレード点検装置であって、
前記飛行体が無人飛行体であることを特徴としてもよい。
無人飛行体は、いわゆるドローンと呼ばれるものなどで、遠隔から操縦できるものが好適であるが、自律飛行するものであってもよい。
このようにすると、有人飛行体に比べて、小型の飛行体とすることができ、更に、近づきにくい場所、あるいは危険な場所に設置された風力発電機の点検の場合にも、遠隔操縦により、安全な場所からの指示によって、風力発電機のブレードに接近して撮影を行うことができる。
次に、本発明の第3の態様は、第1の態様の風力発電機ブレード点検装置であって、前記飛行体に補助撮影部を有することを特徴としてもよい。
ここで、補助撮影部は、ブレード点検用撮影部よりも広い視野角を有するものが好適であり、風力発電機あるいはブレードの部分の全体あるいは広い部分を撮影し、その中から点検に好適な部分を決定することができる。
このようにすると、補助撮影部で決定された部分を、狭い視野角のブレード点検用撮影部によって精密な撮影をすることで、的確に風力発電機のブレード点検を行うことができる。
次に、本発明の第4の態様は、第1の態様の風力発電機ブレード点検装置であって、前記ブレード点検用撮影部追随手段が、ブレードの回転速度に合わせて前記ブレード点検用撮影部を回転させるブレード点検用撮影部回転機構であることを特徴としてもよい。
ここで、回転機構としては種々の方式やメカニズムがあるが、いずれもブレードの回転速度(周速度あるいは角速度)とブレード点検用撮影部の回転速度との差をゼロまたは少なくすることによって、より精密なブレード点検用の画像を撮影することができる。
次に、本発明の第5の態様は、第4の態様の風力発電機ブレード点検装置であって、前記ブレード点検用撮影部回転機構が、前記ブレード点検用撮影部を略水平面内で回転させる水平回転機構であることを特徴としてもよい。
ここで、回転方向は、略水平面内で回転するとしたが、略水平面とは鉛直方向と略垂直な面であり。回転とは一方向への連続回転のほか、ある方向に所定角度を回転した後に停止して逆方向に回転して戻る動作も含まれるものとし、このような回転動作を横振りモード、スイングモーション、あるいはヨー方向の回転と呼ぶこともある。
このようにすると、ブレードの回転速度、特に周速度と、水平回転機構の回転速度、特に周速度との差を等しく、あるいは、少なくすることで、ブレードが停止あるいは低速回転しているような状態を生成することができ、ブレード点検用撮影部での撮影の際のシャッター速度を長くすることが可能となり、良質なブレード点検用の画像が取得できる。
次に、本発明の第6の態様は、第4の態様の風力発電機ブレード点検装置であって、前記ブレード点検用撮影部回転機構が、前記ブレード点検用撮影部を前記ブレードの回転面と略平行な略鉛直面内で回転させる平行鉛直面内回転機構であることを特徴としてもよい。
ここで、略平行あるいは略鉛直面としたのは、ブレードの回転面が鉛直に近いが、多少の傾きを有していることが多いため、そのような面に対して平行度や鉛直度が若干相違する場合も含むことを意味している。
また、回転とは一方向への連続回転のほか、ある方向に所定角度を回転した後に停止して逆方向に回転して戻る動作も含まれるものする。また、このような鉛直面における回転動作をロール方向の回転と呼ぶこともある。
この場合は、ブレード点検用撮影部自体を回転させるため、ブレードの回転軸方向とブレード点検用撮影部の回転軸方向とを一致させ、回転数を同一にすれば、ブレードが静止しているような画像が得られる。
次に、本発明の第7の態様は、第4の態様の風力発電機ブレード点検装置であって、前記ブレード点検用撮影部回転機構が、前記ブレード点検用撮影部を一端に保持している腕部の他端を中心として前記ブレードの回転面と略平行な略鉛直面内で回転させる腕部平行鉛直面内回転機構であることを特徴としてもよい。
すなわち、ブレード点検用撮影部自体を回転するのではなく、ブレード点検用撮影部を保持している腕部(保持部)を回転させるものであり、腕部の回転軸方向をブレードの回転軸方向に合致させ、腕部の回転数とブレードの回転数を一致させれば、ブレード点検用撮影部の回転中心からの位置のブレードの画像は静止しているように見えることになる。
このようなブレード点検用撮影部を先端に取り付けた腕部の鉛直面における回転動作をオービタルモーション(軌道運動)と呼ぶこともある。
なお、この態様においても、回転とは一方向への連続回転のほか、ある方向に所定角度を回転した後に停止して逆方向に回転して戻る動作も含まれるものする。
次に、本発明の第8の態様は、第4の態様の風力発電機ブレード点検装置であって、前記ブレード点検用撮影部回転機構が、前記ブレード点検用撮影部または前記ブレード点検用撮影部を取り付けた腕部を前記ブレードの回転面と略直交する略鉛直面内で回転させる直交鉛直面内回転機構であることを特徴としてもよい。
この場合も、回転には反復運動も含むものとし、ブレード点検用撮影部を上下方向に首振りするような動作が含まれ、このような動作はピッチ方向の回転と呼ばれることもあり、ブレードの撮影位置によっては、効果を有することもある。
次に、本発明の第9の態様は、第4の態様の風力発電機ブレード点検装置であって、前記飛行体にブレード点検用撮影部回転反動抑制機構を設けたことを特徴としてもよい。
すなわち、ブレード点検用撮影部の回転機構を作動させると、初動時に、飛行体に反動(イニシャルトルク)が発生し、撮影に支障を生じる場合もあり得る。
そのような事態を抑制するために、反動抑制機構を設けるようにしてもよく、反動抑制機構としては、ファンを飛行体に設置し、回転機構を作動させる前に、あるいは同時に、ファンを作動させてイニシャルトルクを打ち消すようにすることが好適である。
また、ファン以外にも、腕部(保持部)の一端にブレード点検用撮影部を取り付けてその腕部を回転するような場合には、腕部の他端にカウンターウエイトを設けると、回転反動を防止することができる。
次に、本発明の第10の態様は、風力発電機ブレード点検システムであって、
−第1の態様に記載された風力発電機ブレード点検装置と、
−前記風力発電機ブレード点検装置と離れた場所に設けられた遠隔操作制御装置と
を有することを特徴とする。
すなわち、この態様は、先に説明した風力発電機ブレード点検装置に加えて、遠隔でその風力発電機ブレード点検装置を操作し、あるいは制御する遠隔操作制御装置を含めたシステムを発明としたものである。
このようにすると、風力発電機ブレード点検装置だけでは達成できなかった高度な制御や収集したデータの分析などが可能となる。
また、本発明の第11の態様は、風力発電機ブレード点検方法であって、
−飛行体と前記飛行体に取り付けた前記風力発電機のブレードを撮影するブレード点検用撮影部と前記ブレードの回転速度に合わせて前記ブレード点検用撮影部を追随させるブレード点検用撮影部追随手段とを有する風力発電機ブレード点検装置を飛行させ、風力発電機に接近させるステップと、
−前記風力発電機ブレード点検装置によって前記風力発電機のブレード点検に必要な情報を取得するステップと、
−前記取得した情報に基づき、前記風力発電機ブレード点検装置の前記ブレード点検用撮影部追随手段を作動させるステップと、
−前記取得した情報に基づき、前記ブレード点検用撮影部が、前記ブレードが回転している状態で、ブレードの画像を撮影するステップと、
−撮影された画像から前記ブレードの損傷を検出するステップと
を有することを特徴としてもよい。
ここで、ブレード点検に必要な情報とは、ブレードの枚数、寸法、検出対象位置、回転数、周速などのブレード点検のために必要とされる情報のことであり、これらに限定されず、より少ない情報、あるいはより多い情報であってもよい。
この方法によれば、ブレード点検用撮影部追随手段を有するものであれば、これまでの態様で説明した風力発電機ブレード点検装置であっても、それ以外の風力発電機ブレード点検装置であってもよく、ブレード点検用撮影部追随手段を用いることで、ブレードが回転している状態でのブレード点検を実施することができる。
上記のように、本発明の風力発電機ブレード点検装置、同点検システム、及び同点検方法は、飛行体に搭載したブレード点検用撮影部によって、ブレードが回転している状態で撮影を行い、ブレードの点検に必要な精度の画像を得ることができ、安全で、低コストの風力発電機のブレードの点検が可能となる。
本発明の第1の実施形態の風力発電機ブレード点検装置の説明図である。 本発明の第1の実施形態の風力発電機ブレード点検装置を含む風力発電機ブレード点検システムの説明図である。 本発明の第1の実施形態のブレード点検装置の変形例の説明図である。 本発明の第1の実施形態のブレード点検装置の運用を示す説明図である。 本発明の第1の実施形態のブレード点検装置のフローチャートである。 本発明の第1の実施形態のブレード点検装置の運用を示す説明図である。 本発明の第1の実施形態のブレード点検装置の点検結果を示す画像である。 本発明の第2の実施形態の風力発電機ブレード点検装置の説明図である。 本発明の第3の実施形態の風力発電機ブレード点検装置の説明図である。 本発明の第4の実施形態の風力発電機ブレード点検装置の説明図である。
本発明の第1の実施形態の風力発電機ブレード点検装置及びについて図面を用いて説明する。なお、以下では本発明の目的を達成するための説明に必要な範囲を模式的に示し、本発明の該当部分の説明に必要な範囲を主に説明することとし、説明を省略する箇所については公知技術によるものとする。
図1は本発明の第1の実施形態に係る風力発電機ブレード点検装置の説明図であり、図2は本発明の第1の実施形態に係る風力発電機ブレード点検装置を含む風力発電機ブレード点検システムの説明図である。
風力発電機ブレード点検装置1は、無人飛行体10、風力発電機のブレードを撮影するためのブレード点検用撮影部20、ブレード点検用撮影部20を保持するための保持部30、保持部30と無人飛行体10との間に設けられた回転機構40を有している。
無人飛行体10は、無人飛行体を構成する本体部11,本体部11から延伸し、待機状態で姿勢を保つための複数(例えば4本)の脚部12,本体部11の上部に設けられた飛行のための複数組(例えば6組)の回転翼部13を有する。
更に、本体部11は、回転翼13を回転するためのモータなどによる駆動部(図示を省略、以下同様)、駆動部に電源を供給する電源部、姿勢を安定させるジンバル機構、障害物などの検知を行う赤外線センサなどを用いた障害物検知部、位置情報を取得するGPS受信部、外部との情報通信のための通信インターフェース部、画像情報を認識する画像認識部、これらの各部を制御する制御部などを内蔵している。
なお、これらの無人飛行体10の構成要素は、これまでの説明に限定されず、同様の機能を発揮するものであればどのようなものでもよく、追加の機能を付加してもよく、あるいは、一部の機能を削除してもよい。
また、更に、本体部11に補助撮影部14を有していてもよい。この補助撮影部14はブレード点検用撮影部20よりも解像度は低いが、視野角が広いことが望ましい。
具体的には補助撮影部14の概略の仕様は、1インチCMOSセンサを内蔵し、有効画素数が20メガピクセル、視野角70度程度のものが用いられている。
なお、補助撮影部14で撮影した画像の認識を行う画像認識機能を補助撮影部14の中に、あるいは本体部11の制御部の中に設ける。
ブレード点検用撮影部20は、高画素数のCCD(あるいはCMOS撮像素子)を搭載したデジタルカメラが好適である。
具体的な仕様の一例としては、以下のものが使用できる。
a.画素数 1億画素
b.ピクセルサイズ 3.76μm
c.レンズ焦点距離 80mmから240mm
d.シャッタースピード 1/1000秒から1/4000秒
保持部30は、一端にブレード点検用撮影部20を固定し、他端を回転機構40に連結される。
回転機構40はブレード点検用撮影部追随手段の一例であり、無人飛行体10の本体部11と保持部30との間に設けられ、ブレード点検用撮影部20を固定した保持部30を略水平面上で回転させるもので、図中の矢印の方向またはその逆方向の回転である。
具体的には、回転駆動源としてサーボモータを使用し、ベアリングを用いて保持部30側のみを回転させるようにするが、このような機構についてはこれに限定されず公知の技術を用いればよい。
図2は風力発電機ブレード点検装置を含む風力発電機ブレード点検システム1000の説明図であって、先に説明した風力発電機ブレード点検装置1と、離れた場所に設けられた遠隔操作制御装置200とを含んでおり、遠隔操作制御装置200は、遠隔操作制御部210、遠隔操作部220などから構成される。
遠隔操作部220は、モニター221の画面を見ながら無人飛行体10の飛行、撮影などを遠隔から操作することができる。なお、遠隔操作部220は据え付けられたもののほか、可搬のものであってもよい。
遠隔操作制御装置210は、情報入出力、通信、撮影された画像などの記憶、制御などの機能を有し、風力発電機ブレード点検装置1との間で、飛行に関する状況の把握や指示、撮影された画像情報などの情報の交換、情報処理、情報の記憶などが可能となっている。
図3は本発明の第1の実施形態の風力発電機ブレード点検装置の変形例の説明図である。ここでは、無人飛行体10に、更に、ファン50が固定して設けられている。このファン50は必要に応じて無人飛行体10より動力を供給され、回転を開始、終了するものであり、ブレード点検用撮影部を回転させた場合の反動を抑制するために機能するものである。
すなわち、無人飛行体10が撮影のためブレード点検用撮影部20を、例えば左から右に作動(スイングモーション)すると、無人飛行体10はブレード点検用撮影部20に対する反作用を受ける。
反作用を受けた無人飛行体10は右から左にヨー方向に姿勢を変化させるため、ブレード点検用撮影部20の反作用に対抗する同じ力(作用力)をファン50によって生成し、このファン50の力を無人飛行体10が受けることで、姿勢変化を抑制することが出来る。
抑制した結果、撮影時のブレード点検用撮影部20のカメラ映像のブレ、ゆがみ、ボケなどを軽減することが出来る。
次に、本発明の第1の実施形態の風力発電機ブレード点検装置の運用につき説明する。
図4は本発明の第1の実施形態に係る風力発電機ブレード点検装置の運用状態を示す説明図であり、図5は本発明の第1の実施形態に係る風力発電機ブレード点検装置及び同システムの運用のフローチャートである。
点検の対象となる風力発電機100は、水平軸プロペラ方式であって、鉛直に起立する支柱110の上部の略水平のローター軸120に3枚のブレード130a、130b、130cが回転自在に取り付けられており、風力によってこれらのブレードが回転し、風の運動エネルギーを回転エネルギーに変換し、タービンを動作させて発電を行うものである。
点検が必要な風力発電機100のひとつの例は以下の通りである。
a.風力発電機の方式:水平軸プロペラ方式
b.ブレードの数:3
c.全高:100m
d.ローター軸までの高さ:60m
e.ブレードの長さ:40m
ブレードの回転数は、風力の大きさによって異なるが、発電中は、10−20rpm程度であり、これを長さ(半径)40mのブレード130の下端部の周速にすると、約42−84m/秒程度となる。
まず、風力発電機ブレード点検装置1が駐機場所から離陸し、風力発電機100の正面に到着する。(ステップS01)
離陸時は、操作員が無人飛行体10を起動し、その後の操作は、操作員が遠隔操縦部221から無線通信で行うことが好適である。
より詳細には、風力発電機ブレード点検装置1に内蔵のGPS受信機能や、補助撮影部14で撮影した画像の画像認識結果などから、風力発電機ブレード点検装置1を、風力発電機100のブレード130から所定の距離、所定の地上高で、かつ、ブレード130の正面に位置させる。
ここで、先に述べた点検対象の風力発電機100の例に適合する所定の位置は、以下の通りである。風力発電機100のブレード130の正面に正対して、
a.地上高20m
b.ブレード130からの距離35−60m
これは焦点距離240mmのレンズを使用したブレード点検用撮影部20の場合に適合する。
次に、風力発電機ブレード点検装置1の補助撮影部14が、風力発電機100のブレード130を撮影する。(ステップS02)すなわち、図中のAのように風力発電機100のブレード130が全て視野に入る範囲を撮影する。
ここで、この実施形態においてブレード130の撮影を行う最適な位置は、ブレード130が回転し、最も下端を通過する位置、すなわち図中のBの領域である。
補助撮影部14の取付位置とブレード点検用撮影部20の取付位置との相対関係が定まっているので、Aの位置を検出すれば、Bの位置は自動的に決まるようにすることも可能である。
図6は本発明の第1の実施形態に係る風力発電機ブレード点検装置の具体的運用を示す説明図であり、図6(a)は、ブレード130が右回転しており、ちょうど最下点に到達したところで、周速度Vaの方向は水平方向であるが、図6(b)では、ブレード130が最下点に到達しておらず、その周速度Vbの方向は斜め左下方である。
ここで、ブレード点検用撮影部20を回転機構40によって水平面で回転させると、その周速度の方向は水平方向となり、図6(a)の状態であれば、ブレード130とブレード点検用撮影部20との相対周速度がゼロまたは極めてゼロに近くなることが明らかである。
一方、図6(b)の状態であると、ブレード130の周速度は水平方向以外の成分を有するため、ブレード点検用撮影部20の水平面での周速度との間に差異が生じることになり、撮影した際のブレの原因となる。
これらを実現するために、風力発電機ブレード点検装置1の補助撮影部14による画像から風力発電機ブレード点検装置の制御部がブレードの最下点の位置を検出し、ブレードの回転数を検知する。(ステップS03)
撮影された画像から、ブレード130を検出するには、色彩(RGB比率)、形状(先端が尖った刀状)などを、多数の撮影済み画像を用いて学習させることで、確実に検出することができる。
また、ブレード130の回転数は、単位時間当たりのブレードの通過回数をカウントすれば、それの1/3が単位時間当たりの回転数となる。(ブレードが3枚の場合)
先ほどの例で、ブレード130の回転数を10rpmとすると、ブレード130の下端部での周速(接線方向の速度)は秒速約42mとなる。
これらの数値に合わせて風力発電機ブレード点検装置1の回転機構40の回転数を算出する。(ステップS04)
ここで風力発電機ブレード点検装置1からブレード130までの距離を35mとし、ブレード点検用撮影部20のレンズの焦点距離を240mmとすると、風力発電機ブレード点検装置1の回転機構40の回転数は、約11rpmとなり、このような回転数で回転機構40を回転させれば、ブレード130の下端部と風力発電機ブレード点検装置1との相対速度はほぼゼロになり、停止状態でブレード130の撮影ができることになる。
次に、点検すべき特定のブレード例えばブレード130aについて、最下点の通過する周期を計算し、ブレード点検用撮影部20のシャッタータイミングを決定する。(ステップS05)基点を決めて、そこを通過した後、所定の時間後にシャッターを切る
また、回転機構40の速度(回転数)を設定し、作動の準備をする。(ステップS06)
所定のタイミングで、回転機構40を起動し、ブレード点検用撮影部20のシャッターを切る。(ステップS07)
なお、この実施形態では、回転機構40は、1枚のブレード130aの撮影が終了したら、停止し、逆転し、当初位置までブレード点検用撮影部20を戻しておく必要があるため、その動作を行う。(ステップS08)
また、この方法によると、ブレード130の先端部分では、静止状態での画像が得られるが、中心に近づくにつれ、誤差が大きくなり、ブレが生じる。
そのため、先端部分、中央部分、中心付近の3カ所での撮影をすることが望ましく、点検場所の中心からの距離に対応して、回転機構40の回転数を変更して撮影を行うことが望ましく、1つのブレード130に対して3回の撮影が行われる。
なお、その回数は3回に限定せず、詳細に点検したい場合は4回(4カ所)以上、概略の点検でよい場合は2回(2カ所)以下の撮影を行って画像を取得してもよい。
引き続き、その他のブレード130b、130cについても同様の動作をさせて、点検画像を取得する。(ステップS09)
なお、3枚のブレード130a,b,cの識別は、撮影開始時から所定の位置の通過枚数をカウントすることによって、どのブレード130が通過するかを知ることができるが、それ以外にセンサや画像認識結果を利用して識別してもよい。
点検終了後、あるいは点検作業中に、取得した画像から、ブレード130に対応が必要な傷(クラックなど)があるかどうかを判断する。(ステップS10)
図7は本発明の第1の実施形態の風力発電機ブレード点検装置1の点検結果を示す画像300であり、これまでに述べた手順によって、ブレやボケの少ない画像300が取得できたことを示す。
なお、画像300の判断は、遠隔操作制御装置200で行ってもよく、画像300を転送して適宜、別の場所のパソコンなどで行ってもよい。
ここで、ブレード130aの先端部近くには、クラックCRが観察できる。これまで述べてきた例では、0.3mm程度の幅(太さ)のクラックであれば識別可能である。
なお、検出されたものが、対応が必要なクラック、欠損、打痕、焼損、塗装剥がれなどなのか、あるいは対応が不要なゴミや異物が付着しただけのものなのかは、熟達した検査員が判定することが通例であるが、予め定めた判定ロジックにより、例えば遠隔操作制御装置200の操縦制御部210が判定するようにしてもよいし、あるいは、多量のデータを蓄積することによってAI技術を活用して判定するようにしてもよい。
更に、この実施形態では、回転機構40の反動を抑制するためのファン50が設けられており、必要に応じて、回転機構40を作動する前に、このファン50を起動させておき、回転機構40の反動による画像のブレ、ゆがみ、ボケなどを防止することができる。
具体的には、回転機構40の反動を受けた無人飛行体10は、それに対抗する力(反作用)をファン50によって反作用と同力(作用力)を得る。ファン50の力を得ることで無人飛行体10のヨー方向の姿勢変化を抑えることで画像のブレを抑制する。
次に、本発明の第2の実施形態の風力発電機ブレード点検装置を説明する。なお、第1の実施形態と同一の部分は同一の符号で表し、説明を省略することもある。
図8は本発明の第2の実施形態に係る風力発電機ブレード点検装置の説明図であり、 図8(a)は正面図、図8(b)は部分側面図である。
風力発電機ブレード点検装置1aは、無人飛行体10、風力発電機のブレードを撮影するためのブレード点検用撮影部20、無人飛行体10に固定された保持部31、保持部31とブレード点検用撮影部20との間に設けられた回転機構41を有している。
無人飛行体10は、無人飛行体を構成する本体部11,本体部11から延伸し、待機状態で姿勢を保つための複数(例えば4本)の脚部12,本体部11の上部に設けられた飛行のための複数組(例えば6組)の回転翼部13を有する。
更に、本体部11は、回転翼13を回転するためのモータなどによる駆動部(図示を省略、以下同様)、駆動部に電源を供給する電源部、姿勢を安定させるジンバル機構、障害物などの検知を行う赤外線センサなどを用いた障害物検知部、位置情報を取得するGPS受信部、外部との情報通信のための通信インターフェース部、画像情報を認識する画像認識部、これらの各部を制御する制御部などを内蔵している。
この実施形態における回転機構41は、第1の実施形態の回転機構40とは異なり、ブレード点検用撮影部をブレードの回転面と略平行な略鉛直面上で回転させる平行鉛直面内回転機構であり、図中の矢印の方向またはその逆方向の回転である。
この場合は、ブレード点検用撮影部20自体を回転させるため、ブレード130の回転軸方向とブレード点検用撮影部の回転軸方向を一致させ、回転数を同一にすれば、ブレードが静止しているような画像が得られる。
先ほどの例で言えば、ブレード130の回転数が約10rpmであったので、回転機構41の回転数も約10rpmとすれば、ブレード130とブレード点検用撮影部20との回転速度がほぼ等しくなり、相対速度がゼロになることから、静止状態での画像の撮影が可能となる。
なお、本発明の第2の実施形態の風力発電機ブレード点検装置の運用は、回転機構41に関する相違を除けば、第1の実施形態の場合と同様であるので、説明を省略する。
但し、この実施形態の場合は、ブレード点検用撮影部20を逆回転して戻す必要はなく、順方向への回転を続行するか、ブレード1枚撮影ごとに一旦停止して再度順方向へ回転させればよい。
なお、第2の実施形態の風力発電機ブレード点検装置1aの場合でも、遠隔操作制御装置200と組み合わせた風力発電機ブレード点検システムとして運用することは可能である。
次に、本発明の第3の実施形態の風力発電機ブレード点検装置を説明する。なお、第1及び第2の実施形態と同一の部分は同一の符号で表し、説明を省略することもある。
図9は本発明の第3の実施形態に係る風力発電機ブレード点検装置の説明図であり、 図9(a)は正面図、図9(b)は部分側面図、図9(c)は反復動作説明用の正面図である。
風力発電機ブレード点検装置1bは、無人飛行体10、ブレード点検用撮影部20、ブレード点検用撮影部20を一端に保持する細長板状の第1の保持部32、無人飛行体10の本体部11に保持されて下方に延伸する細長板状の第2の保持部34、第1の保持部32の長手方向中央部付近と第2の保持部34の下端部との間に設けられ、第1の保持部32を第2の保持部34に対して回転自在に連結する回転機構42を有している。
更に、第1の保持部32の他端には、質量の大きな部材が取り付けられおり、ブレード点検用撮影部20を保持した状態で回転する第1の保持部32に関してカウンターウエイト33として機能する。
なお、カウンターウエイト33は別部材を取り付けるのではなく、第1の保持部32自体の形状(面積、厚みなど)によって質量の大きな部分を形成してもよい。
無人飛行体10は、無人飛行体を構成する本体部11,本体部11から延伸し、待機状態で姿勢を保つための複数(例えば4本)の脚部12,本体部11の上部に設けられた飛行のための複数組(例えば6組)の回転翼部13を有する。
更に、本体部11は、回転翼13を回転するためのモータなどによる駆動部(図示を省略、以下同様)、駆動部に電源を供給する電源部、姿勢を安定させるジンバル機構、障害物などの検知を行う赤外線センサなどを用いた障害物検知部、位置情報を取得するGPS受信部、外部との情報通信のための通信インターフェース部、画像情報を認識する画像認識部、これらの各部を制御する制御部などを内蔵している。
この実施形態における回転機構42は、第1、第2の実施形態の回転機構40、41とは異なり、ブレード点検用撮影部20を保持している保持部32(腕部と言ってもよい)をブレードの回転面と略平行な略鉛直面上で回転させる平行鉛直面内回転機構である。
この場合は、回転機構42が、ブレード点検用撮影部20を一端に保持している保持部32の中間点付近に設けられ、ここを中心として、保持部32と保持部32に保持されるブレード点検用撮影部20とを一体で、ブレード130の回転面と略平行な略鉛直面上で回転させる腕部平行鉛直面内回転機構である。
すなわち、ブレード点検用撮影部20自体を回転するのではなく、ブレード点検用撮影部20を保持している保持部32を回転させるものであり、保持部32の回転軸方向をブレード130の回転軸方向に合致させ、保持部32の回転数とブレード130の回転数を一致させれば、ブレード点検用撮影部20の回転中心からの位置のブレード130の画像は静止しているように見えることになる。
なお、本発明の第3の実施形態の風力発電機ブレード点検装置1cについての運用は、回転機構42に関する相違を除けば、第1の実施形態の場合と同様であるので、説明を省略する。
但し、この実施形態の場合は、図9(c)に示すように、風力発電機ブレード点検装置撮影部20を保持する保持部32を1枚のブレード130撮影終了後に、逆回転して戻すように(反復動作あるいは首振り動作)してもよい。
なお、第3の実施形態の風力発電機ブレード点検装置1bの場合でも、遠隔操作制御装置200と組み合わせた風力発電機ブレード点検システムとして運用することは可能である。
次に、本発明の第4の実施形態の風力発電機ブレード点検装置について説明する。
図10は本発明の第4の実施形態に係る風力発電機ブレード点検装置の説明図であり、 図10(a)は正面図、図10(b)は部分側面図である。
風力発電機ブレード点検装置1cは、無人飛行体10、風力発電機のブレードを撮影するためのブレード点検用撮影部20、無人飛行体10に固定された保持部35、保持部35とブレード点検用撮影部20との間に設けられた回転機構43を有している。
無人飛行体10は、無人飛行体を構成する本体部11,本体部11から延伸し、待機状態で姿勢を保つための複数(例えば4本)の脚部12,本体部11の上部に設けられた飛行のための複数組(例えば6組)の回転翼部13を有する。
更に、本体部11は、回転翼13を回転するためのモータなどによる駆動部(図示を省略、以下同様)、駆動部に電源を供給する電源部、姿勢を安定させるジンバル機構、障害物などの検知を行う赤外線センサなどを用いた障害物検知部、位置情報を取得するGPS受信部、外部との情報通信のための通信インターフェース部、画像情報を認識する画像認識部、これらの各部を制御する制御部などを内蔵している。
この実施形態における回転機構43は、第1から第3の実施形態の回転機構40、41、42とは異なり、ブレード点検用撮影部をブレードの回転面と略垂直な略鉛直面上で回転させる直交鉛直面内回転機構であり、図中の矢印の方向の回転、または反復運動である。
すなわち、ブレード130の正面で、ブレード点検用撮影部20を上下に首振り運動(振り子運動)するような形態である。
この場合も、回転には反復運動も含むものとし、このような動作はピッチ方向の回転と呼ばれることもあり、ブレードの撮影位置、例えば、ブレード130が略水平の状態の場合は、ブレード130とブレード点検用撮影部20との相対速度を小さくすることができるので、効果を発揮する。
なお、図示は省くが、回転機構43が直接ブレード点検用撮影部20を回転させずに、間にブレード点検用撮影部20を保持する腕部(保持部)を介し、その腕部を回転(首振り運動)させるようにしてもよい。
なお、これまでの説明では、無人飛行体10の操縦は遠隔地にある操縦制御装置にて行うこととしたが、無人飛行体10自体が自律航行機能を有し、みずから飛行経路を決定し、ブレード点検用撮影部を動作させてブレード点検作業を完了させるようにしてもよい。
また、これまでの説明では、無人飛行体10に補助撮影部14を搭載するとしたが、補助撮影部14の機能をブレード点検用撮影部20に包含することで、構成を簡略化することもできる。
また、これまでの実施形態で説明した風力発電機ブレード点検装置あるいはそれ以外の風力発電機ブレード点検装置であって、ブレード点検用撮影部追随手段を有するものについて、風力発電機ブレード点検方法という発明であってもよい。
すなわち、
−飛行体と前記飛行体に取り付けた前記風力発電機のブレードを撮影するブレード点検用撮影部と前記ブレードの回転速度に合わせて前記ブレード点検用撮影部を追随させるブレード点検用撮影部追随手段とを有する風力発電機ブレード点検装置を飛行させ、風力発電機に接近させるステップと、
−前記風力発電機ブレード点検装置によって前記風力発電機のブレード点検に必要な情報を取得するステップと、
−前記取得した情報に基づき、前記風力発電機ブレード点検装置の前記ブレード点検用撮影部追随手段を作動させるステップと、
−前記取得した情報に基づき、前記ブレード点検用撮影部が、前記ブレードが回転している状態で、ブレードの画像を撮影するステップと、
−撮影された画像から前記ブレードの損傷を検出するステップと
を有するという発明であってもよい。
ここで、ブレード点検に必要な情報とは、ブレードの枚数、寸法、検出対象位置、回転数、周速などのブレード点検のために必要とされる情報のことであり、これらに限定されず、より少ない情報、あるいはより多い情報であってもよい。
この方法によれば、ブレード点検用撮影部追随手段を有するものであれば、これまでの態様で説明した風力発電機ブレード点検装置であっても、それ以外の風力発電機ブレード点検装置であってもよく、ブレード点検用撮影部追随手段を用いることで、ブレードが回転している状態でのブレード点検を実施することができる。
なお、これまでの説明では、風力発電機のブレードを回転状態で撮影する装置としたが、風力発電機に限定せず、回転する、あるいは、直線運動する被点検物を点検する場合にも本発明の技術思想は応用することができる。
本発明の風力発電機ブレード点検装置及びシステムは、今後、設置が増加する風力発電機を安全に運用するために役立つことから、大いに産業上の利用可能性を有する。
1 風力発電機ブレード点検装置
10 無人飛行体
14 補助撮影部
20 ブレード点検用撮影部
30 保持部
40 回転機構
100 風力発電機
130 ブレード
200 遠隔操作制御装置
1000 風力発電機ブレード点検システム


Claims (11)

  1. −飛行体と、
    −前記飛行体に取り付けた、前記風力発電機のブレードを前記ブレードが回転している状態で撮影するブレード点検用撮影部と、
    −前記ブレードの回転速度に合わせて前記ブレード点検用撮影部を追随させるブレード点検用撮影部追随手段と
    を有する風力発電機ブレード点検装置。
  2. 前記飛行体が無人飛行体であることを特徴とする請求項1に記載の風力発電機ブレード点検装置。
  3. 前記飛行体に補助撮影部を有することを特徴とする請求項1に記載の風力発電機ブレード点検装置。
  4. 前記ブレード点検用撮影部追随手段が、ブレードの回転速度に合わせて前記ブレード点検用撮影部を回転させるブレード点検用撮影部回転機構であることを特徴とする請求項1に記載の風力発電機ブレード点検装置。
  5. 前記ブレード点検用撮影部回転機構が、前記ブレード点検用撮影部を略水平面内で回転させる水平回転機構であることを特徴とする請求項4に記載の風力発電機ブレード点検装置。
  6. 前記ブレード点検用撮影部回転機構が、前記ブレード点検用撮影部を前記ブレードの回転面と略平行な略鉛直面内で回転させる平行鉛直面内回転機構であることを特徴とする請求項4に記載の風力発電機ブレード点検装置。
  7. 前記ブレード点検用撮影部回転機構が、前記ブレード点検用撮影部を一端に保持している腕部の他端を中心として前記ブレードの回転面と略平行な略鉛直面内で回転させる腕部平行鉛直面内回転機構であることを特徴とする請求項4に記載の風力発電機ブレード点検装置。
  8. 前記ブレード点検用撮影部回転機構が、前記ブレード点検用撮影部または前記ブレード点検用撮影部を取り付けた腕部を前記ブレードの回転面と略直交する略鉛直面内で回転させる直交鉛直面内回転機構であることを特徴とする請求項4に記載の風力発電機ブレード点検装置。
  9. 前記飛行体にブレード点検用撮影部回転反動抑制機構を設けたことを特徴とする請求項4に記載の風力発電機ブレード点検装置。
  10. −請求項1に記載された風力発電機ブレード点検装置と、
    −前記風力発電機ブレード点検装置と離れた場所に設けられた遠隔操作制御装置と
    を有する風力発電機ブレード点検システム。
  11. −飛行体と前記飛行体に取り付けた前記風力発電機のブレードを撮影するブレード点検用撮影部と前記ブレードの回転速度に合わせて前記ブレード点検用撮影部を追随させるブレード点検用撮影部追随手段とを有する風力発電機ブレード点検装置を飛行させ、風力発電機に接近させるステップと、
    −前記風力発電機ブレード点検装置によって前記風力発電機のブレード点検に必要な情報を取得するステップと、
    −前記取得した情報に基づき、前記風力発電機ブレード点検装置の前記ブレード点検用撮影部追随手段を作動させるステップと、
    −前記取得した情報に基づき、前記ブレード点検用撮影部が、前記ブレードが回転している状態で、ブレードの画像を撮影するステップと、
    −撮影された画像から前記ブレードの損傷を検出するステップと
    を有する風力発電機ブレード点検方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR102453446B1 (ko) * 2021-12-01 2022-10-17 (주)니어스랩 결함 점검 시스템 및 그 방법
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